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2000/11/30 第150回国会 参議院 参議院会議録情報 第150回国会 本会議 第15号
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2000/11/30 第150回国会 参議院

参議院会議録情報 第150回国会 本会議 第15号

#1
第150回国会 本会議 第15号
平成十二年十一月三十日(木曜日)
   午後三時十六分開議
    ━━━━━━━━━━━━━
#2
○議事日程 第十五号
    ─────────────
  平成十二年十一月三十日
   午後三時 本会議
    ─────────────
 第一 市町村の合併の特例に関する法律の一部
  を改正する法律案(衆議院提出)
    ━━━━━━━━━━━━━
○本日の会議に付した案件
 一、日程第一
 一、ヒトに関するクローン技術等の規制に関す
  る法律案(内閣提出、衆議院送付)
 一、周辺事態に際して実施する船舶検査活動に
  関する法律案(内閣提出、衆議院送付)
 一、健康保険法等の一部を改正する法律案(内
  閣提出、衆議院送付)
 一、医療法等の一部を改正する法律案(内閣提
  出、衆議院送付)
 一、マンションの管理の適正化の推進に関する
  法律案(衆議院提出)
 一、日本放送協会平成十年度財産目録、貸借対
  照表及び損益計算書並びにこれに関する説明
  書
 一、原子力発電施設等立地地域の振興に関する
  特別措置法案(衆議院提出)
     ─────・─────
#3
○議長(井上裕君) これより会議を開きます。
 日程第一 市町村の合併の特例に関する法律の一部を改正する法律案(衆議院提出)を議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。地方行政・警察委員長朝日俊弘君。
    ─────────────
   〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
   〔朝日俊弘君登壇、拍手〕
#4
○朝日俊弘君 ただいま議題となりました法律案につきまして、地方行政・警察委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 本法律案は、市町村の合併を推進するため、平成十六年三月三十一日までに合併が行われる場合に限り適用される市となるべき要件を緩和し、人口三万以上を有することとするものであります。
 委員会におきましては、衆議院地方行政委員長増田敏男君より趣旨説明を聴取した後、地方分権の精神と本法律案との整合性、基礎的地方公共団体制度のあり方の見直し等について質疑が行われました。
 質疑を終局し、討論に入りましたところ、日本共産党を代表して富樫練三理事より反対の意見が述べられました。
 討論を終わり、採決の結果、本法律案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ─────────────
#5
○議長(井上裕君) これより採決をいたします。
 本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
#6
○議長(井上裕君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
#7
○議長(井上裕君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百三十九  
  賛成             二百四  
  反対             三十五  
 よって、本案は可決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
     ─────・─────
#8
○議長(井上裕君) この際、日程に追加して、
 ヒトに関するクローン技術等の規制に関する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#9
○議長(井上裕君) 御異議ないと認めます。
 まず、委員長の報告を求めます。文教・科学委員長市川一朗君。
    ─────────────
   〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
   〔市川一朗君登壇、拍手〕
#10
○市川一朗君 ただいま議題となりました法律案につきまして、文教・科学委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 本法律案は、人の尊厳の保持、人の生命及び身体の安全の確保並びに社会秩序の維持を図るため、クローン技術や特定融合・集合技術により作成される胚を人または動物の胎内へ移植することを禁止するとともに、クローン技術等により作成された胚の適正な取り扱いを確保するための措置を定めようとするものであります。
 なお、衆議院におきまして、附則第二条に規定されている検討を行うに当たり、最近のクローン技術等の急速な進展、これらを取り巻く状況の変化等にかんがみ、その検討時期を早めること等の修正が行われております。
 委員会におきましては、参考人からの意見を聴取するとともに、倫理を踏まえた科学技術研究のあり方、生殖補助医療に関する適切な規制の必要性、クローン技術規制の実効性等について質疑が行われましたが、その詳細は会議録によって御承知を願います。
 質疑を終局し、採決の結果、本法律案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、本法律案に対して附帯決議が付されております。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ─────────────
