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2000/08/09 第149回国会 参議院 参議院会議録情報 第149回国会 地方行政・警察委員会 第1号
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2000/08/09 第149回国会 参議院

参議院会議録情報 第149回国会 地方行政・警察委員会 第1号

#1
第149回国会 地方行政・警察委員会 第1号
平成十二年八月九日(水曜日)
   午前九時開会
    ─────────────
   委員氏名
    委員長         和田 洋子君
    理 事         谷川 秀善君
    理 事         朝日 俊弘君
    理 事         菅川 健二君
    理 事         富樫 練三君
                青木 幹雄君
                井上 吉夫君
                扇  千景君
                岡  利定君
                鎌田 要人君
                木村  仁君
                久世 公堯君
                関谷 勝嗣君
                輿石  東君
                山下八洲夫君
                大森 礼子君
                白浜 一良君
                市田 忠義君
                照屋 寛徳君
                松岡滿壽男君
    ─────────────
   委員の異動
 八月九日
    辞任         補欠選任
     輿石  東君     浅尾慶一郎君
     菅川 健二君     簗瀬  進君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         和田 洋子君
    理 事
                谷川 秀善君
                浅尾慶一郎君
                朝日 俊弘君
                菅川 健二君
                簗瀬  進君
                富樫 練三君
    委 員
                井上 吉夫君
                鎌田 要人君
                木村  仁君
                関谷 勝嗣君
                輿石  東君
                山下八洲夫君
                大森 礼子君
                白浜 一良君
                市田 忠義君
                照屋 寛徳君
                松岡滿壽男君
   国務大臣
       自治大臣
       国務大臣
       (国家公安委員
       会委員長)    西田  司君
   政務次官
       運輸政務次官   実川 幸夫君
       自治政務次官   中谷  元君
       自治政務次官   荒井 広幸君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        入内島 修君
   政府参考人
       警察庁長官    田中 節夫君
       警察庁長官官房
       長        石川 重明君
       警察庁生活安全
       局長       黒澤 正和君
       警察庁刑事局長  林  則清君
       厚生省老人保健
       福祉局計画課長  山崎 史郎君
       自治省行政局長  中川 浩明君
       自治省行政局選
       挙部長      片木  淳君
       自治省財政局長  嶋津  昭君
       自治省税務局長  石井 隆一君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○国政調査に関する件
○政府参考人の出席要求に関する件
○地方行財政、選挙、消防、警察、交通安全及び
 海上保安等に関する調査
 (警察刷新に関する緊急提言に関する件)
 (地方分権推進に関する件)
 (地方行財政改革に関する件)
 (介護保険制度に関する件)
 (民間調査会社への個人情報漏えい問題に関す
 る件)
○理事の辞任及び補欠選任の件
○継続調査要求に関する件
○委員派遣に関する件

    ─────────────
#2
○委員長(和田洋子君) ただいまから地方行政・警察委員会を開会いたします。
 まず、委員の異動について御報告いたします。
 去る七月二十七日、松村龍二さんが委員を辞任され、その補欠として扇千景さんが選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(和田洋子君) 国政調査に関する件についてお諮りいたします。
 本委員会は、今期国会におきましても、地方行財政、選挙、消防、警察、交通安全及び海上保安等に関する調査を行いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(和田洋子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(和田洋子君) この際、西田自治大臣・国家公安委員会委員長、中谷自治政務次官、荒井自治政務次官及び実川運輸政務次官からそれぞれ発言を求められておりますので、順次これを許します。西田自治大臣・国家公安委員会委員長。
#6
○国務大臣(西田司君) 地方行政・警察委員会の委員長、理事ほか委員各位におかれましては、平素から地方行政並びに警察行政の推進に格段の御尽力をいただき、厚くお礼を申し上げます。
 当委員会では、地方自治の諸課題の解決のため御尽力を賜っておりますが、新しい世紀に向かって、地方行財政はさまざまな課題に直面をいたしております。
 このような中、本年四月一日から地方分権一括法が施行され、地方分権はいよいよ現実の歩みを始めました。地方分権推進法が一年延長されたところでありますが、政府といたしましては、この分権改革の定着と一層の進展を図るため、今後とも強い決意で取り組んでまいる所存でございます。
 特に、市町村合併の推進は、避けて通ることのできない課題であり、都道府県の協力も得つつ、今までよりもピッチを上げて市町村合併を総合的に支援してまいります。
 一方、地方財政は極めて厳しい状況にあります。その立て直しのためにも、引き続き、地域経済の新生に取り組み、景気を自律的回復軌道に乗せていくよう全力を尽くしてまいります。
 また、国、地方を通ずる行財政改革の推進、財政の効率化に徹するとともに、今後、経済の状況や将来の税制の抜本的改革の方向も見きわめつつ、国と地方の税源配分の見直しなどによる地方税財源の充実確保に向けて取り組んでまいります。
 特に、地方税に関しましては、先般、政府税制調査会の中期答申が取りまとめられたところであります。このうち、法人事業税への外形標準課税については、景気の状況等を踏まえつつ、早期に実現できるよう具体的検討を進めてまいります。同時に、税源の偏在性が少なく税収の安定性を備えた地方税体系の構築に向け、具体的な方策の検討に取り組んでまいります。
 また、地域の自立を促し、その活力を引き出すため、地方公共団体における地域経済の活性化、雇用機会の増大のための総合的かつ計画的な取り組みを積極的に支援してまいります。さらに、先般、IT革命に対応して、地域における情報化施策を積極的に推進するため、私が本部長となって、地域IT推進本部を自治省内に設置したところであり、地方公共団体の情報化施策等の取り組みも積極的に支援をしてまいります。
 消防行政につきましては、ことしに入ってからも、有珠山、三宅島の火山活動や伊豆諸島の群発地震による被害が発生するなど、各地で住民の安全を脅かす災害、事故が相次いで発生しております。こうした中、国民の生命、身体、財産を災害などから守るという消防の責務はますます大きなものとなっており、今後とも消防防災全般にわたる充実強化に全力を挙げて取り組んでまいります。
 また、良好な治安は国家社会発展の基盤であり、国民生活にとって欠くことのできないものであります。私は、国民が安全に安心して暮らせる社会を実現するため、全力を尽くし、国民の皆様の期待と信頼にこたえてまいります。
 昨年来、警察をめぐる不祥事案が続発していることを受けて、国家公安委員会は、本年三月、警察刷新会議の発足をお願いいたしました。同会議は、警察の刷新改革の方策について精力的かつ多角的に御論議をされ、去る七月十三日、国家公安委員会に対しまして警察刷新についての緊急提言を提出していただきました。国家公安委員会といたしましては、この提言を重く受けとめ、警察庁とも協議しながら、一日も早く国民の信頼を回復するため、警察法改正など警察の刷新改革に全力を挙げて取り組んでまいります。
 さて、最近の治安情勢を見ますと、犯罪や交通事故の発生件数の増加、深刻化する少年非行、サイバーテロやハイテク犯罪等の新たな犯罪の問題、薬物犯罪を初めとする国際組織犯罪の増加、ストーカー事案の増加など大変厳しい状況にあります。
 警察におきましては、捜査体制の充実強化を図るとともに、関係機関と連携し、また、新たな法律等も効果的に活用しながら、少年非行防止、ハイテク犯罪対策、組織犯罪対策、ストーカー対策等、現下の重要課題に積極的に取り組んでまいります。
 このほか、交通安全対策、困り事相談業務の強化、女性・子供を守る施策、被害者対策の推進、環境犯罪の取り締まり、オウム真理教対策等、地域住民の安全と平穏を守るため、諸対策を推進してまいります。
 以上、警察行政の当面する諸課題について申し上げましたが、こうした情勢に的確に対処していくためには警察力の一層の充実強化が必要であります。
 警察におきましては、従来にも増して組織、人員の効率的運用、装備の近代化等を徹底するとともに、必要な人的基盤の整備や教育、訓練を通じて職員の資質の向上を図ってまいります。
 また、警察職員一人一人が誇りと使命感を持って職務に精励できるよう、処遇の改善等にも取り組み、国民の負託にこたえることのできる警察の確立に努めてまいります。
 以上、所管行政の当面する諸課題につきまして申し述べてまいりましたが、委員長、理事、委員各位におかれましては、よろしく御指導と御鞭撻をお願い申し上げる次第であります。
#7
○委員長(和田洋子君) 中谷自治政務次官。
#8
○政務次官(中谷元君) 自治総括政務次官の中谷元でございます。
 西田大臣、荒井政務次官と力を合わせまして地方行財政に関します課題解決のために全力を尽くして取り組んでまいる覚悟でございますので、何とぞ御助言、御指導を賜りますようによろしくお願い申し上げます。
#9
○委員長(和田洋子君) 荒井自治政務次官。
#10
○政務次官(荒井広幸君) 自治政務次官の荒井広幸でございます。
 大臣所信がございました。西田大臣のもと、中谷政務次官とともに全力を尽くしてまいりたいと思います。委員長、理事初め委員の先生方には御指導をよろしくお願い申し上げます。
#11
○委員長(和田洋子君) 実川運輸政務次官。
#12
○政務次官(実川幸夫君) 運輸政務次官の実川幸夫でございます。
 委員長を初め委員の諸先生におかれましては、日ごろから海上保安行政の推進に格段の御理解と御支援をいただき、厚く御礼を申し上げます。
 委員会の開催に当たりまして、一言ごあいさつを申し上げる次第でございます。
 海上保安庁は、四面を海に囲まれ、その繁栄の多くを海から享受している我が国において、海上における危機管理業務を一元的に実施いたしております。
 海上保安庁に与えられた任務といたしましては、先月行われた九州・沖縄サミットにおける海上警備や海上犯罪の取り締まりを初めとする海上治安の維持、海上交通の安全確保のための情報提供や海洋調査、迅速的確な海難の救助、大量の油流出事故、産業廃棄物の不法投棄等に対する海上防災、海上環境の保全などがございます。
 最近の海上保安業務の傾向を見ますと、我が国におきましては深刻な社会問題となっております薬物、銃器、密航者の不法流入、あるいは東南アジア海域におきます海賊事案などの国際組織犯罪の増加、我が国の排他的経済水域におきます中国海洋調査船の調査活動への対応など海外から押し寄せます事案が増加しており、海上警備事案への対応の重要性が増してきております。
 さらに、東京湾等船舶がふくそうする海域におきます船舶の安全運航対策、マリンレジャー活動を行っている国民の皆さんが安心して海で活動していただくために必要な情報提供、我が国の主権の範囲を確定するための大陸棚の限界設定等に関します海洋調査、自然エネルギーを導入した航路標識の整備など、海上保安庁が今後未来に向けて取り組むべき課題はますます多様化、複雑化しております。
 このため、海上保安庁といたしましては、巡視船艇、航空機の機能向上、業務の効率化、現存する施設の有効利用、緊急通報用番号といたしまして覚えやすい局番なしの三けた電話番号一一八の導入、あるいはIT革命に対応した通信回線のデジタル化などの情報収集・情報通信体制の充実強化を図るとともに、国内外機関と密接な連携協力をとりながら、これらの事案に適切に対応し得るよう全力を尽くしてまいります。
 来るべき二十一世紀に向けて、海の安全を守るという海上保安業務の重要性を再認識し、より一層業務の充実強化を図っていく所存でございます。
 和田委員長を初め委員の諸先生の絶大なる御支援と御指導を心からお願い申し上げます。
    ─────────────
#13
○委員長(和田洋子君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 地方行財政、選挙、消防、警察、交通安全及び海上保安等に関する調査のため、本日の委員会に警察庁長官田中節夫さん、警察庁長官官房長石川重明さん、警察庁生活安全局長黒澤正和さん、警察庁刑事局長林則清さん、厚生省老人保健福祉局計画課長山崎史郎さん、自治省行政局長中川浩明さん、自治省行政局選挙部長片木淳さん、自治省財政局長嶋津昭さん及び自治省税務局長石井隆一さんを政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#14
○委員長(和田洋子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#15
○委員長(和田洋子君) 地方行財政、選挙、消防、警察、交通安全及び海上保安等に関する調査を議題といたします。
 「警察刷新に関する緊急提言」について、西田国家公安委員会委員長より報告を聴取いたします。西田国家公安委員会委員長。
#16
○国務大臣(西田司君) 去る七月十三日に国家公安委員会に対して提出されました「警察刷新に関する緊急提言」について御報告をいたします。
 最初に、警察刷新会議の設置に至る経緯とその検討状況について御説明いたします。
 警察刷新会議は、昨年来の一連の不祥事を契機として、国家公安委員会がその発足を求めたものであります。三月二十三日の第一回会議以降七月十三日まで十一回にわたり開催され、警察の刷新、改革の方策について極めて精力的な御議論がなされました。このほか、国民各層からの幅広い声を直接聞くため、五月十三日には大阪において、六月十七日には新潟において地方公聴会が開催されました。
 次に、緊急提言に盛り込まれた警察刷新に関する具体的な方策の概要について御説明いたします。
 まず、情報公開と苦情処理の問題についてであります。
 情報公開につきましては、警察はこれに真剣に取り組むべきであるとして、情報の公開に関するガイドラインが示され、これに基づき、警察が保有する情報の公開を進めていくよう求められております。
 また、苦情処理につきましては、警察職員の職務執行に関し、警察や公安委員会に対して文書による苦情申し出がなされた場合には、これは公安委員会に集約することとし、その処理結果を文書で通知する制度を創設すべきであるとされております。
 次に、警察における監察の強化と公安委員会の活性化についてであります。
 警察における監察につきましては、警察庁や管区警察局の監察体制の増強等により、国の関与を強めていくことが求められております。
 また、公安委員会の活性化につきましては、公安委員会に個別的、具体的な監察指示権を与えるなど第三者機関的な監察点検機能の強化、公安委員会の補佐体制の確立等、その管理能力の強化が求められております。
 さらに、国民の要望や意見を鋭敏に把握し、誠実に対応するため、困り事相談の充実強化や民事不介入についての誤った認識の払拭、窓口担当職員の名札の着用、警察署評議会の設置等について提言されております。
 最後に、人事・教育制度の改革や徹底的な合理化と警察体制の強化についてであります。
 人事・教育制度の改革につきましては、いわゆるキャリア警察官の警視昇任時期の延長や適切な選別、現場の中核である警部補の適切な教育、配置、運用等が求められております。
 また、警察は現在の定員を最大限に機能させるべく、組織の見直しと徹底的な合理化を推進すべきであるとされております。その一方で、増大する国民からの要望やその質的変化に対応し、サイバーテロや国際組織犯罪等に的確に対処し、また交番の機能が十分に発揮されるようにするなどのため、体制を増強すべきであるとされております。
 以上、簡単ではございますが、提言の概要について御報告をいたしました。
 先ほど所信あいさつにおいても申し述べましたように、この御提言を重く受けとめ、国家公安委員会及び警察庁において十分検討の上、一日も早く国民からの信頼を回復することができますよう、警察法改正を初め警察の刷新改革に全力を挙げて取り組んでまいる所存であります。
 今後とも、委員長を初め各位の御指導、御鞭撻を心からお願いいたします。
#17
○委員長(和田洋子君) 以上で報告の聴取は終わりました。
 これより質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#18
○木村仁君 自由民主党の木村仁でございます。
 自由民主党・保守党の一員として、地方行政、財政につきまして西田自治大臣の所信の基本的なものをお尋ね申し上げたいと思います。
