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2000/02/17 第147回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第147回国会 地方行政委員会 第1号
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2000/02/17 第147回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第147回国会 地方行政委員会 第1号

#1
第147回国会 地方行政委員会 第1号
本国会召集日(平成十二年一月二十日)(木曜日)(午前零時現在)における本委員は、次のとおりである。
   委員長 斉藤斗志二君
  理事 田野瀬良太郎君 理事 滝   実君
   理事 中野 正志君 理事 山本 公一君
   理事 中川 正春君 理事 中沢 健次君
   理事 桝屋 敬悟君 理事 鰐淵 俊之君
      今井  宏君    大野 松茂君
      栗原 裕康君    杉山 憲夫君
      橘 康太郎君    谷  洋一君
      西田  司君    平沢 勝栄君
      平林 鴻三君    藤本 孝雄君
      水野 賢一君    河村たかし君
      桑原  豊君    松崎 公昭君
      松本  龍君    石垣 一夫君
      富田 茂之君    野田  毅君
      穀田 恵二君    春名 直章君
     知久馬二三子君
平成十二年二月十七日(木曜日)
    午後零時十分開議
 出席委員
   委員長 斉藤斗志二君
  理事 田野瀬良太郎君 理事 滝   実君
   理事 中野 正志君 理事 中川 正春君
   理事 中沢 健次君 理事 桝屋 敬悟君
   理事 鰐淵 俊之君
      今井  宏君    大野 松茂君
      杉山 憲夫君    橘 康太郎君
      谷  洋一君    西田  司君
      野田 聖子君    平沢 勝栄君
      平林 鴻三君    水野 賢一君
      桑原  豊君    近藤 昭一君
      中田  宏君    松崎 公昭君
      石垣 一夫君    北側 一雄君
      野田  毅君    穀田 恵二君
      春名 直章君   知久馬二三子君
    …………………………………
   自治大臣
   国務大臣
   (国家公安委員会委員長) 保利 耕輔君
   自治政務次官       平林 鴻三君
   自治政務次官       橘 康太郎君
   政府参考人
   (警察庁長官官房長)   石川 重明君
   政府参考人
   (自治大臣官房長)    香山 充弘君
   地方行政委員会専門員   蓼沼 朗寿君
    ―――――――――――――
委員の異動
一月二十日
 辞任         補欠選任
  富田 茂之君     北側 一雄君
二月十七日
 辞任         補欠選任
  栗原 裕康君     野田 聖子君
  河村たかし君     中田  宏君
  松本  龍君     近藤 昭一君
同日
 辞任         補欠選任
  野田 聖子君     栗原 裕康君
  近藤 昭一君     松本  龍君
  中田  宏君     河村たかし君
    ―――――――――――――
一月二十日
 住民基本台帳法の一部を改正する法律の廃止等に関する法律案(河村たかし君外五名提出、第百四十六回国会衆法第一四号)
二月九日
 地方税法等の一部を改正する法律案(内閣提出第一五号)
 地方交付税法等の一部を改正する法律案(内閣提出第一六号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 国政調査承認要求に関する件
 政府参考人出頭要求に関する件
 地方自治、地方財政、警察及び消防に関する件
 神奈川県警の警察官不祥事発生の対応に関する予備的調査についての報告

    午後零時十分開議
     ――――◇―――――
#2
○斉藤委員長 これより会議を開きます。
 国政調査承認要求に関する件についてお諮りいたします。
 国政に関する調査を行うため、本会期中
 地方自治に関する事項
 地方財政に関する事項
 警察に関する事項
