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2000/11/15 第150回国会 参議院 参議院会議録情報 第150回国会 災害対策特別委員会 第3号
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2000/11/15 第150回国会 参議院

参議院会議録情報 第150回国会 災害対策特別委員会 第3号

#1
第150回国会 災害対策特別委員会 第3号
平成十二年十一月十五日(水曜日)
   午後二時開会
    ─────────────
   委員の異動
 十月三十日
    辞任         補欠選任   
     林  紀子君     山下 芳生君
 十一月十四日
    辞任         補欠選任   
     加藤 修一君     山本  保君
     山下 芳生君     緒方 靖夫君
 十一月十五日
    辞任         補欠選任   
     山本  保君     加藤 修一君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         白浜 一良君
    理 事
                沓掛 哲男君
                森下 博之君
                谷林 正昭君
    委 員
                加納 時男君
                景山俊太郎君
                金田 勝年君
                岸  宏一君
                田浦  直君
                鶴保 庸介君
                長峯  基君
                江本 孟紀君
                高橋 千秋君
                平田 健二君
                本岡 昭次君
                山本  保君
                緒方 靖夫君
                大沢 辰美君
                梶原 敬義君
                岩本 荘太君
   国務大臣
       国務大臣
       (国土庁長官)  扇  千景君
   政務次官
       国土政務次官   蓮実  進君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        杉谷 洸大君
   政府参考人
       科学技術庁長官
       官房審議官    素川 富司君
       環境庁大気保全
       局長       廣瀬  省君
       国土庁防災局長  吉井 一弥君
       文部大臣官房長  近藤 信司君
       文部省体育局長  遠藤純一郎君
       厚生省健康政策
       局長       伊藤 雅治君
       厚生省保健医療
       局長       篠崎 英夫君
       厚生省生活衛生
       局水道環境部長  岡澤 和好君
       厚生省社会・援
       護局長      炭谷  茂君
       厚生省老人保健
       福祉局長     大塚 義治君
       厚生省保険局長  近藤純五郎君
       水産庁長官    中須 勇雄君
       通商産業省機械
       情報産業局長   太田信一郎君
       資源エネルギー
       庁公益事業部長  大井  篤君
       中小企業庁長官  中村 利雄君
       運輸大臣官房技
       術参事官     金澤  寛君
       運輸省運輸政策
       局観光部長    鷲頭  誠君
       気象庁長官    山本 孝二君
       郵政省電気通信
       局長       天野 定功君
       労働大臣官房審
       議官       三沢  孝君
       建設省河川局長  竹村公太郎君
       建設省住宅局長  三沢  真君
       消防庁長官    鈴木 正明君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○災害対策樹立に関する調査
 (派遣委員の報告)
 (伊豆諸島における火山・地震活動に関する件
 )
 (鳥取県西部地震による被害の復旧対策に関す
 る件)
 (文教施設の耐震補修と防災教育に関する件)
 (東海地方における豪雨による被害の復旧対策
 に関する件)
 (三宅島の火山活動に伴う避難住民対策に関す
 る件)
 (活断層の調査に関する件)
 (都市型水害対策に関する件)
○理事補欠選任の件

    ─────────────
#2
○委員長(白浜一良君) ただいまから災害対策特別委員会を開会いたします。
 まず、委員の異動について御報告いたします。
 去る十月三十日、林紀子君が委員を辞任され、その補欠として山下芳生君が選任されました。
 また、昨十四日、加藤修一君及び山下芳生君が委員を辞任され、その補欠として山本保君及び緒方靖夫君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(白浜一良君) 次に、政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 災害対策樹立に関する調査のため、本日の委員会に科学技術庁長官官房審議官素川富司君、環境庁大気保全局長廣瀬省君、国土庁防災局長吉井一弥君、文部大臣官房長近藤信司君、文部省体育局長遠藤純一郎君、厚生省健康政策局長伊藤雅治君、厚生省保健医療局長篠崎英夫君、厚生省生活衛生局水道環境部長岡澤和好君、厚生省社会・援護局長炭谷茂君、厚生省老人保健福祉局長大塚義治君、厚生省保険局長近藤純五郎君、水産庁長官中須勇雄君、通商産業省機械情報産業局長太田信一郎君、資源エネルギー庁公益事業部長大井篤君、中小企業庁長官中村利雄君、運輸大臣官房技術参事官金澤寛君、運輸省運輸政策局観光部長鷲頭誠君、気象庁長官山本孝二君、郵政省電気通信局長天野定功君、労働大臣官房審議官三沢孝君、建設省河川局長竹村公太郎君、建設省住宅局長三沢真君及び消防庁長官鈴木正明君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(白浜一良君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(白浜一良君) 災害対策樹立に関する調査を議題といたします。
 まず、去る十月十七日に行いました平成十二年鳥取県西部地震による被害の実情調査のための委員派遣につきまして、派遣委員の報告を聴取いたします。森下博之君。
#6
○森下博之君 去る十月十七日、白浜委員長、谷林理事、加藤理事、景山委員、林委員、梶原委員、岩本委員、そして私、森下の八名は、鳥取、島根の両県を訪れ、平成十二年鳥取県西部地震による被害の実情を調査してまいりましたので、その概要を御報告いたします。
 平成十二年鳥取県西部地震は、気象庁発表によると、十月六日十三時三十分ごろ鳥取県西部を震源地として発生し、鳥取県境港市及び日野町で震度六強、鳥取県西伯町及び溝口町で震度六弱などが観測されました。この地震による被害は、鳥取県を初め中国地方を中心に負傷者、住家被害とも多数に上り、また公共施設等にも多数の被害が生じております。
 以下、調査の概要を申し述べます。
 まず、鳥取県全体の被害状況等についてであります。
 今回の地震により、同県では西部地区の各所で広域的かつ甚大な被害が発生し、十月十六日現在、人的被害は負傷者九十七名、住家被害は全壊百二十三棟、半壊二百四十八棟、一部損壊二千四十棟に上っております。このほか、観光産業が大打撃を受けるとともに、商工業や農林水産業の地域の基幹産業にも甚大な影響が生じているとのことでありました。
 今回の災害に対し、鳥取県では、今年七月に今回と同じ鳥取県西部で同程度の規模の地震発生を想定した防災訓練を実施し、防災マニュアルの見直し等を行っていたこともあり、的確な災害対応ができたのではないかとしております。
 また、鳥取県では被災者生活再建支援法を県全域に適用しておりますが、片山県知事からは、被災者には高齢者が多く、その支援には同法だけでは十分でないので、住宅再建への補助金交付等の支援策を十一月の県議会に提案する方針であるとの説明を受けました。
 次に、鳥取県内の視察箇所等についてであります。
 同県での視察は最大震度が観測された境港市から始め、まず市営球場に設けられた災害廃棄物一時保管場所を車中から視察いたしましたが、瓦れき類などの廃棄物は混在状態で絶え間なく搬入され、分別がおくれているのが現実であるとの説明がありました。
 続いて、中海の中浦水門管理道路の損壊状況を車中から視察した後、境漁港に向かいました。同所では崩壊した水揚げ場を視察いたしましたが、液状化等による岸壁の陥没、ずれ等の跡が残っており、仮復旧が完了するまでの間は、使用可能な部分の有効利用や隣接する港湾施設の利用等によってやりくりが図られるとのことでありました。
 また、港湾施設では四万トン岸壁を視察いたしましたが、エプロン部分には液状化による沈下や長さ二百七十メートルにも及んだ亀裂の跡が残っており、本格復旧には一カ月はかかるとのことでありました。
 続いて視察をしました竹内工業団地も、やはり液状化による被害を受け、各所で道路の起伏が見られましたが、この液状化の被害では、噴出した粉状の土砂の処理に苦労しているとの説明がありました。
 境港市からは米子市に移動し、中海の彦名干拓地を視察いたしましたが、ここでも液状化により、圃場での噴出土による被害が発生し、作物への塩害も懸念されることから、その対策が急がれるとのことでありました。
 米子市からは今回の地震の震源地に近接する西伯町に向かいましたが、同町に近づくにつれて屋根が防水シートで覆われた被災家屋を数多く見ることになりました。西伯町は中山間地域の町であり、高齢化率が高いことから、被災住宅の復興に当たってはお年寄り対策が大きな課題とのことでありました。
 鳥取県側の調査については、最後に現地で受けた要望を御紹介いたしますと、片山県知事からは、災害援護支援金や生活福祉資金の融資条件の緩和、激甚災害指定の早期適用、特別交付税等の財政支援などについての要望があり、また黒見境港市長、坂本西伯町長からもそれぞれ要望を承っております。
 次に、島根県全体の被害状況等についてであります。
 今回の地震により、同県では震源地に隣接した東部の安来市、伯太町を中心として甚大な被害が発生し、県民の生活や経済活動に多大な影響が生じているとのことでありました。十月十六日現在、人的被害は負傷者十名、住家被害は全壊十九棟、半壊四百九十八棟、一部損壊三千五百八十三棟に上っております。
 次に、島根県内の視察箇所等についてであります。
 同県での視察は震度五強が観測されました安来市から始め、島田地区等の家屋損壊状況を車中から視察いたしました。同市では、住家被害のほか、中海の安来干拓地なども大きな被害を受けており、御案内をいただいた島田市長からは、今回の地震が鳥取県西部地震と命名されたことについて、これでは島根県側の被害が軽視されてしまうおそれがあるとして、名称変更を求める要望があったことを御紹介いたします。
 続いて訪れた伯太町は鳥取県西伯町に隣接する中山間地域の町であり、西伯町と同様に甚大な被害を受けることになりました。この伯太町で視察しました須山地区は世帯数二十戸の集落でありますが、ほとんどの家屋が損壊したとのことであります。このため、島根県による仮設住宅の建設が開始されておりましたが、高齢者が多いことから、自力での住宅再建は難しいとの話もありました。
 島根県側の調査についても、最後に現地で受けた要望を御紹介いたしますと、澄田県知事からは、災害援護支援金や生活福祉資金の融資条件の緩和、被災者生活再建支援法の適用要件の緩和、激甚災害指定基準の緩和と早期適用、特別交付税等の財政支援などについての要望があり、また、島田安来市長、池田伯太町長からもそれぞれ要望を承っております。
 以上が調査の概要であります。
 最後に、復旧作業等でお忙しい中、調査に御協力いただきました方々に厚く御礼を申し上げますとともに、被災地の一日も早い復興を心からお祈り申し上げまして、報告を終わらせていただきます。
 以上であります。
#7
○委員長(白浜一良君) 以上をもちまして派遣委員の報告は終了いたしました。
    ─────────────
#8
○委員長(白浜一良君) 次に、伊豆諸島における火山・地震活動について、政府から報告を順次聴取いたします。吉井防災局長。
#9
○政府参考人(吉井一弥君) お手元にお配りしてございます資料に基づきまして、三宅島の火山活動及び新島・神津島近海を震源とする地震につきまして御説明させていただきます。
 まず、説明に入ります前に、被害に遭われました方々に心からお見舞い申し上げます。
 三宅島の火山活動につきましては、九月中旬以降、山頂からの多量の火山ガスの放出が継続しているなど、依然として活発な火山活動が続いており、予断を許さない状況にございます。
 避難の状況につきましては、三宅島では九月四日に防災関係者以外の島外避難が完了しております。防災関係者につきましても、現在、夜間は神津島に宿泊し、三宅島での活動は、毎朝、気象条件、火山ガスの濃度等から判断して決定し、日中の監視が可能な時間に限定して実施しております。
 被害状況につきましては、これまで、三宅島の火山活動及び新島・神津島近海における地震活動により、死者一名、負傷者十五名のほか、降灰や泥流による被害、家屋、道路等への被害が発生しております。
 なお、三宅島につきましては、現地での調査が困難なため、家屋の損壊状況等につきましてはまだ十分把握できていない状況にございます。
 政府といたしましては、八月二十九日に非常災害対策本部を設置し、災害対応に当たっております。また、九月十二日に監視・観測体制強化のため予備費から十四億円の使用が決定されました。このうち、三宅島内に設置する機器につきましては、九月中旬ごろから有毒ガスの放出量が増大し当初予定よりも設置がおくれておりましたが、設置に困難が伴います山腹に設置予定のものを除きまして、おおむね山ろくの都道付近での機器設置などの整備が十月末までに完了いたしました。これらによりまして、地下のマグマの挙動など火山活動の全体把握が的確にできるようになっております。
 その他、九月十九日に災害復旧事業などのため公共事業等予備費から九十六億円の使用が決定されるとともに、補正予算におきましても防災関係の予算を計上しておるところでございます。
 今後とも、住民の安全確保、避難者の生活支援等のため、緊急の課題に東京都を初め地元自治体と緊密な連携をとりながら、関係省庁一体となって取り組んでまいる所存でございます。よろしくお願いいたします。
 以上でございます。
#10
○委員長(白浜一良君) 山本気象庁長官。
#11
○政府参考人(山本孝二君) 三宅島の火山活動及び新島・神津島近海等の地震活動について御説明いたします。
 六月二十六日から始まりました三宅島の火山活動については、八月に活発な噴火活動がありましたが、八月二十九日以降大きな噴火はありません。しかし、現在も連続的に噴煙を噴出しており、二酸化硫黄の噴出量は一日当たり二万トンから五万トン程度と、依然活動は活発です。
 今後の見通しでございますが、現在のようなマグマからの火山ガスの放出が続く限り、山ろくに噴石や火砕流を出すような爆発的噴火が発生する可能性は低いと考えられます。
 当面は、現在のような多量の火山ガスを放出する活動が続くと考えられ、火山ガスに対する警戒が必要です。また、雨による泥流にも注意が必要です。
