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1950/12/01 第9回国会 参議院 参議院会議録情報 第009回国会 文部委員会 第3号
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1950/12/01 第9回国会 参議院

参議院会議録情報 第009回国会 文部委員会 第3号

#1
第009回国会 文部委員会 第3号
昭和二十五年十二月一日(金曜日)
   午前十一時五十九分開会
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○教育文化施設及び文化財保護に関す
 る一般調査の件
 (昭和二十五年度補正予算及び平衡
 交付金に関する件)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(堀越儀郎君) それではこれから文部委員会を開会いたします。
 前回の委員会で委員各位から御意見が出まして、岡野國務大臣に質疑をしたのでありますが、二十四年度末の教職員に対する年末手当の半額國庫負担、これは当然義務教育の半額國庫負担法によつて政府が支出すべきものなのであります。國家が地方に対してそれだけの債務を負つているのであります。本年度において当然これは政府として國庫から地方に債務を支払うべき義務を負つているのであります。文部省はその趣旨に沿つて予算を組まれたのでありまするが、その後平衡交付金法が制定されまして半額國庫負担法というものが廃止されたために、今度の予算から不幸にして削られたことになつたので、これは地方財政の問題でなく、國家が公約をしたものを法律の改廃によつてその義務を履行しないということは、政府の威信にもかかわり又政府自体の、國民からの信頼を裏切るという結果を招く重大な問題であろうと私は思うのであります。委員各位の御意見も尤もなことであり、その点に対する論議を重ねられたのでありまするが、岡野國務大臣に対する質疑は、國務相が総理大臣に会つてその上の返答をいたしまするということでお別れをしてあるのであります。文部大臣は当然平衡交付金の補正予算に組まれている三十五億円の中に入つているものだと確信をされ、道義的にこれを信頼されておるのであります。私の先だつての本会議の質問に対して大蔵大臣も入つているつもりであると、こういう答弁であります。岡野國務相は不幸にしてその時に居合せられなかつたので答弁がなかつたのでありまするが、この委員会での答弁では、地方平衡交付金の法規の建前からそういうような指示はできないのである、併し大蔵大臣に合つて一応意向を確かめるということでありますが、本日その返答を承わることになつております。非公式に委員長は承わつておりまするが、そのことを委員の皆様にお答え願つた方がいいと思つておりますので、その処置をとりたいと思いますが、今地方公務員法の審議で地方行政委員会で基本的の質疑応答が行われておりますので、今暫くお待ち頂きたいということであります。その点はお待ち頂いて結果から申しますると、やはり岡野國務相がこの前答えられたように、三十五億のうちにそれが入つているものとして指示はできない。けれども自分も財政委員会に対してその事柄を話して善処したいと思うという意味の答弁であつたのであります。併し平衡交付金の建前からやはり担当困難ではないかとも考えられまするので、その点如何に取扱つているか、文部省の意向をも承わり、又地方財政委員会の事務局長も又委員長もお見えになつておりまするので、ここで質疑応答を重ねて一文部委員会の問題でなしに、政府の國民に対する信頼を如何にするかという点について、皆様と共に協議をしたいと思うのでありますが、その点お含みの士御協議を願いたいと思います。只今出席しておられるのは文部大臣、地方財政委員会委員長野村氏、文部政務次官、それから地方財政委員会の事務局長がお見えになつています。
#3
○岩間正男君 今の委員長の、岡野國務大臣からの返答なるものについて、なお二、三私お伺いしておきたいと思いますが、この前私がこの委員会におきまして岡野國務大臣に要請したゆえんは、これは地方自治庁長官としての答弁を私は要求していない、國務大臣としての政府音内における意見の対立がある、大蔵大臣とそれから自治庁関係と地方財政関係のほうで意見が統一されていない、そこでそれを統一してここに持つて来てもらいたい、こういうことを我々は要請したのでありますが、これに対しまして委員長になされたところの岡野國務大臣の非公式の答弁なるものは、果して大蔵大臣と折衝され、更にこれは必要であれば関係閣僚並びに吉田総理ともそういうような最後的に打合せして答弁されたものか、どうもそうでないように私には思われるので、飽くまでもこれは地方自治庁長官としての一つの法理的な見解に過軍ないと思う。私は法理論を鬪わす段階でないということを、この前もこの委員会において追及したはずであります。これは今や大きな政治的な問題になつて来ておるのであつて飽くまでも政治的な含みで以てこの問題を解決すべきであつてこの辺の返答を要求しておるので、これは國務大臣が見えればこの問題につきましてもつと明らかにしたいと思いますけれども、委員長に答弁されたような答弁では答弁になつていないと思うのでありますが、委員長はこの我々の要請した点を問われたかどうかという点につきましては、これは委員長にお伺いしたいと思います。
#4
○委員長(堀越儀郎君) この点は岡野國務相が見えてとにかく私は答弁の場合に論議というのではなしに答弁だけを承わつたのであります。それで理事にお諮りをして理事のお考えで更に御不満でありまするから、岡野國務相にこの席上から承わろうということになつてその措置をとつたのであります。
#5
