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2000/11/30 第150回国会 参議院 参議院会議録情報 第150回国会 文教・科学委員会 第7号
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2000/11/30 第150回国会 参議院

参議院会議録情報 第150回国会 文教・科学委員会 第7号

#1
第150回国会 文教・科学委員会 第7号
平成十二年十一月三十日(木曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 十一月二十八日
    辞任         補欠選任
     仲道 俊哉君     井上 吉夫君
     小宮山洋子君     小林  元君
 十一月二十九日
    辞任         補欠選任
     阿南 一成君     森下 博之君
     本岡 昭次君     内藤 正光君
 十一月三十日
    辞任         補欠選任
     内藤 正光君     本岡 昭次君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         市川 一朗君
    理 事
                岩瀬 良三君
                亀井 郁夫君
                佐藤 泰介君
                松 あきら君
               日下部禧代子君
    委 員
                有馬 朗人君
                佐藤 泰三君
                中曽根弘文君
                松村 龍二君
                水島  裕君
                森下 博之君
                小林  元君
                佐藤 雄平君
                内藤 正光君
                本岡 昭次君
                福本 潤一君
                畑野 君枝君
                林  紀子君
                田名部匡省君
   衆議院議員
       修正案提出者   平野 博文君
   国務大臣
       国務大臣
       (科学技術庁長
       官)       大島 理森君
   政務次官
       厚生政務次官   福島  豊君
       科学技術政務次
       官        渡海紀三朗君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        巻端 俊兒君
   政府参考人
       科学技術庁研究
       開発局長     結城 章夫君
       厚生大臣官房審
       議官       堺  宣道君
       特許庁長官    及川 耕造君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○ヒトに関するクローン技術等の規制に関する法
 律案(内閣提出、衆議院送付)
○学生・父母の教育費負担軽減、私立大学・短期
 大学の教育・研究条件の充実に関する請願(第
 一二九号)
○伝統・文化等の保存・伝承活動等への高齢者の
 参加に関する請願(第四二一号外二件)
○私立大学における父母・学生の学費負担軽減、
 教育・研究条件の充実に関する請願(第四九七
 号外二三件)
○国立市の教育に対する介入反対に関する請願(
 第八二三号)
○私立学校の保護者負担軽減及び私学助成の充実
 に関する請願(第八九八号)
○豊かな私学教育の実現のための私学助成に関す
 る請願(第一一七九号外二四件)
○義務教育諸学校の事務職員及び栄養職員に対す
 る義務教育費国庫負担制度の維持等に関する請
 願(第一二四六号外一件)
○学校事務職員・栄養職員の定数改善及び国庫負
 担拡充に関する請願(第一三一六号外四件)
○国立大学学費値上げ反対、私学助成金と文教予
 算の大幅増額、大学学費の値下げ等に関する請
 願(第一六八〇号外一件)
○継続調査要求に関する件
○委員派遣承認要求に関する件

    ─────────────
#2
○委員長(市川一朗君) ただいまから文教・科学委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 去る二十八日、小宮山洋子君及び仲道俊哉君が委員を辞任され、その補欠として小林元君及び井上吉夫君が選任されました。
 また、昨日、阿南一成君及び本岡昭次君が委員を辞任され、その補欠として森下博之君及び内藤正光君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(市川一朗君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 ヒトに関するクローン技術等の規制に関する法律案の審査のため、本日の委員会に科学技術庁研究開発局長結城章夫君、厚生大臣官房審議官堺宣道君及び特許庁長官及川耕造君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(市川一朗君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(市川一朗君) ヒトに関するクローン技術等の規制に関する法律案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#6
○内藤正光君 おはようございます。
 私は、民主党・新緑風会の内藤正光でございますが、本日はピンチヒッターで四十分間いろいろ質問をさせていただきたいと思います。
 まず、修正案の提出者であります平野議員に何点かにわたってお伺いをさせていただきたいと思います。
 まず、これはだれもが認めることであろうかと思いますが、クローン個体の産生は何としても禁止をしなきゃいけない、これはもう喫緊の課題であります。これを否定する人は一人とていないんだろうと思います。そういった危機感のもと、政府案が提出されたわけなんですが、政府案の中に、原案の中には問題が多い、しかしこれを一歩と認めるべきじゃないか、こういった議論も民主党・新緑風会の中にも確かにございました。そんな中、民主党は衆議院の段階で対案を提出されたわけでございます。
 そこで、お伺いをさせていただきますが、政府原案のどこに問題があって衆議院の段階で民主党の独自案を提出されたのか、お考えをお聞かせいただきたいと思います。
#7
○衆議院議員(平野博文君) 今、内藤議員からの御質問でございますが、私は、なぜ民主党案を出したかという御質問に対しては、今私の立場は修正案の提出者として参っておりますので、そういう立場でお答えをさせていただきたいと思います。
 まず、政府原案は、人クローン個体の産生の防止、禁止という喫緊の課題に対処しているという、このことについては内藤議員も承知のとおりだと思うわけであります。
 そういう中で、衆議院の科学技術委員会において審議されている中で、主な問題点としては、一つはやっぱりこれを禁止していこうという中での理念、こういうところに対して理念が余りないんじゃないか、いわゆるクローン技術等に関する規制にとどまっておる、いわゆる総合的、包括的な観点からの規制がされていないという点が一点でございます。二点目は、特にヒト胚の作成、利用についての規制が欠けている。三点目は、指針にゆだねられている部分が大きく、規制が不明確である、こういう委員会での指摘がされてきたわけであります。
 私の理解するところによりますと、民主党案も政府案に対するこのような問題意識のもとに提出されたものと私は聞いておるところでございます。したがいまして、このような問題点の指摘を踏まえて修正案も提出した、こういう経過でございます。
#8
○内藤正光君 それで、さらにお伺いをしますが、では、政府原案と比較して民主党案の特徴点、主な特徴点はどういったものだったでしょうか。
#9
○衆議院議員(平野博文君) 両案の大きな違いというところに言及するわけでございますが、政府原案の方は、喫緊の課題におけるクローン技術等に関して、それに関して絞っておるというところが特徴的でございます。それに対して民主党案は、ヒト胚を人の生命の萌芽という考え方に位置づけをし、ヒト胚の作成及び利用についても規制の対象にしているというのが特徴だったと思います。
 二点目は、政府原案が、一部の特定胚の胎内への移植について法律で直接規制をし、他の特定胚については法律に基づく指針によって規制をしようとしているのに対し、民主党案では、人の属性を有する胚すべてについて法律で胎内への移植を禁止するとともに、その作成または利用について許可制を採用しているということであります。
 三点目は、政府原案においては提供者の同意を得ること等が指針に定められていることに対し、民主党案では提供者の同意を得ることと人の配偶子等の提供に関する規制を法律上設けているという、こういうことにあると私は承知しております。
#10
○内藤正光君 最終的には民主党案は審議未了ということで、民主党案は政府原案に修正という形で何点か盛り込まれたんだろうと思います。
 そこでお伺いをしますが、修正案には民主党が主張してきた基本的な考え方が十分盛り込まれているのか、そのように考えていいのか、お尋ねをいたします。
#11
○衆議院議員(平野博文君) お答え申し上げます。
 修正案におきましては、まず第一点、ヒト受精胚を人の生命の萌芽として位置づけ、その取り扱いのあり方に関する総合科学技術会議等における検討の結果を踏まえてこの法律の規定に検討を加えることとし、その検討も三年以内に行い、かつこの法律の規定に検討を加えることとしたことで、三年以内にまたクローン技術等に関する規制にとどまらない総合的な観点からの法律による規制を行う方向が明記されたと、こういうことでございます。
 これによりまして、私が理解いたしますに、民主党が主張してまいりました基本的な考え方も、一〇〇%というわけではありませんが、かなりの部分が盛り込まれたものと伺っておる次第であります。
#12
