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2000/05/23 第147回国会 参議院 参議院会議録情報 第147回国会 国土・環境委員会 第18号
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2000/05/23 第147回国会 参議院

参議院会議録情報 第147回国会 国土・環境委員会 第18号

#1
第147回国会 国土・環境委員会 第18号
平成十二年五月二十三日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 五月十八日
    辞任         補欠選任   
     高野 博師君     福本 潤一君
 五月十九日
    辞任         補欠選任   
     佐々木知子君     坂野 重信君
     海野  徹君     福山 哲郎君
     松崎 俊久君     佐藤 雄平君
     福本 潤一君     高野 博師君
     岩本 荘太君     奥村 展三君
 五月二十二日
    辞任         補欠選任   
     福山 哲郎君     羽田雄一郎君
 五月二十三日
    辞任         補欠選任   
     北澤 俊美君     本田 良一君
     奥村 展三君     水野 誠一君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         石渡 清元君
    理 事
                市川 一朗君
                田村 公平君
                岡崎トミ子君
                高野 博師君
                緒方 靖夫君
    委 員
                上野 公成君
                太田 豊秋君
                末広まきこ君
                月原 茂皓君
                山下 善彦君
                脇  雅史君
                北澤 俊美君
                佐藤 雄平君
                羽田雄一郎君
                本田 良一君
                森本 晃司君
                岩佐 恵美君
                大渕 絹子君
                水野 誠一君
   衆議院議員
       環境委員長    細川 律夫君
   国務大臣
       厚生大臣     丹羽 雄哉君
       農林水産大臣   玉沢徳一郎君
       通商産業大臣   深谷 隆司君
       建設大臣     中山 正暉君
       国務大臣
       (環境庁長官)  清水嘉与子君
   政務次官
       厚生政務次官   大野由利子君
       農林水産政務次
       官        金田 勝年君
       通商産業政務次
       官        細田 博之君
       通商産業政務次
       官        茂木 敏充君
       建設政務次官   岸田 文雄君
       環境政務次官   柳本 卓治君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        杉谷 洸大君
   政府参考人
       警察庁長官官房
       審議官      上田 正文君
       環境庁企画調整
       局環境保健部長  西尾 哲茂君
       環境庁水質保全
       局長       遠藤 保雄君
       厚生省生活衛生
       局長       西本  至君
       厚生省生活衛生
       局水道環境部長  岡澤 和好君
       農林水産大臣官
       房長       竹中 美晴君
       農林水産省経済
       局長       石原  葵君
       農林水産省経済
       局統計情報部長  西藤 久三君
       農林水産省畜産
       局長       樋口 久俊君
       農林水産省食品
       流通局長     福島啓史郎君
       林野庁長官    伴  次雄君
       水産庁長官    中須 勇雄君
       通商産業省基礎
       産業局長     岡本  巖君
       建設大臣官房長  小川 忠男君
       建設省建設経済
       局長       風岡 典之君
       建設省都市局長  山本 正堯君
       建設省住宅局長  那珂  正君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○理事補欠選任の件
○政府参考人の出席要求に関する件
○食品循環資源の再生利用等の促進に関する法律
 案(内閣提出)
○建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律
 案(内閣提出、衆議院送付)
○国等による環境物品等の調達の推進等に関する
 法律案(衆議院提出)
○廃棄物の処理及び清掃に関する法律及び産業廃
 棄物の処理に係る特定施設の整備の促進に関す
 る法律の一部を改正する法律案(内閣提出、衆
 議院送付)
○循環型社会形成推進基本法案(内閣提出、衆議
 院送付)
○再生資源の利用の促進に関する法律の一部を改
 正する法律案(内閣提出、衆議院送付)

    ─────────────
#2
○委員長(石渡清元君) ただいまから国土・環境委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 去る十九日、松崎俊久君、海野徹君、岩本荘太君及び佐々木知子君が委員を辞任され、その補欠として佐藤雄平君、福山哲郎君、奥村展三君及び坂野重信君が選任されました。
 また、昨日、福山哲郎君が委員を辞任され、その補欠として羽田雄一郎君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(石渡清元君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。
 委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。
 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(石渡清元君) 御異議ないと認めます。
 それでは、理事に高野博師君を指名いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(石渡清元君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 食品循環資源の再生利用等の促進に関する法律案及び建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律案の審査のため、本日の委員会に、警察庁長官官房審議官上田正文君、環境庁企画調整局環境保健部長西尾哲茂君、環境庁水質保全局長遠藤保雄君、厚生省生活衛生局長西本至君、厚生省生活衛生局水道環境部長岡澤和好君、農林水産大臣官房長竹中美晴君、農林水産省経済局長石原葵君、農林水産省経済局統計情報部長西藤久三君、農林水産省畜産局長樋口久俊君、農林水産省食品流通局長福島啓史郎君、林野庁長官伴次雄君、水産庁長官中須勇雄君、通商産業省基礎産業局長岡本巖君、建設大臣官房長小川忠男君、建設省建設経済局長風岡典之君、建設省都市局長山本正堯君及び建設省住宅局長那珂正君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#6
○委員長(石渡清元君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#7
○委員長(石渡清元君) 食品循環資源の再生利用等の促進に関する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#8
○末広まきこ君 おはようございます。自民党の末広まきこです。
 きょうから循環型社会関連法を順次審議してまいるわけでございますが、今国会の閉会までという差し迫った期日の間での審議になりますが、元気よくまいりたいと思います。
 まずは、参議院先議ということで、食品リサイクル法についてお伺いいたします。
 国民の皆様にも大変身近な問題ということで、私自身もあちこち現場へ行ったり調べたりしてまいったところでございます。
 国民一人当たり一日にごみをどれぐらい出しているかという、これは平成八年の厚生省の調べでございますが、軽く一キロを超えておりまして千百十四グラム、そのうち食品廃棄物、いわゆる生ごみになりますとどれぐらいかといいますと三百三十六グラム、約三分の一ということでございます。
 これは、実際に家でやってみましたら、私のやった実感とはちょっと違う感じがするのでございます。どこがどう違うかと申しますと、重さではかるか、容量、かさではかるか、この点によって違ってくるなと。つまり、家庭で食品関係のごみの食べ残しとか調理くずというのは容量にすると案外少ないんです。ところが、重さはどっしりきているんです。だからこういった統計になると思うんです。
 それじゃ、何が容量で大きいのかといいますと、むしろその食品を包んでいる容器包装系、トレー、パックでございます。恐らく生ごみの十倍の容積はあるかと思います。容器リサイクル法の影響もございまして容器はますます軽く大きくなっていく傾向があるのかなということを思いました。かさは小さくても重いのが生ごみの特徴である、こんなふうに感じた次第でございます。
 では、どこで一体一般ごみと称されている中の生ごみが大量発生しているのかといいますと、これはレストランやらコンビニ、スーパーなどで発生している売れ残りとか賞味期限の切れた廃棄、いわゆる業界で商品ロスと呼んでいるものでございまして、食べないで捨てているわけで、戦中戦後の食糧難を経験した国のすることかなとあきれてしまうようなありさまがございます。
 今回の食品リサイクル法は、この飽食の時代の食べ物を粗末にする現状に警鐘を鳴らしてロス発生抑制、洪水のように製造してまとめてごみにして焼いて埋めるという、こういう飢えに苦しむ国の人々には語れないような現状を反省して改めるというような法律では残念ながらないんですね。ここは大きな問題だろうと思うんです。
 大規模食品製造業者に、よい処理法をシステム化して肥料やえさにリサイクルしなさいという範囲にとどまっておるようでございますが、家庭やコンビニなどから出る一般廃棄物は、〇・三%といいますから、もう一〇〇%近くが自治体で回収されて燃やして埋められているというのが現状なんです。
 そこで、金田政務次官にぜひお伺いしたいのでございますが、この法律では一般ごみ系の生ごみの現在〇・三%のリサイクル率を五年以内に二〇%に高めるとされているようでございますが、どうやって実現されるのでしょうか、まずその点からお伺いしたいと思います。
#9
○政務次官(金田勝年君) 本法案の第三条の基本方針におきまして「食品循環資源の再生利用等を実施すべき量に関する目標」という記述がございまして、これにつきましては、再生利用等のまず技術的、経済的な可能性について検討を行っていく、そしてまた、再生利用に当たりまして、これまでの実施状況、あるいは再生利用製品がどのように、どの程度利用されると見込まれるか、こういった点を十分に勘案して目標を設定するということにしておるわけであります。
 そうはいいながらも、現時点におきましては、ただいま委員が御指摘のとおり、五年後において各事業者の食品廃棄物の排出量の二〇%程度の再生利用を行うということを考えておるわけであります。
 これをどのように目標達成するかという御指摘でございますが、これにつきましては、本法案において主務大臣が事業者によります再生利用の実施に関する基準をまず定める。そして、食品関連事業者に対しまして指導、助言、勧告等を行っていくということによりまして、これに即した具体的な再生利用の実施を確保していこうと。あるいは、登録再生利用事業者制度といいますけれども、登録制度や計画制度、再生利用事業計画制度という制度を活用した広域的なリサイクルシステムの構築を行っていくということを本法案におきまして位置づけているわけであります。
 これに加えまして、このほか低コストリサイクル技術の開発普及、それからリサイクル施設整備への支援、そして関係者への普及啓発といった点に力を入れて努めていくということにしておりまして、これらによりましてただいま御指摘のリサイクルの実効を二〇%目標ということで現段階では考えておるわけですが、今後設定するわけでございますが、この目標の実現、実効ということを確保してまいりたい、こういうふうに考えておるわけであります。
#10
○末広まきこ君 目標ということでございまして、なかなかこれは厳しいものがあるんじゃないかなと思ったりするんですが、まず最初に、大変頑張っているいい例を取材することができましたので御紹介したいと思います。ごみを出さない、生ごみはごみじゃない、資源だという発想で市民たちも学校や家庭で頑張っているわけです、生ごみのコンポスト化ということで。
 ある雑誌で都内の超一流ホテルのコンポスト化最新設備というのが紹介されていましたので、ちょっと見学に行ってまいりました。そのコンポストレシピというのを御紹介いたします。
 非常に大がかりなもので、レシピと言うにはふさわしくないかもわかりませんが、このレストランや宴会場から生ごみ、生花、これが一日に百二十リットルのバケツに七十本出てまいります。これをまず細かく砕きまして、それから、厨房から出てくる汚泥、これが産廃系の四七%を占めているわけでございますが、この汚泥と生ごみとを、生ごみ十に対して汚泥一の割合でまぜます。そして、敷地内の発電所から出る蒸気百三十二度で乾燥させまして四日間一次熟成、酸素を送ったり、温度を調整したりして発酵させるわけです。三日間眠らせて、合計七日間でコンポストができ上がると。
 ここのコンポストは実においしそうなんです。ふわふわのケーキの材料のようで、外人のコックさんがこれをすくって食べたと、うまいと言って。私は、手にとってにおいをかぎまして、うん、これでクッキーが焼けませんかと思わず聞いてしまったんです。こうなると、確かに生ごみはごみではなくて立派な資源だなという感じがするんです。
 設備投資に一億一千万円かけてどうですかと聞くと、毎年ごみ処理に三千万円かかっていたんで、三年ちょっとで回収できるのでいいと。有機野菜をお客様に出したいというのが当初取っかかりだったようでございまして、それも可能になったし、屋上バラ園の肥料という、バラというのは肥料食いですけれども、バラ園の肥料という副産物もできたので喜んでいらっしゃる現状です。エネルギー、水を含めて、このホテルの循環型リサイクルシステムはとにかく巨大でございまして、あたかも船の中に入ったようでございました。
 そこで、私、二つのことを感じたんです。発見と言っては大げさですが、生ごみの成分というのが重いのはなぜかというと、水分が八五%で、繊維質になるのは一五%なんだと。つまり、生ごみは重いけれども、水分を取って乾燥させると重さは一五%に圧縮できるということです。そうなると運ぶに便利。しかも、もっとすごいことがある。焼却施設で燃やしているときにダイオキシンの発生源を補助しているのがこの生ごみの水分なんですね。このおかげで炉内の温度が上がらないという、こういう今まで弊害があったわけですけれども、水分を取って乾燥させると生ごみも結構善玉に変わるのかなということを感じました。
 もう一つ、コンポスト化の際に一片のビニールくずたりとも入ってはならないという分別上のすごい苦労があるんです。しかも、これは細心の手作業で行っております。
 一日に七百キロの生ごみ、生花の再生処理技術はここでは一年前に完成しているんですが、現場でのこういう取り組みに対して本法律案のもとでどういう評価をなさっているのか。
 いろんなところで堆肥化に取り組まれていらっしゃいますが、このコンポスト化に当たっては成分が安定するかどうかというのが大変問題視されていて、そのために引き取りルートが組みにくい現状があるということをお聞きしております。これについてどういう対策を講じていらっしゃいますか。
#11
○政府参考人(福島啓史郎君) 今先生から御紹介がありましたように、ホテル等の食品関連事業者におきまして先進的な取り組みが行われているところでございます。これらの取り組み事例は、今後の本法案を運用する上で貴重な参考になるという評価をしておりまして、こうした事例も参考にしながら、食品関連事業者と食品廃棄物を使った再生資源の製造事業者、また農業者の三者による再生利用事業計画制度の取り組み、三者の連携推進でございますが、これを進めてまいりたいというふうに考えております。
 また、こうしたリサイクルを進めていくためには、先生おっしゃったように、リサイクルの品質の確保、また再生品の流通ルートの確保が重要であるというふうに考えております。
 このために、一つは、主務大臣が定めます再生利用等の実施に関する基準におきましてリサイクル製品の安全性や品質確保を図っていくということ、次に、優良な再生利用事業者の登録制度を設けることによりましてリサイクル業者あるいはリサイクル製品の選別が可能となるようにするということ、また、これらとあわせまして再生品の利用者に対する普及啓発等の実施を進めてまいりたいというふうに考えております。
#12
○末広まきこ君 私が取材しましたこのホテルの話では、そのコンポストは、通常一トン当たり二千円なのが、ここの場合はその成分の安定性、内容度が抜群なために高い評価を受けて一トン六千円で取り引きされるということだそうでございます。いいものをつくれば売れるということなんでしょうか。流通ルートの整備がインターネット上で始まったというようなことが新聞に出ておりましたけれども、いろいろとよろしくお願いしたいと思います。
 さて、食品ロスについてどうなっているんだろうと、これも実際に調べてみたんですが、こちらの方は余り喜ばしい話ではないんです。
 ある大手コンビニのチェーン店の経営者に賞味期限の切れた食品の処理法についてお聞きしました。そうしますと、チェーン店本社の指導で、委託回収業者に週四回取りに来てもらって月に四、五万支払っている、一万ちょっと高くなるけれども、それはまあ大した額じゃないんだとおっしゃるんです。
 では、分別が大変ですね、弁当がらとその中のものとを分別してと言うと、いや、労働的には弁当がらごと棚からおろしてバックヤードで保管するだけなんで、業者はそれを持って帰ってくれますから楽ですと。では、回収業者の方でそれを分別するんですねと聞くと、はい、弁当がらから取り出して分別してコンポストにするというふうに聞いていますが、自分は現場まで行って確かめたことはないと。
 早速確かめることにいたしました。回収業者に電話しまして、現場での御苦労を聞きたいなと。主に分別の苦労をやっぱり知りたいんで電話しましたら、一日目は担当者不在。二日目は、内容はどういうことでしょうか、担当者不在で、帰ってきたらお電話させます、内容を伝えますと。三日目、電話に出ない。夕刻しつこく電話しました。担当者はいません、内容はどういうことでしょうか。分別と再生利用についてです。担当者に伝えておきます。これでむなしく一週間が過ぎまして、本当にあきらめて、ひどい、これはと、もう怒りがこの辺まで来ていたら、週が変わってから連絡が来たんです。
 実態はどうなっているのと聞きますと、私が連絡を一生懸命とった回収業者の番号ですと教えられた会社というのはどういう会社だったかというと、ビルの設計、施工、メンテナンス会社でございました。ごみについては、ビルの管理事業の一端として回収事業処理業者との間に入ってコーディネートをしている、それだけですというわけでございます。それの料金、コーディネート料を月一万プラスしているということでございます。レストラン、コンビニなどの商品ロスや残飯などの生ごみは、回収している店舗は三千六百店ございますから、月に三千六百万ということです。一日の取り扱い量は百三十二トン。
 回収処理業者はどうしているんですかというと、パッカー車と呼ばれる車がございまして、それで弁当がらごと取り込んで大方は近くの清掃工場へ持ち込まれているんだそうです。リサイクル化は一部しているがなかなか進まないんだと。その原因は分別作業に手間と労力がかかって大変だからと。正直です、ここはもうとっても正直。苦労してつくったリサイクル肥料や飼料の買い手が問題です、つまり川下の整備が望まれますと、ここまで説明されました。
 このように、間にビルの管理業者が入ってコンビニ側の説明と食い違う、リサイクルは実行されにくい、分別はされずに燃やすのが大半という現状ですが、本法案成立後は登録業者のちゃんとした監督も行っていくということでございますので、そのあたりの指導監督はどういうふうになるんでしょうか、教えてください。
#13
○政府参考人(福島啓史郎君) 今先生の御質問にありましたように、本法案におきまして、食品循環資源の再生利用の実効性を確保するために、これら再生利用を適正かつ効率的に実施する再生業者の確保が重要であります。
 こういう観点から、優良な再生利用事業者を育成するために、要件といたしまして、再生利用事業者の内容が生活環境の保全上支障がないということ、また再生利用事業を効率的に実施する能力を有するということ、また再生利用事業を円滑に実施するのに十分な経理的基礎を有するといったような条件を満たす再生利用事業者の主務大臣の登録制度を設けております。
 また、こうした登録再生利用事業者の適正な再生利用の業務を担保するために、標識の表示であるとか、あるいは再生利用事業に係ります料金の事前の届け出制、また差別的な取り扱いの禁止等の事項を本法において定めております。
 また、再生利用事業の内容が適正でない場合にはその登録を取り消す等の措置を講ずることによりまして、適正、効率的な再生利用を進めてまいりたいというように考えているところでございます。
#14
○末広まきこ君 この法律では、業者は「登録を受けることができる。」こととしているわけでございます。全員登録ではない。今まさにおっしゃいました優良なリサイクル業者育成、それはできると思うんです、よい子の業者には特典を与えますよという法律ですから。でも、たまたま私がぶつかったような事例ではこの法律はあってもなくても一緒で、どこで効き目があるのかなという気がするのでございます。つまり、リサイクル循環の枠組みはつくるんですけれども、きちんとその中を食品がリサイクルにまでずっと循環していくかどうかという実効性の保証がないのではないかという点が大変心配で、建廃リサイクル法についてもこれは全く同じことが言えるわけでございます。
 リサイクルの実効性確保についてどんな御見解をお持ちですか。
#15
○政府参考人(福島啓史郎君) この法律に基づきまして食品循環資源の再生利用等の基準を主務大臣が省令で定めるようになっております。この省令に即した再生利用等を事業者において進めていただくために助言、指導、さらに一定規模以上の、今政令で百トン以上ということを考えておりますが、年間百トン以上を排出する食品関連事業者につきましては、その基準に照らして不十分な場合には勧告、勧告に従わない場合には命令というような形でもって実効を確保していくということが一つでございます。
 また、先ほど申し上げましたような、自分ではみずから再生利用等ができない場合には委託によって処理をする、そういう観点から登録再生利用業者制度を設けておるわけでございます。また、先ほどホテル等の実例がありましたけれども、さらに排出事業者であります食品関連事業者と再生利用事業者、つまり肥飼料等を製造する者、またそれを利用する農業者等の三者の連携を進めていく。そうした二つの方策によりまして食品循環資源の再生利用等を進めてまいりたいというふうに考えているところでございます。
#16
○末広まきこ君 ぜひとも有効な手だてを講じていただきたい。
 もう一つ、これが大事なんですけれども、循環型社会基本法では優先順位をつけて廃棄物発生抑制をその順位の最優先としているのに、この法律には、リサイクルの勧めばかりで、捨てなきゃならぬほど食品を製造して販売ルートに乗せるということはやめようではないかという文章はどこにも、行間にすら浮いてこない。これはどうしたことなんでしょうか。つまり、つくらんかな売らんかなという考え方からは基本的に脱却できていないのではないかなという懸念があります。
 リデュースについてはどういう対策を講じようとしているんですか。
#17
○政府参考人(福島啓史郎君) この法案の四条におきまして、「事業者及び消費者は、食品の購入又は調理の方法の改善により食品廃棄物等の発生の抑制に努める」ということ、また「食品循環資源の再生利用により得られた製品の利用により食品循環資源の再生利用を促進する」、つまり、リサイクル製品を利用していくということ、この二つを責務として定めているわけでございます。言いかえれば、発生の抑制とできましたリサイクル製品の利用を推進していくということがこの責務として書かれているわけでございます。
 リデュースにつきましては、そうしたことから、今の四条でもって抑制を責務として位置づけると同時に、この基本方針におきましても「再生利用等」と、再生利用等といいますのは、再生利用と発生の抑制それから減量、これらを一体的に進めていくという概念でございます。具体的には、基本方針でそうした目標を定める、また先ほど申しました主務大臣が定めます食品関連事業者の判断の基準となるべき事項に具体的に製造工程の改善や流通・外食業務の工夫等によりまして発生抑制あるいは減量していくということを具体的な方策として定めるなど、リデュースにつきましても一体的に進めるようにしているところでございます。
#18
○末広まきこ君 リデュースというのは、リサイクル等の等に当たるわけでございますね。それは循環型社会基本法とは違うんじゃないかなという気がするんです。
 ヨーロッパでは、食品の売り方というのは昔のままなんです。要るものを要る量だけはかり売りして、例えばサクランボを買ってもばさっとはかって紙の袋に入れるし、鶏のローストを買ってもぶちぶちと切って紙の袋にばさっと入れるし、使い捨ての権化と言われているニューヨークですら、ホットドックはやっぱり紙の袋なんです。
 近年、ニューヨークの町中にお総菜屋さんがふえ始めておりまして、どんな方法でやっているかというと、日本のように一個ずつ小さなポリ容器に入れて並べておいて売っているということではなくて、仕切りがあるんですけれども、自分で一つのトレーを持って、好きなおかずや主食をそこに入れて、レジではかりに乗せてお金を払う仕組みになっているんです。つまりテークアウトのバイキング方式なので、容器を減らすべくその売り方自体も工夫しているのかなという感じでございます。
 私としましては、循環型社会基本法に照らすと、そしてまた人類の将来を考えると、この食品リサイクル法案だけでは相当物足りないわけでございます。有機農業促進化には役立つと思います。食品循環としては根本のところ、廃棄物発生抑制を販売方法も含めて今後ぜひ議論を重ねていただきたいと思いますが、リデュースに対する今後の取り組みについて、大臣、御決意をお聞かせください。
#19
○国務大臣(玉沢徳一郎君) 委員が提唱されますように、環境をよくするために環境への負荷ができるだけ低減される環境型社会の形成が社会全体の課題となっている中で、食品廃棄物についてもその発生自体を抑制していくことが極めて重要な課題と考えております。
 このため、本法案におきましては、食品の購入や調理の方法の改善による食品廃棄物の発生の抑制を事業者及び消費者の責務として明示しておるわけでございます。国の基本方針において具体的な取り組みの方向を示すことといたしております。また、食品の廃棄や食べ残しの減少への取り組みを本年三月に策定されました食料・農業・農村基本計画や食生活指針におきましても重要な柱の一つとして位置づけておりまして、今後、食を考える国民会議の活動などを通じ、食品廃棄物の発生の抑制についての国民の皆様の理解と実践を働きかけてまいりたいと考えているところであります。
#20
○末広まきこ君 ぜひ頑張ってください。
 つまり、食品リサイクルというと、食品の部分と容器の部分と販売、消費者、この大きな関係の中で一体的に議論していただきたいなと切に思うわけでございます。
 今も申し上げましたように、食品ごみと容器包装の関係は切っても切れないので関連してお伺いしたいんですが、時間が大変窮屈になっておりますけれども、容器包装リサイクル法が四月から実施されて少しは容器や販売形態に変化が出たのかなとこちらもウオッチングしてみましたが、少なくとも店頭では何の変化も出ていないですね。相変わらず大きなトレーに、例えばサケだったらサケの切り身がトレーの半分ぐらいの大きさで横たわって、店によっては上からラップが二重にかかって、それをさらにビニールの小袋に入れてショッピングのポリ袋に入れると。うちに持ち帰ってサケを焼くと、ごみ箱はトレーとラップとビニールとポリ袋であふれていると。容量でいうととても食品が三分の一のごみとは思えない。
 そこで、通産省にお聞きしたいんですが、食品リサイクル・リデュースを論じるのと同じ観点で容器の方もごみ発生抑制とリサイクルを目に見える形で実行する必要があるのではないですか。
#21
○政務次官(茂木敏充君) 末広委員の御意見を伺っておりまして、たしか去年京都駅で買いました天むすの包装が大変シンプルだったなと、こんなふうに記憶しておりますが、何にいたしましても、委員御指摘のように包装容器はかさばるものが多いわけであります。容積比でいいますと、家庭から排出される廃棄物の約六割を包装容器が占める、こういう状況でございまして、リデュース、リサイクルともにしっかり取り組んでいかなきゃならないと。
 そこの中でまずリサイクルでありますが、平成七年に容器包装リサイクル法、これを制定させていただきまして、分別収集、リサイクルの実施を図ってきたところであります。ことしの四月には、これまでのペットボトル、ガラス瓶に加えまして紙製の容器の包装とプラスチック製の容器の包装につきましても新たに対象物に加えまして、リサイクルの一層の強化に努めているところであります。
 実効の部分はこのリサイクルで上がっております。先行しておりますガラス瓶でいいますと、平成八年のリサイクル率が六五%だったのが平成十一年は七四%まで行く予定であります。また、ペットボトルにつきましては、平成八年に三%だったものが平成十一年、二三%を見込んでおります。
 その一方で、リサイクルの実施と並んで、委員御指摘のように、包装容器廃棄物の発生抑制、リデュースに向けた取り組みも大変重要でございます。
 この包装容器のリサイクル法におきましては、事業者がリサイクル費用を負担する、こういう仕組みを組み込んでおりますので、費用負担の軽減を目的として詰めかえ容器の採用、例えば最近シャンプーなんかでもそういうのが多くなってきているわけですけれども、こういった問題であったりとか、容器包装の軽量化、簡素化に向けた取り組みが始まっているところであります。
 さらに、産業構造審議会の品目別、業種別ガイドラインにおきましても、関係事業者に対しまして容器包装の軽量化、簡素化等に向けた自主的な取り組みを促すことといたしております。
 いずれにいたしましても、今後とも、委員御指摘のように、容器包装廃棄物の発生抑制とリサイクル、この両輪について一層の努力を傾けてまいりたいと思っております。
#22
○末広まきこ君 分別しなくても堆肥にできるごみ袋が開発途上にあるとかということも聞いておりますが、ぜひ現実的な取り組みを今後お願いしていきたいと思っております。
 インドでは、ビニール袋を食べて死んでいく象が後を絶たなくて、それを見ていた子供たちが抗議デモを行いまして、それを受けてビニール袋は使わないと政府は法律で定めたそうでございます。これはインドにおける象の特殊な存在があると思います。日本でも鳥や動物のおなかにビニールがいっぱい詰まって死んでいる事例は多いんです。
 また一方、リサイクル先進国のドイツでは、袋のまま容器やごみを処理機にぼんと入れますと、それをプラスチック、アルミ、紙、ポリと分別しまして、さらに加工を済ませてしまう機械、ゾルテックと言うんだそうですが、これが本年のハノーバー万博に出品されるそうでございます。これによってドイツのリサイクル事業は、今まで手によって分別していた手工業からハイテク工業へ変身するというふうに伝えられております。裏返せば、リサイクルの決め手は分別にあり、こういうことではないのかなと思うのでございます。
