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2000/10/31 第150回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第150回国会 内閣委員会 第3号
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2000/10/31 第150回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第150回国会 内閣委員会 第3号

#1
第150回国会 内閣委員会 第3号
平成十二年十月三十一日(火曜日)
    午後二時開議
 出席委員
   委員長 佐藤 静雄君
   理事 大野 松茂君 理事 阪上 善秀君
   理事 平沢 勝栄君 理事 持永 和見君
   理事 荒井  聰君 理事 山元  勉君
   理事 斉藤 鉄夫君 理事 塩田  晋君
      岩倉 博文君    岡下 信子君
      熊谷 市雄君    谷川 和穗君
      谷田 武彦君    近岡理一郎君
      根本  匠君    森  英介君
      井上 和雄君    末松 義規君
      中田  宏君    楢崎 欣弥君
      山花 郁夫君    白保 台一君
      松本 善明君    植田 至紀君
      平井 卓也君    粟屋 敏信君
      徳田 虎雄君
    …………………………………
   国務大臣
   (内閣官房長官)     福田 康夫君
   国務大臣         堺屋 太一君
   内閣官房副長官      安倍 晋三君
   総理府政務次官      中原  爽君
   総務政務次官       海老原義彦君
   沖縄開発政務次官     白保 台一君
   郵政政務次官       佐田玄一郎君
   政府参考人
   (文部大臣官房審議官)  玉井日出夫君
   政府参考人
   (自治大臣官房総務審議官
   )            林  省吾君
   内閣委員会専門員     新倉 紀一君
    ―――――――――――――
委員の異動
十月三十一日
 辞任         補欠選任
  石毛えい子君     末松 義規君
  北村 誠吾君     平井 卓也君
同日
 辞任         補欠選任
  末松 義規君     石毛えい子君
  平井 卓也君     北村 誠吾君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 高度情報通信ネットワーク社会形成基本法案(内閣提出第一四号)
 行政機構並びにその運営に関する件

    午後二時開議
     ――――◇―――――
#2
○佐藤委員長 これより会議を開きます。
 行政機構並びにその運営に関する件について調査を進めます。
 この際、福田内閣官房長官及び堺屋国務大臣から、それぞれ発言を求められておりますので、順次これを許します。福田内閣官房長官。
#3
○福田国務大臣 このたび、内閣官房長官を拝命することになりました福田康夫でございます。
 私は、内閣官房長官として、各大臣と緊密な連携を図りつつ、森総理を補佐し、内閣官房の責任者としてみずからに課せられた職責を果たすべく、全力を傾注してまいる所存であります。
 また、私は、総理府本府を担当するとともに、男女共同参画、沖縄についてもそれぞれ担当することとなっております。
 まず、男女共同参画社会の形成につきましては、男女共同参画社会基本法及び男女共同参画二〇〇〇年プランにのっとり、総合的な施策の推進に引き続き努めてまいります。また、同法に基づく男女共同参画基本計画の策定に向けて取り組んでまいります。
 また、沖縄米軍施設・区域の整理、統合、縮小や沖縄振興策等の沖縄に係る諸課題の調整について、関係各位の御協力を得つつ、引き続き全力を挙げて取り組んでまいります。
 また、栄典行政につきましては、その適正な推進に努めるとともに、二十一世紀を迎えるに当たり、栄典制度を社会経済の変化に対応したものとすることが必要であると考えており、政府としては、栄典制度の在り方に関する懇談会を開催し、その議論も踏まえて適切に対応してまいりたいと考えております。
 そのほか、情報通信技術、IT施策や経済対策など課題は山積しておりますが、職務の遂行に全力で取り組んでまいりますので、佐藤委員長を初め、理事、委員各位の格別の御指導を賜りますようお願い申し上げます。(拍手)
#4
○佐藤委員長 堺屋国務大臣。
#5
○堺屋国務大臣 このたび、情報通信技術による産業社会構造の変革を円滑に推進するための行政各部の所掌する事務の調整を担当する大臣、いわゆるIT担当大臣を拝命いたしました堺屋太一でございます。よろしくお願いいたします。
 この際、私が、ITとそれに伴って起こりつつある人類文明の大変化について日ごろ感じていることを申し上げたいと思います。
 私は、かねてより、知価革命の到来によって、規格大量生産型の近代工業社会から多様な知恵の時代へと歴史的発展段階が大きく変化するであろうと申してまいりました。特に、九〇年代に入ってから世界に広まりつつある、インターネットを初めとする高度情報通信ネットワークの急激な発達は、この世の中の人間関係と組織原理を根本から変革するものであり、個人の生活様式、社会経済活動、行政のあり方等、広範な分野で本質的な変革をもたらしつつあります。
 こうした現象がIT革命と呼ばれるのは、それが産業革命に比すべき歴史的発展段階の飛躍を生むと考えられているからであります。我が国は、長い努力の結果、規格大量生産型の工業社会の完成には成功いたしましたが、多様な知恵の時代を生み出すことには十分な成果を上げるに至っておりません。経済を再興し、国民生活に夢と安心をもたらすためには、諸外国におくれることなく、短時間のうちにIT革命を実現しなければならないと認識しております。
 我が国においてIT革命を推進するためには、第一にハードウエアである施設の充実、第二にソフトウエアである利用技能の普及、第三に情報の中身であるコンテンツの創造、この三面を同時並行的に、かつ飛躍的に拡大発展させることが重要であります。例えば、便利なITの使用法が広がり、楽しくおもしろいコンテンツができれば、多くの国民がこれを使うようになり、それがコストの引き下げを通じて、より安くより速いネットワークを形成することになります。そしてそれがより多くの人々の利用を促し、ますます多様なコンテンツの供給が可能になります。このような善循環を形成することによって、本格的なIT社会、つまり高度情報通信ネットワーク社会が生まれ、それをてことして日本の経済と文化の新生が実現できると思うのであります。
 森内閣は、IT関連の諸施策を迅速かつ重点的に推進するために、基本理念とそれに基づく基本的な施策の枠組みを定める高度情報通信ネットワーク社会形成基本法案を今国会に提出いたしました。また、先日取りまとめました日本新生のための新発展政策においても、我が国が二十一世紀において世界経済の主要なプレーヤーであり続けるための重要四分野の一つとして、IT革命の飛躍的推進を掲げ、重点的に取り組むこととしております。
 森総理のリーダーシップのもと、国民がITの恵沢をあまねく享受できるようなIT社会の実現のため、全力を挙げて取り組んでまいる所存でございますので、佐藤委員長を初め、理事、委員各位の格別の御指導を賜りますようお願い申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
#6
○佐藤委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。山元勉君。
#7
○山元委員 民主党の山元勉でございます。
 今ごあいさつを承りまして、即質問というのは大変難しいわけでございますけれども、お二人の大臣に、これからのことについてお伺いをしたいと思います。
 最初に福田官房長官にお尋ねをしたいわけですが、こういう難しいとき、あるいは難しいことの後で拝命されまして、大変御苦労だというふうに思いますけれども、どうぞ、御奮闘いただきたいというふうに御期待を申し上げたいと思います。こういう状況ですから、余り歯にきぬをかぶせないで思うことをお尋ねしたいというふうに思うのです。
 最初に、中川前官房長官の問題について、福田官房長官はどのように認識をしていらっしゃるのかということですね。事が、愛人の問題だとか、右翼の絡みだとか、あるいは警察情報だとか、あるいは外交上の問題。国民の皆さんから見ると非常に低い次元といいますか、おぞましい事件が次々と出てきて、まさに、中川官房長官に対する信頼はもちろんそうですし、政治全体に対する信頼が本当に揺らいだというふうに思っています。
 この間の新聞の見出しでも、大きな見出しで「残った疑惑 世紀末内閣」という、世も末という意味がかけてあるのだろうと思いますけれども、国民の皆さんの声としても、もううんざり、そういう目で内閣が見られる、そういう状況であったというふうに思うのです。それゆえに交代が行われたというふうにも思いますけれども、福田官房長官、この事件についてどういうふうに国民の皆さんに、だから私は頑張りますということになるのか。この事件についてどうお考えになっていらっしゃるのか、まずお尋ねをしたい。
#8
○福田国務大臣 まさに先生のおっしゃるとおり、中川前長官にまつわる問題で、前長官が内閣官房長官を辞任する、こういう事態になったわけでありまして、そのこと自体は大変大きなことであるというように認識いたしております。
 前長官は、ああいうような問題が生じまして、これ以上内閣に、また国会の皆さんに迷惑をかけたくない、かけるわけにいかない、そういうようなことをお考えになって決断をされたわけでございます。私は、中川前長官は官房長官として非常に有能であり、また随分仕事もやられたというように外から見て思っておったのでございまして、このようなことでおやめになるというのは、御本人も大変残念なことだというか無念の思いいっぱいだろうというように思いますが、今申しましたように、国会に迷惑をかけたくない、そして内閣にも迷惑をかけたくない、そういう思いで辞任をされたわけでございます。
 私が急遽官房長官に任命された、こういうことでございますけれども、中川長官が、新聞、記者会見、そしてまた国会の場においても自分の身の潔白を再三表明していらっしゃるわけでございますので、私は、中川前長官がこれからどのようなことをされるか存じませんけれども、御自身の名誉回復のためにこれからいろいろなことをされていくのではないか、こういうふうに思っております。私といたしましてはそれを静かに見守りたい、こういう気持ちでございます。
 私は、こういう場面で官房長官に就任して、どんなことをしていくのか、ゆっくり、今おっしゃるように、政治も、また経済も国際問題も大変大事なときというか、深刻な部分もあるわけでございます。景気の問題にしましても、そんなに悠長なことをしていられるような状況ではいまだにないということは御案内のとおりでございますので、そういう問題に果敢に挑戦する、そういう内閣を目指してやる、そのこまの一つとして私も頑張ってまいりたいと思っております。と同時に、今失われつつあると考えられます国民の政治に対する信頼を何とか取り戻したい、そんなふうにもあわせ思っておるところでございます。
 一生懸命やりますので、どうか御協力をお願いしたいと思います。
#9
○山元委員 後任の官房長官としておっしゃる気持ちはわかりますけれども、私ども内閣委員会は、先週の二十七日だったと思いますけれども、確かに、テープのこと一つとってみても、記憶が全くないと声を荒らげていらっしゃったわけです。その後で、おぼろげながらとかさまざまなことが出てきて責任を、今長官は、迷惑をかけたくない、無念だろう、そういうことをおっしゃいますけれども、やはりこれは内閣の一員としてあってはならぬことである。先ほども言いましたように、政治に対するあるいは内閣に対する信用を大きく失墜したということは、厳しくやはり後任の官房長官としてもきちっと明らかにされる必要があると思うんですよ、無念であろうとかこれから頑張られるであろうということではなしに。
 私たちが思っているのは、前の内閣委員会でもはっきりとおっしゃった、覚えがありません、記憶がない、記憶がないと。夕方になったら、おぼろげながら、こう出てくるわけでしょう。そういうのはやはりきちっとして、繰り返しますけれども、どうか、内閣の一員になられたわけですから、前官房長官のことについては、あれは間違っていますということを、ああは私はしまい、しない、政治家としてあるまじきことだというふうにきっちりと意見を持っていただきたいなと思います。
 次に、金曜日に官房長官が就任されて、そして夕方、堺屋国務大臣が私の部屋へもお見えいただきました。それまでは、当然のこと、福田官房長官がIT担当大臣になられるであろうと。もともと総理府でつくったものですから、ですから、当然福田官房長官が担当されるんだと。これは、つくられる本部は本部長は総理ですから、当然官房長官が提案者として担当されるんだというふうに思っていましたけれども、そこのところはどういういきさつがあったわけですか。堺屋長官のお顔を見て、えっとこうなって、これは失礼な話ですけれども、そうでしょう。普通考えられない。きょうも二人大臣が並んでいらっしゃるということは普通は考えられないのです。どういう経緯があったのですか。
#10
○福田国務大臣 御指摘のとおり、IT、情報通信技術はほぼ全省庁に関係しまして、政府全体としてその調整を行っていくことが必要であります。
 そういうことで、ITによる産業・社会構造の変革を円滑に推進するため、行政各部の所管する事務の調整を担う担当大臣として、国務大臣たる堺屋さんを任命したところでございます。これは、先日、IT革命の飛躍的推進等に重点を置いた「日本新生のための新発展政策」を取りまとめられました、また、IT関係について造詣の深い堺屋さんがIT担当大臣として最適であるという、そういう総理の御判断によるものであるというふうに承知しております。
 現在、国会に提出いたしております高度情報通信ネットワーク社会形成基本法案、IT法案の審議についても、IT担当大臣がこれを担うことが適当である、このように考えております。
#11