○内藤正光君 すべてではないがかなりの部分が基本的な精神なり考え方が盛り込まれたということなんですが、では、残された課題は何だというふうにお考えになるでしょうか。
#13
○衆議院議員(平野博文君) お答えいたします。
 残された課題というのは、これからの科学技術の進展に伴っていろんな課題が今後出てくるかもわかりませんが、今考えております課題というのは大きく言って二つあると思います。
 まず、附則の第二条に従った検討、すなわちヒト受精胚の人の生命の萌芽としての取り扱いのあり方に関する総合科学技術会議等における検討を踏まえた検討を急ぐとともに、クローン技術その他の生殖技術の急速な進展の状況を踏まえて、三年と言わず、常にこの法律の規定を見直し、適切に規制を行っていくことが重要であるというふうに認識をしています。
 二つ目は、人クローンの個体等の産生の防止という問題は、我が国だけで規制すれば済むという問題ではありません。したがいまして、今後、世界の国々と協調して国際的な規制について取り組んでいかなければならないと考えておるところであります。
#14
○内藤正光君 どうもありがとうございます。今の政府原案あるいはまた政府修正案にまだ欠けていることは何なのかというのがよくわかった次第でございます。
 それで、具体的に修正案の中身について御質問をさせていただきたいと思います。
 まず、先ほどありました附則の第二条について質問をさせていただきたいんですが、その前に、私の手元に総理府がとったアンケート調査がございます。これは平成十年度に二千七百名の有識者を対象としたアンケート調査、クローンに関する調査でございます。
 これを見ていきますと、こういう項目があるんです。「クローン技術の人への適用の規制について、他の生殖技術の人への適用の規制とのバランスを考慮すべきと考えますか。」という質問、要はクローン技術規制と生殖技術規制のバランスをとって進めるべきか、あるいはそうする必要がないのか、そういったアンケート調査でございます。
 これによりますと、そう思うという人が何と六〇%、六割もいるんです。それに対して政府原案の方は、実は生殖技術規制を置いておいて、とりあえずクローン技術規制だけを進めようというものだったわけなんですが、こういったことも照らし合わせて、この調査結果を科技庁長官並びに厚生省はどんなふうにごらんになるか、お聞かせをいただきます。
#15
○国務大臣(大島理森君) 先生はきょうはピンチヒッターで来ましたと冒頭にお話しされましたが、この参議院の委員会では、まさに生殖医療の研究の規制と、あるいは研究規制というのは逆に保護ですが、クローン個体とをどのように考えるかというのは、ある意味ではこの委員会の非常に大きな課題として延々と議論してこられました。
 今、平野先生から、かつての民主党案の提出者として、今修正案の提出者として来られて、二つの問題点を、今後大事だと思うというのを言われました。
 今、先生がお話しされたところのデータもありますが、データというのは全体を見て客観的な姿が見えるものでございます。その中には、一方において生殖医療を今規制すること、そのこと自体に、例えば他の生殖医療の規制の動向を見て行うべき、まずクローン技術を規制し、他の生殖補助医療の規制の動向を見て行うべきという人は約五%しかいないという数字もまたここにあるわけですね。
 平野先生は、この法律の見直しを五年から三年に修正しましたと、これはむしろ三年とも言わずに、科学技術がどんどん進化してまいりますから絶えずどうあるべきかということを考えなきゃならぬということが大きな問題ですと、こうお話しをされました。まさにそういうことを踏まえた上で、この生殖医療の世界というのは、国民的合意というものを考えながら、しかし一方さまざまな研究対応を考えながら、私どもは今本当にこれからの課題だなと。
 したがって、宗教観あるいは国によっての文化、伝統の違いもあるけれども、クローン個体だけはこれは絶対許してはならないし、急がなければならないという合意がある。したがって、まずそこだけは緊急に成立せしめようというのが私は共通した認識として今生まれてきていると思うんです。
 その後は放置してもいいというのではありません。放置していいというのではなくて、まさに生命倫理という問題は絶えずそういう視点から考えていかなきゃならぬよというのが衆議院での大きな私は各政党間の合意であったような気がしますし、そういう意味で、私どももそういう決意と、今後の運営に対する取り組む姿勢としてそうあらねばならない、こう思っておるところでございます。
#16
○政務次官(福島豊君) 先生が御指摘いただきました総理府の調査につきまして、厚生省としましても承知をいたしております。ただいまも文部大臣からお話ございましたように、生殖補助医療の問題につきまして、アンケートの調査のみならず、さまざまな意見が国民の間にあると、そのように私どもは承知をいたしております。
 バランスということでございますけれども、この生殖補助医療につきまして、どのような実施が適切なのかということについて十分議論を深め、そして合意を形成するということは必要である、そのように考えております。
 厚生省としましては、一昨年の十月から厚生科学審議会先端医療技術評価部会のもとに、医療のみならず、生命倫理、法律等の幅広い分野の専門家から成る専門委員会というものを設置させていただきました。その専門委員会におきまして、精子、卵子、胚の提供等による生殖補助医療のあり方について検討をいただいているところでございます。
#17
○内藤正光君 私は、大臣も、また政務次官も、やはりクローン技術規制と並んで生殖技術の規制も大事だという認識は持たれているというふうに私はお伺いをしまして、大変安心をしました。
 そこで、さらにお尋ねをしたいんですが、その調査との関連の質問なんですが、生殖技術規制という観点を欠いたままクローン技術規制ということだけでもしこのままずっと突っ走ってしまったらどんな問題が起こると、生じると考えるのか。これは修正案提出者の平野議員、そして大臣、そして厚生政務次官にそれぞれお尋ねをしたいと思います。
#18
○衆議院議員(平野博文君) 内藤議員の御質問にお答えいたします。
 まず第一点は、ヒト胚は人の生命の萌芽であり、これを無秩序に研究に使用したり生殖医療に用いることは、人の尊厳の保持や、人の生命、身体の安全の確保に重大な影響を及ぼしかねないという問題点があるのではないか、これが第一点であります。
 二点目は、ヒト胚から樹立されるものであるES細胞の樹立、使用についても、それが無秩序に行われれば同様の問題が生じてくるのではないか、これが二点目であります。
 三点目は、そこで、ヒト胚が人の生命の萌芽としてふさわしい取り扱いがなされるよう総合科学技術会議においての検討を行い、その結果を踏まえて必要な措置を講じ、より総合的な規制を行おうとする趣旨の修正案を出した次第でございます。
 以上であります。
#19
○国務大臣(大島理森君) まず、研究実施の必要性、妥当性、これが認められるものに限って行われるよう指針できちっと定めること、これがまず大変大事なことだと思います。
 第二点は、極力ヒトの未受精卵の使用を抑制するという姿勢の中で、しかし、そういう基本に立ちながらも、そのことをいたさなければならないとするならば、やっぱり提供者のインフォームド・コンセントというものを確実に取得すること、そして売買を絶対にしてはならないこと、そういうことを改めて指針にきっちりと定めて、そして今、先生が御指摘されたようなことがないようにすることが大事である、そういうことをしてはいかぬというようなことをしていくことが大事だ、このように思っております。
#20
○政務次官(福島豊君) 先生の御指摘は、今回のヒトクローンの禁止に関しての法律については生殖技術に関しての規制というものの視点が抜けているのではないかという御指摘だと思います。
 私どもの考えとしましては、生殖医療というのはあくまで有性生殖により得られたヒト受精胚というものにかかわる、そしてまた不妊治療というような一般の国民が受ける治療というものにつながっていくわけでございます。したがって、クローン技術によって生まれる、これは無性生殖でございますから、そのヒト胚の取り扱いというものとやはり立て分けて考える必要があるんじゃないか。それは、生物学的にはヒト胚ということで同じ言葉で語られますけれども、しかしながらそこから広がる世界というのはやはりこれは違いがあるんではないか。したがって、ヒトクローンというのは、これは早急に禁止をしなきゃいかぬということはもうそのとおりだと私どもも思いますので、そこのところをきちっと今回この法律で禁止をしていただく。
 そして、一方で、有性生殖にかかわるもの、生殖補助医療も含めて、これはさまざまな議論がございます。そしてまた、法律上の合意を得なければならない課題というのもあるわけでございます。それはきちっと私ども検討を進めて、一つの形を示したいというふうに考えております。
#21
○内藤正光君 政務次官にお尋ねしたいんですが、冒頭申し上げましたように、政府原案はクローン個体を禁止するということで一歩前進という見方ができる反面、その一方で、例えばクローン個体をつくるための材料としてヒト胚の需要が増すと。それこそ、今でも既に医療現場では余剰胚として生じる胚、あれがもう本当に野放しになっているんですが、クローン研究が進むとこの野放しに一層拍車がかかったり、あるいはまた外国から、それこそ途上国から余剰胚をつくり出させて、それをこの日本に輸入してくるなんということが横行してしまうんじゃないかと思うんです。
 そういった意味で、私はクローン個体の産生を禁止するというこの政府原案に一定の理解は示しつつも、一方でやはり最低限、生殖技術全般とは言いませんが、それを今からやろうとしたらそれこそ何年かの国民的議論が必要です。しかし、最低限ここで押さえておくべきこととして、ヒト胚の保護という観点に立った規制をやはり私は打ち立てておくべきではないかと思うんですが、いかがお考えでしょう。
#22
○政務次官(福島豊君) 余剰胚の問題、そしてまた余剰胚から由来しますES細胞の問題というのがあると思います。これにつきましては、先ほども科学技術庁長官から御説明ございましたように、科学技術会議におきましてきちっとした指針をつくって、それによりまして適切な研究の推進をするという御答弁があったかと思います。
 私どもの所管としましては、生殖補助医療に関連した分野におきまして、先ほども御説明いたしましたように、厚生科学審議会のもとに置かれました専門委員会のもとでどのような生殖補助医療というものが適切であるのかということについてできるだけ早く取りまとめをさせていただきたい、そのように考えております。