 この三宅島のマグマ活動や神津島の東方海域地下のマグマの影響により、六月末から、新島、式根島、神津島、三宅島及びその周辺海域を含む領域では活発な地震活動が続いていましたが、八月下旬以降は活動が低調になり、現在、一連の地震活動はほぼおさまったものと考えられます。
 気象庁の監視体制ですが、三宅島の火山活動及び新島・神津島近海の地震活動に対応するため、地震計、空振計、監視カメラ、GPS等の観測機器を緊急に増設するとともに、現地災害対策本部に職員を派遣するなど、監視体制の強化を図っているところであります。
 気象庁は、関係機関の協力も得て、火山活動及び地震活動の動向を的確に把握し、防災関係者等島内作業者の安全確保を図るため、引き続き適切な情報発表に努めてまいる所存でございます。
 また、三宅島では、これまでの噴火により火山灰が積もっていることから、泥流に注意する必要があります。このため、降水の状況を監視、予測し、泥流の発生についても警戒を呼びかける体制をとっております。
 以上でございます。
#12
○委員長(白浜一良君) 以上で政府からの報告聴取は終わりました。
 これより質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#13
○景山俊太郎君 今回の地震災害に遭われました方々に対し、まず心からお見舞いを申し上げたいと思います。そして、扇長官を初め白浜委員長を筆頭とする理事の御視察に対しましても、心から敬意を表したいと思います。
 不幸中の幸いというべきか、今回の地震は死者がございませんでした。しかし、それ以外の被害はこの地震規模に相応するものだったと思っております。特に、新聞でも大きく報道されました建物の被害、中山間地域を中心にいたしましての災害弱者である高齢者の方々、また我が国有数の水揚げ高を誇ります境漁港の損壊、それによる漁業被害、また風評被害、観光産業への影響、たくさんのことが地域に大きな打撃を与えたと思っております。
 今一番地元で求めておりますのは、復旧・復興に向けました一層の政府の支援でありますが、特に地元が強く求めています激甚災害の指定につきまして、先般、中小企業関係の激甚災害指定基準が改正されたことを含めまして、まず扇国土庁長官の御決意を伺いたいと思います。
#14
○国務大臣(扇千景君) まず、お答えいたします前に、十月十一日にもこの参議院の災害特で災害状況についての御審議を賜り、また私の視察状況等々を御答弁いたしましたけれども、その後、委員長を初め各委員が現地に御視察にいらしていただいて、るる状況の把握をしていただいて、こうしてまた再度委員会をお開きいただいて、今御報告いただきましたことに対して、担当として心から御礼を申し上げます。
 さて、今、景山先生からお話しございましたけれども、鳥取県や島根県に大変大きな被害をもたらした今回の地震の災害につきましては、私も地震発生の翌日、過日も申し上げましたけれども、十月七日に政府調査団の団長として現地に入ってまいりました。鳥取県の境港市、西伯町等々視察をしてまいりまして、直接地元の被災者の皆さん方の御意見も聞いてまいりました。
 けれども、お尋ねがございました激甚災害の指定は、被害状況や財政状況あるいは農業の所得額等あらゆる客観的な基準によって判断されるというのは景山先生御承知のとおりでございます。例えば、公共土木施設に関する局地激甚災害に対しましても、申し上げますと、結局は激甚災害の指定のためには、市町村が実施しますことになります復旧事業費の査定額、これが市町村の標準税収入の約五割、これは景山先生も御承知のとおりでございますけれども、これを超えるという条件がついております。
 被害状況につきましては、まだ復旧事業費の査定が済んでいない段階でございますので、島根県の伯太町あるいは鳥取県の西伯町等々、私どもは、それに日野町につきましても被害が相当大きいものと聞いておりますし、また私もそれを見てまいりましたけれども、公共土木施設に関する局地の激甚災害の指定基準を超えることはほぼもう確実と言えると私は存じております。けれども、今後、指定の前提となる査定作業が速やかに実施されますように、委員長初め御視察の皆さん方もそのことをごらんになったと思いますので、ぜひ地元からの作業状況の報告が関係者と協力をして適切にまた速やかに行われるように私も今願っているところでございます。
#15
○景山俊太郎君 繰り返しになりますけれども、地元が何よりも望んでいるのは、やっぱり早く指定をしてもらいたいと。報道等では来年の三月以降じゃないかというようなことも言われておりますけれども、指定が確定的になるということが見えてまいりますと、災害復旧はやっておりますけれども、やっぱり地方自治体といたしましても安心してやれるというふうに思いますので、いま一度、担当の方でもだれでもいいですから、気持ちを聞かせていただきたいと思います。
#16
○国務大臣(扇千景君) 被災者の今の現状を見ますときに、私も被災地の皆さん方に直接お話を伺いましたけれども、皆さん方は、生活支援法は何とかならないのかというお話でございまして、私たち、今ここにもいらっしゃいますけれども、前回の兵庫県の阪神・淡路大震災以後、被災者の生活支援法の見直しというものをしてまいりました。何とかこれに当てはまらないかと。また、特に高齢者の住宅の再建支援について御要望がございましたので、国土庁長官としても、何としてもこの被災者の住宅再建支援ということを、どういうふうにすればいいかということを省内でもあるいは庁内でも検討してまいりました。
 それで、少なくとも災害救助法の適用による応急仮設住宅の建設、これは知事さんとも連絡をし合いましたけれども、これは即刻いたしますということで、私も鳥取県の知事さんとこの件に関しましては、応急仮設住宅の建設、これはすぐ取りかかってくださいました。また、生活再建支援のための被災者生活再建支援の援助金の支給、これも鳥取の知事さんは、とりあえず私たちは先行させていただきたいとおっしゃるから、ぜひそうしてください、その後で我々も補正予算を組んで、でき得る限り地方の皆さんの御要望にこたえたいので、ぜひこれも早速、鳥取県独自でしていただきたいということで、支援金の支給に関しても知事さんと話し合ったところでございます。
 また、住宅金融公庫を利用している被災者に対する返済金の払い込みの据え置きをして、なおかつ被災者住宅の再興資金の調達、これも何とかならないかと。今のは据え置いて、なおかつ住宅の再建支援の融資をしようということも考えておりますし、また、少なくとも私はこれらの被災者の方々の要望を踏まえて、関係者の地方公共団体と綿密に連絡をとり合いながら、私も全力で取り組んで、補正予算にも目標額を繰り入れたところでございます。
 今、景山先生おっしゃいますように、少なくとも我々として、鳥取県、島根県等々災害のあります、もちろんさかのぼっては名古屋の洪水もございますし、あらゆることを今度の補正予算の中に組んで、皆さん方とともにでき得る限りの支援をしていきたいと考えて、またそのように対応しております。
#17
○景山俊太郎君 地元を私も、つぶさでもありませんが、中山間地を中心にして見てまいりましたし、また委員長初め御視察もいただいたんですけれども、特に中山間地は高齢者も多くて、情報も過疎でございますし、今後そういった地域におきましていろいろな問題を処していかなくてはいけないと思います。
 今、大臣が言われましたように、住宅再建の支援の問題とか生活資金、そういうものも今後いろいろと大臣の御配慮をいただかなくてはいけませんが、重ねて大臣にお聞きいたしますけれども、大臣は、十月十七日の閣議後の記者会見で、高齢化社会ではお年寄りに収入がないため住宅ローンを組むこともできない、何とかできないかと考えておると、こういうふうにもおっしゃっております。改めて長官の、こういった過疎地域における地震対策、災害対策に対する住宅支援または資金、こういうことにつきましてお聞かせをお願いしたいと思います。
#18
○国務大臣(扇千景君) 今おっしゃいましたように、私、就任以来どういうわけか災害に遭遇いたしまして、あらゆる地域を見てまいりました。そのたびに被災者の皆さんの御要望を聞きますと、切実なる願いが多々ございました。
 御存じのとおり、三宅島は島民挙げて島を離れてしまいました、全部島を離れたという現状。また、その人たちが収入源が閉ざされた。まして、鳥取の場合は今おっしゃいましたように高齢者が多くて、あるいは、私が皆さんが避難していらっしゃるところへ行って、もうおうちが大丈夫だって保証できたからお帰りになってもいいんですよと言っていますよと言ったら、うちへ帰ったら一人だから嫌だ、どうしてもみんなと一緒にいないと夜心配で眠りにつけないと、こういう切実な老人の声も聞いてまいりました。
 そのために私は、少なくとも、鳥取知事さんとも話し合いまして、何とかそういう人たちが違った場所に一緒に暮らせるように何か施設を新たにつくっていただけないかということも鳥取知事さんと話し合いましたし、また地元の皆さん方の御要望にこたえ得るようにしていきたいと。何とか国で、個人には援助できないという法律があるけれども、かたいことばかり言わないで、何とか名目をつけたらどうだということまで私申しましたけれども、阪神・淡路大震災以後、生活支援法を議員立法で皆さんがおつくりいただいたように、今回も激甚災害指定の緩和等々あらゆる面で私は協力していきたいと思っております。
#19
○景山俊太郎君 生活支援法とは別に、なかなか進まないものですから、独自に住宅の建てかえの補助金を県が出しましたり、もちろん金利負担をしたり、中には住宅、現物を給付するような町村も出てきております。そういった過疎地域では、確かに大臣がおっしゃいますように個人補償はできませんけれども、それを待っておれないという事態もあるわけであります。
 また、高齢者が多い特に中山間地、過疎地域では、公民館に避難した老人の皆さん方は疲れ果てております。また、地震で家屋が倒壊しかかっているのを見まして茫然としている。そういう姿を見まして、有珠山のときもそういう災害弱者に対する問題が指摘されたと聞いておりますけれども、災害弱者に対する災害発生時の対応についてでありますが、避難勧告に基づくお年寄りの収容、お年寄りに配慮した避難所、食事、健康ケア、ふだんからこういう体制の整備が必要じゃないかと思います。
 政府の指導、また予算の裏づけ等もあると思いますけれども、ことしは本当に災害がたくさん起こったわけでありますので、そういう点につきまして、地方と連絡をとりながらどういうふうに対応されているか、お聞かせを願いたいと思います。
#20
○国務大臣(扇千景君) 先ほどの視察の御報告にもございましたけれども、委員長以下、委員の皆さんが現地に御視察にいらして、私は鳥取県知事さんと、今報告にありましたように防災訓練、これを適切にこの夏に行って、防災マニュアルというのを見直したと。今回、鳥取でこれだけの大きなマグニチュード七・三というにもかかわらず死者がゼロであるということも、私は知事さんから、このマニュアルを実行して、しかもマニュアルを見直したということを聞きまして、何よりも私は災害があるときにいかに小さくするかということが大事なことであったと思います。
 また、顧みますれば、名古屋の水害で、せっかくポンプもそして非常食も用意したのに、これが全部倉庫ごと水浸しになって何の役にも立たなかったという水害の反省、また鳥取におきましては、少なくとも防災訓練をして、マニュアルの中で欠けている部分がたくさんあったと。それは何か。地図の中でおにぎりがどこに売っているか、コンビニの地図も書いてなかったと。そういう切実に、災害があったときの、実際の訓練をしてみて初めてマニュアルの不備が目についたということをおっしゃいましたので、先生方も御視察でお聞きになったと思いますけれども、私は鳥取県の知事さんに、全国の知事会において鳥取の防災訓練のマニュアルの見直しというものを発表して、全国の知事さんに防災訓練のマニュアルの見直しをしていただくようにぜひ知事会に働きかけてくださいと鳥取県知事に申し上げました。
 そのように、私ども省庁でできることと、あるいは地方自治体で独自でやっていただくこと、私はそれぞれの担当があろうと思いますので、まず一番最初には自助、みずからがどこまで持ちこたえられるか。やっぱり災害においては自助が第一でございます、ふだんの。そして、それから共助、ともに助ける。それが地方自治体の私は役目だろうと思います。最後は、公助でございますから公に助ける。この公助は最後になりますけれども、その自助、共助、公助の原則に立って私は災害に対応していきたい、そのように考えておりますし、またやっております。
#21
○景山俊太郎君 それから、住宅のことですが、被害に遭った住宅の危険診断というのが行政等で行われております、建築士会などの協力を得て。ところが、行政の勧告と勘違いする被災者が、例えばそういう判断に基づいて立ち退きの判断に戸惑う住民がおりましたり、この診断の結果として、住宅支援とマッチしていない問題が起こっているように聞いております。一たん危険と診断されますと、住む人はそういうふうに受け取ります。しかし、一方では行政の支援体制とそれとがマッチしないということが出てまいりますので、診断を受けた住宅を持っている方々にとっては非常に不安になると思います。
 相談窓口を設けたり融資制度を紹介するとかいろいろありますけれども、そういう点につきまして行政とリンクして、行政がいろいろ建築士会などを頼んでそういう診断をするわけでありますので、行政とリンクした形でもう少し綿密な制度というか、そういう体制がとれないものかと思いますが、いかがでしょうか。
#22
○政府参考人(三沢真君) ただいまの御質問はいわゆる被災建築物の応急危険度判定についての御質問でございます。
 委員御承知のとおり、この応急危険度判定につきましては、地震で被災した住宅等につきまして、その後発生する余震なんかで倒壊する、そういう二次災害の危険があるかどうかをあらかじめ登録されました建築士等のボランティアの方々の協力を得て判定するというものでございます。今回も鳥取西部地震で鳥取県を中心に合計約四千件の判定が行われているところでございます。
 ただ、今、委員御指摘のように、今回の判定の実施に当たりまして、やはり一部住民の方々に戸惑いがあったというふうに私ども伺っております。それはなぜかと申しますと、一つは、この応急危険度判定は何のためにやるのかと。要するに、二次災害の予防が主であるというようなこととか、それからこの危険度判定は一つは落下物の危険、例えば看板なんかが落っこちてこないかとか、あるいは隣の建物が倒れてこないかということも含めて判定しますので、必ずしも当該住宅自体の被災の程度とは一致しないところがある。そういったような趣旨について必ずしも十分に御説明しながら判定できなかったのかなという点が一つございます。
 それからもう一つは、この応急判定につきましては、阪神・淡路大震災の経験に基づきまして、やはりボランティアの建築士だけじゃなくて、常に行政の方とペアで回っていただいて、それで建築士の方は危険度を見ていただくし、行政の方はじゃその後どうするんだといういろんな相談とか情報提供をしていただく、それを原則としてお願いしているんですが、ちょっと緊急の事態のことですので、そこが一部十分周知徹底していないこともありましてそういう戸惑いが生じたんではないかというふうに聞いております。
 この辺は、もう委員御指摘のとおり、やはり行政との連携が非常に大事なポイントでございますので、なお引き続きこれは周知徹底し、かつ、ボランティアが判定したこういう情報は行政でも共有していただいて、十分いろんな住宅支援に活用していただくという体制について私どもも意を用いてまいりたいと思っております。
#23
○景山俊太郎君 特に復興の前提となっております境漁港、境港の修復工事、公共工事でありますけれども、災害復旧、これは早くやらないと、地元経済界または水産界に非常に影響を及ぼしております。この点、もちろん地元との連携も必要でありますが、早く復旧対策、そして工事着工をしていただきたいと思います。この点について伺いたいと思います。
