くにさくロゴ
1950/12/08 第9回国会 参議院 参議院会議録情報 第009回国会 文部委員会 第5号
姉妹サイト
 
1950/12/08 第9回国会 参議院

参議院会議録情報 第009回国会 文部委員会 第5号

#1
第009回国会 文部委員会 第5号
昭和二十五年十二月八日(金曜日)
   午後三時三十八分開会
  ―――――――――――――
○国立学校設置法等の一部を改正する
 法律案(衆議院提出)
○教育文化施設及び文化財保護に関す
 る一般調査の件
 (調査報告書に関する件)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(堀越儀郎君) それでは委員会を開会いたします。
 本委員会に付託になつておりまする国立学校設置法等の一部改正案に対して運輸委員長から意見の開陳を申出ておられまするが、委員長に代つて小泉理事がお見えになつておられますので、運輸委員会の御意見を拝聴したいと思います。如何でございましよう。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(堀越儀郎君) 御異議ないと認めます。小泉君。
#4
○委員外議員(小泉秀吉君) 本法律案の理由書を拝見しますと、「学校教育法及び国立学校設置法の趣旨に則り、運輸省所官の各商船学校を文部省に移管し、」というようなことに相成つておるようでございまするが、運輸委員会におきましては、理由費から見まして、これは当然文部委員会に御審議がかかつている以上、やはり運輸委員会もそれに参加して合同審議をお願いをするというようなことが本意であつたというような考えが委員会にありましたのですけれども、御承知の通り会期が切迫しているのみならず、本案を衆議院において超党派的に各党のかたがたから提案をされて、更に衆議院においては全会一致で通過をして本院に廻つて来たというような事実に鑑みまして、成るたけ衆議院の全会一致であるという御趣旨に副うようにというような考慮から、参議院の運輸委員会におきましては、運輸委員会だけで独自にこの法案に対する研究をいたしまして、そうしてその結果を文部委員会のほうへ申入れをするということに昨日決定いたしましたので、さようの取計らいをしたような次第でございます。只今当委員長からのお話のように、運輸委員長が参りまして、運輸委員会の意思をお伝えするはずでございましたが、さまざまの関係で不肖私が一応運輸委員川の意見を申上げる次第でございます。
 本案提案の理由書は、先刻も申しましたように、国立学校設置法の趣旨に則つてとありまするが、我々の了解では、商船学校の教育目的は、飽くまで素質のよい船員を供給するための専門教育でなくてはならないと、かような見地に立ちまして、本法案に、先刻申しましたように質感にいたしまするが、従つて先刻当懇談会において皆様の御意見を拝聴いたしまして、ほぼ私どものお願い、或いは運輸委員会の希望というようなものにほぼ期待するやに拝聴して、私は伺いましたのですけれども、運輸委員会の希望を率直に申上げたいと存ずるのであります。運輸省の当局からのお話によりますると、この新制商船高等学校は、三カ年の新らしい学期の間に八十五単位を、新制高等学校の学制によつて修得しなければ卒業資格が与えられないということになつておるが、ところがこの新制高等学校の三年の間の課程に八十五単位を取つた上に、なお且つ現在の商船学校で修得しておつたようなものと同等、或いはそれ以上の技術教育を受けることができるかどうか、ほかの言葉で言えば、文部省はこの法律が実施された暁には、果して八十五単位プラス技術教育に、先刻来お話があつた甲二の免状を、受験資格を得るだけの技術教育が完成する自信があるかどうかということに非常な懸念を持つておるというのが一つ、もう一つは、先刻来文部省側のお話によりますると、技術教育は三年のほかに二年半、これは運輸省のほうに依頼をして教育を施すから、言い直すと乗船経歴というようなもので、いわゆる甲二の受験資格ができるように取計らうというような御意向のように承わつておりまするが、そういう点が十分確立されないのであれば、只今審議中であるという船舶職員法の改正法案が、来議会には本国会に提出するという見通しが政府側においてほぼあるそうでございまするから、その時を待つても本案の審議が遅くないのじやないかというようなことを考えておるのであります。以上大大体二点におきまして、本案の急速なる通過を要望はいたしまするが、先刻来も皆さんから御懸念のあつたような点は、やはり運輸委員会においても同様でありまするので、この際当委員会において責任のある政府当局から、運輸委員会として只今当委員会に申述べておる懸念の点を一帰するような、十分の御発言を承わつて置きたいと思うのであります。
