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1950/12/06 第9回国会 参議院 参議院会議録情報 第009回国会 地方行政委員会 第11号
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1950/12/06 第9回国会 参議院

参議院会議録情報 第009回国会 地方行政委員会 第11号

#1
第009回国会 地方行政委員会 第11号
昭和二十五年十二月六日(水曜日)
   午後零時二十三分開会
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○地方財政の緊急対策に関する決議案
 に関する件
○地方公共団体の議員及び長の選挙期
 日等の臨時特例に関する法律案(内
 閣送付)
○全国選挙管理委員会法の一部を改正
 する法律案(内閣送付)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(岡本愛祐君) これより地方行政委員会を開会いたします。
 昨日委員会におきまして地方財政の緊急対策に関する決議案をこの委員会に所属する委員の、できれば全員の発議によつて本会議に上程をするような運びにしたいという皆様の御希望が出ましたので、そういう方向に向つて努力することに申合せまして今日に至つたのでありますが、それにつきまして各会派の御意向を伺いたいと存じます。
 緑風会におきましては、今日議員総会で、この決議案を発議することに、地方行政委員となつておる三人が発議に加わるということは満場一致で異議ないということにきまりました。
#3
○石村幸作君 自由党でも午前中に議員総会を開きまして、共同提案することに全面的に賛成することになりました。
#4
○竹中七郎君 民主党も同様でございます。
#5
○小笠原二三男君 社会党も異議ありません。
#6
○委員長(岡本愛祐君) 石川君も先ほど異議がないということでございました。
 それでは決議の案文でございますが、これは皆さんにお直し……草案といたしまして書いて見ましたから、御意見をお聞かせ願いたいと思います。
#7
○西郷吉之助君 緑風会といたしましては、今各人に配られておりますこの決議案の案文でよかろうと思います。
#8
○小笠原二三男君 内容としては、大体社会党もこれで持つて帰つて異議がないかと思いますが、前後の書出しですが、私たちは地方財政委員会ではないので、要望書を、意見書を受取つたほうの側に立つておるのであります。従つて地方財政委員会委員長が増加交付方を要望したという表現の用い方はちよつとおかしい、その要望を、国今に要望して来たというような事実を明らかにすれば、前文はいいと考えられるので、御考慮願つたら……。
#9
○委員長(岡本愛祐君) 御尤もでございます。意見書を国会に提出し、とそこにかかるわけでありますか。
#10
○西郷吉之助君 ちよつと委員長、今の小笠原さんの考え方で行きますれば、地方行政委員会は、それからこの文に入つて、地方財政委員会委員長よりこれこれの増加交付方を要望せられたというふうにすればいいのですね。
#11
○委員長(岡本愛祐君) ちよつと速記をとめて下さい。
   〔速記中止〕
#12
○委員長(岡本愛祐君) 速記を始めて。それではこの草案につきまして、小笠原君からの御注意によりまして、四行目の「増加交付方を要望した。」を「要望して来た。」と改めることにいたします。それで御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#13
○委員長(岡本愛祐君) それではこの決議案の案文は御承認得たことに承知いたしまして、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#14
○委員長(岡本愛祐君) それではさようにお願いいたします。なおこの決議案は、地方行政委員会に来ておられる委員のかた全員にお願いするのでございますが、本会議における趣旨説明を誰にいたしますか、おきめ願いたいと思います。
#15
○小笠原二三男君 これは今までの地方財政に関して検討を加えて来た本委員会の決定の立場を主張するという意味合い、並びに先ほどの一般施政方針の演説等においてこの点について御質問もなさつたという立場、或いは全会一致でこれを決議したということの参議院の特殊な性格の上からいつて、是々非々の立場である緑風会に属する委員長は、どういう場面からいつても適当ではないかと思いますので、私は岡本委員長が趣旨弁明に立つことを提案いたします。
#16
○委員長(岡本愛祐君) 小笠原君から委員長が趣旨弁明に当つたらよかろうという御動議がございましたが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#17
○委員長(岡本愛祐君) それではさように御決定願います。
 それではこれで休憩にいたしまして、午後三時頃開きたいと思います。
   午後零時三十六分休憩
   ―――――・―――――
   午後三時二十九分開会
#18
○委員長(岡本愛祐君) 休憩前に引続き委員会を再開いたします。
 会議に付しまする事件は、地方公共団体の議員及び長の選挙期日等の臨時特例に関する法律案、予備審査でございます。これはすでに提案理由の説明は聴取済みでございます。それでは各條について説明を求めます。
#19
○政府委員(鈴木俊一君) 地方公共団体の議会の議員の問題でございまして、これは昭和二十二年の四月の三十日に選挙を行いましたので、その任期が満了いたしまするのは、選挙の日の前日に当る日である昭和二十六年の四月の二十九日であります。その二十九日までの間に任期が満了することが予定されておる地方公共団体において行う議員の任期満了による一般選挙の期日は、公職選挙法の任期満了による一般選挙の期日に関する規定と申しますと、四月三十日から遡りまして三十日前に選挙の告示をしなければならんというのが三十三條の規定でございますが、これによりますると、任期が満了するのが四月二十九日でございますから、二十八日から遡つて三十日、即ち三月三十一日から四月二十八日までの間に選挙が行なわれるのが建前になるわけでございますが、そういうふうにばらばらにいたしますることは適当でございませんので、四月二十九日に行うということにしたのであります。四月二十九日に行うことにいたしました理由を遡つて申上げますると、要するに地方公共団体の議会の議員の選挙と地方公共団体の長の選挙と、二つの種類に分けまして行うことにいたしまする建前は、実は前回の建前と同じでございまして、そういう建前にいたしておるのでございますが、ただ今回の選挙におきましては、その両者いずれを先にやるかということに関しましては、いろいろ論があるところでございまするが、私どもといたしましては、昭和二十一年に出ておりまするポツダム勅令によりまして終戦前から、即ち二十年の九月一日前から二十一年九月二日までに市町村長として在職いたしました者は市町村長に立候補することを一任期間禁止する、こういうことにいたしておりまするので、そういうような人たちがこの次の任期の選挙には出られるようにいたさなければならんと存じまするし、そういうふうにいたしまするというと、長の選挙の期日を第三條にございまするように四月の四日にいたしまするというと、そういうことが不可能になります。結局四月四日までには立候補できませんので、そういう人たちのことを考えますると、これはどうしても長の選挙はあとに持つて行かなければならんことになつてしまうのであります。併し一般原則といたしましては、できるだけ選挙期日は動かさないほうが望ましいと考えまして、議員の選挙の日のほうは、この第一條にございまするように特に一日ズラしておりまするが、特に動かしませんので長のほうをうしろへ持つて行く、こういうことにいたしたのであります。そういうような考えで議員のほうの選挙の日を四月二十九日にいたしたわけであります。
 それから第二項のほうは、議会のいわゆる補欠選挙又は再選挙をどうするかという問題でございまするが、これは特に議員の数が議会の開会の定足数の過半数に達しないということでは困りまするので、そういう場合には議会が議決機関として成り立たなくなりまするから、そういう場合には選挙を行うが、それ以外の場合においては原則としてこれを行なわない、こういうことにしたのであります。
#20
○西郷吉之助君 今次長からいろいろ説明がありましたが、その法案について理由ですね、今の説明には全然なかつたように思うが、予算編成の時期に行うことは適当でないから、今何か追放解除の問題ですか、そんなようなことが主たる原因のように思いますが、その点はどうですか。
#21
○政府委員(鈴木俊一君) これは全体として問題を申上げませんと、どうも部分的になりますので、非常に御説明申上げにくくて、今の説明は不十分であつたと存じますが、要するに選挙の期日を動かしますことは、原則として私ども適当でないと考えておるのであります。ただ予算の編成並びに審議の時期が丁度来年の二月、三月の候にかかるわけでございまして、予算は年度開始前にこれを議了いたさなければなりませんので、丁度二月、三月の候にそれがなるわけでございますが、その候が、まさに予算の編成をいたしまする知事、市町村長の選挙が原則通りに行われまするというと、その選挙戰のまさに最中でございます。議員のほうにいたしましても、一番早く選挙が行われるということになりますると、三月の終りには議員の選挙が法律上行い得る現行法の建前でございますから、それから遡つて更に三十日の、要するに三月中というものはやはりこれも丁度選挙の真ツ最中になるわけでございまして、その最中が丁度予算編成の時期でございますから、この二つが一緒になりまするというと、どうしてもこれは落着いて編成もできないし、落着いて審議もできない。そういうことでは困りますので、そこで予算編成並びに審議の時期を避けたところに選挙の日取りを選ぶようにしよう、こういうふうに考えたわけであります。その場合に選挙の日取りを繰上げてやるやり方と繰下げてやるやり方と二通りあるわけであります。繰上げてやるといたしますと、これ又いろいろ問題があるわけでございまして、任期を仮に短縮いたしませんでも選挙の日取りだけを繰上げてやりますと、仮に一月にこれをやりますと、一月から新らしい知事なり市町村長なり議員になるべき新任の者が出て来てしまうわけであります。ところが同時に古い知事、市町村長が任期までいる、こういうことになりまして、両方の執行機関、議決機関が新旧揃つているということになりますので、これは地方政治が非常に混乱をいたしますし、又結果としてそのようなことになりますと、人によつてはみずから任期を放擲して途中でやめるというようなことになりまして、これはどうも任期を保障した趣旨からも適当でないというふうに考えまして、繰上げることはどうも適当でない。そうなると結局繰下げるより途がないわけでありまして、要するに選挙運動期間と予算編成審議の期間がぶつからないようにする意図の下に、選挙の期日を繰下げることにしてある。その場合もできるだけこれを動かさないという原則をとりまして、議員のほうは四月の二十九日にいたしますならば、告示が三月三十一日になりますので、先ず予算の審議期間とはぶつかりませんので、この程度に動かさないことにいたしまして、長のほうを、一番ぶつかります長のほうを動かすことにしたわけであります。それには同時に先ほど申上げましたような、二十一年に出ましたポ勅令によつて、戰時中市町村長をされておりました者は追放になつて、これから一つ次の選挙には立候補しないようにせよという趣旨の指示に基きましてポ勅令が出ております。この人たちが立候補できません期間というものは、普通の選挙で市町村長が出ましたところは、来年の四月四日、決選投票があつたところは四月十四日まで立候補できないのであります。そういうところはどうしても長の選挙の期日をやはりそれからあとにゆとりをとつて置きませんとなりませんので、それと今の四月二十九日の議員選挙と同時にやることも、全国選挙管理委員会のほうの御見解によれば、困難であるという事情がございますので、これはどうしてもその後に延ばしまして五月の二十日頃に行うということにするより仕方なかつたのであります。それ以上に延ばしますと農繁期になりますので、これも地方の要望に副いません。殊に五月二十日にいたしますと今一度決選投票によりますところがありますので、それは五月の末日になりますので、やはりこのような法案が適当でないかと考えた次第であります。
