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1950/12/02 第9回国会 参議院 参議院会議録情報 第009回国会 電力問題に関する特別委員会 第2号
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1950/12/02 第9回国会 参議院

参議院会議録情報 第009回国会 電力問題に関する特別委員会 第2号

#1
第009回国会 電力問題に関する特別委員会 第2号
昭和二十五年十二月二日(土曜日)
   午前十時三十一分開会
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○電力問題に関する調査の件
 (電気事業再編成令に関する件)
 (公共事業令に関する件)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(石坂豊一君) これより委員会を開会いたします。
 この際、今日までの経過をちよつと申上げまして御了解を得たいと思います。更に二十四日の委員会におきまして、西田委員より吉田総理及び岡崎官房長官に出席の要求があつたのであります。又岩木委員よりマ書簡及びその訳文、それから電気事業再編成令及び公共事業令の提出の要求があつたのであります。これにつきまして二十七日に委員長及び理事の打合会を開きまして実行方法等について協議いたしまして、政府に対しまして以上御要求のあつたことを加味いたしまして交渉を続けたのでありますが、総理のほうはまだ御都合がつかず、二十九日にはちよつと官房長官のみの出席を予定いたして委員会を開始したのでありまするが、お集まりが少くて流会いたしました。本日は十時より十時半までの間官房長官の出席ができるというので委員会を開いた次第であります。なお御要求の資料のうち、マ書簡の訳文の公表については、内閣において考慮中との回答がありました。政令は各委員にすでに配付いたしておきました。総理の出席要求の件については後刻御協議いたして処理いたしたいと思います。本日は官房長官及び通産大臣に質疑をいたすことにしたいと思いますが、御異存ございますまいか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(石坂豊一君) それではこれより官房長官に御質疑を願うわけでありますが、まだお見えになつておりませんので……ちよつと速記をとめて下さい。
   〔速記中止〕
#4
○委員長(石坂豊一君) 速記を始めて下さい。官房長官及び通産大臣は予算委員会との関係で見えませんが、丁度今ここに関係の政府委員が出ておりますから、ポ政令によつて発布した政令案と第七國会における案との関係を説明願います。
#5
○政府委員(始関伊平君) 十一月二十四日付を以ちまして電気事業再編成令、それから同じく二十四日付を以ちまして公共事業令、この二つの政令が公布になりました。政令の出ました経緯等につきましては、後に大臣又は政務次官が参ることと思いますので、私からは申上げません。ただその内容につきまして一応御説明を申上げたいと思います。
 再編成令のほうでございますが、これはいわゆる九分創案でございまして、電源の所属につきましては潮流主義によりまして、現在の潮流を基礎にいたしまして関東並びに関西の大きい消費地に対する地区外の電源を決定いたす。かような次第でございまして、その内容につきましては、第七國会に出ました通りのものが今回政令といたしまして公布いたしましたような次第でございます。
 公共事業令のほうでございますが、こちらのほうも大した違いはございません。第七國会に出しまして御審議を願つておりました当時のものと全く大差ございません。ただ若干違つておりまする点はこの施行でございますが、十二月の十五日に施行をいたしまして、それと同時に公益事業委員会が発足をいたすことになりました。来年の十月一日までに新らしい会社が発足をするという規定が加わつております。或いは期日の関係が変更になつておると申上げたほうが適当かも知れませんが、こういうことになつております。それから内容といたしまして、第七國会におきまして國会方面でも御審議を願いました際におきまして、こういう点は改めたらいいじやないかというような点が若干ございました。それらの点につきましてGHQのほうと交渉いたしておりました点が二、三ございましたが、そういう点につきまして今度この案の内容に取入れました点が若干ございます。それは第一はいわゆる電力会社の特権規定でございまして、ただ土地の立入権でございますとか、或いは樹木の伐採権でございますとか、そういう規定が第七國会に出しましたものには落ちておりましたが、今度は入つております。それからいわゆる一般担保の規定が、第七國会に出しました場合には、事前からできておりまするものにつきましての一般担保のみが認められたのでございましたが、今度は今後出しまするものにつきましても一般担保が認められる。さようなことになつております。それから社債の発つ行限度の問題でございますが、前の場合におきましては資本金の倍額まで社債を出し得る期間は一年でございましたが、今後はこれを三年間にするというふうに緩和いたしました点が一つ違つております。なお公益事業委員会の委員の資格の制限がございますが、当初二年間に限りまして、いわゆる兼職禁止の規定が適用されないということに相成つております。それからもう一つこれはポツ勅で出すようになりました点と若干関係があると思うのでございますが、従前の第七國会に出しました案におきましては、公益事業委員会の事務局の地方の支局を置きまする場合、並びに委員の人選につきまして國会の承認を要することになつておつたのでございますが、今回は第一回の委員の任命並びに地方支局の設置につきまして、差当りは國会の承認を要しませんでやつてよろしいというような点が改められております。それ以外の点につきましては第七國会に出しましたものが、そのまま政令で公布されておるというふうに考えて差支えないかと思います。
 なお申し落しましたが、再編成令の関係におきまして、第七國会に出しました案におきましては、地方公共団体が従前から持つておりました電力会社の株、それと引換えに今後受取りまする新らしい電力会社の株の持株禁止、その株は一定期間のうちに売却しなければならないというふうな規定がございましたが、今回はその点を緩和いたしまして、公共団体が引続いて株を持つておるのは差支えないということにいたしました。その点附加えまして一応従前の第七國会案と今回の案とが違いまする点を申上げましたような次第でございます。
#6
○小川久義君 今日は官房長官が十時から十時平まで出席するという特別な書面を頂いて出て来たのでありますが、官房長官がその時間を経過しても見えないのであります。予算委員会の関係だという話もありますが、官房長官は予算委員会に直接そう重要なかかわりがないと思いますが、官房長官のその後の経過がどうなつておりますか。来るのか来ないのか、苟しくも十時から十時半まで出席するという特別な約定によつて開いた委員会である以上は、先ず官房長官が出て来て根本問題を質して、然る後質疑に入るのが当然だと思いますが、来るのか来ないのか、この点を一つ。
#7
○委員長(石坂豊一君) 只今の小川君の御意見の通り委員長からたびたび交渉しておるのですが、丁度今十一時ちよつと前に来るということであります。(笑声)それからここに今政務次官もお見えになつておりますので、大臣ももう三十分ほどしたら都合がつく、こういうことでありますから、皆さんにお諮りしまして、官房長官への質疑が済みましたら大臣の出席があるまで暫時休憩したいと思つておつたのですが、今まだ十一時ちよつと前で、出て参りませんから、直ぐ散会して呼ぶのもまた手数でありますし、このまま質疑を続行することにしたいと思います。どうぞ御意見のあるかたは一つ発表願いたい。
#8
○佐々木良作君 それで今後のこの委員会の予定はどうなるのですか。
#9
○委員長(石坂豊一君) それでもうあとは日もありまんから、もうあと三日くらい開いて、そうして折角できた委員会だからただ終るのは又何で……、勉強すればやはりそれだけの理解が出て来るのですからして、続けて行きたいと思います。
#10
○佐々木良作君 そうすると、この出ておる二政令の内容を検討する時間がありますか。又別の機会に……。
#11
○委員長(石坂豊一君) それは私はないと思います。
#12
○佐々木良作君 これは前に第七國会に出ておるといつても、第七國会で或る程度審議したのは事業法関係だけなのです。事業法関係をざつと見た程度なのです。再編成法というものは殆んど見ていなかつたのです。私は今の見返資金云々の話もありますけれども、見返資金云々の話は大したことはない、五分か十分あればどうにでもなる問題なので、でき得れば本来この委員会で通すか、通さんかをきめなければならんくらいの内容を持つておるこの再編法案ですから、何とかこの法案の内容の検討が、或いは疑義が残りつぱなしになつているものでも、政府のほうの立場からの解釈ができるようなチヤンスを一遍與えて貰つて、ざつと僕は見たいと思うのです。
#13
○委員長(石坂豊一君) 佐々木君の御意見は後刻懇談会できめたいと思います。取りあえず今官房長官が見えましたから質疑を続行いたします。
#14
○佐々木良作君 併しこの委員会の運営方針をきめて頂かなければ、今官房長官が見えたからといつても……、僕は具体的な問題に入つていいのだつたら官房長官にもやりますし、又別の機会に今のような内容を検討する時間があるということであれば、私は別の機会にやりたいと思います。
#15
○委員長(石坂豊一君) 別の機会を設けたいと思います。月曜日か、或いは又火曜日からでもいいから、皆さんの御協議次第続行したいと思います。
#16
○佐々木良作君 そうするとあれですね、この法案の内容について疑義を質したり、解釈を質したりする時間は外の機会にあるというふうに考えてよろしうございますか。
#17
○委員長(石坂豊一君) 多少あろうと思います。
#18
○佐々木良作君 それでは結構です。
#19
