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2000/02/28 第147回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第147回国会 地方行政委員会 第4号
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2000/02/28 第147回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第147回国会 地方行政委員会 第4号

#1
第147回国会 地方行政委員会 第4号
平成十二年二月二十八日(月曜日)
    午後六時一分開議
 出席委員
   委員長 斉藤斗志二君
  理事 田野瀬良太郎君 理事 滝   実君
   理事 山本 公一君 理事 中沢 健次君
   理事 桝屋 敬悟君 理事 鰐淵 俊之君
      今井  宏君    大野 松茂君
      杉山 憲夫君    橘 康太郎君
      西田  司君    平沢 勝栄君
      平林 鴻三君    堀之内久男君
      水野 賢一君    森  英介君
      河村たかし君    桑原  豊君
      松崎 公昭君    松本  龍君
      石垣 一夫君    北側 一雄君
      穀田 恵二君    春名 直章君
     知久馬二三子君
    …………………………………
   自治大臣
   国務大臣
   (国家公安委員会委員長) 保利 耕輔君
   自治政務次官       平林 鴻三君
   自治政務次官       橘 康太郎君
   政府参考人
   (警察庁長官)      田中 節夫君
   政府参考人
   (警察庁長官官房長)   石川 重明君
   政府参考人
   (自治省行政局長)    中川 浩明君
   政府参考人
   (自治省財政局長)    嶋津  昭君
   地方行政委員会専門員   蓼沼 朗寿君
    ―――――――――――――
二月二十八日
 辞任         補欠選任
  栗原 裕康君     森  英介君
  谷  洋一君     堀之内久男君
同日
 辞任         補欠選任
  堀之内久男君     谷  洋一君
  森  英介君     栗原 裕康君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 地方税法等の一部を改正する法律案(内閣提出第一五号)
 地方交付税法等の一部を改正する法律案(内閣提出第一六号)

    午後六時一分開議
     ――――◇―――――
#2
○斉藤委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、地方税法等の一部を改正する法律案及び地方交付税法等の一部を改正する法律案の両案を議題といたします。
 この際、お諮りいたします。
 両案審査のため、本日、政府参考人として警察庁長官田中節夫君、警察庁長官官房長石川重明君、自治省行政局長中川浩明君及び自治省財政局長嶋津昭君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○斉藤委員長 御異議なしと認めます。よって、そのとおり決しました。
    ―――――――――――――
#4
○斉藤委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。桑原豊君。
#5
○桑原委員 民主党の桑原でございます。
 両法案の審議に入る前に、新潟県警の例の虚偽発表事件に関連をして、警察庁長官、そして国家公安委員長にまずお伺いをいたしたいというふうに思います。
 一月の二十八日に、女性監禁事件に関連をする虚偽発表なるものが行われたわけでございますけれども、その後、警察庁としては、この問題を大変重視をして、特別チームの調査団を派遣して調査を二月の二十日に行った、こういうことでございます。
 私もこの二、三日、その調査結果の報告なども含めたいろいろな報道を見ておりますけれども、毎朝、あるいは夕刊、もう毎日毎時その記事が新しい展開を見せておる。どうも、その調査団が調査をしてきた内容というのが極めて不十分であって、調査団の発表の後にいろいろな関連をした事実が明るみに出されておるように思うわけでございます。
 まず最初に聞きたいのは、その調査の作業がどういうふうに行われたのか。そして、その結果の概要についてはどういうことなのかということを改めて長官の方からお聞きをしたい、こういうふうに思います。
#6
○田中政府参考人 まず初めに、今回の事案につきましては、昨年来、神奈川県警察を初めとする一連の不祥事案の反省、教訓というのがありながらこのような事態に立ち至りましたことを、大変申しわけなく存じておりまして、心からおわび申し上げる次第でございます。
 今委員御指摘の、警察庁の調査団の件でございますけれども、御指摘のように、二月二十日に官房審議官を長とするチームを派遣いたしました。現地では、二月二十日の午前十時から午後五時ごろまで、本部長、刑事部長、生活安全部長、あるいは柏崎警察署に赴きまして、関係者等から事情聴取するとともに、資料等を見まして、そこで調査をやったわけでございます。
 具体的には、少女監禁事件をめぐる発見活動状況、捜査状況、報道対応等について事実を確認することを任務としておりましたけれども、主要な項目は五項目ございます。
 まず一つは、被害者発見時の捜査第一課長記者会見の経緯。二つ目が、保健所職員からの出動要請への対応。三つ目が、被疑者の母親からの相談に対する柏崎警察署の対応。四つ目が、前歴者である被疑者が本件捜査対象者として浮上しなかった理由。五つ目が、巡回連絡によって被害者が発見されなかった理由でございます。
 結果でございますけれども、被害者発見時の捜査第一課長記者会見の経緯につきましては、その発見時、事実と異なる報道をしたということは確認されました。ただ、それは被害者の悲惨な状況をおもんぱかってというようなことでありまして、後刻発覚いたしました柏崎署の対応を隠ぺいするためではないということは確認できたわけでございます。
 それから、保健所職員からの出動要請への対応でございますが、これは一月二十八日の午後二時ごろに、保健所から警察官三人ほどの要請がございました。暴れているというようなことでございます。それに対しまして、これは少年補導員という、女性の警察職員が受けましたので、直ちに生活安全課に報告いたしました。その後電話をするということで決まったわけでございますが、そのとき、二時七分ころでございますが、生活安全課長から、三名を差し向けるようにという話があったのですが、生活安全係長がその保健所職員に対しまして電話をいたしましたところ、被疑者は既に病院に搬送されている、その際に、少女がいる、警察官一人でもいいから来てくれというお話があったのでございますが、その際に、その対応で拒否をしたというふうに受け取られるような発言をしたということは間違いないという事実がございまして、それで出動しなかったということがわかりました。
 それから、被疑者の母親からの相談に対する柏崎警察署の対応でございますが、これは母親の話によりますと、平成八年ごろ、柏崎警察署にこの被疑者の件につきまして相談に参っているというふうな申し出がございます。それにつきましては、私どもの当時の生活安全課員とか確認いたしましたが、資料もございませんでしたので、確認できませんでした。
 それから、前歴者である被疑者が本件捜査対象として浮上しなかった理由につきましては、これは詳細は調査中でございますけれども、事件発生当時、この被疑者に係るところの手口捜査資料というのがコンピューターに入力されなかった疑いが非常に強い。それから、その他この被疑者に関する資料も捜査本部等に適宜上がっていなかった、そういう疑いが非常に強いということがございました。
 それから、巡回連絡によって被害者が発見されなかった理由でございますが、これは平成二年から発見時まで、所轄の警察署員が三回にわたって被疑者宅を巡回連絡いたしておりますが、二回は母親と面談をし、一回はだれと面談したかわかりませんけれども、その被疑者あるいは被害者の所在について確認することができませんでした。また、付近の住宅等について巡回連絡を行っておりますけれども、それにつきましても被害者が発見されなかった。
 以上、五点が事実の確認として報告書にまとめられた概要でございます。
 なお、五項目につきましては、その時点でもまだ調査が不十分であるという認識をいたしまして、詳細調査を続行中であるということで、公安委員会にも御報告申し上げたところでございます。
#7
○桑原委員 五項目の理由は、そういうことでそういう結果になったということですが、私は、特に虚偽発表についての理由づけについては、後ほど明らかになった事実からして、例えば宴席で、その後マージャンをして、そういう合間を縫っていろいろと県警との対応をしている、指示もしている、そういうようなことが一つ引っかかってそういった虚偽発表につながっていったのではないか、こういうふうな疑いというものをかなりの人が抱いているのではないかと私は思うのですね。
 それと、やはり、そういったところにいて電話で対応するのじゃなしに、ファクスで対応するのじゃなしに、なぜ出向いていってきちっとした対応を、指示をしなかったのか、どうしても出られない事情にあったのかというようなことは、私は、調査であればそこら辺までちゃんと踏み込んで調べ上げるというのが普通ではないかというふうに思うのですね。
 そして、この調査の対象には、いろいろな問題の責任も問われている生活安全部長もその調査対象に入っているわけですから、その方からもいろいろなお話を聞いておるわけですね。その方もその宴席、マージャンには一緒に同席をしておったというふうなことですから、もう少し突っ込んで、なぜそういう対応ができなかったのかというような調査というのは、私は普通ならあってしかるべきではないかというふうに思うのですけれども、そこまでなぜ踏み込まなかったのか。そちらの方が不自然なような気がするのですけれども、その点はどうなんでしょうか。
#8
○田中政府参考人 御指摘の、調査活動の内容がどうであったかという問題でございますけれども、今申し上げましたような、第一点目の、被害者発見時における捜査第一課長の記者会見について、事実と異なる発表をしたことにつきまして、今お話しのように、県内の出張先にいるということを隠ぺいするためにというような向きのお話でございましたけれども、そういう事実はないというふうに思っております。
 ただ、問題は、今お話しのように、この調査団が派遣された際にその事実を確認できなかった、今お話しのように、本部長とかあるいは生活安全部長等にもう少しきつく質問をしてそういう事実を確認できなかったかということにつきましては、まことに御指摘のとおりでございまして、本部長の当日の行動について二十日の時点の調査は行っていなかった、御指摘のとおりでございます。
 したがいまして、本部長を含めて聴取したこの新潟県警察関係者からの事情聴取が不徹底、不十分であったということは御指摘のとおりであり、極めて遺憾であるというふうに思っております。
#9
○桑原委員 虚偽発表の理由づけも、私は、そういう事実を踏まえてもう一度しっかりと調査をし直さなければならないのではないかというふうに思うことをつけ加えておきたいと思います。
 それからもう一つは、今新聞でもう本当に連日トップを飾っておるわけですけれども、この特別監察の当事者といいますか、監察をする側と受ける側の新潟県警の本部長が、この当日の夜、宴席をともにしてマージャンまでやっておった、この問題でございます。
 およそ、ちょっと私は、普通の神経では考えられないわけです。もう二度と繰り返してはいけないという、そのための監察が行われたその日に、その当事者同士が和気あいあいと宴席を囲んでマージャンをして、そして、あの神奈川県警と同じような問題をはらんだ虚偽発表ということをお互いに連絡をとり合ってやる、そしてまた宴席で酒を酌み交わすというような、そういうことが、もう本当にどういう神経ならばできるのか。よほどの者でないとなかなかそんなことにはならないと私は思うのです。
 本当に、総理も言語道断と言われていますし、これは長官も言われておられる。それから公安委員長も、もう泣きたいくらいだというふうに激しく批判をされておりますけれども、私は、本当にあいた口がふさがらないどころか、普通、のど元過ぎれば熱さを忘るという、人間の常だと言われていますけれども、のど元も過ぎないうちに何もかも忘れて、へとも思わない、そういう対応というのは、およそ警察のエリートであるがゆえに、なおなおその責任の重さというか、むちゃくちゃぶりというものを、もう本当に強く感ぜざるを得ないわけです。その点、私は、行ったことの結果に対する厳しい責任追及、とり方はしかるべきものがあるべきだろう、こういうふうに思っております。
 そこで、特別監察なんですけれども、この特別監察の当事者になっております管区の中田警察局長ですね。きょうの夕刊でも、おくれて監察に来て、そして昼食を食べて、監察は大体十五分程度で次のまた視察だとか、そして泊まる温泉地に出向いたというようなことで、ほとんど監察業務はタッチしていなかったような、そういう報道でございますけれども、それは事実なんですか。
#10
○田中政府参考人 今回の特別監察は、今お話しのように、昨年来の不祥事問題に対応するための重要な柱の一つとして実施してまいったものでございます。
 今回の関東管区警察局長にかかわる新潟県警察本部に係ります監察でございますが、当日新潟に参りまして、これは午前十一時五十五分ごろでございますけれども、本部長室に参りまして、本部長室で十五分程度事情聴取をしたようでございます。その後昼食に出まして、新潟西港に十三時四十分ころそこから行った。新潟中央署も――新潟中央署もこれは監察の一環でございます。今回の特命監察は本部と署と両方やるということでございますので、これも監察というふうに理解してよろしいかと思いますが、十六時ごろまで新潟中央署で監察を実施していたということでございます。
#11
○桑原委員 この監察の後、早々に引き上げて温泉地に行った。そして、禁止をされている被監察者との宴席、マージャン、そういったものを行ったということで、これは、禁止をされているというのは何をもって禁止をされておるのですか。何か明記をしたものがあるのですか。
#12
○田中政府参考人 これは、一般的に監察というのは、基本的には、監察をする側と受監対象というものがその監察の適正を疑われるような行為をしてはいけないというのは当然なことでありますが、今回の特別監察につきましては、文書では明確にしておりませんが、当時私、次長職にありましたときにも、監察担当の者に強くそれを指示いたしまして、私も神奈川とかあるいは京都に参りましたけれども、そのことを実行いたしまして、それを皆に示したという事実もございます。
#13
○桑原委員 そんなものは文書で示す以前の問題で、当然中の当然の常識だというふうに私は思います。そういったことすら守り得なかった。およそ論外の問題ではないか、こういうふうに思わざるを得ません。
 それから、いろいろ報道では書かれておるのですが、本部長は一週間前に旅館を予約した、そして恐らく中田局長の方から、当日は一杯やりたいというか、そういうような申し出があったのかなと思うのですけれども、そういったことなのか。それから、あらかじめ旅館の場所を決めてから、それに近いところに格好の視察場所があるということで、視察の場所を選んで泊まるところを決めたというよりも、それが逆になっているのではないかというふうに新聞などは書いておりますけれども、そこら辺の問題であります。
 それから、私はちょっとわからないのは、県警の生活安全部長はその宴席に連なっておるわけですけれども、マージャンの席にも連なっておるわけですけれども、彼は、当日はそういったいろいろな問題で、県警としての対応の矢面に立つような立場ではなかったのかな、私はそう思うのですが、彼もそこに来ていたということになると、そこら辺はどうだったのかというのが、新聞を見ている限りではちょっとよくわからないので、その点もあわせてお聞きをしたいというふうに思います。
#14
○田中政府参考人 委員御指摘の宿泊場所につきましては、これは報告を求めましたところ、関東管区の局長が、特別監察終了後県内で一泊したいということを申し出て、それを受けて新潟県警察本部の方で、監察の一月二十八日の一週間前ぐらいに決めたということでございます。
 また、それに関連いたしまして、三川村等への、津川村等への視察をやっておりますけれども、それはかねてから、その後、地すべり環境のところを見るという計画はあったようでございます。それがたまたま一致したといいますか、それは時間的に場所の選定が先であって、かねてから見たかったところをということにしたということかもしれませんけれども、そういうような報告を受けております。
