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2000/03/15 第147回国会 参議院 参議院会議録情報 第147回国会 地方行政・警察委員会 第3号
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2000/03/15 第147回国会 参議院

参議院会議録情報 第147回国会 地方行政・警察委員会 第3号

#1
第147回国会 地方行政・警察委員会 第3号
平成十二年三月十五日(水曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         和田 洋子君
    理 事
                谷川 秀善君
                松村 龍二君
                朝日 俊弘君
                本田 良一君
                富樫 練三君
    委 員
                井上 吉夫君
                鎌田 要人君
                木村  仁君
                久世 公堯君
                野間  赳君
                輿石  東君
                山下八洲夫君
                大森 礼子君
                白浜 一良君
                市田 忠義君
                照屋 寛徳君
                高橋 令則君
                松岡滿壽男君
   国務大臣
       自治大臣
       国務大臣
       (国家公安委員
       会委員長)    保利 耕輔君
   政務次官
       大蔵政務次官   大野 功統君
       自治政務次官   平林 鴻三君
       自治政務次官   橘 康太郎君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        入内島 修君
   政府参考人
       警察庁長官    田中 節夫君
       警察庁長官官房
       長        石川 重明君
       警察庁長官官房
       審議官      岡田  薫君
       警察庁生活安全
       局長       黒澤 正和君
       警察庁交通局長  坂東 自朗君
       警察庁警備局長  金重 凱之君
       大蔵省理財局長  中川 雅治君
       海上保安庁長官  荒井 正吾君
       自治省財政局長  嶋津  昭君
       自治省税務局長  石井 隆一君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○地方行財政、選挙、消防、警察、交通安全及び
 海上保安等に関する調査
 (平成十二年度の地方財政計画に関する件)
○地方税法等の一部を改正する法律案(内閣提出
 、衆議院送付)
○地方交付税法等の一部を改正する法律案(内閣
 提出、衆議院送付)
○平成十二年度一般会計予算(内閣提出、衆議院
 送付)、平成十二年度特別会計予算(内閣提出
 、衆議院送付)、平成十二年度政府関係機関予
 算(内閣提出、衆議院送付)について
 (総理府所管(警察庁)、運輸省所管(海上保
 安庁)、自治省所管、内閣府所管(警察庁)、
 総務省所管(消防庁、交付税及び譲与税配付金
 特別会計)、国土交通省所管(海上保安庁)及
 び公営企業金融公庫)

    ─────────────
#2
○委員長(和田洋子君) ただいまから地方行政・警察委員会を開会いたします。
 まず、政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 地方行財政、選挙、消防、警察、交通安全及び海上保安等に関する調査のため、本日の委員会に自治省財政局長嶋津昭さんを政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(和田洋子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#4
○委員長(和田洋子君) 地方行財政、選挙、消防、警察、交通安全及び海上保安等に関する調査を議題といたします。
 まず、平成十二年度の地方財政計画について、政府から説明を聴取いたします。保利自治大臣。
#5
○国務大臣(保利耕輔君) 平成十二年度の地方財政計画の概要について御説明申し上げます。
 平成十二年度においては、依然として極めて厳しい地方財政の現状等を踏まえて、歳出面においては、経費全般について徹底した節減合理化を推進する一方、経済新生への対応、地域福祉施策の充実等当面の重要政策課題に対処し、歳入面においては、地方税負担の公平適正化の推進と地方交付税の所要額の確保を図ることを基本としております。
 以下、平成十二年度の地方財政計画の策定方針について御説明申し上げます。
 具体的には、地方税については、個人住民税の最高税率の引き下げ及び定率減税並びに法人事業税の税率の引き下げ等の恒久的な減税を引き続き実施するとともに、平成十二年度の固定資産税の評価がえに伴う土地に係る固定資産税の税負担の調整措置等の所要の措置を講ずることとしております。
 また、地方財政の運営に支障が生じることのないようにするため、通常収支における地方財源不足見込み額については、地方交付税の増額及び建設地方債の発行等により補てんするとともに、恒久的な減税に伴う影響額については、国と地方のたばこ税の税率変更、法人税の地方交付税率の引き上げ、地方特例交付金及び減税補てん債の発行等により補てんすることとしております。
 さらに、地域経済の振興や雇用の安定を図りつつ、自主的、主体的な活力ある地域づくり、住民に身近な社会資本の整備、災害に強い安全な町づくり、総合的な地域福祉施策の充実、農山漁村地域の活性化等を図るため、地方単独事業費の確保等所要の措置を講ずることとしております。
 以上の方針のもとに、平成十二年度の地方財政計画を策定いたしました結果、歳入歳出の規模は八十八兆九千三百億円、前年度に比べ三千九百八十四億円、〇・五%の増となっております。
 以上が平成十二年度の地方財政計画の概要であります。
#6
○委員長(和田洋子君) 次に、補足説明を聴取いたします。嶋津財政局長。
#7
○政府参考人(嶋津昭君) 平成十二年度の地方財政計画につきましては、ただいま自治大臣から御説明いたしましたとおりでございますが、なお、若干の点につきまして補足して御説明させていただきます。
 規模でございますが、地方財政計画の規模は、八十八兆九千三百億円、前年度に比べ三千九百八十四億円、〇・五%の増となっております。
 まず、歳入について御説明いたします。
 地方税の収入見込み額は、三十五兆五百六十八億円で、前年度に対し二千三百八十九億円、〇・七%の減少となっております。
 また、地方譲与税の収入見込み額は、総額六千百四十一億円で、前年度に対し十億円、〇・二%の増加となっております。
 次に、地方特例交付金につきましては、九千百四十億円で、前年度に対し二千七百四十一億円、四二・八%の増加となっております。
 地方交付税につきましては、平成十二年度の所得税、法人税、酒税、消費税及びたばこ税のそれぞれ一定割合の額の合計額十三兆二千六百六十三億円に一般会計から国負担借入金の利子負担額等七千五百億円を加算した額に、交付税特別会計における借入金八兆八百八十一億円を加算した額等二十一兆四千百七億円を計上いたしました結果、前年度に対し五千四百六十五億円、二・六%の増加となっております。
 国庫支出金は、総額十三兆三百八十四億円で、前年度に対し千九百七十五億円、一・五%の減少となっております。
 次に地方債につきましては、普通会計分の地方債発行予定額は十一兆一千二百七十一億円で、前年度に対し一千五百三十三億円、一・四%の減少となっております。
 また、使用料及び手数料並びに雑収入につきましては、最近における実績等を勘案した額を計上いたしております。
 以上の結果、地方税、地方譲与税、地方特例交付金及び地方交付税を合わせた一般財源の合計額は五十七兆九千九百五十六億円、前年度に対し五千八百二十七億円、一・〇%増を確保しているところであります。
 次に、歳出について御説明いたします。
 まず、給与関係経費についてでありますが、職員数につきまして、一般職員を国家公務員の定員削減の方針に準じて定員削減を行うとともに、介護保険制度に必要な職員や福祉等の関係職員について所要の増員を見込むこと等により、全体で七千五百二十九人の減員を見込み、これらの結果、総額は、二十三兆六千六百四十二億円で、前年度に対し二百八十億円、〇・一%の減少となっております。
 次に、一般行政経費につきましては、総額十九兆七千八十七億円、前年度に対し四千三百四十二億円、二・三%の増加となっております。このうち国庫補助負担金等を伴うものは八兆九千七億円で、前年度に対し二千四百八十四億円、二・九%の増加となっております。
 国庫補助負担金を伴わないものは、十兆八千八十億円で、前年度に対し一千八百五十八億円、一・七%の増加となっております。この中では、発展基盤緊急整備事業に要する経費及び介護保険制度支援対策に要する経費を新たに計上するほか、地域活力創出プラン関連事業に要する経費、行革関連経費、農山漁村ふるさと事業に要する経費、森林・山村対策に要する経費、教育情報化対策に要する経費等を計上いたしております。
 公債費は、総額十二兆九百九十一億円で、前年度に対し七千百九億円、六・二%の増加となっております。
 維持補修費は、総額一兆四十三億円で、前年度に対し百七十三億円、一・八%の増加となっております。
 投資的経費は、総額二十八兆四千百八十七億円で、前年度に対し一兆六百一億円、三・六%の減少となっております。このうち、直轄・補助事業につきましては、九兆九千百八十七億円で、前年度に対し二千六百一億円、二・六%の減少となっております。
 地方単独事業につきましては、地域経済の回復、二十一世紀に向けた新たな発展基盤の整備、住民に身近な社会資本整備の必要性等を勘案して、十八兆五千億円を確保し、生活関連基盤の整備や地域経済の振興等に必要な事業を重点的、計画的に推進することとしております。
 公営企業繰出金につきましては、地方公営企業の経営基盤の強化、上下水道、交通、病院等生活関連社会資本の整備の推進等に配意し、総額三兆二千七百五十億円を計上いたしております。
 このうち、企業債償還費普通会計負担分は、二兆八百五十五億円で、前年度に対し七百九億円、三・五%の増加となっております。
 最後に、地方交付税の不交付団体における平均水準を超える必要経費については、税収入の状況等を勘案して所要額を計上しております。
 以上をもちまして、地方財政計画の補足説明を終わらせていただきます。
#8
○委員長(和田洋子君) 以上で説明の聴取は終わりました。
    ─────────────
#9
○委員長(和田洋子君) 地方税法等の一部を改正する法律案及び地方交付税法等の一部を改正する法律案の両案を一括して議題といたします。
 まず、政府から順次趣旨説明を聴取いたします。保利自治大臣。
#10
○国務大臣(保利耕輔君) ただいま議題となりました地方税法等の一部を改正する法律案及び地方交付税法等の一部を改正する法律案の提案理由とその要旨について御説明申し上げます。
 まず、地方税法等の一部を改正する法律案の提案理由とその要旨について御説明申し上げます。
 最近における社会経済情勢等にかんがみ、地方税負担の軽減及び合理化等を図るため、平成十二年度の固定資産税の評価がえに伴う土地に係る固定資産税及び都市計画税の税負担の調整措置、宅地等に係る不動産取得税の課税標準の特例措置等を講ずるほか、非課税等特別措置の整理合理化等を行う必要があります。
 以上がこの法律案を提案いたします理由であります。
 次に、この法律案の要旨について御説明申し上げます。
 その一は、道府県民税及び市町村民税についての改正であります。
 個人の道府県民税及び市町村民税につきましては、低所得者層の税負担に配慮するため、所得割の非課税限度額の引き上げを行うこととしております。また、特定中小会社の株式の譲渡益に対して課税の特例措置を講ずることとしております。
 その二は、不動産取得税についての改正であります。
 不動産取得税につきましては、宅地評価土地を平成十二年一月一日から平成十四年十二月三十一日までの間に取得した場合に限り、課税標準を価格の二分の一の額とする特例措置を講ずることとしております。また、不動産特定共同事業による一定の不動産の取得に対する課税標準の特例措置の創設等の措置を講ずることとしております。
 その三は、固定資産税及び都市計画税についての改正であります。
 固定資産税につきましては、平成十二年度の評価がえに伴い、宅地等に係る固定資産税の抜本的な見直しをさらに推進し、課税の公平の観点から負担水準のばらつきを解消するため、宅地等のうち負担水準の高い土地については税負担を抑制しつつ、負担水準の均衡化を図るとともに、あわせて著しい地価の下落に対応した措置を平成九年度評価がえに引き続き講ずることとしております。
 また、都市計画税につきましては、従来と同様に激変緩和措置としての税負担の調整措置を講ずるとともに、固定資産税において講ぜられる税負担の抑制措置を市町村の自主的な判断により行うことができる措置を引き続き講ずることとしております。
 さらに、新築住宅及び特定優良賃貸住宅に係る固定資産税の減額措置の適用期限を延長するとともに、鉄道事業者の送電施設の用に供する償却資産に係る固定資産税の課税標準の特例措置の見直しを行う等の措置を講ずることとしております。
 その四は、自動車取得税についての改正であります。
 自動車取得税につきましては、平成十三年自動車排出ガス規制に適合する自動車の取得に係る税率の軽減措置を講ずることとしております。
 その五は、国民健康保険税についての改正であります。
 国民健康保険税につきましては、基礎課税額に係る課税限度額を五十三万円とするとともに、介護納付金課税額に係る課税限度額を七万円とすることとしております。
 その他、平成十二年度の固定資産税の土地の評価がえに伴い、平成十三年度から平成十五年度までの各年度分の国有資産等所在市町村交付金について所要の措置を講ずることとしております。
 以上が地方税法等の一部を改正する法律案の提案理由及びその要旨であります。
 次に、地方交付税法等の一部を改正する法律案の提案理由とその要旨につきまして御説明申し上げます。
 地方財政の収支が引き続き著しく不均衡な状況にあること等にかんがみ、地方交付税の総額の確保に資するため、平成十二年度分の地方交付税の総額について特例措置を講ずるとともに、平成十三年度から平成二十四年度までの間における国の一般会計から交付税及び譲与税配付金特別会計への繰り入れに関する特例等を改正するほか、各種の制度改正等に伴って必要となる行政経費及び地方団体の行政水準の向上のため必要となる経費の財源を措置するため地方交付税の単位費用を改正する等の必要があります。
 以上が、この法律案を提案いたします理由であります。
 次に、この法律案の要旨について御説明申し上げます。
 まず、平成十二年度分の地方交付税の総額につきましては、地方交付税法第六条第二項の額に、平成十二年度における加算額七千五百億円、交付税特別会計借入金八兆八百八十一億円及び同特別会計における剰余金千三百億円を加算した額から、同特別会計借入金利子支払い額八千二百七十九億円を控除した額とすることとしております。
 また、平成十三年度から平成二十四年度までの間における国の一般会計から交付税及び譲与税配付金特別会計への繰り入れに関する特例等を改正することとしております。
 次に、平成十二年度分の普通交付税の算定につきましては、新たな発展基盤の整備等に要する経費、少子高齢社会に向けた地域福祉施策の充実に要する経費、教職員定数の改善、私学助成の充実等教育施策に要する経費、道路、下水道等住民の生活に直結する公共施設の整備及び維持管理に要する経費、国土保全対策、農山漁村地域の活性化等に要する経費、中心市街地再活性化対策に要する経費、消防救急業務の充実、震災対策の推進等に要する経費、自然環境の保全、廃棄物の減量化等快適な環境づくりに要する経費、地域社会における国際化、情報化への対応、文化、スポーツの振興に要する経費及び地方団体の行政改革、人材育成の推進に要する経費の財源等を措置することとしております。
 また、算定方法の簡明化を図るため、基準財政需要額の算定に係る経費の種類として、補正予算債償還費及び公共事業等臨時特例債償還費を設けるとともに、公園費において新たに測定単位を設けることとしております。
 さらに、合併市町村の建設のための事業費の財源に充てた地方債に係る元利償還金を基準財政需要額に算入するため、合併特例債償還費を設けることとしております。
 以上が、地方交付税法等の一部を改正する法律案の提案理由及びその要旨であります。
 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御可決いただきますようお願い申し上げます。
 以上でございます。
#11
○委員長(和田洋子君) 以上で両案の趣旨説明の聴取は終わりました。
 なお、地方税法等の一部を改正する法律案に対する補足説明につきましては、理事会で協議いたしました結果、説明の聴取は行わず、本日の会議録の末尾に掲載することといたしました。
 両案に対する質疑は後日に譲ることといたします。
    ─────────────
#12
○委員長(和田洋子君) 昨三月十四日、予算委員会から、三月十五日の一日間、平成十二年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、総理府所管のうち警察庁、運輸省所管のうち海上保安庁、自治省所管、内閣府所管のうち警察庁、総務省所管のうち消防庁、国土交通省所管のうち海上保安庁及び公営企業金融公庫について審査の委嘱がありました。
 この際、本件を議題といたします。
    ─────────────
#13
○委員長(和田洋子君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 委嘱審査のため、本日の委員会に警察庁長官田中節夫さん、警察庁長官官房長石川重明さん、警察庁長官官房審議官岡田薫さん、警察庁生活安全局長黒澤正和さん、警察庁警備局長金重凱之さん、公安調査庁調査第一部長上原美都男さん、大蔵省理財局長中川雅治さん、海上保安庁長官荒井正吾さん、自治省財政局長嶋津昭さん及び自治省税務局長石井隆一さんを政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#14
○委員長(和田洋子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#15
○委員長(和田洋子君) 本件に関する説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#16
○野間赳君 自由民主党の野間赳であります。本日は平成十二年度の予算の委嘱審査ということで質問をさせていただきます。
 昨年の夏に成立をいたしました地方分権一括法がこの四月一日からいよいよ実施されます。また介護保険制度もスタートすることとなります。地方自治体の果たしていく役割はますます今重要になってくるのであります。
 そこで、まず地方財政についてお伺いをいたしておきたいと思います。
 我が国の経済は各種の政策効果によって緩やかな改善の兆しが見えてきております。しかしながらいまだに民需を中心とした自律的な回復というのが見られにくいというような状況であろうかと思います。経済企画庁が三月十三日に発表いたしました十―十二月期の国民所得統計の速報を見ましても、設備投資がプラスに転じたものの個人消費が非常に減少してきておる。GDPの成長率は前期比一・四のマイナスとなっております。景気が本格的に回復をしているとは言えないまさに状況でなかろうかと思っております。
 地方財政を見ましても、地方税収が相当の落ち込みを見せております。財源不足額が平成六年度以降急激に拡大をしてきておるということが心配でなりません。また、地方の長期債務残高も百八十七兆円に及ぶ危機的な状況ということも言われております。
 現在の厳しい地方財政状況に対しまして、自治大臣の御認識また今後の展望をまずお尋ねいたしたいと思います。
#17
○国務大臣(保利耕輔君) 委員御指摘のとおり、現在の地方財政は最近の日本の経済情勢を反映いたしまして大変厳しい大幅な財源不足が続いております。借入金が百八十七兆円に今年度末で到達するという姿が示されておりますが、極めて厳しい状況にあると私は認識をいたしております。
 したがいまして、地方の財政を立て直すためにも、まずはやはり景気が本格的に回復をして民需中心の回復軌道に一日も早く乗っていただきたい、こう思っておるわけでございますが、このことで地方の税収の増を図りまして、また歳出面におきましても、国、地方を通じて行財政の簡素効率化を推進しながら歳入と歳出のギャップを抑制していくことが必要だと感じております。歳入をふやし歳出を減らすということによって均衡していくことは当然でございますけれども、今とっておりますのは、歳入をできるだけふやすような景気の回復を一日も早く達成したいということで内閣を挙げて全力を尽くしているという状況だと御認識をいただきたいと思います。
 さらに、景気の状況を見きわめながら、国と地方の税財源の配分等につきましても、地方財政の諸課題について幅広くしっかりした検討を行いながら、地方団体が地方分権の推進等に伴い増大をします財政需要に的確に対応して自主的、主体的な財政運営が行われるように財政基盤の強化を図っていく、これが必要だと思います。私どもとしても全力を挙げてこの形を整えていくように努力をしてまいりたいと思っておるところであります。
#18
○野間赳君 先般、平成十年度の都道府県の決算並びに市町村の決算が発表されました。例えば都道府県全体で昭和五十三年以来二十年ぶりに赤字ということで、極めて厳しい内容になっております。また、経常収支比率や公債費負担比率が上昇するなど個々の地方団体の財政も一段と硬直化が進んでおるのであります。大変懸念をいたしております。
 平成十年度の都道府県の決算及び市町村決算の赤字について、自治省それぞれどのような評価をしておられるか、そのことをお聞きいたしたいと思います。
#19
○国務大臣(保利耕輔君) 都道府県ベースで見ますと、十七年ぶりに都道府県ベースで赤字が発生をしている、それが平成十年の姿でありますが、そういう認識をいたしております。これは、税収等が極めて大きく落ち込んでおりまして、私の記憶いたしますところでは例えば法人事業税についてはひところ六兆台の税収がありましたものが最近では三兆台に落ち込んでいるというようなものが反映をしている、その姿であろうかと思います。いずれにいたしましても厳しい財政状況になったと。
 これは市町村についてもそのようでございますので、この辺の細かい数字につきましては事務方から御答弁をさせたいと思いますが、市町村の財政大変厳しいものがあるということを私も強く認識をいたしております。
 細かい数字については事務方から御答弁をいたさせます。
#20
○政府参考人(嶋津昭君) 大臣の御答弁を補足させていただきます。
 平成十年度の都道府県、市町村それぞれの決算でございますが、都道府県におきましては、今大臣から答弁がございましたように、十七年ぶりに四団体、東京都、神奈川県、愛知県、大阪府について実質収支の赤字が発生しまして、その赤字の額が大きかったものですから都道府県全体でも二十年ぶりに実質収支が赤字になりました。八百七十二億円でございます。
 市町村におきましても、実質収支の赤字団体が前年度と比べ八団体増加いたしまして二十一団体となったわけでございます。市町村全体の実質収支は前年度から八十六億円減少し九千二百九十二億円の黒字ということでございます。
 それから、財政構造の弾力性を示します今委員御指摘ございました経常収支比率、公債費負担比率につきましては、例えば都道府県の経常収支比率で見ますと九四・二、市町村が八五・三。それから公債費負担比率が都道府県が一五・六、市町村が一五・八と、それぞれ、決算の集計をしたりあるいはこういう比率をお出しして以来最悪の状態ということでございます。
 地方債現在高は、前年度と比べまして都道府県が一〇%増の六十三兆円、市町村が五・二%増の五十七兆円となっております。都道府県、市町村とも一段と厳しい財政状況となっているというふうに認識しております。
#21
○野間赳君 平成十二年度の地方財政対策におきまして新規の交付税特別会計借入金が実に八兆八百八十一億円に及んでおるのであります。このように交付税特別会計借入金は、近年の我が国経済の厳しい状況を反映して地方税収、交付税の原資となる国税が低迷していることに加えまして、累次の景気対策のための公共事業や減税の実施に起因をしておると思います。ここ数年このことで急増しておりまして、平成十二年度末残高三十八兆一千億円という巨額に及ぶ額となっておると伺っておるところであります。
 交付税特別会計借入金は実質的には全国ベースの赤字地方債であり、早急にこの解消を図っていかなければならないと考えます。償還のめどをどのように立てておるのかをお尋ねいたします。
#22
○政府参考人(嶋津昭君) 今、委員から御指摘ございましたように、平成十二年度末における交付税特別会計の借入金残高は三十八兆一千三百十八億円で、その内訳といたしまして国負担分が十一兆八千六百八十五億円、地方負担分が二十六兆二千六百三十三億円でございまして、いわば実力ベースの法定五税の交付税の額の地方負担分だけで二年分、全体を合わせますと三年分ぐらいに達しているわけでございまして、極めて深刻な状況にあるというふうに認識をしております。