#23
○内藤正光君 その関連でお伺いしますが、附則の第二条、難しい言い回しですが、要は三年以内にヒト受精胚の取り扱いのあり方に関して総合科学技術会議等で検討する、そしてその検討結果を踏まえて法律の規定に検討を加え、必要な措置を講ずるとなっております。これが附則の第二条に修正という形で盛り込まれたわけです。
 この修正を踏まえて、今後とるべき具体的なアクションプラン、三年というのは長いようで実は短い。実際、この分野は国民的論議に長い時間をかけなきゃいけないことだと思うんです。だから、まだ三年あるやじゃなくて、もう三年しかないということで、今すぐにでも始めなきゃいけない。もう既にアクションプランも立てていかなきゃいけない、それぐらい喫緊の課題ではないかなと思うんですが、この修正を踏まえて、今後とるべき具体的なアクションプラン、科技庁長官並びに厚生省政務次官にお尋ねをさせていただきます。
#24
○国務大臣(大島理森君) アクションプランという言葉で今御質問がありましたが、要は年内に私ども科学技術会議で検討をもう開始させます。そして、そういう議論の中で、また厚生科学審議会の専門委員会が第三者配偶子提供者等の問題を議論しており、年内にもその報告をまとめ、審議会としての意見集約を行う予定であることも念頭に置きながら、国民の意見を十分にくみ上げながら検討してまいりたい、このように思っております。
#25
○政務次官(福島豊君) 先ほどの答弁と重なりますけれども、精子、卵子、胚の提供等によります生殖補助医療のあり方につきましては、厚生科学審議会のもとに置かれました専門委員会におきまして本年じゅうに報告書を取りまとめた後に、厚生科学審議会として意見集約をしていただく予定になっております。その結果を踏まえ、厚生省としては適切に対応してまいりたいと思います。
 そしてさらに、広く人の生命の萌芽としてのヒト受精胚の取り扱いをどうするのかということにつきましては、先ほど科学技術庁長官から御答弁ございましたように、総合科学技術会議等での検討というものを踏まえ、そしてまた関係省庁と十分な連携をとりながら、厚生省として適切な対応をしてまいりたいと考えております。
#26
○内藤正光君 適切な対応というのは、実は具体的な中身はどうなのかといったときになかなかわからないので、より具体的にお伺いしたいんですが、私は、そういった大臣並びに政務次官がおっしゃったことを実際に本当に進めるためにはやっぱり両省の連携というのは必須であり、必要最低限の条件だと思います。
 その両省の連携のために具体的な体制づくりというのは、何かもう構想というのはあるんですか。例えば、ヒトゲノムの件に関しては四省庁の協議会などが設けられて、そして一体となって進めてきたかと思うんですが、そういった具体的な体制、どのような体制をおつくりになられるのか、大臣並びに政務次官にお尋ねをいたします。
#27
○国務大臣(大島理森君) 来年の省庁再編のお話は先生も御承知のことだと思います。今日までの科学技術政策全般にわたる統合的な議論というものをさらに政府全体の中で指導的なことをしなきゃいかぬという意味で、内閣府の中に総合科学技術会議というものが置かれるように相なります。
 つまり、これは先生が御心配をしておるようなそういう問題を政府全体として乗り越えていくということのための改革の一つの設置でございまして、したがって、そこにおいて、まず各省庁の所管を越えて、そして判断をしていくということになってまいりますし、その中に今申し上げた科学技術会議が入っていくわけでございますので、何省がどうだ、この省がどうだということよりも、そういう大きな改革がもうすぐそこに来ている、そういう中でこの問題も当然その中で議論されていくということを一つのお答えとして申し上げることが大事であろうと思います。
 一方、今、厚生政務次官からもお話がございましたように、医療行為を所管する厚生省としての立場での議論というものが一つあるんだろうと思いますし、そこでの議論は当然に各省庁、どんな社会であってもやっぱり組織というのがある限り相互調整、お互いの調整というのは当然必要であって、そういう意味では省庁間の情報交換にも配慮しなきゃならぬ。
 それから、連絡会を開催しております。そういうものを総合的に勘案いたしますと、先生が御心配するようなことは私はあってはならぬことであるし、またそういうことがために結論がずるずる延びる、あるいはまた会議は踊るという形があってはならぬ。そういうふうなことを心しながら、先ほど申し上げましたように、生命倫理委員会も含めて年内にいろいろなさまざまな議論を立ち上がらさせて、そしてまた一方、この科学技術の進化というのは多分もう私どもがこうしている間にもいろんなところで、世界じゅうでいろんなことを研究しておられる、日本の中でもそうかもしれません。そういうものに対応していくことが肝要である、このように思っております。
#28
○政務次官(福島豊君) 先生御指摘のように、関係省庁が連携をとりながら検討というものを早急に進めていく必要がある、私どももそのように思っております。
 おおむねは科学技術庁長官がお答えいただいた答弁のとおりでございますけれども、若干補足をいたしますと、先ほども先生御指摘ございましたように、ヒトゲノム・遺伝子解析研究に関する倫理指針、これは先般十一月二十四日に公表されたものでございますけれども、こうした横断的な課題について今までも適切な対応を行ってきていると思います。
 そしてまた、連絡会議、どういうものがあるのかということにつきまして若干補足をいたしますと、平成十一年十一月から生命倫理に関する関係省庁との連絡会というものをスタートさせております。これは科学技術庁、文部省、厚生省、農林水産省、通商産業省の関連担当局、担当課の課長が入っての連絡会でございますけれども、こうした連絡会等も十分活用しながら、先生御指摘のように検討を進めてまいりたいと思っております。
#29
○内藤正光君 それでは、ちょっと連携ということでもっと具体的に実務レベルでの連携についてお尋ねをしたいと思います。
 政府案の第十五条に「立入検査」というものがございます。これはどうなっているかと。「文部科学大臣は、」「その職員」ですから、文部科学省の職員をその現場に立入検査に送ることができるというふうになっております。
 しかし、果たして本当に、文部科学省の職員に立入検査をして何か調べる、そういったノウハウがあるのか、知識があるのか。そしてまた、さきの東海村の原子力事故のときにも明らかになったんですが、原子力関係の施設の立入検査ですらはっきり言えば人員的に少なくて無理があった、実際できていなかったというところがあるわけです。
 果たして、文部科学省にそのための十分な体制が、人的な体制が整えられるのかどうか、大変心配になるんですが、いかがですか。
#30
○政務次官(渡海紀三朗君) 行政の立入検査というのは、これまでも特に当庁では原子力等で行っているところでありまして、やり方ということについて言うならば、いろんな書類を調べるなり、また質問をするなりといったような手法、方法についてはある程度ノウハウというものはあるというふうに思っております。
 今、先生が御指摘になりました、じゃ科学的知見がちゃんとあるのかということにつきましては、現在でもいわゆるライフサイエンスの分野におきましては、医学とか薬学、農学等の専門知識を持ったスタッフを既に配置いたしておりまして、今後も同様な体制をとってまいりたいというふうに考えております。せんだっての議論から、例えば量がわっと押し寄せてきたときにそれは対応できるのかというような議論もございまして、そういう場合には外部の専門家にお願いをしてそういうことに対処をする、意見をいろいろと聞くというふうなことも可能であろうというふうに考えておるところでございます。
 いずれにいたしましても、先ほど来大臣からもお話がございますように、この分野は非常に進展が早うございまして、そういったことの状況を見きわめながら、今後、適宜スタッフをそろえ、そして立入検査の実効が上がるように当庁としても新しい体制の中で努力をしていきたい、そのように考えておるところでございます。
#31
○内藤正光君 自前でスタッフなり体制を整備していくということなんですが、私は、まさにこういった点でも省庁の垣根を越えて、文部科学省と厚生省、これが実務レベルでも連携をとるべきじゃないかと考えるんです。
 実際、こういった生殖関係だとかそういったものはどこがプロかといったらやっぱり厚生省ですから、やっぱり厚生省の中にそういったプロがいるわけですから、省庁という垣根にこだわって自前で全部育てるというのは、私は、これからの流れに果たして沿うものなのかなと甚だ疑問を持っているんですが、その点についていかがお考えですか。両省にお尋ねします。
#32
○政務次官(渡海紀三朗君) 説明が不足をいたしておりましたが、既に厚生省からの出向者がライフサイエンスで三名いらっしゃいますし、また各種研究機関から三名の出向者がこのライフサイエンスの分野で仕事をしていただいております。そういう意味では、連携をとりながらやっておるというふうに言わせていただいていいというふうに思います。
#33
○政務次官(福島豊君) ただいまも政務次官から御答弁ございましたように、既に科学技術庁、そしてまた厚生省の間で人的交流というものを踏まえて技術的な形での支援というのは行わせていただいております。
 実際に立入調査を行われるのは科学技術庁、そしてまた文部省ということになろうかと思いますけれども、私どもとしましては、よく連携をとりながら技術的な支援をしてまいりたいと考えております。
#34
○内藤正光君 しっかりとその辺は、別に省庁の垣根にこだわることなく連携を、実務レベルでも連携を進めていっていただきたいと思います。
 次に、時間もあと残すところ六分でございますが、附帯決議について、衆議院の段階で付された附帯決議についてお尋ねをしたいと思います。
 この附帯決議、いろいろ見てみますと、要は指針の策定についていろいろ基準を設けたもののようにお見受けします。
 そこで、科技庁にお尋ねをさせていただきたいと思いますが、この附帯決議によって指針の策定、政府原案では指針の策定は何か全部ほかへゆだねているようなそんな印象を受けるわけなんですが、この附帯決議が付されたことによって指針の策定づくりがどのように変わるのか、具体的にどのように変わっていくのか、お尋ねをさせていただきます。
