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2000/05/17 第147回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第147回国会 内閣委員会 第6号
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2000/05/17 第147回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第147回国会 内閣委員会 第6号

#1
第147回国会 内閣委員会 第6号
平成十二年五月十七日(水曜日)
    午前九時五分開議
 出席委員
   委員長 植竹 繁雄君
   理事 鈴木 俊一君 理事 虎島 和夫君
   理事 萩野 浩基君 理事 松本  純君
   理事 岩田 順介君 理事 山元  勉君
   理事 河合 正智君 理事 瀬古由起子君
      大石 秀政君    小泉純一郎君
      坂本 剛二君    七条  明君
      近岡理一郎君    西川 公也君
      野田 聖子君    桧田  仁君
      村田 吉隆君    持永 和見君
      米田 建三君    北村 哲男君
      佐々木秀典君    仙谷 由人君
      中田  宏君    山本 孝史君
      赤松 正雄君    漆原 良夫君
      白保 台一君    中路 雅弘君
      三沢  淳君    深田  肇君
    …………………………………
   議員           虎島 和夫君
   議員           中田  宏君
   議員           山本 孝史君
   議員           山元  勉君
   議員           河合 正智君
   議員           加藤 六月君
   国務大臣
   (内閣官房長官)     青木 幹雄君
   総理府政務次官      長峯  基君
   総務政務次官       持永 和見君
   北海道開発政務次官    米田 建三君
   沖縄開発政務次官     白保 台一君
   政府特別補佐人
   (内閣法制局長官)    津野  修君
   政府参考人
   (内閣官房内閣外政審議室
   長)           阿南 惟茂君
   参考人
   (龍谷大学経済学部教授) 田中  宏君
   内閣委員会専門員     新倉 紀一君
    ―――――――――――――
委員の異動
五月十七日
 辞任         補欠選任
  佐藤 信二君     坂本 剛二君
  関谷 勝嗣君     大石 秀政君
  谷川 和穗君     野田 聖子君
  堀内 光雄君     村田 吉隆君
  武藤 嘉文君     西川 公也君
  北村 哲男君     仙谷 由人君
  堀込 征雄君     山本 孝史君
  白保 台一君     漆原 良夫君
同日
 辞任         補欠選任
  大石 秀政君     関谷 勝嗣君
  坂本 剛二君     佐藤 信二君
  西川 公也君     武藤 嘉文君
  野田 聖子君     谷川 和穗君
  村田 吉隆君     堀内 光雄君
  仙谷 由人君     北村 哲男君
  山本 孝史君     堀込 征雄君
  漆原 良夫君     白保 台一君
    ―――――――――――――
五月十六日
 特別永住者等である戦傷病者等に対する特別障害給付金等の支給に関する法律案(山本孝史君外二名提出、衆法第二一号)
 平和条約国籍離脱者等である戦没者遺族等に対する弔慰金等の支給に関する法律案(虎島和夫君外四名提出、衆法第二九号)
四月二十八日
 戦争被害等に関する真相究明調査会設置法の早期制定に関する請願(羽田孜君紹介)(第一五三三号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 参考人出頭要求に関する件
 平和条約国籍離脱者等である戦没者遺族等に対する弔慰金等の支給に関する法律案(虎島和夫君外四名提出、衆法第二九号)
 特別永住者等である戦傷病者等に対する特別障害給付金等の支給に関する法律案(山本孝史君外二名提出、衆法第二一号)

    午前九時五分開議
     ――――◇―――――
#2
○植竹委員長 これより会議を開きます。
 虎島和夫君外四名提出、平和条約国籍離脱者等である戦没者遺族等に対する弔慰金等の支給に関する法律案及び山本孝史君外二名提出、特別永住者等である戦傷病者等に対する特別障害給付金等の支給に関する法律案の両案を一括して議題といたします。
 提出者から順次趣旨の説明を求めます。虎島和夫君。
    ―――――――――――――
 平和条約国籍離脱者等である戦没者遺族等に対する弔慰金等の支給に関する法律案
    〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
#3
○虎島議員 ただいま議題となりました平和条約国籍離脱者等である戦没者遺族等に対する弔慰金等の支給に関する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
 御承知のとおり、さきの大戦において多数の朝鮮半島出身の方々が日本の軍人軍属等として軍務に服し、戦死されたり負傷されたりした方々も少なくありません。
 戦後になって、軍人軍属等であった戦没者の遺族等で、サンフランシスコ平和条約の発効に伴い日本の国籍を離脱した朝鮮半島等の出身の方々については、援護法または恩給法の適用の対象外となっております。
 韓国政府は、昭和四十九年に、戦没者等の遺族を対象として一時金を支給する立法を行いましたが、在日韓国人の方々は対象外とされており、結果的に、在日韓国人旧日本軍軍人軍属戦没者遺族等に対しては、日韓いずれの国からも措置が講じられていない状況にあります。
 在日韓国人旧日本軍軍人軍属等の方々に対する補償の問題につきましては、昭和四十年の日韓請求権・経済協力協定により、法的には日韓両国間で完全かつ最終的に解決済みであります。
 以上のような経過や日韓のはざまで関係者の高齢化が進展している等の状況にかんがみ、人道的精神に基づき、在日韓国人旧日本軍軍人軍属戦没者遺族等に対して弔慰の意等を表するための所要の措置を講じることが急務であると考え、ここに本案を提出した次第であります。
 次に、この法律案の内容につきまして、その概要を御説明申し上げます。
 本案は、人道的精神に基づき、在日韓国人旧日本軍軍人軍属戦没者等の遺族に対して弔慰金を、重度戦傷病者の方々に対しては見舞金及び重度戦傷病者老後生活設計支援特別給付金を支給するものであります。
 弔慰金については、死亡した方一人につき二百六十万円、見舞金については、戦傷病者一人につき二百万円、重度戦傷病者老後生活設計支援特別給付金については、戦傷病者一人につき二百万円としております。これらの給付を受ける権利は、それぞれの支給を受けようとする人の請求に基づき、総務大臣が裁定することとしております。
 なお、台湾関係の皆様に関しましては、さきに特別立法をもって台湾在住の方々にのみはこのことに準じて措置が行われておりますけれども、なお日本永住の方々に対しては同様の措置が必要であるということを付言して申し上げておきたいと存じます。
 また、本案は、平成十三年一月六日から起算して三月を超えない範囲内において政令で定める日から施行することとしており、請求期間は施行日から三年間となっております。
 以上が、この法律案の提案理由及びその内容の概要であります。
 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願いいたします。
#4
○植竹委員長 次に、山元勉君。
    ―――――――――――――
 特別永住者等である戦傷病者等に対する特別障害給付金等の支給に関する法律案
    〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
#5
○山元議員 私は、民主党を代表して、ただいま議題となりました特別永住者等である戦傷病者等に対する特別障害給付金等の支給に関する法律案につきまして、その提案理由及び概要を御説明申し上げます。
 第二次世界大戦においては、二十四万人を超える朝鮮半島出身の方々が旧日本軍の軍人軍属等として軍務に服し、多数の方が戦死されたり戦傷病を負われました。
 戦後、日本人の軍人軍属であった戦没者の遺族及び戦傷病者に対しては、戦傷病者戦没者援護法等の制定や軍人恩給の復活により、年金または一時金が支給されております。
 しかしながら、それらの法律は日本国籍を要件としています。しかも、サンフランシスコ条約により日本国籍を離脱した特別永住者について、政府は、六五年の日韓請求権協定で解決済みとしてきましたが、韓国政府は韓国国内の戦没者のみを対象として見舞金を支給したため、在日の韓国人は、日韓のはざまで何らの措置も講じられずに今日に至っております。
 それらの特別永住者等は、戦後もずっと日本国内において生活し、税金を納めてきたにもかかわらず、同様の境遇にある日本人の旧軍人軍属等と比較して著しい不利益を長年にわたって受けております。しかも、その期間は、援護法の制定後で既に四十八年、日韓請求権協定の締結後においても既に三十五年以上にも及び、そしてなお現在、公務上の傷病等による障害に苦しみ、社会的なハンディを負っています。こうした状況のまま推移することは、人道的観点からも許されることではありません。
 今般、関係者が提訴された裁判において、大阪高裁は、国籍で差別するのは、憲法第十四条や国際人権B規約二十六条に反する疑いがあると違憲判断を示しました。九九年十月、姜富中訴訟においてであります。援護の内容は国会の立法裁量に属する問題と、鄭商根訴訟において、判決で異例の見解も述べました。
 外務省の一九八二年調査でも、米英仏伊西独は、いずれも外国人元兵士等に自国民とほぼ同様の一時金または年金を支給している事実も看過できません。
 したがいまして、この際、これらの方々に対し、見舞いや弔慰の意を表する趣旨で、特別障害給付金や特別遺族給付金を支給するための法律を制定することが急務であると考え、ここに本案を提出する次第であります。
 次に、本法律案の内容について御説明申し上げます。
 本案は、特別永住者等であって、日本の旧軍人軍属等であった戦傷病者または戦没者等の遺族に対して、特別障害給付金または特別遺族給付金を支給しようとするものであります。
 特別障害給付金については、特別永住者等である旧軍人軍属等であった戦傷病者で障害の程度にあるものに、現行の戦傷病者戦没者援護法と同等の給付を行います。
 特別遺族給付金については、特別永住者等であり、かつ、旧軍人軍属等であった戦没者等の遺族、または戦傷病者で重度の障害の状態にあったものの遺族に、戦没者等一人につき三百万円を支給いたします。
 以上が、本法案の趣旨及び概要であります。
 何とぞ、速やかに御審議の上、御賛同いただきますようお願いを申し上げ、私の説明を終わります。
#6
○植竹委員長 これにて両案の趣旨の説明は終わりました。
    ―――――――――――――
#7
○植竹委員長 この際、参考人及び政府参考人の出席についてお諮りいたします。
 両案審査のため、本日、まず、参考人として龍谷大学経済学部教授田中宏君の出席を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#8
○植竹委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
 次に、政府参考人として内閣官房内閣外政審議室長阿南惟茂君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#9
○植竹委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
#10
○植竹委員長 これより質疑に入ります。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。山本孝史君。
#11
○山本(孝)委員 民主党の山本孝史でございます。
 戦後補償について、先ほども田中先生とお話をしておりまして、国会で初めて議論をされる形ではないかと思います。今までの議論の中では余りありませんでした。
 今回の、この在日の旧植民地出身の元軍人軍属の方たちへの補償の問題、裁判等々が続いていることは御承知のとおりでございますけれども、私たちは、その方たちも含めた法律をつくるのであるから、関係しておられる皆さん方をこの国会にお呼びをして、ぜひ御意見をお聞かせいただきたいというふうに考えました。
