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1950/11/21 第9回国会 参議院 参議院会議録情報 第009回国会 水産委員会 第1号
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1950/11/21 第9回国会 参議院

参議院会議録情報 第009回国会 水産委員会 第1号

#1
第009回国会 水産委員会 第1号
昭和二十五年十一月二十一日(火曜
日)
   午後二時三十一分開会
  ―――――――――――――
 委員氏名
   委員長     木下 辰雄君
   理事      青山 正一君
   理事      千田  正君
           秋山俊一郎君
           入交 太藏君
          大野木秀次郎君
           松浦 清一君
           佐藤 尚武君
           櫻内 義雄君
           細川 嘉六君
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○中央市場手数料値上げ問題に関する
 件
  ―――――――――――――
#2
○委員長(木下辰雄君) 只今から委員会を開会いたします。
 昨日中央却売市場における水産物の手数料値上げの件に関しまして、現段階においては適当でないという意味の通告文書をその筋に出すということを決定いたされまして、その案文は委員長に御一任になりましたので、委員長は昨日こういう通告文書を農林大臣に発しました。
   水産物却売人手数料に関する件
 昭和二十五年十一月二十日開催の参議院水産常任委員会において左の通り決定したから通告する。
   記
 中央却売市場における水産物却売人の手数料を現段階においてはこれを七分に値上げすることは適当でないと認める。よつて政府は中央却売市場法第十七條の規定により、関係当局に対しこれが実施を昭和二十五年十二月十日まで延期するよう命令する必要がある。
 こういう通告をいたしました。本日は農林大臣の出席を求めてこの委員会を開催いたしましたが、都合によつてまだ農林大臣はお見えになりません。それで水産長官に対して私から一言この件に関して質問いたしたいと思います。それは東京都の当局は、二十三日からこの値上案を実施するというようなことに決定いたしておるようであります。それはもう僅か二日しかありませんので、この間には何らの交渉の余地がない。それでこの命令によつて少くとも二十日くらいの日数をかけて、その間にいろいろ内部工作をする必要があると存じまして、こういう命令を発するように要求いたしましたが、水産長官のこれに対する御意見をお伺いいたしたいのであります。
#3
○政府委員(家坂孝平君) 実は昨日生産者側並びに卸売機関側の代表者のお集まりを願いまして、事態はここまで来ておるのであるが、何とか一つこれを気持よく妥結する方向に進んで行きたいと思うのであるが今日はいろいろ隔意のない御意見を披瀝して頂いて、そうしてその線に沿つて考えて貰いたいという目標を掲げまして、実は両者側から各数名の代表委員を挙げて頂いて、その委員によつて水産庁も加つてこの後いろいろこの妥結の点を図つて行くことを実は希望したのであります。幸いにして両者側ともこれを承諾して頂きまして、早速今日からでもこの会合を続けて、少数のまとまりよい会合で実はこの解決点を求めて行きたいと、かように考えているわけであります。併しいずれにしましても期日は明日までという逼迫した形になつておりますので、これが或る線の妥結を見るまでには相当の日にちも必要になると考えられますので、私共としましても実施を延ばして、そうして妥結の点を求めたいと、かように実は考えておるわけであります。併しその期日をいつまで延ばしたらいいか、これはその話合いの進展によりまして今から予測することもできないと考えまするが、できるならばこの話合いができるまで延ばして貰うということが最も妥当ではなかろうかと、かように実は私は考えておるのであります。只今の来月の十日までという線をはつきりと区切られてやるよりも、むしろ話合いができるまで延ばす何らかの措置を、方法を考えたほうがいいのじやなかろうかというふうに私は考えております。
#4