 この特別会計の借入金につきましては、今回お出しします地方交付税法等の改正案の中におきまして、国負担分におきましては平成二十四年度までに、それから地方負担分につきましては平成三十八年度までかけましてこれを償還していく計画を法律上立てているわけでございます。
 しかし、委員御指摘のように、計画を立てておりますが、そういう形で償還をしていきますといわば実力ベースの交付税がその分だけ少なくなるわけでございますから、地方財政運営がその分厳しさを増してくるということは当然でございます。したがいまして、先ほど大臣から御答弁いたしましたように、これから地方財政についても歳入歳出のギャップをできるだけ縮めていく、そういう形での財政の健全化というものに真剣に取り組んでいかなくちゃいけないというふうに考えているところでございます。
#23
○野間赳君 地方の単独事業、これは公共事業とともに地域経済の活性化に寄与しておるものでありますが、近年事業実績が伸び悩んでおると思います。地方財政計画額を相当下回っておるのではなかろうかと思っております。
 会館、箱物など一通り整備が行き渡った感じもいたすのでありますが、今後生活道路や下水道等住民に身近な社会資本の整備をこれから、まだまだ十分でないわけでありますので、そういったものに力点を置いていく必要があるのではなかろうかと思います。今後そういった意味で下水道等のインフラ整備に重点を置いた単独事業を実施すべきかどうか、地方単独事業のこのような状況について自治省の考え方があればお伺いをいたしたいと思います。
#24
○政務次官(橘康太郎君) お答えいたします。
 地方の税収の低迷等の厳しい財政状況を反映いたしまして地方単独事業につきましては概して慎重な対応を各自治体ともとっておることは事実である、このように認識をいたしております。
 しかしながら、地方単独事業は住民に身近な社会資本整備をいたしておるところでありますし、地域経済の下支えに大いに寄与しているというふうに認識をいたしております。地域の実情に即して積極的に取り組んでいくことは当然野間議員御指摘のとおりだと、このように思っておるところでございます。
 平成十二年度の地方財政計画におきましては、地方団体が生活道路や下水道のインフラを初めとする各種の地方単独事業を実施しやすいように所要額十八・五兆円を確保いたしますとともに、地方債及び地方交付税により必要な地方財政措置を講じているところでございます。地方団体に対しましては、各種の事業を活用いたしまして必要な地方単独事業の積極的な実施を図っていきたいと考えておるところでございます。
 野間議員御指摘のとおり、箱物はどちらかといいますと短期的な、単発的な事業のように思えます。やはり地方の付加価値が増大できて生産力あるいは地方の財政に寄与できるような、そういう、下水道でありますとかあるいは地方道路でありますとかその他の、いわゆる付加価値を生み出せる、そういうところに力点を置いた単独事業の方が必要性が多いというふうに私自身も感じておるところでございます。その点で頑張らせていただきたいと思います。
#25
○野間赳君 次に市町村合併につきましてお尋ねをいたしたいと思います。
 まず市町村合併にかかわる自治大臣の基本的な御認識からお尋ねをいたしておきたいと思います。
#26
○国務大臣(保利耕輔君) 町村合併につきましては、私自身の考えは、やはり自発的な、自主的な取り組みを期待するというのが一番大きな眼目であろうかと私は思っております。それは、例えばごみの処理でありますとかあるいは広く広域行政、そういうものが行われて緩い形の行政連合体が既にその姿をあらわしながら活動しているという現実にかんがみまして、それが意識が高まって町村合併に至るという形をとるのが理想的だと思っております。昨日も御答弁申し上げましたが、あらかじめ数を幾つというようなことを設定しながら国からの主導で形を進めていく、それはある程度の意味はわかるんですが、一番大事なところはやはり自主的な取り組みだと、このように思っております。
 なお、この問題につきましては各県知事におかれましていろいろなシミュレーションをやっていただいておりまして、現実的な姿でどういうふうなものが可能かということについてのケーススタディーをやっていただいておりますので、その結果をよく現実的に検討して、そして県の方でも取り組んでいただくことを私は期待いたしておるところでございます。
 なお、機運が徐々に高まってきているということについては私の方にもいろいろ情報あるいはそういう報告が上がってきております。そういったものを一つ一つ成就していくという中でこの取り組みを進めてまいりたいと思っておるわけでございます。なお今後、平成十二年度の予算案に盛り込まれております市町村合併推進補助金あるいは市町村合併推進啓発事業経費等の活用を図りながら、市町村合併特例法の期限でございます平成十七年三月までに十分な成果が上げられるように市町村合併を総合的に自治省としては支援してまいりたい、こう思っておる次第であります。
#27
○野間赳君 町村合併の推進に必要な経費につきましては予算の成立を待つということでありますが、具体的な細目を詰められることになっていると思いますが、現時点におきまして概要が明らかになるものがございましたらお教えいただきたいと思います。
#28
○政務次官(橘康太郎君) お答えいたします。
 合併についての機運醸成を行うために市町村合併の推進のための補助金制度を新たに創設したところでございます。機運醸成につきましては三億五千万円の予算を計上いたしまして、市町村合併の推進のための啓発事業といたしまして、今後、合併に関するシンポジウムを全国四十七都道府県で開催するほかアンケートの実施などを行う予定でございます。次に市町村合併の推進のための補助金につきましては、合併に向けての準備費用といたしまして一億二千万円、これは一自治体当たり五百万円掛けるの二十四を一応想定して計上しておるところでございますし、合併に伴い市町村が実施する事業に対してこれから補助を考えておるところでございます。
 こうした措置によりまして、市町村合併の全国的な機運の醸成がより一層図られることを期待しておるところでございます。
#29
○野間赳君 私の地元、愛媛県川之江市、伊予三島を中心といたします宇摩地方でもかなり前から合併に向けての機運、合併協議会を設置して具体的な合併について話し合いをする段階に至っておられるということでありますが、そこで、全国的な市町村合併の動向につきまして、合併協議会設置の状況なども含めてお教えをいただきたい。
#30
○政務次官(橘康太郎君) お答え申し上げます。
 昨年七月の市町村合併特例法の改正の後、茨城県、東京都、新潟県におきまして新たに合併協議会が設置されたところでございます。その他に本年四月に埼玉県、山梨県、香川県で合併協議会が設置される予定になっております。さらに、市町村合併特例法の改正後、佐賀県唐津市など五地域で住民発議が成立し法定協議会設立に向けた手続が進行中でございます。また、茨城県、徳島県でそれぞれ住民発議に向けての署名収集等が実施されておるところでございます。
 このほか、平成七年の前回の市町村合併特例法改正後に、新聞などで報道された情報によれば、合併について何らかの動きがある地域は全国で百七十七地域八百十市町村に上っており、このうち昨年十二月に法定協議会が設置された新潟県の新潟市と黒埼町につきましては平成十三年一月一日に合併する旨の協定が締結されたところでございます。
 市町村合併の機運は徐々にではありますけれども全国的に盛り上がりつつあるものと認識をいたしておるところでありますし、頑張る所存でございます。
#31
○野間赳君 市町村合併の推進に当たりましては地域住民を含めた地元市町村の盛り上がりということが最も重要なことは論をまたないところであります。市町村を包括します広域的な団体としての都道府県の果たす役割が大変大きいわけであります。特に、昨年自治省が示されました市町村の合併についての指針を踏まえ都道府県が作成をすることになっております市町村合併の推進についての要綱は、これからの市町村合併の推進に当たって決定的に重要な意味合いを持つものと考えております。
 現時点におきます各都道府県の取り組みの状況をお尋ねいたしたいと思います。
#32
○政務次官(橘康太郎君) お答え申し上げます。
 市町村合併の推進につきましては、昨年来、市町村合併特例法の改正によりまして行財政措置の拡充、市町村の合併の推進についての指針の策定などを行ってきたところでございます。市町村合併の機運は徐々にではありますけれども全国的に盛り上がりつつあるものと認識をいたしておるところでございます。
 各都道府県には市町村の合併の推進についての指針を参考にいたしまして市町村の合併の推進についての要綱の策定を要請しているところでございますけれども、昨年の十二月にまず徳島県が徳島県市町村合併推進要綱を策定いたしたところでございます。このほか、現在既にほとんどの都道府県において作業に着手いたしておりますし、本年度末までにはさらに数団体において要綱の完成を見る予定でございます。その他の団体におきましても本年中のできるだけ早い時期に要綱が策定されるものと期待しておるところでございまして、まだそうでないところが若干あるのは残念でありますが、頑張る所存でございます。
#33
○野間赳君 次に、地方税につきまして何点かお尋ねをさせていただきます。
 地方財政の自立性を高めるということで、地方税を充実させることは欠かすことができません。そこで、東京都議会で審議をされております銀行に対する外形標準課税についてお伺いします。
 現在の所得に対して課税する方式ではなく地方税法第七十二条の十九に基づき独自の課税標準を用いる方式を提案したわけでありますが、各界でさまざまな論議を呼んでいるところであります。政府も幾つかの問題点を指摘しておられますが、大臣は石原都知事と直接にお会いになられたということであります。この東京都が打ち出しました銀行等に対する外形標準課税構想について大臣の見解をお聞かせいただきたいと思います。
#34
○国務大臣(保利耕輔君) 地方財源を安定させなければならないということにつきましては、これは東京都のみならず全国の自治体の関心事項でございました。したがいまして、私も記者会見等でいろいろ意見を聞かれたのでありますが、外形標準課税は地方財源を安定化に導くためにぜひこれは導入をしていきたいということを申し上げておりました。ただ、景気の動向がもう少しはっきりした段階でやらなければならない、こういうこともあわせて申し上げておったわけでありますけれども、暮れに開かれました政府税制調査会の中で、私はこの外形標準課税については十分検討して早く結論を出していただきたいということをたしか記憶では二度お願いに行った覚えがあります。そういうことで、自治省としてはこれを前向きにやっていきたいという姿を打ち出しておったところであります。
 ところで、東京都の方でお考えになられましたこの外形標準課税については、先ほど委員御指摘の条文に照らして独自にできるというお考えから突然にお話がございまして、私どもとしては事前には承知をしていなかったのでありますが、そういう旨の御発表がありまして実は正直申しましてびっくりしたのでありますが、大変東京都側の御意思がかたいということでございます。いろいろ事務局をして話を聞かせましたけれども、どうしてもやはり東京としては安定した財源確保のためにこの方法を入れたいということでありました。
 しかしながら、考えてみますと、幾つかの問題点が考えられます。例えば、銀行だけになぜ、しかも五兆円以上の資金量の銀行、特定銀行だけということになりますと税の公平性が保てるのかとか、あるいは最も問題になりましたのは所得に対する課税と著しく均衡が保たれていないのではないかという点等が非常に大きく我々の懸念の中にございましたので、石原都知事に最終段階でお目にかかりまして、そういう懸念をお伝えしたところでございます。
 もとより、地方はこの問題については課税自主権を持っておられますから、そのことについては尊重しなければなりませんし、また、地方財源を充実していこうというお気持ちでございますので全く理解できないというわけではないわけでございますけれども、たまたま全国知事会が全国一律の導入をお願いしますというようなことを税制改正要望の中でもおっしゃっておられるというようなこともございまして、再考をしていただければという気持ちを持ったのでありますけれども、東京都側の御意向というのは非常に意思がかたくて、都議会に条例案を提出されるという運びになりました。政府全体といたしましても閣議口頭了解で懸念の表明をさせていただいているわけでございます。
 その後に至りまして東京都議会で石原都知事の御意思の表明というのがございましたが、もし国が全国一律のやり方で外形標準課税を導入したときはそのことについては尊重をするという石原知事の御発言、そういう旨の御発言がございましたので、私は石原知事もお考えになっていらっしゃるのかなという気持ちを持ったところでございます。
 いずれにいたしましても、地方財政がこういう緊迫な状態にありますのに対して地方税源の安定的確保というのは地方財政にとってこれは非常に大事なことでありますので、今後とも政府税制調査会の中で前向きな議論、小委員会もあるようでありますので、そこで前向きな具体的な議論にできるだけ速やかに入っていっていただくことを私は期待いたしております。
#35
○野間赳君 東京都の外形課税構想は、本来の目標であります広く薄く課税をする法人事業税の全体的な外形標準課税を、全都道府県が足並みをそろえる形で中小企業などにも十分な配慮をした上で導入すべきであると考えます。
 自治省として今後のあり方についてどのようにお考えになられるのか、重ねてお伺いをいたします。
#36
○政府参考人(石井隆一君) 法人事業税の外形標準課税の導入につきましては、先ほど大臣からもお話がございましたが、これまでも政府税制調査会等において議論を重ねてまいったところでありまして、条例によりまして各都道府県ごとに独自の対象業種ですとか課税標準を設定します場合には、企業活動に対する税制のあり方の面で納税者の方に不便をおかけするとか、問題なしとしない点もございます。
 そこで、地方税法を改正しまして、すべての都道府県について現行の所得課税の仕組みを改めることを念頭に議論が進められてきたところでございます。全国知事会からも去る二月二十一日に、全国的な制度としての外形標準課税を早期に導入してほしいというふうに改めて御要望もいただいているところでございまして、自治省としては、ただいま大臣からお話ございましたように、政府税調あるいはその中の地方法人課税小委員会等におきまして、これまで議論されてきました方向に沿いましてすべての都道府県において幅広い業種を対象に薄く広く負担を求める本来の外形標準課税の実現を目指して議論していただきたい、その際には中小企業の負担にも配慮して、そうした仕組みをできるだけ早期に導入されるように検討をお願いしていきたいというふうに考えている次第でございます。
#37
○野間赳君 続きまして、固定資産税につきましてお伺いをいたしておきます。
 固定資産税は言うまでもなく市町村の基幹的税目でありまして、安定した税収で基礎的地方公共団体である市町村行政を支えておるものであります。三年に一度の評価がえであり、平成十二年度がその年に当たります。今回の評価がえをめぐっては各界からいろんな意見があると承知をしておりますが、今回の負担調整措置、基本的な考え方をお尋ねいたします。
#38
○政府参考人(石井隆一君) 固定資産税の平成十二年度の評価がえをめぐりましては、最近地価の下落傾向がまだ続いておるということもございまして、経済界等を中心に大幅な税負担の引き下げの要望が出されたわけでございます。
 一方で、現在の、従来からの仕組みでございましても、税負担の非常に水準が低いところは別にしますと、やはり地価が下がれば税収も、税負担も下がるという仕組みに現になっておりまして、実際にも大都市ではここ二、三年土地についての固定資産税収が減収になっている、こういう実態もございます。また、市町村の税収の中の四五%程度を占める基幹税目でもございます。ぜひ固定資産税の安定的な確保が必要だというふうに地方団体からの強い御要望が出たところでございます。
 そうした議論を踏まえまして、平成十二年度以降の税負担につきましては、特に最近の地価の下落傾向に伴います都市部の商業地等の税負担感に配慮いたしまして、負担水準の高い土地の税負担を引き下げつつ負担水準の均衡化を一層促進するといった措置を講じている次第でございます。
 具体的に申しますと、税収の安定的確保にも配慮しながら商業地等の課税標準、これは地価公示価格の七割をめどにしておるわけですが、この課税標準の上限を現在の評価額の八〇%から十二、十三年度は七五%に引き下げる、さらに十四年度は七〇%に引き下げるというふうにいたします一方で、この負担水準が六〇%未満の低いものにつきましてはその水準に応じましてなだらかに税負担が上昇するように負担調整措置を講ずる、こういった考え方で税負担の均衡化を進める、こういうふうにいたしております。
#39
○野間赳君 今後とも固定資産税の安定的確保を図っていく必要があると考えます。次回以降の税負担のあり方についてどのように考えておられるのかお尋ねをいたします。
#40
○政府参考人(石井隆一君) 固定資産税は、ただいま申し上げましたが、市町村税収の四五%を占めます基幹税目でございます。また、先ほど来お話に出ましたように、現在の市町村財政は大変厳しいということでございます。
 そこで、市町村がそういう中で基礎的行政サービスを提供するためには、やはり固定資産税の安定的確保が必要不可欠である。一方で、しかし、こうしたこれからの地方分権の時代に少なからぬ固定資産税を負担していただくということになりますと、やはり納税者の理解と信頼を得ていくことも必要でございまして、できるだけ負担の公平を図ることが重要だというふうに考えておる次第でございます。
 このために、平成十五年度以降の税負担のあり方につきましては、評価がえなり負担水準の状況なり、あるいはその時点での市町村財政の状況等を踏まえまして、負担の一層の均衡化を進めるということをもちろん基本にしながら総合的に検討し、対処してまいりたいというふうに考えております。
#41
○野間赳君 続きまして、消防関係につきましてお伺いをいたしておきます。
 我が国の消防は昭和二十三年に消防組織法が施行されまして五十年余りが経過をいたしております。特に地方公共団体におきます消防防災施設などのハード面の推進に関しましては、消防庁所管のいわゆる消防補助金がこれまで大変大きな役割を果たしてきたわけであります。平成十二年度予算案における消防補助金の額を見ますと総額で百八十八億七千万円ということであります。若干前年対比マイナスになっておるのでありますが、元来消防というのは国民の身体、生命、財産を守るということで極めて重要なものであります。
 そこで、平成十二年度の予算案におきます消防補助金の額が前年度と比べて伸びていないということにつきまして、地方公共団体の消防防災体制の整備にも支障がないかどうか、大臣にお伺いをいたしたいと思います。
#42
○国務大臣(保利耕輔君) 一般的に歳出予算を抑制しなければならないということで、厳しいシーリングのもとで予算編成に当たってきております。その中で、消防補助金の約六割を占めますその他の補助金については引き続いて一〇%の削減をしなければならないという状況でございました。そういう状況でございましたが、概算要求をいたしましたときは百九十億円を概算要求いたしたわけであります。百七十一億八千三百万円という形で大蔵原案が示されまして、強力な復活折衝、これは各委員の皆様方からも大変御心配をいただいて応援をしていただいたのでありますが、最終的に、百九十億円には到達をいたしませんでしたけれども、百八十八億七千万円という金額を確保することができたわけであります。
 これは前年度から比べますと若干下回るのでありますけれども、前々年度を若干上回っているというような水準でございまして、おおむね横ばいのような形になっております。これは主として耐震性の貯水槽が減額査定されたということに基づいておると私は承知をしております。しかしながら、消防自動車でありますとかあるいは防災無線、ヘリコプターなど、その他の設備等については要求どおり満額確保できまして、地方公共団体の消防防災体制の整備を推進していく上では、多くを望めばもっとやりたいことはたくさんありますが、必要な予算額は確保できたのではないか、そのように感じております。今後とも私どもとしては消防の施設あるいは設備その他について充実をしていくように努力してまいりたい、こう思っております。
#43
○野間赳君 私は、消防団の活躍の中で、これから災害対応だけに限らず地域におきましての福祉的な活動ということもたくさん出てくるのではなかろうかと考えております。こういった広い分野でのことにつきまして何か御所見がございましたらお尋ねいたしたいと思います。
#44
○政務次官(橘康太郎君) 野間議員御指摘のとおりでございまして、消防団は火災時における消火活動を初め多数の要員を必要とする地震、風水害等の大規模災害時において大きな役割を果たしておりますとともに、災害時以外においても、ひとり暮らし老人宅への防火訪問やあるいは応急手当ての普及、地域の祭りや行事等における警戒活動など地域に密着した幅広い活動を実施いたしておるところでございます。
 消防団がこのような多様な活動を行っている実態を踏まえまして、先般の消防力の基準の改正におきまして、消防団の業務につきましては、従来の消火や火災予防等の業務に加え地域住民等に対する協力、支援及び啓発に関する業務を位置づけておるところでございます。これらの業務を円滑に遂行する上で必要な人員につきましては確保するよう規定いたしたところでございます。
 今後とも、高齢化の進展などに対応いたしまして、消防団が災害弱者の支援等を含めまして幅広い消防活動を実施できるよう配慮してまいる所存でございます。
#45
○野間赳君 消防におきます防災ヘリコプターの整備状況をお尋ねいたします。
 現在の活用実態はどのようになっておるか、今後の推進方針がございましたらお尋ねをいたしたいと思います。
#46
○政務次官(橘康太郎君) お答えいたします。
 消防防災ヘリは、平成十一年度末におきまして全国で六十七機が配備される予定でございます。平成十年度予算で所要の国庫補助金を確保いたしまして、新たに三機を発注させていただきたいというところでございます。
 消防防災ヘリの出動状況は、平成十年中で林野火災の二百十三回を含め火災出動七百三十回、救助出動六百九十九回、救急出動七百六十回、その他出動二百二十四回、合計二千四百十三回に及んでおるところでございます。ヘリコプターの機動性、有効性にかんがみまして、消防庁といたしてもより多くの分野に一層積極的な運用を推進したいと考えておるところでございます。
#47
○野間赳君 救急搬送は大事なことであると思いますが、交通事情の悪いところもたくさんございます。そういったところでのヘリコプターの活用をどのように今後推進していくか、お尋ねをいたしておきます。
#48
○政務次官(橘康太郎君) 野間議員御指摘のとおりでございまして、救急自動車では搬送時間が長くかかるケースも数多くあるものと承知をいたしておるところでございます。ヘリコプターを救急活動に活用することによりまして搬送時間の大幅な短縮が図られ、救命活動の効果が期待されるところでございます。また、大規模災害時の救急搬送などにおきましても大きな効果がありますけれども、そのためには平常時におけるヘリコプターによる救急システムを整備し運用を習熟することが必要であると考慮しておるところでございます。
 このため、消防庁におきましては本年二月に、ヘリコプターを救急活動により一層活用するための出動基準及び出動手順等について具体化してガイドラインとして各都道府県に通知をいたしたところでございます。ヘリコプターの救急活動への積極的な活用を全国に展開してまいりたいと考えておるところでございます。
#49
○野間赳君 最後に、消防関係でありますが、今後の各地域におきます消防防災体制の整備について特に来年度におきまして消防庁はどのように取り組んでいかれるのか、お尋ねをいたします。
#50
○国務大臣(保利耕輔君) 今後の各地域におきます消防防災体制の整備に対しましては、消防補助金をしっかり確保いたしまして、さらにまた、地方財政措置の充実に努めまして、そしてハード、ソフト両面にわたりまして積極的な支援を行ってまいる所存でございます。
 特に来年度につきましては、既に昨年の十月でございますか通達を出しまして、各地域で地域防災計画の見直しをやってほしいということをお願いしてございます。地域間におきます広域的な機動的な緊急援助体制、さらにまた防災情報通信システムの強化、あるいは消防団の充実強化などを推進するなどいたしまして、消防防災全般にわたります充実強化に全力を挙げて取り組んでまいりたいと思っております。特に留意すべき点は、新しいタイプの災害が出始めておりますので、そういったものに対する対応もきちんと整えていかなければならないかと存じます。
 なお、ちょっとつけ加えさせていただきますが、委員もヘリコプターの活用について随分おっしゃっておられました。私も昨年の十二月三十一日から一月一日の朝にかけまして東京消防庁にずっと行ってまいりました。たまたまその時間に火事が起こっておりまして、ヘリコプターが真夜中でありますが出動をしておりました。状況がモニター画面に映し出されておりまして、そんな真夜中でもきちんとした火事の状況というのが見られ、それをもとにして救急体制等どの範囲まで消防車を出動させるかというのがきちんと計算をされて、そして二十数台だったと思いますが消防車が瞬時に出動したというような記憶がございます。
