くにさくロゴ
2000/11/21 第150回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第150回国会 大蔵委員会 第4号
姉妹サイト
 
2000/11/21 第150回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第150回国会 大蔵委員会 第4号

#1
第150回国会 大蔵委員会 第4号
平成十二年十一月二十一日(火曜日)
    午後一時四十分開議
 出席委員
   委員長 萩山 教嚴君
   理事 大野 功統君 理事 桜田 義孝君
   理事 根本  匠君 理事 渡辺 喜美君
   理事 五十嵐文彦君 理事 中川 正春君
   理事 石井 啓一君 理事 鈴木 淑夫君
      大木  浩君    鴨下 一郎君
      倉田 雅年君    小泉 龍司君
      七条  明君    砂田 圭佑君
      高市 早苗君    中山 成彬君
      林  幹雄君    松宮  勲君
      宮澤 洋一君    宮本 一三君
      村井  仁君    村田 吉隆君
      山本 明彦君    池田 元久君
      上田 清司君    江崎洋一郎君
      海江田万里君    河村たかし君
      小泉 俊明君    小林 憲司君
      長妻  昭君    牧野 聖修君
      斉藤 鉄夫君    谷口 隆義君
      中塚 一宏君    佐々木憲昭君
      山口 富男君    阿部 知子君
      植田 至紀君    小池百合子君
    …………………………………
   大蔵大臣         宮澤 喜一君
   国務大臣
   (金融再生委員会委員長) 相沢 英之君
   金融再生政務次官     宮本 一三君
   大蔵政務次官       村田 吉隆君
   大蔵政務次官       七条  明君
   政府参考人
   (金融再生委員会事務局長
   )            森  昭治君
   政府参考人
   (国税庁次長)      大武健一郎君
   大蔵委員会専門員     田頭 基典君
    ―――――――――――――
委員の異動
十一月二十一日
 辞任         補欠選任
  岸田 文雄君     宮澤 洋一君
  倉田 雅年君     小泉 龍司君
  若松 謙維君     斉藤 鉄夫君
同日
 辞任         補欠選任
  小泉 龍司君     倉田 雅年君
  宮澤 洋一君     岸田 文雄君
  斉藤 鉄夫君     若松 謙維君
    ―――――――――――――
十一月十七日
 平成十一年度歳入歳出の決算上の剰余金の処理の特例に関する法律案(内閣提出第一八号)
同月十五日
 共済年金制度の堅持に関する請願(野田聖子君紹介)(第一三六一号)
同月二十日
 共済年金制度の堅持に関する請願(釘宮磐君紹介)(第一四六六号)
 同(西野あきら君紹介)(第一五〇九号)
 同(逢沢一郎君紹介)(第一五二八号)
 共済年金制度堅持に関する請願(佐藤剛男君紹介)(第一五〇八号)
 大増税路線反対、国民本位の税制確立に関する請願(赤嶺政賢君紹介)(第一五九九号)
 同(大森猛君紹介)(第一六〇〇号)
 同(木島日出夫君紹介)(第一六〇一号)
 同(児玉健次君紹介)(第一六〇二号)
 同(佐々木憲昭君紹介)(第一六〇三号)
 同(塩川鉄也君紹介)(第一六〇四号)
 消費税の大増税に反対、食料品の非課税に関する請願(大幡基夫君紹介)(第一六八一号)
 同(志位和夫君紹介)(第一六八二号)
 同(山口富男君紹介)(第一六八三号)
 同(石井郁子君紹介)(第一七六九号)
 同(小沢和秋君紹介)(第一七七〇号)
 同(木島日出夫君紹介)(第一七七一号)
 同(児玉健次君紹介)(第一七七二号)
 同(佐々木憲昭君紹介)(第一七七三号)
 同(志位和夫君紹介)(第一七七四号)
 同(塩川鉄也君紹介)(第一七七五号)
 同(瀬古由起子君紹介)(第一七七六号)
 同(中林よし子君紹介)(第一七七七号)
 同(春名直章君紹介)(第一七七八号)
 同(不破哲三君紹介)(第一七七九号)
 同(藤木洋子君紹介)(第一七八〇号)
 同(松本善明君紹介)(第一七八一号)
 同(山口富男君紹介)(第一七八二号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 平成十一年度歳入歳出の決算上の剰余金の処理の特例に関する法律案(内閣提出第一八号)

    午後一時四十分開議
     ――――◇―――――
#2
○萩山委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、平成十一年度歳入歳出の決算上の剰余金の処理の特例に関する法律案を議題といたします。
 趣旨の説明を聴取いたします。大蔵大臣宮澤喜一君。
    ―――――――――――――
 平成十一年度歳入歳出の決算上の剰余金の処理の特例に関する法律案
    〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
#3
○宮澤国務大臣 ただいま議題となりました平成十一年度歳入歳出の決算上の剰余金の処理の特例に関する法律案につきまして、提案の理由及びその内容を御説明申し上げます。
 今般、さきに決定されました日本新生のための新発展政策を受けて、平成十二年度補正予算(第1号、特第1号及び機第1号)を提出し、御審議をお願いいたしましたが、当該補正予算において国債の追加発行を極力抑制するとの観点から、平成十一年度歳入歳出の決算上の剰余金の処理についての特例を定める必要があり、本法律案を提出した次第であります。
 以下、この法律案につきまして御説明申し上げます。
 財政法第六条第一項においては、各年度の歳入歳出の決算上の剰余金の二分の一を下らない金額を翌々年度までに公債または借入金の償還財源に充てなければならないこととされておりますが、平成十一年度の剰余金については、この規定は適用しないこととしております。
 以上が、この法律案の提案の理由及びその内容であります。
 何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願い申し上げます。
#4
○萩山委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。
    ―――――――――――――
#5
○萩山委員長 この際、お諮りいたします。
 本案審査のため、本日、政府参考人として、国税庁次長大武健一郎君、金融再生委員会事務局長森昭治君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#6
○萩山委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
#7
○萩山委員長 これより質疑に入ります。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。石井啓一君。
#8
○石井(啓)委員 公明党の石井啓一でございます。
 大臣には、昨晩といいますか、けさまで、大変に御苦労さまでございました。また、委員の皆さんも、本会議に出席された方も出席されなかった方も同様にお疲れさまでございました。
 ここに来る前に私は院内をちょっと歩いてみましたら、大変静かでございまして、昨日の喧騒がどこに行ったのかな、こういう思いがございましたけれども、それはともあれ、こういう重要法案の審議が、じっくりと腰を落ちつけてできる状況になったということは大変喜ばしいことである、こういうふうに考えます。
 本日は、なるべく質疑時間を短くしてほしいという大変強い御要請がございますので、質問は用意をしておりますけれども、三つに絞ってお尋ねをしたいと思います。
 まず一つでございますけれども、今回の剰余金特例法案でございますが、国債の発行をなるべく抑制しようという趣旨で、本来、剰余金の半分までは国債の償還財源に入れなければいけないところ、今回、特例法案で提出いたしまして補正予算の財源に充てているわけでございますけれども、一方で、現在の減債制度を踏まえ、やはり財政法の本則どおり剰余金を国債償還財源に充てるべきではないかとの批判もございます。これについて大蔵大臣はいかがお考えなのか、確認をさせていただきたいと存じます。
#9
○宮澤国務大臣 確かに財政法六条の精神は、財政法全体がそうでございますように、今石井委員の言われたような趣旨で書かれておることであると存じます。
 ただ、今の我が国の現状というものは、財政法で想定いたしました事態に比べますと、まことに形容することも困難なほど極端な財政に陥っておりまして、このような状況において今回この措置をお願いしないとすれば、結局それだけの公債を発行しなければならないという、実はそういう緊迫した状況でございますために、財政法の本来の趣旨からいえば、やはりどういうことがあっても国債整理基金に一つそういうものを置いておくべきであるということであろうとは存じつつ、あえて特例をお願いいたしたようなことでございます。
#10
○石井(啓)委員 それではもう一つ、同じ趣旨でございますけれども、従来の剰余金の特例法案は、補正予算編成に当たって赤字国債を出さないようにする、赤字国債を出さないために剰余金の特例法を制定してきた。しかるに、今回の補正予算では、仮に剰余金を国債償還財源に充てても、その分は建設公債の発行で賄えるのであるから、従来の剰余金の特例法案とは性格が違うのではないか、こういう批判もございますけれども、この点については大臣はいかがお考えでございましょうか。
#11
○宮澤国務大臣 それもまことにごもっともなお尋ねであると存じます。今回この措置をいたさなければ、発行する国債は恐らく歳入補てん国債ではなくて建設国債であろう、こういう意味でのお尋ね、それはそうであろうかと存じますが、こういうふうになってまいりますと、本来いろいろ御議論のあるところですが、赤字国債であろうと建設国債であろうと、それが国の債務の負担になるという意味では、殊に目の先発行するというようなことになりますれば、経済的な効果において異なるところはない、こういうふうに基本的には考えまして、その差別というものを考え方の中で捨象していると申し上げるべきかと存じます。
#12
○石井(啓)委員 それでは、若干法案の審議と外れますけれども、財政再建、財政構造改革についてお伺いをしたいのでございますが、実は、私ども、十一月四日に第三回の党大会を開きまして、そこで、重点政策を提出して取りまとめたのでありますが、その中で、財政健全化への道筋を、私ども公明党として提起をしたところでございます。
 ともすれば公明党は、ばらまき政党であるというレッテル張りがよく行われますので、いや、私どもは違う、きちんと日本の将来を見据えて構造改革に取り組んでおるんだということで、財政健全化のみならず、社会保障改革あるいは教育改革、循環型社会の構築、またIT社会への取り組み等々、将来を見据えた構造改革に向けての重点政策を発表させていただきまして、その一環として、健全な財政の構築に向けての公明党なりのプランを提出させていただきました。
 若干御紹介を申し上げますと、私ども、財政健全化へ向けては二段階の戦略が必要であろう。現状はやはり民需中心の景気回復軌道に乗せることを最優先で考えるべきである。したがいまして、今年度から、二〇〇一年度、二〇〇二年度ぐらいまでは、民需中心の景気回復軌道にきちんと乗せることを最優先で考えていく。しかるに、この間何もしないということではございませんで、この間は、私ども、仮称でございますけれども、財政健全化法、この法律を制定していこう、そして二〇〇三年度から実際に財政健全化法を運営していこう、こういう考え方でございます。
 二〇〇三年度から実施するとすれば、当然のことながら、二〇〇二年度中にこの法律を制定しなければいけないということになりまして、逆算して考えますと、私どもは、二〇〇一年度中に財政健全化に向けての政府としての方針を取りまとめ、二〇〇二年度にこの財政健全化法を国会で成立させて、それで二〇〇三年度から具体的な財政健全化に取り組んでいく、こういう二段階戦略で考えているところでございます。
