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2000/08/09 第149回国会 参議院 参議院会議録情報 第149回国会 経済・産業委員会 第2号
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2000/08/09 第149回国会 参議院

参議院会議録情報 第149回国会 経済・産業委員会 第2号

#1
第149回国会 経済・産業委員会 第2号
平成十二年八月九日(水曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 八月八日
    辞任         補欠選任   
     中島 啓雄君     加納 時男君
 八月九日
    辞任         補欠選任   
     佐々木知子君     陣内 孝雄君
     木俣 佳丈君     川橋 幸子君
     今泉  昭君     高橋 千秋君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         成瀬 守重君
    理 事
                加藤 紀文君
                畑   恵君
                円 より子君
                山下 芳生君
                梶原 敬義君
    委 員
                加納 時男君
                倉田 寛之君
                陣内 孝雄君
                須藤良太郎君
                保坂 三蔵君
                真鍋 賢二君
                足立 良平君
                今泉  昭君
                木俣 佳丈君
                高橋 千秋君
                藁科 滿治君
                加藤 修一君
                西山登紀子君
                水野 誠一君
   国務大臣
       通商産業大臣   平沼 赳夫君
       国務大臣
       (経済企画庁長
       官)       堺屋 太一君
   政務次官
       厚生政務次官   福島  豊君
       通商産業政務次
       官        坂本 剛二君
       通商産業政務次
       官        伊藤 達也君
       建設政務次官   植竹 繁雄君
       金融再生政務次
       官        宮本 一三君
       総務政務次官   海老原義彦君
       経済企画政務次
       官        小野 晋也君
   政府特別補佐人
       公正取引委員会
       委員長      根來 泰周君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        塩入 武三君
   政府参考人
       内閣総理大臣官
       房原子力安全室
       長        木阪 崇司君
       公正取引委員会
       事務総局経済取
       引局取引部長   楢崎 憲安君
       金融庁総務企画
       部長       乾  文男君
       金融庁監督部長  高木 祥吉君
       防衛庁参事官   西川 徹矢君
       厚生大臣官房審
       議官       堤  修三君
       通商産業大臣官
       房商務流通審議
       官        杉山 秀二君
       資源エネルギー
       庁長官      河野 博文君
       資源エネルギー
       庁長官官房審議
       官        藤冨 正晴君
       中小企業庁長官  中村 利雄君
   参考人
       日本銀行副総裁  藤原 作彌君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○参考人の出席要求に関する件
○経済、産業、貿易及び公正取引等に関する調査
 (IT政策に関する件)
 (エネルギー対策に関する件)
 (フランチャイズ契約に関する件)
 (マクロ経済運営に関する件)
 (高齢化問題に関する件)
○脱原発への政策の転換等に関する請願(第四四
 号)
○継続調査要求に関する件
○委員派遣に関する件



    ─────────────
#2
○委員長(成瀬守重君) ただいまから経済・産業委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日、中島啓雄君が委員を辞任され、その補欠として加納時男君が選任されました。
 また、本日、佐々木知子君が委員を辞任され、その補欠として陣内孝雄君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(成瀬守重君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 経済、産業、貿易及び公正取引等に関する調査のため、本日の委員会に内閣総理大臣官房原子力安全室長木阪崇司君、公正取引委員会事務総局経済取引局取引部長楢崎憲安君、金融庁総務企画部長乾文男君、金融庁監督部長高木祥吉君、防衛庁参事官西川徹矢君、厚生大臣官房審議官堤修三君、通商産業大臣官房商務流通審議官杉山秀二君、資源エネルギー庁長官河野博文君、資源エネルギー庁長官官房審議官藤冨正晴君及び中小企業庁長官中村利雄君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(成瀬守重君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(成瀬守重君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 経済、産業、貿易及び公正取引等に関する調査のため、本日の委員会に日本銀行副総裁藤原作彌君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#6
○委員長(成瀬守重君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#7
○委員長(成瀬守重君) 経済、産業、貿易及び公正取引等に関する調査を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#8
○畑恵君 おはようございます。自由民主党の畑恵でございます。
 平沼大臣、そして堺屋長官また各政務次官の方々におかれましては、御就任おめでとうございます。御活躍を心から期待いたしております。
 きょうは、ぜひ皆様方に御質問させていただきたかったんですけれども、私に与えられました時間というのがあいにく十五分ということでございますので、大変恐縮なんですけれども、きょうはテーマをIT政策ということに絞りまして、主に平沼通産大臣に伺ってまいりたいと存じます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
 まず一番目としまして、ITを活用して、そして経済の活性化を図る上で最も必要な環境整備というのは、公正な競争環境、この整備だと思っております。
 プロセスにおいて競争を促進して、結果的には独占行為というのを排除していく。そのために既に通産省を中心としていろいろな施策が行われておりますけれども、例えば書面の送付ですとか対面あるいは事務所の設置などを義務づけている、こうしたことが、サイバー空間の可能性を縛っているさまざまな規制がございますけれども、これを一括して緩和あるいは撤廃しようという今度はIT支援包括法というのもこれから法案になってくるというふうに伺っておりますし、またそうした事前規制の縛りを緩和して事後チェックの方に、事前から事後にチェックをシフトするという中で、例えばノーアクションレター制度の導入ですとか民間紛争処理制度の整備、これにさらに一層力を入れるということも伺っております。
 また、やはり公正取引委員会の強化ということも必要かと思われるんですけれども、この公正な競争環境の整備に向けまして、平沼通産大臣はどのようなお考えと意気込みで当たられるか、御所見を伺いたいと思います。
#9
○国務大臣(平沼赳夫君) IT分野における規制改革につきましては、畑委員御指摘のとおり非常に重要な問題だと思っております。
 先日開催されましたIT戦略会議、またIT戦略本部でもこの問題点が指摘をされました。そして、IT担当大臣であります官房長官からその規制改革を行うために必要な法制化、これを一刻も早くやるべきだ、こういうことで各省庁に指示が出たところであります。法制化も念頭に置いて今具体的な検討が鋭意進められているところであります。
 私も、通産大臣はこのIT戦略会議の担当副本部長でございますので、今委員が御指摘のようなノーアクションレター制度だとか、それから民間紛争処理制度の整備を進める、こういったことも非常に重要なことだと認識しておりまして、通産省におきましても、御承知かと思いますが、本年四月から産業構造審議会の情報経済部会においてIT時代の経済活動を支えるルールの整備の一環としてこれは重要な政策課題だ、こういう共通の認識の議論が進んでおります。
 そういうことで、こうした議論を踏まえながら今一生懸命作業を進めておりまして、そういった一括して法案を提出して、そしてIT時代を迎えるため、それを年内を目途に今一生懸命に頑張っているところであります。
#10
○畑恵君 大変力強いお言葉をありがとうございました。
 特に、産業構造を変革していく上でのさまざまな改正、改革ということになりますと、単に通産省という枠にとどまらずいろいろな関係省庁にまたがってまいりますので、政治家としての手腕の発揮のしどころといいましょうか、双肩にかかっているところがございますので、何とぞよろしくお願いいたしたいと思います。
 今の問題とも大きく関連するんですけれども、昨今、非常に注目を集めておりますIT関連事業に対してこれを新型の公共事業とみなして公共投資という道を開こうという動きがいろいろなところで論ぜられております。
 やはり、費用対効果が大きくて成長力のあるIT分野に対して国のお金がなかなかいろいろな規制で回らないというのはどう考えても合点がいかないところだと思うんですけれども、ただ、だからといって財政法の改正ということにまで踏み込むとなると諸々の問題がある。今いろいろなその落ちつきどころを見ますと、財政法の改正をしなくても公共事業というこれまでの定義、解釈というのを若干幅広に考えるといいましょうか、解釈を変えることによってIT分野への投資も可能だというようなことをよく聞くんですけれども、これに対する平沼大臣のお考えを伺いたいと思います。
#11
○国務大臣(平沼赳夫君) やはり、どんどん整備を進めていくということが非常に必要でありまして、光ファイバー網の整備なんということは、低廉で高速なネットワークのそういう整備体制をいかに迅速に完備するか、こういう非常にニーズがあるわけであります。
 一つ大きな問題になりましたのは、五千億の公共事業予備費、この使い方で、たまたま手前みそになっちゃうかもしれませんけれども、私の岡山県の岡山市で下水道を使って光ファイバー網を整備する、こういう形で整備を進めているわけですけれども、ラストワンマイルという、いわゆる下水道から学校なりあるいは家庭なりに直結するそこのところが公共事業の概念に入らない、こういう形で認められないというような事態が出てきました。そうすると、せっかく今御指摘のように整備が進んでいるものが最後の一押しができない、こういう事態があります。
 そこで、例えば自由民主党の党内でも、こういう問題意識の中で財政法四条の解釈というものをどういうふうにするか、あるいはやっぱり民需主導ということがこれはITの推進にとっては主軸にしなければいけませんけれども、そういう官民一体となった、そして官が補完的な役割を担っていくということは大切なことでございますので、そういう例えば岡山市の事例に見られるようなそういった部分はやはり官ができることは積極的にやっていく。ですから、財政法の見直しということも含めて検討をして、そしてこのITのそういうネットワークが整備されるように私も担当大臣の一人として鋭意努力をしていきたい、そういうふうに思っております。
#12
○畑恵君 ありがとうございます。
 どうしても今の論議は建設国債に集中しているところがございますけれども、例えば全体の国債の問題でとらえても、投資以上により大きな富を国民にもたらすということであれば、これは国にとって国民にとってプラスということになりますので、ぜひ、かつてございました新社会資本の論議というのをもう一度現実的な形でさらに進めていただきたいと考えておりますので、これでおしまいというようなことにならないように関係省庁とも連絡をとっていただければありがたいと思っております。
 では、三番目に、これはITの国家戦略にかかわる問題でございますけれども、デファクトスタンダードの獲得に向けたお考えというのを伺ってまいりたいと思います。
 それぞれに皆さん御認識は十分おありだと思うんですけれども、やはり肌身で感じますのは、大変失礼ですけれども、関係省庁ですとか、あと業界ですとか、同じ業界の中でも各企業ですとか、それぞれなかなか足並みがそろっているとは言いがたいなと。一丸となって、ここは我が身を捨ててといいましょうか、譲っても、国としてデファクトをとっていこうというようなそういう戦略というのがなかなか見えない。これはやはり通産省が旗振り役にならなければいけないと思うんです。
 例えば、情報家電というのは、非常にこれまでの日本の蓄積を生かして、同じITの分野の中でも日本がデファクトをとれる非常に大きな分野だと思います。可能性が大きいと思います。さらには、情報家電も含みますけれども、物づくり大国としての日本が誇るいわゆるMT、マニュファクチャーテクノロジー、これと今のインフォメーションテクノロジーを融合させまして、新たな産業革命も起こせるというような話も今起きておりますので、この点について御所見を伺いたいと思います。
#13
○政務次官(伊藤達也君) お答えをさせていただきます。
 今御指摘がございましたように、これからの市場における優位性というものを考えた場合に、標準のやはり意義というものは非常に大きいと思います。そういう意味からすると、日本の産業競争力というものを強化していくためには、戦略的に国際標準というものを取得していかなきゃいけない、とっていかなきゃいけないというふうに私どもも認識をしております。
 通産省といたしましては、このような認識のもとに国際標準化推進計画というものを実は平成十年に策定いたしまして、そして標準をとるんだ、そういう目標を持って技術の開発に重点的に支援をしていく、そういう取り組みを産業界と一緒になって今やっているところでございます。そして今、六十九にわたる分野について具体的にどのような形で国際標準をとるのか、そういうことを考えながら一年ごとにその計画というものをちゃんと精査して取り組みというのをさせていただいているところでございます。
 今御指摘のありました情報家電についてでございますが、例えば家庭内で電灯線等を活用して家電を相互に接続していく、そういう技術というものをこれはもうデジュール標準、ISOを取得しよう、そういう目標を持って技術開発の支援を今いたしているところでございます。こうした取り組みによって国際標準化の活動というものを強化していきたいと私どもは考えているところでございます。
 また、お尋ねのありましたITとMTの融合化、これも極めて重要な問題だというふうに認識をしております。その職人のわざといいますか、そういうものをデジタル化して、そしてそれを中小企業者にとっても活用できるようなそういうものをしっかりつくり上げていかなければいけないという認識を持っておりまして、通産省といたしましては、そういう目的を持ってデジタル・マイスター・プロジェクトというものを今検討いたしているところでございます。
#14
○畑恵君 ありがとうございます。
 先ほどの情報家電ですと、恐らくなかなか名前はそちらから出しにくいと思うんですけれども、例えば米国のSUNが大分昔にジニという一つのコンセプトといいましょうか、先ほど政務次官がおっしゃられた、全部中の電気製品をつないでコンピューターでコントロールするという、その仕組みを考えて、これを今確か東芝ですとか日本の大企業とジョイントしていよいよ形になり始めているというところもありますので、ぜひこういうところも御支援を国の顔としていただきたいなと思っております。
 また、先ほどのMTとITのデジタル・マイスター制度の話でございますけれども、今のデジタル・マイスター制度ですと、職人芸を一つデジタルコンテンツに落とし込んでいくというようなところでございますけれども、実際のそれぞれのデジタルコンテンツである職人芸をまた一つの工程として精密に組み上げていく、完璧な工程にするという、これがまた日本の大変な力でございますので、ぜひ一つの完璧な工程にしていくところまでまとめて御支援をいただきたいのと、あと、デジタルコンテンツになりますと、これはお金さえ払えばどこにでも出ていくものでございます、規制をしなければお金を払わないで出ていくものでございますので、ぜひそういう意味では知的所有権の保護ということにつきましても注意を払っていただきたいと思っております。
