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2000/05/29 第147回国会 参議院 参議院会議録情報 第147回国会 本会議 第29号
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2000/05/29 第147回国会 参議院

参議院会議録情報 第147回国会 本会議 第29号

#1
第147回国会 本会議 第29号
平成十二年五月二十九日(月曜日)
   午後一時一分開議
    ━━━━━━━━━━━━━
#2
○議事日程 第二十九号
  平成十二年五月二十九日
   午後一時開議
 第一 国務大臣の報告に関する件(平成十年度
  決算の概要について)
 第二 社会福祉の増進のための社会福祉事業法
  等の一部を改正する等の法律案(内閣提出、
  衆議院送付)
    ━━━━━━━━━━━━━
○本日の会議に付した案件
 一、日程第一及び第二
 一、浄化槽法の一部を改正する法律案(衆議院
  提出)
 一、電波法の一部を改正する法律案(内閣提出
  、衆議院送付)


     ─────・─────
#3
○議長(斎藤十朗君) これより会議を開きます。
 日程第一 国務大臣の報告に関する件(平成十年度決算の概要について)
 大蔵大臣から発言を求められております。発言を許します。宮澤大蔵大臣。
   〔国務大臣宮澤喜一君登壇、拍手〕
#4
○国務大臣(宮澤喜一君) 平成十年度の一般会計歳入歳出決算、特別会計歳入歳出決算、国税収納金整理資金受払計算書、政府関係機関決算書、国の債権の現在額総報告並びに物品増減及び現在額総報告につきまして、その概要を御説明申し上げます。
 まず、一般会計におきまして、歳入の決算額は八十九兆七千八百二十六億円余、歳出の決算額は八十四兆三千九百十七億円余でありまして、差し引き五兆三千九百八億円余の剰余を生じました。
 この剰余金は、財政法第四十一条の規定によりまして、一般会計の平成十一年度の歳入に繰り入れ済みであります。
 なお、平成十年度における財政法第六条の純剰余金は九千五百八十六億円余となります。
 以上の決算額を予算額と比較いたしますと、歳入につきましては、予算額八十七兆九千九百十四億円余に比べて一兆七千九百十二億円余の増加となりますが、この増加額には、前年度剰余金受け入れが予算額に比べて増加した額一兆六千九百九十三億円余が含まれておりますので、これを差し引きますと、歳入の純増加額は九百十八億円余となります。
 一方、歳出につきましては、予算額八十七兆九千九百十四億円余に、平成九年度からの繰越額一兆六千九百九十三億円余を加えました歳出予算現額八十九兆六千九百八億円余に対しまして、支出済み歳出額は八十四兆三千九百十七億円余でありまして、その差額五兆二千九百九十億円余のうち、平成十一年度に繰り越しました額は四兆四千三百五億円余となっており、不用となりました額は八千六百八十四億円余となっております。
 このうち、予備費でありますが、平成十年度一般会計における予備費の予算額は千五百億円であり、その使用額は三十九億円余であります。
 次に、平成十年度の特別会計の決算でありますが、これらの決算の内容につきましては、特別会計歳入歳出決算によって御了承願いたいと存じます。
 なお、歳入歳出決算に添付されている国の債務に関する計算書による債務額でありますが、平成十年度末における債務額は五百三兆六千五百六十二億円余であります。
 このうち、公債でありますが、平成十年度末における債務額は三百十兆八千三百五十四億円余であります。
 次に、平成十年度における国税収納金整理資金の受け入れ及び支払いでありますが、同資金への収納済み額は五十八兆四百五十三億円余でありまして、この資金からの一般会計等の歳入への組み入れ額等は五十七兆三千三百六十九億円余であります。
 次に、平成十年度の政府関係機関の決算の内容につきましては、それぞれの決算書によって御了承願いたいと存じます。
 次に、国の債権の現在額でありますが、平成十年度末における国の債権の総額は三百五兆三千八十九億円余であります。
 次に、物品の増減及び現在額でありますが、平成十年度末における物品の総額は十三兆八百九十四億円余であります。
 以上が平成十年度の一般会計歳入歳出決算等の概要であります。
 何とぞ御審議のほどをお願い申し上げます。(拍手)
    ─────────────
#5
○議長(斎藤十朗君) ただいまの報告に対し、質疑の通告がございます。順次発言を許します。川橋幸子君。
   〔川橋幸子君登壇、拍手〕
#6
○川橋幸子君 私は、民主党・新緑風会を代表して、ただいま大蔵大臣から報告のありました平成十年度決算に関連し、青木首相臨時代理及び関係大臣に質問をいたします。
 まず、私は、先週金曜日、森総理が行った異例の釈明会見についてお尋ねしないわけにはまいりません。
 天皇を中心とする神の国発言について森総理は、誤解を与えたことを反省し、深くおわびを申し上げると陳謝をされたものの、間違ったことを申し上げたとは思っていないと改めて発言の撤回を拒否されました。与党筋では、この陳謝をもって事実上の撤回に近いと解釈しているようですが、しかしながらこの問題は、こんなに謝っているのだから許してほしいということでは済まされないものがあります。今回の釈明会見では、総理たるものの責任を何ら自覚されていない森総理のお姿が無残なまでに国民の目に明らかになりました。
 青木官房長官は、森総理大臣に対してこの釈明会見を強く進言されたと聞いております。また、小渕前総理が病に倒れられた後は首相臨時代理として、密室談合の中でらつ腕を振るわれ、後継森総理を誕生させた責任者のお一人であると伝えられております。
 今回の発言は、森総理御自身が十分に意を尽くさなかったと述べておられるわけですから、いま一度発言の撤回を官房長官から進言されるおつもりはありませんか。
 また、今回の発言及びそれに対する総理の責任のとり方を見ると、まさしく総理としての資質を欠いているとしか言いようがありません。森総理大臣を誕生させた首相臨時代理としての資格と責任において、森内閣の退陣を強く進言されるべきではないでしょうか。お尋ねいたします。
 いずれにせよ、森総理の資質については、間もなく行われる総選挙において国民が判断を下すことになるでしょう。その発言が真意ではなくリップサービスであったとすれば、自公保の連立政権の本質は、復古的な保守勢力に対して気兼ねをしなければならないような政権基盤にあることを指摘し、次に十年度決算についての質問に移ります。
 まず、決算の早期提出について伺います。
 決算審査の結果は次々年度の予算に反映すべきことがこれまでも繰り返し指摘され、そのたび宮澤大蔵大臣は、ごもっともでございますと答弁されてきました。
 しかるに、十年度決算は、昨年十一月二十九日に会計検査院が例年より二週間近く早く内閣に回付しており、内閣からの国会への提出は、やる気になれば去年の臨時国会中にできたにもかかわらずことしの通常国会へと延期され、その後は審議されることなく今日に至っております。この間我が党は、決算の重要性及び参議院の役割といった視点から今国会中における早期審査を要求し続けてまいりましたが、本日ようやく、解散直前の政局騒然とした中で審査を開始しようとしているわけでございます。このような状況を大蔵大臣はどのようにお考えになるのか、誠意ある答弁を求めます。
 次に、小渕前総理が自分は世界一の借金王と言われましたように、我が国の公債残高は国、地方を合わせて六百四十五兆円、我が国GDPの規模の一・三倍にも上っています。ムーディーズが日本の国債の格付を再度引き下げる方向との報道もあります。大蔵大臣は、十三年度予算編成においては国債発行額を十二年度より縮減したいという意向や、財政構造改革についてもぼつぼつ政治が考えていかなければならないとの御発言を衆議院予算委員会で述べておられます。今後の景気回復について政府はこのところ割合自信のありそうな見通しを述べておられますが、財政再建、財政構造改革に取り組む時期について、大蔵大臣としてのお考えを明確にお示しください。
 次に、税収見積もりの狂いについて伺います。
 十年度予算における見積もりと決算後の実績の乖離はついに九兆円を超える過去最高の額に上ってしまいました。なぜこのような巨額の狂いが生じてしまったのでしょうか。十一年度決算ではどのような見通しになるのか。また、今年度については予定どおり実績を確保する自信がおありなのか。選挙前における公共事業の大盤振る舞いや福祉に名をかりたばらまきには、もう国民はうんざりしております。未来に対する責任を感じる人がふえてきております。これらについて、大蔵大臣の答弁を求めます。
 次に、公共事業の政策評価について伺います。
 公共事業と景気回復、そして財政再建が我が国の将来に三重苦のような困難を示しております。我が党では、公共事業コントロール法を提案するとともに、長期にわたる大型公共事業の政策評価については時のアセスを住民参加のもとで実施すべきことを主張しております。政府は今後、公共事業のあり方についての政策評価をどのように行っていくのか、基本的な哲学を大蔵大臣にお尋ねいたします。
 さて、公共事業改革に関連して、吉野川可動堰問題をめぐる中山建設大臣の発言についてお尋ねいたします。