 虎島先生も当初御賛成の意を表していただいたのですけれども、最終的に、自民党の国対が反対をするという中で、残念ながら実現をいたしませんでした。大変残念だと思いますし、もっと広い心を持って法律の審議に与党の皆さんにも臨んでいただきたいと思います。
 あわせて、政府を代表して官房長官にぜひ御出席をいただきたいということを我々民主党は理事会で強く求めましたけれども、出席は最低限にしたいという与党側との協議が難航しまして、これも実現をいたしませんでした。理由をお聞きしましたら、小渕前総理の御葬儀でお忙しいということのようでありますが、国会の審議、とりわけ、申し上げましたように戦後補償について初めてこの国会で取り上げられるという場面で、ぜひ御出席をいただきたかったと思います。
 とりわけ、森総理大臣が、日本は天皇を中心とした神の国であるという御発言をされて、森内閣の歴史認識あるいは時代認識が問われておりますし、昭和の日という法案も審議をされているということですから、なおさらのこと、この日本の昭和というものがどういう意味を持っていたのか、戦後補償の問題を考えるときには切り離せない問題ですから、審議に御参加をいただきたかったと思います。
 まことに、質問する側としても残念です。その気持ちをぜひ発言をし、議事録に残しておいていただきたいと思います。
 きょうは、お忙しい中、参考人として田中宏先生にお越しをいただきました。ありがとうございます。
 一橋大学名誉教授として、一橋大学の教授として、大変に多くの戦後補償問題についての御発言がありますが、まず先生から、この今出ております与党案と私たち民主党の案、両案を比較されて、それぞれ足りないところもあるんだと思いますが、その評価、あるいはサミットに今度来る各国を見渡しても、戦後補償に対する姿勢にかなり違いがあると思います。そういったところの御認識をお聞かせいただければというふうに思います。
#12
○植竹委員長 虎島和夫君。
#13
○虎島議員 実は、参考人の問題につきましては、いろいろ審議してお願いをすることにしてありますが、官房長官は、昨夜、深夜の参議院関係の日程で、本会議が開かれますので、その調整を先ほどいたしましたのでこういうような会議日程になっていることを御理解いただきたいと思います。
 葬儀日程云々とありましたが、そういうことではありませんので、御訂正願いたいと思います。
#14
○植竹委員長 それでは、田中宏君。
#15
○田中参考人 お招きいただいた田中宏です。
 今山本先生からお尋ねのことを、非常に時間が限られていますので、この問題について私がどういうように考えているのかということをちょっと簡単に申し上げて、両案の審議の御参考にしていただければと思います。
 それで、お手元に資料というので三枚用意させていただきましたけれども、ちょっとレジュメの方の用意が間に合いませんので、申しわけありません。
 先ほどお話もありましたように、立法という形式で、国会でこの種の問題が議論されるのは初めてだと思います。
 それで、現在五人の人が裁判で係争中ですけれども、途中でお二人の方は既に亡くなられましたし、あとお二人の方もずっと病床に伏していらっしゃるという現状で、私は、この問題を議論するときに、ぜひ当事者の肉声を聞いてほしいということをあえて申し上げたいと思います。
 アメリカが日系人の強制収容問題を議会で議論したときには、公聴会を開いて、収容所に入れられた日系人の人たちが、人によっては英語が不自由な人は日本語で、切々と訴えられた。議会の委員長は、あなたの貴重な歴史的な体験は永遠に我が議会の記録にとどめられますという宣言をして議論をされ、そして御案内のような法案ができ、二万ドルの補償と大統領の謝罪の手紙が実現しているわけで、私は、やはり日本の国会でもそういう姿勢をぜひとってほしかったということを申し上げます。
 それから二つ目に申し上げたいのは、これも先ほどお話がありましたように、裁判所でいろいろな判断が出ているわけです。現在すべての訴訟は最高裁に上がっていますが、今までの判断の中で重要な特徴を申し上げるとすれば、一つは、従来から言われています政府の既に解決済みである、これを支持する司法判断というのは一つもありません。それからもう一つは、憲法十四条なり自由権規約二十六条の平等取り扱いに反する疑いがあるという指摘がなされて、その解決を立法にゆだねる、そういうのが今までの司法判断だと思います。
 したがって、国会でこの種のことを議論されるときには、三権の一つである司法府から出されたメッセージに対して立法府がどうこたえるのかということで、僣越ですけれども、私は二つの法案を拝見して、司法府から出されたメッセージに立法府として十分こたえているんだろうかという率直な疑問を持っています。
 それから三つ目に申し上げたいのが、この問題は、内に厚く外に薄い戦後補償問題の非常に象徴的な問題ではないかということを申し上げます。
 日本人の場合には、いろいろな法律によってさまざまな補償がなされて今日もずっと継続して、恐らく二十一世紀にまたがって行われ続けるだろうと思います。しかし、在日の人たちは同じように戦争に駆り出されながら、戦後も日本の社会の一員として働き税金を納めてきたのに、全くそれらの施策から除外されている。
 お一人の、石さんといわれる今横浜で入院されている方を例にしますと、あの方は第三項症という、右腕がなくなっていらっしゃる人ですけれども、同じけがを負った日本人の場合には、累計で今まで大体七千万円ぐらいのお金が払われています。現在の支給額でも、年金が三百九十一万、月額に直しても三十万を超えるお金が支給されています。もちろん石さんには一銭も払われていないわけです。貧しきを憂えず等しからざるを憂うということがありますけれども、私は、ここに、この問題の核心部分があると思います。
 先ほどの提案趣旨の中にもありましたように、サミット参加国の中で、旧植民地出身者に全く補償をしていないのは日本だけです。極めて特異な国であるということを想起する必要があるだろうと思います。
 アメリカの日系人の強制収容問題についての解決がなされたときには、かつて収容所に入れられたけれども、今では日本に帰ってきて日本の国籍を持って暮らしている人にも、アメリカは係官が日本まで来て、きちっと手続をして、謝罪の手紙と二万ドルの小切手を渡しています。補償するとなれば、どこに住んでいようとどこの国籍を持っていようと、まさに等しく扱うというのが国際的な常識ではないかというように思います。
 資料一の上の方に、これは立法府の方、つとに御存じでしょうけれども、さまざまな立法がどういうようになされているかということを一目できるようになっています。
 四つ目に申し上げたいのは、サ条約、サンフランシスコ講和条約がさまざまな問題の解決の起点になるわけですが、これは吉田茂首相がかつて言われたように、寛大な講和というように言われてきたんですね。分離地域の朝鮮、台湾の問題については二国間の特別取り決めによるということで、日韓間では一九六五年に協定が結ばれて、日本から千八十億円の無償資金供与がなされて、それで解決したということになっているわけです。台湾は外交関係がなくなって解決ができないまま放置されているわけです。
 ただ、先ほどお話がありましたように、台湾人元日本兵については、戦死者を中心に一人二百万円、三万人に支給がなされて、これは総額で六百億円ですね。そうすると、台湾にいる戦死者だけに六百億円のお金が払われていて、韓国では一切合財含めて千八十億円ということですから、いかに過去の清算について中途半端な形で終わっているかということは火を見るより明らかだと思います。
 資料一の後半に、国内ではさまざまな法律で今日まで、これは九五年ですから、今は四十兆円をはるかに超えていると思いますけれども、外国に支払われた賠償等は総額で一兆円で、内に四十兆円、外に一兆円というバランスシートができているということです。
 それから、賠償問題についても、サ条約では一般的な賠償支払い義務が定められているだけで、その中には、日本の経済力は貧しいので、現在十分にそれらを行うことはできないことを確認する、その現在というのは一九五一年の時点、日本は貧しくて到底そういうものは十分できないということを国際社会は認めましょうと。しかし、今日の日本はどうであるかということが問われているというふうに私は思います。
 在日の人は在外と全く違った環境にいるわけで、日本で暮らし、税金を払ってきているわけですから、先ほどちょっと御紹介した、千八十億円を日本が韓国に供与した、その資金の中には在日の人たちが働いて納めた税金も含まれているはずですね。これは全く、日本に暮らしている人と本国にいる人との違いを示す象徴的なものだろうというように思います。
 こういうように問題を議論していくと、さまざまな問題が次々に出てきたのをどうするんだという議論が必ず出てきますので、最後に一言申し上げておきたいと思います。
 資料の二枚目に、外務次官をされた須之部量三先生が外務省の外交フォーラムに書かれた文章をちょっと御紹介してあります。須之部先生は、確かに法的には終わっている、しかし、日本は貧しかったので日本の負担を値切ることに重点が置かれた、したがって、解決したとはいっても何か釈然としないものがある、不満が残っている、その辺で、今後とも日本の品格あるいは国徳とでもいうべきものが望まれるんだということをおっしゃっているので、私はこのことをあえてここで御紹介しておきたいと思います。
 恐らく、日本の道義がこの問題は問われているだろう。かつて、台湾人元日本兵の人が、日本が台湾に来て、日本は道義の国だということをさんざん我々は教えられたけれども、今の日本の道義はどうなっているんですかということを原告団長のトウセイさんがおっしゃられたのを、僕はきのうのように覚えていますけれども、そのことをぜひ想起してもらいたいと思います。
 最後に、いろいろな問題が出てきていますので、山本先生のお尋ねにもありましたけれども、私は、包括的な補償問題を解決するための和解基金のようなものをやはり特別立法によってつくるべきだろうというように思います。
 たまたま昨年の暮れに、ドイツでは新しいシュレーダー政権が、政府と企業も拠出して百億マルク基金というのを立ち上げましたけれども、非常に参考になるのではないか。その点では、現在のアジア女性基金を改組して、そういう問題を解決する包括的なシステムをつくって二十一世紀を迎える、そのためには、きょうここで議論されている問題というのは非常に重要な出発点だろうと思います。
 ちょっと時間が長くなりましたけれども、以上です。
#16
○山本(孝)委員 田中先生、ありがとうございます。
 これまで出ている判決の中で解決済みというものはありませんし、そして大阪高裁は憲法十四条に違反する疑いもあるというふうに言いまして、私たちは、司法から発せられているメッセージを、立法府として、これは虎島先生ともいろいろ御相談させていただきながら、国会としてきっちりこたえていかなければいけない、そういう思いの中で、残念ながらスタンスが違いまして、私たちは私たちの案を出させていただいたということだと思います。
 やはり、原告らのこれまでの訴えをしっかりと受けとめていきたいと思っておりますし、きょうは資料ということで、「在日の旧植民地出身者元軍人・軍属の当事者・遺族の思い」というものを皆さんのお席に配付させていただいています。
 私がそれをお読みしても、当事者のこれまでの長い長い期間の御苦労、私が拝察するに余りあるところがあって、決して、しっかりと皆さんのお気持ちをお伝えすることはできないと思いますけれども、資料をお配りしても残念ながら議事録に載りませんので、多少時間をおとりして恐縮でございますけれども、これは与党側の先生方にとっても、法律の出し方は違っても、同じ、お一人お一人のお声として受けとめなければいけないということだと思いますので、若干はしょりながら御紹介をさせていただきたいと思います。
 滋賀県にお住まいの姜富中さん、きょう後ろの席でも傍聴にお越しになっておられるのですけれども、
  私たちに対して補償をしていただけることはたいへん喜ばしいことですが、現在論議されているわずかな一時金による補償ではとても納得がいきません。また、これまでの苦難の生活をふりかえると怒りすら感じます。
  国会議員の皆さん、戦後五五年もほったらかしにしておいて、このような補償が人道的といえるでしょうか。これでは問題解決にならず、新たな差別をつくり出すことにしかなりません。
  私は、日本人と同等の補償と謝罪を求めています。このことなくしては私の戦争は終りません。
 私たちは、やはりこの声にこたえたいというふうに思いました。
