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2000/04/17 第147回国会 参議院 参議院会議録情報 第147回国会 行政監視委員会 第6号
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2000/04/17 第147回国会 参議院

参議院会議録情報 第147回国会 行政監視委員会 第6号

#1
第147回国会 行政監視委員会 第6号
平成十二年四月十七日(月曜日)
   午後二時一分開会
    ─────────────
   委員の異動
 四月三日
    辞任         補欠選任
     内藤 正光君     岡崎トミ子君
 四月五日
    辞任         補欠選任
     平野 貞夫君     入澤  肇君
 四月十一日
    辞任         補欠選任
     岩佐 恵美君     井上 美代君
 四月十二日
    辞任         補欠選任
     井上 美代君     岩佐 恵美君
 四月十三日
    辞任         補欠選任
     入澤  肇君     星野 朋市君
 四月十四日
    辞任         補欠選任
     岡崎トミ子君     竹村 泰子君
 四月十七日
    辞任         補欠選任
     岩佐 恵美君     須藤美也子君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         浜田卓二郎君
    理 事
                岩井 國臣君
                田中 直紀君
                江田 五月君
                田名部匡省君
                渡辺 秀央君
    委 員
                阿南 一成君
                岩瀬 良三君
                海老原義彦君
                木村  仁君
                塩崎 恭久君
                武見 敬三君
                星野 朋市君
                山内 俊夫君
                脇  雅史君
                小林  元君
                小宮山洋子君
                竹村 泰子君
                角田 義一君
                長谷川 清君
                加藤 修一君
                益田 洋介君
                小泉 親司君
                須藤美也子君
                富樫 練三君
                石井 一二君
   国務大臣
       国務大臣
       (国家公安委員
       会委員長)    保利 耕輔君
   政務次官
       建設政務次官   岸田 文雄君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        田中 久雄君
   政府参考人
       内閣官房内閣内
       政審議室内閣審
       議官       石井 信芳君
       警察庁長官    田中 節夫君
       警察庁生活安全
       局長       黒澤 正和君
       警察庁刑事局長  林  則清君
       金融監督庁監督
       部長       乾  文男君
       総務庁行政監察
       局長       塚本 壽雄君
       防衛庁防衛局長  首藤 新悟君
       防衛庁運用局長  柳澤 協二君
       防衛庁装備局長  及川 耕造君
       経済企画庁調整
       局長       河出 英治君
       科学技術庁研究
       開発局長     池田  要君
       厚生省健康政策
       局長       伊藤 雅治君
       厚生省医薬安全
       局長       丸田 和夫君
       厚生省保険局長  近藤純五郎君
       水産庁次長    川本 省自君
       資源エネルギー
       庁長官      河野 博文君
       建設大臣官房審
       議官       山本繁太郎君
       建設省都市局長  山本 正堯君
   参考人
       石油公団総裁   鎌田 吉郎君
       石油公団理事   鴇田 勝彦君
       国際協力銀行理
       事        林  康夫君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○理事補欠選任の件
○政府参考人の出席要求に関する件
○参考人の出席要求に関する件
○行政監視、行政監察及び行政に対する苦情に関
 する調査
 (財政投融資対象機関の点検等に関する件)

    ─────────────
#2
○委員長(浜田卓二郎君) ただいまから行政監視委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 去る四月三日、内藤正光君が委員を辞任され、その補欠として岡崎トミ子君が選任されました。
 また、去る同月五日、平野貞夫君が委員を辞任され、その補欠として入澤肇君が選任されました。
 また、去る同月十三日、入澤肇君が委員を辞任され、その補欠として星野朋市君が選任されました。
 また、去る同月十四日、岡崎トミ子君が委員を辞任され、その補欠として竹村泰子君が選任されました。
 さらに、本日、岩佐恵美君が委員を辞任され、その補欠として須藤美也子君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(浜田卓二郎君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。
 委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。
 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(浜田卓二郎君) 御異議ないと認めます。
 それでは、理事に田名部匡省君を指名いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(浜田卓二郎君) 次に、政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 行政監視、行政監察及び行政に対する苦情に関する調査のため、本日の委員会に内閣官房内閣内政審議室内閣審議官石井信芳君、警察庁長官田中節夫君、警察庁生活安全局長黒澤正和君、警察庁刑事局長林則清君、金融監督庁監督部長乾文男君、総務庁行政監察局長塚本壽雄君、防衛庁防衛局長首藤新悟君、防衛庁運用局長柳澤協二君、防衛庁装備局長及川耕造君、経済企画庁調整局長河出英治君、科学技術庁研究開発局長池田要君、厚生省健康政策局長伊藤雅治君、厚生省医薬安全局長丸田和夫君、厚生省保険局長近藤純五郎君、水産庁次長川本省自君、資源エネルギー庁長官河野博文君、建設大臣官房審議官山本繁太郎君及び建設省都市局長山本正堯君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#6
○委員長(浜田卓二郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#7
○委員長(浜田卓二郎君) 次に、参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 行政監視、行政監察及び行政に対する苦情に関する調査のため、本日の委員会に石油公団総裁鎌田吉郎君、石油公団理事鴇田勝彦君及び国際協力銀行理事林康夫君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#8
○委員長(浜田卓二郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#9
○委員長(浜田卓二郎君) 次に、行政監視、行政監察及び行政に対する苦情に関する調査を議題といたします。
 本日は、財政投融資対象機関の点検等に関する件について、前回に引き続いて質疑を行うことといたします。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#10
○田中直紀君 自由民主党の田中直紀でございます。きょうは石油公団の問題につきまして質問をさせていただきたいと思います。
 石油公団の問題につきましては、通産省で平成十年九月に再建検討委員会の報告書をいただいております。また、特殊法人に関する調査結果報告書というのを昨年の十一月に当委員会に報告いただいておるところでございます。
 ことしに入りましてアラビア石油、これは自主開発油田の我が国にとっては大変重要な会社であるわけでありますが、四十年来の採掘権益の交渉が不調に終わり、サウジアラビア沖の採掘権が失効した、こういう事態であったわけでございまして、石油公団を取り巻く環境からしてもいろいろこれからの考え方については対処していかなきゃいけない、こういうふうに思っております。
 三点ほどまずお伺いをいたしたいと思いますが、通産省資源エネルギー庁長官にお出かけをいただいておりますので、よろしくお願い申し上げます。
 第一に、今回の交渉におきまして我が国関係者が、サウジアラビアとの友好関係を初めとして、この採掘権の延長という問題につきましては低利融資を初めとして大変な条件で臨んだわけでありますが、しかし残念ながら二月末に失効してしまった、こういう状況でございます。その中にあってこれからの外国資本に対する採掘に対しては、権益はその当事者、産油国で何とか維持していこう、こういう大きな潮流に今日なっておるのではないか、こういうふうに感じられるわけでございます。
 そういう中で、石油公団が御存じのとおり大変な数で我が国のエネルギーの確保をしていくために自主開発会社に出資と融資をしてきたわけでありますが、大変環境が厳しくなってきた。特にこれから更新をしていかなければいけない事態の会社もたくさんあるわけでありますので、自主開発油田の今までの成果あるいはこれからのあり方を改めていかなきゃいけないのじゃないか、こういう大きな曲がり角にあるわけでありますが、どういうふうに考えておられるかということが一点であります。
 それから、今回の交渉におきまして、我が国にとっては通産省あるいは石油公団を初め関係者が八千億ほどの出資あるいは低利融資というものをもって臨んだわけでありますが、アラビア石油も三年後にはクウェートの権利の交渉があるわけでありますし、いろいろな会社がこれから交渉に及ぶということにとっても大変厳しい環境にある、これは石油公団にとっても大変深刻な状況ではないか、これをどういうふうに考えておられるかということであります。
 それから、具体的には、アラビア石油に石油公団は出資をしておりませんけれども、債務保証を百三、四十億やっておられるわけでありまして、これから大変厳しい状況の中で、特にアラビア石油が、設備をサウジアラビアには持っておるわけでありますが、報道によりますと半分程度は負担をしていかなきゃいかぬ、また相当膨大な設備の撤退によって負担がふえる、こういう状況下にありますので、通産省としてどう対処していかれるか、この三点についてまずお伺いをいたしたいと思います。
#11
○政府参考人(河野博文君) まず、お尋ねのうちのいわゆるアラ石の交渉関係について若干の御説明をさせていただきたいと思います。
 御案内のとおり、サウジアラビアは世界最大の石油供給国でございますし、いわゆる中東産油国の盟主ということでもありますので、日サ関係の強化は非常に重要だという認識のもとで、利権交渉そのものはアラビア石油がサウジアラビア政府と行うということとした上で、私ども通産省といたしましても、日サ関係の強化とあわせてアラビア石油の採掘権交渉の環境整備という観点から何度にもわたりましてサウジアラビア政府と話し合ってまいりました。
 具体的には、荒井審議官が七回訪サいたしましたし、また通産大臣もこの一月に訪サをするということで、先生御指摘のような、基本的には、サウジアラビアにおきまして過去日本との間で事業規模約六千億円の合弁事業ができ上がっていたわけでございますけれども、これに匹敵するようなものを今後十年間で実現したいという意図で五千億円程度の投融資、あるいはサウジアラビアがどうしても国策として必要だというふうに言っております鉄道事業につきまして一千四百億円程度の融資の用意があるというようなことも提示をしながら対応してまいったわけですけれども、結局合意に至らなかったということで、このこと自身は非常に残念でございます。
 おっしゃるように、クウェートとの半権益が残っておりまして、これは今後約三年間あるわけでございまして、まずはアラビア石油がこの具体的な交渉に当たるわけでございます。その推移を見ながら通産省としていかなる対応が適切であるか、今後検討してまいりたいというふうに考えているところでございます。
 サウジアラビアの件は以上でございますが、産油国の中でこのところ外国資本を得るよりはむしろ国有化の流れがあるのではないかという御指摘でございます。
 確かに、一九七三年のオイルショック以降、産油国の力は非常に大きくなったわけでございまして、みずからの資本によります国営石油会社で開発を行うケースは多いわけでございます。他方、同時に、この何年かでございますけれども、例えば中央アジアでございますとかあるいは南米のようなところで外国資本を導入してでも資源開発を図りたいという希望を持つ国もございます。従来の権益と違う形態の権益といいますか、鉱区開放の形態である場合もあるわけですけれども、そういう意味では必ずしもすべての産油国がすべて自前の国営資本のみで石油あるいはガスの開発を行うということでもないということでございまして、我が国としても、自主開発原油あるいは自主開発の天然ガスを確保する観点から、石油公団の支援を通じてそういったプロジェクトに参画していく機会はまだまだ残されているというふうには思っているのでございます。
 そこで、アラビア石油に代表されますようないわゆる自主開発原油あるいはこれに連なります今後の問題としての天然ガスなどについて自主開発をどう進めていくべきかということでございますけれども、やはりこういった石油あるいは天然ガスの資源開発には非常に大きなリスクが伴いますので、日本の資源関係企業でこのリスクを十分負うことはなかなか難しいという実態もございます。
 そういったことも踏まえながら、実は現在、石油審議会の開発部会におきまして自主開発政策についての御検討をお願いしておりますので、こういった場での検討を踏まえながら適切な対応をさせていただきたいというふうに考えているところでございます。
#12
○田中直紀君 石油公団の総裁にもお出かけをいただいておるところでありますが、最近の石油情勢につきましてもう一点、通産省にお伺いをいたしたいと思います。
 最近、原油高騰という状況下にあるわけでありますが、三年ほど前に産油国は増産をした、こういう状況でアジアの景気停滞期に当たり一時期は一バレル十ドルほどに低下した、こういうことでありますが、昨年から減産をする、そしてまたことしに入っても若干の増産を決めたわけでありますが、一時期に比べると原油は三十七ドルほどの高騰をし、現在は二十四ドルほどに落ちついてきておる、こういうことで推移をしておるわけでございます。
 通産省には、この原油の高騰が我が国の国民生活にどういうふうに現在影響を及ぼしてきておるか。当然、電気だとかガソリンの料金だとか、そういう身近なものに影響が出てきておるわけでありますが、幸いなことに自由化という道筋をつくった我が国でありますので、そう直接的に影響してきておるというふうにはうかがえないわけでありますが、しかし将来的に二十四ドルから二十六ドルぐらいで推移するということでありますので、やはり何らかの国民生活に影響が見えてきておるのではないか。徐々にいろいろな価格が上がってきておる、これに対してどういう対処をされておるか、伺いたいと思います。
