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2000/05/11 第147回国会 参議院 参議院会議録情報 第147回国会 総務委員会 第8号
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2000/05/11 第147回国会 参議院

参議院会議録情報 第147回国会 総務委員会 第8号

#1
第147回国会 総務委員会 第8号
平成十二年五月十一日(木曜日)
   午後一時開会
    ─────────────
   委員の異動
 五月九日
    辞任         補欠選任
     角田 義一君     千葉 景子君
     藤井 俊男君     本田 良一君
 五月十日
    辞任         補欠選任
     石井 道子君     中曽根弘文君
     広中和歌子君     江本 孟紀君
 五月十一日
    辞任         補欠選任
     国井 正幸君     長谷川道郎君
     中曽根弘文君     佐々木知子君
     江本 孟紀君     広中和歌子君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         小川 勝也君
    理 事
                海老原義彦君
                鴻池 祥肇君
                広中和歌子君
                高橋 令則君
    委 員
                泉  信也君
                佐々木知子君
                長峯  基君
                長谷川道郎君
                松谷蒼一郎君
                森田 次夫君
                千葉 景子君
                堀  利和君
                本田 良一君
                前川 忠夫君
                木庭健太郎君
                山下 栄一君
                阿部 幸代君
                吉川 春子君
                山本 正和君
   国務大臣
       国務大臣
       (内閣官房長官) 青木 幹雄君
       国務大臣
       (総務庁長官)  続  訓弘君
   内閣官房副長官
       内閣官房副長官  松谷蒼一郎君
   政務次官
       文部政務次官   河村 建夫君
       総理府政務次官  長峯  基君
   政府特別補佐人
       内閣法制局長官  津野  修君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        石田 祐幸君
   政府参考人
       総務庁行政管理
       局長       瀧上 信光君
       厚生省保健医療
       局国立病院部長  河村 博江君
       労働省職業安定
       局次長      青木  功君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○理事補欠選任の件
○政府参考人の出席要求に関する件
○行政機関の職員の定員に関する法律等の一部を
 改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)

    ─────────────
#2
○委員長(小川勝也君) ただいまから総務委員会を開会いたします。
 まず、委員の異動について御報告いたします。
 去る九日、角田義一君及び藤井俊男君が委員を辞任され、その補欠として千葉景子君及び本田良一君が選任されました。
 また、昨日、石井道子君が委員を辞任され、その補欠として中曽根弘文君が選任されました。
 また、本日、国井正幸君が委員を辞任され、その補欠として長谷川道郎君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(小川勝也君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。
 委員の移動に伴い現在理事が二名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。
 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(小川勝也君) 御異議ないと認めます。
 それでは、理事に広中和歌子君を指名いたします。
 なお、あと一名の理事につきましては、後日これを指名いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(小川勝也君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 行政機関の職員の定員に関する法律等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に総務庁行政管理局長瀧上信光君、厚生省保健医療局国立病院部長河村博江君及び労働省職業安定局次長青木功君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#6
○委員長(小川勝也君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#7
○委員長(小川勝也君) 行政機関の職員の定員に関する法律等の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案につきましては既に趣旨説明を聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#8
○前川忠夫君 民主党・新緑風会の前川でございます。
 少し古い話で恐縮なんですが、今度の総定員法との関連も若干ありますので、前段、官房長官の時間の都合もおありというふうにお聞きをしておりますので、最初に官房長官にお伺いをしたいんです。
 昨年の一月に自民党と自由党との間で政権合意がされて、その際の合意の中に、国家公務員の定数についての削減、二五%削減ということで合意をされたというふうに私ども承知をしていますし、これは自民党あるいは自由党さんとの間の合意だけではなくて、その後の閣議決定という形の手順を踏んでおられるというふうに承知をしておりますが、先ごろ自由党さんとの連立政権が解消されたという事態になりましたが、当然閣議決定をされている事項ですから、こういう政権の枠組みが変わったとしてもこの基本合意は多分生きているんだろうというふうに思いますし、あるいはこういうものも一つのベースになりながらこれからの公務員の定数問題についての計画なりあるいは議論がされていくというふうに承知をいたしております。
 そこで、この合意が生きているのかどうかということとあわせて、それから一年もう既に経過を実はいたしておるわけですが、その後の一年の経過の中でこれらが具体的にどんなような形で内閣の中で議論をされているのか。あるいは、これは省庁再編に絡む、省庁再編の基本計画、基本法の中で公務員の一〇%削減というものもこれは方針としてあったやに承知をしているんですが、これらとの関係は非常に私どもにとってはわかりにくいんです。
 これらについて長官の方から少し解説を含めてお聞かせをいただければ大変ありがたいというふうに思います。
#9
○国務大臣(青木幹雄君) まず、閣議決定をしたことであるから、自自の合意で、自自の連立が解消してもどうかということでございますが、十年、二五%削減という方針につきましては、与党合意を踏まえまして、政府の方針として平成十一年の四月に閣議決定をいたしておりますので、自自の連立が解消した現在でも当然基本的な方針には何ら変わりがございません。
 また、御質問の削減目標に至る経緯を申し上げますと、省庁の再編以降の定数削減につきましては、中央省庁等改革基本法において十年で少なくとも一〇%の計画的削減を行うとともに、独立行政法人化によりさらに削減を上乗せするということが定められたことは今、議員おっしゃったとおりでございます。
 その後、小渕前総理の、これは自由民主党の内部の一つは問題なんですが、総裁選の公約として、計画的削減及び独立法人化による削減の目標を明示するために目標として十年、二〇%削減の方針がまず示された経過がございます。
 それからさらに、一層厳しく定員削減を進めるとの観点から、与党合意が行われ、それに基づきまして十年、二五%削減の方針を先ほど申し上げましたように閣議決定をしたわけでございます。それが現在の削減の目標となっておることを私もそういうふうに認識をいたしております。
#10
○前川忠夫君 この後また総務庁の方にもちょっとこの関連については質問をさせていただきたいと思いますので、とりあえず官房長官への質問はこれでこの問題については終わります。
 そこで、長官にお伺いをしたいんですが、この国会の冒頭、国会議員の定数、特に衆議院の定数削減問題をめぐって混乱があったのは御承知のとおりなんですが、あの際も、私ども民主党だけではなしに多くの皆さんからなぜ二十なんですかという議論は大分あったわけですね。
 いまだに私どもとしては、なぜ二十削減なんだろうと。大変わかりにくい決着の仕方をしたわけですが、例えば今回、今お答えをいただいた一〇%という数字もそうですし、あるいは小渕前総理が総裁選挙に当たって公約をされた二〇という数字もそうですが、さらには自自合意でその後閣議決定をされた二五という数字も、何やら数字がまず先にあって、その後何かさまざまなことでつじつまを合わせるということが少し多過ぎはしないかという気がするんですね。
