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2000/11/02 第150回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第150回国会 地方行政委員会 第4号
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2000/11/02 第150回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第150回国会 地方行政委員会 第4号

#1
第150回国会 地方行政委員会 第4号
平成十二年十一月二日(木曜日)
    午前十時一分開議
 出席委員
   委員長 増田 敏男君
   理事 栗原 博久君 理事 田野瀬良太郎君
   理事 滝   実君 理事 山本 公一君
   理事 中沢 健次君 理事 松崎 公昭君
   理事 若松 謙維君 理事 菅原喜重郎君
      荒井 広幸君    河野 太郎君
      砂田 圭佑君    園田 博之君
      橘 康太郎君    谷田 武彦君
      菱田 嘉明君    松島みどり君
      宮腰 光寛君    森岡 正宏君
      山本 有二君    桑原  豊君
      樽床 伸二君    中川 正春君
      永田 寿康君    松原  仁君
      桝屋 敬悟君    黄川田 徹君
      穀田 恵二君    春名 直章君
      重野 安正君
    …………………………………
   国務大臣
   (国家公安委員会委員長) 西田  司君
   自治政務次官       荒井 広幸君
   地方行政委員会専門員   蓼沼 朗寿君
    ―――――――――――――
委員の異動
十一月二日
 辞任         補欠選任
  小西  哲君     森岡 正宏君
  中谷  元君     砂田 圭佑君
  河村たかし君     樽床 伸二君
  玄葉光一郎君     永田 寿康君
同日
 辞任         補欠選任
  砂田 圭佑君     中谷  元君
  森岡 正宏君     小西  哲君
  樽床 伸二君     河村たかし君
  永田 寿康君     玄葉光一郎君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 警察法の一部を改正する法律案(内閣提出第四号)
 警察法の一部を改正する法律案(桑原豊君外四名提出、衆法第四号)

    午前十時一分開議
     ――――◇―――――
#2
○増田委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、警察法の一部を改正する法律案及び桑原豊君外四名提出、警察法の一部を改正する法律案の両案を一括して議題といたします。
 両案につきましては、去る十月三十一日質疑を終局いたしております。
 この際、内閣提出、警察法の一部を改正する法律案に対し、重野安正君から、社会民主党・市民連合の提案による修正案が提出されております。
 提出者より趣旨の説明を求めます。重野安正君。
    ―――――――――――――
 警察法の一部を改正する法律案に対する修正案
    〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
#3
○重野委員 私は、社会民主党・市民連合を代表して、ただいま議題となりました警察法の一部を改正する法律案に対する修正案につきまして、その提案理由と内容の概要を御説明申し上げます。
 昨年の神奈川県警及びその後の新潟県警の上層部の証拠隠滅や空監察等が示すように、今や警察制度改革は一刻たりとも猶予できない状態となっております。こうした事態に対し、緊急に改革を行うとともに、一九五四年以来の警察制度を根本的に見直すことも視野に入れることが求められてきています。
 このような認識から、我が党は、警察制度に対する国家公安委員会、都道府県公安委員会、警察庁及び都道府県警察に対し、国民的な警察監視委員会を創設する等の必要があるとの基本的立場から、本修正案を提案いたしました。
 以下、修正案の主たる内容について御説明申し上げます。
 第一に、国家公安委員会自体の改革についてであります。
 政府案は、国家公安委員会への監察の指示権の付与及び監察の点検の実施にとどまっておりますが、国家公安委員会の管理には監察が含まれることは当然であり、そのため、特命を受けた警察監察官を設けることとし、調査の実施、意見の提出、犯罪の嫌疑があるときの捜査及び報告、犯罪の訴追への協力を行うこととしております。これによって、国家公安委員会の監察能力が強化され、警察に対する管理の実効性が高まることになります。
 第二に、中央警察監視委員会の設置についてであります。