#11
○議長(井上裕君) これより採決をいたします。
 本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
#12
○議長(井上裕君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
#13
○議長(井上裕君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数          二百四十  
  賛成           二百二十九  
  反対              十一  
 よって、本案は可決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
     ─────・─────
#14
○議長(井上裕君) この際、日程に追加して、
 周辺事態に際して実施する船舶検査活動に関する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#15
○議長(井上裕君) 御異議ないと認めます。
 まず、委員長の報告を求めます。外交・防衛委員長服部三男雄君。
    ─────────────
   〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
   〔服部三男雄君登壇、拍手〕
#16
○服部三男雄君 ただいま議題となりました法律案につきまして、外交・防衛委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 本法律案は、周辺事態に対応して我が国が実施する船舶検査活動に関し、その実施の態様、手続その他必要な事項について定めるものでありまして、船舶検査活動は、国連安全保障理事会の決議に基づいて、または旗国の同意を得て、我が国領海または我が国周辺の公海において実施すること、船舶検査活動は、自衛隊の部隊等が実施し、その態様は、船舶の航行状況の監視、船舶の名称等の照会、船長等の承諾を得ての乗船検査・確認、航路の変更の要請等とすること等を主な内容とするものであります。
 委員会におきましては、日米安全保障体制を堅持する上での船舶検査活動の重要性、船舶検査活動の実施要件である国連安全保障理事会決議の性格、実施要件に「旗国の同意」を加えた理由、同意の手続及び同意が得られなかった場合の対応、船舶検査活動を実施する我が国周辺の公海の範囲、乗船検査の際の武器使用の基準、警告射撃を行わない理由、船舶検査活動と自衛隊法に基づく海上警備行動との関係、我が国の船舶検査活動に対する近隣諸国の反応等についての質疑が行われましたが、詳細は会議録によって御承知願います。
 質疑を終え、討論に入りましたところ、日本共産党の小泉理事、自由党の田村委員より、それぞれ反対する旨の意見が述べられました。
 次いで、採決の結果、本法律案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ─────────────
#17
○議長(井上裕君) これより採決をいたします。
 本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
#18
○議長(井上裕君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
#19
○議長(井上裕君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百三十九  
  賛成            百九十二  
  反対             四十七  
 よって、本案は可決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
     ─────・─────
#20
○議長(井上裕君) この際、日程に追加して、
 健康保険法等の一部を改正する法律案
 医療法等の一部を改正する法律案
  (いずれも内閣提出、衆議院送付)
 以上両案を一括して議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#21
○議長(井上裕君) 御異議ないと認めます。
 まず、委員長の報告を求めます。国民福祉委員長中島眞人君。
    ─────────────
   〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
   〔中島眞人君登壇、拍手〕
#22
○中島眞人君 ただいま議題となりました両法律案につきまして、国民福祉委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 まず、健康保険法等の一部を改正する法律案は、医療保険制度及び老人保健制度の安定的運営を図るため、高額療養費における自己負担限度額及び健康保険の保険料率の上限について見直しを行い、老人に係る一部負担金について、薬剤の一部負担金を廃止するとともに、定額の上限を設けた上で、定率一割負担制を導入する等の措置を講じようとするものであります。
 次に、医療法等の一部を改正する法律案は、高齢化に伴う疾病構造の変化、医療の高度化及び専門化並びに医療に関する情報提供についての国民の需要に応じ、良質かつ適切な医療を効率的に提供する体制の整備を図るため、病床の種別の見直しを行い、医業等に関して広告できる事項を追加するとともに、医師については二年以上、歯科医師については一年以上の臨床研修を必修化する等の措置を講じようとするものであります。
 委員会におきましては、両法律案の審査を一括して行い、老人に係る一部負担金について定率制を導入することの是非、入院医療の提供体制のあり方、医師及び歯科医師の臨床研修を必修化することに伴う問題点、高齢者医療制度等についての医療保険制度の抜本改革の進捗状況と政府の決意等の諸問題について質疑を行うとともに、参考人からの意見の聴取を行いました。また、森内閣総理大臣に出席を求め、質疑を行うなど慎重に審査を行いましたが、その詳細は会議録によって御承知願います。
