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1950/12/08 第9回国会 参議院 参議院会議録情報 第009回国会 厚生委員会 第6号
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1950/12/08 第9回国会 参議院

参議院会議録情報 第009回国会 厚生委員会 第6号

#1
第009回国会 厚生委員会 第6号
昭和二十五年十二月八日(金曜日)
   午前十時四十分開会
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○小委員長の報告
○看護婦養成所に対する国庫補助の請
 願(第七号)
○結核病根滅対策樹立に関する請願
 (第四五号)
○国立翠ヶ丘病院移転に関する請願
 (第六三号)
○看護婦資格既得権者に甲種看護婦国
 家試験免除の請願(第七二号)
○国民健康保險診療費国庫補助に関す
 る請願(第八二号)
○療養所の病床回転の根本対策に関す
 る請願(第一一七号)
○厚生年金保險基金の還元融資に関す
 る請願(第一八六号)
○らい療養所の患者による附添手当増
 額の請願(第二三五号)
○らい研究所設立等に関する請願(第
 二三六号)
○健康保險法改正法案中一部修正に関
 する請願(第三三〇号)
○国民健康保險の育成に関する請願
 (第三三二号)
○国民健康保險事業の危機突破に関す
 る陳情(第六一号)
○船員保險法の一部を改正する法律案
 (内閣提出・衆議院送付)
○健康保險法の一部を改正する法律案
 (内閣提出・衆議院送付)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(山下義信君) 只今より厚生委員会を開会いたします。速記をとめて下さい。
   午前十時四十一分速記中止
  ―――――――――――――
   午後一時五十二分速記開始
#3
○委員長(山下義信君) それでは速記を始めて下さい。
 日程に従いまして健康保險法の一部を改正する法律案並びに船員保險法の一部を改正する法律案を議題といたします。御質疑のある方は御質疑をお願いいたします。
 なおこの際小委員長の御報告を求めたいと思いますから、小委員長の御報告をお願いいたします。
#4
○中山壽彦君 この機会に保險経済に関する小委員会の経過を御報告申上げます。
 十一月の二十七日の委員会におきまして堂森委員、松原委員、藤森委員、小杉委員、並びに私の五名が小委員に選定をされまして、二十八日の小委員会においては私が小委員長として選挙されました。十一月三十日の小委員会におきましては、この小委員会を今後どういうふうに運営するかという運営方針につきまして協議いたしました結果、先ず保險当局より保險経済に関する実情について聽取し、資料の提出を求むることにいたしました。十二月四日の小委員会におきましては、健康保險並びに国民健康保險におきまする財政の現状をそれぞれ保險当局者より説明を聴取し、これに関連する質疑を行いました。
 なお本小委員会に付託されました請願及び陳情は五件ありましたが、十二月六日の小委員会におきまして愼重審査の結果、請願におきましては第八十二号、国民健康保險診療費国庫補助に関する件、第百八十六号厚生年金保險基金の還元融資に関する件の二件を採択の上内閣に送付することに決定しましたが、第三百三十号及び第三百三十二号は保留することになりました。又陳情第六十一号国民健康保險事業の危機突破に関する件は採択の上、内閣に送付することに決定いたしました。
 以上を以ちまして本臨時国会における保險経済に関する小委員会の報告を終ります。
#5
○委員長(山下義信君) 只今の小委員長の報告に御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#6
○委員長(山下義信君) 御異議ないと認めます。従いまして小委員会に付託いたしました請願並びに陳情の扱いにつきましては、只今の小委員会の御報告に相成りました通りに決定いたしました。
  ―――――――――――――
#7
○委員長(山下義信君) 次に結核に関しまする小委員長の御報告をお願いいたします。
#8
○藤森眞治君 結核予防に関する小委員会の報告を申上げます。
 十一月二十七日結核予防に関する小委員会が設置されまして、当日委員長から左の五名が小委員に指名されました。藤原道子君、河崎ナツ君、有馬英二君、大谷瑩潤君と私と以上五名であります。それで十一月二十八日第一回の小委員会を開きまして小委員長互選の結果、私が小委員長に選挙されました。次で十一月三十日第二回の小委員会を開きました。これによつて小委員会を如何に今後進んで行くかということを協議いたしました結果、結核予防課長の出席を求めまして、通常国会に提案が予想されております結核予防法案の骨子を聴取いたしました。そうして委員会といたしましては、取りあえず骨子の線に沿つて調査研究を進めて行くということにされました。次で十二月六日七日の両日に第三回第四回の委員会を開いたのであります。そうしてこの際付託されました請願の審査を行いました。その結果について申上げますと、付託された請願は、請願第四十五号、結核病根滅対策樹立に関する請願、請願第六十三号、国立翠ヶ丘病院移転に関する請願、請願第百十七号療養所の病床回転の根本対策に関する請願、請願第二百三十五号らい療養所の患者による附添手当増額の請願、請願第二百三十六号らい研究所設立等に関する請願。以上五件でございまして、愼重審議の結果、いずれも願意は妥当なものとして採択して内閣に送付する旨のことを決定したのでございます。
 以上が本委員会に付託されました審議の経過でございます。以上御報告申上げます。
#9
○委員長(山下義信君) 只今の結核予防に関しまする小委員長の報告に御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#10
○委員長(山下義信君) 御異議ないものと認めます。従いまして小委員会に付託されました請願及び陳情は、小委員会の御決定の通り決定することにいたします。
  ―――――――――――――
#11
○委員長(山下義信君) 次は看護婦、助産婦、保健婦等の制度並びに待遇に関する小委員長の御報告を求めます。
#12
○河崎ナツ君 看護婦、助産婦、保健婦の制度並びに待遇改善に関する小委員長の報告を申上げます。
 昭和二十二年の七月に保健婦、助産婦、看護婦法が制定されまして、看護婦の部分につきましてはすでに本年九月より実施し、国家試験も十月に行われました。この法規に基き、看護婦制度並びに待遇等につきましては、現在運営上明確ならざる諸問題がありますので、ここに十一月二十七日委員会におきまして五名の小委員を設け調査研究することになりました結果、概要は次の通りでございます。看護婦、助産婦、保健婦の制度並びに待遇改善に関する小委員会経過概要、十一月二十七日小委員の選定がございまして、藤原道子君、井上なつゑ君、中山壽彦君、有馬英二君、河崎ナツ君これだけが委員に選ばれましてございます。十一月二十八日第一回小委員会がこの委員によりまして行われました。委員長を互選をいたしまして小委員長に河崎ナツが指名せられました。第二回小委員会十一月三十日運営方針につきまして協議いたしました経過概要は次の通りでございます。
 本小委員会は看護婦の制度並びに待遇改善を中心として検討を行い、この問題を中心にいたしまして、先ず最初に主なる調査事項として調査資料の蒐集をする、なお民間関係者が結集して推進することになりまして、政府当局並びに司令部に要請し目的を達成するという態度で以て進むことになりました。第三回小委員会十二月五日、本委員会に五日付託になりました請願二件の審査を先ずいたしまして、看護婦制度審議会の議事経過について説明を聽取いたしました。先ず請願審査、請願は第七十二号看護婦、資格既得権に甲種看護婦国家試験免除の請願、もう一つ請願は第七号看護婦養成所に対する国庫補助の請願、この二つは共に今日の看護婦の問題につきまして、当面しておる問題を二つとも挙げておりますので、丁度あたかも小委員会ではこのことを研究いたしておりますから、一応これは適当と認めまして、内閣に送付すべきものと決定いたしまして送りました。それから看護婦制度審議会の経過につきまして、看護婦制度審議会林会長より審議会の経過の説明を聽取いたしました。又各委員より質疑応答がございました。林会長の議事経過説明によりまして、看護婦の免許の甲、乙の二種についての可否、及び国家試験既得権者の問題、この二点を中心にいたしまして大体話合つたのでありますが、大体看護婦甲、乙二種のことにつきましては一本として行つたらどうだろうというような、まあ話の筋に落ちて行つたようでございまして、国家試験の既得権者の問題につきましては、国家試験は受けるについても、その準備制度として適当な講習というものはなされていいのじやないだろうかという話が中心になりまして続けられた次第でございました。なお二つの話につきましては、決定的にきまつたわけではありませんでして、そういう二つの糸口を中心にいたしまして話が進められて行つた、これからもこの問題につきまして二回小委員会におきまして話合を続けて行くことになると思います。殊にそのうちでも国家試験と既得権者につきましては、各小委員会の意見は多少重要でもございますので、概略を左に掲げておきます。
 看護婦の既得権者は今後は増加しなくて毎年二〇%の減耗率で減少して行くので、恐らく四年から五年程の間に既得権者は国家試験を受けないが再講習等によつて質の向上を図る。国家試験については新制度において考慮されたいという意見であります。厚生省に再教育としての予算がなければ大蔵当局に対しては国家として予算の確保に努力する、こういう二点の意見が中心になりまして話が進められましたことでございます。
 以上を以ちまして御報告させて頂きます。
#13
○委員長(山下義信君) 只今の河崎小委員長の報告に御異議ございませんでしようか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#14
○委員長(山下義信君) 御異議ないと認めます。従いまして当委員会に付託されました請願並びに陳情は小委員会の決定通りに決定することにいたします。小委員長の報告は終りました。
  ―――――――――――――
#15
○委員長(山下義信君) 如何いたしましようか。船員保險を先にいたしますか。
   〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
#16