 さらにまた、立川に消防の訓練所がございまして、そこも視察をさせていただきましたが、特に震災等が起こったときの状況、あるいは救急体制を一般市民がいかに理解をし実行していただくかというようなことについてのそういった勉強をする場というのが設けられておりまして大変私も感銘を受けたのでありますが、願わくは多くの方々がそういった知識、人工呼吸その他簡単なことからあるいは消火器の使い方まで教えてくれますが、そういった問題について関心を持って理解を深めていただくことが必要かなということをつけ加えさせていただく次第であります。
#51
○野間赳君 次に、中核市につきましてお尋ねをいたします。
 平成六年、地方自治法の改正で、人口や面積などが一定規模を超えた場合、比較的大きな都市につきましてその事務権限を強化しできる限り住民の身近な行政を行うことができる中核市制が新たに創設をされました。これまでの指定の実績と指定を受けた団体のこの制度に対する評価、そのあたりお尋ねをいたしたいと思います。
#52
○政務次官(橘康太郎君) お答えいたします。
 中核市制度につきましては、平成八年から平成十一年までに合計で二十五市が指定を受け中核市に移行いたしました。これに加えまして、旭川市及び松山市が既に指定手続を終えまして平成十二年四月から新たに中核市に移行中でございます。これによりまして、現時点では中核市制度の対象となる二十九市のうち二十七市が指定済みでございます。
 中核市に移行した市は、保健所をみずから設置するということなどにより迅速かつ総合的な行政展開が図られるようになりました。都市計画などの事務の移譲によりまして地域の特性に適合した町づくりを行うことができるようになりました。市の職員におきましては、地方分権の先導的な役割を担う誇りや自覚が芽生えてきたところでございますなどなど、この制度を高く評価しておるところでございます。
#53
○野間赳君 地方分権一括法の施行によりまして中核市の要件の一つであります昼夜間人口比が撤廃をされますが、これによりまして新たに中核市の要件を満たすこととなる市がどのくらいあるのか。このような市を含めまして、まだ中核市に移行していない団体につきまして今後の指定の見込みなどがございましたらお願いいたします。
#54
○政務次官(橘康太郎君) お答えいたします。
 昼夜間人口比率が撤廃され中核市の要件が二つになることに伴い新たに五市が加わる予定でございます。残りの二市を含む七市のうち一市が本年中に中核市指定のための申し出を行うべく準備を進めているところでございます。また三市ができるだけ早期の中核市移行に向けて検討を進めているところでございます。
#55
○野間赳君 少し時間が早いのでありますが、以上で私の質問を終わらせてもらいます。
#56
○白浜一良君 和田委員長を初め各会派の理事の皆さんのお許しと御理解を得まして、私、順番が違うんですが午前中の質疑をさせていただくということで、深く感謝申し上げます。
 まず冒頭に、新潟県警を初めとする今回の警察問題で、今いろいろな分野で議論されていますから余り時間をとってやるつもりはございませんが、何点か公安委員長に確認しておきたいと思うんです。
 予算委員会で私は質問をいたしまして、ちょうど前日お二人から退職金の返還のお話があったということで、当日、公安委員長から紹介いただいたわけでございますが、その質疑に続きまして、結局、個人の問題も当然あるわけでございますが、公安委員会のあり方の問題、監察制度のあり方の問題、それと警察庁内の人事のいわゆるあり方、この辺をきちっと改革の道筋をつけることが大事だという質問をして、総理からも御答弁をいただきました。
 その後の議論の経緯の中で若干確認しておきたいんですが、今回の事件を通して国家公安委員会がいろんな問題を露呈したということ、これは間違いないわけでございまして、いろんなマスコミ調査がございますが、きのうはテレビのニュース番組を見ておりましたら、いろんな調査の報告をしておりました。公安委員会が責任を果たしたと思うか思わないかということで、思わないという方が七九%いらっしゃって思うという方が一三%、これは一つの実態だと思うんです。
 それで、公安委員会のあり方として、ただ私は余り感情論だけでやってはいけない。だれが悪いんじゃ、首とれ首とれという、こういう議論だけでは私はよくならないと思うんです。例えば国家公安委員会の機能を強化すべきだという議論が一方でございます。そういう延長上に国家公安委員長を専任大臣、閣僚にしたらどうか、こういう意見が一方であるわけです。しかし一方で、今の公安委員会制度というのは、やはり警察制度というのは法に基づく社会の秩序を維持するという貴重な大事な役割を保っていただいているわけでございまして、不当に政治権力が介入してはいけないということでこの公安委員会制度があるわけで、そういう大臣を専任するような、閣僚専任をさせるようなことはよくないという意見も一方である。一方で、公安委員長が悪い、あなたやめなさいと、何か一人首をとったら終わるようなそういう議論も一方である。これはごっちゃにして議論したら僕はだめだと思うんです。
 警察というものは、ある一定程度政治から距離を置く、そういう制度も大事でございますし、一方で公安委員会の機能というものをやっぱり明確にしなきゃならない、こういうことだと思うんです。ここを整理してどう考えるかということだと私は思うんですが、きちっと今の段階で大臣なかなか答えづらいかもわかりませんが、私はそういうふうに思うわけでございまして、お考えがございましたらちょっと御所見を伺いたいんです。
#57
○国務大臣(保利耕輔君) 私が就任以来考え続けましたことは、昭和二十三年にこの旧警察法が施行されて国家公安委員制度ができた、そのときは国務大臣はこの国家公安委員会には入っていなかったというところは非常に大事なポイントじゃないかなと思っているわけであります。
 したがいまして、片方で政治がやはり日本の全国の治安について責任を持たなければならないという問題と、それから二十三年に施行されました旧警察法の精神とをいかに融合させるかという、非常にこれは難しい問題だなという意識を私自身持っておりました。
 しかし、私は自分の今の立場は、議会あるいは政府、そういう政治の場と公安委員会との連絡役という役がひとつあるのかなと思いまして、余り自分がその国家公安委員会の中で、総理をするという言葉で表現をされておりますが、しかしこれを余り牛耳ってしまうということは決してしてはならぬことである、国家公安委員会の中立性というのは厳然として尊重すべきものである、そういう立場におりますがゆえに非常に苦しんでいるということは事実でございます。
 したがいまして、専任大臣にすべきかどうかという議論については今の段階で自分の私見を申し上げることはお許しをいただきたいのでございますが、ただ今のいろいろな警察の状態そして政治の場で御議論をいただいていることを国家公安委員会の皆様方に忠実にお話を申し上げ御判断の材料にしていただくという、そういう連絡役としての責任はあるんではないかという感じがいたしておるわけでございます。
 ところで、最近のいろいろな実情を見てみますというと、非常にこの警察の問題というのは多岐にわたっておりますし、いろいろな事件について細々とした御指摘あるいは大所高所からの御指摘、いろいろ御指摘があっておりますので、そういうものを国家公安委員の皆様方にお伝えをするだけでも大変な大きなロードのかかる仕事だと思っているわけでございます。たまたま私はきょう自治大臣・国家公安委員長と二枚看板を掲げてここの場に臨ませていただいているわけでございますが、自治省の仕事も、今御指摘をいただきましたように、地方の財政事情その他に対して対処していかなければならないという大変大きな役割があると思っております。
 今の警察の状況から見れば、連絡役あるいは会を総理する、そういうことを考えても、とても片手間でやれる仕事ではないなという印象は正直言ってあるのでございます。その先の個人的な判断につきましては、これは内閣の中あるいは仮に法制上いろいろな問題があるとするならばそれの検討も行わなければなりませんし、国会の中に各党各会派の御意見もあろうと思いますから即断することはできませんけれども、本当に日本の治安を維持していくというそのための、政治の場の意見を伝えるという役割だけでも大変だなと思っておりますので、その先のことについてはどうぞ委員、私の胸中をお察しいただきたいとこう思います。
#58
○白浜一良君 率直な御意見をありがとうございました。
 党内でもこれはいろいろ議論しておりまして、余りここのところは感情論でわあわあ大騒ぎしているだけじゃだめだ、やっぱりきちっとしたそれぞれ部署部署で役割があるわけですから、その役割を果たしていくためにはどうしたらいいかということ。もしその制度が悪ければ制度を変えればいいのであって、ここは冷静に判断すべきだということで党内でも議論しているんですが、今大臣の所感を伺ったわけでございます。
 ただ関連して、独立した事務局もないんだという、こういう指摘が多くありますね。こういうことは比較的わかりやすい話じゃないんでしょうか。
#59
○国務大臣(保利耕輔君) これは警察法上、事務局は警察庁が行うことになっておりますので、現在の状況はそういう状況である。しかし、私はお願いをいたしまして、監察官に、警察庁の人間ではありますが国家公安委員会の専任でお願いをしたいということで、その専任体制は現在はとれておりますが、人数的にそれで十分かといったら決してそうではないと思います。
 それで、事務局体制をどうするかということについては、これは法制上の制約もあると思いますし、それからいろいろな御意見がこれからも寄せられるでありましょうし、私はそういうものを総合的に勘案しながら、場合によっては法律改正を伴うことにもなるのかもしれませんし、また行政改革の大きな波の中でどう処理をしていったらいいかという問題もございますので、慎重に考えて発言をしなければいけない問題かなと思っておりまして、決めつけてこうでなければいかぬというような言い方は、現在、私の立場としては慎むべきである、こう思っております。
 ただ、世間一般に持たれている印象といたしまして警察庁に牛耳られている国家公安委員会ではないかというような懸念をどうやったら解消することができるかというのが、私の一番頭にあります基本的な思想といいますか、考え方であります。
#60
○白浜一良君 それ以上はこれから関係部署で議論して具体化していただくということにしたいと思いますが、もう一つ、監察制度のあり方で、大臣、これもなかなか難しい問題がございまして、身内で監察できるかと、こういう極めて一般的な意味での意見もございます。しかし、警察というのは単なるそういう組織じゃないわけですよ。治安の維持ということでさまざまな捜査活動をされているわけで、その上での情報の管理という面もございます。ここがもう漏れ漏れでは何の役割もないわけで、それは極めてきちっとした組織、制度であるべきだと思うんです。
 だから、単に私は外部監査がいいんだというふうなそういう単純な理屈はこれはいかぬと思うんです。やっぱりそういう捜査上の機密というのがあって、そういうものを維持できる制度、なおかつ何か身内のなれ合いの監察じゃないなというもの、これ相矛盾するようなんですが、ここのところを国民にわかりやすくやっぱり制度改革をせにゃいかぬ、このように思うわけでございますが、この点はいかがでしょう。
#61
○国務大臣(保利耕輔君) 警察という一つの捜査機関を監察するというのは、例えば株式会社の経理状態が正しいかどうかというのを監察するというのと少し意味が違うかなという感じがいたしております。
 この場合、例えば神奈川、新潟と相続きます不祥事について、きちんとした体制で仕事をしているかどうかという監察については、やっている仕事の流れを抽象的に想定してみますと決してまずいことをやっているわけではないと私は思っておりますけれども、ただそこにおります一部の不心得の方がやり方を間違ってしまうというようなことがある。そうすると、人の要素が非常に大きいということを考えますと、やはり警察内部におきます不祥事案をつかみ得る最も近いところにいるのは、通常、会社でいえば人事部、警察の内部でいえば警務部が人事担当をしております。この人間はどういう特性を持っておるかというようなことはやはり警察内部で一番よくわかっているということでございまして、その人が、この人は注意すべきではないか、これはなかなか言いにくいことかもしれませんけれども、そういう感覚をどうやったら養っていけるのか。また、それを発見に至るというのは外部監察からのみでできるかどうかと。
 これは、やはり内部の気持ちの引き締めをまずやっていただくということと、それから、言われております隠ぺい体質というようなものを是正していかなければならないというようなことでございまして、中の体制と極めて今度の監察というのとは密着をしていると思いますので、外からやれば全く正しいことができるのか。そこでまた隠ぺい体質が出てきてしまったら何の意味もない、外部監察をやっても同じことだったというようなことになる可能性もなきにしもあらずと私は思っておりますので、中の体制をきちんとする、そして人の管理がきちんとできる、そういう形の中で仕事の流れをつくっていかなければならないと思っておるわけであります。
 捜査にかかわる秘密というのは、これはもう当然オープンにできない部分があると思いますが、今の監察というのは外からやっても人が悪けりゃ結局同じことになる可能性もあるなというようなことを私は今考えておりまして、これは外部の御意見もいろいろ伺いながら、また国会の御審議等も参考にしながら、今後、監察のあり方については十分かつ、これ早くやらなきゃいけませんが、早くかつ慎重にやっていく仕事だなと、こう思っております。
#62
○白浜一良君 おっしゃるとおりだと思うんですが、ただ一般国民には何かなれ合いでやっとるのとちゃうかという、そういう素朴な目があるわけで、そういう疑義だけは晴れるような形で対処をお願い申し上げたい、このことだけを申しておきたいと思います。
#63
○国務大臣(保利耕輔君) 世の中の監察というのがどういうふうに行われているのか、私はそういう仕事をしたことがないのでよくはわかりませんけれども、例えば、こういう資料をつくっておけ、ああいう資料をつくっておけと事前に予告をしてやるというよりも、やはり監察の基本というのはある日突然に行って現場を見る、こういうことがあっちゃいかぬじゃないかとその場で指摘をするという方が本当は監察の意味を果たしているのかなと、こんなふうに思っておりますが、通常やられている監察というのが一体どういうものなのか。監察の効果を上げますためには事前に資料を用意させておくということも必要でありましょうから、ある程度予告も必要と、そこは否定するものではありませんが、基本的には私は突然だれかが来て仕事をちゃんとやっているかというのを見るのがこの場合の監察のあり方としてはいいのではないかなという気がいたしております。
 もちろん、予告してやるというのもやり方によっては意味がありますので、それを否定するものではありませんが、基本的な考え方だけつけ加えさせていただきました。
#64
○白浜一良君 次に、今月から実用化されましたデビットカードについて、ちょっと私心配しているので、時間がないのでもう細かい議論はやめますが、これはキャッシュカードをクレジットカードみたいに使うんですね。クレジットカードの場合は非常にコピーしにくいようないろんな特殊な加工をされていますね。ところが、キャッシュカードの場合は暗証番号だけですね。暗証番号なんというのは、これ考えたら大体、誕生日とか電話番号とか大抵そんなもので、すぐ解読されるわけでございます。
 これ、ほんまに大きなトラブルにならぬかと思っているんですが、担当の局長いかがですか。
#65
○政府参考人(黒澤正和君) 委員御指摘のとおり、キャッシュカードでございますが、これがデビットカードサービスで用いられるわけでございますけれども、カード自体の偽造対策が不十分でございます。まさに委員おっしゃられましたように、暗証番号は生年月日あるいは電話番号等の類推されやすい番号が多用されているという実情がございますために、窃取されましたカードを使用される被害というものがキャッシュカードについては多発している状況にございます。
 また、金融機関によって差がございますけれども、利用限度額がクレジットカードに比べますと高額に設定されております。それからまた、即時に決済されます。したがいまして、一たびデビットカードが不正使用されれば、その被害は大きなものになるというふうに懸念されるところでございます。
#66
○白浜一良君 それで、時間がないので議論はこれでやめますが、大臣これ、大蔵とか通産とか。便利やから普及すると思うんです、これは。便利やからね、普及はするんです。それで事故が起こったらどうするんじゃという話がまた後で起こってくるわけで、今だって詳しく聞きませんけれどもクレジットカード、キャッシュカードの事故はいっぱいあるんですよ。それで、キャッシュカードをデビットカードにするから、今お話があったように、もう上限を超えたような金額になってしまうような物すごいトラブルが起こりやすい可能性があるので、一遍これ、本当はこの業界団体がそういう規制というか運用上のルールというものをきちっと決めるべきだと思うんですが、これは公安委員長としても未然に防ぐために、こういう申し入れするか何か相談していただいて、そういうトラブル防止の予備的な措置をきちっとすべきだというようなことを私はおっしゃるべきだと思うんですが、大臣いかがですか。局長、先に言って。
#67
○政府参考人(黒澤正和君) 警察庁ではこれまでも関係省庁、関係団体等といろいろな連携をとりまして協議等をいたしておりますが、特に、日本デビットカード推進協議会という会がございまして、これは平成十年の八月に郵政省、金融機関、それから流通系の企業等により設立された団体でございますが、この協議会のセキュリティー委員会に当庁からも出席をいたしまして、セキュリティーの観点からデビットカードサービスの危険性を指摘いたしますとともに、今申し上げました暗証番号の難易性の確保、あるいはデビットカード用に別口座を設けること、あるいは上限金額を設定する、カードのIC化、こういった必要な対策を講じるよう助言、指導をいたしておるところでございまして、今後ともデビットカードの被害が大きくならないように、あるいは続発しないように、いろんな観点から関係機関、関係団体とも連携をとりながら対処してまいりたいと考えておるところでございます。
#68
○国務大臣(保利耕輔君) この問題は私も余り精通をしていないのでありますけれども、最近テレビ等でこういうものがはやり始めているということをよく承知しております。
 こういう問題に限らず、あらゆるハイテク面からの犯罪というのをどう追いかけていくかというのは、体制整備が後手後手に回る可能性というのがやはりアメリカ等でも指摘されておりまして、アメリカの司法長官もその辺は大変心配をしておりました。警察庁としても新しい犯罪に対してどう対処していくかということは十分研究をしておりますが、今の厳しい人員配置の関係からいってなかなか十分な人材がそこへ送り込めない。それ専門にやる人たちにも当然人数的な制限もある。あるいは勉強が追いつかないということもあるんでしょう。こういった問題は、これは恐らく日本の社会治安を維持する上で非常に重要な問題になってくると思います。
 今御指摘のデビットカードを含めまして、そうした新しい形の犯罪にどう対処していくかということについて、私は国家公安委員会の中でこの問題を提起させていただいて、そして警察庁を督励して、この問題に対しての対処方、そして警察庁として、国家公安委員会に対して要望があるならば、また政治に対して要望があるならば、私はよくその意見を聞いてみたい、こう思っております。
#69
○白浜一良君 当然、警察内の御努力も大事なんですが、これはやっぱり大蔵とかやらなあきませんわ。大蔵とか通産とか、業界団体はそっちがやっているから。だから、私、大臣同士でこういうテーマでお話しされることも大事だということを申し上げたわけでございますが。
#70
○国務大臣(保利耕輔君) 今御指摘の点は十分に真摯に受けとめさせていただいて、大蔵大臣そのものになりますかどうかわかりませんが、関係当局ともよく連絡をとりたいと思います。
#71
○白浜一良君 ちょっとオウムのことで最近気がかりなので、時間がないので一、二問で終わりますが、なぜ警視庁のそういう、車両管理システムですか、これをオウムのソフトでやるような事態になったんですか。
#72
○政府参考人(金重凱之君) お答えいたします。
 オウム関連企業でございますけれども、オウムの関連会社というのはパソコン会社のハード部門とソフト部門と両方ございますけれども、平成十年ごろの当時はハード部門中心の活動をしておったというふうに私ども見ておりまして、ソフト部門は大変弱かったというように認識しておるわけでございます。そうした中で私ども、警視庁でございますけれども日本IBMと契約を結んで車両管理システムというものをつくってもらう委託契約をしたわけでありますけれども、それがいわば孫請みたいな形でオウム真理教関連会社のところで受注されておったということが判明したというものでございまして、判明した直後にこれを排除しておるというような状況があるわけでございます。
#73
○白浜一良君 時間がないのでやめますが、孫請やからわからぬようなことじゃ話にならないわけで。特殊な団体でしょう、オウムというのは。そういう関連会社は掌握できているわけですから、そのぐらいぴりっとせな危機管理にならないということだけ申し上げておきたいと思います。何か言うことありますか。いや、もう時間ないんや。
#74
○政府参考人(金重凱之君) 申しわけございません、一言だけ。
 私ども契約を結びましたのは、日本IBMと原則として下請を禁止するというような条件のもとで契約を結んでおりますので、それが先ほど申し上げたような形になったということでございます。
#75
○白浜一良君 あなた、そういう答弁をするからあかん。下請を使わないという契約をしたんだったら、じゃIBMを契約違反で訴えますか。警察庁が訴えますか。そういういい加減な答弁をするからだめなんだよ。もうそれでやめます。
 それで、本当は地方財政をやらなあかんのに、こんな警察関係ばかりやりまして恐縮でございますが。
 私は大阪でございます。いつも地元で陳情を受けたら、大阪府民は税金をいっぱい払うているのに使うているのはもう半分やと、これは素朴な庶民感情でございますが、こういうふうになるわけで、また一方で地方財政が大変厳しいという現状があって、それで自治省の見解の中にも、大変偏在性が少なく安定性を備えた地方税の確保を図り、この乖離をできるだけ縮小していくことが必要である、こういう見解を述べていらっしゃるんですが、どういう手順でこれを縮小していくんですか、おっしゃっているけれども。
#76
○政府参考人(石井隆一君) お答え申し上げます。
 税源の偏在性が少なく税収の安定性を備えた税目といいますと、既存の地方税の税目の中ではやはり地方消費税でございますとかあるいは固定資産税あるいは個人住民税といったようなものがありまして、これはその充実を図っていかなくてはいけないと考えております。
 また、かねて御議論もありますけれども、法人事業税については所得を課税標準にしておりますために伸長性には富みますけれども安定性には欠ける点がございます。そこで、安定的な地方税源の確保あるいは負担の公平といったような観点から、法人事業税への外形標準課税の導入について当面の課題として精力的に検討してまいりたいと考えております。
 今後、国と地方の税源配分の見直しなども含めて、地方税財源の充実、確保の課題があるわけですけれども、御承知のような経済環境でございます。経済の安定が回復されました段階で将来の税制の抜本的な改革の方向も見きわめつつ取り組んでまいりたいと考えております。
#77
○白浜一良君 きょうはもうこのぐらいにしておきますが、抜本改正しないと、なかなか自治省だけではできない。国税と地方税のあり方全体をどうするかという全体のフレームの問題ですから、これは簡単に答えられない、それは私にもよくわかっております。
 いずれそうしなければならない、これも当たり前の話でございまして、大臣、最後に見解だけ伺っておきたいんですが、要するに東京都の場合はこれは例外的なああいう法人事業税の形態をとられたわけでございますが、こんなもの全国であちこちやったら大混乱するわけでございまして、その是非を論じるのはやめますが、私、余り小細工はされない方がいいということだけ言いたいんです。
 それはなぜかといいましたら、今回、法定外普通税、これは許可制を見直しされた。要するに数少ないいわゆる自主税制ですね、地方で決められる。許可制度を見直されて、事前協議制ですか、されたと。一歩前進された形をとられた。それから、法定外目的税、これは四月から新設と。決して悪いことではございません。悪いことではございませんが、もう網羅的に消費税がかかっていて景気も悪い。新たにそういう法定外目的税とかいっても、じゃどこにできるんだと。極めて私困難だと思うんです。
 ちょっと局長に伺って、この事前協議制、この二つになってございますが、どのぐらいの申し出があるのかということと、申し出があったって、いわゆる税財源という面から見たらもう本当に微々たるものなんです。だから、これはこれで意味は私はあると思いますが、余りそういうことだけで前進するものじゃない。これはもう自明の理でございまして、局長のお答えをいただいてから、最後に総括的な大臣の所見を伺って終わりたいと思います。
#78
○政府参考人(石井隆一君) ただいまお話に出ましたように、昨年成立いたしました地方分権一括法で、法定外普通税について許可制を国の同意を要する協議制にするといったような改正もしていただきましたし、また、住民の受益と負担の関係が明確になる、また課税の選択の幅を広げるということで法定外目的税も創設していただいた。
