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2000/05/09 第147回国会 参議院 参議院会議録情報 第147回国会 財政・金融委員会 第15号
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2000/05/09 第147回国会 参議院

参議院会議録情報 第147回国会 財政・金融委員会 第15号

#1
第147回国会 財政・金融委員会 第15号
平成十二年五月九日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 五月一日
    辞任         補欠選任
     加納 時男君     片山虎之助君
 五月八日
    辞任         補欠選任
     櫻井  充君     羽田雄一郎君
     笠井  亮君     宮本 岳志君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         平田 健二君
    理 事
                岩井 國臣君
                中島 眞人君
                寺崎 昭久君
                海野 義孝君
                池田 幹幸君
    委 員
                片山虎之助君
                河本 英典君
                世耕 弘成君
                中島 啓雄君
                林  芳正君
                日出 英輔君
                平田 耕一君
                星野 朋市君
                伊藤 基隆君
                久保  亘君
                羽田雄一郎君
                浜田卓二郎君
                宮本 岳志君
                三重野栄子君
   国務大臣
       郵政大臣     八代 英太君
   政務次官
       大蔵政務次官   林  芳正君
       郵政政務次官   前田  正君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        吉田 成宣君
   政府参考人
       警察庁長官官房
       審議官      佐々木俊雄君
       金融監督庁監督
       部長       乾  文男君
       運輸大臣官房審
       議官       金子賢太郎君
       郵政省簡易保険
       局長       足立盛二郎君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○郵政官署における原動機付自転車等責任保険募
 集の取扱いに関する法律案(内閣提出、衆議院
 送付)

    ─────────────
#2
○委員長(平田健二君) ただいまから財政・金融委員会を開会いたします。
 まず、委員の異動について御報告いたします。
 去る一日、加納時男君が委員を辞任され、その補欠として片山虎之助君が選任されました。
 また、昨八日、櫻井充君及び笠井亮君が委員を辞任され、その補欠として羽田雄一郎君及び宮本岳志君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(平田健二君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 郵政官署における原動機付自転車等責任保険募集の取扱いに関する法律案の審査のため、本日の委員会に警察庁長官官房審議官佐々木俊雄君、金融監督庁監督部長乾文男君、運輸大臣官房審議官金子賢太郎君及び郵政省簡易保険局長足立盛二郎君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(平田健二君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(平田健二君) 郵政官署における原動機付自転車等責任保険募集の取扱いに関する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#6
○寺崎昭久君 おはようございます。
 早速、郵政大臣にお尋ねいたします。
 この法律案の趣旨でございます原動機付自転車等の自動車損害賠償責任保険を郵便局で取り扱うことによって普及率がどの程度向上するとお考えなのか。また、そのためにどういう業務を行おうとされているのか、業務計画の概要等についてお示しいただきたいと思います。
#7
○国務大臣(八代英太君) 本日はよろしくお願いをいたします。
 自賠責保険はエンジンをかけて運行されるすべての車両は必ずつけていなければならないものでありますけれども、原動機付自転車等につきましては、車検制度の対象となっていないことから、保険期間満了時に契約更新をやっていないというような、無保険車両と申しますか、これが非常に生じやすい状況にございます。特に若い人たちを初め、しばらくは乗っているけれども、後はもうやめちゃえということで使わないというようなことで、保険のことを忘れてしまっているというような、いろんな形でそういうものが生じている状況にございます。このため、運行している車両は自賠責保険に加入しなければならないということを認識していただくことがまず大事であるという思いを持っております。
 原動機付自転車等の自賠責保険の普及がどの程度向上するか、数字を挙げて申し上げるのはちょっと困難でありますけれども、身近な郵便局の窓口でバイク自賠責保険を取り扱うことによって加入の機会をふやすということがまず一つの目的にございます。少しでも無保険車両をなくすよう努めてまいりたいという考え方もまた基本にございます。
 郵便局の窓口における取扱見込み件数につきましては、取り扱い開始当初は民間損害保険代理店の平均的な更新による契約件数を目安といたしておりまして、年間約六万件程度の取り扱いができるよう努めていきたいというふうに思っております。したがって、取り扱うところが二万の郵便局としますと、一郵便局当たり平均三件というふうなことになるわけでございます。
 また、自賠責保険の普及につきましては、損害保険代理店の協会である日本損害保険代理業協会から、交通安全のキャンペーン等を郵便局と協力して実施していきたいという申し出もございましたので、民間代理店と協力しつつ、こうした無保険車両対策の実効を上げていくという方策につきましては、交通安全という視点に立ちましても、外務員によるPR活動や声かけ運動のようなことをしながら、自賠責保険の普及の促進に郵便局のフットワークを生かしながらできるのではないか、このようにも思います。
 郵政省といたしましては、このような取り組みによりまして、全体として自賠責保険の普及の向上が図られるものと考えております。また、そういう方向で取り組んでいきたい、このように思っているところでございます。
#8
○寺崎昭久君 今おっしゃった無保険車がどれくらいあるのかということはおいおい議論させていただきたいと思いますけれども、バイクの自賠責を郵便局が取り扱うということは、もう一方の見方をすれば、民間との競合分野がもう一つふえるということにもなるように思えます。郵政事業については、今日、郵便貯金、簡易保険だけでなくて国債等の販売あるいは旅行小切手の販売、宝くじの販売というような分野で既に競合しているところがあるわけでありますけれども、その上この自賠責保険を限定された対象とはいえ取り扱うというのは、その分、民間、場合によっては民業圧迫にもなるおそれがあると考えております。
 昨年の十月でしたでしょうか、在日米国商工会議所もそのことについて懸念をしているようでございまして、簡保が二輪車を対象とした損保の自賠責保険等の事業に拡大することには反対であるというようなことも言っているわけであります。そういうような事情の中で郵便局においてバイクの自賠責保険を取り扱うとすれば、広い意味で、民のことは民でやる、民間でやれることは民間でやる、あるいは官業と民業の適正な役割分担を実現するという行政改革の理念に逆行しているんではないかとも考えられるのですが、この点についていかがお考えでしょうか。
#9
○国務大臣(八代英太君) 郵便局は三事業を中心として地域に密着した形でいろんなサービスをさせていただいております。郵便局そのものは国民共有の財産でございますから、地域のまさに向こう三軒両隣へあらゆる形でサービスを提供するというのは大切なことだという認識をまず申し上げておきたいと思っております。
 郵便局におけるこのたびの原動機付自転車等に係る自賠責保険の取り扱いにつきましては、強制保険でありながら自賠責保険の加入の有無を確認する機会がないことから、無保険車両が発生しやすい状況にございますので、無保険車両が引き起こす交通事故というのは大きな社会問題であるということを考えますと、言ってみれば民業のお手伝いという側面も一方では持ちながら、無保険車両が引き起こすそういう事態をなるべくなくすような形にしなければならないという国民的課題とでも申しましょうか、そんな思いも一つはございます。
 それから、交通事故被害者団体を初めといたしまして交通安全関係団体から、郵政省に対しまして、自賠責保険の公共性から郵便局ネットワークを無保険バイク対策に活用することは政府の方針にも合致して効果も大きいものと考えるとして要望も出されております。国民共有の財産であればこそ、そうしたところで取り扱って、悲惨な交通事故にならない形を、もし万が一そういう事態になったときにも、この保険に入っているということで、どれほど加害者にとっても被害者にとっても救われるだろうと、こういうふうな要望も実は出されてきておりました。また、無保険車両対策の徹底というのは政府の交通安全基本計画の中にも政策課題の一つとして掲げられております。
 そういうことから、自賠責保険の普及の促進に寄与するために、原動機付自転車等の自賠責保険に限定して民間損害保険会社から受託して取り扱うとするものございまして、郵便局ネットワークの活用策として、まさに国民へのサービス、そしてまた決して民業圧迫とか行革に逆行するとかというようなことではなくて、こういうものが普及されることを私たちも祈っているところでございます。