○委員長(山下義信君) それでは船員保險から御審議を願います。なお関連しまして健康保險の方も御審議を願いましても、御質疑がありましたら併せて運んで頂いてもよろしうございますからどうぞ。
 船員保險法の養老年金関係は今どうなつておりますか。それの現状と今後その給付等を改める考えを持つておるかどうか、若しそれらを改正をするというならば、いつ頃からどの程度の改正をするという考えを持つておるかという点をまあ一つ答えて頂きましようか。
#17
○政府委員(安田巖君) 船員保險の養老年金は昨日もどなたかからお話がございましたように、まだ発生はいたしておりませんけれども。
#18
○委員長(山下義信君) 昨日ありましたか質疑応答が。
#19
○政府委員(安田巖君) なんか戰時加算の問題で松原委員長からですかお話がございました。戰時加算がございままので、戰時中全期間船に乗つておりますとそろそろ養老年金も出て来るという時期でございますが、今のところではまだ一件も出ておりません。この場合現在の法律で参りますというと、全期間の標準報酬を全部通算いたしまして、平均いたしました額の四ヶ月分ということになるわけでございますからして、頗る低いものになつて来るわけでございます。そういう意味で今度の法案で従来標準報酬の料率の関係各、暫定料率を多くやつておりました関係上、五百円で打切つておつた。実際は八百円だろうと、二万五千円だろうと、養老年金のほうの計算の上から千五百円の枠がございます、その枠を今度の改正で取りますので、今後は相当その点で改善されるだろうと思うのです。併しそれにいたしましてもなおここ一両年の間に発生いたします養老年金の算定の基礎になります標準報酬というものは過去のものが多うございますから、それでもやはり低いものがあります。この問題は先程も申しましたけれども、社会保障制度審議会が養老年金について定額制を勧告いたしておりますが、そういう問題と併せて十分研究してできるだけ有利なようにやつて行きたい。こういうふうに考えております
#20
○委員長(山下義信君) 今この船員保險の医療費の、これは資料の中に出ておりますかな。医療費のあの主たる内容、これは資料にありましたかしら。医療費の増数の状況とか、主たるその病気ですね。船員保險のどういう病気にこの医療費が払われますか。資料のどこにありましたか。
#21
○政府委員(安田巖君) 医療費の内容でございますか。
#22
○委員長(山下義信君) 例えばどういう病気かという。
#23
○政府委員(安田巖君) それはございませんが、医療給付が殖えて参りました傾向は、その数理統計の資料というものの、6の(2)というのを御覧になつたらわかると思います。九ページにございます。こういうようなグラフがございますが、一番下に、横線の下に四月、五月、六月となつておりますが、二十三年の四月からずつと参りまして二十四年二十五年、二十五年の八月までございますが、縦のほうはこれは費用なり、日数なり、件数でございます。ここで一日あたりの件数というのが実線でございます。一番下の欄、これが二十三年の四月が〇・一五〇二、それからずつと下りまして十月が〇・二四九八となつております、それから又ずつと下りまして二十五年の一月に〇・二七八五、それからずつと八月になりますと〇・四七〇六になります。それから次に点線が一件当りの日数でございますが、これは二十三年四月が七・一一六、これがずつと上りまして二十四年の十一月には八・三九三となつております。又下つて参りまして八月には七日ばかりでございます。大体こういう傾向だと思うのであります。それから一日当りの費用が、これはトン・ツーの点線になつておりますが、例えば一番上の二十三年の四月には五十七円八十九銭、これがこういうようなカーブを取りまして、最後の八月では百八円五十九銭、大体こういうような数字でございます。
 それから医療費の内容でございますが、今正確な資料を持つておりませんけれども、私の記憶によりますと陸上と違いますのは、総医療費の大体三〇%くらいが性病でございます。本年の六月の十日から二十日間、月末までの断面的な調査でございますけれども、これによりますと性病が約四〇%、それから陸上では結核が多いのでありますが、そういうふうに性病が多いという関係もございまして、結核は僅かに一三%くらいでございます。これがまあ一つの特色をなしておるのであります。で性病が多いということは、これはそのために医療費が増進いたしまして、又それが撥ね返つて船員のほうにも保險料率の値上ということになつて参りますし、又これが船員の保健という問題から考えましても重大な問題でありますので、私共としては性病の予防については従来も手を盡しております。予防具なんかを福祉施設費で買入れまして、これを事業主に渡しして船員に渡るようにいたしますと同時に、いろいろそういつた啓蒙宣伝のほうの仕事もやつておるわけでございます。幸い事業主のほうもそれから海員組合のほうもこの問題の重大なことにつきまして十分御認識を頂きまして、現在そういつた問題の対策協議会を作つて、もつと具体的に強力な措置をとろうということを相談いたしておる次第でございます。
#24
○委員長(山下義信君) これは結局金額にしましての医療費というものは、給付の費用というものは大体横這いの程度で、増数が他の保險と違つて横這いのように見られますが、どうでございましようか。やはり金額は著しくずつと費用が増額しておりましようか。
#25
○政府委員(安田巖君) 一番下の、先程の……。
#26
○委員長(山下義信君) 一年当りの件数、これが上つておりますけれども。
#27
○政府委員(安田巖君) いわゆる受診率でございますが、金額はやはり上つておるのであります。これは今の表の重側を見て頂きますと全額が出ておりますけれども、これによりまして……。
#28
○委員長(山下義信君) 四千万円前後毎月……。
#29
○政府委員(安田巖君) さようでございますな。二十四年四月に三千四百万円ばかりだつたのがだんだん上つて来て、現在では四千四百万円でございまして、運営は陸上と比べてやはり或る程度安定しておるかと思います。
#30
○有馬英二君 先程性病の話が出ましたから、私は北海道の港で開業しておる或る病院長の話を聞いたことがありますが、その人は主として船員の病気ばかりを担当しております。同じ市のほかの医者の所へは殆んど船員は行かないのです。そこばかり目がけて行くらしい。そこの人の話ですが、船員が非常にたくさん来て御承知のようにペニシリンを打つ、これが莫大なものである。そういうことでほかの医者の話を聞きますと、船員の性病の治療を受持つておるだけで、莫大な収入であるという話である。只今のお話で非常に治療費が嵩んで来る。恐らくその船員の治療の大部分が性病であつて、そうしてその治療法がやはりペニシリンの注射であるということに大体見当がつぐのじやないかと思うのですが、そうすると只今の治療費の嵩むといのは、そういうことから治療費が嵩んでおるというように私共考えられる。これは治療の当否というようなことは私はよくわかりませんけれども、恐らくそういう点に保險料が非常に嵩む、給付が多くなつたとか、これは本当に只今御説明があつたように予防のほうをもつと完全にやつて頂かんことには、全然保險料を値上してもどうしてもいかんものじやなかろうかと思う。
#31
○委員長(山下義信君) 私もその点尋ねたいと思つておつたのでありますが、ペニシリンの影響ですね。
#32
○政府委員(安田巖君) ペニシリンを使うために確かに全額が上つておると思いますが、それで最近二度に亘りましてペニシリンの値段が下りましたので点数も下げております。そういう意味で今委員長が仰せになつたように、治療費の内容が横這いになつておるという点があるのじやないか。で御承知かも知れませんが、船員の性病は、乗船中のそういつた病気というものは全部本人が負担するのではなくて、業務上の疾病として船主が負担するというようなことになつております。そういうようなこともございますし、それから私どもよくわかりませんけれども、ペニシリンで余り簡単に治りますと、なかなかそういう点で予防が徹底しないのではないかということも考えられる。予防具などを渡しましてもまあ相当使わない人があるようでございます。併しこれはやはり予防思想といいますか、そういつたところから叩き上げて行きませんと完全なものに行きませんから、正改法としてはやはりそういうものに持つて行きたい。又その他では船主負担とか船員負担であるとかそういつたような関係でありますとか、或いは船員がそういうふうにたびたびかかるものについては、何らかそれに関して防止策を間接的にでも、とれないのだろうかということも考えてみなければならないと思つております。
#33
○委員長(山下義信君) 失業保險の適用状況は、最近船員関係の失業者はやはり増加しておりますか、減少しておりますか。
#34
○説明員(安田巖君) 殖えました。
#35
○説明員(牛丸義留君) この統計資料の十二頁のところに失業給付の支出状況というのがございます。これを御覧願いまして、一番最後でございますが、これによりますと大体二十四年の四月に件数二百三十件で金額が二十三万六千三百十二円、月末の受給人員が百七十五人にすぎなかつた失業保險の給付が、今年の八月になりますと件数が二万一千三百六十五件、金額にしまして三千万、月末の受給人員が七千四百五十人というように極めて増加しておる状況でございます。これはいろいろな点におきまして主としてまあ機帆船の部門におきまして、油どめその他の原因で一時に船員の失業者が出る。それから朝鮮動乱前の状態で非常に油運界が不振でございましたので、昨年末から今年にかけまして非常に失業者が増加したようでございますが、大体今年の九月を境にしまして現在は横這いになつておるような状況でございます。
#36
○委員長(山下義信君) 我々常識で考えられるのは、非常に船員なども特殊現象で殷賑で、多少失業者なども救われておるのではないかと思つておりましたが、実情は依然として失業者は多いわけですね。この被保險者の加入状況はどんなですか。もつと勧誘と言いますか、もつと適用をする余地が十分にありますか。どういう状態ですか。
#37
○説明員(牛丸義留君) 適用状況の資料が三ページのところにございますが、大体今船員法でいう船員が、結局船員保險法の適用を受けるわけでございますが。地方の海運局でございますが、そういうところで船員手帳を発行しておる数が大体十六万くらいでございます。そのうちで船員保險法の適用を受けておりますのが十二、三万くらいございますので、その間二三万の開きはあるわけでございます。これは未適用の船員がいるということと、それから船員法の船員手帳を支給するものと被保險者というものは必ずしも一致しておらないわけでございまして、未適用の余地というものは漁船部門においては若干あると思うのでございますけれども、大体今の船員の実数から見てそう大きな未適用はないのではないかとこう見ております。