 消防に関する事項
以上の各事項について、衆議院規則第九十四条の規定により、議長に対して承認を求めたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○斉藤委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
     ――――◇―――――
#4
○斉藤委員長 地方自治、地方財政、警察及び消防に関する件について調査を進めます。
 この際、お諮りいたします。
 各件調査のため、本日、政府参考人として自治大臣官房長香山充弘君及び警察庁長官官房長石川重明君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#5
○斉藤委員長 御異議なしと認めます。よって、そのとおり決しました。
    ―――――――――――――
#6
○斉藤委員長 保利国務大臣から、所管行政の当面する諸問題について説明を聴取いたします。保利国務大臣。
#7
○保利国務大臣 委員長、理事、委員各位におかれましては、平素から地方行政及び警察行政の推進に格段の御尽力をいただき、厚く御礼を申し上げます。
 この機会に、所管行政の当面する諸問題につきまして所信の一端を申し上げ、皆様の深い御理解と格段の御協力を賜りたいと存じます。
 さて、二十一世紀を控え、内外ともに変革期を迎えている現在、昨年、地方分権一括法が成立し、地方自治が大転換の時期を迎えていることもあり、国民が豊かさとゆとりを実感できる社会を実現していく上で、地域の総合的な行政主体である地方公共団体の役割はますます大きなものとなっております。
 地方行財政を取り巻く環境には、依然として厳しいものがありますが、今後とも、地方税財源の充実強化を図りながら、地方公共団体がみずからの創意工夫で地域づくりを行える、新時代にふさわしい地方自治を確立していかなければなりません。
 私は、このような基本認識のもとに、所管行政の推進に最大限の努力を払ってまいります。
 以下、概要について御説明申し上げます。
 最初に、地方分権の推進についてであります。
 地方自治を確立し、個性豊かな地域づくりを進めるため、地方の自主性、自立性を高め、地域住民に身近な行政は地方公共団体にゆだねるというのが地方分権の精神であります。
 政府におきましては、地方分権一括法の本年四月一日からの円滑な施行に向け、引き続き地方公共団体に対する適宜適切な情報提供を行うとともに、今後とも、地方分権推進計画に沿って、国と地方の役割分担を踏まえ、国庫補助負担金の積極的な整理合理化や事務権限の移譲などを推進し、地方税、地方交付税等の必要な地方一般財源の確保に努めるなど、実行の段階を迎えている地方分権を具体的な形で進めてまいります。
 市町村合併につきましては、合併特例法の改正や合併推進のための補助金の平成十二年度予算案への盛り込みなど、幅広い行財政措置を講じたところであり、都道府県の協力をも得つつ、自主的な市町村の合併の推進にさらに積極的に取り組んでまいります。
 地方行革の推進についてでありますが、地方分権の成果を十分に上げるためには、地方公共団体が自覚を持って徹底した行政改革に取り組み、みずからの行政体制を整備、確立することが必要であります。
 このため、地方公共団体に対し、行政改革のさらなる推進を強く要請するとともに、主体的な行政改革を促すための行財政支援を行うことといたしております。
 地方公務員制度については、公務員倫理の確立、給与・定員管理の適正化等、その適切な運用に引き続き努めるとともに、地方分権の時代にふさわしい制度となるよう地方公務員制度の改革に取り組んでまいる所存であります。また、地域における人材の有効活用を図る観点から、公益法人等への職員派遣制度及び任期付研究員制度の創設に向けて法律案の準備を進めているところであります。
 さらに、地方公務員共済年金制度の長期的安定を図るための地方公務員等共済組合法等の一部を改正する法律案につきましては、前国会から引き続き継続審議とされているところでありますので、その実現に向けて積極的に取り組んでまいります。
 次に、地方税制について申し上げます。
 平成十二年度の地方税制改正におきましては、最近における社会経済情勢に対応して早急に実施すべき措置として、平成十二年度の固定資産税の評価がえに伴う土地に係る固定資産税及び都市計画税の税負担の調整措置、宅地等に係る不動産取得税の課税標準の特例措置等を講ずるほか、非課税等特別措置の整理合理化等を行うことといたしております。