 日本の資源循環型社会に向けて国民の選択はどうなんでしょうか。そういう議論を聞かせてほしいと思うんです。何でも新聞紙に包んでいたあのころに戻すのか、少し高いけれども分別してリサイクルするのか、あるいは資源を大切にするには製造段階からの工夫が要るのではないかなどなど、今後大いに国民的議論を高めていただいて、制度上にもどんどん取り入れていただくことを、そうでないとごみの製造量というのは物すごいスピードでございますので、制度を変えていくスピードもそれに合わせてスピードを上げていただきたいなということをお願いして、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。
#23
○羽田雄一郎君 民主党・新緑風会の羽田雄一郎でございます。
 二十一世紀においては循環型社会の構築が必要であり、そのため真に必要な制度を実現することが肝要であると考えます。その一環として、今回の法案は食品廃棄物リサイクル促進のため貴重な一歩を踏み出すものであり、法案をめぐる課題につき何点か質問したいと思います。
 まず、法案提出に至る背景、農水省や食品流通審議会、研究会等での検討経過、内容につき玉沢大臣に簡単に御説明をお願いします。
#24
○国務大臣(玉沢徳一郎君) 食品廃棄物は一般廃棄物の中で相当の量が発生している一方、再生利用等は十分に行われていない状況にありまして、食品循環資源の有効な利用と食品廃棄物の排出の抑制を一体的に推進していくことが強く求められております。また、食品産業の健全な発展を図るためにも食品循環資源の再生利用等を促進していくことが重要となっております。
 こうしたことを背景といたしまして、本法案は、食品循環資源の再生利用、食品廃棄物等の発生の抑制、減量に関する基本的な事項を定め、食品循環資源の再生利用を促進するための措置を講ずることを主要な内容としているところであります。
#25
○羽田雄一郎君 次に、本法案の主なねらいと法案の概要を御説明願います。そして、本法案により具体的にどのような効果が上がると見込んでいるのか、大臣にあわせてお答え願います。
#26
○国務大臣(玉沢徳一郎君) 本法案の趣旨については今申し述べたのでありますけれども、こうしたことを行うことによりまして、環境への負荷ができる限り低減される循環型社会を構築し、今後の我が国経済社会の持続的な発展を可能にする効果があると考えております。
#27
○羽田雄一郎君 法案は、膨大な食品廃棄物を減らし、食品循環資源の再生利用を図っていこうとするものでありますが、食品廃棄物のあり方を検討する場合には、現代日本の食文化がどのようなものかを考察することも重要と考えます。
 循環型社会の観点から見た現在の日本の食をめぐる文化あるいはシステムについて大臣の基本認識をお答え願います。
#28
○国務大臣(玉沢徳一郎君) かつての日本は物を大事にして、食物を神様から、大自然からいただきました大変とうといもの、こういう考えです。神様といっても一神教でありませんから、やおよろずの神様ですから、そういうことでございます。したがいまして、そういう食文化というのは非常に物を大事にするという背景から出てきたものであります。
 しかし、最近におきましては、大変豊富な食材がございます。また、外国からも輸入食品等がございまして、飽食とも言えるような時代を迎えておると思うわけでございます。
 そういう中におきまして、食べ残しや食品の廃棄等が生じておるということは極めて残念なことだと思うわけでございまして、世界におきましても約八億人ぐらいの方々が栄養不足人口と、こう言われておるわけでございます。そうしたことを考えますと、いかに食品を大事にしてやっていくかという重要性が今問われておる、こう思うわけでございまして、環境に優しい食生活を実践していくことが重要である、こういうふうに考えております。
#29
○羽田雄一郎君 日本の食文化、昔は使えるものはすべて利用してきました。しかし、今は膨大な食べ残し、ハンバーガーチェーン店やコンビニの賞味時間切れの日切れ商品などが家庭や外食産業、事業所などから食品廃棄物等として捨てられているのが実態です。
 アメリカでは、平成九年七月に食品ロスの統計から、全米で食品の二七%に相当する約四千三百六十万トンが小売店や外食産業、家庭で捨てられており、その五%が有効利用されれば四百万人分の食料の提供と多額のごみ処理費の節約が可能であるとの農務省の発表が行われ、食品ロスの軽減の必要性が言われていると聞いております。
 そこで、食品廃棄物のリサイクル促進の前提としては、まずその発生抑制をすることが大前提であるべきと考えます。
 日本の食品廃棄物の総量については、食品の製造・調理過程から生じるものも含めて平成八年度の時点で、事業系が九百四十万トン、家庭系が一千万トンと推計されていますが、これに対し、特に日本における食べ残し等の食品ロスの現状をどのように把握しておられるか、お答え願います。
 また、七百万トンでカロリーベースで三食に一食は捨てているとの試算があるとも聞いておりますが、金田政務次官、この問題に大変関心がおありとお聞きしておりますので、お考えをお伺いします。
#30
○政務次官(金田勝年君) 委員のただいまの御指摘で、食品廃棄物の実態について申し上げますと、産業廃棄物に分類される食品製造業から排出されるものは約三百四十万トンあるわけでございます。そして、一般廃棄物に分類されるものは約千六百万トンあるわけでございまして、全体では、合わせまして千九百四十万トン、約二千万トン程度が排出されておるというふうに現在推計されております。
   〔委員長退席、理事市川一朗君着席〕
 このうち、いわゆる食べ残し、廃棄につきましては、七百万トンから八百万トン程度というふうに推計されるわけであります。
 ただいまの委員の御指摘にもありました食料需給表による供給熱量と国民栄養調査による摂取熱量を比較いたしますと、調査方法の違いというものもありますが、その差のすべてが食べ残しあるいは廃棄というふうになっているわけではないんですけれども、食料需給表による供給熱量が二千六百十九キロカロリー、そして摂取熱量が千九百四十八キロカロリーでございますから、差は六百七十一キロカロリーということになり、供給熱量の約四分の一、摂取熱量の約三分の一に該当するということになるわけでありまして、このように、食品廃棄物はまさに御指摘のとおりかなり大量なものとなるわけであります。
 循環型社会を構築する上で、この大量なる食品廃棄物、その発生の抑制をするということは非常に重要な課題であるというふうに考えておるわけであります。
#31
○羽田雄一郎君 廃棄物関係のある雑誌によれば、我が国の農業、水産業の総生産額約十二兆四千億円に対して、我が国の残飯による食生活の損失は十一兆一千億円で、生産額と食生活の損失額はほぼ同額であると聞いております。科学技術庁の調査によっても同じような損失額の数字が存在するようであります。
 この雑誌では、この数字の根拠は具体的に明示されていませんが、これが事実であるとすれば大変ゆゆしきことであると考えます。まさに食品廃棄物、特に食品ロスの問題は我が国の農業政策の存立にかかわる重要問題でもあると認識すべきです。
 今回の法案では、第四条に事業者、消費者の発生抑制の努力規定も置かれていますが、リサイクル施策に比べて具体的な発生抑制施策のイメージが見えてきません。食品廃棄物、特に食品ロスの発生抑制のため特段の施策を講ずる必要があると考えますが、大臣の見解をお答え願います。
#32
○国務大臣(玉沢徳一郎君) 本法案におきましては、第四条におきまして食品廃棄物の発生の抑制を事業者及び消費者の責務として明示いたしておりますとともに、国の基本方針において具体的な取り組みの方向を示すことといたしておるわけでございます。
 食品の廃棄や食べ残しの減少への取り組みを本年三月に策定されました食料・農業・農村基本計画や食生活指針におきましても重要な柱の一つとして位置づけておりまして、今後、食を考える国民会議の活動などを通じまして、食品廃棄物の発生の抑制についての国民的な理解と実践を働きかけてまいりたいと考えております。
#33
○羽田雄一郎君 発生抑制として、私は、物の大切さやこの飽食の時代、お金を払って自分が手にし口にするまでどれだけ多くの人がかかわり手間暇をかけているのか、きちんと教育をしていく必要があると考えます。
 私は、農林水産委員会で質問をするたびに農作業体験学習の必要性を訴え、大臣に答弁をいただいてきました。今日、導入する小学校等が急増中である、子供の心を育て、命の大切さを学んでいるという新聞記事も読ませていただいたところでございます。
 しかし、文部省では、学校五日制に伴い、地域社会に子供を帰し、親、地域とのかかわりを大切にしていくことを推進しております。地域の受け皿になり得る児童館等を所管している厚生省にも農水省としてアプローチし、農水省、文部省の基本合意だけではなく、厚生省も含めた三省で連携していく必要があると考えますが、大臣の見解をお伺いします。
#34
○国務大臣(玉沢徳一郎君) 今委員が提唱されております教育の重要性、これは最も大切なものだと思います。
 農林水産業は生命産業とも言われております。つまり、生命を大切にして生命を維持していくもの、そういうものがどういうような形で人々の努力によって確保されてきたか、こういうことを認識していただくということが大変重要なことである、こう思うわけでございます。
 子供たちに対しまして食に関する教育、啓発を行うことは、健康、栄養バランスに配慮した正しい食習慣の形成、食糧を生産する農業農村に対する理解の促進、食の大切さの理解や食品に対する知識の増進を図っていく上で重要でありまして、食や農業に対する理解を促進する取り組みは食品廃棄物の発生抑制にもつながるものと考えております。
 こういう観点から農林水産省といたしましては、食生活指針の普及、定着に向けまして、厚生省や文部省との連絡会議の開催などを通じまして、食を考える国民会議の活動、保健所、保健センターを通じた取り組み及び学校教育や保育所、児童館における食に関する教育などを推進してまいりたいと考えております。
#35
○羽田雄一郎君 ありがとうございます。
 何回も質問させていただいて、国土・環境委員会でやっと厚生省も名前を入れていただきまして、ありがとうございました。
 また、日本では総合的な食品ロスについての統計がこれまで実施されていなかったようですが、その理由は何だったのでしょうか。
 さらに、今後、こういった調査を一回限りではなく定期的に行い、国民に積極的に公表し、国民や事業者に実態を認識してもらうことは発生抑制の観点から検討に値すると考えますが、あわせて金田政務次官にお答え願います。
#36
○政務次官(金田勝年君) 食品廃棄物調査を今後実施してその結果を広く公表していくべきだという委員の御指摘でございますが、食品の食べ残しや廃棄の抑制といった食生活の見直し、改善に向けました運動の展開をしていく、そしてそれを推進していくということに資するためには非常に食品ロス統計調査の実施ということも重要であるというふうに認識いたしまして、この平成十二年度におきまして食品製造業、食品流通業、外食産業、そして家庭におきます食品の食べ残しの実態等を把握するための食品ロス統計調査、これを実施することにいたしました。そして、その結果につきましても広く公表していきたい、こういうふうに考えておる次第であります。
 今後とも、これら対策の推進に資するための調査、そして情報の収集、提供に鋭意努めてまいりたいと考えておる次第であります。
#37
○羽田雄一郎君 ありがとうございます。
 それでは、次に法案の具体的内容についてお伺いいたします。
 法案第三条では、主務大臣は食品循環資源の再生利用等を総合的かつ計画的に推進するための基本的方向や実施すべき量に関する目標を規定した基本方針を策定するとされていますが、この基本方針の具体的内容、特に数値目標についてどの程度の具体的な目標を規定することとされているのか、金田政務次官にお伺いします。
#38
○政務次官(金田勝年君) ただいま御指摘の本法案の第三条、基本方針がございます。この基本方針に定めます「食品循環資源の再生利用等を実施すべき量に関する目標」というのが第三条に掲げてあるわけですが、これにつきましては、まず再生利用等の技術的、経済的な可能性につきまして検討いたしますとともに、再生利用等のこれまでの実施状況、あるいは再生利用製品がどのように、そしてどの程度利用されると見込まれるか、こういった観点を十分に勘案いたしまして、その上で食料・農業・農村政策審議会の意見も聞きまして設定していきたい、こういうふうに考えておるわけであります。
   〔理事市川一朗君退席、委員長着席〕
 具体的な数値につきましては、今後この法律の施行時までに検討させていただくこととなるわけでございますけれども、現時点におきましては、五年後において各事業者が食品廃棄物の排出量の二〇%の再生利用等を行うこととしたい、こういうふうに考えておる状況であります。
#39
○羽田雄一郎君 数値目標は事業系食品廃棄物につき五年で二〇%減ということですが、その根拠はどこからきているのでしょうか。
#40
○政府参考人(福島啓史郎君) この二〇%につきましては、現在の事業系の食品廃棄物の再生利用率、これが平均して約一七%でございます。したがって、この数字をアップするためには、平均値以下の事業者におきまして再生利用等を進める緊要性が特に高いということでございます。
 また、立法過程におきまして食品関連事業者等からいろいろヒアリングをしたわけでございますが、その際、特に外食、流通等、これまで全く再生利用等に取り組んでいなかった企業が新たに再生利用に取り組むに当たりましては二割程度が限度だという声が強かったということ、そういうことも踏まえまして、関係者の理解を得やすい数値といたしまして二〇%というものを再生利用等の目標として考えているところでございます。
#41
○羽田雄一郎君 事業系食品廃棄物につき五年で二〇%削減という目標については、食品製造業や小売業、外食産業などの各業種によって具体的にどのような目標設定が行われるのか、あるいは全業種一律に二〇%ということなのか、お聞かせ願いたいと思います。
 また、家庭系の食品廃棄物についても、先ほど質問しました食品ロスの問題の重要性から見て何らかの削減目標が定められるべきと考えますが、これについて農水省はどのように認識されているのか、お答え願います。
#42
○政府参考人(福島啓史郎君) まず、先生の御質問の中にありました家庭系の食品廃棄物について目標を定めるかどうかということでございますが、家庭系につきましては、発生源が零細かつ極めて多数に及びましてその発生量を具体的には把握しがたいという問題がありますし、また社会経済事情を勘案した場合、一般消費者に対しまして再生利用等の実施を義務づけるということも難しい問題があるわけでございます。そういうことから、食品関連事業者、つまり事業系につきまして数値目標を設定し、家庭系につきましては数値目標を設定することは考えておりません。
 しかしながら、そうした家庭系につきましても、事業系の再生利用等の仕組みができてくれば、市町村が収集しますそういう家庭系につきましてもおのずからそのシステムの中に取り込まれていくというふうに考えております。
 それから、業種ごとに定めるかどうかということでございますけれども、食品循環資源の再生利用等を実施すべき量の目標は、言いかえれば食品関連事業者にとっては負担ともなるものでございます。したがいまして、公平性の観点から、いずれの業種につきましても同じ目標を定めることが適切であるというふうに考えております。
#43
○羽田雄一郎君 事業系食品廃棄物につき五年後に仮に二〇%減となったとして、その後の扱いをどのように考えていらっしゃるのか、それにより目標は達成されたと見るのか、さらに新たな数値目標を設定されるのか、お考えをお聞きします。
#44
○政府参考人(福島啓史郎君) 今先生の御発言にありましたように、基本方針は五年程度の計画期間を定めまして、その間の目標等を定めるようにしているわけでございます。
 計画期間の経過後におきましては、その時点におきます再生利用等の技術的、経済的可能性や再生利用等の実施状況なり、あるいは再生利用製品、リサイクル製品の需要動向、そういったものを勘案いたしまして、法の趣旨にかんがみましてさらに新しく計画を定める。その際にどの程度の目標が適当であるかということは、先ほど申しましたような観点からその時点におきまして検討をしたいというように思っております。
#45
○羽田雄一郎君 食品循環資源の再生利用等の効率的な促進を図るためには、この基本方針、あるいは後ほど質問する判断の基準について漠然とした総論的な規定を置くだけでは不十分と考えます。
 数値目標等いわば各論部分について、事業者、国民がどのようにすべきかについて明確にわかりやすく具体的な内容のあるものとする必要があると考えますが、御見解をお聞かせください。
#46
○政府参考人(福島啓史郎君) まず、基本方針におきましては、具体的に、食品循環資源の再生利用等を実施すべき量の目標あるいは再生利用の実施に関する事項、また発生の抑制の実施に関する事項また減量の実施に関する事項、さらには再生利用等の施設の整備に関する事項、また体制の整備に関する事項等について基準を定めることを考えております。
 また、事業者等の判断の基準につきましては、さらにこうした基本方針に即しまして具体的に事業者等が取り組むべき内容を定めることとしております。
#47
○羽田雄一郎君 第五条に国の責務が規定されていますが、食品廃棄物に関する国の現行施策と法案が成立した場合の具体的施策の見通しを、金田政務次官、お聞かせ願えればと思います。
#48
○政務次官(金田勝年君) 国の施策としましては、法案の第五条にもありますが、一つには再生利用等のために必要な資金の確保その他の措置、二つ目には情報の収集、整理及び活用並びに再生利用等に関します研究開発の推進及びその成果の普及等、三つ目には国民の理解、協力の促進、こういった三点を行うことといたしておるわけであります。
 具体的には、一つには食品廃棄物の処理施設の整備、それからまたもう一つには再生利用等の技術開発、実証事業、普及啓発等、こういったものが考えられるわけであります。
 これらに関しましては、各種予算措置等を伴うものもありますので、来年度予算要求等におきまして積極的に検討して対応してまいりたい、こういうふうに思っておる次第であります。
#49
○羽田雄一郎君 食品リサイクルについて予算措置や融資などが行われていますが、リサイクル施設関係、いわゆるハードが主体で、食品廃棄物の収集、運搬やリサイクル製品の流通・販売過程等、ソフト面での予算的な支援が不十分との印象を持ちます。
 政府として、リサイクルにかかわる食品関連事業者や肥飼料製造業者、農林漁業者に対しもう少し踏み込んだ支援が必要と考えますが、玉沢大臣、どうお考えになりますでしょうか。
#50
○国務大臣(玉沢徳一郎君) 食品循環資源の再生利用等を進めるに当たりましては、技術研究開発の推進及びその成果の普及、リサイクル施設の整備に対する支援のほか、本法案に基づく登録再生利用事業者制度や再生利用事業計画の活用など、リサイクル製品の供給側と需要側の連携を促進するような取り組みの普及啓発に対する支援についても検討してまいりたいと考えているところでございます。
#51
○羽田雄一郎君 また、第七条で、再生利用等促進のため食品関連事業者の判断の基準となるべき事項を定めることとしていますが、これを定めることにより具体的にどのように食品リサイクル等が促進されるのか、お答え願います。
#52
○政府参考人(福島啓史郎君) 食品関連事業者につきましては、再生利用等の実施の意欲なりノウハウを有しながらも、再生利用等の実施に当たりまして遵守すべき基準や留意事項がわからないということ、どのような再生利用事業者へ委託していいかがわからないということ、また利用者との関係をどのように構築すべきかというようなこと、そういった明確な判断のよりどころを有していないがために再生利用等に取り組むことができない事業者やちゅうちょしている事業者が多いというふうに考えられるところでございます。
 このため、先ほど先生の御質問にありましたように、主務大臣が食品関連事業者による再生利用等の実施に関する判断の基準となるべき事項を定めるようになっております。この判断の基準となるべき事項におきまして再生利用等の具体的な実施方法を明確に示すということにしておりまして、これに基づきまして国が指導、助言等を行っていくことにしておるわけでございます。
 そのことによりまして、食品関連事業者が取り組むべき事項が明らかになって事業者が具体的な取り組みを行いやすくなるということ、また登録再生利用事業者への委託や再生利用事業者と利用者との三者の連携が促進されるということ、また事業者が判断の基準に従って再生利用を行うことによりましてリサイクル製品の品質が確保されるということ、これらによりましてリサイクルが促進されるというふうに考えているところでございます。
#53
○羽田雄一郎君 第九条で、再生利用等に関して勧告、命令等ができる食品関連事業者については政令で一定の規模要件化をするとのことですが、その規模の見通しはどのようにお考えですか。
#54
○政府参考人(福島啓史郎君) 政令で定める規模につきましては、具体的に言えば、再生利用を実施する場合のコストがその処理ロットから見まして一般廃棄物を委託によって処理する費用と大差がない水準となる、まず経済的に実行可能性というのが一つでございます。また、全体量といたしまして全排出量に占めます割合が過半を超えるということ、そういったことを総合的に勘案いたしまして、年間発生量百トン程度が具体的な基準として適当ではないかというふうに考えておるところでございます。
#55
○羽田雄一郎君 新聞報道によれば、百トンとするか五十トンとするかなどで議論があったとのことですが、百トンとした根拠は一体何なのでしょうか。また、百トンの想定食品関連事業者数と全体に占める割合はどれくらいになるんでしょうか。
#56
○政府参考人(福島啓史郎君) 対象企業の要件を百トン以上といたしましたのは、先ほど申しましたように、実行可能性と事業規模に即した社会的責任の確保という観点から定めたものでございまして、実行可能性からいえば、先ほど申し上げましたように、リサイクルのコストがその処理ロットから見まして一般廃棄物を委託によって処理する場合の費用と大差がない水準になるということ、また社会的責任の確保といたしましては、食品廃棄物の全排出量に占めます対象者の排出割合が量として過半を超えるということ、そういったことから百トン以上としているわけでございます。
 そのことによりまして、この百トン以上の事業者は、全体の食品関連事業者は約百万事業者程度というふうに推計しておりますが、そのうち一万六千事業者程度、つまり全体の一・六%程度と推計しているところでございます。
#57
○羽田雄一郎君 今後、段階的に対象企業をふやし、小規模事業者までカバーすることも考えていらっしゃいますか。
#58
○政府参考人(福島啓史郎君) 今後の進め方でございますが、今後につきまして、この食品関連事業者によります食品循環資源の再生利用の状況なり、あるいはリサイクルの特にコストがどの程度まで引き下がっていくかというようなことを考えていく必要があると思います。制度発足を控えている現在のところ、段階的に引き下げる方向で検討することは考えておりません。
#59
○羽田雄一郎君 一般論として、勧告、命令等についての法制度を設けても名ばかりでほとんど使われず、結果として実効が余り上がっていないものも少なくありません。今回の法案においては、指導、助言、勧告、命令制度を適切かつ効果的に活用していくための努力が必要であると考えます。
 例えば、百トン以上排出の事業者数は全国で約一万六千業者に及ぶと聞きますが、これら莫大な業者の再生利用等の実態をどのようにして正確に把握していくのか、またどのような場合に勧告、命令等を行うとするのか、その基準を簡単にお聞かせください。
#60
○政府参考人(福島啓史郎君) 先ほど申し上げました主務大臣が定めます食品関連事業者の判断の基準となるべき事項におきまして、事業者は食品廃棄物の発生量につきまして記録しなければならない旨を定めております。したがって、必要に応じまして報告を求めるなど、食品廃棄物の排出量を的確に把握するということが一つございます。
 あわせまして、一般廃棄物につきましては市町村が処理をしております。また、産業廃棄物につきましては、事業者に対する監督権を都道府県が持っておりますので、そうした市町村なり都道府県との連絡も密にしながら必要な情報の収集に努めてまいりたいというふうに考えております。
 また、こうした調査等によりまして取り組みが不十分であることが明らかとなった事業者につきましては、指導、助言を行うなど事業者の自発的取り組みを促してまいりたい。さらに、一定規模以上の事業者につきましては、その基準に照らしまして著しく不適切な場合には勧告、あるいは勧告に従わない場合には命令等の措置を講じてまいりたいというふうに考えております。
#61
○羽田雄一郎君 それでは、食品リサイクル促進の実効をいかに図っていくのか、その観点から幾つか質問をさせていただきます。
 まず、登録認定制度には廃棄物処理法の特例等が設けられておりますが、食品リサイクル促進のインセンティブとしてこの制度で十分効果が上がると認識されているのでしょうか。また、登録再生利用事業者の想定事業者及び再生利用計画の数はどの程度と見込まれているのでしょうか。
#62
○政府参考人(福島啓史郎君) 先ほど申し上げましたように、特に一般事業系の食品廃棄物につきましては、排出所におきます排出量は少量ずつ排出される。したがいまして、それを広域的に処理することによってその再生利用等を図っていく必要があるわけでございます。そうしたことから、登録制度を設けまして、そこでの食品循環資源の委託あるいは譲渡によりまして広域的な処理ができるようにしているところでございます。
 その際、廃棄物処理法の特例を設けております。これは、今、廃棄物処理法によれば、一般廃棄物につきましては原則としまして市町村内での処理という考え方でございます。したがいまして、市町村を越えて運搬をする場合にはその運搬先の市町村の許可も必要だということでございますが、先ほど申し上げました登録再生利用事業者あるいは三者計画、三者の連携によります計画によります再生利用事業者の事業場に持ち込む場合には適切に再生利用されるわけでございますので、持ち込み先の市町村の許可は要らないというふうにしているわけでございます。こういうことで、ロットがある程度まとまった効率的な処理が進むというふうに考えているところでございます。
 また、どの程度の事業者数を考えているかということでございますが、現在、特殊肥料の届け出者数が三千六百業者程度、また飼料製造業者の届け出数が千七百業者程度でございます。これらの者のうちから主として食品廃棄物を飼料等に再生利用している者が登録の申請をしてくるものというふうに考えております。具体的に申請のあった者の事業場の内容等を審査の上、登録することとしてまいりたいというふうに考えております。
#63
○羽田雄一郎君 それでは、食品リサイクルによる資源の主要な活用方法として食品廃棄物の肥飼料化が考えられますが、そこで、現在の肥飼料の需給関係につき質問いたします。
 資料によれば、稲作十アール当たり堆肥使用量が昭和四十年に五百キロを超えていたものが平成九年には百数十キロとなり、また肥育豚への一頭当たりの残飯給餌量が昭和四十年は二百キロであったものが平成九年にはわずか六キロとなっております。
 このように、有機性肥料である堆肥需要量、残飯給餌量が急減していると聞いておりますが、その推移と現状、また最近需要が少なくなった理由をどのように分析していらっしゃるのか、お答え願います。
#64
○政府参考人(福島啓史郎君) 先生の今御発言がありました水稲作におきます堆肥等の施用量、あるいは肥育豚一頭当たりの残飯給餌量は減少してきております。
 その理由としましては、一つは、農業労働力不足によりまして堆肥等をつくる労力がない、あるいはそれにかわっていわば簡便な化成肥料等を使うことがふえてきているということでございます。
 また、養豚につきましては、都市養豚が減少してきているということにあわせまして、これも大規模化に伴いまして省力化に有利な配合飼料の利用が進んできているというような事情があるわけでございます。
 今後、この法案によりまして再生利用する事業者がふえることによりまして安定品質のリサイクルされた肥飼料等の供給が増大するということ、また、この三者の連携によります計画の活用によりまして特に農業者との連携が進むということが考えられることから、リサイクルにより生産されました肥飼料が需要者である農家等に安心して受け入れられるように安全性の確保や品質の安定性等に取り組んでまいりたいというふうに考えております。
#65
○羽田雄一郎君 現状では、堆肥量などに関しては、供給サイドでのリサイクル促進を行っても需要サイドが十分対応できず、いわば出口のない状況下でリサイクルの取り組みが行われている傾向にあるのではないかと思いますが、リサイクルはコスト面の改善、流通ルートや需要サイドの受け皿の整備がなければ根づかないものであると考えます。
 リサイクルにより肥飼料化したが需要がなく結局廃棄されるのでは、統計上はリサイクルされたと区分されることがあったとしても、これは全く意味のないことになります。リサイクル普及の前提として強力な需要創出施策が必要であると考えますが、農水省の具体的方策をお聞かせ願います。
#66
○政府参考人(福島啓史郎君) 先生の言われましたように、リサイクル促進の観点からは、リサイクルされました肥飼料等の製品の販路の確保が重要であります。
 このため、一つは、食品関連事業者がリサイクルに取り組むに当たりまして、肥飼料等の安全性、品質の安定性、また安定供給等を先ほど来申し上げております主務大臣が定める事業者の判断基準の中で定めまして、その実施を指導、助言、勧告等により確保してまいりたいということを考えております。
 また、再生利用事業者の登録制度によりましてその製造するリサイクル製品の安全性等が確保されるようにしてまいりたいというふうに考えております。
 また、排出事業者、再生利用事業者、それからリサイクル製品を利用します農業者等が共同で再生利用事業計画を作成し、それを認定する制度を設けておりまして、これら三者の連携を促進する仕組みを設けているところでございます。
 こうした措置によりましてリサイクルのコストを下げることによって低価格のリサイクル製品ができてくる。そういう供給が行われてくれば、その品質の安全性あるいは安定供給等が確保され、その利用も拡大してくるというふうに考えているところでございます。
#67
○羽田雄一郎君 需要がないのは農家のニーズに対する的確な対応、供給者側の努力がまだ不十分であるためとも言えます。
 まず第一に、需要側の農林漁業者のニーズを的確に把握するため、その声を十分聞く必要があると思います。それにより、製品の低コスト化は言うに及ばず、製品の一定の品質の確保、農林漁業者の需要時期に合わせた供給などを図るべきだと考えます。
 また、需要側がリサイクル製品を使用するインセンティブを持ち得るよう、輸入肥飼料等とのコストの格差是正を図るため、リサイクル製品の使用農家に効果的な助成等の措置を行うことも含めた抜本的な取り組みが必要と考えます。
 農水省は今後どのように取り組みを行っていかれるのか、金田政務次官、お答え願えればと思います。
#68
○政務次官(金田勝年君) 主務大臣が定めます食品関連事業者の判断の基準となるべき事項におきまして、リサイクルされましたその肥料、飼料等の安全性や品質の安定の確保、そして安定供給等を行うことを定めることにしておるわけであります。
 この基準の策定に当たりまして、リサイクル技術等に関する学識経験者やリサイクル製品の利用者であります農業者等の意見を十分に食料・農業・農村政策審議会の場で聞くことといたしておりますし、また、この基準に従いまして食品事業者が適切な品質のリサイクル製品をつくるように必要に応じて指導、助言、そして勧告等を行うこととしておるわけでありまして、十分対応してまいりたい、こういうふうに思っておる次第であります。
#69
○羽田雄一郎君 最後に、法案のねらいは大規模食品関連事業者等の取り組みが中心となっている印象を持ちます。しかし、全体の循環型社会構築のためには、小規模の食品関連事業者や一般家庭さらには食品廃棄物にとどまらない地域的な取り組みとの連携が必要ではないかと考えます。
 例えば、私の出身である長野県の上山田町では、温泉地の旅館組合、飲食店組合、地元自治会、行政が手を結び、町の補助で堆肥センターを建設し、生ごみを収集、堆肥化して農家において活用する生ごみリサイクル事業の取り組みを行っています。
 今国会、この法案のほか、循環型社会の実現のため、廃棄物リサイクルについての個別法案が複数提出されています。循環型社会実現のためには、これら廃棄物リサイクル諸法をいかに総合的に機能させるかが最大の課題であります。
 農水省、厚生省、環境省など、来年一月の省庁再編後は農水省と環境省等関係省庁が一体となって、今回の法案と組み合わせ、連携する形でこういった地域規模の取り組みへの積極的支援がなされるべきだと考えますが、最後に、玉沢大臣の決意をお聞かせ願えればと思います。
#70