 吉野川可動堰に関する住民投票で計画反対の票が九〇%以上に上ったことを踏まえ、中山建設大臣は地元市民団体の人々にゼロからの話し合いを表明されました。しかし、最近になってから大臣は、市民団体のメンバーの一人を名指しで、二回の逮捕歴がある、国をつぶそうと逮捕された人が吉野川を守ろうというのはおかしい、彼がいなければ行きますなどと発言し、対話を拒否しておられます。
 三十年も前のベトナム反戦運動が高まった当時のことを大臣は問題にされているようでございますが、一体それと吉野川堰とはどんな関係があるのでしょうか。そのような事実をだれから聞いたかは別にしても、閣僚たるものが一私人の過去の逮捕歴を公の場で口にすることなど、到底許されるものではありません。片や豊島の産廃処理問題では、中坊公平氏とおっしゃるすぐれたリーダーがおられ、行政と住民の間で解決の道筋が見えたというニュースが報じられております。そのようなときに、吉野川堰問題では、建設大臣ともあろう人がこのような常軌を逸した言動で対話を拒否しておられることは、まことに悲しむべきことです。
 このような発言については、閣僚としての資質を問われるものであり、直ちに撤回し、閣僚を辞任すべきものと思いますが、官房長官、中山建設大臣の所見を求めます。
 今国会においては、新潟少女監禁事件、桶川のストーカー被害女性の殺人事件などの痛ましい事件の頻発とこれに対する警察の不祥事、不手際が相次いだことを背景として、いわゆる犯罪被害者権利保護法、児童虐待防止法、ストーカー行為規制法など、一連の法律が予想以上の速いテンポで成立いたしました。
 これに関連して、政府の男女共同参画審議会では女性に対する暴力に関してかねてより検討を進めており、その基本的方策のあり方について中間まとめを行い、この五月中に広く意見募集をしているところであります。
 ついては、男女共同参画担当大臣として、こうした状況の変化を踏まえ、審議会に対して結論の取りまとめを急ぐよう要望するとともに、答申が得られた際は速やかに新たな法的措置を講ずべきと考えます。官房長官の所見を求めます。
 ことしは二〇〇〇年という節目の年であります。一九七五年の国際女性年から始まった四半世紀にわたる世界各国の努力の総決算が、この六月五日からニューヨークで開催される女性二〇〇〇年会議において行われることとなっております。昨年、我が国でも男女共同参画社会基本法が成立したことは、私も評価しております。
 先ごろ発表された総理府の世論調査では、日本は男性の方が優遇されていると答えた人が七七%にも上り、五年前に比べますと、政治の場や法律、制度の上で男性優遇を感じている人が五ポイント程度ふえております。
 また、総選挙を控え、ことしの政府の白書は、女性が初めて参政権を得た直後に実施された総選挙において三十九人の初の女性代議士が誕生した記録がいまだかつて破られていないと述べております。
 現在、女性の衆議院議員は二十五人、全体に占める女性議員比率は五%であり、この比率は世界各国の順位の中では百二十六位と、先進国は無論のこと、途上国を含めても最低水準に近くなっております。その原因はどこにあると総理府では分析しているのでございましょうか。女性の側の努力が必要なことはもちろんですが、各国においては、立候補者のクオータ制、すなわち立候補者についての一定数の割り当て制が政党内部の規約や法律によって義務づけられていることが大きく影響していると伝えられております。
 最近の例では、フランスの憲法改正による男女同数条項の採用、お隣韓国における政党法による三〇%条項の採用があります。男女共同参画社会基本法は、第二条に積極的改善措置を定め、第十条には企業や政党などの中間団体を含めた国民の努力義務を定め、そしてさらに第十六条においては、国民の理解を深めるための国の義務を定めております。
 政治における男女共同参画について日本の現状を踏まえると、政府は諸外国におけるクオータ制等の採用につき、政党に対して正確な情報提供を行う義務があるのではないかと考えます。男女共同参画担当大臣としての官房長官の答弁を求め、私の質問を終わります。(拍手)
   〔国務大臣宮澤喜一君登壇、拍手〕
#7
○国務大臣(宮澤喜一君) 決算の国会への早期提出につきましては、予算の編成に反映される見地からのみならず、決算の効果的な審議をお願いするためにも望ましいことと考えておりまして、従来からできるだけ早期に国会に提出するよう心がけてきたところでございます。
 このため、提出前に必要な手続である内閣から会計検査院への送付は、財政法第三十九条では翌年度の十一月三十日までとされておりますが、努力をしてまいりました結果、最近では十月初旬には送付をいたしてきております。平成十年度決算におきましては、さらに早めまして九月下旬に送付をいたしたところであります。
 今後とも各省庁の協力のもとに、決算の早期提出の観点からさらに最大限の努力をいたしてまいります。
 もとより会計検査院における会計検査の時期、取りまとめ等の関連もありまして、最終的な国会への提出時期にはおのずから限度があろうと思いますけれども、今後とも工夫を凝らして努力を続けてまいります。
 次に、財政再建・構造改革に取り組む時期についてお尋ねがございました。
 今回、こういう不況脱出のために、平成十二年度の公債依存度は三八・四%であり、また中央、地方集めますと長期債務残高が六百四十五兆円に達する見込みでございますから、危機的状況にあると申さなければなりません。
 今後のことを考えますと、歳出面につきまして、不況脱出あるいは金融情勢の安定とともに、この十二年度の臨時異例の措置である交付公債償還財源四兆五千億円など不要になる経費が見込めるところでございますが、長期的にはやはり高齢化の進展に伴う社会保障等の経費、また景気が回復いたしますと利子が上がってまいりますので国債費の増が見込まれるなど、増因を抱えております。
 歳入面につきまして、景気が本格的に回復いたしますと多少の税収を見込むことができると考えますけれども、弾性値を一・一と考えますとそんなに大きな歳入ギャップの改善は期待できないかと考えます。
 したがいまして、財政の現状及び見通しを踏まえて財政構造改革は避けて通れないと思っておりますが、その場合、検討の対象は、国の財政ばかりでなく、税制、中央、地方の行財政の関係、あるいは社会保障の負担につきましての負担と給付の水準を国民がどう判断されるか等々、恐らく二十一世紀初頭の我が国の経済社会の全般のあり方に及ぶ大きな規模の作業にならざるを得ないと考えております。
 したがいまして、我が国経済が民需中心の本格的な軌道に乗ったと確認いたしましたら、早速この大きな作業の準備を始めなければならないと考えております。恐らくはマクロモデル等々によるかなり広範な作業になると存じますが、経済が軌道に乗ると考えましたときには早速その準備に入らなければならないと考えております。
 それから、税収見積もりにつきましてお話がございまして、十年度税収は、決算におきまして、補正後予算額に対して七千三百三十一億円の減収になりました。これは見積もりましたよりは企業収益がさらに低かった、殊に法人税収の見積もりの低下が大きゅうございました。一般に、税収見積もりにつきましては経済の変動、なかんずく企業収益を見ておるわけでございますけれども、その落ち込みがさらに大きかったということが一番の原因になっております。
 十一年度税収につきましては、最近まで、三月末までの累計税収の対前年比は九三でございます。これは補正予算の見積もりで想定いたしました動向の基調にほぼ沿っております。したがいまして、三月までのところはほぼ予定どおりでございますが、これから補正後予算に対してまだ四分の一の税収が残されております。それは、殊に法人税あるいは消費税につきまして一番ウエートの大きな三月決算法人の納付分が大体五月になりますので、今後の税収動向を十分注意していく必要があると思っておりますけれども、ただいままでのところはほぼ予定の線を進んでおると考えております。
 それから、公共事業のばらまきについてはかねて御批判がありまして、私どもも注意をいたしておりますが、この十二年度分につきましては、公共事業につきまして新たな四つの目標を立てまして、物流効率化による経済構造改革、高度情報通信社会の基盤づくり、環境対策、情報通信、この四つでございますが、整理いたしましてこれらの公共事業関係費はほぼ二兆円でございますので、全体九兆円余りの二割余になっております。
 なお、非公共につきましても、いわゆる総理枠として二千五百億円の経済新生特別枠をいたしまして、情報化、高齢化、環境対策のために省庁の枠を超えましてプロジェクトチームをつくりました。
 このプロジェクトチームにつきましては、各省庁から専門家を動員いたしましたことと、またその予算につきましては、事実上、単年度でなく複数年度にわたる実現目標を掲げておりまして、その実施要領を明示しておりまして、こういう点でも従来の枠を超えまして工夫をいたしておりますが、なお十分これに加えまして工夫をしてまいらなければならないと思っております。
 それから、公共事業の政策評価についてでございますが、平成十一年度予算編成以降、新規事業の採択に当たりまして、費用対効果の分析、あるいは採択基準として活用いたし、採択から一定期間経過後も未着工のものにつきまして、中止、休止等を含みます、この三年間の予算編成において百七十八の事業が再評価によって見直しをいたしております。
