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1950/12/06 第9回国会 参議院 参議院会議録情報 第009回国会 大蔵委員会 第9号
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1950/12/06 第9回国会 参議院

参議院会議録情報 第009回国会 大蔵委員会 第9号

#1
第009回国会 大蔵委員会 第9号
昭和二十五年十二月六日(水曜日)
   午後一時五十七分開会
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○旧令による共済組合等からの年金受
 給者のための特別措置法案(内閣送
 付)
○特別職の職員の給與に関する法律の
 一部を改正する法律案(内閣提出・
 衆議院送付)
○国有財産法第十三条の規定に基き国
 会の議決を求める件(内閣送付)
○食糧管理特別会計の歳入不足を補て
 んするための一般会計からする繰入
 金に関する法律の一部を改正する法
 律案(内閣送付)
○外国為替特別会計の資本の増加に充
 てるための一般会計からする繰入金
 に関する法律案(内閣送付)
○郵政事業特別会計の歳入不足を補て
 んするための一般会計からする繰入
 金に関する法律案(内閣送付)
○米国対日援助物資等処理特別会計法
 の一部を改正する法律案(内閣送
 付)
○農業共済再保険特別会計の歳入不足
 を補てんするための一般会計からす
 る繰入金に関する法律の一部を改正
 する法律案(内閣送付)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(小串清一君) 大蔵委員会をこれより開会いたします。
 先ず第一にすでに説明は済んでおりますが、旧令による共済組合等からの年金受給者のための特別措置法案について質疑を行います。
#3
○森下政一君 只今の御提案になつております問題に関連して一つお伺いして置きたいのは、前国会であつたかと思いますが、この年金増額をすべきであるということがこの委員会の殆んど一致した意見で、政府にいろいろ要望いたしまして、政府は必ず期待に副うように善処するということを確約されたのが、今度予算措置が講ぜられこの案となつて出て来たのだと思うのでありますが、当時藤井丙午君が、八幡の共済組合の年金増額の件についていろいろ政府に事情を開陳して、善処かたを促しておつたことがあつたと思うのですが、これは恐らく八幡の共済組合からも政府にもいろいろ要望がもたらされておると思いますが、その辺のところは一体どういうふうに措置されることになつておるか。又将来についてどういうふうな善処かたの見通しを持つておられるのか。藤井君は今議員をやめて、おりませんですけれども、一応当局の御説明を聞いて置きたいと思うのです。
#4
○政府委員(磯田好祐君) 只今御質問のありました八幡共済組合に対しまする年金改訂に対する補助金をどうするかという問題でございますが、この点につきましてはこの前の国会におきましてもたびたび論議になつた問題でございますが、本法案におきましては、昭和九年の一月三十一日以前に給付事由の発生したところの年金については、即ち昭和九年の一月三十一日までにやめた者に対しまする分につきまして、今回のこの法律を適用いたしまして、新らしいベースによりまして年金を改訂いたしました場合におきましては、その分に対する年金増加、増額の分は、全額国庫におきましてこれを負担するということに相成つております。併しながらこの昭和九年の二月の一日以降、即ち従来の官業八幡製鉄所が民間の日本製鉄株式会社になりました以後におきまして退職いたしましたところの、旧製鉄所の従業員に対する分につきましては、これは八幡製鉄所のほうにおきまして負担すべきものということにいたしまして、この案におきましてはその分につきましては国庫において特別に補助金を交付するということには相成つておりません。
#5
○森下政一君 政府の考えかたにも一理あると思うのですが、八幡の共済組合の要望は、現在のような会社の状態であれば心配はないけれども、先に行つて会社の運営が都合よく行かないとなつたときには、甚だ憂慮されるという点にあるのではないかと思うのでありますが、そういうことについて何か政府に要望しておることがありますか。
#6
○政府委員(磯田好祐君) 只今の点につきましては、そういう御意見が衆議院におきましても問題になつたのでございますが、もともとこの八幡製鉄の共済組合に対しまして、今度の年金の改訂によりまして増額いたしましたところの費用につきまして、政府が補助金を交付すべきやいなやということにつきましては、基本的に問題があるのでございまして、御承知のようにこれを政府の会計で申しますならば、一般会計と特別会計というものがございます。例えば郵政の会計とか、或いは電通の特別会計というようなものにおきましても、勿論今回のベース改訂に伴いまして、当然これによつて生じますところの年金給付額の増額分につきましては、各それぞれの特別会計におきまして、その新規の増額所要額を負担するという形に相成るわけでございまして、八幡製鉄所は、いわば当時官業の会社でありましたときにおきましては、いわば政府の一種の特別会計のごときものでございまして、この分に対しまするところの年金増額に要しまする費用は、当然その特別会計ともみなし得べきところの八幡製鉄所において負担すべきものであるというような議論が一応成立つのでございます。従いましてこういう議論によりましてたびたび今日までこの両院におきましてもこの問題が最後まで意見の一致を見なかつたのでございまして、この前の国会におきまして、政府におきまして、できるだけの善処をするということをお約束をいたしたわけでございますが、その結果といたしまして一応できましたのがこの案でございまして、政府といたしましては、いわゆる政府機関としての八幡製鉄所であつた時代におきますところの年金の分につきましては、全責任を以てこれを負担をしよう、併しながら八幡製鉄所が日本製鉄株式会社といたしまして、民間の企業体としてその形態を変更した以降のものにつきましては、他の特別会計と同じように日本製鉄の、或いはその後身でありますところの現在の八幡製鉄において、その負担をしてもらいたいというのがこの案になつておるわけでございます。
#7
○木内四郎君 これに要する経費については何か資料が出ておりますか。
#8