 もちろん、さまざまな組織の性格がありますから、例えば仕事の量を段階的に減らしていって結果としてこういう削減が達成できましたという手法もあるでしょう。逆にまた、ある程度予算ですとかさまざまな部分で枠を決めて、結果として削っていくというやり方もあることは私は否定をしませんけれども、私はこの特に定数の削減という問題は、公務員の場合には身分保障がされているとはいうものの、雇用にかかわる問題あるいは身分にかかわる問題だけに、余り軽々に数字だけがひとり歩きをするというやり方は決して好ましいやり方ではないというふうに考えるんですが、この辺の問題について、これからの問題もございますので、官房長官の所見をお伺いしておきたいと思います。
#11
○国務大臣(青木幹雄君) 衆議院の定数削減につきましては、私自身、この削減の数について直接関係を今日まで持っておりません。衆議院の内部でそういうふうな決定をされたわけでございまして、この問題については私どももいろいろな批判はありますけれども、やはりこういうリストラの時代に国会が率先してある程度な削減はすべきだという基本的な考えのもとになされたものと考えております。
 また、今、議員おっしゃいましたように、確かに法的には一〇%を決め、いわゆる党内の総裁選で二〇%になり、それが最終的には二五%になったと、数字が先に走ってやしないかということは確かに一つの議論だと思っております、私も。
 それで、やはり確かに仕事の負担がどういうふうになるか、仕事の負担とサービスが実際どういうふうになるか、そういうふうなことも含め、また来年の一月六日からは新しい省庁再編になりますし、いろんな役所が統合したりする中で、本当にこの定数が正しいかどうか、そういうふうなことも当然頭の中に入れて定数削減を最終的に決定すべきだということは私も同感でございます。
 ただ、やはりそれにはかなりはっきりした数字を示して、その範囲の中で、サービスの低下はないか、また過重な労働を強いることはないか、そういうふうなことを検討するのもまた一つの方法だと、そういうふうに考えておりまして、私どもは二五%という目標に向かって一生懸命努力はいたしますが、その中で、やはりサービスの低下とかまた過重な労働条件とかそういうふうなものが出ないように十分気をつけてこの目標達成のために努力をしていかなきゃいかぬ、そのように考えております。
#12
○前川忠夫君 時間がありませんからもう一問だけ質問させていただきたいんですが、今度のこの削減計画の中の二五%削減の対象の国家公務員というのは、現在五十四万人程度というふうに言われているんですけれども、この十年ほどずっと調べてみたんですが、この十年間で〇・七%しか実は減っていないんですね。もちろん、この間全く定員削減に向けての努力をしていなかったわけじゃなくて、計画はあったんですね。計画はあったんですが、実際に実績として残っている数字を見ますと、十年間でわずか、私の計算ではたしか三千六百人ぐらいしか減っていないんですね。これを、今お話しのように、もちろん独立行政法人化をするとかさまざまなことはやるんでしょうけれども、本当に四分の一、約十三万五千人本当に削れるんですかということなんですね。そこにやっぱり無理が来るんじゃないかというような感じがするんですが。今までのさまざまな経験を含めて、長官自身が、本当にこの計画が達成可能なのかどうか。
 私は、先ほど申し上げましたように、さまざまなものを積み重ねた結果として削減できましたというのならばこれは万人が認めるんですけれども、あらかじめ数字を先行させておくということは、ある意味では政府の公約ですから、達成できなかったときどうなんだということを必ず追及されるという性格のものだと私は思うんですね。とするならば、最終的につじつまを合わせるために何かをやるんじゃないかという、逆に言いますと疑いの目さえ実は向けざるを得ないということがあるものですから、あえてもう一度お聞かせをいただければと思います。
#13
○国務大臣(青木幹雄君) 確かに、今、議員おっしゃいますように、十年間で今までが〇・七%、これも恐らく今までもたゆまざる十年間の定数削減の努力をした結果の〇・七%の御指摘だと思います。それが同じ十年間で二五%ということになると、確かに数字の上では、一体、無理をしなくて本当にサービスも十分にし本当に労働条件も整えた上でできるかどうかという疑問が生ずるのは私も当然だと思います。
 しかしながら、これはやはり私どもが十年間いろんな努力をすることによって達成しなきゃいかぬという最終的な目標でございますので、一年、二年、三年やっていく中で、どの部門が多いのか、どの部門は削れるのか、そういうふうな検討をしながらやはり最終的な結論は出さなきゃいかぬ問題だと、そのように考えておりまして、一生懸命努力をまずやっていこう、そういうふうに考えております。
#14
○前川忠夫君 いずれこの種の問題というのは省庁再編にかかわる計画が出た段階でまた当然議論しなければならないと思いますが、改めてその場で議論させていただくということで、長官、ありがとうございました。
 総務庁の方にお伺いしたいんですが、今もちょっと申し上げましたように、中央省庁の再編にかかわる基本法の中で一〇%削減計画というのがありまして、平成十二年度末の人員をもとにしてということで一〇%削減の計画が実はあるわけですね。片やこういう政府自身の方針がある。今度は定員を総定員法で国家公務員の定数の上限の枠を決めますというこの意義ですね。
 私はかつてこの総定員法を決めたときの経過はある程度承知をしていますし、それなりの意義はあったと思うんですね。その後、今申し上げましたように、中央省庁の再編成ですとかあるいは行政改革会議等々の中でさまざまな提言があって、時代が変わってきているわけですよね。
 としますと、そういう中でこの総定員法の持つ意義というのがやはり変わってきているんじゃないかというふうに思わざるを得ないんですけれども、そういう中でのこの総定員法の改正といいますか見直しというのがどんな意義があるのか、まず最初にお聞かせをいただきたいと思うんです。
#15
○国務大臣(続訓弘君) 今回御提案申し上げております総定員数の限度は、今御指摘がございましたように、いろんな変遷があった上で、本年度予算で御可決いただきました定数五十三万四千八百二十二人を上限とする新たな総定員の上限をお決めいただく、こういうものでございます。
 そこで、総定員の上限はいかなる意義を持つのかということでございますけれども、今、青木長官と委員とのやりとりの中で、一〇%の法定の削減数がございますし、さらには公約としての二五%の目標がございます。したがいまして、五十三万四千八百二十二人の上限から今お話し申し上げたような削減をお願いするわけであります。
 その際にも、やはり委員が御心配されましたように行政サービスを低下させないように、あるいは同時に、前回の際にも附帯決議がつきました、今回のこの総定員法に対する衆議院の附帯決議もございます。それらを踏まえながら、なおしかし我々としては定数削減に向かって、定められた目標に向かって努力をする。あくまでも今申し上げた上限が定められているわけですから、その上限からさらに今目標に掲げている削減を努力して達成をする、このいわば数字の上限であるということを御理解賜りたいと存じます。
#16
○前川忠夫君 先ほど官房長官とのやりとりの中でも申し上げましたように、まず数字ありきで、その後に、仕事の中身ですとかあるいは効率化ですとかさまざまなものが後からついてくるという発想は、どうも私どもから見ると逆転をしているような気がして仕方がないんですね。
 つまり、例えば地方分権によってこれとこれの仕事はもう地方に移ります、したがって国家公務員の数はこれだけ少なくなります。あるいは、こういう仕事については、効率化を図った結果、例えば今まで五十人でやっていたものが二十五人になりますというようなものの積み重ねがある意味では私は定数の問題にはね返ってくるというふうに思うんですね。
 ところが、あらかじめ上限だけ決めておくという発想やあるいは一〇%削減しますということがまず先にありきということでは、これまで、例えば中央省庁再編にかかわる基本法の議論でもありましたように、一体何がどうなるのか、ただ二つあった省を一つにくっつけて、もちろんむだな部分を多少、恐らく減らすことはできるかもしれませんけれども、もともとどうも形を整えることだけにきゅうきゅうとしているような気がしてならないんですね。
 ですから、私は、仕事だとかあるいは業務とかそういうものと定員との関係というのは密接不可分だというふうに思うんですけれども、この辺が先ほど申し上げたいわゆる一〇%削減の問題とこの総定員法との私は意識の上では大きなギャップがあるものですから実はお聞きをしているわけなんですね。
 もう一度、できればその辺の整理をもう一回していただけたらありがたいと思います。
#17
○国務大臣(続訓弘君) 前川委員の議論と先ほど官房長官がお答えしましたように、議論はいわばお互いにかみ合わないわけであります。
 というのは、定数を一〇%ないしは二五%の削減の目標を決めてそして行政需要に伴う人員は後から云々というやり方をしているじゃないか、それは本末転倒ではないかという御議論、それに対して、そうではなくて、やはりある程度の目標を決める、そしてそれに向かって仕事の合理化を図っていくというやり方、この二つの私はやり方があると存じます。
 私自身が、実は美濃部都政の十二年間で四万四千人の人間の増を結果としてやりました。そして同時に、今度は鈴木都政の十二年間で同じ四万五千人の削減を図りました。それも結果として、千二百万都民、ちょうど日本の人口の十分の一であります。その十分の一の行政を支えるためには何としても四万四千人の増員が必要であったと。同時に、今度は財政再建を果たさなければならないという大変な状況の中で、同じ行政サービスは落とさないで創意工夫を凝らしながら四万五千人の削減を実際やってまいりました。
 そういうことからすれば、私は最初に定数の削減の目標を掲げるということも一理あるのかな、またそれに向かってやはり全力を挙げるということも当然の仕事ではないのかなと、こんなふうに思います。