 私は、IT革命とともに地方分権化というのが二十一世紀への非常に大きな潮流と申しますか、政策の基調になるべきことであろうと思います。そして、来年総務省が設置されますこの一九九九年から二〇〇〇年にかけて、その地方分権化という視点からも最も重要な、しかも恐らくドラマチックなことの起こる時期ではないかと考えております。
 西田自治大臣におかれましては、小渕内閣の自治大臣として平成十一年度の地方財政対策あるいは地方分権推進一括法の準備、そういうことを終えられました後、連立政権の成立とともにみずから自治大臣を辞任された後、一年半たちまして再び自治大臣として御活躍をいただくことになり、大変私どもは心強く、また期待するものでございます。
 また、その自治大臣を補佐する総括政務次官及び政務次官として、郵政省及び国土庁の政務次官を経験されました中谷政務次官及び電気通信部会でこのIT革命の森内閣の政策の基盤をおつくりになりました荒井政務次官をお迎えしているということもまたすばらしいことでございまして、私もそれを喜び、その御活躍を期待する者の一人でございます。
 まず、地方分権の推進について自治大臣の所見をお伺いしたいと思いますが、平成五年六月に史上初めてと言われる地方分権の推進に関する決議が衆参両院で行われました後、平成七年五月には地方分権推進法、そして地方分権推進委員会が成立し、これが五次にわたる勧告を行い、二次にわたって地方分権推進計画が国でつくられ、そして昨年七月に地方分権推進一括法が成立してこの四月一日に施行になったと、こういうことで、その中で私どもは機関委任事務の整理統合という二十世紀後半五十年の課題が片づけられたことを非常に喜んでいる者の一人でございます。
 また、広域連合、中核市、特例市というような制度もでき、合併の動きも始まったというのがこれまでの経緯ではないかと思いますが、これには、満足な方、よくやったという見方もあるでしょうし、まだまだ十分でないという見方もあるかと思いますが、西田自治大臣におかれましてはこれまでの地方分権化の動き、この実績をどのように評価していらっしゃいますでしょうか。
#19
○国務大臣(西田司君) 今、委員の御質問にもございましたけれども、平成五年の衆参両院における国会決議を契機といたしまして、今回の地方分権改革は、明治以来形成されてきた中央集権型システムを変革し、国、地方を対等、協力の関係とするものであると考えております。
 具体的には、地方分権一括法において、国と地方の役割分担のあり方を示すとともに、機関委任事務の廃止や国の関与のあり方の見直し等の抜本的改革が行われ、一つの形が整ったものと高く評価をしておるわけでございます。
 地方分権一括法を円滑に施行することによって、地域の行政は地域の住民が自分たちで決定し、その責任も自分たちが負う、自己決定、自己責任の行政システムが具体的に構築されていくものだと私は考えております。
#20
○木村仁君 それで、これからの問題でございますが、ちょうど昨日、一年その存続期間を延長されました地方分権推進委員会が、第六次とも言うべきものでございますが、地方分権推進に関する意見を提出したところでございまして、そして、この委員会は、地方分権の流れを監視しながら、引き続き市町村合併の問題でありますとかあるいは地方税財源の充実確保について検討するという立場から、具体的に国庫補助負担金の整理合理化、あるいは踏み込んで外形標準課税の導入について意見を述べたところでございます。
 これまでの地方分権の改革、大変残念ながら非常に国民一般にわかりにくい分野での大きな改革であったわけでございまして、機関委任事務の整理統合、整理といっても一般の人は何のことかわからない。
 最近、国会におきまして各大臣の答弁の中で、それはそうとしてもこれは自治事務でありますから、あるいはこれは法定受託事務になっておりますのでという答弁がよく聞かれるようになりました。これは実は非常に大きな成果の一つであろうと思いますし、あるいは責任逃れにそういうことを言う場合もあるかもしれませんけれども、成果の一つであろうと思いますが、残念ながら非常に国民にはわかりにくい。
 また、政府間関係、国と地方との関係のさまざまな制度につきましても、これはすばらしい改革でありましたが、国民の目には、現実の日々の生活においては余り関係のないことである。そういうことでございます。
 これからが私は地方分権化の本当のドラマチックなことが起こる時代であると。そういう意味で、例えば国庫補助金の整理統合による地方財源の充実でありますとか、あるいはさらに進んで税財源の再分配の問題、そして大きな分野での国から地方へ、県から市町村への事務移譲、権限移譲ということが起こっていくのだろうと思いますが、そういったこれからの地方分権の進め方について自治大臣とされましてはどのようなことに重点を置いて取り組まれるおつもりでいらっしゃいますでしょうか。
#21
○国務大臣(西田司君) お答えをいたします。
 今回の地方分権改革は、地方分権一括法の成立によって一つの形が整ったものと理解をいたしております。真の分権型社会の実現のためには、なおお話しのように取り組むべき課題は多くあるわけでございます。今後、地方分権の一層の推進に向けて、まず地方税財源の充実確保、国庫補助負担金の整理合理化、住民自治の充実、また市町村合併や市町村行革の推進などの地方公共団体の行政体制の整備等について積極的に取り組んでいかなければいけないと考えております。
 また、地方分権改革が実効あるものになり、真に対等、協力の関係が構築されるよう、国と地方公共団体の関係者双方の意識改革も非常に私は重要だと、こう考えておるわけでございます。全力を挙げてその方針に向かって取り組んでまいります。
#22
○木村仁君 大変力強い御答弁をいただきまして、ありがとうございました。
 私自身の夢を語らせていただきますならば、五百条に近い地方自治法をいつの日か三百条ぐらいに簡潔化してしまって、地方自治体がみずから決定しみずから行財政を運営する、自由な余地を大きくつくるというようなことでありまして、最終的には自治憲章みたいなもので、例えば議会の定数、あるいは行政委員会を置くか置かないか、そういった重要な問題まで地域自決の体制ができていくこと、これが私の夢でございますが、夢を語る時期ではございませんので、どうか具体的な問題についてお取り組みをいただきたいと思います。
 次に、地方財政問題の基本的な考え方についてお尋ねをしたいと思います。
 東京都が一昨年財政危機を宣言いたし、大阪府もそういたしました。都道府県の財政状況が非常に悪くなり、かつ市町村の財政状況も悪くなっていることは御承知のとおりでございます。
 大体自治省は、公債費負担比率一五%以上になるとそろそろ警戒する段階だと言っておるようでございますけれども、もう公債費負担比率一五%以上の団体が六〇%を超えた。都道府県に至っては、三十五団体が一五%以上、二〇%を超えた団体が十一団体もあるというふうに聞いておりますし、市町村も一五%以上の団体が全体の六割を超えております。
 また、技術的なことかもしれませんが、経常収支比率、まあ私ども若いころは八〇%を超えると大変なことだと言っておったんですけれども、都道府県で八〇%を超えるものが四十三団体、大阪府等に至っては一一七・四という、もう経営ができない状態に陥っております。
 市町村についてもそういうことが言えるわけでございまして、全国的に財政危機の状態になりつつあると思うんですけれども、私などは市町村長さんに、おい大丈夫かと聞かれると、まあ赤信号みんなで渡れば怖くないというレベルですな、しかしやがて赤信号みんなで渡ってもおお怖いという状態になりそうだと。だから危機的な状態には違いない、しかし余りくよくよしないで思い切って仕事をやってはいかがですかなどと申しておりますけれども、だんだんその言い方も言葉じりの方では迫力がなくなってきつつあるのが現状でございますが、自治省とされては、この地方財政の現状をどのように認識しておられるか、お伺いしたいと思います。
#23
○政務次官(中谷元君) 御指摘のとおり、地方財政の状況は、経済の厳しい状況を反映して年々悪化をいたしております。
 平成十二年度末には地方の借入金の残高が百八十四兆円に達すると見込まれるところでありますし、また全国の地方公共団体の平成十年度の経常収支比率が八九・四%と、前年度から二・〇%上昇をいたしております。さらに、公債費負担比率も一六・四%と一・二%上昇しているなど、地方財政の硬直化が懸念される状況にあるところでございます。
 これは数字の一例でありますけれども、地方財政は、ミクロ、マクロともに極めて厳しい状況であるというふうに認識をいたしております。
#24
○木村仁君 おおむね認識は私どもも共通のものであろうと思います。
 今の当面の市町村にとっての問題は、そういう厳しい財政状況の中で、積極的に行政投資と申しますか環境整備等の仕事を進めるべきか、それとももうそろそろ本腰を入れて財政再建の方へ、構造改革の方へ持っていくべきか、この問題は国家財政の場合も全く同じ問題だろうと思います。
 今、国、地方を通じて六百四十五兆円の借入残高がある、大変なことだという一面、いやそれは千三百兆円からの国民の金融資産のその部分が最も健全な債権として国に貸されているだけで、外国からお金を借りているわけではないから国はまだまだ大丈夫だという強気の議論もありますし、私もどちらかといえば国家については、日本国というのと日本政府というのは別のものであって、政府は借金しているけれども国は大丈夫だということでいえばまだ見込みがあるというふうに考えますが、地方公共団体においては、地方公共団体と町長とは違うということは全然ないわけで、借金すなわちすべて借金である、こういうことが経済的にも言わざるを得ないわけでありますから、選挙のときになりますと借入金残高を人口で割る、四十万になった、五十万になった、それはもうその借入金の中身のよしあしにかかわらず市町村長の責任だと、こう言われるから、市町村長はもうびびってしまう。
 今度、この五千億の公共事業予備費の中からたしか三十億か幾らかでしょうか、農村集落排水の事業に割り振られております。しかし、結局はそれを消化するでありましょうけれども、市町村長の本音からいえば、いや集落排水やりたいけれども借金がふえると。これは補助金とそして地方債でも十分交付税措置のきいた昔でいえば善玉の借金でございますけれども、それでももう総額が怖いから嫌だというような市町村長がおられるのも現実でございます。
 私は、国家におきましても、もう一息財政出動を続けることによって、民間主導の景気回復の基調が確立した上で財政構造改革に具体的には着手するのが今の政策の本筋だろうというふうに思っておりますが、現実には地方公共団体の悩みの方が大きいものですから、公共事業についてすらそのようなためらいが見られる、あるいは単独事業においてはなおさら減少していくという形になっております。
 自治省の資料によりますと、公共投資のうち実施総額の八割は地方公共団体が実施し、資金負担ベースでも六割は負担しておる、単独事業ベースでは全公共投資の四割を地方公共団体が占めている、こういうシェアになっているということでありますから、地方公共団体が今しっかり国に協力して公共投資をもうしばらく続けてくれるかどうか、これはいろいろ異論もあるかと思いますが、私は続けることが必要であると信じておりますが、自治省としては、こういった問題についてどのような指導方針、つまり財政出動と財政構造改革の準備、このあたりをどのようにお考えになるか、お伺いしておきたいと思います。
#25
○政務次官(中谷元君) 地方においても積極投資か財政再建かというお問いでございますが、先生も御指摘のとおり、まず景気の回復によりまして民需中心の本格的な回復軌道に乗せるべく全力を挙げて取り組むということを優先いたしたいと思います。このことによって、歳入面において地方税や地方交付税等の地方一般財源の収入増を図り、また歳出の面においても、国、地方を通じて行財政の簡素効率化を推進することなどにより歳入歳出のギャップを抑制していくことが必要だというふうに認識をいたしております。
 さらに、景気の状況を見きわめまして、中長期的な財政構造改革の必要性を十分に踏まえつつ、国と地方の税財源配分の見直し、国庫補助負担金の整理合理化等、地方財政の諸課題について幅広くしっかりとした検討を行い、地方団体がより自主的、主体的な行財政運営を行えるように財政基盤の充実強化を図ってまいりたいというふうに考えております。
#26
○木村仁君 ありがとうございました。
 そこで、少し気が早過ぎるのかもしれませんが、もう概算要求が八月いっぱいで締め切られ、一応仮置きの数字が入れていかれるんだろうと思います。平成十三年度の地方財政の問題でございますが、恐らくまた非常に大きな財源不足という数字が出てくるんだろうと思います。それはまだまだわからないことでありますけれども、平成十二年度についていえば十三・四兆円の財源不足を埋めなければならなかった。その前の年も十三兆円でございました。恐らくそういうオーダーの不足がまた生じてくるとすれば、非常に深刻な問題ではないかと思います。
 少し時期は早いのかもしれませんけれども、その点についての自治省の意気込みをお伺いしておきたいと思うんですけれども、もう何年にもわたって財源不足が地方交付税法六条の三第二項に該当するような状態が続いているわけでありますから、大蔵省との関係において、単なる言葉のおどしみたいな形でなくて、本気でそこのあたりを、地方交付税のリンク率を変えていくというようなことも考えるべき時期に来ているのではないか、こういうふうに思うわけでございます。
 地方公共団体が大変厳しい財政状況の中から、しかし景気回復のために国の公共投資政策に同調していかなければいけないと思っている一つのよりどころは、多分ことしもまた自治省が頑張ってくれて地方財源対策はちゃんとやってくれるだろう、そういう思いだろうと思いますけれども、そろそろ二十一世紀に向かって財源対策の質がもう少しよくなっていくべきではないかと私は考えております。
 つまり、もう恒常的にこの地方交付税法六条の三第二項の状態が、不足の状態が続くのならば構造的に改革する時期に来ておるのではないか、そういう思いでお尋ねするのでございますけれども、十三年度に向かっての財源対策の心構えについてお尋ねをしたいと思います。
#27
○国務大臣(西田司君) 平成十三年度の地方財政につきましては、現段階で確たることを申し上げることは控えさせていただきます。
 地方団体においては、まず景気回復への取り組み、それから少子高齢社会対策、IT関連施策の推進を初めとする日本新生への対応等各般の施策を実施する必要があると考えております。また、公債費も増加することから、地方税や地方交付税の原資となる国税五税の伸びも期待したいところでありますが、引き続き大幅な財源不足が生ずることが予想されるわけでございます。
 このような地方財政を、引き続き厳しい状況にございますけれども、地方団体の方々が支障なく財政運営を行っていけるようにすることも最も大切なポイントだと考えております。
 このため、関係の方々の御意見も十分承ってまいりますが、必要な財源の確保に全力を挙げて取り組んでまいります。適切な地方財政対策を講じていかなければなりません。地方団体の財政運営が確保されるよう、最大限の努力をしてまいります。
 ただし、このような財政状況にあるわけでございますから、国だけに期待をするとかということだけでなくて、所信でも申し上げましたように、各地方団体においても、時代の変化、それから今地方は何を考えていかなければいけないか、やらなければいけないか、そういうこともあわせて、国と地方が力を合わせてこの難局を切り抜けていくべきだ、このように考えております。
#28
○木村仁君 ありがとうございました。
 私も、この地方財政対策に関する中央省庁のやりとりだけですべてが終わるというふうには考えません。
 そこで、来るべき構造改革の時代も見据えながら地方行政改革をさらに推進していかなければいけないと私は考えております。これまでにも、地方行政改革というのは非常に強く言われましたし、自治省におかれても、指導と言うといけないのかもしれませんけれども、いろいろな形でそれを誘導してこられました。
 その結果でありますが、確かに、公務員数は、ピーク時の三百二十八万二千人から平成十一年には三百二十三万二千人、微減でございますけれども減少しておりますし、また、国民一般にわかりやすい指標としては、ラスパイレス指数がピーク時の一一〇・六から平成十一年には一〇一・二、ほとんど国家公務員と同じレベルまで下がってきたということは非常にはっきりわかるわけでございます。
 しかし、こういうことは、時代の大きな流れの中で国民の批判にさらされながら行財政運営をすれば必然的にそうなっていくという部分もありましたし、恐らくこういう数字を見せただけでは国民は地方公共団体が本当に真剣に行政改革に取り組んでいるとは理解してくれないだろう、私はそういうふうな感じがするんですけれども、どのように御認識でいらっしゃいますでしょうか。
#29
○政務次官(中谷元君) 地方行政改革につきましては、年々マスコミや国民の目も厳しくなっていると思います。
 そういう面におきまして、現在、地方公共団体におきましては、地方行革指針に沿って定員管理の数値目標の設定等、主体的かつ積極的に行政改革に取り組んでいるところでありますが、ほとんどの都道府県、これは四十七のうちすべての都道府県で行政改革大綱において定員管理の数値目標を設定、公表しているところでございます。また政令指定都市におきましても、十二ございますけれども、十二の中の十一が公表、設定をいたしているところであります。その結果、地方公務員の数はこの五年間で約五万人減少いたしておりまして、給与水準も二十五年連続低下をいたしております。
 これ以外にも、組織機構の見直し、外郭団体の統廃合、行政評価の導入など、地方公共団体はあらゆる角度から行政改革に懸命に取り組んでいるというふうに見ております。
 自治省といたしましても、今後とも地方公共団体がみずからの行政改革に一層取り組むよう要請するとともに、主体的な地方行革を促すための行財政支援を積極的に行ってまいる所存でございます。
#30
○木村仁君 私は、地方行革の流れを見ておりますと、まだまだ本当に構造的な部分で大きなむだをしているところに対するメスが入っていないというか、入れる気もないというような感じがして仕方がないんです。
 自治省が今後どのような基本的な方針でこの行政改革の推進に取り組まれるのかもお聞きしたいんですけれども、あわせてこの際、地方行政における公民の役割分担をもう一度見直して、民でできること、企業で対処できるものはどんどん整理していく、あるいは民間にゆだねていくというようなことを考えてはどうかというふうに思います。