 また、風評被害を非常に受けました。例えば、境港市にあります出雲大社分院というのがございますが、それが倒壊いたしまして、それを綿密にテレビや新聞で報道されました。ところが、島根県の大社町にある出雲大社が倒れたというふうに全国的には錯覚を受けまして、あの強大な出雲大社が倒れたんだからあの地域は大変だということで、その後、非常に観光客のキャンセルが行われたり、これから暮れにかけての訪れる予約が少なくなったり、多大な影響を受けておりまして、現実を報道するということとその地域における経済活動とにギャップがある点がございまして、風評を受けたために非常に問題が起こっております。
 例えば、鳥取西部とありますけれども、これは鳥取西部ですが、鳥取がついているために鳥取市だって随分キャンセルを受けまして、大阪や東京に出てキャンペーンをされたというようなこともあります。島根県も大阪に出てキャンペーンをしたということもありますけれども、そういう風評被害、そしてそれが観光産業への影響、ひいては地域産業への、経済への影響、こういうことがありまして、中小企業対策、経済復興、融資、いろいろな対応がありますけれども、今後そういう点につきまして、今、境漁港とか境港、経済、風評被害、こういうことに対しまして、政府の対応についてお聞かせを願いたいと思います。
#24
○政府参考人(中須勇雄君) 初めに、境港漁港についてでございますが、ただいま御指摘のとおり、日本海沿岸における有数の漁港でございます。今回の地震によりまして大変大きな被害を受けました。とりあえず応急工事等を行うことによりまして通常の水揚げが滞りなく行われるようにというふうな対応を行いまして、御承知のとおり、おおむね十月中、下旬以降は従来どおりの水揚げが行える体制になっております。ただ、岸壁等大変大きな被害を受けておりまして、御指摘のとおり復旧工事を急がなければならないという状況にございます。
 現在、漁港につきましては、漁港管理者である鳥取県がボーリング等による土質調査を既に完了いたしまして、復旧工事の設計及び施工方法の検討を急いでいるところであります。私どもといたしましては、現地での計画案が固まり次第災害査定を行い、早期復旧に取り組んでいきたい、こういうふうに思っております。
 また同時に、県営の市場上屋もかなり被害を受けているところがございます。現在、県の方では、被害の大きい上屋についてはむしろ新設をしていこう、こういうことを含めて、災害復旧、被害施設の復旧につき検討を急いでおります。検討結果の詳細について十二月上旬には固まるというふうに伺っておりますので、そうした場合、県の意向を尊重して、早ければ年内に、年度内に新設とか復旧の事業に着手できるように我々は対応していきたい、こういうふうに思っております。
#25
○政府参考人(金澤寛君) 今回の地震によりまして、御指摘の境港につきましては、岸壁背後の荷さばき等を行いますエプロンの亀裂とか臨港道路の液状化等、総額にして約六十億円の港湾施設等の被災報告を受けております。
 このような災害発生を受けまして、港湾管理者におきましては、これまでに臨港道路等につきまして応急復旧工事を実施いたしました。ただいま荷役は、若干の支障はございますが、順調に行われている状況にはなっております。しかしながら、本格復旧に向けて、現在、設計作業等を進めているところでございます。
 運輸省といたしましても、本年度の補正予算に所要額を要求いたしておりまして、準備の整ったところから順次現地の災害査定調査等を行っているところでございます。今後、十二月中旬までに査定作業を終了いたしまして、平成十三年度中の復旧概成を目指し、引き続き港湾管理者等と連携を密にいたしまして、早期の復旧に努めてまいる所存でございます。
#26
○政府参考人(鷲頭誠君) 観光産業に対する風評被害の件でございます。
 先生御指摘のとおり、境港市の出雲大社分社の倒壊情報が出雲大社そのものが倒壊したというふうに誤って伝わることを初めとしまして、そういった風評被害というのが現に起きておりまして、付近の温泉地などを初めといたしまして、各地域において宿泊のキャンセルが生じてございます。
 運輸省といたしましては、こういう被害を受けた鳥取県、島根県の観光復興の一環、一助といたしまして、鳥取、島根両県などと協力いたしまして、十一月二十七日、来週の月曜日でございますが、鳥取・島根観光復興フォーラム、「元気いっぱい!鳥取・島根」というフォーラムを開催することとしております。その中では、旅行業者のトップあるいは交通機関のトップなどにも来ていただいて鳥取、島根の観光の魅力といったものを多いに語っていただきますが、またそのフォーラムにおきまして宣言というものを採択しようというふうに計画しておりますが、その宣言を受けまして、運輸省といたしましても、旅行業者などに対しまして、現地の状況についての正確な情報提供をお願いするとか、あるいは鳥取、島根県を対象とした旅行商品を重点的に企画してくれるようお願いするとか、あるいは両県と連携して観光振興のためにポスターを作成していろいろなところに張るとか、運輸省といたしましてもそういった御協力をしてまいりたいというふうに考えております。
#27
○政府参考人(中村利雄君) 中小企業対策でございますけれども、まず政府系金融機関の融資を別枠で行う災害復旧貸し付けを適用いたしました。さらに、政府系金融機関及び信用保証協会の各支店に特別相談窓口を設置しておりまして、各機関の相談窓口には既に二百八十三件の相談が寄せられております。
 災害復旧貸し付けの融資承諾額は一億八千六百万円、信用保証協会の保証承諾額は六億五千八百万円となっております。また、政府系金融機関及び信用保証協会には、被災中小企業に対しまして、返済猶予などの既往債務の条件変更及び担保徴求の弾力化などにつきまして、十分実情に応じて対応するよう指示をいたしております。加えまして、売り上げ減少等の影響を受けている中小企業に対しましては、中小企業信用保険の別枠化などの措置を適用いたしました。これは十一月十三日付で実施いたしましたけれども、この措置は災害救助法が適用されました日までさかのぼって適用されることとなっております。
 今後とも、被災中小企業者の状況の把握につきまして、適切に対応してまいりたいと考えております。
#28
○景山俊太郎君 これまでは予知にウエートを置いた地震対策が主だったように思われます。しかし、今後は起こった後の速やかな情報収集、応急出動、高齢化に対応した避難体制、その後の生活支援、住宅などの一連の災害対応体制をいま一度再検討し、体制整備を図ってもらいたいと思います。今回の地震でも、地震計が故障して震度がはかれなかった。気象庁所管の震度計を整備してほしいという要請が派遣団にもありました。こういうことでは、震度計が壊れているようなことではどうしようもないと思います。
 長官に最後に決意を伺いますけれども、災害の世紀ともなりかねないこの二十一世紀に向けまして、ことしはこういったいろいろな災害が起きましたけれども、これを総括いたしまして、今後の体制強化につきましての御決意を伺って、私の質問を終わります。
#29
○国務大臣(扇千景君) 景山委員に先ほど申しましたように、少なくとも我々は事前に災害を予知するということが最大のことであろうと思いますけれども、地震にしろ噴火にしろ、あらゆる面で我々は予知でき得るものは最大限に予知する、そういう意味でも、三宅島におきましても観測機器というものを全部、十四億円使って設置いたしました。
 そのように準備はいたしますけれども、はてさて起こってしまったときはどうするかというのが、私は多くのふだんの防災訓練も先ほど申しました。そのように全国において、今回の鳥取知事さんが行われた防災訓練で、まず地元の足元から見直す、それが大きな私は教訓になったと御報告も受けましたし、私は再度そのことを強調しておきたいと思います。
 先ほども申しましたように、自助、共助、公助、この原則というものを確実に守って、お互いに、災害列島と言われておりましても、災害が起こったときに速やかに処置できるように、また国土庁におきましても災害マップというものを全部お示しできるようになりました、それも利用していただいて、各地方自治団体とも日ごろの防災訓練と防災に極力御努力いただき、国と綿密な連絡をとっていっていただきたいと思っております。
#30
○景山俊太郎君 ありがとうございました。
#31
○谷林正昭君 民主党・新緑風会の谷林正昭でございます。
 質問に先立ちまして一言申し上げさせていただきます。
 先般、鳥取県西部地震におけるあの災害に当たり、鳥取、島根両県へ現地調査に入らせていただきました。そこで改めて、被害の大きさ、被災者の皆様の深刻さ、こういうものを感じて帰ってまいりました。同時に、関係者各位が災害復興と被災者再建支援に向けて最大限の御尽力をされている姿が強く印象に残っている次第でございます。委員会質疑に当たりまして、改めて被災者の皆様に心よりお見舞い申し上げますとともに、今さら申し上げるまでもなく、今の不自由な生活が一日も早くもとの生活に戻られますよう願う次第でございます。
 さて、先ほど派遣団を代表いたしまして森下委員の方から派遣報告がありました。
 大臣にお尋ねいたしますが、先ほども大臣の方からいみじくも御発声ありましたように、大臣が就任されましてから多くの災害が発生しております。それに伴いまして、各県から、あるいは都から緊急要望という形でそれぞれ国土庁や運輸省、建設省、農水省、通産省、厚生省、文部省、自治省、環境庁といった、国に対しての緊急要望がなされております。時間の都合で一つ一つの省からお聞きするわけにいきませんので、せっかくでございます、大臣おいでになります、国土庁として、この各県の、都の緊急要望に対して基本的な対応姿勢についてお示しいただきたいと思います。
#32
○国務大臣(扇千景君) 谷林委員がおっしゃいますように、なぜこう災害が起きるのか、私もいろいろ考えますけれども、やはりどうも専門家に聞きますと周期があるようでございまして、世紀末ということもあるかもしれませんし、私は詳しくはありませんけれども、太陽と惑星が一列に並ぶことに原因があるとか、ちまたではるる原因が言われておりますけれども、実際に起こってしまったものは私は何としても担当としては速やかに対処したい、またできることであれば一日も早くもとの生活に戻っていただきたいと願望しております。
 本年は、今御指摘のように、有珠山の噴火を初めまして、伊豆諸島の地震、噴火、東海地方の豪雨、そして鳥取県の西部地震など災害が相次いで発生したのは事実でございます。そうして、これらの災害によって今なお不自由な生活を強いられている皆さんがいらっしゃることも心からお見舞いを申し上げながら、少なくとも担当官庁としては、災害から国民の生命、財産を守って、一日も早くもとの生活に戻れるように努力しているところでございます。
 少なくとも、まず復旧・復興、あるいは観測・監視体制の強化のために、平成十二年度におきましてこれまで四百億円を超える予備費を使用いたしました。これは九月の閣議で了承して、四百億の予備費を使用いたしましてこれに充てました。
 また、今回の補正予算におきましても、速やかな復旧・復興に向けた経費あるいは被災者生活再建支援金の支給に関する経費などを盛り込みました。ちなみに、補正予算に関しましては、防災のために三千四十四億円、そして災害復旧のためには三千七百七億円、総トータルで六千七百五十一億円を計上したところでございます。こういうことで、私ども、一日も早く皆さん方に復旧・復興していただきたいということで、最大限のめり張りのきいた補正予算の中に入れさせていただいたところでございます。
 これらを含めまして、私どもは、細かいことを言うと長くなるのでよしますけれども、随時でき得る限りのことをしているということを申し上げたいと思います。
#33
○谷林正昭君 できる限りのことをやるという決意でございますし、被災者の皆さんはそういう気持ちを大切に、心待ちにしておいでになるというふうに思いますので、ぜひよろしくお願いいたします。
 具体的に鳥取県西部地震についてお尋ねいたしますが、この被災者生活再建支援法の適用対象数、そしてその適用状況。この法律でいきますと、市町村によっては適用にならないんではないかと思われるようなものもあるのかと思いますけれども、その緩和措置を求めておいでになる方もおいでになります。したがいまして、そこらあたりを含めまして御答弁をいただければと思います。
#34
○政務次官(蓮実進君) 鳥取県の西部地震に関しまして、被災者生活再建支援法の適用状況についてのお尋ねでございます。
 鳥取県西部地震に関しましては、被災者生活再建支援法を十月六日に鳥取県全域そして島根県は安来市と伯太町に適用したところでございます。
 鳥取、島根両県の住宅被害は、全壊が三百七十三棟であります。半壊が千二百五十棟となっておりますが、支援金は、住宅が全壊した世帯または半壊でやむなく解体した世帯であって、法に定める要件に合致する場合に、その申請によって支給することになっております。
 既に申請のあったものから順次支援金の支給を開始させていただいております。本日までに十五世帯に支給したところであります。なお、今後とも申請があり次第支給することになっております。
 国土庁といたしましては、今後とも、関係機関と協力をしながら、現行制度の適切な運用と支援金の円滑な支給に努めてまいる所存であります。
#35
○谷林正昭君 十五世帯とおっしゃいましたね。まだ手続中の方々がたくさんおいでになるということでしょうか。
#36
○政務次官(蓮実進君) そうでございます。現在はそういう状況でございます。
#37
○谷林正昭君 それともう一つお尋ねしたいのは、この法律の網から漏れてもこの地震によって災害を受けた方がおいでになると思います。そういう方々にはこれが適用されないということになると、非常に矛盾を感じる方々もおいでになる。これは法だから仕方ないんだ、ここで割り切ってくれという話をされるのか、何とか現地といいますか地方自治体との話し合いの中で緩和措置がとれないのか、ここらあたりをお聞きしたいと思います。
#38
○政府参考人(吉井一弥君) お答え申し上げます。
 被災者生活再建支援法は、改めて申し上げるまでもなく、阪神・淡路大震災を契機といたしまして、全国知事会などの関係者の御要望も踏まえまして、六党の共同提案によりまして平成十年に成立したものでございまして、その運用につきましては、全都道府県が拠出いたしました三百億円の基金がございまして、その運用益と国からの二分の一補助というふうなことでやっているわけでございます。
 昨年の四月から運用を開始したところでございまして、今回、ことしは特にあちこちの災害で大分支給の実績等が上がってきておりますが、要件緩和等につきましては、その拠出いただきました全国の知事会それから六党の共同提案をなされた方々、各党の方々との検討が十分必要であると思います。特に、知事会の三百億円の基金の拠出ということがございますので、そういうところとの議論を経なければ、要件緩和ということに直ちに結びつくのはなかなか難しいんじゃないかというふうに考えております。
#39
○谷林正昭君 おっしゃることはよくわかります。無理を通そうという気持ちはございませんけれども、そういう矛盾をはらんだものについてぜひ私は見直していくべきだというふうに思いますので、今後の私の研究課題にさせていただきたいというふうに思います。
 先ほども景山委員の方から御指摘ありましたが、私も一番心配したのは、高齢者世帯の方々が今後どうやって生活再建に臨まれるのか、そこにおいでになる市長さんや町長さんのお話を聞きましたら、本当に深刻な問題として受けとめておいでになります。この問題について、先ほどと重複するかもわかりませんが、ぜひお聞かせいただきたいと思います。
#40
○政務次官(蓮実進君) 高齢者世帯への支援についてのお尋ねでございます。
 災害時において高齢者世帯など、いわゆる災害弱者に配慮した支援を行っていくことは重要な課題であると認識いたしております。