○国務大臣(玉沢徳一郎君) 食品廃棄物のリサイクルを進めていくに当たりましては、食品産業だけでなく、ホテルや旅館業、あるいは酒類製造業、百貨店等各省の所管する企業からも排出されておりますが、そのリサイクルに当たりましては、一定のまとまりのある地域に所在するこれら多種類の事業にかかわる食品廃棄物をまとめて広域的に処理することが効果的であると存じます。したがいまして、関係省庁が連携してこれらの処理、推進をしていくことが重要であります。
 このため、本法律案におきましては、農林水産大臣及び環境大臣を中心に、財務大臣、厚生労働大臣、経済産業大臣及び国土交通大臣が主務大臣となっているところでありまして、各省とも連携を図りながら効果的なリサイクルの推進に努めてまいりたいと考えているところでございます。
#71
○高野博師君 食品廃棄物が、産業廃棄物系が三百四十万トン、一般廃棄物系が一千六百万トン、合計二千万トンという膨大な量の廃棄物が出ているのが実態であります。今回の法律案では、食品廃棄物の発生抑制、それから減量を図る、そしてまた、食品循環資源の再生利用を促進することによって生活環境の保全と国民経済の健全な発展に寄与するということを目的としているというふうにうたわれておりますが、循環型社会構築との関係で、本法律案の意義というか位置づけについて、まず大臣に御質問いたします。
#72
○国務大臣(玉沢徳一郎君) 天然資源の消費を抑制し、環境への負荷ができる限り低減される循環型社会を形成するため、その施策の基本となる事項を定める循環型社会形成推進基本法案が今国会に提出をされております。
 この法案は、循環型社会の形成のための基本的な考え方といたしまして、まず、できるだけ原材料等が廃棄物等となることを抑制すること、発生した廃棄物等のうち有用なものである循環資源につきましてはできるだけ再生利用その他循環的な利用を行うこと、また、循環資源のうち循環的な利用が行われないものについては処分がなされることが定められております。
 食品循環資源の再生利用等の促進に関する法律案は、食品廃棄物等におきまして、まず発生することを抑制する、さらにまた再生利用を行う、さらにこれを減量するということを一体的に促進することを内容とするものでありまして、循環型社会形成推進基本法の趣旨に即するものとなっておるところでございます。
#73
○高野博師君 日本を初めとして先進国側では飽食の文化と言われているんですが、一方で途上国側には食糧不足の現状があります。
 そこで、世界の食糧事情について若干お伺いいたします。
 栄養不足人口はどのぐらい今世界にあるのか。これは、FAOで基礎代謝量の一・五四倍水準以下の人口を栄養不足人口と定義されているんですが、絶対的な貧困層とほぼ同じような数字になるのかと思うんですが、これについてまずお伺いいたします。
#74
○政府参考人(石原葵君) お答え申し上げます。
 ただいま先生の方からお話がございましたように、世界の飢餓、栄養不足の状況につきましては、国連食糧農業機関、FAOの推計がございます。これによりますと、開発途上国の慢性的な栄養不足人口は、一九九五年から九七年までの三カ年の平均でございますけれども、約七億九千万人と推計されているところでございます。
#75
○高野博師君 それは、減少傾向にあるのか、増大傾向にあるんでしょうか。
#76
○政府参考人(石原葵君) この栄養不足人口でございますけれども、近年は若干減少傾向を示しております。このFAOの統計は、五年ごとの統計が信頼に足るものと我々は考えておりますけれども、一九九〇年から九二年の数字が八億三千百万人でございました。それが九五年から九七年には七億九千百万人ということで、減少傾向にあるものと認識しております。
#77
○高野博師君 四年前にイタリアで世界食糧サミットが開催されまして、そこで二〇一五年までに栄養不足人口の半減を目指したローマ宣言とアクションプログラムが採択されたわけですが、我が国はこのローマ宣言と行動計画、アクションプログラムを踏まえて、世界最大の食糧純輸入国としてどのような取り組みを行っているのか、お伺いいたします。
#78
○政府参考人(竹中美晴君) お答え申し上げます。
 世界食糧サミットの精神を踏まえますと、世界の食糧安全保障という観点からも食糧輸入国が輸入に過度に依存することにはいろいろ問題がある、むしろそれぞれの国が自国の農業資源を最大限に活用していく、そのことによってそれぞれ自給率の向上も図っていくということが重要であるというふうに考えております。
 また、食糧自給率の向上のためには、事柄の性格からいたしまして、生産、消費両面にわたる努力が必要でございます。生産面では、農業者がコストの低減とか生産者ニーズに対応した生産に努力をしていただきますとともに、消費面では、消費者が我が国の農業や食糧供給事情について理解を深めていただきまして、栄養バランスの改善や食べ残し、廃棄の減少等、食生活の見直しといった面で努力をしていただく必要があるというふうに考えております。
 政府といたしましても、そうした関係者の取り組みを促進する観点から、生産面では、自給率の低い麦とか大豆とか飼料作物といった作物の本格的な生産拡大に向けまして最大限の政策努力を傾注いたしますとともに、消費面におきましても、適正な栄養バランスの実現とか食べ残し、廃棄の減少など、食生活の見直し、改善に向けた食生活指針を策定しているところでありまして、その普及に全力を挙げているところでございます。
#79
○高野博師君 ということは、今回のこの法律は、このローマ宣言あるいはそのときの行動計画にも合致しているという位置づけができるという私は理解をしております。
 今お話がありましたように、自給率を四五%までアップするとか、あるいは消費の段階での廃棄物の削減、発生抑制、これも非常に意義があるものと思うんですが、我が国は年間三千万トンの食糧輸入をしているわけです。食品廃棄物の増大というのは輸入食品の増大にも比例している、また、この食糧の輸入量というのは大量消費ということがその背景にあるということが指摘できると思うんです。
 対日輸出国にとってみれば日本というのは膨大な食糧の輸出市場であるわけですが、例えば日本に魚介類を輸出するために海外の漁場が荒らされているというか乱獲されている、こういう問題も起きていると言われていますが、そういう実態は把握しているんでしょうか。
#80
○政府参考人(中須勇雄君) 今、FAOの統計によりますと、世界で一億二千万トンぐらいの魚介類の生産があると、こういうふうに言われておりますが、FAO自体、昨年の決議でもって世界の水産資源の約七割は満度ないし過剰に漁獲されている、大変資源にとって厳しい状況にあると、こういう指摘をしております。
 中でも、例示ということでございますが、マグロについて見ますと、FAOでは、かなりの過剰漁獲が進んでいるということで二割ないし三割の減船が必要だと、こういう指摘がなされ、我が国はこれにこたえて昨年三月に減船を実施したところであります。しかも、このマグロ等について見ますと、刺身マグロというのは我が国が世界で唯一の市場ということでございまして、そういう意味では、我が国に輸出されるマグロ、これが大変マグロの資源に問題になっているんじゃないか、こういうことが懸念されるわけでございます。
 そういう意味では、便宜地籍漁船と言っておりますが、ほかの国に籍を移していろいろ規制を逃れて漁獲をしている漁船がある、特にそういうものについて適切な手を打つべきではないかと。こういうことから、我が国は、現在大西洋まぐろ類保存国際委員会の勧告を受けまして、ベリーズとかホンジュラス、これらの国からのクロマグロの輸入を禁止する、こういう措置をとっておりますし、便宜置籍船につきましても、この委員会の決議を受けて、現在関係する業者の皆さんに対してこういうマグロの取り扱いをぜひしないようにということを強く要請している、こういうような取り組みもしている状況にございます。
#81
○高野博師君 これは非常に重要な問題ではないかと思うんですが、我が国としても適切な対応をしているということであります。
 もう一つ外食産業との関係でいいますと、これはもうかなり前のことですが、アメリカのある外食産業、ハンバーグ産業なんですが、ハンバーグ一個の値段を十セントあるいは二十セント下げるためにアマゾンの熱帯雨林を相当伐採して牧場をつくった、これによって生態系が相当変化した、こういう報告もされているんです。
 途上国で環境破壊が起きているという実態、これは必ずしも我が国が輸入しているからということではないんですが、こういう実態があって、そういう中で相当のむだを出しているということが問題ではないかと思うんです。貧困、飢餓に苦しむ人が八億人近くいるという一方で、我が国は世界じゅうから食糧を三千万トン輸入し、また廃棄物として二千万トンも出していると。
 そこで、食品廃棄物の排出抑制あるいは再生利用促進、これはもう不可欠でありますが、先ほども御質問がありましたように、そもそも発生そのものの抑制がなくては大量生産、大量消費そして大量の再生利用というパターンになってしまうんではないかと思うんです。その辺については循環型社会の基本的な考え方に合致してはいないんではないかと思うんですが、この辺は大臣はどう御認識されているんでしょうか。
#82
○国務大臣(玉沢徳一郎君) この食品廃棄物の発生の抑制を図っていくためには、食品の廃棄や食べ残しの少ない食生活についての国民の意識を高めていくことが何よりも重要であると思います。
 世界から三千万トンも食糧を輸入しまして、なおかつ食べ残しをしておる、世界の中におきましては約八億人の方々が栄養不足で苦しんでおる、こういうことをまず認識して、そして食物を大切にする、こういうことをまず考えなければならぬと思います。
 したがいまして、本法案におきましては、食品の購入や調理の方法の改善による食品廃棄物の発生の抑制を事業者及び消費者の責務として明示しますとともに、国の基本方針において具体的な取り組みの方向を示すことといたしております。
 また、食品の廃棄や食べ残しの減少への取り組みを本年三月に策定されました基本計画や食生活指針におきましても重要な柱の一つとして位置づけておりまして、今後、食を考える国民会議の活動などを通じまして食品廃棄物の発生の抑制について国民の皆様の理解と実践を働きかけてまいりたいと考えておるところでございます。
#83
○高野博師君 循環型社会を構築するというのは、欲望拡大型から欲望抑制型の文化に変えていくということではないかと思うんです。それは大変難しい問題であるんですが、具体的に我が国の食べ過ぎ、健康を損なうほどの飽食文化、これをどう転換するかというのは重要な問題で、今大臣のお話にありましたように、国民に対する教育あるいは啓発活動、PR活動、これも非常に重要な意義を持っていると思います。
 そこで、ちなみに外国では、例えばドイツなんかではこの食品循環資源についてはどういう取り組みをしているのか、簡単にお答え願います。
#84
○政府参考人(福島啓史郎君) ドイツにおきましては、容器包装廃棄物のリサイクル、これがまず先行したわけでございます。その進展につれまして家庭用ごみの一層の減量化には有機性廃棄物、つまり家庭用の生ごみ等のリサイクルが必要不可欠との認識が高まりました。
 こうしたことから、一九九四年に循環経済の促進及び廃棄物の環境に適合した処分の確保に関する法律、これが制定されまして、その法律に基づきます技術指針の中で、一般廃棄物につきましては二〇〇五年以降の直接埋め立てを禁止するということ、また有機性廃棄物の分別収集や堆肥化、発酵処理、利用について規定しておりまして、有機性の廃棄物につきましては分別収集の徹底と主として堆肥化によりますリサイクル、これは農地のみならず公園等への利用も含めましてその利用の促進を推進しているというふうに聞いております。
#85
○高野博師君 それでは、食品の安全性の確保についてお伺いいたします。
 食品循環資源の再生利用という点については、そもそも食品の中に有害物質が入っていないということが大前提であるわけですが、もし入っているとすれば、これは循環の過程で食物連鎖も含めて国民の健康にも害を与えるということで相当問題があると思うんです。
 まず、厚生省にお伺いしますが、食品衛生行政の官庁としまして、輸入品とか食品に含まれる農薬、添加物あるいは有害物質のチェックはどのように行っているんでしょうか。
#86
○政府参考人(西本至君) お尋ねの食品の安全性の確保の問題でございますが、私どもは食品衛生法という法律を持っております。
 まず、国内に流通しております食品等につきましては、全国の保健所等に食品衛生監視員七千二百十一人を配置いたしております。彼らによりまして食品衛生関係業者等に対して監視、指導を行う、それから食品等の抜き取り検査を行うという形で安全性の確保を図っております。
 また、国外からの輸入食品等につきましては、全国の検疫所におきまして二百六十四名の食品衛生監視員が食品等の輸入届の審査あるいは食品等の試験検査等を行いまして、食品衛生法に違反するものにつきましては廃棄、積み戻し等の処分を行っているところでございます。
 このようにいたしまして、国内外の有害食品が循環しないよう努めているわけでございますけれども、今後とも、その安全性確保に万全を期するために引き続き監視、指導等を充実させてまいりたい、このように考えております。
#87
○高野博師君 農水省は、食品廃棄物の再生利用の過程で飼料とか肥料に有害物質が入っていないということのチェックはどういうふうに行っているんでしょうか。
#88
○政府参考人(福島啓史郎君) 今厚生省の生活衛生局長から答弁がありましたように、食品の安全性は食品衛生法により確保されているわけでございまして、食品に由来します食品廃棄物につきましても基本的には安全性が確保されているというふうに考えているわけでございます。
 また、食品廃棄物等のリサイクルに取り組むに当たりまして肥飼料等のリサイクル製品の安全性の確保を図るように、主務大臣が定めます事業者の判断基準の中でその肥飼料等の安全性あるいは品質の安定性、それらにつきまして実効が確保されるように定めるようにしております。
 これらを指導、助言、勧告等により担保してまいりたいというふうに考えているところでございます。
#89
○高野博師君 最近ではアレルギー物質が食品の中に入っているんではないかということが問題になっておりますが、こういう調査、研究、対応についてもしっかりやっていただきたいと思います。
 若干時間がありますので、もうちょっと。
 一つは、この法律の実効性を確保するというための措置なんですが、この法律案によりますと、主務大臣は再生利用が基準に照らして著しく不十分であるということを認めたときは食品関連事業者に対して勧告、公表及び命令を行うことができるということになっておりますが、公表というのはどういう形で行うんでしょうか。
 それから、勧告、命令に従わない場合はどういうことになるのか、具体的にはどういう不利益が生じるのかということについてお伺いいたします。
#90
○政府参考人(福島啓史郎君) 法律に基づきまして一定規模以上、これは現在、年間百トン以上の食品廃棄物を排出する食品関連事業者を考えているところでございますが、これが主務大臣が定めます基準に照らしまして著しく再生利用等の実施が不十分な場合には勧告をすると。勧告に従わない場合には公表するというその公表につきましては、一般の広報手段によります公表でございます。特に官報による公表ということを考えているわけではございませんが、かつ勧告をして従わない場合に命令をするというふうにしております。それで、命令に従わない場合には、これは五十万円以下の罰則の規定があるわけでございまして、それによって実効を担保するという仕組みになっているところでございます。
#91
○高野博師君 終わります。
#92
○委員長(石渡清元君) 午後一時十五分に再開することとし、休憩いたします。
   午前十一時四十一分休憩
     ─────・─────
   午後一時十五分開会
#93
○委員長(石渡清元君) ただいまから国土・環境委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、食品循環資源の再生利用等の促進に関する法律案を議題といたします。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#94
○岩佐恵美君 今度の国会には、この食品関係の法律のほか、これから質疑いたします建設資材それから循環型社会形成推進法、こういう法律が全部で五本今かかっているわけです。
 これらの法律の中心的な眼目というのは、従来は出たごみをどう処理するか、あるいはどうリサイクルするかということでしたけれども、これからはごみを出さないようにどうするかという、そういうことだと思うんです。つまり、発生抑制を第一とすることに転換するということだと思います。
 特に、食糧については、午前中の質疑にもありましたけれども、七千二百万人分が輸入で賄われています。国内の耕作面積の二・二倍の外国の土地での食糧生産に頼っているわけです。国民の安定した食糧確保のために自給率を高めることが重要である、これはもう言うまでもないことだと思います。同時に、外国の食品に頼った分だけ循環がうまくいかない、富栄養化の原因となる窒素、燐が過多になって海や川を汚す、これが非常に深刻な問題になっています。さらに、世界では八億人近い方々が飢餓状態に置かれて、毎日四万人の人々、年間にすると一千五百万人、東京の人口を超えるそういう方々が飢えで命を失っておられます。
 私は、食品そのものを本当にむだにしないという考え方を基本にすべきだというふうに思いますが、その点を改めて大臣に伺いたいと思います。
#95
○国務大臣(玉沢徳一郎君) 世界には約八億人の栄養不足人口が存在している中で我が国の食糧の海外からの輸入はふえておる、こういう日本の食の状況は厳しく受けとめる必要があると考えておるわけでございます。
 そういう観点から、食品の廃棄や食べ残しを減らすことは重要な課題であると認識しておりまして、先般、食料・農業・農村基本計画におきましても、食糧自給率の目標を定めるに当たりましては、これらの食品の廃棄や食べ残しの減少を織り込んで計画を立てたところでございます。
#96
○岩佐恵美君 法案は、「目的」に食品循環資源の再生利用と食品廃棄物等の発生抑制、減量を掲げています。基本方針には、再生利用等を実施すべき量の目標を定めることになっているのですけれども、発生量の削減目標も定めるのかどうか、そして、国全体の総量削減目標や業種ごとの目標を出すのかどうか、その点について伺います。
#97
○国務大臣(玉沢徳一郎君) 本法案におきましては、食品廃棄物の発生の抑制及び減量と食品循環資源の再生利用を一体的に推進することとしております。
 このため、本法案に基づき主務大臣が定める基本方針におきましては、食品廃棄物の発生抑制、減量及び食品循環資源の再生利用をあわせた再生利用等を実施すべき量に関する目標を定めることとしております。この目標は、食品関連事業者にとりましては負担でもあることから、公平性の観点から、いずれの業種についても同じ目標を定めることが適切であると考えております。
 今御質問がありましたように、全体の量を抑制するかどうかということについては、今のところはまだ考えておりません。
#98
○岩佐恵美君 ごみとして出された食品残渣をいかに再生利用するかというのは、これはもう従来型の考え方なんです。そうではなくて、食品残渣を出さないためにどう具体化するかということが大変重要だと思います。
 ですから、大量の食品残渣がどの分野で、どの段階で出るのかということをきっちり調査して、それを減らすためにどうしたらいいのかという対応策をとるべきだと思うんです。
 先ほど言われた一律二〇%が公平だということですけれども、大量に排出する分野の二〇%とそんなに排出しない分野の二〇%というのは、全体量に与える寄与率というのは変わってくると思うんです。ですから、そういうことも踏まえて、きめ細かく全体、総量をどう減らすかという観点で対応すべきだというふうに思うのですけれども、その点いかがですか。
#99
○政府参考人(福島啓史郎君) 先生のお考えのように、大規模に排出する事業者につきましてはそれなりの社会的責務は大きいというふうに考えております。したがいまして、この法案におきましても、政令で定める規模以上、具体的に言えば年間百トン以上の食品廃棄物を排出する食品関連事業者につきましては、指導、助言にとどまらず、勧告、公表、命令という形で実効を担保するようにしているところでございます。
#100
○岩佐恵美君 先ほどから話があるんですけれども、本当にそれで実効性が上がるんだろうかと。
 大量の食品が余ることを前提としている食品の生産、流通など、食品産業の事業者の姿勢を改善させる、そういう何らかの手だて、あるいは改善させましょうという、そういう姿勢が必要だというふうに思うのですけれども、大臣、いかがですか。
#101
○国務大臣(玉沢徳一郎君) まず、全体としまして、資源が十分利用できるように事業者の皆さんにもそうした食べ残しとか廃棄とかいうことができるだけ少なくなるようにするということが大事かと思うわけでございますし、国民の皆さんにおかれましてもこの点を理解していただくということが実効性を増していくものと思います。
#102
○岩佐恵美君 大臣、ちょっと私が伺っていることへの答弁とは思えないのですけれども、一律二〇%ということでなくて、大量に排出するそういう分野について、きちっとこれからどういうところなのかという調査をして適切な対応をしていくということが大事なのではないでしょうかということを伺っているので、その点についてどうですか。
#103
○国務大臣(玉沢徳一郎君) 本法案に基づきまして主務大臣が定める食品事業者の廃棄物発生抑制の具体的基準におきまして、原料をできるだけむだにしないような製造工程の改善、小売段階における適切な品質管理等販売方法の見直し、また外食におけるメニュー選択の幅の拡大やカロリー表示の設定など、具体的に示していく予定であります。
 なお、食べ残し等を減らすためには消費者の意識を改革していくことも大切でありまして、本法案におきましては消費者に対しましても発生の抑制に取り組む責務を規定しておりまして、国といたしましても、食生活指針とあわせ、このための普及啓発に努めてまいりたいと考えているところでございます。
#104
○岩佐恵美君 私、今のお答えでは不満足なんです。
 何でかというと、大量生産、大量廃棄ということを前提にした食品産業というのは、別にレストランだとかそういうところだけではないわけですから、消費者が幾ら気をつけたってどうしようもないわけで、事業者にきっちりと自覚をしてもらわなければいけない、その点の手だてをちゃんとやっていかなければ排出抑制というのはうまくいかないんですということを言っているわけで、大量リサイクル型社会をつくるということがこの法律の目的ではないわけですから、そこのところをしっかりと踏まえてやっていただきたいというふうに要望しておきたいと思います。
 何度伺っても何か同じような答弁になりそうなので、次の問題にいきたいと思います。
 ことし一月に私も東京丸の内のホテルに行ってまいりました。そこで生ごみのリサイクル状況を見てまいりました。農水省の資料でも再資源化の取り組み事例として紹介されているホテルですけれども、このホテルのレストランの厨房から出る生ごみを堆肥にリサイクルする、契約農家に肥料として出す、生産された農産物を仕入れるという、こういうやり方というのは、ごみの発生源と再生品の利用先がはっきりしていて循環的に完結しているんじゃないだろうか、比較的うまくいっている例ではないかというふうに見てまいりました。
 ただ、すべての食品業界全体にこのようなやり方を広げていくことが本当にできるのかどうか、いろいろ課題が多いのではないかというふうに思うのですけれども、その点どうお考えでしょうか。
#105
○政府参考人(福島啓史郎君) 基本的には、リサイクル製品の利用を促進するためには、一つは、リサイクルのコストをできるだけ下げていくということが一つでございます。それから二番目は、そのリサイクル製品の安全性なり品質の確保あるいは安定供給を図っていくということでございます。
 このために本法案におきましては、食品関連事業者がリサイクルに取り組むに当たりまして、肥料なり飼料の安全性なり品質の安定性、安定供給等を主務大臣が定めます事業者の判断基準の中で定めていく、その実施を指導、助言、勧告等により確保していくということが一つでございます。
 また、もう一つは、再生利用事業者の登録制度を設けておりまして、その製造するリサイクル製品の安全性等を確保できるようにするということでございます。
 また、三番目には、排出事業者と再生利用事業者とリサイクル製品を利用する農業者、先ほどのホテル等の例でございますが、そういった三者間の連携をさらに幅広く進めるという仕組みを設けているわけでございます。
 これらによりまして低コストのリサイクル製品の供給が行われてくれば、その利用も拡大してくるというふうに考えているところでございます。
#106
○岩佐恵美君 法の対象は、当面、年間排出量百トン以上の大手業者という予定だそうですけれども、私は公共機関でも率先してやることが重要じゃないかと思っています。
 伺ったところによると、農水省でも三十トンぐらい出しているそうですけれども、こうした食堂や売店から排出される食品廃棄物について、生ごみの排出量を減らすという、そういう計画とともに再生利用をするということが大事だろうというふうに思いますが、どうでしょうか、まず農水省からやっていただいたらいいと思いますが。
#107
○国務大臣(玉沢徳一郎君) まず、委員の農水省の食堂から三十トンの廃棄物が出るという話でございますが、食堂は一つしかないわけではないわけでございまして、たくさんあります。それら全体を含めますと、平成十年のことでございますが、百五十一トン、こういうことになっております。
 そこで、この食品循環資源の再生利用、食品廃棄物の発生抑制、減量の推進に当たりましては、当省における食堂施設も含めて取り組むことが重要であると認識しております。
 御指摘につきましては、指導に当たる当省の責務の一環として、身近なところからも取り組むべきとの御提言と受けとめて、これから取り組んでいきたいと存じます。
#108
○岩佐恵美君 私もあっちこっち現場を回ってみて、現場の悩みというのは、やってみないと、取り組んでみないとわからないということですので、農水省が旗を振る以上、やっぱり足元からやっていただくというのはとても大切なことではないかというふうに思います。
 それから、事業系九百四十万トン、家庭の生ごみが一千万トンということで、家庭の生ごみをどうするかというのは大きな課題だと思います。今、ほとんど焼却、埋め立てになっているわけです。
 それで、実は群馬県板倉町というところで資源化センターを持っているんです。日量三トンの生ごみを処理して一トンの堆肥にしています。生ごみ六におがくず四をまぜて発酵菌で三カ月熟成させるということです。九七年度でトン当たり四万三千六百十円のランニングコストがかかっている。ところが、成分が安定しない、品質保証ができないということで、肥料として販売できないというんです。それで、土壌改良材として町民に家庭菜園などでとりあえず使ってもらうというようなことをしているという説明でしたけれども、こういう、町で取り組んでうまくいっている例というのがほかにあるんでしょうか。
#109
○政府参考人(福島啓史郎君) 例えば、山形県の長井市におきましては、長井市内の一般家庭、事業所から排出されます厨芥類なり家畜ふん尿等につきまして、堆肥センターへ収集し堆肥化を行いまして、有機農産物等の生産をそれによって行いまして農協等を通じて販売している、そういう事例があるわけでございます。それをレインボープランと称しておりまして、市それから地域全体で取り組んでいるというふうに承知しております。
#110
○岩佐恵美君 東京都青梅市の例なのですが、九五年から家庭用生ごみ処理機に補助金を出して普及を図っております。その後、六年間で全世帯数の一五%に当たる八千三百七十五軒が市の補助金で処理機を購入しているわけです。
 この青梅市の住民団体、青梅の水とごみを考える会が四月に発表したアンケート調査結果があります。
 これによると、回答者の四分の一が生ごみ処理機を持っております。ところが、実際には、毎日使うという回答は三分の一余りで、全く使わないという回答が二六%ありました。使わない理由は、性能に不満があるとか、維持費がかかる、電気代がかかる、バイオ菌が高過ぎる、あるいは、においがする、手入れが大変とか堆肥として使い切れない、そういう理由が挙げられているわけです。処理機そのものは決して安くはないんです。ごみ処理にエネルギーを使う、しかも処理機を使わないということになるとそれ自身が粗大ごみになってしまうということですから、いろいろ試行錯誤しているわけですけれども、住民の間ではやっぱりコンポストが一番いいようだと。
 問題は、設置場所が問題ですし、できた堆肥をどう活用するかという、そういう問題があるんです。
 やっぱり私は、この生ごみの再生利用についても、先ほど同僚議員の指摘がありましたけれども、施設主義ではなくて、技術の問題とか設備に投資するとかということに頼るんじゃなくて、ごくごくみんなが簡単に手軽に安く参加できる、そういう方法を模索していくということが大事だと思います。そういう意味で、こうした共同コンポストの設置だとか堆肥の回収だとか、あるいはそれを利用してくれる人たちの確保だとか、引き渡しをどうするか、そういうシステムを工夫していく必要があると思うんです。
 ですから、家庭系のごみについても、先ほど事業系のごみの問題がうまくいけば全体に広がっていくのではないかというふうに思うと言われましたけれども、そうではなくて、やっぱり家庭系のごみにはそれなりのまた特殊事情があるような気がするんです。そういう上で、ぜひ自治体任せではなくて国として積極的に取り組むべきだというふうに思うのですけれども、その点いかがでしょうか。
#111
○政府参考人(福島啓史郎君) この法案の中におきましても、先ほど申し上げましたように、一定の地域でのまとまり、特にその中で、排出する食品事業者、それから、それを肥料なり飼料等に加工、製造します再生利用事業者、それを使って農業生産を行う農業者、その三者の連携を進める仕組みをこの法案の中には設けているわけでございます。
 こうしたことによりまして、それがスムーズにいくように廃棄物処理法の特例等も設けているわけでございまして、いろんな支援等も講じながら、こうした三者の連携という方式も登録事業者による方式とあわせまして推進してまいりたいというふうに考えているところでございます。
#112
○岩佐恵美君 最近、家庭系の生ごみを再利用している方から伺ったんですが、家庭の生ごみはもう一分別する必要がある、つまり、動物性の生ごみと植物性の生ごみともう一回分ける必要があるんじゃないかと。動物性の生ごみの場合は、家庭から出るものはちょっと古いのでこれはバイオの利用が適しているかもしれない、植物性の場合には、樹木の剪定した枝、これを細かく切ってそれを一緒にしてコンポストに入れると大変いい肥料になるんじゃないかというようなことで、ぜひそういうできるところからやっていきたいという声があるんです。
 いずれにしても、今のお答えにもありましたけれども、家庭系の生ごみについて、せっかく事業系について手をつけていくわけですから、そういう現場でいろいろやっておられる皆さんと協力して取り組んでいっていただきたいというように思うんですけれども、大臣、いかがでしょうか。
#113
○国務大臣(玉沢徳一郎君) 大事なことだと思います。
#114
○岩佐恵美君 大事だということで取り組んでいかれるんでしょうか。
#115
○国務大臣(玉沢徳一郎君) 先ほど局長の方からも申し上げたわけでございますが、家庭系の生ごみのリサイクルにつきましてもできるだけ取り組んでいく、リサイクルに、そういう趣旨でございます。
#116
○岩佐恵美君 ちょっと関連して食品の安全性の問題について伺いたいと思います。
 人のダイオキシン摂取量の九〇%が食品からである、これはもう周知の事実です。食品の安全性の確保は不可欠だと思います。
 荏原製作所藤沢工場からダイオキシンが垂れ流されていた。このことが発覚した引地川のダイオキシン濃度が非常に高かったわけですが、魚の汚染状況はどういう数値だったのでしょうか、ちょっと御説明いただきたいと思います。
#117
○政府参考人(遠藤保雄君) 五月十二日に環境等の調査結果が発表されましたけれども、引地川の魚類の結果でございますけれども、平均十ピコ、それで検出範囲は一・一から三十ピコでございます。
 この数字につきましては、環境庁で平成十年度に実施しました全国一斉調査のデータがございますけれども、検出範囲が〇・〇四八から三十ピコでございまして、その範囲内におさまっておりますけれども、全国平均値は二・二でございますので、これは上回っておりました。
#118
○岩佐恵美君 フナで三十ピコ、それからコイで十三ピコグラムと非常に高い汚染だったわけです。特に、日本人は魚の摂取量が多いわけですから、ダイオキシンの一日摂取量への寄与度が大体五割から六割と高いわけです。当然、私は魚介類の安全性の確保が求められると思います。
 厚生省は、九二年から九五年の四年間、東京、大阪の魚種別ダイオキシン濃度、これをずっと発表していたんですが、その後、そういう形ではない、もう本当に国民にとってわかりにくいデータの発表の仕方をしているわけですけれども、どうしてこういうふうになってしまったんですか。何で連続的に従来やっていたような発表の仕方ができないのですか。
#119
○政府参考人(西本至君) 議員御指摘のとおり、魚介類を含めた個別食品につきましては、平成八年度以降は購入地の公表というのは行ってございません。
 この主な理由といたしましては、ダイオキシン類の人への影響につきましては、食品を介してのダイオキシン類の総摂取量を耐容一日摂取量、いわゆるTDIでございますが、これと比較することによりまして判断することが適切であるというふうに考えまして、厚生省で平成八年度からトータルダイエット調査に切りかえた、こういうことでございます。
 これは、平均的な食生活におけるダイオキシン類の摂取量を推計するための一日の摂取量を調査するものでございます。その結果によりまして、摂取量はTDIを下回っているということが明らかになったということが一つの理由でございます。
 さらに、個別食品の調査はサンプル数が限られておりまして、個々の食品の数値が購入地における食品のダイオキシン類の量を代表していないということが判明したのでございます。これが主な理由でございます。
#120
○岩佐恵美君 環境庁と建設省は、それぞれ川の汚染調査と川魚の汚染の全国調査をしているわけですけれども、それぞれどのような形でデータの公表をしているのか、相互活用しているのか、あるいはその結果に基づいてどういう対策をとっているのかということについて説明いただきたいと思います。
#121
○政府参考人(遠藤保雄君) 平成十年度に全国緊急一斉調査をやっておりますけれども、その結果を種々活用して対応しております。
 それで、今回、引地川の件につきましては、上流部から下流部まで、特に平成十年度の調査結果で富士見橋の水域で三・五と高かったものでございますから、魚類も含めまして調査をしておるところでございます。
 なお、ちょっと補足させていただきますと、引地川におきましては漁業が行われておりませんのでその点は安心でありますけれども、念のため釣り人が来られて釣ったものにつきましては、現地において食べないようにという指導をしております。
#122
○岩佐恵美君 そうじゃなくて、データの相互活用。
#123
○政府参考人(遠藤保雄君) 建設省につきましては一級河川につきまして調査をしていただいておりまして、その場合の調査の仕方につきましては、環境庁の方でマニュアルを出しまして、両者で調整して対応しております。
#124
○岩佐恵美君 結果は。
#125
○政府参考人(遠藤保雄君) 結果につきましては、今ちょっと手元にございませんので、後ほど資料として御説明申し上げたいと思います。
#126
○岩佐恵美君 そうではなくて、結果の相互活用はどうしているんですかということを伺ったんです。
#127
○政府参考人(遠藤保雄君) データについては、私の方でいただきまして、相互にそのデータを交換して対応しております。
#128
○岩佐恵美君 ダイオキシンの環境ホルモン作用について、現時点でわかっていることを説明してください。
#129
○政府参考人(西尾哲茂君) ダイオキシン類の影響につきましては、発がん性でありますとか肝毒性、免疫毒性、生殖毒性などがございますけれども、中でも、生殖毒性として動物実験で精子数や性器の形状の異常ということが指摘されていることから環境ホルモン作用が疑われているという状況にございます。
 その環境ホルモン作用の面ということで最新のわかっていることでございますけれども、これは、女性ホルモンでありますエストロジェンの受容体などへの直接の結合は認められておりません。しかしながら、他方である種の細胞内のたんぱく質に結合するということで、遺伝子を活性化して間接的にエストロジェン作用などに影響を与えるのではないかという指摘もあるわけでございます。
 いずれにしても、これらの作用メカニズムと人の健康などへの影響につきましては非常に未解明な点が多いわけでございまして、今後の科学的知見の集積と内外の専門家による討議が必要という状況であるというふうに考えております。
#130
○岩佐恵美君 ダイオキシンについてはわからない部分がたくさんあるということでありますけれども、ただ世界保健機関、WHOでは、とにかく一日摂取量四ピコグラム、これを基準値とするということで従来よりも随分厳しくしている。
 それから、ダイオキシンの摂取によって影響が出るというのは、遅発性、二十年ぐらいたってから影響が出てくるのではないかということが言われているわけですから、とにかく害を受けないようにするというのが非常に大事だと思うんです。
 先ほどの厚生省の説明では、全体の平均値が一日摂取量の範囲内におさまっているので大丈夫だと考えているということで、食品の個々の対応は必要ないんだというふうに言われました。ただ、今、引地川については釣り人が釣りをするんです。危ないとわかってから、釣り人にはそこの魚は食べないようにということになったわけですけれども、ダイオキシンというのは、濁っていてすぐにダイオキシンがそこにあるとわかるものじゃないんですね。結構きれいな川でもダイオキシンがあるかもしれないということなわけですから、やはりダイオキシンの魚類への規制基準というのをちゃんと決める。例えば、PCBだって水銀だって決めていたんです。そうすれば、じゃ、どこの海は、どこの川は大丈夫かということで、それを主目的にして調査をするということになるわけですから、何か平均値が大丈夫だから基準なんかつくる必要はないんだ、対応する必要がないんだということで済まされる問題じゃないというふうに思うのです。
 厚生省の姿勢というのは、発表の仕方も国民に本当にわけがわからないように、従来わかりやすい発表をしていたのにそれをもうわかりにくくする。何でこんな発表になったのかと担当者に前に聞いたら、いや、いたずらな不安をかき立てないように発表の仕方を変えましたと。これは私は本当だと思うんです。
 そういうことで現実をごまかしていくというのはよくないというふうに思うのですけれども、どうですか。
#131
○政府参考人(西本至君) 先ほどの御答弁とちょっと重複するようになって恐縮でございますが、まず魚介類でございますけれども、食品全体から摂取するダイオキシン類の総量を把握して耐容一日摂取量、いわゆるTDIと比較して検討するというべきものでございますが、例えば平成十年度のトータルダイエット調査によりますと、食品を通じてのダイオキシン類の一日摂取量は約一日体重キログラムあたり二・〇ピコグラム、こういうふうになってございます。この結果がTDIの四ピコグラムをはるかに下回っておるということでございますので、現時点におきましては魚介類の基準値の設定等の規制をするのはいかがなものかということで先ほどの回答を申し上げたような次第でございます。
#132
○岩佐恵美君 何度同じ答弁を聞いても仕方のないことなんですけれども、私たち人間というのは平均値で暮らしているわけではないんです。関西の方あるいは関東の人、あるいは産業廃棄物がたくさん密集している地域で暮らしている人、それぞれ環境が違うんです。だから、その環境を細かく把握していって、どういう状況にその人たちが置かれているのかというのを把握していくことが今大事なことだというふうに思います。
 この食品循環でもそうなんですけれども、もともとの食の安全が保たれていなければ、循環という場合にかなりいろいろな問題が起こってくるだろうと思うんです。
 その点、時間も迫ってまいりましたので、最後に大臣、魚介類の安全ということになると厚生省だけではないわけで、やっぱり政府全体として、ダイオキシンの法律も通ったことですし、これは食品の基準については検討事項ということになっているわけですけれども、不安の高いものについては一日も早く対応していく必要があるというふうに思うんです。その点をどうお考えか、一言答弁いただきたいと思います。
 あわせて、政務次官、せっかくお見えですから、ちょっとその点について御答弁いただきたいと思います。
#133
○国務大臣(玉沢徳一郎君) 国民の皆様の食の安全に対する関心というのは極めて高いものがあると思います。したがいまして、食の安全という観点からよく理解を深めていくということが一番大事なことだと考えております。
#134
○政務次官(柳本卓治君) 私に対する質問通知外の質問でございますけれども、大気、土壌等々、影響のないように対処していかなきゃならぬ問題であると認識をしております。
#135
○岩佐恵美君 終わります。
#136
○大渕絹子君 大臣、今の岩佐委員の質問なんですけれども、私も重ねて申し上げたいというふうに思います。
 食品廃棄物の再資源化に安全性ということは最も大切なんです。ダイオキシンの暫定規制値というのを決めないで、漁獲や販売の制限も全くない、規制がない中で、これは通告していません、岩佐さんの質疑と続いてのことで今私も言わせていただいておるんですけれども、再資源化というのは非常に有害なんです。ですから、ダイオキシンの暫定規制値をしっかりと決めて漁獲制限とか販売の制限ということが考えられないと、この再資源化というのは、こんな法律をつくっても人の健康に関しては無意味なんです。むしろ有害なものが循環するシステムになってしまうわけで、これは極めて重要なところなんですが、大臣に私も答えていただきたいと思います。
#137
○国務大臣(玉沢徳一郎君) 安全の基準をどういうように見てこれを周知徹底せしめるか、こういう趣旨だと思います。
 したがいまして、いたずらに不安をあおるようなこともという先ほどからの話もありますように、どのような点が危険であるか安全であるか、もっと基準を定めて明確にしていくということが大事じゃないかと思います。
#138
○大渕絹子君 それでは大臣、この法律を出すに当たって、農水省として農林水産の生産物すべてにおいてダイオキシンに関する研究を強くやるということを今ここで約束していただけますか。
#139
○国務大臣(玉沢徳一郎君) これは食の安全という観点から当然研究していくべきものと思います。
#140
○大渕絹子君 それでは、頭に戻らせていただきます。
 飽食の時代と言われています。食べ物を平気で捨てられるようになったのは一九七〇年代というふうに私は思っております。ダイエットやウオーキングなどをやらないと自分の健康維持ができない。食糧を金で自由に輸入ができるようになり、先ほど来もいろいろ言われていますけれども、食糧不足に悩む国の人たちの分まで買いあさっているというようなこの過剰な状況を抑制する制度づくりが必要だと思います。あるいはまた、食品を廃棄しないという意味での発生抑制ということが求められるわけですけれども、この視点が今回のこの法案には全く入っていないということです。
 当面食糧の自給率を四五%にするという目標を掲げて新しい基本法がつくられたわけですけれども、このむだに廃棄されている食糧の輸入を少し抑えるだけで食糧の自給率四五%というのは達成が可能であるというふうに私は思っておるわけです。
 それで、今回のこの法案は食品循環資源再生利用促進法ということですけれども、昨年七月に成立した食料・農業・農村基本法の十七条に、食品産業の健全な発展として、事業活動に伴う環境への負荷低減及び資源の有効利用確保に配慮することが規定されているんです。また、この基本法に基づいて策定され国会に報告された基本計画においても、食品残渣の発生抑制、リサイクルの促進等の施策を講ずることが明らかにされているが、この新しい基本法と基本計画と本法案との関係はどのように位置づけられて整理されているのか、まずお伺いをしていきたいというふうに思います。
#141
○国務大臣(玉沢徳一郎君) この食料・農業・農村基本法は、基本計画を定めまして食糧の自給率の向上等を目指してこれから進む、こういうことになりました。そういう中におきまして、基本法の第十七条におきましては、今委員が言われましたように、環境への負荷の低減及び資源の有効利用をうたっておるわけでございます。そういう観点からも自給率を向上せしめるという努力を図っていく、こういうことであります。
 この法案におきましては、第四条におきまして発生抑制、発生することを抑制する、こういうこともちゃんとうたっておるわけでございまして、食品産業の事業者が食品循環資源の再生利用等を促進することによって食品資源の有効利用、食品廃棄物の排出抑制を図ることを目的として規定しておりまして、食料・農業・農村基本法の趣旨に即したものとなっているところでございます。
#142
○大渕絹子君 私は、即していないとは言わなくて、どういう位置関係にある法律かなということを位置づけていきたいというふうに思うんです。
 この法律を見る限りにおいて、私は、廃掃法、いわゆる厚生省所管の廃棄物法が具体化をするためのより個別的な法律になっているというふうに思うんです、食料・農業・農村基本法との関係は。そうしますと、今度環境庁の出された循環型社会推進法との関係、位置づけというのはどうなりますか。
#143
○国務大臣(玉沢徳一郎君) 天然資源の消費を抑制し、環境への負荷ができる限り低減される循環型社会を形成するため、その施策の基本となる事項を定める循環型社会形成推進基本法案が今国会に提出されていることは今御指摘のとおりであります。
 この法案は、循環型社会の形成のための基本的な考え方として、できるだけ原材料等が廃棄物等となることを抑制すること、また発生した廃棄物等のうち有用なものである循環資源につきましてはできるだけ再生利用その他の循環的な利用を行うこと、さらに循環資源のうち循環的な利用が行われないものについては処分がなされることを定めておるわけであります。
 食品循環資源の再生利用等の促進に関する法律案は、食品廃棄物等につきまして、発生の抑制、発生することを抑制する、再生利用をする、それから減量を行う、これらを一体的に促進することを内容とするものでありまして、循環型社会形成推進基本法の趣旨に即するものとなっておるところでございます。
#144
○大渕絹子君 それでは、事務方の人に聞きますけれども、大臣は発生抑制を図るというふうに、この法律によって図れるんだというふうに明快に答弁をされておりますけれども、資料によりますと、発生量は一般廃棄物で千六百万トン、このうち事業系が六百万トン、家庭系が一千万トン、それから産業廃棄物が三百四十万トン、合計千九百四十万トンというふうになっております。
 本法施行により、何年後にどのぐらいの発生を抑制するという目標を立てられておりますか。
#145
○政府参考人(福島啓史郎君) 先ほど大臣から御答弁がありましたように、発生抑制と減量、それと再生利用を一体的に進めるというのがこの法案でございます。そうした再生利用と抑制プラス減量によります目標数値といたしましては、五年間で二〇%ということを目標としているというところを申し上げているわけでございます。
#146
○大渕絹子君 産業廃棄物のところの五年間で二〇%ということですね。それでよろしいんですか。
#147
○政府参考人(福島啓史郎君) 事業系でございますので、産業廃棄物と一般廃棄物の事業系でございます。
#148
○大渕絹子君 普通、法案がつくられて新たな対策が示されるときには、せめて半分ぐらいは対処できるようにするという意気込みがないと私はなかなか実効が上がらないのではないかと思うのです。ずるずるとなし崩し的にちょっとずつ上がっていけばいいやというような感覚にしか思えないんです、五年間で二〇%というのは。
 これ、法案をつくった機会に全国一斉にばっとやるということにはならないんですか。
#149
○政府参考人(福島啓史郎君) 御案内のように、いわゆる産業廃棄物、製造業から出ます食品廃棄物につきましては約半分は再生利用とされているわけでございますけれども、事業系の一般、つまり流通及び外食から出ますものにつきましては〇・三%ということでほぼゼロなわけでございます。したがって、それを五年間で二割程度引き上げたいというのが今回の基本方針で考えている目標数値でございます。
#150
○大渕絹子君 それでは、再資源化に取り組んでいる模範事例などがあれば示していただきたいと思います。
#151
○政府参考人(福島啓史郎君) 例えば、先ほど午前中にも出ておりましたように、ホテルにおきまして宴会等で出ます食べ残し等を地下の一次処理施設におきまして発酵させまして、それを近郊の農家のところに持っていきまして堆肥として使ってもらう、またそれからとれます野菜等をそのホテルで使うといったような事例、また一圏内のその系列のコンビニエンスストアから出ます日切れ等の食品廃棄物をコンポスト化いたしまして農家に供給するといったような事例があるところでございます。
#152
○大渕絹子君 普通、事例を言えといえば前の質問者が挙げた事例を言わないでしょう。本当に不見識ですね、そういう意味では。もう皆さん聞いていらっしゃるのだから、それ以外のものを挙げて説明するのが政府の役割というふうに思います。私もわからないで聞いているわけじゃありませんよ。資料をちゃんと調べまして、ちゃんとわかっているけれども聞いているわけですから、そういう意味では、国民の理解を深めていくためには、同じことをまた繰り返してやるというような答弁では私は知恵がなさ過ぎると指摘しておきます。
 国の責務の中に、必要な資金の確保とあるのは、本来、排出者責任でやるべきものではないのですか。
#153
○政府参考人(福島啓史郎君) 国といたしましても、こうした食品循環資源の再生利用等を推進する、支援するということから、資金の確保その他必要な措置を講じていくということを規定しているところでございます。
 これは、もちろん再生利用等を行うのはまさに食品関連事業者の責務でございますが、それを推進していこう、支援していこうという考え方でございます。
#154
○大渕絹子君 家庭から排出される食品廃棄物量が全体の五割を占めること、これが大変な問題であることは全委員が指摘をしているところですけれども、この発生抑制を図る必要がございます。
 そこで、生ごみを粉砕して生活雑排水と一緒に流してしまうディスポーザーというのを使われている家庭があるわけですけれども、建設省にお伺いしますけれども、下水道を担当する省として、この機械の使用についてはどのように考えていられるのか、答えていただきたいと思います。
#155
○政府参考人(山本正堯君) 先生今御指摘の生ごみを粉砕して排水管に流下させるというディスポーザーにつきましては、ごみ出しの手間の軽減だというような観点から導入を求める動きがある一方、下水道等に過重な負担とか負荷を与えるということ、ひいては公共用水域の水質汚濁につながる可能性もあるといったようなことで、メリット、デメリット両面あるんだろうというふうに思っております。
 また、下水道に接続されるディスポーザーの使用につきましては、下水道施設の構造、下水道施設の流下の勾配でありますとか施設の処理能力でありますとか、そういったこと等によって事情が異なっておりますので、下水道管理者である地方公共団体がそれぞれの使用の可否について判断をしているところでございます。
 一般的には、通常の公共団体の下水道ではディスポーザー排水の受け入れを前提として計画されていないといったようなことがございますので、ディスポーザーの使用について条例とか要綱等によって規制、自粛要請をしているという場合が非常に多うございます。ただ一方では、一定の性能を有する処理装置つきのディスポーザーにつきましては、適正な使用とか維持管理が担保されることを前提に下水道への接続を認めている場合もございます。
 したがいまして、建設省としましては、それぞれのそうしたディスポーザーにおいてのメリット、デメリット両面がございますので個々による判断が必要であろうかというふうに考えておりまして、地方公共団体が下水道施設の実情に応じて使用の可否を適切に判断すべきであるというふうに考えておりますけれども、仮にそのディスポーザーを接続する場合には、どういう配慮をしていったらいいのかとか、その手法等について検討を進めるとか、あるいは必要な技術的助言といったようなことが必要であるというふうに考えております。
#156
○大渕絹子君 これから進めるということで、今の建築基準法上とか、設置の許可制とかということは全く今導入されていないわけですよね。野放しの状況になっているということはやっぱり問題があるのではないかなというふうに思います。
 今これから進めていくというふうにおっしゃいましたから、それで答弁といたしたいというふうに思いますけれども、きちんとした設置の基準というようなものを明快に示していくというふうにとらえてよろしいですか、その御返事だけいただきましょうか。
#157
○政府参考人(山本正堯君) 今現在、そういう趣旨で手法等についても検討しておるということでございます。
#158
○大渕絹子君 農水省は、このディスポーザーについて、食品再資源化という観点からどのように考えますか。
#159
○政府参考人(福島啓史郎君) ディスポーザーにつきましては、生ごみの持ち寄りという行為から家庭を解放するという利便性は有するわけでございますが、一方におきまして、廃棄物としての処理形態から見れば下水処理に移行するというわけでございまして、食品廃棄物の再生利用や発生の抑制、減量という観点からは特段評価できるものではないというふうに考えるところでございます。
#160
○大渕絹子君 下水の汚泥処理の問題がうまくいくと家庭のごみが本当に一点に集約されていくという観点からは非常にいい面もあるわけなんですけれども、その後の汚泥処理の問題、水質を悪化させる、あるいは全戸にまだ下水道の設備がされていないという状況の中からすると、やっぱり今の段階では極めて問題かなというふうには思っておりますので、ぜひ両省、検討しながらよい方向性を出していただきたいというふうに思います。
 今回のこの法案で再生利用を実施するための措置として新たに廃棄物処理法の特例、あるいは肥料取締法、飼料安全法の特例というようなことが講ぜられるようになっていますけれども、その中身について説明してください。
#161
○政府参考人(福島啓史郎君) 一つは、登録再生利用事業者及び三者契約によります認定を受けました再生利用事業者がその事業場に食品廃棄物を持ち込む場合には、今の廃掃法によれば積み出すところと積みおろすところの両方の許可が要るわけでございますが、広域的処理を円滑に進める観点から、積みおろすところの市町村の許可は不要ということにしているところでございます。
 また、肥料取締法、飼料安全法におきましては、手続の簡素化等の観点から、届け出登録事業者等につきましては肥料取締法あるいは飼料安全法によります届け出をした者とみなすという特例でございます。
#162
○大渕絹子君 その特例なんですけれども、以前に取り上げたことがあるというふうに思うんですけれども、原発の取水口あるいは排水口に貝類が物すごくたくさんついて増殖するんですけれども、その貝を取り除いて有機肥料としてその施設に持ち込むというようなことがあるわけなんです。その場合、この貝というのは、持ち出すときは確かに原発の施設から出る産業廃棄物ですけれども、この特例でいきますと、受け入れる地では貝ということで受け入れるということが可能になってくる、許可が要らないということになるのでしょうか。そこをちょっと教えてください。
#163
○政府参考人(福島啓史郎君) この法律の定義からすれば、食品廃棄物等といいますのは、食品の売れ残りや食べ残しのように、食品が食用に供された後あるいは食用に供されずに廃棄されるというものでございます。また、食品の加工残渣、調理くずといった食品の製造、加工、調理の過程におきまして副次的に得られたもののうち食用に供することができないものということがこの法律の第二条二項で規定されているわけでございます。
 今の御指摘にありました原発の取水口におきまして採取されました貝は、そもそも食用に供されないものだというふうに今先生おっしゃっておられるわけでございまして、そういうものであれば、この法律によります食品廃棄物等には当たらないというふうに考えております。
#164
○大渕絹子君 食用に供されるものであるかどうかの判断を、その貝を見て判断することができますか。
#165
○政府参考人(福島啓史郎君) なかなか貝を見ただけでは判断は難しいと思います。
 それは、まさに原発の取水口において採取されたもので、そもそも食用に供されないということでその地域なり住民の間で取り扱われているということであれば食品廃棄物には当たらないということを申し上げたわけでございます。
#166
○大渕絹子君 しかし、農水省はその貝も受け入れて肥料をつくることを全然規制しておりませんし、むしろ促進をすべき事項として構造改善局などでは進めておられるように聞いているわけです。だから、今度の規制緩和はこのことが可能になる法律ですよね。受け入れ側が拒否したらだめだったのが、今度は県あるいは行政区を越えて入ってきたものをおろすときには許可不要ということになるわけですから、簡単になっちゃうのではないかなというふうに思って私は質問をしているんです。
#167
○政府参考人(福島啓史郎君) 御懸念の点につきましては、関係局とも十分協議いたしまして、そういうことのないように対応してまいりたいというふうに思っております。
#168
○大渕絹子君 そういうふうにないようにはしていないんですよ、推進しているんですから。だから、やっぱり受け入れ側が拒否するものについては、この法律はあくまでも食品の残渣、生ごみを対象にしているんだということで確認をしていただきたいと思いますけれども、いいですか。
#169
○政府参考人(福島啓史郎君) 先ほど申し上げましたように、この法律の対象となります食品廃棄物といいますのは、それが食用に供された後あるいは食用に供用されずに廃棄されるというまさに食品というものでございますので、御心配の点につきましては、この法律との関係におきましては対象にはならない旨指導等をしてまいりたいというふうに思っております。
#170
○大渕絹子君 終わります。
#171
○委員長(石渡清元君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
 これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。
 食品循環資源の再生利用等の促進に関する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#172
○委員長(石渡清元君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 岡崎トミ子君から発言を求められておりますので、これを許します。岡崎トミ子君。
#173
○岡崎トミ子君 私は、ただいま可決されました食品循環資源の再生利用等の促進に関する法律案に対し、自由民主党・保守党、民主党・新緑風会、公明党・改革クラブ、日本共産党及び社会民主党・護憲連合の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
    食品循環資源の再生利用等の促進に関する法律案に対する附帯決議(案)
  政府は、本法の施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講じ、その運用に遺憾なきを期すべきである。
 一、「循環型社会」の実現に向けて、環境省のリーダーシップの下、関係省庁間の十分な連携を図り、廃棄物・リサイクル関係諸法の有機的かつ整合的な運用を行うとともに、今後とも諸外国の先進事例も踏まえつつ、望ましい法体系のあり方につき検討すること。
 二、食品廃棄物等の発生抑制が循環型社会構築の観点から極めて重要であることにかんがみ、食品の食べ残し、売れ残りなどから生じる食品ロスの実態を継続的に調査・公表すること等によって、その発生抑制の必要性を広く消費者、食品関連事業者等に周知するとともに、食品廃棄物等の発生抑制に向けた必要な措置を講ずるよう積極的に努めること。
 三、食品循環資源の再生利用の促進に当たっては、地方公共団体等との連携を図り、一般家庭の生ゴミを含めた再生利用の促進が効果的に行われるよう努めること。
 四、主務大臣の定める基本方針及び食品関連事業者の判断の基準となるべき事項については、国民各層の広範な意見が反映されるように努め、可能な限り具体的に規定すること。
   また、食品循環資源の再生利用等を実施すべき量に関する目標の達成を図るため、食品関連事業者に対する指導・助言、多量の食品廃棄物を発生させている食品関連事業者に対する勧告・公表・命令等を適切に行い、本法が実効あるものとなるよう努めること。
 五、農業生産と食料消費の間の資源循環が効果的に行われるよう、食品循環資源を用いた肥飼料等の一層の利活用に努めること。
 六、食品循環資源の再生利用を促進するため、農林漁業者等のニーズを的確に把握し、リサイクルコストの低減、リサイクル製品の品質確保等に努めるとともに、食品循環資源の回収及び特定肥飼料等の製造・流通・販売体制の整備を図り、需要と供給が一層拡大するよう、資金的支援を含めて万全の対策を講ずること。
   右決議する。
 以上でございます。
 何とぞ御賛同いただきますようお願い申し上げます。
#174
○委員長(石渡清元君) ただいま岡崎君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#175
○委員長(石渡清元君) 全会一致と認めます。よって、岡崎君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、玉沢農林水産大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。玉沢農林水産大臣。
#176
○国務大臣(玉沢徳一郎君) ただいまは、法案を可決いただき、ありがとうございました。
 附帯決議につきましては、その趣旨を尊重し、今後最善の努力をいたしてまいります。
#177
○委員長(石渡清元君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#178
○委員長(石渡清元君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#179
○委員長(石渡清元君) 建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#180
○田村公平君 自由民主党の田村公平です。
 建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律案について質問をしたいと思います。
   〔委員長退席、理事市川一朗君着席〕
 この法律の大きな目的は、建設廃棄物を再利用し、また環境に配慮するということであると思いますが、その建設廃棄物、これは産業廃棄物全体の総排出量の約二割、最終処分量の約四割を占めているほか、不法投棄の九割を占めておると。不法投棄量というのは、厚生省の調査によりますと三十九万トンが不法投棄されている。
 これは建設省及び警察庁にお伺いしますが、不法投棄の不法というのは、どういうことを不法投棄と言うんですか。
#181
○政府参考人(風岡典之君) 先生御指摘をいただきましたように、不法投棄は建設業の場合非常に大きな課題になっております。
 どういう場合に不法かということでございますけれども、本来は廃棄物につきましては廃棄物処理法に基づいて適正に処理するというのが法律の考え方でございまして、それに反して、手続を経ず認められないところへ一方的に廃棄物を処理する、そういったものを不法投棄だと、このように理解をしております。
#182
○田村公平君 警察庁はどういうふうに考えていますか。
#183
○政府参考人(上田正文君) 不法投棄とは何ぞやという御質問でありますが、ただいまの建設省の答弁と同じように考えております。
 以上です。
#184
○田村公平君 つまり、不法行為があったときに取り締まるのは、ではどこなんですか。厚生省とかそんなことを警察は言っても、建設省が取り締まるんですか、これは警察が取り締まるんじゃないですか。例えば、三十九万トンと言いますけれども、十一トン車で何万台にもなるんですよ。現場を見ますと夜中にこっそり自転車の後ろにくっつけてほうるような量じゃないわけです。大変な量を捨てているわけですから、当然地域の住民やいろんな人の目につく話です。そして、そこに不法に投棄されたものが存在をしているわけです。警察は調べればすぐわかるはずなんです。
 だから、不法というのは法律を犯しているわけでしょう、私は法学者じゃないからわかりませんけれども。そういうことについて警察はどういう対応をしており、あるいはそういう不法投棄をする人、する人というのは要するに解体業者もしくはそれに付随する業界の人だと思うんです、普通の人間はなかなかダンプカーを運転してどこかへほうりに行くというのはこれは大変な手間暇がかかりますから。そういうことについては把握をしているんじゃないですか。
 警察庁にお尋ねいたします。
#185
○政府参考人(上田正文君) お答え申し上げます。
 不法投棄に関しましては警察では環境犯罪ととらえまして、これにつきましてはつとに各都道府県警察に対しまして強い取り締まりの指示を発しております。現に、例えば昨年で申しますと、産業廃棄物の不法投棄につきましては約一千件の摘発をしております。
 以上です。
#186
○田村公平君 それで今、一千件の摘発をしているとおっしゃいましたけれども、実はこの間も警察の人が、私はおらぬのですが家内のところにやってきて、泥棒が入ったりいろいろ事件があるから、戸籍から全部、何しておって、どういう場合にはどこへ連絡するか、いわゆる身元調査票を、警察官が来てそれは犯罪の防止のときに役に立つからと言って、かなり個人的なことまで記入するように調査をしております。これは、恐らく四十七都道府県全部でやっていると思います。いわゆる身上調査めいたものであります。もちろん、私は良識ある参議院じゃなくて市民でありますので、それはちゃんと記入しましたが。
 つまり、業界、そういう不法投棄をする人たちを検挙するかどうかは別問題として、今一千件と言いましたが一千件というのはこれは大変な件数であります。そういうことについて、どの程度把握をしておられるか。
 つまり、何を言いたいかといいますと、解体業を営む人は壊すのに五百万円以下の工事については許可も何にも要らないわけです。そうすると、例えば人口五千人程度の町であればよそまでなかなか出かけていきませんから、その町なら町内にどれぐらいの方々がそういう業をやっておられるか、特に建設廃材については大体そこから出てくるはずなんですから。そういうことは把握しておられるのでしょうか。
#187
○政府参考人(上田正文君) 一線の警察では、今先生がおっしゃったような形で個別のいろいろな業種等についても把握をしておるでありましょうけれども、それを仕分けしたものは警察庁には来ておりません。
 以上であります。
#188
○田村公平君 要するに、今どうしてそういう建設廃材が出てくるかということを聞いておるんですけれども、それは公共の建物であったり民家であろうと、更地にしないと新しいビルなり家は、個人一戸建てにしても共同住宅にしても建ちませんね。
 その場合、今、我が国の請負の状況からいいますと、施主がいて何々建設に頼む、それで取り壊さなければならない家屋もしくはビルがある、すると解体屋さんという人に請け負わせるわけです。解体屋さんは、ずばり言えばこの現場は百万円で壊せるなと、それでも利益を上げぬといかぬわけですから日当一万円の土木作業員の人を雇うのを五千円でいいやという形で雇う。そして先ほど言いましたように正規の手続を経て処分場なり埋め立てる場所に持っていくとお金がかかるから不法投棄して利益を稼ぐ。そういう方々の中にいわゆる警察庁も言っておるところの、警察庁はフロント企業と言うんですかね、暴力団の企業舎弟のことを、そういう方が非常に多いわけです。
 それで、この法律が通りますと今度は登録制度になるわけです。だから、二つの都道府県にまたがる場合は大臣免許で、一県、いわゆる都道府県単独の場合は知事の登録になっていく。つまり、やみの世界の人たちが企業舎弟としてやっておる業を登録制度によって正業に認めていくという可能性があるわけです、この法律には。このことについて、建設省及び警察庁はどういうお考えを持っておるんでしょうか。
#189
○政府参考人(風岡典之君) 今回の法律におきましては、解体業者について登録制度というものを引かしていただきました。
 これは先生御指摘のように、五百万円を上回る場合には現在建設業の許可ということで対応しているわけですけれども、それ未満につきましては何ら法的な縛りがないということで、今回は解体業を行う者についてはすべて法律で登録ということにさせていただきました。これはやはり解体という非常に重要な仕事をするわけでございますので、適切に技術者を置いて資金的な裏づけも得てしっかりとした形で解体事業をやっていただきたいと、こういうことで登録制度を引いたわけでございます。
#190
○政府参考人(上田正文君) ただいま先生が指摘されましたように、暴力団はいわゆる伝統的な資金源、賭博とかのみとかありますが、ああいうものから発しまして経済あるいは社会の変化に応じましてどんどんその資金源が変わってきております。
 先ほども先生が言われましたように、暴力団みずからが会社をつくる、あるいは会社の経営に関与するといったそういう企業活動を通じて資金を獲得する、その過程で犯罪も行うと、こういう言うならば企業活動を利用した資金獲得犯罪なるものが横行しております。産業廃棄物処理業あるいは解体業についても例外ではないというように我々も考えております。先ほど御答弁いたしました一千件を超えるものにつきましても、平成十一年で申しますと一千九十五件のうち暴力団が関与しているものは百二件、九%というふうに約一割を占めております。
 警察庁としましては、この産廃の方につきましては廃棄物処理法の改正に際しましていわゆる暴力団排除条項を盛り込んでいただくように要請して、盛り込んでいただきました。解体業につきましては、そういう仕組みには今回はなっておりませんけれども、いずれにしましてもこの法律ができますれば都道府県と都道府県警察との間で十分に連携をしまして、登録をされる業者等について十分な情報交換をして、問題があるのかないのか、先ほどおっしゃったような観点からしっかりと見て、問題があるという判断であればいろんな違法行為に関する情報収集を徹底して、刑罰法令に触れる行為があれば厳正に対処してまいりたい、こう考えております。
 以上です。
#191
○田村公平君 警察庁、大変力強い答弁でありがとうございます。
 というのは、この法律にかかわらず産業廃棄物等に関する、あるいはそういうものについては本当にいろんな市民運動をやっておられる方、あるいは市町村や県、保健所、行政の方だけではなかなか法令違反があっても対処できない部分があるんです。なぜかというと、まず自分の身の危険を感じます。その次に家族の身の危険を感じます。そういうことがないようにできるのはやっぱり警察の力だと思います。
 だから、この程度のことはちょっと面倒くさいからいいやとか、あるいは特定の県のことは申しませんけれども、警察の装備を上回る暴力団の組織もあります。そうすると腰が引けちゃうわけですよ、警察官も人の子ですから。そういうことのないように、せっかく循環型の環境に優しい、限りある資源をどういうふうにして人類が有効に活用していこうということを考えるための一環の法律ですから、警察の方に大いにそのことは、かえって登録制度になって陰の人間を表に出してきて、そのためにまたややこしい問題が起きたりしないように。
 パチンコ玉なら一個四円で上限が決まっていますけれども、こういう建設廃材については、四円どころかもう何百万、何千万の仕事になっていくわけですから、そのことがないと、岐阜県御嵩町の町長さんのように襲撃されて殺されかかって、しかもなかなか犯人が挙がらないというような、犯人は最終的に挙がりましたけれども、そこいらをしっかりやっていただきたいと思います。
 警察庁、御苦労さまでした。結構です。どうもありがとうございました。
 そこで、今、廃棄物が入ってくる入り口の話をしましたけれども、その廃棄物をリサイクルしてそれをうまく使うということについては、これは建設省、どのように考えておりますか。
#192
○政府参考人(風岡典之君) 今回の法律におきましては、廃棄物建設工事につきましては分別解体、それから再資源化の義務づけというのを行ったわけでございますけれども、このスキームが円滑に回るためには、やはりリサイクル製品というものが積極的に使われるような、そういった枠組みをつくっていく必要があるということで、今回の法律におきましても基本方針等を定めることにしておりますが、その中でリサイクル製品について積極的に使っていく、そのための方策というものも打ち出しているわけで、基本方針の内容として明記をする、こういう考え方になっております。
 その場合、特に公共事業の場合につきましては事業量も非常に大きいわけでございますので、そういった場合に積極的にそういったリサイクル製品を使っていくということが国みずからのやれることでもありますし、非常に大きな影響があるわけでございますので、そういった面からも積極的にリサイクル製品の活用という面で取り組んでいきたい、このように考えております。
#193
○田村公平君 この法律の第二条の第五項ですが、「この法律において「特定建設資材」とは、コンクリート、木材その他建設資材のうち、建設資材廃棄物となった場合におけるその再資源化が資源の有効な利用及び廃棄物の減量を図る上で特に必要であり、かつ、その再資源化が経済性の面において制約が著しくないと認められるものとして政令で定めるものをいう。」と。
 この「政令」はどういうことをイメージしておるんでしょうか。
#194
○政府参考人(風岡典之君) 先生、今、二条の五項の定義を読み上げられましたけれども、私ども今回の特定建設資材を指定する場合には二つの判断基準というのを設けております。
 一つは、それにつきまして再資源化を図っていくということが資源の有効利用あるいは廃棄物の減量を図る上で非常に有効であるということ。それからまた、リサイクルを進めるに当たりましては、それが技術的に可能である、コスト面等から見ても経済的な面から見ても可能である。そういった二つの要件を満たすものにつきましては、分別解体、再資源化、そういったものにしていきたい。
 具体的には、政令で何を定めるのかということでございますけれども、既に法律でコンクリートと木材というものを定めているわけでございまして、これに加えて政令ではアスファルト、これを特定建設資材と定める、当面そういうことを考えております。
#195
○田村公平君 それから、この第七条一項に「国は」とありまして、それから二項に「国は、教育活動、」、PRとかそういうことも書いてあるんですが、この「国」とは一体どういう国なんですか。
#196
○政府参考人(風岡典之君) これは、基本方針につきましては関係六省庁の主務大臣で決めることになっておりますけれども、七条の「国の責務」あるいはその後にあります八条の「地方公共団体の責務」というのはそういった特定省庁、特定の主務大臣ということではなくて、まさに国全体としてリサイクル問題に積極的に取り組む、このために国全体としての責務として規定をしたものだということでありますので、何々省庁ということではなくて、国全体の取り組み、責務だと、こういうふうに考えております。
#197
○田村公平君 今局長は八条のことを言われましたが、そうではなくて、八条では具体的に「都道府県及び市町村」、七条では、まあ僕らが受けるイメージで言うと、国というと何となく例えば建設省、国土交通省あるいは来年なるところの環境省です。そういうふうに主管官庁がはっきりしておる方がわかりやすいと思って、そういう広い意味で国として国がまさに関係する省庁が足並みをそろえて取り組むということであればまことに結構なことであると思います。
 そこで、具体的に現在も行われておりますけれども、御案内のとおりアスファルトはほとんど再利用ができております。ただ、コンクリートを破砕して、クラッシュして、それで骨材とかそういうふうに使う、これはコストがすごく高いわけです。建設省はそういう意味で、今もそういう再生資源を活用しなさいということは言っておりますけれども、公共事業においてですら建設省が発注者であってそれを請け負った業者さんははっきり言ってコストが高いわけです。だから、天然物というか自然の骨材を使っている。それは利益を出さぬといかぬわけですから、建設省が指導していることと請け負った業者さんは違うことをやっておりまして、建設資材を扱っておる砂利を扱っている業者さんなんかは一生懸命コンクリートやそういうものを砕いて山積みにしているんですけれども、現実問題としてはなかなか使っていただけない。
 そういう現状については、どういうお考えをお持ちでしょう。
#198
○政府参考人(風岡典之君) 先ほども申し上げましたけれども、建設省の直轄事業におきましては極力再生資源を使っていくという方針を、実は平成三年の時点からそういった考え方を打ち出しております。その時点におきましては、もちろん比較的近い距離のところにそういう再生資源がある場合という前提ではありますけれども、一定の距離の中で再生資源が得られる場合には経済性にかかわらずその資源を積極的に使っていこうというのが平成三年の当時の考え方でございました。
 多分、当時は再生資源の方が新材よりも若干コストは高かったと思うんですけれども、その後積極的に公共事業でそういった再生資材を使うことによりまして、今ちょっと細かい数字を持っておりませんけれども、例えば再生の砕石なんかを見てみますと、かえってリサイクル製品の方が新材よりも安くなっているというようなケースもあらわれてきております。必ずしも全部が全部そういったことではありませんけれども、積極的にリサイクル製品を使ってくるということはそういう意味で再生品の価格を引き下げるという非常にいい効果もあるということで、それぞれ資材によって若干違いはあると思いますけれども、そういったものが価格的にも有利になっている状況はもう確実に見られてきているところであります。
#199
○田村公平君 どうも局長さんに口答えして申しわけないというか、僕はそういうふうな現場の認識は持っておりません。現実問題ついこの間、去年になりますけれども開通をいたしました四国で一番長い五千メーターの新寒風山トンネル、私は起工式も出ました。落成式も出ましたけれども、どこの業者が請け負って何をしたか全部知っております。しかし、現実には近場に再生資源があるのにそれを使わないで、愛媛の西条側からいわゆる天然物を使った、その方がコストが安いから。そういう現実があるわけです。四国で一番長いトンネルです。スーパーゼネコンが企業体を組んで請け負っている。スーパーゼネコンですよ。スーパーゼネコンですらその程度の認識なんです。だから、安いと言いますけれども、安くするためには使わなきゃ安くならないんです。
 それじゃ、ちょっと視点を変えますけれども、公共事業は国というか建設省が発注するあれですから、農水省の発注もあるでしょうけれども、では民間においてはこの法律ができたときにどのような形でリサイクル製品を、つまり分別して資源の再利用を図るというのはいいんですけれども、民間の場合は施主さんの意向がありますから、こんなおまえ一回くずになったものを使えるかとかいう問題がある。これはどういうふうにお考えになっていますでしょうか。
#200
○政府参考人(風岡典之君) 再生資材の利用につきまして、確かに先生御指摘のように、公共セクターの場合と民間の施主さんの場合とやはり考え方に若干違いがあるというのは御指摘のとおりだと思います。そのところにつきましては、やはり循環型社会、リサイクルを実現しなければならないということを先ほど申し上げました基本方針等でうたいまして、これは国だけではなくて国民も含めてそういった取り組みをぜひ期待すると、こういうところであります。
 なお、この法律におきましては、四十一条というのがございまして、これは「利用の協力要請」という規定でございます。主務大臣が関係行政機関の長に対し、また都道府県が一般の発注者、民間の発注者に対してもそうなんですけれども、そういった方々に対しまして、再資源化によって得られました建設資材の利用について必要な協力を要請することができると、こういった条文を四十一条ということで準備しております。
 もちろん、このこと自身は強制力のあるものではありませんけれども、やはりそういった再生資材についても、品質の面でもかなり新材に劣らないようなものも出てきているわけでございますので、私どもとしてはこういった規定あるいは基本方針を使いまして民間の方に対しても積極的に協力要請はしていきたい、このように考えております。
#201
○田村公平君 民間ですごくいい方法があるんです。それは、住宅金融公庫の公庫融資条件の中に一定量の割合で再生資源を使うことというのを付与すればいいんです。そのかわり金利を〇・一%安くしてあげますとか、そういう知恵を出さないと民間にも普及しませんよ。これは僕は一つの持論を持っているんです。
 どうも役所というのは常に縦割り的で、住宅金融公庫の一部を改正する法律案もこの委員会にかかりましたけれども、金融機関に対して早くPRせぬといかぬので急げ急げといって法律を通させられる。だけれども、こういう法律との整合性については考えておられるんですか。
#202
○政府参考人(風岡典之君) 住宅金融公庫におきましても、一定の耐久性の要件を満たしたものについてのみ住宅金融公庫としての融資を行うといった枠組みも既にスタートしておりますし、また、一定の量のリサイクル製品を使った場合には、一戸当たり二百万円の割り増し融資制度というものもスタートしております。
 そのほか、従来は公庫の融資につきましては構造別に償還期間というのが決まっておりましたけれども、これを構造区分にかかわらず三十五年に統一するとかというようなことで、できるだけ長くもつものに対して的確に融資が行えると、融資面でもそういったような形で進んできているのではないかと、このように理解をしております。
#203
○田村公平君 なかなか局長考えていますね。もっとPRしなくっちゃ。そのために質問したわけですけれども。
 では、公共事業に戻って最後の質問にしたいと思います。
 一番いい方法は、発注者である建設省、公共事業を行うところはほかにも運輸省も農水省の構造改善局もいっぱいありますけれども、設計書に再生資源を使うことというのを書けばいいんですよ。書かないからそういうことになるんです。そうして、御案内のとおりスーパーゼネコンを含めてサブコンに至るまで、建設省や農水省や運輸省、全部役人がOBとして天下りしています。
 だから、現場の所長あるいは地建の局長クラスは、先輩がいる会社にはなかなか文句が言えないんです。スーパーゼネコンになれば、つまり清水や大成や鹿島クラスになってきますと、本省の指定職から上の人が行っているでしょう。なおかつ、そういう方々は、外郭団体の理事あるいは副総裁を経験している。発注者だった人が今度は受注者の側に行っていますから、これは強く言うと、現役の現場の局長や所長さんはなかなかそれはやれといったって無理な部分がありますね、脇さん。
 だから、設計書にきちっと書いて、そうして必要な単価をきちっと載せて、そういうことで発注すればいいと思いますけれども、そういうお考えはありませんでしょうか。
#204
○政府参考人(風岡典之君) 建設省の直轄工事につきましては、先ほど御説明させていただきましたように、平成三年から原則として公共工事につきましてはリサイクル原則化ルールというものを決めて、リサイクル製品を使っていくという考え方を打ち出しております。
 これは、具体的には、公共工事の発注時に、今先生御指摘をいただきましたように、特記仕様書にリサイクル製品を使うということを明示しております。建設省の場合にはそういった扱いを既にさせていただいております。ただ、御指摘のように、公共発注者は建設省以外も含めてたくさんあるわけでございますので、そういったところも含めて同様な取り扱いが行われませんとやはり効果が十分発揮できません。
 この点につきましては、私どもの取り扱いについては、各都道府県だとかあるいは公団とかに対しては参考的に私どもの取り扱いというのを周知するような措置を講じておりますけれども、果たして徹底をしているかという点につきましてはやはりまだまだ不徹底の面があるのではないか、このように思っておりますので、私どもとしてはそういった考え方、今先生御指摘をいただきましたような特記仕様書に条件明示をするというようなことの徹底ということについてさらに努力をしなければならない、このように思っております。
#205
○田村公平君 結局、建築廃材が出てくるのは仕方がないと思います。これは何でもそうです。人間でもそうです。食べたり飲んだりしたらそれは出てくるわけですから。要は、出てきたものをどれだけ有効に使えるかということは車の両輪みたいなものですから。
 国土交通省になっても、三つの役所が一緒になるとか、余り役所の内部で内にエネルギーを使わないようにして、せっかくの法律をつくっていくのであれば実効あるものになるようにお願いして、質問を終わります。
#206
○岡崎トミ子君 民主党・新緑風会の岡崎トミ子でございます。
 まず、中山建設大臣に。私は、けさの新聞、そしてけさの記者会見で知ったことなんですけれども、吉野川河口堰の住民投票の結果を受けて住民の代表とお会いすることを約束されました。そして、市民団体のメンバーを名指しして、その人物には逮捕歴があって逮捕歴のある人とは話さないという、そういう趣旨の発言をされたというふうに報道されました。記者会見を私も拝見いたしましたので、これは事実というふうに思います。
 ある個人の逮捕歴、これはプライバシーに当たります。なぜこの方の前歴を知ったんでしょうか。
#207
○国務大臣(中山正暉君) 私は、中央大学法学部三十年卒業でございまして、今、中央大学の所属の国会議員の先生方の、白門会というのがあるんですが、それの会長をいたしておりますので、大学関係のパーティーなんかによく出ます。そうすると、吉野川の話題がよく出てきまして、ああ、姫野君、あれは我々の仲間でねえという話が随分あっちこっちで出てきまして、そのときに彼がいろいろなことがあったことを知っていましたので。私は、けさも記者会見で言ったんですが、私が公表したんじゃないですよと、小池淳君という大阪朝日新聞の社会部の人が。
 私に、御承知のように今当選を得させないいろんな動きが出ています。私のところへこれが来たんですが、欠陥議員を落選させる市民連帯、蒲田隆史という人が、大阪市北区西天満四の六の三、大阪第五弁護士ビル三Fプロボノセンターと。これに要領の得ないことが書いてありまして、「あなたが指摘されている欠陥理由」、「反人権的、反市民的発言」と、こう書いてあるんです。何がと書いていないんですね。何がどういう意味なのかよくわからないので。私は、このプロボノセンターというところ、私も地元へ帰れませんから、有珠山の問題があったりして。月曜日、たまたま朝いましたので、私は大阪、私の事務所からすぐ近くなので、大阪弁護士会の裏の、この弁護士会のプロボノセンター、プロボノというのは何かラテン語らしいんですね。ラテン語が使ってあるこの階へ行きましたら、だれもいないんです。仕方がないからSPの人も一緒に連れて横で、コーヒー店に入りまして待っていたんですが、だれも来ないんです。おかしいなと思って、蒲田隆史さんなる人物をほかの行政書士さんからとか司法書士の名簿で調べてみたら、司法書士の人に蒲田隆史さんがいたんですね。それで、何と私の事務所の隣のビルなんですよ。
 それで、この〇六―六三六五―八一三五。そうしたら、市民連帯ですと出てきたんですね。蒲田さんいらっしゃいますかと言って、それで、連絡をしてほしい、どういう理由で私が指摘されるのか知りたいものでぜひ会いたいと言っておいたんですが、全く御連絡がなかったんです。それで、私は蒲田さんの事務所へ行きました。どういう理由でと。吉野川のことなんか全然御存じないんですね。
 それで、私はおかしいなと思っていたら、朝日新聞の小池淳という人から、この欠陥議員を落選させる会、これは私は公職選挙法二百三十五条の二項の違反だと思っているんです。まず向こうがそういう公職選挙法上、公職選挙法二百三十五条というのは虚偽の公表、「当選を得させない目的をもつて公職の候補者又は公職の候補者となろうとする者に関し虚偽の事項を公にし、又は事実をゆがめて公にした者は、四年以下の懲役若しくは禁錮又は百万円以下の罰金に処する。」、こういうことが載っていますものですから、私はその事務所に行って話をしました。それを取材に来たんです。
 その欠陥理由の話を取材に来たもので、それで私がその話をしたら、きょうの新聞を見たらびっくり仰天、「「逮捕歴ある人とは話さない」」と。私はそんなこと言っていないですよ。私もおやじの選挙違反で逮捕歴がありますから、私は二十四日間ブタ箱に入ったことがありますからね。そんなことを私は言う気持ちなんかないんですよ。それなのにこの人は、私はだから、あなたですよと、こうさっき電話をかけて言いました。朝日新聞とそれから小池さん、あなたが公表した人物ですよと。
 私は、何で吉野川に行かないんだ、どうだと聞かれるから、それは民主党の議員さんも私のところへ来られて、なぜ行かないんだというときには、実は大きな声で言えないんですけれども、この方は神戸の市長選挙のリコール運動までやっておられる、純粋性が認められないと。ですから、私はそれには応じることはできないということで、何で行かないんですかと言うから、いや、この人はどうも昔、新左翼で活動していた方のようだということを内々に言ったのです、ここで大きな声で言っていますけれども。記者の人には、だから行かないんですよと、それはあなたと私の話ということで言って。
 理由を聞かれるから言わざるを得なくなったので、私も吉野川の情報は全部公開するという原則を持っていますから吉野川情報の一環として新聞記者には言いましたが、公にしたのは朝日新聞と小池ですから、そのつもりでおってください。
#208
○岡崎トミ子君 大臣、政府の要人が最も重要なプライバシーであります前歴を、これを暴露して、しかも会わないということを、個人攻撃にもなりますけれども、この人は個人的に別に運動しているわけではなく、市民そして将来世代に対するそういう運動をしているわけですから、これを個人攻撃だと私は思いますけれども、これはどういう感覚なんでしょうか。
 私が思いますのには、今いろいろとおっしゃいましたけれども、大臣の発言はむしろ国家公務員法第百条、守秘義務ということについては違反して、これは名誉毀損で訴えることに値する、こういう内容だというふうに思うんですね。ですから、やっぱり個人のプライバシーというもの、今も大臣のお答えの中に個人的な名前もおっしゃったんですが、やっぱりそのメンバーの名前を私は出すべきではない。今の答弁の中でもやっぱり名前を言うべきではないというふうに思うわけなので、非常に問題だというふうに思うんです。
 大臣は逮捕歴もおありになるということでありますから、逮捕歴のある人とは話をしないということについてはまず言語道断ですけれども、そういうことは今後ともないわけですね。
#209
○国務大臣(中山正暉君) 私が先にこの欠陥議員という、私の名誉を毀損するようなことを言ってきたんでしょう。先生ならどうされますかね。
 私は欠陥議員と思っていない。私は建設省の事業を、可動堰にするかゴム式の堰にするか、それとも起伏式のものにするかということで、地元では何かまるでフランスの城みたいな可動堰だけの情報を流しておられる。だからこの人が二月二日に、前原先生、竹村先生、それから仙谷先生、お三方がおそろいになって私の部屋へ来たいとおっしゃるから、私は、約三十人、もう建設省はびっくりしたんですけれども、私の部屋へ入ってもらったんです。私は姫野さんに、あなたは私の後輩だけれども、あなた途中で大学をやめているねという話をしたんですが、ほとんどそれから物を言わなくなってしまわれました。
 それでどうなのかなと。そうしたら、この吉野川が原因で、反市民的、反人権的発言というのは吉野川の話だ。私は大臣として当然のことを言っていることが反人権的、反民主的と言われたら、それは私も防御本能がありますから。特に先生方は選挙がありませんけれども、六年に一度しか。私なんかはもう十回もやっているんですからね。そして、これを選挙前にいかにも麗々しくこういう新聞記事にするというのは私はこれは、私は所管事項を着々と、吉野川流域の人たちのことを思って、水害がないように、そして純粋にやっていることに。
 そして、私は花の博覧会のオープニングセレモニーに行きましたら、夜ぱっとテレビをつけたら、笹山市長をどうしてリコールするかというその基本運動の指導者として姫野さんがテレビで一生懸命に物をおっしゃっているところを見ましたから、ああ、この人はこれの専門家なんだ、吉野川だけじゃないんだと。ですから、川だけやるのかなと思ったら、神戸港の沖合の埋め立ての海までやっていると。これはどういうお方なのかなと疑問を感じて。
 それで、行かない理由を教えてくださいとしつこく小池君というのが聞きますから、私はそれじゃ言いましょうと。実は私は、あの人が隅っこで、きょうも記者会見でも見ました。隅っこに座っていたらあれですけれども、あの人が代表として会いたいというのは、私は、あの人は私と会う資格のある人だと思わないのでお断りでございますと、こういうことなので。
 まず、先生認識してください。私が欠陥議員だと言われて、最初にけんかを吹っかけられたんですよ。これは韓国、ここで読みましょうか、この文書の……
#210
○岡崎トミ子君 いいです。そんな時間ありませんから。
#211
○国務大臣(中山正暉君) 本当に、これは私にも人権がありますから。先生がお聞きにならなかったら私は言いませんけれども……
#212
○岡崎トミ子君 人権はありますけれども……
#213
○国務大臣(中山正暉君) ですから、先生のお問い合わせでございますから私はお答えしているわけで、私に失礼千万な、それで二十七日に姫野さんは私の選挙区に入ってくるというんですね。明らかに選挙の妨害をしようと思ってこの吉野川を利用している、そう思っていますから私は言っているだけの話でございます。
 堂々と来ればいいんですよ、私は堂々と呼んだんですから。二月二日、久米宏さんの番組で対談しましたので、どうぞいらっしゃいということで、竹村先生、それから前原先生、仙谷先生、お三方お付き添いでお越しになったときに私はちゃんと話しています。それだけ民主的にやっているのに、もう非常にこういうものの、私を攻撃するネタの中に欠陥議員を落選させる市民連帯、まずこっちが公職選挙法違反をやっているんです。この公職選挙法違反に対して私はいささか抵抗したって、これは私の権利です。
#214
○岡崎トミ子君 住民の約九割の人たちが住民投票、反対票を投じて、そうした市民の意思によってぜひお会いしたいというふうに言ったものですので、個人的なこととは関係なく、住民との関係で、そして対話をされるということが約束されたわけですから、そこはほごにされないわけですよね。
#215
○国務大臣(中山正暉君) ですから、ここに田村先生もいらっしゃいますけれども、前も田村先生からも吉野川の百九十四キロのいわゆる四十七市町村に隣接した、その百九十四キロの中のわずか十四キロの徳島の住民投票だけでこの問題を左右するわけにはいかないという話を聞いておりますので、これは私は吉野川全体の問題として、建設省が一生懸命やって今まで何十年もかかっている。昭和六十二、三年からやっております。まだあと二十年ぐらいかかる話でございますから、私はその辺のことをひとつよく考えて、私は全日本のための百九本の直轄河川の責任者でございますから、私はその意味での吉野川という象徴的な問題として対応していることには自分の職務を全うしたいと思って、建設省の皆さんがこれは何とかしないと将来大変な禍根を残すことになるからということに対して対応しているのが私の欠陥議員としての理由だと言われたら、それは欠陥ではないという、私は自分の所管事項だと。建設大臣としての責任を果たしているということに私はお考えをいただきたいので。
 私がけんかを吹っかけられていないのなら、私もそんなことを言うこともありませんし、なぜ会わないかなぜ会わないかとしきりに聞かれるから、私は、ほかの人にならお目にかかるけれども、あの人にはちょっとお目にかかりたくないと。その理由は何だその理由は何だとやんや言われるから、私は仕方なしにその記者にだけ、あなたにだけ言っておくよといって言ったのを新聞に書いたのは小池君ですから、私じゃございません。きょうは佐藤道夫先生もコメントを新聞に載せておられましたから、佐藤先生にもそう申し上げました。
 私は、個人ならば事実でも公開したらこれは名誉毀損になるということは、中央大学の法科で、ああ、ほうかと聞いているだけで法科を卒業しましたから、それでもやっぱりちょっとぐらいは法律をかじっていますのでわかっております。議員ならば、本当のことならば罪にならない、うそを言えば罪になりますけれども、素人さんは本当の場合でもあれですが、本人が認めていらっしゃるんですから、本人に認めさせた小池君の方、朝日新聞の方が悪いんじゃないですか。
#216
○岡崎トミ子君 とにかく住民との約束をほごにしないということ、きちんと対話をされるということ、そのことをきちんと担保できればそれで私はいいというふうに思っておりますけれども、やはり個人名を挙げて、そして人権という問題でいうと、プライバシーの問題でも守秘義務をきちんと守ってもらう、あるということでは、大臣は発言にそういう意味でお気をつけいただきたいなというふうに私自身は思います。
 答弁は結構でございます。おっしゃられることについては十分わかりましたので。
#217
○国務大臣(中山正暉君) ですから、これを私は蒲田さんという人にも言ったんです。あなた、弁護士事務所の名前をかたって、あなたは司法書士じゃないですかと。何で大阪第五弁護士ビルというところ。
 それで、私が行ったらもう慌てふためいて、まさか私がやってくると思わなかったんでしょう。そういう運動をやっているのに何と、「突然お手紙を差し上げる失礼をお許しください。私たちは韓国の落選運動に学び」と、あなたそれでも日本人かと言ったんですよ、もっと日本人としての誇りを持ちなさい、法律体系が違うよと。