 例えばバス事業。これは、過疎バスの部分を地方公共団体がやるというような点は認めなければいけないのでありますが、例えば人口五十万、六十万という地方都市における市営バスというようなものは、明らかにこれは民間の企業で対応できるサービスでございます。その経営状況が非常に悪いとかいうことがありますが、そういうことは別にして、そろそろ民間でできることは民間にゆだねるということをやっていくべき時期だと、こういうふうに考えます。
 そういう意味では、第三セクターも思い切って、それこそ自治省として数値目標三分の一は減すというような決断でリードされてはどうかと思いますし、また、自治省所管の土地開発公社、これも四兆円に近い遊休土地を抱え込んだまま眠っていたり右往左往しているというような状態でありますし、住宅供給公社、これも公営住宅は別として、民間の企業が十分に立派な規制のもとでやればできる仕事を今なお住宅供給公社という公でやっている。この公民の事務の整理をして、大きな部分、企業局とか公営企業とか、あるいは第三セクターとか開発公社とか、そういうものを思い切って整理するという考え方をされてはいかがかと思いますが、いかがでございましょうか。
#31
○政務次官(中谷元君) 公民の役割区分につきましては後ほど荒井政務次官からお答えさせていただきますが、自治体といたしましては、財政再建が急務となっている現状において、国民負担がこれ以上増大しないように極力抑えつつ、かつまた多様化する住民ニーズに的確にこたえていくためには、より簡素で効率的な地方行政体制を実現することが緊急の課題であるということは認識をいたしております。
 自治省では、平成九年十一月に策定いたしました地方行革指針に沿って、定員の管理の数値目標の設定等、取り組み内容の充実を図るとともに、これらの内容を広く公表しながら積極的に行政改革の取り組みを進めるよう地方公共団体に要請をいたしておりますが、今後とも積極的に推進をしてまいりたいというふうに思っております。
 続きまして、荒井政務次官の方からお答えさせていただきます。
#32
○政務次官(荒井広幸君) ただいま官民の役割のお話がございました。その点につきましては、御指摘のとおり、国、地方を通ずる行政改革や規制改革が進む中で、公営企業のあり方についても、官民の役割分担、これを踏まえながら不断の見直しを行うべきであろう、このように思っております。
 御指摘がございましたバス事業に見られるように、地域によっては民間へ移譲される例もございます。平成十一年では山口市の例がございましたけれども、今後とも、交通事業、病院事業などを含めた公営企業の官民の役割分担のあり方について、事業実施の必要性、地域の実情などを踏まえながら検討していくよう助言していくつもりでございます。
 また、土地開発公社、住宅供給公社、第三セクターなどのいわゆる外郭団体についてのお話でございますが、その活動の内容について検討を行い、統廃合や経営の健全化など、地域の実情に応じた見直しを進めることなどを地方公共団体に要請しているところでございます。
 特に第三セクターについての御指摘がございましたけれども、去年の五月に、第三セクターに関する指針、この中で、一つは、類似業務を行うもの、二つは、既に目的を達したと思われるもの、三つは、事業の存続が困難と思われるものなどの統廃合を積極的に進める必要がある、この旨を各地方公共団体に通知したところでございます。この指針を参考に、地方公共団体が自主的に、そして主体的に第三セクターの経営改善や統廃合を行うことを期待しているところでございます。
#33
○木村仁君 一昨年の十二月に東京都が行政改革計画をつくったときに、当時の青島知事が、この行政改革計画は八十点である、あと二十点足りない分は何かというと、自分が公営企業にメスが入れられなかったことだといってやめられたわけです。今、石原知事でありますから、こっちから言えばなさらないでしょうけれども、東京都のバスを廃止するということになれば、これは物すごいインパクトになり、そして文句も出るでしょうけれども、東京都には必ず代替交通機関がございますし、文句の出るところは民間がやれるわけでありますから、必ず廃止できると思うんです。これは何らかの形で石原知事を唆してやっていただきたいと思うんです。反対も強いから簡単にはいかないと思いますけれども。
 それから、時間がございませんので、市町村合併のことにつきましては、一言大臣の御決意だけお伺いしておきたいと思います。
#34
○国務大臣(西田司君) 地方分権の中で市町村合併は大変重要な課題であると考えております。基礎的自治体である市町村の行政サービスをさらに維持し向上させていくためには、市町村合併は私は避けて通れない課題である、こう認識をいたしております。
 市町村合併の推進については、昨年来、市町村合併特例法の改正により、行財政措置の拡充、市町村の合併の推進についての指針の策定を行ったところであります。市町村合併の機運は徐々にではありますが全国的に広がっておるのではないか、こういう私は考え方を持っております。
 自治省といたしましては、平成十二年度予算において、市町村合併推進補助金を確保するなど幅広い支援措置を講じてきておるところでありますが、市町村合併特例法の期限である平成十七年三月までに十分な成果が上がるよう、今までよりもピッチを上げてこれを進めていきたい、なお都道府県、市町村、関係団体ともよく意見の交換をしながら間違いのないようにやっていきたい、こういう考えでございます。
#35
○木村仁君 合併の問題については細かな技術的な問題がありますので、また機会を変えて御質問したいと思います。
 いずれにしろ、昭和二十九年の合併のときと比べれば地域の合併への盛り上がりが全く異なっていて、いろんな外部からの圧力に従って合併を考えにゃいかぬかなと思っているのが市町村のおおむねの現状だと思うんです。ですから、インセンティブをいろいろつくっていただいておりますけれども、あの程度の補助金ぐらいでは私は足らない、あんなものを要求するのは、もうそれ以上は申しませんけれども、それよりもやっぱり地方交付税の操作によって五十億、百億というお金が行くようなことを考えていくべきだということを要望として申し上げておきたいと思います。
 最後に、これは私も全くわからないんですが、IT革命の中で、地域におけるIT革命とはどういうことになるんだろうか。ボーダーレス、グローバル化というのがIT革命の一つの性格でございますから、その中で地域における高度情報化、IT革命というものをどう進めていくかということは今後の非常に大きな問題であろうと思います。
 幸い私どもは、両次官、その方面の専門家でございますから、地方公共団体に対して、地域におけるIT革命というものを今後どう考え、どう進めていくかということを含めていろいろ御指導をいただきたいと思います。
 従来、見ておりますと、そういうことが問題になると、例えば郵政省はテレトピア、通産省は頭脳集積地域とか、あるいはアメダスがあるかと思えば河川情報システムがある。それから、ケーブルテレビ等につきまして、農水省が農村部分をやるが、たまたま市街部分はできないから自治省の地総債を使ってやる。こういうまさに縦割り行政の中で進められてきたのがIT、情報化でございます。地方自治体の中でも一生懸命やるけれども、一部の人が輝いているという状態であって、これからが本物だと思いますので、今度は総務省になるわけでありますから、郵政の電気通信部分と自治省の地方行政部分、あるいはワンストップ行政サービスの拠点としての郵便局、そういうものをあわせ持つ役所としてこのIT革命の問題を地域においていかにリードしていくか、私は二分まででありますが、少しぐらい答弁の方は延びてもよろしいかと思いますので、どうかよろしくお願いします。
#36
○政務次官(荒井広幸君) 大臣に最後にお願い申し上げるといたしまして、今お話がございましたが、縦割りの弊害を除くというのがまさに自治省、当委員会の大きな着目点だと思います。ITの場合は、まさに住民から出発していきますので、生活というレベルですべてを統合していく、こういったことが望まれますので、非常に重要な役割を自治省は担っている、このように考えておる次第でございます。これまでもいわゆる県庁、市役所、市町村役場の例えば庁内のLANの整備あるいはホームページ、こういったことも充実させてきておりますけれども、これからはもっと広い意味で地域全体の、社会全体の情報化、これに積極的に取り組んでいく姿勢が求められているというふうに思っております。
 多少調べさせていただきましたが、自治省のそういった取り組みにつきましては、世界的にもそうおくれているものではなくて、むしろ行政としての情報化、こういったことについては積極的に取り組んでいる方だと、このように考えておりますけれども、G8でもございましたように、いわゆるデジタルデバイド、新たな地域間格差や人によって、使える使えないでの格差が生まれる、こういったことのないように、住民が主役になる、中心になって、そして利便性を受けられる、こういったことに積極的に取り組んでいくべきであろう、このように考えている次第でございます。
#37
○国務大臣(西田司君) この三人の中では私が一番おくれておるようでございますけれども、しかし、この情報技術の問題というものはこれから大変地方にとっても国全体も重要な課題である、こう認識をいたしておりますので、自治省としても都道府県、市町村と一体になってこれを進めていかなければいけないという意気込みで取り組んでおるわけでございます。
 今後、我が方におきましても、国における状況を踏まえながら、地方公共団体の情報化施策の基本的な方向を指針等を策定するとともに、地方公共団体における情報化施策に対し、財政措置を講じ、積極的にひとつ支援をしてまいりたい、こう考えております。
#38
○木村仁君 ありがとうございました。
 なお、警察問題につきましては、「警察刷新に関する緊急提言」があったことでございまして、私自身は警察の自浄機能がすっかり劣化したとは考えておりませんけれども、しかしやはり国家公安委員会の強力なリーダーシップによって進めていくべき改革であろうと思いますので、どうかよろしくお願いを申し上げまして、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
#39
○朝日俊弘君 民主党・新緑風会の朝日でございます。
 まず、質問に入ります前に、先ほどもお話がありましたけれども、いよいよ来年の一月からは中央省庁が再編成される。ことしの四月からは地方分権推進一括法が実施段階に入った。しかし、地方財政は極めて厳しい状況にますます入ってきている。大変そういう意味では重要な時期に自治大臣を担当されることになったわけですので、そのような動きの中で地方自治の確立あるいは地方分権の推進が勢いがなくなってしまうようなことのないように、ぜひ大臣初め各政務次官の皆さんにも御奮闘をお願いしたいなと、冒頭にそんなことをまずお願い申し上げておきます。
 さて、その上で、先ほど木村委員からもお話がございましたが、ちょうどきのう地方分権推進委員会が意見を取りまとめて提出されました。きのうのきょうでありますから詳しい中身についての御報告は求めませんが、この際、今回出された意見の主要なポイントと、それを受けて政府としてはどう対応されようとしているのか、この基本的なところについてまず大臣のお考えを伺いたいと思います。
#40
○国務大臣(西田司君) 昨日出された地方分権推進委員会の御意見は地方分権推進計画の実施状況に関する監視活動に基づくものと、こう私は理解をいたしております。
 今回の意見では、国庫補助負担金の整理合理化と当面の地方財源の充実確保、また法令における条例、規則への委任のあり方、個別法に関する諸点について考え方を示されておると考えております。
 自治省といたしましては、御意見の内容を最大限尊重いたしまして、外形標準課税の導入を含めた地方税財源の充実等に努めるなど、地方分権のさらなる推進に全力を傾けて取り組んでいく考えでございます。
#41
○朝日俊弘君 基本的な態度としては今のようなお答えになるのかなと思いますが、ただ私、これは強く要望しておきたいと思いますが、国庫補助負担金の見直しなど国の歳出面での見直しの方が進んで、もう一方で地方財源の確保の方は後回し後回しみたいなことになると、これは一体何だということになります。法人事業税の外形標準課税の問題も含めて、国の自治体に対する歳出のあり方を見直していくと同時に、一方で地方財源をきちんと確保していく、これは両輪でいかないと、後先になってしまったのでは困ってしまいますから、ぜひそういうことのないように対応をお願いしたい、このことを強く要請しておきたいと思います。
 そこで、そのこととも絡むんですが、この地方分権推進委員会からの意見提出に当たって、分権推進委員会の諸井委員長が談話を発表されております。詳しくは述べませんが、その冒頭の最後の部分で諸井委員長は、分権推進委員会としては、一年間延長されたわけですね、地方分権推進法の一年延長に伴って分権推進委員会も引き続き任期が一年延びた。延長された期間を活用して引き続き監視活動に取り組むとともに、市町村合併の推進、地方税財源の充実確保などの課題について検討を行うこととしたい、こういうふうに諸井委員長としての決意を述べておられるわけですが、ただ私、この地方分権推進委員会に対する政府側のスタンスをもうちょっとはっきりしてあげないと、諸井委員長も大変やりにくいんじゃないかというふうに思うんです。
 つまり、地方税財源の問題というのは、ひっくり返せば国と地方の税財源の配分のあり方を見直そうという話にどうしてもなってくるわけです。ところが、その部分について言うと、この間大蔵大臣はずっと、いや景気回復を待ってからだ、もうちょっと待ってくれという答弁ばかりされているわけです。しかし一方で、地方財政の方は待ったなしで来ている。
 だから、何とか分権推進委員会としても、地方税財源の充実確保についてもっと突っ込んで具体的に提言をしたいと思いつつも、むしろ政府の側がブレーキをかけているんじゃないですかね。だから、そういう中であえて諸井委員長はそのような決意を述べられている。
 残された一年間という期間が本当にこれで十分なのかどうかということも含めて、もう少し政府の側の分権推進委員会に対するスタンスというか、あるいは何を期待するというのか、何を求めていくというのか、ここをもう少し明確に示していただかないと分権推進委員会の方も非常に動きづらいということだと思うんですが、この点についての大臣のお考えをお聞きしたい。
#42
○国務大臣(西田司君) 朝日委員の先ほどの冒頭のごあいさつで、行政改革、分権の中で、地方の財源、地方財政、このことの重要性を強く指摘されましたが、全く私も同感でございます。分権をしていくためには、地方税財源の問題というものをこれを素通りしてものができるとは私は考えておりません。
 昨今、市町村合併等の問題が、先ほどもお答えをいたしましたけれども、非常に盛り上がっておりますけれども、そういう地方行革の中での市町村合併とそれから地方の税財源の問題とは私は一体で解決をつけなければいけない、こう考えております。今後、我々の方も政府税調等の御判断、御意見、そういうものも踏まえながら真剣に取り組んでいきたい、こう考えております。
#43
○朝日俊弘君 大臣の御決意は今お伺いしたんですが、ぜひ分権推進委員会、一年間引き続きお願いしますということでお願いしたわけですから、その中で、じゃ一体何がどこまでできるのか多分悩みつつ今いろいろ検討されているんだろうと思います。
 そこで、政府の側がより明確にその方向性を、あるいは期待するところを示しつつ、分権推進委員会に最後きちっとこの一年間頑張っていただくような、そんな環境づくりを、我々もしなきゃいけないと思いますが、政府側としてもぜひお願いをしたい、このことを強く求めておきたいと思います。
 それでは、引き続いてやや実務的なことについて幾つか伺っておきたいと思います。
 といいますのは、私の問題意識は、この四月から地方分権推進、実施段階に入ってきたと思うんですが、むしろこれまではある意味では準備段階というか条件づくりというか、これからその地方分権推進一括法を自治体がどこまで積極的に活用できるのかという、こういう段階を迎えていると思いますので、そういう意味ではぜひ国会の場でこの地方行政委員会が引き続き地方分権の推進状況についてフォローアップをしていく、こういう任務があると思います。
 そういう問題意識から幾つか、多少細かい点になると思いますが、お尋ねしたいと思います。
 まず第一点は確認も含めてお尋ねしておきたいんですが、この三月段階まで、この四月から施行を迎えるということで各自治体が条例改正あるいは条例制定の作業に取り組んでいたと思います。それをした上で、四月から実施段階、施行段階を迎える、こういうことだったと思います。そこで、その準備作業は滞りなくちゃんと行われてきているのかどうかということと、さてその四月から施行段階を迎えて、まだ三カ月、四カ月の段階ですから、何がどう急に変わったというものではないかもしれませんが、特徴的な動き等があればまず概括的にお尋ねしたいと思います。
#44
○政府参考人(中川浩明君) 地方分権一括法が昨年七月に成立いたしまして、これに基づきまして地方公共団体におきましては、ただいま御指摘のように、条例あるいは規則の制定改廃作業が必要となってきたわけでございますが、本年三月までに都道府県、市町村、それぞれその作業を終えたものと理解をいたしております。その間におきまして、都道府県におきましては市町村の作業に資するよういろいろな情報提供を行うなど、その準備についても支援をしてまいったところでございます。
 今年四月以降におきましてどのような動きが出てきているのかというお尋ねでございますが、分権時代にふさわしい自治立法の検討を行うという団体が幾つか出てまいっております。今回の分権改革の趣旨が徐々に浸透してくるにつれまして、こうした地方公共団体におきます創意工夫を凝らした動きがより活発になっていくものと期待をいたしているところでございます。
#45
○朝日俊弘君 少なくとも準備段階というか、事務的にどうしても四月までにやっておかなきゃいけないという作業については一応滞りなく進んでいるというふうに受けとめたいと思いますが、そこで今後半おっしゃったように、まだそれぞれの自治体で検討が始まったという段階にとどまっていると思いますが、幾つか特徴的な動きについてもう少し詳しく御説明をいただきたいと思います。
