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2001/05/24 第151回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第151回国会 本会議 第31号
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2001/05/24 第151回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第151回国会 本会議 第31号

#1
第151回国会 本会議 第31号
平成十三年五月二十四日(木曜日)
    ―――――――――――――
 議事日程 第十七号
  平成十三年五月二十四日
    午後一時開議
 第一 気象業務法の一部を改正する法律案(内閣提出)
 第二 水防法の一部を改正する法律案(内閣提出)
 第三 平成十一年度一般会計公共事業等予備費    使用総調書及び各省各庁所管使用調書(承諾を求めるの件)(第百五十回国会、内閣提出)
 第四 弁護士法の一部を改正する法律案(内閣提出)
    ―――――――――――――
○本日の会議に付した案件
 日程第一 気象業務法の一部を改正する法律案(内閣提出)
 日程第二 水防法の一部を改正する法律案(内閣提出)
 日程第三 平成十一年度一般会計公共事業等予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(承諾を求めるの件)(第百五十回国会、内閣提出)
 日程第四 弁護士法の一部を改正する法律案(内閣提出)
 行政機関が行う政策の評価に関する法律案(内閣提出)の趣旨説明及び質疑

    午後一時三分開議
#2
○議長(綿貫民輔君) これより会議を開きます。
     ――――◇―――――
 日程第一 気象業務法の一部を改正する法律案(内閣提出)
 日程第二 水防法の一部を改正する法律案(内閣提出)
#3
○議長(綿貫民輔君) 日程第一、気象業務法の一部を改正する法律案、日程第二、水防法の一部を改正する法律案、右両案を一括して議題といたします。
 委員長の報告を求めます。国土交通委員長赤松正雄君。
    ―――――――――――――
 気象業務法の一部を改正する法律案及び同報告書
 水防法の一部を改正する法律案及び同報告書
    〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
    〔赤松正雄君登壇〕
#4
○赤松正雄君 ただいま議題となりました両法律案につきまして、国土交通委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
 まず、気象業務法の一部を改正する法律案について申し上げます。
 本案は、近年における気象測器に関する民間の製造技術の向上等に対応し、民間の能力の一層の活用を図るため、気象測器の検定の有効期間の原則廃止、営利法人を含む民間の法人に気象測器の検定事務の全部または一部を行わせることができる指定検定機関制度の導入等の措置を講じようとするものであります。
 次に、水防法の一部を改正する法律案について申し上げます。
 本案は、水災による被害の軽減を図るため、洪水予報河川の拡充、河川の浸水想定区域の公表、浸水想定区域に応じた円滑かつ迅速な避難の確保を図るための措置等を講じようとするものであります。
 両法律案は、昨二十三日本委員会に付託され、同日扇国土交通大臣からそれぞれ提案理由の説明を聴取し、直ちに質疑に入り、気象業務法の一部を改正する法律案につきましては、気象観測データの信頼性を維持する必要性等について、水防法の一部を改正する法律案につきましては、今後の洪水ハザードマップ策定の見通しと市町村への支援策、地下空間における浸水対策のあり方等について質疑が行われました。
 両法律案は、同日質疑を終了し、採決いたしました結果、いずれも全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと議決した次第であります。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
#5
○議長(綿貫民輔君) 両案を一括して採決いたします。
 両案は委員長報告のとおり決するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#6
○議長(綿貫民輔君) 御異議なしと認めます。よって、両案とも委員長報告のとおり可決いたしました。
     ――――◇―――――
 日程第三 平成十一年度一般会計公共事業等予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(承諾を求めるの件)(第百五十回国会、内閣提出)
#7
○議長(綿貫民輔君) 日程第三、平成十一年度一般会計公共事業等予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(承諾を求めるの件)を議題といたします。
