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2000/03/28 第147回国会 参議院 参議院会議録情報 第147回国会 農林水産委員会 第6号
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2000/03/28 第147回国会 参議院

参議院会議録情報 第147回国会 農林水産委員会 第6号

#1
第147回国会 農林水産委員会 第6号
平成十二年三月二十八日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 三月二十一日
    辞任         補欠選任
     中原  爽君     森下 博之君
 三月二十二日
    辞任         補欠選任
     岸  宏一君     加納 時男君
     佐藤 昭郎君     岡  利定君
     峰崎 直樹君     足立 良平君
     渡辺 孝男君     続  訓弘君
     大沢 辰美君     市田 忠義君
 三月二十三日
    辞任         補欠選任
     岡  利定君     佐藤 昭郎君
     加納 時男君     岸  宏一君
     足立 良平君     峰崎 直樹君
     続  訓弘君     渡辺 孝男君
     市田 忠義君     大沢 辰美君
     谷本  巍君     山本 正和君
 三月二十四日
    辞任         補欠選任
     山本 正和君     谷本  巍君
 三月二十八日
    辞任         補欠選任
     鶴岡  洋君     沢 たまき君
     渡辺 孝男君     山下 栄一君
     大沢 辰美君     西山登紀子君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         若林 正俊君
    理 事
                岩永 浩美君
                亀谷 博昭君
                小林  元君
                須藤美也子君
                谷本  巍君
    委 員
                金田 勝年君
                岸  宏一君
                佐藤 昭郎君
                中川 義雄君
                三浦 一水君
                森下 博之君
                郡司  彰君
                羽田雄一郎君
                藤井 俊男君
                峰崎 直樹君
                沢 たまき君
                鶴岡  洋君
                山下 栄一君
                渡辺 孝男君
                西山登紀子君
                鶴保 庸介君
                石井 一二君
   国務大臣
       農林水産大臣   玉沢徳一郎君
   政務次官
       農林水産政務次
       官        谷津 義男君
       農林水産政務次
       官        金田 勝年君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        山田 榮司君
   政府参考人
       農林水産省経済
       局長       石原  葵君
       農林水産省農産
       園芸局長     木下 寛之君
       農林水産省畜産
       局長       樋口 久俊君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○理事補欠選任の件
○政府参考人の出席要求に関する件
○大豆なたね交付金暫定措置法及び農産物価格安
 定法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議
 院送付)
○農産物検査法の一部を改正する法律案(内閣提
 出)

    ─────────────
#2
○委員長(若林正俊君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 去る二十一日、中原爽君が委員を辞任され、その補欠として森下博之君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(若林正俊君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。
 委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。
 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(若林正俊君) 御異議ないと認めます。
 それでは、理事に谷本巍君を指名いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(若林正俊君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 大豆なたね交付金暫定措置法及び農産物価格安定法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に農林水産省経済局長石原葵君、同農産園芸局長木下寛之君、同畜産局長樋口久俊君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#6
○委員長(若林正俊君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#7
○委員長(若林正俊君) この際、玉沢農林水産大臣から発言を求められておりますので、これを許します。玉沢農林水産大臣。
#8
○国務大臣(玉沢徳一郎君) 昨日夜、北海道農政部出向中の農林水産省のキャリア職員が、収賄容疑で逮捕されたことにつきましては、公務員の倫理が厳しく問われている中でまことに遺憾であり、残念に思っているところであります。
 本件は、現在、捜査当局の手にゆだねられておりますので、その推移を見守り、捜査の結果が明らかになった段階で、処分すべき者は処分し、改善すべきところは改善するなど、厳正に対処してまいりたいと考えておるところであります。
    ─────────────
#9
○委員長(若林正俊君) 大豆なたね交付金暫定措置法及び農産物価格安定法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案につきましては既に趣旨説明を聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#10
○森下博之君 皆さんおはようございます。自由民主党の森下博之でございます。
 法案の質疑に先立ちまして、WTOの農業交渉についてお伺いをさせていただきます。
 先週、スイスのジュネーブでWTOの特別会合が開かれたと承っております。この会合によりまして事実上農業交渉がスタートしたと言われるわけでありますが、今回の特別会合の結果とその評価について、まず大臣に承りたいと存じます。
#11
○国務大臣(玉沢徳一郎君) 今、委員が言われましたWTOの農業委員会の特別会合は、去る三月二十三日、二十四日、ジュネーブにおいて行われました。我が国からは熊澤農林水産審議官ほかが出席したところであります。
 この特別会合におきましては、三点決まっておるわけでございますが、まず第一に、農業協定第二十条に基づきます各国の交渉提案の提出期限でありますけれども、これは二〇〇〇年末とするというのが一つ決まりました。また二つ目としましては、今後、特別会合は、六月、九月、十一月に予定されている農業委員会通常会合にあわせて開会する。三点目としましては、六月の次回会合におきましては、事務局と関心国から提出された農業協定第二十条の配慮事項に関するペーパーをもとに議論する。この配慮事項といいますのは非貿易的関心事項その他でございます。こういう点について合意があったところでございます。
 また、議長の選出が問題になったのでありますけれども、議長につきましては、各国のコンセンサスが得られませんで、今回限りの暫定措置としてWTOの物品理事会の議長が務めたところでありまして、今後、議長の選出のためのプロセスを議論しまして最終的な決定を行うということになったわけでございます。
 以上であります。
#12
○森下博之君 我が国は、今後のWTOの交渉に当たりましては、昨年十一月のシアトル閣僚会議を大きな教訓といたしまして、一部関係国だけの協議ではなくて、途上国、とりわけアジアの途上国各国の賛同を得られるように努力をする必要があると思うわけであります。また、農業の多面的機能を重視するEU諸国との連携を密にして、また強化して交渉に臨むべきだと思うところであります。
 そこで、シアトル閣僚会議からこれまでの間、政府はどのような対応をされてこられたのか、とりわけEU等との意思疎通の確保、途上国との対話、その点につきましてどのように取り組んでこられたか、さらにWTOの交渉に臨むに当たっての基本方針、姿勢につきまして、大臣に確認をさせていただきたいと存じます。
#13
○国務大臣(玉沢徳一郎君) WTOの加盟国が百三十五カ国に上りまして、そのうちの四分の三を途上国が占めるという状況でございます。したがいまして、やはり大多数のコンセンサスを得るということが大事になってくるわけでございますので、途上国に対する働きかけといいますのは今後ますます重要になってくるものと思われます。
 したがいまして、我が国が主張しております多面的機能及び貿易ルールの確立等におきましては、できるだけ多くの国々に理解を求めるようにいたしておるところでございます。途上国の国々等も含めまして、多面的機能のセミナー等も設けましていろいろと今各国と話し合いをしておるというところでございます。また、三月、四月にかけまして途上国を訪れまして、農林省から派遣した職員によりまして理解を求めるように努力をしておるというのが第一点であります。
 それから、同じような行動をとってまいりました多面的機能フレンズ国の中でEUは一番の考えが同じな国でございます。したがいまして、一月にEU、日本との閣僚会議におきまして、今後とも多面的機能について両国で共同しながら、OECDの概念規定等におきましても共同行動をとっていく、こういうことが確認をされたところでございます。
 したがいまして、今後、我が国はWTOの交渉に臨むに当たりまして、まず公平で公正な貿易ルールの確立を図り、各国の農業が共存できるような国際規律を確立するため、食料安全保障を含む農業の多面的機能に十分配慮する、こういう観点から、貿易ルールの確定に向けて全力を挙げて努力していくことが大事であると考えているところであります。
#14
○森下博之君 それでは、提案をされております法律案につきまして何点か承りたいと思います。
 まず、今回の法改正は、農産物の価格が需給事情や品質の評価を適切に反映して形成されるように、価格政策を見直して市場原理の一層の活用を図ろうとするものでありますが、少々気になります点、国際規律との整合性の問題であります。
 平成十年九月の食料・農業・農村基本問題調査会の答申におきましては、「国際規律等が形成された後においては、国内政策の立案に当たり、国際規律等との整合性に留意する。」とされておるところであります。WTOの農業協定上、不足払い制度は削減対象である黄色の政策に当たると思えるわけであります。そして、この不足払い制度に政府が提案をいたしておる大豆なたね交付金暫定措置法に基づく交付金制度が該当するものと考えておるものであります。
 それで、まず、今回の大豆の交付金制度が見直されて、定額の助成金制度に変更されるわけでありますが、この新たな助成措置をWTOの協定上どのように位置づけすべきかお伺いをいたします。
#15
○政府参考人(木下寛之君) 今回御提案申し上げている改正案は、先生御承知のとおり市場評価が適切に反映されるよう交付金制度を見直すという内容でございます。新たな大豆交付金に関しますWTO協定上の取り扱いにつきましては、現行のWTO農業協定のルール、諸外国の類似制度の取り扱い等に十分留意しながら今後検討、対応していきたいというふうに考えておるところでございますけれども、現時点ではWTO協定上どのように取り扱うかについては確たることは申し上げられないという状況でございます。
 いずれにいたしましても、私ども日本提案をしているわけでございますので、このような提案に即しまして、我が方の主張が通るよう今後とも努力していきたいというふうに考えているところでございます。
#16
○森下博之君 今回の法改正にあわせまして、大豆の価格変動の影響を緩和するために、稲作経営安定対策の例にのっとって、別途、大豆作経営安定対策が創設をされたわけであります。
 個別の経営安定対策につきましては、今後の農業交渉において緑の政策ないしは青の政策として位置づけ、かつ確保していくことが課題になろうかと思うわけであります。そのためには、新たなWTOの農業交渉において緑の政策の拡大と弾力化を図るためのチャレンジが必要と思うわけであります。
 緑の政策のうちに、収入保証あるいは収入保険については、申し上げるまでもなく三年間または五年間の農業所得の七〇%までの補償であることなど三つの厳しい条件が付されておるところであります。補償の水準につきましても三年ないしは五年の所得、平均所得の七〇%から八〇ないし八五%の水準に引き上げられることが考慮される必要があろうかと考えるものであります。
 そこで、WTO農業協定との整合性についてどのようにお考えか、承りたいと存じます。
#17
○国務大臣(玉沢徳一郎君) 今、委員がおっしゃられたように緑の政策の中における問題でございますが、三割、七割の要件、これを完全に満たして実施しているという国はまだ私は多くないと考えております。したがいまして、第二十条によりますと、過去の今までやってきた経験等も踏まえて論議して、今後の貿易ルール等に反映せしめるという趣旨が込められておるわけでございます。
 したがいまして、我が国としましては、日本提案の中におきまして、国内支持につきましては、現行のWTO農業協定の枠組みを基本的に維持しつつ、現行の緑の政策の要件、範囲について、今までの農業協定の実施の経験、すなわち各国の農業に与えた影響などを十分踏まえまして、見直しを行うべきという考えを提示しているところでございまして、今後とも、この考え方に沿って大豆作経営安定対策の円滑な実施が図られるよう主張を行ってまいりたいと、ここが一番大事なところだと考えております。
#18
○森下博之君 次に、遺伝子組みかえ大豆、菜種につきましてお伺いいたします。
 現在我が国は大豆、菜種につきましてはほぼ一〇〇%近くを輸入いたしておるところであります。輸入大豆の大部分はアメリカ、また菜種につきましてはカナダが占めておるようであります。
 ところで、遺伝子組みかえ農産物のうち、大豆、菜種の栽培状況を見ますと、アメリカでの除草剤耐性大豆の栽培は大豆の総作付面積の約三割、カナダでのそれにつきましては総作付面積の四割に達すると聞いておるところであります。そのため、我が国が輸入をいたしております大豆、菜種の相当量に遺伝子組みかえ農産物が含まれることは偽らざる実態であろうかと思うわけであります。現在、国内のみならず欧州各国の消費者からも、遺伝子組みかえ農産物に対して、表示を求める声が強く上がっておるところであります。
 こういった状況の中にありまして、食品に係るJAS法、品質表示基準について平成十二年四月から施行、平成十三年四月一日以後に製造、加工、輸入される加工食品、生鮮食料品への適用に向けて現在検討をされておるやに承っております。
 そこで、新たな表示制度によって消費者の懸念を払拭することができるのか、その実効性を確保することについてお伺いをさせていただきます。
#19
○政務次官(金田勝年君) ただいま委員御指摘の点でございますが、遺伝子組みかえ食品の表示に関しましては、委員ただいま言われましたとおり、平成十三年の四月を目途に実施していく、JAS法の品質表示基準として実施していくということでございます。
 この表示に関しましては、食品表示問題懇談会の昨年八月の検討結論を踏まえまして、「消費者の関心に応えるとともに、これを通じて消費者の遺伝子組換え食品に対する理解を得ていくためには、技術的・科学的観点から、表示の合理性、信頼性及び実行可能性を確保し得る範囲内で、義務表示を導入することが適当である」ということでございましたので、この趣旨を踏まえまして、遺伝子組みかえ食品の義務表示を消費者の商品選択のための情報提供という観点から、表示の合理性、実行可能性、信頼性を確保することを旨として導入するというふうに考えておる次第であります。
#20
○森下博之君 大臣、私は四国の高知県の出身でございます。高知県は海洋県でございまして、大臣の御出身地も海洋県であろうかと思うわけであります。私は特に海、海洋深層水というものについて大変関心を強く持っておる者の一人であります。以下、この法案に関係ない点でまことに恐縮でありますが、大臣にお伺いをさせていただきたいと思います。
 一口に、海洋深層水というものは海の深いところにある水、もちろん海水であります。光の届かない二百メートル以深の栄養に富んだ冷たく清涼な水と定義されようかと思うわけであります。海洋深層水は、人間にとって必要なエネルギーあるいはミネラル等さまざまな物質を含んでおり、極めてまれな資源であるとも言われておるところであります。
 今世紀、人類は石油あるいは石炭、各種の鉱物資源を大量に利用、消費し尽くしまして、四十年から五十年の間で枯渇するのではないかとも心配をされるところであります。当然のことながら、再生循環型の新しい資源を求められておるところであろうと思うわけであります。私見でございますが、私はこの海洋深層水を我が国の国家的産業資源として位置づけ、これまでのような初歩的な利用から少しステップアップいたしまして、医療やエネルギー、水産など最先端分野での高度産業利用を推進すべきであると考えるものであります。