 その第一点は、地方税法の改正に伴って自治体が法定外普通税あるいは法定外目的税をより自主的に検討しやすい状況になったというふうに私は理解をしているんですが、どうやらそのような改正を受けて幾つかの自治体で具体的な検討が始まっているやに新聞などで散見をいたします。特徴的な動きについてお聞かせいただくと同時に、このような動きに対して自治省としては今後どんな基本的スタンスで対応していこうとされているのか、この点についてお伺いします。
#46
○政府参考人(石井隆一君) 地方分権一括法によります地方税法改正におきまして、今先生御指摘のとおり、地方公共団体の課税自主権尊重の観点から、法定外普通税の許可制が協議制に改められましたり、また法定外目的税が創設されたわけでございます。
 まだ、全国各地でいろんな検討がなされておりますけれども、正式の協議という段階に至っておりませんが、新聞等でも出ておりますように、例えば三重県なんかでは産業廃棄物についての埋め立てに関連して法定外目的税を取るとか、いろんな検討がなされておるわけでございます。
 私どもとしては、基本的に地方分権の時代でございますので、各地方公共団体が地域の実情を踏まえまして、納税者の理解を得ながらできるだけこの課税自主権というものを幅広く活用していただくことを期待いたしております。
 今後、自治省に正式に法律に基づく相談等、あるいはそれ以前に事前の御相談等がございましたら、必要な助言を行いますなど、できるだけ適切に対応してまいりたいと思っております。
#47
○朝日俊弘君 もちろん今御説明のように、それぞれの自治体で十分議会なり住民の皆さんの理解を得て取り組んでいただくことが前提条件だと思います。ただ、私としては、自治体がみずからの税財源確保に迫られていろいろ工夫をしていくことは大変重要だと思っているんですけれども、一方で財政状況が厳しいものですから、何かややもすると拙速にということもあり得るのかなと。しかし、そういう問題は極めて本来の目的から見るとまずいわけで、そこは自治省としても非常にスタンスのとり方が難しいかと思いますけれども、せめて、どんなところでどんな検討がされるのか、そのことについての考え方なり情報なりを提供していくというようなことはあっていいのではないかというふうに思います。ぜひそんなことも含めて御検討いただければと思います。
 もう一つ、ついこの間新聞を見まして、あれと思ったんですが、地方交付税の算定について、地方交付税法の第十七条の四、これで新たに意見提出制度が定められて、それに基づいてさまざまな意見が寄せられている。それに対して一定の対応をしてきましたという新聞記事が出ていました。ただ、新聞の記事はそれはもう少しセンセーショナルでして、異議申し立て制度、異議百件を上回るというような表現になっていまして、少しこの制度のことについての御説明も含めて、一体どういうような意見が出されてきて、どんな対応をされたのかについてお聞かせをいただきたいと思います。
 ただ、一々細かに聞いていると切りがありませんから、主要な問題についてのみ絞っていただいて結構です。
 先に私意見を申し上げておきますと、確かに自治体の意見とか要望をできるだけ丁寧に聞いて地方交付税の算定基礎をきめ細かくしていくという配慮は一方で要るんだろうけれども、ただそれをやると、ただでさえ複雑怪奇というか理解しにくい地方交付税の例の基準財政需要額がどうのこうのという話、ますます複雑な仕組みになってしまう。これはまた避けなければいけない。もう少し簡素化するようにという指摘も以前からされているわけで、さてその辺、かなりジレンマになると思うんですが、自治省はどんなふうに対応されていこうとしているのかも含めてお聞かせいただければありがたいと思います。
#48
○政府参考人(嶋津昭君) お答えいたします。
 分権一括法に伴って導入されました地方交付税法の意見申し出制度でございますが、交付税は地方団体の共有の財源でございますので、その配分の仕方は適正にといいますか公正にされなければいけないわけでございまして、それぞれの団体、それぞれの地域の事情がございますので、自分たちの算定、自分たちとしては算定方法としてこういう方法をとってもらいたいということを従来から我々は意見交換を通じてやっていたわけでございますが、それを今回法律上の手続としてそれぞれ都道府県、市町村から意見を出していただき、なおかつその処理手続として地方財政審議会に付議をいたしまして、そこでこういう処理をしますということを御相談申し上げて決定をする。なおかつ、意見が出た内容なり、あるいはそれはどういう理由でこれは取り入れましたとか、どういう理由でこれを取り入れることが難しいですというようなプロセスを、それぞれ意見を出していただいた団体あるいはそれ以外の地方団体に対してもその手続を説明するというような形での制度として導入したわけでございまして、今御指摘の新聞記事の異議の申し立てという表現は、若干それは我々の方の説明不足だったのかもしれません。
 したがって、それぞれの団体がみずからの、あるいは端的に言いますと、他の団体の算定がおかしいから私どものところは結果的に損をしているというような御意見もあり得るわけでございます。ただ、ことしは、四月に施行されまして交付税の決定が七月二十四日にされましたので、いわば本当に数カ月しかなかった。その中で百件を超える意見を出していただいたわけでございまして、今後、来年以降の算定に際しまして、これ以上活発な意見の申し出をしていただきたいというふうに考えているわけでございます。
 ことし、意見の処理で、例えば端的にことしの四月から介護保険制度が導入されました。そういたしますと、介護保険に伴う地方の負担が都道府県で新たに発生してまいります。市町村についても四分の一、都道府県について四分の一、公費が負担しなければいけないわけでございますが、その財政負担を算入するときに、単に人口だけで算入いたしますと、例えば高齢者の多い県あるいは市町村、それらの負担が適正に算入されない、したがって高齢者の人口を使うべきだと。これはもう当然の意見でございますが、それ以外に新たにわかったことは、やはり地域によって施設介護のウエートが高い地域とそれから在宅介護のウエートが高いところでいわば介護被保険者の負担が質的に違うわけでございます。したがって、地方団体の今回の意見としますと、六十五歳以上の人口だけでなくて、在宅、施設別の介護サービスの需給見込み者数を指標とする密度補正をつくるべきだという御意見がございました。
 私どもも当然そういうような方向で考えていたわけでございますが、そういう意見を取り入れさせていただきましたというような形で、いろいろな御意見を我々も反映することができたと考えておりますが、具体的に申しますと百三件、六十項目ぐらいでございましたが、そのうち四分の一程度の意見が今回の算定に反映することができたのかなというふうに思っております。
 ただ、我々、地方団体に対しましては、単に法律上の意見申し出でございますので、それぞれの計数的な根拠と申しますか、こういうふうに自分のところの算定を有利にしてもらいたいというのみの意見ではなくて、そういう客観的数値に基づいて御意見を出していただくようにというようなことをこれからもお願いしてまいらなければいけないと考えております。
 それから、先ほど委員御指摘の、こういうことでどんどんまたその意見を取り入れてやると算定方法がさらに複雑になるというような御懸念はあるかと思います。したがいまして、定期的に私どもは算定方法の簡明化とか簡素化、そういうようなものに毎年取り組んでいかなくちゃいけないと思いますし、地方団体の御意見におきましても、今適用されているいろんな補正の指標等が、その計数といいますか指標が、これほどたくさん取り入れなくてもいいんじゃないか、簡素化してもいいんじゃないかというような御意見もございまして、例えば今回は河川費の投資補正に用いております四指標のうちウエートが低い指標を廃止するというような意見も取り入れて算定の簡素化もしていると。
 したがいまして、御指摘のようなことも注意しながら、我々、算定の簡明化とか簡素化、合理化に取り組んでまいりたい、かように考えております。
#49
○朝日俊弘君 介護保険給付費の補正のあり方については多少意見を持っているんですが、きょうは差し控えます。
   〔委員長退席、理事谷川秀善君着席〕
 いずれにしても、私は、各自治体へのきめ細かい配慮はできる限りお願いする必要はあると思いますけれども、一方でもっと簡素化するということはきちっと踏まえてぜひ対応をお願いしたいと思います。
 それじゃ、残された時間ちょっと少なくなってきましたので、警察改革の問題、特に刷新会議の緊急提言の問題に絞って幾つかお尋ねをしたいと思います。
 冒頭、国家公安委員長のお立場から一定のお考え、所信が示されました。もう少しはっきりと政府の対応方針をお伺いしたいんですが、もう私の方から繰り返し説明するつもりはありませんが、提言の冒頭のところに、これは極めて緊急な課題であるし、すぐに実行に移してほしいし、具体的な提案なんだということを強調されております。とすれば、政府とすれば、例えば来年度予算案に向けて早急に警察法の改正にということで具体的な対応をする必要があると思います。
 さきの通常国会にはこれとは別のレベルでの警察法改正が出されていた。解散に伴って廃案になった。さて、法改正についてはいつどのような形で提案をしていこうとされているのか、政府としての、あるいは国家公安委員長としての方針、お考えをお聞かせください。
#50
○国務大臣(西田司君) 警察刷新会議からいただいた緊急提言につきましては、議員御指摘のとおり、法改正を必要とする警察の刷新を内容とするものでございまして、緊急に実行に移さなければならないことが提言の中でも要請をされておると認識いたしております。
 緊急提言には、情報公開、苦情申し出制度、監察制度、公安委員会制度から人事・教育制度のあり方まで非常に多岐にわたる内容が盛り込まれております。
 いただいた御提言につきましては、繰り返すようでありますけれども、これを重く受けとめまして、警察改革案の具体化に努めてまいる所存でございます。
 警察法改正につきましても、提言の内容を踏まえながら、いかなる事項を盛り込むべきか、現在検討をやっておるところでございます。これらを速やかに成案を取りまとめまして、国会においても御審議をいただくよう、現在警察庁を中心といたしまして国家公安委員会と全力を挙げて取り組んでいるところでございます。
#51
○朝日俊弘君 もう少し明確なお答えをいただけるのかと思っていたんですが。
 つまり、さきの通常国会で警察法の改正案が出されていた。それに対して、私ども民主党も対案というか民主党としての警察法改正案を提示してきました。ですから、本来であればこの臨時国会にでも出してしかるべき経過だったというふうに私は思うんですよね。ところが、七月十三日ですか、まとめられた提言、かれこれ一カ月近くになるのに、何かこれから検討をして詳細を詰めて、いつ提出できるかはっきりおっしゃらないというのは、これはいかがなものかと思うんですが、現在では言えないんですか。
#52
○国務大臣(西田司君) 提言の中でもできるだけ速やかにという指摘を受けております。
   〔理事谷川秀善君退席、委員長着席〕
 私といたしましても、今のいろいろな不祥事案、そういうことと国民の警察に対する信頼、こういうものを取り返していくためには、どうしても早く警察法の改正をやりたい、こう思っておりますが、ただ、ここで御理解をいただきたいのでございますが、七月十三日に最終提言を受けたわけでございます。警察庁も一生懸命このことに取り組んでございますが、これを今の臨時国会にということはいささか無理があるのではないか。だから、ここで、次にいたします、いつまでにやりますということはお答えができませんけれども、私どもはひとつできるだけ早くその成案をまとめて、広く皆さん方の御意見も聞いていかなければなりません。そういうことでやっていきたいということで御理解をいただきたい、このように思います。
#53
○朝日俊弘君 はいわかりましたというふうにはお答えしにくいんですが、これ以上は問いません。
 ただ、ちらほら聞いていると、次のこの秋にでも予定をされている臨時国会への提出も必ずしもはっきり明確におっしゃらないようなところがあるものですから、いやそれはないでしょうと。むしろ、今の臨時国会というのはもうきょうであれですから現実に無理だとこれはわかっていますが、せめて次期に想定される臨時国会にはきっちり出していただかないと困るということを強く申し上げておきたいと思います。
 それじゃ、今後の対応のことについては今私の方から申し上げた意見を踏まえてぜひ取り組みをお願いしたいのですが、さてそこで中身について若干お伺いしておきたいと思います。
 用意した材料を全部お聞きする時間がありませんので、三つのうちから一、二絞ってお尋ねしますので、よろしくお願いします。
 まず、一番ポイントは、国家公安委員会あるいは都道府県の公安委員会、特に国家公安委員会の監察機能の強化の問題と関連して、私ども民主党の検討では、ぜひ外部監察の制度を導入できないのかと。どうも身内が身内を監察するということの繰り返しがある種の土壌をつくってきているのではないか。全部が全部外部監察ということではなくとも、例えばある重要事項とか特定事項に限ってでも制度として外部監察の制度を導入すべきであるということを考えておりまして、私自身も三月十四日、当委員会でもそのような意見を申し上げました。
 刷新会議でも一定の議論がなされたというふうに聞いておりますが、どうも結論は外部監察という制度を導入するのではなくてということのようですが、なぜそういう結論になったのか。また、この結論を受けて警察庁としてはどのようにお考えなのか、ちょっとその辺御説明も含めてお聞かせください。
#54
○政府参考人(田中節夫君) 警察刷新会議におきましては、委員御指摘のとおり、警察におきますところの監察のあり方についても大変御議論がございました。また、その御議論の過程におきましては、国会あるいはその他いろんな方の議論、考え方も踏まえての議論でございましたけれども、その過程におきましては、外部監察制度の問題につきましては、いきなり第三者が行って実効性が上がるのであろうかというような議論とか、あるいは急に来てやれる仕事ではないだろうというような御議論もございました。また一方では、必要だという御議論もございました。
 結論といたしまして、この提言では、警察の組織や業務に精通している者が当たらなければ実効ある監察とはなり得ないこと、職員の不祥事の調査は捜査活動と密接に関連する場合も少なくないことから警察以外の組織に行わせるのは適当でないこと、厳正な処分を行い業務運営上の問題点の解決を図るためには監察と人事の緊密な連携が不可欠であること、個別的、具体的な監察指示権の付与等により公安委員会が第三者機関的に監察点検機能を十分に果たし得ることなどから、いわゆる外部監察は必要ないという結論が得られたところでございます。ただ、これに加えまして、監察管理委員や監察調査官の制度を設けることによりまして公安委員会が第三者機関的に監察点検機能を十分に果たし得るとすれば、警察におきますところの監察のあり方は十分ではないかということでの提言でございました。
 私どもといたしましては、監察に対するところの提言で示されました考え方というのはまことに示唆に富んだものでございまして、私ども、今回この提言を受けまして、具体的な法律改正の必要なもの、あるいは実行、運用で必要なものにつきまして検討していかなければいけないと考えておりますけれども、基本的にはこの提言に示された方向で検討を進めてまいりたい、かように考えているところでございます。
#55
○朝日俊弘君 説明としてはそういうことになるのかなと思いながら、私は残念ながらそれでは納得できません。まだまだやはり身内の論理がどこかで先行しているような感じがしてなりません。
 三月十四日のときにも私申し上げたんですが、私はもともと医療関係出身です。医療の中の例えば医療ミスとかそういう問題を内部だけでやっていてもなかなかいい解決策が出てこないんですよ。そういうときはむしろ外部の人たちにも入っていただいて、全然違う視点から見ることによって新しい危機管理の仕組みができてくるんです。そういう意味では、確かに捜査の問題とかいろいろあるんでしょうが、ここはもう一歩踏み込んだ議論、検討があってしかるべきではなかったかと私は思います。きょうはそこまでの指摘にとどめておきます。
 では最後に、時間がなくなりましたので、大臣にお伺いします。
 これは、法改正の問題というよりは今後実際的にぜひやっていただきたいということでお願いをしたいと思います。
 この刷新会議の中にも、実は困り事相談ということで触れられております。問題意識としたら、こんな書き方がしてあるんです。「地域社会や家庭で本来解決されるべき問題が警察に持ち込まれる傾向が強まっていることも否定できず、この傾向を懸念する。」と。ややこれ腰が引けているんですよ。むしろ今日の社会状況は、従来、地域とか家庭とか学校とか職場とかそういうところで解決あるいは辛抱をしてきた、何とか持ちこたえてきていた人たちのさまざまな問題行動が、それぞれのところでは持ちこたえられない、だから警察に持ち込まれてきているんです。これはもう事実としてあるわけです。
 さまざまな例は、例えばドメスティック・バイオレンスの問題であり、あるいは児童虐待の問題であり、あるいはストーカーの問題であり、学校における暴力、いじめの問題であり、いっぱいあるわけです。そういう問題について何か最初からガードしちゃうんじゃなくて、さまざまな問題についてひとり警察だけが引き受けるわけではない、関係行政機関も専門家もいろいろ努力をしてほしい、一緒になってきちんと対応しようじゃないか、そういう仕組みあるいは場をつくっていくことがぜひ必要だと私は思っているんです。
 新しいいわば社会病理事象といいますか、そういう具体的な事例にみんなで知恵を出し合って、どこまで頑張ったらいいのか、どこまで来たらむしろ積極的に警察にお願いした方がいいということになるのか、そういう積み重ねをしなきゃいけないと思うんですが、そういう方向に向けての取り組みをしていくおつもり、お考えがあるのかどうかをお伺いして、私の質問を終わります。
#56
○国務大臣(西田司君) 提言では、警察はすべての相談について対応する権限と能力を持っておるわけではないことはもちろんであるが、今お話しのように、他の機関との連携体制を確立して、所管責任を持つ別の機関がある場合には確実にこれに引き継ぐことが必要である、こううたわれておるわけでございます。ストーカー問題、DV、児童虐待などの新しい社会問題については、警察を含め関係機関等がその特性を生かしつつ連携して対処していかなければ問題解決はできないと考えております。
