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2000/01/28 第147回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第147回国会 本会議 第3号
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2000/01/28 第147回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第147回国会 本会議 第3号

#1
第147回国会 本会議 第3号
平成十二年一月二十八日(金曜日)
    ―――――――――――――
 議事日程 第三号
  平成十二年一月二十八日
    午後一時開議
 一 国務大臣の演説
    ―――――――――――――
○本日の会議に付した案件
 小渕内閣総理大臣の施政方針に関する演説
 河野外務大臣の外交に関する演説
 宮澤大蔵大臣の財政に関する演説
 堺屋国務大臣の経済に関する演説
    午後一時三分開議
#2
○議長(伊藤宗一郎君) これより会議を開きます。
     ――――◇―――――
 国務大臣の演説
#3
○議長(伊藤宗一郎君) 内閣総理大臣から施政方針に関する演説、外務大臣から外交に関する演説、大蔵大臣から財政に関する演説、堺屋国務大臣から経済に関する演説のため、発言を求められております。順次これを許します。内閣総理大臣小渕恵三君。
    〔内閣総理大臣小渕恵三君登壇〕
#4
○内閣総理大臣(小渕恵三君) 新しい千年紀の幕あけという記念すべき西暦二〇〇〇年を迎え、第百四十七回国会の開会に当たり、国政をお預かりする立場から、施政に関する所信を申し述べます。
 西暦二〇〇〇年の元日、この記念すべき日に我が国で誕生したいわゆるミレニアムベビーは二千余人であります。二十世紀から二十一世紀へ時代が移ろうとするそのときに、私は、あすの時代を担う子供たちのために何ができるのか、何をしなければならないのか、一人の政治家としてそのことをまず第一に考えるものであります。
 この子供たちにどのような日本を引き継いでいくのか、この子供たちがやがて大人になったとき、日本という国家は世界から確固たる尊敬を得られるようになっているのであろうかと案ずるのであります。時代の転換期に当たり、私たちは、当面する短期の問題に集中する虫の目ではなく、十年、二十年先を見据える鳥の目で日本のあるべき姿を熟慮し、そのために今何をなすべきかを考える必要があると確信いたします。(拍手)
 そのような思いから、私は、各界有識者から成る「二十一世紀日本の構想」懇談会を設置いたしました。新しい世紀の日本のあるべき姿を、富国有徳の理念のもと、さまざまな角度から議論していただき、先ごろ、十カ月に及ぶ議論の末にまとめられた報告書を受け取りました。
 報告書は、二十一世紀最大の課題は、日本及び日本人の潜在力をどのように引き出すかであると述べております。これまで幾多の苦難を見事に乗り切ってきた私たち日本には、はかり知れないほどの潜在力があると私も確信いたしております。「日本のフロンティアは日本の中にある」という報告書の表題は、日本及び日本人の中にこそ大きな可能性があるのだということを力強く宣言しております。まさに私の思いと一致するところであります。
 昨年の施政方針演説で、私は、建設的な楽観主義という言葉を使いました。コップの半分の水を、もう半分しかないと嘆くのではなく、まだ半分あると思う意識の転換が必要だと申し上げました。今、私は、日本及び日本人の意欲と能力をもってすれば、再びなみなみとコップに水を注ぐことが可能だと考えるものであります。
 やればできるという立ち向かう楽観主義が大切であります。踏みとどまっていては、二十一世紀の明るい展望を開くことはできません。大事なことは、嘆き続けることではなく、一歩力強く踏み出すことであります。
 経済再生内閣と銘打って内閣をお預かりしてから一年半が過ぎました。まだまだ安心できるような状況ではありませんが、時折ほのかな明るさが見えるところまでたどり着いたように思います。立ち向かう楽観主義で、この明るさを確かなものとするため、さらなる努力を傾注してまいることをお誓いいたす次第であります。
 二〇〇〇年の到来と同時に、新しい時代の風が吹き始めております。この風をしっかりととらえ、あすの日本の基礎を築いていかなければなりません。あすの日本は、個人が組織や集団の中に埋没する社会ではなく、個人が輝き、個人の力がみなぎってくるような社会でなければなりません。
 個人と公が、従来の縦の関係ではなく横の関係となり、両者の協同作業による協治の関係を築いていかなければならないと考えます。自立した個人がその能力を十二分に発揮する、そのことが国家や社会を品格あるものにする、そのように国民と国家との関係を変えていく必要に迫られております。ここでは、失敗しても再挑戦が可能な寛容さを社会が持つとともに、社会のセーフティーネットが有効に機能することが必要であります。
 先進諸国を初めとする多くの国々が、グローバル化、少子高齢化、それに社会の構造を根本から変える可能性を秘めた情報技術革命のうねりの中にあります。我が国もまた例外ではありません。明治以来、我が国は追いつき追い越せを目標に努力を重ねてまいりましたが、もはや世界のどこを探しても目標となるモデルは存在しておりません。日本のあるべき姿を、私たちはみずから考えなければならないのであります。
 この際、私は二つの具体的目標を掲げたいと思います。輝ける未来を築くために最も重要なことは、いかに人材を育てるかであります。教育立国を目指し、二十一世紀を担う人々はすべて、文化と伝統の礎である美しい日本語を身につけると同時に、国際共通語である英語で意思疎通ができ、インターネットを通じて国際社会の中に自在に入っていけるようにすることであります。
 もう一つは、科学技術創造立国であります。現在、日本も加わって遺伝子の解析が行われておりますが、こうした分野で日本が果たすべき役割は極めて大きいと確信をいたしております。科学技術分野で日本が重要な位置を占めることができるよう、例えば遺伝子治療でがんの根治を可能にするなど高い目標を掲げ、その実現を図ってまいります。
 昨年の施政方針演説で掲げました五つのかけ橋をさらに進め、国民の決意と英知をもって取り組むべき課題に、私は本年、五つの挑戦と名づけました。創造への挑戦、安心への挑戦、新生への挑戦、平和への挑戦、地球への挑戦の五つであります。国民の皆様の御理解と御支援を賜りたいとお願いするものであります。
 新しい時代を輝けるものにするために、私は、まず創造への挑戦に全力で取り組みます。未知なるものに果敢に挑戦し、我が国の明るい未来を切り開き、同時に世界に貢献していくためには、創造性こそ大きなかぎとなります。組織や集団の和をとうとぶ日本社会は、ともすれば発想や行動が画一的になりがちだと指摘されてまいりました。あすの日本社会は、いろいろなタイプ、さまざまな発想を持った人々であふれている、そうならなければ国際社会で生きていくことは難しいと考えます。
 創造性の高い人材を育成すること、それがこれからの教育の大きな目標でなければなりません。志を高く持ち、さまざまな分野で創造力を生かすことのできる人材をどのように育てていくか、単に教育制度を見直すだけでなく、社会のあり方まで含めた抜本的な教育改革が求められております。広く国民各界各層の意見を伺い、教育の根本にまでさかのぼった議論をするために、私は教育改革国民会議を早急に発足させる考えであります。