#38
○委員長(山下義信君) 今のそういう面に対する施策はどういうふうにとつておられますか。もう総ざらいにさらいましてあとは適用のしにくいような状態ですか、なぜ適用しにくいのでしようか。捕捉しがたいのですか、捕捉というと言葉が悪いのですが。
#39
○説明員(牛丸義留君) 未適用の実際の状況と申しますと、例えば和歌山県の一番海岸線の遠い場所とか、そういうところの村とかに三十トン以上の漁船が一隻あるというふうな非常に辺鄙な所にあるのが大体未適用になつているのじやないかと思います。こういうものは保險課から係員が出張しましても漁に出ましてなかなか捕捉できないと、そういうふうな点在しております少数の漁船部門が未適用じやないかと思います。それから機帆船でも五トン以上はすべて被保險者の適用を受けるわけでございますが、こういうものも大体只今申しましたと同じような理由で未適用になつているのじやないか、併し大きな港などでは殆んどすべて未適用の範囲はないというふうな状態になつております。
#40
○委員長(山下義信君) まあそのくらいになつているという状態ですね。これはちよつと失業者の七、八千人ですか、七八千人内外の失業保險の適用を受けております者の医療等の給付、これは受けられるのでしようか、受けられないのでしようか。今どうなつておりますか。又若し受けられないならば失業保險の給付を受けている者に対しても医療給付等の適用を何とか考えてやるというお考でもありますか。その辺どう考えておられますか。
#41
○説明員(牛丸義留君) これは陸上の健康保險と同じでございまして、資格喪失前に疾病給付を受しまた場合には経続して受けることができるわけでございます。それから資格喪失した後に、その疾病原因が資格喪失前に発したということでありましたならば何年後でも療養の給付は受けられると。この点が陸上の健康保險と制度が違うわけでございますが、それだけ船員の療養給付というものは有利になつております。そういう状況で大体失業者の療養給付というものはカバーされているのじやないかと思います。
#42
○委員長(山下義信君) ほかに御質疑ございませんでしようか。
#43
○中山壽彦君 御質疑も盡きたようでありますが、この際討論を省略して、直ちに採決せられんことの動議を提出いたします。(「賛成」と呼ぶ者あり)
#44
○委員長(山下義信君) 中山委員の御動議のように質疑を打切りまして、討論を省略し、採決することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#45
○委員長(山下義信君) 御異議ないものと認めます。
 それではこれより船員保險法等の一部を改正する法律案の採決をいたします。本案に御賛成の方の御起立を願います。
   〔総員起立〕
#46
○委員長(山下義信君) 全会一致でございます。よつて本案は可決せられした。
 本院規則第七十二條によりまして、議院に提出する委員長報告書には多数意見者の署名を付することになつておりますから、本案を可とせられた方は順次御署名を願います。
  多数意見者署名
    小杉 繁安  井上なつゑ
    有馬 英二  大谷 瑩潤
    長島 銀藏  中山 壽彦
    城  義臣  河崎 ナツ
    堂森 芳夫  藤原 道子
    常岡 一郎  藤森 眞治
    松原 一彦
#47
○委員長(山下義信君) 御署名洩れはございませんか。……御署名洩れはないものと認めます。
 尚本会議における委員長の口頭報告は、本院規則第百四條によりまして多数意見者の署名を付して送付しなければならないことになつておりますが、これを委員長において本案の内容、質疑応答の要旨、討論の要旨及び表決の結果を御報告することにして御承認願いたいと思いますが御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#48
○委員長(山下義信君) 御異議ないと認めます。
  ―――――――――――――
#49
○委員長(山下義信君) 健康保險法の一部を改正する法律案の御審議を御続行願います。
#50
○藤森眞治君 保險料率の千分の六十ということで何するのですが、しかしこれは六十五までは上げられることになるのですか。これまでも千分の五十と押えて置いても五十五になつておるということなんですが、今度はどうなんですか。六十で押え切れますか。或いはすぐに六十五になるような危險はございませんか。
#51
○政府委員(安田巖君) 是非一つ押えたいものだと考えております。
#52
○藤森眞治君 是非押えたいというよりも、抑えるという一つ御確信を持つてやつて頂かないと、この次には厚生委員会にもかかりませず、審議会だけで済むことですから、よほどこれは愼重に御取扱にならないと困ると思うのです。
#53
○委員長(山下義信君) 関連しまして私その点を局長から伺いますが、どういう事態になりましたら六十五まで厚生大臣の自由裁量の範囲内でおやりになりますか。
#54
○政府委員(安田巖君) 勿論この委員会にはかかりませんけれども、社会保險審議会にどうしてもかけなければならんようになつておりまして、そちらのほうでも実は非常にやかましいのでございまして、できるだけそういう事態の起らないようにして行きたいと思います。若しそういう事態が起るというような場合は、非常にこれは受診率その他に急激な変化が起りまして、そのためにいろいろ奧の手を打つことが万止むを得んというような場合ではないかと思つておりますがそういうことの起らないように今後運営の面において十分気を付けたいと思います。
#55
○藤森眞治君 もう一つ伺うのですが、現在健康保險組合のほうでは特別な料率の引上をしないでも、大体行けるのではないかという保險組合の考え方のようでありますが、ひとり政府管掌のほうにおいてだけどうしても上げなければならんというような状態があるということは、組合と政府管掌とではそういう違つて来る原因が那辺にあるかということです。
#56
○政府委員(安田巖君) 御承知のように健康保險組合のほうの料率の最高限は千分の八十になつておりまして、そうしてそのうちで被保險者の負担の最高限が千分の三十になつております。現在におきましては千分の八十になつておりますものが相当たくさんございます。ここにちよつと資料がございますけれども、十八組合ばかりはもう千分の八十でありまして、そこで一般的の話でございますが、料率が高いということも一つございますけれども、それから御承知のように健康保險組合を経営しておりますところの事業というものは、どちらかといいますと大企業でございまして、平均の給与ベースというものが非常に、政府管掌というものが対象にいたしておりますところの中小企業に比較いたしまして、ずつといいのであります、従いまして、例えば政府管掌が六千三百七円の標準報酬までに持つて行くのに汲々としておるときに、金融関係でありますとか、或いは工業関係であるとか、鉱山関係というところは一万二千円、一万三千円というベースでやつておりますから、料率は半分でもいいくらいのものだと思います。そういうことが主たる理由であります。
#57
○藤森眞治君 先だつて健康保險組合の代表者たちと話をいたしましたところが、代表者の言つておるのには大体政府の保險料率と同じくらいになつておる、千分の八十まで行つておるのは殆んどないというようなふうに言つておりましたが、今のお話で大分事業が違うようでありますけれども。
#58
○政府委員(安田巖君) 例えば金融業なんかが組合管掌でやつております場合、政府と同じように千分の五十五でやつたといたしますと、そうすると政府のほうは六千三百七円の基準でございます。それから金融機関は一万二千円、一万三千円でございますから、同じ料率といいましても実際は倍くらい保險の収入がある。そういうことが一番大きな理由だと思います。
#59
○藤森眞治君 そうしますというと、七十五條の千分の三十を千分の三十五に改める、これは政府管掌のほうが上るから勢い組合のほうもお附き合いしてということですか。これはもう別にこう上げんでもすむのではありませんか。ここまで條文を書かなければいけませんか。
#60
○政府委員(安田巖君) それは三十五にいたしましたらといつて三十五に上げるということではないので、現在組合管掌が政府管掌とは別に仕事をやつておりますけれども、組合管掌でいろいろやりまして料率を八十とする、その半分を労働者負担になりますと、政府管掌の労働者よりも余計負担がかかるということを制限いたしております。一応めどは政府管掌の被保險者の負担の限度ということになつておりますから、今度政府管掌が上れば、一応そこまでは限度を高めておくということで、実際上は殆んど上げないという次第でございます。又千分の三十となつておりましても、現実は三十まで行つておるところは少いのでありまして、実際事業主負担の多いところが大部分でございます。
#61
○藤森眞治君 政府委員にお尋ねをするのですが、この料率を上げることによつて、今まで保險の医者に廻つて来ろところの金の循環がよくなるとお考えになりましようか、どうでしようか。一般診療費ですね。
#62
○政府委員(安田巖君) お尋ねの意味は支払のことでございますか。
#63
○藤森眞治君 そうです。
#64
○政府委員(安田巖君) 支払は現在御承知のように大体二月目にお払いするような契約になつております。つまり十月分でございますと十二月の末日までに払うという約束でございます。そういつた契約をそのまま踏襲して守つて行くというために、料率をやはり引上げなければならん、こういうことでございます。
#65
○藤原道子君 この従来における保險料の徴収成績はどんなふうなんですか。
#66
○説明員(牛丸義留君) 大体年度末でございますと九割、全部取りますと十割、それが一割滯納がございまして、九割程度しか取れないというのが実情でございます。
#67
○藤原道子君 九割までいつておりますか。
#68
○説明員(牛丸義留君) 実数で申しますと、昨年が八割九分八厘というような数字でございます。
#69
○藤原道子君 今年は。
#70
○説明員(牛丸義留君) 今年はまだ年度末になつておりませんが、現在のところ十一月の末で七割二分、七割台でございます。これは年度末になりますと徴収率がだんだん上るような毎年の実情になつております。
#71
○藤原道子君 この徴収率の、何といいますか滯納ですね、滯納しておる原因はどういうところにあるのですか。