 それから、石油公団の総裁には、我が国が自主開発に投資をしておりますが、多くの会社がなかなか石油の掘削に当たらない、こういうことで解散を余儀なくされておりますが、その損失を成功した会社で補てんしていくんだというような、こういう考え方に今日に至っておりますけれども、残念ながら多額な欠損金が出てきておるということであります。しかし、今の環境でいうと、石油、原油の高騰というものはやはり石油関係にとってはそういう意味では収益を得られる一つの時期であるわけでありますから、その辺をどういうふうにとらえて石油公団として見ておられるか、この二点をお伺いをいたしたいと思うんです。
#13
○政府参考人(河野博文君) 原油価格の高騰と国内物価等への影響について御説明をさせていただきます。
 原油価格は、御指摘のとおり、昨年の三月以降、OPEC諸国を中心といたしまして、OPEC外のメキシコのような国も同調するということでございますが、減産が行われました。また、アジアの経済が回復基調にあるということで需要が高まってまいりました。加えて、米国において、特に北東部の厳しい寒波ということで暖房油需要が非常に大きく伸びました。こうしたことを背景にして高騰を見たわけでございます。
 ただ、先ほどお話がありましたように、この三月中旬以降は既にOPEC総会で増産が行われるだろうという見通しも織り込まれたようなことで市場価格的にはやや低下を見ました。三月二十八日に具体的にOPEC九カ国によって増産が合意されましたので先ほど御指摘のような価格水準で現在推移しているということでございますが、この間私どももIEA、つまり消費国を中心として構成されております国際エネルギー機関でございますけれども、この場でOPECの増産といいますか世界的な石油の増産が必要であるというような見解を発表するなど、我が国としても関係方面への働きかけをいたしてきたわけでございます。
 そういうこともありまして増産になりましたが、この間比較的御指摘のように物価等への影響が少なくてとどまっておりますのは、やはり原油輸入額のGDPに占めます比率が第二次オイルショック当時は四%でございましたけれども、現在は、これは九九年の数字でございますが、〇・六%程度ということで非常にそのウエートが低くなっておりますのと経済的な背景で物価動向が安定しているということでございます。ただし、ことし三月の国内卸売物価指数は九六・一という指数になっておりまして、平成三年十月以来八年ぶりに前年同月比ではプラス、これは〇・一ポイントでございますけれども上昇しております。
 この上昇の主因は石油製品価格の上昇ということでございますので、また電力料金等についても、これは数カ月のタイムラグで影響が出てくる仕組みになっておりますので、現在のところ物価水準は落ちついてはおりますけれども、今後の推移を見きわめていく必要があるというふうに考えております。
#14
○参考人(鎌田吉郎君) 石油公団の財務状況についての御質問でございますけれども、石油公団の財務状況につきましては、先生から先ほどお話がございました通産省の石油公団再建検討委員会の報告書あるいは石油審議会の石油公団開発事業委員会の報告書におきまして、御指摘がございましたように、石油公団の財務状況をできるだけ的確に公団の決算に反映させていく、そしてまたそれを広く一般国民に情報公開していくということで努力してまいっているところでございます。
 そこで、御指摘の件になるわけでございますが、平成十年度決算におきましては従来と異なりまして投融資損失引当金につきまして新しい基準を採択いたしました。これは出融資先会社ごとに資金収支の見通し、いわゆるキャッシュフロー分析を行いまして、合理的かつ客観的に見積もることができる長期の一定期間、例えば十年間、こういった期間において損失の発生が見込まれる額を引当金に計上するということにいたしたわけでございます。債務保証についても同じようなことをやりまして、平成十年度決算では四千二百九十四億円の引当金を積むことにいたしました。その結果、先生御指摘のとおり、残念ながら三千三百四十二億円の欠損金を計上することになったわけでございます。
 他方、決算発表に合わせまして、石油公団が現在保有しております株式の含み益につきましても監査法人の御協力を得まして計算し発表させていただいております。これによりますと、十五社につきまして四千三百九十億円の含み益があるということでございまして、この数字を決算発表に合わせて公表させていただいたわけでございます。
 今後、この欠損金の処理でございますけれども、従来から行っております利息、配当などの確保に加えまして、十年程度の期間にわたる欠損金の処理計画を立てまして、あわせて保有株式を売却し、その含み益を実現させることにより対応してまいりたいというふうに考えておる次第でございます。
 なお、石油公団全体としての長期損益見通しでございます。これはすべてのプロジェクトにつきましてプロジェクトが終了するまでの期間の長期損益見通しを集計するということになるわけでございますが、これも先生御指摘のとおり油価とか為替レートの変動によって大きく異なるわけでございます。私どもの試算では、過去十年間、連続する十二カ月間の平均の下限値と上限値をとって試算いたしますと、油価はドバイ原油で一バレル当たり十一・七五ドルが下限でございますし、二十・七八ドルが上限でございます。また、為替レートは九十三円二十六銭が上限でございまして、百四十八円三十六銭が下限でございます。こういった数字を使いまして試算いたしますと、長期損益見通しは六千九百六十億円の損失から四千六百八十億円の利益ということになるわけでございます。ただ、御指摘のとおり、油価が今後どう動くかによってこの点はまた大きく変わってくるということだと思います。
#15
○田中直紀君 再建検討委員会でそういう報告、具体的に欠損の財務処理、こういうことで一歩前進してきたというふうに理解をさせていただくわけでありますが、決算につきましては二〇〇〇年度から連結決算を実施する、こういうことが報道をされております。
 今まで二百八十九社ほどの出資あるいは融資をしてきた石油公団関連の会社があるわけでありますが、十年間の計画、こういうふうに言われてきておりますが、油価の上がり下がりもありますし、配当金等の収入も毎年変わってくるわけでありますから、その辺連結決算をしっかりと実施されるというふうに理解をいたしておりますが、その辺の決算の仕方についてお伺いをいたしたい、こういうふうに思います。
 それから、先ほど話がありましたように、平成十年には投融資損失引当金、こういうことで欠損を決算書の中に織り込んできた、石油公団自体が今まで累積をしておる回収不可能なものについては欠損金として計上してくる、こういうことでありますから、これからの目標値が出てきたわけでありますが、報告書の中で、今も主張をされておりましたけれども、いわゆる保有株式の売却などによる欠損金の処理で対処していく、こういうことが言われております。
 先ほども申し上げましたように、石油公団は不成功のプロジェクトによる損失を成功したプロジェクトから配当、利息、まあ特別負担金というのはどういうものかちょっと御説明をいただきたいと思うんですが、あと株式の売却益で埋めていかれるということで、先ほどもちょっとそういう御説明がございました。実際に成功しておる例というものが当然あるわけでございますけれども、今の世界の石油市場の状況を見ますと、実際に民間に引き受けてもらうということでも大変不安のある状況で株式が非上場の株ということになるわけでありますが、どういう形で保有をしてもらうか、具体的に今まであった株式を売却できたのかどうか。
 それから、これから十年間という期間があると言いつつも、実際に成功した株式を、当然出資しております電力会社だとかあるいは商社だとか石油会社にあるわけでありますけれども、先行きこういう状況の中で本当にその株式を売却して欠損に充当できるのかどうか、この辺が非常に実現性が不確かだ、こういうふうに一般には見られておるわけでありますが、その辺の計画がどういうふうになっているか、質問をさせていただきたいと思います。
#16
○参考人(鎌田吉郎君) 初めに、全部連結決算のお話でございますが、石油公団といたしましては、会計処理及び会計基準につきましてできるだけ民間企業がよって立っております準則に近づけた形でやっていきたいというふうに考えております。全部連結決算もその一環でございます。ただ、これは私ども投融資先会社と勘定を調整したり会計の処理基準をある程度調整しないとすぐにはできないということで平成十二年度の決算からやろうということにいたしておる次第でございます。
 また、平成十二年度の決算から同じような趣旨で、私どもの定例監査につきましては監事が責任を持つわけでございますが、監事の監査業務の補助材料といたしまして監査法人による任意監査を実施いたしております。これは監査法人が監査証明を出す、監査について責任を持つ、こういう監査でございますが、任意監査を導入させていただいております。
 それから、欠損金の処理を私どもが持っております保有株式の処理で埋めていくということでございます。実はこの点は通産省の報告書でも明記しているわけでございますが、私どもの保有株式をどのように売っていくかということは今後の日本の石油開発業界の体制のあり方とも関連するわけでございます。したがいまして、今、今後の石油開発のあり方については石油審議会で御検討いただいておりますが、その石油審議会の検討を待って決めるということになっておりまして、私どもはその結論を今待っているところでございます。
 いずれにいたしましても、中核会社については上場を図る、あるいはプロジェクト会社についてはその都度売っていくというようなことになるのじゃないかというふうに思っている次第でございます。ただ、具体的には石審の答申を待っているところでございます。
 以上でございます。
#17
○田中直紀君 早急に取り入れて欠損金の解消を図っていただきたいと思いますし、こういう環境の中にありますからいい面は取り入れて努力を重ねていただきたいと思っております。
 それから、今出ました石油審議会で通産省も新たな対策を石油公団の事業運営につきましても検討していく、こういうことがうたわれておるわけでありますが、今までの開発の数値目標を廃止していかなきゃいかぬ、こういうことも言われております。石油公団の事業も新たな天然ガスの開発あるいは新しい国々との掘削、こういうふうに言っておりますが、やはり石油公団の事業を縮小せざるを得ないのじゃないか、こういうことも通産省の担当者から言われておるのが報道をされております。
 それから、これからの投資効率を含めて石油あるいは石炭特別会計からの支出というものを削減していかなきゃいけないのじゃないか、こういうことも検討課題としては語られてきておるわけでありますが、石油審議会の開発部会で担当されておるようでありますが、いつまでに結論を出すか。至急こういう事態の中で方針を立てなければ、今、石油公団の総裁もお述べになりましたけれども、この審議会の推移を見てということで、独自性というものをもっと発揮していただいて石油公団みずからが対処していただく、こういうことで行動してもらいたいと思いますが、私は審議会は早く結論を出して臨んでもらいたいと思うわけでありますが、いかがでしょうか。
#18
○政府参考人(河野博文君) 石油審議会の開発部会はおおむね本年の六月程度を目途に結論を出すべく御議論をいただいております。その中には数値目標の議論も論点として既に指摘をなされておりますけれども、両論あるというのがどうも現状のようでございまして、引き続き御審議を賜りたいというふうに思っております。
 また、開発関係の業務もいかに効率性を高めて実施していくか、あるいはいかに透明性を高めて実施していくかといったようなことも御議論をいただいていると承知しているところでございます。
 いずれにいたしましても、スケジュールは今申し上げたようなことでございます。
#19
○田中直紀君 石油問題につきましてはエネルギー資源の確保ということで大変大事な内容でありますが、一方で石油公団の今までの努力は多とするわけでありますが、欠損金も出てきておるということでありますから早急に対処を要望する次第でございます。
 最後になりますけれども、総務庁が先般、特殊法人に関する調査結果報告書ということで当委員会にも報告をいただいたわけでありますが、この内容について通産省からいわゆる勧告に対する回答という形で報告を出したということで理解を私はしておったわけでありますが、しかし大臣通知、通産省の努力を見守る、こういうことで、今までこれに関して通産省から総務庁にどのような報告があったのか、これからどういうふうにこの調査書を活用していくおつもりか、総務庁にお伺いをさせていただきたいと思います。
#20
○政府参考人(塚本壽雄君) 御指摘の調査でございますけれども、この調査は通常の行政監察とは若干目的を異にするということで、特殊法人の財務データの分析を通じまして全体像を明らかにする、また経営分析的な観点から経営上の課題を明らかにするということをねらいといたしましたので、個別具体的な改善を求めないという趣旨で勧告、それに基づく回答という形はとらなかったわけでございます。
 しかしながら、通知をいたし、公表をいたしたということで、ただいまも御説明ございましたように、それに応じた措置が進められているところでございます。私どもはそういう意味で回答という手続はとりませんでしたが、引き続きこの改善あるいはその対処の状況を当然のことながら勧告と同様に見守ってまいりたいと、こう考えている次第でございます。
#21
○田中直紀君 勧告とこの調査が通産省に対しての大臣通知、こういうことの取り扱いになっておるということを伺いましたけれども、総務庁設置法の中に勧告のことは載っておりまして、勧告した役所から報告をいただく、こういうことになっておるんですが、この取り扱いについて総務庁としては限界である、こういうことであれば、せっかく行政監視委員会に報告をいただいておるわけでありますので、通産省から、また石油公団から決算が出ましたら当委員会にその通知に基づいた結果といいますか決算といいますか、そういうものについてぜひ報告をしていただきたいと要望する次第でありますし、委員会にもぜひお取り計らいをいただければありがたいと思います。
 以上で終わります。
#22
○委員長(浜田卓二郎君) ただいまの田中理事からの要請につきましては、後刻理事会で協議をさせていただきます。
#23
○武見敬三君 昨今さまざまに規制緩和の推進が行われております。厚生省は特にこうした規制緩和措置についてはかなり積極的に呼応しておられるというふうに私なりには理解をしておるところでありますが、この規制緩和というのは、単に経済的な効果のみならず、そこから波及する社会的な諸影響というものはかなりある、それはポジティブにもネガティブにもさまざまな波及効果というものが想定されます。したがって、常にこうした規制緩和というものはそうしたより広い視点からその影響というものを勘案しながら実行していく必要があるというふうに私などは考えるものであります。
 そこで、ことし三月三十一日に閣議決定されました規制緩和推進三カ年計画の中では、特に基準・規格・認証・輸入関係のところで食品や医薬品等、医薬品の製造の承認、そしてその承認の期間については以前から日本の承認審査の期間というものが非常に長いというクレームが特に米国政府などからあって、それを短縮する、たしか十八カ月を十二カ月にするということでその規制緩和措置が図られたというふうに理解をしております。加えて、日米欧医薬品規制ハーモナイゼーション国際会議において決定されたガイドラインに従いまして、外国において行われた臨床治験のデータというものを積極的に活用してこうした審査期間の短縮に努めるという、そういう方向がはっきりと出されてきたように思います。
 この問題は実はまた別途の問題といろいろなかかわりを持っているように思います。その別途の問題というのは例えば適応外処方の問題であります。