 そこで警察といたしましては、相談業務の充実、それから違法行為の取り締まり、それから被害者に対する各種支援に今後懸命に取り組んでいくとともに、先ほど申し上げた関係機関等が一体となった効果的な対策について、よく有識者とも幅広く検討をしてまいる所存でございます。
 そして、その地域社会の中で、安全で安心をして国民の方々が生活していただけるような社会というものを構築していくために、警察といたしましても一生懸命汗をかいていこう、こうやってもらわなければいけない、こう考えております。
#57
○朝日俊弘君 終わります。
#58
○大森礼子君 公明党の大森礼子です。
 きょうは警察関係について質問させていただきます。
 警察刷新会議の緊急提言について、これは最後の方でお尋ねしようと思ったのですが、今民主党の朝日委員の方から外部監察の導入についてのお話がありました。一応議論をまとめるという点で最初にこの点について私も質問させていただこうと思います。
 監察制度については、この刷新会議が外部監察は不要であると、このように述べたわけであります。それで、この評価なんですけれども、この理由として掲げている点、刷新会議の提言の報告書の六ページにありますが、三点指摘されております。
 先ほど御答弁にもありましたけれども、外部監察制度の導入の適否について考えるに当たって、「警察の組織や業務に精通している者が当たらなければ実効ある監察とはなり得ない」、これが一つです。それから、「職員の不祥事の調査は捜査活動と密接に関連する場合も少なくないことから警察以外の組織に行わせるのは適当でない」、これは捜査活動ということと関連づけて述べておりますから、この二番目についてはそうかなという気がします。三点目として、「厳正な処分を行い業務運営上の問題点の解決を図るためには監察と人事の緊密な連携が不可欠であること」という、この三点を挙げて外部監察は必要ないものと考えているわけであります。
 その後に、「公安委員会が第三者機関的に監察点検機能を十分に果たし得ることからも」と、これがあるからいいじゃないか、監察というのはダブルにして二重にして屋上屋を重ねるようなことをしなくてもいいではないかということがこの提言の内容だと思うんですが、問題は外部監察が必要ないものと考える理由の一つに、警察の組織や業務に精通している者が当たらなければ実効性がないと。そのとおりなんです。となると、その公安委員会のメンバーがこういう組織や業務に精通していなければいけないことになると思うんです。では今度は公安委員の方はこういう方から選ぶということが条件とならないと外部監察不要ということが説得力を持たないと私は思うのですが、その点はどのように考えられますでしょうか。
 示唆に富むものかもしれませんけれども、ちょっと不安に思いますので、その点お尋ねいたします。
#59
○政府参考人(石川重明君) 公安委員会制度の趣旨についても議員御案内のとおりでありまして、警察の民主的な運営を確保し、政治的な中立性を確保していく、こういうことでございまして、幅広く国民各界各層の御意見を公安委員会の場で警察運営に示唆をいただく、御指導をいただく、こういうことでありますけれども、今の御質問との関連で申しますと、十分な管理機能を果たすという公安委員会の委員の先生方の活動のために、警察経験のない公安委員の方が今就任をされておるという実態があるわけなんですけれども、そのために警察行政に精通した警察職員の的確な補佐が必要であろうということは私どもも思っておるわけでございます。
 そういう意味で、緊急提言におきましてはその一つとして、警察庁あるいは警察本部内に公安委員会担当の専従と申しますか事務担当室あるいは課といったようなものを設置してスタッフをきちっと増強すべきであろう、そして真に効果的な補佐体制を確立すべきであろう、こういうことが指摘をされているわけでございまして、私どもといたしましてはそういったことについてきちっと取り組む。そして、もし監察の点検機能ということについて公安委員が活動をされるといったときについては、この提言でも御指摘がございますが、監察調査のための警察職員というものをきちっと指定していただいて、それが十分な補佐機能を果たしていくということによって今御指摘の点については可能ではないか、このように考えておるわけでございます。
#60
○大森礼子君 私もこの提言自体を否定するつもりはないのです。公安委員会が十分に第三者機関的に監察点検機能を果たせれば、それは幾つも監察をしなくてもいいという点では理解するのですが、問題は、今一方で、広く国民の各界各層から公安委員の方を選ぶ、そうしますと、警察の組織や業務に精通しているその業界から出た人でない人ということになりますね。それで、さっきの内部事情とか業務に精通していることについても監察機能を果たさなきゃいけないとしたら、これは矛盾するんじゃないかとまず思います。
 そうすると、今のお答えは補佐を置くことによってそれをカバーするというのですけれども、確かに補佐というのは、こういう問題があったときに、こういう問題があると思うけれどもこれはどういうふうになっているのとか、こういう質問の仕方をして補佐をしていただくのだと思います、主体はあくまで公安委員ですから。ところが、その業務ですか、警察の中の、こういうのがわかっておりませんと、何が問題となっているかも、何かその公安委員の方が自分の疑問点としてなかなか思い浮かべることができないではないか、こういう気もいたすわけでございます。
 ですから、私は本当にこのような第三者機関的な機能を果たす公安委員会となり得るかどうかについては、現時点では非常に不安を持っているところでございます。
 それから、先ほど朝日委員も聞かれた困り事相談のことですけれども、これは八ページの方に書かれてございます。この困り事相談について提言している内容自体、「地域社会や家庭で本来解決されるべき問題が警察に持ち込まれる傾向が強まっていることも否定できず、この傾向を懸念する。」とその後に続く文章ですけれども、実は私はむしろ納得するんです。明確にこの点を指摘したということは私は評価しております。
 と申しますのは、一方では警察が信用できない、一方でいろんなことを相談できるというのは警察とこうなるものですから、困り事相談という中も、身の上相談的も含みますし、もういろんな問題がどんどん持ち込まれるということになると思います。
 よき相談者になることはいいのですけれども、やはり警察の権限といいますか、権能といいますか、これは公権力でありますから、どこまでが警察の権限なのかということを明確にしておくことは、これは国民の側からとっても必要なことであろうと私は思っております。よく民事不介入という言い方がされまして、これは警察の側からも事件を受理しない口実として使われているという傾向が認められていると思います。そういうことが指摘されております。ただ一方で、何でもかんでも警察が介入してもらっては困るという意識も国民の中にあると思うんです。
 そこで、一方で、きっと朝日委員と私の頭の中では考えていることは同じだと思うのですけれども、大事なことは、ともかく最初に持ち込む場所、窓口としてはやっぱり警察は広く機能していただきたいと思います。その中で、ここまでは警察でできますが、ここまではできませんということも、場合によっては明確に示す必要があるのではないかと思います。そうしないと、国民の皆さんはもう何でもかんでも警察がやってくれるものと思いますので、ここまで、これ以上はできませんということを明確に示す必要があると思います。その上で他の窓口、他の機関との連携といいますか、これをしっかり図っていくということになるだろうと、私はこのように考えております。
 それにしましても、大事なことは、相談窓口として広く機能を果たしていただきたいと思うんですけれども、そのときの相談員の資質ということが問題だろうと思っております。こういう困り事相談というふうになりますと、非常に多岐に渡る相談があると思いますし、また多くの方が相談に来られる。警察が信頼されればされるほどそういう相談の数というものはふえるのだろうと思います。そうしますと、それを受け入れる体制がどうかということなのですけれども、相談員に経験豊かな元警察職員を任命すること、これも大事なことだと私は思います。
 五年ぐらい前ですか、私の岡山県の方でシルバーお巡りさん制度、シルバーポリスといいますか、退職された方をもう一度嘱託という形になるんでしょうか、こういう方を交番等に配置しまして広く相談を受け付けたりしている、こういう制度があることも聞きました。これは活用の仕方によっては非常に有効であろうと思っております。
 こういう相談窓口という意味では元警察職員、これはキャリアに、いろんな豊富な経験を持たれていることに着目してという趣旨ですけれども、こういう方を採用するということも十分検討すべきではないかと思うのですが、その点いかがでしょうか。もしわかりましたら、そのシルバーお巡りさん制度、わかる範囲で御説明いただきたい。それから、現時点で退職した元警察官の非常勤勤務職員の採用、どのように置かれているか、この実態についてお伺いしたい。それから、これからどのように考えておられるか、この点について質問いたします。
#61
○政府参考人(黒澤正和君) 各府県警察におきましては、大変厳しい治安情勢に的確に対処するということで、現有の体制で最大の効果を発揮するために退職警察職員等の積極的な活用に努めておるところございまして、これは本年四月一日現在でございますが、全国で約三千七百人の退職警察職員を非常勤職員として活用いたしておるところでございます。
 交番の関係でございますけれども、知識、経験豊富なそういった退職警察職員を交番相談員として交番機能の強化を目的として採用をいたしておりまして、これは全国的な話でございますけれども、比較的来訪者の多い都市部の主要な交番におきまして、相談業務でありますとか、遺失・拾得届の受理、地理案内等の住民サービス的な業務に従事をさせているところでございます。
 なお、交番相談員につきましては、平成十二年度までに、これは地方財政計画上でございますが、約二千二百人の配置が容認されておるところでございます。
 それから、この提言にもございますが、やはり困り事相談員について経験豊富な退職警察職員等を活用すべきと、こういった提言もございます。
 困り事相談といたしまして、この交番相談員とは違って困り事相談ということで、OBとしての知識、経験に基づきまして、交番の方ではなくて警察署におきまして相談の受理業務及び受理しました相談事案のうちに、対応に当たり警察官としての職務執行を要しない事案への対応業務、例えば防犯指導でありますとか、他機関を教示する、こういったことに従事することを検討いたしておるところでございます。
 以上でございます。
#62
○大森礼子君 定年後の警察職員の活用と言ったら人が相手だからちょっと言い方が悪いんですけれども、例えばストーカー規制法が施行になりますと、やはりよりそこについての相談というんでしょうか、受けることになると、これは機械的業務ではありませんで、まさに私は、長年の経験、人に接するという仕事をされてきたわけですから、こういう経験が生かされるであろうと思います。従来そういう方を採用していた分野以外にも、新しい時代のニーズに対応するためにこういう元警察職員の採用というものも積極的に図っていくべきじゃないかと、このように私は考えます。
 時間の関係で、警察刷新会議の緊急提言はもうこれで質問を終わりにしますが、緊急提言を受けて、これはすべて受けとめ実現していくというふうにお考えなのでしょうか。時期の問題はあるかもしれませんが、簡単にお答えいただきたいと思います。
#63
○政府参考人(石川重明君) 刷新会議からいただいた緊急提言につきましては、法改正を要するものもございますし、それからとにかく中身的には大変重要な事項でございます。
 緊急に実行に移されなければならないということが要請をされているということを踏まえまして、私どもとしては、大変多岐にわたる内容でございますけれども、この点について、法改正を要するものはどういうものか、あるいは予算措置を要するようなものはどういうものか、今ございます警察の諸制度の中で、今後この提言の趣旨を踏まえ徹底するために改善すべきものはどういうものかといったようなことを今仕分けをして、そしてこれをさらに具体的に第一線で定着するような形の施策に取りまとめるというような作業をしているところでございまして、提言の内容については、先ほど大臣から御答弁申し上げましたように、重く受けとめるということでその作業をしている、こういうことでございます。
#64
○大森礼子君 警察法改正について、確かにこの臨時国会ではちょっと無理だろうと思います。ただ、やはり次の国会で出すぐらいの精力的な作業をしていただきたいと私は思います。
 いろんな不祥事が起きますと、そのときにはその機関というものは震撼する、震え上がるわけですけれども、それに基づいて改革をしようとするときに大事なことは、やはり早急に迅速にそれを形にするということだと思います。いろんなこれまで不祥事を見ましても、一番よく思うのは、のど元過ぎれば熱さを忘れるといいますか、こういう傾向、日本人の傾向なんでしょうがありますので、早急にこういう問題について取り組んでいただきたいと、このように思います。
 それから次に、警察庁刑事局の方から「平成十二年上半期の犯罪情勢」というレポートが作成されました。これは先日、新聞報道にも「刑法犯、最悪の百十万件」、それから「上半期検挙率、二五%に急落」と、八月四日付の新聞でありますけれども、こういうことで報告がされております。
 この犯罪情勢の内容によりますと、刑法犯の認知件数は百十一万千七百五十二件、前年同期比、つまり一月から六月まで十二万百三十五件、率にして一二・一%増加したとございます。それから検挙件数ですが、二十八万一千七十三件で、前年度より二〇・一%減りましたですか、検挙率で二五%と、こういうふうな指摘がされております。
 特に、ふえた理由として、窃盗犯が非常にふえたのが主な原因であるということがありまして、特に重要窃盗事犯、侵入盗、自動車盗、ひったくり、すり、これについては二十万二百七十七件で一五%も増加して、検挙率が二六・九%減っていると。特にピッキング、これは工具の一種なんでしょうか、ピッキングによる空き巣が五倍近くになっているとか、こういう指摘がされております。
 それで、この点も含めまして、認知件数が過去最悪となり、検挙率も過去最低となった理由について警察庁はどのようにお考えなのでしょうか。増大する犯罪に追いつけないのか、捜査人員の問題なのか、それとも捜査に難しさを来すような犯罪がふえているのかどうか、この点について教えていただきたいと思います。
#65
○政府参考人(林則清君) 刑法犯の認知件数は、ただいま御指摘のとおり、上半期の数値といたしましては過去最悪になっております。その内容も、殺人、強盗、誘拐などの重要犯罪が増加しておりますほか、住宅対象の侵入盗、自動車盗といったような重要窃盗犯が増加するなど、国民に身近な脅威を与える犯罪というものが増加しておるという状況でございます。
 他方、検挙につきましても、御指摘ありましたように、検挙人員そのものはほぼ横ばいでありますけれども、検挙件数を見ますと大幅な減少になっております。現下の犯罪情勢というものはかつてない厳しいものがあるというふうに認識しておるところであります。
 お尋ねの検挙件数の減少要因としましては、非常に大きく言ってしまうと、犯罪認知の増加に現有の捜査力というものが追いつかずに、俗な言い方をしますと、やや手いっぱいになっていると。それから、発生した個々の事件、これの早期検挙というものを第一にしております、当然でありますけれども。第一にしております結果、特に窃盗でありますけれども、余罪の解明率というのが非常に低下しておるということ。それから、住宅対象の侵入盗や自動車盗の従来単なる窃盗犯というふうに見ておりましたものが、来日外国人とか暴力団が関与してこれが組織化しておるということで、こういったものを中心に、こういった組織犯罪の増加によって捜査そのものも大変困難化しておる、こういうことが複合して、大変悪い史上最低の検挙率というような数字を招いたものというふうに見ております。
#66
○大森礼子君 この「平成十二年上半期の犯罪情勢」の中では、また別なドメスティック・バイオレンスについても触れられております。独自の項目として取り上げられているわけでございます、十一ページですが。
 これによりますと、内縁関係にある者を含めた夫から妻への暴力、殺人、傷害、暴行、この三つの罪名が挙がっておりまして、この検挙件数は四百四十三件で、前年同期に比べて倍増しているということです。
 この点について、これは今まで警察に届け出なかった者が、例えばドメスティック・バイオレンスをなくそうと、こういう運動の中で警察の方に被害届けを出すようになったのか。つまり潜在化していたものが顕在化したにすぎないのか。それとも、それはそれとしても、そういうドメスティック・バイオレンスのような事案が増加の傾向にあるのかどうか。この点についてはどのようにお考えでしょうか、簡単で結構ですが。
#67
○政府参考人(黒澤正和君) ただいまお尋ねの件でございますが、一概にこうだとは申し上げられないかとは思いますけれども、やはり今まで潜在化していたのが顕在化した、こういう面はあろうかと思います。そしてまた、それは警察がこの種事案に対応する際に、従来とは違いまして積極的な対応をしてきた、したがって検挙が多くなった、こういうことも言えようかと思います。
#68
○大森礼子君 潜在化していたものが顕在化したか、あるいはそういう事案自体が客観的に増加しているのか、多分両方含まれるんだろうとは思います。
 ただ、妻を殴れば、不法な有形力の行使となりましては暴行罪、けがをすれば傷害ということで、これは構成要件として該当することは事実でございます。情状とかいろんな事情の難しさはあるでしょうけれども、ともかく私ども女性としましてはといいますか、やはりDVというのは犯罪であるという認識を社会に広く広めたいと思いますので、その点、警察の方もよろしくお願いしたいと思います。
 警察刷新会議の中の緊急提言でも、事前に犯罪を防止することは警察の重要な責務の一つであり、放置すれば刑事事件に発展するおそれがある場合には必要な措置を講ずるのが当然で、警察組織内にこのことを徹底させて民事不介入についての誤った認識を払拭させなければならないと、このようにございます。