 また、民間バイク自賠責保険の取り扱いにつきましては、無保険車両対策の観点から、損害保険会社四社から郵便局で自賠責保険を取り扱ってほしいとの要望がございます。山の中とかあるいは離島とかというところではなかなか保険会社も設立することができませんので、窓口があることによって、そこにメニューがあることによって、いろんな意味で民間業者にとってもメリットがあるというふうに思っております。
 若干、昨年の十一月に官民論の立場から反対という声が今御指摘のようになかったわけではございません。
 しかし、無保険車両が事故を起こした場合には、加害者、被害者双方にとって悲惨な事態を引き起こすものでございますので、無保険車両対策に寄与する観点から、平成十二年度予算におきまして郵便局における民間バイク自賠責保険の取り扱いが認められて、先生方の御審議をいただいているという経過がございます。
 そういう意味でも、郵便局に委託するか否かはそれぞれの損害保険会社の考え方を持っていただきまして、私たちは、言ってみれば先ほど来申し上げておりますように窓口でお手伝いをする、そして無保険車両をなくす、そういう運動にほぼ心を徹しながらこれから努力をしていきたいと思っております。
 それから、いろいろ損害保険代理業協会も議論をしてまいりましたが、スタート時にはいろんな意見があるものですから賛否両論あったわけですが、最近は無保険車両対策の観点から異存がない旨機関決定されているということも伺っておりますので、そういう意味でのコンセンサスはほぼ得られているのではないかというふうに思っておりまして、官業の肥大化や行政改革の流れに逆行するものではないという思いに立ってこのたび御審議をいただいているということをぜひ御理解いただければと思っております。
#10
○寺崎昭久君 今、大臣は民間のお手伝いをする、そして自賠責の普及率を少しでも上げるんだというところにウエートを置いての御趣旨と伺ったわけでありますけれども、先ほどは六万件ぐらいを目標にするというようなこともおっしゃいました。六万件が今まである上に積まれれば確かに普及率が向上するということにもつながると思いますけれども、どこをねらうかによっては民業圧迫にもなりかねない六万件であろうと思います。
 普及率の向上をねらうということから、民間の手が回らない無保険者をねらい撃ちにすると仮にしますと、これはまさに海辺の砂の中から真珠を探すような努力をしなければならないのではないか。後でこの点は申し上げますけれども、御苦労が伴うと思います。そのことは結果として普及率の向上につながるかというと、なかなかそれは期待できないから、できるだけ多くの契約を獲得する中で普及率の向上を図るという方が真っ当なんだろうと私は思います。つまり、普及率の向上と民業圧迫というのはいわばトレードオフの関係にあるのかもしれないというように思えます。
 ということで考えますと、民間のお手伝いをするというやわらかい言い方で果たして普及率の向上につながるんだろうか、やっぱり叱咤激励して目標を達成するぞというようなことをやる中でこそ普及率の向上というのもあり得るのではないかと思うんです。前総理の言葉で言うと二兎を追う者は云々という話になるので、私はもう少し目標を明示してはっきりさせなければいけないと思うんですけれども、民業圧迫があっても普及率向上のために頑張れ、こういうことを言うのか、民間に遠慮してほどほどにやれと言うのか。大臣、いかがですか、その辺は。
#11
○国務大臣(八代英太君) 今いろいろ御意見をいただいておるわけでございますが、いずれにいたしましてもフットワークを生かしていく。郵便局の皆さん方が地域を回っておりますと、シールの期限の切れたバイクがあちらこちらにあるという、これは散見できるわけです。そういうところに行きますと、実はもう無保険車両になっていますよと。そこからアドバイスを含めて、善意の心を含めて、取り扱いは郵便局でやっていますよ、資料がございますよ、次回にお尋ねしたときにそのパンフレットなどを御持参しましょうかと。いろんなやわらかさの中にもセールスの一つのポイントはあるかもしれませんが、例えば専門のセールスマンを雇い入れて民業のように激しくノルマを課してとか、そういうことは私たちの共有財産たる郵便局としてやるべきではない。そこは穏やかな形の中にもある程度目標を持ちながらやるのは当然でございます。
 いずれにいたしましても、郵便局のネットワークをしっかり活用しながらそれぞれの保険会社からのメニューを御紹介して、そして無保険車両がなくなる、交通事故がもし起きた場合にもしっかり担保される、そういう社会運動と言うとまたやわらか過ぎて語弊がありますが、そういう思いでこの業に取り組んでいきたい、このように思っているところでございます。
#12
○寺崎昭久君 このたびの法律の目的というのが、改めて申し上げるまでもないことですが、自賠責保険の普及の促進に寄与するためということでありますから、やわらかい手法で、流れてくる何かをすくうような状態でやられたのでは余り普及率の向上につながらないのではないか、そういう心配もしているわけでございます。これは後でまた繰り返して申し上げます。
 大蔵省に一つお尋ねします。
 大蔵省は、平成十二年度予算編成に当たり、当初は、郵便局におけるバイクの自賠責保険の取り扱いについて、民業を圧迫するのではないかとか官業の肥大化ではないかというようなことから、そのおそれがありとして反対されたというような報道が流れております。私は実態はよくわかりませんが、そういう報道になっております。
 その上で、いわゆる三条件というのをつけて制度改正を認めるということを昨年の暮れ決断されたと、これも報道にありますけれども、そうした経緯があったのかどうか。また、三条件を付すことで民業圧迫とか官業の肥大化というものに一定の歯どめがかけられると判断されたのか。その辺について御説明願いたいと思います。
#13
○政務次官(林芳正君) お答え申し上げます。
 マスコミにいろいろな報道があったことは私も承知しておりますが、今いろいろと大臣からも御答弁がありましたように、本来、バイクの自賠責保険というのは、委員がおっしゃったように、もともとは民間において扱われるべきであるわけでございます。それが原則でございます。
 今回、郵政省の方から、郵便局による民間バイク自賠責保険の取り扱いについて、るる大臣から御説明がありましたように、無保険車両対策という社会的意義があるというような御要求がございました。この御要求に対しまして、我が方の金融当局、金融企画局でございますが、こちらと調整をいたしまして、また同時に郵政事業に特段の悪影響を及ぼすおそれがないという判断をいたしまして、お話がありましたように、車検制度のない二百五十t以下のバイクと原動機付自転車、いわゆる原付と言っているものでございますが、このものに限りまして認めることといたしたところでございます。
 今、委員から御指摘がありましたように、その際に、政策的意義があるということで限定をいたしましたほか、あと二つほど条件を付しておりまして、その一つが、保険契約者の保護という観点から、郵便局が代理店になるわけでございますから、民間代理店と同じ規制に服していただくということがまず一つでございます。それからもう一つは、この取り扱いによって、日米の保険協議というのが委員御高承のとおりございまして、民間保険事業者に不測の悪影響を与えるおそれのある交渉の契機にならないということで両省の間で了解をしておるということでございます。それと、もともとの限定をするということでいわゆる三条件ということになるわけでございますが、こういう条件について合意をしたということでございます。
 また、取り扱いの開始時期については、上記の条件が整うということがまず前提でございますが、十三年の四月からといたしまして、十二年度の予算にはその準備経費として、職員の職場訓練の後、郵便局の方が販売代理の研修に行かれた場合に、その職場の補充のための人件費ということでおおよそ一億八千万円を計上しておるところでございます。
#14
○寺崎昭久君 いわゆる民業圧迫になるかどうかはこれからの実績いかんでございますから、ここで仮定の話を念頭に置いて云々するのも早計であろうと思いますから、この点は少しわきに置きますけれども、今、大蔵省からもお話がありましたように、政策的意義に着目したということであれば、当然、郵政省もそれを踏まえた展開をされるということで、車検のないバイクを前提にしてこれからもやっていかれるということを確認してよろしいですか、大臣。
#15
○国務大臣(八代英太君) まさに社会的なそういう状況にかんがみまして、無保険車両につきまして、原付のそういうものがだんだん普及していきます。また、それに伴う事故も多発していく状況でございますので、皆さんにそうした注意を喚起しながら、そして自賠責に加入していただくという御案内を申し上げながら、私たちが社会へ貢献できることを一つの意義として取り扱わせていただきたいと思っております。
#16
○寺崎昭久君 金融監督庁にお尋ねいたします。
 先ほども大臣から若干御紹介がございましたけれども、バイクの自賠責を郵便局で取り扱うことについてはいろんな反応があったように思います。
 例えば、昨年の十二月二十二日に損害保険協会の協会長名で、その予算内示概要についてまことに遺憾であるというような見解を発表されております。そして、法案が国会に提出されたことを受け、今後の対応は各社の判断にゆだねることにしたと。私がこれを読んだときに、いかにも残念という気持ちがにじみ出ているなと思ったわけであります。それぞれの業界からすれば、競争相手の少ない方が商売上は楽だということもありましょうから、遺憾という意味にはいろんなことが込められているのかもしれませんけれども、一方では、先ほども御紹介がありましたように、ぜひ郵便局でバイクの自賠責を取り扱ってほしいという保険会社の要請もあったということでございます。
 そこで、金融監督庁にお尋ねするんですが、今後の保険行政に影響がどういうふうに出るのか出ないのかということが気になるものですから、なぜ損保業界の対応がばらけたのかについて一つお尋ねしたいのと、あわせてこのことが日米保険協議の合意に抵触する部分はないのかどうか、この二点についてお尋ねいたします。
#17
○政府参考人(乾文男君) 金融監督庁といたしましては、国会で制定されました法令を適切に執行する立場でございますので、必ずしも制度改正の段階における議論をつぶさに承知するという立場にはないわけでございます。
 個社ベースの話はちょっと控えさせていただきまして、業界全体のベースの話では、もう先生がまさにおっしゃってしまわれたわけでございますけれども、損保協会は十二月の段階ではまことに遺憾であると。ただ、条件が整斉と履行されるべく注意深く見守っていきたいとのコメントを出しているわけでございます。それが、四月二十日に至りまして、大蔵省と郵政省とで合意した諸条件はいずれも満たされるとするコメントを発表しているわけでございます。他方、日本に外国の保険会社から成るFNLIAという協会がございますけれども、こちらは特段のコメントを出していないというふうに承知をしているわけでございます。