 公安委員会自体への信頼も失われたという今回の不祥事の反省に立つならば、警察のみならず、公安委員会に対しても外部の第三者機関による監視が必要と言えます。そのため、内閣総理大臣の所轄のもとに、中央警察監視委員会を設置することとしております。
 この中央警察監視委員会は、警察庁の所掌事務の実施状況を監視するために必要な調査を行うものとし、そのために必要な報告の聴取、立入検査、質問権等の権限を付与することとしております。
 同委員会に対しては、調査の結果に基づく国家公安委員会に対する勧告権を付与するとともに、苦情の申し出についての必要なあっせんを行うことができることとしております。また、同委員会は、必要があると認めるときは、警察の管理及び運営に関し講ずべき施策について国家公安委員会に意見を申し出ることができるものとしております。
 これらの重要な任務を遂行する同委員会の事務を処理するため、独自の事務局を設置し、事務局長以下所要の職員を置くこととしております。
 第三に、都道府県公安委員会の改革についても、国家公安委員会に準じて、事務局長、警察監察員その他の職員から成る事務局を設置することとし、都道府県公安委員会の監察権を強化することとしております。
 第四に、都道府県警察監視委員会の設置についてであります。
 中央警察監視委員会に準じて、都道府県知事の所轄のもとに、監視のための調査を行うとともに、必要な勧告及び苦情についてのあっせんを行うため、独自の事務局を有する都道府県警察監視委員会を設置することといたしております。
 以上が、警察法の一部を改正する法律案に対する修正案の提案理由及びその内容の概要であります。
 慎重御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げまして、終わります。ありがとうございました。
#4
○増田委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。
 この際、桑原豊君外四名提出、警察法の一部を改正する法律案及び重野安正君提出の修正案について、国会法第五十七条の三の規定により、内閣において御意見があればお述べ願いたいと存じます。西田国家公安委員会委員長。
#5
○西田国務大臣 ただいまの桑原豊君外四名の御提案による警察法の一部を改正する法律案及び重野安正君の御提案による修正案については、政府としては反対であります。
    ―――――――――――――
#6
○増田委員長 これより両法律案及び重野安正君提出の修正案を一括して討論に付します。
 討論の申し出がありますので、順次これを許します。若松謙維君。
#7
○若松委員 公明党の若松謙維です。
 私は、与党を代表して、内閣提出の警察法の一部を改正する法律案に賛成し、民主党により提出された法律案及び社民党により提出された修正案に反対する立場から討論を行います。
 さきの第百四十七回国会に内閣より警察法改正案が提出された後もさらに不祥事が相次ぎましたことから、国家公安委員会は、本年三月、警察刷新会議の発足を求め、七月、警察刷新に関する緊急提言が提出されました。国家公安委員会と警察庁では、この緊急提言を重く受けとめ、八月、当面警察が取り組むべき改革施策を警察改革要綱として取りまとめました。内閣提出の法律案の内容は、多岐にわたる警察改革要綱の骨格をなすものであり、警察に対する国民の信頼回復を目指そうとするものであります。
 賛成の第一の理由は、個々具体的な警察事務の執行には当たらず、民主的に警察を監督するという公安委員会制度の基本的な枠組みを維持しつつ、公安委員会による具体的、個別的な監察の指示、これを実効的に機能させるための監察担当委員等の仕組み、公安委員会に対する文書による苦情申し出制度を設けることにより、不祥事の未然防止、発生時の適正な処理の両面において、公安委員会の第三者機関的な管理機能を大幅に強化しようとする点にあります。
 民主党により提出された法律案では、公安委員会がみずから監察を行うとされておりますが、これは制度の枠組みを変更するものであり、適当ではありません。また、公安委員会に独立の事務局を置くとされておりますが、警察庁、警察本部との二重構造を生み出すことなどからやはり妥当ではなく、真に効果的な補佐体制の確立こそが適当と考えます。
 また、社民党により提出された修正案は、警察監視委員会を設置するなどとしておりますが、公安委員会の管理機能を強化することこそが必要であり、組織の複雑化、重複化の観点から適当ではないと考えます。
 賛成の第二の理由は、警察署協議会を設立し、地域住民の意向を警察署の業務運営に反映させようとしている点であります。警察署協議会は、緊急提言にもありますとおり、国民と警察が協同して社会と市民生活の安全の確保に尽くそうとするものであり、二十一世紀における国民と警察のかかわりのあり方を示唆するものと思われます。
 最後に、警察改革施策は、内閣提出の法律案に盛り込まれた事項にとどまるものではなく、情報公開の推進、人事・教育制度の改善、合理化と警察体制の整備など、予算の獲得や運用面の改善によるものも多く含まれております。警察が改正法案を初めとする全体の改革施策を推進し、国民の警察に対する信頼を速やかに回復することを強く希望して、私の賛成討論といたします。(拍手)