 それから、マージャンの件でございますけれども、生活安全部長が参加をしております。これは当日の、被害者が発見され、被疑者が確保されたときには、まず立ち上がりは刑事部で対応しておりますので、その時点では、四時五十分ぐらいに身元が確認されたわけでございますけれども、その後、九時半でございますか、記者会見の席までは、これは刑事部主導でやっていたというふうに私どもは認識しております。
#15
○桑原委員 旅館を先に決めて、その都合に合わせて視察場所を決めたのか、その反対なのかというのは、これはやはり単に順序が逆だということではなしに、大変重要な問題もはらんでおると私は思いますので、そこはもう少しきちっと調査をし、追及をして、はっきりさせていただきたいところでございます。
 それから、ともかく、この特別監察なるものは、恐らく県警本部長の会議でも神奈川県警の問題を取り上げて、再びこれを起こしてはいけないのだ、そういう趣旨で徹底した監察をやるのだということで、警察庁長官の方からも本部長にはそういった旨が徹底をされておったはずだというふうに私は思うのです。そういう意味では、普通の監察とは違う、ある意味で大変緊張した、非常に大切な、重要な監察だというふうな受けとめがあってしかるべきだというふうに思うのですけれども、全くその自覚というのが、両方の、する側もされる側も感じられないということでございまして、本当にもう、どう言いようもないわけです。
 一つ、今月の二十四日の調査チームの発表があった後に中田局長の方から申し出があって、実は当日の夜これこれこうだったということで、ぜひ辞職をしたいというふうな申し入れがあったということですけれども、その際に、その申し入れを受けて辞職願を受理して、処分をしないということで対応されたということなのですけれども、それは事実なのですか。
#16
○田中政府参考人 御指摘の中田関東管区局長の辞職の関係でございますけれども、これは一月二十四日、国家公安委員会に調査結果を御報告いたしました。その後、先ほど、記者会見の発表の当時どこにいたのかということにつきましてさらに我々は調査を続行しておりましたところ、当日の午後、本人が私のところに直接参りまして、実は小林本部長と当日ホテルでマージャンをしたという報告を受けました。
 そのとき、関東管区警察局長という、最高幹部という重職にありながらそういう行動をとったことは、まことに言語道断、言葉もない、職を辞して責任をとるべきである旨を私から申しました。
 そして本人から、本件について深く反省し、職を辞し責任をとる旨の申し出がありましたので、そのように措置したわけでございます。
#17
○桑原委員 やはりそういった申し出があって、その後も、例えば監察そのものが局長の監察態度も含めて非常に問題があったとか、経緯が徐々にいろいろな意味で明らかになってくるわけですから、その場で辞職願というものをすぐ受け付けるというのではなしに、やはりそれ以後の経緯をしっかり踏まえて、きちっとした処分の仕方をする。今、もう懲戒免職ものだというようなお話もありましたけれども、国民の多くは大変な憤りを持ってこの事件を見ておるというふうに私は思います。
 そういう意味では、この後の処理の仕方、処分の仕方、どういうふうに考えておられるのか。きょうの新聞などでは、辞職を単純に受理して認めるのではなしに、もう一度考え直すのだ、こういうようなことが報道をされておりますけれども、その点どうなのか、明らかにしていただきたいと思います。
#18
○田中政府参考人 中田関東管区局長の身分の対応の問題でございますけれども、先ほど申し上げましたように、本人から自分の行為につきまして、我々が知り得る前の段階で申告があったということ、いわば自首的な問題だったということ、それからもう一つは、当日、会合におきまして、そんなに強くはないわけでありますけれども、本部長に対しまして、帰って指揮をとるべきではないかということを促したこと等から、国家公務員法上の処分ということについては、これはしないということに決めております。
 また、この辞職につきましては、単なる引責辞職という形でございますので、私はそれをきちっと受理したものでございます。
#19
○桑原委員 私は、そこら辺に、やはり国民の不信を買う大きな原因があるのではないかというふうに思います。
 いち早く、処分をしないというように決したということを見て、普通どういうふうに思うかといいますと、警察の中ではもう既にそういったことをあらかじめ知っていて、そして、その場で受理をして退職する方がその人にとってもある意味では一番有利な段階で退職ができるということで、警察は身内に甘くそういう扱いをしたのかなということで、逆に私は、そういうことによって非常な不信がまた募ってくるのではないかというふうに思います。
 私は、ぜひ再考していただいて、この一連のことをやはりしっかりと見きわめながら厳正な処分を行うべきだというふうに思いますし、また、県警本部長も既に処分が決定しておるようでございますけれども、これについても、非常に甘いのではないかというような意見があるわけでございまして、そこら辺も、もう少ししっかりとした検討をしながら対処すべきではないか、こういうふうに思います。
 私は、この事件が初めてぽんと起きてきたということであれば、いろいろな意見もあったと思うんですけれども、たび重なる、特に神奈川県警の問題があって、問題の監察のその日だということで、もう本当に国民の皆さんは、警察の最高幹部は一体何を考えているんだということで、大変な不信を持っておるわけでございますから、そこら辺に十分こたえ得る、国民の皆さんの思いにしっかりとこたえ得るような厳正な検討と処分をしていただくということが大事だと思うんですけれども、もう一度長官、お聞きしたいと思います。
#20
○田中政府参考人 今回のこの両名に対する処分でございますけれども、委員も御承知かと存じますけれども、小林本部長は国家公安委員会の任免に係る立場でございます。関東管区局長は警察庁長官の任免に係るものでございます。それぞれ任免権者が違いますので、小林幸二本部長の処分の是非につきましては私から申し上げる立場にはございませんけれども、関東管区局長の処分につきましては、いろいろ私どもも検討いたしました。
 また、いろいろな御意見があろうかと思いますけれども、先ほど申し上げましたように、やはりみずから申し出てきたということ、それから本部長に対して帰庁を促したこと等を考慮いたしますと、このような処分で妥当ではないかというふうに思いました。また、その過程におきまして、国家公安委員会のいろいろ御意見も踏まえながら、このような処分を決意したところでございます。
#21
○桑原委員 私は、みずから申し出るにしても、やはり時があると思います。そういった土壇場になって申し出たということでは、やはり済まされないのではないか、こういうふうに思いますし、事の重大性をもう一度長官も考えられて、再考されるように求めておきたいと思います。
 もうこの間、たびたびの県警本部長会議やら、協議をされたり訓示をされたり、お話をされたりということで、もう本当に県警の皆さんに対しては、国家公安委員長も、そして長官も大変な力を入れて訴えてこられたと思うんですけれども、その結果がこういうざまだったということで、本来なら、上下関係というのは大変強い組織で、ある意味ではぴしっと下まで徹底をするということの中に、大変、警察としての力の一つの源があると私は思うんですけれども、事この問題に関しては、全く威令が行き届いていなかった。
 なぜこんなことになったのか。まず、国家公安委員長、その点のことも含めて、今ほど処分の話もございましたけれども、そのこともあわせて見解をお聞きしたいと思います。
#22
○保利国務大臣 少々答弁が長くなりますが、お許しをいただきたいと思います。
 今度の件は、非常に国民の皆様に御心配をいただきました。とりわけ被害者の方、あるいは被害者の御家族あるいは御親族の皆様方に大変な御心配をおかけしておりますことを、私、国家公安委員長として、本当に申しわけないと思っております。
 その上で、今回の件については、神奈川県警の事件を反省の糧として、警察内部の規律の保持に努めようということで、県警本部長会議、私が承知しております限りでも何回かやりましたけれども、そこにも私も出席をし、そして警察で用意をした原稿以外の話もいたしまして、注意を喚起いたしました。
 ほかに間違えることはないだろうなというようなことで随分申し上げたのでありますけれども、二月二十四日の日でございましたか、ここで地方行政委員会が開かれておりましたときに、報告書が出てまいりました。
 その報告書は、極めて簡単なものでありましたから、私自身、まだその時点ではよく読んでおりませんでしたけれども、こんな簡単な報告書をつくりに行ったのかなという感じは、率直に言っていたしました。また、いろいろな問題点をその報告書の中から読み取れるような気が私はしたのでありますが、どうも県警本部長の動きが見えないということが一つありまして、どういう指示をどういうふうに出しておったんだろうかというようなことを私は感じておりました。
 これはいずれ、よく読んだ上で、そういったことについてお話をしなきゃいかぬなと思っておりましたところ、二月二十四日、その日の夜半、十時四十分ごろだったと思いますが、田中長官がおいでになりまして、都内でお目にかかりまして、今の一件についてお話がございました。事もあろうに、関東管区警察の局長とそれから県警本部長がマージャンをやっていたというのを聞いて、私は、実は自分の常識の中にはそういうことがないものですから、もう信じられないというような感じで伺いましたが、いや事実でありましたと。
 私はマージャンをやらないものですから、そのおもしろさがよくわかりませんけれども、よっぽどおもしろかったんだろうなと思いますが、ふだん何でもないときにやるということですら、監察に行った方と監察を受けた方がマージャンをやるということ自体も問題があると私はそのときに認識をいたしましたし、その上に、まれに見る事件の犯人が捕まり、女性が保護されたというさなかにあって、片方の最高責任者である県警本部長がマージャンに打ち興じていた姿というのは、私は残念で残念でしようがない。
 自分は一体何をしてきたんだろうと、国家公安委員会としていろいろなことをやってきて、警察庁とも協力をしながら、新たな対策についてどんどんやっていかなきゃならないということをしてきたんだけれども、私がやってきたことは完全に裏切られたなという感じがしまして、非常に寂しい思いをいたしました。
 そういうことで、田中長官とも、これは早くやめさせるべきだというようなことをそのときに申したことは覚えておりますが、何せ夜中のことでありますから、それからいろいろ手続に入りまして、警察庁長官が発表したような処分の内容になったのであります。
 実は私は、自分自身そういう、これは裏切られたという気持ちが強いものですから、何とかきつい処分をしてもらわないと私も立つ瀬がないというようなことを申し上げたのであります。ただ、きょうも実は国家公安委員会を先ほど開いてきたのでありますが、こういった案件についてはやはり冷静に対処することが必要である、確かに怒りはもう心頭という感じはするが、国家公務員法並びに人事院規則等に照らした処分ででき得るものは何だろうということで考えていかなきゃならぬというようなお話もございまして、そういう処分になったのだろうと思います。
 国民の皆様から見れば、あの女性が捕まっていた状態、それにもかかわらず酒を飲みマージャンをやっていたという最高責任者の問題、監察に行った方の問題、そういうことに対しては本当に怒りを覚えられることが当然だと思います。しかし、私は国家公安委員長として、冷静な対処も必要だということを考えまして、警察庁長官には厳しく物は言いつつも、やはり法にのっとった処分というのが必要だということでこの処分が決まったというふうに理解をいたしております。
#23
○桑原委員 私は、この特別監察なることが、新潟に関して言えば効果どころか全く何の値もなかった、何か、夜宴会をしてマージャンをやるための方便にすぎなかった、こんなふうに結局は言わざるを得ないと思うのです。全体的に、既に三十八の県でやられた、新潟以外にはこんなことが今のところなかったというふうに聞いているというようなことが伝えられておりますけれども、私は、この一事をもってして、いかにほかが一生懸命にやられていても、国民の目から見れば大変大きな不信を買ってしまうのではないか、こういうふうに思います。
 そういう意味では、私は、この特別監察について、ある意味では身内の監察ですから、逆にお互いに余計に緊張しなかったら、身内であるがゆえに余計緊張しなかったらだめだというふうにも思うのですけれども、そういう自覚が全くないということになれば、これは本当に効果があるものなのかということをもう一度考えてみる必要があると思いますし、それから、既に行われたことも含めて、国民の皆さんの前に、こういうことなんだ、こういう結果なんだということを明らかにしないと、このことに対する信用というものはおよそ回復することはできないのではないかというふうに思いますので、その点について、長官にもう一度お聞きしたいと思います。
#24
○田中政府参考人 先ほど来御説明申し上げておりますように、特別監察というのは、我々のこの不祥事案から学びました対策の柱として重要な位置づけをしておりました。ところが、今回の事案というのは、まさしく我々がねらっているところと異なった形でもって行われたわけでございまして、大変遺憾に存じております。具体的効果のあるやり方がほかにあるのかどうか、これは詰めてまいりたいというふうに考えております。
 それから、公表の問題でございますけれども、特別監察の実施結果につきましては、既に昨年中に実施いたしました十一府県に対する特別監察の実施結果、これは二月三日に国家公安委員会に報告いたしまして、その概要を公表したところでございます。
 監察結果につきましては、捜査にかかわる部分も多うございますけれども、都道府県警察に対する、できる限りその結果を公表したい、業務に支障のない限り国民の前にその概要を明らかにしてまいりたい、かように考えておるところでございます。
#25
○桑原委員 最後に、私は、今度のこの一連の問題、大変に残念なことの連続であったわけですけれども、やはりこれを踏まえて、問題は、この先、国民の皆さんの中に増幅している不信をどう取り払って、いろいろな厳しい事件が相次いでいるわけですから、それに立ち向かう警察としての信頼をどう回復していくのか、このことが大変大事だというふうに思います。
 私も多くの警察官の皆さんを存じ上げておりますけれども、ほとんどみんな本当にまじめな、非常に使命感を持った方々が大半なんです。ほんのごく一部の方の中にこういった不心得があったわけで、それが全体の不信につながってしまうということで、大変私は残念な気がしてならないのです。
 おまけに、その不信を買うことを行った人が最高幹部であり、その候補生であるというか、そういうキャリアのエリートであるということに、もう二重三重に大変な憤り、私はそんなものを覚えるわけでございまして、よほどこの際、このキャリアの問題なども含めて根本的な改革に踏み込んでいかないと、とてもじゃないが、警察の場合には捜査上の秘密であるとかいろいろなことをあれにして、やはり閉鎖的な体質というのがどうしてもぬぐい去れないものがあると私は思うのですね。それと一生懸命に格闘して、何とか開かれた警察をということで御努力をされていることも私はわかるわけですけれども、しかし、その格闘の手を緩めることがあってはならないと思いますし、なおなお、この問題をきっかけに、ぜひ大きな改革を打ち出して実行していただきたいと思います。
 例えば、外部監察であるとかあるいはオンブズマンの制度であるとか、徹底した情報の公開、もちろん捜査上の問題、いろいろかかわるところがありますけれども、それ以外のところではきちっとした情報公開が行われるということですとか、キャリアの制度を見直していく、あるいは公安委員会制度も、今度警察法を準備されておるようですけれども、そういったことをきちっと実行していく、そういったことなど、私はこの機会に取り組むべき課題が非常に多いと思います。
 ぜひそういったことを、公安委員長そして長官、どのように考えておられるのかお聞かせをいただいて、この問題を終えていきたいと思います。
#26
○保利国務大臣 神奈川県の事件というのが起こりまして、私もその対応に当たりまして、その後、本当に警察の秩序回復ということで一生懸命努力をしてまいったところへこの問題でありますから、私自身非常なショックを受けておりますけれども、ある意味でいえば、一月二十八日にあの女性発見というニュースがなかったときには、これは案外ばれなかったのかもしれないと思いますと、あのニュースが重なったということは、ある意味では、警察内部のある病巣といいますか、そういうものが発見できたという副次的な効果があったような気がいたします。
 私が考えるべきことは、警察組織の中にそういったがん細胞がまだほかに転移していないか、そこを洗っていかなければならないので、警察庁長官に今お願いをして、今度はいろいろな意味の、本当の意味での病巣の発見というのに努力をしてもらうべく、いろいろ対処を考えていただいております。できるだけ早くそれをやりたいと思っておるわけでありますが、そういうふうにいたしまして病巣を取り除き、そして気持ちを新たにして国の治安維持のために努力を重ねていきたい、これが私に課せられた責任であろうというふうに感じております。