 質疑を終局し、討論に入りましたところ、日本共産党を代表して井上委員より両案に反対する旨の意見が述べられました。
 討論を終わり、順次採決の結果、両法律案はいずれも多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、両法律案に対し附帯決議が付されております。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ─────────────
#23
○議長(井上裕君) 両案に対し、討論の通告がございます。順次発言を許します。小宮山洋子君。
   〔小宮山洋子君登壇、拍手〕
#24
○小宮山洋子君 私は、民主党・新緑風会を代表して、ただいま議題になりました健康保険法等の一部改正案及び医療法等の一部改正案について、反対の立場から討論を行います。
 まず、医療法、健康保険法の抜本改革の約束を再三先送りし、国民にツケだけを回す政府のやり方に多くの国民が怒りを持っていることを申し上げないわけにはいきません。特に、一九九七年の改正のときに、抜本改革を今年度、二〇〇〇年度に行うことを法律の附則に明記してあり、これは国会の意思であり、政府の公約であったわけです。にもかかわらず、またもや改革なき負担増を行おうとすることは到底容認できません。借金を重ねた大切な財源をばらまき、本当に国民が願っている医療などの充実による暮らしのセーフティーネットをつくり直していくことは先送りをしている自民党を中心とする森政権のやり方に国民が愛想を尽かしています。支持率が一〇%台の森総理には早くやめていただいて、国民の願う政治に変えていくべきであることを冒頭申し上げ、この法案に対する反対の理由を述べます。
 政府・与党は政府提出のこの法案を抜本改革の第一歩であるとしていますが、再三約束した抜本改革の目指すもの、方向も示されていないのに、どうして正しい方向への第一歩だと言うことができるのでしょうか。改革の理念のないつじつま合わせにすぎないことは、医療保険福祉審議会の答申で、急速な高齢化の進展に伴う医療費の高騰に対する有効な対応がなされておらず、当面の財政対策に終わっていると指摘されていることからも明らかです。これが基本的な反対の理由です。
 健康保険法の改正案に反対する第一の理由は、二年前に導入し、政府も薬剤の量が減るなど効果があったとしている七十歳以上の高齢者の薬剤一部負担を廃止し、定率一割負担を導入するという一貫性のない負担の求め方になっている点です。
 高齢者の薬剤一部負担の廃止は、日本医師会の意向を受けて自民党が打ち出したものです。このための財源や、同じくことし四月に政治決着した診療報酬の引き上げによって必要になった財源を患者負担、国民負担増によって賄おうという改革の理念のないつじつま合わせにすぎず、抜本改革の第一歩とはとても言えないものです。
 そして、今回の改正は、定率一割の導入に加えて、医療機関が二百床未満か二百床以上かで異なる上限額、診療所の定率、定額の選択、院内処方か院外処方かによって、同じ医療費でも自己負担額が十四通りもあるという大変複雑なものになっています。高齢者はどのようにして判断すればよいのでしょうか。政府は、市役所の窓口でわかるようにするなどと言っていますが、病気の高齢者にわざわざ市役所まで行けというのでしょうか。
 このように小手先で制度を変えるのではなく、老人保健制度にかわる新たな高齢者医療制度の創設に全力を挙げることが必要なのです。
 反対の第二の理由は、高額療養費制度の見直しで、重病にかかった患者の負担をふやそうとしている点です。
 この改正案には、年収九百万円以上を上位所得者として負担の限度額を大幅に引き上げること、また限度額を超えた医療費の一%を上乗せすることが盛り込まれています。この見直しは、自己負担を軽減するために導入された高額療養費制度の根幹にかかわる変更と言えます。高額の医療費がかかる病気になった人に、その分負担は多くても仕方ないというのでは二重の苦しみになってしまいます。保険料は所得に応じて、給付は公平にとする医療保険の基本理念を揺るがすもので、認めるわけにはいきません。
 このほかにも、患者は、保険外負担として、おむつ、テレビ、理髪などの日常生活に必要なサービスの費用、差額ベッド代、中には入院協力費などのあいまいな言い方で保険運用外の料金の負担を強いられていますが、その実態も明らかでないのが現状です。
 反対の第三の理由は、保険料率の設定の上限の見直しで、介護保険料を別建てにすることによって実質的な保険料の引き上げになっている点です。
 政府は当初、介護保険導入により社会的入院などが介護保険に移るので、医療、介護の両保険の料率を合わせても上限内におさまり、介護保険料率の上昇を抑えるためにも上限枠が必要だと説明をしてきました。ところが、見通しどおりにいかなくなると、一般保険料率のみを対象とするよう改めようとしています。このような場当たりの改正を繰り返し、医療保険制度に対する信頼を失わせている政府の責任は免れません。
 次に、医療法の改正案について申し上げます。
 日本の医療提供体制は諸外国に比べて質が劣っていると言わざるを得ません。多い病床数、長い入院期間は良質の医療が提供されていないからにほかなりません。医療の質の向上が改正のねらいであったはずです。ところが、考えられていたのに法案に盛り込まれていないことが多くあります。
 第一に、看護基準の見直しですが、現在の患者四人に看護職員一人から、三人に一人に引き上げられることになっていますが、当初の二・五人に一人にする案に日本医師会が強く反対して、三人に一人になりました。現在の基準は五十年以上も前の一九四八年に定められたものです。二人に一人か、少なくとも二・五人に一人に引き上げられるべきだと考えます。また、病床の面積も、既設のものについては野戦病院の基準のままの一病床当たり四・三平方メートル以上という狭さが残されることになっています。
