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1950/12/02 第9回国会 参議院 参議院会議録情報 第009回国会 内閣委員会 第2号
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1950/12/02 第9回国会 参議院

参議院会議録情報 第009回国会 内閣委員会 第2号

#1
第009回国会 内閣委員会 第2号
昭和二十五年十二月二日(土曜日)
   午前十一時二分開会
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○運輸省設置法等の一部を改正する法
 律案(内閣送付)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(河井彌八君) これより内閣委員会を開会いたします。
 運輸省設置法等の一部を改正する法律案を議題といたします。提案の理由につきまして政府の御説明をお願いいたします。
#3
○国務大臣(山崎猛君) 只今議題となりました運輸省設置法等の一部を改正する法律案の提案の理由を御説明申上げます。
 民間国内航空の許可に伴いまして、去る十一月一日ポツダム政令を以て国内航空運送事業会を制定いたしまして、国内航空運送事業の免許、貨物、旅客、郵便物の運賃の決定、被免許会社の業務監査を運輸大臣が行うことになつたのでありますが、電気通信省の外局に航空保安庁がありますので、これらの事務を暫定的に運輸大臣の指揮監督の下に航空保安庁に取扱わせることにいたしたのであります。併しながら航空行政は、運輸行政と運賃の問題等から見ましても非常に密接な関係がありますので、これらの行政を一体的に遂行するため、電気通信省の外局である航空保安庁を廃止いたしまして、運輸省の外局として航空庁を新たに設置して、航空運送行政と航空保安行政とを併せ掌ることにいたしたのであります。従いまして従来航空保安庁の主たる事務としておりました保安行政の外に、新たに運送行政を担当することになりますので、運輸省の外局とするに際しましては、その名称を改めることが適当と考えられますので、これを航空庁とすることにいたしました次第であります。
 右に伴いまして、運輸省設置法、電気通信省設置法に所要の改正を加えましたが、運輸省設置法につきましては、航空運送事業に関する規定を加えたほかに、大体現行通り航空保安庁に関する規定を踏襲いたしたのであります。又これに伴いまして、国家行政組織法及び行政機関職員定員法にそれぞれ所要の改正を加えた次第であります。なお行政機関職員定員法第二条第四項につきましては、航空標識所の新設に伴いまして、終戰処理費による増員のため、定員の改正をいたすことといたし、国内航空運送事業会の改正につきましては、運輸大臣の事務委任及び指揮監督の規定は、航空庁が運輸省の所轄となつたため改正いたしたのであります。更にこの法律の附則におきましては、航空保安庁の職員及びその家族は、共済組合関係及び逓信病院の利用に関しまして、従来の電気通信省の職員及びその家族としての身分を当分の間保有し得ることといたした次第であります。
 以上が大体本法律案の提案理由及び内容の概要であります。何とぞ愼重御審議の上速かに御協賛御可決あらんことを切望いたす次第であります。
#4
○委員長(河井彌八君) なお運輸省設置法等の一部を改正する法律案、その案文につきまして政府から御説明をお願いいたします。
#5
○政府委員(荒木茂久二君) お手許へ配付してございます運輸省設置法等の一部を改正する法律案、それから参考資料として差上げました運輸省設置法、国内航空運送事業会、電気通信省設置法、その他一連の関係の条文を差上げてあるはずであります。
 一条は「運輸省設置法の一部を次のように改正する。」目次の「海難審判庁」の次に……これは外局でございますから、運輸省にあります外局の「海難審判庁」の次に「航空庁」を追加するという改正でございます。
 次は三条十号の次に一号を加えますのは、これは運輸省の任務の中に「航空」というのを追加するわけでございます。