 法人事業税への外形標準課税の導入につきましては、地方税のあり方として望ましい方向であり、今後、具体的な課税の仕組みや外形標準課税の導入に伴う税負担の変動、中小法人の取り扱い、雇用への配慮、適切な経過措置など、導入に当たっての諸課題等について具体的な検討を進め、景気の状況等を踏まえつつ、できるだけ早期の導入を目指してまいります。
 地方税は、地方自治の基盤をなす自主財源の大宗をなすものとして極めて重要な役割を担うものであり、今後とも、地方分権推進計画等を踏まえ、地方税の充実確保を図ってまいります。
 なお、基地交付金及び調整交付金につきましては、基地所在市町村の実情にかんがみ、所要の額を確保することといたしております。
 次に、地方財政について申し上げます。
 地方財政は、引き続き大幅な財源不足の状況にあり、借入金残高は、平成十二年度末には百八十七兆円に達する見込みとなっており、今後その償還による公債費の一層の増加が見込まれるなど、極めて厳しい状況にございます。
 こうした状況のもと、平成十二年度の地方財政計画の策定に当たりましては、歳出面においては、経費全般について節減合理化を推進する一方、経済新生への対応、生活関連社会資本の整備、介護保険制度の実施を初めとする地域福祉施策の充実など、当面する重要政策課題に財源の重点的な配分を行っており、また歳入面においては、地方交付税の所要額の確保を図るとともに、引き続き生ずることとなった大幅な財源不足につきまして、地方財政の運営上支障が生じないよう補てん措置を講じております。
 その結果、地方財政計画の歳入歳出の規模は、八十八兆九千三百億円と、前年度に比べ三千九百八十四億円、〇・五%の増となっており、公債費等を除く地方一般歳出は、七十三兆九千八百五十四億円と、前年度に比べ〇・九%の減となっております。
 地方交付税は、国の一般会計からの繰り入れ及び交付税特別会計の借り入れにより、前年度に比べ二・六%増の二十一兆四千百七億円を確保し、地方税と合わせて前年度比一・〇%増の地方一般財源を確保しております。
 私といたしましては、引き続き経済新生に向け全力で取り組むとともに、中長期的な財政構造改革の必要性等を踏まえつつ、地方税財源の充実確保を図ることにより、今後とも地方の財政基盤の充実強化を図ってまいる所存であります。
 また、地方公営企業については、上下水道、交通、病院等住民生活に密接に関連した社会資本の整備を推進するとともに、社会経済情勢の変化に対応した新たな事業展開を支援し、あわせて広域化等の経営健全化、効率化に向けた自主的な取り組みを推進し、経営基盤の一層の強化に努めてまいります。
 分権改革の歩みを揺るぎないものとするとともに、地域社会を個性豊かで活力あるものにしていくことが必要であります。
 このため、自主的、主体的な地域づくり、地域の情報化の推進、国土保全対策、少子高齢化等に対応した総合的な地域福祉施策の展開、中心市街地の活性化、国際交流・国際協力の推進等の重要な課題に地方公共団体が積極的に対応していけるよう支援してまいります。
 また、現下の経済状況にも対応するため、地域の自立を促し、その活力を引き出すことによって我が国経済の新生を図ることを目的として、平成十一年度から開始した地域活力創出プラン関連事業を引き続き推進し、地方公共団体におけるベンチャー企業の育成、地域における人材の確保等、地域経済の活性化、雇用機会の増大のための取り組みを積極的に支援してまいりたいと考えております。
 さらに、二十一世紀に向けた地域の新たな発展基盤を整備するため、発展基盤緊急整備事業、いわゆるミレニアム事業として、地方公共団体が地域における科学技術振興の推進、新千年紀記念行事への参加、文化財等の電子的保存及びその発信等の事業に積極的に取り組むことができるよう支援してまいります。
 地方公共団体の情報化の推進につきましては、地域の情報通信基盤の整備を促進するため、光ファイバー等を活用したネットワーク整備等に対し、引き続き地方財政措置を講ずることとしているほか、地方公共団体における行政手続の電子化を促進してまいります。
 また、住民基本台帳ネットワークシステムの構築に、個人情報保護の観点にも配慮しつつ、積極的に取り組んでまいります。
 次に、消防行政について申し上げます。
