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2000/03/21 第147回国会 参議院 参議院会議録情報 第147回国会 交通・情報通信委員会 第5号
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2000/03/21 第147回国会 参議院

参議院会議録情報 第147回国会 交通・情報通信委員会 第5号

#1
第147回国会 交通・情報通信委員会 第5号
平成十二年三月二十一日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 三月十六日
    辞任         補欠選任
     谷林 正昭君     峰崎 直樹君
 三月十七日
    辞任         補欠選任
     峰崎 直樹君     谷林 正昭君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         齋藤  勁君
    理 事
                景山俊太郎君
                釜本 邦茂君
                簗瀬  進君
                弘友 和夫君
                渕上 貞雄君
    委 員
                岩城 光英君
                加藤 紀文君
                鹿熊 安正君
                鈴木 政二君
                田中 直紀君
                野沢 太三君
                山内 俊夫君
                谷林 正昭君
                内藤 正光君
                吉田 之久君
                日笠 勝之君
                筆坂 秀世君
                宮本 岳志君
                戸田 邦司君
                岩本 荘太君
   国務大臣
       郵政大臣     八代 英太君
   政務次官
       郵政政務次官   小坂 憲次君
       郵政政務次官   前田  正君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        舘野 忠男君
   政府参考人
       郵政省通信政策
       局長       有村 正意君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○特定通信・放送開発事業実施円滑化法の一部を
 改正する法律案(内閣提出)
○特定公共電気通信システム開発関連技術に関す
 る研究開発の推進に関する法律の一部を改正す
 る法律案(内閣提出)

    ─────────────
#2
○委員長(齋藤勁君) ただいまから交通・情報通信委員会を開会いたします。
 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 特定通信・放送開発事業実施円滑化法の一部を改正する法律案及び特定公共電気通信システム開発関連技術に関する研究開発の推進に関する法律の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に郵政省通信政策局長有村正意君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(齋藤勁君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#4
○委員長(齋藤勁君) 特定通信・放送開発事業実施円滑化法の一部を改正する法律案及び特定公共電気通信システム開発関連技術に関する研究開発の推進に関する法律の一部を改正する法律案を一括して議題といたします。
 両案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#5
○山内俊夫君 おはようございます。自民党の山内俊夫と申します。きょうは一番バッターで質問させていただきますが、大臣並びに総括政務次官、通信政策局長にいろいろ質問をさせていただけたらと思います。
 まず最初に、大臣にお願いしたいんですが、今回の公共電気通信システム法、少し短く言いましたけれども、余りタイトルが長いものですから、システム法関係からスタートさせていただけたらと思うんですが、公共電気通信システム法の改正の趣旨についてもう一度詳しくちょっと御説明いただけたらと思うんです。
#6
○国務大臣(八代英太君) おはようございます。きょうはよろしくお願い申し上げます。
 情報通信の高度化というのは我が国の社会経済のあらゆる分野の改革につながるものでございますし、今後の我が国にとって情報通信の高度化、これを通じた高度情報通信社会の構築というのは大変急がれておりますし、時間との競争という面もないわけではございません。そういう意味での大変重要な政策課題と私たちは位置づけておりまして、特に公共分野の情報化は我が国社会経済全体の情報化の起爆剤と位置づけられておりまして、そのための先進的アプリケーションの開発等は政府の役割とされているところでございます。
 そこで、関係省庁とこれは連携していかなければなりませんけれども、公共分野の情報化を促進するために、公共電気通信システム法、これは平成十年十一月に施行されておりますけれども、それに基づきまして、通信・放送機構において公共性を有する業務に供する電気通信システムに必要な技術の研究開発を行っているところでもございます。
 特に、平成十二年度予算におきましては、情報通信・科学技術・環境等経済新生特別枠が設けられまして、各省庁が共同連携することによりまして情報通信基盤の強化等を通じて行政等の効率的な向上に取り組むことが求められております。
 また、総理主導で取り組むミレニアムプロジェクトにおきましても、情報化のプロジェクトとして教育の情報化、それからまた電子政府の実現というものを盛り込ませていただきまして、公共分野の情報化を積極的に推進していかなければならないという思いでございます。
 こういう状況を踏まえまして、新たに地方公共団体における申請手続電子化に資する電気通信システムなどを特定公共電気通信システムとして追加いたしまして、通信・放送機構に必要な研究開発を行わせるために所要の法的措置を講じることとしたものでございまして、その辺を御理解いただきながら、山内委員、どうぞよろしくまた御指導いただければと思っているところでございます。
#7
○山内俊夫君 大臣から今概略説明をいただいたんですが、確かに今回の改正の趣旨の中には一つの省と一つの庁を追加するということになっておりまして、特に水産庁と自治省関係ということでございます。
 従来、農水省は例えば水管理システムがこれに入っておりましたし、文部省は視聴覚教育関係についてのシステムを郵政省とタイアップを組んでおります。それともう一つは、運輸関係については弱者サービスという観点からのシステムをもう既に研究開発されておいでになるわけであります。庁の方へ行きますと、警察庁、これは通信の安全確保というセキュリティーの問題が中心になっておりますし、消防庁は、当然でございます、災害状況の把握、それと災害の予報ですね、災害情報に対しての被害予測、こういった新しいシステムを迅速にやろうということでやられております。
 今回、水産庁との絡みでございますから、これはちょっと総括政務次官に質問したいんですが、郵政省と水産庁が今度連携をいたしまして、漁業情報の高度利用という観点からこのシステムを開発していきたいというようなことで今回追加になっていると思いますが、本システムが実現することによりまして、今度、漁船側、エンドユーザー側にどういったメリットがあるのか、そのメリットを少し説明いただけたらと思いますし、今度、メリットはあるんだけれども、じゃどの程度の漁業者が負担をしなきゃならないのかな、そのあたりを説明いただけたらと思うんです。
#8
○政務次官(小坂憲次君) 山内委員にお答え申し上げます。
 委員御指摘のように、今回このシステムを開発いたしますのは、ばらばらに今まで存在しておりました情報を既存の伝達手段でやっておりますとなかなか立体的に見えてこない、こういうことで、立体的にもう少し全体情報がつかめるようにしよう、そんな意味から、漁船操業の効率化及び水産資源の適切な保存管理を実現するためには、漁況海況や海上の漁船の操業状況等を的確に把握することが必要でございまして、これらの情報を操業しておる我が国漁船やあるいは取り締まり船に効果的に提供していくことが重要であります。
 しかしながら、漁業活動に密接に関連する漁場の形成状況といいますか、海表の温度とかそういうもの、自然、気象状況等は現在漁業用に利用されております音声やファクスによります情報伝達では限界がございます。そんな意味から、画像等による高品質な情報をリアルタイムに利用できるようにするために通信・放送技術の利用が求められているところでございまして、今回の研究開発は、衛星等を利用して漁業活動に関する画像情報等を広域的に収集、加工、配信することを可能とする電気通信システムを開発いたしまして、効率的な漁業活動の展開と効果的な資源管理に寄与することを目的といたしております。
 具体的には、御指摘の、漁船にとって何がいいことになるんだと。一つは、視覚的に理解しやすい画像を見ることが可能になってまいります。また、受信機に送信されてくる情報を蓄積しておいて、必要なときに利用したい情報を取り出してそれを利用することが可能になってまいります。
 このようなメリットがありますが、漁船の操業活動の効率化に寄与することが期待をされているわけですが、漁船にとっては、本システムを実際に導入する場合には新たな受信機の搭載や通信コスト等の負担が生じることが考えられますので、技術革新による機器の価格の低下とか、これを通じまして新たなシステムによる大きなメリットを考えていただいて、大きな追加負担とならないような低廉な受信機の開発等も普及、大きく利用していただきますと価格も下がりますので、そういった意味で負担にならないような価格が実現されるように期待をし、また指導もしてまいりたいと存じます。
#9
○山内俊夫君 今総括政務次官の方から大体の説明をいただきまして、私自身半分納得はしているんですけれども、それはなぜかといいますと、この画像処理等の機械というのはまだまだ安くないんですね。それで今回、今までのシステムからいきますと、これは水産庁に情報が入って、それがファクスか音声、無線で知らせるだけの非常に原始的な形から、衛星から基本的に画像を取り込む、その画像を直接漁師その他も取り込みはできるんですが、それじゃ、天気予想図が将来的に、一時間後にどうなるか二時間後にどうなるか三時間後にどうなるかということをやはり専門家が分析、解析をして、それをまたもう一度衛星に上げて受信するということですから、ハードは大分安くはなってきているんですが、送り出し側の加工側、これがもっと迅速に簡単に取り出せるようなシステム、これは多少お金がかかっても大いに開発してほしいなと。
 そうすることで、非常に簡単にリアルタイムに情報が取り出せるということで、これはもう漁船だけではなくて、安全航行の意味からもほかの商業船も非常に多く利用できることだろうと思いますし、それが簡単に、廉価になってきますと、プレジャーボートの人たちもその情報がとれるのではないかと思うわけです。海難事故等も大変防ぐことができるようになってくると思いますので、ぜひ力を入れてやってほしいなと思います。
 それで、もう一つの件、今度は自治省の関係なんですが、これも同じく総括政務次官に御質問したいんですが、郵政省と自治省が今度組んでやるということでございます。先ほどの話の中では、地方公共団体における申請手続の電子化というのが今回の大きな課題になっております。その申請手続の現状というのをまずお知らせいただけたらと思いますし、本システムの導入により住民はどのような、また先ほどの漁船と一緒ですが、メリットをいただけるものか、このあたりも少し説明いただけたらと思います。
#10
○政務次官(小坂憲次君) 先ほどの水産庁の方の関係にいたしましても、おっしゃるように今カーナビゲーションも安くなってまいりました。また、ノートパソコン等も安くなってまいりました。こういうような、この組み合わせたような機器になってくるかと思うんですが、そういったものを安く、そしてまた使いやすいような機器開発に努力をさせていただきたい、こう思います。
 また、御指摘の自治省関連の地方公共団体における申請手続電子化に資する電気通信システムというのは、電子政府の実現と言っておりますが、国の部分と地方自治体の部分の電子化というのはやはり相互にバランスをとっていかないと、片方だけが進んでいても、実際の現場でお客様である住民の方々に密接な関係があるのは地方自治体でございますので、そんな意味で電子政府の実現のためにはこのバランスが重要と考えておりまして、現在国の事務の多くが地方公共団体に委任されていることからも、また地方分権でどんどん移ってまいりますことからも、地方公共団体の電子政府化は重要な課題であると考えております。
 しかしながら、その地方公共団体における申請届け出等の手続のオンライン化を実現するシステムの導入については、まだ今後の課題ということで、必ずしもまだ地方においてはその取り組みが積極的に行われていない部分もあるわけでございます。そんな意味で、このためには国において地方公共団体の情報化を先導する必要がある、こう考えております。
 本法律改正もこうした観点から行うものでありまして、ネットワークを通じて安全に行政手続を行えるシステムの導入によりまして、地方公共団体における申請届け出等の処理が迅速化することが期待されます。また、住民にとっては行政上の手続を行う上での負担軽減につながることが期待されると思っております。
 すなわち、やはり安全性を確保しないといけないと考えて、そういった点にも重点を置きながら開発を進めてまいりたいと考えております。
#11
○山内俊夫君 今のお話からいきますと、確かにいいことが大半であると私も考えておりますし、今回のこの法律の一番メリットというのは、自治省と郵政がそういったタイアップを組んでいくということに私は非常に興味を持っております。
 では、なぜ興味を持っているかといいますと、これは今郵政がワンストップ行政サービスをやろうとしているんです。全国二万四千六、七百の特定郵便局、郵便局を通じての、かなりきめの細かい、メッシュ状にネットワークを組んでおりますから、こういったところを活用する意味で、自治省関連で各市町村はそれぞれ単体のコンピューターシステムは結構入れているんです。ところが、それが余りネットワークがまだまだ十分できていないのが現状であります。ですから、住民サービスを考える場合は、例えば東京にいた人がたまたま札幌で証明書をとるということもできるようにしていくということで、私はそういう将来像を想定した場合、自治省と郵政とでネットワークを共同開発していくという大変大きな意義があると思うんです。こういった意味から、この申請手続電子化システムだけではなくて、各種証明がとれるようなところまで研究開発をぜひ進めてほしいなと思っております。
 もう一度総括政務次官にお聞きするんですが、では、将来的に地方公共団体における申請手続の電子化に資する電気通信システムというものが実現した場合、実際に地方公共団体で運用される場合、この運用のところに行きますけれども、どのような課題があるのか、その課題等々を少しお知らせいただけたらと思うんです。
#12
○政務次官(小坂憲次君) 山内委員におかれましては、郵政のワンストップ行政サービス等大変御理解をいただいておりまして、ありがとうございます。
 今御質問の、具体的にどういった問題点、課題等があるのかな、こういうことも踏まえてお答えを申し上げますと、地方公共団体における申請届け出等の行政手続を電子化するためには、システムの安全性といいますか、安定、安全性が必要でございまして、それを担保する技術を確立していかなきゃいけない、また制度的に環境整備していくことが必要である、また人材を育成確保していくこと、これらの三つは大きな課題であると認識をいたしております。
 こうした課題は国における申請届け出等の手続電子化とともに共通する課題であると考えておりまして、そんな意味から、私どもも力を入れて、一つは、電子化された情報を安全かつ確実に伝送、保存する技術の確立、それから地方公共団体が使う住民の個人情報保護、これが非常に重要だと思っております。そしてまた、電子署名・認証等が確立をすることによりまして、現在の印鑑と同じように、自分が書いた文書である、こういうことが電子システムの中でも確立できるような電子署名・認証等の確立が必要であると考えております。