○岩間正男君 そうしますとこの委員会の議事進行に関する問題でありますが、ここで野村さんとか文相の意見をいろいろ承わつても問題は進行しない段階だと思うのであります。飽くまでも國務相の出席を早く要求いたしまして、その点を追及しなければ問題は全然進行しないのではないか、こういうふうに思いますので、私はここでいろいろお聞きする段階でないと思いますので、この際委員会を休憩されたらいいのではないかと思います。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
#6
○高良とみ君 尤もな御意見でありますけれども、私は文部大臣及び野村地方財政委員長にもお伺いして確めて置きたいことがありますから、岡野さんのおいでになるまでこのままで一つ質問を許して頂きたいと思います。
#7
○岩間正男君 今の問題については岡野國務大臣の出席を待つまで余り公式に触れる必要はないと思います。ほかの問題につきまして懇談なり或いは委員会を継続してなさることは少しも差支えないと思います。
#8
○委員長(堀越儀郎君) それでは岩間君の先程の動議は撤回されまして他の問題について委員会を続行することでよろしうございますか。
#9
○高良とみ君 私は他の問題でという意味ではなく、野村委員長の出された政府に対する勧告書の内容を検討した結果、お伺いして確めて置きたいと思いますことがあります。ですからこの問題をやはり継続して、若しほかの問題をお出しになるかたがあつたらそれを含めてやつたらいいと思います。
#10
○岩間正男君 問題が違うと思います。私は岡野國務大臣の答弁を要求しておりますがそのテーマと別になりますね。関連はあるでしようけれどもその点を一応明らかにしてやつて頂きたいと思います。問題がこんがらがりますから。
#11
○委員長(堀越儀郎君) わかりました、こんがらないように。
#12
○高良とみ君 本委員会には提出がないのでありますが、地方財政委員長として野村さんが提出されたものを逐次検討して見たのでありますが、その中には、只今問題になつております七億二千七百万円は全然頭が出ていないのであります。而も、この総額は百三十五億の御希望なんでありまして、この中で細かいところを見ますと随分私ども了解の点から行きますと、教育の義務を果す点よりはより必要の少いものもあるというふうに考えられるのであります。併しこの私は私の意見でありまするから、野村委員長がこの際に教員の歳末手当の義務負担をこの中に全然入れることができなかつたのであるか、或いは全然性質が違うから、この委員会がこの頭を出すべき性質のものでないとお考えになつたものであるが、その点を伺いたいのであります。
#13
○政府委員(野村秀雄君) 只今御質問の二十四年度の七億三千万円の問題は、これは國が地方に借金をしておるのでありまして、二十五年度の財政需要に入れて考えるべきものではないと考えまして、平衡交付金の八十三億要求のうちには全然入れておりません。これは性質上、入れるべきものではないと考えられまして、國としては別途の支出を考えて行くべきものと思つております。
#14
○高良とみ君 文部大臣にお伺いいたします。文部省所管のうちの小学校災害建築費、その他の借入金元利支払の補助に関するものは、この地方財政委員長の報告の中に要求が出ておるのでありますが、そのほか兒童数に応じた義務教育費というものはちやんと出ておるのでありますが、只今のような野村委員長の御説明のようにお考えになつておるのか。或いはこの前本委員会で御説明になりました通り道義的にこれを出資されるこの交付金の中でこれは処理されるとお考えになつたんでありますか。その点を前の御説明であつたかも知れませんが御説明を願いたいと思います。
#15
○國務大臣(天野貞祐君) この七億二千六百万円というものは文部省の予算として提出して、そして一週閣議で以て大蔵大臣の承認を経たものです。又九億というものも同様でちやんとこれは大蔵大臣だけではない、閣議の承認を経たものです。ですからこれがどこかへなくなつてしまつたというようなことは、私はあり得ないことと信じております。ところが今度は九億という平衡交付金が三十五億にふくらまされたという以上は、当然その中に入るべきものだと思つて大蔵大臣に質したところが入つているんだという話です。ですから私とすれば、法律論はどういうことになるか知りませんけれども、これは大蔵大臣がちやんとそういうことを明言されている以上必ず含まれておるものと信じております。
#16
○高良とみ君 この間からの逐次の皆様の御研究によつて、これはどうしても本委員会といたしまして補正予算に対する修正をいたしまして、曾て補正予算の内示がありましたときはちやんと頭が出ておつたものが、いつの間にか消えてしまつたということに対しまして、私個人としましては是非一つ本委員会の御賛同を得で、修正をするという方向へ行きたい。そうして地方行政委員会と共同いたしまして、予算委員会にそういう補正を修正する議案を出したいと私は希望するものであります。その趣旨といたしまするところは、教育等に昨年払いましたものを地方共団体は國が払うものと信じておりますので國の支出したものは払わない。而も今回の措置が誠に不明瞭な形でどこかに消えて行くというようなことはどこへ行つても通らないことでありますので、道義及び教権を尊重する意味からいたしまして、そういう修正案を更に御賛同頂きたいということを申上げておきます。
#17