○政府委員(磯田好祐君) これに関します所要額につきましては、本年度の補正予算におきまして一般の共済組合の、一般のというのはちよつと語弊がありますが、旧陸海軍共済組合、或いは外地の共済組合の年金改訂に伴うところの増加所要額につきましては、一億一千二百九十万円の補正予算が計上いたしてございます。それから只今問題になりましたところの八幡製鉄株式会社の共済組合に対しまする分といたしましては六千三百五十六万九千円という予算が計上いたしてあります。この六千三百五十六万九千円と申しますものは、本年度だけにおきますところの昭和九年一月三十一日以前におきまして退職いたしました者の年金の増加額だけではないのでございまして、それに相当いたしますところの責任準備金の増加所要額全体、今後の分を含めまして、一時金としてこれを交付すると、さような形に計算いたしまして計上してあるわけでございます。
#9
○木内四郎君 そうするとこれは補正予算に載つておる一億七千七百七十万九千円というのがそれに当るわけですか。今あなたの説明をされた二つを合、せて。
#10
○政府委員(磯田好祐君) さようでございます。
#11
○木内四郎君 二十六年度一月以降はこういうふうにするが、その前のものはそのままにしてしまうということになるのですか、何かそこに補正の見込を考えておられるのですか。
#12
○政府委員(磯田好祐君) 只今お話のありました二十六年の一月一日以前のもの、即ち本年度の末までにおきまするところの各共済組合の未拂等がありました場合におきましては、その分も全部この年金支給事務を取扱うようになつておりますところの共済組合連合会におきまして、その義務を承継いたしまして、この支拂をいたすということに相成つております。
#13
○木内四郎君 金額は前のままで全然手はつけないということになるわけですね。年金額は平均三百五十円ぐらいのものであるという問題は、それは全然もうそのままで打切つてしまうということになりますね。
#14
○政府委員(磯田好祐君) 本年の末までの分につきましてはそうでございます。従来のままの基準によつて計算いたしましたものを支給する。さように規定してあるわけでございます。
#15
○木内四郎君 恩給などはいろいろこの数年来改訂して来ましたが、その方面との権衡を得ないことになるような気がしますが、そこはどうでしようか。
#16
○政府委員(磯田好祐君) 実は旧陸海軍の共済組合或いは外地の共済組合の年金につきましては、一般の共済組合或いは恩給との関係から申しまするならば、まさに今御指摘のような問題があつたわけでございまして、而もなお今回この法案を出すに至りました過程におきましても、これは非常に困難な事業であつたのでございまして、これが一月以降におきましてでも新らしい給與ベースまでに改訂されるということは、今日の段階におきまして望み得べき最もいい条件ではないかと、政府のほうではさように考えておるわけであります。
#17
○木内四郎君 ここまで持つて来られて、いろいろ御苦心のあつたことは想像に余りあるのですが、何かその間の事情その他について、速記をとめてでもお話になつて頂くことができれば非常に結構だと思います。
#18
○委員長(小串清一君) 速記をとめて下さい。
   午後二時十三分速記中止
   ―――――・―――――
   午後二時二十分速記開始
#19
○委員長(小串清一君) 速記を開始します。
 それから先刻申しませんでしたが、特別職の職員の給與に関する法律の一部を改正する法律案、これも前のと一緒に御質疑をお願いしたいと思います。
#20
○油井賢太郎君 今度の特別職が百分の三十から百分の十に変更するというようなゆえんがどうもよく呑み込めないのと、それからそれに関してどれだけの予算上の措置とかの相違があるかという点について第一に御説明願いたいと思います。
#21
○政府委員(磯田好祐君) 只今油井委員から御質疑になりました特別職の三割を一割に下げるという問題は、恐らくは今度の改正法案の中にありますいわゆる食糧配給公団の特別手当の分を、従来の規定による三割を一割に下げる、その理由はどういうものかということだと思うのでございますが、この点につきましては、現在の法律上の規定によりましては、食糧配給公団の特別手当は今お話のようにまさに三割ということに相成つております。併しながら現実には昨年のいわゆる六三ベースの実施されましたときから、昨年度の予算から公団の特別手当は関係方面のきつい達しによりまして、現実には二割ということに相成つております。従いまして今回の改正によりまする法律案によりますれば、一応従来三割の特別手当の規定を一割に引下げると、即ち三分の一に引下げるというふうに御覧になるかと思うのでございますが、現実には従来の二割のものを一割に引下げるということでございまして、而ういたしまして、然らば如何なる理由を以て従来の二割の特別手当を一割に引下げるかという問題でございますが、この問題につきましては御承知のように、今回の一般的な公務員のベース改訂におきまして、いわゆる特別職域にありまする税務、警察、船員その他特別調整号俸の適用なされますところの各種の特別職域の調整号俸というものにつきまして、一般の公務員は六三ベースの実施されましたときより、拘束勤務時間が従来の三六・五時間というものが四十四時間に引上げられておる。併しながら私どもの只今申上げましたような特別職域の職員につきましては、従来通りの勤務時間になつておる関係等からいたしまして、当然六三ベースの給與改訂を実施いたしましたときに、その時間差が縮まつただけの調整をすべきであるにもかかわらず、六三ベースにおきますいろいろな事情におきまして、当時においてはこれを実行するを得なかつたのであります。併しながら今回政府が提案いたしておりまするところの法律案によりますれば、これは人事委員会に御審議になつておるのでございまするが、かかる特殊職域にありますところの職員の特別の扱いである特別俸給表なり調整号俸なり、一般の者より有利に取扱われておる分につきましては、これを大体時間差等を勘案いたしまして大体共通に二分の一というような原則を以ちまして今度整理する、切下げをするということに相成つておるわけであります。でこれを食糧公団或いは他の一般の公団等の場合におきましても考えかたは同じでございまして、勿論食糧公団なり他の各種の公団におきましても、その事業は近くこれは廃止されることになつておる。