 さらには、地方公共団体の職員の情報リテラシーの向上、すなわち読み書きそろばんのようにみんなが使いこなせる、こういったことが課題として考えられておりまして、政府といたしましては、本法律案の成立後、早急に電子署名・認証等の基盤となる技術開発に着手をし、今国会で法案をお願いする予定をいたしておりますが、この二月から施行された不正アクセス行為の禁止等に関する法律の適切な運用に努めるとともに、個人情報保護、これは次期国会を目指して現在準備中でございますが、こういった問題、そして今国会の電子署名・認証に関する制度について検討を進めてまいりたいと考えております。
 行政情報化推進基本計画のもとで国及び地方を通じた電子的な手続の導入を推進する等、諸課題の克服に取り組んでまいりたいと考えておりまして、今後は地方公共団体においても本法案による研究開発成果を早期に普及させまして、国の取り組みに準じて個人情報保護や手数料納付を電子的に行うことを可能にする等、手続電子化を推進するための条例その他、制度環境の整備を進めていただくようにしていますし、また、手続電子化の基盤となる情報通信システムを運用し得る人材の育成に努めてもらう等をお願いいたしまして、住民が安心して電子的に申請届け出を行うことのできる環境整備が進むことを期待してまいりたいと思っております。
#13
○山内俊夫君 確かに、先ほど私が冒頭に申し上げましたように、今後の情報化に、各市町村もこの時代の流れに早く乗っかっていただくということが大切だろうと思います。
 私は丸亀市という八万人の都市に住んでおりますが、先般、私市長といろいろ話をいたしまして、例えば丸亀市八万の都市でこれがすべて将来的に電子化されていき、なおかつ介護保険とか年金とかそういったものをコンピューター管理で一元化されて、窓口業務の作業手順、また作業に携わる人たちの人員削減、どのぐらいいけるかなといろいろシミュレーションをやってみたんですが、大体八万人の都市で五十名から六十名削減できるんじゃないかと。そうしますと、年間三億ぐらいの経費節減になる。これは広域的に一緒になってやればもっと効果が上がってくる。
 ですから、今からこの電子化というのは、地方の自治体の単なる人員削減じゃなくて、効率化というものに大変大きなメリットが出てくる。ただし、大きな行政体が合併しますと住民の窓口業務が大変遠くなるのではないかというデメリットがあるんですが、それを郵便局のそれぞれの窓口がワンストップ行政サービスという手続を代行していただけるようなことになれば、まさに地方も中央も効率的な社会ができ上がってくるんじゃないかと思うわけです。
 この問題について最後に通信政策局長にお聞きしたいんですが、今政務次官が話されましたいろんな課題、人的な問題、情報整備の問題、環境整備の問題、セキュリティーの問題、いろいろ出てきましたけれども、そのあたりの課題についてどのように克服していこうとしているのか、お答えいただけたらと思います。
#14
○政府参考人(有村正意君) お答えいたします。
 今総括政務次官からお答えさせていただきました中に含まれているかとも存じますけれども、まず、やはり地方の公共団体の仕事と申しますのは、特に住民情報をたくさん扱いますので、そういった意味での個人情報保護と申しますか、プライバシーの保護が大変重要でございます。そういった意味で、この技術開発におきましても、そこのセキュリティーというものにつきまして重点的に私どもは力を入れて開発をするということでございますけれども、それを実際に進める上では、やはりそれを扱う人たちのプライバシーに対する意識でございますとかリテラシーでございますとか、そういったものを高める必要がございますので、これは実際に運用されます地方公共団体等におきましてもぜひ力を入れていただきたいというふうに思っております。
 また、インターネットの普及を中心にいたしまして、大変社会のさまざまな面で効率的な社会が実現するわけでございます。先生がおっしゃいましたように、いろんな局面で人的な削減というものも生ずるわけでございますけれども、そういった方々がよりほかの仕事を得まして創造的な人らしい仕事をしていただくような環境整備、これもまた関係省庁と一緒になって進めていく、そういったことも心がけていきたいというふうに考えております。
#15
○山内俊夫君 ありがとうございました。
 それぞれかなり課題があるんですが、政策局長は、基本的には個人情報の保護というこの観点だけは、もう技術が幾ら進歩してでもこれだけは安全性を確保しておくと。この研究というのは一番勢力を注いでほしいなと思うわけでございます。
 一つ提案があるんですが、余り時間がございませんので簡単に申し上げますと、今ICカード等々で随分磁気テープから変わりつつありますけれども、お年寄りは案外すぐ暗証番号を忘れるんですね。我々でもそうです。じゃ、覚えやすい自分の家の電話番号とか生年月日とかそういったものを使う、これは非常に簡単に情報をとられてしまう。本人がなくした瞬間にとられてしまうことがある。それで、最近では指紋照合でやる方式もございます。それとか、目の瞳孔の何か特殊な判定装置でやるというやり方もありますので、そういったかなり高度なところも、今度エンドユーザー側の利便性を確保する意味で、ぜひそのあたりも研究してほしいなと一つ要望を出させていただきます。
 よろしいですか。お答えいただけますか。
#16
○政府参考人(有村正意君) 地方公共団体のシステムを開発いたしますには、先ほどのセキュリティーの問題と先生が今御指摘の使いやすさということが大変重要でございます。これから家庭からもう端末を通じましてそういった届け出でございますとか申請の処理が行えるということでございますし、御家庭には、先生お話のありましたように、お年寄りでございますとか、特に田舎に参りますとたくさんおいでになりますわけでございますから、扱いやすいシステムというものも大変力を入れて研究をしていきたいというふうに考えております。
#17
○山内俊夫君 ありがとうございました。
 それでは、もう一つの特定通信・放送開発事業実施円滑化法の一部改正という観点で少し質問させていただけたらと思います。まず、簡単に、タイトル長いものですから、私今から開発法関係と、円滑化のための開発法関係と言いますが、まず通信政策局長に、この開発法の概要、それとこれまでいろんな支援実績があると思うんです、ベンチャーに対する支援実績、そこらあたりの実績というものをお知らせいただけたらと思うんです。
#18
○政府参考人(有村正意君) 先生がお尋ねの特定通信・放送開発事業実施円滑化法、これにつきましては、私ども開発法と略称しておりますので開発法というふうに申し上げさせていただきたいと思いますけれども、情報通信分野のニュービジネスを幅広く支援することを目的として設立された法律でございます。
 この概要につきましては、支援実績とともにちょっと御紹介をさせていただきたいと思いますけれども、私どもは、情報通信分野のベンチャー企業の育成のために、開発法に基づきましてこれまで通信・放送新規事業というものを二十四件認定しております。
 この認定に対しましての具体的な支援でございますけれども、まず、資金面の支援といたしましては通信・放送機構による債務保証というものがございます。これは十五億円を限度として債務保証をいたしますけれども、これまでの実績は二件ございます。
 それから、平成十年五月には、通信・放送機構と民間企業二十一社の共同出資によりまして、投資事業組合でございますテレコム・ベンチャー投資事業組合を設立しております。ここは、現在のところ資本金の一〇%未満、二億円を限度として出資をするわけでございますけれども、六件出資をいたしておりまして、創業間もないベンチャー企業の資金供給の円滑化に努めているところでございます。
 また、人材面の支援といたしまして、役員、従業員の経営、勤労意欲にインセンティブを付与するためにストックオプション制度を導入しております。これは、現在のところ商法上は株式の一〇%という総量制限がございますけれども、この開発法に基づきますストックオプション制度は、その特例といたしまして、二〇%まで認めるということになっておりまして、これにつきまして十件導入をされているという状況でございます。
#19
○山内俊夫君 今少し御報告をいただいたんですが、少し心もとないなという感じがいたします。というのは、それだけ実績が余りないですね。少しその実績を上げてほしいなと思うんです。
 これちょっと総括政務次官にお聞きいたしますが、アメリカのベンチャー企業に対する政府支援、それと日本側のベンチャーに対する支援というもの、これはかなり環境に違いがあると思うんです。一概にはなかなか言えないと思うんですけれども、日米の経済的な背景の方はかなりの違いがあると思うんですが、それはどのように御認識いただいていますでしょうか。
#20
○政務次官(小坂憲次君) 委員御指摘のように、日米かなり格差があるというふうにも認識いたしております。それは、米国においては一九九一年の三月以来、持続的に景気が成長をいたしておりまして、拡大しておるわけでありますが、最近のナスダックの時価総額ランキングというのを見ますと、十社中九社が情報通信関連で占められている。同じような指標を、まだナスダックも開いていない統計のある時点の日本の店頭市場の時価総額と比較をいたしますと、日本のランキングでは十社中二社である。こんな指標一つをとりましても、まだ日本のベンチャー企業の発展は米国と比較するとおくれをとっていると、こういう認識を持っております。
 米国においては、やはりチャレンジャーとしての起業家精神が旺盛であるとか、あるいはそういった風土があるわけですが、同時に労働流動性の高さ、こちらがだめならすぐこっちへ行って仕事をするというような、一生その会社にへばりつくという感じではなくて、そういった風土がある。それから、貯蓄よりも投資に重点を置くとか、あるいはベンチャー企業を支える個人投資家の存在があるとか、そういったやはり日米間でベンチャー企業を取り巻く環境には差があることは確かであろうと思います。
 一方で、我が国経済を力強い回復軌道に乗せるためには、情報通信分野のベンチャー企業がおっしゃるようにもっと多く成長できる環境の整備が急務である、このように認識をいたしておりまして、郵政省としても情報通信ベンチャー支援のさらなる拡充を図ってまいる所存でございます。
#21
○山内俊夫君 確かに、ベンチャー企業の成り立ちというのは、アメリカがはるかにダイナミック性がありますよね。この前、例えば情報関連についてはゴア副大統領が思い切った情報通信分野の技術開放ということをやられました。それ以降、アメリカは一気にそちらに加速していますから、当然トップが旗振りというのは大変私大事だと思うんです。そういった意味から、ぜひ我が日本は大臣にそのあたりを思い切って旗を振ってほしいなと思うわけでございます。
 今話に出てきました、ベンチャー企業に対して非常に積極的に個人投資家が参加してくるというやはり風土がありますよね。日本は、なかなかそのあたり手がたいというか、安全性を重視するという性格があるものですから、穏やかな性格ですから、余りギャンブル性はないわけです。アメリカ国民は今個人的に投資家がどんどんどんどんベンチャー企業に参加していますけれども、投資していますけれども、九〇%は実は紙切れになっているんです。ほんの一部、一〇%弱ぐらいが一気に伸びてきた。だから、日本の場合はどうしてもその九〇%に目が行くんですね。これはもう自己責任の分野ですから、これは余り気にしなくて私はいいと思うんです。
 そういった意味から、ベンチャー企業を育てるという風土をできるだけ日本の社会の中でも培っていきたい、培養していきたいと思うんですが、その整備をする必要性というものをもう一度お答えいただけたらと思うんですが。
#22
○国務大臣(八代英太君) アメリカ社会におきましては、個人中心の社会でございますし、日本のように向こう三軒両隣なんという言葉は恐らくないでしょう。それにまた、私たちの民族といいますか国の形成というのは、まさに小さな国土に一億二千三百万もおられて、そしてそれは集落形成が中心となって、その集落形成がそのまま護送船団的な企業活動というふうな、一つの文化のような長い伝統、歴史を持っております。
 そこにこの新しい欧米型のベンチャー企業というものも、これもまた時代の流れで私はやむを得ないだろうとこのように思いますし、しかしそれもまた日本的な感覚を持ちながらベンチャー企業の育成をしていく。お互い助け合いという共助の心もこうしたベンチャー企業の中に入れながら、ただ、弱肉強食的な中で成功する人と成功しない人の格差というものも、なかなか日本ではそれがすぐ社会問題になるというふうなそういう社会背景もございますから、この辺を私たちも、積極的な創業期のベンチャー企業に対する資金供給の多様化は当然出てくるだろうし、そのまた多様化というものが必要だというふうに考えております。
 平成九年度の税制改正におきましても、エンジェルのベンチャー企業に対する投資についての損失は三年にわたって繰越控除するということを認めるというようなエンジェル税制というようなものも創設されておりますし、平成十二年度の税制改正においてもエンジェル税制の拡充を行っております。そういういろんな拡充方策、いろんなまたセーフティーネットのようなものを一方で設けつつ、今まさに試行錯誤の部分もベンチャー企業というものの育成には、創業というものにはあるだろうという背景もございますから、この辺を私たちはいろんな意味で引っ張っていきながら、今後も個人が積極的に投資できる環境の整備、そして欧米のそういう流れに負けないようなものも一方日本の中には持っているんだぞと、奥行きの部分の一つの日本型のベンチャー企業支援というようなやり方も一方では考えながら、その施策の拡充に積極的に取り組んでいく、これは一つの時代の流れでもある、こんなふうにとらえてもいるところでございますので、さらにリーダーシップを持ってやっていかなければならない、このように考えております。
#23
○山内俊夫君 大臣からそのような力強い御返答をいただきまして、ありがとうございました。
 少し角度を変えまして、総括政務次官にまたもう一度質問させていただきたいんですが、規制緩和の流れ、今全体に各省庁入っておりますが、特に助成金制度、こういった制度はあるんだけれども、それを活用するのにもういろんな書類をつくらなきゃいけない、時間的にかなり制約があってなかなか思うように活用できないという反面日本的なシステムになっておりますから、特にこの点、簡素化、迅速化、それと透明化というところは私必要であると思うんですが、そのあたりコメントをいただけたらと思うんですが。
#24
○政務次官(小坂憲次君) まさに御指摘のとおりでございます。
 助成金の交付に当たりましては、多数の申請者の中からすぐれた案件を選出していく、選定するという作業が必要なわけでございます。これを公正に審査するための材料が必要となってまいります。また、いわゆる助成金というとばらまきをするんじゃないかと言われるわけですが、そういった御批判を受けないようにするために、助成対象事業者が適正に事業を実施することを確認する必要があるためある程度の申請書類はそろえていただくことが必要かと考えておりますが、一方では、申請手続に関するノウハウや人材の足りないのがベンチャー企業でありますし、またベンチャー企業にとって大量の申請書類を用意することは困難であるということも私ども理解をいたしておりまして、そんな意味で御指摘の申請手続の簡素化、迅速化、透明化ということはこれは大変必要なことだと思いまして、そのように努めていく所存でございます。
#25
○山内俊夫君 先ほどからずっと前半やっておりました申請手続の簡素化そのものがこのベンチャー企業の育成にも適用されると思うので、ぜひやっていただけたらと思うんです。
 そこで、通信政策局長にちょっとお伺いしたいんですが、今回の助成金制度、この内容を少し説明いただけませんでしょうか。
#26
○政府参考人(有村正意君) この情報通信ベンチャー助成金は、情報通信分野のベンチャー企業や創業を目指す個人を対象にするものでございまして、新事業の立ち上げに必要な資金の一部につきまして通信・放送機構を通じて助成する制度でございます。
 助成いたします対象の経費につきましては、コンサルティング経費とか試作開発費等を予定しておりまして、助成率は二分の一、限度額は一事業者当たり五百万円とすることにしております。
#27
○山内俊夫君 助成限度額が五百万という金額なんですが、これはアメリカとかヨーロッパ等々との比較はなかなかしにくいだろうと思いますけれども、簡単に申し上げるとちょっと五百万というのは非常に少ないなと。立ち上げ費用ですからそのぐらいでいいのかなという気はするんですけれども、この一事業者当たりの助成金の額はちょっと私は少ないように思うんですが、どうなんでしょうかね、そのあたり少し。
