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1950/11/30 第9回国会 参議院 参議院会議録情報 第009回国会 農林委員会 第2号
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1950/11/30 第9回国会 参議院

参議院会議録情報 第009回国会 農林委員会 第2号

#1
第009回国会 農林委員会 第2号
昭和二十五年十一月三十日(木曜日)
   午前十時五十九分開会
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○新農業政策確立に関する調査の件
 (農林関係予算に関する件)
 (電柱の土地使用料に関する件)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(岡田宗司君) それではこれより農林委員会を開会いたします。
 農政局長がお見えになつておりますので、農政局長より二十五年度補正予算中の農政局関係の予算について先ずお伺いすることにいたします。
#3
○説明員(藤田巖君) 昭和二十五年度の農政局関係の補正予算として現在國会で御審議を頂いておりますものの内容を大体御説明を申上げて見ます。農政局関係で二十五年度補正予算として要求をいたしておりますのは大体六項目に相成つておりまするが、先ず第一は、農業調整に必要な経費といたしまして五千四百九十万円を計上しております。これは農業調整委員会の経費であります。御承知の通り第七國会に自作農創設特別措置法の一部を改正する等の法律案によりまして、従来ございます農業調整委員会と農地委員会とを合体するというふうな当初の計画でございまして、すでに二十五年度の当初予算におきましては、これを合体したものといたしまして予算が決定されたのであります。その後この法律案が審議未了と相成りまして、二十五年度においては従来通り農業調整委員会は農地委員会とは別個にそれぞれ存在ずるということに相成りましたので、その結果必要な経費が不足をいたしますので、その不足額について補正予算として要求をいたしておりまするわけであります。
 それから第二は、農業協同組合法一部改正に必要な経費であります。これは七百七十六万八千円を要求いたしております。これは御承知の通り第七國会におきまして農業協同組合法の一部改正によりまして組合の経営を健全化せしむるための基礎を定め、又行政庁は年に一回常例として検査を行わなければならないということに相成つております。当然検査を行うべき義務が発生いたしましたわけであります。従つて本年度、二十五年度の検査を行いますに必要な経費といたしまして、これは従来の既定の経費ではどうしても不足でございますので、その検査に必要な旅費その他につきまして、これを要求をいたしまして計上しておりまするのであります
 第三番目は、麦の増産対策に必要な経費といたしまして、一億四千五十八万円計上をいたし、一億四千五十八万円のうち大部分は補助金でございまして、補助金は一億三千九百九十五万円でございます。更にその内訳を申しますと、酸性矯正対策費補助金といたしまして六千三百万円、病害虫駆除予防費補助金といたしまして七千六百七十五万円と、かように相成つております。これは御承知の通り食糧増産興農運動というものを展開いたしまして大いに食糧の増産を図りますと共に、農家経営の安定を期するという趣旨を以て昭和二十六年産麦からこの増産運動を展開いたしたいということで、二千六百万石という生産目標を掲げまして、この本年秋から播きつけております麦についての増産運動を展開してこれに必要な経費を組んだわけであります。その増産対策の内容といたしましては、酸性矯正対策費補助金、これは麦の増産をいたしますために、非常に畑地で酸度の強いものに対して石灰質肥料を導入することによつて酸性を矯正し、それによつて増産を図るということが非常に極めて効果的な問題であるわけであります。従つてそれに対応いたしまして昭和二十五年度、本年度におきまして約五万町歩の畑地を対象にいたしまして、一町歩当り約二トンといたしまして約十万トンの石灰質肥料を導入する。そのための輸送費はトン当り六百三十円で十万トン分六千三百万円、かように相成ります。病害虫駆除予防費補助金、これは種子の消毒を励行させ、全麦種子消毒を励行させること、それからなお一齊に防除を行います機動的な防除班を組織することによつて、麦に起つて来ますところの鋳病その他のものを未然に防いで、それによつて増産を期待いたしたいということで、この種子消毒及び薬剤費の補助金といたしまして七千六百七十五万円を計上しておりますわけであります。
 それから第四番目は「いもち」病防除及び農作物水害応急対策に必要な経費、これは御承知の昨年もそうでございますが、本年度水稻については非常に「いもち」が発生をいたしましてそのために相当農家は平年以上に何回も薬剤を撒布いたしましたのであります。又ジエーン、キジア等の水害も起りまして、そういうふうな関係もあつたのでありますから、「いもち」病の防除のために必要な薬剤の購入費、それから動力防除機具の購入費というものを計上いたしましたわけであります。その内訳を申しますと、補助金が一億六百四十九万八千円でございますが、そのうち「いもち」病の防除費の補助金が九千七百八十四万円、それから水稲災害応急対策費、補助金、種苗についての輸送費が八百六十五万八千円、これを合計いたしまして一億六百四十九万八千円とかように相成つております。この種苗の輸送費と申しますのは、六、七月に関東方面、宮城或いは茨城、長野方面で水害及び豪雨がございました。そのために折角植えました種苗が流失をいたしましたので、早速他の地方から種苗を輸送いたしまして、あとで又もう一遍植えつけ直したということであります。その種苗輸送に必要なトラックの補助を組んでおりますわけであります。
 それから第五番が主要農作物災害応急対策に必要な経費といたしまして一億二千九十万円でございます。これはジエーン或いはキジア台風、その他の病虫害の駆除予防の補助金でございます。薬剤購入費でございます。水害或いは風水害等のあとには、どういたしましても病虫害の発生が起りがちでございますので、必要な薬剤を撒布いたしましてこれによつて減收を防ぐという措置を講じなければならんわけであります。それぞれ農家についてもこれをやつたわけでありまして、それに必要な薬剤購入費といたしまして一億二千九十万円を計上いたしました。
 それから最後の六番目は農業共済保険実施に必要な経費どいたしまして、八億八千七百六十万七千円を計上いたしました。これは本年の麦が非常に被害が多く出ました結果、通常の農業共済保険の特別会計といたしましては、保險料を以てこれを賄うことができなくなつたわけであります。どういたしましても政府といたしましては、再保険をいたしますために不足金を生ずることと相成りましたので、その不足金といたしまして八億八千七百六十万七千円を計上いたしましたのであります。これは農業共済再保險特別会計の農業再保險費へこれを繰入れて、これによつて本年度の麦の共済金の支払を円滑ならしめたいという趣旨であるわけであります。以上の六項目についての予算の要求をいたしておるのでありましてその合計が十三億一千八百二十五万三千円、かように相成つておりますわけであります。
 それからちよつと補足して申上げますが、そのほかに例えば農業調整委員会の委員等の給与につきまして、公務員のべース改訂に伴いまして当然これを上げなければならんという金がございますが、これはこのほかに別途に計上をいたしております。
#4
○委員長(岡田宗司君) 只今農政局長より農政局管内の二十五年度補正予算に関する御説明がございましたが、これに対する御質疑をお願いいたします。
#5
○岡村文四郎君 只今の説明にもありますし表にも出ておりますが、内容がよくわからんものですから、外部で言つていることと局長のおつしやることが非常に違いがあるし、それから補正予算も非常にこまい数字が出ておりますが、共済保險の國の負担すべきものというのは赤字になる分、赤字になつたものにこれを入れれば、麦はそれで赤字はなくなるというお考えかどうか。
#6
○説明員(藤田巖君) これは予算といたしまして大蔵省と話のつきましたのは、不足金といたしまして八億八千七百六十万七千円でございます。大蔵省といたしましては、この予算の範囲内でこの保險金が無事にはまり込むように一つやつて貰いたいというふうな意向でございますが、本来共済制度の建前からいたしますれば、当然災害がございますればこれに対して支払わなければならんことは当然であります。ただその評価の嚴正ということは、これは勿論やつて行かなければならんわけであります。従いまして当初私共が予定をいたしました金額よりも若干これが少くなつております。現在従つて我我といたしましては、極力この範囲内において努力いたして見るが、併しどうしても駄目なものについては又考えなければならんのじやないかということを言つております。現在やつております結果約七、八千万円程度どうしてもこれじや足りないというふうな金が出て来ておるわけであります。これは我々といたしまして別途又大蔵省と相談いたしまして、何らかこの不足金の問題については了解を得て解決して行きたい、かように思つております。
#7
○岡村文四郎君 そうしますると、麦に対する保險金の支払は、このあと七、八千万円繰入れれば、これが全部が共済組合から御要求になつておる額は足りるのでありますか。
#8
○説明員(藤田巖君) さようでございます。
#9
○岡村文四郎君 これは麦だけなんですが、米も同じようなことになつて出て来ると思うのですが、政府がこの制度を設けた後に実施されておる被害の率というものは、私共承わると十年前の統計をとつたその率で出しておるし、あらゆる方面に出しておられる。その率でやつておられることが実情に副わないで、足らんことになつておるようですが、その率の出し方が、これは嘘とは言わないが、保險事業を行なつていない前の通常の見方の被害を基準に出して、泣いておる百姓の真価がわからないで出しておるものですから、現在の五五、四五というこういう比率に非常に無理があつて、方法がつかなくなつておると思うのですが、米の部分は、又今度の二十六年度の本予算にそれを見越して組んでおられるのか。又今からやかましく言つて泣いておるか、それを又補正予算でも出さなければ払えんのか。二十五年度の被害総額の保險金の赤字になる分はどれだけと考えておられるか、お伺いしたい。
#10
○説明員(藤田巖君) 政府の再保險金について申上げますと、先ほど申しましたのは麦でありますが、二十五年産米の水稲の災害、これも非常に大きく出ております。現在私共が計算をいたしておるところでは、今のところではどうしても二十億円見当政府の再保險金の支払が不足する、こういうふうな状態になつております。なおこの二十億円というものについては更に嚴正に評価を又やらなければならんということで検討はいたしておりますが、ともかく今年もやはり水稲について不足金が出る、これはもう間違いのないところであります。昨年はやはり不足金が出まして、これは一応二十五年度の手持保險料から出すという了解で、更に政府に申込みましたところの不足金を補填する金で充当して過して来ておるわけであります。又今度そういうふうな二十億出るわけであります。私共といたしましては、この金はできれば昭和二十六年度、来年度の補正予算といたしまして、この政府の不足金を補填をするということをやりたい、こう思つて準備をしております。併しながらどうしても二十六年度の補正予算ということが財源の関係で非常に困るということでありますれば、少くとも我々といたしましてはそれについては何らかやはりその後の始末はどうするかということをよく大蔵当局とも相談をいたしまして、その了解を得た上で、場合によりますれば来年度の手持保險金、或いは基金等からこれを出すことの了解を得て過して行きたいというふうに思いますが、第一段階といたしましては、どうしても本筋としては昭和二十六年度の補正予算でこれを出して貰うようにしたい、こう思つております。
#11
○岡村文四郎君 どうも局長の話を聞くと、強制加入で組織された団体で、率は違いますが再保險をいたしております関係で不足金を生じたものは、でき得ればと言う。そういうのでなくて、当然政府が出すべきだ。こういう考を持つて貰わんと、今の状態で行きますと、この共済事業は非常に困ることになる。仮に麦の保險金でも払わなきやならんものは当然どんどん払つてみても、結局その金利は政府が負担されるのでありますまい。根本的にこれをお考えになつて改正をするなり、或いは安心のできる方法でおやりになるか、やめるかどつちかでないと私は非常に困ると思うのです。これが任意にできたものであれば何も政府はそれで心配する必要はないのでありますが、非常に食糧増産の関係で、百姓の非常に弱い立場をお考えになつて、そうして被害を多少は百姓も持つが、あとは政府が持つてくれるという意思で作つたことは事実であります。又そうなんでありますが、二十六年度の補正予算を出して、そうして穴埋めをしたいと、こういうお話でありますが、それもでき得ればというお話なんで、そういうでき得ればという言葉は、非常に困つた言葉なんで、そういう考え方自体がいかないので、当然やるのだ、当然やらなければいかんという責任の上に立つて貰わぬといかんと思うのですが、どうなんですか。
#12
○説明員(藤田巖君) この不足金がいくらになるかは、これは嚴重に査定をいたしまして正しいものを出さなければならんと思うのですが、正しく出た場合にはそれは政府としては何らかの措置を講じて、是非ともこれは支払うべきものと思つております。決してその支払については私共これを支払わないで済ませるということは考えておりませんが、ただその支払財源をどうするかという問題でありまして、我々といたしましては、先ほども申上げましたように極力二十六年度の補正予算で以てこれを実現するようにいたしたい。それでどうしても併しそれが駄目な場合でも、少くとも二十六年度には基金も計上されておるわけでありますからして、その基金の流用等によつて、少くとも必要な再保險金は是非とも出すようにいたして参りたいというふうに考えております