 ただ、実際の施行はことしの四月一日からでございますので、幾つかの団体では例えば産業廃棄物の分野ですとか、あるいは環境ですとか宿泊とかいったような分野につきまして、一部の新聞等でも報道されていますように、いろんな検討をなされていると承知はしておりますけれども、現在のところ、自治省に対して具体的な実施に向けての御相談というのはまだ来ていない。まだ当該団体の中でいろいろ論議されている、こういうような状況でございます。
 今後、私どもとしますと、まさに地方分権の時代でございますから、地方税制の基本はもちろん国で、国会の場で御議論いただくわけですけれども、各地方団体におきまして地域の実情を踏まえて、できるだけこの協議制になったことも幅広く活用していただいて実施していただければと思っております。
 私どもとしても、かねてこういう法定外普通・目的税というものをつくった、あるいは法定外普通税も含めまして協議制になった、それから協議の範囲も従来に比べますと非常に狭くなって自由度が高まったといったようなことにつきましては十分地方団体にも御連絡申し上げておりまして、できるだけ地方団体の方から積極的に取り組んでいただきたいというふうにお願いもしておりますし、期待もしている次第でございます。
#79
○国務大臣(保利耕輔君) 御指摘の抜本的な改正の問題でありますが、その前に、法定外普通税の状況というのは、私も事務局からお話を聞いておりまして、平成十年度で二十団体、二百七億程度のものだというふうに承知をいたしております。目的税の方は、住民の目的、ここを処理するための税金をいただくというようなことで、これは多少御理解いただいて少し幅広く広がっていくかなという感じを私は持っておりますが、しかしそう巨額なものになるとは思えない。
 そこで、当然我々としては、抜本改正の一つの遠くの方に置くのかもしれませんが、そのターゲット、示すべき方向あるいは進んでいくべき方向というのはどこであるかということについては、やはり部内で相当真剣な議論をして、これは大蔵省との間のいろいろな議論になると思うのであります。その議論になる場合の我々のスタンスあるいは方向性、それをやはりきちんと胸に入れてやりませんというと議論が散ってしまいますので、我々としてはその示すべきターゲットというのを策定して、あるいは外部的に発表するかしないかは別にいたしまして、やっぱり方向性はきちんと心の中に持ってこれに対処していかなければいけないのではないかと思っております。
 衆議院でも御指摘がございまして、例えばもう所得税をやめちゃって地方の住民税に全部移してしまうかとかいうような、そういう御議論も出ておりましたが、それが正しいかどうかは別といたしまして、何をねらっていくのかというようなことについては、やはりできるだけ早くその方向性をつくるための議論をしたいと思っております。
#80
○白浜一良君 ありがとうございました。
#81
○委員長(和田洋子君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時まで休憩いたします。
   午前十一時五十三分休憩
     ─────・─────
   午後一時開会
#82
○委員長(和田洋子君) ただいまから地方行政・警察委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、平成十二年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、総理府所管のうち警察庁、運輸省所管のうち海上保安庁、自治省所管、内閣府所管のうち警察庁、総務省所管のうち消防庁、国土交通省所管のうち海上保安庁及び公営企業金融公庫を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#83
○輿石東君 私は、民主党・新緑風会の輿石ですが、きょうは与えられた時間内で財投改革等の問題で何点か御質問をさせていただきたいと思うわけですが、最初に、最近の新聞紙上を見ますと、午前中の野間議員さんも取り上げられました石原東京都知事の外形標準課税。石原新税とか銀行税とか。一般の人は、そんな税金があるのか、そしてまた外形標準課税ってどんなものだ。最近は外形標準課税という言葉がかなり国民の間にも浸透してきたのではないか、そんなことを思うわけですけれども、それだけ関心もあり議論も深まってきているというふうにも理解できるわけであります。
 午前中にも話が出ましたけれども、保利自治大臣は石原都知事とこの問題についてお二人で会談をされたとお聞きをしているわけですけれども、その会談のねらい、会談の内容等について、私も再確認をさせていただきたいという意味も含めてお話をいただければというふうに思います。
#84
○国務大臣(保利耕輔君) 外形標準課税という問題は、私就任以来いろいろあちこちで聞かれまして、私自身も勉強をし、そして税収の安定性を図るという意味から法人事業税について外形標準課税という道があるんだということはよく承知をしておりましたし、また税収の安定性を図るという観点からこれを進めていかなければならないという立場でおりまして、暮れの税制調査会等におきましてもこれをぜひ導入していただきたいということは私からお願いを申し上げておったところでございます。
 そういう中で、たしか二月七日だったと思いますが、東京都から外形標準課税を導入するということが突如発表されまして、しかもこれはその前に、昨年の段階でございますが全国知事会から要望事項が出ておりまして、外形標準課税を導入することについて御検討願いたいという旨の税制改正要望が出ておりました。そういう中で二月七日に突如として発表されたものですから、ちょっと奇異に思ったわけでございます。
 事務当局をして中身をいろいろお聞かせ願うように手配をいたしましたところ、銀行について課税をするのである、しかも大体千百億円ぐらいの税収を見込むと。現在が大体三十数億円ぐらいの税収になっておりますから、突如として千百億へ増税をされる形になるというようなことで、この外形標準課税を導入する場合にもたしか法文上規定がございますが著しく均衡を逸してはならぬというような条項もございます。さらに、特定業種に限定をして課税をするということが果たして公平性の観点からよろしいのかどうかというような観点、その他いろいろございまして、事務当局同士でいろいろ話し合いをさせておりました。
 それなりの回答が自治省には来ておりまして、私も承知をいたしておりましたが、これは長年、長年ということはないんですが、去年の夏ぐらいから東京都庁の中で大変極秘裏に検討をされたようでございまして一切表へ出ていなかったというようなことでございましたが、法律的に見てみると、まさに法律のすき間のところをうまくとらえて検討をされた、そういう案であったということでありましたので違法性というのはないのでありますけれども、ただやられる内容が妥当であるかどうかということについては自治省としても懸念を持ったわけであります。
 そこで、いろいろ税務当局で両者話し合いをさせておりましたが、最終的に東京都がこれを撤回するというようなことはない、あるいは修正するというお気持ちもないというようなことが確認をされ、私自治大臣として、やはり東京都の最高責任者であります石原さんにお目にかかって一度はやはりきちんと物を言っておくべきだ、それが自治省としての立場であるという自分自身の判断を下したのでありますが、大変忙しい日程なのでございますが、私の方よりもむしろ石原さんの方が大変忙しい方でいらっしゃる、なかなか時間が折り合いがつきませんでしたけれども、二月二十一日に十五分だけ時間をいただきまして、東京都庁でもない、また国会周辺でもない、周辺と言っては申しわけありませんが国会の中ではない、あるいは自治省でもないというところでお目にかかることにして、十五分だけお目にかかりました。
 そういうことで我々としての懸念をお伝えいたしたのでございますが、前からの石原都知事の姿勢というものはそれによって変わることがないということを判断し、内閣に報告をし、内閣としては翌日、閣議口頭了解をもって内閣の懸念を表明されたという形でここまで来ているわけであります。
 私は、もとより東京都知事が財源を確保するという意味でおやりになったことについて全く理解できないというわけではないのでありますけれども、余りに唐突な、しかもかなり思い切った案を出されたということで、それの影響を懸念いたしまして今のような措置をとった次第であります。
#85
○輿石東君 今、大臣から、二月七日に突如として提案をされた、それを受けて二十一日に二人だけで十五分間やったと。十五分ですから大した時間ではなくて、そんなに本質的な議論はされなかったんだろう。ただ、午前中も出ていますように、なぜ銀行だけなのか。これは、全国銀行協会等でももう一斉にそういう声を上げていることは十分承知しているわけであります。
 法律のすき間を縫って提案をされたと今、大臣はそういう言葉を使われたわけですけれども、午前中もありましたように、だから法律違反ではない。地方税法の規定によれば七十二条の十九ですか、これを適用したと。しかし大臣が言われるようにこのことによって著しい均衡を欠いたり特別の業種だけ当てはめるのはいかがなものか、こういう懸念もあってというそういういきさつも聞いておるわけですけれども、それにもかかわらずなぜ国民が、世論が奇異に感じなかったり、突然の提案はおかしいではないかという論調よりも、石原さんよく提起をしてくれた、この地方財政の危機あんたに力をかりたい、そんな感情もぬぐえない。だからこそ依然として支持する方の世論が高まってきているようにも思うわけであります。
 しかし私も、今午前中から出てきているようないろんな問題がクリアできないと、全国一斉にスタートをしたいという全国知事会の気持ちもわかりますし、なぜ東京だけだという御批判もあるでしょう。しかし、私はこの問題について、他の地方団体への影響が本当にあるのかないのか、あるとすればどこにどのくらいの影響が出るのかということをひとつ知りたいな、こう思うわけであります。
 ちょっとこの問題にかかわって、二月二十七日の読売新聞には、この外形標準課税の問題について多くの紙面を使って特集記事のように組んでいるわけですね。その中に、「東京都が「銀行税」導入に踏み切った場合、他の自治体に税収減をもたらす。」として二百十五億円もの、減収試算額二百十五億というこういう数字を出しているわけですけれども、これの根拠なり、そういう影響が本当にこの程度なのかどうなのか、もっとあるのか少ないのかというようなことについてどう考えられているのか、お聞きをしたいというふうに思います。
 その他のいろいろな問題については、きょうはここが主眼じゃありませんから、省略をしたいと思います。
 それともう一つ、地方団体の課税自主権がきちっとあるわけですから、これにのっとって東京都がみずからのアイデアとみずからの自己決定でやったというこの姿勢、このことについて大臣はどう思われるのか。
   〔委員長退席、理事朝日俊弘君着席〕
 また、午前中からもありますけれども、政府の税制調査会等でも議論をしてきた、私も昨年の分権一括法の議論の中で地方財源の確保という点で大蔵大臣に対してもこの外形標準課税についてはどうして早期に導入できないのかという質問もした経過もありますので、そんなことを踏まえながら、その辺について自治大臣のお考えをまず聞いておきたいというふうに思います。
#86
○国務大臣(保利耕輔君) まず、他の自治体に対してどういう影響があるのかということについては、私も数字をよく覚えておりませんが、たしか二百十億程度の影響があるだろうというお話を衆議院の方でさせていただいたことがあります。その計算の根拠については後ほど事務方から明確にお答えをさせなければならないと思っております。
 あと、課税自主権の問題というのは、やはり私は尊重をされるべきであるという立場に立っておりますから、先ほど申しました、法律のすき間と申したのは適切であるかどうか、言葉としてよかったのかどうか私今反すうして思い返しておりますが、法律はそれを許しておるわけですからすき間というのは適切でなかったかもしれません。
 しかし、それを使って課税自主権が許されている範囲でお考えになったことという意味と、それから地方税収の確保を図るということで御決断になられたことというのは私は理解ができるところだ、こういうふうに感じておるわけでございます。
 なお、細部の計算根拠等については自治省の方から説明をお許しいただきたいと存じます。
#87
○政府参考人(嶋津昭君) 補足してお答えいたします。
 今の東京都の外形標準課税導入による影響でございますが、法人事業税を東京都が一千百億円増収があるという前提、それと、いわゆる法人事業税の分割基準が全国の四〇%だというふうに仮定をした計算といたしまして、まず第一に法人事業税の一千百億の増収が損金算入されますので、そういう影響で、他の県の法人事業税に対して六十三億円程度影響がございます。
 それから法人税に対する直接の影響が同じような理由で三百三十億円程度生じます。それから法人住民税に対する影響でございますが、これも三十四億円程度。それから法人税に対する影響は、これは交付税に対する、他の団体に対する影響になりますので、交付税率が三五・八%、平成十二年度の特例の率が三五・八%でございますので百十八億円ぐらい影響が生ずるというようなことを合計いたしますと、平年度ベースで今委員が御指摘のように二百十億円強程度の影響があるというふうに理論的な算定をしております。
#88
○輿石東君 それで、今回の東京都石原知事の提案で私は二つの意味があると思うわけであります。
 一つは、先ほど申し上げましたように、国民の外形標準課税に対する理解もそして関心も深まった点。外形標準課税なんてものは全然知らなかったし、どういうものなのかという関心もなかった。そういう点で一つの提起があったというふうにも思いますし、もう一つ、もう二年越し三年越しで外形標準課税はずっと午前中からも議論がありましたように政府税調あたりで議論をしてきましたし、予算委員会でも議論をされた。しかし、ずっと政府側が言い続けているのは、景気回復が先であってこんな景気の落ち込んだところに導入する時期ではない、そうしたら中小企業は六割が赤字法人だ、それがつぶれたらどうなるんだと、その導入の時期をめぐって議論がずっとされてきた。しかし、もしこのままずっとこのような議論でいったら、地方団体はますますいら立ってくるに違いない、こういう面もあろうかと思うわけであります。
 先日の日曜日には、名古屋でシドニーへ向けての女子マラソンの選手を選んだわけですけれども、マラソンの世界では追い風、向かい風、これを非常に気にするわけですけれども、自治大臣にとっては午前中からの論議を聞いていますと決して後ろ向きではない、自治省にとっても後ろ向きであるはずはない。だとすれば、向かい風から追い風がこの石原都知事の提案によって吹いたとも見られる。こういう最大のチャンスに、この早期導入に向けての決意なり方向性なりを再度自治大臣からお聞きしたいというふうに思うわけであります。
#89
○国務大臣(保利耕輔君) 景気景気ということで、私も景気のことについては申し上げておりました。その心は、やはり所得による課税という現在やっておりますものとある程度均衡したものでなければならぬということもございましたから、景気が上向いてきて法人事業税に対する税収が上がってくることを期待できるような段階になったときに初めて均衡を失しない形で導入ができるのかなということもございましたから、景気のことを申し上げておったわけでございます。
 しかし、石原知事がああいう形で表明されて以来、大きなインパクトがこの問題については確実にあったと思っております。税制調査会の中でも小委員会を今後精力的に開いて既に去年の段階で前向きの答申をいただいておりますけれども、それをまた具体化していくべく議論が重ねていかれることを期待しておりますが、また同時に、そういうふうな方向を私は承知しておりますが、今後なお一層私どもとしては地方税源の充実のためにこの問題についてはお願いもし、我々部内としても努力していきたい、積み重ねていきたい、そして地方財源の安定化を一日も早く図っていきたい、こういう気持ちで取り組んでまいりたいと思っております。
#90
○輿石東君 ぜひそのような決意でお願いをしたいというふうに思います。
 今、保利大臣も結びの言葉に地方財源確保のために全力を尽くすという意味のことを言われました。そこで、その地方財源の確保をめぐって昨日、私どもの同僚議員であります山下八洲夫議員の質疑の際に、きょうもわざわざおいでをいただいております大野総括政務次官、そのやりとりの中で山下議員が、地方財源確保のために我々は所得税の一〇%分を地方へ移すというそういうものも考えている、その辺の提起はどうかというようなことや、酒税やたばこ税をめぐっていろんな提起をしたのは御案内のとおりであります。その折に次官からは、国から地方への税源移譲は現実的な議論にはなり得ない、こう言い切ったわけであります。
 だとすれば、この外形標準課税の問題も同じように現実的な議論にはなり得ないというふうにも言えるのかどうか。次官の外形標準課税に対する認識はいかがなものかを問いたいというふうに思います。
#91
○政務次官(大野功統君) 昨日、山下八洲夫先生から税収あるいは税源の国から地方への移譲問題についてお尋ねがございました。この問題と今、輿石先生の外形標準課税の問題は問題の所在が違うんではないか、このように思います。つまり、税収、税源の移譲というのは、昨日も今おっしゃったとおりの御提起がございまして、それは今、国も地方も財政がてんやわんやの状況でございますので、景気回復の見通しがついてそして将来国と地方との仕事の分担等きちっと議論して決めるべき問題であろう、そういう認識の上に現実の問題とはなり得ない、こう申し上げた次第でございます。
 それから、外形標準課税の問題。これは地方税、法人事業税という地方税のタックスベース、課税標準を今は原則として所得に置いております。一部ガス、電気、それから生保、損保等については収入に置いている。このタックスベース、課税標準を今度は外形的に見えるような課税標準に移していこう、こういう問題でございますから、全く性質が違うということでございまして、もう現実の議論になるとかならぬというようなことじゃなくて、現実に議論になっている問題でございます。
 ただ、じゃ外形標準課税について我々大蔵省はどう考えるんだ、どういう認識を持っているんだ、こういうお尋ねでございますとすれば、これは地方税の問題でございますから大蔵省として余り立ち入ったコメントをするわけにもまいりませんけれども、先生も御指摘いただいておりますとおり、政府税制調査会の平成十二年度の答申におきまして「外形標準課税の導入は、地方税のあり方として望ましい方向の改革であり、景気の状況等を踏まえつつ、できるだけ早期にその導入を図ることが望ましい」、このように書かれているわけでございます。いずれにしましても、外形標準課税の導入につきましては、税負担の動揺あるいは中小法人をどう扱っていくか、あるいは雇用、例えば給与を課税標準にしますとやはり雇用等への配慮等も必要なポイントになってこようかと思います。そのような諸課題を含めて、関係方面における意見を十分踏まえながら政府税制調査会などにおいて今後検討が続けられるべき問題だと思います。
 大蔵省といたしましては、引き続きその議論の推移を見守ってまいりたいと思っております。
#92
○輿石東君 ありがとうございました。次官の外形標準課税についての認識はよくわかりました。
 しかし、私の質問に対して、昨日の問題の所在が違う、こういう言われ方を今したわけです。外形標準課税というものはこういうもので、とにかくタックスベースの問題だというふうに。そんなことは私も百も承知をしているわけであります。
 私が言いたいのは、きのうの議論は地方財源を確保するためにいろいろな方法を考えていかなければならないし、その問題について酒税、たばこ税、所得税の一〇%分という提起をした、そのことが現実的な議論にはなり得ない、こう言われたから、現実的な議論になり得ないならば質問をしたり答弁をしたりする必要がないという意味が含まれるわけですから、そんな質問をするなという意味のことを言っているのか、こういう意味で申し上げたわけですので、もう一度その辺をお聞かせください。
#93
○政務次官(大野功統君) そういう質問をするのは論外だという意味じゃないかというお尋ねだと思いますけれども、そういうことを申し上げているわけではございません。きのうも申し上げましたけれども、税収なり税源を国から地方へ移すということは、今の地方の財政状況大変厳しいものがあります、国も同様に厳しいものがあります、したがいまして、この辺は一度きちっと議論し直してみなきゃいけないだろう。その場合に、やはり今現在景気が悪い上に減税をやっているという問題、したがって景気の回復ということも一つ見なきゃいけないだろう。それから今の国と地方との仕事の分担、役割、補助金というものをどうしていくんだろう。こういう問題もきちっと議論してからの問題になるんじゃないでしょうか。そういう議論を重ねた後そういう問題を議論するべきじゃないか、こういう意味でございます。
#94
○輿石東君 それにこだわるようですけれども、卵が先か鶏が先かの議論と同じようなもので、今次官が言われたことは。私は、その辺を真剣に大蔵省も考えないと、地方財源の確保とか地方分権と名前だけうたってみても絵にかいたもちになる、そういう意味もあって申し上げているところであります。
 そういう意味で、その現実的な議論になり得ないという言葉は訂正をしていただきたいと思いますが、いかがですか。
#95
○政務次官(大野功統君) 現実的な議論になり得ないということは、先ほど御説明申し上げたような意味で私は使わせていただいておりますけれども、決してそれは議論してはいけないという問題ではありません。私が再度申し上げているのは、議論してもなかなか進まない問題である、こういう意味で申し上げております。
 そういうことで、もし誤解があるとすれば、その発言は取り消させていただきます。
#96
○輿石東君 ぜひそのようにお受け取りいただいて、私も、国が苦しい、地方を考えたいけれども考える余地はないという状況であることはよく理解をしているつもりであります。六百兆を超える国の借金、小渕総理は世界一の借金王だ、こうみずから認めているわけですし、片や地方財政も百七十六兆円にこの平成十一年ではなってしまう。だから、お互いに国も地方もこの苦境をどう切り抜けていくかということであって、現実的な議論になり得ないという言い方は乱暴だと思いましたので、御指摘をさせていただきました。ありがとうございました。
 続いて、きょうは財投改革の問題について若干何点か質問をさせていただきたいというふうに思いますが、この財政投融資というのは第二の予算というような言い方もされていると思いますけれども、この抜本的な改革についての関連法案も今国会に提出をされているというふうにも思っているわけですけれども、この問題について大蔵省並びに自治省にも何点かお伺いをしていきたいというふうに思います。
 現行の財投制度を見てみますと、郵貯とか年金というのがその原資になっているものですから巨額な資金がどんどん流れ込んでくる。普通何かをやるときには、そのお金を集めるときには、お金の使い道を考えてお金を集めるというのが普通のパターンだろうと思うわけですが、この財投に限っていえば、どんどんそういう形で入り口に巨額な資金が流入してくる。そして後で出どころ、歳出の方は考えていく。極端に言うとそんなふうにも見える。そしてこの財投の仕組みが国民にはちょっと難しくてよくわからない。そういう問題点もあるわけでして、だからこそ我々が後年度負担、子や孫にツケを回してはいけないというふうに思いながらもこういう形で知らない間にその負担を後世につけ回してしまうというような、いろいろな課題がここには山積をしているというふうに思うわけであります。
 この問題については、平成九年度に資金運用審議会懇談会というのも設置をされ、また自民党の党本部にもこの改革に向けての推進本部が置かれて検討が進められているように記憶しているわけですけれども、これは結果的に、ここで出てきた問題点としては、懇談会等で、郵便貯金や年金資金の全額預託義務を廃止して市場における自主運用とすべきだ、このことが一つ確認をされています。もう一つは、公団や公庫、政府系機関ですね、そうした各財投機関が財投機関債または財投債資金等によって真に必要なものだけを調達する、集めようではないか。こういう二つの基本とする方向を示しているというふうに思うわけですけれども、この改革の方向性が今度の関連法案にきちんと盛り込まれているのかどうか、その法案の目的なり理念というものはどういうものであるのかという点についてお尋ねをしたいというふうに思います。
#97
○政府参考人(中川雅治君) 今般の財政投融資制度の改革は、ただいま先生御指摘のとおり、今まで郵貯あるいは年金という巨額の資金が資金運用部に全額預託をされましてそれが特殊法人等に運用されてきたために、財政投融資の肥大化あるいは特殊法人等の非効率等の指摘が出ていたことにこたえるために、平成十年六月に成立いたしました中央省庁等改革基本法第二十条等の考え方を踏まえて、現行の財政投融資制度の仕組みを抜本的に転換を図るというものでございます。今回、国会に御提出させていただいております関係の法律におきまして、こういった仕組みに必要な措置を規定させていただいているわけでございます。
 改革の方向といたしましては、ただいま先生御指摘になりましたように、資金調達面につきましては、郵便貯金、年金積立金の資金運用部への預託義務を廃止するとともに、財政投融資に真に必要な資金を調達するため、国会の議決を受けた金額の範囲内で公債の発行を可能とする等の法改正を行うことといたしております。