 私ども金融監督庁といたしましては、先ほど申しましたように、執行を所管する立場でございますが、本問題につきまして大事なことは、郵便局が今回民間代理店と同じ立場でバイクの自賠責保険を取り扱うことになったわけでありますけれども、私どもが担当しております保険業法あるいは自賠責法の規制にきちんと服していただくことが一番大切だと思っていたわけでございます。その点につきましては法令上きちっと手当てはされているということでございまして、私どもは、今後この国会で法律が成立しました後、郵便局がこの保険のいわば代理業務を行うことができるわけでありますけれども、他の民間代理店と全く同様の観点から、保険業法及び自賠責法の趣旨にのっとりまして、保険契約者及び交通事故被害者の保護という観点から適切に監督をしてまいりたいというふうに考えているわけでございます。
 それからさらに、日米保険協議についての影響をどう思うかというお尋ねでございましたけれども、三条件の中にもございますが、これにつきましては、日米保険協議におきまして、民間保険事業者に不測の悪影響を与えるおそれのある交渉の契機とはならないことについて関係当局間で了解されることとの条件が付されているところでございまして、これにつきましても大蔵省、郵政省間で合意がされているというふうに承知をしておりまして、そのように我々も理解をしているところでございます。
#18
○寺崎昭久君 前田政務次官にお尋ねいたします。
 このたびのねらいが自賠責の普及率の向上にあるということは今まで御説明いただいておりますが、ただいまこの対象となる車両の普及率は何%とごらんになっているのかというのが一つ。
 それからもう一つは、先ほど六万件の契約を目指すというお話でしたが、どのようなマーケットリサーチとかフィージビリティースタディーをやった結果なのか、御紹介いただきたいと思います。
#19
○政務次官(前田正君) お答えを申し上げたいと思います。
 原動機付自転車等につきましては、平成九年度末で保有台数が約一千三百三十万台、自賠責保険及び自賠責共済の加入台数は約九百七十万台となっております。このような加入状況は最近十年間は大きな変化は見られていない、こういうことになっております。
 なお、運輸省からは、この保有台数には廃棄されていながら届け出がされていない運行の用に供されていない車両、要するに買ったけれども実際のところ古くなってまたいつ乗るかわからぬ、ではちょっと農家の倉庫にでも置いておこうかというふうなものも実はございまして、廃車として届け出がされていないものもございます。その辺についていろいろな車両が含まれていることから、実際のところ無保険車両の正確な数字というものは残念ながら掌握をすることは非常に困難だというふうに運輸省から聞いておるところでございます。
 また、民間調査会社に委託をいたしましたアンケート調査によりますと、損害保険会社及び代理店以外でバイクの自賠責保険の加入申し込みができれば便利な場所としては、まず郵便局で取り扱ってもらったら一番いいなというのが全体の五〇・九%という数字でございまして、約半数以上の方々が郵便局ならいいではないかという統計も出ておるところでございます。
 無保険車両対策の徹底は政府としても交通安全基本計画の中でも政策課題の最も重要な一つとして挙げておるところでございます。また、交通事故被害者団体を初めとする交通安全関係団体から郵政省に対しましても強い要望が出されておりまして、この施策について国民から大きな期待が寄せられておるところでもございます。
 このように、無保険車両対策として社会政策的な観点から意義が大きく、国民からも大きな期待が寄せられていることや、数年間にわたります民間損害保険会社との検討などを私どもは総合的に判断いたしまして、郵便局における原動機付自転車等の自賠責保険の取り扱いというものを扱うことといたした次第でございます。
 なお、取り扱い開始当初の取扱見込み件数等につきましては、民間代理店の平均的な更新の件数を目安といたしまして、一郵便局当たり三件ぐらいではないだろうか。それを全国の二万の郵便局で取り扱いますと大体六万、目標という数字ではありませんけれども、大体それぐらいなら私どもの職員の皆さん方の御協力によって加入していただけるんではないかというふうなことも実は考えておりますし、またそのように努力をしてまいりたいとも考えておるところでございます。
 また、地域の事情に応じまして関係団体と協力をしながらキャンペーンというものをできるだけして、無保険車両というものがなくなるようなキャンペーンを一生懸命やってまいりたいと思っています。また、郵便局の職員の皆さん方は毎日毎日各家庭に行かれるわけでございますので、たまたま田舎の方の農家にちょっと置いてある単車を見て、後ろのナンバープレートのところのステッカーがもう切れておる、ひょっとしたらこれはもう保険が切れているんじゃありませんか、よければ郵便局でも取り扱っておりますから、ぜひまたお越しをいただいたら加入の手続はさせていただきますよという程度の声かけ運動なんかもさせてもらいまして、我々もできるだけ無保険車両がなくなるように最大の努力をこれからもいたしてまいりたい、かように思っております。
#20
○寺崎昭久君 郵便局での取り扱いに政策的意義を認めるにしても、少しこの計画はずさん過ぎるんではないでしょうか。先ほどお話がありましたように、運輸省に聞きましたら、千三百三十万台程度だけれども廃車になってそのままになっているのもありますよと。普通、商売をやるとき、あるいは新しい業務をするときには、もう少し詰めたことをやらないと、これでは本当に普及率が高くなるのか大変不安になるわけであります。
 そこで、運輸省にお尋ねいたしますけれども、この原付第一種、二種、それと軽二輪車、いわゆる車検制度のないバイクについては、保有台数とか登録台数というのはどうやって把握されているのか。それから、今の郵政省のお話ですと四台に一台は無保険車という割合になるんですけれども、本当にそんなにあると私はとても信じられないんです。私も関係者からその辺を聞いてみましたけれども、大方の人はそんなにはないだろうと言うんですけれども、運輸省として実態把握はされているのかどうかも含めて御説明いただきたいと思います。
#21
○政府参考人(金子賢太郎君) 御説明をさせていただきます。
 車検の対象でない自動車につきましては、百二十五tというところが分かれ目、境になっておりまして、百二十五t以下につきましては、市町村に新規購入とかあるいは廃車の際に届け出ていただく、こういうことですから、市町村の統計を集計することによって、稼働台数といいますか届け出られている総台数を把握することができるわけでございます。それから、百二十五tから二百五十tの間につきましては、これは陸運支局の方への届け出が道路運送車両法という法律で義務づけられておりますから、私どもの運輸省の方の統計で把握することができます。
 一方、自賠責保険の付保台数でございますけれども、これにつきましては自動車保険料率算定会あるいは全共連、こういったところの契約ベースを集計することによって把握をしております。
 原付バイクなどの届け出台数でございますが、先生も御指摘のとおりでございまして、市町村あるいは私どもの陸運支局の方への届け出台数が全部動いているかというと、どうもそうではないだろうと。その中に、既に使用をやめていながら保有者が廃車の届け出を怠っている車両が相当数含まれているのではないかというふうに私どもとしても考えておりまして、単純に届け出台数をベースに無保険車率を推定いたしますと、まさに御指摘のとおり二〇%台に乗ってしまう大変な数字になるわけでございますけれども、これは必ずしも適切な数字ではないだろうというふうに考えております。
 しからばどうかということになるわけでございますが、確定的に単一の数値を申し上げるのはなかなか難しいところがございます。原付バイクの無保険車の割合につきましては、私どもとしても毎年実施をしております無保険車街頭監視活動、これが使用実態をある程度反映しているのではないかというふうに考えてございますけれども、この無保険車街頭監視活動の実績から推計をいたしますと、およそ数%程度ではなかろうかというふうに推定をしてございます。
#22
○寺崎昭久君 運輸省は運輸省のいろいろ調査もあったんだと思いますけれども、一けたと二五%じゃ相当の違いがあるわけです。これで何か普及率を高めるというのも評価が後でしづらいですね、大変。よく御研究をいただきたいと思うんです。
 きょうは警察庁にもおいでいただいておりますので、一つお尋ねいたします。
 先日、自賠責法第八十七条、これは保険をつけていない場合の罰則規定を定めた条文でありますけれども、これに違反する取り締まりがどれぐらいあるのか伺ったところ、平成十一年度の実績では千二百九台、うち原付が二百三十四件ということでございました。先ほどの郵政省の推定で千三百三十万台中云々ということでいうと、この無保険車というのは三百三十万台ぐらいあるんです。三百三十万台もあるのに三百件ぐらいしか、原付で保険がついていませんよという車をそれだけしか取り締まっていないということは、一万台に一件ぐらいしか取り締まりの対象になっていないのか、取り締まっていないということなんですね。全く何にもしていないのか、それとも走っている車のとらえ方が悪いのか、私はますますわからなくなるわけでありますけれども、取り締まりの実態というのはどうなってこういう数字になったのか、警察庁で御説明いただけますか。
#23
○政府参考人(佐々木俊雄君) 御指摘の件でございますが、先生御指摘のとおり、原動機付自転車、いわゆる自賠責法上の原動機付自転車でございますが、この取り締まり件数は無保険が二百三十四件であります。
 余りに少ないではないかということでございますが、原付に係りますいわゆる道路交通法違反、ほかはございませんから、道路交通法違反の取り締まりは総件数でおおむね約百七万件余でございます。そのうち、取り締まったときに通常の走っている車を後ろから見ながら張りつけているかどうかを確認するというのは至難のわざでありますので、いろんな形で、取り締まりのたびにとめる場合、そういったところで例えば標章がついていない、あるいは例えば四輪車の場合には証明書を見せてくださいといったような形で確認をしながら取り締まりをするという形になります。
 確かに、御指摘のとおり二百三十四件というのは少ないんではないかということでございますが、事実上、百七万台、正確に言えば件でございますけれども、とめましてやった結果がこれでございます。