#28
○政府参考人(有村正意君) この限度額というのはなかなか難しいかと存じますけれども、助成対象となるベンチャー企業には比較的小規模の事業者が多いというふうに考えておりますし、事業の立ち上げ資金の支援といたしましては一定の効果を上げることができるものというふうに考えております。先生がおっしゃいましたように、立ち上げ資金ということでございまして、これをきっかけにしていただきたいということでございます。
 また、助成率につきましても、助成対象事業者が適正かつ効果的に助成金を利用することを担保するためにある程度の自己負担も課すということが一般的でございまして、二分の一という助成率はほかの助成金の制度と比べましても必ずしも小さいものではないというふうには考えておりますけれども、まずこれを実施いたしまして、この実施を通じましてベンチャー企業の実態とかニーズの把握に努めまして将来的な制度の拡充についての検討も行っていきたいというふうに考えております。
#29
○山内俊夫君 これについてはまた次の機会でいろいろ、まだまだベンチャーというのは非常に形がはっきりしていない部分がありますので仕方ない部分はありますけれども。
 ただ、対象がどんどんふえてきたときに、総額が、一事業者に対しての額よりも全体枠、全体予算枠というのは大切になってくると思うので、そのあたりしっかりと予算枠をとっていただいて、確率がアメリカの場合九%とか七%とか言われておりますけれども、日本の場合はもう少し高い二〇%ぐらいの成功率を目指して頑張っていきたいなと思います。
 それでは、もう最後になりましたが、大臣にちょっとお伺いしたいんですけれども、今後のベンチャー支援の方向性というところなんですが、何かこの情報化社会でゴア副大統領がかけ声をかけて以来、日本というのは、もうどんどんどんどん置いてきぼりを食ったというよりも、向こうが余りにも速く進み過ぎるものですから日本がおくれを拝しておるというような形になっておりますが、ただ最近、私は一つ新しい光が見えたのが実はNTTドコモが出しているiモードです。このiモードというのはアメリカ人がどうしても、なかなかそこまで気がつかなかった分野なんです。
 このiモードシステムというのは、これはもう画期的なものでありますし、ドコモの最近の新規機種を出す場合はもうiモード対応に全部なっておるというのも聞いております。今、日本人が六千万台ぐらい持っておりますけれども、そのうち今六百万台ぐらいと聞いておりますけれども、これがすべてiモードに切りかわってくると。iモードからまた新しい産業というのはかなり起きてくると思うんです。
 そういったことで、非常に一つの成功例として私は申し上げたんですけれども、日本の情報分野というのは少しむちの入れ方、助成の仕方、政府の考え方、旗振りの仕方によったら、ベースは私はでき上がっていると思いますから、全く開発途上国がいきなりアメリカを追い越すというわけにはいきませんけれども、日本の場合は完全にベースができ上がっておりますから、少しむちの入れ方によりますと一気にアメリカを抜くという、分野的にはかなり出てくると思うんです。
 そういったやはり明るい未来志向という意味で、大臣からこのベンチャー支援の方向性というものを少し御示唆をいただけたらと思うんです。
#30
○国務大臣(八代英太君) 今NTTドコモの携帯電話を利用したインターネット接続サービス、iモードというのが大変なブームを呼んでおりまして、国会もドコモの議論が非常に活発に行われているわけであります。
 日本のベンチャー企業が独自に開発した技術を、iモードというのもこれも言ってみれば日本のベンチャー企業がそれぞれ開発をして、そしてiモードサービスの加入者というものが現在急速に伸びている、ドコモが採用したということによって。携帯電話は今五千万台、こう言われていますが、このiモードというものももう五百万台を突破する、毎月もう何十万という形でどんどん伸びているということで、日本の技術をもってすればこういう技術進歩というのは最も得意とするところだというふうに思っております。
 インターネットとかそういうものはかなり欧米におくれをとっているところがあるにいたしましても、得意な分野は得意分野として日本はこれから積極的にベンチャー支援をしながら、やはり欧米に追いつき、それから日本のかつての追い越すというような気概に燃えてやることが大切だというふうに思っておりますし、そういう意味でも、テレコムベンチャーの投資事業とかその資金的支援とか、あるいはストックオプション制度による人材面の支援とか、あるいはベンチャー企業の行う先進的な情報通信技術の研究開発の支援とか、あるいは個人投資家によるベンチャー企業への投資を促進する税制とか、いろんなやるべきことをもってそれぞれのベンチャー企業が第二、第三のこうしたiモード的なものを開発されて、それが世界の中に、日本の経済の振興のために大きなパワーになっていく、こういうことが大切だと思います。
 先ほど来、たしか、助成金が五百万というのは非常に少ないというのはわからぬでもありませんけれども、まずは呼び水をしっかり与えながら、これがだんだん育っていく中において新しい一つの技術開発もどんどん出てくると思いますし、この分野は、特にコンテンツの部分においてもかなり日本はむしろアメリカに先んじているところもありますので、この方向をこれからもしっかり育てながら、第二、第三のこうしたiモード的なものを私たちも大いに期待をして、そこに風を送り、そしてその政策の促進に努力をしていきたい、このように思っております。
#31
○山内俊夫君 最後になりました。ありがとうございました。
 ベンチャー企業が将来の、二十一世紀の日本を引っ張っていっていただくという意味からも、特にこの通信・放送機構の充実、これからいろいろな研究開発がなされますから、それが国民、ひいては日本の経済にちゃんとフィードバックできるようなシステムで、また予算等もしっかり確保していただいて、よろしくお願いしたいと思います。
 以上です。ありがとうございました。
#32
○内藤正光君 大臣並びに両政務次官、連日御苦労さまでございます。
 では、四十五分間の時間をいただいておりますので、民主党・新緑風会を代表いたしまして、私内藤正光、質問させていただきたいと思います。
 まず、システム法について質問させていただきたいんですが、今回特筆すべきは、やはり自治省が研究開発項目に追加をされた、つまり自治体行政に関する申請手続を電子化しようということなんですが、ここではやはり個人情報を扱う。ところが、最近ホームページがハッカーの被害に遭った。郵政省も被害に遭ったわけなんですが、やはり個人情報をいかに保護するかというのはこれからの高度情報化の推進に関しても大変重要なことでございますが、この個人情報の保護に対する具体的な取り組みについてまずお伺いをしたいと思います。
 どんな技術を導入していこうと考えていらっしゃるのか、ある程度の展望をちょっとお伺いしたいと思います。
#33
○国務大臣(八代英太君) 内藤委員、よろしくお願いいたします。
 来年からは郵政省は自治省と一緒になるという一つの流れもございますから、こういう意味では、今御指摘いただきましたように自治省との連携というのは非常にいいことでありますし、何よりもこれから地方自治体が国と相まってこうしたものにしっかりと手を携えていくという体制は重要だと、このように思っております。
 そこで、電子政府の実現のためには国及び地方公共団体におけるバランスのとれた電子システム化が絶対必要不可欠だと、このように思っておりますし、現在国の事務の多くが地方公共団体に委任されていることからも、地方公共団体の電子政府化というのはこれもまた重要だというふうに思います。国だけ進んで地方公共団体が進まないというのは、これはバランスがとれないというふうにも思っております。
 行政手続を電子化する上で、やっぱり国、地方公共団体を通じる課題としては、今おっしゃいましたように個人情報の保護が重要でございますので、この辺を高度なセキュリティー技術を開発することがまずは重要だと、こんなふうに思っております。
 今回のシステムでは、情報通信ネットワーク上における本人確認のための認証技術とか、それから改ざん防止技術等の研究開発を行いまして、成り済ましとかあるいは改ざんとかあるいは情報漏えい等を防止することを一つの目的にもいたしておるところでもございます。
 御指摘のとおり、最近政府機関の情報通信がいろんな形での不正アクセスが頻発しておりまして、郵政省も二、三ございましたけれども、多省庁にまたがってございます。こういうことを含めると、住民情報のセキュリティー確保のための技術には特に重点を置きまして、ハッカーのこうしたことをまた教訓にしながら、さらにまた上を行く技術開発等々を置きながら安全で信頼できる電子政府の実現に努めていくということが大切だというふうに思っております。
 なお、制度上の対応といたしましては、不正アクセス行為の禁止等に関する法律がことしの二月に施行されておりますので、これでは十分じゃないというのも当然だと思いますので、充実をこれから図っていかなければならないという思いで私たちは取り組んでいるところでございます。
#34
○内藤正光君 個人情報の保護、一番大切な問題の一つでございますので、全力を挙げて研究開発を進めていただきたいと思います。
 次の質問なんですが、実は質問通告してはいなかったんですが、先ほどの山内委員と、大臣あるいはまた政務次官、あるいはまた局長とのやりとりを聞いていてふと感じたことを一つ質問させていただきたいと思います。
 局長はこんなふうにおっしゃいました、お年寄りにも優しいシステム開発を進めていくと。そしてまた、大臣あるいは政務次官は、最新の技術を取り入れて信頼のおけるシステムを構築していきたいということをおっしゃいました。一方で、来年からは郵政省と自治省がくっついて総務省になる。そうなると、その延長線上に当然電子投票なんというのもあり得るのかなというふうに考えるわけなんです。
 投票率全体が下がる中で不在者投票率が高いわけですよね。当然今の日曜日一日しかないというこの制度に対して多くの国民は不満を感じている、不便を感じている。不在者投票だとか、こういう間口を広げれば喜んで投票をしてくれる人はたくさんいるわけなんです。私はどこにもこういった電子投票を拒否する理由は見当たらないと思うんですが、大臣、質問通告していなくて大変恐縮ではございますが、この電子投票に関する御所見をお伺いさせていただきたいんですが。
#35
○政務次官(小坂憲次君) それじゃ、大臣からは後ほどお答えをいただくとしまして、内藤委員御指摘の電子投票につきましては、今回の米国大統領選で世界で初めて実施もされまして大変に注目を集めておるわけでありますが、これは従来から自治省内部においても検討されていると聞いておりますし、また政党におきましても自由民主党の中でこれを検討しているという話を私ども聞いております。
 しかしながら、現状においての若干の懸念というのは、本人確認という点が、重複投票等がないようなそういった本人確認等の技術をどのように詰めていくかという点が残されておりますが、しかし電子投票のもたらす効果というものは、委員御指摘のように投票率を上げる意味で大きな効果がある。だれでもどこでも投票しやすい、お年寄りには特に投票しやすい環境をつくることができる、こう考えておるところでございまして、こういった点についても私ども研究を進めてまいりたいと考えております。
#36
○国務大臣(八代英太君) その辺は、これからいろいろ国会でも議論が出てくる時代の幕開けという予感は持っております。
 しかしながら、電子投票というようなものが、今政務次官もおっしゃいましたように本人確認の問題とか本当に公選法上有効なのかどうか、すべからくそういうものでこの政治というものが、また人が選ばれるという仕組みがいいのかどうか、全体のまだコンセンサスを得るにはかなりの時間は必要だろうなというふうに私は思っておりまして、日本の投票の習慣というのは、これはまたこれで、投票日にみんなで連れ立って投票所へ行こうよというようなものが言ってみれば日本の国民性に合うのかなというような思いもしないわけじゃありません。
 それはそれとして、これから議論をしていくわけですが、いずれにしましてもインターネットの時代になりますと、情報はいつでもどこでもだれでも簡単に発受信できる時代であるというのは間違いないわけでありますから、これはいろんな意味での政治活動なんかも、各議員さんみんなホームページをそれぞれ開かれて今積極的に政治に関与をするように呼びかけもしていただいておりますので、こういうものの意見が醸成されていくと、やがて各党各会派でこうしたことを真剣にまた議論する今プロローグの時代を迎えつつあるなという、そんな思いを私は持っております。
#37
○内藤正光君 ぜひこの電子投票、国民が求める電子政府の一つのサービスではないかと思っておりますので、前向きに進めていっていただきたい。そして、できることならば、この電子投票に関する研究というものをこのシステム法の一項目に加えていって全力で取り組んでいっていただきたいと思います。
 これまた通告をしていないんですが、一つ質問させていただきたいと思います。
 これはシステム法のつくりそのものに関する質問なんですが、実は昨年もこのシステム法、何度かこの委員会で議論をされました。つまり、新たな研究開発項目が加わるたびにこの委員会で議論をされているわけなんです。これも、それはそれで一つの歯どめとして大事だろうなとは思うんですが、もう少し弾力性があってもいいのではないかと思うんです。もしかしたらこういうようなつくりにした意図があるのかもしれませんが、このシステム法のつくりに関して、どうしてこういうふうになっているのか。私はもう少し弾力性があってもいいんじゃないかと思うんですが、お答えいただけますでしょうか。
#38
○政務次官(小坂憲次君) 委員御指摘の点は、私も若干そういうような印象は持っている部分がなきにしもあらずなのでございますが、しかし現在の法律そのものがそういう形でつくられておるんですね。
 そういう点から、本法は、通信・放送機構における特定公共電気通信システムの開発に係る業務を規定するということで、公共分野の情報化を推進する観点からも特に開発を促進すべき必要性を有するものに限定していくということで、個別列挙しなくてもいいんじゃないかという考え方もあるわけですが、対象とするシステムは法律に列挙されておりまして、システムを追加する場合には法改正手続により立法府の判断にゆだねることとされております。こうした趣旨から、法制局の見解も踏まえ、今回のシステムの追加についてもこれまでどおり法律で範囲を限定して規定することが必要と、こういうふうに最終的な判断に至ったところでございます。
 今後、こうした施策を行う場合は、システムの内容が専門的かつ多岐にわたり頻繁に法律改正を要するような事態も想定されますので、御指摘の点を踏まえつつ法改正のあり方について関係省庁と検討を進めていきたいと考えております。
#39
○内藤正光君 私が申し上げたいのは、この分野は日進月歩というよりも秒進分歩でございます。やはり必要だと思ったら即始める必要があるのがまさにこの分野でございますので、一々新しい項目を追加するたびに法改正を待っていたんじゃ間に合わなくなってしまうこともあろうかと思いますので、ぜひ今後のこういった類似の法案をつくるに際してはこのことも留意をしていただければと思います。
 続きまして、いわゆる円滑法について質問をさせていただきたいと思います。
 まず質問させていただきたいのは、今回の法案改正の目的とニーズについてなんですが、重複するところもあろうかと思いますが、今回の法改正の目的、あるいはまた意図するところは何なのか、大臣の方からお答えいただけますでしょうか。
#40
○国務大臣(八代英太君) 二十一世紀に向けまして我が国経済の活性化を図るためにもニュービジネスの創出が重要でございます。中でも、成長性の高いのは情報通信分野と言われておるわけでございますし、そのニュービジネスの創出が非常に期待されるところでもございます。
 一方、情報通信分野のニュービジネスの担い手となるベンチャー企業につきましても、小規模で実績が少ない事業者も多いために、民間金融機関の貸し出しなどが低調な現状においては必要な資金を調達することはなかなか難しいという現状もございます。
 このため、情報通信分野のベンチャー企業や創業を目的とする個人を対象に新しい事業の実施に必要な資金の一部を助成しようというのが、言ってみれば心であるという思いを持ちまして、今後我が国の経済の発展及び雇用の創出を図ることを目的として今回の法律改正を行うということでございますので、よろしくお願いしたいと思います。