 その上で、この財政健全化法、財政健全化の目標でございますけれども、いろいろな目標の立て方がございますが、私どもは、長期的には国と地方を合わせた単年度のフローの財政赤字をゼロにしていこう、これを長期的な目標として掲げておりますけれども、いろいろなシミュレーションを行いますと、これは、五年とか七年とか、そういうスパンではなかなか簡単にはいきません。十年、十五年かかるような、それこそ長く広いドラマがここから始まらなきゃいけないわけでございますから、それを長期的な目標といたしまして、当面の目標といたしましては、やはり財政が持続できるということを考えますと、国の経済規模に対しての累積債務の残高の比率を抑えていく。今は、GDPに対する累積債務残高の比率が年々拡大していく、これではもう財政赤字が発散してしまう、こういうことになりますので、持続可能な財政ということで考えますと、GDPに対する累積債務残高の比率を抑えていくこと、このことをまず当面の目標として考えていこう、こういう考え方で取り組んでおります。
 これは、歳出それから歳入全般にわたってこの取り組みをやらなければならないわけでありますけれども、当然のことながら、歳出も上限を設定して、その中で個々の歳出項目を考えていくということでありますが、新たな個別項目を設ける場合には、アメリカで行いましたペイ・アズ・ユー・ゴー原則というような財源措置も、きちんと裏づけをやって初めて新たな施策も実施する、そういう厳しい縛りをかけた財政健全化法というのをぜひやっていきたい。
 この中では、社会保障の構造改革も当然やっていかなければなりませんし、行政改革もやらなければいけません。国と地方をあわせての財政構造改革ということを考えていますので、国の行政改革のみならず、地方の行政改革ということもきちんとやっていかなきゃいけない。今三千二百余ある市町村の合併も進めていかなければならない。また、歳出項目で大きい公共事業についても、私どもは質的な中身の改革ということには取り組みましたけれども、量的な削減というものにも踏み込んでやらなければいけないだろう。私どもは、当面、二〇〇三年度から五年間で二〇%削減をしよう、こういうことも具体的に提案をさせていただいているところでございます。
 このような私ども公明党の、健全な財政の構築に向けてのプラン、これについて大蔵大臣の御評価を最後にお伺いいたしたいと存じます。
#13
○宮澤国務大臣 公明党の段階的な五カ年計画のことは読ませていただいておりまして、大変に裨益をいたしております。
 そこで、今お話がございましたので、私が、今はまだ私見として申し上げるしかありませんが、新省庁再編になりました後、ぜひ考えなければならないと思っておりますのは、ここ何年か国税収入がずっと減り続けてまいりました。年度初めに予定いたしました収入が、しかも取り切れずに、減額補正を毎年毎年やってまいりましたが、今年初めて、このたび御審議中の補正予算におきまして、やや自然増の計上をいたしたわけでございます。したがいまして、経済成長がややプラスに転じましたこともあって、国税収入が漸増の方向に向かっておる。
 間違いなければ、こういう方向に入っていきますと、とにかく国税収入が減っておるということでは財政再建の計画というのは立てられませんので、やがてこういうことを考える時期が、ほかのこともございますけれども、来るかなと思っておりますが、そのときに、財政再建ということを考えますと、今もお話がございましたが、財政というのは税制のことでございますし、中央、地方の行財政ということでもありますし、何よりも社会保障全体についての問題でございます。
 それで、それらを全部ひっくるめまして、整合性のあるプログラム、それは、例えば負担と給付といったような感じで申し上げられますでしょうか、そういうマクロモデルをつくって、全部が整合的に一致したところで国民の選択を仰いでいくということでありませんと、計画としては整合性を欠きますから、実効が上がらないということになる。そういうものを、やはりモデルをつくらなければならないのではないかと思っております。
 その上で、おのおの、社会保障は、あるいは財政はといったように、そのモデルの中で与えられた数字が選択されました場合に、それをいかようにして達成するかという方法論を組まなければなりませんで、そこでまさにこういう方法論を現実に、これは法律になるかもしれませんが、立てていって、それを達成する。やはりそういう線上でこういうことを何か考えるべきではないかというふうに私は思っております。
#14
○石井(啓)委員 以上で終わります。
#15
○萩山委員長 次に、河村たかし君。
#16
○河村(た)委員 河村たかしでございます。
 きょうは財政法の話でございますけれども、理事からお許しを得まして、財政といいましても、無論、税のことがすべての根幹でございますので、税が正しく公正に徴収されておるかということについて、前の国会でお伺いしましたことにつきまして返事をもらわないかぬかったものですから、そのことについてフォローをしたいと思います。
 五月十九日に、いわゆる優良法人というのがありまして、中小企業ですが、納税をきちっとやっておられると優良法人ということで、会社へ入っていきますとずっと表彰状が飾ってあります。これは中小企業では、一種の中小企業の上場会社みたいなもので、なかなかうれしいものなんですね。私も、今はおふくろが社長をやっておりますけれども、非常に珍しい中小企業の経営者でございまして、本当は僕らみたいなのがどんどん国会へ当選してくると日本もよくなるのですけれども、余りおらぬので残念なんですが、優良法人という、そんな会社があるのです。
 そこになぜか国税のOBの方が、いわゆる顧問税理士ということで入られておるという話をいろいろ聞きまして、ううん、これはいかぬなということで、今やそれこそ中小企業は大変ですよ。これはいわゆる本当の血税ですね。トーゴーサンとかクロヨンとかいって、何か商売をやっておるのは変なふうにとられておりますが、これはとんでもないことなんです。そういうところへ国税のOBの方が入ってこられる、これはいかぬということでございます。
 それで、正直言って、投書が結構来ておるのです、国税の内部の方から。国税の将来を憂うる者だがということで、こういう変なことは改めようじゃないか、やはり税の徴収はもう一回フェアなものにしようということをよく言ってきていただいております。
 ちょっと聞きますと、上級職を受けられた偉い様はそれなりに銀行とか行くところがたくさんあるようでございますけれども、そうでない、国税を非常にこつこつやられておる方、そういう方が行っておるところになって、そういう面では御迷惑をかけるつもりは私は毛頭ありません。しかし、どうも内部で、ちょっとごますりのうまい人間とか、そういう人間だけがいいところへ行けるような道になっておりはせぬかということで、ここは絶対にきちっとしてもらわぬと、中小企業の人はみんな本当に怒りますよ。そんなことで五月に質問をいたしました。
 それで、大武次長さんから、優良法人に対する顧問税理士のあっせんにつきまして、どこまでできるかわかりませんが、一応調査をしてみたいと思うという返事をお伺いいたしましたので、ここでお伺いしたいと思います。
#17
○大武政府参考人 お答えさせていただきます。
 ただいま先生からお話がありました、十二年の五月十九日の御質問の際の調査要求でございますが、東京、大阪、名古屋国税局の三局において、当該優良法人に対して顧問税理士の関与状況を調べるということで、電話照会の方法によりまして調査を実施いたしました。電話照会に当たりましては、事前に税務署の幹部から今回の調査の趣旨を伝達した上で、国税局の人事課が一元的に電話で聴取させていただきました。
 その結果、三局合計の優良申告法人数約一万二千社ございます。そのうち、当庁退職職員が関与している優良申告法人は約六千五百社、延べ関与税理士数は約七千三百名ということでございます。
#18
○河村(た)委員 今口頭でしたけれども、できればひとつ文書ででも後で、同じようなことでもいいのですけれども、これはお願いしたいと思います。
 それはいいですね、委員長。
#19
○萩山委員長 はい、どうぞ。いいですよ。
#20
○河村(た)委員 いいですね。
 これは一万二千社のうち六千五百社でしょう。これはどうですか。多いのか。法人というのはどのくらいあるのですか。たしか二百何十万とありますよね。その中で半分といったら、百万社も国税のOBの方が入っておる。あり得ませんわね、そんなに人がおりませんから。国税の方といったら五万何千人だと思いますけれども。
 これはどうですか、大武さん。一万二千社のうち六千五百社に国税のOBの方がいわゆる顧問税理士として入っておるというのは、多いのか何なのですか、御感想はどうですか。
#21
○大武政府参考人 ただいま御質問の件でございますが、現在、法人数は大体二百五十万社あると言われておりまして、おおむねその九割に税理士が関与しているという状況のようでございます。
 その中で、優良法人は、一応今全国では二万一千社ございまして、一般に事業規模が大きい法人ということでございます。したがいまして、顧問税理士に対するニーズはむしろ一般の法人よりは高い。そういう状況の中ですから、当庁退職職員が優良申告法人の約二社に一社顧問税理士になっているからといって、必ずしも過大ということではないのではないのかなという気がいたします。
#22
○河村(た)委員 いや、本当にそうですかね。二百何十万社もあるのでしょう、会社が。その中から何かのグループでぽっととるわけですよ。この方は優良申告、立派な法人ですねとやっておるわけですわ、税務署長が関与して。それでその半分に自分のところのOBが行っているのは、多くないですか。
#23
○大武政府参考人 ただいま先生の御質問の中で、退職職員に対する顧問先あっせんということでお話がありましたけれども、やはり我々、顧問先のあっせんに当たりましては、当然のことですけれども、税理士法、国家公務員法等に違反することがないように十分配慮はさせていただいております。税務行政に対する納税者の信頼、先ほど先生が言われているような意味でも、やはり職務の厳正な執行に疑問が持たれてはいけないということで、いわば押しつけというような形ではございませんで、むしろニーズを踏まえながら極力対応するようにしているということでございます。
 先ほど申した優良法人というのは、それこそ二百五十万社のうちの約二万社ということですから、中小法人といってもかなり、連年黒字を継続しているとか、いわゆる表敬にはそれなりの基準がございまして、経理内容が適正であるとかそういうことでございますから、ある意味でいえばきちっとした法人ということで御依頼も来るということなのかと存じております。
#24
○河村(た)委員 いや、大武さん、悪いけれども、何でも世の中はルールさえ守っておればいいという問題ではないんだよね。税務署が自分で優良法人ですよと言っておいて、その中の半分に自分のところのOBが行っている、こういうのをできレースというんじゃないの。何のためにその人たちに、あなたは立派ですからという表彰状を出しておるのですか。何とか制度というのがありますよ、一年間か二年間天下りできぬというもの、それにはまっておるからいいんだ、そういうものじゃないですよ。あるグループの半分ですよ。それも、認めておるのは自分たちですよ。
 これは大臣、先ほどちょっと後ろからお話ししましたけれども、本当に素直な感触で、こういう優良法人に税務署が認めているわけです。優良な法人ですよ、はい、立派ですねと。だけど、その中の半分が、私のところのOBどうですかという話ですよ。これはどう感じられますか。
#25
○宮澤国務大臣 確かに難しい問題だと思います。しかし、こういうことは恐らくあるんだと思います。
 それらの会社が、いわゆる税務とか経理とか、大きな会社になればもっと専門化いたしますが、そういうもののエキスパートというものもみんな欲しい。そういう方のエキスパートは、やはりどちらかといえば税界で経験をした人がそういうエキスパートでございますから、そのエキスパティーズを求められているということは確かにきっとあるのだし、先ほど次長がお答えをいたしましたが、法律に基づいて、それを守って、そのエキスパティーズでそういう自分の能力を生かすということは、それ自身はごくごく正常なことであろう。
 ただ、時々いわば役所との関係を何かいろいろに利用してということは考えられそうなことでございますから、十分監査もし、注意しなければなりませんが、エキスパティーズを買われているという意味では、そういうエキスパティーズは余りほかの世の中にございませんから、税界の経験者がおのずからそれに当たっておるということは恐らくありそうなことに思う。
 ただ、そこで、河村委員の言われるように、それにしても少し多くないかね、そういう当然のようなことになっているが、何かやや、癒着とは申しませんが、そういう要素はないのかねということは、それは大変に気をつけなければいけないことだと思います。