 警察庁としても、昨年三月三十一日付の各県警への通達を出すなどして取り組んできておられるわけですが、改めまして、その暴力に関する窓口の整備、DVとの関係でお尋ねします。
 被害女性への支援の取り組み、それから警察職員に対する教育の徹底などはどのように行われているのか、既にそういう取り組みがなされているのか、まだすべての警察になされていないのか、この点についてお伺いしたいと思います。
#69
○政府参考人(黒澤正和君) ただいまのお尋ねの件でございますけれども、委員御指摘のとおり、十一年の三月、夫から妻への暴力事案について認知時の的確な措置等を実施するよう都道府県に指示したわけでございますが、昨年の十二月には「女性・子どもを守る施策実施要綱」を制定いたしまして、刑罰法令に触れる事案につきましては適切な検挙措置を講じますとともに、刑罰法令に触れない事案についても、事案に応じた適切な自衛・対応策の教示、必要に応じた相手方への指導、警告等の被害者の立場に立った適切な対応を行うよう強く全国に指示したところでございます。そしてまた、本年の三月にもこの旨次長通達を発出いたしておるところでございます。
 具体的に、窓口の整備について申し上げますと、女性に対する暴力対策係を警察署に設置するなどの措置をとりますとともに、女性相談交番の増設を図るなど、その整備を推進いたしております。
 それから、被害女性への支援の取り組みでございますけれども、被害者相談専門要員によるカウンセリングを実施いたしますとともに、全国の府県警察に設置いたしました被害者支援連絡協議会を通じまして、関係機関、団体等との連携等による精神的な被害者の支援等を行うなど、被害者のニーズに応じた支援体制づくりにも努めておるところでございます。
 それから、警察職員に対する教育の徹底でございます。各種の会議、研修、職場教育等、さまざまな機会を通じまして第一線への要綱の趣旨、警察職員の意識改革に努めておるところでございまして、今後とも、ただいま申し上げましたような施策を積極的に推進してまいる所存でございます。
#70
○大森礼子君 七月三十日付の新聞ですが、私の手元にあるのは東京新聞なんですけれども、「夫の暴力 傷害罪で起訴」という見出し、「元妻の被害届から二年」という、こういう記事がございました。元妻とありますが、これは二年前に警察が書類送検をして、昨年家庭裁判所の調停で離婚が成立したということが書かれてございます。
 この被害者の女性は、二年もほうっておかれたことに矛盾を感じると述べておるわけですけれども、二年前に送検しているんですから、後は検察庁の問題になるという気もいたします。この記事を読みまして私は、ちょっと元御夫婦間の事情はわからないので軽々しくは言えないのですが、二年という期間ではなくて、離婚成立した後も、ことし七月まででしょうか、ほうっておいたことが問題ではないかなと思っております。
 こういう被害届が出ました場合、一方で離婚の調停といいますか、別れるかもとに戻るか、関係修復するかとか、こうなったときに、もし一時は険悪になってももとに戻るのであるならば、その途中経過において夫の方を起訴するということは、その修復関係を壊すのではないかとか、いろんなことを多分私が現場の捜査官であったら、特に検察官であったら悩むのではないかなと、こういう気もするわけです。
 しかし一方で、そういうことを余り考え過ぎますと、やはりこれまでの、夫婦間のことは夫婦でということで、こういう事件が受理されにくいという傾向をつくるのであろうと思います。そういうことで、ともかくは被害者の処罰を求める意思といいますか、これが強い場合にはやはり事件をきちっと受理して捜査する、こういう姿勢を貫いていただきたいと思います。そうすることによりまして、DVというのは犯罪であるということも広く社会に認識されるようになると考えます。
 最後に、国家公安委員長にお尋ねするんですけれども、これから警察にはさまざまな種類の相談が持ち込まれます。それから、サイバーテロ、ストーカー事案、ドメスティック・バイオレンスと新たな対応が迫られる分野も次々出てまいります。そうしますと、警察官の教育の徹底ということも大事になると思うんですが、警察体制の強化、信頼の回復にどう取り組んでいかれるのか、国家公安委員長の決意を最後にお聞かせいただいて、私の質問を終わります。
#71
○国務大臣(西田司君) 良好な治安は国家社会発展の基盤であると考えております。警察が昨今の厳しい治安情勢に的確に対処して国民の要望にこたえていくためには、警察力の一層の充実強化が必要であると考えております。
 国家公安委員会といたしましては、警察刷新会議の緊急提言を重く受けとめまして、必要な警察体制の強化に努めるとともに、一日も早く国民の警察に対する信頼を回復できるよう警察の刷新改革に全力を挙げて取り組んでまいる所存でございます。
#72
○大森礼子君 終わります。
#73
○富樫練三君 日本共産党の富樫練三でございます。
 私は、きょうは介護保険の問題と警察問題、二つのテーマで質問をさせていただきたいと思います。
 最初に、介護保険の問題ですけれども、厚生省にまず伺います。
 四月から介護保険がスタートしたわけでありますけれども、たくさんの問題があります。その中で当面直ちに改善すべき緊急の改善策について伺いたいと思います。
 三つあります。国は特別対策というのを実施しているわけなんですけれども、その期間や内容についてぜひ改善すべきだという点でありますけれども、一つは、訪問介護について、保険がスタートした以前の三月までこれを利用していた低所得者については一〇%の利用料が三%になる、こういう制度になっております。ところが、同じ低所得者でも四月からの新規利用者にはこれは適用されません。同じ条件でありながら、同じしかも訪問介護を受けている、こういう状態にありながら負担額が違う、こういう差が現在生まれております。これについては同じように三%にすべきだろうというふうに思います。この点が第一。
 二つ目の問題は、この特別対策の対象となるサービスの種類でありますけれども、これは訪問介護に限定されております。低所得者でも介護保険のサービスが受けられるようにすることが本来保険の役割だったというふうに思います。ほかのサービスにも適用されるのが当然だろうというふうに思うわけですけれども、この点の改善も必要だというふうに思いますので、これが二つ目であります。
 三つ目の問題は、この特別対策によって行われる減額措置、これは二〇〇二年度までは三年間は三%、その後段階的に引き上げて二〇〇五年度からはほかと同じように一〇%にする、こういう内容になっております。これでは、当面の激変緩和という対策にはなるとしても、本来の低所得者対策にはならない、こういうことだと思うんです。したがって、これは三%というものを制度化して恒久化する、これが必要ではないかというふうに思いますけれども、この三点についてまず厚生省に伺います。
#74
○政府参考人(山崎史郎君) 御指摘の介護保険の利用料の軽減措置でございますが、まず第一点でございますが、訪問介護につきましては、御指摘のとおり新しい制度に伴う激変緩和の観点から、今回経過的に利用者負担を軽減しております。したがいまして、介護保険施行後の新規の利用者については一応原則どおり一割の負担をお願いしておるところでございます。ただ、一定の低所得者につきましては、この負担の上限を低くするといったようなそういう配慮を行っているところでございます。
 第二点目のこの軽減措置の対象の拡大でございます。訪問介護につきましては、実態から見ますと、制度の施行前の措置の時点におきまして利用料の負担をしていない方が大半を占めておりました。それに対しましてほかのサービスでございますが、デイサービスとか訪問看護ですが、これにつきましては介護保険の導入前にも利用者全員から一律の負担を求めておりましたので、したがいまして今回原則どおり一割の負担をお願いしたと、こういうところでございます。
 第三点でございますが、この期間をもっと延ばしまして制度化したらどうかという御指摘でございますが、介護保険という保険の中で一割という受益者負担を法律上原則に置いております。したがいまして、こういった措置というのはあくまでも経過的な措置という形で私ども現在考えているところでございます。
 なお、御指摘の利用者に対する対応でございますが、こうした経過的な措置以外に、社会福祉法人によります利用者負担の減免でありますとか、生活福祉資金貸付制度の拡充、こういったきめ細かな配慮を行っておりまして、こうした対応を通じまして、利用者にも応分の御負担をいただきながら必要なサービスを御利用いただけるような、そういう形で考え方をきちんと図ってまいりたい、このように考えております。
#75
○富樫練三君 それでは低所得者対策にはならないというふうに思いますので、ぜひ検討をしていただきたいと思うんですが、この点に関して自治大臣に改めて伺いたいと思います。
 例えば、所得が低いためになかなかサービスが受けられないという実態が全国各地にあらわれております。北海道庁が調べた調査の結果によりますと、被保険者からの苦情の中で、それの三五%は低所得、いわゆる利用料負担の問題についての苦情が出ている。あるいは、訪問介護が減少傾向になっているその理由が、二八%は所得にかかわる問題だと。所得が低いためにいわゆるホームヘルパーさんを頼めない、利用できない、一割負担があるから、こういうことであります。その結果、北海道では、国の特別対策以外に自治体の一般財源で負担軽減措置を行っている自治体が、二百十三自治体のうち三十五自治体に及んでいるということであります。
 埼玉県の川口市の例でありますけれども、要介護五と判定されて、利用できるサービスが多くとれるから介護が軽減される、こういうふうに大変喜んでいた老夫婦、八十歳と七十七歳。ところが、一割の自己負担があるということで、悩んだ結果、サービスは何も受けない、こう決断をせざるを得なかった、こういう事例も生まれております。
 長野県の上田市の場合では、国の特別対策から外れる四月以降の新規利用者について利用料を五%に低くする、こういう対策がとられております。しかも、市民税の非課税世帯に対しては、デイサービスやショートステイ、あるいは入浴サービス、こういうことも軽減措置がとられている。
 全国的に調べますと、これは厚生省の資料だと思うんですけれども、全国の中で二百四十七市町村で国の制度以外に軽減措置をとっている、こういう事態になっているわけであります。
 全国市長会からも、全国町村会からも、この点についての強い要望が既に出されているところでありますけれども、改めて自治大臣に伺いますけれども、こういう状況を考えた場合に、国の特別対策が拡充あるいは今よりも制度として軽減措置がとられるということが仮に行われる以前であっても、介護保険の趣旨を生かすために、自治体が積極的に軽減措置をとった場合には、これに対する国の支援がどうしても必要だろうというふうに思いますけれども、大臣、いかがですか。
#76
○国務大臣(西田司君) 介護保険にかかわる低所得者層の利用者負担軽減、このことについての質問でありますが、これは、お話にもあったように、市町村からもその要望が上がっております。地域によっては独自の軽減措置を講じておる例があると承知をいたしております。
 これについては、制度の根幹にかかわる問題でございますので、まずは所管省庁である厚生省において検討をしていただくべき問題であると考えております。その対応を見守っていきたい。
 なお、自治省としては、平成十二年度の地方財政計画において、社会福祉系統経費を前年度に比しまして二・四%増の四兆一千八百八十億円を確保する中で、特に介護保険制度の円滑な導入のために介護保険制度支援対策、約五百億だと思いますが、も講じたところであります。こうした財源を活用していただいて、何とか介護を受けられる皆さん方が本当に安心をしてやれるようなことに方向づけていきたいものだと、こう考えております。
#77
○富樫練三君 昨年の三月に私は同じ質問をしているんです、大臣に対して。市町村の負担については軽減措置をきちんとやるべきだと、国の方が。これに対して当時の野田自治大臣はこう答弁しているんです。「少なくとも市町村がこれによって過重な財政負担を結果として招くようなことのないようにやっぱり国の方できちんとした必要な手当てをするというのは私は当然のことである」、こういうふうに野田自治大臣は答えているんですよ。私は、今の西田自治大臣の答弁は去年の三月よりも大臣としては後退しているというふうに言わざるを得ないんです。ですから、これじゃまずいと。
 今、大臣から答弁がありましたけれども、今年度でいえば五百億確かに計上されているんです。この五百億で、軽減措置をとった場合にその財源をこの五百億の中から充ててもいいという答弁として私は今受け取りましたけれども、ちょっとその点だけ一点確認しておきたいんですが、大臣、よろしいんですね、それで。
#78
○国務大臣(西田司君) 今の再質問を聞いておりまして、私の考え方は、今の世の中の変化の中で、介護福祉、この問題がいかに重要かということは、昨年の御答弁と何ら私は変わっておるものではない。ただ、私が申し上げたように、やっぱり所管官庁である厚生省というものが、これがこれらの対応、対策については基本的に取り組んでいくということを前提としてお答えをしたわけでございます。
#79
○富樫練三君 済みません、今確認したかったのは、五百億円計上されているんです、確かに。これは地方自治体の方に配分されているわけなんですけれども、この予算を軽減措置をした場合の財源として使ってもいいんだなと、こう確認をしたいんです。先ほどの大臣の答弁はそういうことですからね。それでよろしいですね。よろしければそれでいいんです。
#80
○国務大臣(西田司君) これは、今御指摘があった五百億というのは交付税で措置をしておるものだと思っております。その自治体においてそういうことに利用されることもあり得ることだと、こう考えております。
#81
○富樫練三君 あり得るということですから、認められるということですね。
 そこで、改めてもう一度厚生省に伺うんですけれども、その低所得者のための軽減措置以外にも、基盤整備のおくれがあちこちで大問題になっております。基盤整備のおくれから自治体が条例などでサービス内容を切り下げる、こういうことが実際には行われているわけなんです。介護保険の趣旨が十分生かされるように、これは国が支援をしてそういう条例でサービスの上限を切り下げるようなことは避けるべきだ、こういう指導を厚生省から行うべきだというふうに思うんです。
 例えば、埼玉県和光市の例でありますけれども、デイサービスの利用上限、これは一カ月の利用回数なんですけれども、これを保険の上限の六割に設定されているわけなんです。どうしてこういうことになるのかというと、国の基準の上限まで全員が利用すると年間で述べ九千人分が必要なんだけれども、現状では基盤整備のおくれから五千人分しか供給できない、したがって利用者の間で奪い合いにならないように条例で抑制する、こういうことになっているわけなんです。和光市の方では大変今努力をされておりまして、これから施設をふやすという計画で用地買収などにも取り組んでおります。ただ、財政的にも苦しい、市自身が。あわせて、国の補助もなかなか難しい、こういうふうに言っているわけなんです。
 条例で規制して混乱を防ぐというのはこれは市町村としては苦肉の策なんですね。市町村を基盤整備のおくれがそこまで、条例で規制しなくちゃいけないところまで追い込んでいいのか、こういう問題なんです。ですから、地方自治体がこういうことで困らないように、ぜひともこれは補助をつけてすぐに基盤整備が整うようにするべきだろうというふうに思うわけです。
 十二年度から十六年度までゴールドプラン21、これが今スタートしたところなんですけれども、今後特養ホームやあるいはデイサービスセンターなど、こういうことで市町村から申請があった場合には直ちに補助対象になる、こういうふうにすべきだと思いますけれども、この点厚生省いかがですか。
#82
○政府参考人(山崎史郎君) 御指摘の介護サービスの基盤整備でございますが、これまで各自治体が作成しました老人保健福祉計画に基づいて整備を進めてきております。ただ、全国的におおむね順調には進んでおりますが、地域とかさらにサービスの種類によっては確かにばらつきがあるのも事実でございます。御指摘の和光市の場合も、特定のサービス種類について条例でいろんなサービス状況を見てそういう限度額を設けたのではないかというふうに考えられます。
 そこで、厚生省といたしましても、介護保険制度を円滑に実施する上でこの基盤整備が大変大事だと考えておりますので、今御指摘がありましたように、今回各地方自治体における介護サービスの基盤整備を見込みまして新たにゴールドプラン21というのを策定いたしました。これに基づきまして、各自治体のいろんな申請を踏まえながら、適正なものであればこれは十分支援してまいりたいというふうに考えております。
#83
○富樫練三君 介護問題については以上ですので、厚生省の方はここで結構ですから。どうもありがとうございました。
 次に、警察問題に移りたいと思います。
 国家公安委員長に伺います。国家公安委員長も御承知だと思いますけれども、八月一日付の新聞に、警視庁のOBが社長を務める興信所が九八年の十一月からことしの六月までに犯罪歴などのデータを現職の警察官に依頼して入手した疑いがある、こう報道されております。そのリストには約五百件の調査が載せられているんだけれども、調査内容は犯罪歴、風営法の許可、免許証の内容、戸籍、銀行の口座番号、電話番号、渡航歴、パスポートナンバーなど。調査対象者は、例えば埼玉の保険金殺人事件や新潟の女性監禁事件などの容疑者やあるいは被害者、さらには歌手や女優やタレントなどの芸能人、アナウンサーなど著名人が含まれている。これを紹介したときの利用料というか見積もりとして、犯罪歴の場合は一万円から三万円、風営法の届け出の場合は四万円、免許証の場合は一万円から二万円。
 警察による個人情報の漏えい事件というのは、昨年九月の神奈川県警、十一月の警視庁、愛知県警さらには奈良県警、ことし一月の愛知県警、そして今回の警視庁、こういうことで警察庁が出した資料によってもこの一年間に十二件、個人情報の漏えい事件、警察の手によって漏えいされた、こういう事件が発生しております。ほぼ毎月一回は出ている、こういうことになるわけです。こういうふうに多発しているということは、現在の警察に構造的な欠陥がある、こういうふうに指摘せざるを得ないわけであります。