#41
○内藤正光君 テレコムベンチャーということなんですが、情報通信関連のベンチャーということですが、いまいちちょっとこの定義がぴんとこないんです。情報通信関連というふうに言うならば、今どんな企業、どんなベンチャーも広い意味では情報通信関連なんだろうと思います。
 そこで、あえて今回の法改正が意図する、ターゲットとするようなベンチャーはあるのか、もっと絞れるのか。政務次官、お答えいただけますでしょうか。
#42
○政務次官(小坂憲次君) 今回のベンチャーの対象とするところは、いわゆる新規性という点に重点を置いてまいりたいと考えております。
 通信・放送新規事業の新規性というのはどういう点なのかというと、一つは従来提供されていなかった新しいサービスを提供するということ、それからまた、今までに実用化されていなかった技術を用いてサービスの価格を著しく低下させるというような効果を生むとか、サービスの質を著しく向上させるとか、そういった新規性を有すること、このように考えておりますが、今この新規性の判断は、企業経営に詳しい学術経験者とか、あるいはベンチャーキャピタルなどマーケットに詳しい民間の専門家、あるいは情報通信分野の専門家など幅広いメンバーで構成された評価委員会というものをつくって、ここに客観的にかつ公平に判断をゆだねて選定していくことが必要かなと。
 そんな意味で、従来のものの中から今度の対象を絞り出していく、こういう方式を現在考えております。
#43
○内藤正光君 そこで、先ほどから融資対象、助成対象として新規性、成長性ということを再三にわたって述べられているわけなんですが、その言葉を聞けば聞くほど私は五百万円というのがいかにも中途半端な額なんだろうと思うんです。
 私もベンチャー経営者にいろいろお話を聞いていますと、こういうふうに言うんですね、今はお金は集まり過ぎてしようがないと。政治家にとっては大変うらやましい声なんですが、実にお金が集まり過ぎてしようがないと。では、どこに投資するかなんですが、今は新規性、成長性という面と資金を求める資金枯渇という面というのは、私はこういったベンチャー企業の経営者の声を聞く限りは相矛盾するものなんですね。
 それで、立ち上げ時だからいいということなんですが、実は立ち上げ時こそ何億、何十億というお金が必要なんです。確かにないよりは五百万円あった方がいいかもしれませんが、余りにもちょっと中途半端過ぎやしないかと思うんですが、いかがなものでしょうか。
#44
○国務大臣(八代英太君) 再三御答弁していますけれども、私も五百万円でいいのかなという思いを一瞬持ったのも事実でございます。しかし、さっき言いましたように、ニュービジネス、そこにはまだ試行錯誤もありましょう。あるいは、そこからまた新たにまず種をまくことによって芽が出て花が咲くというやり方もありましょう。そういう意味では、新しいベンチャー企業というものもまだまだ日本の土壌の中にはしっくりと育っているという環境では私はないように思うんです。そういう意味でのものとして、それは予算が丸が一つ二つぐらいふえることは私たちも願いとはするところでございますが、もろもろのことを考えながらこういう一つの五百万円という形に落ちついたものと私は思っております。
 そして、これが担保されることによって、そこから言ってみれば国の支援をもらえているという一つのメリットも含めて、新たな新規事業者が生まれることによっていろんな形の、税制も含めた周りからの支援体制というものもおのずと水に引かれるように私は育っていくと、そこをむしろ期待するところが大きいというふうに御理解いただきたいと思います。
#45
○内藤正光君 では、その答弁を受けては、ちょっと私の質問の後半の方でまたあわせて質問をさせていただきたいと思うんです。
 そこで、先ほど山内委員の方からは現行の円滑化法の実績について質問をされて、そして二十数件あるということでお答えいただいたわけなんですが、今回の法改正は、やはりターゲットはテレコムベンチャーの立ち上げでございますので、そこにちょっと焦点を絞って今までの実績についてお伺いをさせていただきたいんです。
 事業類型はテレコムベンチャーに絞っていただきたいんですが、今までの実績、つまり平成二年度にこの円滑化法が成立したわけなんですが、それ以降の実績について改めてお伺いをさせていただきます。
#46
○政務次官(小坂憲次君) テレコムベンチャーということでいいますと、一つは、テレコム・ベンチャー投資事業組合をこの開発法で平成十年五月にスタートしたわけでございますが、こちらの関係のものと、今委員が御指摘になったのは、それではなくて平成二年の特定通信・放送開発事業実施円滑化法全体としての今日までの実績という面でしょうか。ちょっともう一度、どちらに限定するのか。
#47
○内藤正光君 ベンチャーに対する、例えば出資だとか債務保証をされておりますが、そちらの方です。
#48
○政務次官(小坂憲次君) まず、開発法により通信・放送を新規事業として認定された事業者、これ二十四社となっておりますが、これらの認定事業者のうちテレコム・ベンチャー投資事業組合から出資を受けている事業者は六社でございまして、投資額は約四億四千万円でございます。
 また、今回通信・放送新規事業に対する支援策として新たに助成金の交付が追加されることとなりましたけれども、現行の支援策についても引き続き事業者のニーズを把握しながら有効活用してまいりたいと思っております。
 そんな意味で、テレコムベンチャーということですとこういった実績になります。
#49
○内藤正光君 六件ということなんですが、私が把握しているのは大体四件だったんですね。平成二年に株式会社衛星音楽デジタル放送に一億円の出資。平成三年には債務保証ということで十五億円。ちょっと飛びまして平成五年、これは出資なんですが、株式会社オムニトラックスへ一億五千万円。平成八年、債務保証なんですが、一件二億円というふうな話を聞いております。
 あと私の知らない何件かあるんでしょうけれども、平成八年度以降何もないということなんですが、あったとしても、今まで過去の実績としては六件、あるいはまた私の知っているところでは四件。いかにもちょっと寂しいというか、実績を余り上げているようには思えないんですが、本来、今回この分野をもうちょっと強化しようということで法改正されるわけですから、なぜそんなに実績が上がらなかったのかという反省に立った上で法改正に臨むべきなんでしょうけれども、どうしてこういうふうに実績を上げることができなかったかとお考えでしょうか。
#50
○政務次官(小坂憲次君) これはなかなか難しい答弁でございますが、これは申請者があってその中を選定してこの枠に入るものを認定しているわけではございますけれども、一つは、いろんな環境上の問題で、それぞれの新規事業を出してきて支援を求める環境の中で、言ってみればたまたまこの枠にはまって認定されたのがこの数ということなんですが、申請の制度そのものがそんなに使いにくい制度ではないと思っております。
 何といいますか、支援をしまして、債務保証によって、これはいわゆる投資をするわけですので、基本的にはリターンを求めるわけですね。これがなくなっちゃ困るわけでして、投資したものが株価が上がってもらうとか、それから配当が来るとか、そういうことを期待する分野にしかこれは出せないわけです。ばらまいてしまうわけではないので、投資をするわけでございますから。そういう意味では勢い慎重にならざるを得ないということで、これは基本的にはポシャってしまえば国民の負担に帰するところになってしまうものですから。そういう意味で、慎重になり過ぎたということもあったかもしれません。
 そういう意味で、最近そういった要請も非常にふえてまいりますので、今回こういうような周辺施策も踏まえていろんな多角的な支援ができるようにして、今までのような実績の少なかったのでは困るというのは私どもの反省の中にあるわけでございますので、そういった面で運用の柔軟性を少し持たせたい、こういうことで新しい制度としてまたここに導入をしてきたところでございまして、従来の少ないところの反省に基づいて今回のこれを出したと、このように考えていただきたいと思います。
#51
○内藤正光君 反省に基づいたということで、これからいろいろ審査のあり方だとか、あるいはまたPRの仕方だとか、こういった面、十分見直していかれるということで理解をさせていただきます。
 それで、今も、いろいろな申請があって、しかし審査のあり方によってはじかれてしまうとかいろいろあるとおっしゃいましたが、通常は民間企業は事前にもう大変なお金をかけて需要予測、いわばマーケティング調査をするわけなんですが、今回二億円、マックス五百万円の助成金を助成するという。最大で四十件ですよね、五百万円ずつ助成すると四十件。当然それぐらいの需要があると見込んでされたんでしょうけれども、疑うわけじゃないんですが、予想される効果のほどをどのぐらいだと見ていますでしょうか。今の申請状況を踏まえてでも結構なんですが。
#52
○政務次官(小坂憲次君) 五百万円四十件でどのくらいの効果があるかと。これは、私どもとしては、これが呼び水となって、単に今回対象となる認定を受けた企業のみならず、こういった分野に一つ企業に支援が認められると、助成金が認められると、ああこの分野はまだ望みがあるんだなとまた新たに参入してくる部分もふえるわけですので、そういった意味で、数字の上でどのくらいというのはなかなか申し上げにくいわけでございますけれども、経済効果という数量的に予測するのはなかなか困難ではありますけれども、しかしながら、情報通信分野のベンチャー企業は創業時には小規模でも今後の急速な発展を遂げる潜在性を秘めているということで、今回の携帯電話一つとっても、当初四百万ぐらいだろうと思っていたものがもう四千万台、五千万台と行ってしまったわけでございまして、二〇〇〇年代の予測がこんなに狂ってしまう、こういう分野でございますので、明確な数字といって何倍の経済効果というのは申し上げにくいんですが、飛躍的な効果を期待して、さらにこの使い勝手をよくしながら、今回の申請実績、そしてそれの適用の効果を見ながら、さらにその予算規模を拡大し、また助成の内容についても見直しを行いながらより効果のある制度へ発展をさせていきたい、こんなことでまた委員の御指導もいただきながら頑張ってまいりたいと思っております。
#53
○内藤正光君 ちょっと角度を変えたお伺いの仕方をさせていただきたいんですが、中小企業庁がやっていらっしゃいます新事業開拓助成金交付事業、御存じでしょうか。
#54
○政務次官(小坂憲次君) お答え申し上げます。
 中小企業総合事業団による新事業開拓助成金の御質問でございます。
 私どもも資料として何度も見ておるわけでございますが、これは助成対象者を、現在事業を営んでいない個人で一カ月以内に創業する予定の個人、それから現在事業を営んでいない個人で二カ月以内に中小企業である会社を設立予定の個人、それから事業開始から七年未満の個人事業者、また設立の日から七年未満の中小企業、こういうものを助成対象といたしております。
 この目的は、新規性のあるアイデアの具体化に挑戦する創業者または新事業開拓中小企業者の行う事業に対し専門家による指導及び助成金の交付を行うとしておりまして、その助成の内容は助成金額は二分の一以下で五百万円ということで、私どものものと一致しておるわけでございます。
 また、助成対象の経緯を踏まえて、試作開発、サービス実践、販路開拓を行うための経費という内容に対して助成をすることになっております。
#55
○内藤正光君 政務次官、最初の方は、今回の郵政省の円滑法と私が先ほど申し上げた新事業開拓助成交付事業とはこれだけ違うんですよということをいろいろ述べられたわけなんですが、最後の方は、やっぱりちょっと重なり合う部分があるということをおっしゃったわけなんですが、中小企業庁がやっているこの施策は、対象は新規性や成長性のある新たなアイデアを実際に具体化するために挑戦するベンチャー企業なんですよね。助成額も百万円から五百万円、こういう話を聞いていますと、どこが違うんだというふうになってしまうわけなんです。よく似たり寄ったりの制度ではないかなというふうに思うんです。
 そして、もしかしたら政務次官は、いや今回はテレコムベンチャーに対する支援だ、一方中小企業庁がやっているのはもっと幅広い支援をやっている、そこが違うんだと。つまり、こちらは情報通信関係に特化しているんだということをおっしゃるかもしれないんですが、しかし過去二回中小企業庁の実績を見てみますと、第一回目は百六十六件採択されたということなんですが、そのうち情報関連が七十一件あったということなんです。それで第二回、ただいま申請中というか審査中ということなので予定ということでお聞きいただきたいんですが、百十件ぐらい採択予定なんだそうですが、そのうち四十件弱ですか、を情報通信分野で占めるだろうというふうに言ってきました。
 こうなってきますと、ますます今回郵政省が円滑化法で新たに盛り込もうとする内容と既に中小企業庁でやっている内容とが余り違わなくなってしまうんじゃないのか。ちょっと意地の悪い言い方をすれば、中小企業庁がやっているから郵政省も負けじととにかく同じようなものをやろうというふうに見えてしまうんですが、そこまで言われてもあえて違うんだということをおっしゃるわけですね。
#56
○政務次官(小坂憲次君) あえて違うのであります。
 それは、今御指摘のように、非常に似ている分野がある。しかし、中小企業総合事業団によります開拓助成金ではカバーできない分野でも、やはり今は幅広く網にかけて、そしてこの日本経済を活性化させるためのリーダーになってもらおうと、こういう意味で、事業立ち上げのための資金調達が困難なところを支援するという、こういう分野が一つ違うわけですね。これは先ほどの通産省の方の枠にはない分野なんです。
 それから、中小企業という枠がないわけでございまして、いわゆる三億円以下というものでなくても、これは大企業はだめですよ、大企業は当然自力で頑張ってもらわなきゃいけませんし、また五百万円ではあれかもしれませんが、そういう意味ではそういった中間の中にあってなおかつ事業立ち上げのための資金の調達困難という分野、こういった分野と、それから情報通信分野に特化するということは申し上げたとおりで、先ほど委員みずからおっしゃいましたように、情報通信というと非常に幅広くて全部入ってしまうような部分があるとおっしゃったけれども、その周辺部分は通産の方で今までカバーしていただきましたけれども、中核になりつつ、なおかつこういった今申し上げたような条件に合うところをさらにカバーをして支援していきたい。
 全く連絡なくやるわけじゃございませんので、中小企業庁の助成金と常に連絡をとりながら適用をしてまいりたいと思いますので、目的として重複するものではないというふうに申し上げられると思います。
#57
○内藤正光君 私は、余り枝葉末節で違いを強調するんじゃなくて、もっと郵政省ならではの施策をやっていただきたいと思うんです。もっとどんな高度情報化社会を構築していきたいのか、こういったビジョンをつくり上げて、郵政省ならではでほかの省庁ができないようなことをやっていただきたい。
 例えば、私はSOHOへの支援。これは、何かSOHOというのは、雇用をつくり出す能力、潜在能力が一番高いと言われているんです。そして、さらにはまた、女性だとか身障者の方々の雇用機会の間口を一気に広げる。そういった意味で、私はこれも高度情報化社会の一つの形態なんだろうと思いますが、そういったSOHOへの支援。
 残念ながら、今ベンチャーというとどうしてもハイテク系のベンチャーばかりが頭に思い描かれて、こういったSOHOというのがどうしても排除されていってしまう。だから、申請にしたって、例えば申請の項目、聞いたところですと、ハイテクベンチャーを対象にした質問項目ばかりで、いわゆるSOHOを対象とした質問項目はほとんどない。だから何一つ丸が打てないからだめですよということになってしまう。私は、一つの形態としてはこういったところへの支援をもうちょっと充実させるべきだろうと思います。
 あるいはまた、大臣みずからこれから情報バリアフリー化をどんどん推し進められようとしているわけですが、こういった情報バリアフリー化に資するような新しい新規性のある産業にどんどん支援していくだとか、やはりこういった、何かさすが郵政省だと思わせるような考えを持った、ビジョンを持った、ほかの省庁と競い合うんじゃなくて、そういうようなビジョンを持った施策を進めていっていただきたいと思うんですが、御所見を伺いたいんですが。
#58
○国務大臣(八代英太君) まさにそこが中小企業の、いわば今まで御説明したものと我々の方は一味、二味違う部分だろうと、こんなふうに思っているんです。