 そのためには、基礎研究や応用研究に多くの人材と多くの研究費を投入する必要がありますし、国の研究補助制度を各県がばらばらに活用するのではなくて、関係省庁が連携をし、国が主体的に研究に取り組み、その成果を国の直轄の海洋深層水プロジェクトや地方の海洋深層水事業に生かすことが私は海洋深層水を二十一世紀の新たな資源として活用するためのポイントであると考えるものであります。
 大変くどくどと申し上げましたが、大臣の海洋深層水についての御認識について承りたいと存じます。
#21
○国務大臣(玉沢徳一郎君) まず結論から申し上げますと、海洋深層水は新たなる資源としまして極めて有用なものである、こういうふうに認識しております。海洋国日本であるわけでありますから、これはもう相当の資源があると考えておるわけであります。
 深層水は、植物の成長に必要な無機栄養塩類を多く含み、細菌等が少なく清浄であり、水温は年間を通じて低温で安定している等の特性を有しております。このようなことから、種苗の安定生産、食品や医薬品の開発等、多方面における利用が期待されておりまして、現在、農林水産省のほか科学技術庁、通商産業省等の関係省庁において、海洋深層水の実用化に向けての研究が行われております。
 農林水産省といたしましては、平成十年度から、委員の御出身県であります高知県の室戸沖におきまして海洋深層水を取水する施設の整備を進めてきたほか、平成十二年度からは海洋深層水の特徴を生かした魚介類の種苗生産や水産加工への利用技術の開発、海洋深層水をくみ上げて拡散し、漁場を造成するシステムの開発に取り組むこととしており、今後も海洋深層水の有効活用を推進してまいりたいと考えておるところであります。
 水産分野においての取り組みは、例えばヒラメ、トラフグ等の冷水性魚介類、キンメダイ等の深海性魚類を対象として栽培漁業化試験を実施しておるところでございます。
 非水産分野における取り組みとしましては、みそ、豆腐、パン等の食品、自然塩、清浄飲料水、日本酒あるいは化粧品の製造及び研究をやっておる。それから、アトピー性皮膚炎の治療への活用も研究しておる。こういうように多方面にわたって可能性がある、こう考えておりますので、今後ともこれを進めていくことが大事であると考えております。
#22
○森下博之君 大臣の御認識を承りまして、大変心強く思っておるところであります。
 次に、あと一点、今、大臣からもお話がございましたように、海洋深層水の特徴というのは多岐にわたるわけでありまして、ミネラルウオーター等の飲料水や食品加工への利用、水産分野での各種種苗の生産あるいは活魚の蓄養場での利用等、多岐にわたっておるところであります。
 恐らく、農林水産省内でもそれぞれのセクションにまたがる問題であろうかと思うわけでありますが、省内で深層水に関する事項を一元的に所管するところを設けていただくということが今日的課題ではないかと私は考えております。一元化することによりまして、各県がばらばらに進めております深層水の研究開発にいたしましても効果的な支援ができるものと考えておるところであります。若干時間を残しましたが、私の最後の質問とさせていただきます。
#23
○政務次官(金田勝年君) 委員御指摘の海洋深層水につきましてはただいま大臣から答弁申し上げたとおりでございますが、これは先ほどの大臣からの答弁にございましたように、水産分野のみならず幅広く非水産分野も含めた多方面における利用が期待されておるわけであります。
 また、今後その実用化等に向けた研究の進展という新しい段階も想定されますので、農林水産省としましては農林水産分野におきましてどのような利用が考えられるのかも含めまして、関係省庁、関係部局との間の緊密な連携を図りながら、海洋深層水の有効利用の推進について検討を進めていきたいと考えております。
 ただいま、農林水産省におきましては水産庁の研究指導課が取りまとめの窓口となっております。横断的な検討を今後進めてまいりたい、こういうふうに考えております。
#24
○森下博之君 ありがとうございました。
 終わります。
#25
○藤井俊男君 民主党・新緑風会の藤井俊男でございます。
 通告をいたしておりますが、順次質問させていただければ一番よろしいんですけれども、冒頭、大臣からもお話がありましたけれども、昨日、昨晩でございますけれども、農協幹部と農水キャリアとの接待の関係、汚職事件で逮捕されたということでございますので、冒頭、それにつきまして私は質問をさせていただきたいと思っております。
 事件につきまして、大臣から、冒頭、遺憾の意と厳正に対処すると、そういう言葉があったところでございますけれども、トップとして謝罪の意はなかったのではないかなと私は今思っております。残念であります。この間、農水省の関係については構造改善局の汚職等で逮捕されてきた経過もあるわけでございますので、昨日逮捕された農水省キャリアの汚職事件の事実経過についてまずお聞かせ賜りたいと思います。
#26
○国務大臣(玉沢徳一郎君) 謝罪がなかったのではないかと大変おしかりをこうむったわけでございますが、まことに遺憾であり、残念に思っているところでありまして、またこうした不信を招くようなことになりましたことに対しましては大変申しわけなく思っておるところでございます。
 経過についてというお話でございますが、農林水産省におきましては、農業構造改善事業に係る調査委員会を設けまして、みずからを正しく反省してこれを改善していく、こういう趣旨で調査委員会を設け、やってきたわけでございますけれども、当該職員が過去におきまして農業構造改善事業等の所管部局には在籍していなかったことから、今回の調査委員会の調査の対象とはなっていなかったというのが今日までの経緯でございます。
 いずれにしましても、捜査の結果が明らかになった段階で、事実関係を把握した上で厳正に対処してまいりたいと考えております。
#27
○藤井俊男君 飲食接待に二十回も及んで、そしてまた、報道によりますと百九十万もの高額の接待を受けていたということ等があるわけでございますけれども、これらの関係については大臣の方には報告はされておりますか。
#28
○国務大臣(玉沢徳一郎君) この事案が出て職員が逮捕されてからその内容について知った次第でございまして、遺憾ながらその前の段階におきましては調査その他におきましての報告は受けておらないところでございます。
#29
○藤井俊男君 農協関係者が同席をしない中で自分たちで飲食をした、これも二十回にも及んでおるという状況下でツケ回しを全部農協にやっていた。これについては、一部報道によると補助金の関係で便宜供与とか言われておるんですけれども、この関係についてはどう見ておりますか。
#30
○国務大臣(玉沢徳一郎君) この事案におきましての経過等を見ますと、平成七年九月から平成九年三月まで農林水産省農産園芸局に属しておるようでございますが、事案としましては平成九年七月ごろから同十一年十月ごろまでの間、前後二十数回にわたり普通預金口座に振り込み送金で支払わせ、いわゆるツケ回しということをやっておった、これがわいろに当たるものである、こういう趣旨と承っておるわけでございまして、これは職務倫理規程が決定された後の事案でございます。
 それだけに倫理が厳しく問われているところでございまして、このような行為が行われておったということはまことに残念至極、また遺憾である、このように認識をいたしておるところでございます。
#31
○藤井俊男君 倫理の後この事件が起きた、また調査委員会を設けたという中でも在籍していなかったのでわからなかった、調査ができなかった、事実関係をよく聞いてみてからという点も大臣からも今お話ありますけれども、私は今、大臣の中の一連の経過を踏まえてお聞きしておりますから、やっぱり農水省としてこれらの関係等については若干把握しておったのではないかと私は危惧をいたします。
 私は農産園芸局長さんもお呼びをいたしておりますが、管理者としてあなたは構造改善局の汚職から今度は農産園芸局にかわった中でどう見ていますか。
#32
○政府参考人(木下寛之君) 本件は現在、捜査当局の手にゆだねられておりますので、その推移を見守ることとしたいというふうに考えておるところでございます。
#33
○藤井俊男君 捜査当局という、そういうことだからこういう事件が発生するのであります。
 これは、こういうことも指摘をされておるんですよ。癒着の構図の裏にはキャリアもノンキャリアもいるのに調査委員会は不祥事の責任をノンキャリアに押しつけようとしたと指摘する職員もいるんです。そういう状況下をとらえると、これはまさに調査委員会がもっともっと徹底した調査をしなかった要因ではなかったのですか。どうですか。
#34
○国務大臣(玉沢徳一郎君) 調査が十分でなかったかと言われれば、調査委員会の行ったところは農業構造改善事業にかかわるところであったわけでございまして、ここのところまでは十分ではなかったということは言えると思うわけでございまして、今後、捜査の過程等におきまして明らかになった事実を見まして厳正に対処していきたい、こう考えておるところであります。
#35
○藤井俊男君 まさに、農水省の関係につきましては、国民から見ればこれまで大変な構造改善局の汚職等が発生をいたす中で、もう癒着も甚だしいなと。
 けさのある新聞では、トップ記事で大きく農水省のキャリアの問題が報道されておりました。各紙が大きく農水キャリア逮捕ということで、飲食代百九十万ツケ回し容疑ということで接待豪遊、こういう報道で私どもも本当に心がおさまらない状況であるわけであります。
 ツケ回しを出向中にもしていたと、こういうことも承っておるんですが、今現在、農水省として出向中の方はどのぐらいおるんですか。また、把握しているんですか。
#36
○国務大臣(玉沢徳一郎君) 出向中の職員は何人かと。何人ということになりますと、まことに恐縮でございますが手元に用意した資料がございませんで、質問通告は受けておったかとは思いますが、数の問題につきましては後ほど正確なところを調査しまして御報告申し上げたいと存じます。
#37
○藤井俊男君 後刻、報告をということでございますが、この辺の関係については常に農林省として三千二百七十二の自治体、そしてまた四十七都道府県の中でトップにいる幹部の皆さんは把握していなきゃいかぬ、私はこのように痛切に思っております。やはり、常にそのぐらいのことは覚えていないと私はいけないと思いますので、要望を強く求めておきたいと思っております。
 この癒着も甚だしい状況の中で農水省として全体の調査を私はまだ怠っているのではないかという気がするんですが、全体の調査をする気はありますか、大臣。
#38
○国務大臣(玉沢徳一郎君) まず、現在のこの事案につきましては、司法当局によりまして取り扱っておるわけでございますので、その事実関係等が明確になった時点で今後の方向を決めてまいりたいと考えておるところでございまして、全体をやるかどうかということにつきましてはもう少し検討させていただきたいと思います。
#39
○藤井俊男君 全体については検討させていただくということでありますけれども、この間、構造改善局の十八名の汚職関係者、そしてここへ来て出向中のキャリアが逮捕されるということの中では、私はやっぱり早急に調査を求めたいと思っております。
 そういうことで、事実関係を司法にゆだね、そして待っていたのでは私はこれはいかぬと思います。早急にこの辺の関係については、調査委員会も設置されておるわけでございますので、調査委員会についてはどこまで調査しているのかなと非常に私は疑問を持つものであります。構造改善局だけやればいいというものじゃないんです。また農産園芸局からもこのような形で出てきた。また他のところからも出てくる可能性はあるわけです。これを見ると、この調査委員会の位置づけは私は非常に重要だろうと思うんですが、この辺について大臣はどういうお考えを持っているのか、お答えください。
#40
○国務大臣(玉沢徳一郎君) もとより、大臣の命令によりましてこの調査委員会が設立をされて一年有余たつわけでございます。しかし、これは当時から農業構造改善事業を中心としまして調査を行うということで設立をされてきたわけでございますので、全体のものを調査するというところまでは行っておらないわけでございます。
 したがいまして、今後この調査委員会をどのようにするか、また全体の事案として問題が起きた場合におきましては、あるとすればどうするかということについては今後検討させていただきたいと思っております。
#41
○藤井俊男君 農水省がこれまで行ってきた内部調査からでも、いかにずさんで身内に甘いかということを改めて私は思いいたされるところであります。
 農水官僚の相次ぐ逮捕によりまして、国民の行政に対する、また農水に対して大変な不信を抱いているのではないかと思います。これは私は農水省の責任は極めて重い、このように言わざるを得ないと思います。
 そこへ来まして、相手方は非常に親密なる農協ということでございますので、農協の関係、私は合併からずっと一連に質問を展開いたす状況だったんですが、こういう昨晩の状況下でございますので、農協については財務諸表が大きな課題となっていますね、こういう中での飲食接待があるわけでございますので、この辺については調査する気はありますか、農協の関係等について、お聞きしたり。いかがですか。
#42
○国務大臣(玉沢徳一郎君) 農協といいましても全国千五百もあるわけでございまして、それが全部不正な事実をやっているということは言われておりません。一部の場合であったと、私はそう考えておりますので、そこまでは考えておりません。
#43
○藤井俊男君 農協につきましては、大臣、ことしの二月一日現在で一千五百三十六農協があるわけです。一部だろうと、今、大臣からもお答えいただいておりますが、そういった中で、これは農協としても、私たちも監督官庁である以上は監査をしたりあるいは調査する、これについてはやっぱり必要ではないかと私は思うんですが、いかがですか。
#44
○国務大臣(玉沢徳一郎君) 確かに農協に対する監督責任はあると思いますけれども、個々の農協におけるいろんな事案等につきましては、それぞれ農協に監査制度その他あるわけでございますから、そこでのそれぞれの措置はあると思いますので、そうしたことを踏まえた上でやらなければならぬわけでありまして、何でもかんでも政府がそれに対して調査あるいは監督しなければならぬ、こういうことではないと思いまして、やはり農協は農協の自立精神があるわけですから、それに期待するところ大なるものがあるということであります。
#45
○藤井俊男君 大臣、農協については、財務状況の悪化の中で、今、私がお話ししましたけれども、一千五百三十六の農協が二月一日現在まであるわけですけれども、これを二〇〇一年、来年の三月までに五百三十ぐらいに減らそうというやさきでありますので、そういった中での一部という形もあろうかと思いますけれども、合併がおくれている要因はやはり財務状況という状況下であるわけであります。
 そういう財務状況が悪い中で、今度は農水省のキャリアがツケ回しをそちらへ持っていくという形は、どうもこれは、一部の新聞では言語道断だと言っておる記事もありましたけれども、この辺について、悪い農協と財政のよい農協、それらの赤字状況等については把握していますか、財政状況は。
#46
○国務大臣(玉沢徳一郎君) 把握していないか把握しているかという御質問でありますが、把握しております。
#47
○藤井俊男君 把握しているということでございますので、後ほどそれは委員の皆さんに資料でぜひお渡しをいただければと、これは委員長にお願いを申し上げたいと思っております。
 私は、農協とそしてまた農水省の関係等については、補助金の中からさかのぼりますとこれらを発生してきた要因があるという一部でも報道をされておるところであります。こういう補助金の関係で、どうもその背景には、こういうものが出てくるということはまことに私は残念でなりません。
 大臣はこれまで倫理の関係等をお話しされておりましたけれども、倫理の後こういうことが出たということでございますが、指導徹底を幾らやっても指導徹底が意味ないと私は感ずるところであります。ですから、この指導徹底については、今日の事態を見ると、どうも農水省全体が緩み切っているのではないか、これは国民から見てどうなっているんだと思われます。私たち農水委員のメンバーも、まことにここに立ってこういう質問をするのは忍びがたいんです。
 ですから、ぜひこの辺については信頼回復に向けて全力を投球していただきたい、大臣の決意をまずお伺いしたいと思います。
#48
○国務大臣(玉沢徳一郎君) 職員倫理の保持のためには、去る一月十四日、大臣官房に職員倫理啓発対策室を設置し、職員の倫理管理にかかわる情報収集、意見交換、検討、連絡調整等を行う管理体制を整備したところであります。
 いずれにしましても、四月一日からは国家公務員倫理法が施行されることでありますので、我々としましてもこれを踏まえて、さらに職員の倫理の保持の体制を強化してまいりたい、こう決意を新たにいたしておるところであります。
#49
○藤井俊男君 ぜひ、強くお願いをいたしたいと思っております。
 農協の合併問題、私は大豆の関係で非常に関連がございますということで通告をいたしておりますが、私はやっぱり役員のポストの関係も、こういういろんな農水省の出向の問題から端を発しておりますけれども、これらの合併について役員ポストに影響があるとも聞いております。
 これについては、農水省からやはり各地の千五百三十六の農協へも派遣や天下り等とか、天下れというのじゃなく、天下っているのかどうか、そういう職員はどのぐらいいるのか非常に疑問を持つものでございますので、これについてもお聞かせ賜れば幸いと思っております。できなければ、これは後ほどで結構ですが、いかがですか。
#50
○国務大臣(玉沢徳一郎君) 農協に対して農林水産省からどのような人がOBとして行っておるかという御質問でございますが、数はそんなに多くはないと思いますけれども、それぞれの農協の仕事とか求めに応じましてそれなりの人材が行っておる、こういうことであると思います。
 数におきましては、特に今正確な数はここでは把握しておりませんので、もし委員がお求めであれば後ほど御提示できるかと存じます。
#51
○藤井俊男君 それは後ほどで結構です。よろしくお願いしたいと思っております。