従つて近く廃止されるようなかかる公団の特別手当につきまして、これをこの際引下げることは行き過ぎではないかというような御議論も一応あるかと思うのでございまするが、政府といたしましては全般的なる給與改訂の問題との権衡を考えまして、この法律案にありまするように、従来実質的に二割であつたところの食糧公団の特別手当というものをこの際これを一割に引下げするということにいたしたのでございます。でこの点につきましては、他の一般職でありまするところの各公団の特別手当も全く同様でございまして、これを先般の閣議決定によりまして、一事に一割にするということにすでに閣議決定を見ておるような次第であります。なお今回のベース改訂によりまするところの食糧公団の財源の所要額の問題でございまするが、実はこれは先般、昨日でございますか、当委員会におきまして資料提出の御要求があつたのでございまするが、食糧配給公団の場合についてこれを申しまするならば、所要額が二億四千七百万円ということに相成つております。所要額は二億四千七百万円ということになつておりまするが、本年度の予算におきましては、その所要額の分は既定経費によつてそれを賄うということに相成つておりまして、従いまして補正予算といたしましては特に計上していないはずであります。この点につきましては後ほど、今決裁をとりつつありますので、決裁が済み次第当委員会に資料として御提出いたしたいと思います。
#22
○油井賢太郎君 そうしますと、この前は百分の三十というふうに食糧公団の特別手当を平均認めております。百分の三十以内というふうに認めたのですが、巽質的には百分の一子というふうな御説明なんですね。併し公団の従業員側の話によると、百分の十五見当だというような説もありますが、その点の数字は今はつきりわからないのですか。
#23
○政府委員(磯田好祐君) 只今その資料を持ち合わしていないのでございますが、私の知つておりまする限りにおきましては、食糧公団におきましても百分の二十程度の特別手当が出ておるはずであります。ただ私の聞いておりますところは、恐らくこういうことではないかと思うのでございまするが、今度ペース・アツプをいたしまして、現在二割の特別手当をもらつておるものを、ベース・アップ後において換算いたしますと、それが大体その金額をそのまま維持するとするならば一割五分程度になるということじやないかと思います。
#24
○油井賢太郎君 ではこの前の百分の三十というのは結局室文になつて、百分の二十以下であつたということになるのですね
#25
○政府委員(磯田好祐君) さようでございます。
#26
○森下政一君 今の問題ですが、一般職になつている他の公団の職員と食糧配給公団の職員はやや趣きを異にしているので、特別職という扱いを受けているのだと思うのです。いわばこれは民間のお米屋さんだということになるわけなんですが、それがもう二、三カ月の後には公団が廃止されてしまうというようなことになつておるときに百分の三十という従来の規定をそのままにしておいても、実質的にはこれが百分の二十であつて、而も今度あなたの解釈されるようにペース・アップされて、今までの金額をそのまま維持することになつたら百分の十五ぐらいになるというような実情なんですか。それを各均衡をとるためにというので百分の十に下げなければならんというそんな必要はないじやないか。従来通りの規定にしておいてもう僅かの間に解消してしまうというようなものは、恐らく従業員の立場からすると、やめるのにそこへ更に追い討をかけられるような気持がすると思うのですが、これはわざわざこういうふうに改正しなければならんものなんですか。
#27
○政府委員(磯田好祐君) 只今お話の点も一応御尤もなのでございますが、私どもといたしましても、勿論各公団とも近くこれを全面的に整理されるということになつておるわけでございまして、その間におきまして只今のようにこれを追い討するというような意思は毛頭ないのでございまするが、結果としてそういう形になるということは、政府におきましても好ましいことだとは思わないのでございますが、先ほども御説明いたしましたように、他の一般職員におきましても非常ないろいろな問題があるにかかわらず、あえてこの際従来の有利な特別の取扱を、おおむね半分程度にこれを整理するという形にいたしておりますので、その間におきましてたとえ多少事情は異なるにいたしましても、公団の特別手当等につきましてこれをそのまま一応形式上にいたしましても残すということは、全体の権衡上これは許し得ないという建前から、かかる法律の改正案を提出したわけであります。
#28
○森下政一君 更にもう一つお伺いしたいのですが、今度の改正案は、大体特別職の職員全体に総花的に給與の引上を行うというような眼目のように思われるのですが、内閣総理大臣ほか秘書官等の比較的高級な職員については五割乃至三割というふうな大巾な給與の引上が行われるように規定されておりまするが、下級の職員、殊に進駐軍労働者、或いは公共事業関係の労働者等については一向具体的な規定というものがない。政府はそういう者については一体どういう給與をしようとしておられるのか、どういう給與を実施しようとしておられるのか、これの説明を承わりたいと思うのです。
 それから特に進駐軍労働者の給與につきましては、特別職の職員の給與法十一条によつて規定されておりまするが、技能工系統の労働者のP・W告示改訂につきましては、一向具体的なことがわからんのでありまするが、政府はどういうふうになさろうとしておるのか、その改訂の具体的な内容が聞きたいと思うのです。御承知のように進駐軍関係の労働者は、朝鮮事変発生以来相当労働が強化されておる。又危險な作業等も行なつておる。現に私どもの仄聞いたしますところによりますと、ほうぼうにおいて相当な犠牲者が出ておるというようなことを聞くのでありますが、そういう労働者に対しまして一般の公務員と同時に給與改訂を行なつて、安心して連合国軍に協力できるというふうな態勢を整えるということが、政府として是非考慮なさらなければならん問題だと思うのでありますが、そういう点についての御意見を承りたいと思うのです。
#29