#26
○河村(た)委員 大臣の方はきのう大変にお疲れになったと思いますので、ちょっと質問をあれしまして、大武さんの方に行きます。
 問題は、エキスパートといっても、それは民間の税理士さんだって立派なエキスパートですよ。官尊民卑はいけません。立派な人たちです。そういう人たちじゃなくて、OBの方ばかり行っておるわけですよ。ばかりじゃなくて、もともと民間の人があるところに、さらにプラスアルファで行っているわけです。
 それプラス問題は、今も話がありましたように、税目は法人税だとかいろいろありますね。そういうもののエキスパートだと言うのだが、ではどういう仕事をされておるか。問題はここでございます。入っていかれて、本当に民間の税理士さんと同じで、ちゃんとお得意さんにも頭を下げてやっておられるならいいですよ。この勤務実態は、大武さん、どうですか。
#27
○大武政府参考人 今御質問のあった点につきまして、OB税理士の主な担当を聞かせていただきましたところ、税務相談というのが八三・九%でございました。それから、実際の申告書、決算書の作成というのは一三・一%。むしろ優良法人の場合には、経理部なり経理課があってそこで一応つくっていて、いわばそれをつくるときに相談をするという形の税務相談が多いのだろうと思いますので、その結果でございましょうか。それから調査の立ち会いが〇・三%、あと、その他二・七、こんなような数字でございました。
#28
○河村(た)委員 何か話を聞いておると、みんな本当かしらんと思いますけれども、実はこれは本当でないもので、なかなか悩ましいのです。
 税務相談というのはどういうふうですか。年間に何回やっておられるかとか、そういうことですね。どうですか。
#29
○大武政府参考人 税務相談といいますと、いろいろな場合があるのですけれども、例えば、法人税ですと租税特別措置が非常に複雑なものですから、それを具体的にどのようにやったらいいかとか、いわゆる圧縮記帳の話ですとか、そういう技術的な相談がかなりあると聞いております。
 それからまた、いわゆる資産税関係の質問がかなり多いようでございまして、最近は中小企業者の方は、いわゆる株の評価みたいなものを相談されるというようなことも聞いております。ただ、先生の方から前回、企業への訪問回数はどうかという御質問がありましたので、それにつきましても調査をさせていただきました。月一回以上は来ているというのが三九・七%、二月に一回以上が一二・六%、年に六回未満四七・七%、こういう状況だということでございます。
#30
○河村(た)委員 一遍、この生データを見せてもらわなければいかぬですね、少なくとも私の聞いたところは。
 それと、大武さん、もともとこれは所管の管区ではだめなんですよね、一年か二年。だから、これはもともと遠くの人なんですよ。だめなんですから、遠くの人なんですよ。遠くの人がわざわざ来て、これも大変なんです。だから、一遍ぜひこの辺の生データを、プライバシーだけは配慮していただいて結構でございますけれども、今度見せていただけますか。
#31
○大武政府参考人 住んでいるところということではございませんで、例えば、退職した税務署の管内の企業に行かないということでございますから、必ずしも職員は、やめるときに自分の住所地の署長になるということは極力排除しておりますので、むしろ、必ずしも遠いとか近いということはないとは思います。
 それからまた、企業ニーズで対応するものですから、所得税、法人税いろいろありまして、そのニーズに見合った方を御紹介するというような形には努力しているということです。
 ただいまの御質問に関しましては、理事会で御相談の上、提出する努力をしたいと思います。
#32
○河村(た)委員 では、今のは理事会協議でよろしいですね。
#33
○萩山委員長 はい。
#34
○河村(た)委員 私の聞いたところでは、全員とは言えませんが、要するに、初めと終わりだけという方もかなりあるのですね、二年間ですから。初め来るときにこんにちは、終わるときにさようなら、こういうことで。こういうケースというのは、それだと二年に二回ですけれども、そこまでいかぬでも、正直言って、実態上ほとんど何もないというのはどのくらい把握されておるのですか。
#35
○大武政府参考人 ただいま御質問のありましたのは、相手企業から大体月当たり何回というような形で聞きましたことから、確かに、ほとんどないというような回答もございました。
 ただ、その場合は、明らかに、調査対象の企業の方から、まさに必要がないといいますか、必ずしも企業ニーズに合致していないという回答と実はつながっておりまして、むしろその企業に合致しないと認められる事例、これはヒアリングした結果、百九十七件ございました。これらにつきましては、速やかに、退職職員に対して、顧問契約の解除等、適切な対応をとるように指導するということにしております。多分、このようなケースが先生の言われたケースなのかなというふうに思います。
#36
○河村(た)委員 もう一回データを見せていただきますけれども、いろいろなパターンがあるようですけれども、大体一社月五万円ぐらいもらっておいでになるということですね。
 それで何にもなしということになると、次長、これは費用収益対応の原則からいって否認しなければいかぬですね。これは経費で落とせませんよ。これは寄附ですね。どうですか、それをやらなければいかぬのじゃないですか。
#37
○大武政府参考人 ただいまの先生のお話で、例えば、そのようにほとんど照会事例がなかったというような場合があったといたしましても、例えば、その方の専門が資産税であって、たまたまその期間中に不幸がなくて相続事案がない、あるいは譲渡事案がないということになりますと、相談しないで終わってしまうということもございます。それはあくまでも機会、オポチュニティーコストの話でございますから、経理上は損金で落とすということだろうと存じます。
#38
○河村(た)委員 これは大変な議論をこんなところでしなければいかぬということですね。普通は反対のことを言われておるのじゃないですか、国税庁は。否認する方に立っておられると思いますけれども。そんなことはいかぬですよ。それは、顧問さんで、弁護士さんなら弁護士さんでずっと何年間か大体決まった人がなっておるなら、それは一応言えますよ、おるだけでもそれだけのものがと。二年ごとにころころかわる人が、何もやらなかった、ただ私は国税のOBでござい、それがもらうのは、何らかの効果があるからと。そんなものは本当に経費になるのですか。それは大丈夫ですか。
#39
○大武政府参考人 お答えさせていただきます。
 具体的にそれがいわゆる交際費のようなもので出されているようなケースでは損金にならないというケースがあるかと思いますが、明らかに、依頼をして、契約を結んで、その上で支払ったものであって、具体的に実行がなかったという場合でもそれは経費で落ちる、これは弁護士でも同様だろうと存じます。
#40
○河村(た)委員 いや、今回の議事録は非常にエポックメーキングな議事録になるんじゃないかと思われます。これが解釈先例になっていいかどうかわかりませんけれども、これは、よほど広く経費が認められるというような道を世の中に開いた可能性がありますね。
 それと、これを聞いたのは五月でございますか、それから、七月、八月、九月ぐらいで新しい年度のあっせんをされたようでございますけれども、これは幾らか減ったのか、どういうふうですか。せっかく私質問したのですけれども、どうですか。
#41
○大武政府参考人 具体的に、全国ベースでどうこうという数字は別にとっておりませんので、しておりませんけれども、明らかにこういうような実態から、先生の御質問もございまして、従来にも増して厳格な作業をさせていただいてきているということでございます。
#42
○河村(た)委員 大変に人事課の皆さんが毎日電話ばかりかけておった。河村のおかげでえらいことになったという話をされて、御苦労されたということはよく存じております。
 その中で、例えば、人事課が優良法人にかけますね、あなたのところは何人行っていますか、どなたが行きましたかと言うたら、その優良法人が、何を言っておるの、あなたのところから頼まれたんじゃないのか、自分で頼んでおいて何を聞いているんだということを言われたことはありませんか。
#43
○大武政府参考人 お答えさせていただきます。
 最初にも申しましたように、突然人事課と称して電話照会が行ったのでは、一体何者であるかというのは相手企業も当然でございますので、最初に申しましたように、事前に優良申告法人に対しまして税務署の幹部から、今回調査が行くのできちっと答えてくださいよというのを言ってあります。
 したがいまして、いわゆる趣旨といいますか、先生から御質問いただいた、万が一にも強制的に押しつけはないかということは十分認識した上で言っていただいたのだと思います。その結果、確かに、百九十七件、本人の企業にとっては必ずしも必要性がないということでお電話の回答をいただいた企業もあったわけだろうと存じます。
 したがいまして、趣旨は十分伝えてお話をさせていただいたということでございます。
#44
○河村(た)委員 今お話をしてきましたのは、いわゆる優良法人ということでございますけれども、皆さんに御提供いただいた情報によりますと、これはどうもまだかわいい話であるということらしいのですよ。
 でっかい法人があります、資本金一億円以上ですか、大法人。これは大体どこら辺で把握をされておるのですか。
#45
○大武政府参考人 お答えさせていただきます。
 先ほども申しましたように、公正に行うために、あっせんという行為はすべて人事課が窓口になってやらせていただいてございます。
 ただ、具体的な企業との話し合いというのを全部やるというわけにいきませんから、税務署の場合でしたら副署長、それから調査部であればその調査部の管理課長というそれぞれの職の者がやって、それを人事課が全部一元的に管理をするという形でやらせていただいております。
#46
○河村(た)委員 その調査部、東京国税局調査部ですか、これは三部と四部というところが大法人をやっておるのですね。これは間違いないですね。
#47
○大武政府参考人 ただいまの御質問にありました調査部に関しては、一部から四部までございます。一部、二部、三部、四部とあって、多分先生の御質問は、いわゆる税のエキスパートでやっている者が三部と四部につくことが多いものですから、それで三部、四部と言われたのだと思いますが、調査部自体は一部、二部、三部、四部というふうにそれぞれの所掌を分けてやらせていただいている。
 もちろんこれは東京局だけでございまして、地方局にあれば、例えば調査査察部という形で一緒になっているのもありますし、調査部一つで、一部、二部もないところもございます。それぞれ局によって違いますが、東京局の場合には一部、二部、三部、四部という形になっております。
#48
○河村(た)委員 こういった大法人を扱うところ、ここでも当然あっせんをされておるわけでございますので、まことにお疲れなのかどうかわかりませんが、私どももそれぞれが人生、努力しておりますので、国税庁の皆さんも、いわゆる東京国税局調査部所管の大法人、ここの、人数が少ないですから、プライバシーの問題もあるかわかりませんので、五年ほどについて、どのくらいの人数の方が、会社の固有名詞はプライバシーに配慮していただいて結構でございますが、顧問料幾らぐらいであっせんをされ、一つの言い方をすると、天下りとは言わないというならあっせん税理士でございますけれども、されたのか、ぜひ次の機会に調査の報告をいただきたいと思いますが、委員長どうですか。
#49
○萩山委員長 結構です。理事会で諮りたいと思います。
#50
○大武政府参考人 ただいまお話のございました東京局の調査部所管法人は、実は一万七千社ございます。
 先ほど、先生から五月にいただいて、東京、大阪、名古屋の優良法人全部合わせて一万二千社ですから、それで四カ月ぐらいかかりました。もし東京局だけで一万七千社となりますと、東京局の人事課がまさにこれを調査するといたしますと、これはとてもじゃありませんが、物すごい事務量になります。
 ちなみに、一千人・日、十人で実施して約五カ月というのが前回調査からの推計でございまして、実は人事課で今後職員の定期人事異動に向けた作業をしなければならないものですから、ある意味で、今の御調査は、相当長時間をいただかない限り、とてもではないですけれども実施困難だということは、御理解いただきたいと存じます。
#51