 私は、もう一つ非常に残念でならないんですけれども、これはことしの三月二十四日付の週刊ポストで、こういう機会でお聞きするのは大変私も心苦しく、悩み、また痛んでおるところでございますが、農水政務次官の関係で大きく、「「JAからヤミ献金」通帳を スッパ抜く」だなんて書かれていて、私はこういうのを見るとどうも心がおさまらないわけです。
 こういう中で、「小渕首相が口にするように、群馬県人の気質は「素直で飾り気がない」」とここに書かれていますね。先日も私は政務次官にお聞きしましたら、非常に消毒の関係で土手の問題で、ああ、すばらしい政務次官さんやっていただいてということで、本当にほとばしる情熱を持っている方だなと私は敬意を表した次第でございます。
 そういう中で、金にまつわる総括政務次官の関係で非常に大きく報道されておりまして、ましてや赤字で苦しむJAから吸い上げていたとすればこれは問題だということが書かれているわけです。こういう一連の四ページにわたる記事を見ましたら、私は本当に、先ほどもお話ししましたように、胸の痛みを感ずるところでございますが、総括政務次官として、これについて所見をお伺いしたいと思います。
#52
○政務次官(谷津義男君) それは三月二十四日でなくて十三日でしょう。そうだと私は記憶しております。
 その件については記者の方からも電話がありましたものですから、私はよく調べてくれ、事実であるならば私は甘んじて受けますがということだったんですが、調べなかったようであります。私は、こういうところとこういうところを調べてくれというところまで名指しをしておいたわけです。
 その中身を申し上げますと、聞きましたらば、農協の金は一銭も使っていないんです。興農政治連盟というのが群馬県にございまして、係長以上の人たちが年間二千円ずつ出し合って、毎年、政治資金の方に出している。それを群馬県の方で、この群馬県の会長さんが新井昌一さんという方でありますけれども、その方が興農政治連盟の会長、そこから館林農協の方に年間に三十万から四十万ずつ還付してくるということで、それを政治活動の方に使われるというふうに報告を受けました。
 そこで、私も、実際どうなのか記事の中身と照らし合わせまして調べをしてくれということで調べましたところが、農協とそれから私の事務所から私に報告があったのを見ると、全く一致しているからこれは間違いないだろうと思うけれどもと言いまして、年間十二万円、月一万円ずつ、要するに私の近代産業というものに対して会費として納めてもらっているものがあります。それから、選挙のときに十万、陣中見舞いをいただいたということがあります。この会費は県の方にちゃんと届け出がしてありまして、それから選挙の方は選挙の届け出の方でしてあるということで、何ら問題はないというふうに言われました。
 しかし、私自身はそれだけの報告ではちょっと気持ちが悪いんです。ですから、自分で調べてみようと思って県に問い合わせもしました。それから、自分の事務所のも見ました。それから、農協からの出金状況を見ました。そうしたら全く一致をしておりまして、これはそういう点での瑕疵はない。
 ただ、私がそれを見ている間に問題が一つありました。それはどういうことかといいますと、群馬県の興農政治連盟から館林の興農政治連盟の支部に送金されてきましたが、そのときに届け出をしなきゃいけないのじゃないかと私はそこで指摘をしたわけであります。その届け出をしていないのはどういうことなんだと聞きましたならば、県の方へすべて報告して、県の方から届け出をしてあるからいいと思っておりますと言うから、それは違うんじゃないですか、やっぱり支部の方に来た以上は支部が届け出をしておかなければいけないのじゃないでしょうか、もしそういうことでどこの農協もやっているとすれば全部それは問題になりますよということをむしろ私の方から指摘をさせてもらいました。
 同時に、その口座からは実は私だけに出ているのではなくて、ほかの議員の方へも出ておりますし、農協の関係の方、例えば理事とかそういう人たちがいろんな議員に立候補するときとか、あるいは首長に立候補するときも陣中見舞いが出ておりましたし、あるいはまた政治資金の方の、私と同じように毎月の会費については国会議員のほかの方にも出ておりまして、決して私一人のものではありません。
 ですから、そういうふうなものを全部きちっと調べて、しかも届け出がしていないとなればこれは問題になるのだからよく精査した方がいいですよと、むしろ私の方からそういうお願いもさせてもらいました。こういう状況であります。
#53
○藤井俊男君 「スクープ」を今、総括政務次官から事細かに説明を賜りまして、私もほっといたしております。これは先ほど政務次官、三月二十四日付ということになろうと思うんです。
 それで、私たち農水委員会のメンバーですから、農協との関係が当下問われる中で、またきょうも私も問題点を指摘したという状況でございますので、今、政務次官からお話を承りますと問題はなかったということの中で、そうすると告訴等は全然やられていないということでいいんですね。
#54
○政務次官(谷津義男君) 実は、この問題につきましては農協の理事の一人の方が、そういう問題は公開したらいいんじゃないかというふうな話があったようです。当然、政治資金規正法ですから、公開すべきものですから、農協は公開しているんです。公開しているんですけれども、何か一部と言ってはなんですけれども、参事の方がこれは見せられないよと言ったところから始まったようです、話が。
 だけれども、全部公開しておりまして、しかも館林農協というのは、私から申し上げるとなんですけれども、優秀な農協なんです、この農協は、しっかりしております。しかも、そういう中で事業も非常に立派にやっておりまして、大きな農協であると同時にいろいろな独自の事業等もやっておりまして、私が見ておりまして、口幅ったいかもしれませんが、日本の中でも模範になるような農協でございます。
 そういった面で、そういうところでこういう問題が起きたということについて、私自身も反省を込めて、そういう入金をしているときにこういうふうなのはどうなっているんですかという問い合わせをしなかったということも私の瑕疵だろうというふうにも思います。また、そういった面では農協自身も、確かにそういった面でちょっと、県の方から出しているからいいんだろうというふうに思っておったという、そういう手続上のミスがあったことも認めておりますものですから、私は告訴とかはしないで、農協は何かやっているようです、弁護士と相談しているようですが、私自身はむしろそれをきちっとやる方向に持っていくことの方が大事だというふうに考えております。
#55
○藤井俊男君 ひとつ誤解を招かないようにお願いしたいと思っております。
 それでは、大豆交付金制度改正の諸問題について伺いたいと思っております。この暫定措置法の関係について伺いたいと思っております。
 昭和三十六年に、大豆の輸入の自由化に伴いまして、農家所得の安定を図るため、大豆なたね交付金暫定措置法が制定されたわけであります。当時、国会が紛糾して、ようやく成立に至ったとも伺っております。制定当初は、暫定措置法に基づく交付金制度は経過的、暫定的な措置であって、永続的に生産者に交付金を交付しようとするものではないとされていたと承っております。
 そこで、この暫定措置法というのを制定後、実に四十年もの長い年月になろうといたしております。暫定措置法のままで実施してきたということはこれはどういうことなのか、まず私は素朴な疑問を持つ一人でございますので、大臣にお伺いしたいと思います。
#56
○政府参考人(木下寛之君) 本法律案は、昭和三十六年に、大豆の輸入自由化を契機といたしまして、それまで大豆に関して講じられておりました農産物価格安定法の価格安定制度によることが困難となったというような状況のもとで、輸入自由化が及ぼす影響に対するための措置として、いわば農産物価格安定法の特別法の形で制定されたものでございます。
 それで、先生御質問の件でございますけれども、大豆に関する国境措置がない中で、依然として輸入大豆と国産大豆につきましては相当程度の価格差があるという状況でございます。私どもも、そういう状況のもとで国産大豆の生産性の向上と品質の改善を図り、いわば輸入大豆に対抗し得る状況を形成するという、あるいは形成するまでの間の措置という意味でとってきたところでございますけれども、先ほど申し上げましたように、現在なお輸入大豆と国産大豆には相当程度の格差があるわけでございます。
 したがいまして、そのような状態に達し、農産物価格安定法が適用されるようになるまでの間のいわば暫定的な措置として性格に変更はないというふうに考えているところでございます。
#57
○藤井俊男君 局長、国語辞典を私は調べてみたんです。そうしたら、暫定とは仮に一時的に決めることと書かれているんですね。仮に一時的に決めることと書かれているのが暫定なんですよ。私はこの辺が、ずっと四十年も続いているのが暫定なのかなと、どうも納得ができないんです。
 そこで、今回の法律の題名から「なたね」が除かれるわけですね。「なたね」が除かれて、大豆なたね交付金暫定措置法から大豆交付金暫定措置法になるわけです。これも暫定措置法になっちゃうわけで、改められる。
 あわせて、この暫定措置法ということ自体が、私は先ほども言いましたけれども、これは暫定じゃなく恒久法とでも書いた方がいいんじゃないですか。いかがですか。
#58
○政府参考人(木下寛之君) 先ほども御説明いたしましたけれども、いわば大豆に関します価格安定制度としての農産物価格安定法という法律があるわけでございますけれども、現在の国境措置がない中で輸入大豆あるいは国産大豆について相当程度の価格差があるという状況のもとで、私ども、国産大豆につきまして、生産性の向上、品質の向上を図る中で、いわば輸入大豆と国産大豆が拮抗し得る状況をつくりたい。そういうふうになれば農産物価格安定法の適用ができるという状況になるわけでございますので、繰り返しになるようでございますけれども、そういうふうな状況になるまでの間という意味で暫定措置法というふうにしているところでございます。
#59
○藤井俊男君 この間ということですから、しばらくの間という形に私は受けとめたい、このようにも感じます。
 そこで、大豆なたね交付金暫定措置法の第一条の目的規定についてであります。
 これにつきましては、第一条では、この暫定措置法の目的として、大豆の輸入の自由化の実施に伴う大豆・菜種生産者の暫定的な保護措置として、政府が調整、販売の団体を通じて生産者に交付金を交付することによって、大豆、菜種の生産の確保と農家所得の安定とに資することが挙げられているわけです。
 ところで、本法も制定以来、昭和六十二年に改正されて以来、その際もこの第一条の目的規定は何ら改正されておらないんですね、現状のままです。今回もこの目的規定は改正されていないわけです。これはどういうことですか、大臣。大臣にお伺いします、何の理由によるものなのか。
#60
○国務大臣(玉沢徳一郎君) お答えします。
 今回の改正は、これまで不足払い方式によってきた交付金制度を改め、市場評価を的確に生産者手取りに反映させ、需要に応じた良品質大豆の生産拡大に資する観点から、事前に定める一定の単価により交付金を交付する方式とすることを主たる内容とするものであります。このように交付金制度につきましては大幅な見直しを行いますが、大豆に関する国境措置がない中で、生産性の向上と品質の改善を図り、輸入大豆に対抗し得る国産大豆生産の確保を図るという基本的考え方に変更はありません。
 また、現行の目的規定を踏まえた今回の改正によって、現行の規定を変更せずとも十分基本法の理念を反映することができるものと考えております。
#61
○藤井俊男君 大臣の力強い答弁でございますけれども、目的規定がずっと改正されないまま、理由は以下の理由でお答えいただいておりますが、これらについて非常に疑問を持っている団体がございます。
 これは北海道の農民連盟から、以下のようなことはどうなんだということで私どもに指摘をされ、お越しになっておりますので、大豆の販売価格の動向は近年の生産量の増加とともに低迷しており、新たな交付金として一俵当たり八千三百五十円、固定の部分が確保されても、販売価格の低迷により現状の手取りを確保することが困難だと言っているんです。
 また、生産者努力によって生産費水準を超える価格で取引される大豆の交付金は漸減されるとしており、減るんです、これは交付金が一定ですから。生産者の作付意欲をそぐものだということですね。生産者の所得の確保と意欲の向上のためには全国の全算入生産費、約七万二千円になっておりますが、を基準とした経営安定対策を仕組む必要があると言っております。
 政府として、どのようにこれらについては農民連盟の方々に私もお答えしていいのか考えるわけでございますので、この辺についてのまず考え方。そして、販売価格の低迷を踏まえて新たな交付金八千三百五十円及び価格低落に備えた特別措置ということで百五十円、こうなっておりますね、増減の関係で。それに加えても増額と安定化措置が必要ではないか、こういうことも言っておるんですが、この辺について私も非常にいろいろこの資料等を勉強させていただいてきましたけれども、なかなか理解に苦しみ、また納得ができないんですけれども、この辺についてはどう考えているか、大臣からお答えをいただきたいと思います。
#62
○国務大臣(玉沢徳一郎君) お答えします。
 今回の制度見直しは、高い市場評価を得た大豆の生産者が高い手取りを実現できるようにして、実需者ニーズに即した生産を振興しようとするものであります。また、価格変動に対する措置として大豆作経営安定対策をあわせて講じることとしております。
 したがって、委員御提案の生産費水準を補てん基準価格とするような経営安定対策は、生産者の努力のいかんにかかわらず、一定の手取り水準が確保されるこれまでの不足払い制度に類似するものでありまして、今次改正の趣旨とは相入れないものと考えているところであります。
#63
○藤井俊男君 ただいま大臣から大豆作経営安定対策の関係で触れられておりますが、そこで私はこの創設について伺いたいと思っておるんです。
 大豆作経営安定対策の詳細についてはただいま大臣からもありましたけれども、検討の意も話されておりますけれども、これらは省部内において具体的にいつまでに明らかになるのか、その検討状況をお知らせいただきたいと思います。
#64
○政府参考人(木下寛之君) 大豆作経営安定対策の件でございますけれども、私ども価格変動の実態も踏まえまして、一五%までの価格下落に備えるよう資金造成を行う。また、この大豆作経営安定対策につきましては十二年産から実施を予定しているわけでございますけれども、今後の運用の積み重ねを通じて適宜改善を図ることとしたいというふうに考えているところでございます。
 大豆作経営安定対策の中身でございますけれども、十二年産から実施をするということは既に明らかにしているわけでございますけれども、その具体的な補てん基準価格につきましては、九年産、十年産、十一年産の三カ年平均というふうになっているわけでございまして、十一年産につきましては三月までの入札価格をベースにして、四月末ごろまでに十二年産の補てん基準価格について明らかにしたいというふうに考えているところでございまして、それを踏まえまして、五月末ぐらいまでには加入契約あるいは数量契約にこぎつけたいというふうに考えているところでございます。
#65
○藤井俊男君 時間の関係で終わります。
 ありがとうございました。
#66
○国務大臣(玉沢徳一郎君) 委員長、一つ。先ほどのがわかりました。
 先ほど出向者の数について明確ではございませんでしたが、その後わかりましたので御報告申し上げます。
 現在、都道府県三十九でございまして、出向している数は百一名でございます。
#67
○藤井俊男君 ありがとうございました。
#68
○渡辺孝男君 公明党の渡辺孝男でございます。
 本日のテーマであります大豆なたね交付金暫定措置法及び農産物価格安定法の一部を改正する法律案に関しまして質問させていただきたいと思います。
 まず、この法改正は、大豆に関しましてはいわゆる不足払い方式によってきた交付金制度を改め、事前に定める一定の単価により交付金を交付する方式に改めるというものが主たる内容と思います。それで、法案に則しまして少し質問させていただきたいと思います。
 法案の第二条七項には、「農林水産大臣は、物価その他の経済事情に著しい変動が生じ、又は生ずるおそれがある場合において、特に必要があると認めるときは、交付金の単価を改定することができる。」というふうにあります。この条文に「物価その他の経済事情に著しい変動」とありますけれども、これは具体的にどのようなものを想定しておるのか、お聞きしたいと思います。
#69
○政府参考人(木下寛之君) 委員お尋ねの法案第二条第七項でございますけれども、交付金の単価の途中改定規定でございます。第二条第七項の規定は交付金の単価の改定に関する規定でございますけれども、従来、基準価格につきまして政令に規定されていたのと同様の内容を、今回、他法令横並びの中で法律に規定することとしたものでございます。
 お尋ねの点でございますけれども、この規定の運用につきましては、今後の物価を初め交付金単価にかかわる事情を包括的に勘案して単価の改定の必要性を判断するということになろうかと思っております。
#70
○渡辺孝男君 少しわからないところもあるので、もう少し、中身はそれ以上詳しくはなりませんか。
#71
○政府参考人(木下寛之君) 今回の第二条第七項の規定は交付金の単価の途中改定の規定でございます。具体的には、物価あるいは需給、供給と需要につきまして大幅な変更が生じたような場合が想定されるわけでございますけれども、いずれにいたしましても、具体的にこの規定を適用して途中改定するかどうかにつきましては、いろいろな諸事情を包括的に勘案して決定していきたいというふうに考えているところでございます。
#72
○渡辺孝男君 交付金の単価改定の必要性の判定基準というのは特に決められてはいないわけですか。
#73
○政府参考人(木下寛之君) これまでの基準価格をめぐる状況の中でも、本法に基づきます価格改定の前例はございません。今後とも、具体的にどういう場合にこの規定を適用するかということについては、事前に決めるのは非常に困難だろうというふうに考えているところでございます。
#74