#22
○小笠原二三男君 私は先ほど委員長のお取計らいは、大臣の提案理由の説明があつただけで何もなかつたので、政府委員から内容を説明させる意思だと解した。而も本日参考人においでを願つているので、私たちとしては総括的に内容説明を頂いたならば質疑する前に参考人の御意見等もお聞きして参考にし、そうして我々も一般質問をして見たいと、こういう考えでおつたのですが、逐條審査みたいな形態で一條きりでぶつつり切られて質疑されることは非常に困るわけで、そういうふうに一つお取計らい願いたい。
#23
○委員長(岡本愛祐君) 只今小笠原君から、この政府委員から各條について説明を聞いて、その後今日参考人のかたが六かた見えております。それは知事代表は安井東京都知事が見えるはずでございましたけれども、止むなき用事がありまして、全国知事会の事務局長大迫元繁君が見えております。市長の代表といたしまして宇都宮市長の佐藤和三郎君、町村長の代表といたしまして千葉県津田沼町長の白鳥義三郎君、それから都道府県会議長代表といたしまして北海道議会議長の坂東秀太郎君、市議会代表といたしまして横浜市市会の副議長小杉芳藏君、それから町村議会の代表は今日差支えがあつて見えませんので、町村議長会の主事の伍瀬君が見えております。それでこのかたがたの御意見を聞いて、それから質問に移りたいという御動議でございますが、御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#24
○委員長(岡本愛祐君) それではさように取計らいます。それじや関連がありますから二條、三條、四條、附則を一応説明をして下さい。
#25
○政府委員(鈴木俊一君) 第二條は、地方団体の長の選挙を二十六年五月二十日に一緒にやろうということであります。これは先ほど申上げましたように、来年の四月四日、或いは四月十四日に任期が一般的に満了するわけでありますが、そういう地方団体の後任の長の選挙を五月二十日にやるということでありまして、なおそのほかに長が退職の申出をいたしましてやめるような例がありまして欠ける場合がございまするが、そういうような場合につきましては、その事由を生じたときから五十日以内にやるということが原則でございますから、これはすでに任期が全体として満了する時期が五月二十日でございまするので、ばらばらにいたしますよりも、やはりこれは選挙を同じ日に行いまして、できるだけ経費の節減をするというような趣旨から十二月十一日、即ちこの法律が若しも本国会で通過いたしまするならば一番早い機会に公布しようと予定しているわけでございますが、大体その公布の時期の十二月十一日以後やめました者がございましても、そういうような人のための選挙は皆五月三十日にする、こういうような考えでございます。第二項はそういうふうに現に退職の申出をしている者についてどうするかということでございますが、こういう場合につきましては、すでに選挙を行うべき事由が生じているのでございますから、そういうようなものは前項の規定は適用しない。こういうことでございます。
 それから第三條は、第一の選挙、即ち議員の選挙と前條第一項の選挙、即ち長の選挙をそれぞれ都道府県が行うこれらの選挙と同じに行われなければならない。即ち同時に市町村の議員の選挙と都道府県議員の選挙と、市町村長の選挙と都道府県知事の選挙を、それぞれを一緒に行うという趣旨でございます。これによりまして経費の節減をいたし、選挙人の煩もできるだけ省くようにいたしたいということでございます。第二項の場合は、公職選挙法第百十九條の投票日の告示の決定に関しましては、これは同時に行われる選挙と見る、こういう趣旨の規定でございます。
 それから第四條は、初めの選挙に、即ち議員の選挙において候補者となつた者は、後の長の選挙において候補者となることができないということでございます。この趣旨は現在市町村長と都道府県議会の議員が兼職を禁止されているのが公職選挙法の建前でございました。こういう兼職禁止の状態において、而も両方の選挙に、この町村長として立候補して、又議員として立候補するということは、元々兼ねられない二つの選挙において共に立候補するということでございますので、選挙の自由公正を尊ぶという点から申しまして、必ずしも適当でないと考えられまするし、そもそもがこの四種類の選挙は皆一緒にやれば同時選挙になりまして、両方に立候補することはできないのでございますが、たまたま選挙委員会の技術上の問題によりまして分けてやらなければなりませんので、やはりこれは本質的には同時選挙、同じ日に行われる選挙と同様に考えるべきものと考えまして、現在同時選挙の場合に重複立候補を禁止しております趣旨を敷衍いたしまして、このようにいたしたのであります。四條の第二項は、投票の効力決定の際に、両方に立候補いたしました者は、一方においては候補者となることができないものである。こういう趣旨で解釈すると、こういう意味であります。
 それから附則のほうは、公職選挙法の規定を一部改正をするわけでございますが、これはこれに附帯をした極めて技術的な問題でございます。即ち三十三條第四項というのは、現在議員の任期満了によりまする選挙期日の事前に、選挙の告示がございました場合に、選挙の告示がありましてから後になつて議会が解散されたというような場合におきましては、初めの任期満了前に行う選挙として告示いたしましたその告示が効力を失うという規定が現在あるわけでありますが、これはやはり任期満了選挙としてやりますものが、途中から解散によりまして趣旨が変つて来たから、そこで初めの選挙の告示が効力を失うので、解散という事実に基いて新たに選挙をやらせようというのが現在の公職選挙法の第三十三條第四項の規定の趣旨のようでありますが、同様の事態が、実は議員が総辞職いたしましたり、或いは死亡したり、その他残りの者が辞職したりするという結果において、すべて議員がなくなつてしまうということがあるわけでありまして、そういうような場合にもやはり同様に扱う。そういうような場合におきまして、任期満了前の選挙期日の告示をいたしましたものも、それは効力を失つてしまう、こういうふうにいたしたわけであります。なおこれと同じ原則が長の場合にもあるわけでありまして、長が退職の申出でをしたり、死亡いたしましたような場合におきまして、同じ原則を適用することにして行きたい、こういうのであります。極めてこれは技術的な改正であります。
 それから二百五十八條の第一項但書のほうは、任期の起算に関する規定でございまするが、任期満了による議員の一般選挙が、任期満了前において行われた場合において、前任の議員が任期満了の日まで在任したときは前任者の任期満了の日の翌日から起算をする、選挙の期日後に前任の議員がすべてなくなつたときは、議員がすべてなくなつた日から起算する、この後段のことが新らしく入れた点でありまして、要するに議員の選挙が任期満了前に行われて、すでに議員が選挙されている。その後前任の議員が全部やめてしまつたという場合には、任期満了の日から原則的に起算をする必要はない。早く就任をしてもらおう、こういう趣旨であります。二百五十九條但書のほうも同じ趣旨でございまして、任期満了前にすでに選挙が行われておりまして長が当選をしておりまするならば、その後、前任の長が欠けたときにはもう欠けたときからすでに選ばれておる長が就任をして、その日から任期を起算するようにしよう、こういう現在の公職選挙法運営の実状に即しまする趣旨の改正でございます。
#26
○委員長(岡本愛祐君) 御質疑は後に残しまして、これから参考人のかたがたにこの臨時特例に関する法律案につきまして御意見の御開陳を願いたいと思います。先ず全国知事会の事務局長の大迫元繁君にお願いいたします。
#27
○参考人(大迫元繁君) 全国知事の代理といたしまして、本法律案に関して申述べます。
 私どもは初めはやはり任期満了による選挙も又いいんじやないか、選挙を繰延べたりするようなことはしないでもいいんじやないか、こういう意見であつたのであります。又先ほど政府委員がいろいろ説明しておりましたが、その方針でやれば選挙もやれないでもない。任期満了による選挙も一向差支えないように考えたのでありますけれども、いろいろ起案者の御意見もあるし、いろいろ疑念も出て参りますから、その点は深く主張しないことにいたしまして、ただ一点だけ是非一つ御考慮を仰ぎたいと思う点は、知事といたしまして、この法律案が実行される場合には訳五十日近くの期間、知事が空席となるわけであります。大多数の日本の知事が五十日近くもいなくなつてしまう。それでまあ首長がいない、頭のない府県が五十日間続いて行く、こういうわけになるのであります。勿論府県には副知事もおりますけれども、副知事はおつてもやはり知事ではありませんので、知事がやはりその大事な職務を行う点におきまして五十日も欠員でありましたら、今日のこの世の中でいろいろ人心も安定しておらない、戰後いろいろな未だ騒ぎも起りやすいこのときに、五十日近くも日本全国大多数の知事がいないということは、随分これは地方自治に対する点から見ておかしなことのように考えられるのであります。遺憾のことのように考えるのです。知事はできるならば一日でも空席をなくして、その県のあらゆることに責任を持ち努力をしなければならん地位でありますから、できますならば、議員選挙の期日の延長、特に知事の任期の延長を同時にやつて頂きたい。こういうのが知事側の熱心な切なる希望であります。知事といたしましても、自分が任期が来ましたからあとのことは知らない、どうなつてもかまわんと、今までに自分たちの心血を注いでやつた県の主宰者がいなくても差支えないという気は起らない。やはり心配でしようがない。だから選挙の期日を繰下げるならば、その繰下げた知事の任期も同様に繰下げて頂いて、そうして選挙を行なつて頂きたい。これが知事側の熱心な希望でございます。
#28
○委員長(岡本愛祐君) 有難うございました。それでは次に市長代表の宇都宮市長佐藤和三郎さんにお願いいたします。
#29
○参考人(佐藤和三郎君) 佐藤和三郎でございます。私どもの意見を率直に申上げて御参考に供したいと思います。
