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1950/11/27 第9回国会 参議院 参議院会議録情報 第009回国会 水産委員会 第3号
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1950/11/27 第9回国会 参議院

参議院会議録情報 第009回国会 水産委員会 第3号

#1
第009回国会 水産委員会 第3号
昭和二十五年十一月二十七日(月曜
日)
   午後二時二十九分開会
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○中央市場手数料値上げ問題に関する
 件
 (農林大臣の東京都知事宛通達書に
 関する件)
○水産業協同組合法の一部改正に関す
 る件
○水産物増産対策に関する調査の件
 (水産関係補正予算に関する件)
 (水産加工用塩に関する件)
 (水産金融制度に関する件)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(木下辰雄君) 只今から委員会を開会いたします。
 先般の委員会の決定事項に対しまして、農林大臣が参議院の要求に応じまして東京都知事に宛てた通達書を朗読いたします。
  昭和二十五年十一月二十二日
      農林大臣 廣川 弘禪
   東京都知事安井誠一郎殿
   (水産物却売委託販売手数料の件)
  標記の件については去る十一月十五日七分に引上げの認可をなされた趣であるが、十一月二十一日附農林大臣宛参議院水産常任委員会の決定の次第もあり、一方生産者、荷主側と卸売人側双方からこの件に関し更に協議を遂げ、歩み寄ろうとする兆も見えて来たので、貴官におかれても事態を円満に收拾する上から、卸売人に対し今暫らく手数料引上実施の延期方御取計らい煩わしたく、中央卸売市場法第十七條により、右通達する。
 こういうような命令を発しております。その結果都長官においては卸売手数料の増額延期手続を命じたようでありますことを特に御報告いたします。
  ―――――――――――――
#3
○委員長(木下辰雄君) 次にこの前の委員会におきまして、協同組合法の一部改正案、即ちこの間お手許に配付いたしました共済組合を作る規定であります。多分皆さん内容を十分御検討になつたことと思いますが、お差支なければ、字句その他はGHQと交渉のときに多少変更することは委員長に御一任願いまして、これを決定することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(木下辰雄君) 御異議ないと認めます。それではこれをGHQに手交することにいたしまして、成るべくこの臨時國会のうちに決定するようにいたしたいと思います。
  ―――――――――――――
#5
○委員長(木下辰雄君) 次に補正予算が提出されてございますからして、水産関係の補正予算について水産庁から一応御説明を願いたいと思います。山本次長。
#6
○説明員(山本豐君) 細部に亘りましては担当課長から御説明いたしたいと考えますが、重要な予算についての一応の経過だけを先ず私から御説明申上げたいと思います。
 先ず第一に大きいものといたしましては、水産資源維持に必要な経費、この内容は以西底曳の補償の予算であります。この予算はいろいろと議論になつておつたのであります。我々としましても、以西底曳業者の切なる要望もありまして、少くとも一相当り三百万円以上でないと困るというつもりでたびたび大蔵省と折衝いたしたのであります。併し最後までいろいろと折衝いたしまして大臣からも大蔵大臣にお願いいたしまして、その最後の線といたしまして二億一千六百万円ばかりが、一応大蔵省の了承するところとなつたのであります。この二億一千六百万円は、実際の整理した組数で割りますると、先ず三百万円くらいにも相成る数字でありまするが、併し大蔵省としましては、やはり当初計画の百二組という計画があるのでありますが、その百二組の予算、こういう意味で二億一千六百万円を認めておるのでありまして、従いましてこれを差引き計算いたしますとやはり二百十六万円ばかりにしかならないのであります。併しその点は今後の予算が決まりました上で、一つ政治的な解決方法を講じて、是非三百万円までもつて参りたい。又その上で更に不足がある場合には、来年度の追加予算ということも考えられるのでありまするので、非常に時期も切迫しておりまするので、一応今年度のいわゆる追加予算といたしましては、この総額二億一千六百万円を大蔵省としては了承しておるような次第になつておるのであります。