 第二に、当初の案では、患者の状態にふさわしい医療を適切な療養環境のもとで効率的に提供する体制を確保するために、現在の一般病床を急性期病床と慢性期病床に区分することを基本的な考え方にしていました。ところが法案では、急性期病床、慢性期病床という名称を、一般病床、療養病床に変更し、それぞれの定義も不明確になってしまっている点も納得できません。
 第三に、カルテ開示の法制化はなぜ見送りになったのでしょうか。多発する医療事故によって、国民の医療に対する不安と不信が高まっています。患者の知る権利の観点からも、カルテ開示の法制化は早く実現する必要があります。
 第四に、広告規制は緩和されるべきです。広告できるものを定めるのではなく、虚偽広告、誇大広告などを除き、原則自由にすべきです。また、広告できる事項として、中立的な医療機能評価機関が行う医療機能評価の結果とされていたものが、医師会などが出資している財団法人日本医療機能評価機構が行う評価のみにされているのは問題です。
 最後に、抜本改革の必要性と緊急性は今回の法案審議の中で厚生大臣も再三述べられました。参考人から、このままでは保険制度そのものが崩壊してしまうという意見が述べられ、社会保障制度審議会、医療保険福祉審議会などからも、再三、緊急的な措置ではなく抜本改革がなければ国民の理解は得られないという答申が出されています。
 厚生大臣は、委員会審議の中で、来年度の国会に改革案を提出することを約束されましたが、二〇〇二年の抜本改革を今度こそ広く国民の声も聞きながら実現するために、来年の通常国会には改革案を提出するよう政府が責任を持って取り組むことを強く要望して、私の反対討論を終わります。(拍手)
#25
○議長(井上裕君) 亀谷博昭君。
   〔亀谷博昭君登壇、拍手〕
#26
○亀谷博昭君 私は、自由民主党・保守党及び公明党を代表して、ただいま議題となっております健康保険法等の一部を改正する法律案及び医療法等の一部を改正する法律案に対し、賛成の立場から討論を行います。
 御承知のように、我が国の医療制度は世界に誇るべきものであります。平均寿命はもとより、寝たきりにならないで生活できる健康寿命も世界でトップクラスとなっております。先般、WHOが発表した世界各国の保健医療制度に関する報告書においても、我が国は世界第一位の評価を受けたところであります。
 これらは、国民皆保険という基本理念に基づき、国民だれもが無理のない負担で良質な医療を受けられる体制を整備してきた成果であります。こうした誇るべき成果を二十一世紀においても維持し発展させていくことが政治に課せられた重要な使命であると考えます。
 特に、世界に例を見ないスピードで進行する少子高齢化を考えますと、医療保険制度、医療提供体制の両面にわたる抜本的な改革が必要でありますが、今回、政府から提案された二法案は、こうした医療制度の抜本改革の第一歩として位置づけられるものであります。
 まず、健康保険法等の一部を改正する法律案でありますが、高齢者の一部負担について定率一割負担制を導入することとしております。これは長年議論のあった課題でありますが、今日の高齢者の経済状況を踏まえると、医療費に対するコスト意識を喚起し、定率負担となっている若年者の負担との均衡を図ることは、今後の高齢者医療にとって極めて重要であり、ぜひとも実現しておく必要があると考えております。
 また、その導入に当たりましては、上限を設定するとともに、低所得者の方の入院について上限を引き下げるなど、多様な高齢者の生活実態を踏まえた配慮が講じられていると考えております。
 また、高額療養費につきましては、所得の高い方に応分の負担をお願いするとともに、実際にかかった医療費に応じた負担をお願いすることとしておりますが、この見直しは、家計の負担能力に配慮しつつ、医療を受ける方とこれを支える方との公平を図るためのものであり、適切な措置であると考えております。
 次に、医療法等の一部を改正する法律案についてであります。
 まず、現行のその他の病床を療養病床と一般病床に区分し、それぞれの機能にふさわしい職員配置基準や構造設備基準を定めることとしております。これにより、慢性期の患者と急性期の患者が混在しているという我が国の医療の大きな問題点を解消し、患者にとって満足度の高い医療をより効率的に提供できる基盤が整備できるものと考えております。
 また、現在、努力義務とされている医師、歯科医師の臨床研修を必修化することや広告規制を緩和することも、医療の質を向上するための重要な改正であります。
 特に、診療に従事しようとするすべての医師、歯科医師が患者とよりよい信頼関係を築ける十分な診療能力を身につけることを制度的に担保しようとする臨床研修の必修化は、医療機関における優秀なスタッフの確保、さらには国民に対する質の高い保健医療サービスの提供につながる大きな意義のある改正であると考えます。
 このように、今回の二法案は、将来にわたり医療制度を持続可能で安定的なものとするための抜本的な改革の第一歩を踏み出すものであり、私どもといたしましては自信を持って賛意を表するものであります。
 もとより、改革は今回にとどまるものではありません。連立与党は、政府とともに、広く国民の御意見を承りながら、引き続き平成十四年度に向け、高齢者医療制度の見直しなど、医療制度の改革に全力を挙げて取り組んでまいる決意であることを申し上げ、私の賛成討論を終わります。
 ありがとうございました。(拍手)
#27
○議長(井上裕君) 小池晃君。
   〔小池晃君登壇、拍手〕
#28
○小池晃君 私は、日本共産党を代表して、健康保険法と医療法の一部改正案に対して、反対の討論を行います。
 そもそも、今回の健康保険法改正案は、これまで定額負担だった高齢者医療に初めて定率負担を導入するもので、医療法改正案も医療提供体制の枠組みの重大な変更です。国民の関心も高く、今国会にも短期間で二百十万人を超える反対署名が寄せられました。