○山元委員 確かに、円滑に進めなければならぬことはわかっているし、堺屋大臣が、インパクですか、インターネット博覧会の責任者であることもわかっている。けれども、それは、このことが起こる前からずっとあることでしょう。中川官房長官が担当されたときに、堺屋大臣はいらっしゃらなかったか。いらっしゃったわけです。その前だと思いますが、私も詳しい新聞記事でインパクというものの解説を改めて読んでいた直後だったのですけれども、いらっしゃったわけでしょう。
 何で中川さんだといいんだけれども福田さんだとだめなんだ。円滑に進めると。それは、官邸で、内政審議室ですか、十四人の審議官を置いて総合的にやるんだと。それの調整は官房長官がやるんだと。なぜか。今のだと、もう通り一遍の話ですよ。それは、ベテラン、エキスパートだというそのことだけでは私は納得いかぬですよ。二人も大臣並べて一つの法案をやるということ。もう一遍それを。
#12
○福田国務大臣 これは、IT関係について大変知識があり、また、これまでの経緯も十分御存じの堺屋さんがIT担当として最適であるという判断を総理がされたわけでございまして、それに従ったわけでございます。
#13
○山元委員 わからぬですね。私たちは、この法案が出されたときに特別委員会をつくろうと、各省庁それぞれのエキスパートが集まって。革命ですから、普通の教育改革とか行政改革などの改革と違って革命と言っていらっしゃる。総理も所信表明演説で二十二回も、そういう言葉が何遍もありますけれども、IT、IT、ITとおっしゃった。もう国家的大課題だ、最大の課題だ、こうおっしゃっておる。
 だから、私どもは特別委員会でやった方がいいと言ったのですが、与党の皆さんがだめだというので、内閣でやれ、こういうことなんですが、今になって、これは後ほど、これからの審議の中でも論議になるだろうと思いますけれども、私は、全省庁が一緒になって特別委員会をつくって、そして、さっき堺屋大臣もおっしゃったように、幾つかの面があるから、だからきちっと円滑に、強力に、迅速にとおっしゃったのですか、そういうことをやろうとすると、初めから特別委員会でやったらいいというふうに思うのです。ですから、それはこれからもいろいろ論議したいと思います。
 それから、時間が少ないので。
 官房長官、この間テレビを見ていて、日曜日のテレビでした。私は愕然としたというか、あっと思ったのですけれども、長官は、この間の内閣委員会は中川問題ばかりやって給与法についてはちっとも審議をしなかった、全くしなかった、こうおっしゃっている。違うでしょう。各党やりましたし、とりわけこれは、ひどい今の状況を反映した給与法、人事院勧告の中身ですけれども、八月の二十四日に閉会中審議をやって、私も大分時間をいただいて審議をしましたよ。それと全く同じものが法案として出てきている。
 だから、念を押さなければならぬのは、細かしいことではなしに、人勧制度を守るんだということは大事だと思う。あるいは公務員の生活は非常に苦しいですよということを理解してほしい、こういうことは委員会でやるとしても、改めて八月二十四日のことをもう一回復習する必要はないわけですよ。それよりも、目の前で、内閣にかかわって、内閣委員会にかかわってそういう問題が起こったといって論議するのは当然です。目の前に、今あなたが座っていらっしゃるところに座る大臣のことでいろいろと問題があって、国民的な問題になっているわけですから、そのときにそれを論議するのは当たり前のことですけれども、あのテレビで給与については全く論議されなかったと。だから、あれで一人公務員の人が怒ったんですよ。山元先生まじめにやってやと。まじめにやっていますよ。その点どうなんですか。
#14
○福田国務大臣 この間の日曜日のテレビでのインタビューのことであったと思いますけれども、私もそのようなことを聞いて話をしたのでありますけれども、その後調べましたらば、この内閣委員会としての審議もされていらっしゃるということを知りました。これは私、不適切な発言であった、こう思います。
#15
○山元委員 これから公務員の給与あるいは勤務条件について、人事院とともにいろいろと御検討いただく、責任を持っていただく大臣ですから、そこのところはね。二十七日にやって即、あれは二十九日ですか、日曜日。それはもう時間的にはなにがなかったかもしれぬけれども、私はやはり、軽々にああいう発言をしていただくと、内閣委員会何をしておるんだということになりますから、どうぞ、公務員の賃金、処遇についてはしっかりと勉強していただきたいというのは言い方が悪いけれども、きちっと御理解をいただいて、問題点はきちっと腹に入れておいていただきたいし、あのときにも各党が論議をし、質問をしました。そのときのそれぞれのことについてはきちっと押さえておいていただきたいというふうにお願いを申し上げておきたいと思います。
 それでは、堺屋大臣にお尋ねをさせていただきます。
 先ほどはごあいさつで、随分と中身のことを申されました。中身についてはこれから法案審議のところでやって、一つ一つ論議をしなければなりませんけれども、これも失礼な話なんですが、先ほど言いました、ちょっとお気に召さぬかもしれぬけれども、何で福田官房長官であかんのやと私は先ほど申し上げたのです。もう既に提案を前に中川長官がやっておられて、これからは中川長官でずっといこうやとやったわけです。そのときには堺屋大臣は経企庁長官あるいはインパクの担当大臣としていらしていたわけですね。今度かわって、人事があって、なぜ、わしの出番だ、こう御理解なさったんでしょうか。
#16
○堺屋国務大臣 私が自分で出番だと思ったわけではございませんで、森総理大臣がそういうぐあいにお考えになったと思うのです。
 このITの問題というのは、森内閣の大変重要な政策として発足以来ずっとやってまいりました。その中で中川長官が総理の代理として中核的な仕事を続けてこられて、私どももそれをお手伝いし、特にこの日本新生政策の中では重点的に取り上げてまいりまして、中川長官とともに仕事をしてまいりました。
 そういう経緯がございまして、いささかこの問題について今までの経緯あるいは問題の所在などについて知っているということで、この際私が適任だと森総理がお考えいただいたものだと承知をいたしまして、お引き受けさせていただいたわけでございます。よろしくお願いいたします。
#17
○山元委員 IT革命というのは、それぞれの人のイメージは少しずつずれがあると思うのです。山間僻地にいる人とか高齢者だとか、あるいは事業をやっている人、あるいは商売というのですか、お店をやっている人、IT革命、ITということについてさまざまなイメージがあると思うのです。そして、どの方向を向いて進めなければならぬか、これは法案審議のときにやらなければならぬけれども、だから、基本的なことなんですが、堺屋大臣のお出ましというのは、森総理のIT、堺屋のIT、福田のIT、違いがあるんですかね。どういう特色があるとお考えですか。
#18
○堺屋国務大臣 もちろん、IT革命にもいろいろな側面がございまして、人の見方によって違うと思いますけれども、IT革命そのものは森内閣では一致していると思います。それは、これから御審議いただきますこの法案にもございますように、高度情報通信ネットワークをつくることによりまして、日本の経済、そして個人の生活、あるいは社会の仕組み、そういったもの全体が大きく変わっていく。その日本新生の拠点となる、そこが非常に一致していると思います。
 私は、この職につくずっと前から知価革命ということを申しておりまして、世の中が、規格大量生産の時代から多様な知恵の時代に変わりつつある、その中で、ITというのは、機械そのものではなしに、人と人との間をつなぐヒューマンウエアとして非常に重要な意味を持っているので、大きな変化、産業革命以来の変化を起こすだろうと考えております。
 森総理も所信表明の中で、産業革命以来というような意味のことをおっしゃっておりまして、私たち森内閣の意見は全くその点では一致していると思います。
#19
○山元委員 今おっしゃったように経済なり生活なりあるいは社会が変わっていくということをもう一遍、さっき長官にも言いましたけれども、だったら、腰を据えて、ああ、経済がこう変わっていくな、生活はこういうふうになっていくんだな、社会のありようがこうなっていくんだなということが国民の皆さんにわかるように、私が言っている特別委員会をつくって幅広い論議をする、そして、それは時間をかけてやる。
 例えば、まず基本法がなかったら仕事ができぬと違うて、仕事を進めた後で基本法ができた例は幾らでもありますわね。環境基本法だってそうですし、男女共同参画だってそうだ。ずっと仕事を始めていって、進めてきた中で、どういう枠が大事か、どういう施策が大事かということをきちっと十分論議をして基本法は後からつくる、途中でつくるというのもありですよ。
 まず改革をやるんだ、基本法だといって、内閣委員会で短時間にやろう、この国会でやってほしい、あと三回か四回で上げてくださいと。これは、堺屋大臣が言うようなすばらしい産業革命以来の革命を起こすんだ、生活も経済も社会もそれほど変わっていくんだということであれば、審議の仕方というのはもっと変えなければいかぬ、国民の皆さんにも参加していただかぬと、ある日、夜が明けたら生活がこう変わるんだって、私はこう取り残されているんだってということになってしまうでしょう。経済にしたって、弱肉強食のことになってしまう。
 ですから、そこのところをもう一遍、官房長官にもお尋ねしましたけれども、なぜ特別委員会ではだめだったんですか。
#20
○堺屋国務大臣 ITの進歩を取り巻く世界の動きというのはまことに急激でございまして、ドッグイヤー、人間の年の七倍ぐらいで進むと言われております。最近では犬ではなしにネズミだ、二十日で変わるんだというような話も出ておるぐらい、急激に変化をしております。
 そういうスピードの中で日本が諸外国におくれないようについていく、世界の先端国としてとどまっていくためには、やはり全体の構造というのを非常に急いでつくらなければいけないのではないか、そういうことが考えられます。
 日本はかつてテレビをつくりパソコンをつくり、エレクトロニクスで先進国でございましたから、まだまだ日本がこういう面では先進国だという意識がございます。しかしながら、それが、パソコンができ、OSができることによって、アメリカに追いつかれた。そして九三年にインターネットというのが登場するようになりまして、今までのパソコンの使い方と全く違う、制御であるとか計算であるとか記憶であるとかに使うのとは違って、人と人との関係に使えるようになりましたから、ネットワークというのは、早くつくらないことには、先に進んだ者がやはり圧倒的に有利になる、そういう条件がございます。
 そういう中で、日本といたしましても、基本法を定めることによってハードウエア、ソフトウエアそしてコンテンツの創造という三本柱を一斉に進める、その中で規制緩和もすれば施設の増強もすれば国民への普及運動もする、そういった総合的な施策を今とらなきゃいけない。そういうせっぱ詰まったと申しましょうか、世界がどんどん進んでいく中で、やはりまず基本法をつくることによって人々にこのあり方をよく見てもらって、それから一つ一つの問題を総合的に調整してつくっていこう、こういうことで基本法から出発するということにしたものでございます。ぜひ御理解いただきたいと思います。
#21
○山元委員 時間がありませんが、もう一つ。
 堺屋大臣のIT、例えばわかりやすく言うと、朝日新聞ですけれども、大きな見出しで、「押す「従来型」もがくIT」、こういう見出しなんですよね。「押す「従来型」」というのは公共事業で、ここで名前を言うと亀井さんの名前が出てきている。「もがくIT」というのは堺屋長官の名前がついている。公共事業で、堺屋長官の各省への行脚が続いていた、霞が関をずっと回って、IT関連の事業を具体化してくれとどんどんと行脚をされたと書いてあるわけです。そうすると、もがくIT、公共事業をそれぞれ掘り起こすためにもがいたみたいな感じがするんですよ。
 従来型の公共事業と堺屋大臣が考えていらっしゃる公共事業と、この社会のありようというのはどう違うんですか。私は、今まで公共事業を必要な公共事業とむだな公共事業と峻別をして、必要な公共事業はやらなきゃならぬけれども、むだな事業が今まで多過ぎるということを私どもは言ってきた。そこからいうとどっちもどっちという感じがしてしまうんですけれども、どう違うんですか。
#22
○堺屋国務大臣 この朝日新聞の記者がどのように受け取ってそういう表現をなさったか、私、ちょっと推察しかねるのでございますけれども、財政事情から申しまして、やはり一定の金額の中で社会資本の充実をするというときにどのようなものを重点項目にしていくか、それが大きな問題だろうと思います。
 その中で、私どもはできるだけ早い機会にインターネットを普及させ、またそのインターネットの施設だけではなしに、使う技能、ソフトウエアの方もコンテンツの方も推進したい、そういうように考えますと、なるべく重点項目をITの方に移していただきたい、こういうことで各省に、文部省にも建設省にも郵政省や通産省にも、できるだけそういうものを重点にしていただきたいということをお願いに上がったわけでございますし、各省とも既にそういう気を持っておられました。
 そこで、従来型の公共事業と綱引きがあったかということでございますけれども、これは、私たちは、森内閣全体として理解されたので、それほど大きな摩擦があったとは考えておりません。皆さん御協力いただいて、近く提出させていただく補正予算等にもその内容が盛り込めたものだと考えております。
#23
○山元委員 時間が来ますから。
 やはりよく言われますように、ITと名をつければ何ぼでも予算をとれるんだ、地方自治体にもどんどん出せ、こういうことが行われていって、新たなばらまき公共事業という、あるいは後世にあれはむだなものをつくったということにならないしっかりとした検証が必要だろうというふうに思うのです。そのことについては、この新聞を見て、ああ、どっちもどっちだというようなことを受けている私の程度が低いのかもわからぬけれども、しかしそういうことだと思うんですよ。
 ちまたではITと名をかぶせたら何でもできるんだということにならないようにしていただきたいと思いますし、そして、やはり今の国家的な最大の課題だとすれば、間違ってはならぬ、大変なあのときに、革命どころかその国が間違ったんだということにならないように官房長官も堺屋大臣も考えてもらいたい。残念ながら特別委員会にならなかったことについては私は残念ですけれども、できるだけ時間をとって国民の皆さんと一緒に論議をする、国民の皆さんの意見を聞くということにならないと、ひとり相撲の革命というのはあり得ぬことだというふうに思いますから。