#13
○岡村文四郎君 どうもちよつと腑に落ちないのです。これは出すんだとこういう言明がないとどうも……。でき得ればだとか考慮をするような考え方のお話をされたのでは、我々どうもあなたがた以上に責任があるわけなんです。これをきめたものですから。そこでその責任を果すのにはもう少ししつかりした意見を以て進んで貰わんと、とかく農林省は何のことでも非常に腰が弱いので我々困るのですが、真向から政府はこれを払うのは当然のことである、こういう肚を以て進んで貰わぬと、我々がいつも言うように、農政局長に呼びかけてやつているのに、局長のようなどうも甚だ譲歩したような考え方でなく、当然やると、そうでなくちや困るのですが、もう少し肚のあるはつきりした、我々も安心して待て必ず払うと、こういうことになりたいと思うのです。そこで問題は、あなたにもお話申上げて御承知だと思うが、あの法律をきめる時分に北海道は千二百万円の赤字を持つておつて、これを解決してくれなければだめだとこう私言つたところが、時の農政局長山添さんが完全に始末をするから通してくれとこう言うもんですから、まあよかろうというので速記録も残つておりますが、その後にもあなたに申上げた。それを米だに解決つかぬとすれば、私共の考えではあの解決は調整できなかつたのですが、だけれどもこういう作物に対する保險というのは、本当に政府のほうでただ案を出してきめて、そうしてまあでき得ればというような程度で行くならば非常に困るのです。私は政府のほうではつきりした肚があつて、絶対的なものでない以上はあの法律を存続することは非常に我々にも困りますし、農家に対して不信を抱かせることになりますから、局長からはつきりしたお話を承わりたいと思うのです。
#14
○説明員(藤田巖君) 私は当然支払うべきものはこれは何としても支払わなければならない。それは支払いますということは申上げておるのです。ただその支払方法にいろいろございまからして、いろいろ折衝の過程において当然起る方法を申上げたわけでありまして、当然支払うべきものは何といたしましても政府としてはこれを支払わせるということに御了解願いたいと思います。
#15
○岡村文四郎君 どうもその閣議といいますか法律を出す時分には閣議で決定されて、そうして何大臣も必ず知つていなければならんことになつていると思うのです。私共に言わせると大蔵省が何も躊躇しているものでなくて、当然あなたのほうから出た書類は何も異議なしにそれを通して、支出して金を支払わなければならんということになつているのです。元をこしらえる時分にその局に当つた局長が迷惑したりいろいろにになるのはいかんと思うのです。これは何に限りませんよ。こればかりでなく困ることは沢山ありますが、是非今後は法律を出す時分によく閣議ではつきりとして貰つて、あとからその言葉の違いができたような形にならないように、当然のように認識して貰うことを十分強調して貰わなければいかんと思うのです。これは非常に残念なんですが……。
 もう一つお聞きします。あの北海道の損金を利子だけ払つて貰つておりますが、これは当然毎年損をして困つておる。麦や米、畜産の赤字も出ておりますから、到底処理し切れないが、二代の局に亘つてどうも引延し策をやつているが、これはどうなつているのですか。もう一遍聞きたい。
#16
○説明員(藤田巖君) これも私農政局長に相成りましてからその経過も聞いておるわけであります。私共も何とかしたいとは考えておりますが、併しながらやはり予算の支出といたしまして、当然できる程度のことしかやれないということでありまして、これはやはり事務的にできる限りのことをいたしまして、それによつてなし崩しにできるだけだんだんとしそれを埋めて行くというふうな方法で、事務的に扱い得る限りにおいてこれを処理するというふうにいたしたいと思います。
#17
○赤澤與仁君 ちよつとこれに関連して、只今農政局長が当然再保險金は支払うのだ、その方法について考えておると、而もそれを二十六年度の補正予算で考えておられるということにつきまして私はお尋ねをいたしたいと思うのでありますが、今度の米の再保險金につきまして二十億の不足ができておる。もはや二十五年度の米に対しまする保險料は、八月末を以て政府は保險料は徴收済だと思うのであります。而も再保險についての支払う保險金の予算もおありになるわけでありまして、現在の災害その他からいたしまする大体の損害評価の査定も、見込額というものはおつきになつておると思うのです。そういたしました場合におきましては、当然この補正予算にその不足金というものが計上せられて、支払に遺憾なきを期せられることが当然だと私は考えるわけなのであります。而もそれを二十六年度の補正予算で考えると言われる事柄は、次の通常國会におきまして二十六年度の予算と同時に補正予算として併せてこれをお出しになるお考えでおつしやつておられるのか。又は聞きまするところによりますと、この支払基金のようなものをお考えになつておられて、その方面でお考えになられるお考があるのか。
 又第三点といたしましては、現在の災害関係からいたしまして概算払いをなさる。而もその再保險の支払金額が約十億に近いというようなその財源は、どういう工合にお考えになつていられるか。このことは保險金が速かに支払われなければならないものを、二十六年度の補正予算その他で次に支払う。保險金の請求をいたします場合に払うのだけれども、予算がないのだという事柄で政府当局は一点張りに来ておるのであります。
 それともう一つここで問題になりますのは、農家の收入におきまして災害を受けない所におきましては供米代金その他が入つて来るわけなのでありますが、一番被害を蒙つた農家の災害保險金の支払が、翌年の夏七、八月頃でなければ払われないということになりますと、農家の現金收入の面において特に單作地帯なんかにおきましては相当に問題になるわけであります。特に農業手形という制度によりましてこれがやられております場合に、保險金の支払がないということによつて農業手形の支払ができない。従つて次年度におきまする農業手形というようなものにつきましての問題もあるわけなんでありまして、速かに保險金の支払というものが要求せられる場合におきまして、二十六年度の補正予算でどうにか予算的措置の辻棲を合わすんだというだけで、主管局長さんとしてこの災害保險制度というものが今後スムーズに行くものであるかどうかということについての所信も併せてお伺いしなければならんと思うわけであります。
#18
○説明員(藤田巖君) ちよつと御指摘ございまして、或いは私間違つてお話したかと思います。二十六年度の補正予算と申しましたならばそれは間違いでございまして、これは二十五年度の補正予算というふうに訂正をいたしますから御了承頂きます。私共といたしましては、二十五年度の麦についてはすでに八億数千万円計上しておりますが、水稲については予算要求の際にまだ損害が確定しておりませんでした。のびのびになつていたわけであります。従つてこれを現在その金を二十五年度の第二次補正予算として大蔵省と事務的な話をやつております。従つて二十六年度とうつかり申しましたがそれは二十五年度の間違いでございますから訂正いたします。
 それから概算払いの問題は、これは農業災害保險の特別会計規則の改正によりまして、九割以上の全損のものについての概算払制度が認められることになつております。現在やつておるわけであります。只今のところでは大体六億見当のものの概算払だけ書類ができておりますので、それを早く片付けたいということで事務的に進めております。これは近く出る、こういうことになつておりますが、この金は現在水稲の手持保險金がございますから、そのうちから当然出せると思つております。
#19
○赤澤與仁君 もう一点、そういたしますと、今度の補正予算で麦の再保險金の支払がなされますわけでありますが、各府県連におきまする県連自体の負担部分につきまして相当赤を生じておるわけであります。従つて現在この予算が通りまして麦の保險金が支払われる場合におきましては、相当各府県連におきましては赤字を抱えた借入金で以て処理をいたしておるわけであります。今後米の支払その他につきましてもやはりそういうような事態が起きて来ようと思いますわけでありますが、内部経営におきまして非常に苦心をいたしておりますると共に、対外的な信用といたしまして、これ以上の借入金を金融機関から仰ぐということが非常に困難な事態に遭遇しておるように思いますわけでありますが、これらにつきましてはどういうふうにお考えになつておられますか、ちよつとお尋ねいたします。
#20
○説明員(藤田巖君) 連合会のこの不足金をどうするかという問題であります。これも大体金額にいたしまして、従来からの不足金の累増と合計いたしまして約二十億見当が不足をいたしております。それから更に畜産の勘定におきまして約二、三億見当が不足をするとこういうことに相成つております。さようなことが考えられますので、この連合会の不足金、これも本来連合会が経営上不手際であつたということから生ずる不足金でないのでありまして、保險料率が長期バランスで取つておりました関係上標準被害率以下はどうしても連合会の負担になつて来る。それが災害が最近頻発して毎年起つておりますのでその累増がこういうふうになつて来たわけであります。これはひとり連合会に責を帰することもできないわけだろうと存じております。昨年はこれについては大体本年の手持保險料で支払うということに相成つたわけでありまのが、相当金額も多いことでありますのでそれもむずかしくなつております。これはできれば私共といたしましては、昭和二十六年度の補正予算で政府がその連合会の不足金を補填するということが一番いいじやないかということで、それを極力折衝して見たいと考えております。
#21
○赤澤與仁君 その点はその程度で一応終ります。
 次は農協法の一部改正関係についての検査経費として七百七十六万八千円の数字を見たというお話でございますが、これにつきましては農協法の改正によります財務基準その他の関係におきましての指導或いは督励と、そういうような方面の経費は含まれておりますかどうかをお聞きいたしたいと思います。
#22
○説明員(藤田巖君) この協同組合関係の金は、これは先ほど御説明いたしましたように法律上当然やらなければならんところの検査を実施するために必要な費用、こういうふうに考えております。予算として取れましたのはそれだけでございます。併しながら財務に関する政令も公布になりましたし、それに対する運動も展開をいたさなければならんと考えておるわけであります。これは別途に実際問題としてこれを処理して行く予算はございませんが、既定予算のうちにおいて極力そういうふうなものもできるようにやつて行きたい、こういうふうに思つております。
#23
○瀧井治三郎君 ちよつと局長にお聞きしたいのですが、農薬の撒布金の助成ですが、全額國庫なれば結構なのですが、そうでない場合に現在の都道府県の経済事情が、都道府県では全然助成ができない。それで結局農家に國庫負担の残余を持たすというようなことであれば、結局農林省で計画されましても実際は欲しくても買えないという事情でございまするが、その間について御説明願いたいと思います。
#24
○説明員(藤田巖君) 御趣旨の通り國が全部持つことができればそれに越したことはないと思います。併しながら予算の折衝においてどうしても全額出すことはできませんので半額の補助になつたわけでありまして、我々といたしましては、これは地方財政でそれぞれ違うことであろうと考えますが、やはり何とかして県財政の許す限り県でも助成して頂く、それからどうしてもなお足りないところはやはり農家が、協同組合等が醵出をいたしまして、それによつてこれを購入して行くというふうなやり方で、これは國だけの財政で賄うわけに行きませんので、その点は極力そういうふうな点もやはり考慮をして頂きまして進めて行きたいと、こう思つております。
#25
○瀧井治三郎君 県へ向けてそういうようなことは本省から要望してあるのですか。これは一つの例ですが、京都府なんかは一厘も府としては助成できない、であるから國庫補助以外の購入代金は農家で持てというようなことを言つておるので、欲しいことは欲しいが現在の経済事情では買えないということでありますので、この点は京都府以外にもそういう県がありますが、一つ極力本省の趣旨に副うように、購入者の負担を軽くするように一つ強く要望をお願い申上げたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
#26
○三橋八次郎君 植物の防疫関係のことにつきまして政府の意見を伺いたいと思うのでございます。
 我が國は御承知のように気候の関係からいたしまして、病中害の発生というものは年々歳々莫大な額に達しておるのでありまして、主要農作物の損害だけでも年々優に三百億以上に達しておるようでございます。この植物の病虫害というものは、我が國の農産物増産ということから、或いは農家の農業経営というようなことから考慮いたしましても、一大癌であるということは申すまでもない事柄でございます。この植物の防疫ということに関しましては、極めて大きな問題であるにもかかわらず従来非常に軽視されまして、研究方面のことが実際行政方面に移されるというような場合におきまして、予算がなかつたり或いは機構が惡かつたりしまして、順調に研究の成績が実施されておらんように思うのであります。併し戰時中からはだんだんにこの方面にも注意を向けられて参りまして、その後この食糧増産の喫緊性に伴いまして次第に注意が払われて参りまして、今二十五年度の補正予算におきましても、或いは二十六年度の一般予算におきましても、この方面の予算は多少例年に見ない大きな額が計上されておるということは誠に欣快に堪えないところでございますが、併しこの重要な問題を考えます場合におきましては、近年僅かながら注意をされて漸進をしつつあるというようなことだけでは満足のできない事柄でございまして、十分にこれらの施設或いは予算面に対しましても考慮を払つて頂きまして、この問題を速急に解決して頂きたいと思うのであります。先ずこの根本問題につきましては暫らくおきまして、次の諸問題につきまして政府の所見を質すと共に、その決意を伺いたいと思うのであります。