○荒木正三郎君 地財委の委員長にお尋ねをいたしますが、私のお伺いしたいという問題は、極く最近文部省と、人事院の間においてでき上りました教職員の級別推定表の問題でございます。私から申上げるまでもなくこの級別推定表の作製のよりどころは、一般職職員の給与に関する法律に準拠して人事院が作つたわけでございます。そうして人事院の通知を見ますと、十一月末を以てこの級別推定表によつて号俸の適正を図るべきである、但しそのうちには予算の範囲内においてという文字が入つております。私はこれにつきまして人事院の総裁にも会いましてどういう意味で予算の範囲内において実施するという言葉が挿入されておるのか、この理由についてもお伺いしたいのでありまするが、その結果人事院としては予算的権限がないのでこういう文字を入れざるを得なかつたのである。併し当然政府はこれの財源措置をして國令に提出すべき性質のものと考えている。こういうお話があつたわけでございます。そこで私がお尋ねを申上げたいのは、今度の地財委の意見書のうちにこれの財源が何ら記入されておらない、どういうわけでこれが記入されておらないか、こういうことをお伺いしたいのでございます。この財源が含まれておらなければ、折角作られた人事院の級別推定表も実施することができない。こういう状態になるわけでございますので、公立学校の教職員たちにとつて重大問題であると私は考えますので、その点明らかにして頂きたい。
#18
○政府委員(野村秀雄君) 地方財政委員会から國会へ提出した意見書のうちに、只今御質問の教職員の推定表に基く四億九千万円という金が現われていないという御質問でありましたが、財政委員会といたしましては法令の改正又は制定に基くもののみを元としてこれを提出いたしたのでありまして、この意見害を提出する当時においては、まだこれが法律化、規則化せられていなかつたのであります。聞くところによれば文部省と人事院との間にいろいろ折衝を続けられて、何らかの決定があつたということでありますが、一若しその決定が規則化せられ地方の義務に属することと相成りますれば、地方財政委員会といたしましては更に改めてその財源措置を講ずるように政府に要求するつもりで、その内容を今検討いたしておるところであります。
#19
○荒木正三郎君 そういたしますと委員長の御見解では、これが規則化せられた場合には当然財源措置を要求するつもりである、こういうお考えのようであります。そうしますれば私の承知しているところでは、すでにこれは通知が発せられているということを直接私は人事院に参りまして質したのであります。従つて、これはすでに事実として出ておるわけでございます。それからこの法律的基礎については地財の方でも検討されておると思いますが、先程申上げましたようにこの法律的基礎は、一般教職員の給与に関する法律の中に、後日職務内容に従つて人事院の承認を経た上でより適正な級別に補正することがあるということがあります。その根拠に基いて今まで不合理であつた級別推定表を今回人事院が新たに作成したものでございます。従つてこの人事院の決定は法的に効力を発生する性質のものである、こういうふうに私は考えておるわけであります。従つてこの人事院の通知によつて直ちに効力が発生する。ただ併し人事院の権限外である予算の問題については、人事院としては如何ともしがたい問題であるので、これは当然政府のほうでその予算的措置をすべきものであるというふうに考えておるわけなんです。私のこの見解に対しまして委員長はどういうふうに考えておられるか、承わりたいと思います。
#20
○政府委員(野村秀雄君) 人事院の通牒の内容については私まだ本日まで聞いておりません。先程事務局のほうへその通牒が来たのでその通牒に基いて検討しておるところであります。局長からよくその間の事情を御説明申上げたいと思います。
#21
○政府委員(荻田保君) 検討中と申上げるより仕方がないのでありまして、一昨日とかに出たそうでありまして、それを取寄せて文部省と、人事院とで打合せ中でございます。
#22
○荒木正三郎君 打合せの結果をお聞きしたいと、かように考えておるわけであります。
#23
○政府委員(荻田保君) まだ打合せ中で結果は出ておりませんから、出ましてから御答弁申上げたいと思います。
#24
○荒木正三郎君 私は十一月末を以てこれを実施するという場合には、当然今回の臨時國会に補正予算として平衡交付金の中に含まなければ、その時期を失すると考えておる者であります。そういう意味において、これは時日を遷延するということができがたい事情にあると思うのですが、それを十一月末で実施するものを十二月になつてからなお打合せするということはどうも了解できないのですが、そういう点どういうふうに考えておられますか。
#25
○政府委員(荻田保君) 勿論早いに越したことはありませんが、いずれにしましても予算はこの臨時國会いつばいかかりますから、それに間に合うように意見書を出したいと思つております。
#26
○荒木正三郎君 それでは私が先程委員長に質問いたしました法的な拘束力というものについては、すでに認めておられるかどうかという質問に対してお答えを願いたい。
#27
○政府委員(荻田保君) そういうことも含めまして検討中でごいざます。
#28
○荒木正三郎君 私はすでに級別推定表というものができ上つておるものでありますから、当然こういう検討はこれを作成する以前において明瞭になつておらなければならないと思います。幾多の縛目を要してこれを作成しこれを実施する、而も十一月末に案施するというようにきまつてからこの法律のよりどころをなお打合せするという事うなことは、私の了解できがたいところなんですが、そういう点について御説明を願いたい。
#29
○政府委員(荻田保君) 只今申しましたように勧告ですか、規則でございますか、級別推定表をまだ私自身も実は見ていないので、今日事務局の方で関係方面と検討しておるのでございまするから、その辺の結論を今却つて申上げないほうがいいのではないか。勿論全部についての態度がきまりましてから地方財政委員会の議を経まして、そうして意見書を出すなら出すというふうになるものだと思つております。
#30
○荒木正三郎君 それでは文部省の見解だけは承わつて置きたいと、かように思います。
#31