○西田隆男君 私は、吉田総理大臣と官房長官をこの委員会に出席を求めた動議の提出者として……、官房長官が見えておりますから、ポ政令の公布をめぐつて二、三官房長官の御答弁を頂きたいと思います。運営委員会の蒸し返しみたいになるかも知れませんが、この参議院の電力に関する特別委員会というものは、第七國会以来電力再編成問題をめぐつて日本の現実の情勢からそういう法律案が若し参議院にかかつたならば、一日も早く審査をして公正妥当なる案を通過せしめて、日本の國の経済復興のために資しようという考え方から、予備審査を継続しておつたことは、官房長官も御承知のことと考えるのであります。然るに十一月の二十四日、國会開会のときにもかかわらず突如としてポ政令が公布された。この現実に直面いたしまして、私たちは参議院の電力特別委員会の委員として非常な衝撃を受けたことは事実でございます。而もその後の参議院の運営委員会、或いは衆議院の運営委員会等における総理大臣、或いは官房長官の御答弁の内容を聞くに及んで、ますます私たちは電力再編成とポ政令の公布という問題に関連して、強い疑惑の念を現在までもまだ抱いております。私が官房長官に特にお聞きしたいこと、或いは承認して頂きたいことは電力再編成問題は、御承知のように、第七國会以来の懸案でございます。第七國会においては審議期間が非常に短かかつたために、遂に審議未了に終つたという事実は官房長官も御承知のことでありましよう。その後相当な期間があつたにもかかわらず、政府は電力の再編成法案の公正妥当な結論を見出し得なかつたということも、これは事実に間違いありません。而も公正妥当な結論を見出し得なかつたという大きな理由としては、現政府の與党である自由党において、第七國会終了以来この電力再編成の問題が政治的に取扱われておるという一つの事実、このために與党の自由党内の論議がまとまらなかつた。この理由のために遂に第九國会にも電力再編成法案は遂に提出をされないまま十一月の二十四日に至つた。國民が考えておりますことは、給理大臣が施政方針演説の際に御答弁されたり、或いはその他の委員会等において御答弁されておるように、この電力の再編成の問題は経済力の集中排除の目的を以て急速に行わなければならんという一つの事実、而も電力の再編成が公正妥当に行われるにあらずんば外資の導入も困難であると共に、日本経済の復興の基盤たる動力源が確保されないという大きな日本の政経済の問題の一つであることも現実の問題であつたのであります。それにもかかわらず、政府はあらゆる努力をしたとはいわれるのでありましようけれども、第七國会終了以来電力再編成に対して誠意と熱意を持つて努力をされたということは、我々はどうしても認め得ないという結論を生まざるを得ない情勢にある。なぜならば、極めて最近において政府と與党との問に妥結を見たと言われる電力再編成に対する案は、今回のポ政令の中に、マ元帥書簡の中に示されておるように、第七國会において政府が提案した案はおおむね妥当な案であるとマ書簡の中に言われておると言われておりますが、その案に対して非常に重大な修正を加えた。その修正を加えた一つの点は電源の属地主義の問題、それから電力の復元の問題、この大きな二つの点についての與党と政府との団結によつて修正が加えられたりその案を以て恐らく通産大臣並びに政府当局は総司令部と交渉をされたであろう私は考える。その後武内電力局長のお話を承わりますと、この二つの大きな問題を除けたならば、後は政府の考えと與党との間に妥結ができたような方法で第八國会に提案をされる運びに持つて行けるであろうという説明を、我々は非公式に電力局長から承、わつております。こういう現実を我々は直税して、そうして今回のマ書簡によるポ政令の公布の問題と関連して考えるというと、さつきも申しましたように、政府当局が果して電力再編成という問題を急速に、公正妥当な方法によつて解決をつけるという信念と、熱意と誠意とを以て國会並びに点頭軍司令部との間に交渉をしておられたかどうかという点に、私は非常な疑惑を持つと同時に、國民はもう講和が近く行われるであろうという非常に大きな希望を持つております今日、終戰後五カ年間に亘り、今日まで占領軍司令部の好意ある指導によつて、我々は民主主義を十分に実現し得る態勢に置かれておるというやはり確信を持つておるにかかわらず、國会開会中にマ書簡が出たということによつて、政府はポ政令の公布によつて急迫に電力再編成の問題の結末をつける。惡く言うならば、袞竜の袖に隠れてポ政令を強行したというふうに私たちは強く印象を受けております。今まで私がお話申上げた点に関して岡崎官房長官はこれを御承認になるか、ならないか。御承認にならないとするならば、どういう理由があるから御承認ができないのか。これに対して先ず御答弁を願いたい。
#20
○政府委員(岡崎勝男君) 只今のお話御承認というのはどの点ですか。非常に沢山ありますので私にもはつきりわかりませんが、政府が誠意を持つて、又熱意を持つて電力再編成の問題をやつたように見えないが、やつたかどうか。こういうことが主な点だろうと思いますが、政府の果して考え方が正しかつたかどうか、或いはうまくやつたかどうか。この点についてはいろいろ御批判もありましようが、まじめに速かに電力再編成の法案を提出しようと考えまして、通産大臣その他の関係者が非常に努力をしておつたことは、これは私は間違いない事実だと思います。なお只今のお話で、今回公布になりました政令の内容と、政令公布の前において政府なり與党なりが研究しておつた案と大分違う。つまり何と言いますか、属地主義と言いますか、それから復元の問題が違うと言われましたが、それはその通りであります。その通りでありますが、まあ弁解的に言えばいろいろの案が沢山ありまして、そのうちの最大公約数みたいなものをとつて考えておつたのでありますが、まだ最終案となつて設定するに至らなかつたうちに、ポ政令を出す運びになつてしまつたんでありまして、従つていろいろこれは練つている最中であつたと申上げるより仕方がないかと思います。
#21
○西田隆男君 今官房長官のお答えを聞くと、練つている最中にポ政令が出たんだと、結論まで行つていなかつたというお話ですが、いつまでに結論を出すつもりでおいでになつたのか。総理大臣の演説によると早急に解決しなければならんからポ政令を出したんだとおつしやつた。そうすると臨時國会が開会されてからまだ後までも結論が出ないので、まだ練つておつたんだという今の御答弁ですが、それでは臨時國会中に出す意思がなかつたのですか。いつ頃までに結論を出す予定で與党と政府との問の案を練つておいでになつたか。
#22
○政府委員(岡崎勝男君) これは今まで長くかかつた事情も御承知の通りでありまして、政府としては臨時國会前に結論を出したいと思つておつたことは無論であります。併しいろいろの方面の意見等を参照して公平に考えようと思つてやつておりましたものですから、結論が早く出なかつたのであります。併し間接に私ども聞くところによれば二十五、六日頃には結論を出すような話まで進んでおつたというふうにも聞いております。併しいずれにしても臨時國会に出すつもりでまじめに努力し、ポ政令を出すことになりました直前までやはり一生懸命にやつておつたのです。
#23
○西田隆男君 二十五、六日頃までに結論を出すつもりで一生懸命にやつておつたということは、二十五、六日には多分結論が出るであろうというふうに考えてであつろうと思うのですが、マ書簡が総理大臣に発せられ、ポ政令の公布に至るまで……、公布された日が十一月二十四日なんですが、その間において官房長官なり政府当局は二十五、六日頃には結論が出るから、その結論を持つて司令部にお願いをする段取になつておる。だからマ指令の公布はもう暫らく待つことにしたい。或いは待つて貰いたいというような意思表示を司令部にされたことがありますか。
#24
○政府委員(岡崎勝男君) これは総理も言われた通りでありまして、一体このマ書簡なるものを政府が、或いは総理がお願いして出したものではないのであります。我々のほうではそういうものが出ることは知らずにおつたのです。従つて事前にこれを出すのを持つてくれというような話は無論できもしないし、又予期もしておらなかつたのです。で書簡が出れば政府は書簡の趣旨に基いて不必要な遅延をせずに措置をとらなければならない立場にあるので至急に政令公布の運びになつたわけでございます。
#25
○西田隆男君 表面のことは、今あなたのおつしやるように考えれば大体の手続、段取はそういうことになるかわかりませんが、少くとも今あなたがおつしやつたように熱意と誠意を持つで、急速にこの案を通さねばならんという政府の考え方が、今まで司令部のほうに十二分に伝えられておつたならば、二十五、六日頃は成案を得るであろうというお見通しであつたならば、それ以前にマ書簡が大体出されるであろうということ自体我々には理解ができない。従つてそういう状態になつているにもかかわらずマ書簡がその前に出されたという点について、政府当局と司令部との間に十二分に連絡があつてなかつたということに我々考えざるを得ないのでありますが、そういうふうに考えても差支えないのですか。あなたは二十五、六日頃までに結論が出ると思つておつた。併しながら政府から要請してマ書簡を出して貰つたのじやないのだ。その前にマ書簡が出てしまつたのだ。だからマ書簡に応じてポ政令を公布した。こういう表面の御答弁があるのですが、あなたが前に御答弁になつたように、二十五、六日頃までなら結論が出る、出せるという確信に暴いて政府が考え、再令部と折衝しておられたならば、その前にマ書簡が出されるなどということは我々には考えられない。政府と司令部との間には緊密な連絡が行われていなかつたと解釈してよろしいか。こういう意味です。
#26
○政府委員(岡崎勝男君) マ書簡に関する限りは何ら連絡がとられておらなかつたのです。
#27
○西田隆男君 マ書簡に対して連絡がとられておつたかどうかということをお尋ねしているのではなくて、電力の再編成の問題に関して、政府では二十五、六日頃までに結論を出すという確信に基いていろいろ考えておられるという、この意味が司令部のほうに十二分にわかつておつたならば、ああいう時期にマ書簡が出されるということは我々には考えられないのだから、そういう連絡は政府と司令部との間にとられていなかつたのかどうかという、こういう質問を私はしている。
#28
○政府委員(岡崎勝男君) それは相手方にどの程度はつきりしたかわかりませんが政府としてはそういう意味の連絡は緊密にとつておつたのであります。
#29
○西田隆男君 甚だけしからん答弁を官房長官は私になすつたが、相手方がどう考えているかわからんけれども、我々としてはやつておつたというような、そういう一方的な御答弁をこの委員会でされるということは、私はけしからんと思う。いやしくも日本を代表している政府が、占領軍司令部との間にこういう大きな問題について折衝することについて、相手方はどうか知らんが、おれはやつたのだ。こういうような一方的な考え方に基いて政府と司令部と折衝しておられたとするならば、これはどんな問題でも、相手方は政府の熱意を認めないにきまつている。少くとも政府の熱意を認めて貰うだけの熱心さで相手方と折衝をやつているなら、占領軍司令部といえども日本のためになるようにという基本的な考え方に基いて、日本政府を指導しておられるのだから、その意思が相手にわからないはずはないと思う。だから政府は司令部との間に誠意に基く熱心な折衝をしなかつたように考えられる。そう解釈していいのであるかという質問をしているのです。もう少しざつくばらんに、委員会では官房長官の本当の考え方を御答弁願いたい。
#30