○河村(た)委員 そんなの、悪いけれども、自分のところのOBですよ。日本じゅうのだれがどこへ行ったかわからぬことを調べてくれと言っているのじゃないのですよ。自分のところのOBだから、全部わかっているじゃないですか、はっきり言えば。そんなのめちゃくちゃですよ。すぐ出ますよ、そんなの。
#52
○大武政府参考人 実は、OBと申しましても、御存じのとおり、先生が言われた退職してすぐあっせん、特に五十八歳で退職勧奨して、先生がよく言われる二年間というのが多い例ではありますけれども、あっせんしているばかりがOBではございませんで、当然のことながら、やめた後何年かたって調査部所管法人の顧問になられる方も多数いらっしゃいます。
 そういう意味では、先生の御質問がまさにうちのOBということであるとすれば、自由業、要するに職業をやめた後自分で開発された顧問先でございますから、それは実際に聞いてみない限りは、我々では把握できていないということでございます。
#53
○河村(た)委員 それが全部自分で努力をしたところなら、こんなことは言わないのですよ、正直言って。これはぜひ自民党の方もまじめにやってくださいよ、本当に。税の信頼というのはとにかくすべての根幹ですからね。党がどうのこうのという話じゃないのですよ。これはやらなければだめですよ。自分のところの、すぐわかるじゃないですか、こんなの。ボタンを押せばすぐ出てくるじゃないですか。そうでしょう。
 それともう一つ、東京国税局所管で、九十二名ほど勇退されておるようでございますけれども、この分についても、今の人数とあっせんした金額を同時に調べていただきたい。
 これは、何遍も言いますが、難しいことでは決してありません。言っておきます。もし何だったら、その年に出したものだけずっとやればいいじゃないですか、五年間。すぐわかるじゃないですか、そんなの。
 委員長、頼みますよ。
#54
○萩山委員長 理事会で協議させていただきます。(河村(た)委員「そんなの、委員長即決でいいじゃないですか」と呼ぶ)わかっております。
 宮澤大蔵大臣。
#55
○宮澤国務大臣 河村委員のおっしゃっていらっしゃることは、私、もっともなところがあって、役所でわからないところでそういう部分がたくさん実は世の中にあるのだと思いますね。
 そのことは大変、知らなきゃならない、我々も知っていなきゃならない、国会も御調査にならなきゃならない部分だ。殊に、税務というのは金銭に非常に直接に関係いたしますから、そういうことに関心を持たれることは、私は理解できるのです。
 ですが、それで、そういうことを具体的に調べてというお話なので、税務行政からいいますと、それはいわゆる常務ではございませんから、エキストラの仕事に当然なる。国会のお話ならエキストラの仕事もしなければなりませんが、理事会で御検討のときに、現実に今のかなり忙しい税務行政でございますので、その中でリーズナブルに行い得る程度の資料としてお求めくださいますようにお願いを申し上げます。
#56
○大武政府参考人 先生が最後に言われました、東京局において本年勇退した職員数というのとあっせんした職員数、それからどのぐらいなのかというのにつきましては、概数でございますが、現在指定官職でやめた者九十六名、うち税理士にならなかった者もございまして、九十二名が一応いわゆる顧問税理士さんにおなりになったということと聞いております。
 では、一件あたりどのぐらい紹介をしたのかといいますと、約十三件。そして、金額としては、おおむね年約一千万円というのが収入ベースでのあっせんでございます。
#57
○河村(た)委員 今、東京国税局を言われましたので、先ほどのいわゆる調査部所管、そちらもぜひお願いしたいと思います。
 それから、最後にしておきますけれども、そうやって天下ったというか、あっせんされた税理士さんから現職の方に、中で不平が起きたらいかぬとかいろいろややこしいことがありまして、例えば接待をされたり、そういうことはありませんね、絶対に。
#58
○大武政府参考人 現在の公務員倫理法のもとで、そのようなことは法律違反でございまして、とても考えられることではございません。
#59
○萩山委員長 河村君、時間がございませんので。
#60
○河村(た)委員 最後にいたします。
 そんなことで終わりますけれども、税務署でまじめに働いておられる方がほとんどだと思いますけれども、どうもやはり、とにかく権力というのは、ほかっておきますと悪くなってきますから、こういう機会にぜひ一遍メスを入れていただいて、税務署内部の問題、そして、やはり払う方が、税務署がもし変なことをやって、脱税に関与というと言い方は悪いですけれども、そんなようなことになっておったら、むかついてきますよ、これは。だから、この機会にぜひしっかりとやっていただきたいということでございます。
 以上でございます。
#61
○萩山委員長 次に、長妻昭君。
#62
○長妻委員 民主党の長妻昭でございます。
 本日は、宮澤大蔵大臣と財政のお話を、この財特法の審議とともにさせていただきたいと思います。
 大蔵大臣、長期金利が上昇をしている。これは資金需要が余りないのに上昇して、十年物は二パー近くまで行っている。いろいろな論評では、本当に不気味な金利上昇、私もそういうような感じを受けます。
 それで、何で今長期金利が過去の水準に比べて高くなっているのか、宮澤大蔵大臣の御意見をお伺いしたいと思います。
#63
○宮澤国務大臣 長期金利を毎日見ておりますけれども、きょうは十年物の国債の金利が一・七二とかその辺でございます。
 最近、大変価格が上がっておりまして、金利が下がっておりますのは、ひょっとしたら株がずっと悪いものですから、その裏側かもしれません。しかし、いずれにしても、一昨年の暮れのように、金利が二を上に行くというようなことがあってはいけませんので、いろいろに注意もいたしております。国債の発行につきましても、期限をいろいろに異ならしめましたり、その発行のやり方にしてもミックスしてやっております。
 しかし、それにしても、こういう一・七とか、二より少ない金利というのは、これは普通のことではない。やはり民間の資金需要がないということの直接の結果ではないだろうか。仮に、民間に大きな資金需要があれば、国債もそのあおりを受けることは当然のことでございますから、今、そういうような状況にはなっておらないというふうに考えております。
#64
○長妻委員 いずれにいたしましても、この長期金利の動向というのは、過去の経験からいってもちょっと普通じゃないような動きがあって、九月ですか、一・九九とか、かなり変動している。
 そして、九月八日には、ムーディーズが日本国を格下げした。これは一概に比べられないかもしれませんけれども、トヨタ自動車とか東京海上、NTT、この企業よりも日本国を下にムーディーズが格付した。これはどういう理由か、大蔵大臣、端的に。
#65
○宮澤国務大臣 それは、私は別に不思議なことでないと思いますので、日本国のことではありません、一般論として申しますなら、政府の財政的あるいは信用的な信用が、企業の信用よりも落ちるということは、それはあり得ることでございます。
 ただ、我が国に関して言えば、国債にデフォルトするというようなことは、これは考えられないことでございますから、仮にムーディーズならムーディーズがそういうことを、どういうことでやりましたか、まあ将来の見通しとかなんとかいうことは、市場がどうなるかということを言っておるのかもしれません。それはそれなら別のことでありまして、信用についておかしいというようなことは、我が国の国債について、私は全く考えられないことであるというふうに思います。それは、同じことはトヨタについても考えられないことであるかもしれませんけれども。
#66
○長妻委員 宮澤大蔵大臣の本会議での答弁等々を聞いておりますと、今のお話もそうですけれども、何か当事者というよりは評論家的というか、一般の企業よりもやはり国の信用の方が低くなったからじゃないでしょうかとか。それは、トヨタ自動車とか民間は、本当に血のにじむようなリストラ等々をして、大変な努力をしている。それに比べて、特に日本の財政、これは大蔵大臣、もうずっとやられていて、今本当に最悪の事態になっている、本当に心の底では大変問題だと思われておられると思います。ぜひ、当事者として、こういう事態を本当にちゃんと分析して、行動をしていただきたいと思います。
 今こういう御質問を申し上げましたのは、一つは、今回、きょう審議される財特法ですね、二分の一条項を削除するということであります。この二分の一条項を含む減債制度、三本柱から成っているわけでありますけれども、この一角をきょう崩すということになるわけでありますが、そもそもこの減債制度というのは何でつくられたのか。そして、その意義をどういうふうに考えられているのか、大蔵大臣、端的に。
#67
○宮澤国務大臣 我が国の財政法で申しますならば、本来歳入補てんのための赤字国債というようなことは出さないのが原則として考えられておりますものですから、またしかし、建設国債についても例外的にこれを認めるということでございますから、そういう場合に、国債の信用を維持するということは絶えず同時に考えておかなければならないということで、余剰があればそれを二年後の国債整理基金に半分投入せよ、そういういわば国債の信用維持ということが物の考え方の基本であると思います。
#68
○長妻委員 本当にまさに大蔵大臣がおっしゃられたとおりでありまして、ある意味では、国債の信用維持のためにこの二分の一条項というのはあるわけです。その国債の信用維持の減債制度の一角を本日削除しよう、この委員会はこういう議論の場であります。そういう意味では、国債の信用維持を崩していく、これにつながる。例外的に建設国債は認められている、そして原則赤字国債は認めない、まさにおっしゃるとおりなんですよ、評論家としては。
 ところが、今の現実が、赤字国債は出し放題、建設国債も出し放題。今おっしゃられたことと現実が全く違うわけですよ。だから、こういうことで逆に二分の一条項を外すことで、日本がもっと信用をなくして、長期金利ももっと上がるかもしれないし、格付もまだ下がる可能性もあるとムーディーズも言っているわけで、これはムーディーズだけじゃありません、世界もそう見ています。
 こんなことをやっていたら、国債が暴落して、長期金利が暴騰、こういう悪夢のようなことが来るのじゃないですか。どうでしょう。
#69
○宮澤国務大臣 おっしゃいますように、今の現状というものは、財政法が想定しております状況とは全く違う状況でございます。
 したがいまして、お願いを申し上げておりますことは、ここで半分を国債整理基金に入れる、そのかわり、しかし、その同額を国債を発行しなければならないというのが、残念なことではありますが現実でございますから、私どもとしては、新しい国債を発行するよりは、国会で法律でお許しを願って、国債整理基金に入れることをしなくてよろしいということにさせていただきたいと。おっしゃいますように、現実はそのような状況でございますから、こういうことまでお願いをしている。
 日本の国債が暴騰して信用がどうとかおっしゃいます。そういうことにならないように一生懸命努めておりまして、現実に我が国の利回りというのは、したがいまして、クーポンレートは一・八とか、そういうことで十年物の国債が発行ができておるということは、やはり私どもが十分注意を払っておるということの一つの成果であろうと考えています。
#70
○長妻委員 一・八で国債発行ができている、十分な成果と。これは、本当に今金融機関が、資金需要がなくて、貸し出し先がなくて、国債残高が十兆ふえたじゃないですか。そういう、たまたまいい状況があって一・八で抑えられているわけですよ。こういうことがずっと続くということは絶対ないわけでありますので、本当に当事者として危機意識をぜひ持っていただきたい。
 今おっしゃられましたけれども、二分の一条項を削る。もし削らなければまた同額国債発行する羽目になっちゃうから、逆に国債を減らすためにも削るんだという理屈ですよね、大蔵省は、現場も。
 これは本当にへ理屈というのです。減債制度はなぜつくられたかというと、さっき大蔵大臣が言われたように、余り国債出すな、むだ遣いするな、そういう趣旨でつくられているわけでありますので、そうであれば、今回、剰余金が一兆円ですか、そうすると、半分の五千億円の歳出を削ればいいのですよ。そうしたら、二分の一条項を削除する必要はないわけです。そういう発想を持っていただいて、何か流されて、後で後づけのへ理屈をつける、評論家的にどんどん物事を容認していく、こういう大蔵大臣では、日本の財政どうなっちゃうんですかということを私は強く言いたいのです。