 教育は、学校だけでできるものではありません。学校とともに大事なのは家庭での教育であります。また、学校と家庭、それに地域コミュニティーがうまくかみ合ったものでなければならないと考えます。学校、家庭、地域の三者の共同作業で、あすの日本を担う人材育成に当たらなければなりません。
 必要なときには先生も親もきちんと子供をしかる、悪いことをしている子供がいたらよその子供でもいさめてあげる、そのような社会をつくり上げなければならないと考えるものであります。子供たちは、学校や家庭だけのものではなく、社会全体の宝であるという考え方に立つべきであります。
 申し上げるまでもなく、科学の進歩の速さには驚異的なものがあります。科学が進歩し続ければし続けるほど、科学をしっかりとコントロールできるような確かな心が必要になります。知識と心の均衡のとれた教育が求められるゆえんであります。
 子供たちは、大人社会を見ながら育ちます。まず大人みずからが、倫理やモラルにふだんから注意しなければなりません。また、過激な暴力シーンや性表現のある出版物やゲームなどが青少年に悪影響を与えており、これを放置している社会にも問題があるとの指摘があります。子供の健全な発達を支えていく社会を築いていかなければなりません。
 私は、司馬遼太郎氏の「二十一世紀に生きる君たちへ」を読むたびに、強い感動を覚えます。その中で、若い人たちに対し、自己の確立、自分に厳しく、相手に優しく、素直で賢い自己の確立を呼びかけ、また、助け合い、いたわりの気持ちの大切さを訴えております。これを改めて心に刻み、私は内閣の最重要課題として教育改革に全力で取り組むことをお誓いするものであります。(拍手)
 我が国の発展の原動力たるものは、科学技術であります。科学技術の進歩こそ、創造性の高い社会を築くために不可欠なものであります。政府一丸となってその振興を図ってまいります。とりわけ、情報化、高齢化、環境対応という今最も重要な三つの分野で、産業界、学界、政府共同のミレニアムプロジェクトを推進するとともに、研究を進めるに当たっての環境整備や産業技術力強化に力を注ぐ決意であります。また、我が国経済を支えてきた物づくりの大切さを深く認識し、ものつくり大学の設立を初め、その基盤強化を進めてまいります。
 人々が生き生きと、しかも安心して暮らせる社会、そのような社会を築くことは、政治にとって最も重要な責任であります。青少年も、働き盛りの世代も、そして老後を暮らす人々も、皆健康で豊かで安心して生活できる社会をつくるために、私は安心への挑戦に取り組みます。
 充実した人生を送るために必要な教育、雇用、育児、社会保障などを国民の一人一人がみずから選択し、人生設計ができるようにしていかなければなりません。
 世界に例を見ない少子高齢化が進行する中で、国民の間には社会保障制度の将来に不安を感ずる声も出ております。医療、年金、介護など、制度ごとに縦割りに検討するのでなく、実際に費用を負担し、サービスを受ける国民の視点から、税制を初め関連する諸制度まで含めた総合的検討が求められております。
 戦後の第一次ベビーブーム世代、いわゆる団塊の世代の人々がやがて高齢世代の仲間入りをいたします。社会保障構造のあり方についての検討が急がれるゆえんであり、私は、最後の検討機会との思いで、有識者会議を設置いたしました。高齢世代の社会的役割を積極的に位置づけ、多様な選択を可能にするために何が必要なのか、こうした問題を含め横断的な観点からの検討をお願いし、将来にわたり安定的で効率的な社会保障制度の構築に全力を挙げてまいります。(拍手)
 年金制度につきましては、国会で御審議をいただいておる法案の実施により世代間の負担の公平化を図るほか、新たに確定拠出型年金制度の導入を図ります。また、医療制度改革を進めるとともに、介護保険制度の本年四月からの円滑なスタートに万全を期し、介護サービス提供体制の計画的な整備など高齢者の保健福祉施策を積極的に推進いたします。
 急速な少子化は社会全体で取り組むべき課題であります。明るい家庭をつくり、子育てに夢を持てるように保育、雇用環境の整備や児童手当の拡充などを進めてまいります。また、女性も男性も喜びと責任を分かち合える男女共同参画社会の実現に一層努力いたしてまいります。
 現下の雇用情勢はまことに厳しいものがあります。これを重く受けとめ、雇用情勢を改善させ雇用不安をなくすために全力で立ち向かう考えであります。社会の変化に対応する雇用保険制度の再構築を図るとともに、高齢者の雇用機会の確保に努めてまいります。
 安心できる生活の基盤は良好な治安によってもたらされます。治安を支える警察は国民とともになければなりません。一連の不祥事によって揺らいだ警察に対する国民の信頼を回復するため、公安委員会制度の充実強化を初め、必要な施策を推進いたします。また、時代の変化に対応し、国民にとって利便性の高い司法制度にするために必要な改革を行います。
 阪神・淡路大震災から五年がたちました。多くの犠牲者の上に得られた教訓を決して忘れてはなりません。災害対策を初めとする危機管理に終わりはなく、さらなる対策の充実強化に努めてまいります。
 我が国経済は緩やかな改善を続けております。大胆かつスピーディーに実施してまいりましたさまざまな政策の効果があらわれつつあり、またアジア経済の回復などもよい影響をもたらしております。しかしながら、民間需要の回復力はまだ弱い状況にあります。
 私は、目の前の明るさを確かなものとするため、日本経済の新生への挑戦に果敢に取り組んでまいります。単に景気を立ち直らせるだけでなく、本格的な景気回復と構造改革の二つをともに実現するため、力の限り立ち向かってまいります。
 昨年秋に決定した経済新生対策などを力強く推進することにより、公需から民需へと転換を図り、設備投資や個人消費など民需主導の自律的景気回復を実現させます。私は、これまで金融システムの改革や産業競争力の強化、規制緩和など構造改革に積極的に取り組んでまいりました。その推進、定着に一層の努力をいたしてまいります。中小企業は経済の活力の源泉であります。意欲あふれた中小・ベンチャー企業への支援や金融対策に万全を期してまいります。
 このようなさまざまな施策を推進することにより、十二年度の国内総生産の実質成長率は一・〇%程度に達するものと見通しております。
 予算編成に当たりましては、経済運営に万全を期する観点から、公共事業や金融システム安定化、預金者保護に十分な対応を行うとともに、総額五千億円の経済新生特別枠を初め、新しい千年紀にふさわしい分野に重点的、効率的に資金を配分することといたしました。
 税制面では、昨年から実施しております六兆円を上回る規模の個人所得課税や法人課税の恒久的な減税が継続しております。加えて、十二年度には、本格的な景気回復を目指し、民間投資の促進や中小・ベンチャー企業の振興を図るための措置を講ずるほか、年金税制、法人関係税制等について適切に対応してまいります。
 健全なる財政がもとより重要であることは申すまでもありません。私は、来年度末の債務残高が六百四十五兆円にもなることを重く受けとめております。財政構造改革という重要な課題を忘れたことは片時もありません。しかしながら、私は今、景気を本格軌道に乗せるという目的と財政再建に取り組むという重要課題の双方を同時に追い求めることはできない、二兎を追う者は一兎をも得ずとなってはならないと考えております。(拍手)