 陳慶一さん、これはお亡くなりになった陳石一さんの御遺族でございますけれども、
  私の父は、一九三九年十九歳の時、船員として乗船していた船ごと、海軍に徴用され軍属となりました。四五年二十六歳の時、航行中、連合軍の攻撃を受け、左足を(膝下三分の一を残し)失いました。
 敗戦後、自分の意志とは関係なく日本国籍を喪失し、何の補償もないまま、九四年五月十四日七十五歳でこの世を去りました。
  歴史を振り返ってみますと、侵略戦争をおこし他国を植民地にし、その国民を自国民として徴用した国は、日本だけでなく多数あったようですが、事後の補償問題で植民地出身者と自国民を差別しているのは、地球上で日本だけだと聞いています。
  片足を失って、約五十年の人生を振り返り、父は「私にとって日本という国は何だったのか?また、日本にとって私は何だったのか?」と、疑問を残しています。父のこの疑問に対して、日本政府は人間らしい対応で、また、歴史に恥じない解決がなされることを切望いたします。
と切々と述べておられます。
 私が一番心を打たれましたのは、これは恩給法の問題で今訴訟になっておられますけれども、李昌錫さんのお嬢さんからのお手紙でございます。李昌錫さん、一九二五年生まれ、七十五歳。今京都市内の病院に入院中で、最高裁まで裁判が続いております。長くなって申しわけありません、お配りしたお手紙は若干省略をされておりますので、できるだけいただいたお手紙に即して御紹介をしておきたいと思います。
  まずはじめに、私は、軍人恩給を求めて係争中である、京都在住の李昌錫(小林勇夫)の娘の小林泰恵(二十六歳)と申します。
 父の言葉に「日本政府に対して恨みがあるわけではありません」とありますが、これが、父の本当の心からの気持ちであることは、父を知れば知る程、伝わってきます。父は朝鮮民族の誇りの上に、日本軍人の誇りを合わせ持ち、時代の流れに逆らわず、誇りだけを保って生き抜いてきた人です。父は日本軍人に志願し、二年の軍隊生活、八年のシベリアでの抑留生活、生まれてから起こったこと全ては、「時代の流れで仕方がなかった」とよく言っていました。当時は、黒パン一切れでも日本人と分け合った仲と、自分だけが辛い経験をしたとは思っていません。
  日本政府に対して、恨みつらみが爆発した提訴ではなく、何十年もの間、ひとりの人間として、平等を願う、自分の存在を認めてほしいという思いの提訴でした。戦後という時代が流れていく中、国籍という引かれた線の溝に、すっぽりはまって誰にも気づいてもらえなかった父が、提訴という形で世間にやっと気づいてもらえました。父は「見えない人」から「見える人」になりました。けれど、今なお父は、その引かれた線の溝にはまっています。一刻も早くその深い溝から父を救い上げてほしいです。そして、その線の内側へ父を導いてほしいです。何とか、父のひとりの人間として平等を求めるささやかな願いをどうか叶えてほしい、そう思っています。
  私もまた、日本に対して憎いとかくやしいとか考えていません。どちらかというと情けないという感情でいます。これまでも、これからも、生きる日本に対して、自分が属する社会だからこそ、憎むというよりも、よりよく住みやすい社会になってほしいと考えています。だからこそ、一刻も早く父を救ってほしいです。父の問題は、日本の戦後補償を見直す最後のチャンスであると強く感じます。そしてそれは、日本人にとっても、私たち在日にとっても、この日本で共存していく人間として、誇れる社会を、誇れる日本を取り戻すことができる最後の希望にも感じられます。どうか、よろしくお願い致します。
というお手紙をいただいて、二十六歳という年齢で、戦争ということは全く知らない、日本の教育の中で、余りその時代のことは教えられていないと思います。しかし、お父さんの生きる姿を見て、何とかやはりこの思い、日本人と同じようにしてほしいんだと。
 虎島先生も、この間お話をしていたときにおっしゃいました。多くの方が同じように日本人の名前になって、戦争に参加をして同じ砲弾の飛び交う中をくぐり抜け、シベリアでこの方の場合は八年も抑留をされて、大変に苦労されてようやく日本に帰ってこられて、戦後ずっと日本人と同じように生活をしてきて、何ら補償されてこなかった。ようやく今それが動こうとしているときに、台湾の例はありますけれども、その例と同じ形でこたえることしかできないんだろうか、私は、立法府として、我々国会議員として、もう少し考えようはないのかなとやはり思うんですね。
 先生方が御苦労いただいたことも私よく存じ上げておりますけれども、やはりこの言葉、あるいは大阪高裁の憲法十四条に違反するのではないかというこの疑念、提示されたことをどう受けとめられて今度の与党案という形になっているのか、ぜひお聞かせをいただきたいというふうに思います。
#17
○河合議員 山本先生が長い期間、しかも深い御理解のもとに民主党案を提案されたという前提で、お答えさせていただきたいと思います。
 私も、この日韓のはざまで取り残された問題は、恩給法の審議に当たりましてどうしても取り上げておきたいと思いまして、昨年の三月九日の内閣委員会におきまして当時の野中官房長官にこのことをお訴え申し上げましたところ、今世紀中に起きた問題は今世紀中に解決したいという意向を表明されたことが、今日の私にとりまして出発になっております。
 その後、本日おいででございますけれども、大阪高裁の原告である姜富中さん、それから、東京高裁の原告でいらっしゃいます石成基さんにお会いさせていただきまして、お見舞い申し上げるとともに、直接お話を伺う中で、私の人生で味わったことのない強い衝撃を受けまして、それが動機となりまして、本日、自由民主党の虎島先生、保守党の加藤六月先生とともに、私も公明・改革を代表して与党案の提案者にならせていただきました。その意味では、山本先生と心情的には共感を覚えつつ、次の答弁にさせていただきたいと思います。
 大阪高裁の判決につきましては、私どもは次のように考えております。
 援護法や恩給法に国籍要件が設けられておりますのは、朝鮮半島などの分離独立地域に属する人々の補償の問題につきましては、昭和二十七年のサンフランシスコ平和条約におきまして、それぞれ二国間の外交交渉によって解決するという取り決めになっているところでございます。そして、その二国間の、韓国との関係につきましては、昭和四十年の日韓請求権・経済協力協定によりまして、在日韓国人の問題も含めまして、法的には完全かつ最終的に解決済みというのが日本の外政上とってきた一貫した態度でございます。
 したがいまして、国籍要件は憲法や国際人権規約に違反するものではないという考え方に立っておりまして、大阪高裁判決も、判決そのものは国側の主張を基本的に容認する勝訴判決となっているところでございます。
 しかし、山本先生御指摘のように、韓国政府が昭和四十九年に講じました措置におきましても、在日韓国人の方々は対象外とされました。結果的に、これらの方々に対しましては、日本及び韓国、いずれの国からも措置が講ぜられない、いわゆる両国政府から届かない現実が残されている現状にあることは、裁判所の指摘をまつまでもないところと考えております。
 このことを前提といたしまして、私ども、政治的に人道的な精神に立ちまして、このような所要の措置を講じようとする法律案を提出させていただいたものでございます。御理解を賜ればと思います。
#18
○山本(孝)委員 野中官房長官が、今世紀中に起きたことは次世紀には持ち越さないということで、内閣としてこの問題に取り組みたいという御答弁を内閣委員会でされており、先生あるいは我が党の佐々木先生の御質問でのお答えでした。私もその場に居合わせておりまして、内閣としてというその官房長官の強い御意思を感じました。しかし、内閣として残念ながら提出はできませんでした。議員立法という形になっています。
 やはり、この戦後補償の問題をどうするのかというところで、きょう官房長官はおられないのでこの先聞けないのですけれども、大変に積み残している問題がある。自社さ政権の中でいろいろとおやりになりましたけれども、私なりに受けとめておりますと、まだまだそこは解決されていない部分が残っているのではないかと思います。
 とりわけ国籍によって、今田中先生の御発言の中にもありました、この七月の下旬、サミットが沖縄で開かれることになっています。各国から来られます。それぞれの国がそれぞれの国のもとで戦争に参加された犠牲者にはきっちりと補償をしている、日本の場合にはしていない。サミットの中で日本だけがしていない、その国がサミットを開いてどういうメッセージを送るのかと私はやはり思うわけですね。
 だから、提出者にもう一度その点についてお伺いをしたいのですけれども、こうした諸外国見比べをした中で、日本だけがこの戦後補償という問題について、とりわけ同じように戦った戦友、仲間に対しての補償をしていないということについて、どのように受けとめて今回の法律に結びついているのか、あるいは、今後どうしようというふうに提出者としてはお考えになられるか、お聞かせをいただきたいと思います。
#19
○加藤(六)議員 山本委員の御質問にお答え申し上げます。
 サミット参加国の中で、イギリス、フランス、ドイツ、イタリー、カナダは別のようでありますが、それぞれ措置をいたしております。その補償措置の詳細は、いろいろその国の歴史的経過に応じて対応がなされておりまして、単純に比較することは適当ではないと思うわけでございます。
 なお、つけ加えますと、今回の措置は、在日韓国人、旧軍人軍属の方々に係る補償の問題でございまして、日韓両国間で法的には完全かつ最終的に解決済みであるという我が国の戦後処理の枠組みを前提といたしながら、日韓のはざまで関係者の高齢化が進展している等の状況にかんがみ、人道的精神に基づき所要の措置を講じようとしておるわけでございますので、そこらあたりをよろしく御理解、御協賛いただきたいと思うわけでございます。
#20
○山本(孝)委員 私たちの案に対しての御意見あるいは私の質問というものに対しての政府が従来答えてきた答弁に沿って御答弁されておられるわけですけれども、姜富中さんも来ておられる、あるいはその他御関係の方たちも、きょうこの審議は大変注目をされておられると思います。その中で、私が時間をいただいて御紹介申し上げましたそれぞれの皆さん、その他、チョンソクチンさん、これは鄭商根さんの御遺族、あるいは、先ほど田中先生もお触れになりました石成基さん、それから、チョウヨンスさんからもそれぞれお手紙をいただいておりますけれども、いずれの方たちも、やはり公平、公正な扱いをしてほしいのだという一点だと思うのですね。
 このお配りをした須之部元外務事務次官のお話の中、今読んでおりましても、今後とも日本の品格あるいは国徳とでも言うべきものが望まれながら出てこない。小渕総理大臣は富国有徳とおっしゃいました。歴代の内閣総理大臣、ずっとやはり日本の格とか徳とかということを言っている。今、森総理大臣も、教育というものを念頭に、いかに徳を教えるのか、教育勅語まで引き合いに出されてお話をされておられるわけですね。
 しかし、そういう中で、私は、やはり日本の二十一世紀、持つべき大変重要な日本から発するメッセージというものは、公平、公正な社会なのだ、それは、日本の国民だけではなくて、世界のすべての人に対して、日本は公平で公正な国なのだというメッセージは、とても大切だと思うのです。
 私見にわたって恐縮ですが、今少年犯罪がずっと続いているのも、日本の国がすごくいびつになっていて、自民党の政治と言っては恐縮ですが、口ききが、あるいは手心が重ねられて、随分えこひいきな政治になっている。政治の世界が発しているメッセージが子供たちに与えている影響というのはすごく大きいと思うんです。
 同じように日本の社会に住みながら、戦後五十五年たって何ら補償もしない。加藤先生も今、これは日本の中で住んでこられた在日韓国人のことに着目してとおっしゃいますが、今天皇がオランダに行かれる。オランダの方たちは、インドネシアで捕虜の生活を余儀なくされた、それに対して何ら補償を受けていない。どういう形でまたオランダでそのことが持ち上がるのか知りませんけれども、やはりお金の問題ではなく、これほど富んできた日本であればこそ、きちっとそうした、おくればせながらも私は戦後補償という問題に踏み込むべきだと。総理大臣がおっしゃっている言葉とやっていることが全く裏腹、違うということが、日本という国の品格を疑われているんだと私は思うんですね。
 この法律案も大変に難しいと思います。思いますけれども、しかし、今だからこそ、これから今御存命の方たちあるいは御遺族の方たちにしっかりとしたことができないのかなというふうに思うわけです。
