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1999/12/03 第146回国会 参議院 参議院会議録情報 第146回国会 行財政改革・税制等に関する特別委員会 第3号
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1999/12/03 第146回国会 参議院

参議院会議録情報 第146回国会 行財政改革・税制等に関する特別委員会 第3号

#1
第146回国会 行財政改革・税制等に関する特別委員会 第3号
平成十一年十二月三日(金曜日)
   午前十時三十二分開会
    ─────────────
   委員の異動
 十二月三日
    辞任         補欠選任
     阿南 一成君     山下 善彦君
     小川 勝也君     今泉  昭君
     吉田 之久君     江田 五月君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         吉川 芳男君
    理 事
                大島 慶久君
                谷川 秀善君
                三浦 一水君
                吉村剛太郎君
                佐藤 泰介君
                藤井 俊男君
                森本 晃司君
                富樫 練三君
               日下部禧代子君
    委 員
                阿南 一成君
                岩瀬 良三君
                岩永 浩美君
                海老原義彦君
                大野つや子君
                亀井 郁夫君
                亀谷 博昭君
                久野 恒一君
                佐藤 昭郎君
                田浦  直君
                中島 啓雄君
                畑   恵君
                山下 善彦君
                脇  雅史君
                伊藤 基隆君
                今井  澄君
                今泉  昭君
                江田 五月君
                小川 勝也君
                谷林 正昭君
                内藤 正光君
                福山 哲郎君
                荒木 清寛君
                魚住裕一郎君
                海野 義孝君
                林  紀子君
                吉岡 吉典君
                吉川 春子君
                谷本  巍君
                阿曽田 清君
                星野 朋市君
                奥村 展三君
                菅川 健二君
                石井 一二君
   国務大臣
       国務大臣
       (内閣官房長官) 青木 幹雄君
       国務大臣
       (総務庁長官)  続  訓弘君
   政務次官
       文部政務次官   河村 建夫君
       農林水産政務次
       官        谷津 義男君
       総務政務次官   持永 和見君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        石田 祐幸君
   政府参考人
       内閣審議官
       兼中央省庁等改
       革推進本部事務
       局長       河野  昭君
       内閣総理大臣官
       房審議官     佐藤 正紀君
       総務庁行政管理
       局長       瀧上 信光君
       文部大臣官房長  小野 元之君
       厚生大臣官房総
       務審議官     宮島  彰君
       特許庁長官    近藤 隆彦君
       建設大臣官房長  小川 忠男君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○中央省庁等改革関係法施行法案(内閣提出、衆
 議院送付)
○国立公文書館法の一部を改正する法律案(内閣
 提出、衆議院送付)