#72
○説明員(牛丸義留君) やはり経済界の不況と申しますか、事業主の金詰りが主なる原因であります。
#73
○委員長(山下義信君) 大蔵政務次官が出席されましたから御質疑のある方はどうぞ。
#74
○藤原道子君 今でさえそういう経済の不況その他でこういうふうになつている、それから労働者も生活にあえいでおる、低賃金でいるというときに、料率を引上げて、滯納というものはどうなつて行くとお考えになりますか。
#75
○説明員(牛丸義留君) 実は理論的に申しますと、御心配のように料率を上げますと困難性が増すわけであります。そこでこの点につきまして心配をいたしまして実地にこの徴収に当つておるものを集めまして、実情の意見を聞いていたのでありますが、この程度の値上げであれば保險料の徴収成績が低くなることはあるまい。即ち本年度も去年と同じように九割、若しくは九割近くの徴収率が上げられるだろうという見通しを持つておるわけであります。
#76
○有馬英二君 この健康保險法の改正につきましては社会保障制度審議会の答申の旨がありまして、保險料率の引上については、中少企業における事業主及び被保險者の負担の過重というような点から非常に困難性に富んでおるのであるからして、政府においては将来更に保險料率の引上等の事態を招来することのないように一層の努力を払うことは勿論であるというようなことが、答申において謳われておる。こういうところから考えまして、私は保險料率が千分の五十から千分の六十までに引上げられるということにつきましては、これは理論上からして私は余り賛成できないのであります。むしろ医療給付国庫負担金を増額する、或いは獲得する、この答申案にあるように厚生年金保險積立金の維持、それから医療内容の適正化というようなことから、何とかもつと根本的にこの施策を立てて頂きたいと私は考えます。その点について政府当局の御答弁を願います。
#77
○委員長(山下義信君) 国庫負担について大蔵政務次官に御質疑でございますか。
#78
○有馬英二君 はい。
#79
○政府委員(西川甚五郎君) お答えいたします。社会保障制度審議会の試案によりますと、本年二十五年度におきましては八百八十六億ですが、そして実際に本年度は三百五十六億の予算も組まれておると思いますから、そこに五百三十億ほどの不足がありまして、この試案にお答えができないというような今日の状態でございます。それでありまするから明年度におきましても、実は厚生の社会保障制度の試案が出ます前に二十六年度の案も考えておつたのでありますが、試案が出まして再びこの問題について検討して二十六年度予算の編成を現在折衝いたしております。それでありますから二十六年度のこの中で一番問題になりますのは一多分医療費の問題だろうと思いますが、試案におきましても結核においては五割ですが、或いはその他のものにつきましては二割というような国庫負担をするのが妥当ではないかというような試案であると思いまするが、これに対しましては政府におきまして十分に考慮をいたしまして将来何とかいたしたい。この社会保障制度は皆さん御專管でありまするからよく御存じでありまするが、実際におきましては最も今日の社会事情の惡いときにおきまして、何とかこれを早く、社会保障制度を統一して行きたいと政府もその気持ではおりまするが、先ほど申しましたように二十五年度におきましてもそれだけの試案との差額がありまして、順序を追いましてできるだけ統合いたしまして、そうして社会保險、或いは生活援助、或いは公衆衞生、この点において特に政府は重点を置いて参りたいと存じておる次第でございます。
#80
○藤森眞治君 只今議題になつておりまする健康保險法の一部改正は、健康保險の保險料率を値上しようということなのでございますが、実際に現在の社会情勢から見ましても、成るべく料率は上げたくないということは、これは政府も十分御承知だと思う。併しこれを上げなければならんような保險経済の危機になつておるという非常にむずかしい事態なんです。先ほどもお話がありましたように、社会保障制度審議会はいろいろ検討したあげく、どけしても健康保險の医療費については国庫補助をやらなけばならないという結論に相成り、而も料率を上げてはならないということまで申しておりますが、然るにこういうふうな事態になつて来たということになりますと、どうしても国庫補助を出すよりほかに健康保險の危機を打開する途がないという段階になつておると思う。それで昨日も厚生大臣も是非国庫補助によつてこれを解決する途を開きたいということを言つておられますので、それにつきまして大蔵当局として、この国庫補助を出すということに十分その自信を持つてやれるということのお考えであるかどうかということをお伺いしたいわけなんです。
#81
○政府委員(西川甚五郎君) ちよつと先ほど申上げました社会保障制度の試案と、そうして二十五年度との数字を御比較して頂きましても、相当そこに五百数十億の開きがございまするので、それを一遍に縮めてやるということは相当財政上困難と思いますが、先ほど申しました通り、この社会保障制度というものは、現上一般の情勢を見ましたならば最も重大視して取上げるべき問題でありまするので、予算編成に当つては将来十分に研究いたしまして、その方向に向つて行きたいと存じておるわけであります。
#82
○藤森眞治君 将来お考えというのは問題でありますが、実際現実の問題として今もうこの危機が来ておりますので、その来年、或いは再来年の予算というよりも今すぐにでも何とかお考え願わなければならないのじやないかというような段階に来ておるのでありますが、どうしてもこれがために大蔵省の相当強いお考えを願わなければ打開できない、こういう段階でございます。
#83
○委員長(山下義信君) 保險経済、殊に医療給付、保險の国庫負担を大蔵省はどうしてくれるか、こういうことなんです。厚生大臣は昨日政府の方針として是非こういうふうに持つて行くように方針として一応なつておるようなお話であつた。速記を見ませんとそのおつしやつた通りの言葉を言うわけには私は参りませんけれども、一応政府の方針として国庫で負担したいという考えを持つておる、ただ財政の都合上二十六年度の予算には実現できなかつたのであるが、もとより政府の方針としてはそういう方針で行くのだ。こういうお答えがありましたので、大蔵省の御意見を承わりたい、こういうわけなんであります。そこでやはりその方針をとるであろうか、どうであろうか、こういう点をまあ伺いたいと思つて伺つております。
#84
○政府委員(西川甚五郎君) 只今委員長からお話を承わりまして、昨日厚生大臣が御答弁になつたようでありますが、やはり今の私のお答え申上げたことと一致するのじやないかと思うのでございます。どうしてもやはり何とかいたしてやりたい。実はこの厚生関係の方は余程黒川厚生大臣としても熱心にもうやつて頂きまして、上との連絡もすべてやつておられますから全部御存じだと思います。大体大蔵省と同じ考え方でやつているということを申上げたいと思います。
#85
○藤森眞治君 それで厚生省の方も大蔵省の方も大体同じ意見で、国庫補助を以て何とかこれを解決しようという御方針だと、こういうことなんですね。
#86
○委員長(山下義信君) ちよつと速記を止めて下さい。
   〔速記中止〕
#87
○委員長(山下義信君) 速記を始めて下さい。
#88
○政府委員(西川甚五郎君) 二十六年度の中に医療費を含むか含まないかという問題になりますが、私先程も申上げております通りに、社会保障制度を順次統一して、そうしてこの試案に沿つて行きたいという趣旨で進んでおるのでございまするから、皆さんも御希望でありまするその医療費も本日とおつしやいますが、その積み重ねる金額がどつちに持つて行くかという問題でありまして、医療費のほうは二十六年度当初において予算を組むときにはすでに含んでおりません。それでありまするから厚生大臣もやかましく言うておられまするが、二十六年度において財政上のほうをよく検討いたしまして、できるだけ努力を申上げたいというふうにしか只今のところ御返答申上げることができないと思いますが、御了承願いたいと思います。
#89
○委員長(山下義信君) お諮りいたします。政務次官は只今本会議で出席の要求があるそうでございますから、私どもこの問題については更に大蔵当局について質したいと思いますから、政務次官は退席されますから御了承願います。どうぞ。
#90
○松原一彦君 今回保險料率を増額しなくてはならない理由を先日来お聞きしておるのですけれども、一つは徴収不能のものがあり、そこから赤字が出ている。十一月末は七割二分といつたような不成績であるというのであります。九割と見込んでおりますが、果して九割を年度末までに徴収ができる確信をお持ちであろうかどうか、それともその九割ができたときになお且つ赤字は残るのであります。料率が上つた際すらもこれほどの多くの徴収未納ができている、未済ができているのでありますが、更に保險料率を上げた後の一体徴収の可能性をどう御覽になるか。私共は料率が上れば、今日の物価高の際に非常に生活は窮迫しているときでありますから、僅かであつても料率が上るということは徴収成績をより一層不良にしはしないかということを心配する、その点についで当局はどういうようにお考えでしようか。
#91
○政府委員(安田巖君) 千分の五を上げます目標は、滯納がありますために運営が不円滑になつているという点もありますが、それをカバーしようというのではなくて、滯納がありますために運営が不円滑になつておりますものは、現在におきましても実は国庫余裕金から三十億ばかりを振替使用を願つておりまして、それで何とかやつております。問題は絶対的な赤字が、大体年度末に移りますとこのまま行きましても十一億くらいになつて来るのでありまして、その絶対的なアンバランスというものを二十五年度及び二十六年度で何とか一つ辻棲を合せて行くというのが、この法律改正案の趣旨でございます。そこで料率を上げましたならば成るほど御説のように、それだけ徴収成績が惡くなりやせんだろうかという御心配御尤もでございまして、私ども非常に心配いたしておりますことは先程保險課長が述べた通りでございますが、ただ今までの徴収の工合を見ておりますと、徴収の成績の惡いところはほんの一部の限られたところでございまして、全般的な問題ではないのでございます。そういう意味から行きますと、今まで滯納しておつたようなところが又少し惡くなるというような点も問題になるのじやないかという気持を持つております。併し最近のいろいろな情勢を見てみますと、これはむしろ私どもがかれこれ申上げるよりも、皆様がたのほうがその点については詳しいであろうと思いますけれども、いろいろ特殊の関係などございまして、関西方面では滯納いたしておまりすようなものもそろそろ入つて来るというような事例がございます。そういうものを併せましてもまあ千分の五の徴収率に影響して来ることはなかろうということを言われまして、今回千分の五だけを値上をお願いしたのであります。