 私は、まず、経済新生に全力で取り組みます。
 八〇年代半ば、未曾有の財政赤字に苦しんでいた米国は、今や史上空前の黒字を記録することとなり、その使い道をめぐって大論争が起こっているほどであります。不可能とも言われた米国の財政再建が実現したのは、さまざまな改革とともに、百六カ月に及ぶ史上最長の景気拡大があったからであります。
 我が国の景気回復は、我が国ばかりでなく、国際社会がひとしく強い期待を寄せているところであります。財政再建は極めて重要でありますが、足元を固めることなく、景気を本格軌道に乗せる前に取りかかるという過ちを犯すべきではありません。我が国経済が低迷を脱し、名実ともに国力の回復が図られ、それにより財政、税制上の諸課題について将来世代のことも展望した議論に取り組む環境を整え、その上で財政構造改革という大きな課題に立ち向かってまいりたいと考えております。
 国民生活の質を高めることは経済新生の重要な課題であります。規制緩和が一段と進展する中で、不公正な取引などによる被害者の救済制度や、消費者が事業者と結んだ契約に係る紛争の公正円滑な解決のためのルールを整備いたします。また、毎日の生活をより快適なものとするため、生活空間の倍増を目指すとともに、時代の変化に対応した魅力ある都市づくりに向け、都市再生の具体化に取り組んでまいります。
 ペイオフにつきましては、金融システムを一層強固なものにするため、その解禁を一年延長いたします。あわせて、金融機関の破綻処理等に係る恒久的な制度を整備することといたします。
 私は、二十一世紀を平和の世紀と位置づけ、二十世紀に繰り返された体制間、国家間、地域間の戦争の廃絶に向け、我が国として力を尽くしていきたいと考えるものであります。世界が平和で安定するところに我が国の輝かしい未来があるのであります。平和への挑戦を掲げ、国際社会で積極的な役割を担ってまいりたいと考えます。
 私は、昨年、九州・沖縄サミットの開催を万感の思いを込めて決断いたしました。二〇〇〇年という節目の年に開かれるこのサミットを平和の世紀の建設を世界に発信する重要な機会ととらえ、明るく力強いメッセージを打ち出したいと考えております。九州、沖縄地域はアジア各国と密接なつながりを持っており、アジアの視点を十分に踏まえた議論が行われるものと期待しております。
 このサミットは絶対に成功させなければなりません。我が国が国際社会で果たすことを求められている大きな役割は、すべてこのサミットの成功の上に積み上げられると信じるからであります。首脳会合の開催地である名護市を初め各自治体の御協力もいただきながら、私は、持てる情熱のすべてを傾け、国際社会に対する我が国の責任をしっかりと果たしてまいりたいと考えております。(拍手)
 我が国みずからの安全保障基盤を強固なるものとしながら、国際的な安全保障の確立に貢献することも、平和への重要な課題であります。国民の皆様の御理解をいただきながら、国連の平和活動への一層の協力を進めてまいります。
 私は先日、カンボジア、ラオス、タイ、各国を訪問いたしました。アジア経済危機の際の我が国からの積極的な支援に対し、日本はまさに、まさかのときの友こそ真の友との高い評価をいただきました。
 日韓関係は未来を志向する新たな段階を迎えており、両国国民の感情は劇的に改善しつつあります。ことしの元日、私は金大中大統領とともに、両国のメディアを通じて、お互いの国民に新年のメッセージを送りました。こうした取り組みは史上初めてのことであります。二〇〇二年のサッカーワールドカップ及び日韓国民交流の年に向け、さらに幅広く交流を進めてまいります。
 日朝関係につきましては、韓国、米国との密接な連携のもと、昨年来芽生え始めた対話をさらに進め、その中で国交正常化、人道及び安全保障の問題につき真摯に話し合い、双方が互いに前向きの対応をとり合うようにしていきたいと考えております。
 また、アジアの主要国である中国との関係の発展に一層努めてまいります。
 昨年十一月、私と中国と韓国の首脳が、史上初めて三カ国の会談を行いました。私は、この会談が将来の東アジアの平和につながっていくものと確信いたしております。
 米国との関係は我が国外交の基軸であり、首脳間の確固たる信頼関係をもとに、さらなる強化を図ってまいります。
 普天間飛行場の移設、返還問題につきましては、稲嶺沖縄県知事から代替施設の移設候補地の表明があり、さらに岸本名護市長からその受け入れが表明されました。政府といたしましては、その建設に当たり、安全、環境対策に万全を期するとともに、地域の振興に全力で取り組み、地元の期待にこたえてまいります。
 また、沖縄におけるさらなる米軍施設・区域の整理、統合、縮小にも、SACO最終報告の着実な実施に向け、真剣に取り組んでまいります。
 エリツィン大統領は退任されましたが、ロシアの新しい指導者との間で、日ロ間で合意された目標期限である本年、各分野での関係を一層強化しながら、東京宣言などに基づき平和条約を締結すべく力を尽くしてまいります。
 二十一世紀の外交は、国と国との関係ばかりでなく、国家を構成する一人一人の個人にも焦点を当てることが求められているのではないでしょうか。私は、世界じゅうの人々が自由に生きられる世界を築くため、心を砕いてまいります。人権を尊重し、自由の基礎となる民主主義を守り、貧困の撲滅やヒューマンセキュリティー、人間の安全保障の確保に直結するような開発途上国への援助に力を注いでまいります。
 また、多角的な自由貿易体制の維持強化のため、WTOの新ラウンドの早期立ち上げに向け、引き続き努力をいたします。
 私は、平成十二年度を循環型社会元年と位置づけ、地球への挑戦に果敢に取り組みます。
 大量生産、大量消費、大量廃棄という我が国社会のあり方は、地球環境に大きな負荷をかけております。こうした社会のあり方を見直し、生産、流通、消費、廃棄といった社会経済活動の全段階を通じ、物質循環を基調とした循環型社会を構築しなければなりません。今国会にその基本的な枠組みとなる法案を提出いたします。
 エネルギーの安定供給を確保するための総合的な政策にも万全を期してまいります。省エネルギー、新エネルギー政策などに積極的に取り組み、環境保全、市場効率化の要請に対応してまいります。また、原子力に関しましては、昨年九月の臨界事故の厳しい反省の上に立ち、さきに成立した原子力災害対策特別措置法等の着実な実施により、安全規制の抜本的な強化と防災対策の確立を早急に図ってまいります。
 世界の総人口が爆発的にふえ続ける中で、食料の確保は地球的規模での重要な課題であります。農林水産業と農山漁村の健全な発展に引き続き取り組み、国土、環境の保全や文化の伝承など多面的な機能の発揮とともに、食料の安定供給の確保を図ってまいります。
 新しい千年紀を迎え時代が大きく変わろうとしている今、私は、内閣をお預かりする責任の重さをひしひしと感じております。次の時代を背負って立つ私たちの子供や孫たちの世代が、あのときに先輩たちが頑張ってくれたんだと思ってくれるよう、なすべきことをきちんと仕上げていかなければならないと考えます。
 きょう、あしたの利害よりも、五年後、十年後にきちんとした花を咲かせるような、地味であってもあすの日本のために死活的に大事な種をまかなければなりません。そのためには、国会において志を同じくする人たちの協力を得たい、それが自由党に加えて公明党にも政権参加をお願いした理由であります。必要な政策を遅滞なく推し進め、三党連立による成果を得たいと願うものであります。(拍手)