 次に大きなものといたしまして、漁業制限に伴う損失補償に必要な経費、これは二十一年から始まりまして二十五年度まで通計いたしますると、当初の要求額は六億一千万円程度を要求いたしたのであります。併しいろいろの経緯がありまして、大体現在では二十四年度までの補償をすればいいではないか、二十五年度は更に二十六年度に入つてでないと資料がまとまりませんので、二十六年度に入つてから要求すべきではないか、というので二十四年度までの要求といたしまして、我々としましては、約一億八千万円程度要求いたしたのであります。それに対しまして大蔵省の査定は一億二千四百万円、こういうことに相成つたのであります。尤もこれは追加予算で決まりますれば、この支出の財源でありまするが、終連当局と大蔵省と水産庁と三者でいろいろと相談いたしまして、一日も早く出して貰いたいという意味で終連の処理費からこれを出して貰う、こういう取決めになつております。次いで追加予算が決定になりますれば、即日でも出せる態勢にいたしたいと考えまして、現在終連当局といろいろとこれを出す場合の手続その他を事務方面で折角努力をいたしております。大蔵省の主計局長が中に入つて頂きまして、終連の現在あります予算の残を、第三四半期の予算の残を約六千万円程度でありますが、それを一応取敢えず前借りに出して貰う、こういう取決めも極く数日前に話をつけまして、それだけはとにかくこの追加予算の決まり次第に年内に流したい、残りは一月に入つてから出したい。こういう建前で今、いろいろと事務的に進捗させておるのであります。それから次に大きな予算でうまく参らなかつたもので、荒廃漁場復旧に必要な経費、これは御承知のように漁場の中に戰時中いろいろ投ぜられました危険物、或いはセメント或いは杭木、こういうふうなものを引揚げまして、そうして漁場を、折角狭い沿岸の漁場を回復したい、こういう予算でありまして、衆議院あたりにおきましても、非常に絶望視された、政治的な意味合のある予算であつたわけであります。これも当初八千三百万円を要求いたしたのでありますが、海上保安庁と連繋をとりまして、大蔵省にも説明に参つていろいろとやつて参りましたところが、最後に参りましてどうしても財源その他から我慢してくれ、こういうわけで、結局話がつかない状態に追込まれたのであります。但しこの問題につきましては、いろいろな政治的な関係がありますので、農林大臣をして閣議で要望はして貰つたのでありますが、まだ話がつかないのであります。それから次に大きなものといたしましては、我々は御承知のように、いわゆる國際信義を高めるという意味で、以西其の他の漁業の取締船を相当数殖やして貰うというわけで、この方面の予算、傭船による漁業取締船に必要なこれは経費でありますが、これを約八千四百万円ばかり要望したのでありますが、これが結局だんだん追詰められまして、最後は五百六十二万円ばかり、僅か二隻を傭船したのであります。これは三月まででございますが、そのものだけを認めるような次第になつたのであります。更に先般大臣と主計局主査との会談によりまして以西その他の漁区拡張の問題に関連いたしまして、この際取締を更に徹底させたいというので、相当数の取締に要する費用を大臣としては主計局主査とも約束せられたのであります。それらの予算はこれは一億五千万円くらいでありますが、これが不調のままに終つておるわけであります。大体大きなものは、そういうもしのでありまして、そこ外、細々したものは、五百万円、三百万円、二百万円ぐらいのものは、ばらばらあるわけでありますが、そういうものを全部しめまして追加予算といたしまして三億六千九百万円、それが総額でありまして、大蔵省の認めました総額であります。
 極く簡單ではございますが、大きな費目の問題につきまして御説明申上げました。あと、御資問によりまして係のほうから細かい問題をお答えいたします。
#7
○委員長(木下辰雄君) 何か補正予算につきまして御質問がありましたら……。
#8
○青山正一君 以西底曳の問題ですね、大体百二組に対して一組二百十六万円、こういうようなことで予算が計上されておるようなわけでありますが、政府においてはやはり当初の希望の通り一組三百万円というふうな考えの下に、いろいろ船長が退職したり何かする、そうした費用で早急を要する関係のものはこれはすぐしなければならない関係からして是非必要だろうと思いますけれども、その残つたかに対しては、又来年もその残つた分の予算を要求するというふうな考え方をしておいでになるかどうか。その問題と、それからもう一点は漁船保険の関係、こればこの前の國会においても当委員会から、これは國庫補助があつて然るべきだというふうなことで、相当問題にもなつておつたようにも考えるわけなんですが、この問題について一体どういうふうに……何だか次の國会にもこの問題について出るというようなお話も聞いておるわけなのですが、その点につい丸一つ詳しくお聞きしたいと思います。
