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2000/05/11 第147回国会 参議院 参議院会議録情報 第147回国会 交通・情報通信委員会 第16号
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2000/05/11 第147回国会 参議院

参議院会議録情報 第147回国会 交通・情報通信委員会 第16号

#1
第147回国会 交通・情報通信委員会 第16号
平成十二年五月十一日(木曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 五月九日
    辞任         補欠選任
     大沢 辰美君     筆坂 秀世君
 五月十日
    辞任         補欠選任
     筆坂 秀世君     笠井  亮君
     渕上 貞雄君     三重野栄子君
     戸田 邦司君     田村 秀昭君
 五月十一日
    辞任         補欠選任
     田村 秀昭君     戸田 邦司君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         齋藤  勁君
    理 事
                景山俊太郎君
                釜本 邦茂君
                簗瀬  進君
                弘友 和夫君
                三重野栄子君
    委 員
                岩城 光英君
                加藤 紀文君
                鹿熊 安正君
                鈴木 政二君
                田中 直紀君
                野沢 太三君
                山内 俊夫君
                谷林 正昭君
                内藤 正光君
                吉田 之久君
                日笠 勝之君
                笠井  亮君
                宮本 岳志君
                岩本 荘太君
                戸田 邦司君
   国務大臣
       運輸大臣     二階 俊博君
       郵政大臣     八代 英太君
   政務次官
       大蔵政務次官   林  芳正君
       運輸政務次官   鈴木 政二君
       郵政政務次官   小坂 憲次君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        舘野 忠男君
   政府参考人
       外務省経済局長  田中  均君
       郵政省電気通信
       局長       天野 定功君
   参考人
       日本電信電話株
       式会社代表取締
       役社長      宮津純一郎君
       東日本電信電話
       株式会社代表取
       締役社長     井上 秀一君
       西日本電信電話
       株式会社代表取
       締役社長     浅田 和男君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○理事補欠選任の件
○政府参考人の出席要求に関する件
○参考人の出席要求に関する件
○電気通信事業法の一部を改正する法律案(内閣
 提出、衆議院送付)
○道路運送法及びタクシー業務適正化臨時措置法
 の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送
 付)

    ─────────────
#2
○委員長(齋藤勁君) ただいまから交通・情報通信委員会を開会いたします。
 まず、委員の異動について御報告いたします。
 去る九日、大沢辰美君が委員を辞任され、その補欠として筆坂秀世君が選任されました。
 また、昨十日、渕上貞雄君、戸田邦司君及び筆坂秀世君が委員を辞任され、その補欠として三重野栄子君、田村秀昭君及び笠井亮君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(齋藤勁君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。
 委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。
 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(齋藤勁君) 御異議ないと認めます。
 それでは、理事に三重野栄子君を指名いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(齋藤勁君) 次に、政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 電気通信事業法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に外務省経済局長田中均君、郵政省電気通信局長天野定功君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#6
○委員長(齋藤勁君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#7
○委員長(齋藤勁君) 次に、参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 電気通信事業法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会の参考人として、日本電信電話株式会社代表取締役社長宮津純一郎君、東日本電信電話株式会社代表取締役社長井上秀一君、西日本電信電話株式会社代表取締役社長浅田和男君の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#8
○委員長(齋藤勁君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#9
○委員長(齋藤勁君) 電気通信事業法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 まず、参考人の方々に一言ごあいさつを申し上げます。
 本日は、御多忙のところ本委員会に御出席をいただき、まことにありがとうございます。
 参考人の方々から忌憚のない御意見を賜りまして、今後の審査の参考にいたしたいと存じますので、よろしくお願い申し上げます。
 これより参考人に対する質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#10
○山内俊夫君 おはようございます。
 きょうは、日本電信電話株式会社の宮津社長並びに東日本井上社長、西日本浅田社長、大変お忙しいところ、ありがとうございます。
 私は香川県出身でございまして、四国でございますから西日本の浅田社長のところに関係してくるかと思うんですけれども、きょうの質問の趣旨は、回線接続料、今大変話題になっております、日米の政治問題にもなりかかっております接続料についての質問でございます。
 まず、お三方の御意見をいただきたいのは、事業者間の接続料金の値下げという問題は、これは最近非常によく日本的にも世界的にも普及し始めましたインターネット用の定額料金の低廉化、これとの絡みなんですが、この接続料金の値下げそのものがIT革命の推進と直接関係あるのかどうか、これをお三方一人ずつ、簡単で結構でございます、御意見をいただけたらと思うんですが。
#11
○参考人(井上秀一君) 初めにお答えさせていただきますが、端的に言いまして事業者間の接続料金というのは、主に長距離事業者が長距離サービスを提供するときに我々東と西、東西地域会社の電話網を使用することに伴う料金といいますか対価でございます。その引き下げについて今までもいろいろやってきたわけでございますが、それが影響するところは電話の長距離料金の値下げというのが端的に出てくるというのが一つある構造でございます。
 片一方、インターネットの話でございますが、我々IT革命に全体的にいろいろ取り組んでおるために、サービスをいろいろ充実していかなきゃいかぬということでやっているわけですが、その中で一番重要になっているのはインターネット用の定額料金をもっと安くできないかという話で、これがいわゆるIT革命につながるということで、我々もそのためにインターネット用の定額制サービスを安くしていこうということで、先般四千五百円と二千九百円というサービスを始めたわけでございまして、これをベースにしてインターネットプロバイダーの方たちのサービスがさらに充実してIT革命につながるという形になるわけでございますが、これについては我々としても今後、今まだエリアが拡大しておりませんので、これの普及に取り組んでいこうということで今取り組んでおります。そうすることによってインターネットを中心としたIT革命を進めていきたい、我々の役割というのはそういうところにあるんじゃないかというふうに考えております。
 したがって、一言で言いますと、事業者間の接続料金とインターネットの定額制は直接関係はしていないと我々は考えております。IT革命のためにはインターネット料金の方を一生懸命やっていきたいというふうに考えております。
 以上でございます。
#12
○委員長(齋藤勁君) 参考人の方、着席のままでお答えいただいても結構です。
#13
○参考人(宮津純一郎君) お言葉に甘えまして、座ってやらせていただきます。
 今、東の社長が申し上げましたが、この接続料金というのはインターネットに直接影響するのかということになれば、ないと思います。直接影響するのは電話だと思います。
 狭い意味でいけばそういうことになるんですが、もっと大きな意味で、いわゆるIT革命とか言っておりますが、こういう最近のデジタルを前提にした新しいいろんなサービスが出てまいります。そういうもの全体から見て、産業論としてやはり接続料金というのを下げることはそれなりのプラスはあるんだろうというような広い意味でおっしゃれば関係はあるといえばあると思います。
 すなわち、それによりまして確かに通信網に参入してくる事業者というのが、値段が安くなればやりよくなるからふえたりするんじゃないかと思います。そういう意味で、活性化を出すという意味では、やはりその努力は必要ではないかとは思っております。
#14
○参考人(浅田和男君) インターネットの料金を下げてIT革命を応援していく、これは地域会社にすると真摯に進めていかなきゃいけないということで、本気で取り組んでいく所存でありますが、事業者間接続料金とインターネットの料金、この関係については今、宮津社長それから井上社長がお話ししたとおりでございます。
#15
○山内俊夫君 冒頭に私がなぜこれをお聞きしたのかといいますのは、今、テレビ、新聞、雑誌等もほとんど七割ぐらいが、接続料金というのは、これは業者間の接続と民間、個人が端末でNTT回線とつないでやる接続を何か混同しているような記事が余りにも多いんですね。
 実は、堺屋長官も五月九日の閣議後、情報技術産業の発展には大幅な引き下げが不可欠との認識を示したというのは、ちょっとこれは疑問があるんですが、堺屋長官にも本来ならば一度聞いてみなきゃなりませんけれども、業者間の接続と一般国民もしくは企業が端末でつなぐ、私、宮津社長がおっしゃったとおりだろうと思うんですよ。私、直接には本当に関係ないんじゃないかということでこれをお聞きしたわけなんです。
 といいますのは、実はこれ西日本に絡んでおりまして、四国というのは非常に体力的に弱いところなんですね。この業者間の接続を、これ大体今二二・五%下げようというような、日本サイドは二二・五ぐらいで何とか勘弁してよという話を出しております。ところが、アメリカは四一%、それも二年以内にやりなさいよというような話が出てきております。
 これは私、うがった見方をすると大変アメリカさんには失礼かもわかりませんが、バシェフスキーという通商代表部が昨年の八月、どうやらこれはサミットを既にもう見越した形で、これはうがった見方なんで申しわけないんですが、日本の接続料金をどんと下げさせていこうという意図があらわれておりまして、その後十二月、一月、この三月、四月と立て続けに郵政省、外務省と両省にかなり圧力をかけてきております。
 それに対して、日本政府も何とか二二・五%という数字を出して今必死に頑張っているところなんですが、これは余り過度に事業者間の接続料金の値下げというものを世論が半分間違った形で理解して、いやそれは我々も安くなればいいやというような感じで国民がバックアップしますと、これはアメリカの思うつぼに入ってしまうと思うんです。
 私がなぜ心配しているかといいますと、NTTの体力がどんと落とされるんじゃないかという心配をしている。落とされた結果、我々は例えばまだ光ファイバーケーブルなんかまだ十分に敷設されておりません、そのNTTの余力でもって、多少もうからないけれども四国も一生懸命やってほしいなと思っているところが、体力がなくなっちゃうと、いやもう十年先には何とか光ファイバーを全面的にやりますよといったのが、十年から二十年になってしまう。下手したら三十年になってしまうのじゃないかと私は心配をしておりまして、そうしますと、四国なんかはそれだけまたインフラ整備がおくれるわけですね。
 ですから、多少は一生懸命体力を温存していただいて、その温存していただいた分をできるだけ地方にその力を注いでいただきたいなと思っておりまして、先ほどの業者間接続と個人接続、端末接続との混同というのが日本の間違った世論喚起を起こしてしまうことを私は心配いたしております。
 ですから、過度な事業者間接続の料金の値下げというものに対して、私はIT革命推進にNTT全体の投資力をかなり奪うんじゃないかなという先ほどの心配をしておるんですが、特に宮津社長、そのあたり、私の感想に対してお答えいただけませんでしょうか。
#16
○参考人(宮津純一郎君) 過度の干渉をされて無理やり値段を下げられたらNTTはおかしくなるから、基本的に現実として日本の電気通信のサービスを維持するというようなことも含めて、それからこれからのサービスを高度化していくということに関してかなり影響が出てきてしまうというふうに思っておりますので、そういうような意味で混同されることは非常に迷惑でございます。
#17
○山内俊夫君 私も確かにそのとおりだと思うんです。
 それと、先ほど井上社長おっしゃっていただきました、直接この業者間接続が下がろうが今のままであろうがインターネットに対して私は余り大きな影響はないと思うんです。少しはあると思いますよ。例えばアメリカから参入してきた業者が幹線を利用して、その端末のところはNTTの回線を利用させてもらうということでございますから、多少はIT革命に寄与するかなと。
 でも、私はバランス上、IT革命の推進と我々四国とか九州とか北海道とかそういう末端の余り収益の上がらないところにもNTTさん一生懸命今まで力を注いでいただいておりますが、今後そんな余力はないよと、こう言われるのを私は心配しているわけでございます。
 ですから、もっと詳しいデータも随分私いただいておりますけれども、時間の関係がありまして余り言えません。でも、NTTさんは今までインターネットに関しても非常に頑張ってこられたという実績を私ちょっと見させていただいております。
 一日じゅうつなぎっ放しでも何とか一万円から八千円、六千円、将来的には四千五百円まで来ようと、そうなってくるとアメリカと大して変わらないですね、ほとんど。まだ日本の方が有利になってくるというような私は気がいたしておりますから、インターネット関係については大いに頑張ってほしいんです。
 そこで、IT革命を推進する上で、これは三社長にお聞きしたいんですが、具体的に今後どのような計画を持っておられるか、お聞かせいただけたらと思うんです。
#18
○参考人(浅田和男君) IT革命を推進するためにやはりインターネットにアクセスできるサービスをフルラインといいますかラインアップをたくさんつくって、いろんなサービスを出していく必要があるというふうに考えております。
 その第一弾、本日五月十一日から、今まで月額八千円でしたIP定額サービス、これを月額四千五百円、これは県単位でつなげていただくとそうなるんですが、それから収容局単位につなげると月額二千九百円、それを本日よりスタートする。このサービスを本年度末までに県庁所在地級都市に拡大をしていきたい。
 それから、その後需要動向を勘案しつつ逐次全国に出していきたいと思っておりますし、それからADSLの接続サービスですが、これも試験期間中でありますが、需要動向を十分見まして技術検証等を早目に実施してサービスエリアの拡大をしていきたいと思っておりますし、それからさらに高速のアクセスを御要望する方々に、秋口から、第三・四半期ですが、最大十メガビットで通信ができる光アクセスサービス、これを収容局単位で月額一万円程度、こういったことで秋口から出していきたいと思っています。
 御案内のように、このエリアはドッグイヤーと言われておりますように非常に変化が早うございますので、今私どもがこういうことで計画しておりますが、この先状況の変化により柔軟にいろいろ対応していきたい、そういうふうに考えております。
#19
○参考人(井上秀一君) 東西地域会社は、一番コアになるのはやっぱりネットワークサービスでございまして、今インターネットにいろんな部分を、役割を果たしていきたいと思っていますが、一番コアになるネットワークサービスについて、浅田社長の方と同じようなテンポで、できるだけ早くいいサービスを出していきたいということで今取り組んでおります。
#20
○参考人(宮津純一郎君) インターネットに関連して、現在のところ国民の生活に関連して一番影響が大きくて関心も持たれているのは、今、西と東の社長が言いましたが、お客さんに使ってもらう回線の値段だと思うんです。そして、それはデジタルの回線でISDN、それを今度安くするということをやっておりまして、その努力をしなきゃいけないと思っております。
 私として、ちょっと地域の東西会社が一生懸命やっている回線の問題以外にも、NTT全体としてインターネット、IT革命なるものについてどういうふうな戦略を持ってこれから取り組もうとしているかというふうに先生が御質問なさったと思いまして、持ち株の方の会社の社長としてそういう意味でちょっとお答えしますが、よろしいですか。
 それで、今の回線のもののほかに大きな話としてはあれがございます。これはすごく今売れていますが、ドコモ、ドコモと言っていますが、携帯関係がありまして、この携帯関係はもともとこれは電話機のつもりで売ってまいりまして、持ち運びの便利な電話だからというのでいっぱいお客さんがついているんですが、最近お聞きになっていると思いますが、iモードというのを出しまして、そうしたらこれは電話というよりインターネットなんですね、無線を使って。あそこに──こんなことはここで説明はもう要らないんだろうと思いますので、済みません、それは省略します。
 そのiモードをうまく当ててきました。これは携帯の話というよりインターネットである、こういうふうに思いまして、これを相当これから世界的にも売り込んでいくというか普及させたいというふうに思っておりまして、それをやっていくのにはIMT二〇〇〇とかいいますけれども、今の携帯ももうちょっと高度なものにしていけばますますいい絵が見えるようになるので、それをやろうと思っています。
 それから、あとは今度は中に入れる情報の方の話としていろんなコンテンツ系のものがありますけれども、NTTがコンテンツをやるというとまたいろいろ問題があるので、コンテンツをやるに当たってのいろんなネットワークにそれを流し込んでいくところのいろんな仕掛けみたいなもの、いろんな商品が出ますけれども、そういう類のものはやろうと思っております。
#21
○山内俊夫君 各社長からいろんな御意見をいただいたんですが、基本的に私はIT革命と業者間接続というのは案外分けて物事を考えていかなきゃいけないなと思っております。
 そうしないと、先ほどの私の論理からいきますと、最近これはOECDの事務総長ジョンストンという人が寄稿しておりますが、情報化革命、IT革命が進めば進むほどデジタルディバイド、つまり情報化が生む経済格差というのは広がってくるよ、かなり出てきますよということも言っております。
 ですから、それが私が冒頭に申し上げた、今国と国との間のデジタルディバイドというのは生まれつつありますが、これは日本国内でもおくれた地域と進む地域でかなり差がついてくる。そうすると、産業の育成というものにも大変大きな影響を及ぼしてくると思うんです。そういったことを十分懸念しておりますので、ぜひNTTさんにそのあたりの配慮をしていただいて、体力を落とさないように、その余力で一生懸命地方もよろしくお願いしたいと思います。
 最後に、時間が余りなくなってまいりましたので、今後、NTTの東西の会社が、地域通信市場での外資系を含めた競争が進展する中でIT革命に貢献していく上で政府に要望したいこと、こういう機会でございますから遠慮なくおっしゃっていただいて、私は郵政大臣じゃありませんからそれは十分聞くわけにはいきませんけれども、ぜひ御披露いただいて決意のほどを述べていただけたらと思うんです。よろしくお願いします。
#22
○参考人(井上秀一君) 大変ありがたいお話なんですが、我々としては、地域通信市場というのが皆さん独占じゃないかという認識が非常にまだあるものですから、実際は今先生がおっしゃったように非常に競争になっております。特に私どもの首都圏なんかは物すごい競争でございます。
 これに対して、我々はもちろん経営改善をきちっとして体力をつけていくというのは当然でございますが、それだけじゃなくて、新しいサービスをタイムリーに出してお客さんにきちっと使っていただかなきゃいかぬということで、そういう意味での規制の弾力化だとか規制の見直しだとか、そういうものも必要ですし、特に、インターネットのような世界になりますと従来の電話のような切り口だけの仕組みじゃございませんので、その辺のいわゆる業務範囲の部分も含めまして、やっぱり企業が体力を持ってできるような仕組みというのを今後ともお願いをしていきたいというふうに思っております。簡単ですが。
#23
○参考人(浅田和男君) 大体同じような内容になりますが、今地域のローカル通信網ですが、ここは決して独占ではありません。実際にコストでペイするところ、ここは直接もう競争相手の方が線を引かれて地域で通信網もつくられています。それから、インターネットのエリアではCATVをやっている事業者がインターネットのアクセスを既にお出しになっていて、ここは非常に厳しい競争になっています。
 ですから、ぜひこのインターネットみたいな新しい分野、これから従来の電話とは違う新しい発展をする分野ですから、ここでの競争につきましては少し弾力的な配慮をいただけるようにぜひよろしくお願いしたいというふうに思います。
#24
○参考人(宮津純一郎君) ユニバーサルサービスという言い方もあると思いますけれども、ああいう一定のサービスを保障しながら競争を活性化していくというようなこと、特に東西の地域に関してもその議論を、結局再編成という格好で四年前に決めていただきまして、それで私どもとしては忠実にそれを実行してきたつもりでございます。去年の七月にそれをやりまして、それから一年そろそろたつんですが、その間に、その理念は変わらないと思うんですけれども、当時議論をしていたのが電話中心の時代だったんですけれども、今先生御質問ございますようにインターネットの世界にどんどん変わってきまして、しかもその変わり方がえらい速くて、我々が想像していたよりも速いような状況でございます。
 したがいまして、希望というふうに言わせていただければ、再編成の仕組みというのはこういうふうにしてつくっていただきましたけれども、時代の流れというのがかなり大きく動いておりますので、こういう仕組み自体も時代に合わせていろいろ変えていっていただければというふうに思います。
 内容は、ちょっときょうはどういうふうなことというのは御勘弁というか申し上げませんけれども、そういうふうに時代に応じて、この業界は特にそういうことが大事だと思っておりますので、よろしくお願いしたいと思います。
#25
○山内俊夫君 どうもありがとうございました。
#26
○内藤正光君 おはようございます。民主党・新緑風会の内藤正光でございます。
 宮津社長、井上社長、そして浅田社長、きょうはお忙しいところをお越しいただきましてありがとうございます。
 実は、きょう午後から電気通信事業法の改正に関する政府質疑がございますが、その質疑の際参考にしたいと思いまして、きょうお三方には合計主に五問にわたりまして質問させていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
 まず第一問なんですが、新聞紙上でもいろいろ報道されておりますが、これまでもNTTあるいはNTTグループ、本当にいろいろな経営努力をされ、そしてその経営努力の結果、事業者間の取引である接続料金の値下げだとか、あるいはまたユーザー料金であるいわゆる通話料金、こういったものの値下げを何度も行ってきたと承知しております。
 この際、こういった場でまた改めてお伺いをさせていただきますが、具体的に今までどんな経営努力をされてきたか、そしてまたどのような料金の低廉化を進められてきたか、西の浅田社長にお伺いをさせていただきます。
#27
○参考人(浅田和男君) NTTは、民営化以降でございますが、まず民営化時三十一万四千人いました社員を平成十年度末に十三万八千人ということで、十七万六千人ほど削減をいたしました。
 それから、民営化のときに、本社、総支社、支社、電話局、四階位あった私どものマネジメントの階層ですが、これをフラット化しまして、本社と支店、この二階層にしてクイックディシジョンができるような体制にしまして、それに合わせて、支店の数が民営化のときは千六百あったのでございますが、これを平成十年度で四十七に統合させていただきました。
 それから、交換機、これは全国に置いてありまして、この交換機を使って保守をするわけで、夜間もここでデータの直しをしているわけですが、このときこの保守拠点が千三百あったんですが、これは平成十年度末に十拠点に集約をいたしまして、そこで集約して全国の保守を見るということをさせていただきました。それに合わせて、昨年の秋に中期経営改善計画というのを出させていただきましたが、こういったことで今後とも経営努力は続けさせていただきたいと思っております。
 それから、料金の方でございますが、まずユーザー料金、これはお客様から直接いただく料金ですが、民営化以降数次にわたる市外料金の大幅値下げを実施しておりまして、民営化のときは三分四百円だった最遠距離の料金ですが、現在は四分の一以下の九十円にさせていただいていますし、またそれに加えて割引サービスをたくさん出させていただいております。そういうことで、ユーザー料金の多様化、低廉化、これを積極的にやらせていただきましたが、ことしの五月に今度はインターネットの定額料金、十一日から、きょうからでございますが、この大幅な値下げを実施させていただくということをスタートいたしております。
 それから、業者間の接続料金、先ほど問題になりました接続料金でございますが、これも毎年度値下げを実施させていただきまして、ZCという県内一カ所でつなぐ接続料金に関しては、平成六年から平成十一年度の五年間で四六%値下げをさせていただいております。
 こういうことでスタートしておりますが、先ほど申し上げましたように昨年の十一月に公表させていただきました中期経営改善計画、これを着実に今後実行して、この流れを今後とも続けていきたいと思っています。
#28
○内藤正光君 民営化以降、たび重なるいろいろな本当に大変な経営努力をされてきたということが私自身も改めてわかったわけでございます。
 そういったことを踏まえて、また今後もたゆまぬ経営努力を続けていかれることでしょうけれども、先ほど中期改善計画とおっしゃいましたが、もしかしてそれなのかもしれませんが、今後もし計画ベースで既に決まっているような経営努力、改善努力があればおっしゃっていただけますでしょうか。
#29
○参考人(浅田和男君) 昨年秋に私ども公表させていただきました中期改善計画、これを東西地域会社が主体になって今後とも進めていくわけでございますが、その中身は、平成十三年度から二年間にわたりまして新規採用を見合わせまして、約四千人を東西地域会社からグループ内の他の会社に人員再配置、シフトすることによりまして、平成十四年度末までには約二万一千人の人員の削減を実施したい。
 それから、設備投資に関しましては、これも平成十二年度から十四年度の三年間でございますが、約九千億削減をいたしまして効率的な投資を実施していく。それから、その他の諸経費でございますが、これも十四年度ベースで約一千億の経費削減を実施したいというふうに考えまして、現時点で考え得る最大限の効率化を今後実施していこうというプランにしてございます。
#30
○内藤正光君 ありがとうございます。
 そこで次に、今回話題になっております長期増分費用方式についてお尋ねをさせていただきたいと思います。
 長期増分費用方式というのは、一つの特徴として仮想的なモデルをつくり上げる、最新設備でネットワークを構築する、そこからコストをはじき出すというものでございます。しかし、多くの有識者からも言われておりますように、その仮想的モデルと現実の企業経営との間には大変な乖離がある、開きがあると。
 そうなったらばどうなってしまうのか。ネットワークモデルの設定の仕方だとかあるいはまた導入の方法によっても大きく変動はあるんでしょうけれども、投下した資本が回収できなくなってしまう、それが一番大きな問題だというふうに指摘されております。その結果、企業経営に大変な打撃を与える、さらにまたネットワークの構築インセンティブがなくなってしまうだとか、あるいはまたユニバーサルサービスの提供に大変な支障を来すとか、それに波及する多くのさまざまな問題が指摘をされております。
 今回の長期増分費用方式というのはある意味では政府が介在をして接続料金値下げを行おうとするものなんですが、私は、民営化当初NTTが地域通信市場を独占していたような時代は、それはある程度正当化されていたことなのかもしれない。しかし、先ほどおっしゃったように、今は決して地域独占状態ではない。そういった今日の現状において、果たして政府が介在をして料金を値下げしろというのが果たして妥当なのかどうか、私は大いに疑問を感じるんです。
 こういった観点から、またこういったものを踏まえて東の井上社長にお伺いをさせていただきますが、この長期増分費用方式の導入に対する率直なお考え、あるいはまた導入に際しての要望等ございましたらおっしゃっていただけますでしょうか。
#31
○参考人(井上秀一君) 長期増分方式は、おっしゃったように仮想的なモデル、現時点で最も低廉で効率的な技術という最新鋭の技術で一挙にネットワークをつくりかえていくんだということをベースに接続料を決めるということなので、実際の事業運営でやっている設備との関係、それから投下コストの回収の問題、こういうものが出てきます。
 これらについては、いずれにしても我々は今までも接続料を下げていく努力をしておりましたし、今後も下げていく努力はしていくつもりでございますが、今回議論になっている、例えばA方式と言っている部分ですと四千六百億円の接続料の値下げになります。これを一気にやれといっても、これは企業として吸収できません。
 したがって、我々としても当然一生懸命経営を改善しながら接続料を下げるわけですから、こういうものがある程度我々の経営の範囲内で仮に吸収できなければ、これはもう経営として受けるわけにいかないということでございまして、今後ともいろんな経営改善をやりながら、それからサービスも拡充しながらやっていきますので、そのできる範囲内でやらせてほしい、それには一定の時間が欲しいということで、例の二二・五%、四年間とかいうような議論が出てきているわけでございます。
 我々としては、そういう中で一つの接続料金の仕組みの話でございます。そういう中でも経営がしっかりしたもので運営できるようになって、お客さんにきちっとサービスができるような仕組みをぜひつくってほしいということでお願いをしているわけです。
#32
○内藤正光君 今、日本とアメリカの間で最大の協議事項になっております、この二二・五%を四年間にわたってどう値下げをしていくか。要は配分の仕方なんですが、これについても、やはりNTTの経営判断を考慮しつつというか尊重しつつ値下げを四年間にわたって進めていってほしいというような要望だというふうに私はお受けをいたしました。
 この際ですから、もし西の浅田社長あるいはまた宮津社長の方で何か補足することがございましたらおっしゃっていただけますか。
#33
○参考人(浅田和男君) やはり長期増分方式というのは、先ほど先生がおっしゃったとおり、今考えられる最新の技術で設備をつくれば幾らで済む、そのモデルも、例えば電話局一つ五十万加入の電話局にすればとか、いろいろな想定があるわけです。それと現実の私どものコストはやっぱり乖離がありますので、どうしてもそこはある程度時間をいただいて追いつくという格好にしていただきたい。