 また、先生が今御指摘になりましたように、財政投融資制度が国民にわかりにくいというような御批判、御指摘があることは事実でございます。したがいまして、ただいま申し上げました改正とあわせまして、財政投融資を法律上より明確化するとの観点から、明文の規定を設けまして財政投融資計画を法律上位置づけ国会に提出をすること、また、財政融資資金の長期運用につきまして国会の議決を受けるわけでございますけれども、郵便貯金あるいは簡保の積立金の地方公共団体への貸し付けについても国会の議決を受ける、そして新しい特別会計の貸借対照表あるいは損益計算書を予算及び決算に添付して国会に提出するといったような法改正も予定いたしておりまして、財政投融資についてより国民にわかりやすくするための工夫を行うことといたしております。
 また、先生が御指摘になりましたように、財政投融資が将来の国民の負担の増大を招いているのではないかといったような御指摘もあったことは事実でございます。したがいまして、今回の改革におきましては、これは法律改正事項ではございませんけれども、私ども今回の改革の大きな柱の一つとして、政策コスト分析ということを今後実施していくことを考えているわけでございます。
 要するに、各特殊法人の事業を実施する際に、財政投融資の対象になります事業について、それに伴う一般会計からの補助金とか補給金といったような国民負担が将来にわたって累計でどのくらいになるのかということをいろいろな仮定を置いた上で推計いたしまして、それを現在価値に割り引いてお示しをする、こういったことによって、この事業が本当に必要かどうかということを政策的に御判断いただける材料を提供していきたいといったようなことを考えているところでございます。
#98
○輿石東君 今、法案の中に国会の議決とか、政策コストを分析していく、また国民に見えるような形で、その辺はできるだけ国民の目に触れて何をどうやっているのかというのがきちんとわかり、負担も納得した点で受けていくというようなことが望ましいだろうというふうに思います。
 この問題にかかわって大変初歩的な質問をさせてもらいますけれども、新設される財政融資資金というのはどこに貸し付けられていくのか、また財政融資資金と国債との具体的な違いはどんなところにあるのか。
#99
○政府参考人(中川雅治君) 新設される財政融資資金と申しますのは、現在資金運用部資金というのがございまして、これを実質的に大きく改組してこういった資金を財政融資資金特別会計との関連において設けるものでございますが、財政投融資は、財政政策の一環といたしまして有償資金を用いて国の各般の施策を効果的に実施するものでございます。このような性格にかんがみまして、財政投融資と申しますのは従来から政府系金融機関、公団、事業団等の特殊法人、国の特別会計、地方公共団体等に対して融資を行うこととしているところでございます。
 改革後におきましても財政融資資金の融資の対象は基本的には同様のものでございます。ただ、今申しましたように、今後は政策コスト分析等の適切な活用を図り、財政投融資の対象分野、事業の徹底した見直しを行うことにより、真に必要と認められる事業に融資を行うこととなるというふうに考えております。
 また、郵便貯金、年金積立金の預託義務を廃止いたしまして、特殊法人等の施策に真に必要な資金を財投機関債あるいは財投債といった形で市場から調達する仕組みへと転換することになりますので、おのおのの特殊法人等の効率化が促進され、事業の見直しも進むものと考えております。
 なお、今回の改革によりまして、融資の対象につきましては社会経済情勢の変化等に対応して見直すことといたしておりまして、例えば民営化が予定されております電源開発株式会社につきましては対象から外すことといたしておりますし、また従来、資金運用部は金融債にも運用をいたしていたわけでございますけれども、民間の金融機関を経由して産業に長期資金を供給するという当初の意義は失われているというふうに考えられますことから、新しい財政融資資金は金融債への運用は対象から外すといったような改正を予定いたしております。
 それから次の御質問でございます財投債と国債との具体的な相違点は何かということでございますが、まず財投債と申しますのは、政策として真に必要である事業を実施する特殊法人等にコストの低い、つまり国の信用で一括して資金調達を行うことを目的として発行する国債、特殊法人等にそういった本当に必要な事業であれば最も低い資金の供給を行うために発行する国債でございます。財投債と申しますのは、市場から見ますと債務者は日本国政府でございますので、現行の赤字国債、建設国債等の一般の国債と変わりはないわけでございまして、信用度という面では同じ評価を受けるものでございます。
 また、仮に財投債と建設国債等とを別々に発行いたしました場合には、債券の先物市場とか日銀ネットとかいろいろな現行の国債のインフラの活用が困難になりまして、二つの市場ができるということになりますと国債の流動性が低下し非常に我が国の国債市場が非効率なものになるわけでございまして、市場関係者からヒアリングを続けましたけれども、財投債も一般の国債も一体の発行、流通をしていただきたいというのが大勢の意見でございました。
 そういったことから、財投債と一般の国債とは発行、流通は一体で扱うことといたしますけれども、財投債というのは償還財源が特殊法人等への貸付金の回収金等によって賄われるわけでございまして、この点、一般の建設国債、赤字国債等のように将来の租税によって償還されるものとは性格を異にしているわけでございます。したがいまして、国連のSNA統計の上でも財投債のような国債は一般政府の長期債務残高には含まれないという扱いになっております。
 また、財投債につきましては、財政制度の面におきましても財政規律を確保する観点から会計区分を別にいたしまして、建設国債等とは別に国会の議決をいただくこととする等、その性格にふさわしい仕組みを設けることといたしております。
#100
○輿石東君 財投債の説明を詳しくしていただいたわけですけれども、結局これは政府保証があって、そして第二の国債と言われる性格のものだ、そういう点では理解できるわけですけれども、やはりいずれの形にしても後世に負担を背負わせるということについては変わりがないわけで、私は、今回のこの関連法案が目的とするところは特殊法人の効率化とそれから財投自身のスリム化、この二つに法案のねらいも理念もあるというふうに説明も受けていますし、そうしなければいけないと思うわけですけれども、しかし、この法案が出て、マスコミ等の論調は違うわけです。
 一つの事例を申し上げれば、先日三月三日の日経新聞は、この関連法案について、「財投スリム化程遠く」、こういう見出しをつけて記事を出しているわけですけれども、その記事の一部を読み上げてみたいと思うわけですが、今説明がありましたように、「公庫、公団などの政府系機関(財投機関)が必要な資金を自ら資金調達するのが本来の改革の狙い。だが大半の資金は「第二の国債」となる財投債を通じて融通され、独自調達はごく一部にとどまる見通しだ。市場の選別による財投・政府系機関のスリム化という当初の理念とは程遠い内容といえる。」というふうに言い切っているわけであります。さらに、「市場原理を徹底するためには財投債は財投機関債の補完的な役割に限定すべきだが、実質的には機関債はわき役にとどまり、財投債による調達が圧倒的に多くなるのは避けられない。」、こういうふうに書いているわけです。
 ここで言っていることは、わき役、主役という形で財投債と財投機関債の関係を言っているんだろう、こう思うわけです。わき役がわき役でなく主役になってしまう、これではスリム化からはほど遠いよ、こういう意味の報道だというふうに私は理解するわけですけれども、この財投のスリム化を進めるための関連法案に対して、これではスリム化は進まない、こういう辛口の論評もあるわけですけれども、大蔵省はこの点についてどう考えられているのか、お答えをいただきたいと思います。
#101
○政府参考人(中川雅治君) 今回の改革は、郵貯、年金という巨額な資金が全額自動的に預託をされて初めに資金がある、その運用をどうするのかという発想で来てまいりました制度を、特殊法人の仕事をそれぞれ本当に必要なものかどうかということをきちんと、例えば今申し上げましたような政策コスト分析などを活用していただいて、それぞれ政策判断をしていただいた上で真に必要な額を財投機関債あるいは財投債といった市場原理に基づいた資金調達にかえてこれを行っていこうというものでございます。
 したがいまして、要するにこの改革が当初の目的を達成するかどうかということは、結局、特殊法人の事業をどのようにこれから見直しをしていくのかということにかかっているわけでございまして、もちろんこういった資金調達の方法を大幅に変えるということは、確かに財投機関債にいたしましてもあるいは財投債にいたしましても市場の評価とかあるいは市場のキャパシティーといった面で非常に大きな制約を受けるわけでございますので、関係者のマインドと申しますか、今までお金がたくさんあったからそれを安易に借りられたという発想から、これからは本当に必要なお金を集めるには、今申しましたような市場のキャパシティーの制約を受けるので、これからはいかに事業を絞っていくかというふうにマインドが変わるということが非常に大きな今回の改革の重要な点であろうと思っているわけでございます。
 したがいまして、これからこの改革後、真に必要な事業というものをどのように絞っていくのか、政策判断していくのかということが大事なわけでございまして、今もう一つ、先生御指摘になられました財投債と財投機関債のどちらが主とかどちらが従かというそういう点につきましては、まず財投機関債というのが、これは発行いたしますには当然市場の評価を受けるわけでございますから、まず各機関が市場の評価にさらして経営効率化へのインセンティブを働かせるという意味におきましては大変大きな意味を持っているものでございますが、逆に、財投機関債が非常に市場の高い評価を得て順調に発行できるということになるということはこれは民間でもできるような非常に採算性のいい仕事をしている、民間に任せてもいいような仕事をしているということにもなるわけでございますので、財投機関債でやれればその特殊法人の仕事は結構なんだということではないと思うんです。やはりそこには民間でできる仕事をやっていないのかどうかということを常に見直していかなければならないと思います。
 また、財投債を発行するに当たっては将来の国民負担が増大することがないかどうかといったようなチェックも含めて真に必要かどうかということをきちんとチェックしていく。要は、特殊法人の仕事をどうチェックしていくのかということが今回の改革のいわば成否にかかわることだろうと思っております。
#102
○輿石東君 マインドが変わる、特殊法人がどのように効率的にやっていくか、その辺がかぎだと、こういうようなお話ですから、ぜひそういう方向できちんと見詰めていってほしいし、この関連法案がその目的を達成されるように望みたいというふうに思うわけです。
 続いて、この財投改革が地方公共団体に与える影響というものについて幾つか質問をしたいわけですけれども、まず一つ目の課題としては預託義務の廃止問題ですけれども、平成十二年度の地方財政計画を見ますと十六兆三千億円余りの地方債総額のうち九兆六千億円余りの公的資金が投入されているということになっております。だから、言いかえれば、全体の六割が公的資金で残り四割が民間資金ということだと思うわけであります。この十兆円近い公的資金の一部でも足りなくなった場合、足りなくなってしまう、そういうことが起きるのではないか。そうなった場合に、地方公共団体の資金繰りは今でも大変なのにどうなるのか。地方公共団体では与えられた仕事ができなくなる、こういう状況をつくり出すのではないか、これを私は心配するわけですけれども、一方で、地方公共団体もひとり立ちをしてもらわなければ困る、そういう議論もあります。今後すべての地方公共団体は市場、マーケットにさらされてそういう試練を受けることが必要だという意見もあるわけですけれども、今の現状では、民間からの調達を見ても市場から低利で安定的に借りられる企業というのは大企業に限られ、東芝とかソニーとかNTTとか、そんな大企業にしか借りられないという状況もあるわけです。
 したがいまして、この財投改革によって郵貯の資金や年金資金が運用部への預託義務が廃止されるわけですから、市場での自主運用が原則ということになりますので、十兆円近い公的資金に一部でも穴があいた場合これはどうなるのか。地方公共団体は困ってしまう。それに対する何らかの手だてもしなければいけないだろう、こう思うわけであります。
 そこで、鳥取県の知事も経験をされている平林総括次官に先ほどお聞きしましたら、鳥取県は人口六十一万と。私の山梨も九十万足らずであります。こうした県でこういう状況が起きたときに大変悩むと思うんですけれども、知事をやられた経験からして、このような問題をどうお考えになっておられるかお答えをいただければというふうに思います。
#103
○政務次官(平林鴻三君) 輿石委員の、財投改革に伴って地方の資金が足りなくなるのではないか、こういう御趣旨の質問であります。
   〔理事朝日俊弘君退席、理事松村龍二君着席〕
 地方団体もさまざまな団体がございますけれども、特に財政に余りゆとりのない、時には多額の地方債に頼らざるを得ないというような市町村あるいは府県というのはいつもやりくりに苦労をいたしまして、良質な資金というのをどこに求めるかということに苦心惨たんするわけでございますが、今までは、償還期間が長いとかあるいはいろんな理由によりまして、資金運用部の財投の資金をお借りするというのは非常にいい場合が多かったわけでございます。
 最近になりまして、資金運用部の資金を借りますと従来の高い利率で借りておりますものが問題になっておりますけれども、全体としては資金運用部の資金に頼るということは我々としてはありがたいことであったわけでございますが、今度の財投改革におきましてさような仕掛けが十三年度からでございますけれども変わってくるということで、御懸念は私もごもっともだと思っております。
 ちょっとまだ予測のつきがたい面が確かにございます。ございますけれども、仕組みとしましてはこの財投改革によりまして資金運用部への義務預託の仕組みが改められまして、郵貯、年金等の資金は原則的には市場で自主運用されるということになりますが、今お話がございました、新たに国の特別会計が公債を発行して調達する財投融資資金が地方債の原資とされる、そういうシステムもございます。
   〔理事松村龍二君退席、理事朝日俊弘君着席〕
 また、郵貯資金、簡保資金につきましては、市場運用の例外として地方公共団体に対する直接融資が行われるというシステムもつくられることになっております。
 したがいまして、自治省としては、財政投融資改革後においても先ほど申しましたように資金調達に支障が生じることのないように良質な公的資金の安定的な確保に努めていきたい、そういう方針で今後に臨みたいと思っておるところでございます。
#104
○輿石東君 大分時間もなくなったものですから、まだまだこの問題もお聞きをしたいわけですが、次にもう一つだけ、簡単で結構ですから、二つ目のこの問題の課題として、巨大官庁の問題。
 来年、省庁再編が行われるわけでして、自治省も総務省という形でくくられるわけです。そうすると自治省と郵政省と総務庁が一緒になって総務省になる、こういう宿命を負っているわけですが、そこで、この省庁再編によって巨額の資金を所管する郵政部局と財政が悪化の一途をたどっている地方財政を所管する自治省自治部局が総務省という中に同居するわけです。そうしますと、ますます地方公共団体に対する貸し手と借り手、裏を返せば、それが同居になって一緒にやっているということになれば、今よりもますます適当にというか不透明にやられるんではないかという、そういう懸念も一部にあるわけです。この辺について簡単で結構ですから、どうお考えですか。
#105
○政府参考人(嶋津昭君) お答えいたします。
 財投改革が実施される平成十三年四月には省庁再編がもう終わっているわけでございまして、御指摘のように郵政省と自治省は一緒の総務省になるわけでございまして、今委員御指摘のように貸し手と借り手が同じ役所の中に同居するというような状態になるわけでございますが、したがいまして国民の目から見まして御指摘のような御懸念があるということは、私ども自身非常に強くそれを感じております。
 したがいまして、制度の仕組みとして、公正さ、透明さを確保するための仕組みをつくらなくちゃいけないというふうに考えておりまして、まず地方財政サイドからは地方債計画でその地方債資金なりあるいは地方債の使い道を、計画を明らかにするとともに、そういうものを含んだ地方財政計画を国会に提出させていただくということが第一点だと思います。また、郵貯、簡保資金の運用計画につきましても、これは先ほど理財局長の答弁にございましたように国会の御議決をいただきますので、その中で地方団体にどれだけ貸すのかという総額を国会で御議決をしていただくという形になると思います。
 それから、その貸付条件につきましては、これは市場性を反映した上で統一的な条件を政府が決めまして、これで全地方団体がその条件で借りるという形で対応したいと考えております。また、地方債の個別の許可なりあるいは、今後制度改正で協議制度になりますが、その個別のいわゆる地方債の許可なりあるいは協議の内容につきましても地方財政審議会の御審査を経るなど、その手続について公正、透明な手続となるよう念には念を入れて対応していかなくちゃいけないというふうに考えております。
#106
○輿石東君 ぜひ、午前中の警察庁のかかわりの中で監察の問題をめぐって、身内でいろいろやっていると大変な不透明なことが起きる。大きくなればなるほどそういうことには気をつけていただきたい。また、我々が監視をしなければいけない任務にあるのかもしれません。
 最後になってしまいますけれども、午前中の警察問題のところで保利自治大臣並びに国家公安委員長が、私の立場で今現在二枚看板を背負っているんだ、こういうお話がありました。だから警察、国家公安委員長というものは片手間でやれるものではない、こんな御発言があった。
 じゃ、これからどうするかというような御議論の中に、その先の判断については即断することはできない、その先のことは私の胸中を察してほしい、こんな心境も吐露されたわけですけれども、私は、昨日からきょうにかけての新聞報道でこの国家公安委員長と閣僚との兼務の問題が論じられております。これを専任閣僚にしたらいいのではないかという声も上がっているようですけれども、一連の警察の不祥事、神奈川県警から始まって新潟、もうどうしても国民感情として許せない、何でこんな問題が起きるんだろうというようなことから、この不祥事の対応策として自民党内でも国家公安委員長の専任閣僚問題というのが急浮上してきたというふうに思うわけであります。
 この問題は、自民党の中でも与党の中でも大変刻一刻と迷走しているようにも思うわけであります。例えば先週の九日の午前に小渕総理は官邸で記者団に対して、自治大臣が国家公安委員長を兼務していることについて、いい機会だから専任閣僚の問題を検討しなければいけないと午前中そう言ったわけです。そして、その午後になりますと、これを分離するなんて私は言っていないよ、そんなことを言った覚えはないよ、こう発言を撤回されているわけです。そして昨日、自民党の中では、現在自治大臣と兼務になっている国家公安委員長を専任の閣僚とすることについていろいろ議論をされているようであります。それと同時に、先ほどの質問にもありましたように、独自の事務局を設置するというような問題もあわせて議論をされているようでありますけれども、ところが、けさの朝日新聞を見ますと、与党政策責任者のきのうの協議では、亀井政調会長が国家公安委員長に専任閣僚を充てる考えを示唆したものの、自由党が委員長の権限は強化すべきだが専任大臣は行革の流れに反するということで反対した、公明党さんも慎重な姿勢を示したというふうに報道されているわけであります。
 そうしますと、総理も自民党自身も与党もこの専任問題についてスタンスがどこにあるのか定かではない。そして、きょうまで保利委員長自身も、十三日の衆議院の決算行政監視委員会で公明党の谷口議員がこの専任閣僚問題を質問した際に、テロ、麻薬、ハイテク犯罪など治安維持という観点から国家公安委員長の任務は非常に重い、ここから私の気持ちをお察しいただきたいというふうに答えられて、きょうも、この私の胸中を察してほしいというふうに言われているわけですけれども、この谷口議員に答弁をされた気持ちというのは率直にどんな心境を言われているのか、またどんな方向を示唆しているのか、もう一度率直に現在のお考えをお聞かせいただければありがたいというふうに思います。
#107
○国務大臣(保利耕輔君) 国務大臣の任命につきましては、御承知のように憲法の規定によりまして内閣総理大臣がこれを決定することになり、内閣総理大臣が任命権者になっておられますので、私からこれを専任にすべきとかいうような具体的なことを申し上げる立場にはございません。
 しかし、今、委員御指摘のとおり、あるいは私が御答弁申し上げておりますとおり、日本の治安をめぐる情勢というのは非常に多様化しておりますし、また犯罪等は非常にふえてきているという状態の中から、政府の責任としてこれをどう排除し良好な治安状態を維持するかということは国を挙げての大問題である、そういう認識は強く持っておりますということであります。
 それで、じゃどうするんだということでありますが、それ以上私がここで発言をすることについてはぜひお許しをいただきたい。いろいろな御意見があるということは承知をいたしておりますが、私が訴えたいのは、やはり国家公安委員長として目を光らせるべき問題というのは非常に多いということであります。平時で何もなければ別にそう暴れ回るということはないんだと思いますが、警察の内部の刷新が言われている昨今でございますから、そういうことを関係者の皆様方にお話を申し上げたいという意味でそういうお話を申し上げております。
 私がここでどうすべきということを申し上げるのは私としては越権になりますので、そこはぜひ差し控えさせていただきたいと思います。
#108
○輿石東君 最後になりましたが、地方税財源の確保ということを私はずっと一貫して申し上げてきたわけであります。質問に立つたびにそれを強調してきているわけですけれども、私は、やっぱり地方分権が幾ら叫ばれても、権限と財源と人間、三ゲンセットで地方へ持っていかなければ本当の地方分権は達成できない、それには今の国の予算の組み立て方、歳入歳出全体にメスを入れないと、フレーム自身にきちんとメスを入れないと、入り口が地方と国では一対二、出口が二対一、仕事は二対一。せめて一対一にできないものか。この乖離をどれだけ少なくしていくかが究極の地方財源の確保につながるというふうにも思いますので、その点についてはお答えをいただかなくて結構ですから、そんな方向で自治省も大蔵省も考えていただきたいことを最後に強調し、私の質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
   〔理事朝日俊弘君退席、委員長着席〕
#109
○富樫練三君 日本共産党の富樫練三でございます。
 きのうに引き続きまして、警察問題について伺いたいと思います。きょうは最初に、事実経過について若干確認をしておきたいというふうに思います。
 報告によりますと、二月二十四日と二十五日に中田関東管区局長から長官が事情を聞いたというふうに伝えられております。これは二十四日の場所はどこで、二十五日の場所はどこだったですか。
#110
○政府参考人(田中節夫君) 二十四日及び二十五日、いずれも私の部屋でございます。
#111
○富樫練三君 これは局長と長官が一対一、二人きりで話した、こういうことだったでしょうか。
#112
○政府参考人(田中節夫君) 二人きりで話した場面と、そのほかにもう一人後で私が呼んだということもございます。
#113
○富樫練三君 それは二十四日の場合はどうで、二十五日の場合はどうだったんでしょうか。
#114
○政府参考人(田中節夫君) 二十四日、二十五日、そのいずれがどうだったかちょっと今記憶は定かでございませんけれども、いずれにいたしましてもほとんど私が一対一で話をしたというのが状況でございます。
#115
○富樫練三君 じゃ、全体としては一対一というか二人で話した、こういうことですね。
 この話は、関東管区の局長の方からお話が二十四日にあって、その結果、その申し入れというか相談に基づいて話し合われたもの、こういうことだろうというふうに思いますけれども、そのときに中田局長から、新潟で行われた特別監察についての局長自身がどのくらいの時間、何時から何時までどういうふうに参加しましたと、こういうことについて具体的にはお話はありましたでしょうか。
#116
○政府参考人(田中節夫君) 二十四日の時点では具体的な、二十四日の夕刻でございますけれども、そのときには具体的な状況の話はございませんでした。
 いずれにいたしましてもそのときは、特別監察一月二十八日でございますけれども、当日新幹線が故障しておくれた、予定の時間におくれまして本部での監察の実施期間中に新潟西港へ行くということもやりましたということで、監察全体としては大変目的といいますか当初の計画どおりのものをしていないというようなことはありましたけれども、時刻についての報告は二十四日にはございませんでした。
#117
○富樫練三君 二十五日はどうでしたか。
#118
○政府参考人(田中節夫君) 二十五日の時点では、本人もはっきりとした記憶はないようでありましたけれども大体の時間ということで、先日来この委員会でも御報告しておりますような大体の時間帯ということで報告は受けました。
#119
○富樫練三君 その大体の時間というのは、長官が聞いて表現すると大体の時間なんですか、それとも御本人の方から大体こういう時間帯で監察をやりましたと、こういうことなんですか。