○政府委員(岡崎勝男君) それは私どももそうですが、西田さんもいろいろ外部の人と折衝された御経験はあると思いますが、こちらで一生懸命やつていてもその通り反映するときと、反映しないときとありますから、(笑声)それで私はそう申上げたのです。これはどうも政府のほうは一生懸命にわかるように努力しておつた。こういうことであります。
#31
○西田隆男君 今の問題でこれ以上答弁は望みません。それではもう一つ伺いますが、いやしくも二百八十数名、絶対多数を衆議院で持つている吉田内閣、その内閣が司令部と今言われたような考え方の折衝をして、一方的ではあつても熱心に誠意を持つて交渉された。而もその問題は、日本國民全体が非常に深い注意を拂つている日本経済復興の大きな基盤になるであろうという電力再編成に関する問題、而もこの問題が起きて、時日は二万年を経過しているというような客観的情勢下にある問題に対して、司令部から吉田総理大臣宛にポ政令によれというマ書簡が出たというふうに政府当局はすでに答弁をしておるのであるが、このマ書簡が出るということは、お前たちはもう日本の國政を担当する資格はないのだ。お前たちは信頼はできないのだ。だからおれが命令をするからポ政令で電力再編成を片付けろというマツカーサー元帥の書簡が、そういう意味合いで吉田総理大臣に出されたように私たちは受取れるのですが官房長官は政府当局者として全然そういう意味はなかつたと御解釈になつておるかどうか。この点を一つ御答弁願いたい。
#32
○政府委員(岡崎勝男君) 私はそういう意味は全然なかつたと信じております。
#33
○西田隆男君 そうしますと今まで官房長官が御答弁されたことと、今官房長官の御答弁されたこととを解釈するというと、日本政府の意思というものは毛頭司令部には通じていなかつたとしか考えられない。そういうことは現実の問題としてこれはあり得ることではないと思うのですが、若し強いて官房長官の今のそういうふうには解釈しなかつたというお言葉を妥当な結論として拝承するならば、何故官房長官はそういうふうにお考えになつたか。この理由を一つ御説明願いたい。
#34
○政府委員(岡崎勝男君) 吉田総理を首班とする内閣は、内外において多大の輿望を担つておると私は信じておりますので、この内閣に対して不信任の意思表示というようなものは聞いておりませんし、又そういうことはないと確信しております。
#35
○西田隆男君 官房長官の御答弁はますます奇妙な方面に問題を展開する慮れがあるのですが、それでは官房長官に尋ねますが、あなたは外交官として終戰前お勤めになつておつたあの当時の日本の國の状態はよく御承知のはずと思うのです。日本の軍部が何故戰争を始めたかということもよく御承知であろうと思う。私たちの解釈を以てすれば第二次の世界大戰に日本が突入したという原因は、軍部の統制が軍の首脳部でつかなかつた。だから軍内部の不平を抑圧して軍の統制を強化することを目的として、日本は戰争に突入したというふうに結論的に私は見ているのですが、この問題と今度のポ政令の問題を比較対照することは或いに間違いであるかも知れんと思うのですが、これはまあ強いて比較をして見れば自由党の内部の統制をとるためにマツカーサー元帥の書簡に名をかりて申しますか。ポ政令を公布することによつて、丁度第二次大戰に日本が突入したときと同じような方法で、自由党の内部をまとめて吉田内閣というものをもう少し持続して行かせるような状態に持つて行つたとしか、比較をすれば、私には考えられない。これは終戰後五カ年孜々営々として民主化実現のために苦労して来た國民にとつては誠に悲しむべき事態であつたと私は考えるが、官房長官はマ元帥によつてポ政令を公布されたということについて私が今申上げたような意味合いを少しもお感じにならないのか。日本國民全体に対して誠に悲しむべきことであるというような御感覚はいささかもないのかもう一遍一つお答えを願いたい。
#36
○政府委員(岡崎勝男君) 遺憾ながらそういうふうには考えておりません。
#37
○西田隆男君 お考えにならない。そうすると官房長官の頭はよほどどうかしているとしか思われない。吉田総理大臣は官房長官の感覚と私は違うと思う。恐らく吉田総理大臣の頭の中には、司令部から、吉田、もうお前は政治能力なしというふうにまあ考えられて、多分マ書簡が出たのであろう。おれは鋭意熱心なる気持でこの電力の再編成問題をどうにかして急速に片付けようとしておつたが、併しどうも事ここに至つては仕方がないという諦めの感覚からポ政令を公布されたのだろうと、こう私は考えております。官房長官は内閣総理大臣を助ける唯一の大番頭でありながら、総理大臣と全く違つた感覚を持つておられるということは、これはもう我々は國民に対して全く申訳がない。官房長官はおやめになる意思があのませんか。
#38
○政府委員(岡崎勝男君) 西田さんはいつ吉田総理の心境をお確かめになりましたか存じませんが、私の言つたことは間違いないのでありましん、吉田総理が西田さんの言われるように考えておられるかどうか、私は何ら承知しておりません。
#39
○西田隆男君 それでは重ねて官房長官にお伺いしますが、吉田総理大臣はマ書崩の内容について、その公表について考慮するということを言つておられるが、その後マ書簡の内容を考慮する、発表することについて何らか努力をされたか。努力をされておるならば、具体的にどういう努力をしておられるか。その点を一つお答え願いたい。
#40
○政府委員(岡崎勝男君) 吉田総理は今なお考慮中だと思つております。
#41
○西田隆男君 日本語で言う考慮ということは、ただ考えぱなしでおるという意味には、我々日本人として考慮という言葉を解釈する場合はとつておりません。考慮するということは善処するという意味に解釈しているのですが、いつまでお考えになるのか。今私が申上げましたように考えぱなしだけで何ら積極的に一歩も前進するというようなことはないということを、この考慮ということは意味しておるのか。今あなたの御答弁を聞きますと、如何にも考えぱなしで、全くそれに対して努力をするとか、或いは一歩積極的に前進するというふうな意味がちつとも私には酌みとれぬのですが、どうなつておるのですか。どういうふうに解釈されているのですか。
#42
○政府委員(岡崎勝男君) やはり考慮は読んで字のごとく考慮でありまして、総理は考慮しておられると私は考えております。
#43
○島清君 只今の西田委員の質問に関連をして官房長官にお聞きしたい点は、私は根本の理念をもう少し聞きたいと思うのです。一体國会の開会中にポ政令が出るということを官房長官は好ましいと考えるのか、始ましからざる事態と考えるのかどうか。これについて御答弁を願いたいと思います。
#44
○政府委員(岡崎勝男君) 私は政府の立場におきましてポ政令に対する批判は避けたいと存じますから、お答えは差控えます
#45
○島清君 ポ政令の内容についての批判でなくて、それが出されたこと自体、出たということが好ましいと思うのか、好ましくないと思うのか。これくらいの御答弁はできるはずです。私たちはここで井戸端会議をやつているわけじやない。國会の法律に基いて、國会法に基いてあなたに来て貰つて話をしておるのです。今の西田委員の質疑応答の中にも重大な問題を含んでおりましたが、あなたがこれを好ましいという前提の下にこれを受入れられるとするならば、これは議論は成り立たない、水掛論になる。このくらいのことは國会に来て言う責任があるし、義務がある。そういうふうに井戸端の水掛論みたいなように逃げて貰つちや政府の官房長官として私はまじめさを欠いていると思うのです。もう一遍御答弁を願いたい。
#46
○政府委員(岡崎勝男君) ポ政令が出ましたことは、司令部のデイレクテイブによるものでありまして、國会開会中にデイレクテイブを出すことの可否は問題になりますから、私は御答弁を差控える。こう申したのであります。
#47
○島清君 それでは問題を飛躍させますが、今までのこの新憲法下になりましてからも、歴代内閣におきましてポ政令を出した事例はあるのでありまするが、これは占領下止むを得ない事態だといたしまして、時の政府は当時の野党の首脳部に対しまして、よんどころなくポ政令を出す事態になるから、これを了承して欲しいといつたような政治的な了解を求めて、そうしてポ政令を出したと私たちは仄聞をしておりますが、あなたたちが野党時代に、與党としてその時の内閣がポ政令を出しまする場合に、そういつたような相談を受けたことの記憶があるかどうか。若しあつたといたしますならば、今度のポ政令を出します場合におきましても、いわんや第七國会から懸案になつておのます重大な問題であります。それを政府の怠慢によりまして、第八國会に出さないで、而も國会が、召集されて今開会中にポ政令を出すということは、私は政府自体國会の審議権を無視した行為だと、これは西田委員が言われた通りなんですが、若しあなたたちが野党時代に、政府がポ政令に対する相談を受けたといたしますならば、何故にあなたたちはそういつたような相談をするという謙虚な気持を持たれなかつたか。この点について御説明を承わりたい。
#48
○政府委員(岡崎勝男君) 私自身は野党のときにと言いましても、私は議員になつたのが與党のときでありますから、そういう経験がないのであります。更にその点は外の人に聞いて確かめて見たいと思います。
#49
○島清君 私たちは少くとも岡崎さんを内閣の大番頭だという意味においてお越し願つてお尋ねしているわけです。考えて見ますると、私の質問の仕方が問題つておつたかもわかりません。成るほど岡崎さんは一年生議員でありまして、内閣官房長官になられましたので、自由党の野党時代には相談を受ける地位になかつたのかも知れません。これは或いは私があなたに対する質問のポイントが外れておつたかも知れません。併しながらいやしくもあなたが一年生議員であるといたしましても、従来野党時代に、そのときの政府與党から相談を受けられるというような幹部の地位になかつたといたしましても、あなたは官房長官になつた以上は、こういう大きな問題が出ました以上は、その問題に対してどういうような扱い方をされておつたかということは、十二分に勉強して然るべきはずであります。これを勉強しなかつたといたしますれば、あなたは官房長官として怠慢であつた、と同時にあなたは西田さんが言われた通り、本当におやめになる意思があろうと、意思がなかろうと、あなたはおやめにならなければならん、私はそう思います。それで成るほど私は聞いて見ますと、答弁の中で電通大臣と言つておられるが、電通大臣が電力再編成問題に如何に努力しなければならん関係があるだろうかと、私は奇異に感じて聞いておつたのでありますが、その所管大臣が何であるかということもおわかりにならない官房長官にお越し願つて説明をして頂き、或いは質疑応答するのは何にもならない。もう少し勉強をして委員会あたりにでも出て欲しい。私はもう質問をしません。
#50