 いずれにいたしましても、徹底的な合理化を図ってほしい、公務員の数を減らしてほしい、しかも税金はなるべく安くしてほしい、財政再建を果たしてほしい、そういう願いが国民の皆様にあると思います。それらを政府としては踏まえて、今申し上げたように懸命な努力を、例えば定数の問題に対してなら、今申し上げた定数の中から一〇%あるいは二五%の目標に向かって削減をしていく、こういう目標を掲げて鋭意取り組もうということでございますので、その辺のことは議論かみ合わないと存じますけれども、御理解を賜りたいと存じます。
#18
○前川忠夫君 この辺は確かにすれ違いの議論になる可能性があると思って私も承知をしておるんですが。
 それではお伺いをしたいんですが、今度の五十三万四千八百二十二名というこの定数、総定員法で定める枠、これは何が根拠かというふうにお聞きをしたら、平成十二年度の予算の人員だということなんですね。そうしますと、総定員法で定める数字というのは毎年毎年変えるものなんですかと。たまたまことしは平成十二年度ですから、その平成十二年度の予算上の定数をもとにして総定員法の上限を決めましたと。もちろん、これ以上のことは認めませんよという意味での上限ですから、来年はもちろん下がるという、先ほどの方針からいけば当然下がるということになるんでしょう。
 そうしますと、この数字の持つ意味というのは、たまたま平成十二年度の総定員法の改正の際に決める数字だから平成十二年度の予算で決めればいいんだということになりますと、逆に裏返して言うと、何も総定員法でこんなものを決めなくてもいいじゃないかと。毎年毎年予算のときにきちっとことしの総定員は何人でした、あるいは何人にしますと、予算を決めるときにそれを決めればいいわけですよね。何で総定員法でこの枠を決めなければならないのかという問題がまた新たな問題として出てくるんですが、いかがでしょうか。
#19
○国務大臣(続訓弘君) 私も最初はその疑問を持っておりました。ということは、地方におりまして毎年毎年予算を提出、予算で決めるというならわしになっておりました。ところが、国のやり方はそうではなくて総定員法というのがございます。
 御案内のように、今回の改定前の総定員法は昭和四十二年度末のいわば定数をもとにした決め方でございました。そして三十三年、今回改正は三十三年後の改正であります。その間、八万五千人の実は純減がございます。そういう意味では、三十三年間にわたっていろんな努力をされた。要するに行政需要が高まる、それに対しては適切な人員を配置する、同時にむだな人員は削る、その結果、入りくりをいたしまして八万五千人の人間の削減が図られているという実績がございます。
 いずれにいたしましても、国の総定員法は十二年度をベースにして、それを上限にして、先ほど委員の御指摘もございましたように、これから行政需要に見合った人間の配置あるいは合理化による削減というのを交互に繰り返して国民の御期待にこたえるような行政改革の実を上げたいというのがこの国が定めている総定員法だと私は理解をいたしております。
#20
○前川忠夫君 確かに、国の行政としてやる場合に、言葉は悪いかもしれませんが、何らかのスローガンといいますか目標値をきちっと定めておくということは、私は時として必要なんだろうというふうに思うんですが、それが逆に、目標が絶対なものになって、結局それに合わせようという無理が生ずるところに私は問題があるんじゃないかと。
 私も民間の企業にいましたからよくわかるんですが、結局、人が減ると、仕事の量が変わらなければ、それは例えば残業になったり休日出勤になったりするわけです。予算が今度は抑えられるとサービス残業になったりいわゆるふろしき残業という、自分のうちへ持って帰って仕事をするというようなことになりかねないわけですよね。ですから、目標であるがゆえにその目標を何とかしてクリアしなければならないという政策としての行き方と、それから実態とが乖離をした場合のやっぱり心配というのはあるんです。その辺については慎重な配慮をぜひこれからもやっていただきたいとお願いをしておきたいと思うんです。
 そこで、現実に今この総定員法の枠になる五十三万四千八百二十二名というこの枠が、先ほどから申し上げていますように例えば二五%削減というふうに考えた場合、多少対象の範囲の違いはもちろんあるんですが、何をもって減らすんだろうなというふうに考えますと、先ほど申し上げたように、この十年間を見ましてもわずか〇・七%しか減っていないという現実を考えますと、あと考えられることといえば、かなり大がかりな、いわゆる独立行政法人化をするとか、あるいはこの仕事については民営化をしていくとか、そういうかなり大胆なことをやらなければいけないことになるんです。
 後ほど広中議員の方からも質問があると思いますけれども、この五十三万四千八百二十二名の中身を見てみますと、一番実は大きな柱の人員担っているのは実は文部省なんですね。国立大学あるいは国立学校の多分これは教職員の人たちを含めての話だと思います。この数が約十四万人なんですね。この学校を、いわゆる文部省の部分を仮にそっくり独立行政法人化すると見事に二五%削減になるんです。
 先ほどから独立行政法人というお話が時々出るものですから、じゃそのことを考えているのかなというふうに、そうでもしないと十三万五千人からの人間を減らすということは、私は理屈の上では成り立っても現実には不可能に近いんじゃないかと思うんですが、いかがでしょうか。
#21
○国務大臣(続訓弘君) その前に、数字を訂正させていただきます。
 私は三十三年間で八万五千人と申し上げましたが、五万八千人、逆でした。お許しをいただきたいと存じます。
 それと、今の国立大学等の定員と定数削減との関連でございますけれども、委員御案内のように、法律上は、いわゆる仮に独立法人化しようとしても、それは外、いわば外枠になります。したがって、一〇%という法律の文言は、それは適用されません。そういう意味では、仮に今十四万人の方が外に出られても、残る中で一〇%は削減をしていくということでございます。
#22
○前川忠夫君 残された時間もありませんので、最後に要望だけしておきたいんですが、総定員法の評価についてはいろいろあるんですが、先ほどから申し上げていますように、枠をあらかじめ定めるということ、しかも例えば予算の枠を決めるというのとはちょっとわけが違いまして、人員の枠を決めるあるいは削減の数の具体的な目標を決めるということは、必ずどこかでいろんな問題が私は発生をすると思うんです。
 公務員の場合には、一応身分保障はされているとはいうものの、やはり雇用の問題というのは、これは民間の企業でも大変な問題に今なっているわけですが、公務員の場合も、具体的にこういうものを、例えば削減を具体化していく過程においては、当該の働いている職員の皆さんはもちろんでありますが、当然そこには労働組合もあるでしょうから、そういうところとの事前の協議というのをしっかりとやっていただきたい、そのことがやはりこういった計画を具体的に進捗させていく一番大きな力になる。当事者の協力なくしてはこれはできませんので、上からばさっと押しつけただけでやろうとすれば大変な問題になる心配があるわけですね。
 ぜひ長官、さまざまな行政経験おありですから、その辺の機微に触れた対応については十分御承知だと思いますが、あえて要望として申し上げておきたいと思いますので、もし感想がございましたらお聞かせをいただいて、私の質問は終わりたいと思います。
#23
○国務大臣(続訓弘君) 今、前川委員の御質問は私は当然だと存じます。お互いが一つの目的のもとに切磋琢磨する、そして国民の皆様の御期待にこたえるような行政を実際に行うというときには、働く人たちの御協力がなければ私は今までの経験からしてできません。その意味では、もとより、直接的には労働組合の方々と協議はできかねますけれども、省庁を通じて十分その辺のところはお話し合いをさせていただきながら所期の目的に向かって努力をしたいと、このように考えておりますので御理解を賜りたいと存じます。
#24
○前川忠夫君 終わります。
#25
○広中和歌子君 広中でございます。
 この中央省庁改革基本法で、国の行政機関の職員の定数約八十四万人を十年間で一〇%削減するとされたものが、なぜ平成十一年四月の閣議決定で二五%になったのかということについてでございますけれども、その二五%の数字の根拠というのは何でしょうか、簡単にお答えください。
#26
○国務大臣(続訓弘君) 先ほど前川委員と官房長官とのやりとりの中でもう既にこの問題は御答弁申し上げましたけれども、最初は一〇%が法定です、御案内のとおり。それから、実は小渕総理が総裁選のときに二〇%を公約されました。さらに、自自合意で、国民の皆さんの厳しい改革といいますか、そういう声を自自合意に反映されまして二五%の削減ということが政策合意されたわけですね。それが十一年四月二十七日の閣議で、確かに自自合意ではあるけれども、同時にこれは国民の皆様に公約すべきことだということで閣議決定をされたと、こういう経緯でございます。
#27
○広中和歌子君 私がお聞きしたいのは、経緯じゃなくて、その根拠なんですよね。
 二五%の削減というのは、独立行政法人化、特に国立大学の独立行政法人化を前提としてその数字が出てきたんですか。
#28
○国務大臣(続訓弘君) それはもろもろなんです。
 法定は、先ほど前川委員御質問のような総定員法の一〇%、そして同時に独立法人化する際にもそれは上積みしますよというのが法律なんですね。したがって、今度の二五%の削減は、独立法人化をする前提で二五%が出てきたわけではなくて、すべてをもろもろ含んだ二五%であります。
#29
○広中和歌子君 従来でしたら十年間で一〇%ですから、八十四万人をベースといたしますと、十年間で八万四千人の削減ですよね。それが今度二五%になりますと、その郵政の部分を引いたといたしましても一万三千五百人と非常にふえるわけです。
 それではお伺いいたします。削減の部分はさておき、これはネットの削減なんですか、それとも別途増員というのはあるんですか。
#30