 今年度からは、事業実施官庁において一部の事業を対象に事後評価の試行にも着手をすることにいたしておりまして、今後ともなお努力を続けてまいりたいと思っております。(拍手)
   〔国務大臣青木幹雄君登壇、拍手〕
#8
○国務大臣(青木幹雄君) 川橋議員にお答えをいたします。
 五月十五日の神道政治連盟国会議員懇談会における森総理の発言撤回についてのお尋ねでありますが、本発言については、五月十七日の参議院本会議などにおいて森総理が御自身の答弁で説明されたとおりであると承知をしており、また五月二十六日の記者会見において森総理自身の言葉で説明されたところであります。
 私といたしましては、本発言につき、その答弁も踏まえ、問題はないものと考えております。したがって、内閣退陣については全く必要ないと考えております。
 次に、吉野川第十堰についてのお尋ねがありました。
 建設大臣も、本問題につき、賛成、反対、さまざまな立場の地域住民の方々との対話の必要性については十分承知しておられるものと理解をいたしております。
 いずれにいたしましても、治水を担当する建設大臣として、住民の生命、財産を守ることが大きな責務であり、今後ともそれを全うすることに全力を注いでいかれるようお願いしているところであります。
 次に、女性に対する暴力についての法的措置についてのお尋ねでありますが、女性に対する暴力は、女性の人権を著しく侵害するものであり、決して許されるものではありません。
 男女共同参画審議会では、女性に対する暴力について、今後、寄せられた意見、状況の変化を踏まえ、法的措置の検討も含め調査審議を進め、本年夏ごろに取りまとめの予定と伺っております。
 政府といたしましては、精力的に調査審議が行われることを望むとともに、答申が得られた際には、その結果も踏まえ、今後とも施策の充実に努めてまいります。
 次に、女性議員の割合等についてのお尋ねでありますが、政策・方針決定に女性の参画が少ない理由としては、組織運営のあり方や女性を積極的に登用する意識が少ないこと等が考えられます。
 女性の政策・方針決定への参画の拡大は重要な問題であると認識をしております。諸外国における政治分野の女性の参画に関し収集した資料につきましては、求めに応じて政党に対しても情報を提供してまいりたいと考えております。(拍手)
   〔国務大臣中山正暉君登壇、拍手〕
#9
○国務大臣(中山正暉君) 平成十年度の決算に関しまして、御質疑の中で吉野川問題を取り上げていただきまして大変ありがとうございます。心から感謝を申し上げたいと思いますが、第十堰というのは昭和六十二年ごろから計画をされまして、あと何年かかりますか、今までに五十六億円ばかりの調査費が入っておりますが、まだ現実に予算はついておりません。
 それで私は、去る二月の二日でございますが、姫野さんという方を御同道いただきました仙谷議員それから前原議員、竹村議員、この議場にもいらっしゃいますが、ごあっせんいただきましたので、私の建設大臣室に三十人ばかりの人数を限らずにお越しをいただくという、私もできるだけお話し合いを申し上げたいと思いましたのでお越しをいただきました。
 今のところ、私も有珠山の非常災害対策本部長としての務めをいたしておりますので、有珠山問題がありますのでなかなか現地に赴くことは今のところ不可能でございますが、第十堰問題につきましては、地域の御理解を得るため、特に百九十四キロ、高知県の瓶ケ森というところに水源を発しまして四国四県に大変大きな影響力のある川でございます。その中で徳島市というのは十四キロだけ隣接しておりますので、他の四十七市町村のお考え方、促進方を大変御陳情いただきますものでございますから、私は徳島市の市長にはまだ一度も会ったことありませんが、先生が所沢の助役をしておられたように、建設省出身の小池さんという市長は水政課長までやっておられた河川の専門家でございますから、まだ一度も私のところにはお訪ねはいただいておりませんが、いずれ徳島市長、専門家としてお越しいただくものと考えておりまして、県知事とか、それから流域の市町村長とか、それから改築に賛成、反対のさまざまな立場の地域住民との対話を積み重ねることが私は大変大事なことだと思っております。
 それから、私は吉野川のことを純粋に一生懸命考えさせていただいております。日本で百九本の直轄河川がございますが、そのうちで暴れ川と言われる三番目、坂東太郎、それから筑紫次郎、それから四国三郎と言われる大変な暴れ川と言われておりまして、これのはんらんの危険に私は建設省の河川担当者としての責任がございますので、どうぞひとつ、そういう意味で今後ともお見守りをいただき、治水を担当する建設大臣として住民の生命、財産を守ることが大きな責務でございますので、今後ともそれに伴うことに全力を注いでいくつもりでございます。
 今後ともよろしくどうぞお願いをいたします。(拍手)
    ─────────────
#10
○議長(斎藤十朗君) 海野義孝君。
   〔海野義孝君登壇、拍手〕
#11
○海野義孝君 私は、公明党・改革クラブを代表して、ただいま議題となりました平成十年度の決算につきまして質問いたします。
 平成十年度の一般会計決算は、九千五百八十六億円の純剰余金が発生しました。九年度に一兆六千百七十四億円の決算上の不足が生じたことと比較して、財政は好転したように見えますが、剰余金発生の背後には十六兆九千五百億円の特例公債を発行しているという事情があります。このことを勘案するならば、我が国の財政状況は依然として厳しいものと見られますが、十年度決算についての大蔵大臣の所見をお聞きしたいと思います。
 また、歳入の大半を占める租税及び印紙収入は、十年度についに五十兆円を割り込み、昭和六十二年度の水準にまで大きく後退しております。十一年度三月末の税収の水準を見ても、十年度の三月末に比較して七%の落ち込みであり、このまま推移すれば十一年度税収の決算額は極めて低水準になると見込まれますが、十一年度の税収について大蔵大臣の見通しを伺います。
 次に、政策評価制度について伺います。
 政策評価は、中央省庁等改革の重要な柱の一つとして、平成十三年一月からの導入に向け、その検討、準備が進められております。多元的、客観的な政策評価を行うため、総務庁において、全政府的見地から府省横断的に評価を行う必要がある場合等になされる政策評価と、各府省の所管行政に対する政策評価が行われることになっております。
 これらの新たな政策評価制度は、社会情勢の変化に基づき政策を見直すという評価機能が欠如していたことに対する反省に立った上で、効率的な行政サービスを必要最小限のコストで提供するという観点から導入されたものであります。その意味では、各府省及び総務省でなされた政策評価の結果を予算編成の過程において活用し、事後の行政活動に反映させることは、我が国の危機的な財政を立て直すという意味においても大変に重要な課題であると言えます。
 そこで、今後、政策評価の結果をどのように予算編成に反映させていくお考えか、具体的な手法を含め宮澤大蔵大臣の所見をお伺いします。
 次に、政府による政策評価とあわせ、会計検査院による会計検査の充実強化について取り上げたいと思います。
 政府による政策評価機能の強化は言うまでもないことですが、行政改革会議の最終報告においては、評価は政府の部外からもなされることが重要であるとして、検査院による評価に対して期待が表明されております。一方、国会においては国会法及び会計検査院法を改正し、国会からの検査要請を可能にするなど、検査院と国会の連携を強化して検査の充実拡大を図る措置が講じられております。
 しかし、今後ますます重要になると見られる会計検査院の役割と機能にかんがみるとき、現行の行政機構の一機関としての位置づけでは、その活動内容、範囲に限界があるのではないでしょうか。
 その政策評価が内外から高い評価を得ている米国の会計検査院は、米国議会に所属し、検査院長は議会にかわって検査を行うと位置づけられております。また、英国の会計検査院は下院にかわって検査を行うものとされ、財政監督は大蔵省と決算委員会と会計検査院が三位一体となることによって効果を上げていると言われております。
 我が国においても、決算委員会と会計検査院との連携をさらに強化することによって政策評価の実を上げるため、組織上、国会と検査院が一体となって財政監督を行うことも視野に入れて検査院の充実強化を図る必要があると思いますが、官房長官の所見を伺います。
 次に、特殊法人改革について伺います。
 日本輸出入銀行と海外経済協力基金が統合され、国際協力銀行が発足し、また、住宅・都市整備公団が都市基盤整備公団に改組されるなど、形の上では特殊法人の整理統合が進められました。しかし、総裁や理事長ポストが多少減っただけで実質的に特殊法人のスリム化は進んでいないとの主張もあります。政府では、一連の整理統合についてどう評価しているのでしょうか。
 また、特殊法人の担うべき役割は何なのか、その運営は効率的に行われているのかといった点については今後も絶えず見直していくことが必要であります。
 その一環として、総理大臣の諮問機関である経済戦略会議は、平成十一年二月の答申において、特殊法人を含む国の会計の連結決算を作成すること、特殊法人の財産の明細を公表することなどを提言しています。政府としてこれらにどう取り組むつもりか、官房長官からお答えいただきたいと思います。