 この一年は、いつにも増して極めて重要な一年であります。明年一月六日から、中央省庁再編により、新しい形での政府がスタートいたします。地方自治も大転換の時期を迎えております。内政から外交まで、取り組むべき課題は目の前に山積いたしております。また、国会改革も行われ、党首同士の討論や政府委員制度の廃止などが国会の役割を一段と大きく変えるものと思われます。
 今国会から、衆参両院に憲法調査会が設置をされました。国民の負託を受けた真の有識者である国会議員の皆様による、幅広い議論が展開されるものと期待いたしております。
 演説を締めくくるに当たり、私は、二十一世紀を担う若い世代の人々に、宮沢賢治の童話「銀河鉄道の夜」の中から、次の言葉を贈りたいと思います。
  ほんとうにどんなつらいことでもそれがただしいみちを進む中でのできごとなら峠の上りも下りもみんなほんとうの幸福に近づく一あしずつです
 国民の皆様、また議員各位の御理解と御支援を心からお願い申し上げ、施政に関する演説を終わりたいと思います。(拍手)
    ―――――――――――――
#5
○議長(伊藤宗一郎君) 外務大臣河野洋平君。
    〔国務大臣河野洋平君登壇〕
#6
○国務大臣(河野洋平君) 第百四十七回国会の開会に当たり、我が国外交の基本方針について所信を申し述べます。
 新千年紀の幕をあけた世界は、政治、経済、社会のいずれの面でも多くの挑戦に直面をいたしております。冷戦の終えんによって世界的規模の戦争のおそれから解放された世界においても、民族紛争や地域紛争が頻発しております。今日、人類は、民族、宗教といったおのおのの帰属意識の相克を乗り越えて、対話と協調により問題を解決する国際社会を築かなければなりません。対立ではなく対話が求められているのであります。
 また、経済のグローバル化の進展や情報通信分野の革新的変化は、国際社会に未曾有の繁栄をもたらしました。しかし、このような変化に取り残された人々や地域に対する目配りも決して忘れてはなりません。国際社会の持続的な安定と繁栄を確保するために、社会的公正の確保や地球環境問題への配慮とともに、貧困や社会的弱者への対応などの問題につき、引き続き国際社会が一致協力して対応することが必要であります。
 多くの国におけるこれまでの幾多の試練を経て、我が国憲法の中心的な柱である自由と民主主義、そして基本的人権の尊重といった価値が一段と国際社会に定着してきたことは歓迎すべきことであります。これらの価値を実践していくことが社会経済の発展、平和の礎となることを、今後とも国際社会全体が力を合わせて証明していかなければならないと思います。このような共通の価値観の実現のためにも、文化的、社会的背景の異なる各国、各文明間の対話を、繊細さと寛容の精神で進めていかなければなりません。
 このような基本認識のもとに、私は、国民とともによりよき未来を開く外交をモットーに、より平和で安定した未来、より人間的な未来、より繁栄した未来に一歩でも近づけるよう、全力を尽くす所存であります。
 より平和で安定した未来を築くためには、まず、我が国及びアジア太平洋地域の平和と安定を確保するための努力が不可欠であり、この基盤となるものが米国との同盟関係であります。
 我が国と、自由、民主主義、基本的人権の尊重など価値観を共有する米国は、安全保障問題のみならず、中東和平や通商問題でも、国際社会のためリーダーシップを発揮する意思と能力を持った国家であり、このような米国との協力は我が国外交の基軸であります。政府としては、日米安保体制の信頼性を一層向上させるため、日米防衛協力のための指針の実効性の確保に引き続き取り組んでまいります。
 先日、私は沖縄を訪問し、我が国にある米軍施設・区域の約七五%が存在する沖縄の現状の一端に触れてまいりました。普天間飛行場の移設、返還問題については、稲嶺沖縄県知事、岸本名護市長を初めとする関係者の御尽力に心から敬意を表するとともに、昨年十二月二十八日の閣議決定に基づき、普天間飛行場の移設に関連して適切な対応をすべく、全力で取り組んでまいる所存であります。
 今後とも、沖縄県の方々が我が国全体の平和と安全のために背負っておられる多大な御負担を少しでも軽減していくために、誠心誠意努力をしてまいります。
 我が国の位置するアジア太平洋地域における平和と安定の維持強化のためには、このような米国の存在と関与に加え、近隣諸国との二国間関係の強化が重要であり、その一環として地域における多角的な対話と協力を深めていくことが必要であります。私としては、この近隣諸国との関係強化を我が国外交の柱として、全力で取り組んでまいる所存であります。
 民主化の進んだ韓国との関係は一段と深まり、近年、首脳間の相互訪問などを通じてさらに大きな進展を見ております。今後は、二〇〇二年の日韓国民交流の年に向けて、幅広い交流を推進することなどにより、信頼関係をより強固なものとする考えであります。
 さらに、中国の安定と発展は地域の平和と安定につながり、我が国にとっても極めて重要であります。このような観点から、今後の日中関係について、日中共同声明の原点をしっかりと踏まえ、その精神を広く国民とともに共有し、本年の朱鎔基総理の訪日を軸として幅広い分野で具体的な協力を着実に進めてまいります。また、ASEAN諸国との関係につきましても、あらゆるレベルの対話を深め、緊密な関係をさらに強化できるよう努力いたします。
 最重要課題の一つである対北朝鮮政策についての基本方針は、韓米両国との緊密な連携のもと、北東アジア地域の平和と安定に資するような形で、北朝鮮と第二次世界大戦後の正常でない関係を正すよう努力していきたいと思います。
 この方針のもと、引き続き抑止のための施策を進めるとともに、村山訪朝団の御努力もあり、それを契機として昨年来芽生え始めた日朝対話を育て、国交正常化交渉を再開すべく全力を尽くしてまいります。また、そのような対話を通じて、日朝間に存在するさまざまな人道問題や安全保障問題についても真剣に取り組んでまいります。
 ロシアでは、昨年末エリツィン大統領が辞任し、プーチン首相が大統領代行に就任しましたが、今後ともあらゆる分野で日ロ関係の強化を図ります。平和条約については、新政権との間で、東京宣言やクラスノヤルスク合意などに基づき締結できるよう全力を尽くす決意であります。
 こうした関係の前進が実現すれば、対立と緊張の多かった日本海を平和と協力の海として発展の中心とすることも可能になると思うからであります。
 これら二国間の取り組みに加え、ASEAN地域フォーラムやアジア太平洋経済協力、ASEANプラス3など、さまざまな枠組みにおける協力を通じ、高まりつつある地域協力の機運をさらに確かなものとするための取り組みに積極的に参画するとともに、四月には宮崎で太平洋・島サミットを開催する予定であります。
 世界の平和と安定を実現する上で最も重要な課題の一つが、現在G8の外相間で議論されている紛争予防の問題であります。紛争の予防のためには、国際社会の英知を結集し、とり得るあらゆる政策手段を検討しつつ、紛争の根本的原因の一つである貧困の撲滅などの地道な努力を一つ一つ積み重ねていくことが重要であります。我が国としては、九州・沖縄サミットに向け、今後ともこのような努力を続けていく考えであります。