○渡辺孝男君 それでは、次の点をちょっと確認したいと思うんですけれども、法案の第四条第三項にはこのようにあります。「農林水産大臣は、前二項の規定による承認をした調整販売計画等が大豆の販売事業の適正かつ確実な実施上不適当となつたと認めるときは、その調整販売計画等を変更すべきことを勧告することができる。」、そのようにあるわけでありますけれども、この調整販売計画の変更を勧告する場合の、大豆の販売事業の適正かつ確実な実施上不適当となったと認める条件というのはどういうことになりますでしょうか。
#75
○国務大臣(玉沢徳一郎君) お答えします。
 第四条第三項の規定は、生産者団体が策定する調整販売計画の変更勧告に関する規定であります。
 今回、定額助成方式に移行するに当たりましては、生産者団体が計画的かつ合理的な販売の実施により、適切に販売価格の維持向上を図ることが従来以上に重要となっていることから、調整販売計画の変更勧告制度を設けることといたしたところであります。
 この変更勧告制度の運用に関しましては、これを実際に発動せずとも適切な販売が実施できることが基本であると期待いたしておりますけれども、この規定の運用につきましては、大豆の販売事業にかかわる事情を包括的に勘案して勧告の必要性を判断することといたしております。
 例えば、万が一、輸入の途絶があったような場合に、供給が途絶えないよう販売を調整するための勧告等、実際の発動は限られたケースであると考えております。しかし、かつてそういう事態もありましたので、ここを明確にしておきたいということでございます。
#76
○渡辺孝男君 ありがとうございました。
 法案とは直には絡まないのですけれども、この改正に当たって大臣の御所見をお伺いしたいのですけれども、政府はこれまでの大豆なたね交付金暫定措置法と今回の改正法案による交付金制度を、WTO農業協定上、いわゆる黄色、青、それから緑の政策とありますけれども、この中でこの二つの法案というのはいずれに該当するとお考えになっているのかお伺いしたいと思います。
#77
○国務大臣(玉沢徳一郎君) 先ほども質問があったわけでございますけれども、WTO上確たることはまだ申し上げられないと考えておるわけでありますが、いずれにしましても我が国としましては、国内支持につきまして、現行のWTO協定における枠組みは基本的に維持しつつ、現行の緑の政策の要件、範囲について、今までの農業協定の実施の経験等を踏まえ、各国が取り組んでおる市場指向的な政策転換の円滑な実施を促進するよう見直しを行うべきとの考え方を提示しておりまして、今後とも農政改革の円滑な実施が図られるよう主張を行っていきたいと考えておるところであります。
 つまり、農業協定第二十条によりますと、今までに行われた経験等も踏まえて今後検討すると、こういうことになっておるわけでございますので、各国等の様子もよく伺いながら、今後、交渉の中において当然これは緑の政策に入るべきものであるのではないか、こういう提案を行って主張していきたいと考えておるところでございます。
#78
○渡辺孝男君 やはり国内生産の大豆も増大させていくというような目標を立てていくわけでありますので、我が国としては食料安全保障の面も考えまして、やはり緑の政策の位置づけということで主張をしていっていただければなと、そのように思います。
 では、次の菜種に関して質問させていただきたいと思います。
 青森県と鹿児島県は菜種生産の主な産地でありますけれども、作付面積は鹿児島県では昭和三十年当時と比較しますと現在急減しているわけであります。一方、青森県も少なくはなっているんですけれども、鹿児島県よりは減少の比率が少ないわけであります。これに関してどのような原因が関係しているのかお伺いしたいと思います。
#79
○政府参考人(木下寛之君) 菜種でございますけれども、昭和三十年代以降、相当程度面積が減少してきたところでございます。青森県でございますけれども、やはり気象条件などの立地条件、やませに強いとかあるいは栽培体系に適合しているということが一番大きな理由だと思います。そのほかに、地域の振興作物として位置づけた地域ぐるみの取り組みがあったということも先生御指摘の理由の一つとして挙げられるというふうに考えているところでございます。
#80
○渡辺孝男君 今回、菜種に関しましては平成十年十二月に決定されました農政改革大綱に沿いまして、生産事情の変化を踏まえて、農産物価格安定法及び大豆なたね交付金暫定措置法の適用対象から除外し、菜種については助成措置を交付金制度から産地の実態に即した措置に移行することとなっているわけであります。政府は、産地の実態に即した措置に移行と、そのような方針でおるわけでありますけれども、この主産地であります青森県や鹿児島県に対して、今後どのような具体的な措置を導入しようとしているのか、お伺いしたいと思います。金田政務次官よろしくお願いします。
#81
○政務次官(金田勝年君) 我が国の菜種の生産量につきましては、最近では一千トン程度で推移しているわけですけれども、その産地につきましても、先ほどもございましたように特定の地域に集中しておる現状にございます。
 過去に比べますとその生産量もかなり減少してきておる状況の中ではございますが、生産が特定の地域に集中する中で、流通におきましても、主要産地では油をとる搾油業者それから生協といったような特定の需要者と結びついてきているという状況にあるわけであります。
 このため、こうした生産流通事情の変化を踏まえることとして、平成十三年産から、農家経営の安定にも配慮しつつ、安定的な契約栽培の推進に資するように、実需者との事前契約のもとに生産し販売されるという菜種につきましては、定額の単価により助成するような方策を講じる方向で現在検討しておるところであります。
#82
○渡辺孝男君 菜種の生産地の一つである青森県の方はこういう要望を持っているわけであります。
 紹介しますと、菜種の種子の更新や播種、収穫などの基本技術を一定の広がりを持ち共同で実施した場合の助成措置は必要であろうと。それから二番目には、菜種の栽培管理機械や施設を導入する場合に要する経費に対する助成措置、こういうものが必要であろうというふうに要望されておるわけであります。こういう点も踏まえて、現地生産を一生懸命やっておるところに対して、今後も大豆生産がきちんと維持できるように政府としても支援をしていただきたい、そのように思うわけであります。
 菜種に関しましてもう少し質問させていただきたいと思います。
 菜種を油をとるという目的以外で、菜種菜といいますか野菜として生産を行っている場合もあるわけでありますけれども、この菜種菜は菜種全体の生産の中でどの程度生産されているのか、その点をお伺いしたいと思います。
#83
○政府参考人(木下寛之君) 菜種菜、いわゆるナバナの生産量についてのお尋ねでございます。
 精油の菜種につきましては、大体作付面積が六百ヘクタールというふうになっているわけでございますけれども、一方、野菜用のナバナが千葉県、三重県あるいは徳島県等が主産地になってございまして、平成十年産で約倍の一千三百ヘクタールというような作付面積でございます。
#84
○渡辺孝男君 この菜種菜ですか、先ほどのナバナの生産もなかなか施設等をつくる場合にやはり大変だというようなお話も聞いておりまして、この菜種菜の生産のために施設を導入する際の費用助成がどのようになっているのかお伺いしたいと思います。
#85
○政府参考人(木下寛之君) ナバナの生産振興でございますけれども、近年、栄養面とかあるいは鮮度等に対する消費者ニーズを踏まえながら、地域の生産流通条件を生かした取り組みが進められているところでございます。
 私ども、このような地域での取り組みを推進する観点から、農業生産総合対策事業というふうな私どもの補助事業があるわけでございますけれども、その中で、省力化あるいは低コスト化に必要な集出荷施設、それから鮮度保持のための予冷施設等、いわば共同利用施設の整備、また産地と需要者の連携の促進等々につきまして助成し得るような仕組みを用意している状況でございます。
#86
○渡辺孝男君 そのほかに、水田において菜種を景観作物としてつくっている場合があるわけでありますけれども、これに対する支援策というのはどのようになっているのかお伺いしたいと思います。
#87
○政府参考人(木下寛之君) 菜種などのいわば景観形成作物というふうに位置づけられているわけでございますけれども、今般の水田農業経営確立対策におきましても助成措置を講ずることとしているところでございます。
 具体的には、共補償の中で十アール当たり最高一万三千円の交付金を交付するというような仕組みになっているところでございます。
#88
○渡辺孝男君 菜種の栽培については地方地方で特徴ある生産をしているところもありますので、こういうものも大事にしながら、今後とも政府としても支援をしていただきたい、そのように思うわけであります。
 次に、大豆の生産の一般的なことをちょっと質問させていただきたいと思います。
 まず、作付面積の推移について資料等を見ますと、昭和四十年には平均十八万ヘクタールの作付面積があったわけですけれども、四十五年あるいは昭和五十年ごろには約九万ヘクタールに半減してしまったということであります。また、昭和五十五年とか六十年、平成二年と見ますと約十四万ヘクタールに回復している。そしてまた平成三年以降再び減少に転じまして、平成七年から九年にかけては約七万から八万ヘクタールにまで減ってしまった。直近の平成十年、十一年は約十一万ヘクタールに回復しているわけでありますけれども、これらの作付面積の推移に影響を与えた理由等についてお伺いしたいと思います。
#89
○政府参考人(木下寛之君) 大豆の作付面積でございますけれども、委員御指摘のとおり、四十年代当初は十八万ヘクタールに上ったわけでございますけれども、四十年代後半になりますと八万あるいは九万ヘクタールというふうに低減しているわけでございます。この主な要因といたしましては、大豆の収益性が野菜など他の作物と比べて低かった、あるいは大豆の生産が気象等に非常に不安定であったというようなことが挙げられるというふうに考えているところでございます。
 また、昭和五十年以降につきましては、五十二年の七万九千ヘクタールを底にいたしまして回復基調に入るわけでございますけれども、この主な要因といたしましては、昭和五十三年度から、転作でございますけれども、水田利用再編対策が開始をされ、いわば水田における大豆作付が大幅に増加をしたということが一番大きな要因だろうというふうに考えておりまして、昭和六十三年には十六万二千ヘクタールまで拡大をしたところでございます。
 また、その後、六十年代以降でございますけれども、米の生産調整目標面積が減少いたしました。このような生産調整目標面積の減少に伴いまして、平成六年には六万ヘクタールまで減少したわけでございますけれども、その後再び生産調整面積がふえてきているという状況のもとで、平成十一年には十一万ヘクタール弱まで回復をしてきているというような状況でございます。
#90
○渡辺孝男君 大きな要因としましては、大豆作付面積の変動が基本的には最近は田作大豆の動向に左右されるというような状況等、今お伺いしたわけですけれども、近年の田作大豆の動向と最近、直近は並行していないというようにおっしゃる方もおるわけですけれども、やはりまだ田作大豆の生産調整等と並行しているというふうに農水省ではお考えなんでしょうか。その点、お伺いしたいと思います。
#91
○政府参考人(木下寛之君) 大豆の作付面積でございますけれども、昭和五十三年に田作の面積が畑作の面積よりも多くなって以降、最近では水田における作付面積が大体七割前後、それから畑作における作付面積が三割前後というふうに推移をしている状況でございます。この動向で見ますと、やはり生産調整面積の増減の影響を一番大きく受けているんじゃないかなというふうに私ども見ているところでございます。
 具体的に見ますと、平成五年の米の不作を受けまして、平成六年の生産調整目標面積を減少したわけでございますけれども、それに伴いまして大豆の作付面積も減少している。また、平成八年以降、生産調整面積の増加に伴いまして再び作付増加をしてきているというふうな状況が見られることから、先ほど申し上げましたように大豆の作付面積と生産調整面積とは相当強い関連を持っているというふうに考えているところでございます。
#92
○渡辺孝男君 次に、単収についてお伺いしたいと思うんですけれども、昭和三十六年から五十五年ごろまでは十アール当たり約百三十キロ程度でありましたけれども、昭和六十年から平成十一年代では十アール当たり百七十キロまで、約三〇%ぐらい増加しているわけであります。この原因についてお伺いしたいと思います。
#93
○政府参考人(木下寛之君) 大豆の単収でございますけれども、委員御指摘のとおり、昭和三十年代後半から五十年代前半にかけまして百三十キロないし百五十キロ程度まで緩やかに増加をしてきたわけでございますけれども、五十年代後半からは百七十キロ程度に大幅に増加をしてきているというふうな状況でございます。
 この要因といたしましては、フクユタカ、昭和五十五年に育成されたわけでございますけれども、あるいはタチナガハ、昭和六十一年、あるいはスズユタカ、昭和五十七年というふうに、優良品種の育成普及が進んだことというのが第一番目の理由だろうというふうに思います。このほかに、水田における大豆の作付が開始されて一定期間が経過をしたということで、団地化あるいは組織化等の取り組みが広がったこと、また、さらには水田におきます大豆生産につきましての試験研究成果が蓄積され、農家等についてもそのような栽培方法についてある程度習熟をしてきたというようなことが挙げられるというふうに考えているところでございます。
#94
○渡辺孝男君 単収の平均は上がっているということでありますけれども、問題点としましてはまだその水準が低いというふうに指摘される場合もあるわけです。そのほかに年次変動も大きいということで、近年でも一一・五%ぐらいあると。それから、地域間の格差もまだまだ大きいというふうに言われているわけであります。単収に影響するものとしましては、やはり大豆の生産基盤あるいは技術対応が問題となっております。この点、日本の現状と、持っている課題並びに今後の国あるいは地方自治体レベルでの課題の改善策についてお伺いしたいと思います。
#95
○政務次官(金田勝年君) 大豆の単収につきましては、気象の災害を受けやすい作物であるということのために、委員御指摘のように年による変動が大きいことに加えまして、地域ごとの技術水準の格差あるいは農家の取り組み姿勢の違い等が影響して、地域間の格差が大きくなっておるという状況にあります。
 今後、大豆生産の定着拡大を図るためには、単収水準の向上あるいは安定化といったことを進めていくことが必要であるというふうに考えておりまして、このため、まず優良品種の開発、地域の気象・土壌条件等に対応しました栽培技術の確立と普及、そして二つ目には、排水条件を改善するのに必要な圃場の団地化、基盤整備を進めていく、あるいは三つ目には、技術水準の高い担い手への生産の集約といったような施策を総合的に講じていきたいということにしておるわけであります。
#96
○渡辺孝男君 あともう一つお伺いしたいんですけれども、私、資料を見ておってちょっとわからない点がありまして、一戸当たりの平均的収穫面積に関してなんですけれども、平成二年のときに十二アールほど一戸当たりの平均的な収穫面積があったわけですけれども、平成七年には六アールと半減してしまっている。ふえてくるならそうなのかなと思うんですけれども、近年でもそういうふうに半減してしまった。何か特別な理由があるのではないかなというふうに思うわけですけれども、この点に関してお伺いしたいと思います。
#97
○政府参考人(木下寛之君) 平成二年の農業センサスというのは平成元年におけます大豆生産の実態を、また平成七年の農業センサスは平成六年におけます大豆生産の実態を調査しているところでございます。ちなみに、平成二年、平成七年のというふうに、御指摘のとおり一戸当たりの収穫面積が大幅に減っているという状況でございますけれども、平成六年は、平成五年の冷害によりまして米の大幅な不作になったという状況を受けて生産調整面積を大幅に緩和されたということがあります。そういうことで大豆作付面積が減少したということが挙げられます。
 数字的に御説明いたしますと、平成二年が、収穫面積が九万八千ヘクタール、収穫農家が七十九万七千戸あったわけでございまして、一戸当たりの収穫面積が十二アールになるわけでございますけれども、平成七年になりますと、収穫面積が二万七千ヘクタール、収穫農家が四十五万四千戸というふうになるわけでございまして、一戸当たりの収穫面積は六アールというふうになるわけでございます。
#98
○渡辺孝男君 これからの大豆生産においては、経営の効率化そしてまた競争力を高めるということで単収当たりの生産費を削減していく、そういうことが大事になってくると思うんですけれども、大豆生産の全算入生産費は、全国平均が七万二千五百五十円、十アール当たりですけれども、そのような値になっているわけであります。いわゆる協業経営体の全算入生産費というのは四万七千三百八十四円と経営体としては一番少ない生産費でつくっているというような資料を見させていただきました。
 この協業経営体の経営のあり方あるいは生産の組織化の現状と今後の課題についてお伺いしたいと思います。
 大臣、よろしくお願いします。
#99
○国務大臣(玉沢徳一郎君) 委員御指摘の大豆の生産組織につきましては、平成六年の生産調整の大幅緩和により減少いたしたところでありますけれども、平成十年の緊急生産調整推進対策を契機に再組織化が進み、全国で四千組織、作付面積シェアは一九%というところまで来ておるところであります。
 生産の組織化は生産性の向上を図る上で極めて重要であります。今後は、集落における話し合いを活発化し、田作におきましては集団的土地利用による団地化、組織化、また畑作におきましては機械の共同利用組織の育成を推進し、これらを通じて担い手への生産の集積を進めることによりまして、生産組織の育成を図っていくことといたしておるところであります。
#100
○渡辺孝男君 やはり国内で大豆を生産するというのは、アメリカとかほかのところと競争するのには本当に大変な問題でありますけれども、やはり国内生産を増大するという意味では、こういう協業経営体というような、効率がよろしいということでこういうものを育成、支援していくことが大事だなというふうに感じるわけであります。
 今後とも、その組織化を進めていただきたい、そのように思います。