○千田正君 只今家坂長官の御説明によりますというと、両者と十分に懇談の機を得て、有効適切な方法を講ずるという御意見のようでありますし、委員長からの先ほど読み上げられました農林大臣に対するところの申出に対しましては、期日が限られておる。この期間内において、幸いに市場側が十分誠意を示してくれればともかくとして、さもなければやはり東京都が出しておるところの規定が生きて来るということになると、水産者側としてはやはり立場がなくなつて来る。かように存じますので、でき得ればこの今申入の実現を、市場法改正を見るまでというような期限を付したほうがいいのじやないかというふうに私は思いますので、この点を十分に各委員にお諮り願いたいと思います。
#5
○青山正一君 私はこの二回ありました委員会に欠席いたしまして、この内容のことははつきりわかりませんですが、先ほど委員長のその決議の内容を見ますと、七分というふうに限定してありましたのですが、その七分という言葉も私は差挟むことはいけないと思うのであります。それから只今千田さんのおつしやつたことに関連いたしまして、後ほど水産長官にもいろいろお聞きしたいと思うのでありますが、只今千田さんのおつしやつた市場法の改訂後ということが一番の先決問題でありまして、市場法が改訂せられまして、そうしてその様子を見た上で手数料を上げるというふうなことで、一つはつきり線を引いて頂いたほうが一番結構じやなかろうかと思うのであります。これは後ほど水産長官……今でもちよつとお聞きしたいと思いますが、この中央市場法というものは少くとも大正十二年に制定されまして、翌年の十三年から実施を見たわけでありますが、その当時は商工省とそれから農林省と、これは二つありまして、市場業務全部商工省のほうで扱つておつたと、私はそういうふうに記憶しておるのであります。そういう点から考えて見まするに、その中央市場法の実態というものは殆んどもう権利関係の仕事というものは東京市或いは大阪市、京都市或いは神戸市、横浜市という工合で、殆んどこの市当局が管理しておつた。つまり商工省の息のかかつた市当局がその管理事務にあずかつており、農林省のほうの関係に殆んど発言権がなかつた。こういうふうな中央市場法が現在今尚生きておりまして、非常な問題になりつつあるわけであります。この中央市場法を廃止して飽くまで市当局なり、或いは県当局が一体となり、或いは農林当局なり、或いは東京都当局が同じような気持で割出して来た市場法の下において解決して行かなければ、これは絶対に解決する途はなかろうと、私はそういうふうに考えるのであります。で、只今千田さんのおつしやつたような工合に、中央市場法を廃棄いたしまして、新たに水産庁なり、或いは各府県の立場におる人なり、或いは市の立場におる人が一体となつて進んで行き、それに國会議員が中に入りまして、立法化されたる市場法という名前の下にはつきりとした法律を作り上げて、その様子を見た上で手数料を上げるというような問題に移つて行けばよかろうと思いますので、現在委員長あたりが決議文を農林大臣に出す、その決議文の中に、七分とかいうような文句もありましたのですが、その七分という言葉を取つて頂いて、でき得べくんば市場法制定後というふうなことを一つ特に加味して頂きたい、こういうふうに考えておる次第であります。
#6
○委員長(木下辰雄君) この案文で七分と書きましたのは、現在都長官が卸売業者に対して七分も値上げをするということを許可しているという事実もありましたので、七分を今上げるということは不適当であるという委員会の申合せによりまして七分と書きましたのです。それからもう一つはこれを中央卸売市場法が制定するまで卸売手数料を変更しないということが一番理想ですけれど、すでに都長官はこれを決定して実施期間を二十三日にするということに殆んど決定しておるのでありまして、恐らく農林大臣が命令をすれば別ですが、中央卸売市場法が改正になるのはどうせ通常國会だろうと思いますので、それまで果してこのままにして置くかどうかということを杞憂いたしましたので、十二月十日まで延期すればその間に一時的の法律を作りまして、その法律によつて中央卸売市場法の改正まで手数料を動かさんという法律を作りましてやつたらどうかというような問題で初め出しましたが、これに対して私もう一遍長官に質問したいと思いますが、只今の長官の御答弁では十二月二十日というようなふうに限定するのはどうかと思うのですが、妥結のつくまで延期させたいというお考えのようですが、果して農林大臣は妥結のつくまで延期するという命令を出すという意思がありや否やということについてもう一遍お伺いしたいと思います。
#7
○政府委員(家坂孝平君) 大臣が妥結するまで延期するかどうかを、承諾するかどうかというお尋ねでありますが、実はまだこの問題につきましてはかけ違いまして大臣の意向も聞いておりませんので、只今大臣が妥結するかどうかということをここでお話申上げることはちよつとむずかしいのであります。私はできるだけ私の考え方も述べまして、大臣に納得の行くようにしたいとかように考えております。