 委員長の報告を求めます。決算行政監視委員長持永和見君。
    ―――――――――――――
    〔報告書は本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
    〔持永和見君登壇〕
#8
○持永和見君 ただいま議題となりました平成十一年度一般会計公共事業等予備費につきまして、決算行政監視委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
 本件は、公共事業等予備費予算額五千億円のうち、使用残額八千円を除く四千九百九十九億九千九百九十九万二千円の使用について、国会の事後承諾を求めるため提出されたものであります。
 この使用は、経済波及効果の大きい国家的プロジェクトの推進、二十一世紀の国民生活の発展基盤整備、九州・沖縄サミット等の緊急課題対応及び災害復旧等に要する経費であります。
 その内訳は、災害対策費として、河川等災害復旧事業等に必要な経費等の六件、その他の経費として、道路整備特別会計へ繰り入れに必要な経費等の七十二件であります。
 委員会におきましては、昨二十三日塩川財務大臣から説明を聴取した後、直ちに質疑を行い、質疑終了後、討論、採決の結果、本件は多数をもって承諾を与えるべきものと議決いたしました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
#9
○議長(綿貫民輔君) 採決いたします。
 本件は委員長報告のとおり承諾を与えるに賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
#10
○議長(綿貫民輔君) 起立多数。よって、本件は委員長報告のとおり承諾を与えることに決まりました。
     ――――◇―――――
 日程第四 弁護士法の一部を改正する法律案(内閣提出)
#11
○議長(綿貫民輔君) 日程第四、弁護士法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 委員長の報告を求めます。法務委員長保利耕輔君。
    ―――――――――――――
 弁護士法の一部を改正する法律案及び同報告書
    〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
    〔保利耕輔君登壇〕
#12
○保利耕輔君 ただいま議題となりました法律案について、法務委員会における審査の経過及び結果を御報告いたします。
 本案は、弁護士業務の基盤を拡大強化することにより、複雑多様化する法律事務に的確に対応し、国民の利便性の一層の向上を図るため、弁護士業務を行うことを目的とする法人を設立することを可能にするものであり、その主な内容は、
 第一に、弁護士法人の社員は弁護士に限るものとし、設立の方式は準則主義によるものとすること、
 第二に、法人の業務範囲については、基本的に弁護士と同様のものとし、その業務については、原則として、全社員が業務執行権限及び代表権限を有するものとしているが、法人は、特定の事件について業務執行を担当する社員を指定することができるものとし、指定事件については、指定社員のみが業務執行権限及び代表権限を有するものとすること、
 第三に、法人がその債務を完済できない場合には、原則として全社員が無限連帯責任を負うこととするが、指定事件に関する債務については指定社員のみが無限連帯責任を負うものとすること、
 第四に、法人は、従たる事務所を設けることができるものとすること、
 第五に、法人は、弁護士と同様、弁護士会及び日本弁護士連合会の会員になり、その指導監督を受けるものとすること
などであります。
 本案は、去る三月六日に提出され、五月十八日本委員会に付託されたものであります。
 委員会においては、昨二十三日森山法務大臣から提案理由の説明を聴取し、同日質疑終了の後、採決の結果、全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
#13
○議長(綿貫民輔君) 採決いたします。
 本案は委員長報告のとおり決するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#14
○議長(綿貫民輔君) 御異議なしと認めます。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。
     ――――◇―――――
 行政機関が行う政策の評価に関する法律案(内閣提出)の趣旨説明
#15
○議長(綿貫民輔君) この際、内閣提出、行政機関が行う政策の評価に関する法律案について、趣旨の説明を求めます。総務大臣片山虎之助君。
    〔国務大臣片山虎之助君登壇〕
#16
○国務大臣(片山虎之助君) 行政機関が行う政策の評価に関する法律案について、その趣旨を御説明申し上げます。