 それからもう一点は、取締船に必要な経費ですね、これはまあ以西底曳ばかりでなしに、例の紀伊水道とか、あの潮戸内海の監視船なども今後必要だろうと思いますが、政府のほうにおいてそういうふうな瀬戸内海、或いは紀伊水道あたりの監視船などについてもやはり今後予算化あるようなお気があるかどうか。その三点についてお聞きしたいと思います。
#9
○説明員(山本豐君) 以西の予算の問題でありますが、これは最後まで大臣等にいろいろ動いて頂きまして、そういう意味合で実は大蔵省の考え方はあると思うのでありますが、水産庁としてはどこまでも若し足らん場合には、残は来年度の追加予算になるかと思うのでありまするが、是非要求いたしまして万全を期したい、かように考えておるわけであります。
 それから次に保険の問題、先ほど実は言い漏らしたのでありますが、これも只今のお話の通り非常に問題になりまして、我々としましても農業の共済保険のほうには相当な基金があるのに、漁船保険につきましては基金が全然ない。殊に漁船金融が今日逼迫しておる折柄でありますので、せめてこの漁船保険のいわゆる基金ぐらいは何とかして貰いたいということで、一億何千万円かの要求を当初持出したのであります。併し大蔵省は最後まで聞き容れるところとならなかつたのでありまして、これも最後の閣議にも大臣から発言して頂いたうちの一つになつておるのですが、結果は不幸にしてうまく参らなかつたのであります。併し今日金融問題が非常にやかましいときでありますので、我々としましても是非漁船保険の問題は根本的に何とか解決したい。更にこれの法律自体も強化をいたしたい。折角今我々のほうでもこの漁船保険の法律の改正方についていろいろ研究を進めております。恐らく通常國会程度までには何とか一つ成案を得まして、予算の問題を又蒸返しいたしまして善処したいと考えておる次第であります。
 それから取締関係の問題でありまするが、これも青山委員のおつしやられました通りでありまして、我々としましても最近引揚問題が各方面でいろいろ問題を起しておるときでありますので、單に以西の取締のみならず、この沿岸、外海の取締が今日非常に急を要するわけであります。それで我々といたしましても当初八隻程度を内海、北海道、裏日本、これらを目標にいたしまして、四海区くらいを大体二隻くらいずつのものが最小限度どうしても要るという意味合で、当初一億一千万円、八隻分でありますが、それだけを要求して参つたのでありますが、それがだんだんと査定を受けまして、最後には二隻分になつたのであります。併しこの二隻でありますが、これは是非最近やかましい北海道の方面、又この北海道の方面の段落がつきますれば内海の方面、これは非常にやかましい方面に重点的に有効に活用して最善の努力を拂いたいというふうに考えておるわけであります。
#10
○青山正一君 もう一点、一番最後に、取締船の問題についていろいろ御意見を承わつたのでありますが、各都道府県において取締船とか、或いは試験船の國庫補助を何とかして貰えんかというふうな問題もあちらこちらに出ておるわけなんですが、そういうふうなことはやはり國家として補助を今まで與えておつたのですか、どうなんですか。又今後はどういうふうなお気持で進むのかどうか、そういうような点についてお聞きしたいと思います。
#11
○説明員(山本豐君) 只今の青山委員のお話でありますが、確かなお答えはできないのでありますが、ずつと昔にはあつたように思うのであります。最近少し地方でも、試験船、或いは取締船というものがぼつぼつ方々でできかかつておるのであります。その際にやはり今青山委員の言われました通りに何とか中央でも、仮に半額とまでは行かんでも、二割でも三割でも補助を出してくれという声は我々も十分聞いておるのであります。ただ大分長いことそういう制度が断絶しておりましたので、いわゆるドツジ声明以来地方に対する補加というものが各般について削減を受けておるような現状でありますので、今すぐ持出しても果してそういうものが認められるかどうか、将来ともこれは研究を要する問題であろうと思うのであります。併しお尋ねになりました問題は我々といたしましても至極穏当な要求であると存じますので、今後の予算にも機会ある度に一つよく研究して、小しでもそういう方面に血路を開きたいというふうに考えております。