#35
○国務大臣(大島理森君) 附帯決議のみならず、私は、国権の最高機関である委員会における議論というものは今後の政府が行うものの大きな提起なわけですから、ましてや、附帯決議に対しては大臣みずからが立って尊重いたしますと、こう申し上げておるわけで、そういう意味で、附帯決議に盛り込まれた特定胚の取り扱いに関する指針に記載すべき事項はいずれも重要なものと、このように認識しておりまして、まだ具体的にどういうふうな文面になるんだとかなんとかというのは、まさにここでまた参議院での附帯決議等々も生まれてくるのではないかと思いますし、そういうものを勘案して私どもはこれからつくってまいりたいと、このように思います。
#36
○内藤正光君 じゃ、さらにこの附帯決議の中身、具体的にお尋ねをさせていただきたいと思いますが、一つ目にアイウというふうに分かれておりますが、ウの中をずっと読んでいきますと、最終的に「十分に措置を講ずる」というふうに書いてあります。ちょっと前の文章を読みますと、「特に卵子提供については、女性の身体的・心理的負担に配慮し、提供者に不安を生じさせないよう十分に措置を講ずる」とあります。
 この十分な措置を講ずるとはどういうことなのか。私は、その中でインフォームド・コンセントというのがやはり一つの大きな柱になるのではないかと思いますが、インフォームド・コンセントのあり方も含めて、十分な措置を講ずるとはどのように理解してよいのか、お尋ねをさせていただきます。
#37
○政務次官(渡海紀三朗君) 今、先生御指摘のインフォームド・コンセントというのは、医療分野において近年非常に重要視されている問題だというふうに思っております。政治においてはアカウンタビリティーというような言葉も使っておりますが、要は患者さんが納得をしていただいて治療を受けていただくということが基本だろうと思います。
 この卵子の提供という問題は、その中でも大変センシティブな問題でもあろうと思いますし、そのことがきちっと守られて、そして安心して、提供者が不安を感じることなくこの措置を講じられる必要があろうというふうに考えておるわけでございます。
 御指摘の十分な措置ということは、まずそのインフォームド・コンセントをきっちりとするために、やはり説明すべき事項というものをきっちりと定めていかなければいけないだろうということ。また、提供者から同意を得る場合に、実は性急にやるのではなくて、やっぱり時間をかけて、例えば一カ月間ぐらいは、初めはいいよと言っていたのが変わるということもあるわけでございますから、そういった時間的な余裕も持つ必要があるだろうと。
 同時に、やっぱり提供者が説明を求めやすい環境、よく言われておりますのは、主治医というのは、医者と患者というのは、逆転している場合もあるのかもしれませんが、どちらかというと、やっぱりお医者さんに言われるとという、そういう思いが患者さんには非常に強いわけでございますから、ドクターが直接言うというよりも、その周辺の方々、研究者の方々が丁寧に説明していただくなりということも有効な手段でございましょうし、また看護婦さん、こういう方々の力をかりるといったような場合も非常に有効であろうと。そういった環境をしっかりとつくることによって、この十分な措置というものを担保していきたいというふうに思っております。
 いずれにいたしましても、本人の意思に反して、あるいは本人が知らないうちに卵子を特定胚の作成に、研究目的に使われるというようなことがないように、十分な措置を講じていきたいというふうに考えておるところでございます。
#38
○内藤正光君 時間も残されたところあと一分ですので、本当はもうちょっと語りたいんですが、端的にお伺いします。
 生命科学と生命倫理との調和ということでございます。
 これは私は本会議でも質問させていただいたことなんですが、私自身、科学者というか物理学を勉強してきた者なんですが、有馬先生のもとに。その観点で申し上げさせていただきますと、生命科学が暴走すると、私は生命科学の健全な進展というのはストップしてしまうんだろうと。そのためにも、生命科学の健全な進展を促すためにも私は生命倫理というものをしっかりと確立しておかなければならない。
 その点、よく言われるんですが、ヨーロッパなどは生命について律する宗教観もあれば、あるいはまた医師会というものがしっかりとした自治機能を果たしている。翻って日本はどうかといえば、そういったものを律する宗教観もなければ、医師会がそういった機能を果たしているかといえば全くもって果たしていない。だからこそ私は、日本というのはほかの国以上に法律等でこの生命倫理に関してしっかりとした考え方を確立しなければならないものだと思います。
 そこで、ちょっと時間もないんで、恐縮ではございますが、平野議員、大臣そして厚生省政務次官にお尋ねをしたいと思いますが、生命科学と生命倫理との……
#39
○委員長(市川一朗君) 時間を守ってください。
#40
○内藤正光君 はい。
 調和についていかに考えるのか、端的にお答えいただきたいと思います。
#41
○委員長(市川一朗君) まとめて答弁してください。
#42
○国務大臣(大島理森君) 内藤先生、純粋に言えば倫理という問題は法律とは違う世界だと私は思っているんです、純粋に言えば。倫理というのはすぐれてそれぞれの個人の内面にある問題であって、ある意味では多様な部分があるんだろうとは思います。私は、調和というより基本だと、生命倫理という問題は。その根幹は人間の尊厳だと、こう思っておるんです。その上に立って、いわば最低の倫理という言い方をするとまた誤解があるかもしれませんが、それは法律ですべきでだと。最低と言うとまたこれはちょっといろいろ議論がありますが、そういう中で共通した認識を持ったのが今度のクローン法の規制であると。
 したがって、私は医師会の、今日の日本のお医者さんの皆さんもそういう生命倫理に基づいて医療行為をやっておると信じております。私はまたそういうふうなことが大事だと思います。決して日本の医師会の皆様方は倫理という問題と全く違う形で行為を行っているとは思いませんし、そういうことでしっかりやってくださっていると思います。
 したがって、生命倫理と生命科学は、調和というより、生命倫理が基礎にあって、そして基本にあって、その上で科学技術というのは伸ばしていかなければならないものだ、これが私の考え方でございます。
#43
○畑野君枝君 日本共産党の畑野君枝でございます。
 ヒトクローン規制法案について、一昨日の質問に続いて伺います。
 まず一つ目に、生殖補助医療との関係で伺いたいと思います。
 生殖補助医療について、特にヒト胚、ヒト受精胚の問題についての対応をどのように考えておいでか、厚生省と科学技術庁にそれぞれ伺いたいと思うんですが、例えば日弁連が「生殖医療技術の利用に対する法的規制に関する提言」というのをことしの三月に出されております。この中でも、「生殖医療技術は、生命の誕生に直接かかわる技術であり、家族のあり方や社会、文化等、様々な分野に関わりをもつ。従って、誕生する子どもにとって、その法的地位が確立しており、人間として尊重される体制が整っていることが、生殖医療技術を利用するための条件となる。」あるいは「生殖医療技術を利用するに当たっては、生まれてくる子どもの人権と法的地位の確保をめざし、利用者とりわけ女性の地位と権利を保護することは世界各国において共通の重要な課題であり、各国でそれぞれの国の歴史や社会・文化に応じた法的規制が行われている。」、こういうことで我が国でも生殖医療技術の乱用の防止と人権保障のための最小限の法規制をと、こういう提言がされているんです。
 こういうことも含めながら、まず伺いたいと思います。
#44
○政府参考人(堺宣道君) お答え申し上げます。
 生殖補助医療のあり方につきましては国民の間に幅広い意見がございます。また、医療のみならず、生命倫理あるいは法律など幅広い観点から検討を行う必要があるわけでございまして、このため一昨年十月から厚生科学審議会先端医療技術評価部会のもとにこれらの分野の専門家から成る専門委員会を設置いたしまして、生殖補助医療の中でも、親子関係の確定あるいは商業主義等の観点からさまざまな議論がある精子、卵子、胚の提供等による生殖補助医療のあり方を中心に検討していただいているところでございます。
#45
○政務次官(渡海紀三朗君) 近年、ライフサイエンスの分野の研究というものが大変進展をいたしております。そういった意味で、科学技術庁としても、来年の省庁再編で内閣府に総合科学技術会議が移りますけれども、これまでは事務局、科学技術会議は科学技術庁でございまして、そういった意味でいろんなかかわり合いがあるというふうに考えておるところでございます。
 また、生殖医療の中でもヒト受精胚の問題になってまいりますと、これがいわゆる余剰胚とかというふうな形で今整理をされておるわけでありますが、これを使って研究をするということになってまいりますと、これはやはり研究開発分野というようなこともありまして、先ほど来の議論でいろいろとあったところでございますけれども、今後そういったものの取り扱い等についてもこの総合科学技術会議で議論をしていただく、そういった意味でも非常にかかわり合いがあるというふうに考えております。
#46
○畑野君枝君 そこで、今、厚生科学審議会先端医療技術評価部会の生殖補助医療技術に関する専門委員会のお話がございました。その点での審議状況について伺いたいと思います。
 安全面や倫理面や法制面などを含めて論議をされ、また十二月にその一定の報告も出されるというふうに伺っておりますが、いかがでしょうか。
#47
○政府参考人(堺宣道君) ただいま御指摘のとおり、専門委員会で一昨年十月からこれまでに二十六回審議を重ねております。それで、専門委員会では本年中に報告書を取りまとめる予定ということでございまして、その後のこととしては厚生科学審議会としての意見を集約していただく予定ということでございます。
#48
○畑野君枝君 生殖補助医療技術についての国民意識の調査も厚生省としてされていらっしゃると思うんですけれども、なかなか理解という点では、例えば一般国民の七割以上の方が配偶者が望んでも利用しないと回答されているなど、そういう状況もあるというふうに伺っているんですね。ですから、まだまだ今後の論議という点ではいろんな問題があるかというふうに思うんですが、生殖補助医療の法規制を待ってからヒトクローン規制をという声もあるというふうに伺っているんです。そうした法規制というのは半年や一年でできるものなのか、その辺の状況について伺いたいと思います。