#8
○委員長(木下辰雄君) 大臣に話してうまく行けばいいのですが、事態は明日に追つておるというような事態でありますので、非常に急を要する長官としての決心を、恐らく大臣も長官の決心によつて動くと思いますが、長官はどういう決心を持つておられるか、もう一遍お伺いしたいと思います。
#9
○政府委員(家坂孝平君) 先ほど述べました私の考え方を徹底させたいと考えております。
#10
○青山正一君 これは委員長にお伺いしたいのですが、これはどういうふうにして七分というふうにきまつたか、それはわかりませんが、ともかく都長官のほうで七分と、こういうふうに言つたのだろうと思いますが、そういうふうに決定したの、だろうと思いますが、こちらに七分という字をはつきり線を現わしますと、それならば六分九厘でもいいのではなかろうか、六分五厘でもいいのじやなかろうか、或いは六分でもいいのじやなかろうかというふうになりはしませんか。その点を私ちよつとお聞きしたい。
#11
○委員長(木下辰雄君) ここで七分と一言つたのは、これは現在の手数料を都が七分に値上げをしろということを命令したので、七分にする必要はないが六分五厘でもいいというわけでは決してありません。非常に文章が曖昧でこれは訂正するより外ございません。
#12
○青山正一君 くどいようですが、都のほうで七分というふうにして大体決定いたしまして、東京市場と都との話合いがついたのだろうと思いますが、まだ関西のほうはこれはどうともきまつていないわけでありますから、この七分という字をはつきり現わしますと却つて工合が惡いのじやないかと思うのですが、例えば、それならばいろいろ又その言葉尻を掴まえまして六分五厘、或いは六分でもいいだろう、或いは長官の六分五風くらいに收めたいという意向も新聞紙上に出ておつたわけでありますが、そういつたことになる、ならんとも限らんと思うのですが、私はそこまで委員長は柔かく出る必要はなかろうと思うのです。飽くまで参議院の決議をはつきりして、ここにいいとか、あそこにいいとかいう建前ではなしに、やはり一つのはつきりした線を抱いて、七分とかいうような言葉も出さずに手数料を値上げというふうなわけで、その点はぼかして置いたらよかろうと考えておるわけであります。いま一つは、先ほど千田さんがおつしやつたように、まあ大臣の意向はどうなるだろうかわからんけれども、というふうな杞憂もあるでしようけれども、やはり大臣の杞憂がどうあろうとも、水産庁長官の杞憂がどうあろうとも、参議院の当委員会といたしましてはつきりと、市場法制定後の様子を見て、というふうなことで線を引いてあるほうが却つてはつきりしていいのではなかろうかと思いますが、そういうふうに行かないでしようか。
#13
○委員長(木下辰雄君) それはあとの段階に重点を置いているのです。十二月十日まで延期をして貰いたい。延期をして貰いたいということに重点を置いて、前は七分という言葉になつておりますが、七分ということがちよつと穏当でなければ、それは値上げすることはと訂正しても差支ない。
#14
○秋山俊一郎君 私遅れて参りまして初めからのことは知りませんが、ここに十二月十日と限定してあるのは、何かその間に根拠があるのでありますか。それからもう一つ、只今青山委員からもお話がありましたが、七分という言葉を出しますと何か妥協点がそのうちに含まれておる感もするのであつて、むしろ七分という字を出さないほうがいいのではないだろうか、私はそういうふうに考えます。それで千田委員からも先ほど市場法の制定、或いは改訂を見るまでというような御意見でありますが、私もこれは大変結構だと思います。併しそうなりますと、まだ市場法がいつ出るかということもはつきりしておりませんし、可なりそういう問題は取扱上難色が多分にあるのじやないかというような感もございますので、むしろ大臣が取扱う上にどうも余りはつきりし過ぎている、むしろ私は家坂長官の言われるような妥結を見るまでということにして置けば、ほぼそれに近いことになつて来やせんか。そこに妥結ということは十分お互い話合うという意味も含んでおりますので、私の意見としましても家坂長官の言われるような表現がやはりいいのではないか。そうして七分という字は捨てまして値上げは適当でない、こう現わしたほうがいいと思います。十日という言葉はどういうところから出ているのですか。
#15