 おしまいの質問でございますけれども、ITの人材供給と労働環境の整備ということについて伺いたいと思います。
 けさ、ちょうどNHKのニュースを見ておりましたらば、IT技術者が非常に不足しているという報道をしておりました。昨年の二・四倍の求人数がIT技術者にあるそうでございますけれども、やはり優秀なIT技術者をどのように育成していくか、またどうしてもこれ間に合わないところがありますので、海外、インドですとか中国、ここからどのように招致をしてくるのか、どういうそのためには規制緩和が必要なのか。ただ、そういう問題ではなくて、逆にITの発達によって、それに対応し切れない人々が、成長企業ですとか振興企業へ今度は移しかえていかなければいけないという問題がありますので、そのような労働市場の流動化をどうやって図っていかれるのか。この表裏の二点について伺いたいと思います。
#15
○政務次官(伊藤達也君) 今御指摘がございましたように、IT技術者を育成し確保していくということは極めて重要だというふうに私どもも認識をしております。
 通産省としましては、このためにまず国家試験の制度というものを設けておりまして、ITの技術者あるいは雇用者双方にとって役立つ制度としてこれを実施しているところでございます。また、さらに地方自治体と連携をして地域ソフトウェアセンターというものを使って高度で専門的な情報技術の研修を実施して、そしてスペシャリストを育成していこうということをやっております。
 また、これからのITを初めとした成長分野に円滑に労働力がシフトしていくということをしていかなければいけない、委員の御指摘はもう全くそのとおりだというふうに思っております。
 このために、先般、労働者派遣事業あるいは職業紹介事業に関する規制緩和というものが行われたところでありまして、引き続き、時代の要請に応じた人材の育成あるいは雇用のミスマッチというものを解消していくために、今後とも労働省を初めとした関係省庁と連携をして、そして柔軟な労働市場を構築していく、そのことに積極的に取り組んでいきたいというふうに思っております。
#16
○畑恵君 御期待をいたしております。
 どうもありがとうございました。
#17
○木俣佳丈君 おはようございます。民主党・新緑風会、木俣でございます。
 本日は、両大臣、そしてまた多くの関連する官庁の方々に来てもらっているわけでございますが、きょうの質問は全般にわたりましてやっぱり二十一世紀の、あと数カ月で二十一世紀でございますが、話ということを中心にさせていただきたいと思います。
 冒頭、ちょっと通告をしておりませんけれども、私は愛知県出身で、二十一世紀の未来の環境、そしてまた人間の生活、情報化、こういったものを見せていく一つの大きなイベントとしてエキスポがございますが、この担当相としてどのようにお考えになるかということをちょっと伺いたいんです。
 というのは、総選挙では私ども愛知県、大変勝たせていただきまして、その前後に、ある党の大変偉い方なんでしょうが、幹事長の方が、私は情熱がうせたというふうに公言してはばからないんですよね。我々も、そんなことで国家の一大事業というものが右往左往する、そしてまたそういうのをマスコミを通じてそういう宣伝を、宣伝というのか恫喝をしていくという姿、これが今日のある党の姿ではないかと私は思うんですよ、いや、笑っている場合じゃなくて。
 それで、これについてどのような思いをお持ちなのか、かいつまんでお話しください。
#18
○国務大臣(平沼赳夫君) 愛知万博というのは、委員が御承知のとおり、二〇〇五年にやはり二十一世紀を見据えた形で「自然の叡智」というテーマで、これは日本の責任において行わなければならない。カナダのカルガリーと競争までして我が国に三年前決定したところであります。
 そういう中で、私は担当大臣として今御指摘の高名な政治家のところにも出向きまして、そしていろいろ話をいたしましたら、本人としましては、やはり自分は活を与えるために言ったわけであって、そういうことは自分は全面的に否定しているものじゃない、自分自身も議連に残って協力をさせていただく、こういうことも担当大臣の私に申しておりました。
 いずれにしても、地域住民の方々がいろいろな形で問題意識を持っていただいて、そして八回にわたる会議の中でしっかりとした基盤をつくっていただきました。したがって、通産省といたしましては、せっかくそういう地域住民合意の基盤が形成されたわけでありますから、最初は九月初旬と思っておりましたけれども、九月下旬に承認申請が行われるように今省を挙げて努力をいたしておりまして、そして十二月十五日のBIEの総会でいわゆる承認、こういう形で、愛知県を初め中部圏域の皆様方の御期待を裏切らないように最大限の努力をしてまいりたい、こう思っております。
#19
○木俣佳丈君 そんなつもりではない、活を入れるつもりだと言うんですけれども、そんな活の入れ方って余り聞いたことがないものですから。おのれに活を入れろという感じがしますね。
 二十一世紀の話で高齢化という社会がやってくる、この委員会でも委員長のお許しを得ながら介護の話をさせていただきました。やはり二十一世紀の日本を支える一つの産業の基軸としてあると私も思っておりますので御質問をさせていただいたわけでございますけれども、経済・産業委員会の各委員の皆さん、そしてまたいろんな方のおかげでいろんな結果が出ておるように思います。
 これは朝日新聞七月十一日の「どちらを向く行政の顔」という社説にも出ておりますけれども、有料老人ホームのことでございまして、これは自分のうちを売って三千万、四千万という一時金を払い、なおかつ、このころ介護保険がございませんでしたので、要は介護一時金ということで大体平均一千万とか五百万円を預けていくという施設でございますけれども、これが大問題で、介護保険が始まってもこの介護一時金というのを一切返還しないというところがかなりあると。
 全国に二万五千人入居者の方がいらっしゃるわけで、調整が必要というのが厚生省の試算でも一万人、こう言われておるわけでございます。それで、一部畳の目一つぐらいの進歩があったわけでございますが、まだまだ非常に多くの問題を抱えております。というのは、一万人の介護保険の一時金の調整、つまり返還というのは一万人掛ける平均五百万円とすれば五百億円ですね、要はホーム側が召し捕ってしまう、こういうことになるわけでございまして、これは大変な問題だと。
 それで、私がいろいろ提案させていただき、いろんな新聞のマスコミの方々が報道していただく中で、多くの電話そしてまた投書が来ているわけでございます。この結果が一部出たことについて、感想も込めて厚生省の方から、お呼びしていると思うんですけれども、ちょっとお願いします。
#20
○政務次官(福島豊君) お答えさせていただきます。
 この有料老人ホーム、先生御指摘のように全国に三百三施設がございまして、そのうちの約三分の一の百施設において介護費用の調整が必要だと……
#21
○木俣佳丈君 いや、それはわかっていますから、もう短く、だから結果について、時間がありませんから。
#22
○政務次官(福島豊君) 三月末の時点で把握しておりますところでは、約九割のホームでおおむね合意済みというふうに伺っております。
#23
○木俣佳丈君 いやいや、ちょっと待って。だから、一部いろんな変更があるのを知っていますか、知っているでしょう。
 だから、要は四月四日、五月十一日の二回やらせていただいて、マスコミの方々もこれはおかしいというので、また再度問題提起していただいて、あるところでは例えば六月十二日にもう一度その意見調整のための説明会を開いたり、一部のところでは返していく返還額を上げたりとかいうことは知っているでしょう。ちょっと知っているか、イエスかノーかで言ってください。
#24
○政務次官(福島豊君) 先生が四月、五月と国会におきましてこの問題につきましてお取り上げになられたことは存じております。そしてまた六月に、ただいま先生御指摘ございましたけれども、老人福祉振興課長の通知を発出いたしております。
 厚生省としましては、この介護費用の調整に関しましては、基本的には有料老人ホームの経営者とそしてまた入所者の私的な契約によって行われているということもありまして、都道府県に対しまして、その返還に関しましては手続が適正に行われるように指導しているところでございます。
#25
○木俣佳丈君 いやいや、だから四月四日、五月十一日の時点で大塚局長もそうだし、前の政務次官も言っているんですよ、ちゃんとやっているんだと、もうすべてそれは仕上がっていることなんだと。それはそうですよ、四月一日からもう始まっているわけだから、三月三十一日を目途に、二月十四日に通達が出ているわけでしょう。それを受けて、遅くとも東京都でも三月十日ぐらいにはそれをまた流している、三月三十一日までにはできているという話だったわけですよ、だから問題ないというのが。ところが、今言ったようにまた六月に通達を出し、それを受けてまた調整に入っているところがいっぱいあるわけです。
 それで、特にこれは建設省の方になりますけれども、住宅供給公社、ここの調整問題、私も七月十三日に幾つか現場を見てまいりました。そういう中で、たくさんの方が並びました。公社の方が六、七人並んで、現場の方も施設長から四、五人並んで、えらい体制で一人の議員相手にやらせていただきましたけれども、そういう調整をまたやらなければいけないことについて、建設省からちょっと一言言ってください。
#26
○政務次官(植竹繁雄君) 今、木俣先生お尋ねの件につきましては、恐らく明日見らいふの入居者の問題だと思いますが、この点につきまして、なぜ返還がなされるかというのは、明日見らいふができましたとき、当初入居したときにはこの金額が出ていなくて、昨年の十二月の段階で大体概算どのぐらい返還されるかということの提示をしておりました。そしてその後、今先生おっしゃるように、厚生省の通達が出ましてから三月の末に公社の方の関係者からその説明資料みたいなものが出ましたが、そのときの説明資料がちょっと回りくどくてなかなかわかりにくい点がありましたけれども、そのときにおいて、つまり四月一日から介護保険が執行された部分で重複部分につきましては返還するというふうなことで言ったわけであります。
 そして、現在その点につきましては入居者、つまり個人の方といろんな調整に入っているという段階でございます。
#27
○木俣佳丈君 どのぐらい返還される予定でしたか。
#28
○政務次官(植竹繁雄君) 金額は当初、十二月に言ったときには百二十万というのが、これは入居者の条件によっていろいろ違いますけれども、百九十万から約二百五十万という範囲内で個々に折衝しております。
#29
○木俣佳丈君 いや、それはおかしいでしょう。だから、十二月の時点というんだけれども、四月の時点で、五月の時点で百二十万というのはもう決まっていたんですよ。ここで持ち上げたから、結局その返還率が上がったんですよ。これ大変なことなんですよ。例えば百万円ずつ上がったって調整の人が一万人いれば百億円なんです。だから、そういうことを国会で取り上げたから慌ててまた算定式を出してこういうふうに調整してください、こういうことを平気でやっているということなんです。
 しかも、その調整に使った「あすみ介護保険ニュース」、これは入居者だけに配られるらしいですけれども、これは政務次官、持っていらっしゃいますか。
#30
○政務次官(植竹繁雄君) それは持っておりません。というのは、前に通達が出たり、そのあすみ何とかニュースですか、それが出たのも正式には私の方は入手をしておりません。
#31
○木俣佳丈君 国会でこれだけ取り上げて、委員長の計らい、理事の方々に言って出してくれというふうに言っても出てこない理由は何ですか、この「あすみ保険ニュース」が。
#32
○政務次官(植竹繁雄君) その点につきましてはまだ個々の入居者、つまり個人でございますが、それといろいろ折衝中なものですから、まだ出ておりません。
#33
○木俣佳丈君 その個人からこうやって手紙が来ている。四枚も細かい、本当にきれいな字で切々と訴えられているんですよ。そういうのが全国から、幾つかはもううちの事務所に来ているんです。
 だから、例えば当初一千戸の予定だった明日見らいふも今三百十七戸で、しかもその介護施設も現在検討している。介護施設だって二十四室しかないんですよ、あそこは、三百十七戸あって。今計画中になったんですよ、急遽。こんなばかな話があるかということ。
 それから、行きましたら、本当にうらやましい室内プールがあって、利用者はゼロでしたよ、そのときはね。だけれども、この方が言うには、少数しか利用されないようなプール、それから職員しか利用しないテニスコート。こういったものが、本当に同じ公団でも、隣のものを見ますと、隣はいわゆるサラリーマン世帯が入っている公団。こちらは高齢者の入っている老人ホーム。これ見ると、え、どっちがどっちというような感じなんで、それほど高級なものであるということですよ。
 しかも、今介護一時金についてもまだ取っているんじゃないですか。どうですか。
#34
○政務次官(植竹繁雄君) 今取っているかどうかは、これは東京都の住宅公社の関係でございますので、建設省としましては直接的にはわかりません。
#35
○木俣佳丈君 だから、政務次官、こういうのはもっと事前に調べてくださいよ。住宅供給公社法の第四十条で、建設大臣が、要は補助金も出ているから、それから低利の融資もあるから監督責任があると書いてあるわけでしょう。国会でこれだけ取り上げられて、今ごろ何か寝ぼけたようなことを言われても困りますね、そんな。
#36
○政務次官(植竹繁雄君) その問題でございますが、個々の入居者、つまり民民の問題でございまして、これが四十条の問題でまとまって出ればあれですが、今調整中でございます。
 さらに、その点につきましては、前国会におきまして委員長の御裁定といいますか委員長のお話によりまして、その内容の提出方というよりも、まだまとまっていない状況で、個々には出ないまでも概要はどういうものかというお尋ねがございまして、その点は建設省を通じまして先生の方にもお届けしたはずでございます。
#37
○木俣佳丈君 いまだに一時金というのを取り続けている、六百万円というところが全国に八つ、九つあるわけですよ、供給公社だけで。
 どうですか、厚生政務次官、そういう認識でよろしいですか、ずっと取っているということで、一時金、ホームが。
#38
○政務次官(福島豊君) 先生御指摘のような状況である、おおむねそのような状況であるというふうに承っております。
#39
○木俣佳丈君 介護保険が始まっているのに、介護一時金を平均五百万も取り続けるというのはおかしいじゃない。そうでしょう。今回若干その返還率を上げたというんですけれども、簡単に言いますと、泥棒が入って泥棒していったものを半分返したみたいなそんな話でしょう、これは。そういうのを盗人たけだけしいと言うのだと私は思うんですね。
 ですから、やはりこういった本当に涙ながらの文章。とにかくついの住みかだと思って入居させていただいた、絶対終身介護ということで入らせていただいた、ところがぎっちょんちょんということですから、これは本当にとんでもない話だと私は思います。
 公正取引委員会の方でもいろいろ聞き取り調査をしているということですが、委員長どうですか。
#40
○政府特別補佐人(根來泰周君) この間この委員会でこの問題が提起されまして、私どもも申し上げましたように一般調査と個別調査があるわけでございますが、個別調査の方はいろいろ問題があって申し上げかねますけれども、一般調査をいたしました。
 一般調査の結果は、返還金というのは区々にわたっておりまして、言うなればバラエティーがあるわけで、談合をした、話し合いをしたという証拠を得ることはできなかったわけでございます。当然、それはここの委員会でそういう問題が提起されたからそういう結果になったのではなかろうかと推測するところでございますが、おっしゃるようになお数件いろいろ紛争があるようでございます。
 この紛争の状況についてはこれから私どもも十分注視して、私どもの所管する独占禁止法に違反することがないかどうかということを十分確認していきたい、こういうふうに思っております。
#41
○木俣佳丈君 厚生省がアンケートを、私質問させていただいたから、全国のホームにあてて出したアンケートで、調整率が、つまり返還率が大体二〇%から四〇%の間で大体七〇%が、二〇%から四〇%という方が要は七割いるんです。こういうのというのは業界カルテルというふうに呼んでいいんじゃないですか。一〇〇%のうち二割から四割で大体おさまっている。簡単に言うと、大体三〇%になるんですよ。これはもう厚生省の試算どおりなんだけれども、こういうのを業界カルテルと言うんじゃないの。
#42
○政府特別補佐人(根來泰周君) これは事件の端緒としてどうだろうかという問題でございますので、それがあるからすぐ話し合いがあったということはなかなか言いにくい問題があろうかと思います。今後の状況も十分把握して検討いたしたいと考えております。
#43
○木俣佳丈君 ぜひ、公正なる公正取引委員会でいていただきたいと思います。
 調査してから三年、四年たって、何か同意審決なのか審判審決なのかわかりませんけれども、それじゃ入居者の方、言い方悪いけれども亡くなっちゃっている方が多いなんというようじゃちょっと目も当てられませんので、やはりこれは半年ぐらいできちっとした結論を出していただきたい、そう思いますが、いかがですか。
#44