 また、特殊法人改革がいまだ不十分と思われる事例として石油公団を取り上げてみたいと思います。
 石油公団については、平成九年以降、膨大な不良債権の存在や情報開示について多くの指摘があり、通産省により一連の改革が行われました。しかし、本年二月にはアラビア石油がペルシャ湾沖の原油採掘権を失うなど、我が国の石油資源の自主開発等を含め、エネルギー政策は大きな転換点に立たされております。現に、石油公団のあり方について厳しい見方がなされており、エネルギー政策の中で石油公団という特殊法人をどのように見直されるつもりか、財投改革の視点も踏まえ、通産大臣の見解をお伺いいたします。
 次に、平成十年度決算検査報告の指摘事項について伺います。
 検査報告には、不当事項として、海上自衛隊の地域通信処理システム、LACSをめぐる調達手続において、国の会計制度の基本原則を著しく逸脱した事案が指摘されております。
 防衛装備品の調達をめぐっては、十年九月に元調達実施本部長らが過大請求事件に関連し逮捕されておりますが、今回の事案はその事後に発生しております。同じく検査報告で指摘された自衛艦の検査、修理の契約をめぐる事案や、石油会社の担当者が逮捕された航空ジェット燃料入札談合事件とあわせ、防衛庁の入札をめぐる不透明な状況に変化はないと言わざるを得ません。
 参議院は、平成八、九年度決算に関する内閣に対する警告決議において、防衛庁と契約企業との関係の適正化等を求めておりますが、同決議に対し防衛庁としてどのような施策を実施していくのか、また各自衛隊の現場への周知徹底をどのように図っていくのか、瓦防衛庁長官の責任ある答弁を求めます。
 最後に、財政構造改革について我が党の基本計画について申し述べます。
 二〇〇一年から二〇〇二年度にかけ、景気回復軌道を安定的なものにすることを背景に二〇〇一年中に財政再建の考え方を整理し、二〇〇二年の通常国会に「新・財政構造改革法案」(仮称)を提出する考えであります。そして、二〇〇三年度から五カ年計画単位で本格的財政再建に取り組む考えであります。
 具体的な改革につきましては、これまで答弁を求めてまいりました諸施策の実現のほかに、地方分権と市町村合併、消費税の福祉目的税としての位置づけ、公共事業の徹底見直しと効率化など予算の歳出・歳入構造の抜本的改革、政府保有資産の売却等々であります。
 財政再建は喫緊の課題であり、景気回復と並行して基本計画の策定に早期に着手すべきであります。大蔵大臣の御所見を伺い、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。(拍手)
   〔国務大臣宮澤喜一君登壇、拍手〕
#12
○国務大臣(宮澤喜一君) まず、我が国の財政状況についてでございますが、これはもうよく御承知のとおり、平成十年度決算の状況について申し上げますと、税収が五十兆円を割り込んでおります。また、補正予算額に対して七千三百億円余りの減収となっております。また、平成九年度決算額に対しましても四兆五千億円余りの減でございます。
 したがいまして、公債発行額が三十四兆円となっておりますこと、御指摘のとおりでございますし、長期債務残高は国、地方を合わせますと六百四十五兆円に達する見込みであります。
 今後、経済が好転いたしましたとしましても、税収というものが、仮に弾性値が一・一であれば、五十兆円そこそこの税収に対してそう大きな自然増が期待できるわけではございません。ただいま御審議中の決算、あるいは先般御可決いただきました予算等で不況対策に当たるような分は、今後あるいははげ落ちることができるかもしれませんけれども、高齢化に伴う社会保障等々考えますと財政の前途は楽観できませんで、どういたしましてもおっしゃいますように財政の抜本的な改革をしなければなりませんが、その時期は、まず経済が民需中心の成長軌道に乗ったと確認いたしませんときちっとした政策が立てられませんので、その時期をできるだけ早くと思いつつ展望をいたしておるところでございます。
 それで、さしずめ十一年度の税収につきまして御心配をいただいておりまして、確かにおっしゃいますように、この三月末の税収を見ますと、前年度三月末と比較いたしまして七%の落ち込みでございます。この点は、実は、十一年度税収につきましては、十年度と対比いたしまして九二・四%を見込んでおりますので、それが四十五兆六千七百八十億円でございますが、九二・四%でございますから、三月末の七%減というのはまあまあ平均のところであると見ております。
 いずれにいたしましても、この税収の大きな部分は、まだ補正後の四分の一ぐらいの税収が残っておりますので、特に法人税は、三月決算法人の納付分が大体五月分になっておりますので、まだほとんど入っていないという現状でございます。
 したがいまして、三月末でほぼ正常であるということは、年度の収納期間の最終部分にどれだけ入ってくるかによってかなり変わると思っておりまして、ただいままでのところはほぼ予定の線で進んでおるのではないか、六月の半ばあるいはおしまいごろにははっきりわかりますが、ただいまはそんなことを考えております。
 それから、財政再建につきまして、大変いろいろお考えいただいて御意見を賜りました。
 いずれにしても、そういう財政状況でございますので、どうしても大きな規模の財政改革をいたさなければなりませんが、お話しのようにそれは財政だけの問題ではなくて、税制はもちろんでございますけれども、中央と地方との財政の関係、したがって恐らく行政の再配分の関係、あるいは社会保障をどういう水準で給付し負担してもらうかというような国民的なコンセンサスの話等々、お話がございましたように、我が国の二十一世紀初頭における経済社会の非常に幅広い問題に発展せざるを得ないと考えております。
 いずれにしても、民需主導の経済に入って成長が確認できませんと具体的な計画に入れませんけれども、計画の大きさあるいは幅の広さから考えますと、相当前もって準備作業をしなければならないだろうということは、おっしゃいますように私どもも考えております。
 やがてそのような準備に入りたいと思いますが、これにつきましては、お話がございましたように、今後ともいろいろ御教示をお願いいたしたいと考えております。(拍手)
   〔国務大臣青木幹雄君登壇、拍手〕
#13
○国務大臣(青木幹雄君) 海野議員にお答えをいたします。
 会計検査院の組織と充実強化についてのお尋ねでありますが、会計検査院は、内閣から独立した憲法上の財政監督機関として、国の収入、支出などの適否について厳正に検査に当たるものと承知をいたしております。
 そして、会計検査院では、近年、事業や施策の目的の達成度を評価する有効性の検査を行っており、今後さらにこの検査の拡充を図ることにしていると聞いております。
 また、今国会で参議院から会計検査院への検査の要請がありましたが、政府といたしましては、会計検査院が国会と緊密な連携を保ち、適切かつ効果的な行財政の執行のため、さらに有効に機能することを期待しているところであります。
 今後とも、会計検査院の独立機関としての立場を尊重しつつ、検査機能の充実強化に十分配慮してまいりたいと考えております。
 次に、特殊法人についてのお尋ねでありますが、一連の整理合理化により簡素にして効率的な体制の整備が行われたものと認識しておりますが、政府としては、今後ともその着実な推進に努めてまいりたいと考えております。
 また、経済戦略会議の御提言についても、国及び特殊法人等の財務内容、その他の情報開示の充実に向け、一層の努力を行ってまいりたいと考えております。(拍手)
   〔国務大臣深谷隆司君登壇、拍手〕
#14
○国務大臣(深谷隆司君) 石油公団の探鉱投融資制度の見直しについてのお尋ねでございますが、御存じのように、我が国の一次エネルギー供給はほとんど石油に依存しておりますし、その石油は輸入に依存しているということで、石油供給構造というのはまことに脆弱でございます。
 こうした中で、我が国の石油の安定供給を確保するためには、産油国との関係の強化、あるいは備蓄の確保、それに並んで石油の自主開発を推進するなど、多面的な取り組みが必要でございまして、そういう意味で、これからも引き続いてこの課題を克服するために努力していきたいというふうに思います。
 石油公団の業務運営の改善については、既に情報開示であるとか案件採択の厳格化等を実施しております。また、石油公団が行う自主開発支援のための施策については、現在、石油審議会開発部会で見直しを行っているところでありまして、近く中間答申が出されます。引き続いて、経済性に十分に配慮しながら、我が国のエネルギーの安定供給を達成する上でより効率的な実施になりますように取り組んでいきたいと考えています。
 また、財投資金を活用して事業を行っている備蓄業務につきましても、その効率的な実施に努めてまいりたいと思っております。(拍手)
   〔国務大臣瓦力君登壇、拍手〕
#15
○国務大臣(瓦力君) 海野議員から私に対します御質問は、防衛装備品の調達に関する問題についてでございますが、防衛庁といたしまして、昨年四月に取りまとめました調達改革の具体的措置に基づき、企業側の提出資料の信頼性の確保、また調達実施本部の廃止等、調達制度・機構の改革施策を推進しているところでございます。