 中央省庁等改革の大きな柱の一つとして、本年一月の中央省庁再編にあわせ、新たに政策評価制度が全政府的に導入されたところであります。
 政策評価制度は、政策について、常にその効果を点検し、不断の見直しや改善を加えていくことで、効率的で質の高い行政及び成果重視の行政を推進するものであり、同制度に対しては国民各界各層から強い期待と関心が寄せられているところであります。
 このような中で、政府は、本制度の実効性を高め、これに対する国民の信頼を一層向上させる観点から、その法制化について検討を進めてきたところでありますが、このたび、行政機関が行う政策の評価に関する法律案を取りまとめ、御提案することとなったものであります。
 次に、法律案の内容について、その概要を御説明申し上げます。
 この法律案は、行政機関が行う政策の評価に関する基本的事項等を定めることにより、政策の評価の客観的かつ厳格な実施を推進し、その結果の政策への適切な反映を図るとともに、政策の評価に関する情報を公表し、もって効果的かつ効率的な行政の推進に資するとともに、政府の有するその諸活動について国民に説明する責務が全うされるようにすることを目的とするものであります。
 この法律案の要点は、第一に、各行政機関が、みずからの所掌に係る政策について、適時に、その効果を把握して、必要性、効率性、有効性等の観点から評価を実施し、その結果を当該政策に適切に反映することとするものであります。また、評価の実施に当たっては、合理的な手法を用い、政策の特性に応じて学識経験を有する者の知見を活用することとしております。
 第二に、政策評価の客観的かつ厳格な実施を確保するとともに国民に対する説明責務を全うするために、政府全体の政策評価に関する基本方針を策定し公表するとともに、各行政機関が中期的な基本計画と一年ごとの実施計画を策定し公表することとしており、また、政策評価の結果については、過程に関する情報も含めた評価書を作成し、インターネット等により公表することとしております。さらに、政策評価の統一性、総合性及び一層厳格な客観性を確保する観点から、総務省が各行政機関の政策について評価し、勧告等を行うこととしております。
 なお、この法律案は、一部を除き平成十四年四月一日から施行することとしております。
 以上が、行政機関が行う政策の評価に関する法律案の趣旨であります。(拍手)
     ――――◇―――――
 行政機関が行う政策の評価に関する法律案(内閣提出)の趣旨説明に対する質疑
#17
○議長(綿貫民輔君) ただいまの趣旨の説明に対して質疑の通告があります。これを許します。今野東君。
    〔今野東君登壇〕
#18
○今野東君 民主党の今野東です。
 民主党・無所属クラブを代表して、行政機関が行う政策の評価に関する法律案について質問します。(拍手)
 政策評価制度については、ことし一月、中央省庁の再編にあわせて既に各省庁ごとに導入済みですが、省庁によって、その基準や方法が違っていたり、また、政策評価そのものの価値を認めない傾向があったり、その取り組みについては必ずしもうまくいっていないという現状があります。
 現在行われている政策評価制度について、何らかの効果があったとするのならば、まずそれをお聞かせいただきたいと思います。
 私は、正しく政策評価をし、それを予算に反映させて、逼迫しているこの国の財政上のむだをなくしていくというのであれば、こうした法案には大いに賛成したい、大いに結構だと思います。しかし、政策を実行している省庁がみずからその政策について評価するということが、本当に可能なのでしょうか。
 自分でつくった料理を自分で評価するというときに、費用はどれぐらいかかったか、材料費はどれぐらいかかったか、盛りつけはどうか、だしはきいているか、そういう項目を幾ら並べても、しょせん自分で評価したものというレッテルはつきまといます。
 私は民主党の医療事故対策ワーキングチームの座長をしておりますが、医療事故の防止と航空機事故の防止について、そのシステムをつくる上で大変似たところがあるのですね。そういうところから、航空業界で事故防止戦略を進めている方にきのうおいでいただきまして、いろいろお話を伺いました。
 その中で、私は、コスメティック・コンプライアンスという言葉を聞きました。航空機事故が起きないようにさまざまなチェックをするときに、このコスメティック・コンプライアンスが問題になるという話なんです。
 コスメティック・コンプライアンス、やってるふり。行政機関がみずから行う政策の評価も、まさにこのコスメティック・コンプライアンス、やってるふりに終わってしまうのではないでしょうか。(拍手)
 法案の第一条、「政策の評価の客観的かつ厳格な実施を推進しその結果の政策への適切な反映を図るとともに、政策の評価に関する情報を公表し、もって効果的かつ効率的な行政の推進に資するとともに、政府の有するその諸活動について国民に説明する責務が全うされるようにすることを目的とする。」という文言そのものが、いかにもわかりにくく、うそくさい。コスメティック・コンプライアンス、やってるふり以前の、やるふりにしか思えません。