 これはまさにそうでございますが、やはり私どもも前向きにそこは取り組んでいくことによって私どもの企業体質も強くなれますので、そこはそういう格好でいきたいですが、片や、持ち株経営ではございますが株を出している民間の会社でございますので、やっぱり株主に対する責任というところもございますから、経営が成り立つ範囲でぜひ実施をしていただきたいというのが要望でございます。
#34
○内藤正光君 先ほどの質問と重複するかもしれませんが、もう今では地域通信市場にはNTTの従来の固定網以外にもケーブルテレビを使った電話網だとか携帯電話あるいはまた電力系の通信事業者、いろいろな事業者が参入してきている。競争が大変激しい状態が今の地域通信市場なわけなんですが、ここで井上社長に率直にお答えいただきたいんですが、四年間で二二・五%値下げをするということは経営的に果たして可能なのかどうか、お答えいただけますか。
#35
○参考人(井上秀一君) 競争が非常に厳しい中で、この二二・五%、四年間というのを努力なしで経営として乗り切れるというものではございません。
 したがって、我々としては、先ほど浅田社長の方から述べられた中期経営改善計画をベースにして事業を強いものにしていこう、そういう中でこういうものについて対応していって要望にこたえていこうというような形にしておりますので、単純にほっておいて二二・五%ができるわけじゃございませんで、経営改善努力のぎりぎりの努力の結果であるということで御理解を賜りたいと思っています。
#36
○内藤正光君 ありがとうございます。
 時間的にはそろそろ最後の質問になろうかと思いますが、私はNTTの貢献について宮津社長に最後にお尋ねをさせていただきたいと思うんですが、インターネットの普及促進を初めいわゆるIT革命の推進に向けてNTTはこれからいかなる貢献を果たしていけるのか、あるいはまた果たしていこうという決意なのか、最後に宮津社長にお答えいただきたいと思うんですが、私の持ち時間は五分間ありますので、思いのたけを語っていただければと思います。
#37
○参考人(宮津純一郎君) 一言で申せば、我が国のIT革命の推進というのにNTTとしては積極的に貢献してまいりたいというふうに思っております。
 その内容はいろいろございまして、具体的には無線も有線も含めましてIP系サービスのネットワーク、安く高速のものを提供するだとか、情報流通プラットホームを構築するとか、それからコンテンツのいろいろなアプリケーションの流通を促進するとか、あれこれいろいろございます。
 底流には、やっぱりNTTが持っている技術力というのは相当貢献させなきゃならないんだろうと思っておりまして、これは今のNTTの再編成をやるときも、NTTの技術力というのをうまく温存してそれをうまく使うようにというのは国会の方からもいろいろ言っていただいているところでありまして、その形態というのはこれからも維持して、技術力の強化というのを底流に置きましてうまくそれをやっていこうと思っております。
 基本的にはIT革命というのは、大きな意味では、とても私どもNTTがやっているジャンルよりはもう話が大きくなってしまって、電話の時代みたいに我々の手のひらに乗っかっていると、こういう言い方はまずいのかもしれませんけれども、とてもそんな時代ではございません。もうNTTの手は離れてもっと大きな世界が動いているんですが、NTTとしては、それを積極的にやっぱり発展するようにNTTの立場から貢献できるようにしていきたいと、こういうふうに思っております。
#38
○内藤正光君 まだ若干時間が残っておりますので、一言私の感想も踏まえてちょっとお尋ねさせていただきたいと思うんですが、よくアメリカの方は、州によっても違うんですが、いろいろなメニューがあると。それこそ私が住んでいたことのあるニューヨークでは、基本料金の違いにもつながってくるものなんですが、例えば従来型の従量課金とあるいはまた一通話当たり定額制というようなどちらでも選べるというのがあるんです。こういった事例を指摘して、何で日本は定額サービスができないのかというような指摘が少なからず言われるかと思います。
 私はいろいろな技術者と話をしてみて感じましたのは、アメリカに定額制が残っているのは一つには歴史的な経緯があるんだと。そもそもネットワークが構築された当初は時間単位で課金していくという技術はなかったから、最初は定額制みたいなものだと。あるとき、従量制に移行するときに、そういった設備をつくらなきゃいけない、さらにまたアメリカでは、何か全国のいろいろなユーザーからやめてくれというような反発を食らったと。そういったことで定額制が一部残ったということなんですが、それが今日たまたまインターネット時代に適合するものとなっているということなんです。そういった、言ってみれば日本とアメリカは全く違う経緯でネットワークが構築されてきた。
 私が言いたいのは何かというと、宮津社長がまさにおっしゃった、従来型の交換機を使った電話網で今さら定額サービスをやるといってもかなり技術的に難しいものがあるんじゃないのかと、容量的にも。つまり、定額サービスを始めたら一気に皆さんかけ始めるわけですから、今までは従量課金ということをベースとしてネットワークの容量設計なりをしてきたから、それがいきなり定額制となったら一気にネットワークがパンクしてしまってとんでもないことになってしまう。
 ですから私は、従来型の交換機を使ったネットワークで定額サービスをやるというのではなくて、むしろ先ほどおっしゃったIPネットワークというんですか、いわゆるイメージとしてはコンピューターネットワークの全国版だろうと思うんですが、そういったものでこそ私は定額サービスというのは実現できるんだろうと思う。
 そうなったときには、もしもし通話というよりもむしろもっと大容量のデータ通信が基本となって、その一部として通話サービスが可能になる、そんなようなものなんだろうと思うんですが、そういったことに対して、あと残り時間わずかなんですが、宮津社長、もしお考えがあればおっしゃっていただけますか。
#39
○参考人(宮津純一郎君) まさに先生がおっしゃるところでありまして、コンピューター通信のデジタルの定額制の話なんかも出てくるのに当たると、コンピューター屋というのは、これをこういうふうにやって、その次に機械はこう動いて、それでというような論理的なようなことには詳しいんですけれども、問題は、たくさんのお客さんにそれを提供したときにトラフィックがどうなるかというのが実は大きな問題でありまして、公共的な立場からいえばトラフィックが非常に偏ってくるおそれはあると。
 そうなると、そういうものに共通に設備を提供していくというのは非常に大きな問題になってまいりまして、これは今までに電話の世界ではなかった経験であります。それをまさにこれからやろうとしているので、そういう意味では、ある程度NTTは少し慎重に初めはやっていまして、ただそれはそれで新しい需要が出てくることは出てくる。そういう需要とうまくトラフィックを、トラフィックは新しい需要の形のトラフィックが出てくると思うので、それにうまくNTT側の方もネットワークの構造なんかを合わせていければこれは新しい時代がまたそれなりに発展していくわけですから、そういう方向で努力したいとは思っております。
 ただ、現実に過渡期のところで、余りに電話の時代が長かったものですから、その辺ちょっと我々としても恐れていまして、ちょっと世論的にもNTTは定額制を入れるのに腰が引けているんじゃないかとかいうようなことを一時言われたことがございますのは、実はそういうことが背景にございました。ございましたけれども、今回は実際にもう踏み切っていろいろ始めておりまして、実験も始めておるのでデータなんかもそろそろたまってまいります。そういうものをベースにして、積極姿勢で臨んでいきたいと思っております。
#40
○内藤正光君 ありがとうございました。
#41
○弘友和夫君 公明党・改革クラブの弘友和夫でございます。
 お三人の参考人の皆様には大変お忙しいところありがとうございます。
 先ほど来お話がありますけれども、日米交渉において日本政府の提案である二二・五%、これが実際に引き下げを実施された場合、東西の地域会社の収入というのは平成十年度より年間四千六百億円ぐらい減少するんじゃないかと。平成十四年度の収支見通しというのは、東日本は七百三十億の黒字ですけれども、西日本は三十億ぐらいの赤字が見込まれると。
 NTTさんの場合はNTT法によって通信サービスに業務範囲が限られておりまして、今の成長分野であります移動体通信、インターネット等の参入ができないという問題があると思うんです。そうした場合に、今現在の収入源である固定電話というのはだんだんもう携帯に逆転されるというような状況の中で、接続料収入の減収分というのをどのような方法で回収をされるというふうに考えられたか。
 特にまた西の場合は、山間地域また島嶼地域とかそういう部分、不採算地域というのを非常に多く抱えているんじゃないかなというふうに思います。そういうことで、東西の参考人の方にお考えをお聞きしたいと思います。
#42
○参考人(井上秀一君) 確かにこれから電話の世界というのはだんだんサチュレート、今音声ですね、これはそう伸びていかないというふうに考えております。ただ、音声の世界も、まだアメリカ的な例えば着信系のサービスを拡充するだとか、バラエティーのやつをもっと伸ばさなきゃいかぬというようなことでいろいろ努力はしておりますが、トータル的にはなかなか伸びていけない。
 そうしますと、今後はやっぱり新しいジャンルであるインターネットを中心としたそういうサービスを伸ばしていかなきゃいかぬということで、ネットワークの部分についても、俗に言うISDNというサービスをベースにしたサービスだとかISDNそのものの拡充だとかいうこともやっておりますし、さらには先ほどから出ておりますインターネット用のアクセスネットワークの定額サービス、こういうものをエリア拡大しながらお客さんに提供していくということを中心にしてやっていきます。
 だんだんこれは将来的には伸びていくでしょうけれども、一挙に急にそれが収入でぼんと入ってくるかということになりますと、定額制ですからトラフィックがふえても、お客さんは使い勝手がいいと、回線がどんどんふえていく段階に来るには少し時間がかかるかもしれないというようなことがございまして、我々経営としてはトータル的には財務をきちっとしていかなきゃいかぬので、先ほどから出ております中期改善計画とセットで、経営も効率化しながら新しいサービスもタイムリーに出してお客さんを獲得していく、その両面で財務基盤をきちっと確立していこうということで今取り組んでいるわけです。
#43
○参考人(浅田和男君) 減収分をどういうふうに回収するかということですが、基本的には東の会社と西の会社、大きな違いがあるわけではございませんで、やはりこれからふえる分野、ここに何とか活路を見出していきたいというふうに思っています。
 そのために、先ほど来インターネット系の多彩なアクセスサービスを出させていただきたいと申し上げておきましたが、このアクセスサービスを多彩化してどんどんフルラインアップでお出しする、これによって新しいインターネットワールドの需要がまず出てくるのではないかというふうに思っています。その中で私どもができる業務範囲のところから逐次やっていきたい。
 例えば、インターネットが拡大をするとサーバーを置くのが一つのビジネスになってきますし、サーバーのメンテも一つのビジネスになってくる。サーバーを置く場所なんかから考えますと私どもの電話局は非常に最適の場所でありますから、こういったところにサーバーを置かしていただく。そうすると、電力も十分無停電電源がありますし、保守も私どものグループ会社でできるということでありますから、そういうエリアから業容を何とか広げていって、私どものできる範囲の事業をできるだけ手広く広げさせていただいて、それで何とかそこを回収していきたいと思っています。
 それにつきましても、そういう新しい業務範囲を、業務エリアを開拓していくとやはり従来の規制とのフリクションが出てまいりますので、ぜひその新しい分野につきましては御支援をいただけたらというふうに思っております。
#44
○弘友和夫君 もう一つは、NTTの場合はユニバーサルサービスというのを課せられているわけですね。今お話もありましたように、地域通信市場では例えば固定と移動の競争だとか、また今どんどん電力系の地域NCC、CATVだとか長距離系のNCC、それが地域事業へ進出などをされている。そういう中で、NTTの東西の地域会社のみにユニバーサルサービスという義務が課せられている。
 こうなってきますと、大変競争状況の中で、先ほどもお話があったようでございましたけれども、ユニバーサルサービスの確保というのが非常に困難になる可能性があるのではなかろうかというふうに思うわけですけれども、そのユニバーサルサービスの確保のためにどのような方策を考えられておるのか、どなたか。
#45
○参考人(井上秀一君) ユニバーサルサービスについては、法律でも東西でやってくれという話になっておりまして、我々としては今までも一生懸命やってきていますし、今後も最大限の努力でやっていきたいと思っています。
 ただ、先ほどからおっしゃっていただいているように、地域市場は非常に競争が激化しておりまして、そういう中で従来の独占を前提としたようなユニバーサルサービスのやり方、これについては本当にどうなのかという議論が確かにございます。したがって、我々としては競争の体制の問題だとか、競争力強化はもちろんみずからもやっていかなきゃいかぬと思っておるんですが、そういうことを踏まえまして、いわゆる競争の実態、こういうものを踏まえていろんな議論をして、避けて通れない時期に来ているんじゃないかということでございます。
 我々としては、いずれにしても、今までもユニバーサルサービスは競争の中でもやっていくつもりでやってきまして、今後とも最大限努力していきますが、環境条件はそういうように今動いてきているということじゃないかというふうに思っております。
#46
○弘友和夫君 それと、先ほどの中期経営改善施策という経営の努力、東西においては二万一千人の人員削減だとか、それから三年間で設備投資額を九千億削減する等のお話がございましたけれども、今九千億の設備投資の削減というようなことを、それは背に腹はかえられないのでやられるんでしょうけれども、やはり今のこの流れの中で九千億もの設備投資の削減ということになると、非常に例えばネットワークの光ファイバー化というのがおくれたり、いろいろなそういう弊害が出てくるのではなかろうかなというふうに考えますけれども、それについてお答え願いたい。
#47
○参考人(浅田和男君) 中期経営計画では設備投資を約九千億ほど削減しようということで計画をしておりまして、今先生御指摘ございました二〇一〇年に目指しておりますネットワークの光ファイバー化、こちらとの関係で申しますと、ネットワークの光ファイバー化は、これは私どものき線点まで光ファイバーにしようということでございまして、き線点まで光にすると従来の電話網が非常にコストが安く済むということでございますので、ここは九千億削減をした効率投資にかかわらず何とか進めていきたいと思うのでございます。
 問題はその先、き線点からお客様までの光ファイバー、これがつながって初めてお客様にファイバーができたという格好になるわけでございますが、ここのところはお客様がどういう御要望をお持ちなのか、そのお客様の要望に合わせて地域ごとにきめ細かく対処したいというふうに思っていますので、今回の設備投資の削減と私どもが今まで申しておりました光の投資計画と、そう大きなそごがあるということではないというふうに私ども存じております。
#48
○弘友和夫君 それで、郵政省の方にお聞きすると、やっぱりNTTさんが巨大だと。これは一般的にもそういう話で、巨大だと。今いろいろな規制を取っ払ってしまうと競争が反対になくなって巨大なものだけが残るという、こういう認識がある方もいらっしゃるわけです。これはNTTの皆さんに言わせたらそうじゃないんだと、地域市場においてもいろいろな参入はされているし、ユニバーサルサービスが片一方はNTT法でいろいろ縛られていると。
 そういう宮津参考人の本を読ませていただきましたら、NTT法もそういう縛ったものをなくしてしまって、どんどん今の再編の仕組み、時代の流れに応じたそういう再編をしていかなければならないとかいうような、私はどちらも片一方の理屈も何かあるような気もしますし、しかし今欧米においても大きな企業が出てきてやっているわけですから、そこら辺の考え方をどう整理していけばいいのかなという思いがあるわけですけれども、宮津参考人にちょっとお聞きしたいと思います。
#49
○参考人(宮津純一郎君) 私どもとしては、今度の再編成をやるのに当たって国会でも相当激論をしていただきまして、そういう中で、今度の再編成というのは将来は完全民営化の方に持っていく方向なんだと、その一段階として再編成するというふうに言われておりまして、そのつもりでずっと進めてまいっております。
 そういうような方向として、言い方は悪いですけれども、自分の都合のいいふうに言わせてもらえば、何でも規制は取っ払ってやらせてくれということになるわけで、そういう路線に沿った発言を私自身はしております。これはNTTの社長としてある意味では当然じゃないかと思うんです。
 ただ、そういうようなことを踏まえた上でこれから先のこの産業の重要性を考えて、国全体として規制の問題とそれから自由化していく問題とを総合的ににらみ合わせてどこへ持っていくのかという問題は、それはちょっと私の発言とはまた違うんだろうと思いまして、そういう角度でまた恐らくこれからもいろんな議論がなされていくんだろうというふうに思っております。そのことは私自身もそういうふうになるんではないかなと思っております。そういうことでございます。
#50
○弘友和夫君 書かれているよりちょっとトーンが。宮津社長の考え方、NTTをこうして持っていきたいと、国としても将来は完全民営化をするというその方向はもう一緒なんですから、ただ、今の時点でやるというのはいろいろな弊害があると、こういう認識ですよね。だけど、それではもう間に合わないと。今いろいろ手を打って、ただ地域の両会社が固定の通信だけしかやれないとかそんなことではもうだめだ、とにかくいろいろやっていかないともう今の流れには追いつけないという部分が、じれったいものがあるんじゃないかなというふうに思うわけです。
 だから、別にここはあれでございますので、ぜひお三人の思い、今置かれている現状、もっとこういう部分があった方がいいとか、こうしたいとかいうものも含めて御意見をお聞きして、終わりたいと思います。
#51
○参考人(井上秀一君) NTT法の話は、私も再編のときいろいろやったものですから、NTT法の話というのは直接には持ち株会社の問題というものも入りますのでそれはちょっと横に置きまして、地域の東西の立場からいいますと、確かに設備的には全国的にかなりの設備を持っておりますが、これは皆さんにリーズナブルな料金で利用していただくというような仕組みになっております。そういう中で、今度は直接お客さんに対するサービスの競争というものについては、やっぱりこれからどんどん競争が入ってくる中だから、規制のやり方をもっとタイムリーにできるようにしてほしいというのが基本になっております。
 それとともに、インターネットと電話とは若干違いまして、インターネットというのはこれから開発していかなきゃいかぬ、電話というのはある程度の中で、それも競争になっていますので、新しいサービスそれから割引だとかいろんな競争の仕組みというのはもっと自由にできるようにしてほしいというふうに思っています。それとともに、今度拡大するものについてはもっと仕組みを変えていかないと全体が動いていかないんじゃないかという心配をしておりまして、それはNTT法の株がどうだとかそういう問題とはまた違って、これは緊急のスピードの問題だろうというふうに我々地域会社としては思っております。
#52
○参考人(浅田和男君) 事業をやらせていただいている立場から事業者としての意見を言わせていただきますと、こういうエリアは、大きい方が強いんではないか、NTTは昔から設備を持っているからやはり強いんではないかというふうに言われておりますが、現実に競争が始まってみますと、攻めてこられる新しく参入される方々、これは全部新しい設備で攻めてくるわけです。ですから、設備は新しい、それから使われる人員も少しで済むわけですね。昔から事業をしている私どもみたいな会社は古い設備を持っています。それにまた人も張りついています。それに対抗するために設備を新しくすると、やっぱり人も何とかしなきゃいけないということがございまして、おいそれと設備をかえられない。
 しかも、この分野の技術進歩は物すごく早いということがありますから、この分野は、一概に大きいから昔からやっているから強いという分野じゃなくて、利益率でいくと全く別の答えが出てくる分野でありますので、ぜひこの競争の進展をよく御理解いただきまして、地域会社がいろいろ手を出せるようにしていただければというふうに思っております。
#53
○参考人(宮津純一郎君) 基本的にはインターネットの方向に流れていて、どんどん動いていて、市場が昔の電話とはもうまるっきり性格が変わってきていると。さっきちょっと申し上げましたが、NTTがその市場の中でドミナントであるというふうなものではもう全然なくなってきているという市場の性格がある。それから、市場自体が今度は国際競争が相当激しくなってきてどんどん日本にも入ってくる、外から。こっちももう攻め込まなきゃならない。
 こういうような状況になってきているという二つの要素があって、だからNTTの位置づけも、強力強力と言うけれども、世界全体から見れば、しかも電話の時代じゃもうなくなってきて新しいものに突っ込もうということだと、そんなに強力、巨大なものであるかどうか私は疑問に思っていまして、そういう面から見てもNTTの力をうまく出せるように使ってもらいたいというふうに思っていろんなことを申し上げております。
 そうはそうだが、全体としてタイミング等、今具体的にどうするのかという問題はそれはそれであるだろうというふうに思っておりますのでちょっと最初に申し上げましたが、基本的にはそんなに強大ということより、むしろ、これからますます競争が激しくて難しくなってまいりますので、私どもも相当頑張らなきゃいけないという気持ちの方が強うございます。
#54
○宮本岳志君 日本共産党の宮本でございます。
 本日は御多忙中の出席に感謝をいたします。
 時間がございませんので端的に答えていただきたいと思うんですけれども、まず、宮津社長にお伺いをいたしますけれども、NTTは連結納税制度の早期導入を求める立場でございますか。
#55
○参考人(宮津純一郎君) 期待しております、早期の導入は。期待してはおりますが、現実にはなっておりませんから、それでNTTとしては特例的に税の問題でも措置は講じていただきました。
#56
○宮本岳志君 連結納税制度というのは、御承知のように子会社を含む企業グループ全体を一つの経営体とみなして決算を行い納税するというものですから、いわば納税に関しては黒字を赤字で相殺して納税額が低く抑えられる。これはNTTにとってメリットがあることは疑いないと思うんですね。同時に、こういう納税制度を導入すれば、市場からもNTTグループは実態として一つの経営体としての側面を持つのではないかと見られることになろうかと思います。
 これも宮津社長にお聞きしたいんですが、そういうふうに見られる、つまり実態として一つの経営体としての側面というものを持つと思ってよろしいんでしょうか。
#57
○参考人(宮津純一郎君) 連結納税制度に絡んで、その税の問題があったときは、あの話のときは、NTTの株主から見て、再編成とか何とかと言ってあれこれやっているようだが、再編した結果、株主から見ると何かあれこれやっているうち、結局税をえらい取られるようになってしまった、おかしいんじゃないかなというようなことになると困るのでということでああいう話をしていただきましたので、NTT全体として見たときにそういう意味の、税金をなるべく従来どおりで済むようにというようなことで、ああいう趣旨でやったんだと思います。だから、そういう意味ではNTT全体を見たような議論だったとは思います。
 実際に運営していく話になってくれば、これもまた今の再編成の仕組みとして、会社を分けまして中を、それでそれぞれ独立採算でやらせるということにして、そういう仕組みで動いておりますから、それがまた全体としてもシナジー効果というのか、全体として効果が出るんじゃないかというようなことでやっているから、経営の基本的考えというのはそれぞれの中のグループ運営になってきて、それぞれの会社のそれぞれの独立性というものを生かしていこうかというのが全体の基本的な流れじゃないかとは思っております。
#58
○宮本岳志君 きょうは委員部の方からも少し資料を配っていただいて、私も見せていただきましたけれども、きょう御出席の三つの会社、東、西の会社の株式というのは、つまり持ち株会社が一〇〇%お持ちになっている、そして宮津社長のところの株の五九%は政府が保有しているというふうに資料に出ております。
 それで、本法案は長期増分費用方式という新しい接続料の計算方式を導入することによって事業者間の接続料金を引き下げようというものでありますけれども、その際に議論になるのが、ユニバーサルサービスの確保をどうするかということ、それから利用者料金への適切な配慮という問題、それからNTT地域会社への経営の適切な配慮と、こういう問題だろうと思います。
 まず最初に、これは確認をさせていただきたいんですが、ユニバーサルサービスの確保というのは、NTT等法によってこれは両社に義務づけられていると思うんですが、これは地域会社御両社ともNTT等法ある限り真摯に守っていくということでよろしいですね。
#59
○参考人(井上秀一君) NTT法の規定のとおりに我々は一生懸命その確保に努めていっておりますし、また努めていくということでございます。
#60
○参考人(浅田和男君) 今、井上社長が申し述べたとおりであります。
#61
○宮本岳志君 はい、わかりました。
 やはりそういう立場で、本当に公共的な性格というものも私どもはぜひ大事にしていただきたいという思いも持っておるわけでございます。
 先ほど宮津社長は完全民営化ということに触れられて、NTTの社長としては当然だろうと、さまざまな規制はもう取っ払ってほしいというふうに発言しているんだというお話がございましたけれども、現時点で、これはもちろんNTT等法というものがあって、そこで定められた責務を守ることは当然だと、これはもう宮津社長、よろしいですね。
#62
○参考人(宮津純一郎君) 現行法の中でそう決められておりまして、その中で動くのは当然でありますから、我々としてもその思想は忠実に実行する、そういう姿勢でございます。
#63
○宮本岳志君 そこで、次に経営への配慮という問題であります。
 先ほど来、地域会社の赤字ということが盛んに言われております。私の地元は大阪ですから、特に西日本の赤字ということがよく口に上ってまいります。
 そこで私は少し疑問に思うことがあるんです。西日本会社は一九九九年度の中間決算で七百億円の赤字の見通しというふうに聞いておりますけれども、これは少し、グループ全体のことですので宮津社長にお伺いしますが、東日本はいらっしゃいますから東日本は東日本の社長にお答えいただいたらいいと思いますが、NTTコム、それから持ち株会社、それぞれ経常損益の見通しはどのようになっておりますか。
#64
○参考人(井上秀一君) 数字でございますので、私の方から一括して答えさせていただきますが、平成十一年度の中間決算時に公表した当期業績予測というものがございます。それによりますと、私の方は東日本でございますが二百九十億円の黒字、西は先ほどお話ありましたように七百億の赤字、コミュニケーションズが千百八十億の黒字、持ち株会社は千二百十億円の経常利益という形になります。
#65
○宮本岳志君 ですから、西日本以外の今言った三つの会社、東日本が二百九十億、コミュニケーションズ、持ち株会社、三社合わせますと二千六百八十億円の黒字が見込まれるということになると思います。西の赤字が大体七百億と見積もられているわけですから、いわばこの四社で考えれば、それだけでも二千億の黒字ということになるわけであります。しかも、NTTグループにはこのほか御存じのNTTドコモというのが、これは四千七百九十億円の黒字というものも加えられております。
 そこで、納税でいいますと、これが相殺できて安くなればいいという議論が出てくるわけですけれども、赤字を盛んに宣伝するときにはこういう議論はなしで、西日本が赤字で大変だという議論だけが私は少し喧伝され過ぎているんじゃないかというふうに思うんです。
 私がこのように言いますのは、既に私は分割前から、皆さん方の再編実施計画案の段階で合理性に欠けるのではないかという指摘を行ってまいりました。昨年の三月九日、当委員会です、ここで私は、皆さん方の再編実施計画案、案の段階で予想売上高が東よりも西は千四百億円低い、それから予想人員が六千五百人も多くなっている、経営基盤の格差を勘案したものに見直すべきであるということを指摘してまいりました。
 これはまた全体のことですので宮津社長にお伺いしたいんですけれども、率直に聞きますけれども、この西日本の赤字というのはもとから予想されたいわば織り込み済みの赤字だということではないんですか。
#66
○参考人(宮津純一郎君) 西日本がしばらく赤字で動くだろうということは、再編成の国会での議論をしていたときも、初めのうちは赤字でないかという話はございました。そのときは、それはそうなんだけれども、経営努力もあるし、それで三年以内に黒字にするように努力するんだということを申し上げました。その後、いろんな御議論がありまして現在の会社のような分け方になったと思います。ですから、我々としては今の分け方の中でそれぞれに経営努力して黒字になるように努力しろというふうな姿勢で今進んでおります。
 ちょっとあのときに計算した、これは予測でありますので、先行きのものは現在のものの傾向から将来を読み取らざるを得ないのがこれは宿命でございますけれども、一つ申し上げれば、その後、四年前のあの議論をやったときと市場はすごく変わりました。その影響がいろんなところに出てきていて、電話なんかは下がり始めてきたというようなことも出てまいりまして、そういうことがあるものだから、去年再編成をやる時点になって見直してみました。そうしたら、もうあの前のときの予測よりはかなり厳しくなりましたので、それで経営改善施策と去年言ったりしているんですが、その辺のことはそういうことを踏まえて言っております。
#67
○宮本岳志君 私がこういう問題を取り上げるのは、ではもう一方でもうかっている方の会社、例えばNTTコミュニケーションズ、NTTドコモなどは何をやっているかということがあるわけです。
 日経八日付では、NTTコムがアメリカのデータ通信大手のベリオ社を約六千億円で買収すると報じられております。さらに、NTTドコモ、日経の九日付では五千億円を投じてオランダのKPNモバイル社の株式の一五%を取得して、これを足がかりにイギリスの携帯電話大手オレンジ社の買収に乗り出すと。大変な羽ぶりだと私は思うんですけれども、このような戦略的に重要な経営判断というのは当然持ち株会社の了解を要する事項だと思うんですが、この二点について宮津社長は当然御承知ですね。
#68
○参考人(宮津純一郎君) グループ全体としてこういう方向に持っていきたいというような希望というか助言というべきか、それは持ち株会社で各会社の見通しなんかをまとめて三カ年計画というふうなことを言って発表しております。
 それで、ではそれをベースにして各会社はそういう方向にそれぞれが努力すればグループとしてはうまくいくだろうということも十分勘案した上で、しかしながら経営判断というのは結局は経営者の問題ですから、各子会社のそれぞれが主体的に自分で判断するということでやっております。
 今おっしゃった具体的な買収だとかそういう話というのは、まさにやった後の責任はそこの会社の社長がとらなきゃいけないんですから、そのこと自体の決定というのはそれぞれの会社がやっております。
 もちろん、そういうことをやろうとするんだが、それがグループ全体にはどういう影響があるかとかいうようなことは問い合わせはしてきますから、それに対してはそれなりの助言はしますが、基本的には各会社の問題だというふうに受けとめております。そういう仕組みで動いております。
#69
○宮本岳志君 先ほどの、知っていますよね、この二つの件は。また抜けましたか。端的に。
#70
○参考人(宮津純一郎君) ちょっと誤解があると困るので、ちょっと先生がさっきおっしゃった中で、細かいことなんですけれども、オレンジの会社の買収の話が出ておりましたが、あれは一切そんなことは言っておりませんので、済みませんが、ちょっとそれだけ。
#71
○宮本岳志君 新聞報道ではそうなっていたということを紹介したわけです。
 それで、今話の中で中期事業計画というものも出ました。また、三カ年の経営計画ということにも触れられました。それはもちろん中期事業計画で言えば、東日本、西日本の会社が二万一千人の人員削減を行う。これは二つの会社が主になった計画だと思いますし、三カ年計画の方は、これはNTTグループとしての経営計画ということになろうかと思います。ただ、少なくともこれは持ち株会社の方も助言だとか、かかわって進められた、これは否定されないと思うんです。