 また、先般実施した入札監査による改善措置を含めまして、不祥事防止特別行動チームの活動等を通じて現場部隊等への調達改革の推進の周知徹底を図っているところでございます。
 引き続き、調達業務のさらなる透明性、公正性の確保のため努力してまいりたいと存じております。(拍手)
#16
○議長(斎藤十朗君) 答弁の補足があります。宮澤大蔵大臣。
   〔国務大臣宮澤喜一君登壇、拍手〕
#17
○国務大臣(宮澤喜一君) 政策評価に関しましてお答えを漏らしておりまして、大変失礼いたしました。
 今回の中央省庁等改革におきまして、これまで社会経済情勢の変化に基づき政策を積極的に見直すといった評価機能が軽視されがちであったという反省に立ちまして、「中央省庁等改革の推進に関する方針」におきまして、「政策評価の結果が予算要求等の企画立案作業に反映されるようにすること」という決定がなされております。
 したがいまして、財政当局といたしましても、従来、行政監察あるいは決算等の結果に加えまして、政策評価の結果を考慮して予算編成をしていくことが大切だと考えておりまして、具体的な取り組みにつきまして検討を今いたしておるところでございます。
 なお、この御質問との関連で、国の財政の情報開示の基本でありますバランスシートの作成につきましては、各省庁と昨年以来検討してまいりましたが、試作品とでも申すべきものをこの夏ごろにはまとめまして、また御批判を受けて将来改善してまいりたいと考えておりまして、間もなくとりあえずつくりましたもので御批判を仰ぎたいというふうに考えております。(拍手)
    ─────────────
#18
○議長(斎藤十朗君) 阿部幸代君。
   〔阿部幸代君登壇、拍手〕
#19
○阿部幸代君 私は、日本共産党を代表して、一九九八年度決算及び当面する諸問題について、関係大臣に質問いたします。
 まず、初めに、森総理の神の国発言についてであります。
 国民の怒りと不信が高まる中、総理は、二十六日に神の国発言についての釈明記者会見を行い、意を尽くさぬ表現で誤解を与えたことを陳謝しましたが、発言自体は間違っていないとして、撤回するとは最後まで言いませんでした。
 日本の国は天皇を中心としている神の国とした総理の発言は、国の中心が天皇だという点でも、日本がそもそも神の国だという点でも、天皇の地位を神の国と結びつけた点でも、天皇主権、神国日本という戦前の日本の国論を述べたものです。どんな釈明をしようとも主権在民の日本国憲法と絶対に相入れないもので、誤解が生じる余地はありません。首相失格であることは明白です。
 さらに、こうした総理を、党首討論も予算委員会の開会も拒否した上、総理の説明で問題ないと無批判に容認する政府・与党には共同の責任があります。国の内外で大問題になっても、誤解を与えたと陳謝するだけで、発言を撤回しない総理の態度をあくまで容認するのですか。官房長官の明確な答弁を求めます。
 九八年度決算の最大の特徴は、景気回復を名目に、補正を含め、大量の国債を発行し、公共事業を野方図に拡大させたことでした。その結果、景気回復どころか、財政破綻は深刻化し、社会保障や文教予算など国民生活関連予算の切り捨てが進みました。
 そこで、具体的に質問いたします。
 青少年による凶悪な犯罪が相次ぎ、多くの国民は胸を痛めています。人の命を大切にする教育が必要なことは言うまでもありません。
 この点に関連して、総理は、教育勅語はよいことも言っている、中には普遍的真理もあるなどと繰り返し述べていますが、文部大臣も同じ認識ですか。まず伺います。
 教育勅語は、一たん緩急あれば、つまり戦争など危急に際しては天皇のために命を犠牲にすることを最高の道徳とした天皇の臣民のための道徳です。命の大切さとか人権、平等などの精神は全くありません。だからこそ、戦後の国会で排除・失効決議が行われたのです。子供に命の大切さを教えるために教育勅語を持ち出すなどということは絶対に許されません。
 今必要なことは、人間の命、互いの人格と権利を尊重し、みんなのことを考える、また真実と正義を愛する心と、一切の暴力、うそやごまかしを許さない勇気を持つなど、憲法と教育基本法に基づく市民道徳を育てる教育ではありませんか。文部大臣の明確な答弁を求めます。
 また、文教予算の増額を求められているにもかかわらず、一般会計に占める文教予算の比率が一九七〇年代の一〇%台から今では六・九%にまで落ち込んでいるのは問題です。抜本的に増額するべきではありませんか。
 さらに、文部省の教職員配置の在り方等に関する調査研究協力者会議の報告を受けて、文部大臣は、現在の四十人学級を変えない方針を発表しましたが、世界では常識となり、国民の切実な要求となっている三十人学級に背を向けるのは道理がありません。一人一人の子供と心通わせる教育のために、今こそ年次計画を立て、三十人学級の実現に踏み出すべきではありませんか。はっきりとした答弁を求めます。
 次に、九一年十二月に、当時の宮澤首相から官邸に呼ばれ、三百万円を受け取ったという中村元建設大臣の供述についてです。
 この供述は、ゼネコン汚職で、埼玉土曜会の談合告発を見送るように依頼され、一千万円のわいろを受領したとしてあっせん収賄罪に問われた中村被告の控訴審の公開の法廷における任意の供述であるだけに、極めて信憑性が高いと考えるのが常識です。中村被告は、宮澤首相からお金の趣旨について説明はなかったと言います。しかし、独禁法の罰金引き上げについて党内の状況を説明し、宮澤首相から取りまとめをよろしく頼むと言われ、独禁法の罰金引き上げをうまくまとめるようにとの趣旨だと思ったと述べています。独禁法の改定をめぐってお金のやりとりが首相官邸でなされたとすれば、事は重大です。
 そこで、伺います。
 大蔵大臣は、国会で、そういう記憶はない、調査するつもりはないと答弁した翌日、今度は、金を渡したことは一切ないと断言するようになったのはなぜですか。はっきりとした答弁を求めます。
 当時首相で、九八年以来大蔵大臣という要職にある宮澤蔵相の疑惑だけに、ゆるがせにできない問題です。否定をするなら、それだけの根拠を示さなければ疑惑は晴れません。みずから可能なあらゆる調査を行い、国民に納得のいく説明をするべきではありませんか。
 次に、景気回復の問題にかかわって質問いたします。
 まず堺屋経済企画庁長官に伺いますが、今月十一日に発表した昨年十月から十二月期の国内総生産の第二次速報値について、金融機関の設備投資額の実績値がマイナス三八%と、第一次速報値で使用したマイナス三%の実績見込み値を大幅に下回ったにもかかわらず、なぜマイナス三%の数値を使ったのですか。
 堺屋長官は、これまでも盛んに設備投資の伸びを理由に景気回復をアピールしてきましたが、今回は、無理やり国民に景気回復を印象づけるために、都合の悪い数字をわざと隠したのではありませんか。明確な答弁を求めます。
 報道によると、政府税制調査会が六月末をめどに取りまとめる中期答申で、将来の消費税率引き上げの必要性を国民に明示して、現在の五%から一〇%に引き上げる案が有力とのことです。政府は将来の消費税増税を考えているのですか。また、昨年十月の自自公三党の連立政権合意では、「消費税を福祉目的税に改め、」「社会保障経費の財源に充てる。」としていますが、この三党合意に基づき、消費税の増税が計画されているのではありませんか。
 消費税増税は、国内総生産の約六割を占める個人消費を冷やし、景気回復の足を引っ張ることは、橋本内閣が九七年四月、消費税を三%から五%に引き上げたことが消費不況の引き金となったことからも明らかです。総務庁の調査では、個人消費はこの十年間で五%も落ち込んでいます。景気回復のためには、消費税増税などもってのほかで、消費税減税こそ実施すべきではありませんか。大蔵大臣と官房長官の答弁を求めます。
 最後に、個人消費を拡大し、景気回復を進めるためにも、今こそ予算の中心を公共事業から国民の暮らしや社会保障中心に転換するべきです。このことは、今日、国、地方の債務残高が六百四十五兆円にも上るという深刻な危機にある財政を再建の軌道に乗せていく上でも、避けて通れない課題です。このことを強く主張して、私の質問を終わります。(拍手)
   〔国務大臣宮澤喜一君登壇、拍手〕
#20
○国務大臣(宮澤喜一君) 中村議員についての報道に関しまして、九年ほど前のことでございますので記憶にないとお答えいたしましたが、その後調べましたところ、当時、独禁法の罰則強化につきまして日米間の交渉がございました。これについては公取委員長の報告を受けておりました。埼玉県の談合事件は公取委員長の専管事項であり、これについて公取委員長に指示したことは一切ありません。
 中村喜四郎議員は国会対策事項について報告のため時々来訪されましたが、その際、これら独禁法関係に関して話し合ったり金を渡したというようなことは一切ありません。
 次に、消費税率の引き上げについてでございますが、政府税制調査会において、いわゆる中期答申の取りまとめに向けまして税制全般にわたって現在も審議を続けておられますが、消費税のあり方など答申の具体的な方向がまとまっている段階ではございません。
 いずれにせよ、政府はただいま消費税の増税は考えておりません。同様に、その減税についても考えておりません。(拍手)
   〔国務大臣青木幹雄君登壇、拍手〕
#21
○国務大臣(青木幹雄君) 阿部議員にお答えをいたします。