 昨年も、六月から十月にかけての豪雨や台風による災害、九月に茨城県東海村で発生した核燃料加工工場における事故など、各地で住民の安全を脅かす災害、事故が相次いで発生しました。国民の生命、身体、財産を災害などから守るという消防の責務はますます大きなものとなっており、災害に強い安全な町づくりを推進するとともに、総合的な消防防災体制の整備を図っていくことが強く求められております。
 このため、地域防災計画の見直しを初め、地域の防災機能を高めるための基盤整備の推進、消防防災の広域的な緊急援助体制や防災情報通信体制の強化、消防団の充実強化、自主的な防災体制の整備に努め、今後とも消防防災全般にわたる充実強化に全力を挙げて取り組んでまいります。
 さらに、本年七月に開催される九州・沖縄サミットの成功に向けて、十分な消防・救急体制の確保のため、関係省庁、関係地方公共団体と十分な連携を図りながら、必要な支援等を行ってまいります。
 次に、警察行政について申し上げます。
 良好な治安は国家社会発展の基盤であり、国民が安心して暮らせる豊かな社会を実現する上で、欠くことのできないものであります。
 最近の治安情勢は、女性、子供が被害者となる凶悪事件の増加や国際組織犯罪の深刻化等、厳しい状況にありますが、私は、我が国が誇る財産ともいうべき良好な治安を維持向上させるため、全力を尽くし、国民の皆様の期待と信頼にこたえてまいる所存であります。
 初めに、国民の警察に対する信頼の回復について申し上げます。
 昨年の神奈川県警を初めとする一連の不祥事案により、国民の警察に対する信頼を大きく損ねたことは、まことに遺憾であります。
 国家公安委員会及び警察庁におきましては、現在、警察法改正の検討、警察職員の職務倫理や教育に関する規則の制定、監察体制の強化等、不祥事案再発防止対策に全力で取り組んでいるところであります。特に、公安委員会の管理機能の一層の充実等を図るため、警察法の一部を改正する法律案を本国会に提出すべく準備を進めているところでありますので、よろしくお願いをいたします。
 今後とも、これらの施策の具体化とその徹底に努めるなど、国民の信頼を一日でも早く回復するため、全力を尽くしてまいります。
 次に、警備情勢と対策について申し上げます。
 本年七月には九州・沖縄サミットが開催されます。今回のサミットは初めて東京以外の場所で分離方式により行われるものであり、特に首脳会議が開催される沖縄県は、その気候、地理的特性等から、沿岸警戒、交通対策等多くの課題を抱えております。また、極左暴力集団、右翼等が反対行動に取り組むことが予想されるほか、国際テロの発生も懸念されるところであります。警察におきましては、その総力を挙げて各種対策に取り組み、警備の万全を期す所存であります。
 また、オウム真理教は、その活動を活発化させ、地元住民の不安感が高まっております。警察におきましては、オウム真理教の本質は変わっていないものと見ており、今後とも、住民の方々の平穏な生活を守り、公共の安全を確保するため、その実態解明を行うとともに、必要な警戒警備と違法行為に対する厳正な捜査活動を推進してまいります。あわせて、関係省庁と緊密に協力し、無差別大量殺人行為を行った団体の規制に関する法律の適正な運用に努めてまいります。
 なお、逃亡中の特別手配被疑者につきましては、引き続き、その早期検挙に向け全力を尽くしているところであります。
 次に、犯罪情勢と対策について申し上げます。
 その一は、ハイテク犯罪対策についてであります。
 第百四十五回国会において御審議をいただいた不正アクセス行為の禁止等に関する法律が本年二月十三日から施行されました。
 最近、一部省庁等のホームページが改ざんされる被害が発生するなど、ハイテク犯罪は社会的にも問題化しておりますが、警察におきましては、今後、同法の活用を含め、ハイテク犯罪の積極的な取り締まりを進めるとともに、関係省庁等と連携して、ハイテク犯罪対策を初めとする総合的な情報セキュリティー対策を推進してまいります。
 その二は、組織犯罪対策についてであります。
 第百四十五回国会において、いわゆる組織的犯罪対策三法が成立し、本年中に施行されます。警察におきましては、組織犯罪に対する取り締まり等を一層推進することはもとより、新制度を厳正かつ効果的に運用し、組織犯罪の壊滅に取り組んでまいります。