 過般私ども市長会をやりまして、今回提案されました法律につきまして決議をいたしたわけであります。それは先ほど鈴木氏からも一応の提案理由の御説明もあつたのでありますが、大体地方関係の予算等で申しますると、二月が主として行われまして、三月初め頃にはいずれの地方公共団体においても予算は一応終るわけであります。従いましてその主なる理由とする、延ばす理由がないではないか。予算審議に差支えがある、こういうふうなのが主たる理由でありますが、大体それまでに予算審議は終つておるというふうに考えられるのでありまして、何ら延ばす必要はないということと、もう一つは、只今大迫氏からお話がありましたように、約五十日になんなんとする空席を持つ首長の選挙は五月の二十日であるということになりますと、その間の空席は、大体の首長は四月五日でありますから、約四十五日乃至五十日になんなんとする空席ができる。助役があればいいじやないかと言うが、助役と首長は又全然違うわけであります。この点については、このまま通るということは、地方自治のために好ましくないというので反対しておるわけであります。
 もう一つは、従来長の選挙を先に行われた、議会の選挙はあとになつておつたわけであります。これは公選という趣旨におきまして、やはり首長の選挙を先に行なつて頂くということのほうがよいし、やはり効果的である。若し議員を先にやるということになりますれば、大体当選された議員にお願いして運動して頂かなければならんという結果になるわけでありまして、従来市議会の多数の議員の推薦によつて首長が選挙された間接選挙というようなことで、結果において同じようなものではなかろうか。であるからして首長の選挙をどうしても先にすると、かようなことを考えた場合に、何らこれを延期する、首長の選挙を五月二十日までに延ばさなければならない理由がどこにもない。であるから延ばす必要がないというのが私どもの意見であります。若しどうしても技術的にポツダム政令関係、その他においてあるとするならば、少くとも首長の選挙は同時選挙以前にでも行うべきであるということが考えられるだろうと思います。首長の選挙を先にやつてくれということが私どもの、而も延ばす場合においては空白を置いては困るという関係において御考慮を賜りたい。端的に申しますならば、延ばすことは反対である、早くやつてもらいたい、その場合においても首長の選挙を先にやつて、延ばす場合においては空白を置いては相成らんという條件に相成るわけでありますが、さようなことにおいて十分御考慮を賜りたい、かように考えております。
#30
○委員長(岡本愛祐君) 有難うございました。それでは次に町村長代表の白鳥義三郎君、津田沼の町長にお願いいたします。
#31
○参考人(白鳥義三郎君) 白鳥義三郎でございます。今回私たちに発言の機会を與えて頂きまして誠に有難く御礼申上げます。
 只今お三人がたの参考意見が公述されましたが、私どもも全くこれと同意見でございまして、五十日有余になんなんとする長い期間首長がいないということは、これは自治体の運営上非常に困る。なお又知事さんがいなければ副知事さんがいる、市長村長がいなければ助役がいるじやないかという議論も一部にはあると聞いておりますが、実はこの助役の任期も、市町村長が選任されましてから間もなくこれは選任したのでございまして、従つて五月二日以前に大部分の助役の任期が切れてしまうのであります。そうなりますというと、町村長も、助役もいないあとの主席の吏員がそれを代行するというような由々しきことになつてしまうのでありまして、この点とくと御考慮願いたい。首長がいないといたしますと、町村といたしましても、或いは県、或いは市のほうでも同じと思いますが、一応予算に計上されてあります仕事にいたしましても、殆んど仕事が着手できないと思います。責任ある者がいないで重大な仕事を着手するということはあり得ないことでありまして、従つて五十有余日の長きに亘つて市町村自治体の活動が停止してしまう、冬眠状態に陥つてしまうというようなことになると考えるのであります。この点とくと御考慮を賜りたいと思う次第でございます。
 非常に簡單でございますが、お答え申上げます。
#32
○委員長(岡本愛祐君) 有難うございました。次に都道府県の議会議長の代表坂東秀太郎君にお願いします。北海道の議会議長であられます。
#33
○参考人(坂東秀太郎君) 僕は年寄でありますので或いは言葉が届かないかも知れませんが、ここから失礼さして頂いて、一通りの理由を申述べますが、今までの長のほうのかたがたの意見は、大体町村の長も知事も意見が一致しておるのでありますが、議会のほうの分になりますと、或いは多少意見の違う点があるであろうという考えもあります。それはなぜかというと、町村と言えば狭いし、或いは都道府県と言えば広範囲に選挙を持つ関係から、ここにどうしても或る程度の相違があると存じます。
 で、私のほうの訴えは、本年九月一日附でも訴えてあるのであります。又過般の十一月の全国議長の幹事会を開いた日の結果も訴えてあるのでございます。我々最も痛切に感じたのは、二十三年から感じておる問題であります。どうも四月の選挙というものは、誠に都合の悪いときの選挙になるのであります。何となれば年度予算の審議の議会は大体二月の末に知事が召集することになつて、そうして三月一ぱいに予算が成立するのが法の建前なのでありまするが、現在のいろいろな情勢からして北海道のごときは、三月一ぱいには予算が成立しないのであります。二十四年の年の議会は四月の九日であつたと思います。又二十五年の年の議会は四月の七日であつたと思います。その間暫定予算を取つて議事を進めるということになつておるのであります。そういうような事態に一四月に選挙をするということになれば、議員さんはどうしても選挙準備のために選挙区に多く存在しなければならんことになると思います。この在住するのには恐らく三月の半ばから先にはどうしてもそういうことになると存じます。そうするというと、三月の半ばから以後に、最も大事な予算審議の議会に、議員の数を揃えるという上において非常な苦心があると存じます。そういう関係から最も都合の悪い時期に選挙が行われたものであるということは、当時から痛切に感じておるのでありますが、併せながら改選の時期が来なければなかなか全国の人たちの意見も一致しない関係から、今日まで延びて漸く本年の八月にいろいろ相談した結果が、どうしても選挙期日は大体において全国に最も支障のない、気候などのいい、農繁期でない九月が適当でないかということに意見が一致しておるわけであります。そこで一般から行くというと、今の予算審議の議会が今言うような時期になつて、そういう関係から議員の数を揃えるという上にもいろいろな支障があります。そういう馬鹿なことがあるかというのが、これは理窟の建前でありますが、併しながらやはり参議院であつても目前に選挙を控えたとなれば再び立候補しよう、こういうかたはどうしても選挙区に帰つて選挙準備を整えなければならんのでありまして、そういう関係でどうしても頭の数の揃うことは不自由になる。それからもう一つは、全国的な問題ではありませんが、北海道、東北及び北陸地方の雪の降る地方では、四月という月は一年中で最も悪い時期なのであります。何となれば丁度雪融けで道路が非常に悪い。又未だ四月は北海道あたりは雪が融けて霙になるという関係もあるのであります。そういう最も悪い時期に遭遇しているので、気候的には雪国としては誠に迷惑な時期なのであり、むしろ十一、十二月或いは嚴寒のときのほうがいいと思います。四月という時期は始末にならん時期であつて、道路の悪い関係から自動車の交通も自由に行かないのであります。この点に対してはここに見えられている石川議員は則ち北海道のかたで、そうして北海道の議会の選挙もし、議会の議員もお勤めになつたのだからこれはよく御存じのことと存じておりますが、そういう関係で、どうしてもこの時期は改正をして頂かなければいけないという意見に到達しておる。
 いま一方又神戸正雄さんが委員長となつている行政制度の調査委員会のほうにはいろいろな配置分合とか種々な考えもあるということを聞いてもおるのであります。これも恐らく今年のうちには実現をするのじやないかと思いますが、これは委員会のほうの行う事務でありますから、私はそれに立入つては言いませんが、若しそれがこの通常国会にでも勧告になつて審議になるとすれば、これがやはり決定してからにしてもらうということが一番いいのではないか。若しこの選挙の前にそれを実行に移さなければ四年後に延びて行くと思います。若し四年後に延びることとなれば、むしろこの機会に準備が整えば、今は幸いに引揚者がずつと引揚げた関係から、来たる四月の選挙には相当数の増員になるのでありますからして、現職議員の数の整理を受けるという問題は或る程度不必要になると思います。そういう点も考慮し、いろいろの点から十一月の幹事会で相談した結果、重ねて議決をして、政府及び両院のかたがたに訴えおるわけでありますから、これは私は議会の議員だけを言うのではありません。私の言うておるのは、やはり市長の選挙も結局予算審議の最中に行うことであるからして、やはり共にそういう時期がいいと思つております。
 それから今の知事と議員の選挙の期日の問題でありますが、これに対しては議員としてはかれこれ申しません。ただ選挙の時期だけは、どうせ一遍はいつかの時期に直さなければならぬと思います。かように悪い、一年中の最も悪い時期を選んで、今後何百年も続いて行くというようなことに国家のために、地方のために余り好ましくないものだと思われるのであります。そうして見るというと、いつかはこれを改正になるものなれば、思い切つての機会にどうせ自治法の改正で知事の選挙期日を変更しようと言われるならば、すべての時期を最もいい、適当の時期に行なつてもらうというのが、我々地方民の好むところである。是非とも、この中にはいろいろよく地方自治の状態に精通されたかたがたが委員になつておられるのでありますから、細心の御考慮の上、何とか国会の力によつて地方民及び地方議員の悪い時期に遭遇するという問題を、この機会に排除して適当な選挙のできるようにして頂きたいと思うのであります。そういう関係から重ねて国会に、又政府のほうに訴えておるのであります。ただ四月の時期が九月というと、如何にも延び過ぎるという疑いは起るのでありますが、これは時期が、適当ないい時期が、あるとすれば、私は仮に六月でもいいと思うのでありますが、六月には又農繁期等の関係でいろいろ都合が悪いと言われるので、いろいろな点を考慮した後最も差障りのない時が九月なので、本来ならばこの二十二年の選挙をするときに九月ということに定めてさえ頂ければ、何も支障がないのであります。又現在の行き方からいつて、知事の任期は四月で終る。然るに二十六年度の予算の編成及び議決は現存の知事、議員で議決をして、そうして今度は一日か二日の執行期間で、あとはすぐさま改選後の人が執行して行くということになるのは、如何にも人さんのすることをこしらえてやるようなことにもなり、これが九月に選挙を行うということになれば、即ち四月に予算が決定するならば、半年というものはその編成計画を立てた人が執行して行く。残る半年分を新らしい新議員があと始末をする。そうして翌年度の事業計画を立てるということになる。そういつた行き方に行つてもいい時期だろうと存じます。
 こういう建前でお願いしてあるような次第でありますから、何分よろしくお願いいたします。
#34
○委員長(岡本愛祐君) 有難うございました。次に市議会の代表横浜市議会副議長小杉芳藏さんにお願いします。
#35