○委員長(木下辰雄君) お答えいたします。十日といたしましたのは臨時國会が大体本日きまりましたが、十二月の八日までであると、その間において、昨日の委員会において櫻内委員から、この手数料増加のストツプ令をこの臨時國会に出したらいいのじやないかというような御発言もありましたので、臨時國会中に一緒に單行法も出したらどうかというために大体十日とやつたのであります。七分とやつたのは都長官が七分値上げを認めたという一つの行為が、それが不適当であるという意味であつて、その間何ら意味はないのです。七分値上げを決定したという行為を指しているのです。それが不適当であるというのです。併し皆さんの意見が決定すればこれは如何ようともして差支ありません。
#16
○秋山俊一郎君 七分といいますと、今青山委員から言われるように、その中間とか、或いは六分五厘といつたような含みがあるかに聞こえはせんかと思います。仮にそれがありましても、そこに七分値上げは適当でないと言わないで、値上げは適当でないと、こう言うことによつて、若し両者の妥結をする点がありましても、そこに含みを持たせたほうが私はいいんじやないかと思います。
#17
○委員長(木下辰雄君) 如何ですか。お諮りいたします。
#18
○千田正君 そのストツプ令なるものが実際その十二月十日以前にうまくこつちが考えているように出せるかどうかということもこれは成る程度考えられなければならない問題だろうと思います。何故かというと、我々は水産常任委員の立場から言えば、飽くまでも生産者の立場に立つてこの問題を解決しようと思つてここで論議しておるのでありますが、一応通産委員会その他の商業側の立場におる方々にいろいろ又陳情があるというと、そこに又この委員会、或いは議員と議員とのいろいろな折衝の問題が出て来ると思います。そういうような妥協の余地を許さない立場において、私共はこの水産のためにはつきりした態度をとりたいと、私はさように考えますので、先ほど秋山委員が申されたような、或いは家坂長官のおつしやる妥結の決定を見るまでと、そういうふうに決定して頂いたほうがむしろ私のほうはこの水産の常任委員としての立場がはつきりするのじやないかと、かように考えますので、この点は皆さんの御意向を伺つて一つ御決定を願いたいと思います。
#19
○委員長(木下辰雄君) それでは参議院としては妥結がつくまで値上げを反対するという文章に訂正するとことに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#20
○委員長(木下辰雄君) でわ、さように決定いたしまして、改めてそのことを大臣に通告することにいたします。
#21
○政府委員(家坂孝平君) 先ほど私の申し上げました中に、大臣から開設者の監督であるべき都長官にこの件を或る形で申入をするわけでありますが、これを市場法の十七條の命令の形をとつて行くか、或いは勧告の形をとつて行くか、この点につきましてはいま少し私も考えなければならんと思いまするし、又大臣においてもこの点は非常に重要な点として考えられると思いまするので、いずれにするかということにつきましては、只今のところでは一応保留にして置きたいと思います。
#22
○櫻内義雄君 昨日のお話では、長官はすでに勧告を出したけれどもかかる事態になつたというお話をされたのではないですか。その点を確かめて置きます。
#23
○政府委員(家坂孝平君) 今まで出しておりましたのは、いわゆる水産庁の長官の名におきまして勧告を三回出しております。今度出す場合は、恐らく大臣の名において出すことになるのではないかと思つております。
#24
○秋山俊一郎君 ちよと遡るような気がするのですが、実は今朝新聞に六分五厘で話合いがついた。廣川農林大臣の仲裁によつて水産庁側も了承したというようなことが新聞記事に出ておりまして、私意外に思つたのですが、昨日の陳情の直後においてそれが解決したということは如何にも不思議に考えたのですが、その経緯はどうなつておりますか。何かそういう話合いがあつたのであるか。長官にお伺いしたい。
#25
○政府委員(家坂孝平君) 私も先ほどこちらへ参りましてからその新聞を見たわけでありまするが、恐らくこういう話合があの新聞の記事になつたのではないかと私は想像いたします。それは、卸売機関の協会長を矛つておられた寺田さんが大臣に善後措置としまして取敢えず実施の期日を三月延ばしたい、そうして年末まで五厘の歩戻し、歩引をやる。こういう話をして来た。それで大臣もこれに肯かれたというような話を私は聞いたのでありまするが、その点があの記事になつたのではないかと推定しております。
#26