○政府特別補佐人(根來泰周君) 独占禁止法の守備範囲というのは法定されておりますので、私どもがどれだけやれるか非常に問題でございますが、これは愚痴話を申しますと、こういう規制緩和の時代になりますとどうしてもすき間というのができてくるわけでございます。このすき間をどういうふうに埋めるか、不公正な取引といいますか不公正な状況というのをどういうふうに埋めていくかというのがこれからの問題でございまして、必ずしも独占禁止法ですべてが解決するというわけではございません。
 しかしながら、御指摘のように、事件として取り上げたからには早急に解決するという方向でやりたいと思っておりますし、やるように努力しているところであります。
#45
○木俣佳丈君 我々民主党もこの何カ月かの間に独占禁止法の抜本改正案というのを出したい、そしてまた市場の番人というのはどういうものかというものを、公正取引委員会またはSEC、こういう機関も含めてどういうふうに機能するのかというのを出したいと思います。
 いずれにしても、ちょっともう一回戻りますけれども、調整案ということで、「あすみニュース」、建設政務次官が手に入れていただけないので私、手に入れました。それで、これを見ますとでたらめな文章が書いてあるんですよ、調整のときに。「介護保険が始まりますと、」、これは四省庁の方々にお配りしてありますので見てくださいね。「明日見のご入居者全員が介護保険料の負担を強いられます。」と。これ、だれがだれに言っているのという感じなんですよ。つまり、六百万円ももうホーム側に払っているのに、また「強いられます。」なんということをホーム側が入居者側に言うということ、この文章自体がまずもうおかしい。
 もっとおかしいのは次。「しかし、六百万円の介護費用を支払いしているうえ、さらに保険料という負担には、納得できないものがあります。」。「納得できない」というのはホーム側が納得できないんですか、それとも入居者側が納得できないんですか。こんなばかな話はないですよ。普通は六百万円一時金を全部戻すか、さもなくば六百万円の中から保険料、大体月々三千円だから一年間三万六千円、それから介護にかかった費用の一割負担、この部分をそこから払うんですよね。だから、負担なんかあるわけないのにもかかわらずこういう文章を出して平気でいるということを、ちょっと厚生政務次官、建設政務次官、それから消費者契約法がこれから、来年四月一日から施行されますが、経済企画庁長官からもちょっと一言言ってください。
#46
○政務次官(植竹繁雄君) 今、議員お尋ねの「あすみ介護保険ニュース」のこのことだと思いますが、これは、先ほど申し上げましたように、非常に回りくどい、わかりにくいことで、私ども非常に、これ趣旨はわかりますが、一般の方に大変な誤解を申し上げました。
 ただし、この「納得できないものがあります。」という、ただ、この明日見のホームの中ではこの介護保険の給付対象以外にも手厚い介護のサービスがあるわけです。それも含んでおりますから、そういう意味において介護保険が実施される前にこれを設立したということで一時金が六百万円ということがあったわけでございますが、その後に介護保険法ができましたので、その重複している点を返還、それも個々で違いますから、そういう意味で今それを折衝中であるわけです。これは、明日見ばかりじゃなくてほかの住宅公社の場合も同様かと思っております。
#47
○木俣佳丈君 じゃ、厚生政務次官から経済企画政務次官。
#48
○政務次官(福島豊君) 厚生省としましては、介護保険がスタートしまして介護保険料をちょうだいすることになったわけでございますけれども、有料老人ホームが一時金として事前にちょうだいしております費用につきましては、ホームとそしてまた入所者の話し合いの上で適切な水準の額が返還されるということが適切であろうというふうに考えております。
#49
○政務次官(小野晋也君) 先ほど委員の方からは消費者契約法の主管の場所としてということでございましたから、その立場からの御答弁となろうかと思いますが、あくまでこの消費者契約法というのは、その契約を結び合う段階における経過の中において不当なことがあるかどうかを考えていこうとするものでございまして、今回のこのケースにつきまして、これから契約内容の見直しをやろうという過程において不当なものがあるかどうかということに関しては、私どもは非常に強い関心を持って見させていただいているということでございます。
#50
○木俣佳丈君 経済企画政務次官、高齢者は契約において社会的弱者ですか。
#51
○政務次官(小野晋也君) 弱者であるか否かという問題は個々に考えねばならない問題だとは思いますけれども、一般的に申し上げますならば、その情報の量だとかまた交渉力において格差が認められるケースが多かろうかと思います。
#52
○木俣佳丈君 先ほど建設政務次官が、私が読んでもなかなか難しいですねと、国家に冠たる政務次官がお読みあそばされても結局それがわからないというような文章を、その今言われたような社会的弱者の方々が理解できると思いますか。ちょっと建設政務次官。
#53
○政務次官(植竹繁雄君) 私は、まどろっこしいというか、回りくどいということを申し上げたので、趣旨はわかりますが、高齢者の方もその点は、趣旨はおわかりいただけるものと思っております。
 ただ、そういう意味でそういうふうな表現は改めるようなことはしたいと思います。ただ、この「あすみニュース」というものが果たして公式なものかどうかは、これは私の方はちょっと図りかねるところです。
#54
○木俣佳丈君 それはおなりになりたてかもしれませんが、本当にそれでは統一的な政府と僕は言えないと思うんですね。前政務次官もそうでした。だから、そこからやっぱり引き継いでいただいて、役人の方々が多いわけですから、しっかりやっていただかなきゃだめなんですよ。
 それで、回りくどいと言われましたけれども、じゃ御理解しているかどうかは伺いませんが、重複と言いましたけれども、例えば百二十万、六百万のうち返還ということは重複部分が五分の一ということでしょう。そうですね、五分の一で百二十万ですから、重複が五分の一。逆に言うと五倍の介護がありますよと。つまり、介護保険が適用される重複部分が五分の一だから、その五倍の介護がその明日見らいふでは行われているよと、こういうことになるんですよ。それでいいですか。
#55
○政務次官(植竹繁雄君) その点は個々にいろいろ状況が違いますから、その点について今取りまとめ中でございますので、私の方は今お答えできるものではありません。
#56
○木俣佳丈君 今の私の問いに対して答えていただければいいんですよ。
 要は、五倍の介護があるということはどういうことかということなんです。いろんなぜいたく介護があるというんですけれども、ぜいたく介護といったって、じゃほかの方々が非常に劣悪な、もっと言うと、厚生政務次官に聞きたいけれども、五分の一の介護しかないということになるわけですよ。そうでしょう。そんなことがありますかということなんです。
 例えば介護度五なんという方々が五倍の介護というのは本当にあり得るんですか。人員体制もそうです。一週間のうちもう六日間、ずっと毎日毎日幾つかメニューがあって、毎日何人かのヘルパーの方々が来てやるわけでしょう。その五倍ということは、要は二十四時間体制以上に、二十四時間以上は人間は時間を持てませんから、そしてまた人間も、ヘルパーさんの数も五倍要るということなんですよ。そんなばかな話がありますか。常識でちょっと答えてください。
#57
○政務次官(植竹繁雄君) 木俣委員の御指摘のことは私なりにわかりますが、ただしこれを、初め入居する段階において六百万円の場合は、介護保険が何回か見直しも行われておりますので、そういう過程において手厚いといいますか、そういうものを想定した上で決めた額でございますので、それを段階的に途中で変えるということはなかなか難しいんじゃないかと、これは私個人的にそう考えます。
 したがいまして、この五倍の問題というものは、これが適切であるかどうかは、そのときの状況と現在は違っておりますので、それは私の方でそれが正しいかどうかは申し上げられません。
#58
○木俣佳丈君 厚生政務次官に伺いますが、今建設政務次官が言われたように、厚生省がやっている介護というのは明日見らいふの五分の一だということなんですよね。それでいいですか。
#59
○政務次官(福島豊君) 前払い一時金の返還、調整の対象額というのは、単純に現在の介護の水準ということで計算されるだけではなくて、既に費消された部分ですとか、そしてまた入居期間等々さまざまなファクターがあろうかというふうに思います。ですから、直ちに五分の一の水準であるということではなかろうと、そのように理解いたしております。
#60
○木俣佳丈君 それ全然違うんですよ。厚生政務次官にちょっと伺いたいんですけれども、平均入居期間がどのぐらいかというと、大体十六年、十七年なんですよね。それで、大体十五年たって要介護になる率が大体一五%ぐらいなんです。ですから、今言ったことは全然当たっていない。
 それから、明日見らいふは何年にできたか、入居を始めたかというと平成八年の終わりです。だから、全然今言われたことはちょっとピント外れだと思うんですよ。介護床が二十四床でしょう、二十四ベッドしかないんです。どうやってお金を使うんですか。そうでしょう。
 だから、ちょっとお二人から伺いたいんですけれども、これは公社がやっているわけですから、民民の話じゃないですよ。要は、あそこは聖隷が、民間で運営しているというだけであって、公民の話なんですよね。ですから、ぜひこれしっかりやるというのを決意も込めて、よく勉強してください。ちょっと最後に一言ずつ。
#61
○政務次官(福島豊君) 私ども厚生省としましては、この介護の前払い一時金の調整ということにつきましては、それぞれの関係者が十分に協議をしていただきまして適切な対応をしていただきたいと申し上げたいと思います。
#62
○政務次官(植竹繁雄君) 今、木俣先生お話しの点を踏まえまして、私どもは公社等に厳重にそのあり方等を踏まえまして前向きにこれを出していく。したがって、入居者の方々に安心して住んでいただくような方向でもって検討してまいりたいと思います。
#63
○木俣佳丈君 先ほど経済企画庁の政務次官が言われましたように、社会的に、いわゆる一般的に言えば弱い立場にある方々でございますから、経済企画庁も消費者契約法の所管ということでしっかりこれは見張っていただきたい。
 まだまだ実はあるんです。きょうはちょっと取り上げませんが、まだまだございますので、よろしくお願い申し上げます。
 いかがですか、所管大臣。
#64
○国務大臣(堺屋太一君) 事の始まりは消費者契約法、発効は来年の四月でございますが、発効した後にはいろいろと情報収集あるいは相談業務等を通じてこういう問題が円滑に解決できるようにしていきたいと思います。
#65
○木俣佳丈君 もう一つ、済みません。総務庁から来ていただいておりますよね。政務次官、どうもありがとうございました。
 前政務次官もしっかりと行政監察をするということでこの調整金も含めて言っていただいておりますので、早急に要求したいと思いますが、いかがですか。
#66
○政務次官(海老原義彦君) お答え申し上げます。
 今お話を聞いておりまして、答弁とのやりとりを聞いておりまして、これは大変な問題だなという意識を十分持っております。
 去る五月十一日に前政務次官が答弁いたしておりまして、介護保険そのものが四月に発足したということ、まだ間がない。しかも、国民福祉の面から非常に重大でかつ初めての事業であって中身も複雑だから、国民の側から見ていろんな意見が出るのは当然であろうと。そういった点を踏まえながら、近いうちに適切な時期を選んで介護保険事業の施行そのものについて監察なりあるいは行政評価なりをきちんとやっていかなければならないという趣旨を述べております。私も全く同感でございます。
#67
○木俣佳丈君 もう一つ、政務次官。
 介護保険が始まって間もないからということじゃなくて、調整の問題というのはここもう半年でけりをつけなきゃいけないんです、とにかく。けりをつけなきゃいけない。ですから、もう何カ月たっていますか、四、五、六、七、八でしょう。ですから、もうリミットになっているんですよ、完全に調整は入っていますから。早急なお取り計らいをお願いします。
#68
○政務次官(海老原義彦君) 監察というのは、やはり制度が始まってすぐではまだ、現に六月にも厚生省から通達が出て、だんだん手直しをしていく。そういう手直しが続いている時点では余り効果がないという問題もありますけれども、おっしゃるとおり、新しい制度をきっちりと見なきゃいかぬという問題もございますので、そこら辺を総合的に勘案しながら検討させていただきたいと思います。
#69
○木俣佳丈君 ありがとうございます。本当に早急な御処置をお願い申し上げます。
 続きまして、情報化の話をさせていただきますが、長々本当にお待たせいたしまして申しわけございません。
 情報化という言葉自体非常にこれは難しいなというふうに思うんですけれども、最近は片仮名が多くて、デジタルディバイドとかいう言葉で、この間のサミットもいわば持つ者と持たざる者、持たざる者にやはり援助をしていきましょうというんですが、先ほどの同僚議員の多分御質問の中にもありましたように日本はまだおくれていると。高速通信においてはもうアメリカがDSL一千万を超えている。韓国においては百万を超えると。日本はじゃどれぐらいかといえば、大体千ぐらいですか。当たっているか、間違ったら訂正していただきたいんですが、そのような状況で、六十四キロビットのISDNで何とかやっているみたいなそんなのが現状ですよね。
 ディバイドと言われて途上国にも援助しなきゃいけないということなんですが、しかしもう一つ私は考えなきゃいけないことというのはやっぱりあると思うんです。情報化による独占というのが、先ほどの流れでもありますけれども、これが非常に起きている。いや、これからはもうどんどん起きるということなんですね。
 私、六月の初めに世界三大テノールのプラシド・ドミンゴとサラ・ブライトマンというソプラノ歌手の共演があって、それをちょっと拝見に行きました。
 そのときにすごく思ったのが、いただいた券だったんでよかったんですが、えらい高価な券だなと思ったんです。四万円近いんですね。ドミンゴさん、すばらしい歌で、僕も余り歌の心得はございませんが、すばらしい歌だったんだけれども、ちょっとだけドミンゴより下手というか、響きが悪いというか、方だと大体三千円とか二千円とか、ただとかいうふうになるわけなんですよ。ちょっとだけ差があるんだと思うんです。
 もう少し言いますと、ちょっとだけ早く何か情報を得ることが巨万の富を生むというのが実は情報化の姿なんです。つまり、一瞬のうちにその情報が全世界を駆けめぐるんですね。それで、ほかの人はもうくずなんです。要は一人だけがウインなんです。勝つんですよね。だから、ウインとルーズがはっきりする社会だと。独占がますます、実はディバイドのこっち側の、持たざる方の、ハブントの方々が疎外されるというよりも、持っている、ハブの人たちが実はその中で独占が起こっているということなんですよね。恐ろしいことだと思って。
 この間ソウルに行きました。ソウルに行って、今の合い言葉は、インターネット上でどういう合い言葉かというと、このサイトは金正日も見ているよというのが大体初めにあるんですよ。金正日も見ているよというのがコマーシャルとかそれからインターネットの画面上で一番初めに来るんです、あの似顔絵が出ましてね。
 これはどういうことかというと、一瞬のうちに独裁政権というのが民主的と言われるような方法で正当化されるという過程なんです。これは日本政府は文句も言いようがないでしょうけれども、それがある意味での情報化の私は怖さでもあるのかなということを考えているんですが、通産大臣、どのようなお考えですか。
#70
○国務大臣(平沼赳夫君) 大変示唆に富んだ御意見を承ったと思っています。
 確かに、情報化が進むということは、光の部分と影の部分、これがあることは事実であります。そこで、今デジタルディバイドという、そういう御指摘がありましたけれども、やはりいろんな面でデジタルディバイドというのは国内的にもあります。例えば大企業と中小企業の格差、あるいは先ほどお年寄りのお話もありましたけれども、そういう身体的にやはり弱い立場の方々と健常者との格差、あるいはこの前のサミットで宣言の中にも盛り込まれましたけれども、いわゆる先進国と発展途上国の問題、そういうことを埋めていくことがやはりこれから非常に必要なことで、情報化が本当に公平な形で、一方が非常に得をして一方がそれによって割を食う、こういうことがあってはならない、こういうことは通産省としてもしっかりと認識をしております。
 また、IT戦略本部でもそういう問題を解消するために、とにかくデジタルディバイドをなくして、すべての人たちが公平なもとでそういうものを享受できる、そういうものをつくっていかなきゃいけない、こういうことでありますから、今韓国の例あるいはその他の例を引いて示唆に富んだ御意見いただきましたけれども、私どももそういう認識を持って、やはりそういう格差を是正して、そしてそういう差が出ないデジタル社会をつくっていこう、こういうふうに思っています。
#71
○木俣佳丈君 それで、ITが産業の起爆剤であるということはもう異口同音に発せられることでありますが、経済白書を見ますと、この五、六年の間に情報化によって二十万人雇用が減ったというのが経済企画庁の答えでございます。それに対して通産省では、七十六万人ぐらいここから五年間でIT化によって雇用がふえるというような話が言われておるわけですよね。
 これについて、本当にそのようになるんでしょうかね。そのためには、どういった今言ったインフラというものが必要なんでしょうか、ちょっとお答えいただけますか。