#49
○政府参考人(堺宣道君) 現状の点につきましてはただいま御答弁したとおりでございますが、そのことでは、その規制のあり方も含めまして、厚生科学審議会の検討結果を踏まえまして、それから国民世論の動向なども勘案しまして、今後慎重に検討していきたいということ、以上、先のことでございますのでこれにとどめさせていただきます。
#50
○畑野君枝君 なかなかそうすぐには難しいのではないかというようなニュアンスを私は受けているわけですが、しかし慎重な審議をしていただくことは大事なことだというふうに思うんです。
 そこで、科学技術庁に伺いますけれども、なぜそれではヒトクローン規制法を今つくる必要があるのか。生殖補助医療のそうした法規制がどうなるかというのも今わからないという状況があるというふうにも私は思うんですけれども、その点について伺います。
#51
○国務大臣(大島理森君) この点も大変御議論をいただいたところでございますが、やっぱり緊急性ということが今次の立法化の非常に大きな要因であったのではないかと思うんです。もう既に先生御承知のように、アメリカのある団体が、スイスでございますか、クロネイドという会社をつくって、あなたのクローンをつくってさしあげますという、これは決して見逃すことができない大きな私は事柄だと思うんです。そういった場合に、少なくとも今どういう意見を持った人であっても合意形成をされていると思われる点についてはきっちりと国家の意思を決めておくということが必要である、その緊急性が私は大きなまず一つであろうと思うんです。
 また、この議論を伺っておりましても、むしろそう規制することの方が憲法上どうかという質問もございました。むしろ研究開発というのはどんどん進めるべきだという議論もありましたが、しかしそういう方の御議論でもクローン個体をつくることには反対だということは明確に言っていただいている。だとすれば、そこをまずきちっと抑える。
 そして、他の分野におきましては、先ほど来申し上げておりますように、いろんな審議会を年内にスタートさせます。そして、御承知のように、最後はもし法律が必要とすれば、この国会で議決をいただかなきゃなりません。そうすると政治ですから、どのようにそのことが動いていくか、これもなかなか予断を許さないとすれば、今やらなければならないものは今ともかく決めていく、非常にそういう緊急性、重要性という観点からの私どもは今度の法律案の背景であるというふうに御理解いただければよろしいかと思います。
#52
○畑野君枝君 そこで、国民の中から懸念として出されている生殖補助医療の問題について、今すぐ法規制ができない、当面はできないということであるならば、少なくともヒト胚について、ヒト受精胚、余剰胚について取り扱いのルールを現時点で国民にもはっきり示していくと。そういう国民の声や女性の疑問にこたえていく責任があるのではないかと思うんです。その点で厚生省と科学技術庁の連携はどうなっているのか。
 あるいは、ヒト胚研究では余剰胚に限ると今されているわけで、その余剰胚が例えば病院から研究機関に今後どのような手続を経て渡されていくのか、それからその保護は慎重に行われていくのか、こういうことを具体的に明らかにしていくことが必要だと思うんです。この点について厚生省と科学技術庁にそれぞれ伺います。
#53
○政府参考人(堺宣道君) お答え申し上げます。
 生殖補助医療につきましては今まで御答弁した状況でございまして、人の生命の萌芽としてのヒトの受精胚の取り扱いにつきましては、今後、総合科学技術会議等での検討が行われるということになるわけでございますけれども、関係省庁と十分な連携をとりながら厚生省としても必要な対応を行ってまいりたいというふうに思っております。
 また、余剰胚の取り扱いということにもお触れになりましたが、これはせんだっても私御答弁させていただきましたけれども、現在、余剰胚、余り好きな言葉ではございませんけれども、あくまでも医療の目的というのが基本であるということを十分踏まえながら、それをどうするかというのはインフォームド・コンセントとかそういう手続をきっちりやらないといけないということで、今研究を一生懸命やっているところでございます。
 以上でございます。
#54
○政務次官(渡海紀三朗君) これは先ほどの内藤先生の御質問にもあったことだと思いますけれども、我が庁では総合科学技術会議の席において、これから厚生科学審議会の答申といいますか報告に向けて議論を早急に始めてまいりたい。その中で、やはり原則はインフォームド・コンセントということをきっちりと行っていくということが大事であろうということも既に生命倫理委員会の報告書にも書かれているところでございます。
 一方、今厚生省からもお話がありましたように、実は現場の方の状況というものをよく把握しないで一概に議論だけするのはなかなか難しいというふうに言われておるところでございます。これは先生もよく御承知のことでございますけれども、現実には年間約一万件の人工授精が今行われているわけでございます。そういったものの状況なり実態なり、そして現実にこれからそれをどう運用していくかということがしっかりしないと議論の前提というものがはっきりしないわけでございますから、早々にその結果も待ってきっちりとした議論をさせていただきたいと思っておるところでございます。
#55
○畑野君枝君 ぜひその辺もきちんと情報公開、あるいは提供する側の気持ちも酌んできちっとやっていただくことが必要だというふうに思うんです。
 次に、二つ目に先端医療技術との関連で伺います。
 その点では再生医療との関係で、特にES細胞の研究の到達点、これは日本あるいは外国ではそれぞれどうなっているか伺います。
#56
○政府参考人(結城章夫君) 体を構成するどのような細胞にもなれるという特徴を持っておりますES細胞でございますが、約二十年ほど前、一九八一年にマウスから取り出され、樹立が報告されております。その特徴を生かしまして将来の移植医療の基礎となる知見を得ようということで、現在は主にマウスのES細胞を用いまして特定の細胞や組織などをつくり出そうとする研究が国の内外で行われております。
 海外におきましては、これまでにマウスのES細胞から神経細胞、それから血管内皮細胞、心臓の筋肉、それからインシュリン産生細胞、肝臓の細胞などをつくり出すことに成功したという報告がございます。また、我が国におきましてもすぐれた研究成果が得られておりまして、これまで非常に長期間を要しました神経細胞への分化を一週間で行うことを可能とする新手法の開発などに成功いたしております。
 このようなことでございまして、ES細胞の研究には大きく分けまして、その樹立、培養方法についての研究とさまざまな細胞や組織に分化させるための分化研究とがあるわけでございますが、このうちの前者の樹立、培養法の研究につきましてはマウスで既に十分な知識が集積されておりまして、研究者の認識といたしましてはもうそろそろヒトのES細胞を樹立すべき研究段階に来ておるというふうに聞いております。
 一方、後者の分化研究の方でございますけれども、これは分化させる組織によって研究の進展度は大分異なるようでございますが、神経細胞、インシュリン産生細胞、心筋細胞などについては既に相当な動物実験が行われておりまして、かなり十分な知識が今集積されつつある段階であるというふうに了解しております。
#57
○畑野君枝君 今御説明がありましたけれども、ヒト胚の扱いについても慎重に動物胚を使ってから研究を進めるべきだという意見もあるわけですね。
 それで、ES細胞研究に関するガイドライン、これを今後どのようにつくっていくのか、その点ではヒト胚研究小委員会の到達でやるのか、どのようなことを盛り込むことを想定されているのか伺います。
#58
○政府参考人(結城章夫君) ヒトのES細胞研究の指針、ガイドラインでございます。科学技術会議の生命倫理委員会のもとにございますヒト胚研究小委員会がことしの三月に報告書をまとめておりまして、「ヒト胚性幹細胞を中心としたヒト胚研究に関する基本的考え方」という題目の報告書でございます。これに従ってその新ガイドラインをこれからつくっていこうと思っております。
 主な内容、その報告書に書いてあるところでございますけれども、樹立に用いることができるヒト受精胚の要件、ヒト受精胚を使用する際の留意点、インフォームド・コンセントの手続及びその内容、ヒトES細胞を使用できる研究目的の限定、ヒトES細胞研究審査の手続などが定められております。
#59
○畑野君枝君 小委員会の到達点でおやりになるということですね。
 この先端医療技術について、厚生省としては、ヒトクローン規制法案と今後どのような関連が出てくるとお考えになっていらっしゃるでしょうか。
#60
○政府参考人(堺宣道君) 私から、再生医療とクローン法ということでよろしゅうございましょうか。
#61
○畑野君枝君 はい、結構です。
#62
○政府参考人(堺宣道君) このクローン法案というのは、無性生殖によるクローン人間の産生が人の尊厳の保持、あるいは人の生命、身体の安全の確保、それから社会秩序の維持に重大な影響を与える可能性があるということで、早急に法規制が必要であるという認識に立ってその防止を目的としているわけでございます。
 一方、再生医療ということでございますが、これは人の個体ということではなくて、失われた一部の皮膚でございますとか神経でございますとか、あるいは骨というような、ヒトの臓器あるいは組織などの作成と利活用ということを目的とした医療でございまして、重大な社会的弊害の生じる人クローン個体の生成ということにはつながらないというものでございます。したがいまして、厚生省といたしましては、今御説明いたしましたように、その両者の間では大きな隔たりがあるというふうな認識をしております。
 なお、再生医療につきましては、疾患の克服に向けて極めて重要な医療技術となり得るものでありますけれども、やはり人の尊厳あるいは人権の尊重ということも大切でございますし、国民の理解と協力というのを得ながら、厚生省としても必要な対応をとってまいりたいというふうに思っております。
#63
○畑野君枝君 その点で、今後研究が進む中で特許の問題ということも出てくるだろうと思うんですが、この点について、ヒトクローン規制法案に関係してはどのような運用になるのか、まず特許庁に伺いたいと思います。
#64