#120
○政府参考人(田中節夫君) 本人の記憶が、私のところに参りましたのが二月の、詳しい話、二月二十五日でございます。監察は一月二十八日でございまして、本人が何時何分とかということではなくて何時ごろとかいうような言い方で、大体の時間ということでございます。
#121
○富樫練三君 それはそうすると何時ごろから、一月二十八日に何時ごろから何時ごろまで、自分自身、中田局長が何時ごろから何時ごろまで監察に、例えば警察本部の監察に、それから午後は何時ごろから何時ごろまで中央署の監察に参加したよ、自分がと、こういう点ではどういうふうに報告がありましたか。
#122
○政府参考人(田中節夫君) それはこの委員会でも御報告申し上げておりますけれども、二十八日十一時半ごろ本部に到着をした。それから、この間昼食のために外出をしております。それで二時ごろ、それが港に着いた時間かわかりませんが、二時ごろ西港に参りました。それから十五時、三時ごろ新潟中央署の監察に参りまして、十六時ごろ出発をいたしました。で、大体十七時ごろ宿泊所に着いたというふうに思いますというふうなことを本人から申告がございました。
#123
○富樫練三君 それを聞いて、長官は中田管区局長が監察をきちんとやっていなかったんだなと、チームとしては監察はやったけれども局長はきちんとやっていなかったということで、これは二十六日の記者会見のことで以前にも問題になりましたけれども、いわゆる空監察だということについて長官は既にその時点で理解していたし、そのことについて発表もしたんだと、こういうふうに答弁しておりますけれども、その時点、二十五日の時点で実際は監察は余りやっていなかったんだなということは長官は理解したんですね、その時点で。
#124
○政府参考人(田中節夫君) 二十五日の時点でその実態、空監察という言葉は私は用いませんでしたけれども、実態として当初の予定どおりの監察は行っていなかったという認識はそのときに私は持ちました。
#125
○富樫練三君 それから、そういう実態を聞いて辞任をすべきだというふうに強く要求したと、こういうふうに以前報告をされておりますけれども、それは長官の方から局長に辞任すべきだと、こういう要求というか要請というか、その辞任の問題はどういう形で話し合いが行われたんでしょうか。
#126
○政府参考人(田中節夫君) 今お話しの特別監察を実施しなかった、その目的を達成していなかったこと、それからその当日の夜、二十八日の夜、新潟県の本部長と食事をともにする、これは特別監察を受けるときには受監対象とはそういう席をともにしてはいけないというようなことでございますから、監察は終了しておりますけれども、一応終了しておりますけれども、そういう行為を行ったこと、あるいは九年二カ月ぶりに行方不明女性が発見されたという大変重大な事件である、本人は一応本部長に対して帰って指揮をとるよう促しておりますけれどもその目的を達成しなかったというようなこと等々あわせますと、勤務規律違反も含めまして、その当人がこのまま警察において職にとどまって、そして今後も幹部として警察にとどまるということはこれは適切ではないというふうに判断をいたしまして、私は、この一連の状況あるいはその事案の重大性にかんがみても君は職を辞すべきであるというふうに私が申しました。
#127
○富樫練三君 そのときは処分のことについては何か二人の間ではやりとりはあったんですか。
#128
○政府参考人(田中節夫君) 中田前関東管区警察局長の処分をするかしないか、あるいはどの程度の処分をするかについては、これは本人には全く話はしておりません。
#129
○富樫練三君 そうすると長官としては、その実態を聞いたときに、これは規律に違反することになるなと、したがってこのままその職にとどめておいてはいけない、だから早くやめるべきだと、こういうふうに理解したということは、規律違反になるなということについてはその瞬間にもう長官としてはわかったと、こういうことですね。
#130
○政府参考人(田中節夫君) 中田前関東管区警察局長の行為その他につきまして、これは規律違反に触れる行為があるというふうに私も判断はしております。それはそれとして、全体として見た場合に、このまま職に置いておくことは適切ではないという判断も同時にしたわけでございます。
#131
○富樫練三君 私は、一昨日と昨日にわたって国家公務員法初め国家公安委員会規則の問題、それから監察に関する訓令、七項目にわたって昨日も確認をさせていただきました。これらの七項目について長官は、規定に違反していると考えている、国家公安委員長も、これに該当するものである、要するに違反していると思いますと、こう答弁しています。さらに田中長官は、懲戒処分の理由に当たると認識しておりますと、こういうふうに昨日答弁をいただいたわけなんですね。
 で、そういう規律違反が起こった場合に警察庁としてはどういうふうにするという決まりになっていますか。
#132
○政府参考人(田中節夫君) これは内部規定のことを御指摘なのではなかろうかと思いますが、私どもに、懲戒処分に付すべき、所属の職員につきまして規律違反があるとき、あるいは所属の職員の規律違反について申告があったときは直ちに事実を調査し、懲戒手続に付する必要があると認めるときは内部の手続きを経まして懲戒審査委員会の議に付すべきだと、こういう規定はございます。
#133
○富樫練三君 そうですね、そういう規定はありますね。
 それで、長官はきのうの答弁の中で、懲戒処分の理由に当たると認識をしておりますと、こういうふうに答弁しましたね。したがって、二十五日に中田氏本人から事情を聞いた時点でこれは懲戒処分に値するとこういうふうに判断したのは当然ですね。そういうふうに判断した場合には、どういう仕組みで処分あるいは処分なし、そういうことが決められていくことになっていますか。
#134
○政府参考人(田中節夫君) 懲戒手続に付する必要があると認めるときは、当該職員の任命権者に申し立て、身上調査書を添えて、始末書その他いろんな書類がございますけれども、これを添えて懲戒について申し立てるといいますか、そういうような手続に乗っけなければいけないという規定になっております。
#135
○富樫練三君 長官は、局長は懲戒処分の対象に当たるという判断をしてそういう懲戒審査委員会ですか、警察庁の中につくる、そういうものをつくるということを、手続をやりましたか。
#136
○政府参考人(田中節夫君) これは先ほど来申し上げておりますように規律違反があるという認識をしております。私はそういうふうに申し上げています。ただし、懲戒手続に付する必要があると認めるか認めないかの段階で、私はこれは懲戒処分に付さないというふうに判断したものでございますから、懲戒手続に付する必要があると認めるその先の手続には進まなかったものでございます。
#137
○富樫練三君 それはちょっとおかしいと思うんですね。きのうの答弁は、懲戒処分の理由に当たると認識しておりますとあなたはそういうふうに答弁したんですよ。今の答弁だと懲戒処分には当たらないのではないかというふうに考えていると。そこは矛盾しませんか。
#138
○政府参考人(田中節夫君) 国家公務員法に言うところの懲戒処分の理由に当たる行為があったということは私も申し上げておるところでございます。しかし、その行為をもってさらに懲戒処分に付するか、その時点で私は懲戒処分に付する必要がないというふうに判断をいたしましたので、この資格内規による手続はとらなかったということでございます。
#139
○富樫練三君 長官、それは違いますね。私の手元にもあります、今。これでは審査会、懲戒審査会をつくって、委員長及び三人以上十人以内の委員をもって組織をする、この委員会を。委員長は任命権者が指名する。こういうことになっていますね。委員会に幹事及び四人以内の書記を置く。そして第十条でその任命権者がやるべきことが書いてあります。それで最後の方の第十五条で、委員会は懲戒処分の要否、懲戒処分をするのかしないのかどちらかにするかをこの委員会で決めるんですよ、この委員会で。
 ですから、長官が二十五日に状況を聞いた段階で、懲戒処分の理由に当たるというふうに二十五日に認識をした、こういうふうに認識をしたんだけれどもこの委員会を組織しなかった、この委員会にかけなかったということは、任命権者として個人的に判断をしてそこで処分なしということを決定したということになってしまうんですよ。そうなると、これは警察庁職員の懲戒の取扱に関する訓令というんですね、こういう内規を決めて、これで公正にきちんと冷静に客観的に見て処分するかしないか、こういうことを決めようと、こういうふうにした意味がないですね。あなたはこれを無視するんですか。
#140
○政府参考人(田中節夫君) 私はこの取扱に関する訓令を決して無視しているわけではございませんで、この懲戒手続に付する必要があると認めるときという判断でございますけれども、私はその必要を認めなかったわけでございます。委員御指摘の十五条につきましては、これは委員会に付した場合にその懲戒処分の要否、種別、程度その他必要と認める事項を決定するということでございますので、委員会に付する前に、必要があると認めるかという判断というのはそこで一回あるというふうに私どもは判断しているわけでございます。
#141
○富樫練三君 それは違うんですね。これによると、第三条ですね、「職員が、国家公務員法第八十二条各号の一に該当する場合には、これを規律違反とする。」と、まずこういう前提があるんですよ。ですから、あなたがおっしゃるように、これは規律違反だと、国家公務員法違反だと、こういうことはもうはっきりしたわけですよね。
 そういう場合に、その職員が、この人は規律違反があるよ、だれか職員が別の職員をですね、こういう要請があったときにそういう委員会を設けるということになっているんだけれども、あなたも職員の一人ですよね、長官も。そうしますと、あなたは長官の立場としても、本人から話を聞いたんだから、これは懲戒処分の理由に当たると認識をしておりますときのう答弁しているんですから、この委員会を開くことを要請して、それを組織して、そこにかけて客観的に冷静に法律に基づいてきちんと判断をするという方法があなたのとるべき手段だったんですよね。
 ところがそうじゃなくて、その前にあなたに、処分するかどうかについては自分に先決権があるんだというふうにあなたは誤解しているんじゃないですか。
#142
○政府参考人(田中節夫君) 誤解しているかというお話でございますが、私はそのように判断をしたわけでございます。
#143
○富樫練三君 あなたにそういう判断の権限はないんだと言っているんですよ、私が言っているのは。ここに警察庁職員の懲戒の取扱に関する訓令というのがちゃんとあるんですよ。これは国家公務員法に基づいて、それでつくったんですよ。それから規則に基づいてつくったんです。きのう私の方から申し上げましたあの人事院の通知に基づいてちゃんとつくってあるんですよ、警察庁の中にも。こういう懲戒処分などを公正に行うような組織、これを最初からやらなかったわけですから、あなたは個人的な判断で処分なしと、こういうことを決めてしまったんですね。
 いかに任命権者であろうとも、そういう制度や法律などを無視するという権限は任命権者には与えられていないんです。任命権者が公正な判断ができるようにこういうことを決めてあるんですよ。もし任命権者にすべての権限が与えられたら簡単に職員の首を切ったり職員を採用したり、そういうことができるようになるでしょう。個人的な事情も含めてできるようになるでしょう。だから、そういうのを防いで公正にやるためにこれをつくったんじゃないですか。あなた自身がこれを無視したんではこれは問題外ですよ。
#144
○政府参考人(田中節夫君) 私は決して無視しているつもりはございませんで、任命権者が規律違反に対し懲戒処分を必要とすると認めるときという、ほかの条項にもございますように、やはり任命権者にその懲戒処分、当該規律違反をした行為に対してあるいはその者に対して懲戒処分を必要とすると認めるという判断は任命権者にあるというふうに私は考えております。
#145
○富樫練三君 そうですよ、それはそうなんですよ。だから、あなたは任命権者として懲戒処分の理由に当たると認識しておりますと言っているんですよ。本人がそう言っているんですよ。だから、そういうときにはこの訓令に基づいてちゃんと委員会を組織して、ここで法令に当てはめた場合にはどういうふうになるのかということを客観的に判断する、こういうふうになっているじゃないですか。
#146
○政府参考人(田中節夫君) 私が昨日当委員会で申し上げましたことの詳細は記憶しておりませんけれども、私が申し上げましたのは、国家公務員法八十二条一項の各号に規定する違反行為があった、それは認めますというふうに申し上げたわけでございますし、それから懲戒処分の理由となる行為ということになりますと、これは違反する行為であります、それはありましたということでございます。
 しかし、それを懲戒処分に付するかどうかという判断につきましてはこれは任命権者にゆだねられておりますので、私はその状況からして懲戒処分に付すべきではないという判断をいたしたので、この審査会を開かなかったということでございます。
#147
○富樫練三君 長官、都合が悪くなると詳しく覚えてないとか、こういうことじゃだめなんですよ。私はきのうのあなたとのやりとりをちゃんと記録を起こしてきたんです、文章にしてきたんですよ。そこで、懲戒処分の理由に当たると認識しておりますと、こう答弁しているんですね。当たるんだけれども処分するかどうかは別だと、こういうことでしょう、言わんとしているのは。それは、懲戒処分の理由に当たると認識した場合には先ほどの訓令に基づいてやるんですよ。当たると思ったときはそれをやるんです。それで実際に処分をするかしないか、これはこれの十五条に基づいて委員会が決定をしてこれを任命権者に答申をして、それで任命権者がこれを決めると、こういう段取りになっているじゃないですか。何でこの段取りどおりに、自分が決めたやつでしょう、これは。自分が決めた訓令を何で守らないんですか。
#148
○政府参考人(田中節夫君) 何回も恐縮でございますけれども、懲戒処分の理由に当たる行為、いわゆる国家公務員法八十二条一項に掲げるような行為があったということを認めているわけでございまして、それでもって直ちに、委員御承知のように、直ちにもってこれは懲戒処分に付するということでは決してございませんで、そこに懲戒処分に付するかどうかという判断が必ずあるわけでございます。国家公務員法八十二条一項に掲げる違反行為があった、そこでそれを懲戒処分に付すべきかどうかということについては、そこに任命権者の判断があるわけでございまして、その任命権者として私は懲戒処分に付すべきではないという判断をいたしましたものですから、その後の手続をとらなかったということでございます。
#149
○富樫練三君 長官がどんな理屈を言ってもそれは通用しないですね。今の法律や、あるいはこの訓令もそうですけれども、あるいは人事院の通知やそれから国家公安委員会の規則、こういうものに一つ一つ照らせば、これは当然のことながら処分するかどうかについてこの委員会を開いて検討しなくちゃいけないんですね。
 私は改めて伺いますけれども、処分しないというふうにあなたは自分で二十五日にみずからの意思を決定しましたね。そういうことですよね。そのみずからの意思を決定するときに、私が昨日来言っております国家公務員法や、あるいは公安委員会の規則や、あるいは監察に関する訓令や、あるいはここにいう警察庁職員の懲戒の取扱に関する訓令、こういうことに中田局長の行為について一つ一つ照らし合わせて検討しましたか、あなた自身で。
#150
○政府参考人(田中節夫君) 私が判断に至りました経緯につきましては、当然、委員会等は開いてはおりませんけれども、懲戒処分に付さないということに決めましたので、具体的な行為につきまして事務当局にいろいろ検討させ、それがどういうような違反に当たるかということにつきましては当然に検討しておるところでございます。
#151
○富樫練三君 その検討の内容と結果についてはどうでしたか、一つ一つ。
#152
○政府参考人(田中節夫君) 一つ一つと申しますとあれでございますけれども、全体として、きのう官房長が答弁いたしましたように、これは、今申し上げましたのは関係規定に違反をする行為はあるというふうに、それは事務当局からも説明を受けておるところでございます。
#153
○富樫練三君 一昨日の行政監視委員会で、官房長の答弁は、国家公務員法の八十二条、「職務上の義務に違反し、又は職務を怠つた場合」、これについては、職務の専念義務に触れる疑いがある、私正確に言いますからね、こういうふうに言いました。
 それから二つ目の、国家公務員法の九十六条、「職務の遂行に当つては、全力を挙げてこれに専念しなければならない。」、この点について石川官房長は、問題ありと認識していると、こういうことでしたね。
 それから三つ目の、国家公務員法の九十九条、「信用失墜行為の禁止」、これについては、問題ある行為と認識しています、こういうふうに答弁しました。
 それからさらに、国家公安委員会規則第一号、警察職員の職務倫理及び服務に関する規則、この中の「規律を厳正に保持し、」という点については、服務規律に抵触するという判断ですと、こういうふうに答弁しました。
 それから次に、国家公安委員会の規則第一号ですけれども、「警察職員は、」「その職務の遂行に当たっては、」「全力を挙げてこれに専念しなければならない。」、この点に関しては、問題ある行為と考えます、こう答弁しました。
 さらに、国家公安委員会の規則なんですけれども、「警察職員は、」「その職の信用を傷つけ、又は警察の不名誉となるような行為をしてはならない。」、この点に関して、規定にもとる行為と思っていますと、こういうふうに答えましたね。
 それから、さらに七つ目でありますけれども、警察庁の行う監察に関する訓令の第一条、その第一条というのは、「この訓令は、警察の組織的かつ能率的な運営及び警察規律の振粛に資するため、警察庁の行う監察に関し必要な事項を定める」、これに関してはどうかと。特にこの振粛ということなんですけれども、揺るんだものを引き締めるというのが振粛ですね。これに対してですけれども、官房長は、規定にもとる行為であったと思いますと。
 七項目全部、これは違反の疑いがある、抵触する、もとる、こういうふうに答弁しているんですよ。
 ですから、ここで言う、訓令で言っている国家公務員法の八十二条に違反するという行為については認めたわけでしょう。これはあなたが相談した相手も認めたわけですから、そういう場合にどうするかということを決めているのがこの取扱に関する訓令なんですね。
 それで、任命権者がどう思うかという前に、任命権者というのは、ここの委員会が審議をしてその結果の答申を受けてその上で任命権者が判断をする、こういうふうになっているんじゃないですか。ですから、あなたはこの委員会を開かなかった、もう最初から違反しているということをわかっていながら委員会を設置しなかった、これは、国家公務員法にもそうですけれども、もちろんこの訓令にも違反する。あなた自身が違反したんじゃないですか。
#154
○政府参考人(田中節夫君) 私自身が違反したのではないかというお話でございますけれども、先ほど来申し上げておりますように、中田前関東管区警察局長の行為そのものは、今、委員が御指摘のように規定それから内規、法律、内規等に違反をしている、それが懲戒処分の理由になる行為に当たるということにつきましては、これは委員会でも私は申し上げているとおりでございます。
 そこで、委員御指摘の十条等の規定も考えましたときに、これは規律違反に対し懲戒処分を必要と認めるときは任命権者は当該者の審査を要求するというふうになっております。したがいまして、任命権者である私が必要であると認めたときは格別、必要でないと認めたときはこれは審査を要求する必要はないということになるわけでございまして、そういう意味で私はこの手続に違背しているとは考えていないところでございます。
#155
○富樫練三君 それは長官、違うんですよ。職員からそういう要求、申し立てを受けた、公務員法違反があるよと、こういう申し立てを受けたときにそういう委員会をつくるんだけれども、あなた自身が申し立てをするべきだったんでしょうと僕は言っているんですよ。そういう場合にこの会を設置する、こういうふうになっているわけですからね。だから任命権者の判断が先にあるんじゃないんです。あなた自身も任命権者だから何でも権限があるんだというふうに誤解をされているんだと思うんです。もし本当にそういうふうに思っているとしたら、これはもう法律も規則もこういう訓令も要らなくなりますよ。絶対的な権限をあなたは握っているということになるでしょう。そういうことを防ぐためにこの訓令をつくったんじゃないですか。あなた自身がその申し立てをするのが当たり前なんですよ。
#156
○政府参考人(田中節夫君) 私は任命権者として、委員御指摘のように絶対的な権限とかあるいは懲戒処分等について、そういうものを持っておるとは考えていたことはございません。やはり任命権者の権限というのは謙抑的と申しますか、それは法に照らして、あるいはいろいろなことに照らして厳正に執行しなければいけないということは私も考えておるところでございます。
 今回のこの措置につきまして、私が審査委員会を開会しないで、懲戒処分をする必要がないと認めて開会しなかったわけでございますけれども、これはいろいろ御意見がございましょうけれども、今十条の申し立てをすべきである、しかしその私自身が規律処分をする必要がないと認めたことでありますから、もしそこを御指摘されるのであれば、もう申し立てもなかったというふうに判断するのが適切でありまして、その上に私自身が任命権者として懲戒処分を必要とするとは認めないわけでございますので、手続には私は違背していないというふうに思っております。
#157
○富樫練三君 私はこの問題だけやっているわけにはいきませんけれども、問題点ははっきりしたと思うんです。この問題については引き続きぜひ見解をはっきりさせていきたいというふうに思っております。
 そこで、もう一点確認をしておきたいと思うんですけれども、二十五日に、辞職をすべきだとこういう判断して本人に通知というか、本人に話したわけですね。本人からはどういう返事がありましたか。
#158
○政府参考人(田中節夫君) 本人からはその場ではきちっとした回答はなかったように思います。ただし、事態の重大性は十二分に認識しております、したがいまして、私の申したことにつきましては、重く受けとめますということでございましたので、私はその時点で、中田前関東管区警察局長は、非常に厳しい申し向けの内容ではありましたけれども、ほぼ意思を固めたのではないかというふうにとらえております。
#159
○富樫練三君 そうすると、局長が二十五日ですか、正式に文書で辞職したいという趣旨の連絡をくれたということだと思うんですけれども、それまでの経過の中で、先ほどは処分のことについては一切話していない、こういうふうに答弁がありました。そういう場合に、今までの警察の前例をずっと見ると諭旨免職というのが大変多いわけです。そうすると、受け取る方の側としてはなるほど、みずからやめる、みずから職を辞する、こういうふうになれば当然のことながらそういう可能性としてはある、いわゆる諭旨免職と。本人から言えば引責辞任、引責辞職でしょうか。それで、警察庁の方、任命権者の方から見れば諭旨免職、こういう格好になりますね。やめなさいやめなさい、こういうふうに言うことは、当然そういうことだと。法律に照らしてあなたは懲戒免職だよということではなくて、やめなさいという話は諭旨免職だなと、そうすると処分はないなと、こういうことになりますね。
 それはお互いに、長官の方にもあるいは局長の側にも、今までの前例から見れば当然そういうことなんだなというふうなお互いの、確認された文書などはないでしょうけれども、しかしお互いにそういう理解が成立している、こういうことなんじゃないですか。
#160
○政府参考人(田中節夫君) それは必ずしもそうではないと思います。と申しますのは、中田前関東管区警察局長につきましては私は懲戒処分に付さないと判断したわけでございますけれども、国家公安委員会の方では、同じく小林前本部長につきましては引責辞職という形になって、いわゆる今、委員御指摘の諭旨免職の形でございますけれども、やはり懲戒処分をしているわけでございます。したがいまして、そこで暗黙の了解とかそういうものは決してございません。
#161
○富樫練三君 そうすると、今までたびたび答弁しているように、本人が自主申告をしてきた、したがって処分はないんだと。
 ただ、今までの答弁の中でこういうふうにも言っているんです。これはたしか予算委員会の方だったと思いますけれども、保利委員長の方から、本人から申し出てきたことと、もう一つは、辞職の要請を本人が受け入れた、そして辞職をしたということも処分なしの一つの理由ですよと、こういうふうに保利委員長の方からそういう答弁があったと思うんです。
 ということは、処分しないということは、本人がやめれば処分しないよ、こういうことですよね。そういう意味じゃないですか、違いますか。
#162
○政府参考人(田中節夫君) いや、本人がやめれば処分をしないよというような、大臣の御答弁でございますけれども、処分のことにつきまして、その判断をする場合にそういう要素がなかったかと言われますとそれはそういう要素もあったと。もちろんその自首ということにつきましては大変重きを置いたことは当然でございます。しかしながら、その処分をしないということについての判断のときに、いわゆる諭旨免職に相当する措置を講ずるということも私の判断の要素の一部にあったことは否定できないところでございます。
#163