○国務大臣(続訓弘君) 先ほども三十三年間で五万八千人の削減ができましたと申し上げました。その際にも一〇%だとか五%だとかいう公約でありました。それはネットではなくていわば現実の問題として、例えば十万人の職員がおられると、それに対して合理化することによって一万人が減らされる。同時に、他の新しい行政需要が出てきた、それが五千人必要である、だとすれば純ネットは五千人の削減でありますけれども、数字上は一万人の削減、そしてネットは五千人の削減、こういうことになるわけです。
#31
○広中和歌子君 つまり前川議員がおっしゃいましたように、過去十年間の実質的な削減を見ますと、その目標はともかくとして、実質は、つまりネットの削減は〇・七%であったということですよね。ですから、今後の十年間でもそういうことが起こり得るということでございましょうか。
 それから、毎年定期に定年退職であるとか、あるいは転職などでおやめになる方がございますよね。その数も結構あるんじゃないかと思うんですけれども、そういう方たちが自然に抜けていく、そうしてその数を積み上げてみると大体例えば一〇%になるとしても、新しい行政需要であるとか、それから新陳代謝という意味ではやはり新しい方を雇い入れるというんでしょうか、参加してもらわなきゃならないわけなんですけれども、そこのところの計画というのは具体的なものが何かあるんでしょうか。
 それから、ついでにお伺いいたしますけれども、削減をするということになりますと、当然仕事を少ない人でやらなきゃならないわけですから、仕事を削減のための行革とか、業務の見直しとか、規制緩和とか、そういうものをやらなきゃならないわけですよね、釈迦に説法でございますけれども。それは具体的に何か考えていらっしゃいますでしょうか。具体的なことをお伺いしたいんです。
#32
○国務大臣(続訓弘君) 広中委員はいろいろ知り尽くしての御質問だと存じますけれども、仮に現状のままで仕事がふえる分だけどんどん人をふやしたんでは、私は際限なく人間はふえていくだろうと。そこで、そうではなくてやはり厳しい眼で人間の削減を図っていくと、それは仕事の見直しである。その仕事の見直し、例えばみずから御指摘ございました地方分権の問題だとかあるいは規制緩和の問題だとか、そういう厳しい眼で行政を見直す、そして張りついている人間を削減をしていく。したがって、不断のこういう見直しを図ることによって私は適正な国家公務員の定数の管理ができるんではないか、今まさにそれをやるべきではないか、それこそが私どもが国民の皆様にちゃんとした行政を施すという意味で義務でもあると、このように考えているわけです。
 同時に今、具体的にそれでは新しい仕事はどういう仕事が出てくるのか、そしてさらにそれに対する削減は具体的にどうなるのか、それはやっぱり仕事の見直しだと存じます。
 例えば、具体的には今まで国がやっていた地方行政をすべて地方に移管をする、国がやっていた規制を民間にすべてゆだねる、こういう具体的な仕事の見直し、それが結果として人間の削減につながる、仕事の見直しにつながる、権限の見直しにつながる、こういうふうに考えます。
#33
○広中和歌子君 わかりました。その方向でぜひ進んでいただきたいと思うんです。
 さて、この二五%の方の削減ですよね、そうすると、郵政を除くと約五十四万人を対象として二五%の削減ということですよね。そうすると十年間で十三万五千人、大変多くの数、一年間で一万三千五百人でございます。
 しかし、既にもうこの五十四万人の中で独立行政法人化が決まった五十四の機関がございます。それを合わせますと七万三千七百一人でございます。それから、これは今後ということでまだ確実にはなっていないけれども、国立大学が独立行政法人化いたしますと、十一万三千人であります。そういたしますと、計約十八万七千人の人をこの五十四万から引いちゃいますと、もうそれだけで二五%以上を達成できちゃうわけですよね。ということは、もう少なくとも残った省庁に関しましては全然削減する必要がないんじゃないかと、そういうような計算になるのでございますけれども、そこの点についてお考えになったことございますか。
#34
○国務大臣(続訓弘君) この問題についても先ほど前川委員が御質問されました。
 法律上は、今の独立行政法人化された後ではなくて、される以前の定数に対する一〇%の削減というものをもう法律化されているわけです。これはやりなさいという法律なんです。したがって、私どもは十年間で一〇%削減をしなければならない義務がある。そこで、十二年度の予算の定数のベースを考えて、これから新たに十年間の削減計画、一〇%の削減計画をつくっていくわけですね。それが先ほどお話しございましたように、じゃネットなのかそうではないのかという問題はございます。いずれにしても一〇%の削減計画は我々は実行する。
 同時に、今度は例えば仮に国立大学が独立法人化した場合にはおつりが来るじゃないかと、こういうお話でございますけれども、それはそれとして、やらなければならない法律上の義務は我々はちゃんと果たさなければならない。これが国民にお約束した法律でございます。
#35
○広中和歌子君 つまり母数はどんどん変わるけれども、どんどん母数は減っていくけれども、それに対して一〇%ということはずっと続いていくということですね。確認のための御質問でございます。
 では、今度は文部政務次官にお伺いしたいわけでございますけれども、自民党の文教部会の教育改革実施本部高等教育研究グループが大学の独立行政法人化に関してすばらしい提言を行っていらっしゃると私は思います。
 ただ、その冒頭のところでこういう言い方をしていらっしゃいます。国立大学の独立行政法人化は大学改革からスタートしたというよりもむしろ行政改革の議論の中から提起されたことに関係者が強い不信感を抱いている。そういうことが冒頭に書かれているんですが、多分そういう不信感が生まれても当たり前なんじゃないか。先に行革ありきで、そしてこれだけいなくなりましたよ、これだけ公務員の数が減りましたよというふうになっているんじゃないかと。そういう点では本末転倒だということは前川委員もおっしゃったわけでございますけれども、このことについてですが、まず次官の御感想をお伺いしたいと思います。
#36
○政務次官(河村建夫君) 自民党の文教部会・文教制度調査会での報告、私も承知をしておりますが、これは文部省と直接のかかわり合いからいいますと、これは党の方から出てきたものでございますが、ただこの提案は、今、委員御指摘のように、大学関係者の皆さん方からそういう強い御指摘、御不安、そういうことで、そのままそういう形で教育というものが行政という一つの考え方では非常に本末転倒だと、こういう御意見は私どももっともだという感覚で受けとめさせていただいております。
 ただ、大学改革の観点からは、これはいつの日かこういう形で大学の活性化をやらなきゃいかぬということはもちろん自民党の中にもありましたし、文部省の中でも当然そういうことはこれまで考えてこられたと思うんですね。だから、そういう観点からこれを進めるに、ちょうどこういう行革の時代を迎えて、ちょうどいい機会だという私自身はそういう受けとめ方でおるわけでありまして、この定数削減をするとかなんとかじゃなくて、大学改革をしなきゃいかぬ、この機会をとらえて、ちょうどいい機会だと。むしろ私としては、今どういう感覚でいるかとおっしゃいますから、そのような思いで今この問題に取り組んでおるようなわけであります。
#37
○広中和歌子君 たまたま同時進行ということなんでしょうか。いずれにいたしましても、独立行政法人化は公務員の削減に寄与すると。しかしながら、独立行政法人の職員の扱いは公務員に準ずるというふうに言っていらっしゃいますよね。これは一体どういうことなんでしょうか。具体的にお伺いいたします。
#38
○国務大臣(続訓弘君) 二つございまして、公務員型と非公務員型がございます。今公務員型につきましては、御指摘のように公務員制度を適用するということになっております。しかしながら、定数の関係は、これは外れるわけであります。
 いずれにしても、独立行政法人はみずからの法人の運営方針に基づいて人間の管理をし、あるいは事業の管理をし、そして先ほど来申し上げているように、行政改革の実を上げるための国民の期待にこたえるようなそういうお仕事をしていただくということでありまして、身分そのものは公務員であっても実際のいわば管理はその独立行政法人が管理をされる、こういう仕組みになっております。
#39
○広中和歌子君 では、今度具体的に国立大学の場合ですけれども、仮に独立行政法人化になった場合ですけれども、これまでの公務員として雇われていた教員は、教特法で身分保障があると同時に総定員法で規制されてきたわけですね、これまでは。これまでは学校の先生というのは、身分保障もされた、しかし総定員法がかかっていたということですけれども、国家公務員に準ずる人たちには定員という概念はなくなってしまうのでしょうかということでございます。総定員法での削減とは無関係になってしまうのかどうかお伺いいたします。
#40
○政務次官(河村建夫君) 私ども伺っておりますのは、いわゆる今の定数、公務員削減計画の中では、独立行政法人化、この名前がいいかどうかまだ問題ありますが、その枠の外にあるというふうに聞いておるわけでございます。
 ただ、教員のほかの身分等々については、当然現行の教育公務員特例法、これは念頭に置いておかなきゃいかぬ問題だと、このように考えております。
#41
○広中和歌子君 そうすると、念頭に置きながら、引き続き公務員として身分を保障していこうという考え方でございますよね。
 そうすると、公務員として雇用され、その後独立法人化された方はそういう立場だろうと思うんですけれども、今度、独立行政法人後に雇用された人との雇用関係みたいなのはどうなるんでしょうか。
#42
○国務大臣(続訓弘君) 同じ国家公務員の身分を持って独立行政法人に移行された人と、今度は新たに独立行政法人で固有の職員として採用された人との身分関係はいかがという御質問だと存じます。