 日本の医療保障制度にとっても医療提供体制にとっても極めて重大な制度改定は、法案に対する賛否はともかく、徹底的に討議を尽くすことが国会に課せられた責務ではありませんか。それを、短期間の臨時国会で一気に審議、採決することなど到底許されません。討論に先立ち、本日の採決そのものに強く抗議するものであります。
 健康保険法等の一部改正案に反対する第一の理由は、高齢者に対する定率自己負担の導入が過酷な負担増と受診の抑制をもたらすことです。
 十一月六日の本会議で、総理も津島厚生大臣も今回の定率負担を現行制度とほぼ同水準の負担と説明しました。しかし、現行制度とほぼ同水準というのは、昨年七月から支払いが免除されている薬剤費一部負担が今も続いていると仮定しての話です。実際には高齢者は薬剤費を負担していないのです。したがって、現状と比べれば明らかな負担増となります。これは、委員会審議で厚生大臣みずからそのとおりと答えたことであります。
 政府は、定率負担になっても受診が抑制されることはないとも説明してきました。しかし、厚生省自身が、定率負担により受診抑制が起こり、その額を九百九十億円と算定していたことも明らかになりました。
 以上のように、当初の政府の説明の根拠は完全に崩れており、これだけでも本法案は廃案にすべきであります。
 定率負担の導入による患者負担増は千四百六十億円、医療を受ける人も受けない人も合わせて一人当たり年間一万円の負担増となります。しかも、これはあくまでも平均であり、外来通院中の高血圧、糖尿病の患者さんで自己負担が五百三十円から五千円へと九・四倍になる例もあります。また、白内障の手術で入院した患者さんでは三・九倍。上限があってもこれだけの負担増になります。これを無理のない負担などとどうして言えるのでしょうか。
 一割の定率負担がどれほど過酷なのかを実証しているのが介護保険です。介護保険が始まってから、以前よりも介護サービスを低下させた人は一七・七%にも上ることが厚生省の調査でも明らかになっています。参考人質疑では、介護保険の利用率の低さは一割の利用料負担が原因であり、医療保険にも一割負担を導入すれば、医療を受ける権利も奪うとの声が上がりました。介護保険の一割負担による利用抑制の実態をまともに検討もしないで、さらに医療にも拡大することなど、決して許されるものではありません。
 社会保障の負担増は医療だけではありません。高齢者だけでも介護保険の保険料が来年度は七千七百億円、利用料は六千億円の負担になります。さらに、年金改悪で一兆円を超える給付の削減が行われました。さらなる医療の負担増が高齢者の生活を直撃するだけでなく、現役世代の将来不安を強め、それが景気の回復を妨げることは明白であります。
 反対する第二の理由は、高額療養費制度の改悪で、現役世代にも過酷な負担増を強いるものとなっているからであります。
 そもそも、公的医療保険における患者自己負担の比率は、ドイツ六%、イギリス二・四%に対して日本は一五・五%です。さらに、欧米諸国では医療費に含まれている分娩費用や予防費用、差額ベッドなどの保険外負担を含めると、日本の患者負担は実に二一%、国民皆保険制度のないアメリカの患者負担二〇・二%を上回るのです。
 こうした世界でもとりわけ高い患者負担に加えて、がんや心臓病、脳卒中などの重病になったときの医療費の負担の上限をなくして青天井にするのが今回の高額療養費制度の改悪です。政府はコスト意識を喚起するためと言いますが、参考人質疑で連合代表が表明した、心ならずも重病になった患者にコスト意識を持てというのか、治療中の医師にコスト意識を持って治療を中断しろというのか、の怒りは当然であります。
 次に、医療法等の一部を改正する法律案についてです。
 反対の第一の理由は、一般病床と療養病床を区分して、基準病床数の算定式によって地域の急性期医療を支える一般病床の機械的な削減が進んでいくことです。入院率が全国平均よりも上回る地域は、地域の実情にかかわりなく急激なベッド削減が進むことになり、急性期の治療や手術ができる病院がなくなる危険があります。
 第二の理由は、一般病床の看護基準の患者三人に対して看護婦一人という配置基準が極めて不十分な上、療養病床は患者六人に対して看護婦一人という世界に例を見ない劣悪な基準が法定化されることです。これでは、患者の重症化と医療の高度化にあえぐ看護現場の矛盾は深まるばかりではありませんか。
 反対の第三の理由は、医師の卒後臨床研修の必修化に際して、財源もその規模も教育内容改善のめども示されておらず、このままでは批判の強かったかつてのインターン制度の再現になりかねないことです。
 さらに、今回の改悪は医療抜本改革の第一歩とされています。政府の言う医療抜本改革なるものは、介護保険と同様に、扶養されている高齢者一人一人にまで医療保険料の負担を求めるだけでなく、九七年の厚生省案によれば、現役世代の自己負担は三割に、大病院の外来は五割負担にするなど、歯どめなき負担増をもたらすものです。決して、このような道の第一歩を踏み出すわけにはいきません。
 政府は、今回の改悪を、負担をみんなで分かち合うためと説明してきました。しかし、製薬企業大手十五社の連結経常利益は九九年度約九千億円、国民医療費の三%に相当する巨額の利益を上げています。こうしたところにメスを入れずに、高齢者や多くの国民に負担を押しつけるのは本末転倒です。
 国民の負担増と社会保障水準の低下の最大の原因は、社会保障財源に占める国庫負担を八〇年の二九・二%から九七年の一九%へと一〇%も低下させていることにあります。八〇年代から九〇年代にかけて、対GDP比で社会保障への国庫負担を減らした国は主要国では日本だけであり、しかもその中で日本は高齢者人口の増加率が最も高いのです。今こそ大型公共事業や銀行、ゼネコン支援のむだ遣いをやめて、政治と予算の主役を社会保障に据え、国民に負担を押しつけることは直ちに中止すべきであります。