 次は、特殊な質問になるんですけれども、我が山形県で白山地域というところがありまして、そこでダダチャマメという、これは枝豆の一種なんですけれどもそういうものをつくっているわけであります。枝豆というのは植物的には大豆であるわけですけれども、農林水産省の生産という面で見れば、大豆の仲間ではなくて野菜ということになっているわけであります。
 そういう意味で、団地化の支援というものが野菜と大豆の種類では違うということでありまして、この枝豆としてのダダチャマメ、そういうものを地域で特産品としてつくっている場合に何とか団地化した場合に、支援がいただけないものかというような要望もあるわけです。
 そういう意味で、枝豆で地域特産でそういうものをやっている場合に、団地化に対する支援というものを何か考慮していただければな、そのように思うわけですけれども、この点はいかがでしょうか。
#101
○国務大臣(玉沢徳一郎君) 委員のおっしゃられることももっともでございますけれども、枝豆も含め、野菜につきましては共補償の対象となっておるところでありますけれども、単位面積当たりの労働時間が多く、団地化にはなじまない点があります。また、単位面積当たりの収益性が麦、大豆あるいは稲を大幅に上回っていることなどから、水田における本作化に向けさらに助成を行うことについては困難であると考えておるところであります。
 しかし、これまでの共補償では野菜につきましては生産者の拠出が交付される補償金を上回る地域もあったことから、新しい共補償におきましては交付単価を見直し、最高額を十アール当たり一万一千円から一万三千円に引き上げたところでございます。
#102
○渡辺孝男君 食べる方の消費者側からいきますと、種子になった大豆と、枝豆として大豆を食べるということも観点から見ますと同じだというふうに考えるわけであります。ただ、種子になると長持ちしていつでも必要に応じて使えるという特徴もあるわけですけれども、野菜ですと生産したときに食べなきゃならないという意味では、食料安全保障の面では違ったとらえ方が必要かと思うんです。
 やはり大豆でもいろんな品種がありまして、野菜と分類される品種もあるということでございますので、今後もそういうものを地域として特産品として生産していこうという場合に何らかの支援をしていただければありがたいなというふうに思いますので、今後とも検討の方をよろしくお願いしたいと思います。
 以上で質問を終わりにしたいと思います。
#103
○委員長(若林正俊君) 午後二時三十分に再開することとし、休憩いたします。
   午前十一時四十八分休憩
     ─────・─────
   午後二時三十分開会
#104
○委員長(若林正俊君) ただいまから農林水産委員会を再開いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 本日、大沢辰美君、渡辺孝男君及び鶴岡洋君が委員を辞任され、その補欠として西山登紀子君、山下栄一君及び沢たまき君が選任されました。
    ─────────────
#105
○委員長(若林正俊君) 休憩前に引き続き、大豆なたね交付金暫定措置法及び農産物価格安定法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#106
○須藤美也子君 先ほど藤井委員からも質問がありましたが、続きまして、私も農林水産汚職にかかわる問題について質問をいたしたいと思います。
 先ほど来の御報告によりますと、今回新たに逮捕された人は、調査委員会で百六人の中に、対象に入っていない、そういうことでいいですか。
#107
○国務大臣(玉沢徳一郎君) 御指摘の調査委員会は、農業構造改善事業に関し、事業の執行及び職員の職務の遂行にかかわる疑惑その他の問題が提起されていることにかんがみ、事実の確認を行い、事務の執行体制の適正化を図るために設けられたものであります。したがいまして、当該職員は、過去におきまして構造改善事業等の所管部局には在籍していなかったことから、今回の調査の対象とはなっていなかったのであります。
#108
○須藤美也子君 私どもは、調査対象をもっと広げるように、こういうことを何度も繰り返し、質問してまいりました。以外の人からも逮捕者が出たということは、まさに我が党が指摘してきたことが、調査委員会の甘さが明らかになった、こう言わざるを得ません。
 農協を指導監督する立場にある農水省キャリアが農協と癒着して不信を招いた、その責任は重大であり、農水省に対する国民の怒りが全国的に広がっています。農水省に対する国民の信頼は失墜している、こう考えます。農水大臣はどのようにお考えでしょうか。
#109
○国務大臣(玉沢徳一郎君) まことにこの事案は残念であり遺憾である、また国民の皆様に対しましても大変申しわけなく思っておるところでございます。したがいまして、倫理が今非常に問われているときでございますので、農林水産省といたしまして、今後、仕事のやり方等も見直し、事業実施の適正化を図るとともに、職員一人一人に公務員としての自覚を促し、国民の信頼を回復すべく全力を尽くしてまいる考えでございます。
#110
○須藤美也子君 今月八日の予算委員会で私は大臣に質問いたしました。構造改善局の中の課の問題なので局長を責任者として調査が事足りる、こう答弁なさいました。
 今回新たに逮捕者が出たことは、局内どころか他にまたがる農水省全体の問題ではありませんか。調査体制に問題はないと言い続けてきた、そういう点で大臣の責任は重大だと思いますが、その点の責任はどうおとりになるんですか。
#111
○国務大臣(玉沢徳一郎君) 委員の御質問に対しましては、先ほど申し上げましたように、構造改善事業等の問題についての調査委員会でございますので、その調査委員会はしかるべく、いろいろな制限のある中でも、幅広く、また自己申告に基づきまして、かなりの調査を行って、処分等におきましても相当の人数の処分をいたした、こういうことを申し上げたところでございます。
 この問題が構造改善事業だけではなくして他の局の問題であるということで、大臣の責任を問うということでございますが、私といたしましても、国民の信頼を回復するように、事実が明らかになれば、処分すべきところは処分し、改善すべきところは改善をいたしまして、国民の皆様の信頼を回復すべく全力を尽くしていくことが私に課せられた責務である、このように考えているところであります。
#112
○須藤美也子君 予算委員会で、大臣はこのように答弁をしております。「我々の方は逮捕されてから調査に入ったのではなくして、その前に調査委員会を設けてやってきた。」。ところが、今回こういう逮捕者を出した。ここでやはり私は大臣の大きな責任があると思うんです。構造改善局の調査委員会は農水大臣の訓令で設置されたわけです。調査対象者、調査時期などを決めたわけです。当然、大臣はその内容を承認していると思いますが、それは間違いありませんか。
#113
○国務大臣(玉沢徳一郎君) 調査委員会は大臣の訓令のもとに設置をされまして、そしてそのもとで調査をしてまいったわけでございます。したがいまして、可能な限りの調査を行ってきた、こういうことを申し上げたわけでございます。しかし、調査の過程におきましては、なかなか強制権限等とるべき手段もないことから、調査におきましては必ずしも万全ではなかったということは認めているところでございます。
#114
○須藤美也子君 それでは、農水省全体の問題として再調査し、これまでの調査委員会を改め、公正かつ厳正な立場で再調査をしなくちゃならない、こういうふうに思いますが、大臣、どうでしょうか。
#115
○国務大臣(玉沢徳一郎君) このたびの事案は現在司法当局で捜査中でございますので、事実が明確になってきた時点におきまして、さらに検討をし、今後の方向を決めてまいりたいと考えております。
#116
○須藤美也子君 私は司法当局の問題を言っているんでないんです。農水省全体の問題を言っているんです。農水省全体として、こういう不祥事が次々と起こってくる、こういう問題に対して、今までの調査委員会では甘さがあった、これを認めてほしいんです。でなければまた同じことを繰り返す。そういう点で、私は自浄能力を大臣がまず発揮していただいて、再調査を強く求めたいと思いますが、どうでしょうか。
#117
○国務大臣(玉沢徳一郎君) そうした点も含めて検討してまいりたいと思います。
#118
○須藤美也子君 今後検討するわけですね。では、その検討の状況を私ども見守るというか、問題があればまた追及をしたい、こういうふうに考えております。
 次に、牛の口蹄疫問題について御質問をいたします。
 家畜伝染病の口蹄疫の疑いが強くなったということが三月二十六日の各紙マスコミで報道されております。これは、日本の畜産にとって大変ゆゆしき重大な問題であります。その中で、全国の畜産農家の不安は非常に大きいものがあります。
 口蹄疫の非清浄国、発生国からの畜産物、生きている対象家畜の輸入を禁止していると聞きますけれども、実際はどうでしょうか。また、発生国で汚染の心配のある穀物のわらの輸入はどれだけあるのか。特にあれだけの豚の口蹄疫の被害の出た台湾を視野に入れる必要があると思いますし、中国も視野に入れる必要がある、こういうふうに思います。これらの国からどれだけ穀物のわらが輸入されているのか。そして、このような輸入も今回の口蹄疫疑いの一つの感染経路特定の調査対象になっているのかどうか、私の質問にお答え願えませんでしょうか。
#119
○政府参考人(樋口久俊君) 私の方からお答えを申し上げます。
 先週末に、悪性の家畜伝染病でございます口蹄疫の疑似患畜が確認をされたということでございます。そのうち口蹄疫が発生している国からの農産物といいますか、肉の輸入はどうかということでございますが、一つは典型的に申し上げますと、台湾からの豚肉の輸入は現在行われておりません。
 詳細にお尋ねがございました稲わらについて申し上げますと、稲わらの輸入につきましては、日本貿易月表という資料に沿って申し上げますと、平成十一年四月から平成十二年一月、一年にはやや足りませんけれども、合計十九万トン余の輸入をいたしております。そのうち、御質問の台湾からは七万三千トンほど、それから中国からは三万六千トンほどでございます。
 このうち台湾産の稲わらにつきましては、我が国に到着した際の消毒措置を実施するか、あるいは台湾におきまして三カ月間保管した上で加熱処理等の一定の条件を満たしたものを輸入するということになっております。また、中国産の稲わらにつきましては、我が国の植物防疫官が立ち会いのもとで一定の加熱処理を行って輸入するということを行っておるわけでございます。
 その中で、特に台湾についてお尋ねがございましたが、台湾から輸入をされます稲わらにつきましては、今ほど申し上げました検疫体制をさらに一層強化するということで、昨日の午後から、台湾での加熱処理が行われたかどうかにかかわらず、すべてのものについて我が国の到着時にもう一度的確なる消毒措置を行うという措置を講じたところでございます。
#120
○須藤美也子君 感染経路の特定の調査対象として、できるだけ幅広く調査をやっていただきたい。
 それから、発生した農家が使っていたわらはどこのものですか。
#121
○政府参考人(樋口久俊君) お話ございましたとおり、ちょっと法令用語で申しわけないですが、疑似患畜が確認をされておりまして、これのまず感染経路を特定することが大事じゃなかろうかと思っておるわけでございます。
 いろんな調査のやり方でございますが、一つは、発生をいたしました農場で十頭ほど飼っているわけでございますが、その牛の導入をしてまいりましたもとの農場を確認する、それからいろんな調査をする。二番目が、近隣に農場が四戸ほどございますので、これについても調査をする。それから、診療した獣医師さん、これは大体一名が専門的にやっておられたようでございますが、この方がいろいろ担当しておられる農場、私どもとしては大体三十戸程度ではなかろうかと思っておりますが、これの調査をする。それから、お話ございました使用しておられる飼料につきましてその購入先等を洗うということで、今考えられる限りの要因について、関係者を動員いたしまして要因の調査を行っているところでございます。
 今後とも感染経路の究明、まず大変大事なことでございますが、それに向けて情報の収集、分析に一生懸命取り組んでいきたいと思っております。
#122
○須藤美也子君 疑似感染と言われている宮崎の農家の使ったわらは、お尋ねしたところ農協から買ったわらだとお聞きしたんですが、それでいいんですか。
#123
○政府参考人(樋口久俊君) 私どもが正確に現在つかんでいるところまで申し上げますと、国内産の稲わらと米国産の粗飼料を使っておられるというところまで確認しております。その購入先は現在確認をしているところでございます。
#124
○須藤美也子君 そういった問題がまだ究明されていないわけです。ですから、どこから口蹄疫の疑似発生が出たのか、ウイルスの存在はどこなのか、それから感染経路、先ほどおっしゃいましたけれども、こういう特定な調査に全力を挙げてやっていただきたい。これは早急にやっていただきたいと思うんですけれども、この点について大臣、どうですか。
#125
○国務大臣(玉沢徳一郎君) 口蹄疫は大変な病気でありまして、我が国の畜産業の将来を考えましても極めて重大な問題である、こういうふうに認識をいたしておるわけでございます。
 したがいまして、そのウイルスを特定すること、あるいは感染経路を明確にすること、なおまた防止等についても万全の体制をもって撲滅すること、こういう方向に向かいましてできるだけ短時日に達成することができますように万全を期してまいる決意であります。
#126
○須藤美也子君 続けて大臣にお尋ねいたします。
 家畜の移動制限が今かけられております。大変な状況です、地元では。これによるさまざまな被害の補償は新しい問題だと思うんです。九十八年たった今、この口蹄疫の問題が発生したわけですから。
 そういう点で、家畜取引市場が閉鎖される。これが口蹄疫と決まれば屠殺、殺傷されるわけですけれども、疑似ですから移動制限がかけられて、長い間、期間がどのくらいになるか、三週間ですか、そのくらいの期間だと思いますけれども、もっと長いか、その辺はよく教えていただきたいんですけれども、その期間、家畜農家、畜産農家の方々は大変困っているんです。肉は売れない、家畜取引市場も閉鎖され、どうしたらいいかわからない、こういう悲鳴を上げております。そういう点で、畜産農家の被害に対する救済措置を検討すべきだと思うんですけれども、大臣、その点はいかがですか。
#127
○国務大臣(玉沢徳一郎君) 移動規制は、口蹄疫の蔓延を防止し、周辺の畜産農家の財産を守るとともに、我が国畜産業への影響を最小限に食いとめるため、公益的な観点から必要不可欠な措置でありまして、農家の方々に御不便を強いることになりますけれども、これを認めていただかざるを得ない性格のものであると考えております。
 このため、法律的にも強制的に殺処分の対象となった家畜等に対する手当金等は別として、補償の規定は設けられていないという点に御理解をお願いいたしたいと存じます。
#128
○須藤美也子君 それではちょっと冷た過ぎるんではありませんか。今九十八年ぶりで、ぶりというのはおかしいんですけれども、九十八年今まで、一九〇二年ですよね、発生。九十八年ですよ。(「一九〇八年」と呼ぶ者あり)そうですか、一九〇八年だそうです。そうすると、九十二年ですね。この間起きなかったわけですよ。そういう中で起きているんです。この問題について農家の経営を守るために救済措置を新たに検討する、こういう立場に立つのが農水大臣じゃありませんか。そうしなければ、農民はもうそっぽ向きます。
#129
○政府参考人(樋口久俊君) 法律の規定は先ほど大臣からお答え申し上げましたが、なお畜産農家の皆様方がこれ以後円滑に経営を継続していただけるということは大事なことだと思っております。
 そのために、運転資金の円滑な融通が図られるよう、例えば融資機関に対する指導を行うなど、この後適切な対応を図っていきたいと考えております。
#130
○須藤美也子君 救済措置を具体的に私は講じてほしい。さらに、農家経営に打撃を与えないように全力を挙げてこの問題に取り組んでいただきたい。これに対する決意のほどを大臣からお聞きをしてこの問題を終わりたいと思うんです。
#131
○国務大臣(玉沢徳一郎君) どのようなことができるかということについては今畜産局長の方から話がありましたが、そのほかにも損害あるいは犠牲をこうむった農家の方々に対してどのような処置がとれるか今後検討してまいりたいと思います。
#132
○須藤美也子君 ぜひ検討をお願いしたいと思います。
 それでは本論の大豆なたね交付金暫定措置法について質問をいたします。
 食料・農業・農村基本計画では、国産大豆の需要を拡大し、生産の大幅な増大を図ることを課題とし、新たな水田営農対策でも本格的生産を推進する、こう位置づけました。そこで、大豆の自給率目標、生産努力目標、作付面積、十アール当たりの収穫、これはどのような方針を提示しておられますか。
#133
○政府参考人(木下寛之君) 三月二十四日に閣議決定されました食料・農業・農村基本計画におきまして、大豆生産に関する課題が解決された場合において実現可能な国内生産水準である生産努力目標につきまして二十五万トンというふうにしているところでございます。
 なお、この生産努力目標に係ります十アール当たりの収量は二百二十一キログラムでございます。これを前提とした場合に必要となる作付面積が十一万ヘクタールでございます。
 また、以上のような生産努力目標及び平成二十二年におきます望ましい食料消費の姿を踏まえた自給率目標は、製油等を含めた大豆全体で五%、また豆腐用、納豆用など食品用で二一%というふうになっておるところでございます。
#134
○須藤美也子君 私、この数字で非常に矛盾を感ずる点があるんです。それは作付面積です。作付面積が九八年も十一万ヘクタール、十年後も十一万ヘクタール、これは矛盾していませんか。どうですか。
#135
○政府参考人(木下寛之君) 御指摘のとおり、平成十一年度の大豆の作付面積と平成二十二年の作付面積は、十一年度が十万八千ヘクタール、また平成二十二年が十一万三千ヘクタールというふうになっているところでございます。
 大豆の生産努力目標でございますけれども、多収化あるいは生産コストの大幅な低減、良好でばらつきの少ない品質の確保等の取り組みを通じ、国産大豆の需要を拡大し、生産の大幅な増大が図られた場合の生産の姿を示したものでございます。