 私はこの問題で、特にこのNTTグループ三カ年経営計画を見て、西日本の会社が七百億の赤字だといって経営改善を図るということについては、私どもは先ほど言った分け方に問題ありと思っておりますから、それでも反対ではありますけれども、まだ筋のある話ではなかろうかと思うんです。ところが、全体としては先ほど言ったように黒字会社もたくさんある。このNTTグループが、なぜ三カ年経営計画ということで、一方では五千億、六千億という買収劇を演じているような会社もありながら、持ち株会社も加わってそういうことをやる必要があるのか。
 これは宮津社長にお伺いしたいと思います。
#72
○参考人(宮津純一郎君) それがまさにグループ運営をするためにそうせざるを得ないということだと思うんですけれども、基本的に電話の世界から今インターネットとかへ行っております、それから携帯の問題も相当伸びてきておりますし、新しい時代のIT革命というようなことにまで突っ込んでいこうというような時代になろうとしているので、NTTとしてもそれぞれについて多角的に対応しているわけであります。
 それぞれについて、ドコモはドコモで携帯の方のことをやっておりますし、コミュニケーションズはコミュニケーションズで国際的な意味でのインターネットというものをどう戦うかということでやっております。ですから、それぞれの会社はそれぞれ課題がございまして、それぞれの問題意識を持ってやっているので、そんなに金が余っていて使う場所も何もないというような状況でふわっとしている会社はございません。それはみんなそれぞれに問題はありますから。
#73
○宮本岳志君 結局、私は今議論になった分割の目的というのは、NTT自身が自分で自分のクリームスキミングをすることにあったのではないかと考えております。つまり、もうかる分野をしっかりと切り離して確保する、そしてそのしわ寄せを地域会社に押しつけて、しかも東西二分割の仕方にアンバランスを残して、そして西日本をスケープゴートにして赤字赤字だという議論をやって一層の合理化をグループ全体で推し進める、そういうふうに私などはこの問題をずっと見ておりますと感じるわけなんです。
 時間がございませんので、次の論点を一つお伺いしたいんですが、まず合理化の計画についての中身なんですが、宮津社長に確認をさせていただきたい。
 NTTビジネスアソシエという会社、この会社はどのような会社か、そして資本関係及び業務内容についてお話しください。持ち株会社の子会社でしょう。
#74
○参考人(宮津純一郎君) これは一〇〇%出資の子会社であります。それで、一応独立した法人として事業活動を行わせておりますが、主な事業は社宅の賃貸とか管理、それから給与の計算とか福利厚生等社員サービス関連業務、それから経理業務のアウトソーシングサービスの受託及び不動産開発等、いろいろやっております。大ざっぱに言うと、厚生に関連するかなという子会社でございます。
#75
○宮本岳志君 一〇〇%持ち株会社の子会社だということだと思うんですね。
 ここに、実は私はとあるところから入手した資料のコピーを持ってまいりました。これは一ページごとに「NTTビジネスアソシエ」という文字が入っておりまして、御丁寧にコンフィデンシャル、秘密という押印まで入っております。内容は、すべてNTT地域会社の人事政策になっております。この中には、僻地や地方の職員に本人の望まない配置転換かさもなくば退職かの選択を迫るフローチャート図、そういうものもついておりますし、さらには「「解雇」に対する法判断」と称して、もし職員の生首を切った場合に、裁判になっても解雇権の乱用とされないためにあらかじめどのような手順が必要かと、そこまでこれは書いてあるんです。これは三カ年計画の経営計画の一環でこういうことをつくられたんですか。
#76
○参考人(宮津純一郎君) 会社としては会社の中の仕事としていろんなことを手がけておるんで、そういうような調査とかそういう意味のものに関するデータを集めるとかいうようなことをやっているのかもしれません。
#77
○宮本岳志君 会社としては、この会社がですか、勝手にという意味ですか。
#78
○参考人(宮津純一郎君) 会社が人から引き受けたのか自分で勝手にやっているのかよくわかりませんけれども、少なくとも会社としてはそういうようなことを何かやってみようと思っているからそういう、それは何ですか、そこの紙とおっしゃるのはよくわからないけれども、会社として何かそういうような、業務をやっていく上で何かそういうものをつくっているのかもしれません。
 いずれにしても、その会社が別にNTTの人事をやるわけじゃありませんから、どっちみち。NTTの方は、何か経営に関してその会社が出てきて、NTTのあの会社にあれやれこれやれと言うわけじゃありませんから。頼まれて何か調査しているんだろうとは思いますけれども。
#79
○宮本岳志君 いや、頼まれて勝手にやったという感じじゃなくて、具体的にNTTグループでどのように人員削減していくか、配置していくかということが相当詳細に書かれたものなんですね。これが、全く持ち株会社も関係ない、あなた方の知らぬところで勝手にこの会社がやったんだともしおっしゃるなら、このような整理解雇というようなことは絶対あり得ないと言い切れますか。
#80
○参考人(宮津純一郎君) いずれにしてもNTT側の会社の運営をどうするかということはNTT側の会社の問題でありまして、アソシエの問題じゃないと思います。
#81
○宮本岳志君 こういう資料を別に捏造して持ってきているというわけじゃないんです。こんなものを捏造することはできるわけないんですから。
 結局、私はこういう検討がやられているというふうに見ざるを得ないと思うんです。この中には、スカンジナビア航空事件東京地裁判決というものまで紹介をして、その中から、それで解雇権乱用の回避だという検討までやっているんです。
 最後に一言しておきますけれども、この判決というのはその後に大きな怒りの世論と運動が起こって、翌九六年には解雇撤回、復職、解決金と会社の謝罪という勝利的な和解が成立をした。この判決は事実上社会的な通用力を失っているということを指摘して、私の質問を終わりたいと思います。
#82
○三重野栄子君 社民党の三重野栄子でございます。
 今、皆様方の会社におきましては、日米首脳会談、あるいは郵政省とのかかわりとか、あるいは同一の通信業界の皆様方と大変御多忙のところ、本日はお三方御出席くださいまして、ありがとうございました。
 私は、二問ずつ井上参考人それから浅田参考人にお伺いしまして、そして宮津参考人に最後トータルとしてお答えをいただこうと思っております。だから、一点については相当お時間いただいて結構だと思われます。
 まず、井上参考人にお願いいたします。
 長期増分費用方式は、現時点で利用可能な最も低廉で最も効率的な設備と技術を用いて仮想的に工作したネットワークを前提にしたというふうに私としては思うわけでございますが、全設備を一気に最新かつ最も低廉な価格で取得することは不可能であろうと思うのであります。仮想の設備で費用算出する方式には大いに疑問を感じざるを得ないのでございますけれども、長期増分費用方式に対して事業者としてのお考えをお聞かせいただきたいと存じます。
#83
○参考人(井上秀一君) 長期増分費用モデル方式というのは、先生のおっしゃったような形で仮想のモデルを前提にいろいろ議論する方式でございますが、確かにこれを即時にそのまま入れろと言ったって、経営では受けとめ切れない、経営が破壊的になってしまうということでございます。
 いずれにしても、この問題がどうして起こってきたかというと、接続料を下げられないのかという話で、我々は従来も下げてきていますし、今後も下げていく。しかし、経営が破壊的になるようなものであればこれはだめだということで、我々としては経営を一生懸命今努力して、先ほどから出ている中期経営改善計画等も含めて経営を一生懸命改善しながら、サービスも拡充し、しかもさらにIT革命時代のインターネットサービスをどういうふうにやっていくか、ユニバーサルサービスもどういうふうにやっていくかというようないろんな多角的な経営課題をこなしていかなきゃいかぬと。そういう中で、この長期増分方式で経営が破壊して財務基盤がだめになってしまったんでは、これはそういう役割も果たせないということで、ぜひこういう経営努力の中で対応できるような仕組みにしてほしいということで、そういう意味で、先ほど段階的にというようなことも含めまして我々の努力の範囲内でできるような仕組みであれば我々としても受けとめられるということで今お願いをしているところです。
 そういう意味では、そういう形での仕組みとして入れるのであれば我々としても受けられますけれどもということで、私の方の事業者としての評価はそういうところでございます。
#84
○三重野栄子君 そういたしますと、この長期増分費用方式を導入された場合の今御説明をいただいたようでございますけれども、事業者としてのメリットとデメリット、何でもメリット、デメリットはあるのでございますけれども、この点につきましてもう少し詳しく伺いたいのでございます。
 そしてまた、接続料算定に対するお考えもあわせていただきたいと思います。
#85
○参考人(井上秀一君) 私らの立場の事業者としてのメリットということになりますと、こういう方式でやることによってある程度今まで個別にやっていたものがルール化されて、展望がついて、合理的な経営を先行きやっていけるようなものになればそれはメリットになるかもしれませんが、そういうような形になるのかどうかというような問題もございます。
 したがって、単純にメリットがあるかと言われると、どちらかというとなかなか厳しい経営への影響の方が今の段階では大きいと思っておりますので、それを全体的に吸収していこうという努力をしているというのが現状でございます。
 ただ、片一方で、先ほど冒頭にも宮津社長から言ったように、いわゆる事業者間の接続料金が下がることによって長距離事業者がその料金をみずから下げてお客さんに還元するというようなシステムになる。その部分は利用者にとっては利益になるだろうというふうに思っておりますが、これはあくまでも、先ほどから議論が出ているようにインターネットを中心としたIT革命の発展というものとは直接関係がないというふうに思っていまして、従来の電話の延長型の議論にすぎないというふうに思っております。
 したがって、メリット、デメリットというのはなかなか端的に言えませんけれども、なかなか経営としては厳しいものでございますが、これをうまく吸収しながら対応できるような仕組みは最低でもお願いしたいというふうに思っております。
#86
○三重野栄子君 先ほども、いろいろニュース等々でも国民としては理解しがたい面があるということなんですけれども、この接続料の算定の問題についてもう少し国民にもわかるように、事業者の問題とかあるいは国民との関係とか、そういうことの宣伝と言うとおかしゅうございますけれども、啓蒙についてはどのような努力をしていただくでしょうか。
#87
○参考人(井上秀一君) この問題は、我々だけじゃなくて行政の方も一緒になってこの考え方について審議会をつくって、いろんな形で世の中の人にもこういう制度だということを御説明していっていると思います。
 しかし、先ほどからちょっと疑問が出ているように、接続料を下げればインターネットが伸びるんじゃないかとか、IT革命がいくんじゃないかとか極めて短絡的な話になっております。我々は、これはあくまでも主として長距離事業者との間の電話を中心とした接続のときのやりとりの料金ですよ、これはインターネットの料金とは直接関係ありませんよと。インターネットの方は、我々がみずからアクセスする料金を下げていく、インターネットアクセス料金を下げていくという役割だと、それを一生懸命下げて、それを普及して使いやすいものにしていくというのが我々の役割ということで、当初は非常にその点、いろんなマスコミの報道もあって混乱していたと思っております。
 我々としては、いろんな段階でそういうのを対外的に御説明させていただく機会もありますし、宮津さんを初め、我々も含めて記者会見でもそういうことを何回も言っておりますし、政治家の方たちも言っていただいておりますし、だんだんその点は御理解を賜りつつあるんじゃないかと思っておりますが、我々としてはさらにそういう点についてはもっとわかりやすく御説明をしていきたいというふうに思っております。
#88
○三重野栄子君 ぜひ国民にわかりやすい方法で、何度もでしょうけれども、御尽力いただきたいと思います。
 次に、浅田参考人にお願いいたします。
 現在のように、収益性の高い地域における競争の進展とか、あるいは移動体電話サービスの普及等に伴いまして、今後ユニバーサルサービスの維持とか確保が困難になる、そういうおそれが考えられるわけでございますけれども、どのように維持確保されるか、お知らせいただきたいと思います。
#89
○参考人(浅田和男君) 今回、長期増分費用方式の導入の議論がされておりまして、これは四年間で二二・五%という今政府案になってございますが、これで実施されますと、私どもの会社、西の会社でいくと平成十四年度でかつかつ、ちょっと、三十億ぐらいの赤字なんですが、そのぐらいのところまで落ち込むだろうというのがございます。これが例えばもう少し厳しい条件になったりすると、非常に厳しくなってまいりますね。
 そのほかにも、先生御指摘あった競争がどんどん進展をしていく。確かにこの地域の競争も非常に厳しくなっていまして、特にコストで見合うようなところ、例えば地域に通信網を新事業会社が引いてもその新しく引く通信網のコストがお客様から回収できそうなところ、ここはどんどん自前で線を引いて、直収方式と申しますが、そういうことで競争に入ってくる方もたくさんいらっしゃいますし、それからCATVはCATVでインターネットアクセス、これを一つのバーゲニングパワーとして攻めてきているということですから、おっしゃるように非常に厳しい競争になっています。
 ただ、私どもの会社は、今まで日本じゅう隅々まで電話をつけさせていただいて、今はもう無電話地域というのはないわけでございまして、お申し越しいただいたところは全部今電話がついておるわけですね。その中でそういう競争が入ってきている。ですから、幸い技術の進歩も新しくなってございますし、それから無線のアクセス、特に衛星から電話を山間僻地へ届けられるという技術も出てきていますので、何とかそういう新しい技術というものを使って、今まで私どもがやってきたサービスですから、何とか歯を食いしばってでもユニバーサルサービスはやっていきたいというふうに思っています。
 ただ、この競争がこれからどれだけ厳しくなるか、どんな格好で進展してくるか、これはこのエリアは技術が物すごい速くて、ドッグイヤーと言われていますが、そういうことで非常に速い勢いで進展いたしておりますので、先行きはかなり不透明なところがございますが、そういうエリアは今別途国の方での議論も進んでいるやに聞いていますが、とにかく私ども、現在事業者といたしましては頑張れるだけ頑張りたいというふうに思っております。
#90
○三重野栄子君 大変な決意をいただきまして、力強いところでございます。
 これは平成十二年の二月に電気通信審議会答申がございました関係でございますけれども、経営への影響予想として、モデルケースA、Bを設けて評価されておるのでございますけれども、事業者としての判断はどちらのケースがよりベターと思われるのでしょうか。こういうことをこんな場所でお聞きするのはいいことじゃないとは思いますけれども、ぜひ聞かせていただきまして、もしまたこれ以外のお考えがございましたらお伺いしたいと存じます。
#91
○参考人(浅田和男君) このA、Bの方式でございますが、これは今国の方で御議論いただいている方式だと思いますが、いずれにしても私どもの接続料をそのモデルに従って算出した値段で徴収したらどうかということでありまして、そのモデルと私どもの現実のコスト、ここに差があるのはやっぱり現実であります、どちらの方式にしても。
 ですから、私どもの方からすれば、やはりモデルをもし私どもがつくるとすると、設備投資をして今ある設備をかえて、ということは、今ある設備にたくさん職員もついていますから、その職員に技術転換をしてもらってほかの職場にかえていくということですから、どうしてもそのモデルが安いからといって来年すぐモデルどおりの値段でできるかといったらできないわけでございます。ですから、そこのタイムディレー、これは何とか地域事業者の体質がもつように、もうちょっと別な言い方で言いますと、全くコスト無関係にやっていただくと困るなというのが地域事業者の偽らざる本音であります。
 B方式、A方式というのは、ここでモデルの中で使っていますRTという、リモートターミナルという設備があるんですが、これを基本料の方で取るのかそれから接続料の方で取るのかという差でございます。ですから、Bを使うと接続料はその分安くなるんですが、今度加入者からいただく基本料、ここを上げなくてはいけないという格好になっていますので、行政としてどちらをおとりになるかということだと思います。
 くどいようでございますが、私ども事業者の立場からすると、いずれにしてもモデルと現実のギャップというのがございますから、現実のギャップの方は、人間が変われるスピードというのはやっぱりございます。ですから、そこはリアルの世界、バーチャルではなくてリアルの世界でございますので、ぜひギャップが余りひどくならない料金を決めていただければと、そういうふうに思っております。
#92
○三重野栄子君 どうもいろいろありがとうございました。
 こういう課題はちょっと問題が違うかと思いますけれども、特に通信の問題、インターネットだとかそういう問題は若者だけというような感じでございますけれども、今は七十代以上の方も積極的におやりになっている方、あちこちで聞くわけでございます。そういたしますと、これからの日本の将来を築いていく非常に重要な面をお持ちでございますから、ぜひ御検討いただきたいと思います。
 そこで、宮津参考人に最後に、今答申の問題についても伺いましたけれども、NTTグループ全体で評価すべき意見がございましたら、それからこれからの将来に向けての御希望も含めまして、私四十七分までいただいておりますから、時間いっぱいお聞かせいただきたいと思います。よろしくお願いします。
#93
○参考人(宮津純一郎君) いろいろ御質問ございまして広くいろいろお答えした面もございましたけれども、三重野先生の御質問に対して接続問題に関して要するにNTTグループ全体としてどういう評価をしているかというような意味でお答えしますが、それでよろしいですか。
#94
○三重野栄子君 はい、結構です。
#95
○参考人(宮津純一郎君) うちの中にも先ほどから申し上げているいろいろな会社がございまして、それでグループでそれぞれ独立採算でやらせております。
 そうすると、NTTコミュニケーションズという会社がございまして、長距離とか国際をやらせているんですが、これは規制はかかっておりませんが、それはある意味ではここの東西会社に接続料を払っている側の会社でございまして、それは世の中にあるほかの会社と同じような一員でありますから、そういう面でいけば、コミュニケーションズから言わせれば接続料は低ければ低いほどいいと言うかもしれません。そういう問題がございます。それは同じグループの中に抱えているんですが、同時に東西会社の方も抱えております。
 事がしかし、この問題は前々から言っているNTT問題としての根本にあるユニバーサルサービスに関連する東西会社自体の経営にかかわってくる問題であります。だから、趣旨はともかくとして、こういう数字で一体この会社は経営を動かせるのかどうかというようなところまでかかわってきている問題なので、これは非常に重視しております、この問題は。だから、コミュニケーションズはコミュニケーションズでそれは言いたいことはあるかもしれないけれども、グループ全体としては、東西会社の接続料に関して見れば、東西会社の財務問題というのがやはり今は一番重要ではないかというふうに思っております。
 その辺のことは監督の方の話なので郵政の方としますが、その辺の事情も郵政の方には言っておいて、実態みたいなのもよく調べていただいておりますので、そういう意味では我々としては我々なりの努力がそれなりには認めてもらってこういうような案になっているんだというふうに思っております。
#96
○三重野栄子君 どうもありがとうございました。
 終わります。
#97
○岩本荘太君 参議院クラブの岩本でございます。
 三人の参考人の方々、大変御苦労さまでございます。私最後でございますので、ひとつ最後までおつき合いのほどお願いいたしたいと思います。
 私、この分野につきましては全く素人でございまして、そういう意味ではただいまいろいろ勉強させていただきました。したがって、重複したような質問はなるべく避けさせていただきたいと思うんです。
 お聞きいたしておりまして、大変専門的な分野の議論ではないかと、素人にとってはそういうふうに見えるわけでございまして、例えば長期増分費用方式、こういう言葉を聞いても、おわかりになる方はおわかりになるかもしれませんが、大部分の方は何なのかなというということでございますし、IT革命などという言葉も、これはよく出てきますから言葉としてはわかっても、その実態がどうなのかというのはなかなかわからないのが一般の国民の立場ではないかなと思うわけでございます。したがって、こういう議論は専門家の方にお任せしたらいいのかなという気もあるんですが、実際法律となってこれが施行されますと、やはり国民一人一人にいろんな面で利害関係が生じてくる。
 そういうことで、今までの中でも十分議論されたとは思うんですけれども、角度をいわゆる国民の立場ということで、非常にプリミティブな質問になるかもしれませんが、その辺でまたお答えをなるべくわかりやすくお願いしたいなというふうに思っている次第でございます。
 まず、こういう法律といいますか、新しい改革が発生した場合は、やはりその関係者にどんなメリット、デメリットがあるか、それが新しい方向に向かっていいかどうかという見方をしなくちゃいけないんじゃないかなというふうな気がいたします。
 先ほど三重野委員もそういうお話がちょっとございましたけれども、私なりに解釈しますと、これに関係するのは、一つは末端利用者、会社なり個人なりがあると思うんです。それからもう一つは新電電というんですか、いわゆる中間の国際通信事業者あるいは長距離事業者というグループ、これはNTT御自身も、先ほどのコミュニケーションズですか、会社をお持ちになっているというようなお話でございます。それともう一つは地域事業者というか、東西NTTとそのほかの事業者、この三者があると思うんです。
 今回の接続料の引き下げによって、この三者がそれぞれどんなメリットあるいはデメリットを持つか、NTT御当局、当事者としては地域通信という分野はよく御存じでしょうけれども、この際専門家として、それも単純に利用者はいいじゃないか、利用者はもうかるじゃないか、利益があるじゃないかというばかりでなく、いろんな面のデメリットもあるいは想定されるんじゃないかなというような気がするんですが、その辺もしお答えを願えたらよろしくお願いいたしたいと思います。
#98
○参考人(井上秀一君) 影響度というといろいろ多角的に本当は御説明をしないといけないんですが、端的に幾つかのポイントだけお話しさせていただきますと、先ほどから御説明していますように、長期増分方式というのは一言で言えば長距離事業者が東西の地域のネットワークを使うときの料金である。それをどうやって下げるか下げないかという話なので、ここが下がれば長距離事業者は利益が出ます。当然のこととして、それを長距離事業者の方々はお客さんの長距離電話料金の値下げに当然使っていくことになろうかと思います。
 片や我々東西会社でございますが、先ほどから接続料どのぐらいかと。我々の設備を使っていただくわけでございますから、当然一定の料金はいただきたいと言うんですが、それが余り厳しい料金ですとコスト割れになっちゃって利益を生まないというのが現状でございまして、大変経営が悪化してしまうということになりますと、事業体でございますから当然いろんなことで利益を上げにゃいけませんから、サービスもいろいろ展開できないし、事業としても成り立っていかない、一言で言えばそういうことになります。
 したがって、そのためにどういうことをやるかというと、もちろん経営改善努力というのを必死になってやりますが、それだけではなくて部分的に料金の値上げをしなきゃいかぬものも出てくるでしょうし、新しいサービス展開もできない。
 もう一つは、持ち株会社がNTT株を発行しているわけですが、NTT株の配当の原資である利益というのは東西会社の利益から基本的に出るというのが構図でございますので、持ち株会社の配当金が払えないということで株主に重大なる影響が出るということになりまして、NTTという東西の事業体の存続が極めて危なくなるということでございます。ひいては持ち株会社の経営まで危なくなるということでございますので、この問題は非常に影響の大きい問題だということでいろいろ御説明を申し上げているところです。
#99
○岩本荘太君 今のお話ですと、先ほどの三つのグループのうち二つは利益があるけれどもデメリットはない、メリットがあると。いわゆる東西NTTだけがデメリットだというふうにお受けできるんですが、東会社の社長でも結構ですが、ほかの方、もし何か補足することがございましたら。
#100
○参考人(井上秀一君) 二者が利益があって一つがないというふうにとられると問題でありまして、利用者にとっては長距離料金というサイドではそれは部分的にあるかもしれませんが、インターネットだとかその他、電話のサービスを含めて、先ほどのユニバーサルサービスも含めていろいろなサービスがあるわけですね、そういう意味では重大な影響がございます。
 したがって、利用者の方から見ればどっちがいいかということになりますと、我々としては我々のサービスを使っていっていただく方が世の中の方にはよろしいんじゃないかと思っております。
 我々としては、一生懸命いいサービスを提供して、先ほどちょっとわかりにくいと言ったIT革命を含めて新しいサービスをどんどん出してお客さんの要望にこたえていこうと思っておりますので、そういうこともできないということになりますと、ひいては日本の経済全体にも影響を与える。我々の事業というのは、そういう日本経済を含め、利用者の方々を含めてそういう要望にこたえる責務があると思っておりますので、一生懸命経営をやっておるので、そのNTTがおかしくなったのではまずいだろうということを、ちょっと生意気な言い方かもしれませんが、そういうふうなつもりで今事業をやっておるところです。
#101
○参考人(浅田和男君) 東西会社はメリットがないんじゃないかというお話でございますが、東西会社のネットワークを使っていただく接続料金ですが、これは過年度からずっと高いとNTT東西会社は言われ続けておりまして、この高いという理由の中には、いつも昔電電公社であったからたくさん人を抱えているんではないかとか設備投資も効率が悪いんではないかとか、こういうことで、財務体質というか経営の体質がぶよぶよだ、だから高いんだ、こうずっと言われ続けながら先ほど申し上げたような値下げを実施してきたわけでございます。
 今度、この長期増分方式というのはモデルでありますから、このモデルを使って、このモデルに私どもが近づく努力をする、なるべく早く近づくということの世界で新しい仕組みができれば、地域会社からすると、過年度人をたくさんとったから高いんではないかとか、そういう過去のことに対することを余り言われないで済む。そういうことがありまして、むしろこれを一つの目標にして前向きに攻めていけば職員も明るさを取り戻せるかなというのがございますので、そういう意味では地域会社もメリットがあるというふうに思います。
#102
○岩本荘太君 私が二番目にお聞きしようと思ったことを今お答えいただいたんですが、いわゆる東西NTTに利益がないとすれば、それは結局今まで高かったからだ、なぜ高かったのかというのが国民の切なる次に知りたいことであろうというふうに思いましたし、今それのお答えとして、昔からの負債を抱えているといいますか、昔からの何かを抱えているような印象で私はお聞きしたんですが、それは決して悪いことではないと思うんですね。
 例えば、日本の場合今は盛んにリストラが進んでいるでしょうけれども、会社としてはリストラというのはこれはやるべきものであるかもしれませんけれども、日本国全体で考えた場合、リストラは失業率を高くするわけでございますから、そういうものは政治の世界あるいは公益事業的な性格のところはやっぱり考えていかなきゃいけないんじゃないか。そういう意味で、やはり外国から要求があるにしろ、正当な主張はしていくべきではないかなというような思いがするんです。
 そういう意味で、今議論になっております二二・五%、四年、あるいはそれに対してアメリカが四一%ですか、そういう要求を出されておりますけれども、少なくともその二二・五%、四年間ということは、これは企業努力といいますか、当面のごく当たり前の判断としてNTTでもやるべきであると、こういうふうにお考えかどうか、その辺をお聞きしたいと思います。
#103
○参考人(井上秀一君) 二二・五%、四年間というのは、我々先ほどから御説明しているように、中期経営計画で経営改善しながら、その中で吸収していこうということでありますし、そのために経営改善努力も含めて進めておるという状況でございます。
#104
○岩本荘太君 アメリカ等、いわゆるそれ以上の引き下げ要求がされているわけでございますけれども、これはしたがってこれから国際関係ということにもなりましょうから一存ではなかなかできない交渉事であろうと思うんですが、それ以上の努力というのは必ずしも不可能ではないというか、やらざるを得ないということになるか、その辺の御認識というのはどういうふうにお考えなんでしょうか。
#105
○参考人(井上秀一君) 先ほどから中期経営改善計画ということで今一生懸命合理化しているというふうに申しているように、この二二・五%、四年間というのは、東西会社としても、もちろんNTTグループ全体としてもぎりぎりの努力だというふうに御理解をしてもらっているところでございます。
#106
○岩本荘太君 宮津社長、何かございますか。
#107
○参考人(宮津純一郎君) 二二・五%、四年間、この数カ月間もいろんな検討をやってまいりまして、その過程の中で、これは私どもは努力してこれがもう限界だと思っておりますが、その努力の内容なるものもかなり郵政省からもいろいろチェックもしましたし、アメリカとのいろんな議論の中でもどういうようなことを内容的に詰めているのかというようなこともかなりいろいろ話し込んではきておりますので、我々の中だけの自分ひとりよがりの議論だとは思っておりません。
 これはもうある程度客観的にも見ていただいているもので、今できる範囲でもうとにかくNTTとしてもぎりぎりの努力をしているんだ、それがこういうことなんだというふうに受け取っていただけるものと思います。またそれだけの今までの議論の背景があると思っております。
#108
○岩本荘太君 次に、ちょっと角度を変え、ちょっと今の問題とは違うんですが、私は地方出身でございまして、地方というといろんな面で置いてきぼりにされているというような感がございます。
 私、通信事業というのは、これは前からこの委員会でも言わせていただいているんですけれども、新幹線とか交通機関、ああいうものが地域間格差をなくすとよく言われているわけですけれども、非常に金がかかるわけですね。そういう意味からいいますと、通信というのは非常に金的にもかからないでそれをなくす、非常に日本国全体が一体となって発展するものの基盤であるという認識を持っているわけでございます。そういう意味で、もし今回のこの改正がそういう地方といいますか、地方都市あるいはさらに過疎地帯等に何らかの影響があると困るなと。
 ちょっとお聞きしますと、日本の場合、電話料金は大体格差をつけないというようなことでやっておられるからそういう心配はないと言われるんですが、いろんな面でこういう締めつけがありますと、そういう方面に対する影響もあるいは出てくるんじゃないのかなというようなことが危惧されるんですが、その辺に対して私の危惧が払拭されるようなお答えがいただければと思うんですが、何かお考えがありましたら。
#109
○参考人(井上秀一君) 先ほどから議論になっているいわゆるユニバーサルサービスというものについて、我々必死になって今競争の中でそれを維持していこうということでやっておるわけでございます。その基盤になるのは、やっぱり財務がきちっとしているということがないとできません。したがって、長期増分方式によって財務的に大変なことになれば結果として悪影響が出るということにもなりかねないということで、我々はそれがないようにぜひそういう経営の努力の中でできるぎりぎりの線でこの問題が解決されるようにお願いをしているところでございます。
#110
○岩本荘太君 最後に、これは全くの素人の疑問なんですが、郵政省の資料等を見せていただきますと、東西NTT、先ほども赤字について議論がございましたけれども、赤字そのものではなくて、東西で収益差があるんですね。私は、こういう通信網というのはなぜそんなに収益差があるかというのは非常に疑問に思うんですが、その辺をちょっと御説明していただけたら。これを最後の質問にさせていただきます。
#111
○参考人(浅田和男君) 御説明いたします。