 この適応外処方という問題は、実際に医薬品が開発をされて、そしてそれが実際にまだ正式に政府の手続というものが完了しない以前の段階で医薬品については学会等を通じて実際にその効果というものがほぼ了解をされている、そうした状況において各臨床に携わるお医者さんたちが実際目の前にいる患者さんたちに対してそうした新しい医薬品の効能あるいは新たな医薬品というものをそういう認証手続が最終的に終わる前に実際にお使いになることによってより質の高い治療を行おうという、そういう意思が働く、これによって実際に生ずる問題というふうに私などはこれを理解しているものであります。
 こうした適応外処方という問題をやはり早期に解決するためには、こうした適応外処方というものについてまず明確にしつつ、それをいかに短期に審査をし、そしてその手続を完了させて臨床のお医者さんたちが実際に使用できるようにするということが必要になってくると思います。
 そこで、まず健政局長に最初にお伺いしたいと思いますけれども、適応外処方の今日の我が国における現状、そのあり方についてまずどういう御認識をお持ちになっておられるのかという点をお聞きしたいと思います。
#24
○政府参考人(丸田和夫君) お答え申し上げます。
 厚生省といたしましては、適応外使用が行われている医薬品につきましては医療現場でより適切に使用されますよう、平成十一年二月一日の課長通知によりまして、まず第一に外国におきまして既に適応外使用の効能、効果が承認され、相当の使用実績がありまして当該審査当局に対する承認申請に添付されている資料が入手できる場合、あるいは科学的な根拠となり得る文献等がある場合、また公的な研究事業等により実施され、倫理性、科学性、信頼性が確認し得る臨床試験成績がある場合にはこれらの資料に基づきまして一部変更承認申請を行うことを可能としたところでございます。
 それで、お尋ねの件でございますが、これを受けまして昨年八月末に抗がん剤の小細胞肺がん及び骨肉腫の効能、効果の追加につきまして外国におきます承認申請資料及び公表文献を活用いたしました一部変更承認申請が行われまして、昨年十二月末に承認したところでございます。また、そのほかにつきましても現在同様な一部変更承認申請がなされておりまして、審査を進めているところでございます。
#25
○武見敬三君 それで、実際にその新たな適応外処方等について、その問題解決のための方策というものが実施されてくる過程で、そこから波及して出てくる問題点が出てくることが何となく推測されるんです。
 例えば、外国のメーカーがつくっている日本における医薬品で、そしてその医薬品が実際には承認はされておるけれどもそれ以外の効能についておよそ認識されて臨床に使われている、これは適応外処方になりますね。この場合に、実際に日本の政府の手続上は適応外処方になるけれども、外国では既にそれがきちんと認知をされて承認されているというケースの場合には、およそ外国のメーカーの場合には外国における治験データというものをみずから持っているわけですから、その場合に申請が日本においてもしやすくなるという非常に大きな利点が生ずるように思います。
 他方で、日本の製薬メーカーがつくっている医薬品で、そして適応外処方のケースの場合に、外国の治験データというものを持っているケースはかなり限定をされてくるだろうというふうに思います。
 そうすると、この適応外処方について、その問題を早く解決するために外国の治験データを積極的に活用するということになると、外国のメーカーの場合と日本のメーカーとの間にかなり条件で大きな格差が出てきて日本のメーカーの立場が非常に難しい立場に追い込まれるのかなというようなことを若干推測したわけでありますけれども、この点についてはどういうふうに御認識を持っておられますか。
#26
○政府参考人(丸田和夫君) 外国の臨床試験データを申請資料として活用することにつきましては、当該データを有する企業と日本の企業の間で共同で開発いたしまして、資料の利用等についての契約が締結されておりますれば認めているところでございます。この方法によって対応が可能であると考えております。
 また、外国臨床試験データ以外にも科学的な根拠となり得る文献あるいは公的な研究事業等により実施され、倫理性、科学性、信頼性が確認し得る試験成績等についても申請資料としまして活用できることとしているところでございます。
#27
○武見敬三君 おおよそそういうふうにお答えになるだろうとは思っていたんですけれども、実際のところ、今そういう適応外処方について早期に承認を求める申請というのはたしか二件出ているだけですよね。その二件とも幸いにして、外国のメーカーが日本のメーカーと協力をして、そして日本のいわばゾロメーカーも同時にその申請に加わることができたという、そういう形になっているので当面問題は発生していないわけでありますけれども、実際のところそういう状況が常に常に将来未来永劫続くかどうかというのはわからないわけですよ。そういう場合を考えたときに、厚生省はどういうふうにこういう問題に対処しようとしているのか。とりあえず今のままほうっておいて、メーカー同士が協力してくれることを前提にしてこの問題はもう放置しておこう、こういうことでしょうか。
#28
○政府参考人(伊藤雅治君) お尋ねのような場合につきましては、知的財産権の問題もございまして、厚生省といたしましては企業の所有する試験データを他社に開示するよう命令をすることはできないわけでございます。しかしながら、同一成分で同等のものとして取り扱われてきたものは同時に適応外効能を取得するのが望ましいと思われますので、事例に即しまして可能な限り外国メーカー等に対しまして指導していきたいと考えているところでございます。
#29
○武見敬三君 もう一つこのことをちょっと調べていたら奇異なことがだんだん出てきたのであります。例えば、この適応外処方についての調査研究、これはあらゆる先進国でこうした適応外処方の問題が起きておりますから、これを早期に解決するためにいわばコクラン計画という国際的な同じ考え方で解決しようという計画が出てきている。
 これだと三つのポイントですよね。これは、いかなる医薬品がいかなる疾病に対していかなる効果を持ったのかという三点について、EBMと同じような文献学的な整理を通じて医薬品の薬効の特定化を図るというようなやり方をしている。それに、おおよそその考え方に基づいて、厚生省も平成九年度からですか、この適応外処方に関するエビデンスに関連しての調査研究班というのをお立てになって実際の調査に当たられるようになってきているわけです。
 ただ問題は、この調査研究班に対して、私はてっきり厚生省が直接お金を出してそういう調査研究班を設置して実行されていると思っていた。ところが、間にヒューマンサイエンス振興財団というのが入っているんですね。一度厚生省がお金をヒューマンサイエンス振興財団というところに出して、そこから新たにもう一回お金を出し直してこの調査研究班の研究をさせるという形にしている。
 私は、何かこれは二度手間じゃないのと。もっと直接的に厚生省がそういう調査研究班に対して資金を提供して、そして調査研究できるように手配をした方がはるかに効率的であるように思えるんですけれども、なぜこういう二度手間的な方法をとっておられるのか、お伺いしたい。
#30
○政府参考人(伊藤雅治君) この適応外使用についての研究班の経緯と、それからヒューマンサイエンス振興財団の設立の経緯を若干御説明させていただきたいと思います。
 御指摘の研究班につきましては、平成九年に難治疾患・希少疾患に対する医薬品の適応外使用のエビデンスに関する研究班という形で厚生科学研究といたしまして厚生省が直接実施をする形をとっていたわけでございます。しかしながら、適応外使用の多くは対象患者が少ないという点におきましてオーファンドラッグと同じような性格を持っているということから、オーファンドラッグの開発研究と一体的に進めることが効率的、効果的であるという考え方があったわけでございます。
 一方、オーファンドラッグの開発研究につきましては、やはり患者数が少ないなどの理由によりまして企業の単独での開発が困難であることから、平成十年度から産官学の連携のもとに進めるという考え方のもとにヒューマンサイエンス振興財団の官民共同研究と一体化して実施する、こういう経緯をたどったわけでございます。
 もともとヒューマンサイエンス振興財団につきましては、産官学連携の場といたしまして医薬品分野のみならず広くヒューマンサイエンス関連分野全般におきます先端技術の振興を図るということを目的といたしまして昭和六十一年に医薬品、化学品、医療材料等の企業百二十八社によって設立されたものでございまして、官民共同研究の有力な推進母体となっているわけでございます。
 しかしながら、今、先生御指摘のように、適応外使用の研究をオーファンドラッグと一体として進めるという形が適切かどうかということにつきましては、御指摘の点も踏まえまして平成十三年度以降の研究計画を検討する上で検討させていただきたいと考えておるところでございます。
#31
○武見敬三君 この適応外処方の問題について、これを適切に解決をしていくという方向は極めて正しいわけです。同時に、この適応外処方の問題というのはまた臨床の医師の立場からすると医師の処方権の問題にもかかわってきます。したがって、医師の処方権という問題をやはりきちんと確保しつつも、この適応外処方の問題をどのようにして適切に迅速に解決をしていくのかということを考えていただきたい。また、それを実施していくときにも、余り回りくどい仕組みをつくらないで、できるだけわかりやすい簡潔な仕組みでこの問題を解決すべく努力をしていただきたいということを申し上げておきたいと思います。
 さて、現在私どもは医療保険制度の抜本改革についての仕事もしているのは御案内のとおりであります。ただ、公的な医療保険制度の抜本改革の議論のみに終始していたのでは二十一世紀の我が国における国民一人一人の医療保障というものをより堅固なものにしていくということは必ずしも十分ではないという見方も出てきております。特に、一九九〇年代に入って公的な医療保険制度改革がなかなか進まない、そして患者の負担のみ増大をするという状況の中で、やはり将来の公的な医療保険制度に対する国民の不安あるいは不信といったようなものが確実に私はふえてきているように思います。
 そういたしますと、中堅所得者層以上の人たちはこうした公的な医療保険制度のみに依存するのではなくて民間の疾病保険というものをいわば依頼しながら、新たにそれを活用しながら、この公的な医療保険制度を補完する形でこうした民間の疾病保険というものを活用するようになってきているように思います。それによって着実に民間の疾病保険市場というのは九〇年代に入ってから非常に伸びてきている、おおよそ年間にして七兆円ぐらいの保有契約高になっておりますし、新規契約高を見ても毎年一兆円ぐらいの新規契約高が結ばれているということがあります。
 こうした状況を見たときに、私は非常に奇異に、ある種縦割り行政の一つの限界みたいなものを感じました。それは、公的な医療保険制度についての改革の主管というのは厚生省、ところが民間の疾病保険等に関しましては大蔵省、金融監督庁ということになっています。そうすると、本来ならばこうした公的な医療保険制度と整合性のとれた形で民間の疾病保険制度というものがデザインをされて、そして国民一人一人がいわば全体のデザインをよく理解した上で自助努力によってこうした民間の疾病保険も活用する形で公的な医療保障をより強化し、みずからの安心できる医療保障というものを確保するということが望まれるわけであります。
 そうすると、本来両者は総合してデザインされなければならないだろうということになる。すなわち、我々は今一生懸命公的医療保険制度の抜本改革というところばかりに目をやっていて、厚生省だけを相手にして議論しているけれども、しかしこうした民間の疾病保険をも含めて大きく将来の公的・私的保険制度というものを考えることが本当の意味での私は医療保険制度の抜本改正の議論だろうというふうに思うようになりました。
 ところが、縦割り行政というのがなかなかそれを実行していく上で障害になって仕方がない。まず、こうした民間の疾病保険との整合性のとれた公的・私的保険の総合的な保険制度というものを考えることの必要性というものをお認めになるかどうかというところで厚生省保険局長の御意見をお聞きしたいと思います。
#32
○政府参考人(近藤純五郎君) 先生御指摘のように、国民にとって必要な医療サービス、これは基本的には私どもは公的保険で確実に給付する、こういうのが必要だと思っておりますが、この公的保険を補完する、こういうものといたしまして民間保険が現在でも一定の役割を果たしているということは事実であろうというふうに認識しているわけでございまして、これまでまだ金融監督庁とはお話ししたことはないわけでございますけれども、大蔵省との関係では、かつて民間保険によって公的保険が過剰な給付になるとか、こういったものをやめてほしい、こういうふうなことで申し入れたような経緯もあるわけでございますけれども、これから医療にとどまらず介護等におきましても国民のニーズが多様化するわけでございまして、その点で民間保険が当然伸びてくるわけでございますので、御指摘のような総合的な視点ということから両者のあり方について検討することは重要なことではないか、こういうふうに認識しております。
#33
○武見敬三君 同様の質問を大蔵省及び金融監督庁の方にしてみたいと思います。
#34
○政府参考人(乾文男君) 公的な保険と民間の保険会社の保険との関係は、今、厚生省の保険局長から御答弁があったことと私ども基本的に同様に考えているわけでございます。したがいまして、国民生活の安定、保障を図る観点から、社会保険というものがその基本的な部分を保障する、あるいは国民生活の中で統一的な保障をするということだと思いますし、それに対して公的保険が保障しない部分、あるいは上乗せのニーズがある部分について民間保険会社が保障する余地というのがあり、先ほど先生御指摘ありましたような相当規模の市場というものが形成されているというふうに考えます。
 私ども金融監督庁といたしましては、保険会社の監督あるいは商品の審査をやっているわけでありますけれども、これは基本的に国民の方々からのニーズがあり、そしてそれが契約者保護に反することなく適正な保険数理等に基づいておりました場合には基本的にこれを認可することにいたしております。そうした民間保険会社の自主的な商品開発等が積極的に行われることによりまして公的保険と相まって国民の多様なニーズにこたえていくことができるんだというふうに考えておりまして、そうした観点から、必要がありますれば厚生省当局とも御相談したいと思いますけれども、私どもの基本的なスタンスは今申し上げたようなことでございます。
#35
○武見敬三君 今非常に正直にお答えいただいたとおり、まさに保険の商品として健全に市場が機能しているのか、あるいは消費者が保護されているのか、そういったことをいわば主たる業務として大蔵省、金融監督庁の方はお考えになる。それによって医療サービスがどのようなものが提供されてくるのかというような、その内容についての医療政策的な観点というようなものは実際には大蔵省の方では抜けているわけですね。そういう点で、根本的にやはりこうした公的な医療保険と私的な医療保険というものを実は考え直して、全体として総合をするという政策立案機能が政府のどこかできちんと確保されなきゃいけないということになるだろうと思います。
 しかし、今お話を伺っていると、いかに厚生省と大蔵省、金融監督庁の間で意思の疎通ができておらず、そういう基本的な政策立案機能が日本の政府の中では確保されていないかということはもう皆さん方もおわかりになったと思います。しかし、これは国民にとって大変不幸なことで、これをいかにして克服するかというのは、やっぱり健全な政治のイニシアチブというのはこういうところで発揮されなきゃいけないだろうと思います。
 これは一応、小渕前総理のときに総理の私的な諮問機関として社会保障構造の在り方について考える有識者会議というのがつくられて、森総理もこれを継承されるというふうなことを聞いておるけれども、ここは実際にそういう議論をきちんとし得るのか、それだけの権限を保有し得るのかということを質問して私の質問を終わります。