 健康保険法改悪は二〇〇一年一月一日からの施行が提案されています。これでは二十一世紀のまさに幕あけのその日から高齢者は過酷な負担を強いられることになります。このような血も涙もないやり方を国民は決して許さないでしょう。国民に害悪しかもたらさない自民党政治を一日も早く終わらせて、政治の転換を実現することこそ国民の願いであり、安心できる医療を実現する道です。
 日本共産党はそのために全力で奮闘することを表明して、反対討論を終わります。(拍手)
#29
○議長(井上裕君) 清水澄子君。
   〔清水澄子君登壇、拍手〕
#30
○清水澄子君 私は、社会民主党・護憲連合を代表して、ただいま議題となっております健康保険法等の一部を改正する法律案及び医療法等の一部を改正する法律案に対しまして、反対の立場から討論をいたします。
 まず、医療制度の抜本改革については、一九九七年の自民、社民、新党さきがけによる連立政権のときに、当時の与党間で、抜本改革なければ負担増なしという合意がなされておりましたことを思い起こす必要があります。森総理大臣は当時、自民党の総務会長としてその責任者のお一人でありました。
 ところが、今回、森内閣が提案してきた健康保険法等の改正案は、二〇〇〇年に実施すると約束してきた抜本改革を先送りしたばかりでなく、高齢者の定率一割負担の導入や、高額療養費に係る自己負担限度額を超える医療費について、一%とはいえ、定率の自己負担を上乗せするといった国民の負担増を行おうとするものであります。
 森内閣が抜本改革を怠り、国民に負担増を押しつけるような法案を提案してくるのは、抜本改革なければ負担増なしという公党間の約束を踏みにじるものであり、断じて許せません。私は、まず最初にこのことを申し上げざるを得ません。
 続いて、私が今回の二法案に反対する理由を順次申し述べます。
 私どもが反対する第一の理由は、我が国の医療制度のあるべき全体像が明らかにされていないことです。
 医療制度の抜本改革には、薬価基準の見直し、診療報酬体系の見直しなどとともに、現行の老人保健制度をどうするのかといった問題がありますが、特に高齢者の医療をどうするのかについて、政府は、直接の利害関係者による談合的決着を待つのみであり、本当の当事者である国民に対し何ら説明責任を果たそうとはしておりません。私は、本日午前中に、国民福祉委員会で行われた総理質疑で森総理大臣に政府の基本的な考え方を質問いたしましたが、森総理の空虚で説得力のない答弁には憤りを超えてむなしさすら感じております。
 今後も高齢化が一層進展する我が国において、高齢者の医療制度をどうするのかといった問題について、国民的合意の形成がないままに、これまでの政策との整合性もなく、理論的根拠や政策的効果もはっきりしないような小手先だけの負担増が先行するのは言語道断であります。これでは国民の将来不安が払拭できないのは当然であります。
 国民の社会保障に対する不安にこたえるためには、財政的バランスの確保も重要ではありますが、それだけでは十分とは言えません。少子高齢社会にふさわしい社会保障のグランドデザインを国民に提示し、確かな給付を約束するとともに、その約束を履行するために公平な負担を求めることが不可欠であります。
 我が国の医療制度についても、医療保険財政という狭い枠の中で帳じりを合わせるために、高齢者を初めとする患者負担、被保険者負担のみを求めるのではなく、まずこの国の医療をどうするのかという根本的な議論が行われ、その結果として国民的な合意が形成されることが必要であります。
 医療保険制度の赤字を生み出す構造的な欠陥をそのままにして、膨張し続ける医療費を被保険者の保険料の引き上げと患者の自己負担増で埋め合わせるという悪循環をいつまで繰り返すのですか。抜本改革を先送りにし、利用者の負担増などその場しのぎの対応を繰り返し、小出し、先送り、約束違反に終始する政府の姿勢を厳しく批判したいと思います。
 反対する第二の理由は、高齢者に対する一割の一部負担の導入についてであります。
 政府は、この間、あたかも高齢者は総じて金持ちであるかのような印象を与え続けてきました。しかし、厚生省が公表しているデータによっても、高齢者の間の貧富の差は若年者世代以上に大きいことが明らかであります。今回の法案審査を通じて、高齢者の世帯の六割近くが所得年間三百万円に満たないこと、七割以上が年金暮らしであること、とりわけ単身高齢女性の貧困化は著しく、年間所得百万円未満が三二%、二百万円未満が七〇%という低所得にあり、政府の超低金利政策がこれらの世帯を直撃していることが明らかになっております。
 そうした中で、患者の一部負担を強化するというやり方がどれほど受診の抑制につながるかは、発足したばかりの介護保険制度の例を見れば明らかであります。厚生省の発表によっても、介護サービスの利用量は四三%にとどまっており、経済的理由を含む何らかの理由で介護サービスの給付を減らした人が全利用者の一八%、また、要介護認定を受けたにもかかわらず介護サービスの利用をためらっている人が三十万人に上っているのです。
 反対する第三の理由は、高額療養費に係る自己負担限度額を超える医療費について、一%とはいえ定率の自己負担を上乗せするといった国民に負担増を強いることであります。
 これは、安心して医療を受けられるというこれまで高額療養費制度が果たしてきた役割を根底から覆すものです。高額の医療費が問題となるのであれば、まず高額になる医療費をどう適正化するかという問題を解決することが先決であります。
 反対する第四の理由は、医療サービスの提供のあり方についてであります。
 看護職員の配置基準については、患者対看護職員の比率を三対一とするとのことでありますが、この比率がいかに人員不足であるか。多くの医療現場では、既に新たな看護基準の比率を達成しているにもかかわらず、非常に過酷な労働を強いられているというのが現実であります。したがって、今回の改正案は全く不十分な対応と言わざるを得ません。