 いろんな意味での情報バリアフリー、そういう中におきましても、今まで障害者等々が家からタイムカードを押すまでに、移動の問題から何から職場から大変な窮屈な思いがありますから、なかなか雇用も促進されないというようなそういう状況がございます。
 しかし、今おっしゃったようなSOHO、スモールオフィス・ホームオフィスのようなものがこれから新たな新規事業として育っていくときには、まさにこの助成金はもう非常に有効に使われていくだろう、こういう私たちの期待もあるわけです。
 そういう意味におきましては、今申請事業者の新規性ということを考えましても、新規性などの要件をこうしたSOHOとか、あるいはまた一つの、NGOまでいくかどうかは別として、例えばバリアフリーのマップをつくるとかというふうなこともいろんな活動の中にありましょうし、あるいは小さな小規模作業所のようなものもこうした形の中の一つの新規事業として取り組みたいということを思いますと、まず一つの助成金の交付対象ということには当然なり得る対象に私もなっていかなければいけないというふうに思っておりますし、通信を所管する郵政省が行う政策としては、中小企業庁は中小企業庁の一つの考え方の施策がありましょう、総花的なところがありますが、言ってみれば情報通信、テレコム関係におけるいわばSOHOも含めたニュービジネスの立ち上げのために私たちのお手伝いできるものもこの法律によって大きく花開くものだ、こんなふうに私は思ってもいるところです。
#59
○内藤正光君 今回の改正を、ぜひ郵政省ならではと思わせるような、うならせるような、そんな施策にしていっていただきたい、そのことをお願いしたいと思います。
 ところで、次は手続についてお伺いをしたいと思うんですが、大臣あるいはまた政務次官、どちらでも結構なんですが、一億円一メートルなんという言葉を聞いたことはございますでしょうか。私もつい最近聞いた言葉なんですが、一億円一メートル。
#60
○政務次官(小坂憲次君) それは、何か限定していただいて、例えば道路の建設費だとか、何の一億円か、メートルというのはどの意味をあらわしていらっしゃるのか。
#61
○内藤正光君 答えを言ってしまいますと、一億円の公的助成を受けるのに、それこそ書類をいっぱい書かされる、積むと一メートルぐらいにも、大げさなんでしょうけれども、一メートルぐらい積み上がってしまうという言葉なんだそうです。これはベンチャー経営者の間では結構普通にやりとりする、通用する言葉だそうなんです。
 私は、では五百万円だと単純計算すると五センチなのかななんて思ってしまうんですが、やっぱりこんなことじゃ絶対に今回の法改正の趣旨は生かされない。冒頭申し上げましたように、この世界、まさに秒進分歩の世界です。ちょっと休んでいたら先へ先へと進んでいってしまうのがまさにこの分野だと思うんです。そこで、五百万円を申請するのに幾つも幾つも申請書類を書かされて、そしてまた審査に時間がかかっていたんじゃ全くこの円滑法の今回の改正が生かされないんだろうと思います。
 そこで、お伺いをさせていただきたいのは、具体的にどんな審査を行い、そしてまた全審査に要す時間はどれぐらいだろうと考えていらっしゃるのか。期間ですが、大体で結構です。これからやることですからはっきりしたことは言えないかと思うんですが、大体で結構ですのでお答えいただけますでしょうか。
#62
○政務次官(小坂憲次君) 委員がおっしゃったように、申請書類が、A4サイズかB4サイズかわかりませんが、一メートルもつながってしまうようなそんなめちゃくちゃな申請ではとてもこの時代に対応はできませんので、そんなことは絶対にさせないというふうにまずもって申し上げたいと思います。
 迅速かつ透明性、公平性をもって審査をしていくわけでございますが、そのためには、企業経営に詳しい学識経験者、あるいはベンチャーキャピタルなどマーケットに詳しい民間の専門家、そして情報通信分野の専門家など、幅広いメンバーで構成された評価委員会を設置して、そしてその透明性、公平性に努めてまいりたい。
 さらに、その選定をされる作業が余りに長きにわたってしまったのではいけないので、これは一つの目安でございますけれども、評価委員会が公募して受け取って、審査期間に一カ月以上かけないようにしてもらいたい。また、その評価委員会が一つの枠をつくって、そしてヒアリングをしたりなんかして、そして実際に判断をするまでにさらに一カ月以内ぐらいで、トータルでも二カ月以内ぐらいを一つのめどにしていきたい。
 これ以上かかるとまた新たな技術が出てきてしまうぐらいに本当にスピードの速い分野でございますので、従来では考えられない迅速な処理をしていきたい。これは一つの目安でございますから、もっと短くできるものも、本当にこんな早く出てきたのかと言われるぐらいにやることをまた努力して、目標としてやってまいりたいと思っております。
#63
○内藤正光君 何も審査をいいかげんにして早くしたってしようがないんですから、審査はしっかりと公平性を担保しつつ進めながらも極力この期間を短目にしていただきたい。
 そこで、政務次官、およそ二カ月をめどに、さらにまた短縮を目指すということなんですが、これは一つの基準として政務次官からの責任ある答弁というふうに受け取ってよろしいわけですね。
#64
○政務次官(小坂憲次君) 結構でございますが、私自身それ以上長くかかっちゃいかぬと思っておりますので、そのように指導して、うそにならないように努力をいたしたいと思っております。
#65
○内藤正光君 その審査についてなんですが、先ほどからこの分野に詳しい有識者を審査委員に選んでということをおっしゃったわけなんですが、大体の基準、どんな方を委員とするのか、アイデアがありましたら教えていただけますでしょうか。何人審査委員を選んでということなんですが。
#66
○政務次官(小坂憲次君) 余りに大人数でやりましても知識のレベルを均一にするのに時間がかかってしまいますし、そうかといって余り少人数でも多様な意見の反映ができませんので、おおむねほかのいろいろな横にらみで十人ぐらいの一つの枠を設けまして、その中で、マーケットの情報に詳しい方というのはすなわちいわゆる弁護士さんとかそういった分野の方、あるいは学識経験者の方、あるいはベンチャーの関係をいろいろ見ている経営コンサルタントのような御職業の方とか、そういった情報通信分野をずっと専門にやっていらっしゃる方とか、先ほど申し上げたような方の範囲内で、そのくらいの人数で構成していただいた評価委員会を今のところ考えておりますが、また、委員の御指摘あるいはきょうの委員会を通じていろいろな御指摘いただきました点も踏まえまして、さらに検討を進めてまいりたいと存じます。
#67
○内藤正光君 これで私の質問を終えさせていただきますが、やはり何といっても五百万円というのは中途半端な額なんです。しかし、これを一つの呼び水、第一歩というふうに受け取って、これからよりこの円滑法の趣旨が生かされるように絶えず改めていっていただきたい、このことを一言申し上げて、私の質問を終えさせていただきます。
#68
○日笠勝之君 公明党の日笠でございます。
 今回の法律、二法案の改正でございますが、非常に長い名前でございますから略称で言わせていただきたいと思いますが、特定通信・放送開発事業実施円滑化法の一部を改正する法律案については、開発法とかなんか先ほどおっしゃっていましたけれども、我が信頼すべき参議院の交通・情報通信委員会調査室の資料によりますと円滑化法と、こうなっておりますので、私は円滑化法というふうに呼ばさせていただきたいと思います。もう一本の法律はシステム法と、こういうことで簡便化をさせていただきながら、短時間でございますから質問を進めさせていただきたいと思います。
 まず、両法案とも、いわゆる通信・放送機構という郵政省の認可法人が介在をするわけでございます。これはこれとして了としておるわけでございますが、この通信・放送機構の今の事業の中でたくさんいろいろな事業を展開されております。直轄研究事業もございますし委託研究事業、公募研究事業と、いろいろ各分野にわたりましてテーマを設けて研究をされておりますが、問題は、箱物と称する公共事業のいわゆる事前評価とか中間評価、事後評価、こういうものが今後の日本の財政を考える場合に大変必要である、重要である、こういうことは多くの方々が共通認識をしておると思います。この研究事業もそういう意味では、当初計画、中間報告それから終了時の評価と、この三位一体できちっと評価をされないと、俗に言うむだ遣いということにもなろうかと思います。
 特に、二年前でございましたか、この参議院におきます委員会でのシステム法の附帯決議の中にもこういう項目がございます。それは三項目めでございますが、「本法における各事業については、その期限の終了に際し、その成果について外部の有識者による客観的な評価を行うこと。」ということで、俗に事後評価等をきちっとしなさいということを二年前のシステム法の法律改正のときの附帯決議で、参議院の当委員会でこのことを決議しておるわけでございます。
 そういう観点から、いろいろたくさんの研究課題がございますので、私の方からは、これから申し上げます三項目についてそれぞれ顕著な研究成果、これについて私たちに教えていただければな、こう思います。
 まず最初に、直轄研究、これにつきましてどういう現在成果があったのか。また、その中の一項目でも結構ですから、具体的に今それを受けてこういう事業展開、促進ができておるとか、そういうものについて、まず直轄研究での成果についてお尋ねしたいと思います。
#69
○政府参考人(有村正意君) 先生がお話しの研究開発業務でございますけれども、これは平成四年から通信・放送機構において実施をしておりまして、御指摘のように研究開発の採択時、中間及び終了時に評価をするということでございまして、直轄研究、委託研究、公募研究、それぞれにつきまして評価委員会を設けておりまして実施をしております。
 今お話しの直轄研究でございますけれども、これは通信・放送機構みずからがリサーチセンターをつくりまして研究しておりまして、ただいま三十四件の研究を進めておりますけれども、その中の具体的な成果の例を申し上げますと、例えば博物館などにおきまして自然な立体画像というものが、従来は特別の眼鏡を使って見ておったわけでございますけれども、こういったものを使用しないで自然な立体画像を生成する方式というものの開発を平成九年度までにしております。
 それから、広帯域の周波数の高い無線でございますと、この電波の伝わり方というものが、それを解析するというのが大変難しゅうございまして、これをいたしませんと基地局をどのように設置したらいいかということがわからないわけでございますけれども、この解析技術の開発をして実用化しているという例がございます。
#70
○日笠勝之君 その次は、委託研究はいかがでしょうか。
#71
○政府参考人(有村正意君) 委託研究の関係でございますけれども、これも具体例で二つほど申し上げさせていただきますと、例えば光で伝送いたしますと雑音が入ってきたりいたしますので従来は四十キロメートルぐらいしか中継伝送できないということでございましたけれども、テラビットクラスで一千五百キロメートルの長距離光中継伝送というものにつきまして世界で初めて成功したということがございます。
 それから、ホームページに特殊な認証情報を埋め込むことによりまして不正な商取引等を防止する技術の開発といったものが例として挙げられると思っております。
#72
○日笠勝之君 通信・放送機構の資料によりますと、委託研究では相当の成果が進んでおるようでございまして、特許出願が五十八件ですか、それから発表論文が百四十九件ということで、大きな成果が上がっているのかなと、こう思います。
 ただ問題は、後ほど公募研究もお聞きしますが、直轄研究、委託研究が終了いたしまして、これらを種に、種火といいましょうかネタといいましょうか、種火、ネタにいたしまして、その成果を活用した新規プロジェクトが起こったとか新規の企業化が起こったとか、また新規の事業を展開するところが出てきたとか、こういうものに引き継いでいかないと、ただ研究が終わっちゃって論文を書いただけで終わりと。
 よく政府が、各省庁がいろんな研究とかいわゆるパイロット事業というものを打ち上げますね。私も一つ知っておるわけでございますが、ボラントピアというボランティアを我が地域に根づかせていくための研究をやろうということで、あるところでたしか五百万ずつ二年間、一千万円ぐらい補助金、助成金を厚生省からもらいまして研究しました。二年間やったんですよ、一千万使ったんです。何か冊子が一冊できまして終わりと。それで結局終わっちゃっている、金庫に入れたままと。
 結局、そういう研究だったのでは、全部が全部、基礎研究であれば確かにそれはそういうことも大事でしょうが、委託研究とか直轄研究というのであれば、すぐそれが事業化に結びついていくことが、まさに先ほどからおっしゃっている日進月歩じゃなくてもう分進秒歩の世界では大変大切なことだろうと思います。
 直轄研究とか委託研究が先ほど申し上げたように既にもう事業化に展開されているというものがあれば、一つで結構ですから、時間がありません、何かあれば一つだけでもお教え願いたいと思います。
#73
○政府参考人(有村正意君) 実際にサービスに提供されることとなった例といたしましては、先ほど申し上げましたけれども、広帯域の無線専用線というものにつきまして、二十六ギガあるいは三十二ギガの専用線のサービスというものが実際に十一年の六月からサービス開始になっているということでございます。
#74
○日笠勝之君 情報通信立国我が日本のためにも、この研究成果が大いに活用されるように今後その新規プロジェクトを側面から推進する、そういうことが非常に大切なわけでございまして、今回の助成金制度というものはその一つの種火になるのかなということでは評価をしておるわけでございます。
 ただ、先ほどもおっしゃっているように、一件五百万、トータル二億円ということでございますが、これはこれとして、小さく産んで大きく育てようという郵政大臣のお気持ちだろうということで了とするところでございます。
 さて、もう一件、先ほどから申し上げております高度通信・放送研究開発の一環でございましょう、通信・放送機構がやっております公募研究、非常にこれは多岐にわたっておりますが、これもいろんな成果があらわれつつあると思います。具体的に一つ二つ、どういうふうな成果があったのか御報告いただければと思います。
#75
○政府参考人(有村正意君) 公募研究は、研究テーマを公募いたしまして委託をするという形で行っておりまして、これまで五十五件の研究が行われております。
 その中で二つほど成果の例を申し上げてみますと、例えばハードディスク装置は極めて精密な動作が求められるわけでございますけれども、パソコンから発生する熱に弱いというような欠点があったわけでございますけれども、熱の影響を受けにくくして大量の情報を記録する新たな方式の開発というものを行っております。
 それから、衛星通信の関係でございますけれども、次世代の衛星通信におきましては、限られた周波数に大量の情報を押し込める、こういった技術が用いられるわけでございますけれども、その場合に情報が誤って伝送されることが多くなるという欠点があるわけでございまして、そこでこの衛星通信に適しました誤り訂正方式というものを開発している、こういった例がございます。
#76
○日笠勝之君 それでは、システム法のことでお伺いしたいと思いますが、システムの類型は、これは法律で限定列挙しておるわけでございます。今、八項目ですか列挙されておりまして、今度新たに二項目のシステムの機能を追加しようと、こういう一部改正法律案でございます。
 そこで、まだ研究が始まって間もないんですけれども、今現在、法律で限定列挙されている八項目のシステムの類型の中で、中間報告といいましょうか、これは非常にこういうところに効果があると、顕著な効果があるんではなかろうかというようなものがあれば、これも時間がありません、一つで結構でございますから御報告いただければと思います。
#77
○政府参考人(有村正意君) この法律、略して私どもシステム法と申し上げておりますけれども、この法律に基づきます公共電気通信システムの開発につきましては、おおむね三年から五年程度の研究開発期間ということで三段階に分けてやっております。システムの開発に必要な課題の抽出、システムの基本設計等の検討、それから第二段階が必要なソフトウエアの開発、実験用システムの構築、それから三段階目が実験用システムを用いた実証実験等の実施評価ということでございまして、先生が今お話しになりましたように、これは平成十年度から始まっておりますので、なかなかまだ具体的な成果のところまで行っておりませんけれども、一つ進んでいる例で申し上げますと、文部省と共同でやっております教育支援システムというものがございます。この中の一環として、御承知のように平成十年度から全国一千六百校をインターネットに接続いたしまして学校に接続されるインターネットの高速大容量化に関する実証実験というものを行っている、これが最も進んでいる例であるというふうに考えております。