 最後に一言、けさの新聞を見て皆さんそれぞれに思いがあっただろうと思いますが、内閣支持率が一五%だ、五八%は不支持だ。そして、その五八%、半分以上の不支持の人の八〇%以上がやはり、森内閣に期待できないからだ、新しい政策も期待できない、これが足すと八割超すわけですね。そういう今の状況というのはやはり、支持率が一五%だ、その悲哀は森内閣が感じるのではなしに、それは国民の方が悲しい思いをしているんですよ。税金を払って、期待をして、安心を広げてほしいと思っているのに、そういうことについて期待ができないという悲哀というのは、一五%しかもらえなかった内閣よりも、一五%しか出せない国民の方に悲しさがあるということを御理解いただいて、御努力をいただきたいというふうに思います。
 以上、終わります。ありがとうございました。
#24
○佐藤委員長 塩田晋君。
#25
○塩田委員 自由党の塩田晋でございます。
 まず、福田内閣官房長官の御就任に対しまして、心からお祝いを申し上げたいと思います。
 福田長官が森内閣総理大臣から官房長官任命の話がありましたのはいつでございましょうか。そして、その際かあるいはその後か、この内閣委員会で当然担当大臣として出席されるべきところを、ITについてはIT担当大臣を決められたということを官房長官が初めて聞かれましたのは時間的にはどういう関係になっておりますか、お伺いいたします。
#26
○福田国務大臣 私が官房長官に就任いたしましたのは二十七日でございます。二十七日の昼過ぎに認証式がございまして、その後、総理官邸におきまして辞令をいただきました。その際、堺屋長官がその辞令交付に一緒に立ち会ったわけでございますけれども、その席で、IT担当は堺屋長官、こういう辞令をいただかれたわけでございます。時間的経緯はそういうことでございます。
#27
○塩田委員 前内閣官房長官のいろいろな問題が出て辞任をされたわけでございますし、また当委員会のみならず、各委員会でも前官房長官の質問あるいは答弁というものがあったことは御存じだと思いますが、私自身も、そのようなプライベートのことがこういった公式の場で論議されなければならないという状況は決していい状況ではない、このように思いますし、しかし、当然大事なことだからこれが論議された、各党それぞれの考え方から行われたと思うわけでございます。
 そういった非常に大変なこの時期に前官房長官がやめられて、新しい福田長官がなられた。これはやはり森総理としても、この重大な時期にやはりそういったプライベートのことが問題にならない人を選ばれたと思いますが、新長官はそういった自信はおありでございますか。
#28
○福田国務大臣 一身上のことをお尋ねになっていらっしゃるなと思いますけれども、自信を持って対応できる、こういうように思っております。
#29
○塩田委員 この場ではっきり言明されましたから、そのように信じたいと思います。
 そこで、この重大な時期に内閣官房長官に福田新長官を任命されるにつきましては、やはり森総理としても、福田議員の今までの実績あるいは力量、知識、経験、こういったものを総合的に判断されて、この時期、難しい中を特に選ばれたということで、森総理としては最適の人事と考えておられると思うんですが、今まで外交問題その他、非常に造詣の深い、力量のある方でございますので、私はやはり、官房長官に任命されたとき、それは当然、内閣委員会で今IT関係の基本法が上程されておる、あるいは審議が始まろうとしているということは知っておられたと思うんですね。また、御本人も、官房長官の任命を通知されたときには、やはりその責任を知っておられたと思うのです。知らなかったということはないと思うのです。
 そこで、どうですか、今、ほとんど同時に聞いたということをおっしゃいましたが、なぜ自分をIT担当の大臣から外したのかということについて、どのような感じを持たれたか、ひとつ率直に言っていただきたいと思います。
#30
○福田国務大臣 森総理から官房長官をやれという御指示をいただいたときに、ただしITは堺屋長官にお願いする、こういうお話でございました。
 私は、それはもう非常にもっともな話であり、また、それがベストだ、こういうふうに思いました。堺屋長官であれば、もう既に国会に上程されておる、こういう状況の中で、官房長官交代ということでございまして、大変なことなんでありますけれども、やはりスムーズに法案を御審議いただく、そしてそれに対して必要な御説明を申し上げる、そういう役割をされるということであれば堺屋長官をおいてほかにない、このように思っておりますので、私も大変よかったと思っております。
#31
○塩田委員 今のお話を聞きますと、ITは非常に難しいし、自分は余りなじみもないし、ベテランの堺屋長官がおられるから、外してもらって本当にほっとしたような感じに受けとめたのでございますが、そんな感じでございますか。
#32
○福田国務大臣 それは、私がそれを担当するよりは、堺屋長官が担当される方がはるかにいいというように私は思っておりました。おっしゃるとおり、内心ほっといたしました。
#33
○塩田委員 非常に正直に、率直に申し述べられまして、ありがとうございます。
 堺屋長官は、もちろん私も尊敬申し上げておりますし、知価革命という言葉も使われ、やはりその後の大きな世界的な発展、知識というものについての洞察が非常に鋭かったと思うのです。そしてまた、今進んでいるITの問題は、多方面にわたり、非常に複雑であるし、難しい問題を含んでいるし、ハード、ソフトともに、これはもう本当に難しい問題。
 しかし、先ほどもお話がありましたように、世界的な規模で、非常に速いスピードで進んでおるわけでございます。これにつきまして、堺屋長官が適任だということは、もちろんだれしも認めるところだと思うんですけれども、考えますと、前の中川長官のときにも、やはり堺屋大臣は国務大臣として内閣におられたわけですね。その際には、中川さんの方が造詣が深いというか、優秀だからちょっと遠慮しておこうということだったけれども、今度は、福田さんの場合はちょっと危ないぞ、任せられない、やはり堺屋長官でないとこれは乗り切れない、このような判断をされたのか、そういうふうにも受けとめられるわけですね。その辺についてはいかがですか。
#34
○堺屋国務大臣 前回のときは、組閣から続いておりまして、私が言われたのは、まず日本新生の経済政策の取りまとめということを森総理から言われました。
 当時、やはりITも大事なものでございましたけれども、ITを含めた経済対策の取りまとめという仕事、そしてインターネットの博覧会という仕事を仰せつかりまして、全般を見ていく、これから出発する法案、この基本法の始まりから出発するとすれば、やはり官房長官が最も適任だと森総理は判断されたんだろうと思います。
 そして私も、中川官房長官をお助けしてこのITの政策を一部やってまいりまして、また、日本新生政策の中でもやってまいりまして、その間にもさまざまな経験、知識も積みました。そんなことを判断されて、堺屋もこれに少しなれてきたし、また経緯も幾分知っているだろうから、今回はいいだろう、こうお考えになったんだろうと思います。
 正直言って、なかなか、途中でこれを引き受けるものでございますから、福田長官はほっとされたかもしれませんが、私はぞっといたしまして、これを避けがたいものとして引き受けさせていただいた次第でございます。
#35
○塩田委員 造詣が深いとか、関心を今まで持っておった、知識、経験があるということであれば、所管大臣として通産大臣、これもハード、ソフト面にわたって非常に関係があるわけでございますね。それから、言うまでもなく郵政大臣、これももちろん、もう好むと好まざるとにかかわらず、担当しないといけない問題を抱えておられる大臣ですね。
 そうとなれば、経済企画庁長官であられる、特に学者であられる堺屋長官はもちろんのこと、通産大臣も郵政大臣も、そしてこの内閣委員会、各省に広く関係のあるIT基本法でございますから、これはやはり特別委員会でもって合同して審議をする、そういったことを当然、新官房長官は総理に進言をされなかったんでしょうか。ただほっとして、ああ、よかったということだけで終わったんでしょうか。今の御心境をお伺いいたします。
#36
○福田国務大臣 正直申しまして、私も青天へきれきの指名をいただきまして、気が動転というほどでもないけれども、しかし、それに近いような状態で、何を官房長官は所管しておるかということも明確に確認をしていたわけではない。しかし、これとこれとあるというのは後でいろいろと伺いましたけれども。したがいまして、ITをやらなければいけないんだというようには最初考えておりませんでした。
 そんなことで、こういうことで担当しなくなりましたけれども、よき担当大臣を今般任命されていらっしゃるわけでございますので、私としては本当によかったと思っております。
#37
○塩田委員 率直なお考え、心境を言われたと思うのでございますが、やはり官房長官、この委員会もそうでございますし、これはもう官房長官、総務長官の主管といいますか担当の委員会なんですね。そして、官房長官が主管をしておられる所掌事務の中に各省庁の調整の業務もありますし、また官制としても、審議官が各省から見えて、そういった基本法ができた場合にも、また各法ができていく場合にも、当然事務当局としてタッチしなければならない、タッチせざるを得ない、そういう役所でございますね。
 とすれば、この基本法が審議される当委員会に常時出席して、これは法案ができ上がった後の処理の問題、あるいは各法がこれからできてくる、そのときにも大いにこれは関係することだし、また、官房長官としても職務があるわけでございますね。
 したがって、当委員会に官房長官として常時出席されるかどうか。出席するとすれば、ただ聞くだけではなくして、実施主体となる役所の長でもありますから、それにどう対処していかれるのか、お伺いいたします。
#38
○福田国務大臣 当委員会に出席するかどうかにつきましては、これは委員会の御指示に従いたい、御判断に従いたい、このように思っております。
#39
○塩田委員 今申し上げました理由によりまして、ぜひとも常時出席をされて、やはりこの法案の成立については責任を持っていただきたい、このことを要望いたしまして、終わります。ありがとうございました。
#40
○佐藤委員長 松本善明君。
#41
○松本(善)委員 官房長官に伺います。
 官房長官とは外務委員会などでもいろいろおつき合いもございますが、公私の別ははっきりして御質問をしたいというふうに思うのです。
 最初に伺いますが、ことしの七月七日の閣議決定によれば、ITの本部長は内閣総理大臣、副本部長が官房長官、IT担当大臣、それから郵政大臣、通商産業大臣。どうも、ほっとしたと言われましたけれども、IT戦略本部の副本部長だという自覚は余りないようですね。伺います。
#42
○福田国務大臣 御指摘のとおり、私は副本部長でもあるわけでございますけれども、やはりそれは何といっても最高責任者の責任というのは極めて大きいわけでございます。そういう意味において、ほっとしたといっても、それで全部責任を免れたという意味ではございません。副本部長として、しかるべきことはしなければいけない、こう思っております。
#43
○松本(善)委員 IT担当大臣の上席に官房長官が副本部長となっております。指摘をしておきましょう。
 それから、先ほど山元委員の質問に答えられて、前回の委員会が中川問題に集中して給与法のことを一切やらなかった、これは不適切な発言だというふうに答弁されましたけれども、私はちょっとそれだけでは済まないと思うのです。これは野党批判だけではなくて委員長も含めたことなんですよ。私は理事会でこれは別にやった方がいいよと言ったのだけれども、いろいろな論議の中で一緒にやりましょうということになって、理事会の合意でちゃんとやっていることなんです。あなたの発言が全国にああして放映されますと、やはり内閣委員会というのはいいかげんなことをやっているということになるんですよ。私はそれは許せない。やはりここできちっと陳謝してほしいと思います。
#44
○福田国務大臣 先ほど申しましたように、不適切なる表現だった、このように思いますので、おわびを申し上げます。
#45
○松本(善)委員 それから、やはりNHKテレビでのあなたの発言ですが、中川前官房長官の捜査情報の漏えい問題について、中川前長官に聞いたけれども、絶対にないと言っていたということで、あの時点ではの話でしょうが、いわば不問に付す、そのままにするという趣旨のことをお話しになりました。
 ところが、中川氏は二十六日の内閣委員会では全面否定をしたのですけれども、この夜に放映をされました捜査情報についての女性の会話の録音テープについては、自分の声だということを認めて、そして、ああいうやりとりがあった、ただ強く言ったのだ、だから捜査情報のようなことは言っていないがと、まあ認めたわけですよ。この内容はなかなか重大だと思います。
 写真週刊誌のみならず、中央各紙も全部報道いたしました。全部というと抜けたところもあるかもしれませんが、ほとんどが報道をいたしました。お読みになりましたか。
#46
○福田国務大臣 いろいろ出ているようでありますけれども、一部読みました。
#47
○松本(善)委員 これは極めて重大なことで、警察情報の漏えいということ、警察の不祥事が相次いでいますし、このこと自体も大事ですし、それから総理大臣の補佐が、立場を利用してもしこういうことをやったということになりますと、これは社会的に覚せい剤の問題というのは内閣はどうなんだという根本問題に触れる。これはもし事実だったら重大なことだとはお思いになりませんか。
#48
○福田国務大臣 委員は漏えいがあったという前提でお話をされているのでしょうか。そうでないと私は思いますけれども、もしそういうことがあればこれは重大なことだというふうに思っております。
#49
○松本(善)委員 そのとおりだと思います。
 ただ、事実かどうかという問題につきまして、そういう会話があったということは中川氏自身お認めになっている。情報漏えいについてはまだ否定しておられるようですけれども、この女性のところに数日後に捜査が入ったということが言われております。そうなりますと、やはり捜査情報の漏えいがあったのではないか。報道の限りでは、それはそういうふうに証明されているのではないかというふうに思いますが、長官はどうお考えです。
#50
○福田国務大臣 私は、この女性を捜査したという事実について確認しておりません。
#51
○松本(善)委員 御存じないかもしれませんが、報道は御承知ですか。報道されていることは御承知ですか、捜査があったという。