 その第一点は、植物防疫に関する行政機構の統合整理、拡大拡充に関する事項でございます。現在におきまして植物防疫に関する行政は農林省に属しておるわけでございますが、実際に当りましてのこの行政措置というようなものは非常に受動的であつて、敏速を要する問題であるにもかかわらず、発生予察というような方面につきましては、これは農林省の農政局のほうでやつておられるようでございます。又防疫行政ということにつきましては農政局の農産課でやつておられるようでございます。又防疫の実体を成しまするところの農薬でありますとか、或いは防疫用器具機械というようなものにつきましては、農政局の資材課でやつておられるようでございます。従いましてこの速急機敏を要しまするところのこの問題につきまして、こういうようなばらばら機構では病虫害発生防止に即応しまして敏速な措置はとられないのは当然だと思うのでありまして、この業務の運営の円滑を期する上におきましても、何かこの機構の整備をしこれを拡充しまして、この問題の解決に当らなければならんと思うのであります。九月十九日農林委員長からの質問に対しまして農政局長は、一課を設けてやるというような考えがあるというようなことを申しておられたようでございますが、この大問題を解決しますにはむしろこれは課よりも部というようなものにいたしまして推進するというようなことが非常によろしいのではなかろうかと思うのであります。従いましてこの防疫行政機構の統合整備に関しまして、次の三つの問題を先ずお伺いいたしたいと思うのであります。
 九月十九日に農政局長がお答えになりました整備統合ということも、政府のほうで考えておるというようなことでございますが、それが先ず第一番にどういう構想を以てその仕事を進められておるかということが一つ。それからその事柄がどの程度まで進行しておられるか。第二番目には、いつ頃実現する見透かしがあるか。先ずこの三点につきましてお答えをお願いしたいと思います。
#27
○説明員(藤田巖君) 御意見の通り病害虫の防除については、相当大きな予算も昭和二十六年度においてはとれております。農政局といたしましては極力これに主力を注ぎまして増産の効果を挙げたいと考えております。従つてこれに応ずる態勢といたしましては、御指摘に相成りましたように現状ではばらばらになつておりますので、私共の考え方といたしましては、やはり防疫課と申しますかさようなものを作りまして、従来農政局農産課或いは資材課等でやつております仕事をまとめて行きたいと思つております。ただ併しこの問題は農林省全体の行政機構の改革の問題がまだあるわけでありまして、そのほうがどうなるかということが決定いたしておりませんので、我々といたしましては、そういうような農林省全体の行政機関がどうなるかということが先ず前提に相成ろうかと思いますが、それのほうの行政機構の再編成と睨み合せましてこの防疫態勢を強化し、防疫行政を少くとも農林省関係においては一元化して統合できるような態勢をとつて行くような方向に一般編成を作つて行きたい、こう思つております。
 その実施の時期でございますが、これは先ほど申しましたように農林省全体の行政機構の刷新、それがきまりましてそれ併せてやつて参りたいと思つております。併しながら農林省全体の行政機構改革が万一現状程度で、何もそれが手が着けられないというような場合でありましても、少くとも農政局の中だけでもやれる範囲のものは急速にやつて行く、かように考えております。やはり時期といたしますれば三月以後かと考えます。
#28
○三橋八次郎君 その次は第二番目の問題でございますが、植物防疫態勢の整備に関する問題でございます。植物防疫は、やはり農作物の伝染病でございますので、人体や家畜の防疫と同様の処置をとるのが本当ではなかろうかと思うのであります。先ず発生に際しましてはこれを未然に防ぐ、また不幸にして発生した場合におきましてはこれを除疫をする、いわゆる防疫、予防態勢というものと除疫態勢というものと二つがなければならんと思うのであります。殊に植物の病虫害というようなものは、予防的措置によりまして比較的経費が少くて済むというような性質は、他の家畜や人体のものに比べますと特に大きいように思うのであります。発生してからかれこれ騒ぐというよりも発生を未然に防止をするという措置をとつて行くことが非常に効果的であり、又経済的であるように思うのであります。それにはやはり下部の防疫態勢というようなものをよく整えて置くということが非常に必要だと思うのであります。即ち下部に、差当つて農村に組織化されましたところの、或いは又科学化されましたところの機動性を持つた防疫機構、即ち人的構成におきましても、或いは装備という点におきましても、そういうような組織体制を作つて行くということが非常に必要だと思うのであります。即ち機械を常時備えつけており、農薬を常備して置く、そうして一旦病気の発生の場合におきましては、直ちに小区域に発生しておる間に、機動的にそれを活用して防除して行くというようなことをして行くことが非常に重要だと思うのであります。それにはやはり法的並びに予算的措置というものを講ずる必要があるのでありまして、こういう機構整備に対しまして、政府におきましての見解はどうであるか、又これに対する構想、或いはこういうようなことに対する準備というものは、どのようにできておるかということをお伺いしたいと思います。
#29
○説明員(藤田巖君) 理想的にこの防除機構を整えますためには、法律の問題も必要かと考えておりますが、現在の法律のままでも成る程度その防除態勢を整えることは可能であろうと考えております。むしろ私共といたしましては、法律の改正は先の問題といたしまして、現在許される範囲内において極力その防除態勢をとろう。従つてこれについては、先に大体防除に関係する官庁、或いは民間団体その他のもが集まりまして、防除委員会というものを作つて、そうしてそこが発生の予察なり、或いは一斉防除、その他の防除関係の仕事を取りまとめて、機動的に防除して行くというふうな態勢をとるということで、すでにその方針を明らかにいたしまして地方庁にこれを通知をいたしておるわけです。それで地方におきましては、或いは協同組合とか、或いは共済組合とかそういう団体があるわけでありますが、それらの関係団体が集まりまして、又官庁の関係官或いはその他の委員会等も一緒になりまして、防疫の対策を立てこれの計画を立てて実施をして行く。それぞれ受け持つた分野において各団体が皆機動的に動いて行くというやりかたをとらしたいということでやつております。
#30
○三橋八次郎君 今やつておられます発生予察というのには、各観察所というのを設けておるようでありますが、あれをいま少しく数を増して、あの観察所を中心にいたしまして、丁度家畜の保健衛生所というような式のものを各地区に設けまして、それに予察並びに早期防除の態勢をとらして行けば非常によいと思うのですが、その点どうお考えになつておりますか。
#31
○説明員(藤田巖君) 私どもは方向といたしましては同感でございます。ただ発生予察の仕事は現在農業改良局でやつております。従いまして、先ほどちよつと申しましたが農林省全体の機構改革の問題をやり、なお又その更に下においてはこれがまとまるような、すべてのものが一体になつて動けるような仕組を考えて行くというふうな方向で研究いたして行きたいと思つております。
#32
○三橋八次郎君 その次は今の防疫法の関係の問題でございますが、今の防疫法によりますると、外國から侵入する惡性の病虫害に対する一種の植物検疫程度のものでございまして、國内に発生いたしまするところの病虫害を、國の責任におきましてこれを防除するというようなことが規定されておらんように思うのでありますが、これは國内におきましても異常発生というようなことが年々繰返されておるようでございます。これに対しまして防疫法は何ら触れておらんように思うのでございますが、どうしても結局結論は國内の病虫害を少くする手段として、外國から入つて来る病虫害を防除しようというようなことになるのでありまして、本当の目的は國内の病虫害の防除態勢というようなものをやはり防疫法によつてやれるようにならなければならんと思うのであります。そういうような点から考えます場合におきましては、やはり國内における異常発生というようなものに対しましても、國の責任におきまして緊急に防除をするようなことを規定する必要があると思うのでありますが、これに対します政府のお考えは如何でございましようか。
#33
○説明員(藤田巖君) 植物防疫法の中にも輸出入の植物の防疫の関係と、それが万一國内に侵入いたしまして異常発生をいたしますような場合についても、いわゆる緊急防疫については、國がやるというふうな建前を明らかにいたしておりまして、それに対する規定も私はたしかあつたと考えております。ただそれに伴います予算等の関係も問題になろうかと思いますが、我々といたしましてはやはりお話のように緊急防疫によつて、病害虫が國内に蔓延しないうちに局部的にこれを殲滅する、こういうことが必要であろうと考えております。それは建前としては國が先ずこれについては責任を持つてやるというふうな立て方で、実際問題としても進んで行きたいと思つております。
#34
○三橋八次郎君 國内のものに対しましても、もつと実際的に適合するような法規の改正並びに予算的な措置につきましての将来の考えは如何でございましようか。
#35
○説明員(藤田巖君) 特殊な病虫害については、予算もそれぞれ計上されておるものもございますし、なお全体的な災害対策といたしましてたしか二千万円程度のものの計上が来年度はあつたかと思うのであります。勿論私どもはそれで足りるとは考えておりません。今後とも必要に応じて財政の許す限り極力必要な予算は取つて行くように努力したいと考えております。
#36
○三橋八次郎君 その次の問題は、当面の農薬の確保及び価格の安定に関する事項でございますが、政府は本年度補正予算におきまして変の増産用の農薬購入助成費といたしまして先ほどお話のありました七千六百七十五万円計上しておられるようでございます。又来年度におきましてもそれぞれ予算は計上されておるようでございますけれども、朝鮮動乱などの関係によりまして農薬が非常に値上りをしておるようでございます。例えば石灰硫黄合剤におきましても十八リットル入りのものが三百一円であつたものが三百二十円と一〇%値上りをしております。又ボルドー液の原料であります硫酸銅などは五〇%以上の値上りをしております。又油脂展着剤などにつきましては八〇%の値上りをしております。BHCは約五〇%の値上りをしておるようでございますが、予算がこのまま若しも通つたといたしましても、政府が計画しておられるような面積にはこういう農薬の値段の高騰ということによりまして、撒布できないというようなことになるのではなかろうかと思うのであります。そういうふうなことから、この政府のほうで計画されました事項につきまして、次の事柄をお聞きいたしたいと思うのであります。
 その第一は、米の値段が低く抑えられまして、而もその需給においていろいろな臆測がされておると聞くのでありますが、この農薬の値上りに当面いたしまして、折角計画しましても農家の経済状態と照し合せて見まして、農薬の値上りがひどいので、又農産物の値段が安いので防疫のためにその農薬を買わないというようなことが起るのではなかろうかと思います。その場合に又農薬の値上りに相当して補助金を出してやるというような予算措置がとれればそれでいいのでありまするが、若しそういう予算措置がとれないとしたならば、計画した面積の防疫ということはできないと、こういうことになると思うのでありますが、そういう場合におきましても、なお予定しておる防疫の励行をやり得るようなその後の計画があるかどうかということをお伺いしたいと思います。
#37
○説明員(藤田巖君) 御承知の通り農薬はすつかり統制が外れてしまつております。従つて価格にいたしましても、数量の確保にいたしましても、現在政府が強制力を以てこれをどうするということができない事情に相成つております。で私どもといたしましては、今後の食糧増産運動を遂行するのに必要なこの病害虫防除の農薬といたしまして、一番懸念をいたしておりますものは、御指摘のございました石炭硫黄合剤と硫酸銅、この二つが誠に大きな問題であろうかと考えておりますが、石炭硫黄合剤等については大体の見通しもついております。それから硫酸銅等についてはこれも関係官庁方面で早手廻しに手配をいたしますれば一何とかその必要な数量は確保できるのじやないかというふうには考えております。ただ問題は、農家は病害虫が発生をいたしましていよいよという間際までなかなかこの手当をしないものであります。従つてそういうふうなときになりますと、農薬がずつと急に上つてしまうということに相成るのであります。我々といたしましては今度は早手廻しに計画的にこれをやらせる。そうしてその農薬については或いは県なり、或いは販売業者、卸しの段階の業者の団体においてこれを早手廻しに準備をさせてこれを持つておる。そうして一齊防除を励行し、又何か病害が発生いたしました際には急速に手を打つというような態勢をとらしたいということで、現在関係方面とずつと協議をいたしまして準備を進めております。でありますからして大体我々の当初計画しておりましたものは行けるのじやないかというふうには考えております。なお今後とも問題といたしましては、やはり業者に対するところの資金の問題というふうなことも確保いたしまして、極力生産にも不安のないようにしてやらねばならんと考えております。そういうような対策をいろいろ講ずることによりまして、この問題について遺憾のないようなことをやつて行きたいと思つております。
#38
○三橋八次郎君 今お話になりましたいろいろの障碍を除去するというような点におきましては、貯蔵の制度というものが非常にいいのではなかろうかと思いますが、この点は如何なものでありましようか。
#39
○説明員(藤田巖君) 予備貯蔵の制度も私どもも必要を痛感いたしまして、予算には要求いたしたのでありますがどうしてもその予算の実現を見なかつたのであります。併しながら今後の問題といたしましては、やはり予備貯蔵の制度というものは必要であろうかと考えますので、今後ともこれが実現をするように努力をして参りたいと考えております。