 そして、大蔵大臣の発言、これはかなり変わりましたね。びっくりしておりますけれども、七月七日、記者会見で、四月から六月期のGDPを見て判断するが、それほど大きな補正予算は必要ないと言われているわけです。そして、九月一日の記者会見、これは亀井静香政調会長の、事業規模十兆円、真水五兆円、こういう補正予算を組まなきゃいかぬ、こういう発言を受けて、宮澤さん、立派なことを言われているのですよ。「お祭りが始まる前に、一発、花火を打ち上げておこう、ということだろう。花火の規模としてはいいかもしれないが、思いもよらない」、はっきり言われているのですよ。なかなか良識あることを言われているのですよ。
 ところが、今回の補正予算、きっちりこの数字じゃないですか。事業規模が十一兆円、そして真水が五兆弱。亀井さんの言ったのと同じ数字じゃないですか。それで、それを認めて、あげくの果てに二分の一条項もきょう削りましょうと。
 これは転向なんですか。何で自説がころっと変わっちゃうのですか。端的にお願いします。
#71
○宮澤国務大臣 少しも考えは変わっておりません。
 前から、今年度は昨年度、一昨年度のような大きな補正をすることはもう入り用がないんじゃないかということをずっと申してまいりました。
 企業活動はもう予定のとおり民需として動いておりますけれども、やはり雇用、殊に家計についてのあらわれが非常に鈍くございまして、したがって、二つの民間企業活動が二つとも動いているというわけに――バトンタッチが半分しかできていないという感じでございますから、それならば、やはり来年の一月ごろの公需の落ち込みが、ふだんあるのが通例でございますので、それだけは見ておいた方が民間のバトンタッチがしやすいだろうということと、IT等々の将来に向かっての環境整備をしておいた方がいい。この両にらみで今度の予算はできておるわけでございますが、総体としても、四兆七千億というのは、半分はしかも債券以外の方法で調達しておりますから、従来に比べれば随分小ぶりになっております。
 それに、十一兆円という事業規模はそのとおりでございますけれども、その中で一番大きな部分を占めますのは中小企業等金融対策の四兆五千億円でございますので、これはある意味ではこの効果というのは、普通の意味の勘定と違っておりますから、それだけのものがここに大きく金融に出ておりますので、十一兆円そのものがそれだけの財政負担という意味ではございませんので、比較的小ぶりの金額で、そういう意味での金融、これは民間活動でございますから、そういうものへの影響を大きくしていこう、こういう心構えでございますから。
 何にもここで補正をしなくてもいいかといいますと、やはり今のバトンタッチには少し問題がありますし、それから、新しいいわゆる社会資本の整備、IT等々のこともいたしたいということで、もちろん、何もしなくて済めば、大蔵大臣としては二兆円の国債も出す必要もないことでございますけれども、半分税金等々で賄いまして半分国債ということは、ベストではございませんけれども、この際としてはまあまあのお願いであるかな、こういうふうに考えまして、補正予算の御審議をお願いすることになったわけでございます。
#72
○長妻委員 宮澤大蔵大臣、今の発言も本当に評論家なんですよ。なぜかというと、今回の補正予算は半額しか公債で賄っておりませんと胸を張っていましたけれども、自然増収があるのじゃないですか。自然増収というのは大蔵省の努力で出た財源じゃないのですよ。たまたま出ているのですよ。半分が税収で半分が公債だからと胸を張られている。全然当事者意識がないのですよ。
 それで、大蔵大臣、先ほど私が申し上げた過去の発言で、今宮澤大蔵大臣は、いや、全然自説は曲げておりませんというふうに御答弁されましたけれども、九月一日の記者会見は、事業規模十兆円以上の補正予算編成、それで真水が五兆円、これは花火の規模としてはいいかもしれないが、思いも寄らないというふうに発言されているのですよ。だめだと発言されているのですよ。これは自説を変えたわけでしょう。今、変えられていないと言う。変えたのなら変えたと言っていただきたいのですよ。今、変えていないとおっしゃったから……(発言する者あり)そうなんですよ。これでは質問が前に進まないのですよ。
#73
○宮澤国務大臣 先ほども申し上げましたけれども、事業規模十兆円といったようなことが報道されていて、いろいろ御議論になっていましたが、私としては、これはやはり金融がどうしても中心にならざるを得ないし、今企業活動から見ましても、貸し渋りから見ましても、金融のところに重点を置くということは大事なことでございますから。
 それで、実際は、十兆円と言っていらっしゃるが、四兆、五兆ぐらいのものが金融でやれるな、こう考えて私は初めから言っておるわけです。(長妻委員「発言が変わったんじゃないですか」と呼ぶ)変わっておりません。そう言わないだけで、十兆円と言ったときに、私は……(長妻委員「十兆は思いも寄らないと言われている」と呼ぶ)
#74
○萩山委員長 不規則発言はだめです。
#75
○宮澤国務大臣 いや、十兆円と言われましたときに、何か公共事業をどんどん積み上げていってというふうに私は考えていないだけのことであって、やはり金融で半分近いものはいかざるを得ないな、こういうことは私は自分で――それは恐らく委員のお立場からもおわかりいただけることだと思うのですが、漠然と十兆円というときに、どういうものかなということを私の方は考える職責でございますから。
#76
○長妻委員 今の発言だけじゃないのですよ。過去、国会でもことしずっと同じ発言をしているのですよ。大きい補正は要らない、胸を張って言えますとか、五月二十九日もIMFの副専務理事にそんなようなことを言われているし、四月十三日も森総理に、大きい補正予算は必要ありません。三月二十四日も、景気は回復軌道、大型補正必要なし。三月十三日、参議院予算委員会、大きな補正予算は組まないで済むのではないだろうか。これ以上、発言はずっといっぱいあるんですよ。
 だから、私がお伺いしているのは、どの時点で判断を変えられたのか、経済指標なりなんなりの変えられた根拠を率直にお話しをいただきたい。御答弁を。
#77
○宮澤国務大臣 先ほどから申し上げておりますとおり、秋ごろに公需から民需へのいわゆるバトンタッチがあるであろうということについて、ことしの一月ごろでございますけれども、三月にもそうでした、まだQEが十―十二のところしか出ておりませんが、そこでもう企業設備は大丈夫そうだなという感じが私にございました。
 そこで、確かにおっしゃるように、おまえがそのとき十分考えなかったことは何だとおっしゃれば、企業設備が出れば、それは普通、不況脱出からいえば、それが雇用になり、家計に好影響を与えるというのが普通のパターンでございますから、それがもう少し早く伝染していくだろうというふうに私は期待をしておりました。しかし、四―六は、形はそう見えますけれども、今の家計というものはやはり非常に、いわば低迷をしておると申し上げたいぐらいに動きが鈍うございますし、七―九ももしかしたらそうかもしれない。
 それは、普通の景気回復のときのパターンと確かにちょっと違うと申しますか、構造的な変化が将来に向かって我が国の経済社会に起こっているのかもしれない。そうでないかもしれません、後にならないとわかりませんが。その部分が、普通のパターンで秋にバトンタッチが両方から行われるだろうと思ったところと違っておるということは考えております。
 したがって、それがあるものですから、どうも年度末の公需は停滞しそうで、ここは手当てをしておいた方がいいというふうに考えておるわけでございます。
#78
○長妻委員 だから、大蔵大臣、判断を変えたということを今もおぼろげながら言われましたけれども、きちんと、こうこうこういう判断を変えた、では前の発言は取り消してやるんだと。私は賛成できないですよ。でも、国会ではやはりそういうことをきちんと発言して、そして国民の皆さんに、大蔵省は当初と九月以降、政策を変えたんだ、そういうことをはっきり国会で言ってもらわないと、わからないわけですよ。
 次に、建設国債、今回の補正予算は二兆円の建設国債を発行される予定でございますけれども、これも大蔵大臣の九月六日の記者会見で、これは長期金利がわっと上昇した局面を受けて、こう言われているのです。何でも国債を出せばよいという状況ではないことを共通認識として持ってもらう必要がある、国債の大幅増発を許したら大蔵大臣は落第だ。御自身が言われているのですよ、国債の大幅増発を許したら大蔵大臣は落第だと。大蔵省、長期金利が上がってかなり慌てられたのでしょう、大蔵大臣は落第だと御本人が言われているのです。これはどうなんですか、落第ですか。
#79
○宮澤国務大臣 そういうことを言われる方があって長期金利が上がりそうになりましたが、実際はそうでないものですから、長期金利は今上がっておりません。そして、私のしたことは、半分は国債以外のことで財源を賄ったということであります。
#80
○長妻委員 政治家の発言が本当に軽い、大蔵大臣は落第だというのは、これは本当に重要な、重大な発言でありますけれども、そして、今十一月、二兆円の建設国債を出す、過去の発言に対して何の釈明も謝罪もなく、出しますと。こういうことだから政治家の発言というのが本当に紙より軽くなる。
 大蔵大臣、よくこれは考えていただかないと、いつも評論家で、私、大蔵大臣に実は期待していたのですよ。本当に日本の財政を立て直す、森総理や亀井静香氏にきちんと進言して、こんなんじゃ日本はクラッシュするよと、それをきちんと進言できるのは宮澤大蔵大臣しかいない。加藤紘一さんも、宮澤大蔵大臣を大蔵大臣に推薦したのは、そういう意図もあったと思いますよ。クラッシュ目前なんですよ。これは本当に大蔵大臣、考えていただきたい。
 そして、今回もう一つ、補正の税収が、今出ている補正予算、一兆二千三百六十億円の自然増収なんです。一兆二千三百六十億円の自然増収があったのは、これは平成元年以降初めてなんですよ、こんな大きい自然増収は。これは、多少は景気回復しているんじゃないですか。そう認識するのであれば、補正予算は要らないんじゃないですか、宮澤大蔵大臣が年初あるいは九月以降言われているように。これほどの自然増があるのですよ、何で補正予算を組むのですか。
#81
○宮澤国務大臣 財源にいたしました一兆二千四百億円のうち、法人税が八千七百億円、残りが源泉と申告所得税のプラスマイナスのプラス分ということでございます。これは多少冒険がございまして、年度が始まりましてまだわずかでございますから、これだけの増収を見込むことにつきまして、この補正にかかりましたのはもう二月ほど前でございますから、早い段階で、しかし、おっしゃいますように、私は、このぐらいな見積もり増はできるんじゃないかということで、租税当局とも相談をしていたしたものであります。
 それは、少しでも確かに日本の経済、殊に法人関係の体力が回復しているということで、その点はおっしゃるとおりだと思いますが、それだけ見ておっても、どうも現実に、源泉所得税じゃなくて申告所得税の方は実はマイナスになっている。どうも個人の消費というものが、それにもかかわらず、企業環境はよろしいのですが、景気を押し上げてこないわけです、さっき申しましたように。
 それでございますから、やはりここはこの程度の補正はしておかないといけないなという判断をいたしたわけで、全体に今度の補正は要らなかったろうというお立場であれば、企業活動はそうでございますけれども、いかにも雇用、消費というのは弱い。それが、場合によってはやや構造変化的な、次の世紀に向かっての我が国の雇用とか社会のあり方についての変化に関係があるかもしれない、ここは少し慎重に見ておいた方がいいというような気持ちもございまして、私としては、やはりここは小さな補正はしておいた方がいいという考えでございます。
#82
○長妻委員 個人消費が伸びないというのは、国民が政府を信用していないのですよ。この財政赤字をどうするんだ、何にもやらないじゃないかと、自衛するために貯金が外に出ないのですよ。そして株価、きょうの午前の終わり値を見ると下がっていますね。加藤ショックですよ。これは本当に、日本は構造改革ができない、ああだめだと下がっちゃっているのです。
 そして、この補正予算で過去初めてのことがあるのですよ。これは、国債の発行残高、ことしだけ限って八十八兆円で、戦後最大の、過去最大の国債発行残高なんですよ。新規発行と借換債含めて八十八兆円で、ことし過去最高です。大蔵大臣、勲章か何か知りませんけれども、そういうことを実行したのですよ。