#52
○福田国務大臣 報道されているようであります。
#53
○松本(善)委員 これはもしそうだとしますと、警察官は地方公務員法の守秘義務違反、中川長官はその教唆犯、それから犯人蔵匿、証拠隠滅、犯罪の疑いも出てくるんですよね。
 やはり、これはこれで犯罪捜査ということになれば、これは捜査当局がやることではございますけれども、しかも、これが事実だということになってきますと、内閣委員会で、あるいはそのほかのところでも虚偽の答弁がなされた、これは私は国会としても放置できませんし、内閣の権威にかかわります。内閣の中でこういうことがもしあったんだということになれば、そういう点では、やはり重大問題として内閣でみずから調査をすべきことではないかと思いますが、長官はいかがお考えです。
#54
○福田国務大臣 警察情報が漏えいしている、こういうことになれば、これは、先ほど申しましたように、大変重大なることだというふうに私は思います。しかし、中川前長官が辞任の際の記者会見でも、警察情報であるということを明確に否定しているということでございます。
 一般論を申し上げれば、警察情報が漏えいするということは、普通は考えられないことでございまして、捜査の必要性があると判断されれば、捜査当局において法と証拠に基づいて適切に対応されるものである、こういうふうに考えております。警察が今現在捜査しているか否かについて、報告を受ける立場にはありません。
#55
○松本(善)委員 捜査は捜査ですよ。中川氏は否定されていますけれども、会話のあったことは認めておられるわけですよ。会話では、全国各紙が、中央各紙が報道しているわけでしょう。テレビでも三社が放映したわけでしょう。写真週刊誌も出る。国民はみんな知っていますよ。これを、ただ捜査を待つというだけで私は済まないと思うんです。
 しかも、総理大臣補佐のときの話ですよ。その後法律が改正され、これは補佐官となって正式に公務員となり、もしそうだったら公務員法違反にもなったんですよ。ただ、その当時はまだ法律がありませんでしたから公務員法違反にはなりませんけれどもね。だけれども、内閣の権威には重大な問題ですよ。それを私は、捜査を待つというだけでは済まないと思うのです。
 森内閣はそういう内閣なんだ、あなたは内閣の信用、信頼を、政治に対する信頼を高めなければならない。もしそうなら、これからやらなくちゃだめじゃないですか。ほっておくんですか。それが内閣の方針ですか。
#56
○福田国務大臣 先ほど申し上げたとおりでございまして、中川前官房長官が明言しているわけですね、国会でも、それから記者会見においても。公的な分野ではっきりと言っておるわけでございまして、私も直接お会いして話を伺っております。そういう状況でありますので、私としては、改めて調査をする必要はない、このように考えております。
 ただし、一般論として、先ほども申し上げましたように、捜査の必要性があるという判断がされれば、捜査当局において法と証拠に基づいて適切に対応するということになると思います。
#57
○松本(善)委員 やはりこれは、刑事責任は別ですよ。刑事責任を問われれば、それは裁判にかけられる。しかし、政治に対する信頼という点でいえば、これは放置できないんじゃないか。あなたは中川さんが明確に否定をしていると言うんだけれども、その後認めたんですよ、会話は。会話は認めた。それから、あなたもここで認められたように、その後捜査が入ったということも報道されていると、報道されていることは承知していると言われたでしょう。
 だから、報道もある、中川さんも認めた、そうなったら、国民はその状態を知っていれば、内閣は、事実をきちっと調べて、なかったらなかった、あったらあったと、やはりするべきことはしないといかぬでしょう。そういうけじめを森内閣はつけないんですか。そういう内閣だと国民に思われてもいいんですか。それで信頼が回復できると思いますか。
#58
○福田国務大臣 この問題が政治責任というような問題もあろうかと思いますけれども、政治責任については内閣官房長官を辞任するということでみずから責任をとったわけでございますね。あと、その刑事的な問題がある。要するに、法を犯したというようなことについて、果たしてそうであるかどうかということでありますけれども、もしそういうのであれば、捜査当局が自主的に判断して捜査をするというものではないかと思います。
#59
○松本(善)委員 やはり、私はそれではだめだと思いますね。もっと内閣の支持率は下がりますよ、もう危険ラインに入っていると思うけれども。法的責任を問われるようになったら終わりなんですよ。やはり、政治家としてやるべきことをちゃんとやらなきゃならない。警察が本来これは出るはずがないと言うけれども、警察であるべからざるようなことが今いっぱい起こっているじゃないですか。それを正すということについて断固たる決意がなしではだめだということを申しておきましょう。あなたはこれ以上今の点で答弁が前進するとも思えないものですから、その程度にしますけれども。
 もう一つ。森内閣は、中川前官房長官と暴力団系の右翼、日本青年社とは何らかかわりがないという答弁書を出しております。しかし、この右翼との会食写真が報道されております。中川氏は、その後、この委員会でもそうですが、地元の政治活動の中で同席したかもしれない、こういうふうに認めざるを得なくなっています。
 内閣の答弁書が、何らかかわりがないという答弁書ですよ。右翼との関係で、内閣の答弁書がきちっと調べてなくて間違っていたということになったら、重大な問題だと思いませんか。官房長官、どう思います。
#60
○福田国務大臣 中川前長官が一貫して右翼との交友関係は否定しておるのであります。内閣としては、前長官から説明があった内容の答弁書を提出したところでございまして、その点について何ら問題はない、このように理解しております。
#61
○松本(善)委員 長官、週刊誌に出た写真を全部見ていますか。ちゃんと答弁してください。
#62
○福田国務大臣 恐らく、半分ぐらいは見ております。
#63
○松本(善)委員 これはやはり、これだけ問題になっていたら、週刊誌ではありますけれども、週刊誌の報道は、写真は全部見なければならぬと思うんですよ。全部、報道上の配慮がありますから目が隠されていますけれども、それは右翼の大物と言われる人と対で会食しているもの、それから、数人の右翼幹部と思われる人と会食して、いわば頭を深々と下げている写真ですよ。その二つはごらんになりましたか。
#64
○福田国務大臣 その二枚は拝見しました。
#65
○松本(善)委員 そうしたら、ごらんになっているとすれば、これはきちっと調べるべきじゃないですか。先ほどの最初のごあいさつでは、謙虚にいろいろなことを反省もし、やっていくという趣旨のお話がございました。やはり、今までの内閣のあり方がよくなければきちっと調べて、そして、内閣の答弁書が間違いであれば明らかにするというのが当然ではありませんか。それは内閣の仕事ではありませんか。そういうようなことをきちっとやるという考えは、森内閣にはないのですか。
#66
○福田国務大臣 この件につきまして、写真のことですね、私も見ましたけれども、ああいう会合写真というのは本当にたくさんあるのです。それで、相手がわからないということもよくあることです。ましてや、十六、七年前か十七、八年前かという古いときの写真であるということでございますので、前長官も、これがどういうことであったのかということについて、すぐ返答できないようなことであったのかもしれません。
 しかし、この人物については、私も前長官にお尋ねをいたしましたけれども、もちろん直接的に存じ上げないし、右翼団体と何らかかわりがないということであった、また法律に触れるような話は全く事実無根であるというようなことを明言しておられましたので、私もそのように理解いたしております。
#67
○松本(善)委員 その答弁が全部崩れてきているんですよ。私は、それでは内閣としての責任を果たせないと思います。
 委員長にお願いしたいのですが、これは内閣の責任だけではなく、内閣についての、いわば担当している委員会として、内閣委員会として、放置をすることはできないと思うのです。前回の委員会では、中川氏の答弁の真否を明らかにするという意味で、週刊誌のテープと写真を理事会に提出してもらって検討するということを提起し、委員長は、それは理事会で討議をしようということでそのままペンディングになっていますが、事態は変わりましたけれども、中川氏がかかわってきたことが明らかになった段階で、やはり改めて、総理大臣補佐が立場を利用して捜査情報を入手して漏えいしたかどうか、それから、内閣の答弁書が無責任なものだったかどうか、そのままでいいのかどうかという問題の検討のために、テープと写真を取り寄せるということを含めまして、この問題の真実を内閣委員会で明らかにするための処置を理事会で検討して相談していただきたいと思いますが、いかがでしょう。
#68
○佐藤委員長 理事会で協議させていただきます。
#69
○松本(善)委員 質問を終わります。
#70
○佐藤委員長 植田至紀君。
#71
○植田委員 社会民主党・市民連合の植田至紀です。
 いわゆるITにかかわっては、きょうは別に聞くわけではございませんので、堺屋担当大臣の方は、あと二十分ばかりおくつろぎいただければと思います。
 要は官房長官にお伺いしたいと思うのですけれども、私も一年生議員でございますので、まだ国会の事情がよくわからない、議会のルールというのがよくわからないことが多いのですけれども、きのうも夕方、どこかのお役人から電話がかかってきまして、きょうのこの質問の質問取りをしたいんだ、質問のレクをしたいんだとおっしゃるわけです。官房長官の所信にかかわっての質問取りだというわけですけれども、何をお話しになるのかわからへんのに何を質問すればいいんでしょうか。まずそれを質問したいというふうに私は考えておったのですけれども、少なくとも、そういう奇妙なルールというのが、まだこういうところの公の場であるというのは改めて認識させられました。
 少なくとも、例えば一つの法案について議論をするのであれば、それについていろいろな形でこちらも質問を用意するわけですけれども、所信に関して質疑をしてください、そして、その所信についての中身はわかりませんけれども、植田先生、質問の中身は何ですかと言われても、これはちょっと答えようがないと思うのです。私のような一年生議員にその辺御教示いただきたいのですが、まず官房長官、そういうときはどうされますか。
#72
○福田国務大臣 私が質問する立場でということですか。そういうことですか。(植田委員「はい」と呼ぶ)それはその質問者、私が質問者であれば私の任意で決めればいいことであります。
#73
○植田委員 前振りはそれぐらいにしておきまして、いわゆる中川さきの官房長官の問題にかかわっての、先日二十六日の内閣委員会でのさまざまな質疑を指しての官房長官のお話については、もう既に不適切であったということでおわびもされておりますので、そのことを踏まえながら申し上げたいわけです。
 私も二十六日の日、三十五分の時間をもらいました。そして、大体半分半分、律儀に給与法とさきの官房長官の問題を両方割って話をしたわけですけれども、ただ私自身、そのときに何も、いわゆる巷間言われている中川前長官、当時は長官ですけれども、その問題について、直接どうのこうのということを追及するつもりはなくて、そもそもやりたかったのは、この機会に、いわゆる大臣としての資質とは何ぞや、同時にまた、大臣をやっておられる方の国民に対する説明責任というものは具体的にどういうふうに果たしていくべきであるかという話をさきの中川長官とやりとりをしたかったのですが、なぜか中川長官自身が答弁の中で、いわゆる女性問題にかかわって、せんだっても記者会見でも申し上げましたようになんて長官の方がわざわざおっしゃるものですから、ずるずるとそっちの話に入っていった経過がございます。
 それで、私自身が先日こだわった件にかかわって改めて新長官に伺いたいわけですけれども、最終的には二十七日に長官がおやめになって新長官が御就任されたわけですが、例えば、国民から重大な疑惑を持たれるような問題について、それは当事者本人が重大であるか重大でないかということを主観的に認識しているということではなくて、少なくとも巷間、どうもこれは何か黒い話があるんじゃないかと疑惑を持たれるような、国民的関心、注視を集めているような問題について、少なくともその当事者が十分に説明責任を果たしたと、さきの長官がおやめになるまでに、少なくとも国民に対してその種問題について説明責任を果たされたのかどうなのか、果たされたとお思いか、果たされていないとお思いか、その辺、長官の御答弁をいただきたいと思います。
#74
○福田国務大臣 そもそも、週刊誌やら何やらに出ているということで、この人はそこに書いてあるとおり法を犯しているとかいうようなことを決めつけることができるかどうかという問題はあろうかと思います。
 このことについて御本人は完全に否定しているわけです。先ほど来申し上げましたとおり、いろいろな場面で否定しているわけでございます。ですから、そういう否定をしたことについて、では、あなた方が何か新しい証拠になるようなものを提示して、本当にそうなんだということを言われるのかどうかということもあろうかと思います。
 私どもは、本人が、前長官が、自分の身に降りかかったそういう疑惑をどうやって振り払うことができるかということについて、御本人が一番これは考えていることだと思います。政治家ですから、そのぐらいのことは明確にしなければいけない、みずからそう思っていらっしゃると思いますよ。
#75
○植田委員 私も、もしそれが事実であると明確に認識するのであれば、もっと直接的にその日も質問したでしょう。事実であるかないか、それはまだつまびらかでないけれども、そうしたことが言われていることに関して、やはり少なくとも内閣の中核である官房長官として、みずからの手で、それが事実でないならば、それを証明することは困難であるかもしれないけれども、最大限そうしたことについてのみずからの疑惑を晴らす御努力をもっとなさってもよかったんではないですかという趣旨でお伺いしたわけですけれども、十分なされたというふうに御認識されているのでしょうか。
#76
○福田国務大臣 私は、私の立場で御本人にもよくお尋ねをしました。その結果、絶対にそういうことはない、こういうことを言っておられますし、また、公の場でたびたび表明をしているということでありますから、私はその言葉を今現在信用したいと思います。それを否定するようなことが明確になるのであれば、また別ですよ。だけれども、今の状況においてそういう状況にない、私はこのように思っております。