#12
○委員長(木下辰雄君) 御質問がございせんければ補正予算の問題はこれで打切りたいと思います。
#13
○委員長(木下辰雄君) 次にちよつと御相談いたしますが、戰争前ににおきましては水産の加工用の塩、これは品目は限つてございましたけれども大体非常に安く專売局から出して貰つておつた。それが戰争が始まりましてから、ソーダ用塩以外のものは全部そういう恩典を取つてしまつた、それでトン当りソーダ用はたしか三千円だと思いますが、一般の塩は一万二千円くらいしたようであります。それで農業関係でも、味噌、醤油の業務用塩に対しては是非恩典を希望したいというような声もあるようですが、水産のほうでも水産の加工用塩用塩というものに対しては、ソーダ用同様価格を引下げて貰いたいという要望が非常にありますので、この次の委員会におけまして專売局当局その他をこの委員会に呼びましていろいろの質問を聞きたいと思いますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#14
○委員長(木下辰雄君) ではさように取計らいたいと思います。この次の委員会に專売当局を招致いたします。
  ―――――――――――――
#15
○委員長(木下辰雄君) それからちよつとこれは補正予算ではありませんけれども、今回昭和二十六年度の予算で農林漁業金融公庫法ができなくなりましたので、その代りとして特別会計で法律を出そうというように案が決定したようですが、分つておりましたらその全部を一応御説明願いたいと思います。
#16
○説明員(奥田孝君) 農林漁業金融公庫案の代案といたしまして、特別会計で長期融資の途を開くという案は、只今官房のほうで立案いたしておりまして、私のほうはその詳しい内容はまだ聞いておりませんが、一応分つております範囲でお答え申上げたいと思います。それで只今までの進行の状況を申上げますと、一般会計から二十億円、見返資金から四十億円、合計六十億円を以ちまして特別会計を組みます、そうしてこの特別会計から農林漁業長期融資をするということで進んでおるようであります。それで只今のところではその融資対象といたしましては、農林漁業金融公庫法案の融資対象を大体そのまま承け継いでおるようでありまして、主として公共事業的な色彩の強い長期資金としてそれを活用して行くということで進んでおるのであります。従いまして公庫の融資対象として水産関係では漁田開発と漁港の修築並びに漁港の災害復旧が挙げられておりましたが、それが今度の特別会計案におきましてお引継がれておるわけでありまして、私の聞いておりますところでは漁田と漁港の関係で約三億円が予定されておるというように聞いております。尚この十億円では不足でありますので、更に預金部資金から七十億ほど入れまして合計百三十億でやはり同じようなことをやる計画も建てておるようでありますが、この七十億を預金部資金から持つて来る、この第二案は非常に困難のようであります。そういうわけで大体只今のところは六十億円の案で進んでおるようであります。
#17
○委員長(木下辰雄君) その取扱はどこでやりますか。
#18
○説明員(奥田孝君) 大体農林中金にそういう事務を代行させるように聞いております。
#19
○委員長(木下辰雄君) この問題について何か御意見がありましたら……。
#20
○青山正一君 その他に産業関係の見返資金でどういうふうになつているのか、その点を一つお聞きしたい。それから漁田開発というのは、やはり北海道ばかりのものなのですか、どうなんですか。それからこの問題、私ちよつと北海道に行つたのですが、北海道に例の高度利用という関係のものが相当ありますが、どうも高度利用が全部この見返資金から出ておつて相当漁業者は恩沢を受けておるというふうに考えておつたのですが、大分衆議院の通産委員が恩恵を受けているというような現状であつて、漁業協同組合はあまり恩恵は受けていないというような現状のようにも見受けられますが、できるならばその十一ヶ所の高度利用を受けた責任者の名前を一つ発表して貰いたい。もう一つはその高度利用というのが、内地にも適用されるというようなふうにGHQあたりと折衝できるかできんか。それから漁田開発というもの北海道のほうの関係かも知れませんが、何か名目を変えて内地に又できるものかできないものか。その際においてやはり預金部じやなしにこの見返資金の中から考えるのかどうか、その点一つ次長なり皆さんから一つお伺いしたい。
#21