 今回の地震では、多数の家屋に被害が発生し、高齢者を初めとする多くの住民が避難所生活を余儀なくされたことから、速やかに避難所に保健婦等が派遣をされ、避難住民の健康相談などを行ったり高齢者等の健康維持等に努めてまいりました。また、多数の民間ボランティア、災害派遣中の自衛隊員が地方公共団体と協力をし、速やかに高齢者世帯の破損をした家屋の屋根にシートを張ったり、そういうことをやりました。さらに、家屋が全壊した方々を対象に、被災者生活再建支援法を適用して最高百万円を支給することとしたほか、地元地方公共団体では独自に被災した住宅の修繕や清掃等が困難な高齢者世帯等に必要な修繕費を支出しております。
 今後とも、高齢者世帯を初めとする被災者の方々に対しましては、地元地方公共団体と連携を図りながら、きめ細かな対応をしてまいりたいと存じております。
#41
○谷林正昭君 ぜひ、高齢者の方々が長生きしてこんなひどい目に遭ったのかという思いを払拭するように、長生きして人の心の温かさがわかったというような手当てをするべきだと思いますので、よろしくお願いをいたします。
 続きまして、具体的にお尋ねいたしますが、自然災害が起きますと家が壊れたり傾いたりします。そういったときに、瓦れきの処理というのが非常に大きな問題になろうかというふうに思いますし、被災者にとっては大きな負担になるというふうに思います。この瓦れき処理あるいは解体費用、こういうものについては、今国で五〇%、四〇%は交付税で賄うというようなことなどもお伺いはしておりますけれども、現実的にどうなっているかということをお聞かせいただきたいと思いますし、私はそういうものの負担については国が行うべきだというふうに思いますが、いかがでしょうか。
#42
○政務次官(蓮実進君) 災害による避難で収入が途絶えた世帯に対しましては生活手当を支給すべきではないかというお尋ねだと思います。
#43
○谷林正昭君 違います。瓦れき処理の問題です。
#44
○政府参考人(岡澤和好君) 災害で発生いたしました瓦れき処理のお尋ねだと思いますけれども、厚生省では、瓦れきとか家具等の災害廃棄物の収集、運搬、処分の費用に対しまして、災害廃棄物処理事業としての国庫補助を行っているところでございます。
 お尋ねの被災した家屋の解体につきましては、家屋自体が個人の所有物であるということがございますので、所有者の責任において処理されるべきものだというふうに考えておりますけれども、そのために解体費用自体については災害廃棄物処理事業の対象とはしておらないわけでございますが、解体後の瓦れきを市町村が処理する場合には、災害廃棄物処理事業という枠の中でこの趣旨と合致するかどうか、現地査定を通じて確認の上で補助を行ってまいりたいと考えております。
#45
○谷林正昭君 済みません、今の中で解体費用については個人の所有物は個人で解体をしてもらう、こういうような答弁でありましたけれども、自然災害によって大きく家が傾いたり倒れてはいない、瓦れきにはなっていない、しかしながらそれを解体して整理をしなかったら私は再建できないというふうに思いますが、その部分はやっぱりそういう国庫補助あるいは公のもので見るべきだと思いますが、いかがですか。
#46
○政府参考人(岡澤和好君) 家屋自体が個人の所有物で財産の価値のあるものもございます。いろんな家財道具等も中に入っている場合もございますし、すべての片づけが終わって、実際上瓦れきと化したようなものであって、それを市町村が瓦れきの処理として行う場合には災害廃棄物処理事業の対象になり得るかとも思いますけれども、現実にそれぞれのケースに即して現地で判断してまいりたいと思います。
#47
○谷林正昭君 見解の相違というようなことだと思いますが、私は、解体をしてそこに新しい何かをするということになれば、それはやっぱり災害の対象だというふうに思います。
 時間がございませんので、私が一番きょう質問をしてみたい、議論をしてみたい、こういう問題に入らせていただきます。
 まず、文部省にお尋ねいたします。
 文部省の方で平成十一年四月二十日に「文教施設の耐震性の向上の推進について」という通知が各都道府県知事と教育委員会教育長に出されております。これに基づきまして耐震診断状況、そしてそれに基づいた、古いものについては補強しなさい、こういう通知が出されておりますが、それがどうなっているかお聞かせいただきたいと思います。
#48
○政府参考人(近藤信司君) お答えいたします。
 先生御指摘のとおり、文部省におきましては、各都道府県教育委員会等に対しまして、文教施設の耐震性の向上の推進について通知をし、文教施設の耐震性の確保を図っているところでございます。特に、学校施設は児童生徒の学習及び生活の場であるとともに、地震が発生した際には地域住民の避難場所となる場合も多いわけでございまして、建物の耐震性でありますとか安全性の確保に努める必要がある、かように認識をいたしております。
 学校施設におきます耐震診断及び耐震補強の状況でございますが、公立学校におきましては、耐震診断等を踏まえまして、平成八年度からこの十一年度末までに、これは全国ベースでございますが、三千七百九十三校におきまして耐震補強等の整備を実施している、こういう状況にございます。
#49
○谷林正昭君 継続的にこういうものはやらなかったらやっぱりだめだというふうに思いますので、ぜひ継続的に調査をお願いしたいというふうに思います。
 そこで、私の所感を含めて少し議論させていただきますが、実はこの鳥取西部地震において九十七名の負傷者がございました。ところが、その九十七名のうち三十九名が学校の児童と学校の先生、この三十九名の方が負傷されております。割合からいきますとちょっと多いんではないかなというふうに思います。授業時間、休み時間ということもあろうかと思いますけれども、その中には小学生が二十五名おります。その内訳は、頭にこぶができた、すり傷、打撲、切り傷、こういうことがございましたので、じゃなぜ頭にこぶができたのかということでお尋ねをいたしました。そうしたら、机の下に潜るときに潜り損なったり、あるいは立ち損なったりして頭にこぶができた、こういうものも負傷者の中に実は入っているわけでございます。私は、大きなけがに至らなくてよかったというふうに判断をさせていただきました。
 そこで、この三十九名の児童と先生方がどのように避難をされたのか聞いてみました。それは何を聞いたかといいますと、島根県に聞きました。島根県では一人も児童も先生もけがをしておりません。鳥取県が三十二名、岡山県が七名でした。島根県はゼロでした。伯太町には被害を受けた小学校が五つあります。だけれども、けががなかった。どうしてですかと聞きました。それは、日ごろから児童に対する避難訓練をその学校の防災計画に基づいて実はやっておりました、こういうふうに聞きました。じゃ、その学校の防災計画というのはありますかといって取り寄せました。ありました。地震のときはこうしましょう、火災のときはこうしましょう、そういう計画がございます。その計画に基づいてやっておいでになる。
 じゃ、ほかの学校はどうか、ほかの県はどうかというふうに調べさせていただきました。東京都では月一回避難訓練をやっている。宮城県では、月一回というわけにはいきませんけれども、九月一日と六月十二日、これは宮城県沖地震が発生した日でございまして、この日を防災の日と定めてやっている、年二回やっている、こういうようなことなども聞きました。じゃ、そのマニュアルみたいなものがありますかということで取り寄せましたら、ここに、私の地元であります富山県、兵庫県、それから東京都、北海道のを取り寄せてみました。それぞれ教育委員会の工夫に基づいてつくられておりますし、小学校低学年用、中学年用、高学年用、そして中学生用、高校生用というふうに区別して、それぞれきめ細かなそういう防災に対する意識を持ってもらうように実はやっております。
 そこで、この子供たちに対する安全意識の徹底あるいは避難誘導の訓練について文部省としてどのように指導されているのか、お尋ねいたします。
 私は、口幅ったいようですが、小学校へ入ったときからできるだけ多くのこういう避難訓練や防災意識、安全意識を持ってもらうことによって、その児童が大人になり、そして親になり、そういったときに、まさに防災に対する、安全に対する大きな一人一人の財産として、それがすなわち国の財産として安全意識、防災意識につながっていくというふうに思いますのでこういう質問をさせていただきました。
#50
○政府参考人(遠藤純一郎君) 御指摘のように、地震などの非常災害時に児童生徒の安全を守るため、学校で児童生徒の安全意識の徹底を図るとともに、計画的に避難訓練等を実施することは重要でございまして、その指導の方でございますが、安全な生活を営むのに必要な事柄について理解させるとともに、災害時等に安全な行動ができるような態度や能力を身につけることができるよう特別活動という時間帯を中心に安全教育を行うこととしておりまして、このための教材等、各県でもつくっておりますし、文部省でも防災教育教材、パネルのような教材を作成し配付もしてございます。
 それから、避難訓練でございますけれども、種々の災害を想定した避難訓練につきましては実施するよう文部省からも指導をし、その手引等も出しているところでございますが、学校の方でも年間の指導計画の中に位置づけまして定期的に実施していると、こう理解しておるところでございます。悉皆ではございませんが、地震が起きたということを想定した避難訓練をやっておりますのは小学校で九五%あると、こう理解しております。
#51
○谷林正昭君 特別活動の時間を使って避難訓練をやる、九五%。ぜひ一〇〇%にしていただきたいと思いますし、できれば数を多くやって、今ほども言いましたように、それが個人の財産となり、ひいては国の安全意識、防災意識に対する財産になっていくと、このように思っておりますので、ぜひ一〇〇%にしていただきたいというふうに思います。引き続きそれが大人になったときにその地域地域での防災活動や防災訓練のその中心になって、あるいはその先頭に立ってそういう行動ができる方々もふえてくるというふうに思います。
 そこで、その地域住民の防災訓練の実施について、先ほどから鳥取県の状況が非常に評価されております。したがいまして、地域住民の防災訓練、こういうものにつきましては防災基本法の中で定められているというふうに思いますが、自治省の方でこの徹底についての考え方をお聞かせいただきたいと思います。
#52
○政府参考人(鈴木正明君) 災害時におきまして応急対策を迅速かつ的確に遂行するということでは、日ごろから地域住民の方に防災意識を持っていただくと。あわせまして、各種防災訓練というものの体験を通じまして地域の防災力を高めておくことが重要であるというふうに考えております。
 御指摘のように、災害対策基本法におきましても、地方団体は防災訓練を実施しなければならない、また地域住民につきましても、地域住民は自発的な防災活動に参加するなど防災に寄与するよう努めなければならないというふうにされているところでございまして、消防庁といたしましては、毎年度地方団体に対しまして防災訓練を行っていただくよう要請いたしておりまして、その中においては、特に関係防災機関との連携を図るということ、また地域住民の方々の参加を得るということを重点に要請いたしております。それで、現在、例えば平成十一年度において見ましても、避難誘導訓練とか初期消火訓練、給食・給水訓練などが毎年実施されておりまして、多くの自主防災組織あるいは多くの地域住民の参加を得て行われているところでございます。
 消防庁といたしましては、防災訓練に住民の方々の積極的な参加を得まして、身近なものとして取り組める実践的な防災訓練が行われるように徹底しますし、また、市町村などで定めます災害対応マニュアルなどにおいてもその点にも十分留意していくように要請してまいりたいと考えております。
#53
○谷林正昭君 ぜひ、鳥取県の経験を生かしたものを全国に発信していただきたいというふうに思いますし、それに基づいて活発に地域住民の防災訓練が行われることを望むところでございます。
 最後になりますが、災害が起きて避難をされた方々がたくさんおいでになる。自分の居住地へ戻りたいけれども、なかなか戻れない。戻れないというのは、やはり今の三宅島のように非常に危険だというような状況にある。そういったときに収入が途絶えてしまう。私はそういうときに、いろんな助成方式や法律で何とかなるということもあろうかと思いますが、やはり具体的に現金で、手当で支給をしながら援助するという方法は何かないものかというふうに思いますが、今のところないというような感じでございますが、そこらあたりどういうお考えか、お聞きしたいと思います。
#54
○政務次官(蓮実進君) 災害による避難で収入が途絶えた世帯に対しまして生活手当を支給すべきではないかというお尋ねでありますが、災害による避難者の生活費の支援につきましては、災害の実態に応じて、一つには、当座の生活費として生活福祉資金の貸し付け、これは一世帯当たり十万円が限度でありますが、失業者等に対し、雇用保険の給付、被災者生活再建支援金の支給、放送受信料、上下水道料金、電話基本料金等の免除、電気料金等の支払い期限の延長、住宅の損壊等の被害を受けた方に対して災害援護資金の貸し付け、これは三百五十万が貸付限度でありますが、等、避難者の生活の維持に関する対策を直ちに実施しているところであります。
 今後とも、引き続き、被災者に対してきめ細かな対策に全力を傾注する所存であります。
#55
○谷林正昭君 私が申し上げたいのは、そういうもろもろの援助対策があるということを承知の上で申し上げておりますのは、収入に相当するものを、あるいはその何十%、半額という、数字は別といたしまして、何かそういう手だてが考えられないかという、これは今の法律では無理です、そういうことを実は自分でも申し上げたかったわけでございまして、これからの検討課題だというふうに思います。
 もう時間が来ました。終わりますが、最後に、これは兵庫県の教育委員会が出しております「阪神・淡路大震災から学ぶ」という冊子でございます。小学校四、五、六年用でございます。この中で、「明日を信じて」という文がございます。
 明日を信じて
 あの日のことはわすれない
 けっして
 かけがえのない尊い命をうばった
 あの地震
 人々をきょうふの世界へ送りこんだ
 あの地震
 でもね……
 明日への希望をあたえてくれたのも
 あの地震
 人々に生きるという喜びをあたえてくれたのも
 あの地震
 ボランティアの人たちのすがたが
 今でも目にやきついている
 あの時のおみそ汁
 すごくあたたかかった
 明日をみつめているわたしたち
 生きるという喜びをかみしめて
こういう文章が載って、今、小学校四年、五年、六年の児童がこれで安全意識というものを学んでおります。
 もし、大臣、最後に所感がございましたら一言お願いいたします。
#56
○国務大臣(扇千景君) 今、阪神・淡路大震災の小学生の文章をお読みになりました。私も先日、再度阪神・淡路大震災の跡地を見てまいりました。特に、火災が発生した長田地区を見てまいりました。今、先生がお読みになった子供の素直な気持ち、また、あすへの希望ということで、私は大人も大いに反省しなければいけないと思いました。なぜなれば、五年半たった阪神・淡路大震災のあの長田の地において、表通りは一応ビルは建ちましたけれども、裏通りはお互いの言い分が折り合わなくてまだ住宅の再建がはかどっておりません。
 そういうことで、今の子供の素直な気持ち、また災害を教訓にして、あすへの希望を持っている子供たちに私は大いに日本を託したいと思いますけれども、現実的には、災害が起きたときに、お互いに譲り合い、そして復旧・復興のために大人が協力するという大事なことを私は学んでいきたいと思いますし、ぜひ阪神・淡路大震災、私は特に神戸出身でございますから、私は神戸の皆さん方が譲り合う気持ちというものを今回の地震の教訓として大いに発揮して、お互いに援助をもらいながら、共同住宅あるいは共同ビル、共同マンション等々、すべてのことに協力していくという気持ちを忘れてはならない、それが復旧への大きな私は要諦であると考えておりますので、ぜひ今後、災害地、名古屋もそうでございます、大きな水害の影響を受けましたけれども、すべからく災害地においてはそういう気持ちを忘れないで、お互いに教訓として助け合うという、共助ということに関してはぜひ私は協力していただきたいし、またそういう日本人でありたいと願っております。