#92
○松原一彦君 絶対的な計算上から来る十一億余のアンバランス、これは、どうしても政府は保險料率の改変によつて補うほかはない、かように今結論付けておられるようでありますが、果してそうでありましようか。今日までこの社会保險審議会の答申を読んで見てもそうは書いていない。藤森委員も言われましたが、社会保障制度審議会の方でもそうは答えておらん。医療給付国庫負担金の獲得並びに更生年金保險積立金の融資、医療内容の適正化、保險料徴収成績の向上等運営の合理化が一番適切である、といつたようなことを社会保險審議会の会長は答申いたしておるし、社会保障制度審議会の方ではこれから上、保險料率が上昇しないように措置することが最も正しいと強く要求してあるのであります。又一面からこういう事実が材料としては上つておる。厚生省の技官の方から出たところの発表によれば、診療報酬の請求審査から見ても、非常に事務上に過誤がある。技官の査定は基金の査定に比して請求事務上に誤りが、査定した件数で約二倍、内容を査定した件数では十六倍あると記されてある。基金の査定率は、基金の側での査定量は、一・三%にとどまるが、技官の査定は一一・七%に達する、ともあるのであります。そうして問題の所在をいろいろ挙げてあるのを見ましても、政府管掌に、この保險の方面では、健康保險ではいはゆるお役人仕事のルーズなものが実際あるのじやないか、そういうことが十分数え上げられておるのであります。結局事務の上にもルーズなものがある。又保險料を納めねばならない側でも、今日の風潮としてとにかく義務に対する怠りがあつて、これがずるずるになつて行く。もつと整理しもつと内容を精査して行けば能率を上げて行き引締めて行けば、もつと運営の面を合理化するところがあるのであろうということを、我々には知らしてくれる材料がここにいろいろ挙つておるのであります。「たが」が緩んだ、ふやけたような結果をも、そのたびごとに保險料の保險料率を上げることによつて、追つかけ追つかけするということは、誰がどう考えて見てもこれは穏当ではない、どうしてもこれは拔本の方法を講じなくちやならない。それには社会保障制度の実現を急いで、明年にも社会保障制度を実現するようにいたしたいが、大蔵政務次官は、社会保障制度の勧告案を未だに試案だと考えておるほどの認識不足である。あれは試案ではない勧告です。試案はとつくのうちに公聽会まで開いて立派な勧告案が成立して、それが公式に出されておるが、大蔵省の政務次官はこれを試案と考えるほどの認識不足、恐らく知らないのじやないか、従つてやる気などはありやしません。一方黒川厚相は一生懸命にやるやると言われますが、黒川厚相の良心的な主張が果して私はあんな態度を持つ大蔵省をどれほど動かすかということに不安を持つ、信用できがたいと思う。まだ討論には入つておりませんけれども、私はこの事務の粗雑さから、そうしてそれをば保險料率で追つかける誠意のなさ、もつと根本に元をふさぐ態度を立つまでは、私はこのこういうような扱い方を不満とするものであります。併し討論ではありませんから、こういうことに対して厚生当局のほうではどういうお考えをお持ちになつておりますか。
#93
○委員長(山下義信君) ちよつと今の松原委員の質疑に私も関連して御答弁に附加えてもらいたいのですが、本年度の業務勘定として、事務費に繰入れられたもの、或いは施設費として繰入れられたもの約四億二千万円ですかある。これらの使途上大体どういうふうな使途になつておりますか、又これらの事務費、施設費等について節約の余地があるかどうか、その点も合せてお答え願いたいと思います。
#94
○政府委員(安田巖君) 松原委員が仰せになりました、御指摘になりましたこと、ご尤もだと思うのであります。国庫負担をやるべきだというような御議論でありますならば、私どももそれも確かに一つのいい方法であろうと思つております。ただ御指摘になりました点で、若干私どもの考えておるところと違う点がありますので、一応附加えさして頂きたいと思います。
 健康保險組合ではうまく行つているけれども、政府管掌ではうまく行つていない、運営の「たが」が緩んでおるので、そのために料率を引上げなければならんじやないかというお話でございますが、私どもこの問題、運営上多々不行届の点があると思いますけれども、主たる原因はやはり受診率が上つた、たくさん医者にかかる、そして又お医者さんのほうの医料費が上つておるということが主たる原因ではないかと思います。それから運営上の問題でございますが、組合のほうでは例えば診療費のほうだつて随分この詳しく見ているのではないかというようなお話もありますが、結局その組合の診療の費用も同じように、この基金で、昨日申しましたように、書面の上で審議し、又市中でありますならば、お医者さんを呼び出しまして、審査をいたします。その上で又府県の医官でありますとか、或いは本省におります技官がそれに当つておるという現状であります。勿論基金であります場合には、非常に一般的に数の多いもの全部を当りますし、それから又医官が監査をいたします場合には、昨日申上げましたように、その基金の資料等から見まして、比較的このおかしいぞと思うようなものをやりますのでそこにおのずから査定率に開きがあるのはこれは当然ではないかと思つております。その点で私は組合と政府管掌とは違いはないのではないか。
 それから徴収率の問題でございますが、実は御承知かと思いますけれども、組合のほうはだんだんと医療費の支払等はいたしません。保險料の徴収が惡く、医療費の支払が滯納いたしておるというようなものは、私どもの方で監督いたしまして、極力それを払わせるようにする。併しながら三月も四月も払わんというような場合には、これを厚生大臣の権限で解散を命じまして、解散を命じますと、どういうことになるかというと、それを政府の管掌としてしまう、で昨年中に約大体七十くらい、一割ぐらいの組合をそういつた意味で解散を命じまして、そうして政府管掌の中に入れてあるわけです。つまり政府管掌はそういう惡いのだけを入れておく。それを組合に委しておきますと、組合の中の被保險者の利益が守られませんから、我々のほうで引取つてやる。そういう工合になつておりますからして、その点で只今御指摘になつたような点が、多少事情が違うということを御理解願いたいと思うのです。
 なお事務費等につきまして、御質問がございましたので、関係の課長から御説明を申上げますが、実は審議会の審議の経過におきまして、いろいろ統合いたしましたときの事務費等の点につきましても議論になりましたので、私ども失業保險でありますとか、それから労災保險でありますとかというものの事務費を比較して見たことがありますが、健康保險は非常に低率になつておりますことをこの際申上げておきます。
#95
○委員長(山下義信君) そういうことはよくわかりませんが、他の失業保險その他、労災等と比べて低率というのは、何かその件数、或いは被保險者数、そういう数的の比率をおとりなつたのだろうと思いますが、やはりその規模の大きいということが当然の帰結だと思います。
#96
○説明員(友納武人君) 詳しい数字は今持つておりませんが、委員長御指摘になりましたように、事務費及び保健施設費が四億二千万円ばかりあるわけでございます。その内訳を申しますと、間違つておりましたらあとで訂正いたしますが、保健施設が九千万円ばかりでございます。それから国営病院といいますか、病院の既設のものが五十ばかり全国にございますが、これを医療法施行に伴いまして医療法の規格まで持上げる、並びに特定の府県におきまして、特にそういう診療所の設置の要望の強いところに設置をするというようなために一億三千万円、合計しまして約二億二千万円になりますが、その残りの二億円が事務費に廻されておるわけでございます。これに、御承知のように約同額の国庫負担のほうが事務費にはございますが、これを試みに先ほど局長が他の保險と比較をいたしましたが、組合管掌の健康保險と比較をいたして見ますると、事務費におきまして組合管掌においては、給付金の約六分の、金額にしまして、被保險者一人当り三百三十円ばかりになつておるわけでございます。これに反しまして、政府管掌のほうにおきましては、一括して取扱うという利便のためもございますが、約百五十億に上りまする給付金に対しまして僅か二分か三分というような数字にもなりますし、被保險者一人当りに換算いたしましても百円ちよつとというような数字になるわけでございます。なお保險施設につきましても、組合管掌におきましては給付金の大体一割をこれらの健康保持増進、疾病の予防等に使つておるわけでございますが、政府管掌におきましてはこれ又僅かに五分にも足りないような数字しか使うことができないという状態になつております。
#97
○委員長(山下義信君) 国庫の事務費の補助の十分の七というものは、何の十分の七ですか。
#98
○説明員(友納武人君) これは事務費総額の何割ということで押えております。
#99
○委員長(山下義信君) 今の純事務費というのは、五割というのは、この関係はどうなりますか、一億というのは。
#100
○説明員(友納武人君) 従いまして十割でございますればこつちから出す分はないのであります。二十五年度は五割になつております。五割相当分がここに挙げられております。
#101
○委員長(山下義信君) 若し十分の三、事務費の補助を政府が、つまり事務費の金額を国費が負担するということになりますと、金額にして何ぼ増額してもらえることになりますか。
#102
○説明員(友納武人君) 只今申し上げました保健施設、病院関係の費用を除きました二億円が国庫負担になるわけでございます。
#103
○委員長(山下義信君) 二億円国庫が出せば、純事務費というものの全額は国費が負担すると、こういうことになるわけですね。
#104
○説明員(友納武人君) その通りでございます。
#105
○委員長(山下義信君) この六カ月未満につきましては数字的資料を頂戴しておりますが、人員数はどのくらいになるお見込でございますかこの計算は。
#106
○説明員(友納武人君) 人員数は大体の数字で申上げますと、全部で二万八千人ばかりがこの資格喪失の分の給付に該当しておるわけでございます。今度六カ月未満しか被保險者の資格がなかつた者をきめますことによりまして、その約四分の一に当る患者が落わて来ることになります。即ち六カ月未満の被保險者で以て給付を受けておる人が約四分の一ある、こういうことになります。