 ちなみに、総件数でどのくらいになるのか、いわゆる自賠責法八十七条一号の無保険の違反、運行の用に供してはならないというところの違反でございますが、十一年中は先ほど先生御指摘のございましたように千二百九件でございますが、点数切符を除きました総取り締まり件数は八百九十九万件余でございます。パーセンテージにしますと〇・〇一三%、それから先ほどの原付の方は〇・二二%でありますので、そんなに悪い率ではないんではないか、このように考えております。
#24
○寺崎昭久君 私が保有台数に大変こだわって申し上げているのは、私の経験とか専門家に聞いた話でも、四台に一台が無保険だというのはとても信じがたいこと。また、二つ目は、特約店は既に六十万店あるわけです。それに郵便局が、便利なところにあるとはいえ、二万局加わったことによってどれぐらい普及率が向上するんだろうかという疑問があることであります。
 先ほど、セブン―イレブンの例だとかローソンのことだと思いますが、その例を出されましたけれども、確かに年間二、三件という実績もあるようでございますから、掛け算すれば六万件ぐらい可能だという話にもなるのかもしれませんけれども、これはなかなか言い得て難しいことではないかと思います。そういうことが事実だとすると、普及率を上げるというのは単に窓口をふやすというようなことだけでできるんだろうかという疑問も私は正直なところあります。
 また、これからやろうとしているところに、実績も見ないで実績は上がりませんよなんてそんな失礼なことを申し上げるつもりはありませんので、これはぜひ実績を上げていただかないとなりませんし、実績が上がらないということはやる意義を失うということでやめてもらうしかない、そういう問題だと考えておりますので、その点も認識されてぜひ御努力いただきたいと思います。
 最後に、運輸省にお尋ねしますけれども、バイクの使用実態というのが、例えば第一種の場合には三年ぐらい、軽二輪の場合には四、五年と言われておりますので、例えば今十二カ月から六十カ月の選択制で保険契約をしてもいいですよということを言われておりますけれども、そうじゃなくて、使用実態に合わせて三年とか五年とかまず払ってもらって、それで廃車したときには返すというようなことをやっていただいた方がよろしいんじゃないか。いろいろ課題はありますけれども、一言ありましたら見解を承って終わりたいと思います。
#25
○政府参考人(金子賢太郎君) 御指摘の件につきましては、無保険車対策のあり方について私どもこれまでずっと進めてきたいろんな施策につきましての基本にかかわるような真摯な御指摘だと認識をいたしております。
 平成七年に原付バイク等に関しますところの長期契約につきまして四十八カ月物及び六十カ月物という超長期的なものが導入されたわけでございまして、これらの無保険車防止に及ぼす効果なども見きわめながら今後慎重に検討してまいるべき課題かと存じております。
 以上でございます。
#26
○寺崎昭久君 終わります。
#27
○海野義孝君 公明党・改革クラブの海野でございます。大臣初め皆様、御苦労さまでございます。
 今、寺崎委員の方から大分詳細にわたっての御質問があり、御答弁がありましたので、やや重複する部分もあろうかと思いますけれども、お聞きしたいと思います。
 なお、これは私の率直な考えですけれども、この法案が立案されて審議に入っているこれまでの経緯につきましては、先ほどからいろいろお話がありましたが、大蔵省、郵政省あるいは損保協会、損保代理業協会等々いろいろなところでのいきさつがこれまであったように思いますけれども、行革になりまして、いわゆる官民の問題等が言われるようになってからこの問題が出てきたということが私にはよくわかりません。
 本来であれば、もっとそういう問題が起こる以前からいろいろおっしゃっていたようなことが、例えば無保険車が大変多くて事故の場合に被害者、加害者ともに大変悲惨な思いをするということから一〇〇%保険をつけるべきじゃないかというようなことがあろうかと思いますけれども、そうであるならば、この問題は近年になって起こる問題ではなくして、例えば先ほどのやりとりにもありましたけれども、付保率が数%とか、あるいは四台に一台というようなかなり懸隔があるというようなことも含めまして、私がいただいているいろいろな資料から見ますと、ここ十年来ほとんど付保率は変わっていないということであれば、ここへ来て起こる問題というよりも、従来からこの問題については何とかしなくてはいけないということで、関係各省庁におかれても御努力があったのではないかと思います。
 しかるに、一向にこれは改善されていないということだったわけでして、そういう面からこの法律ができるに至る経緯としては相当長期にわたって御議論があったんじゃないか、こういうように私は思うんですけれども、その点についてまず御答弁いただきたいと思います。
#28
○政務次官(前田正君) お答えいたしたいと思います。
 この問題は平成五年ごろに一部の損害保険会社から提案を受けまして検討を開始いたしました。そして、平成十年には損害保険代理業協会の関係者との調整を図りまして、平成十一年に同協会から賛同を得られたところでございます。また、平成十一年には交通安全関係団体から要望を受けるなど必要な手続を踏んだ上で、今回、平成十二年度の予算要求を行い、これが認められたということになり、本法案を提出したということでございます。
 なお、損害保険協会といたしましては、昨年十一月に官民論という立場から反対の表明がございましたけれども、しかし十二年度の予算において郵便局における民間バイク自賠責保険の取り扱いが認められることによりまして同協会は最近反対との立場を見直されまして、郵便局に委託するか否かは個社の経営の判断に任せる、こういうことを聞いておるところでございます。
#29
○海野義孝君 平成五年以降そういう問題が起こってきたということについては、私は本来であればもっと前からこの問題については真剣に議論すべきことではなかったかなというように思いますが、それはともかくとしまして、アメリカの保険会社から日本の郵便局のネットワークを使って損保の代理店業務をやりたいというようなことを、これは事実かどうか知りませんけれども、私がいろいろ新聞を読んだり資料を集めた中ではそんなようなことがありました。これは事実であるかということと、今回の損保のいわゆる原付二輪車の自賠責、これの付保率を高めるためにこの問題がここへ来て大きくクローズアップされ、業界も含めて検討されるようになったということでいいのかどうか。その辺についてはいかがでございましょうか。
#30
○政務次官(前田正君) 先生御指摘のとおり、日米規制緩和の中での簡保との関係につきましてはいろいろ議論が交わされておるということを私も報告は聞いております。
 ただ、自賠責の保険に関しましては、先ほども申し上げましたとおり、特に無保険車というものが非常に多いということから、その被害者なり加害者、こういう方々が大変にお困りであることから我々もそういう点でお手伝いをしたい、少しでもそういうものをなくしたい、こういう趣旨のもとにいろいろ検討を始めたわけでございます。
 特に、最初に損保会社からこういうことを検討してはどうかという話がございましたのは、実は外資系のAIUという外国損害保険会社から郵政省にどうだという話があったわけでございますし、それに追随して国内の損保会社からもそういう御要請を何社かからいただいておる、こういう中で私どもはやったわけでございます。
 それに関しまして、アメリカとの関係につきましても我々の趣旨を十二分に理解していただくように今お願いをしておりますし、その趣旨はアメリカもほぼ理解をしていただいているものだというふうに考えておるところでございます。
#31
○海野義孝君 私もちょっとその辺がはっきりしなかったものですからお聞きしたわけですけれども、その経緯につきましてはよく理解できます。
 そこで、先ほどの御質問の中でもいろいろとありましたけれども、今回、全国約二万の郵便局のネットワークを使って原付自転車等の自賠責保険の代理業務を行うということでございます。この効果ということについて再度お聞きしたいんですが、その前に、四十七都道府県におきまして、全国で約六十万店あると言われている損保の代理店、これもかなり偏在しているんじゃないかという気がします。それからもう一つは、それぞれの都道府県によって保険加入率もかなり違うのではないかというような感じがするわけでございます。
 その辺が、今回、郵便局が代理店をおやりになることに大変私は意義があるということに絡むんじゃないかと思うので、これはあらかじめお願いしていなかった質問でありますけれども、その辺、何かおわかりでしたら、都道府県によって付保率の高いところと低いところ、その理由、こういったところをちょっと教えていただければと思います。
#32
○政務次官(前田正君) 手元にございます資料の原付自転車の都道府県別の自賠責保険の加入状況でございますが、一つ一つ読み上げますと大変時間がかかりますので、特に申し上げますと、北海道あたりでは保険加入率というのは四八・七%、あるいはまた青森でも五七・八%、秋田で五四・四%。一方、東京あたりの大都会では七六・五%、神奈川県では八三・三%。
 このようなことから考えますと、北海道は御承知のとおり冬場はほとんど雪が降るわけでございまして、もちろん単車で走ろうと思えば走ることはできますけれども、むしろスリップしたり事故があったりして、なかなか冬場は余り単車に乗らないというような傾向があろうと思います。また、大都会におきましては、大変便利さということもございまして非常に台数も多い。そのかわり、またそういう意味でもきちっと保険に入っておるということでございまして、地域差として非常にそういう点でまちまちになっておるというのが現状でございます。
#33
○海野義孝君 今、季節による車の使用状況等にもよるということ、あるいは普及状況にもよるというお話がありましたけれども、具体的に代理店一店当たりの取扱数等々について見た場合でいうと、私はその辺もあるんじゃないかという気がするんです。それはまた後ほど資料ででも教えていただければと思います。
 ところで、郵便局も全国に二万四、五千あるということですから、郵便局でもこういった原付とか、今回の法案の対象になるような車というのは相当稼働しているんじゃないかと思うんですけれども、これと現在の損保の個社との関係というか、どういう形で郵便局でお使いになっている車はされているか。その辺、どのぐらい使っているかもわかりませんけれども、ちょっとそんなことを思いついたものですから。
#34
○政務次官(前田正君) 先生御指摘の、私どもの郵便局の平素の業務に使っておるバイクというものは平成十二年三月三十一日現在で約十万台ぐらいございます。これに対する自賠責保険料は、十一年度の支払い額は約七億七千万円という数字でございます。契約しておる損害保険会社は安田火災海上、同和火災海上、東京海上火災など約八社ということになります。
 しかし、今回のこの無保険車と私どもの方の平素乗っておる約十万台の単車、オートバイ、原付とは全く関係ないということでございまして、自分のところでは取り扱うことはありません。そういうことになります。
#35
○海野義孝君 次に、大臣にちょっとお聞きしたいんです。
 今回、郵政省としましても、従来の貯金関係、それから生命保険、それに加えて今回損保の一部分をお取り扱いになるということなんですけれども、民間の商品扱いについての一定のルールというものを決める必要があるんじゃないかというように個人的に思うんですが、その点についての必要性というか、こういう点について何か御所見なり構想なりお考えがありましたら教えていただきたいと思います。
#36
○国務大臣(八代英太君) 全国二万四千七百、まさにあまねく地域の中に郵便局が存在をしておりまして、今後また地方分権という時代になってまいりますとなおのこと、これから地域の安心、安全の拠点として郵便局は大いに活用していただこう。ひまわりサービスとか、あるいは山崩れとか橋の流失とか、地回りサービスなんて私は表現しているんですが、そういうことで、いち早く郵便局のフットワークを生かしながら、地域の行政と連携をとるというやり方では、ますます国民のニーズにおこたえする立場として一番フットワークのきいた地域の共有の財産として活用の幅というのは広くなる一方だろうというふうに思っております。
 また、そういう歴史のある郵便局でもございますので、このネットワークでいろいろな形でやらせていただいております。これまでも年金あるいは恩給の支給など国庫金の取り扱いを初めといたしまして、最近ではATMとかCDの提携サービスや、あるいは当せん金つきの例の宝くじの取り扱いなども、町の銀行では宝くじは売れているんだけれども、とても山の中では宝くじを売っているところがないというような、そういう言ってみれば地域の皆さんのニーズに我々郵便局がどうこたえていくかということが基本的にあるだろうと思うんです。
 そういう意味でも、営利をひたすら追求するという民業とは違いまして、私たちは国の奉仕者という思いに立っておりますから、公的機関の機能を十分果たしながら、国民全体の利便の向上に資するような施策をこれから展開していきたい、このように思っております。
 したがいまして、この郵便局における原動機付自転車等に係る自賠責保険の取り扱いにつきましても、セールスして、ノルマを課して一日何件とらなければ帰さないぞというようなことはやってはならないことでありますので、そういう意味でも、今、政務次官から言われましたように、十万台の原動機付の私たちのバイクも走っているということを考えますと、これまたそういうものを使う立場の郵便局も一つのモラルとしてこれを広く広めていくという社会運動に似た思いを持つのも、これも一つの国民の安心のためのサービスであろう、こんなふうに思っております。
 メニューが多過ぎるではないかという御批判もあるかもしれませんが、要は国民のニーズに我々郵便局がどうこたえていくか、それが向こう三軒両隣、どうこれからお役立てするかというのが国家公務員として本来あるべき姿勢であろう、私はこのように思っております。郵便局の皆さんは三十万人おりますが、皆さんの活動には敬意を表してもいるところでございます。
#37
○海野義孝君 大変詳しく御答弁いただきましてありがとうございました。
 かつて郵政三事業の民営化論が活発なころがありまして、当時、私も野党におりましていろいろと議論した方ですけれども、あの中で郵政三事業というか国営化という問題は、今の御答弁にもありましたように、まさにユニバーサルサービスというような面からしますと、さっきもちょっと私がお尋ねした、僻地の多い北海道とか東北などにおいては冬場は車を使わないから付保率が低いという理屈もどうもおかしな話でして、やっぱりそこには代理店が少ない、いわゆる民においては余りこれは商売にならないというような問題で、これは何も原付の自賠責だけでなくて、多くの保険業務等においてもそういうことが言えるんじゃないかという気がするわけです。
 それで、これから高齢化、過疎化が進むという中で、郵便局の果たす役割というのは私はますます重要になってくると思います。そういう意味で、特に付保率が高まるという面で、東北方面であるとかそういったところも積極的にというか、そういう民で手の届かないところの代理業務等については大いに汗を流していただきたいというように思うわけでして、むしろ競合が激化するようなところにおいては余りこれはしないでと。
 ですから、全国、簡易郵便局を除く二万の中ではそういったところに特に光をというか力を注いでいただく、そういう形にすることが私は重要じゃないかと思うんですが、その点、大臣、どうですか。
#38
○国務大臣(八代英太君) まさに委員がおっしゃったことがユニバーサルサービスの哲学だろうと、私はこのように思っておりまして、例えばいろんな宅配なんかも山の中までは運び切れない、ではあとは、残った山の方は郵便局でゆうパックでやってくれというような、そんな相談もあるくらいでございますから、私たちは営利というよりもむしろ国民へのサービスをいかに果たしていくか、それが信頼される郵政三事業の基本である、こういう思いを持っております。
 いろんな損保会社もありますけれども、それは全部あまねくすべての会社がやるというようなこともできませんし、金融機関も、なかなかもうからないところ、例えば福祉定期の四・一五も、もう民間じゃ嫌だよ、出費があるからそれは郵便局がやってくれればいいじゃないかと。しかし、郵便局はそういう皆さんのためにあえて四・一五の、この低金利時代もそうした福祉貯金、郵貯というものをやっぱり守っていく、これが私は基本的な国民への郵政三事業のあるべき姿だと思っております。
 いろいろ御批判もあるかもしれませんが、そういう意味では、日本列島は八割は山でございまして、その津々浦々に人が住んでいる、そこに集落がある、そこに必ず郵便局がある、これが私は安心の源だというふうに思っておりますので、メニューが多くなることには御批判もあるかもしれませんが、それはその地域に住む人たちの希望に沿ってのメニューである、こういう思いでこれからも頑張っていきたいなと、こんなふうに思っている次第でございます。
#39
○海野義孝君 冒頭に御質問しましたけれども、今回の立法に当たっていろいろないきさつがあったということですので、そういった点で重要なのは、今後、郵政省としましては、郵政事業庁になるんですけれども、委託希望の損保会社の選定の基準について、商品としては同じものですし、取り扱いの手数料も一件たしか千六百円ということですから、どういったところに基準を置いて損保会社を選定されるかというようなこと、これからの作業かと思うんですが、その点についていかがでございますか。
#40
○政務次官(前田正君) 先生御指摘のとおり、損害保険会社の選定につきましては、まず公平でかつ透明に行われる必要がございます。
 具体的な選定方法につきましては、まず安定的に郵便局との業務の取り扱いが遂行できること、そしてまた私どもの郵便局並びに国の信用を害するおそれがないことを念頭に置きまして、今、自賠責保険を扱っている損保会社が国内で三十社、外国系が十二社ございまして、合計四十二社の損保会社があるわけでございますけれども、では四十二社全部お取り扱いをするかということになりますと、窓口が大変広過ぎましてとてもそれは無理でございますので、私どもはある程度何十社かに絞らなければならないというふうに考えておるところでございます。
 そういった点は私どももこれからも十分に考えまして、できるだけお客様にこたえられるような損保会社の選定基準というものを決めてまいりたい、かように思っておるところでございます。
#41
○海野義孝君 もう時間がなくなりましたので、最後に大臣に簡単に御答弁いただきたいんですけれども、来年一月からの郵政事業庁が二〇〇三年には郵政公社になる、移行するということで、経営の自律性というか自主性というか、そういったことが一段と増すわけであります。先ほどからいろいろと御答弁もありましたが、民業の補完との原則といかに調和を保っていくかということについての御所見をお聞きしたいと思います。
#42
○国務大臣(八代英太君) 今御指摘のように、郵政事業はこれまで、全国津々浦々に設置された二万四千七百の郵便局を通じまして、国民生活に不可欠なサービスを全国あまねく提供させていただいているわけでございます。郵政事業が、いよいよこれから郵政事業庁になり、それから公社化へ移行していくわけでございますが、名は変わりましても基本的には逓信魂、郵政魂はしっかり抱いていただきながら、これからも国民への奉仕を展開していただきたいと思っております。
 国営事業としての役割をより合理的かつ能率的に遂行するための措置でございますので、これまでどおり民業とのバランスに配意した事業経営が維持されるように努めなければならない、このように思っておりまして、みんなに親しまれ愛される郵政事業を推進していかなければならない、このように思っているところでございます。
#43
○海野義孝君 どうもありがとうございました。
 終わります。
#44
○宮本岳志君 日本共産党の宮本岳志です。
 今回の法案が無保険車両の根絶に役立つということであれば大変よいことだと考えております。
 まず、運輸省にお伺いいたしますけれども、そもそも郵便局の窓口で自賠責保険を取り扱うということについては、運輸省から郵政省へ働きかけがあってのことなんでしょうか。
#45
○政府参考人(金子賢太郎君) 運輸省といたしまして、郵便局における自賠責保険の取り扱いについて働きかけをしたという事実はございません。
#46
○宮本岳志君 郵政省は原付の無保険車両を減らすためだということをおっしゃっておりますけれども、この問題の一番責任を持つべき運輸省から言い出したものではないという答弁でございました。
 そうなりますと、本当の目的はどうなんだろうか、ほかにあるのではないかという議論が出てまいります。実際、新聞では、これは損保に郵政が参入する突破口ではないか、こういう報道もされているわけであります。
 そこで、郵政省にお伺いするんですけれども、郵便局でバイク、原動機付自転車の自賠責保険を扱えば無保険車両というのは確実に減るわけですか。
#47
○政府参考人(足立盛二郎君) 先ほども大臣、政務次官の方から御答弁があったところでありますけれども、今回二万局の郵便局で扱う。郵便局というのは全国あまねく地理的に公平なネットワークを持っている。またそこで、ネットワークという窓口だけではなくて、フットワークといいますか郵便局職員のそういった活動ということも期待できる。そういったことに特に着目いたしまして、郵便局ネットワークの活用ということでふさわしいのではないかというふうに考えている次第でございます。
#48
○宮本岳志君 昨日、運輸省に同じことをお伺いしましたら、代理店数がふえることになるので減る条件は広がるであろう、減ることを期待したいとのことでございました。つまり、直ちに減るという保証はないわけではないというか、これからの頑張り、内容いかんにかかるわけであります。
 それで、まずこの問題のリアルな実態を知る必要があると思います。先ほども議論がございました。無保険車の取り締まり件数、これは先ほど答弁がございましたが、昨年で千二百九件、一昨年で一千二百五十四件、これは交通違反総数の〇・〇一%と微々たる数ではあるんですけれども、無保険の車両が実際に道路を走っているというのは重大な問題だと思います。
 そこで、これは運輸省自動車交通局にお伺いいたします。
 自賠責保険及び保障事業の受け付けのうち、二百五十cc以下のバイク、原付に係るものは何件で、そのうち当該の車両が無保険だったケースは何%だったか、直近の統計で御答弁ください。
#49
○政府参考人(金子賢太郎君) お答え申し上げます。
 無保険車が事故を起こしまして加害者になった場合に、政府保障事業というジャンルを立てておりまして、そこから一定の保障金が被害者に支払われるわけでございますけれども、この政府保障事業における無保険車事故に係る支払い件数、これは単年度で若干のぶれがございますので、最近三カ年間、すなわち平成八年度から十年度までの三カ年間の平均で見てみますと、一年当たり三百八十二件でございまして、先ほど来御議論になっております車検の対象でない二百五十cc以下の原付バイクなどに係るものが三百八十二件中八十四件でございまして、比率としては二二%となってございます。
#50
○宮本岳志君 確かに二二%というのは小さくない数だと思うんです。しかし、逆に言えば、原付に対策をとったとしても、残る七八%は原付以外の無保険車両が事故を起こしているということであります。つまり、車検切れの危険な車がそれだけ道を走っているということでありまして、ここへの対策が不可欠だと思います。
 運輸省はこういう実態を踏まえて対策をとっておりますか。
#51
○政府参考人(金子賢太郎君) 確かに御指摘のとおりでございまして、検査対象車両につきましても、残念ながら無保険車両、即無車検車両というのが存在をしてございます。
 まず、自賠法という法律上、検査対象車両につきまして、無保険車両を発生させないために、自動車の新規登録や継続車検等を含めまして車検時に車検の有効期間の全部をカバーする自賠責保険契約が付保されていなければ、仮に車として構造上百点満点をとった問題のない車でありましても車検証を交付しないということで、無保険車両の出現を防止しようとしておるわけでございます。
 ですから、車検対象車につきましては無車検車両対策に尽きるかと思うのでありますけれども、この具体的な対策の内容といたしましては、自動車検査証に車検の有効期間を明記することはもちろんでございますが、フロントガラス、前面ガラスに、自動車検査標章と申しておりますが、これを貼付しておりまして、これに自動車検査証に記載されているのと同じ有効期間を記載して、常に運転者の目に触れるように措置をする、こういったことで検査対象車両の無車検車の割合を極めて低く抑えようとしておりまして、原付等、本委員会で問題になってございます無保険車両の割合が数%程度であるのに対しまして、検査対象車両の無車検車率、無保険車率というものはおよそその百分の一以下ではないかと推定をしております。
 また、年間約八万台実施しております街頭検査におきましても自動車検査証の有効期間切れにつきましては必ずチェックをしておりまして、厳正に対処しているところでありまして、無車検車両、無保険車両の取り締まりは今後とも厳しく実施をしていくつもりでございます。
#52
○宮本岳志君 ぜひ厳正に、一層お取り組みを強めていただきたいと思います。
 ここで私は一つ提案をしたいと思うんです。
 今回、郵便局で扱うことになる原付などの無保険車を本当に減らそうと思えば、ただ郵便局など取扱窓口をふやすだけでは不十分だと私は思います。そもそも自賠責保険は任意保険とは違いまして、保険の期限を知らせる通知が送られる仕組みになっておりません。ぜひこの機会に自賠責保険も期限切れが近づいたらはがきなどで知らせるようにすべきだと思うんです。そうしてこそ、皆さんの身近な郵便局でも取り扱っておりますよ、ぜひ郵便局でお手続くださいと、こういうことが生きてくるといいますか、効果を発揮するのではないか。
 この点はぜひ検討する必要があると思うんですが、これは運輸省になるんでしょうか、そういうふうに御検討いただけませんでしょうか。
#53
○政府参考人(金子賢太郎君) 車検の対象でない原付バイクなどにつきましては現在既に通知が制度化されておりまして、例えば原付バイク等につきましては、損害保険会社などの方から所有者に対しまして期限切れ前と期限切れ後の二回ダイレクトメールで再契約の案内を差し上げるということになっております。さらに、保険期間満了後六カ月を過ぎてもなお再契約の確認ができないといった所有者に対しましては、私ども運輸省の方で損害保険会社などからデータをちょうだいいたしまして通知書を発送するというような仕組みをとってございます。
#54
○宮本岳志君 ぜひそういう仕組みも活用していただいて、その中でも一層注意を喚起していただきたいというふうに思っております。
 郵便局の窓口で扱う問題については後でもう一度触れたいと思うんですけれども、この際ですから自動車損害賠償責任保険という制度について幾つかお伺いをいたします。
 財界や損保業界の強い要望を受けて自民党が政府再保険廃止の方向を固めたと報道されております。しかし、そもそも一方の当事者である損保業界が本当に再保険廃止を望んでいるのかどうかという問題なんです。
 運輸省が行った損保協会加盟三十一社に対するアンケートの結果が自賠責懇談会に示されていると思うんですが、その結果、再保険廃止に賛成は何社でございましたか。
#55
○政府参考人(金子賢太郎君) 今御指摘をちょうだいいたしました運輸省のアンケート調査というのは、平成十年、一昨年の十一月に実施をしたものでございます。実はこれはその前月、平成十年の十月に経団連の方から出ました規制緩和要望の中の政府再保険の廃止を受けまして、損保協会を通じてアンケートを実施したものでございます。お尋ねの賛否でございますが、経団連要望に賛成のものが条件つきを含めまして七社、反対が条件つきも含めて九社でございました。
 しかし、その後、業界全体としての議論も進んだようでございまして、現在では、損害保険協会の見解として、政府再保険廃止については業界一致で賛成しているというふうに見解が表明されております。
#56
○宮本岳志君 その後の議論というものがあるんでしょうけれども、もともとこの再保険の廃止については意見がばらけたわけで、私どもなどが聞くところによりますと、大手は大変熱心だということでありますが、中小損保業者の中からは、再保険廃止から完全民営化などということになったら、大手に客を奪われてシェアダウンになるのではないかという声も出ております。
 そこで、私が改めて指摘をしたいのは、最近の再保険制度をめぐる議論は自賠責という制度の原点を忘れたものではないかということであります。
 一般に任意保険と呼ばれている自動車保険には、結果として被害者への補償が確保されるという効果はあるんですけれども、直接的にはこの目的は被保険者の損失の補てんということになっております。だから加入も任意ということだと思うんですね。
 しかし、自賠責はそうではございません。自賠責制度の根拠となっている自動車損害賠償保障法の第一条には目的がどのように定められているか、お答えをいただけますか。
#57
○政府参考人(金子賢太郎君) 自動車損害賠償保障法の第一条におきまして目的を定めておるわけでございますが、同法は、自動車の運行によりまして人の生命または身体が害された場合における損害賠償を保障する制度を確立することにより、被害者の保護を図り、あわせて自動車運送の健全な発達を図ることを目的としておりまして、この目的に沿いまして強制保険たる自賠責保険制度でありますとか、あるいは挙証責任の転換、民法七百九条に対する特則、例外規定等、各種制度が設けられておるわけでございます。
#58
○宮本岳志君 つまり、被害者の保護、救済ということがこの目的に強く打ち出されているわけであります。
 自動車というのは社会の利益になる、これはもちろんですけれども、同時に事故によって被害を及ぼす可能性を常に背負っております。だからこそ自動車の運行によって利益を得ている者には他者に与える害に対して連帯して負うべき責任がある、自賠責保険はそうした考え方を踏まえて社会保障的な制度として確立をされていると、これは調査室の資料でもそのように説明されております。だからこそ加入が強制されているし、ひき逃げなどに対する政府の保障事業とリンクをしておりますし、保険金も加害者の責任との単純な比例ではなく、被害者に厚い保険金がおりるように設計をされております。
 自賠責の自動復元性ということがございますけれども、これによって個々の被害者に対する補償額には上限があっても加入契約一件当たりの補償額には限度がないということになっておりますが、これはどのような理由によってこういう制度になっておりますか。
#59
○政府参考人(金子賢太郎君) 確かに御指摘のとおりでございまして、自賠責保険は車単位の強制保険制度となっておりますために、保険期間中に何回事故を起こしても保険契約は失効いたしません。その意味で自動的に復元をするわけでございますが、これは自賠責保険制度の主目的が被害者保護であるというような観点からこのような制度設計がなされているものと認識をしております。
#60
○宮本岳志君 つまり、泣き寝入りする被害者を生まないために無保険の車両をつくらないということを至上命題として制度がつくられているわけであります。
 ところが、衆議院の運輸委員会で我が党の同僚議員が指摘したように、死亡事故であるにもかかわらず全く保険金がおりないというケースが少なからずございます。負傷事故と比べても、死亡事故の場合には責任が一〇〇%被害者の側にあるとされてしまう率、つまり加害者無責という率が極端に多いということで、マスコミなどでは死人に口なしになってしまっているのではないかと指摘をされております。
 そうした被害者保護対策の改善をこそ具体化して法案提出をすべきではないのかと私は思いますけれども、この点の皆さん方の取り組みを御答弁いただきたいと思います。
#61
○政府参考人(金子賢太郎君) 自賠責保険の支払いの適正化対策の関連でございますけれども、確かに現在の制度でございます政府再保険制度、これを通じまして支払い審査を実施することによりまして年間で約二百件、四億三千万円ほどの過少払いを是正しておりますし、それから平成十年四月からは統一的な査定団体でございます自算会に審査会とか再審査会を設置させまして、この審査会、再審査会制度によりまして、先ほど御指摘のありました死亡事故でも被害者に一〇〇%過失責任があって逆に加害者には全く責任がないといったようなケースには保険金が全く支払われないわけでありますけれども、こういった死亡無責の件数も年間約一千件ベースから約六百件ベースに減少したところでございます。
 現在、政府再保険の廃止問題につきまして部内的にも議論を進めておるところでありますけれども、被害者保護の充実を図るという観点から、今後いろいろな制度についての取り組み、検討を進めてまいりたいと思っております。
#62
○宮本岳志君 我が党は、今回提出されている法案をめぐって寄せられている交通事故被害者の方々からの声を真摯に受けとめてその対策が一歩でも前進することを願う立場から、衆議院でも本法案に賛成の態度をとってまいりました。しかし、これのみで無保険車両が解消できるわけではなく、今後も自賠責保険のあり方については委員会審議を通じてチェックしていくつもりでございます。特に、政府再保険制度の廃止などということは絶対に許されないということをこの機会に厳しく指摘しておきたいと思います。
 さて、新たにこの保険の窓口となる郵政官署については、度を超えた営業活動の職務の押しつけがあることを私は再三取り上げてまいりました。しかし、郵政省はなかなか謙虚に事実をお認めにならなかったわけであります。
 そこでお伺いいたします。四月十七日、大阪版の各紙で、兵庫の集配特定郵便局長による簡易保険契約書の偽造事件が報道されております。そのような事件があったのかどうか、事実の有無だけお答えいただきたいと思います。
#63
○政府参考人(足立盛二郎君) さきに報道されましたものでございますが、兵庫県の猪名川郵便局におきまして、個々の被保険者の同意を確認しないまま当該局におきましてその申し込み手続を行ったためトラブルが発生しているということで承知しておるところでございます。
 現在、詳細な事実関係は調査中でございますが、いわゆる病院の職員の福利厚生を目的とした簡易保険の利用を提案しておったのでありますけれども、個々の被保険者、契約者の同意を確認しないままに手続を進めておったというものでございます。
#64
○宮本岳志君 この特定局長の話では、営業成績を確保したい一心でやったと、こう各紙で報道されております。
 ノルマといいますか、営業目標の押しつけが不祥事を招いたともとれるわけですけれども、毎日では近畿郵政局の話として、営業目標の達成は人事考課の対象にしているがノルマではない、指導が厳し過ぎるとは思わないと書いております。郵政省の見解も同様でございますか。
#65
○政府参考人(足立盛二郎君) 営業の現場におきまして、ノルマ達成を課して、そして達成しない場合にはペナルティーを科すとか、そういったことはやっておりません。
 ただ、いわゆる経営でございますので、事業を推進する場合にはやはり一定の目標を掲げそれをみんなで取り組んでいくということは、企業経営上、当然必要なものでございます。そういう過程におきまして、目標が達成できなかったようなときに職員が心理的な負担を感じるということはあり得ることだと思いますが、私はある程度のことはやむを得ないことではないかというふうに考えているところでございます。
#66
○宮本岳志君 与えられた目標を達成できなければ人事考課の対象になる、これをノルマと言わないで何と言うのかと私は思うんですけれども。
 ここに東京都内の郵便局に関東郵政局から出された保険部長名の通達文書がございます。表題は「販売実績の集計等に係る申込撤回等の処理について」となっております。内容は、二月末までに発生した申し込み撤回等の処理は二月二十九日付ですべて処理することと、こう書いてあるわけですね。つまり、一たん申し込んだがすぐ取り消したという契約が非常に多いために職員が正味でノルマを達成したかどうかわからない、だから取り消された契約の清算はすぐにやれという意味だと思うんです。
 こういう実態は、最初の月の分の保険料だけ自腹で払って、あとは解約するつもりだったと、先ほどの兵庫の事件のようなことが広範に行われているということを示唆するものですが、いかがですか。
#67
○政府参考人(足立盛二郎君) 第一回の保険料を支払いまして解約となるといったような契約でございますが、統計を見てみましても、平成九年度でこのようなケースというのは〇・一四%、それから平成十年度でも〇・一三%でありまして、千件に一件程度の極めて少ない件数となっております。
 また、そういう第一回目の保険料を払ってすぐに解約するというようなことを仮にやったといたしましても、それは当該局の実績として何ら評価されるものではございません。また、仮にそういうようなことが行われたといたしましても、必ず保険証書が当該本人のもとに送られてまいりますし、正規の同意を得てきちんと契約を結んだものかどうかということは判明するわけでありますので、そういうような取り扱いが広く行われているというふうには私は考えておりません。
#68
○宮本岳志君 表題は「販売実績の集計等に係る」となっておりますので、これはまさに実績の集計のための文書なんですね。
 それで、ペナルティーはないという御答弁が先ほどございました。
 私はきょうもう一つ都内の郵便局でつくられた販売促進のための文書を持ってまいりました。これは「一〜三月までの営業活動」という表題になっておりますけれども、ここには六番という項目がありまして「ペナルティー」と書いてあります。このペナルティーの中身は「推進計画に対し未達の人」、「月間目標未達の人」と書いてあって、中身は口頭で伝えるということになっております。
 この中身はどういうものであるのかと実は現場の方にお会いをして具体的に聞いてまいりました。この方が体験された例でいいますと、研修というものを受けさせられたと。研修というものでいいますと、例えば一月の十一日から十三日、小会議室に閉じ込められて、入れかわり立ちかわり保険課長、総務課長、上席代理などがやってきてたった一人で話を聞かされたと。こういうのは一般世間では研修とは余り言わないわけであります。
 それで、こうした営業目標の強制に今回の自賠責というようなものが含まれるということになりますと私は到底賛成しかねるわけですが、こういった点についてはどうお取り扱いになるおつもりですか。
#69
○国務大臣(八代英太君) 自賠責保険は強制保険でございますから、任意保険のように件数を目標に掲げて頑張れというものじゃありませんので、まずそこを理解してください。
 それから、今いろいろ御指摘がありましたが、しかしこういう厳しい世の中でありますから、郵政省とてもしっかりと国営としてやっていくには、皆さんに頑張ってもらえ、月月火水木金金、こういう思いでやれと、そして目標に向かってはみんな奮励努力しろと、これはあると思うんです。だから、それをペナルティーとかなんとか、余りルーズでもいけないし、だからといって過激にペナルティーを科すような、そういうことはやらずに、国民に信頼される、いろんな意味で硬軟使い分けながら皆さんに頑張ってもらわなきゃならぬ、こう思っております。
#70
○宮本岳志君 私が事実を示して指摘してもなかなかお認めにならないわけですけれども、こういうことが仮にやられるならば、お認めにならないだろうけれどもやられたとするならば、結局これは公務としての郵政への信頼といいますか、国民の信頼を掘り崩すことにならざるを得ない。
 今度の自賠責はともかく、そういう状況のもとで、例えば先ほど来議論があるように、無原則に郵便局での取扱商品をふやしていくということになれば、国民から、民営化への準備ではないか、そういうふうに見られても仕方がないと指摘をせざるを得ません。ぜひそういう点をしっかり踏まえて、国民本位の郵政事業を守る立場で頑張っていただくことをお願い申し上げて、質問を終わりたいと思います。
#71
○三重野栄子君 社民党の三重野栄子でございます。質問させていただきます。
 自賠責保険取り扱いによる保険料収入の問題でございます。
 自賠責保険は被害者保護を目的とした社会保障的性格の強い強制保険でございますから、その保険料率については営利目的を排除して、適正な原価を償う範囲内でできる限り低いものでなければならないとされるいわゆるノーロス・ノープロフィット原則に基づいて算定されると承知しております。
 そこで、郵便局で扱われる保険契約の年間契約数は、先ほども出たんですけれども、どの程度と予測しておられるでしょうか。あわせて、こうした保険料収入、収益というのはどの会計で処理されるのでございましょうか、そしてまたそれがどのように使われるのか。大変細こうございますけれども、その点をお伺いしたいと思います。
 どの程度と予測しているかということで先ほどもございましたけれども、ぜひとももう一度聞かせていただきたいと思います。
#72
○政務次官(前田正君) お答えいたしたいと思っております。
 郵便局の窓口における原動機付自転車等の自賠責保険の取扱見込み件数につきましては、これから始めるということでございますので、私どももいろいろと各方面と協議をいたし、検討いたしております。
 したがって、取り扱い開始当初は民間の損害保険代理店の平均的な更新による契約件数を目安といたしまして、一郵便局当たり三件ぐらいではないだろうかというふうな数値を出させていただいております。さすれば、全国に約二万の郵便局がございますので、年間で約六万件程度の取り扱いができるように、またそのような方向で私どもも努力をしてまいりたい、このように考えております。
 また、契約者からお預かりをいたしました保険料につきましては損害保険会社へ払い込むことになりますけれども、郵政省は取り扱い一件当たり大体千六百円の手数料を得ることとなります。仮に年間六万件程度の取り扱いとなった場合は、手数料収入というものは年間約九千六百万円ということになりますが、この収入については、一応郵政の特別会計という扱いの中でこの事務に係る人件費などの取り扱いコストということで扱わせていただきたい、かように思っております。
#73
○三重野栄子君 その場合、獲得されたというとおかしいんですけれども、拡大された職員に何か手当が出るとか、そんなことはないんでしょうか。
#74
○政務次官(前田正君) 三件ということでございますので、そういったものを獲得した者に関して特別に何かそういった手当というものは今のところは考えておらないということでございます。
#75
○三重野栄子君 これはほかの保険のときはございますものですから、ちょっと伺いました。
 それから、委託契約する損害保険会社の選定の問題、これも先ほど議論がございましたけれども、郵政事業庁と委託契約を希望する民間損害保険会社の具体的な選定基準はどのように想定されるかということでございます。保険内容自体に差は余りないと思いますけれども、どのような基準であるのか。