 「日本においても、政界の旧弊に覆われた閉塞状況を打破するために、国民が望む意欲的な清新な政治家を選出するべく、欠陥議員を落選させる市民連帯という団体を結成いたしました。大阪で四月二十日に記者会見を行い、立候補不適格者リストの作成を全国に呼びかけたところ、下記の理由であなたに対し立候補不適格であると指摘が寄せられております。私たちは、この立候補不適格者リストを作成、公表するために、できるだけ中立公平なものとするために、対象議員、候補者に対して反論ないし説明の機会を保障すべきであるとの観点から、あなたに対し以下のお問い合わせをさせていただきます。この立候補不適格理由に対して反論ないし疎明」、疎明と書いてある。疎明というのは逮捕状を出す方が疎明するんです。私が連中に疎明する必要なんかかけらもないんです。それなのに、この法律用語さえ間違っています。
 「反論ないし疎明がおありでしたら、百字以内にその趣旨をまとめて下記連絡先までファクスまたは郵便にて六月十日までに、水曜日までにお送りください。お送りいただいた文章はそのまま立候補不適格理由と対比させ公表させていただきます。御返事がない場合は、立候補不適格理由の横に反論、疎明なしと記載した上で公表させていただきます。以上、甚だ勝手なお願いでございますが、私たちの真意をお汲み取りの上、御返答をよろしくお願いいたします。」。
 だから、私が行って、それじゃ私に質問しなさいと言っても何にも答えないんです。それがこの理由を明らかにしてあなた答弁しなさいと。何が答弁ですか。それでここにこういう(「まさに人権問題だ」と呼ぶ者あり)人権問題ですよ、これは。
 そして、「あなたが指摘されている欠陥理由」、「反人権的、反市民的発言」と書いてある。私は建設大臣として物を言っているんですから、私は反人権的、反市民的発言なんかした覚えはありません。
#218
○岡崎トミ子君 今の話の中でも韓国の運動に学ぶと言ったら、それでもあなたは日本人かという発言には私は問題があるというふうに思います。
#219
○国務大臣(中山正暉君) 別のことでしょう。
#220
○岡崎トミ子君 いや、世界じゅうの運動から学ぶというのは大いにあり得ることですので、韓国の運動に学ぶと言ったときに、それでもあなたは日本人かというような発言のあり方は非常におかしいというふうに私は思います。私の見解を申し上げました。
 それで、やはりこれからも大臣としては市民の意見をきちんと大事にされる、そして約束はきちんと守られる、本当にプライバシーという問題に関して今十分な私は発言をいただいたというふうに思っていないんですが、御自分の見解だけ述べられたというふうに思いますけれども、ぜひとも吉野川の皆さんたちの、反対投票された方々との対話ということを大事にしていただきたい、約束は守っていただきたいということを重ねて申し上げたいと思います。
 さて、それではこの国会に今、循環型社会の構築を目指して法案が出されております。関連法案が六本提出されているわけですけれども、環境庁提出は循環型社会形成推進基本法案、グリーン購入法案、通産省提出は再生資源利用促進改正案、そして厚生省提出は廃棄物処理法等改正案、農水省提出は食品リサイクル法案、そして建設省提出の建設資材リサイクル法案ということで、政府は繰り返しこれまでも大量生産、大量消費、大量廃棄ということに関して改革をしなければ、そして循環型社会を構築するんだということについては訴えてこられました。そのかけ声と実際の取り組みの間には私は大きな落差があるというふうに思ってきておりました。
 今回の循環型基本法案、これは精神的、訓示的な規制の中で終始してしまった。具体的な取り組みは各省庁、縦割りの個別の取り組みにゆだねた。確かに、個別法の整理は進みつつありまして一定の評価に値するものだというふうに思いますし、建設省もその限界の中でよく頑張っているというふうに思います。
 しかし、総体として、この大量生産、大量消費、大量廃棄の社会からの脱却を真剣に目指す取り組みと言えるかどうかということでお伺いしたいわけなんですが、今回のこの建設リサイクル法案と循環型社会形成推進基本法との関係をどんなふうにとらえているか、この二つはきっちりリンクしているかどうか。この法案が成立した場合、そして環境庁が提出しております循環型社会形成推進基本法、これがもしかしたら成立しなかった場合実効性に影響があるかどうか、それについてお伺いしたいと思います。
#221
○政府参考人(風岡典之君) まず、私どもの建設リサイクル法と循環型社会形成推進基本法案との関係ということでございます。
 御案内のとおり、基本法の方につきましては、循環型社会の構築に関する基本理念というものを定めている、それで国、公共団体、事業者、国民の責務を明らかにする、こういった体系になっているわけでございます。私どもの建設リサイクル法案でございますけれども、これは建設廃棄物という特定の廃棄物に着目をしておりまして、建設工事の実態あるいは建設業の産業特性、そういったものを踏まえてそのリサイクルに関する仕組みを一体的に整備する、こういう考え方でありまして、循環型社会形成推進基本法案の個別法という位置づけになっているというふうに思っております。
 先生の方から、この基本法が成立しなかった場合にこの建設リサイクル法につきまして具体的な影響があるのかという御指摘がありました。基本法はあくまでも基本理念というのを定めているわけでございますので、私どもとしましてはその考え方に基づいて個別法の整理をさせていただいておりますので、もちろん基本法を通していただくということが重要でありますけれども、その精神も踏まえながら個別法も検討したということでございますので、個別法は個別法としての意義というものも十分ある、このように考えております。
#222
○岡崎トミ子君 まず発生抑制があって、次いで再利用があって、そしてリサイクルというのが世界じゅうで合意された優先順位になっているというふうに思うんです。発生抑制のためには建築物の寿命を長くするということが必要なわけなんですが、その場合には、資材の選び方ですとか工法の改善、住む方が長く使えるように増改築が容易な設計である、こういうことがやらなければならないことで、幾らでもあるだろうというふうに思うんです。
 第五条のところで、建設業者の責務として、建設業を営む者は、その設計あるいは建設資材の選択、施工方法、こういうことを工夫しなければいけない、そして建設資材廃棄物の発生を抑制するとともに、今度は分別解体のこと、それから建設資材廃棄物の再資源化、こういうことに要する費用を低減するように努めなければならないというふうにいろいろ挙げておりますけれども、この点はこれで十分でしょうか。何か足りないというものがおありでしょうか。
#223
○政府参考人(風岡典之君) 建設廃棄物のリサイクルを推進するためには、それぞれの分野からそれぞれの役割を果たさなければならない、その中で建設業者の責務というのは非常に重要なものだというように考えております。
 五条の内容、今先生が御紹介されたようなものでございまして、特に建設廃棄物の発生抑制ということはリサイクルあるいはリユースにも増して非常に重要なものであるということでありまして、こういったことも明記をしているということであります。私どもとしては、建設業者が担うべき課題というものは五条で明確に規定をされている、このように思っております。
#224
○岡崎トミ子君 十分だということですね。
 では、基本方針のつくり方、手続的なことに関して、第三条のところに建設資材廃棄物の排出抑制のための方策に関する事項を定めておりますけれども、この方針、どの程度の中身になりますでしょうか。
#225
○政府参考人(風岡典之君) 基本方針の第三条二項二号のところで、建設資材廃棄物の排出の抑制のための方策に関する事項というものを基本方針として定めると、このようになっております。
 私どもとしましては、この中では、建設業者、発注者はもとより、建築物の設計あるいは維持修繕あるいは使用される方々、すべての方々について一定の役割がそれぞれあるわけでございますので、そういったものを明らかにするとともに、建設廃棄物の発生抑制に向けた具体的な取り組みというものを明示していきたい。
 今いろいろ検討させていただいておりますけれども、具体的には、一つは耐久性の高い建築物というものの普及を図っていく。これにつきましては、高耐久住宅の設計手法というものを確立するとか、あるいはライフサイクルコストという考え方で、当初は若干費用がかかりましても中長期的に見て長もちをしてコストが安くなる、そういったような考え方というものも課題であるというふうに思っております。
 また、長期的使用の推進というためには、適切な維持修繕というものが行われる必要がある。そのためのマニュアルの整備とかあるいはリフォーム等も的確に行っていく、その場合にその履歴がはっきりと残るようにしていく履歴情報の整備というようなことも含めて、できるだけ具体的に発生抑制のための取り組みというものを書いていきたい、このように考えております。
#226
○岡崎トミ子君 発生抑制のためには拡大生産者責任の考え方に立つ取り組みが必要で、政府が準備しております循環型社会形成推進基本法案にも、十一条に辛うじて拡大生産者責任の考え方が盛り込まれておりますけれども、このことについて建設省はどういうふうにお考えでしょうか。
#227
○政府参考人(風岡典之君) 基本法十一条におきまして、拡大生産者責任の考え方が御指摘のとおり明記をされているわけでございます。これは、一般的にそういう責任というものを明記はされているわけでございますけれども、その適用に当たっては、対象とするものの性状、あるいはその生産、流通、消費の実態というものを踏まえて考えていく必要があるのではないか、このように私ども思っております。
   〔理事市川一朗君退席、委員長着席〕
 そういった観点から私どもが取り扱っております建築物というものについて見ますと、その使用期間は一般の耐久消費財に比べまして非常に長いわけでございますので、建築物の例えば使用後あるいは解体時に当初の生産者というものが必ずしも存在するかどうかわからないようなケースもある。それからまた、生産時にももちろんいろんな人がその建築に携わるわけでございますけれども、その後維持修繕ということでこれもいろんな方が関与するわけでございます。そういった事柄の性格から見ますと、責任を負うべき生産者の特定ということを建築物の場合どういうふうに考えるのかなというような問題点もあるというふうに考えております。
 したがいまして、拡大生産者責任の適用につきましては、なお建築物については整理すべき課題もあるわけでございますので、生産者の範囲とか役割とか、それをどのように位置づけるべきなのかにつきまして、私ども今後の課題としてこの点については検討していきたい、このように考えております。
#228
○岡崎トミ子君 どのぐらいの期間を経てこれについては回答が出ますでしょうか。
#229
○政府参考人(風岡典之君) 一般の耐久消費財と違いまして建築物という極めて特異なものでございますので、私どもとしては単純にこういった考え方が適用できるのかについては、正直言いましてなおいろいろな検討が必要かなというふうに考えております。
 いつまでにということをこの時点で申し上げることはできませんけれども、こういう考え方がとられているわけでございますので、私ども建築物についてこれをどう考えるのかということは真剣に考えていきたい、このように思っております。
#230
○岡崎トミ子君 根本は、処理するときを考えて製品をつくってもらいたいということだと思いまして、この場合でいえば建設資材、建築物をつくるという段階で考えてもらわなきゃならないんですね。
 例えば、建築基準法の中に、耐用年数とか回収の容易さとか分別解体の容易さあるいは再利用の容易さ、こういう観点を盛り込むことを考えることがまず第一だというふうに思いますけれども、この点についてはいかがでしょうか。
#231
○政府参考人(那珂正君) 御指摘のような点につきましては大変重要であると思いますが、建築基準法といいますものは御案内のとおり罰則を伴う強制力のある建築規制でございまして、安全性等に関して必要最小限の基準を最低基準として定めているわけでございます。
 したがいまして、御指摘のような例えば解体のしやすさとかあるいは耐久性とか、こういう事項につきましてはなお建築主の意思とか選択にゆだねられるべき事項としても位置づけられますし、あるいはいまだ技術的に確立されていないというようなことも相当ありますので、現段階におきましては建築基準法の最低の基準にはなじまないものであると考えております。
#232
○岡崎トミ子君 検討されていくということに関してはいかがですか。
#233
○政府参考人(那珂正君) 昨年成立させていただきました住宅の品質確保の促進等に関する法律がことし施行されました。
 この中で、住宅の性能表示制度の具体的な表示項目として、耐久性向上に関する一定の事項について盛り込むべく、今最終段階の検討をしております。こういうことと純粋に技術的な研究とを組み合わせていきまして、耐久性向上に努めてまいりたいと思います。
#234
○岡崎トミ子君 再生品ができたらその再利用についても考えなければならないと思いますが、これも循環型社会形成推進基本法案には十分に盛り込まれませんでした。辛うじてその問題意識に触れたのがグリーン購入法なんです。何か環境庁のいじらしさというか、かわいそうなくらいだと私なんかは思ってしまうんですけれども、建設省の問題意識を問いたいというふうに思います。
 建設省でも、循環の輪を閉じることの必要性はよくわかっていて、昨年十月に策定されました建築解体廃棄物リサイクルプログラムでは、建築解体廃棄物の発生抑制、このことについて、そしてリサイクルを促進して資源循環の輪をつなげるためには、まず廃棄物の処理段階での取り組みは不十分だと。設計、建築、使用、解体及び再資源化の段階も含めたライフサイクル全体でとらえることが必要だというふうに書かれてありました。
 循環型社会の実現という観点から見ました場合には、私はこの法案が限られた守備範囲だけをカバーするものになってしまうと思いますけれども、ライフスタイル全体を見てやるという観点からはいかがでしょうか。
#235
○政府参考人(風岡典之君) 循環型社会の形成という点からは、先生御指摘のように、まさに全体について、リサイクルだけではなくて、発生抑制、再使用、再利用、それからそうでない場合については適正処理をするというそういう全体の輪が循環するようにしていく必要があるということで、私どもの法案につきましては、当面特に緊急の課題となっておりますのは、大量に発生する廃棄物、建設廃材というのをやはりリサイクルに少しでも回るようにしたいということで、分別解体あるいは再資源化の義務づけというものが前面には出ておりますけれども、先ほどごらんをいただきましたような建設業者の責務とか基本方針とか、あるいはリサイクル製品の利用についての協力要請とか、そういう観点を含めまして全体的に総合的な取り組みができるようにこの法律においても配慮したつもりでございます。
#236
○岡崎トミ子君 今回の法案の対象であります再資源化に絞って伺いたいと思います。
 建設省では、これまでも建築廃材のリサイクルに取り組んできております。私も九八年九月の参議院本会議で、公共事業におけるリサイクルの促進について、当時、関谷建設大臣にお尋ねしましたところ、前向きに取り組んでいるという趣旨の答弁がございました。代表的な例は建設省が九七年十月から取り組んだ建設リサイクル推進計画97だろうというふうに思いますが、この推進計画の実績の評価そして反省がどうこの法案に生かされたかをお尋ねしたいと思います。
#237
○政府参考人(風岡典之君) 建設省で、建設廃棄物のリサイクルを推進するため、平成十二年度に建設廃棄物全体のリサイクル目標率を八〇%とする、こういった目標を掲げた建設リサイクル推進計画97というのを平成九年に策定したわけでございます。
 ここにおきましては、公共事業においてリサイクルを積極的に進めていくとか、あるいは公共事業についてリーディング事業を実施していくとか総合的な取り組みというものを進めてまいりました。その結果、公共事業のうちその大半を占める土木工事業につきましては建設廃材のリサイクル率というのは相当向上したというように考えております。
 しかしながら、建築工事の関係のリサイクルでございますけれども、これは平成七年度の数字しか今ありませんけれども、リサイクル率が土木系については六八%に対して建築系は四二%ということで、残念ながら非常に低い水準になっております。
 今回の法律につきましては、特に建築系のリサイクルがおくれているというようなことも十分念頭に置きまして、これを進めていくためには分別解体さらには再資源化が必要であるということで、この建設リサイクル推進計画97のいろんな実績等も勘案をしてこの立法につなげたと、このように考えております。
#238
○岡崎トミ子君 ところで、この97で掲げました目標の達成状況について伺いたいんですが、このリサイクル率の目標を、今年度を目標年度として、アスファルト・コンクリート塊が九〇%、コンクリート塊が九〇%、建設汚泥が六〇%、建設混合廃棄物が五〇%、建設発生木材が九〇%、建設発生土が八〇%となっておりまして、これは前年度の実績と比べましても非常に意欲的なんですね。
 本法案で掲げます目標はどの程度のものになりますでしょうか。その目標値の根拠はどのようなものになりますでしょうか。簡単にお知らせいただきたいと思います。
#239
○政府参考人(風岡典之君) 今回の法律におきましては三つの品目につきまして、すなわちコンクリート、アスファルト、木材、この三品目について再資源化の目標を定めていきたいというふうに考えております。現在、これはどういう形で目標を定めるべきなのかということについては検討させていただいております。五年か十年か、そういう一定の年数がたった時点での目標というものを定めるのが非常にわかりやすいなというように考えております。
 私どもとしましては、今回対象になりましたもの、例えば一定規模以上の解体についてのみ適用するというようなことで小規模なものについては義務づけが行われていないわけでございますけれども、法律上義務づけを予定しているものについてすべて、この三つにつきましてリサイクルをした場合に得られるであろう数値目標というものを一応勘案していきたい。まだ詳細には詰めておりませんけれども、そういう観点からいきますと、コンクリート、アスファルトについてはリサイクル目標率というのを九五%以上にしていきたい、また木材につきましては八〇%以上に何とかしていきたい、こんなことで具体的な目標について検討していると、こういうことでございます。
#240
○岡崎トミ子君 ちょっと質問を飛ばさなければならないんですが、この法案には建築廃材に含まれます有害物質についての対策が皆無でありました。今日、住宅には多くの有害物質が使われているわけなんですが、その関連で、私がこれまで取り組んできたことなので伺いたいと思うんですが、そもそも有害物質は使わないということが大切だというふうに思います。
 建築基準法の中でシロアリ防除剤の使用を義務づけております。あるいは住宅評価でよい評価を得ようとするとシロアリ防除剤を使用しなくてはならないという認識が広がっているんですが、実際にはそのような指導を受けたという人が非常に多いわけなんですが、この辺、事実かどうか確かめたいと思います。
#241
○政府参考人(那珂正君) 御指摘のように、建築基準法におきまして、「柱、筋かい及び土台のうち、地面から一メートル以内の部分には、有効な防腐措置を講ずるとともに、必要に応じて、しろありその他の虫による害を防ぐための措置を講じなければならない。」、これは建築物が構造耐力上十分な安全性を保つためにシロアリの害等から安全を確保するためにぜひ必要なことでございます。
 ただ、具体的に申し上げますと、例えば先ほど申し上げました新しい品質確保法におきますこういう耐久性と構造安全性の組み合わせの中で一定の基準を今検討しているわけですが、防蟻あるいは防腐のための処理というのは必ずしも薬剤に限るものではなくて、むしろ工法的な措置、通気、換気をよくして当該木材がなるべく乾燥状態に保たれるような工法上の工夫も相当有効であるというような指摘も非常に今強くなってきておりますので、そういうことについて具体的な指針を検討しているところでございます。
 ただ、一方で実際、建築基準法の施行に当たっては御指摘のように必要なところにはきちっと防蟻処理をするようにということを、現場でといいますか個別の建築確認段階でできるだけのチェックをするようにしているところでございます。
#242
○岡崎トミ子君 それでは、指導されているという段階でシロアリ防除剤の使用を義務づけているということはないんですね。住宅性能表示法では規定していないというふうに確認してよろしいでしょうか。
#243
○政府参考人(那珂正君) 建築基準法におきましても、先ほど申し上げましたように「必要に応じ」と、こういうことでございます。
 それから、新しい住宅品質確保法におきます表示基準等におきましても、防蟻剤、薬剤を使用しなければならないというような考え方は盛り込むつもりはございません。
#244
○岡崎トミ子君 それでは、そういう事実をきちんと周知してほしいんですが、いかがですか、さらにきちんと徹底していただくという意味で。まだまだ誤解をして、実際にそのような指導を受けて、それがいかにも義務づけのように言われていて、それを本当にやってしまって体調も崩した、近所の人もぐあいが悪くなったと、そういう苦情も結構来ておりますので、その周知徹底ということに関してはいかがでしょうか。
#245
○政府参考人(那珂正君) 御指摘のような点につきましては、きちっと指導を徹底したいと思います。
 ただ、先ほども申し上げましたけれども、やはり薬剤を使わなければいけないという現場あるいは工法、材料も正直言ってございます。そういうところにつきましては、今先生が御指摘のような工事の周辺の方々とかあるいはお住まいになる方々の健康上の被害にならないような一定の養生等を施工するような、そういう施工方法をきちっとすることが肝要だと思いますので、それにつきましても十分指導していきたいと思います。
#246
○岡崎トミ子君 有害物質は使わないということがそもそも大切だということと、再資源化できないものはそもそも使わないということが大切だと。さらに、やむを得ず使う場合には表示あるいは記録などの手段でわかるようにするということを原則とすべきだと思いますけれども、この点はいかがでしょうか。
#247
○政府参考人(那珂正君) 先ほど来申し上げておりますが、新しい住宅品質確保法によります住宅性能表示制度の中で耐久性に関する一定の性能を何とか盛り込みたい、こういうふうに思っているわけでございます。その中で、具体的に木材に関して申し上げれば、防腐、防蟻処理について実態的には一定の事項を含まざるを得ない、こういうふうに思います。
 ただ、具体的にどういう薬品を使うか、どういう薬品を使った場合はいいとか悪いとか、こういう点につきましては、正直申し上げましてこの住宅品質確保法では少し手に負えないところがございます。先生御案内のとおり、厚生省所管のいわゆる化審法等によりましてそういう薬剤の使用につきまして一定の規制があるわけでございますので、所管している厚生省あるいは通産省等とよく連絡を密にして、実態的にそういう非常に毒性の強いものを施工段階で使わなくても済むようにしていきたいと思います。
#248
○岡崎トミ子君 ところで、その有害物質のところでいいますと、CCA処理の木材なんですけれども、これは有害物質をも含んでいる、再利用することが非常に困難だというふうに思うんですが、そもそも有害物質とそうでないものをどうやって区別するのか、よほど考えなくてはならないというふうに思うんですね。
 CCAについてはどうやって分類するのか。そのほかの例えばクロルピリホス、それから有機燐系の農薬、こういうものが使われている場合にはどのように見分けをして分別したらいいのか。
 それから、少なくとも建物が建てられた年代、用途、こういうものによってある程度使われている有害物質が想定できるような場合には、その材料となる情報を収集して整理して、そして提供できるように準備しておくべきではないかと思いますが、この点を最後に教えていただきたいと思います。
#249
○政府参考人(風岡典之君) CCA木材についてでございますけれども、先生御指摘のように、この木材につきまして重金属が使用されるということになりますので、一般的な方法によって再資源化というのは困難であります。したがいまして、解体に当たりましては、これは適切に分別するということが極めて大切であるというふうに思います。
 ただ、分別するにしても、それじゃ現場にそれが使われているかどうか、どういうふうにチェックをするのかという御指摘でございます。このCCA木材につきましては、重金属の使用の有無を現場で確認する手法として検出溶液を噴霧する方法というものが確立しておりますし、また木材から重金属を分離するような技術というものも一応確立をしておりますので、基本的にはそういったものの普及徹底を図っていくということで、それによってCCA木材かどうかというものを判断していくということが必要ではないかというふうに思っております。
 また、先生御指摘のように、つくられた年代によってどういうものが使われているかというのは大体わかるんではないか。確かに一般的な傾向があるわけでございますので、建物の建築年代とそのころ一般的に使われているような薬剤というものについての情報提供をするというようなことも非常に有効なことではないかと、このように思っておりまして、できるだけ分別解体に当たりましてはきめ細かい基準というものをつくっていきたいと、このように考えております。
#250
○岡崎トミ子君 その際に、その調査を予算化して建設省で行いますか。予算化はどうですか。
#251
○政府参考人(風岡典之君) 建設省は平成十二年度の予算の関連でいろんな研究調査費というものを計上しているわけでございますが、その中で分別解体に関する施工技術につきましての調査項目があります。
 そこにおきまして、特に木造の建築物の解体施工技術に関する検討というものを取り上げるということで、これは今年度のミレニアムプロジェクトの一つということで既に予算化されておりますので、できるだけ早くその結論が得られるように取り組んでいきたいと、このように思っております。
#252
○岡崎トミ子君 それでは、最後に大臣に。
 実は、一番最初の質問は大臣にお伺いしたつもりだったんですけれども、別なところに行ってしまいましたので。
 建設省も大変限界の中で頑張っていらして、一定の評価は私もしたいと思っております。この建設リサイクル法案、そして環境庁が送り出します基本法というふうにリンクしてきっちりやるということで、その御決意をお伺いしたいと思います。
#253
○国務大臣(中山正暉君) 六省庁がこういうスタートを切ったということは、一月六日から新しい国土交通省にもなりますし、環境庁も省に昇格するという、この二〇〇〇年ミレニアム計画としての意気込みを、私はこれによって、いろいろ最初は出だしでそごを起こすことがあるかもわかりませんけれども、この間、テレビで見ておりましたら、直島、豊島の問題もいい方向に向かっておりますし、これはさい先がいいとテレビの画面を見ておりました。
 そんなことで、これから七つの海につながる日本が廃棄物の問題をどうするか、環境をどうするかという、日本が世界にひとつ先進的な国家としての責任を表示するための自分自身に課す私は義務というような感じで、これを充実させていく方に向かって邁進してまいりたい、かように考えております。
#254
○岡崎トミ子君 ありがとうございました。
#255
○高野博師君 それでは、この法律案について、この法案の目的というのは特定の建設資材について廃棄物の減量とリサイクルにあって、建設廃棄物そのものの発生抑制ではないんではないかと思うんですが、この発生抑制についてはどのように対応するんでしょうか。
#256
○政府参考人(風岡典之君) この法律は、不法投棄などが横行しまして、近年廃棄物処理に係る問題というのが深刻化しております。そうした中で資源の有効な利用を確保するということで、廃棄物の再資源化ということを積極的に進めていきたいというふうに考えているわけでございます。そのために、分別解体あるいは再資源化の義務づけということを行うわけでございます。
 しかし、循環型社会あるいはリサイクル全体の輪がつながるためには、それだけではなくて廃棄物の排出の抑制、これも非常に重要でありまして、リユースとかリサイクルにも増して重要な課題だということでございます。
 私どもとしましては、六省庁でつくります基本方針、この中で、建設資材廃棄物の排出の抑制のための方策というものにつきまして記載をする。またあわせて、中心的な役割を担うべき建設事業者の責務としても排出の抑制ということの必要性を明記したわけでございます。
 基本方針におきましては、これは建設業者、発注者はもとより関係する人の役割分担、それを検討の上で耐久性の高い建築物の設計施工あるいは適切な維持修繕などによる建築物の長期使用、そういった考え方について明らかにしていきたいと、このように考えております。
#257
○高野博師君 全産業の資源利用量の約五割が建築資材だと、建設廃棄物が全産業廃棄物の約四割を占めていると、先ほどもお話がありましたように不法投棄の九割は建設関係だと、こういうことです。今局長のお話にあったように耐久性の高い材料を使うということは非常に重要だと思うんですが、建築物の平均寿命が日本は二十六年で、イギリスが七十五年、アメリカが四十四年だと。
 短期間で解体と新築を繰り返すために多くの廃棄物が発生するわけですが、なぜ日本の建物というのは寿命が短いのか、なぜイギリス、アメリカが長いのか、ぜひ大臣にお伺いしたいと思うんです。
#258
○国務大臣(中山正暉君) 日本の住宅が寿命が短いという状況でございますが、長寿命化の方策についてどうするかということでございます。
 日本の住宅の耐用年数が欧米と比較して短くなっておりますのは、まず一つは、高度経済成長の中で、生活水準の向上に従いまして従来の住宅の機能が陳腐化してきたということでございます。それからまた、地価の継続的な上昇が前提となりまして、土地のキャピタルゲインの実現に強い関心が寄せられておりましたことから、建物については十分な維持管理、リフォームが行われなかったこと、土地の値段はあるけれども、売るときでも家屋の値段は二束三文という形になりますのが日本の建物の宿命のようになっておりましたが、そういうことで新築、建てかえ中心の市場が形成されてきたことによるものと思っております。
 今後の成熟社会への移行を踏まえましたら、住宅を社会全体として有効に活用する必要があり、このため、融資それから税制上の措置、各種事業を活用した耐久性が高くまた広い住宅の供給や取得の促進とか、それから長期対応住宅に関する技術開発とその普及とか、それから中古住宅市場、リフォーム市場の活性化などの施策を今後一層推進してまいりたいと思っております。
 日本は木と竹でできた家が多いから、第二次世界大戦のときに日本を空襲するときは焼夷弾を使えと言われた、ドイツは石の建造物が多い国ですから爆弾を使ったと。そういう何か宿命的なものがありますが、そういう意味での新しい時代、私はまた、新しい住宅政策の中で耐久性の長い住宅をつくっていくことが、国家、国民のために利益になると考えておりますので、その意味での建設省の務めは重いと思っております。
#259
○高野博師君 建築物が日本は木と竹だと、こういうことなんですが、木造であるから寿命が短いということは必ずしも言えないと思うんです。
 樹齢百年の木を使って家を建てれば百年もつ、千年の樹齢、千年の材料を使うと千年もつ、南側の柱には山の南側に生えている木を使うとか、こういう生活の知恵があって昔はそれで長もちをしていた。奈良の法隆寺も千年以上もっている。私の地元の川越は江戸時代にできた建物がしっかりそのままある。どうも樹齢の短い材料を海外から安く輸入してきてそれで家をつくっているということがいわば安普請で、おまけに手抜きをして家をつくれば、これは長もちするわけがない。長もちしない家をつくるのは建設業者にとっては利益になるのかなと。どんどん仕事がある。こういう材料を使うことによって海外の森林破壊というのも相当進む。環境破壊になって、これが地球温暖化の原因にもなっている。
 そこで、イギリスが七十五年、アメリカが四十四年、日本が二十六年というのは、物事の見方もこれに比例しているのかな、長いスパンで物事を見るということが日本人はできなくなってきているのかなという私は感じがするんですが、短い寿命の材料を使ってやるというこの悪循環を切らなくちゃいけないのかなという気もするんですが、その辺の大臣の見識があったらお伺いしたいと思います。
#260
○国務大臣(中山正暉君) 先生のお話を聞きながら、高田好胤さんが、薬師寺の西塔と東塔をそろえて建てるのに、あれは千二百年前に千二百年の木を使ったから、二千四百年の木を片一方に使わないとつり合いがとれないという話を私にしておられました。それで、結局は台湾の玉山へ行って二千四百年の木を見つけて、一日前へ座って命をいただきます、日本人がいただきますと言うのは、あなたの命をいただきますと言って私は手を合わせてきましたということを高田好胤さんがおっしゃっていました。そういう意味で、確かに妙心寺なんというのは、一本の柱は大木を四つに割ったものをつくったりしてやっておりました。
 これは、私は住宅局長さんから聞いておるのでは、大変耐久性の強い集成材ができてくるということでございますから、今は木材は山からとれずに海からとれる時代が来てしまいました。
 この間、カナダの大臣から私は大使館に呼ばれまして感謝をされました。
 ですから、木というのは本当に五十年しないと一人前の木にはならない。それを早く切ってしまう。だから、字の講釈で恐縮ですが、親という字は立っている木を見ると。立派な人物というのは五十年たたないと育たないので、木と人間を対比したんだと。五十にして天命を知る、この人間がどんな役に立つかというのと木が役に立つ年齢は同じだという話を聞いたことがあります。
 先生のお話に触発されての話でございますが、その意味で日本の木というのは本当に、この間森下元晴さんに久しぶりに宮崎で会いましたら、中山さん、こんな木を切り出そうと思ったら、人件費が高くてこんな木にしかかわらないんだよと、しみじみとあの四国の材木王がそんなことをおっしゃっていました。
 そういう意味では、木を育てるということは本当に大切で、歴史というものが必要なんだと。大事にすると同時に、新しい科学技術で木材というそういうものをどういうふうに接着して強くするかという、集成材みたいなものに期待をしたいと思っております。
#261
○高野博師君 期待どおりの答弁をいただきましてありがとうございます。
 それでは、この法律の実効性を確保するためにどうするかということなんですが、分別解体をチェックする体制というのはあるんでしょうか。これはどうなっているんでしょうか。
#262
○政府参考人(風岡典之君) この法律におきましては、まず発注者が工事に着手する七日前までに知事に工事の計画等を、解体計画というのを届けるということになります。知事の方としましては、その内容を見て必要な助言、勧告あるいは直しなさいという命令を出すということになります。
 実際には、解体業者がそれに従って工事を実施するわけでございますが、仮に現場がその計画どおり実施をされていない場合は、現場の建設の工事の受注者に対しても必要な助言、勧告、命令というものが出される。さらに、再資源化が計画どおり実現できたかどうかというのはマニフェストという制度で確認をする。さらには、工事現場には看板を立てまして、こういうような期日、こういうような計画で解体をするんだというような標識を立てるということでありまして、そういうようないろんな措置によってこの実効性を担保していきたいと、このように考えております。
#263
○高野博師君 それでは、対象建設工事については一定規模以上ということになっているんですが、一定規模というのは具体的にどのぐらいのことを考えておられるのか、それは全体の何割ぐらいを占めるのか、規模を限定しなくちゃいけないという理由は何なのか、お伺いいたします。
#264
○政府参考人(風岡典之君) この法律におきましては、分別解体の義務づけの対象になる建築物の規模は政令で定める、このようにさせていただいております。具体的には、政令で今後検討して定めることになるわけでございますが、現在、解体工事につきましては一戸当たりの床面積が七十平米ないし百平米程度の範囲で基準をつくりたいと、このように考えております。
 仮にそのようなところで線を引いた基準を設定した場合に、どのようなカバー率になるのかということでございますが、建築物全体の床面積で見ますと、七十平米から百平米のところで引きますと全体の八〇%ないし九〇%が分別解体の義務の対象になる、このように考えておりまして、その意味で先ほど申し上げましたような水準というものによってかなりの程度再資源化が進むんではないかと、このように思っております。
 もう少し小さいものまで対象にしない理由は何かということでございますが、何といいましてもこれは対象件数も非常に多くなります。実効性のある的確な対応をするということでありますと、ある程度件数というものの状況も判断しなきゃならないということでありますし、またかかりますコストというものは一定でありまして、小規模なものであっても大規模なものであってもコストというのはかなり類似するというような面もありまして、その点からもとりあえず一定のすそ切りというものは設けたいというふうに思っておりますが、そういう考え方に立つにしても、八割、九割をカバーするような線は確保していきたいと、このように考えております。
#265
○高野博師君 カバー率が私はもっと低いのかと思っていたんですが、八割から九割ということであれば納得できるかなと思います。
 それでは、対象品目です。特定建設資材をコンクリートと木材とアスファルトに限定するんですが、ガラスとか陶器とかプラスチックとか金属とかいろいろあるんですが、その再利用、再資源化ということでこれも対象に入れるべきではないかと思うんですが、その辺はどうしてなのか、お伺いいたします。
#266
○政府参考人(風岡典之君) 当面、今回対象にさせていただきます特定建設資材というのは、コンクリート、アスファルト、木材と、その三品目ということであります。これで建設廃棄物全体のベースで見ますと、約八割をカバーするということになるわけでございます。しかしながら、先生御指摘のように、ガラスとかプラスチック類とかまだまだいろいろなものがここから落ちているというのは事実でございます。
 私ども、今回三品目を指定しました基本的な考え方というのは、まずその品目につきまして再資源化を進めることが資源の有効な利用あるいは廃棄物の減量を図る上で必要かどうかということ、またその品目について再資源化を進めることが経済的に成り立つかどうか、その二点で当面の対象としては三品目を指定させていただきました。
 その他のものにつきましては、そういう意味から見ますと、まだリサイクル施設が十分でないとかあるいは再資源化の技術が確立していないとか、そういったものもあるわけでございます。これにつきましては、今後そういったものについての技術開発とかあるいは再資源化施設の整備の促進とか、そういったものを並行的に進めることによって、将来新たなものについてもその都度判断をしていきたい、このように考えております。
#267
○高野博師君 そこも納得がいきました。
 それでは、建設廃棄物に含まれる有害物質なんですが、アスベストとかPCBとか特定フロンとかいろんな有害物質があると思うんですが、この分別適正処理については定めないんでしょうか。
#268
○政府参考人(風岡典之君) 有害物質としてアスベストそれからPCB、特定フロン等々の指摘があります。こういったものにつきましても分別除去は重要な課題であります。
 私どもとしましては、分別基準というものを定めるに当たりまして、こういったものについての分別の仕方というものもできる限り具体的、明確な基準ということでつくっていきたい、このように思っております。
 具体的には、アスベストを含む建材につきましては、飛散性のアスベストにつきましては廃棄物処理法に基づいて適正な処理をするということになるわけでございますが、非飛散性のアスベストは粉砕をしてアスベストの粉じんが出るということがありますので、これにつきましてはそういったことにならないような分別解体の方法ということが重要でありまして、例えばそういったものにつきましても分別解体基準を定めるに当たりましては、やり方として定めていきたい。
 その他のいろいろな有害物質もありますけれども、技術的に可能なものについてはできる限り分別解体基準の中で取り上げる努力をしていきたい、このように考えております。
#269
○高野博師君 終わります。
#270
○岩佐恵美君 建設資材再資源化法案は、新築、解体の工事を行う事業者に対して建設資材廃棄物の分別と再資源化を義務づけるものです。それによって最終処分量を減らす、そして混廃の不法投棄をなくす、そういう点では前進ということで評価できます。
 しかし、先ほどから指摘をされているように、発生抑制については事業者の責務に掲げてはいるけれども対策は規定されていません。工事においてあるいは建設資材が使用された後、ごみになる量が抑制されるような努力、工夫が求められます。特に、建築物は使用期間が数十年と長いのでその点がなおざりにされやすいという面があります。住宅メーカーや建設資材メーカーあるいは建設業者が建築物の解体後にごみができるだけ発生しないような、あるいは分別解体がしやすいような設計や生産、施工を行う、これが必要だと思います。ところが、そうした点が盛り込まれていない、これでは私は発生抑制ができないというふうに思います。
 先ほど、基本方針で明らかにしていきたいという答弁でしたけれども、どのようなことを考えているのでしょうか。
#271
○国務大臣(中山正暉君) 建設廃棄物の発生抑制ということで、根元を断つということが一番大事なことで、その量を少なくするということが大事なことでございます。
 我が国におきます社会経済活動が拡大しまして、国民生活が豊かになる一方で廃棄物の排出量が増大しているのは現実の事実でございまして、最終処分場の逼迫やそれから不法投棄の増大など、さまざまな問題が深刻化していることは、もう話題に事欠かないわけでございますが、これらの問題は、大量生産、大量消費、大量廃棄といったこれまでの社会のあり方によるものでありまして、その根本的な解決を図るために、国民のライフスタイルや企業の活動スタイルを見直すことが不可欠であると思います。その際、資源の再使用や再生利用等も不可欠でございますが、それにも増して廃棄物の発生抑制が重要である、共通の認識を持っております。
 本法に基づく基本方針の中で、建築物の長寿命化のための技術開発等の発生抑制に関する考え方を明らかにしてまいりたいということの中身でございますが、本案とあわせて発生抑制のための具体的な取り組みとして、新築住宅に係る住宅金融公庫の融資について一定の耐久性を要件化するとともに、鉄筋コンクリートづくりそれから木造等の構造区分にかかわらず償還期間を三十五年に一本化するということ、またもう一つはスケルトン住宅の開発や木造住宅の長寿命化のための技術開発を行うなど、発生抑制に係る総合的な施策を促進してまいる所存でございます。
 こういうことで、これから国民の啓発、啓蒙ということも大事になってくる、ごみに対する認識も近年大変変わってきたようでございますから、そういうものが社会に定着することの広報活動も大変重要かと思っております。
#272
○岩佐恵美君 建設廃棄物は産業廃棄物の約二割、最終処分量の四割を占めます。特に、不法投棄の九割を占めていると推定されています。この法律では分別解体、再資源化が義務づけられているのはコンクリート及び木材と政令で指定するアスファルト・コンクリートだけなんです。
 私もあちらこちら不法投棄現場を見て歩いていますけれども、投棄されている建廃というのは木材というよりも、木くずはもちろんですが紙くず、ビニールそれから電線、断熱材、畳、壁、これがぐちゃぐちゃにまざって、本当にこれから分別をするというんだったら大変な代物がほとんどです。
 分別、再資源化の義務づけ、それが三種類だけで本当に今後建設混合廃棄物の不法投棄がなくなるのでしょうか。
#273
○政府参考人(風岡典之君) 特定建設資材として、当面三品目を指定させていただきたいというふうに考えております。これは先ほど来御説明させていただいておりますように、基本的には二つの要件というものを考えておりまして、一つは再資源化が資源の有効な利用それから廃棄物の減量化に大きく寄与するかどうかという点、それからまた再資源化が技術的に可能かどうか、その二つの点から見て現時点では三品目というものに限られるのかなというふうに思っております。
 ただ、この三品目につきましても、これも先ほど申し上げましたけれども、全建設廃棄物の約八割をカバーしているわけでございまして、これを着実に再資源化していくということはリサイクルの促進ということにもつながるわけでございまして、不法投棄という面から見ると非常に減少の方向に働くのではないかというふうに考えております。
 なお、三品目以外につきましては、当面は義務化をしませんけれども、それ以外の品目につきましてもできるだけ現場で分別していただくというような基本的な考え方、これは基本方針の中で明記をして、そういった考え方がとられるように努めていきたい、このように考えております。
#274
○岩佐恵美君 三品目以外というのは、焼却あるいは埋め立て処分ということになります。特に塩化ビニールの焼却は、これはもう高温でなければダイオキシン類が発生をするということで、量にかかわらず環境破壊あるいは健康破壊という点で重大な問題を持っています。
 塩化ビニールについては、本法の対象品目にできるように努力をするということですけれども、なぜすぐ対象にしなかったのでしょうか。
#275
○政府参考人(風岡典之君) 塩ビ等のプラスチック類、これの処理というものも大変な課題でございます。
 これにつきましては、これを再資源化するような施設というものが非常に限定されるということでありまして、仮にそこへ輸送しようということになりますとコスト面での非常な負担というものが出てきますし、また回収方法ということになってもいろいろな工夫をしなければならない、こういう現状から、当面、法律の施行の当初の段階においては特定建設資材として指定するということは難しいなというふうに思っております。
 ただ、塩化ビニールの中でも、例えば塩ビの継ぎ手とか塩ビパイプ、こういうものにつきましては、企業によって積極的にリサイクルというものが進んできております。私どもは、今後、そういったものについての再資源化施設の整備状況あるいは回収の方法というものを見ながら関係機関とも相談をして、塩化ビニールについて本法での位置づけができるかどうかということについては、今後そういう状況も見ながら検討をしてまいりたい、このように思っております。
#276
○岩佐恵美君 私は、ダイオキシンによる汚染というのは本当に軽視してはならない、悠長なことを言ってはいられないという、そういう思いがしております。
 それで、今お話がありましたけれども、一部塩ビ製品については回収をしているという例があるわけですけれども、例えば農業用の塩ビ、業界が回収しているということですが、どの程度、どういうルートで回収あるいは無害化処理しているのか、費用負担がどうなっているのか、その点について、通産省、御説明いただけますか。
#277
○委員長(石渡清元君) 速記をとめてください。
   〔速記中止〕
#278
○委員長(石渡清元君) 速記を起こしてください。
#279
○政府参考人(風岡典之君) 通産省からですと完全な答えができると思いますけれども、私どもも農業用の塩ビについて若干調べてまいりました。
 これはビニールフィルムというような形のものでございまして、使用される製品というのは比較的単一でございます。それに比べまして建築物の方というのは、塩ビクロスとか床のPタイルとか、あるいは先ほどの塩ビパイプとか多品目に上っておりますので、その取り扱いは非常に難しいということが一般的に言えようかと思っております。
 これらのすべてを対象にした義務づけというのは現時点では非常に難しいというふうに考えておりまして、塩ビ関係の企業において自主的な取り組みというものがいろいろ進められておりますので、今後は私ども、通産省、厚生省とともに塩ビ製品の回収あるいはリサイクルの推進方策について検討の場を三省庁で設けることにしておりまして、そういったところの成果も踏まえながらこの法律での取り扱いというものも検討していきたい、このように思っております。
#280
○岩佐恵美君 基本的には塩ビからダイオキシンの出ない建設資材への転換、これが重要だと思います。
 建設省の営繕部は、塩ビ被覆電線からEM電線に切りかえる。そして、去年の四月十三日、私の質問に対して当時の関谷大臣は、公共事業全般に進めていくよう指導する、建設省の関係の事業についてはEM電線に切りかえるんだけれども、これを公共事業全般に広げていく、そのための指導をするという答弁をされたわけですけれども、その後これがどう進んでいるのかということと、それから電線以外の建設資材について、塩ビ以外への転換は何か進んでいるのかどうか、その点をお答えいただきたいと思います。
#281
○政府参考人(小川忠男君) お答えいたします。
 御指摘のいわゆるEM規格のケーブル、電線でございますが、私どもの直轄の営繕工事につきましては、平成十年の十一月から全面的にEM規格のケーブルを採用いたしております。
 また、御指摘の点でございますが、公共団体、公団等に対しましては、同じような趣旨を参考に送付するというふうなことで、できる限り公共団体、公団等でも採用してもらいたいというふうなことで努力いたしております。
 したがいまして、こういうふうな努力をさらに積み重ねながら、できるだけ官庁営繕工事だけではなくて、広く普及するように引き続き努力したいと思います。
#282
○岩佐恵美君 次に、建設混合廃棄物の約三割を占めていると言われる石こうボードの問題です。
 石こうボードは年間四億八千万トン生産されていて、建築物の解体による排出量は九九年で一千万トン、業界の試算によれば二〇一〇年には二千万トンに倍増するということです。従来、不法投棄を別とすれば、ほとんど安定型処分場に埋め立てられてきましたけれども、昨年六月からは紙をはがさない限り安定型への埋め立て、これは禁止されました。しかし、新たに受け入れられる管理型処分場、これがほとんどないということで大騒ぎになっておりますけれども、対策はどうなっておりますでしょうか。
#283
○政府参考人(風岡典之君) 石こうボードにつきましても、昭和五十年代のころから石こうボードが大量に使われるようになってまいりましたので、今後、そういった建築物が建てかえられるという時期になりますと、その排出量というのは大幅に増加するということが予想されます。
 建設省におきましては、平成十年の十二月でございますが、建設副産物適正処理推進要綱というのを改定しまして、新築時の石こうボードの端材につきましては生産者が回収するというやり方、これは廃棄物処理法で広域再生利用大臣指定制度というのがあるんですが、それを活用して生産者の回収というやり方で進めるようにしております。また、解体工事に伴いまして排出されます廃石こうボードにつきましては、これは極力分別解体をするというように指導しているところであります。
 また、平成十年度に、石膏ボード工業会、それからゼネコン、ハウスメーカー、それから解体業者、それから処理業者等から成ります廃石膏ボード対策検討委員会というものを設置しまして、石こうボードについての発生抑制あるいはリサイクルについて検討し、昨年の三月に一応報告書というものを取りまとめられております。
 現在、メーカーにおきましては、こういったものを受けて、新築端材を中心とした回収、リサイクルに取り組むとともに、解体系の廃石こうボードにつきましてもリサイクルのための用途の開発、特に石こうボードとしてまた再利用するほか、セメントとして材料を使うとか、土壌改良材に使うとか、そういうような用途の拡大ということについて積極的に検討が進められておりますので、私どもとしてもそういったものを応援していきたい、このように思っております。
#284
○岩佐恵美君 昨年、筑紫野市の安定型産廃処分場で三人の作業員の方が亡くなられるという事故が発生しました。私は昨年十一月十六日にこの委員会でその問題を取り上げました。
 その後、福岡県が原因などの調査を行っているわけですけれども、その結果はどうなったんでしょうか。厚生省として、その調査結果を受けてどのような対応をとっているのでしょうか。
#285
○政府参考人(岡澤和好君) 福岡県筑紫野市の事故の件でございますけれども、四月十七日に県の事故調査委員会が事故原因を公表しております。その公表したところによりますと、この業者は、処分場内から発生する悪臭を抑制するために平成八年から硫化第一鉄を処分場に散布していたわけですけれども、これが過剰に散布されていたということで、処分場に大量の硫黄分が残留いたしまして、埋め立て廃棄物中の嫌気状態と相まって高濃度の硫化水素が発生したというふうに聞いております。
 こうした高濃度の硫化水素の発生問題につきましては、今御指摘の筑紫野市のほか、滋賀県の栗東町であるとか、そのほか濃度は必ずしも高くないんですが、幾つかの処分場でもそういう事例があるというふうに承知しております。
 そこで、実際どのような実態になっているのかについて全国的な実態を把握するために、現在、都道府県に対しまして、産業廃棄物の安定型処分場と管理型処分場、双方でございますけれども、硫化水素の発生実態調査を行っているところでございます。
#286
○岩佐恵美君 県の調査結果によると、五年前から硫化水素の発生が確認されていたということです。安定型処分場でなぜ硫化水素が発生するのかということが問題となって、滋賀県立大学の菊地助教授の研究で、石こうと有機物が反応して硫化水素が発生する、こういうことが確かめられました。安定型処分場には有機物は埋められないはずなわけですが、木くず等の違法な埋め立てあるいは石こうボードに張りつけられている紙、こういうものが疑われているわけです。
 今、それぞれ安定型処分場あるいは管理型処分場、これらについて全国実態調査を行っているということですけれども、当然管理型でも硫化水素は発生するというふうに思います。その点についてはどう対応しているのでしょうか。
#287
○政府参考人(岡澤和好君) 硫化水素は、沼地とかどぶ川のように有機物が存在する場所ではその腐敗によってごく一般的に生じているわけでございます。管理型の処分場では当然厨芥物などの有機物を埋め立てておりますから、通常の管理型処分場では硫化水素の発生があるというふうに考えて、対策を考えております。
 具体的には、廃棄物処理法に基づく維持管理基準というのがございますけれども、通気装置を設けて埋立地から発生するガスを排除することが定められているわけでございまして、硫化水素を含めたガスの発生に対する構造をとるように義務づけしているという状況でございます。
#288
○岩佐恵美君 業界は、新築現場で発生する廃石こうボードについては販売量の五%を限度に有料で引き取る対策を講じたということですけれども、排出の大部分を占める解体現場から発生するものについては今のところ対策がないというわけですね。ですから、先ほど建設省として石こうボードについて分別解体してきちんと処理をさせるという方向を検討中だという説明がありましたけれども、とにかく処分場が逼迫をして、しかも埋め立てで健康にかかわる有害ガスが出るということがわかった以上、早急にこの対策に取り組んでいかなければいけないというふうに思います。再利用促進をしていかなければいけないということを強く思うわけですけれども、先ほど原局から答弁がありましたけれども、その点、改めていかがですか。
 今のやりとりを踏まえて答弁していただきたいと思います。
#289
○政府参考人(風岡典之君) 石こうボードの問題、今後発生量がふえますから非常に重要な課題だというふうに思っております。
 これについては、私どもとしましては、やはりできるだけリサイクルに回していくということが必要なわけでございまして、先ほど申し上げましたように、業界団体でも積極的な取り組みというのが進んでおります。そういう処理ができないようなものについては、埋め立て等の処分ということになるわけでございますが、その辺の対応につきましては、これはまた厚生省ともよく連携をとって十分な対応ができるように我々の立場からも努力をしていきたい、このように思います。
#290
○岩佐恵美君 次に、残土について伺いたいと思います。
 九五年度の発生量は四億四千六百万立米です。重量にするとそのほかの建設廃棄物の八倍。再利用は、再資源化が一五%。八割は工事用以外の内陸部の受け入れ地等に搬出されているという状況です。
 建設残土は副産物とみなされて廃掃法の規制がかからない。ですから、膨大な量が谷などに埋め立てられています。あるいは土砂がずっと盛り上げられて、それでその地域の何とか富士という名前がついている、産廃富士ですか、産業廃棄物の富士山という意味なんでしょうけれども、そういうところもかなりあります。ごみの不法投棄よりも量がはるかに多いんです。私も三多摩の地域でその積み立てられているところを登りましたけれども、軽登山まではいきませんけれども、かなり息切れをする急坂を登らなければいけないというような大変なところもあります。
 こういう問題について、実態を建設省として把握しているのでしょうか。
#291
○政府参考人(風岡典之君) 建設発生土でございますが、若干古いデータで申しわけございませんが、平成七年度の私どもの実態調査結果によりますと、建設発生土の発生量は一年間に約四億四千六百万立米だという結果になっております。実際に建設工事で使われている、公共事業等で使われているものについて見ますと、建設発生土で賄う部分というのは三分の一ぐらいということでございまして、その他の部分は山砂等を使う、こういうような状況になっているわけでございます。
 せっかくそういった発生土も出るわけでございますので、これを事業間で有効に使っていくということがまず必要ではないか、このように考えておりまして、建設省としましては、これは関係省庁、公共事業の関係の農水省、運輸省と一緒になりまして、昨年の四月からでございますけれども、建設工事における建設発生土に係る搬出、搬入に関する情報というものを公共工事の発注者が容易に得られるような、そういったネットワークシステムというのを構築したわけでございます。
 これは、さらにいろんな公共事業の発注者が参加をしていただくということが非常に有効なわけでございまして、私どもとしてはこういった仕組みも一応できましたので、これを積極的に使って発生土についての有効活用というようなことに結びつけていきたい、このように考えております。
#292
○岩佐恵美君 原局の説明をいただいたときに、工事で使う土砂を全部建設発生土にしても残土の四五%くらいにしかならない。そうすると、結局なお二億立米以上余るという計算になるんですね。
 東京都の調査によると、東京西部の多摩地区では、多摩ニュータウンや圏央道の開発に伴って大量の残土を業者が谷間に廃棄している。八七年には四十カ所あった谷間が現在では二十カ所足らずとなっていて、都は丘陵部の自然生態系の豊かな谷戸や里山は建設残土の埋め立て等の行為によって消滅の危機に瀕しているとして、建設残土の埋め立てや盛り土の規制を盛り込んだ条例改正を今検討しています。
 循環社会推進法では、土木建築工事で副次的に得られた物品も廃棄物等としており、当然残土も含まれてくるのではないかと思います。従来のように、廃棄物でないからということで規制の網がかからないままこういう状態を放置するということは許されないのではないかと思います。
 残土の処理について法的な枠組み、仕組み、これをつくるべきだと思いますが、大臣、いかがでしょうか。
#293
○国務大臣(中山正暉君) 建設発生土というのは大半が公共土木工事から発生をいたしておりまして、全体の八六%、これは平成七年度、ちょっと古いものでございますが、資源の有効利用それからコスト縮減の観点から、他の公共土木工事で利用できるように発注者みずからが努めることが重要だと思っております。このため、公共工事発注者間の調整による工事間利用が推進することによりまして、リサイクルの推進を図ることとしているところでございます。
 有価取引されますものですから、先生御自身の御発言にもありましたように廃棄物ではないということでございますが、具体的には建設発生土に係る搬出及び搬入に関する情報を公共工事発注者が容易に提供及び入手できるコンピューターネットワークシステムを構築するなどの必要な施策を進めてまいりたい、かように考えております。
 今後ともこのシステムの普及促進に努めまして、より一層工事間利用が促進されますように努めてまいりたいと考えております。
#294
○岩佐恵美君 大臣、工事間利用だけで残土の富士山はなくならないんですね。やっぱりきちんと規制していく、そういう対策をとらないとだめなんですね。だから、東京都は、谷間だとかそういうところに勝手に埋められないようにしよう、富士山ができないようにしようということで条例をつくらざるを得ないんですけれども、これは国としてもきちっと対応していっていただく必要があるんじゃないでしょうか。
#295
○国務大臣(中山正暉君) 全く同感でございます。
 この間、緒方先生の御質問でございましたか、池を埋めてしまったというお話がございました。ですから、この狭い大都市の中でその残土をどうするかというのは本当に大変重大な問題だと思いますので、これからひとつ省内におきましてもよく検討いたしまして、有価取引ができるということでございますから、価値のあるものでもあるわけでございますので、そういうものをどういうふうに処理していくかというのはこれは大きな問題だと認識をして、今後努力いたしたいと思います。
#296
○岩佐恵美君 この法律で分別解体、再資源化が推進されますと、全国的に再資源化施設がふえると思います。建廃の木材というのは、先ほどもありましたけれども、集成材とかベニヤなどに接着剤を用いています。あるいは塗装されたものもあります。防腐剤やシロアリ防除剤、これが塗られたものもあります。
 これら再資源化施設で有害物を発生する、そういうおそれが非常に強いわけですけれども、その点はどうでしょうか。
#297
○政府参考人(風岡典之君) 重金属が含まれている防腐・防蟻木材ということで見ますと、これについては一般的な方法による再資源化ということが現状では困難であると言わざるを得ません。したがいまして、建築物の解体に当たりましては、他の建設資材と分別をするということが非常に重要であるというように考えております。私どもも、分別解体の基準というのを省令に基づいて定めるわけでございますが、その基準の中できっちりと分別をするというような考え方を明らかにしていきたい。
 問題は、このCCA木材が使われているかどうかのチェックがポイントになるわけでございますので、これは先ほど申し上げましたように、溶液をかけてその反応によって確認ができるというような仕組みもあるわけでございますので、そういったものも活用するとともに、また建築時期によってどういうような薬剤が使われているかというものもある程度一般的な情報があるわけでございますので、そういったものも的確に活用することによって適正な処理というものについて努力をしていきたい、このように考えております。
#298
○岩佐恵美君 四月二十七日の当委員会で、悪臭防止法の審議の際に、木炭生産と称してコンクリート型枠のコンパネを大量に蒸し焼きにして周囲の住民に被害を与えている、そういう事例を指摘しました。その後も、神奈川県のあるごみのシンポジウムで、炭化の蒸し焼きは環境に優しいというけれどもどうですかという質問が出ていました。こういう方式が全国に広がる、そういう可能性が高いような気がしました。
 厚生省は、有価物として流通している限り廃掃法の対象にはならないということでした。まさかこういうものをこの法律が再資源化法ということで動き出すと認められていくなどということはないと思いますけれども、いずれにしても法の網をくぐるようなこういう事態が広がらないうちに、建設省としてきっちり有効な対策をとるべきだと思いますが、いかがでしょうか。
#299
○政府参考人(風岡典之君) 建設廃棄物の再資源化に当たっては、本法によるほか、廃棄物処理法の規定に基づいて適正に実施をするということになるわけでございます。この法律に基づきまして再資源化施設の届け出をするということになりますけれども、解体工事等の届け出に当たってはそういった再資源化施設についても届け出させるようにということを今検討しているところであります。
 いずれにしましても、厚生省と連携を密にしまして、不適正な処理を初めとする違法行為あるいは脱法行為というものは厳に慎むように関係者に対する徹底あるいは監視というものを行うことにより、こういった問題が生じないように努力をしていきたい、このように思っております。
#300
○岩佐恵美君 そこで、先ほどおられなかったので通産省に伺います。
 農業用の塩ビ、これは業界が回収しているということですが、どの程度どういうルートで回収、無害化処理をしているのか、費用負担はどのぐらいなのか、その点について御説明いただきたいと思います。
#301
○政府参考人(岡本巖君) ここに参りますときに街宣車の列で大変遅滞いたしまして申しわけございませんでした。
 お尋ねの農業用の塩ビでございますが、年間十一万トン排出されておりまして、これにつきましては関係者の御努力によりまして回収、リサイクルが年間約五万トン行われていまして、用途としては床材でありますとか履物等にリサイクルされておるところでございます。
 農家から排出されました塩ビ様のシートその他の資材につきまして、農協でそれを集めて一部は破砕をして再資源化業者の方に処理を委託するという形で、私ども価格について詳細は承知していないんですけれども、多くの場合は手数料を払って処理していただくという形で再資源化業者の方にリサイクルに回されているところでございます。
#302