 この場合、全体としての作付面積は先ほど御説明したとおりでございますけれども、その内容を見ますと、都府県の畑作大豆が減少すると見込まれる一方、水田におきましては、本格的生産により団地化や担い手の集約が進み面積が増加するというふうに見込んでいるところでございます。
 なお、生産量につきまして、先ほど十アール当たりの単収について御説明申し上げましたけれども、水田におきます本格的生産の推進等によりまして、単収が平成十一年度の百七十三キログラムから平成二十二年には二百二十一キログラムまで増大するというふうに見込んでいるところでございまして、そういうふうな見通しのもとで平成十一年度の十八万七千トンから平成二十二年度には二十五万トンに大幅に増加するというふうに見込んでいるところでございます。
#136
○須藤美也子君 そういう計画は机上のではありませんか。十年たっても十一万ヘクタール。確かに、大豆の生産は担い手に集中する、排水対策を進め、コスト削減を図ると中身としてはおっしゃいました。しかし、現場を見ていただきたいと思うんですが、今大豆を本作にすることで取り組み始めている産地がふえているということは御承知のとおりですね。作付面積を拡大することによって、大豆の生産をふやすことが可能であるんです。
 また重要なことは、水田の減反面積が九十五万ヘクタールも実施されている中で、転作作物として大豆を奨励し、耕作放棄地にしないように指導するのが国の指導だと私は思うんです。ところが、大豆の作付面積は十年後も十一万ヘクタール、そして中身はコスト削減で収穫をふやす、こういうものではないと思うんです。大臣はいつも多面的機能、多面的機能とおっしゃいますけれども、水田をこのままにして何が多面的機能なのか、私はそう言いたくなるんです。
 例えば、確かに品質のよいものは高く売れ、収穫が上がればコストも削減される、これはみんなわかっています。しかし、基本計画で大豆の本格的生産を推進することを提起したわけですから、積極的な取り組みを推進すべきだと思うんです。特に、国民の多くは国産大豆を食べたい、こう願っています。基本計画では、今後、健康の観点から消費について大幅に増加することを見込む、望ましい消費の姿として大豆消費の十七万トン増大という課題を示しています。食品用を中心に国産大豆の需要を拡大し、生産の大幅増大を図ると提起しているわけです。
 大豆の食品用は、資料を見ますと需要五百万トンに対して百万トンです。しかし、政府の目標値で計画が達成したとしても豆腐、納豆など食品用自給率は一四%から二一%ですね。これで私の言っていること間違いないでしょう。どうですか。
#137
○政府参考人(木下寛之君) 私ども平成二十二年に向けまして、大豆の本格的な生産に向けて格段の努力を続けていきたいというふうに考えているところでございます。
 ところで、大豆につきまして、地域によりまして、あるいは農業者によりまして相当程度の格差があるというのが現実でございます。ちなみに上位五県の平均をとってみますと、大豆の単収が二百十四キログラム、一方で下位五県の単収をとりますと十アール当たり八十五キログラムというふうに大幅な格差がございます。
 また、農家をとってみましても、優良事例を見ますと、個人では二百八十八だとか、あるいは集団で見ますと二百六十五というふうに相当な格差があるというのが現実だろうというふうに考えているところでございまして、私ども今回の各般の対策を講ずることによりまして、大豆につきまして本作化を目指したい、そのような本作化を目指す中で、単収につきまして大幅な向上を図るというふうに考えているところでございます。
#138
○須藤美也子君 では、具体的に例を申し上げたいと思います。例えば、JA庄内たがわ、私の方で大合併をしてJA庄内たがわができました。このJA庄内たがわでは生協と提携して、三川農協支所では水田二千二百ヘクタールで生産調整が五百四十三ヘクタールです。この生産調整の水田二百五十ヘクタールに一ヘクタール以上三十九団地、十二名で大豆の作付を行いました。
 水が入らないように土を盛り上げて、そして品種はリュウホウ、これはわせです。スズユタカ、青豆など、地元大豆でつくった豆腐、納豆、みそ、しょうゆ、これは消費者と、生協と提携していますから、少々高くとも国産物ということで大変好評であります。そのためには地元の加工業者も少々高くつく。でも、これがお店に並んで今や消費者にとっては国産大豆でつくった納豆、豆腐、これが大いに普及されているんです。
 こうしたことを、国が大豆を本作としてこれを提起するのであれば、もっと国産大豆を奨励する、普及する、そのためには面積もふやしてどんどん大豆をつくるように奨励していくのが筋ではないかと私は思うんです。
 ただし、問題は、このJA庄内たがわの三川農協支所でも、十アール当たりの収益は米の半分です。米の半分以下です。一俵当たり六千円ぐらいですから。そうすると交付金、あるいはこれまでは不足払い制度があった。ところが、それがなくなって交付金になると大変なことになるということで、大豆農民は非常に先行き不安、こういう状況が今広がっているんです。
 この点について、大豆の価格の問題、不足払い制度を廃止して今度は交付金制度にするといっておりますが、手取りとして不足払い制度と同じ手取りが確保できるのかどうか。これ、いかがでしょうか。
#139
○政府参考人(木下寛之君) 今回の法律改正によりまして、交付金制度につきまして不足払い方式から一定額の定額方式に改正するというような御提案をしているわけでございます。
 新しい交付金制度の初年度の交付金単価でございますけれども、六十キログラム当たり八千三百五十円というふうなことを予定しているところでございます。この水準は、ここ数年の交付金単価に比べまして高い水準となっているところでございます。また、その安定的運営を確保し得るよう、生産費などの趨勢的な変化率によりまして単価を調整するというふうにしているところでございます。
 また、このような交付金の定額化にあわせまして、価格変動に対する措置として、今回十二年産から大豆作経営安定対策を講じることとしているところでございます。その運用に当たりましても、新たな仕組みへの移行定着状況、また価格形成の実態等を踏まえながら、今後、適宜必要な見直しを図ることとしているところでございます。
 これらの諸対策によりまして、私どもは農家経営の安定が図られるというふうに考えているところでございます。
#140
○須藤美也子君 六十キロ、八千三百五十円ですね、交付金が。これは、ずっとこれから先続くんですか。
#141
○政府参考人(木下寛之君) 初年度の交付金単価につきまして八千三百五十円というふうに申し上げましたけれども、今後、私どもは交付金単価につきましてその安定的運営を図りたいというふうに考えているところでございまして、生産費などの趨勢的な変化率によりまして単価を調整していきたいというふうに考えているところでございます。
#142
○須藤美也子君 農家は、これまでの手取りを確保してほしい、これが最大の要求であります。
 例えば、販売価格の問題で、大豆の価格形成は原則的に入札で行われるわけですね。そうしますと、九九年の入札結果は前年度比で十一月は、六十キロ、マイナスが三千四百六十六円、十二月がマイナス二千三百三十三円、一月がマイナス千六百四十五円、こういう下落が続いているわけです。なぜか。それは食品メーカーなどは春先に米国産大豆の契約を結ぶために、国産大豆の価格は春以降は下落する傾向にある。こういう状況が続くなら、価格の回復は難しいのではありませんか。どうですか。
#143
○政府参考人(木下寛之君) 十一年産大豆につきましては、一つは輸入物の大豆の価格が下がっていること、あるいは大豆の製品の消費が不振であること等々を踏まえまして、確かに十一年産、十一月、十二月の出だしは低い水準でスタートしたわけでございますけれども、ことしに入りまして、例年でございますと年内は高い水準であるわけですけれども年を越すと急激に下がるというのがこれまでの大豆の価格形成のパターンでございます。十一年産につきましては、本年に入りましてもほぼ横ばいで推移をしているというような状況でございまして、二月の段階でございますと前年同月比八%程度のマイナスというふうに推移をしているところでございます。
 私ども、十一年産につきまして消費の拡大を図る、あるいは国産大豆、四月から表示のやり方につきましても変更するというふうにしているわけでございますけれども、これらの消費拡大対策を講じることによりまして価格の維持に努めてまいりたいというふうに考えているところでございます。
#144
○須藤美也子君 入札で値幅制限がなければ大幅下落する可能性があるわけです。大幅下落の歯どめ措置は検討されているのでしょうか。
#145
○政府参考人(木下寛之君) 十二年産から新たな入札の仕組みに改正すべく現在検討を進めているところでございます。公正な第三者機関で実施をしたいというふうに考えております。
 ところで、御指摘の大豆の入札でございますけれども、これまでも、いわば全農と売り手があらかじめ定めております入札予定価格以上のものを対象とする、これによりまして異常な安値を防止してきたところでございますけれども、十二年産から実施をいたしております新たな入札の仕組みの中でも、当面入札販売予定価格の制度を採用するということによりまして、異常な安値を防止していきたいというふうに考えているところでございます。
#146
○須藤美也子君 自主流通米の入札で値幅制限を緩和、撤廃した途端に米価はどんどん下がった。これは例があるじゃありませんか。
 こういう中で、大豆を本作にし、転作にし、交付金もやるよ、ことしは転作奨励金もやる、いろいろやりますよと。スタートの時点はそういうことを確かにするかもしれません。しかし、この生産は長く続かなければ意味がないんです。そういう点で私は、価格が安定してこそ展望を持って農家が生産に励むことができる。大豆の本作を推進する方向を示した以上、実効あるものにするには不足払い制度はどうしても必要だ、こういうふうに私は考えます。
 しかし、どうしてもこれを廃止するというのであれば、不足払い制度と同様の手取りを確保する、こうしたことを生産者に約束する、確約する、その保障があるのかどうか。これは大臣にお尋ねいたします。
#147
○国務大臣(玉沢徳一郎君) 新たな交付金制度における初年度の交付金単価は六十キロ当たり八千三百五十円とすることを予定しておりますが、これはここ数年の交付金単価よりも高い水準となっており、その安定的運営を確保し得るよう、生産費等の趨勢的な変化率により毎年単価を調整することといたしております。
 したがいまして、実需者ニーズに応じた生産と適切な販売を行うことにより、販売価格の維持向上を図ることで所得水準の維持向上も図られるものと考えております。加えて、価格低落に備えた措置として、大豆作経営安定対策を導入することとし、その運用に当たりましては、新たな仕組みへの移行定着状況、価格形成の実態等を踏まえ、適宜必要な見直しを図ることといたしております。これらにより、農家経営の安定が図られるものと考えておるところであります。
#148
○須藤美也子君 ことしだけでなく、大臣の御答弁については、来年これがどういうふうになるか、動向がどうなるかが試されると思いますので、農家の皆さんと御一緒に見守っていきたい、こういうふうに思います。
 さらに、最後に菜種問題について簡単にお尋ねをいたします。
 菜種は国内で生産できる数少ない貴重な油脂資源作物であります。青森では主にバレイショとの、鹿児島では主にカンショとの輪作体系に組み込まれています。そして定着をしております。地域にとっては重要な作物であります。食用の油の原料の圧倒的部分を輸入に頼る中で、遺伝子組みかえ大豆、菜種の拡大で、安心感を求める消費者の間には国産菜種に対する見直しが始まっている、このことは御存じだと思います。消費者団体等の要請もあり、わずかではあっても各地で菜の花畑の復活が始まっています。
 これは北海道です。(資料を示す)きれいでしょう、菜の花畑。菜の花の咲くころではないんですけれども、菜種栽培を各地でやっているわけですよ。そこで、国内での菜種生産を維持、拡大していくことは大変重要なことだと思うんですが、いかがでしょうか。もう一つ、交付金がなくなれば栽培は大変難しい、こういうふうにおっしゃっております。この分も含めて交付金制度にかわる対策は何か、この二点、最後に大臣の答弁をいただいて終わります。
#149
○国務大臣(玉沢徳一郎君) 菜種は重要であると思います。
 我が国の菜種生産量は昭和三十一年の三十二万トンをピークに減少し、最近では一千トン程度で推移するとともに、その産地についても特定の地域に集中しております。また、生産が特定の地域に集中する中で、流通におきましても、主要産地では搾油業者、生協等特定の需要者と結びついてきている状況にございます。
 このため、このような生産、流通事情の変化を踏まえ、平成十三年産から農家経営の安定にも配慮をしつつ、安定的な契約栽培の推進に資するよう実需者との事前契約のもとに生産し販売される菜種につきましては、定額の単価により助成するような方策を講じる方向で検討しているところでございます。
#150
○須藤美也子君 時間ですので終わります。
#151
○谷本巍君 大豆の生産が落ち込んでいく中で、最近活力のある大豆生産が一部で始まってきている。例えば、遺伝子組みかえ大豆は要らない、国産大豆をつくりましょうという大豆トラスト運動の例がその一つであります。
 例を挙げれば切りがないほどあるのでありますが、私の知り合いがやっております大地を守る会、これはもう既に三十万トンを超える国産大豆を確保することができるような状況になりました。ここの場合の特徴は、新たな産地を探すということじゃなしに米や野菜の産地と組んでいく。つまり、輪作体系の中に大豆作を位置づけていく。これでいきますというと、減農薬の生産、有機農業生産等々がやりやすいからであります。
 大臣も御存じのように、基本計画では国民合意の自給率引き上げということをうたっております。そうしてみますというと、大豆も安心、安全を基本に据え、消費者と合意ある取り組みを進めていくということを基本に据えるべきだと思うのだが、いかがお考えでしょうか。
#152
○国務大臣(玉沢徳一郎君) 食料・農業・農村基本計画におきましては、国内の農業生産の拡大を図ることを基本として食料の安定供給を確保するため、平成二十二年度における大豆の生産努力目標を二十五万トンといたしたところでございます。
 この実現を図るためには、実需者や消費者のニーズに対応した生産を行うことが重要である。また、食料・農業・農村基本法にも規定されておりますように良質な食料、すなわち安全で品質の高い食料のための産地の取り組み、例えば契約栽培等、産地と消費者が結びついた生産などを拡大するということが戦略的に極めて重要である、このように認識をいたしているところであります。
#153
○谷本巍君 従来の農業政策は、主産地を形成してそこで単品生産でやってもらいますというやり方が支配的でありました。ですから、農村における加工というもの、あるいは地場流通というのがほとんどなくなってしまったというような状況を生み出したのもそのためでありました。でありますから、そういう形でいけばいくほど地域経済が冷え込んでいくというような状況というのが避けられなかったというのは、北海道の例を見ても明白であります。
 最近、地方の経済界の動きを見てみますというと、いろんな動きが出ております。例えば私が朝日新聞で読んだ例でありますが、これは宮城県の丸森町の例であります。商工会議所が自給農家の余剰大豆を集めて地元の豆腐屋さんに頼んで安全豆腐をつくって販売をした。
 私の友人がやっております山形県の長井市におけるレインボープラン、つまりこれは地域循環型農業生産であります。そして、地場を基本とした消費、流通ということを考えていくという発想に根差したものであります。これを私の友人たちが始めるときに農協へ持ち込んだ。反応が冷たかったんです。一番温かかったのはどこなんだ。市の商工会議所ですよ。地方経済界の皆さんというのは、農業生産が単なる原料一つの生産だけじゃなくて加工、流通もやっていけば物は二回転、三回転していくわけでありますから、そういう方式を考えている。であるから、最近商工会議所などが地場加工、地場流通について非常に大きな関心を持ってくれるようになってきたというような状況等があるわけであります。
 したがいまして、今度の大豆と小麦の生産にしましても、やはり地域産業興しということと結合した視点で行っていくというふうにすべきだと思うのだが、いかがお考えでしょうか。
#154
○国務大臣(玉沢徳一郎君) まことに大事な、大豆においては大事なことだと思います。
 委員がおっしゃられるように、地産地消が農業政策の基本でもある。私の岩手県の北上山系におきましては、いまだに豆腐を自家消費しているわけです。それを例えば豆腐田楽にしまして道端で売るということをしました。そうしましたら大変評判がよくて、今これは非常に潤っておる。
 こういうような事例を考えてまいりますと、特定の産地だけを主産地としてそれを流通するというよりは、地場で付加価値をつけましておいしい豆腐をいろいろな形で加工して販売をする、あるいは地産地消という形でやる、こういうことが大豆の生産というものを安定的に根づかせていくということにおいて大事である。大豆においては大事であります、こういうふうに考えます。
#155
○谷本巍君 次に、交付金の問題について伺いたいと存じます。
 先ほど大臣も数字を挙げられましたが、平成十二年産の場合には八千三百五十円。これからは前年産の助成単価に生産コスト等の変動率を掛けて算出いたしますというものが示されております。ということは、大豆の生産はこれから生産性がずっと上がっていくという状況になってくるわけでありますから、この算式でいきますというと、どうやら価格が年々下がっていくということになりはしないのかという気が私はするのです。
 規模拡大をやっていくのには追加投資が必要であります。追加投資等々も可能とするような算定方式を考えるべきではないかと思うのだが、この算式でやってそれができるような状況になりますか。
#156
○政府参考人(木下寛之君) 今回の交付金制度の見直しは、市場評価の高い大豆を生産した生産者がより高い手取りを実現できる、そういうような方向での改正でございます。