#40
○三橋八次郎君 それから第二番目の問題でございますが、農薬のメーカーが生産を手控えました場合におきましては、農薬の使用時期になつて防疫ということが不可能になつて来るのであります。併しいろいろな経済界の変遷によりまして材料が値上りをしたというようなことになりますると、メーカーもその高い材料を買つて農薬を作るということをしなくなると思うのであります。従いまして今度病害の発生時期には非常に農薬の払底を来たしまして、値上りをするというようなことになると思うのでありますが、この場合に何とか農薬のメーカーのほうに資金を融通いたしまして、そうして十分な農薬の製造に遺憾のないような方法を講ずるというような、いわゆる資金両の調整というようなことにつきまして何か政府のほうでお考えになつておりますことがありますかどうか。
#41
○説明員(藤田巖君) 御指摘のように本年硫酸銅が非常に高騰して足りない事情になりましたのも、さような事情があつたからだと考えております。従つてやはりメーカーは生産資金が非常に不足をしておりますし、又作つて果して売れるかということの懸念がある、そういう状態ではどうしてもメーカーが真劍になつて作るということができないと考えますので、その点については我々といたしまして、これを購入する側とそれからメーカーとの間に絶えずいろいろの打合せをさせ、そうして順調に引取りを行わせるようにやる。一方又生産資金が不足しておりますものにつきましても資金の面倒を見て行く。その資金の面倒の見かたはいろいろあると思います。メーカーに対する直接資金の面倒を見る見かたがあり、或いは需要者の資金の面倒を見れば、メーカーに対して間接的にいろいろなつてうまく廻る。いろいろの方法はあるかと考えますが、極力生産資金の面倒は見て行きまして不安のないように生産が続けられるようにはしてやらなければならんというように考えまして現在はやつております。
#42
○三橋八次郎君 防除器具機械のほうにつきましてもやはり、そういうようなことがあると思いますが、それに対しましては如何でございますか。
#43
○説明員(藤田巖君) 防除器具機械のほうは資材のほうはありません、鉄のほうだけで僅かのものであると思いますが、これはやはり資金が需要期の関係で非常に寝てしまうことでは生産業者も困るだろうと思います。従つて少くとも今度の防除器具についてはそういう点もあらかじめ検討いたしまして、もう屡次に亘つて生産業者とそれから買うほう、各関係団体で相談をいたしております。愼重にそういうような問題についても研究をいたしております。大体行くのではないかと考えております。
#44
○三橋八次郎君 この問題は非常に大きな問題でありまして而も今まで案外等閑に付せられておる問題でございますので、まあ主要の作物のみにつきまして見ましても、年産三百億というようなところに立つておるような重要問題であります。ややもしますと病虫防除による増産は消極的な増産であるというような工合に考えられておるようでございますけれども、やはり病虫害防除によつて来年産殖えましても来年度の増産ということは間違いのないことであります。まして取り得べくして肥料もやり手当もして最後に病虫害にやられるというようなことは極めて重要な問題でありまして、一日も早くこの病虫害を未然に防止するということは極めて重要なことだと思うのであります。それにつきましては防疫態勢の拡充に関しまして、今政府からいろいろ御意見を伺つたのでありますが、これは非常に重要な問題でございますので、一日も早く実現をいたしますように皆様に委員長からお諮りを願いまして、書面を以て政府に実現かたを申入れたいと思うのでございますが、如何でございましよう。その動機を提出いたします。
#45
○委員長(岡田宗司君) あとで一つ、休憩中に取扱いかたを何いたしまして、適当なときにやることにいたします。よろしうございますね。
#46
○三橋八次郎君 はあ。
#47
○三好始君 先ほど三橋さんのほうから植物防疫に関する行政機構の刷新強化の御質問が出たのでありますが、その際に農政局長は、農林省全体の機構改革の問題が出ておるから、それと睨み合せて考えて行きたいということと、若し農林省全体の機構改革が延びるようだつたならば農政局内部だけでも問題を考えて見たいという話があつたと思うのです。なおそのときに植物防疫部といつたような部の設置を考慮しているようなお話があつたと思うのでありますが、そういうふうに了解して間違いありませんか。
#48
○説明員(藤田巖君) 私は部とは申上げませんで、部まではちよつと急には行かないと思います。卒直に申しましてやはり防疫課のようなものでも作りまして、農産課のやつております仕事、資材課のやつております仕事、そういうものを一体にしてやつて行く、そういうような仕組が少くとも農政局の事務の関係でも必要ではないかと考えております。
#49
○三好始君 防疫課ということになりますると、立法措置を必要としないと思うのでありますが、部ということになりますと農林省設置法の一部改正なり國家行政組織法の一部改正が必要になつて来ると思いまして、念のために伺つたのでありますが、課ということになるとそういう問題はありませんから結構であります。
#50
○岡村文四郎君 非常に困つた問題だからお伺いしたいと思うのですが、赤澤さんからお話がありましたように、災害保険の異常状態にあることは一応自分もそのことを考えておつたのでありますが、非常にその場合が大きくて米のことで大きな問題を起している。それを今度の予算になぜ上げなかつたか。下のほうから確実な数字が出て来るのを調査して確認したあとで出そうという考えかも知れませんが、実は農手の借入金に大きな支障があります。去年は私のほうは十一月十七日に完済をいたしまして本年もやりくりをしてでも借入金の全額は今月一ぱいにやろうと考えておつたのでありますが、目的が、異常の場合でも保険金の支払に廻したりして、農手の借入れには何ら不自由がない、こういうような目標でやつておつたものですから、これが農手が延びて行くとそれの支払ができない。そのために非常にその附近の農民が迷惑をする。こういうことになるのでありますが、それでこの補正予算に二十五年度の米の被害の不足金に対する要求が出なかつたかをお聞きしたいと思います。
#51
○説明員(藤田巖君) これはその二十五年度の補正予算を要求いたします時期においては、水稻の正確なる被害というものがまだわからなかつたわけであります。で従つて麦については大体確定いたしておりますからこれは要求しました。併し水稻については大蔵省のほうにも大体今年の被害が大きいから不足金が生ずるということは話して置きましたが、併しその金額についてはこれが災害がどの程度あつたかということは、やはりはつきりと実收高が大体坪刈でもして確定して来ませんとなかなかわからないということもございまして、その時期が延びて来たわけであります。最近に至りまして大体その数字が県のほうからも団体のほうからも参つて来ましたので、これをまとめてまだ査定をやつております。査定はやつておりますが大体の数字は早くしなければならんということで現在事務的な折衝に移したい、こういうことであります。
#52
○岡村文四郎君 多分そう言うのだろうと思つて考えておりましたがそれはその通りでありますが、前に申上げましたように農手の借入金の支払は非常に局長御承知だと思いますが、だんだん統制の作物も減つて参りますると補償のないものまでも農手を借りなければならんことになつて来る。そこで本年の農手の支払は実に大事な年なんでして、どうしても近来は一刻も早く支払をしませんと、そうでなくしても日本銀行からいろいろな因縁をつけて来る矢先、これは非常な支障になると思いますから、大体この目安はつくと思うのですが、補正予算というものを提出する前に國の歳入があると思いますから、それで補填して大蔵省と話をして、その額を出して貰うようにする意思はないかどうか。
#53
○説明員(藤田巖君) これは大蔵省と話をいたしまして、政府の義務として支払うべき町保険金の総額が確定をいたしますれば、そのうち全部が急に支払えないでも持つております手持ちの保険料で保険金は払えるわけであります。でそれは大体たしか二十六、七億あると思います。従つて全体の災害がどのくらいあつてそして政府の支払うべき再保険金がどのくらいになつておるか。それは大体大蔵省と話がつきますれば、それじやこの範囲で現在手持の分の金だけは払うということになりますと大部分は払える、そういうふうな措置にはやつて行きたいと思つております。
#54
○岡村文四郎君 そこでもう一つお伺いもしお願いもいたして置きたいのでありますが、今の局長のお話のようにやつて参りますと、結局全部がそういうことでしなくちやならないので、できる限りは支払うというのですが、若しその支払ができない、補正予算も出すことができない場合に、不足金ができた場合には日本銀行と話をして貰うというので、地方では保険金は支払えないから、農手の支払が延びても当然のことだから、さよう承知して貰いたいということを一つ局長から出して貰う必要があると思うが、どうですか。
#55
○説明員(藤田巖君) そこは私は農手の支払を延期させることにするか、或いは必要な資金は、地方財政の問題でありますが、金融の問題としてそのほうで借りてそうして一応農手は落す。そうして新らしく借入れてやつて行く、こういう方法にするか、ここのところはなお検討の余地があるわけですね。
#56
○岡村文四郎君 是非農政局のほうで当然この保険金は支払うべきものは支払うのだが、今のところ支払えないからという書面でもあると又それは途があつて、必ずしも日本銀行に支払を断わらなくても、この支払の金は出る方法があると思うのです。だからそういうことは一刻も早くやつて貰わんと非常に迷惑が多いと思いますからその点十分申上げて置きます。
 もう一つ、するとこの補正予算に出ておりますもので畜産局の関係のものは、これはあなたに聞いてもしようがないのですが、保険のほうは農政局のほうでおやりになつておるようですが、家畜保険に対する大きな赤字がどういつた関係になつておるか。それからどうもこうなると畜産局のほうは物は持つている、保険は農政局でやつておる、こうなつてその実態が両方に分れるようになると非常な面倒が起ると思います。これは家畜保険のほうは切離して畜産局のほうにやるわけには行かんのですか。
#57
○説明員(藤田巖君) ちよつと御説明いたしましたがこの家畜についても最近非常に病気が発生いたしまして、その不足金が先ほど申しましたように相当出て来ております。再保險金一億何千万円と考えております。それでこの問題についても、事務的には大蔵省のほうの耳にもうすでに入れてあることでありますが、これは先ほど申しましたように我々としては家畜及び水稻について、ともかく二十五年度の補正予算で不足金を補填するというような交渉を先ずやつて、それによつて解決して行きたいとこう思つております。
 それから保險の特別会計の畜産を離す、そういう建前になりますと、又養蚕は蚕糸に移るということになつて、分裂することに相成るわけです。保險の行政というものはやはり特別会計の関係からすれば、一本でやつて行つたほうがむしろ経費も合理化され、却つて私共としては現在のやりかたがやはりいいのじやないかというふうに考えております。
#58
○岡村文四郎君 今年伝染性貧血病の発生によつて非常に多数の馬が殺された。そこでその保險金の支払もできなくて非常に困つておつたのを、実は北海道の分を四千二百万円ですか、金庫から借りてやつた。そうすると畜産局からお礼に来た。何も我々にお礼に来なくても結構なんですがそれが一緒に持つておらんつらさなんです。これは非常に矛盾があるからできればそうしたらいいと思うのですが、特別会計は植一本で持たなければいかんということならばそれでもいいのですが、農政局のほうはお礼に来る必要もないが、畜産局は自分の分だからお礼に来た、これで助かるといつてお礼に来た。どうも人のもののように考えておつては困ると思うのです。
#59
○委員長(岡田宗司君) それでは午前の開議はこれを以ちまして休憩いたします。
   午後零時二十二分休憩
   ―――――・―――――
   午後一時五十七分開会
#60
○委員長(岡田宗司君) これより午後の会議を開会いたします。どうぞ。
#61
○三好始君 農地に電柱が立つている敷地の手当金の問題なんですが、先般專門員のほうでお調べを願つた結果を見ますというと、最近まで電柱一本について一カ年四銭の手当金が出ておつたのが、実情に副わないというので二十銭、閣令によりまして十六銭の補償金が追加されて合計二十銭ということで今日に至つているようであります。これは今日の物価の状況等から考えましても、極めて不自然な現象であると思いましたので、完全な補償をするという意味で増額をすべきでないか。こういうふうに思うのでありますが、農林省側でこの問題についてどういうふうにお考えになつているか、一応承わりたいのであります。
#62
○政府委員(島村軍次君) 現在の電柱の使用料が現存の物価に合わないということはかねて承わつております。これは当然更に増額すべきものだと考えておりますが、基礎的の資料がありますか、或いは交渉の経過等は私も存じませんが、調べましてお答えいたします。
#63
○三好始君 資料を御調査の上で答弁されるようなお話でありますが、先程申上げましたように、現在のところ電柱一本について二十銭というような実情になつておるものを、当然に改めなければいけないというお答えを持つておるのかどうか。この点だけを政務次官に承わつておきたいと思います。
#64
○政府委員(島村軍次君) 只今説明を申上げました通り、物価に合わねば当然上げるべきものだと、かように考えておりますが、先ほど申上げました通りで、電通省にも交渉いたしまして努力いたしたいと思います。
#65
○三好始君 それで今までこの問題について電通省と交渉したというようなことはありますか。
#66
○政府委員(島村軍次君) 只今お答え申上げた通りで、経過をよく知りませんから、取調べまして、交渉すべきものはする、さように御承知を願います。
#67