#78
○日笠勝之君 二法案の審査はそういうところで一たん終わりまして、次に、関連して何点かお伺いをしたいと思います。
 まず、電子政府早期実現でございますが、我が公明党は全国署名運動を行いまして、千三百五十二万人の方々の署名をいただいたことがございます。これは情報通信立国をつくろうという署名でございまして、人口の一割以上の方が署名をしていただいた。聞くところによりますと、自由党党首小沢一郎先生も署名をしていただいておるというふうに聞いておりますが、たまたま街頭署名で出くわして署名したと、こういうことだそうでございます。
 問題は、その中に、一つはインターネットの通信料金を大幅に下げようということ、二つ目は携帯電話の料金を下げようということ、そして三つ目が電子政府の早期実現ということでございます。この電子政府早期実現については、もう既に御存じのように、経済新生対策にもきちっと位置づけられておりますし、それからミレニアムプロジェクトでも位置づけられております。ただ、これは二〇〇三年までに構築しようということで、ちょっと私どもの考えから見ると二、三年遅いんじゃないかなと、こういう気がしておるところでございます。
 そこで、やはり電子政府の早期実現には郵政省が特に頑張らなきゃいけない分野だろうと思います。ぜひ、二〇〇三年とは言わずに、一年でも二年でもこれが早期に実現するように、いろんな課題はあろうかと思いますが、ピッチを上げてこれが実現できるように、構築できるように、郵政大臣に御決意をお聞きしたい、こう思います。
#79
○国務大臣(八代英太君) 郵政大臣の先輩として電子政府にも積極的にお取り組みをいただいておりまして、ありがとうございます。
 社会経済のあらゆる分野への情報通信の活用を促進することは、国民生活の利便性の向上や日本の経済の発展にとって極めて重要であると、このように認識いたしておりまして、特に最近のインターネットの急速な普及や、あるいは電子商取引の実用化の動き等、社会経済の環境は大きく変化していくわけでございます。そういう中で電子政府を実現することは、行政の効率化やサービスの向上のためにも大変重要でありまして、先ほど一億円が一メートルというお話が出ましたけれども、まさにこれからはピッポッパですべてができるような時代が、やがて夢のような、先々になるかもしれませんが、私はもうかなり近づいているのかなと、こんなような思いを思いますので、これは大変重要だという思いを持っております。
 このため、政府としては、昨年十二月に電子政府の実現をミレニアムプロジェクトとして取り組むことに決定いたしまして、二〇〇三年度までに民間から政府、政府から民間への行政手続をインターネットを利用しながら、入札とかいろんなことも踏まえてペーパーレスで行える電子政府の基盤を構築することとしているような次第でございます。
 郵政省としても、これはもう先導的省庁として、このミレニアムプロジェクトの内容である政府認証基盤、それからその構築やセキュリティーの強化等、共通基盤技術の開発を進めていこうと思っておりますし、申請、届け出の行政手続のオンライン化など、電子政府の実現にこれからも積極的に取り組んでいきたいと思っております。
 私は、高度情報通信社会推進本部の副本部長という立場もいただいておるわけでございますが、しかしこれは郵政省だけじゃできませんので、関係省庁としっかり連携を図りながら電子政府の実現に、二〇〇三年を目途というような思いで、これが遅いかどうかという御懸念もございますけれども、これはもう積極的に取り組むことが大切だと。諸外国でももはやそういう形で取り組み始めておりますので、我々はそれに先んじるような思いを持って、これから積極的に取り組んでいきたいと思っております。
#80
○日笠勝之君 ぜひ前向き、積極的な対応で、二〇〇三年とは言わずに一年でも半年でも早くなるような特段の御努力を要請しておきたいと思います。
 最後の質問になろうかと思いますが、こういう高度情報通信社会というものが大変な勢いで今進んでおるわけでございますが、問題は、そのツールとして一番大事なのは高速大容量化技術じゃなかろうかと思います。ギガだテラだペタだとかいろんな難しい言葉が出て私もよくわかりません。がしかし、何かこのたびの平成十二年度予算の中にはテラビットの実現ということの基礎研究で大臣折衝で予算をつけました。不肖私も三党の政策責任者の公明党代表で、大蔵大臣室に郵政大臣が来られて、このことの復活折衝といいましょうか大臣折衝がありました。記憶に定かでございますが、特にこのテラビットなんというとよくわかりません。がしかし、IT革命の推進の中の大きな軸になると、このように私どもは認識をしておるわけでございます。
 この高速大容量化技術分野における我が国の現状、そして今後の研究開発の推進方針、これが大きな大きな、先ほどから申し上げております日本にとりましてはもう生命を左右するというか、今後のいろんな意味の、経済から文化、いろんな分野で、グローバル化という中でも大変重要な分野だろうと思います。
 郵政大臣のこのお考えをお聞きして、終わりたいと思います。
#81
○国務大臣(八代英太君) ネットワークの高速大容量化のためには、現在電気信号で動作している、作動しております交換機等すべてを光信号でやりとりする技術の開発が、これが言ってみればかぎだというふうな思いを持っておりまして、この光技術の現状ですが、現時点においては、例えば光交換技術や光素子技術の分野においては我が国が欧米諸国に比べて若干先行している。この辺が実は一つのIT革命の大きなかぎになるだろうと、このように思っております。しかし、これからますます国際的な競争は激化していきますから、これはもう負けずに頑張らなければという気迫だけはしっかり抱いております。
 光技術を用いた超高速ネットワークの実現が不可欠でございますので、我々もその分野におきまして、大蔵省との予算折衝でもなかなかこの分野は、私もペタ、ギガだとかわかりません、わかりませんが、とにかく大容量で、とにかくこれは日本の技術にとって最も大切なんだというような思いに立って予算折衝したことをきのうのように思い返すんですが。
 例えば、テレビ四十日分を送信するために要する時間が、ギガビット、これは大体現状の流れでは約二百二十時間かかる。二百二十時間。テラビット、こうなっていきますと約十三分で済む。約十三分でこれが済む。そこで、ペタビットと、こうなっちゃうと一秒。恐ろしいというかすごいというか、驚くようなものでございまして、こういうものが実はIT革命の世界の中で、我々が技術それから競争、こういうものを含めたもろもろ、それはそこの部分だけじゃなくて幅広にそれを支える仕組みも当然考えていかなきゃなりませんし、それがまたこういう法律の御審議の中で諸先生方の御意見でもあったというようにとらえながら、いずれにしましてもこの技術革新こそが日本の持ち分であるし特技であるし、この分野は欧米には負けないぞ、こんな思いで一生懸命、今研究開発に精励しているところでございますので、よろしく御支援のほどをお願いしたいと思っております。
#82
○日笠勝之君 終わります。
#83
○委員長(齋藤勁君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時まで休憩いたします。
   午前十一時五十分休憩
     ─────・─────
   午後一時開会
#84
○委員長(齋藤勁君) ただいまから交通・情報通信委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、特定通信・放送開発事業実施円滑化法の一部を改正する法律案及び特定公共電気通信システム開発関連技術に関する研究開発の推進に関する法律の一部を改正する法律案を一括して議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#85
○宮本岳志君 日本共産党の宮本です。
 きょうは、法案そのものの内容について条文などに即した質問を準備しております。それに先立って、新しい動きが出ておりますので、一問だけ郵政大臣にお伺いをしたい。
 私は、昨年の三月十二日、当委員会で区分機の調達をめぐる談合問題を取り上げました。郵務局長は、入札は公正に行われた、法令上認められている制度などとの答弁に固執をいたしました。しかし、十七日にメーカー側から公正取引委員会に提出された資料で見ますと、郵政省がみずからの入札制度を露骨に無視して、納入機械や設置工事の時期などを直接メーカーと交渉していた詳細な過程が明らかになっております。
 郵政省みずからが入札制度を形骸化させていたこと、これまで国会に対して事実を偽ってきたこと、郵務局長に至っては、「新聞、新聞とおっしゃいますけれども、」「事実に基づいた報道ばかりではない」、こうまで言いました。この責任を一体どのようにお考えになっているのか、郵政大臣にお伺いしたい。
#86
○国務大臣(八代英太君) 局長の発言の真偽のほどはわかりませんが、三月十八日の読売新聞の報道だと思うんですけれども、私もどかんと一面ですからびっくりしましたが、中身を見ますと、平成十年、以前にも同じような報道がなされておりました。
 この件につきましては、現在審判で公正取引委員会とメーカー二社との間で係争中の事案でもございますので、基本的にコメントは差し控えさせていただきたいと思っております。
 なお、御指摘の記事を拝見しますと、新型区分機の入札対象でなかった郵便局が競争入札対象の郵便局として書かれているところもあったりしまして、この記事は平成九年一月と五月の新型区分機の入札に関して書かれておりますけれども、この当時、新型区分機の競争入札は八十七局百五台について行われましたが、同じ時期に、従来からのあて名区分機という機械を新型区分機に改造するという、こちらの方は随意契約でありますが、これが入札対象機よりも多くて百四十三局で百六十二台ございました。また、多くの局で競争契約による新型区分機の導入と改造機の配備がともに行われたところでございます。このような競争入札と随意契約が同時期に並行して走っておりましたので、先ほどおっしゃった、言ってみれば十八日の記事だと思うんですが、記事の混乱もこの辺に原因があるんじゃないかというように思っております。
 いずれにいたしましても、先ほど申し上げましたように現在係争中の事案でございますので、逐一のコメントはまことに申しわけありませんが差し控えさせていただく、こういう思いで、私たちはそのような誤りはない、こういう思いは持っておりますけれども、お許しいただきたいと思います。
#87
○宮本岳志君 なかなかお認めにならないんですけれども、引き続きこの問題は厳しく私どもは追及したいと考えております。
 法案の内容に入ります。
 特定通信・放送開発事業実施円滑化法の改正案は、ベンチャー事業の立ち上げを支援するために新たにTAOから認定会社に助成金を出せるようにしようというものであります。
 我が党は、ベンチャー支援などといって一握りの企業に目を向けるよりも先に、日本経済を支えている広範な中小零細企業全体を潤すための努力をすべきだ、こういうことを訴えてまいりました。ベンチャー企業を支援すること自体に決して反対ではございません。ベンチャー支援の装いで新たな大企業奉仕をするようなことは許されないと考えております。
 そこで、円滑化法の枠組みで、新規事業として支援の対象となる認定会社について、郵政省が定めた特定通信・放送開発事業の実施に関する指針にはどのように規定されているのか、御答弁ください。
#88
○国務大臣(八代英太君) 今回の助成金は通信・放送分野の新規事業を創出する、これが我が国において極めて重要であるということにかんがみまして、現行の開発法による出資や債務保証では支援できないスタートアップ段階のベンチャー企業の支援を目的としたものでございます。
 法の趣旨からいえば、大企業であれ小さい企業であれということが平等の原則とは思いますけれども、しかし自力で資金調達が可能かどうかの判断ということは、やっぱり大企業が資本金の大部分を出資しているとか資本金が大きいということであればこれはもう自力で資金調達ができるわけですから、おのずとその場合は助成の対象にはならないという思いを持っておりますので、午前中の質疑もございましたように、まさに小さな、そして何とかベンチャーで立ち上げたい、こういうところへ、言ってみれば優しさの支援というような思いを酌んでいただいて、大企業は大企業のパワーというものがありますので、恐らくそういう懸念は私はないのではないかというふうに思っております。
#89
○宮本岳志君 法律や省令を通して大企業の資本によって行う事業を排除するという項目はないわけですけれども、ですから、現状がどうかということを見てみますと、なるほど、今既に円滑化法に基づく通信・放送新規事業の認定会社となっているものを見ますと、大企業の子会社や合弁会社の名前も出てまいります。
 それで、助成金を交付することで事業の立ち上げを支えようというのであれば、大企業からの支援を当てにできるような子会社あるいは出資会社は対象から外すべきだと思うんですが、これはどのようにして排除といいますか見きわめるのかということをひとつ局長の方から。
#90
○政府参考人(有村正意君) ただいま大臣から申し上げましたように、法律及び実施指針におきましては企業の大小は問うておりません。これは、いろんな支援の仕方がございまして、出資でございますとか債務保証等ございますので企業の大小を決めていないわけでございますけれども、出資とかいうことになりますとリターンというものを求めるわけでございますので、ある程度確実性ということの中で相当程度の大きな企業というものも対象になるということがあるわけでございますけれども、この助成金につきましては、立ち上がり支援ということでございまして、そういった意味で経営的な能力といいますか、そういったものを補完するというようなことがございます。
 ただ、その場合に、立ち上がりの困難性ということが一つの評価の基準に、審査の基準になってくるということでございますので、大企業が相当程度出資をしておりますとかその企業自身の資本金が相当大きい、そういったものにつきましてはその困難性というものが余りないのではないかということも推測できますので、ある一定の条件と申しますか、そういったことを決めなくてはいけないと思っておりますけれども、これにつきましては、助成金の交付要綱におきまして、今後、この法律を成立させていただきましたら助成金の交付要綱をつくっていくわけでございますけれども、この中で具体的に決めていきたいというふうに考えております。
#91
○宮本岳志君 この助成金は事業費の二分の一以内、限度額が五百万円ということですけれども、これは一度きりの助成でございますか。
#92
○政府参考人(有村正意君) 必ずしも一度きりということではございません。この助成は新規事業の立ち上がりにつきまして助成をするということでございますので、一つの企業がほかの事業をやろうとする場合に受けるという可能性はあるわけでございますけれども、そういった意味では一度きりということではないというのが法律の考え方でございます。
#93
○宮本岳志君 ぜひ、くれぐれも答弁の趣旨に沿った運用をお願いしたいというふうに思います。
 国から資金の交付を受けて行われる事業が反社会的なものであってはならないのも当然のことだと思います。情報通信だから何でもいいということにはならないと思うんですね。例えば、ダイヤルQ2というのはほとんど風俗産業として使われて普及しておりますけれども、ダイヤルQ2をつくったときにはそういう意図ではなかったと、仕組みそのものは、ということであっても、現実にそういう問題が起きる可能性を考慮して事前に対処することが必要だと思うんです。
 売買春に類することや薬物、銃器の取引など、反社会的な目的にこの助成金を使われることがないようにするための監視は可能なんでしょうか。
#94
○政府参考人(有村正意君) この助成金の交付決定に当たりましては、外部の専門家等から成る評価委員会の判断を反映させるということでございまして、その判断の中で社会的秩序に反するような事業を行う事業者というものは交付対象から排除されるというふうに考えております。
 また、実際にその事業を行ったかどうかということにつきましても後でフォローするわけでございますので、そういった面からもチェックをしたいというふうに思っております。
#95
○宮本岳志君 万々が一審査を行った書類に虚偽があったり、あるいは問題があると後々わかった場合に、不適切だと判明した場合に助成金を取り返すということはできるんでしょうか。
#96