 また、政策評価の結果の取り扱いについても、例えばこれを予算にどう反映させていくのか。
 これは、第四条にちょっと出てきます。「政策評価の結果の取扱いについては、予算の作成及び二以上の行政機関の所掌に関係する政策であってその総合的な推進を図ることが必要なものの企画及び立案に当たりその適切な活用を図るように努めなければならない。」というのですが、どのように反映させるのか、また反映させる義務はあるのかないのか、この案文からは私には全くわかりません。総務大臣にお答えいただきたいと思います。
 また、各省庁が正しく政策評価を行わなかった場合はどうするのでしょうか。罰則規定が見当たりません。
 私は、子供のころ、親との約束を守らなかったとき、何らかの罰則を与えられました。また、何らかの罰則の予告もされました。恐らく皆さんもそうであろうと思います。暗いところに入れるぞとか、押し入れに入れるぞとか、罰則をちらつかされたものです。
 私は、親が子供をしかりつけるときの言葉についていろいろ調べてみたことがあります。青森県北津軽の一部の地域では、親が子供をしかりつけるときに、「どんずさじょごへでにだぢゆへるど」と言います。「どんずさじょごへでにだぢゆへるど」。「どんず」というのは、おしりのことです。「じょご」というのは、じょうご、一升瓶から小さいグラスに液体を移したりなんかするときの。「にだぢゆへるど」というのは、煮えくり返ったお湯を入れてやるぞ。おしりにじょうごを入れて、煮えくり返ったお湯を入れてやるぞという意味です。
 これは、まさか実行しはしないんですよ。こういう罰則をちらつかせて子供に約束を守らせよう、見事なこれはユーモアであろうと思いますが、行政機関にみずからの政策を評価させるという甘い仕事をさせようとするのならば、それをしないときの罰則の規定をする必要があるのではないでしょうか。
 次に、評価の基準についてお尋ねします。
 評価の基準には、必要性、効率性、有効性、公平性、優先性という項目が設けられております。評価の基準は、私はこれで十分だとは思っておりません。二〇〇一年度末で日本の公債発行残高はおよそ三百八十九兆円になると財務省は発表しております。このような情勢を考えれば、当然、現在の厳しい財政状況の中であえて支出する意味のある政策かどうかによって評価する項目も必要です。また、地方分権の流れの中で、中央政府が行うべきか、地方自治体が行うべきかの視点からの評価も入れるべきだと考えますが、総務大臣の見解を伺います。
 アメリカも日本に先駆けて評価法を取り入れています。アメリカも巨大な財政赤字を抱えておりました。しかし、ナショナル・パフォーマンス・レビュー、GPRA、これはガバメント・パフォーマンス・リザルト・アクトというのだそうですが、これを略してGPRA、ナショナル・パフォーマンス・レビュー、GPRAなどの導入によって、連邦政府の個々の政策について予算の関係を明白にしていった結果、膨大な財政赤字を解消できたと言われております。
 これらの評価システムの原点には、国民を顧客と考えて、そして、そのニーズにこたえていく視点が必要であります。明確なミッションのもと、成果をベースにした行政運営を行い、顧客満足度で業績を測定する、そして国民主導の政府をつくっていく、これが、私たちの行政改革、そして、きょう取り上げられたこの政策評価法の原点でなければなりません。
 三重県で、ある一定の成果が上がっている評価法についてお話を伺いました。職員の意識改革に力を注いだとそのときに伺ったのですが、このあたりの意識改革の方向性を法案に明記すべきだと思います。行政の意識改革をしていくことへの大臣の意気込みをお聞かせください。
 こういった評価が実効性と信頼性を得るには、第三者機関がなければなりません。国会には、憲法上、行政をチェックする権限があります。国会こそが、行政に対する最も権威ある、また憲法上も保障された最も責任を負うべき機関なのですから、国会は、予算のむだ遣いを是正し、効率化を促し、それらを一つ一つの政策に反映させていく責任があります。
 一九九六年に民主党から提出された日本版GAO、行政監視院法案は、行政の影響力が及ばず、政党とも離れている、中立な国会のもとに行政監視院を設置するものでした。国の行政機関の業務、予算の編成、執行状況の調査、分析、政策評価をする、また、国会の各委員会や一定数の議員の要求に応じて個別の政策を評価するものでもあります。
 今、この国が必要としているのは、癒着の構造を許さない、鋭いメスを行政に入れることのできる政策評価システム、国民に説明のつく、むだのない予算作成をつくり出す政策評価システムであります。抜本的な改革をもたらすことのできる政策評価システムでなければ意味はありません。
 政策評価法は、行政の行政による評価を許すだけのものであってはなりません。議会にチェックする機会も与え、議会の行政府に対するチェック機能を強化するものであるべきです。
 そもそも、行政機関はこうした法律がなければ政策評価をしないというのでは困ります。過去に行われた政策評価もあることはあるようですが、それらの多くは正しく評価されたものとは思えません。