 先ほども御答弁申し上げましたように、独立行政法人は法人の主体性によって人間の採用も可能だし、あるいは給与も決められるわけです。あるいは労働条件も決められるわけですね。しかし同時に、人間の最終的な管理は、今も主務大臣が、例えば三年ないし五年の事業計画の中で、事業に対する直接的な統括はありませんけれども、そういう報告を受けるということになっておるわけですね。ただし、公務員の場合は、身分が公務員を持っている職員の場合は、国会に報告することになっているわけです。独立行政法人が国会に対して、我々のところにおられる国家公務員の身分を持っている人は前年度何人だったけれども今年度何人ですよという報告義務がございまして、定数の管理はそういう意味で国会が管理をする、こういう関係になるわけです。
#43
○広中和歌子君 よくわからないんですけれども。非常にややこしいので、それでお伺いしているんです。
#44
○国務大臣(続訓弘君) 職員の勤務条件等は、先ほど来申し上げていますように独立行政法人が主体で決められるわけです。ただ、御質問は、その中に国家公務員の身分を持っている人とそうでない人たちが、後に採用される人がいるだろう、その人たちの身分関係は一体どうなるんだ、そして定数管理はだれがやるんだ、こういう御質問だと存じますので、そう答えているわけです。
 ということは、国家公務員の身分を持っている者に対しては独立行政法人の長が国会に、国家公務員の身分を持っている者は全体として一万人なら一万人おりますよ、その中の九千人は国家公務員の身分を持っている者ですよと、対前年度の増減は五百人ありましたと、あるいは五百人減ですという報告を国会にする、こういう仕組みになっております。
#45
○広中和歌子君 そうすると、独立行政法人になりました後も国家公務員として雇われていた人たちは国家公務員の身分をそのまま引き継ぐということですね。ですから、独立行政法人の一般の職員にはならないと。準ずるということじゃなくて、そのままになっちゃうんです。そのままなんですね。準ずることじゃないんですね。
 だけれども、一方では、給与とか待遇とか人員とか、それはそれぞれの独立行政法人の自由に任せるということだったんじゃないんですか。だから非常にわかりにくいんです。
#46
○国務大臣(続訓弘君) 勤務条件は独立行政法人が決めるわけです。主体的に決められる。そのほかに何か。
#47
○広中和歌子君 ごめんなさい、時間過ぎて。
 決められることはわかりました。だけれども、公務員としてかつて雇われた人というのはその前提に立って、だから特別な法律で彼らの身分は保障されてきたわけですよね。それが独立行政法人化になって公務員に準ずるというような身分に変わるんですけれども、その準ずるということは公務員と同じ給料、公務員と同じ終身雇用というんですか、定年までいられるとかそういうことがそのまま続くんですねと、もし続くとしたらば、後から入ってきた人との格差が出ますねと、それを申し上げているんです。
#48
○国務大臣(続訓弘君) 身分の関係、要するにそれはいわば勤務条件なんです。勤務条件はすべて独立行政法人の長が決められるわけです。
 したがいまして、例えば後で入ってきた人と従前のおられる人との関係についてはいわば差異がないように、恐らく話し合いで決められることが可能ですから、いずれにいたしましても勤務条件そのものは独立行政法人が主体的に決める、こういう仕組みになっておるわけです。
#49
○広中和歌子君 主体的であろうとなかろうと、そういう条件というんでしょうか、そういうものが付されているので、独立法人でありながらかなり今までの慣行に縛られるということと理解してよろしいですね。
 それで私の質問を終わります。
#50
○国務大臣(続訓弘君) これはあくまでも、それが独立行政法人なんです。独立行政、A法人とB法人、やはりそれぞれ違いが出てくると私は思います。
 いずれにいたしましても、独立行政法人が主体で勤務条件その他は決められる。それが今回独立行政法人にした目的でありますから。
#51
○阿部幸代君 日本共産党の阿部幸代でございます。
 法案は、独立行政法人化を含む行革、省庁再編と一体のものであり、あわせて現行法のもとで九次に及ぶ定員削減計画が実施されて国民生活部門が切り捨てられてきた上に、今後十年間に二五%の公務員削減を進めようということとかかわる極めて重大な内容を持つものです。
 私は、この定員削減と国民にとって必要な公共サービスの関係、それから定員削減と公務員の労働条件の関係にかかわって質問したいと思います。
 長官は、昨年十二月三日、参議院の行革税制特別委員会で、我が党の議員の質問に対する答弁の中で、借金が六百兆円を上回る、国民の声はまさにスリム化してほしい、行政を大改革してほしい、行政の大改革イコール公務員の削減、これは避けて通れないと答弁しておられます。
 ところで、行革というのは何もきのうきょう始まったわけではなくて、とりわけ八〇年代の臨調・行革以降進められてきて、公務員も大幅に減らされてきたわけですが、にもかかわらず借金がこのようにふえてきたというこの事実をどのように考えますか。
#52
○国務大臣(続訓弘君) 国の行政を運営するに当たりまして、いろんな多種多様の政策が必要であろう、それには当然のことながら金も必要であろう。しかし、実際に入ってくる税金と予算に差が出てきたときには、ちゃんと法律上あるいは国会の御議決で可能な財政運営を図る必要があるのは当然だと存じます。そういう意味で、借金は結果としてたまった。
 しかし、それと行政改革とはどういう関係なのかと言えば、先ほど私が御答弁申し上げましたように、国民の皆様は何としてもやはり行政をスリムにしてほしい、そして大胆な行政改革をやってほしい、税金はなるべく安くしてほしいというのが国民の皆様の願いであろう。そうだとすれば、私ども政府としてはそれに懸命におこたえする必要がある。
 そういう意味で、借金と今の人間の削減とは私は必ずしも、確かに御指摘はございますけれども、結びつかないと。しかし、要はなるべく借金もしないで、それで行政改革ができれば一番いいことだ、こんなふうに思います。
#53
○阿部幸代君 要するに、長官のお話を単純に聞いていますと、公務員が国家財政を危機に陥れた、財政危機の根源であり、公務員を減らしさえすればこの財政危機が克服できるかのような、そういうふうにとれちゃうんです、この答弁だと。
 国民の目線ということをいつもおっしゃるので、私はそれで大変興味深い調査結果を目の当たりにしたんですけれども、読売新聞の昨年五月二十八日付発表の世論調査結果を見ますと、あなたは行政改革によって特にどのようなことが実現してほしいと思いますかという問いに対して、予算のむだ遣いをなくし財政赤字を減らすと答えたのが六二・七%という高率を示していまして、行政組織を簡素化し公務員を削減すると答えた四五・〇%を大きく上回っていました。
 それから、これは地方自治体になってしまいますけれども、地方自治体の行政改革と住民サービスのあり方についての問いに対しては、地方行政の簡素化や効率化がおくれても住民サービスの充実を第一に考えるべきだというのが五七・一%なんです。住民サービスが低下しても地方行政の簡素化や効率化を実現するべきだという三四・五%を大きく上回っていました。
 つまり、国民は行革イコール公務員削減と必ずしも単純に見ているわけではなくて、予算のむだ遣いをなくすことや住民サービスの充実が必要だ、こういうことをきちっと見据えているわけです。
 それなのに十カ年間に二五%の削減というのは、とにかく公務員は減らす、そういうことなんでしょうか。
#54
○国務大臣(続訓弘君) 先ほどもお答え申し上げましたように、三十三年間で五万八千人の削減が図られたわけです。同時にそれは、今、阿部委員が御指摘ございましたように、新たな行政需要に対しても相当の人数をふやしているわけです。同時に、むだなところをカットして、そして結果として五万八千人の削減に通じた、こういうことであります。
 したがいまして、今数字を示して国民の皆様の御要望を承りましたけれども、同時に国民の皆様はやはりサービスはちゃんと頼むぞと、しかしむだなところは省いてくれよと。したがって、むだな仕事に従事している人間はカットをして、必要なサービスのところには必要な人間をふやすというのが私どもの仕事であります。そういう姿勢でずっと今までも臨ませていただいておりました。
#55
○阿部幸代君 私も国民にとって必要な公共サービスを実現するために定員を確保するというのが原則だというふうに思っています。
 先ほど来問題になっているのは、そうではなくて、とにかく十カ年間に二五%の削減先にありき、これが問題じゃないかということが言われてきたわけです。実際に事実経過を見れば、自民党と自由党との政策合意を踏まえて閣議決定されたわけですね。国民にとって必要な公共サービスを実現するためにどれだけの定員が必要かという積み上げは行われたわけではないわけなんですね。
 ですから、実は太田前総務庁長官が、昨年六月一日の衆議院の行政改革特別委員会における我が党議員のなぜ十カ年間に二五%の公務員を削減するのかと質問したところ、「人が、定数が十分足りないところ、あるいはさまざまな事前の調整や行政指導などの仕事に従事しておられるところは仕事そのものを減らしていくわけでございますから、その結果として、定員も恐らく減らしていくことができるだろう」、こういうことをおっしゃっているんです、答弁で。
 これではまるで人が足りなかったら仕事を減らせばよい、こう言っているようなものじゃないんでしょうか、違いますか。
#56
○国務大臣(続訓弘君) 私は先ほど来、国が責任を持って国民の皆様に行政としてやらなければならない必要な仕事は、これは責任を持ってやらなければいけない、同時にそれに要する人間も人員もちゃんと措置しなければならない。一方、そうでないむだなところがあればそれは大胆に見直していく、そういう意味で両々相まって、人間の削減につながるような努力を政府としてしていく、その目標が二五%でございますと、こう申し上げているわけです。
#57