○政府参考人(有村正意君) 助成金につきましては、交付した後にそういった事業を行っていなかったということがはっきりいたしましたり、あるいは助成金交付の趣旨に反した事業を行っているということがわかりました場合には、返還をしていただくということになっております。
#97
○宮本岳志君 次に、システム法についてお伺いをいたします。
 TAOの行っている研究開発事業には、機構自体の施設で行う直轄研究と、それから外部の研究機関などへの委託研究がございます。我が党は、このうち後者、委託研究の研究費が近年急増していることについて、研究成果が事実上企業自身の資産となるという観点から国の予算の使い方としては不適切だと考えてまいりました。
 このシステム法に基づく研究開発ですけれども、これはすべてTAOの直轄研究でございましょうか。
#98
○政府参考人(有村正意君) このシステム法に基づきます研究開発は直轄研究でございます。
#99
○宮本岳志君 研究開発の行われている三カ所の研究拠点、麻布台と岡崎と、そして中央、三鷹だと思うんですけれども、それぞれ研究体制がどのようになっているか。参加している人員の数や、どこから研究員が来ておられるのかについて簡単に説明いただけませんか。
#100
○政府参考人(有村正意君) 先生からお話のありましたように、三カ所のリサーチセンターで七つの今研究開発を進めておりますので、一々申し上げると大変でございますけれども、この研究開発の仕方は、通信・放送機構が大学の先生にリーダー、そしてサブリーダーをお願いいたしまして、そして通信・放送機構が共同研究者を公募いたしまして、その応募した研究者の中から共同研究者を決めていくという手順でございまして、この共同研究者の中には企業が入っております。例えば電子申請システムでございますと、NTTとかNTTデータとか三菱電機という共同研究者がおりますけれども、このシステムにつきましては九名で研究開発をしているということでございます。
#101
○宮本岳志君 参加している企業はいずれも技術力を持った超有名企業なんですね。NTT、今お話がございました。ほかには松下もありますし、日本IBM、三菱、沖電気、KDDも入っておられます。
 それで、これらの研究結果がやがて実用に供される段階になったときに、開発に参加した企業が独占的な地位を確保するということにはならないでしょうか。
#102
○政府参考人(有村正意君) この公共電気通信システムの研究開発は、先ほど申し上げましたように直轄研究でございまして、通信・放送機構がみずから直轄で行っておるわけでございまして、その研究開発の成果は通信・放送機構に帰属するというものでございます。
 この研究開発で、例えばあらゆる地方公共団体において活用可能な申請手続の電子化システムなどを研究開発しようとしているわけでございますけれども、これはあくまで汎用的、標準的なシステムを開発するものでございまして、実用化された際の具体的なシステムの調達というのは、それぞれの省庁及び地方公共団体における調達手続によりまして適正に行われるものと認識しております。
 このシステムの開発にも共同研究者として企業が参加することがあるわけでございますけれども、そういった意味で、広くこの成果は普及させるということでございます。
#103
○宮本岳志君 完成した段階で、実用に供される段階で、当然そのメーカーのものが使われていくというようなことになるということはないんでしょうかね。
#104
○政府参考人(有村正意君) 今ちょっと申し上げましたけれども、公共電気通信システムというのは汎用性、標準性というものを中心にして開発をいたしますので、システム自体も汎用的、その調達についても汎用的に行えるものでございますし、もちろん調達手続自身が透明にオープンに行われるということでございますので、そのような御懸念はないかと存じております。
#105
○宮本岳志君 その意味でも、ぜひ、NECと東芝の談合というような、そういうやっぱり疑念を持たれるようなことのないようにしていただきたいと思うんです。
 あわせて、メンテナンスなども、そういう例えば研究に参加した企業でなければノウハウがない、だから随意契約だというようなことにならないでしょうか。
#106
○政府参考人(有村正意君) この公共電気通信システムは、まだ実際に開発をされまして実用に供しているものはなくて、実証実験をやっている段階が多いわけでございますけれども、先ほど申し上げましたように汎用性ということが一つの大きな目的でございますので、そのような御懸念はないと存じております。
#107
○宮本岳志君 汎用的な技術だということであれば、企業にとってはほかの事業にも応用することができると思うんです。それで、国費で研究して、それがまた別の事業に使えれば、企業にとってこれほどいい話はないということになるわけですが、企業から参加している研究スタッフは研究の過程でデータを出身企業に提供できる仕組みになっているというようなことはないでしょうか。
#108
○政府参考人(有村正意君) この公共電気通信システムの研究開発は、通信・放送機構が直轄で行うものでございまして、その成果が機構に帰属することは先ほど申し上げましたけれども、したがいまして、これらの権利を勝手に行使することはできないわけでございますし、なお、この研究開発におきましては共同研究契約等を結びまして、その研究者に守秘義務を課しております。
 また、研究成果を当事者以外に公表しようというときには、当事者間の同意を得た上で公表するといったような仕組みをとっております。
#109
○宮本岳志君 ぜひそういう点しっかり踏まえて、この法の目的、運用をしっかりと国民の立場に立って進めていただきたいと思うんです。
 我が党は、今回の二法について、確かに運用上誤れば、我が党がこの間指摘してきたように大企業や大企業子会社への利益供与に利用されるおそれなしとはしないと考えていますけれども、国民の立場に立った運用がなされる限り、このシステムというものは国民の利便に通じるものでありますし、また円滑化法の方も、本当に中小企業、新たな情報産業を立ち上げるという方々にとって活用されるならば、それはそれとして役に立つものであるというふうに考えています。ですから、この二法については反対はしない、賛成するということにいたしました。
 ぜひとも、運用上の留意を強く求めて質問を終わりたいと思います。
 最後に、もう一分ぐらいありますので郵政大臣にその決意を。
#110
○国務大臣(八代英太君) 先ほどもちょっと区分機の話が出ましたけれども、スタート時点では、なかなか特殊な機械ですから研究するといっても二社ぐらいで、なるべくこれは競争入札がいいという思いでいろんな企業の研究は求めていた経緯もあるんですが、ようやく今、日立なども加わって三社体制になって、当時二億円のものも一億円に下がり、それから競争入札することにより五千万に下がるというようなことになってきますと、いい形の競争入札で、いい形の研究体制で、そういうものも含めていろんな研究体制というのは大切だというふうに思うんです。
 また、大企業だけがそのノウハウをひとり占めするのではなくて、ここには守秘義務のようなものを課しながら、しかしそれが広くまた枝葉にわたって小さな企業のベンチャー育成のためにそのノウハウが使われていくという仕組み、そういうことももろもろ考えながらこの法律をしっかりと健全な方向で私たちも育てたい、このように思っている次第でございます。
#111
○宮本岳志君 終わります。
#112
○渕上貞雄君 社民党の渕上です。
 システム法関連について御質問申し上げます。
 電子政府の実現に向けた郵政省の取り組みと今後の方針についてお伺いをしたいと思います。
 電子政府の実現は内閣総理大臣の主導で取り組まれておりまして、ミレニアムプロジェクトの一つでありますが、郵政省としての取り組みと今後の方針についてお伺いをいたします。
#113
○国務大臣(八代英太君) よろしくお願いいたします。
 行政の情報化を推進して電子政府を実現することは、行政の事務事業の効率化や国民の立場に立った行政を実現するために大変重要と考えております。
 国家公務員の人減らしの状況もございますけれども、足らざるところはまさにこうしたノウハウがしっかり生きていくということも大切でございましょうし、郵政省ではこれまでも電子政府の実現に向けていろいろなことの施策を考えてまいりましたが、まず一つは調達手続等の電子化、これも重要だというように思っております。本日御審議いただいている法律に基づく関係省庁と連携した公共電気通信システムの共同開発、これもまた一方では各省庁との連携をもとにやっていくことが大切だというように思っております。
 また、国民に最も身近な国の窓口機関である郵便局でのワンストップ行政サービスの実験、これはもう既に実験をいたしておりますけれども、今後は郵便局で、一々役所に行かずとも、例えば住民票あるいはまた印鑑証明、そういうようなものが一つのサービスとしてできる方向もこの電子政府の一つの系統立った流れの中で重要になっていくというふうに思いますので、いろんなメニューを取りそろえながら、また考え方をもとにしながら施策を一生懸命これから推進していきたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願い申し上げたいと思います。
 昨年十二月に電子政府の実現にミレニアムプロジェクトとして取り組むことが決定されまして、二〇〇三年度までに、もっと早くならないかという御意見も本日いただいておるわけでございますが、インターネットを利用してペーパーレスで行える電子政府の基盤を構築することは、これから世界もそういう方向で動いていくでしょうし、私たちも積極的にこの辺のことは推進していかなければならない、このように思っております。
 しかし、一方でセキュリティーの強化が大変重要でございますから、そのセキュリティー強化等の共通基盤技術の開発も欠かすことはできませんので、申請、届け出の行政手続のオンライン化など、電子政府の実現になおかつこれからも一層取り組みまして、三千二百の市町村も国の一つのかかわりの中でしっかりネットワーク化されるという方向を目指して、ひたすら頑張らせていただきたいと思っております。
#114
○渕上貞雄君 どうぞひとつ頑張っていただきたいと思います。
 次に、公共分野における情報化の進捗状況についてお願いをします。
 公共分野の情報化については、平成九年五月、経済構造の変革と創造のための行動計画について積極的に推進するということが閣議決定をされました。公共分野における情報化はどれくらい進んでいるのか、取り組み状況について説明をいただきたい。
#115
○政府参考人(有村正意君) 郵政省では、従来から公共分野の情報化を進めるためにさまざまな取り組みをしております。
 まず、現在御審議いただいております公共電気通信システム法に基づくものについて、例で申し上げますと、例えば運輸省との連携によりまして、PHSによりまして交通ターミナル内での案内サービスあるいは危険通知でございますとか、そういった移動制約者の公共交通機関利用を支援するシステム、あるいは消防庁との連携によりまして、広域かつ高精度なリアルタイムの災害情報を収集し、災害の広がりなどを予測するシステムなどを研究開発をしております。
 それから、教育分野では、平成十年度と十一年度の補正予算によりまして、文部省と連携をいたしまして全国約一千六百校をインターネットで接続いたしまして、学校に接続されるインターネットの高速大容量化に関する研究開発に着手をしております。
 また、この法律以外でございますと、例えば交通分野でITS、高度道路交通システムにつきまして、運輸省、建設省等と連携をいたしまして、交通情報、車両位置管理情報等のさまざまなITS関連情報を有機的に統合して、ユーザーが円滑に情報を活用できるシステムの研究開発を進めております。
 また、行政分野では、地理情報システム、GISの構築に向けた情報通信技術の研究開発ということで、国土庁、建設省、通産省、運輸省、自治省と連携して進めているわけでございます。
 以上でございます。
#116
○渕上貞雄君 次に、各省庁との連携についてでありますが、本事業の推進には各省と連絡して施策を進めることが重要であると考えます。郵政省の各省との連携の取り組み状況と今後の方針についてお伺いいたします。
#117
○政務次官(前田正君) お答えいたします。
 今政府参考人が御説明を申し上げましたように、郵政省としても各省と連携しつつ、公共分野の情報化に積極的に取り組んでおるところでございます。
 特に情報通信分野については、我が国経済の構造改革を推進する原動力として重要な役割を果たすものであることから、総理大臣を本部長、そして郵政大臣等を副本部長とする高度情報通信社会推進本部を内閣に設置をいたしました。情報通信の高度化の推進に政府一丸となって取り組んでおるところでございます。
 具体的には、平成十二年度の予算におきまして、ミレニアムプロジェクトとして教育の情報化、電子政府の実現、IT21の推進が採択をされました。情報通信の高度化に関する各省庁の連携体制がさらに強化拡充をされておるところでございます。さらに、制度整備につきましても、郵政省、警察庁、通産省の連携によります不正アクセス行為の禁止等に関する法律が平成十一年度に成立するなど充実を図りつつあるところでございます。
 さらに、郵政省としては、情報通信行政の主管庁としてのリーダーシップをさらに発揮し、高度情報通信社会の早期構築に向けて引き続き関係省庁との連携、施策の拡充に積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
#118
○渕上貞雄君 積極的にどうかひとつ取り組んでいただきたいと思います。
 次に、特定通信・放送開発事業実施円滑化法について質問をいたします。
 まず、助成金の交付の交付決定についてでありますが、通信・放送機構の特例業務として、通信・放送新規事業の実施に必要な資金に充てるための助成金交付の業務を追加しますが、これによって助成金交付決定を機構が行うようになります。このため、評価委員会が設けられ、評価委員会が決定を行うと聞いておりますが、評価委員の選出と承認はどのようにされるのか、お伺いいたします。
#119
○政府参考人(有村正意君) この開発法に基づきます助成金の交付決定に関しましては、外部の知識、ノウハウを活用して客観的かつ公平に審査を実施する必要がございまして、そのために先生今お話しのように通信・放送機構の中に外部専門家で構成された評価委員会を設置する予定でございます。
 この選出につきましては、基本的には通信・放送機構が行うものでございまして、情報通信分野のベンチャー企業に関係する幅広い分野からふさわしい方々を選出いたしまして、承諾をいただいた方を通信・放送機構が評価委員として委嘱をするということでございます。
 その評価委員の選任の観点と申しますと、まず技術的な側面、それから経営的な側面、あるいはマーケットといったような観点から幅広い人材を登用するということでございまして、企業経営に詳しい学識経験者とかベンチャーキャピタル等のマーケットに詳しい民間の専門家、情報通信分野の技術的な専門家等から選ばれるものと思っております。
#120
○渕上貞雄君 次に、審査と審査基準についてでありますが、助成金交付の原資は国が機構に交付する補助金によって行われますが、国は機構から国に対して行われる補助金交付申請の審査を通じて機構が行う助成金交付の適正性を間接的に監督するということになると聞きますが、その都度審査されるのかどうか、また審査基準はどのようなものか、お伺いいたします。
#121
○政府参考人(有村正意君) 助成金の交付につきましては、広く公募をいたしまして、それを先ほど申し上げました評価委員会等で審査等をしていただきまして交付することにしておりますけれども、現在のところは年に一度公募をしたい、それから交付決定をしたいというふうに考えております。
 この審査に当たりましては幾つかの観点がございますけれども、特に新規性、そういったものも厳正に評価をするわけでございます。新規性と申しますのは、従来提供されていなかった新しいサービスを提供すること、あるいは今まで実用化されていなかった技術を用いてサービスの価格を著しく低下させたりサービスの質を著しく向上させるということを実施指針に書いておりまして、こういったものに沿うような審査を行っていくということでございます。
#122
○渕上貞雄君 助成金額と対象についてでありますが、先ほども質問があっておりましたけれども、助成限度額が一業者当たり五百万円、助成率は二分の一。助成対象経費はコンサルティング経費、それから試作開発費等の立ち上がり経費となっていますが、限度五百万円は十分な額と言えるかどうか、また助成対象がコンサルティングや試作開発費などで十分なのかどうか、お伺いいたします。
#123