 なお、御本人がこれからいろいろな処置をされるというように伺っておりますので、みずからその疑惑を解明するということは、恐らく御本人がなさるのじゃないかと思います。
#77
○植田委員 この種の問題になりますと、例えば中川長官はだれそれと会っただろう、こういうことがあっただろうという決めつけ、予断で野党も質問をしているのじゃないかという予断を一方でまた持たれると困るわけですけれども、今私がお伺いしたかったのは、そういう問題ではなしに、少なくともこの間、中川さきの長官が長官として国民に対する説明責任を十分お果たしになったというふうにお考えですかということを伺っているわけであって、長官にまつわるさまざまな問題、このことについて云々ということではなしに、そのことにかかわってですけれども、少なくとも説明責任をお果たしになっておやめになったのかどうなのか、どう御認識ですかという、その素朴な一点だけを聞いているだけなのです。それをお願いいたします。
#78
○福田国務大臣 私は、この委員会でも説明をされたと思います、また記者会見でも明確に言っているわけですから、もう十分だと思います。
#79
○植田委員 新長官はこの間の説明で十分だというふうな御認識であるということだけ伺えれば結構でございます。その問題についてはまた別の形で、そうしたいわゆる大臣の説明責任ということについては、また別の形で取り上げる機会もあろうかと思います。
 それで、もう次に話は移るのですけれども、私も二回にわたって中川長官に何度かただしてきた課題がございまして、特に、せんだってもこうした巷間言われているような問題があったので改めて伺ったわけですけれども、いわゆる大臣規範にかかわる問題、これはまだ議事録は出てきていないでしょうけれども、今まで、八月の議事録でいけば、いわゆる国民の疑惑を招くような行為は厳に慎むということで、これまでもいろいろな場で、初閣議等においてそうした申し合わせをしてきた。しかし、そうした申し合わせが、閣議の申し合わせであったり閣僚懇での申し合わせであったり、幾種類かを積み重ねるような形で来ているので、やはりそろそろ一本にまとめて整理をするということも必要ではないかなという趣旨の比較的前向きな答弁を、中川前長官からも二回にわたっていただいているわけです。
 ですから、そういう意味で、前向きな答弁もいただいておりますので、今回そろそろやはり、省庁再編も一月に始まりますので、大臣規範というものをそろそろ整理する作業に具体的に取りかかるべきではないだろうか。恐らく中川長官がおられれば中川長官がやられたのではないかと思うのですが、その辺についての決意、方向性についてどんなお考えをお持ちであるか、官房長官にお伺いしたいと思います。
#80
○福田国務大臣 そのようなことをすべてまとめて一本化するというようなことで考えております。
#81
○植田委員 今の段階でで結構なのですけれども、新官房長官の決意を聞くという意味でも、やはり統べる人というのはそれなりにそういう意味での規律、みずからを律するという意味では、この規範というもの、みずからに課す規範というものは、やはり実効力のある、また厳しいものでなければならないと思うのです。人事院の資料なんかでもイギリスのそうした大臣規範の例なども掲載されておりますが、福田長官といたしましては、具体的に、こういう規範だったら国民の信頼を得られるのではないかというイメージのようなものを今描いておられるでしょうか。もし何かあればお伺いしたいと思うのです。お願いいたします。
#82
○福田国務大臣 よく精査して、検討してまいりたいと思います。
#83
○植田委員 これから精査されるということでしょうか。(福田国務大臣「はい、そうです」と呼ぶ)はい、わかりました。答弁は結構です。
 それで、もう一点。きょうは時間がありませんが、先ほどの長官の所信の中でも、いわゆる男女共同参画社会の形成にかかわっての御決意を披瀝されたと思うわけです。ドメスティック・バイオレンスにかかわってもこれから取り組んでいかなければならない、特に二十一世紀、男女平等社会の形成に向けて取り組んでいかなければならない、その意味での担当大臣としての官房長官の御決意というものを非常に心強く聞いておったわけですけれども、いわゆるこうした男女平等社会、男女共同参画社会をつくっていく課題を含めた、そうしたさまざまな前提として、やはり一人一人の人権をしっかりと確立していく、だれもが虐げられない、虐げることのない、そうした社会を二十一世紀に構築していく、そういう決意がやはり必要ではなかろうかというふうに私は考えております。
 そういう意味で、もちろん男女共同参画社会の形成も当然その中に包摂されるわけでしょうけれども、総理を本部長といたします人権教育のための国連十年推進本部というものが既に活動しておるわけでございますけれども、そのことについて具体的にどういうふうに御承知されているか、また、今後の取り組みについて官房長官の御見解、御所見をお伺いしたいと思います。
#84
○福田国務大臣 これから日本の場合には、高齢化社会というようなこともございます。また、少子という問題も極めて重要なことになるわけでございますけれども、そういう社会で、またあわせて、世界の趨勢というものを考えましても、この男女共同参画社会の形成というものは極めて大事なものでございますから、先ほども申しましたのですけれども、男女共同参画二〇〇〇年プランにのっとって総合的な施策を推進していくというように考えておりまして、これは多面にわたりますけれども、推進させていただきたいと思っております。
#85
○植田委員 男女共同参画社会の形成に関してはそれで結構ですけれども、人権教育のための国連十年推進本部の取り組みにかかわってはいかがでございますか、そのことについても伺ったつもりですが。
#86
○福田国務大臣 これは毎年見直しておりますけれども、今後も十分フォローしてまいりたい、こう思っております。
#87
○植田委員 毎年活動状況を見直していかれるわけですけれども、そもそも人権教育、啓発にかかわる、そうした政策展開というものは、当然十年で終わるわけではございません。また、来年から内閣府ができるわけですけれども、そういう意味で、この間、人権教育のための国連十年推進本部の中での取り組みというものを、私自身、一定評価すべきところもあると思うのです。
 そういう意味では、まず、総理をキャップとする推進本部、大きながたいをこしらえたことも評価できますし、また、具体的に国内行動計画を立て、それに基づいていろいろな取り組みをなさっておられることについて評価することにやぶさかではないわけですが、引き続き、そうした推進本部での取り組みを踏まえながら、内閣府というところで、やはり人権政策、十分しっかりと役割を担っていかなければならないと思うのですね。
 というのは、こういう人権とかは、これは男女共同参画社会の形成もそうですけれども、やはり各省庁にまたがるさまざまな課題でございますので、そういう意味で、内閣府の中で人権政策というものを十分収れんさせる、集約させる、そうした役割をやはり担っていただきたいというふうな認識を持っておるのですけれども、官房長官の御所見をお伺いいたしたいと思います。
#88
○福田国務大臣 政府として、この問題を重大なる課題と考えてまいりたいと思います。
#89
○植田委員 それはもちろん、言うまでもなく政府として人権の問題を軽視されたら困るわけですから、当然内閣府の中でもそうした主要な、重要な役割を果たしていくべきなのか、べきでないのか、その点をお伺いしたいということです。
#90
○福田国務大臣 どこでやるか、このことについてはさらに検討させていただきたいと思います。
#91
○植田委員 人権政策の展開をどこでやるかというのは、別に、文部省もあるし、法務省もあるし、労働省もあるし、厚生省もあるし、あらゆる我が国の行政が人権に配慮して政策展開を行う。人権確立ということを常に念頭に置きながら政策展開をするという意味においては、どこでやる、あそこでやるという話じゃないと思います。それぞれの役所で、それぞれの所管の中で人権政策というものを展開していくわけです。そういうことなわけですよ。
 ですから、そうした中で、そうしたものを見据えながら内閣府としての、言ってみればそれを総合的に見渡す役割というものがやはり内閣府には要請されるんじゃないか。それは文部省だって役割を果たさなきゃ、労働省だって雇用の問題がある。あらゆる行政が人権を確立しようという観点から進めなければならないという点においては、どこが所管するということじゃないわけですね。
 つまり、そうした行政をきちっと掌握して、トータルに行政の人権感覚の水準を上げていくという役割をやはり内閣府というのは担っていくべきなのではないのかと私は思うんですけれども、では、その件についての御所見をお伺いできますでしょうか。
#92
○福田国務大臣 政府として適切に対応してまいりたいと思っております。
#93
○植田委員 だから、適切にのその意味内容を伺いたい。それは適切に対応していただきたいんですけれども、今私が申し上げているのは、では、その中で担うべき内閣府の役割はどうなんでしょうかということを聞いているわけですので、それだけをお答えいただけませんでしょうか。
#94
○福田国務大臣 繰り返しですけれども、政府としてその重要性というのを十分認識しておるんです。では、どこでということについてはさらに検討をさせていただきたいと思います。
#95
○植田委員 もう時間がありませんけれども、何遍も申し上げている。そんな難しい話を今しようというわけじゃないんですよ、実際、質問通告をしているわけではございませんので。
 詳細な話について聞こうとしているわけじゃなくて、今私が申し上げたことは御理解いただけますね。各省庁がそれぞれ人権確立ということを念頭に置きながら政策を展開していく、その中でそうしたことをやはり内閣府としては、新しい内閣府としてはそういうことをきちんと掌握する必要があるでしょうということだけを聞いているんです。そのことについて適切に政府としてはじゃなくて、来る二〇〇一年からの内閣府の中でそういうことをちゃんと掌握するんですね、知りませんということじゃないでしょう、掌握されるんでしょうということを聞いているだけなんです。そのことだけお答えいただければ結構なんです。そんな難しい話じゃないです。
#96
○福田国務大臣 委員の御意見も踏まえて十分に検討をさせていただきます。
#97
○植田委員 これ以上何を聞いてもどんどんと、答弁があれなんですけれども、私の今申し上げていることは、意見というよりはごくごく素朴な、ごく簡単な話だと思うので、そこのところは、今私が申し上げたのはごく自然な話だと思います。特別な話をしているつもりはございません。きょうの話を踏まえていただいて、そのことをこれから検討していただければと思います。
 以上で終わります。
     ――――◇―――――
#98
○佐藤委員長 内閣提出、高度情報通信ネットワーク社会形成基本法案を議題といたします。
 この際、お諮りいたします。
 本案審査のため、本日、政府参考人として文部大臣官房審議官玉井日出夫君及び自治大臣官房総務審議官林省吾君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#99
○佐藤委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
#100
○佐藤委員長 これより質疑に入ります。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。大野松茂君。
#101
○大野(松)委員 自由民主党の大野松茂でございます。
 本法案の早期成立を願いながら何点かお尋ねをさせていただきます。
 IT革命は、産業革命にも匹敵する社会経済構造の変革をもたらすものと私も思っております。ITは、国民や企業、政府等、あらゆる経済社会主体の活動を従来とは異なった形で再構築することによって、我が国の経済社会システムを横断的に変革するツールとして重要な役割を果たすことが期待されております。
 さきの沖縄サミットにおきまして採択されたIT憲章におきましても、ITは二十一世紀を形成する最強の力の一つであると指摘されております。森内閣は、経済新生の起爆剤であるIT革命を内閣の最重要課題の一つに掲げて強力な取り組みを積極的に進めておりますが、極めて大きな意義があると強く認識をしているところでございます。
 しかしながら、現時点で見ますと、今やITの象徴とも言えるインターネットの普及状況につきましては、アメリカが圧倒的な優位にあります。また、他の諸外国におきましても、変革のツールとしてのITの役割に着目をいたしまして、IT化の推進に向かって積極的な取り組みがされております。我が国といたしましても、これらにおくれをとることのなきよう取り組まなければならないところでもあります。こうした中で、政府がIT化を推進するための高度情報通信ネットワーク社会形成基本法案を速やかに準備され、提出したことにつきまして、その努力を多とするところであります。
 そこで、IT担当大臣に、まず本法案がなぜ必要で、本法案によって何がどう変わるか、お示しをいただきたいと思います。
#102
○堺屋国務大臣 インターネット等、高度情報通信ネットワークが急速に普及してまいりまして、これまでの技術開発、技術進歩とは全く違った産業、あるいは社会生活に与える大きな影響が出てまいりました。このITがどんどん進み、特にインターネットを中心としてネットワークが広がってまいりますと、個人の生活様式、あるいは社会活動、行政のあり方など、広範な分野で大きな、本質的な変化が生じるだろうと考えております。
 それはちょうど、産業革命が起こりましたときに、従来の社会の仕組みが、それぞれの家族が、農業なり商業なり製造業、手工業なりをやっていた、これが分離をいたしまして、生産手段が一方にあって、片一方に大きな法人が生産手段を持っていて、そして労働者の家庭が通う、そういうように社会ががらりと変わってしまった。それに匹敵するような大きな変化が生まれてくるだろう。つまり、歴史的な発展段階が、いわゆる近代工業社会から飛躍するんじゃないか、そんな文明史的な変化を予測させるところがございます。
 それに対しまして、今回の基本法は、このIT革命というべき産業革命に匹敵するようなものに的確に対応することによって、これによって生じてまいります知識創造的な社会にふさわしい多様な国民生活と活力ある社会経済を実現するため、日本の目指すべき高度情報通信ネットワーク社会というものを定義づけております。そして、その理念のもとに、諸政策、政策の基本的な方針あるいは推進体制、そういったものを定めております。