 田中先生、長年戦後補償の問題の研究をし、そして御発言をされてこられて、今日本政府が積み残している、あるいは日本の我々国民が積み残しているこの戦後補償の問題、この在日韓国人、外国人の問題以外にどのような問題があるというふうに御認識をされておられますでしょうか。
#21
○田中参考人 御存じのように、いわゆる強制連行と呼ばれる、これも国策で、戦争のために必要な労働力というので徴用した人たちの問題。それから、これもよく話題になるあれですが、BC級戦犯という形で日本の戦争責任を肩がわりさせられた旧植民地の人たち。それから、慰安婦の問題についてはもう既に御案内のようですけれども。
 そういう幾つかの国の政策、国策との関係で生じたさまざまな問題で、日本人については、例えば徴用工でけがをしたりした人には援護法できちっと手当てがしてありますので、そういう形で、少なくとも同じ境遇の人については、海外にいる人も含めて何らかの象徴的な解決を図ることによって、信頼の回復とか、あるいは須之部先生が言われる国徳を身につけるというのか、そういうことで、先ほども申し上げたある種の包括的な和解基金のようなものをつくって、それぞれのケースについて一定の判定をしながら逐次解決をしていく。
 これは日本人についてはもう全く同じ方式で、例えば、援護法ができて四十数年の間にその適用範囲をどれくらい拡大してきたか。何度も法改正をして、今まで漏れていた人をこういう形で救済する。恩給法にしても、定められた年限の足りない人についてはどういう工夫をして、今でも恩欠者に対する救済問題というのはずっと尾を引いていますけれども、日本人についてはずっといろいろやってきているんですね。それと同じ発想がどうして外にとれないのかと。
 こういうことをやっていると切りがないんじゃないかという話をする人がいますけれども、私は、そういう疑問を持つ人に、日本人についてやっているときに同じことを一度言ってみたらいいと思うんです。
 例えば、私の文書の中にありますけれども、つい先日、戦没者の父母に対する特別弔慰金の支給に関する法律というのが改正されましたけれども、この場合は七回目の国債が発行されているんですね。予算を組むときの対象人員は八百十人なんです。戦没者の父母ですから、戦争が終わって五十年以上たっているわけですから大変高齢なわけです。だけれども、まだ国の推計で八百十人の方が残っていらっしゃる。その人に七回目の支給をするために、ついこの間法改正が行われたわけですね。恐らくこの国では、八百十人の方が全部亡くなられるまできちっとお金を出す、そういうことをやってきているんですね。
 そのときに、いつまでやっていればいいんだという話は聞いたことがないんです。アジアから話が出ると必ずその議論になる。私は、この二重基準、ダブルスタンダードの問題というのが一番深刻な問題、そのことを念頭にやってほしいと思います。
#22
○山本(孝)委員 私も、国会に出させていただいて七年間ずっと厚生委員会に所属をしておりますので、毎年必ずこうした戦傷病者に対する特別支給の法律改正案の審議に参加をしてまいりました。その都度、今お手紙を御紹介申し上げた皆さんのことが思い浮かんで、なぜ日本国はこうやって公平、公正なことができないんだろうと思ってまいりました。それが今回の法案にかかわりを持たせていただいたきっかけです。
 私は、虎島先生初め皆さんの御努力をよくわかっておりますけれども、ぜひ、そこの線を乗り越えるのが政治だと思っていますので、我々民主党の案に御賛成をいただくようにお願いを申し上げまして、質問を終わります。
 ありがとうございました。
#23
○植竹委員長 次に、深田肇君。
#24
○深田委員 朝の理事会で急にこの時間に質問をかわれということになりましたので、これは流れですから、私なぞはいろいろ言う立場でありませんから従ってまいりましたが、実は持ち時間二十分ですよ。今までの経験からいえば、社民党は今一番最後ですから、したがって、野党筆頭である民主党の発言から始まって、与党のお話もできれば聞いて、やりとりを全部聞いて、それで納得できないところだけをしゃべろうというので今まで、憲法調査会でもそうでありますし、すべてそういうふうにやってきました。
 きょうもそのつもりで実は心の準備をいたしましたが、こういうことになりましたので、事前に私どもが考えたこと、御意見を伺いたいと言ったこととちょっとずれたような話になるかもしれませんが、これもひとつ御理解いただきまして、二十分間のおつき合いのほどをお願い申し上げておきたいと思います。
 まず最初の印象は、けさまで知らなかったけれども、尊敬する田中先生がきょうここへ来ておられる。しかも、山本さんとやりとりして、本当に、政治家といいますか議会人の一人として、私の気持ちからすれば、大変にほっとした、救われたという気持ちを持ちましたことを申し上げながら、田中先生を初めとする皆さんに対しての連帯感と心からの感謝を申し上げておきたいと思います。
 と申しますのは、これは自民党の筆頭とも一、二回話したこともありますし、それから明改の河合さんともいろいろ話をいたしましたが、戦後補償の問題ですよね。そこの大原則をしっかり踏まえておかないといかぬなという感じがしております。
 民主党の山本さんなんかはそこはしっかりと押さえ込んで話をされているわけでありますが、今度出されましたいわゆる与党案というのは、法律を書くとこうなるんでしょう、法律を書くと。しかし、提案理由の中にもう少し、強制連行だとか日本の戦争政策だとか、植民地支配だとかいうことがあって、朝鮮半島の方や台湾の方、中国の方々が全部うちの軍隊の中に閉じ込められて、軍人にされて、それで戦争へ持っていかれた。その結果、命も失うし、けがもされているし、遺族がいらっしゃる。この背景をもっと鮮明にして、提案者はここの反省に立たにゃいかぬのだ。
 その第一歩、この中身は第一歩と思わぬ、前もって内閣委員長の方に反対だと言っておきました。与党案反対と言っておきましたけれども、第一歩と思わぬけれども、第一歩をやるんだ、やはりこういうふうな姿勢を鮮明にするということが立法府にないといけないだろうと思います。
 まあ答弁のやりとりですからわかりますけれども、例えば大阪高裁の判決などにつきましても、勝ったとか負けたというよりも、だれが考えたってだめじゃないかということを高裁が出されているということを我々は政治的に受けとめて、それから、人道的に援助するという言葉も盛んに使われるし、すべての文章に入っているけれども、人道上という言葉の前に、日本の政治が戦前行ったことに対する反省をして、そのことを謝罪して、それを償うんだということを鮮明にするというところへ入っていく。
 そのために遅まきながら、この際、日韓のはざまとおっしゃるから、日韓のはざまの中にいらっしゃる方々についてどうするのかと。台湾だって十分じゃないんだけれども、台湾の方々にもそうなっているというようなことを言いながら、あと一番最後に一言だけ言いますが、朝鮮民主主義人民共和国のこのはざまはどうするのかというあたりも、今御答弁の中でわざわざ韓国の方々のとおっしゃるけれども、提案の方は朝鮮半島と書いてあるわけですから。
 その辺を含めて、より言葉を慎重にしながら、我々日本の政治として、日本の国民として、サミットを前にしてもいいからどういうふうな姿勢を示すのか、その一環としてこれが持たれるというところに意義があるのであって、二百万や三百万の問題はその次の問題だと私は言いたいと思います。
 その点が大変不足していると思いますが、虎島さん、意見違いますか。違うんなら話にならぬと思いますが、いかがですか。
#25
○虎島議員 ただいまの御質問にお答え申し上げますが、実はこの問題は、大前提については、かつて私どもが自社さ時代に戦後五十年問題の解決すべきプロジェクトチームをつくって、私もその座長をしたことがございます。これらの結果、国会決議をしたりいろいろなことをやったわけであります。
 その中で、実はおっしゃるようなことも、十二分かどうかは別として、我々としては与えられた環境の中で十分な論議を三党でやってきた、そのことも頭の中にありますし、その自社さの積み残し事項として、この問題は懸案事項としてちゃんと記録に残して今日まで引きずってきておりましたので、私も、政治家としては何としても早くそういう大前提に立った解決を図りたいということで来たわけであります。
 一々申し上げる時間もありませんけれども、そういうようなことで、大前提についてはお互いが連合政権時代のことも思い出しながら御理解いただくとありがたいわけであります。
 北朝鮮問題につきましては、韓国等ということで御説明申し上げておりますけれども、これは同じような条件でございますから、したがって、今は必ずしも韓国と同じような政治客観情勢にありませんので、ここで明示することは避けましたけれども、政府も含めまして、誠意を尽くして、我が国会もこのことを御承認いただければ、それぞれお支払い、お差し上げするような環境、条件を一日も早く整えて、気持ちよくお受け取りいただきたい、それは北も南も問わないということで認識いたしておりますので、どうかひとつ、それらについてはまた御協力賜るとありがたいと思っておるわけであります。
 以上であります。
#26
○深田委員 個人的には、大先輩の御意思はそうだろうと思います。しかし、政治的には必ずしも自社さ政権のときのことも含めて全部がそう回っているように思えませんから、今後ひとつお互いに意見を交換しながらいろいろ深めていくことが大切だ。
 時間がありませんから次の方へ入っていきたいのでありますが、私は言葉としても、離脱者、国籍離脱者という言葉を使うのは、法律的にはそうなんでしょう。しかし、戦争犠牲者なんだということをやはり提案の理由の中にも一言ぐらい入れてもらうとか、法律要綱というところに入らなくても戦争の犠牲者、その犠牲者の前は強制連行を初めとして我々の植民地支配における日韓併合等々含めて、朝鮮半島の方々が全部うちの日本人並みの扱いをするという格好で押さえ込まれて軍人にされていかれた。しかも、軍隊の中だとか日本の産業で働く炭鉱の場合でも、ここにまた差別があったこともお互いわかっているわけですから、そうなってまいりますと、これからの日本の若者や歴史の方にわかってもらうためには、そこは正確に押さえておかないと。
 きょうの日付で、我々は一定の反省をした上で次のことについて考えた、それで採決の結果何百万を支給することになりましたというところに物事が落ちつくのではなくて、そこは現実的なそろばん勘定がありましょうし、それからバランスもありましょう、いろいろなことで額は決まっていくにしても、我々の位置づけは明確にしていく。
 それは戦後補償なんだということがあって、離脱者であるけれども、好んで日本に来たわけじゃないんだから、連れてこられたということが前提条件なんだから、無理やりというんだ、こういうのを。しかも力によってですよ。それでしかも軍隊に押し込まれた、こういう状況を、しかも自分の意思に関係なく。
 今の総理大臣に言わせれば、天皇陛下中心の国で神の国だと言うんだから、戦争も肯定するかもしらぬけれども、あの論法からいえば、この間の戦争さえ肯定するようになっちゃうんだよ、今の森総理大臣の論理からいけば。私はそう思って聞いた。だから、本当はきょうの場で森総理とやりとりするのをつくってくださいよと言って委員長にお願いしたら、そんなことは難しい話だ、官房長官でどうだ、官房長官の来る時間もおまえはちょっと外せということで時間をほかに譲るという格好になっちゃうんだけれども。
 それはそれでいいですけれども、構えはそういうことなんですということをしっかりして、法律用語はこういうことでしょうが、もう一遍言いますが、戦争の犠牲者に対する我々の心をしっかり構える、我々の反省と償いをするということが前提条件になると思いますが、戦争犠牲者という言葉を使うことは虎島さん、認めますか、戦争犠牲者という言葉は認めますか。
#27
○虎島議員 それは明らかに戦争犠牲者であります。亡くなった方、そして戦傷病者でありますから、そうであります。
#28
○深田委員 そこで、時間の関係がありますから次の方に入りますが、このいわゆる一時金支給ということなんですが、一時金支給という意味の解釈をしてくれますか。一時金だから、二次金があるか三次金があるかわかりませんが、一時金だから、これで終わりなんでしょう。もうあとやらないということなんでしょう。まだやることですか。その点はどうですか、立案者の気持ちを言ってください。
#29
○河合議員 深田先生の深い歴史観を拝聴させていただきました。また、朝鮮半島を初め東アジアの平和構築と安定に向けて限りない御努力をされている深田先生がおっしゃっていることでございますので、深く受けとめさせていただいております。