○政府委員(磯田好祐君) 只今御指摘になりました今回の給與改訂によれば、例えばこの特別職の給與の改正に関する法律案におきましても、上級の内閣総理大臣なり或いは国務大臣のクラスなり、或いは秘書官等については非常に上つておるけれども、進駐軍労務者或いは公共事業労務者等につきましては、何ら明確な規定がない点はどうかというお話でございますが、この特別職の給與に関する法律案におきまして、内閣総理大臣初め各特別職の給與の改訂規定を設けました一応の基準は、一般職の給與改正に関する法律案、その基準によりまして改訂いたしたわけでございます。而ういたしまして一般職の給與に関する法律案におきまして、現在衆議院におきましても下級の者に薄く、上級の者に厚いのではないかというような御議論もあるのでございますが、これは人事院の勧告の御意思を尊重いたしまして、科学的に人事院の勧告の標準生計費として出ておりまするところの三千三百四十円というものを一般職の職員の二級の四号ということに当てはめまして、他方最高の七十号というところにつきましては、人事院の勧告の資料にありますところの七十号に相当いたしますところの二万五千円、この二つの数字を結びまして、その結果としてできましたところの俸給表、それを等比級数で結びまして上下の開きのある俸給表、それをそのまま適用いたしまして、その結果としてでき上つたところの数字でございます。政府におきまして特に上級の者に厚く下級の者に薄くしようというような特別の意思があつて作つたものではないのでございます。先ほども申上げましたようにこの特別職の各給與につきましては、それに相当いたしまするところの一般職の職員のランクの増率を基準にいたしまして、それによつて弾き出しまして今回の改正案となつておるわけであります。なお進駐軍労務者なり公共事業労務者につきまして何ら特別の規定を設けないのはおかしいじやないかというお話でございますが、御承知のように進駐軍労務者は一般公務員の給與といささか事情を異にいたしておりまして、従いまして現在の特別職の給與に関する法律の第十一条の改正によりまして、特別調達庁の長官が大蔵大臣と協議してこれを定めるということに相成つておるわけでございます。従いまして目下特別調達庁と大蔵大臣との間におきましてこの問題につきまして折角検討中でありまして、勿論その給與改訂は一般の例によりまして、一月の一日以降これを実施し得るような現在準備を進めておるわけでございます。その際におきまして一応の考えかたといたしましては、従来の各ベース改訂ごとにおきまするところの沿革を尊重いたしまして、又民間の賃金なりとの権衡等も十分考えまして、政府としてはできるだけ善処いたしたい。かように考えておるわけでございます。
 それから技能工系の問題につきましては、これは御承知のようにいわゆるP・W、一般告示賃金が適用せられることに相成つておりまして、この分につきましてはP・Wを如何に改正するかという問題と重大なる関係があるわけでありまして、この点につきましては労働省と大蔵省とにおきまして現在これを検討いたしておるような次第でございます。
#30
○森下政一君 只今承わりますと、進駐軍労務者につきましては只今折角協議中である、研究であるということですが、その際に先刻私が申しましたような朝鮮事変発生以来、相当危險な作業に従事しておるというふうな点が考慮の中に加えられておるのでしようか。
#31
○政府委員(磯田好祐君) 只今お話の朝鮮事変関係に進駐軍労務者が参加いたしていて、非常に危險な作業に従事いたしておる。従つて今回の給與改訂に際しましても、これを考慮の中にとり入るべきではないかというお話でございますが、この点につきましては、御承知かと思うのでございますが、朝鮮事変関係の業務に従事いたしまして、非常な危險な作業に入りました者につきましては、別に特別の手当を支給するという形に相成つておるわけでございまして、そちらのほうによつて十分考慮せらるべき問題でございまして、今回の一般的な給與改訂とは別個の問題というふうに政府としては考えておるようなわけでございます。
#32
○油井賢太郎君 まだ資料は来ないようですが、その前に一応伺つて置きたいのですが、先ほどのお百話の中に百分の三十ということを、この国会でこの前、食糧公団については、これは米屋さんのような、いわゆる普通の官吏と違う人々の構成であるからすべきであるというのできめたのです。ところがそれが百分の二十しか拂つてはいけないというふうに何か指図でもあつたように私は聞いたのですが、それは確かなんですか。
#33
○政府委員(磯田好祐君) ちよつと速記をとめて頂きます。
#34
○委員長(小串清一君) 速記をとめて下さい。
  (速記中止)
#35
○委員長(小串清一君) 速記をつけて下さい。
#36
○木内四郎君 三割を超えることはできないという範囲内で予算的の措置はとつておつた。そして食糧公団については二割しか予算に組んでおらなかつたということですか。
#37
○政府委員(磯田好祐君) その通りでございます。
#38
○木内四郎君 その場合他の公団についてはどうでございます。
#39
○政府委員(磯田好祐君) 他の公団におきましても全く同様でございます。
#40
○木内四郎君 他の公団もすべて二〇%ですか。
#41
○政府委員(磯田好祐君) そうでございます。
#42
○木内四郎君 今度はあなたのほうは百分の二十とされるのですね、食糧公団のほうは。そうすると他の公団のほうはどうです。
#43
○政府委員(磯田好祐君) 他の公団も全部同じでございます。百分の十五程度ということです。
#44
○木内四郎君 そうすると油井君の言われるように三割を超えることはできないということは、その規定のままにして置いても予算にはすべて三〇%を盛ればそれでいいことですか。そういうことになるわけですか、或いは……。
#45
○政府委員(磯田好祐君) 形式的な議論といたしましても、只今お話のようなことも一応議論としては言い得ることだと思うのでございますが、併し一応この国会におきまして、今までも三割のところを二割しか計上してなかつたというのなら同じことじやないかというふうにいわれるならば、政府の側といたしましても特にあれでございまするが。
#46
○木内四郎君 それからもう一ついでに伺つて置きたいのですが、食糧公団は百分の三十の範囲内でやることができるというふうに書いてありましたですな、いや、こういうことはできないということを書いてある。そうすると食糧公団のほうは第十二条の一項によつて、他の公団よりも特に優遇しなければならんというような趣旨が現われておるように思うのですが、それは実際にやつておらなかつたのでございますか。
#47