○参考人(小杉芳藏君) 地方公共団体の議員の選挙期日のことだけお答え申上げます。私は議員の選挙期日につきましては、原案に賛成いたします。市長の選挙期日につきましては、言及したくありません。御遠慮申上げます。
#36
○委員長(岡本愛祐君) 有難うございました。次に全国町村会議会主事加瀬社武郎さんにお願いします
#37
○参考人(加瀬社武郎君) 全国町村会議会のほうといたしましては、止むを得ない事情がございまして、この法案に対する大衆的な意見の取りまとめは遅れておりますが、二、三日中には出ることになつております。ただこの第一條に関しまして、若し仮にこの十二月十一日から明年の四月二十九日までの間に任期の満了する町村議会の議員があるとするならば、先ほど市長の任期の延長の意見が出ましたが、この場合に町村議会の議員として当然任期が延長になるのかどうか。若し任期が延長になるというならば、その間のブランクを任期の延長によつて埋めて頂かなければならないのではないかということを申上げて意見開陳といたします。
#38
○委員長(岡本愛祐君) 有難うございました。
 只今六人のかたに参考意見を述べて頂きましたが、御質問ございませんか。
#39
○小笠原二三男君 一点だけ、この長になつておられるおかたのほうにお伺いします。それは北海道の道会議長さんのほうから、期日は九月がいいというお話で、その理由も懇切にされておつたのですが、長であられるかたの側としては、この九月説に対してどういう御意見をお持ちになつておられるかお伺いしたいと思います。
 それから千葉県の白鳥さんにお伺いしますが、これは選挙管理委員会にかければいいというお話ですけれども、おいでになつておらないので……。
#40
○委員長(岡本愛祐君) 来ております。
#41
○小笠原二三男君 いや、町村のほう、それと選挙事務は町村の選挙管理委員会が全国的にはどこでもやることなんで、代表的にまあ横から見ておつての事情でよろしゆうございますから、御説明願いたいのですが、長も議員も同時に選挙をする、即ち四人を四回同日に選挙をしてしまうというようなことは、事務上不可能であるという点についてお伺いします。
#42
○参考人(白鳥義三郎君) では誠に僭越でございますが、第一の点につきまして、九月の選挙についてはどういう考えを持つておるかということですが、実は知事さん側或いは市長さん側のかたと打合せをしておりませんが、私の考えだけから申しますと、九月が、秋が一番よいということはかねがね私もそう考えております。併し余り長い間選挙を延ばすというようなことも如何だろうか、延ばすとすれば五月二十日くらいがいいのじやないかというようなことであるのであります。これは決して選挙期日として最善の日であるとは考えておりません。
 それから第二の点でございますが、四つの選挙を同時にやつたら、町村の選挙事務のほうでどうだろう、混乱が起きやしないかということでございます。今まで同時に選挙をいたしまして、相当多数の票が記載を誤つて無効になつておる例がたくさんございます。一番よい例が参議院議員の地方区の選挙と全国区の選挙でございます。地方区のかたのお名前が全国区の投票用紙に相当たくさん記載されておる。これを率直に、ただ簡單に見ますと、これだけの票が記載が間違いがなければ、選挙の結果がどうなつたんだろうというような御疑念もあるのでございます。併しこれを本当に考えて見ますと、これはそれほど大した問題じやないというのは、実は選挙民の多くが全国区の適当な候補者を知らないために、地方区のほうの選挙人の名前だけをはつきり覚えているので、白票を投ずるのが二度書いてしまうという例が非常に多いのでございます。というのは、逆に今度は地方区の選挙用紙に全国区の候補者のお名前を書いた例はそれほど多くないのであります。従つてこれを私解釈いたしますと、結局選挙民が全国区の適当な候補者を知らなかつたために、地方区の候補者のお名前を二度書いてしまうというようなことになつております。従つて四つの選挙を同時にやりましても、それほど大きな弊害は私は起きないのじやないかというふうに考えております。まあ町村の選挙事務を簡便ならしめる上から申しましても、費用を軽減する意味から申しましても、同時にやつてやれないことはないと考えております。そのほうがよいのじやないかとも考えておる次第であります。併しそれは余り政府原案とかけ離れておる意見でございますから、私のほうは同時にして頂きたいという希望は申し述べなかつたわけであります。
#43
○委員長(岡本愛祐君) ほかに御質問ございませんか。
#44
○小笠原二三男君 市長さんと知事さんのほうは……。
#45
○委員長(岡本愛祐君) では佐藤さん御意見は……。
#46
○参考人(佐藤和三郎君) 九月説の問題ですが、これはいろいろまあ、場所的な面において、いろいろ北海道方面には、只今の北海道の議長さんが仰せられるように、地域的な問題があるかと思います。私どものほうでは、四月が一番よいわけです。五月になりますと、農繁期でどうにもならんですから、地域的に皆違う、どれがいいかということは、私にはちよつとわかりません。
#47
○委員長(岡本愛祐君) 大迫さんどうですか。
#48
○参考人(大迫元繁君) 九月説は、現在の法律案に対しては、余り先のことでありますから、その間知事が空席にでもなつておつたらこれこそ大変な話でありまして、一年中どの月がいいかというなら又別でありますけれども、今の状態におきまして、又この法律案に関連いたしましては、やはり原案の程度がいいのじやないかと考えます。
 それから又、選挙、これは私がお答えする必要がないかも知れませんが、選挙もやはり全部一緒にやるより、二つぐらいに分けておやりになつたほうが、すつきりしていいのじやあないかと考えております。
#49
○委員長(岡本愛祐君) 有難うございました。
#50
○石川清一君 先ほど北海道の議長さんのほうから、行政事務の再配分、或いは再編成というようなことがほのかに出ておりまして、現在の地方議会の議員の定数についても触れておつたようでありました。これはアメリカから帰つて来ましたいろいろのかたの意見を聞きましても、非常に現在は多い、相当数を減じてもいいのじやあないかというような意見が新聞にも出ておるようでございますが、現在四年の経験から見まして、町村或いは市並びに県知事さんが、現在の定数で以て多いか少いか、率直な意見を、選挙期日と話がほかになつておりますが、北海道の議長さんの意見にも、或る程度参考になると思いますから、率直なところを一つお聞かせ願いたい。
#51
○委員長(岡本愛祐君) それでは大迫さんにお伺いいたします。
#52
○参考人(大迫元繁君) 今の話はよく呑込めませんから……。
#53
○石川清一君 簡單に申上げますれば、現在の議員の数は非常に多いのではないかということを、アメリカから帰つた人が、アメリカの議会を見まして、いろいろ新聞に出ておるようでありますし、議員自身は恐らく少いとは言わないと思います。併し現在までの四年の経験から見まして、日本の民主的な議会の現在の状況から見て、数をどのようにお考えになるか、現在のほうがいいか、多くしたほうがいいか、少いほうがいいか、その点を率直にお願いしたい。
#54
○参考人(大迫元繁君) これはまだ知事会は決定いたしておる問題でございませんから、知事の代表としては申上げかねますのでございます。又地方行政調査委員会議の専門員になつておりますが、その調査委員会議でもまだその議案が出て参らんのであります。ただ併し常識的に考えまして、どうも殊にアメリカあたりと比べますと、非常に日本は議員の数が多いのでございます。御存じのように、百万くらいの都会の所でも七、八人ぐらいの議員でやつておるのでありますから、これはアメリカをそのまま日本に引移して、アメリカが教科書になるわけではございませんけれども、参考書という意味で考えて見ると、もう少し議員を整理しても差支えないのじやないかと、この程度に考えております。
#55
○委員長(岡本愛祐君) 佐藤さん如何ですか。
#56
○参考人(佐藤和三郎君) 只今の御質疑の点につきましては、まだ市町会としても実は確定した意見がないのであります。でありますので、本日は市長代表ということでありますが、その点だけは私個人の意見だということにして、お聞き取り賜りたいと思います。現在の地方議員の数がどの程度になるべきかということについては、いろいろ御議論があろうかと存じます。まあ大体人口関係を土台として多くきめられておるようでありますが、現在よりも少くとも運営はできるのではなかろうか、ただどの程度少くするかということは、これはまあ別でありますが、今よりも多少減じても、地方の運営は差支えないというふうに私は考えております。
#57
○相馬助治君 一つお尋ねして置きたいのですが、地方選挙は自治の根幹をなす重大な問題だと思う。で今度のこの地方公共団体の議員及び長の選挙期日等の臨時特例に関する法律案というものですね、政府提案になつて出るまでに、皆様に対して、即ち自治庁或いは全国選挙管理委員会等から御意見を徴する、皆さんの意見を聞くという機会が與えられたでありましようか。或いは書類等によつてですね、皆さんの意見はどうだという諮問的なことがあつたでございましようか、それとも何もありませんでしたでしようか、お聞かせ願いたいと思います。
#58
○参考人(白鳥義三郎君) 私、自治委員会の末席を汚しております関係上、自治委員会のほうの経過を申上げたいと存じます。
 自治委員会におきましては、この第一條に類すること及び第二條に類することは自治委員会にかねて政府当局のほうから諮問がございました。第三條に類するようなことも諮問がございましたが、第四條に類することは全然諮問がなかつたのでございます。なおそのときに、私たちは当然長の選挙が延びれば任期もそれに連れて延びるものと了解しておつたのでございますが、別にその点について自治委員会で政府当局に質すというようなことも実はいたしてはおりませんでしたが、今まで議会の議員さんがたの任期がしばしば、これは戰時中でございましたけれども、延びまして、選挙が延びると任期が又延びる。それが相当長期に亘つて延びたようなこともありまするので、同じような取扱を受けるものと私どもは考えておつたのでありますが、その後の自治委員会において、閣議ですでにきまつてしまつたというようなことをあとでお聞きしたのでございます。そのとき初めて第四條に規定されております、ここに上つております重複選挙の立候補の禁止の條項と、それから長の任期が延長されないのだということが、その後になつてはつきりしたのでございまして、その点実は私ども非常に遺憾だと考えております。
#59
○委員長(岡本愛祐君) それでは大迫さん。
#60
○参考人(大迫元繁君) 只今白鳥町村長会代表のかたから申されましたように、自治委員会というものがございますが、その自治委員会は、知事の代表が一人、市長の代表が一人、町村長の代表が一人入つております。そのほかにもあるのですから、自治委員会でこの案が出ました。出まして、なんとか自治委員会でそれを議論をいたしまして、或いは繰上げる案が出たり、繰下げる案が出たり、或いはそのままでいいのじやないかという意見が出ておつたのでありますが、その話の結果は、そのままになつてしまいまして、いつの間にか政府方面でおきめになつて、こういうような法律案が出たように、こう思うのでありまして、改めて自治会に対し意見を問う、或いは市長会に対して意見を問うということはなかつた。これは今御質問頂きまして私は大変に有難いと思つたのでありますが、私自身がどうしてこれは一体我々三団体に質問なさらなかつたのだろう、こういうことを私は考えておつたところでございます。