○三好始君 それではこの問題は電通省側に御出席を頂きまして、お尋ねいたしたいと思いますので、出席されるまで留保いたしたいと思います。
#68
○委員長(岡田宗司君) それでは三好さんの電柱に関する問題は、電通省側のほうの政府委員が参りましたら御答弁を願うことにいたしまして、昭和二十五年度の一般、特別会計予算中の農林省関係の分につきまして、伊東会計課長から概略の説明をお聞きして、そしてこの補正予算が当初要求額と、それから閣議決定になりました第一次閣議から最終決定と、それがどういうふうに変化をしたか、それから更にこの間におきましてドツジ氏が来ましてから、農林予算がどういうふうになつたかという点について、概略の御説明を願いたいと思います。
#69
○説明員(伊東正義君) 今委員長からお話ありました補正予算と来年度の予算の問題でございますが、一応交渉の途中にありまして、資料を差上げまして御説明いたしましたので、今日は大体この前御説明いたしました点と一どういう点が変つているかというような点を簡單にお話いたします。資料といたしまして、この前にたしか昭和二十五年度の補正予算と、二十六年度の予算という厚い資料を差上げてあるのでありますが、それが若干変りましたので、今日お手許にあげてあると思いますが、昭和二十五年度農林省所管一般会計及び特別会計補正予算事項別表、それから二十六年度の一般会計及び特別会計予算事項別表というのを差上げてございます。公共事業につきましては、これも新聞紙上等で御承知のように、まだ総額がはつきりきまらぬというようなことになつておりますので、対照表は持つて来ておりません。二十六年度の農林省所管一般会計及び特別会計予算事項別表として最終決定としてございますが、実はこれはまだ最終決定ではございませんので、これもまだ案として御了承願いたいと思います。
 補正予算のほうから申上げますと、補正予算につきましては、この前ここで私参りまして御説明いたしましたことと殆んど変つておりません。あのとき差上げました資料と変つております。点は、例えば國家公務員の共済組合の負担金の問題でありますとか、或いは給与ベースの引上げの点とか、或いは年末手当というような点で若干の変更を見ただけでありまして、この前御説明いたしました点とその外は殆んど同じでございます。でございますので、特に補正予算につきまして一字一句を御説明することは省略さして頂きたいと思います。それからここにまだ出しておりませんが、補正予算で公共事業の災害関係が各省全部で四十一億ということになつておりまして、これが配分は今安本でやつておるというようなことになつております。補正予算はこの前御説明したのと同じであります。それからこれは来年度予算になりますが、二十六年度の一般会計、特別会計につきまして、この前参りまして御説明いたしました点と若干変つた点だけを申上げます。今申上げましたように、ここに最終決定とございますが、これは最終決定ではございません。まだ若干の変更があるというふうに御了承願いたいと思います。頁数から参りますと、二十六年度予算の五頁のところに農林省所管合計、これに備考が付けてございますが、この前御説明に上がりましたときには、当初の二百十四億四千六百万円という数字で御説明申上げたのでありますが、現在はそれは二百四十二億ということになつております。それでこれはどうして変つたかという御説明でありますが、備考に書いてありますように〇印が付いておるのが中にありますが、それは実質的な変更のあつた分でありまして、そのほかは来年の給与ベース、年末手当の金額が変つただけであります。印の付いた分だけがこの前御説明したところと変つております。この点だけ御説明いたしますと、元に返りまして、第一頁の二十三番、農業共済保險実施に必要な経費、こたが三十六億となつておつたのが、ここでは四十九億九千万円になつております。これがこの前参りまして御説明したのと変つておる点であります。これは前に御説明いたしましたように、来年度の共済保險の基金といたしまして一般会計から二十億を繰入れ、基金を二十億とする。それから預金部資金から借入れ十二億、これは一般会計予算には関係ありませんが、預金部からの十二億の借入をいたしまして、一般会計からの繰入れの二十億の基金という御説明をしたのでありますが、これは来年の災害のための支払を迅速にやつて行くため基金の予算が二十億であつたのが、二十五億になつたというふうにお考えを願いたいと思います。この点で五億殖えております。それで預金部資金の借入れは一応零ということにいたしまして、基金のほうを五億殖やしたということが、この前と違う点であります。この基金で足りない場合には又補正予算を考える、こういう手を打つということになろうと思います。それから二枚目の農地局関係で三十五番目に、開拓者資金融通特別会計へ繰入に必要な経費、これが二億一千六百万が十二億になつております。これが一つ変つております。これはこの前御説明しましたときには、開拓者資金につきましては、一般会計からの繰入をやめまして、従来のように公債で賄つて行くという考えで、これが二億一千六百万と上つていたのでありますが、これが関係方面との交渉の結果、公債の発行はいかぬということになりまして、一般会計から繰入をするというので、ここで約十億殖えております。実はこのほかにこれは昭和二十六年、来年入ります人と、それから今年、二十五年二十四年と三年間の入植者に対する営農資金の金なんでありますが、そのほかに二十一年、二十二年にすでに入つた人で補助金が実は行つていなかつたというような人にも、入植者に約三億ばかり融資をしたいというので組んでいたのでありますが、それが関係方面で落されまして、従来通り三年間の入植者だけに薬資をして行くというふうに考え方が若干変つております。それが一点と、さつき申上げましたように、公債の発行をやめまして、一般会計からの繰入をしたというのが違つております。それからあとはずつと違いはありませんで、ずつと飛びまして、頁で言つて四頁でありますが、四頁の八十五、食糧管理特別会計へ繰入に必要な経費、これが三十六億が四十一億、約五億ばかり殖えております。これも御承知のパリテイが上りまして、来年度一九五というような数字で行つておりますので、前の計算しました米価より高くなつておりますので、御承知のこれは共済の再保険特別会計の繰入になる金でありますが、米価が上りました関係上、従来消費者負担分でありましたものを一般会計から繰入れておりますが、これが米価が上つた関係で五億ばかり殖えている。一般会計で実質的に違つて来ましたのは上の三点だけであります。あとは先ほど申しましたように、給与ペースの改訂とか、或いは年末手当だけで違つて来ましたので、一般会計の砥うから行きますと、この三点だけがこの前参りまして御説明したところと違つておる点であります。
 それからそのほかで違いました点を申上げますと、一つは、この前は金庫の問題を御説明いたしたのでありますが、農林漁業金融公庫ですか、公庫の問題を農林省の予算には計上はいたしてありませんが、大蔵省のほうに三十億一般会計に載つておつて繰入をするという御説明をいたしたのでありますが、これが関係方面との交渉の結果、特別な金融機関を作る必要はないじやないか、従来のものを成るべく利用してやつて行つたらどうかというようなことになりまして、今の話合ではこれは仮称でありますが、農林漁業資金融通特別会計というようなことをいつておりますが、特別会計を一つ作りまして、そこへ一般会計から二十億、それから見返資金から四十億、合計いたしまして六十億の繰入をいたしまして、それを中金を通して融資をして行こうというような考えで進んでおります。それで一般会計から入ります二十億、それから見返資金から来差す四十億は、共にこれは無利子で入つて来る。それで貸出すという場合には、これは事業によつていろいろ違うのでありますが、四分五厘から一割程度の金利で融資をしようというような案で今進んでおります。これは関係方面とは話合いは付いておりまして、ただ一点残つておりますのは、我々といたしましては、六十億というフアンドでは少し少い。この前通り百五十億ばかりのものにしたいので、預金部からもう少しこの特別会計が借入をいたしまして、百五十億くらいにして融資をしたらどうかという交渉をいたしておるのでありますが、これは非常に向うの考え方がむずかしい。まあ六十億でスタートしたらどうかというようなことを今言われております。1それで今の考えでは、一年だけでなくて毎年六十億貸して行くというような構想で今進んでおります。これは危險負担は全部特別会計が危險負担をするということにいたしまして、中金がその代理業務をいたしまして融資をして行こうというような案で進んでおります。融資いたします事業の対象も、この前大体申上げましたのと同じなのでありまして、土地改良事業でありますとか、或いは造林とか、林道とか、或いは漁港とか、そういうような一般の公共事業関係で補助をしているような事業について融資をして行く、或いは場合によつては農業倉庫でありますとか、そういうものに拡げる可能性もあるかと思いますが、大体この前の公庫の融資のときと同じような事業というように御了承願いたいと思います。この前申上げました公庫というものは、今申上げましたように特別会計というような形に変つて来ております。これが若しこの特別会計が農林省の所管ということになりますと、今申上げました二百四十二億という一般会計が又更に違つて、そこに二十億以上のものが追加されるというようなことになりますので、今申上げましたようにまだ最終決定ではないと言いましたのは、その関係が残つておりますので さよう御説明申上げたような次第であります。
 そのほか違いましたのは、この前自作農創設特別措置特別会計で自作農の維持資金をたしか三億五百万でありましたが、融資をするという予算を組みまして、法律もそういうふうに改正したいといとので御説明したのでありますが、これは関係方面側の了解を得られませんで、今のところは特別会計で自作農の維持資金を融資するということは困難な状況になつております。これが前と違つております。それからもう一つ、これは実質的には大した違いではないのでありますが、國有林特別会計につきまして、二十五年度同様、見返資金から三十億繰入れるという予算で関係方面と当つたのでありますが、これは預金部資金というものの窓を開いたというので、國有林特別会計へ預金部資金から総額三十億繰入れをして行く、まあ借入れでありますが預金部資金から三十億借入れするというふうに今組替えております。これが若干違つております。
 それから一番大きな問題の食糧管理特別会計は、これは御承知のように米価の問題、生産者価格、消費者価格、共に前とは大分違いまして、二十五年度産米は御承知のように五千五百二十九円、二十六年産米は六千三百六円というような生産者価格に組替えてありますので、これが金額的に大分違つております。それからもう一つ麦につきましては、これも御承知の供出割当という制度でなくて、農民の希望によつて買入れをして行くというような方法をとつて来ておりますので、食管特別会計はこの前御説明しましたのとかなり金額的に違つて来ております。
 大体この前申上げましたところと違いました大きな点は以上のようなところであります。公共事業につきましては、先ほど申上げましたように、まだ総額が決まつておらないということになつてあります。
 来年度の予算の大体でございますが、結局二十面年度の予算と変りました主な点を申出げますと、増産関係でかなり金額が殖えております。これは増産関係といいましても、單作地帯の問題でありますとか、或いは優良種苗の配給の問題でありますとか、或いは病害虫の防除とかいうような点が二十五年度に比較しましてかなり殖えております。それから共済保險制度につきまして新らしく基金制度ができまして、これがかなり制度自体としては充実したものになつて来ておる。それから試験研究機関、それから技術改良普及というよう点につきましては、試験研究機関につきましても、従来人件費とそれから研究費が大体半々ぐらいであつたのでありますが、これも研究費の割合を余計にしまして、或いは改良普及関係につきましても、一市町村一名というように、今年度に数千名のものを増員するというようなことになつております。それから農業に関連しまして、畜産の振興といいますか、これも午前中御質問が出ていたようでありますが、家畜衛生保險所でありますとか、或いは家畜の人工受精所とかいうようなものを、計画年度を繰上げて来年度一挙に五百ケ所にもつて行くというような点が、今年よりも大分殖えておる点であります。来年減つておりますような点は、統制関係はこれは大分減少しております。パーセンテージから行きましても非常に減つております。それから既墾地の関係でありますとか、既墾地の農地調整の関係、それから今年ありました薪炭の、これはまあ当然でありますが、薪炭の整理に上げておりました五億円とかいうものは、来年はゼロになつておりますし、大体申上げますと、増産の関係とか、それから試驗研究、技術の改良普及というような点が殖えておりまして、農地調整とか、統制関係とか、或いは供出関係というような経費が、今年度よりも比率から見ましても減つているというような状態に相成つております。又これは決定いたしましたら、パーセンテージ等を公共事業と一緒に御説明いたしたいと思います
#70
○委員長(岡田宗司君) 今伊東会計課長から二十五年度補正予算並びに二十六年度予算について、前回に説明せられたところの差違の御説明がございましたが、御質疑がございましたらどうぞ。
#71
○池田宇右衞門君 私ちよつと遅れて来まして、話の端の方を聞いたんでございますが、農林金融公庫の問題は、大蔵省所管においてこれをする。いわゆる公庫は成立しないが、特殊の方法を以て融資するというようなふうに拜聽したのでありますが、どうも次官もよく協同組合に関係し、又予算関係の課長も農村の実情はよくお知りの方だから、釈迦に説法はいたしませんけたども、これが農林省所管であつてこそ、農村の実情に副うように融資する途が開け、そこに農村の金融に対する安定感があると我々は確信しておるのであります。