 御存じのように電話の料金は、東京の基本料は高うございますね、地方の基本料は安い。それに比べて設備投資のコストは、東京は、人がたくさん首都圏はおりますので、一加入当たりのコストが少なくて済む。地方都市は一加入当たりのコストは非常にかかるわけです、設備投資コストは。だけれども料金は安い。だから、東京なり首都圏でもうけて地方に補てんする、そういう市内料金の仕組みになっているわけでございます。その料金の仕組みをそのままにしておいて、東京という世界で一番大きな有望なマーケットを切り離しちゃうと西は必然的にぐあいが悪くなる、こういう構造にまずなっているわけです。
 その中で、西は離島が結構多い。例えば、有人離島の数ですと東の十倍ありますし、それから市町村の数でいくと三割ぐらい西の方が多いわけです。
 そういうことからすると、小規模な都市がたくさんあるということで、必然的に収益性が悪いような仕組みになる。今まで一社でやってきたのを、ある日突然静岡から切ってしまって西をつくると必然的にそういう構造になる。その構造を何とか三年間で直したいというのが今回の再編成で私どもが頑張っている仕組みでございまして、三年間でその差を何とかなくしていきたい。
 ですから、本質的にはそういう仕組みになっています。どこかで切ると、大きな都市を切り離すと収益性が悪くなる、これはそういうことから来ております。
#112
○岩本荘太君 今のお話を聞いていますと、何か地方に分散した方がいいなというような感じもいたしますし、そうするとそれでは効率の悪いのがふえてきて余計割高になるのかなという気がするわけですが、やはり東京ばかりが全国に分散してもしようがないわけでございますので、その辺はいろいろな御努力があるんでしょうけれども、技術開発等を踏まえて一層地域にも目を向けていただきたい。
 お願いいたしまして、私の質問を終わらせていただきます。
#113
○委員長(齋藤勁君) 以上で参考人に対する質疑は終了いたしました。
 参考人の方々に一言御礼のごあいさつを申し上げます。
 参考人の方々には、長時間にわたり御出席をいただき、有益な御意見をお述べいただきましてまことにありがとうございました。委員会を代表いたしまして厚く御礼を申し上げます。
 午後二時まで休憩いたします。
   午後零時四分休憩
     ─────・─────
   午後二時三分開会
#114
○委員長(齋藤勁君) ただいまから交通・情報通信委員会を再開いたします。
 この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、田村秀昭君が委員を辞任され、その補欠として戸田邦司君が選任されました。
    ─────────────
#115
○委員長(齋藤勁君) 休憩前に引き続き、電気通信事業法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#116
○山内俊夫君 午前中に引き続いて質問させていただきます。
 実は、大臣がお越しということで、私も大臣用の質問を用意いたしておりましたけれども、小坂政務次官はもう大臣並みの一連の質問の中で答えられておりますので十分いけるだろうと思っております。御期待を申し上げておりますので、冒頭に申し上げておきます。
 そして私、きょうは外務省経済局長の田中さんにもお越しをいただいたといいますのは、今確かに日米でNTTの接続料について大変大きな話題になっておりますし、場合によればこの沖縄サミットまでに決着をつけなきゃいけないというような政治決着の動きも見えておりますが、外務省並びに郵政省、一緒に日米協議に加わっていただいておりますけれども、接続料問題における日米協議の現在までの経緯、それと現況、どのようになっているか、御報告いただきたいと思います。
#117
○政府参考人(田中均君) お答えを申し上げます。
 もともとこの接続料の問題と申しますのは、全体の枠組みとして、九七年のデンバー・サミットの際に日米の二国間の首脳会談が行われまして、その際、これから日米間で規制緩和全体について協議をしていこうじゃないかという合意ができまして、日米規制緩和対話の枠組みの中で話し合いが行われてきているということでございます。
 この規制緩和対話でございますけれども、接続料であるとか電気通信の問題以外に、住宅とか医療機器、医薬品であるとかエネルギーであるとか法律問題であるとか、いろんな規制にかかわる問題が話し合われている。同時に、日本だけの規制ではなくて、米側の規制についても双方通行で話が行われておるということでございます。
 こういう全体の対話の枠組みの中で、接続料の問題に関しましては、九八年のバーミンガム・サミットの際、これも二国間の日米首脳会談がございまして、この機会に両首脳に第一回の共同現状報告が行われたということでございまして、この中で、今まさに御審議が行われている長期増分費用方式の導入に向け所要の電気通信事業法改正法案を今国会に提出する意図を有する、こういうことが記述されておるわけでございます。
 その後、本年二月の電気通信審議会の御答申も踏まえた上で三月に日米規制緩和対話の上級会合というものが行われましたけれども、この中で接続料の問題というのは、御案内のとおり、日米の差異が大きく、話し合いは物別れ、平行線になっているということでございます。
 こういう状況の中で、先般五月の五日にワシントンで日米首脳会談が持たれまして、その中で総理から、この問題については日米双方の努力によって可及的速やかに解決をしたい、そのために事務的な協議を行わしめたい、こういう御発言がございまして、クリントン大統領の方から、総理がこういう電気通信分野の問題に関心を持っていただいている、これが非常にうれしいという発言がございました。
 今までがこれまでの経緯でございますけれども、今後といたしましては、日米の規制緩和の共同報告というのを三月の実は三十一日までに出すということになっておりまして、これがもう過ぎている、こういう状況もございますので、関係省庁とよく御相談をし、接続料の問題はもちろん郵政省の御当局とよく御相談を申し上げた上で、可及的速やかに協議を行って全体の報告を取りまとめたい、こういうふうに考えておるわけでございます。
#118
○山内俊夫君 経緯と現況について大体お聞かせいただいたんですが、実は大臣にちょっとお聞きしたかったんですけれども、政務次官よろしくお願いしたいんですが、実はこの問題、先ほどNTTの東西の社長、それと持ち株会社の社長もお越しいただいて午前中いろいろお話を聞きまして、彼らも私も同じ認識なんですが、基本的には接続料というものが、業者間の接続と個人の端末の接続とが非常に混同されて今新聞、テレビ、雑誌等に発表されておると。ですから、本当の意味での業者の接続料とNTTそのものの端末接続とは、ちょっと私は物事を考えていきたいなと思っておりますし、考えていかなければ、この問題、アメリカに有利な形で決着されちゃ大変だと。その大変な理由はまた後ほど申し上げますけれども。
 午前中も私申し上げたんですが、堺屋太一企画庁長官も、九日の閣議の発表後に、情報産業、つまりIT革命というものには大幅な引き下げが不可欠である、しなければならない、そうしなければ日本のIT革命は進まないよというような発言をされているんです。
 私、ちょっとどうかなと。このあたりも多少業者間の接続と国民の接続との混同がある程度あるんじゃないかなと、これはあくまでも推測なんですが。
 それを受けて、実は八代英太郵政大臣は、同じ日の閣議で、アメリカの思う決着と日本の思う決着には乖離がある、四年間で二二・五%引き下げの基本スタンスには変更はないという、郵政相かなりの決意を込められたコメントを発表されておりますけれども、このあたり、八代大臣の気持ちというものをなかなか代弁することはできませんけれども、政務次官のお考え、コメントをいただけたらと思うんですが。
#119
○政務次官(小坂憲次君) 山内委員にお答え申し上げます。
 本来ならば大臣がお答え申し上げるべきでございますが、衆議院本会議でまだこちらに参れません。御指摘のように、大臣の身近におりまして大臣の気持ちになりましてお答えを申し上げたいと思いますので、お許しをいただきたいと存じます。
 委員御指摘のように、昨今、日米の接続料に関する議論を聞いておりますと、事業者間の接続料とそして利用者の接続料と混同されておる、また同時に、事業者間の交換機を通しての接続料金とインターネットの接続料金とがまた混同されておる。これらの誤解がどうも日米の議論の食い違いを、混乱をさせているように思いますし、また同時に、そのような誤解に基づいて発言をされたことは我が国の国益を損なうような形になりかねない、こういった問題を踏まえておる、そのように私も認識をいたしております。御指摘のとおりでございます。
 そういう観点に立ちまして、ただいま外務省の田中局長から御説明がありましたように、我が国は、二年前のバーミンガム・サミットのときの日米共同現状報告における長期増分費用方式の導入に関する意図表明を履行すべく、誠実に着実にこの作業を進めてきておるわけでございまして、米国に対しては、日米規制緩和対話の場において当初より一貫して誠意を持って日本側の考え方について理解を求める努力をしてきたところでございます。
 しかしながら、現在、長期増分費用方式の導入の具体的な方法をめぐって、今回法案を審議していただきましてその枠組みはつくらせていただくわけでありますが、日米間の主張という点に関しますと大きな隔たりがあるように感じるわけでございます。
 それは、ただいま申し上げたようないろいろな認識の不一致による誤解もあわせて、いろいろな問題がまだ残っているように思うわけであります。このことは事実でありますが、規制緩和対話全体の取りまとめを担当している外務省とも連携をとりつつ対応してきているところであり、今後とも十分にその辺の連携を図りながら対話してまいりたいと考えております。
#120
○山内俊夫君 そこで、実は接続料の問題というのは、これは私かなりうがった見方をしておりますけれども、当たっているかもわかりませんが、アメリカの戦略というものがかなり背景にあるように思うんです。
 といいますのは、八月二十八日あたりに、回線接続料はアメリカ政府が政治問題化のおそれもありということをそのときにバシェフスキー通商代表、彼女がこのあたりから言い始めたんですね。そして、ことしの一月になってきまして、これはフィッシャー次席代表、これはアメリカで発表したんですが、日本のNTTの接続回線と接続する際の料金は、これは日本の料金はアメリカの三・四倍であるというような数字を発表しております。欧州の二倍から四倍。
 私もそれを調べてみましたら、そんなになっていないんですね。基本的には、今、日本が十一円九十八銭、これはZC接続、市外交換機ですね、アメリカが六円五十六銭という大体平均が出ております。ですから、約二倍ぐらいなんです。かなり三・四倍というような大幅な数字を言って、まさにこれをWTOに提訴するぞというような恫喝をやっております。こういうことは我々は見過ごすわけにはいかない。新聞等にも、自民党あたりはNTT擁護で随分これに対して反対をしているねという新聞記事もありました。
 現実にこのIT革命そのものが業者間の接続料が高いばっかりに進まないんだという論法も言われているんだが、私は全く違うと思っております。インターネットはどんどん今伸びておりますし、かなりのスピードで広がっております。業者間の接続料が幾らか安くなったからといって、じゃその業者が扱うインターネットが一挙に安くなるかと、そうはならないと私は思うんです。このあたり御見解はどうなんでしょうか。
#121
○政務次官(小坂憲次君) 山内委員御指摘のように、インターネットの利用環境がIT革命の成否を握っていることは事実だと思いますし、またその中における、では事業者間の接続料というものがその環境整備にどのぐらいかかわっているのか、こういう点で申し上げますと、例えば昨年の統計によりますと、一千七百万人ぐらいが今インターネットを使っている。今飛躍的に伸びているとおっしゃいました。今集計中でございますから正確な数字はまだ発表できませんが、一千万人ぐらいずつ年間伸びるんだろうというぐらいに思っているんですね。さらにこれがスピードを加速されてくると考えられております。その一番大もとには、やはりインターネットの利用料金が低廉化することは非常に重要であります。
 しかしながら、それと今おっしゃった御指摘の事業者間の接続料の関係はどうか、こう申し上げますと、例えば東西のNTTが導入をいたしましたISDNの定額制サービス、これは実際には交換機を通しての接続ではなくて加入者と局間にありますMDFと呼ばれる、いわゆるメーン・ディストリビューション・フレーム、接続基盤、配電盤みたいなものでございますが、それとか、あるいはISDNのそういう同じような機能を持ったISMというそういう機械のところで接続しておりまして、これは交換機を経ないわけでございます。
 したがいまして、事業者間の接続料、すなわち交換機を使った接続料、それには全く無関係の部分でこの定額制サービスというのは導入されております。そして、この部分で同じくADSLと呼ばれるような新しいハイスピードの、ISDNの約十倍ぐらいのスピードが出せますが、こういったもののサービスも導入が今試験的にされておりまして、これがこれから拡大する方向で今努力中でございます。
 これらを考えますと、事業者間の接続料金を低廉化してもこの部分には一切関係ない。そういうことで、日本のインターネット環境はそれとは無関係の部分でどんどん進んでいく、このように考えておりまして、その辺での誤解がまだあるというふうに認識をいたしております。
#122
○山内俊夫君 あっという間に時間が過ぎてまいりましたので、もう一問しか質問できなくなってまいりました。
 外務省の経済局長にぜひお聞きしたいんですが、今IT革命において業者間の接続と個人接続というのはこれは全く、全く別じゃないですが、かなりオーバーラップする部分はありますが、そんなに大きな影響はないという、きょう午前中の意見も大体そうだったですね。
 では、この業者間接続料金を落とすとなったら、私は実はNTTの西日本に加盟しております香川県でございますから、デジタルディバイドというのが生まれてくるんじゃないか。これは国の間でも今生まれております。デンマークとかスウェーデンとか、アメリカはもちろんイギリスもそうですが、基盤整備ができ上がっているところはどんどん進んでいく。でも基盤整備のできていないところはどんどん離されていく。情報化の格差が拡大してくる。私は、国内でもそれは生じてくると心配しているんです。
 結果的にNTTは、一生懸命戦前から戦後にかけて各家庭まで線を一生懸命引っ張っていって、もうけにならなくても、国民の皆さん情報はとれなきゃいけないということで電話を引けるように山の奥まで電線を引っ張って端末接続まで一生懸命やられた。その一番お金のかかる一マイル、最後の一マイルというのは一番お金がかかるらしいですね、大体一マイル一・六キロぐらい、ということは各家庭に引っ張っていく線が非常にお金がかかる。管理も大変だ、メンテも大変だ。その中で一生懸命やってこられたNTTが、その一番お金のかかるところを利用させて業者間を安くすることは、体力が私はどんどん落とされるんじゃないか。今そのようなケースも出てきていますね。どんどん携帯の方が伸びてきて固定電話が下がってきた。固定電話の収入が上がらなければ当然NTT東西とも売り上げがダウンしていく。
 そうなってくると、今ある体力でもっともっと地方の光ファイバーなんかを通してもらいたい、我々はそう思っているんですが、もうそんなことはやれませんよと。五年計画が十年になり、十年計画が二十年になったりすると、結局デジタルディバイドが拡大されてしまうというようなことを私心配するんです。
 結果的には、NTTの体力が弱ったときに、これは自由競争の世界だから資本を持ってどんと買いに来られたら、私ひょっとしたら第二の日産になってしまうんじゃないか、そういう気がする、心配するんです。そうなったら、民族的な資本のNTTと今までの培った技術、ノウハウというのがすぽっととられてしまうというおそれがあるんです。
 このあたり、大変国策として、決して私NTTを擁護するわけじゃありませんけれども、ここは一気に踏みとどまっていただいて、二二・五%私は逆に接続料を余分に出せというぐらいのつもりなんですけれども、そうはいかないですが、これはもうぜひ外務省、一生懸命そのあたりを踏みとどまっていかなきゃいけないんですが、そのあたりの御決意をちょっとお聞かせいただいて、最終的にはどのぐらいの日程で決着をつけようと考えているか、その二点お聞かせいただいて、私の質問を終わります。
#123
○政府参考人(田中均君) 今委員御指摘にありましたデジタルディバイドの問題というのは、実は今度のサミットでも一つの大きな課題になっておりますし、バーミンガムの日米の首脳会談に報告された共同現状報告におきましても、ユニバーサルサービスに対する配慮ということは盛り込まれておるわけでございます。
 ですから、要は接続料を下げていくということがやはり事業者の参入であるとか技術革新というようなことから考えて日本国にとっても大きな利益だと思います。そういうことと、それからユニバーサルサービスの維持であるとかNTTの経営といったものに配慮をして一番いいバランスを見つけるということでございましょうし、これまで国会等で御議論をいただいているとおりでございます。これは郵政省がお考えを示しておられることもございますし、当然のことながら、日本と米国の協議におきましてはそういう基本的な枠組みというものを十分踏まえながら協議をやっていくのは私も当然のことだと思っております。
 二番目に、具体的な協議のタイミングはどうするんだというお尋ねがございましたけれども、これについても、実は今、日米間で現状報告というのを出すべく努力をしておるわけでございますが、ほかにもまとまっていない点がございます。例えば規制対話の四年目の扱いであるとか米側の措置であるとか、幾つかございます。そういうこともございますけれども、これは関係省庁とよく御相談をいたしまして、どういうタイミングでやっていくのがいいかということはよく御相談をしたいと思います。
 ただし、これはあくまで首脳の合意で三月の三十一日までに出そうと言ったものがおくれているという状況がございまして、私どもの気持ちとしては、日米二国間の首脳のコミットメントでございますから、できるだけ早い機会をとらえて共同報告を取りまとめたいという気持ちはございます。ただ、諸般の事情を踏まえながら慎重にその点は考えてまいりたいというふうに思います。
#124
○山内俊夫君 どうもありがとうございました。
#125
○委員長(齋藤勁君) 速記をとめてください。
   〔速記中止〕
#126
○委員長(齋藤勁君) 速記を起こしてください。
#127
○内藤正光君 駆けつけ一杯というのがございますが、駆けつけ答弁ということで、大変恐縮ではございますが、民主党・新緑風会内藤正光、六十分間時間をいただいておりますが、よろしくお願いをしたいと思います。
 まず、この通常国会の冒頭で、私はこの問題、一時間余り時間をかけまして取り上げ、かなりいろいろ議論をさせていただきました。大方のところはそのあたりで済んだかなと思っているんですが、あともっと詰めのところを今回いろいろお聞かせいただきたいと思います。
 もういきなり長期増分費用方式に入るわけなんですが、世界広しといえこの方式が本格的に採用されている国は一つしかない、それはイギリスのみ。イギリスですら四年間かけて導入を図っているんです。そのほかの国々、多くの国々はこの新しい方式の妥当性について検討中ということでございます。
 また、日本に対して長期増分費用方式をかなり高圧的に導入を迫っているアメリカはどうかといえば、実態としては今ほとんど導入していない、長距離と地域の接続においては全く導入していない、州内の限られた部分においてのみ導入されているというのが実態です。これを言うとどうかなとも思うんですが、FCCはこうも明言しているわけです。この方式、いろいろな問題があって今導入すると地域の通信会社の経営に破壊的な打撃を与える、だから今早急に導入すべきではないとまで言い切っている。
 これだけまだいろんな問題を含んでいるのがまさにこの長期増分費用方式ではないかと思いますが、こういった実態を踏まえて大臣にお伺いをしますが、この長期増分費用方式の持つメリットは何なのか、また逆にデメリットは何なのか、大臣の御認識をお伺いさせていただきたいと思います。
#128
○国務大臣(八代英太君) 衆議院本会議がありまして大変おくれましたことをまずおわび申し上げたいと思います。
 今、内藤委員から多角的な世界の情勢等々も踏まえてお話がございましたが、確かにいろんな意味でのメリット、デメリット、ではどういうふうにこれからやっていくかということを、新しい時代への一つの対応でございますからそれはいろいろな御意見があるだろう、このように思います。まさにおっしゃるとおりの部分も私も感じておりますけれども。
 長期増分費用方式というのは、現時点で我々の判断とすれば、利用可能な最も低廉で最も効率的な設備と技術を利用する前提でネットワークのコストを算定するものであるという一つの認識を持っております。したがいまして、実際費用方式に比べまして、例えば従量制とかいろんな費用方式に比べまして、非効率性を排除した接続料金の低廉化を促して、そしてまた競争の一層の促進を図っていくことによって電気通信市場を一層活性化させることができるだろう、こういう一つのメリットをまず一つ申し上げておきたい、このように思っております。
 一方、長期増分費用方式の具体的な導入方法いかんによっては、今、内藤委員も御指摘をいただきました我が国のユニバーサルサービスの確保、あるいはそれに伴う利用者の料金へのはね上がりとか、あるいはまた東西NTTという私たちにとっての大切な情報分野における企業がございますけれども、その東西NTTの経営に甚大な影響をもたらすおそれもある、これを一つはデメリットというとらえ方でもいいかもしれません。
 したがいまして、今回の長期増分費用方式の導入に当たりましては、そうしたメリット、デメリットにバランスよく配慮しながら現実的な導入方策をとることとしたいと考えておるわけでございまして、イギリスの問題もある、アメリカの問題もある、あるいは世界のいろいろこれから情報時代を日本が先駆けていくという中におきましては、この分野がしっかり日本で定着していくことは世界への二十一世紀のIT革命にも大きな貢献もできる、こんなふうな認識に立って、両方相あわせ持ちながらもこの方法が最良であろう、このように思っている次第でございます。
#129
○内藤正光君 ありがとうございます。
 今審議しているのは電気通信事業法なんですが、その中身は何かといえば、平たく言えば単に長期増分費用方式を採用するというものなわけなんですね。それ以上のものでもなければそれ以下のものでもないというふうに言えるんではないかと思うんです。そこで、大切な中身はこの法案を受けて省令等々で決まっていくんだろうと思います。
 そこでお伺いをさせていただきたいのは、では省令では何が具体的に決められるのか。その中で二二・五%だとかあるいはまた四年だとか、そういった数字がその省令の中に組み込まれるのかどうか、こういったものをお聞かせいただきたい。
 そしてまた、その省令だけでもまだ導入には踏み切れないわけです。まだそれ以降も手続が必要なわけなんですが、省令を受けてさらにまた詰めなければいけないことは何なのか。これは郵政省だけではなくて、例えばNTT側で詰めなきゃいけないこと、こういったことも含めて、できる限り具体的に教えていただけますでしょうか。
#130
○政務次官(小坂憲次君) 内藤委員、前回の御質問でも大変詳しくていらっしゃいますので、できる限り私も知恵を絞ってお答えをしたいと思いますが、足らざるところは御指摘をいただきたいと存じます。
 今回の法改正に基づく郵政省令の規定の内容でございますけれども、おっしゃるように、今回の法律は大きな枠組みを決めて、詳細については省令で定めていく、こういうことでございます。
 その詳細は検討中でございまして、まだこれがすべてであるという形では申し上げられる段階ではございませんけれども、主な規定の事項といたしましては、その一つとして長期増分費用方式を導入する接続料の対象を電話及びISDNの交換、伝送に関するものとすること、これが一つでございます。
 二つ目は、ケースAを四年かけて段階的に行うことができるようにすること、そういうような方法が考えられるわけでございます。これは考えられるわけであります。省令では、二二・五%削減、いわゆるGC接続、三分間でと、こういった今話になっているような具体的な引き下げ額自体を直接的に規定するのではなく、その引き下げ率を導き出す算定方式について規定する予定でございます。すなわち、この方式に基づいて現在のこのデータを入れると結果としてこうなると、こういうようなことでございます。
 三番目に、東西NTTは、このような算定方法に基づいて具体的な料金額及びその具体的な実施期間を接続約款変更案において記載し、申請するような形になってくると思っております。
#131
○内藤正光君 そこで、省令の中に書き込むという二項目めなんですが、具体的に二二・五%という数字ではなくて算定方式ということをおっしゃったわけですが、これはよく言われているネットワークモデルを規定するということでしょうか。
#132
○政務次官(小坂憲次君) この法案の三十八条の二の四項及び十項、十二項にそれぞれ書いてあるような、こういったことについて記載をしていただく、こういうことになると思っております。
#133
○内藤正光君 ということは、これはその道のプロといいますか、読む人が読めば二二・五%だというふうに読めるに等しいものだということでしょうか。
#134
○政務次官(小坂憲次君) この二二・五%という数字そのものがNTTのトラフィックの年次による実績を当てはめたものでございます。これが十年の実績、十一年の実績、十二年の実績とこれからずっと出てくるわけです。それぞれの数字を当てはめると二二・五%の算定の基礎になるものが出てくるわけです。それを比較して四年間で二二・五%になると、こういう結果が出るような算定方式でございます。
#135
○内藤正光君 次は大臣にお伺いをさせていただきます。
 全体の引き下げ率は合計では二二・五%なわけです。これを四年間かけて引き下げを行っていくわけなんです。つまり、四年後に合計で二二・五%引き下げられていればいいわけなんですが、ではこの四年間にわたる引き下げ方法、いろいろな方法があろうかと思います。均等でこうやって引き下げていく方法だとかいろいろあろうかと思いますが、これをどのように決定されるのか。私は当然NTTの経営判断が最優先で尊重されるべきだと考えるんですが、大臣のお考えをお尋ねいたします。
#136
○国務大臣(八代英太君) 接続料の各年ごとの引き下げ率につきましては、東西NTTの自主的な経営判断に基づき認可申請されるものでありまして、東西NTTの経営判断は当然に尊重されるべきものでございます。
#137
○内藤正光君 大臣の今おっしゃった答弁は、衆議院の委員会等に比べましてもかなり踏み込んだものであるというふうに私は思います。
 そこで確認なんですが、外務省の方は帰られましたが、いろいろ日本とアメリカとの間で協議していると、何か四年間の引き下げ率の配分について前半で重点的に引き下げを行ってしまおうなんというような取り決めをしているかに見えてしまうところがあるんですが、そうではなくて、引き下げの方法についてはもうあくまでNTTの経営判断にゆだねられる、それが尊重されるという理解でよろしいわけですね。
#138
○国務大臣(八代英太君) 言葉としてお答えをいたしますが、東西NTTの経営判断というものが尊重されるべきものであるということでございます。
#139
○内藤正光君 わかりました。
 続きまして、ちょっとテーマは変わるんですが、今回の法案が通れば接続料金引き下げが行われるわけなんですが、それを受けてNCC、当然NTTコミュニケーションズも入るわけなんですが、そういった長距離事業者の対応についてお尋ねをさせていただきたいと思います。
 四月の二十六日、水曜日なんですが、衆議院の逓信委員会の中で横光議員がこのように質問されております。接続料金の引き下げを受けてのNCCの対応はどうなんだと。それを受けて天野局長は、明確な意思表示は聞いてはいないが、期待はしていると。つまり、事業者間の取引である接続料金引き下げを受けてNCC各社は通話料金にそれを反映させていく、そのことを期待していると答弁されました。
 さらにまた横光議員は、郵政省として値下げ措置の検討を行うべきではないのかということをおっしゃった。それに対して天野局長は、競争原理の中で実現を期待するということを答弁されたかと思います。
 考えてみますと、接続料金というのは認可申請なんですね、認可申請マター。通話料金というのは届け出というぐあいにちょっと違うんですが、しかし両者に共通しているのは、ともに事業者発意に基づく申請だということなんです。
 そこで、私はちょっと矛盾を感じるんですが、事業者間の取引である接続料金については今回の法案等でがちがちに決めようとする中で、その一方で、本来これが一番大事だと思うんですが、ユーザー料金である通話料金については単に期待するだけなんです。そこでとまっちゃっているんです。私はこれは余りにも首尾一貫していないちぐはぐな対応ではないのかなと思うんですが、いかがでしょうか。
#140
○政務次官(小坂憲次君) 内藤委員の御指摘になりました横光委員に対する答弁でございますけれども、若干の繰り返しになりますけれども、そのとき答弁申し上げたものは、東西NTTの事業者間接続料が低廉化されれば、NCC、いわゆるニュー・コモンキャリアはその支払いが軽減されることから、経営の財政面で余裕が生じることにまずなりますと。そして、この財源をNCCにおいて利用者料金引き下げや新たな設備投資を行うことによる新サービスの提供に振り向けるのかどうかは、料金規制が自由化されていることでありますので最終的には経営の判断によることとなるのでありますと。そして、郵政省としては、NCCが電気通信事業者としての社会的責務を認識し、通信料金の引き下げや新サービスの提供により事業者間接続料引き下げのメリットを国民利用者に着実に還元することを期待しており、またそのように促してまいりたいと考えておりますと。同様の期待は二月の電気通信審議会の答申でも述べたとおりでありますというふうに御答弁しながら、その電気通信審議会の答申は、利用者への還元というところにおきまして、東西NTTの地域通信網に接続する事業者には、事業者間接続料金の引き下げを受けて、通信料金の引き下げや新サービスの推進に確実に取り組むことを期待するとしておりまして、このような環境の中でそのような低廉化が行われるものと。これは競争環境にあるわけでございますので、そういう意味で十分に期待ができる。
 一方、委員が御指摘のように、バランスを欠いているではないか、片っ方は長期増分費用という枠組みをつくって、そして一つの誘導を行っていくが、しかしながらこちらの方は何か期待だけじゃないか、こういうふうにお考えのようでありますけれども、実際には東西NTTの保有しております現在の回線の状況は地域における独占的な支配力を持っているという事実はまだ変わっていないわけでございまして、その意味で、接続の算定方式のもとにこの長期増分費用というものを導入しながら、このような独占状態にあるものの費用を比較する上での架空の、仮説のこういうモデルをつくって、そして比較しながらそれを誘導していこう、こういう方式をとっているわけでございまして、いずれもそういう意味では経営主体の自主性を尊重しつつその中での指導のあり方というものを模索している、このように私ども考えております。
#141
○内藤正光君 私がこの質問をさせていただきましたのは実は理由がありまして、NCCのある方は、接続料金値下げを行うことでインターネット料金の低額化を進めていくんだと。逆に言うと、インターネット料金が高どまりしているのは接続料金が高いからだというような大変誤解に満ちたというか、意図的なのかもしれませんが、そういったような発言を多々されているわけでございます。
 ところが、NCCとてやる気になれば低額な、低廉なインターネットサービスというものは実現できるわけです。もう現に東京めたりっく通信というのはそれこそNTTのMDFに直接つなげて、そしてNTTの回線をリースを受けて、月々五千五百円とリース料八百円、合計六千三百円ですか、二十四時間、それも大変高速なインターネット定額サービスを開始しているわけなんです。
 要は、やる気ならばできるわけなんです。そういったことをわきへ置いておいて高い高いとか言っているわけなんです。こういったところを見ていると、本当にNCCはどこまでこの接続料金値下げを受けて通話料金に反映させるのかというのがちょっと心もとなくなってくるんです。
 原則論を言えば、私は、こういった料金値下げというのは政府が介在してああせいこうせいとか言うべきものではなくて、競争環境をつくり上げてその中で低廉化競争を進めていくべきものだと思うんです。ところが、今回なかなかそれが進まないから法律で長期増分費用方式の導入を義務づけたと。であるならば、その目的は、繰り返すようですが、あくまで末端のユーザー料金の低廉化なんです。そこにあるわけなんです。であるならば、私は何らかの通話料金値下げというところまで担保するような措置をとるべきだと思うんです。それは、単に期待するというのではなく、何らかの私は首尾一貫した行動をとっていただきたいなと。
 低廉化を促すというのはわかるんですが、じゃ具体的にはどういうことをされるのか、お答えいただけますでしょうか。
#142