 一時金支給についてでございますけれども、具体的な給付内容といたしまして、戦没者等の遺族の方々に対しましては弔慰金として二百六十万円、それから重度戦傷病者の方々に対しましては、見舞金二百万円に加えまして、今後の老後生活設計の一助とするための老後生活設計支援特別給付金二百万円をこの法案の中に盛り込ませていただきました。これは先生御承知のように、日本の内政、外交上のぎりぎりの範囲内で盛られた案であると私自身はとらえております。
 と申しますのは、特に二百六十万円に対しましては、昭和四十年の日韓請求権協定に基づきます五億ドルの有償、無償の補償に基づく韓国内に在住されておられる方たちに対する補償、それから日中共同声明の結果、議員立法による台湾在住の方に対しましての弔慰金、特別給付金としての二百万円との整合性を保ちながら、それと、台湾の方たちに対する二百万円と同額の見舞金に加えまして、先ほども仰せになっておりました、現に日本に在住し、今後日本の国で生活をされていくというその現実に対しまして私どもが何をなし得るかという将来に向かっての、ささやかではございますけれども日本国政府がなし得る最大限の、ぎりぎりのものとして、特にこの生活設計支援給付金を弔慰金と同額二百万円、ここにのせていただきましたことを御理解賜りたいと思います。
 いずれにいたしましても、先生がおっしゃいますように、日韓請求権協定に基づいて、在日韓国人の皆様と申し上げましたけれども、これは半島のすべての方を包括的に含んでおることは先生御理解のとおりでございます。
#30
○深田委員 時間がありません。一歩進めます。
 それで、今あなたがおっしゃるとおり、いろいろな配慮をされて、政府のようにぎりぎりだぎりぎりだと言って、何で与党なり明改さんがぎりぎりまで言うか。政府がぎりぎりだと言っても、政府の言うことがいいとは限らないんだから、皆さん頑張ってもらわないかぬのだよ。だから、もっと与党、野党一緒になって、政府にもっと上げろというふうに頑張ってもらってもいいと思うんです。
 それは言葉のあやとしておいておきまして、これができたときにいわゆる日本人の軍人軍属の方々、御遺族の方々の支給額が下がることは明確なので、これが新しい差別ではないか、新しい差別をつくることになりはせぬかということが内外から出ています。当事者の方からも出ています。このことについてはもう御承知だと思いますが、差別にならない、こういう見解でつくられたのですか。それとも、その疑いはあるけれども一発ではできぬからな、こうおっしゃるのですか。どっちかはっきり答えてください。私は、新しい差別になると思う。
#31
○虎島議員 私どもは、法律上は処理済みであるという見解をとっておるわけでありますが、やはり人道的に放置できない実態というものを十分認識した上で、このような措置をとらせていただいたわけであります。したがって、新しい差別が、これは出発点であるという認識は持っておりません。
 それからもう一つは、歴史認識の問題であります。これはもうお互いが、前にも決め、政府も意向を表明し、そしてその政府、総理の表明を我々も今日まで是としておるということも改めて申し上げておきたいと存じます。
 以上であります。
#32
○深田委員 もう時間で、本当にこれで終わります。したがって、朝鮮民主主義人民共和国の話をなかなか院内で話をお互いしにくいことでしょうから、今までの経過がありますから、一言申し上げて御配慮のほどをお願い申し上げておきたいと思います。
 お話しのとおり、事前にも伺っておきましたが、朝鮮半島の中に含まれているということでございますから、それはそれで理解をいたします。しかも同時に、今言いたいことは、日朝国交正常化に向かっていわゆるいろいろな積み重ねがあって、自民党の力を踏まえて九〇年からスタートした状況がとまり、またそれが動き出す。今度、村山さんが訪朝して道をつけたということも含めて、進んできている。聞くところによると、この二十二日から東京会談が行われるという状況ですから、そういうのは全部含まれることだと思うのですよ。
 しかし同時に、私どもが報道などを通じて知る限りで言うと、印象的なことを二つほどこの場で申し上げておきますが、朝鮮民主主義人民共和国が我が日本代表団に対して言った言葉の中で、二つ印象的なことがありますね。たくさんありますけれども、特に二つだけ強調します。
 一つは、日朝の歴史は加害者と被害者の歴史だ。あなたたちが私たちを、常に加害者としていじめたことがあるし、攻めてきたことがあるが、我々の方が日本を攻めたことはないじゃないか。したがって、加害者、被害者の関係であることをしっかり確認してくれということを、わざわざ今の時点でもう一遍言われているのですよ。それに対してうちの方は、加害者でもありません、うちも被害を受けていますという答弁をしたとは聞いていない。時間がないから、今室長といろいろやることはできませんが、私の知る限りではそう思いますね。これが一つ。
 それから、私どもは、村山総理大臣当時に村山談話、これは、朝鮮半島を初めとしてアジア全体に対する、植民地支配という言葉も入れて反省をされましたし、それから、今病気でお休みになっておりますけれども、竹下総理大臣が八九年でしたかの予算委員会で答弁されて、朝鮮民主主義人民共和国を初めとするアジアの皆さんに対して大変な被害を与えた、それは遺憾と思っている、今後ともうまくやっていきたいものだということをおっしゃったことを踏まえるのですが、それに対して、今度は朝鮮の側は、村山発言では不足なんだと。不足ということは、不十分だということを言っているのでしょう。
 それではどうしたらいいかというので、これから、二十二日に日本側が回答するのかもわかりませんが、私は村山さん本人に聞いたんだよ。あんなことをあっちに言われてどうなんだと聞いたら、本人は、おれは全部のことを言ったのだから、その後、その私の意見を受けとめた小渕さんは亡くなってしまったけれども、小渕さんは金大中大統領の間に日韓の間に共同声明をつくって、より具体的に謝罪をして、今後のあすを語った。
 したがって、朝鮮民主主義人民共和国との関係でも、私の精神を今の森さんまで受けとめるのなら、その精神を受けとめてちゃんと日朝間で確認したらいいんだ。それを具体的に決めることは当然のことだ。それがまだ具体的になっていないんだとおっしゃる。
 具体的なこととはどういうことかというと、今回のことも含まれるのだが、こういう中途半端、あえて言わせてもらうが、この程度のことで戦後のいわゆる問題が解決するというふうに韓国に言ってしまう、台湾の方に言ってしまう、それで間接的には中国政府も見ている、それからいわゆる世界が見ているという状況の中で、これで一件落着だというふうになってしまうと、本当にアジアの中で、お話がありましたけれども、アジアの人民とアジアの国と私たちが和解をして、サミットを中心にして結構だから、どうやって我々がアジアの中で真に平和勢力の一人として頑張れるかということを展望したときに、大変不十分なことが残るのじゃないかというふうに思うのです。
 そういうことを申し上げた上で、虎島さんの方から、これは全部朝鮮半島を含んでいるというお話がありましたから、これ以上のことを申し上げることはありません。
 一方的に意見だけ言って恐縮なんでありますが、私どもの言いたいことは、在日の朝鮮人であるとか、加えてまた朝鮮民主主義人民共和国とどうこうという個別問題というのではなくて、日本の平和政策として、アジア政策として、過去のことを清算して、新しい平和国家日本がどうやって和解をして、和解の中で信頼感を持って、それで平和共存をしていくのかということを追求するのが大切だと思いますから、そのためには、このことがよりよい、いいきっかけになってもらいたいと思っていますが、残念ながらなかなか法案に賛成することに踏み切れません。
 附帯決議も拝見しましたが、これも不満です。もっと私は鮮明なものを虎島さんが入れてくれて、私どもが賛成できるようにしてもらうことを期待したのでありますが、そういうことを申し上げて、残念ながら反対せざるを得ないということを最後に申し上げながら、反対のための反対ではなくて、より積極的ないわゆるアジア平和政策をつくるべきだということをお話し申し上げまして、終わりたいと思います。
 ありがとうございました。
#33
○植竹委員長 この際、暫時休憩いたします。
    午前十時十五分休憩
     ――――◇―――――
    午前十一時九分開議
#34
○植竹委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。
 質疑を続行いたします。仙谷由人君。
#35
○仙谷委員 本日、朝鮮半島出身の軍人軍属の方々に対するいわゆる補償が、遅きに失したとはいえ議員提案で成立をすることになっておるようでございます。私も、この問題には直接タッチをしておりませんが、いわゆるサハリン残留韓国人の方々の問題にはそれなりの努力をしてまいったつもりでございます。
 このような、いわゆる日本の植民地支配による個々人に対して、全く何の手当てもなされていない、戦後処理がなされていないということについては、世代的にも、何で我々のさきの世代が日本の戦争責任、そして戦後責任を自覚して早急に処理をしてもらえなかったのかという思いが、一方ではあると同時に、日本の政治の立場として、これを早く解決いたしませんと、二十一世紀のアジア諸国との関係というのがそれほどうまくいかないという思いにとらわれているわけであります。
 それで、遅きに失し、かつまたこの法案で提案されている内容で果たして十分なのかという点から考えますと、必ずしも十分であるとは思いません。思いませんけれども、曲がりなりにも、本日、議員の諸先生方の御尽力によって法案が成立するという段階に立ち至っているわけでございます。
 これはコマーシャルではございませんけれども、愛を金で買うことはできないけれどもお金に愛を盛ることはできるという生命保険のコマーシャルがございます。その伝でいきますと、これはいわゆる一部の補償的なことをお金で支給するという法案であるように理解をするわけでございますが、やはり補償だけではなくて、補償的な金員の交付だけではなくて、この段階で政府としては何らかの謝罪のメッセージが必要なのではないか、こういうふうに考えますけれども、官房長官、いかがでございますか。
#36
○青木国務大臣 お答えをいたします。
 本件につきましては、現在の恩給法、援護法等の範囲を超える問題であり、また、韓国の方々に係る財産請求権の問題については、議員御承知のとおり、昭和四十年の日韓請求権・経済協力協定によって、在日韓国人の方々に係るものを含め、日韓両国間では、法的には完全かつ最終的に解決済みであるということでございます。
 ただ、議員おっしゃいますように、二十世紀に起きたことは二十世紀に解決をして近隣諸国との友好を図らなければならないという人道的な立場から、今度議員立法としてこの法案が提出されたものと私も理解いたしておりまして、法的な解決はしておりますけれども、そういう観点に立って議員の皆様方が鋭意検討をされた結果、今回の法案になったもの、そういうふうに私も理解をいたしております。
#37
○仙谷委員 私の質問にもう一遍答えてほしいんですが、政府としては、この種の補償的なことをお金を出すということでなさるわけですから、その対象の相手方に、例えば、処理がおくれて申しわけなかったとか、そもそもの原因は日本の戦前の植民地支配にある、まことに申しわけないことをした。例の村山首相の談話程度のことはお話しになるべきじゃないかと思うんですが、いかがですか。
#38
○青木国務大臣 確かに、人道的な立場における戦後処理が今日まで長引いてき、非常に長い間御心配をかけたことは私も非常に残念なことだし、その点については議員と同感でございますが、この法案が通ることによりまして、そういう問題に対する我が国の態度がはっきりと示されるものと考えておりまして、別に改めてそれに対して、いろいろな問題をこの際発言することは差し控えたいと思います。
#39
○仙谷委員 天皇を中心とする神の国だとおっしゃる方が総理大臣ですから、政府として言えないのかもわかりませんけれども、私は、村山内閣当時の政府の見解からしても大変な後退だと思いますよ。この点は、時間がございませんので、別途また議論をさせていただきたいと思います。
 そこで、小渕前首相がついに逝去をされました。大変な激務の中で、いろいろな精神的、肉体的疲労をされて病を得られた。そして、ついには再起できなかったということについては私も心から同情をし、お悔やみを申し上げたいと存じます。
 しかし、その問題と、いわゆる四月二日から四日の総辞職までにかけて起こったことというのは、先般初めて医師団が記者会見をしたわけでございますが、ますます官房長官がおっしゃってきたことというのは疑惑に包まれているというふうに言わざるを得ないと思うのですね。