#107
○委員長(山下義信君) この二万七千という該当被保險者数というものは、これを切捨てることによつてのこの保險経済のカバーをここに数字で出しておいでになる。それがすべてずつと数理計算の基礎に使つておいでになるのですね。
#108
○説明員(友納武人君) そうです。
#109
○委員長(山下義信君) そうですね、今後の見通しは、その六カ月未満の被保險者数、二万八千という数はずつと動かんというお考えですか。常にこれだけの該当者があるというお考えですか。
#110
○説明員(友納武人君) この資格喪失後の保險給付と申しますのは、資格喪失のいろいろの種類によりまして継続の期間が違います。例えば入院しておるというような場合におきましては、結核性疾病は約八カ月間、それから結核性以外のものにつきましては七カ月間というふうに継続しまして給付を受けておるわけでございます。従いまして断面図のようになりまして重なり合つておるわけでございまして、次から次にまあ発生したり消滅したりというふうに加わるものもあり減るものもあるというようなふうに重なり合いますので、ずつと続けてそういう数があるように先程の御説明でも申上げたかと思います。この資格喪失後の給付につきまして資格要件を掲げましたのは、主として、財政的見地でございませんで、公平の観念と申しますか、そういつた面から出ておることを併せて附加しておきます。
#111
○委員長(山下義信君) その面は了承しましたが、併し数字的計算にはなつておるのですか。……ですから現在の状態を分析なさつて、両方の該当者がこういうふうに出されて、それによつて数字が出ておりますが、いわゆる期待権といいますか、そういうものを切捨ててしまうということになつて来ますと、漸次この数字的基礎は動いて来るのじやないかと私は思うのでありますが、どう考えられますか。
#112
○政府委員(安田巖君) つまり継続給付を現在受けております者を分析して見ますと、六ヶ月未満の者が大体被保險者数の四分の一だ、全般から見ると二割五分だ、こういうことになつておる。これはまあ一応こういう数字を押えて御説明申上げるよりほかになかつたわけであります。
#113
○委員長(山下義信君) これからはこういうことはしないということになるのですか。
#114
○政府委員(安田巖君) ないのです。
#115
○委員長(山下義信君) ないのですから、こういうふうな数字をここへ出してみて、切捨ててみて、これだけ費用が助かるというものが、いつもずつとそういうふうに助かるという理由は。
#116
○政府委員(安田巖君) いつも助かるというのは、今後そういうものは認めませんから、若しそういうものがありましたならば、六カ月未満でも継続給付を受けるということになれば、そういうふうにそれだけの金がかかる、それを今後やめるから、今後一切ずつと長くそういう費用は要らなくなる。
#117
○委員長(山下義信君) 六千万円の費用の節約は一回きりでございますか。
#118
○政府委員(安田巖君) 一回きりということではございません。つまり今後それがなくなるわけですな、ずつとそういうものが。そういう制度がある場合ない場合があるから、ある場合ならこうだ、ない場合なら節約できる、期待権とか何とかいうのじやなくてある場合にはこう、ない場合はこうというわけです。
#119
○委員長(山下義信君) 私ちよつと勘違いしておるかも知れませんから……。この六千万円の費用の節約額は、これはこの数理計算の上ではどういうふうに使われてあるのですか。
#120
○政府委員(安田巖君) 数理計算と言いますが、これは一つの実績を基礎にした数字でございますから六カ月未満のものがこれだけある。継続給付を現在いくらやつている……。
#121
○委員長(山下義信君) ですから六千万円がどこかに引いてあるのじやないか。ここに参考に出してあるのじやなくて、どこかに六千万円か使つてあるのじやないかということです。
#122
○政府委員(安田巖君) 今度の案ですか。引けるのであります。
#123
○委員長(山下義信君) それか引いてあることは一遍きり引いたことになるのですか。ずつと料率算出後数理基礎の中に入つているかということです。
#124
○政府委員(安田巖君) ですから今後はそれだけのものがいつもなくなるわけですから、例えば一般のほうがいくら、継続給付がいくらというときは継続給付は六カ月未満のものは入つておりませんから、そういうものを基礎にしまして。
#125
○委員長(山下義信君) いつかなくなるといたしましても今はこの該当者がありますから、こういう制限を加えられますと、この該当者をなくして六千万円という節約ができるのでありますけれども、これからはその該当者が出て来ないから、六千万円という節約は一回きり……。
#126
○政府委員(安田巖君) 一回きりという考え方でなくて……。
#127
○委員長(山下義信君) それだけの節約が続くということ……。
#128
○政府委員(安田巖君) 継続給付という観念か変つて来るわけであります。今までなら六カ月未満でも何でも入れておつたのですが、今後は継続給付をやる場合には六カ月未満のものを除いて計算するということになります。
#129
○委員長(山下義信君) ですから六千万円の節約になるのは、この際本法の改正をすることによつてこういう対象者を切下げることにおいて六千万円の節約になる。制度としては今後はそういう対象が出ないことになるから、節約にはなるけれども、それは現実に初めから費用もかかるから、今は現に費用をかけつつあるから六千万円という節約は実数は出てくる。今後それだけの制度が続きますのなら幽靈数字……
#130
○政府委員(安田巖君) そうじやないのです。つまりこれだけのものは十の中で二だけのものはあるのでございます、わけであるけれどもこれをなくすことによつて八になる。八という数字は今後続いて行く。二というものが若干動くかも知れない。仮にこういう制度が続いて行つた場合に、継続給付を受ける者の中で三、二、一までになるかわかりませんけれども。
#131
○委員長(山下義信君) わかりました。ですから私の質問は最初に還る。ですから二万八千名という対象者がずつと続けてあるという予想はどうして立つかという最初の質問を解いて見れば……。
#132
○政府委員(安田巖君) それは続けてあるというのは現在こうだ、かうなるだろうというのでございますから、或いは全体の被保險者数が変つてくるとか、或いは受診件数が変つて来るということになつてそれに応じて動いて来る。
#133
○委員長(山下義信君) 大体の比率はこうだということは言える……。
#134
○政府委員(安田巖君) 仮に三百三十万か六百万になつたらどうかというふうな心配だけは殖えて来る。こういうことになります。
#135
○委員長(山下義信君) これは資格の制限をするということは非常に重大なことですから、これを切る時期によつては非常に労働者が転々とするような情勢のときにおきまして該当者が非常に多い。それから又労働者が職場に固定してあまり異動がないときには、六カ月未満というものは比較的少くなつて来るという。それから情勢によつてはまた該当者の異動がありましようし、ですからいろいろ先の見通しというようなことになつて来ると一今のままの状況が続くとするとこの二万八千という該当のあるものがずつとこの節約が続くという計算はできるか。これがずつとこういう状態が続くという考えかたというものはどういう考えかたか、こう聞いて見たんですね。
 今一つこういうものはどうなんですか、一遍ずつと被保險者であつて、そうして一遍資格を喪失して、又再度被保險者になつて、そうして六カ月に満たざるものはどういう扱い方になりましようか。
#136
○政府委員(安田巖君) やはりその最初の六ヵ月間が必要でございます。
#137
○委員長(山下義信君) そうすると最初十年も被保險者であつて、而も一度も病気にかかつたことなく、保險の世話になつたこともなく、それが資格を喪失して再度被保險者になつたような場合、それはやはりこれと同じようにということになりますか。少しむごいような気がいたしますが。
#138
○政府委員(安田巖君) そういう感じもございますが、結局保險のこれは権利だけの話でございますが、これはいろいろ実情もありましようが、権利からいえば或る程度在職しまして、十年、二十年在職いたしておりましたからその間に一応保險料に相応するものは危險を負担してもらつたということで、これは長期保險と違うところだと思います。
#139
○委員長(山下義信君) 六カ月未満の被扶養者は多うございますか、その被扶養者の一件あたりのこの費用というようなものはどういうふうな模様でございましようか。濫用がありましようか。
#140
○政府委員(安田巖君) この被扶養者は大体一般の場合と同じようなものだと思いますけれども、被保險者一人について一・七二から二というくらいまでのところです。
#141
○委員長(山下義信君) そうするとちよつと保險に入つて、いわゆる六カ月未満であつて、そうして重い病気やら、殊更に治療のために便宜上この入つてこの制度を濫用するという傾向は数字的の上にはないといわなければなりませんね。そういう点はどうでございましようか。
#142
○政府委員(安田巖君) それは私は委員長がおつしやる根拠がどういうことか、私はまだ理解できませんけれども、継続給付をたくさん受付ける。その中でその継続給付を受ける者二割が六カ月未満だということは、普通ならばそれは平均の勤務年数はもつと長いわけです。そのうち六カ月未満ということは少いわけですが、然るに六カ月未満の者がその二割を占めるというようなところに不正的な事実があるということは言えるんじやないかと思います。
#143
○委員長(山下義信君) それは割合から行くというとそういう推測もできるかわからんが、実際において病気の、つまり給付の内容を見てみますと、一般の給付と大差がないということになると、その面から見ると殊更に病気を持込んでかかつて行くということは、軽いのならそういう手段は取らん。治療をかなりの程度受けなければならんようなものが殊更に濫用するといいますか、不正に使おうとしているかということも考えられますけれども、今言つたような給付内容からしますと、ざほどに惡意のあるような数字は出て来んように考えられます。何かそれらの具体的に調べられたデータでもありましようか。
#144