 以上で大体私の運輸委員会の意見を申述べたつもりでございます。
#5
○政府委員(水谷昇君) 只今運輸委員会の御意見を拝聴いたしたのでございますが、文部省といたしましては、運輸省とよく御相談をいたしまして、御要望の線に副うて将来実施して行きたいと存じております。
#6
○委員外議員(小泉秀吉君) 少し政府側に御質問、伺つてよろしうございますか。
#7
○委員長(堀越儀郎君) どうぞ。
#8
○委員外議員(小泉秀吉君) 只今の文部政務次官の御答弁は、即ち本案が通過した時分には、先刻海運組合の和田さんからの御意見乃至御要望があつたようでございますが、それをも含めまして、結局本案成立の暁には、ひとり文部省というだけでなしに、政府が責任を持つてこの新制商船高等学校の卒業者に対しては、従来の運輸省にあつた商船学校の卒業者が享有しておつたと同等の資格、或いは学歴というようなものを附与することに間違いはないのだと了承してよいのかどうか、一応政府側の御説明をもう一遍伺いたいと思います。
#9
○政府委員(水谷昇君) それじや改めて一つお答を申上げます。船舶職員法改正法案で規定される乗船履歴を得るのに必要な年限の専攻科を設けて、現在以上の実力を養つて甲種二等程度の海技免状取得の受験資格が与えられるように文部省といたしましては努力をいたします。
 それから現在の商船学校の実習課程は二年半でありまするが、商船高等学校の専攻科の修業年限をこれ以上延長する必要はないものと考えられますので、生徒の負担が現在より重くなるとは考えられないのであります。若し船舶職員法の改正に伴いまして、二年半以上が必要となる場合には、できるだけ生徒の負担をかけないように努力したいと考えております。
 それから本改正法では現在商船学校に修学する生徒は、旧制の商船学校のままで卒業させることになつておりますから、船舶職員法改正法案で現在与えられておる海技免状収得の資格が変更されない限り、不利になるとは考えておりません。
#10
○委員外議員(小泉秀吉君) もう一点御質問いたします。先刻私申上げました新制高等学校の学生では八十五単位を修得するということが必須のように伺つておるのです。これは運輸省の書類でありますが、私詳しいことは存じませんが、そうだということにしてですね、そうすると三年間に八十五単位のまあ普通学とでも申しますか、そういうものを必須学科として修得するほかに、専門教育を施している。ろころが従来といいますか、現在の商船学校は、新制中学卒業者が商船学校の修学三年と、実習二年半で甲二の資格が得られるということになつておりまするので、先刻も実習の二年半或いに必要があればそれ以上というようなことでありまするから、実習期間は問題でないのですけれども、いわゆる六三三制の高等学校の三年間と、現在の商船学校修学三年は年数において同じであつて、その学習内容は先刻和田さんも指摘されたように八十五単位というような、いわゆる普通学を修得しないで、従来は専門学のために相当な教養を重ねたというように承わつておりますのですが、この八十五単位を取るということのほかに、その同じ三年の間に専門教育の修得ができるということになると、よほど学生の素質がいいか、教授のほうに相当な優秀な人を持つて来るかというようなこと、或いは教授時間を延ばすかということでないとちよつと私の頭では割切れないのですが、私素人の質問でありますけれども、できれば文部当局の専門のかたのほうの、こういうことに対しての御見解を一応承わつて置きたいと思います。
#11
○説明員(太田周夫君) 今の御質問に対しましてお答え申上げます。高等学校の卒業資格に必要な八十五単位のうち、三十八単位は、いわゆる今仰せになりました一般教養学科とでも申しますか、そういうものであります。あとの残りの四十七単位は、その中に商船高等学校では英語が……外国語が必要でありますから、十単位か十五単位取るとしましても、その四十七単位の中に相当の専門的な商船の学科がその単位に入つておるわけであります。総計八十五単位の中になお五単位なり十五単位なりの商船の専門学科を加えまして三カ年の間に授業をするような予定になつております。現に工業高等学校では八十五単位だけで卒業させますと、これを受入れられます工場等のほうで十分な専門家として取扱つてくれませんので、八十五単位の枠に五単位なり十単位の専門学科を加えて卒業をいたしておりますので、この点は御懸念はないと思います。
#12