○佐々木良作君  勉強をして欲しいという話がありますが、私も或いはそういうことになるかも知れませんけれども、一応政府の代表者としてお答え願いたいと思います。具体的に申上げますから具体的にお答え願いたいと思います。今度のポ政令による二つの政令の施行が十二月の十五日になつております。十二月の十五日に施行されるものを、この臨時國会は八日には本来終る建前になつております。それにもかかわらず臨時國会に出さずにポ政令によられた理由を端的に一つお伺いしたいと思います。
#51
○政府委員(岡崎勝男君) それはマツカーサー元帥の書簡によるのであります。
#52
○佐々木良作君 これは又同じ問答になるかとも思いますが、マツカーサー書簡には、総理大臣の言明を見ましてもポ政令によつてこうこうしろということは書いてなかつたことになつております。あらゆる方法を盡してこの再編成を実施しろということであつたけれども、ポ政令だけが一つの方法だということは示されていなかつたと思います。御見解を一つ。
#53
○政府委員(岡崎勝男君) 只今のところポ政令の内容をはつきり申上げる立場にないのでありますが、総理の言われたことは私の側で聞いておりましたところによりますれば、あらゆる手段を以て集中排除を実行すべきであるということが一つ、従つてこの際はポ政令でやるんだという手紙の意味である。こういうように言われておつたと思います。で衆議院においてもその通り答弁されておりまして、私の知る範囲におきましてはポ政令以外に方法はないのであります。又ポ政令以外の何らかいろいろの方法があつて、その一つを政府が選んだという意味ではないと信じております。
#54
○佐々木良作君 あらゆる方法を以て集中排除を実施しろということは、文字通りあらゆる方法を以て集中排除を実施しろということです。従つてポ政令以外にも法案提出ということは当然可能なわけです。而も仮に一歩を讓つて、文面が明らかでなかつたとしても、実際にポ政令が有効に施行されるのは十二月の十五日ということであるならば、臨時國会に提案して通るという見込があれば当然にその方法が選ばれても、マ書簡に違背することでも何でもなかつたと思います。(「その通り」と呼ぶ者あり)何故それをポ政令によられたか。
#55
○政府委員(岡崎勝男君) ちよつと速記をとめて頂きます。
#56
○委員長(石坂豊一君) 速記をとめて。
   〔速記中止〕
#57
○委員長(石坂豊一君) 速記を始めて。
#58
○佐々木良作君 それではマ書簡が出て以降のこの説明については、すべてマ書簡一点張りでなければいかんはずでしよう。そうでしよう。マ書簡が出て以降の再編成はマ書簡によるという一点張りでなければいかんはずである。それにもかかわらず施政方針演説でも、その他のあらゆる場合でも集中排除法があるからやらなければいかんだとか、或いは見返資金とか何とかのためにやらなければいかんとか、それはどういう理由なんですか。マ書簡が出た理由はこうだろうというように推定されて言われているのですか。
#59
○政府委員(岡崎勝男君) それは今申上げました通り、電力再編成をやらなければならん理由はこういうことだと言つておるのであつて、マ書簡自身の発出された説明ではないのであります。
#60
○佐々木良作君 問題になりますからその点やめますが、その内容をもう一遍お伺いしたい。集排法、或いは総動員法、或いは外貨の獲得、或いは見返資金、その問題と今の再編成の九分割という内容と、どう関連があるのか。
#61
○政府委員(岡崎勝君) 総動員法でしたか、総理が本会議で言われたことについては、すでに成規の手続によつて訂正をしております。ですからその点は暫らくおきまして、集中排除法に基いて電力再編成を行わなければならんということは当然であります。それから将来の日本の電力を開発するためには國内の資本ばかりでいけない場合もあり、外資を導入したいと政府は考えておる。その場合におきましても集中排除法に適合しないような会社を置いておいたんでは外資も入つて来ないという想像をしておりますが、それもその通りであろうと思つております。
#62
○佐々木良作君  集中排除法のお話が出ましたからお伺いいたしますが、集中排除法に該当しておる電気会社はどことどこだとお考えになつておるのですか。
#63
○政府委員(岡崎勝男君) それは少くとも日本発送電株式会社はその一つと思つております。
#64
○佐々木良作君 そういう認識だから、あなたが言われることは全部インチキだと言うのです。集中排除法に指定されている会社は、九つの配電会社も日発も同等な立場で指定されているのですよ。(「その通り」と呼ぶ者あり)全部同じ立場で……。あなたの総理大臣に対する輔弼というのか、何か知らぬけれども、それが足らんから或いは総理大臣も間違つて総動員法に云々とか何とかということを言わなければならんことになつて来ると思う。集中排除法に指定されているのは十の会社、九つの配電会社と、一つの日発という会社とは一つも法的に相違はありません。私は経済安定委員長として、ずつとその間の事情には直接の責任者だつたので間違いはない。平等に指定されている。そうして平等の立場で十の会社が集中排除法によつて料理しなければならんというのであるならば、十の会社が同等に料理されなければならん。集中排除というのは過度の経済力集中排除だから、十の会社の過度の経済力を集中排除しようとすれば、一年生のそろばんみたいのものだ。十の会社を集中排除しなければならんとすれば、十一以上の会社になつて来なければならん、理窟から言えば……。それが九つになつた、若し日発だけが集中排除に指定されているとするならば、日発だけを解体して外にくつけるということは可能なんだ。そうでなくして十の会社が平等に集中排除に乗つかつている。そうして集中排除でやるということで、而もその利益に対する一つの制約も何も出て来(おらないということならば、十一以上でなければ集排法違反ですよ。すべてをマ書簡で逃げられるならばいざ知らず、あなた自身が集排法自体がその根拠になつているというような感じを、自分自身で言われるから私はそう言うのです。官房長官としてどういうふうに解釈されますか。集中排除法に十の会社が指定されている。そうして九つの会社をこしらえることにした。これはそのまま集中排除法に則つた再編成であるとお考えになりますか。
#65
○政府委員(岡崎勝男君) 先ほどえらく非難されましたが、私は少くとも日発もその一つであると申上げているのであります。日発だけだと申上げたのではないのであります。なお九つでいかんか、よいかという問題につきましては、私はよいと思つております。
#66
○佐々木良作君 そういう逃口上はいい加減にやめて貰いたい。電気会社の中で、どこが指定されているかという場合に、少くとも日発と言えば、大体日発だけしか自信がないということは誰にだつてわかる。そういう役人的な逃げ方はやめて貰いたいですよ。そうしてその上に立つて今の私の言いました集中排除法に根拠すると言われるのであるならば、マ書簡でなしに、集中排除法に根拠すると言われるならば、十の会社が九つになることと、集中排除法との関係をどう解釈されるか。これに対してお答えを願いたい。
#67
○政府委員(岡崎勝男君) 私が今申した通りであります。
#68
○佐々木良作君 どういうことです。もう一遍それならば済みまませんが言つて欲しい。
#69
○政府委員(岡崎勝男君) 十にならなくても集中排除の目的は達せられる。こう考えております。
#70
○佐々木良作君 その理由は……。
#71
○政府委員(岡崎勝男君) それはいろいろ細かいことがありましよう。集中排除法の法規を一々適用して説明しなければなりませんから、細かいことは電力局長なり、どなたかから申上げます。
#72
○佐々木良作君 それならばどなたからでもこの解釈を聞きたい。所管大臣でも結構ですよ。
#73
○三輪貞治君 只今の委員からの質問の焦点は、國会の開会中にもかかわらずポ政令によつてなぜ処理しなければならなかつたかということにあるわけです。そこでマ書簡というものをば御公表にならないから、この疑問はどうしても氷解しないわけです。我々がそういうふうに強く感ずる一つの原因には、前にこういつたような同じ肩すかしを何回も食わされた。前國会で審議未了になりました自作農創設特別措置法の一部を改正する法律案についてやはりポ政令の問題があるわけであります。この場合にもマ書簡によつてこの法律を出すのだ、それが審議未了になつたからポ政令によるのだ、こういう御説明を我々は聞いておつた。その通りに考えておりましたところが、だんだん調査して見まするというと、実はこれがからくりであつたことがわかつて来た。というのはこのポ政令を出すことについて、農林省が総司令部天然資源局農業課長に対してお伺いを立てている。そのポ政令案というものをばマ司令部では八月の二十四日に受取つているが、これはもともとマ書簡の目的を達することは國会の責任であるけれども、これがそういつたような審議の結果で取りあえず行政措置をとることが必要とされるならばまあ止むを得んだろう。こういう答えをマ司令部はしている。マ書簡でどうしてもやれというのではない、その書簡の目的を達するのは政府と國会の責任であるけれども、それをようやらなかつたならば、これは行政措置をとることも差支えないであろう。こういうようなものであるけれども、我々に対する説明は、マ書簡によつて自作農創設特別措置法の一部を改正する法律案を出しているのだ。これが審議未了になつて、農地の価格基準が無効になつたから、これをば取りあえず継続するためにポ政令をやる。こういう説明をされている。これが丁度これに当てはまつて来る。國会の責任において当然やるべきところの電気事業の再編成をは、又その責任をば果す機会が到来しているにかかわらず、國会に上程することなしにマ書簡で逃げて、これをば飽くまで答弁されている。問題はマ書簡の内容なんです。これだけ議理でも或いは國会の本会議においても、或いは特別委員会においても、マ書簡の公表がなかつたためにいろいろな端摩臆測、疑義を生じているのに飽くまでもマ書簡の公表を避けられるところの理由について、再び官房長官にお伺いしたい。なお、私が今申上げました農林大臣に対して総司令部から出されたところのこの文書は、私は今持つているのであるが、これはそのまま我々は承認していいか。この点もお伺いしたい。
#74
○政府委員(岡崎勝男君) マ書簡の問題につきましては、総理は考慮中でありますから、さよう御承知を願いたいと思います。なお農林省云々の問題は取調べてからお答えをいたします。
#75
○吉田法晴君 先ほどポ政令で電力再編成をやれということは、司令部のデイレクテイブだということを官房長官が言われた。議運における吉田首相のお話は、マ書簡その他あらゆる方法で以てやるということであつたが、マ書簡によつたことは政府の責任である。こういう御答弁、御説明をしておられるのでありますが、官房長官は吉田首相と違つてポ政令で出すということ、或いは出したことについてはこれは総理の責任であるような口吻でありますが、責任はいずれにあるのか。総理に責任をなすりつけるかどうか。その点を一つはつきりして置きたいと思います。