○説明員(内藤譽三郎君) 私からお答え申上げます。地方財政委員会との折衝経過について簡單に申上げますと、この教員の級別推定表が以前は給与実施本部長の通牒で実施せられておつたわけであります。この場合に國立学校の教員につきましては当然に教職員、教育公務員特例法の規定で動くわけでありますが、これに基きまして実施本部の通牒が適用されておるのであります。地方公務員、地方の教員に対しましては特例法の規定からこの國立学校の教職員の例によるというわけで、従来は給与実施本部長の通牒が適用されておつたわけであります。ところがこのたび調整の方法等の問題がございまして、給与ベースの改訂等によりまして、教員につきましては超過勤務が原則として支給されてないというような事情もございまして、又一方に研究費、等の問題もありまして、そこで教員の一給与につきましては特別な措置を講じなければならぬ、こういう意味から御承知の通り給与については別表を作るということになつておつたのですが、なかなか別表の作成が間に合わなかつた。そこで現在の一般公務員の俸給表について特別給与外の措置を講ずるように人事院として折衝して参つたのであります。
 そこでこの場合に特に教員に問題になりますのは、昇格の年限が大体二割ぐらい短縮いたしまして成るべく頭打ちのないようにすること。更に従来は十一級でとどまつておつたのを十二級まで行けることにしまして、特別の場合には十三級まで行けるようにする。こういうようなことで大体の了解ができましたので、そこで正式な形において通牒が出るまで財源の措置として間に合いませんので、取あえず大体の大綱に基きまして予算の基礎をはじきまして地方財政委員会にお願いいたしたわけであります。
 そこでこの前の教員の給与の單価が小学校の場合に低額に組みましたときの五千五百六十九円の基礎は、前の実施本部長の通牒に基いて全國五十万の教員の級別号俸別の人員に基いて五千五百六十九円という單価が出たわけであります。このたびの人事院の通牒に基きますと、大体約二、三百円程度にのぼると思うのですが、その通牒の大綱に基いて積算の基礎をいたしたわけであります。それが只今お話のように四億九千万円の増になるわけであります。
 そこでこれは法的拘束力の問題になるわけですが、地方の人事院の通牒が果して法的な拘束力を持つかどうかという点が一つあるわけですが、これは規則で出ると通牒で出るとにかかわらず、私どもは一つの基準でございますので実質的な拘束力は持つのじやないかと考えておるのであります。これは人事院といたしましては、前の給与実施本部の権限がそのまま人事院に移行しまして、現在の一般公務員の給与に関する法律の適用、その解釈については人事院が指令を発し、或いは規則を作り、或いは通牒で処置できるようになつておるのであります。そこであの法律の第二及び第七条に基いて、実際は第七条の権限で、人事院はああいう通牒を出されたと思うのでありますが、そこで先程荒木委員からお話のように予算の範囲内という制約があるわけでありまして、人事院といたしましては予算に対する権限がないということは先程お述べになつた通りであります。ただ私どもといたしましては、前の実施本部長の基準が当然廃止されて、このたびの基準が新らしく適用になるのでありますから、実質的にはやはり拘束力を持つのじやないか、形式的な拘束力云々ということになりますと人事院の通牒自体が多少あいまいなんでありますから、これは特に國家公務員の場合でも予算の範囲内というような制約がございますので、厳密な意味で形式的に法律と同等の効力を持つとは私は言えないと思いますが実質的には拘束力を持つ、かように考えているのであります。そういう意味でこの財源については特に措置して頂かないい、教員の定数を作りました一・五或いは一・八というような定数の枠のほうに今度は食い入つて参りますので、この措置は是非して頂きたい、かように考えまして地方財政委員会にお願いし、第一次の勧告のときにはこの額が入つておつたように記憶いたしておりますが、第二次の最後の勧告書の中にこの額が漏れておつたということは私ども非常に遺憾に思つておりますし、又そういう点で先程野村委員長からお話のように、まだ通牒が実際出なかつたから出た上で改めて検討するということでありますので、目下事務局長の御答弁のように地方財政委員会と折衝中でございます。
#32
○荒木正三郎君 最後に要望してこの質問を終ります。この予算化は当然ごの臨時國会においてなされなければ時期を失すると考えますので、臨時國会開催中において折合せを完了いたしまして、手続をとつて頂くように要望いたしまして質問を終ります。
#33
○岩間正男君 関連してこれは荻田さんに聞きたいのでありますが、予算に間に合せるようにやるというお話でありますけれどもどういう方法でやりますか。具体的に本当にそういう確信を持つておられるのかどうか、お聞きしたい。
#34
○政府委員(荻田保君) 御承知のように地方財政委員会は政府に原案を出すだけでございます。従いまして若し必要でございますれば原案を政府に出す。ということより我々の委員会としてけできないわけでございます。
#35
○岩間正男君 その範囲内でつまり予算の審議中にそういう手続をとるというふうに了承するよりほかないわけですな。つまりここには大蔵関係の事務当局の誰も見えていないのですが、今の問題は最後的決定をするにはその点が重要なんです。ところが四日には衆議院の予定では大体予算をこちらにして来るという段階になつているのにその問題がまだ決定もされない。今文部省の内藤課長のお話を聞きますと希望的観測に過ぎない、法的根拠も持たない、又七億二千七百万円の二の舞を演ずることは明らかです。どうもそういうような答弁では問題にならないと我々考えます。これは大蔵省当局、まだ見えていないのですね。この点やつぱり徹底的に追求しなければ……本当に予算を実現させるのかどうか、一週後に迫つた問題。これは委員長にお取計らい願いたい。
#36
○委員長(堀越儀郎君) 主計局長が見えます。
#37
○岩間正男君 見えたらこの問題を追求します。