○政府参考人(及川耕造君) 先生御承知のとおりだと存じますけれども、特許制度というのは特定の要件を満たしました技術について排他的な権利を設定しようというものでございまして、仮にある技術について特許を付与しないといたしましても、むしろその場合はその技術に対するアクセスが容易になるものでございます。
 したがいまして、その技術そのものの利用が特許を付与しないからといって制約されることにはなりません。また、特許の国際的な条約の基本でございますパリ条約におきましても、国内法令上の制約を受けることを理由として特許の拒絶等は行うべきではないというふうになっております。
 ただ、私どもは、特許法の規定によりまして、このクローンのような技術につきましては公序良俗違反の観点から現在特許を付与しないというふうに運用いたしております。
#65
○畑野君枝君 特許法の三十二条で公序良俗に反するのは特許にしないというふうにも書かれているわけですけれども、そこで、先日、政務次官の方から急ぐ理由としてその特許の問題もあるやの御答弁があったんですね。それで、特にアメリカの商業化の現状から、特許競争を背景にルール無視の研究が進むおそれがあるのではないかという懸念もあるわけですから、日本においてはヒトクローン規制法案をどのような歯どめとして考えていくのか。その時々にやれること、やれないことを交通整理しておやりになるとこの間おっしゃっていたんですが、特許の問題は法案にも趣旨説明にも書いてありませんから、その点も含めてもう少し御説明いただけますでしょうか。
#66
○政務次官(渡海紀三朗君) 特許の問題は、もちろん個体産生ということになります。これはやっちゃいけないんですが、ですから特許をとることもできないということだろうと思いますけれども、公序良俗というお話がありました。反社会性の強いものについては、そういうものは与えないという解釈だろうと思います。
 しかしながら、研究開発の分野において、これは特許が生ずるという部分は出てくると思います。現にアメリカでは、既にヒトのES細胞について、ジェロン社ですか、が二つの大学と一緒になって特許を既に申請して、これは人工的につくり出すものであるから特許の対象になるという見解が出ているというふうな記事を読んだことがございます。そういう中で、今後、研究の過程においてはそういったものが生じてくると考えられます。
 しかしながら、それは必ずしもやみくもにやるというものではなくて、むしろ法律との関係からすれば、やってはいけないこと、そしてやってもいいことというのをこの法律ができることによってきっちりと交通整理されて、今後、日本の研究開発が世界の中できっちりとおくれないでやれる。要は、何もやたら競争する必要はないかもしれませんが、研究者がきっちりとした環境の中で、しかも社会的に認知をされてできるような環境をつくり出す意味においてこの法律は私は大いに意味を持っているという意味で実は申し上げたつもりでございます。
#67
○畑野君枝君 そこで、三つ目に、次期の科学技術基本計画では、クローン技術や生命倫理の問題では社会とのチャンネルの構築ということも言われておりまして、社会的なコンセンサスの形成や倫理面などでのルールづくり、あるいは情報公開、そして有識者や国民の意見を聴取する場を設けるということなどを慎重に行うことが大事だというふうにも言われていると思います。
 それで、私、もう時間が参りましたので、最後に伺いたいと思うんですが、例えばヒトクローン規制法案に係ってやはり国民にわかりやすく説明していくことが大事だと思うんですね。例えばヒト集合胚、つまりヒトとヒトのキメラ胚というのが、ヒト胚研究小委員会の報告の中では、これは現時点では胚の研究からやらないと、こういうことで、その内容は指針にも反映されるというふうに科学技術庁にも伺っております。
 そういうことを一つ一つとっても、もっともっと説明する、あるいは国民にわかっていただけるような、パンフレットという話もございましたけれども、そういう点を含めて進めていく必要があるんじゃないか。女性の声も宗教者からもあるいは子供からも、NHKの「こどもニュース」ではいろいろ苦労してクローンの問題の原稿をつくったという、本もここにありまして、そういう点で大臣としては、国民にわかりやすく説明する手だて、この点について最後に伺いたいと思います。
#68
○国務大臣(大島理森君) 大変重要な点だと思います。全力を挙げて、あらゆる知恵を出して、あらゆるメディアを考えて、国民の皆さんに御理解をいただくように徹底してまいりたいと思います。
 今、来年どのぐらいの予算を考えているんだといったら、今ちょっとまだ数字は出てまいりませんが、これはそんなに、何百億という金がかかる話ではありません。できるだけ全力を尽くしてまいりたいと思いますし、それから世界に対しても日本の意思を明確にお伝えするということがとても大事だということもあわせて申し上げて、その点についても努力してまいりたい、このように思います。
#69
○畑野君枝君 以上で終わります。
    ─────────────
#70
○委員長(市川一朗君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、内藤正光君が委員を辞任され、その補欠として本岡昭次君が選任されました。
    ─────────────
#71
○日下部禧代子君 社会民主党の日下部禧代子でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
 昨日、二十九日にヒト胚研究小委員会が開催されました。このたび始まったこのヒト胚研究小委員会は、附則にございます「総合科学技術会議等における検討」という、その中にと考えてよろしいのでしょうか。言葉をかえると、ヒト胚研究小委員会とこの附則との関係というのはどのようなものか。これを、恐れ入りますが、通告しておりませんでしたが、よろしくお願いいたします。それが一点でございます。
 二点目は、新たに始まりましたこの小委員会におきましては、生殖医療も含めたヒト胚の扱い全般に関するものを対象としていると考えてよろしいのかどうか。
 それから三点目には、前回の委員会においてお尋ねしましたときには、いつまでにということはわからないというお答えでございましたが、これもやはりいつまでかおわかりにならないのか。
 そして、その御議論の結果、この法律の見直しあるいは新たな立法措置を行うというような可能性もあるのか。
 この四点を一緒にまとめてお答えいただきたいと存じます。
#72
○政府参考人(結城章夫君) 昨日行いましたヒト胚研究小委員会でございますけれども、新たなメンバーを選び直しまして再スタートを切ったものでございます。やっておりますことは、前のヒト胚小委員会からの宿題になっておりますヒト胚を使った研究全体の枠組みのあり方ということを検討することになっておりまして、その検討を開始させていただきました。それで、したがいまして、そのヒト胚を使った研究のあり方ということでございますので、当然生殖医療との関係もその中で検討してまいりたいと思っております。
 それで、いつまでにやるかということですが、あと年内にもう一、二回予定しておりますけれども、いつまでに結論を出すということはまだ見通しを立てておりません。できるだけ早く検討を進めていきたいというふうに思っております。
 この検討結果は、そのまとまりを、どういうアウトプットになるかもよく見なければいけないわけですけれども、基本的には、この附則第二条に書かれております総合科学技術会議などでの検討にその中身を引き継いでいきたいというふうに思っております。
#73
○日下部禧代子君 ところで、二十四日の参考人質疑あるいは二十八日の本委員会におきまして、国民の合意、なかんずく女性の意見を法案に反映させることの重要性ということが重ねて議論されておりますが、私はきょうは障害者の声を聴取するということの重要性についても指摘をさせていただきたいというふうに思うわけでございます。遺伝子操作と優生思想の関係というのは常に警戒をしておかなければならないというふうに考えております。
 科技庁のホームページにミトコンドリア異常症の治療目的での実験あるいは個体づくりが紹介されておりますね。これは、異常ミトコンドリアは分裂により全身の細胞に広がるため、出生後の根治は不可能、だが受精卵の段階での遺伝子治療を行うことによって根本的治療も可能となるであろうと。つまり、核移植を行うことは技術的に可能であり、それによってミトコンドリア病の家系を治すことが可能という意味にとらえていいと私は思うのでございますけれども、遺伝疾患の根絶を目的とするということは、これは優生学的な考えにもつながることであり、やはり障害者の意見を聞くということは非常に必要だというふうに思います。
 先端医療、それから遺伝子治療にはいつも優生学的な見地の配慮というものが不可欠だというふうに思うわけでございますが、これまでに障害者の意見を聴取したことがおありになるのか。それから、これから三年間の見直し期間中に障害者の御意見をどのような形で聴取なさるおつもりでいらっしゃるのか、お伺いしたいと存じます。
#74
○政府参考人(結城章夫君) まず、ミトコンドリア異常症の問題でございますけれども、この異常症の治療というのは、原理的には病気の治療でございまして、それを胚の段階で行うということでございます。胚や胎児をその性質によって選別するというような技術ではございません。
 ミトコンドリア異常症の専門家によりますと、非常に重篤な状態に陥る症例もございまして、今全国で七百人ほど患者さんがおられると聞いておりますけれども、第一子がミトコンドリア異常症であった夫婦は第二子以降をあきらめるというケースが多くて、そのような御夫婦にとってはその発病を予防する技術の実現は切実な願いであるというふうに理解しております。
 そういうことで、障害者差別というふうなことは一切考えておらないわけでございますが、生命倫理委員会のクローン小委員会あるいはヒト胚研究小委員会が意見公募を行いました際には、障害者団体の方にも資料を送付し、御意見を求めております。事実、DPI女性障害者ネットワークというところからも御意見を出していただいておりまして、それも十分に踏まえて報告書をまとめさせていただいております。
#75
○日下部禧代子君 資料を配付するというだけでは意見を聴取したということにはならないと思いますね。やはりきちっと御意見を聞く場を設定するということが必要である。これは障害者だけではございませんで、女性の場合も同じでございます。