 この一年間といえば、考えてみれば、例の関東管区警察局長を初め、神奈川、新潟、埼玉、栃木、各県警の不祥事が大問題になった時期であります。そして、警察刷新会議が警察の信頼を回復するためにどうするかということで真剣に連続的な会議を開いていた時期でもあります。しかも、現在、政府は個人情報保護のための法制化を検討している最中であります。
 警察全体を管理する立場にある国家公安委員長として、これらの警察による個人情報漏えい事件に対して緊急に全国的な調査を行うべきだというふうに考えます。そして、その調査結果を当委員会に報告していただきたいと考えますが、国家公安委員長、いかがですか。
#84
○国務大臣(西田司君) 警察が保管する個人情報が漏えいするということは、プライバシーの保護の観点からあってはならないことだと私は考えております。そのような事案の絶無を期するため、情報の厳重な管理を徹底するとともに、個人情報の適切な取り扱いの重要性に関して職員に繰り返し指導教養を行うことが必要でありまして、その旨警察を強く指導してまいりたいと考えております。
#85
○富樫練三君 私が聞いているのはどうするということを聞いているんじゃないんです。全国の調査をやって、それを当委員会に報告していただきたいと、こういうふうに聞いておりますので、次の答弁のときお願いします。
 次の質問に入りますけれども、今、日本の警察の実態は極めて深刻だと思うんです。これは刷新会議が指摘している点も含めて、例えば警察の閉鎖性とか批判を受け付けない体質だとか、身内に甘い体質だとか、監察機能が果たされていないとか、警察には自浄能力がないとか、問題はたくさんあります。ただ、これ全部きょう質問するわけにいきませんので、私は絞って監察の問題について伺いたいと思います。
 今度出されました刷新会議のこの提言、こういう中で、一番大事なところは、先ほども質問ありましたけれども、「公安委員会が第三者機関的に監察点検機能を十分に果たし得ることから」外部監察は必要なしと、こういうふうにしたところ、私は今度の刷新会議の一つのかなめはここだというふうに考えております。
 第三者機関的に監察点検機能を十分に果たし得る体制として、例えば公安委員のうち一名が監察管理委員に指名できるようにする、さらには監察がどのように行われているかを調査するために監察調査官に警察庁や管区警察の職員を配置することもできる。ただし、これは監察そのものをやるのではなくて補助をするだけでありますけれども。さらには公安委員会の事務担当室を設ける、こういうことも提案されております。そのほかにもいろいろ提案されております。
 そこで、国家公安委員長に率直に結論的に伺います。
 この中で一番のポイントは、公安委員がここで提言の中では監察管理委員になるということになっていますね。すなわち、公安委員会が監察に直接タッチする部分というのはこの監察管理委員の人なんですよね。この監察管理委員という人はどういう仕事をするのか、ここが大事なところだと思うんです。
 そこで、この監察管理委員に指名された公安委員の方は監察行為に直接参加するのか、それとも警察が行った監察の報告を受けることになるのか。直接参加するのかしないのか、先ほどの残っている問題とあわせて、参加するのかしないのか、ここのところをお答えいただきたいんです、大臣に。
#86
○国務大臣(西田司君) 緊急提言におきましては、「公安委員会は、警察本部長による監察が十分でないと認めるときはこれを是正すべきであり、第三者機関的な監察点検機能を果たすことが重要」と、こう指摘されておるわけであります。
 監察点検という言葉から明らかなとおり、公安委員会が直接監察を行うのではなく、警察の行う監察を公安委員会が第三者機関的にチェックをする機能を強化していく、こういう意味だと私は理解をいたしておるわけです。
#87
○富樫練三君 要するに、指名された公安委員一名の方、監察管理委員に指名された人は、直接監察に参加するのではなくて監察を間接的にチェックをすると、こういうことですね、今の大臣の答弁は。
 そうすると、そういうことは今までだってできたんですよ。国家公安委員会だって地方の公安委員会でも結果について報告を受けるということは今までも幾らでもできたんです。やろうと思えばですよ。やらなかったところもたくさんありますけれども。この点では今までと何にも変わらないんですね。
 結局、この提言で言っている監察機能の強化、あるいは公安委員会の機能の強化、管理能力の強化、こういうことは言われておりますけれども、これは監察を管理するだけ、直接はやらない。すなわち、公安委員会が権限を持つということにはならないんですよ、これでは。これは国家公安委員会も同じなんですけれども。
 すなわち、直接監察をするのはすべて警察の職員ですよ。警察庁であり管区警察であり、そして都道府県警本部なんです。公安委員といえども警察の内部には一切立ち入らせない。このガードですよ。このガードが打ち破れるかどうかというのは実は今度の警察刷新の一番大事なポイントなんです。ここには結局この刷新会議の提言では立ち入ることができなかった、こういうことじゃないですか。大臣、どうですか。
#88
○国務大臣(西田司君) 私はちょっと理解が違うのでありますけれども、「監察点検」という言葉、点検の中にはチェックをしていくのよということが含まれておるわけでございまして、これはもう公安委員会、都道府県であろうが国家公安委員会であろうが第三者的な機関と同様のチェックをしていく、だから過去の惰性、過去のあり方とは違ったものが今回生まれてくる、こう理解をいたしております。
#89
○富樫練三君 チェックするというのはだから今までもできたんだと言うんです。あの新潟県警の問題のときに公安委員会に報告をしたでしょう。そこでチェックされたんですよ。あの結果がああいう結末になったわけなんです。だから、チェックだけではだめだというのは国民の圧倒的な多数の声だったわけです。
 例えば、今度のこの提言の冒頭で、第一にこういうふうに言っているんです。「閉鎖性の危惧」という項目があります。その中で、Aのところで「組織内部の過度の身内意識は許されないにもかかわらず、馴れ合いによって、監察が十分な機能を果たしていないとみられる。」と指摘しているんですよ。この点は私も同感なんです。
 ところが、公安委員会も直接監察できない、こういうことでは結局この壁はやっぱり打ち破られない、こういうことになってしまうんです。監察点検機能の強化と言っている。これは監察機能の強化じゃないんですね。監察点検機能なんですよ、点検を強化するんですよ。機能を強化するんじゃないんですね、言葉を正確に読めば。管理能力の強化、こうは言っても、直接監察は公安委員会はできないわけですから、言ってみれば靴の上から足をかくようなもので、一番の大事なところにはずばり切り込むことはできない。こういう形を今回提言されている。
 ですから、外部監察を拒否したということによってこの提言は最も基本的な問題、核心を避けて通った、こういうふうに批判されてもやむを得ないものになっているんです。御承知のように、マスコミからも専門家からもどんどん今批判が出されていますよ。なぜ外部監察を認めないのかと、こういう批判が出されているんです。これは圧倒的な国民の声だと思うんです。
 これはなぜここが大事かというと、昨年から一連の警察の不祥事をずっと考えたときに、それは警察官も人間ですからいろんな問題はあると思いますよ。ところが、管区警察局長であるとかあるいは県警本部長であるとか、こういう人たちが犯罪を犯したり犯した犯罪を隠し通そうとする、ここに対してなぜメスが入らないのかというのが国民の圧倒的な怒りですよ。ここに残念ながら今度の刷新会議の提言はずばり答えるものにはならなかったというふうに思うんです。
 そこで、私は最後に、国家公安委員長にぜひとも答えていただきたいんですが、先ほどの答弁の中で、今検討しているところだ、これから警察法の改正案をつくるんだと、こういうふうに言っております。これから法案をつくるんでしょうから、前の法案がだめだというのは廃案になっているからだめなことはもうはっきりしたわけです。審議もしないで、要するに国会で検討する値のないものだったと。あの後新潟県警問題も出てきましたからね。
 そういう時点に立って改めて、この刷新会議の提言を尊重しつつも、この監察の問題については、私ども日本共産党が提案しているのは、国家公安委員会に直属の監察委員会、監察機能を持たせる、これは警察から独立する、こういうことを私どもはずっと提案してまいりました。これはほかの野党の皆さん方も同じような提案をしているわけなんですね。こういう方向で法案をつくるように国家公安委員長としてはぜひともここのところをしっかり頑張ってもらいたい、こういうふうに思うんですけれども、委員長、どうですか。
#90
○国務大臣(西田司君) 限られた時間でございますからあなたと議論をしておってもいけないと思いますから。
 私はこれは、過去のことをよくおっしゃいますけれども、今回の提言を受けて、そして新たなチェック機能、監察というものをやっていこう、こういうことにしたということは私は一つの前進である、こう考えております。さらに、これは機能や権限というものを整備すれば公安委員会の第三者機関的な監察チェック機能は非常に高まる、こういうことを考えております。また、そのことをやらなければいけない、こう考えておりますので、御理解をいただきたいと思います。
#91
○富樫練三君 終わります。
#92
○照屋寛徳君 社会民主党・護憲連合の照屋寛徳でございます。
 私は、最初にちょっと各論というか細かい話になりますが、地方財政再建促進特別措置法のことについてお伺いをいたします。
 沖縄市が今度のサミットを契機にして、極東最大の空軍基地の一部、ここに市が市の予算で公園、広場を整備して、そこに遊具その他の工作物を市の予算で設置して、それらの所有権を空軍の方に移譲したと。報道で知る限りによると、アメリカ政府に寄附をしたのかあるいはアメリカの空軍に寄附をしたのか、そこら辺は必ずしも定かじゃありませんが、いずれにしろ沖縄市が寄附をしてアメリカ政府か空軍に引き渡した、こういうことでありますが、これは目下の厳しい地方財政を考えた場合に、あるいは先ほど申し上げました地方財政再建促進特別措置法の二十四条の趣旨に照らして私は好ましいことではないのではないか、妥当なことではないのではないか、こういうふうに考えておりますが、いかがでしょうか。
#93
○国務大臣(西田司君) 地方財政再建促進特別措置法第二十四条第二項は、国、公団等が自発的寄附という名目で地方公共団体に負担を転嫁することや、逆に地方公共団体が国、公団等の負担すべき経費をみずから進んで拠出することを放置した場合、国、公団等の地方公共団体の経費負担区分を乱すおそれがありますので、これを防止する趣旨で設けられたものと理解をいたしております。
 この法律自体は、国、公団等と地方公共団体との財政秩序を保つことを目的としており、外国政府等を対象としたものではないことなどから、これに照らして判断をすべきものと考えておるわけであります。
#94
○照屋寛徳君 私がお聞きしたいのは、二十四条二項には、国やそれから特殊法人というんでしょうか、そういうところに寄附をしちゃいかぬと。国とは書いてある、しかし外国政府というのは書いていないから、じゃ外国政府にはやっていいんですよ、どうぞ積極的におやりくださいと、こういう趣旨なんでしょうか、この法律は。そうじゃないでしょう。どうなんですか。
#95
○国務大臣(西田司君) 今のさらにお問いでありますけれども、私もまだ十分に席が暖まっておりませんので、今の外国を入れていないのはどういうことかということについてはお答えをしかねます。
 しかし、これらの問題については、地方財政も非常に厳しい時期でございますので、今後やっぱり検討をしていかなきゃいけない課題かもしれない、こういうことでございます。
#96
○照屋寛徳君 席が暖まるまで待てませんので、どなたでも結構ですが、私は、これは特別措置法に照らして好ましいことじゃないと思うんです。
 しかも、ここはまだ開放されていないんです。返還されていないところで地位協定でもってアメリカ軍が排他的な管理権を持っているんです。そういうところに公園を自治体の財政で整備して、それから遊具等の工作物を設置してそれを寄附するというのは、私は何度も何度も特別措置法を読み直しましたけれども、特別措置法の趣旨に、仮に今自治省の立場で違法ですよと言えないにしても、好ましいことじゃない、こういうことは私は言えるのではないかと思うんですが、どうなんでしょうか。どなたでも結構ですから。
#97
○政務次官(荒井広幸君) 先ほど大臣からもお話がありましたけれども、この法律自体は国、公団などが地方公共団体との財政秩序を保つことを目的としておりますし、海外政府等を対象としておりません。
 また、これは地方自治団体の議会等との相談で決めることでございますので、そのような大臣からの答弁になったわけでございます。
#98
○照屋寛徳君 また秋の臨時国会ででもやらせていただきたいと思いますが、私は、同じようなケースで国会で国連大学の誘致に絡んでもさまざま地方行政委員会で議論もあったようでございますので、ぜひ御検討をしておいていただきたいというふうに思います。
 さて、一連の警察不祥事、神奈川県警、新潟県警、その他の警察でいろいろ起こりました。大臣は、国民の負託にこたえることのできる警察の確立に努めてまいりたい、こういう所信を述べておられましたが、改めて、この警察不祥事について大臣がどういうふうに考えておられるのか、同時に、警察に対する国民の信頼を回復するためには、一つはやっぱり警察法の改正を必要としているのではないかというのが私の考えですが、加えて大臣の所信をお聞かせいただきたいと思います。
#99
○国務大臣(西田司君) まず冒頭に、警察不祥事に対しては、私は非常に残念に思っておりますと同時に、私も含めて責任を感じておるわけでございます。
 この不祥事の原因や背景として、警察の秘密性や閉鎖性、無謬性へのこだわり、それからまたキャリアのおごり、第一線現場の規律の緩みや怠慢など、いろいろなことが指摘をされておりますが、しかし、よき治安、そして皆が安心をして国民の方が生活をしていただくためには、警察の役割というのは非常に重要だと考えております。
 そういうことから、今までの反省に立って、国家公安委員会といたしましては、真摯にいろいろなことを受けとめながら、何よりも国民から信頼される警察づくりをいよいよ本格的に進めていかなければいけない、こう考えております。
 先ほどもお答えをいたしましたように、警察刷新会議の緊急提言を踏まえて、国家公安委員会内でも十分な議論を重ね、対症療法にとどまらない抜本的な警察改革を進めるよう警察を指導、督励してまいりたいと考えております。
#100
○照屋寛徳君 それでは次に、巷間さまざまなマスコミの媒体によって警視庁OBが社長を務める興信所への犯罪歴リストの流出問題が報道されております。当該会社は株式会社東京シークレット調査会という会社でありますが、私も二、三日前に会社の登記簿謄本をとろうと思っておりましたら、今何か登記事項の変更申請をやっているようで、登記簿はとれませんでした。
 この問題について、現在までの警察庁での捜査の経過はどうなっているのか。しかも、この問題には警視庁OBやそれから現職警官も絡んでおるのではないかということがさまざまな報道をされておるわけで、これがもしそうであれば大変なことだなと。しかも、流出したものが犯罪リストやあるいは個人のプライバシーにかかわる情報なわけですね、報道されたものによりますと。
 そういうことで多くの国民も関心を持っておりますので、現段階までの捜査、調査の経過をお教えください。
#101
○政府参考人(石川重明君) 御指摘の件につきましては、警視庁におきまして、犯歴等、警察の保有する個人情報というものが漏えいされた事実があるのかどうかといったような観点から、監察部門におきましてさまざまな資料の収集、分析を行っているところでありまして、また関係者に対する事情聴取を行うなど、幅広く今調査を行っている、そういう段階でございます。
 この犯罪経歴に関する情報等につきましては、先ほどもお話がございましたが、個人情報の中でも大変重要なものでございます。適正に管理、使用がなされなければならない、そういうものでございます。したがいまして、これまで、犯罪経歴を含めまして警察が保有する電子計算機処理に係る個人情報の取り扱いに関しましては、データの目的外使用というものを禁止するというようなことで、データの漏えい防止のための安全確保の措置を講じてまいったところでありますし、また、この点に関しまして都道府県警察に対して平素から指導を行ってきたところでございます。
 今回の調査の過程で、こうした観点からさらに措置すべきことがあるというようになりましたならば、またその内容に応じて適切に対応してまいりたい、このように考えております。
#102
○照屋寛徳君 株式会社東京シークレット調査会の堀内孝一社長は警視庁のOBですか。
#103
○政府参考人(石川重明君) お尋ねの堀内氏につきましては、昭和五十一年から平成九年まで警視庁の警察官として勤務した事実があるという旨の報告を受けているところでございます。
#104
○照屋寛徳君 同会社にはほかにも現職警察官の妻が役員として就任をしておる、こういうことも言われておりますが、そのような事実確認はできたんでしょうか、お伺いいたします。
#105
○政府参考人(石川重明君) 先ほど申しましたように、警視庁においては関係者からの事情聴取などの調査を行っているところでございますが、複数の元警察官が御指摘の東京シークレット調査会に勤務しているという報告を受けております。ただ、その詳細につきましては現在調査中ということでございます。
#106
○照屋寛徳君 私の方にもたくさんの情報や資料が寄せられております。特にこの会社は、何か警察と間違えるような、民間警察とかそういったものを名乗って商いをするということも言われておりますので、これは私は非常にゆゆしい問題だなというふうに思いますし、このような興信所みたいなところに警察OBが、これは職業選択の自由でしょうけれども、しかしながら、現職の警察官とかかわりの深い方が役員に就任するとか、そういうことは国民の目から見ても好ましいことじゃないし、警察の信頼を損ねることにつながるんではないか、こういうふうに思っております。またこの問題についても引き続き質問をさせていただきたいと思います。
 さて、警察刷新会議の緊急提言との関係でありますが、緊急提言の中には、先ほど大臣がおっしゃったように、警察組織の秘密性、それから閉鎖性、あるいはキャリアのおごり、現場の規律の緩みや怠慢といった一連の警察不祥事を生んだ背景に触れられているということは私も承知をいたしております。それはそのとおりだろうと思います。