 五月十五日の神道政治連盟国会議員懇談会における森総理の発言撤回についてのお尋ねでありますが、本発言については、五月十七日の参議院本会議などにおいて森総理が御自身の答弁で説明されたとおりであると承知をいたしております。また、五月二十六日の記者会見において森総理自身の言葉で説明されたところであります。私としては、本発言につき、その答弁などを踏まえ、問題はないものと考えております。
 次に、消費税の福祉目的税化や消費税率の問題についてのお尋ねでありますが、まず、消費税の福祉目的税化については、政府としては、今後の議論の進め方を含め、与党と緊密に連絡をとりながら検討してまいりたいと考えております。
 次に、消費税率の問題を含め将来の税制のあり方については、今後の少子高齢化の進展など経済社会の構造変化や財政状況等を踏まえ、国民的な議論によって検討されるべき課題であると考えております。(拍手)
   〔国務大臣中曽根弘文君登壇、拍手〕
#22
○国務大臣(中曽根弘文君) 私に対しましては三点ほどの御質問でございました。
 まず第一の教育勅語についてのお尋ねでございますけれども、「教育ニ関スル勅語」は、およそ半世紀にわたって我が国の教育の基本理念とされてきましたが、戦後の諸改革が行われた際、昭和二十三年、国会において排除・失効確認の決議が行われたものであります。したがいまして、教育勅語の復活はもとより考えておりません。ただし、その中には「父母ニ孝ニ兄弟ニ友ニ夫婦相和シ」など、今日も大切にすべきことがあると私も考えております。
 また、道徳教育につきましては、人間が生きていく上で最低限守らなければならない規範があり、こうした規範を子供たちにしっかりと身につけさせることは大変重要なことと考えております。
 このため、家庭、地域社会、学校が一体となって子供たちに正義感や倫理観、生命を尊重する心、思いやりの心などをはぐくむ心の教育に取り組んでいるところであります。
 次に、教育予算の抜本的増額についてのお尋ねでございますが、教育は国家百年の大計であり、我が国が二十一世紀に向けて心の豊かな美しい国家を実現するためには、教育、学術、文化、スポーツの振興は極めて重要な課題であります。このため、平成十二年度予算におきましても、心の教育の充実や学術研究の振興など、緊急に取り組むべき今日的課題への対応に必要な予算の確保に努めたところであります。
 今後とも、厳しい財政状況のもとではありますが、教育改革に寄せられる国民の期待にこたえられるよう必要な文教予算の充実確保に努めてまいります。
 三十人学級についてのお尋ねでございますが、国が定める学級編制の標準につきましては、このたびの協力者会議の報告にもありますように、今後、学級は生徒指導や学校生活の場である生活集団としての機能を中心として位置づけ、学習集団としての機能については、学級という概念にとらわれずにより柔軟に考えることが必要であると考えております。
 個々の児童生徒にとって多数の教員がかかわることが、きめ細かな指導を行い、一人一人の児童生徒の個性をはぐくんでいく上でも効果的であることなどを踏まえ、また、国、地方を通じた厳しい財政状況などを総合的に判断し、現行どおりの上限四十人とすることが妥当と判断したものであります。
 今後は、子供たちの基礎学力の向上ときめ細やかな指導のため、教科や学年の特性に応じて少人数の学習集団を設定して授業を行うことを支援、推進することが重要と考え、そのために必要な教職員定数の改善の内容などについて具体的な準備を進めているところでございます。(拍手)
   〔国務大臣堺屋太一君登壇、拍手〕
#23
○国務大臣(堺屋太一君) 阿部議員よりGDP統計についての質問がございました。
 GDP統計の民間企業設備の推計は、第一次速報値の際に法人企業動向調査、これは経済企画庁が行っておりますが、の実績見込み値で推計をした金融・保険業の設備投資額を、第二次速報値では実績値が利用可能になるので、通常それに置きかえて推計を行っています。ところが、法人企業動向調査の金融・保険業の十―十二月期の設備投資を見ると、実績見込み値から実績値への改定幅が過去に例がないほど大きく、これを推計に用いるには精査が必要と判断し、通常行っている実績見込み値から実績値への置きかえを暫時見送ることにいたしました。
 このことは五月十一日の公表文書にも示唆されており、報道関係者からの質問にもはっきりと説明いたしました。一部新聞には十二日付で報道されております。また、同日、つまり公表翌日の十二日に事務次官が記者会見をいたしまして、このことも説明しております。
 ところが、精査の結果、実績値にはデータ上の問題がないことが判明いたしましたので、十―十二月期の民間設備投資はそれを用いて推計し直し、この改定結果を六月前半に行われる予定の二〇〇〇年一―三月期の第一次速報の公表の際にあわせて公表することといたしております。
 以上のように、GDP統計に関しましては、逐一公表し、それぞれの修正方法や理由を明らかにしているところであり、わざと都合の悪い数字を隠したというようなことは断じてございません。(拍手)
    ─────────────
#24
○議長(斎藤十朗君) 福島瑞穂君。
   〔福島瑞穂君登壇、拍手〕
#25
○福島瑞穂君 私は、社会民主党・護憲連合を代表し、九八年度決算報告について質問いたします。
 その前に、まず森総理の神の国発言に関する記者会見での発言について質問いたします。
 そもそも森内閣は正統性の根拠を持たない内閣です。その上、森総理は、神道政治連盟国会議員懇談会において、日本の国、まさに天皇を中心にしている神の国であるということを国民の皆さんにしっかりと承知していただくこと、その思いで我々が活動して三十年になったと述べられました。この神の国の神というのは何を指すのでしょうか。キリスト教、仏教、イスラム教は含まれるのでしょうか。
 森総理は記者会見で、神の国という表現は特定の宗教について述べたものではございません、我が国には昔からその土地土地の山や川や海などの自然の中に人間を超えるものを見るという考え方があったことを申し上げたものでありますと述べられました。
 戦前、国家神道は、宗教ではない、日本古来の伝統であるとして、他の宗教、キリスト教、大本教、創価学会などを弾圧し、認めず、そればかりか、侵略戦争を行っていくための精神的なバックボーンとなっていきました。
 森総理は神の国発言を撤回していません。なぜでしょうか。これは総理の失言などでは全くなく、総理の考え方だからです。そして、宗教ではない、日本古来の伝統であるという総理の釈明そのものがまさしく戦前の国家神道の考え方そのものをあらわしています。私たちは国家神道主義者を内閣総理大臣として持つことはできません。即刻退陣していただくしかありません。
 神道政治連盟には二百三十人の自民党の国会議員が属しています。綱領は五つあり、「神道の精神を以て、日本国国政の基礎を確立せんことを期す。」というものがあります。日本国憲法下ではなく、大日本帝国憲法下に生きているようだと思います。
 そこで、神道政治連盟に入っておらず、総理大臣を経験された宮澤大蔵大臣にお聞きします。
 天皇を中心としている神の国の神はいかなる宗教の神を指すのでしょうか。次に、森総理は神の国発言を撤回されませんでした。このことは妥当と思われますか。憲法を大切にすると日ごろから言っていらっしゃる宮澤さんはさぞ不愉快でいらっしゃることだと思います。発言を撤回するかどうかは閣議で議論されたのでしょうか。
 次に、米軍への思いやり予算について河野外務大臣にお聞きします。
 駐留経費の日本側負担は、日米地位協定に定められていない家族用住宅などの提供施設設備、光熱費、日本人従業員の労務費などを負担するもので、一九七八年に当時の金丸信防衛庁長官が、財政難に苦しむアメリカ側の負担を軽減するために、法的根拠のないまま思いやりの気持ちを持とうと支出し、年々膨らんでいます。思いやり予算は一九九八年度で総額六千三百四十二億円、その内訳は、防衛施設庁予算四千三百九十二億円、その他の省庁三百五十七億円、提供資産借り上げ千五百九十三億円です。ここ数年は六千億円以上で推移しています。
 今年度、日本の財政は赤字国債の発行高が税収を上回るという状況で、既に財政破綻状況にあります。六千億円もの予算を他国のために支出する余裕があれば、国内の景気対策、雇用対策に回すべきです。
 もともと思いやり予算は日本に財政的な余裕があるという前提で支出することになったものであり、世界経済の中で強いドルを持ちひとり勝ちをしているアメリカのために支出する必然性は全くありません。負担を定めた特別協定は二〇〇一年三月末で期限切れになります。日本政府はアメリカ政府の予算できちんと支出するよう求めるべきではないでしょうか。
 次に、護衛艦「さわぎり」艦内での自殺について、瓦防衛庁長官にお聞きします。
 九九年十一月八日、海上自衛隊佐世保地方総監部所属の護衛艦「さわぎり」艦内で機関科所属の二十一歳の三等海曹が自殺をしました。遺族からは船上で執拗ないじめがあったことが原因と指摘されていました。
 この護衛艦「さわぎり」では、これ以外にも、船上からの行方不明、自殺未遂が続いています。二年足らずの間に自殺を含め四件の不審な事故、自殺未遂が起こっており、「さわぎり」の中で何か根本的な問題が生じていたと考えるのが自然ではないでしょうか。