○岩佐恵美君 私は、建廃のこの法律については、リサイクル法というところに重点を置くんじゃなくて、やっぱり発生抑制ということをしっかりと据えたそういう法律にすべきだというふうに思っています。
 発生抑制というのは、量も発生抑制させなければいけないのですけれども、いろいろ問題になっているものについてもやっぱり発生抑制するし、どうしても使わなきゃいけないものについては、有害なもの、有害のおそれがあるものについては製造者、排出者が引き取って、そしてそれを回収もちゃんとみずからの責任でやり、無害化処理もやり、それから再商品化もしていくというようなそういうルートをつくっていくことが大事だというふうに思っています。
 そこで、資材メーカーとか住宅メーカーの果たさなきゃならない役割が非常に重要なんですけれども、私は、建設大臣が通産大臣に具体的に物を言う機会を持つなど、やっぱり協議だとかあるいは協力だとかしていく必要があると思うんですね。建廃の法律だからといって建設省だけではなかなかできにくい。やっぱり大臣同士協議をしていくというような場も必要になるというふうに思うのですけれども、その点いかがですか。
#303
○国務大臣(中山正暉君) 全く同感でございます。これから一府十二省庁と役所の数も少なくなるわけでございますし、そういう連係動作が私はしやすくなると思っております。
 資材業者についても、分別しやすい建設資材の生産や、それからまた建設廃棄物を再び建設資材の原材料として利用すること等により、建設廃棄物のリサイクルの推進に大きく貢献できる立場にあると認識をいたしておりますが、建設廃棄物のリサイクルの推進のためには関係省庁が連携をして取り組みを進めることが重要でございます。御指摘の資材業者についても、通産省等の関係省庁と連携をして、本法案の基本方針の中で、分別しやすい製品の開発や材質の表示の工夫とか、廃材を利用した製品開発や廃材回収ルートの確立、それからまた具体的な役割を明らかにするとともに、通産大臣と協力をしてこれらの実現に向けた資材業者の取り組みを促進してまいりたいと思います。
 私も、この間、東京ボード、木場の方にありますものを見てまいりまして、これは厚生省との連携が必要でございますし、そういう意味では、現状の課題としてははがしにくい材料とか接着剤の混入されたものとか、それから今後考えられるものでは、建設省としてははがしやすい製品の利用の促進とか、それから通産省にははがしやすい、ばらばらにしやすい製品の開発の促進とか、初めから注目をそういう点に集めて組織的な連絡網と定期的な連絡網というのを私はつくる必要があると思っております。
#304
○岩佐恵美君 終わります。
    ─────────────
#305
○委員長(石渡清元君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、北澤俊美君及び奥村展三君が委員を辞任され、その補欠として本田良一君及び水野誠一君が選任されました。
    ─────────────
#306
○大渕絹子君 最後になりまして大変質問が重なっておりますので、整理をしながら少し短目にやらせていただきたいなというふうに思っております。
 九八年十月の解体・リサイクル制度研究会報告書では、建設産業は、全産業における資源利用量の五割を建設資材として利用している。建設廃棄物は、全産業廃棄物排出量の二割、最終処分量の四割を占めている。産業廃棄物の不法投棄量の九割が建設廃棄物である。日本におけるダイオキシン類の発生量の九割は廃棄物の焼却により発生するということを認めながら提言をしております。
 その提言の一の中に、資源の有効利用、環境負荷の低減を図るために、建設廃棄物の発生抑制、リサイクルをより一層促進する必要がある。提言の二、ダイオキシン発生メカニズムやガス化溶融炉等焼却技術の高度化に関する調査研究の一層の推進と廃棄物焼却量を極力削減することが必要であり、建築解体廃棄物についても、分別解体した上でリサイクルを促進することが重要である。なお、昭和四十年以降建築された建物が多く、今後更新期を迎えるために、建築解体廃棄物排出量は今後急増が見込まれる、二〇一〇年には一九九五年の四倍程度にふえる見込みであるというようなことが報告をされています。
 これを受けての今回の法律の策定ということになるわけでございますけれども、何よりも発生抑制あるいは再資源化ということを明快にしていく必要があると思いますけれども、まず大臣、どうですか、そのことについて決意をしていただきましょう。
#307
○国務大臣(中山正暉君) 決意を述べろという御質問でございますので、大量廃棄社会から循環型社会への現在の日本の状況でございますけれども、これまで大量生産、大量消費、大量廃棄といった社会のあり方が招いた最終処分場の逼迫や不法投棄の増大、それから廃棄物をめぐるさまざまな問題の克服をしていかなければなりませんし、社会における物質循環が確保されたいわゆる循環型社会を形成すべきときを迎えていると思います。
 私なんかでも、ごみを捨てるときにはこのごろは分別をして議員宿舎のごみ捨て場に捨てるようになってきました、昭和一けたの男でございますが。そういう意識ができてきたことは、これは社会全体に、これは教育の中なんかでも子供のときからこういう感覚というのは植えつけていって、これは六省庁の中に入っておりませんが、私は文部省あたりにもこういう問題は教育要領の中に入れてもらったらいいんじゃないかなという感じがいたします。
 とりわけ、建設廃棄物は産業廃棄物の全体の排出量の約二割、それから最終処分量の約四割を占めるとともに、不法投棄量では約九割を占めるなど、我が国の環境に非常に大きな負荷を与えております。
 この間、毛利さんのあの宇宙からのをハイビジョンで見ておりましたら、地球の夕焼けのところが一番きれいだったですが、本当にピンク色の薄い光が地球の表面に当たって、その後はまるで線香花火みたいな雷が鳴るところが出ていました。地球の皮というのはこんなに薄いんだなという感じがしましたから、本当に人間が住んでいる、宇宙から見たら皮一枚みたいなところに我々が住んでいることの大切さみたいなものを私は考えました。
 こういうふうに、本法案のような現状を打開するために、特に我々が住まいとして使おうという、大地に根差して我々が住んでいるところ、そういうものの施行で廃棄物の発生、それから再資源化、再利用に関する一連の措置を講ずることによりまして、建設廃棄物のリサイクルを円滑に推進していくことを目的として提案しているこの法案は、我が国における循環型社会の形成に大きく一歩を踏み出したと言っていいと思います。これから大きな歩調をとって、大またで歩いていくような、この法案の趣旨が生かされて大地にしっかり環境の問題が根づくこと、それが経済先進国としての日本が特に世界に向けての意思表示、国民に向けての決意、そんなものが私どもの決意だと思っております。
#308
○大渕絹子君 解体廃棄物としてはコンクリート片とかあるいは木くず、金属くず、ガラスくず、陶磁器くず、プラスチック類などなどたくさんあるわけですけれども、この法案ではコンクリートと木材、そしてさらに道路などから出るアスファルト類だけに限られた法律になっておりますけれども、一番問題なのはやっぱり金属とかガラス、コンクリート、木材以外の廃棄物であろうと思っています。
 現在は、これらの混合された廃棄物につきましては廃掃法にゆだねられているということですけれども、私はこの法案をつくるのをきっかけにして、さらにこれらの混合廃棄物についてリサイクル化のための法制化を図っていく必要があると思いますけれども、建設省としてはどう取り組まれるのか、お答えをいただきたいと思います。
#309
○政府参考人(風岡典之君) 今回、特定建設資材としては三品目指定をさせていただきました。先生御指摘をいただきましたようなかわらとかガラスとかその他のものは対象外というふうになっているわけでございます。
 個別にいろんな事情があるわけでございますけれども、基本的にはそういったものにつきましては再資源化施設というものの立地が必ずしも十分ない、あるいは再資源化についての技術、利用用途というものが確立していないケースがあるというようなことから、当面の措置として三品目に限定をさせていただいたわけでございます。いずれにしましても、その他の品目についても私どもとしては全く関心がないということではなくて、当然そういったものについても強い関心を持っております。
 今後、再資源化施設の立地の状況、そのほか再資源化についての技術開発の状況、そういったものを見ながら的確な対応というものは考えていかなければならない、このように考えております。
#310
○大渕絹子君 大臣は本会議での私の質問に対して、熱回収については基本方針の中で明確化していくと答弁されておりますけれども、熱回収に付していく廃棄物の前提条件というのは厳しく決められなければならないと思っておりますけれども、それらについてどう規定をするつもりでしょうか。
#311
○政府参考人(風岡典之君) 熱回収の取り扱いでございますけれども、先生御案内のとおり、環境基本計画あるいは今回の循環型社会形成推進基本法案におきましても、いわゆる再使用、再生利用が熱回収に優先されるということは明記をされているわけでございます。
 私どもの法案におきましては、この点については熱回収についてのルールというのは必ずしも明確にはなっていないわけでございますが、当然これは基本法あるいは環境基本計画のもとでの法律ということになりますので、その基本原則というのは当然我々が運用するに当たっても実施をしなければならない。その旨を基本計画のところで明らかにするということが一番いいのではないかということで、せんだってもそういった考え方、すなわち建築物の再資源化に当たってもまず再生利用というものを行い、それが困難なものについて次善の措置として熱回収を行う、そういった基本的な考え方を明確にしたい、このように思っております。
#312
○大渕絹子君 その廃棄物の有毒物の除去については同僚委員からるる質問がありましてお答えをいただきましたけれども、建設省が協賛して出していらっしゃる雑誌だったと思いますけれども、「木造住宅廃材のリサイクルへの試み」ということで、有害な防腐剤や防蟻剤が付着している木材でもチップ化をして八百度ぐらいの高温で炭化させることができる機械ができたというようなことで、こんなことで載っていたのを見て、(資料を示す)これは少し朗報なのかなと思いながら、しかし同僚議員の炭化と銘打ちながら非常に悪徳なやり方もあるというような御質疑もある中で、いかがなものかなというふうに思って私自身も半信半疑でいるわけなんです。
 いずれにしても、有毒物が付着をしている木材については非常にその処理というのは難しいんじゃなかろうかというふうに思っていますけれども、具体的に、これも多分建設省関係の雑誌だったというふうに思っていますので、これらについても検討されているのかどうかというのをちょっと教えていただけますか。
#313
○政府参考人(風岡典之君) 先生今御指摘をされました雑誌、まことに申しわけございませんけれども、ちょっと承知をして……
#314
○大渕絹子君 「建設月報」の四月号。
#315
○政府参考人(風岡典之君) 戻りましてよく調べさせていただきたいと思います。
 要するに、確かに先生御指摘のように、重金属が付着した木材の処理というのは非常に難しいわけです。御指摘のものにつきましては新しい手法が開発されたというようなお話がありましたが、私どもが承知している範囲でも、重金属を分離するような方式、こういうものも既に開発をされております。若干コストがかかるとか、まだまだ問題点はあるわけでございますけれども、そういった方式も開発をされているということでございますので、今回御指摘いただきましたものも含めまして、私どもとしてもう少しいろいろ技術開発がどうなっているのかというのを正確に調べ、またそういったものが少しでも進むように私どもなりの努力もしていきたいと、このように思っております。
#316
○大渕絹子君 解体事業者の適格性あるいはまた石こうボードの取り扱いなどにつきましてもるる御質問が続いてまいりましたので、以上で私は終わらせていただきますけれども、この法律が本当に有効に機能をして、建設廃材の発生抑制、それから再資源化が進んでいきますように、そして循環型社会基本法と環境基本法などともきちっと整合性を合わせて一体的に、環境省になった暁には環境省自身がきちんとこの法体系の監視役として位置づけられるようになっていただきたいなというふうに思っておりますので、よろしくお願いを申し上げまして、終わります。
 ありがとうございました。
#317
○委員長(石渡清元君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
 これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。
 建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#318
○委員長(石渡清元君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 岡崎トミ子君から発言を求められておりますので、これを許します。岡崎トミ子君。
#319
○岡崎トミ子君 私は、ただいま可決されました建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律案に対し、自由民主党・保守党、民主党・新緑風会、公明党・改革クラブ、日本共産党、社会民主党・護憲連合及び参議院クラブの各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
    建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律案に対する附帯決議(案)
  政府は、本法の施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講じ、その運用に遺憾なきを期すべきである。
 一、「循環型社会」の実現に向けて、環境省のリーダーシップの下、関係省庁間の十分な連携を図り、廃棄物・リサイクル関係諸法の有機的かつ整合的な運用を行うとともに、今後とも諸外国の先進事例も踏まえつつ、望ましい法体系のあり方につき検討すること。
 二、建設廃棄物が環境に大きな負荷を与えている現状にかんがみ、本法の厳格な運用を図るとともに、事業者なかんずく建設業者、地方公共団体及び国民に対し、本法制定の趣旨の周知徹底を図ること。
   また、極めて深刻な状況にある建設廃棄物の不法投棄を防止するため、廃棄物処理法の規制強化と併せて、監視、取り締まりの強化、関係業界等に対する指導の徹底等を図ること。
 三、基本方針を策定するに当たっては、国民各層の広範な意見を反映させるよう努めるとともに、建設廃棄物についての発生抑制を第一とする処理の優先順位を明示すること。また、再資源化等に関する目標については、環境への負荷の低減の観点から意味のある数値目標を設定すること。
 四、建設廃棄物の発生を抑制するため、設計・建築段階における発生抑制の必要性を広く周知するとともに、これらに向けた技術開発等必要な措置を講ずるよう積極的に努めること。
 五、再生資材の利用を促進する観点から、再生資材の品質基準の策定と規格化の推進を図るとともに、公共事業において環境負荷の少ない再生資材の調達を行うよう積極的に努めること。
 六、建設廃棄物の再資源化及び再生資材の利用を促進するため、建設業者等が再資源化施設の設置状況等や再生資材の取得方法等に関する情報を容易に入手できるよう、情報提供のあり方について検討すること。
 七、対象建設工事の規模以下の建設工事についても、できるだけ分別解体等及び再資源化等が行われることになるよう必要な措置を講ずること。
 八、特定建設資材の品目など政令、省令事項については、本委員会の論議等を十分踏まえて定めるとともに、本法の施行状況等を見ながら適宜適切に見直していくこと。
 九、建設廃棄物の処理等の過程における有害物質の発生の抑制や、いわゆるシックハウス問題の解決に資するため、建設資材に係る化学物質対策の強化を図ること。
   右決議する。
 以上でございます。
 何とぞ御賛同いただきますようお願い申し上げます。
#320
○委員長(石渡清元君) ただいま岡崎君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#321
○委員長(石渡清元君) 全会一致と認めます。よって、岡崎君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、中山建設大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。中山建設大臣。
#322
○国務大臣(中山正暉君) 建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律案につきましては、本委員会におかれまして熱心な御討議をいただき、ただいま全会一致をもって可決されましたことを深く感謝申し上げます。
 今後、審議中における委員各位の御高見や、ただいまの附帯決議において提起されました廃棄物・リサイクル関係諸法の有機的かつ整合的な運用、建設業者等に対する本法制定の趣旨の周知徹底等の課題につきましては、その趣旨を十分に尊重してまいる所存でございます。
 ここに、委員長初め委員各位の御指導、御協力に対し深く感謝の意を表し、ごあいさつといたします。
 どうもありがとうございました。
#323
○委員長(石渡清元君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#324
○委員長(石渡清元君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#325
○委員長(石渡清元君) 国等による環境物品等の調達の推進等に関する法律案を議題といたします。
 提出者衆議院環境委員長細川律夫君から趣旨説明を聴取いたします。細川律夫君。
#326
○衆議院議員(細川律夫君) ただいま議題となりました国等による環境物品等の調達の推進等に関する法律案につきまして、提案の趣旨及び内容の概要を御説明申し上げます。
 御承知のように、今日、深刻化している廃棄物問題や地球温暖化問題など、その原因が経済社会活動のさまざまな分野から発生する環境負荷の増大に由来する問題を解決するためには、経済社会のあり方を環境負荷の少ない姿に変革していく必要があります。
   〔委員長退席、理事市川一朗君着席〕
 そこで、環境の保全に大きな責任を持ち、かつ購入者としても大きな地位を占める国等の公的部門が率先して低公害車、低電力型のコピー機、再生コピー用紙などの環境物品等の調達を進め、これを呼び水として我が国全体の環境物品等への需要転換を促進することは、持続可能な社会への変革を図る上で、また循環型社会の形成を推進するためにも極めて有効な施策であります。
 しかしながら、政府が平成七年の閣議決定により実施している率先実行計画による取り組みは、いろいろな制約からいま一つ十分な成果が上がっていない実情にあります。これらの状況にかんがみ、国等の公的部門による環境物品等の調達を推進するとともに、情報の提供等を通じ環境物品等への需要転換を促進することを目的として本法律案を提出した次第であります。
 次に、本案の内容の概要を御説明申し上げます。
 第一に、国会、裁判所、各省庁や独立行政法人等の各機関は、国が定める基本方針に即して毎年度の調達方針を作成し、具体的な環境物品等の調達の目標等に基づいて調達を行うとともに、その実績概要を公表することとしております。さらに、環境大臣は各省庁の長等に対し調達の推進上特に必要な措置を要請することができること、各機関は環境物品等の調達推進を理由として物品等の調達量の増加をもたらすことのないよう配慮することとしております。
   〔理事市川一朗君退席、委員長着席〕
 第二に、地方公共団体については、地域の実情に応じて、毎年度環境物品等の調達方針を作成し、それに基づき物品等の調達を行うよう努めることとしております。
 第三に、環境物品等に関する情報の提供に関し、物品製造等の事業者や環境ラベル等の情報提供を行う者に対し、物品等に係る環境負荷の把握に必要な情報等適切な情報の提供に努めるよう求めることとしております。また、国は環境物品等に関する情報提供の状況を整理分析し、その結果を提供するとともに、適切な情報提供体制のあり方について検討を行うこととしております。
 この法律の全面施行は平成十三年四月一日からとし、その準備のための国の基本方針の策定等の施行は同年一月六日からとしております。
 本案は、衆議院環境委員会において全会一致をもって委員会提出法律案とすることに決したものであります。
 何とぞ、御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げます。
#327
○委員長(石渡清元君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
 これより質疑に入ります。──別に質疑、討論もないようですから、これより直ちに採決に入ります。
 国等による環境物品等の調達の推進等に関する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#328
○委員長(石渡清元君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#329
○委員長(石渡清元君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#330
○委員長(石渡清元君) 廃棄物の処理及び清掃に関する法律及び産業廃棄物の処理に係る特定施設の整備の促進に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。
 政府から趣旨説明を聴取いたします。丹羽厚生大臣。
#331
○国務大臣(丹羽雄哉君) ただいま議題となりました廃棄物の処理及び清掃に関する法律及び産業廃棄物の処理に係る特定施設の整備の促進に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
 我が国においては、いわゆる循環型社会を実現するため、廃棄物の減量化を促進し、安全で適正に廃棄物を処理することができるような体制を整備することが大きな課題となっております。他方、廃棄物を適正に処理するために必要な施設の設置が進まないことや悪質な不法投棄等、不適正処分が増大する等、深刻な状況にあります。こうした状況を踏まえこの法律案を提出した次第であります。
 以下、この法律案の主な内容について御説明申し上げます。
 第一に、都道府県知事は、廃棄物の減量その他その適正な処理に関する計画を定めなければならないものとし、国及び都道府県はその達成に必要な措置を講ずるよう努めるものとしております。
 第二に、都道府県を中心に実施されている廃棄物処理センターについて、国または地方公共団体の出資に係る法人等を指定の対象とすること等としております。
 第三に、主として民間の優良な産業廃棄物の処理施設の整備を促進するため、一定規模以上の焼却施設、最終処分場等と共同利用施設等から構成される一群の施設について支援措置を講ずることとしております。
 第四に、廃棄物処理業及び廃棄物処理施設の許可等について、暴力団員であること等を産業廃棄物処理業等の欠格要件に加えることとする等とともに、廃棄物処理施設の譲り受けに許可制を設けることとしております。
 第五に、産業廃棄物の発生から最終処分が終了するまでの処理が適正に行われるよう、産業廃棄物管理票制度の見直しを行うこととし、これに違反した者、不法投棄等を要求した者等を原状回復等の措置命令の対象とするとともに、排出事業者等が適正な対価を負担していないとき等の場合には措置命令の対象とすることとしております。
 このほか、虚偽の産業廃棄物管理票の交付の禁止、廃棄物の焼却の禁止等の規定を設けるとともに、罰則の規定を整備することとしております。
 最後に、この法律の施行期日は、一部の事項を除き、平成十二年十月一日としております。
 以上が、この法律案の提案理由及びその内容の概要であります。
 何とぞ、慎重に御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げます。
#332
○委員長(石渡清元君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
 本案に対する質疑は後日に譲ることといたします。
    ─────────────
#333
○委員長(石渡清元君) 循環型社会形成推進基本法案を議題といたします。
 政府から趣旨説明を聴取いたします。清水環境庁長官。
#334
○国務大臣(清水嘉与子君) ただいま議題となりました循環型社会形成推進基本法案につきまして、提案の理由及びその内容の概要を御説明申し上げます。
 近年、我が国における社会経済活動が拡大し、国民生活が物質的に豊かになる一方で、廃棄物の排出量の高水準での推移、最終処分場の残余容量の逼迫、廃棄物の焼却施設からの有害物質の発生、最終処分場における重金属等による環境汚染のおそれの高まり、不法投棄の増大などさまざまな深刻な社会問題が生じております。
 また、このような事態により、大気環境、水環境、土壌環境等への負荷が高まり、自然界における健全な物質循環が損なわれるおそれも生じております。
 これらの問題に対応するため、これまで廃棄物の処理及び清掃に関する法律、再生資源の利用の促進に関する法律、容器包装に係る分別収集及び再商品化の促進等に関する法律及び特定家庭用機器再商品化法などの諸法が制定、改正されるなどさまざまな対応が図られてまいりました。
 これらの措置は順次施行され、廃棄物の適正処理やリサイクルの推進に着実に成果を上げつつあります。
 しかしながら、依然として大量の廃棄物が排出されているなど多くの問題が残されており、さらに一層の対策を推進し、その解決を図ることが政府としての喫緊の課題となっております。
 これらの諸問題は、大量生産、大量消費、大量廃棄型の社会のあり方に根差したものであり、その根本的な解決を図るためには、これまでの社会のあり方や国民のライフスタイルを見直し、環境基本法が目指す環境への負荷の少ない経済社会、なかんずく社会における物質循環の確保により、天然資源の消費が抑制され、環境への負荷の低減が図られた循環型社会を形成することが不可欠であります。
 このような循環型社会の形成は、いわば社会のあり方そのものの見直しを求めるものにほかならないことから、その形成に向けて着実に歩みを進めるためには、循環型社会の形成に関する確固たる道筋を示す制度が必要であります。
 政府におきましては、このような認識に立ち、廃棄物リサイクル対策を総合的かつ計画的に推進するための基盤となる制度を設けることを喫緊の課題と位置づけ、本法案の検討を進めてまいりました。
 循環型社会形成推進基本法案は、このような検討の結果、循環型社会の形成を推進するための基本原則と、これに基づく基本的施策の総合的な枠組みを国民的合意として新たに打ち立てようとするものであります。
 次に、循環型社会形成推進基本法案の内容を御説明申し上げます。
 第一に、循環型社会の形成について、その基本原則を明らかにしております。すなわち、まず循環型社会の形成は、自主的かつ積極的な行動により環境への負荷の少ない持続的に発展することができる社会の実現を目指して推進されなければならないことを示した上で、関係者の適切な役割分担と適正かつ公平な費用負担の必要性を規定しております。そして、国、地方公共団体、事業者及び国民といった関係者の責務を具体的に定めております。また、廃棄物等の発生はできるだけ抑制されなければならないこと、循環資源についてはできる限り循環的な利用が行われなければならず、循環的な利用が行われないものについては適正に処分しなければならないことを明確にしております。さらに、循環型社会の形成に深く関連する自然界における物質の適正な循環の確保に関する施策への配慮について定めております。
 第二に、循環型社会の形成に関する施策の総合的かつ計画的な推進を図るため、政府が、循環型社会形成推進基本計画を平成十五年十月一日までに定めて、施策の基本的な方針、総合的かつ計画的に講ずべき施策等を国民の前に明らかにするとともに、毎年、循環型社会の形成に関して講じた施策、講じようとする施策等を国会に報告することについて規定しております。さらに、問題の状況に応じた的確な対応を図るため、この計画の見直しをおおむね五年ごとに行うことにしています。
 第三に、循環型社会の形成に関する基本的施策として、原材料、製品等が廃棄物等となることの抑制のための措置、循環資源の適正な循環的利用及び処分のための措置、再生品の使用の促進、製品、容器等に関する事前評価の促進等、環境の保全上の支障の防止、環境の保全上の支障の除去等の措置、原材料等が廃棄物等となることの抑制等に係る経済的措置、公共的施設の整備、地方公共団体による施策の適切な策定等の確保のための措置、地方公共団体に対する財政措置等、循環型社会の形成に関する教育及び学習の振興等、民間団体等の自発的な活動を促進するための措置、調査の実施、科学技術の振興、国際的協調のための措置並びに地方公共団体の施策について規定しております。
 以上が、この法律案の提案の理由及びその内容であります。
 何とぞ、慎重に御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げます。
#335
○委員長(石渡清元君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
 本案に対する質疑は後日に譲ることといたします。
    ─────────────
#336
○委員長(石渡清元君) 再生資源利用の促進に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。
 政府から趣旨説明を聴取いたします。深谷通商産業大臣。
#337
○国務大臣(深谷隆司君) 再生資源の利用の促進に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。
 我が国は、大量の資源を使用した経済活動を続けており、今後経済活動がさらに発展していく上で、廃棄物の最終処分場の制約、鉱物資源の枯渇など、環境面及び資源面の制約が顕在化することが懸念されております。このため、現在の大量生産、大量消費、大量廃棄型の経済システムを転換し、環境制約及び資源制約への対応を経済活動のあらゆる面に織り込むことにより、環境と経済の統合された循環型経済社会を構築することが急務となっております。
 このような状況を踏まえ、これまで講じてきた使用済み物品等や副産物を再生資源として利用するためのいわゆるリサイクル対策を拡充するとともに、新たに使用済み物品等及び副産物の発生抑制対策並びに使用済みの製品から取り出した部品等の再利用対策を講ずる必要があるため、本法律案を提出した次第であります。
 次に、法律案の要旨を御説明申し上げます。
 第一に、使用済み物品等の発生の抑制のため、一定の要件を満たす製品について、原材料等の省資源化や耐久性の向上等による長期間使用を図るための取り組みを事業者に義務づけるための措置を講ずることとしております。
 第二に、使用済みの製品から取り出した部品等の再利用を促進するため、一定の要件を満たす業種や製品について、部品等を再利用できるように配慮した製品の設計、製造を行うことを事業者に義務づけるための措置や、使用済みの製品から取り出した部品等を新たな製品の部品として利用することを事業者に義務づけるための措置を講ずることとしております。
 第三に、事業者によって自主回収や再資源化を行うことが効率的な製品については、事業者みずからがその使用済みの製品を自主回収し、再資源化することを義務づけるための措置を講ずることとしております。
 第四に、産業廃棄物の最終処分量の削減に資し、資源としての再利用を図るため、一定の要件を満たす業種について、事業者が計画的に生産工程の合理化等を行うことにより、工場等で製品の製造または加工に伴って発生する副産物の発生抑制対策と発生した副産物を再生資源として利用を促進するための対策を義務づけるための措置を講ずることとしております。
 これらの対策を総合的に講ずることにより、資源の有効な利用を促進し、循環型経済社会の構築を目指すこととしており、法律の名称も、資源の有効な利用の促進に関する法律と改めることとしております。
 以上が、この法律案の提案理由及び要旨であります。
 何とぞ、慎重御審議の上、御賛同くださいますようお願い申し上げます。
#338
○委員長(石渡清元君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
 本案に対する質疑は後日に譲ることといたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後五時八分散会
ソース: 国立国会図書館
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