 然ろに大蔵省所管に属するようになりましたその過程におきまし、て大蔵当局に農林当局が折衝の間に如何なる関係でそうしたふうになりつつあるのか。若し最惡の場合でも農林、大蔵共管に相成るような方法が講ぜられるような見通しがあるかどうか。若し我々農林委員会においてもこの方法ができれば、この方法を極力各位と共に協力して貫徹しなければならないと、さように決意しておるものであります。従つてこの関係におけるところの内容において、政務次官並びに関係の課長或いは官房長よりも我々に納得のできるような御説明を承わりたいと、かように思うものであります。
#72
○政府委員(島村軍次君) 大蔵省所管になつたということは只今の説明にも申上げておりません。
#73
○池田宇右衞門君 いいえ、あつたというのでなくして、そういう主張をされておるというのです。
#74
○政府委員(島村軍次君) それで現に経過の過程にあるのでありますが、一応二十億の政府出資は計上されることに決定いたしておりますが、只今会計課長から説明申上げましたように、関係方面との間の折衝が最近にやつときまりまして、六十億の範囲においてということだけがきまつたのであります。官房長はリードさんのところへ殆んど毎日のように参りまして、更に百五十億程の範囲で当初案に戻すように交渉を進めております。相当難色もあるようでありますが、所管の問題はその決定後において当然起る問題でありますし、又今まで別に大蔵省の所管になるというふうなことは正式の話にも出ておりませんし、そういうようなにおいがするというふうな程度がちらちら我々の耳に入る程度で、決して農林省としては注意を怠つておらないのであります。これは当然共管になるものだという、かような考えを持つて現におる次第でございます。
#75
○池田宇右衞門君 どうも生産省であつて、生産方面には誠にどうも努力し、敬服するものだけれども、金融の方面には、農村において極めて打つ手が遅れるのは、今日まで農林行政におけるところの大きな悩みの種であつたのであります。今政務次官から承われば、最後は共管を予想されるような、別に楽観でもないけれども、そう心配ないと言つたが、私の知り得ている範囲においては、大蔵関係の諸君は当然大蔵関係の所管だ、こういう強い主張をしているということを私はほのかに、これは大蔵関係の方から聞いたのであります。そうすれば、なかなか最後に行つて、この問題が今農村の、実際の農村の金融方面に対する融資の途が大蔵所管となると、そこに非常ないつも融資に対して困難を来たすというようなことでございますから、五十億に枠を拡大すると同時に、この点においても十分な注意をして下さいまして、我々農林関係の一員といたしましても、農林当局と共に、大蔵当局に十分にこれが共管をいたして、農村に対する融資に飽くまでも生産省を通すというようなことを主張したいというような見解から申したのであります。私の知り得ているところの一端を申上げ、御当局においても十分に強腰に出て頂きたいということを重ねて希望して置きます。
#76
○委員長(岡田宗司君) ほかにございませんか。
#77
○三好始君 これは委員会に必要な経費として十八億六千八百万円計上されておりますけれども、若し農業委員会法案が不成立になつた、修正が行われるとかして、三委員会の統合が政府案のごとく実現しなかつた場合には、この予算のほうの問題はどういうことになりますか。
#78
○説明員(伊東正義君) お答えいたします。農業委員会関係の予算は年度当初からでありませんで、末端の渡しが三ケ月遅れか、四ケ月になりますが、この頃各農地委員会は農業調整委員会というふうな名前で一応組んであります。その後に合併して農業委員会というような予算の関係になつております。それで若しも通らぬ場合というお話がありますが、その場合には流用か何かいたしまして、やはりその中を分けて使つて行くという形に相成るだろうと思つております。
#79
○加賀操君 第七國会で牧野法が成立するときに、同法の第三章の保護牧野の規定は、昭和二十六年度予算において、その裏付けとなるべき國の予算の成立を待つて施行することとして、その條項のみは来年の四月一日から施行することに法律案の改正をやつたのでありまするが、来年度予算においてこの経費を計上してあるかどうかということを、先ずお尋ねいたします。
#80
○説明員(伊東正義君) お答えいたします。それは補助金として計上いたしております。
#81
○加賀操君 その算定の基礎や金額を一つお知らせ願いたい。
#82
○説明員(伊東正義君) 調べてお答えいたしますから……。
#83
○委員長(岡田宗司君) それじやあとで。
#84
○加賀操君 じや関連しますから…。関連というよりも予算についてでありますから、もう一つお尋ねいたしますが、前と同様に、第七國会において植物防疫法が成立いたします場合に、同法の第十三條によつて、農林大臣の指定いたしまする繁殖の用に供する植物、いわゆる指定種苗でございますが、これを生産する者は、毎年その栽培地で防疫官の検査を受けなければならん、こういうことになつております。又第十五條によつて、農林大臣は、検査手数料を徴收することができると、こうなつておるのでありまするが、その際、種馬鈴薯の検査につきましては、國の予算を以てこの検査を行うものでありまして、手数料は徴收しないことにすると政府当局から言明があつたのでありまするが、先ず二十五年度にそれを実施しておられると思いまするが、それを政府で出しておられるかどうか。二番目に、二十六年度はどういうようにされるか、或いはその金額を二十六年度予算に計上してあるかどうか、こういう二点をお伺いいたします。
#85
○説明員(伊東正義君) 先程の牧野の問題でありますが、これはこの前差上げましたこの二十六年度概算の中で、牧野管理規定の設置費の補助で、金額は三百六十八万ばかりでありますが、一応十三万四千町歩ばかりを対象にしまして、補助金として計上いたしております。それから植物防疫のお話でございますが、今出ました種馬鈴薯の検査でございますが、これは実は昭和二十五年度の予算には補正予算としても実は計上いたしておりません。これは特に北海道の問題でございますが、二十五年度は一つ自治的にやつて頂きまして、二十六年度から國で検査をして行くというようなふうに考えましてたしか六百万円くらいと思いますが、種馬鈴薯の検査費は組んであります。それから生産地に行つての検査費でありますが、これは動植物検疫所の費用の中に計上いたしております。
#86
○委員長(岡田宗司君) よろしうございますか。
 それじやちよつと伊東さんにお願いするんですが、農業共済再保險特別会計への繰入、右に関する分は計上されておりますが、本年度産米に関する分については計上されておらない、先ほど農政局長が、その点については二十五年度の補正予算として更に大蔵省に組むことを要求しておる、こう言つておられたのです。そうすると、二十五年度の第二補正予算というものが出ることになる。これは恐らく通常國会に提出されることになるだろうと思うのですが、その二十五年度の第二補正予算というものは、今言つた農業共済の再保險のほかに、どういうものがあるのか。若しそれについて今大体の様子がわかつておりましたら……。まああなたの手許でやられておるのだから、わかつておるのだろうと思つておりますが、それを一応お知らせ願いたいと思います。
#87
○説明員(伊東正義君) お答えいたします。むずかしい御質問なんですが、午前中農政局長が水稲の災害について、更に補正予算を提出したいということを言つておられたわけなんでありますが、これは事務的には、最初の補正予算をやりますときに間に合いませんで、現在金額を当つておるというのが実情でございます。それで、これは更に補正予算が出るか出ぬかという問題は、これは農林省だけではなかなか御返事いたしかねる問題がありますので、我々としましては、そういう問題は、例えば水稲の災害のような問題があり、そのほかに、この前は時間的に遅れた問題と申しますと、災害関係で若干そういう問題があるんじやないかというふうに、まあそういう問題が若干残つておるということは、お答えできるのでありますが、これが翼に補正予算として必ず出し得るかどうかという見通しは、これはちよつと私からお答えいたしかねる問題なんでございますが……。
#88
○委員長(岡田宗司君) そういたしますと、今の再保險の場合の繰入の問題ですがね、若し第二の補正予算が、出ないということになりますと、この二十六年度の一般会計予算、これは一応はきまつたけれども、まだ最終決定にはなつておらない。十五ケ月予算としてまだ発表もされておらぬ。従つてそこに二十六年度予算のほうへそれを計上される途が開かれるかどうか、その点どうでございましようか。政治的な問題ですから、政務次官にお願いします。
#89
○政府委員(島村軍次君) 只今の問題は、お説はよくわかりますが、今のところでは二十六年度の当初予算に計上せられることは、予算の交渉の経過からいつて困難だと思います。そこで、それじやどうするかという問題については、別途に考えなければならんと思うので、二十五年度補正予算にするか、或いは他の方法を以てするかということについて、大蔵省と更に協議を進めてみたい、かように考えております。
#90
○委員長(岡田宗司君) ちよつともう一点政務次官にお伺いしますが、若し二十五年度の第二補正予算が全体として出ないということになり、二十六年度の予算も困難であるということになると、別途というのはどういうことになるのですか。
#91
○政府委員(島村軍次君) 私の申上げました別途という意味は、交渉の経過によつて二十六年度にするか、三十五年度にするか、或いは又予備費の支出をするか、或いは大蔵省に特別の、こういうものでやれと言われるか、そこらはこれからの交渉によらなければならん。かような考え方を申上げたわけです。
#92
○委員長(岡田宗司君) ほかにございませんか。
#93
○岡村文四郎君 そうなると、又聞かなければならんのですが、課長が答弁を遠慮するのはよくわかりますが、僕らの考えでは、局長が出すということを言つておつたのですが、実はその伊東課長の考えるのも、これは出さなければならんものですかどうか知りませんが、これは当然國が出すべきものでしようという観念を持つておられるものだと思う。私はそこで、それは課長がとやかく、局長なり大臣がきめるべきことを言つてはうまくないでしようけれども、保險の性質から考えてすべて公務員がそういう肚でないものだから、どうにもこれが早く行かぬという原因がそこにある。だから伊東課長は相当な頭と知識を持つておられるが、どうも何だか素人の考え方からいつてこれは困つたものだ。出ないから駄目だなという感じを持つようなお気持ではいけないと思います。それで実は次官にお聞きしますが、補正予算ができなければ、局長の言うことには、二十四億ほど別の金があるから、一時それを払つても補いはできる。あとから予算をやつてもやれぬことはないから、それまでやるということまで言つたのです、さつきの話では……。これはほかのことと違います。そこで保險というやつは強制加入の保險ですから、これは当然赤字補填はいつでも國がすべきものだ。ですから次官は関係閣僚にも、関係次官にもおつしやつてもらつて、いつでも通るようにして置かないと、これはしよつちゆうあることだから、今のような考え方では法律も変えなければならんことにもなります。どうも考え方が、あの立法の精神と今の考えとは非常に食違つておる。これが遅くなる原因だと思いますから、一つ十分御考慮願います。質問はしませんよ、しても仕方がないのですから……。
#94
○説明員(伊東正義君) 今の岡村委員のお話ですが、第二次の補正予算が出るか出ないかという切実な問題ですから遠慮しておりますが、事務的に申上げれば、國の債務が確定したならば、これは当然出さなければならん問題ですから、どうして出すかというテクニックだけが残つておりますので、やはりはつきりここで御返答はいたしかねるのですけれども、これは債務が確定したら当然出すべきものだと考えております。
#95
○委員長(岡田宗司君) 岡村さん、そり問題は廣川農林大臣が出席されたときに、その問題についてはつきりした政治的解決への努力の現われるように、一つ適当に一本釘をさして置くということにして……。
#96
○岡村文四郎君 政務次官にお尋ねいたしますが、牛の結核、それから馬の伝染性神経痛の損害が非常に多くて困つているのですが、補正予算にも、畜産局の要望の予算は出ております。ところが保險金をどうかしてやるという再保險に対するものはちつとも出ておらぬのだが、これは等閑に附しているのか、どうなのか、あなたが御承知ならお聞きしたい。
#97
○政府委員(島村軍次君) 経過は承わつておりますが、大蔵省に難色があるということであります。
#98
○岡村文四郎君 どんな難色ですか。出さぬという難色ですか。
#99
○政府委員(島村軍次君) 家畜の問題については、そうまでせんでもいいじやないかというくらいの程度しか私は承わつておりません。
#100
○岡村文四郎君 次官は御承知かどうかわかりませんが、國の補償法がきまつております。あれを知つていると思いますが、大体馬の価格を最高九万円に見て、九万円の三分の一の三万円は出すのだ、こういつてきめてあるのですが、そのことは何も変つておりません。ところが大蔵省はそれさえも認めないで、馬が三万円、その三分の一の一万円とかというような話を聞いているのですが、事実そうかどうか、どうなんですか。
#101
○説明員(伊東正義君) 馬の価格の問題で、値下りしているのじやないかというような話が出ていることは確かです。それからもう一つ、今の政務次官がおつしやいました、損害にそんなに払わぬかという問題でありますが、これはさつき農政局長が言われたように、やはり水稲の問題なんかと一緒にもう一回検討して、損害がはつきりしておれば、大蔵省と交渉するということをやらにやいかんと思つております。
#102