 その点についてお伺いしますが、端的に事実だけをお答えいただきたいのです。官房長官が最初に記者会見をされたときには、ほとんど総理の言葉、どういう言葉が発せられたのかというのをおっしゃっていないのですね、四月二日の段階では。四月三日になって初めて記者会見でおっしゃったんです。それで、官房長官がその当時、総理がこういうふうにおっしゃったというふうに記者会見で発表された言葉、これが果たして小渕前総理から発せられたのかどうかということだけお伺いしますから、イエスかノーかで答えてください。
 まず、有珠山噴火対策も一刻もゆるがせにできないので、こういう言葉を総理が発したというふうに官房長官はおっしゃっています、記者会見で。この言葉は確かにあったのですか、なかったのですか。
#40
○青木国務大臣 私が二日の日に詳しいお話をしなかったのは、まだ病状がはっきりしない段階で、夜中の段階でございましたので、いろいろな混乱を避けるために、三日の日まで、私は正確な病状等について説明をいたしておりません。
 それから、今お尋ねになりました有珠山云々という問題については、私が七時前後に総理とお会いをいたしておりまして、そのときに総理の方から私に対して、有珠山の問題もあり何かあれば後をよろしく頼むということを言われたわけでございます。
 ただ、この問題につきましては、いろいろ何か私の発言が二転三転しているような報道もなされておりますが、私の発言は終始一貫いたしておりまして、ただ、五、六分、私が総理と話をしております。総理と官房長官という間でございますから、総理がきっちり一息にそれを言われたか、途切れ途切れに言われたか、どういう状態の中で言われたかということは、私は一々病状について皆様方にお答えをする必要はないと思っております。
 要は、総理の意図をはっきりと私が酌み取って、はっきりと正確にそれを皆様方に、表へ表現をしていけばいいと考えておりまして、間違いなく総理はこういうことを全体の話の中でおっしゃったことは、何ら間違いありません。
#41
○仙谷委員 何か最初のお答えは、有珠山噴火対策も一刻もゆるがせにできないので、という言葉を発したことを確かに官房長官は聞いたというお答えですね。聞いたというお答えですね。何か最後になってくると、意図を察したみたいなことを言われるからおかしくなる。これは本当に当時の前総理が病床の中でこの言葉を発したのですね。いいですか、間違いないですね。間違いない。では議事録に、間違いないと言ったと書いてください。
 検査結果によっては、という言葉はどうですか。――では、お忘れのようですから、もう一遍聞きましょう。
 有珠山噴火対策も一刻もゆるがせにできないので、次の、検査結果によっては青木長官が臨時代理に当たるように、そういう言葉を受けたんだ、こういうことを四月三日の記者会見でおっしゃった。だから、その言葉が現実に前総理の口から発せられた言葉であるかどうかを聞きたいわけです。
 まず、検査結果によっては、というこの文章、言葉が総理から発せられたのかどうなのか、これをお答えください。
#42
○青木国務大臣 今も申し上げましたように、発表の時間が翌朝になったのは、深夜でもありましたのでできるだけ混乱や誤解を招かないために、私は、三日の午前十一時に定例記者会見でこのことを申し上げたわけでございまして、内容については、終始一貫、何ら私が申し上げていることに変化はございません。
#43
○仙谷委員 前総理の口から、検査結果によっては、という言葉はあったんですね。
#44
○青木国務大臣 総理と私とは官房長官と総理という間でございまして、これは親子兄弟と同じような関係でございますので、私が五、六分、総理と話した、どういう形で話をしたか、総理の状態はどうだったか、有珠山をいつ言って、よろしく頼むをいつ言ったか、そういうふうなことは、私は、一々その現状について報告をすることは必要ないと考えております。
 ただ、総理がはっきり、有珠山の問題もこれあり、とにかくよろしく頼むと言われたことが私は一番根本でございまして、その間にいろいろ総理と話をしたことの内容について一々、病人対私の会話でございますし、総理対官房長官の話でございますので、私はこれは信用していただく以外にない、そういうふうに考えております。
#45
○仙谷委員 これは、僕は前回も内閣委員会で質問申し上げたのですが、あらかじめ指定あるいは任命という行政行為に係る事柄ですから私は聞いているんですよ。
 今みたいな、まあ、親兄弟みたいなものだから以心伝心だみたいな話をされても、それはいけません。やはり、どういう言葉が前総理の口から発せられたか、それを法律の眼鏡をかけて見ると、行政法の眼鏡をかけて見ると、内閣法九条のあらかじめ指定に当たるのかどうなのかというのはこれは別の客観的な判断ですから、生の事実として前総理が官房長官に対してどういう言葉を発せられたのかというのが確定されませんと、いかなる行政行為が行われたかということが次に確定できないわけですよ。そんなことは、官房長官なんかベテランだからよくわかっているでしょう。
 検査結果によってはという言葉はあったんですか、なかったんですか。なかったんですね、今の答弁によりますと。
#46
○青木国務大臣 私が衆参の本会議の質問に答えたことが一番正しいことでございまして、その際、総理より、有珠山噴火の心配もあり、何かあれば万事よろしく頼む旨の指示を私は受けたわけでございまして、これが本当のことでございます。
#47
○仙谷委員 それでは、検査結果によってはという言葉は前首相から発せられていない、こういうことでよろしゅうございますね。
 それでは次に、青木長官が臨時代理に当たるようにという言葉は、これもなかったんですか。なかったんだったらなかったというふうに確認してください。そういう言葉はなかったんですねということを聞きたいのです。
#48
○青木国務大臣 ですから、再三申し上げますように、私が本会議で答弁いたしましたとおり、総理の言葉は、有珠山噴火の心配もあり、何かあれば万事よろしく頼むと。
 今、議員は、内閣法九条の問題を言われましたが、私は、総理と官房長官という間で、しかも本人、病人でございますので、有珠山の問題もあり、万事よろしく頼むということが、そのまま、万一のときには臨時代理に就任してくれということに私は受け取っておりまして、この受け取り方は私は何ら間違いがないと今でも信じております。
#49
○仙谷委員 しつこいようですが、もう一遍聞きます。青木長官が臨時代理に当たるようにという言葉は――あなたが受け取ったかどうかは別の問題なんですよ。前総理の口から青木長官が臨時代理に当たるようにという、その言葉はなかったんですね。
#50
○青木国務大臣 総理自体が恐らく当時の自分の病状について正確にわかってもおりませんし、私自身も、総理が恐らく一両日静養をすれば当然もとの体に返ることを願っておりましたので、臨時代理というような言葉は一切出ておりません、しかし、何かあれば万事頼むということは、何かあったときには臨時代理をやってくれということと私は解釈いたしておりまして、そのことは私は何ら間違いがないことだと今でも考えております。
#51
○仙谷委員 そうしますと、この四月三日の記者会見でおっしゃったことは、総理の口から出た言葉ではないけれども、あなた自身が受け取ったことを言葉に直して、いわば私から言えば言葉を捏造して、記者会見で発表したということになるじゃないですか。どうですか。そういうことでしょう。
#52
○青木国務大臣 私は、捏造なんか一切しておりません。第一、基本的に考えていただけば、私は、何も無理してそんなうそをついたりいろいろなことをしてまで総理大臣代理に就任しようなんということは、これから先、考えたこともありません。
 ですから、私は、総理の病状が悪化した時点でよろしく頼むと言われたことは、そのまま、何かあったときには臨時代理としてやってくれと言われたという解釈を私がするのは当然のことじゃないかと思っております。
#53
○仙谷委員 全然当然じゃないですよ。そんな得手勝手な解釈をして臨時代理にでもなれたり内閣の総辞職をできたりするんだったら、法律も要らなければ、何も要らないじゃないですか。内閣も要らないじゃないですか。
 いいですか、内閣法の解釈では、突然総理が欠けたときには、閣議でも開いて代理を選ぶか、あるいは閣議の中で総辞職を決めるか、どっちかしかないと書いてあるじゃないですか。あなたみたいな解釈は通用しない。(青木国務大臣「委員長」と呼ぶ)ちょっと待ってください。
 そこで、さらに伺うけれども、万事よろしく頼むという言葉は、本当に小渕前総理の口から出たんですか。本当に出たんですか。
#54
○青木国務大臣 本当に出たからこそ私は今までそれを言い続けておりますし、最終的には、何かあったら万事頼むということが一番最後の決め手であろう、そういうふうに判断をして私は臨時代理に就任をしたわけでございます。
 今、議員、臨時閣議を開くべきだとおっしゃいましたが、確かにそういうことも一つの方法だったと思います。しかし、ああいう緊急の場合、私は、総理の容体が非常に悪くなったという知らせを受けて、官房副長官に、そういうときに法的にどういう手続を経なきゃいけないかということをすぐ指示をいたしました。その結果、総理から万事任すということで、万一のときには臨時代理に就任しろという意図があれば、法的には臨時閣議を開く必要も何もないという回答を受けておりますし、私は私の判断は何ら間違っていないと今でも考えております。
#55
○仙谷委員 持ち時間が終了しましたということでございますのでやめますが、そんなに頑張れば頑張られるほど、医者の記者会見を聞いた専門家は、まさに、万事よろしく頼むというのも途切れ途切れでもしゃべれるような状態でない、JCSの二番というのはそんな状態ではないということは医者の常識じゃないですか。もうそんなに頑張らない方がいいと思いますよ。本当のことをおっしゃった方がいいと思います。
 質問を終わります。
#56
○植竹委員長 次に、瀬古由起子君。
#57
○瀬古委員 日本共産党の瀬古由起子でございます。
 引き続き青木官房長官に質問いたします。法案質問に先立ちまして、小渕前首相が死去された十四日、医師団の記者会見でも明らかになった、青木長官の発言をめぐる疑惑について質問いたします。
 青木長官が前首相を見舞ったとき、当初官房長官は、首相代理の任に当たるようにと指示を受けたと明言して、みずから臨時代理になられたわけです。それを後になって、有珠山噴火の心配もあり、何かあれば万事よろしく頼むと訂正されました。ところが、今回の記者会見で担当医は、単語の応答はできても長い文章を話すことは難しいと述べ、有珠山噴火との発言については、あのような文章はちょっと難しかったかと推定している、正直なところ多少びっくりした、このように語っておられます。
 長官、あなたは首相とお会いしたときはきちんとお話ができる状態だったとしていますけれども、しかし医師団の発表では、前首相の当時の病状は医学的には傾眠状態で、大きな声で話しかけると応答できる程度だったとしております。明らかに青木長官の発言との食い違い等、疑惑は深まるばかりなんですね。
 あなたの発言は、今の答弁を聞いておりましても、自分は一貫性があるというように言われるけれども、一国の最高責任者の病状について、どのような状態で、どのような発言があったのか、その上にどのような対処をしたかということは、やはり丁寧にきちっと国民が納得いくように説明すべきじゃないかと思うのですね。一々そんな細かくは、総理と官房長官の間で話し合ったことで話す必要ないなんというのは、ちょっと乱暴だと思うのですよね。ここまでいろいろ疑問が出されているわけですから、私は、あなたの発言に一貫性があるというなら、きちんとやはり国民に納得できるように御説明なさるべきだと思うのですけれども、いかがでしょうか。
#58
○青木国務大臣 私も、後から医師団の発表を拝見いたしました。確かに、長い言葉を続けて言うことは非常に困難だということもおっしゃっております。それから、医師団の場合は政治的な問題は一切素人でございまして、しかも長い間看病を続けておられる間でございまして、こういういわゆる内閣法の九条とか憲法の問題とか、そういうことは一切抜きにしておっしゃったことだと思います。
 ただ、議員今そのことをおっしゃいましたが、医師団は同時に、自分の意思を表明することは可能な状況にありということもはっきりおっしゃっております。私が総理とお会いをしたときに、議員、確かにいろいろな方が言われるのですが、状態がどうだったとか、本当に一息で言ったかどうか、何回に分けたか、どういう言い方だったか。それが確かに大事なことはわかりますけれども、総理がどういう病状であり、どういう言い方をして、何回に分けてそれを言ったかということは、私は総理大臣と官房長官という間でございますので、私が直接総理と話して、私が言ったことが一番信用してもらわなければいかぬ問題であり、その詳しい一言一言、そのときの総理の病状がどうだったかということについては、やはり私は公にする必要はない。
 私と総理の間できっちりこれだけの話をしたことをもとにして私が対処をしたのは、私は今でも間違いでなかった、そういうふうに考えております。
#59
○瀬古委員 総理と官房長官の間というのは、それはそれで、ある意味で重要な関係であるわけですね。ましてや、今回は一国の最高責任者である総理大臣の入院、それから病状についても国民にも隠されたまま、国会にも一定期間空白があったように、隠されたままですね。その間何が問題になったのかというと、首相後継人事の流れを一気につくる、こういうやり方は大変秘密主義だということが今内外でも批判をされているわけですね。
 あなたと個人的な関係なら、一々、途切れ途切れでどう言ったかと言う必要はないかもしれないけれども、こういう後継の首相人事にもかかわるような内容で、そして、果たしてあなたが臨時代理になり、その後のとった手だてが正しかったかどうかという確認をする場合には、少々言いにくいかもわからないけれども、やはりどういう途切れ途切れであったのかとか、そういうことは、逆に隠すことによって何か、言われてないのに言ったと言っているのじゃないかという疑惑をますますこれで膨れ上がらせるので、それが正確なら、別に途切れ途切れであっても、事実はきちっと国民に納得できるように、私は明らかにすべきだと思うのです。
 それはちょっと隠しておきたいというと、何らかやはり疑惑を生むということは、普通考えても、国民が何かあるのじゃないかと思うのじゃないかと思うのですけれども、いかがですか。
#60
○青木国務大臣 今日までいろいろ病状を隠しておったということでございますが、そういうことは一切ございません。
 ただ、逐一病状について医師団が発表をしなかったのは、病院の一つの方針として、どんな病人の場合でも、家族に対してはきっちりした公開はするけれども、それ以外の方については、病院の方針として公表はできません、家族の了解なしにはできませんという病院の方針に基づいて今日まで医師団が記者会見をしなかったわけでございまして、決して私が医師団に対して発表しないでくれと言った覚えは一回もありませんし、私も当初は、私も十一時と四時に記者会見をしますので、それに合わせて医師団も病状を発表してくれませんかということはお願いをしました。
 ただ、医師団としては、本人がまだああいう病状で苦しんでおられる中で、一々病状を発表することによって、そのときにはああいう治療をしなかったからこうなったのじゃないかとか、あのときにこうすればこうなったのじゃないかとか、いろいろな批判も出るだろうし、自分らとしては、本当の病人を預かっている立場で、やはり家族の了解なしにそういうことはできませんという病院の考え方に従ったわけでございます。
 また、新しい内閣をつくるためにそういうことを急いだような非常に誤解を受けておりますが、私と小渕総理は、総理、官房長官という間でございまして、いろいろな報道はなされておりますけれども、最後まで後継問題について私が話ができるような心理状態でもないし、また周囲の人も私に対して、小渕総理の病状、その後の変化、どういう状態になるかがわからない時点で、私に対して後をどうするかというような非常識な話をされた方はだれもおられません。
 ただ、三日間が終わった後で、いろいろな方が三日間を総合して、都合のいいようにいろいろな発言をされたことがいろいろな誤解を招く原因になっておりまして、これは非常に遺憾だと思っておりますが、後継の問題について私が一緒に立ち会って相談をしたとか、そういう事実は一切ございません。
#61
○瀬古委員 いろいろな方がいろいろなことを言われるというのはそれなりの根拠があって、やはり聞いてみると、なるほどなと思われることもたくさんあるわけですよ。そういう疑問が出てきていまして、入院中に、それはいろいろな御家族の意向もあるでしょう。しかし、この問題については、一国の総理が入院された場合の病状については、やはり私は医師団はきちっと公表すべきだったと思うし、今日的な時点になって、今さら過去のことについて言ってはいかぬということではないわけで、あえて今あなたが過去の当時のやりとりについて言わないというのはやはり異常と思わざるを得ないので、時間がありませんのでこれは指摘だけして、今後本当に検討していただきたいというふうに思います。
 では、法案の質問に入りたいと思います。
 法案に対する質問に入る前に、まず、与党案に対する私たち日本共産党の態度について述べておきたいと思います。
 アジアに生きる国日本として、アジア重視の外交を進めることは大変重要になってきております。その際、日本軍国主義が過去に犯した誤りへの反省を内外に明らかにすることは、日本軍国主義の犠牲となったアジア諸国民との心の通った友好関係を築く上で不可欠の課題です。また、未解決の戦後補償問題を国家責任の立場に立って誠意を持って解決することは、過ちを二度と繰り返さない決意のあかしでもあります。特に、本法案の対象になっている在日韓国人の方々等に対する補償は、日本の植民地支配の責任と密接に関係する課題でございます。
 本法案は、大戦中から戦後も日本に居住し、納税義務を果たし、地域住民として日本人として苦楽をともにしてきたにもかかわらず、半世紀以上も不作為状態を強いられてきた在日の旧植民地出身者に対する補償としては、極めて不十分なことは明らかです。しかし、戦後の補償問題は完全かつ最終的に解決済みと繰り返してきた日本政府の態度から、本法案は事実上一歩踏み出したものと評価できます。
 私たちは、在日特別永住者に対する戦後補償がこれによって決着するという立場をとるものではありません。名実ともの国家補償の実現、また、この間に裁判所から立法府に提起されている法のもとの平等を定めた憲法第十四条や国際人権規約に沿った補償措置など、今後の検討課題として追求する決意をまず申し上げるものでございます。
 最初に、官房長官に伺います。
 日本の国は天皇を中心とした神の国という、戦前の亡霊があらわれたような森総理の憲法違反の発言は、内外に大きな衝撃を与えております。森首相の首相にふさわしくない暴言は、たまたま失言したというものでなく、確信的なものであります。
 四月二十四日の衆議院予算委員会における森首相の侵略戦争発言についてもそうです。過去の戦争について、日本が侵略戦争をしたかどうかということは、これは歴史の中でみんなが判断していくべきだ、このように総理は述べておられます。過去の戦争についての政府の公式な見解は、植民地支配と侵略は疑うべくもない歴史の事実、こういう到達点がございます。森首相はこれを一気に覆す、時代逆行の発言だと言えます。
 官房長官、この森発言について、そしてあなた自身の過去の戦争に対する認識をまず伺いたいと思います。戦争で犠牲になった人々への補償を含む対応について、どのようにお考えでしょうか。まず伺います。
#62
○青木国務大臣 お答えいたします。
 我が国政府の過去の戦争に対する基本的な認識は、何ら変わっておりません。
 一九九五年の内閣総理大臣談話にありますとおり、村山総理大臣でございますが、我が国は、遠くない過去の一時期、植民地支配と侵略によって多くの国々の人々に対し多大の損害と苦痛を与えたというものであり、同談話は、そのことについて痛切な反省と心からのおわびの気持ちを述べているわけでございます。右談話は閣議決定を経たものであり、政府の公式な見解であることは今も何ら変わっていないと私は思っております。
 また、一九九八年の日中共同宣言では、日中関係の文脈において、この談話を尊重し、過去の一時期の中国への侵略によって中国国民に多大な災難と損害を与えた責任を痛感するとの我が国政府の認識を述べております。
 こうした政府の認識は、私も含め森内閣においても不変であり、これは、先般の記者会見においても私も再三お答えをしたとおりであります。
 御指摘の国会における森総理の御発言は、ただいま申し上げました政府の認識を当然の前提として、将来にわたっても侵略ということがあってはならないとの認識を述べた上で、こうした不幸な歴史への反省に立って、今後の良好な日中関係を構築していきたいとの発言であったと私は理解をいたしております。
#63
○植竹委員長 瀬古委員に申し上げますが、官房長官は退席してよろしゅうございますか。
#64
○瀬古委員 済みません、まだもう二点。申しわけございません。急いでやります。
 談話を、本当に今も政府の到達点を尊重するなら、森発言というのは、先ほどの神の国論などという発言は出てこないと思うんですよ。ここの点は、私は本当に今後重大な問題だと思っています。
 時間がない中で御質問させていただきますが、前官房長官は、戦後補償問題について、在日韓国人の方々についての処理を日韓双方とも明確にしないまま今日に及んできた、このように明確に答弁されております。この認識は青木官房長官も同じでしょうか。これまで外務省などが繰り返してきた答弁、完全かつ最終的に解決済みという立場から一歩踏み出したものと考えられるのかどうか、この点を伺いたい。
 それから、もう一点ですけれども、この法案は、前官房長官の言によれば、当然政府の責任で解決をしなければならないというものですけれども、それなら、本来、内閣が国家補償の立場から提出すべき法案ではないかというように思うのですけれども、この二点、お願いいたします。
#65
○青木国務大臣 先ほど御答弁申し上げましたように、確かに法的には完全に解決済みということでございます。ただ、法的には解決済みという前提に立ちながらも、関係者の高齢化が進展している等の現状を考えて、恐らく野中前官房長官は、人道的精神に基づいて、これらの方々に対し弔意を表するための措置を二十世紀のうちに講ずべきであるという意図でされた発言だと考えております。
 そういう前提に立って、議員提案によって今国会にこの法案が提出されたもの、私はそういうふうに理解をいたしておりまして、前長官と私と、気持ちの上では何ら変わりないものと考えております。
#66
○瀬古委員 そうすれば、なぜ今回、議員提案ではなくて内閣が出さなかったのですか。道義的な責任という問題からいっても、本来、前長官の言によれば、当然内閣が出してしかるべきではありませんか。
#67
○青木国務大臣 本件につきましては、いろいろな経過があり、法的にもいろいろな問題がございまして、極めて難しい問題と認識をいたしておりまして、与党においても、やはり人道的観点からの検討が今日まで鋭意進められ、議員立法が提出されるに至ったことは、立法機関の対応を促した東京、大阪の高等裁判所の意も十分に踏んだ措置である、私はそういうふうに理解をいたしております。
#68
○瀬古委員 ぜひ、やはり政府の責任でこういう問題は解決するという姿勢がなければ、今後の問題についても私は大きな禍根を残していくだろうというふうに思います。
 では、次に与党提案者に質問いたしますので、官房長官、結構でございます。
 今日の日本にとって、アジアに生きる国としてアジア重視の外交を進めることは重要なんですけれども、日本の軍国主義が過去に犯した誤りへの反省を内外に明らかにするということは、日本軍国主義の犠牲になったアジア諸国民と心通った友好関係を築く上での大前提になるわけです。
 それで、未解決の戦後補償問題を誠意を持って解決することは、アジア諸国民との友好を築く上でも当然の課題だと思うわけです。提案者の、日本の侵略の歴史と補償問題を含めたアジア政策の基本的なスタンスを伺いたいと思います。
#69
○虎島議員 先ほどの委員の御質問にもお答えしましたように、また、今官房長官からもありましたけれども、私どものアジアに対する歴史認識については、一九九五年八月の村山総理大臣談話、これを私どもも与党としてきちっと踏まえておりますし、また、総理大臣談話だけではなくて、日常の政党活動等におきましても、例えば日中友好を促進するとか、あるいは日韓関係を緊密にやるとか、その他もろもろのことをこの談話の趣旨に沿って誠実に実行しておることを付言しておきたいと思います。御理解いただきたいと思います。
#70
○瀬古委員 侵略戦争の責任と反省を明確にして、国家責任の立場に立った補償は、二度と繰り返さない決意のあかしだというように思うのですが、さらに、在日韓国人等に対する補償は、植民地支配への責任と反省が求められるというものだと思います。
 提案者は、過去の植民地支配についてどのように見ておられるのでしょうか。
#71
○虎島議員 今申し上げましたような基本的な考え方に立って、とるべき補償等々についてはいろいろな形を通じて現在までもやってまいりましたし、あるいは、日韓関係のいろいろな資金的なやりとり等もございまして、例えば日韓関係については、誠実にこれは履行され懸案はないというようなことが述べられておるわけでありますが、何しろお隣の国、あるいはアジアの国々は近い国々でありますから、ただ決めたことだけをやるというのではなくて、日々変動していく課題をそれぞれ適切にとらえながら村山談話の基本線にのっとって処理していくということが大前提であり、そのように実行しておるということを申し上げたわけであります。
 政治でありますから、足らざるところもあるかもわかりませんけれども、これは今から一つ一つの、例えば今回の提案申し上げましたこのような措置等を、さらに必要があれば御相談申し上げながらその実効を上げていきたい、このような決意をいたしておることを改めて申し上げたいと思います。
#72
○瀬古委員 侵略戦争の責任と反省、それから植民地支配への責任と反省、この点ははっきりさせていただいているんでしょうか。
#73
○虎島議員 植民地関係でいえば限定されてまいるわけでありますけれども、私自身は、今までの二国間の協議あるいは国際的な取り決め、これらをもって日本の真意は十分にお伝えしており、かつ、そのことは誠実に実行いたしておる、このように思っておるわけであります。
#74
○瀬古委員 誠実に実行しているかどうかというのは、いろいろ意見があるんですね。
 しかし、まず前提に、私が先ほど言っていますように、侵略戦争についてどうだったのかという責任、侵略戦争を起こした責任と反省、そして植民地支配に対する責任と反省、こういうきちっとしたものが基本になければ、いろいろな対応をするにしても中途半端になってしまうわけですね。そこがはっきりしているんですかということを、何度もお聞きしますけれども、それをずばりお答えください。
#75
○虎島議員 ずばりお答えいたしますが、これは先ほど引用しましたように、三党連合政権のとき、実は国会決議をいたしておるわけであります。これは衆議院だけでは通った、御承認いただいたわけであります。その中に我々の考え方は網羅しておる、設定しておる、そういうふうに御理解いただきたいと思います。
#76
○瀬古委員 日本国籍の元軍人軍属に適用しております戦傷病者戦没者遺族等援護法の第一条には、「国家補償の精神に基き、」と明確に書かれております。本法案にもこの部分は明確に書くべきではなかったかと思うんですけれども、その辺はどのような論議になって、書き込めなかったんでしょうか。
#77
○加藤(六)議員 先ほど官房長官も大分お答えになり、瀬古委員との間にやりとりがあったようでございますが、在日韓国人旧軍人軍属等の方々に対する補償の問題については、昭和四十年の日韓請求権・経済協力協定により、法律的には日韓両国間で完全かつ最終的に決着済みというのが日本政府の基本的立場であると承知しておるところでございます。
 そこで、本法案は、以上のような戦後処理の法的枠組みを前提としつつも、日韓のはざまで関係者の高齢化が進展している等の状況にかんがみ、人道的精神に基づき、在日韓国人軍人軍属戦没者遺族等に対して弔慰の意等を表するための所要の措置を講じようとするものでございます。
 したがいまして、本法案は、あくまで人道的精神に基づくものでございまして、国家補償的性格を有するとされている戦傷病者戦没者遺族等援護法とは基本的立法趣旨を異にするものでございます。したがって、法案の趣旨や目的として、国家補償の精神に基づきという文章を書き込むことは不適当ではないかと思っております。
#78
○瀬古委員 人道的精神を前面に出されたとしても、これは国がきちっと資金を支出するわけですよね。そういう点でいえば、人道的な精神といえども国による補償という性格は全くない、こういうふうに言い切れるのかどうか。その点いかがでしょうか。
#79
○河合議員 瀬古先生にお答え申し上げます。
 この法案に基づく弔慰金、見舞金、また戦没者遺族に対する弔慰の気持ち、また重度戦傷病者の長年の御労苦に対するねぎらいの気持ちを表するために支給するものでございまして、国家補償という性格を有するものでないことは、ただいま加藤先生がおっしゃったとおりでございます。
 瀬古先生御案内のように、国が国庫負担する給付の中には、国家補償的なもの、社会保障的なものあるいは人道的なものなど、さまざまな性格を有するものがございます。したがいまして、国が支出するものすべてが国家補償と位置づけるのはいかがかと考えます。
 また、繰り返しになりますけれども、この法案は、日韓のはざまで関係者の高齢化が進展しているという現実、その状況にかんがみまして、真に人道的な精神に基づいて、在日韓国人等軍人軍属戦没者遺族等の方々に対する所要の措置を講じようとする法案でございますので、どうぞ御理解いただきたいと存じます。
#80
○瀬古委員 在日韓国人等に対する戦後補償は、一連の裁判等を通じて重大な課題を提起してまいりました。各地の地裁、高裁の判決の中で、憲法第十四条、国際人権規約、市民的及び政治的権利に関する国際規約、B規約の第二十六条ですけれども、これに照らして、長期在住の在日韓国人等の元軍人軍属に対する国家補償の回避は、これに違反する可能性があるという司法からの指摘がございます。
 本法案では、この裁判所からの指摘をどのように反映させているんでしょうか。
#81
○河合議員 瀬古先生御指摘のように、大阪高裁判決が確かにございます。その前提といたしまして、共通の認識をまず申し上げさせていただきたいんですけれども、援護法とか恩給法に国籍要件が設けられておりますのは、朝鮮半島などの分離独立地域に属する人々の補償の問題、財産権、請求権の問題は、昭和二十七年のサンフランシスコ平和条約におきまして、そこでは、それぞれの二国間の外交交渉により解決することとされたわけでございます。
 そして、韓国との関係におきましては、昭和四十年の日韓請求権・経済協力協定によりまして、在日韓国人の問題も含めまして、法的には完全かつ最終的に解決済みという立場を日本国政府は一貫してとっております。
 したがいまして、国籍要件は憲法や国際人権規約に違反するものではないという考え方に立っておりまして、御指摘の大阪高裁の判決そのものも、以上のような国側の主張が基本的には認められておるところでございます。
 しかし、一方で、韓国政府が昭和四十九年に講じました措置におきましても、在日韓国人の方々は対象外とされてしまいました。したがいまして、その結果、これらの方々に対しましては、日本国及び韓国政府いずれの国からも措置が講じられない状況にあったことは、裁判所の指摘をまつまでもないところでございます。
 したがいまして、このような方々に対しまして、現実に存在するこの事実に対しまして、私たちは政治的、人道的精神に基づいて所要の措置を講じようとしているところでございます。これが、本法案提案の理由でございます。御理解を賜りたいと存じます。
#82
○瀬古委員 現実的に存在するいろいろな問題を解決するための提案なんですけれども、しかし、どういう立場から提案していくかということは大変大事なことなんですね。
 今、裁判を行っている元軍人軍属の方々が、恩給法や戦傷病者戦没者遺族等援護法による補償を受けた場合と本法案の弔慰金の水準とは、余りにも格差が大きいわけです。裁判で憲法第十四条や国際人権規約から、きちっと提起はされているわけです。日本政府がとり続けてきた完全かつ最終的に解決済み、こういう立場は二重の意味でも崩れていると私は思います。この国籍による差別の問題は、今後必ず私は尾を引くことになるだろうと思うんですね。
 そこで、提案者は本当にこれでもう決着したんだというように考えているのか、今後の課題としてこれは検討していこうとなさっているのか、その点を最後に伺いたいと思います。
#83
○河合議員 繰り返しになって大変恐縮でございますけれども、サンフランシスコ平和条約及びそれに基づきます日本と韓国との関係におきます請求権協定によりまして、国と国との関係におきます外交上の問題は完全かつ最終的に解決済みという立場を日本国政府は一貫してとっているところでございますが、しかし、先ほど申し上げました、両国政府間のこのはざまにありまして現実に存在してしまった方々に対しまして、人道的な精神に基づいて、我が国の自主的な国内措置としてこの措置を講じようとするものでございます。
 また、先生おっしゃいます金額の水準につきましては、請求権協定に基づきまして韓国政府が在韓の方に対して行いました補償、また、日中共同声明の結果、在台の方々に日本国の議員立法で行いました弔慰金の措置との均衡、また、現実にこれらの方々が高齢化が進行しているというその現実をとらえまして、私たちは、人道的な立場から、我が国の誠意のしるしとしてこの法案を提案させていただいたところでございます。
#84
○瀬古委員 以上、終わります。
#85
○植竹委員長 これにて、両案中、虎島和夫君外四名提出、平和条約国籍離脱者等である戦没者遺族等に対する弔慰金等の支給に関する法律案に対する質疑は終局いたしました。
    ―――――――――――――
#86
○植竹委員長 この際、国会法第五十七条の三の規定により、内閣の意見を聴取いたします。長峯総理府政務次官。
#87
○長峯政務次官 本件法律案につきましては、政府としては特に依存はございません。
    ―――――――――――――
#88
○植竹委員長 これより討論に入るのでありますが、討論の申し出がありませんので、直ちに採決に入ります。
 虎島和夫君外四名提出、平和条約国籍離脱者等である戦没者遺族等に対する弔慰金等の支給に関する法律案について採決いたします。
 本案に賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
#89
○植竹委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。
    ―――――――――――――
#90
○植竹委員長 ただいま議決いたしました本案に対し、鈴木俊一君外二名から、附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。
 提出者から趣旨の説明を聴取いたします。鈴木俊一君。
#91
○鈴木(俊)委員 ただいま議題となりました自由民主党、公明党・改革クラブ及び保守党の各派共同提案に係る附帯決議案につきまして、提案者を代表して、その趣旨を御説明申し上げます。
 まず、案文を朗読いたします。
    平和条約国籍離脱者等である戦没者遺族等に対する弔慰金等の支給に関する法律案に対する附帯決議(案)
  政府は、次の事項につき、適切な措置を講じるよう努力すべきである。
 一 実施体制の確実な整備を図るなど、本法律の早期かつ適正な施行を図る上で必要となる各般の措置に万全を期すこと。
 一 本法律に基づく弔慰金等の受給により、他の福祉措置が停止又は削減されないよう、関連制度の運用に関し、特段の配慮を行うこと。
 本案の趣旨につきましては、当委員会における質疑を通じて既に明らかになっているところと存じますので、説明は省略させていただきます。
 よろしく御賛同くださいますようお願い申し上げます。
#92
○植竹委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。
 採決いたします。
 本動議に賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
#93
○植竹委員長 起立多数。よって、本案に対し附帯決議を付することに決しました。
 この際、政府から発言を求められておりますので、これを許します。長峯総理府政務次官。
#94
○長峯政務次官 ただいまの決議を体し政府として対処してまいる所存でございます。よろしくお願いいたします。
    ―――――――――――――
#95
○植竹委員長 お諮りいたします。
 ただいま議決いたしました法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#96
○植竹委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
    〔報告書は附録に掲載〕
    ―――――――――――――
#97
○植竹委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。
    午後零時五分散会

ソース: 国立国会図書館
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