 生産性向上のメリットでございますけれども、従前の算式でございますと原則として消費者に全額還元されるというふうな算式であったわけでございますけれども、今回新しい定額交付金化に際しましては、対象農家の見直し等とあわせまして一部を生産者に還元する、そういうような仕組みとしたところでございます。これらによりまして収益性の高い大豆生産が誘導できるものと考えております。
 今後とも、意欲ある生産者が規模拡大を行うことも十分可能であるというふうに考えております。
#157
○谷本巍君 どうも局長、私は頭が悪いせいかあなたの話がよくわからないのですよ。
 これからどんどん規模拡大をしながらやっていただきましょう、そのためには追加投資が必要になってきますよと私申し上げているんです。そういう追加投資も可能とするような算式と呼べるんですかと伺っているんです。端的に答えてください。
#158
○政府参考人(木下寛之君) 今回の算定方式でございますけれども、従前のような生産費水準、一万四千円前後でございますけれども、一万四千円前後の水準に生産コストの上昇率を掛けて生産費水準を出すというのが従来のやり方でございます。したがいまして、生産性の向上がありますと、基本的には、若干の時間的なずれはございますけれども、国民の方に還元されると、逆に言いますと生産者の方に留保がないというのがこれまでの算定方式だろうというふうに思っております。
 今回の算定方式でございますけれども、先ほどから御説明いたしておりますように、初年度、八千三百五十円というような水準でございます。このような八千三百五十円という水準に生産性の向上等々を踏まえた率を掛けてくるわけでございまして、先ほど申し上げましたように、一万四千円の生産費水準と八千三百五十円のすき間の水準があるわけでございまして、いわばそのすき間の水準、六千円程度のすき間でございますけれども、このすき間については基本的には生産者の方に留保されるというふうに考えております。
 したがいまして、従来と違いまして、一部分は国民の方に還元される、一部分につきましては生産者へ保留されるというような仕組みが今回の仕組みだろうというふうに理解をいたしております。
#159
○谷本巍君 ということは、価格は年々下がるということになってしまうのじゃないですか。ですから、それよりももっと急ピッチにコストを下げていかないというと生き残れない算式だと、そういう算式ということになるんじゃないですか。
#160
○政府参考人(木下寛之君) 交付金単価の算定につきましては、趨勢的な生産性の向上を織り込んでいくというふうにしているわけでございまして、八千三百五十円の水準自体につきまして、いわば一万四千円というような生産費の水準をベースにした生産性の向上分、趨勢的でございますから相当程度時間的ロスはございますけれども、全額、生産性の向上分が定額交付金化の算定に入らないということを申し上げているわけでございまして、一部分につきましては、生産性向上分につきまして生産者の方に保留されるというような仕組みでございます。
#161
○谷本巍君 どうも、いよいよもって私にはわからなくなりました。
 わからないことをもう一つお尋ねしたいんですが、きょう午前中に藤井先生から何で暫定法案だと、この説明もわかったようなわかっていないような説明なんですよ。
 ここで私が伺いたいと思うのは、六十キロ、平成十二年産の場合には八千三百五十円という数字が出ていますね。これ普通だったら法案が成立した後に数字が出てくるんですよ。ところが、法案が成立する前に数字が出ているんです。これも順序が少々おかしいのじゃないですか、どうなんですか。
#162
○政府参考人(木下寛之君) 新たな大豆の交付金の単価でございます。御指摘のとおり、新しい算定方式の法律案が通りますればということの前提での話でございます。
 昨年の秋、実際に予定という意味で決めさせていただいたわけでございますけれども、そういうふうに決定時期を早めたということの理由につきまして、実需者のニーズの動向を踏まえて、生産者がどういう銘柄の大豆をつくっていくか、そういうような検討の時期、あるいはそういうことを踏まえて種子の手当てをする期間が要るわけでございますから、そういうこと等々、必要な期間を考慮しまして、一応予定ということでございますけれども、こういうような法律案が通りますれば初年度の交付金単価につきましては、かくかくしかじかの単価を予定しているというふうにさせていただいているところでございます。
#163
○谷本巍君 ですから、私どもは予定ということで説明を受けていないんです。決定値としての説明をこれまで受けてきているんです。そこらのところはきちっとやっていただかないと困ります。
 次に、もう一つ念押しの意味で伺いたいのでありますが、この法案の第二条三項では「販売することを主たる目的として大豆の生産を行つていると認められる生産者の生産費」云々という言葉が出てまいります。ということは、局長、地場生産、地場流通、地場加工、こういう生産者なども対象にして当然やっていきますというふうに理解しておいてよろしいですね。
#164
○政府参考人(木下寛之君) これまでの交付金制度でございますと、いわば全農あるいは全集連の一元販売ということで来たわけでございます。
 今回の制度改正に当たりまして、従来のような全農あるいは全集連の一元販売では地域における流通もなかなか難しいというような問題もございました。したがいまして、十二年産からの入札でございますけれども、予定数量の三分の一につきましては入札ということでやっていただく。残りの三分の二でございますけれども、そういうような入札の価格をベースにして、例えば契約生産あるいは相対取引というような道も開き、そしてまた単協あるいは経済連を通じても販売できるとしたところでございますので、まさに先生御指摘のような方法につきましても対象になり得るというふうに考えているところでございます。
#165
○谷本巍君 そうしますと、地場生産、地場加工、地場流通などでやっておる生産者もきちんと対象にしながらやっていきますというぐあいに理解しておいていいですね。
#166
○政府参考人(木下寛之君) 全体の調整販売計画の中で位置づけるということは大事であると思いますけれども、従来と違いまして、そのような調整販売計画の中で、単協なり経済連が入札の価格をベースにした契約生産あるいは相対取引ということで御指摘のようなやり方が可能だというふうに考えております。
#167
○谷本巍君 どうもそういうふうなことでやっていくと、地場生産、地場加工というのが非常に難しくなってくる。だから、そこらのところはきちっと大臣も地場生産、地場加工というのは大事だということをおっしゃっているんですよ。これは我々はやっぱりやっていかなきゃならぬのです。だから、そういうものについてもきちんと積極的に対応できるような運用を考えていただきたい、このことをお願いしておきます。いかがですか。
#168
○国務大臣(玉沢徳一郎君) 極めて大事なことだと思います。
 ともすれば今までは生産者と実需者がなかなか直接に、必要なものをお互いにわからないでやってきたという面が多かったんじゃないかと。したがいまして、今度は必要なものを生産し、それをまた高く評価していただいて使ってもらう、こういうことが可能になってくると思うわけであります。
 地場でやっておる場合におきましては、道行く人が、例えば豆腐、田楽豆腐と私は言ったんですけれども、そのほかにも凍り豆腐なんというのをつくっております。これは地場の特産物に今なりつつあるわけでございます。だから付加価値等も加えまして高く評価をしてもらうというようなことが蔓延していけば、非常に大豆生産は安定してくる、こういうふうに考えるわけでございます。できるだけビジネスのチャンスを与えていくという趣旨をこの法案の中にもかなり盛り込んでおるというふうに御理解いただければと思います。
#169
○谷本巍君 局長、そうすると、地場生産、地場加工などもこの運用の中できちんと含めてやっていくことができるように検討していただくことができると。検討していただけますね。
#170
○政府参考人(木下寛之君) 私ども、先ほど大臣が答えたとおりでございまして、そのような地場流通につきましても、全体の交付金対象の中で運用できるように工夫していきたいというふうに考えております。
#171
○谷本巍君 最後に、改正案の第二条第三項で言うところの再生産確保とは何を指してのことかということについて伺いたいと存じます。
 改正案の第二条三項は「生産者の生産費その他の生産条件、大豆の需要及び供給の動向並びに物価その他の経済事情を参酌し、大豆の再生産を確保することを旨として定めるものとする。」と、こう述べております。ここで言う再生産の確保とは何を指してのことでありましょうか。
#172
○政府参考人(木下寛之君) 今回の見直しは、生産費と平均的な販売価格の差を初年度の交付金単価といたしまして、これを毎年趨勢的な生産費の変化率で調整していこうというものでございます。
 したがいまして、販売価格の維持向上を図ることが今後とも大豆生産を確保していく上で重要となるわけでございますけれども、需要の動向に応じた生産の誘導、あるいは生産団体の販売努力に相まちまして国民経済上必要とされるような量、質の大豆の再生産が確保されるものというふうに考えておるところでございまして、いわば再生産につきましてはこのような意味で用いているところでございます。
#173
○谷本巍君 再生産の確保を旨として定めるというやつは今度のやつだけじゃないんです。古くからこれは出ているんですよ。終戦直後の食管法の解釈については、これは個別農家を指しての再生産の確保でありますと、こういう解釈が昭和四十年代まで続きました。ところが途中で変わるんです、四十年代に入って。どういうぐあいに変わったかというと、米の流通量、必要な流通量ですね、全体が確保されるかどうか、これが再生産の確保だという解釈に変わってまいりました。
 今、局長が言う話というのは国民経済的に必要とされる量であり質だと、こういう話であります。これもわかったようなわからないような話なんですね。そうじゃなしに、やはり政府が大豆の生産量というのはちゃんと目標を決めておるわけでありますから、その目標なら目標ということにやはりきちっとした方がいいのではないか。国民経済的に必要とされる量であり質でありますと言ったって、これは何のことかわかりませんよ。いかがですか。
#174
○政府参考人(木下寛之君) 米についての解釈について先生の御指摘のとおり私どもも承知をしているわけでございますけれども、繰り返しになりますけれども、私ども、大豆の交付金の算定に当たりまして考慮すべき再生産というものにつきましては、国民経済上必要となるような量あるいは質の再生産が確保される、そういうような意味での再生産というふうに理解をしているところでございます。
#175
○谷本巍君 時間になりましたので、終わります。
#176
○鶴保庸介君 自由党の鶴保でございます。
 今回の法律案を考えますに、私の地元の方で大豆及び菜種というのは必ずしもメジャーな作物ではなく、ちょっと自分なりにイメージのわきにくいものであったんですが、大豆政策全体のことを考えてみまして、この法律案が一体どういう位置づけになるのかということを考えてみました。
 全体として見たときに、大豆政策の、消費の拡大あるいは価格競争力の向上、コストの削減努力でありますとか、そしてそういう実需者ニーズの動向を把握して生産者との需給の調整をより図っていこうということから、生産拡大そしてまた自給率の向上、ひいては農家所得の向上につなげるというような、一連の好循環をねらったものであろうというふうに私なりに理解をしております。そういう各点、さっき言いました消費の拡大でありますとか価格競争力の点でありますとか、あるいは動向把握というような点について、それぞれについての問題点をちょっと質問させていただきたいと思います。
 まず、今回の法律案の最も目玉になります動向把握といいますか、実需者ニーズとそれから生産者の調整の橋渡しになる部分であります。今回の改正で本当に画期的だなと思うのは、価格形成の仕組みや取引形態が大幅に改正されております。その点、まず冒頭少し説明をいただいて、その後、質問を続けていきたいと思うんですが、特に全農の役割などの部分を中心に御説明いただければというふうに思います。
#177
○政府参考人(木下寛之君) 今回の法律案、御提案している内容は、一つは交付金につきまして不足払い方式から定額交付金化に変えようという内容でございます。このような制度の改正とあわせまして、従来、ともすればいろいろ御批判ございました大豆の入札制度についてもできるだけ透明性あるものにしたいというふうに考えているところでございます。
 従来は全農が開設者であり入札者であったという点がございますので、開設者、売り手、買い手の中立的機関として第三者機関を設けるという中で、できるだけ市場につきまして透明性を持ちたいということ。もう一つは、従来、不足払いでございますので、全農がいかほどの価格で売ろうとも生産者の手取りは同じ水準であったわけでございますけれども、今回、冒頭申し上げましたように定額交付金化にするということでございます。
 したがいまして、全農がいかにうまく売るか、あるいは高く売るかということによりまして生産者の手取りがふえるあるいは減ったりするわけでございますので、そういう意味で全農の役割が重要になってくるというふうに考えているところでございます。
#178
○鶴保庸介君 それでは、需要の動向に即した大豆生産を確保するという御趣旨でございますけれども、こういう作業というのは実は大変な作業であろうというふうに思います。
 播種前に的確な情報を生産者にまず提供する必要があり、そして品種選択や生産量を決定する必要がある。考えてみますと、それにはまず需要というものを的確に把握して、それからそれを生産体制に確実にフィードバックしていく、こういう二段階の作業が必要なんじゃないかというふうに思うんです。
 それでは、まず実需者、需要者のニーズというのはどうやって判断するかというあたりなんでございますが、単なる価格の高低で判断するということであれば、新品種を出そうというような場合、あるいは野心的に新たな嗜好なんかをつくっていこう、リードしていこうなんというような動きに反応しにくい状況をつくってしまうのではないかというような気もいたします。その辺はいかがでしょうか。
#179
○政府参考人(木下寛之君) 今後の大豆生産を振興するに当たりましては、まずは実需者ニーズに沿った販売なり生産をすることが基本というふうに考えているところでございます。
 こういうような観点から、生産者と実需者が一体となりました協議会におきまして両者のいろいろな情報交換を緊密化したいということを考えております。このような協議会につきまして中央段階あるいは県あるいは現場というふうに考えておりますけれども、そのような情報交換の協議会のほかに大豆情報委員会というのを毎月開催しているところでございまして、大豆情報委員会の中では、大豆の需給あるいは大豆製品の売れ行き、価格等々の情報について関係者が意見交換をする。そういうような意見交換をした結果を具体的に個々の生産者レベルまで周知徹底を図っていこうというふうに考えているところでございます。
#180
○鶴保庸介君 ありがとうございます。
 それでは、こうした情報を的確にフィードバックするという第二点目でありますが、情報はある程度そういうところでは公定力を持ったものでなくてはならぬのではないかというふうに思います。
 そうしたことを考えたときに、本法律案が第三者機関を設置して取引の情報公開あるいは公正性を担保しようとしておられるというふうな規定がございます。第三者機関を財団法人日本特殊農産物協会に置くのはまずなぜなのか。これまでの取引における問題点を指摘していただいた上で、こうした第三者機関を置くことによってどの部分が改善されるか、どういった点が目玉になるかというあたりを明確にしておく必要があるんではないかというふうに思います。
 特に、公益法人との癒着なんかもいろいろな分野で、この農業の分野だけでなく癒着が問題視される中で、より透明性の高い組織を第三者機関とすべきではないかというようなことも視野に入れてお答えをいただければというふうに思います。
#181
○政府参考人(木下寛之君) 現在の大豆の入札取引でございますけれども、売り手でございます全農がもう一方で市場の開設者を兼ねているというようなところでございます。したがいまして、今回は売り手と買い手、それから市場開設者を分離しようというふうに考えているところでございます。
 そのような市場開設者はどういう者が一番適当かという点でございますけれども、私どもは公正あるいは中立を確保し得る機関というのがまず第一の要件だろうというふうに考えているところでございまして、これまでも大豆の交付金制度につきまして、大豆の生産、流通に関する業務を実施してきた機関といたしまして、御指摘にもございました財団法人日本特殊農産物協会というのがございますので、このような機関を活用するのがある意味では一番透明性ある市場形成に効果があるというふうに考えているところでございます。
#182
○鶴保庸介君 よくわかりました。
 それでは、需要動向の把握ということをおきまして、そもそも需要の拡大についてのお話、これは直接この法案にかかわるものではございませんが、大豆政策全体として見たときには必ず必要になってくるのではないかというふうに思います。何度も議論をされておられる、衆議院の委員会なんかでも出ておられる由でございます。何といっても国産大豆の消費拡大を目指すということを大臣も明確にされておられます。この点について何か具体策はお持ちでしょうかということをお聞きしたい。
 PR活動はある程度の効果はあるでしょうけれども、PR活動で済む問題ではないというふうに私も思いますし、あるいは国産大豆の表示というようなことが果たしてどれほど効果を持つのかというあたりは、やや懐疑的な部分もあります。いかがでしょうか。
#183
○国務大臣(玉沢徳一郎君) 国産大豆の消費を拡大するためには、まず契約栽培やロットの大型化などの取り組みを拡大することにより、消費者や実需者が国産大豆を進んで選ぶような状況をつくり出すことが基本であります。
 こうした生産者の取り組みとともに、やはり今の消費者の動向が大事だと思います。消費者は安全でおいしい大豆を求めている、こう私は考えております。といいますのは、例えば遺伝子組みかえ食品等、大豆におきましてはかなりの部分を占めておるわけでございまして、国内の大豆に要請されるところは、非遺伝子組みかえの大豆、それから同時に、家庭で使われる豆腐とか納豆とかみそとか、こういうようなものはやはり国内の大豆が非常に口に合っているんじゃないか、こういうことで消費者のニーズも国産大豆の方に向いているというように考えているわけでございます。