 特に、国際組織犯罪対策につきましては、G8リヨン・グループの議長国として、政策面での国際協力を一層推進するとともに、法執行面では、捜査体制の充実や国内外の関係機関との連携の強化により、組織実態の解明と徹底した取り締まりに努めてまいります。
 薬物情勢につきましては、昨年の覚せい剤押収量が二トンに迫り、その前の五年間の総押収量を上回るという未曾有の大量押収となるなど、極めて厳しい状況にあります。警察におきましては、関係国との国際会議の開催を初め、引き続き国内外関係機関と緊密な連携をとりながら、薬物の供給の遮断と需要の根絶の両面から総合的な薬物対策を強化してまいります。
 暴力団につきましては、取り締まりの徹底、暴力団対策法の効果的な運用、暴力団排除活動の推進を柱とした暴力団総合対策を強力に推進するとともに、暴力団による組織的なけん銃隠匿事犯やけん銃密輸・密売事犯の摘発に努めてまいります。
 このほか、金融・不良債権事犯の取り締まり、深刻化する少年非行の防止、クレジットカードの偽造等のカード犯罪対策、産業廃棄物の不法投棄等の環境犯罪の取り締まり等、国民の安全と平穏を守るための対策の推進に全力で取り組んでまいります。
 次に、地域社会における安全確保について申し上げます。
 地域社会における安全は、国民が安心して生活していくために欠くことのできないものであります。
 特に、近年、女性、子供が被害者となる凶悪事件等の増加傾向を踏まえ、昨年十二月、警察庁では「女性・子どもを守る施策実施要綱」を制定いたしました。
 今後、パトロール活動や各種防犯指導、被害者の立場に立った相談業務の充実を図るほか、地域の方々の自主的な防犯活動への支援を強化するなど、従来にも増して女性、子供の生活の安全を守るための諸活動を強化してまいります。
 また、交番、駐在所は、地域住民に最も身近な警察機関として地域社会の安全と平穏の確保に大きな役割を果たしていることから、今後とも、地域住民の期待と信頼にこたえていくよう、交番相談員を増員するなど、交番、駐在所を拠点とした地域警察活動の充実強化に努めてまいります。
 犯罪被害者対策につきましては、警察が被害者と最も身近に接することから、その精神的、経済的被害の回復、軽減のための諸対策を組織を挙げて推進しておりますが、今後とも、関係機関・団体との連携を強化しつつ、被害者及びその遺族等の視点に立った活動を一層推進してまいります。
 次に、交通情勢と対策について申し上げます。
 平成十一年中の交通事故死者数につきましては、九千五名と四年連続して大幅に減少し、死者数を年間九千人以下にするという政府目標にあと一歩というところまで近づくことができましたが、依然として多くのとうとい人命が失われているほか、昨年は交通事故の発生件数や負傷者数が史上最悪となり、特に負傷者数が初めて百万人を超えるなど、情勢はますます厳しさを増しております。
 安全で快適な交通社会の実現は、すべての国民の願いであります。
 警察においては、関係機関・団体との連携をより一層強化しながら、交通安全意識の高揚を図るべくきめ細かな広報啓発活動を充実させるとともに、体系的、段階的な交通安全教育の推進、交通安全施設等の整備、交通指導取り締まりの強化等の施策を講じてまいります。
 また、高度道路交通システムの整備の一環として、交通の安全と円滑、地球環境にも配慮した交通流の積極的管理を行うため、最先端の情報通信技術を活用した新交通管理システムの整備を積極的に推進してまいります。
 以上、警察行政の当面する諸問題について申し上げましたが、こうした現下の深刻な諸情勢に的確に対応し、我が国の治安水準を維持、向上させるためには、警察力の一層の充実強化が必要であります。
 警察におきましては、従来にも増して組織、人員の効率的運用、装備の近代化等業務の合理化を推進するとともに、教育訓練を通じて職員の資質の向上を図るなど、必要な警察体制を整備してまいります。
 また、警察職員一人一人が誇りと使命感を持って職務に精励できるよう、処遇の改善や勤務環境の整備に取り組み、国民の負託にこたえることのできる警察の確立に努めてまいります。
 以上、所管行政の当面する諸問題につきまして所信の一端を申し述べましたが、委員長、理事、委員各位の格別の御協力によりまして、その実を上げることができますよう、一層の御指導と御鞭撻をお願い申し上げる次第であります。
 以上でございます。
#8
○斉藤委員長 引き続き、平成十二年度自治省関係予算の概要について説明を聴取いたします。香山官房長。
#9