○富樫練三君 二人だけの話し合いですから中身はまだ詳しく聞いてみないとわからない部分があるのですけれども、要するに、今までの慣例や前例をずっと見れば、いわゆる諭旨免職、そういう場合には処分はしないよと、こういうことが前提になっていて、二十六日以降のいろいろな記者会見から処分の発表とか、さらに公安委員会の皆さんに対する説得というか説明、報告、こういうことがやられました。
 それで二十四日、二十五日に聞いたそういう中身について、これは監察の目的は達していない、十分な監察は局長はやっていない、その時間帯も含めて。こういう点については、二十六日の記者会見で、長官は衆議院では、そのことについても記者クラブで話したんだと、こういうふうに言っております。それに対して、いやそんなことないではないかということに対して、さらに長官の方から、この間の「小林新潟県警察本部長等の処分等について」というこの文書ですね、この文書の一部をあなたは読み上げられましたね。私もそれを聞いていました。この中で、(3)の「神奈川県警を始めとする」云々という文章あります。ここの中に実は空監察だったという中身も入っているんだ、こういうふうに長官は答弁したと思うんです。これは私、何度も読んでみました。何度も読んでみましたけれども、空監察の中身は全く入っていないんですよ。どこに入っているかというのを具体的にちょっと出してみていただけますか。
#164
○政府参考人(田中節夫君) 二十六日の記者会見のお話でございますけれども、そのときに私は記者クラブに対しまして、当日の中田前関東管区警察局長の行動、そのときに知り得た行動でございますけれども、したがいまして二十五日の時点で把握した行為、新潟駅におくれて到着し本部での監察を十分しなかった行為、それから新潟西港に行った行為、それらも全部含めて記者クラブで説明をしております。その中で空監察といいますか、そういう言葉は用いておりません。用いておりませんが、私どもの実態の認識として、職責を自覚していない行為だということは申し上げております。
 したがいまして、私の認識といたしましては当然その中に入っているというふうに考えておるところでございます。
#165
○富樫練三君 一昨日以来、国家公務員法と規則、訓令に違反する行為だということは皆さんが認めているわけなんだけれども、そういう認識というのは二十五日の段階で既にありましたよね、長官の中には。これは法律に違反する行為だと。そういうことも含めて記者発表したんですか。
#166
○政府参考人(田中節夫君) 具体的にこの行為が、それは小林前本部長も同様でありますけれども、当該行為が何々の規定に違反しているというようなことにつきましては、これは発表しておりません。
#167
○富樫練三君 そこに今の警察の体質の一番の問題のあるところですよね。記者発表したんだというのも時間を詳しく言ったわけじゃないだろうと思うんです、恐らく。何時から何時まで。中田局長が何時から何時まで監察に参加したという時間を全部記者発表しましたか、それじゃ。
#168
○政府参考人(田中節夫君) これは二月二十五日の時点で把握した時刻でございますので、最終的に確認した時刻とは違っていることは御指摘のとおりでございますが、十一時半ころ本部に到着した、それから十四時ごろ新潟西港を視察をした、十五時ごろ新潟中央署に監察に行って十六時ごろ新潟中央署を出たというふうなことを時間を追って説明をしております。
#169
○富樫練三君 監察の目的は達していないということは記者発表しましたか。
#170
○政府参考人(田中節夫君) 具体的に監察の目的を達していないということは記者発表のときに触れてはおりません。しかし、職責を自覚していない、不祥事案再発防止対策の中心となる人間が職責の自覚をしていない行為をしたということは申しております。
#171
○富樫練三君 要するに時間は言ったけれども、一番の目的である監察の目的は達していないということ、それから、当日の中田局長の行動は国家公務員法やあるいは国家公安委員会規則や訓令に違反している、こういう認識がありながら警察庁にとって都合の悪いことは記者発表はしない、これが二十六日の状態だったわけですよね。
 それで、同じく二十五日に急いで国家公安委員の皆さんのところを回って歩いて説明をした。そのときに、公務員法に違反しているんだということ、規則や訓令に違反しているんだということ、それから監察の目的は達していないんだということを公安委員の皆さん方に具体的に説明しましたか。
#172
○政府参考人(田中節夫君) 二十五日に公安委員に御説明をいたしましたのは私でございます。具体的な事情と、それから当日新幹線が故障いたしましておくれた、そして予定の監察の時間について確保するべきであったところを確保していない、そして新潟西港に行ったというようなことにつきましては御説明をいたしました。これがどの法律に違反しているとか、あるいはどの内規に違反しているというところまでは御説明をしておりません。
#173
○富樫練三君 そういうことを公安委員の皆さん方にきちんと報告しなければ、公安委員の皆さん方だって判断できないでしょう。そのことについて、法律違反の問題、規則違反の問題、訓令違反の問題、それから監察の目的は達していなかった、こういうことについては国家公安委員長にはいつ報告しましたか、具体的に。
#174
○政府参考人(田中節夫君) これは具体的に何条何項の規定に違反をしておるというところまでは私は大臣には詳しくはその時点で申し上げておりませんけれども、少なくとも早い時点で、当該監察が監察の目的を達していない、いわゆる監察の時間というのを十分に確保していないということは、これは二十五日の時点で、当人から事情も聞きましたし確認もできましたので、その時点で御報告はしているところでございます。
 具体的な、どの条項に違反しているということにつきましてはその時点では私の記憶では具体的には報告していませんけれども、これは懲戒処分といいますか、そういうふうな規定に触れるといいますか、そういうふうな行為であるということの認識につきましては御説明しているはずでございます。
#175
○富樫練三君 国家公安委員長、そういう経過なんですよ。
 要するに、国家公安委員にも委員長にも、国家公務員法の第何条のここに触れるんだ、あるいは国家公安委員会規則のここに触れるんだ、こういう疑いがある、あるいは監察の訓令にも違反しているんだ、こういうことについては五人の国家公安委員の皆さん、そして国家公安委員長には長官は報告していないんですよ。
 先ほど委員長は答弁の中で、国家公安委員会が警察庁に牛耳られているんじゃないかということを何とかして解決しなけりゃならない、こういうふうに委員長は言っておりますけれども、今のような状態を解決することが、牛耳られているというふうにいろいろ言われている、これを解決していく道なんですよ。それをチェックするのがあなたの仕事でしょう。どう思いますか。
#176
○国務大臣(保利耕輔君) 当然私の仕事でありますが、中田局長の処分については、人事権者は長官であるというところは非常に大きな差が小林本部長の場合とはあると思います。
 そして、全体として、食事をしマージャンをした、そのことは極めて不届きであるということは私も認識がございましたし、何条に違反するという詳細な報告はいただかないまでも、そういうことをしたということ自体がもう許しがたいことだというふうに私は思っておりました。
#177
○富樫練三君 そういうことでは、委員長としてチェックもしていない、こういう状態ですから、牛耳られる、言うなりになっているという実態を今物語っているんだと思うんです。私は、そういうことでは仕事が務まらない。
 ですから、そういう点では、きのうも申し上げましたけれども、やっぱり二人ともこの際改革をするんだったら辞任すべきだろうというふうに思います。そのことを申し上げて、質問を終わります。
#178
○国務大臣(保利耕輔君) 最後の部分についての御答弁は私はもう繰り返したくありませんが、特段のお話がない限り私はこの仕事を続けさせていただいて、先ほどから御答弁をしておりますような線に沿って警察の改革のために努力をしてまいりたい、こういうふうに思っておるわけであります。
 なお、中田局長の処分については御承知のように長官からそれぞれ公安委員の先生方にお話があり、さらにまた確認のため二十八日に国家公安委員会を開き、そこにおいてはこの全体の判断を了とするという御判断が国家公安委員会として出されておりますので、私はそれに従っております。
#179
○照屋寛徳君 社会民主党・護憲連合の照屋寛徳でございます。
 私は、昨日の当委員会でも一連の警察不祥事の問題、さらには国家公安委員会の権限、機能、国家公安委員長の職責等についても触れさせていただきました。
 その中で、柏崎警察署が取り扱った柏和運輸労働組合員の襲撃事件を私はたださせていただきました。それについて警察庁から当該柏崎警察署からの報告を受けた御答弁をいただきましたが、あの中で、委員会終了後、私自身が入手した資料等に基づいて精査をしましたら、特に事件のあった翌日から当該被疑者らから犯行の用に供した手錠等の任意提供を受けた経緯について明らかな間違いと思われる事実がございましたので、ぜひその点については適切な再調査を求めたいというふうに思っておりますが、長官の御判断をお示しいただければありがたいと思います。
#180
○政府参考人(田中節夫君) 昨日の当委員会におきまして、この柏和運輸に係りますところの事件捜査の問題につきまして委員から御指摘がございました。
 私どもの調査、それからまた委員の御指摘の内容と食い違っているところがございます。きのう私も答弁申し上げましたように、関係者の協力を得ながらその点につきましては再調査をさせていただきたいと存じます。
#181
○照屋寛徳君 私は、新潟県の柏崎署の対応をただしておりますのは、やはり近代社会において労使というのは対等の原則に基づいておるわけであります。もちろん資本主義社会ですから、すべてのものが商品化される、いわゆる労働力そのものも商品化されるという仕組みにありますけれども、そういう中にあってもやはり使用者も労働者も人格においては対等である、そういう労使対等の原則というのは警察においても尊重されなければならない。もちろん、警察だけじゃなくして社会全体でそのことは尊重されなければならない、こう思うからであります。ぜひ警察庁長官におかれましては、御答弁いただいた調査の実現方をお願い申し上げたいと思います。
 神奈川県警に始まって新潟県警を含むさまざまな不祥事の事案について予算委員会でもただしてまいりました。まあこれでもかこれでもかと続発をしてまいったわけでありますが、私はある日、こんなにも不祥事が出てくる事態というのをどういうふうに表現すればいいのかということを大先輩の松岡滿壽男先生にお聞きをしましたら、切れば出てくる芝居の幽霊という言葉を紹介していただきました。切れば出てくる芝居の幽霊のように不祥事が続発するようなことがあってはならないというふうに思いますので、そのことを申し上げておきたいと思います。
 そして、きょうは予算の委嘱審査でございますが、私は成熟した我が国の民主主義社会をつくっていく上で、徹底した地方分権というか地方主権が必要であるということをかねがね申し上げてまいりました。その地方分権、地方主権を実現する上では、何といっても地方への税財源の移譲が大切であります。同時に、やはり地方公共団体の課税自主権の尊重ということも大切であろう、こう思うわけであります。
 今、話題になっております法人事業税への外形標準課税の導入等さまざまな課題がありますけれども、きょうは予算との関連で何点か具体的な質問をやらせていただきます。
 警察予算に占める警備警察の経費、これはどういう状況になっておりますでしょうか。
#182
○政府参考人(石川重明君) 警備警察に要する経費につきましては、事項の警備警察に必要な経費といたしまして、警備警察運営及び警衛に関する会議、指導、連絡等の旅費、あるいはカメラ等の機材類の整備などに必要な経費を計上させていただいていることにつきましては、先般、平成十二年度の警察庁予算の概要の御説明を申し上げたときに申し上げたところでございます。
 しかしながら、警備部門の活動に必要な経費というのはこれにとどまらない、この事項で警備警察に必要な経費と整理しておるものにとどまらないわけでございまして、いろいろな装備資機材とかあるいは部隊が出動するときに要する旅費とかあるいは事件捜査に必要な捜査費、こういったようなものがあるわけでございます。
 また、そもそも警察活動というのはさまざまな状況で行われておりまして、警備部門はもとより生活安全、刑事、交通等の各部門が一体となって総合力を発揮して展開活動しているという状況がございます。
 したがいまして、警察庁の予算において警備部門あるいは刑事部門といったような形で予算を区分しておらないわけでございまして、事実上それを摘出することはなかなか困難である、できないということについて御理解をいただきたいというふうに存じます。
#183
○照屋寛徳君 そうすると、警察庁からいただいた予算の概要説明、この中で警備警察の経費六十三億四百万円、こういう記載があるんですけれども、これはどういうくくりでそういうふうにおっしゃっておるんでしょうか。
#184
○政府参考人(石川重明君) この経費は、今申し上げましたように、警備警察の運営及び警衛に関する会議、指導、連絡等の旅費、機材類の整備等に必要な経費というようなくくりでございます。
#185
○照屋寛徳君 警察の組織をどう見るかということもありますが、機能的に分類をすると刑事警察あるいは交通警察、防犯警察、そして地域警察、警備警察、このように分けられるのかなと私自身は思います。
 いただいた資料によりますと、刑事警察の予算が三十四億三千九百万円。それから今交通戦争と言われるぐらい激化をしている、最近少し死傷者は減ったようでございますが、交通警察の予算が十二億三千七百万円なんですね。
 そうすると、私が指摘をし申し上げたいのは、かねがね言われていることでありますが、我が国の警察組織の中で、国民生活に密着をする刑事警察あるいは交通警察などそういう機能、役割を担うべき予算よりも、警備警察の予算、経費が突出して大きくなっているんじゃないか。すなわち、刑事警察がおろそかにと言ったら失礼になりますけれども、刑事警察よりもどんどん予算や人員を含めて警備公安警察の方が肥大化をしているのではないか。こういうことが国民の中でも言われますし、識者の方々からも鋭い指摘を受けるわけでありますが、どうでしょうか、この予算のあり方、それから現状、交通警察や刑事警察との兼ね合いでどういうふうに考えていらっしゃるんでしょうか。
#186
○政府参考人(石川重明君) 今、委員の御指摘のように、刑事警察に必要な経費、例えば今お願いしております十二年度予算では三十四億三千九百万円、それから警備警察に必要な経費は六十三億四百万円、こういうことになっておるわけでございますが、これは例えば平成十一年度で見ますと、あくまでも事項別の話でございますが、警備警察に必要な経費は十億九千二百万円という予算でございまして、これに対して刑事警察に必要な経費というのは三十七億五千万円、こういうことだったわけでございます。
 平成十二年度に警備警察に必要な経費が六十三億円、こういう形になっておりますのは、やはりサミットとか特別に大きな警備活動を要するといったようなことがございまして、その年度年度にどういう事象が警察活動の重点になるかということで事項別に仕分けしたときの経費に違いが出てくるということはございます。
 それから、刑事警察、あるいは交通警察、警備警察、それから地域警察、いろいろあるわけでございますが、例えば機動隊というのは警備部門に置かれているということでございますけれども、この機動隊の活動というのは、平素教育訓練を行って部隊としての練度というものを高めておる、それで何か突発的なことがあったときに集団的に行動をしていろいろ警察活動を行うということでございますが、この機動隊におきましても、平素、例えば交通の夜間指導取り締まりとか、あるいは集団的にパトロールを行うとか、ある地域に対してそういうようないろいろな活動を行っておるわけでございまして、先ほど申しました部門別になかなか仕分けがしにくいというのはそういったことでございまして、例えば特別捜査本部が置かれるような重大事件が起きたというときにはそれぞれ部門を限らずそこに集中するというような活動が行われているということで御理解をいただきたいと思います。
#187
○照屋寛徳君 警察法の三十七条だったでしょうか、都道府県警察の経費のうち国費によって支弁する、支払われるものが定められておりますね。このことについてお伺いいたしますが、都道府県県警の経費のうち国費で賄われるものはどういった項目があるんでしょうか。
#188
○政府参考人(石川重明君) 今、警察法の三十七条についてのお尋ねでございますが、これは、「都道府県警察に要する次に掲げる経費で政令で定めるものは、国庫が支弁する。」、こういう法律でございまして、例えば、警視正以上の階級にある警察官の給与、あるいは警察教養施設、これは警察学校のことでございますが、警察教養施設の維持管理、あるいは警察学校における教育訓練に要する経費、あるいは警察通信施設というのがございます、これの維持管理その他警察通信に要する経費、それから犯罪鑑識施設の維持管理その他犯罪鑑識に要する経費、犯罪統計に要する経費、それから警察用車両及び船舶並びに警備装備品の整備に要する経費、それから警衛及び警備に要する経費、国の公安に係る犯罪その他特殊の犯罪の捜査に要する経費、犯罪被害者等給付金に関する事務の処理に要する経費というようなものが国費支弁対象ということになっているわけでございます。
 これは、警察の事務と申しますか警察活動というのは、国家的な性格とそれから地方的な性格というものが兼ね合わせて実態としてございますものですから、国家的な性格のものについては国費をもって支弁する、こういう考え方で国費支弁経費が定まっているというふうに承知をいたしております。
#189
○照屋寛徳君 今御答弁いただいたように、警察行政あるいは警察の使命というんでしょうか、国家的な役割と自治体警察というか、そこが果たすべき役割と重なっておるんだろうと思うんですね。その中で、この警察法三十七条の中身でございますが、国の公安に係る犯罪その他特殊の犯罪の捜査に要する経費、これは国費で支弁する、こういうことでございますね。
 そうすると、警備公安警察の活動費というんでしょうか経費というんでしょうか、それは警察庁が予算を確保して警察庁からそれぞれ当該都道府県警察に渡される、こういう仕組みになるんでしょうか。
#190
○政府参考人(石川重明君) そういうことでございます。
#191
○照屋寛徳君 そうすると、そこで問題なのは、やはり自治体警察の関与というか、そういう意味では、いわば警察法三十七条の国の公安に係るような犯罪、特殊な犯罪、これはそれぞれの都道府県県警がそのような職務を執行する上での経費は国の方から支弁をされる、このような仕組みになっておりますので、その予算の額だとか内容だとかあるいはその執行状況などということについてはやはり透明性の担保が重要になってまいるだろうと思います。
 それは、警察の歴史からいたしましても、自治体警察の考え方というんでしょうか役割というんでしょうか、そこも大事な部門でございますので、私としては警察法三十七条の特殊な犯罪や、あるいは公安に係るような予算の確保や執行、そして都道府県警察との関係の透明性、これを高めていく、そのことが極めて重要だし、これからの警察の国民に対する信頼をかち得ていく上でも重要なことだというふうに思っておりますが、長官、どのようなお考えをお持ちでしょうか。
#192
○政府参考人(田中節夫君) 委員御指摘のように、警察活動は万般いろいろございますけれども、特に情報公開というようなことが迫られておりまして、国におきましても国家公安委員会、警察庁は情報公開の対象機関とされております。
 したがいまして、警察活動はいろいろございますので、そこに限界はございますけれども、全体の情報公開というような大きな流れの中でできるだけ透明性を確保する、そして我々の警察活動につきまして国民の皆さんの御理解を得るためにもそういう方向で努力をすべき、そういう段階に来ているというふうに私は考えております。
#193
○照屋寛徳君 最後に、通告をしてございますので、通信傍受装置の整備等の予算がどういうふうになっているのか、そして通信傍受法で定められている記録装置がどのような規格容量なのか、それからどれぐらいの時間記録が可能なのか、そのあたりをお聞かせいただきたいと思います。
#194
○政府参考人(岡田薫君) 予算額のあれと順番が、ちょっとお答えの仕方が逆になるかもしれません。恐縮でございます。
 通信傍受のための装置の機能等について先にちょっと説明をさせていただきますが、通信傍受のための装置については、形態といたしましてはパソコンのようなイメージでお考えいただければよろしいのではないかと思いますが、そういう機器に、電気通信設備に接続するためのケーブルですとかあるいは捜査員が通話内容を聞くためのヘッドホンといったものが附属しているものでございます。
 この装置の具体的な機能を申し上げますと大体どういうことかおわかりいただけるかと存じますので機能について申し上げますが、電気通信設備の回線に接続して通信を傍受する機能、それから傍受した通信を記録する機能、それからファクス信号のプロトコールすなわち画像を音声信号に置きかえる方法を検出してそれに基づいて音声信号から画像を復元する機能、それから捜査員の作業状況を立会人に表示するなど通信傍受法の適正な運用を確保するために必要な機能、そういったものを備えさせることといたしております。
 記録媒体につきましては、具体的にはまだこれから入札で決まっていくものでございますので決定はしておりませんけれども、デジタル方式で記録をする光ディスクのようなもので考えてございます。その理由といたしましては、ファクス信号に対応できる程度の高品質の記録が必要であること、それから通信傍受法二十二条二項等の規定による消去作業を的確に行うことが必要とされるからでございます。そうした機能につきましての詳細につきましては、一般競争入札に当たり公開されました仕様書で明らかにされているところでございます。
 それから、時間の問題でございますが、これは性能的には三十時間程度記録できるものを予定しております。
 それから、予算額についてでございますけれども、そういった機能を見込んでその一式の価格を約七百万ぐらいと積算をいたしまして、合計約六十式で総額四億三千六百万を計上いたしております。なお、大変御案内のとおりで恐縮でございますが実際の調達価格につきましては競争入札になりますのでそこで適正に決定されるもの、そのように考えております。
 失礼いたしました。
 時間の点でございますけれども、記録装置に用いる媒体をまだ具体的に何と決定したわけではございませんけれども、これは一部の、御質問で、まだどれとは決まっていないのですけれども、例えばDVD―RAMというようなものでありましたらどれぐらいできるかというと三十時間ぐらいできる、そういったことが一つの候補としてはあり得るものだ、そんなふうに考えてございます。
#195
○照屋寛徳君 終わります。
#196
○高橋令則君 自由党の高橋でございます。
 予算にかかっての話をさせていただきたいと思います。
 地方財政関係が最初でございますけれども、財政局長いらっしゃいますか。──地方財政については、基本的に言いますと地方分権の推進ということが基本になってくるわけですけれども、予算全体から見ますと、今までの流れを変える、当然といえばそうですけれども、できないわけですけれども、余り変わっていない、やり方とか何かは。そういう意味では、地方分権一括法が通ったわけですから、もっとダイナミックに推進されるべきだというふうに思っているんですけれども、そういう意味では、大臣を初め御苦労されていることは、御苦労の経過については承知をしておりますし、経緯を知っておりますけれども、もっと推進されるべきだ、そういうふうに私は思っております。
 関連して予算の中身でありますけれども、これは自治省の中ではないんですけれども、新しい仕組みとして統合補助金というのがあるんですね。これはつくる過程ではいろいろ議論がありました。私もその中に入って議論したこともありますけれども、これは一括法に関連する仕組みだろうというふうに、私はそういう認識をしておりますし、それなりにやっぱり今後ふえていっていいのではないかというふうに思っておりますが、局長の考え方はいかがですか。
#197
○政府参考人(嶋津昭君) お答えいたします。
 今御指摘の公共事業に係る国庫補助負担金のあり方につきましては長い間いろいろな形で議論、そして各党におかれましてもいろいろ御議論いただいているところでございます。
 最近の動きとしますと、中央省庁等改革基本法とかあるいは分権推進委員会の第五次の勧告におきまして取り上げられまして、分権推進計画の中では、国庫補助金の運用・関与の改革といたしまして「今後とも存続する国庫補助負担金については、国の過度の関与等により地方公共団体の自主的・自立的な行政運営が損なわれることがないよう、運用・関与の改革を図る。」ということが記載されているわけでございますが、それに基づきまして、平成十二年度の予算におきまして今御指摘の統合補助金制度が創設されました。全体で六千億円ぐらいになるわけでございまして、二級河川、公営住宅、公共下水道あるいは都市計画事業、いろいろな方面での統合補助金制度ができたわけでございます。
 一口に言います統合補助金制度の中身といたしますと、いわば具体的な事業箇所、内容について地方団体が裁量的に施行することができる、あるいはそういう意味で地方団体の自主性、自立性を高めるものでございますので、この統合補助金というのは補助金制度の運用の改革という方向で前進したものだと我々考えております。