 国際社会全体の平和と安定を初めとする諸問題への取り組みのための国連の役割は引き続き重要であります。本年九月には国連でミレニアム総会及びミレニアムサミットが開催されますが、国連が新たな時代にふさわしい役割を果たしていくためには、安保理、財政、開発の各分野にわたる国連改革を推進し、その機能を強化する必要があります。我が国としては、国連強化の観点から安保理改革が実現する中で、安保理の常任理事国としてその責任を果たしたいと考えております。
 私は、昨年コソボを訪問してまいりましたが、現在、国連コソボ・ミッションや国連東チモール暫定行政機構等の国連の活動に多くの日本人が参加し、献身的に活動していることを心強く感じました。また、我が国は、東チモール避難民救援のため、インドネシアに自衛隊の派遣を行ってもおります。我が国としては、このような国連を中心とする国際社会における平和と安定を確保するための活動に、今後とも積極的に協力してまいりたいと考えます。
 また、中東和平については、先般、シリア・トラックが再開されたことを歓迎しており、今後もすべての交渉において和平が進展し、中東地域に公正、永続的かつ包括的な和平が実現することを期待いたしております。
 国際の平和と安定のためには、軍備管理、軍縮、不拡散の分野における努力も重要であります。
 我が国は、二十世紀において広島と長崎の被爆により核の悲惨さを体験した国家として、包括的核実験禁止条約の早期発効、米ロ核軍縮交渉の進展の働きかけを強化するとともに、本年四月の核兵器不拡散条約の再検討会議において核不拡散、核軍縮の追加的目標につき合意が得られるよう最大限努力をいたします。また、生物兵器や化学兵器、弾道ミサイルの不拡散、さらには二〇〇一年に国連会議が行われる小火器の問題についても積極的に取り組む考えであります。
 我々が目指すべき未来は、戦争や紛争がないということにとどまらず、個人個人がより人間らしい生活を営める未来でなければなりません。このような未来を開くためには、貧困、地球環境問題、国際組織犯罪、テロといった、個人の生存、尊厳、生活にかかわるさまざまな問題について、人間の安全保障の視点を踏まえて取り組みを強化しなければなりません。その際、我が国の戦後の発展の基礎となった自由と民主主義及び基本的人権の尊重の理念を外交によって実現しようとするならば、既に大きな役割を果たしているNGOなど市民社会の自発的な活動との建設的な協力関係を構築していかなければなりません。
 我々は、同時に、多様な文化や価値観が相互に理解、尊重され、共生することのできる世界を目指し、そのためにも、国民各界各層の国際交流を通じて、文化、文明間の対話、交流と相互理解を一層促進してまいります。
 私たちは、世界経済の繁栄を確保し、各国の持続可能な発展を実現することを通じ、より繁栄した未来を開いていかなければならないと存じます。アジアなどにおいても総じて通貨・金融危機から回復の動きが見られていますが、我が国としては、今後とも、アジア経済の再生にも重要である我が国自身の経済再生に引き続き努力するとともに、アジア各国の経済再生のための改革努力に対し引き続き支援をしてまいらなければなりません。また、世界各国が経済的繁栄を享受する上での重要な礎石である多角的貿易体制の強化のために、我が国として、世界貿易機関における新ラウンドの早期開始に向け、引き続き努力してまいります。
 より繁栄した未来を考える際には、アジアやアフリカなどにおける開発途上国の貧困撲滅と持続的開発は避けて通れない課題であります。そのためには、途上国みずからが主体的に開発に取り組むこと、そして先進国と途上国が国際社会の対等なパートナーとして連携することが重要であります。政府としては、国民の皆様の一層の御理解と御支援が得られるよう、政府開発援助を我が国の重要な外交手段として、また広い意味での国益に資するものとして、より効果的かつ効率的に実施してまいりたいと存じます。
 私は、先般の欧州訪問で、欧州は今、二十一世紀の政治と文明の担い手として非常に強力な存在になりつつあることを実感し、このような欧州と政治面での協力をさらに進めていきたいと考えました。
 本年七月に我が国が主催する九州・沖縄サミットは、ことしの我が国の最も重要な外交日程であることは言うまでもありません。私は、これまでも各国の首脳、外相に対し、沖縄が独自性の強い文化を持つ個性的で魅力的な場所であることを説明し、今回のサミットでは、アジアの視点を意識し、文明や文化の多様性に配慮しつつ、諸国間で創造性豊かな未来を築くために先進国がなすべきことにつき十分話し合うべきであると訴えてまいりました。二〇〇〇年という大きな節目の年に開かれるサミットでありますから、二十一世紀において、すべての人々が一層の繁栄を享受し、一人一人の心に安寧が宿り、また人々がより安定した世界に生きられるよう、明るいメッセージを発信すべきと考えております。
 我が国における民主主義の成熟に伴い、外交と内政の関連性はますます高まってきており、外交における市民社会の役割が一層重要となってきております。二十一世紀の日本外交が国際社会の直面する諸課題に的確に対応していくためには、国民各界各層と意見を交換し、連携して我が国の持てる総合力を存分に発揮していかなければならないと存じます。そのような努力を通じて、私は、国民の皆様とともに、よりよき未来を開いていきたいと考えております。
 御臨席の議員各位、そして国民の皆様の御支援と御協力を心からお願い申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
#7
○議長(伊藤宗一郎君) 大蔵大臣宮澤喜一君。
    〔国務大臣宮澤喜一君登壇〕
#8
○国務大臣(宮澤喜一君) 平成十二年度予算の御審議に当たり、今後の財政金融政策の基本的な考え方について所信を申し述べますとともに、予算の大要を御説明申し上げます。
 我が国経済は、バブル経済崩壊に伴う資産市場の低迷や不良債権問題などにより、長期にわたる停滞を余儀なくされ、平成九年秋以降、その後遺症を抱える中で金融システム不安が生じたことなどもあり、五四半期連続のマイナス成長という、戦後初めての厳しい局面を経験いたしました。その後の景気回復に向けた各般の諸施策等により、景気は既に最悪期を脱したものとは思われますが、回復の足取りが不十分なため、財政が支援を継続して、公需から民需への円滑なバトンタッチを図り、民需中心の本格的な景気回復の実現に努めていく必要があります。
 そのような努力を通じて、我々は、戦後たどってきた繁栄への道を二十一世紀へとつなげていくために、新たな時代にふさわしい諸制度の構築を図らなければならないと考えており、以下に申し述べる諸課題に全力を挙げて取り組んでまいる所存でございます。
 第一の課題は、民需中心の本格的な景気回復の実現であります。
 政府としては、これまで、極めて厳しい景気状況から脱却し、我が国経済の再生を図るため、景気回復に向けた諸施策や金融システム安定化策の実施に全力を挙げて取り組んでまいりました。こうした各種の政策の効果やアジア経済の回復などの影響で、現在、我が国経済は緩やかな改善が続いております。しかし、企業のリストラ等もあり所得が低迷していることや、遊休過剰設備の処理がいまだ進行中であることなどの影響により、個人消費や設備投資などの経済の自律的回復のかぎを握る民需の動向は依然として弱い状況であり、今の段階で財政面からの下支えの手を緩めることはできません。
 こうした認識のもと、まずは、昨年秋取りまとめました経済新生対策に盛り込まれた諸施策を着実に実施すべく、さきの国会において成立した平成十一年度第二次補正予算を迅速に実施しております。