 この三等海曹の自殺に対しては、佐世保地方警務隊が現場検証、事情聴取し、一週間後には海上自衛隊としては異例の調査委員会が設置されました。
 調査委員会は、自殺から三カ月後の二月二十一日にいじめはなかったという調査報告書をまとめたと発表しましたが、この内容は当初遺族にすら公開されず、社民党国会議員団の一丸となった追及の結果、五月十五日に公開されるに至りました。しかし、この内容は、多くの疑問、問題点を含んでいます。報告書の結論は、いじめは存在しなかったとし、遺族が指摘した飲酒、かけごとも否定しました。なぜ遺族などの話と全く違うのでしょうか。
 さらに、自殺をした三等海曹が遺族に金を着服されたと話をしていたことから、社民党などの調査により、五月二十二日までに上官が学生七十人分の給料の一部を着服していたことも明らかになりました。しかし、防衛庁の調査報告書は一切このような点について触れていません。調査自体に問題があったことは明らかです。
 調査委員会は、一体どれぐらい遺族の心情を察し、遺族の話を聞いたのでしょうか。深い反省があるなら、このような不十分で不公正な報告書になるはずはありません。この事件について調査のやり直しが明らかに必要ではないでしょうか。
 また、自衛隊内の人権意識確立のためにも、人権啓発教育の制度化と部外者による自衛隊オンブドのようなチェックシステムの設置が必要だと考えますが、いかがでしょうか。
 次に、電源開発促進対策特別会計についてお聞きします。
 電源開発促進対策特別会計は、電源立地勘定と電源多様化勘定がありますが、このうち電源立地勘定は毎年千億円以上の剰余金を生み出しています。電源立地勘定は、一九九八年度の歳入予算は、税収千五百五十二億円、前年度剰余金受け入れ六百七十四億円で、雑収入を含め二千二百三十六億円の歳入ですが、歳入決算額は二千七百九十七億円と、予算を五百六十一億円も上回ります。毎年、千億円以上の剰余金が生まれています。
 この傾向はここ十数年以上続いており、この原因は、最も金額の大きい電源立地交付金や電源立地特別交付金などが予算どおりに執行できていないことにあります。逆に言えば、現実に即した予算が立てられていないのです。
 そこで、深谷通産大臣にお聞きします。
 通産省は、自然エネルギーの促進をすると言っていらっしゃいます。原子力発電所の立地が進んでいないために、余っているお金を風力、太陽光、バイオマスなどの自然エネルギー促進のために使うことはお考えでしょうか。
 さらに、通産大臣にお聞きします。
 原子力発電所からの高レベル放射性廃棄物処分法案が提出されています。地下三百メートル以上の深いところに処分するための安全基準すらまだできていないのに、処分することは決めてしまおうという法律です。
 まず第一に、諸外国の多くと違い、使用済み燃料を全部再処理するという特異な政策に基づいています。この政策を前提とした法案を見直すつもりはないのでしょうか。
 第二に、処分候補地の選定に当たって、地元の同意を必要とするという修正すら認められていません。地元の同意はどうしても必要なのではないでしょうか。
 最後に、女性問題担当大臣である青木官房長官にお聞きします。
 国の男女共同参画社会を推進するための予算は国の予算額の一〇%と、日本政府が作成した北京行動綱領実施状況に関する質問状への回答には報告されています。しかし、その内訳を見ますと、必ずしも男女が対等に社会づくりに参画するための予算ではありません。二〇〇〇年度の予算のうち、八三%に当たる六兆九千四百二十九億円は高齢者が安心して暮らせる条件整備のための予算であり、七四%が国民年金と厚生年金の国庫負担分です。年金予算も国の男女共同参画推進予算とし、国連に報告をするのは水増しであり、問題ではないでしょうか。答弁をお願いします。
 以上で私の質問を終わります。(拍手)
   〔国務大臣宮澤喜一君登壇、拍手〕
#26
○国務大臣(宮澤喜一君) 我が国は主権在民の国でありまして、神の国ではありません。この点は森首相も同様のお考えと承知しております。
 首相は、山や川や海など自然の中に人間を超えるものを見ると言っておられますが、これはいわゆるアニミズムの哲学に触れられたものと理解しております。天皇を神と結びつけるという趣旨ではないと思います。
 首相は、昨今、命を軽んずる風潮があることに対して、警告としてこのことを言われたものと思います。その発言の全体の趣旨は明らかでありますので、撤回云々ということではないと思います。(拍手)
   〔国務大臣河野洋平君登壇、拍手〕
#27
○国務大臣(河野洋平君) お尋ねの在日米軍駐留経費負担についてでございますが、議員も御承知のとおり、これは法的根拠があっての支出でございますし、他国のための支出ではございません。まず最初にそれだけ申し上げておきます。
 在日米軍駐留経費負担の問題を考える際には、これが日米安保体制の円滑かつ効果的な運用を確保することに役立っていて、日米同盟関係において基本的な重要性を有しているということを十分考慮する必要があると思います。
 政府としては、今後とも経済情勢などにも配慮はしつつ、日米安保体制の円滑で効果的な運用の確保のため、在日米軍駐留経費負担につき適切に対応していく考えであります。
 また、特別協定の有効期間終了後における駐留経費負担のあり方についても、さきに述べた考え方に基づきまして、諸情勢に配慮しつつ検討を進めてまいりたいと考えております。(拍手)
   〔国務大臣瓦力君登壇、拍手〕
#28
○国務大臣(瓦力君) 福島議員にお答えいたします。
 護衛艦「さわぎり」に根本的な問題があるのではとの御指摘でございますが、海上自衛隊第二護衛隊群所属の護衛艦「さわぎり」において、最近二年間に四件の死亡等の人身事故が発生しております。
 しかしながら、これらの事故は同一の艦で発生したものではありますが、それぞれ異なった状況等により発生したものであり、個々の事案に応じた対策を考えるべきものと、かように認識いたしております。
 次に、調査報告書には多くの問題点等があるとの御指摘でございますが、服務事案が発生した場合、事実関係を徹底して調査すべしということが私の基本方針であり、今回の調査についてもこの方針のもと、徹底した調査が行われたものであると理解をいたしております。職務上の上司、同僚等の部隊関係者等、本人の身近な関係者から事情聴取を行い、徹底した調査を実施しましたが、遺族が指摘されるようないじめの事実は認められませんでした。
 なお、護衛艦「さわぎり」艦内で発生した乗員の自殺に対する事故調査の過程において、非番時における少々の飲酒がありましたが、同艦乗員が禁止されている艦内飲酒を実施していたことが判明したことから、平成十二年二月二十日、当該服務規律違反者等に対しまして懲戒処分等を実施いたしました。
 また、艦内娯楽の一環としてトランプゲームが行われておりますが、これはアイスクリームやジュース等の景品をかける程度のものでございまして、社会通念上娯楽の域を超えるものではなく、賭博に当たるものではないと認識いたしております。
 なお、給与の一部着服につきまして調査報告書で触れていないとの御指摘でございますが、本件の調査報告書は、三等海曹の自殺に対し遺族から当該自殺の原因が護衛艦「さわぎり」におけるいじめであったとの訴えがありましたことから、佐世保地方総監部が事故調査委員会を設置して調査を行ったものでございます。
 佐世保教育隊における上官による学生の金銭管理の問題につきましては、「さわぎり」におけるいじめの問題とは直接関係するものではないこと等から、調査報告書の対象とならないものと考えます。
 なお、横領の事案につきましては、関係者が逮捕されていますが、現在、事実関係をさらに調査中でございます。
 調査のやり直しが必要ではないかとの御指摘でございますが、本件調査は、三等海曹の自殺に対し遺族からの当該自殺の原因がいじめであったとの訴えがあったことなどから、約三カ月の期間をかけて徹底した調査を実施したものでございます。本件に関する再調査を行うことは考えておりません。
 次に、自衛隊の人権意識確立についての御質問でございますが、自衛隊においては、常に国民とともに存在する精強な自衛隊にふさわしい隊員を養成するための教育に努めておりまして、人権に関する教育もその一環として行っているところでございます。
 第三者によるチェックシステム設置等の御指摘でありますが、防衛庁・自衛隊としては、より一層人権意識向上等のため、教育を含め、防衛庁・自衛隊みずからによる努力を推進してまいる所存でございます。(拍手)
   〔国務大臣深谷隆司君登壇、拍手〕
#29
○国務大臣(深谷隆司君) 私への質問は三点でございます。
 一つは電源開発促進対策特別会計に関するお尋ねでございますが、同特別会計は、目的税たる電源開発促進税のみを財源とする特別会計でございます。立地の進捗がおくれるということによりまして、毎年度一定の剰余金が発生します。ただ、各年度に支出されなかった金額は翌年度以降の予算に計上されて、電源立地が決まりますと一時で消滅するものでございます。現在存在する剰余金は今後の電源立地によって確実に減少するということが見込まれるわけでございますので、この剰余金を他の政策目的に使用するということは考えておりません。