 そして、もう一つ過去最高があります。初めて国債や借入金などの国の借金が五百兆円を超えたのです。ことし初めて五百兆円の大台を超えました。こういう二つの初めてのことがあるし、戦後二度目のこともあるのです。今年度の新規国債発行額は三十四兆五千九百八十億、国の純税収を上回っちゃったのです。これは昨年度に続いて戦後二度目です。こういう新記録をどんどん更新していく。
 私は、宮澤大蔵大臣こそがそういうことをストップする最後のとりでだと期待していたのですよ。きょう厳しい質問をするのは、期待が逆に裏切られたからこういう質問をしているのですよ。そして、本当に大蔵大臣、先ほど申し上げましたように、五千億円歳出を削減すれば、今回の二分の一条項を取っ払う、こういうことをしないで済むのですよ。この財特法の今の法案をやらないでも、五千億円の歳出を削減すれば実現できるのです。まだ間に合いますから、大蔵大臣、本当に、五千億の歳出を削減しよう、そして二分の一条項の撤廃は、そういうことをやめよう、減債制度を守っていこう、ぜひこれは、今から検討するでもいいですけれども、時間はありませんけれども、ぜひ一言お願いします。
#83
○宮澤国務大臣 別段、大変それは厳しいおっしゃり方ですけれども、私は実際そのように厳しい状況だと思っていますので、そのことについて何も反論をするつもりはないので、そういう中でどうやってこの不況を脱出していくかというのが問題なわけでございますから、例えばその方途として、今おっしゃったことは、歳出の方から五千億円落として、そしてこの五千億円を国債整理基金に入れろ、そういうのが一つのサジェスチョンであれば、私は、それは今の日本の経済からして適当でない、残念ですが、やはりこれだけの補正予算というものは要るという判断でございます。
#84
○萩山委員長 長妻君、時間の制限もございますので。
#85
○長妻委員 時間もないので最後の質問でありますけれども、本当に最後のとりでの宮澤大蔵大臣もだめだ、もう政権交代しかない、国民の皆さんはきのうの加藤ショックも含めてそう思われると思います。
 最後に、この国債乱発はいつまで続くのか。ある意味では、景気対策型予算というのは、もう今回の補正で終わりですね。来年度の当初予算はもうないか、あるいは来年度の補正はもうない、来年度の補正からはもう補正なんかやらないで財政再建でいくんだ、どうですか。
#86
○宮澤国務大臣 今年度につきましても、従来のような大型な補正は必要ないと申し上げておりまして、私も用心深いですから、補正なしと申し上げたことはありません。
 来年度について申しますならば、少なくとも今私が目標にしておりますのは、今年度よりは国債発行額をかなり縮減したい、こういうふうに考えております。一つは、今年度に盛られましたある種の歳出が来年度恐らく必要ないと考えられることと、それから、多少希望的ですが、税収の幾らかの伸びがある、両方から考えまして、国債の発行は来年度は今年度に比べて少なくとも少なくなったということを念願にしております。
#87
○長妻委員 宮澤大蔵大臣の奮起をお祈り申し上げまして、質問を終わります。
#88
○萩山委員長 次に、鈴木淑夫君。
#89
○鈴木(淑)委員 自由党の鈴木淑夫でございます。
 私は、今の長妻委員と大蔵大臣のやりとりを伺いながら、宮澤大蔵大臣は辛抱強い方だなと思って聞いておりました。そのうちに言い出すんじゃないかと思って私が期待していた二つのことを最後までおっしゃらなかった。
 一つは、今の財政赤字、非常に大きくて大変な状況だけれども、しかし、一般会計の公債依存度を尺度にすれば最悪期は過ぎた。平成十一年度が恐らく最悪ですね、四〇%をちょっと超えて四一、二%。恐らく今度は補正後で、もう見えていますが、四〇%を切ったというふうに思います。それを言い出さない。私だって努力しているというのでそれを言い出すかと思っていたら、言い出さない。
 もう一つは、この平成十二年度補正予算について、ちょっとおっしゃいましたけれども、公債依存度が低い、半分以下だ、久しぶりに特例公債を出していないし、建設公債だって割と少ない、そういうことをおっしゃるかなと思っていたら、そのことはちらっとおっしゃいましたが、でも、辛抱強い方だというふうに思っておりました。
 しかし蔵相、私は、そういうふうに最悪期は過ぎたなと思っていますが、それは全く財政構造改革の努力の結果だとは思っておりません。あるいは、規制の撤廃とか地方分権とか、思い切った行政改革をやってその結果財政支出を構造的に切ってきた、その結果だとは思っておりません。そういう跡は全く見えない。
 幸いにして赤字のピークを過ぎた、一般会計の公債依存度で見ればピークを過ぎたのは、先ほども長妻委員が言っておられましたけれども、一つは税収がふえてきているということであって、これは行政の努力ではない。少なくとも行革の努力、財政構造改革の努力ではない、景気の反映だ。もちろん、景気対策は打ったよ、そこをおっしゃれば、それは景気対策という限りにおいては政府の努力ですが、しかし、財政構造改革、行政改革とは関係ないと思います。私の見るところ、当初予算で前年度よりも一兆円ちょっと多い税収を見ておりました上に、ここに出ておりますようにさらに自然増収が出ていますから、二兆円以上の税収増があった、それに救われているところが非常に大きい。
 それからもう一つは、財投債という名の長期国債を一般会計の外で出していますよね、一般会計から財投に繰り入れするんじゃなくて。これも一種の、一般会計だけ見ていると、何か形が整ってきている原因だというふうに思います。
 そして、第三の、ディスガイスしているといいますか、一見健全化しているように見えている第三の理由が、先ほどから議論しております、そしてここに出ております、剰余金を財政法第六条第一項どおりに国債整理基金に二分の一以上繰り入れるということをしない、これによってディスガイスされているなというふうに思います。ですから、最悪期は一見過ぎているように見えるが、全然これは構造改革の努力によるものではない、そこに私は問題があると思っております。
 蔵相は、あるいは大蔵省は、財政赤字が大きいじゃないかといって不健全だ、不健全だと責め立てられる余り、何とか国債発行額を小さく見せたい、ディスガイスしたい、そのことからこの二分の一の繰り入れをストップしたと思いますが、しかし、宮澤大臣、もう少し長い目で考えますと、大臣の責任というのは、日本の財政の国債費を極小化することにあると思うのですよ。ことし一年じゃありません、もう少し長い目で見て、国債費をなるべく小さくするというのが国債管理政策の目標であります。そして、その責任者である大蔵大臣は、目先の国債発行額を小さく見せたいという配慮よりも、何年間か長い目で見て、国債費を極小化するという国債管理政策的観点を優先させる勇気を持ってほしいと思いますよ。
 そういう観点から申しますと、本当は、今は超低金利時代です。こんな超低金利は長く続かない、いずれ上がります。長期国債が二%切っている状態なんというのは、これはもう異常な超低金利です。こんな時代は長く続かない、将来は上がっていくとすれば、長い目で見て、国債費を極小化するにはどうしたらいいかといえば、これはむしろ将来の償還のために剰余金を積んでおいて、今は超低金利の長期国債を出した方がいいのですよ。そういう観点が私は欠けていると思います。
 国債発行を小さく見せたいばかりに、長い目で見た国債費極小化の方法をとっていない。つまり、剰余金を積まない。剰余金を積めば、その分、今国債が出ます。出ますが、実はその方が長い目で見たら国債費の負担は少なくて済むのですよ。そういう視点が欠けていると思いますが、宮澤大臣、いかがでございますか。
#90
○宮澤国務大臣 幾つかのことを仰せられたわけでございますので、まず、この補正予算が成立いたしました後の今年度の国債依存率は三八・五%と計算をしております。それは、昨年度が四二%でございますから幾らかは改善しておりますが、余り口に出して言いたいほどの立派な話ではございませんので、少しずつでも減らしてまいりたい、来年はもう少し減らしたいと思っておりますが、そういう努力だけだと自分で考えております。
 それで、最終的に言われましたことの意味は、先ほども予算委員会の討論の中でお触れになったことに関連していると思いますが、確かに今、十年物のクーポンレートが、きのう一・八で発行したのかと思いますが、それは異常に低い率でございます。ただ、おっしゃいますように、市場と非常に注意深く話し合いをしながら、話し合いといいますか、市場の動きをよく見ながら国債を発行しなければなりませんので、十年物ばかり出していくわけにいきませんで、二年であったり三年であったりいたしておるわけですが、鈴木委員のお考えからいえば、二年や三年のものを出していて、回ってきたときに金利は高くなっているよ、十年物ならそんなことないだろうと言っていらっしゃるわけで、それはそうだと実は思っているのですが、しかし、十年物だけで市場がなかなかうまく、ずっと年間を通しましてやってくれるかなということも考えるものですから、そういう意味で、長い目で見ればという意味では、なかなか長い目ばかりにいけない部分がございます。
 おっしゃることはわかっていて、ただいまなんかも、国債整理基金に金を入れておいたらいいじゃないか、そして、こんな安いときに金を借りるなら借りたらいいと。おっしゃることはそうなんですが、やはり国債の発行というのは少しでも少なくしたいという気持ちがあって、これはやや児戯的だとお考えになるのかもしれませんけれども、しかし、国債の発行というのは、大きくなってくると、やはりいろいろな意味で財政当局としてはいろいろな影響を考慮して気がかりなものでございますから、長い目で見ると少しばかなことをしているとおっしゃることがあるかもしれませんけれども、その辺のところはそういうものとして御理解をいただければというふうに思います。
#91
○鈴木(淑)委員 私の申す意味を御理解いただきましてありがとうございました。
 できれば目先の国債発行を小さくしたいというお気持ちはわかります。しかし、蔵相の責任というのは、もっと長い目で見た日本の財政の国債費の極小化ということにもございますので、もし制度が許せば、今みたいな低金利時代はどんどん借りかえたり繰り上げ償還までしたいぐらいの時代なのに、逆のことをやっちゃいけない。
 それで、今度の補正予算につきましても、約二兆円の公債発行のうち、長期十五年物はたったの四千億ですね。あとは二年物と五年物という中期で出しておりますが、私は、これはちょっと短期の方へ偏り過ぎていませんか、もう少し長期をお出しになった方が長い目で見ていいのになというふうに思っております。
 ただ、私の申しております国債管理政策という視点を御理解いただきましたのは大変ありがたいと思います。ぜひともこういう視点をこれからはもう少し前へ出して事務方を指導していただきたいというふうに思います。
 時間でございます。ありがとうございました。
#92
○萩山委員長 次に、佐々木憲昭君。
#93
○佐々木(憲)委員 審議の対象になっておりますのが剰余金の処理の特例に関する法案であります。
 そこで、大蔵大臣に端的にお伺いしますが、剰余金の剰余というのは何でしょうか。言葉どおり余ったお金と言えるのか。我が国の財政は借金が歳入のかなりの部分を占めておりますので、この剰余金というのは借金の使い残しではありませんか。
#94
○宮澤国務大臣 御承知のように、我が国は単年度で予算を組んでおりますので、背景はともかくといたしまして、単年度で計算をしておると思います。すなわち、その単年度の財政を、国が帳簿を最終的に締めましたときに、今の財政の計算の仕方でどれだけの使い残しがあったか。その背景にどれだけの借金をしょっておるとかいうことは別にいたしまして、そういう意味においての剰余ということであろうと思います。
#95
○佐々木(憲)委員 使い残しというわけですが、大量の借金をしているわけでありますから、借金の使い残しという性格を持っているということは言えると私は思うのですね。ですから、当然、少なくとも半額は借金の返済に充てるというのが当たり前でありまして、ところが、この法案では、全額を財源に繰り込むというわけであります。つまり、借金の残りも返さない、その上さらに借金を重ねるというのが今度の補正予算の特徴だろうと思います。これは将来必ず禍根を残すというふうに思います。これほど無理に無理を重ねる必要はないわけで、私は、根本的に疑問に思っております。
 そこで、前提の景気認識についてお伺いをしたいと思います。
 大蔵大臣は財政演説の中で、企業部門は景気回復の方向であるけれども、雇用情勢は依然として厳しく、個人消費もおおむね横ばいという認識を示しておられます。このせりふは何度も聞いてまいりました。問題はその原因であります。