○委員外議員(小泉秀吉君) もう一つ、新らしいこと、極めてこれは本質に関係のないようなことですが、一応文部省のほうに伺いたいのですが、この運輸省のお話によりまするとですね、教員免許法に制約されまして、船長とか機関長などの経験豊富な者、又は実習出身の技術優秀な者などでも、一定の学歴のない者は専門教官となる資格がない。従つて法令の改正をしなければ専門教官の採用が困難となるのではないか。現在若しそういうようなことであると、約二十名くらいのかたが浮いてしまうのじやないかというような御懸念もあるようなのですけれども、こういうようなことは何かこの法律が通過すれば、自然適当に文部省のほうでは、いわゆる失業というようなのはそのためだけに起らないような御用意があるかどうか一応伺いたい。
#13
○説明員(太田周夫君) お答えいたします。先ほど政筋次官からお答えになりましたように、現在おります生徒は商船高等学校の生徒として残りますので、商船学校が存続する間は、そういう資格のない人でも商船学校の教員として残ることができます。商船学校が廃止になりますときに、そういう資格のない人に高等学校の教員免許状を与えるような特別な措置を講じたいと考えまして、今運輸省の方面に商船学校の教員の履歴書を集めて頂くようにお願いしております。履歴書が集まりましたら、具体的な措置を研究したいと考えております。
#14
○成瀬幡治君 この法案がいろいろな意味合いにおいて提案された、そうしてあなたから、重大なる云々ということを聞きましたから、私はそこに政治的な陰謀があるのじやないかというようなことは、そういうことは別個として、一応運輸省に、運輸大臣の下に十二人の委員からなつておるところの船員教育審議会というものが設けられておる。そうしてその結論をやはり若し水谷文部次官が言われるように、四月に云々ということであれば、私たちは、そういうことは慎重に考えて進められておつて、そうしてやはり結論というものを私はどこでお出しになると思う。ところがその結論が出ない前に、こういうものが出たのだということについては、私は何か釈然たらざるものがある。そこでこれはプライベートでお聞きするということにしまして、次にお尋ねしたいことは、若し仮に船員教育審議会というものが、今文部省が御答弁になつたような航海訓練所に委託してやるのだ、こういうことで解決して行こうとされる。ところがこれが違つた結論を出した場合にどういうことになるか、その辺のところについて十分に聞いて、そうしてそういうことがないのか、どうか、この点についてお尋ねいたします。
#15
○説明員(山口傳君) 御質問の要旨がちよつとわかりかねたのですが、将来の実習課程等については、運輸省の航海訓練所に委託するということの案があるようでありますが、その点運輸省はどうかというお話でございますが。
#16
○成瀬幡治君 文部政務次官のお話によりますと、航海訓練所というのがあるわけですね。
#17
○説明員(山口傳君) これは運輸省のほうに……。
#18
○成瀬幡治君 運輸省のそこに委託してやつて行く、こういう意味でこの問題は解釈できると、こういうように文部政務次官のほうから聞いたわけです。このことについて私たちは異議はございません。併し船員教育審議会のほうから、そういうことはできないのだと、こういう結論を出す、運輸省がこれをはねてしまつたときにはどういうことになるのか。もうそういうことはないように万全なる準備ができておるかどうかということについてお尋ねするわけです。
#19
○説明員(渡邊俊道君) その件につきましては、両省間においても了承済みでありまして、予算的にも一年半は引受けられるような予算措置がされております。なお航海訓練所の規則も、そういうふうになつておりますので、これは変ることはないと思つております。
#20
○成瀬幡治君 私もこの航海訓練所のことをよく知らないのですが、勿論ここへ入られる人は官費なんですね。
#21
○説明員(渡邊俊道君) そうでございます。
#22
○成瀬幡治君 今度もそういうふうになると……。
#23
○説明員(渡邊俊道君) そうでございます。
#24
○成瀬幡治君 それから私にもよくわかりませんが、ここを卒業されて、そうしてここへ入るわけですから、相当今の施設もこれでは不十分だと、こんなふうに思うのです。これは素人考えですからわかりませんが、そういうようなことについても運輸省のほうとしては相当な御助力をなさる予定になつておるわけですね。
#25
○説明員(渡邊俊道君) 海上訓練に関する限り、運輸省は責任を持つてやるという方針で努力いたしております。
#26
○成瀬幡治君 了承です。
#27