#76
○政府委員(岡崎勝男君) 政令を出したのは政府でありまして、政令を出したことに対する責任は政府にあることは首相の言明の通りであります。
#77
○吉田法晴君 ポ政令を出したことは政府の責任である。併し司令部のデイレクテイブによつて、言い換えますとマ書簡にはそれ以外には方法がないということを言明せられますならば、おのずから責任は政府よりも司令部に帰属するように考えられますが、その点は如何ですか。
#78
○政府委員(岡崎勝男君) 政令を出したのは政府でありますから、政令に対する責任は政府においてとります。
#79
○吉田法晴君 形の上の政令を出したら政府の責任であつても、書簡にはポ政令によれと書いてあつて、その外に解釈のしようがない。こう言われるならば、そして又さつきの言葉で言いますと、司令部のデイレクテイブにあることを官房長官が言われますならば、責任はおのずから政府から司令部に移りますが、その点は依然として司令部に責任が移るように御言明になりますかどうかということを尋ねておるのであります。
#80
○政府委員(岡崎勝男君) 司令部に責任を転嫁する意向はありません。
#81
○吉田法晴君 それじやもう一つ官房長官の説明の中で、これは場所は議運でありましたけれども、参議院に対してマ書簡の内容を公表し得るように今後努力する。或いは考慮するという言葉だつたかも知れませんが、あの場の空気はこれは努力するということであります。先ほどのように考慮するということは、考慮することで、別に何もないということで逃げられますならば、これは参議院全体に対して政府はあの窮境を逃げるために嘘を言つた、或いはごまかしを言つた。こういう工合にしか考えられないのでありますが、その点について更に官房長官の答弁を求めます。
#82
○政府委員(岡崎勝男君) あのときも考慮すると申しまして、考慮しておることは間違いないのであります。参議院をごまかすという意思は総理において毛頭もないことを言明いたします。
#83
○吉田法晴君 先ほども考慮するというお話がありましたが、衆議院における答弁等を聞いておりますと、公表はできない。或いは外交文書について発表することは、これは儀礼に反する。こういう説明をせられて、発表せられる意思がないことが明らかになつておるように思います。先ほどの答弁を承わつておりましても、考慮することは考慮するということで、発表するということを約束したわけでもなければ、努力するわけでもない。こういうふうに逃げられるのであります。今の答弁を聞いておりましても誠意がないということを認めますので、それではあの議運の場合の発言は、いわゆる逃口上であつたか。その場限りの頓智であつたかということを感ぜざるを得ないわけであります。私はあの場の空気からしますならば、いずれ発表の機会があるだろうと考えます。又先ほど官房長官は警察予備隊設置の場合の書簡については公表したということを言われました。これと同じ事由であると考えられますので、その点について更に御説明を願いたいと思います。
#84
○政府委員(岡崎勝男君) 警察予備隊の場合は、即時渉外局から公表されたのであります。今度は渉外局から公表されておりません。なお考慮の問題につきまして、衆議院の議運云々ということがありましたが、衆議院の議運で発言しました後において、総理は更に考慮するということを申したのであります。
#85
○小川久義君 どうも官房長官の御答弁を聞いていると、我々は愚弄されているように思う。(「同感」と呼ぶ者あり)ここではつきりと大番頭としての責任において御答弁を願いたいと思う。総理の参議院の議運においての発言の文句はあいまいであつたが、マ書簡の公開に対して努力するという意味を含んでおつたということで、我々は了承した。「そうだ」と呼ぶ者あり)ところが今又考慮々々と言う、参議院のあの本会議が延びた問題の解決のために、マ書簡の公開に対して努力するという意味で我々了解している。今頃考慮ということは間違いである。そうでなかつたら收まるはずがなかつた。どうしようかと考えておるようなことでは……。かような不誠意な答弁に対しては我々は納得いかない。もつと誠意を持つてやつて貰いたい。それからマ書簡の出た根本は、通産大臣が今國会中に再編成案が出ないと言明した理由、又星島案を作るように総理から慫慂しておつたが、その星島案の完成が遅れたことから、マ書簡が発せられるようになつたように私は聞いておる。この点に対して官房長官の所見を伺いたい。
#86
○政府委員(岡崎勝男君) 総理は考慮するとはつきり言われたのでありまして、考慮しておると私は確信しております。なお他の問題につきましては通産大臣の関係のようでありますから、通産大臣からお答えします。
#87
○小川久義君 通産大臣の意見は改めて私から伺います。その原因によつてマ書簡が発せられたように我々は聞いておるが、官房長官の所信、又その経緯を伺いたいと言つておるのだ。通産大臣には質問していない。
#88
○政府委員(岡崎勝男君) 通産大臣が今國会中に法案が提出できないと言われたかどうか、私は全然聞いておらないのであります。ですから私は御答弁のしようがない。
#89
○小川久義君 通産大臣の言われたことが、本当であるかないかということではない。マ書簡の発せられた原因ばここにあると聞いておるが、官房長官はどう思うかということを聞いておる。
#90
○政府委員(岡崎勝男君) 今申した通りマ書簡が出ることについて何ら事前に連絡があつたものでないから、どういう理由で発せられたかということについては、我々はわからないのであります。
#91
○小川久義君 同じことを繰返してもはつきりしないが、いずれいろいろの機会にこの問題を出して、我々の納得の行く方向に持つて行きたいと思う。次に簡單にお答えを一つ承わりたいと思う。公益事業委員会の委員の選考について官房長官の御方針を伺いたい。
#92
○政府委員(岡崎勝男君) これは主管大臣を差し置いて恐縮でありますが、御質問がありましたから私の知つている程度のことを申上げます。政府の考えとしましては、公益事業委員会の委員につきましては、例えば電気の問題に精通しておる人、或いはガスの問題に精通しておる人、或いは一般の金融の問題、或いは電気をたくさん使う事業界の方面に精通しておる人、こういうような広い範囲で公平に人選を行なつて、適当な人を任命するのが正しいことである、こう考えるのであります。なおその人たちにつきましては一地方の利益に局限せられず、広く全般を見渡せる人が望ましい、こういうふうに考えております。
#93
○小川久義君 最後に一言だけ……、繰返しますが、考慮ということは延び延びに考慮々々でこのままに伏せて置くという、又何の努力もしないということが、考えておることはもうないはずである。先ほどから御意見が出、又議論の実態からいたしまして、又その空気からいたしましても、マ書簡の公開をするように努力するという意味で了承しておる。ところが今日になつても考慮という言葉を続けられておるのですが、何年たつても考慮か。それからその考慮中に、司令部に対してその書簡の公開を國会から強く要求されておるが、お許しが願えんかという御交渉、懇請をされたことがあつたかなかつたか。その点を伺いたいと思います。
#94
○政府委員(岡崎勝男君) 総理はまじめに飽くまでも考慮しておると思います。なお司令部にどういう交渉をしたかということを、私からこの際申上げることは差控えたいと思います。
#95
○小川久義君 どうもそこは変なことなんで、どういうことをしたかせぬか。恐らく官房長官は総理と別のものではないと思う。言い換えれば夫婦のような間柄でなければならない。それでなかつたらうまく行くはずがない。総理は何をしておるか知らん、又何かしておつてもおれはそれに対してしやべることを避けたい。こういう不誠意をいつまでもお繰返しになるなら、もう官房長官としての役目は僕は勤まらんと思う。(「やめたらいい」と呼ぶ者あり)又繰返しますが、議運の席上においても総理が佐々木君と質疑応答中に小言を言つて退席したときに、その後を拾つて円満にまとめるだけの力のない官房長官なら、これ又(「やめたらいい」と呼ぶ者あり)やめたらいいと思うのです。(笑声)辞職に対して深甚のお考えを願いたい。(笑声)
#96
○江田三郎 書簡の発表について考慮中という点について、今小川君のほうから質問が出たわけですが、少くとも政府としては吉田総理が議運で発表を考慮すると言つた後において、司令部に対してこの問題についてお願いをせられたかどうか。その内容まではいいが、お願いをせられたかどうか。その点どうですか。
#97
○政府委員(岡崎勝男君) その点は先ほども申しました通り、私はここで申上げることは差控えたいと思います。
#98
○江田三郎君 それでは、そういう考慮中ということを吉田首相が言われた後において、官房長官は記者団会見、或いは衆議院の委員会等において書簡を公表しないと言われたことがあるかどうか。
#99
○政府委員(岡崎勝男君) そういうことを言つたことはありません。
#100
○江田三郎君 若しそういうように、あなたが言われたことがないというようなことが、言われておるというように新聞等に発表せられておれば、これは新聞が摩違つた記事を書いておるということになりますか。
#101
○政府委員(岡崎勝男君) 少くとも私の言明としてあればそれは違つておると思います。
#102
○江田三郎君  それではその点は、あとで新聞を調べてからもう一度お尋ねいたしますが、もう一つは今度のポ政令を出されることを政府としてはお願いしたわけではない。書簡を出されることをお願いしたわけではない。こう言つておられましたが、官房長官が官房長官になられて以来、政府のほうからポ政令を出すことを司令部に願われたことは今まであつたか、なかつたか。
#103
○政府委員(岡崎勝男君) そういうことは記憶しておりません。なかつたように思います。
#104
○江田三郎君 少くとも政府としては、好んでポ政令を出すべきではないということはお考えになりますか。
#105
○政府委員(岡崎勝男君) ポ政令は政府が勝手に出すのではありません。ただデイレクテイブに基いて出すのでありまして、好むとか好まないという問題ではないと考えております。
#106
○江田三郎君 只今の官房長官の御返事で、官房長官が官房長官になられてから、ポ政令を出すまでに、向うに願つた案件はないというように言われるのですが、先ほど三輪君のほうから質問が出ました自作農創設特別措置法の一部改正については、これは明らかに政府が司令部のほうへポ政令を出されることをお願いしておると、はつきり我々はそう解釈するのですが、そういうことがあつたら一体どうされますか。
#107
○政府委員(岡崎勝男君) 先ほども申しましたように、それは取調べてお答えいたします。
#108
○江田三郎君 重ねて聞いて置きますけれども、官房長官としては、今まで政府のほうから司令部にポ政令を出すお願いをしたことはないと言つたさつきの言明は間違いないですか。