 なぜ家計消費がふえないのか、その理由を大蔵大臣はどのように認識しておられますか。
#96
○宮澤国務大臣 これは、皆様がいろいろなお立場からいろいろおっしゃっていらっしゃいますが、一つは、やはり将来に対する国民あるいは消費者の不安。それは、社会保障を初めとする将来に対する国の政策が信頼できるほどきちっと立てられていない、またそれを追求すると、どうも負担はやや重くなるのではないかというふうに思われる等々から、そういう将来についての不安というのが一番大きいのではないかとおっしゃる方が多うございます。
 それから、もっと短期的には、こういうリストラの状況でございますから、雇用関係あるいは給与が目先よくなっていく、上がっていくという期待はなかなか持てない、これも事実であろうと思います。
 いずれも、両方の場合に財布のひもがかたく締まってくるということにつながる、そういう一般に言われていることは、私もそう思います。
 もう一つ、私がしばらく前から考えておりますことは、我が国の経済社会は、いずれにしても二十一世紀にはうんと変わっていかなければならない。ITとかいろいろ言われておりますことがその半面のことでございますけれども、恐らく、変わっていくその中で、雇用に関する習慣あるいは労使の関連等々も、急に西欧型になるはずはございませんけれども、しかし、いつまでも終身雇用型あるいは年功序列といったようなことがそのまま残っていくとは限らないということをお互いが何となく考え始めているということが、従来のように、企業の設備投資、利益の拡大というものがやがて家計につながっていく、雇用につながっていくという、そこのところのつながりがどうも思ったようなスピードと思ったようなスケールで起こっていないのかもしれない。
 しかし、統計的には有効求人倍率はよくなっておりますし、完全失業率は五%に達したことはないわけでございますから、一つ一つではよくなっているということを労働関係当局が言いますけれども、何となく、それならばもう少し早く家計がよくなってきそうなものだという、どうも私は、後から見ないとわかりませんが、今ここで、我が国の経済社会の大きな変化の中に雇用関連も一つ入っておるのではないかということも、とつおいつ考えていることの一つでございます。
#97
○佐々木(憲)委員 今おっしゃいましたように、現状の認識では私もかなり共通の認識を持っております。民間の企業のリストラ、雇用不安、これが消費を減らす一つの原因だというふうに思います。それは、企業の利益が拡大をする反面、拡大をするというのは、リストラを当面強力にやるということで、売り上げがそれほど伸びないけれども利益がふえている、しかし反面では雇用が減り、雇用不安が広がり、その結果消費が冷え込む、こういう関係になっている。
 それともう一つは、将来に対する不安。今大蔵大臣がおっしゃいましたように、社会保障に対する国の政策に対して信頼感が持てなくなっているのではないか。今度の補正予算を見ましても、年金ですとか介護、医療、直接これを改善する内容は盛り込まれておりませんので、したがって、この補正予算の効果は極めて私は疑問だというふうに思っております。
 そこで、相沢金融担当大臣にお伺いをしますが、将来の不安という点で、保険の問題もかなり大きな要素としてあるのではないか。相沢大臣は、生保の契約者の予定利率の引き下げを検討するということを繰り返しおっしゃっておられます。この発言は、数千万人の契約者が大変驚いておりますし、また将来に対する不安として重くのしかかっております。
 生命保険というのは、国の社会保障政策が不十分だということで、それを補完する性格も持っているわけであります。したがって、かなり無理をして生命保険に入るという方が多いわけでありますが、その資産を急に減額されるということになりますと、これは突然財産を奪われるようなものでありまして、将来設計が狂わされるわけであります。
 したがって、相沢大臣の発言は、まさに将来不安をあおり、保険への不信をあおるという結果になり、そのことが景気回復をおくらせる要因にもつながるのではないか、そういうふうに私は思いますが、全くそのようには思われませんか。
#98
○相沢国務大臣 もし、そのように思われますと、全く私の意図しているところと逆さまになるわけでありまして、私は金融再生委員会委員長を拝命いたしましてまだ百余日でございますけれども、御案内のように、生保につきましても、日産、東邦、そして第百、大正、それに最近では千代田、また協栄と、実に六社も相次いで言うなれば破綻するという状況にあるわけであります。
 これがやはり生命保険に対する一般の信頼感を失わせることになりまして、新規契約はふえない、解約がふえる、契約残高も減ってくる、いよいよ保険会社としても経営が苦しくなる。その上に、御案内のように、保険の予定利率にまで運用利回りが達しない。最近で申しますと、運用予定利回りが三・七四になっていますけれども、実際は二・四%ぐらいにしか回っていない。いわゆる逆ざやでございます。これは、生保二十六社でいいますと、昨年が一兆六千百五十四億だと思いますが、そういうような数字がありますものですから、私は、生保でこのような破綻が今後続けて起きないためには、やはりこの逆ざやを何とか解消することも一つの選択肢として考えていかなきゃならぬのじゃないか。無論、そのほか経費も節減していかなきゃなりません。いわゆる費差益というものをふやしていかなきゃなりません。
 そんなことがありますから、私は、ちょっと時間の関係がありまして、これ以上多く申しませんが、その予定利率の引き下げも一つの選択肢として、何とか生保が破綻をしないでいける方法はないかということを考えているのでございます。
#99
○佐々木(憲)委員 今の発言は、保険契約者の犠牲の上で保険会社を守るような立場でありまして、これは私は容認できません。
 予定利率の引き下げということが仮に法案化されて出たということになりますと、しかも、これを与党がごり押しするようなことになりますと、これは保険に対して解約が一気に進むという危険性さえあるのです。そうなりますと、解約の結果、破綻を促進するという可能性さえ生まれるわけでありまして、国民の不安をあおり、かつ解約を促進し、そのことが保険会社の破綻の引き金を引くという危険性さえあるわけでありますから、私は、そういう発言を繰り返すことはやめていただきたいと最後に申し上げまして、終わります。
#100
○相沢国務大臣 ちょっと、言いっ放しで、私も、おっしゃることを了承したようなことになってはまずいのであれですが、ちょっと意図が違うのでありまして、私は、そういうように保険に対する信頼を失わせることになると、これは保険会社にとってまずいということじゃなくて、破綻をしましたら、やはり保険契約者にとっても大変不利な状況になるわけなんです。ですから、そういうことが引き続いて起きないようにというのが私の気持ちでございます。
#101
○佐々木(憲)委員 終わります。
#102
○萩山委員長 次に、植田至紀君。
#103
○植田委員 社会民主党・市民連合の植田至紀です。よろしくお願いします。
 きょうの議題になっております点について、幾つかの点について大蔵大臣にお伺いさせていただきます。
 きのう、大声を出し過ぎまして、声がちょっと出ませんので、お許しください。
 さて、今回の補正予算についても、まず補正をやるぞという話が出てくる、そして、その次に金額の話が出てくる、そして、最後に中身の話が出てくる。与党の政策担当の責任者の方々がアドバルーンを上げられるのを、恐らく大蔵大臣は、内心、まゆをひそめながら聞いておられたんだろうなと思うわけです。
 そういう中で、そういう意味では不見識な補正予算ですから、今回の特例法も、いわゆる減債制度をないがしろにしているものですから、ペケやと言いたいわけですが、幾ばくかやはり大蔵大臣も工夫を凝らされたんだと思います。
 そういう中で、補正予算の編成に当たって、例えば、所要の経費のうち半分は国債に頼らずに済んだと述べておられる。これも工夫なんだろうなと思うわけですけれども、ただ、国債発行抑制といっても、剰余金を充てているわけですから、ほとんど意味がないんじゃないかと思うわけです。
 その点と、もう一つ、赤字国債発行は回避するというわけですけれども、では、赤字国債は悪い国債で建設国債はいい国債なのか。どっちにしたって借金で、いずれは返さなきゃいかぬわけでございます。もはや、建設国債、赤字国債を区別する合理的な理由があるのかどうなのかというふうに私は疑問に思うわけです。
 実際、前年度の剰余金を全額取り込んだり、また、税収見通しをかさ上げしたりということも危惧されるわけでございますので、まず、その点についてお答えいただけませんでしょうか。
#104
○宮澤国務大臣 財政法からいいますと、歳入補てん国債というものは考えていない。したがって、考え得るのは、例外的に、いわゆる建設国債という意味は、つまり償却資産を将来に向かって残す、国民の利益のために残すわけでございますから、その償却期間に相当するだけの期間、公債を出すことは、歳入補てん国債とは意味が違うという考え方、そのことは、私どもそうしてまいりました。
 今後もそうでございますけれども、ただ、これだけ国債がたくさんになりますと、委員のおっしゃいますように、利子を生ずるということは両方とも同じことでございますから、そういう意味で、歳入補てん国債はいかぬが建設国債はいいんだといったような、実務の面で分け隔てをして考えるということは、実際上金利負担があるという意味では余り意味がないというふうに気持ちの中では思っております。
#105
○植田委員 時間がありませんので、もう次に進みます。
 私自身、事業の中身が適切であるならば、国債を発行する、赤字国債であってもやむを得ない場合もあるだろうと思います。というのは、景気を回復させようとするなら消費と投資をふやさなきゃだめですから、そういう中で公共投資を適切にやるということは、私は必要だと思います。
 ただ、先ほども議論にありましたように、いわゆる今の不況の原因、景気が悪い原因は、個人消費が伸びないということがはっきりしている。そして、その理由の一番定説的、有力な見解として、将来への不安、もう既に大蔵大臣も、社会保障制度に対する信用というものがない、そういうお話も御紹介されましたけれども、少なくとも、一方で景気対策だと言いながら、年金制度は改悪する、医療制度は改悪されれば、ますます私ら将来不安になるわけでございます。一方で景気対策だと言いながら、その一番原因になっている個人消費を伸ばすどころか、ますます財布の口をかたくするようなことを一方でやっているわけでございます。
 そういう意味で、先ほどの共産党の委員の方とのやりとりでもありましたけれども、今回の補正でも、いわゆる福祉であるとか雇用であるとか、そうしたところへのまなざしが見られないわけですね。
 例えば、もともとが、日本の政府支出の中でいわゆる社会保障分野への支出というのが先進国の中でも最低水準だということを指摘せざるを得ないわけです。けさ早くまで起きていたものですから古い資料しかちょっと見つからなかったのですが、七年前になるのですが、九三年の社会保障移転で見ましても、スウェーデンは二五・二%、これと比較するのはなかなか大変ですけれども、ドイツでも一五・八パー、アメリカでも一三・二パーに対して、日本が一二パーというふうに、やはり先進国の中でも一番低いわけです。
 そういう意味で、私は、適切な公共投資をするという立場から、もちろんさまざまなその中身をチェックするわけですけれども、いわゆる従来型の、それこそ九二年の宮澤内閣以来九回にわたって経済対策をやられてきた、百二十兆も使ってきたけれども、結果は六百四十五兆、国、地方を合わせての国債の借金の残高を抱えている。おぎゃあと生まれた赤ちゃんからおじいちゃんまで大体五、六百万の借金を抱えているような状況になっているわけです。この総括をしっかりするのであれば、いわゆる従来型の、土建型のそうした財政から、超高齢社会、福祉、いわゆる生活基盤型の公共投資へと転換を図るということが実は一番求められているんではないかと私は考えるわけですけれども、その点についての御見解をお願いしたいと思います。
#106
○宮澤国務大臣 おっしゃいますように、景気対策としての公共事業というものが今まで非常に大きく予算化してまいりましたが、それにつきましてもいろいろ御批評もあり、また、政府自身も公共事業のあり方についても検討したりしておりまして、このたびの補正予算におきましても、おっしゃいますように、個人消費ということを非常に気にして予算を編成しておりますが、その中でも、しかし、従来の公共事業というよりは社会資本の整備、ITであるとか環境であるとか高齢化であるとか都市基盤の整備、あるいはそのほかに中小企業あるいは災害対策、直接に個人消費につながっていくもの、こういうことに重点を置いてやってまいっておりまして、そういう意味での効果はかなりのものが期待できる。私どもの側でも、いわゆる従来型の公共事業というものについては、十分いろいろ考え直しつつ改善を加えているところでございます。