#72
○政務次官(伊藤達也君) 今、委員から御指摘がありました調査は、通産省が九九年の九月に発表したものであります。
 この調査によりますと、いわゆるIT革命というものが推進をされ、人と人との新しいコミュニケーション、不特定多数掛ける不特定多数ということでそのコミュニケーションというものが時間を超えて生み出されていく、そのことによって新しいビジネスや新しい事業が創出をされ、そして雇用が生み出されていく。その影響が今後五年間で二百四十九万人新しい雇用を創出するのではないかというふうに調査の結果が出ております。しかし一方で、この五年間でIT革命が推進することによって、例えば電子商取引が推進することによって仕事がなくなってしまう、中抜けが起きるというようなこともあります。そのことによって約百六十三万人の雇用が失われていってしまうことになるのではないか。そのことによって差し引きすると、この五年間で八十六万人の雇用がトータルで創出をされるというふうにこの調査結果では出ております。
 そして、そういう意味では、プラスの面からすれば、より多くの雇用を創出していくための新しいビジネスを創出するための環境整備をしていかなければいけないということで今IT戦略会議を行って、そのためにどういう環境整備を具体的にいつまでにやったらいいかということで、今内外の知恵を集めて議論をしているところでございます。
 また、負の部分について、雇用が削減をされていく、これはアメリカでも一九九〇年代の前半で、三年間の中でかなり一時的に二年間雇用が失われる、こういう状況がございました。そういう負の部分に対してもしっかり、例えば中小企業者のIT化を進めていくとか、あるいはIT関連のいろいろな育成あるいは研修、セミナーのそういった施策というものを充実していく、そういう雇用対策をしっかりとやっていきたい、このようなことを考えておるところでございます。
#73
○木俣佳丈君 今、政務次官から明快な御答弁がありましたが、じゃ国と市場の役割、そういった条件整備、これあると思うんですよね。
 それで、国の役割というのは何ですか、大きなところで言うと。こういったものを打ち出していくんだという、定性的なところで結構なんですけれども。
#74
○政務次官(伊藤達也君) 国の一番の役割というのは、まず最初に、この委員会でも議論が出ておりましたけれども、一番重要な情報インフラの整備、これを世界最高水準のものをしっかりつくり上げていくということがあるだろうと思います。この高度化いかんによってすべての産業の競争力というものに大きな影響を与える。したがって、そういう認識を持ってこの情報インフラの整備をしていかなきゃいけないという点があると思います。
 そしてもう一方、やはりルールというものをしっかりつくり上げていくことがあるだろう。先ほど情報化の進展によって独占というものが起きてしまう、そういう危惧を委員からも指摘がされたわけであります。このIT化の推進によって、一番はあるけれども二番、三番がないという状況が非常に危惧されるわけでありますから、しっかりとした競争政策をやっていく、そしてルールというものもその時代に応じて、技術の進歩に応じて柔軟に対応ができるような状況にしていかなければいけないというふうに考えております。
 さらに、いわゆるサイバー空間というものを広げていくために、規制というものをしっかり改革していくということも必要であります。この点についてもいろいろ内外の方々の意見を聞きながらしっかりとした整理をつけていきたい、結論を出していきたいということで今作業をさせていただいているところであります。
#75
○木俣佳丈君 ITというのは、これは技術のことでありまして、それをもとにしてどういう産業がどのように出てくるかということなんですね。
 それで、簡単に言うと二つあって、やっぱり今言われた規制の緩和というのは大事なことで、特に電線の横に走らせるとかいうことは非常に大事だと思うんですよ。そういう規制をやっぱり通産省が持っているわけですから、だからそれをとにかく弱くしてもらうとか、下水を整備するから同じようにそこをやるときに一緒になってやろうじゃないかとか、そういう規制はすごい大事だと思う。
 もう一つは、非対称性というか、つまり弱い立場にあるスモールビジネス、ベンチャービジネス、ここに対して非対称があるから、つまり市場への参入というのはやっぱり大きな資本を持っている方が強いんで、そこをどうやって優遇していくかということも非常に大事なんですね。やっぱり小さいうちにつぶされてしまうからというふうに思うんです。
 一つちょっと例を挙げます。
 ソフトウエアの開発に携わっている産業では、特にこれは税の話ですが、いろんな優遇税がありますけれども、これちょっと考えていただきたいのは、簡易課税制度というのがありますね、消費税の。二億円以下の業者に対しては、例えば卸売だと大体九割仕入れるから、マイナス九〇にして五%を掛けるんです。だから〇・五%になるんだけれども、小売の場合は八となっているんです。ですから、五%掛ける一〇〇マイナス八〇で一・〇%、こうなるわけなんです。これはみなし課税です、簡易課税。
 ところが、ソフトウエア業というのはどれだけかというと、五割なんですよ、何と。人件費が多いからと、こういう根拠らしいんだけれども、これは大蔵省とんでもないなと思うんですよ。これからIT化で、例えばパッケージソフトは償却できるようになりましたね、百万までは。だけれども、こういう自社に対してオリジナルな、例えばY2Kの問題もそうだけれども、自社に対してオリジナルなものを開発する業者に対しては非常に厳しいんです、税が、この簡易課税一つとっても。こういったものに、抜本的に税に切り込む思いは通産大臣ありますか。
#76
○国務大臣(平沼赳夫君) 当然、今通産省はインターネット社会を構築していくために税制を含めていろいろ総合検討させていただいています。ですから、そういった御指摘の面についても我々の検討課題の中に入れて、そして一層これが促進できるように、そういう方向で我々もこれから努力をしていきたい、こう思います。
#77
○木俣佳丈君 ちなみに、消費税の簡易課税の掛け算のみなし仕入れ率というのは、これは行政権限の範囲ですね、多分。どうですか、どなたかちょっと通産省の人に。──後でちょっと御討議ください。多分行政権限の中に入っているんですよ。だから、結局法律で改正できないんです。法律では改正できない部分じゃないかと思うんですが、そうした場合に大蔵省の勝手な例えば操作でなっちゃったり、こういうふうに。これはおかしな話なんです。大体卸と一緒ぐらいなんです。例えば受注金額一千万円と見て発注金額を外注外注で出していきますから、外注九百万とすると損する額が大体二十万円ぐらい損するんですよ、業者が。
 ですから、こういったものを本気でやっぱり直していただくという思いがなければ、本当のIT革命による業者の爆発的な伸びというのはありません。ですから、一つの例を挙げましたけれども、この簡易課税制度についていろいろ問題がございますが、抜本的に税制の改正というのをやっていただけますか、もう一度、再度。
#78
○国務大臣(平沼赳夫君) ちょっと今の御指摘の点についてよく私調べて、また後日お答えをしたいと思いますけれども、御指摘のそういういろいろな問題点がある、こういうことはよく精査をして、そして私どもとしてもそういう方向でこれから検討していきたい、こう思っています。
#79
○木俣佳丈君 あと、インフラ整備という話が出ておりますけれども、財政のあり方、財政法を改正しなければIT関係のところに支出できるかできないのか。きょうの新聞によれば、自民党ではできるというふうに曲解してやるということなんですね。人件費とかそういうのも財政法第四条を改正しなくても出せるんだと。「検討会が施設の建設費だけでなく、維持・管理のための人件費や通信料金の補助まで建設国債の対象を広げたことは論議を呼びそうだ。」というふうにある新聞に書いてございますが、大臣はどのようにお考えですか、これに対して。
#80
○国務大臣(平沼赳夫君) やはりIT革命を推進していくに当たっては、基本方針としては、民需を主導して、そして民間主体でやって市場経済を高めていく、これが大原則でありますけれども、しかしやはり官民一体となって、官が補完すべきところはやっていかなきゃいけない。
 先ほど畑議員の御質問のときにもお答えしましたけれども、やはりそういう形で、大蔵大臣の予算委員会の御答弁にもありましたけれども、財政法四条の中でも、例えば空調システムなんかもそれに組み入れるようなそういう拡大解釈をして、そして必要なことに関してはできるようなそういう解釈にのっとってやった事例もあるわけです。
 ですから、私どもとしては、けさの新聞に出ていた自由民主党の議員連盟の中のそういう意見というのも一つの考え方だと思っています。ですから、民主導でやっていくことはそれが主流ですけれども、やはり官が補完するという形に関して財政法四条も少し拡大解釈ができるようなそういう状況をつくって、二十一世紀に必要なそういうことは思い切って私はやるべきことはやっていく、これが基本的なスタンスです。
#81
○木俣佳丈君 ちょっと一つだけ。
#82
○委員長(成瀬守重君) 時間ですから。
#83
○木俣佳丈君 電話や電気については民間が完全にやっているのに、このIT分野だけいいという論はないんですよ。しかも、その人件費まで出すというんでしょう。
 これは、財政法四条というのは非常に大事な条項ですから、これをしっかり守っていただきますように、ちょっと一つだけ、その部分だけお答えください。
#84
○国務大臣(平沼赳夫君) 確かに財政法四条というのはしっかり守らなきゃいけないのは当然でありますけれども、今申し上げましたように、例えば今までもその設備の中で空調設備を加えるとか、そういう全体の経済にインセンティブを与え、そして全体の社会資本の整備にそれが資するものであれば、そういう形で解釈も成り立ちます。
 もちろんそれは尊重しながら、やはり幅広く時代に即応して財政法四条も考えていく必要もある、私はこう思っています。
#85
○木俣佳丈君 ありがとうございました。
#86
○加藤修一君 公明党の加藤修一でございます。
 私は、まず最初に原発の老朽化と地震に対する耐久性の問題について、安全性と情報開示の観点から質問をしたいと思います。
 福島第一原発六号機のトラブルについてでありますけれども、いわゆる破断した細管、これは小口径で、配管を弁に取りつけるねじの谷部の角度が通常よりも鋭い、割れが生じやすい状態だったと。さらに、原子炉の運転に伴う熱膨張あるいは収縮で既に裂け目ができていたところに震度四のレベルの地震の揺れで破断が生じたとされている。それで、破断した細管は一九七九年の運転以来二十年以上取りかえられていない、そういうふうに言われているわけでありますけれども、原発は運転から二十年ほどするとトラブルが増加するとも言われている。そういったことから、私は原因の徹底究明とプラント全体の劣化疲労度、そういったものについての総点検、そしてそれを報告すべきではないか、このように考えておりますけれども、どうでしょうか。
#87
○国務大臣(平沼赳夫君) 平成七年の兵庫県南部地震発生後、原子力安全委員会は平成七年兵庫県南部地震を踏まえた原子力施設耐震安全検討会を設置し検討を行った結果、同委員会では兵庫県南部地震を踏まえても発電用原子炉施設に関する耐震設計審査指針の妥当性が損なわれているものではない、こういうことで結論づけられております。
 委員御指摘のように、やっぱり二十年たったそういうものについて総点検をすべきではないか、こういうことであります。七月二十一日、福島第一原子力発電所でトラブルが発生した配管と同様のねじを有する構造の小口径配管については、電気事業者は今回のトラブルを教訓に他のプラントにおいても調査、点検を行い必要な対策を講じている、こういうような報告を受けております。
 ですから、我々といたしましては、やっぱりそういう前提の中で今後とも実施状況をしっかりと見きわめながら、そしてこういうことが起こらないように安全性の確認を徹底して行っていきたい、こう思っています。
#88
○加藤修一君 できるだけ総点検をして報告すべきであるということを主張しておきたいと思います。
 それで、今大臣のお話の中に阪神・淡路大震災の関係のことが出てまいりましたけれども、その以後に原発の耐震設計指針の見直し、そういったものを、私の調べた範囲では老朽化問題にそんなに深く立ち入った形で触れていないように私は聞いておりまして、例えば地震学会の会長であります京都大学防災研究所の入倉教授によれば、こういうふうな言い方をしているわけですけれども、現行の原発の耐震設計指針は一九七八年、先ほどと関係してくる話ですけれども、一九七八年に制定されたもので、阪神大震災の経験と二十年間の地震学及び地震工学の研究成果を踏まえた検討が必要である、こういうふうに述べているわけであります。
 総理府にお答え願いたいわけですけれども、こういった事故を教訓といたしまして、やはり指針の改定作業というものを早急にすべきではないか、このように思うわけですけれども、どうでしょうか。
#89
○政府参考人(木阪崇司君) 御説明申し上げます。
 原子力安全委員会の決めております各種の指針類でございますが、原子力施設の安全審査等におきまして活用され、原子力施設の安全確保に極めて重要な役割を果たしているものでございます。原子力安全委員会の基本的な考え方といたしましては、新たな知見が得られれば、その内容を適切に評価しその結果を指針に反映させていくという考え方で取り組んでいるところでございます。
 今、先生御指摘の耐震指針についてでございますが、今も御説明ございましたように昭和五十三年に決定されたものでございますし、その後昭和五十六年に一度見直され、現在の指針となっているわけでございます。
 原子力施設の耐震の安全性ということにつきましては、現行の耐震指針に基づきまして、岩盤の上に立地する、あるいはおよそ現実的でないと考えられるような大規模な地震までをも想定して耐震設計を実施する、一定以上の大きさの地震で自動停止する安全装置を設置するといったような措置等によりまして、十分な安全の確保が図られているというふうに考えているところでございます。
 今もお話しございました平成七年に起きました兵庫県の南部地震を踏まえまして、原子力安全委員会に耐震安全検討会を設置いたしまして、耐震設計に関する指針であります発電用原子炉施設に関する耐震設計審査指針について検討を行ったわけでございます。
 その結果としては、その妥当性は損なわれるものではないというふうに確認をしているところでございます。しかしながら、この検討会の報告書におきましても指摘されておりますように、現在の状況に安住することなく耐震設計におきまして常に最新の知見を反映するなど耐震安全性に関する信頼性を一層向上させていくといった努力が引き続き必要であるということは言うまでもないことでございます。
 原子力安全委員会におきましては、原子力施設の耐震安全性に関する信頼性の一層の向上のため、平成八年度より海外の耐震設計基準類、あるいは国内におきます一般産業施設の耐震基準の改定動向等を調査いたしますとともに、国内の文献あるいは各種の研究成果の収集、整理等に努めてきているところでございます。
 本年七月より強化されました原子力安全委員会の事務局機能を担う原子力安全室におきましても、最新の知見の収集、分析に一層努めているというところで対応させていただきたいというふうに思っているところでございます。
#90
○加藤修一君 スラブ内地震とかさまざまな新しい地震の定義も含めて、そういったものに対して対応をきちっとしていかなければいけないわけでありますので、その辺についてはよろしくお願いしたいと思います。
 通産省に見解をお聞きしようと思ったんですけれども、時間の関係上、済みません、スキップさせていただきたいと思います。
 次に、自然エネルギーについての質問になるわけでありますけれども、地球温暖化がIPCCの報告によりますと影響が出始めていると。環境庁もそういう認識でいるようでありますけれども、やはり人類がいかに生き残るか、持続的な発展をしていかなければいけない、そういったことを当然のことながら考えていかなければいけないわけでありますけれども、そういった観点からやはりエネルギーの問題も非常に大きい。CO2を発生させない、あるいは環境に対してなるべく小さい、負荷がかからないようなそういったエネルギーをなるべく角度をつけて伸ばしていくことが必要ではないかと思うわけでありますけれども、自然エネルギーを公共事業化、いわゆる環境的効果も含めて学校等施設に整備するなど、そういった面を含めて公共事業化することも一つの方法ではないかと思います。
 また、従来厄介者であると言われておりましたものも、見方を変えますとその厄介者が実は資源あるいはエネルギーというふうにとらえることができることもあるわけでありまして、例えば雪氷ですか、雪、氷のエネルギー、冷熱源、そういったものも極めてこれから着目していかなければいけない熱源でないかなと思います。例えば雪氷エネルギー、これも新エネルギーの対象に今はなっていないわけでございます、法的には。これはやはり対象にすべきだと強く主張しておきたいと思います。
 先進的な事例としては、例えば北海道美唄市にございます民間のマンションでやられているとか、あるいは特養老人ホームに使っていこうとか、あるいはJAの備蓄の関係で使われている。あるいは沼田町を含めて道内には十九、全国では三十五、六カ所、自治体があると思うんですけれども、そういったところでこういう雪氷エネルギーが的確に導入されているように聞いております。