○政府委員(磯田好祐君) 現在存在いたします各種の公団、これは全体を通じまして非常に種々雑多なものがございますが、これも一般の公務員の職種とは非常に違うのでございまして、従いましてそういう意味から申しまするならば、これは全部特別にすべきものであつたのではないか、そういうことも成り立つと思います。そういう意味からいたしまして、各公団共通に現在までのところ特別手当ということによりまして優遇いたしていたわけでございます。即ちなぜかと申しますると、この各公団におきましては、民間から相当おいでになつておるかたがある。即ちお米屋さんだけでなしに、例えば価格調整公団にいたしましても肥料配給公団にいたしましても、飼糧の配給公団にいたしましても、民間のそれぞれ従来その種の事業に携わつておつたような人々が各公団においでになつておるわけです。従いましてそういう事情から、民間においでになつたときよりもその給與を低くすることはできないということを考えまして、この特別手当によりまして今まで調整をいたして来たわけでございます。
 で御参考までに、今回この公団の特別手当を一割にいたしました場合におきまして、平均といたしましてどういう結果になるであろうかということを申上げますと、今までの平均で申しますと、食糧配給公団のいわゆる基本給の平均は一万四百五十七円ということになります。それに対しまして今回の改訂によりまして、基本給は一般の職員と同じように上がる。そのほかにこの特別手当の従来二割であつたものが一割ということに切下げまして計算をいたしますと、その先ほど申上げました一万四百五十七円という平均給が、私どもの一応の計算によりまするならば一万一千八百七十四円ということになります。これを一般公務員の改訂前及び改訂後との比較をいたして見ますると、改訂前におきましては一五九・五%、即ち一般の公務員に比べましてその食糧配給公団の平均給の場合におきましては約五九・五%高かつたと、併しながら改訂後におきましてはそれが一五三%になるというような結果でございます。従いまして手当といたしましては一割ということになりますが、勿論この公団においでになるかたがたの年齢構成が高いというような事情もあると思うのでございますが、この手当を一割に引下げましても、なお一般公務員に比べました場合におきましては一応表面上は五三%高いという結果になることになります。
#48
○木内四郎君 その問題はよろしいとして、さつき油井君が伺つておつた際には、食糧公団の人々は他の公団の人人よりは特別に優遇しなければならんような理由があるから、こうして置いたのであるということであつたのだけれども、実際は他の公団も同じであつたのですね。
#49
○政府委員(磯田好祐君) さようでございます。
#50
○木内四郎君 さようであつたから百分の十まで同様に一律に下げてもいいであろうと、こういうお考えですね
#51
○政府委員(磯田好祐君) さようでございます。
#52
○木村禧八郎君 ちよつとこの際、今公団の号俸調整の問題でありますが、今度の給與改訂を機会に俸給の切替調整に関連して各方面に問題が起つておるわけですが、これまでの号俸調整を、今度の給與改訂に際してどうして今までの調整号俸を削減したのか。その理由をこの際お伺いして置きたいのです。
#53
○政府委員(磯田好祐君) その点につきましては先ほど木村委員がおいでになります前に、簡單に御説明したのでございますが、なお繰返しまして御説明いたしますと、御承知のように現在の給與体系というものは二千九百二十円ベースのときに一応でき上つたものでございます。従いまして只今御指摘の調整号俸なり、特別俸級表によるところの有利な取扱なりというものは、二千九百二十円ベースが実施されまするときにおきまするところの勤務時間、或いは職務の内容、即ち職務遂行の困難性、複雑性、或いは職務の内容が非常に高いというような理由を以ちまして、一応でき上つていたのでございます。然るに御承知のように六三ベースが実施されまするときに、一般の公務員につきましては従来の勤務時間がいわゆる三六・五時間でありましたのが、一挙に四十八時間に引上げられた。併しながらそれは昨年の秋におきまして更に四十四時間に切下げられたのでございます。即ち一般の公務員についてこれを見まするならば、二九ベース実施当時におきまする実働における勤務時間三六・五時間というものが、現在におきましては四十四時間というように、その間におきまして七時間半を増加いたしたのでございます。そして他の職域におきまするところの勤務時間、例えば警察について申しまするならば、当時の拘束時間の五〇・五時間というものはそのまま今日まで同じで存続しておるわけであります。それから又海上保安庁の職員について申しましても、当時の五四時間というものが今日においても同じであること、刑務所職員について申しまするならば、当時五一・五時間であつたものが今日においても依然として同じである。即ち一般公務員におきましては勤務時間が二九ベース実施当時におきまするより、その間において実に七時間半も増加したにかかわらず、六三ベースの切替のときにおきましては、この時間差の調整というものは、当時の客観的な情勢によりまして全くこれは実施することを得なかつたのであります。即ち当時におきましては御承知のように治安も十分回復しておりませんでしたし、いろいろな関係におきまして関係方面の承認を得ることもできませんで、実は先般衆議院の公聽会がありまして、その際に当時の給與局長でありました今井さんが見えて証言をせられていたのでございまするが、当時六三ベースを切替えるときにおきましても、関係方面にこの時間差によるところの調整を行うべきであるということを、強く日本政府といたしましては関係方面に要望したのでございまするが、当時の事情においてはそれが実施し得なかつた。併しながらこの号俸調整を行うにいたしましても、これは何ら給與の変化のないときにおきましてこれを行うことは困難でございまして、一般的に全体の給與ベースの上るときにおきまして従来の号俸差を多少とも少くするというようにせざるを得ないのでございまして、只今申上げましたのは、主として勤務時間差に基くものでございまするが、その他の職務内容の困難性、危險性という問題につきましては、これ又いろいろな見かたがあるかと思うのでございまするが、いわゆる二九ベースの実施当時におきまする客観情勢というものと、今日におけるものとは非常に違う。これは各職種について見ましても、その職務の困難性というものは当時に比べては相当減少しておるのではないか。そういうような観点から申しまして、大体原則といたしまして、号俸調整につきましては、従来の大体差を申分に整理するという建前を以て一般職の給與に関する法律の俸給表を作成したのでございます。のみならず御承知のように今回のベース改訂自体も、現在の財政状況の下におきましては十分の財源の余裕もございませんので、そういう意味から申しましても又かかる措置をとらざるを得なかつた。そういうふうに御了承願いたいと思うのであります。