#57
○谷林正昭君 終わります。
#58
○山本保君 公明党の山本保です。
 私は、九月十一日の夜から起こりましたいわゆる東海豪雨につきましてお聞きしたいと思っております。
 この豪雨は、死者十人、負傷者九十八人、そして全壊から床下というようなところまで入れますと七万戸以上の住宅に被災があり、そして二十二万世帯五十八万人に対して避難勧告が出された。結果的には、六万五千人が避難され、現在でも、少数ですけれども、まだ避難所生活を続けておられる方がおられます。推計で八千五百億円以上の被害が出ているということも聞いておるわけでございます。私自身、四十年前の伊勢湾台風で被害を受けた覚えがございまして、今回もその晩から、自分の家も水に少しつきましたので、約二週間被災地を回り、また避難民の方に直接お話を伺いましたので、それをもとにして少し御質問したいと思います。時間がございませんので、お答えは質問の繰り返しなどはないように、なるべく簡潔に御協力をお願いしたいと思います。
 最初に、名古屋市の北部にあります庄内川・新川、また東南部の天白川、この二つの川があふれまして、また堤防決壊もあり、大変多くの被害が出ました。もちろん、県内にはまだほかにもたくさんございましたけれども、まずこの大きな二つの川、人口密集地でございますので、これについてお聞きしたいと思います。
 前者の川の方は、実は江戸時代から名古屋城を守らなければならないということで、名古屋側の堤防が高くて、反対側が低いというようなことがもう何百年もこのままになっていた。また、後者の川については、いわゆる都市部の天井川でございまして、これはもう水がふえれば被害が出ることがわかっている、こういうことでございます。
 この両方の河川につきまして、今回、河川激甚災害対策特別緊急事業、これの対象になるようにということで地元の方から国に要望が出ているということでございます。これについての概況と、それに対する対応についてお答えいただきたいと思います。
#59
○政府参考人(竹村公太郎君) お答えいたします。
 ただいまの三河川につきまして、十一月十三日付で中部地方建設局、そして愛知県から河川激甚災害対策特別緊急事業の採択要望がなされました。内容につきましては、三河川とも基本的に同じでございます。堤防の強化、川底のしゅんせつ、そして防災システムの整備等でございますが、特に今御質問のありました新川につきましては、庄内川の洪水を受けると分流してしまうということが江戸時代から続いておりましたので、この庄内川の洪水の流下能力を高めることによって庄内川から新川へ洪水が行く量を減らすという工事を含めまして、庄内川、新川、天白川、合わせまして八百七十億円の激甚災害特別事業を現在私どもまさに審査しておる最中でございます。
#60
○山本保君 局長、これについての見込みはいかがでございましょう。
#61
○政府参考人(竹村公太郎君) この激甚災害の基準よりはるかに激しい被害を受けておるということで、採択そのものは問題ございません。そして、その工事の内容につきましても、中部地方建設局、そして愛知県が極めて密接に連絡をとり合い、ある程度私どもから見ても間違いない立派な計画を立てていると認識しておりますので、採択をしていきたいというような方向で考えてございます。
#62
○山本保君 どうぞよろしくそれはお願いしたいと思います。
 次に、先ほどから話にも出ておりますいわゆる激甚災害の指定について、いろいろ問題はありますけれども、一つだけお聞きしたい。
 それは、このような都市部の災害というのは大変この激甚に指定しにくい構造になっております、私、調べてみましたら。あるのは中小企業の被災額ということだそうでございます。今回、例えば愛知県では二万社以上、二千三百億円の被害ということになっておりますが、これだけでも従来では激甚災害指定にならないということで、どうも私もこの辺については問題があるのではないかと御指摘をしてきておったんですけれども、今回これについて基準を改正したというふうに伺っておりますけれども、どのような意図で、どのように変えられたのか、御説明願います。
#63
○政府参考人(中村利雄君) お答え申し上げます。
 従来から中小企業関係の激甚災害指定の基準というのがございまして、全国激甚災害指定基準、これはA、Bというのがございます。加えまして、局地災害の指定基準というのがございます。今回議論になりましたのは、いわゆるB基準というものでございまして、これは全国の中小企業の被害額が当該年度の全国の中小企業所得額のおおむね〇・〇六%を超え、かつ一つの都道府県内の中小企業被害額が当該年度の当該都道府県の中小企業所得額の二%を超える場合に激甚災害指定が行われる、こういうふうになっていたわけでございます。
 しかしながら、東海豪雨による中小企業の被害額につきまして調査を進めてまいったところ、その被害額は過去の激甚災害におきます中小企業の被害額を大きく上回っているにもかかわらず、愛知県の中小企業の所得額が非常に大きいために、従来の指定基準では全国基準による激甚災害指定には至らないということになったわけでございます。
 そこで、私どもとしましては、中小企業の所得額の大きな都道府県におきます災害についても過去の激甚災害と整合性のとれた激甚災害指定が行われるべきではないかと。例えば、過去には長崎でございますとか、そういうところに被害がございまして指定されているわけでございますが、それと比較いたしまして、その後の中小企業の所得の伸びというものを勘案してやるべきではないかと考えたわけでございます。
 このたび、中央防災会議の決定によりまして激甚災害指定基準が見直されまして、一つの都道府県内の中小企業被害額が一定額、千四百億円を超える場合には、二%またはこの一定額を超える場合には、当該都道府県の中小企業所得額にかかわらず全国基準の激甚災害として指定をするということにいたしたわけでございます。
 この新たな指定基準を適用いたしまして、東海豪雨を中小企業の激甚災害に指定した結果、災害救助法の適用されました二十二、すべての被災中小企業者に対しまして激甚災害指定による中小企業支援措置が適用されることとなったわけでございます。
#64
○山本保君 私もこれは驚いたわけですね。つまり、小さな県、余り産業が豊かでない、額が上がっていない県については今まで問題なかったようですけれども、今回初めて我が県で調べてみましたら、県自体の中小企業が大変たくさんのお金を一年間で上げている。こういう場合には、先ほどのような額を言いましても足らないということで、一千四百億というようなところで線を引く新しい基準をつくったということだそうでございます。
 今回、こういう被害があったということはよくないことでございますけれども、これを一つの縁にして、全国にもこのことが今後使われるということであれば、今回私どもの党も一生懸命この辺については御注文申し上げたかいがあったというふうに思っておりますので、どうもありがとうございます。
 次に、ハザードマップ、これは一般によく言われます。建設省の緊急検討委員会からも全国にまだほとんどできていないというふうに聞いているんですね。私もいろいろ回りまして、実際新しい住宅をつくったのに大変水浸しでとても使えなくなってしまったと、こんな場所だったということも全く知らなかったと、地主さんもディベロッパーも何もそういうことを言っておられなかった、こういうようなことも聞いております。
 もちろん、こういうものを公表することによって土地の値段が下がったりとか、いろんな問題はあるとは思いますが、しかしそれはその後でまた検討すればよろしいことであって、住民、国民に対して情報開示をするということがまず第一条件じゃないかと思うんですけれども、この辺についてはどのような対応を進められるんでしょうか。
#65
○政府参考人(竹村公太郎君) 委員御指摘のように、ハザードマップは住民の命を救うために極めて重要な大切な施策だと私は思っております。
 私ども建設省としましても、各市町村がハザードマップを作成するために最大限の技術的な協力等を行っておりまして、十一月現在で公表されているハザードマップは全国で九十二市町村にとどまっております。今年度末には百五十の市町村にハザードマップを公表するように私ども協力しておりますが、今後、全国の各市町村がそれぞれの市町村単位でハザードマップをつくっていくことは極めて重要な施策だと思っておりますので、今後も洪水のシミュレーション等、私ども積極的に協力していきたいと考えてございます。
 なお、先ほど御指摘がございました都市型水害の緊急検討委員会におきましてもこのことは強く言われておりまして、私ども、ハードな河川事業とともに、いわゆるソフトな河川災害対策の施策に取り組んでまいりたいと考えてございます。
#66
○山本保君 全国三千以上もあります市町村でまだわずか百もいっていないということだそうでありまして、私どもも各地方議会でもこのことは強く要求していきたいと思っておりますので、そのときはまた中央でもぜひ応援をしていただきたいと思っております。
 次に、これも先ほどからあった避難所などについて少しお聞きしたいんです。
 これも、今回回ってみましたら、都市型でありまして、波が出て、風が出てということじゃなかったわけですから、まさに低いところだけ水がついているわけです。そうしましたところ、いろいろ回りましたら、避難所が実はその地域で一番低くて、その避難所がもう水がついてしまっているとか、またある役所の一番頭脳のフロアが全く水没してしまったというような例もあるわけです。一体、この避難所というものについてどのような計画を国としては指導しておられるのか。地震だけを想定していたんじゃないかというような声もあるわけでありまして、この辺、どのような対応をしているのか、お聞きいたします。
#67
○政府参考人(鈴木正明君) お答えいたします。
 地方公共団体の防災対策の基本は地域防災計画で定めているところでございまして、それにつきましては、地域の災害危険性というものを十分把握して、これを反映させた具体的かつ実践的な計画にするようにというふうに要請をいたしております。
 特に、近年、過去に災害が発生していない地域においても災害が発生しておるという状況がありますので、ことしの六月には、風水害対策ということで、県あるいは指定都市の防災担当の責任者に集まってもらいまして、地形とか地質、災害履歴、土地利用状況の変化、最近の降雨の状況、こういったことを勘案して、地域のそれぞれの災害危険箇所について再点検をしてくださいということを強く求めたところでございます。
 御指摘のように、地方公共団体の公共施設が災害時に十分機能を発揮できるようにする、あるいは避難所については安全性を十分に確保すべきということについては、従来からも注意を喚起し、要請をしてきたところでございます。
 しかし、今回の水害の重要な教訓というものを踏まえまして、地方団体に対しまして、地域の災害危険箇所の再点検を行ってもらうということ、それから災害時に防災対策の拠点となります庁舎、住民の避難場所となります施設、これらの安全性を十分確保するように、さらに要請をしてまいりたいと考えております。
#68
○山本保君 次に、ごみの問題についてお聞きいたします。
 最初に、ごみの中の家庭用の冷蔵庫、また自動車のカーエアコンというようなものが今回ごみになってしまって大量に放置された。一週間かかっても、まだ真っ暗な夜、二メーター以上にも積み上げてあるところというのがもうずっとありまして、歩くだけでも、近くに行きましても何か異様な雰囲気がありました。
 その中で、報道によりますと、冷蔵庫、簡単には壊れるはずがないそうですけれども、これを処分するときにフロンガスについて対応がおくれたんではないかということについて、これについてNGOからも私の方に私的調査結果、またそれに対する対応にもボランティアとして頑張ったというようなお話も聞いているわけでございます。
 いろいろお聞きしますと、このフロンについてはまだ国として、例えばほかの毒ガスですとか、そんなものと比べますと、どうも対応がのろいような、鈍いような気がして仕方がありません。やっている市、全然ふだんから対応していない市というものもあったりするということでありますけれども、この辺について厚生省と環境庁、どのような対応をしておられるのか。もっと積極的に整備すべきではないかと思いますけれども、御所見をお伺いいたします。
#69
○政府参考人(岡澤和好君) 災害時の廃棄物処理に当たりましては、伝染病の発生とか二次災害を防止するために速やかに災害廃棄物を処理することが最優先されるというふうに考えております。
 今回の東海豪雨災害に伴う大量の災害廃棄物処理に当たりましても、まず被災市町村から迅速に廃棄物を運び出すために、分別を行わずに名古屋港の南五区に一時保管するというふうな措置を講じたわけでございまして、今後、そこに集積しております災害廃棄物につきまして、分別を行って、冷蔵庫のフロンを回収する等、その種類に応じまして適切に処理する予定であるというふうに今承知しております。
 厚生省でも、引き続き、こうした冷蔵庫を初めとする災害廃棄物の適正な処理につきまして、技術的なあるいは財政上の支援を行ってまいりたいと考えております。
#70
○政府参考人(廣瀬省君) 今回の豪雨災害では、廃棄された冷蔵庫等からのフロン回収が適切に行われていなかったところもあるというふうに聞いておりますが、この原因の一つとして、フロン使用機器からのフロン回収については、平生時においてフロンの放出禁止や回収にかかわる法規制がなく、自主的な取り組みにゆだねられているところがあるというふうに考えております。
 フロン回収等の法制化については、現在各党において議員立法の検討が進められていると聞いており、環境庁といたしましては、速やかな法律の成立のため、これらの検討に積極的に協力してまいる考えでございます。
 また、今回の豪雨災害においても、環境庁としては愛知県と連絡をとりながら、可能な限りのフロンを回収し、破壊処理を進めるよう努めてまいりましたが、引き続き、一時保管場所等に搬入された冷蔵庫等に残存しているフロンについて、可能な限り回収し、適切に破壊処理を進めるよう働きかけてまいりたいというふうに考えております。
#71
○山本保君 通産省にもお聞きしたいんです。
 今度、来年から、家電リサイクル法ができますと、メーカー責任ということになるそうですが、まだ少し日があるとはいえ、もう当然準備は進んでいると思うわけですけれども、通産省、各市町村とメーカーとの関係ということもありまして、この辺についてどのようにお考えですか。
#72
○政府参考人(太田信一郎君) 今、委員おっしゃられましたように、来年四月からいわゆる家電リサイクル法が施行されます。冷蔵庫等の家電四品目について、製造業者に対して、小売業者、自治体等から廃家電を引き取って適正にリサイクルするとともに、冷媒フロンを回収、処理する義務を課しております。
 これによりまして、家電リサイクル法の施行後は、仮に今回のように大量に廃家電が発生した場合におきましても、製造業者等に適正に引き渡されたものにつきましては、資源の回収が行われるとともに、冷媒フロンが回収、破壊されることになります。現在、破壊工場等も含めて、メーカーは恐らく全国三十七カ所ぐらいのリサイクル工場を準備しているところでございます。
 いずれにしても、市町村、都道府県と連携をとりながら、円滑な施行に努めていきたいというふうに考えているところでございます。
#73
○山本保君 ちょっと小さなことでお聞きしたいんですが、厚生省にお願いします。