○阿部幸代君 やっぱりそもそも定数削減先にありき、しかも二五%ですから。こういうふうになりますと、実際にはどこの仕事を減らしたらよいかという太田前総務庁長官が率直におっしゃったように、これは逆立ちの議論になるわけです。そこが問題だと思うんです。これは国民への公共サービスに責任を持とうとしない本当に無責任なもので、私は到底容認できない、そういうふうに考えています。
 この定員問題は、国民への公共サービスと公務員の労働条件の問題として具体的に、抽象論ではなくて具体的に見ていく必要があると思います。具体的に伺いたいんですが、ことし一月下旬、私の地元の埼玉県の草加市にある草加公共職業安定所、ここを訪れてみました。大変な業務実態を目の当たりにしてきました。
 草加職安の管内人口は五市一町でおよそ八十二万人です。管内の雇用保険適用事業所数は八千十一で、ベッドタウン地域であると同時に中小の製造業を中心とした事業所が集中する県内でも第三位の就労の地域でもあります。不況のために本当に多忙をきわめていて、職員はサービス低下を懸念しながら、休憩時間もとらないで働いていました。
 連休明けの一月十一日には失業保険の手続だけでも百八十七人が窓口を訪れたんです。毎週行われる失業給付の説明会も六百人から七百人に上ることもあると伺いました。もちろんこのほかにも、今不況ですから仕事を失った人が訪れるわけで、職業紹介業務が障害者に対する相談も含めて連日あるわけです。
 ところが、定員内の職員の数はたったの二十八人です。人口規模と業務量から見てこの二十八人というのは少な過ぎるんじゃないでしょうか。そもそもどのようにしてこの数は決められるんですか。これは労働省に伺います。
#58
○政府参考人(青木功君) 公共職業安定所の定員についてのお尋ねでございますけれども、各公共職業安定所の定員につきましては、その管内の労働市場や業務の実態などを総合的に勘案しまして、各年度の全体の職業安定所の定員全体の中の範囲内でできるだけ適正になるように配置に努めておるところでございます。
#59
○阿部幸代君 人口や業務量が大事な指標になると思うんですね。
 具体的に言いますと、失業給付関係というのは居住地で行われますから、管内人口というのは重要な指標です。これで比べてみますと──皆さんのお手元に時間がなくて労働省からいただいた資料の切り張りなんですけれども示していると思うんですが、これを見ていただきたいんですけれども、草加とほぼ人口が同じ足立の場合、定員内職員が草加の約三倍いるんです。二・七五倍。上野の場合は、人口は草加の約二〇%、五分の一なのに定員内職員がやっぱり約三倍、二・七九倍いるんです。
 もう一つの指標で、切実な有効求職者数、これを指標に比べてみますと、草加と足立の場合はほぼ同じですが、定員内職員の数は今言ったように約三倍、二・七五倍の開きがあります。また、上野は有効求職者数は草加の半分以下ですが、定員内職員はやっぱり約三倍いるんです。
 だから、足立や上野がけしからぬと言っているわけじゃなくて、必要だから少なくともこれぐらい置いているんだと思うんですね。ところが、草加ではそういうふうになっていない。草加職安の定員内職員の数、二十八人が少な過ぎるんです。
 そのことは、中だけでも非常勤職員が二十人ほどいて常勤並みに働いているという事実を見れば明らかですし、非常勤職員というのは、これにとどまらないで外に設けられたパート専門のパートバンクなどが五カ所あるんですけれども、そこに十二人いるんです。合わせると三十二人になります。定員内職員が二十八人、それを上回る常勤並みに働いている非常勤職員が三十二人もいて、それでも大変な実態なんです。
 人口規模や業務量にふさわしい定員内職員の確保、つまり定員増ができないのは労働省全体が定員削減のしわ寄せで定員をふやすところをつくれない、こういう矛盾があるからではありませんか。これは総務庁長官。
#60
○国務大臣(続訓弘君) 先ほど来申し上げておりますように、定数の管理につきましては、今御指摘のように、仕事の量に対して適正な人間を査定して、そして定員を措置するというのが私どもの仕事であります。同時に、今御指摘がございましたように、臨時的な仕事がある場合には、我々の定数の査定ではなくて各省庁で予算の範囲内で適時採用ができるという仕組みになっております。
 ただ、今、阿部委員がそうは言うものの恒常的な人間がこれだけその仕事に従事している、だとするならばそれに対する定員のちゃんとした措置をすべきではないか、こういう御質問の趣旨だと存じますけれども、我々としては、いずれにいたしましても、適正な仕事の量に対して適正な人間の措置をしていると。ただし、今申し上げた事案に対しては、それぞれの省庁で臨機応変の措置をとっていただく、こういうふうにお願いを申し上げているわけであります。
#61
○阿部幸代君 国民にとって必要な公共サービスという意味では、職業安定所の業務というのは本当に必要な公共サービスだと思うんです。
 ところが、労働省全体でこの間定員削減計画が実施される中で、増員というのはたった十三人です、十年間で。その十三人全部を草加の職安に持ってきたって間に合わないんです。つまり、定員削減先にありきで、それを進めているからこそ起こってくる矛盾だと思いませんか、矛盾、長官。
#62
○国務大臣(続訓弘君) 何回もお答えして大変恐縮でございますけれども、いわば恒常的な人間の配置というのは私ども適正な仕事の量に応じて査定をして措置をしているわけでありますけれども、そうでない季節的な仕事に対しては、先ほど来申し上げているように、各省庁の予算の範囲内で臨機応変の措置をとっていただけるような措置が講じてあるわけです。現にお尋ねの職安についてもそのような措置がとられているものだと私は考えております。
#63
○阿部幸代君 長官が考えるだけではだめで、実際に業務量を比べてみれば、上野やそれから足立だってきっと大変だと思うんです。でも、少なくとも草加の職安より約三倍の定員が確保されているわけです。少なくともそこまでは草加だって必要なんです。現に今、非常勤の人たちは臨時的な仕事をやっているんじゃなくて、ほとんど常勤並みの仕事をやっているんです。だって、そうでなかったら上野や足立に追っつかないし、上野や足立だってそれで足りなくて、もっと臨時職員が要ると思いますよ。矛盾なんです。
 職安も大変ですけれども、国民の命を預かる医療現場で深刻な実態が生み出されています。
 一昨日九日に、国立大学病院の看護婦、看護士らでつくる全国大学高専教職員組合病院協議会が相次ぐ医療事故をなくすために現場の実態を発表して看護婦増員の必要性を訴えています。
 それによりますと、臓器移植を初め高度先進医療を担っている国立大学病院では、生命の危険を伴う病状の重症患者の割合が、私立大学一一・五%、公立大学一一・九%に比べ一四・九%と高くなっています。重症患者が多いということはそれだけ目の離せない患者がおり、多くの看護婦が必要ということを意味しますが、看護婦一人当たりの入院患者数を見てみると、私立大学一・八三人より多い二・一五人なんです。全国平均の二・〇五人を上回って、つまり、少ない看護婦が多くの患者を診ているという結果が出てきています。
 一カ月の夜勤回数も国立大学病院の平均は八・三日。三十五年も前に人事院が出した月八日以内勤務が実現していないんです。ことし三月に医療事故を起こした京都大学と筑波大学病院が最も多い九・四回の夜勤をやっているわけです、平均して。こうした深刻な看護婦不足の実態を長官は御存じでしょうか。
 今回の法案では、昭和四十八年以後に設置された国立医科大学等の職員の定員も総定員法の枠内に入れるとしています。これでは看護婦不足の解消どころか、これまで以上に厳しい定員抑制が行われることになりかねません。九日の協議会の要望では、総務庁長官に対してこうした深刻な実態を述べた上で、国立大学附属病院の看護婦を総定員法の、したがって第十次定員削減の対象から外して大幅な増員を実現することを要望しています。こうした声にこたえるべきではないでしょうか。
#64
○国務大臣(続訓弘君) 先ほどの職業安定所の関係も今の厚生省の関係も、私どもが直接その現場の窓口の方々と交渉するわけではございませんで、それぞれの本省の責任者の方々と人間の査定について厳しくやり合います。というのは、私どもは査定をする立場でございますので、客観的な仕事の量をいろいろといろんな資料で査定をさせていただきます。同時に要求の方は、これまた今御指摘のような、いろんな問題を抱えてこういう人員が必要ですという要求がなされると思います。
 そういう中で、けんけんがくがくの議論をやりながら人間の一定の査定をして両省で合意に達する、こういう仕組みでございますので、御理解を賜りたい。
 いずれにいたしましても、それぞれの事業を抱えた省庁は真剣に我々のところに要求をされ、そしてそれを真剣に議論して、それで適正な人間の査定を申し上げているというのが現状でございますので、御理解を賜りたいと存じます。
#65
○阿部幸代君 何回も言うようですけれども、客観的な仕事量、国民にとって必要な公共サービスで客観的な仕事量、これをもとにして必要な定員が確保されるという仕組みにならないで、定員削減が先にあって、それで仕事を減らす、これが問題なんです、この逆立ちが。
 具体的に言いますと、非常勤職員の問題と職員の超過勤務の問題になっていきます。定員が足りないからといって仕事を減らすことはできないからこそ定員外の非常勤職員をふやして対応しているのが実態です。
 この非常勤職員の問題について伺いますが、非常勤職員の中でも資格職の看護婦、これは本来定員内職員であるべきなのに、雇いどめを繰り返して任用されるために、実態は常勤並みだという場合の典型になっています。中には二十年以上も定員外の非常勤職員、賃金職員として働いている方もいるんです。非常勤職員といっても資格職、すぐれた看護婦さんで非常勤職員、当てにしたいわけですよ。実際には二十年間も働いている人もいるわけです。毎年毎年退職して、さらにまた雇われて、繰り返して。
 問題は、この定員外の非常勤職員、賃金職員の処遇が定員職員と全く同じ業務を行っているにもかかわらず定員職員と比べて極めて悪いということです。