○説明員(山本豐君) 見返資金の問題は大分前からいろいろ議論になりまして、我々としましては今日金融逼迫の折からでありますので、すべてこういう方面だけでも、一つ水産の方面には強く要望したいというので昨年来これをいろいろやつて参つたのでありますが、現在の大方の進捗状況をここで申して見ますると、大体北海道の、例の高度利用でありますが、これが十二、三件あつたのでありますが、その総額一億円ということで来ておるのでありますが、そのうちで九件七千九百万円は大蔵省の話がついておるわけであります。あとESSだけが残つておるのでありますが、これももう大体異存はないことになつておりますので、この問題は割合にうまく行くと思うのであります。
 それからもう一つは漁田開発でありますが、これも当初は一億一千万円ぐらいを要望しておつたのであります。組合の数にしまして五十四組合でありますが、それが日銀に受けましたものは、農林金庫に五十四組合受けておるのでありますが、いろいろ内容審査を行いましたが、日銀まで参りましたものは三十三組合であります。七千七百三十万円、この三十三件は大蔵省にも参り、更にESSにも参りまして、ESSでそのうち二十件だけが一応よろしいということになつておるのであります、その金頭は四千六百八十万円であります。こういうことで水産関係の方面で申しますと、この見返資金の二十五年度の枠の残と言いまするか、まだ未解決のものが先ほど申しましたように高度利用の一億円のうちから七千九百万円、残二千百万円、漁田開発の関係でこれは閣議決定の枠が七千七百万円でありますが、それからESS承認済が四千六百八十万円、これを引きますと三千二十万円、合計五千百二十一万円、これだけが水産の一応枠の未決定分になつておるわけであります。只今のお話になりまたようは漁田開発は今の日本の資源の状況から申しますと、大体これは北海道が最も恰好なところであるのでありますが、その他最近いろいろと各方面の資源の探究調査を開始しておるのでありますが、その外或いは佐渡の北方でありますとか、或いは九州の対馬近辺でありますとか、若干あるわけであります。これに國土総合開発の関係からいたしましても、どういう地区を一つ水産地区として指定していいかという要求がありまして、できるだけ多いほうがいいと思いまして十一地区ぐらいを一応要望したいと思つておるのでありますが、そういうものを具体化して参りますれば何も北海道だけでする必要がないのではないか。無論財源の問題もありますが、見返資金の余裕さえあれば又考えて見たいと思うのであります。
 それから高度利用の問題でありますが、これも青山委員からの御質問の通りであります。我々としましては地理的に又魚の多量に獲れるということ等からいたしまして、ただ先ず北海道を坂上げたのでありましようが、併し最近の全國的な魚価の低落というふうな関係の対策といたしましては、やはり全國的に主要な消費地、或いは主要な産地のこういう設備についてどんどん取上げらるべきではないか。只今水産庁でその基礎資料と申しましては語弊がありますが、一応の要望なり、又我我のほうで漁獲高、或いはその消費状況等から割出した、いわゆるそういう施設の計画というものを持つておるわけでありまして、これは大体六、七十件になつております。この資金の余裕さえあればそういうものを逐次必要度の高いものから取上げて行きたいと思つておるのでありますが、現に北海道の取上げましたものから後に、東京都或いは長崎県、長崎市でありますが、その他四、五県来ておるのであります。これは一つ追加分になるわけでありますが、ESSに今話を持込んでおります。大体ESSはどういう風の吹き廻しか水産のこういつた施設についての理解が割合ありまして、その点は非常に好都合なのでありますが、問題はこの見返資金の枠の問題がありまして、それで只今水産庁の枠の残は以上のような合計でありますが、農林省の残はどうかというのでこれも洗つて見たのでありますが、そういたしますと土地改良とか、或いは小水力発電だとか、造林だとか、これらの関係が非常に遅れておるのであります、殊に造林の関係は、これは後から出て参つた問題でありますが、やはり一億円の枠があるにも拘わらず、まだ農林省の受付けは一件もないのでありますが、近くこれは相当に来るのだそうでありますが、そういうふうな事情もありますし、土地改良等におきましても、相当残が出て来るのではないかと存じますので、先般も省議の席でこの問題をいろいろと議論になりました際に、水産庁といたしましては同じ農林省の枠であるわけでありまするから、よそのものを無理に取ろうというのではないのでありますが、やはり農林省としての枠の残はできるだけ少くしたほうがいいのではないか。従つて若し事情が許せば一つ水産のほうに何とか適当な機会に、年末に押詰つてからでは間に合いませんので、適当な機会に考えてくれんかというようなことを申入れておるのでありますが、恐らく枠の問題は安定本部でいろいろ検討いたしておるのでありまして、実際問題といたしまして各局庁等のいろいろな立場もありまして、簡單にはこの枠の調整はできないのでありますが、併し我々はそれを見通しをつけまして、結局争いもの勝ちということになるわけでありますので、要望のあるものについては計画を検討して適当と認めるものはどんどん出して行きたい、こういうふうに考えておるわけであります。