 次は四条に行きまして、四条は運輸省の権限でございますが、権限に航空関係のものを追加する。五十二の二が「国内航空運送事業を免許し、及び国内航空運送事業の業務に関し、許可し、又は認可すること。」五十二の三が「航空保安施設を建設し、保存し、運用し、及び管理すること。」五十二の四が「所掌事務を遂行するために必要な特許権及び実用新案権並びにこれらの実施権を取得すること。」でございます。この二、三はこの中心をなすものでございまして、三番目の五十二の四は、職員が考え出しまして得ました特許権、これと実用新案権を取得し、これを実施するときに一定の補償を払つて行うという場合の規定でございます。
 次は六条でございますが、六条は運輸審議会でございます。運輸審議会は御承知のように運輸省所管の事業につきまして、即ち地方鉄道、国有鉄道も含みますが新線の建設とか、或いは通運事業の新規免許とか、或いはバス事業の新規免許というふうな、いわゆる運送事業の新規免許並びにその運賃の決定ということに関しまして運輸大臣が諮問をいたしておるわけでございます。従つて今度新たに運輸省の所掌となりました国内航空運送事業につきましても、その事業の新規免許及び運賃の問題、その他免許可事項について運輸大臣がその専権でやらないで、この運輸審議会に諮りましてその意見を尊重して決定する。こういう建前にいたしますために、運輸審議会の諮問事項が十一の四といたしまして、「国内航空運送事業会の規定に基く免許、認可その他の処分」を追加いたした次第でございます。
 次はずつと飛びまして、五十六条に入りますが、五十六条は運輸省の外局の名称を規定したのでございますが、その中に航空庁を附加えるわけでございます。
 次に一節を起しまして、海難審判庁の次に第四節として航空庁を附加えるわけであります。航空庁の五十九条の二は、「航空庁の任務及び長」でございまして、「第五十九条の二 航空庁は、航空運送事業及び航空の保安に関する事務を行うことを任務とする。」「航空庁の長は、航空庁長官とする。」それが航空庁の任務をきめました重要な規定でございます。
 次は「特別な職」といたしまして、五十九条の三に航空庁に次長を置くということを規定するのでございます。次は「航空庁の事務」でございます。これは従来航空保安庁が持つておりましたいわゆる航空保安の事務に、新たに航空運送事業に関する免許、許可その他に関する事務を附加えまして、更にいわゆる官房的な事務、機密に関する事務とか、「長官の官印及び庁印を管守する」とかいう、いわゆる普通にございます官房的事務を附加してこの五十九条の四に規定いたしました。任務を達成するために如何なる具体的な事務を行うかということを漏れなくメンシヨンした次第でございます。非常にありふれたものでございますので、一々読むことは省略さして頂きたいと思います。
 次は五十九条の五でございます。「航空庁の機関」航空庁は運輸省の外局として中央にございますので、地方において具体的な事務を行いますために、航空保安事務所と航空標識所を設ける規定でございます。航空保安事務所と申しますのは航空保安施設、航空
 保安施設と申しますと、航空無線標識、航空無線通信その他のものの総括名称でございますが、それを航空保安事務所で建設し、保存し、及び運用する。それから航空標識所は航空無線標識施設及び航空無線通信施設を保存し、及び運用することを使命とする役所でございます。これは現在、あとから申上げますが、相当数を敷設して、現在は全部連合軍の飛行機のためにこのサービスを提供しておるわけでございます。
 次は電気通信省設置法の一部を改正する分でございますが、これは要するに電気通信省の外局としての航空保安庁をなくして運輸省に持つて行きますために、電気通信省設置法の中から航空保安庁に関する部分を削除したわけでございます。極めてありふれた字句でありますので、一々読み上げますことを省略さして頂きたいと思います。
 次は第三条の国家行政組織法の一部を改正する法律案でございます。別表の第一の運輸省の項の中に航空庁を新たに附加えまして、電気通信省の項の中から航空保安庁を削る規定でございます。