#36
○政府参考人(石井信芳君) お答え申し上げます。
 社会保障構造の在り方について考える有識者会議について今お尋ねがございました。
 この有識者会議につきましては、少子高齢化が進行する中で社会保障制度が将来にわたり安定した効率的なものとなりますよう、年金、医療、介護などの制度横断的な観点、また給付と負担を一体的にとらえる観点、こういった観点から検討することが求められておる、そういうことに照らして設置をされた、こういうことでございます。
 これまで三回この会議は開催されておりまして、これまでは自由な御議論をいただいておるわけでありますが、今後論点を整理して議論を深めていっていただく、こういうことでございますので、先生お尋ねのありました具体的な事柄について今後この会議でどういう形で議論を進められるのか、そういった点につきましては、恐縮でございますが、現時点では何とも言及いたしかねるということでございます。
 以上でございます。
#37
○竹村泰子君 よろしくお願いいたします。
 警察関係の質問に入ります前に、小渕総理が緊急入院されましたときのことにつきまして保利国家公安委員長と田中警察庁長官、お二人は、四月二日午前一時ごろ緊急入院されたということですが、いつ、だれから連絡を受けられたのでしょうか。保利委員長は記者会見で、四月一日、二日はちょっとぐあいが悪くて宿舎で寝ておられた、小渕総理のことは四月三日の朝奥様から聞いたというふうにお答えになっておりますが、これは事実でしょうか。危機管理上、国家公安委員長が知らなくてよろしいのでしょうか。法律上の責務があるかどうか、この三点についてお答え願いたいと思います。
#38
○国務大臣(保利耕輔君) このたび、小渕前総理が急に入院されたという知らせは、実は私は土曜日、日曜日、少し風邪で熱を出しておりまして家で薬を飲んで寝ておりまして、二日の夜中の十一時半の青木官房長官の記者会見は見ておりませんでした。で、朝、目が覚めましたときに、私は二階で休んでおりますが、家内が駆け上がってまいりまして、小渕さんが倒れたそうよということを聞いたのが六時半過ぎぐらいだったと思います。で、えっというわけで飛び起きましたらば、下に行ってみますとテーブルの上に新聞が置いてありまして、そのことが伝えられておりました。これがこの知らせに接した最初の状況でございます。
 なお、警察庁からは三日の午前中に私のところに電話で連絡がございました。入院をされたということであります。正式には、三日の十二時四十分に臨時閣議がございまして、青木長官から御報告をいただいたというのが自分の耳で直接に伺った最初のことであります。
 なお、法律上こういった問題について問題がないかどうかという御指摘でございますが、入院については今申しましたとおり三日の朝承知したのでございますけれども、治安責任を負います公安委員長として大事なことは、治安上の問題が発生をいたしまして政府全体としての対応する必要が生じた場合に、いつでも官邸を通じて総理及び関係閣僚と連絡をとれる体制にあることが必要であると、このように認識をしております。
 私自身が常時総理の動静あるいは健康等についていつもいつも把握をしているというわけではございませんが、官邸を通じまして必要な場合には連絡をとれる体制が今現在確立されておりますし、万一治安上の緊急事態が発生をいたしました場合でも、十分にその場合でも対応できたものと考えておりまして、法制上は特段の問題はないものと承知をしております。
#39
○竹村泰子君 保利委員長が記者会見で宿舎で寝ていたとおっしゃっている。そして、実際には委員長のお耳で聞かれたのは四月三日の朝というのは事実のようでありますけれども、二階とさっきおっしゃいましたね。宿舎ではなかったわけですね。
#40
○国務大臣(保利耕輔君) 私は宿舎を持っておりませんで、川崎市にございます自宅でございます。そこの二階に休んでおりまして、下で家内が朝御飯を用意しておりまして、そこから駆け上がってきて、新聞を見てびっくりして飛んできたというのが実態でございます。
#41
○竹村泰子君 先ほど、私の聞き違いでなければ、警察庁長官から電話をもらって知ったというふうにおっしゃいましたね。事実でしょうか。
#42
○国務大臣(保利耕輔君) 警察庁長官御自身というよりは秘書官から電話がございました。
#43
○竹村泰子君 それでお知りになったわけですね。そして、今お答えでは、危機管理上、国家公安委員長が、何事もなかったからよかったようなものの、もしも何かあった場合に、やはりこういう結局丸々二日以上の空白があったわけでして、こういうことでは大変困るのではないかと思うのですけれども、私、今この危機管理のことにつきましてはここでちょっと深める時間を持ちませんので、このことはまた非常に重要な案件として今後の問題として残っていくことであろうと。国家公安委員長が知らないという時間が余りにも長過ぎるというふうに思うんですね。ですから、このことはまた後ほど後日、はい、お答えがあればどうぞ。
#44
○国務大臣(保利耕輔君) 危機管理の場合は、官邸とすぐ連絡をとる形になっておりますので、総理の動静は直接関係なしに官邸を通じて総理のお耳に入れるという形になっておりますから、危機管理上は特段の問題は今回の場合もなかったと思っております。
 しかし、幸いにして大きな事件が起こらなかったからよかったのかもしれませんけれども、もし何か起こっておりますれば、私は直ちに官邸に連絡をとったことだと思います。
#45
○竹村泰子君 ちょっと納得できないお答えなんですけれども、きょうのところはそのくらいにしておきたいと思います。
 きょう私がお尋ねをしようと思っておりますのは、桶川事件の約九カ月前、九九年二月、全く同種の事件が兵庫県で起きていたわけなんですね。被害者の女性は、何度も何度も警察に駆け込み、告訴しようとしたけれども取り合ってもらえず、この場合は告訴をついにしないで殺されてしまった、ストーカーによって殺されてしまった。
 被害者のお兄さんが「妹を見殺しにした兵庫県警へ」というふうな手記を発表しておられる。これはもうとうにお読みになっていると思いますけれども、一体どのようなことがあったと認識しておられますか。お兄さんの手記にある経過と訴えは事実でしょうか。
#46
○政府参考人(黒澤正和君) お尋ねの事案でございますが、被害者の女性が殺害されるという極めて悲惨な結果となったわけでございますが、現在兵庫県警察におきまして事実関係を調査中でございますが、警察の対応につきまして、現時点において判明している事実の概略を簡単に申し上げますと、被害者と被疑者は平成九年ころ知り合ったわけでございますが、翌平成十年の六月九日でございますが、被疑者が被害者に全治五日間の傷害を負わせた事件がございました。これにつきましては、翌日、兵庫県の福崎警察署に被害届が出されまして、七月十五日に通常逮捕をいたしております。
 その後、十年の十二月二十一日でございますが、被疑者が被害者に全治一カ月の傷害を負わせる事件がございました。十二月二十三日でございますが、被害者らが診断書を持って姫路警察署の林田交番を訪ねましたが、龍野警察署斑鳩交番に行くように言われまして、そして斑鳩交番に被害の申告を行ったわけでございます。交番において事情聴取中、被疑者らも訪れまして、謝罪をいたしまして、結果的に誓約書を提出いたしたわけでございます。その数日後、被疑者が和解金を支払い和解した旨を交番に申告いたしております。
 その後、翌平成十一年になりますが、一月十四日でございます。コンビニエンスストアの駐車場における傷害事件が発生いたしておりまして、店の方から一一〇番がございまして、龍野警察署のパトカーが現場へ臨場いたしました。被害者から事情を聞きましたが、被害申告はしない旨を述べたということでございます。
 そして、一月二十七日でございますが、被疑者が被害者の住む家へ押しかけまして、姫路署員が現場へ臨場いたしまして、交番の方で事情を聞いております。
 また、一月ころ被害者の親族の方が、お兄さんでございますが、龍野警察署斑鳩交番を訪れまして誓約書のコピーを要求いたしておりますが、拒否されております。
 そして、二月二日、龍野警察署管内において、被疑者が車両衝突により被害者を殺害した後に自殺しておりまして、この殺人事件につきましては、三月九日、検察庁へ送致をいたしておるところでございます。
 事実関係について調査中でございますが、警察の対応につきまして、現時点において判明している事実を簡単に申し上げますとそのような経緯でございます。
#47
○竹村泰子君 大体ざっとお述べいただきましたけれども、このつき合いが始まったのが九七年の末から九八年の初めごろ。一日じゅう食事も与えられず監禁、耳をつかまれて引きちぎられそうになった。九八年二月、犯人が自宅に訪ねてきて謝罪。しかし、謝罪の後もストーキング行為はどんどんエスカレートをしていくと。深夜のたび重なる電話、犯人の父親が経営する勤務先の工場で刃物を持ち出し、おまえを殺して自分も死ぬとおどす。大型乗用車で自宅周辺をうろつく。そして兄弟や父親からも電話があったり、犯人の父と姉夫婦、子供が押しかけてくる。交際させないようにしよう。嫌がらせはやまない。知人とか、おばさんとか、いとこのお家へ転々とこの被害者は移らなければならなかったという、こういうたび重なる暴力の中で、ですから告訴しようと駆け込むところも林田交番、告訴しようと診断書を持って願ったけれども、取り合ってもらえなかった。そして、これは管轄が違うから斑鳩交番へ行ってほしいと言われて、斑鳩交番で告訴を希望する。しかし、告訴はできなかった。なぜかというと、誓約書で署名捺印させるからと一番偉いとその中で思われる警察官の言葉で告訴が誓約書に変えられてしまったと。
 こういう経過がありまして、私は質問をしながら本当に桶川事件をほうふつとするわけですよね。全く同じようなパターンで進んでくる。
 なぜ警察はここまで告訴を嫌がるのか。この場合、告訴を誓約書にさせたということでどう責任をとるのか。桶川では告訴状の改ざんあるいは供述調書の改ざんということがあったわけですけれども、この場合、告訴を誓約書に変えさせているわけですね。告訴したいと言っているのに誓約書にさせて、その後どう捜査を進めていくのか。犯罪を防ぎ得る自信があったから責任をとって誓約書にさせたのではないでしょうか。長官あるいは刑事局長、どう思われますか。
#48
○政府参考人(黒澤正和君) 兵庫県警察の現時点での報告によりますと、被害者らが龍野警察署の斑鳩交番に診断書を持参いたしまして傷害の被害を申告いたしたわけですが、先ほども申し上げましたが、被疑者らが謝罪し、結果として誓約書を交番に提出いたしたものと承知をいたしております。
 お尋ねの誓約書を提出するに至った経緯の詳細につきましては、現在調査中でございます。
#49
○竹村泰子君 いや、私の質問は、告訴をやめさせて誓約書に書きかえさせているその事実はこれだけ時間がたっているのにまだ調査中なんですか。それは責任逃れじゃないんですか。そういうふうに変えさせたということは次に起こってくるであろうさまざまな恐喝あるいはストーキング事件、あるいは犯罪性のある、結局殺されてしまうわけですけれども、そういった犯罪につながっていくことを予防できると、責任を持つということでこれ誓約書に変えさせているんじゃないんですか。どうですか、長官。
#50
○政府参考人(黒澤正和君) 一般論で申し上げますと、誓約書でございますけれども、犯罪の防止などの観点から徴することがございます。
 今回の場合の誓約書がいかなる性格のものであるのか、それから処罰を求める意思などはどうであったのか、誓約書を徴したことが適切であったのかどうか、そういったことにつきまして事実関係の調査を待って判断をいたしたいということでございます。
#51
○竹村泰子君 それは、調査中というのはわかりました。
 だけれども、余りにも遅いということが一つと、それから、私が今お聞きしているのは、責任を持てると思ったから告訴しないで誓約書に変えさせたんじゃないですかと言っているんですが、長官、お答えいただけますか。どうお思いになりますか、そういうのを。
#52
○政府参考人(田中節夫君) 事案の概要等につきましては、ただいま生活安全局長から御説明申し上げたとおりでございます。
 今、委員御指摘の、これは平成十年十二月の事案だと思いますけれども、傷害を負って診断書を持参して交番に見えたわけでございますが、その際に被疑者等もそこに参りまして話し合いが行われたということでございます。その際にどのような状況があったのかにつきまして関係者のいろんなお話を今伺っておりますけれども、確定的にこうだという事実は確認できておりません。
 今、生活安全局長が申し上げましたように、一般的に誓約書をとって事件を終了する場合もございますけれども、そういうケースがこの場合に当てはまるのかどうかということも十分に調査しなければなりませんし、また、委員御指摘のように、被害者はもう亡くなられたわけでございますけれども、この方の御意思とかあるいは御親族、関係者の御意思がどのようであったのかということにつきましてはさらに詳細につきまして調査をし、桶川事件でもそうでございましたけれども、やはりその過程におきまして責めを問うべきところがあればきちんと責めを問うというような形で調査を進めてまいりたい、かように考えておるところでございます。
#53
○竹村泰子君 事件が始まったのは九七年夏です。そして、告訴を取り下げさせたというのも九八年の話です。つまり、きょうまで、国会で取り上げられるまで調査していなかったということですね。そして、告訴を誓約書に変えさせたと。全く違うことでしょう、告訴を取り下げさせているわけですから、断念させているわけですから。そのことについてどう思いますかと言っているわけです、長官。
#54
○政府参考人(田中節夫君) 先ほど申し上げておりますように、平成十年にこの被疑者が被害者に傷害を負わせた事件がございました。このときには被害届が出されまして事件として処理をしております。その後、十年の十二月二十一日に一カ月の傷害を負わせたその事案が委員御指摘の告訴あるいは誓約書のかかわりで問題となっておるケースでございますけれども、今お話しのように、告訴の意思というものが明確であったのかどうか、その点につきまして関係者の言い分も含めまして現在詳細に事情を調査しているところでございます。
 また、委員御指摘のように、この時点においていろいろ議論があったにもかかわらずなぜ調査がおくれたかというような御質問がございましたけれども、兵庫県におきましては、その後こういう形で処理をいたしました事件というものにつきまして大きく取り上げられるまでは、それまでに行った処置がそれなりに適切であるというふうに思っていた可能性もございます。その辺も含めまして、私どもとしては詳細調査中ということを申し上げておるところでございます。
#55
○竹村泰子君 林田交番に診断書を持って告訴に行きました。管轄が違うと言われて龍野警察署斑鳩交番に行くように指示されました。そして、私、ちょっとここを読みますから、手記が間違っていたら間違っていると言ってください。
 「私たちは、「許せないので絶対に告訴します」と言いました。警察官がIに、」、Iというのは犯人ですが、「理由はどうあれ、あんたが暴力ふるったんや、」、そこには両方いるんですよね、無神経にも両方を同席させているわけです。そして、「「あんたが暴力ふるったんや、けがまでさせとんやから、それなりの処分せなあかんがな」と言うと、とたんに親子は」、親子というのは犯人親子です。「わかりました。どうもすいません」と、「警察官が「私に謝るのでなく、相手に謝らなければあかん」と言うと、ここで初めて謝ってきたのです。こんな状態なので、私たちはあくまで告訴するつもりでした。ところが、五人くらいいた中で最も偉いと思われる警察官に、「お兄さんちょっと」と言われ、私とSさんが裏に呼ばれたのです。その警察官はこう言いました。「ここは一つ、わしらも本人と父親をガツンとやるから、誓約書でどないやろ」」と。
 これは事実ですか、事実じゃないですか。どうですか。
#56
○政府参考人(黒澤正和君) 今御指摘の点も含めまして、現在詳細につきまして調査をいたしておるところでございます。