 それから北海道の例の高度利用につきましては、いろいろ批判のあるところで、今青山委員から言われたところでありますが、只今手許に会社名の書いたものは持つておりませんが、後でお届けしたいと思います。これは今のお説のような点もありましたので、水産庁としても随分苦労したのでありますが、併し先ずあれこれ考えまして公平に裁いたつもりではおるのでありますが、併し今後の問題もありますし、殊に沿岸の漁業協同組合につきましては、できるだけ援助したいと考えておるのでありますが、やはり北海道の漁業協同組合にしましても実力の関係もありまして、現状といたしましては誘い水程度の見返資金を出しましてもそれを受けるだけの実力といいますか、そういう点でやはり若干の問題がありけしないか。やる熱意があり、又それの実力があれば、我々としましては同様に考えて行くつもりでおります。
#22
○青山正一君 非常に詳しくお話を承わつてどうも有難うございました。一番最後の問題で、高度利用の問題とか、これは非常に非難ごうごうたるものがあるわけなんですが、それから北海道に行つて一番感じたことは紐付の資材ですね、これが非常に多いことなんです。例えば一万五、六千玉割当があるところで紐付の関係が約七割を占めておる。後に残つたものを僅かに沿岸漁業に配給されるというふうな例が非常に多いわけなんで、こんな点をやはり代議士の名前を出して言うのはどうかと思いますが、三、四人の代議士がその中の六割、或いは五割なりを占めて行くということは、これはどうかと思いますから、その点余り今後……。次長は非常に賢明なる次長ですから、できるだけこの点を抑えて、この紐付の資材、それから高度利用なども、できるだけ沿岸漁業の漁業者全部に使わせるというふうな建前に、特に進んで行きたいというふうに考えておるわけなんです。殊に先ほど申上げた、内地にお願いしたいというのは、最近沿岸漁業は殊んど今手数料の問題で非常に騒がれておりますけれども、荷受機関から非常な安値でたたかれておる、こういつた場合において、日魯とか、或いは大洋漁業とか、大資本漁業はその会社自身で、はつきりとした立派な施設を持つておられる。併し沿岸漁業はどこを探しても、そういつた高度利用的な建前のものを持つていない。せめて瀬戸内海に一つとか、山陰に一つとか、或いは裏日本に一つとかいうふうなことで、浩岸漁業者のみを対象とするようなものをやはりこの見返資金の中から一つ頂いて、そうしてこれは沢山とは言いませんから、各地方に、三県、四県をまとめたものを一つずつというくらいに一つ何かお考え置きを願つて、ここに漁政課長もおいでになつておるのであります、殊に経済課長もおいでになつておるのでありますから、そういう計画を特に立てて頂きたいということをお願いしたいわけなんです。
#23
○委員長(木下辰雄君) それから先に奧田課長から御説明を受けました、農林漁業金融公庫に代る特別融資の、特別会計において水産に対しては三億円だというような話もありましたが、これは非常に過少である。この次の委員会に六十億の分配の内容を一つ御説明願いたいと思います。外に……。
#24
○青山正一君 今日御説明になつた後で、予算の内容の一つ今後やはり議会のあるごとに、その予算関係のあるごとに一つ何かデータを貰うというふうにして……。
#25
○説明員(山本豐君) 何か一応整理したものを拵えましよう。
#26
○委員長(木下辰雄君) 外に御意見がありませんか。……御意見なければ、本日はこの程度で散会いたしたいと思います。
   午後三時八分散会
 出席者は左の通り。
   委員長     木下 辰雄君
   理事
           青山 正一君
   委員
           入交 太藏君
           松浦 清一君
           櫻内 義雄君
  説明員
   水産庁次長   山本  豐君
   水産庁漁政部経
   済課長     奥田  孝君
ソース: 国立国会図書館
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