 ところで、二十八日の本委員会におきまして、私は本法案の用語あるいはクローンの定義につきまして議論をさせていただきました。これはかなりさまざまな問題もあるような感じで私は受けとめたわけでございますが、この際、科学的に普遍性のあるものに改めるというお考えは全くないのでございましょうか。
 やはりこれは日本政府、日本の信用にかかわることだというふうに思います。特に、訳して海外に発信する場合などを考えますと、その点、非常に普遍的な用語を使うべきであるというふうに私は前回の委員会における議論を通じてつくづく改めて感じたことでございますが、いかがでございましょうか。
#76
○政府参考人(結城章夫君) この法律で用いております胚の名称などは一般国民に広く認識されている用語をなるべく使いたい、あるいは明確に技術内容を表記できる用語にしたいということで、いろいろ苦労を重ねまして考え出したものでございまして、法律用語としては今選べる一番いい表現にさせていただいたものではないかというふうに思っております。
 したがいまして、研究者あるいは広く国民一般にこの法案の内容をこれから説明していくわけですけれども、その中で、これらの用語についてもよく御理解いただけるようにその周知に努めてまいりたいというふうに考えております。
#77
○日下部禧代子君 説明してそれは済むというものではないというふうに思うんですね、用語とか定義というものは。これはやはり国際的に、そして学術的にきちっとした、オーソライズされたものを使うということが法律そのものの信憑性、信用にもかかわってくる。そういう法律をつくった国会、そして我々議員の権威にもかかわってくるという点を申し添えておきたいと思います。
 ところで、禁止対象でございますが、本法案では禁止対象が限定されております。しかし、ヒトとヒトとのキメラ胚、ヒトの除核卵へ動物細胞核を移植した胚からの個体産生というのは禁止の対象となっておりません。しかし、これらの胚から個体をつくるということも反社会的な行為というふうに考えられると思うわけでございます。したがって、人または動物の胎内に移植してはならないものの中に、何人も人クローン技術で作成された胚を、というふうにすべきではないかと思います。そのようにしますと、まさにこの法律はクローン人間作成禁止法というふうに理解できると思うのでございますが、いかがでございましょうか。
#78
○政務次官(渡海紀三朗君) 今の先生の質問は、すべての特定胚の母胎への移植を法律で禁止すべきじゃないかという趣旨でございますね、先生の御質問は。
#79
○日下部禧代子君 したがって、第三条はこのように変えた方がいいのではないかと思います。何人も人クローン技術で作成された胚を人または動物の胎内に移植してはならない、というふうにすると明快になるというふうに思います。
#80
○政務次官(渡海紀三朗君) 本法律は、すべてというふうにはなっておりません。これはもう御案内のとおりでございます。四種類の胚を個体産生することを禁止いたしております。
 これはもう何度も議論になったところでございますが、要は、この四種類は著しく人間の尊厳を害する、もしくは社会秩序を乱す、また安全性の問題等もあるわけでございますけれども、非常に反社会性が強いということで、このことを直罰でもって、十年という非常に厳しい刑でもって直接法律で禁止をしたわけでございます。
 その他の胚につきましては、さまざまな種類があるわけでございますけれども、一例だけ常に挙げさせていただいておりますが、人工的に一卵性双生児をつくり出す技術、要は既に存在をしている人間のクローン個体をつくるというのではなくて、例えば分割胚なんかの場合はそうであろうと思いますけれども、そういう技術等は先ほどの人間の亜種とかヒトクローンに比べるとそれほど反社会性が多いというふうには言えないというふうな意味で指針でもって当面はこれを禁止し、そして、科学的に知見として有用なものが中にはあるわけでございますから、そういったものも社会の状況を見ながら研究の対象にする場合もあるということも想定をしながら、区別をして今回の法律では整理をさせていただいたと、これは生命倫理委員会の実は報告にも基づいているわけでございます。
#81
○日下部禧代子君 禁止の問題でございますが、子宮に戻すことを禁止するというふうになっているわけでございますが、それだけでは本当に実効性のある禁止方法とはならないのではないか。つまり、この法律は規制法なのですから、やはり実効あるものにということが非常に重要なポイントだというふうに思うんです。
 だから、指針ができますね、指針に違反していないとしても過失で、いろいろな研究というのは研究室などで予期しないことが起きてくるわけであります。ですから、非常にそれは魅力的でもあるわけでございますけれども、例えば過失でクローン胎児ができた場合、これは生まれてくるまでわからないわけであります。ですから、絶対にその可能性のないように二重、三重に防止措置を講じておくべきだというふうに思うわけであります。
 そのためには、胚をつくることも禁止の対象とする、子宮に戻すことを禁止するだけではなく、胚をつくることも禁止の対象としなければならないのではないかというふうに思いますが、いかがでございましょうか。
#82
○政務次官(渡海紀三朗君) 今、過失とおっしゃったわけでございますが、いわゆるこのライフサイエンスの分野におけるさまざまな負の面、このことを考えた場合に、先生がおっしゃるように、起こってはいけないことというのをきっちりと規制しなきゃいけないということは言えると思います。しかし、このことによって、医療とか薬品の分野等々、非常にプラスの面も実はあるわけでございます。
 今、過失とおっしゃいましたけれども、過失で起こることというのは、ある意味で、法律で規制しようが何であろうが起こるときは起こるんですね、これは私の私見ですが。ですから、危ないから前からとめておけというのが多分先生の今御意見だろうと思うんですけれども、そのとめておけと言われる中には、人間のこれまでの不治の病を治療するヒントになるような、そういったライフサイエンスの分野におけるすばらしい研究も実はあるわけなんです。ですから、そのことをきっちりと、規制はしなきゃいけませんけれども、研究をするということは、私はやっぱりこれはちゃんと認めていかなければいけないんじゃないかというふうに考えます。
 ですから、研究開発というものをどう考えるか。基本は、実は衆議院でも随分当初に議論になったんです。真理の探究というのは本来は自由であるべきだ、しかし、やっぱりそうであってもやってはいけないことがあるだろうと。それは、非常に反社会性が強い、人間の尊厳に触れるような問題とか秩序を大きく乱して人類の幸せに非常にまずい、マイナスの面をもたらす、有馬先生は実は物理学者が原子爆弾をつくってしまったとおっしゃいましたけれども、そういうようなことは絶対にとめなきゃいけないというふうな、こういう考え方をしなければいけないんじゃないかと私は考えておりますが、いかがでございましょうか。
#83
○日下部禧代子君 今、指針の遵守ということについておっしゃったと思うんですが、今おっしゃったようなこともやっぱり起き得るわけでございますよね。だから、例えば届け出制といっても、最初から実験をする前に届け出するという方たちももちろんいらっしゃるでしょう。しかしながら、多くの場合には、まあうまくいったら届け出しようというような場合もかなりあるというふうに、これは人間でございますから考えられると思うんです。
 例えば昨年の、これは東京農業大でしたか、文部省の指針を破ったというような研究もなされておりますよね。しかも、第十五条で言う立入検査というのは届け出を行った者を対象としているわけです。ですから、届け出を行っていないでそういうことをやっている人のところには立入検査もできないわけであります。
 そういうことを考えますと、研究者の学問の自由、これは絶対に守らねばならないことでありますが、同時にまた、今私が申し上げたようなこともあるわけでございます。そういたしますと、やはりこの点は許可制、第三者機関を設置して許可制であるべきではないかというふうに私は考えるのでございます。
 ところで、指針の策定でございますけれども、今のところ指針の内容というのが全く我々に示されていないわけでございますね、これからおつくりになるということですから。そのことがまた同時にこの法案の実効性というものに対しての疑問を生じる一つの原因にもなっているわけでございます。
 この指針の策定に関する情報、進捗状況、内容についての検討は、国会では全くその機会は考えられないのでございましょうか。
#84
○国務大臣(大島理森君) 指針づくりに関して私は何回も申し上げておりますが、国権の最高機関であるここでの御論議というものは、そういう意味で指針づくりの大きなこれは勘案しなければならないこと、加えて附帯決議がございます、そういうものを大臣として尊重いたしますと、こう申し上げているわけでありますから、先生方の御論議、附帯決議等については指針づくりに当然にそのことを最大限生かすように、またお示しもいたしますし、御論議の要点も何らかの形で指針づくりのときには明示して参考にしてもらいたいと、私はこのように指示しておきたいと思っております。
 また、まさに先生方は調査権という大変大きな憲法上から得られる権限を持っておられます。したがって、必要であれば委員会等で指針づくりの結果はもちろんのこと、国会が開かれていなくても閉会中審査を当然おやりになるわけでしょうから、その後どうなっているかという御論議をしていただいたらよろしいかと思うのです。
 いずれにしても、法律に基づいた指針でありますから、そういう法律づくりの経過を尊重しつつ、附帯決議も尊重しつつ、そして成立をさせていただいた暁にはそういう方向性を示してつくってまいりたいと、こう思っております。
#85
○日下部禧代子君 患者あるいは被験者の人権保護の問題でございますけれども、日本にはいわゆる臨床試験を規制する法的な制度がないわけでございます。新技術の先端医療については、新技術の実験として管理されることがなくて、治療という名目で行われるのが多いわけでございます。
 そういたしますと、新しい医療技術の臨床試験をチェックする公的な制度、あるいはまた審査の基準となる被験者、患者保護のルールというのをやはりどうしても国レベルでつくっておかなきゃならないんじゃないかなと。自主的にということでございますけれども、これは先ほど内藤さんもおっしゃっていらしたと思いますけれども、日本の医師会もこれは懲罰とかそういうことまでないわけでございますし、きちんとしたそういうルール、そういうシステムというものがこの際やはり考えられるべきではないかというふうに思うわけでございます。