#109
○政府委員(岡崎勝男君) 私の記憶では、私はそういうことを頼んだことは全然ないということであります。
#110
○江田三郎君 あなたの記憶ではと言つても、あなたはただ個人岡崎ではないはずであつて、内閣の大番頭としての、官房長官としてのあなたである。官房長官がそういうようなポ政令を出すとか出さんとかというような問題について全然関知されないということはないはずだと思いますが、そうじやないですか。
#111
○政府委員(岡崎勝男君) ポ政令というのは私の……、間違つておるかも知れませんが、非常に沢山出ております。恐らく二百件を超えておるのじやないかと思います。それで一々のことは知りませんが、少くとも官房長官がポ政令を出して貰うように話したことはありません。
#112
○江田三郎君 ポ政令が二百件から出ておるということはその通りですが、少くとも國会で審議未了になつたような法案を更にポ政令で出すというようなことは、その中でも最も大きな問題であるわけです。これは議会政治の建前としましても非常に重大な意義を持つておる問題なんです。だから自作農創設特別措置法の一部改正についてのポ政令についてはあなたが知られんというはずはないと思います。若しあなたが官房長官としておられて、國会で審議未了になつた法案を更にポ政令で出すというようなことを、これに関知しないということであれば、官房長官としては、いろいろな人から言われましたけれども、これこそはつきりその資格がないということになるわけであります。これはあなたが知られんということはないはずです。御存じないですか。
#113
○政府委員(岡崎勝男君) 大分辞職の勧告を受けましたが、この問題は取調べなければ私はわかりませんから、今お答えはできないと思います。
#114
○江田三郎君 それではその取調べがあるまでこの質問を留保して置きます。それからもう一つお聞きしたいのは、先ほど二十五、六日頃までに結論を出すつもりでいたということを言われたわけですが、その結論というのはどういう方向のものであつたか。電力局長が第八國会休会中の当委員会へ来て説明されたところでは、いわゆる属地主義の原則に立つた公益事業法と、それから再編成関係の法案を政府と自由党との意見が一致して司令部の
○Kをとりに出しておつたということになつておりますが、そういう方向で片付けようとしたわけですか。
#115
○政府委員(岡崎勝男君) これは主管の通産大臣のほうがよく知つておられると思いますが、私の見るとろではまだ結論が出ないうちですからして、どういうふうにということをはつきり申上げられないと思います。ただ方向はそつちのほうへ向いていたと思います。
#116
○江田三郎君 これは只今申しましたように、電力局長が委員会へ出席されて、政府の説明員としてそういう説明があつたわけです。自由党と政府のほうとの意見が一致して、属地の電源保護と帰属の問題は、別表のほうは別にして、別表抜きにして司令部のOKを求めに出しているというのですが、それで間違いないですか。
#117
○政府委員(岡崎勝男君) その後にも、やはり別表の問題もいろいろ考慮しておつたと私は記憶しております。
#118
○江田三郎君 議運で、この問題が問題になつたときに、吉田首相は第七國会へ出した案、これを一番いいものであると思つている……。いつ頃からそういうことを考えたのかと言つたら、佐々木君の質問に対しましてはつきりした答えはなかつたけれども、あの佐々木君の質問に対する答えから見ますと、第七國会提案の当時からそう思つておつたということにしか解釈できない。然るにかかわらずその後になつて、それと非常に方向の違う属地主義の案を政府が司令部にOKを求めに出されたということは、政府自身が好んでこの問題の解決を遷延さす方向へ持つて行つて、少くとも吉田首相が考えられておることを、他の政府の閣僚諸君なり、或いは自由党の諸君が言つていることは大きな食い違いがあり、そのために事態を紛糾させ、そのために書簡を出させる破目に陷つたと思うのでありますが、そう解釈していいですか。
#119
○國務大臣(横尾龍君) 私がその経緯についてお話いたします。
#120
○江田三郎君 通産大臣が答えると余計ややこしくなりませんか。
#121
○島清君 後で通産大臣からはゆつくり聞きます。今は官房長官だけでいい。
#122
○政府委員(岡崎勝男君) それは総理もいろいろよく言われましたように、原則としては第七國会に出した法案を正しいと思う。又第七國会に出した当時正しくないと思えば出すはずはないから、無論正しいと思つてやつたと思います。それに対して各方面からいろいろ意見が出ましたので、公平に又愼重に各方面の意見を取入れて研究中だつた次第でありまして、その研究の過程において属地主義という問題も出て来れば、復元という問題も出て来たのでしようが、結論はまだ出てなかつたのであります。
#123
○江田三郎君 研究名中だと言つたところで、明らかに自由党と政府との一致した意見を司令部のOKを求めに出されたということを言つているのであります。單なる研究中とはこれは言えぬと思います。
#124
○政府委員(岡崎勝男君) その点は通産大臣も非常に……。
#125
○國務大臣(横尾龍君) 私が担当いたしておりましてやつておりましたので、私の答弁で御不満かも知れませんけれども、一応事情を話さして頂きます。私が受継ぎまして電気事業再編成のことに対して今お話の通り、私は大体この法案を是非臨時國会に出して、そうして皆様の御協賛を得て行きたいという念願であつたのであります。それで第七國会に出された案もありましたけれども、各方面の話もあるししますので、それなら何故お前は自由党のみに話したか、こういうことになりますが、衆議院における多数党でありまする自由党の成る程度の了解点がなければ、これは先ず衆議院で通過することは見込ない。少くとも或る程度の了解点を得て出そうというのであつたのでございます。そういたしましていろいろと原則論として再編成法案、それから公益事業委員会の例というものを検討いたしまして、そのときに属地主も一〇〇%向うに電力を送つているところは、これは認めてやつたらどうかという案もありますし、その他いろいろな案があつたので、この大体は属地主義とするけれども、企業家のところに行つているところの電源は、大部分これは考慮に入れようじやないか。こういうので、先ず御承知の通り、電力再編成法案というのは僅かの法文であります。それから困るのは電源帰属の問題が多いのであります。このほうの法文だけでも早く審議をして貰いたい。それから又第七國会に出ました公益事業法と多少違つた方向で、こちらも研究だと思つて、これは各方面の御要望もそういうふうに感知いたしましたので、それを一つ向うに話して見て、そうして法案を内審議して貰おうと思つて参つたのであります。故に閣議でも決定じやないのでございます。閣議でこういうものを向うと相談したいというので了解事項として持つて行つたのであります。併しケネデイ氏のところに参りましたところが、ケネデイ氏は、これは正式の手続をしてやつて来い、そうしなければ審議のことはいたしかねる。こうして突返されたわけであります。それで早く電源の帰属をきめて、そうして向うに行こうというので、電源の帰属に対して甲論乙駁があるのをまとめたいと思つて行つたのであります。又先刻小川さんからお尋ねのあつた、私が臨時國会に出さないというようなお話があつたわけでありますが、これは私はそういうことは毛頭言つた覚えはないのであります。私は成るたけ早く出しまして、そうして皆さんの御協議を経て、そうして御賛成を得て、然る後に再編成をいたしまして、かねて問題のあります電源の開発、それから見返資金を出して貰うことを懇請しようという話合いであつたのであります。決して引延ばして私らがやつたのではないということを御了承願いたいと思います。官房長官はこの経緯は詳しくお知りにならないので、私から代つて御答弁申上げる次第であります。
#126
○江田三郎君 只今の通産大臣の説明は、休会中の本委員会において電力局長の言われたことと非常な食い違いがあるように感じまするので、これは私も改めてその頃の議事録を調べましてこの問題は後に残します。議事進行について委員長に伺いますが、何か速記等の関係で、今日は打切らなければならんと聞いたのでありますが、若しそうするのであれば私は改めてこの問題について質問する様会を與えて貰いたい。この次の委員会に……、それは只今の岡崎官房長官に対するところの自作農創設に関するポ政令について、これは岡崎官房長官自身に調べて貰わなければならんような、今の結論になつておりますから、これを調べて貰いたいということ、それから今の通産大臣の御説明については、私自身電力局長の……速記録をもう一度調べて見ます。
#127
○委員長(石坂豊一君) ちよつとお諮りいたしますが、やめるやめぬというのじやない。だが速記の関係で、大蔵委員会からすぐに速記を返してくれ、大蔵委員会と両方たてこんで来ておる。速記はもう四十分ぐらい前から返してくれという催促を受けておる。速記なしに委員会を進行しますか。又速記のつくときを待つて審議を開始するか。そのことを皆さんできめてから……。
#128
○西田隆男君 私はもう一つだけ通産大臣に、官房長官の答弁に関連して聞きたいのですが、官房長官の答弁では……。
#129
○委員長(石坂豊一君) 速記がなくても進行しますか。
#130
○西田隆男君 私の質問は一つだけですから、そのあとで協議して貰いたいと思います。
#131
○吉田法晴君 この問題は議運で参議院として究明して、そうして本会議の施政方針演説が済んだから、あとはこの委員会で引続いて究明する以外にないと思う。私どもの受ける印象では、参議院全体、或いは國民もまだ納得しておらん、事態は明らかにされておらん。これをあえて明らかにする点から言いますならば、政府としてもこの委員会を通じて事態を明らかにせらるべきだと思う。これは速記に載らなくても、事態は明らかになるようなものの、問題の重要性から考えますならば、速記をつけてこのまま続行されることが、この委員会として妥当なことだと思う。これは大蔵委員会との差替えということもあるかも知れませんけれども、或いは大蔵委員会が相談でできなければ、ほかと相談をした上でこれは続行して貰いたいと思う。それも二時間、三時間というわけではないだろうし……。
#132
○委員長(石坂豊一君) とにかく続行いたします。
#133
○西田隆男君 通産大臣にお伺いしますが、今日官房長官との質疑応答の過程で、官房長官は十一月の二十五、六日頃までには電力再編成に対する政府の結論が生まれるという予定をつけておつたという御答弁がありました。通産大臣はマツカーサー書簡が総理大臣に出される前に司令部にお行きになつたことがあるか。お行きになつたその日にちはいつであつたのか。行つて誰に会われたのか。これを先ず御答弁頂きたい。
#134
○國務大臣(横尾龍君) 二十五日頃には党で大体話がつきそうだというような情報を聞いておつたのであります。それから今の司令部にいつ行つたか、誰に会つたかというのは、それはいつ頃からの……。
#135
○西田隆男君 マツカーサー元帥の書簡が吉田総理大臣に渡される直前、誰に会われた……。
#136
○國務大臣(横尾龍君) 私は大体一週間おきに水曜が定例日ですから……。
#137
○西田隆男君  日にちをおつしやつて下さい。
#138
○國務大臣(横尾龍君) そのほかには……、よく調べて……。
#139
○西田隆男君 よく調べんでもわかるでしよう。
#140
○國務大臣(横尾龍君) 私記憶をなくしておりますから……。はつきりお答えしなければならんと思いますから……。
#141
○西田隆男君 それでは……。
#142
○國務大臣(横尾龍君) わかりました。十六日の日になつております。
#143
○西田隆男君 それでは十六日の日にあなたは、電力の再編成問題について司令部のどなたかにあなたの御意見をお話になりましたか、なりませんか。
#144
○國務大臣(横尾龍君) 十六日の日に、そのときにこの再編成の先刻申上げました案を閣議で了解を得た案を持つて行つた、そのほかのことは今申上げましたように、これは受付けられなかつたのであります。向うではこの案ではいけない……。
#145
○佐々木良作君 別表はついておりましたか。
#146
○國務大臣(横尾龍君) 別表はついておりません。
#147
○西田隆男君 質問しているのは私ですから……。十六日に閣議で決定した案をお持ちになつたということですが、この十六日に閣議で決定した案を持つて行つたという案は、武内電力局長がこの委員会において懇談会式に御説明になつた案をお持ちになつたのですか、どうですか。
#148
○國務大臣(横尾龍君) 武内電力局長は私らが持つて行きました案を説明したのじやなかろうかと思います。よく本人に……。その案だそうでございます。
#149
○西田隆男君 そういたしますと、そのときに電源の帰属の問題と、復元の問題について司令部からOKいたしがたいという御意見を、通産大臣はお聞きになつたはずだと思いますが、官房長官が二十五、六日頃までに結論を得られそうだと言い、通産大臣もそのように聞いているという御答弁がありましたが、その結論を得るという案はどの案であつたか。あなたがお持ちになつてOKができないという二つの問題を含めた案であつたのか。その二つの問題を取除いた新らしい案が二十五、六日頃までに結論を得られそうなことになつておつたのか。どちらであつたのか。
#150
○國務大臣(横尾龍君) 二十五、六日頃に大体案ができるだろうと申しましたのは、電源の帰属問題でありまして、先刻武内電力局長が持つて参りましたというお話のものは、我々は電力の復元も加えたものを向うにお話したのです。併しこれは向うはこの案はもう審議せないと申しましたから……、これからはちよつと速記をとめて頂きたい。
#151
○委員長(石坂豊一君) 速記をとめて。
   〔速記中止〕
#152
○委員長(石坂豊一君) 速記を始めて。
#153
○西田隆男君 そういたしますと、通産大臣は十六日に例の案を持つて行かれて折衝されて、この案は持つて来るなということを言われた。その後お帰りになつて、官房長官や内閣総理大臣やその他閣僚といろいろ御相談になると同時に、自由党の政調会と連絡をとられ、電源帰属の問題に対してA案、B案、Cと言われているようなもの、その中のいずれかの案をまとめて、そうして結論を出して、司令部に持つて行くという意味合いにおいて二十五、六日に結論が出るということをおつしやつたわけですね。そういう意味ですか。
#154
○國務大臣(横尾龍君) そういう心組みで運びつあつたのでございます。
#155
○西田隆男君 そういう心組みであられるということは、これは惡いと申しませんが、司令部のほうも電力の再編成については急いでいるということは、交渉の経緯から見ても十分想像できる。総理大臣も施政方針演説において早急にやらなければならんと言つておりますから、政府部内としても、一日も早くこの案をまとめて、國会の審議を経て公布したいという熱意を持つておられると考えますが、十六日からマツカーサー元帥の書簡が総理大臣に手交されるまでの間、総司令部に対して、二十五、六日頃までにはあなたがたから、拒否せられた案以外の新らしい案の結論が出ますからというような意味合いのことを、あなたはお話になつたことがありますか、ありませんか。
#156
○國務大臣(横尾龍君) ございません。そんなことはございません。
#157
○西田隆男君 それでは通産大臣は、臨時國会若しくは通常國会に電力の再編成の問題が上程されて通過したならば、それでいいのだ。司令部のほうはこれに別に異議は言わな言いのだという感じを、今までの経過の過程においてお持ちになつておつたとしか思われないのですが、そういうような感じをお持ちになつておつたか。
#158
○國務大臣(横尾龍君) 二十五日までに大体向うに交渉して、そうしてOKを得て、臨時國会に出し、臨時國会で是非審議をして頂きたい、又若しも審議未了になるならば通常國会の早い機会において、これを是非とも審議して頂きたいというのが私の考えであつたのであります。決して傍観しておつたわけではございません。もう刻々迫る電源開発の見返資金の問題がありますので、併し何と申しましても先ず大体先刻申上げましたようにまとまつた案を作つて、そうしてその後に一方向うのOKを貰い、一方智さんがたに御相談をして、そうして是非御賛同を得るように計りたいというので、実はあせつておつたのであります。さよう御了承願いたいと思います。
#159
○西田隆男君 私が質問しておりますのは、あなたの御答弁のようなことを質問しているのではありません。あなたは司令部との長い間の折衝の過程において、臨時國会に出なければ、通常國会に出してでも結論を得れば、司令部のほうとしてそれまで待つておつてくれるのだという御認識でありましたかどうか、ということをお尋ねしているのです。
#160
○國務大臣(横尾龍君) 実は私はポ政令とかデイレクテイブというようなことは毛頭考えていなかつたので、それで是非向うに交渉したいという考え方はあつたのであります。
#161
○西田隆男君 今の御答弁でも、まだ私の質問に対する適切な御答弁ではありませんが、まああなたをこれ以上いじめても仕方がないと思うのですが、あなたの感じなり、官房長官の答弁から受ける感じなりを以てすれば、政府は司令部との交渉の経過を非常に誤つた判断をしておつた。その判断に基いて電力の再編成という問題を取上げておつたために、遂に國会の審議権を無視されるような、國民大衆があれだけの期待と要望を持つている問題を、ポ政令という手段によつて解決をつけてしまわねばならんような、誠に民主主義の國においては悲しむべき事態を惹起したと、こういう結論に私はなると思うのですが、通産大臣はこれに対して責任をお感じになつておりますかどうか。
#162
○國務大臣(横尾龍君) 只今の私の責任ということでございますが、私は最善を盡して、そうして是非これを審議して頂きたい。そうして御同意を得るという一遂にその信念を持つて邁進しておりましたので、私の観察が誤つたというお話でありますが、そういうような観察もしていなかつたので、この点に関しては今回のポ政令ということに対してもう少し早く何とか解決したいと思つてあせりましたのにかかわらず、ああいうことになつたことに対しては私としてはいたし方ないことだと、こういうふうに感じております。
#163
○西田隆男君 私は通産大臣の責任を別に追及する意味合いで申上げているのではありませんけれども、いやしくも占領下にある國の政府が司令部の意向を全く忖度し得ない状態にあり、又司令部の考え方と遠く離れた考え方において、占領治下にあつて政治を行うことは、私は國民のためにこれは非常な不幸だと考えております。こういう考え方から今あなたに御質問したわけですが、通産大臣は御正直ですから比較的まじめな御答弁を頂きました。官房長官は外交官出だから非常に婉曲に鯰みたいに(笑声)ぬるぬるとした御答弁を頂きましたが、結局さつき私が申上げましたように電力の再編成問題に関する限り、内閣全体が司令部の意向を忖度し損ねた結果が、民主主義の國において最も忌むべきポ政令によつて電力再編成問題を片付けねばならんという結果を招いたということだけは私は間違いがないと思う。従つて通産大臣や官房長官の責任を追及する意味ではありませんけれども、少くとも政府当局の一人であられる限り官房長官も、通産大臣も國民に対して申訳ないというお感じはお持ちになつておると考えますので、私の質問はこれで取やめます。
#164
○吉田法晴君 官房長官に伺いますが、十六日通産大臣が司令部に持つて行かれたという案は、閣議の決定でなくて、了解事項という通産大臣の御説明でありますが、閣議に上程をされて、皆さん御異議がなかつたのだという点は、了解事項という点で明らかだと思うのでありますが、これは形式は決定、了解と分れておりますけれども、政府としては閣議でその内容について了解され、そうしてそれを総司令瀞に持つて行くという点については御異議がなかつたものだと考えますが、その点は如何ですか。
#165
○政府委員(岡崎勝男君) これはよくこういうことがあるのでありますが、或る程度まとまつた案を作つて、向うに話して見ないと、向うのはつきりした意向もわからないのでありますので、後日訂正すべき場合があることを留保いたしまして、とにかくこういう話合いを基礎として、こういう案で話して見る。こういう場合が了解事項であります。閣議の決定はいささか趣きが違うのであります。
#166
○吉田法晴君 それでは第七國会に提出されました案の場合、これは案が閣議で了解されても、向うに持つて行くまでについては同じだと思いますが、閣議の仕方、内容については第七國会の案が閣議にかかつたときと、この十六日に持つて行かれたものとの間に、閣議の審議、或いは結論の程度においては同じだと考えて差支えありませんか。
#167
○政府委員(岡崎勝男君) この問題のときは私は内閣におりませんでしたから、その点は調べて見ないとお答えはできません。
#168
○佐々木良作君 議事進行についてちよつと……。これはこのまま続けますか、それとも休憩にでも入るのか、或いは今日は適当に打切るのか。それからこの速記の問題も、速記を外して云云というお話もありましたけれども、その辺の段取りを先ずきめられたいと思います。今の吉田君の質問は継続中として、今の段取りをきめられたいと思います。
#169
○委員長(石坂豊一君) 委員長の考えは、本日は吉田君の質問が終つたときに、これで本日は散会にしたいと思います。いずれ月曜日あたりに又再開する。こういうつもりであります。
#170
○佐々木良作君 それなら重ねて申上げて置きますが、この速記を外して云云というお話がありましたけれども、この問題に関する限り今日続けようが、或いは何曜日になろうが、とにかく速記は必ず付けて貰いたいということを要望して置きます。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#171
○委員長(石坂豊一君) 委員長もそのつもりでございます。
#172
○島清君 委員長の今の考え方について、もう少し官房長官にこの電力問題でなくして、國会法の解釈について一、二点質して置きたいと思います。この委員会の運営の締括りとして……。
#173
○委員長(石坂豊一君) 吉田君の質問中であります。
#174
○島清君 吉田君のあとで発言を許して頂きたい。
#175
○吉田法晴君 続きまして……、先ほどの官房長官の御説明では閣議にかけた内容は変りがない。ただ向うに持つて行つてそれが承認されたらそこで以て閣議の了解事項と言いますか、審議事項は決定になる。向うに持つて行つて承認されなければそれは了解事項だ。こういう閣議の内容でなくて向うに持つて行つた結果如何だというような印象を受けますが、そうなんですか。
#176
○政府委員(岡崎勝男君) 閣議の了解事項は、更に閣議に上ぼすという形によりまして決定案として正確な案になるわけであります。了解事項のほうはやはり事項であつて、向うと話すこともありましよう、他のほうと話すこともありましようが、結果において更に決定案は別に提出するのであります。
#177
○吉田法晴君 重ねてお尋ねしますけれども、決定と了解事項との間の違いは、今の童話では一応了解をして置いて、持つて行つて了解を得たらもう一度持つて帰つて、閣議で決定するという確認と言いますか、或いは形式的の問題だけが残つておる。実質的な審議は前に済んでおると、こういうような印象を受けますが、そういう解釈をしてよろしいのでございますか。
#178
○政府委員(岡崎勝男君) 了解事項そのままならばその通りであります。併し了解ということに殊更しましたのは、主要な個所の変更があるかも知れないという前提の下でありますから、そういう場合には又主要な個所について十分審議をしなければならんわけであります。
#179
○吉田法晴君 大体了解をして置いても、変更があるかも知らんということで了解……、向うでその点についてOKがとれれば決定になるのだと、こういう印象を受けますが、その通りで進みますが、閣議で審議せられまして十六日に持つて行かれた案、この閣議で何日に審議されたかわかりませんけれども、それを持つて行つて、向うにこれを内審議を願つたけれども、審議をしないという意向が明らかになつたということでありますが、そういたしますと、十六日に持つて行かれたこの電源についての属地、或いは復元問題のその二点について、了解せられなかつた。これは撤回されたわけですし、審議されないということでありますから、了解されなかつた。反対であるという意向が明らかになつたという点は、これはさように了解してもよろしうございますか。
#180
○國務大臣(横尾龍君) 今申上げますように、向うは帰属問題なんということに対しては、一言も触れなかつたのであります。ただ内審議はいけない、こういうことであります。併し先刻申上げましたような事情で、電力局長は努力しておつたのであります。さよう御了承願います。
#181
○吉田法晴君 十六日に行かれて、そのあと局長がいわば非公式に交渉をされたという点も伺つたのでありますが、十六日に持つて行われたときに、審議しないというお話は、形式的な問題だけでなくつて、その内容に関しても賛成しがたいという意向が言葉で言われたか、態度で言われたかわかりませんが、その点は明らかになつたのではないかという点を念を押しているわけです。
#182
○國務大臣(横尾龍君) ちよつと速記をとめて。
#183
○委員長(石坂豊一君) ちよつと速記をとめて。
   〔速記中止〕
#184
○委員長(石坂豊一君) 速記を始めて。
#185
○吉田法晴君 私どもが想像しましたように、その筋においては、第七國会提出の法案に賛意を表するということで、十六日持つて行かれた点についてはこれは賛成しがたいと、こういう意向がはつきりせられましたにもかかわらず、その後自由党案をこれは電源の帰属問題、復元問題を含めて、自由党案を強力に推進しようとせられた。その間において自由党内の意見のまとまりも非常に困難でありましたが、そういう党内の事情、それからこれを統一し得られない政府の意向を、そのまま至急に反映ぜられた結果が、いわば意向が明らかであるにかかわらず、自由党案をいわば強行しようとしたところに、マ書簡が出た原因があるということは明らかであります。従いましてマ書簡が出て、そうしてポ政令によつて國会の開会中であるにかかわらず、國会の審議権を無視するような結果を招来したということは、これは明らかに通産相、或いは吉田総理の責任であるということは明らかであると思うのでありますが、その点は如何でありますか。
#186
○國務大臣(横尾龍君) 先刻から申上げますように、我々は多数の方々の御意見を尊重して、幾らかでもそれを考慮して行きたい。一面党内の意向も成るたけそれに合致するようにして行きたいということで話をして来たのであります。決してそれで全部を、それを持つて行かなければならんということでなしに、それで私が申上げますような内々御相談をしておつたのであります。
#187
○委員長(石坂豊一君) 如何ですか島君、まだ質疑もあるようだが……。
#188
○島清君 電力問題じやないのですか……。
#189
○吉田法晴君 事態は明らかになりましたが、結局これは認識の問題で、続けてもやりとりになると思いますし、尚時間も時間ですから、一応打切りますけれども、あとは留保して置きたいと思います。
#190
○島清君 官房長官、今日の委員会はあなたと、それから総理大臣においで頂くというふうにお願いしてあつたのでありますが、総理大臣はおいで頂かないのでありますが、どういうわけでございますか。それから國会法によりますると、私たちはあなたたちの出席を自由に求めることができるのです。私たち議員側の立場からでございますが、これを裏返しますと、あなたたちは要求が出たときは、義務として当然おでまし願わなけりやならんことになると思うのですが、非常に言葉はやわらかいですが、法律用語をあえて使うことは避けますが、そういう法律に基いて出席を要求する委員会に、吉田さんが理由も明示しないでお越しにならないのです。それで國会法をどういう工合に解釈しておられるか。この二点を明らかにして頂きたいと思います。
#191
○政府委員(岡崎勝男君) 吉田総理は昨日身体の調子が少し惡いので、急いで大磯へ帰つて靜養しております。本日衆議院の本会議に出席を要求されておりますので、一晩ゆつくり休んで、体を恢復して出て来る予定になつております。それから吉田総理は各方面の委員会から出席を要求されておりまして、できるだけこれに出席すべく努めております。
#192
○島清君 官房長官、それから國会法の解釈はどういうふうにして……。
#193
○政府委員(岡崎勝男君) これはでき得る限り御要望に副うようにいたしておるのであります。
#194
○島清君 法律の解釈ですから……。融通性でなく、でき得る限りというのではない。私らの議員から言わせれば、國会法に書いてあります通り、あなたたちの出席を要求することができる。議員側からのあれですね、これを政府はどう思うかというのですよ。
#195
○政府委員(岡崎勝男君) 政府では同じ人が別の委員会に同時に出席を要求されていることがしばしばありまして、これは物理的にも出席のできない場合がしばしばあります。その他吉田総理としましては、総理大臣或いは外務大臣として、いろいろののつぴきならない用事もありまして、そういう場合を除きますれば、でき得る限り出席することに間違いないのであります。
#196
○島清君 そういたしますと何でございますね。大体國務大臣といたしましては、國会法に基いて要求があつた場合に出席しなければならない義務があるということをお認めになりますね。
#197
○政府委員(岡崎勝男君) はつきりしませんが……。
#198
○島清君 委員会のほうから出席を要求された場合、出席しなければならんという義務があるということを法律解釈としてお認めになりますね。
#199
○政府委員(岡崎勝男君) その通りであります。
#200
○島清君 そういたしますならば、その義務の履行ができない場合は、各方面の委員会からその法律に基いて要求があつて、体は一つしかない、そこで話合いをして今までの慣行としては、こういう委員会で、こういう時間にと要求されておりますが、こういう時間にしてくれんかと言つて話合いをしたものです。吉田総理を我々が要求する場合は、そういう話合いがなされてない。吉田さん個人の意向で、出られないのか、出るのかわからないように、とにかく話合いをなさらないで拒否しておられるのです。そういうことは私は國会法の蹂躙だと思うのですの法律の非常に蹂躙だと思うのです。ですからそういうことのないように、お互いに國会法を重んじて、それから立法の仕事をやるんですから、そういう工合に次回はその法律に基きまして、是非総理大臣の御出席を願いたい。若し御出席願えない場合は、一々理由を明示して頂いて、委員会が納得するような理由を明示して頂きたいと思うのです。それだけです。
#201
○委員長(石坂豊一君) 皆さんにお諮りいたします。本日は大分時間も経過しておりますので、これで散会いたしまして、後の日程は更に議員諸君と懇談してきめたいと思います。
 それじや本日はこれで散会いたします。
   午後零時四十一分散会
 出席者は左の通り。
   委員長     石坂 豊一君
   理事
          橋本萬右衞門君
           江田 三郎君
           結城 安次君
           岩木 哲夫君
           佐々木良作君
           須藤 五郎君
   委員
           秋山俊一郎君
           石原幹市郎君
           岡田 信次君
           古池 信三君
           島   清君
           三輪 貞治君
           森下 政一君
           山田 節男君
           吉田 法晴君
           加賀  操君
           山川 良一君
           小川 久義君
           西田 隆男君
           水橋 藤作君
  國務大臣
   通商産業大臣  横尾  龍君
  政府委員
   内閣官房長官  岡崎 勝男君
   通商産業政務次
   官       首藤 新八君
   資源庁長官   始関 伊平君
ソース: 国立国会図書館
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