○香山政府参考人 平成十二年度の自治省関係歳入歳出予算につきまして、概要を御説明申し上げます。
 第一に、一般会計予算でありますが、歳入は七億六千百万円、歳出は十五兆千百二十五億千七百万円を計上いたしております。
 歳出予算額は、前年度の予算額十三兆千九百二十一億八千三百万円と比較し、一兆九千二百三億三千四百万円の増額となっております。
 また、この歳出予算額の組織別の額を申し上げますと、自治本省十五兆八百六十億九百万円、消防庁二百六十五億八百万円となっております。
 以下、この歳出予算額のうち、主な事項につきまして、内容の御説明を申し上げます。
 最初に、自治本省につきまして御説明を申し上げます。
 まず、地方交付税交付金財源の繰り入れに必要な経費でありますが、十四兆百六十三億四千六百万円を計上いたしております。
 これは、平成十二年度の所得税及び酒税の収入見込み額のそれぞれ百分の三十二、法人税の収入見込み額の百分の三十五・八、消費税の収入見込み額の百分の二十九・五並びにたばこ税の収入見込み額の百分の二十五に相当する金額の合算額十三兆二千六百六十三億四千六百万円に平成十二年度の加算額七千五百億円を加算した額を交付税及び譲与税配付金特別会計へ繰り入れるためのものであります。
 次に、地方特例交付金財源の繰り入れに必要な経費でありますが、九千百四十億千四百万円を計上いたしております。
 これは、平成十一年度の税制改正による恒久的な減税に伴う地方税の減収額の一部を補てんするものとして、全地方公共団体に対して地方特例交付金を交付するため、その所要財源を交付税及び譲与税配付金特別会計へ繰り入れるためのものであります。
 次に、国有提供施設等所在市町村助成交付金に必要な経費でありますが、二百三十一億五千万円を計上いたしております。
 これは、いわゆる基地交付金でありまして、米軍及び自衛隊が使用する国有提供施設等の所在する市町村に対し、助成交付金を交付するためのものであります。
 次に、施設等所在市町村調整交付金に必要な経費でありますが、六十億円を計上いたしております。
 これは、特定の防衛施設が所在することに伴い税財政上特別の影響を受ける施設等所在市町村に対し、調整交付金を交付するためのものであります。
 次に、新産業都市等建設事業債調整分の利子補給に必要な経費でありますが、二億千六百万円を計上いたしております。
 これは、新産業都市、工業整備特別地域等の建設、整備の促進を図るため、建設事業債の特別調整分について利子補給金を交付するためのものであります。
 次に、公営企業金融公庫の補給金に必要な経費でありますが、十四億円を計上いたしております。
 これは、公営企業金融公庫の水道事業、下水道事業、工業用水道事業、交通事業、市場事業、電気事業、ガス事業及び駐車場事業に対する貸付利率の引き下げに関連し、同公庫に対し補給金を交付するためのものであります。
 次に、公営地下高速鉄道事業助成に必要な経費でありますが、三十七億七千五百万円を計上いたしております。
 これは、昭和四十七年度から昭和五十七年度までの間において発行された公営地下鉄事業債の支払い利子に相当するものとして発行を認めた企業債の利子の一部について、地方公共団体に対し助成金を交付するためのものであります。
 次に、市町村の合併の推進に必要な経費でありますが、四億七千百万円を計上いたしております。
 これは、合併の機運醸成のための啓発広報等に必要な経費のほか、法定合併協議会構成市町村の合併の準備及び合併後の市町村の円滑な行政推進に対し補助金を交付するためのものであります。
 次に、明るい選挙の推進に必要な経費でありますが、十五億七千六百万円を計上いたしております。
 これは、選挙人の政治意識の向上を図るとともに投票参加を促す等のために必要な経費であります。
 次に、政党助成に必要な経費でありますが、三百十五億五千四百万円を計上いたしております。
 これは、法人である政党に対し交付する政党交付金等に必要な経費であります。
 次に、在外選挙の管理に必要な経費でありますが、二億三千四百万円を計上いたしております。
 これは、国外に居住する選挙人について、選挙権行使の機会を保障するための在外選挙人名簿の登録制度及び在外投票制度の執行体制の整備に必要な経費であります。
 次に、衆議院議員総選挙の執行等に必要な経費でありますが、七百四十五億二千九百万円を計上いたしております。