 一方、患者あるいは家族の自己決定権、プライバシー権、そういったものが日本では必ずしも口で言われているほどには尊重されていないわけであります。
 そうなりますと、今回のこの法案をきっかけに、今申し上げたようなシステムを確立するということに関しての大臣の御決意はいかがでございましょうか。
#86
○国務大臣(大島理森君) 基本論だけ簡単にお答えしたいと思いますが、いずれにしろ、私は、どういう法律をつくり、どういう指針をつくったとしても、そこにはお互いのまさに倫理というものがしっかりないと社会はいけないものだと思いますし、今お話しされたようなことにつきましても、私どもも指針の中にいろんな形で、さまざまな形で考えていきながら、最後は、この研究の有用性が本当に人類の幸せのためにあるわけでありますから、あればあるほど倫理性をきっちり持ちながら、そして進めていかれることの徹底をしてまいらなきゃならぬ、こう思っております。
#87
○日下部禧代子君 最後に、これは私の感想でございますけれども、受精卵を分割するということが本当に危険はないのかしらというようなこと、あるいは人の萌芽である胚を物のように扱っていいものだろうか、あるいはまた人のクローン胚やES細胞を利用した倫理的には問題があるかもしれないような研究を進める目的とは一体何だろうか、そしてその技術が完成して実用化された場合には特許を所有する企業には莫大な利益がもたらされるわけでございます。
 あるいはまた、ドリーにいたしましても、これは乳腺細胞からクローンを作成、その核移植から生まれたドリーですね。この命名というのは、これは余談になるかもわかりませんが、非常に魅力的なバストを持ったイギリスの有名な歌手のドリー・パートンの名前をとって、乳腺細胞からとった羊ちゃんなのでそういう命名をされたわけでございますけれども、そのドリーが生まれるまでに一体どれだけの羊が試験的に、犠牲になったと言ってよろしいと思いますが、二百七十七頭もの羊を実験してつくって、それらが犠牲になってこのドリーちゃん一頭だけが無事に育ったわけでございます。そのドリー一頭のために三百にも及ぶ胚を操作したというこの事実をやはり私たちはきちっと受けとめ、そこに思いをいたすべきであるということを申し述べて、質疑を終わりたいと存じます。
 ありがとうございました。
#88
○委員長(市川一朗君) 他に御発言もなければ、質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#89
○委員長(市川一朗君) 御異議ないと認めます。
 それでは、これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。
 ヒトに関するクローン技術等の規制に関する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#90
○委員長(市川一朗君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 この際、佐藤泰介君から発言を求められておりますので、これを許します。佐藤泰介君。
#91
○佐藤泰介君 私は、ただいま可決されましたヒトに関するクローン技術等の規制に関する法律案に対し、自由民主党・保守党、民主党・新緑風会、公明党、日本共産党、社会民主党・護憲連合及び無所属の会の各会派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
    ヒトに関するクローン技術等の規制に関する法律案に対する附帯決議(案)
  政府は、本法の施行に際し、次の事項に関して特に配慮すべきである。
 一、法第四条第一項の規定に基づき、本法施行後早急に指針を策定することとし、その指針には以下の要件が盛り込まれること。
  ア 法第三条に掲げる胚以外の特定胚についても、人又は動物の胎内に移植された場合に人の尊厳の保持等に与える影響が人クローン個体若しくは交雑個体に準ずるものとなるおそれがあるかぎり、人又は動物の胎内への移植を行わないこと。
  イ 特定胚を取り扱うことができる場合としては、事前に十分な動物実験その他の実験手段を用いた研究が実施されており、かつ、特定胚を用いる必要性・妥当性が認められる研究に限ること。
  ウ 特定胚の材料となるヒト受精胚、ヒトの生殖細胞の提供者の同意は、研究目的と利用方法等についての十分な説明を受けた上での理解に基づく自由な意思決定によるものでなければならないこと。特に卵子提供については、女性の身体的・心理的負担に配慮し、提供者に不安を生じさせないよう十分に措置を講ずること。
  エ 特定胚及びその材料となるヒト受精胚、ヒトの生殖細胞の授受は無償で行うこと。
 二、指針の策定、変更に当たっては、国民の意見を十分聴取すること。
 三、ヒト受精胚は人の生命の萌芽であって、その取扱いについては、人の尊厳を冒すことのないよう特に誠実かつ慎重に行わなければならないこと。
 四、ヒト胚性幹細胞については、ヒト受精胚から樹立されるものであることにかんがみ、その樹立に用いるヒト受精胚は余剰胚に限定するとともに、その樹立及び使用も必要性・妥当性が認められるものに限ること。
 五、クローン技術が、比較的容易に実施し得る可能性があり、かつ、今後、急速な進展が予測されることから、本法施行後も、より実効性のある規制の在り方について引き続き検討を行うこと。
 六、生命科学分野における研究は、医療等においては高い有用性が認められるものの、人間の尊厳の保持及び社会秩序の維持等に重大な影響を与える危険性も併せ持つことにかんがみ、その研究が、倫理的に、また、慎重に行われるよう十分な措置を講ずること。
 七、本法及び指針で規制される内容、並びにクローン技術等の周辺技術である生殖医療、ヒト胚性幹細胞等による再生医療にかかるガイドライン等で規制される内容が、全体的に十分理解されるよう努めること。
   右決議する。
 以上でございます。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
#92
○委員長(市川一朗君) ただいま佐藤君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#93
○委員長(市川一朗君) 全会一致と認めます。よって、佐藤君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、大島科学技術庁長官から発言を求められておりますので、この際、これを許します。大島科学技術庁長官。
#94
○国務大臣(大島理森君) ヒトに関するクローン技術等の規制に関する法律案につきまして、慎重な御審議の上、御可決をいただき、まことにありがとうございました。
 また、ただいま御決議をいただきました附帯決議につきましては、政府として、本法の施行に当たり、その御趣旨を十分に尊重してまいる所存でございます。
#95
○委員長(市川一朗君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#96
○委員長(市川一朗君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#97
○委員長(市川一朗君) これより請願の審査を行います。
 第一二九号学生・父母の教育費負担軽減、私立大学・短期大学の教育・研究条件の充実に関する請願外六十三件を議題といたします。
 これらの請願につきましては、理事会において協議の結果、第八九八号私立学校の保護者負担軽減及び私学助成の充実に関する請願及び第一二四六号義務教育諸学校の事務職員及び栄養職員に対する義務教育費国庫負担制度の維持等に関する請願外一件は採択すべきものにして内閣に送付するを要するものとし、第一二九号学生・父母の教育費負担軽減、私立大学・短期大学の教育・研究条件の充実に関する請願外六十件は保留とすることに意見が一致いたしました。
 以上のとおり決定することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#98
○委員長(市川一朗君) 御異議ないと認めます。よって、さよう決定いたしました。
 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#99
○委員長(市川一朗君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#100
○委員長(市川一朗君) 継続調査要求に関する件についてお諮りいたします。
 教育、文化、学術及び科学技術に関する調査につきましては、閉会中もなお調査を継続することとし、本件の継続調査要求書を議長に提出いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#101
○委員長(市川一朗君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 なお、要求書の作成につきましては委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#102
○委員長(市川一朗君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#103
○委員長(市川一朗君) 委員派遣承認要求に関する件についてお諮りいたします。
 教育、文化、学術及び科学技術に関する調査のため、閉会中に委員派遣を行いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#104
○委員長(市川一朗君) 御異議ないと認めます。
 つきましては、派遣委員、派遣地、派遣期間等の決定は、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#105
○委員長(市川一朗君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午前十一時四十二分散会
ソース: 国立国会図書館
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