#54
○木村禧八郎君 只今お伺いいたしますと、号俸調整の理由ですね、調整号俸を切下げた理由として、先ず第一に時間差の調整、それからもう一つは職務内容における一般の職員よりも困難であるとか、危險であるとか、そういう点がいろいろな角度から見てこれまでと違つて来たから、従来の調整号俸より切下げる。この二点にあると思われるのでありますが、
 そこで特にお伺いしたいのは、私は政令第一二号の三の第二項、各号に掲げる職員、即ち国立の癩療養所に勤務する職員、それから病院及び療養所の精神病及び結核の病棟に勤務する職員、或いは盲ろうあ学校に勤務する職員、こういうような人たちの問題ですが、これについては危險その他については従来からいろいろな見かたがあるので、この際調整号俸を切下げるとおつしやいますけれども、特にこの癩とか結核、精神病、こういうような医療関係に従事しておる職員の調整号俸については、もうすでに御承知のように厚生大臣の諮問委員会において答申がありまして、それは昭和二十三年三月十五日答申があつて、その調整号俸の比率については、今の切下前の号俸よりも遥かに高い調整号俸を與えるべきだ、こういう答申があり、更に又昭和二十三年十月八日に中央労働委員会会長の末弘氏から臨時人事委員会、厚生大臣、大蔵大臣、国会厚生委員会に建議した比率も非常に高い、例えば癩については一〇〇%、倍に調整号俸の比率をすべきである、ところがそれに対してこれまでの比率は約一五%、それで今度の調整号俸の切下でそれが九%になつてしまつておる。こういうような状態になつておるのですが、これなどはすでに世論として倍くらいな調整号俸を與えるべきだという世論になつておるのであつて、そういう世論は客観的に見て何ら変化していないと思う。こういうような常識から考えても癩療養所に勤務する人たち、或いは肺結核、或いは精神病、或いは盲ろうあ学校、そういうところに勤務しておる人の精神的苦痛又は肉体的危險、そういうことを考えればこれまでの調整号俸さえ低いのに、又世論としてすでに一〇〇%の調整号俸を與えろというのに対して、政府がこれまでそれよりも遥かに低い調整号俸を與えていながら、更に今回の給與改訂において又それを引下げるということは、これはどうしても我々了解できない、この点についての根拠を私はどうしてもお伺いしなければならないと思うのです。これは今後重大な問題が起ると思うのです。この結果一番誰でもいやがる癩療養所とか精神病とか肺結核、そういうところにおける職員が、そのためにそういう気の毒な人たちの療養に対して怠慢になつたりなんかすれば、これは重大問題ですし、むしろ我々から考えれば、今までのこういう給與改訂に際して不足であつたものを増加すべきだと思うのです。私は今の内閣のいろいろな政治の性格から見まして、どうもそういう気の毒な人或いは経済的弱者、そういう者のほうはちつとも考えていない。大衆の国民の生活についても考えていない。そうして大きな法人のほうに沢山税金を負ける、高額所得者に対してたくさん税金を負けたりしておる。こういう皆国民として大切に考えなければならない人たちに関心を抱かれていない。特に人事院の勧告が改悪して、それで大蔵省において給與局というものを設けて、特に惡くそれを改正することについて、どうしても我々は了解できないのです。この根拠を私は明確にお伺いして置きたいと思うのです。
#55
○政府委員(磯田好祐君) 只今御指摘の癩療養所等に対する調整号俸を切つた理由を明らかにしろというお話でございまするが、この点につきましては、癩療養所に対しまする今度の調整号俸の切下げをいたします際においては、先ほど話しましたように一般の分につきましては原則といたしまして半分に整理するということにいたしてあります。併しながら獺療養所につきましては、これを原則といたしまして三分の一しか整理いたしておりません。その理由といたしましては、この病院、療養所に勤務いたしまするところの各職員の勤務時間は二九ベースのときにおきまして五十一時間ということに相成つております。而ういたしまして、この五十一時間という勤務時間は現在におきましてもそのまま据え置かれておるのでございます。併しながらこれに対しまして一般の公務員の勤務時間は、先ほども申上げましたように実働時間におきまして、当時の三十六時間半のものが四十四時間になり、又拘束時間で申しまするならば、当時の四十一時間半のものが現在におきましては四十六時間半ということに相成つておるのでございます。併しながら只今も話しましたように病院、療養所におきまするこの勤務時間というものは、従来のままこれが据え置かれておる。そういう観点から申しまして、勤務時間差に基きまするところの調整を他の一般の特殊職域におきまする分につきましていたしました際におきまして、ひとり病院、療養所であるが故を以て全然手を触れないということは如何であろうか。併しながらその病院の特殊性にも鑑みまして、先ほども話しましたように癩療養所につきましては、その切下の仕方を、一般の二分の一の切下に対しまして、これを三分の一に切下げするというような、特別の考慮を拂つたような次第でございます。
#56
○木村禧八郎君 只今の御答弁を伺いますと非常に機械的なのです。それで一体癩療養所とか或いは結核、精神病、盲ろうあ学校、こういうところに勤務する人たちの精神的苦痛、肉体的危險、そういうものに対する理解が薄いと思う。而もすでに世論としてもうすでにあなた御承知と思いますが、先ほど申上げましたが昭和二十三年三月十五日附厚生大臣に対する答申があるのです。それは詳しくは申上げませんが詳細にあるわけです。それと今まで切下げない前の号俸との開きが著しく開いておるのです。例えば最初の医師及び歯科医師については答申書で一〇〇%、ところが切替前の調整号俸の比率は一五%しかない。又全日本国立療養所の労働組合の意見もそれと同じですし、又末弘厳太郎氏の建議も同じ意見です。世論がこういうふうになつておるのですが、こういう世論をちつとも反映していない。こういう機会にむしろこの差を縮めなければいけない。逆なのです、あなたと我々の考えは。まるで機械的に考えて時間差とか、他の振り合がどうであつたとか、今でもそういう厚生問題に対して理解が薄いと思うのです。重大な問題だと思うのです。こういう病院に勤務している人非常に不幸な人を扱う人にはむしろもつと待遇を厚くしなければならない。殊に国立病院なんか、聞くところによれば、ああいう人は特別職にすべきだ、そうでないから国立病院に行くお医者さんはみんな悪いお医者さんが行く。一般の大衆が行けば、それは死にに行くようなものだ、こういうあれがあります。いいお医者さんはみんな民間医になつてしまう。ですからそういう厚生問題に対する考えかたが全然欠けておると思う。今御答弁されたようなことを一般の人が聞けばこれは相当憤慨すると思う。こういう重大な厚生問題に対する認識がない。こういう際にこそ本当はまあ三分の一切下げるはずであつたけれども、従来の世論とかけ離れておるから、この際は現状維持にするというぐらいならば話はわかる。まだまだ世論に対して非常に政府はその点についてそれの反映の仕方が著しく少ないのです。私は少くとも現状維持程度にするのが常識からいつて妥当と思うのですが、先ほどのお話では余りに機械的過ぎると思うのですが、もう少し厚生問題について眞劍にお考えになる必要があるのじやないのですか。