 このような基本法を制定することによりまして、IT国家戦略の基本的な方向が明確になる、そして、内閣総理大臣のリーダーシップのもとに、優先順位に基づいて政策課題の設定、遂行、すなわち重点計画に基づく政策、資源の迅速な投入、重点的な投入ということが図れるようになると考えております。
 今後のIT関連の各法案、政策の展開の牽引的、また主導的な役割がこの法案には課せられている、そう考えております。
#103
○大野(松)委員 ただいまお答えいただきましたように、この法案が我が国のIT革命の推進に大きく寄与することを強く期待しているところでございますが、IT革命がもたらすもの、IT革命によってどのような社会ができ上がり、国民生活がどのように変わるのかということを明らかにすることが、国民のコンセンサスの形成、森総理のおっしゃる国民運動としてのIT革命の成否につながるもの、こう思っております。本法案が高度情報通信ネットワーク社会の形成を推進することを目的としておりますのも、IT革命が単なる技術の普及ではない、もっと大きな社会的な変革をもたらすものとしてのことだと思っております。
 この高度情報通信ネットワーク社会というものがどのような社会なのか、具体的にどのような方向を目指しているのか、また、そのためにどういった取り組みが展開されようとしているのか。今まで使われてきた高度情報化社会あるいは高度情報通信社会と同意義として解釈してもよろしいのではないかと私は思ってもいるところでございますが、こうした点につきまして大臣の御所見を伺いたいと思います。
#104
○堺屋国務大臣 本法案におきまして、インターネットなど高度情報通信ネットワークを通じて自由に安全に、また多様な情報や知識を全世界からグローバルに入手し、そして国民が共有し、同時にまたそれぞれの国民が発信できる、これがこの高度情報通信ネットワーク社会というものだろうと思います。これは現象でございます。
 そういうような現象が起これば、社会全体がどのように変わっていくか。まず第一に考えなければならないことは、インターネットを通じましてグローバルな情報の交換、共有、あるいは発信が行われるということになりますと、各個人が好みのえにしで、自分の好きなものを探して同じ趣味の者を友達にする、知り合いにできる、共有できる、そういう社会が出てくるだろうと考えております。
 人間は、人類は歴史の始まりにおいて、まず血縁社会をつくりました。先祖をともにすると思う者が部族とか氏族とかいうようなものをつくりまして、けだものをとったり、貝を拾ったり、ドングリを食べたりしておったわけでございます。それが、やがて農業が始まりまして、同じ土地、同じ水の流れで耕す者が地縁社会をつくるようになりました。
 それが産業革命によって地縁から離れて、勤めて歩く。それで、住居も変わることができれば仕事の場も変わる、また住所と仕事の場も違うようになる。そこで地縁社会、血縁社会が崩れまして、その後は、同じ職場、同じ職業でつながる者が知り合いになる、共同社会になる。特に戦後の日本はこの職縁社会というのが非常に強く、職業のえにしでつながっていた。
 ところが今、新しい時代になりまして、労働力の流動性が出てくる、あるいは長く生きるようになりまして、職場をやめた後も長く生きる、そういう社会になってまいりまして、ここでこのインターネットのような、お互いの好みでつながる第四の社会といいますか、そういった好縁社会、好みでつながる社会が出てくる。これは非常に大きな社会的変革であり、人々に楽しみと安心を与えるメリットがあると思います。これがまず社会的な基盤であります。
 そして、その一方で、産業経済の面で申しますと、このITによりまして生産あるいは流通の生産性はかなり向上する、これはアメリカあたりでも数字が既に出ております。あるいは新規事業ができやすくなる、さらには企業経営の効率が向上する。そういったことで、産業経済が活性化するであろうと考えられます。
 また文化の面でも、それぞれがいろいろな情報を得て独創的な文化の創造や研究をし、それを自分でまた発信して訴えることができる。そういった文化の面での多様な知恵の社会が生まれると思います。
 政府といたしましては、そのような高度情報通信ネットワーク社会の形成に向けまして、その基盤となる制度改革を進めるとともに、施設の充実、利用技能の普及、そして情報の中身でありますコンテンツの創造、この三本柱を立てることでITの自律的な発展を確実にしていくという考えを持っておりまして、そのもとに、学校の情報関連施設の充実とか、あるいは公衆インターネット拠点を設立する。そして、それらの拠点を利用いたしまして積極的にすべての人に、多くの人々にこのIT技能を普及し、向上し、さらに世界最高水準の電子政府を早期に達成するとか、あるいは電子商取引を拡大するとかいうようなことで、この利用のまた便利さ、楽しさを引き上げていく。そういうことの善循環をつくり出そうというのがこの法律のねらいでございます。
#105
○大野(松)委員 そうした願うところのIT社会の実現のためには、社会のインフラとなるところの情報通信ネットワークの充実が何よりも重要であると考えます。
 インターネットの例を見ますと明らかですが、使えば使うほど通信料金が高くなり、インターネットの接続が思うようにできないとか、あるいは音楽や動画像の情報をダウンロードしようとすると、伝送スピードが遅いため多大な時間を要して、これがまた高額な通信料金にはね返るなど、情報通信ネットワークの抱える問題点が指摘されているところでございます。
 こういった状況、問題点が是正されることが必要であり、何よりも、法案で盛り込まれておりますように、広く国民が低廉な料金で利用できる世界最高水準の高度情報通信ネットワークの形成の促進、これの実現が強く求められているところです。
 そこで、料金の低廉化を進めるための施策、また世界最高水準の高度情報通信ネットワークを形成するための光ファイバー整備を初めとする高速大容量の通信インフラの整備について、今後具体的にどのように取り組んでいかれるのか、郵政政務次官にお尋ねいたします。
#106
○佐田政務次官 先生の言われることは非常に重要なことでありまして、二つあろうかと思います。
 まず第一には通信料金の問題でありますけれども、このことにつきましては、事業者間の競争や、そしてまた認可制から届け出制への規制緩和を進めることであるとか、また通信事業者の経営の効率化を図って、着実な引き下げを促進してまいりたい、かように思っております。競争のさらなる促進を通じた通信料金の一層の低廉化ということは非常に重要なことでありますので、あらゆる側面からこれを実行していきたい、かように思っております。
 もう一点、先生の御質問でありますけれども、高速大容量の通信インフラの整備ということであります。
 超高速大容量通信を可能とする光ファイバー網について、従来から、これは基本原則でありますけれども、民間主導原則のもと、各種支援措置を通じて整備促進を図ってきているところであります。
 また、インターネットの普及に伴って高速回線に対する一般利用者のニーズが、先生言われるとおり今非常に高まってきておりまして、光ファイバーのみならず、今非常に促進が望まれておりますDSLであるとかCATV、そしてまた無線アクセス回線など、高速インターネット利用を可能とする多様な広帯域加入者網の普及促進を図ることが非常に重要であろう、こういうふうに思っております。これまでDSLサービスに関連した接続に関するルール整備等も行ってきたところでありまして、これからも積極的にこれを進めていきたい、こういうふうに思っております。
 今後は、二〇〇五年における光ファイバー網の全国整備に向けまして、地方を中心とした光ファイバー網の一層の整備促進を図るとともに、先ほど申し上げました広帯域加入者網の普及を促進するために、これはもう先生も御存じのとおり、電気通信基盤充実臨時措置法に基づく財政上または税制上の支援等の一層の強化充実を図っていきたい、かように思っております。
#107
○大野(松)委員 教育の分野からもお尋ねをしたいと思っております。
 世界的規模でIT革命が推進する中で、我が国におきましても、社会のあらゆる分野でIT化が急速に進んでいる状況にございます。こうした中で、今や情報リテラシーは、読み書きそろばんと並んで、すべての国民にとって必要な能力であると言っても過言ではございません。もはや情報リテラシーは、ITに関心のある人だけが身につけばいいという問題ではなくして、社会生活に参加するために、国民すべてが身につけなければならないものとなっていると考えております。
 私はこの際、特に、高度情報通信ネットワーク社会の形成に当たりまして、我が国の二十一世紀を担う子供たちに対して、情報教育の充実等によりまして情報リテラシーを身につけさせることが不可欠であると考えております。子供たちに情報リテラシーを身につけさせ、IT社会に適切に対応する力をはぐくんでいくことは、今後の我が国の一層の発展にもつながっていくものでございます。
 そこで、お尋ねをいたしますが、子供たちに情報リテラシーを身につけさせるために、今後、いつまでにどのような取り組みを進めていくお考えか、お示しを願いたいと思います。
#108
○玉井政府参考人 お答えいたします。
 学校教育におきます情報リテラシーの育成というのは大変重要だと認識をしております。これまでも情報に関する教育の充実に努めてきたところではございますけれども、さらにその強化を図らねばならないと考えております。
 具体的には、平成十四年度から実施される新しい学習指導要領におきましては、中学、高等学校において、情報に関する教科内容を必修というふうに位置づけておりますし、また、小中高を通じまして、各教科、さらには総合的な学習の時間というのが新しく創設されますので、これらにおきましてコンピューターやインターネットの積極的な活用を図る、こういう形での改訂を既に行っているところでございます。
 こうした情報教育を通じまして、コンピューターを使う技能の習得はもちろんでございますけれども、誤った情報や不要な情報に惑わされることなく、やはり必要な情報を主体的に収集し、判断、創造し、そしてみずからの情報として発信できる能力、いわゆる情報活用能力でございますけれども、これがすべての子供に身につくように教育の充実を図っていかねばならない、かように考えております。
 また、これらの教育を実施するための条件整備というのが大変重要だと考えておりまして、ミレニアムプロジェクトがございますが、この中を通じまして、まずは平成十三年度までに、すべての公立小中高等学校等がインターネットに接続でき、また、すべての公立学校教員がコンピューターの活用能力を身につけられるように措置を講じなければならない。さらには、今はコンピューター教室というのは、特別教室におけるコンピューター整備が中心になっておりますけれども、さらにそれを充実いたしまして、平成十二年度を目標に、すべての教室からインターネットにアクセスすることができるような計画的な整備を推進してまいりたい、かように考えております。
 いずれにせよ、教育における情報に関する充実にさらに努力させていただきたい、かように考えております。
#109
○大野(松)委員 大事なことです。しっかりとひとつお願いいたします。
 次に、政府自身のIT化、電子政府の実現についてお尋ねをいたします。
 電子政府の実現は、行政のあらゆる分野においてITを活用することによって、行政サービスの質的向上を図ると同時に、国民の利便性を著しく向上させるものであります。IT革命を推進する上で最重要課題の一つとも考えております。
 例えば、電子政府は、社会と行政の接点と行政内部のIT化を通じて、行政を簡素化、効率化し、個人、企業の行政コスト負担を軽減し得るものでございます。また、行政情報の入手や行政手続に関する時間的、空間的制約を取り払うことによって、個人の利便性や生活の質を向上させるとともに、企業の生産性向上等の効果をもたらすものであります。さらに、インターネットによって行政情報を電子的に提供することなどを通じて、政府に対する国民の信頼性を高めることに資するものでございます。
 その意味で、本法案において電子政府の積極的推進を掲げ、また世界最高水準の電子政府の実現に向け、政府として確固たる取り組みが進められていることは、まことに時宜を得たものであると考えております。
 私は、この動きを一層加速化させて、早期に電子政府を実現させるべきであると考えておりますが、政府として今後具体的にどのような取り組みを進めようとされているのか、お示しをいただきたいと思います。
#110
○海老原政務次官 お答え申し上げます。
 本法案において電子政府の積極的推進を掲げておることにつきまして、大変御理解をいただき、お褒めの言葉をいただきまして恐縮でございます。
 お示しのとおり、電子政府の実現は、国民の利便性の向上、行政運営の簡素化、効率化及び透明性確保ということを推進するものであるとともに、我が国におけるIT社会実現のための政府の重要課題の一つと考えております。
 特に、電子政府の中心的な課題であります申請手続につきましては、平成十五年までに、現在約一万件の申請手続がございますが、そのほとんどと申しますか、もう少し具体的に申しますと、約九四%をオンライン化するように重点的に取り組んでおります。
 今後、現在のIT戦略会議、IT戦略本部、さらには本法案で規定される推進戦略本部におきまして推進されるIT関連施策と一体的に、電子政府の実現に一層積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
#111
○大野(松)委員 ありがとうございます。
 IT社会が実現されることによって情報の受信、発信の自由度が飛躍的に高まるということは、大変すばらしいことでございます。しかしその一方で、IT社会にはこれら光の側面のみならず、いわゆる影の部分もあるということであります。
 本年に入って続発をした省庁等のホームページ改ざん事件は外国からの不正アクセスでありましたし、IT化が進んでまいりますと、地域も国境も越えたサイバーテロ行為やネットワーク利用犯罪が増加することが懸念されるわけであります。また、IT化によって個人情報の流通あるいはまた蓄積、あるいは利用が著しく増大することが予想されます。さらには、情報の受信、発信の自由度が飛躍的に高まるということは、反面、電子化された個人情報が一たん流出した場合には、生活の平穏が脅かされることになりかねないわけであります。今後、電子政府の構築や電子商取引のさらなる発展に伴いまして、こうした問題への対応が一層重要度を増してくるものと考えます。