#57
○竹村泰子君 さっきから言っているように、これは二年も三年もたっている事件です。そして、私は金曜日にちゃんときょうその質問をして確かめさせていただきますと言ってあります。
 電話一本かければ済むことでしょう。本当におまえはそう言ったのかと聞けばいいことでしょう。桶川事件のときと全く同じですね。これはやっぱり怠慢なんですか。
#58
○政府参考人(黒澤正和君) それぞれの事案につきまして関係者も大変多数でございます。もちろん、取り扱った警察官から何回も事情も既に聞いておるところでございまして、現在詳細について調査中ということで御理解を賜りたいと存じます。
#59
○竹村泰子君 調査中調査中といつまで調査をなさるのかわかりませんけれども、私がさっき質問した中に、まだあと半分あるんですけれども、なぜここまで告訴を嫌がるんでしょうか。長官、どうですか。
#60
○政府参考人(田中節夫君) 一般論で恐縮でございますけれども、犯罪があった場合に告訴という形で私どもが知り得るところでございます。
 これは桶川の事件でございましたけれども、桶川の報告書の中にもございますように、告訴を受理いたしました場合にそれを速やかに処理しなければいけないというような内部の規定もございますし、また事柄の性質上当然であろうかと思いますけれども、そういうようなこともございます。
 また、告訴につきましては一般的に非常に複雑な状況がございますので、交番あるいは駐在所等で受け付けるということにつきましてはやや問題があるということで、基本的には警察署で受けることが望ましいというような指導も従来しておりました。
 そういうような関係もございまして、交番で告訴という形で出ましたときに、その勤務員等がその告訴を受けるかどうかにつきましてちゅうちょしていたのか、あるいはそれ以外の理由があったのか、仕事が非常に多忙であったというようなことがあったのか、そこも含めまして現在詳細を調査中ということでございます。
#61
○竹村泰子君 ストーキングということが全然おわかりになっていない。ストーカー事件というのがどういうことなのかおわかりになっていない。しかも、ストーキングされて殺されているんですよ。何人女の人が死ねばはっきりとおわかりになるんでしょうか。
 続きがあるんですが、龍野警察署へ今度は電話で相談をしておられます。そうしましたら、まるでその誓約書のことは、被害届でもない、これは犯人との誓約書なんですね、誓約書のことはまるで通じなかった、関知していないというふうなことだったと。誓約書を交番でとったんですから上にそんなに上がっていくものではないのかもしれませんけれども、とにかくそういうことで全然通じなかったと。
 そしてその後、コンビニの駐車場でまた暴行を受けているんですね。このときには、助けを呼ぶ声が聞こえたので店の裏に出てみると、犯人が由加子さんというその被害者を駐車場でめちゃくちゃに殴りつけて引っ張り回していましたと。一一〇番通報しているんです、このとき。パトカーが来ているんです。そのときはもう犯人は軽トラックで逃げていった後だったんですけれども、なぜそのとき追っかけて捕まえてくれなかったのかと言ったときに、店員さんは警察からの事情聴取はなかったと答えているそうです。そして、なぜなかったのかと聞きましたテレビ局の取材に対して、現場で双方に事情聴取を行ったが女性から被害届がなかったので帰宅させたと警察は説明をしているそうです。
 これは果たしてそのとおりなんでしょうか。犯人は逃げているのに、双方に事情聴取したというのは全くうその報告ですね。
#62
○政府参考人(黒澤正和君) お尋ねの件でございますけれども、報道機関の取材に対しまして龍野警察署の広報担当者、副署長でございますけれども、事実関係を十分に把握しないままそのような対応をしてしまったものと承知をいたしておりまして、遺憾に存ずる次第でございます。
#63
○竹村泰子君 私の質問にちゃんと答えてください。
 これは、双方に事情聴取したというのはうそですねと聞いているんです。
#64
○政府参考人(黒澤正和君) 結果として客観的事実と違うということでございます。
#65
○竹村泰子君 片方は逃げているのに双方に事情聴取をしたというのは、全くこれはうその報告をしているということが事実なんですね。もう一度聞きます。
#66
○政府参考人(黒澤正和君) そのとおりでございます。
#67
○竹村泰子君 そして、龍野警察署にその誓約書のコピーをお兄さんは要求されました、動転していてコピーももらっていないことに気がついたから。そうすると、全くそれがさっき言ったように通じなかった。また斑鳩交番へ行くようにと言われたそうです。斑鳩交番で誓約書をとったんだからコピーを下さいと、もう二度とあんな悪いことはしませんという誓約書だからコピーを持っていたいとおっしゃったら、それはできないと。
 なぜなんでしょうか。
#68
○政府参考人(黒澤正和君) なぜ断ったのか、そういったことも現在調査中でございます。
#69
○竹村泰子君 これは誠実にちゃんと聞いてくださいましたか。金曜日です、私が質問レクしているのは。そんなに遠いところじゃないでしょう。外国じゃないですよ。電話も通じる、ファクスもある。なぜこんな簡単なことがわからないんですか。どうしてコピーを上げなかったのかと聞いてくれましたか。
#70
○政府参考人(黒澤正和君) 先ほども申し上げましたように、もちろん先生から質問が入る前から兵庫県警察におきましては監察官以下チームをつくりまして、その点も含めまして現在調査をいたしておるところでございます。
#71
○竹村泰子君 調査しているのはさっきからお答えになっているからわかっています。
 警察庁長官、こういう同じようなことを何回も繰り返すんでしょうかね。
#72
○政府参考人(田中節夫君) 今、生活安全局長から調査中という御答弁を申し上げました。
 私どもといたしましては、桶川の事件もそうでございますけれども、当事者であります警察官の言い分と申しますか供述というのが、私どもとしても腑に落ちないというところがございます。したがいまして、非常に合理的な説明である程度納得がいくというところの説明がまだ得られていない、そういう意味で調査中ということをお話し申し上げたわけでございます。
#73
○竹村泰子君 警察庁長官、常識として、誓約書というのは双方できちんと確認をして、双方が署名捺印をして、それで誓約書は成立しますよね、正式の場合。これはコピーも上げていないと、そしてコピーをもらうのを忘れたから下さいと言ったら断られたというのはどういうことなんですか。
#74
○政府参考人(田中節夫君) 今、委員御指摘のように、被害者の親族から誓約書のコピーを欲しいという申し出がございまして、それにつきまして斑鳩交番の担当の者がお断りしているというのは事実でございます。
 その理由がどのような理由であるのか。今お話しのように、通常誓約書でありますと誓約書を交わした両者が持つ、あるいは誓約書のあて先がありますとそのあて先のところにも一部渡すというのが実情だと思いますけれども、この場合、そういうように関係者にこの誓約書のコピー等が渡っていないというのが事実でございます。
 だといたしますと、なぜそういうようなことになったのか、あるいはなぜそのコピーすら渡さなかったのかということにつきまして、先ほど来申し上げておりますように、私ども自身が合点のいく説明というのがまだ得られていないという状況でございます。
#75
○竹村泰子君 そのぐらいのことになぜそんなに二日も三日も時間がかかるんでしょうか。私が言ってからでも三日たっているわけで、そして事件が発生して、あちこちの交番や、もう逃げ回って、この被害者の方がされてから最短でも二年たっているんです。これは私は本当に、納得してああそうですかというわけにはいかないんですけれども、おまけにこの斑鳩交番の勤務をしていた警察官がこういう発言をしているんですね。犯人のことをIと表現しておきますけれども、「Iに女でも紹介したったらどないや。女紹介したったらあきらめるやろ」と、まことにひどい、女性べっ視どころか人間べっ視の表現をしている。
 この斑鳩交番の警察官は特定できていますか。交番勤務は何人ですか。
#76
○政府参考人(黒澤正和君) 当時、交番には複数の勤務員がおりましたが、責任者である警部補、森脇登という警察官でございます。
 ここは一当番で四人ずつ十二人の勤務員がおりますが、当日はパトカーの勤務員を含めまして五人おった状況でございます。
 以上でございます。
#77
○竹村泰子君 そこは随分詳しく調べてあるんですね。
#78
○政府参考人(黒澤正和君) 事案の調査につきましては、やはり内容によりましていろいろと手間暇がかかる、そういう事案も内容もございますし、一概にこのことは早くわかるのにあちらの方はわからないのはなぜか、同じではないかということではなかろうと思います。
#79
○竹村泰子君 そんな答えは要りません。
 そういうことを言っているんじゃなくて、部分的に詳しく調べているところと、それからコピーをどうしたのというぐらいのことすら全然調べていないところと、どうして私が通告レクをしたら事件の全容を詳しく調べないんですか、三日もあるのに。何をやっているんでしょうね。いいかげんな答えなら時間のむだだからいいです。
#80
○政府参考人(黒澤正和君) 先ほど来繰り返しで恐縮でございますけれども、この案件が報道等がなされました以降、監察官をトップにチームをつくりまして鋭意調査を行っておるところでございます。
 週末もいろいろ調査を行ってきたところでございますが、この時点で判明していること、あるいは判明していないこと、それから先ほど長官も申しましたが、いろいろ供述等警察官から繰り返し何回も聞いてはおりますけれども、どうもこれは合理的ではないのではないか、どうも腑に落ちない、そういったこともございまして、例えば、だれだれがこう言っておるとかそういうことでありましても、事実はどうであるのか、その辺の調査を行っておるということで御理解を賜りたいと思います。
#81
○竹村泰子君 先ほどのひどい発言をした人がさっきお名前が出た方と特定できているわけですね。
#82
○政府参考人(黒澤正和君) 当夜の勤務しておりました責任者という意味で申し上げたのでございますが、そのような言動があったかどうかにつきましては、これまた恐縮でございますが、調査中でございます。
#83
○竹村泰子君 長官、これで終わりじゃないんです。これから殺されるわけですけれども、これだけのストーキング事件を起こしておいて、そしてさんざんあっちこっちに行って、交番へ行って、何とかしてください、告訴をしたいんですと言っている被害者の関係者、この人たちに対してこの発言をどう思われますか。
#84
○政府参考人(田中節夫君) 今、委員御指摘の発言でございますけれども、これは被害者の親族が交番の勤務員から聞いたというものでございます。
 お尋ねのような事実があったかどうかというのは、当然これは重要なことでございますので調査をしておると承知しておりますし、また、ただいま生活安全局長からも御説明申し上げましたけれども、その当夜の勤務員からも話を聞いております。しかし、現在までのところ、そのような事実は確認されていないわけでございます。
 したがいまして、私どもといたしましては、私どものその警察官の話の中身、それからまた被害者の御親族のお話の中身、どうして違いがあるのか、どのような調査をさらに進めればこのような違いというものが埋まっていくのかというようなことを含めまして調査をしているわけでございます。それは桶川の事件でもございましたように、警察官の言い分と被害者の御両親の言い分とが違う、そこを調整、調整という言葉は適当でございませんので調査しながら、どのような言葉が本当に交わされたのかということにつきまして、相当時間がかかるということは事実でございますので、その点につきましてはお時間を賜りたいというふうに思っております。
 ただ、今お話しのように、事の重大さと申しますか、そこで適切な措置、あるいは被害者の心情に配意した措置がなされていれば悲惨な結果が起きなかったのではないかという御指摘がございましたけれども、そういう点につきましては、そういうことが適切に行われ、また被害者が保護され、さらには被疑者が刑事措置等によりまして身柄が確保され、隔離されたということになりますと御指摘のような事実はなかったということを考えますと、大変残念でありますし、遺憾に存じておるところでございます。
#85
○竹村泰子君 九八年十二月に初めて交番へ行ったときから、このとき肋骨骨折しているんですよね、この被害者は。肋骨骨折までして、診断書を持っていって、それでなぜ告訴が受けつけられなかったか、なぜこのIという人の行動をとめられなかったと考えますか。
#86
○政府参考人(田中節夫君) 今、委員御指摘のように、平成十年十二月に被疑者が被害者に重傷を負わせまして、そして診断書をお持ちになって交番にお見えになったわけでございます。
 先ほど大変心の行き届かない捜査というお話がありましたけれども、そこに被疑者が参った。そこで誓約書という形になってその場はそれで終わったわけでございますけれども、そのような過程の中で被害届をきちんと受理し、あるいは告訴をきちんと受理し、事件化するということになりますと、お話のように結果として被害者は保護されたということになったかもしれませんし、また被疑者が隔離されたというようなことになったわけでございます。
 当然その係員といいますか、その場におった者はその辺を認識しながら事件を処理すべきでありますし、またいろんな願い出を処理すべきであるにもかかわらずそうされなかった。それについての現場の警察官等の説明、これはもうかなり何回にも分けて受けておるわけでございますけれども、それが私どもとしては合理的な説明ではない、どうしても私どもとしても納得がいかないというようなことで、調査をさらに続けておるということで報告を受けておるところでございます。
#87
○竹村泰子君 加害者のたび重なる襲撃、暴行、尾行、脅迫電話、そして被害者は何度も何度も警察に駆け込む、告訴させてください、警察は民事不介入を盾にまともに取り合わない。そして、余りにも無惨な被害者の死です。こういうことで、私は、この兵庫の事件がきちんと警察で対応されていれば、捜査されていれば桶川事件は起こらなかったのじゃないかと思います。違いますか。刑事局長、どうですか。どう考えますか。非常に類似点が多いんです、これ。
#88
○政府参考人(林則清君) 事案は一つずつ違いはございますけれども、今御指摘のように、真に告訴意思が明示され、犯罪事実があるものを的確に対応するということを徹底すれば、それが全警察に徹底しておれば幾つかの不幸な事案は起こらなかったということは御指摘のとおりであろうと思います。
#89
○竹村泰子君 何かよそごとみたいにお答えになっていただいては困るんですけれども、この事件が適切に処理されて全国の警察で教訓化されていれば、公安委員長、どうですか、桶川事件のようなことが、本当によく似ていますでしょう、こういうことが次々と起こらなくて済んだのじゃないでしょうか。どうお思いになりますか。
#90
○国務大臣(保利耕輔君) 過日、参議院の予算委員会におきまして桶川事件について委員から御指摘をいただいたことを糧にいたしまして、国家公安委員会でも取り上げ、そして警察庁に調査を命じ、そして調査を完了し、そしてまた適正な処分をしていったと。ああいうようなやり方を以前のこの問題でやっておりますれば、当然それが参考となってこういうことをやってはいけないんだということが徹底されていただろうと刑事局長がお答えしましたけれども、私も全くそのように思います。
 そして、委員から御指摘をいただきました今のような事案について、再び私は国家公安委員会の中で警察庁に問題を提起いたしまして、これの経過の詳細な分析をし、さらにどういう点を反省を加えるべきかということをつけ加え、それを全国の警察に反省の参考資料として提示をし、こういうことが二度とあってはならないようなことにしていきたい、このように感じておるところでございます。
 いろいろ御指摘をいただいておりますことを私は感謝申し上げながら、こうした措置について万全を期していきたい、このように思っております。