#27
○田中政府参考人 事態の重要性、重大さは極めて深刻であるというふうに受けとめております。
 ただいま国家公安委員長からもお話がございましたけれども、私どもは、国家公安委員会の御指導を得ながら、国民の信頼を得るよう最大限の努力をしてまいりたい、かように考えておりますので、よろしく御指導賜りたいと存じます。
#28
○桑原委員 国民は、警察の今回の不祥事に大変な不信を抱くと同時に、いろいろな凶悪な、あるいは複雑な事件が連続をしているわけで、警察の皆さんに頼ってこの問題を解決していかなきゃだめだ、そういう思いも期待もまた人一倍強いわけでして、ぜひ不信とそれから期待ということをしっかり受けとめて、本気で改革に取り組んでいただくことを心からお願いをしておきたい、このように思います。
 時間がもうあと少しになりましたけれども、本題の方に移りたいと思います。
 まず、一九九八年度の都道府県と市町村の決算が先ごろ発表されたわけですけれども、十七年ぶりに四つの都府県が実質収支の赤字になったとか、市町村でも二十一の市町村が赤字になった、公債費比率が一五%を超えるところが六割にもなった、あるいは経常収支の比率が不健全ラインの八〇%あるいは七五%を超えるところがたくさん出てきているというふうなことで、大変厳しい決算状況が明らかになったと思うんですけれども、まずこの点についての評価を大臣からお聞きしたいと思います。
#29
○平林政務次官 便宜、私からお答えを申し上げますが、委員がおっしゃいますように、都道府県の決算も市町村の決算も、平成十年度におきましては前年度より悪化をいたしております。さらに厳しい財政状況を迎えた、そのような認識を持っておるところでございます。
#30
○桑原委員 評価はどうかということで、大変厳しいという一語でございましたけれども、私は、なぜこれほどのことになったのか、その原因はどこら辺にあるのかということを、この機会にしっかりと押さえておく必要があるだろうというふうに思います。
 私は、一つはやはりこの間の経済対策で減税が行われたり、あるいは公共事業が地方債を増発することによって行わざるを得なかったというような、国のそういう経済対策と連動した地方の政策というのがあったと思いますし、加えて地方税の減収、景気の変動に左右されやすい地方税の問題点というのがある意味では明らかになった結果ではないかというふうに私は思うわけです。
 その点、深刻な結果になった一つの――自治省としても、国と地方の仲立ちをしてそういった面で誘導をしていく一つの力になったと私は思うんです。そういう意味では、自治省の責任というものも大きなものがあるというふうに思いますので、その点、どういうふうにお考えかということをお聞きしたいと思います。
#31
○平林政務次官 委員がおっしゃいますように、国の政策また財政の運営の仕方というものも地方財政に大きな影響を及ぼすものと考えております。したがって、国の政策が地方財政の運営に支障を来さないような努力を我々はやっていかなきゃいかぬ、そう思っております。
 現在、税収が減少傾向にある。しかも、景気を回復させ経済を再生させていくためには、これはやはり現在の状況から見て、公共事業その他の事業を積極的に行うということは国の政策から見ましても大切なことでございますし、また、公共事業以外の中小企業対策とかあるいは雇用対策とか、いろいろな財政需要がございますが、これは全国の各地域におきましても、地域経済あるいは地域の住民生活、そういうものを支えていこうと思えば、国の政策だけでなくて、地方の各団体も地域のことを考えながら住民の福祉向上のための政策を実行していかなきゃいかぬ、そういうことでございますから、全体として、国が悪いからこうだ、あるいは地方はいいんだというわけにはなかなかまいらないものだと思っております。
 そういう意味で、我々は、地方財政の財政需要の動向にも注意を払いながら財政の健全化を図っていく、さようなことをやっていくべきだと思っております。
#32
○桑原委員 ここ十年ぐらい前まで、地方の累積の債務というのも順調に減って、かなり身軽になってきていたというふうに私は思います。ところが、平成三年度ぐらいには約七十兆円ぐらいの累積債務があった、それが二〇〇〇年度末には百八十七兆円にまでなるというふうに見込まれておるわけでして、およそ二・七倍ですね。そして、一九九四年度には、地方の債務残高はGDPのついに二%を超えるということになるわけですね。およそ先進国でも、一%を地方の債務残高が超えるというところはないというふうに私は聞いておるんですけれども、日本の場合にはそれに倍する残高になってしまっている。
 こういったことで、今政務次官の方から、確かに国の責任だけじゃなしに地方もそれに取り組む必要性があったんだ、こういうふうなお話がございましたけれども、地方が取り組む必要性を地方が冷静に自分の頭で考えて判断をするという仕組みでは残念ながらないというふうに思うんですよ、基本的には。結局は、国の出されたメニューとか誘導策に、どれを選択するか、乗るか乗らないかという話で誘導されていかざるを得ないのが地方の現実ではないかというふうに私は思うんです。
 そういう意味では、この間の異常な債務の累増といいますか、そういうことの中に、地方の意思というよりも、大きな国家的な意思がそれをつくっていったと見ざるを得ないんではないかというふうに私は思うんです。
 そういう債務の問題と同時に、私はもう一つ、今表にあらわれているこの百八十七兆円のほかにも、やはり第三セクターや外郭団体が抱えている、余りはっきり目に見えないさまざまな問題があると思います。できたら、そういった債務が一体どれくらいあるのかというようなことも含めて、この現状を、少し細かい話になりますけれども、財政局長あたりにお話をしていただければいいと思うんです。
#33
○嶋津政府参考人 お答えいたします。
 地方団体の財政状況とそれに関連する第三セクター等の債務残高とをあわせて評価するという考え方が、非常に方向性としては大事なことじゃないかなと思います。
 現在のところ、第三セクターが約一万弱ぐらい全国にございます。地方団体が強く関与している部分でございますが、そういうところの経営状況について最近調べた状況で、債務残高という数字ではございませんが、第三セクターの形として商法法人と民法法人があるわけでございますが、商法法人の約四割が経常赤字を出している。その経常損失の総額が二千二百億ぐらいであり、民法法人が五千弱ございますけれども、それの四分の一が当期の正味財産減少額、やはり経常損失と同じような概念だと思いますが、そういうものを出しておりまして、その総額が四百億円弱程度あるという状況を把握しております。
#34
○桑原委員 金額的には、確かに合わせても三千億足らずということですけれども、私は、今債務残高の中でボーダーラインで、もうあと少しで実質収支も赤字に転落をするという自治体がたくさんあるというふうに思うのですね。そういう意味では、その上にこの種の赤字をひっかぶっていくということになると、結局、そのことを引き金にして財政破綻になってしまう。
 そういう意味で、金額は小さいのですけれども、この問題をどう扱うかというのは、大変大事な、破綻するかしないかの瀬戸際の問題の一つだというふうに私は思いますので、ぜひそこら辺の分析もしながら、適切な指導をしていただくようにお願いをしたいというふうに思います。
 時間ももうあとわずかになりましたので、途中は全部すっ飛ばして、最後に自治大臣にお伺いをしたいのです。
 私は、こういう厳しい財政の現実を考えますと、地方の財政改革というのは、税制度の問題も含めて、もう待ったなしではないかというふうに思うのです。
 小渕総理は、国の財政と景気対策、経済対策との問題で、二兎を追う者は一兎を得ずなんだ、この時期いろいろあっても財政出動をやめるわけにはいかないんだということで、経済対策を優先させて進んでおられるわけですけれども、地方の場合は、ある意味では地方が独自の手段で自分たちの財政を変えていく、そういう手だては大変限られて、乏しいわけですね。
 国の場合は、自分で通貨も発行できますし金融政策も発動できるわけですから、まあまかり間違って大変なインフレでも起こして、ある意味では帳消しにしていくということだって国の場合は手だてがあるわけです。しかし地方は、そういう意味では全くと言っていいほど、起きた現象についてどうしていくかということの手だては本当に限られているわけでして、この時期に赤信号をともしたというふうに考えて、やはりきちっとした税財政制度の改革に地方がまず率先して踏み込んでいく時期だというふうに私は思うのです。
 大臣も、二兎を追う者一兎を得ずで国と同じなんだということなのか、いや国は国だが地方は違うんだ、改革の着手をしなければならぬぞ、そういうふうに考えておられるのか、そこら辺の認識をお聞きして、私の質問を終わりたいと思います。
#35
○保利国務大臣 私は、小渕総理が二兎を追う者一兎をも得ずという表現をしておられることについては、よくその趣旨を理解するところであります。しかし、私は、ニュアンスとしてちょっと違う受け取り方をしております。
 つまり、景気対策をしっかりやるということは財政再建につながってくるのではないかというふうに理解をいたしておりまして、景気が上昇し税収がふえてくることは財政再建には必ず寄与するのではないかと、それであるがゆえに景気対策というのに力を入れているというふうに理解をいたしております。
 ただ、ここまでいろいろなことをやってまいりますと、財政の問題は非常にきついですから、そういう意味で、時期を見ながら積極財政というのは少しずつブレーキを踏んでいく、そういうときが来ると私は思っております。二兎を追う者一兎をも得ずということは、私は両方を考えて、二兎を目に入れながら追っておるのだが、どちらのウサギを余計追っているかというと景気対策の方を追っている、そういう感じを持っておるわけであります。
 地方財政のことについてはいろいろ御心配をいただいておりますが、私自身、税財源の配分その他、地方分権の思想をバックにしまして、今後とも地方の立場に立った努力をしてまいりたいと思っております。
#36
○桑原委員 まだ二、三分あったようです。
 私は、今の御発言は、二兎を追う者一兎を得ずというよりも、二兎を追うようにしていけば一兎を得る、そういうふうなおっしゃり方なのかなというふうに受けとめておるわけでして、そうすれば、かなり小渕総理よりも現実的であるし、小渕総理は決してそんなふうには思ってないんじゃないかと思うのです。大臣の方がそういう意味でははるかに現実的で、そうすべきだというふうに私は思います。
 ただ私は、二百兆円近い地方における債務残高というものをどれほど深刻に受けとめるかということが一つあると思うのですね。例えば、予算委員会などで議論しておったようですけれども、二%の経済成長をしても、結局は税収とすれば、年間一兆円程度の税収にしかはね返ってこないと。そうなると、その程度の歩みではこの巨額の借金を、国家財政はもちろんですし、地方の財政というふうに考えてみたときも、一体この二百兆円近い債務をどう返していくのかということになると、本当にある意味では非常に暗たんたる思いがするわけですけれども、そのことの実感がどこまであるのかによって、やはり一兎を追うか二兎を追うかというような話になるのでしょう。
 そこら辺を私はもう一度、いかに大変なものなのかという実感をどこまで考えておられるのかということを聞いて、終えたいと思います。
#37
○保利国務大臣 借入金残高の先々までの返済額というのが、自治省の方で計算したものがありますけれども、そういうのを見ますと、ああ、ツケが随分回ってくるな、これが本当の実感であります。
 ツケを返していきますためには、やはり黒字を生じていかなければならぬ。収入をふやして支出を減らせば黒字が出てくるということでありますが、それをいかにしてやっていくか。財政需要は年々ふえますし、また高齢化社会、少子化社会を担っていくという形で財政を運営していきますれば、支出圧力というのは非常に大きい。一方で、簡単には増税ということをすることはいけない。したがって、どうしたら収入がふやせるか、その唯一の道が景気回復であろうかと思うのであります。そういうことと、できるだけの歳出削減をしていかなければならないということでありますが、歳出削減の方については抵抗が非常に強いと思います。
 そういう意味で思い悩むわけでありますけれども、国を預かる者としては、当然、自分の借金がどのくらいあって、これを返していくためにはどうすればいいかという、会社経営者でもそういうことは常に考えていらっしゃるのですが、そういう考え方を持って今後対処していかなければならぬだろうと思っております。
#38
○桑原委員 どうもありがとうございました。
#39
○斉藤委員長 次に、桝屋敬悟君。
#40
○桝屋委員 公明党・改革クラブの桝屋敬悟でございます。
 大臣も大変お疲れだと思いますが、私も今の同僚議員の質疑を聞いておりまして、あるいは本日朝刊に発表になっておりますこうした新潟県警の問題、どうしても本日ただいま確認をしておかなければならない、こういう点が幾つかありますので、二点三点、最初にその確認をさせていただきたいと思います。
 先ほど国家公安委員長から、冷静な対処という話がありましたから、私も、きょうは先ほどから、特に二十四日の時点での国家公安委員長の、我々が情報を聞いた後の夜半の動きを聞かせていただいて、お気持ちはよくわかりました。私ども、全く同じ思いであります。ある意味では、大変な怒りをお持ちだろうと思います。そこは私も同じ気持ちでありますが、冷静に議論をさせていただきたいと思います。
 そこで、私ども公明党・改革クラブとしても、本日のこの時点で国民が何を感じているかということは、これはやはり確認をしなければならない責務があるだろうと思って、お尋ねをするわけであります。
 先ほども話題が出ましたけれども、今回の国民の感情をそのまま私、そんたくをして言いますと、恐らく、警察行政に二度事実を伏せられたといいますか、私は、うそをついた、うそをつかれたとは言いません。そこまでは言いませんが、少なくとも事実が一部隠された。しかも、この一連の新潟県警の問題にしても二度そういう場面があったというように思っていると思うんです。
 その一つは、一等最初に少女が発見された、その第一発見をめぐっての報道の問題。そして、それはしばらくして、かなり時間がたってからでありますけれども、訂正の発表があった。それを、おかしいではないかということで二十日の日に、先ほどから議論がありましたけれども、二十日の日に五人ですか、異例ではありますけれども、警察庁から現地に調査に行かれたと。そして、その調査結果を私ども地方行政委員会も、警察行政を預かる我々委員会も二十四日の日にその報告を受けたわけであります。
 先ほど、簡単過ぎるという話もありましたけれども、私も率直にそのように感じました、何かあるなと。保利国家公安委員長は、声を荒げたというふうにこの委員会でも話をされました。私は、その姿勢の中に大変大きな問題があるんだろう、こう感じたわけであります。そういうことをずっと考えますと、やはり神奈川と同じように二度にわたって事実を結果的に隠されたと、そのように国民は感じているんではないか。
 もっと言いますと、最初はともかくも、二回目の二月の二十日、警察庁から上田審議官を初め、新聞報道等によりますと五人が現地に行かれた。そしてその報告書をつくられた。その中で、もちろん、よもや県警本部長やあるいは管区の局長が、今事実が明らかになったようなことがあったとは思わなかったにしろ、その予測がなかったにしろ、五つのポイントはさっき説明がありましたが、その第一のポイントの第一発見のあの問題、それをきちっと調査すれば絶対に出てくる問題だ、絶対につかみ得る事実だというふうに感じてなりません。私は率直に感じます。だって、警察は捜査のプロでありますから、絶対に押さえられる事実だろうというふうに私は思います。国民もそう思っていると思います。
 だとするならば、国民はどう思うかというと、恐らく、二十日の報告書をおまとめになったあの内容は、この委員会でもやりましたが、何であんなことになったんだ、いやいや、それは第一発見者の立場をおもんぱかって、あるいはその悲惨な監禁状態をとなんという議論をここでやりました。それはそれで事実かもしれないけれども、それは実は二次的な話であって、本当はもっと大きな、重大な事実が背後にあったんではないか、それを把握されていたんじゃないか、それを隠すがためにあんな発表になったんじゃないかと国民は思っていると思いますよ。
 私は、二十日の調査で、二十四日におまとめになったあの報告書、あの現場の調査で今回の事実が本当に発見できなかったのかどうか。私はできたのではないかと思いますが、国民みんな疑っていますから、まず事実を明らかにさせていただきたいと思います。
#41
○田中政府参考人 委員御指摘の調査の問題でございますけれども、結果として、本部長が警察庁幹部と酒食をともにしていた事実を二十日の調査では確認できなかったことは事実でございます。したがいまして、二十四日に当委員会におきまして御報告を申し上げた時点では、本部長と警察庁幹部に係ります不適切な行動につきましては把握しておりませんでした。