○千田正君 いずれにしても家坂長官は大臣とまだ会つておらない。昨日の委員会においては、今日は廣川農林大臣が出席して我々の申入を聞くと同時に、大臣としての意見を開陳するということになつておりますが、未だに以て出席しないということはどうも甚だ不誠意のように思いますが、この点どういうふうな考慮をしておられますか。一応その点を伺いたいと思います。
#27
○委員長(木下辰雄君) 大臣は今総司令部に行つたそうでありますが、二時半から会見の時間だそうですが、終つたらば又来て貰うつもりでおりますけれども、とにかく只今のいろいろ皆さんの御意見によつて家坂長官の御発言であると妥結がつくまで値上げを延期するという委員会の議はまとまりましたが、果して長官は妥結がつくまで延期をさせる御決心があるかどうか、若しその間に値を上げてしまつたというような事態が起ればこれは由々しき問題ですが、折角ここで決定した問題ですから、而も家坂長官の言の通り決定したのですから、それに対して長官はどういうお考えですか、十号自信がありますかどうか、一言御発言願いたいと思います。
#28
○政府委員(家坂孝平君) 私の申上げましたことが実現できるように極力努力いたします。その自信と言われまするけれども、その点は今絶対に、確実にということは申上げませんが、とにかく完結できるように最善の努力をいたします。
#29
○委員長(木下辰雄君) いろいろ命令を出せばとにかく、出さずに若し万一二十三日にそれが上つたならば、これは申合せも何もありませんが、長官においては最善の一つ、この問題に対して責任上御努力願いたいと思います。
#30
○青山正一君 妥結をつけるまでというのは何か手数料の点について五分五厘とか六分に折合いをつけるという意味ですか。それとも先ほど千田さんのおつしやつたように、例えば中央市場法を廃棄いたしまして、市場法を実施した後まで延ばすという意味ですか。そういつた点について一つお聞きしたいということと、それからもう一つは、これは違う問題かも知れませんが、恐らく荷受機関の金融というものは統制時代からあつた旧債務の関係で非常に困つておる、掛売代金が相当ある、そういつた点から恐らくこの手数料の問題が出たんだろうと思います。これは荷受機関ばかりじやなくして、卸売機関も生産機関も同様であろうと思いますが、そういつた点を解決してやる気持があるかないか。これをこの前新聞に何とか方法を講じたいというふうに長官の何かお話があつたように記事に承わつておるわけでありまするが、それからこの荷受機関の整理統合とかいうものを、妥結するまでに何とか考える途があるかどうか。そういつた問題について一つお聞きしたいと思います。
#31
○政府委員(家坂孝平君) 荷受機関の整理統合の問題でありまするが、これは開設者でありまする都庁におきましても、目下いろいろ計画を審議しておられるようであります。それでそれに伴いまして又いろいろの資金の関係なども必要となることであると思いまするが、この点につきましては都におきましても、又政府当局におきましても、できるだけこの整理資金については援助してやりたい、かように考えておるのであります。それでいろいろ日銀あたりとも目下話合いを進めております。併しこれが果していつの頃になる、この点はちよつと予測もできませんけれども、できるだけ早く決定できるように取進めたいと考えております。
#32
○青山正一君 その妥結するという考え方はつまり手数料を七分じやないけないから六分にするとか、五分五厘にするとかいう長官のお気持ですが、どうですか。その点をはつきりお聞きしたいのです。
#33
○政府委員(家坂孝平君) 実はこの生産者側におきまして非常に妥結に至らないという大きな一つの点があるのでありまするが、それは卸売機関側から何故この値上げしなければいけないのか、例えば自分の会社の経理内容がこういうふうになつておる、だからどうしてもこれだけの値上げをしなければ経営的な経営ができて行かないのだというような説明がまだ十分に徹底しておらない。この点が非常に生産者側の一つの大きな不満になつているわけであります。それから今一つは、とにかく再建整備をやつて整理統合もやつて、そうしてこれで行くけれども、尚且つ経理の内容は、経営の内容は立ち行かないのだ、プラスにならないのだという、この二つの点が生産者側からの卸売機関に対する一つの大きな不満になつているのでありまして、その経理内容は十分なる説明があつて、それなちば止むを得ないからこれだけの値上げは認めようとか、或いは現状のままで行つてもいいのじやないかとか、そこに一つの妥結の点が現われて来るのじやないか、かように考えております。又その説明が十分行届いておらないという点が非常にこれをむずかしくしておるわけだと考えております。