#91
○竹村泰子君 私は今の段階で、失礼ながら警察はストーキング事件、いわゆるストーカーの問題がほとんどわかっていないと思います、失礼ですが。私どもは先ほど、つい今し方、ストーカー法案を衆議院で提出いたしました。国民の生活の平安と安全の確保を図るために、やっぱりストーカー行為をした者を処罰する必要があるのではないでしょうか。
 法案をきちんと審議していただきたいということをお願いしながら、警察あるいは国家公安委員長はこのストーキング犯罪をどのように考えておられるのかお聞きして私の質問を終わります。
#92
○国務大臣(保利耕輔君) これまでストーキングというのはあってはならないというか、国民の中に隠れた形で存在をしていたのでありますが、最近の事案等を見ますにつけ、それが表に出てきて犯罪の形を取り始めている、あるいは犯罪の予備的な形を取り始めているということを考えるにつけ、何らかの抑制措置は必要であるということは私もつくづく感じております。
 私自身、娘が二人おりますし、いろいろ話を聞いてみますといろんな事案があるようであります。今の日本の社会というのがそういう形になっているのかなと、私の年代ではちょっと想像しにくいことではありますけれども、その現実を踏まえてやはりきちんとした対応をしていくということは警察のあるいは国家公安委員会としての役目であるというふうに感じております。
#93
○政府参考人(田中節夫君) 今御指摘のストーカー行為でございますけれども、これは被害者に繰り返しつきまといまして不安感を抱かせ、特にその生活にも深刻な影響を与えるものでございまして、大きな社会問題の一つでありますし、警察としてもこれは真正面から取り上げるべき課題であるというふうに思っております。
 この種事案につきましては事案の的確な見きわめが大切でございまして、被害相談に対し積極的に対応いたしますとともに、その行為が刑罰法令に抵触する場合は的確な事件化措置を講ずる、また刑罰法令に抵触しない場合でありましても、自衛あるいは対応策の教示とともに、必要な場合にはその相手方に指導、警告するという被害者の立場に立った適切な対応が必要であるというふうに考えております。
 また、現在の法体系のもとではなかなか難しい問題もございます。したがいまして、国会等でいろんな法整備の御議論がなされる、あるいは都道府県の段階で条例が整備されつつあるということは私どもといたしても大変意義深いことであると思います。
 しかし当面、私どもといたしましては先ほど申し上げましたような対応でまいりたいと。そして、被害者に対する迅速、的確な対応を図られるよう都道府県警察につきまして指導の徹底を図っていきたいと考えているところでございます。
#94
○竹村泰子君 今の答えは問題ですね。今のところは当面我々の考えのようなことでいきたいというのはどういう意味ですか、それ。何の反省もないわけですか。
#95
○政府参考人(田中節夫君) 御答弁の中でやや誤解を招く発言があったかもしれませんけれども、今のところで申しましたのは、ストーカー行為を規制する法律が現在まだございませんので、そういたしますと現在の法制の中で私どもはやれることはやってまいりたい、こういう意味で申し上げたわけでございます。
#96
○竹村泰子君 終わります。
#97
○益田洋介君 警視庁公安部の調べで十三日までに、海上自衛隊のMOFと呼ばれます高い防衛機密が要求されるコンピューターシステムの開発にオウム真理教の信者、二十五歳の男性でございますが、が関与していた。開発は平成七年から十年にかけて行われました。この信者は入信を七年前にしていたということでございます。
 まことに驚くべき事実でございますが、海上作戦部隊指揮管制支援システム、MOF、こういうものが実際漏えいした場合、オウムの教団にはもう漏えいしているわけでございますが、私が心配していますのは、開発が終わって実際に運用が始まったのが昨年の三月、そうしますと、昨年の三月二十三日に二隻の北朝鮮の不審船が我が国の領海に侵入したわけでございますが、その際に使用された、工作船事件で使用された護衛艦やP3C、対潜哨戒機の作戦指揮にも使われていたということで、私の懸念は、オウムの教団にこの機密が漏えいしたことに加えて北朝鮮側にもこの機密が漏えいしているおそれがあると。この点をどういうふうに考えますか。
#98
○政府参考人(柳澤協二君) 先生御指摘のとおりでございまして、昨年三月二十三日に例の不審船に対します海上警備行動がございました。そのMOFシステムは三月一日から運用を開始しておりますので、その意味では時期は合っておるわけでございます。
 当時、MOFシステムを使いまして私どもは行動しております護衛艦等の位置あるいは相手の不審船の位置や速度といった状況を海幕のオペルームにおいてそれを表示し、そのコピーを使って大臣のもとでいろいろ議論をさせていただきました。
 ただ、MOFシステムというのは本来自動的にそういう艦艇等の位置情報をとるために使いたいわけでございますが、当時の使い方としては表示についての使用でございまして、その限りでは、あの当時は船からのポジションレポートを衛星を介した通信でボイスでとりまして、それを作図するのに使ったわけでございまして、その限りできちんと、そこで例えば誤った位置が表示されるというようなことはございませんで、正しく機能をしておりましたわけですし、前段で触れられましたオウム信者が開発に関与していたということと、それから不審船のオペレーションに支障があったということは私どもないと思っておりますし、その後も一年にわたるその運用について全くふぐあいはないと考えております。
#99
○益田洋介君 国家機密といいますか、防衛機密についての基本的な考え方が私は疑わしいと思いますよ。
 装備局長、お見えになっているけれども、この委員会でも既に何回か防衛装備品の入札問題について透明性を増すべきだということを強調してきました。こういう機密は透明度を増さなくたっていいんだ。逆のことをやっているんだ、今。違いますか。
 これはきちっとした調査をして、重大なことですから、当委員会に調査結果を出してもらいたい。よろしいですか。
#100
○政府参考人(柳澤協二君) 秘密保全ということでは今私の御説明は若干舌足らずでございましたが、御指摘のように、非常に重要なシステムでございまして、私ども大変秘匿度の高い情報をその中で扱うためのシステムであると思っております。
 したがいまして、システム全体が秘密に該当いたしますことから、契約上の特約条項等によりまして実際にいろんな会社の人間が作業をする作業区画も限定をしておりますし、その立ち入りの統制も行っておりますし、また、その作業に従事する者の名簿を全部私ども掌握しておりまして、そういう人間がどういう作業をしたかというのは後からトレースもできるようにしております。
 そういうものを使いまして、警察の方からそういう情報もあったものですから、なお念のため、どんなところに関与し、そこにふぐあいがないかということは改めて今チェックをしておるところでございますけれども、なお重ねて申し上げれば、本システムについては製造の段階で今申し上げましたような作業区画を限定するような措置をとっておりますし、納入の段階でもソースコードをチェックして不正なプログラムが入ってないということは確認もしておりますし、また運用の開始後も、運用のときの流す情報そのものは秘匿もかけておりますし、それから絶えずウイルスチェック等も行っているということで現状ではふぐあいはないところでございますけれども、なお、申し上げましたように、当該者の携わりました部分を中心に再度今チェックをしておるというところでございます。
#101
○益田洋介君 委員長、重ねてお願いしておきます。その点を含めてリポートを出していただきたい。
 それから、この社員というのは言ってみれば派遣社員。巷間伝えられるところによりますと、孫請会社からの派遣社員。どういうふうな人選をあなた方はしておるのか。こういう大事な、要するに頭脳に当たるような海自のコンピューターシステムに従事させる人間の人選の仕方が私はおかしいと思いますよ。オウムというのはどれだけ日本人を、あるいは世界じゅうを震撼させた団体だったかということをもう忘れちゃったんですか。その人選の仕方も含めてリポートを提出していただきたい。よろしゅうございますか。
#102
○委員長(浜田卓二郎君) ただいまの益田君の報告要求につきましては、後刻理事会で協議をさせていただきます。
#103
○益田洋介君 防衛庁、もう結構でございます。ありがとうございました。
 次に、OECF、旧海外経済協力基金が詐欺に遭った、現在の国際協力銀行ですが、約十億五千万円の詐欺に遭ったという事件でございます。中国の養鰻事業に関してでございます。
 昨年、詐欺容疑で小嶺という容疑者が指名手配されたわけですが、今月七日、逃亡先の米国から帰ってきて成田で逮捕された。
 それで、この事件は、概要について今説明をしていただきたいんですが、九六年度の会計検査院の決算検査報告書で不当事項ということで、言ってみればこれは国民の税金を原資にした投資でございますので、これが返ってこない、ODA援助の全額が返ってこない見込みになっているということですが、この事件の概要と経緯についてまず説明してください。
#104
○政府参考人(河出英治君) 本件、養鰻事業でございますけれども、これは中国の天然資源でありますシラスウナギの有効活用を図るとともに、同国の外貨獲得に資するということなど経済協力性が高いということで、平成六年三月に国際協力銀行の前身でございます海外経済協力基金が現地の実施会社であります柏塘公司に十億五千万円の貸し付けを行ったものでございます。
 しかし、柏塘公司の日本側株主でございますところの日盛産業の資金繰りが急速に悪化をいたしまして、平成七年十月に不渡りが発生し、同年十一月六日に千葉地裁に対しまして和議開始申し立てを行ったということで事業の実施が困難になったものでございます。
 このような状況のもとで、旧海外経済協力基金は、平成九年五月八日付で借入人でございます柏塘公司に一括繰り上げ弁済を請求するとともに、同日付で保証人でございます日盛産業に対しても保証履行請求を行ったところでございます。しかしながら、再三の督促にもかかわらず、借入人によりますところの返済も保証人によりますところの保証履行もなされず不正に使用された疑いが強まったために、中国におきましては平成九年九月十八日に中国の恵州市公安局に刑事告発等を行いますとともに、また日本におきましても平成十一年一月六日に刑事告訴をし、今般、柏塘公司の役員を兼ねる日盛産業代表取締役の小嶺信子被疑者の逮捕に至ったものでございます。
#105
○益田洋介君 これは国際協力銀行の内規の中に金融機関の保証状あるいは担保物件を差し入れさせるというふうなことを条件に融資をしている、そういうふうになっているのが保証状がないままに融資を実行した。
 融資を実行した年月日、それから実行方法、それからなぜ保証状がなければ融資をしてはいけないと内規にありながら融資を決定したのか、その背景について伺いたい。
#106
○参考人(林康夫君) お答え申し上げます。
 この融資を承諾した年月日でございますけれども……
#107
○益田洋介君 承諾じゃない。融資の実行。
#108
○参考人(林康夫君) 九四年の三月でございます。十億五千万円。そして、御指摘のように、役員会によりまして中国銀行の保証を前提に融資を実行する、こういう決定をして融資の実行をしたわけでございますが、現実は、まさに先生御指摘のように、当事者からの早急に融資の実行をしてほしいという要請を受けまして、この保証は間もなくとれるからという当事者からのお話もあって、当時の担当から保証状をとらずに融資を実行したと。間もなく保証状が到着したわけでございますけれども、その保証状には条件がついておったと。それは中国銀行の柏塘公司の口座への入金という保証状の発行条件がついておったわけでございます。
#109
○益田洋介君 融資条件が満たされない、保証状は発行されないのになぜ融資をしたのかというのが私の質問。
 それから第二番目に、融資の三カ月後に保証状が差し入れられたというけれども、その保証状は条件つきだった。恐らく保証状を用意するためにお話し合いが持たれた。その中で合意がなされた保証状の内容と違うものが差し入れられたんだ。
 理事、これは法律的に今十億五千万を中国銀行側に弁済が求められない状態になっている。どうするつもりですか。国民の税金が原資なんだ、ODAの。どうするんですか。
#110
○参考人(林康夫君) 保証の内容につきましては、先生御指摘のように、いろいろ事前に話し合いを行ったわけでございますけれども、実際に提出された保証状には全く予期していなかった条件が付されていたものでございます。もちろん、事前に条件が付されていることが判明しておればこれを認めるものではなかったわけでございますけれども、事前に保証状を入手しなかったことについてはまことに遺憾に存じておる次第でございます。
 なぜ実行したかということでございますけれども、担当業務部の方は日盛産業から近日中に中国銀行の保証状が発行されるという説明を受けておりまして、当時、日盛産業は旧基金が既に融資していた養鰻事業を順調に実施しておった実績があったわけでございまして、同社の説明を信頼して事業の早期実施を求める借入人の要請に応じて融資を実行したわけでございます。
 私どもといたしましては、この融資実行については極めて遺憾なことだといたく反省をしておりまして、実際には当事者に非常に厳しい処分を行ったということでございます。
#111
○益田洋介君 僕の質問に答えていない。
 十億五千万の弁済ができないのにどういうふうな手だてを打つのか、それからそういうふうなずさんな融資に応諾した、そういう銀行内のシステム、これを今後どういうふうに改善するのか、この二つについて答えてもらいたい。
#112
○参考人(林康夫君) 実は、この融資の回収につきましては、私どもこれまでも現地の警察、そして弁護士とも相談しながら日盛産業及び現地の柏塘公司の資産の洗い出し等々いろいろ追及してきたわけでございますが、現在のところ、御指摘のように、債権の回収ができる状態にはなっておりません。
 私ども、今申し上げましたように、このような不適切な事務処理があったという点について反省をしておりまして、関係職員を処分したわけでございますけれども、旧基金におきまして、債権管理担当部によりまして体制整備を図ろうということで、債権管理担当部によるダブルチェック体制の確立及び資金使途確認の強化といった改善措置を講じました。また、国際協力銀行発足後は、旧輸銀の企業審査部による信用力審査の強化、あるいは開発業務部によるチェック等を加えることによりましてさらなる体制強化を図り、債権保全に今後遺漏なきを期したいと考えております。
#113
○益田洋介君 書面でそれも答えてもらいたい。具体的に十億五千万をどのように弁済するのか、それをやっぱり知恵を絞って立案してもらいたい。じゃなきゃ、こんなことで垂れ流していたら国民の皆さん怒りますよ。とんでもないことをやっているんだ。
 当時の総裁、西垣昭さん、これは大蔵事務次官だった人、今退職している。退職金は幾らでしたか。
#114
○参考人(林康夫君) 正確に書類を持ち合わせておりませんけれども、五千万円強と承知しております。
#115
○益田洋介君 いずれまた当委員会にもおいでいただいて当時の事情を伺いたいと思っています。
 それでは次に、農林水産省、きょうはいろんなところに来ていただいておりますけれども、船舶燃料の入札をめぐって水産庁が入札の事前に予定価格、それから入札業者、受注業者というのを話し合いで、要するに談合で決めていたということが明らかになった。公正取引委員会は十四日までにこれらの談合が行われている十数カ所に立入検査を行ったという事件が発覚した。元売特約店はユアサ商事、卸売は三愛石油。
 私はこの辺の事実関係をきちっと調査してもらいたい。それで、水産庁というのは例えば九九年度発注総額というのは八億九千万、九億近い。二十隻の船舶のディーゼルの油はみんなこういうふうな過程で今までも談合で受注業者と受注予定額というのは決められてきたのか、その辺の調査結果を出していただきたい。よろしいですか。