○政務次官(小坂憲次君) 委員が御指摘のように、今回の長期増分費用方式導入の目的というのは最終的には利用者料金の低廉化、それはそのとおりでございます。しかし、その間にあるものは公平な競争環境の整備、こういった部分を踏まえているわけでございまして、その部分の両方の兼ね合いからこのようなものを法律で決める必要があるだろう、こう考えているところです。一方はそうでございます。
 それからもう一方では、NCCの努力が足りないではないか、これはそのとおりでございます。私もいろいろな状況を見ている中で、単に事業者間の接続料が低廉化しないと低廉な、安い定額なインターネット利用料金というのは実現しないんだというような主張をされますと、これはちょっと違うのではないのかということを私どもも言いたいと思います。
 それはすなわち、先ほど山内委員の御質問に答弁を申し上げたように、事業者間接続料金というのはあくまでも交換機を通した接続料金でありますので、それでない、御指摘のような東京めたりっく通信がやっているようなMDF接続によるADSLのサービスというようなものを考えますと、これとは関係ないではないか、こういうことになります。
 しかしながら、そこでもう一方の方のMDF接続の場合には、MDFで接続した場合の事業者間の接続の料金は幾らなのかという基準はまだ定まっておりません。これも今実験段階でございます。したがって、この部分においてある程度適切な標準的な枠組みというのをやはりつくっていくことが必要なんだろうと。それをしないと、NCCが努力をしようと思っても、事業者間の話し合いの場合には、一方が大きなシェアを持っていて片っ方が小さいという場合にはなかなか公平な事業者間の話し合いが行われない可能性もある。
 そういうことで、郵政省としては、そこに標準的なものを設定する必要がある、このように考えておりまして、今後の検討課題としてただいま取り組んでいるところでございます。
#143
○内藤正光君 そのことにつきましては最後の政策論のところでまたあわせて質問させていただきたいと思います。
 続きまして、政府保有のNTT株式について何点かお尋ねをさせていただきたいと思います。
 現在NTTが発行している総株式数は千五百八十三万株あるわけなんですが、まずお伺いをいたします。現在までの売却済みの株式数とそれによる売却益はいかほどあるのか、お答えいただけますでしょうか。
#144
○政務次官(林芳正君) NTT株の売却に伴います売却益とそれから今保有しておる株数ということでよろしゅうございますか。
 委員が一番よく御承知のとおりでございますが、NTTの株は三分の一を政府が持たなければいけないということになっておりますので、そちらの方が五百二十万株からスタートいたしまして、途中でちょっとふえておりますけれども、産投の方に五百二十万株、それで売却可能な方が残りの千四十万株ということで、三分の二ほどは国債整理基金特別会計にございまして、今まで数度にわたりまして売却をしておりまして、ネットの売却収入は十二兆五千四百九十四億ということでございます。
 今NTT株全体の千五百八十万株のうち八百四十万四千株を政府が保有しておりまして、これは五三%でございます。この内訳が、今申し上げましたように政府が保有を義務づけられている分が産業投資特別会計にございますが、これが五百三十万四千株で、その差し引きの三百十万株が国債整理基金特別会計に属しておるという状況でございます。
#145
○内藤正光君 今日までの売却益、十二兆円余りとおっしゃいましたが、平成十二年度も予定をされているわけで、それを合わせると十三兆八千億、大体十四兆円ぐらいになろうかと思います。それはよろしいですね。
#146
○政務次官(林芳正君) 十二年度も予定をしておりまして、国債整理基金特会の売却収入は今回一兆四千百四十一億円というふうに見込んでおります、これはいろいろ安全率等掛けておりますけれども。ですから、それを足しますと、大体委員がおっしゃったとおりかなと思います。
#147
○内藤正光君 今まで十四兆円ほどの売却益があるというか、予定されているわけなんですが、お伺いしたいのは、それらをどんなふうに使ってきたのか、お答えいただけますか。
#148
○政務次官(林芳正君) お答え申し上げます。
 平成九年度以降、今委員がおっしゃったように売却収入があるわけでございますが、これは国会でお決めをいただいておりまして、預金保険法の附則の十九条の五第二項というのがございまして、預金保険機構に交付した国債の償還財源に優先して充てられるというふうになっておりますので、十年度、十一年度の売却収入につきましてはこの償還財源に充てられておるところでございます。
#149
○内藤正光君 平成九年度以降とおっしゃいましたが、実際には昭和六十一年から始まっていますね。それが一番大きいわけです、六十一年、六十二年、六十三年。これは十兆円ぐらいあるかと思いますが、これをどのようにお使いになられましたか。
#150
○政務次官(林芳正君) 失礼いたしました。
 六十一年度から六十三年度までの分は十兆ほどございます。十兆八百二十七億円ですが、それから貸付総額が七兆でございますから、その差の三兆ほどがいろんな、委員御承知のような国債整理基金の、法律で決まっておりますからそこは原則でございますが、この円滑な運営に支障を生じない範囲においていろんな社会資本の整備の活用ということができるようになっております。
 今申し上げました差額等を用いまして、一遍国債整理基金特別会計に行ったものを一般会計に戻したやつを産投に入れまして、いわゆるA、B、Cとございますが、いろんな社会資本の整備の促進を図るための事業のタイプに応じた無利子貸し付けを行っておるというところでございます。
#151
○内藤正光君 いろいろお答えいただいたわけなんですが、整理して言いますと、今までの売却益十三兆八千億、そのうちの十兆円は国債の償還に充てた。要は借金の支払いに充てたわけですね、十兆円は。
 平成九年度以降の売却益三兆八千億、これは交付公債の償還に充てるということなんですが、交付公債というのは中身は何ですか。
#152
○政務次官(林芳正君) 交付国債というのは、預金保険法に定められておりますが、委員も御案内のように、ペイオフコスト超のコストを負担するための交付国債というのを交付いたしましてあそこの勘定の中に入れてあるという国債でございます。
#153
○内藤正光君 私も知っております。預金保険法に基づいての支出なんですが、当然これは民主党、自民党、各党が一緒になって決めたことなんですが、ただ三兆八千億、このお金気前よく入れたなと思うんですが、結局は大蔵行政、護送船団行政のみずからのツケをNTTの売却益で穴埋めしたと言われても仕方ないんじゃないですか。
#154
○政務次官(林芳正君) 国債の償還が原則で、その上で預金保険法を改正していただきまして交付国債ということで、先生今おっしゃったように国会でそういうふうに決めていただいたわけでございまして、一度国債となって出ますと、これは交付国債ということになっておりますけれども、一応国債であることには間違いないわけでございまして、これを御負担していただくということを国会でお決めいただいたということでございますから、それに従ってお金をそこへ入れておるということであろうと思います。
#155
○内藤正光君 いろいろおっしゃったところで、結局はNTTの売却益を当てにしていたということに変わりはないわけなんです。
 そしてまた、先ほどちらっとおっしゃいましたが、毎年千五百九十五億円の無利子貸し付けがあるわけなんですね。当然後々返すとはいうものの、無利子貸し付けがある。いろいろAとかBとかCとかおっしゃったんですが、要は貸付先は第三セクターだとか地方の道路公社だとかそういったところなんですね。
 私が言いたいのは、情報通信とは全く離れた、いわゆる従来型の公共事業、そういったようなところに貸し付けているわけなんですよね。
 何かあれば。
#156
○政務次官(林芳正君) これは郵政省の方からお答えいただいてもいいかとは思いますが、A、B、Cと申しまして、このCタイプの方は、例えば十年度末の累計でございますが、テレトピア事業六百八十七件で千四百五十五億円という数字だそうでございますが、こういった事業とか、それから電気通信基盤充実事業というようなところにも用いられているというふうに承知をいたしております。
#157
○内藤正光君 それはそんなに大きなパーセンテージなんですか。
#158
○政務次官(林芳正君) いや、全くないということではなくて、そういうところにも使われておるということを申し上げたところでございます。
#159
○内藤正光君 私が知るところによれば、結局はAタイプの地方道路公社等への貸し付けが一番大きいんじゃないんですか。
#160
○政務次官(林芳正君) 数字的には委員がおっしゃるような趨勢と申しますか、こちらの方が多いと思って私も申し上げているわけではなくて、こういうものもあるという御紹介をしたわけでございます。
#161
○内藤正光君 常識的に言えば一番大きい方から言うのが世の常でございまして、よろしくお願いしたいと思います。
 事ほどさようにNTTの売却益がいろいろそういうような形で使われているわけなんですが、確かにNTT百年の公社の歴史があって、これは国民共有の財産だということで、それは借金の返済に充てる、それはそれで一つの理屈なんでしょうけれども、いつまでもそれを続けていいわけがないんです。やはり私はこういった今までのNTTの売却益の使途としては、こういった使い方は余りにも妥当性を欠くんじゃないのか。本来NTTというのはどんな産業かといえば言うまでもなく情報産業。ですから、私はこういった売却益というのは、情報化の推進だとかあるいはまたユニバーサルサービスの確保あるいはまたデジタルディバイドの解消あるいはまた教育現場における情報化の推進、こういったものに使ってこそ初めて生きるんじゃないんですか。
 ということで、大臣に御所見をお伺いさせていただきたいと思います。
#162
○国務大臣(八代英太君) 厳しい御質問をいただいておるわけですが、NTT株式の売却益は、今大蔵政務次官がお答えになりましたように国債整理基金特別会計に帰属しておりますし、基本的には国債償還に充てられてまいりました。国債償還に支障のない範囲でその一部は産業投資特別会計に繰り入れられて、電気通信分野を含む社会資本のもろもろの整備に充てられているということは言えるだろうと、このように思います。パーセンテージの強弱はあるにいたしましても、そういうことだろうと思います。
 しかしながら、今おっしゃったように、私も常々考えておりますが、いずれにしましても国民共有の財産である、そしてまたその財産を国が処分をする。その処分をしたものが、今何が大切な分野への投資として必要なのかということを考えていきますと、それは内藤委員のおっしゃったのが一番わかりやすい考え方だろうと思います。
 しかしながら、現在のNTT株式の売却益の使途については、今後はしっかりと情報通信分野における研究開発の支援にも回してもらいたいと思いますし、あるいはまた情報通信基盤の高度化及びデジタルディバイドと言われるような情報通信格差の是正など、またIT革命等々、今私たちが欧米先進国にかなりおくれをとっている分野でもありますし、これから日本が追いついて追い抜くにはかなりのまた予算的な背景も裏打ちが必要だろうというふうに思っておりますので、これはNTT売却益をそのままそっくりと、これはなかなか難しいにしましても、全体の予算の中でそれは共有の財産ですから、道路の整備も必要でしょうし、公共投資も必要でしょうし、例えば国鉄がJRになる移行期におきましても、いろんなやり方でその財務をしっかり赤字を補てんするためにたばこ一本一円というようなやり方をする。それはいろんな表現の仕方があるにいたしましても、財産としていろんな政策の中に使われていくというのは至極当然だろうと思うんです。
 しかし、そういうものがしっかり背景にあるものですから、我々は、これからの情報通信分野の中におきましてIT革命の推進方策に係る重要課題が山積しておりますから、これからその使途のあり方については大蔵当局を初め関係省庁にもしっかり協議をさせていただいて、それからその使い道あるいはその予算の裏づけ等々も研究を怠りなくやっていきたいと、このようにも思っているところでございます。
#163
○内藤正光君 まだ三分の一達成するまでに三百万株ぐらいあるはずです。今の情勢でいきますと三兆円、四兆円、それは今の法律で使い道は既に決められているとはいうものの、大蔵省としても、ちょっとそういった趣旨に照らし合わせて、ぜひともその使途について再検討をしていただければと思います。
 林政務次官、どうもお忙しい中お越しいただきまして、ありがとうございました。結構でございます。
 では、続きまして、幾つかの政策的な課題についてお伺いをさせていただきたいと思います。
 まず、指定電気通信設備規制というものがございます。これはどういうことかといえば、NTTの県内設備、光ファイバーだとかメタルだとかいろいろありますが、こういった設備については、何というんですか公共性があるというんでしょうか、他社が申し出れば差別なく同じお金で貸さなきゃいけないというものなんですが、じゃその逆はどうかといえば、そうはなっていない。NTTが例えば他社の光ファイバーケーブルを貸してくれと頼んでも、例えば高いお金を提示されたりとかそんなような、言ってみればこれはまさに非対称規制なわけなんです。
 私は、すべてがすべて否定するわけじゃないんです。例えばメタルケーブル、メタリックケーブルについては、やっぱりNTTに先立つ百年の歴史があるわけです。この百年の歴史の中で築き上げてきたものですから、やはり私はこれは国民共有の財産という位置づけがあってもいいんだろうと思います。
 ところが、光ファイバー網についてはどうなのか。光ファイバー網については、NTTとてそんな百年前から構築して、敷設を始めたわけじゃない。つい最近から始めたわけですから、つまり他社とスタートラインはほぼ同じところに立っているわけなんです。ですから私は、光ファイバー網についてまでこの規制を当てはめるのは投資インセンティブという観点からいかがなものだろうかというふうに思うんです。
 ですから、メタリックケーブルは別として、少なくとも光ファイバーケーブルについては、今いろいろ競争環境ができ上がりつつあるわけですから、そういったものを勘案しつつ、私は規制のあり方の見直しを進めていくべきではないかと思うんですが、いかがでしょうか。
#164
○政務次官(小坂憲次君) 委員の御指摘は幾つかのポイントがございました。
 今回改正を行います三十八条の規定は、指定電気通信設備との接続についてであります。この指定電気通信設備の制度は、加入者回線を相当な規模で有する事業者のネットワークへの接続が他事業者の事業展開上不可欠でありまして、その接続の条件が公正な競争促進や利用者の利便増進のために極めて重要であることから、接続について一定の義務的なルールを設けてきているところでございまして、現在東西NTTの地域網は、私ども郵政省令で定めております基準であります固定網の加入者回線の二分の一をはるかに超える実態があるわけでございます。したがいまして、指定電気通信設備として指定されているわけでございます。
 しかしながら、ただし、将来端末回線の部分を含め、地域通信分野において競争の状況が変化する可能性もあることから、そのような状況の変化に応じて必要があれば規制のあり方についても検討を行うことはあるものだと、このように考えております。
 その中でまた、委員が御指摘のように、それではメタルはわかったと、しかし光はどうなんだ、光というのはスタートラインは一緒だったじゃないかと、こういうお話でございます。
 この光ファイバーの敷設状況、それから競争の実態、これは私どもも十分に今お互いに進めているところでございますので、どこかの時点でこれをとらえて把握をしないといけません。今御指摘のように、そろそろ実態を見きわめて判断をしなきゃいけないところに来ているのかもしれない、こう考えておりまして、必要に応じて検討してまいりたい、このように考えております。
#165
○内藤正光君 では次に、先ほど最後の方でまたあわせて質問させていただくというまさにその質問に移りたいと思いますが、今回の長期増分費用方式というのは、私はあえて言うならば通話料金の低廉化に向けた一つのきっかけにすぎないんだろうと。これでもって後は自律的に料金の低廉化が進むかといえば、私はそうはなっていないんだろうと。つまり、長期増分費用方式というものだけでは事業者間の競争環境をつくり出すものではない、決してそうではないということです。
 私はもっと競争環境を、長期増分費用方式を導入したからこれで終わりというのじゃなくて、これからも引き続き競争環境をつくり出すような、自律的に料金の低廉化だとかサービスの多様化だとかいろいろなものが進むような環境をつくり上げるようなことを間髪入れずに検討を進めていかなきゃいけない、そして実施に移していかなきゃいけないんだと思います。
 そこでお伺いをさせていただきたいのは、いろいろ考えなきゃいけない問題がたくさんあるかと思います。規制を初めとした法制度、あるいはまた通信と放送の融合、あるいはまたユニバーサルサービスのあり方、いろいろあろうかと思いますが、こういった観点も含めてお尋ねをさせていただきますが、日本の情報化の推進または国益というものに照らし合わせて、あるべき日本の情報通信政策というのはどういうものなのか。
 ちょっと漠とした質問ではございますが、少なくとも通信と放送の融合のあり方だとか、あるいはまた法制度のあり方、ユニバーサルサービスのあり方、こういったものについて御所見をお伺いさせていただきたいと思います。
#166
○国務大臣(八代英太君) 情報通信の高度化というもの、今平成十年あたりでインターネットは千七百万台というような時代から、だんだんふえてまいりまして、一千万単位ぐらいでふえていると、こういう状況ですから、恐らくもう三千万は超えたかあるいはその前かというような状況ぐらいインターネットというものも含めた情報化時代というのは日本も大きな飛躍を遂げつつあるという状況でございますので、いろんな形で私たちも考えていかなければならないということで、先般そのビジョンも発表させていただいたところでございます。
 情報通信の高度化に伴いまして、インターネットのホームページのような通信と放送の中間領域的なサービスも登場してまいりましたし、この辺をこれから通信と放送の融合という点でどうさばいていくかということもこれはテーマだろう、このように思っております。
 また、CATVネットワークのような一つの伝達手段の通信にも放送も用いておられるという状況でございますから、情報の伝達手段の共用化ということもこれから議論をしていかなきゃならないだろう、こうも思っております。
 電気通信事業と放送事業の兼営というようなこともまた一方では模索する動きもございますから、その通信と放送の融合と呼ばれる事象が近年出現していることも、もう間違いない事実でございます。
 現状の法律の中で通信と放送というものは二本のレールのようになっていきますけれども、これはいつまでもこのレールが重なり合わないとは限らないわけで、いずれはこのレールは一本の線にならざるを得ないというようなことも実は感じ入っておりまして、その辺のルールづくりやいろんな形をこれから私たちも早急に検討していかなきゃならないだろうということで、いろんな会議をいろんな形で私たちもつくり上げながら、今有識者を含めた議論の提言を、お答えをいただく体制をしているという、そういう状況でございます。
#167
○内藤正光君 ありがとうございます。
 実は、私が用意した質問はこれで終わりなんですが、質問通告していなくて大変恐縮なんですが、二、三今話題になっていることについてお尋ねをさせていただきたいと思います。
 間もなくサミットが始まるわけなんですが、そのサミットで重要議題となるのがITであり、あるいはまたデジタルディバイドの解消でございます。デジタルディバイドの解消がかなり大きなテーマになってくるんだろうと思います。
 そこで、デジタルディバイドの解消のために何をやっていかなきゃいけないのかという大臣の基本的なお考えをお聞かせいただきたいと思います。
#168
○国務大臣(八代英太君) 前総理の小渕総理も、このサミットのテーマの中にデジタルディバイドの問題も大変重要だと。南北情報格差の問題等々もありますし、また日本はアジアの中に位置しておりますから、これからいろいろアジアとのEコマースを含めた情報通信時代を構築するにいたしましても、そうした格差の解消には積極的に取り組んでいく、それをまた引っ張っていくのは先進国の一つの責任であるという思いに立って、この問題が議論になり得るということで大変関心を前総理はお寄せいただいておりました。
 二十一世紀を目前に控えて、まさに世界規模で情報化が進展するわけでございますから、情報通信分野でも南北格差がさらにまた拡大するようなことがあってはならないというのがまた一つの基本だというふうに思います。
 引き続いて、森総理もこの件については大変強い関心を持っておりまして、国際的なデジタルディバイド問題については私たちもやはり真剣に、二十一世紀の情報通信ビジョンにおいてもその重要性を指摘させていただきました。ですから、ぜひともこれはテーマとしてしっかり位置づけていただきまして、世界の人々が平等に情報にアクセスできるような国際社会にまた日本も貢献をしていかなければならない。特に、アジアに向けてという責任もあるだろう、このように思います。
 しかし一方、日本国の中を見ましても、実はインターネットとかパソコンとかをやる人はごくまだわずかな状況でありまして、私も含めて私の周りにいる六十を超えた人たちの中でパソコンのまだ指もとても動かないというようなことでございますから、例えば郵便局でパソコン教室のようなものを開きながら、できるだけ新しい時代に国内におけるデジタルディバイドという問題も一方では解決しながら、日本の文化にこの横文字文化というものがどれだけ入ってくるかわかりませんけれども、しかしこれも新しい読み書きそろばんという視点に立って、より使いやすいパソコン、インターネットの操作方法等も含めた研究も一方では考えていかなければならない、技術革新が必要だろうというふうに思っております。
 情報のバリアフリー化という表現を使っているわけでございますが、そういう意味では、我々ODAを通じながら研修員の受け入れをやったり、あるいはまた専門家を派遣したりしながら開発途上国の技術者の養成や技術移転の促進はこれから図っていかなければならない、こんなふうに思っております。
 さらに、ITUなど国際機関を通じた協力にも取り組んでいるところでございまして、幸い日本の内海さんが事務局長という大変重要な立場におられますから、そういう意味でもイニシアチブはとりやすいだろうという思いを持っておりまして、国際的なデジタルディバイド問題の重要性が急速に認識されておりますから、このサミットの中でもこれは森総理も問題を提起していただいて取り組みをいただけるものと思いますし、我々もそういう方向を、風を送っていきたい、このように思っております。
#169
○内藤正光君 デジタルディバイドというのはいろいろな切り口があろうかと思うんです。
 例えば、大臣がおっしゃったように国と国との間、あるいは地域間のデジタルディバイド、あるいはまた所得格差によるデジタルディバイド。最近本当に顕著になってきたんですが、情報化時代においては情報を持つ者と持たざる者の格差が広がっていく。しかし、考えてみると、スタートラインにおいてこの情報格差というのは実は所得格差を基本としていたんだとか、だから最初の所得格差が情報格差へ、その格差がさらなる所得格差へとどんどん雪だるま式に広がっていく、こういったデジタルディバイド。
 あるいはまた、身体的特徴によるデジタルディバイドというのがございます。これは、私もこの委員会で何度か取り上げさせていただきました。御存じのように、運輸省が中心となって進めました交通バリアフリー法案も通過をしたわけなんです。ですから、私はぜひとも、いろいろなデジタルディバイドがあるんですが、特に八代大臣におきましては身体的特徴によるデジタルディバイド、この解消に向けてぜひまっしぐらに、強力に、運輸省に負けじと進めていっていただきたいと思うんです。リハビリテーション法しかり、アメリカのADA法しかり、こういったものに対するお考えもいただきながら、何か答弁願えますでしょうか。
#170
○国務大臣(八代英太君) 森内閣も引き続いてバリアフリー閣僚懇談会というのを設置させていただいて、今月中には大体まとめ上げたい、このように思っておるわけでございます。
 今御指摘のように交通バリアフリー法案も、ちょうど先日のこの委員会へ参りましたら、高らかに成立をしたところを私も見させていただきました。大変感激をいたしております。
 まさに、不便さを便利にするのが科学技術の本来の姿だというとらえ方をしますと、交通であれ何であれ、科学技術であれまたこの情報通信であれ、最も弱い立場の人、またそれを使うことによって自立の道が開ける、あるいは自分自身の新たな活路が見出せるということを考えますと、特に情報通信分野におきますと、これからは重要な実は情報通信という使い勝手があろうか、このように思っているんです。
 例えばテレワーク、もう今まではタイムカードを押すというその移動のことで障害を持った人たちがなかなか自立をするということはかないませんでしたが、もはや直接在宅雇用のようなことも考え得る時代がテレワークという形でできるかもしれません。あるいは、情報通信網を結び合いながらお互いの雇用関係を地域の中でつくっていくというやり方もあるかもしれません。あるいはSOHO、スモールオフィス・ホームオフィスというような形の中で、これがまた共同作業所のような、そういうものも今五千、六千日本にはございますけれども、そういうところでもこうした一つの情報通信というものを駆使しながら自立の道も探れるのではないかというふうに思います。
 したがって、ますます便利社会になる。その中に、こうした障害を持った、あるいはハンディキャップを持った人たちが、それによって自分の新たな能力が生まれてくるというメリットというものをしっかり見据えながら政策は遂行していくことが大切だというふうに思っておりますので、アメリカのADAも、あるいはリハビリテーション法も、それはいろんな参考にはなるにいたしましても、日本は日本独特の考え方の上に立ちながら、これから情報通信というものがいかに国内におけるデジタルディバイド、これからデジタル時代を迎えるにいたしましても、これも例えば音声をも、あるいはさわるテレビとかいろんなものも今開発は日本の技術をもってすればできるわけでありますから、そういう方向にもしっかり推進するように我々も取り組んでいかなければならない、このように思っております。
#171
○内藤正光君 終わります。
#172
○日笠勝之君 公明党・改革クラブの日笠でございます。
 IT革命は、まさに日進月歩じゃなくて秒進分歩というようなことでございまして、きょうも我が委員会は、一番バッター、二番バッターの方も非常に時間を短縮されて、早く成立させようと、こういうことだそうでございますから、私も、衆議院の本会議で我が党の議員が少年法で郵政大臣をお呼びして時間をおくらせたことの責任を感じまして極力時間短縮で頑張っていきたいと思いますので、よろしくお願いを申し上げたいと思います。
 さて、法案審査の前に、ちょっと関連といいましょうか周辺のことで一、二、国民的関心も高いものについてお伺いをしたいと思います。
 そのまず第一は、iモードの故障、不調がもう連日のごとく新聞紙上に出ております。このiモードは、非常に低廉な価格で非常に利便性が高いということで、あれよあれよという間に加入者がふえておりまして、日本もIT革命はアメリカにおくれをとったというけれども、この分野ではさすが日本人の細やかな開発といいましょうか、この分野が大きく花を開きつつあるのかなと思う途端に、はい故障です、はい不調でございます、料金は請求できませんとか、中にはEメールが一時間もおくれてけしからぬとかなどなど、いろんな苦情も多発しておるようでございます。
 そこでまず、現状どれぐらいの件数をこのiモードにおきましての不調なり故障ということで郵政省は掌握されていますか。それから同時に、その件に対してどのような対応を今とっておられますか。事務方で結構でございますので、御答弁をお願い申し上げたいと思います。
#173
○政府参考人(天野定功君) iモードがつながりにくくなる故障は昨年の十月以降発生しておりまして、昨日までの間に合計二十八回発生しまして、特に四月以降は十七回発生していると報告を受けております。このうち、影響が全国に及んだものは九回でございます。
 iモードサービスは、五月八日現在、加入者数が六百六十六万でございまして、携帯電話から直接インターネットにアクセスして電子メールや情報検索等に利用しており、世界的にも注目されるサービスでございますから、信頼性の高いサービスを提供することが求められているというふうに私どもは認識しておるわけであります。
 iモードの故障の原因でございますが、携帯電話とインターネットを接続する電気通信設備であるiモードセンターの容量が急増するトラフィックに追いつかないことが事故の原因になっているというふうに報告を受けております。
 こうした設備の実態を把握するために、郵政省としましては、NTTドコモのiモードを提供するための施設に赴き実地調査を行っているところです。
 今後、この調査結果の分析を踏まえまして、NTTドコモに対し徹底した事故の再発防止に取り組むよう指導いたしますとともに、必要に応じ情報通信ネットワーク安全・信頼性基準、いわゆるガイドラインなどの見直しを行い、利用者が安心してサービスを利用できるように努めてまいりたいと考えております。
 なお、NTTドコモでは、これらの故障対策の一環としまして、五月末を目途とするiモードを接続する設備の容量の増強措置、それまでの間のiモード対応端末の出荷の抑制などの措置を講じ、iモードサービスの安定化に取り組んでいるというふうに報告を受けております。
#174
○日笠勝之君 後ほどちょっとまた御質問いたしますが、日本テレコム、それからNTTドコモが外資系買収とか資本提携というようなことでいろいろ今後世界的に展開される。その一つが、IMT二〇〇〇の規格が日本も今承認を得ましてこれから大きく花開く、世界じゅうに展開と。もう一つはこのiモードなのかなと、こう思っておったわけでございますが、そういう若干のトラブルが起こっておるわけでございます。
 何か郵政省の方は、先ほど局長もおっしゃいましたが、情報通信ネットワーク安全・信頼性のガイドラインというのが今ありますが、これはiモードのことが想定されたガイドラインじゃないと、新たなガイドラインをつくろうかというふうなこともお伺いしておるわけですが、いつごろまでに準備をされる予定か、お聞きできればと思います。
#175
○政府参考人(天野定功君) 現在、その実態調査を踏まえまして、民間の識者を含めた検討会を開催しておりますので、中間の報告としまして六月中にはまとめておきますが、最終的には年末ぐらいになろうかと思っております。
#176
○日笠勝之君 そうですね。先ほど申し上げました秒進分歩の世界でございますから、できるだけ早い方がいいんじゃないかなと、こう思いますので、特段の御努力を要請しておきたいと思います。
 それからもう一つ、周辺のことで大変恐縮でございますが、いわゆるNTTの社員はみなし公務員ということなんでございますが、最近いわゆる個人情報が漏えいしているということで、これまた大変大きな問題になっております。政府の方も今個人情報保護法を制定しようということではいろいろと努力をしておるところでございますが、このNTTの社員の漏えいの件についてどういうふうに掌握されていますか。また、どういう対応をされていますか。これまたひとつ局長で結構でございますが。──では、次官にお願いいたします。
#177
○政務次官(小坂憲次君) どちらでもお答えを申し上げますが、NTTが保有いたします個人情報の漏えいが相次いだことは、プライバシー保護を強く要請されている電気通信事業者としてあってはならない行為だと思うんです。そういう意味で大変遺憾なことであると思っております。
 電気通信分野における個人情報保護の問題に関しましては、郵政省としては、従来電気通信事業における個人情報保護に関するガイドラインを策定いたしまして、告示をいたしましてその周知徹底に努めてきているところは御存じのとおりでありまして、元郵政大臣としてはこの辺はもう十分御存じのところでございますけれども、またこのガイドラインのさらなる遵守徹底を図るという観点から、社団法人電気通信事業者協会におきましては、事業者として講ずべき措置のあり方について個人情報保護に関する行動指針という形で公表しております。
 東西NTTにおきましては、このガイドラインや行動指針を踏まえまして、漏えい事件の再発防止について社員のモラルの向上が最も重要であると、こういうような認識を持っておりまして、幾つかの対策を講じております。
 その一つは、管理者に対しまして、管理者が果たすべき役割や日々の管理、点検すべき事項についての研修を行う。それから二番目には、研修用ビデオやパンフレット等を作成しまして、これらを用いて個人情報を業務上取り扱うすべての職場で社員研修を実施する。また三番目に、日々のミーティングの場を通じまして日常的に社員の注意喚起を図る。このような対策を継続的な社員教育の中に組み込んで取り組んでいるというふうに聞いております。
 郵政省といたしましては、今後とも引き続きNTTを初めとする各電気通信事業者において、こうした社員教育の徹底も含めて、より一層適切な個人情報保護が図られますよう指導に努めてまいりたいと考えております。
#178