○独立行政法人通信総合研究所法案(内閣提出、
 衆議院送付)
○独立行政法人消防研究所法案(内閣提出、衆議
 院送付)
○独立行政法人酒類総合研究所法案(内閣提出、
 衆議院送付)
○独立行政法人国立特殊教育総合研究所法案(内
 閣提出、衆議院送付)
○独立行政法人大学入試センター法案(内閣提出
 、衆議院送付)
○独立行政法人国立オリンピック記念青少年総合
 センター法案(内閣提出、衆議院送付)
○独立行政法人国立女性教育会館法案(内閣提出
 、衆議院送付)
○独立行政法人国立青年の家法案(内閣提出、衆
 議院送付)
○独立行政法人国立少年自然の家法案(内閣提出
 、衆議院送付)
○独立行政法人国立国語研究所法案(内閣提出、
 衆議院送付)
○独立行政法人国立科学博物館法案(内閣提出、
 衆議院送付)
○独立行政法人物質・材料研究機構法案(内閣提
 出、衆議院送付)
○独立行政法人防災科学技術研究所法案(内閣提
 出、衆議院送付)
○独立行政法人航空宇宙技術研究所法案(内閣提
 出、衆議院送付)
○独立行政法人放射線医学総合研究所法案(内閣
 提出、衆議院送付)
○独立行政法人国立美術館法案(内閣提出、衆議
 院送付)
○独立行政法人国立博物館法案(内閣提出、衆議
 院送付)
○独立行政法人文化財研究所法案(内閣提出、衆
 議院送付)
○独立行政法人国立健康・栄養研究所法案(内閣
 提出、衆議院送付)
○独立行政法人産業安全研究所法案(内閣提出、
 衆議院送付)
○独立行政法人産業医学総合研究所法案(内閣提
 出、衆議院送付)
○独立行政法人農林水産消費技術センター法案(
 内閣提出、衆議院送付)
○独立行政法人種苗管理センター法案(内閣提出
 、衆議院送付)
○独立行政法人家畜改良センター法案(内閣提出
 、衆議院送付)
○独立行政法人肥飼料検査所法案(内閣提出、衆
 議院送付)
○独立行政法人農薬検査所法案(内閣提出、衆議
 院送付)
○独立行政法人農業者大学校法案(内閣提出、衆
 議院送付)
○独立行政法人林木育種センター法案(内閣提出
 、衆議院送付)
○独立行政法人さけ・ます資源管理センター法案
 (内閣提出、衆議院送付)
○独立行政法人水産大学校法案(内閣提出、衆議
 院送付)
○独立行政法人農業技術研究機構法案(内閣提出
 、衆議院送付)
○独立行政法人農業生物資源研究所法案(内閣提
 出、衆議院送付)
○独立行政法人農業環境技術研究所法案(内閣提
 出、衆議院送付)
○独立行政法人農業工学研究所法案(内閣提出、
 衆議院送付)
○独立行政法人食品総合研究所法案(内閣提出、
 衆議院送付)
○独立行政法人国際農林水産業研究センター法案
 (内閣提出、衆議院送付)
○独立行政法人森林総合研究所法案(内閣提出、
 衆議院送付)
○独立行政法人水産総合研究センター法案(内閣
 提出、衆議院送付)
○独立行政法人経済産業研究所法案(内閣提出、
 衆議院送付)
○独立行政法人工業所有権総合情報館法案(内閣
 提出、衆議院送付)
○貿易保険法の一部を改正する法律案(内閣提出
 、衆議院送付)
○独立行政法人産業技術総合研究所法案(内閣提
 出、衆議院送付)
○独立行政法人製品評価技術基盤機構法案(内閣
 提出、衆議院送付)
○独立行政法人土木研究所法案(内閣提出、衆議
 院送付)
○独立行政法人建築研究所法案(内閣提出、衆議
 院送付)
○独立行政法人交通安全環境研究所法案(内閣提
 出、衆議院送付)
○独立行政法人海上技術安全研究所法案(内閣提
 出、衆議院送付)
○独立行政法人港湾空港技術研究所法案(内閣提
 出、衆議院送付)
○独立行政法人電子航法研究所法案(内閣提出、
 衆議院送付)
○独立行政法人北海道開発土木研究所法案(内閣
 提出、衆議院送付)
○独立行政法人海技大学校法案(内閣提出、衆議
 院送付)
○独立行政法人航海訓練所法案(内閣提出、衆議
 院送付)
○独立行政法人海員学校法案(内閣提出、衆議院
 送付)
○独立行政法人航空大学校法案(内閣提出、衆議
 院送付)
○独立行政法人国立環境研究所法案(内閣提出、
 衆議院送付)
○独立行政法人駐留軍等労働者労務管理機構法案
 (内閣提出、衆議院送付)
○自動車検査独立行政法人法案(内閣提出、衆議
 院送付)
○独立行政法人統計センター法案(内閣提出、衆
 議院送付)
○独立行政法人の業務実施の円滑化等のための関
 係法律の整備等に関する法律案(内閣提出、衆
 議院送付)

    ─────────────
#2
○委員長(吉川芳男君) ただいまから行財政改革・税制等に関する特別委員会を開会いたします。
 まず、委員の異動について御報告いたします。