 それから、談合組織は「二十日会」という名前までついていた。組織をつくってやっていた。だから、これは九九年に始まったことじゃないと僕は思うよ。いかがですか。
#116
○政府参考人(川本省自君) 御指摘のとおり、立入調査が四月十二日以降に関係者に対しまして行われたことは承知しております。この公正取引委員会の立入調査の具体的な関係事実につきましては、我々の方は承知していないわけでございます。
 また、談合の疑いがある行為がなされたことが事実でございますればまことに遺憾でございますが、公正取引委員会の審査中の事案でございまして、農林水産省としましては公正取引委員会の行う審査に対しまして必要な協力をしてまいりたいというふうに考えております。
#117
○益田洋介君 協力すれば済むという問題じゃないでしょう。
 ユアサ商事と三愛を呼んで話を聞いているの。聞いた結果を話してくれ。
#118
○政府参考人(川本省自君) これは公正取引委員会の審査、調査でございますので、私どもは直接にはこれにはかかわっておりませんので聞いておりません。
#119
○益田洋介君 公正取引委員会に書類を没収された、だからもう自分たちの仕事が済んだなんて言い方をしちゃだめなんだよ。
 あなたの農林水産省の水産庁としてどのように対応するのか聞いているんだよ。監督官庁はあなたのところでしょう。公正取引委員会が出てきたからもうそれで終わりだという、そういう問題じゃないじゃないか。あなたはそういう義務感は感じないの、今。とんでもないよ、そういう答弁して。さっきから言っているんだ。当委員会を何と心得ている。国会だよ、ここは。きちっと答弁してくれよ。
#120
○政府参考人(川本省自君) まだ公正取引委員会の審査中でございますので、私どもはこれに協力いたしまして、その結果を受けましてまたお話を申し上げたいと思っております。
#121
○益田洋介君 協力するのは当たり前だ。だれも協力するなと言っているんじゃないんだ。だから、水産庁としてどのように調査するのか。調査する義務があるでしょう、あなたのところは監督官庁なんだから。それを言っているのだよ。調査をするんですね。していただきたい。公正取引委員会がしているから自分のところはしなくていいような言い方をしているじゃないですか、今まで。そうじゃないの。それじゃまずいと言っているのだよ、僕は。いかがですか。
#122
○政府参考人(川本省自君) 私どもは、公正取引委員会の審査が終わりましたら、私どもとしても必要な調査はもちろん実施いたすつもりでございます。
#123
○益田洋介君 終わるまで待っていろと言うの、この委員会。そうはいかないんだよ。きちっとやりなさいよ。何でできないんだよ。今まで話し合っていたんでしょう。事情を聞けばいいじゃないか、そんなもの。
 全部それは段ボールに詰めて持っていかれたかもしれないけれども、探して、残っているものを。役員の人に来てもらってきちっと事情を聞くぐらいのことはできるでしょう。わかりましたか。その結果を報告してもらいたい、業者はどういうふうに言っているかというのを。入札方法が一般競争入札方式というけれども、これは建前だけでまるっきりできていないというのが事実じゃないの。調査しますか。
#124
○政府参考人(川本省自君) 何遍も申し上げますが、私どもももちろん調査いたしますが、公正取引委員会の審査を受けまして調査をするということでやりたいと思っております。
#125
○益田洋介君 同じことばかり何回も言わせないでよ。公正取引委員会が書類を持っていってこれから調査するのはわかったんだ。
 水産庁としてきちっと調査をし、その結果を当委員会に報告してもらいたい。これは私が言っているんだ。よろしいですか。
#126
○委員長(浜田卓二郎君) ただいまの益田君の御要請につきましては、さきの質問の点も含めまして、後刻理事会で協議をいたします。
#127
○益田洋介君 農林水産省、ありがとうございました。
 次に、科学技術庁、お願いしたいんですが、十四日に技術評価部会、これは宇宙開発委員会の中の一つの部会ですが、が昨年の十一月に打ち上げ失敗したHU八号機というロケットの事故原因について調査をした。これは金属疲労で羽根が破壊したことになっていますが、その原因の最終見解をまとめたと。その結果を五月の上旬を目途として最終報告書の形でまとめて委員会に提出すると。この辺の経緯はどういうことなんですか。設計に、要するに振動による金属疲労というのは全然見込んでいなかったの。もしそうだとしたら、これは大変なことだね。いかがですか。
#128
○政府参考人(池田要君) ただいま先生から御指摘ございましたように、HUロケット八号機の打ち上げ失敗につきましては、昨年十一月以来大変に御心配をおかけしていますことから、私ども関係機関を動員しましてこの原因究明を徹底的に行うべく取り組んでいるところでございます。
 今、先生から御紹介ございましたのは、宇宙開発委員会におきまして技術評価部会、専門家を動員して会合を重ねてきておるわけでございますけれども、十四日までに、今回海底から引き揚げましたエンジンの破損部分を見ましたところ、液体水素燃料をエンジンに送りますターボポンプ、これの入り口の羽根に金属疲労の破壊断面があったと。これの原因について専門家を動員し、実際にこのポンプの部分の試験を行い、かつ、一台LE7というエンジンは残っておりまして、それの燃焼試験等を重ねてまいりました。その結果を十四日の会合では公開の場で報告をさせていただいておりますので、これが新聞に報道されたところでございます。
 今回の先生今御指摘がございましたキャビテーションという、ポンプの羽根で液体水素をエンジンに送るわけでございますけれども、その送りましたときに負圧になった部分に気泡が生じます。こういうキャビテーションと言っております気泡が生ずるということは開発途上からある程度わかっていたわけでございますけれども、今回その気泡によって生ずる応力に加えまして今回この実験等で明らかになりましたところは、ターボポンプ入り口においてキャビテーションがタンクの方へむしろ逆流をしたと。それで逆流した結果、インデューサーの羽根と液体の振動によって生じました振動によって加わった応力、これが複合的に作用した結果、疲労破壊に至ったといったことが定量的に確認をされ、これが今回の原因であるといった結論に至ったところでございます。
 ただ、今回のLE7はこれまでと同じ設計のもとに製造されたエンジンでございました。この一段目につきましてはこれまで六回全くそういうトラブルなしに来たわけでございますけれども、この同じ設計のもとに製造されたエンジンでありながら個体によって品質のばらつきがあったと。そのインデューサーというポンプの部分でございますけれども、生ずる気泡についてもエンジンごとに異なっておった結果、通常のものより大きかったと。そうしたためにこの羽根の破壊に至る応力が発生したと。
 また、これに加えまして、これも海中から引き揚げたためにわかったわけでございますけれども、金属の表面に十五ミクロン、ミクロンというのは一ミリの千分の一でございますけれども、十五ミクロンほどの加工傷、こういうものを仕上げますときには手作業で仕上げます、そういう意味では施工の範囲内ではあったわけでございますけれども、この加工傷があったことがこういう疲労破壊、疲労亀裂の生成に影響していたといったことまで、そういう結論だったということまで見きわめられた次第でございます。
 この技術評価部会におきましては、これまでこうして明らかになりました事実をもとに今後その評価と対策ということをまとめることにしているところでございます。
#129
○益田洋介君 このHUの後継機としてHUAというのを今開発中だというふうに聞いております。これは振動が小さいという設計上利点があるんだと。しかし、これは予定どおり来年二月に打ち上げるつもりだというふうに言っているけれども、確認試験やなんかは慎重にひとつ進めてもらいたい。
 時間があれば選挙が終わった後でも一回見せていただきたいと思っています。
 以上で終わります。
#130
○政府参考人(池田要君) HUAにつきましては、先生御案内のように、HUというロケットをこれは全部国産でやらせていただきました。それに基づきまして、今回のHUAはそれの信頼性を高めると同時に、かつコストの削減ということにも取り組んでいるエンジンでございます。これにつきましては、原因究明の結果を十分反映しまして、今回のような御心配をかけないような信頼性の高いものにさせていただくべく懸命に取り組みたいと思っております。
 なお、来年ということで日時等につきましても設定させていただいておりますけれども、なお今回の原因究明の結果を踏まえまして、念には念を入れてその試験等確実な実施をさせていただきたいと考えているところでございます。
#131
○富樫練三君 日本共産党の富樫練三でございます。前回に引き続きまして、民間都市開発推進機構の問題について質問をさせていただきたいと思います。
 前回の質問の後で資料もいただきました。その資料も検討させていただきましたけれども、いわゆる民都機構に対しては一兆五千億円の政府保証融資枠があると。その中で、ことしの三月までの間に土地を取得した件数が百八十三件、取得総面積が三百四万五千平方メートル、その取得の総額が八千六百八十億円であるということは前回の質問の結果明らかになったと思うんです。
 この金額で面積を割り出してみますと、一平方メートル当たり平均しますと、いろいろ価格は違うんだけれども、二十八万五千円ぐらいになる、大体私の方で計算しましたら。ですから、一坪にすれば大体九十万から百万ぐらいの土地を買っている、こういうことになると思うんです。一兆五千億円の残りの枠というのは六千三百二十億円ほど残っている、こういうことになります。仮に一平方メートルが二十八万五千円ぐらいだとすると、さらに取得をする面積は大体平均の金額で割り出すと二百二十万平方メートルぐらいさらに買える、こういうことになるわけですね。
 そうすると、既に三百万平方メートル買ってある、それに二百二十万プラスされるわけですから、五百二十万平方メートルという莫大な土地を買い取る、こういうことになりますけれども、そういう計画だというふうに理解してよろしいんですか。一兆五千億全部使えばそういうことになるんじゃないですか。
#132
○政務次官(岸田文雄君) 先生のお話は計算上は理解いたしますが、これは具体的に民間の事業を支援する、ケース・バイ・ケースでありますので、今後全部その計算式に基づいて計画が進むというようには考えてはおりません。
#133
○富樫練三君 平成十二年度、二〇〇〇年度は土地取得予算、それはどのくらい見込んでおりますか。残り全額ですか。
#134
○政府参考人(山本正堯君) お答えを申し上げます。
 平成十二年度の土地取得の予算でございますが、五千九百四十七億ということを見込んでおるところでございます。
#135
○富樫練三君 そうすると、これは一兆五千億の残りの枠全額ではないですね。これは残りの枠全額ですか。
#136
○政府参考人(山本正堯君) この取得総額八千六百八十億、現在取得をいたしておりますが、それにつきましては全体で利子分とかそういうようなものも加算されておるところでございます。したがいまして、残りが先ほど先生おっしゃいましたように厳密には六千億云々という数字でございますけれども、それよりも少ない数字になろうかと思います。
#137
○富樫練三君 現時点で、各ゼネコンや不動産業界というか、業者から民都の方に売り込みというか買ってもらいたいということは何件ぐらい来ていますか。
#138
○政府参考人(山本正堯君) 平成六年からこの事業を実施いたしておるところでございますが、最近、民都の方に土地取得の要望が出てまいっておりますのが若干減っております。具体的には、これまでの累積でございますけれども、件数は千三百五十五件という格好になってございます。今申し上げましたように、近ごろ多少減っている、こういう状況であろうかと思います。
#139
○富樫練三君 土地の価格についてなんですけれども、きょうは理事会の確認の上で資料を配らせていただいております。資料は二枚ありますけれども、一枚目の資料です。
 前回、取得価格について明らかにしてもらいたいということでお願いをしましたけれども、それは拒否をされているわけなんですね。私どもの事務所で改めて今まで既に発表されている資料、そういうものを全体としてまとめてみました。例えば、船橋市の例の既に倒産をして後始末をどうするかというのが大問題になっているアサヒ都市開発の、日債銀の関連なんですけれども、四千八百平方メートルを六十四億円で買っているということであるとか、そこにずっと出しておきました。
 これは見ていただいたと思うんですけれども、これらの価格については実態がこうだというふうに理解してよろしいですか、おたくの方がよく知っていると思うんですけれども。
#140
○政府参考人(山本正堯君) 個別の土地の取得価格あるいは売却価格等の話でございますが、その公表につきましては、前委員会でも私どもの方から御説明申し上げましたように、個別の売却価格については差し控えるということでございます。お尋ねをいただきましても、当方の側からはこれについては何も申し上げないというふうにしておるわけでございます。
#141
○富樫練三君 いや、だからそちらから公表してくださいと私はきょうは言っていないんです、前回はそう言いましたけれども。あなたの方は公表しない、こう言っているので、私の方で調べたこの金額について、こういうことでよろしいかと、こう聞いているんです。よろしいのか、よろしくないのか、どちらですか。
#142
○政府参考人(山本正堯君) 重ねての御質問でございますけれども、取得価格等につきましては、前回も申し上げましたように、売り主、買い主にとっての資金事情が明らかになるということで競争性の地位に不利益を生じさせるおそれがある、あるいはまた民都機構にとっては近傍類地の以降の価格交渉に支障を来す、あるいは他の公共機関が行う土地取得につきましても取得価格は公表していない、こういうことでございます。したがいまして、私どもとしても何も申し上げないということで御了解を賜りたい、こういうふうに思っております。
#143
○富樫練三君 要するに、私の方は具体的に金額を書き入れて一覧表で出しましたけれども、これについては否定はしていないわけですね。何もコメントはしない、こういうことですから否定はしていない、こういうことになりますね。
 そこで伺うんですけれども、問題は時価よりも高く買ったのではないか、こういうふうに言われているわけなんですね。
 例えば、この表の六十九番、京都ですけれども、これは「けいはんな」というところから二十七億円で二万五千七百平方メートルを買った。これについては、当時二十五億円でもこの土地は売れないというふうに地元では言われていた。それが二十七億円で民都機構が買い取った。あるいは一番下の百七十四番の東急百貨店、これは五百十四億円なんですけれども、東急側としては六百億円ぐらいで売りたかった。ところが、実態との乖離が余り大き過ぎてなかなか開発も進まないということで当時、当時といってもついせんだってなんですけれども、不動産の業界関係者では四百億円以上ではあの土地はとても売れないというふうに言われていたものを百億円以上上乗せして民都機構が五百十四億円で買い取った、こういうわけなんですね。それから、その上の百二十六番のところ、中央区、これは松竹の土地なんですけれども、これも実勢価格から大体二、三割高く買い取った、こういうふうに不動産業界では言われていると、こういうわけなんですね。
 要するに、民間同士の取引ではとても取引が成り立たないような土地なんだけれども、これが民都にかかれば価格が高くなって買い取ってもらえる、こういうわけなんですね。
 そういう実態だという指摘がありますけれども、そうですか。どういうふうに理解していますか。
#144
○政府参考人(山本正堯君) 民都機構の土地取得につきましては、法令の規定に基づいて、該当する土地につきまして法令の手続に従った手続、民都機構の中の価格審査会等々の適正な手続を経て購入をされておる、こういうことでございます。
#145