 また、平成十二年度予算においては、現下の経済金融情勢にかんがみ、まず公共事業については、景気回復に全力を尽くすとの観点に立って編成した前年度当初予算と同額を確保するとともに、公共事業等予備費五千億円を計上し、万全を期することといたしました。また、金融面については、金融システム安定化、預金者保護を図るため、預金保険機構に交付した七兆円の国債を十三兆円に拡大し、あわせて、新たに交付する国債の償還財源として四兆五千億円を国債整理基金特別会計に繰り入れる措置を講じております。
 特に、金融については、これまでもシステムの安定化へ向けて思い切った対応をしてきたところでございますが、金融システム安定化の最終局面を乗り切るための準備がこれで整ったものと考えております。私としては、今回の予算をもって、景気回復や金融システム安定化に向けて必要な措置は確保されたものと確信しております。
 一方、税制においては、景気との関連では、昨年から実施している個人所得課税及び法人課税の恒久的な減税が継続しておりますが、平成十二年度税制改正においても、住宅ローン減税の適用期限の延長、エンゼル税制の対象株式に係る課税の特例の創設など、民間投資等の促進及び中小企業、ベンチャー企業の振興を図るための措置を講ずることとしております。さらに、年金税制、法人関係税制、年少扶養親族に係る扶養控除制度等について、社会経済情勢の変化等に対応するため所要の措置を講ずることとしております。
 これらの結果、平成十二年度予算における公債依存度は、前年度当初予算の三七・九%と比べ〇・五ポイント増加し、三八・四%となり、平成十二年度末の国、地方の長期債務残高は六百四十五兆円に達する見込みとなり、我が国財政は危機的な状況にあります。こうした現状を見れば、財政構造改革が避けて通れない課題であることは言うまでもありませんが、その前提として、我が国経済が民需中心の本格的な回復軌道に乗ることを確認することが必要であり、その上で、財政、税制の諸課題について、二十一世紀の我が国経済社会のあるべき姿を展望し、速やかに検討を行い、抜本的な措置を講じたいと考えております。
 財政投融資改革については、平成十三年度から郵便貯金及び年金積立金の預託を廃止し、資金調達を市場原理にのっとったものとし、新たな機能にふさわしい仕組みを構築することなどを内容とする関連法案を今国会に提出することとしております。
 第二の課題は、安心で活力ある金融システムの構築であります。
 預金保険制度に関しましては、金融審議会において、昨年十二月、答申が取りまとめられました。これにより、預金等全額保護の特例措置終了後に整備すべき恒久的な制度のあり方が明らかになりましたが、一部の中小金融機関について、経営の一層の実態把握を図り、その改善を確実なものとすること等により、より強固な金融システムの構築を図る必要があるとの観点から、昨年末に、与党間で預金等全額保護の特例措置の終了時期を一年延長することが適当である旨の合意がなされたところであります。これらの答申及び与党間の合意を踏まえ、今国会に関係法案を提出することとしております。
 保険会社につきましても、金融審議会の報告等を踏まえ、相互会社の株式会社化、倒産法制の整備等のための関連法案を今国会に提出することとしております。
 また、二十一世紀を展望した金融サービスに関するインフラの整備として、資産やリスクが効率的に配分される市場の構築と、金融サービスの利用者保護の環境の整備等を進める観点から、新しい金融のルールの枠組みとして、金融商品の販売、勧誘ルールの整備及び集団投資スキームの整備等について、今国会での法制化に取り組んでまいります。
 第三の課題は、世界経済の健全な発展への貢献であります。
 我が国は、アジアにおける通貨危機の発生以来、関係国及び国際機関と連携しながら、アジア通貨危機支援に関する新構想の着実な実施など、これらの諸国の経済回復に貢献してきております。アジア経済再生ミッションの報告を踏まえた諸施策も実施に移されているところであります。
 アジア地域の経済の安定は世界経済の健全な発展には不可欠であります。今後とも、アジア経済の回復基調を確固たるものとし、二十一世紀におけるアジアの繁栄の確保、アジア諸国と日本の連携の一層の強化に取り組んでまいります。
 また、こうした観点からも、域内通貨間の安定は極めて重要な課題であり、それを実効あらしめるためにも円の国際化の一層の進展に取り組んでまいりたいと考えております。
 さらに、多角的自由貿易体制の維持強化の観点から、我が国はWTOにおける新ラウンドの早期立ち上げのため、引き続き努力してまいる所存であります。また、平成十二年度関税改正において、特定品目の関税率の改正等を行うとともに、納税申告の前に輸入貨物の引き取りを可能とする簡易申告制度を導入することとしております。
 なお、我が国が民需中心の本格的な景気回復を実現していくことは、先般のG7蔵相・中央銀行総裁会議において強調された、主要国におけるより均衡のとれた成長の実現に資するものと考えております。
 次に、今国会に提出しております平成十二年度予算の大要について御説明申し上げます。
 平成十二年度予算は、我が国経済が厳しい状況をなお脱していないものの緩やかな改善を続けている中にあって、これを本格的な回復軌道につなげていくため、経済運営に万全を期すとの観点に立って編成をいたしております。
 歳出面については、一般歳出の規模は四十八兆九百十四億円となり、前年度当初予算に対して二・六%の増加となっております。
 国家公務員の定員については、増員は厳に抑制し、四千七百四十五人に上る行政機関職員の定員の縮減を図っております。補助金についても、地方行政の自主性の尊重、財政資金の効率的使用の観点から、その整理合理化を積極的に推進しております。
 また、現下の金融情勢にかんがみ、新たに預金保険機構に交付する国債の償還に充てる財源として四兆五千億円を国債整理基金特別会計に繰り入れることとしております。
 これらの結果、一般会計予算規模は八十四兆九千八百七十一億円、前年度当初予算に対して三・八%の増加となっております。
 次に、歳入面について申し述べます。
 税制については、さきに申し述べましたとおり、民間投資等の促進及び中小企業、ベンチャー企業の振興を図るための措置等を講ずることとしております。
 公債発行予定額は、前年度当初予算より一兆五千六百億円増額し、三十二兆六千百億円となっております。特例公債の発行につきましては、別途所要の法律案を提出し、御審議をお願いすることとしております。
 財政投融資計画については、財政投融資改革を視野に入れつつ、引き続き景気に配慮する等の観点から、資金の重点的、効率的な配分を図ったところであり、一般財政投融資の規模は三十七兆四千六百六十億円となり、前年度当初計画に対して四・八%減となっております。また、資金運用事業を加えた財政投融資計画の総額は四十三兆六千七百六十億円となり、前年度当初計画に対して一七・四%減となっております。
 次に、主要な経費について申し述べます。
 社会保障関係費については、急速な人口の高齢化に伴いその増大が見込まれる中、将来にわたり安定的に運営できる効率的な社会保障制度を構築する観点から、介護保険法の円滑な実施等を図るとともに、医療保険制度の改正等を行うこととしております。
 公共事業関係費については、新たな発展基盤の構築を目指し、経済構造改革、環境対策、少子高齢化対応、情報通信の高度化といった我が国が直面する政策課題に対応した施策、事業への重点化を図っております。また、その実施に当たっては、費用対効果分析を活用した事業評価を引き続き厳格に適用し、効率性、透明性の確保に努めることとしております。