 具体的に言いますと、例えば退職手当の支給率が雇いどめによって退職を余儀なくされるのにもかかわらず自己都合退職と扱われて減額されるんです。それから育児休業も適用されません。本当に大問題だと思います。こういうのも定員削減を進める中で生じる矛盾だと思いませんか。これは厚生省に伺います。
#66
○政府参考人(河村博江君) 国立病院・療養所の非常勤の看護職員についてのお尋ねでございますが、この非常勤の看護職員につきましては、他の非常勤職員たる国家公務員と同様に、昭和三十六年二月の閣議決定によりまして、必ず発令日の属する会計年度の範囲内で任用予定期間を定める、それから、任用期間が終了したときは、その者に対して引き続き勤務させないように措置するというふうにされておりますことから、任用予定期間の終了と同時に退職することになりまして、これに伴って退職手当を支払うことといたしておるわけでございます。
 また、国家公務員の育児休業につきましては、長期任用を前提とした職員の任用の継続を図るために設けられております制度でありますことから、会計年度の範囲内で任用予定期間が定められている非常勤職員については、国家公務員の育児休業等に関する法律において育児休業の対象外とされておるということでございます。
#67
○阿部幸代君 今のは一九六一年の「定員外職員の常勤化の防止について」の閣議決定の説明だけです。そんな説明をされても私は納得ができないわけで、要するに常勤と一緒に働いているんですよ。厚生省自身も、賃金職員の手引の中で、定員内職員と同様の勤務形態にあると定義しています。人事院も、九六年、賃金職員判定の中で、常勤職員と区別なく勤務制が行われ、各職種の通常業務を遂行していると認めています。必要人員なんです。
 ところが、十二カ月に一日でも足りないような状況をつくる制度をつくって、こういう閣議決定をして毎年失業をさせて、それでまた採用して、これを繰り返しているわけです。雇いどめ、二十年間も繰り返されている方もいる。にもかかわらず、余儀なくされる雇いどめを自己都合退職として退職手当を減額するとか、育児休業も適用されない。本当に大問題で、私はこういうのは制度的差別ではないかと思うんです。
 定員削減でこうした人たちを今後一層ふやそうというのは、私は日本全体の働く人たちの地位、これを悪化させる、このことを推進することを意味するんだと思うんです。そう思いませんか、長官。
#68
○国務大臣(続訓弘君) 今の事案に対しては、それぞれの省庁で具体的な採用をしておられるけれども、その採用の勤務条件につきましては人事院が定める規則がございまして、その人事院の規則に基づいて勤務条件は定められているものだと私は理解をしております。
 いずれにいたしましても、今いろんな具体的な事例を申して御質問もございましたけれども、それらは挙げて、厚生省が人間の削減という措置の中で真剣に取り組まれ、かつ勤務実態が今人権を無視する云々とございましたけれども、そういうことは人事院の規則でちゃんと、少なくとも行政が雇用をしているわけですから、人権を無視するようなことはあり得ない、このように私は信じております。
#69
○阿部幸代君 何か長官はとても観念的な方だなというふうに私は思うんですけれども、私なんかは現場を先にまず見るんですけれども、何かそうでない発想をされていて、これじゃ現場の人たちがかわいそうですよ。もっと現場の実態を見ていただきたいんですけれども。
 超過勤務の問題に入ります。
 定員削減は、一方で膨大な非常勤を生んで、一方で超過勤務の恒常化という問題を生じさせています。超過勤務の実態について、霞が関の国家公務員労働組合協議会が三月に残業実態調査を実施して、三千四百十六名から回答を得ています。
 それによりますと、あなたは通常業務をどのような時間帯で処理していますかとの問いに、残業と答えた方が七六・七%に上っています。二月の残業時間は四十時間以上、つまりこの人たちは平均して毎日二時間余りの残業をしていることになりますが、こういう人たちが二百五十七人いました。それから二月の残業時間が五十時間以上三百五十人、七十五時間以上二百九十四人、百時間以上三百十四人、百五十時間以上百三人、二百時間以上三十七人。ですから、退庁時間は本当に遅くて、八時台なんというのはたくさんいて、それから午前零時以降というのまで全部合計しますと千五百四十人、四五・二%に上っています。
 重視したいのは、定時に退庁できない主な原因は何かとの問いに対して、二千四十人、約六割の方が業務量が多い、定員不足、これを挙げていることなんです。念のために国会待機というのは八百八十五人で二五・九%、これよりはるかに上回っています。
 こういう実態を直視するべきだと思うんですが、長官、御存じですか。
#70
○国務大臣(続訓弘君) 今、具体的な数字を挙げての御質問でございますけれども、私どもといたしましては、各省庁に対して人事院がお示しをしておられますように、一月三十時間を超えない範囲で超勤をとお願いをしているわけであります。
 確かに、事業所によってはその目標が満たせないところもあるかと存じますけれども、いずれにいたしましても、ぜひ人事院がお示しいただいている年間三百六十時間の範囲内で仕事ができますように各省庁にお願いをしている、こういうのが我々の姿勢であります。
#71
○阿部幸代君 長官は観念的な方だから、三十時間で仕事をやめればいいみたいなことをおっしゃるんだけれども、職員は、目の前に仕事があるのに、もう時間だから仕事は目をつぶってやめたと、こういうことはできないわけです。国家公務員としてそういうことはできないわけですよ。
 だから、とにかく定員削減が先にあるから、必要な仕事が先にあるのでなくて定員削減が先にあるからこんな矛盾が生じてくるんですよ。だから、国民にとって必要な公共サービスを充実するのに必要な定員を確保する、こういう立場に立たなきゃだめだということで、つまり人が足りないからこういう実態にあるということを直視していただきたい。十カ年間に二五%の定員削減というのは、こういう実態を無視した、労働時間の短縮対策にも逆行したものだと思うんです。
 最後に、官房長官に伺いたいと思いますが……
#72
○委員長(小川勝也君) 阿部先生、もう時間がありませんので。
#73
○阿部幸代君 私は、職安の実態や国民の命にもかかわる医療現場の実態から、定員削減が公共サービスをどんなに危険にさらすか述べてきました……
#74
○委員長(小川勝也君) お時間でございます。
#75
○阿部幸代君 また、公務現場の労働者の人権をどんなに危うくしているか、このことも指摘してまいりました。必要な公共サービスを提供し、人間らしく働く環境整備を進める上で……
#76
○委員長(小川勝也君) 時間が超過しております。
#77
○阿部幸代君 定員削減は見直すべきではないでしょうか。
#78
○国務大臣(青木幹雄君) 議員の議論を聞いておりますと、初めに二五%の削減ありきという、そういう前提に立ってかなり議論をしていらっしゃるように思いますし、確かに、いわゆる看護婦さんの問題、職安の問題、そういう問題だけをとらえてみますと、議員の理論ですと定員削減なんかできない状態、いわゆる定数増をしなきゃやっていけないというような議論になってしまうわけでありますが、私どもは、そういう中でやはりサービスが低下しない、超過勤務なんかができるだけ少なくて済む、そういう中での定数削減を目指して今後一生懸命努力をしたい、そういうふうに考えております。
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#79
○委員長(小川勝也君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、中曽根弘文君が委員を辞任され、その補欠として佐々木知子君が選任されました。
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#80
○高橋令則君 質問させていただきます。
 私はこの法案の趣旨、内容についてはこれまでの審議等によりまして大体承知をいたしておりますので、具体的な問題を避けて方針だけお聞かせをいただきたいと思います。
 それは、行政改革における定員削減の意義及び必要性について、改めて内閣そしてまた長官の決意も含めてお聞かせをいただきたいと思います。
#81
○国務大臣(続訓弘君) 行政改革の基本理念はもう高橋委員が篤と御案内かと存じます。
 とにかく、国民の皆様の御期待にこたえるためには何としてもスリムな行政を、そして徹底した合理化を、そして徹底した透明度の高い行政を、そして効率のいい行政をというのが国民の皆様の御期待だと存じます。それを踏まえて今回行政改革が断行されたわけであります。そして、同時に定員の削減につきましても、御党の強い主張に基づいて、そしてそれが結果として閣議決定に、二五%の削減はまさに国民の皆様の御期待だ、声だ、こういう受けとめで閣議決定された経緯もございます。
 いずれにいたしましても、今回の省庁再編に基づく行政改革、これは何としてもやり遂げなければならないテーマである、こんなふうに思います。政府一丸となってこれに対して懸命の努力を払うというのが当然の義務だと私自身も思いますし、そのためには、国会の諸先生方の厳しい御指導そして御鞭撻、これが何よりも必要だと、こんなふうに思いますので、よろしくお願い申し上げます。
#82
○高橋令則君 承りました。
 私も、行革そしてまた定数削減のためにはぜひともこれをそのとおりやっていただきたいというふうに思います。
 その中で、一つは、定数削減というのはなかなか面倒なんですね、その数とか考えたら。したがって、一〇%そして二五%、これが国民全体にわかるように説明のやり方が重要だと思いますので、それをやっていただきたい、一つは。
 それからもう一つは、例のこういうふうな公務員の削減については、御承知のようにイギリスではパーキンソンの法則というのがありまして、これは要するに黙っているとどんどんふえていくというような法則なんですけれども、やっぱりスクラップ・アンド・ビルドということを徹底的に細かく見てやっていかないと、一方では余っちゃう、一方では足りないということが出てくるわけですので、総務庁の定数査定をきちんとしてやっていただきたい、これは要望でございます。