 今回のごみ処理、指定の業者、民間の業者にその処理を頼みますと、その費用については事実上国から九割負担をする、市町村負担が非常に少ないと。結構なことなんだけれども、隣接するような他の市町村にその処分を頼みますと、その分は自己負担だというようなことで、大変困っているという例を聞いておるんです。また、その場合に、添付書類に写真がなくちゃいかぬというような指導もあったという声も聞いているんですが、ちょっと小さな話ですけれども、この二点、どういう対応なのか教えていただきたいと思います。
#74
○政府参考人(岡澤和好君) 災害廃棄物の財政支援につきましては、実際に災害廃棄物を処理した市町村に対して国庫補助を行うというふうなことで考えておりまして、他の市町村に委託をした場合には、その委託費については国庫補助の対象とはしていないわけですけれども、受託を受けた方の市町村、これが通常のごみ処理の業務以上に要した費用につきましては国庫補助の対象としているところでございますので、全体としてはうまくバランスがとれているというふうに考えております。
 それから、写真云々の件でございますけれども、現地査定におきまして災害廃棄物の発生状況の写真の提出を求めているのは、要した費用がまさしく災害廃棄物なのかどうかということを確認するためのものでございまして、写真の提出が困難である場合には、新聞記事とかその状況の確認ができるものがあればいいというふうに考えております。
#75
○山本保君 そうすると、つまりごみの方は、それを例えばほかの市が受けたらその市がその分を請求すればよろしい、こういうことですね。わかりました。
 最後に一つだけ、先ほどからハザードマップなども出ておりますけれども、今回このことで被害が出なかったのはよかったんですが、今厚生省といいますか国は、例えば在宅介護ですとか、また在宅の療養、医療ということを進めておられるわけです。こういうとき、一番弱い立場にある方が最初にやはり守られなくちゃならない、災害のときでも、そう思うんです。
 今回、残念ながらそのことができずに、言うならば声の大きい人のところに先にサービスが行ったということで、実際には一番必要としているお年寄りや寝たきりの方のところのサービスが後回しになったということを聞いております。これはゆゆしいことだと思いますので、この辺についてきちんと、当初からどの方というふうな形で目標にしておくなり、または緊急の連絡網をつくっておくなり、何らかの対応が必要ではないかと思いますけれども、この辺についてお聞きして、質問を終わりたいと思います。
#76
○政府参考人(大塚義治君) お話しございましたように、在宅の高齢者あるいは介護を必要とする方々につきましては、災害発生に備えまして、その状況をきちんとあらかじめ把握しておくということは極めて重要なことだろうと思っております。それが基本だろうと思っておりまして、私ども、厚生省防災業務計画というものを定めておりますが、その中でも市町村の福祉部局で、プライバシーの確保という点にも配慮が必要でございますけれども、そうした取り組みをするように定め、またお願いもしているところでございます。
 それぞれの市町村で工夫をしながらやっていただいておりますけれども、市町村を中心に在宅サービスあるいは福祉サービスの提供ということをやっておりますから、そうしたことを十分に活用いたしまして、在宅介護支援センターでありますとか民生委員の方々との連携とか、その辺の工夫はそれぞれの市町村にお願いをいたしますけれども、そうした方法を講じまして、まずはきちんと常日ごろ在宅の高齢者の方々あるいは要介護者の方々の状況を把握しておくということが重要でございまして、その考え方に沿って指導もし、また一部助成も行っているところでございます。
#77
○山本保君 ありがとうございました。
 終わります。
#78
○緒方靖夫君 日本共産党の緒方靖夫です。
 まず初めに、鳥取県西部地震で災害に遭われた皆様に心からお見舞いを申し上げたいと思います。
 きょう、私は、三宅島の災害の問題について質問させていただきます。
 先ほど気象庁の方から報告を聞きましたけれども、先月、気象庁長官は三宅について、現状でも一時帰島の可能性はゼロではないと発言されております。東京都は大変困惑したということも聞いておりますけれども、この発言のとおりに一時帰島の可能性はあるんでしょうか。
#79
○政府参考人(山本孝二君) お答えいたします。
 気象庁の観測では、三宅島では現在一日当たり二万から五万トン程度の火山ガスを放出しております。
 一時帰島の御判断でございますが、これは先生も御案内のように、一義的には地元の地方自治体が行うものでございます。御指摘の新聞での報道では、すぐに一時帰島ができるということを意図したものではございませんで、仮に地元自治体等から一時帰島についての御相談があった場合には、火山活動や火山性ガスに関する技術的な問題等について、私ども気象庁としては最大限の協力をする用意がある旨を述べたものでございます。
 気象庁では、現在、関係機関の協力を得ながら火山ガスを含めた火山活動の観測、監視を強化しておりまして、適切な火山ガスの放出量の見積もりを行っているところでございます。
#80
○緒方靖夫君 この間、何度か三宅島への視察が行われております。直近で言いますと、今月五日に三宅島の長谷川村長のほか村会議員十名、東京都三宅支庁長ら四十名の現地視察が行われました。
 全島避難から二カ月以上たった今も火山ガスの大量噴出が続く上に各地で泥流の被害が出ているという状況に、村長は、被害のひどさに驚いている、島民が帰るのには長い時間がかかるのではないか、そういう感想を述べているところです。
 国土庁にお伺いしますけれども、島民の帰島、そういうことを予想できるとしたら、いつと言えるのかどうか、それをお尋ねしたいと思います。
#81
○政府参考人(吉井一弥君) ただいま気象庁長官の御答弁にもありましたとおり、ただいま大変有毒なガスが大量に噴出している状況でございます。
 島民の皆様の帰島につきましては、一義的には地元の三宅島村あるいは東京都の御判断ということでございますが、私どもといたしましても、気象庁等が行っております三宅島の火山活動の噴火状況等の見通し等を踏まえながら、東京都等とよく相談していきたいと思っております。
#82
○緒方靖夫君 一義的には三宅島そしてまた東京都ということですけれども、三宅島の当局もそれからまた東京都の災害対策部も、どちらも当面は帰島の可能性はないという判断だと伺っております。いずれにしても、この今の全島避難というのはかなり長期化する、それが非常にはっきりしている事態だと思います。そのときに、避難している方々の暮らしをどうしていくのか、このことが非常に大きな問題になっていると思います。
 私は、この間、私たちの党の三宅災害対策委員長として、避難している各地に被害者をお訪ねしていろんなお話を伺ってきました。そしてまた、その声を扇国土庁長官を初め政府の側にいろいろ要請し、また幾つかの点についてはいろいろ取り計らっていただいてまいりました。
 きょうは、その被害者の声、被災者の声をここで披露しながら、一歩でも二歩でも暮らしをよくする、今の暮らしを少しでも守っていく、あるいは前進させていく、そういう立場から質問をさせていただきたいと思います。
 そこで、まず最初にお伺いしたいのは、やはり一刻も早く被災者生活再建支援法、この適用をという声があるわけです。この点で、その適用の可能性、それについてはどういう状況になっているか、御報告いただきます。
#83
○政府参考人(吉井一弥君) お尋ねのありました被災者生活再建支援法でございますが、法律の適用となるためには、対象といたしまして、災害救助法施行令一条の一号または二号に該当する災害が発生した場合、あるいは市町村内において十世帯以上の住宅の全壊があった場合、あるいは都道府県内において百世帯以上の住宅の全壊があった場合ということになっております。
 この三宅島村への適用につきましては、現在、住宅被害の状況把握に努めておるところでございますが、先ほど来申し上げておりますように、大量の火山ガスが発生しておりまして調査の方法や範囲が非常に限定されておりまして、今までのところ支援法の適用条件の確認ができておらない状態でございます。今後、支援法の適用条件を満たすことになった場合には速やかに対処していきたいと思っておるところでございます。
#84
○緒方靖夫君 東京都の十一月五日の現地調査で、私は東京都から伺っているわけですけれども、十数戸の全壊家屋を確認したというふうに聞いております。そしてまた、それを十一月十日に東京都は国土庁に報告し、その協議を進めていると伺っておりますけれども、それについては確認できますでしょう。
#85
○政府参考人(吉井一弥君) 東京都とも連絡をとりながら全壊の戸数等につきまして把握しているところでございますが、現在までのところ私どもの方には先生ただいま御指摘のようなお話は伺っておりません。
#86
○緒方靖夫君 大臣、国土庁というのはそんなに風通しの悪いところなのかなとちょっと不思議に思うんですが、東京都の方で防災関係者が国土庁にそういう報告をしていると、大臣は御存じないと思いますけれども。そういう状況を言っているわけです。東京都が石原知事のもとで責任を持って調査したことについて国土庁に報告して、そしてこの適用をと、条件は満たしているというふうに述べているわけで、私は、こうしたことが伝えられれば敏速にそうした措置をとっていただけるものと確信しておりますが、東京都の報告をまた国土庁が調べ直すとか、そういうことというのはあるんでしょうか。
 私が伺っているところでは、この調査、五日は確認しておりませんけれども、神津島から東京都の現地調査のたびに国土庁の職員がその中に入って実際上は東京都と一緒になっていろいろ調査をしているということも聞いているんですけれども。
 私は、東京都がやることに対して、その数が報告されたときには、やはりそれをきちっとした形で、確認作業は必要だと思いますけれども、それを疑ってもう一回国土庁として数え直すとかということが果たしてあるのかどうか、そのことについて大臣にお尋ねしたいと思います。
#87
○政府参考人(吉井一弥君) 事務的な進め方でございますので、私の方から御答弁させていただきます。
 住宅の損壊の状況等につきましては、公共団体から報告を受けることになってございまして、私どもの方で、御相談があれば御相談に乗ることはやぶさかではございませんが、再チェックするとかというふうなことは基本的にはございません。
#88
○緒方靖夫君 非常に大事な答弁をされました。
 そうすると、東京都がこういう状況であるということをそれなりのきちっとした証明をつけて報告したときには、それを受理して速やかに支援法を適用されると、そういうことですよね。
#89
○政府参考人(吉井一弥君) 被災者生活再建支援法の適用の条件となるような被害の報告がございましたら、私どもとしては法律の規定に基づいて対処をしてまいります。
#90
○緒方靖夫君 重要な答弁をいただいたと思います。そういうことで、私は三宅島に対するこの法の適用というのは行われるだろうと、今の答弁を聞きながら確信いたしました。
 ちょっと先のことも御質問したいんですけれども、今、支援法の適用に当たって、生活必需品の供与ということで、この支援法の適用で供与されるべき品目の中の相当部分、六割はもう既に被災者は持っているわけですね、電気製品等々。ですから、そうするとこの法律がせっかく適用されても、ほかの用途で使えないとかそういうことになると、実際にはなかなか難しい問題が起こる。冷蔵庫は二台要らない、そういうことになりますね。
 そこで、私、ここでお願いしたいのは、必要な支給メニューの追加等々を検討して、やはり柔軟な適用、これが必要ではないかと思うわけです。先ほど鳥取の被災の報告を聞いておりましたら、やはりこの支援法について柔軟な適用、やわらかい適用、ちょっと言葉は忘れましたけれども、いずれにしてもそういう現地からの要望があったということを伺いました。私は、それは被災地の共通した気持ちだと思います。
 ですから、適用ということを前提にしての話で大変申しわけないんですけれども、大臣、その点は大臣のお計らいで、やはり適用を受けた被災者の皆さんが本当に喜ぶような、そういう形にぜひ御尽力いただきたいと思いますけれども、その点、お願いいたします。
#91
○国務大臣(扇千景君) 私がオリンピック青少年センターでまず三宅島から全島避難された皆さん方にお会いしまして、そして皆さんのこういうものが欲しいんだというリスト、緒方先生御存じだと思いますけれども、日用品の全リストを見せていただきました。そして、貸与方法も私もつぶさに横にいてお伺いしました。
 そのリスト以外で、あの当時でございましたから、九月十四日、まだ初旬でございました。この中に書いていないもので、なるべくは扇風機が欲しいというような、扇風機はなかったんですけれども、そのような要望を皆さんがおっしゃいまして、これもできる限り御要望にこたえましょうということで、東京都の職員が対応いたしました。
 ですから、今おっしゃいましたようなそれぞれの被災者のニーズに合わせた品目等々を拡大し、なおかつボランティアの皆さん方が大勢いらしていましたので、ボランティアの皆さん方も被災者の皆さん方の御要望にこたえて適時皆さん方が持ち寄ったり、そういう意味では、その適用範囲の広がり、あるいは支援金のことも含めまして、多くの皆さん方の善意というもの、また被災者の皆さんのニーズにこたえるということが私は原則であろうと思いますので、そのように東京都も広めて大きな対応をしていらっしゃることを私は目の当たりにしております。
#92
○緒方靖夫君 そういう立場に立って東京都は進めると思いますけれども、その際、大臣のお力添えをぜひお願いしておきたいと思います。
 さて、幾つも要望したいと思いますので、手短に御答弁をお願いしたいと思います。
 一つは、被災者に対する国民健康保険の医療費の一部負担金の免除、その財政支援が行われることが非常に大事だということを痛感しております。これは、阪神・淡路大震災のときに特別措置として行っているわけで、できないわけはないと思いますけれども、その点をお伺いしたいと思います。
#93
○政府参考人(近藤純五郎君) 国民健康保険の関係でございますが、医療費の一部負担につきましては、被保険者がその状況を判断いたしまして減免措置ができることになっております。これはもう三宅村の判断だということでございます。
 こうした減免措置が講じられました場合には、私どもの特別調整交付金の交付をする、これは今までどおりできることになっているわけでございまして、ただ、三宅村がどう対応されるかというのはいまだ決めていない、事務的な理由があると、こういうふうに聞いております。
#94
○緒方靖夫君 次に、インフルエンザの予防接種の問題についてお伺いいたします。
 これは、健康保険がきかないために、いろいろな機関によって異なりますけれども、大体一回三千円から五千円かかるというものです。これを打てば効果がある、これは非常にはっきりしておりまして、厚生省の調査でも発病を四五%減らす、死亡を八二%減らすという、そういう効果があると。
 これは非常に大事だと思うんですけれども、収入のない高齢者にとってはこの負担というのは大変重いものです。予防接種を希望する方には、やはりその料金を減免するという、その方策について要望したいと思いますが、いかがですか。
#95
○政府参考人(篠崎英夫君) お答えいたします。
 インフルエンザの予防接種は、現在は本人の希望に基づく任意接種でございまして、我々が承知している範囲では、避難されている方々の大多数は集団生活を送られているわけではないということから、インフルエンザの予防接種を無料にしてさらにこれらの方々に接種を勧奨するという公衆衛生上の必要性は乏しいのではないかと考えております。
 なお、秋川高校寮に避難している児童の方には、任意の予防接種として無料で実施をする予定と東京都の方から伺っております。
 いずれにいたしましても、被災者の方々に対する健康管理につきましては、三宅村及び東京都において適切に対処されることが基本でありまして、お尋ねのインフルエンザの予防接種につきましても、希望される方が円滑に接種を受けられますよう、これらの自治体に助言をしてまいりたいと考えております。