 次は「行政機関職員定員法の一部を次のように改正する。」これは航空保安庁の職員を運輸省の枠中に移し替えるのと、それが前半でございまして、次は一番終りの所に「同条第四項中「二千三百九十二人」を「二千四百七十六人」に改める。」、こうなつておりまするが、これは航空保安庁を運輸省に移しまして航空庁といたしますための要員でございませんで、新たに航空無線標識所が八ヶ所できますために、その運営のための要員を殖やすわけでございます。これは法の改正に伴うものではございませんで、航空保安を連合軍の要求に従いまして強化するための要員でございます。
 次は「第五条国内航空運迭事業会の一部を次のように改正する。」。これは国内航空運送事業会を出しましたときは、即ち現在のことでございますが、航空保安庁が電通省の外局になつておりますために、新たに附加わりました国内航空運送に関する事務を運輸省の内部局又は運輸大臣所管の所で扱う筋合でございますけれども、現在航空保安庁が電通省の外局として存在しておりますので、新たに運輸省内に局を作るというようなことをいたしませんで、当分航空保安庁をして扱わしめる。こういう規定を設けて来たわけでございますが、今度規定を設けて、そうして電通大臣の管轄下にあたります航空保安庁長官が運輸大臣所管であります航空運送事業に関する事務を遂行するについては運輸大臣の指揮監督を受けるという趣旨の規定を、今度は航空庁が運輸大臣の所管になりますので、その必要がなくなりましたからその規定を削除いたしまして、なお三項については「航空保安長官」を「航空庁長官」に改める。
 次は附則でございますが、附則は一項は施行日でございまして、公布の日から施行したいと存じます。
 それから二項は「この法律施行の際、現に航空保安庁の職員である者は、航空庁の職責に同一の勤務条件をもつて任せられたものとする。但し、別に辞令を発せられたときは、この限りでない。」。一応観念的に申しますと、航空保安庁はなくなりまして新たに航空庁ができる。こういうことになりまするので、廃官、廃庁に伴いましてその職員は当然免官になつて、新たに航空庁職員に任命するという手續を
 要するわけでございますが、実質的には航空保安庁が発展的に解消するという、殆んど同一性を持續いたしておりますために、別に辞令を出し変えるという手續を省略するためにこの規定を設けたわけであります。
 三項でございますが、「この法律施行の際、現に航空保安庁の職員であつて、その時において航空庁の職員となつた者は、国家公務員共済組合法の規定の適用については、当分の間、電気通信省の職員とみなす。」
 四項の「前項の者及びその家族は、電気通信省設置法第四十七條の規定の適用については、当分の間、電気通信省の職員及びその家族とみなす。」この二項は先ほど大臣から提案理由の説明をいたしました際に申上げましたように、共済組合の関係及び逓信病院その他医療機関を利用いたしますについて従来、例えば逓信共済組合の方でありますと、疾病手当その他の点で相当恩典がございますので、運輸省の共済組合は発足日なお浅くというような沿革からいたしまして、又逓信病院という完備したものを利用し得るという状態がこちらに移つて来たためになくなつてしまう、一挙になくなつてしまうのでは困りますので、一応当分の間従来通り共済組合と医療機関の関係においては従来通りの利用関係ができるということを認めまして、実質的に待遇が低下するということのないようにいたした次第でございます。以上簡單でございますが……。
#6
○委員長(河井彌八君) なおこの法律案が提出されるに至つたその根本の法規、即ち国内航空運送事業会がポツダム勅令で、政令で出ておるのであります。これについてこれは、十一月一日の公布になつておる政令です。従いましてこの点につきましては内閣委員会といたしましては相当に、この点を明確にして置く必要があると思います。それでこれにつきましては、何故政令によらなければならなかつたかという事情、及びこの事業会の出るについての必要な各種の事情があると思いますから、それを丁度大臣が御出席でありまするから、この点について承わりたいと思うのであります。大臣は今日はお急ぎのようでありますから、これは大臣の御都合でよろしいのでありますが、これを伺いたいということを一つ、もう一つは国内航空運送事業会そのものの内容につきまして、これは政府委員から説明をこの際して頂きたい、こう思うのであります。この二点をお願いします。
#7
○国務大臣(山崎猛君) 只今委員長よりお示しのありましたポツダム政令によつて十一月一日にこれを出した点、並びにこの度の設置法改正に至りまする、これに対して政府が種々研究調査、更に愼重なる考慮を加えました経過等について委員長のお言葉までもなく進んで申し上げたいと考えておるのでありますが、只今委員長まで御了解を願つて置きましたが、本日丁度同じ時間に衆議院のほうにやはり公式に出席しなければならない時間が衝突いたしておりますので、誠に恐縮でありますがこれらを併せてもう一回お開きを願つて、十分申上げたいことを申上げて、御審議の参考に資したいとこう考えるのであります。どうぞ御了承願います。
#8
○委員長(河井彌八君) 速記を止めて。
   〔速記中止〕
#9
○委員長(河井彌八君) 速記を始めて。それでは今大臣の御発言がありました通り次回においてそれらのことは説明を伺うことといたします。續いて運送事業会そのものにつきまして政府委員から大体でもよろしいから説明をお願いします。
#10
○政府委員(荒木茂久二君) 誠に恐縮でございまして、実はお配り申上げてあると思つておつたのでありますが、まだ参つておりませんで、今日丁度持つておりませんが、この次に航空運送事業会全文を持つて参ります。要点を申上げますと、この政令は次回に大臣が詳細に御説明になると思うのでありますが、六月二十六日でございましたが、スキヤツピンが参りまして、それに基いて政令を出したわけでございます。大体スキヤツピンの字句に従いまして制定いたしたわけでございます。要点は国内航空運送事業を出願し得る資格のある者は誰であるかということを先ず規定いたしておるのでございます。これは御承知のように終戰の年の十一月でございますか、日本人及び日本人の組織する団体は一切の人を含めまして飛行機を所有し、又はこれを運航してはいけないという、こういうメモランダムが出ているわけでございます。このメモランダムは極東委員会の決定に基いて出ているということでございます、従つて日本人が国内航空運送事業ではありますけれども、日本人及び日本人の組織する会社で経営し、或いは日本人がパイロットになるということは現在の状態では許されていないわけでございます。そこで我々日本人が熱望いたしておりまするように、現在の状態では日本の資本を入れまして日本の会社を作つて日本人が航空運送事業を開始するということができない事情にあるわけでございます。そこに日本政府として非常な悩みが存在するわけでございまして、諸般の事情は次回において大臣が詳細にお話になることと存じます。そこでこの六月二十六日のスキヤツピンに基いて出願し得る資格のある者は誰かと申しますと、本邦、即ち本州、北海道、四国、九州及び運輸省令で定めるその附属の島を言う。その本州内の各地間において航空機による旅客、貨物及び郵便物の運送事業が、即ち国内航空運送事業ということにいたしておるのでありますが、その国内航空運送事業は昭和二十年の九月二日から昭和二十五年の一月一日までの間において本邦以外の地と本邦内の各地との間において航空運送の事業を営んでいたものが協議して定める一つの法人に限り、運輸大臣の免許を受けて営むことができる。こういうことに相成つておるわけであります。この文句に当てはまるものはどれかと申しますと、御存じのように現在パン・アメリカンとかノース・ウエストとかP・A・Lとかいろいろ参つおるわけでございまして、これら資格のある八社が一応国内航空運送事業株式会社というものを作りまして、資本金は僅かに五十万四千円でございますがそれを作りまして、それは外国人の株式取得でございますので外資委員会のほうに、その会社の外国人の株式取得、わかりよく申上げますと、その会社は日本法人でありますけれども、実質的には資本金が全部外国資本でございますので、その設立の認可に当るようなものを外資委員会に申請して来たわけでございます。併せて同時に又航空事業の免許も申請して来たわけでございます。それによりますると、外資に関する勅令だけで免許ということに相成りますので、それでは困りますから急いでこの航空運送事業会の制定というものを促進されたという事情もあるわけでございます。これが航空運送事業会の二条に規定してあります出願資格者でございます。あとはその他の問題には或いは運賃の認可とか、事業計画の変更の認可とかというようないわゆる普通の事業法と同様で交通事業の場合と大差がないのでございます。なお先ほど申上げましたその免許資格者は、資格者を限定してございますけれども、その免許をするかしないかは運輸大臣の権限にあるわけでございます。従つて、この会社のほうで正式に事業計画を出して参りますというと、運輸省といたしましては先ほど申上げましたように運輸審議会にかけまして、公聴会を開いてあらゆる交通業者その他あらゆる関係者が意見を自由に述べる機会を與えまして、その意見を徴して最も公正にして妥当な決定をいたすということに相成るわけでございます。それからあと運賃につきましても同様に運輸大臣が免許する。その免許に関しましては同じく運輸審議会にかけてきめる。こういうことに相成るわけでございます。で、その運賃のきめ方につきましても、五条においてその基準をきめておるわけでございまして、「能率的な経営の下における適正な原価を償い、且つ、適正な利潤を含むものであること」特定なものに対して不当な差別的待遇をするのではないというふうに運賃の原則を規定しておるわけでございます。その他は事務的な手續でございます。ただ問題は九条の飛行場の使用でございますが、「事業者は、その経営のために利用する飛行場については、運輸省令で定める手續に従い、運輸大臣の許可を受けなければならない。」こういう規定になつておるのでありますが、御存じのように飛行場が全部現在は総司令部の管理になつておりますので、この飛行場の使用について許可するについては、先ず運輸大臣が総司令部の許可を受けなければならないという実情にあるわけでございます。
 なお大体罰則等は通常の罰則規定でございまして特に御説明申上げる必要もないと思います。
 附則でございますが、附則の二項に航空法を廃止するという規定があるのでございます。今まで航空法があつたのはおかしいじやないかという奇異の感に打たれられると思うのでございますが、御存じのように先ほど申上げましたメモランダムによりまして日本人は航空事業に一切携わつてはならないということになりましたので、航空関係に関する国家財産は全部なくなつてしまつたというので、強いてこの事業整備をする必要もなかつたのでございますが、今度この航空運送事業会というものが出るに当りましては、航空法というものが形式的には存在してはまずいのでこれを削除いたしました。ただ三十九条から四十一条これは関税及び検疫に関する事務的規定でございますが、これとこれに伴う罰則規定だけを認めまして、他を廃止したというわけでございます。三項は郵便物の関係でございますが、これにつきましては現在鉄道が郵便物を運送する、或いは地方鉄道が郵便物を運送する、或いはバス業者が郵便物を運送する、こういう交通業者が郵便物を運送する場合における規定があるわけでございますけれども、この航空会社が郵便物を運送する場合におきましても既存の鉄道なり船舶なり自動車などの行なつておりましたのと同様な原則に従つて取扱うということに規定したわけでございまして、航空機等に特別の補助を出すとかいうようなことはいたさない、他の運輸機関と同様なレベルにおいて他の運輸機関においての原則をそのまま適用するという建前でございます。第三項で非常にごたごた書いてございますけれども、実質はさようなわけでございます。
 なおこの航空運送事業会というものは極めて御存じのように条文の少い、そうしてパイロット等についての規定も全然ございません。極めて不備なものでございますが、勿論日本が完全にこの航空事業をやれるという時勢に相成りますならば、直ちにこれを改正して完備した法律にいたさなければならないのでございますが、現在先ほど申上げましたような情勢にありますので、実際は必要でありますけれども運輸省として規定する余地のない事項が多くありますので一先ずこの簡易な規則で以てはつきりするということに相成つたわけでございます。
#11
○委員長(河井彌八君) 政府委員の説明に対しまして御質疑がありますれば……。
#12
○楠見義男君 今回の改正法律案についての質疑をいたす前に現状についての質疑をいたしたいと思いますが、これは現在の航空保安施設は私詳しく調べておりませんけれども、電気通信省設置法によりますと離着陸場をも含めて航空保安施設となつておつて、それについての管理は航空保安庁にあるように理解されるのでありますが、若し間違つておれば御訂正頂きたいのであります。そこで只今の政府委員の御説明によりますと、現在の飛行場はすべて司令部のほうの管理に属しておるようなお話でございましたが、飛行場の管理の問題について一応現状についてのお話を承わりたいと思います。
#13
○政府委員(尾崎静磨君) 飛行場は今御質問になりました通りに、占領軍の管理になつております。併し航空保安施設というものの中には飛行場は入つておるのでありまして、その他飛行場の離着陸に必要な夜間の照明施設或いは盲目着陸の電波施設或いはそこに書いてあります通りに航空無線標識施設、こういうものはすべて航空保安施設の中に入るのでございます。現在航空保安庁でやつておりまする業務内容は、航空保安施設の中で連合軍よりオーソライズされた部面を建設、維持、運用をやつておるのでございます。従いまして航空無線施設、こういうものは航空保安庁で命令によつて建設をしまして、要員を出して運営をやつております。飛行場はこれは先ほど申しました通りに連合軍の管理下にありますけれども、連合軍の命令によりまして航空保安庁から職員を出しまして、アシスタント・アドヴアイザーと申しますか、補助としてこの管理に協力しております。これは連合軍の駐在している飛行場でありますが、このほか連合軍が駐在しないたくさんの不時着陸場がございます。こういう不時着陸場におきましては、補助的役割でございますけれども、私共のところから出しました職員がその管理を委嘱されたというような形で、そこの飛行場の状況なり或いは不時着しました……ちよつと速記をとめて頂きたいのですが……。
#14
○委員長(河井彌八君) 速記をとめて。
   〔速記中止〕
#15
○委員長(河井彌八君) 速記を始めて。
#16
○楠見義男君 それからもう一つ現行法についての質疑をいたしたいのですが、民間航空について出願した場合に、それを運輸省では運輸審議会等にかけてその適否を審査するということなんですが、国内航空運送事業会の法文で行きますと、免許を受ける資格のある者は、ここに書いてありますように、関係の会社が「協議して定める一の法人に限る」、こうなつておる以上は、その会社が協議をしてきめた法人が免許の申請をするという場合には、事業主体について適否をきめるということはこちらではできないように思うのですが、その点はどうでしようか。
#17
○政府委員(荒木茂久二君) 法律的に申しますと、出願資格者は限定されておりますけれども、免許するしないは運輸大臣の権限に属しておると、条文上はさように相成ると思いますけれども、実質の問題につきましては、いろいろ仰せになつたような方向にならざるを得ないかと思つております。
#18
○楠見義男君 もう一点は、現行法と改正法案との関係なのですが、電気通信省の現在の所掌事項とそれから改正法案における所掌事項とは、大体は同じようでございますけれども、なおこの規定しておる項目によつて大分内容が違うように思うのですが、この点についての御説明をして頂きたいと思うのであります。それはこういうことなんです。例えば電気通信省の四十一条の十六、十七、十八、それから二十一、二十二、二十三、二十四、二十五とありますね。これが改正法では、五十九条の四の五号から八号に跨つておるわけですね。例えば部外の研究機関に対する委託だとか、或いは国際会議に代表を出すとか、こういう問題は新らしい改正法案のどこに規定されておるのか。現行法と改正法との相違点の御説明を承わりたいのであります。
#19
○政府委員(荒木茂久二君) 説明員から説明をいたさせます。
#20
○説明員(奈良橋一郎君) それでは代りまして御説明申上げます。只今御指摘になりました相違の点は、今度の設置法改正法の第五十九条の四の五号、六号、八号、この中に全部含まれるという工合に考えておりまして、電通省の余り細かい規定がありましたので、全部これに含ませたわけでございますそれからもう一つは、電通省の設置法が、関係方面の意向によりまして、非常に詳細に規定されておりました特殊な事情がございまして、運輸省の設置法と体裁が多少違うものでございますから、それに合せるようにしたわけでございます。
#21
○楠見義男君 それでは説明員に伺いますが、現在の電通省設置法の四十一条の、例えば十八号とか、二十二号とか、それから二十三号の部外の研究機関に委託するとか、国際会議に代表者を送るとか、こういうことは新らしい改正法案のどこに入つておるのか、それを御説明して頂ければ大体わかると思います。
#22
○説明員(奈良橋一郎君) 十八号の航空保安施設の運用に関する手續きを定め、及び実施すること。」これは五号、それから八号、これに含まれておると考えております。
#23
○委員長(河井彌八君) 速記をとめて。
   〔速記中止〕
#24
○委員長(河井彌八君) 速記を始めて。
#25
○楠見義男君 それでは改正法案についてお伺いしたいのですが、今度民間航空の免許について、運輸大臣がその主管の大臣になるわけですが、それを施行せられるに当つては、国内航空運送事業会というものが基準になるということになると、その基準で行つて、すでに資格条件のあるものができておるかどうか、現に出願があるかどうか、それを伺いたい。
#26
○政府委員(荒木茂久二君) これは実はスキヤツピンが出ましたのが六月二十六日でございまして、その後日本政府に対しまして、先ほど申上げましたように、国内航空運送事業株式会社の設立、厳密に言えば株式取得でありますが、それの申請と、それから航空事業開始の許可の申請と、二つ出して来たわけであります。その場合は、まだこの政令が出ておりません。閣議決定はあつたので、航空運送に関する事務は運輸大臣の所管に属せしむるということをきめておりましたけれども、この事業会がまだ出ておりませんので、通常のルートに従いまして、この二つのアプリケーシヨンが外資委員会にされたわけであります。外資委員会といたしましては、閣議決定がそういうふうに出ておりまするので、株式取得のほうは外資委員会の決定で許可をするということにいたしますけれども、航空事業の経営の免許というものは外資委員会として決定するということは不適当であると思うから、速かにこの政令を出して、運輸大臣の下において詳細に検討して、事業とか運賃の免許をしてもらいたいということで、その決定を持つておつたわけであります。その後この航空事業会が出ましたので、正式にアプリケーシヨンは運輸大臣に対するアプリケーシヨンということになつたのでございますが、併しその出して参りましたアプリケーシヨンと申しますものは極めて簡單なものでございまして、事業計画も何も附いておりせん。ただ簡單な事業の開始を希望するというだけのものでございまして、そうして先ほど申しましたように、その会社は五十四万四千円の会社でございまして、到底航空事業を運営するということはできないわけでございますので、実質的には日本法人として成立しておりますけれども、実際は発起人団が人格を持つておるということでございまして、事業計画がまだ出ておらないようでございます。その事業計画に伴いまして、資本の増加ということが行われると思います。従いましてアプリケーシヨンは出ておりますけれども、事業計画が出ておりませんので、どういう運行をするか、何回運行するとか、或いは運賃をどのくらいにするというようなことがわかりませんので、政府といたしましては、これを取上げまして、運輸審議会にかけ、公聴会を開くという段取りになつていないわけでございます。
#27
○楠見義男君 そういたしますと、大体いつ頃からこの民間航空が行われるかという見通しは、今のところつかんわけですか。
#28
○政府委員(尾崎静磨君) 今官房長から説明申しました通りに、事業計画を会社側で目下盛んに計画しておるところでございますが、御存じの通り、先ず飛行場をどこを使うかという問題、これは主として占領軍のほうの関係になります。それから飛行機の機種はどういうものを使うかということも、非常に重大な問題だと思います。これは飛行機の、使う機種によりまして飛行場をどこを使うかということがやはり非常に関係して参ります。それからもの一つ資本金の問題、こういう面で現在事業計画を盛んに練つておるように聞いております。そういう状況でありますので、いつから始まるかということは我々としても今答えられないのであります。
#29
○楠見義男君 そうしますと、民間航空事業者にどれだけの飛行場を許可し、或いはその場所がどこであるかということも今のところではわからない、こういうことですか
#30
○政府委員(尾崎静磨君) 大体我々として想像はいたしております。我々が大体想像しております線は大体北海道から東京、東京から大阪、福岡、大体こういう線が最も経営的に定期航空をやるとすればいいだらう、こういう想像はいたしております。ただ併しそれを何ヶ所でやるか、どこの飛行場を使うか、どういう機種を使うかというところの決定までには至つていないということであります。
#31
○楠見義男君 そういたしますと、今の飛行場の場所とか数とかというものは事業会の九条の規定に基いて申請する、こういうことになるかと思うのですが、その際に許可するかしないかということはやはり司令部との折衝を待つて司令部の承認を得たものに限つてそれが許可される、こう了解していいのですか。
#32
○政府委員(荒木茂久二君) その通りでございます。
#33
○楠見義男君 それからもう一点、これは定員法の関係なんですが、従来の航空保安庁の職員がそのまま今回の航空庁に移管と言いますか、かわるわけなんですが、ところがこの航空庁においては従来の航空保安庁の所掌事務の外に免許、或いは運賃料金の決定、或いは業務の監査、こういうような新らしい事務が殖えて来たと思うのですが、そうすると問題はこれらの新らしい仕事に従事する職員が定員法の改正において加えておらないということ、それでやつて行けるかどうか、若しそれでやつて行けるということであれば、逆の面から言えば従来の航空保安庁はそれだけの人間が余分におつたとも見えるのですが、その点はどうなんでしようか、一つ御説明頂きたいと思います。
#34
○政府委員(尾崎静磨君) 増員を実は補正予算で大蔵省に要求したのでありますが、本年度の三月までの分として六十六名要求したのでありますが、丁度航空保安庁に定員の空いたものがございましたのでそれで取敢えず充当する、こういうことになつております。今の問題ちよつと補足いたしますが、実は級別定員で非常に下級の職員の空定員なんです、その空定員と申しますのは……それでこれにつきましては交渉しましてこの航空輸送事業の実務に当る者は非常に級別の下の者では間に合いませんので、その点は人事院と交渉したいと考えております。
#35
○中井光次君 今のお話を聞くと、いつ民間の航空が始まるかわからないというお話、非常に漠然たることなんですが、一面においてはポツ勅でこういう事業会をお出しになつておるのですが、もう少し速記でも取つて、内容的に大よその見込はつくのじやないかと思いますが、そういうお話もないのでごさいましようか、あんまりどうも漠然としておるように思いますので、若し速記が悪ければ速記を止めて、一つもう少し具体的に……、あんまりこうわからないので。
#36
○委員長(河井彌八君) 速記を止めて下さい。
   午後零時五分速記中止
   ―――――・―――――
   午後零時二十分速記開始
#37
○委員長(河井彌八君) 速記を始めて下さい。
 それでは本日はこの程度で以て審議をやめます。次回は五日の午前十時からこの運輸省設置法等の一部を改正する法律案と、それから行政機関職員定員法の一部改正、これが予備審査になるわけです。この二つを取上げたいと思いますが御承知願います。五日火曜日午前十時にどうぞ。これで散会します。
   午後零時二十一分散会
 出席者は左の通り。
   委員長     河井 彌八君
   理事
           大島 定吉君
           梅津 錦一君
   委員
           郡  祐一君
           楠見 義男君
           竹下 豐次君
           中井 光次君
  国務大臣
   運 輸 大 臣 山崎  猛君
  政府委員
   運輸政務次官  關谷 勝利君
   運輸大臣官房長 荒木茂久二君
   航空保安庁長官 尾崎 静磨君
  説明員
   航空保安庁管理
   課長      奈良橋一郎君
ソース: 国立国会図書館
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