 我が国の医療制度は、最近の医療ミスの続発を見てもわかるように、瀕死の状態と言ってもよいような状況にあります。医療法の改正案がこのような重大な問題を解決できないような中途半端な内容では、医療制度改革の第一歩とは到底言えるものではありません。
 さらに、今般の医療法改正案の至らぬ点として、いわゆるカルテなどの医療情報の開示問題があります。この問題は、二十一世紀の我が国医療のあり方を決する極めて大切な事項でありながら、単なる規制緩和の広告項目の一部として挙げられているにすぎません。広告規制の緩和は、医療機関の都合のよいことだけが宣伝されるわけですから、医療情報の開示とは別の次元の問題であります。カルテを初めとする医療情報の開示こそ、あるべき医療法改正案の核心部分であると思います。
 以上、主な反対の理由を述べてまいりました。
 私は、医療現場において、患者の人権が尊重され、患者が最善の医療を受けられるようにすることこそ、医療改革の目指すべき道であり、目的であると考えます。我が国の医療制度改革の中心には患者の権利の保障がなくてはなりません。
 私たち社会民主党は、患者の人権を医療制度改革問題の中心に据え、患者本位の医療の実現を目指すものです。このような医療制度の抜本改革を一日も早く実現する立場から、私は、今回の再び負担増だけを先行させる法案には反対であることを表明して、討論を終わります。(拍手)
#31
○議長(井上裕君) これにて討論は終局いたしました。
    ─────────────
#32
○議長(井上裕君) これより両案を一括して採決いたします。
 両案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
#33
○議長(井上裕君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
#34
○議長(井上裕君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百三十八  
  賛成            百三十九  
  反対             九十九  
 よって、両案は可決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
     ─────・─────
#35
○議長(井上裕君) この際、日程に追加して、
 マンションの管理の適正化の推進に関する法律案(衆議院提出)を議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#36
○議長(井上裕君) 御異議ないと認めます。
 まず、委員長の報告を求めます。国土・環境委員長溝手顕正君。
    ─────────────
   〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
   〔溝手顕正君登壇、拍手〕
#37
○溝手顕正君 ただいま議題となりました法律案につきまして、国土・環境委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 本法律案は、衆議院提出に係るものでありまして、多数の区分所有者が居住するマンションの重要性が増大していることにかんがみ、マンションにおける良好な居住環境の確保を図るため、国土交通大臣がマンション管理適正化指針を定めることとするとともに、マンション管理士制度を創設し、マンション管理業者の登録制度を実施する等、マンションの管理の適正化を推進するための措置を講じようとするものであります。
 委員会におきましては、マンション管理士の必要性及び需要、マンション修繕積立金の分別管理、マンション管理適正化指針の内容等について質疑が行われましたが、その詳細は会議録によって御承知願います。
 質疑を終わりましたところ、本法律案に対し、自由民主党・保守党、民主党・新緑風会、公明党及び二院クラブ・自由連合の四会派を代表して福山理事より、この法律の施行後の検討条項を附則に加える旨の修正案が提出されました。
 次いで、採決の結果、本法律案は多数をもって修正議決すべきものと決定いたしました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ─────────────
#38
○議長(井上裕君) これより採決をいたします。
 本案の委員長報告は修正議決報告でございます。
 本案を委員長報告のとおり修正議決することの賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
#39
○議長(井上裕君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
#40
○議長(井上裕君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数          二百四十  
  賛成            二百二十  
  反対              二十  
 よって、本案は委員長報告のとおり修正議決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
     ─────・─────
#41
○議長(井上裕君) この際、日程に追加して、
 日本放送協会平成十年度財産目録、貸借対照表及び損益計算書並びにこれに関する説明書を議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#42
○議長(井上裕君) 御異議ないと認めます。
 まず、委員長の報告を求めます。交通・情報通信委員長今泉昭君。
    ─────────────
   〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
   〔今泉昭君登壇、拍手〕
#43