○説明員(山口傳君) 私も構成メンバーの一人で、小委員会には入つておりませんが、小委員会の出しました結論、四日の日に出たそうでございますが、それはたしか資料としてお届けしてございます。先ほどから御討議になつておる問題がすべてそこに網羅されております。かいつまんで申しますと、小委員会としての結論は高等学校に切換える、それから学校の課程は、夜学三年間、それから実習は専攻科に一年以上、但し甲技の海員免状受験資格を得られるようにしてもらいたい。それから第三点は、国立でなければならない。なお先ほどから問題になつておりますようないろいろな情報が出ておりますが、先ず最初に、今の教科内容が従来より専門教育において落ちはしないか。これに文部省から今御答弁がございました。それから一方で船舶職員法の改正が目下海上保安庁のほうで進められておりますが、その結論に上つて海員免状受験資格がきまつた場合、所要期間がきまつて参りますから、考えてもらいたい。それから先ほどの教員の免許状の問題、それから、教官の中に、二十名ばかりは将来高等学校に完全に切換えられた場合には、教職におれないということになるから、この点も考えてもらいたい。これも又それまでには考えると文部省のほうから答弁がございました。それから最後に、現在の商船学校として入つて来ておる大学生、これは従来の制度でございますので、卒業課程を終えますと甲技の免状を得られますが、この既得権は何とか保つてもらいたい。かような意見が小委員会の結論でございます。
#28
○荒木正三郎君 先ほど運輸委員会のほうからいろいろ懸念されておる点について意見の開陳があつたわけでございます。その点は我々文部委員会の委員の諸氏の懸念しておつた問題でもあるわけでございます。従つてこの点が明らかになれば、この法律を成立せしめることに反対意見はなかつた。反対意見は今までなかつたように私は思うのです。それでまあ議事進行を兼ねるようで甚だ恐縮なんですが、その意向を明確に全員一致の形において、委員長報告において本会議でして頂いて、そうしてこの法律を成立せしめるというふうに運んで行つたらどうかというふうに私考えるのですが、ついては一応私どもが懸念いたしました点を多少今読上げまして、この点で全員が一致されるならば、私は議事を進めて行つたらいいのじやないか、こういうふうに思います。こういう点若し御異議があれば私は控えます。
#29
○若木勝藏君 何か質問から討論のほうに移つてしまう形になりますが、その点如何ですか。
#30
○荒木正三郎君 前の議事進行に関して……、少し変だと思うのです。ちよつと速記をとめて下さい。
#31
○委員長(堀越儀郎君) 速記をとめて。
   〔速記中止〕
#32
○委員長(堀越儀郎君) 速記を始めて。
#33
○成瀬幡治君 航海訓練所の、今のところ経費は一年半分だけは確保してある、併し学校は一年半じやなくて飽くまでも二年半なのか、或いは何か意見を聞いておりましたら、航海訓練所を一年くらいにして甲技の受験資格を取得するというような意見も出ておると、これはまだ固まつていないわけでありますね。
#34
○説明員(渡邊俊道君) 来年度以降の……来年度の予算につきましては、商船学校として予算を組んでありますので、その範囲内では商船学校の生徒は一年半航海訓練所で実習するようになつております。従いましてその予算は成立をしておるという意味であります。なおあとの一年は汽船に送りまして、一般商船で実習をいたしておりますので、国家の予算として、又政府としてはさほどの支障はないと思うのであります。この点につきましては、運輸省も協力いたしますが、文部省のほうでそういうふうな学制をおとりになれば、実施に不可能な問題ではないのではないか、こういうふうに考えております。
#35
○委員長(堀越儀郎君) 速記をとめて懇談にしましようか。……ではちよつと速記をとめて下さい。
   〔速記中止〕、
#36
○委員長(堀越儀郎君) 速記を始めて。他に御発言はございませんか。……それでは本案に対する質疑は終了したものと認めて御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#37
○委員長(堀越儀郎君) 御異議ないと認めます。それではこれより討論に入ります。御意見のおありのかたは賛否を明らかにしてお述べを願います。なお修正の御意見もございましたら、この際お願いいたします。
#38
○若木勝藏君 私はこの国立学校設置法等の一部を改正する法律案の原案に対して修正意見を持つておるのであります。