○政府委員(安田巖君) この被保險者たりし期間が六カ月未満の費用の推算でございますけれども、大体入院でございますると一件あたりの継続の月数というものが八ヶ月くらいになつております。それから入院外でも一件で七カ月、その他で四カ月でございますから、まあ普通の病気から申しますと、普通の継続給付でないものと比べて見ますと随分長くなつているわけでございます。
#145
○委員長(山下義信君) 若し不正を防止するというような意味の目的なら外に手段はあると思いますがね。でこの節約いたしまして年間に幾らの節約額になるのでございますか。二億円余りですか。
#146
○説明員(友納武人君) 四倍になりますから二億四千万円です。それから今委員長のおつしやいました不正の問題は、確かに他の方法もあるかと思いますが、又それだけが理由になつておるのでございません。広汎な理由から申上げておるのであります。ただ任意包括被保險者というのがございます。例えば、一番極端な例をとつてはつきり申上げますと、使用者、労働者が一人の事業所があつたといたします、この事業所というものは、任意包括適用被保險者としまして、いつでも入れるわけなんです、健康保險に。従つて病気になつてすぐ入りすぐやめるということは可能なんであります。そういつたこれは極端な場合でございますが、不正のチャンスもあり得るということを申上げるわけです。
#147
○委員長(山下義信君) その該当者は事業所別か何かで、特にこういう事業所には多いというような、偏しておるような傾向でもございましようか。
#148
○説明員(友納武人君) 事業所別の調査はちよつと出ておりませんが。
#149
○藤原道子君 私はこの保險料率の引上げとか、或いは健康保險の被保險者の資格喪失後の給付についての制限でございますね、こういうありかたで、この危機を切扱けようとすることには絶対反対なんです。いつの場合にも赤字になれば料率の引上ということが先ず第一に考えられるんですね、こういうことで解決がつくならば、これはばかにでもできることだと思うんです。私はこういうことで危機を脱しようとして、安易な方法をとろうとすることには絶対反対。
 それが一つと、今一つはこの不正利用者であるとか或いは六カ月未満のものを制限するとかいうような考えかたも、これは社会保險に逆行するものだと思うんです。結局いつかイギリスでこの赤字の問題が大分問題になりましたときに、この利用する人が多いということは、国民の健康がそれだけ破壊されたということを実証するんだ、従つて産業の基盤が国民の健康であるならば、これだけ利用者があるということは、それだけ国民の健康が回復されることになるんだから、国費を出すことはちよつとも惜しいことじやないということをはつきり答弁していらつしやつた厚生大臣のその言葉を、一つ玩味してもらいたいと思うんです。従つて六カ月未満の人が加入して、六カ月未満のものが資格を喪失したとするならば、その人が病気になつたときには、一体誰がこれを補つて行くか。そうして又労働者の家族ですね、その家族が病気になつたときにはどうなるかということを私は考えて見る。そうすると結局いよいよ困れば医療給付ということになります。医療扶助ですね、そうすると医療扶助まで願い出る過程において、病気はもつと重くなつて来るわけです。そうすると国費はそれだけ余計に費やされるということを真剣に考えてもらいたいのです。でありますから、私は保險局長がすぐこういうことをお考えになつたとは思わないんですが、恐らく国庫扶助を要求されたんだろうと思うんでございますけれども、その点突込んだ質問でございますけれども、初めからあなたがこういうことをお考えになつたのか、大蔵省との力関係で止むを得ず安易な方法をおとりになつたのか、この点をはつきり私はここで聞きたい。こんな社会保險の性質に全然逆行することをここに出して、そうして私たちにこれを審議しろと言つたつて、私は絶対反対なんです。この点一つ明らかに。
#150
○政府委員(安田巖君) この料率を引上げることも、それから診療内容を制限し診療に條件をつけるということには、実はこれは私も反対でございます。できるならそういう措置をとりたくない。これを考えまして先程松原委員がいろいろ條件をお出しになつておりましたが、あの社会保障制度審議会が、この案を出すときに出した條件というものは、もう実は今の段階においてはこの案というものは止むを得んけれども、なおこういうことを考えろということなんで、あすこに掲げられてありますように、第一に国庫負担の問題がある。この国庫負担の問題については、社会保障制度審議会の勧告が十月十六日でありましたが、十月十六日というと大体二十六年度の予算につきましては、もう国内的にはいろいろな手続が済んでおる、又同時に関係方面にも説明を始めておるときでございます。でそれまでにも私どもは勧告の内容はわかりませんけれども、試案その他で大体こういうものだということも承知いたしておりますし、私どもも多年この点につきましては国庫負担を要求いたしたのであります。併し大臣がこの席でしばしば言われますように、種々の関係上これが実現を要求して来たんでございますからして、二十六年度におきまして、同じような趣旨におきまして、国庫負担をいたさなかつた。そういう関係で実現しなかつた場合に、実現するように努力するとか、或いはどこかで実現するようにやつて貰えるだろうとかいうような、希望的な観測をいたしまして、それを一つの前提にいたしまして、策を立てるということはもう我々としてはできないわけです。そこで国庫負担が仮に若し来年度駄目だということになれば、何をやつたらいいか、それにはいろいろある。昨日もいろいろ詳しく委員長から御質問がございましたので申上げたのでございますけれども、給付を切るとか或いは料率を上げるとか、その給付の切りかたにつきましても一部診療内容を制限するとか、いろいろあるんでございます。極端な議論になりまと、家族給付というものが従来保險料率の中に見込んでなかつたやつが、戰時中以来これを呼び込んでやろうということで来た。それをのけたらどうだろうかという意見も出たわけですが、併しいろいろそういうものを彼此比較して考えて見ますと、まあそういうな制限をされるくらいなら、千分の五くらいは出してもしようがないじやないか、何とかやつて行くというのならしようがないじやないかと、こういうようなことで出たので、実は先程もイギリスの話が出ましたけれども、イギリスにいたしましても、まあこれは健康保險に入つておる人、国民健康保險に入つておらない人、その間に、国民の間にブランクがあるんです。それでまあ、こういうふうな結果になつて来るんでございますけれども、若し全国民が入つておるのなら継続給付に切つた切らんという問題は出て来ませんのであります。そういう点は健康保險自体からいえば、一種の自己防衛の策のようなことになりますが、イギリスにおきましても、やりまして一年もたたんうちに結局赤字が出まして、処方箋料を一枚ごとに十ペンスをかけた、こういう方法を仮に日本でやりますならば、健康保險は成る程度は楽になつて来る。併しそれが果していいかということも考えて見たい。併しそれよりも、まあ千分の五くらいのほうが、非常に被保險者のためには影響が少いんじやないかと、こういうようなことを私ども考えて、止むを得ずこういうふうにしたわけでございます。どうぞ一つ御了承願いたいと思います。
#151
○藤原道子君 イギリスで処方箋料としてやつたのはこれは一回でしよう。料率はこれは何回引上げるんですか。幾度引上げて来ているんですか。それと今一つは仮に資格の制限をいたしまして、この結果、病人がそれだけいることは事実なんですから、これが若しも国家の医療扶助を適用されるとしたら、そのときどれくらいの金額になつて来るか、利用者がどのくらいあるかということまでもお調べになつたでしようか。
#152
○政府委員(安田巖君) ここに掲げました一年に二億四千万円でございますが、これは、若し御本人が入らない、全部お入りになられないということになれば、医療扶助のほうに廻つて行くわけです、その金額は。
#153
○藤原道子君 それは全額になるわけです、医療扶助は。
#154
○政府委員(安田巖君) 併しそういう場合に、これは制度の立てかたですけれども、被保險者相互の間で、やめた後の、そういつた場合の者までも、自分たちだけが負担しなければならんか、或いは国の政策として国民全部の負担でやるべきものかということは、又これはおのずから議論があり、やりかたがあるんじやないかと考えるのであります。
#155
○藤原道子君 それはそうです。
#156
○政府委員(安田巖君) それから今の処方箋の例でございますが、これは処方箋を書くということにそれだけ要るということになりますと、相当の額になるのでありまして、私はこれはもう本日千分の五の料率の引上の御審議を願つておりますけれども、将来も国庫負担があるにいたしましても、これはもう少し根本的に医療給付の内容なり或いは医療の報酬を支払う必要なりを、もう少し根本的に考えて行かなければならん。例えて申しますと、仮に国庫負担で一割ということが出たといたしましても十五億でございます。十五億のものを仮に健康保險の経済の中に入れましても、今の赤字が解消するくらいで、結局その一割の、滯納分の保險の苦しい状況というもの、そういうことを考えますと、確かに私ども社会保障になりますならば、国庫負担というものはあるべきものということには全然同感でございますけれども、それだけで今の国民経済の現状におきまして、国庫負担だけでこの問題を解決しようということではやはりやつて行けないのではないか。更にもつと根本的な問題を考えて行かなければならん。いよいよどうしても出すことができんということになれば、或いは一部負担というような問題になるかも知れません。併し先程しばしば申しましたように、一部負担ということから料率引上ということに対しては我々最後まで避けたい、こういう気持でやつておるわけであります。
#157
○藤原道子君 この料率を上げるためにあなたがたが悩んでおる、何とか解決しなければならないということでかなり長い間やつていらつしやつたのですから、そこで保險当局としては医療制度をどういうふうにしたらよろしいか、どうしたらやつて行けるかというような試案をお持ちでございましようか。
#158
○政府委員(安田巖君) これは社会保障制度審議会の方で医療報酬の支払等につきましても勧告が出ておりますので、それと一つ睨み合せて考えなければならんと思います。まあそういつた医療制度が完全であるための條件といたしましては、診療内容が低下しないことであるとか、医師の方は働けばそれだけの収入を得るというふうに満足して頂いて働いて頂くこと、或いは又支払い方法といたしましては、至極これは簡單なものでなければいかん、全り複雑になつてはいかん、或いは又保險経済が成る程度安定する方法でなくちやならない、そういつた或る矛盾した條件があるわけです。それをすベてを満たして行くということは困難でございますけれども、折角そういう勧告もございますので十分研究して行かなければならん。私どもも足下に火がついたのでありますから至急何らかの結論を得たいと思います。完全なものが得られるかどうかわかりませんけれども、努力して見たいと思います。