○今泉昭君 ただいま議題となりました案件につきまして、交通・情報通信委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 本件は、日本放送協会の平成十年度決算書類でございまして、放送法の定めるところにより、会計検査院の検査を経て内閣から提出されたものであります。
 その概要は、一般勘定において、平成十年度末における資産総額六千三百三十九億円に対し、負債総額は二千五百六十七億円、資本総額は三千七百七十二億円となっております。また、当年度中の損益の状況は、経常事業収入六千三百三十七億円に対し、経常事業支出は六千七十九億円で、差し引き経常事業収支差金は二百五十七億円となっており、これに経常事業外収支差金及び特別収入を加え、特別支出を差し引いた当期事業収支差金は百六十七億円となっております。この当期事業収支差金のうち、九十億円は債務償還に使用し、七十六億円は翌年度以降の財政安定のための財源として繰り越しております。
 なお、本件には、会計検査院の「記述すべき意見はない」旨の検査結果が付されております。
 委員会におきましては、BSデジタル放送普及の課題と対策、青少年の健全育成と放送のあり方、字幕放送の充実に向けた取り組み、NHKのインターネットによる情報配信等について質疑を行いましたが、その詳細は会議録によって御承知願います。
 質疑を終了し、採決の結果、本件は全会一致をもって是認すべきものと決定いたしました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ─────────────
#44
○議長(井上裕君) これより採決をいたします。
 本件を委員長報告のとおり是認することの賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
#45
○議長(井上裕君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
#46
○議長(井上裕君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数          二百四十  
  賛成            二百四十  
  反対               〇  
 よって、本件は全会一致をもって委員長報告のとおり是認することに決しました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
     ─────・─────
#47
○議長(井上裕君) この際、日程に追加して、
 原子力発電施設等立地地域の振興に関する特別措置法案(衆議院提出)を議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#48
○議長(井上裕君) 御異議ないと認めます。
 まず、委員長の報告を求めます。経済・産業委員長加藤紀文君。
    ─────────────
   〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
   〔加藤紀文君登壇、拍手〕
#49
○加藤紀文君 ただいま議題となりました法律案につきまして、経済・産業委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 本法律案は、原子力発電施設等立地地域における振興計画に基づいて、地域住民の安全確保のため緊急に必要な施設の整備に係る補助率をかさ上げする等の措置を講じようとするものであります。
 委員会におきましては、原子力安全・防災体制の整備、電源立地交付金制度のあり方、原子力エネルギーの位置づけ等について質疑が行われましたが、その詳細は会議録によって御承知願います。
 質疑を終わり、本法律案に対し、自由党の渡辺委員より、法律の目的について「原子力による発電の推進等に資するため」の文言を削るとともに、地域の防災に配慮しつつ特別措置を講じることとする等の修正案が提出されました。
 次いで、原案及び修正案について討論に入りましたところ、日本共産党の山下理事、社会民主党・護憲連合の福島委員より、原案にそれぞれ反対する旨の意見が述べられました。
 討論を終わり、順次採決の結果、修正案及び修正部分を除く原案はいずれも多数をもって可決され、本法律案は修正議決すべきものと決定いたしました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
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#50
○議長(井上裕君) これより採決をいたします。
 本案の委員長報告は修正議決報告でございます。
 本案を委員長報告のとおり修正議決することの賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
#51
○議長(井上裕君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
#52
○議長(井上裕君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百三十二  
  賛成            百四十五  
  反対             八十七  
 よって、本案は委員長報告のとおり修正議決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
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#53
○議長(井上裕君) 本日はこれにて散会いたします。
   午後四時十九分散会
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ソース: 国立国会図書館
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