○政府参考人(有村正意君) この助成金につきましては、今先生がお話しのように助成率は二分の一、助成限度額は一事業者当たり五百万円ということを予定しておるわけでございます。
 まず、助成率につきましては、助成対象事業者が適正かつ効果的に助成金を利用することを担保するというためにはある程度の自己負担というものを課すのが一般的でございますので、そういった意味では二分の一という助成率はほかの助成金制度と比較いたしまして必ずしも小さいものではないというふうに考えております。
 また、五百万円という助成限度額が小さいのではないかというお話でございますけれども、この助成対象となるベンチャー企業は比較的小規模の事業者が多いということもございまして、事業の立ち上げ資金の支援としては一定の効果を上げることができるものというふうに考えております。
 また、助成対象の経費でございますけれども、コンサルティング経費や試作開発費等としておりますけれども、やはりこの情報通信ベンチャーというのは、技術力はございますけれども経営という問題につきましてノウハウが不足しているということでございますので、そういった経営的なコンサルティングを必要とする、あるいは新しい技術はありましても試作品を開発するといった経費がない、しかもそういった経費というのはその企業等の中でウエートが大きいということでございまして、そういったものを助成の対象にしようというふうに考えているものでございます。
 ただ、小さいのではないかという御指摘もございましたけれども、今後、この助成金制度の実施を通じましてベンチャー企業の実態とかニーズの把握にこれからも努めてまいりまして、制度のあり方あるいは拡充といったことについても検討してまいりたいというふうに考えております。
#124
○渕上貞雄君 助成金の申請手続の問題については、一億一メーターと言っていたんですか、先ほど、そういうお話がありましたけれども、やはりそこのところが大変問題でございまして、助成金の申請手続を煩雑にしないなど利用者が使いやすい仕組みをつくることが必要ではないか、こういうふうに思うんですが、郵政省の取り組みはいかがでございましょうか。
#125
○政府参考人(有村正意君) 申請手続を煩雑にしない等、使いやすい仕組みをつくることについてのお話でございます。
 この面については、確かに先生がおっしゃいますように、まず使いやすい仕組みをつくるということが必要だと考えておりますけれども、一方、この助成金の交付に当たりましては多数の申請の中からすぐれた案件を選定するということで、公正に審査をするという必要も、そのための材料も必要になるわけでございますし、またいわゆるばらまきとの御批判を受けないように事業者が適正に事業を実施することを確認する必要がございますので、ある程度の申請書類は必要かというふうに考えております。
 ただ、先ほど経営のノウハウというものがないということを申し上げましたし、また人手も足りないということでございますので、大量の申請書類を用意することは困難であることも十分に承知しておるわけでございます。
 そういった意味で、今申し上げましたような要請を踏まえながら、申請手続が必要以上に煩雑にならないよう、利用者が使いやすい仕組みをつくるように努めてまいりたいというふうに考えております。
#126
○渕上貞雄君 終わります。
#127
○戸田邦司君 両法案につきましては、既に事務方からも十分な説明を受けております。そこで、私は質問というよりは御注文申し上げておきたい点が一点ございます。
 先ほど来の議論の中で、特定通信・放送開発事業実施円滑化法に関連しましていろいろな議論がなされました。そこで、一件当たりの金額が少ないのではないかとか、それから評価委員会で審査するということですが、きちっとした審査をしてほしいとか、そういった指摘がありました。
 私は、新規事業の内容及び実施方法について、実施指針に照らして適切な場合には助成金を交付するということになっておりますが、少なくとも、金額が小さいとは言いながら国が助成金を交付するわけですから、国が助成金を出さなければならないような事業であるということを十分に徹底していただきたい、こう思っております。将来の問題として、件数は少なくなるかもしれませんが金額はもう少し大きくするというやり方もあるかと思います。
 そういう点で、これは郵政省が御自身でやられるわけではありませんから、機構の方に、評価をする際に審査をされる方に十分にその点をよく理解してもらって実施していただきたいということを御注文申し上げておきます。
 以上です。
#128
○国務大臣(八代英太君) 三つの視点から御注文をいただきましてありがとうございます。
 確かに五百万円は少ないかもしれないけれども、しかし国がしっかりと支えるという立場に立って、それからまた、運用機構の評価のあり方等々もこれから検討すべきことは多々あろうかと思いますので、また適切な御指導をいただきながら、あるいは金額の面におきましても審査のあり方にしても、あるいは余り手続が煩雑にならないようなそういう方向もこれありという思いがいたしますので、これからもさらに私たちは推進方努力をしていきたいと思いますので、また適切な御助言をいただければと思っております。
 ありがとうございました。
#129
○戸田邦司君 終わります。
#130
○岩本荘太君 参議院の会の岩本でございます。
 あらゆる角度からの議論が尽くされているようで、私も何を質問していいか、通告はしたんですが重複していることもございまして、それはなるべく避けてと思うんです。
 一つ、システム法ですか、これは通称を教えていただきましたのでシステム法ということで話をさせていただきますが、先ほどもう内藤委員から質問が出ましたけれども、これをなぜ法律でやるかというのがどうも私自身わからない点でございまして、私なりにいろいろ考えますと、これは法律で決めれば予算がとりやすいのかなというような感じがいたします。しかし、これは予算関連ではないというようなお話で、そうなるとそういうことでもないのかなと。
 あるいは、今の国の行政が縦割り行政だと言われている、その行政をあえて横割りにしようという前向きなものかなというような感じもするわけでございますが、どうもそういう感じもしませんし、研究の内容を見ておりますと、全部の省庁のものはわかりませんけれども、本当にこれはこんなことを決めずに幾らでもできるというような感じがいたしまして、こういうことをやることによって逆に行政の自由度といいますか、自主性といいますか、責任感といいますか、そういうものをそぐんじゃないかなというような危惧を持っておりますので、その辺を質問しようと思ったんですが、私はこれ通告いたしたんですが、先ほど内藤委員が通告なしで御質問されまして、それで回答をお聞きしますと大体そんなところかなと。
 小坂政務次官のお話では、法律で決まっているんだからやむを得ないじゃないかと。ただ、これからこういうことをやるときには、なるべくその法律をつくるときに気をつけなきゃいかぬのじゃないかなと。まさにそれはそのとおりなのかもしれませんが、私もそういうことを準備した以上、もしこのお話以外に何かつけ加えるべきこと、これをなぜ法律でやるのか、その辺をお話しいただければと思っております。
#131
○政務次官(小坂憲次君) 御通告いただいておりまして、答弁する用意をしておったんですが、先に出まして失礼をいたしました。
 そこでも申し上げた点でございますが、今御指摘のように、今回は、この機構がこういう事業を始めるときに法律でスタートしたことがあって、今回もその例に倣ってやっておりますが、先ほど申し上げましたように、システムの内容が専門的かつ多岐にわたりまして頻繁に法改正を必要とするようなことが生じることも予想されます。そういう面から、先ほども申し上げたんですが、御指摘のあるような点を踏まえて、法改正のあり方についてこれから関係の省庁と検討を進めて、先生御指摘のような状況にならないようにしてまいりたいと思っております。
 特にこれ以上の理由といえば、本改正案については、地方公共団体における行政手続の電子化を自治省との連携により推進するための研究開発に取り組むものだということで、総理が主導するミレニアムプロジェクトの柱の一つでもあるから、今回、この法律については電子政府の実現の推進に不可欠な法制でもあるので、こういった研究をしっかり法律をつくって推進していこう、こういうようなことで、ある程度取り組んでいる姿勢を明確にするというような意味も踏んまえて今回は法律でやらせていただきましたが、今後は御指摘の点を踏まえて十分に検討したいと思っております。
#132
○岩本荘太君 やられる研究課題等を全然私は問題にするところではないんですが、要するに、今回は郵政省のこういう法律でしたけれども、こういう考えでほかの省も法律をつくっているのかなというと、ちょっと何か現在の三権分立の時代に、やっぱり行政は行政なりの立場というのはあると思うので、その辺は十分尊重してあげなきゃいけない。また、立法ということになりますと、どうしても時間的なものもかかりますし、そういうところをしっかりと考えていかなきゃいけないんじゃないのかなと思ってこのような質問をしたわけです。
 それともう一つ、この研究の話になりますと、これも先ほど御質問が出ましたけれども、いわゆる成果ということで、これは平成十年から始まったわけですよね、したがってことしは三年目ですから、まだまだ成果をしっかりと説明ができないというようなお話でございました。
 そうだろうと思います。それほど突っ込んでこういう場でお聞きするつもりはないんですけれども、私は始まった平成十年からのものについて成果をお聞きしようかなと思ったんですが、それも御答弁ございました。
 ただ、文部省ですか、教育関係で高速伝送化によって教育効果を上げるというようなお話、これは私が聞くところによりますと、一つの映像を有線と無線とあるいはサテライトからそれぞれ分割してでも送って、それで早く送るんだというようなことのお話ですけれども、そうなりますと、そういう放送の基盤整備といいますか、そういうものは日進月歩、さっき、もっと早く物事は今変わっているというようなお話がございましたけれども、そういう中で今やっている研究がすぐにまた新しいものに変わっていくような感じがするというのが一つございます。
 それともう一つ、水産庁の研究課題にしましても、これは全く私調べたわけでも何でもないんですが、漁業といいますと、やはりいい漁場をひとり占めしたいというような意識があるんだろうと思うんです。そうした場合に、これだと全情報が全部集まっちゃうんじゃないかと。
 例えば、昔かもしれませんけれども、いい漁場へ行くときにはよその船を振り切るために遠回りをして行くというような、そういうのが漁業の実態でもあるような気がいたしますので、そういう意味で、新しい研究によって今までのルールを乱すようなことがあってはいけないんじゃないのかなということでございまして、そうすると、法的なものよりも皆さんの意見を聞いて有機的に物事を決めていかなきゃいけない。
 そういう考えでいきますと、やっぱりこれはなぜ法律で決めるのかなというところにまた戻っちゃうわけです、だからといってどうこう言うわけじゃございませんけれども。要するに、この研究が応用動作がききやすいもの、法律では決まっていてもそういうものであるような取り組みをぜひお願いいたしたい。
 質問にはなりませんけれども、郵政大臣、もし何か一言ございましたらお願いいたします。
#133
○国務大臣(八代英太君) 御指摘をいただくことに積極的に取り組んでいきたいと思っておりますけれども、いずれにしましてもこれから電子政府を含めいろんな、行政のペーパーレス化も含めて、あるいは認証制度も含めてやっていくわけですが、やっぱり国がどうしてもかじ取りをしなければならない一つの機構の仕組みのようなものがございます。
 こういう中においても、やっぱり国は国の法律をする、それが三千二百の市町村にしっかり行き渡る。また、国が開発することを、例えば水産庁の漁場の問題等々も、それはそれでまた末端においてはそのデータをもとにして公平な漁業操作というものも期待をする。
 いずれにしても、情報というものがいち早く漁業関係者であれ地方自治体であれ、いろんなところにしっかり伝達される方式は、まさにこの情報通信時代の私たちの最も重要なところだという視点を持っておりますので、またいろいろと改良しながら、あるいは御意見を踏まえながら取り組んでいきたい、このように思っております。
#134
○岩本荘太君 私は、何も国がやっちゃいかぬと言っているわけじゃなくて、国がやるものでも、法律をつくってやるものあるいは行政単位でやるもの、いろいろあると思うんです。それから、民間の意見をいろいろ聞かなきゃいかぬ、末端の意見を聞かなきゃいかぬというのも今の時代だと思うんです。そういうものをすべてよく聞いてやっていただきたい、こういうことです。
 通告いたしました質問は全部これで済みましたので、以上で私の質問は終わりにいたします。どうもありがとうございました。
#135
○委員長(齋藤勁君) 他に御発言もないようですから、両案に対する質疑は終局したものと認めます。
 これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより順次両案の採決に入ります。
 まず、特定通信・放送開発事業実施円滑化法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#136
○委員長(齋藤勁君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 この際、簗瀬君から発言を求められておりますので、これを許します。簗瀬進君。
#137
○簗瀬進君 私は、ただいま可決されました特定通信・放送開発事業実施円滑化法の一部を改正する法律案に対し、自由民主党・自由国民会議、民主党・新緑風会、公明党・改革クラブ、社会民主党・護憲連合、自由党及び参議院の会の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
    特定通信・放送開発事業実施円滑化法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
  政府は、本法の施行に当たり、次の事項の実現に向け万全を期すべきである。
 一、通信・放送新規事業の実施のための助成金交付に係る申請手続については、簡素化を図るとともに、審査期間の短縮に努めるよう配意すること。
 二、助成金交付申請の審査に当たる評価委員会の委員については、通信・放送新規事業の著しい急激な技術革新の進展にかんがみ、内外の実情に詳しい有識者等が選任されるよう努めること。
 三、助成金交付のための審査基準は、通信・放送新規事業の実態を踏まえて策定し、その運用に当たっては、柔軟な対応に努めること。
  右決議する。
 以上でございます。
 何とぞ、委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
#138
○委員長(齋藤勁君) ただいま簗瀬君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#139
○委員長(齋藤勁君) 全会一致と認めます。よって、簗瀬君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、八代郵政大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。八代郵政大臣。
#140
○国務大臣(八代英太君) ただいま特定通信・放送開発事業実施円滑化法の一部を改正する法律案を御可決いただきまして厚く御礼を申し上げます。ありがとうございました。
 本委員会の御審議を通じて承りました貴重な御意見並びにただいまの附帯決議につきましては、今後の郵政行政を進めるに当たりまして御趣旨を十分に尊重してまいりたいと存じます。まことに本日はありがとうございました。
#141
○委員長(齋藤勁君) 次に、特定公共電気通信システム開発関連技術に関する研究開発の推進に関する法律の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#142
○委員長(齋藤勁君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、両案の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#143
○委員長(齋藤勁君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後一時五十二分散会
ソース: 国立国会図書館
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