#96
○緒方靖夫君 局長、集団生活をしているわけではないからインフルエンザ予防接種の必要性が乏しいと言われるんですか。信じがたいお話ですがね、私にとっては。やはり、体力が弱っているお年寄りは、単独で生活していようが、それぞれ都営住宅にいて一緒に生活しているという状況であっても、私はその必要性は当然あると思いますがね、常識的に考えても。厚生省には特別そういうお考えがあるんでしょうか。非常に不思議だと思います。──いいです、いいです。
 それで、もう一つお伺いしたい。
 それは、都営住宅に避難した方々から、生活も安定していないのに六カ月過ぎたらここを出ていかなきゃいけないのかという心配の声が非常に多く寄せられております。これを解消する上では、避難生活が長期化することが非常にはっきりしているもとで、今後安心して暮らせる、そのまま島に帰れるまで暮らせるという、そういう見通しがあることがどうしても必要だと思います。その点で、帰島の見通しがつくまでの居住、これをクリアする何らかの知恵、これを私は建設省に要望したいと思うんですけれども、その点いかがでしょうか。
#97
○政府参考人(三沢真君) 三宅島の火山活動に伴う避難者の避難生活に支障を生じさせないよう配慮していくということは、委員御指摘のとおり大変重要なことでございます。
 これまでに、避難者の避難先といたしまして、東京都等におきまして九百戸以上の都営住宅等々の一部提供を行っているわけでございますが、その期限が最長六カ月ということで現在行っているというのが現状でございます。
 それで、六カ月経過後の取り扱いをどうするかという点につきましては、東京都の方におきましても、やはり避難者の避難生活に支障を生じさせない、そういう方向で検討中というふうに聞いております。
 私どもといたしましても、東京都とも十分連絡を図りながら、そういう方向性で十分配慮していきたいというふうに考えております。
#98
○緒方靖夫君 労働問題についてお伺いしたいと思います。
 なかなか職が見つからない、そういう状況があるわけですけれども、避難民に対してあっせんした件数、決まった件数、これがそれぞれ何件か、それからまた六十歳以上の高齢者の就職の状況はどうなっているか、お答え願います。
#99
○政府参考人(三沢孝君) お答えいたします。
 三宅島を含みます避難住民の中で、私どもハローワークにおきまして仕事を探すために求職登録された方は全体で三百七十人おります。この方々につきまして、ハローワークにおきまして合計百八十九件の仕事の紹介を行いました。その結果、現在までに就職に至った件数は五十三件となっております。このうち、六十歳以上の高齢者の就職件数でございますけれども、四分の一の十四件となっております。
#100
○緒方靖夫君 この問題はやはり非常に深刻で、働きたい、しかし職がない、なかなか見つからない、これが非常に大きな悩みで、私は三宅島の被害については激甚災害に相当するものと思っております。したがって、阪神の大地震のときと同様に雇用労働者への転職あるいは仕事のあっせん等々でやはり特別な計らいをする、このことが必要だと思います。
 その点で、まだ行われていないこととして、受講期間中の訓練手当の支給、広域求職活動費及びその移転費の支給、これについてはやはり検討されるべきだと思いますけれども、その点お伺いいたします。
#101
○政府参考人(三沢孝君) 三宅島の避難住民の方々、先ほど来いろいろ御議論もありますけれども、できればぜひとも三宅島に帰りたい、そこで生活したいという思いが非常に強うございます。私ども、実は十月の初め、就職が決まっていない方々など四百五十名に対しましてアンケート調査を実施しております。それによりますと、どうしても短期的、臨時的な就労、そういうものの要求が非常に高うございます。
 したがいまして、先生がおっしゃっておりますような一般的な求人といいますか一般的な常用雇用、そういうものに対するニーズが余り高くない、こういうような状況でございますので、私どもとしては、臨時的、短期的な就労が満たされるような、特に高齢者の方々につきましてはシルバー人材センターというのがございますので、そこでの就労あっせんに努めているところでございます。
#102
○緒方靖夫君 もう時間になりましたのでここで終えざるを得ませんけれども、今三宅の方々は大変厳しい状況にあります。そしてまた、その厳しさの中で、東京都の政治、国の政治がどうなっているか、その立場から見ているということを私は痛感いたします。
 そこで、最後に大臣に総括的に、今の状況でやはり三宅の皆さんが暮らしを後退させないで、今でも大変な状況ですけれども、守っていく、そういう点で、責任ある閣僚として、大臣としての答弁をいただきまして、質問を終わりたいと思います。
#103
○国務大臣(扇千景君) 今るる御質問にお答えしておりますように、三宅島のみならず、ことしの災害の多くの被災者の皆さん方が、あとわずかで二十一世紀を迎えますのに、いかにして自分たちの生活は新年を迎えられるんだろうかと大変暗い気持ちでいらっしゃるだろうと思います。
 また、今、緒方先生おっしゃいましたけれども、私が被災者の皆さん方に聞きましたら、子供が秋川高校にいるからあそこの近くに就職したい、あるいは都営住宅もなるべく子供の近くに欲しい、また、違うところで都営住宅が当たった方は、都営住宅から電車に乗らないところでいつでも島へ帰れるように臨時で就職したい、それぞれ個々に希望があるわけでございます。
 そういう意味では、私は少なくとも皆さん方に、これだけ全島避難という、なおかつ今気象庁からございましたように、まだガスが発生していつ帰れるかわからないという、そういう郷愁の念を私どもが思うときに、何としても、今、現段階で東京都の対応、国の対応、連携をとって、私は石原都知事とも話し合っておりますので、皆さん方の御要望にこたえるような連携をとりながら、少なくとも皆さん方の希望の持てる生活の安定を図れるように努力していきたいと思っております。
#104
○緒方靖夫君 終わります。
#105
○梶原敬義君 私は持ち時間が十五分でありますから、二つ質問をいたします。
 一つは、地震の強さの比較の問題であります。もう一つは、全国の活断層の調査状況。この二つを質問いたします。それで、一つずつ七分ぐらいで終わりたいと思いますので、御協力をお願い申し上げたいと思います。
 十月十七日の日に本委員会で鳥取西部地震の調査に行ってきました。そのときに被害状況や公共建造物の被害状況等も見てきましたし、阪神・淡路大震災の後も私も現場へ行ってきましたが、そこでどうも震度及びマグニチュードのぐあいというのは鳥取の方が少し大きいんじゃないかという報告というか資料をいただいて感じたんですが、被害状況については逆でありまして、被害が小さかったいろんな理由はあると思うんですが、その前提になるマグニチュードあるいは震度の決め方、ここに何か差があるんじゃないかという疑問を抱いたものですから、御答弁願いたいと思います。
#106
○政府参考人(山本孝二君) お答えいたします。
 兵庫県南部地震が発生した当時、私ども震度計で震度六までを速報いたしまして、震度七については、現地調査と申しまして倒壊率を調べまして、それで震度七のところがあったということで震度七と確定いたしました。神戸海洋気象台でこの地震では震度六の地震であったわけでございますが、その近くで震度七の場所があったということでございます。
 この兵庫県南部地震の教訓を踏まえまして、地震発生直後の即座の防災対応に資するためということで、平成八年に震度計の計測震度の値をさらに細分化いたしまして、新たに震度七を速報体制とするように計測化を行ったところでございます。その中で、計測化対象とする強い地震のところを、震度六及び震度五の被害の幅が広いことから、それぞれに例えば震度六強、震度六弱、震度五強等々細分化したところでございます。
 本年十月の鳥取県西部地震では、最大震度は震度六強でありました。この場合にも私ども直ちに大阪管区気象台から現地調査をいたしまして詳細な震度を調べたわけでございますが、その調査によりますと、この鳥取県西部地震の震度は震度六強でございました。したがいまして、先生お尋ねのように、兵庫県南部地震のときには計測震度ではなくて詳細な現地調査の結果によって震度七が確定されているということでございます。
 なお、マグニチュードでございますが、これにつきましては、兵庫県南部地震及び鳥取県西部地震の両方ともマグニチュードの決定方法については変更はございません。
 以上でございます。
#107
○梶原敬義君 そうすると、今後の震度の発表の仕方ですね、大体今お聞きしたので理解はできるんですが、正式にもう一度、そのやり方は今後は統一してこうやるというそのやり方についてお尋ねします。
#108
○政府参考人(山本孝二君) お答えいたします。
 まず震度でございますが、鳥取県西部地震の場合、震度に比べまして建物の被害が少なかったという印象があったという指摘がございます。これにつきましては、気象庁では国土庁と共同いたしまして、地震動と計測震度の値についての評価作業を直ちに行うよう今検討をしております。この評価作業を今年度中をめどに行った上で、震度という物差しの適正性について検討していきたいというふうに考えてございます。
 また一方、気象庁のマグニチュードでございますが、これは大変長い間同じ定義式で行ってきておりまして、これは前回にもお答えいたしましたように、建築学会等々でも活用しているものでございます。しかしながら、このマグニチュードの決定方法についても、地震学会等の協力を得て手法の改善に努めたいというふうに考えているところでございます。
 今回、気象庁のマグニチュードと別に、尺度が異なりますモーメントマグニチュードというのが東京大学等々から、学会から発表されたことがございまして、国民の一部に二つのマグニチュードがあるような印象があったかと思うわけでございます。
 したがいまして、私ども今、地震学会と御相談をしておりまして、幅広く専門家の意見を聞きながら、マグニチュードの発表方法について最も適切な方法はどのようなものか、これらについても今年度中を目途に総合的な検討をしていきたいというふうに考えているところでございます。
#109
○梶原敬義君 我々素人は、テレビで震度何ぼ、マグニチュード何ぼと、それを見て大きさを判断するわけです。それが条件によって変わるというようなことではちょっと困るので、早く統一した発表方法を出せるように努力していただきたい。早い方がやっぱりいいわけですから、ぜひお願いしたいと思います。
 何かありますか。
#110
○政府参考人(山本孝二君) 震度のそういう評価作業を行って、適切な震度データのはかりを固定していきたいと考えておるところでございます。
 また、今回の地震に伴いまして、震度計のないところについての震度の問題もございました。これについては、現在、三十二都道府県のうち二政令指定都市の活用を開始しておりますが、残りの都道府県について、地方自治体との共同によって、なるべく震度計のない空白域をなくするよう努力してございます。また、震度計のないところの震度については、面的な震度の情報発表を行って、きめの細かい震度情報の発表に努めてまいりたいというふうに考えております。
#111
○梶原敬義君 ありがとうございました。
 次に、活断層の調査の状況についてお尋ねします。
 これはたしか科学技術庁が中心でやっていただいておりますが、前の委員会で質問をした継続でありますが、活断層調査の今日の進捗状況と今後の見通しについてはどうなっているのか。また、これらの調査結果を評価しておりますが、その評価の進捗状況と今後の見通しについて、まずお尋ねしたいと思います。
#112
○政府参考人(素川富司君) お答え申し上げます。
 阪神・淡路大震災を契機に制定されました地震防災対策特別措置法に基づきまして、現在、総理府に地震調査研究推進本部が設置されておりまして、我が国の活断層調査はこの推進本部の方針に従いまして、関係機関の連携のもとに推進しているところでございます。
 当推進本部におきましては、活断層調査を地震調査研究の大きな柱の一つとして位置づけておりまして、平成九年八月に決定いたしました地震に関する基盤的調査観測計画に基づきまして、現在、全国に二千あると言われております活断層のうち、主な四、五百の活断層を九十八の断層帯にまとめまして調査をしているところでございます。
 科学技術庁では、平成七年十二月から地方自治体に交付金を交付いたしまして調査を推進しますとともに、工業技術院の地質調査所などとも連携いたしまして調査を実施しているところでございまして、これまでにこの九十八の断層帯のうち八十八の断層帯につきましてその調査に着手いたしているところでございます。
 この九十八の断層帯の調査の推進が第一の優先課題と考えておりまして、引き続きその調査の促進に努力してまいりたいと思っております。また、この九十八の断層帯のうち、調査のデータが整いましたものにつきましては地震調査委員会におきまして評価を行っております。これまで九十八断層帯のうち八つの断層帯につきまして評価を終了し、結果を公表しているところでございます。
 地震調査研究推進本部ではこの九十八の断層帯の調査結果を順次評価することといたしておりまして、今後ともその評価作業を加速化してまいりたいと考えておるところでございます。
#113
○梶原敬義君 平成七年から三年計画でやってきている、そして逐次評価もしているということですが、まだ残っているところがありますね。これは私は、まだ残っているところについてはどんどんやってほしいということでありますが、なかなか予算の方も限界があるようでありまして、難しいという話を聞いております。
 例えばの話、大分県の大分市と別府市、あそこは別府―万年山断層帯で、もう本当に活断層の巣みたいなところなんですが、本年度中に別府と大分を中心にした活断層帯のその辺の調査は進むが、あと、大分市の東部の方、大分川より東部の方については残る、だからぜひ地元はやりたいと。一九七五年には大分県中部地震という大きな地震があった。一五九六年には慶長豊後の大地震というのがあったんですね。これは瓜生島が沈没したと言われております。そういうところでまだ残るところがあるんです。
 これは大分県だけじゃなくて、この二千のうちに随分まだ出てくると。これも今後引き続いて交付金もつけながら最初の方針どおりやってもらいたいわけでありますが、この点についていかがですか。
#114
○政府参考人(素川富司君) お答え申し上げます。
 先生御指摘のように、今八十八の断層帯について調査が進行しておりますが、あと十の断層帯につきましてはこれからその調査に着手するということでございます。活断層調査の重要性は十分認識しておりまして、可能な限り早く調査が進むように今後とも努力してまいりたいと思っております。
 また、御指摘の大分県における別府―万年山断層帯の調査でございますが、これは、科学技術庁が交付金を交付いたしまして、大分県におきまして平成十年、十一年、十二年度の三カ年間かけまして活断層調査を実施してきているところでございます。これにつきましては、大分県の方におきまして今後さらに調査を継続したい、十三年度以降も継続したいという要望があるようには伺っているところでございます。
 今後さらに、大分県からこれまでの実施状況や調査の必要性を十分に聞きました上で、他の自治体等における計画等も考慮いたしまして、平成十三年度における調査の必要性を判断してまいりたいと考えているところでございます。
#115
○梶原敬義君 委員長にお願いをしますけれども、科学技術庁が本年度予算で組んでいる金額というのは、これは活断層調査に八億一千万円ですね。さらにこれは次の来年度の予算で小さくなるかもわかりませんが、鳥取に行ったときも感じましたが、鳥取西部の地震については活断層かどうかというのははっきりしないけれども、その辺に活断層帯があったかどうかという問題もまだはっきりしていない。そういう今後の国土全体にわたる地震対策として、これは地元の人も、ここには活断層があるというなら、そのように意識して建造物をつくるなり住宅をつくるなり相当慎重にやるわけですから、我が災害対策特別委員会としては、ここらの予算は思い切ってつけるようにひとつ委員会を挙げて取り組み方をお願いしたいと思います。理事会でもぜひ相談をしていただきたいと思います。いかがですか。