○岡村文四郎君 例えば馬の伝染性神経痛というものは、もう文句の余地がちつともないそれはほかのものと違いますから、それは完全に文句なしに補償金を出すようにしなければならんわけですが、大蔵省の言い分の最高九万円にきめたのは、それはよくわかります。ところが三万円で結構だというような、そういう大蔵省の人は馬のことなんか知りつこないのです。そういうことを知らぬ者がいろいろ文句を言うことを放つて置くから、そういうことになるので、これを僕らにやらしてもらえば、結構質問をしてそうして馬の標準価格を出して見せる。そうすると、何ぼでも解決すると思うのですが、ただ困つたことは、百姓が金がもらえぬという点が困るのです。ところが農林委員の馬の講釈を言うやつに、大蔵省に説明させると、あの金は出さぬと言う。だからこれはじつとしておつたのでは駄目なので、三万円と言いかねない。誰が行くか知らぬが、馬の基準価格を出して、向うが知らなければ出して見せる。そうして取らなければ大変です。どんどん殺すのだから、國の法律で殺したのは國が償うのは当然なので、ちつとも無理じやないと思います。普通の病気ならいろいろ考えなければならんが、今年のように何千頭も処分になつておれば、その措置を政府の責任においてやらなければいかんと思います。大蔵省も呼んでもらつて、皆さんの前で大蔵省と対決をして、そんなことのないように、九万円の馬が下つたことは事実なんです。ところが三万円というのは、三万円の馬もおりますよ、それは一人前の馬をいうのではない。最高も最低もありますから……。それでいい加減保險の赤字も埋めんならんし、補償金も払えぬのじやどうにもならん。
#103
○委員長(岡田宗司君) それじや、予算の一般関係、よろしうございますか……それでは一つ、今度農地局長から災害関係の予算についてお伺いすることにいたします。
   〔委員長退席、理事岡村文四郎君委員長席に着く〕
#104
○理事(岡村文四郎君) それでは今度は問題を変えまして、農地局長がお見えになつたので、農地の災害関係の御説明を一応承わりたいと思います。
#105
○説明員(佐野憲次君) 本年の災害は三月の融雪災害から引続きまして、大月の水害、七、八月の水害があり、更に秋に入りましてジェーン台風並びにキジア台風による被害があつたわけであります。農地関係の被害は総額四百二十四億円に達しておりますが、そのうち極く規模の小さな被害でありまして、補助の対象とならないものもあるのであります。役所で査定をいたしました査定額は、全体で三百五億になつておるのでございます。大月までの水害が事業費にいたしまして約五十七億、七、八月の水害が四十八億、それからジェーン台風が五十億、キジアが百三億、そのほか地盤の沈下等によりまする災害が約三十五億程度ございます。又今のは民間のもののみでありますが、國営の事業につきましても、災害が約七億程度の災害を受けております。それから今年の災害で異例なものといたしまして、ジェーン及びキジアの台風によりまして、入植者の家屋が非常に多く破壊をされておるのでありまして、これの復旧所要額が約四億円近くに相成つておるのであります。御承知のように二十五年度に発生しました災害に対しましては、二十五年度予算の予備金が全体といたしまして百億ございますので、その百億の予備金を以て応急的な措置をいたして参つたのであります。農地の関係におきましては、六月までの水害に対しまして五億七千三百万円、七、八月の水害に対して三億三千五百万円、ジェーン台風に対して二億三千六百万円、キジアはまだ確定いたしておりませんが、約三億円程度であろうかと考えられるのでありまして合計十四億五千万円程度の予備金を農地関係の災害復旧に出すこととなつておるのであります。これを事業費に直しますと、約二十二億円程度であります。本年災害の復旧所要額三百億に対しまして、一割にも達しない程度のものでございます。我々といたしましては、少くとも四割程度のものは本年度において復旧をいたしたいという考えを以ちまして、補正の予算におきまして約七十億程度の補助金を要求いたしておるのでありまするが、御承知のように今回の補正予算におきましては、財政の都合もございまして、全体で各種災害全部を含めまして、四十一億の補正予算に相成つておるのでありまして、そのうち農地関係にどの程度配当になりまするかは未定でありまするけれども、いずれにいたしましても、農地関係として要求いたしております額から見ますると、遥かに少額のものになると考えられるのでありまして、大体予備金、補正予算を含めまして、せいぜいよいよ行きまして一割五分程度の復旧が可能であるという程度であろうと考えられるのであります。ただ開拓者の住宅につきましては、全壊のものに対しまして、これは全部復旧の予算が取れる見込みであります。あと半壊のものにつきまして、極力予算の配当を受けたいということで、只今折角努力をいたしておるような状況でございます。極めて簡單でありますが、本年の災害の概況を申上げました。
#106
○理事(岡村文四郎君) 今局長から御説明がありましたが、何か御質問ありませんか、非常に重要なことですか……。
#107
○溝口三郎君 ちよつとお伺いしたいのですが、過年度災害でございますが、過年度災害のほうは、これは非常に地方に行きますとでき過ぎといいますか、予算以上に実はできておるものがあるのでございますが、そういうものにつきまして、二十五年度末あたりには大体過年度災害の七割以上くらいもできるのじやないかと思うのですが、予算の方は四割くらいしか行つていない。その点でき過ぎというようなものについてはどういうふうに農林省のほうでは考えてやつておるか。何かそういうようなものについては利子補給でもしてやつて、できたものについてはできるだけ植付けまでに早くやる。大体災害の年度割当なんかも今年のもそうだと思いますが、三年くらい年度割をきめてやつておるのが、二年くらいにきめても農民のほうはできるだけ植付けまでにやつて行きたいということなんです。それまでやつて行くわけには行かない。起債のほうもなかなか行かない。何かそういうようなものについて利子の補給でもしてやつて、市中銀行からでも借りてやれるような方法を考えてやることはできないものでしようか、それをお伺いしたいと思います。
#108
○説明員(佐野憲次君) お話のように年々災害が累増いたして参りますために、過年度の災害に対する補助金の交付が十分に参りませんのであります。一面農家といたしましては、植付その他のために急速に適用しなければなりませんので、そこに実際の工事の進路と補助金の行き方との間にアンバランスがありまして、でき過ぎというような状態が起つて参つておるのでありまして、多くの地方におきましては地方の協同組合でおりまするとか、銀行等から借入れをいたして事業を施行しておるのでありますが、先般協同組合の金詰りというふうなこともありまして、非常に苦労されておるのであります。この点につきましては、私どものほうでもできる限り農林中金等に御斡旋を申上げて、融資の斡旋に努力をいたしておるのであります。又一方本年度災害につきましても、補助金の交付が遅れますために、それの繋ぎといたしまして、預金部資金を出して参るというようなことで措置をいたして参つておるのでありますが、お話のように十分とは参らないわけであります。併しこれに対しまして利子の補給をするということは、これはもう極めて困難であろうと考えております。で先ほどもお話が出ましたように、来年度から農林漁業金融につきまして、特別会計ができるということになりますると、災害の地元負担分に対しまして融資の途も開けるわけでありまして、そういう点で相当これは補いができることであろうというふうに考えております。現在考えておりますのは、その程度でございます。
#109
○溝口三郎君 農業関係の災害復旧は、これは河川や何かと大分趣きが違うのだろうと思うのです。財政の都合等からやはり三年計画とか、五年計画というふうにきめられてしまう。どうしても植付までやりたいというような要望から、実はでき過ぎという問題が出て来るのです。これは一番問題が多いようです。でき過ぎてあと一年くらいの間、一割以上の金を借りておるというような実情が実はあるのであります。是非私は財政の都合で三年計画とか、五年計画ということでなしに、それと別に作付状況に間に合うような仕事は二年計画でできるのじやないか、そういうようなものについて、一遍是非農林省では利子の補給のようなことを考えて私はやつて頂きたいと思うのです。もう一つお伺いしたいのですが、この前にも実はお伺いしたのですが、復旧と改良という問題なんです。今の法律では復旧の補助だけをするんだ。改良はしても、その分は補助はないのであるということになつておるということでありますが、復旧だけでなくて、その上に改良をして、そうしてこれから先に災害、再災害というものが起きないようにすると同時に、改良の部分だけはこれは補助がないから自腹でやれと言われても、これは到底むずかしいことだと思うのです。建設省関係の河川関係のほうは、改良をやれば、それに対しては何か補助金は出す、直轄でやるものは改良を加えて施行をするのだということになつておるという話を聞いておるのですが、農林省関係の災害復旧というものは、改良というものについて、これは改良もしてもいい。そうしてそれには補助金なり國費を出すというようなことは実はできないのでありますが、その点をお伺いしたいと思います。
#110
○説明員(佐野憲次君) 現在は單なる災害の復旧だけに補助をすることになつておりまして、それと併せて改良事業をやる場合には、これは別に改良事業として見て行くという建前になつておるのでありますが、これはお話のように非常に不便な扱いでございまするので、災害の復旧事業はその中に改良をも取入れて一本でやつて参るというような制度に是非いたしたいと考えておりまして、只今のところ通常國会に改正法律案を出したいという目標で関係方面と折衝いたしておりまして、だんだん話合いもできかけて参つておりますので、通常國会に改正法律案を出すという目標で努力をいたして参りたいと、かように考えております。
#111
○理事(岡村文四郎君) ほかにありませんか。
#112
○三浦辰雄君 これはときどき私もお聞きして置くことなんですが、この災害の相当大きいにもかかわらず、その復旧が非常に遅い点から見ても、今の局長は御迷惑かも知れないけれども、前の行き過ぎた例の開拓問題、未墾地の開拓問題というのは非常に現当局としては、いろいろ頭痛で悩んでおられるようでありますが、聞くところによると、國有林の行過ぎた場合には、これを元に戻してもいいと思つているけれども、最も大きい問題を持つている民有林関係の行過ぎの場合、これについては今のところ手を付けないというようなふうにも言つておられる。國有林のほうは、これは國側のほうの問題だから大した問題でないとも言えるかも知れないけれども、民有林のほうは例の造林が非常に遅れているために、農地の災害はもとより、都市の災害にまで来ているというような大きい問題でありますので、何とかして民有林のほうの行過ぎについて是非行過ぎた部分については是正をすることがむしろ開拓を促進させ、更にこの災害というものを未然に防ぐ有力な方法だと考えられるわけでありますが、これについて最近のお考えはどうでございましようか。
#113
○説明員(佐野憲次君) お話のように二十二年来、未墾地の急速取得をやりましたので、十分に計画を立てるいとまもなく買收した関係もありまして、買收をいたしました未墾地のうち計画を立てて見ますると、開拓地としては不要なもの、或いはどうしても開拓に適さないというような個所が出て参つておるのであります。従つてこれはお返しをするということが当然であろうと考えております。今その措置につきまして、いろいろ研究をいたしておるのでありますけれども、近いうちに方針を定めまして、お答えすることができると思つております。そう遠くないうちにはつきりお答えできると思つております。
#114
○三浦辰雄君 そのお答えの問題ですけれども、曾つては今の政府は自作農創設特別措置法の一部の改正の件ではつきり態度をきめて法律にまでしたのであります。ところがああいういきさつからあの法案が成立しないで、農業関係の部分だけはポツダム政令で出て、残つている問題は主としてあれ一つである。だから結論は明らかなことだと思うのですが、つまり法律等を單独で出す、こういうふうに考えられておるわけではないのですか、その点を一つ……。
#115
○説明員(佐野憲次君) お話のように前回の法律案にあの規定を入れておつたのでありますが、現在の私どもの考えておりまするのは、現行法の運用によりまして返したい。返すような措置をとりたいということで研究をいたし、又関係方面とも交渉いたしておるのでありまして、大体現行法の運用によつてお返しができるという大体見通しは付けております。近く方針をはつきりいたしたいと考えております。
#116
○三浦辰雄君 現行法の運用でできるのであるならば、あの法律の條項というものは当時も要らなかつたようにも解釈できるのですが、その考え方というのは、あの法律を出した当時と、今度は現行法の運用でもできるというのは、根本的にあの行過ぎ是正に対する態度が違うということになるのでしようか。その点を一つ。
#117
○説明員(佐野憲次君) 法律改正で行きますと、非常にはつきりすると思いまして、改正法律で行こうとしたのでありますが、現行法の運用でも同じことができるという見通しで今研究をいたしておるわけであります。
#118
○三浦辰雄君 あの運用で行くということになれば、買收した当時の価格というもので返すということはなかなか実現が困難だろう。仮に運用をあらゆる点で完全にやつたとしても、買收当時の価格で行くということはできるかどうか。これは大蔵省乃至は会計検査院等の問題も随分あろうかと存じますが、その点についてそれをも含めてあの法律で同じ運用ができるというお見通しでしよう、どうでしようか。
#119
○説明員(佐野憲次君) まだ最終的の結論に達しておりませんので、実はそこまではつきり今お答えできかねるのでありますが、できるだけそういうふうな線に持つて行きたいということを研究をし、交渉をいたしておるわけであります。
#120
○三浦辰雄君 御承知の通り同じ政府部内で森林の荒廃を憂慮した結果、森林法というものを次の國会に出すというふうにも伝えられております。そのことは又同時に毎年僅かの水が出れば荒されておる実情から言つて國民が随分待望しておるようにも考えられるのでありますが、そういうことを一方においてやるのでありますから、当然今お答えになつたような線で至急解決をして頂きたい。私はこれを要望して質問を終りたいと思います。
#121
○理事(岡村文四郎君) 他に御質問ありませんか。
 それでは農地局長に対する質問はこれで終りまして、三好さんの御要求で電通省の施設局長の伊藤さんがおいでになつております。