 乾燥することなく人間の体によい、湿度が七〇%前後あるということで非常によろしい、あるいは農作物に対しても糖度が増すなど角が取れる、まろやかになる、そういった意味では食材にいい効果を与える、そういったことが言われておりますし、あるいはランニングコストも三分の一程度で済む、そういった試算があるわけでありまして、そういった意味ではコストパフォーマンスがいいというふうに評価されておりますし、また地場でもそういったノウハウを持つ企業が成長しつつあると。
 全国で先ほど申し上げましたように三十五自治体が実施しておりまして、日本には豪雪地帯が全体で北海道から南は岡山県まで九百六十二市町村あると。二十四道府県にまたがるわけでありますけれども、こういった雪氷エネルギーを新エネルギーの対象にする、あるいは制度化して財政支援もする、そういった面については非常に私は重要な視点ではないか、重要な考え方ではないかと思いますけれども、この辺について大臣の御認識をお伺いしたいと思います。
#91
○国務大臣(平沼赳夫君) 私どもの地元の岡山も中国山地は豪雪地帯でございまして、スキー場もたくさんあるわけであります。北海道の今御指摘の一部の自治体等において、今、美唄、沼田、そういったところで食糧貯蔵庫などにおける冷房として自然エネルギーの活用、省エネルギーの推進の観点から雪や氷を冷熱エネルギーとして活用しているということについては私ども十分承知をいたしております。
 雪氷エネルギーの利用を新エネルギーとして位置づけるか、またその導入をどのように促進していくかについては、総合エネルギー調査会新エネルギー部会において、新エネルギーの範囲や今後の新エネルギー政策のあり方について幅広く議論を行っていく中で検討をすることといたしております。
 先生御指摘のように、やはりこれから二十一世紀に新しいエネルギーを確保するということは非常に必要なことでありまして、地球温暖化そして環境破壊、こういう観点からこれは避けて通れないことだと思っておりますので、先生のそういう御指摘も踏まえ、また豪雪地帯をたくさん持っている日本のそういう状況も踏まえて私どもとしては検討を進めてまいりたい、このように思っております。
#92
○加藤修一君 よろしくお願いしたいと思います。
 自然エネルギーの中には、またバイオマス、いわゆる木質バイオマス、あるいはふん尿等を使ってそれから熱をとる、あるいは電気を起こす、そういった仕組みもかなり普及し始めているようであります。
 この辺についても、例えばEU、再生可能エネルギーというのは一九九五年の時点で五・四%あると。二〇一〇年には一一・二%に増大させなければいけないというふうになっているわけですけれども、そのうちのバイオマスは三・三%から二〇一〇年には八・五%と増加させなければいけない。増分のいわゆるほとんどをバイオマスで占めているわけでありますけれども、またアメリカも似たような傾向にございます。そういったことから考えて、この自然エネルギーの中でもバイオマスもかなり私は懐が深いのではないか、潜在量としては相当数あると。
 あるいは、ふん尿の観点でいいますと、北海道では乳牛が相当数いるわけでございますけれども、一日一頭当たり五十キロぐらいふん尿を出すわけでありますから、それを計算してまいりますと二千四百万トン、年間ある。あと、豚と鶏を加えてまいりますと、三千四百万トンあるという話になってくるわけでありまして、それは見方を変えれば厄介者でありますけれども、その廃棄物をどう利用していくかということを考えてまいりますと、資源エネルギーという原材料になるわけでありますから、こういった点についてもやはり積極的に私は取り組んでいく必要があるのではないかと。
 このバイオマスの観点については、極めて私は日本のエネルギー政策の中で抜け落ちている部分ではないかなと思います。新エネルギーの対象の中でも明確にバイオマスという形では一切入っていない。そういった点についてもやはり私はきちっとそれは定義づけてやっていくべきであるし、定義する前の段階でもどんどん通産省主導でやっていくべきだと私は考えておりまして、ぜひ大臣、よろしくお願いしたいと思いますけれども、その辺についてどのようにお考えですか。
#93
○国務大臣(平沼赳夫君) 委員御指摘のとおり、欧米諸国において再生可能エネルギーについて高い導入目標を掲げている中でも、御指摘のとおり、バイオマスエネルギーの導入拡大には大きく期待し積極的に取り組んでいる、そのように承知をいたしております。
 これまで我が国においては、製紙業における廃液である黒液やチップ・製材工程からの廃材等を発電などに用いる廃棄物系バイオマスを中心に導入が進展しており、現在の新エネルギー導入量全体の約七割以上という大きな役割を占めております。
 他方、我が国の場合、畜ふん等の廃棄物から発生するメタンガスを利用する方法や、植物を燃料用アルコールに転換して利用する植物系バイオマスについては、現時点では製造コストや回収コストが高いなどの課題があり、低コスト化を目指した研究開発段階にあると私どもは考えております。
 こうした我が国の現状を踏まえて、地球環境問題への対応の観点などから、バイオマスエネルギーの開発、導入に私どもはこれから積極的に取り組んでまいりたいと思っておりますし、ヨーロッパのみならずアメリカもバイオマスの比率を二〇一〇年までには三倍に高めよう、そういうようなこともございますから、そういうことに乗りおくれないように我が国も御指摘のバイオマスエネルギーについてこれから積極的に取り組んでまいりたい、こう思っております。
#94
○加藤修一君 ぜひ確度をつけて今大臣がおっしゃったように積極的に取り組んでいただきたいと思います。
 それと、太陽光発電の補助金の関係でございますけれども、一説によりますと、ことしの申請数は六万件を超えるということで、完全に予算不足ではないかという話になっておりまして、この辺についての質問でありますけれども、これは増額はできないんでしょうか、非常にシンプルな質問ですけれども。
#95
○政府参考人(河野博文君) 御指摘のように、私ども、いわゆる新エネルギー財団を通じましてこの住宅用太陽光発電システムの普及促進のための助成をこのところ続けてきているわけでございます。近年、このシステム価格が相当下がってまいりました。過去六年で大体三分の一から四分の一ぐらいまで下がってまいりました。一般設置者の方の環境意識の高まりと相まって、特にことしは昨年の倍以上のペースで申請が出てきたという状況にございます。
 今後、下期分の募集に入るわけでございますけれども、最近のシステム価格の低下状況も踏まえまして、限られた予算の中で一層多くの設置者の方に補助を行うようにということで、単価の見直しを行うと同時に、募集の開始時期について当初予定を繰り上げて九月から行うことにしたわけでございます。
 ただ、この財源は御承知のようにいわゆる電源特会でございまして、その原資が電源開発促進税でございますので、この財源そのものをふやすということはできませんので、まず実はこの九月からの募集に際しましては、本来この費目にかかわるであろう節約を他の費目で負担するということにした上で、できるだけ多くの方に補助をし得るようにということで募集をすることにしております。
 また、九月初めからのこの応募状況を見まして、状況に応じまして他の予算費目からの流用というようなことが可能かどうか、こういった点についてはさらに検討をさせていただきたいと思っております。
#96
○加藤修一君 できるだけ多くの方に当たるように、あるいはほかの項目から流用できるかどうかということ、積極的な答弁だったと私は思いますけれども、例えば、ちょっとこういう質問もなにかなと思いますけれども、要するに予算を補正でやることもできないという話ですね、そういうことになりますよね。
#97
○政府参考人(河野博文君) 補正の問題というのは政府全体の問題だと思いますので、ちょっと私どもからこの点についてのみでお答えするのは難しいように思いますけれども、ただ先ほど申し上げましたように、この会計自身は一般会計からの補てんというものを予定しておりません、電促税の直入の特別会計でございますので、財源がふえるということは想定し得ないというふうに思っております。
#98
○加藤修一君 それで、電源特会の関係では、電源立地対策費不用額を毎年出しているわけですよ。平成八年は七百六十億円、平成九年では七百七十億円、平成十年では八百五十億円ということで不用額を出している。こういう不用額を太陽光等々含めて新エネルギーの方に回すという考え方も私は成立するんではないかと思うんですけれども、どうでしょうか。
#99
○政府参考人(河野博文君) この電源開発促進対策特別会計の性格は先ほど申し上げたとおりでございます。確かに、この電源立地対策につきましては、原子力発電所など原子力施設の立地の進捗がややおくれているということもありまして、このところ毎年度一定の剰余金が発生している、それは御指摘のとおりでございます。ただ、これは各年度に支出されなかった金額がまた翌年度以降の予算に計上されまして、電源立地が決まれば逐次減少していくというふうに私どもは見込んでいるわけでございます。
 こうした状況のもとで、現在存在する剰余金が今後の電源立地により確実に減少することが見込まれますし、また実は電源立地地域からの財政要望は非常に強いものがございますので、こういったことを踏まえますと、この剰余金を他の政策目的のために現時点で支出したり、多様化勘定への振りかえの財源とするということは、私どもは適切ではないというふうに考えているのでございます。
 ただし、太陽光発電を含む新エネルギー予算につきましては、平成十二年度予算でこの電源開発促進対策特別会計における五百五十三億円も含めまして合計で九百二十五億円ということで、この五年間で約二倍に拡充をしてきております。
 今後とも、必要な予算を何とか確保しながら、この開発、導入に最大限取り組んでまいりたいというふうに考えております。
#100
○加藤修一君 今、倍になったという話について、そういった努力に対しては評価したいと思いますけれども、その電源特会の不用額の関係、これは見通しを持って枠を決めてきていると。ただ、ずっとこれが毎年毎年不用額になっていまして、見通しが見通しになっていない、そういう指摘も当然のことながらあるわけでありまして、その見通しがどうしてこういうことになってしまうのかという話を言わなければいけないわけですけれども、何とか、そういう不用額という形であるわけでありますから、短期間でも新エネの方に回すとか、そういったことも考え方としては十分私は成り立つと思うんです。
 それと、電源開発促進税の推移をずっと見てまいりますと、平成元年からの関係だけで見てまいりますと、平成元年から平成八年度まで電源立地勘定については三六%ということで、平成元年三六%、二年も三六%、ずっと来まして八年度も三六%になってきている。今、不用額の話をいたしましたけれども、平成九年度になってからは三六%から四二・七%ということで六・七%電源立地勘定がふえているわけなんですよ。
 それでずっと今日まで至るわけでありますけれども、不用額が生じている中でなぜこういうふうに配分率を変えてしまったのか。私は逆にすべきだと。つまり、電源立地勘定から電源多様化勘定の方に配分率を変えるべきであって、なぜこういうふうに配分率を、電源立地勘定の方にウエートを大きくしたのか。その辺のことを、政策変更とかそういったことがあったわけですか。
#101
○政府参考人(河野博文君) 御指摘のように、平成九年度から立地勘定と多様化勘定の配分比率を変えたという事実はございます。
 当時のことは、今から申し上げますと、平成七年十二月に生じたいわゆる高速増殖炉「もんじゅ」の事故を契機といたしまして、原子力立地をめぐる情勢が厳しくなる中で、電力の安定供給あるいは地球環境問題の観点から原子力立地を促進するための施策をさらに強化する必要があるというふうに考えられた情勢がございます。
 こうした情勢を踏まえまして、平成九年度には、発電所の立地時点のみでなくて、運転中も継続して交付される原子力発電施設等立地地域長期発展対策交付金、こういった新しい交付金を設けまして、立地地域の長年にわたる要望にこたえる措置を講じたということでございます。財源面においては、今後の電源立地勘定における施策に要する資金を確保するために、そういったことも考慮いたしまして電源立地勘定への配分をふやすということに決めたというのが経緯でございます。
#102
○加藤修一君 最後の質問になりますけれども、強化する必要があったということでそういう答弁になっているように思いますけれども、別の角度から考えますと、やはり私は多様化勘定を強化すべきではないかと思っていますので、十分この辺のことについては検討をしていただきたいと思います。
 ぜひやっていくように積極的に考えていただきたい、このように主張して、私の質問を終わります。
#103
○山下芳生君 日本共産党の山下芳生です。
 きょうはフランチャイズシステムの問題について質問をしたいと思います。
 コンビニを初めフランチャイズシステムというのは今や隆盛をきわめているのではないかと思います。例えば、コンビニエンスストアだけで見ましても、全国で今、店舗数は五万店ございます。チェーンの本部も約五十社あります。五万店の店舗といいますのは、例えば小学校は全国に一万八千校でございますので、全国の小学校の約三倍コンビニの店が出ているということになります。
 それから売り上げも、例えばコンビニ業界トップのセブン―イレブンは年間一兆九千億円売り上げております。今、日本の小売業のトップは御承知のとおりスーパーのダイエーでして、この年間売り上げが二兆二千億ですから、それにもう肉薄している。来年の決算期にはセブン―イレブンがダイエーを追い抜くであろうと言われております。
 こういう隆盛をきわめているフランチャイズシステムなんですが、政府はこのシステムにおける本部と加盟店との関係は本来どうあるべきだと認識をされているのか、まず大臣に伺いたいと思います。
#104
○国務大臣(平沼赳夫君) 小売業等におけるフランチャイズチェーンシステムは、加盟店である中小小売商業者にとっては、チェーン本部からすぐれた商品や経営ノウハウの提供を受け、商標、商号の使用が可能となるなど、個人経営では得られないさまざまな情報やシステム、ノウハウ等を享受することができる、こういうふうに思っております。一方、チェーン本部にとっては、加盟店の資金負担による出店時の投資コストの削減や急速な多店舗展開が可能となり、規模のメリットの実現を容易にするメリットを有していると思っております。
   〔委員長退席、理事加藤紀文君着席〕
 このように、フランチャイズチェーンシステムはチェーン本部及び加盟店双方にメリットをもたらすものであり、こうした長所が適切に生かされることによって小売商業等の発展に寄与することができる、こういう基本認識を持っております。
#105
○山下芳生君 今、大臣の御答弁のとおりだと私も思います。本来、本部と加盟店双方にメリットがある、いわば共存共栄できるシステムだし、そうならなければならないと思うんです。
 もう一つ伺いたいのは、このフランチャイズシステムを今後の我が国の産業政策の中で政府がどう位置づけようとしているのか。昨年の十一月に政府が決定をした経済新生対策においてフランチャイズシステムの位置づけはどうなっているでしょうか。
#106
○国務大臣(平沼赳夫君) 委員御指摘のとおり、昨年十一月の経済新生対策においては、日本経済がダイナミズムを発揮するための各種施策の一つとして創造的な中小企業、ベンチャー企業振興が図られたものであります。その中で、フランチャイズチェーンシステムの普及促進は新事業展開に向けた経営資源の相互補完の促進を図る施策として位置づけられているところであります。
 フランチャイズチェーンシステムは、加盟店が個人経営では得られない、今申し上げたようにさまざまな情報やシステム、ノウハウ等を活用できる、あるいはチェーン本部が投資コストの削減により事業展開を速やかに行うことができるといったメリットを有するものであり、これを普及することにより経営資源の有効活用が図られる、こういうことになると私どもは考えております。
#107
○山下芳生君 つまり、本来、共存共栄できるシステムであり、これからの経済社会において経営資源の有効活用にも資するシステムだというふうに政府は位置づけているということだと思います。
 ところが、そのフランチャイズシステムの実態がどうなっているのかということであります。
 私は、この当委員会でも三年前、問題提起をさせていただきました。質問をしたわけであります。
 今、脱サラで退職金や預金を注ぎ込んでコンビニなどのオーナーになる方がふえております。その際、契約をするときに本部の側は、例えば年収は五百万円あると思ってください、担当者が経営をサポートするので素人でも安心できますというふうに勧誘したり、あるいは絶対にもうかる、プロの私たちに任せてくださいと、こう勧誘したり、こういうことがあるんです。
   〔理事加藤紀文君退席、委員長着席〕
 ところが、実際に経営をやってみると、朝早くから夜遅くまで、一年三百六十五日店主はお店に出て、それにもかかわらず利益がほとんど出ない。あるいは人件費を抑えるために家族も店に出なければならなくなって、家族の生活がすれ違いになっている。病気になる家族も出ている。もうそんな状況は続けられないと思ってやめようと思っても、最初に借金をしていますから、多額の借金に縛られてやめることもできない。去るも地獄、残るも地獄という状況があって、離婚や自殺者まで出ている。本部を相手取った加盟店の側からの訴訟も起こっているということを問題提起させていただきました。