#8
○増田委員長 次に、中川正春君。
#9
○中川(正)委員 民主党の中川正春でございます。
 私は、民主党・無所属クラブを代表し、警察法の一部を改正する法律案について、まず民主党案に賛成、政府案並びに社会民主党の修正案に反対という立場で討論を行います。
 今回の警察法の改正は、一連の警察不祥事が深刻であっただけでなく、警察の閉鎖性と自浄能力の喪失が危惧され、公安委員会の管理機能の回復と強化が求められたことから必要になったものであります。したがって、法改正のポイントは、まず公安委員会の事務局機能の強化、公安委員会の監察の権限の明確化、公安委員会みずからの苦情処理システムの確立、そして警察情報の開示促進であります。
 以上の課題の認識においては、実は政府案も民主党案も共通しておるところがあります。しかし、問題なのは、この課題にいかなる具体的な処方せんを与えて、それが有効に機能するかということであります。
 第一に、事務局機能の強化について、政府案は、警察による補佐機能の強化という処方せんを与えました。しかし、管理される側が管理する側を補佐するのでは、有効な管理は期待し得ません。民主党案のように、公安委員会の独自の事務局が必要であるということであります。
 第二に、公安委員会の監察について、政府案は、警察の補佐を受けて警察の行う監察に指示を行う、こういう処方せんを与えました。しかし、公安委員会がみずからは監察せず、指示を受ける側が指示を出す側を補佐するのでは、この指示が完全に履行される保証はありません。民主党案のように、公安委員会がみずから監察する必要があり、それを補佐する独自の事務局が必要なのであります。
 第三に、公安委員会の苦情処理について、政府案は、文書に限って苦情を受け付け、その処理は警察が補佐するという処方せんを与えました。しかし、これでは、国民は容易に公安委員会に苦情を持ち込むことはできません。苦情を言いたい国民の気持ちに即した苦情処理は期待をできないのであります。民主党案のように、苦情を申し立てる側の気持ちを受けとめる苦情処理機関が必要であり、国民の立場に立った形の制度改革がここで必要なのであります。
 第四に、警察情報の開示促進についてであります。政府案は、情報公開の所管部署の特定しか行っておりません。民主党案のように、前向きに情報開示を進める意志を法案でもって明確にすべきであります。
 以上、政府案は理念を実現する処方せんを備えておらず、民主党案を採用することこそが確実な正しい処方せんであるというふうに考えるところであります。
 最後に、社会民主党の修正案は、公安委員会が国民を代表して警察を管理する機関であることを軽視しており、これに賛成できないということを表明し、討論といたしたいと思います。ありがとうございました。(拍手)
#10
○増田委員長 次に、春名直章君。
#11
○春名委員 私は、日本共産党を代表して、政府提出の警察法の一部を改正する法律案に反対、民主党提出の警察法の一部を改正する法律案に賛成、社民党提出の警察法の一部を改正する法律案に対する修正案に反対の討論をいたします。
 まず、本法案の審議が極めて不十分のまま打ち切られたことに対して、厳しく抗議するものです。
 政府案に反対する最大の理由は、警察の不祥事の根絶に不可欠な外部監察の導入、国家公安委員会が警察から独立するために、みずからの手足となって国家公安委員会の活動を支えるという組織改正に踏み出していないからであります。
 この間、警察の不祥事対策の柱の一つとして打ち出された特別監察で、監察をする側の関東管区警察局長と監察を受ける側の責任者である新潟県警本部長が、九年余にわたって行方不明だった女性が発見されたそのときに、報告を受けながら、駆けつけることもなく雪見酒とマージャンに興じていたという事実が発覚いたしました。さらに、管区警察局長に対する警察庁長官の処分は、処分なしの辞職というものでした。そして、それをそのまま国家公安委員会が追認したことに対して、国民の批判、怒りはピークに達したのであります。
 これらの教訓から、こうした不祥事を二度と起こさないためにも、警察組織が警察組織をチェックする身内による監察制度とは区別した外部の人による監察制度を導入すること、そして、警察庁の言いなりにならない国家公安委員会制度の改革に踏み出すこと、この二点は絶対に落としてはならない改革の内容だったのであります。
 しかるに、政府案は、この核心部分についての改正が全く盛り込まれておりません。これでは、国民の期待にこたえることは到底できません。また、政府案は、国家公安委員会を補佐する体制を強化するために警察庁の事務担当部門を拡充しようとしていますが、警察庁におんぶにだっこの現状のシステムをそのままにしておいて人員だけを増員するということは、国家公安委員会の警察依存をますます増幅することになりかねないのであります。