#122
○三好始君 最近農村で電柱敷地手当増額の要求が強くなつておりますが、この問題につきましてお尋ねいたしたいと思います。現在の電柱敷地手当に関する根拠法は、明治二十三年法律第五十八号の電信電話線建設條例によつてやつておるというふうにも承わつておるのですが、この法律は行現法として生きておるのでありましようか。
#123
○説明員(伊藤誠君) 只今お尋ねの明治二十三年の電信電話線建設條例、これは現行法として生きてございます。
#124
○三好始君 この法律によりますと、手当が一本ごとに一ケ年四銭ということになつておりまして、今の物価で申しますと、非常におかしい数字になつておるのでありますが、昭和二十年閣令三十九号によりまして、四銭のほかに一本ごとに一ケ年十六銭の補償金が支給されて合計二十銭になつておるというのが現状だと承わつております。この一ケ年一本二十銭という補償金は極めて低額に失することは誰が考えても明らかなことでありますが、電通省のほうでは、この問題について最近の機会に何らかの措置を講ずる予定でありますかどうか、承わりたいと思います。
#125
○説明員(伊藤誠君) 電柱敷地手当が一本四銭というふうにきめられておりまして、昭和二十年、只今御指摘のように閣令によりまして十六銭迄追加いたしまして、現在では一本二十銭ということになつておるのでございますが、併しそれは請求によりまして支払うということになつておるのでございます、私どもといたしましては、電信電話建設條例そのものを全面的に検討いたしておりまして、できますならば電気通信のほかの法律と一緒にいたしまして、一つの総合的なものにいたしたいと、こういうように考えまして只今その原案を作成中でございます。従いまして電柱敷地手当もその中におきまして、従来の一本二十銭というものが全面的に改変されるというふうに目下考慮中であります。
#126
○三好始君 その法律の改正案制定は、次の通常國会にでも出されるものと了解してよろしうございますか。
#127
○説明員(伊藤誠君) 法律の全般になりますと、私はちよつとここで責任を持つてお答えいたしかねるのでございますが、大体私どもといたしましては、次の通常國会に提案できますように目下努力中でございます。
#128
○三好始君 その場合に手当金はほぼどの程度に増額の予定になつておりますか。おわかりでしたらおつしやつて頂きたい思います。
#129
○説明員(伊藤誠君) 手当金の額につきましては、目下のところどのくらいになるかということについて申上げる段階にまでは至つてございません。どういう算定によりましてこれを算出するかということを目下検討中でございます。
#130
○三好始君 これを現在の物価から考えて相当額に引上げるということになりますと、予算措置もそれに伴なつて必要になつて来るのじやないかと思うのでありますが、それらはどういうふうになつておりますか。
#131
○説明員(伊藤誠君) 額もまだ決定いたしておりません関係で、予算の措置については今のところ別に何とも手当いたしておりません。
#132
○三好始君 そういたしますと、手当金が増額になり、それに伴なつて予算が必要になつて来るということになりますと、補正予算とか、或いは予備費とか、何らかの措置が必要となつて来るのですが、若し手当金が増額になるというような結果になりますと、そういう予算措置についてはどういう方法をお考えになつておりますか。
#133
○説明員(伊藤誠君) 敷地手当が増額になりますと、当然これはその額に応じまして、予算的の措置が必要になると思うのでございますが、大体現在支払わなくちやならないものは、本数にいたしまして六百万本ほどございますが、これに算定されました敷地手当というものがかけられました額が支払額になるのでございますが、それが幾らにきまりますかによりまして、現在の予算の差繰りでやれるか、或いは補正予算を必要とするか、或いはその他の措置を必要とするかということが検討されなくちやならないと思うのでありますが、只今のところ、先ほども申上げましたように、額それ自身が幾らになるかということもまだ見通しが付きませんから、今のところどういう手を打つかということにつきましては、まだ着手はいたしておりません。
#134
○三好始君 先ほどお話のありました、新たに法律を作つてその中で手当金の問題も解決して行きたいというふうなお話だつたと思うのでありますが、一本二十銭という現行の手当金は極めて非常識な低い額でありますので、その法律の制定が若し遅れるような場合には、手当金の問題だけでも早急に解決するように、是非御考慮を煩わしたいと思うのであります。
#135
○理事(岡村文四郎君) 三好さんそれ
 でいいですか。ほかにありませんか、どなたか……。ちよつと伊藤さんにお尋ねいたしますが、まあ今前のが一本四銭、それを少し考慮して二十銭、自分の敷地内に何十分も電柱が立つているという人があると思うのですが、電柱そのもののとる部分は僅かでも、針金を引張られるので、それが非常に厄介なんですが、一本では何も区わけしないのですか。
#136
○説明員(伊藤誠君) 電柱の敷地手当の算出と申しますか、どれだけの額になるかという場合、その計算方法でございますが、電柱がまつすぐ立つております。それも一本、それから斜めに引張つてあります。これは私ども支線と言つておりますが、これも一本ですから、両側に支線がありますと、三本という計算になつております。
#137
○理事(岡村文四郎君) これは三好さんね、何らか方法を講じて、まあ村のほうの收入とすればいざ知らず、そうでなければ何十円ということになつておつても、それは請求しないで流すことになると思います。村でまとまれば大きいのですから、これは個人々々で強いておりましてもよくわからぬが、恐らく個人で何十本も電柱を持つて、それを請求する人はないと思います。まとめると大きいのですが、実際請求して支払いを受ける人は少いと思います。そうすると、何にもならぬのだから、村に任して、村が総括して請求してとるという行き方にしたほうがいいので、個人々々では恐らく電通省の方では儲かるが、個人的に言つてみると、絵に描いたぼた餅で何にもならぬと思うのです。仮に物価指数からいつて四銭であつたものを百倍にして四十円、二百個にしても八十円ですが、それが恐らく電通省に入るのですが、そうすると、全く棚からぼた餅でどうにもならぬ、こちらは迷惑するのではないかと思いますがどうでしよう。
#138
○三好始君 私その点について先ほど一応御説明があつたから重ねて要求しなかつたのですが、請求を待つて初めて支払うということでなくて請求がなくても当然に簡易な手続で支払われるという方法に是非改めてもらいたいと思います。それと幾らの手当金にするかという点については、私はやはり農家に犠牲を強要するということでなしに、完全な補償という方針で検討して頂きたい、そういうふうに思うのであります。
#139
○説明員(伊藤誠君) 私説明漏れでありましたが、従来は請求を待つて支払うということになつておりました。それを今度改めます場合には、請求を待たず支払うというふうに考えております。
#140
○飯島連次郎君 法律改正をして敷地の問題を改めるというお考えのようですから、この際希望を申上げて置きたいと思います。従来は請求によつて支払うということになつておつたために、請求をして支払いを受けたという例は極めて乏しいと思うのです。ですから、六百万本持つておつても、事実電通省として支払われておる金額は、どれくらいであるか、それを一度お伺いしたいと思う。
#141
○説明員(伊藤誠君) 現在支払つておる金額はどれくらいであるかという御質問でありますが、実は私どもはつきりつかんでございません。併しお説のように、とにかく非常に少額であろうと思つております。というのは、やはり一本二十銭のものを請求される人は非常に稀ではないかと思います。ですから額は非常に少くなるのではないかと思つております。
#142
○飯島連次郎君 そこで各個人の農業経営上の不便、不利は、これは実に数十年に亘り、測り知れざる損害が累積しておるわけですが、それに対して、農家では従来請求によつてということになつておるものですから、この金は貰えないものと大体観念をしておるのが一般の農家の考え方であります。そこで、今度改めて頂く場合には、これは是非とも取扱いの当局としても、一人々々一本ずつの請求をされるということは、誠に迷惑、不便なことでありますから、できれば町村の役場なり、或いは町村の協同組合を通じて一つ一括して契約をして、支払いもそれを通じて支払う、こういうふうに一つ今度改正する場合には是非して頂きたいと思います。これは要望として申上げます。
#143
○三好始君 従来の一本三十銭という手当金を恐らく請求しておる者はないと思うのであります。これは請求権としての時効のやはり年数があるのではないかと思いますが、若し請求を要せずして支払うというふうに規則が変つた場合に、従来請求しなかつた一本二十銭というのは、たとえ遡つて増額されなくとも支払われることになると、かなりの額になるのではないかと思いますが、それは今度請求を待たず支払われるというふうに規則ができたときに、時効の来ておらない一本二十銭という手当金は支払われると考えていやですか、或いはそれはもう切捨てになるというようにお考えですか。
#144
○説明員(伊藤誠君) 私ども考えておりますのは、従来のもの、請求されなかつたものに対してまで遡るとは、実は考えておりません。将来のものは、法律が実施されました後におきましての分について支払いをいたすというふうに考えております。
#145
○門田定藏君 この電柱問題につきましては、我々十年もそれ以前から請求しておるのですが、やはり二十銭とか何とかいう問題があるし、物価の騰貴した今日、そういうことは言えぬという農家の主張があるし、これはそのままになつておるのですが、これは一体國家として法律化するということになれば、当然我々は電気料が値上げになつた当時に遡つて、電気料が値上げになつておるのだから、それに附随して、当時から電柱料も値上げするのが正しいと、これがとるべき方法ではないかと思います。是非そういう方法にやつてもらわなければならんと思いますが、如何ですか。
#146
○説明員(伊藤誠君) どうも御質問の御趣旨がはつきりつかめないのでございますが……。
#147
○理事(岡村文四郎君) 國の施設について来てもらつたので……。
#148
○門田定藏君 それではわかりました。
#149
○飯島連次郎君 今三好さんの問題に附加えて、私はもう一つお伺いしたいのです。つまり請求してなかつた敷地料に対しては、つまり既存の料金はいつまで遡つて請求ができるか、その点を一つ伺つて置きたいのです。
#150
○説明員(伊藤誠君) ちよつと今の時効の問題につきましては、私実は法律関係ではないものですから、ちよつと何年間有効かということを、今ここでお答えいたしかねますが、恐らく普通の時効の原則によつているのではないかと私は思います。ちよつとその点ははつきりいたしかねます。
#151
○飯島連次郎君 それではあとでも結構ですから、農林委員会のほうでおわかりになつたらお知らせ頂きたい。
#152
○理事(岡村文四郎君) ほかにありませんか。
#153
○宮本邦彦君 これは希望になるのでございますが、最近農林関係でもいろいろの法律案がどんどん出て来るのですが、どうも農民に、今のお話と同じように、わかりにくい法律が出ている。法律がこうだから、こうだというので、あとで止むを得なかつたというような法律が多過ぎるのではないかということを私は考えるのですが、今の電柱の問題なんかも、恐らくこれは農民としては甚だ不本意なものではないかと私は思つております。そういう結果が今お話になつたようないろいろな矛盾した事項が出て来るのではないか。もつと今日の農村或いは今日の農民の程度に即したような、これから法律をお作りになるなら、成るべくそういうことを考慮して頂きた。これは一つの希望なのでございますがね、特に今の電柱の問題の法律も改正しなければできないというような場面にも立至つておるようでございまして、そういう場合にはそういうようなふうに親切な法律を作られるということが、今日の農民のために必要ではないかと思います。まあ御当局に立案するときの御希望として申上げて置きたいと思います。
#154
○理事(岡村文四郎君) ほかにありませんか……。それではお尋ねがありませんようですから、実は今日予定をした政府のほうのかたのおいでがないので、探しても見付からぬそうでありますから、しようがありませんから、今日はこの程度で打切りたいと思いますが、如何でしようか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#155
○理事(岡村文四郎君) それではこれで本日は散会いたします。明日は午前十時から開きます。
   午後三時三十九分散会
 出席者は左の通り。
   委員長     岡田 宗司君
   理事
           西山 龜七君
           片柳 眞吉君
           岡村文四郎君
   委員
          池田宇右衞門君
           白波瀬米吉君
           瀧井治三郎君
           平沼彌太郎君
           宮本 邦彦君
           門田 定藏君
           小林 孝平君
           三橋八次郎君
           三輪 貞治君
           赤澤 與仁君
           飯島連次郎君
           加賀  操君
           溝口 三郎君
           三好  始君
           三浦 辰雄君
  政府委員
   農林政務次官  島村 軍次君
  説明員
   農林大臣官房會
   計課長     伊東 正義君
   農林省農政局長 藤田  巖君
   農林省農地局長 佐野 憲次君
   電気通信省施設
   局長付     伊藤  誠君
ソース: 国立国会図書館
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