 それから、もう一つは新エネルギーの予算についてでありますが、平成十二年度の予算で、電源開発促進対策特別会計で約五百五十三億円、これを含めて合計で九百二十五億円を計上して、最近五カ年で二倍の予算に拡充しております。今後とも、必要な予算を確保しながら、新エネルギーの開発、導入に努めてまいります。
 二つ目の御質問は、使用済み燃料の再処理政策を前提とした法案の見直しについてのお尋ねでございますが、先ほども申したように、エネルギー資源の大部分を輸入に依存している我が国におきましては、エネルギーの長期的な安定供給の確保が必要でございます。そのため、使用済み燃料を再処理して得られたプルトニウム等を再び利用する核燃料サイクル政策を着実に推進していくことが重要であると認識をしております。
 最後の御質問は処分候補地の選定に関するお尋ねでありますが、その選定におきましては、これを管轄する都道府県の知事及び市町村長の意見を極めて重く受けとめ、十分に尊重していくことといたしております。(拍手)
   〔国務大臣青木幹雄君登壇、拍手〕
#30
○国務大臣(青木幹雄君) 福島議員にお答えをいたします。
 男女共同参画推進関係予算のお尋ねでありますが、これは男女共同参画二〇〇〇年プランに沿って関係予算を取りまとめたものであります。同プランにおいては、高齢期の所得保障の充実を施策の基本的方向の一つとして掲げておりまして、年金の国庫負担金を計上した結果、その額は平成十一年度において全体の約七割、十二年度において約六割となっております。
 今後とも、男女共同参画社会の形成に向け、関係施策を着実に推進してまいりたいと考えております。(拍手)
#31
○議長(斎藤十朗君) これにて質疑は終了いたしました。
     ─────・─────
#32
○議長(斎藤十朗君) 日程第二 社会福祉の増進のための社会福祉事業法等の一部を改正する等の法律案(内閣提出、衆議院送付)
並びに本日委員長から報告書が提出されました
 浄化槽法の一部を改正する法律案(衆議院提出)
を日程に追加し、両案を一括して議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#33
○議長(斎藤十朗君) 御異議ないと認めます。
 まず、委員長の報告を求めます。国民福祉委員長狩野安君。
    ─────────────
   〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
   〔狩野安君登壇、拍手〕
#34
○狩野安君 ただいま議題となりました二法律案につきまして、国民福祉委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 まず、社会福祉の増進のための社会福祉事業法等の一部を改正する等の法律案は、少子高齢化、核家族化の進展等社会構造の変化に伴い、今後増大、多様化が見込まれる国民の福祉需要に対応するため、措置制度など社会福祉の仕組み全般にわたって見直しを行おうとするものであります。
 その主な内容は、福祉サービスの利用者の利益の保護を図るとともに、身体障害者等に係る福祉サービスに関し、市町村等による措置から利用者の申請に基づき支援費を支給する制度に改めるほか、地域福祉の推進を図るための規定を整備する等の措置を講じようとするものであります。
 なお、衆議院におきまして、施行期日に関する修正が行われております。
 委員会におきましては、福祉における公的責任のあり方、措置制度の功罪と福祉サービス利用者保護施策、障害者福祉などの福祉の基盤整備の必要性、地域福祉の推進等の諸問題について質疑が行われましたほか、参考人から意見を聴取いたしましたが、その詳細は会議録によって御承知願います。
 質疑を終わり、討論に入りましたところ、日本共産党を代表して井上委員より反対である旨の意見が述べられました。
 討論を終わり、採決の結果、本法律案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、本法律案に対し附帯決議が付されております。
 次に、浄化槽法の一部を改正する法律案は、多量の雑排水が処理されないまま放流されている現状にかんがみ、生活環境の保全及び公衆衛生の向上の観点から、今後新たに設置される浄化槽については、下水道の予定処理区域を除いて、し尿と雑排水をあわせて処理する合併処理浄化槽でなければならないこととするものであります。
 本法律案は、採決の結果、全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
     ─────────────
#35
○議長(斎藤十朗君) これより採決をいたします。
 まず、社会福祉の増進のための社会福祉事業法等の一部を改正する等の法律案の採決をいたします。
 本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
#36
○議長(斎藤十朗君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
#37
○議長(斎藤十朗君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百二十一  
  賛成            百九十八  
  反対             二十三  
 よって、本案は可決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
#38
○議長(斎藤十朗君) 次に、浄化槽法の一部を改正する法律案の採決をいたします。
 本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
#39
○議長(斎藤十朗君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
#40
○議長(斎藤十朗君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百二十一  
  賛成           二百二十一  
  反対               〇  
 よって、本案は全会一致をもって可決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
     ─────・─────
#41
○議長(斎藤十朗君) この際、日程に追加して、
 電波法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#42
○議長(斎藤十朗君) 御異議ないと認めます。
 まず、委員長の報告を求めます。交通・情報通信委員長齋藤勁君。
    ─────────────
   〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
   〔齋藤勁君登壇、拍手〕
#43
○齋藤勁君 ただいま議題となりました法律案につきまして、交通・情報通信委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 本法律案は、無線局の免許手続における透明性の向上を図りつつ、電気通信業務を行う無線局の円滑な開設を確保する等のため、一定の無線局について免許申請期間を設けるとともに、無線局の開設計画の認定の制度を導入するほか、無線従事者免許に関する規定の合理化を図る等の措置を講じようとするものであります。
 委員会におきましては、周波数割り当て計画の透明性の確保策、事業譲渡の場合における無線局免許の承継のあり方、携帯電話の電磁波に対する規制等について質疑が行われましたが、その詳細は会議録によって御承知願います。
 質疑を終了し、討論に入りましたところ、日本共産党宮本委員より反対の意見が述べられ、採決の結果、本法律案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、本法律案に対し附帯決議を行いました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
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#44
○議長(斎藤十朗君) これより採決をいたします。
 本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
#45
○議長(斎藤十朗君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
#46
○議長(斎藤十朗君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百二十一  
  賛成            百九十八  
  反対             二十三  
 よって、本案は可決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
#47
○議長(斎藤十朗君) 本日はこれにて散会いたします。
   午後二時四十六分散会
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ソース: 国立国会図書館
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