 本法案においても、第二条の定義や第二十一条の基本方針などに、これらに対する対策の必要性が規定をされております。
 現在、政府におきましては、IT戦略本部のリーダーシップのもとで、サイバーテロ対策を初めとする情報セキュリティー対策や個人情報の保護について鋭意取り組んでいると伺っておりますが、今後これを具体的にどのように進めていくのか、お考えを伺いたいと思います。
#112
○安倍内閣官房副長官 ただいま大野委員の御指摘のように、情報通信社会におきましても安全保障という認識は極めて重要である、このように私も考えております。
 私は、安全でそして信頼の置ける高度情報通信ネットワーク社会を構築していく上で、情報セキュリティーの確保ということが大変大切な基盤である、このように認識をしております。
 その認識に立ちまして、IT戦略本部におきまして情報セキュリティー部会を、そしてまた内閣官房には情報セキュリティー対策推進室を整備いたしまして、政府各省庁の情報セキュリティーポリシーのガイドラインを策定するなど、今官民一体となって対策を推進しているわけでございます。
 そして、具体的には、年内をめどにサイバーテロ対策にかかわる特別行動計画を策定することとしているほか、政府各省庁では、情報漏えい、不正アクセス等の脅威から政府の情報システムを防護するための情報セキュリティーポリシーの策定に取り組んでいるところである、このように承知をしているわけでありますが、今後ともこの情報セキュリティー対策をさらに強化していきたい、このように考えているところでございます。
 またさらに、委員御指摘の個人情報の保護につきましては、去る十月十一日に、情報通信技術戦略本部のもとに開催される個人情報保護法制化専門委員会において、個人情報保護基本法制に関する大綱が取りまとめられ、これを受けて、十三日には同本部を開催して、政府の対応方針を決定いたしたところでございます。政府といたしましては、本部決定のとおり、次期通常国会への提出を目指しまして、個人情報保護に関する基本法制の立案作業を進めていきたい、このように考えております。
#113
○大野(松)委員 この法案を前にいたしまして、それぞれの省庁の積極的な取り組みを伺うことができました。ITの分野はドッグイヤーと言われており、このような分野における政府の対応には一刻も猶予を許されないことでございます。
 本法案に定める重点計画は、本法に定める基本理念や基本方針にのっとりまして、高度情報通信ネットワーク社会推進戦略本部が、高度情報通信ネットワーク社会実現のため、政府が迅速的、重点的に実施すべき具体的な施策を定めるもの、こうされております。重点計画を実際に策定する際には、そのための体制が重要になってくるわけであります。
 他方で、重点計画に盛り込まれるべき諸施策はすべての省庁の所管にまたがるものでありまして、一部では、各省縦割りの弊害が指摘されているところであります。特に、国民生活を真に豊かにするような高度情報通信ネットワーク社会を早急に実現していくためには、各省縦割りの弊害を是正しながら、政府がスクラムを組んで、一体となって取り組んでいくことが不可欠でございます。その意味において、重点計画を策定する高度情報通信ネットワーク社会推進戦略本部の果たすべき役割は極めて重要になるのではないかと思っております。
 この点について大臣に御所見をお伺いいたしたいと思いますが、あわせて、本法案の提出に当たりまして、IT担当大臣として、IT革命に取り組む御決意をお伺いさせていただきます。
#114
○堺屋国務大臣 本法案において、高度情報通信ネットワーク社会の形成に関する施策を迅速かつ重点的に推進するためには、内閣に、内閣総理大臣を本部長といたしまして、すべての国務大臣と民間有識者によって構成される高度情報通信ネットワーク社会推進戦略本部を置くこととしております。
 内閣に置かれるこの官民合同と言える本部は、各省縦割りの行政の障壁を排しまして、政府として一元的な取り組みを進めることはもちろん、官民の総力を結集する拠点となるものであり、先生の御指摘なさいますように、IT革命を推進する上でその果たすべき役割は大変大きなものだと考えております。
 このように、内閣を挙げてIT革命に取り組む、そして五年以内に日本を世界で一流の、最高水準のIT社会にする、二十一世紀においても、日本は世界の経済の主要なプレーヤーとして、この情報革命を経て新しい時代に活躍していく、そういう決意で当たっております。
#115
○大野(松)委員 意欲的な、しかも積極的な御答弁をいただいて、ありがとうございました。大きな期待を申し上げて、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。
#116
○佐藤委員長 斉藤鉄夫君。
#117
○斉藤(鉄)委員 公明党の斉藤鉄夫でございます。
 きょうは十月三十一日で、新しい世紀までちょうど二カ月ということになりました。この新しい世紀は、ITを基本に置いて、全くこれまでの世紀とは違う社会が実現するのだろうと思っております。その新しい社会実現のための羅針盤ともなるべき今回のIT基本法、いよいよ審議が始まりまして、この内閣委員会でしっかり議論をさせていただきたいと思っております。
 実は、私はエンジニア出身なんですが、ITに乗りおくれたという意識がございます。
 私は昭和四十五年に大学に入りました。最初は実験なんかは全部計算尺で実験レポートを書いておりましたが、ちょうど卒業研究のころ電卓が出てまいりまして、学生でも電卓が使えるようになりまして、かなり能率が上がった。ですから、その後一貫して、パソコンといいましても、コンというのはコンピューターですから、コンピューターというのは計算機です。計算をするものという形で、計算機としては私も駆使させてもらいました。ところが、一九九〇年過ぎあたりからインターネットという言葉が出てきて、しかし、私自身は、コンピューターなんだから計算するものだ、こういう意識で、インターネットなどという使い方は邪道な使い方だ、こういう非常に凝り固まった考え方で来まして、ついつい乗りおくれてしまいました。
 そこで、まず堺屋大臣にお伺いしますけれども、これからIT社会を築いていかなくてはならないのですが、私のようにITに乗りおくれそうになっている者、または乗りおくれている人、そういう人にもすべてIT革命の成果が享受されるような、そういう社会をつくることもIT担当大臣として非常に大事なことだと思いますが、その意味も込めまして、御決意をお伺いいたします。
#118
○堺屋国務大臣 委員が大学を御卒業になったとき、私はちょうど万国博覧会を担当しておりまして、あのころまさに、日本の高度成長が規格大量生産社会に入る、そういう門出でございました。そのころには、日本はテレビであるとかコンピューター、そういうようなエレクトロニクスの分野でどんどんと発展するんだ、こう考えておりました。そして、八〇年代になったときには、日本はエレクトロニクスで一番進んだ国だ、こう思っていました。
 ところが、そのころのエレクトロニクスというのは、先生御指摘のように、計算であり、記憶であり、選択であり、あるいは制御であり、それぞれがそういう単体であった。これが、ネットにつながるということ、インターネットが登場したことによって、全く時代が変わったという気がいたします。そうなりますと、ネットというのは一つあるだけでは役に立ちません。単体でございますと、すぐれたものが一つある、日本社会全体がそう変わっていなくても、すぐれた研究所や企業があればよかったのでございますけれども、ネットになりますと、先生御指摘のように、全部が引き上がって高い水準になって、そしてできるだけその中から漏れる人がいない、すべての人が、あまねく社会がこの恵沢に浴するという形にしなければならないと思います。
 それで、まず差し当たりまして、今我々が、森内閣が進めておりますのはハードウエア、光ファイバーを中心といたします高速通信回線を学校や公衆インターネット拠点に備えていきまして、そういうハードウエアを充実する。それから二番目には、できるだけ多くの人々、あらゆる人々にこの使用技術が行き渡るように、リテラシーが行き渡るように技能の普及活動をする。そして同時に、普及活動で初歩を得た人がどんどんおもしろくて便利で使えるようにコンテンツをつくる。このハードウエアとソフトウエア、そしてコンテンツの創造を三本柱で進めていきたいと思っております。
 そういうことがうまく回転し出しますと、どんどん、おもしろい、便利だ、そしてたくさん使うから値段も下がる、そういった善循環で全社会的にITの恵沢があまねく潤されるような社会をできるだけ早い機会につくり上げたい、そういう決意で今取り組んでいるところでございます。
#119
○斉藤(鉄)委員 大臣がおっしゃいましたように、ある意味ではこのIT技術社会はひとりでに進んでいく部分もございますけれども、その成果をあまねくすべての人が享受するということについては政府の役割は大きいかと思います。ぜひ御努力をいただきたいと思います。
 先ほど大臣のお話にもございました、通信料金についてお尋ねいたします。
 我が国の通信料金、大変高い、国際的に見ても高いと言われておりまして、これがITを進める上での阻害要因になっていると言われております。特にアメリカに対して高い、このように思います。
 ヨーロッパにおいては、ことし七月のEU首脳会議でeヨーロッパ構想が採択されて、二〇〇二年にはヨーロッパも米国並みの通信料金の実現を国家戦略として掲げました。
 我が国におきましても、平成十二年度予算案で、まだ出てきておりませんが、今回経済新生対策等でこの通信料金の問題が政策化され、実現の方向へ歩みを始めてはおりますが、まだまだ内容的に弱いし、弱過ぎる対応と私は言わざるを得ないと思っております。
 IT革命の強力な推進を図るためにも、その進行を阻害している要因、すなわち通信料金が非常に高い、このことに対して政府が強力なリーダーシップをとっていかなくてはならないかと思いますが、通信料金の半減への引き下げ、なかんずくヨーロッパと同じように二〇〇二年度中の実現を明言すべきだ、このように考えますが、見解をお伺いします。
#120
○佐田政務次官 先生の御指摘、本当にごもっともなことでありまして、インターネットの時代を迎えまして、通信料金の低廉化ということは非常に重要な課題であると私も認識しておるところであります。
 今度の法案におきましても、「広く国民が低廉な料金で利用することができる世界最高水準の高度情報通信ネットワークの形成を促進する」と記されておりまして、本法案を通じながら、しっかりとこの実現方を進めていきたい。
 また、低廉ということは、事業者間の公正な競争の促進ということも重要でありますので、この点につきましてもしっかりとやっていきたい。
 また、技術面のことでありますけれども、先生には釈迦に説法でありますが、光ファイバーであるとか、DSL、CATV、そしてFWA、固定無線アクセスシステムでありますけれども、こういうものを使いまして新たなインターネットアクセス手段の導入を促進するための環境整備を行うことによりまして、通信事業者の新規参入を促進し、活発な市場競争を通じて、競争ということがやはり一番低廉化につながっていきますので、そういう促進方を進めていきたい、かように思っております。
#121
○斉藤(鉄)委員 昔、よくエンゲル係数という言葉が使われて、家計の中に占める食料費ということがよく議論されましたが、今は家計の中に占める通信費が非常に大きな問題になっておりまして、皆さんあえいでいらっしゃいますので、ぜひこの半減、努力をいただきたいと思います。
 料金引き下げを実現するために、通信・放送関係の法制度、これが非常に重要だと思います。
 先ほど総括政務次官、公正、有効な競争の促進こそ料金引き下げを実現するかぎだ、このようにおっしゃいました。そういう意味で、現在の法律では足らないのではないか、現在の法体系そのものを抜本的に見直していく必要があるのではないかという議論がございます。
 この点について、例えば電気通信事業法とかいろいろな法律がたくさんございますが、競争の促進につながるような法改正を考えていらっしゃるのかどうか。私は、ぜひ考えてこれを来年の通常国会にでも実現しなくてはならない、そうしなければ本当に乗りおくれる、このように思っておりますが、この点についてお伺いします。
#122
○佐田政務次官 先ほども、競争の必要性ということを述べさせていただきました。
 電気通信事業を取り巻く環境の大きな変化を踏まえまして、IT革命を推進していく上では、先生が言われるとおり、その原動力となる電気通信分野における競争政策を抜本的にやっていく、こういうことが非常に重要なことだと思っております。
 既に、本年七月に電気通信審議会に、IT革命を推進するための電気通信事業における競争政策のあり方につきまして実は諮問をしておりまして、同審議会特別部会において、支配的事業者規制であるとか路線の敷設の円滑化等であるとか、競争政策をめぐる主要論点につきまして審議をしていただいているところであります。
 そしてまた、同審議会から、いろいろと審議をしていただいておるのでありますけれども、速やかに措置すべき事項につきまして一部答申があり次第、できるだけ早く法改正を含む所要の措置を講じ、電気通信事業者が低廉、高速、そしてまた安全な通信サービスに対するニーズに的確に対応できるよう迅速に対応してまいりたい、かように思っております。
#123
○斉藤(鉄)委員 その電気通信事業法の抜本的改正とも関連いたしますけれども、許認可、規制の問題について、また郵政省総括政務次官にお伺いいたします。
 現在、通信・放送関連法律の許認可数は、電気通信事業法が百三十五、電波法が百十六等たくさんございまして、合計三百七件もの許認可がございます。まさにはしの上げおろしといった状態でございます。
 しかし、ことし六月に公正取引委員会が、「電気通信事業分野における競争政策上の課題について」ということで、電気通信事業の一種、二種の区分の廃止でありますとか、NTTの持ち株会社再編は競争促進効果が不十分などの報告がなされております。そして、通信・放送分野において、これまでの業法規制から競争促進にということが共通の認識として確立をされているところでございます。