 したがいまして、当委員会の御報告等におきましてそういう事実を隠そうとした意図は全くございませんでした。
#42
○桝屋委員 わかりました。
 私が国民感情をそのままに表現をさせていただきましたけれども、二十日の報告書は、その後公表された、明らかになった不適切な事実を隠そうという意図はなかったと、二十日の調査では事実を確認することができなかったと、後になってわかった事実は確認することができなかったと、こういうことですね。――わかりました。そういう御答弁でありました。
 だとするならば、さらに問題がある。そこも避けて通れない、苦しい立場に警察庁は置かれているだろうと思うんですね。関口長官の後に田中長官、本当に御心痛ではありますけれども、これはもう、すべてのうみを出し尽くすしかないというふうに私どもは思っておりまして、そこで、二十日の日にその事実を確認できなかったとするならば、では二十日の調査は一体何をやってきたのかと。これは一日で終わったんですか。
 それで、私は本当に素朴な質問をしますけれども、第一発見のあの状況をずっと聞けば、一体本部長からどういう指示が来たのかと。僕だったら、僕が検査へ行ったら、必ず、どういう報告が上がってきたのか、書類は残っていないのか、どうだったのかということは絶対確認します。それで、本部長からどういう指示があったのか、だれが指示を受けたのか、どういうふうに受けたのかというのは間違いなくやりますよ。それをやらなかったならば、これは調査なんかにならない。
 警察というのは本当に捜査のプロでありますから、絶対ぴんときますよ。それがこないというんであれば、手抜きをした以外にない。いいかげんな調査であったと。あるいは、書類も何にも見ない、向こうの言うことをそのままうのみにするということであったのか、あるいは、現場の警察が事実を隠そう、ともかく一生懸命隠そう、思い切り隠そうとして動いたとしか考えられない。こんなふうに思います。
 もう一度確認しますが、二十日の調査はどれぐらいやられたのか。一日で帰ってこられたのか、一日で帰ってきていいという指示を出されたのか、徹底的に調査をしろという指示をお出しになったのかどうか。もう一回確認します。
#43
○田中政府参考人 二十日の調査でございますが、先ほど来御指摘がありましたように、官房審議官を長とする五名のチームで参りました。そして当日、二月二十日の午前十時から午後五時まで、本部長、刑事部長、生活安全部長、その他柏崎署長、関係者から事情を聴取するとともに、資料等を見まして、それで調査を行ったものでございます。
 ただ、二十日の調査は、現在捜査中の事案でございますので、ともかく、現場に迷惑がかからない範囲で、日曜日にできるだけのことをやってくるようにというふうに私は指示いたしました。それで不十分な部分は、それからまた事情を聞くなり、あるいは向こうから資料を求めるなりしてやろうということで、国家公安委員会に対しましても、この調査は二十日の時点での調査でございますので、さらに詳細なことにつきましては調査を続けておりますという御報告を申し上げたところでございます。
#44
○桝屋委員 わかりました。ですから、二十日の調査は十分な調査ではなかったと、引き続き課題が残ったことはやるんだと、こういう御決意でおやりになったということは理解をいたします。
 もう一点だけ確認。ちゃんとこれは、調査へ行かれたときに現場で、聞き取りだけではなくて、実際に証拠書類等は具体的に目を通された調査をおやりになったかどうか。私は、絶対にわかると思うんです、何かあるなと。これは普通のことではないなということはわからぬはずはないなと素朴に、これは冷静にですよ。私も実際に現場に、いろいろな検査や監査に役人時代行ったことはありますけれども、ぴんとくるんですよ、これは。絶対きますよ。実際、具体的にどういう、聞き取りだけですか、調査は。その点だけもう一点。
#45
○田中政府参考人 調査の方法でございますけれども、関係者に対する聞き取りは当然でございますけれども、必要な書類等も十分見ておる。ただ、お話しのように、この第一発見者に係るところの記者会見につきまして、本部長が出張に行っておるというところまでは確認いたしております。その出張先からファクス等で了解をしたということも確認しております。
 ただ、私どもが公安委員会に報告したその後、その出張先がどこであるかということを続けて調査をしておりましたその過程で、先ほど来申し上げておりますように、中田関東管区局長から、実はこうだという申し出があったものでございます。
#46
○桝屋委員 今の報告も本当にわからないのですけれども、二十日の日に調査に行かれて、第一発見の当日、本部長は出張に行っていたということはつかまれたわけですね。その行き先が今回のようなことだとはよもや思わなかったということですね。
#47
○田中政府参考人 御指摘のとおりでございます。
#48
○桝屋委員 これ以上は言いませんけれども、私は、それだけで、どこに行っていたんだ、どこにいたんだというのは必ず調査はすべきであるし、それは後日の課題としておやりになった、そして今日の事実が明らかになったという経緯があるかもしれない。多分そうだろうと私は推測をするわけであります。これは、ぜひとも引き続ききちっとてんまつは調査していただきたいと思うのです。
 もう一つの問題は何かというと、明らかになった事実で、関東管区の局長が監察に行かれて、余り言いたくはありませんけれども、席をともにしたということであります。
 実は、神奈川県警の問題で、私もこの委員会で長官と初めて議論をさせていただいたときに、私は、やはり監察の仕組みといいますかシステムというものに問題があるのではないか、内部牽制システムは大丈夫ですか、見直しましょうね、こういう話をいたしましたけれども、やはり今回の監察をされる管区の局長さんのあの事実を見ていると、あの報道を見ていますと、私は、監察というのは甚だ信頼できない。私も思っていますし、国民もそう思っていると思う。
 そういう意味で、この国会に警察法の改正も、神奈川県警の反省の上に、さらに公安委員会等強化をしようということで進んでおりますけれども、私は、今回の改正法案もつぶさに目を通しております。今回の状況を見ると、あの警察法の改正だけで本当に大丈夫かと私は素朴に思います。
 したがって、法律をどうこうしろということよりも、今回の事実をもう一回よく点検をしていただいて、本当に必要であれば法改正の内容も見直してもらいたいし、警察行政全体を見直す意味で、やるべきことはやらなきゃならぬし、ぜひとも検討してもらいたい。特に、今回の法改正が、公安委員会とそれから監察という、この仕組みを強化しようというものでありますから、その一部が、監察という実態はこういう事実であったわけでありますから、全部が全部そうだとは言いませんが、調査もされたというふうに聞いているけれども、調査をされて問題なかったという報道もありましたけれども、今そんなもの国民は絶対信用しませんよ。調査されて即結果が出るような調査は、絶対に国民は信頼しません。
 かっちり調査もしてもらいたいし、その結果をまとめて、長官、次の法改正も含めて、必要な改正についてはぜひとも考えてもらいたいな。監察がすべてではない、監察は意外と力がないということがよくわかったわけでありますから、もう一つ知恵が要るのではないかと私は思っておりますが、どうでしょうか。
#49
○保利国務大臣 いろいろな問題があるのでありますが、まず、ちょっと本題と外れるかもしれませんけれども、国家公安委員会というのは木曜日の十時から始められておりまして、国会が始まりますと私はほとんど出席ができないという状態にありまして、これは大変残念だなと思っておりますが、国会が非常に大事ですから、そちらの方へ出ております。
 それで、実は十七日の日に、木曜日でありますが、このときは国会からのお呼びがなかったものですから、私は国家公安委員会に出席をして、全部の委員の皆様方と討議に参加をいたしました。そのときに新潟県警の問題の報告もありまして、こういう事件が起こっているんですということ、それはもうニュースでもよく知っておりましたから、一応の説明がありまして議論になったときに、私が申し上げましたのは、どうもいろいろ言っていると、これは何か言いわけがましく聞こえてしようがない。だから、私としては、柏崎の保健所から警察に連絡があったことは確かなんだし、それに対して警察がすぐ出動しなかったということも事実だ、だから、その事実に立脚して十分な調査をやってくれと言いましたから、そういった問題の調査をやるのを警察庁の方で対応してくれまして、十七日に申し上げて、二十日の日曜日に調査団が出発したということであります。
 調査の報告というのは、私はその後予算委員会にずっとおりまして、なかなか出られなかったのですが、二十四日の時点で紙をいただきました。
 そういう経過がございます。経過だけ申し上げておきます。
 それからもう一つは、今の監察の問題でありますが、今度御提案申し上げております警察法の改正では不十分ではないかという御議論もあろうかと思います。御審議の過程でいろいろ御指摘をいただきながら、私どもも今後の対応を考えていかなければなりませんけれども、今は、警察法改正案が一応考えられるものとして御提出をいたしておりますので、何とぞ御審議をそのまま賜りたいと思うのであります。
 その上に立って、監察制度の考え方というのはどうあるべきか、ここでも何回も答弁をさせていただいたのですが、警察という命令組織の中にいろいろな形での干渉というのが入るのをどういうふうに考えたらいいのかというのを随分考えました。私は、やはり警察内部の監察体制というのをきちんととらなければいけませんので、警務部のもとにといいますか横にといいますか、警務部が人事と監察をつかさどっておりますが、その中の監察に一つウエートを置いて、それを少しランクアップして、しっかりその体制、一つ監察の筋は通しておく、それを県警本部長がじかに見て、そしてまた、県の公安委員会とよく連絡をとる中で、この監察体制というのを強化していかなければならないという立案になっております。
 しかしながら、今回の新潟の事案というのは、監察に行くその人そのものが不心得者であるということであれば、これはどんな体制をとりましょうとも、実際は実効が上がりません。そういう意味で、組織とともに、監察のあり方、その心がけ、私は、もう一緒に食事をするというふうなことはしてはならぬとはっきり明文で出すぐらいの措置は講じて、襟を正すということが今警察に求められているんじゃないだろうかということを、つくづくこの監察体制の問題については考えております。
#50
○桝屋委員 国家公安委員長の今のお話を聞きながら、私も複雑な心境になるわけでありますけれども、警察行政については、実はさきの国会で随分議論してきましたけれども、地方分権の一括法、随分地方自治体のことも検討しました。それから中央省庁再編で、国のあり方も随分検討しました。その中で、やはり事警察だけは、この複雑な仕組み、今まで、ある意味ではよかったのかもしれませんけれども、公安という観点もあって、この警察行政のあり方について実はだれもがっちり踏み込めない分野があった、私はこのように思っております。
 したがいまして、私はぜひとも、再度お願いでありますが、今回の事実確認をきちっとしていただいて、次の法改正の機会でありますから、ぜひとも打つべき手は打ってもらいたい。私は、党内でまだ議論したわけではありませんけれども、例えば、監察体制が不十分であるならば、今長官からお話があったとおり。であるならば、安易に私は第三者機関なんて思いませんけれども、少なくとも、公安委員会が独立した調査機関をしばらくの間は持つというぐらいのものがないと警察の体質は変わりませんよぐらいの思いを私は今持っております。今後とも我が党も検討していきたい、こう思っております。これだけ申し上げておきたいと思います。
 それからもう一つ、ぜひとも調査の中でやってもらいたいのは、先ほど処分がアンバランスだという話がありました。私も率直にそう思います。たとえ法律がどうであれ、法律というのは社会の最低のルールでありますから、国民から見ておかしいというのはやはりおかしいわけでありまして、今回は管区の局長が、おいどうだ、ちょっと頼むよ、こう声をかけて、どっちがどういう関係かわかりませんけれども、県警の本部長が受けてセットになったということでありますから、全く同じ責任がある、罪がある、こう私は思います。
 それから、もっと言いますと、同席した県警幹部の皆さんの責任、それから管区のこの局長と一緒に現地に行ったスタッフは、すぐ帰ったという話がありますけれども、知っていたか知っていなかったか、金曜日ですから、管区の局長は夕方どうするのだろうというようなことはもうわかっていたのじゃないかと思うのです。そういう事実も、できれば長官がお一人お一人会って事実確認をしてもらいたい。そして、うみをしっかり出してもらいたい。そして、厳正な処分を国民が理解するような形でぜひともやってもらいたい、こういうふうに私は思うのですけれども、いかがでしょうか。
#51
○田中政府参考人 小林本部長、中田関東管区警察局長に係る処分につきましては、先ほど来御説明申し上げております。
 今御指摘の、例えば酒席、マージャンに同席した県警幹部の処分の問題あるいは特別監察に出向いた者の責任の問題でございますけれども、これにつきましては、酒席、マージャンに同席した県警の幹部につきましては、懲戒処分に該当するというような非違・非行があるのかないのかも含めまして、公安委員会の御指導を得ながら、そういう事実があれば厳正に対処されるものと思います。
 また、新潟県警察に対する特別監察につきましては、監察官以下のチーム、組織的になされたものであります。ただ、具体的に、その管区局長以下の者がその夜だれとどこで会うかということにつきましては、これは知らなかった。もちろん側近の者は知っておりますけれども、ほとんどの者が知らなくて、それで責任を問うような事実というのはないというふうに考えております。
#52
○桝屋委員 今の御説明も、私が調査したわけではないからわかりませんが、一般的に、局長とスタッフが行くときに、局長がどうやってお帰りになるかというのを知らないわけはないわけでありまして、長官、疑ってかかった方がいいですよ。おかしいというふうに認識を持って――僕は冷静ですよ。決して興奮しておりません。何かまだ問題があると。本当に国民に信頼される警察を再構築するのだという思いで二十日の日に警察庁から現地に調査班が行ったわけでありますから、作業にはかかっておるわけであります。先ほどの御答弁では、その作業は終わっていない、続いているということでありますから、ちゃんとやり上げてもらいたい。もう一回お願いします。
#53
○田中政府参考人 先ほど来申し上げておりますように、二月二十日に参りました調査、これは完結しておりません。したがいまして、今委員御指摘の問題も含めて徹底した調査を続けたい、かように考えております。
#54
○桝屋委員 二十四日、この地方行政委員会は何枚かの薄い報告書を見せていただいて、えっと思ったわけです。これはと思ったわけです。だから、拙速な報告もやめていただきたい。もう徹底的に調査をしてもらいたい。それで、個人を責めるということではなくて、仕組みにどこが問題があるのか、全部うみを出さないとわかりませんよ。まだわからない、私たちがこの場で、きょうこの地方行政委員会で想像もできないような問題がまだ横たわっている可能性はいっぱいありますよ。だから、時間をかけていただいても結構です。時間をかけていただいて、私たちも待ちます。しっかりそれは議論をさせていただきたいし、次の警察法の改正に向かって、私どもも党内でしっかりと、本当に国民に信頼される警察再構築のために、長官の先ほどの御発言も受けまして我々も努力をしていきたい、こんなふうに思っております。
 以上で、質問を終わります。ありがとうございました。
#55
○斉藤委員長 次に、鰐淵俊之君。
#56
○鰐淵委員 大変御苦労さまでございます。私は、自由党の鰐淵俊之でございます。
 質問要旨にはないのでございますが、今、各委員から警察問題につきましていろいろ質疑がございました。したがいまして、国家公安委員長並びに警察庁長官の話は十分理解できるわけでありますが、どうしても質問の前に一つお話をしておきたいと思いますので、お許しをいただきたいと思います。
 それは、多くの警察官は治安維持に使命感を持って、一生懸命頑張っておる方が大多数だと思うわけであります。今回は、本当に少数の幹部の方々のこういった倫理観の欠如というものがいかに警察の信用を失墜させるか、そういうことが今如実に出ておるのではないかと思います。私は今、北海道から吹雪の中、おくれてここにはせ参じたわけでありますが、千歳の空港の中でも多くの御婦人がいまして、やはりこの警察問題が話題になっておりました。そばで聞いておりまして、本当に残念でございました。まじめな大多数の警察官がわずかのこの問題で、警察は信用できない、こう言われるということは、全く私は言葉を失ったわけであります。