 文教及び科学振興費につきましては、創造的で活力に富んだ国家を目指して、教育環境の整備、高等教育、学術研究の充実、創造的、基礎的研究に重点を置いた科学技術の振興等の施策の推進に努めております。
 防衛関係費につきましては、中期防衛力整備計画のもと、効率的で節度ある防衛力整備を行うこととし、防衛装備品の調達価格の引き下げ等、経費の一層の効率化、合理化等を図っております。
 農林水産関係予算については、新たな基本法を踏まえ、今後の農業の担い手となるべき者への各種施策の集中や農産物価格政策における市場原理の一層の導入を図りつつ、所要の施策の着実な推進に努めております。
 経済協力費については、評価制度の拡充等の実施体制強化、顔の見える援助の推進等により、援助の効率化、重点化を一層進めております。
 エネルギー対策費については、地球温暖化問題への対応の重要性等も踏まえ、総合的なエネルギー対策の着実な推進に努めております。
 中小企業対策費につきましては、多様で活力のある独立した中小企業の成長発展に資するため、新規開業、経営革新に向けた自助努力支援等に重点を置いて、施策の充実を図っております。
 地方財政につきましては、引き続き大幅な財源不足が見込まれる状況を踏まえ、所要の地方交付税総額を確保するなど、地方財政の運営に支障を生ずることのないよう適切な措置を講ずることとしております。地方公共団体におかれましても、歳出全般にわたる見直し、合理化、効率化に積極的に取り組まれるよう要請するものであります。
 以上、平成十二年度予算の大要について御説明申し上げました。
 危機的な財政状況を改善しつつ、同時に新しい世紀の諸課題に対処することは容易なことではありませんが、政府としては、国民の皆様の御理解と御協力を得て、全力を尽くしてまいります。
 何とぞ、関係法律案とともに御審議の上、速やかに御賛同いただきますようお願い申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
#9
○議長(伊藤宗一郎君) 国務大臣堺屋太一君。
    〔国務大臣堺屋太一君登壇〕
#10
○国務大臣(堺屋太一君) 日本経済の課題と運営方針の基本的考え方について、所信を申し述べます。
 一年前、私が経済演説をいたしましたとき、日本は経済国難ともいうべき状況にありました。国内総生産は二年連続で減少しており、金融システムは内外の信を失い、企業の業績は悪化を続け、雇用不安は高まりつつありました。
 このような状況に陥ったのは、一に、景気循環が下降局面にあり、二に、バブル景気崩壊以来の過剰設備と過剰負債という中長期的な問題があり、三に、規格大量生産社会の仕組みが時代にそぐわなくなったという構造的な問題があったからであります。
 これに対して小渕内閣は、財政、税制、金融、法制のあらゆる分野の施策を大胆かつ迅速に総動員して、景気の回復と構造改革とに尽力してまいりました。
 まず、景気回復のためには、一昨年十一月に緊急経済対策を決定し、需要の拡大と企業経営の安定化に努めました。そのため、平成十一年度上半期の国内総生産は、前期に比べて一・二%の伸びとなり、平成十一年度を通じて〇・六%程度の成長を達成し得る状況になっています。
 景気は、民間需要の回復力が弱く、なお厳しい状況は脱していないものの、各種政策効果やアジア経済の回復などによって、緩やかな改善を続けております。
 一方、構造改革の面では、金融システムの改革、産業競争力の強化、雇用の創出と労働市場の改革、中小企業政策の抜本的な見直しなど、さまざまな改革政策を実行しております。こうした小渕内閣の諸政策に民間の側も力強く反応し、金融機関の統合合併、各種企業の事業再編成や相互連携、ベンチャー企業向け株式市場の創設の動きなどが進んでおります。
 政府は、景気の回復と構造改革を一段と推進するために、昨年十一月、経済新生対策を決定し、目下その実施に全力を挙げているところであります。
 政府は、以上のような現状認識に立って、平成十二年度の経済運営に当たっては三つの目標を立てました。
 第一は、民需主導の本格的景気回復を実現すること、第二は、知恵の時代にふさわしい経済社会の構築を目指す構造改革を定着させること、第三は、多角的貿易体制の維持強化とアジア地域との経済連携を促進することであります。
 まず、第一の景気回復の実現であります。
 景気は、緩やかながら改善を続けているとはいえ、まだ自律的回復には至っておらず、平成十二年度の予算も景気回復を推進する観点に立って編成されております。
 また、税制では、住宅ローン税額控除制度や特定情報通信機器の即時償却制度の適用期限を延長するなど、民間投資を促進する措置を講じます。
 これらを含む諸施策によって、雇用不安を払拭して消費需要を拡大させるとともに、新規起業を活発にすることで公需から民需への円滑なバトンタッチを実現し、年度後半には民需中心の本格的回復軌道に乗せることを目指します。
 もとより、財政の健全化は極めて重要です。しかし、現在の日本では、景気回復、経済の健全化が最優先課題であります。経済の健全化なくして財政の健全化は期待し得ません。
 第二の目的の構造改革を定着させるためには、昨年七月に閣議決定いたしました経済社会のあるべき姿と経済新生の政策方針にのっとり、従来とは概念を転換して、ハード、ソフト両面の改革を進めていくことが不可欠であります。
 小渕内閣は、これまでにも多くの面で大胆な改革を実行してまいりましたが、少子高齢化、グローバル化、環境制約に対応するためには、さらにこれらを広げ、深め、経済社会の構造と発想を変革することが必要です。
 中でも重要なのは、多様な知恵の時代の主役ともなるべき創造的な中小企業の創業や成長を支援し、たくましい経済活力を発揮させることであります。また、地域経済の基盤となる多様な中小、中堅企業の振興も大切です。このため、ストックオプション制度の特例等による人材確保の支援や政策金融の拡充、特定中小会社の株式譲渡益課税の特例の創設などによる資金供給の円滑化を推進いたします。
 次に、情報化の飛躍的推進も構造改革のための喫緊の重要課題であります。
 このために、情報通信ネットワークの高速大容量化、電子政府の早期実現、電子商取引の法整備、情報コンテンツの開発などを推進します。
 特に、教育の情報化では、平成十三年度中にすべての公立小中高等学校等がインターネットに接続でき、平成十七年度を目途としてすべての学級でコンピューターを活用できるようにいたします。
 また、社会資本の整備においても、新たな発展基盤となるものを重点的に整備いたします。
 平成十四年度までには有料道路のノンストップ自動料金収受システムを約九百カ所設けるなど、高速交通体系を整えるとともに、都市、地域基盤の再構築、総合的な渋滞対策などを促進いたします。
 さらに、新千年紀における経済フロンティアの拡大の礎を築くために、ミレニアムプロジェクトとして決定した情報化、高齢化、環境対応の三分野での技術開発事業を促進いたします。
 二〇〇一年は新しい千年紀の門出の年に当たります。この年に政府は、インターネットの上で記念行事を行う計画を進めております。この行事は、地方自治体や民間企業、NPOなどの参加、協力によって、双方向性の情報受発信を行い、全国各地に情報発信機能と個性的な文化を育成しようというものであります。
 多様で活気と楽しみのある経済社会が構造改革の一方の目標とすれば、もう一方の目標は、安全で安心な国民生活の実現であります。
 近年、日本経済にはさまざまな不安が生じました。金融システムの不安、雇用の不安、環境への不安、そして少子高齢化による将来への不安などであります。
 政府は、そのそれぞれに具体的な解決方法を提示し、国民の暮らしと将来に対する安全安心を確実にするよう努めております。
 まず、金融不安に対しては、さきに金融再生の仕組みを設けましたが、平成十二年度予算では、預金者を保護するための交付国債の増額など、金融システムの安定化を一段と進めることとしております。
 第二に、雇用不安に対しては、雇用保険制度の改革、高齢者雇用対策の充実、新規雇用の創出、人材移動の円滑化などの施策を行います。特に、新規雇用の創出と労働需給のミスマッチの解消による就職の迅速化と、産業構造の変化に対応した職業能力の開発には力を注いでまいります。
 第三に、環境汚染に対する国民の不安に対しては、前述のミレニアムプロジェクト等の推進によって、ダイオキシン類の排出量を、平成十四年度までに平成九年に比べて約九割減にするなど、環境への負荷の少ない経済社会を目指します。また、林業、農業においては、環境保全的役割を重視する施策を行います。
 第四に、少子高齢化の不安を解くために、遠い将来にまで持続できる社会保障制度の構築に努めます。また、人生と家庭生活の不安をぬぐうために、介護保険制度を着実に実施いたします。
 日本では、少子高齢化が急速に進んでおります。これに対応するためには、経済社会の全般にわたる全体像を描き、必要な施策や制度の充実、技術開発や能力向上を進めなければなりません。そのような研究調査にも着手してまいりたいと考えております。
 さらに、安全安心で楽しみのある国民生活の実現のためには、生活環境の改善が大事です。このために、公共施設のバリアフリー化を進めるとともに、高齢者や男女共働き家庭が暮らしやすく、子育てにも便利な住、職、商、文化の混在した歩いて暮らせる街づくりを始めます。
 いま一つの重要な政策は、消費者主権の世の中にふさわしい市場ルールの整備であります。
 規制が緩和されるに伴い、消費者の選択の自由が拡大する反面、自己責任もまた重みを増します。したがって、今後は、消費者と事業者との情報量や交渉力の格差から生じる契約上の紛争を公正かつ円滑に解決することが重要になります。こうした視点から、昨年末の国民生活審議会の報告の趣旨に沿い、新たな民事ルール、いわゆる消費者契約法をできる限り速やかに成立させたいと考えております。
 本法の制定により、消費者利益が保護されるとともに、予見可能性の高いルールができることによって消費者と事業者との信頼感が増し、新たな経済活動や業態の創造が容易となり、活発化するものと確信しております。
 経済運営の第三の目標は、世界経済の持続的発展への貢献であります。
 日本経済の繁栄には、世界経済の持続的発展が必要であり、そのために日本の貢献も欠かせません。世界経済の仕組みの中で最も重要なのは、多角的貿易体制の維持強化であります。したがって、世界貿易機関新ラウンドの早期立ち上げに引き続き努力いたします。
 同時に、アジア太平洋経済協力、APECの場などを活用し、アジア地域の連携促進に積極的役割を果たしていく所存であります。また、国際的な金融の安定発展にも努めてまいります。
 日本は、平成九年に始まったアジア諸国の経済危機に際して、新宮澤構想などで多大の資金協力を行い、アジア経済の回復を支援してきました。これからも、アジア諸国などの経済発展と経済改革には、政府開発援助などを通じて協力してまいります。
 小渕内閣は、発足以来一年半、まず景気の低落をとめ、平成十一年度には〇・六%程度のプラス成長が見込めるようになりました。平成十二年度には、一層の景気振興と着実な構造改革の推進によって民需の回復を図り、一・〇%程度の成長となると見通しております。さらに平成十三年度には、新しい構造と発想に基づいて日本経済を新たな長期的発展軌道に乗せることを目標としております。
 一年前の経済演説で、我が国経済は深い不況のやみに閉ざされていますと申し上げました。今は、経済再生政策の効果などで一点の光明を見られるようになりました。しかし、ここで安堵することは許されません。
 過ぎし一九九〇年代の十年間、日本はさまざまな困難に遭遇いたしました。経済不況が長引いただけではなく、技術への不信、教育の荒廃、おぞましい社会的事件など、世の中の構造の疲労と陳腐化を感じさせる事態が相次ぎました。これは、日本が長期間をかけて完成した規格大量生産型の工業社会が人類文明の流れにそぐわなくなったためと言えるでしょう。私たちは、これを、新しい多様な知恵の時代にふさわしい創造的な構造と発想に改革しなければなりません。
 当然、これには痛みも悩みも伴います。だが、それを恐れてはなりません。改革には時流との調和や技術的な調整も必要ですが、退くことも長くとどまることも許されません。
 日本には、約三千兆円の実物資産と約一兆ドルの対外純資産があります。高い能力と強い意欲を持つ一億二千七百万人の国民がおります。すぐれた伝統文化と調和の精神が息づいています。あらゆる意味で日本は、すぐれた素質と大きな実力を持つ国であります。
 今、この国に必要なのは、改革を続ける勇気と未来に対する想像力と、私たち自身への自負と自信であります。未来においても日本が世界経済の主役の一人であり続けるために、今こそ揺るぎない決意を持って進むべきときであります。
 この時期に経済運営の任に当たる者として、私も全力を傾注する覚悟であります。国民の皆さん、また議員各位の御理解と御協力を切にお願いするものであります。(拍手)
     ――――◇―――――
#11
○野田聖子君 国務大臣の演説に対する質疑は延期し、来る三十一日午後一時から本会議を開きこれを行うこととし、本日はこれにて散会されることを望みます。
#12
○議長(伊藤宗一郎君) 野田聖子君の動議に御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#13
○議長(伊藤宗一郎君) 御異議なしと認めます。よって、動議のとおり決まりました。
 本日は、これにて散会いたします。
    午後二時二十八分散会
     ――――◇―――――
 出席国務大臣
        内閣総理大臣  小渕 恵三君
        法務大臣    臼井日出男君
        外務大臣    河野 洋平君
        大蔵大臣    宮澤 喜一君
        文部大臣    中曽根弘文君
        厚生大臣    丹羽 雄哉君
        農林水産大臣  玉沢徳一郎君
        通商産業大臣  深谷 隆司君
        運輸大臣    二階 俊博君
        郵政大臣    八代 英太君
        労働大臣    牧野 隆守君
        建設大臣    中山 正暉君
        自治大臣    保利 耕輔君
        国務大臣    青木 幹雄君
        国務大臣    越智 通雄君
        国務大臣    瓦   力君
        国務大臣    堺屋 太一君
        国務大臣    清水嘉与子君
        国務大臣    続  訓弘君
ソース: 国立国会図書館
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