 しかしながら、第三者機関による外部監察制度の導入の問題だとか、あるいは警察官、警察の人権意識の欠如への対応といった、そういうふうな本質的な課題については緊急提言は触れておらないというふうに言わざるを得ません。現場で国民のために一生懸命頑張っておられる警察官がたくさんおるということは私もよく承知をいたしております。地元沖縄でも本当にすばらしい人たちが頑張っておるということもよくわかっております。一方で、あの不祥事の背景の中にやっぱり人権意識の問題、これもはらんでいるんだろうと思うんです。だから、そこについても、緊急提言では必ずしも触れられておりませんけれども、そのこともやっぱり受けとめていかないと、私は本当の意味での警察改革、警察刷新にはならないのではないか、こういうふうに考えております。
 監察制度との関係でいいますと、警察の不正を警察みずからがチェックするというそういう内部監察制度のシステムそのものが機能不全を起こしておった、そこにあの不祥事の原因があったのではないか、こういうふうに私どもは考えておりまして、社民党は、独立、専任の事務局を持つ警察監視委員会、外部機関である警察監視委員会の設置というのを、法案をつくってこれまでその内容を広く訴えてきたわけでありますが、今私が申し上げました外部機関による独立した監視委員会の設置や、あるいは人権意識の啓発というのでしょうか、そういう教育を徹底する課題についても、ぜひこれからの警察法改正の取り組みの中で御考慮をいただきたいということを、きょうの段階では意見として申し上げておきたいと思います。
 以上です。時間が参りましたので。
#107
○松岡滿壽男君 無所属の会の松岡滿壽男でございます。
 警察刷新会議の緊急提言の問題ですけれども、関係者の皆さん方が熱心にお取り組みいただき、提言をまとめられたということについては評価し、敬意を表したいと思いますけれども、もともと私自身はこの種の審議会、国民会議のあり方自体についていささかの疑問も持っておったのでありまして、予算委員会におきまして小渕前総理とも意見を交換したんですけれども、議院内閣制でありますから、いわゆる大統領制、知事や首長と違って国会に対して責任を持たれるわけですから、だから、この提言の中身を見ても、ほとんど恐らく衆参両院の地方行政委員会で、警察委員会で議論をされ尽くしたものだろうと私は思っているんです。
 この前も予算委員会で、各省庁が持っている審議会、それから私的諮問機関、提出を求めましたら、それぞれ二百ずつある。四百なんです。確かに縦割り行政の弊害を除去するために、森さんも御熱心ですけれども、教育問題とか、あるいはIT問題、少子化対策とか、そういう横断的な国民会議とか審議会を私は否定するものではありませんけれども、警察刷新会議につきましては警察そのものであります。それぞれ国会で議論し尽くされたことばかりでありまして、そういうあり方自体に私自身は一つ疑問を持っておるわけです。
 しかも、この緊急提言の中で、唯一委員会で議論していなかったのは定員の問題です。これを見ますと、全国平均一人当たりが五百五十六人、欧米の警察官が三百から四百だと。したがって今回は五百ぐらいの一人当たり負担人口にしたらどうだろう、増員が必要だという提言であります。今まで私どもも、今非常に就職難の時期に、質のいい警察官を雇う、さらにまた、女性警察官をふやすという議論は過去においてもありましたけれども、今度は人数をこれだけふやすということになると約一割ふやしていくことになる。そうすると、今警察官が二十三万人ですか、それから職員が三万数千人、二十六万人に対して一割ということは二万五、六千人増員ということを提言されておるわけですね。
 私は、一番気にしておりますのは、この刷新会議自体の取り組みの姿勢が、私は五月十八日にも当委員会で発言をしているんですけれども、三月二十三日に開催された第一回の刷新会議において、「全警察官が総懺悔するような話ではなく、どこに特定の問題点があるかを探し出し、そこを変革していくことが必要である。」という発言が委員からあった。これは記者会見の概要に記載されているわけです。
 結局、今一番大事なのは、警察行政に携わる人たちの特に私は意識改革が一番必要だと思うんです。その部分がこの提言の中に欠け落ちておるわけです。こういうものに対してどのように国家公安委員長、また警察庁長官、お考えなのか。今指摘申し上げた増員の問題とか意識改革の問題、警察刷新会議自体がずっとこういう発想で作業してこられたのか。その点につきましてお伺いをいたしたいと思います。
#108
○政府参考人(田中節夫君) 今、委員からいろいろ御指摘ございまして、この警察刷新会議が国家公安委員会の求めに応じましてできたわけでございます。委員御指摘のように、国会、この委員会でもいろいろ御議論がございましたけれども、こういう御議論を踏まえまして国家公安委員会の御判断といたしまして、この際いろんなそれこそ外部の有識者の方の御意見を踏まえて、警察の今の問題をどのようにして解決していくかということについて熱心な御議論をいただいて、それを今後の私ども警察組織全体の方向として位置づけてそして改革をしていこう、こういうようなお考え方でこの刷新会議ができたものというふうに考えておるところでございます。
 刷新会議の問題の意識といたしましては、この緊急提言にも書いてございますけれども、閉鎖性でありますとかあるいはおごりでありますとかいうようなことの議論がございました。言葉としてはこのような言葉が適当かどうかわかりませんけれども、御指摘になるような大変問題がございまして、今意識改革というお話がございましたけれども、そういうものも必要だという議論は熱心な御議論の中でございまして、具体的な提言の文字としてはそういうことは挙げておられませんけれども、御議論の中ではそういうこともございました。
 そして、増員のお話がございましたけれども、これは最初から増員ありきというような御議論では決してございませんで、この増員につきましては提言の後半の部分で触れておりますけれども、いろんな警察の仕事というのがふえてきておる、このような仕事に対して果たして現在の体制でいいのかどうかと。例えば、勤務時間が四十八時間から四十時間になりましたけれども、この場合に果たしてその勤務時間の縮減に見合うような人的な措置がとられているのかどうか、それがやはり警察体制の脆弱化につながっていないかどうかというような御議論も出ました。また、しかし一方では、そういうようないろんな問題に対応しているところの警察の合理化というものが進んでいない、そういうことを踏まえた上でなおかつ増員の必要があるとすれば、やはりそれは負担人口五百人というところを一つのめどとして考えるべきものではないかと、こういう御議論ではなかろうかと思います。
 したがいまして、基本的に警察の問題のありよう、あるいは改革のあり方というものを踏まえて初めてそこに増員という問題が出てくる、こういうような御議論ではなかったかというふうに受けとめておるところでございます。
#109
○松岡滿壽男君 去年の神奈川県警から始まってもう一年たつわけですね。当委員会でもいろんな提言もし、その中から相談員制度の問題とか出てきておるわけです。しかし、どうも警察のあれを見ていますと、相次いでまた不祥事が続発してきているわけです。一番大事なのは、まずやっぱり過去を反省して、総ざんげするぐらいの気持ちで国民に対して出直すという意識が一番私は大事だと思うんです。
 現場で一生懸命仕事しておられる立派な警察官を多く私も知っていますよ。しかし、どうも歯切れの悪さといいましょうか、この刷新会議の緊急提言の、その辺のスタートを間違えているんじゃないかという気が非常に私はするんです。結局、四カ月間刷新会議の提言を待っていたという姿勢がどうも警察当局に見えるような気がするんです。その四カ月間、我々、議会、いろんな提言もしてやってきている。それに対して、警察庁長官としてはこの四カ月間どのような改革を試み、全国の本部長会議もやっておられると思いますが、どういうお話を、指導をしてこられたのか、その辺を伺いたいと思います。
#110
○政府参考人(田中節夫君) 今、委員御指摘のように一連の不祥事案がございまして、まだそういう不祥事案がやまないというような御指摘もございます。総ざんげというお言葉がございましたけれども、この緊急提言では、総ざんげといいますか頭を下げるだけではなくて、それだけでは済まない、むしろ今現在問題になっているところをやはり改革を求めていく、そういう姿勢こそが大事なんだということ、そこを強調されたというふうに私どもは理解しているところでございます。ただ、私どもといたしましては、この昨年来の問題というのは組織全体として深刻に受けとめていることはこの委員会でも毎回申し上げておるところでございます。
 また、我々といたしましては、管区局長会議あるいは本部長会議等を通じまして、本部長に対しましては、組織の責任者としての職責を自覚し、改革に向けてリーダーシップを発揮しなければいけない、あるいは国民からの要望に真摯にこたえる組織の運営を図るというようなことを言ってまいりました。
 また、第一線の職員に対しましては、お話しのように日々苦労をしておる職員もほとんどでございますけれども、やはり最近におきますところの批判というものを真摯、謙虚に受けとめて、国民の求めているところを正面からきちっと受けとめて、そして厳しい折ではあるけれども自信と誇りを持ちながら一つ一つ着実に仕事を進めていかなければいけないということを申してまいりました。しかしながら、まだ第一線の職員の本当に個々の隅々まで届いていないというのが実情でございますので、これはこれとしてさらに全力を尽くしてまいらなければいけないというふうに考えておるところでございます。
 また、二つ目に、刷新会議の提言待ちではないかというお話がございました。これは刷新会議でその都度いろんな御議論が出ました際、その議論のたびに私どもはそれを持ち帰りまして、その御議論、提言がありましたことを具体的にどういうふうに進めていくかということを内部でも議論を重ねてまいりました。また、刷新会議で議論されないことでありましても、これはこの際警察の改革という線に沿えばこういうこともやるべきだということも議論してまいりました。これは現在全体的な取りまとめを急いでいるところでございますし、けさほど来の質問で警察法の改正の問題もございます。また、この改革、提言を実現していく場合には、来年度の予算で手当てをしなければいけない問題もございます。また、運用の問題もございます。そういうことを具体的方向性につきまして全体として取りまとめをして、近々それを国家公安委員会の御指導を得ながらお示しすることができるのではないかというふうに考えておるところでございます。
 また、具体的に独自のための検討を行ったのかということでございます。これは本部長に対しましても、やはりみずから改革をする、こういう意思でもってやらなければいけないことを申してまいりましたし、また、先ほど申し上げました近々お示しできるであろう改革案の中には私どもが本当に真剣に考えて提言以外でも取り上げた項目もございますので、またそれをお示しした際にいろいろ御意見を賜ればというふうに考えておるところでございます。
#111
○松岡滿壽男君 今長官の御答弁にありましたような姿勢で一日も早く、警察全体が国民の信頼を取り戻されるような体制を一日も早くつくっていただきたいと要望いたしておきたいと思います。
 次に、陳情行政の問題なんです。これも予算委員会で私も取り上げたんですけれども、山口県あたりから来ると一回来るだけで六万円ぐらいかかるわけですから、千人動員すれば六千万円かかる。そういう陳情行政が相も変わらず、去年はやっぱりことしの選挙とか、来年はまた参議院選挙というものがあるわけですけれども、あるいは陳情する側から見ると、いろいろ公共事業の問題とか予算の見直しとかいろいろ出てきておるからこれが最後かなという思いもあるかもわかりません。官房長官も自粛を呼びかけられたわけですけれども、その後いろんな話が出てきている。
 いつまでたっても、地方分権一括法が成立しても、結局決定は国がする、仕事は地方がするという仕組みが全然変わっていない。私は、この陳情行政そのもののあり方に基本的な、さっきの審議会ではないですけれども、疑問を持っておりまして、保利自治大臣にもこの委員会で答弁いただいたんですけれども、そのときに、「できるだけ自粛に努めるというような雰囲気をつくっていくことが必要だし、そういう時代に委員御指摘のとおりなりつつあるかなということを感じておる次第でございます。これは各官庁もみんなやはり自粛に向けてのいろいろな考え方を出していくべきではなかろうかと、こう思っております。」という御答弁でありますが、この問題につきましての自治大臣のお考え方をお聞かせいただきたいと思います。
#112
○国務大臣(西田司君) まず、冒頭にお答えをいたしますけれども、前大臣の基本的なお考え方は私も一体でございます。
 多くの地方公共団体が予算編成の時期などに多くのエネルギーを費やしておられることは十分私も知っております。これは、地方公共団体関係者の一つには熱意のあらわれと言うこともできましょうが、反面、中央依存型の発想ということも否定できない、こう思っておるわけでございます。
 これらを改めるためにも、本日も御審議をいただきました地方分権を一層推進して、明治以来形成された中央集権型行政システムというものを変革、対等、協力の関係としていかなければいけないと考えております。
 地方分権改革の趣旨を徹底し、国と地方公共団体の関係者双方のまず意識改革をして、そして相互信頼の中で取り組んでいくことが最も重要であろう、このように考えております。
#113
○松岡滿壽男君 道州制の議論もしたいんですけれども、時間がありませんので。
 私どもの山口県の知事選挙が六日にございまして、懸念されておったんですけれども、非常に投票率が低いという状況であります。
 国レベルでは一応、補欠選挙については四月と十月に合わせるというようなことになりましたけれども、地方の場合、やっぱり何らかの形で、難しい問題はあるでしょうけれども、調整を投票の時期について考えておられるかとも思いますけれども、そういう問題についての御見解を賜りたいというふうに思います。
#114
○政府参考人(片木淳君) お答えを申し上げます。
 地方選挙の再統一につきましては、有権者の利便性及び地方選挙への関心を高め、それによりまして今お話のありました投票率の向上を図る等のために、かつて昭和五十一年の第十六次地方制度調査会でございますが、この地方制度調査会におきまして、毎年十月五日を地方自治の日といたしまして、すべての地方選挙をこの日に実施することが答申をされておるところでございます。
 また、最近におきましては、委員御案内のとおり、平成九年から十年にかけてでございましたが、これらの目的に加えまして、選挙執行経費の節減に資することもあわせまして、年に一回、十月に統一して行う案等につきまして各党間で協議が行われましたが、その結果、昨年の四月の統一地方選挙につきましては従来どおり行うということとされまして、その後の取り扱いについては引き続き各党間で協議することとされたものと承知をいたしております。
 そういう流れでございますので、自治省といたしましては、これらの協議の動向や地方公共団体の意見等も踏まえまして、今後適切に対処をしてまいりたいというふうに考えております。
#115
○松岡滿壽男君 道州制の問題と、少子化の中での都市部への人口集中の問題、地方はどんどん減っていくということについての議論はまた時間のあるときに、次の機会に譲らせていただきまして、私の質問を終わりたいと思います。
#116
○委員長(和田洋子君) 本日の調査はこの程度にとどめます。
    ─────────────
#117
○委員長(和田洋子君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、輿石東さん及び菅川健二さんが委員を辞任され、その補欠として浅尾慶一郎さん及び簗瀬進さんが選任されました。
     ─────────────
#118
○委員長(和田洋子君) 次に、理事の辞任についてお諮りいたします。
 朝日俊弘さんから、文書をもって、都合により理事を辞任したい旨の申し出がございました。これを許可することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#119
○委員長(和田洋子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 この際、理事の補欠選任を行いたいと存じます。
 理事の辞任及び委員の異動に伴い現在理事が欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。
 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#120
○委員長(和田洋子君) 御異議ないと認めます。
 それでは、理事に浅尾慶一郎さん及び簗瀬進さんを指名いたします。
    ─────────────
#121
○委員長(和田洋子君) 次に、継続調査要求に関する件についてお諮りいたします。
 地方行財政、選挙、消防、警察、交通安全及び海上保安等に関する調査につきましては、閉会中もなお調査を継続することとし、本件の継続調査要求書を議長に提出いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#122
○委員長(和田洋子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 なお、要求書の作成につきましては委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#123
○委員長(和田洋子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#124
○委員長(和田洋子君) 次に、委員派遣に関する件についてお諮りいたします。
 閉会中の委員派遣につきましては、その取り扱いを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#125
○委員長(和田洋子君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後零時二十八分散会
ソース: 国立国会図書館
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