 その点、民主党案は、国家公安委員会に独自の事務局を設置し、国家公安委員会に監察権を付与し、国家公安委員会が警察を監察するという外部監察制度の導入が図られており、賛成するものであります。
 なお、社民党の修正案は、国家公安委員会の独立性の強化については評価するものでありますが、国家公安委員会とは別の警察監視機構をつくることについては意見を異にしますので、反対といたします。
 以上で討論を終わります。(拍手)
#12
○増田委員長 次に、重野安正君。
#13
○重野委員 警察法の一部を改正する法律案に対する反対討論を行います。
 私は、社会民主党・市民連合を代表して、ただいま議題となりました内閣提出、警察法の一部を改正する法律案及び民主党提出の警察法の一部を改正する法律案に反対し、社会民主党・市民連合提出の修正案に賛成する立場から討論を行います。
 市民が安全で安心できる暮らしを送る上で、警察は重要な役割を担っております。しかし、神奈川県警機動隊員の暴行事件以来、元警察官の覚せい剤使用事件と本部長らによる組織ぐるみの証拠隠滅、犯人隠避事件など、続々と警察官による犯罪、不祥事が露見し、ついには元本部長の逮捕、本部長の引責辞任という前代未聞の事態にまで至りました。
 その後、各県警へ特別監察が実施されましたが、新潟県警本部長が少女監禁事件の捜査指揮を放棄し、特別監察に訪れた関東管区警察局長と接待マージャンに興じたばかりか、特別監察も空監察であったことが明るみとなりました。これは、もはや警察による自己監察自体が無意味であることを示す以外の何物でもありません。
 これら事件の根底には、まず、警察行政が国民の日常的監視・監督から遮断され、聖域化され、組織防衛が何よりも優先されてきたことがあります。しかも、警察を管理するお目付役たる公安委員会が、警察に対する管理機能をみずから空洞化させるとともに、一方では、公安委員会を隠れみのにすることでみずからの行為を正当化する警察の実態があります。かてて加えて、捜査現場の人員の少なさや第一線警察官の過重労働の問題、キャリア制度の問題、警備・公安偏重の矛盾、人権意識の欠如なども看過できない問題であります。
 こうした観点から、警察刷新会議の緊急提言並びに国家公安委員会、警察庁の警察改革緊急要綱に基づく政府案を検証してみた場合、第一に、法案化される過程で、提言内容が限定され、多くの課題が運用事項にゆだねられてしまったことを指摘しておかなければなりません。
 第二に、公安委員会の強化についても、独自の事務局の設置を見送り、せっかくの監察管理委員も監察の点検役にとどまっているなど、一連の不祥事を生んだ本質にまで迫っていない不十分なものになっていることであります。
 第三に、公安委員会及び警察外部の第三者機関による外部監察を否定していることです。警察内部の腐敗の深刻さ、特別監察など警察内部による改革の限界、公安委員会制度自体の形骸化がはっきりしたにもかかわらず、従来の管理概念にとらわれ、市民の目によって警察の監視、改革を図ることを退けているのは大きな問題と言わざるを得ません。
 第四に、法改正事項ではありませんが、警察官の増員についてです。地域住民の安全の確保のために空き交番の解消は必要ですが、警備・公安警察のあり方や機動隊に関する大胆な見直しもないままで果たして国民の理解を得られるのか、疑問は尽きません。
 政府案は、警察署協議会の設置や、苦情の処理と文書回答義務の明記など、国民と警察との接点を制度化しておりますが、それとても、警察改革にとって付随的なものであり、本質的なものとは言えません。また民主党案が、国民が直接的に公安委員会や警察を監視する必要性に踏み込んでいないことで、不徹底であることは否めません。
 社会民主党・市民連合は、市民に開かれた警察への抜本的な制度改革を目指す立場から、警察でも公安委員会でもない外部の第三者による監視機構としての警察監視委員会の設置を主な内容とする修正案を提案いたしております。本修正案は、公安委員会自体の強化とともに、外部の第三者による市民の目で警察の監視、改革を図るものであり、今次警察不祥事の根源にメスを入れた提案と考えております。
 国民的監視のもと、警察が真に市民生活の安全の守り手として国民からの信頼を回復されることを願って、私の討論を終わります。ありがとうございました。(拍手)
#14
○増田委員長 これにて討論は終局いたしました。
    ―――――――――――――
#15
○増田委員長 これより採決に入ります。
 まず、桑原豊君外四名提出、警察法の一部を改正する法律案について採決いたします。
 本案に賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
#16
○増田委員長 起立少数。よって、本案は否決すべきものと決しました。
 次に、内閣提出、警察法の一部を改正する法律案及びこれに対する修正案について採決いたします。
 まず、重野安正君提出の修正案について採決いたします。
 本修正案に賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
#17