 そんなことで、私、一つ二つお話し申し上げて、ぜひひとつ警察官の方々が治安維持にかける情熱、使命感、倫理観、こういったものを持っていただきたいというケースをお話し申し上げたいと思います。
 もう皆さんもおわかりと思いますが、私の友人で鐘ヶ江という前島原市長さんがおります。この方が、普賢岳の非常に長い間噴火がありまして、その間、ずっと防災服を着て、そして普賢岳がやまないうちは不精ひげをそらない、そして、ずっとそらないものですから、知事や大臣からもうひげをそったらいいだろうと言われておりましたけれども、しかしまだ普賢岳が爆発しているからだめだ、こう言って、そらなかったわけです。しかも、自分の体力も限界に来て、もう肝臓も悪くなり、注射を打ち打ちこの災害復旧に努力いたしました。あるいはまた、場合によっては避難命令を出すときに苦渋の選択もありました。
 ですから、現地の首長は、少なくとも住民の不安、生命財産に対して全責任を負って陣頭指揮してやっておる、こういう姿をひとつ御理解いただきたいと思うのです。
    〔委員長退席、滝委員長代理着席〕
 私も長い間やっておりましたから、一つ二つありますが、私ごとで恐縮でございますけれども、私は、初めて市長に当選いたしまして、本当に多忙な何カ月かを過ごして正月になりました。正月ということは、暮れの大みそかになりまして、もちろん御用納めも終わりましたから、家族みんなで札幌まで、これは何年ぶりかの旅行でございまして、札幌に、夜六時半ごろホテルに着きました。着いた途端に、荷物をおろしてカウンターに行ったら、私にメモが市役所から来ていました。何て書いてあったか。今、水道管が破裂をして三万戸の水がとまっているということでございました。
 ですから、市長がすぐ来いとかなんとかということは書いておりませんけれども、私はそれを見て、もう飛行機もない、バスもない、汽車もない、したがって、直ちにタクシーを頼みまして、七時ごろ、直ちにそこから釧路に向かいました。距離が約三百八十キロありますから、大体七時間ほどかかって、釧路に到着したのは午前三時二、三十分でした。そのときに、大きな水道の配水管が破裂していましたから、それはもう大きな水たまりになって、工事にもみんな総動員かけて、寝ずの番でえらい作業をやったわけであります。
 私は、すぐ現地に急行いたしまして現地を指揮して、そして直ちに役所に帰ってから、午前四時に記者会見をいたしました。そういう経験もございます。あるいはまた、二度の大きな地震に対する災害本部長の経験もございます。
 そんなことを考えますと、私は、今回の質疑をいろいろ聞いても、これは法律を直したりあるいは倫理綱領をつくったり、何をつくっても、確かにつくることは必要であります。しかし、一番大事なのは、特に幹部職員の持つものは、やはり何といっても自分の倫理観と使命感ではないか、これに尽きると思うのです。どんな立派な法律をつくっても、それを守らなければ何の意味もないわけでありますから、私はそのことを言いたくて、今例を二つ言ったわけであります。
 そういう意味で、国家公安委員長、次々とこういった不祥事によって大変御苦労なさっておるわけでございますが、いろいろ、監察、査察の問題ですとか、あるいはこれからの警察行政、あるいは治安維持といいましょうか、それに向かう警察官、そういう方々が今後やはりプライドを持って業務を執行できるようにすることが非常に大事だと思いますので、そういった点について、ひとつ国家公安委員長の御答弁をいただきたいと思います。
#57
○保利国務大臣 警察に従事いたします二十六万に及びます皆さん方が、本当に真剣に、まじめに取り組んで、日本の犯罪防止のために仕事をしておられる、日夜苦労しておられる姿、私もいろいろなところで拝見するのでありますが、本当に頭の下がる思いがあります。特に最近は、いろいろな犯罪がふえてきて、難しいだろうなと思うようなことがございますし、あるいは麻薬の犯罪取り締まりのために、場合によっては怖い方々と対面しなきゃならぬ、そういうような中で、そして国民からの御批判をいただきながら仕事をする、その苦しさというのは、私も想像に余りがあります。
 そこで、やはり私どもとしては、そういう気持ちを酌んで、一般の勤勉な警察官がきちんと自分の仕事を全うし、努力し、治安維持に働いてくださるように、そういう環境整備というのはしていかなきゃならぬということであります。
 ただ、今回起こった事件というのは、もう本当に情けない限りでありまして、そういうことをしなければならぬよねということを言っているやさきにそういうことをされましたから、私も実は、本当にもう、先ほど泣き出したいという気持ちがあったのですが、本当に心の中では泣いておったということであります。
 一つは、公安委員長としてふがいないなという気持ちを持ちました。何で聞いてくれないんだという気持ちもありまして残念だったのですが、しかし、そうは言っても仕方がありません。それは、監察体制でも今お話がございましたし、また、いろいろな警察の方々が誇りを持って働けるようにしていくためにはどうしたらいいんだ。まずは襟を正せということがありますけれども、もう一つ、日本の国家というのは犯罪がいろいろな形ではびこって、犯罪の数も多いですから、これは警察官が今の数で対応していくのは本当に大変だと思いますし、サミットの警護なんかも、いろいろつぶさに聞いてみますと、大変大きな問題でございます。そういったものにどういう形で対処していくかという前向きのものを、やはり我々は、後追いのこともやりながらも前向きの方にきちんと対処をしていかなければならない、そういう使命があるだろうと思っております。
 私は両面、つまり、襟を正す、そのことについて全警察官がやはりもう一回気持ちを引き締めてもらいたいということを言いつつ、それで、ふだんの仕事については誇りを持ってまじめに取り組んでくれと言う応援団としても活動していかなきゃならぬなという感触を持っておるわけであります。
#58
○鰐淵委員 国家公安委員長におかれては、今の答弁の中でもいろいろな苦渋というものを感じ、本当に大変な毎日であろうなというぐあいに御推察いたしますが、何とか、警察行政の信頼回復のためにぜひひとつ頑張っていただきたいと思います。
 今言った犯罪防止、あるいはそういった予防を含めましても、国民の協力なくして警察官だけではなかなかできないわけであります。その国民の協力を得なきゃならない警察行政が国民から信頼を失っているということは、仕事が非常にやりづらくなるということでございますので、ぜひひとつ、一刻も早く国民の信頼を回復していただきたい、このようにお願いを申し上げる次第でございます。
 それでは、続きまして、質問に入らせていただきます。
 一問でございますが、これにつきましては、地方分権一括法も通りまして、いよいよ四月から施行されるわけであります。御案内のとおり、地方分権推進に関する勧告は一次から五次まで出ておるわけでございますが、その中で、おおむね機関委任事務ですとか必置規制ですとか、一部行政の簡素化等につきましての勧告はあるわけでありますが、第四次、五次になりますと、非常に難しい問題が残ってきております。
 その一つが、国から都道府県に対する権限移譲というのはかなり多くなされております。ですから、国から知事の移譲はかなり進んだと思っています。しかし、それと同様に、今度は都道府県から市町村に対する権限の移行というものが余り進んでおらない。
 広島県の宮沢知事さんが以前お話ししておりました。以前の知事さんですね。以前に、市町村に権限をやると言ったら、いや、要らない、それは来られても困るというような、拒否される市町村もあったという話も伺いましたけれども、今はそうではなくて、権限を移譲する、財源もある程度つけるという中で、住民自治といいますか、基礎自治体がみずから決し、みずから実行していく、こういう体制に少しでも近づけていかなければならない、そう私は考えるわけであります。
 そういう意味で、これまでの分権ではどうも、国と都道府県との関係はかなり進みましたが、都道府県と市町村との関係は余りつまびらかになっておりませんし、まだ先送りになっているわけであります。そういったものについては、市町村行政も大きな期待を寄せているわけでございますので、特にこの都道府県と市町村との対等・協力といった新しい関係のもとに市町村への権限移譲を私はさらに進めていただきたい、こう思うわけでございますが、その点につきまして、平林次官、お願いします。
#59
○平林政務次官 鰐淵委員のおっしゃいますような、市町村に対して権限を移譲していくということにつきましては、これからもさらに努力をしていくべき問題であろうと思います。詳しく必要でございましたら行政局長から申し上げます。
 おっしゃいますように、都道府県に対しては、ある程度の権限移譲が法律で行われております。また、若干のことは市町村に対して行われておりますが、やはり住民に身近な行政はできるだけ住民に身近な地方公共団体、すなわち市町村が担っていくということが基本であろうと思います。
 そこで、一つの方法は、ある程度の人口、面積等を備えた都市、中核市とかあるいは特例市とかいうような制度が既に設けられました。人口、面積のある程度大きなところでありますが、そこには積極的に都道府県の権限を移譲していく、そういう考え方でこれから進んでいきたいと思っておりますし、また、都道府県と県内の市町村との間で協議をして、それで条例によって事務処理の特例、いわば権限移譲でございますが、そういうようなことができるように制度をこのたび改正をいたしたということでございます。
#60
○鰐淵委員 ただいまの次官の答弁、全く私も同感でございます。
 特に、ある一定規模の都市の中で、私が一番感ずることは、都市計画一つとっても、都市計画の重要な問題につきましては、その町で決定権はない。いわゆる都道府県の都市計画審議会で諮られたものが、我々はそれを受けるという形になっています。まあ、具申はいたします。しかし、それは、例えばA市ならA市の、ここは用途地域を商業地域にしたい、住専地域にしたい、工専にしたい、あるいは農業の地帯にしたい、いろいろ、その地域は、その町の人はみんなよく知っているわけですね。
 ところが、県段階へ行きますと、余りその状況を、市から上がってきたデータは見ますけれども、やはり実感としてなかなかわからない。わからないところで決めてくるわけですね、容積率であろうと、いろいろなことを。ある規模からいくと、今度は、これは建設大臣とか農林大臣だとかと、大臣の認可になってくるということで、一番町づくりの基本であるそういう都市計画等においては、何らまだ権限移譲が進んでいない。こういう実態であるわけでございますので、どうかこの点につきましては、ぜひ今後検討課題で進めるように努力をしていただきたいとお願いを申し上げます。
 さて、次の問題に参ります。
 次は、私も、前の委員会といいましょうか、行政改革に関しまして六月二日の委員会でも言及いたしました。これは、今次官からもございましたように、市の規模は、指定都市、中核市、特例市、広域連合、あるいは一部事務組合とかいろいろありますけれども、そういうことが進んでいくことは非常に私はいいことだと思います。
 そこで、問題は、都市の認定に対しまして、そういった中核市とか特例市とか指定都市とか、これは、従前は人口でもってランクをつけまして、人口でおよそ指定したわけであります。しかし、この中核市につきましては、人口五十万以上の市ということと、もう一つは面積が百平方キロメートル以上、こういうことになっておりまして、面積がなければ要件にならない。しかし、人口は五十万あるところがあるんですね。それはそんなに多くないんですよ、五十万以上の都市というのはもう数えるだけ、一つか二つですよ。あるいは三つくらいあるかもわかりません。そんなわずかなものが、その要件で外れまして、なかなか中核市にならない。しかし、人口はもう優に五十万を超えております。
 そうすると、そこの町は、やはり中核市になって自分たちの町は自分たちで築いていこう、こういう民意といいましょうか、そこの住民の方々が意気発揚としている中で、いやいや、それは面積が足りないから中核市はだめですよとなりますと、せっかくの自治意欲を喪失してしまう。それが、面積もわずかな面積なんですね、調べてみたら。
 ですから、私は、これにつきましては、前の鈴木行政局長は、十分検討します、こういうことになっておるんですが、いかように検討されて、今後どう対処するのか、これについてひとつお答えをいただきたいと思います。
#61
○中川政府参考人 お答えを申し上げます。
 中核市の制度は、御案内のように、平成六年の改正によりまして設けられましたもので、ただいま先生御指摘のように、現在の制度は、人口要件、面積要件、そして昼夜間人口比率の要件という、この三つ目は人口五十万未満の市に限るものでございますが、この三つの要件を満たすというのが現在の制度でございます。
 現在まで、御承知のように、この三つの要件を満たしたということで、二十五の市が中核市になっておりまして、ことしの四月からさらに二市追加されまして、二十七の市が中核市を予定しているところでございます。ただ、昨年の地方分権一括法の改正によりまして、ことしの四月一日以降は昼夜間人口比率要件は廃止されました。この要件緩和によりまして、さらに五つの市が追加される可能性が出てきたということでございます。
 なお、現在の要件の中でも二市がまだ中核市になっておりませんから、全部合わせますと三十四の市が中核市になる可能性があるということでございます。
 さらに、ただいま御指摘の面積要件につきましては、人口五十万以上の市について見ますと、三つの市が面積が百平方キロございません。また、人口三十万以上、五十万未満の市で見ますと、十五の市がやはり同様でございます。
 この面積要件につきましては、先生からただいまもお話がございましたように、既に御指摘を受けておりまして、昨年、前局長からお答えをいたしましたように、現在検討中でございます。この秋に答申を予定しております第二十六次の地方制度調査会の審議結果、あるいは地方六団体の意向等を踏まえて今後対応してまいりたいと考えているところでございまして、現在、その方向性について明確にお答えする段階にはなっていないというのが実際でございます。
#62
○鰐淵委員 前の鈴木局長と答弁はまだ前進しておらないわけでありまして、中核市に面積要件をなぜつけたか、あと特例市も指定都市もないんですから、中核市だけ面積要件をつけたというのはちょっと私も理解できない。
 それからもう一つは、百平方キロメートルとはうたったけれども、これが九十何平方キロメートル、わずかの平方キロメートルでこれはだめだというのも、これはどうしてだめなのか。住民自治の意欲をそんな平方キロメートルのわずかなもので切ってしまうといいましょうか、入れないというのは、やはり僕は住民の方々にとっても理解できないのではないだろうか、そう思うんです。
 秋までの答申というのですから、解散が早くなれば私ももうここで追及できなくなりますので、本当は早いうちに答弁をいただきたいところなわけでございますが、ぜひひとつ、このことにつきましては十分に検討されまして、やはり地域住民の皆さんに安心していただけるような対応をしていただきたい、このように思っております。
 それで、先ほど平林次官も申されましたが、指定都市あるいは中核市、特例市、それから広域連合、あるいは一部事務組合、そういった広域行政というのは、いや応なくこれからはやっていかなくちゃならないわけですね。特に、福祉の問題ですとか医療の問題ですとか、あるいは学校、大学の教育の問題とか、こういうことを考えれば、やはり広域で物を考えていかなければ、なかなか単独の市でやるというのは難しい状況に私は相なると思いますので、ぜひ御検討をお願いしたい、こう思っております。
 それでは、第三番目の問題に入ります。第三番目につきましては、統合補助金の問題でございます。
 これは一部、統合補助金が平成十二年予算案になされておりますが、これは全体の補助金からするとわずかなものであります。特に建設省は、住宅とか都市公園とかそういうぐあいに、約一兆円ちょっとでしょうか、全体の補助金からするとこれはわずかですね。ですから、私どもは、この補助金を統合化し、メニュー化し、もう少し補助行政、事務をもっとシンプル化していく、それによって事務も非常にスムーズにいきますし、複雑な事務も回避できる。よりこれが統合補助金になっていって、とにかく箇所づけなり、あるいはどういうメニューでやるかというのはその自治体の首長がきちっと決められるようにしていただければ、非常に自治体にとってもありがたいことだと私は思うわけでございます。
 そういう意味では、一歩前進いたしましたけれども、今後まだまだ十分検討しなければならない問題があると思いますので、この統合補助金の考え方について、今後どのようにお考えになっていくかについて御質問したいと思います。
#63
○平林政務次官 委員がおっしゃいます統合補助金は、このたびの地方分権推進委員会の第五次勧告に基づきまして、昨年三月に決定をいたしました第二次の地方分権推進計画に盛り込まれたということで、割合新しいものでございます。
 委員が一歩前進とおっしゃいましたが、私ども地方行政関係者から見ますと、一歩までちょっと足らぬかな、半歩かもしれないな、そういう感じも持っておりますが、とにかく、従来よりも前進をしたということで、この制度を大事にして、さらにその拡充をしていくということを努力していきたいと思っております。