 国民に対しても、さらに若いベンチャー企業家や内外市場筋等に対するわかりやすいメッセージとして、政治がリーダーシップをとって、この三百七の規制を百以下に減らすんだというぐらいの明確な指標をIT基本法の審議に際して明示すべきだと思いますが、この点についてはいかがでしょうか。
#124
○佐田政務次官 先生が言われるように、規制緩和をすることによってベンチャー企業を育てていく、今非常に重要なことになりつつありまして、政府の規制緩和推進三カ年計画における毎年の見直しも行っておりまして、電気通信事業における参入規制であるとか外資規制及び料金規制の緩和、撤廃や、放送における料金規制の緩和など、積極的に行っているつもりであります。今先生が言われた、電気事業者に対する規制緩和であるとか、また独占をできるだけ防いでいくとか、いろいろやらせていただいております。
 今後とも、情報通信分野における競争が促進されるよう環境整備を図るために、法改正や許認可手続の見直しなど必要な規制改革を行っていくところであります。
 また、先生が言われた規制の数でありますけれども、これはできるだけ減らしていかなくてはいけないと思っております。
 平成十年の三月三十一日現在の許認可等現況表から、郵政省の通信・放送関係の許認可、届け出を含むわけでありますけれども、非常に単純に全部を足していくと、今先生が三百七というふうに言われたのですけれども、三百十五個、ちょっと多いんですけれども、調べさせていただきましたらそういうことであります。
 先生は、重要な規制緩和、はしの上げおろしという表現をされましたけれども、そういうことにつきましては、しっかりとこれはやっていきたい思っております。ただ、この中には、債務保証等の事業支援に関する認定制度、非常に細かい話なんですけれども、そういう規制もあるわけでありまして、届け出を含めた規制まで国民のかかわりをすべてカウントダウンした数字ということで三百十五ということなんであります。先生が先ほど指摘されました電気通信事業、または放送の開始、継続に当たって必要な許認可という非常に重要な部分でありますけれども、これにつきましては、今のところ七十程度であるというふうに認識をしております。
#125
○斉藤(鉄)委員 ぜひこの規制緩和を進めていただきたいと思います。
 次に、総務庁にお伺いいたします。
 電子政府についてです。
 先ほど大野先生の質問にもありました。ちょっと重なるところもあるかと思いますが、私たち公明党は、電子政府の早期実現を目指し、議員立法として、電子政府早期実現推進法案を党内で準備するなど、積極的に取り組んでまいりました。このたびの基本法案においては、私たちが検討し、主張してきた内容がかなり盛り込まれていると認識をしております。
 そこで、三点確認をさせていただきたいのですけれども、膨大な政府の申請手続の電子化をどのようなスケジュールで行おうと考えていらっしゃるか。また二点目は、その法的手続をいつまでに完了する見通しか。また、電子政府のことについて重点計画で盛り込むことを想定しているのかどうか、この三点についてお伺いします。
#126
○海老原政務次官 お答え申し上げます。
 政府の申請手続につきましては、平成十五年度までに約一万件の手続のほとんど、約九四%を電子化する予定でございます。このうち、法令改正が必要な手続につきましては、平成十五年度までの個別申請手続の電子化スケジュールに合わせて、逐次法的措置が講ぜられることとなります。
 なお、申請手続の電子化は、行政の情報化の主要な施策の一つでありますので、本法案に定める重点計画に盛り込まれるべき事項と考えております。
 以上でございます。
#127
○斉藤(鉄)委員 電子政府の実現に当たっては、膨大な作業をいかに効率化させていくかが焦点とも言えると思います。
 そこで、一つ提案でございますが、現行の縦割り行政の非効率を乗り越える全省庁横断的な対応をするためにも、手続の一般的な法律ともいうべき行政手続法のような新しい法律を策定したらどうかという考えがありますが、この点についてはいかがでしょうか。
#128
○海老原政務次官 申請手続の電子化に当たりましては、それぞれの申請手続ごとに法令の形が異なります。したがって、法令改正がそもそも必要なのかどうかということを含めて、個別に制度の見直しをしていくということになるわけでございまして、法令改正の必要なものがあれば、個別手続の電子化に合わせて、関係省庁において逐次適切に法的措置が講ぜられるものでございます。
 また、行政手続法の中でこれをやっていくというようなことを御質問でございますけれども、行政手続法は、申請に対して許可または拒否する処分の手続、あるいは許可を取り消しまたは一定期間停止を命ずる不利益処分の手続、それから行政指導の手続あるいは届け出の手続、こういった手続関係につきまして、行政機関と国民との間の共通的なルールを定めたものでございまして、この法律が、国民側の行為である申請、届け出、あるいは行政側の行為である処分などをどのような手段で行うかについて、個別法令を所管する各省庁の判断にゆだねておりますので、御指摘の電子化された行政手続に関する一般法の制定が必要かどうかについては、行政手続法の改正で対応できる問題ではないと考えておりますし、また、それではどうなんだろうと申しますと、それぞれの手続の法令を改正していくということがやはり一番現実に即したやり方なんだろうなと思っておるわけでございます。
 また、その際、平成十五年度までの申請手続のアクションプランを推進する中で一体的に対応してまいりたいと考えておりまして、そういったことで統一的な体系とつなげていくというふうに考えております。
#129
○斉藤(鉄)委員 この行政手続法のような新しい法律の策定というのは、ちょっと我々が考えているものと先ほど総括政務次官がおっしゃったものとは違うのですが、この点については、また引き続きこの委員会で議論をさせていただきたいと思います。
 電子政府実現への基本理念についてお伺いしますが、これは行政の内部の効率化ということを目指すのは当然ですが、しかし、これで終わってはいけない。国民本位に、国民が使い勝手のいい、利用しやすい、そういう行政府をつくっていく、その実現というものが本意でなければならないと思いますけれども、この点についてはいかがでしょうか。
#130
○海老原政務次官 電子政府の実現に当たりましては、国民の利便性の向上を図る観点から、現在のIT戦略会議の民間有識者などの御意見を十分伺ったり、広く国民の声を聞きながら国民への行政情報の電子的な提供、申請手続の電子化などにおいて、できる限り国民に使いやすいものとなるよう進めてまいる所存でございます。
 また、この基本法案におきまして、基本方針として国民の利便性の向上を図るという旨を規定しておりまして、この方針に沿って官民一体となった推進戦略本部において重点計画を作成し、推進されるものと承知しております。
#131
○斉藤(鉄)委員 この電子政府実現に向かって総務庁としても最大限の努力をお願いしたいと思います。
 また、この電子政府、国民本位、利用者本位を主眼に考えるならば、中央政府よりもより生活に密着した地方自治体こそ電子化の必要性が大きいのではないかと考えます。ITを活用していかに住民サービスを向上させていくかが重要な課題でございまして、電子政府ではなくて電子自治体、この早期実現への基本方向、スケジュールについて自治省はどのようにお考えでしょうか。
#132
○林政府参考人 お答えを申し上げます。
 議員御指摘のとおり、すべての国民がITの恩恵を受けていきますためには、住民に身近な地方公共団体の取り組みが大変重要であると私どもも認識をいたしているところでございます。
 このため、現在御審議いただいております基本法におきましても、第十九条におきまして、国及び地方公共団体は、国民の利便性の向上を図るとともに、行政運営の簡素化、効率化及び透明性の向上に資するため、行政の情報化を積極的に推進することといたしているところでございます。
 自治省におきましては、既に自治大臣を本部長といたしまして地域IT推進本部を設置いたしておりますが、去る八月二十八日には、この本部におきまして、二〇〇三年度までに電子政府の基盤を構築するという国の方針を踏まえまして、今後、地方公共団体が情報化を進める上での基本的な考え方、あるいは地方公共団体が早急に具体的に取り組むべき事項等を示した指針を策定いたしまして、同日付で地方公共団体に通知をいたしたところでございます。
 今後、この指針に基づきまして、年内には自治省が検討実施する項目の年次計画を取りまとめたアクションプランをお示しすることといたしておりますが、こういうことによりまして、地方公共団体におきます今後のIT化に対する技術的、財政的、人的な支援に努めてまいる所存でございます。
#133
○斉藤(鉄)委員 政府は、IT基本法をこれから本当に進めていかなければ日本が沈没してしまうという意識がございます。また、民間企業も、生き残っていくためには進めていかなくてはならないという意識だと思うのですが、よく言われますのは、地方自治体がそういう意味で一番危機意識がない、利用者、住民からせっつかれて嫌々やっているという、そんな風情だという声も決して少なくないわけでございまして、そういう意味で、ぜひ地方自治体の電子化ということについても進めていただきたいと思います。
 最後に、インターネット地域情報拠点、NSPIXPについてお伺いをいたします。
 効率的な通信環境インフラを構築する情報のライフラインともいうべきインターネット地域情報拠点は、ちょっと私も図を持ってまいりましたけれども、よく私もわからないんですが、拠点がありまして、ちょうど飛行機におけるハブ空港のような図がここにかいてございます。
 このNSPIXP、現在は三カ所か四カ所あるそうでございますが、現実的には二カ所に集中をしている、この図もそうでございます。NSPIXP2というのとNSPIXP3というのに太い線が集中をしております。インターネット通信は、このIXPのいずれかを経由しなければならない、経由しているということだそうでございまして、もしこの二カ所のうちいずれかでも、例えば攻められてそこが破壊をされるというふうなことになれば、その影響ははかり知れないものがあると思います。
 安全保障という観点からも、また社会インフラの整備という面からも、この地域情報拠点の分散は、これは民間のことですから、政府がどうこう言うことではないという考えもございますが、安全保障という観点からもこの分散というのは最重要の課題と考えますが、この点についてはどのように政府はお考えでしょうか。
#134
○佐田政務次官 もう先生、釈迦に説法で、大変な研究家ですからあれなんですけれども、NSPIXP、いわゆるIX、インターネットエクスチェンジという、要するに拠点です。先生今言われたとおり拠点なんでありますけれども、いわゆるインターネットのときのプロバイダー、プロバイダーとプロバイダーを結んでいく、こういうふうな拠点でもあるわけであります。
 いわゆるインターネット地域情報拠点、先生今言われたとおりでありますけれども、これは要するに、トラフィックについて、主要なIXが東京と大阪の二都市において稼働しており、ここにかなりのトラフィックが集中をする構成となっているため、これらの場所で、先生言われたとおり大規模地震やらそういうものが起きたときに障害が非常に大きく生まれてくる、かように思っています。
 内容的には、基本的にIXのところをほとんどのトラフィックが通っている、地域だけの場合はそうじゃありませんけれども、かなりの量のものが入ってくる、こういうことであります。
 今言われましたIXの分散化は本当に重要な課題であると考えておりますし、IXのうちで商用目的に使用されているもの、例えばJPIXであるとかMEXは第二種電気通信事業者として事業を行っていることでありまして、郵政省としても、状況を常にこれからもしっかりと把握をしていきたいと同時に、言われましたとおり、この分散化を進めるであるとか、何か起きたときのバックアップであるとか、こういうこともしっかりと対応、そして研究をこれからもしていきたい、かように思っております。
#135
○斉藤(鉄)委員 これは国家の安全保障という意味でもぜひお取り組みをいただきたいと思います。
 質問通告をしたのはここまでなんですが、最後に堺屋大臣に、質問通告なしで大変申しわけないんですが、質問させていただきます。
 先日テレビを見ておりましたら、インドが非常にITが進んでいる、その一つの大きな原因は、インドが英語圏だということがある、このような報道でございました。しかし、今後日本をIT社会にしていく上で、日本を英語圏にするというのは現実的な話ではございません。日本語というものを我々の国語としながら、しかしなおかつインドに負けないような、英語圏の国に負けないようなIT社会をつくっていかなくてはならない。それにはどうしたらいいんだろうか。私も何ら考えはないわけでございますが、この点につきまして、突然の質問で大変申しわけありませんが、大臣のお考えをお伺いいたします。
#136
○堺屋国務大臣 確かに、今ITを見ますと、アメリカ、イギリス、カナダ等々、シンガポールまで、英語圏が非常に有利な状態にございます。日本の英語教育という問題ももちろんあるのでございますけれども、私どもといたしましては、日本の英語教育を普及させると同時に、日本語をできるだけ使えるように、自動通訳機等の開発を進めたいと思っております。
 ことしの暮れ、十二月三十一日から始まりますインターネット博覧会では、英語と中国語と韓国語、この三カ国語に主要な部分が自動翻訳機を通じて翻訳されて、そしてそれだけでは今の状態ではいかないので、ボランティアの方々、できる方々に修正してもらわないかぬわけでございますが、そういう形で英語圏に対抗するような、極東圏といいますか、アジア圏と申しましょうか、そういったネットワークを構成したい。この一年間、インターネット博覧会を試行錯誤を繰り返しておりますうちに、かなりそういった自動翻訳あるいはそれを多少修正して使えるような、そういった能力が高まってくるだろうと期待をしております。
 その意味で、中国、韓国そして英語圏とのつながり、これは日本にとっても大事なことでございますので、この実験が成功するように全力を尽くしたいと思っております。
#137
○斉藤(鉄)委員 終わります。
#138
○佐藤委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。
    午後四時三十七分散会

ソース: 国立国会図書館
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