#107
○植田委員 いろいろ考え直しつつということでございます。
 時間がありませんので、もう一度聞きます。
 この間、都合九回経済対策をやってこられた、この件について、実際に景気がよくなったかというのは見ればわかる話ですから、やはり、きちっとそこは総括していただきたいわけです。何が一番決定的に問題だったのか、この間、百二十兆も投じてきた、借金はぎょうさんこしらえていますけれども。
 では、何を総括して、どの地平に立って、今回の補正が組まれているのか。まず総括、そこから出てくる課題設定、そして今回の獲得目標を端的にお伺いいたしまして、終えたいと思います。
#108
○宮澤国務大臣 始まりましてから二年半でございますが、非常に大きな公共事業もいたしました、減税もいたしました、また、金融秩序の維持のために国民の税金も使わせていただいた。非常に大きな金を使い、これだけ大きな借金を背負って、御批判をいただいています。ともかく、しかし、不況というものから脱出できそうである、企業に関する限り大丈夫ですが、先ほども何度も申しますが、家計の消費といったようなところがもう一つ十分でない、それが現況でございます。
 これだけのところまでは来た、そして、ならば、多少時間がかかりましても家計まで行ってくれれば、これで一応政策としては、民需であとはやっていけるということですが、それでも大きな借金が残るということと、振り返りまして、どれだけの施策をしたらこの不況あるいは次の世紀への対応に、どれだけのものが必要であったらということを、当然のことですが、十分知り得ないままにこの二年半の施策を進めてきたということ、将来何かもっと計測の可能な方法はないであろうかということを、この二年半を顧みますと反省いたしております。
#109
○植田委員 時間がありませんので、この件は時間がたくさんあるときにいろいろとまた御教示、伺う機会があればと思います。
 以上で終わります。
#110
○萩山委員長 これにて本案に対する質疑は終局いたしました。
    ―――――――――――――
#111
○萩山委員長 これより討論に入ります。
 討論の申し出がありますので、順次これを許します。小泉俊明君。
#112
○小泉(俊)委員 民主党の小泉俊明でございます。
 私は、民主党・無所属クラブを代表して、政府提出の平成十一年度歳入歳出の決算上の剰余金の処理の特例に関する法律案に対して、反対の立場から討論をいたします。
 本法律案は、今年度補正予算の財源を確保するために、平成十一年度の剰余金一兆四百三億円の全額を補正予算の財源に繰り入れようというものであります。
 しかし、これは、剰余金の二分の一以上を公債の償還財源に充てなければならないとし、公債政策に対する国民の信頼を確保しようとした財政法第六条第一項の規定の趣旨に反するものであるとともに、戦前における際限のない国債発行が、極度のインフレや財政破綻を招いたという歴史的事実に対する反省から、健全財政主義の原則を定めた財政法第四条第一項の規定の趣旨に反する措置であります。
 また、過去において同様の措置がとられた際、政府は、特例公債の発行を抑制するために行う措置であるとの説明を行ってまいりましたが、今回は景気対策の財源として剰余金を活用しようというものであり、財政の健全性を一層失わせる行為であります。
 さらに、本法律案と不可分一体の今回の補正予算案により二兆円の建設公債が発行されれば、今年度末の公債残高は三百六十五兆円、国と地方の長期債務は六百四十二兆円に達する見込みであります。
 これは、他の先進国にも例を見ない危機的な水準であり、このまま公債発行に頼った過度に裁量的な財政政策を続けていけば、民間の資金調達を圧迫し、中長期的な経済成長を妨げるばかりか、政府債務の償還可能性に対する内外の信頼を失い、国債の下落、金利の上昇、円の暴落を招くという危険性が大きいと言えます。
 現に、ムーディーズによれば、アメリカ、イギリス、ドイツ、フランスなどに比べ、二ポイントも低い格付がなされています。また、来年度以降、財投機関債や財投債の大量発行が予定され、市場における公債の余剰感が予想される今日、この危険性は現実味を帯びてきていると言わざるを得ません。
 財政の健全化の道筋を何ら示すことなく、安易に公債残高をふやすことは、財政破綻の道につながるものであり、到底これを認めることはできません。後世の国民から、我が国の歴史上最も無責任で無能な政治家であったという評価を受けないためにも、私は、本法律案に責任を持って反対するものであります。
 以上をもって、本法律案に対する反対の討論といたします。(拍手)
#113
○萩山委員長 次に、中塚一宏君。
#114
○中塚委員 私は、自由党を代表して、平成十一年度歳入歳出の決算上の剰余金の処理の特例に関する法律案に対し、反対の討論をいたします。
 本法律案は、平成十二年度補正予算編成に当たって、国債発行額を抑制するため、前年度剰余金を国債整理基金へ繰り入れず、全額を財源とするものであります。本来、今のような低金利のときには、剰余金を将来の償還に充て、長期債にウエートを置いて新発債を発行した方が長期的な金利負担は低下するはずであり、それが国債管理政策の原則であります。
 また、新発債の内容は二年債、五年債が中心で、十五年債は変動利付債という極めて変則的なものであります。一度短期債を発行すれば、長期債に乗りかえることは容易ではなく、借りかえを頻繁に行わなければならなくなります。短期債の発行は、一見利率は低いように見えても、結果的にはかえって償還コストをふやすことにつながり、将来の国債費の増加要因そのものであります。
 また、来年度からは財投債の発行も予定されております。このままの財政運営を続けていけば、需給関係はますます悪化することが予測されます。国債を引き受ける立場、つまりお金を貸す立場からいえば、返ってくるかどうかわからないお金を貸す人はいるわけがありません。あわせて、時価会計の導入によって、金融機関は保有国債の評価損に神経質にならざるを得ない状況であります。
 国債の円滑な消化が懸念されるということは、言いかえれば返済のビジョンを明確にしろというメッセージであって、今すぐに返済できなくても将来は必ず返済できるということを、行政、財政、税制の改革によって強くアピールする必要があります。にもかかわらず、剰余金を償還に充てず、短期債を中心に発行するのは、目先の需給悪化を懸念する余り、かえって長期的な金利負担をふやして、将来の需給悪化と財政支出増を招いていることにほかなりません。
 以上、本法案に反対する理由を申し述べまして、私の討論を終わります。(拍手)
#115
○萩山委員長 次に、佐々木憲昭君。
#116
○佐々木(憲)委員 私は、日本共産党を代表して、一九九九年度歳出歳入の決算上の剰余金の処理の特例に関する法律案に反対の討論を行います。
 反対する第一の理由は、未曾有の財政危機に置かれているにもかかわらず、財政法で定められた国債の減額を見送り、大型補正予算の財源に組み込むことにより、財政をますます破綻に追い込むからであります。
 財政法第六条は、財政の健全化の観点から、決算で歳入歳出の剰余金が出た場合には、少なくとも二分の一を国債の償還あるいは借入金の返済に充てることとしています。その趣旨は、国債や借金で歳入の一部が賄われている場合、決算でたとえ剰余金が出ても、それがすべて言葉の真の意味での剰余ではなく、借金の使い残しという性格を持っていることから、少なくともその半額は借金の返済に充てるということが合理的という考えに基づいています。まして、単なる赤字の補てんである赤字国債が発行されている場合はなおさらであります。
 この趣旨からすれば、この数年三十兆円台の巨額の国債を発行し、補正後で六百四十二兆円という長期債務残高を抱えるに至り、政府みずから持続不可能という財政危機のもとで、十一兆円規模の経済対策を具体化する今回のような大型補正予算は論外であり、九九年度の剰余金については、法律どおり少なくともその二分の一は過去の国債の償還に充てることは当然であります。
 反対する第二の理由は、この剰余金を財源の一つとする補正予算は、IT関連など多少目先は変えているものの、大型公共事業中心の従来型景気対策を具体化するもので、国民生活の緊急の必要にこたえるものではなく、景気対策としての効果も期待できないからです。
 以上の理由により、本法案には反対することを表明し、私の討論を終わります。(拍手)
#117
○萩山委員長 次に、阿部知子さん。
#118
○阿部委員 私は、社会民主党・市民連合を代表いたしまして、政府提出の一九九九年度歳出歳入の決算上の剰余金の処理の特例に関する法律案に対する反対討論を行います。
 まず、昨夜から今朝にまで延会されました本会議において、国民の多くの期待を裏切り、現在の与党、自民、公明、保守党への不信任案が否決されました。そして、その審議の中で、実は本委員会の所属委員でもある松浪健四郎議員によって、国会の場を冒涜する暴挙が行われました。私ども社会民主党の原陽子議員は、日ごろ青少年委員会におきまして、この松浪健四郎議員によって、大きな声のやじ、威圧的態度、エレベーターに乗ればおどすような態度、本当にセクハラのきわみを受けておりました。そして、そのような態度であるからこそ、今回の事件は起きたものと思っております。
 まして、そのような松浪議員が与党におられ、その暴挙を見過ごしてきた与党各位の委員の見識を、私はこの場でまず第一に問いたいと思います。女性議員に対するかくたる態度は、本当にこの国の民主主義の情けない現状であります。
 引き続いて、今回の補正予算にかかわります剰余金の繰り入れについて、私ども社会民主党の見解を申し上げます。
 そもそも、かかる補正予算において……(発言する者あり)
#119
○萩山委員長 阿部さん、時間を厳守してください。
#120
○阿部委員 そして、剰余金の歳入にかかわって、与党の特徴を出さなければならない情けない施政方針に、私どもはまず大きな問題点を見出します。まして、IT産業と申しましても、アメリカに一周おくれのトップランナーよろしく、我が国の半導体産業の今後を見渡しましても、決してこのIT産業が我が国の産業を活性化するものとは思えません。
 そして、そればかりか、我が国は今後、本当に一九八〇年代の半ばからものづくりの国として世界に確たる地位を築けるはずであったものが、これも時の与党、外交的にも軍事的にも経済的にもアメリカ追従を重ねた時の与党によって、今日の本当の国民の不安をもたらしております。
 我が社会民主党は、これから二十一世紀、国民の安心と安全を築くためには、何よりも環境、教育、医療、福祉を根幹産業として、そこに若者の雇用をつくり出すことこそ、この国の再生につながると思います。そうした立場から、今回の補正予算並びに剰余金の補正予算への繰り入れに反対し、本当に新しい酒は新しい革袋にという信念を持って社会民主党は変革の先頭に立ち、現在の腐り切った与党政権に一日も早く退陣を求めるものであります。(拍手)
#121
○萩山委員長 これにて討論は終局いたしました。
    ―――――――――――――
#122
○萩山委員長 これより採決に入ります。
 平成十一年度歳入歳出の決算上の剰余金の処理の特例に関する法律案について採決いたします。
 本案に賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
#123
○萩山委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。
 お諮りいたします。
 ただいま議決いたしました法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#124
○萩山委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
    〔報告書は附録に掲載〕
    ―――――――――――――
#125
○萩山委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。
    午後三時四十九分散会

ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト