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2000/03/06 第147回国会 参議院 参議院会議録情報 第147回国会 国民生活・経済に関する調査会 第4号
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2000/03/06 第147回国会 参議院

参議院会議録情報 第147回国会 国民生活・経済に関する調査会 第4号

#1
第147回国会 国民生活・経済に関する調査会 第4号
平成十二年三月六日(月曜日)
   午後三時開会
    ─────────────
   委員の異動
 三月二日
    辞任         補欠選任
     益田 洋介君     山本  保君
 三月三日
    辞任         補欠選任
     山本  保君     渡辺 孝男君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    会 長         久保  亘君
    理 事
                中原  爽君
                服部三男雄君
                海野  徹君
                沢 たまき君
                畑野 君枝君
               日下部禧代子君
    委 員
                田中 直紀君
                日出 英輔君
                真鍋 賢二君
                松村 龍二君
                勝木 健司君
                谷林 正昭君
                簗瀬  進君
                但馬 久美君
                渡辺 孝男君
                西山登紀子君
                大渕 絹子君
                松岡滿壽男君
   内閣官房副長官
       内閣官房副長官  松谷蒼一郎君
   政務次官
       文部政務次官   小此木八郎君
       厚生政務次官   大野由利子君
       労働政務次官   長勢 甚遠君
       建設政務次官   加藤 卓二君
   事務局側
       第二特別調査室
       長        白石 勝美君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○国民生活・経済に関する調査
 (少子化への対応と生涯能力発揮社会の形成に
 関する件)

    ─────────────
#2
○会長(久保亘君) ただいまから国民生活・経済に関する調査会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 去る二日、益田洋介君が委員を辞任され、その補欠として山本保君が選任されました。
 また、去る三日、山本保君が委員を辞任され、その補欠として渡辺孝男君が選任されました。
    ─────────────
#3
○会長(久保亘君) 国民生活・経済に関する調査を議題とし、少子化への対応と生涯能力発揮社会の形成に関する件のうち、少子化対策推進基本方針、重点的に推進すべき少子化対策の具体的実施計画、新エンゼルプラン及び平成十二年度少子化対策関連予算について、政府から説明を聴取いたします。
 最初に、内閣官房より説明を聴取いたします。松谷官房副長官。
#4
○内閣官房副長官(松谷蒼一郎君) 少子化対策推進基本方針について御説明を申し上げます。
 政府におきましては、少子化に対応し、関係省庁が緊密に連携して家庭や子育てに夢を持てる環境整備を効果的かつ総合的に推進するため、少子化対策推進関係閣僚会議を開催しているところであり、昨年十二月十七日の閣僚会議において少子化対策推進基本方針を決定したところであります。
 以下、その概要について御説明を申し上げます。
 まず、「基本方針策定の目的」であります。
 近年の出生率の低下は、将来の我が国の社会経済に深刻な影響を与えることが懸念されており、広く国民的な取り組みを進めることが課題となっております。少子化への対応につきましては、政府においても従来から各般にわたる取り組みを進めてきたところでありますが、今後の施策の適切かつ効果的な推進を図るため、今般、政府が中長期的に進めるべき総合的な少子化対策の指針としてこの基本方針を定めたものであります。
 次に、「基本的考え方」であります。
 出生率低下の主な要因は晩婚化の進行等による未婚率の上昇であり、その背景には、結婚に関する意識の変化とあわせて、仕事と子育ての両立や子育てそのものについての負担感の増大があると考えられます。したがいまして、二ページに移りますが、少子化対策は、こうした負担感を緩和、除去し、安心して子育てができるようなさまざまな環境整備を進めることによって、二十一世紀の我が国を家庭や子育てに夢や希望を持つことができる社会にしようとするものであるとしております。
 また、少子化対策を進めるに当たっての基本的視点として、@「結婚や出産は、当事者の自由な選択に委ねられるべきものであること。」、A「男女共同参画社会の形成や、次代を担う子どもが心身ともに健やかに育つことができる社会づくりを旨とすること。」、B「社会全体の取組みとして、国民的な理解と広がりをもって子育て家庭を支援すること。」の三点を挙げております。
 次に、「第2 基本的な施策」でありますが、以下、大きく六つの柱に沿って取りまとめております。
 まず、一つ目の柱である「固定的な性別役割分業や職場優先の企業風土の是正」では、職場や家庭、農山漁村における男女共同参画の広報・啓発を実施するとともに、職場優先の企業風土の是正について国民的な広報活動等を実施することとしております。
 次に、四ページに移りますが、二つ目の柱である「仕事と子育ての両立のための雇用環境の整備」であります。
 具体的には五ページ以降にございますが、育児休業給付の給付水準の引き上げなど、育児休業をとりやすく、職場復帰しやすい環境の整備を行うとともに、子育ての時間の確保など、子育てをしながら働き続けることのできる環境の整備や、出産・子育てのために退職した者に対する再就職の支援、企業の自主的な取り組みの促進等を図ることとしております。
 三つ目の柱は、七ページの「安心して子どもを産み、ゆとりをもって健やかに育てるための家庭や地域の環境づくり」であります。
 妊娠・出産の安全性の確保など、母子保健施策の推進や相談・情報提供体制の整備と家庭教育の支援、地域交流の活性化を図るとともに、一時的な保育サービス等の多様な需要にこたえる地域の子育て支援体制の整備や児童虐待への対応を進めることとしております。
 また、農山漁村における女性が住みやすい環境の整備や子供を犯罪等から守る活動を実施するほか、児童手当については、少子化対策を推進する観点から、具体的財源確保、扶養控除制度や他の社会保障制度等との関係等に留意しつつ、給付及び費用負担のあり方等について引き続き検討することとしております。
 次に、十四ページに移りますが、四つ目の柱である「利用者の多様な需要に対応した保育サービスの整備」であります。
 必要なときに保育所に入所できるよう、低年齢児を中心とする受け入れ枠の整備を引き続き推進するとともに、延長保育等の多様な子育て支援サービスの普及や保育サービスの質の確保と情報公開を進めることとしております。
 次に、十六ページに移りますが、五つ目の柱である「子どもが夢を持ってのびのびと生活できる教育の推進」であります。
 ゆとりの中で豊かな人間性などの生きる力をはぐくむ学校教育を推進するとともに、柔軟な学校教育制度への改革や子育ての意義に関する学習、開かれた学校づくりを進めるほか、多様な人生設計に対応した柔軟な大学制度の実現、学生が自立して学べるようにするための育英奨学事業の充実を図ることとしております。
 そして、六つ目の柱は、十八ページの「子育てを支援する住宅の普及など生活環境の整備」であります。
 具体的には十九ページ以降にございますが、ゆとりある住生活の実現により子育てがしやすい環境を整えるため、良質な住宅の整備を推進するとともに、安全な生活環境や遊び場の確保など、子供連れでも安心して外出等ができる町づくり、さらに、農山漁村を若い世代にとって魅力あるものにしていくための生活環境の整備を進めることとしております。
 以上、基本的な施策の概略を六つの柱に沿って申し上げましたが、この基本方針ではこれらの推進体制についても明らかにしております。二十ページからの第3がそれでございますが、少子化対策はさまざまな分野の施策にわたるとともに、職場や家庭、地域のあり方など国民生活全般に深く関連することから、その効果的な推進のためには、関係省庁がこの基本方針に沿った施策を密接な連携のもとに進めるとともに、社会全体として国民的な理解と広がりを持った取り組みを促進することが重要であります。
 このため、少子化対策推進関係閣僚会議において、この基本方針に沿った施策のフォローアップを行うとともに、少子化への対応を推進する国民会議の活動等を通じて、職場や家庭などにおける取り組みを促進し、広く国民に向けた情報発信を行っていくこととしております。
 また、この基本方針に盛り込まれた少子化対策のうち、特に重点的に取り組むことが必要な分野については、関係省庁において具体的な実施計画を策定し、その効果的な推進を図るものとしておりますが、これについては新エンゼルプランとして関係六大臣の間で重点的に推進すべき少子化対策の具体的実施計画が合意されているところであります。
 以上で少子化対策推進基本方針について御説明を終わります。
#5
○会長(久保亘君) なお、松谷官房副長官から、予算委員会出席のため退席の申し出があっております。これを許可いたします。
 次に、厚生省より説明を聴取いたします。大野厚生政務次官。
#6
○政務次官(大野由利子君) 厚生総括政務次官の大野由利子でございます。
 当調査会におきまして、少子化問題、大変御熱心に調査をし、議論をしていただいているというふうに伺っております。きょうも少子化問題、新エンゼルプランについて御説明をさせていただく機会をいただきましたことを御礼申し上げますとともに、大変御熱心に取り組んでいただいていますことをこの席をおかりして御礼を申し上げます。
 先ほど松谷官房副長官から種々御説明がございました。近年の大変な急速な少子化、今、合計特殊出生率、女性が一生の間に一・三八の子供しか産まなくなった、これは大変経済的にも社会的にも大きな影響を与える問題でございます。この少子化の問題、原因はさまざま、いろいろあると思いますが、厚生省といたしましては、仕事と子育ての両立にかかわる負担感を軽減する、子育ての負担感を軽減して安心して子育てができる、こういう環境づくりを進めまして、夢と希望を持って、二十一世紀、我が国が家庭を持つこと、子育てできることに希望を持てるような、そういう社会にしていくことが政府の大変重要な課題である、このように考えております。
 きょうは、厚生省の取り組みについて御説明をさせていただきたいと思います。
 皆さんのお手元に四種類資料が行っているかと思いますが、一枚紙の方をちょっと見ていただきたいと思います。「総合的な少子化対策の推進について」という一枚紙を見ていただきたいと思いますが、初め、この一枚紙では少子化対策の今までの日本の対策経過と施策の体系が書かれております。
 少子化対策については、これまで、今後の子育て支援のための施策の基本的方向について、何かちょっと舌をかみそうでございますが、いわゆるエンゼルプランと呼ばれているものでございます。このいわゆるエンゼルプラン、平成六年十二月に四大臣で合意をされまして、具体的な施策としては緊急保育対策五カ年事業として行われてまいりました。昨年にこの施策の基本となる枠組みを見直しまして、少子化対策推進関係閣僚会議で決定されました少子化対策推進基本方針というものに基づく重点施策として重点的に推進すべき少子化対策の具体的実施計画、これも舌をかみそうですが、いわゆる新エンゼルプラン、このように呼んでいるものでございます。これを大蔵省、文部省、厚生省、労働省、建設省、自治省の六大臣で合意をいたしまして、総合的な少子化対策の推進に努めているところでございます。保育サービスの充実とか母子保健医療体制の整備、児童手当の拡充等々、総合的な対策を講じております。
 そのちょっと下を見ていただきますと、この少子化対策推進基本方針、十一年十二月十七日、ここで中長期的に進めるべき総合的な少子化対策の指針が示されまして、そのもとで新エンゼルプランが重点的に実施すべき少子化対策の具体的実施計画としてこういう項目で計画が立てられたということでございます。
 次に、中身について若干説明をさせていただきたいと思います。
 基本方針の要旨をちょっと見ていただきたいと思います。この小冊子になっている「少子化対策推進基本方針」というところです。ここの一ページ目をあけていただきたいと思います。
 若干、官房副長官の説明とダブるところもあるかと思いますが、この二番目、「基本的考え方」のところに、まず少子化の原因と背景。少子化、いろいろ原因があると言われておりますが、一つは、出生率低下の主な要因は晩婚化の進行等による未婚率の上昇、その背景には仕事と子育ての両立の負担感の増大や子育ての負担感の増大がある、このように背景を分析しております。
 次に、少子化対策の趣旨、基本的視点。この少子化というのは、もちろん子供を産む産まないは当事者の自由な選択によるものではございますが、子育ての負担感を緩和し、除去し、安心して子育てができる環境整備を進める、夢や希望を持つことができる社会にしていこう、こういう趣旨でございます。
 それから次に、「第2 基本的な施策」ということで六項目書かれております。これはきょう各省庁から説明に来ていただいておりますので、私からは厚生省に関係のあるところについて説明させていただきたいと思います。
 二ページ目をあけていただきたいと思いますが、二ページ目の三番目、真ん中辺ですが、基本的施策の六項目の中の三番目に、「安心して子どもを産み、ゆとりをもって健やかに育てるための家庭や地域の環境づくり」。母子保健施策の推進、二つ目に子育てに関する相談・情報提供体制の整備と家庭教育の支援、また、主なものだけを挙げますと、四つ目、多様な需要にこたえる地域の子育て支援体制の整備、また五番目、児童虐待への対応、八番目に児童手当、こういう対策でございます。
 その児童手当の後、四番目に、「利用者の多様な需要に対応した保育サービスの整備」ということで、これは保育サービスが従来の保育サービスからもっともっといつでもどこでも利用ができる保育サービスにしようということで、働くお母さん方の労働形態も非常に今多種多様になっております、そういう意味で保育サービスももっと多種多様なものにしていこう、こういうことでございます。乳児、特にゼロ歳から二歳の乳児の子供を預けたいという希望が非常に今増大をしております。また、放課後児童健全育成、子供が小学校低学年の放課後児童の健全育成ですね。それから二番目、利用者の視点に立った多様な子育て支援サービス。延長保育、また夜間保育とか休日保育とか、また病気回復のときの子供に対する保育の普及、このような多種多様なこういう支援サービスができるようにしてまいりたい、このように思っております。
 それから、四ページ目を見ていただきたいと思いますが、四ページ目の第3の二番のところに、特に重点的に取り組むことが必要な分野である働き方、保育サービス、相談支援体制、母子保健、教育、住宅等については、施策の具体的な実施計画、新エンゼルプランを策定いたしまして、幅広いこういう施策を推進してまいりたい、このように思います。
 次に、この関連予算案の概要というところをちょっと予算案に基づいて若干説明させていただきたいと思います。
 五ページ目をちょっと見ていただきたい、このように思いますが、「新エンゼルプランの推進」、一番上に低年齢児受け入れの拡大とございます。
 先ほどもちょっと申し上げましたが、ゼロから二歳児、低年齢児、特に育児休業を終えて働くお母さん方の受け皿と申しますか、低年齢児の受け入れニーズが大変高まっております。五十八万人から平成十六年度には六十八万人にと、十万人拡大をしようということで、まず十二年度には五十九万八千人にしていきたい、こういうことでございます。
 この低年齢児受け入れの拡大につきましては、予算措置だけではございませんで、保育所、今まだなかなか入りたくても入れない待機児童が非常に多い状況でございますが、この待機児童を減らしていく、ゼロにすることを目標にしているわけでございますが、昨年末の少子化対策臨時特例交付金の活用、それから保育所の設置主体。今までは市町村が直接運営するか、社会福祉法人でなければ保育所は設置できませんでした。この設置主体を、今回規制を撤廃いたしました。また、施設の建物、土地が自己所有であるという制限がありましたが、この自己所有の規制も撤廃をいたしまして、定員要件も緩和をいたしました。このようにして待機児童を減らして、受け入れができるようにと。
 しかしまた、だからといって、この内容が低下をするようなことがあってはなりません。保育サービスの水準が低下しないように、認可保育所の最低基準、人員だとか、また広さとか、そういう最低基準はきちっと満たすということが必要でございます。
 こうした低年齢児の受け入れ枠を拡大すると同時に、家庭的保育、保育ママさんというものも設けまして、こういう両面からもきちっとニーズにこたえていきたい。平成十一年度の第一次補正予算の少子化対策臨時特例交付金で約三万八千人の保育所待機児童の解消効果が見込まれているところでございますが、さらなる努力をしてまいりたい、このように思います。
 その二行目に、延長保育の推進とございます。この延長保育も、通常十一時間保育になっているわけでございますが、夜間保育また休日保育、こうしたことで、七千カ所から一万カ所に拡大をしてまいりたい、このように思います。
 それから、休日保育の次に乳幼児健康支援一時預かりの推進。病気回復期にある子供を一時保育する、これも五百市町村にと拡大をしてまいりたい。
 多機能保育所の整備。これも保育所がさまざまな、今申し上げましたような幅広いこういう多機能保育所の整備も二千カ所を目標に、平成十六年度に二千カ所というものを目標に進めてまいりたい、このように思っております。
 それから、新エンゼルプランの大きな特徴は、今まではどちらかといいますと働くお母さん方への支援、仕事とまた育児を両立できるというところに主眼を置いておりました。今後もこれは当然でございますが、地域や家庭の子育て機能が低下をしているというこういうところに着目をいたしまして、お母さん方が孤立化して、本当に子育てに自信を失い苦労していらっしゃる、そういう観点で在宅児に対してもしっかり子育て支援を社会で支える体制をつくっていきたい。こういうことで、地域子育て支援センターの整備を現在千五百カ所から十六年度三千カ所に向けて進めてまいりたい、このように思っております。いろいろ育児相談に乗ったり、こういうところでございます。
 それから、一時保育の場所、これもパートで働くお母さんや、専業主婦であってもいろいろ子育てに疲れたとき、ちょっと調子が悪いとき、こういうときに一時的に預かっていただけるところ、こういうところを千五百カ所から平成十六年の三千カ所に向けて推進してまいりたい、このように思っております。
 そのほか、放課後児童クラブ、総合周産期母子医療センターの周産期医療ネットワークの整備。これは、今、日本は乳児の死亡率は非常に低いんですが、妊産婦の死亡率が先進諸国の中ではまだ少し高いという状況でございますので、それぞれ産院の病院と高次の医療機関がネットワークで結んで、何かあったときには即座に連携をとりながら、そして治療、医療に当たれるというこういう総合周産期母子医療センターを中核とした周産期医療ネットワーク、これを四十七都道府県にしていきたい。現在は十都道府県でございますが、四十七都道府県に向けて整備をしてまいりたい。
 また、小児救急医療支援事業。これも、今小児科のお医者さんはいろいろと手間がかかるといいますか、診療報酬の割には一人のお子さんの面倒を見るのに大変手間もかかるというようなこともございます。また小児の救急医療というものをしっかり支援していきたい、このように思っております。
 また、不妊専門相談センターの事業も充実を図っていきたい。
 大体この新エンゼルプランの推進の方は以上でございます。
 その次の六ページを見ていただきたいと思います。児童手当の見直しについてでございますが、児童手当は、今回、三党合意に一応基づきまして、今支給対象年齢三歳未満を六歳の義務教育就学前までというふうに拡大をいたしまして、手当額は従来どおりでございます。費用負担も、ここに書かれておりますように、三歳未満までは現行どおり、三歳から就学前までは国が三分の二、地方が三分の一、こういう割合で賄う、こういうふうにしております。あと、子育て支援基金からより一層の充実を図るために四百億円を増資する、こういうふうになっております。
 その他幾つか細かいものがございますが、資料の三ページ目を見ていただきたいと思いますが、子育て家庭への支援策として、国際シンポジウムの開催をいたしましたり、また児童の健全育成のためのさまざまな施策を講じているところでございます。
 以上、簡単でございますが説明をさせていただきまして、今後、厚生省といたしましては、基本方針や新エンゼルプランに沿ってこれらの対策を忠実に着実に実施をいたしますとともに、少子化対策の中核をなす省として引き続き役割を果たしてまいりたい、このように思っております。
 以上、大変長くなりましたが、終了いたします。
#7
○会長(久保亘君) 次に、労働省より説明を聴取いたします。長勢労働政務次官。
#8
○政務次官(長勢甚遠君) 労働総括政務次官の長勢甚遠でございます。
 私からは、少子化対策推進基本方針及び新エンゼルプランについて、労働省の施策にかかわる内容を御説明申し上げます。
 資料をお配りいたしておりますが、資料の表紙を一枚おめくりいただきますと、目次がございます。資料として、一番は少子化対策推進基本方針と新エンゼルプランとの対応関係、並びにそれに基づく平成十二年度の予算を整理した横長の資料をお示ししております。また、2及び3として、少子化対策推進基本方針及び新エンゼルプランのうち労働省関係項目を抜粋したものをお配りさせていただいております。
 本日は、説明の便宜上、最初の資料であります横長の資料を用いて御説明をさせていただきたいと思います。おめくりをいただきたいと思います。
 少子化対策推進基本方針の柱立ては全部で六つの柱があるわけでございますが、特に労働省の関係でかかわりが深いものといたしましては、第一の柱である固定的な性別役割分業や職場優先の企業風土の是正と、二つ目の仕事と子育ての両立のための雇用環境の整備の二つが主なものであると承知をしております。また、三つ目の柱であります地域における子育て支援のための環境づくりや、四つ目の柱であります多様な子育て支援サービスの普及についても関連する取り組みを行っておるところでございます。
 それでは、資料に沿って御説明をさせていただきます。資料一ページでございます。
 まず、第一の柱でございます「固定的な性別役割分業や職場優先の企業風土の是正」についてでございます。
 職場等における性別役割分業や職場優先の企業風土の是正を図ることは、これから結婚、出産、子育てに臨もうとする若い男女が家庭や子育てに夢を持ち、また子育ての喜びと働く喜びを同時に得ることができる社会を築くための基本的な課題であるとの考え方に立ち、労働省といたしましては、横長のこの資料の右側の方の欄をごらんいただくとわかりやすいと思いますが、一つとして、女性が働くことを積極的に支援するための事業を総合的に展開するための拠点として、港区芝に本年一月オープンした女性と仕事の未来館において女性の職域拡大のためのセミナー、相談、情報提供を実施するなど、職場における性別役割分担の是正を図るとともに、二つ目として、男女雇用機会均等法の周知徹底を図るほか、女性の能力発揮促進のための積極的取り組み、ポジティブアクションと申しますが、これに関する企業のトップセミナー、中小企業の人事労務担当者等を対象にしたセミナーや、個別企業での実施が困難な女性管理職候補者を対象とした研修を実施するなど、男女の雇用機会均等の確保を図ってまいります。
 また、三つ目として、平成七年以降、毎年十月に実施している仕事と家庭を考える月間等、あらゆる機会をとらえ職場優先の企業風土の是正に積極的に取り組んでいただくよう国民の理解を深めてまいるとともに、シンポジウムの開催、企業表彰や事業主団体に対する助成を通じ、仕事と子育て、介護とが両立できるさまざまな制度を持ち、多様でかつ柔軟な働き方を働く方々が選択できるような取り組みを行うファミリー・フレンドリー企業の普及促進を図ることにより、職場優先の企業風土の是正を図ってまいります。
 続きまして、二ページをごらんいただきたいと存じます。
 第二の柱でございます「仕事と子育ての両立のための雇用環境の整備」でございます。
 就業意識の多様化、家族構成の変化等が進む中で、労働者が生涯を通じて充実した職業生活を営むためには、仕事と家庭との調和がとれた生活を送ることができる社会の実現を図っていくことが重要な課題の一つであり、労働省といたしましては、これまでも職業生活と家庭生活の両立支援のための各般の施策に取り組んできたところでございます。
 今後、数年後には労働力供給が減少に向かうことが見込まれる中で女性等の活用が一層求められること等を踏まえれば、少子化への対応としては、男女を問わず仕事と家庭の両立を容易にできるような雇用環境の整備がより重要となると考えられ、こうした観点に立った施策を積極的に推進してまいりたいと考えております。
 具体的には、まず、「育児休業を取りやすく、職場復帰をしやすい環境の整備」についてでございます。
 育児休業制度の充実に向けた検討についてでございますが、労働者が育児休業後、もとの職場に戻ることができないという不安感から育児休業をとらないことがないようにするため、労働者が育児休業をとりやすく、また育児休業後、円滑に職場復帰して、その経験、能力を生かして働き続けることができるような復帰後の職務や処遇のあり方等について検討を行ってまいります。
 また、育児休業給付の見直しについてでございますが、平成七年度以降、一歳未満の子を養育するための育児休業を行う労働者に対しては育児休業給付を支給しております。この給付水準は現行制度では賃金の二五%となっておりますが、平成十二年度中、より具体的には平成十三年一月一日からこの給付水準を四〇%に引き上げるべく所要の法律案を今国会に提出させていただいております。
 さらに、事業主による育児休業取得者の円滑な職場復帰への支援の促進として、まず事業主にとって育児休業代替要員を確保しやすくするとともに、育児を行う労働者が安心して育児休業を取得しやすく職場復帰しやすい環境の整備を図るため、育児休業取得者の代替要員を雇うこと等により育児休業取得者がもとの職場や仕事に復帰しやすいよう取り組んでいる企業に助成金を支給する制度を創設することとしております。具体的には、支給額は中小企業五十万円、大企業四十万円等といたしておりまして、平成十二年度対象見込み数として約六百件を考えております。
 育児休業を取得した労働者の円滑な職場復帰を図るため、情報提供や講習等を計画的に実施した事業主に対して支給する育児・介護休業者職場復帰プログラム実施奨励金について、プログラムの実施主体が事業主団体の場合も支給対象とする等の拡充を行ってまいります。
 次に、「子育てのための時間確保の推進等子育てをしながら働き続けることのできる環境の整備」についてでございます。
 育児・介護休業法は、一歳未満の子を養育する労働者で育児休業を取得せずに働き続ける人に対して、就業しつつ育児を行うことを容易にする何らかの措置を講じなければならないこととされておりますが、このうち、通常の勤務時間を短縮することにより、育児をしながら働き続けることのできるような働き方である短時間勤務制度の拡充や、子育てを行う労働者の時間外労働が長時間にわたる場合に時間外労働の免除を請求することができる制度について検討を行ってまいります。
 後者、すなわち、子育てを行う労働者の時間外労働が長時間にわたる場合に時間外労働の免除を請求することができる制度については、平成十年の労働基準法改正法により、平成十四年三月三十一日までの間において検討し、その結果に基づいて必要な措置を講ずることとされております。
 三ページをお開きいただきたいと思います。
 労働時間の短縮を図ることは、勤労者とその家庭にゆとりをもたらし、職業生活と家庭生活との調和を図る上でも大切でございます。
 我が国の労働者一人当たりの年間総実労働時間は平成十一年で千八百四十二時間となっておりますが、政府が労働時間短縮の目標として掲げている年間総実労働時間千八百時間の達成、定着に向けた対策の推進や、働きながら子育てのできる条件整備を図る観点から、フレックスタイム制等の弾力的労働時間制度の普及促進といった労働時間の短縮等の推進を行ってまいります。
 また、突発的な病気の子供等の看護を行うための短期間の休暇である子供の看護のための休暇については、労働者の仕事と家庭の両立を支援していく上で大変重要な制度でございます。しかしながら、平成八年度の労働省の調査によれば、子供の看護のための休暇を含めた家族の看護のための休暇制度を設けている民間事業所の割合は八・二%にとどまっているところであります。そこで労働省としましては、労働者の仕事と子育ての両立を容易にする観点から、その普及を促進するとともに、そのあり方について幅広い観点から検討を行ってまいります。
 乳幼児を持つ労働者が働きやすい環境を整備するため、事業所内託児施設を設置、運営する事業主に対して支給する事業所内託児施設助成金の運営費について、定員等施設規模に応じて段階的に助成限度額を引き上げる等の拡充を行ってまいります。
 次に、子育てサービス等に関し電話等により相談を受けるとともに地域の具体的情報を提供するフレーフレー・テレフォン事業について、現在、三十五都道府県で実施しておりますが、平成十二年度はこれを三十九都道府県に拡充いたします。これについては平成十六年度を目標として全県での実施を図ってまいります。
 次に、(3)の「出産・子育てのために退職した者に対する再就職の支援等」についてでございます。
 出産・子育てのために退職した方の再就職の支援として、子育て等により退職し、将来的に再就職を希望する方を登録し、希望したときに円滑に再就職ができるよう、職業意識の持続、的確な再就職の準備の支援を内容とする再就職希望登録者支援事業について、現在二十二都道府県で実施しておりますが、平成十六年度における全県実施を目標にその実施の拡充を図ってまいります。
 また、本事業につきましては、平成十二年度において、自己啓発のための教育訓練に対する受講援助を拡充し、医療・福祉関連、情報通信関連等新規・成長十五分野に関する訓練を受講する場合、費用の割引率を現行の二割から五割に引き上げることといたしております。
 続きまして、四ページをお開きいただきたいと存じます。
 第三の柱として、「安心して子どもを産み、ゆとりをもって健やかに育てるための家庭や地域の環境づくり」でございます。
 労働者が仕事と子育てを両立するためには、子育てに関する多様な需要に対応した子育て支援体制や保育サービスの整備が必要であります。
 労働省としましても、労働者が仕事と子育てを両立するためには子育てを地域社会で支える仕組みが重要であることから、地域の中で子育ての支援を受けたい人と子育ての支援を行う人とを結びつけ、相互扶助により子育てを行うファミリー・サポート・センター事業について、現在六十二カ所で実施しておりますが、平成十二年度にはこれを八十二カ所に拡充いたします。本事業は有意義であるとの御好評をいただいている事業でございまして、平成十六年度を目標にその実施箇所数を百八十カ所へ大幅な増加を図ってまいります。
 五ページに移っていただきますと、四つ目の柱として「利用者の多様な需要に対応した保育サービスの整備」がございますが、労働省の取り組みとしましては、事業所内託児施設助成金の関係とフレーフレー・テレフォン事業の関係でありまして、先ほど御説明させていただいたものと同様でございますので、御説明は割愛させていただきます。
 簡単ではございますが、重点的に取り組もうとする施策の概要は以上のとおりでございます。労働省といたしましては、これらの施策を着実に推進していくことにより、働く一人一人がその個性や能力を十分に発揮でき、子育てをしながら安心して働くことができる環境づくりに今後とも積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
 以上であります。ありがとうございました。
#9
○会長(久保亘君) 次に、文部省より説明を聴取いたします。小此木文部政務次官。
#10
○政務次官(小此木八郎君) 文部省でございますが、会長それから委員各位に感謝を申し上げます。
 当省における少子化対策について御説明申し上げます。
 資料の一ページをごらんいただきたいと思います。
 文部省は、これまで、平成六年十二月、関係各省で合意した従来のエンゼルプランに基づき少子化対策を推進してまいりましたが、その後、昨年の末に閣僚会議において少子化対策推進基本方針が策定されました。基本方針における文部省に関連した主な施策について説明を申し上げます。
 六ページの「文部省関係部分」をごらんいただきたいと存じます。
 まず、「第2 基本的な施策」の1でありますが、「固定的な性別役割分業や職場優先の企業風土の是正」に関しては、学校や地域、家庭における男女共同参画に関する学習の充実等に努めてまいります。
 次に、2「仕事と子育ての両立のための雇用環境の整備」に関しては、公民館の講座や大学公開講座で女性の再就職、職場復帰のための講座を開設するなど、出産、子育て後の学習を支援してまいります。
 3「安心して子どもを産み、ゆとりをもって健やかに育てるための家庭や地域の環境づくり」については、学校における性教育について指導を充実するなど思春期における健康教育の推進、子育てに関する相談機能などの充実のほか、家庭でのしつけの参考となる啓発資料の配布など家庭教育への支援、子育て支援ネットワークの整備、全国子どもプランの計画的な推進など子供を伸び伸び育てる地域の教育環境の整備を図ってまいります。
 八ページの4「利用者の多様な需要に対応した保育サービスの整備」についてでありますが、幼稚園と保育所の連携の推進や預かり保育の充実など幼稚園における子育て支援の充実に努めてまいります。
 5「子どもが夢を持ってのびのびと生活できる教育の推進」については、平成十四年度からの完全学校週五日制の実施に向けた学習指導要領の改訂など生きる力を育てる学校教育の推進、総合学科や単位制高等学校、中高一貫教育校の設置促進など柔軟な学校制度への改革、生徒が幼稚園などで乳幼児と触れ合う機会を設けるなど、子育ての意義や家庭を持つことの重要性を学ぶ機会の充実、学校評議員制度を導入するなど開かれた学校づくりの推進、大学への社会人の受け入れの拡大、放送大学の充実など多様な人生設計に対応した柔軟な大学制度の実現、幼稚園就園奨励事業、育英奨学事業の充実などによる教育に伴う経済的負担の軽減などを図ってまいります。
 十ページをごらんいただきたいと思いますが、6「子育てを支援する住宅の普及など生活環境の整備」については、公民館、図書館等で託児サービスを提供するなど、地域における学習環境の整備を図っていきたいと考えております。
 以上が少子化対策推進基本方針における文部省の主な施策であります。
 次に、平成十一年十二月十九日に関係六大臣で合意した新エンゼルプランについてでありますが、文部省関係といたしましては、「地域で子どもを育てる教育環境の整備」、「子どもたちがのびのび育つ教育環境の実現」、「教育に伴う経済的負担の軽減」を三つの柱としております。
 資料の十一ページをごらんいただきたいと思います。平成十二年度予算案についてもあわせて御説明いたしますので、二ページの「文部省における少子化対策関連施策」を適宜御参照をお願いいたします。
 十一ページの5でありますが、「地域で子どもを育てる教育環境の整備」については、子供を社会全体で育てる教育環境の整備が課題であると考えております。「体験活動等の情報提供及び機会と場の充実」については、まず、地域におけるさまざまな体験の機会について親や子供たちにタイムリーに情報提供する組織として子どもセンターの全国的な展開を図ってまいります。全国で一千カ所整備することを目標にしており、八億八千四百万円を計上しております。
 次に、学校が休業する土曜日に子供たちにスポーツ選手等が直接語りかける番組などを配信する子ども放送局の受信場所を五千カ所程度を目標に整備を図っております。番組制作に係る経費等、四億九千三百万円を計上しております。
 続いて、子供の活動の機会と場の拡大のための各省庁等と連携した事業の推進を図ってまいります。子ども地域活動促進事業、六億二千三百万円などを計上しております。
 また、子供たちが文化活動や文化財に触れる機会を充実する地域こども文化プランの推進を図ってまいります。関係の経費、八億六千八百万円を計上しております。
 さらに、いじめ問題や家族、友人関係等で悩む子供たちが電話等により気軽に悩みを相談できる子ども二十四時間電話相談体制を整備することとし、親の電話相談事業とともに、三十二県分一億五千五百万円を計上しております。
 「地域における家庭教育を支援する子育て支援ネットワークの整備」については、まず、家庭教育手帳・ノートを乳幼児を持つ親や小中学生を持つ親に配布していくこととし、所要の三億八千百万円を計上しております。
 次に、子育てやしつけについて悩みや不安を抱える親がいつでも相談できるように二十四時間電話相談を行う体制を全国に整備することとしております。
 また、子育て中の親の身近な相談相手として子育てサポーターを配置するなど、地域における子育て支援ネットワークの充実に努めていきたいと考えております。新規事業として四億八千万円を計上しております。
 「学校において子どもが地域の人々と交流し、様々な社会環境に触れられるような機会の充実」については、小中学校の持つ教育機能や大学等の高度な研究・実験・実習施設を地域に開放するなどの施策を推進するとともに、余裕教室については社会教育施設や保育所等に有効利用するため、所要の施策を推進しているところであります。
 「幼稚園における地域の幼児教育センターとしての機能等の充実」については、幼稚園において通常の教育時間の終了後、希望者を対象に引き続き教育を行う預かり保育を推進するなど子育てを積極的に支援していくこととしており、調査研究事業及び私立幼稚園に対する助成に係る経費を計上しております。
 二つ目の柱である、同じく十一ページの6「子どもたちがのびのび育つ教育環境の実現」の(1)でありますが、「学習指導要領等の改訂」については、まずみずから学びみずから考える力など一人一人の子供たちに生きる力を育成することをねらいとして学習指導要領等を改訂し、各学校段階で順次実施していくこととしております。
 続いて、十二ページの「平成十四年度から完全学校週五日制を一斉に実施」についてでありますが、平成十四年度から毎週土曜日を休みとする完全学校週五日制を一斉に実施することとしております。土曜日や日曜日を利用して子供たちがさまざまな活動や体験することを望んでおります。
 「高等学校教育の改革及び中高一貫教育の推進」については、生徒一人一人の個性を重視した教育を目指して、まず多様な開設科目の中から生徒が自由に選択できることなどを特徴とする総合学科の設置を促進し、当面、全国で五百校を目途に整備することとしております。
 また、学年の区別を行わず、卒業までに所要の単位を修得すれば卒業を認める単位制高等学校の設置を促進してまいります。
 さらに、中高一貫教育校の設置を促進することとし、当面、全国に五百校整備することを目標としております。
 「子育ての意義や喜びを学習できる環境の整備」については、中学校、高等学校のすべての生徒が家庭科等において子供の発達や家庭等に関する内容を学習するよう学習指導要領を改訂したところであります。
 次に、実際に高校生が保育や介護に関する体験活動に取り組むなどの実践的な活動を新たに実施することとし、その成果を普及することにより、すべての高等学校で保育・介護体験を推進したいと考えており、一億四千二百万円を計上しております。
 「問題行動へ適切に対応するための対策の推進」については、教育相談室やカウンセリングルーム等の心の教室の整備を推進しており、百七十四億円を計上し、平成十二年度までに約五千校に整備したいと考えております。学校におけるカウンセリング等の機能を充実するため、可能な限り多くの学校にスクールカウンセラーあるいは教職研究者などの心の教室相談員を配置することとしております。それぞれ三十五億五千二百万円、三十九億九千六百万円を計上しているところであります。
 三つ目の柱である、十二ページでありますが、「教育に伴う経済的負担の軽減」については、「育英奨学事業の拡充」について、学生が自立して安心して学べるようにするため、希望する学生が奨学金の貸与を受けられるよう育英奨学事業を充実してまいります。有利子、無利子を合わせて、今年度と比べ事業規模で約三百七十億円増の四千百五十一億円の規模で事業を実施することとしております。
 「幼稚園就園奨励事業等の充実」については、第二子、第三子の単価を引き上げることとし、このための経費として二億五千三百万円を計上しております。満三歳に達した幼児が翌年の四月を待たずに年度途中から幼稚園に入園する場合にも平成十二年度から就園奨励費を適用することとし、必要な予算九千三百万円を計上しているところであります。
 以上が新エンゼルプランにおける文部省関係の施策であります。
 また、お手元に配付しておりますが、「ディスカバー・ザ・ライフ」、こういうものでございますけれども、子育ての楽しさ等を啓発するリーフレットを作成しまして、成人式で配布するなど若い人たちへの啓発に努めているところであります。
 なお、中央教育審議会においては少子化と教育に関する小委員会を設置し、現在、報告の取りまとめに向け御論議いただいているところであります。文部省としましては、少子化対策推進基本方針、新エンゼルプランに基づき、今後取りまとめられる中央教育審議会の報告を参考にしつつ、少子化対策を推進してまいりたいと考えております。
 以上でございます。ありがとうございました。
#11
○会長(久保亘君) 次に、建設省より説明を聴取いたします。加藤建設政務次官。
#12
○政務次官(加藤卓二君) 建設総括政務次官の加藤卓二でございます。
 建設省における少子化対策の取り組みにつきまして御説明申し上げます。
 建設省資料一ページをごらんください。これは少子化対策推進基本方針のうち、建設省関係施策部門の抜粋です。
 その基本的な考え方はここに記述されているとおりですが、建設省としても、子育て世帯がゆとりを持って安心して暮らせる住宅の整備や町づくり等の推進は、子育てに夢を持てる社会を構築するための重要な課題であると認識しております。
 このため、住宅、公共施設など子供や家庭を取り巻く生活環境全般について、良質な住宅や居住環境の整備、親子の外出をしやすくする歩行環境等のバリアフリー化の推進などの施策を積極的に推進しており、二十一世紀の本格的な少子高齢化社会にふさわしいゆとりある生活環境の実現を目指しております。
 以上のような基本的な考え方に基づきまして、続く(1)に「良質な住宅の整備」として「子育てを支援する良質な住宅、居住環境の整備」、「自由度の高い住宅供給の推進」、(2)に「子ども連れでも安心して外出等ができる生活環境の整備」として「安全な生活環境や遊び場の整備」を位置づけております。
 この基本方針に沿いまして、資料二ページにありますように、新エンゼルプランにおきましては具体的な施策の方向が盛り込まれており、本日、時間の都合もございますので、具体施策の紹介も含めて資料三ページから、平成十二年度関連予算の資料について御説明いたします。
 資料三ページをごらんください。
 (1)「広くゆとりある住宅の供給の促進」です。
 我が国の住宅ストックにおける一人当たりの床面積は三十三平方メートルとなっており、イギリス及びドイツの三十八平方メートル、フランスの三十七平方メートルなど、欧州に比べるといまだ低い水準にとどまっております。
 特に、賃貸住宅においては、我が国のストックの半数は一戸当たり床面積で四十平米未満であり、狭小な規模のものが多く、居住水準の向上が立ちおくれております。このため、住宅における一人当たり床面積を欧州並みの水準に引き上げるとともに、居住環境の抜本的な改善に取り組んでいるところです。
 少子化対策としましては、ゆとりある住生活の実現により子育てがしやすい環境を整備するために、良質なファミリー向け賃貸住宅の供給を推進するなど、子育て世帯の広くゆとりある住宅の確保を支援する施策を実施しております。
 具体的な施策として、賃貸住宅について質の向上を誘導するため、特定優良賃貸住宅制度を設けており、この活用を図ります。これは民間の土地所有者等が建設する居住環境の良質な賃貸住宅について建設費の補助、家賃対策の補助を行い、入居者の家賃負担の軽減を行うものです。平成十二年度は四万二千戸の供給を予定しております。
 また、持ち家対策といたしましては、住宅金融公庫資金を通じまして、広くゆとりある住宅取得、建設のため支援を行います。平成十二年度末までの間、低い金利が適用される融資額を大幅に増額しており、加えて三大都市圏においては子育て世帯が初めてマンションを取得する際、融資額をさらに三百万円増額しております。
 このほか、公団賃貸住宅一万二千五百戸、住宅金融公庫五十五万戸の予算を通じて良質なファミリー向け住宅の供給を行います。
 さらに、公営住宅等の入居選考時におきましては、十八歳未満の子供が三人以上いる多子世帯に対して優先入居などにより優遇を行います。
 次に(2)として、「職住近接で子育てしやすい都心居住の推進と住宅と併せた子育て支援施設の一体的整備」です。
 近年、働く女性の増加により、子供を持つ夫婦が仕事と子育てを両立させ、家族団らんなどのゆとりを生み出すために、職住近接の実現が切実な問題となっております。このような状況を踏まえ、職住近接した都心居住に資する住宅供給を行うとともに、住宅の供給とあわせ、保育所等の子育て支援施設の一体的整備を推進するものです。
 具体的には、都心あるいは都心周辺の工場跡地等において、住宅の供給と公共施設整備とを一体的総合的に行う住宅市街地整備総合支援事業を約百六十地区において実施するのを初め、資料四ページに移りますが、都心内の利便性の高い市街地の高度利用により住宅供給を行う市街地再開発事業等の事業を活用します。
 また、再開発事業等において、住宅等と保育所などの社会福祉施設等をあわせて整備するものについては補助金を上乗せする措置を行っており、さらに制度の拡充を行い、一体的な整備を推進します。
 このほか、公営住宅の公共賃貸住宅の整備や住宅市街地整備総合支援事業等においても、保育所等との一体的整備、子育て支援に資する施設の整備を推進します。
 さらに、住宅金融公庫の都市居住再生融資を創設し、保育所等の生活関連施設と住宅の一体的整備を推進します。
 資料四ページの図は、都心部での都市基盤整備公団の参画事業のモデル例における、働く女性の子育てを支援する生活環境の整備のイメージです。
 通勤の利便性の高い立地において、保育支援はもちろん、購買、家事支援、子育て相談等の機能を持つ施設の整備やサービスの提供を行い、きめ細かくニーズにこたえるものです。
 以上が住宅に関連する施策です。
 次に、資料五ページに移ります。
 (3)といたしましては、「安心して子育てができる居住環境の整備」です。
 安心して子供を連れて外出できるよう、また子供が楽しく安全に遊び生活できるよう、安全な歩行空間の形成、バリアフリー化された町づくりの推進、公園の水辺空間などの身近な遊び場等の整備を推進しております。
 まず一つには、「親子の交通安全を確保する生活環境の整備」です。
 子供連れの方、ベビーカーを利用する方、妊婦の方等を含め、すべての方に安全で快適な歩行空間のバリアフリー化を積極的に進めます。
 そのため、来年度創設する歩行空間ネットワーク総合整備事業を活用し、交通結節点、商店街等において、公共交通機関のバリアフリー化と連携し、幅の広い歩道の整備、既設の歩道の段差、傾斜、勾配の改善等により、バリアフリーの歩行空間の整備を計画的に全国に展開します。
 バリアフリーの歩行空間ネットワークの整備につきましては、今年度までに全国の約七百五十地区に整備しておりますが、来年度は千六百地区において実施し、さらに平成十四年度までに三千二百地区で実施することを目標としております。
 この事業とともに、沿道建築物や駅の上下空間等を活用し、歩行者通路等の空間を確保する道路交通環境改善促進事業の推進、資料六ページに移りますが、安全で快適な通行空間の確保等を図る電線共同溝等の整備による電線類地中化等の推進、住居系地区において通過交通の進入を抑え、暮らしの安全を確保するため、車のスピードを抑える歩車共存道路等を面的に整備するコミュニティ・ゾーン形成事業の推進、児童の視点に立つ通学道路点検などを推進し、子供にとっても安全な道路に改善する安全な通学路の整備の推進を図ることとしております。
 次に、二つ目として、「身近な遊び場等の整備」につきましては、歩いていける範囲の公園の整備を進め、二十一世紀初頭までにすべての市街地において歩いていける範囲に公園ネットワークを整備できるよう取り組みます。
 三つ目として、水辺の交流拠点として、NPO、ボランティア団体とも連携し、河川や海岸の自然などを生かした取り組みを推進し、子供や家族などの交流、自然体験、環境教育の場としての水辺環境や野外活動拠点整備を実施します。
 さらに、自転車利用を推進するため、自転車道等のネットワークや自転車駐車場の整備に取り組みます。
 以上、建設省の取り組みにつきまして御紹介させていただきました。
#13
○会長(久保亘君) 以上で政府からの説明聴取は終わりました。
 本日の説明に対する質疑は後日に譲ることといたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後四時七分散会
ソース: 国立国会図書館
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