○富樫練三君 適正な価格だと言いますけれども、要するに民間同士でもその取引が成り立つのであれば民都機構は中に入る必要はないわけですよね。民都機構が中に入って何でその取引が成り立つかというと、それは通常の価格よりも高く買うからこれが成り立つ。普通の価格で売れるんだったら、買い手がつくんだったら、こういう塩漬けの土地は既に処理されているか開発が進むわけなんですね。
 実際には、具体的な開発計画、そういうものがない土地まで買っているんじゃないか、こういうことも言われているわけなんですね。百八十三件の土地を全部調べてみますと、取得の相手先を明らかにしていないものが二十七件、開発事業者、これを明らかにしていないものが二十九件、その百八十三件のうち着工や竣工予定が明らかになっていないものが百十件。ですから、現時点で、百八十三件の土地を買ったんだけれども、しかし百十件についてはこれは開発の計画が具体的には決まっていない、これが約六〇%あるわけなんですね。ところが、買い取るときの条件というのは開発の可能性が非常に高い、大丈夫だというのを買い取っているにもかかわらず、いまだに着工の期日というか予定もはっきりしていないというのが六割ということなんですね。中には、平成六年度、この土地を買い取るという制度がスタートしたその年度に四件の土地を買っているけれども、そのうち三件はいまだに着工予定がないんですね。これは建設省からもらった資料でですよ。私が勝手に言っているんじゃないんです。
 それで、その取得以来既に六年目に入ったわけですよ。これは十年の期限でしょう。すると、残されたところ三年数カ月ですよ。その三年数カ月の間に事業を起こして開発を完成させて、かつその土地を買い取ってもらう、民都からいえば譲渡する、こういう可能性は少なくとも平成六年度に買ったこの三件についてそういう可能性はありますか。現時点でどうですか。
#146
○政府参考人(山本正堯君) 平成六年度からこの事業がスタートしたわけでございますが、平成六年度の中で未着工が三件、先生御指摘のとおりございます。これらの案件につきましては、いずれも近々に事業化される予定であるということでございます。いずれも買い戻し期間内に買い戻される見通しは立っているということでございます。
#147
○富樫練三君 ならば、いつ着工の予定で、いつ竣工の予定ですか、その三件について。
#148
○政府参考人(山本正堯君) 今の三件につきましては、現在、近々事業化される予定でございますが、具体的な着工の時期等については確認をいたしておりません。
#149
○富樫練三君 要するにそういうことなんですよね。もうあと三年数カ月しかない、そういう時期でもいまだに着工の見通しも立っていない。事業がいつからスタートするか、これもはっきりしていないということだと思うんです。
 もうちょっと具体的に聞きますけれども、大阪の北区小松原町の土地千八百平方メートル、これは平成八年九月に取得しました。これは相手先は明らかにされておりません。これについて、昨年の三月、衆議院の委員会で都市局長の答弁で、その時点では計画も事業者もまだ決まっていないと答弁しましたけれども、そのときからちょうど一年が過ぎました。現時点で決まりましたか。
#150
○政府参考人(山本正堯君) 大阪の小松原の事例でございますが、この案件につきましては、先生も御案内のとおり、都心の大阪の遊休地を活用した商業・業務施設を整備するという構想になっておったわけでございまして、事業施工予定者が事業化に向けて事業構想の具体化、調整に取り組んでいるというところでございます。
 ただ、事業着工までの間の土地の有効活用を図るという観点から、現在、スポーツを中心とした暫定施設を建設中である、こういうふうに承知をしております。
#151
○富樫練三君 要するに、当初予定していた開発は、具体化されて、いつどういうふうにスタートするのかというのは決まっていないということですよね、今のお話は。暫定活用の方にまず入ろう、こういうことですからね。
 もう一つ伺いますけれども、埼玉県浦和市の武蔵浦和駅前一万三千五百平方メートルの土地を、平成十年十月、リクルートコスモス社から取得していますね。この土地についても着工については未定になっております、建設省からいただいた資料では。
 これは開発計画は明らかになっていると思うんですけれども、その図面を出していただきたいと思うんですが、どうですか。
#152
○政府参考人(山本正堯君) 御指摘の浦和の件でございますが、都市再開発法の規定に基づきまして特に一体的かつ総合的に市街地の再開発を促進すべき地区として定められ、また再開発法の規定による再開発地区計画が定められている、こういうところでございます。
 この地区では住宅及び業務施設の整備が構想されておりますが、現時点では事業計画等について固まっていない、こういうふうに認識をいたしておるところでございます。
#153
○富樫練三君 そんなことはありませんよ。マスコミでは既に報道されているんですよ。これは、全体の開発計画というのは二万八千平方メートル、その一部を民都が買い取ったと、こういうことになっていますよね。ここには六十階建ての高さ二百十メートルの戸数七百五十戸のマンションを建築すると。建築面積が一万三千七百平方メートル、延べ床面積が十四万五千七百平方メートルですね。もう一つ、十階建て六十五メートルの業務用ビル、こういうものを建てるんだということでもう既に明らかになっているんですよ。にもかかわらず図面が出てこないというのはどういうことですか。
#154
○政府参考人(山本正堯君) この地区につきましては、現在、再開発事業の都市計画決定が行われておりません。今申し上げましたように、地区の指定は定められておるというわけでございますが、現在、事業計画については固まっていないという状況でございます。再開発事業の都市計画決定がされていないということで、組合の設立の準備中ということでございます。したがいまして、詳細な構想等については着工段階に至っていないということでございますので固まっていないと、こういうことで申し上げているわけでございます。
#155
○富樫練三君 この計画については既に国、県、市から調査費として補助金が出ていますよね。国もお金を出しています。建設省がお金を出しているんですよ、ここには。県も市も出しているんです。で、具体的な計画がもう固まっていると、まだ都市計画決定はこれからという段階だけれども、というわけですよね。
 補助金を出していながら建設省にはそういう図面がないんですか。
#156
○政府参考人(山本正堯君) 今申し上げましたように、平成四年と五年において土地の評価、測量などについての補助を行ったということは、先生、今御指摘のとおりでございます。
 ただ、現時点では、この土地の評価とか測量についての補助を数年前といいますか、に行ったというところでございまして、それを踏まえて現時点でいろいろ事業計画等について検討が行われている、こういう状況でございます。したがいまして、現在の時点では事業計画は固まっていないというふうに私どもは認識しております。
#157
○富樫練三君 そんなことはありません。私が言ったように、具体的にもうそういう構想は練られているわけですね。最終決定ではないですよ、それはこれからもちろん手直しもあるだろうというふうに思いますけれども。
 したがって、どういう具体的な計画になっているかについて図面を民都から取り寄せるなり、建設省になければ、私はないはずはないというふうに思っているんですけれども、取り寄せて当委員会に提出していただくように委員長の方で取り計らっていただきたいと思うんです。
#158
○委員長(浜田卓二郎君) ただいまの資料要求につきましては、後刻理事会で協議をさせていただきます。
#159
○富樫練三君 次に、十年後に事業者が買い取るということになっているわけですけれども、その保証の問題ですね、確実に買い取ってもらえるのかどうかという問題なんですけれども、もしも買い取らなかった場合に法律上の罰則はありますか。
#160
○政府参考人(山本正堯君) 先生、今おっしゃいましたように、民都機構が取得した土地、十年後に買い戻されるということでございますが、法律上の規定はございません。
#161
○富樫練三君 次に、土地取得の問題と民都機構への役員や職員の派遣との関係について伺います。
 これは資料の二枚目の、表が二つありますけれども、上の方の表についてです。
 今まで建設省から明らかになった資料を整理してみますと、役員を送っている企業、それから職員を送っている企業と土地取得の関係がその表であります。例えば、一番件数が多いのが十五件の土地を買い取っている住友不動産。ここについては、住友不動産の会長が民都機構の理事として派遣をされています。職員も一人派遣をしている。ここからは七万二千六百平方メートルの土地を民都機構が買い取った、こういうことになっているわけなんですね。
 これをずっと見ればわかるように、いわゆるゼネコンや大手の不動産、ここが役員、職員を民都に送って自分の会社の土地を民都に取得させる、こういう構造がもうはっきりしていると思うんですけれども、そうですね。どうですか。
#162
○政府参考人(山本正堯君) 今、先生御指摘の土地取得あるいはまたそれぞれの企業から民都に職員、役職員が出向等の形でいるということについては私どもからも資料をお出しさせていただいたところでございます。
 こういう民都機構の事業は、民間の優良な民間都市開発推進事業のための土地取得業務というものが平成六年から行われたわけでございますけれども、それに際しまして、その事業を推進するに当たりまして必要なノウハウを、価格の審査でありますとか事業の立ち上げでありますとか、そういったようなことにつきましての専門的な知識を有する人からの応援を得るということから民都機構にそういう職員の派遣がなされている、こういうことでございます。
#163
○富樫練三君 ノウハウが必要だというのは私もそうだと思うんですけれども、ここで必要とされているノウハウは、バブルのときに買い取った土地、これが塩漬けになっている、この塩漬け土地をどう処理するかというノウハウを民都機構がやっている、こういうことだろうというふうに思うんですね。ゼネコンや大手不動産が融資を受けて、民都の融資のお金で土地を買い取る、こうやってバブル当時の後始末をやろうと。
 次の表なんですけれども、これは政府保証融資と役員、職員の派遣の関係です。
 これは日本興業銀行以下、一番右の欄が職員を派遣しているところです。この中では第一勧銀は職員は派遣されていないけれども理事は派遣されていると。この融資額なんですけれども、これは九八年の数字でちょっと古い数字なんですけれども、その後この金額は倍ぐらいに全部ふえているようですね。
 それで、この関係を見ると、銀行が民都に職員を派遣して、その銀行から融資を引き出す、その融資はいわゆる政府保証の融資だから、今までの塩漬けになっている土地を担保にした融資とは違ってまさに安全な融資ということですから、そういう関係をつくっていると。
 民都の幹部役員というのは銀行やゼネコンがかなりの部分を占めているというふうに言えると思うんですけれども、これも役員を派遣した、職員を派遣したところに融資をしている、こういう関係が成り立っているということを証明していますね。どうですか。
#164
○政府参考人(山本正堯君) 民都の関係につきましては、銀行についてのシンジケート団を構成いたしまして、シンジケート団がいろんなこういう融資等の手続を行う、こういう格好になっておるところでございます。
 したがいまして、シンジケート団に大手の銀行、信託銀行等々が、全体の銀行が入っている、こういうことでございまして、特定の銀行に対して特定の融資等の関係があるというわけではございません。
#165
○富樫練三君 そういう仕事を中心になって進めているのは常勤の役員ですね。この二つの表のここに入っている役員、会長とか理事とかというのは非常勤なんですね。常勤の役員というのは全部で八名いると。八名のうち七名が元官僚ですね。それで、建設省から四人、大蔵省から二人、運輸省から一人、要するに天下り先になっているわけですよね。元官僚の人たちが天下ってこの民都機構の常勤の役員になっている、こういう関係ですね。
 ですから、元官僚と銀行とゼネコン、この三者が合体して塩漬けの土地をどんどん今買い取っていると、こういう関係だというふうに、一番基本のところはそこにあるなというふうに理解できるわけですけれども、そういう理解でよろしいですね。
#166
○政府参考人(山本正堯君) 先ほども申し上げましたように、銀行からの借り入れにつきましては民間金融機関がシンジケート団を形成して必要な資金の融資が行われているということで、特定の銀行、特定のところとの関係ということではない、こういうことでございます。
 さらに、機構の役員につきましては、先ほども申し上げましたように、民間各界の英知をこの業務の運営に反映させるために評議員や理事に広く各界の有識者の参加をいただいておる、こういうことでございます。
 先ほども話がございましたように、土地取得に当たりましては、個々の土地の取得について例えば理事会に付議をしないということでございまして、第三者機関によってきちっと審査をする、こういうことでございまして、土地取得に関しまして非常勤理事は意思決定には関与しないという制度になってございます。
 あるいはまた、取得する土地の選定に当たりましては法律、経済とか、あるいはまた事業の施行に関してすぐれたノウハウ、知識、経験を有しておる、公正な判断を有することができる者を委員とする経営審査会の議を経るということにされておるわけでございます。その場合の審査会の委員というのは機構の役職員以外という者であることが要件とされておるわけでございまして、公正公平が保たれておると私どもは考えておるところでございます。
#167
○富樫練三君 時間が来ましたので最後になりますけれども、全体を整理してみますと、要するにゼネコンとか大手不動産会社、バブル当時に買い取った土地が崩壊後どうにもならない、塩漬けになっている、それを政府が一兆五千億円の保証人になって銀行から融資を受けてその土地を民都が買い取る、こういう仕組みなんですけれども、その結果、ゼネコンから見れば土地を高く買ってもらえる、その上十年間ただでその土地を使用できる、開発の費用はその土地代で賄えると。十年後に買い取るといっても、金利も税金もこれは割安になっているわけですから、今度の場合、それで十年後に場合によっては買い取れなくても法律上の罰則はない、こういう関係ですね。
 ですから、そもそもゼネコンや大手不動産会社の塩漬け土地を何で政府がこうやって面倒見なくちゃいけないのか。みずからの責任でそういうものは処理するのが当たり前でしょう。銀行の場合であっても不良債権をみずから処理するというのは当然のことなんだけれども、何で政府が一兆五千億円も保証してやらなきゃならないのか。そういうゼネコンや銀行に対して大サービスをしているような、その実態がこの民都の中に明確にあらわれているというふうに私は思うんです。
 どうしてバブル当時の後始末を政府が保証して面倒を見てやらなくちゃならないのか、その理由を最後に聞いて質問を終わりたいと思います。
#168
○委員長(浜田卓二郎君) 時間が超過しておりますので、答弁は簡潔にお願いいたします。
#169
○政務次官(岸田文雄君) まず、基本的に民都機構の事業は、先生おっしゃるように、後ろ向き、後始末のためにやっているというのでは決してございませんで、そもそも良好な市街地の形成や都市機能の維持、こういった目的のために民間事業者を支援するこういった手段を使っている、これが民都機構の本来の役割であります。
 ですから、この民都機構はこういった役割を果たすためにこういった事業を行っているわけでありまして、先ほど都市局長からのお話の中で、その陣容あるいは銀行、ゼネコンとのかかわり、先ほど申しましたような理由でそういった方々のノウハウあるいは人材、こういったものを結集させていただいておりますが、目的はあくまでも前向きな目的でありますので、そうした後ろ向きな処理ではないということをぜひ御理解いただきたいと思います。
#170
○委員長(浜田卓二郎君) 本日の調査はこの程度にとどめることとし、これにて散会いたします。
   午後四時五十一分散会
ソース: 国立国会図書館
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