 簡単に言いますと、今は限られた事業、二級河川とか公営住宅、公共下水道あるいは町づくりというような総合的なものというぐあいに限られておりますが、この対象事業も広げていくというようなことを心がけて、これから本当に一歩前進になり、さらに大きな改革に進んでいけるようにということを頭に描きながら、さらに検討を進めたい、さように思っております。
#64
○鰐淵委員 もう時間もなくなりましたが、とにかく、この統合補助金につきましては、今は建設省でそういうふうに若干は進んでおるわけですが、その建設省もわずかなメニューであります。ですから、まだまだたくさんあるわけであります。さらに、農林省ではほとんど進んでいない。一番大きいのは農業構造改善事業、それから水産でいうと沿整、沿構、こういったものは莫大な補助金の山でございます。こういったものについて、やはり簡便なものはもう市町村に任せる、わずかな補助金で、全部膨大な補助申請から完工手続やら何からと、こんなになりますから、そんなものはもっと簡便化すべきだ、私はそう思っております。
 それでは、時間がなくなりました。最後の一点で終わります。最後は、地方交付税の算定方法でございます。
 これにつきましては、分権推進計画におきましても、地方交付税制度のあり方ということについては、国と地方の役割分担の見直し、あるいはまた法令等による地方公共団体の事務の義務づけの廃止ですとか緩和、こういうことに対応いたしまして、地域の実情に即した地方公共団体の主体的な、あるいは自主的な財政運営に資する方向でこの算定方法を簡素化すべきである、このようになっているわけであります。
 その中で、二十一兆円を上回る規模の地方交付税でありますが、これは平成十二年の地財計画ベースでありますが、これらの算定方法を簡素化していくということは極めて重要だと私は思っております。したがって、市町村の財源をきちっと担保すべき、こういう話も一方ございます。これも大事なことでありますが、分権計画にもありますように、算定方法の簡素化に向けまして積極的にむしろ取り組んでいってもらいたい、それが新しい時代の地方交付税のあり方に資するものだ、私はそのように考えますので、その点につきまして、平成十二年度においてどのような簡素化というものがなされようとしているか、あるいは将来どういう方向に向いていくか、財政局長にお願いいたします。
#65
○嶋津政府参考人 お答えいたします。
 今の、補助金についての簡素化といいますか、自主的なやり方というのを我々も各地方に対してお願いをしているわけでございまして、分権推進計画におきましても、地方交付税の面におきまして、その算定方法を簡素化し、簡明化して、地方団体の自主的、主体的な財政運営に資する方向で改めていきなさいという御指摘を受けていることを重く受けとめているわけでございます。
 平成十年度、十一年度におきましても、私学助成に関する費用についての単位費用化とか、老人医療費に係る経費の単位費用化をいたしました。平成十二年度におきましては、従来、補正係数により算定しておりました都市公園の維持管理費につきまして、これを都市公園面積を単位費用方式、いわゆる単位費用を今回の法律改正で定めさせていただきまして、それで算定をする。あるいは補正予算債の償還費につきまして、これを公債費方式で、いわば単位費用化して算定をするという改正を今回の交付税法の改正の中に盛り込んでいるわけでございます。
 今後とも、この交付税の算定につきましては、いわゆる単位費用というのは法律で定めるわけでございますから、そういう意味で非常に透明性が高いわけでございますので、そういう方向で進めていきたいと思います。
 ただ一方で、例えば、今回介護保険制度を新設いたしますと、その介護保険につきまして、地域によって、人口の割に高齢者の人口の比率が高い地域とかそういうことがございますので、そういうことにつきましては、この制度の趣旨に即して、できるだけ地方団体の財政運営の実態を把握して的確に算定できるように、あわせて努力をしていきたいと考えております。
#66
○鰐淵委員 質問はこれで終わります。どうもありがとうございました。
#67
○滝委員長代理 次に春名直章君。
#68
○春名委員 日本共産党の春名直章でございます。
 きょうは地方交付税の質問に絞って準備をしてきました。しかし、残念なことに、きのう、きょうと、こういう新潟県警の重大な事態が起こりました。どうしてもこの問題をたださなければなりません。冒頭、この問題を質問させてもらいたいと思います。
 第一に、警察庁長官に伺います。
 中田関東管区警察局長の辞表をそのままお受け取りになられました、なぜかという問題であります。先ほどの同僚議員の質問の中で、みずから事実を申告してきたから、同時に、帰るようにと促したから情状酌量の余地がある、こういう御発言をされております。
 第一点目の、みずから事実を申告してきたという問題について、認識と、長官の考えを伺いたいと思いますけれども、お酒を飲んだこととかマージャンをやっていた事実が徐々にマスコミに知られるようになる、隠し通せなくなって、いたし方なく、このようなことを二十四日の夜に御報告する、こういう事態じゃないんですか。自主的に言ってきたというけれども、二十日に既に調査チームが入って、これだけの大問題になっているときに、御本人は何も言わなかった。新潟ですから、関東管区ですから直接調べたんじゃないけれども。しかし、分が悪くなって、二十四日にもう言わざるを得ない、こういう事態になって、あなたに伝えたんじゃないんですか。そういうふうに感じませんでしたか。いかがですか。
    〔滝委員長代理退席、委員長着席〕
#69
○田中政府参考人 二十四日の夕刻、私のところに直接赴いてきたわけでございますけれども、それは私ども、その時点で、中田局長が私のところに来るまでに、当日中田局長がそこにいること、あるいは小林本部長というのがいること、はっきり言って全く事実として把握しておりませんでした。
 この中田局長が私のところに来たことについての、その内心のところはよく把握できませんけれども、少なくとも事態の重要性ということは十二分に認識しておりまして、私のところに来たときに、自分のとった行動が、管区局長として、監察官として行った者として大変責任が重いということを申し向けてきたというのが実情でございます。
#70
○春名委員 そうであるからこそ、申し入れをされたときに、長官がどういう態度をおとりになるのかということが問われていたんじゃないかと私は思うのです。
 確かに、いても立ってもおれなくなって、その責任重大性を感じられたんだと思います。それだけに、この申し出があったときに、長官自身が厳しい態度で臨むということが本当の姿じゃないんですか。そのことを私は本当に不思議に思います。この期に及んで、まだ身内の方をかばおうという体質があるんでしょうかと思ってしまいます。そういうふうに感じませんでしたか。
#71
○田中政府参考人 私のところに参りましたときに、それを聞きまして、耳を疑うといいますか、あってはならないことというような感じを持ったことは、委員御指摘のとおりでございます。
 それで私は、そこで、職を辞して責任をとるべきであるという旨のことも言いました。それで、本件について深く反省して、職を辞して責任をとりたいというようなことも私に申し向けたところでございます。
 委員御指摘のように、厳しい態度で応接すべきではなかったかというようなことにつきましては、その時点では処分云々よりも、むしろ私としては、職を辞して、おまえは責任をとるべきであるということを強く言い渡した、それが私の偽らざる心情でございます。
#72
○春名委員 国家公安委員会に権限が属している小林本部長については懲戒処分をしているわけです。辞職をするということについては、全然性質が違う問題なんですよ。懲戒処分をする、その一点だけでも当然のことと私は思いました。しかし、辞任をそのままお認めになる、こういう態度でいいのかということです。
 さらにもう一つ、長官、帰るように促したという努力をしているということを言われました。私はこれを聞いて、これが理由にされているというのは驚きました。
 目の前で酒を飲みながら虚偽のマスコミ発表を指導して、オーケーを出して、長い間マージャンをやって、その間に電話のやりとりをして、目の前にその姿があるんですよ、本部長がやっている姿が。この方は、中田さんは、特別監察チームの責任者で新潟に行っているんですよ。こういうことを正さなければならないという事例を目の前にしながら、帰ったらどうかということを一応言った、しかし帰らなかった、だから、仕方がないから一緒に酒を飲んだ、それで済みますか。そんなことは理由にならないでしょう。いや余計に、帰れと言ったのに帰らずにそのままにしてきたということを容認したこと自身の方が、より罪が深いんじゃないですか。同罪じゃないですよ。もっと罪が深いですよ。そういう御認識はないんでしょうか。
#73
○田中政府参考人 御指摘のお話でございますけれども、私の考えといたしましては、やはり今の、帰るように促したということも判断の要素であることは間違いございません。しかし、一番大きかったのは、やはり本人がみずから当該事案を申告したこと、これを大変重く見て、みずから職を辞して責任をとるべきであるというようなことを申し上げた次第でございます。
 また、関東管区局長は私の任免に係る人事でございまして、公安委員会とは直接の関係はございません。しかしながら、この処分の是非につきましては、どうあるべきかということにつきましては、御意見を踏まえといいますか、御意見を伺いながらやったつもりでございます。
#74
○春名委員 私は、長官の姿勢がやはり問われていると思います。それは、帰るということについてはそう大きくなくて、自主的に言ってきたということが一番大きいと言われましたけれども、事態の推移を見れば、言わざるを得なくなってきたというのはもう明らかです。どうしてもわかるんですよ、その一日後になるか二日後になるかわかりませんけれども。例えば、二十四日に言ってきた二日後の二十六日の日に、その旅館で宿泊、飲酒していることについて、朝日新聞の記者が小林氏に面会を申し入れたけれども拒否しているというふうな記事があります。つまり、マスコミにはもうわかっているんですよ。だから、早くそれを言わないと余計に大変になると思って自己保身されたのかもしれないでしょう。そういう問題じゃないんですか。
 もう一つ。警察庁は特別監察に当たって、遵守事項を口頭で徹底をされているということを先ほど同僚委員にもおっしゃいました。その中には、監察を受ける側との飲食や懇親会の厳禁、監察終了後は居残らず速やかに帰任する、このことがうたわれていて、徹底をされていたそうですね。当然だろうと思います。不祥事対策として特別監察をやり始めたんですから、こういう二つのことを徹底するのは当然のことだろうと思います。
 中田局長がとった態度というのは、きょうの読売新聞に出ていますけれども、「家宅捜索に入って、そこの被疑者と酒食をともにするようなものだ。」こういうふうに指摘をされております。
 この遵守事項、あなた方が決めた遵守事項からいっても、著しく反しているじゃないですか。そういうふうに受けとめられなかったんですか。では、この遵守事項というのは一体何ですか。
#75
○田中政府参考人 御指摘の一月二十八日の行動でございますけれども、この特別監察につきましては、先ほど来御説明申し上げておりますように、形式的に流れることなく実質的な監察を行えという監察本来の問題と同時に、御指摘のように、今回の監察が特別のものであること、基本的に監察というのは、監察を受ける者との不適正な関係があってはいけないということは当然でありますけれども、今回は特に強く指示したところでございます。
 したがいまして、そのような私どもの指示に従わなかったということは全く御指摘のとおりでございまして、監察全体として、特に中田管区警察局長の行為、行動につきましては、極めて不適切であるという認識は私どもも持っております。
#76
○春名委員 極めて不適切との認識を持っていらっしゃると言いました。
 今、三つ私は言いました。自主的に言ってきたというけれども、その経過の問題。帰れと促したけれども、その問題。そして、遵守事項そのものをみずから踏み破った問題。極めて重大だという認識があるのであれば、改めて検討し直す必要があるんじゃないですか。
#77
○田中政府参考人 今委員御指摘のような事情も総合的に勘案して、私としてはあのような判断をしたところでございます。
#78
○春名委員 そういうことをおっしゃるから、不信がぬぐえないんです。そのことをきょう議論しているんじゃないでしょうか。私は非常に残念です、そういう点では。
 次の問題に移ります。警察庁がやっている特別監察というのは一体何かということについてです。
 きょうの夕刊に全部てんまつが出ています。これは読売新聞です。
 一月二十八日、警察局の幹部らによる特別監察チームの責任者として中田局長は同県を訪れた。県警本部には当初、午前十時半に到着する予定だったが、新幹線が車両故障でおくれたために、局長は、予定の約一時間半後の同十一時五十五分ごろ県警本部に到着し、本部長室で十五分ほど小林幸二本部長と面会をした。
 この後、中田局長は、午後一時まで、小林本部長、県警警務部長、同警察局の監察官とともに新潟市内の飲食店で昼食をとっただけで、県警本部には戻らず、同日午後に予定していた新潟西港の視察に向かった。
 中田局長は、新潟中央署で行われていた監察には午後三時から合流したが、他の監察チームのメンバーたちは、それまで、チームの責任者を欠いたまま県警本部の監察を続けていたという。新潟西港の視察は、日本海の沿岸警備の重要港として、特別監察の合間を縫う形で日程に組み込まれていた。
 さらに、中田局長は、午後四時半までの新潟中央署の監察を一人だけ四時に切り上げて、他のメンバーを同署に残したまま、小林本部長らと宴席をともにした温泉旅館に、県警が用意した公用車で向かっていったということもわかった。
 これは間違いありませんね。改めてもう一回確認します。
#79
○田中政府参考人 御指摘のように、一月二十八日の中田関東管区警察局長の行動でございますが、今お話しのようなことで、大要そのとおりでございます。
#80
○春名委員 こういう事態ですね。
 警察庁の行う監察に関する訓令というのがございます。「服務監察」第五条第六項、「管区警察局長が府県警察について行う服務監察の実施計画の策定に際しては、長官官房と協議をするものとする。」こういうふうになっております。
 当然、特別監察でありますから、官房長あるいは長官と中身については協議をされていることと思います。どういう協議をされたのか。この二十八日の行動というのは、これが協議した上で決めた内容なのか、それとも勝手な行動をとっているのか、どっちですか。
#81
○石川政府参考人 管区警察局長が行う監察につきまして警察庁の官房と協議をするということは、先生も御指摘のとおりでございます。
 それで、これにつきましては一月七日に警察庁に対して協議がなされておりまして、協議の内容は、一月二十八日の金曜日に、管区局長を監察担当官として、監察に関係する職員のうちから監察担当官の指名する者を監察補助官として、新潟県警察に対する特別監察を実施することに協議をする、こういうものでございます。内容的に、どういう監察を実施するかということに関しましては、不祥事案未然防止対策の推進状況ということについて監察を実施するというものでありまして、中の細々とした、時間の経緯を追ったような行動日程というものは含まれておりませんでした。
#82
○春名委員 それで、実際に実施されたのが今言った内容ですから。知らなかったということも重大ですね。協議をされて、不祥事対策がどれだけ進展しているかということを、わざわざチームをつくって監察に行って、やっていることがこれですよ。
 知らなかったんですね。協議して、中身は、調査をするという非常に漠とした中身だそうですから、日程的な具体的なプログラムはわからなかったんですね、そういうふうにおっしゃいましたけれども。それを見て、後でこんなことに気がついて、一体、長官どう思われましたか、官房長でも結構ですけれども。どうなっているんですか、特別監察というのは。
#83
○田中政府参考人 今官房長から申し上げましたように、具体的な協議の内容につきましては御答弁を申し上げたとおりでございます。しかしながら、委員御指摘のとおり、この監察の内容につきましては甚だ問題があるところもございます。
 また、当初の計画どおりといいますか、新潟中央署の監察あるいは新潟西港の視察につきましても監察の一環として考えていたのかもしれませんけれども、その辺のところまでは協議がございませんでした。ただ、全体としては極めて不適切である。そしてまた、だれがどのような項目を担当するか、あるいは何時までやるかということにつきましては、新潟の場合につきまして、恐らく関東管区警察局長の判断というのがあったんだろうと思います。
#84