#116
○委員長(白浜一良君) 理事会で協議します。
#117
○梶原敬義君 時間が来ましたが、二つのことを質問しましたが、大臣に一言、所感があればお願いをいたします。
#118
○国務大臣(扇千景君) まず、梶原先生がおっしゃいましたように、私が鳥取へ参りまして聞きましたときには、今まで発表された活断層と違って新しい断層であろうという予測がされました。
 これも含めますと、今いろいろ全国の九十九断層等々言われましたけれども、本当に地震列島と言ってもおかしくない日本でございますので、阪神・淡路大震災後、断層マップが全国にいろんな週刊誌も含めて発表されまして、皆戦々恐々として見たんですけれども、まだまだ断層があるということで、日本の上に住んでいる以上いたし方ありませんけれども、おさおさ怠りなく地方自治体とも、また新たに断層があるということも、恐怖心を抱かせないように、日ごろの災害防止をしていただくためにも、今、先生がおっしゃいましたように、十分な研究をするべきであるということを私も努力してまいりたいと思います。
#119
○梶原敬義君 終わります。
#120
○岩本荘太君 無所属の会の岩本荘太でございます。
 私も先般、鳥取県西部地震の実情調査に参加させていただきまして、大分整理はされておりましたけれども、その被害の大きさというものを目の当たりにしたわけでございますが、まず、被害に遭われた方に対してお見舞い申し上げますとともに、我々の調査に非常に協力していただいた方々の御配慮に対しても感謝を申し上げたいと思います。
 幾つか質問を予告させていただいたんですが、その中の一つ、いわゆる個人住宅の再建につきましては、これは前回の委員会でもいろいろ議論になりましたし、本日もいろんな面で皆さん御質問されまして私の質問は重複すると思いますので、これは私も同じ気持ちであるということで御要望させていただきます。
 特に私の視点というのは、日本の国における中山間地の問題です。ああいうことによって人がまたもとに戻ってこない。そういうことによって日本の国土がだんだん狭くなっちゃう、活用できる国土が狭くなっちゃうというような心配がございます。これはまた別の意味では、農林水産省が中山間地の活性化対策というものをやっておりますから、災害でできないならそっちでもやるべきかなというようなぐらいの気持ちでございまして、本来農林省をお呼びして質問すべきでございますけれども、そこまで広げないということで、今回は、先ほどの御議論等に私も同じ思いであるということで御要望にかえさせていただきたいと思っております。
 それで、それ以外の質問なんですが、私、今回、地震予知というものに対して大変素朴な質問といいますか、素人っぽい質問かもしれませんけれども、現地調査をしている間に感じたことについて質問させていただきたいと思っております。
 バスでいろいろ移動している中で、我々委員の中でもいろいろな情報交換といいますか話し合いをしたわけです。お隣の梶原先生が地震と自然現象の変異ですか異変ですか、そういうものとの関連を非常に気にされておりまして、県の方々等にお聞きになったときに、コイが暴れ出したとか犬が鳴かなくなったとか、犬が鳴かなくなったのはこれはイノシシが出なくなったからじゃないかとか、そんないろんな現象があるというようなお話があったんですが、それは科学的に証明されるかどうかわからないんですが、そういう話をしているときにふと私疑問に思ったのは、いわゆるそういうものは小さな地震だったらそんなことにならないと思うんですね、もしそれが本当であれば。大きな地震のときに初めてそういうことが起こる。しかし、地震の方にしてみれば小さいのも大きいのも変わりはないんだろうと思うんです。
 これを今盛んに気象庁ですか、あるいは科学技術庁等でやっておられると思うんですけれども、そういう地震予知を考えた場合にどうなのか。小さいものから大きいものまで全部予知されようとしているのか、あるいは本当にマグニチュードの大きいものだけを、我々に大きな被害を与えるものだけえり出してよりすぐってできるのか、非常に素朴な疑問を持ったんです。
 きのういろいろお話を聞きましたら、地震に関しては、科学技術庁あるいは気象庁、そのほかいろんなところが関与されているということで、きのうの段階では、それを全部整理して各部署に質問するだけの、私にはそういう整理をする能力がありませんでしたので、きょうはとりあえず、一番関与されている気象庁にその辺、地震予知とはどういうものかといいますか、どういうことを目的としてどういうふうにやられているのか、ひとつ教えていただきたいと思っております。
#121
○政府参考人(山本孝二君) お答えいたします。
 一般的な地震予知は研究段階にございまして、そういう意味では時期、規模、場所を特定する地震予知は学問的には大変難しいというのが現在の日本の地震学者の共通の認識でございます。
 ただし、いわゆる東海地震でございますが、これはマグニチュード八程度という巨大海溝型地震でございます。これについては、繰り返し起きていること、あるいは昭和十九年、一九四四年に起きました東南海地震の場合には地盤の異常な隆起があったことなどから、これについては地震の予知の可能性が非常に高いというふうにされてございます。そのため、気象庁では、地殻の変動を調べます岩石ひずみ計あるいは地震計等を東海地域に密接に展開してございまして、現在かなり地殻シミュレーション等々でこの地殻の動きがわかるようになってきてございます。その意味では、東海地震のこれらの観測データに異常があった場合には地震発生の可能性があるということが言えるのではないかと考えております。
 なお、先生冒頭にございましたいわゆるコイが騒ぐだとか動物の鳴き声だとか、これは宏観現象と呼ばれるものでございますが、これらについても気象庁は、発見者通報ということで情報そのものは集めるよう努力してございます。ただ、現実には大体地震が終わった後に集まるということで、そういうものをもとに地震予知をするということについては体制ができていないということでございます。
#122
○岩本荘太君 まだはっきりしていないものは、犬が鳴きやんだからそれ避難しろと言ったって人が動くわけないでしょうから、その辺はわかるんですけれども、今お話を聞いていますのときのうちょっとお話を伺ったのでは、いわゆる過去の経験といいますか、過去の実績の分析で、大体地震というのは起こるときは規模が同じくらいのものが起こるというようなお話を伺ったんです。そういうことを伺いますと、今大変難しいというお話ですけれども、世の中、予知ができるんじゃないかなという期待があるわけですけれども、現実にはマグニチュード八の東海地震ですね、それはかなり予知が可能だけれども、そのほかの段階は、これをやっておられる方にけちつけるわけじゃないんですけれども、まだなかなか難しいと、こういうふうに理解してよろしいんでしょうか。
#123
○政府参考人(山本孝二君) 先生の御指摘のとおりでございます。
#124
○岩本荘太君 わかりました。また気持ちを入れかえて地震と対応しないといけないと思っております。
 それともう一つ、これは全然鳥取県とは関係ない別のことなんですが、先日、先週だったですか、朝のNHKのニュースを見ておりましたら、東海の洪水ですか、あの経験を踏まえて、何か都市型水害に関する緊急提案というもの、こういうことを提案する委員会をつくられてこういうことを今検討されていると。これはなかなか手っ取り早く対応されているなというふうに、そういう意味では評価したんですが、これはどのような委員会で、何を目的とされているのか、ちょっと。
#125
○政府参考人(竹村公太郎君) 委員御質問の都市型水害緊急検討委員会は、今回の愛知豪雨、名古屋市を中心とした大都市が大変被災を受けたということで、これは従来大都会における災害に対する非常に脆弱な、潜在的な危機が顕在化したものだという認識のもとに、河川工学の先生だとか社会科学、そしてあと現地のマスコミの方々、さまざまな分野の方々が集まっていただきまして名古屋の現地を見ていただきまして、今回の災害で何が問題だったんだろうか、何が今後の行政の課題なんだろうかというアドバイスをいただくための、そういう幅広い見識の方々からの御意見をいただく委員会として私ども位置づけてございます。
#126
○岩本荘太君 たしか前回の委員会での議論だったと思いますけれども、例えばあの東海の名古屋の洪水にしましても、河川改修の計画では百年に一回でも耐えられるけれども、現実には五年か何かそこいらに一回の洪水でもはんらんするというような、現状と計画のタイムラグといいますか、そういうものが一つあったんじゃないかというような指摘を私もさせていただいたんです。したがって、だから、すぐにやれというのはなかなか財政上の問題もありますし、できませんけれども、少なくともそういう状態であるということを住民に知らしめるというか、そういうもとで生活しているということをきちっとわかっていないと、災害を余計大きくしちゃうんじゃないかなと思うんです。
 そういう意味から、やはりこういう委員会には、建設省がやられていることにいろいろけちをつけるわけじゃないんですけれども、いわゆる住民の声といいますか、そういうものをこういうことに反映させる、あるいは反映させているのかもしれませんけれども、その辺どういうような対応をされておりますでしょうか。
#127
○政府参考人(竹村公太郎君) 委員御指摘の、実際に住んでいる方々の御意見が実は私ども行政にとって一番大事な情報源でございまして、今回の調査につきましても、実際に被災を受けた愛知県、名古屋市など十一の地方公共団体、そして名古屋市西区、西枇杷島町、大治町、新川町、そして師勝町の五市町村の住民、そしてあと二つのボランティア団体、あと三社のマスコミ、四社のライフラインの施設管理者を対象としまして延べ七十五回のヒアリングを実施しております。そのような生々しいヒアリングの結果に基づきましてそのようなデータをすべて委員会に御提出しまして、社会的な問題も含めまして委員会で御検討願ったという経過でございます。
#128
○岩本荘太君 建設省なりのやり方でやっておられるんでしょうからこれ以上申しませんけれども、これからも十分その辺の配慮をお願いしたいなというふうに思っております。
 それと最後に、この報告書といいますか緊急提案の最後の方に「治水システムの新たな展開」、展開のために推進すべき事項というような項目がございます。これは緊急提案ですからこれからもっと検討されるということで述べられておるんですが、その中に、やはりこういう洪水に対して、いわゆる計画のわかりやすい説明、住民に対するわかりやすい説明をして住民の参画を得るとか、あるいはこういうソフト的な対応について市町村における条例や要綱をつくったらどうかとか、非常に地方主体の面が打ち出されておるわけで、これは結構だと思うんですが、逆に、むしろソフトを含めたこういう計画であれば、どっちかといったら地方自治体あたりが中心になって進めた方が、場合によったらハードの面の堤防の構築とか、これは河川法上いろいろ難しいかもしれませんけれども、法律は改正するためにあるんでしょうから、そういう実態に合わせた面でもっとそういうふうな、地方に任せた方がこういう洪水対応というのはソフトとあわせてうまくいくんじゃないのかなと。国から、住民、よく聞けよと言ってもなかなかできませんし、これは地方自治体にやらせた方がはるかに僕は身近な問題として受け取られると思うんですが、その辺の御見解をちょっとひとつお願いします。
#129
○政府参考人(竹村公太郎君) 私ども、水害というのはその地方の地形、気象、長い歴史の中でさまざまな事象として生じておりますので、その地に住んでいる方々の歴史とかまたは蓄積が非常に重要な行政でございます。
 そのために、私ども平成九年に河川法を改正いたしまして、河川整備計画、今後三十年から五十年間ぐらい河川をどのように整備して何を実施していくかという計画でございますが、その計画を作成する場合には、河川管理者が一方的につくるのではなくて、流域での委員会を設置して、河川工学以外の環境の方々、文化、経済、教育のさまざまな関係者の意見を聞くだとか、あと公聴会を開催し、インターネット等で意見を公募する、流域に住んでいるさまざまな方々の御意見を聞きながら最終的な案を、計画書をつくるようにという法改正をいたしました。
 私ども、東京で考えている金太郎あめの一つの型にはまった河川計画ではなくて、その地方における歴史を踏まえた治水事業が非常に重要だと考えてございますので、これからも委員御指摘のような地域の方々の御意見を聞きながら河川行政を進めていきたいと考えてございます。
#130
○岩本荘太君 ただいま御紹介いただきました河川法の改正は私もある程度評価させていただいておりますが、いっそのこと、それだったらさらに地方自治体に任せた方がいいんじゃないのかな。これは、今事務方の局長にお話ししてもなかなかうんとは言われないと思いますけれども、私の気持ちとして述べさせていただきます。
 最後に、一分ございますので、今私が議論いたしました二点について、大臣からその辺御感想なりあったらお聞かせ願いまして、質問を終わります。
#131
○国務大臣(扇千景君) 今、岩本先生から御指摘ございました、玉井委員長を初め七名の委員の皆さん方に短期間で本当に大事な点をまとめていただきまして、今、岩本先生おっしゃいました五項目についての御提言をいただきました。
 その中でも、基礎調査あるいは危機管理、被害軽減あるいは情報、河川、下水道の整備、そして治水システム、この五つでございますけれども、今すぐしなきゃいけないものと長期的にしなければいけないものに分けさせていただきまして、また、少なくとも建設省としましては、今、局長も答えましたけれども、特に私は所管する河川、下水道事業のうち緊急に実施すべきものということにつきましては、堤防の強化あるいは排水機場の耐水性、それから光ファイバーの設置、これで今回補正予算の中に千二百億円を入れさせていただきまして、今御提出しております補正予算の中にこの緊急部分だけを入れさせていただきました。長期的なものは今後に回しますけれども、少なくともこの御提言の中で、岩本先生がおっしゃった大事なことは、私は自治体と住民と河川、そういうものが一体になって、河川管理者との一体性というのが一番大事だと思います。
 これは御提言に書いてあるとおりでございますので、ぜひその辺のところは今後の課題とし、また予算として我々はとれるところだけはとって、皆さん方の御提言の完全な執行に努力してまいりたいと思っております。
#132
○岩本荘太君 終わります。
#133
○委員長(白浜一良君) 本日の調査はこの程度にとどめます。
    ─────────────
#134
○委員長(白浜一良君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、山本保君が委員を辞任され、その補欠として加藤修一君が選任されました。
    ─────────────
#135
○委員長(白浜一良君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。
 委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。
 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#136
○委員長(白浜一良君) 御異議ないと認めます。
 それでは、理事に加藤修一君を指名いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後四時四十一分散会
ソース: 国立国会図書館
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