 目下国会に提出されている運輸省設置法等の一部を改正する法律案、第四条の規定により、行政機関職員定員法の運輸省の項中に、航空庁の定員の規定が追加されることになつているので、その規定が成立する場合には、この法律第二条中、運輸省の定員に関する改正部分につき、これに応ずる形式的修正を加える必要があり、又同改正部分中、海上保安庁の定員は、出入国管理庁設置令(昭和二十五年政令第二百九十五号)附則第四項及び海上保安庁等の一部を改正する政令(昭和二十五年政令第三百十八号)第二条により改正される同庁の定員は一万九百六十、九人となつているので、これを修正する必要があるので、この修正案を提出するのであります。御賛同をお願いしたいと思います。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#39
○委員長(堀越儀郎君) 他に御意見ございませんか。
#40
○荒木正三郎君 この法律に賛成をするものでありまするが、この法律案の審議の過程におきまして、特に運輸委員会からも意見の開陳があり、現に私どもの文部委員会においても意見が出ましたが、次の四つの点が、本委員会において政府当局から説明がなされた通り実現されるであろうことを確認いたしまして、この法律案に賛成するものであります。即ち各委員から強く希望された条件は、学校教育法に基く商船学校とした場合は、その修業年限と教育内容から見て、卒業者が従来の商船学校卒業者に与えられていた甲種二等航海士及び甲種二等機関士の海技免状を取得することは困難であると認められる。従つて商船高等学校設置に伴い、政府は左の事項について万全の措置をとる必要がある。
 一、新制高校としての商船高等学校の教程のみでは不足する専門教育と海上実習を補うための事実上教育制度を確立し、商船高等学校卒業者が引続いてその課程を修めることにより甲二級の海技免状を取得するに必要な受験資格と、実力を得るように措置すること。
 二、商船高等学校卒業者が右の課程を修めるために、経済的負担を重加されることがないように措置すること。
 三、現商船学校に在学中の生徒及び実習生がこの行政改革によつて不利な条件をもたらされることのないように措置すること。
 四、現職の職員は現商船学校の生徒が卒業するまではそのまま継続して在職ができるし、将来商船高等学校となつても身分を保障される措置がなされること。この四つの条項に関しまして、先ほど政府がこの希望条件に副うような措置をする考えであると、こういう説明がございました。その説明を了承いたしましてこの法律案に賛成をするものであります。従つて委員長にお願いをいたします点は、このことを本会議において明瞭に報告の中に挿入して頂きたいと思うのでございます。以上終ります。
#41
○委員長(堀越儀郎君) 他に御意見はございませんか。別に御意見もないようでございまするから、討論は尽きたものと認めて御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#42
○委員長(堀越儀郎君) 御異議ないと認めます。それではこれより採決に入ります。国立学校設置法等の一部を改正する法律案について採決をいたします。
 先ず討論中にありました若木君の修正案を議題に供します。若木君提出の修正案に賛成のかたの御起立を願います。
   〔総員起立〕
#43
○委員長(堀越儀郎君) 満場一致でございます。よつて若木君提出の修正案は可決されました。
 次に修正の部分を除く原案全部を議題に供します。修正の部分を除いた原案に賛成のかたの御起立を願います。
   〔総員起立〕
#44
○委員長(堀越儀郎君) 全会一致と認めます。よつて本法案は全会一致を以て修正可決されました。
 なお本会議における委員長の報告の内容は、本院規則第百四条によつて、あらかじめ多数意見者の承認を経なければならんことになつておりますが、これは委員長において法案の内容、本委員会における質疑応答の要旨、討論の要旨、表決の結果を報告することといたしまして御承認を願うことに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#45
○委員長(堀越儀郎君) それから本院規則第七十二条によりまして、委員長は議院に提出する報告書につき、多数意見者の署名を附することになつておりますから、本案を可とすることに賛成されたかたは順次御署名を願います。
  多数意見者署名
    荒木正三郎  成瀬 幡治
    高良 とみ  矢嶋 三義
    高田なほ子  木村 守江
    川村 松助  加納 金助
#46