○日笠勝之君 実は、NTTの社員はみなし公務員で贈収賄の対象になるわけです。いわゆる株式を六七%近く保有しておりますNTTドコモであるとか五四%近く保有しておりますNTTデータとか、これらはともに大成長産業でもあり、いろんな機密、秘密はたくさんあるわけでしょう。NTTドコモは社員が九千二百五十名と聞いております。NTTデータは一万少々でございます。この方々はみなし公務員じゃないということになりますが、こういう子会社に対しては機密、秘密漏えいのことについての対応というのはしっかりやられているんでしょうか。
#179
○政府参考人(天野定功君) お答え申し上げます。
 みなし公務員の適用がございますいわゆる持ち株会社だとか東西のNTTの社員につきましては、個人情報の漏えいにつきまして金品の受領を伴いますとこれは贈収賄の適用が可能になります。しかしながら、今先生御指摘のNTTドコモだとかあるいはNTTデータの社員につきましては、そのようなみなし公務員の規定はございません。ですから、現在個人情報の漏えいにつきましては特段の罰則の規定はないということでございます。
#180
○日笠勝之君 いや、だからしっかり研修などを要請しておるんですかと聞いているわけです。要請できないのかな。
#181
○政府参考人(天野定功君) 当然これは、私どもはそういう事案が発生しました場合には個別の社に対しましてそういう社員教育の徹底、それから予防のための監査体制の徹底を社別に要請しておりますとともに、特に業界団体につきましてもその効果ある対策をとるように業界挙げての取り組みをお願いしております。
#182
○日笠勝之君 その次は、これは新聞記事で見たんですが、八代郵政大臣もNTT法改正を記者会見でコメントされたと、こう聞いておりますが、いわゆる回線接続料から端を発したNTT法改正ということなのかなと思っておりますが、那辺に意図があってどういうことを想定してこのNTT法改正も云々というコメントがなされたのかお聞きしたいと思うんです。違いますか。
#183
○国務大臣(八代英太君) 私はそういう発言はいたしておりませんが、記事によると、野中幹事長がそのことに触れたという記事が大きく出たものですから、それに対して大臣の考え方いかんと、こういうことで、きっとそのコメントが載ったかと思います。
 昨年再編成されたNTT、それから中期経営改善施策を今推進中であるというNTT、それから長期増分費用方式とか今難しい状況の中のNTT、いろんなことを考えてみますと、再編成後の市場の動向やNTTの経営状況、改善状況などを見きわめつつ、やっぱり中長期的視野で、それは検討するということはあるにしましても、この辺は慎重に検討すべきものであると、そしてまた今後の課題であるというふうな形で私は答弁したつもりでおります。
#184
○日笠勝之君 その次は、我が公明党は昨年から、特に若い男女の皆さんがもうほとんど今携帯電話を持っておられまして、携帯電話料金をやっぱり下げるべきだろうと。
 というのは、先日の総務庁の家計調査を見ましても、五年間で通信料金は何か倍ぐらいふえておるそうでございますし、それからまた、去年からことしに比べまして、家計調査はマイナスなのにこの通信料金だけは七%台伸びておるわけです。ということは、非常に今国民の皆さん、いわゆる情報化時代で、俗に言う電話料金代を相当支出しているということなんです。そういうことを見ましても、これだけの通信量がふえればスケールメリットも当然きいてきて、料金も安くなるということが若い人たちにとれば大変ありがたい政策になるかと思います。
 そこで、携帯電話料金の値下げとかインターネットの低額料金の制度を早く全国的に導入といいましょうか実施すべきとか、それから電子政府を早く立ち上げるべきだとか、こういうことで署名をお願いしまして、千三百五十万人の方、人口の一割近い方がぜひそうやってもらいたいと、こういうことで署名をいただきまして、それを小渕総理がお元気なときに我が神崎公明党代表がお届けをしまして、全力で取り組みましょう、こういうことがあったわけでございます。
 そういう意味では、何回も私郵政大臣にも今言ったような三点につきまして要請もし、またそれに対する質問もしてきたところでございます。
 これから法案の中身について若干お伺いいたしますが、それらのことも念頭に入れながらお答えをいただきたいと思うわけでございます。
 そこで、実はきのう相当の分量の通告をしたのでございますが、一番バッターと二番バッターの方に大分質問をされましたので、重複を割愛いたしまして御質問をしたいと思いますが、通告をきのうして、けさのある経済紙の社説を見ますと、私が言いたいことが皆出ておるわけです。
 そこで、これらを引用しながら、素朴な質問から始めたいと思います。
 まず第一は、回線接続料、もちろんこれは日本の場合はNTT東西が地域網で独占しておるわけでございますから、その接続料がいわゆる欧米の二倍なんだと、きょうの社説にもそういうふうに断定して書いておりますが、これは本当なのかなと。日本の接続料は欧米の二倍なんだということは、これは本当かどうか、まず数字を挙げておっしゃっていただければと思います。
#185
○国務大臣(八代英太君) 私はそうは思わないんですが、ではちょっと詳細を、局長の方からでよろしいですか。
#186
○政府参考人(天野定功君) 接続料の立て方が国によって非常に、日本のような従量部分と固定部分が組み合わされたものから、単純に定額部分とか、それから今度は比例部分だけでいくとか、立て方が非常に複雑でございまして、単純な比較は難しいのでございますが、そういったものをある程度ならしまして比較しましても、おっしゃるように国によって二倍ぐらいの開きがある。
 例えばGC接続の場合、日本とイギリスではやはり二倍ぐらいの開きがございます。
#187
○日笠勝之君 しかしそれはイギリスでしょう。ドイツなんかとはそんな二倍もなってはいないというふうに理解をしておるわけでございます。
 ですから、為替レートもございますし、一概に欧米の二倍かなと、これはきょう外務省に出席をお願いしていますが、こういうことは外務省の担当者はどう理解して交渉されているのか実はお聞きしたいんです。
 まだもう一問ございますから、後ほどあわせてお聞きしたいと思います。
 もう一つこの社説で言っていることは、接続料が下がれば最終的には競争市場の原理で長距離とか国際料金に反映され、消費者や企業に還元されると、こうあるんです。先ほど内藤委員もこのことについて御質問されていましたけれども、これは還元されるんだけれども、二二・五%と言っていますが、それがそっくり還元されるのか、半分なのか、三分の一なのか。
 私がいろいろNCCの方々に聞きますと、いやNCCはもう投資に次ぐ投資で、とてもじゃないが還元なんかできません、内部に取り込んで投資を回収しなければいけないんだと、こういう声も一部聞こえてくるわけです。ですから、接続料が下がれば消費者に還元されるという保証は本当にあるのか。先ほどもあったようでございますが、保証。還元するとしても、そっくりそのまま還元するのか。
 実は、きょうはNCCの方に参考人で来ていただこうと思ったんです、午前中参考人質疑がありまして。NCCの方は忙しくて来れないと言ったそうでございます、忙しくて来れないと。本当にNCCの方がこの接続料が高くて自分たちの経営上もいろいろ厳しいんだというのなら、素直に出てこられてここで堂々と意見を述べるべきだと思うんです。午前中聞いたら、NTTと東西のNTTで三人の社長さんが来られて、NCCはだれも来ていない。では午後のこの質問に、NCCがもし午前中来ておられれば午後もと思ったら、いや、忙しくて来られませんと、そういうことだそうでございまして、ですからこれは、下げてあげてもNCCは本当に還元するのかなという疑問が残るわけです。
 実際、我々最終ユーザーからしまして、仮に接続料を下げたのはいいけれども、全然還元されない、取り込んじゃったと。体力増強だなんというようなことになったんでは、これは正直言いまして国民の側から見れば何で日米交渉をやっているんだと。国民の利便性向上のための日米交渉であれば納得もできますが、一第二電電、NCCをもうけさせるためにやっている交渉ならこれは余り意味がないなと、こういうふうにも思ったりするんです。社説にも出ておりました、本当に還元するのかどうか、還元されると断定していますが、どういうふうなお考え、感触をお持ちでしょうか。
#188
○政務次官(小坂憲次君) またきょうは政府参考人として局長も来ておりますので、必要があれば局長の方から補足をさせていただきたいと思います。
 先ほどの内藤委員の御質問にも同様の趣旨でお答えを申し上げました。事業者間の接続料の低廉化がすなわちそっくり、日笠委員御指摘のようにそっくり利用者料金低廉化に波及するというか反映するのか、こういうことでありますが、これを確認されているかとこう言われますと、そのような形で確認はいたしておりませんし、むしろ確認をするならば、やはりその事業者に来ていただいて委員の方からそういう機会をつくっていただければと思いますが、委員の方のお話の中で、呼んだけれども来られないという話でけしからぬというお話でございました。
#189
○日笠勝之君 けしからぬと言っておりません。堂々と意見を言うべきだと。
#190
○政務次官(小坂憲次君) そうですね、失礼しました。
 そういうことであります。来られなくて残念だというお話でございましたけれども、NTT三社の場合は事前にかなり理事会で議論がございまして前広に御案内をしておりました。その関係で、NCCの皆さんが比較的短期間の通知であったために来られないような事情であったかということも踏まえまして、その辺についてのコメントは控えさせていただきますが、そういう形の中で、確認はしておりませんけれども、接続料の引き下げはNCCにおいてその支払いが軽減されることは確実でありますので、経営の財政面での余裕が生じた分を審議会の答申のように各事業者の経営判断によって利用者料金にできる限り還元してもらいたい。これは世間の要請でもございますし、競争関係にある各社との関係からすれば、経営者としては当然そういう判断をして競争力を増すことに使うべきであろう、こう考えるわけでございます。
 そういう意味で私どもは期待をし、またそのように促してまいりたい、このように答弁をさせていただいているところでございます。
#191
○日笠勝之君 日本の場合は、特に携帯電話の世界は、何回もしつこく言いますが秒進分歩でございまして、着メロなんというのはこれは世界にないんだと思うんですね。一社がやると、やりたくなくてもほかの会社もやらなきゃいけない、その設備投資、システムの開発。ですから、私どもがいろいろヒアリングして聞いておる範囲では、NCCはもう投資に次ぐ投資で回収し切れていないんだ、またIMT二〇〇〇なんという大投資を控えておるんだと。もちろん再編はあるんでしょう。そういうようなことで、接続料が下がったらそっくり還元をするというふうにはなかなかいかないのかなと、こういうふうに、これは私のげすの勘ぐりでございますが、思ったりしておるわけでございます。
 そして、その別の記事にも、私が質問通告しておるわけでございますのでこれを引用いたしますと、今度、先ほどちょっと申し上げましたが、これからNTTドコモもオランダの携帯電話会社の一五%ですか、五千億円ぐらいで株式を取得するとか、コムが六千億円で買収でしたっけ──ごめんなさい、共産党さんからちょっと資料をいただきまして、ドコモがオランダの携帯大手と提携をするとか、こういうようなことで日本の通信会社もどんどん外へ、世界へ出ていこうという中で、こういうふうに書いています。
 「成長分野で欧米に直接進出する以上、日本国内でNTT自身が外国企業参入の障壁になることは許されない。巨大携帯企業ドコモを抱えたグループのあり方も国際的な視点から見直されよう。」と。こういうことで、相互参入ではありませんが、日本は障壁が高い、行く相手は非常に障壁が低い。先ほどの二倍というのはそういう意味で聞いたんですが、二倍ぐらいの格差がある、そういうことはもうこれからは許されないんだと。
 そういうことから見れば、日本の回線接続料はやはり欧米並みに何とか下げていくべきではないかな、こういうふうに個人的にも思っておるわけでございますが、日本における障壁というふうに考える人もいらっしゃれば、そうじゃない、まだこの長期増分費用方式というのはイギリスとアメリカの一部だけなんだよということで、先駆的に日本はやるんだと先ほど大臣もおっしゃっておられました。
 そういう意味では、これからその障壁を取っていくんだ、こういうふうな御決意だと。そして、日本も外国に出ていく、もちろん障壁は極力低い方がいい、また来る方にも障壁を低くしましょう、こういう考えでいく、こういうふうに理解してよろしいんでしょうか。
#192
○国務大臣(八代英太君) いろいろこれからのIT時代を迎えて、IMTであれiモードであれ、いろんな形で日本が海外へ進出することは大変いいことだと思いますし、また海外からも日本へのいろんな参入ということも当然あるだろう、このように思っております。そういう意味では、これはNTTの一つのグループとはいえ、それぞれが法人として独立している企業のことでございますから、これと接続料というふうなものと直接リンクするのはいかがかという思いを持ちます。
 いずれにしましても、この接続料の問題は、NTTもいろいろな情報開示を今後もしながら、そして今話し合いをされている四年間、二二・五%ということを受けて、これからインターネット時代を迎えるにつきましても、低廉な時代を迎えるためのまたいろいろな競争が働いていくということを考えてみますと、これはもう大変御審議いただいていることに私たちも意を強くしているところでもございますが、しかしこれからはもうボーダーレスの時代になっていきますから、日本も出ていく、外国からも出てくるという形の相互乗り入れはどんどん大きく広がっていく時代ではないか、このように私自身は考えております。
#193
○日笠勝之君 きょうは外務省にも来ていただきましたので、ちょっとお伺いをしたいと思います。
 先ほども日米交渉について御質問がありましたけれども、考えてみればこれは民間同士の話なんですね、回線接続料の問題は。いわゆるNTTという民間とNCCという民間同士の話し合い。それに外務省が日米交渉の表に立ってやられるということは、国民から見たら、民間同士まずやってみなさいと、だめなら裁判でも起こせばいいんじゃないのとか、こういうふうな片一方の意見もあるわけです。なぜこう国がしゃしゃり出ていくのかなと、こういう意見がありますが、それに対して、どういうことで日米交渉を外務省が、郵政省じゃなくて外務省が表面に立っておられるのか、それが一点。
 それからもう一つは、アメリカの主張は、いろいろ仄聞いたしますと、NTT本体は苦しいのかもしれませんね、しかしNTTはいろいろ系列、子会社、いっぱいあるじゃありませんかと、例えば先ほどから申し上げましたように、NTTドコモ、NTTデータだってあるじゃありませんかと。
 これは正確な数字ではございませんが、東京証券取引所の時価評価ベストテンの中にNTTとそれからドコモとデータが三つも入っている。それから、世界企業の時価総額ランキングでもNTTドコモは第三位なんですね、NTTが七位ということで。アメリカから見れば、NTTそのもの、地域東西は苦しいのかもしれぬけれども、NTTグループから見ればもうビッグ、ビッグ、大変な大きな企業グループじゃありませんかと。そこで吸収してくれればいいのであって、NTTだけで吸収をしようとすれば、四一・一%でしたか、それは非常に厳しいと言うかもしれぬけれども、グループ全体で見ればケースBの引き下げぐらいできるんじゃないかと。
 こういうふうにとらえているようなことを仄聞するんですが、それに対して外務省は、先ほど言った一、二ですね、どういう立場で交渉されておられるか、お聞きしてみたいと思いますが。
#194
○政府参考人(田中均君) 外務省がしゃしゃり出てという御指摘でございますけれども、実は先ほども御答弁申し上げましたけれども、もともとこれは日米の規制緩和対話という枠組みの中で、これは米国との関係では八兆円に近い貿易の赤字が、日本にとっての黒字があるということもございますけれども、基本的な米国の考え方というのは、やはり日本の経済を再活性化するというのが米国にとっても利益だと。そのためには規制緩和というのが非常に大事なことなんで、日米双方が規制の問題について話をして結論を出しましょうと、こういう観点から議論が始まったわけでございまして、非常に関係省庁に全般にわたるものですから、外務省はその議長としての役割を果たし、米国との外交折衝を担っているというふうに御理解をいただきたいと思います。
 しかしながら、当然のことでございますけれども、それぞれの分野において担当の御省庁がおられまして、この接続料あるいは電気通信分野の規制緩和の問題というのは当然のことながら郵政省の御担当でございまして、常に郵政省とお話をしながら、今後もそうでございますけれども、日米間の合意形成に努めていきたいというふうに考えております。
 二番目のお尋ねでございますけれども、これも、NTTグループということと今のNTT東西、接続料の引き下げの問題、こういうことについてはその協議の場でも、これは三月の末に行われました高級協議の場でも、これは郵政省の御担当、局長がここにおられますけれども、きちんと説明をされておりますし、私はその点について米国が誤解をしているわけではないというふうに思います。
#195
○日笠勝之君 おっしゃるとおりで、連結決算、連結納税ということになりますと、それはグループ全体から見れば売り上げも大きいし時価評価額も莫大な額になりますので、わずか年間二百億円ぐらいの減収なんか何とかなるんじゃないかと、こういう感じでしょうけれども、それはみんな上場しておる会社もあるわけですからできないわけです、この子会社のお金を、利益を分配するようなことはこれはできない、株主代表訴訟が起こされるわけですから。そういう意味では、きちっと説明をしていただいて、去年から再編になりました、NTT法という法律のもとでこういうようになっておるんだということをきちんと御説明をいただき、理解をいただくように、さらに御努力をお願いしたいと思うわけでございます。
 最後になりますけれども、先ほどからいろいろ申し上げておりましたが、ドコモがオランダの携帯大手と資本提携するとか、五千億円だそうですね、株式の一五%取得、それからNTTコムがアメリカのデータ通信の会社を六千億円で買収とか、こういう報道が連日なされておるわけでございます。内容については言いませんが、個人的に見ますと、株式交換でなくして借入金で買うとか、借入金を充てるとか、そういうようなお話も出ておるようでございます。
 それからもう一つは、何かちょっと高いようだなという気もいたしますし、そんなところでこの諸外国のデータ通信会社、また携帯通信会社の資本提携、買収というようなことでいろいろそういうふうなお話もあろうかと思いますが、経営はデータもNTT本体も大丈夫なのか、もちろん相談はあっただろうと思うんですが、御相談があったかどうか。
 それからまた、先ほども申し上げているように、本当に高い買い物じゃなくて適正な買い物で、日本国内のユニバーサルサービスとか、先ほど申し上げた今後の通信料金引き下げに大きな支障になるのかとか、そういうことがないということだろうとは思いますけれども、最近の資本提携、買収云々というようなことについて大臣の御感想をお聞きして、終わりたいと思います。
#196
○国務大臣(八代英太君) アメリカとの接続料の問題は、三年前からいろんな形で、こちらからワシントンへ行ったり、また向こうから来たりということで、かなりキャッチボールをしてまいりました。
 日本では、ケースAという四年間、二二・五%という説明を通しながら、汗を流しての折衝をしてきた経緯がございます。そしてまた、これがこうして本日も含めて御審議をいただいておるということを考えますと、これから大切な二十一世紀を考えたときに、こうしたことはしっかりと私たちは今位置づけておくことが大切だというように思います。
 先ほど日笠委員から、そういうのはNTTが直接やればいいじゃないかという話でございますが、なかなかこの辺のところは日本は外交下手でございまして、アメリカなんかはもうさっとすべてのところへ手紙を出してじゃかじゃかやるわけです。まるでNTTが悪いみたいな表現を使うものですから、そういうことを考えるとアメリカの方の感覚も支配的NTTなんという、こういう言い方をするわけですね。
 しかし、今、日本の東西NTTの地域網というのは国民のまさに財産だと思うんです。これからいよいよここを起点として二十一世紀のIT時代をつくっていくというふうに考えますと、やっぱり赤字の会社に頑張って黒字になれということは言えても、黒字の会社におまえら赤字になっても安くしろなんというようなことは言えるものじゃありません。
 しかし、そういう意味では、私たちが公平な立場で審議会等の議を経て、そして事業者間の協議の事後の裁定もゆだねるよりは、やっぱり公正で透明な形で外交折衝をしながら今日までを私は踏んできたと、このように思うんです。
 そういう意味では日本の外交戦略も、何かちょっと外務省もどっちの外務省かなというようなところもないわけじゃありません。しかし、まさに外務省は日本の外務省であってほしいと私たちは思うんです。私たちはそう思う。
 そういう意味では、これからいろんな情報も含めたあらゆる戦略はもっと国益ということを考えながらやるということが私は非常に大切な時代に来たと。そこはまさに機を見て敏に、まず風林火山の風のごとく、そういう思いを私は持っておりますので、ぜひお力添えをいただきたい、このように思います。
#197
○日笠勝之君 閣内不一致にならないようにひとつ。
 終わります。
#198
○宮本岳志君 本法案によって導入されようとしている長期増分費用方式、これはこれまでも衆参で論議をされてまいりました。私も質問で取り上げさせていただいたこともございます。まず競争の促進等と、いろんなことが言われておりますけれども、常にこの方式を議論する際には接続料を引き下げることによってという文言がついて回っておるわけです。
 まず、これは電気通信局長にお伺いしますが、この方式の導入は接続料を下げるという効果を持つものであり、だからこそ導入するのだと、これは間違いないですね。
#199
○政府参考人(天野定功君) 長期増分費用方式は、現実の独占的な地域通信ネットワークの提供における非効率性を排除しまして、接続料金の引き下げを図り、それを通じて国民ユーザーの長距離や国際電話通信料金の引き下げにつながるとの観点から導入を目指すものでございます。
#200
○宮本岳志君 一部には接続料の引き下げを求めて署名運動をされている向きもあると聞いております。日本共産党は、これまで生活にかかわる公共料金についてはできるだけ低く抑えるよう主張し、その立場での住民運動に参加をしてまいりました。しかし、今度のこの業者間の接続料についてはそういう問題と同一視しておりません。
 いわゆる物価に関する認可料金については物価関係閣僚会議に付議を行うということになっておりますけれども、この事業者間の接続料は物価関係閣僚会議に付議することとなっておりますか。
#201
○政府参考人(天野定功君) 事業者間接続料金は物価関係閣僚会議に付議されるものではありません。
#202
○宮本岳志君 つまり、いわゆる消費者の物価にかかわる公共料金という意味では違うということだろうと思います。
 先ほどから何度も議論をされておりますように、つまり今後も引き下げのメリットが消費者に還元される保証があるのかどうか。つまり、事業者間の接続料が下がれば、それが直ちに消費者の料金の引き下げにつながるかどうか、この保証は直接的にあるわけではないわけですね。先ほど来期待するという言葉が出てまいりました。
 これはNCCを呼んでそのこともお伺いしたいと、実は理事会で私の方からNCCを参考人にという希望を出させていただきましたが、先ほど議論があったように出席できないということで実りませんでした。
 そこで、百歩譲って、一〇〇%通信事業者がこの接続料の引き下げ分を通話料に反映したとして、消費者にどれだけのメリットがあるかを議論したいと思うんです。若者向けに携帯電話の引き下げという、これで携帯電話の通話料が下がるという宣伝もあるようなので、携帯電話の例でお伺いしたいと思います。
 携帯電話会社が東西NTTに支払う接続料金が仮に半分になったとして、携帯の通話料はどれだけ下げることができるのか、また三分の一になったらどれぐらい下がるのか。天野局長は衆議院で、携帯電話事業者の接続料の支払いは売り上げの五%程度と御答弁されておりますが、ぜひそれを踏まえて御答弁いただけますか、天野局長。
#203
○政府参考人(天野定功君) 以前の国会の御審議で、先生がおっしゃいますように携帯電話事業者の接続料の支払いは売り上げ全体の五%程度でありますと答弁いたしております。
 したがいまして、接続料の値下げが仮にすべて通話料の値下げに充てられるという前提を置いて考えますと、接続料が半分になれば二・五%程度、三分の一になれば三・三%程度の値下げが可能になるというふうに考えております。
#204
○宮本岳志君 仮に接続料が急に三分の一に下がると、これはもう地域会社の経営は破滅的なことになるということ、今はとてもそんな状況にないと思うんですが、それをやったとして引き下げが三・三%ということなんですね、実際の料金の引き下げが。そうなりますと、直ちに大幅な値下げが実現するかのような議論というのは私は正しくないと思うし、またそういう議論というのがやっぱり正しくないということを先ほど政務次官も御答弁でお触れになりました。
 そこで次に、私は長期増分費用方式というものが一体どういう方式なのかについて議論をしてみたいと思います。
 郵政省が示した算定方式にはいわゆるケースAとケースBというのがございます。その違いは、ケースAでは接続料算定の根拠となる費用にき線点RTを含むのに対して、ケースBではき線点RTの費用は含まれないという点にあると思うんですが、これは間違いないですね。
#205
○政務次官(小坂憲次君) そのとおりでございます。
#206
○宮本岳志君 実際に接続料を算定する際には計算に必要なパラメーターによって額が変わってくるわけで、あるとき計算したケースAとまた別の場合のケースBではどちらが安くなるかはそれはわかりませんけれども、しかし、き線点RTという装置がただでない以上、同じ条件のもとで計算すれば必ずケースBの方が安くなるというのは疑いないところだと思うんです。
 それで、最初にそもそも今回のこの長期増分費用方式の導入は接続料を下げるためだと御答弁がございました。下げるためだというのならばケースBを採用した方がよいということにはなりませんか。
#207
○政府参考人(天野定功君) ケースBは、接続料という観点のみから見ますればより大幅な引き下げが可能になるわけでありますけれども、一般国民の電話の基本料の引き上げにつながるおそれがあり、国民や社会に与える影響が大変大きいことから、その導入につきましては社会的コンセンサスが得られていない状況では問題があろうと思いますし、また基本料への転嫁が難しい場合にはユニバーサルサービスへの影響も大きいことから、少なくとも現時点では導入することができないと考えております。
#208
○宮本岳志君 いや、もちろん私どももこのケースBを採用せよと主張するつもりはないんです。
 き線点RTは電話機の電気信号を光情報に変えるための装置でございまして、いわば事業者の都合で設置されているものです。これを加入者の基本料金に含めるというようなことは不当だと我が党も考えております。しかし、この長期増分費用方式という計算方式をとる限り、これが一体どうなるのかということを私はお伺いしたいわけであります。
 まず、事実問題として、今回の法改正で基本料金の値上げにつながったりNTTの打撃になるような水準の接続料にはしないと法文には書いてありますか。
#209
○政府参考人(天野定功君) 今回御審議いただいております電気通信事業法の改正法案にはそのような記載はございません。
#210
○宮本岳志君 そうなんですね。法律に加えられる条文では、高度で新しい技術で構成した仮想のシステムで当該指定電気通信設備によって提供される電気通信役務に係る通信量または回線数の増加に応じて増加することになる費用だけから接続料を算定しなさいよと、こうですよね。
 そうなりますと、き線点RTの費用というものは接続によって増加する費用なんですか。
#211
○政府参考人(天野定功君) き線点RTにつきましては、交換機の一部と見る考え方と端末回線の一部であるとする考え方と、二つの考え方が現在ございます。
 私どもは、今回の長期増分費用方式の導入に当たりましては、前者の交換機の一部として扱う考え方をとっておりまして、き線点RTコストは接続によって増加する費用というふうに考えております。
#212
○宮本岳志君 そういう答弁が出ましたか。
 私は、このき線点RTというものがトラフィックセンシティブな費用であるのかノントラフィックセンシティブな費用であるのかと。つまり、回線数の増加に応じて、回線数や先ほど申し上げた通信量に応じて変化するコストであるのかと。
 その基準だけから見れば、これはもうだれが見てもノントラフィックセンシティブであると認めざるを得ない。これはあなた方の研究会でも、ノントラフィックセンシティブコストであることからこれを接続料の計算に入れるべきでないという意見がある。そういうトラフィックセンシティブかノントラフィックセンシティブかといえばノントラフィックセンシティブだということは疑いないものだと思うんですね。
 だから、そういう意味でいえば、私は、この計算方式を導入するならばケースBを採用すべきであるというこの言い分、これに対して反論といいますか、そうでないんだと言う足場を失うのではないかと、こう考えるんですが、いかがでしょうか。
#213
○政府参考人(天野定功君) き線点RTのコストが、先生おっしゃいますようにノントラフィックセンシティブコストということであることは異論がないんですが、しかしそれを接続料の計算においてどのように扱っていくのかは非常に国際的に見ましても定説はないんですね。アメリカ自身においてもいろいろ過去の経緯を見ますとはっきりしないところがございます。
 私どもは、そういうことでき線点RTを含むNTSコストの扱いにつきましては別途今後検討していく課題だというふうには考えておりますが、当面今回の長期増分費用方式におきましては、従来からき線点RTは接続料の回収方法に入れる交換機の一部というふうにみなしておりますので、その考え方を継続させていきたいと考えております。
#214
○宮本岳志君 例えばNCCから、仮にこの法律を根拠にケースBを採用しろという裁判を起こされた場合、あるいは米国がこの計算方式を導入しているんだからノントラフィックセンシティブな費用は含めるべきでないと、こういう主張をする場合、これに反撃できますか。
#215
○政府参考人(天野定功君) この考え方は、法律的な解釈論争といいますよりも経済学的な一つの評価であろうと思うんです。ですから、裁判でどうなるかちょっと私は予想はできないのでございますけれども、今まで電気通信審議会での御議論なども見ましても、十分私どもの考え方は議論の成り立つ余地があろうと思っております。
#216
○宮本岳志君 私が指摘したかったのは、この方式を受け入れながら対米交渉では国益を守るというようなことが私はやっぱり合理性に欠けるのではないかと。やはり今回のこの長期増分費用方式の導入というものは、結局は米国の主張するような、あるいはNCCが主張するようなケースBという結論に行き着かざるを得ないのではないか、だから私どもはそもそもこの計算方式を導入すべきではないんだという立場で本法案に反対をしているわけであります。
 そこで次に、ユニバーサルサービスについてお伺いしたいと思います。
 NTT等法第三条にある、「国民生活に不可欠な電話の役務のあまねく日本全国における適切、公平かつ安定的な提供」という公共的責務、別の言葉で言えばユニバーサルサービスということですけれども、これは今後とも維持されると八代郵政大臣は繰り返し明言されております。
 また、午前中の参考人質問でも、私から直接地域会社また持ち株会社の社長にお伺いいたしましたら、引き続きこれをNTT等法に基づいて堅持するという御答弁でございました。
 そこで、これは大臣にお伺いするんですが、このユニバーサルサービスというものは、ただ東西両地域会社の料金が同一でありさえすればよいというものではないと私は思うんですが、これは郵政大臣、そうですよね。
#217
○国務大臣(八代英太君) ユニバーサルサービスとは、一般に、国民生活に不可欠なサービスとして利用可能な料金など適切な条件で全国において安定的な供給の確保を図るべきサービスだと、こういう思いに立っておりますので、したがってこの概念の範囲というのは東西両地域会社の同一料金といったことにとどまらないものと考えております。
#218
○宮本岳志君 とどまるものではないと。であれば、具体的に何かが問題になってくるわけです。
 きょうはその一つ、一端として、非常時の通信手段の確保という面から若干質問したいと思います。
 電気通信事業法の第八条第一項には非常時の通信業務についてどのように規定しているか、電気通信局長からお答えいただきます。
#219
○政府参考人(天野定功君) 電気通信事業法の第八条第一項は、まず前段で、「電気通信事業者は、天災、事変その他の非常事態が発生し、又は発生するおそれがあるときは、災害の予防若しくは救援、交通、通信若しくは電力の供給の確保又は秩序の維持のために必要な事項を内容とする通信を優先的に」行わなければならないと規定しております。