#159
○藤原道子君 ちよつと私聞くところによれば、ここに賛成は止むを得ずしているけれども、保險審議会ですか、あすこで今度の案に対しては最初は八対二で否決されたと聞いているのです。そうしてそれが止むを得ずこういうふうに賛成になつたんだというふうに聞いておるのですけれども。
#160
○政府委員(安田巖君) その通りでございます、つまり誰もみんな賛成じやないのでございますね。それで保險審議会におきましても私共がいろいろ案を出しましたときには、最初のときにはとにかく上るのはいやだということで否決されたのであります。八対四ぐらいでした。そのときには否決をされましたけれども私の方からいろいろお願いをいたしまして、否決しつぱなしてもらつても実は困るのです。ですから今のとり得る措置として何が一番いいかということについてもう一度お考え願いたい。できればもう一遍招集いたしますので、その席で各審議会の委員の方がどうすれば一番いいか、これならば可能な方法である、これは今日はするけれども直ぐの間に合わんということがいろいろありましようから、ですからそれを十分御検討願つて、持寄つて頂きたいということで、三、四日後に又第二回を開きました。第一回は否決されましたが、そういうような方法で三、四日後に会議を開いたわけでありますが、そのときに皆さんなかなかいい案がありませんので、私どものほうで十五、六実はこういう場合もある、こういう場合もあるということを書いて出したのであります。その中では勿論扶養家族を切るというような方法もありますし、或いは又初診料を自分の負担にしたらどうかという方法もございますが、そういう方法を十分御研究願つたのであります。併し御研究願いましたけれども、どうもやはりそういう方法をやるくらいなら千分の五のほうがいいんじやないか、いやだけれどもしようがないということで、今度は多数決で通して頂いた、こういう事情であります。
#161
○藤原道子君 いろいろ納得の行かない点もございますけれども、私一人でそう長く時間をとつても、御質問があるのですから、今は留保いたしまして又の機会に。
#162
○藤森眞治君 私の方も簡單なのですから、それに関連してですけれども、従来病気になるまでやつておられても保險に入らない、病気になつて初めて手続をする、こういうことでいわゆる事業主の謝礼というか、そういうふうな名目で組織されたものが相当たくさんあるようですが、近頃もそういうような例は相当たくさんございますか、如何でございますか。
#163
○説明員(友納武人君) 御質問の趣旨がよくわかりませんが、病気になつてから雇用関係を結んで、従つて健康保險の被保險者になる者が依然として多いかという御質問でございますか。
#164
○藤森眞治君 ちよつと言い換えます。雇用関係はできているけれども被保險者になつてない横著の人ですね、そうして病気になつたんで初めて正面に出して来る、こういうわけですね。
#165
○説明員(友納武人君) よくわかりました。結局適用洩と我々は言つておりますが、病気になつて初めて適用届を出す、こういうものであろうと思います。これは絶無とは我々も言い切れませんが、従来と比較いたしまして健康保險の利用率が非常に殖えましたので、又そういう面につきましても我々も注意をしておりますので、そう沢山そういう者があるとは考えておりません。
#166
○藤森眞治君 それは大体どのくらいかというようなことは、数学的にわかりませんか。
#167
○説明員(友納武人君) ちよつと性質上、わかれば適用してしまいますので、ちよつと数字には出ません。
#168
○有馬英二君 先ほど私が大蔵政務次官に質問をいたしたのですが、少し質問のやりかたが手温かつたかも知れませんが、それを釈明するつもりではないのですけれども。結局この値上をしなければならないということは、根本方針から何とか解決しなければならない。先ほど松原委員も言われましたが、はつきり助言の方法を講じなければいかんじやないかというような言葉もありましたのですが、私も同感でありますけれども、今日はそういうような根本的のことを質問するときでもないと私は思つております。御承知のように保險経済に関する小委員会ができているのですから、そのほうで十分私どもはもつと審議をしたいと思つておりますから、今日はその点には言及いたしませんが、この赤字補填のために値上をする、千分の五十五から六十に引上げなければならないということでありますが、一つお尋ねしたいのは、受診率が無限に上昇する、これがそういうようなアンバランスの原因になつているようにここにも書いてあるし、先ほど保險局長もお話になつたようでありますが、そうすると今後の見通しというのはどういうものでありましようか、これをどうしたら押えることができるか。或いはそれを是正するのはどういう工合にするかということについて一つ御意見があつたら。
#169
○政府委員(安田巖君) 受診率は終戰後急速な上昇ぶりを示しているのでありますが、どこへ行つたら落ち着くかということは私どもにも分りません。けれども或る程度まで行けば落ち着くであろうということは誰でも考えるところでございますが、併しそういつた場合にどんどん上げるのを防ごうという方法といたしましては、これは被保險者の自覚といいますか、そういつたことが先ず第一だろうと思います。
 それから間接的には一部負担をかけるということも一つの方法でありましよう。或いは又先ほどちよつと申上げましたけれども、五百円とか三百円、二百円とかいうような少額な医療費に対しては自分で持つ、それ以上のものは蓄えもないから保險で持つということも、我々といたしましてはいずれにしても受診率が上れば保險にかかつて見てもらえるのだということが理想でありますから、財政の許す限りは何とかそういうように制限をつけないで皆さんに御満足の行くような方法でやつて行きたい。そこに限界がございますから、受診率の方にも限界がございますのかも知れませんけれども、財政の方も限界がございますので、それらを併せましていつやるかということをきめて行かなければならない、こういうふうに存じます。
#170
○有馬英二君 私はこういう実際において保險患者の受診の状態ですね、こういうことを絶えず注意をしておるのですが、鉱山の病院へ参りますと、御承知かも知れませんけれども、非常に患者が多いのです。これは只今のイギリスの医療国営が悩んでいると同じようなことをやつておると私は思うのです。あなたがた実際に御覧になつたかどうか知りませんけれども、非常な何千という患者が押し寄せる。これは一体何にあるのか、つまり料金が殆んど入らないということ、言い換えてみますと、保險料というものが非常に安い、殆んどないといつてもいいぐらいにしかならない。ですから余り医療費が、或いは負担が安過ぎるということは実際は賛成しないのです。ですから或る点まではこれは病人自身が負担すべきであるということを私は絶えず考えておる。でまからこの医療費の相当の値上ということに私は決して反対するものではありません。併し根本策としては健康保險というものの根本原理からすれば、これは保險金が少いのが本当であるべきである。これは先程からもいろいろな御意見がありましたが、どこまで上つたら納まるかという点を私は心配するのですが、その点において十分のあなたがたのお考えを聞かせて頂きまして、いやこれでいいんだ、今後こういうことはないんだということがはつきりすれば、私共異論がないわけです。その点を一つはつきり納得の行くように話をして頂きたい。
#171
○政府委員(安田巖君) 先ほども申しましたように、確かに有馬委員からおつしやるように自己負担をかけるということは一つのブレーキになることは確かでございます。これはもう人情の常といたしまして、只であればたくさんみてもらうけれども、金がかかれば少々のことは自分でやろうというくらいのことになるのは人情の常でございます。ただ併し受診率がどこまで上つて行くかということなのでございますけれども、或いは又どこまでそれの負担力があるかというような問題になつて来る。これは負担力と申しますのは各個人の被保險者の負担力の問題もございましようし、国全体の財政力との問題もあると思います。その辺のところをやはり睨み合せて議論をしたらいいのじやないかという気がするのであります。例えばもうここで国も出せない、或いはもう被保險者も出せないということになりますならば、こういう制度を潰すよりも、まだ惡い制度と言われながらも一部負担なり或いはそういつた制限診療をするということも止むを得ない。併し我々の考えかたとしては、そういう制限なり料率の引上ということは最後にとつておいて、成るべくならばそういうことをやらないで済ませて行く、そうして皆さんにもつと気軽に医者にかかつて頂けるというようなことを考えておる。そこらの時期はやはりなかなかわからんと思います。
#172
○藤森眞治君 次官もまだ見えないようですので、ちよつとこの辺で休憩したいと思いますが、皆さん如何でしようか。
  (「賛成」と呼ぶものあり)
#173
○委員長(山下義信君) 議事の都合によりまして暫時休憩いたします。
   午後三時五十四分休憩
   ―――――・―――――
   午後四時四十分開会
#174
○委員長(山下義信君) それでは委員会を再開いたします。本日はこれを以つて散会いたします。
   午後四時四十一分散会
 出席者は左の通り。
   委員長     山下 義信君
   理事
           小杉 繁安君
           井上なつゑ君
           有馬 英二君
   委員
           大谷 瑩潤君
           城  義臣君
           中山 壽彦君
           長島 銀藏君
           河崎 ナツ君
           堂森 芳夫君
           藤原 道子君
           常岡 一郎君
           藤森 眞治君
           松原 一彦君
  政府委員
   大蔵政務次官  西川甚五郎君
   厚生省保險局長 安田  巖君
  説明員
   船員保險課長  牛丸 義留君
   健康保險課長  友納 武人君
ソース: 国立国会図書館
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