 ただ、現在はその統合補助金の創設が決まった段階でございますので、今後各省におかれましてその運用に関しましてその趣旨に沿った的確な運用を期待しているわけでございまして、なおかつ、また対象事業等につきましても一層その範囲を拡充していくというようなことが必要だと思いますので、私ども国の予算編成に関係しまして各省庁に対して申し入れをするような機会もありますので、そういうことを通じまして各省庁に対しても働きかけをしてまいりたいというふうに考えております。
#198
○高橋令則君 あれにはタイプが二つあるんです。私はタイプ二がいいんではないか、もっと拡充すべきだというふうに思っているんですけれども、そっちが少ないんです。タイプ二よりもタイプ一の方が多いわけです。各省庁の戦争というのは変ですけれども相当抵抗があるわけでして、検討している過程でもいろんな話がありました。タイプ一をぜひともタイプ二の方にしてやったらどうかということも私言ったことがありますけれども、残念ながら不十分であると私は思っております。これは私どもも取り組みをしなければなりませんけれども、自治省としても取り組んでいただきたいというふうに大臣にもお願いを申し上げておきます。
 次に、在外選挙に関する問題であります。
 これはもう各党ともに賛成してそしてこの制度ができたわけでございますけれども、この実現の過程にはいろんな経過がありまして御苦労もされたわけでありますけれども、この制度の予算の経費、それに対する取り組みいかんということをお聞かせいただきたいと思います。
#199
○政務次官(平林鴻三君) 在外選挙制度でございますが、予算の方から申し上げますと、平成十二年度の自治省関係予算案におきまして、在外公館に対する事務説明、指導に要する経費約七百万円、在外選挙人名簿登録に要する経費約二億二千七百万円、総選挙時に必要な経費約二億四千百万円、在外選挙制度の啓発、周知に要する経費として約四千三百万円を計上いたしております。
 この制度の施行に向けた取り組みといたしましては、国内外におきましてポスター、リーフレット、テレビ・ラジオ放送を利用して制度の周知及び在外選挙人名簿への登録促進のための啓発を進めております。同時に、各選挙管理委員会や在外公館等に対する制度の周知及び管理執行体制についての助言なども行っておるところでございます。
 人数の方でございますが、平成十一年五月一日に登録事務を開始いたしましたが、平成十二年二月末までの登録申請者数は四万七千八十六人、やはり次第にふえてまいっております。
#200
○高橋令則君 私は、在外邦人の人たちが本当に選挙ができるように仕組みをぜひとも拡大して、特に外務省との関係が非常に重要だと思いますので、これにしっかりと連携を持ってそしてやっていただきたいというふうに私はお願いを申し上げる次第でございます。
 次に警察関係ですけれども、予算絡みですけれども、ハイテク犯罪の対策関係です。
 見ていると、最近オウム真理教の信者が各省庁のシステムに孫請で入ったというようなことでちょっとびっくりしたんですけれども、それは本来は官房長の所管だと思うんですけれども、そうではなくて、もっと大きいそれは一つのあれでありまして、全体的にハイテク犯罪というのは非常に深くしかも新しい問題ですから、その取り組みというのは非常に重要だと思うんですけれども、これに対する予算措置、それに対する取り組みの考え方についてお聞かせをいただきたいと思います。
#201
○国務大臣(保利耕輔君) 私の頭の中にありますのも、ハイテク犯罪をどう予防するかということについて非常に大きなものが頭の中にあります。特に、昨年十月にモスクワに参りましてG8の治安関係閣僚会議をやりましたときに各国からやはりこの問題は提起をされておりまして、今後国際的にも連携をとりながらハイテク犯罪対策をしっかりやっていこうということを申し合わせたのでありますが、その後、ことしに入ってからだったと思いますが、アメリカのリノ司法長官が、来年は、はっきり覚えておりませんが約二十億ドルぐらいのお金、二千二百億ぐらいになるんでしょうか、そのお金を投入してハイテク犯罪対策をやる、こう言っております。
 そういう意識をやはり全国民が持つ必要がある時代になってきている。コンピューター関係は非常に発達しておりますから、その明るい面を見ますと非常にいわゆるIT時代と言われているようなことの到来で明るい面があるのでありますが、逆にその裏の陰になる部分についてはまだ目が行っていないんじゃないか。少なくとも十分ではないんじゃないか。そういう認識を持っておりまして、政府部内においてもこの問題については各関係する省庁においても十分に検討していただきたいと思っておりますし、内閣全体としても、このアメリカの取り組みを一体どう考えるのか。これはアメリカ特有のことなのか、日本にもこれはある程度この考え方は入れて大きな対策費を計上してやらなきゃならないことかどうかということについては私から問題提起をしたいと思っております。
 なお、現状については事務方から御答弁をさせたいと存じます。
#202
○政府参考人(黒澤正和君) ハイテク犯罪関係の経費それから対策内容いかんでございますが、平成十二年度の予算でございますが、アメリカと比べますと大変少ないわけでございますが、二十三億四千四百万円計上をいたしておるところでございます。
 内容でございますけれども、アジア各国と連携をとるためのネットワークである二十四時間コンタクトポイント・ネットワークシステムを整備するための経費といたしまして三億五千五百万円、それから不正アクセス禁止法、本年の二月十三日に援助関係の規定を除きまして施行になっておりますが、その法の施行に伴う取り締まりあるいは技術的支援体制の整備に必要な経費といたしまして十七億五千七百万円、そのほか不正アクセス自動検知に関する調査研究等に必要な経費といたしまして二億三千二百万円を計上いたしておるところでございます。
 政府全体といたしましても、御案内のとおり、情報セキュリティー関係省庁局長会議におきましてハッカー対策等の基盤整備に係る行動計画、これが本年一月に決定されたところでございまして、警察庁におきましてはこの行動計画を踏まえまして、今後推進すべき施策を警察庁情報セキュリティー政策体系に取りまとめたところでございます。
 今後は、この体系に沿いまして、捜査体制、技術支援体制等の強化、国際的な連携強化等のハイテク犯罪対策の推進、そしてまた監視・緊急対処体制の整備強化等のサイバーテロ対策の推進、あるいはまたハイテク犯罪の発生を防止するための産業界との連携強化等に努めてまいる所存でございます。
#203
○高橋令則君 この警察庁の予算の概要の説明を見ていると、これが余り見えないんです。私はもっと充実して努力していただきたいというふうに思います。大臣には決意をいただきまして、大変ありがとうございました。
 最後ですけれども、海上保安庁の問題。私は前から装備関係については不十分だというふうに何遍も申し上げていたわけですけれども、それはそれとして、不審船問題そしてまた海賊の問題、いろんな重要な問題が出ているわけです。全体的な取り組みの考え方、そして予算を含んで十二年度の考え方をお聞かせいただきたいと思います。
#204
○政府参考人(荒井正吾君) 海上保安庁の特に海賊あるいは不審船警備事案の予算という、内容、経費という御質問かと思いますが、海上保安庁の予算は全体で千六百八十億円でございますが、千億は一万二千人の人件費でございます。六百八十億は船艇の整備等の物件費でございます。
 特に海賊につきましては、巡視船艇を運用することで現在しておりますが、この十二年度予算案あるいは十一年度補正予算案で特に計上、強化されましたのが不審船対策でございまして、夜間監視機能強化型ヘリコプター二機や、不審船を捕捉するのに十分な高速性能を有し武器防御機能を強化された高速特殊警備船三隻の整備等が新たに行われました。十一年度補正予算案におきましては五十三億四千五百万円、十二年度予算で政府原案におきましては六十八億五千二百万円を計上しておる実情にございます。
#205
○高橋令則君 装備関係については、特に大きな巡視船関係については私はやっぱり計画的な整備が必要ではないかと思っておるんですけれども、見ていると予算のときには何というんですか補正のときが多いんです。そうじゃなくてやっぱり全体的に本予算でできるように努力しなきゃならないと思うんです。その取り組みの考え方はどうですか、長官。
#206
○政府参考人(荒井正吾君) 再度御説明させていただきます。
 船艇は今五百十八隻、航空機七十三機の装備で活動させていただいておりますが、船艇はかなり古くなってきておる実情にありますが、最近のいろんな犯罪の態様を見ますと、船艇の整備とともに監視機能でございますとか分析機能とか、相手の出方に応じたいろんな機能が要求されており、また航空機をさらに強化するような迅速性というようなものも要求されております。
 限られた予算でございますが、全体のバランスをとって、総合的にその能力をアップするようにいろんな工夫をしておるつもりでございますけれども、今後とも各年度予算におきまして立派な予算査定を受けられるような工夫を凝らしていきたいというふうに考えております。
#207
○高橋令則君 終わります。
    ─────────────
#208
○委員長(和田洋子君) この際、政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 委嘱審査のため、本日の委員会に警察庁交通局長坂東自朗さんを政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#209
○委員長(和田洋子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#210
○松岡滿壽男君 ちょうどお昼休みに東京都議会の友人が来まして、チャイルドシートの話を私が質問されたんですけれどもお答えができなかったものですから、急遽、交通局長にお越しいただいて、そういえば去年ですか、この委員会で議論いたしました。四月一日からいよいよ施行されるわけであります。
 その人は、自分にも孫ができて、来るときは子供が孫を連れてきて帰りは自分が車で送っているんだけれども、チャイルドシートをつけないと四月一日からやっぱり一点減点になるんだろうか、そういうケースの場合どうなるんだろうかということが一点と、もう一人若い方が、少子化対策で自分は頑張って年子で三人六歳からいる、だけれども今度全部乗れなくなっちゃうと言うんですね、数が。若い方の人はそういう質問を私にしまして答えができなかったものですから、ひとつ御答弁をかわりにお願いいたします。
#211
○政府参考人(坂東自朗君) 委員御指摘のとおり、四月一日からチャイルドシートを義務づけた改正道路交通法が施行されるということになっています。この趣旨は、やはり最近、乗車中の幼児の交通事故というのが非常に多発しているといったようなことから、昨年の国会においてお認めいただいたところでございます。そういった趣旨から考えますと、やはり原則はチャイルドシートを着用していただくということになります。
 ただ、どうしても万やむを得ないような場合がございますので、そういった場合は法律あるいは政令で除外規定を設けているところでございますが、委員御質問の、お孫さんが遊びに来た場合といったことはその除外規定には該当いたしませんので、これはやはりぜひおつけいただきたい、こういうふうに考えておるところでございます。
 それから、もう一点の御質問の、幼児の方がたくさんいらっしゃる、乗車するというときでございますけれども、これは一概に言えないわけでございますけれども、やはり車の構造とか大きさ等によって違ってくるわけでございますが、法の趣旨は、できるだけつけられる人はつけていただく、そしてどうしても、やはり乗車定員とかいろんな関係でつけられない場合はそれはやむを得ないということになっております。
#212
○松岡滿壽男君 タクシーとかそれから幼稚園の送迎バス、あれはもうつけなくてよかったんでしょう。
#213
○政府参考人(坂東自朗君) 幼稚園の送迎バスにつきましては、車の構造上チャイルドシートを固定することができないといったようなこともございますので、義務化の対象にはならないということになっております。
#214
○松岡滿壽男君 先週ですか民放で特集か何かやっていました、チャイルドシートの。そうしたら、三万から二十万ぐらいかかる、高過ぎるという問題。それから若いお母さんですけれども、もう子供が嫌がるからつけさせませんとはっきり言っていました。これは困ったことだなと僕は思って聞いておったんだけれども、一体しつけはどうなっているんだろうと思ったんですが、そういう場合はどうなるんですか。
#215
○政府参考人(坂東自朗君) 嫌がっているということもあろうかと思うんですけれども、やはり委員御指摘のように、基本的にはしつけというところもございますので、嫌がっているといった場合にはできるだけ速やかにどこか駐車できるところにとめていただいてあやすとかいったような形にしていただきたい。原則、嫌がっている場合においてもやはりチャイルドシートはつけていただかなければいけないということになっているということでございます。
 それからもう一点、チャイルドシートが高過ぎるんじゃないかということでございますけれども、これはやはり各自治体等がいろんな補助金を出したりあるいはレンタル活動というのを展開したりということで、できるだけ安価に購入できるようないろんな措置を各自治体がとっているという現状にございます。
#216
○松岡滿壽男君 チャイルドシートをつけるのを嫌がってむずかって暴れ回って、それで事故でも起きたら、これは逆のマイナスの現象がここに出てくると思うんです。だから、今警察の方にも導入に向けていろんな問い合わせも来ていると思うんですね。どういう問題が今そういう実施に当たって起き上がってきているのか、そういうことについてもちょっとお話を伺いたいと思います。
#217
○政府参考人(坂東自朗君) 私どものところに問い合わせがかなり来ておりますけれども、その内容は、やはりいつから施行されるのかとか、それから先ほど委員から御質問ございましたような、こういうケースは着用しなきゃいけないのか、あるいは免除されるのかといったような質問が出ているということでございます。
 それで、問題は、この施行に向けて私どもも着用率等を調査しておりますけれども、最近の調査によりますと四一%の方がつけている、逆に言いますと六〇%弱の方がつけていらっしゃらない。さらには、つけていらっしゃる方も正しくつけている方が六〇%ぐらいしかいない、残りの四〇%の方は正しくつけていないということでございますので、やはり大きな課題は、できるだけ施行に向けてチャイルドシートをまずはつけていただく、そしてつける場合におきましてもやはり正しくつけていただくということが非常に重要じゃないかと思います。
 四月の六日からはまた春の交通安全運動というのを行う予定でございますので、この安全運動でもやはり重点目標の一つとして、チャイルドシートの着用あるいは正しいつけ方というものに関しまして積極的にキャンペーン活動を張っていきたい、このように考えております。
#218
○松岡滿壽男君 大変御無理を申し上げて申しわけございませんでした。ありがとうございました。
 地方財政の大幅な財源不足、十二年度末には借入残高が百八十七兆に達する見込みでありまして、かなりメスを入れていかぬともたぬのじゃないかという状況だというふうに思うんです。しかも、それは緊急を要するわけでありまして、そのためにもやっぱり行政改革とか合併問題とか、かなり前に進めていかぬと間に合わなくなってくるんじゃないかという気がするんですよね。
 今、合併推進の現状と推進法案についてまずお伺いをいたしたいというふうに思います。
#219
○政務次官(平林鴻三君) 市町村の合併の現状などでございますが、昨年来、市町村合併特例法の改正による行財政措置の拡充、市町村の合併推進についての指針の策定などを行ってきたところであります。
 合併の機運は徐々にではありますけれども全国的に盛り上がってきたという状況でございます。例えば平成七年の前回の市町村合併特例法改正後に新聞などに報道された情報によりますと、合併についての何らかの動きがある地域は全国で百七十七地域、市町村数にしますと八百十に上っております。このうち新潟県の新潟市と黒埼町につきましては平成十三年一月一日に合併する旨の協定が締結されたところでございます。
 今後のことでございますが、現在御審議をお願いしております平成十二年度予算案に盛り込まれておりまして、市町村合併推進補助金、また市町村合併推進啓発事業経費等の活用を図りながら、合併特例法の期限であります平成十七年三月までに十分な成果が上げられますように総合的に市町村の合併を推進していきたい、さように考えておるところでございます。
#220
○松岡滿壽男君 明治維新のときの廃藩置県とか、それから終戦後の財閥解体とか、あるいは役所も局長以上はパージとか、かなり思い切ったことをやらぬと今の日本の現状というのは改革できないんじゃないかという思いがするんですけれども、月刊現代の三月号ですかね、齋藤精一郎立教大学教授が「「消費税一八%」時代の到来を阻止するために」ということで書いておられる中に、大胆な行革に着手しなきゃだめだ、行政の本格的なスリム化による歳出削減が不可避だ、一府十二省庁に減りはするけれども行政経費が削減されるとはとても思えないということを指摘しながら、「地方分権も踏まえて三千二百以上ある市町村を再編した場合の経費削減効果を試算したことがある。道州制の採用を前提に市町村を三百程度にまとめると、私の試算では二十兆円弱の経費削減が可能という計算になった。例えば、隣同士の町と村が別々に火葬場を建てるような無駄を省く。あるいは、統合によって議会の数を減らすといった施策によって、大幅な経費圧縮は可能になるはずだからだ。」「二十兆円という額は、消費税(一%が二兆五千億円に相当)八%分に当たる。仮に消費税を一五%に引き上げる必要があるとしても、行革を断行すれば七%ですむということだ。本来なら一〇%アップすべきところが二%アップでいいとなれば、国民は政府に拍手喝采するのではないか。」ということを書いておられるんですけれども、こういう考え方に対しますお考えがあれば、改めてまたお伺いをいたしておきたいと思います。
#221
○政務次官(平林鴻三君) 松岡委員のおっしゃる行政改革といいますか、要するに経費を削減するとかあるいは効率的に使うとかいう課題でございますけれども、確かに合併というようなこともいわば経費の節減に通ずることかと思いますが、合併ということは、それだけではなくていろんな行政需要に適正に対応するためにやっていくという考え方が必要かと思っております。でありますから、もっと総合的な意味での合併推進ということになろうかと思っております。
 おっしゃいますような経費の節減等につきましては、いわば地方で行政改革を進めてもらうということを別途お願いしておりまして、各都道府県、市町村では、熱心なところとそうでないところさまざまでございましょうけれども、全国的にやはりそういう機運にあって、経費の節減なり人員の合理化なりそういうことに取り組んでおるということでございます。
#222
○松岡滿壽男君 きのう予算委員会の方で公述人で正村公宏先生が来ておられまして、この問題を出しましたら、やっぱりそれをもうやるべきだと。いわゆる道州制ですね、やっぱり地域もある程度人口が減っていくわけだし限定すべきだろうと、数を。ということでありましたし、中山先生の方は、どうもやっぱりむだな公共事業がふえ過ぎておると。これから十八の空港を各地が要望している、十八要るんだろうかというようなお話でした。確かに府県でやっていると、最初は一県一空港ということでやっておって今一県二空港になってきているわけですよね。
 だから、やっぱりそういう府県制度がある以上、どうしても日本人はまじめですから熱心にその地域でやるんですよね。だけれども、やっぱり道州制という形で考えていけばもっと効率のいい交通体系も私はできるだろうと思うんですよ。これから人口も減り、経済も元気がなくなってくる。それから、税収だって国税、地方税合わせて八十数兆も、これ十何年ずっとそうでしょう。それで、公務員の数も四百四十万でずっとそのまま来ている。そうすると、一人八百万としてもそれだけで税収の大きな部分が食われていくという問題があるわけですよ。
 だから何か効率的な仕組みにつくりかえていかなければいかぬのだけれども、やっぱり市町村の立場から見ても、私も市長を十二年やりましたが、合併したらだれが市長になるんだろうか、あるいは県会議員の数、市町村議員の数、まず人事の問題が一つありますよね。それからもう一つはやはり住民感情ですか、郡が違うんだ、あんなところと一緒になれるかという問題が一つあるし、もう一つはやっぱり利害関係なんですよね、商店街の中心はあっちへ移るんじゃないか、損か得かと。だからなかなか地方の意思に任せておくと合併というのは進まないですよ。だから、進ませるという意思があるのならかなり思い切ったことをしていかないとこの問題は全然にっちもさっちもいかなくなると私は思っているんですね。
 そこで、この前の予算委員会では自治大臣かなり前向きな姿勢で御答弁いただいたわけですけれども、やっぱりどこか動かしていかないと、みんなが様子を見ていると一つも前に進まない、そういうことを私も感じておりますので、何か膠着しているものを前にぽんと動かしていくいい知恵がわいてこないものかなという思いがするものですから、重ねて御質問いたしているわけです。
#223
○政務次官(平林鴻三君) 市町村の規模を大きくするという観点から、今、市町村の合併の促進を図っておるところでございますが、今日までとってまいりました方策というのは、やはり国がある程度の考え方を示しましてこれを都道府県で具体化していただくという考え方でやっておりまして、指針を昨年自治省でつくりまして現在各都道府県で検討をいただいておる。ことしじゅうに各都道府県の合併のパターンといいますか、そういうものをつくってほしいということで進めておりまして、これはことしじゅうということで今進行を図ってもらっておるところでございます。
 それから、これは市町村の規模の問題でございますが、今おっしゃいました都道府県の規模というのをどうするかという問題は、実は都道府県の今の区域は明治の二十年代にでき上がったものがそのまま百年以上続いておるということでございますから、それなりにこの市町村の合併が何回かに分けて行われたのとは異なりまして、それぞれに定着をしてしまっておるというところが一つ大きな問題ではございます。
 そこで、昭和のいわゆる大合併という、昭和三十二年ごろでございますが、市町村合併の進行に伴いまして都道府県についても検討を加えて改革をしたらどうかということが政府の地方制度調査会で非常に熱心に論議が行われた経過がございます。一つは府県制度をやめて道州という案をつくってみる、それからもう一つは都道府県を合併するという案をつくってみるということでやったわけでございますが、両案併記で答申が行われた。道州の方が少し多数の説であるということで答申が行われておったと思います。
 それから既に四十数年たっておりまして、現在も都道府県がそのまま区域を維持しておるということでございますが、この問題はやはり、絶えずとは申しませんけれども時々民間の経済団体とかいろんなところでそういう道州の制度をやってはどうかというような意見が出てまいっておりますし、また地方制度調査会でも多少の議論が行われてきたという経過はございます。
 したがいまして、我々も決して都道府県のことについて全く議論をしておらぬというわけではございませんけれども、今日のところはまだ都道府県の合併とか道州とかということに関しては決まった方向づけはなされておらぬというぐあいなところであろうと思います。今後の問題として相当綿密に慎重に検討してまいるべきだと思っております。
#224
○国務大臣(保利耕輔君) 今、平林総括政務次官からお答えをいたしましたように、過去いろいろな議論が道州制をめぐりまして、あるいは連邦制と言ったらよろしいんでしょうか、出ております。古くは昭和三十二年の第四次地方制度調査会でも議論をされておりまして、全国を七から九のブロックに区分し地方を設置する、こういう案が出ております。
 さらに、その後いろいろな会合でこの種の議論が出ております。つい最近では平成十一年に行われました経済審議会の中で「中長期的には、市町村の機能強化を踏まえ、都道府県合併も視野に入れて、都道府県の持つべき機能とその機能にふさわしい適切な規模について検討する。 その上で、道州制の意義について、幅広い観点から検討を行う。」旨記載されております。
 私は、せんだって委員の御質問に対して予算委員会でお答えをしたのでありますが、物事を行いますにはやはり一つのターゲットというか、遠くの方の目標というものを見据えて物事を考えていかないといけないという観点から申しまするならば、今のような地方分権を本当の意味で実のあるものにしていくためには、こういったことの議論も大変大切であるというふうに思っております。
#225
○松岡滿壽男君 ありがとうございました。
#226
○委員長(和田洋子君) 以上をもちまして、平成十二年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、総理府所管のうち警察庁、運輸省所管のうち海上保安庁、自治省所管、内閣府所管のうち警察庁、総務省所管のうち消防庁、国土交通省所管のうち海上保安庁及び公営企業金融公庫についての委嘱審査は終了いたしました。
 なお、委嘱審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#227
○委員長(和田洋子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後三時五十八分散会
ソース: 国立国会図書館
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