 外務省の経済協力局が出した経済協力評価報告書を見ますと、「ODAに関する評価が我が国のさまざまな分野から注目を集めています。」という書き出しで、「ODAの透明性を確保するとともに、国民に対するアカウンタビリティを果たすことも大切です。」と大変立派なことが書かれてあります。
 そこに示されている個々の評価についても、いかにもまじめに評価し、その報告がなされているように見えますが、その一つ一つについて評価するに当たりどれほどの国費が出費されているのかと思ってみますと、例えば、一九九四年度のフィリピンの都市化と移住環境についての評価は、世界経営協議会に評価調査を委託して、一千五百八十七万円かかっています。一九九七年度のベトナム援助実施体制評価については、国際高等教育開発機構に委託して八百万円、一九九九年度のカンボジア援助実施体制評価については、海外コンサルティング企業協会に委託して、七百九十万円かかっています。これらの金額がまとまりますと、大変な額になります。
 外務省の経済協力局の評価室には、二〇〇〇年度、九人の職員で三億七千百万円の予算がつき、これが消化されました。しかも、これだけの予算を使って、その評価のほとんどは、貢献をしている、効果がもたらされた、促進された、改善傾向にあるなど、肯定的な評価ばかりです。
 こうした現実を見て、外務省にかかわらず、行政機関が行う政策の評価を私たちは評価できるでしょうか。総務大臣に伺います。(拍手)
 また、外務大臣に伺いますが、バンコクのサムット・プラカン下水処理プロジェクトやケニアのソンドゥ・ミリウダムについて、どのように事前評価されたのか、お聞かせください。また、何かと問題の多いODAを今後どのように評価していかれるのでしょうか、お尋ねします。
 公共事業に関連しても、事前に評価をし、途中でもその執行について評価を重ねていたのならば起こらなかったであろうトラブルが、山ほどあります。川辺川ダムや吉野川可動堰、諫早湾干拓など、なぜ今あのようなことになっているのか、私たちは真摯に受けとめるべきであると考えますが、総務大臣に伺います。
 最後に、省庁再編の目玉である政策評価制度が形式的なものに終わらないように、ともに私たちが知恵を出し合って行わなければならないということを確認して、質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)
    〔国務大臣片山虎之助君登壇〕
#19
○国務大臣(片山虎之助君) 今野議員から何点かの御質問がありました。
 現時点において何らかの効果があったかと。実は、政策評価制度の導入は本年の一月でございまして、ここで標準的なガイドラインをつくりまして、各府省に示したわけであります。そこで、そのガイドラインに基づいて各府省は政策評価の実施要領をつくり、さらにそれに基づく運営の方針を策定して、現在、それに基づいて実施を始めたところでございます。
 そのために、この法律をこの通常国会でしっかりした根拠法としてぜひ成立させていただきたい、こういうことでございますので、私は、これで各府省が次第に政策評価に習熟していって、着実に効果を上げていくのではなかろうか、こう思っておりますが、まだ始まったばかりでございますので、もう少し時間をかしていただきたい、こういうふうに思います。
 それから、予算にどういうふうに反映するか、こういうことでありますけれども、政策評価をやるものが予算に反映しないようではこれは大変問題だ、こういうふうに私は思っておりまして、この法案では、各府省に、予算要求の段階で政策評価の結果を反映させることを義務づけております。また、これは、政府全体に、予算編成の過程において政策評価の結果を重要な判断材料として活用する努力義務を課しておりまして、この政策評価を予算編成にどのように使うかは、御承知の経済財政諮問会議においても十分に議論してまいりたい、こういうふうに考えているところであります。
 それから、罰則が要るのではないか、こういうことでございますけれども、行政機関に罰則というのはいかがかと思いますが、この政策評価の客観的かつ厳格な実施を確保するために、まず、各府省の政策評価に関する計画の公表を義務づけております。そして、その評価の結果についても過程を含めて公表することを義務づけております。これが一つ。
 それからもう一つは、できるだけ学識経験者の知見を政策評価に活用するようにと、これをさらにつけ加えておりますし、その上で、各府省がばらばらになるようなら私どもの方の総務省が二次的な評価をやる、こういうことで政策評価の実効性を担保いたしておりまして、罰則規定の必要はないものと考えております。
 それから、評価の基準として必要性、有効性、効率性、こういうものだけでいいのかな、こういう御質問がありました。
 法律では、これらの上に、政策の特性に応じてこれ以外の観点からの評価をつけ加えてもいい、こういうことにいたしておりまして、今野議員の言われる、例えば中央と地方の適切な役割分担、まことに結構であります。私どもの方もそういう仕事をやっておりますので、そういうことをつけ加えて政策評価を適用していただくということは大いに歓迎するところであります。