#57
○政府委員(磯田好祐君) 只今の御意見は御意見といたしまして十分野聴いたして置くのでありまするが、先ほどから繰返して申しまするように、いろいろな職域におきましてこの特別の調整号俸というものを或る程度切下げするということはななか困難な事業でございまして、その間におきましても勿論そのおのおのの各特殊職域におきまするところの事情は十分考慮して考えるべきでございまするが、政府のほうといたしましては、考慮を拂つた結果といたしましてこの程度にすることが止むを得ないのじやないかという結果といたしまして、かかる案になつたわけでございます。
#58
○委員長(小串清一君) ちよつとお諮りいたしますが、皆さん今日大分提案になつたのですが、政務次官が来ておるので提案の理由を四つ五つ聞いて、それから続いて全部もつと質問をいつまでも続ける、そうじやないと、これが今日やれなくなると、提案の理由がここに五つ六つ出ておるのですが。
#59
○木村禧八郎君 只今の問題について、厚生大臣は今回のような調整号俸の切下についてやはり何か意見を述べられたですか。それとも又厚生大臣と折衝されたのですか。
#60
○政府委員(磯田好祐君) 厚生省からの意見は聞いております。
#61
○木村禧八郎君 これに同意されたわけですな。厚生省側としてこれで満足したわけですか。
#62
○政府委員(磯田好祐君) 閣議におきましてこの決定になつたわけでございまするから、厚生大臣としてはこの案に御賛成されたのではないかと思います。
#63
○委員長(小串清一君) それではちよつと当局から大分議案の付託が参つておりますので、丁度今次官が出席しておられますから、順次提案の理由の説明をしてもらおうと思います。
#64
○委員長(小串清一君) 第一に国有財産法第十三条の規定に基き国会の議決を求めるの件、これについて御説明願います。
#65
○政府委員(西川甚五郎君) 只今議題となりました国有財産法第十三条の規定に基き国会の議決を求めるの件について御説明申上げます。
 この陵墓地は、第八十七代四條天皇の月輪陵外六十八基の陵墓の所在地として皇室用財産に残されていたものでありますが、今回用途廃止をしようとするもののうち土地二、〇五七坪は月輪中学校の敷地として、又九、四二五坪は日吉ケ丘高等学校の建築敷地として、京都市から開放の申請がなされているものでありまして、いずれも陵墓の所在地から相当の距離があり孤立した飛地でありまして、これを用途廃止しても陵墓管理上支障がないと認めら、れますので、今回その用途を廃止しようとするものであります。
 なお本件は皇室経済法第一条第二項の規定に基き昭和二十五年八月二十三日皇室経済会議の議を経たものでありまして、ここに国会の議決を経るため提案した次第であります
#66
○委員長(小串清一君) 次は食糧管理特別会計の歳入不足を補てんするための一般会計からする繰入金に関する法律の一部を改正する法律案、お手許に法案があるはずであります。この御説明を求めます。
#67
○政府委員(西川甚五郎君) 食糧管理特別会計の歳入不足を補てんするための一般会計からする繰入金に関する法律の一部を改正する法律案提出の理由を御説明申上げます。
 農業災害補償法第十二条の規定によりまして、農業共済組合の組合員の支拂うべき農作物共済にかかる共済掛金の一部は、この会計において負担し、更にこの負担金は食糧消費者が負担するよう食糧の売渡価格に織込むことになつておりますが、食糧消費者価格の値上りが家計費に及ぼす影響を考慮いたしまして、昭和二十二年度から引き続きこの負担を食糧消費者に転嫁させないことができる臨時的措置が講ぜられ、このために生ずるこの会計の歳入不足を補てんするため一般会計から繰入を行なつてきたのであります。
 昭和二十四年度予算におきましては、昭和二十五年産麦の収量別反当共済金額を平均二千円と予想して算定したのでありますが、現実に引受の時期におきましては、パリテイ指数の上昇によりまして、収量別反当共済金額が平均二千百円と定められたのに伴いまして、先に申し述べました一般会計から繰入れるべき消費者負担分に相当する金額が一千七十五万円増加いたしましたため、この法律の一部を改正し、繰入金の限度額二十六億九千二百一万一千円を二十七億二百七十六万一千円に引き上げることといたしたいのであります。
 これが、この法律案を提出いたしました理由であります。
#68
○委員長(小串清一君) その次は外国為替特別会計の資本の増加に充てるための一般会計からする繰入金に関する法律案、この御説明を要求します。
#69
○政府委員(西川甚五郎君) 只今議題となりました外国為替特別会計の資本の増加に充てるための一般会計からする繰入金に関する法律案の提出の理由を御説明申上げます。
 外国為替特別会計におきましては、昭和二十四年度以降輸出の増加に伴いまして外貨手持の激増を来し、これがため円資金は予算に比し著しく不足を生ずる実情にあつたのであります。昭和二十四年度におきましては、右の不足を借入金により賄つてまいつたのでありまして、今年度におきましては、日本銀行の外貨貸付制度の運用により右の困難は著しく緩和されることと相成りましたが、なお相当の不足を生じますので、貿易特別会計より二百六十億円繰入れるほか、一般会計より百億円の繰入を行うことといたしましてこの会計の運営を円滑にしようとするものであります。
#70
○委員長(小串清一君) なお次は郵政事業特別会計の歳入不足を補てんするための一般会計からする繰入金に関する法律案の理由の御説明を願います。
#71