○委員長(堀越儀郎君) この法案は可決されましたにつきまして、責任のある文部当局なり又運輸省のかたも見えておりまするので、委員長から一言要望して置きたいと思うのであります。先ほど本審議の過程において十分御了得頂けたことと思うのでありまするが、本委員会の各委員が質疑応答を重ねまして、責任ある御答弁を頂き、又本案の可決に当りまして一委員まり討論の際に要望が出ましたことも、これは我々本委員会で全会一致を以て支持することのみでありまするが、この本委員会の審議過程における経過を十分に御了得されて将来十分に善処され、現在在学している生徒にも不安なく、将来の海運界にも貢献させるよう十分な御努力があるかどうかを、文部政務次官及び運輸省の海員局長から承わりたいと思うのであります。
#47
○政府委員(水谷昇君) 只今本委員会におきまして御提案が満場一致で御可決になりましたことは誠に慶賀に堪えません。つきましては御要望の点も全会一致で御可決に相成つたのでありまして、その点は十分御趣旨のほどを了承いたしましたので、その線に沿いまして文部省は将来運輸省とよく連絡をとりまして、御要望の趣旨に副いたいと存じております。
#48
○委員長(堀越儀郎君) なお運輸省の船員局長山口君にお尋ねして更にお答え願いたいのでありまするが、運輸省の提出いたしましたものが文部省に移管されまするので、とかく従前の例にもよくありましたことで、両者の意思が齟齬を来たすようなことがあつて、この運営に非常にまずいことがあると記憶いたしまするので、そういうことのないよう文部省、運輸省とも十分協力されて、本法案の成立後十分なる運営ができるようにされるかどうか、この点運輸省の船員局長山口氏に伺いたいと思います。御答弁願いたいと思います。
#49
○説明員(山口傳君) 我々教育機関を考えます場合に、ただただ優秀な船員を得たいということでいろいろ研究を急いでいたしておつたわけでありますが、このたび従来の運輸省所管の商船学校が、法律を以て文部省に移管されます。又その際我々も、只今希望条件にございました点等につきましても十分いたしますが、只今委員長から特に今後のことにつきましてお請しがあつたわけでありまするが、我々はかように結論が出ました以上は、その線に沿いまして努力したいとお答えいたします、
#50
○委員長(堀越儀郎君) それでは本案に賛成のかたの御署名漏れはございませんか。
  ―――――――――――――
委員長(堀越儀郎君) それでは、委員会が承認された事案について調査を終えたときは、委員長は報告書を作り、多数意見者の署名を附して議院に提出しなければならないことになつておりまするが、調査を終了しない場合にも訣査報告書を提出することに議院運営委員会で決定しております。本委員会においては、まだ教育文化施設及び文化財保護に関して一般的に調査につきましては鋭意調査中でありますが、調査を終了しておりませんので、未了報告書を提出いたしたいと考えまするが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#51
○委員長(堀越儀郎君) それではさよう決定いたします。
 未了報告書の作成を委員長に御一任願いたいと思いますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#52
○委員長(堀越儀郎君) なお先例によりまして、未了報告書に多数意見者の署名を附することになつておりまするから、順次御署名を願います。
  多数意見者署名
    荒木正三郎  成瀬 幡治
    川村 松助  加納 金助
    梅原 眞隆  高田なほ子
    若木 勝藏
#53
○委員長(堀越儀郎君) それでは本日はこれで散会いたします。
   午後四時四十一分散会
 出席者は左の通り。
   委員長     堀越 儀郎君
   理事
           加納 金助君
           成瀬 幡治君
           若木 勝藏君
           木内キヤウ君
   委員
           川村 松助君
           木村 守江君
           工藤 鐵男君
           荒木正三郎君
           高田なほ子君
           梅原 眞隆君
           高良 とみ君
           矢嶋 三義君
  委員外議員
           小泉 秀吉君
  政府委員
   文部政務次官  水谷  昇君
   文部省初等中等
   教育局長    辻田  力君
  説明員
   文部省教育課長 太田 周夫君
   運輸省船員局長 山口  傳君
   運輸省船員局教
   育課長     渡邊 俊道君
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト