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2000/08/04 第149回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第149回国会 政治倫理の確立及び公職選挙法改正に関する特別委員会 第2号
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2000/08/04 第149回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第149回国会 政治倫理の確立及び公職選挙法改正に関する特別委員会 第2号

#1
第149回国会 政治倫理の確立及び公職選挙法改正に関する特別委員会 第2号
平成十二年八月四日(金曜日)
    午後一時十分開議
 出席委員
   委員長 自見庄三郎君
   理事 小林 興起君 理事 鈴木 宗男君
   理事 西野あきら君 理事 細田 博之君
   理事 末松 義規君 理事 堀込 征雄君
   理事 河上 覃雄君 理事 塩田  晋君
      荒井 広幸君    岩崎 忠夫君
      小坂 憲次君    桜田 義孝君
      下村 博文君    高橋 一郎君
      中馬 弘毅君    中谷  元君
      野田 聖子君    林  幹雄君
      松宮  勲君    八代 英太君
      阿久津幸彦君    加藤 公一君
      鹿野 道彦君    鍵田 節哉君
      島   聡君    手塚 仁雄君
      長浜 博行君    松本  龍君
      山花 郁夫君    遠藤 和良君
      久保 哲司君    中井  洽君
      木島日出夫君    児玉 健次君
      今川 正美君    北川れん子君
      平井 卓也君    小池百合子君
    …………………………………
   自治大臣
   国務大臣
   (国家公安委員会委員長) 西田  司君
   自治政務次官       中谷  元君
   自治政務次官       荒井 広幸君
   政府参考人
   (外務大臣官房領事移住部
   長)           今井  正君
   政府参考人
   (自治省行政局選挙部長) 片木  淳君
   衆議院調査局第二特別調査
   室長           牧之内隆久君
    ―――――――――――――
八月四日
 十八歳選挙権の早期実現に関する請願(石井郁子君紹介)(第三六号)
 同(志位和夫君紹介)(第三七号)
 同(塩川鉄也君紹介)(第三八号)
 同(中林よし子君紹介)(第三九号)
 同(赤嶺政賢君紹介)(第六六号)
 同(石井郁子君紹介)(第六七号)
 同(小沢和秋君紹介)(第六八号)
 同(大幡基夫君紹介)(第六九号)
 同(大森猛君紹介)(第七〇号)
 同(木島日出夫君紹介)(第七一号)
 同(児玉健次君紹介)(第七二号)
 同(穀田恵二君紹介)(第七三号)
 同(佐々木憲昭君紹介)(第七四号)
 同(志位和夫君紹介)(第七五号)
 同(塩川鉄也君紹介)(第七六号)
 同(瀬古由起子君紹介)(第七七号)
 同(中林よし子君紹介)(第七八号)
 同(春名直章君紹介)(第七九号)
 同(不破哲三君紹介)(第八〇号)
 同(藤木洋子君紹介)(第八一号)
 同(松本善明君紹介)(第八二号)
 同(矢島恒夫君紹介)(第八三号)
 同(山口富男君紹介)(第八四号)
 同(吉井英勝君紹介)(第八五号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 政治倫理の確立及び公職選挙法改正に関する件

    午後一時十分開議
     ――――◇―――――
#2
○自見委員長 これより会議を開きます。
 政治倫理の確立及び公職選挙法改正に関する件について調査を進めます。
 この際、お諮りいたします。
 本件調査のため、本日、政府参考人として外務省領事移住部長今井正君及び自治省選挙部長片木淳君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○自見委員長 御異議なしと認めます。よって、そのとおり決しました。
    ―――――――――――――
#4
○自見委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。小池百合子君。
#5
○小池委員 保守党の小池百合子でございます。
 本日は、幾つかのテーマがございますけれども、総選挙を終えたばかりということで、幾つかの点をまず点検をし、総括をしてまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いを申し上げます。
 今回初めて導入されました幾つかのシステムがございました。まず一つは、洋上投票ができるということが一点。そしてまた、在外選挙ということが初めて行われたわけでございます。
 まず、在外選挙でございますけれども、海外に住んでいる邦人が投票ができる、投票する権利がそもそもある、それを実際に、比例区のみでございましたけれども、今回初めて実施されたわけでございます。
 せんだって、私、ワシントンに参りましたときに、駐ワシントンの日本大使館の方で、一体どういう状況でございましたかという話をさせていただいたわけでございます。一言で言うと、まだまだ登録者数そのものが少ない。そしてまた、アメリカというのも広うございますから、現実に登録されても、実際の投票に来られた方というのは、こちらが期待したところほどはいっていないというようなことを直接聞いてまいったわけでございます。
 まず、在外投票がどのような形になっていたのか。登録者数、そして実際の投票数、外務省で把握をされておられる数字、そしてまた、自治省がどれぐらい在外選挙について今回の取りまとめをされておられるのか、この点からまずお伺いしたいと存じます。
#6
○中谷政務次官 まず、自治省の部分を報告いたします。
 当日、在外選挙人名簿に登録された方の数が五万八千五百三十名。うち投票者数、一万六千九百九十三人。投票率が二九・〇三%でございます。
 なお、投票方法につきましては、現在調査中でございまして、数字はまだまとまっておりません。
#7
○今井政府参考人 お答え申し上げます。
 登録者数でございますけれども、在外選挙人名簿の登録者数は、市町村選挙管理委員会において登録が行われているわけでございますので、外務省としては、自治省から各選挙管理委員会の登録者数の集計した結果を報告を受けているわけでございます。したがいまして、先ほど御答弁にありましたように、自治省が選挙当日に登録されている有権者数として発表された五万八千五百三十名という数字がその数字に当たるというふうに承知しております。
 それから、在外公館投票の数字でございます。これは、在外公館から外務本省の方に到着いたしました投票用封筒、この数を数えまして、その総数を投票者数と把握しておるわけでございますけれども、その数は九千八百九十九でございました。
 以上でございます。
#8
○小池委員 ありがとうございました。
 実際に、駐米大使館でお話を伺ったところ、幾つかの問題点、現場の声として伺ってまいりました。
 まず、まだ登録の申請数がそもそも少ないということでございますけれども、在外公館への出頭が負担であると感じている人が多いのではないかという点。その中でも、投票率も低かったということでございますけれども、在外公館投票の対象者とすれば、在外公館まで車で行くのは負担であるということ。それから、郵便投票の対象者にとっては手続が複雑であるというのが感想のようでございます。そしてまた、ここに共通して挙げられる問題点とすれば、小選挙区の投票ができないので関心が低い。そしてまた、これは頭の痛いところでございますけれども、日本の政治、政党に関する情報が少ないといったような点が挙げられているわけでございます。
 現場の声でございますので、これら大変貴重な、また一回目でございますので、しっかりこういった点をとらまえまして、せっかくのこの始まったばかりの在外選挙でございますので、効果的に考える必要があるというふうに感じております。
 その中でも、特にこれは在ワシントンの大使館の方が声を大にしておられた件でございますけれども、郵便投票の対象を拡大すべきではないか。また、手続が複雑だったのをもっと簡便化すべきではないかという御意見でございました。この点について、自治大臣、いかがお考えになりますでしょうか。
#9
○中谷政務次官 現在、三通りの方法で行っておりますが、郵送、郵便投票の場合は、在外選挙人証を添えて投票用紙を請求して交付を受けて、そこで記載をして選挙管理委員長に郵送するということで、若干面倒でございます。
 しかし、この手続は、基本的に国内における郵便投票と同様のものでありまして、選挙の公正の確保の観点から採用しているところでございますが、さらなる改善も必要でございますので、今後とも、外務省とも協議をしつつ、幅広く検討してまいる所存でございます。
#10
○小池委員 私も、一時期、在外邦人であったわけでございまして、その意味で、かえって日本が気になる、日本の政治は一体どうなっているのかというようなことがかえって気になるのが在留邦人の方々の大方の意識ではないかなというふうに思っていたのでございますけれども、残念ながらまだまだで、まず登録しないことには何も始まりませんので、このあたりの登録者数をアップするということもぜひ、まず最初の段階としてやるべきことではないかと感じているところでございます。
 次の点でございますが、投票をどのようにしてしやすくするか、もしくは、投票ということは憲法でも定められました国民の権利であるといった観点から、例えば体が不自由な方々の投票行動をどうやってサポートしていくかということをもう少し真剣に考えるべきではないかと思うわけでございます。
 私の友人で耳が聞こえないという聴力障害の方がおられます。その方が投票にいらっしゃると、まず本人確認ということで生年月日を尋ねるわけでございますけれども、これは口頭で尋ねます。耳が聞こえないという方にとりましては、まずそれがわからないということでございます。それで結果的に行くのがおっくうになるというようなことでございまして、このあたりも改善をする必要があるのではないか。例えば、聴力障害であるという方の何かそのわかるものを提示するとか、この辺のところは難しいところもございましょうけれども、やはり国民の権利を平等に行使できるようにするための工夫、これについてのお考えをお聞かせいただきたいと思います。
#11
○中谷政務次官 お答えします。
 公職選挙法第四十四条第一項によりまして、本人であるかどうかを確認するため、名簿と対照することが決められているところでございます。
 そこで、本人確認の方法でございますが、通常は入場券と選挙人名簿の対照、選挙人の生年月日や住所の口述等の方法により実施をしているわけでございますが、耳が不自由である方に対しましては、通常の方法により本人確認を行うことが困難な場合には筆記によるなど、状況に応じた的確な対応を期待するところでございます。
 また、障害者や高齢者の方々が投票しやすいよう投票所の環境整備を進めることは極めて重要なことであると認識しており、今後とも引き続き適切な対応をとっていただけるよう、各選挙管理委員会にお願いをしてまいる所存でございます。
#12
○小池委員 今の御答弁ですと、聴障害だけでなく、例えば目の不自由な方々ということも含まれてくるものと受けとめさせていただきました。ただ、実際に投票所に行ける方はいいのでございますけれども、難病の方、ALS等々の方々でございますが、まず投票所に行けないというような状況の方々、これも幾つかの例外といいましょうか、こういった難病の方々に対しての措置もございますけれども、もう少しそのあたりを改善できるようにしなければならないのではないかと思います。
 と申しますのも、やはりこういった方々こそ、政治に声を出したい、政治に自分の意思を伝えたいという人たちではないかと私は察するわけでございます。
 そういった意味で、私は具体的に、これはいろいろと不正が横行したということから非常に消極的になったわけでございますけれども、郵便投票ということを認める、これは先ほどの在外選挙でも結局郵便投票ということでは共通することになるわけでございますが、ここをもう少し考えを前向きに、前向きにというのも官僚答弁のような形ですけれども、すべきではないかと思いますが、今考えられる改善策について、また、こうあるべきというお考えがございましたら、よろしくお願いいたします。
#13
○中谷政務次官 寝たきりのお年寄りや難病の方々に対しても投票の機会を与えていく、確保していくということは重要な問題だと認識をいたしております。
 どのような方を郵便投票の対象者とするかということにつきましては、全国的に均一の取り扱いが可能かどうか、また、公的な証明方法をどうするかなど、投票の公正確保の観点からの課題がございます。そして、厚生省の方で介護保険制度が始まりましたけれども、その介護保険制度の活用も含めて幅広く検討をしていく所存でございます。
#14
○小池委員 大体そういったときに、答弁は、幅広く検討するというのが決まり文句なんでございますが、やはりここはもう少し具体的に、なおかつ現実も踏まえつつ進めていくことが求められているのではないかと思うわけでございますし、また、立法府としてもそういった考え方を実行に移せるように案を考えてまいりたいと思っております。
 さて、沖縄サミットが、IT憲章ということを取りまとめて終わったわけでございます。このITの技術は、まさにドッグイヤーと言われるように、大変なスピードで技術革新が行われているのは御承知のとおりでございます。
 今回、サミットの会場でいわゆる電子投票ということのデモンストレーションも行われて、最もおしゃれなリーダーはだれかということで、たしかブレアさんで、最もジョークがうまかったのはだれかというので、クリントンさんなどという形で模擬投票が行われたと伺っております。
 私は、時代の趨勢、そしてまたこれからの技術革新ということで言うならば、この電子投票というのは、当然、技術立国日本としても、ある意味で世界にもアピールする、そしてまた、もちろん有権者にとって投票がしやすくなる、なおかつ開票作業が一気に行われるなどということ、いろいろなメリットもございます。そういった意味で、この検討についてどこまで進んでいるのか。国会の方では議員連盟等々もございまして、活動もいたしておりますけれども、自治省とすればどこまで検討が進んでいるのか、お伺いしたいと思います。
#15
○中谷政務次官 電子投票につきましては、投票率の向上と、おっしゃるとおり開票の時間の短縮という点では非常にメリットがございますが、現行の公選法では自書式投票方式となっておりますので、この法改正をする必要がございます。ただし、平成六年の衆議院選挙の改革に合わせて記号式が一たん採用されましたけれども、その後、議員提案によって自書式に戻った経緯がございますので、この点につきましては、国民並びに各党の広い合意が得られる必要があるというふうに思っております。
 自治省といたしましては、この電子投票等の導入につきましては、平成十一年の七月に、電子機器利用による選挙システム研究会を設置いたしました。そして、現行の投開票事務における電子機器利用の状況や、諸外国における電子機器を利用した投票制度について調査研究をいたしておりますし、これまで二カ所においてモデル的な投票実験も行っております。そして、今月中に中間報告をまとめる予定でございますので、その報告をぜひごらんになっていただきたいと思います。
 今後は、技術的な側面や経費的な観点からも、現在検討しております住民基本台帳ネットワーク等、選挙システム以外のネットワークの現状や将来展望も踏まえながら、引き続き選挙システムに電子機器を導入するに当たって解決すべき課題をより明確にしていく、こういう状況でございます。
#16
○小池委員 電子投票は、現時点では、投票所へ行って、そこで電子的に投票を済ませ、なおかつ開票がしやすくするというシステムでございますけれども、最近はちょっと考えたことがあっという間に実現できるという時代でございます。その意味では在宅投票だって十分可能でございます。本人確認ができるということであるならば、目の虹彩を使うとか指紋を使うとか、こういったことなどもこれから可能になってまいりますので、それぐらいのことまでは考えちゃっていいのではないか。そうなると投票行動その他いろいろなハレーションもあるでしょうけれども、技術面ではもうそういったところまでいっているのではないかと思っております。
 さて、今住民基本台帳という言葉が出ましたけれども、昨日、ちょうどこの基本台帳をベースとした人口調査が行われたわけでございます。そこで出てまいりましたのが一票の格差ということで、まず、人口統計が出る前に、傾向とすれば基本的には同じものと考えてよかろうとは思いますけれども、その数値が出たわけでございます。
 その段階でマスコミ各社の方でも試算をしているわけでございますけれども、衆議院では二・四五倍のところが二・四九倍へと拡大をした。一票の格差が二倍を超える選挙区は八十九選挙区に上るとなっておりますし、また、参議院においては最大で四・七七倍にまで拡大をしているということで、この一票の格差はますます広がっていくわけでございます。
 選挙前に例の無党派層はどうのこうのということが話題になりましたけれども、寝ている必要はそもそもなくて、現実的には、一票の格差というのは寝ていなさいということを結局言っているに等しいわけでございまして、この一票の格差の是正というのは、さまざまな政治的な問題もはらんでおりますけれども、これは権利としての問題でございますので、早急に是正をしなければならないことはだれもが承知をしていることかと存じます。
 そういった意味で、今後、人口統計等も踏まえまして、この一票の格差の是正についての動きが一体どのような手順で、どのようなタイミングで行われるのか、それについての目安をちょうだいできればと思います。
#17
○西田国務大臣 衆議院議員選挙区画定審議会設置法に基づきまして、同審議会では、本年の国勢調査人口が最初に官報で公示された日から一年以内に区割りの改定案の勧告を行うものとされておるところであります。
 今後の作業の手順及びスケジュールについては、同審議会において検討されていくものと考えております。
#18
○小池委員 これからの動きを見守りたいと思います。
 次のテーマでございますが、私も、大変、インターネットの世界のホームページの威力というのを痛感をいたしておる一人でございまして、力も入れているところでございます。そういった意味で、前回は結局認められなかったわけでございますけれども、ホームページを活用しての選挙活動ということ、これも私は緩和の方向を目指すべきだと思っております。
 そもそも、このインターネットがビラのたぐいに一緒にひっくるめられてしまうというのは、どうも、ネット族とすれば驚き以外の何物でもないわけでございます。かつてその法案まで出されていたわけでございますが、これは、もっとホームページを選挙中も活用するということが、むしろ有権者にとって必要な情報を与える。デジタルデバイドの話もございますけれども、これからの情報手段としてはもう当たり前のツールでございまして、これを取り入れない方がおかしいのではないかと思うわけでございますけれども、このホームページ、インターネットの活用ということについて自治省の御見解をお尋ねしたいと存じます。
#19
○荒井政務次官 お答え申し上げます。
 選挙運動にホームページを活用できないかということでございますが、現行法上はこれはできないというふうに解さざるを得ないわけでございます。
 公職選挙法では、人の視覚に訴えるもの、それは、委員御指摘されましたが、ビラ、こういったものと同じように、インターネットのホームページなどでディスプレーにあらわれるものも、まさにそういう意味ではこれは文書図画に当たるというふうにこの画面を解しておりますので、これは、公職選挙法上使えないというふうに解さざるを得ないわけでございます。
#20
○小池委員 もちろん法律がそうなっているわけでございますから、今回も、ネットでの集会の通知をした方が法律違反ということで挙げられた事例もあるわけでございますが、そもそも、今の法律のことだけでなくて、やはり、こういった新しい、まさにIT立国でいこうと言っているさなかに、ネットがビラであるというような認識ではいけないのではないか。情報を制限するということもともかく、むしろ、もっと知らせる、また、ビラを使わないわけでございますから、環境上もいい、また安価であるというようなことから、情報をもっと提供するという積極的な姿勢からしてこのインターネットの活用というのはなされるべきであると思っております。
 それでは、これ以上聞いてもそれ以上のことはお答えできないんでしょうから伺いませんが、最後に、あっせん利得の関連でございます。
 私ども保守党とすれば、入札干渉罪という形で御提案をさせていただいているところでございます。また、例のその後の新しい問題なども出てまいりまして、もっと強化すべきかなというふうにも考えておりますし、また、予算委員会の方では、森総理も御答弁の中で、むしろ地方議員、議員の秘書も含めてというような御発言もあったわけでございます。これから、与党三党として、このあっせん利得にかかわる問題を、全体的な他の法律とも照らし合わせまして、また、議員の役割とは一体何なんだろうかというような原点にも立ち戻りまして、このあっせん利得に関しての法案については精力的に取り組んでまいりたいというふうに考えているところでございます。
 秋の国会にはこのあっせん利得関連ということで結論を出した上で、これから積極的に取り組んでまいりたいというような考えを持っていることを表明いたしまして、私の質問をこれで終了させていただこうと思います。
 ありがとうございました。
#21
○自見委員長 末松義規君。
#22
○末松委員 民主党の末松義規です。
 きょうは、政治倫理の確立という観点から、先ほど小池議員が言われたあっせん利得、この問題を中心に質問をさせていただきたいと思います。
 中尾元建設大臣の逮捕の問題、あるいは久世前金融再生委員長の辞任の問題とか、その前は越智金融再生委員長の辞任の問題とか、そういうところで、あっせん利得といいますか、そういった一連のテーマの問題が世間を騒がせております。それで、結局この底にあるのは、口きき政治、これをやはりどういうふうに政治の世界から正していくかということだろうと思うんです。
 民主党の方は、野党四党で出している国会議員の地位利用収賄罪法案というものを一刻も早くこの委員会におろして、それで審議をすべきだという立場から私もきょう質問もするわけなんでありますが、まず、ちょっと西田大臣にお聞きしたいんです。
 与党の中でも、公明党あるいは保守党はきちんとこの問題を正すべきだということで、自民党はこの問題についてやや一歩後退しているような言動が目立つわけなんですが、口きき政治ということの実態に対してどういうふうに大臣はお考えになりますでしょうか。それについてまずお伺いしたいと思います。
#23
○西田国務大臣 政治家の政治倫理の確立につきましては、私としても重く受けとめているところであります。まずは、一番は、政治家個人が厳しく身を律していく、このことから出発すべきものだ、このように考えております。
#24
○末松委員 一言で、少し足りないんですけれども、自民党のある一部の方なんかは、政治家というのはあっせんする動物だとか、日常の政治活動ができなくなるじゃないかとか、そういうふうなことを言っているわけなんですけれども、大臣として、厳しく身を律するというのは、あっせんをするということ自体は政治の行動である、それで利得をするというのはおかしいじゃないかとか、そういう立場ですか。もうちょっと詳しく言っていただけませんか。
#25
○西田国務大臣 今の御指摘でまず私が申し上げたのは、身を厳しく律していくということから物が始まっていかなきゃいかぬと。あっせんとか利得とかいう問題はその後に起こってくる問題でございますから、基本を申し上げたので、ひとつ各党間での問題についてはお答えは控えさせていただきます。
#26
○末松委員 その身を厳しく律するという意味は、どういう基準に基づいて身を厳しく律するということなんですか。もう少し、政治哲学で結構ですから言ってください。
#27
○西田国務大臣 私は、国と地方を通じて約四十年間、地方自治体とか国会議員をやってまいりました。いろいろなお仕事を頼まれたり、いろいろなことを仰せつかりました。そのことには誠意を持って私はやってまいりました。しかし、その見返りとして利得するようなことは一切この四十年間私はやっておりません。そういうことから、先ほど申し上げたようなお答えをしたわけであります。
#28
○末松委員 そうしますと、ちょっと具体的な話になりますけれども、大臣が、例えば自分が関係する企業の受注に関していわゆる口ききということをやったことは、失礼ですけれども、ありますか、ありませんか。そこを大臣の御自身の御経験でちょっとお話しください。
#29
○西田国務大臣 私は、利権につながるような口ききは一切したことはございません。ただ、先ほど申し上げたお世話をするということは、例えば就職のお世話をするとか、いろいろなことを頼まれたときには誠意を持ってやっておるという意味でございます。今御指摘になった、通常言われておる口きき的なことは一切ございません。
#30
○末松委員 我々政治家は、私も十把一からげにすべてあっせんはだめだとか、そういうことを言う気はないのですよ、一つ一つ悩みながらやっているところなんですね。
 先ほど大臣が言われた、就職のあっせんとかを誠意を持ってやってこられた。そこで感激した選挙民の人が、ああ、ありがとうございますと言って、例えば百万円、二百万円や一千万円を持ってきた、大臣はそういったことがあるのかないのか知りませんけれども、そういったときに大臣はどうされるのですか。これがまず政治の倫理に一番つながる問題になってくるのですよ。どうですか。
#31
○西田国務大臣 私のところへはどういう関係か持ってくる人もございませんけれども、仮にそういうことがございましたら、私は必ずそれをお返しをいたしております。直ちにお返しをしておるということでございます。
#32
○末松委員 非常に身を厳しく律しておられる御答弁であります。
 ただ、大臣御自身はそういうことかもしれません、私は大臣のそのお言葉を検証するだけの事実関係を持ち合わせておりませんので、それはそれで大臣の言葉と受けとめさせていただきますけれども、例えば、ほかの政治家がそういったことをやってきて、だからこういった事件が起こって、中尾元建設大臣が逮捕されるというようなことが起こっているわけなんですよ。
 そうしますと、やはり警察をも管轄している国家公安委員長の立場でもあられる西田大臣が、この問題に対して再発防止策、そういったことについて何かお考えになっておられますか。
#33
○西田国務大臣 国家公安委員長としてお答えをいたします。
 警察におきましては、政治的不正に厳しく対処をしていかなければ社会の信頼というものをいただくわけにはいかない、こういうことを考えております。社会的公正の実現に寄与するという使命を果たすよう努めているものと承知をしております。今後とも、違法行為に対しては法と証拠に基づき厳正に対処していくものと考えております。
 なお、申すまでもなく、政治に携わる者としては、国民がいささかの疑惑も招くようなことは厳しく、重ねて申しますけれども、身を律していかなければいけないことだ、こういうことを考えております。
#34
○末松委員 大臣、官僚の方がつくられた答弁かもしれませんけれども、そのまま読むのはやめて、大臣の哲学といいますか、御自分の言葉でちょっと話していただきたいのですよ。
 結局、それほどまでに国家公安委員長あるいは警察全体が厳しくやっていたら、本当はこんな事件なんて起こりようがないじゃないですか。実際に幾つも起こっているから、どうするのですか、次の対応は今までに比べてどういうふうな対応を重ねていくのですか、これが私の質問なんですよ。それに答えてください。
#35
○西田国務大臣 私は、まず最初にあなたへのお答えで、自分自身が身を律していかなければいけない、こういうことを申し上げました。この問題については、原点というのは私はそこからだと考えております。
 さらに、警察問題についてお答えをしたのは、従来の物の考え方ではなくて、世の中も変化をしております、物の価値観も変わっております、ですから厳しく対処をしていこう、こういう考え方でお答えをしたような次第であります。
#36
○末松委員 大臣、もう少しお言葉を言っていただきたいのですが、物事がいろいろと変わっていく、おっしゃるとおりです。世の中は、進化しているか退歩しているか知りませんけれども、状況がいろいろと変わってきているわけですよ。
 それで、厳しく律するということと物事が変わっていくということをどういうふうに整合的にやられるお考えなんですかと、私はさらに、大臣のお言葉を引用しながらお聞きしたいのです。別に言葉じりをとるという気はありません。ただ、そこについて、国家公安委員長としての立場もございましょうから、今の現状に何か策として打たれることはあるのか、あるいは今までのとおりやっていくのですということだけなのか、そこをちょっと大臣に語っていただきたいということなんですよ。
#37
○西田国務大臣 御案内だと思いますけれども、いろいろな現状というもの、警察に対する社会不信、こういうものも受けて警察刷新会議が持たれました。七月の十三日に私もその提言を受けたわけであります。今触れられたような問題もその提言の中にはかなり含まれておるわけでございまして、これは、だれだ彼だという問題よりも、政治家はもちろんですけれども、全体として取り組んでいかなければいけない問題だ。
 少し理屈っぽく言いますけれども、私は決してそういう逃げ口上とかなんとかということで申し上げておるのではないので、ひとつ御理解をいただきたい、このように思います。
#38
○末松委員 今のお言葉で、これは私に対して言っているのと同時に国民の皆さんに対しても言っているわけですから、国民に、だからそれで理解しろというわけにはいかないですよ。もっとかんで言い含めた形の、言葉を尽くしてあげないと、言葉一本だけで律するということはできない話なんですよ。
 では、もうちょっと言い方を変えまして、今度、私ども野党の方で、今までのあっせん収賄罪とか、あるいは受託収賄罪とか、こういった法律が、なかなか困難な点があって立件もしづらかったということで、問題点も結構浮かび上がってきたわけですよ。
 例えば、あっせんあるいは利得をする場合、職務権限が立証しにくいとか、あるいは請託という問題が立証しにくいとか、あるいは不正行為というものも立証しにくいとか、こういったことに、今度新しく国会議員の地位利用収賄罪処罰法というものをつくって私ども対処しようとしているんです。
 それに対して大臣はどういうふうに見解を持っておられるのか、それをお伺いしたいと思います。
#39
○西田国務大臣 野党四党から地位利用収賄罪法案が提出されておりますことは、私も承知をいたしております。政治倫理の一層の確立を図っていくために、法的措置については、与党三党間においてもプロジェクトチームを発足させ、法制化に向け協議がなされておると聞いております。
 こういうことで、いずれにせよ、この問題については、各党各会派間において十分な御議論をいただいていくことが基本でございまして、そういうことを踏まえて我々も対処していきたい、このように考えております。
#40
○末松委員 大臣、それでは官僚答弁の本当に丸読みですよ。
 大臣は我々の出した法案を読んだことがありますか。まずそこをお答えください。
#41
○西田国務大臣 この間就任したばかりでございまして、残念ながら、私は読んでおりません。
#42
○末松委員 それでは答える資格がないですよ。自治省の方、あるいは警察庁の方か知りませんけれども、どうして大臣に対してそういうふうな御進講をしないんですか。私は国民を代表して聞いているんですよ。きのう私は質問通告しましたよ。どうしてそれが、大臣が全く目も通さない、あるいは説明も受けない、それで今の答弁だけ読ませるんですか。非常にそこはおかしいじゃないですか。
 大臣、そこは本当に今大きな問題になっているんです。ですから、あなたが問題意識を持ってやらないと進まないじゃないですか。大臣、もう一度、御自身の御見解を言ってください。
#43
○西田国務大臣 まことに申しわけありません。私、速やかにひとつ内容を勉強させていただこう、こう思っております。その上に立って、皆さん方の御理解もいただけるような方向というものを見出していきたい、こう考えております。
#44
○末松委員 今のは、皆さんの御理解がいただけるような解決を図っていきたい、こういうことでよろしいんですね。つまり、御自分としてもリーダーシップを発揮されるということでよろしいんですね。大臣の御決意をお聞きします。
#45
○西田国務大臣 これは、私たちも努力を、汗をかいてまいりますが、ひとつ各党各会派においてよく御議論をしていただいて方向をつくり出していただくことと一体になって私はやっていかなきゃいけない問題だ、こう、まことにくどいお答えをいたしますけれども……。
#46
○末松委員 次の質問が、公明党の案、これに対する質問なんですよ。今、秘書官の方ですか、出したのかもしれませんけれども、我々野党四党の案も読んでいないということは、公明党案についても多分読んでおられないのかもしれません。ただ、私は、質問通告した関係で、これは質問しなきゃいけないんですけれども、公明党の案が野党が出した四党案よりももっと何か非常に厳しい案になっている。国会議員だけじゃなくて、秘書も処罰対象としているとか、あるいは、政治資金として処理しても口きき行為との対価性があれば処罰の対象とするとか、こういうふうな案になっているんです。
 与党の中の友党ですよね。その公明党案に対して大臣はどう思われますか。そこを私は質問通告したとおりに質問しているわけです。
#47
○西田国務大臣 公明党において地位利用収賄罪法案が検討されているということは、報道その他で聞いております。そして、その中身は、例えば、今あなたが御指摘になったように、国会議員のほか秘書も対象にしている、特定の者に不当に利益を得させる場合に限らず利益一般について対象とするというようなことが骨組みになっておると聞いております。
 そこで、政治倫理の一層の確立を図るため、法的措置については、与党三党間においてもプロジェクトチームを発足させ、法制化に向けて協議が行われておるわけでございまして、いずれにせよ、これらの問題については、各党各会派間において十分な御論議をいただくことが基本であると私は考えております。
#48
○末松委員 別に私も言葉じりをとるようなことはいたすつもりはありませんけれども、ただ、政治家同士、こういう機会が与えられているわけですから、国民の皆さんも、どういうことなのということをやはり知りたいと思うんですね。大臣、国家公安委員長、また自治大臣として、政治資金規正法のそういった所管官庁のトップでもありますから、一番そこは敏感に反応していただかなきゃいけない。ですから、きょうどうこうということは申しませんけれども、こういったことはどうなんだと、役人から取り寄せて、細かいことはいいです、その哲学的なものに対して、きちんと自分はこう思うということをぜひやっていただきたいんですよ。それが多分政治家としての私は責任だと思うんです。
 そこはぜひお願いしますとともに、一刻も早くこの委員会に法案をおろしていただいて、この委員会で審議をいたしたいと思っておりますが、これに対しまして、これは議運の話だと言われるかもしれませんが、大臣としてはどういうふうに思われておりますか、また御決意をお聞きしたいと思います。
#49
○西田国務大臣 今御意見として質問されたことについては、これはまさに国会運営の問題でございまして、私が今ここで、こうだああだということを申し上げることは控えたい、こう考えております。
#50
○末松委員 ぜひ私の方から、この問題、きちんと大臣の方にもお願いを再度しておきたいと思います。
 では、次のテーマに移ります。
 久世前金融再生委員長が、例えば、三菱信託銀行から、十年以上にわたって総額数千万の顧問料を受け取っていたとか、あるいは事務所を無償提供してもらっていたとか、あるいはマンションの業界大手の大京も一億円の資金提供を久世議員の方にされていたとか、こういうふうなことで金融再生委員長が更迭されたということなんですが、これは法的には問題がないというふうに政府の方でも言っていると思うのですが、この点について、法的に問題があるのかないのか、自治大臣及び国家公安委員長としての見解をぜひ教えてください。
#51
○西田国務大臣 個別の事案については具体的な事実に即して判断されるべきものでありまして、今指摘がありましたように自治大臣としてどうかというような答弁は差し控えさせていただきたい、こう思っております。
 なお、一般論として、政治資金については、政治資金規正法の規定にのっとり適正に対処すべきことは当然のことである、私はこう考えております。
#52
○末松委員 個別の問題について一切答えませんよということなんですが、では、もうちょっと言わせていただければ、これは法的な問題が全くないんですか。それは個別の問題だから、ないともあるとも言いません、こういう形で国民に対してお答えになるのですか。それをちょっとおっしゃってください。
#53
○西田国務大臣 委員も御承知のように、私の方では個別の事案についてこれを捜査する権能は持っておりません。そういうことから、先ほど私がお答えをした、個別の事案についてはその具体的な事実に即して判断されるべきものだ、こういう、まことにあなたには御不満かもしれぬけれども、お答えしかできなかったわけであります。
#54
○末松委員 大変な不満なんです。
 では、久世前金融再生委員長の辞任に対しまして、これは西田大臣の感想で結構ですよ、道義的責任あるいは政治的責任という形でとられたのかどうかも含めて、あるいは個人的に単にお気の毒だと思うのか、そういう感想で結構ですから、おっしゃっていただけませんか。
#55
○西田国務大臣 総理もたびたびお答えになっておるように、この事案についてはまことに残念で遺憾である、こう私も同様に考えておるわけでございます。
 しかし、繰り返すようでありますが、私の方でこのことを追及、調査をしていく権限というものはないわけでございますから、ひとつ御理解をしていただかなければいけない、こう思っております。
#56
○末松委員 同僚の方として残念なのはよくわかるんですよ。
 遺憾ということについて、それについて何か判断基準はあるんですか。それとも、判断基準なく、まあ遺憾だねとおっしゃりたいのですか。そこのところ、もう一言言ってくださいよ。
#57
○西田国務大臣 私は、国文学、不得手でございまして、遺憾と残念という言葉を仕分けしてあなたに説明をすることはできにくうございますけれども、これはまことに残念である、こういう事態は遺憾であるという言葉は通常使われておる言葉だ、このように考えております。
#58
○末松委員 私も、外務省に奉職していたときに、遺憾とか残念という話は作文で書きましたよ。ただ、今これからの政治をやる場合には、そこのところは国民に対してもわかりやすいという形でやらないと、役人の書いたことをそのまま棒読みしていては本当に対話ができないですよ。ですから、そこは私自身も、もっと大臣からいろいろなお話も伺えるかと思っていたんですけれども、これでは質問時間が余って困るという状況なんですけれども、いずれにしましても、大臣、このままで済まないと思いますから、そこはきちんと御自分のお考えをおまとめになっていただきたいと思います。
 最後になりましたけれども、選挙法に関してなんですが、個人演説会の話についてお伺いします。
 公職選挙法で第三者主催の演説会を挙行することはできないということになっておりますが、私自身は、第三者が主催して公開討論のような形をとるということは必要じゃないかと思うのですが、大臣の御見解をお伺いします。
#59
○西田国務大臣 御指摘のとおり、公選法第百六十四条の三第二項においては、公職の候補者以外の第三者が合同個人演説会を開催することは禁止されておるところでございます。
 このように選挙運動の一定のルールを設けているのは、選挙の公平、公正を確保するため、現行法の規制は、このような観点から、各党各会派の議論を踏まえて今日まで積み上げられてきたものだと承知をしております。
 選挙運動のあり方をどうするかについては、選挙の土俵づくりというべき問題であり、まず政治家あるいは各党各会派において十分御論議をいただく必要がある、このように考えております。
#60
○末松委員 正直言って、大臣の答弁は不十分ですよ。本当にそれじゃ会話はできません。私は強くお願いしたいと思います。私もまた勉強してきますので、また質問させていただきます。
 どうもありがとうございました。
#61
○自見委員長 塩田晋君。
#62
○塩田委員 自由党の塩田晋でございます。
 公職選挙法につきまして、まず最初にお伺いいたします。
 自治大臣、先ほどの御答弁を聞いておりますと、選挙のルールづくりは、各党が話し合って、納得の上で委員会等で決めて、国会で決められればそのとおりやります、こういう趣旨を述べられたところでございます。私もそのように思いますけれども、公職選挙法の所管大臣としての自治大臣、そしてまた、公職選挙を公職選挙法によって実行しておられる、実施してこられた、また当選してこられた大臣でございますので、そういった観点から、ひとつ率直に御感想なりあるいは御意見を伺いたいと思います。
 細かい点でございますけれども、協賛等による名刺広告、これにつきまして、これは一たん合意もなされたような事態もあったようでございますが、大臣は今の時点でどうお考えか、お聞きいたします。
#63
○中谷政務次官 まず協賛広告の件についてでございますけれども、昨年の臨時国会に当時の与党三党から改正提案がございましたが、残念ながら議論されずに、衆議院の解散によりまして審議未了、廃案となりました。
 当時の与党三党で合意をなされた結果、議員提案されたものでございまして、今後の取り扱いにおきましても、各政党間、会派におきまして御議論をいただくようにお願いいたしたいと思います。
#64
○塩田委員 虚礼廃止の問題でございますが、いろいろな面でいろいろな弊害が出るということで、これも各党合意の上で進んできているところであります。虚礼廃止についてはかなり進んできたとは思います。
 しかし、今なお残っている問題といたしまして、これも賛否両論のあるところでございますが、いわゆる慶弔に対するお祝いとかあるいは電報等、これにつきまして、いろいろな弊害、あるいはいい点、悪い点あると思います。これにつきまして、いろいろお考えがあろうかと思いますが、先ほど申し上げましたような立場の大臣としてこの問題についてはどのようにお考えか、お聞きしたいと思います。
#65
○中谷政務次官 この虚礼廃止につきましては、まず選挙区内にある者に対しまして時候のあいさつ状を出すことは禁止をされておりますし、また、慶弔に関してあいさつを目的とした広告を有料で新聞、雑誌に掲載させたり、テレビ、ラジオで放送させることが禁止をされております。
 政治家の寄附や社交的行為の規制については、金のかからない政治の実現や政治活動の自由との関係も考慮しながら、各党各会派において十分議論をいただきたいと思いますので、この電報、レタックスをどうするかということにつきましても各党で御議論を賜りたいというふうに思っております。
#66
○塩田委員 我が国の各地域によっては慣習として残っておるといいますか、ぜひとも行うべきだという考えは、特に葬式のような場合、電報を打つことは現在もできるわけだし、香典を持っていくことは本人であればいい、こういったところでございますけれども、電報はいい、弔電はいいとして、これを現状におきまして、もらいたくない人のところへまで届けられる、いわゆる不特定多数の方で、葬式等があれば全部弔電を打つ、こういったことが行われている場合が多いわけですね。これも、亡くなられた方に対しての弔意をあらわすのだからいいことではないかという考え方が一般的ではあると思うんですけれども、もらって迷惑をする方、あるいは何でこんな人からもらわないといけないんだとむしろ怒りをぶつけられる方があるわけですね。
 それからもう一つは、これは市町村、自治体の関係もあるわけですが、情報公開という意味で、葬式のあるところは全部知らせてくれという考え方もありますけれども、市町村の職員としては、夜あるいは遅く、また土曜、日曜、祭日等に市町村の職員が居残りをしてそれを知らさなければならない、しかしその知らせることは職務上本当にやるべきことなのかどうか、こういったことも議論されているわけですね。職務の範囲内にないんだ、好意的にサービスしているんだという考え方もあるでしょう。そういった問題も絡んでくるわけです。
 全然つき合いもない人から何でこんなものが来るんだ、むしろ敵対しておった相手じゃないか、全く死者に対して失礼だ、こういう受け取り方もあれば、亡くなった方は敵味方の関係なく弔意をあらわし哀悼の意を表するのは当然の日本の純風美俗だ、こういう考え方もあるわけですね。
 いろいろ議論があると思いますが、大臣はこの点についてどのような御感想、御意見をお持ちか、お聞かせいただきたいと思います。
#67
○中谷政務次官 大変貴重な事例をお聞かせいただきまして、参考になりました。
 この問題等につきましては、政治活動の自由の問題とお金がかからない政治活動の実現という問題も考慮しながら、各党各会派におきまして議論をしていただきまして、この対処についての結論を出していただきたいと思っております。
#68
○塩田委員 政治家としての御意見なり感想を大臣からもお聞きしたいと思ったんですが、この委員会の扱う問題が問題でありますために、今いただいたような答弁になってまことに残念でございます。
 次に、それでは事務的なことについてお伺いいたします。自治省の選挙部長にお伺いいたします。
 政治資金の収支報告書の閲覧につきまして、理由をつけておられると思うんですけれども、コピーをとるのはだめだというのはなぜそのような扱いをしておられるのか、お聞かせをいただきたいと思います。
#69
○片木政府参考人 お答えをいたします。
 御案内のとおり、政治資金規正法では、何人も収支報告書の閲覧は請求することができるということになっております。この閲覧でございますけれども、写しの交付は含まれない、このようになっております。
 通常、写しの交付を行う場合には、法律にこれを認める規定があること、収支の公開は一方で政治活動の自由に対する一定の制約ともなることから、その運用は厳格に行われるべきという観点から、従来より収支報告書のコピーは認められないという取り扱いをしてきております。
 なお、来年四月から情報公開法が施行されるということになります。私どもの所管ではございませんけれども、この情報公開法が施行されました後におきましては、自治省において保有している収支報告書につきましては、同法に基づいて開示請求があれば写しの交付も行われることになるものと考えておるところでございます。
#70
○塩田委員 続きまして、やはり事務的な問題でございますが、政治資金規正法に抵触するという事案が続く中でございますので、現在の収支報告書原本の保存年限が三年になっておりますが、担当事務当局といたしまして、三年では短いという感じはないでしょうか。もっと長くすべきじゃないか、そういう窓口での希望なんかございませんでしょうか。
#71
○片木政府参考人 お答えを申し上げます。
 政治資金規正法における収支報告書の保存期間は、御指摘のとおり三年となっておるわけでございます。これは、公職選挙法における選挙運動費用収支報告書の保存期間が三年であることとのバランス、あるいは膨大な収支報告書の保存の事情等を勘案して定められたものでございます。
 御意見につきましては、これらの点を踏まえつつ、必要があれば各党各会派において御論議いただきたいと存じておるところでございます。
 お尋ねの延長の声でございますけれども、私自身は聞いたことはございません。
#72
○塩田委員 ありがとうございました。終わります。
#73
○自見委員長 木島日出夫君。
#74
○木島委員 日本共産党の木島日出夫でございます。
 今回の臨時国会は、さきの総選挙直後の六月三十日に中尾元建設大臣が受託収賄で逮捕、起訴される、そういう重大な状況の中で開かれております。政治に対する国民の信頼を回復させるために、この受託収賄事件の全容の徹底解明、そして政治と行政と経済界との癒着を断ち切り、政治に対する国民の信頼を回復させる、そのためにも事件の再発を防止する、そのために今国会で速やかな国会議員の地位利用あっせん収賄罪の制定が急がれている、国民からそれが負託されていると私どもは思います。
 野党四党は、さきの特別国会におきまして、国会議員の地位利用収賄等の処罰に関する法律案を提出いたしました。私自身、提案者の一人であります。しかし、与党の反対で、法案は議院運営委員会に差しおかれたままで、衆議院本会議でも趣旨説明も行われない、当倫理選挙特別委員会にも付託されない、たなざらしという状況がいまだに続いております。私は、与党のとっている態度はまことに遺憾だ、けしからぬと思っているわけでございます。
 同僚委員からこの問題についての自治大臣とのやりとりがありましたが、私は、時間もわずかでありますから、繰り返しません。そういう立場を表明して、最近大きく問題になっております中川官房長官の資金管理団体秀政会に対する政治資金の寄附の問題についてお尋ねをしたいと思います。
 最近マスコミによって指摘されたのは、中川官房長官の資金管理団体秀政会が、活動の実態のない別の政治団体を帳簿上だけ経由して、結局は国民個人から、政治資金規正法で規制される上限、年間百五十万円を超える政治活動に関する寄附を受けていたのではないか、これは政治資金規正法二十二条第一項に違反するのではないかという指摘であります。
 政治資金規正法第二十二条、「政治活動に関する寄附は、各年中において、政党及び政治資金団体以外の同一の者に対しては、百五十万円(会社、労働組合、職員団体その他の団体のするものにあっては、五十万円)を超えることができない。」二十二条の二は「寄附を受けてはならない。」寄附もしてはならないし、寄附を受けてはならない、両面から縛っているわけでございます。
 そこで、私は、問題になっている中川官房長官の政治資金の実態について、自治省に届けられました九五年、九六年、九七年、九八年の政治資金規正法に基づく届け出書を精査してみました。そして、それを一覧表にまとめてみました。委員長のお許しをいただきまして、委員の皆さんに配付をさせていただきました。ごらんをいただきたいと思うのです。
 例えば九五年、まず一つに、名前を伏せておきましたが、大牟田市の会社役員一個人から中川代議士の資金管理団体秀政会に百万円が寄附としてなされている。そして、同一人物から中川議員の主宰する政治団体、会計責任者は中川議員の秘書でありますが、一応形は政治団体耕道会に百万円。同じ日です。同じような政治団体未来経済研究会に百万円寄附がされている。そして、同一期日のものもありますし、期日をずらしているものもありますし、翌年回しになっているものもありますが、そのような政治団体からいずれも中川議員の資金管理団体秀政会へそっくりそのまま移管されているということが報告書から読み取れるわけでございます。
 そして、この耕道会あるいは未来経済研究会、またここに指摘しておきました育秀会という政治団体、これはいずれも実体が全くない。報告書の記載からも明らかでありますが、人件費、事務費、水光熱費は全くない。入金はそっくりそのまま全額寄附金として資金管理団体である秀政会に移管している、それが読み取れるわけであります。場所も、東京港区の秀政会が事実上使っているビルの事務所であります。電話もありません。看板もかかっておりません。
 ここまで事実が明らかでありますから、これは、同一の人物から中川官房長官の政治活動として年間三百万円が寄附されたと解釈すべきであり、読み取れる、こう私は確信をするわけです。
 これはもう明らかに政治資金規正法二十二条一項、また二十二条の二第一項に違反する。二十六条によって罰則規定もあるわけでありますが、規正法違反ではありませんか。所管する自治大臣の明確なる答弁を求めたいと思います。
#75
○荒井政務次官 お答え申し上げます。
 政治資金規正法においてでございますが、政治資金規正法においては、個人が複数の政治団体に対して法に定める限度額の範囲内で政治活動に関する寄附をすることは同法に違反するものではございません。また、当該複数の政治団体が同一の公職の候補者の資金管理団体に対して寄附する場合には、金額の制限はありません。当該寄附をすることは、政治資金規正法に違反するものではございません。
#76
○木島委員 全然違うんじゃないですか。政治資金規正法第二十二条をさっき読みました。
 自治省の選挙部政治資金課が編集の「逐条解説政治資金規正法」を読んでみましょうか。「本条は、寄附の量的制限について、前条の総枠制限のほかに、個別制限について定めているものである。個別制限とは、同一の者から同一の者に対してする寄附の年間総額の制限であり、政党及び政治資金団体以外の同一の者に対しては、年間百五十万円を超えて政治活動に関する寄附をしてはならないとされている。」
 どうですか。政党及び政治資金団体以外の同一の者に対しては年間百五十万を超えて出してはならぬわけですよ。ここで、私が資料に記載しております資金管理団体も政治団体も、いずれも法第二十二条に言う「政党及び政治資金団体」ではありません。ですから、明確にこれは百五十万の規制の網がかかっているわけであります。そんなの当たり前でしょう。
 問題は、同一の者から同一の者へということが果たしてどうかという問題だと思うのです。出した方は同一ですね。個人名、名前は伏せましたが、大牟田市の会社役員、同一の者ですよ。問題は、受け取った方の資金管理団体秀政会と政治団体耕道会、あるいは政治団体未来経済研究会、あるいは政治団体育秀会、これが同一と見られるかどうか、そこが根本問題なんです。
 そこで、私はさっき三つの話をしました。これは同一じゃないか。一つは、政治活動としての実態が全くない、何にもない。二つ目は、お金の使用も、資金管理団体秀政会に対する寄附以外に何にもない。そして、いずれも中川議員の管理する形だけの組織だ。ここまで実態が明らかになっていれば、法律上これらの団体は資金管理団体秀政会と同一の者と当然認定されるべきであるし、そう見るのが政治資金規正法の解釈からして当たり前ではないかと思うのです。それを問うているのですよ。
#77
○荒井政務次官 お答え申し上げます。
 実体がないではないかという御指摘かと存じますけれども、未来経済研究会、耕道会、育秀会でございますか、この三団体は、それぞれ、未来経済研究会は昭和六十年三月二十二日、耕道会は五十一年二月二十三日、育秀会については五十二年五月二十六日に、政治資金規正法にのっとって政治団体の設立の届け出が自治省においてなされております。以後毎年、政治資金規正法に基づき、政治資金収支報告書の提出が規則どおりなされてきたものでございます。
#78
○木島委員 それはそうなんですよ。脱法行為をするためにそういう年月に設立をし、そして毎年毎年形だけの金の受け入れと引き出し、それの報告が出ているのですよ。その報告書からも、活動の実態は何にもないということも一見明白なんですよ。収入金額が一〇〇%、一円も減っていなくて、全額寄附金になっているのですからね。それが、だから実態が同一ではないかと。
 今、政務次官の答弁は、それに対する何らの反論にもなっていないわけですよ。まさに脱法行為として通過させるためにのみこの政治団体は形を整えられたのではないか。そんなもの、ここで政務次官が独立して別個の団体であるかのごとき答弁をするというのは、私は、この法律の所管団体である自治省としてあるまじき態度だと思いますよ。大臣、どうですか。
#79
○荒井政務次官 お答え申し上げます。
 先ほどの御質問の趣旨に報道等を総合するとというお話がございましたけれども、個別の事案につきましては具体的事実に即して判断されるべきものと考えておりますので、個別の事案については、また自治省としても実態を調査する権限は与えられておりませんので、お答えいたしかねるところでございます。
#80
○木島委員 この種の問題が発生したとき、必ず自治省が答弁するのはそういう態度であります。個別の事案に対して具体的に調査する権限がないんだと。こういう問題を指摘されたわけでしょう。私も指摘しましたよ。具体的な事実を挙げて、これらの政治団体は資金管理団体と同一としてみなしてもいいではないか、みなすべきではないかと、事実を挙げて指摘をいたしました。
 こういう角度から質問します。
 国家公務員には、犯罪がありと思料したときには、それは告発をする義務がある。だから、そういう立場から、こういう我々の指摘に対して真摯に調査しなきゃいかぬわけですよ。今の段階でも犯罪ありと思料する場合には、これは問題じゃないかといって告発する義務もあるし、場合によっては中川議員を呼んで実態はどうなのか調査をし、そして、それが犯罪ありと確定的に思料したときには告発しなくちゃいかぬ義務だって法律上あるんですよ、国家公務員法上。
 どうですか、今の政務次官のような態度で、自治省は知らぬという態度は法律上とれないと、国家公務員その他の全体的な法体系からなっているんじゃないんですか。自治省がそんな態度では、この政治資金規正法なんというのはどんな問題でもしり抜けになって、本当に法の規制の意味がなくなってしまうんじゃないでしょうか。自治大臣の見解を求めます。
#81
○荒井政務次官 お答え申し上げます。
 当委員会でも、いろいろなところでこうした政治活動についての議論がなされるわけでございますが、自治省としては、個別の事案については具体の事実に即して判断されるべきものと考え、個別の事案についてその実態を調査する権限はないというのは、実はこれは、国民の基本的権利であります政治活動の自由を尊重していく、本来自由であるべき政治活動に対する行政庁の関与を必要最小限にとどめるべきである、こういったところに基づいているものでございまして、先ほどの答弁を繰り返させていただく次第でございます。
#82
○木島委員 もう時間だから終わりますけれども、私のところに自治省のある方から情報が入りました。中川官房長官は、三団体、育秀会、耕道会、未来経済研究会について、いずれも八月二日に、東京都選挙管理委員会を通じて解散の届け出を提出したとのことであります。もうやった本人が法律違反だということを自覚して解散届け出を出しているじゃないですか。それなのに、この期に及んで自治省がそんな態度で弁護しようとするものは、私は、自治省がこの法律をきっちり守るという資格を喪失した、能力も喪失したということを厳しく指摘をして、時間ですから終わります。
#83
○自見委員長 今川正美君。
#84
○今川委員 私は、社会民主党・市民連合の今川正美です。時間の関係もありまして、大きく三点、大臣にお伺いをいたしたいと思います。
 まず一つは、今回の衆議院選挙の結果と現行の選挙制度の問題点についてであります。
 まず初めに、今回の総選挙の結果と選挙制度、比例代表小選挙区並立制の問題についてお伺いいたします。
 選挙区では一人の候補者しか選ばれないという制度の性格上、投票が当選に結びつかない、いわゆる死票が多く出ております。今回の衆議院選挙では、三百選挙区で三千百五十万票の死票が生じ、死票率は五一・八%にも上っております。ちなみに、前回は五四・七%でございました。政党別では、選挙区で、自民党が投票率四一%で五九%の議席を獲得、死票率は二七・五%ですが、野党は、我が社民党を初め、死票率は極めて高いものがございます。
 このように、現在の比例代表小選挙区並立制は、得票率と獲得議席の乖離が大きく、比例定数の二十削減も並立制の欠陥をますます拡大しており、とてもこのままでは国民の意思を、いわゆる民意を反映する公正な制度となっていないと私は考えます。
 そこで、自治大臣にお伺いいたします。今回の選挙の結果を受けて、どこにどのような問題点があるとお考えか、具体的におっしゃっていただきたいと思います。
 この並立制で二回選挙を経験しました。各党各会派でさまざまな案が現在検討されておりますが、今こそ、より公正な制度に向けた抜本的な選挙制度改革が求められていると考えますが、自治大臣の具体的な見解をお伺いしたいと思います。
#85
○西田国務大臣 小選挙区比例代表並立制につきましては、御指摘の死票などの点も含め、さまざまな角度から長時間にわたる議論を重ねた結果、政権の選択について国民の意思が明確な形で示される小選挙区と、多様な民意を反映する比例代表制を並立的に組み合わせようとする見地から導入されたものと私は理解をいたしております。
 次に、国会議員の選挙制度につきましては、議会政治の根幹にかかわる問題でありまして、これまた同じ言葉を使いますけれども、各党各会派においてよく御議論をいただくべきものと考えております。
#86
○今川委員 先ほどから各党の質問者に対して、非常に情けないのは、判こで押したような作文をお読みになるだけで、非常に失望いたしております。
 そこで、二番目の問題でありますが、公務員倫理法を制定し公務員に対して厳しい規制を設けることにした一方で、今、政治家みずからが襟を正すことができなければ、国民の政治に対する不信はますます高まり、信頼の喪失を深めるものだと思います。
 ところで、官僚主導から政治主導へという名のもとに来年一月から導入されることになっている副大臣、大臣政務官も、さきの中尾元大臣の所業を見る限り、族議員の代表が役所に入って利権あさりに精を出すのではないかという危惧が国民の間にも広くあると思います。
 例えばイギリスの大臣行為規範では、大臣がその公的権限を選挙区業務のために用いるのは本質的に誤りである、あるいは、大臣は、その公的義務として、私的利益の間で問題が生じないよう、また生じていると見られないようにしなければならない、さらに、大臣は、判断に妥協が生じたり不適切な義務が生じるあるいは当然生じる可能性があると見られる贈り物または接待を避けるものとするなどと、大臣など行政府に入る政治家の行動を厳しく規制しております。
 いわゆるクエスチョンタイムだけではなくして、大臣の行為規範もきちんとやはりここは見習っていくべきではないでしょうか。
 来年から、省庁再編に伴って国土交通省など巨大省庁の誕生で、ますます疑念が生まれかねない。新しい省庁が癒着を引きずることのないように、行政府に参画する政治家について厳格な行動の規範を定める必要があると思いますが、いま一度、自治大臣の、あるいは政治家としての御見解を伺いたいと思います。
#87
○西田国務大臣 行政府に参画をする政治家について厳格な行動の規範を定めるべきという御意見は、かなり強いものがあると考えております。
 まずは政治家個人が厳しく身を律していくということが最も重要でございまして、その上に立って、御指摘の論点も踏まえて各党各会派でも御議論をいただきたい、このように考えております。
#88
○今川委員 最後になりますが、三番目に、いわゆるあっせん利得禁止法案についてであります。
 既に社会民主党など四党は、具体的に提案をいたしております。法案を出しておりますけれども、たなざらしの状況になっております。
 中尾元建設大臣の逮捕を受けて、政治家のあっせん利得行為の禁止法案の実現が必要だということで、今申し上げたように、野党共同で、七月五日、民主、共産、自由、そして我が社民党の四党で、衆議院に改めて国会議員の地位利用収賄等の処罰に関する法案を提出いたしました。
 この法案は、要約して言いますと、まず一番目に、現行のあっせん収賄罪が適用が極めて難しくなっているのに対して、「請託を受け」を削除して、「国会議員の地位を利用して」とすることで、立証の困難性を排除しました。
 二番目に、請託と並んで立証を困難にしていたいわゆる職務上の不正な行為を、「特定の者に不当に利益を得させる目的で」という規定を入れた上で、「その職務に関する行為」としています。この場合、事務の内容、国、地方の別は問いません。
 三番目に、一九五八年の衆参の法務委員会の附帯決議で十分検討すべきであるとされていた第三者供賄も追加し、みずからが関係する政治団体などがあっせんによって報酬を得た場合も処罰できることにして、抜け道を防いでいます。
 そこで、自治大臣にお伺いします。
 大臣は、このあっせん利得禁止法案について、政治家としてどう考えておられるか、御見解を承りたいと思います。
#89
○西田国務大臣 野党四党から地位利用収賄罪法案が提出されております。
 先ほどのお答えでも触れましたけれども、私は、残念ながらこの中身を見ておりません。至急勉強をしたい、こう考えておるわけであります。
 次に、政治倫理の一層の確立を図るため、法的措置についてはよくひとつ御検討をいただかなければいけないが、与党三党間においてもプロジェクトチームを発足させて法制化に向けた協議が行われると聞いております。
 いずれにいたしましても、この問題については、各党各会派間において十分な御議論をいただくことが基本であり、そういうことを踏まえて私どもも対応していきたい、こう考えております。
#90
○今川委員 最後に申し上げたいと思いますが、この問題に関しましては、公明党案もあるいは保守党の方もそれぞれ導入を主張いたしておりますし、残るのは、あとは自民党だけだと思います。利益誘導の古い政治から脱却するためにも、特定の利益代表から国民の代表としての原点に立ち戻るためにも、国会議員の口ききあるいはあっせん自体の規制を目指していくことが強く求められていると思うわけであります。
 私は最後に、政治倫理を所管する本委員会であっせん利得問題が一刻も早く議論されることを強く望みます。そして、よりよい法案をつくることが、国民の負託を受けたこの国会の任務だと思います。以上を申し上げて、私の質問を終わります。
#91
○自見委員長 平井卓也君。
#92
○平井委員 21世紀クラブの平井卓也であります。
 十人の新しい会派、しかも新人の私に、委員長を初め皆様の御配慮により質問の時間をいただきましたことを、本当にありがたく思っております。ありがとうございます。
 21世紀クラブのメンバーは、実は無所属という立場で政党の公認候補と争いまして、当選をさせていただいた者ばかりであります。そのほかにも無所属で当選された先生方も多くいらっしゃると聞いております。私は、政策本位、政党本位の政治というものを批判する立場のものではありませんが、現状の政治の状況というものは、有権者から見て、政党だけですべてを判断するというふうにはなかなかなっているように思えないわけであります。ですから私たち無所属の候補が当選できたとも考えられるわけであります。そのような中で、選挙制度についてぜひ御質問をさせていただきたいと思います。
 衆議院の選挙制度については、政治改革の長年の議論が行われてきた中で、従来の中選挙区制では政策中心の選挙にならない、政治に金がかかるなど、さまざまな弊害が指摘されてきました。これを是正するためにいろいろな議論が行われたことは私は承知しておりますが、その結果、衆議院議員の選挙制度を政党中心、政策本位の選挙制度に改正すべきとされ、現在の小選挙区比例代表並立制が採用されたものであります。そして、これまで二度の選挙が行われたわけであります。
 この選挙制度では、国会議員が五人以上所属する政党など一定の政党が候補者を届けることができ、また、政党にも選挙運動をすることが認められましたことから、無所属候補に比べ政党の候補者が有利になるものであります。特に私は強く感じましたが、政見放送は政党のみに認められておりまして、無所属候補は大変寂しい思いをして不利をこうむったと私は思っております。この点につきましては、最高裁においてその是非が問われ、昨年十一月十日の判決では、政党に選挙運動を認めることは、政策中心、政党本位の選挙制度とする趣旨から認められるし、その結果、政党所属候補者と所属しない候補者に選挙運動の上で差異が生じても、憲法に違反するものではないとの判断が示されたところであります。
 しかしながら、制度としては合憲の判断がなされたわけですが、実際に今回の総選挙では、私たち無所属で不利な条件の中で選挙を戦い、当選してきたわけであります。すなわち国民の負託を受けたわけであります。このように、無所属の候補者が支持を受け当選してくるということは、現行の選挙制度が実態に即していないと考えることもできるのではないでしょうか。
 選挙制度は常に国民の声を正しく反映する必要があると私は考えています。無党派層というものの層も大分ふえたように私も思いますし、そのような意味で、私は、選挙制度は実態に即した形で、その時々に広く世間を反映するよう見直していくべきであると考えますが、西田自治大臣の所見をお伺いいたします。
#93
○西田国務大臣 委員も御承知のとおりでありますが、現行の小選挙区比例代表並立制は、選挙や政治活動を、従来の個人中心の仕組みから政策本位あるいは政党中心の仕組みに転換することを目指して導入されたものだと考えております。そのような観点から、候補者の届け出や選挙運動についても大幅に政党に認められることとなったわけであります。
 次に、国会議員の選挙制度については、これは議会政治の根幹にかかわる問題でありますから、よくひとつ各党各会派で御議論をいただきまして答えを出していかなければいけない問題だ、このように考えております。
#94
○平井委員 私は、選挙制度は確かに大切なことだと思います。本来、世論が組織化されていって、そして政党になるというのも一つの考え方ではないかと思います。その意味では、今有権者側から見て政党の政策というものが非常にわかりづらくなっているのも、この選挙制度を本当の意味での活用をしていない状況にある理由ではないかと私は考えています。
 それと同時に、各政党または各派閥の皆様方も最近心配をされていることでありますが、政治は常に各界各層広く新しい人材を求めなければならない、それが政治の活性化につながるものだと私は信じておりますが、その意味においては、この選挙制度というものも、多くの方々に政治に参加するチャンスを広げていく意味で見直す勇気も必要ではないかと私は思っております。
 そういうことで、無所属という立場で当選をしてきた同志の仲間の気持ちを一緒に代弁させていただきまして質問とさせていただきましたが、時間が多少余っておりますが、これにて質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。
#95
○自見委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。
    午後二時五十六分散会

ソース: 国立国会図書館
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