#61
○委員長(岡本愛祐君) 佐藤さん。
#62
○参考人(佐藤和三郎君) 詳細については、その点は私は伺つて参りませんでしたが、私どものやはり代表も今の自治委員になつておるわけであります。その程度の話合いがあつたと思いますが、只今大迫さん、或いは白鳥さんのほうの会合に、私どものほうの代表も出たと思います。その程度だろうというふうに聞いております。それ以上の細かいことは聞いておりません。
#63
○委員長(岡本愛祐君) 坂東さん。
#64
○参考人(坂東秀太郎君) 只今の話は、私らのほうからはやはり自治委員に会長が出ておつて、その会長の話に、選挙を繰上げて行うか否かという話があつたので、繰上げてするということは、いろいろな弊害があるから、これはよくないという意見を述べたという話は、報告を受けておるのであります。あと別段にこういうことでどうかという話は、私どものほうの団体にもあつたような報告を受けておりません。自然おきめになる時分には、それも自治委員会か何かであるのじやないかと思つておつたのだが、その後会長、実は病気欠勤のため、詳細のことはわかりませんが、改めた報告はなかつたようで、大体その知事、市長或いは町村長というのと同じような扱いになつたと存ずるのであります。
#65
○相馬助治君 事情はよくわかりましたが、このことはあとで政府に尋ねます場合にも重大なる問題でして、もう一度聞いて置きたいと思いますが、そうしますと、この問題は政府でも重要なこととして、皆さまに御議論を願つていたが、何かの都合上、これは議論は議論として、片方では政府は政府の都合によつてきめた。従つて皆さまの意思と一致した点もあつた、一致しなかつた点も勿論あつた。一致した点も、あえて皆さまの諮問に対する答申案を参酌してきめたのじやなくて、これは議論は議論としてさせてもらつたが、政府は政府として、おきめになつたやに思うので不満であるという積極的な表現でなくてもいいですから、どうもこういうことは余り面白くない、こういう意味を含めての御答弁と本委員は了解してよろしうございましようか。念のために伺つて置きたいと思います。
#66
○参考人(白鳥義三郎君) 私、自治委員会に列席しておりますために発言を許して頂きたいと思います。先ほど私申上げました通りに、この法律案については自治委員会に確かに諮問がございましたが、先ほど申しました通りに、それは一部であつたのです。それから又各種の団体の意見を求められたかどうか、それは各種の団体の長が自治委員にそれぞれなつておるのでございまして、従つてそれを持ち帰つて又、私どもの立場であれば町村会の意見をまとめてから答申申上げますということが、いずれの団体の長においてもなかつたのでございます。自治委員の委員さんは、皆自治委員の立場においてこの程度であればよかろうと暗黙のうちに了承して、これは別に決議はとりませんと思つております。ただ遺憾に思いますのは、先ほど申しました通りに、そのときに諮問なさらん分までも政府案として出ておる点でございます。それから先ほど申しました通り、私たちの知事さんのほうでも市長さんの代表のほうでもそうだつたろうと思いますが、当然選挙期日が延長になれば任期も延長するというふうに私も考えておつたのでございますが、その点が……。
#67
○参考人(佐藤和三郎君) 只今の点ですが、詳細は、今の市長の代表のほうに話合いはあつたかどうかということの点は、実は私責任は持てませんが、只今の御質問ですが、只今私のほうの会長が地方自治委員になつておりますから、そのとき役員会の際にそういうふうなことにも多少今度の地方議員或いは長の選挙が変更されるかも知れないというお話も私聞いたのでありますが、それは絶対反対であるという趣旨で、初めから私のほうでは改正法を出さないでもらいたいという趣旨でやつておりますので、それ以上お話のあろうがなかろうが、私ども別に気にしませんのでございます。
#68
○相馬助治君 その点については了解しました。もう一点お尋ねして置きたいのですが、選挙を一回やるより二回やるほうがお金がかかるということははつきりしておりますが、その問題も問題でありまするが、先ほどの二回ぐらいにやつたほうがいいのではないかということを、ちよつと理由をおつしやらずに御説明になつたのでありますが、その問題はここでとやかく言わずに、私は期日の問題だけ取上げて財政措置上の御意見を承わつて置きたい。四月二十九日というのは休日です。そういたしますると選挙のために要員を出勤させますから、特殊な勤務の手当が必要だと思うのです。政府がこういう勝手な原案を作つて、押付けられて金を出さなくちやならない皆さまは御迷惑でございましようが、それくらいのことはもう何でもない、こういう御意見でありまするか、念のために伺つて置きたいと思います。
#69
○委員長(岡本愛祐君) 白鳥さん。
#70
○参考人(白鳥義三郎君) 町村の立場から申上げますと、私ども一番心配しておりますのは、選挙において住民の意思が十分に現われるかということ、棄権率のできるだけ少いということを念願しております。そういう関係から申しますと、休日のほうが投票率がいいのではないかというふうに考えております。そのためにお説の通り費用は確かに嵩むと思いますが、それには代えられないことじやないかというふうに考えておりますので、財政上苦しいことは事実でございますが、選挙の本質上、そういうことにしたほうがいいと考えております。
#71
○委員長(岡本愛祐君) 佐藤さん。
#72
○参考人(佐藤和三郎君) 四月二十九日は確かに休日であります。これは従来とも休日にやるほうが投票の実績が上つておるようであります。従いましてそれを選ぶということは決して私は反対しません。現段階においてはこれは仕方がないじやないか、これは休日に出勤させた場合はあとで休暇を與えなければならんことになりますが、休日は成るべく仕事を休ませるということが主眼でありますけれども、現在の我々としては棄権ばかりあつてはしようがありませんから、これは止むを得ないと思います。それに要するいわゆる超過勤務、開票等の関係もありますので夜間勤務のこともありますが、この程度のものは大した費用ではありません。差支えないと、かように考えております。
#73
○委員長(岡本愛祐君) 大追さん。
#74
○参考人(大迫元繁君) 皆様の御意見と大体一致しております。
#75
○委員長(岡本愛祐君) 全国選挙管理委員会の長委員が来ておられますから、御質問ありますか。
#76
○小笠原二三男君 さつき参考人のかたがたに同時選挙の問題で伺つて置いたのですが、と申しますのは、あとで政府委員にも質問しますが、簡單に申しますと二回、三回と分けて選挙をするよりは、同時選挙のほうは投票率が高いのじやないか。又選挙費用等からいつて非常にいいのではないか、残る点は技術的な問題、先ほど白鳥さんからお話のあつたのも一つの例でありますが、技術的な問題があるのではないかと思います。更に去る参議院選挙におけるような枠ぐらいを赤とか黒とかに分ける程度のことをしないで、もつと投票用紙等を明確にし、或いは選挙人に対する親切な指導があり、会場等の設備等を改正するならば、こういうような点は克服できた問題ではなかつたか。これは全国選挙管理委員会の行届かないあの投票用紙の結果が大きく影響しておるのではないかというふうに私たちは考えておるのですが、この点については御答弁がないならなくてもいいのでありますが、私のお聞きしたいのは、同時選挙が技術的に可能な方法を考えられたかどうかという点であります。
 それからもう一つは、こういう臨時措置的の法令によらなくても、大体こういうことが度重つて起つて来るということが考えられる場合には、もう少し根本的に選挙の方法等について検討をし、抜本的の法改正をする必要があるのではないかというふうにも考えられますので、選挙管理委員会の立場において、こうした点についての所見をお述べ願いたいと思います。
#77
○政府委員(長世吉君) 大して所見はないのでございますが、同時選挙にいたしますことについて、細かい点は省かせて頂きますが、技術的にいろいろな不便がある、困難があるという点無論でありますけれども、それだけではないように思うのであります。ただどういう点かと申しますと、つまり今の日本人の選挙意識といいますか、選挙に対する意識が、つまり民主政治というものが残念ながら行き届いていないように思われるのであります。そういう点が、どうも我々が考えます方向について来ないような感じがします。そのために同時選挙というようなことが行われまするには、いろいろなそこに技術的な問題があるとは思いますが、プリンテツト・バロツトを採用するといつたような方法でこれを行うとすれば、非常に簡便になつていいのでありますけれども、地方の人なんかに聞きますと、意外に、そんな面倒なことは困るというようなことを未だに言われる人さえもあり、意外なくらいに思われるのであります。それをだんだんに啓発して行く必要が勿論あろうと思います。併しお話のように、これをいつまでもただ待つておつたのではきりがありません。そこで私どもの委員会としましても、單にこの同時選挙……今回の場合の同時選挙の場合だけではありません。すべての選挙について、一体民主主義になりましてから選挙の数というものは御承知のように非常に多いわけであります。これは非常にいいことではありますけれども、又一面からいえば、選挙する人なり、又運動される候補者のかたにも相当御迷惑もあるのでありますから、これが結局或る時期に便利な方向に持つて行くということがどうしても理想的であります。将来これはどうしてもそういつた方面に選挙というものを持つて行くということが、今日最も必要なことであろうと思います。そういう点についての研究ということは、実は委員会としても寄り寄りやつております。
 それからなお、御承知でもありましようが、政府に設けられております選挙制度調査会というものがございますが、これによつても目下研究しておるような状態であります。それで今度の問題についての御質疑がまあ主たるものであろうと思いますが、今度の場合なんかにつきまして、今これをすぐに同時に四つの選挙をするということは、先ほどお話もありましたように、参議院の場合に、できないことではなかつたと言われますが、單に参議院の場合において地方選出と全国選出の区別を知らなかつたということだけに問題があるのでなく、現在の役場あたりの投票場の設備なんかも、私ども選挙の場合に行つて見ますというと、同時選挙を二つ行うにも相当不便なように町の構造ができております。これを非常に注意しましていろいろな方法で分けるようにしておりますけれども、まだこれはすぐには簡便に行くまいと思います。そういうような点を考慮しまして、これを四つ一遍にした場合には、これは選挙する人の立場から相当に不便であるばかりでなく、又一方選挙の運動をするほうについても不便ではないか、そういうような点で、できるだけ少い数に分けたい、こういう気持を持つております。
#78
○石川清一君 先ほど坂東北海道議会議長が、全国都道府県会議長の代表として参考意見を述べられた中にありましたように、九月一日附で以てそれぞれ要望書を出しておる。更に今回もこの意見を持つて来られておるわけでありますが、本案が決定されるまでに、これら県会議長代表の選挙期日に対する要望を相当研究されて、そうしてこの中でどういうような形で行くべきが正しかつたかというような結論を出されて、それぞれ御通知をされたかどうか、又研究をされたかどうか、その点は御通知をされたかどうかその点についてお伺いいたします。そちらへも要望書を出しておられる、こういうふうに申しておりますから……。