#38
○委員員(堀越儀郎君) それでは岡野國務大臣が出席されましたので、岡野國務大臣より先日文部委員会といたしまして質疑しましたことに対する御答弁を承わりまして、その上で皆さんの質疑を行うことにいたします。
#39
○國務大臣(岡野清豪君) 先般御質問がございました点につきまして、大蔵大臣の意思がよくわかりませんものでございましたから御答弁を保留いたしまして、大蔵大臣と話合つた上でということにいたしておつた次第であります。先般委員長には別席で申上げておきましたけれども正式にここへ来て御答弁申上げろという御命令でございましたので、只今出て参りました次第でございます。先般も申上げましたように、七億二千百万円は大蔵大臣としても入つていない、こういうようなことで、同時に私が申上げましたように内容が如何ようでありましようとも平衡交付金として三十五億出されました以上は、これは平衡交付金法によつて財政委員会がこれを分配する、こういうことになる。これは先般申上げました通りなことを確認されておりましたから御答弁申上げます。
#40
○岩間正男君 只今のお話によりますと、大蔵大臣と話合われたところが、大蔵大臣は七億二千七百万円は入つていない、こういうようなお話だつた、こういうわけでございますね。この点確認しておきたい。
#41
○國務大臣(岡野清豪君) さようでございます。
#42
○岩間正男君 これは重大問題だと思うんですな。これは翼に文部委員会の権威にも関する重大問題であり、單にその問題としましてもこれは政府内部におきまして討論に食違いがある。参議院の本会議におきまして二度もその点は質問戰のうちで明らかに公表された問題で、大蔵大臣はそれを入つておるというようなことを大いに宣伝し、そうして公表した。これに対しまして今、岡野國務大臣を通じて話合い、これはプライベートのものかどうかわからないのでありますが、そういうことによりますと入つていない。これは実に重大問題だと思う。政府そのものが二枚舌を使つている。つまりペテンにかけているという結果になりますが、この問題につきまして大蔵大臣に出席を要求してこの問題を明らかにしなければならない段階に当然到達していると思うのですが、皆さん如何ですか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
#43
○委員長(堀越儀郎君) 大蔵大臣の出席を求めているのでありますが、午前中引籠り中であるのでこう或いは午後出られるかもわかりませんがまだその点は確かめておりません。本委員会は午前中開きますので午前中の出席を要求したのですけれども自宅に靜養しておられます。
 それから只今の本会議における答弁の問題でありまするが、これは速記録を取寄せぬとわかりませんのですが私の質問に対する大蔵大臣の答弁は入つているつもりであるという、こういう答弁なんです。甚だその点あいまいでありますから速記録を取寄せぬとわかりませんが、私はそういうふうに答弁があつたと思つております。この点もう一度究明をしないといけないと思います。
#44
○岩間正男君 入つているつもりであると言つたにしても今の岡野國務相の答弁とはものすごい食い違いですな。入つていないと言われるのだから。これは全くどつちをとればいいか。
#45
○國務大臣(岡野清豪君) 大蔵大臣といたしましては、そういうふうなものをいろいろ考慮して三十五億にしたというような意思でおるのだ、こういうような答弁をしたように言つておりました。でございまするから、私が先ほど申上げましたと同じことになると思います。
#46
○岩間正男君 先ほどのお話では入つていないのだと大蔵大臣は言われたというのじやないのですか。
#47
○國務大臣(岡野清君) お答え申上げます。それはそういうようなふうのものもいろいろ考慮してということで、いろいろですからいろいろなものを考慮してということでございまして、或いは入つていないかも知れません。
#48
○岩間正男君 とにかく速記録で朗らかになると思うのですが、そうすると、今岡野國務相の言われたお話とこれは非常に違つて来るのですが、入つていないと考えるということをはつきり言われたと思いますが、これは速記録で明らかです。ところがそういうものもいろいろ考慮してというふうに直されておるのですが、どちらが本当なのですか。これは岡野國務相に伺います。
#49
○國務大臣(岡野清豪君) 入つていないことは確かなのですが、けれどもそんなものもいろいろのことがあるからとにかく三十五億にしたと、こういう答弁をしておつたと、こういう大蔵大臣の答弁……。
#50
○岩間正男君 そうしますと、岡野國務相の只今のお話は非常に重要な問題になつて来ますが、明らかにペテンにかけるために、実際は入つていないけれども入つておるように考慮したのだというふうに本会議においてこれは答弁した、そういうふうに我々はとられるのです。そうでしよう。そういう結論がはつきり出て来るのである。そうすると政府のこれはごまかし政策としか考えられないのですが、そうとつていいですか。我々はそう確認するよりほかない。これは大蔵大臣の出席を求めてなお確めるよりほかない。今の点は非常に重要な政治責任の問題だと思う。いやしくも参議院の本会議におきまして二度ほど声明された問題。そうしてその点では何とか希望を持たせよう、こういう点からそういうような政治的のごまかし政策、もつと惡い言葉でいうと政治的ペテンにかけた。そういうことをお座なりに言つて実質は入つていない。こういうことになればこれは実に重大問題と言わざるを得ない。而もそういうようなあなたがたのあいまいな態度。この問題で政府は切拔けよう、頼冠りで行こうというようなことならば、これは案に重大な責任問題であると私は確信する。これによつて非常な被害を受けるのは地方財政の欠陥の問題であります。更にこれによつていろいろ圧迫を蒙るのは、直接これに繋がつておるところの五十万教員諸君の待遇上の問題であります。こういう点から考えると政府のかようなあいまいな態度を我々は当委員会としてはこのまま放置することはできない重大問題であると思うのであります。こういう点について是非この問題を委員長からはつきり飽くまで明らかにするために、本委員会の進行をお願いしたいと、こういうふうに思います。