#34
○青山正一君 それならばちよつと長官にお聞きしたいと思いますが、中央市場法というものは、大体これは國会で立案したものには違いなかろうと思いますが、そのいろいろな基本的なものを商工省が出したものか、農林省が出したものか、その点一つお伺いしたいと思います。
#35
○政府委員(家坂孝平君) 私もはつきり知りませんが、たしか農商務省時代に、大正十二年かなんぞにあれが出てると思いますが……。
#36
○青山正一君 農商務省ならば農商務省のどこの局が立案したものかどうか。その点も十分に一つ御研究願わんことには、この手数料の、それかも認可とか何とかいう問題も、結局は神戸の市場ならば兵庫県の県庁と、それから神戸市がうまく行つておりません。この問題につきまして……。それから大阪ならば大阪の府庁と大阪市はうまく行つておりませんし、東京におきましては、これはまあこういうことを申上げてはどうかと思いますが、農林省と東京都はうまく行つておりません。それはやはり市当局自体がやはり商工的な関係のものを非常に疑問を持つておるわけです。その疑問がいろいろな面に禍いされるわけでありますからして、ここにはつきり中央市場法というものを廃棄いたしまして、新たに臨時措置でかまわないと思いますが、市場法というものを制定いたしまして、生産者にも都合がいい、或いは荷受機関にも都合がい、卸売機関にも都合がいい、仲買人にも都合がいいという建前に進んで行かなければ……、この市場法というものは生産者が一番虐たげられた時代にできたものと私はそういうふうに解釈しておりますが、その制定がはつきりするまでには、その間の妥結がつくまで一つ徹底して頂くようにお願いしたいと思います。
#37
○松浦清一君 只今の妥結の問題でありますが、妥結というと如何にも妥協するようなふうに聞こえますけれども、必ずしも私はそう考えておらん。今長官の御意見にもありましたように、この問題が非常に急速に進展いたしまして、話は早くなりましたけれども許可をしたというようないわゆる青天の霹靂のようなことで、その間にしつくりと両者が話合いの機会もなしに、一方はどうでもこうでもこれを差止めなければならぬ、差止めなければいけないというような今日の情勢になつておるために、いわゆる両者が本当に話合いで納得の行くような機会もない。これが一応両者が少し落ち着いて話合つて見る、そうして納得が行かなければ行くまで話を続けて行つたらいいじやないか。その間にどうも第三者的に見まして、この値上げというものが今日適当でないのであるならば、これを改正する所を或いは差止める所を法令で出すことも、その間に期間があると思います。ですから必ずしも妥協するためにという意味じやなくて、適当な方法を見出すまで、協議を続けて行くという期間を意味すると解釈したいのであります。そういうことにしてこれは妥結は両者が歩み寄つてきめるのだというふうな観念でなしにやつて頂きたい。
#38
○青山正一君 長官にもう一点お聞きしたいと思いますが、仲買人に対する戻しですね。あの戻しも大阪は大体五厘、これは協同生産制をとつておりますのですが、神戸におきましては四厘、それから京都におきましては二厘五毛、東京におきましては全部取とつてない。こううふうな見解で各都市が全部進んでいるわけであります。これをやはり統一して行くというような方法で進んで行かんことには、この手数料の問題も解決しないだろうと思うのです。だからそういつたものをやはり細部的にきめる上において、やはりはつきりとした市場法を制定した上で、そうしてそれで進んで行つて採算が立たないというときに初めてこれは実施に移していいのではなかろうか、こういうふうに考えるわけです。そういう点について御研究空を続けておられるかどうか、その点を一つお聞きしたいと思うのです。
#39
○説明員(水野榮君) 只今の青山委員からのお話でありますが、仲買人に対する戻しという点でございますが、これを一定することが適当じやないかというお話でありますが、私共としては仲買人の戻しというふうなものはこれは法律できめるとか何とかそういうことをする性質のものではなくして、むしろ荷受機関が儲かつておれば、その儲けの中からやるというような性質のものでありまして、この仲買人の戻しというものを当然くつつけて手数料をきめるというようなことは適当じやないのじやないかというふうに考えております。尚この市場法の問題につきましては長い間の統制に馴れておりましたことでもあるし、又現在の中央卸売市場法というものが新しい時代の社会経済機構に適しないという点もありますので、我々といたしましては、只今この改正につきまして十分検討を加えておる次第でありまして、この改正案はこの通常國会に提出できると思つておりますが、目下農政局と共同で研究を進めて、その成案を非常に急いでおる次第であります。