 それを二点申し上げておきます。
 次に、法制局長官に質問をさせていただきたいと思うんですが、今、法律がどのぐらいございますか。
#83
○政府特別補佐人(津野修君) お答えいたします。
 現時点ではちょっと正確な数字はわかりませんが、昨年の十一月末ぐらいで法律数が千六百七十本程度というふうに承知しております。
#84
○高橋令則君 今お話がございましたけれども、千幾らの法律があるわけですね。その法律は必要があってつくられたものでありますから、それはわかりますけれども、黙っていますとどんどんふえるんですね。
 古いものとかいろんな意味でスクラップできるものもあるんではないかと思うんですけれども、法律のいわゆるスクラップ・アンド・ビルドというかそういう考え方については、長官はどうですか。
#85
○政府特別補佐人(津野修君) お答えいたします。
 御承知のように、先生も今おっしゃいましたけれども、社会経済情勢がいろいろと変化したりあるいは複雑化してきているわけでございます。現在でも国際化とか情報化とか科学技術の進展とかいろんな情勢が変化している中におきまして、法律もそれに対応した法律というものが必要になってくるということは先生にも十分御理解いただけることだろうと思います。
 その場合に、法律が多過ぎるのではないかということでございますけれども、二つ観点がありまして、一つは、法律を新たにつくる場合に、法律としてそれが真に必要なものかどうかという観点からの問題と、それから既に法律として成立しているものについて、それが実効性を喪失するとかあるいは社会経済情勢に合わなくなってくるとかいろんなことから必要でなくなってくるというようなものがある、そういうものを廃止するという二つの側面がございまして、一つは既存の法律の整理合理化をやっていくべきではないかという観点が一つあるわけでございます。
 これにつきましては、従来から、昭和二十九年とか昭和五十七年とか、あるいは昨年の秋におきまして、百四十六回臨時国会におきまして、中央省庁等改革関係法施行法の中で、これは五十六件でございましたけれども法令を廃止したというようなことで、累次、法令の実効性が失われているようなものについての整理合理化は進めてきているわけでございます。
 もう一つの新たな法律を提出する場合に、それが法律として真に必要なものであるかどうかということを審査しなければいけないわけでございますけれども、私ども内閣法制局といたしまして法律案を国会に提出するに当たりましては、もちろんいろんな観点からの審査をいたしますけれども、その中の一つの重要な審査の項目といたしまして、その法案の中に法律としてそういう形式で規定しなければならない事項があるかどうか、いわゆるこれを私たちは法律事項と申しておりますけれども、そういう法律事項が含まれているかどうかということを十分に厳格に審査して国会に法案を御提出するという審査態度を続けているわけでございます。
 したがいまして、ただいま先生からも御指摘ございましたけれども、できる限りそういった法律案としてふさわしくないようなものは審査の過程で極力排除をしていくというような態度を今後ともとり続けていくということでございます。
#86
○高橋令則君 そういう方針に沿ってぜひともきちんとやっていただきたいと思います。
 私は、法律をつくるとやっぱり仕事がふえると思うんですね。今、総務庁長官から話があったんですけれども、私は基本的に言えば、制度、法律をやっぱり簡素にしないと行革もできませんし、それから定数削減もできないと思うんですね。したがって、私は大もとが基本的には法律ではないかなと思っているんです。
 そういう意味では、私も一人の立法に携わっている人間としてそういう面では反省する面もありますけれども、それを実質的に事務的にやっているのは長官でありますので、ぜひともそれを、法三章という言葉がありますね、それに沿って御努力をいただきたいと思います。
 終わります。
#87
○委員長(小川勝也君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
 これより討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
#88
○阿部幸代君 私は、日本共産党を代表して、行政機関の職員の定員に関する法律等の一部を改正する法律案に反対の討論を行います。
 そもそも国家公務員の定数は、国民にとって必要不可欠な公共サービスを提供するのに必要な数が確保されるのが当然であるにもかかわらず、既に現行総定員法のもとで九次に及ぶ定員削減計画が実行され、国民生活部門の切り捨てが強行されてきました。その結果、測候所など出先機関の統廃合や、仕事がふえても人がふえないことで、行政サービスの切り捨てが当然のこととされて、看護婦、労働基準監督官、職安の職員、登記所の職員など慢性的に足りずに国民生活に大きなマイナスの影響を及ぼしています。
 法案は、こうした状況を前提にして、しかも今まで別枠となっていた新設医科大学等の定員と沖縄の国の行政機関の定員を総定員の管理に一元化して、定員の最高限度を現行の五十五万六千六百八十七人から二万千八百六十五人減らした五十三万四千八百二十二人にしようというものです。
 独立行政法人化を含む行革・省庁再編とあわせて今後進められようとしている公務員削減は、自衛隊を引き続き聖域として十年間に二五%も減らそうというもので、国民生活部門の切り捨てと公務で働く労働者の労働条件の悪化に一層の拍車をかけるものであり、断じて容認できません。
 法案は、国立大学病院が患者の命にかかわる医療事故を防ぐために看護婦の増員を切実に求め、公共職業安定所等の公共サービスの提供に定員内職員の増員が切実に求められているにもかかわらず、公務員削減を至上目的化して、それに背を向け、国民の期待にこたえようとしていません。
 また、公務の現場で人間らしく働く権利が脅かされる定員外職員の増大や超過勤務の恒常化が一層進められ、日本の労働者全体の人間らしく働く権利と地位の向上に逆行することが明らかです。
 もともと高等教育と学術研究の場である国立大学に行政機関と同じ定員削減を押しつけること自体に無理があるにもかかわらず、法案が新設医科大学等の定員を新たに総定員法の管理に一元化したことも、大学の荒廃を一層進めるものであり問題です。
 以上で私の反対討論といたします。
#89
○委員長(小川勝也君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。
 それでは、これより採決に入ります。
 行政機関の職員の定員に関する法律等の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#90
○委員長(小川勝也君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 広中和歌子君から発言を求められておりますので、これを許します。広中和歌子君。
#91
○広中和歌子君 私は、ただいま可決されました行政機関の職員の定員に関する法律等の一部を改正する法律案に対し、自由民主党・保守党、民主党・新緑風会、公明党・改革クラブ、社会民主党・護憲連合及び参議院クラブの各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読させていただきます。
    行政機関の職員の定員に関する法律等の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
  政府は、本法律を施行するに当たっては、次の事項について十分配意し、行政に対する国民の期待に応えるべきである。
 一 総定員法が、各行政機関の職員の総数の最高限度を法定することにより、行政機関の膨張を抑制することを目的とするものであることにかんがみ、新たに策定される定員削減計画について、今後の社会経済情勢の変化に対応した行政サービスの在り方や行政改革の趣旨を踏まえ、適宜その見直しを図るとともに適切な実施に努めること。
 一 独立行政法人及び郵政公社が行政改革の基本理念を実現するために創設されるものであることにかんがみ、その役職員数の抑制に努めつつ、効率的運営の確保を図ること。
 一 国家公務員法に規定する身分保障の趣旨にかんがみ、職員の雇用不安を惹起しないよう、本人の意に反する免職や裁量権の濫用にわたる配置転換を行わないよう努めること。
 一 複雑高度化する行政課題に柔軟かつ的確に対応し、職員の労働強化や行政サービスの低下を来たさないよう、要員の確保・配置等につき万全を期すること。
   右決議する。
 以上でございます。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
#92
○委員長(小川勝也君) ただいま広中君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#93
○委員長(小川勝也君) 多数と認めます。よって、広中君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、続総務庁長官から発言を求められておりますので、この際、これを許します。続総務庁長官。
#94
○国務大臣(続訓弘君) ただいまの附帯決議につきましては、その御趣旨に沿い、努力してまいりたいと存じます。
#95
○委員長(小川勝也君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#96
○委員長(小川勝也君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後二時四十五分散会
ソース: 国立国会図書館
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