 そしてまた、同項は後段で、「公共の利益のため緊急に行うことを要するその他の通信であつて郵政省令で定めるもの」、例えば火災や重大事故発生時の救援、治安の維持、選挙執行などがございますが、「についても、同様とする。」と規定しているところでございます。
#220
○宮本岳志君 この条文の精神に立って、いざというときに公共の通信網が人命救助や救援活動に生かされるべきことは、まさにユニバーサルサービスの重要な柱だと思っております。したがって、都市部か郊外か、あるいは山村であるか僻地であるか離島であるか等々によって、この今言った緊急時の公共の通信網が人命救助や救援活動に生かされるという点がきちっと保障されなければならない。
 これは電気通信事業者の責務だと思うが、大臣、それでよろしいですね。
#221
○国務大臣(八代英太君) さっきも言いましたように、国民生活にとって不可欠なサービスというのにはまさにそういうものも入っているのは当然でございまして、災害時等においてこの条文の精神に立って、まさに電気通信事業者のこれは義務であるという思いですから、全く考え方は同じでございます。
#222
○宮本岳志君 ところが、例えば午前中、実はNTTの方々からいろいろ状況をお聞きしました。
 NTTの参考人はこの参考人質疑の中でこの間の合理化努力ということに触れられて、例えば交換機の保守拠点はかつて千三百カ所から平成十年末でわずか十カ所にしたと、こう述べておられました。つまり、保守だとかきちっと通信網を守っていくという点でいいますと、今この合理化努力あるいは集約化ということの中で随分不安な状況になってきているのではなかろうかと思うんですね。
 私たちはやっぱりこういう点でもユニバーサルサービスの確保ということが改めて問われるのではないかというふうに思うんですが、この点いかがでしょうか、大臣。
#223
○国務大臣(八代英太君) 災害時という特別の事態においては、これは電気通信事業の有する公共的な役割ということを考えましても、東西NTTのみではなく、すべてにわたって、すべての電気通信事業者に法律上これは課せられているわけです。ですから、平時における市場原理に基づく事業活動と災害時、こういう状況における重要通信の確保というのはおのずと行動原理というものが違ってくるのは当たり前だと思いますし、そういうときにはまさにみんなが、NTTであれどこであれ、さあという思いに立ってやるのが当然のことだというふうに私たちも考えておりまして、したがって、災害時においてはすべての電気通信事業者が重要通信の確保を行うものでありまして、御指摘のような懸念は基本的には生じない、こう思うんですね。
 この間、有珠山のときも、私たちはいろんな、例えば携帯電話であれあるいは携帯ラジオであれ、いろんな事業者に呼びかけました。やっぱりそういう皆さんはそのときには、さあ一大事だということでみんなが協力してくれる、この姿を見ましても私たちの考え方がしっかり行き届いているという思いは強くいたしております。
#224
○宮本岳志君 今そういうお言葉ですけれども、私地元は大阪ですから、かつての阪神・淡路大震災というものを経験いたしました。関係者の方に話を聞いても、やっぱり最終的、いざというときの対応能力のかぎとなるのはマンパワーだということであります。
 阪神・淡路大震災のときにも広範な電話回線が不通となったんですけれども、電話線そのものが切れてしまった場所というのはそれほど多くはなかったというんですね。むしろ、電話局や中継設備の停電が不通の原因で、しかもリストラで電源の保守を下請に任せていたために、せっかく非常用の電源設備がありながら直ちにそれを動かすことができなかったと、そういう事例も御説明を受けたわけです。
 そういう点では、本当にこういう形で重点化、集約化していくと、あるいは市場性の低いところから市場性の高いところへと職員を集約していくということをやれば、市場性の低いところというのはつまり田舎といいますか地方といいますか、そういうことになるわけですから、そういうところの本当にネットワークの保守、これが守られるのかどうかという点で私は非常に不安があるんじゃないかということを指摘しているわけですよ。いかがですか、それ、不安あるんじゃないですか。
#225
○国務大臣(八代英太君) 人的パワーという面ではまさにそういうこともあるのかもしれませんね。しかし、企業の経営という努力、いろんな計画に基づいて人員配置が行われるわけでありますし、例えば郵便局は二万四千七百、まさにもう網の目のようにありますね。こういうものがしっかり国営化されて地域に根差していきますと、例えば情報通信もあわせて郵便局がいわば拠点としてこれからやっていくという代替する人的なものというのは、町ぐるみ、人ぐるみの中で私はいろんな形で出てくるだろうと思うんです。
 そういう事態を考えることによって、私たちはそういう緊急的なことに対しては国民総がかりで事に及んでいくという姿勢を持っていきますと、どこどこが人が減ったから来ないんじゃないかとかというんじゃなくて、まさに情報通信がそういうときに、いざ鎌倉というときにこういうものがしっかり行き渡るようなネット整備とかあるいは技術開発とか、そういうこともあわせてやっていくことによって十分フォローアップはできるだろうと、このように私は思っております。
#226
○宮本岳志君 大臣から郵便局の話も出ましたので、私はまさに郵便局、郵政事業とのかかわりでもこの問題少し大臣と議論してみたいんです。
 衆議院で我が党の議員が指摘をしましたように、郵政省は九七年に発表した郵便局ビジョン二〇一〇というのがあります。これはつまり郵政省が民営化攻撃にさらされて、民営化したらだめなんだという議論がここで展開をされております。「仮に「営利性、収益性」が重視される市場原理のみに基づく運営を行った場合には、不採算地域におけるサービスの維持が不可能になるものと考える。」と、こうあなた方が述べているわけですよ。
 それで、これに資料がついておりまして、例えば銀行なんかの場合は全部採算性重視なのでこんなふうになっているという流れの中で、実は「NTTの民営化後の支店数の推移」という資料をあなた方がその論証としてつけておられます。それを見ますと、なるほど昭和六十年に千六百あったものが、平成七年には百十に減らされたと、こんなふうにして大変集約化されて、やっぱり公共性というものに疑念があるということを書かれているんですね。
 これいかがなんですか、あなた方の主張から見てもおかしいんじゃないですか。
#227
○国務大臣(八代英太君) おかしいと言われてどう答えていいかわからないんですけれどもね。
 営業拠点の統廃合については、一一六番による電話注文受け付けの一層の促進とか、いろいろな代替的なことはNTTも考えておられるようですね。そういう意味で、サービス水準の維持とか、あるいは利用者利便に十分配意されつつ、そういういろんな整理統合といいますか、そういうことをやっているというふうにも聞いております。
 いずれにしましても、NTTにおいて今後とも利用者の利便を損なうことなく、非常時であれ何であれ、適正かつ効率的な経営を行っていくということを私たちは期待しているわけでございます。
 あわせて、郵便局はしたがって国営でございますから、その辺はしっかりと地域に根差した安全、安心の拠点になってほしいと、こういうことをつけ加えさせていただきたいと思います。
#228
○宮本岳志君 私どもは、この中期事業計画と言われるものによって結局人減らしが進められ、あるいは国民サービスが低下するということがあるのではないかと、そのこと自身が郵政省がかつて民営化した場合にはと主張していたことにも反するではないかということを本当に指摘をしたいわけであります。
 そこで、NTTのこの人減らしの計画についてお伺いしたい。
 平成十一年度の通信白書、これもあなた方が出したものであります。平成十一年版の通信白書では、通信の就業者は昭和六十年をピークに減少傾向をたどっており、昭和六十年から平成九年にかけて十五・三万人減少している、民営化以降のNTTの雇用者数の減少がこの大きな要因だと書いてあります。
 郵政省自身がこれを雇用減少の原因として認めている以上、このNTTの二万一千人の人減らし、これについてやめさせるべきといいますか、見直すことを求めるべきだと思いますが、いかがですか。
#229
○政府参考人(天野定功君) 昨年の通信白書では、先生おっしゃいますように情報通信産業全体の就業者数は昭和五十五年以降年二・四%の割合で増加しているわけでありますけれども、情報通信産業の部門別に見ますと、通信部門につきましては民営化後のNTTの雇用者数の減少が要因となりまして就業者が減少していると記述されておるところであります。これはNTTが再編成以前から、競争の激化と経営環境の変化に対応しまして経営の効率化を図るため、グループ会社への出向を活用しスリム化を行ってきたことによるものであります。
 郵政省としましては、東西NTTが一層の経営効率化を実現するため人員削減を含む中期経営改善施策を着実に実施していくことが必要であると考えておりますが、情報通信分野はIT革命により全体としての雇用が伸びており、それにより雇用の機会は確保されていくものと考えております。
#230
○宮本岳志君 そういうふうに言うだろうと思っていたんですよ。
 情報通信産業全体ではどうかと。それもこの通信白書に載っているじゃないですか。平成二年三百九十二・四万人、これをピークに平成七年、平成九年と下がって、九年では三百八十七・一万人と、これ自身もやっぱり下がっているわけなんですね、全体でも。
 大体これを仮に横ばいだと理解したとしても、私が言いたいのは、あなた方はこの間繰り返し、情報通信産業が雇用創出の牽引車だと、こう言ってきたじゃないですか。そういうふうにするんだと。ところが、実際に起こっていることは、NTTの人減らし等々によってむしろ横ばい、あるいは減っていると。ここがまさに日本経済にとっての重要なマイナス要因にもなっているということだと思うんですね。雇用というのがこれだけ問題になっているときなんですから、私はやはりこういうとにかく人を減らせばいいという考え方についてはしっかり物も言っていただきたいというふうに思っております。
 そこで、私は同時にお伺いしたいんです。
 先ほど来、NTTのグループ会社が外国の大企業を買い取るという計画が次々と出されております。一般に事業の拡大は悪いと、そう言いません。しかし、一方で労働者のリストラとかあるいは待遇の引き下げをしながら、他方ではそうして蓄えた潤沢な資金で世界に覇権を争うような、五千億、六千億というような買収に乗り出していくというのでは、私は特に公共的な性格を持つ企業の経営者のモラルが問われると言わざるを得ないと思うんですが、郵政省はこういうNTTの姿勢を是認しておられるわけですか。
#231
○国務大臣(八代英太君) NTTが昨年十一月に発表しました中期経営改善施策につきましては、NTTを取り巻く厳しい経営環境を踏まえまして大幅な人員削減がございました、二万一千人。それから、投資削減等を含む効率的な経営を行うということで、こういうものも経営ということを考えれば必要不可欠だというふうにも思っているわけです。
 今後、NTTがこの施策を確実に実施すること等によって、この中期事業計画というようなものでその経営がスリム化されるとか、あるいは体質が改善されて、国民により一層低廉で利便性の高いサービスを提供していくことを私たちは期待しているわけです。
 しかし、そこがまたNTTグループという一つのよさだろうと思うんです。だから、そのままあしたから、はい首ですよというものではなくて、その人の特性に合わせながらそれぞれのグループの皆さん方にまた新たな事業の展開もあるということになっていきますと、かえって雇用もふえていくと、こういう状況もあるわけですからね。ただ一概に、数字が出た、これでけしからぬという論法は私はいかがなものかなというふうに思っております。
#232
○宮本岳志君 きょうは、実は午前中にNTTの社長さんに私の方から文書を示しました。NTTビジネスアソシエという会社がつくった人事、雇用に関する、これからNTTグループとしてどう進めるかという文書が私どもの手元にあります。これはグループ内の企業によって作成されたことは認められました。持ち株会社がかかわったとかということはお認めになりませんでしたが。
 この中には、今大臣おっしゃったけれども、もう直ちにあしたからというようなことはないんだ、やらせないんだと言うけれども、明確に解雇権乱用の回避と、整理解雇ということも念頭に置いて解雇権乱用の回避ということで、そのためにスカンジナビア航空事件東京地裁判決まで検討して、どのように整理解雇をやればこういう解雇権の乱用ということを言われないかということまで検討を始めているわけなんですよ。だから、私は何もそんな大げさなことを言っているつもりではございません。
 さてそこで、こういったことをやる一つの原因が、今回の長期増分費用方式による接続料の算定によって接続料収入が大幅に減るんだ、厳しい経営環境になっていくんだということも挙げられていると思うんです。
 そこで私は、この問題についてもう一つ聞いておきたい。つまり、長距離市場には、なるほどNTTグループでない長距離電話会社もありますけれども、同時にNTTコミュニケーションズも長距離市場にはいるわけですね。それで、長距離市場におけるコミュニケーションズのシェアは五九・四%と、これは郵政省からいただいた資料でそうなっております。携帯電話もシェアの半分以上はドコモが占めていることはもう明らかであります。こうしたことから考えたら、両地域会社の受け取る接続料金の半分以上はこの二つの会社を含むNTTグループ内企業から受け取っているということになります。
 ですから、一方で接続料の収入が減ったとしても、払う側にも実はNTTグループの会社がおって払う額が減るわけですから、丸々この接続料収入が減った分が地域会社にとってはマイナスになりますよ、しかしNTTグループ全体と見れば何も全部かぶるということにはならないと思います。天野電気通信局長は衆議院で、現行方式に比べて千九百二十億円の減収と、こう見積もりを述べられましたね。といたしますと、ざっくり考えまして一千億円程度はNTTグループ内企業にとっても経費節減になるということではないですか。
#233
○政府参考人(天野定功君) 御指摘のとおり、長期増分費用方式に基づくケースAの考え方を四年間で実施するとした場合に、現行の実際費用方式に基づく場合と比較しまして東西NTTの事業者間接続料が四年間でどれくらい変化するかにつきましては、東西NTTの試算によりますと、四年間累計でございますが、両社で千九百二十億円の減収になると以前に答弁したところでございます。
 東西NTTによれば、この試算はあくまでも概括的なものでありまして、NTTグループ内外を問わず個々の事業者の支払い額などにつきましてまで試算していないとのことでございますので、具体的な減収額の配分につきましては御説明は控えさせていただきます。
#234
○宮本岳志君 つまり、一千億差し引きすればグループとしては一千億に満たない減収を二千億近いものとして地域会社のリストラを進めていくと。さらには、他のグループ企業の労働者にもこういった計画をつくって一層の合理化を迫っていくと。NTTが先月発表した三カ年計画では、二〇〇二年度には連結ベースで昨年より四〇%も多い約一兆円の経常益を見込んでおります。つまり、NTTの経営が成り立つようにというような議論を言いますけれども、現実にNTTの労働者は赤字キャンペーンの中で追い詰められているし、こんなことをしていたら国民への基本的なサービスもおろそかになっていくということを私は指摘をいたしました。
 アメリカの外圧と闘うような議論もあるんですけれども、結局あなた方のやっていることはアメリカの外圧を利用して電気通信事業の公共性を掘り崩していくという結果にならざるを得ないと思います。それで結局NTTの経営陣や株主は安泰かもしれないけれども、ひどい目に遭っているのは利用者である国民と電気通信事業体企業を体を張って支えている労働者だと。これでは私は今回のこういう法の改正というものは認められないということをはっきり申し上げまして、私の質問を終わります。
#235
○三重野栄子君 社民党の三重野栄子でございます。
 まず、接続料をめぐるアメリカとの交渉の問題についてお尋ねしたいと思います。
 接続料をめぐる米国との交渉で、日本側は基本料金へのはね返りやあるいは東西NTTの経営危機などを主張していると聞いております。こうした分析や試算を裏づけ、また国内の一般利用者が納得できるようにするには、NTTの経営状況を明らかにすることが大前提だろうと思うのです。このことによりまして、NTTグループは十分利益を上げており経営努力で引き下げ分は吸収できると主張する米国に対しましての交渉材料ともなるのではないかと思うんですけれども、このNTTの経営開示につきましてお尋ねいたします。
#236
○政務次官(小坂憲次君) お答え申し上げます。
 長期増分費用方式の具体的導入に当たりまして、東西NTTの経営状況についても配慮しつつ行政として判断することとなるわけでございます。
 したがいまして、御指摘のように、このような経営状況にかかわる情報については国民や関係者の理解を十分得ることが望ましいと考えておりまして、その意味から、郵政省といたしましても可能な限りの情報公開を行うことを期待いたしておりまして、そのように指導をしていきたいと考えております。
#237
○三重野栄子君 それと関連していくと思いますが、NTT各社の収支見通しがどのようになっているかということについてお尋ねしたいと思うのです。
 接続料を引き下げた際に、米国案といたしますと二年間で二二・五%、その後四一・一%、日本案は四年間で二二・五%と、それぞれの場合にNTTの東西各社の減収やあるいは減益はどのようになるのでしょうか。また、収支見通しはどのようになるのか、お尋ねいたします。
#238
○政府参考人(天野定功君) 日本提案を四年間で実施した場合、中期経営改善施策実施後の東西NTTによる平成十四年度の収支見通しによりますと、東NTTが七百三十億円の黒字、西NTTが三十億円の赤字となっています。また、年金会計導入によるランニングコストの影響を加味した場合には、東NTTが六百十億円の黒字、西NTTが百八十億円の赤字ということになっております。
#239
○三重野栄子君 今後の収支見通しはどのように、今のでそれ以外につけ加えることはございませんか。
#240
○政府参考人(天野定功君) 現在までのところ平成十四年までしか見通しが出ておりませんので、つけ加えることはございません。
#241
○三重野栄子君 それでは、長期増分費用方式等々につきましてお尋ねいたします。
 本案の改正目的は、これまでの回線接続料の算定方法を現行の実際費用方式から長期増分費用方式を導入するものでありますが、なぜ今長期増分費用方式を導入するのか。そもそも長期増分費用方式とはどのような方式なのか。そして、実際費用方式ではなぜいけないのか。その理由を、先ほどからも少しは伺いましたけれども、もう少し詳しくお願いしたいと思います。
#242
○政府参考人(天野定功君) 事業者間接続料の算定方式は、従来、ネットワークの形成に実際にかかった費用あるいは維持管理に実際に要した費用を回収するいわゆる実際費用方式をとってきたところでございます。
 しかしながら、この方式による日本の東西NTTの接続料が諸外国と比べて割高であるといういろんな指摘で、これを安くする方式としまして長期増分費用方式の導入を内外から強く求められまして、私どもは、この長期増分費用方式といいますものが現時点で利用可能な最も低廉で最も効率的な設備と技術を利用する前提でネットワークのコストをはじきますから、非常に接続料の低廉化につながるであろうというふうに考えております。
 この方式は、現実の独占的な地域通信ネットワークの提供におきます非効率な部分を排除した競争価格の水準を示すものと一般的に説明されておりまして、そのような考え方はさきに郵政大臣が諮問しました電気通信審議会でも是認されているところでございまして、こういうような方式を導入することによって我が国の接続料をより一層低廉化し、それによって電気通信市場の活性化を促進していくということの効果をねらったものでございます。
#243
○三重野栄子君 今のは低廉化ということの前提でお話しでございますけれども、実際費用方式よりも高額となった場合は一体どうなのでしょうか。必ずしもどういう状況でも低廉になるということではなかろうかと思うんですけれども、いかがでしょうか。
#244
○政府参考人(天野定功君) 長期増分費用方式の導入に基づく接続料は、ただいま御説明しましたように非効率的な費用を排除して算定するものであり、基本的には現行の実際費用方式に基づく接続料よりも低廉化することを目的として導入するものでありまして、御指摘のように長期増分費用方式の導入によって東西NTTが実際費用方式を超える収入を得るようなことにはならないものと考えております。
#245
○三重野栄子君 もうそう信じておられるからそれ以上お尋ねしてもちょっと無理でございますね。
 それでは、各国が採用している費用方式と採用理由についてお伺いしたいと思います。
 現在、通信における各国の費用方式はどのようになっているのでしょうか。たくさんということじゃなくても、二、三で結構でございます。実際費用方式または長期増分費用方式を採用している国とその理由について伺いたいと思います。
#246
○政府参考人(天野定功君) 長期増分費用方式の諸外国における導入状況でございますけれども、接続料の一層の低廉化につながるということで、まずイギリスが全面的に導入しておりまして、米国は一部の導入にとどまっております。
 米国につきましてもう少し申し上げますと、接続料総額に占めるウエートの大きい州際通信、これは州をまたがる通信をいうわけでありますが、ここには適用はしておりません。適用しておりますのは州内通信のうちの市内通信部分、これはニューヨーク州の場合全トラフィックの三%程度であり、ペンシルベニア州の場合は全トラフィックの四%程度でありますが、ここの事業者間接続料にのみ適用しているところであります。
 また、イギリスでございますけれども、これは一九九七年から四年間かけてこの長期増分費用方式の水準まで事業者間接続料の引き下げを図る方式をとっております。
 英国以外のEU諸国でありますけれども、ドイツでもモデルが公表されまして、フランスもモデルの開発中と承知しております。
 欧州委員会は、各国が長期増分費用方式に基づき事業者間接続料を算定することを推奨しているというふうに承知しております。
#247
○三重野栄子君 アメリカは全体じゃなくて州ごととか、あるいはイギリスですと四年間でやっていったということなんですけれども、なぜそういうふうになるんでしょうか。日本の場合はどういうふうにしていらっしゃるのでしょうか、もう少し詳しくお願いします。
#248
○政府参考人(天野定功君) 諸外国の本当の事情を詳しく私ども承知しておるわけではありませんけれども、これまで私どもがいろいろ聞いてきたところによりますと、やはり長期増分費用方式を入れるに当たりまして、導入のいかんによっては事業者への影響だとか、あるいは先ほどから議論が出ております基本料へのはね返りなどいろんな影響がございますので、そういったことを勘案しますと、一定の期間をかけて入れるとか、あるいは一定の地域を限って入れるなどのそういった判断が諸外国にはあったのではなかろうかと思っております。
 そこで、日本といたしましても、アメリカと日米共同現状報告を取りまとめるに当たりまして、この長期増分費用を導入するに当たっての配慮事項といたしまして、ユニバーサルサービスの確保、それから利用者料金への影響、そして東西NTTの経営に甚大な影響を与えないといったことに配慮するということを明確に現状報告の中にも記載しておるところでございます。
#249
○三重野栄子君 低廉化というと、利用者にどう影響していくのか、あるいはまたNTTで働いてこられた職員の皆さんにどのような影響があるのか、そこらあたりも大変気になるところでございますが、先ほどリストラに関連してのお話がございました。
 私はもう一度そこらあたりをお伺いしたいんですけれども、日本は接続料下げで四千六百億円の減収をカバーするために三年間のリストラ計画が行われると聞いております。九千億円の投資抑制、新規採用の停止は今後の厳しい国際競争の中で耐えられるものであるのかどうか、そこをお伺いしたいわけです。
 また、それ以上に心配するのは雇用の問題であります。二万一千人の人員削減、これはNTTグループの従業員二十万人の一割に相当すると思うのであります。働いている人に不安を与えておりまして、経営の悪化はさらなるリストラを呼び、日本経済に与える影響ははかり知れないものがあると思うのでございます。
 そういたしますと、政府としてこのような事態にどのように対応していくおつもりなのか、そこらあたりをぜひお願いします。
#250
○政務次官(小坂憲次君) 今回の長期増分費用の導入と、そしてまた日米交渉等を通じて明らかになっております二二・五%というこの数字の効果といいますか、それによりまして、今委員が御心配のように、もうただですらNCCが、あるいは無線が固定電話を上回るというようなこういう状況の厳しい環境の中で大丈夫か、こういうことでございます。
 本日の午前中にも、内藤委員の質問に対して東西NTTの社長からの答弁がございました。その中でも、NTTは大変厳しいけれども、これは努力によって克服しなければならないと認識していると、このような答弁があったと思うわけでございます。
 東西NTTは、平成十二年度から十四年の三カ年間に二万人以上の人員削減等を内容とした中期経営改善施策を実施するとしておりまして、御指摘のとおりでございまして、その実施を通じまして四年間で二二・五%の引き下げという日本政府の提案の実現を図っていくものと私どもは承知をいたしております。
 したがいまして、長期増分費用方式の導入が日本政府提案を前提とするものであれば、これを超えるさらに大規模なリストラにつながるおそれはない、このように考えておるところでございます。
#251
○三重野栄子君 今後余りないというお話でございますけれども、でも今までリストラでおやめになった職員の皆さんは一体どういうような暮らしをしておられるか、そこらあたりをお知らせいただきたいんですけれども。
#252
○政務次官(小坂憲次君) その皆さんがどのような暮らしぶりをしているかというところまで私どもはちょっとわからないのでございますが、ただ私どもが理解しておりますところは、このNTTの経営改善計画というのは、ある日突然あなたはもうあしたから来なくていい、こういうようなことではなくして、労使間で十分な話し合いを行って、その中で新規採用の見合わせをするとか配置転換によりまして、お互いの労使関係の協調の中でなされる数字である、このように理解をいたしております。
#253
○三重野栄子君 配置転換等々につきましては労働組合とのかかわりもあろうかと思うんですけれども、郵政省の方は、郵便の方は四時間の短時間の働き方というのがありますよね、新しく法律もできましたんですけれども。そういうのは例えばNTTのところではそんなことはないんでしょうか、できないんでしょうか。
#254
○政府参考人(天野定功君) まことに恐縮でございますが、NTT社員の短時間制職員、郵政の職場で導入されておりますが、それが今実際どのような形で導入されているか、ちょっと調べを尽くしておりませんので、別の機会にまたお答えさせていただきます。
#255
○三重野栄子君 それから、配置転換の場合にはどういうふうな協議をされて配置転換をされているでしょうか。その分もひとつ教えてください。
#256
○政務次官(小坂憲次君) 配置転換に行います具体的な内容につきましては、それぞれの企業が企業内部で行うことでございまして、また労使間の協議によるものでございますので、私どもはその詳細までは把握いたしておりません。
#257
○三重野栄子君 大変細かいところまでお尋ねして恐縮でございました。けれども、やっぱり企業の方も大変でしょうけれども、そこで一生懸命働いてこられた方々のこれからの問題というのも大変重要でありますからお尋ねしたところでございます。リストラに当たりましては、今後の配置転換、転職等々について十分の配慮をしていただきたいというふうに思います。
 次に、私どもの問題といたしましては、接続料の引き下げが現在議論になっておりますけれども、それと同時に、やはり情報通信でアメリカにも大きくおくれているのでございますから、情報通信ネットワークの整備を積極的にすることが重要であろうと思うわけでございます。
 そこで、テレビ電話とかあるいはケーブルテレビなどのネットワークによる情報バリアフリーを提唱しておりますけれども、このための財政措置はもとより、長期的には料金を引き下げる等々につきまして地域のインフラ整備を行うべきだと思いますけれども、その点についてお伺いします。
#258
○政務次官(小坂憲次君) 事業者間の接続料の低減は長期増分費用方式の導入によってなされるわけでございますが、一層の引き下げは東西NTTの設備に接続してサービスの提供を行う接続事業者におきまして長距離、国際等の従量制の通話料金の引き下げにつながり得る、これは再三述べているところでございますけれども、そのようなことから、競争政策上の観点及び利用者の利便向上の観点から、これは重要な政策であると基本的に考えているところでございます。
 そのことによってもたらされたものをもっといろんな方法、サービスに回した方がいいんじゃないかとか、あるいは通信の基盤的な施設を強化することにもっと力を注ぐべきではないかという御指摘でございます。
 東西NTTのネットワークの基盤整備は、我が国の基幹的な通信基盤の高度化を図ることとなりますので、我が国の社会経済や国民生活に大きな影響を及ぼし、また重要な政策であるわけでございます。
 郵政省といたしましては、これらは二律背反のものではなくて、この二つの政策は同時に実施していくべきもの、このように考えているわけでございまして、この長期増分費用方式導入による接続事業者の料金の低廉化とそしてNTTのネットワークの強化による情報通信基盤全体の強化、これらの二つを同時に追求していくべく努力をし、またそのような意味で日本政府提案も構築をされていると理解をいたしております。
#259
○三重野栄子君 新聞によりますと、接続料問題から見た問題でしょうか、NTT法の改正が検討されるというようなことが出ていたのでございますけれども、実際どのように見ておられるんでしょうか。検討されるのかどうか、するとすればどういうところが検討されているのか、よろしかったらお尋ねします。
#260
○国務大臣(八代英太君) マスコミが報道先行しておりまして、私も絶えず御答弁しなければなりませんけれども、最近一部マスコミで報じられているような、政府がNTT法改正の検討を始めたといったそういう事実はございませんのでよろしくお願い申し上げます。
#261
○三重野栄子君 ありがとうございました。
 それでは、最後に大臣に、大規模なリストラが今後も行われていくようでございますから、やっぱり職員の問題について十分配慮していただくというところの問題につきまして一言お答えをいただきたいと思います。
#262
○国務大臣(八代英太君) まさに先ほど小坂政務次官が申し上げましたように、この問題はNTTの労使間でしっかり議論をして、そして一つの経営改善計画というものが打ち出されて、短期的には若干そういう問題がクローズアップされますけれども、しかし長期的に見ますと、これから情報通信、IT革命によりまして、しかも日本の基幹産業であるNTTのことでございますから、言ってみれば横綱のNTTでございますから、そこはそこ、全体を含めまして新たな雇用を確保し、そしてまたIT時代にふさわしいいろんな技術力の推進にも精力的に取り組んでいただき、そしてまさにこれからの日本のリーディング産業としてのNTTの未来には私は大きな光があるだろうとこのように思っておりますし、それをまた期待をして、そしてそれによってあらゆるまたNCCを含めたいろんな方々が国民のユーザーへのもろもろの低廉化競争も一方でやっていただく。そしてみんなが新しい情報通信時代の中に組み込まれ、そしてみんながそこが生活の一部としてなれ親しむような、そういう時代を享受できる時代というものを一方で考えながら、そこには絶えずNTTという存在はまことに大きなものだという思いを私たちも抱いておりますので、心から期待をしているところでもございます。
#263
○三重野栄子君 終わります。
 ありがとうございました。
#264
○岩本荘太君 参議院クラブの岩本でございます。
 朝から参考人の方の御意見を伺い、今いろいろ先輩諸議員、先生方の質疑をお聞きさせていただきまして、大分私も勉強させていただきました。もともとこの分野、素人でございますので、先ほど来聞いております議論も大変難しい専門用語が飛び交っておりまして、どこまで私に理解できたのか大変おぼつかない面もあるんですが、ただ、といって見過ごせる問題ではないと思っております。
 また、国民の皆さんもそういう意味から、専門用語だから専門家に任せろということでなくてしっかりと理解しなきゃいけないと思っておりますので、そういう点で初歩的な疑問あるいは質問になるかもしれません、あるいは今までの議論で十分尽くされているのかもしれませんが。という意味で、別の国民的な立場で、素人っぽい質問になるかもしれませんが、よろしく御答弁の方もわかりやすい御答弁をぜひともお願いいたしたい、こう思っている次第でございます。
