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1950/12/07 第9回国会 参議院 参議院会議録情報 第009回国会 農林委員会 第5号
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1950/12/07 第9回国会 参議院

参議院会議録情報 第009回国会 農林委員会 第5号

#1
第009回国会 農林委員会 第5号
昭和二十五年十二月七日(木曜日)
   午後二時三十分開会
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○競馬法の一部を改正する法律案(衆
 議院提出)
○競馬法の一部を改正する法律案(衆
 議院提出)(第八回国会継続)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(岡田宗司君) これより農林委員会を開会いたします。
 本日は先ず昨六日本委員会に付託されました小笠原八十美君外三十八名提出の競馬法の一部を改正する法律案について説明を聞き、次に、継続の競馬法の一部を改正する法律案を議題といたしまして、そのあとで調査のほうに行くというふうにしたいと思いますが、御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(岡田宗司君) それでは発議者も見えておりますから、先ず競馬法の一部を改正する法律案について提案理由の説明をお聞きすることにいたします。
#4
○衆議院議員(原田雪松君) 只今議題と相成りました小笠原八十美君外二十八名提出にかかる「競馬法の一部を改正する法律案」の提案理由を御説明申上げます。
 最近における競馬の実施状況を見まするに、国管競馬におきましては、昭和二十四年度四月から九月に至る開催回数十二回を昭和二十五年度の同期と比較しまするに、発売金額二十六億四千万円余に対して、十四億八千五百万円余に低下し、減少率四割三分を示しており、地方競馬におきましても、昭和二十四年度において赤字を示しているものが七県八市町村に及び、他の県又は市町村においても辛うじて收支を償つている程度のものが多く、昭和二十四年度一月から十月までを本年度同期に比較して二割九分の売上減となつておるのであります。競馬の現状は以上のごとくでありまして、これをこのままに放任いたしますならば、国及び地方公共団体の財源としては逐次その意義を失い、赤字の競馬においては却つて負担を過重する結果ともなり、競馬自体の存続さえ危まれる実情にあります。
 よつて我々はこれが改善策を考究して参つたのでありますが、現行競馬法における控除率の過大がその最大の原因であると考えるのであります。
 即ち、国営競馬におきましては、勝馬投票券購買金額に対して百分の二十五、配当金額に対して百分の二十の控除が行われ、両者を合計して大体百分の三十三乃至三十七の平均率であります。
 次に地方競馬におきましては、同じく勝馬投票券購買金額に対し百分の二十九、配当金額に対し百分の十の控除が行われ、両者の合計は大体百分の三十四乃至三十六五の平均率を示しております。
 要するに、馬券を買えばその三分の一以上が常に控除せられ、競馬愛好者の興味を削減し、延いては競馬不振の一大原因をなしているのであります。
 自転車競技及び小型自動車競走に比較しますると、これらはいずれも百分の二十五以内又は百分の二十五と相成つており、今日まで競馬が著しく不利な取扱を受けていることは明らかでありまして、速かにこの点を是正し、釣合のとれた公平な制度とすることが急務と存ずるのであります。
 以上の理由に基きまして、競馬の控除率を、国営、地方を通じ、購買金額に対しては百分の十五から百分の二十までの範囲内で農林大臣の定める率とし、配当金額に対しては百分の十といたさんとするものでありまして、この場合、農林大臣が購買金額に対する控除率を百分の十八と定めたと仮定しますると、配当金に対する控除百分の十を加算して、全控除率は凡そ百分の二十四・五程度となる見通しを持つているのであります。
 かような控除率の引下が財政收入に與える影響を考えまするに、馬券の売上金額の増大となり、むしろ收入は全体として向上し、好結果をもたらすものと確信している次第であります。
 以上が本改正法律案を提出した理由であります。何とぞ愼重御審議の上、速かに御可決あらんことを望む次第であります。
#5
○委員長(岡田宗司君) 速記を止めて……。
   午後二時三十二分速記中止
   ―――――・―――――
   午後二時四十四分速記開始
#6
○委員長(岡田宗司君) 速記を始めて……。それでは競馬法の一部を改正する法律案、これの審議を継続いたします。
 本法案につきましてはすでに質疑を十分に重ねておりますので、大体質疑は終了したことと思いますが、本日愛知県の農林部長がお見えになつておりますので、本問題につきまして最後に愛知県の農林部長から愛知県地元における事情について一応御聴取いたしまして、これについて御質疑がございましたら御質疑を頂いてそれを以ちまして質疑を終了したいと思いますが、よろしうございますか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#7
○委員長(岡田宗司君) ちよつと速記を止めて下さい。
   〔速記中止〕
#8
○委員長(岡田宗司君) 速記を始めて下さい。なおこの問題につきまして衆議院の農林委員長千賀康治君から発言を求められておりますので、これを許可いたします。
#9
○衆議院議員(千賀康治君) 十一月二十七日の当委員会における私の発言の中に、近い機会に競馬民営を提案する意図があるというように解釈せられた点があつたようでございますが、これは競馬のやり方には民営方式も考えられるが、併しこの問題については更に十分検討を必要とするという意味でございますので、これを訂正して、この点をここで改めてはつきり申上ぐるのでございます。