 これは先ほど、今後ということで大変抽象的に御答弁いただきましたけれども、マスコミ等々によりますと幾つか項目が出たりしておりましたので、ある程度進んでいるのではないかと思いますが、改めてもう一度伺います。
#76
○政務次官(前田正君) 御指摘の損害保険会社の選定につきましては、私どもも広く公平に、しかも透明な形でその契約を求めてまいりたいというふうに思っております。ただ、保険会社がたくさんございますので、その中で安定的に郵便局との業務の取り扱いがスムーズにいけるような業者とか、あるいはまた国とか郵便局の信用を害するおそれのないようなこと、こういったことを念頭に置きながら、そしてまたせっかく私どもの郵便局に掛けていただいたその後のフォローといいますか、万が一事故があったときに、私どもの郵便局なりあるいはまた損保会社に直接お電話をされて、実はこういう交通事故が今発生したんだけれどもすぐに何とか対処してもらいたい、こういう連絡をいただいたときにすぐに対処ができるようにしなければ、電話したけれども全然そういった対処ができないというような、こういう保険会社はないとは思いますけれども、その手続の非常に遅いようなところに関しては私どもも考えざるを得ないというふうに考えております。
 そういったいろんなことを我々もこれから総合的に考えまして、入っていただける方々によりよき利便を供するような優秀な保険会社というものと私どもはこれから契約をしてまいりたい、こんなように考えておるところでございます。
#77
○三重野栄子君 そういたしますと、それから外された会社は今おっしゃっていただいた項目に外れた会社みたいで、一般的に変な感じがいたしますけれども、何社ぐらいということをお考えでございますか。
#78
○政務次官(前田正君) 今、自賠責保険を扱っている損保会社が国内で三十社ございます。外国系が十二社でございますから、計四十二社ということになります。私どもは本当は全部の皆さん方と御契約をさせていただいて、みんなと平均におつき合いをさせていただくというのが大変ありがたい話でありますが、しかし窓口に四十二社のそれぞれの申込用紙を置きまして、来られた方々にどれにお入りいただけますかと言って四十二社のそれぞれの内容を御説明してとなると、一緒のことなんですけれども、なかなか事務が煩雑になりますので、我々としても十社前後かあるいはそれにもう少しのものか、この辺はこれから検討を進めていきたいというふうに思っておるところでございます。
#79
○三重野栄子君 その結果というのは、こういうふうにしてやりましたというふうに透明に発表されるんでしょうか。
#80
○政務次官(前田正君) それにつきましては、私どもはこういう会社とやりますということだけは御報告を申し上げますが、なぜほかのところが出なかったのかということは、その会社の名誉といいますか、そういうことにも関係いたしますので、こういうところとやりますということだけは御発表いたしますけれども、それ以外のところはどうどうどういう理由でだめだということの発表はさせていただくわけにはまいりません。
#81
○三重野栄子君 できるだけ公正に行われるようにお願いいたします。
 次に、郵便局の職員の研修の問題でございます。
 先ほど何かネットワークだとか、あるいは訪問したときにこれは入っているか入っていないかとか、そういうお話もございましたけれども、自賠責保険は窓口で扱うということになるかどうか、そこらあたりをもう少しお話を伺いたいわけでございます。
 ずっと回っている保険だとか貯金の外務、あるいは郵便配達している外務の方もそういうことをなさるのか、あるいは具体的に受け付けるのは窓口なのか、そこらあたりのことをもう少し伺いたいと思うわけでございますけれども、いずれにしてもそれぞれ職員の皆様は今でも手いっぱいのところでございますから、新たな業務が課せられるということになりますといろいろぐあいも悪いかと思いますけれども、取り扱いに係る職員の研修だとか訓練というのはどのようになさるのか伺います。
#82
○政務次官(前田正君) 窓口職員の研修につきましては、ある程度基本的なものは研修をさせていただいて、基本的には窓口でだれでも扱えるようにいたしたいというふうに考えております。
 したがいまして、外務員の皆さん方が、例えばそれぞれの関係先へ参って郵便を配達するなり郵便貯金を契約していただくなり、あるいは簡易保険を契約していただくなり、そういう場所にたまたま表に単車がとまっておりましたら、ナンバープレートのちょうど後ろのところに何月までとかいうふうな期限のステッカーが張ってありますので、これが切れているのか切れていないのかという基本的なことは職員の皆さん方もある程度御承知になると思います。
 しかし、それではその場で契約をしてすぐにお入りをいただくというものではありませんで、大抵どこの民間の損保会社も窓口でそういったものを取り扱うことを基本にしておられるようでございます。私どももそういったものを持ち歩いたり、もちろん証書がございましたり、そういうステッカー類だとかいろんな関係書類がありますので、絶えずそんなものを持っていくということは大変無理な話でございますので、できれば窓口へ来ていただければ私どもはちゃんときちっとやらせていただきますというふうにして、あくまでも基本は郵便局の窓口でそれを取り扱うという方向に決めさせていただいておるところでございます。将来はどれだけの需要があるか私どももわかりませんが、極力そういうふうな形でさせていただくということを建前とさせていただいております。
#83
○三重野栄子君 その場合に、研修とか訓練あるいは仕事のやり方ですけれども、先ほど大臣が月月火水木金金とおっしゃいました。それは私の感覚で言いますと、戦争中に、土日もないんだよ、夜もないんだよということで、歌まであったんです、「月月火水木金金」という。今はちゃんと時間外労働の問題もありますし、年休もありまして、休憩時間もあるわけですから、そういうときに、幾ら精神的な問題としてもそのような表現でもって研修、訓練の問題につきまして表現をなさるということには私は大変異議があるわけですけれども、そこらあたりについて大臣の御見解をお伺いします。
#84
○国務大臣(八代英太君) 表現は要するに一生懸命という思いを込めたものでございまして、別に時代背景とか何をもってとかという気持ちではございません。もし不適切であるならば取り消しは結構でございますが、しかしみんなに頑張ってもらいたいという思いからそういうことを申し上げた次第でございます。
#85
○三重野栄子君 それはぜひ取り消していただきたいと思います。
 この前の都知事の問題もそうでした。第三国人という言葉をお使いになりまして、大変いろいろ問題がありました。そのときのことじゃないと仮におっしゃっても、時代の背景とその言葉というのはずっと続くわけでございますから、ぜひ取り消しをお願いします。
#86
○国務大臣(八代英太君) 委員長、理事の皆様に御一任申し上げます。
#87
○委員長(平田健二君) 後ほど理事会で協議いたします。
#88
○三重野栄子君 それでは、次の質問をさせていただきます。
 危険準備金及び価格変動準備金についてでございますが、これらの準備金は平成九年度決算により積み立てられているというふうに存じておるのでございますけれども、準備金の積み立てに関する基準は保険業法等に準ずるとだけございまして、法律の規定はないようでございます。
 そういたしますと、全額自主運用となる郵便貯金の準備金制度も危険準備金や価格変動準備金がモデルにされるのではないかと思うのでございますけれども、こうした積み立てに関する基準は法律で定め、国民にわかりやすく透明な形でその算定の過程を開示する必要があると考えるのでございます。
 この点につきまして大臣の御見解を伺います。
#89
○国務大臣(八代英太君) 生命保険事業では将来の保険金の支払いに備えまして責任準備金を積み立てておりますが、民間生命保険では、一層確実に支払いを行うことができるように、保険業法の基準に従いまして、平成八年度より危険準備金及び価格変動準備金を積み立てております。
 そこで、簡易保険におきましては、準備金の積み立ての義務はありませんけれども、国の事業として将来にわたりまして健全で安定的な経営を確保するために、郵政審議会において了承をいただきまして、平成九年度から保険業法の規定に準じましてこれらの準備金の積み立てを開始いたしております。
 なお、危険準備金は、通常の予測を超える保険事故の発生、例えば阪神・淡路というようなああいう事態、こういうようなものを踏まえて、あるいは運用利回りが予定利率を確保できない事態に備えるという意味での準備金でございますので、これからもいろんな意味で、自主運用という時代になってまいりますと、そういうことにも備えながら、しっかり需要を算出しながら、そしてこれらの準備金の積立額につきましてはなお一層充実に努めていきたいと思っております。
 平成九年、十年度には危険準備金を約四千三百十四億円積み立てました。それから、価格変動準備金を約二千二百三十八億円積み立てておりますけれども、こうしたことも踏まえて皆さん方に安心を抱いていただくということも一生懸命考えていきたいと思っております。
#90
○三重野栄子君 時間が参りまして恐縮ですが、その基礎はどういうふうに、どんなことでなさいましたのでしょうか、四千三百億あるいは二千二百億円の基礎ですね。
#91
○国務大臣(八代英太君) この計算方法は、リスクがある場合は千分の〇・六を積み立てるというやり方になっておりまして、それが一つの準備金の形の換算基準になっております。
#92
○三重野栄子君 どうも遅くなりました。ありがとうございました。
 終わります。
#93
○委員長(平田健二君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
 これより討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。
 郵政官署における原動機付自転車等責任保険募集の取扱いに関する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#94
○委員長(平田健二君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#95
○委員長(平田健二君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午前十一時四十九分散会
ソース: 国立国会図書館
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