 まず、今回の法改正でございますが、いろいろ議論をお聞きしましても、今回のこの法改正の意図が何かというのがもう一つ私にはわからないところがございまして、先ほど共産党の方からは、外圧だというふうに私は理解したんですが、そういうようなお話がございました。
 私にはそこまで分析できる能力がございませんが、法律の提案理由説明を見てみますと、「電気通信市場を一層活性化させるためには、電気通信事業者間における公正な競争の一層の促進を図っていくことが不可欠であります。」「この法律案は、このような目的の実現を目指すため、」云々とこう書いてあるわけですから、ある意味ではこれは新規参入を促進するのかなというような感じもするわけでございますが、新規参入といってもNTT、東西NTT、あるいはそれに並ぶ地域通信事業者の方は、これは接続料が下げられるとすれば、それはとてもじゃないけれども新規参入できるような状況ではない。とすれば、やはり長距離あるいは国際通信事業者の新規参入をねらっているのかなというような感じもするわけでございます。
 したがって、それは国際間の要求なのかもしれませんし、そういう意味で国際社会の中で日本が生きていくためにはこうしなきゃいけない使命があるのかなというようなことで、それも理解できないわけでないんですが、一方で、先ほどのお話で末端利用者の料金の低廉化が図れると、いわゆる国民全体が利益を得ることができるというようなお話ですが、それにしてもどこまでそれが還元されるかこれはわからないというような議論もまた一方で出てくる。
 ますます私はわからなくなってくるわけでございますが、その辺、今回のこの法改正の意図、これは経緯なんかをお聞きしますと、いわゆる日米共同現状報告等では二〇〇〇年春の通常国会までに電気通信事業法改正案を提案をするというような記述もございますし、いろんな規制緩和あるいは電気通信審議会の答申等でも見えているようでございますが、今回のこの法改正の意図は何かということを国民にわかりやすく理解させて、これなんだということをインプットさせていただきたい、これをひとつ大臣の方でよろしくお願いします。
#265
○国務大臣(八代英太君) 今、岩本委員のお話を聞いておりましても十分その意が尽くされているような思いを持ちまして、今回の電気通信事業法改正の意図につきましては、事業者間接続料の引き下げは、これは事業者間における公正な競争を促進する、これがまず一つあると思っております。
 それから、長距離通話等の従量制が今までの主流でございましたが、長距離通話等の従量制の利用者料金の引き下げにもつながり得るということを考えますと、まさに重要な政策課題と認識しておりまして、しかも一方ではこれからの情報通信時代を迎え、グローバル化されていく情報通信時代を迎えて、日本がいろいろな意味でのリーディング産業としてこの情報通信分野というのは大きく羽ばたかなければなりませんので、そういう意味でも主体的かつ積極的にこれに取り組んで私たちもまいりました。
 そこで、こうした問題が三年前から日米の規制緩和等の委員会で議論になってまいりまして、この長期増分費用方式というものをこの国会で御審議いただいて、そして先駆的な役割ということもあるかもしれませんが、新たな日本の情報通信時代の幕あけにしたい、こういう思いでございます。
#266
○岩本荘太君 今の大臣のお話をお聞きしていますと、いわゆる国際社会の中で生きる日本の使命だというふうな理解でよろしいわけでございますね。
#267
○国務大臣(八代英太君) はい、そういう分野ももちろんございます。
#268
○岩本荘太君 そういう分野ももちろんあるというと、それもまたわからなくなるものですから、私は末端利用者の料金の低廉化もあるのかなというような、その両者というふうに理解してよろしいんでしょうか。
#269
○国務大臣(八代英太君) それは当然のことでございまして、日本がこれから世界と協調していくということも一方ではありましょうし、さらにいろいろ海外への進出、また国益等々も考えますと、ネックになるものは一つ一つ整理していくというのがまた私たちの仕事だろうというふうにも思っております。
 あわせて、こういう情報化時代がますます大きく競争が激しくなってまいりますので、そういう分野においてユーザーである国民一人一人の皆さんが、低廉な料金のもとにそうした社会の流れに入っていけるその素地もつくっていかなければならない、こんなふうに思っております。
 よく日本の情報通信分野は三つのことを言われてまいりました。まず一つが高い、その次が遅い、その次が危ないということでございました。高いというのはまさにこの接続料も含めたあるいは従量制にまつわるもの、これも今定額制という方向が見えてきておりますし、NTTを初め各社がそういう意味では競争的な低廉化の方向が今見えておりますので、高いというのはそろそろ解決の道かなと、こう思います。
 遅いというのは、これから光ファイバー網、あるいはペタビットとか、速い大容量のそういうものを新たに導入することによってこの遅いというのも解決していく、これも日本の技術に期待したいと思っておりますし、危ないというのは、アイ・ラブ・ユー・メールじゃありませんけれども、あるいはこういう影の部分というのが、サイバーテロあるいはハッカー、こうしたものもございますから、この辺もあわせてこれから議論していかなければならないことでありますが、いろんな意味で外堀、内堀、いろんなことを含めながら、立派な日本の情報通信という城を今つくりつつあるし、つくっていかなければならない、こんな思いでございます。
#270
○岩本荘太君 こういう法律で新しいことをやる場合、申し上げるまでもなく今までと体制を変えるわけですから、変えられる方にどういうふうなメリット、デメリットがあるか、それが許容されるものかどうかということの判断が一つ大きな要素になるんだろうと思うんですが、この場合、私なりの理解では、いわゆる企業等を含めて末端利用者のグループ、それと長距離・国際通信事業者のグループ、それと東西NTTあるいは地域通信事業者、この三つに分かれると思うんですが、それぞれどういうメリット、デメリットがあるか。
 これは午前中参考人の方々にお聞きしたんですが、どうも利用者あるいは長距離・国際通信事業者、これはメリットがある、ところが東西NTTがどうも大変な仕事を課せられるというようなお話でありました。私はそのように理解したんですが、ただそれだけかどうかなというような気もするんです。これは、今回郵政大臣もお見えでございますので、その辺郵政省の方ではどんなふうにお考えになっているのかなと思って御質問したいと思います。
#271
○政務次官(小坂憲次君) 今、岩本委員、NCC、いわゆる新規参入通信事業者のグループと、この部分を長距離ということを強調されましたが、長距離に限らず新規参入してくる方々、それから東西NTTを中心とする地域の事業者、そしてユーザー、この三つのグループに分けてそれぞれの得失はどうなんだと、こういう御質問でございました。
 この長期増分費用方式の導入は、ただいま大臣が御答弁申し上げましたように、そもそもは利用者に利便を提供し、そして日本の通信市場、情報通信産業を活性化させる、このためにどうしていったらいいだろうと考えたところから、郵政省におきましても、平成八年の時点で電気通信審議会に接続の基本的ルールのあり方というものを諮問いたしまして、そして研究を重ねてまいりました。
 その後、外交的な面からすれば日米の規制緩和とか対話とかそういう中で出てきておりますが、それは後発的なものでございまして、基本的にはそういった面で検討が進められ、それはすなわち今の御指摘の三グループに分けますと、まずNCC、新規参入事業者にとりましては、その支払いが軽減されることから経営にとって財源面で余裕が生じるという意味のメリットがまずできる、力に余裕が出てくる。
 それからまた、この財源を新規参入事業者が利用者料金の引き下げに、あるいは新たなサービスの開始に投入をすれば、今度利用者は、そういった意味で利用料金が低廉化する、また新たなサービスによっていろんな利便が向上する、こういう意味のメリットがユーザーの方にも出てくるわけです。
 その二つはわかりやすいんだという委員の御指摘のように、それじゃその先の部分で東西NTTにとってはどうなるんだと。東西NTTもやはり国際競争の中で闘っていかなければならない。日本の市場もどんどん国際的に参入があるわけでございます。そういう意味で、グローバル化と言われているその国際的な水準に合わせていくという企業体質の改善という意味も必要になってまいります。
 それから同時に、事業者間の接続料の引き下げは、減収の要素とトラフィックが増加するという、利用が増加するという増収の要素との両面があるわけであります。過去の実績を踏まえたトラフィックの増加を見込んだ上でも接続料の収入は減少するというふうに東西NTTは予測をいたしておりました、多分午前中の答弁の中にもこれもあったと思うわけでございます。
 そういう意味ですと、ちょっとわからなくなってくるように感じられるかもしれませんが、その引き下げが大幅、急激に行われると経営に重大な影響がある。そういうデメリットを生じるわけでありますが、しかし東西NTTが今日まで築いてきましたネットワークは国民的な資産でございますから、それを維持していただくという東西NTTの責務、そしてその期待されている法律によりましても、ユニバーサルサービスの提供という我が国の基幹的な通信事業者としてのインフラの基盤の構築にも責任を負っているわけでございますので、東西NTTとしても、厳しいけれども前へ進んでいただくということが、結果として三者とも、三つのグループともに利益をこうむることになるだろうと、こういうことでお願いをしているところでございます。
#272
○岩本荘太君 当面東西NTTは厳しいかもしれないけれども、それは使命であると、あるいはそういうことに対して努力をしなきゃいけないというようなお話かと思います。
 先ほど三重野委員の方からも出たんですが、いわゆる改善計画等で人員削減とかが出てくる場合があるんだろうと思うんです、リストラによって。そうした場合、先ほどの御答弁では、それは労使関係の問題ではないかというようなお話がございましたが、やはり企業にそういうことの全責任を持たすことが本当にいいのかどうか、法律をつくったのは国なわけですから。その全責任を、国がそういうものを面倒を見るということではなくて、やはり国はそういうものに関与しなくてはいけない。おかしくなったら、ただ経済活動のもとをつくって、それで国はもうおしまいだというのではちょっと国としての使命は果たせないんじゃないかなというような感じがいたしますし、それから法律のフィードバックという意味からもそういうことに関与していくのが大事じゃないかなというような気がいたします。
 これは先ほどお話しいただきました。特に御答弁は必要ないと思いますが、私はそう考えますので、そのようなお考えをぜひ持っていただきたいというふうに御要望をさせていただきます。
 それからもう一つ。これは通告していなかったんですが、これも午前中の参考人のときにお話をお聞きしましたら、私は地方出身でございますので、今回のこの改正によって地域間の経営が非常に圧縮されることによって地方の立場がどうなるのかなという心配がございます。今、通信、電話というのは大体地域間の格差をつくっていないと思いますけれども、そういうところに圧迫が加えられることによってあるいはその影響があるかもしらぬみたいな話で、ちょっと私はそういう理解をしたものですから、その辺の心配がありますので、ちょっとその辺についてコメントいただけたらと思います。
#273
○国務大臣(八代英太君) これから情報通信時代になってまいりますと、まさに東京と石川県は隣同士という感じになっていくだろうと思うんです。
 これは御参考になるかどうかわかりませんが、私、先日沖縄のコールセンターへ行ってまいりました。そこには、沖縄の雇用が確保されておりまして、若い皆さんが一〇四の電話案内をしておられたんですが、一分間に四百語パソコンで打ちながら全部やるのに、答えるのが世田谷区とか渋谷とかの番号案内をしているわけです、沖縄で。
 それを見まして、まさに情報通信というのはもう日本の四十七都道府県という域ではなく、これが一つという考え方、あるいは三千二百の市町村というものではなくて、これが一つの考え方みたいな、二十一世紀はそんな広がり方も一方では考えられると思います。そういう意味でも、私は、それによっていろいろな意味での情報格差ができないような方策も私たちは考えながら、すべての万民のためのIT二十一世紀というものを一生懸命構築するように頑張っていきたいと、このように思っております。
#274
○岩本荘太君 大臣の御答弁で大変満足させていただきました。
 ただ、日本の国の場合は効率性を非常に云々しますので、それは人の集まりが大きな作用をする。そういうことから、地方というのは余り重要視されないというような面もあるような風潮がまだあるような気がいたしますので、その辺よろしくお願いいたします。
 最後に、ちょっとインターネットとの関係で、私これも専門ではないんですけれども、いろいろレクをお聞きしておりましたら、いわゆるユニバーサルな通信体系としてこのインターネットもあるわけでございますけれども、こっちの場合の料金体系は電話とはちょっと違うというようなお話をお伺いいたしました。何かこれは接続料が要らないというふうにお聞きしたんですが、インターネットの料金体系というのはどんなものか、ちょっとお話を聞かせてください。
#275
○政府参考人(天野定功君) それはよく誤解されておるんですが、接続料が高いからインターネットの料金が高いというような誤解が最近見受けられるんですけれども、日本の場合にアメリカよりは確かにインターネットの料金は高いんです。
 それは、アメリカの場合にはいわゆる電話料金がもともとフラットレートの定額制の料金がしかれておりまして、そのために、インターネットは大体常時つなぎっ放しでやるものですから、幾ら時間が経過しましてもフラットレートなわけですから大体三十ドル、四十ドルでそんなに変わらないんです。ところが、日本の場合には三分十円で従量制課金でございますから、長時間使用しますとどんどんメーターが上がっていって料金が高くなる。これが決定的なインターネットの料金が高いと言われていることでございます。
 このことは、日本ではどういうふうに定額化を入れるかといいますと、そういう接続料の場合の交換機接続というのとは切り離しまして、パソコンから入ってきましたインターネットの信号を交換機には入れずにバイパスさせましてインターネットの方へ直接流す。こういう方式で、NTTは去年の十一月から、最初八千円と非常に高かったんでありますが、月額八千円という形でスタートしましたけれども、ちょうど五月十一日の本日から、東京は二十三区一円、大阪は大阪府下の市制施行地全域で四千五百円と二千九百円という非常に大幅に安くなった完全定額料金をやっております。これは交換機接続を用いておりませんので、接続料の問題とは全く関係なくなっております。
 結論からいいますと、接続料を安くすることによる効果といいますものは、長距離料金とかあるいは国際料金には安くなる影響の余地はあるのでありますが、インターネットの市内定額をやるということにつきましては全く関係ございません。
#276
○岩本荘太君 今回の法律というのは、私の理解では長距離を重点的に考えているんじゃないかというふうに理解しておるものですから、そういう面でいえばこのインターネット、今のお話で長距離のものについては非常に有効だというようなお話でございますが、お聞きいたしますとこれも電話ができると。ただ、今は技術的にまだそこまでいっていないから普通の電話網とはちょっと使い勝手が違うというようなお話ですが、将来技術開発によってそれは同じようになる可能性もあると思うんです。そうしますと、まさに接続料なんという話は要らなくなるのじゃないかというような気がするわけでございます。
 そうなった場合に、電話網がそのままインターネットにかわるかどうかはわかりませんが、その辺どんなふうに将来お見通しになっているか、それをお聞きしまして、私の質問を終わりたいと思います。
#277
○政務次官(小坂憲次君) 時間的な余裕も若干あるようでございますので、委員の御質問のインターネットの仕組み的なものも踏まえてちょっと簡単にかいつまんで御説明をしたいと思います。
 いわゆるインターネットというネットワークが存在するわけです。そこに接続事業者というのが、例えば日本であれば幾つかの接続事業者、今はもう三千ぐらいありますが、接続事業者というのがインターネットに接続する料金を、インターネットの機構のようなものがあるわけですが、そこに対して支払いまして、そして一般の皆さんにインターネットに接続する利便を供給するようになっております。
 ここにまず二つの接続料があるわけです。インターネットのネットワークに接続するためにいわゆるプロバイダーという接続事業者が支払うインターネットの接続料と、それから我々利用者がそのプロバイダーという接続の利便を供給してくれる人たちの会社に対して支払うインターネットの利用料というものがまたそこに存在するわけです。
 私どもは家庭におるわけですから、家庭からインターネットの接続事業者までの間は一般の電話回線か何かがないとつながらないわけです。ですので、そこには電話でつなげば電話の利用料というものがここにかかってくるわけです。これとそれからインターネット接続。また、私のうちとプロバイダーというインターネットに接続の利便を供給してくれる事業者との間が同じ市内でなくて遠くにある、いわゆる長距離電話になると、今度は長距離電話料を払ってそこへつながなきゃいけないということもまた出てくるわけです。
 そのようにいろいろな時点での接続料という言葉が出てくることで、今回なかなか混乱をしている部分がありますが、そういう形になっている。
 さて、今おっしゃった普通の電話とそれからインターネット電話というのも最近出てきたらしい、どうなんだ、こういうことでございますが、インターネットというのは開放されたネットワークなんですね、だれからでもそこに入れるし、だれもそこを見ることができる状況になっています。普通の電話というのは、完全に閉鎖されたネットワークでございまして、これは通信の秘密ということで守られているわけです。
 ですので、一般の電話は他人に傍受されることが基本的にはないわけでございます。不法に傍受されるということ以外にはないわけなのでございます。しかし、インターネット電話の場合には、そのメカニズムとしては、私の声が相手方に伝わるという物理的な面では電話と同じような効果がありますが、開放されたネットワークでありますので、その経路のどこでも聞こうと思えば聞けるという違いが一つあります。
 それから、料金的な体系を言いますと、いわゆる電話というのは話していることが常に電線の中を通っているわけでございますので、つないでいる部分だけかかってくる。しかし、インターネット電話というのは、私が今までしゃべった分を圧縮して小さなボールにしてデジタル信号として相手へぽんと送ってしまいます。ですから、それはどんな経由で相手に伝わっても構わないわけです。
 アナログとデジタルの違いというのは、言ってみればアナログはロープのようなものでございまして、ずっとたどっていくと、それに色がついていればその色が順番に出てきます。しかし、デジタルというのはその色の部分をボールに全部まとめて、順番に並べておけば見かけはロープと同じでございますが、それをばらばらに投げても、それに番号が振ってあれば、その受け取った方が順番どおりに並べかえればアナログと同じ状況に相手方で戻るわけです。
 ですから、経路を選ばずに飛んでいって、一番速い方法を選んで向こうへ到達して、向こうで並べかえてもらうとこちらと同じものが向こうに再現される、こういう形で、音声もパケット、圧縮してパッケージでぼんと向こうへ送る。これがインターネット電話の仕組みなんです。
 今おっしゃったように、技術的な進歩が音質の面においてもほぼ同等のレベルに最近は近づいております。それから、以前は途中で切れてしまう、回線が込んでくると切れてしまうというような現象がありましたが、最近は大分改善をされてまいりました。
 そういう意味で、料金はインターネット電話はかなり安いものですから、接続料と言われる部分が常につないでおかなくてもいい、あいている部分だけを通っていろんな安い経路でも何でもいいから探して向こうへ到達さえすればいいわけですから、そういう意味では安い料金でも提供できるようになっております。そんな違いがあるわけであります。
 これからの将来というものを見ていきますと、それぞれの事業者がそういったいろんなサービスをあわせながら利用者に対して提供していく、こういう形になっていって、それがやはり競争という形で促進される。そしてまた、NTTのような地域の通信網を持った事業者、あるいはインターネットだけをやっている事業者、あるいはNTTのネットワークに接続して長距離サービスを提供する事業者、いろいろなものが手をつなぎながらそれぞれの分野で収入を確保して進んでいく、そこの間に事業者間の話し合いで進んでいく。
 こういうことを私どもは期待して、その枠組みが良好な競争関係、公平な競争関係そして利用者の利便が提供される、なおかつ事業者に対して急激な変化により経営に重大な影響を与えることのないように、雇用を守っていけるような形で、なおかつ逆に新たな雇用が発生するようにその環境を整備していく、これが私どもの基本的に考えているところでございます。
#278
○岩本荘太君 大変丁寧な御答弁ありがとうございました。よくわかりました。
 ただ、今ちょっとお聞きしますと、ことしの二月から郵政省が始められましたいわゆるハイブリッドめーると同じような仕組みというふうに私は理解したんですけれども、したがってこういう今のお話、電話についてもまたある意味では利用方法ができて進んでいくのかなというような印象を持ちました。
 これからもそういう面でよろしく、郵政省の方で時代を先取りしてしっかりとやっていただきたい。お願いいたしまして、質問を終わります。
#279
○委員長(齋藤勁君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
 これより討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
#280
○宮本岳志君 私は、日本共産党を代表して、提案されている電気通信事業法の一部を改正する法律案に反対の立場で討論を行います。
 本法案は、現実の通信ネットワーク構築の経緯やこれまでの費用と無関係に、机上のモデルによって算出される事業者間接続料金の水準を、地域の電気通信網を持つ東西NTTに押しつけるものです。しかも、今後これを継続的に引き下げていく仕組みをつくる内容となっています。
 このような現実を無視した低料金で接続事業者を優遇することのツケは、一般加入者の料金値上げやサービス切り捨てにつながるばかりか、NTT労働者の雇用及び労働条件をも深刻に脅かすことにならざるを得ません。
 本法案に反対する理由の第一は、地域会社の経営負担を増加させるこの方式が、NTTの公共的使命の放棄を加速させることになるからです。
 既に大幅に減らされている営業拠点を、西日本会社の赤字を理由に、さらに三分の一以下に減らす計画が進められようとしています。災害時などの対応に重要な役割を果たす保守拠点に至っては、既にわずか十カ所に統合されているありさまです。NTTは、今後も本法案の施行を前提に両社の経営の効率化を推進する立場を表明しており、これがさらなるユニバーサルサービス切り捨てとなることは明らかです。
 反対理由の第二は、公共電気通信網の担い手として献身してきたNTT労働者の生活と権利を一層深刻に脅かすことになるからです。
 本日の審議の中で、NTT労働者を退職か不本意な移転か二者択一に追い込む、解雇のおどしで労働者に雇用条件の不利益変更を押しつける、さらには整理解雇の強行さえも検討していることが、グループ内企業の内部文書によって明らかになりました。こうした労働者への攻撃は、現に、接続料金の低下などの経営環境の変化と西日本会社の赤字を理由に進められているものです。本法案が、国を最大の株主とする公的企業によるこうした人権侵害を一層過酷なものにすることは避けられません。
 しかも、審議の中で明らかになったように、雇用条件の引き下げはグループ内のすべての労働者に降りかかるものであり、公共的な責務の放棄と相まって、グループ全体としてのもうけ体質を強化するものとなっています。さらに、接続料収入の減少分の過半は、実はグループ内の企業によって吸収されるものであることも明らかになりました。
 この結果は、NTT自身の三カ年計画に示された、二〇〇二年に一兆円の経常利益を見込むという見通しで明らかです。ここで行われていることは、アメリカの圧力を郵政省とNTTが利用して、労働者の権利を奪い、国民へのサービスを縮小してグループ全体としての利益を拡大することだと、怒りを込めて指摘し、本法案への討論とします。
#281
○委員長(齋藤勁君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。
 これより採決に入ります。
 電気通信事業法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#282
○委員長(齋藤勁君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 この際、簗瀬君から発言を求められておりますので、これを許します。簗瀬進君。
#283
○簗瀬進君 私は、ただいま可決されました電気通信事業法の一部を改正する法律案に対し、自由民主党・保守党、民主党・新緑風会、公明党・改革クラブ、社会民主党・護憲連合及び参議院クラブの各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 以下、案文を朗読いたします。
    電気通信事業法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
  政府は、本法の施行に当たり、次の事項の実現に向け万全を期すべきである。
 一、長期増分費用方式の導入に際しては、ユニバーサル・サービスの確保及び東・西NTTの経営・利用者料金に悪影響を及ぼさないよう留意し、効率的な投下コストの確実な回収が図られるよう、モデルの選択、適用、実施を慎重に行うこと。
 二、長期増分費用方式は、諸外国においても実施例の少ない方式であることから、この規制方式自体の有効性については、今後十分な検証を行い、必要な見直しを行うこと。
 三、移動体・インターネットの急速な普及等の市場構造の変化と地域通信市場での競争が急速に進展する中で、東・西NTTが自主的に日本のIT革命の推進に貢献するために、公正競争の確保に配意しつつ、財務基盤の確立並びに迅速かつ柔軟なサービス展開及び事業運営をできるよう、事業範囲・サービス規制の在り方について早期に検討を行うこと。
 四、移動体・インターネットの急速な普及、CATV、NCCの急速な市場参入、放送のデジタル化等、マルチメディア化の進展に伴い、市場構造の変化が進む中で、ユニバーサル・サービスの在り方が問われており、具体的な検討を早急に行うこと。
 五、東・西NTTが、ユーザ向け料金の引下げを図るよう経営努力を行うとともに、東・西NTTに接続する事業者が事業者間接続料の引下げをユーザ向け料金の引下げに還元するよう促進すること。
 六、インターネット時代に的確に対応できるよう、東・西NTTの定額料金制サービスの普及拡大及び光ファイバを活用した高速広帯域サービスの開発普及に努めるとともに、光ファイバアクセス網については指定電気通信設備規制の在り方について検討を行うこと。
 七、移動体・インターネットの急速な普及、地域通信市場での競争の進展、M&Aを中心としたグローバル競争の本格化等の市場構造の抜本的変化を踏まえて、我が国事業者の国際競争力を強化、向上する方策について早急に検討を行うこと。
 八、NTT株式の政府持株に対する配当金の使途、政府持株売却益の使途について、デジタルデバイドを生じさせないよう配慮しつつ、健全な情報社会の構築に資するよう、積極的な見直しの検討を行うこと。
 九、連結納税制度の早期導入について、その実現のため能動的な努力を行うこと。
  右決議する。
 以上でございます。
#284
○委員長(齋藤勁君) ただいま簗瀬君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#285
○委員長(齋藤勁君) 多数と認めます。よって、簗瀬君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 この際、八代郵政大臣から発言を求められておりますので、これを許します。八代郵政大臣。
#286
○国務大臣(八代英太君) ただいま電気通信事業法の一部を改正する法律案を御可決いただきまして厚く御礼を申し上げます。ありがとうございました。
 本委員会の御審議を通じて承りました貴重な御意見並びにただいまの附帯決議につきましては、今後の郵政行政を進めるに当たり御趣旨を十分に尊重してまいりたいと存じます。
 まことに本日はありがとうございました。
#287
○委員長(齋藤勁君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#288
○委員長(齋藤勁君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#289
○委員長(齋藤勁君) 次に、道路運送法及びタクシー業務適正化臨時措置法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。二階運輸大臣。
#290
○国務大臣(二階俊博君) ただいま議題となりました道路運送法及びタクシー業務適正化臨時措置法の一部を改正する法律案の提案理由につきまして御説明申し上げます。
 一般乗り合い旅客自動車運送事業は、通勤、通学、通院を初めとする地域住民の日常生活を支える公共交通機関として、また、一般乗用旅客自動車運送事業は、ドア・ツー・ドアの機動的、個別的公共交通機関として重要な役割を果たしてきているところでありますが、一方において、経済構造の転換や国民生活の向上を背景とした輸送ニーズの高度化、多様化に適切に対応していく必要性が高まっているところであります。
 このような状況を踏まえ、需給調整規制を廃止し、事業者間の競争を促進することにより、事業者の創意工夫を生かした多様なサービスの提供や事業の効率化、活性化を図ることが求められているところであります。
 一方、輸送の安全及び利用者利便の確保は、需給調整規制廃止後においても旅客自動車運送事業にとって重要な課題であり、これらについて十分な措置を講じていく必要があります。
 このような趣旨から、このたび、この法律案を提出することとした次第であります。
 次に、この法律案の概要について御説明申し上げます。
 第一に、一般乗り合い旅客自動車運送事業及び一般乗用旅客自動車運送事業に係る参入について、免許制を許可制とし、輸送の安全、事業の適切性等を確保する観点から定めた一定の基準に適合している場合に参入を認めることとし、その事業の開始によって、事業の供給輸送力が輸送需要に対し不均衡とならないものであるか否かなどについての審査、いわゆる需給調整規制を廃止することとしております。
 第二に、一般乗用旅客自動車運送事業について、特定の地域において供給輸送力が輸送需要量に対し著しく過剰となり、当該地域における輸送の安全及び旅客の利便を確保することが困難となるおそれがあると認められるときには、期間を定めて新規参入及び増車を認めないこととする緊急調整措置を講ずることができることとしております。
 第三に、一般乗り合い旅客自動車運送事業に係る運賃及び料金について、国土交通大臣がその上限を認可し、認可を受けた上限の範囲内において事前届け出により設定または変更を行うことができることとするとともに、国土交通大臣は、届け出られた運賃または料金が一定の事由に該当するときはこれを変更することを命ずることができることとしております。
 第四に、一般乗用旅客自動車運送事業に係る運賃及び料金の設定または変更について、利用者利便等を確保するため、引き続き認可制とし、上限価格その他の認可基準を設けることとしております。
 第五に、一般乗り合い旅客自動車運送事業に係る休廃止等について、原則として六月前までの事前届け出制とするとともに、国土交通大臣は、届け出があった場合には、休廃止後の旅客の利便の確保に関し、関係地方公共団体等から意見を聴取することとしております。
 第六に、旅客自動車運送事業の輸送の安全を確保するため、運行管理者の資格試験制度を導入することとしております。
 第七に、タクシー事業において、引き続き運転者の質の確保及び事業の適正化を図るため、タクシー業務適正化臨時措置法をタクシー業務適正化特別措置法として恒久法化することとしております。
 以上が、この法律案を提案する理由であります。
 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛成くださいますようお願い申し上げます。
#291
○委員長(齋藤勁君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
 本案に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。
   午後五時三十四分散会
ソース: 国立国会図書館
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