○春名委員 本当に信じがたいですね。国家公安委員長もおっしゃいましたけれども、昨年来、神奈川県警の問題でどういう議論をしてきたんですか、私たちは。私も追及しましたよ、何回も。その切り札として特別監察を実行するんだ、そういう道筋をつけたからといって前長官もおやめになる。そして、やっている特別監察がこれですか。本部長にはわずか十五分間面会しただけ、四時半までやる監察を、わざわざ宴会のために三十分切り上げて、三時から四時しかやっていないじゃないですか、この人は。御本人は三時から四時しかやっていないんですよ、この日程は。三時から前は別の人物にやらせて、訓示もやっていないんですよ、御本人は。それが責任者ですよ。信じられないじゃないですか。涙が出てきます、私は本当に。こういうことをどうして許すんですか、今は許していないとおっしゃるのかもしれませんけれども。
 特別監察というのは何のためにやるんですか。目的をもう一回言ってください。
#85
○田中政府参考人 委員御指摘の特別監察、これは不祥事案の多発、そういうものにかんがみまして、昨年十二月以降、特に不祥事案防止対策の柱として重要な位置づけをしたことは御指摘のとおりでございます。
 そこで、全国警察におきますところの不祥事案対策の推進状況を検証して必要な指導を行うということを目的として、警察庁及び管区警察局が都道府県警察を対象として実施しているものでありまして、具体的な実施方法といたしましては、監察体制の強化と特別監察等の実施の状況、これは県の行う監察でございますが、公安委員会に対する適切な報告の徹底状況、あるいは幹部教養、職業倫理教養の実施状況、業務管理の徹底状況等について、具体的な推進状況を特に幹部を対象に質疑を行い、必要な場合には資料の提示あるいは提出を求めて指摘、指導を行うものでありまして、これは私どもとしては、先ほど申し上げましたように、眼目といいますか、一番大事な柱の一つとして推進してきたところでございます。
#86
○春名委員 まさにそういうことをずっとやられてきたんだと思うんですね。ところが、今言ったような、今お話があっただけでも五つか六つの項目がありましたけれども、本部長に十五分間面会して何でそんなことがわかるんですか。わずか一時間で、ほかのメンバーにやらせておいて、さっさと切り上げて温泉旅館に行って、どうしてそんな任務が果たせるんですか。この一つとったって、厳重に処分せなだめでしょう。そういう姿勢がなかったら、特別監察なんというのはもうだれも信用しませんよ。どうですか。
#87
○田中政府参考人 先ほど来申し上げておりますように、この特別監察におきますところの中田関東管区警察局長の行動、行為というものは、まことに不適切きわまりない。警察庁といたしましては、ある意味では裏切られた思いというところが正直なところでございます。しかしながら、この処分につきましては、先ほど来申し上げたような考え方で処分したものでございます。
#88
○春名委員 いや、処分じゃないんですよ、辞任を認めているんですから。そこを区別してくださいね。きちっと懲戒処分するんであればする、そういう立場に立ちましょうよ。そうやって姿勢をきちっと示す、そのことを言っているんであって、そういう処分と辞任と何か使い分けをされていますけれども、明確に違うでしょう、小林本部長と。そこをはっきりさせてください。
#89
○田中政府参考人 中田関東管区警察局長に対する国家公務員法上の処分は行っておりません。先ほど申し上げましたのは、引責辞職というのは、これは本人の意に反してと申しますか、基本的に、最初の段階では本人にその職責を自覚して職を辞すべきであるということを強く申して、そして、わかりました、責任を感じて辞職いたしますということでございますので、確かに国家公務員法上、あるいは内規に基づくような処分ではございませんけれども、実質的には相当重い措置というふうに考えております。(発言する者あり)
#90
○春名委員 だから、今おっしゃっていますけれども、警察庁長官はその権限をお持ちになっているんです。ですから、辞任したらどうかということは進言をされたということですけれども、しかし、あなた自身が断固たる立場に立たなければ、警察の再生はありません。こういう問題が起こっても、辞職という道を選ばせてそれで済ますのかということが問われるんじゃないでしょうか。重いと言われるけれども、世間は許しませんよ。そのことが私は問われているように思います。
 国家公安委員長、今の議論を聞いていただいて、率直にお感じになっていることをお述べください。
#91
○保利国務大臣 中田局長の人事権は警察庁長官にあります。それで、警察庁長官がああいう処置をとられたということは私も承知をいたしております。
 ただ、一般論的に言って、あの件については、監察に行った者がとる態度ではないだろうということは、私も随分警察庁長官に申し上げました。まことに私としては、許しがたいことをしてくれたなと、実は私自身が非常に裏切られた思いをしておりまして、情けないというのが実際の心境であります。
#92
○春名委員 私は、一貫して監察という問題を議論してきました。公安委員長も、先ほどの同僚議員の答弁の中で、監察のあり方が問われていると思う、こういう御発言をされました。食事をしてはならないとかもっと明文化して、もっと厳しくすべきだということもおっしゃいました。私は、それでもだめだと思いますね。小手先で解決はできないと思います。
 大臣は、警察法の改正の中で今お話が出たような改正をして、監察について厳しくやっていきたいということを御報告されました。しかし、私が残念に思うのは、あくまでも身内の中の監察制度で、その改善の域にとどめてやっていくんだという御認識だということが残念でなりません。この一連の流れというのは、自浄作用ということを、本当にそうあってほしいけれども、残念ながらそれをチェックすべき立場の本部長や管区警察局長がこういう事態になっているということが冷厳たる事実であって、教訓です。最初の飲食、お酒を飲んだ場には監察官室を担当している警務部長も一緒におりますので、そのことも御存じだと思います。
 そうであれば、まさに外部からの監察の制度、あるいは外部から本当に光を当ててもらう、そういう本格的な改革や対応をどうしても今やらなければならないときに来ているのじゃないかと思います。そういう御認識はないでしょうか。公安委員長、どうですか。
#93
○保利国務大臣 国家公安委員会といたしましても、また都道府県の公安委員会も、これは警察の中ではありませんで、外であります。その外の人間が警察ぐるみになってしまってはいけない、警察に対する鋭い批判の目というのは、いつも公安委員会というのは備えていなければならないというふうに認識をいたしております。
 その公安委員会が警察をいろいろな意味で見るわけでありますが、歴史的に言えば、警察が外に向かってやることに対しての監視であったわけでありますが、今度の警察法改正等によりましては、中へ向けても監視の目を光らせていく。ただし、私は、これは警察という組織の中をごちゃごちゃにするわけにはいきませんから、やはり県警本部長を通して、つまり最終、最高の責任者を通して、都道府県の公安委員会が警察の内部に対しても目を光らせる、そういうようなことを想定して警察法改正を提案いたしておるわけであります。
 公安委員会というのは、決して警察の内部組織ではなくて外の組織であるということは私は強く意識をし、外からこれをきちんと見ていかなきゃならぬ。警察の中はどうするんだということになれば、今の監察という問題は、人事とかみ合わせながら、それは自分で意識をきちんと持ってもらって、そして秩序維持のために頑張っていただく、そういうことじゃないかなと思っておるわけであります。
#94
○春名委員 言語道断の事態で、本当に許しがたいということを公安委員長は繰り返しおっしゃって、私もその気持ちが伝わってくるわけですが、ただし、そこからの教訓として、本当に警察の民主的な再生といいますか、そのことを考えたときに、今のお話を聞いていると、その方向というのは非常に中途半端だなという感じは受けます。
 マスコミに私は乗るわけじゃありませんけれども、どの新聞を見ても、外部からのそういう監察の目を持てるような体制にしなきゃだめだ、キャリアシステムの問題等々いろいろなことが書いてあります。そういうことについて、本当に、今改革しなければいつやるのかというのが今の現状ではないかと私は思います。
 その点で、もうこの議論は終わりたいと思いますけれども、委員長に、こういう大問題が今提起をされていますので、理事会でぜひ協議をしていただいて、この問題での集中審議をお願いしたいと思います。
#95
○斉藤委員長 理事会に諮ります。
#96
○春名委員 それでは、地方交付税法の改正について、一言質問をさせてもらいたいと思います。
 用意していた中身が大分できなくなりましたので、大変失礼ですけれども、地方債の繰り上げ償還の廃止問題だけお聞きすることにします。
 政府資金に係る地方債の繰り上げ償還の問題で、先週の委員会でもこれは質問がございまして、大臣が就任したときには一年限りという枠がはめられていたということで、来年度、二〇〇〇年度の地方財政計画ではこれは継続できなかったという旨の御答弁がされました。
 これは、自治省と大蔵省との間でそういう約束をしたのだと思いますが、七%以上の高利の地方債の繰り上げ償還のことですけれども、一年限りと、例えばそういう制度を約束したものでも、翌年もまた同じことをやった例は歴史的に見れば何回もあると思うんですね。このことを御存じだったでしょうか。ですから、一年限りでということだけで残念ながらことしは続けられないということではなかったのじゃないかと思うんですね。一年限りとされた制度改正でも、翌年もまた同じことをやった例は何回かあると思うんですが、その点の御認識はいかがでしょう。
#97
○保利国務大臣 一年限りというものを翌年もやったではないかということについては、私は具体的な例は思い当たりませんけれども、財政の世界あるいは政治の世界では時々起こるかなという感触は持っております。
#98
○春名委員 これは、大蔵省と交渉をするときの姿勢の問題にかかわることでして、一年限りだから残念ながらもうあきらめるというような立場で向かうのか、それとも地方自治体の立場に立って立ち向かうのかという点で非常に大事な問題でして、一九七五年からの財源不足の補てんで、一年限り、一年限りと二年続きまして、三年目から交付税特別会計の借入金による補てんの方法が制度化をされたことがあります。その後、借入金の方法が廃止をされて、国の一般会計からの特例加算で財源不足を補てんする方法がとられるようになりましたけれども、このときも、年度途中の減収については一年限りという手法が数回続けられまして、結果、それが制度化されて現在の方法に至っているという性格のものであります。
 ですから、一年限りだからということで、先ほど大臣もおっしゃったけれども、事態の変化に応じてはそれが続くこともあり得るだろうということを言われたのですけれども、まさにそのとおりでして、これほど喜ばれていた地方債の繰り上げ償還の制度を私は続けてほしかったわけです。続けてほしいと今も思っております。しかし、一年限りだということであきらめたということであるならば、そうではなかったのだということで私は問いたいわけでありますし、同時に、なぜこれだけ大きな要望が出されてきているのにやめてしまったのか、支障になることが何かあったのかということについてお聞かせをいただきたいと思います。
#99
○保利国務大臣 詳細は平林政務次官からまたお話があると思いますけれども、この問題は、私は予算のときに、一年限りという約束があるのかもしれないけれども、自治省の姿勢の問題として、大蔵省と、もう当たって砕けてもいいから、とにかく当たれということを非常にしつこく言いました。これは恐らく、予算折衝の中で私が一番しつこく言ったポイントだろうと思います。
 それは、非常に苦しい地方財政の状況を考え、また、今どき七%とか八%とかと借りて、その残高があるということ自体が社会通念からいってもどうも納得できないという気持ちがあったものですから、そういう約束をしているんだろうけれども、とにかく自治省が何も言わなかったのでは話にならぬから、ゼロ回答でもいいから頑張ってこいと言って職員に要請をしたことがありました。
 ただ、大蔵省も、御存じのように、資金運用部の資金が非常に難しい、しかも片方では借りている資金の金利が高いというようなこともあって、ここの壁はやはり物すごくきつい。このことは委員もおわかりだろうと思うのでございますが、大蔵省としては大蔵省の立場で、一年限りだったじゃないかということで非常に強く抵抗がありまして、自治省と大蔵省との間ではかなりもめたのだ。私もそのしりをたたきましたけれども、やるだけはやった。そして最後に、ほかの措置をある程度報告がありましたものですから、私も、僕の気持ちだけはわかってくれということを言って、最後に、時間の問題もありましたのでおさめさせたというのが実際でございます。私も同じ気持ちを持っております。
#100
○春名委員 御説明では、これをやめたかわりに特別交付税で利子分を見るという制度をつくって、広く薄くやったからなかなかのものだという御説明をされていまして、その点を私は納得ができないものですからこれを質問しているわけでありまして、つまり特別交付税、地方交付税というのは地方の共有財源ですからね。
 繰り上げ償還に伴うリスクは、今お話が出ましたけれども、国で負担をしたわけです。高かった当時の金利が繰り上げ償還によって入ってこなくなる、このリスクは国自身が一肌脱いだわけです。そうですね。
 ところが、来年度繰り上げ償還をやめれば、引き続き高金利時代の利子が国の財政には入ってくるようになります。公的資金に係る七%超の地方債の残高は九兆九千六百七十一億円です。まだ約十兆円あるのです。繰り上げ償還をやめることで、国の方へは引き続き高い金利が払い込まれるが、その一方、おのおのの地方団体が大変だろうからといって、特別交付税で措置をするということになりましたが、しかし、これは地方の共有財源ですから、はっきり言いまして、形を変えた国から地方への負担の転嫁になってしまっている、こう言わざるを得ないのです。
 だから、私は、特別交付税で薄くやったからいいのだというふうに承服するわけにはいかない。そして、一年間じゃなくて二年、三年と続けるという、今努力をされたということをお話がありましたけれども、そういう性格のものだということを御認識いただいてやってほしいというふうに私は思っているわけです。そう思いませんか、平林さん。
#101
○平林政務次官 平成十一年度のこの特別の措置については、春名議員も当委員会にいらっしゃいましたし、私もおりましたし、ここにいらっしゃる田野瀬議員は政務次官としてこの問題に集中して努力をしていただいたわけでございますから、その経過はよく御承知かと思います。
 非常に難しい問題、国の財政資金を借りかえるとか低利にするとかいうことは、非常に難しい問題をお互いに努力をして、やっと一年限りですよということでも取りつけたということは、これは私どもとして、特筆大書とは申しませんけれども、地方財政の側からして業績を上げ得たと思って、私は、この地方行政委員会の各委員の方々の御尽力に今も感謝をいたしております。
 そこで、平成十二年度におきましては、大臣がおっしゃいましたように、非常にもう自治省としても、あるいは地方財政の関係者としても、声を大きくして、引き続きやってほしいということを申し上げたのですが、残念ながら、やはり約束は約束だということで、時間切れの状態で収束したということでございます。
 そこで、もう御承知のように、それにかわる財政対策は、交付税やらあるいは公営企業債の借りかえやら、いろいろなことでやっておるわけでございますが、これからもこの高利の地方債の対策ということは、公債費が増嵩しておるさなかでございますから、いい方法を見つけ出して、そういう団体に対してプラスになるように努力をしたい、さように思っております。
#102
○春名委員 では、終わります。今年度と来年度の高利の地方債対策が性格が違ってしまったのだということが、私は非常に残念でならないわけであります。そのことを指摘しまして、私の質問を終わります。
#103
○斉藤委員長 次に、知久馬二三子君。
#104
○知久馬委員 社会民主党・市民連合の知久馬二三子でございます。大変お疲れさまでございます。
 最初に、委員長さんにちょっとお願いがあります。次々と、延々と続くこの警察の不祥事につきまして、私も本当に憤りを感じております。質問をしたいのはやまやまでございますが、集中的にこの問題について質問ができるように、ぜひとも計らっていただきたいと思います。
 それで、本日は、この間残しました質問につきましてお尋ねしたいと思います。
 まず最初に、起債に係る後年度交付税措置についてでございますが、九八年五月の地方分権推進計画では、
  地方債の元利償還金について実際の償還額等に応じ基準財政需要額に算入する措置については、災害復旧事業、事業効果が当該団体外に及ぶ事業、地域的に偏在性のある事業、過疎対策等政策的配慮が必要な事業等、財源保障を目的とする地方交付税制度の趣旨に沿うものに限定して行うこととし、従来から行われてきたものはそのあり方の見直しを行うとともに、新たな措置については必要最小限のものとする。
とされています。