#79
○政府委員(鈴木俊一君) 九月の何ですか。
#80
○石川清一君 もう一遍申上げますが、九月一日附で選挙期日に対する要望書を出した、その理由はお聞きの通りであります。この決定に当つて、政府はどの程度これを取り入れたか、取り入れたとしたら少くも一町村の代表でなしに、府県会議長の代表であるので、これに対する検討をしたかどうか、通知をしたかどうかその点をお伺いしたい。
#81
○政府委員(鈴木俊一君) 先ほど坂東議長の仰せになりました御意見は、坂東議長からもじきじき私どももお話を伺つておりまするし、その際いろいろ御高説は拜聽いたしたのでございますが、政府といたしましては、先刻来いろいろ地方団体の代表のかたがたの御意見を十分拜聽いたしました上で、最終的に今回提案をいたしましたような法案に到達をいたしたわけでございまして、九月に行いますということは、一つの理想的な形に将来選挙制度を持つて参ります場合には、会計年度を仮に四月一日に開始するというような方式に据え置くといたしますと、これは時期としてやはりおおむね適当な時期ではないかと私どもも考えておるのであります。ただ差迫つての来春の選挙につきまして、事を限定をして考えまするというと、やはり余りにこの際任期を多く動かしますることも如何であろうかと考えたのであります。先ほどお話がございましたように、仮に九月にいたしますということに相成りますれば、どうしてもそのような長い期間、任期も延長しないでそのままにして置くということは、どうしても困難でございまするし、そういうような点も考慮いたし、将来やはり一定の日に選挙をまとめてやる。單に選挙だけでなく、各種の住民投票等もできるだけ一緒にやつて、選挙の経費を少くすると共に、選挙人の煩瑣もできるだけ省く、こういう趣旨から申しますれば、将来はそういう形に持つて行くべきであろうと存じまするが、今回の差当つての問題としては、この案に遺憾ながら入れないような趣意に相成つた次第であります。
#82
○委員長(岡本愛祐君) 皆さんにお諮りいたしますが、参考人においで頂いたかたがたに御質問がなければお帰りを願いたいと思いますが……。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#83
○委員長(岡本愛祐君) それではこれを以て、今日は有難うございました。
 では質疑を続行いたします。
#84
○小笠原二三男君 政府側に対しての質問は、これから始めるのが最初のことでありまして、岡野国務大臣の提案理由の説明をお聞きし、鈴木さんの御説明を聞いた段階にありますので、この際いろいろな基本的な問題について岡野国務大臣に質問したいのであります。大臣の御出席を要求します。若しも御出席なられないならば本日はこの程度にとどめて置きたいと思います。
#85
○委員長(岡本愛祐君) 今呼びに参ります。
  ―――――――――――――
#86
○委員長(岡本愛祐君) お諮りいたします。ちよつとこの法案の審議は中止いたしまして、全国選挙管理委員会法の一部を改正する法律案、これは衆議院の発議でありますが、その発議者の、提出者の一人である衆議院議員の倉石忠雄君が見えておりますから、その提案理由の説明を聞きたいと思いますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#87
○委員長(岡本愛祐君) では全国選挙管理委員会法の一部を改正する法律案を議題に供します。提出者の一人である衆議院議員倉石忠雄君の説明を求めます。
#88
○衆議院議員(倉石忠雄君) 只今議題になりました全国選挙管理委員会法の一部を改正する法律案の提案者の一人として御説明申上げたいと存じます。
 この委員会は、最初に作られました行政委員会でありまして、その後たくさんの行政委員会ができております。例えば公正取引委員会、日銀政策委員会、国家公安委員会というふうな、いろいろな委員会ができておりますが、その後できました委員会は、大体人数が全国選挙管理委員会より少数でございまして、公正取引委員会は七名、日銀政策委員会は七名、国家公安委員会は五名、国鉄管理委員会は五名の委員に一名の特別委員を加えまして、委員長を入れて六名でございます。運輸審議会は委員長ほか六名、合計七名、その後できました行政委員会は大体こういう状態でありますので、この委員会の任期の切れましたのを機会にいたしまして、大体七名にするほうが合理的ではないかということが一つの意見でありまして、もう一つは、御承知のように只今の国の財政の状態でできる限り行政整理をするほうがいいという建前から九名を七名にしたい、こういうことでありまして、衆議院におきましては、各党が御相談をいたしまして、大体全部了解を得ましたので、提案をいたしました次第であります。どうぞ御審議の上、御賛成を願いたいと存じます。
#89
○委員長(岡本愛祐君) 今の趣旨説明に御質問ございませんか。
#90
○小笠原二三男君 何も質問しませんと恰好が悪いので質問します。今の二つの理由からしますと、大変失礼ですが、七名とするということで、二名削つたという理由はどうも納得できない。五名でもよければ四名でもよいような理由にも聞えるわけなのでありますが、その仕事の内容によつてこういう委員の数を考えて行くということが私は正しいのではないかと思いますが、選挙管理委員会の性質に鑑みて七名が適当だとされる理由があつたら一つお伺いしたいと思います。
 それから一人いなくなれば日本国家の財源節約ができるという点はどうも納得ができない点でしてどうしてもやはり、他の委員会が一般的に人数が少いのだから、これも形式上削れというような点ではなくして、仕事の性質、内容によつて七名でよしとする根拠について一つ御説明を願いたいと思います。
#91
○衆議院議員(倉石忠雄君) お答えいたします。仕事の内容のことは誠にその通りでございまして、私どもは決してこの全国管理委員会がひまだから、人数を減らすほうがいいということを考えるわけではないのでありまして、ただ併し御承知のように、今私が例を挙げましたほかの行政委員会は非常に忙がしいものが多いのですが、やはり最大限度七名で優にやつております。私は何名が最も合理的かということは、これは基準を算定するのはむずかしいと思うのでありますが、私どもは七名で間に合う、殊に今一名を削ることによつて国の財政にどのくらい影響があるかというお話でありますが、誠にそれだけ考えましたならば御尤もなことでありますが、我々はあらゆる角度からやはり国の支出はできるだけ、若しセーブできるならばしたほうがいいのではないか、そういう考えであります。必ずしも管理委員会がひまだと申すわけではないので、その点は一つ御了承願いたいと思います。
#92
○小笠原二三男君 よくわかつた次第ですが、この法案は議員提出になつておりますが、政府側の見解をこの際お伺いして置きたいと思います。
#93
○政府委員(長世吉君) 議員提出で私ども研究しておりません。細かいことは申上げようもないのでありますが、ただ私どもの立場から考えて、全国選挙管理委員会の人数を云々ということになれば、つまりそれで運営ができるかどうか、こういう問題について申上げますと、そこから考えますと今九人でやつておりますのに、例えば府県別に分けるというような分担方法をきめるわけではないのですから、そういうところから考えますと非常に少なければ……、まあ九人であるものが七人になつても支障があるかというと支障があるとは考えられない、こういうふうに考えております。
#94
○委員長(岡本愛祐君) ほかに御質問ございませんか。……では伺いますが、たしか九人の委員を選びますに当りまして、各会派の推薦のかたがあるわけですね。で、今まではたしか自由党が二、社会党が三、民主党が三、緑風会が一、そういうことになつておるのですが、今度七人になりますとどういうふうになりますか、それを伺いたい。
#95
○衆議院議員(倉石忠雄君) お答えいたします。只今の政党の分野で申しますというと、現行法のままで選挙し直しますというと、自由党が五、民主党が一、社会党が一、緑風会が一、無所属が一、こうなります。そこで現在の、十二月一日現在の議員数でそれを按分して、今度の改正法で選出いたしますというと、自由党が一人減りまして四、民主党、社会党、緑風会は異常なし、無所属は一人減ります。こういう按分でございます。
#96
○竹中七郎君 そうしますというと、提案者は今の分野をどういうふうにお考えになりますか。各政党の配分というものは……。
#97
○衆議院議員(倉石忠雄君) どういうふうに考えるかと申されても困るのでありますが、要するに減りますところは自由党と無所属、私どものほうでは小会派と申しておりますが、小会派側が一名減るというだけでありまして、その運営のことにつきましては、只今委員長からお話になりました通りに私ども考えております。
#98
○委員長(岡本愛祐君) 御質問ございませんか。それではこの全国選挙管理委員会法の一部を改正する法律案、これは今日は打切つて置きます。
  ―――――――――――――
#99
○委員長(岡本愛祐君) 中止前に引続きまして岡野国務大臣が見えましたから、地方公共団体の議員及び長の選挙期日等の臨時特例に関する法律案の審議を再び行います。
#100
○小笠原二三男君 その前に委員長に伺つて置きますが、どの程度の時間でおやりになる御予定になつておられますか。
#101
○委員長(岡本愛祐君) 皆さんの御意見できまりますが、御質問を続けて行きたいと思います。まだ六時頃までどうですか。
#102
○小笠原二三男君 では六時頃までに終る程度に……。この法案は臨時特例に関する法律というふうにありますが、これは来年の選挙時期、一回だけの法律だということになつておるわけですが、結果としてはこれは恒久的な措置ではないかということを私たちは考えるわけです。と申しますのは、任期が選挙の日から四年というふうになつておりますから、次の選挙の場合もやはり順序としては改正される法律通りに議員の選挙が先で、長の選挙があとになるというのが大部分ではないか、それは無論当然その期間中に補欠選挙、或いは解散に基く選挙等々があつてずれる地方公共団体も出ては来ることでしようが、一般の問題としては、そういうふうなことになりはしないかということを考えるのですが、この点如何お考えになつておられるか、ちよつとお伺いいたします。
#103
○国務大臣(岡野清豪君) 只今の御質問は一臨時特例であるけれども恒久的になるというような、実質上なるだろう……法律といたしましては特例法でございますから、お説の通り臨時で来年のことだけになりまするが、その後はやはり任期がそうなつて参りますから、自然に補欠選挙したり何かするものが将来出てきまして、いろいろジグザグになるかと思いますけれども、大体の行き方はそうなつて来ることは事実でございます。
#104
○小笠原二三男君 そこで基本的には議員の選挙を先にし、長の選挙をあとにするという手続は、臨時的なものではないのである。非常に重大な要素を含んでおるというふうに私たちは思うのですが、その点について質問を進めたいのですが、その前に技術的な問題として、先ほど来参考人である地方の首長のかたがたは、選挙日までの任期延長を主張しておつたわけで、空白になることが、地方自治体の運営上非常に困るということであつたのですが、どういう理由でこの任期を延長されるのであるか、お伺いしたい。