 これは、平成十二年度における衆議院議員総選挙の執行に必要な経費、衆議院議員総選挙の開票速報に必要な経費、選挙人に対する衆議院議員総選挙の啓発の推進をするために必要な経費及び同時に行われる最高裁判所裁判官国民審査に必要な経費であります。
 以上が自治本省についてであります。
 次に、消防庁について御説明申し上げます。
 消防防災施設等整備に必要な経費として、百八十八億七千万円を計上いたしております。
 これは、災害に強い地域づくりを推進するため、耐震性貯水槽、消防団関係施設設備、防災無線、緊急消防援助隊関係資機材、消防防災ヘリコプターなどの諸施設等を地域の実情に応じて重点的に整備するために必要な経費であります。
 以上、平成十二年度の自治省関係の一般会計歳出予算額の概要を御説明申し上げました。
 なお、平成十三年一月に中央省庁等の再編成が行われますので、歳入では、自治省分として三億七千五百万円、総務省分として三億八千六百万円、歳出では、自治省分として十四兆九十二億五千八百万円、総務省分として一兆千三十二億五千九百万円が計上されます。
 第二に、特別会計予算について御説明申し上げます。
 自治省関係の特別会計といたしましては、交付税及び譲与税配付金特別会計があり、交付税及び譲与税配付金勘定と交通安全対策特別交付金勘定があります。
 まず、交付税及び譲与税配付金勘定の歳入予定額は五十三兆九千六百六億五千七百万円、歳出予定額は五十三兆八千百三十四億五千七百万円となっております。
 歳入は、地方交付税交付金、地方特例交付金等の財源に充てるための一般会計からの受け入れ見込み額、地方道路税の収入見込み額、石油ガス税の収入見込み額の二分の一に相当する額、航空機燃料税の収入見込み額の十三分の二に相当する額、自動車重量税の収入見込み額の四分の一に相当する額、特別とん税の収入見込み額等を計上いたしております。
 歳出は、地方交付税交付金、地方特例交付金、地方譲与税譲与金及び借入金の償還財源等の国債整理基金特別会計への繰り入れ等に必要な経費であります。
 次に、交通安全対策特別交付金勘定の歳入予定額は九百九十三億千六百万円、歳出予定額は九百十五億五千万円となっております。
 歳入は、交通反則者納金の収入見込み額等を計上いたしております。歳出は、交通安全対策特別交付金等に必要な経費であります。
 以上、平成十二年度の自治省関係の一般会計及び特別会計予算の概要を御説明申し上げました。よろしくお願い申し上げます。
#10
○斉藤委員長 次に、平成十二年度警察庁関係予算の概要について説明を聴取いたします。石川官房長。
#11
○石川政府参考人 平成十二年度の警察庁予算につきまして、概要を御説明申し上げます。
 平成十二年度の警察庁予算総額は、二千八百六十三億四千二百万円であります。
 次に、その内容の主なものにつきまして御説明申し上げます。
 第一は、国家公安委員会に必要な経費一億一千百万円であります。この経費は、国家公安委員会の委員の俸給等の人件費のほか、一般事務経費であります。
 第二は、警察庁一般行政に必要な経費八百七十五億六百万円であります。この経費は、警察庁、警察大学校及び地方機関の職員並びに都道府県警察の警視正以上の警察官の俸給等の人件費のほか、警察庁、警察大学校及び地方機関の一般事務経費であります。
 第三は、中央省庁等の再編成に必要な経費七億八千六百万円であります。この経費は、中央省庁等の再編成に伴う官署の移転、事務室の整備等の経費であります。
 第四は、国際会議等に必要な経費三億六百万円であります。この経費は、国際会議への出席のための旅費等及び国際刑事警察会議分担金であります。
 第五は、電子計算機運営に必要な経費八十九億三千万円であります。この経費は、全国的情報管理システムその他のために設置した電子計算組織の運営に必要な電子計算機の借料とそれに付随する消耗品購入費等であります。
 第六は、警察機動力の整備に必要な経費四百二十九億八千八百万円であります。この経費は、災害対策の一環ともなりますヘリコプター、警察用車両の購入、警察装備品、警察通信機器の整備及びその維持管理等の経費であります。
 第七は、警察教養に必要な経費六十二億八千九百万円であります。この経費は、警察学校入校生の旅費と警察学校における教養のための講師謝金、教材の整備費等であります。
 第八は、生活安全警察に必要な経費六億六千四百万円であります。この経費は、青少年の非行化防止、風俗取り締まり、麻薬、覚せい剤、密貿易、けん銃等銃砲危険物、公害等に関する犯罪の捜査、取り締まりの指導、連絡等に必要な旅費、物件費等であります。