#40
○千田正君 さつきから市場法十七條の問題が出ておりますが、私も記憶が簿らいでおりますので、市場法第十七條は單に手数料の問題ではないかというように私記憶しておりますが、その点若し法文がありましたならば一応読み上げて頂きたいと思います。
#41
○委員長(木下辰雄君) 読み上げさせます。
#42
○專門員(岡尊信君) 第十七條「主務大臣必要アリト認ムルトキハ中央卸売市場ノ構造、設備、業務規程の変更、業務又ハ財産状況ノ報告其ノ他ニ關シ事業ノ監督上必要ナル命令ヲ發シ又ハ處分ヲナズコトヲ得」
#43
○千田正君 十七條にそういうふうに出ておるとするならば、いわゆる農林大臣の主務大臣としてのこの水産の生産の情勢から見て差止めることもできるはずであります。その点を十二分に研究して頂きたいと思うことと、当の我々が質問しようとするところの大臣が見えておらない、水産庁長官からはいろいろと御意見はすでに具陳されておりますが、当の大臣が出席するまで一応私は休憩の動議を出して頂きたいと思います。
#44
○委員長(木下辰雄君) ちよつとその前にもう一遍私は水産庁長官にお願いいたしたいのであります。それは水産庁としては東京都に向つて三回勧告された、それでも都長官はきかなかつた。農林大臣がわざわざ都長官を呼んで延期を勧告したがこれもきかなかつた。こういう時代において長官は妥結がつくまでは延期さしたい意向であるという重大なる発言をされましたが、これは余ほど重大な発言と思いますので、これが反故にならんように水産庁長官に最善の努力をお願いいたしまして、大臣がお見えになるまで暫らく休憩いたしたいと思います。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#45
○委員長(木下辰雄君) それではそれまで休憩いたします。
   午後三時十九分休憩
   ―――――・―――――
   午後三時四十一分開会
#46
○委員長(木下辰雄君) 休憩前に引続いて会議を開きます。
 農林大臣は、本日はどうしても出席ができないそうであります。それで、先に委員各位の御発言によりまして通告文書を変更いたしましたから、これを今読み上げます。
   水産物御売人手数料に関する件
  昭和二十五年十一月二十一日開催の参議院水産常任委員会において、左の通り決定したから通告する。
   記
  中央御売市場における水産物御売人の手数料を現段階において値上げすることは適当でないと認める。よつて政府は中央御売市場法第十七條の規定により、関係当局に対しこれ
 が実施を本問題の解決するまで延期
 するよう命令する必要がある。
 かように訂正いたしまして農林大臣に出したいと思いますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#47
○委員長(木下辰雄君) 御異議ないと認めます。さよういたします。
 それから農林大臣がお見えになりませんので、水産長官から至急この本会の決議事項並びに趣旨を十分お話下さいまして、目睫の間に迫つている二十三日の実施期限を、責任を以て御延期になるように重ねて要望いたします。
#48
○千田正君 目腱に迫つておりますので、大臣に対する伝達又大臣の御回答を明日午後までに我々委員会としては承知いたしたいと思いますが、この点について一応委員長から申出で願いたいと思います。
#49
○委員長(木下辰雄君) 只今千田委員の御発言通り、この回答を明日の午後までに委員長宛に、大臣のほうからの決定事項を御回答願います。
 外に御発言ありませんか。御発言ありませんければ、本日はこれを以て閉会といたします。
   午後三時四十三分散会
 出席者は左の通り。
   委員長     木下 辰雄君
   理事
           青山 正一君
           千田  正君
   委員
           秋山俊一郎君
           松浦 清一君
           櫻内 義雄君
  事務局則
   常任委員会專門
   員       岡  尊信君
  政府委員
   水産庁長官   家坂 孝平君
  説明員
   水産庁生産部加
   工水産課長   水野  榮君
ソース: 国立国会図書館
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