 昨年、地域総合整備事業債などで新たな施策が打ち出され、さまざまなメニューがあります。地方債の元利償還金の後年度交付税措置は、一見、地方自治体にとってありがたい措置だとも言えますが、これによって、交付税がある種の補助金のようになっているのではないかということも指摘されております。
 確かに、地方財政の悪化は、地方税収の低下にその原因があると言えますが、しかし一方で、地方債が増加して、その元利償還分を後年度に交付税で手当てするということは、交付税の先食いをしているということでしょう。地方財政内部の構造的な問題となっているのではないかと思うのですけれども、これにつきまして、財政局長さんの方で御答弁をお願いしたいと思います。
#105
○嶋津政府参考人 委員御指摘がございましたように、地方分権推進計画におきまして、地方債の元利償還金につきまして、実際の償還額に応じて基準財政需要額に算入する措置については必要最小限なものにしなさいというふうな御指摘をいただいております。
 先ほど御答弁申し上げましたように、補正予算債の元利償還金について単位費用による算定に改めるということを申し上げましたが、やはり地方債の元利償還は、必要に応じて、こういう財政状況でございますので、地方債を活用していかざるを得ないという状況でございます。それによりまして公債費が年々増嵩するわけでございますので、この公債費に対する財政措置は、地方財政計画全体の中で、あるいは交付税の算定を通じて、やはり財源として確保していかなければいけないという側面もございます。
 ただ、その措置のやり方が、御指摘のように実際の元利償還額をとるべきなのか、理論的な償還額をとるべきなのかというような点につきまして、これから考えていくべき、あるいは見直していくべきことはあると思いますので、そういう方向によりまして対応をしていきたいと思いますけれども、我々の考え方として、地方団体が、これから増嵩する元利償還、公債費に対してきちんと地方財政計画なり交付税制度が対応してくれるなと、こういう点についてもやはり地方団体から信頼してもらえるような算定のやり方を考えていかなければいけないと思っております。
#106
○知久馬委員 現に、交付税の基準財政需要額に占める地方債の元利償還金の割合は年々大きくなっており、九九年度では一二・三%にも上っています。これは、交付税の財源不足を招く大きな要因となっているのではないでしょうか。
 そこで、分権推進計画の趣旨に沿った適切な見直しが行われているのか、また、今後どのような見直しを考えておられるのかについても見解を賜りたいと思います。
#107
○嶋津政府参考人 お答えいたします。
 平成十一年度の基準財政需要額の総額が四十六兆四千億ほどございますが、その中で地方債の元利償還金分というのが、今御指摘ございましたように一二・三%ございます。
 ただ、その一二・三%の内訳は、まず災害関係、災害復旧事業のために発行するものの地方債の元利償還金が二%。それから、いわゆる公共事業で、補助率のカットとかあるいは景気対策のための補正予算、あるいは減税に伴う減収補てん債、それから、いわば財政が健全な状態のときは交付税で経費を算定していたもの、それを今やむを得ず地方債を充てているから元利償還金を措置する分、財源対策債と称しておりますが、こういうようなもののウエートが四・六%でございます。それから、公共事業関係で三・五%ございます。
 残りの二・三%の中に、御指摘がございました地域総合整備事業債とか、あるいは過疎辺地対策とか地域改善対策等による地方債の元利償還金がございますが、それ全体を合わせまして二・三%ぐらいなわけでございまして、そのうち地域総合整備事業債、単独事業に充てるものは一・五%というようなウエートになっておりますので、全体としてはこの地方債の元利償還金対策は、今申しましたような意味で、分権委員会が指摘しておりますのは、一、二、三のところは、それはいわば必要に応じてやっている部分でございますので、四のところ、二%の部分について今後検討しなさいという御指摘をいただいておりますので、またそういう方向で考えていきたいと考えております。
#108
○知久馬委員 では次に、地方単独事業についてお尋ねしますけれども、地方単独事業は、住民に身近な生活関連施設を整備する小回りのきく事業であると思います。地域経済を下支えする事業とも言える重要な役割を果たしておるということです。補助事業に比べて事業内容に関する制約も相対的に小さいと言えます。
 しかし、二〇〇〇年度において、発展基盤緊急整備事業三千億円、起債充当率九五%、後年度交付税算入率五〇%や、臨時経済対策事業八千億円、起債充当率が一〇〇%、後年度交付税算入率四五%が上げられております。これらは、国の景気対策の地方へのツケ回しではないでしょうか。まさに、地方債と地方交付税を使った政策誘導が行われていると言っても言い過ぎではないと思うのであります。
 公債費の増加を招くこうした地方単独事業を推進するよう誘導する一方で、自治省は地方財政の健全化を指導されていますが、これは明らかに矛盾しているのではないかという思いがいたします。そのことについてどのようにお感じか、お答え願いたいと思います。
#109
○橘政務次官 お答えいたします。
 現在の地方財政は、近年の我が国経済の厳しい状況を反映いたしまして、大幅な財源不足が続き、借入金が急増するほか、個別の地方団体の財政状況についても、公債費の割合が高まるなど、極めて厳しい状況であることは我々も認識しておるところでございます。
 したがいまして、厳しい地方財政の立て直しのためにも、まずは景気を民需中心の本格的な回復軌道に乗せることが必要でありますし、このことにより、歳入面において地方税や地方交付税等の一般財源の増収を図っていくことが必要だと考えておるところでございます。
 いずれにいたしましても、市町村税は固定資産税が大体四五%でありまして、これは、おかげさまで、今回の税制改正の中におきまして自治省頑張りまして、本当に影響を低く抑えて地方財源の確保に努力しておるところでございますけれども、残念ながら、法人事業税は、景気の大幅な後退によりまして本当に財源不足になっておることは議員御承知のとおりでございます。
 したがいまして、ここのところ、やはりどうしても景気を速やかに回復させて、そして地方におきましても地方の事業をでき得る限りやっていただいて、景気を上げながら地方の財源も確保していくというふうなことをまずやりませんと、現状の税制ではなかなか改革がしにくいということでございます。
 議員御指摘のとおり、この先、いわゆる地方と国の財源配分の問題、あるいは東京都において今石原知事が提案されました、地方財源確保のために本当に各地方が懸命の努力をしておるわけでございますし、そういったことも踏まえまして、我々は、税の改革等も踏まえまして、とりあえず今は、現状の法律のもとにおける地方の法人事業税の増収をまず図ろうということを考えておるわけでありまして、後で、議員御指摘の財源の国と地方の見直しでありますとか、あるいはその他の税を考えるということで対応していく必要があると存じております。
#110
○知久馬委員 ありがとうございます。
 先がたも質問があったと思うんですけれども、小渕首相は、景気回復と財政再建の二兎を追い求めることはできないということをいつも言っておられるんですけれども、これについてもう一度、自治省の考え方についてお聞きしたいと思いますけれども、いかがでしょうか。
#111
○橘政務次官 繰り返しの答弁になって大変恐縮でございますけれども、現在の税の取り方、特に地方における税の取り方につきましては、申し上げましたとおり、法人事業税でございますから、景気が悪くなるとそこのところがやはり落ちるわけです。後で我々は、自治大臣も先ほど御指摘でございましたけれども、地方と国の財源の取り方の割合を、国と地方との間で今は決まっておりますけれども、これをできるだけ地方に回すように、これはやはり当然のことながら、地方分権一括法が決まりました以上、財政の面もこれに合うような格好の中で改革をしていきませんと本当の意味の地方分権にはならない、こう考えておるわけでありますが、とりあえず当面は、法律は変わっておりませんので、どうしても景気をよくせざるを得ないというのが現状でございます。御理解いただきたいと思います。
#112
○知久馬委員 ありがとうございました。
 では次に、ふるさと融資事業についてお尋ねしたいと思います。
 ふるさと融資で倒産が八十一件、それから、各地の業績が悪化、ずさんな財団の審査と大きく新聞に報道されておりました、これは西日本新聞ですけれども。そこで、ふるさと創生の一環として、地方自治体が地域振興に役立つ事業に無利子で貸し付ける地域総合整備資金貸付事業、ふるさと融資事業の業績悪化が急増し、これまでに九十八件の融資を停止、うち八十一件、これは倒産が四十三件と事業主が倒産したが別の会社に引き継いだというのが三十八件で八十一件なんですけれども、倒産したと報じられていますが、自治省はこうした実態を把握していられるでしょうか。まずお聞かせ願いたいと思います。
#113
○橘政務次官 お答え申し上げます。
 御指摘のとおり、九十八件が事業中止等の理由により繰り上げ償還されているところであります。その内訳は、事業中止によるものが四十三件、事業譲渡等によるものが五十五件と承知しているところでございます。
#114
○知久馬委員 それで、自治体が申請した事業を審査し融資を決める、一九九八年度末の融資総額が二千五百九十二件で五千九百七十七億円だったというようなことが挙げられておりますけれども、融資残高の約百億円は保証銀行から回収されたものの、財源に充てる地方債の利息は自治体と国の負担になっています。こうした実態を放置していくならば、ますます地方財政の悪化に拍車をかけるものと考えるのです。
 確かに、景気回復が思わしくなく、事業運営にとっての厳しい環境が続いているのはわかりますけれども、自治省の外郭団体に当たる地域総合整備財団、ふるさと財団の審査のあり方を見直す必要があるんじゃないかと思うんですけれども、この点についてはいかがなものでしょうか。
#115
○橘政務次官 議員御指摘のとおり、そういった事態が発生しておるということは事実であります。
 御存じであると思いますが、地域総合整備財団は、あっせん、仲介、調査等をそれぞれの自治体あるいは民間との間でとり行っておるわけでございまして、地方公共団体はそれに従いまして、無利子の融資を原則二〇%行うことになっておるところでございます。民間業者、第三セクターを含む事業者は、民間銀行、金融機関から協調融資によりまして八〇%これを受けることになっておるところでございます。
 この金融機関等は一応裏保証を金融機関がしておるわけでありまして、議員御指摘のとおり、その分につきましては金融機関がきちっと支払いをしておるところでありますけれども、一部そういうふうな地方債でありますとかで対応している、いわゆる倒産部分の対応の仕方はあると存じます。
 やはり御指摘のとおり、地域総合整備財団は、当然のことながらしっかりとした調査分析そして対応をすべきだろう、このように私も考えますけれども、一方、地方公共団体におきましてもこれは私は責任があると思います。なぜならば、自治体の立場に立ちましてそういった民間団体と仕事をする、あるいは第三セクターで仕事をするということにつきましては、地方自治体も真剣に物事を考えて、責任を持って取り組む必要があろう、このように考えております。
 当然でありますが、自治省におきましても、これらの点につきまして十分指導していく必要があると思うわけであります。私どもは、第三セクターあるいは地方からのそういった申し出につきましては、厳重なチェックをいたしまして対応していきたい、このように考えておるところでございます。
#116
○知久馬委員 見直しされることと指導体制、自治体の方だけに押しつけるのじゃなくして、やはり自治省としてしっかりと指導をしていくということも大切でしょうし、見直しされることも必要だと思いますので、その点をお願いしておきたいと思います。
 もう時間が何だかないようですけれども、一つだけ、東京都の財政再建推進プランと外形標準の問題についてちょっと見解をお伺いしたいと思います。
 近年、かつて富裕な都府県ほど厳しい財政状況に陥り、東京都も例外ではありません。今回の東京都の新たな外形標準課税案が出てきた背景には、東京都の財政の悪化があると思います。
 今ここに、こうした東京都の特集が出ております。都は十年度決算で、昭和五十六年度以来十八年ぶりに千六十八億円の実質収支の赤字を計上した。減収補てん債の発行や減債基金積み立ての一部見送りなど財源対策を講じなかった場合の実質的な赤字は、約三千五百億円もの巨額になります。また十二年度以降も、毎年六千億円から七千億円にも上る巨額な赤字、財源不足が見込まれています。都の赤字限度額は現在約三千億円ですが、このまま何の方策もとることなく放置すれば、あすにでも財政再建団体に転落してしまいますと述べています。
 御存じのように、東京都は昨年七月に財政再建推進プランを策定し、自主的な財政再建に向かって取り組まれております。
 そのプランを見ますと、具体的方策として、内部努力、給与関係費の削減など。施策の見直し、経常経費の見直し、投資的資金の削減。歳入確保。税財政制度の改善が挙がっております。福祉の切り捨てなど、内容については問題が多いのですが、トータル六千三百億円の財源確保の目標のうち、税財政制度の改善で千七百五十億円を見込んでいます。
 税源移譲についての東京都の試算では、消費税五%の国と地方の配分割合を四対一から三対二に変更した場合が千五百億円、所得税、国と住民税、地方の割合を六四対三六から五〇対五〇に変更した場合が千四百億円としています。
 しかしながら、これらの話は全国的な規模で国と地方の税財源のシステムを変更しようとするもので、どう見てもすぐに実現しない。そこで、具体的な話として、今回の銀行に対する外形標準課税で一千百億円を捻出するという案が出されていると思われます。
 ですから、いろいろな問題がありますが、今回の東京都の案については、かなり財政的に切迫した事情のもとで出されているということで、私は、このことはやはり尊重すべきだと考えておりますけれども、大臣のお考え、皆さんから前にも意見が多数あったと思いますけれども、最後に一言お願いしたいと思います。よろしくお願いします。
#117
○保利国務大臣 東京都の石原知事には前にもお目にかかったことがありますし、今回もお目にかかったのですが、そのときに、東京都の知事として自分はこう考えるということをおっしゃっておったことがあります。それは、唯一の不交付団体として、東京都が交付税を受けるというような状態というのは、日本の中でたった一つ不交付団体ですから、これは守っていきたいというふうにおっしゃって、そのための努力を自分としては重ねていきたいというようなことをおっしゃっておられました。
 そういうことがある中で、いろいろな支出の切り詰め、いろいろおやりになっていらっしゃる。大なたを振るっておられる部分もありますし、場合によっては苦痛に耐えなければならない東京都民の皆様方もいらっしゃるだろうと思いますが、そうした努力は私は評価をしなければいけないのじゃないかと思っております。
 その一環として、去年の夏ぐらいから、ごく小グループで外形標準課税の東京都独自の導入案をお考えになったということでありまして、二月に入りましてから、いわば我々としては寝耳に水のような形で発表を伺って、ちょっとショックがあったのであります。全国の知事会も、全国一律の導入ということで御要望があっておりましたから、それに東京都も乗っておられるはずだがなと思ったのでありますが、石原知事のそうしたかたい御決意といいますか、東京都の財政再建という観点からのかたい御決意というのを私は承知しておりましたので、ああ、やったなという気持ちもありました。
 そういう点を考えてみますと、これは石原さんの大変な御決断だと思いますけれども、自治省としてはやはり、こういうのは大丈夫かというような懸念がいろいろありまして、東京都の主税局と自治省の税務担当とで話し合いをしておりまして、いろいろな交渉がございましたけれども、東京都としては、これはやらせていただくという意思がかたいということでありました。
 そういう経過がございますが、私どもとしては、この石原さんの構想についてはやはり問題点が全くないというわけではない。いろいろ、私は六つほどの懸念を申し上げたわけでありますけれども、そういうものをどういうふうにお考えになるか、これは東京都の議会のものであるわけであります。私どもは、地方財政の健全化ということを図るという意味からいろいろ努力をしてまいりたい、こう思っております。
#118
○知久馬委員 大変時間をオーバーして申しわけございませんでした。大変ありがとうございました。
#119
○斉藤委員長 次回は、明二十九日火曜日午後零時二十分理事会、午後四時三十分委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。
    午後九時九分散会

ソース: 国立国会図書館
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