○増田委員長 起立少数。よって、本修正案は否決いたしました。
 次に、原案について採決いたします。
 これに賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
#18
○増田委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。
    ―――――――――――――
#19
○増田委員長 この際、ただいま議決いたしました法律案に対し、山本公一君外四名から、自由民主党、民主党・無所属クラブ、公明党、自由党及び社会民主党・市民連合の五派共同提案による附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。
 提出者から趣旨の説明を求めます。山本公一君。
#20
○山本(公)委員 私は、この際、自由民主党、民主党・無所属クラブ、公明党、自由党及び社会民主党・市民連合の五会派を代表し、警察法の一部を改正する法律案に対しまして次の附帯決議を付したいと思います。
 案文の朗読により趣旨の説明にかえさせていただきます。
    警察法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
  政府は、本法の施行に当たって、警察に対する国民の信頼を回復するため、次の諸点について配慮すべきである。
 一 公安委員会の責務を十分に発揮するため、公安委員会の「管理」概念の明確化を図ること。
 二 公安委員会の管理機能の充実・強化を図るため、公安委員会事務担当組織を設置してスタッフを増強する等効果的な執務・補佐体制を確立すること。この場合、特に、公安委員会が主体的に第三者的な監察点検機能を果たすことが重要であることにかんがみ、当該組織及びスタッフは、公安委員会の求めるところに従って機能することが最大限担保されるものであること。
 三 都道府県警察の職員の職務執行に係る苦情処理制度の運用に当たっては、住民からの苦情申出を誠実に受け付けるとともに、適切・迅速に処理する体制を整備すること。なお、苦情申出の意思と内容が明確であるが文書によらないことに理由がある場合には、口頭での苦情申出であっても、警察署の窓口において警察職員が文書作成を援助するような仕組みを導入すること。
 四 警察署協議会の委員の人選に当たっては、特定分野に偏ることのないようにすること。また、警察署協議会の運営に当たっては、協議会の議事概要を公表するとともに、住民の意見が警察事務に反映されるよう努めること。
 五 警察不祥事案を未然に防止するため、業務管理、職務倫理教養及び身上監督の徹底等を積極的に推進すること。また、いわゆるキャリア警察官については、早期から現場経験を重視しつつ、登用・選別方法、教育内容、人事評価制度等を多角的に見直し、社会の安全を守るという使命感に裏打ちされた人材育成に取り組むこと。
 六 国及び地方公共団体は、警察行政の透明性を確保するため、警察の保有する情報の公開が欠くことのできないものであることにかんがみ、その積極的な公開の推進を図ること。
 七 効果的かつ効率的な警察運営を確保するため、国民の日常生活に密着した活動を行う部門や複雑・多様化する警察事象に対応する部門における適正な人員配置などを推進することとし、警察官の増員は、組織の不断の見直しと徹底的な合理化を踏まえてなされるべきものであること。
 八 国会に対する国家公安委員会の所掌事務の処理報告について検討すること。
  右決議する。
以上であります。
 何とぞ御賛同賜りますようにお願い申し上げます。(拍手)
#21
○増田委員長 以上で趣旨の説明は終わりました。
 採決いたします。
 本動議に賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
#22
○増田委員長 起立多数。よって、本動議のとおり附帯決議を付することに決しました。
 この際、国家公安委員会委員長から発言を求められておりますので、これを許します。西田国家公安委員会委員長。
#23
○西田国務大臣 ただいまの附帯決議の御趣旨を踏まえ、本法律案の実施を初めとする警察改革に全力を尽くしてまいる所存でございます。よろしくお願いをいたします。(拍手)
    ―――――――――――――
#24
○増田委員長 お諮りいたします。
 ただいま議決いたしました両法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#25
○増田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
    〔報告書は附録に掲載〕
    ―――――――――――――
#26
○増田委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。
    午前十時三十一分散会

ソース: 国立国会図書館
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