#51
○荒木正三郎君 岡野國務大臣の答弁について御質問申上げたいと思います。岡野國務大臣は七億二千七百万円は平衡交付金に入つていないと、こういうお話でございました。その意味をお尋ねしたいと思いますが、七億二千七百万円は平衡交付金に入れるべき性質のものでないからそういうものは入つていないと、こういう意味合いで入つていないのか。ほかに何か理由があるか、その点をお尋ねいたしたいと思います。
#52
○國務大臣(岡野清豪君) 私の見解といたしましては、大蔵省で査定されたものでございましてどういう意味で平衡交付金に入れなかつたかは存じませんけれども、平衡交付金を沢山くれろ、八十三億貰わなければならんというのに対して、中央の財源が足りないから、三十五億くらいなら出せるから三十五億出そうと、こういうことになつたのであります。それで三十五億出すについてはいろいろ要求があるから、義務教育とかベース・アツプとか何とかいうふうなものもいろいろ考慮してそうして三十五億にしたのだと、こういうような大蔵大臣の考えらしいのでございます。
#53
○荒木正三郎君 岡野國務大臣は地方自治体の代弁者となつて閣議においてその意向を反映すべき立場にある大臣であると考える。そういう意味から考えましても、この七億二千七百万円の問題については当然有力な発言があつたものと私考えておるわけでございます。従つてこれがどういうふうに処置されておるかということについては十分御存じのはずだというふうに考える。ところが今の御答弁を聞いておりますとそういうことには余り関係がない。余り詳しい事情は了解しておらないようなお言葉に聞えて非常に意外に感じたのでございます。私は一昨日でございましたかこの文部委員会の席上におきましても、岡野國務大臣に、七億二千七百万円の金は義務教育國庫半額負担法という法律に基いて支出せられた金があるから、当然平衡交付金ではなくして別途予算計上をしなければならない問題であるということをお尋ねしたときに、その通りであるとこういうふうな御答弁でございました。そういう意味合いにおいて平衡交付金に入つていないのかと思いまして私は尋ねた次第です。当然私の考えでは平衡交付金でなしに別途計上すべき、義務付けられた性質のものであると考えるのです。そういう意味で平衡交付金にも入つていない、又別途に予算化せられておらない。こういうことになれば先程岩間君からお話になつたように、これは政府の重大な責任問題になるのではないかというふうに考えておるわけでございます。従つていま一度こういう点について明らかにして頂きたい。かように考えるわけです。
#54
○國務大臣(岡野清豪君) お答え申上げます。御承知の通りに私両方の連絡をいたしておる立場上無論出して頂きたいことは十分主張したのでございますけれども、又文部大臣も非常な強い御意見を以て主張されておるのでございますけれども、何さま中央財政が逼迫のときでございますから、まあ何もかもひつくるめて三十五億平衡交付金にしようと、こういう結論になつたわけでございます。
#55
○成瀬幡治君 岡野國務大臣、天野文部大臣は大臣としての所管事項といわないで、閣議の一員としてお尋ねしたいと思います。と申しますことは、この七億を出さないということは政府のこれは一つの法律違反になつて来ると思うのです。そこできつとその閣議でこういう問題について非常にお考えになつておると思うのです。政府はこれを閣議においてどういう形にして出すか、とにかく法律違反にならなくて而も定質的に金を出して行かなければならない。そういう対策を私は閣議において大いに検討されたと思う。そこう辺のところを一つ御説明をお願いしたいとこう思います。
#56
○荒木正三郎君 僕の質問は継続しておるのです。
#57
○委員長(堀越儀郎君) それじや成瀬君ちよつと待つて下さい。
#58
○荒木正三郎君 私は岡野國務大臣の答弁は矛盾しておるというふうになります。なぜかと申しますと、何もかもひつくるめて三十五億円増額したということはそのまま受けとれないのでございます。と申しますのは私の了解しておる限りにおいては、地方の新たなる財政需要額というものが必要になつて、それらのものが地財委を通じて政府に提出されておると思うのです。これこれの新たなる必要な金が起つて来たのでその内容が政府に提示されておると思う。政府がそれを検討した結果これはこれこれ、これはこれこれと削減をせられた結果、三十五億円の増額という結論が出たのであると思う。ただそういう材料なしにいろいろるから三十五億円ぐらい増額しようというようなことであれば、これ又別途に重大な問題になりますけれども、これは私はそうなつていないと思うのです。そこで七億二千万円をひつくるめてとにかくあれやこれや要るから三十五億増額するというお話ですけれども、先ほど地財委員長からお話がありましたように、この七億二千七百万円という金は平衡交付金に入るべき性質の金でないから、何ら政府にはこの平衡金の増額分としては要求していない、別途に要求している金額である。
 こういうことをはつきりおつしやつている。そうすれば今の岡野國務大臣の答弁は確かに矛盾していると私は考えますので更に御説明を願いたいと思います。
#59
○國務大臣(岡野清豪君) お答え申上げます。そう詳しく私は内容を一々検討して、そうして何をしたわけじやございませんで、結局地方財政委員会から出ましたあの意見書につきましてこれだけのことが必要である、こういうことでいろいろ閣議で要求したわけでございますが、併しながら地方財政の財源がないから地方にやる金は三十五億に一つして貰いたいということで三十五億にされ、同時にいろいろ地方にやらなければならぬ交付金の金はあるのだろうが、併し結局地方に対しては今度は三十五億で我慢して貰いたいと話でありますから別に矛盾しておるようにも私は感じません。