 そのとき、当時の堀内通産大臣は、想像を絶するようなことだと、こうお答えになって、通産省としても調査をする、公正取引委員会としても調査をするということを約束になったわけですが、その後どのような調査をされたのか、調査の結果はどうだったのか、そしてどういう対応策をとったのか、通産省、公取、双方から答弁を願います。
#108
○政府参考人(杉山秀二君) お答え申し上げます。
 フランチャイズをめぐります本部と加盟店とのトラブルにつきまして、私どもチェーン本部あるいは日本フランチャイズチェーン協会からヒアリングを行いました。そして、実態把握に努めました。
 その結果、まずチェーン本部にかかわります情報の開示を徹底することと、それから重要な事項について契約に盛り込んでそれを周知するということが大変大事だというふうな認識に至りまして、そういった点について十分な対応を図れということをチェーン本部あるいは協会に強く要請をしたところでございます。
 これを受けまして、フランチャイズチェーン協会におきましては、昨年の五月でございますが、自主基準をつくりまして、各チェーン本部の契約関係の情報を開示するということを充実させました。さらに、協会内の相談体制を拡充するといったような対応を図ったところでございます。
 また、通産省といたしましても、加盟希望者にチェーン本部の情報を的確に提供するという観点から、ことしの五月からでございますが、チェーン本部に関しますデータベースを整備いたしまして、インターネット上でそれを一般公開するということをいたしております。
 私どもといたしましては、こうした本部の自主的な対応とか、あるいはデータベースによります情報提供によって周知の徹底を図るということをまず行い、さらに引き続き必要な情報の把握を行っていきたいというふうに考えておるところでございますが、なお中小企業庁の方につきましては長官の方から別途御答弁をさせていただきます。
#109
○山下芳生君 簡潔にお願いします。
#110
○政府参考人(中村利雄君) お答え申し上げます。
 フランチャイズ契約をめぐるトラブルの回避のためには、加盟者がフランチャイズ契約の内容を事前に十分理解して検討することが重要であるということで、中小小売商業振興法第十一条におきまして、特定連鎖化事業、これはフランチャイズのことでございますが、に係る契約事項につきまして、書面の事前交付義務と記載事項の説明義務を課しているわけでございます。
 こうした中小小売商業振興法の施行状況について実情の把握に努めているところでございますけれども、その結果、フランチャイザーに法律上の義務が課されているということを加盟者が十分知らなかったり、あるいは開示項目によっては十分な説明を受けていないというような加盟者の声も一部に聞かれたところでございまして、中小企業庁といたしましては、これを受けて中小小売商業振興法第十一条の趣旨の徹底に努めているところでございます。
 業界側におきましても、こういう趣旨を受けまして、先ほど商務流通審議官が申し上げましたように、協会の自主基準の制定でございますとか、あるいはデータベースを整備してインターネットによる一般公開というようなことをしているわけでございまして、今後ともその一層の徹底に努めてまいりたいと考えております。
#111
○政府特別補佐人(根來泰周君) 私どもの方は二つの問題がございまして、一つはただいま通産省からお話のありましたフランチャイズに関するいろいろの問題点あるいは独占禁止法上の問題点について周知徹底をするということでございます。御承知のように、既にこれはガイドラインがございまして、このガイドラインを周知させるということが一つでございます。これはこの委員会で御指摘があった後に、業者団体等と会合を持ちましてその周知徹底方を努めているところであります。
 二つ目は、個々の案件でございます。平たく申しますと、数件あるいは数十件の苦情といいますか、申告がございます。この申告に、あるいは苦情に対しましては私どもの方は十分調査をしているところでございますが、概括的に申しますと、これまで責任を問えるほどの案件がなかったということでございますけれども、ただ、一件の苦情、二件の苦情ではなかなか全貌を把握しがたいというところがございますので、引き続きそういう状況を踏まえて監視を続けているところでございます。
#112
○山下芳生君 私は、まず調査をするに当たっては、チェーン協会の意見だけを聞くのはこれは偏った調査になると思うんです。協会にはこれは本部しか入っておりません。加盟店ですとか取引業者は入っておりません。アメリカの協会はそういう加盟店や取引業者も含めた協会になっておりますけれども、日本は本部の協会になっておりますから、フランチャイズシステム問題を調査する際に本部だけの意見を聞くのはこれは非常に偏った調査にならざるを得ない、そういう点を私は指摘したいと思います。
 それから、データベース化してインターネットで公開しているということなんですが、私もインターネットを拝見いたしましたけれども、肝心な情報がやはり欠けているというふうに私は思いました。例えば、ロイヤルティーがどういう計算方法で取られるのかというようなことは載っておりません。それから、各チェーンの平均的なお店の一日の売上高がどのぐらいかということも全く載っておりません。オーナーになろうという方が一番知りたいのはそういうところでございますから、そういう点では、アメリカではそういうことも含めて、あるいは訴訟がされた事案がどのぐらいあるのか、閉まった店舗がどのぐらいあるのか、そういういわばマイナス材料も含めて情報を開示しているということですから、まだまだ私は不十分だというふうに思います。
 同時に、きょう問題提起したいのは、そういう情報開示、これはもう当然です。一方の本部と、それから加盟店になろうとされる方の間には情報量、交渉力、格段の格差があるわけですから、これは情報開示を事前に徹底して行うというのは当たり前のことだと思いますが、同時に私は、このシステムが共存共栄のシステムになるためには契約の内容そのものにもやはりメスを入れる必要がある、あるいはそこから来る本部の経営戦略そのものにも問題がある、こう思っておりますので、この点から問題提起をさせていただきます。
 第一は、二十四時間営業の問題であります。ほとんどのコンビニの契約を見ますと二十四時間営業が前提になっております。そのことが加盟店、オーナーの生活を極めて深刻な事態に追い込んでいるということを指摘せざるを得ません。
 例えば、これは山梨県の方ですが、実際にあったことです。開店から五カ月目で過労死をされたコンビニの店主の方。五カ月間で家で睡眠をとれたのは二日間だけ、あとはコンビニの倉庫に寝袋を持ち込んで寝泊まりをしていた。あるいは奈良県の方。オーナーが死亡したのに店を閉めて喪に服することを本部は認めなかった。アルバイトを雇って店を開けということで、結局奥さんもそうせざるを得なかった。二十四時間営業をたとえいっときでもやめる、店を閉めればこれは違約金が課せられるんですね。このチェーンの場合は百万円です。一時でも閉めれば年間百万円の違約金を取られる。だから閉めようがないんですね。本当に心臓発作で急に倒れたとき以外はもうどうしようもないというふうな状況が起こっております。
 私は、こうした事態というのは、加盟店のオーナーにとってはこれはもう基本的な人権、生存権が脅かされているような事態ではないかと思うんですが、大臣に、これは人権問題になってきているという点についての認識をまず伺いたいと思います。
#113
○国務大臣(平沼赳夫君) 近年、御承知のように、個人の生活パターンの変化、多様化が進む中で、夜間あるいは早朝における消費需要が増加しているものと認識しております。そうした消費需要に対応するため、コンビニエンスストアを中心に二十四時間営業を前提とした店舗展開を行うチェーン本部もふえていると理解しております。
 このような消費需要の変化を認識しつつ、二十四時間営業を前提とした契約内容について加盟店希望者が納得の上、当該契約を締結するのは一つの選択であろうと考えておりますけれども、そういう委員御指摘の厳しい事例があるわけでございますので、さらにそういうことが起こらないように我々としても徹底し、調査をし、改善する余地があれば改善をするような方向で検討を進めさせていただきたい、こう思っております。
#114
○山下芳生君 大変大事な答弁だと思います。本当に人権問題ですから、起こらないように調査をし、改善方を徹底していただきたいと思います。
 公取に聞きますけれども、こういう本来対等な事業者間の取引であるはずなのに、一方の事業者の営業時間をここまでがんじがらめに拘束するようなことが許されるのか。公正取引委員会の見解を求めます。
#115
○政府参考人(楢崎憲安君) 二十四時間営業を前提としているシステムが独禁法上問題かということでございますけれども、生活パターンの変化等に対応してそういうふうな営業戦略がとられておりますし、またかなりそういった状態ができているわけでございまして、この二十四時間営業それ自体が独禁法に違反するかしないかという問題というよりも、二十四時間営業を前提として契約内容全体がフランチャイジーにとって不当な不利益となっているかどうか、そういう全体的な観点から考えていくべき問題だと思っております。
#116
○山下芳生君 さっき公取委員長が紹介された「フランチャイズ・システムに関する独占禁止法上の考え方について」、ガイドラインが昭和五十八年に出ております。その中にはこうあるんです。「フランチャイズ契約の内容については、加盟者を一方的に義務付けるものであってはならず、」「フランチャイズによる営業を的確に実施する限度にとどまるものである必要があろう。」と。
 ですから、二十四時間あけておかなければならない、それは買う人があればそういうこともあるでしょう。しかし、私、地元の大阪でもいろいろオーナーの方に聞きますと、深夜に買いに来る方ってそんなにいない、二人か三人しかいないときだってあると。それでもあけさせられるというのは、何でコンビニの統一したイメージを維持するためにそこまで買う人もいないのに縛られる必要があるんだ、それは限度を超えているんじゃないかということが率直に語られました。私もそう思いますよ。
 だから、全体として見ても、そんな拘束はやはりこのガイドラインから見ても違法だ、逸脱していると私は思いますので、大臣のさっきの答弁もありましたから、そういう観点も含めて、今後しっかりと実態調査と改善策をお願いしたいと思います。
 それからもう一つ、ロイヤルティーの問題について提起したいと思うんですが、あるオーナーに聞きました。一九九九年一年間の売り上げが一億七千四百万円あったというんですね。それから、その売り上げから諸経費を引いた後の利益が二千九百三十万円、利益率は一六・八%、そこそこです。問題は、この利益二千九百三十万円を本部と加盟店がどう配分するかであります。私、実際の配分、分配を聞いて驚きました。本部の取り分が二千四百五十万円、加盟店が四百七十万円。八割以上本部が持っていくんですね。
 大臣、何でこんなことになるのか、御存じでしょうか。
#117
○国務大臣(平沼赳夫君) ロイヤルティーとは、チェーン本部が加盟店に自己の商標やサービスマーク等を使用させる対価として、加盟店から例えば粗利の一定割合という形で受領するものだと認識しております。
 また、ロイヤルティーの額についてはフランチャイズ契約に規定されておりますが、これはチェーン本部ごとに異なることが通例であります。ロイヤルティーの額は、昨年五月、社団法人日本フランチャイズチェーン協会が策定した自主基準に基づき各チェーン本部が開示した契約関係情報や、本年五月から一般公開しているチェーン本部に関するデータベースにおいて各チェーン本部ごとに記載されております。
 したがって、加盟希望者は、これらを参考にチェーン本部ごとにロイヤルティーの額について比較検討を行い、他の項目も含めた総合的な判断を行った上で的確にチェーン本部を選択することができるようになっている、こういうふうに承知しておりますけれども、そういう中で、大変高い比率であるなというのは個人的な感想としては持っておりますけれども、そういう契約を納得した上で締結されている、こういうことも事実だと認識しております。
#118
○山下芳生君 大変高いという御感想だそうですけれども、そのとおりだと思うんです。実際さっき言ったような取り分になっているわけです。何でそうなるかということなんですが、確かに契約上決められているロイヤルティーを課せられているからであります。問題は、ロイヤルティーの課し方が私はこれはどうかなと思うんです。
 大臣も御答弁があったように、大体ロイヤルティーというのは売り上げから仕入れ原価を引いた粗利の額の何割かを配分することになっています。例えば、粗利額の三〇%を本部がとる、七〇%を加盟店側がとるという配分であります。大体、契約形態によって違いますけれども、ロイヤルティーというのは三〇%から六〇%ぐらい課せられております。
 問題は、しかし粗利からロイヤルティーを引かれた後、残りの分から加盟店はアルバイトさんやパートさんの人件費を出す、それから水光熱費も出す、それから開店時に借りた借入金の返済もそこからするということになるわけであります。ですから、これは、粗利からまず本部がロイヤルティー、もうけを持っていくということになりますと当然売り上げが落ちますと。これは、諸経費というのは一定かかりますから加盟店の利益は出ない、赤字になることだってある。しかし、幾ら加盟店が赤字になっても、本部のロイヤルティーだけは、もうけだけはしっかり確保されるというこれは計算上なるわけですよね。
 私は、もうけは必ず本部がとる、損が出たらこれは全部加盟店がかぶる、これが共存共栄のシステムにふさわしいやり方だと言えるんだろうか、こう思うんですけれども、高いという御感想をいただきましたけれども、そういう粗利からまずもうけを先にとっちゃうというやり方についての御認識、大臣、いかがでしょうか。
#119
○政府参考人(杉山秀二君) 釈迦に説法でございますが、ロイヤルティーとはチェーン本部が加盟店に自分の商標とかあるいはマークといったものを使用させる対価、あるいはいろんな指導をする対価ということで、今委員からも御指摘がありましたように、例えば粗利の一定割合という形で受領するものでございますが、このロイヤルティーの決め方についてはいろんなやり方があります。例えば、粗利の何%というやり方もありますし、原材料費を差っ引いた後のまた何%というようなやり方もありますでしょうし、あるいは機器のレンタル料を差っ引いた後の何%というようなやり方でいろいろ区々でございます。
 私どもといたしましては、そういったロイヤルティーの額、そういったものが契約上きっちりと明記をされておって、かつ加盟者の方々がそういったものを十分にわかった上でもって契約をしていただくということが一番重要なことではないかというふうに考えております。
 先ほど来申し上げているような情報開示施策を取り上げているわけでありまして、もっともそのロイヤルティーの額だけで加盟者の方々が判断をするということでは実際上はないわけでございまして、ロイヤルティーの額、それも当然含まれますが、その他のいろいろな項目について総合的な判断を行った上でもってどれが一番いいかと、あるいは契約をすべきか否かという判断ができるような、そういった的確に情報が加盟者の方に伝わるというような観点からの施策を強化しているというところでございます。
#120
○山下芳生君 私は、情報が開示されればどんな契約が結ばれたって構わないという立場は公正取引委員会としてはとるべきじゃないと思いますね。やっぱり独禁法には不公正な取引を禁止するという項目がございます。こんな、もうけは本部、損は加盟店というのは、私から言わせればこれは不公正取引、優越的地位の乱用に当たると。本部が情報量も細かい計算式も全部把握して、幾ら説明してもやってみなければ加盟店はどんなことになるのかわからぬというのが実態なんですよ。大体こうなっているんです。ですから、それは契約のあり方そのものに問題があるという認識に立って是正しなければ、私はこれから日本経済、産業政策の一つの柱に、共存共栄しながらやろうというシステムとして健全に発展しないというふうに認識をしております。
 時間がありませんから、もう一つの問題を提起させていただきます。
 そういう契約の内容が本部の多店舗展開ということを加速させることに必然的になるという問題であります。
 御承知のとおり、今コンビニというのはどんどんどんどん店を出しております。出すけれども、二店出したら一店つぶれる、あるいは最近はもう三店出したら二店つぶれる、多産多死という状況であります。しかし、それでも本部は出店をやめない。なぜかといえば、本部にとっては出店すればするほど、店が多ければ多いほど総売り上げはこれは間違いなくふえるわけですからロイヤルティーは入ってくる、もうけは上がる。しかも、出店のリスクというのは、一番最初に大臣がおっしゃったように、オーナー負担になりますから、ほとんど出店リスクは本部は持たない。だから、どんどんどんどん店を出せということに本部としてはなる。しかし、加盟店にとってみたら、店が周りにどんどんふえればその分総売り上げは若干ふえるかもしれないけれども、一店当たりの売り上げというのはもちろん下がります、パイはそんなに変わりませんから。
 だから、ここはもう絶対的な対立点、根本的な矛盾としてあらわれると思うんですが、大臣に、そういう今のような契約内容を放置したままでは多店舗展開による本部と加盟店との矛盾というのはこれは必然的に生まれると、そういう御認識はいかがでしょうか。大臣、どうぞ。
#121
○国務大臣(平沼赳夫君) チェーン本部が加盟店の立地場所を選択するに当たっては、当該立地場所に関する人口や市場動向などを調査し、事業採算性を十分考慮した上で判断するものだと理解をいたしております。