 そういう消費者の方に向かいまして、大豆の消費拡大フェアの実施や健康食品としての有効性のPR、国産大豆を一〇〇%使用した商品のみ国産大豆使用の表示を可能とする国産大豆の表示制度の改善を行います。また国産大豆シンボルマークのPR等によりまして、消費者の国産大豆に対する理解を深めることが重要と考えておりまして、こうした取り組みを積極的に進めてまいる考えでございます。
#184
○鶴保庸介君 大臣のお答え本当にありがとうございます。
 ただわからないことが一つ。大豆使用という表示をすることの状況を少し具体的にお話をいただきましたけれども、業界全体の取り組みであるのか。これを法制度の一つに組み込んで、そういった動きをすることができないものか、その辺についてちょっとお伺いしたいんですけれども。
#185
○政府参考人(木下寛之君) 昨年八月に業界の実施基準として国産大豆一〇〇%使用した商品のみ国産大豆使用とするというようなことを決めまして、ことしの四月から実施をする運びでございます。
 このほかに、本年四月施行予定の改正JAS法でございますけれども、現在、加工食品表示基準の制定準備が進められているところでございます。この基準案におきましては、原産地など特色ある原料を使用したことを表示する場合には使用割合の表示を義務づけ、また国産大豆使用という表示は一〇〇%国産大豆使用の場合に限ることとしているところでございます。
 このような基準につきまして、私ども三月三十一日に告示の予定でございますけれども、来年四月一日から適用するというような運びでございます。
#186
○鶴保庸介君 ぜひそうしていただきたいというふうに思います。
 消費が拡大して、そしてその拡大に応じた生産、需要ニーズに応じた生産をしていくということをしていけば、当然生産の拡大につながるというふうに思うわけですが、ただ、そこに一つ落とし穴があります。先ほども言いましたとおりコストの削減あるいは価格競争力の向上という努力を忘れてはならないというふうに思います。
 そこで、その点についてまたお伺いをしたいのですが、大豆の価格競争力を高めるためには本当にさまざまなアイデアなり議論があろうと思います。先ほど来、委員の方もおっしゃっておられました地場生産、地場流通、地場加工などというような面も本当に大事なことなんじゃないかというふうに思います。
 そこで、農協や農協区域やその県境を越えて複数の大豆産地がまとまって大型集荷施設を整備することが、一層の流通コストを低下させたりあるいは施設稼働率の向上を図られたりというふうにとられがちといいますか、そのとおりだと思うんですが、その辺のまず見解を伺ってから次の質問に移りたいと思います。
#187
○政府参考人(木下寛之君) 大豆の共同乾燥施設でございますけれども、施設の規模が大きければ大きいほどコストの低減が図られるというふうに考えておりまして、複数の大豆産地がまとまって施設を整備するのは有意義であるというふうに考えております。
 ただ、そのような乾燥調製施設を利用するに際しましては、収穫した大豆の品質が低下しないということも大事でございます。収穫後一定の時間内に施設に大豆を運ぶ必要があることから、おのずと範囲にも限界があるわけでございます。いずれにいたしましても、このような共同乾燥施設をできるだけコストが安いよう運用する必要があるわけでございますので、できるだけ複数の大豆産地がまとまって整備する必要があるというふうに考えております。
#188
○鶴保庸介君 そのとおりであろうというふうにも思うんですけれども、ただ私がちょっと疑問に思いますのは、先ほど実需者ニーズに的確にこたえるということでございました。そしてまた、その実需者ニーズを的確に判断するといいますか、情報集めをして、多様な実需者ニーズが出てくるであろうということをこれから把握をしていくという努力をされるということです。
 そうしますと、いわゆる大規模化を進め合理化を進めるということと多様な実需者ニーズということは、ともすれば両立しないケースが多いのではないかというようなおそれが私はあるんです。ニーズの的確な把握が進めば進むほど多様な品種の確保でありますとか、微妙な生産地域の調整などが必要となってくる場合も予想されるのではないか。こうした危惧に対して農水省はどのようにお考えでいらっしゃいましょうか。
#189
○政府参考人(木下寛之君) 繰り返しになりますけれども、やはり大豆につきまして実需者ニーズに対応した安定的な供給を図ることが基本だというふうに考えております。
 それでは、どういうような希望があるのかという点でございますけれども、一つは規模拡大なり機械化によりまして低コスト化を目指す産地もあるというふうに考えておりますし、また一方では無農薬栽培等によりまして高付加価値化を目指す産地もあろうかと思います。
 そういう意味で、どういうふうな生産なり販売戦略をとるかということにつきましては、それぞれの産地が置かれました条件等々に対応して選択する必要があるだろうというふうに考えているところでございます。
#190
○鶴保庸介君 それぞれの産地でということでございますが、その産地のことですけれども、農水省は今までの政策の中でやや特産地化を進めておられたというふうに私は聞いております。特に、合理化のため流通施設稼働のコスト削減のために特産地化を進めて大規模化することを奨励してこられたというふうにも聞いております。
 先ほど来の問題意識と重複するのでございますが、特産地化を進めても必ずしも成功事例ばかりではない。例を挙げれば幾らでも出てくるわけでございますが、代表的なのに青森県のニンニクとか高知県のショウガとか、国の思惑にもかかわらず、結果として国産品の価格上昇あるいは消費の減少を招いた点もあったのではないか。
 こうしたことを考えると、特産地化は国内農業全体から見て不利な点があるんではないかというようなおそれすら感じます。その辺について、農水省の方のお考えをいただきたいと思います。
#191
○政府参考人(木下寛之君) 我が国で生産されております農産物の中には、御指摘のような特定の地域に生産が集中し、いわば特産物として産地を形成しているものがございます。このような農産物につきましては、地域の気象あるいは土壌条件等の立地条件に適合する形で、長期にわたり市場や消費者の評価を得る中で産地化されてきたものというふうに受けとめております。
 このような特産物の生産につきまして、特色ある農業生産の展開あるいは農業経営の複合化の推進等々を通じまして、地域の農業の発展に寄与してきているというふうに理解をしておりますけれども、また一方で、消費者に対しましても、多種多様な農産物を供給するということを通じまして豊かな食生活を支えてきているというふうに考えております。
 私どもは、今後ともこれらの特産物が消費者に支持されるよう、ニーズを的確に把握しつつ品質なり生産性の向上に取り組んでいくことが重要だというふうに考えております。
#192
○鶴保庸介君 私なりに理解をさせていただくのは、そういう特産地化のものをできるだけ各地場の、先ほどの委員のお話ではございませんが、努力を継続していただきたいということだろうというふうに理解をさせていただきたいと思います。
 時間がありませんので、最後に、先ほど来言いました消費の拡大あるいはその動向把握だとか、そしてコストの削減をした上で最終的に、野心的と言っていいんでしょうか、自給率の向上、そして究極の目標としてまた農家所得の向上というようなことがあると思います。
 ただ、農家所得の向上ということには、今回の改正案の中に経営安定対策があるというふうに多分御答弁されると思います。所得の安定という使命に配慮して経営安定対策を組み込んでおられると思うんですけれども、やはり大豆作個別の経営安定策にすぎないと言ったらちょっと言葉が過ぎますが、農家に輪作あるいは転作を勧めておられる農水省の政策の全体の中から考えますと、やはり農家全体の農業所得トータルに着目したような政策が必要なのではないかと。
 カナダなんかでは収入保険制度というようなことがあるというふうにも聞いておりますが、こうした制度を踏まえて経営安定策を講じる考えはないか、最後にお伺いをして質問を終わりたいと思います。
#193
○政府参考人(木下寛之君) 経営全体として農業収入なり所得に着目した経営安定対策でございます。
 現在、私どもは、品目ごとの価格政策につきましていろいろな手法があるというのが現実でございます。こういう中で、品目別に価格政策の見直しを実施してきているところでございます。その中で、経営安定対策についても導入されているところでございます。当面は、私どもはこのような品目別の価格政策の見直し、経営安定対策の導入をまず推進することが重要だというふうに考えておりますが、そういうことから、直ちに経営単位での経営安定対策を実施する状況にはないと認識しております。
 ただ、食料・農業・農村基本計画におきましても、品目別の価格の見直しや経営安定対策の実施の状況、農業災害補償制度との関係等を勘案しつつ、育成すべき農業経営の経営全体を単位としてとらえ、価格変動に伴う農業収入なり所得の変動を緩和する安定対策につきまして今後検討を行っていくこととしているところでございます。
#194
○委員長(若林正俊君) 他に御発言もないようですから、本案に対する質疑は終局したものと認めます。
 これより討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
#195
○須藤美也子君 私は、日本共産党を代表して、大豆なたね交付金暫定措置法及び農産物価格安定法の一部を改正する法律案に対する反対討論を行います。
 反対の理由は、第一に、生産費を基準にした基準価格と販売価格の差額を補てんする現行の不足払い方式を定額助成方式に改めることは、国の価格支持制度の大幅な後退であるという点です。このことにより、販売価格が下落した銘柄については手取り額が減少し、再生産が一層困難になることは明らかです。
 現在、安全な国産大豆に対する消費者の関心が広がる中で、全国各地で、大豆の不足払い制度も有効に活用しながら国産大豆を定着させる取り組みが進んでいます。そのさなかに、価格の下支えとしての不足払い方式を廃止することは、国民の期待にも反するものです。
 また、農民負担の大豆生産者経営安定対策の基金をつくり、この加入者だけを交付金制度の対象にすることは、市場価格には影響力を持たない保険制度に価格対策を任せるものなのです。
 なお、今回の法改正の基本には、新農業基本法のもとでの市場原理を一層活用した価格決定と、限られた担い手だけの所得確保対策を進める農家の選別政策の具体化であり、国の財政負担の大幅削減のねらいがあることを指摘しておきます。
 第二に、菜種を交付金制度から外すことは、青森、北海道、鹿児島などでは畑作の輪作作物として、また国産の貴重な植物油の原料である菜種の生産を困難にし、復活の可能性をなくしてしまうことです。
 今必要なことは、農家の再生産を保障して、大豆と菜種の自給率の引き上げのために、生産、流通、販売対策などとあわせ、必要な財源を振り向けるべきであって、不足払い制度の廃止ではなく、制度を生かした支持価格制度の拡充、改善が求められていることを強く申し上げ、反対討論を終わります。
#196
○委員長(若林正俊君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。
 これより採決に入ります。
 大豆なたね交付金暫定措置法及び農産物価格安定法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#197
○委員長(若林正俊君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 この際、小林君から発言を求められておりますので、これを許します。小林元君。
#198
○小林元君 私は、ただいま可決されました大豆なたね交付金暫定措置法及び農産物価格安定法の一部を改正する法律案に対し、自由民主党・自由国民会議、民主党・新緑風会、公明党・改革クラブ、社会民主党・護憲連合、自由党及び二院クラブ・自由連合の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
    大豆なたね交付金暫定措置法及び農産物価格安定法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
  政府は、本法の施行に当たり、次の事項の実現に努め、大豆の生産の増大と農家経営の安定を図るとともに、自給率の向上に万全を期すべきである。
 一 国内の農業生産の増大を図ることを基本とした食料の安定的な供給を確保するため、大豆については、農業者が意欲を持って安心して生産に取り組めるよう、大豆生産の実態及び価格の動向等を十分勘案し、その生産の増大と農家所得の安定に配慮して運用するとともに、契約栽培等、消費者と一体となって推進している地域の特性に応じた生産の振興が図られるよう努めること。
   また、水田における大豆の本格的生産、外国産大豆の輸入動向等にかんがみ、国産大豆の需給均衡を図るため、生産者団体における販売・生産体制の強化等の措置を講ずること。
 二 大豆作経営安定対策の導入に当たっては、生産者の所得の変動の緩和に資するよう、その仕組みと運用に十分配慮するとともに、適宜必要な見直し・改善を図ること。
 三 国産大豆の優位性を維持していくためには、反収の向上と栽培の安定を図ることが急務であることにかんがみ、実需者との連携による高品質多収品種の育成・普及、主産地の形成に資する機械・施設の整備、大豆の安定生産に資する栽培技術の高位平準化及び農業生産基盤の整備等を積極的に推進すること。
   また、国産大豆の需要が拡大するよう、これに適した加工技術の研究開発等を推進すること。
 四 なたねを交付金制度の対象から除外するに当たっては、産地の実態に即した国産なたねの生産の振興が図られるよう措置すること。
 五 遺伝子組換えに係る輸入大豆・なたねが国内に流通していることにかんがみ、その安全性の確保を図ることはもとより、新しい品質表示制度の運用に際しては、消費者の意向に十分配意して対処すること。
 六 原料大豆に係る国産使用表示の的確な実施を通じて消費者の選択に資するため、新たな品質表示基準を周知徹底するとともに、国産大豆利用促進に向けた関係団体の主体的な取組を助長すること。
 七 WTO農業交渉に当たっては、大豆生産の増大を図る環境を整備する観点からも、食料安全保障、多面的機能の発揮等についての我が国の主張を堅持すること。
   右決議する。
 以上でございます。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願いいたします。
#199
○委員長(若林正俊君) ただいま小林君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#200
○委員長(若林正俊君) 多数と認めます。よって、小林君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、玉沢農林水産大臣から発言を求められておりますので、これを許します。玉沢農林水産大臣。
#201
○国務大臣(玉沢徳一郎君) ただいまは法案を可決いただき、ありがとうございました。
 附帯決議につきましては、その趣旨を尊重し、今後、最善の努力をいたしてまいります。
#202
○委員長(若林正俊君) なお、本案の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#203
○委員長(若林正俊君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#204
○委員長(若林正俊君) 次に、農産物検査法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。玉沢農林水産大臣。
#205
○国務大臣(玉沢徳一郎君) 農産物検査法の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び主要な内容を御説明申し上げます。
 米麦を初めとする農産物につきましては、その公正かつ円滑な取引と品質の改善を助長するため、昭和二十六年に制定された農産物検査法に基づき、国が検査業務を担うことにより、適正な制度運営が確保されてきたところであります。
 一方、行政改革をめぐる国民的議論の中で、国の事務事業につきましては、官民の役割分担の適正化と民営化による業務の一層の効率化等の観点から、民間でも対応可能なものは積極的に民間にゆだねていくことが強く求められております。
 このような状況を踏まえ、農産物検査につきましても、行政機構の減量と民間能力の積極的活用を図るため、検査の実施主体を国から民間の検査機関に変更するとともに、その業務の適正な運営を確保するために必要な措置を講ずることとし、今回この法律案を提出することとした次第であります。
 次に、この法律案の主要な内容につきまして御説明申し上げます。
 第一に、農産物検査の実施主体を、国から、一定の検査能力を有するものとして農林水産大臣の登録を受けた民間の検査機関に改めることとしております。
 第二に、登録検査機関の適正な業務運営を確保するため、農林水産大臣が、改善命令、登録の取り消し等の指導監督を行う仕組みを整備することとしております。
 第三に、民間の検査体制が整うまでの一定期間においては、国が検査業務を実施できるよう経過措置を講ずることとしております。
 以上がこの法律案の提案の理由及び主要な内容であります。
 何とぞ、慎重に御審議の上、速やかに御可決いただきますようお願い申し上げます。
#206
○委員長(若林正俊君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
 本案に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。
   午後四時四分散会
ソース: 国立国会図書館
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