#105
○国務大臣(岡野清豪君) 一、二、のかたはやはり空白になるから任期を延長したらいいだろうというような御意見もあつたのでございます。ところが又一面非常に有力な御意見としまして、任期を延長するということになれば、現任の首長に非常な特権を特に賦與するというようなことにもなるとか、或いは現職でおるのは現職中に選挙ができるようなことになつておりますけれども、その点におきましてもやり役所の自動車を使つてどうするとかいや何とか、特別に自分自身の地位を利用して事前に選挙運動をやつたりなんかするというような弊害が却つて除かれるから、選挙期日を変えれば任期は延長しなくていいのじやないかというような御意見も多数ございまして、それで結局こういうことになつたわけでございます。
#106
○小笠原二三男君 その自動車を使うとか何とかということは、これは参議院選挙と、或いは知事選挙等において政党に所属する国務大臣こそは多く使つておるのを私たちは現実に見ておるのですが、そのほうはかまわんで置いて、地方のものだけはそうするということではどうもこれはおかしい。少くともアメリカの大統領の選挙であろうが何であろうが、どういうふうになつておるか私ははつきり知りませんけれども、現職で次の選挙に臨むという場合の選挙のやり方が多いのじやないか、そういう一、二の弊害的なものを除去するがために、五十数日という地方自治の運営に支障を来たし、地方住民に迷惑をかけるというようなことであつていいのかどうかと思われるので、まさか自動車問題ばかりではないわけですから、岡野国務大臣の明快な理由の説明をもう一度お願いしたい。
   〔委員長退席、理事堀末治君委員長席に着く〕
#107
○国務大臣(岡野清豪君) これは先ほど申上げましたように選挙の期日を延ばしますというと、その空白時代がある。そのときに空白な間に一体事務が澁満しはせんかというような懸念も初め考えられたのであります。けれども、事実やめてそうして補欠選挙をするというような場合でも、やはり空白な時代が五十日ぐらい実は出て来るわけなんですから、そのときにはやはり副知事とか助役とかというものが職制上事務を執るということ、又副知事助役が共にやめた時には又一番上席の役人がその代理をしてやるというようなことになつておりまして、そうしてまあ私どもの考えといたしましては、普通の場合におきましても、やめて、それから告示をしてそれから選挙をするという場合には、相当の長い期間空白期間があることを公職選挙法でもちやんと認めておるのでありますが、この際は一つその例に倣つて特に任期を延長したというようなことで、その現職の人に特別の利益と申しますか、そういうことを與えるということも面白くないし、又四年間という期限で住民は選挙をしておるものを、国の一本の法律で、住民の意思に反してそうして任期を延長するということも、これも考えなければならぬ。こういうような考えで実は任期を延長しない。こういうことにした次第であります。
#108
○小笠原二三男君 この来年の四、五月というものが当初の暫定予算を作つたばかりのときであつて、この財政牧人その他の問題で、非常に問題の多い時期ではないかと私は思うのであります。その際に先ほど町村会代表の白鳥さんの言われた理由の中にもありましたが、助役等の任期も切れますために、大部分のものはやめ、そうして上席の吏員が町村政を執り、或いは副知事が知事と一緒にやめる場合は総務部長が一切の処理を約二カ月近い間やる。こういうことになつて来ますと、その地方の住民の意思に反する方法を以て任期を延長させることは如何かという点が論争の分れ目になる点であるかと思うのですが、私の考えを以てすれば、後者の意見、即ち実際上責任のない者は責任を負わない、いわゆる今度の地方公務員法が通れば、単なる一般職の地方公務員に二カ月間も公共団体の運用を委ねるということは誠に不届きではないか、不都合ではないかという点を思うのですが、岡野国務大臣がそういうことであれば、これは又別途の機会を以て再度質問申上げたいと、こう考えます。
 次にもう一つ、ついでに選挙の順序についてでありますが、選挙の順序が長と議員とがひつくり返しになるということは、立候補者にとつては非常にこれは重大な影響を及ぼすのではないかと思うのであります。即ち最初の選挙でどういう党派、会派が多く当選者を出したかということがその後の長の選挙に心理的には直ちに影響して来る。これは先ほどの各地方の長のかたもそういう点に触れておつたのでありますが、そういうことになれば、その長のかたがたの言うように、実質的には間接選挙的な形で長が選ばれるというような結果が大であるというふうにも考えられる。それでどうしてひつくり返したかという点は、大体先ほどの政府委員の御説明ですと、このポ勅令によつて戰争中の長が或る期間公共団体の長となることをとめられておつた、それが四月五日頃から或いは十五日頃から立候補もでき得るようになつて来る。そうして立候補して十分選挙活動ができるように五月の二十日のほうに地方の選挙を持つて行つたのだというような御説明に承わつたのですが、一部少数者のためにそういう措置をとられるということだけは、大きな他の理由もあることであつて、一つの理由にはなるというふうに聞いて置くほうが正しいかと思うのであります。従つて結論としては、どうしてひつくり返したかということをお伺したい。而もこの選挙期日の変更の問題は、單に技術的な問題ではなくて政府與党が国会終了後十分なる選挙応援等のなし得る時期を選ぶほうが自党に有利であるというようなことできめたやに、政治的な意図のあつたやの、やのと言つて置きます。(笑声)あつたやの噂が巷間伝えられておるわけでありますから、この際そういう点をも勘案して岡野大臣の御答弁を求めます。
#109
○国務大臣(岡野清豪君) お答え申上げます。その前にお拔かしをなさつた点についてちよつと触れて置きたいと思います。副知事とか助役とかいうものが市長と同時に任期が来るということに大体現実の状態としてはなつていないのであります。と申しますことは、副知事助役ができますのには、あの当時知事ができましてそれから後に副知事を任命するのでございますが、この前の選挙のときに、あとの議会というものの成立が遅れましたものですから、大体において五月の初旬乃至中旬頃までに県議会、それから市町村議会ができたものですから、その承認を得なければ副知事、助役というものができないものでございますから、それを得てやつておりますので、大体において知事、副知事、それから市町村長、助役というものとは、その副知事助役のほうがずつと一カ月くらい遅れておるわけでございます。ですから同時に任期が来ると思召すならば、これは事実に反しておるのでございますから、まあ大体混乱を防ぐという考えでございます。
 それから次に追放者であつた者が立候補できるかというふうなことですが、これはお説の通りです。それ唯一の理由で延ばしたわけではございません。併しそういうような利益も伴いますということを申上げて置きます。
 それからもう一つ、政府與党選挙に非常に没頭できるからというようなことを仰せになりましたが、これは機会均等でございまして、政府與党が楽になるときは、やはりあなたがたも楽になる時期にあるのでございます。極く率直に申上げますれば、議会が済んでしまつてからやつたほうがいいのではないかというような説もあつたのでありますけれども、まあ併しできるだけ現状を維持してそうして財政、予算を組む時期に、余り選挙に混乱を来たさないようにというのが一番根本の趣旨でございます。それで選挙期日を変えようとしたものでございます。でございますから、まあ動かさずに置ければ議員の選挙というものも動かさずに、そうして首長だけを変えて置けばこれで混乱も防げるし、そうして同時に選挙の期日を大幅に動かさんでもいいという意味で首長の選挙を先に延ばすということにしたわけでございます。別に他意はないわけでございますから御了承願いたいと思います。
#110
○小笠原二三男君 先ほど助役、副知事等の問題ですが、現実的にそういう場合が多いというのは、先ほどの参考人の御発言のうちにあつたわけです。それで私承知の上で御質問申上げておつた次第であります。而も変るかも知れない長に任命され、その長の政策実現のための協力者となつている副知事、或いは助役等は、例えば現実に県政或いは町村政にその期間携つているとしても、その後の選挙如何によつてはどうなるかわからんという問題もあつて、これは十分本気になつて年度の当初の計画を遂行して行くというようなことがなく、或いは又自分の長が再出馬した場合にはその応援などというようなことで非常に忙がしいというような場合もあり得るだろうと思われますので、どうしてもそれぎりでは問題は解決しないのじやないかと私は思つております。先ずそれはそれとして首長があとになり議員が先に選挙されるということになつた理由はさまざま伺つたが、では逆に裏返しにしてお聞きしますが、現行法のままで、そのままで延期するということはどうして不都合があるかという点についてお伺いしたいと思います。
#111
○国務大臣(岡野清豪君) 現行法のままで延期するということになりますというと、両方とも動かさなければならない。こういうことになりますから、選挙技術上、まあ選挙技術上よりは現行法を尊重してできる限りの小範囲において期日を変更したらどうかということで裏腹になつた次第であります。
#112
○小笠原二三男君 現行法を尊重したということですが、現行法を尊重したならば、先ほど、当初質問しましたが、この臨時的な措置が恒久的な措置と事実としてはなるという点をお認めになるのでは、少しも現行法の尊重ではない。一方は尊重して置いて、一方は将来恒久的な現行法に矛盾する立場をそのまま見逃すということほどうも納得が行かない。そこで真に一回限りの臨時措置であるとすれば、両方動いてもかまわないのじやないか。而も四月二十九日なり、それに近い日を取つて首長の選挙なら選挙をやつて行くということになれば、地方住民はただ二度やられるということが大事なことであつて、時期が四月二十九日は議員の選挙でなければならないという住民の意思はどこにもないであろうと思う。一方を尊重し、一方を現行法に対して将来に亘つて矛盾を孕むという結果を来たしたことについては納得できないので、もう一度御答弁を願いたい。
#113
○国務大臣(岡野清豪君) お答えいたします。選挙のことに余り没頭し過ぎたものですから、こういうことになつたのですが、併し最小限度において期日を動かすということが関係方面の指示でもございますので……、でございますから結局議員の選挙をそのままにおいて行こう、二十九日にして置こう、それから首長の選挙を変える。そういたしますと首長の選挙を仮に四月二十五、六日頃にするということになりますと、これには非常に又支障が起る点がありまして、そうして議員選挙が済んだ後に一カ月くらいという希望もあつたのでございますが、決選投票も要りますので、そうして五月二十日前後にまあきめたわけでございます。
#114
○小笠原二三男君 あとは技術的な部面の質問なんですから、本日はこの程度にしたいのですが、最後に一つ、そういう考え方であるならば、なぜ同時選挙とかいう方法を考えなかつたのか、これはあとあとにもいろいろかかわりが出て来る問題ですから、この際一総括的に答弁を願いたいと思います。