 一方、近年、チェーン本部同士の競争によって各チェーン本部の多店舗展開が進み、それが一部の店舗の売り上げに影響を与えているとの指摘があります。これにつきましては、本来、地域において店舗がたくさんあることは消費者にとっては身近な買い物機会の確保や多様な商品、サービスの提供の確保といった便宜ももたらすものであり、マーケットメカニズムの中で店舗同士切磋琢磨して発展を図っていただきたい、こういうふうに私どもは考えております。
 ただ、そういう多店舗化が非常に一部経営を圧迫しているというような御指摘もありましたけれども、逆に、全国に五万店展開されている中でもほとんどの店舗はそういう中でも非常に生き生きと活動している。そういう事実もありますので、私どもとしては、そういう厳しい事態、こういうことは御意見としてしっかりと受けとめさせていただいて、そしてこれからの施策の中でいろいろ検討を加えていきたい、こういうふうに思っております。
#122
○山下芳生君 ほとんどが生き生きという認識が、私はぜひ実態を見ていただきたいと思うんです。二店のうち一店はつぶれています。三店のうち二店つぶれている状況になりつつあります。多くの方がさっき言ったような事態に追いやられていっているんですね。生き生きというふうな状況にあるのは、そっちの方がごく一部ですよ。
 私は、多店舗展開というのは消費者のニーズという点から見ても、そんなに街道沿いにローソンがあったら次セブン―イレブンがあり、次サンクスがあり、次Kマートがありと、余りにも、消費者がそんなにコンビニ要るのかというぐらいの、もう飽和状態を超えていますよね。消費者ニーズから見てもそれは行き過ぎですよ。
 そのことは省資源ということからいっても、夜中こうこうとそんなにいっぱい明かりをつけて電気を使ってやる必要はあるのか。あるいは青少年のたまり場になっている、非行の温床にもなっているという指摘もあります。だから、これは単に個店の売り上げが減るというオーナー問題だけじゃない、社会的な問題にもなっていると思うんですね。そこのよく視野を広げて対応する必要があると思います。
 アメリカでは、オハイオ州なんかでは、コンビニフランチャイズの規制法としてテリトリー制というのを設けております。これは私は当然だと思うんです。フランチャイズとしてロイヤルティーを取るんだったら、一定の地域はお任せしますよ、勝手にあと同じチェーン店をぶつけるようなことはしませんよと。そうじゃないと本当のフランチャイズとは言えないんじゃないかと思いますけれども、そういうテリトリー制が実際にアメリカではやられている。
 あるいは、それができないまでも、せめて既存のオーナーに新規出店する場合は事前に連絡して承諾を得るシステムをつくるとか、あるいは、それでもどうしても出店する場合はロイヤルティーをオーナーの利益をちゃんと保証するために見直すとか、そういうことをやらないと、多店舗展開だけは自由にやるわ、しかしオーナーの苦境はそのままにするわというのでは共存共栄のシステムにはならないと思います。
 この点も含めてしっかり調査をし、改善方を図られるように、大臣、最後に感想を求めて、質問を終わります。
#123
○国務大臣(平沼赳夫君) 今、アメリカの例も委員から聞かせていただきました。
 私どもといたしましては、円滑な経済発展で、この国が二十一世紀に向かって経済的な発展を遂げていくためにはみんながその繁栄を享受しなければなりません。ですから、そういう観点に立って、今いろいろな御指摘も踏まえてこれからの施策を進めてまいりたい、こういうふうに思います。
#124
○山下芳生君 終わります。
    ─────────────
#125
○委員長(成瀬守重君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、木俣佳丈君及び今泉昭君が委員を辞任され、その補欠として川橋幸子君及び高橋千秋君が選任されました。
    ─────────────
#126
○梶原敬義君 私は社会民主党の梶原です。よろしくお願いします。
 きょうは二十分の時間で二つのことをお聞きします。十分ずつぐらいのことでやりたいと思いますから、御協力をお願いしたいと思います。
 一つは、石油エネルギーと自然エネルギーの関係ですが、大臣がかわるたびに通産大臣とはいつも議論しているんですが、私の直観というか私のひらめきでは、石油資源というのは早晩、近未来にこれは大変な状況になるし、パニック状態が繰り返されるような状況が資源的に来るだろう。こういう観点から、自然エネルギーや新エネに対しては我が国のような資源のない国は積極的に取り組む必要があるだろうということをずっと議論してきたのであります。
 そこで、先ほど加藤同僚議員から質問もありました関連でありますが、一つは風力発電。風力発電につきましては、ドイツと日本を比べますと、一九九一年はほぼ同程度でありまして、わずかな数量、数字が出ておりますが、一九九九年には日本は約七万キロワット、ドイツは四百万キロワットになんなんとしている。
 ちょっと委員長、このグラフわかりやすいから、大臣にちょっと。(資料を手渡す)
 グラフを見ていただければわかるんですが、何で一体ドイツと日本にこういう大きな差ができたのかということです。これは国全体のあり方、考え方の問題であって、通産省だけの責任ではないし、国のトップに立つ人がどう考えるかということでこれは変わる問題、そんな大きな問題だろうと思うんですが、その差がどうして開いたのかということが第一点であります。
 それから第二点は、先ほど話がありました太陽光の発電にかかわる問題でありますが、今までは約三分の一の設備費を我々がつけた場合には助成があった。これを今回、本年度のこれから後半においては十八万円、これまで二十七万円であったものをキロワット当たりにして十八万円に急遽下げざるを得ないと。主な原因は先ほど話があったようにもう予算がないと、そういうことでありまして、当初予算を組むときにこういう点の配慮というのか見通しが非常に暗かった。年度途中から二十七万の助成を十八万に下げるとかそういう見通しのないことを、これは企業はそれを当てにして年度計画を組み、あるいは販売店もそういうことでやってきているわけですから、どう見てもちぐはぐな通産行政。
 私も前にこれに関連することで質問したことがあるんですが、その二点について大臣の見解を伺いたいと思います。
#127
○国務大臣(平沼赳夫君) 委員御指摘のように、ドイツでは近年、風力発電の導入が大きく進展していることは事実であります。一つは、我が国に比較してドイツは風力発電に適した風況のよい平たんな土地が多い、こういうことも考えられると思います。また、これはもう委員御承知だと思いますけれども、ドイツにおいては電力会社に対して風力発電所からの電力を固定価格で全量購入を義務づける、そういう法制度が理由である、これも指摘されているところでありまして、これは、委員が御指摘のように、国の方針がきちっとそういう形に相なっている結果だと思っています。
 他方、我が国の風力発電については、国は技術開発や設置費用の一部を助成することによって導入支援を行っているところであり、近年、こうした国の導入支援策と電力会社による優遇価格での風力発電購入とが相まって、我が国においても風力発電の導入が大きく進展してきたことも事実であります。現在、御指摘のように七万キロワットでありますけれども、最近の導入計画によれば、大規模な事業用風力発電を中心に今後も相当程度導入が進むと予想されております。例えば、北海道では当面十五万キロワット、また東北地方では今後三年間で三十万キロワット、そういうような形で今前進をしているところであります。
 いずれにいたしましても、風力発電を初めとする今後の新エネルギー政策のあり方については、現在、総合エネルギー調査会新エネルギー部会において海外の導入促進策の動向も参考にしながら検討を行っているところであり、冒頭、委員御指摘のように、地球温暖化や環境破壊を考えた場合にはやはり新エネルギーの導入というのは我が国の国家的な課題だと思っておりますので、この辺はこれからも積極的に推進をしてまいりたい、このように思っております。
 また、住宅用太陽光発電システムの普及推進を図るためにはその価格低減を図ることが重要であります。
 そして、御指摘のように、今年度の上期の募集において公募から約一カ月半で上期の予定枠に達するほど応募が殺到したと。これは、近時の例えば住宅会社の広告を見ても太陽光発電のいわゆる電池を組み込んだそういう住宅が目玉商品となりまして、やはり家を買う人も意識改革が起こってそういう家をどんどん購入するようになった結果だと思っています。
 ですから、大変そういう形では皆様方の意識も変わり、そういった地球温暖化や環境の問題にいわゆる国民の皆様方が非常に関心を持ったと、こういう非常にいい結果が出ているわけでありますけれども、御指摘のように、応募が非常に急増したために、先ほども他の委員からの質問に対するお答えのとおりでございますけれども、補助金単価の見直しを行わざるを得ない事態に相なりました。二十七万円でこの補助金を出しておりましたけれども、やはり応募がふえましたので十八万円に減らして、しかしそのかわりに応募した方々の件数をふやす、こういうことで現在対応せざるを得ない状況になったことは事実であります。
 補正予算についても、現段階では編成されるか否かは全く未定であるためにこれ以上のことは申し上げられないと思いますけれども、こういったせっかくの高まりに水をかけないように、これからも我々は積極的にこういった動向を伸ばしていくためにも努力をしてまいりたい、そういうふうに思っておりまして、補正予算が組まれる場合にはこういった問題が少しでも解決されるように我々としては努力もしてまいりたい、こういうふうに思っております。
#128
○梶原敬義君 この問題については、もう時間が来ましたから少し意見を申し上げますと、内需拡大が今非常に叫ばれているときでもありますし、こういうときこそやっぱり積極的な方向に打って出ることが大事じゃないかというのが一つ。
 それから、電源特会のために、電力量に対して四十四銭何ぼかの税金を取ってやっている電源特会のそれとの関係で非常にやりにくい、ネックがあるのではないか。やっぱり電力会社との関係もあるし、これはもっと何か総合的に政府が思い切ってやれるような、狭い枠の中じゃなくて、何か方法を考え直すべきだと思うんです。経企庁長官も通産大臣もおられますから、これは要望でありますが、ぜひ検討願いたいと思います。
 また、いろいろ残る問題は後に譲りたいと思います。
 次に、預金金利の問題でありますが、今、日本全体にある金融資産というのは千三百六十五兆円、うち現金、預金が七百五十二兆円。アメリカと比較しますと、逆にアメリカは三千五百六十八兆円の金融資産があるうちに、わずか現金、預金というのは三百五十七兆円でありまして、株式とか保険とかそういうものでたくさん持っておるわけです。日本は五五・一%が現金や預金であります。
 低金利政策がとられたのが、公定歩合が〇・五%になったのが一九九五年の途中からであります。それからずっと国民の預金者は、ほとんど百万円預金しても金利がついても何ぼですよと、よくそういう話を聞くんです。
 一方、どういうところが金を借りているのかというのを見ますと、銀行はもちろんでありますが、例えば電力会社でいいますと、東京電力は、これは一九九七年時点の古い統計ですが、五兆円ぐらい借りているんですね。新日鉄が八千億です。東京ガスが一千二百九十億、伊藤忠が二兆二千八百億、商社がずっとある。三井物産が二兆四千億、三菱商事が二兆五千八百億、三菱化学が二千億、NECが三千億。
 要するに、金融機関とかあるいはゼネコン、そういうところをずっと全部引き抜いてみたんです、昔。そういうところは平均金利が、恐らく借入金の長期平均金利というのは実質三%は下がっていると思うんです、そのころから。そうすると、一年間に三%、借入金に三%を掛けた分というのが下がっているんですよ。
 そう言うと、日銀や大蔵省は、いや、個人の住宅金融公庫とかそういう借入金も下がっているじゃないかと言いますが、それを引いても、年間一%金利が違った場合、七兆五千億、この預金者には金利がつく。預金者はそれで内需拡大していく。ところが、住宅金融公庫を引いても三兆ぐらい、あと残る四兆ないし五兆円というのは実質、国民所得にプラスになっている。そうであるはずが、一方は大企業や金を借りた人にどんどんどんどん。だから、こんな所得の再配分の不均衡というか不公平というか、ゆがんだ経済社会というのは私はもう本当におかしいと思うんですよ。
 一方では、日本銀行が預金金利、ゼロ金利、ちょっと意味が違うんですが、公定歩合を上げる場合でも何か最近クレームばかりついている。景気の観点は、私はほかの内需拡大対策をもっと打つべきで、さっきの電力だってそうなんです。やるべきことをやってやるべきです。しかし、一番安易な預金者の金利は抑えて、そしてこの金をどんどん借りている人には恩恵をこうむらせるような、そういう経済社会のあり方というのはおかしいと思うんですよ。
 それで、なお日本銀行については、この前、日本銀行法を改正するときに、これまでの経済政策の失敗やバブルの失敗というのは政府側からいろいろ言い過ぎたじゃないかという反省の上に立って日本銀行法の改正をこの前やったんです。それをまたまた政府や閣僚会議で、きのうも新聞に載っておりましたが、いろいろ言っている。私はおかしいと思うんですよ。
 そこは後の問題にしましても、要するに、何年にもわたりまして金利が非常に低い状態の中で抑え込まれておる預金者のことを一体政府はどう考えているのか。経企庁長官あるいは日銀においでいただいておりますから、お伺いをさせていただきたいと思います。
 私は時間が二十八分までとのことでありまして、恐縮ですがよろしくお願いします。
#129
○国務大臣(堺屋太一君) 大変重要な問題を短時間でお答えしなければならないので難しいところでございますが、まず第一に、バブル崩壊以来、日本経済が非常に低成長になり、特に最近では消費者物価、卸売物価、それからホームメードデフレと言われるGDPデフレーター等の物価が下落傾向にございます。
 そのことを考えますと、金利が低くても、いわゆる実質金利、他の物価との比較での金利というのは一定の率を保っている、このことが一つ前提にございます。これは物価がどんどん上がっているときでございますと、それを上回る金利をつけなければならないということになりますのでかなり金利の率が表面金利は高く出るわけでございますけれども、そういった経済全体の状況がまず第一にございます。
 第二番目に、特にこの数年間、一九九七年、九八年から設備投資が減少いたしまして、金融市場における資金の需給関係が大変緩んでおります。そういう意味で、公定歩合が〇・五%でございましてもそれ以下に下がってくるというような、短期金利が下がっている、ターム物などは下がっているというような市場での資金の出合いの問題も存在いたします。
 そういったことで、今は景気が悪い、物価が下がっているという全体の経済状況の中でこういう低金利が実現しておりまして、これによって預金者の方々には大変期待外れな現象になっていることは残念でございますけれども、経済の状況がそうなっているということでございます。
 我々といたしましても、できるだけ早くこの景気を立て直しまして、本格的に自律的な景気回復になってまいりますと設備投資もふえ、資金需要もふえ、また消費者の方々も大いにいろいろと需要を使っていただくということになりますと資金需要の関係も変わりますし、物価状況も変わってまいりますので正常化できるんじゃないか。
 一日も早くそうしたいとは思っておりますが、残念ながら今のところはまだそういう状態になっていない。やはり、ここはもうしばらく景気を中心に景気回復に軸足を置いて、そして構造改革ができ上がるような経済政策をとっていかなきゃいけない。その間、しばらくまだ預金者の方々には御辛抱をいただくことにならざるを得ないと考えている次第でございます。
#130
○参考人(藤原作彌君) お答えいたします。
 今、堺屋大臣からお答えいただいたとおりだと思いますけれども、日本銀行の立場からちょっとだけ御説明申し上げますと、先生御指摘のとおり、長期にわたる低金利のもとで家計の利子所得は減少しております。この点は政策委員会の政策決定会合においてもたびたび議論されているところであります。
 私自身、金利収入に多くを依存している方々の厳しい状況を非常に考えて、胸の痛むこともあります。例えば、老母と議論するといつもそういうことを言われます。
 ただ、金融緩和政策には、一方で経済活動全体を下支えして家計の勤労所得を守るという大きな効果があります。例えば雇用者所得は、一九九〇年代におきまして利子所得の減少幅を大幅に上回る増加を示しております。金融政策の評価は、こうしたプラス効果とそれからそのデメリットなどをあわせて勘案しまして、経済情勢全体との関係で考えていくことが大切かと存じます。
 その意味で、金融政策運営上大事なことは、物価安定のもとで持続的な成長を確かなものにするということだと思います。それが実現すれば、ひいては家計にもメリットが及ぶものと考えております。そういう認識で、金融政策の運営をただいま議論しているところでございます。
#131
○梶原敬義君 時間が来ましたので終わりますが、堺屋長官、政府として日銀のあり方についてはいろいろ過去の例からして私は余り言うべきじゃないと、これは意見として言わせていただきたい。
 それから、日本銀行につきましては、幾ら閣僚会議で意見があったとしても、やはり日本銀行としての独立性というか、筋はきちっと通していただきたい。