 それから、職員一人一人の意識改革の必要があるのではないか、三重県の例を言ってのお尋ねがございました。
 私も、まさに政策評価の浸透には職員一人一人の意識改革が前提だ、不可欠だ、こう思っておりまして、そういう職員の人材の確保、資質の向上のために必要な研修、こういうことは大いにやっていかなければならないと思いますので、外部の専門家の協力も仰ぎながら、各府省一体として協議しながら積極的かつ継続的に取り組んでまいりたい、こういうふうに思っております。
 外務省の経済協力局、ODAについてのお話がございました。
 本当に客観的な評価ができるのか、こういうことでございますが、みずからその政策を評価することを基本にいたしておりますけれども、いろいろな形でその厳格な実施を確保するために、まず、できるだけ政策評価に合理的な手法を導入してもらうこと、また、できる限り定量的に政策評価を把握すべきこと、先ほども言いましたが、学識経験者の、第三者の知見を活用すべきこと、また、評価に関してはあらゆることをすべて情報公開すること。
 始まったばかりですから、これからですよ。我々は、大いに研究しながら、この政策評価を実りあるものにするように努力してまいりたい、こう思っておりますし、総務省としてはその調整、取りまとめをやる役所でございますから、私どもの方もしっかりとやってまいりたい、こういうふうに思っております。
 公共事業についての政策評価のお話がありました。
 本法案におきましては、国民生活や社会経済に相当程度の影響を及ぼすもの、多額の費用を要するもの、かつ事前評価の方法が開発されているもの等で特定のものにつきましては、個別に事前評価を行うことを義務づけております。また、一定期間未着手または未了の個別事業に関する評価を行うことも義務づけておりますし、事後評価の義務づけも行っておるところでございまして、先ほど言いましたけれども、次第に、各府省、成熟していきますれば、国民の関心の高い公共事業についても、より客観的かつ厳格な評価、事業採択ができるものと確信いたしております。御協力をよろしくお願いいたします。
 以上であります。(拍手)
    〔副大臣杉浦正健君登壇〕
#20
○副大臣(杉浦正健君) 今野議員の御質問にお答え申し上げます。
 その前に、ただいま外務大臣は、アジア欧州会合と申します外務大臣の会合に出席するため、北京に出張いたしておりますので、私から御答弁申し上げることをお許し賜りたいと存じます。
 ケニアのソンドゥ・ミリウ水力発電計画及びタイのサムット・プラカン下水処理事業に対する事前評価についてのお尋ねでございます。
 実施に先立ちまして、当時の海外経済協力基金、現在は国際協力銀行となっておりますが、海外経済協力基金におきまして、御承知のとおりの環境ガイドラインに基づく審査を行っております。
 政府といたしましても、これらの事業における環境配慮や地元住民との対話等の重要性につき、さまざまな機会をとらえまして、ケニア及びタイ両政府に対しまして指摘をしているところでございます。引き続き、両国政府において適切な対応がなされますように促してまいる所存でございます。
 また、ODA事業の今後の評価に関してのお尋ねでございます。
 政府といたしましては、第一に、ODAの効果的、効率的な実施、第二に、ODAの質の向上、第三に、国民に対してODAの実態や成果を明らかにするといった観点から、ODAの評価を重視いたしております。
 ODAの評価につきましては、評価の公平性、客観性を確保するとともに、種々の視点から評価を行うべく、例えば外部監査にも力を入れております。外部の有識者の方々やNGOの関係者等へ委嘱する評価、あるいは他の援助国との合同による評価も実施いたしておるところでございます。
 また、評価結果は、御存じのとおり、年次報告書の発行もいたしておりますし、ホームページ上での全文掲載も行ってまいっておるところでございますが、さらに昨年の七月からは、調査の終了するごとに迅速かつ簡潔な形でホームページでの公表を開始するなど、情報公開に努めてまいっております。
 政府としては、より効果的、効率的な援助に役立ちますように、今後とも評価の一層の充実に努めてまいります。
 以上でございます。(拍手)
#21
○議長(綿貫民輔君) これにて質疑は終了いたしました。
     ――――◇―――――
#22
○議長(綿貫民輔君) 本日は、これにて散会いたします。
    午後一時三十八分散会
     ――――◇―――――
 出席国務大臣
        総務大臣    片山虎之助君
        法務大臣    森山 眞弓君
        財務大臣    塩川正十郎君
        国土交通大臣  扇  千景君
 出席副大臣
        総務副大臣   遠藤 和良君
        外務副大臣   杉浦 正健君
ソース: 国立国会図書館
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