#115
○国務大臣(岡野清豪君) これは一番理想としましては同時がいいのです。我々も初め素人考えで同時にしたらどうかということを考えて見たのです。ところが技術的に非常な混乱を起し、同時に住民が正確なる投棄をし得ないような情勢もありやせんかということが、選挙管理委員会のほうの御意見でございまして、どうしてもこれはやはり分けなきやならないということになつたわけであります。我々の希望といたしましては同時にする、小笠原さんの御説の通りに実はしたがつたのでありますけれども、技術的にそいつは今の日本の住民の段階並びに選挙の公正を期するというためには、技術的にむつかしいと、こういうような選挙管理委員会、即ち専門的な立場から御意見が出たものでございますから、それで二つに分けたわけでございます。
#116
○小笠原二三男君 ほかの委員も質問があるようですから、あとは後日に譲ります。
#117
○石川清一君 先ほど次長さんの説明の中にもありましたが、ポ勅令による四年の間市町村長に立候補できない追放者のためにというような言葉がありましたが、今日までの日本の情勢から見ましたら、追放の指令を受けた一万九十名の人さえ解除されておるのでありまして、これを考えましたら、いま一年有余町村長を終戦後しただけの人を救済をしまして、同じような形で選挙されるような方法がとれたのではないか、あえて期日を延長しなくてもとれたのではないかと、こう思われますが、この点について政府は同じような追放解除者のことを考えたかどうか、向うさんに交渉したかどうかお伺いいたします。
   〔理事堀末治君退席、委員長着席〕
#118
○政府委員(鈴木俊一君) 二十一年のポ政令によりまする市町村長の立候補禁止に関する件でございますが、これに関しましては、当初の趣旨が一任期間市町村長になることを遠慮してもらいたい、こういう趣旨でございました。追放ということとは趣旨が違つておつたのであります。要するに戰争前から市町村長であつた者が追放條項に該当すればこれは当然追放者になるわけでありますが、何ら追放の基準に該当しない、従つて別にどうこうということはないわけでありますけれども、ただ戰時中やはり一市町村の長として地方行政にあずかつておつた責任者であれば、一つ今度は遠慮してもらいたい、こういうのが当初の趣旨でございまして、御説のように一任期間というような制限をはずすということも一つの方法ではございまするけれども、もうやがて間もなくの問題でございまするし、殊に公職選挙法以前の従来の地方自治法の選挙制度においては、こういうような事前選挙の制度が原則的に強制せられておらなかつたものでございますから、従つて当然に出れるような建前にもなつておつたわけでございます。ところが公職選挙法におきましては、任期満了の選挙は事前選挙の原則を強制する建前になつておりましたので、そこで今回はやはりその時期がぶつからないように立法上配慮する必要があるということでやつたわけでございます。殊にこの追放の関係でございますが、追放の基準自身を変更したわけではないのでございまして、立候補禁止のポツダム勅令自体を廃止するとかというようなことにつきましては、やはり相当の対関係方面との間では問題があろうと考えておつたわけでありまして、そういう点の措置は政府においては特にとらなかつた次第であります。
#119
○石川清一君 非常に今の答弁を見ましても、單に今度の選挙期日延長が、只今政府から聞きましたのは詭弁であつて、真剣に終戦後市町村長に立つことを遠慮された人のことを考えました場合には、すでにもつと早く除かれる措置がとられるような国際情勢になつておつたのでありまして、このことに対しては非常に私は遺憾に存じております。
 次にお尋ね申上げたいのは、大臣は選挙運動の点を非常に大きく取上げられて、期日の延長の説明をされたようでありましたが、地方の自治体の首長が行政的な面、今年の予算の成立、平衡交付金の現況から見まして、事業の繰延べ、大体二カ月しなければいかんというような状況に追込まれておると思います。こういうような点が二十六年度の当初においては、非常に多く起つて来るのではないかと考えておりますが、行政的な面のほうが選挙の面よりももつと大きい圧力、影響を市町村に及ぼすのではないか、こういうように考えておりますが、この比重についても、科学的な資料を今まで随分作られておる自治庁はお考えになつたかどうか、お尋ねいたします。
#120
○政府委員(鈴木俊一君) 年度の切換えのときに、次年度の通常予算の編成の時期に当りまして選挙を行い、そうして知事、市町村長或いは議員が更新するということは、一般論といたしましては確かに好ましくないことでございます。そこでこの法案におきましては、要するにそういう予算編成審議の時期と選挙運動の時期とを切り離しまして、各種の意見の結果到達いたしましたこととしては、これを繰上げることは適当でないということになりましたので、繰下げて、そういう時期を避ける時期において選挙を行うことにいたしたわけでございますが、今の予算の問題といたしましては、大体知事、市町村長の考え方によつてそれぞれ違つて来ると存じますけれども、暫定予算を二カ月乃至三カ月編成いたしまして、そうしてあとは新らしく出て来る知事、市町村長に頼む、こういう方式をとるものもございましようし、或いはその予算は編成いたしますけれども、骨格的な義務的な経費だけを計上いたしまして、要するに何ら新らしい施策を盛り込んでいない、そういう予算を編成をして、それからあとは次の新らしい人に任せる、追加更正をしてもらう、こういう立場で編成をされる知事、市町村長もおりましようし、或いはもうそんなことはかまわずに、とにかく法律上は次の通常予算を編成する権限が自分にあるからということで、大いに新たなる経論を盛り込んで予算を編成する知事、市町村長もあるかも知れません。これはいずれも現行制度上は可能でございます。それはおのずから知事、市町村長の良識に待つよりほか仕方がありませんが、仮にそういう形で骨格予算なり暫定予算なり又は通常の予算が編成された場合におきましては、爾後において新らしい知事、市町村長が選挙されて、その地位に就きました場合は、それぞれ暫定予算の場合には自己の施策を盛り込む、骨格予算の場合はこれを追加更正する、又その予算を前任者が組みました場合には、これを自己の施策に合うように追加更正するということが可能でございますので、多少の困難はあるでございましようけれども、そういうようなことによつて一応処理ができるように考えたのであります。
#121
○石川清一君 只今の説明を聞きますというと、選挙期日の繰下げは、これは止むを得ないといたしましても、知事の任期を現在のままにして置いて空白に大体五十四日することが、最も地方自治体にとつては好ましいことだというように受取れますが、これで差支えございませんか。
#122
○政府委員(鈴木俊一君) 選挙の期日を繰下げますることが最も好ましいことであるという意味で申上げたわけではないのでございまして、現在の建前から申しまして、選挙期日を繰上げるか繰下げるかいたさなければ、今の予算編成の審議の時期と選挙運動の時期が重複することを避けることができませんので、いずれかによらなければならない。ところが繰上げをいたしまするというと、これはやはり事前に任期を打切りませんでも、任期はそのまま存続することにいたしましても、やはり新任の知事、市町村長或いは議員と、任期が終るまで在任いたしまする現任の知事、市町村長、議員とが、両者併存することになりまして、これはやはり地方政治の上からいつて最も好ましくない結果になるであろう、のみならず、古いものは結局においてその地位にとどまることができなくなりまして、みずから任期の利益を放擲せざるを得なくなるということは、結果において任期を途中でぶつた切つたというようなことにもなりまするので、どうもそういうことは適当でないのではないか、こういう結論に到達いたしましたので、結局繰下げるよりほか途なしと、かようになつたのであります。
#123
○相馬助治君 一点お尋ねして置きたいと思います。十二月六日附の読売新聞を見ますると、政府は更に地方公共団体の議員及び長の選挙期日をなお二十日間くらい延期する考えがあるという意味の記事がございまするが、事実でございまするか、お伺いいたします。
#124
○国務大臣(岡野清豪君) お答え申上げます。只今の新聞記事は私は読みましたけれども、私がちつとも関知しない、又政府はそういう考えを持つていない記事でございますから、さよう御了承願いたいと思います。
#125
○相馬助治君 わかりました。
#126
○委員長(岡本愛祐君) ほかに御質問ございませんか。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕
#127
○委員長(岡本愛祐君) それでは本日はこの程度で散会することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#128
○委員長(岡本愛祐君) なお明日の予定でありますが、お打合せして置きたいと思います。連合委員会を十時からいたしますが、まだ質問通告者が多くありまして、とても一応の予定の午前中に済みません。成るべく重複を避けてもらうつもりで注意いたします。簡單にお願いいたしますが、文部委員長にも連絡をとつて、成るべく重複質問はやめてもらいたい、なるべく簡單にしてもらいたいということを申して置きますので皆さんの会派のかたがたにもどうかその旨をよくお伝え願いたいと思います。
#129
○小笠原二三男君 明日の日程は、そういう方向で行くことは異議ないわけでありますが、明日本会議が一応あるように公報に出ると思いますが、議運で決定しましたから……、そうしますと或いは当委員会できめました決議案は、審査省略ですから、本会議に上程されるかと思いますが、そのときだけは、我々委員会は責任者でありますから、ちよつと休憩してでも、議場に入れる余裕を頂きたいと思います。御考慮願いたいと思います。
#130
○委員長(岡本愛祐君) 速記をとめて。
   〔速記中止〕
#131
○委員長(岡本愛祐君) 速記を始めて。これにて散会いたします。
   午後六時三分散会
 出席者は左の通り。
   委員長     岡本 愛祐君
   理事
           堀  末治君
           竹中 七郎君
   委員
           石村 幸作君
           高橋進太郎君
           安井  謙君
          小笠原二三男君
           相馬 助治君
           中田 吉雄君
           西郷吉之助君
           石川 清一君
  衆議院議員
           倉石 忠雄君
  国務大臣
   国 務 大 臣 岡野 清豪君
  政府委員
   全国選挙管理委
   員会委員    長  世吉君
   地方自治庁次長 鈴木 俊一君
  参考人
   全国知事会事務
   局長      大迫 元繁君
   宇都宮市長   佐藤和三郎君
   津田沼町長   白鳥義三郎君
   北海道議会議長 坂東秀太郎君
   横浜市議会副議
   長       小杉 芳藏君
ソース: 国立国会図書館
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