 この機会にいま一つ申上げさして頂きますが、それは勿論県の農林部長でありまするが、県知事の意思を以て陳情せられましたそのことに、いま一つ補足をするのでありますが、参議院の岡田農林委員長と私と両人も、この意思の決定というお話がありまするが、この問題の私の解釈は、前回申上げた通りで、今も今後もこれには変りませんが、五つの候補地がそれぞれ今まで血道を上げて競争をした。併しいずれにいたしましてもその五つの中で一つを選ばなければならないということで、これは政府及び県がいずれかをお選びになるのでありますが、私どもは努めて外郭から早くお選びになるようにこれを鞭撻をしたいと考えまするほかに、どこにきまりましても、その五つの候補の、いわゆる後援者といいましようか、或いは推進者といいましようか、いずれにしても、競馬の好きな競馬を推進したいという熱意を持つておる方々は同じように、一つきまりまするところの競馬場の資金の出資であるとか、或いはその他運営等に、皆同じような立場で協力ができる。こういうことにして行つて、いわゆる五つの死闘を演じたこの争いの終熄を円満につけるためには、そういうような措置を私どもはやることがいいと思いまするが、この際ここに私どもの意思をはつきりいたしまして、愛知県の当局もいずれ政府と共に新らしくできる会社のためにいろいろ御配慮に相成ることと思いまするが、この意思を含まれておやり願うようにここに申添えたいと思います。
#10
○委員長(岡田宗司君) 更にこの件につきまして、岩男委員のほうから発言を求められておりますので、これを許します。
#11
○岩男仁藏君 これは政務次官、責任持ちますか、競馬法の一部を改正する法律案に関する申入。本法律案の採決に先立つて政府に対し、次の事項を申入れて、その決意を促したいと考えますので、簡明率直な御答弁をお願いいたします。一、この法律案が成立することは、現行国営競馬が持続されることが前提となるわけでありますから、これを確認せられたきこと。二、競馬場設置場所の決定は、公正な調査に基いて遅滞なくこれを行い、誘致運動が再発するような事態の発生を嚴に警戒すること。三、競馬場を設置するため、農地の潰廃を来たさないよう注意すること。四、競馬場設備の賃借に当り、設備者をして不当な利得を得せしめることなきよう、その賃借料を適正に決定すること。五、競馬場の設置場所の決定及び設備借入の條件等については、遅滞なくこれを当委員会に報告すること。以上であります。
#12
○政府委員(島村軍次君) 只今競馬法の一部を改正する法律案に関する申入に対しましては、いずれも政府は適当に御申入に対して善処することを申上げましてお答えといたします。
#13
○委員長(岡田宗司君) 一々についてのお答えはございませんか。
#14
○政府委員(島村軍次君) 各項につきまして、一項より五項についていずれも善処することを申入に対するお答えといたします。
#15
○岩男仁藏君 承知しました。
#16
○委員長(岡田宗司君) それでは本法律案の質疑を打切りましてよろしうございますか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#17
○委員長(岡田宗司君) それでは質疑はこれを以ちまして終了いたしました。
 次に本件につきましては討論を省略して、直ちに採決に入りたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#18
○委員長(岡田宗司君) 御異議ないと認めます。
 それではこれより採決に入ります。競馬法の一部を改正する法律案を原案通り可決することに御賛成の方の御起立を願います。
   〔総員起立〕
#19
○委員長(岡田宗司君) 全会一致でございます。よつて本案は原案通り可決すべきものと決定いたしました。
 尚本院規則第七十二條によりまして、委員長が議院に提出する報告書には多数意見者の署名を附することになつておりますから、本案を可とされた方々は順次御署名をお願いいたします。
  多数意見者署名
    江田 三郎  岡村文四郎
    溝口 三郎  岩男 仁藏
    赤澤 與仁  瀧井治三郎
    加賀  操  宮本 邦彦
    三好  始  白波瀬米吉
    小林 孝平  西山 龜七
    三輪 貞治 池田宇右衞門
    片柳 眞吉  平沼彌太郎
    三浦 辰雄
#20
○委員長(岡田宗司君) 速記を止めて……。
   午後三時一分速記中止
   ―――――・―――――
   午後五時十四分速記開始
#21
○委員長(岡田宗司君) 速記を始めて。……それでは本日はこの程度で散会いたします。
   午後五時十五分散会
 出席者は左の通り。
   委員長     岡田 宗司君
   理事
           西山 龜七君
           片柳 眞吉君
           岩男 仁藏君
           岡村文四郎君
   委員
          池田宇右衞門君
           白波瀬米吉君
           瀧井治三郎君
           平沼彌太郎君
           宮本 邦彦君
           江田 三郎君
           小林 孝平君
           三橋八次郎君
           三輪 貞治君
           赤澤 與仁君
           加賀  操君
           溝口 三郎君
           三好  始君
           三浦 辰雄君
  衆議院議員
   農林委員長   千賀 康治君
           原田 雪松君
  国務大臣
   農 林 大 臣 廣川 弘禪君
  政府委員
   農林政務次官  島村 軍次君
   農林大臣官房長 平川  守君
   物価政務次官  郡  祐一君
   物価庁第三部長 川上 為治君
ソース: 国立国会図書館
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