 第九は、刑事警察に必要な経費三十四億三千九百万円であります。この経費は、暴力団犯罪及び一般犯罪の捜査、取り締まりの指導、連絡等に必要な旅費、物件費、暴力団対策法施行に伴う経費並びに犯罪鑑識に必要な法医理化学機材等の整備費、消耗品費、死体の検案解剖の経費のほか、犯罪統計の事務等に必要な経費であります。
 第十は、交通警察に必要な経費十二億三千七百万円であります。この経費は、交通安全に関する広報及び運転者対策等に必要な物件費並びに交通取り締まり指導旅費等であります。
 第十一は、警備警察に必要な経費六十三億四百万円であります。この経費は、警備警察運営及び警衛に関する会議、指導、連絡等の旅費、機材類の整備等に必要な経費であります。
 第十二は、警察活動に必要な経費二百六十六億三百万円であります。この経費は、犯罪の捜査、取り締まり等警察活動に必要な旅費及び捜査費であります。
 第十三は、警察電話専用回線の維持に必要な経費四十九億四千五百万円であります。この経費は、警察電話専用回線を維持するためのいわゆる警察電話専用料であります。
 第十四は、犯罪被害給付に必要な経費六億二千八百万円であります。この経費は、殺人、傷害等の犯罪により死亡しまたは重障害を受けた場合、その遺族または被害者に対し国が一定の給付をするために必要な給付金及び事務費であります。
 第十五は、衆議院議員総選挙の取り締まりに必要な経費五億七千三百万円であります。この経費は、衆議院議員総選挙の違反取り締まりの指導、連絡等に必要な旅費、物件費であります。
 第十六は、千葉県警察新東京国際空港警備隊に必要な経費百十一億七百万円であります。この経費は、千葉県警察新東京国際空港警備隊の維持、運営に必要な旅費、物件費及び空港警備隊員の人件費等の補助金であります。
 第十七は、船舶建造に必要な経費八億七千二百万円であります。この経費は、警察用船舶の建造に必要な経費であります。
 第十八は、科学警察研究所に必要な経費二十二億五千四百万円であります。この経費は、警察庁の附属機関として設置されています科学警察研究所職員の俸給等の人件費と研究、調査、鑑定等に必要な機械、器具類の購入費、維持費、その他一般事務経費であります。
 第十九は、皇宮警察本部一般行政に必要な経費八十億九千八百万円であります。この経費は、皇宮警察本部職員の俸給等の人件費のほか、その他一般事務経費であります。
 第二十は、皇宮警察本部の護衛、警備に必要な経費十億九千七百万円であります。この経費は、皇居の警備及び行幸啓の護衛に必要な経費であります。
 第二十一は、警察庁施設整備に必要な経費百三十八億三千七百万円であります。この経費は、国庫の支弁対象となっております都道府県警察学校等の施設の整備に必要な経費であります。
 第二十二は、都道府県警察費補助に必要な経費三百二十三億八千二百万円であります。この経費は、警察法の規定により、都道府県警察の一般の犯罪捜査、交通指導取り締まり、地域警察活動、防犯活動等の一般行政費の補助に必要な経費であります。
 第二十三は、都道府県警察施設整備費補助に必要な経費二百五十三億八千六百万円であります。この経費は、警察法の規定により、都道府県警察の警察署、待機宿舎等及び交通安全施設の整備費の補助に必要な経費であります。
 なお、平成十三年一月の中央省庁等の再編成に伴い、以上の経費のうち、総理府所管として二千五百三十五億四百万円、内閣府所管として三百二十八億三千八百万円を計上しております。
 以上、平成十二年度の警察庁予算の内容につきまして、その概要を御説明申し上げました。
 以上でございます。
     ――――◇―――――
#12
○斉藤委員長 この際、御報告いたします。
 去る十二月十五日、衆議院規則第五十六条の三第三項によって、本委員会から調査局長に命じました神奈川県警の警察官不祥事発生の対応に関する予備的調査について、去る二月十五日、その報告書が提出されましたので、御報告いたします。
 なお、報告書につきましては、同日、私から議長に対し、その写しを提出いたしました。
 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。
    午後零時五十二分散会

ソース: 国立国会図書館
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