#60
○荒木正三郎君 私は先程申上げたように、地財委のほうは七億二千七百万円というものは平衡交付金の新たなる財政需要額とは認めていない。認めていないから要求しておらないという言明があつた、又その通りになつている。今度の三十五億という平衡交付金の増額は、新たなる財政需要が生じたために私は増額せられたものと考えておる。ところが地財委のほうはこの七億二千七百万円という金は新たなる財政需要額ではない。従つて何ら政府には新たなる財政需要額としては要望していない、こういうことである。従つてその地財委の要望に応えて政府において検討せられた平衡交付金の中には、七億二千七百万というものは入つていなくても私は差支えないと思う。ところが先程七億二千七百万円も、その他いろいろのものを混ぜて平衡交付金に入つているということであると、私は矛盾するというふうに感じておるのです。
#61
○國務大臣(岡野清豪君) お答え申上げます。その点はやはり大蔵大臣が七億二千七百万円は入つていないのだと、こう言つておりますから関係はないわけであります。
#62
○矢嶋三義君 岡野國務大臣にお尋ねしますが、三十五億の平衡交付金の増加というもので七億二千万円を片付ようとしているのか、案際に國家は地方公共団体に支払う意思があるのかどうかというわけは、地財委としては増加所要額が百二十三億と踏んで、而も地方公共団体の節約を四十億と多く踏んで、その差額八十三億の平衡交付金の増加ということを要求した。その八十三億の中にすら地財委としては七億二千万円の所要額は入れていない。それを政府は三十五億に削減した。その地財委の案では政府の補正予算による増加だけれども十八億八千万円の平衡交付金決定後、法令の改正等による財政需要の増加額で十五億九千六百万円、この二つだけですでに三十五億円になるわけです。政府としては、平衡交付金三十五億増加して、それで地財委の意見書も出ておるわけですが、地方公共団体はその中から出す金ではないのでありますけれども、その中から七億二千万円を何とかして出せると見ておるのかどうか。それとも又昨年國家が地方公共団体から借りた七億二千万円は、誠心誠意支払うという意思があるのかどうか、その点一つ承わりたいのです。
 昨日来の質問によつて、先ほどもちよつと出ましたが、速記録を調べなければわかりませんが、大蔵大臣は本会議でぼかしたようですが、文部大臣に対して確かに入つておるというようなことを言われたということを先日の文部委員会では文部大臣ははつきりと言われ、道義的にも七億三千万円は大蔵当局として出さなければならないということを我々文部委員に答弁されておる。そこらあたり同じ内閣におられる方々の意見にそういうふうの縣隔がある。私は結論として例の七億二千万円に対する誠意というものを疑わざるを得ないわけでありますが、その点について明確なる御答弁を願いたい。
#63
○國務大臣(岡野清豪君) お答え申上げます。私は今日平衡交付金の問題で伺つたつもりでございましたが、七億二千七百万円が大蔵大臣としてあのほうへ入つていないということは先ほど申上げました通りでございます。七億二千七百万円というものは、お説の通りに今度出しました平交衡付金を八十三億呉れという地方財委の要求の中には、無論入つておりませんと申しましたことは、七億二千七百万円というものはこれは新らしく需要が起きて出て来たものに対する要求じやなくて、普通の予算として大蔵省で出して貰いたいという要求があつた筈でございます。それが今その点を将来に残りしてそうして一応予算が削られた。そうして平衡交付金とは関係ないことになつておるわけでございます。でございますからこれは将来考えなければならんことじやございますけれども、七億二千七百万円というものは普通通の予算として地方財政委員会がこれを要求し、同時に新規に政府から出しました補正予算によりまして地方財政でこれだけ要るんだ、それは八十三億平衡交付金が欲しい、起債が欲しい、補助が欲しいということであつて、別個の問題になつておる。でございますから大蔵大臣があれは入つていないということもあれは辻褄が合う、こう思うのであります。
#64
○矢嶋三義君 それでは大蔵大臣なり政府当局は七億三千万円をどうしようとお考えになつておるのですか。
#65
○國務大臣(岡野清豪君) 七億二千七百万円は文部省から要求されたことになつておるのであります。
#66
○矢嶋三義君 要求が文部省からあつたわけですね。
#67
○國務大臣(岡野清豪君) 文部省から要求があつた。
#68
○矢嶋三義君 それを予算に組んでいないわけですか。
#69
○國務大臣(岡野清豪君) 予算としては文部省から出されてそうして大蔵省でこれを削られた。併し地方財政委員会として、何とかして将来考えなければならないことだとこう考えておるわけであります。
#70
○矢嶋三義君 そこで大蔵大臣は三十五億の平衡交付金の中にも入れていない。文部省から要求されたのは削つてある。そうすれば、昨年法律によつて地方公務員の年末手当の七億二千万円は、いわば國家が地方公共団体から借りておる金です。これをどういうふうに処置しはうと政府は考えられておるか、それを伺いたい。
#71
○國務大臣(岡野清豪君) そこまでは私は大蔵大臣と話合つておりませんが将来に問題が残つておることは確かでございます。それを私ども文部省なり大蔵大臣とのお話合で、又地方財政委員会としましては地方財政の立場から、我々はそれに対して相当な考慮をしよう、こう考えております。
#72
○矢嶋三義君 これは一年前からの随分大きな問題なので、先ほどから荒木委員から言われたように、地方公共団体をカバーする立場におられる岡野國務大臣が今になつてそういうような御答弁をされるということは私は極めて不満足だと思う。又先般文部大臣にお尋ねいたしましたが、文部委員会でこの一年前の問題をどうして今まで放置してあつたかという我々の質問に対しまして、文部当局は今まで補正予算を組む機会がないから今日まで出さなかつた、この度補正予算を組む機会があるから出したのだと、こういうように過去一年間に続いておる問題であることを確認されておる。或いは何ですか、今の岡野國務大臣の答弁では、今後残つた問題はこれからというようなお考えですがこれに対して文部大臣としてはどういうふうにお考えになつておるか、所見を承わりたい。
#73
○國務大臣(天野貞祐君) 私は先程から申しておりますように、これは補正予算で出してそうして閣議で一遍きめられたのです。だから当然支払うべきものと考えております。そうしたものが九億であつた平衡交附金が三十五億にふくらまされたのだから、私は素人考えですから当然これはその中に入るべきものと理解して大蔵大臣に尋ねたところがそうだということであるから、それで私はその通り信じておるのです。けれども当然國家が支払うべきものであつてどういう方法であろうと必ず支払わなければならぬということはこれは申すまでもないことであります。そういう意味で私はこれは必ず支払えることを信じて今日に至つたわけであります。
#74
○矢嶋三義君 この三、三日の質問で文部関係に関する予算というものは相当に私は明瞭になつて来たと思うのであります。七億二千万円の問題にしても、或いは先程荒木委員から言われました四億九千万円の問題、或いは昨日ありましたところの六・三建築の四十五億というのは、いろいろ余計なものが入つて来て実質的においても六・三建築は三十五億程度になつた、或いは私立学校の災害復旧費の七千七百万円は削減された。こういうふうなときに私は文部省関係の補正予算の実体というものははつきりして来たと思うのであります。殊にこの六・三建築については文教の環境の整備に努力するというようなことを曾て公約された水谷政務次官は、文教重視を本会議に或いはあらゆる機会に放送されておる事実に対してもいろいろ質疑があるのであります。私はここで質疑を繰返しません。こういう事態がはつきりした以上はもうすでに予算委員会に移つておる今日、早急に我々文部委員会としてはこれに対して一つの結論というものを持つて、この解決一刻も早く善処うべき段階に来ておるのではないかと私はこういうふうに確認いたしてここの質問を打切ることの動議を提出するものであります。
#75
○委員長(堀越儀郎君) 矢嶋間君の動議いかがですか。
   〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
#76
○岩間正男君 只今の動議に賛成いたします。
#77
○委員長(堀越儀郎君) 速記を止めて下さい。
   〔速記中止〕
#78
○委員長(堀越儀郎君) 速記を始めて下さい。先程来各委員の御質疑によつて大体問題は明らかになつたのでありまするが、我々委員会としては当然とらなければならない措置もありまするけれども、文部大臣、岡野國務大臣が見えておりまするので、政府としてもこれは重要な問題でありまするから、岡野國務大臣なり文部大臣なりが更に大蔵大臣と協議して政府自体としては善処されるように要望したいのでありまするが、これに対して文部大臣及び岡野國務大臣の御答弁を承わりたいと思います。
#79
○國務大臣(天野貞祐君) 今委員長の言われましたように、よく大蔵大臣と相談いたして善処いたしたい考えでございます。私はこの七億二千六百万円というような金は当然出すべき金であるどうあつたつてこの金は出さなければならぬ金だと自分は思つております。そういう点でよく大蔵大臣と御相談を申上げてみたいと思います。
#80
○國務大臣(岡野清豪君) 私も文部大臣の仰せになつたと同意見で、文部大臣と協力しまして努力したいと存じております。
#81
○委員長(堀越儀郎君) それではこの案は、政府から答弁を承わることは先程の矢嶋君の動議によつて打切ることにいたしまして、文部委員会としては別個の措置を取ることにいたしたい。進行したいと思いまするか一時休憩して二時半から再開することにいたします。御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#82
○委員長(堀越儀郎君) それでは休憩いたします。
   午後一時二十一分休憩
   ―――――・―――――
   午後一時二十二分開会
#83
○委員長(堀越儀郎君) 休憩前に引続いて再開いたします。本号は都合により委員会はこれで散会いたします。
   午後一時二十二分散会
 出席者は左の通り。
  委員長      堀越 儀郎君
  理事
           加納 金助君
           成瀬 幡治君
           若木 勝藏君
           木内キヤウ君
  委員
           川村 松助君
           木村 守江君
           工藤 鐵男君
           荒木正三郎君
           高田なほ子君
           梅原 眞隆君
           高良 とみ君
           山本 勇造君
           矢嶋 三義君
           岩間 正男君
  國務大臣
   文 部 大 臣 天野 貞祐君
   國 務 大 臣 岡野 清豪君
  政府委員
   文部政務次官  水谷  昇君
   地方財政委員会 野村 秀雄君
   地方財政委員会
   事務局長    荻田  保君
   文部省初等中等
  教育局庶務課長  内藤譽三郎君
ソース: 国立国会図書館
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