 それから最後に、多くの国民は、つくはずの、つくべきはずの預金金利がつかない状態がずっと続いている。アメリカは金利が六%、イギリスが今六%、公定歩合、ユーロが四・二五、カナダが六・〇、韓国三。日本は異常な状態なんです。余りにも長くこれを続けるというのは、ゆがんだ経済社会、弱い者に全部しわ寄せするという政治のあり方だと思うんですよ。これはやっぱり許せない。
 以上であります。
#132
○水野誠一君 無所属の会の水野誠一でございます。
 本日は幾つか御質問させていただきたいと思うんですが、一昨日の予算委員会で、最近、自民党内で検討が始まっているという財政法四条を改正して、建設国債の適用対象を拡大するという案について質問させていただきました。国債の一本化という議論であれば以前から出ていたものでありますが、これは当然その賛否両論さまざまな意見があることも承知しております。
 財政法四条が財政の規律維持の最後のとりでとして機能してきたということは事実でありまして、国債のあり方、あるいは現在の財政赤字の問題などとをセットで根本的な議論があってしかるべきだと思うわけでありますが、今回はどうも単に光ファイバーの財源とするために建設国債の適用範囲を拡大しようということだったということで聞いておりますので、これはいささか乱暴な議論ではないかと総理並びに大蔵大臣に質問させていただきました。総理から、直ちに財政法四条の改正をすることは考えていないという御答弁をいただいた次第です。
 党内でもいろいろな議論があり、また大分その後トーンダウンした気配も私は感じていたのでありますが、ところがきょうの報道を見ると、法改正はしないまま、財政法の拡大解釈によって建設国債をIT関連予算に充てることを検討すると、こんな報道もございました。
 先ほど、木俣委員からも通産大臣にこの点についてお尋ねがあったわけでありますが、こういった対応がばらまきあるいは予算の分捕り合戦につながる危険性がある、こういう批判も多いわけでありますし、またIT革命の本来の主役であります民間企業との関係はどうなるのかといった指摘もある中で、この問題について、先日、予算委員会ではお尋ねする時間がございませんでしたので、堺屋長官に御認識を伺えればと思います。
#133
○国務大臣(堺屋太一君) この財政法四条の問題につきましては、委員御指摘のように、このもの自体がどうかという根本的な議論もございますし、建設国債とその他のものを分けて果たして十分な効果があるのかというような基本的な問題がずっと根にあることは事実でございます。
 ただ、現在の段階におきまして、この財政法四条を改正するという政府として積極的な動きはしておりません。むしろ、党の議論を見守っているという状況でございます。
 また、光ファイバーにつきましても、どの部分、例えば公共建築物の中にある施設でございますと、これは従来から建設国債の一部、施設費の一部として行うこともできる。どの部分をどうするのかという、そういう解釈問題もございます。
 我々といたしましては、やはり自民党等いろんなところの議論を見守ってその答えを受けとめていきたいと思っております。今のところ、特に政府として動きがあるわけではございません。
#134
○水野誠一君 今の議論の建設国債の適用拡大の目的、これが光ファイバーだったということも関連すると思うんですが、この光ファイバー問題というのは、言うまでもなく、IT革命を支える通信インフラの基幹をなすものとして期待が大変大きい分野であると思います。
 この光ファイバーを引くという問題は実は二十年以上前から進められていて、特に都市部では相当に充実もしている。つまり、ラストワンマイル、すなわち家庭につながる直前までほぼ完備してきている、こんなことも聞くわけでありますが、現在までの光ファイバー網の敷設状況というのはどうなっているのか、基幹系あるいは加入者系などあわせて簡単に御説明をいただければと思います。
#135
○政務次官(伊藤達也君) お答えをさせていただきます。
 九九年度末現在で全国の光ファイバーのカバー率は大体平均で約三六%という状況でございます。昨年十一月に発表された経済新生対策の中では、二〇〇五年を目途に全国整備を実現していきたい、そのような努力をしていくんだということを明記されているわけでありますし、また来年度末までには全国の約五〇%の地域がカバーできる見込みだと、こういうことを明らかにさせていただいております。
#136
○水野誠一君 電子商取引が増大してきている。あるいは現在盛んに言われる音楽や動画コンテンツの流通が始まっている。あるいはインターネット人口がかつて想像もしなかったほどのスピードで急増している。こういった情報トラフィックの加速度的な増大が確実である以上、それを支える情報インフラの整備は急務だと思います。
 日本は光ファイバー関連技術については極めて高いレベルを持っていると言われているわけでありますが、例えば一本のファイバーに複数の波を通すことによって情報量を飛躍的に高める波長多重というような技術などは世界と比べても日本はトップクラスだと聞いております。技術革新のスピードに線の、言ってみれば光ファイバーの敷設が追いついていない状況とも言えるわけでありまして、ここでのスピードというのは極めて大事だと思います。
 しかしながら、光ファイバーといっても、これは引けばいいというものではないわけであります。これは、例えば悪名高いスーパー農道あるいはスーパー林道という例があるわけですが、引いたはいいけれどもニーズがなくて一日数台の車しか通らない、こんな状態では全く意味がないわけであります。しかし、金はかかっているからだれかがそのコスト負担をし続けなければならないというような例というのは過去の公共事業の中にも随分あるわけでございまして、それによって、例えばこの光ファイバーなんかも、利用者がいないから価格が高くなる、高くなるからますます使わない、こういった悪循環に陥っては決してならない、そんなことが起きてはIT革命の時代にかえってマイナスになってしまう、こんなことを危惧しているところもございます。
 政府内でも、光ファイバーについては従来どおり民間主導でやるべきか、どの部分を公共事業でやるのかといった整理もまだついていないと聞いております。だれがコストを負担するにしても、高価で不便なネットワークインフラが定着するということになってはユーザーにとって最悪な事態になることだけは間違いないということは申し上げておきたいと思います。
 例えば、そういうことからいきましても、末端の個人ユーザー、私自身もそのユーザーの一人でありますが、光ファイバーが家庭まで届いてくる状況を待ち切れないということで、今CATVやDSLによるある程度の高速回線を既に手にし始めているわけであります。
 御承知のように、これは現在、家庭用のISDNでございますと、六十四Kとか百二十八Kがせいぜいというところでありますが、これはやはり、私もアメリカなんかに行ってびっくりするのは、家庭でも一・五メガ、これはまさに日本と比較すると十倍から二十倍のスピード、こういうことがもう既に実現をしているということを考えると、先ほど御答弁の中にもありましたが、三六%まで来ていると言われながらも最後のラストワンマイルが実現しないがために大変我々は不便な体験を、我慢を強いられている。こんなこともこれはあるわけでございます。
 そんなことから、一つここに、最近になりましてCATVとかDSLというような手法も実現し始めているわけでありますが、こういった競争の中で、ややもすると日本が今考えている光ファイバー自体がもうみんなが競ってただただ光ファイバーを引くということになり過ぎても、余りにも光ファイバーの使い方、使い道というものが十分に考えられないままにただただ引かれるということによってかえってインフラがだぶついてしまうような問題、これも出てくるんじゃないか。
 例えば、今既に話題になっておりますが、下水道内へ光ファイバーを建設省が引くことを考えているというようなこともありますし、また電力各社、これもそれぞれ光ファイバーを引いている。あるいはJRを初めとする鉄道各社、これも光ファイバーを引いているというような状況の中でそういったそれぞれの光ファイバー網ができるんだけれども、それが最終的なところでお互いにつながり合って機能していかないような状況、こんなことも十分に考えられるわけであります。
 今、もちろんそれなりにさまざまな分野でこういった問題意識が持たれていると思うわけでありますが、この光ファイバーあるいは情報通信インフラの整備について、本来ですとこれは郵政省あたりに伺った方がいいかもしれないんですが、そうではなくて、むしろユーザーサイドあるいはコンテンツサイドに立った通産省としては今後方向性をどうお考えなのか。この点について伺えればと思います。
#137
○政務次官(伊藤達也君) 今、委員から大変重要な指摘があったと思います。私どもからしましたら、御指摘がございましたように、ユーザーサイドに立った、あるいはコンテンツの視点からこの問題をしっかり考えていかなければいけないというふうに考えております。
 基本的には、委員からもお話がございましたように、光ファイバー網の整備については民間主導を原則としておりまして、政府はその補完的な役割を担っていくということであります。しかし、先ほど大臣からもお話がございましたように、最後のラストワンマイルあるいはラストテンフィートのところをどうしていくかということについては、これは相当にいろいろな知恵を出していくことが考えられるのではないかというふうに思っております。
 そういう意味では、委員からも御指摘がありましたように、ユーザー側からすると、早くて安くて、そして自分の興味に合った、自分の使い方に合った多様な選択肢というものを用意していく、それを費用対効果の中でしっかり考えていかなければいけないというふうに思っております。
 そういう意味で、官民双方がやはり明確な役割分担のもとで戦略的に情報通信ネットワークの整備というものを進めていかなければいけないというふうに、その重要性というものを認識しながらさまざまな議論を今注目いたしているところでございます。
#138
○水野誠一君 ともかくこういった情報通信インフラが本当に、スーパー林道、スーパー農道のように立派な設備はあるんだけれども使われないというようなことにならないように、民間との連動も含めてぜひ本当の意味での活用できるインフラ整備に努めていただきたい。そのためには、私は通産省の役割というのは非常に大きいと思っておりますので、その点をひとつよろしくお願いしたいと思います。
 先ほどもちょっと触れたんですが、来年度予算編成に向けて各省さまざまないろいろなプランが上がってきている。間もなく取りまとめ予定の経済新生プランに盛り込むIT関連の施策というのも各省から数百項目を上回るプランが上がってきていると、こうも聞いております。
 組織の縦割りを反映したばらばらの施策ということになると効率的なIT基盤整備と言えないことは言うまでもないわけでありますが、計画全体に戦略的に統合する機能、これが私はIT戦略会議だというふうに聞かされております。これは、今まであった高度情報通信対策本部の衣がえをしたものでありますし、大臣もそこで副本部長をお務めになるということも聞いておりますが、またIT担当大臣も新設されるという中で、この省庁再編に伴うIT関連の体制整備ということを、これを私は大いに期待しているわけであります。
 今後の政府内のIT施策の推進体制が果たしてどうなっていくのか、また通産省に旗振り役として期待されるところも大きいと思うのでありますが、通産省としては今後どんな立場、役割をお考えなのか。これは特に省庁横断的に統合していくという大変難しい役割というものが私はその中に含まれると思うのでありますが、ぜひ大臣の抱負を伺いたいと思います。
#139
○国務大臣(平沼赳夫君) IT分野につきましては、このままでは国際的な潮流に乗りおくれかねない、そういう指摘もありまして、政府としましては今こそ将来にわたって我が国が繁栄するための軸としてITを位置づけまして、IT立国に向けた国民的な取り組みに早急に着手すべきだ、こういうことでIT戦略本部とそして戦略会議を立ち上げたわけであります。そして、御指摘のように、その中に官房長官でありますけれども、IT担当大臣も設置されました。そして私、通産大臣が副本部長、そして郵政大臣もその両翼を担う一人の副本部長として三位一体となって推進をしていこうと、こういうことであります。
 その際のポイントとしては、一つは、ITの持つスピードを重視した政策を実行していこうと。二つ目は、民間の活力を最大限に引き出せるような民間主導での取り組みを行おうと。そういうことでIT戦略会議も経済人の方々に入っていただいて、そして貴重な御意見をいただいているところであります。また、三つ目の視点として、ITの持つグローバル性を踏まえた制度整備や標準化などについての国際的な調和、連携を図っていかなきゃならない。
 この三つを基本といたしまして、そしてIT戦略本部長たる官房長官からも、とにかく今御指摘のいわゆる省庁再編成も行われます、そして省庁横断的にこういった基本的なことが効率よく実施できるようなそういう体制を、法整備や規制緩和や新たな制度の創設、そういったことも含めて強力に推進をしていく、こういうことで大号令がかかっておりまして、今それに向かって一丸となって作業を進めております。担当副本部長としても通産省としての役割を十分発揮して一日も早いIT革命の達成に向けて全力を傾注してまいりたい、このように思っております。
#140
○国務大臣(堺屋太一君) インターネット博覧会担当大臣として一言申し上げたいと思うんですけれども、今委員が御指摘のように、線はできても乗り手がいない、これが一番恐ろしいことでございまして、どうしてラストワンマイルあるいはラストテンフィートができないかというと、やっぱり家庭の人々、職場の人々が本当にインターネットが楽しいと思っていないということがあるんです。
 それで、ことしの十二月三十一日からでございますけれども、インターネット博覧会を開催することといたしましたところ、東京都を除く全都道府県、それから主要都市、そして百に近い民間企業やNPO、国際機関などが大変さまざまなテーマを持って今参加の申し込みをしていただいております。
 これは、あらゆる趣味の人がこのインターネット博覧会を通じてインターネットに親しむ機会ができ上がるだろうと。もう今月中に大体の骨格ができまして、皆様にもお知らせできる状況になってまいりました。予想以上に皆さんがこのコンテンツの政策に多様な知恵を振るっていただいている、大変ありがたいことだと思っております。
#141
○水野誠一君 時間なので終わりますが、今いろいろお答えをいただいている中で、特にイン博のお話もございまして、大変私も期待しております。
 ただ、インターネットの楽しさを国民が本当に痛感しているかどうかということからいくと、私はやっぱりこの一・五メガというような非常にスピードのある通信体験、これを体験するかしないかということによって、まだるっこしいものなのか、非常に役に立つものなのかという評価が、インターネットに関する評価が大いに変わると思うんです。
 そういうことからも、ぜひいろいろな体験、これは特に、お隣の韓国なんかでは国内に一万数千カ所、PC房というような言ってみればインターネットカフェ的なものをつくって、そこで本当に速いスピードでのインターネット体験を国民がどんどんしているというような状況もあります。
 こういった知恵を大いに使っていただいて、本当に乗り手の多いしっかりとしたハイウエーをつくっていただく、これをお願いして、私の質問を終わりたいと思います。
#142
○委員長(成瀬守重君) 本日の調査はこの程度にとどめます。
    ─────────────
#143
○委員長(成瀬守重君) これより請願の審査を行います。
 第四四号脱原発への政策の転換等に関する請願を議題といたします。
 この請願につきましては、理事会において協議の結果、保留とすることに意見が一致しました。
 以上のとおり決定することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#144
○委員長(成瀬守重君) 御異議ないと認めます。よって、さよう決定いたしました。
    ─────────────
#145
○委員長(成瀬守重君) 継続調査要求に関する件についてお諮りいたします。
 経済、産業、貿易及び公正取引等に関する調査につきましては、閉会中もなお調査を継続することとし、本件の継続調査要求書を議長に提出いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#146
○委員長(成瀬守重君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 なお、要求書の作成につきましては委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#147
○委員長(成瀬守重君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#148
○委員長(成瀬守重君) 委員派遣に関する件についてお諮りいたします。
 閉会中の委員派遣につきましては、その取り扱いを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#149
○委員長(成瀬守重君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後零時五十三分散会
ソース: 国立国会図書館
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