○政府委員(西川甚五郎君) 只今議題となりました郵政事業特別会計の歳入不足を補てんするための一般会計からする繰入金に関する法律案提出の理由を御説明申上げます。
 郵政事業特別会計におきましては、別途御審議を仰いでおりますところの昭和二十五年度特別会計予算補正(特第一号)に計上してありますように、給與ベースの改訂、臨時年末手当の支給等に必要な経費といたしまして、四十八億四千一百六十万八千円を要するのでありますが、その財源といたしましては、既定経費の節約による歳出減及び今後の増収対策による牧人増を見込みましても、なお十二億八千三百八十六万八千円の歳入不足を生ずることになるのであります。
 本会計におけるこの歳入不足につきましては、総合均衡予算の建前からいたしまして、その不足額を一般会計からの繰入金を以て補てんすることにいたしたいのであります。
 なおこの繰入金につきましては、この会計が獨立採算制の建前であり、且つその経費の性質に鑑みまして、後日この会計の財政状況が健全な状態になりました曉には、繰入金に相当する金額は予算の定めるところによりまして一般会計に繰り戻すことにいたしたいと存ずるものであります。
 以上の理由によりまして、この法律案を提出いたしました次第であります。
#72
○委員長(小串清一君) この次に米国対日援助物資等処理特別会計法の一部を改正する法律案について御説明願います。
#73
○政府委員(西川甚五郎君) 只今議題となりました米国対日援助物資等処理特別会計法の一部を改正する法律案提出の理由を御説明申上げます。
 今回改正しようといたします要点は、米国政府から直接に物資の交付を受ける従来の対日援助の方式のほか、今回民間業者が民間貿易により海外から買付けた物資を対日援助物資に振り替える方式による対日援助の方法が、連合国最高司令官の覚書に基き近く実施されることになりましたので、米国対日援助物資等処理特別会計においてその取扱をいたしますについて必要な同特別会計法の改正をする必要があります。
 なお従来本特別会計で取扱つておりました軍拂下物資につきましては今回これを明定しようとするものであります。
#74
○委員長(小串清一君) なお最後にこの農業共済再保険特別会計の歳入不足を補てんするための一般会計からする繰入金に関する法律の一部を改正する法律案提出の理由の御説明を願います。
#75
○政府委員(西川甚五郎君) 農業共済再保険特別会計の歳入不足を補てんするための一般会計からする繰入金に関する法律の一部を改正する法律案提出の理由を御説明申上げます。
 農業共済再保険特別会計の農業勘定におきましては、気象上の悪条件に基く異常災害の発生に伴い、昭和二十五年度産麦の再保険金支拂が増加し、これが支拂財源につき八億八千七百六十万七千円の不足を生ずる見込であります。この不足財源を借入金をもつて補てんすることは、現下の財政方針に顧み適当でないと認められますので、これを一般会計からする繰入金を以て補てんすることといたしたいのでありまして、昭和二十五年度における一般会計からの繰入金の限度額九億一千五百二十万六千円を、十八億二百八十一万三千円に改めようとするものであります。
 なおこの繰入金につきましては、その性質に鑑みまして、将来この会計の経理状態が健全となりましたときには、この繰入金に相当する金額は、予算の定めるところにより、一般会計へ繰り戻すこととなつております。
 以上五件の法律案につきまして提案理由を申上げたのであります。
 何とぞ愼重御審議の上速かに御賛成あらんことをお願い申上げます。
#76
○委員長(小串清一君) 今日は只今提案理由の御説明を願いました中で、国有財産法第十三条の規定に基き国会の議決を求めるの件のほかは、説明の係の人が衆議院に行つてまだ帰つておりませんから、先ずこの御質問を願いまして、なお続いてその他の法案についての御説明を願いたいと思いますから、さようお願いいたします。
#77
○森下政一君 議事進行上、私は委員長にお願いして置きたいのですが、今政府から提出されたものは、一括して政務次官がいろいろ御説明になつたが、協同組合による金融事業に関する法律の一部を改正する法律案、これは今年の七尾三十一日に衆議院で可決されまして、同日参議院に送付になつて、継続審議に付されて、休会中もお互いが委員会を開きまして相当審議を続けた問題でありますが、もうこの臨時国会の会期も切迫しておりますので、これもすべからく委員会に上程されてその結末をつけるということにしなければ、休会中にお互いが審議したことが徒労に帰するようになりますから、私は委員長にそういう措置を講じて頂くようにお願いいたします。
#78
○委員長(小串清一君) 承知いたしました。おつしやる通りに先刻このほうの主計局の法規課長に来てもらうように再三督促しておりましたのですが、衆議院のほうの説明で何か都合がつかない、つき次第今日でも来てもらつて説明を求めます。
#79
○油井賢太郎君 同じ議事進行についてでありますが、本日西川政務次官から提案されましたいろいろの法律案につきましては通産大臣、或いは大蔵大臣、農林大臣の出席を求めていろいろ意見を聞いたりする点も多いと思いますから、もう会期も切迫しておりますが、繰合わせてこの委員会に出られることを委員長から交渉をして置いて頂きたい。
#80
○委員長(小串清一君) 要求をいたします。国有財産法第十三条の御質疑がありましたらお願いいたします。ちよつと速記を。
   〔速記中止〕
#81
○委員長(小串清一君) 速記を始めて下さい。それでは本日はこの程度を以て散会いたします。
   午後三時三十四分散会
 出席者は左の通り。
   委員長     小串 清一君
   理事
           大矢半次郎君
           佐多 忠隆君
           木内 四郎君
   委員
           愛知 揆一君
           黒田 英雄君
           野溝  勝君
           松永 義雄君
           森下 政一君
           小林 政夫君
           小宮山常吉君
           杉山 昌作君
           油井賢太郎君
           森 八三一君
           木村禧八郎君
  政府委員
   大蔵政務次官  西川甚五郎君
   大蔵省主計局給
   與課長     磯田 好祐君
ソース: 国立国会図書館
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