 本日、吉田之久君が委員を辞任され、その補欠として江田五月君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(吉川芳男君) 次に、政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 中央省庁等改革関係法施行法案、国立公文書館法の一部を改正する法律案等独立行政法人個別法関係五十九法律案及び独立行政法人の業務実施の円滑化等のための関係法律の整備等に関する法律案の各案審査のため、本日の委員会に内閣審議官兼中央省庁等改革推進本部事務局長河野昭君、総務庁行政管理局長瀧上信光君、文部大臣官房長小野元之君、厚生大臣官房総務審議官宮島彰君、特許庁長官近藤隆彦君及び建設大臣官房長小川忠男君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(吉川芳男君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(吉川芳男君) 中央省庁等改革関係法施行法案、国立公文書館法の一部を改正する法律案等独立行政法人個別法関係五十九法律案及び独立行政法人の業務実施の円滑化等のための関係法律の整備等に関する法律案の各案を一括して議題といたします。
 これより質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#6
○三浦一水君 自民党の三浦一水でございます。
 省庁改革、今回のこの取り組みにつきましては、政治主導を確立していく、また縦割り行政の排除を行う、さらに透明化・自己責任化、スリム化と四つの大きな柱を挙げまして、行政改革全体の中心的取り組みとして行われることを評価したいと思います。中央省庁等改革推進本部によりまして、維新の志士坂本龍馬の写真まで載せまして、「省庁改革の四本柱」と大変勇ましいパンフレットもつくってあります。ぜひ国民の多くとともに期待をしてまいりたいと思っております。
 また、続総務庁長官におかれましては、私は同県、熊本県の出身でございまして、地方紙にも早速その任命の記事が載ったところでございます。別の角度のまた御期待を申し上げたいと思います。
 続長官におかれましては、東京都の副知事時代に大幅な定員削減等を含む厳しい行政改革に取り組まれた御経験をお持ちになると聞いております。その御経験を踏まえまして、国としても厳しい財政状況にあります中での改革にどう取り組んでいかれるおつもりか、まずその基本的なお考えを聞かせていただきたいと思います。
#7
○国務大臣(続訓弘君) 三浦一水議員の御質問にお答えいたします。
 三浦一水議員は、学校を卒業されまして、世界的な企業であるソニーに入られました。そして、五年間海外でその実力を発揮されたと伺っております。恐らく三浦議員の眼から海外からの日本をごらんになったと存じます。御案内のように、日本は二十一世紀にいかに生き延びるか、この真剣な検討が必要ではないかということを恐らく自覚されたのじゃないでしょうか。
 私どもは、六百兆円にわたる大きな負債を抱えていると言われております。そういう中で、御案内のように、これからの二十一世紀に日本が自由で公正で、かつ活力に満ちたそういう社会を築くためには一体何が必要なのか。国権の最高機関である国会、そして国民の皆様が一致こぞって御主張されたことが、まずこの省庁改革ではなかったでしょうか。その意味では、今御質問がございましたように、何としてもこれはやり遂げなければならないテーマだと存じます。
 そのキーワードは、中央から地方へ、官から民へというのがキーワードであります。このためには、セットされた規制緩和や地方分権、あるいは情報公開や政策評価、そういうことがセットとして大変重要だと存じます。
 いずれにいたしましても、これはやり遂げなければならないテーマであり、国民の皆さんの大きな期待でもございます。つきましては、やはり国権の最高機関である国会と、そして国民の皆様と、同時に政府が一体となってやり遂げなければならないテーマでございますので、ぜひ御理解を賜りたいと存じます。
#8
○三浦一水君 しっかりとお願い申し上げたいと思います。
 ところで、今国会が終わりますと、二〇〇一年一月の新府省の発足までほぼ一年しか残らないわけでございます。今回の法案が成立した後も、数千本に上る政令、省令の準備や、あるいはまた全省庁にまたがる大規模な引っ越し等も行われなければならないと聞いております。
 そこで、国民へのサービス低下があっては決してなりません。あるいはまた、円滑な新府省の発足に向けまして今後中央省庁等の改革を具体的にどのように進めていかれるのか、同じく長官に承りたいと思います。
#9
○国務大臣(続訓弘君) 今御指摘のように、千三百本の法律の改正等々、この省庁改革に伴う諸準備がございます。その諸準備を遺漏なく進めて、そして、今御質問がございましたように引っ越しの問題もございましょう。
 いずれにいたしましても、先ほど申し上げましたように、省庁改革が国民の皆様の期待にこたえる、そんな省庁改革であるように私ども万全を期したい、このように存じます。
#10
○三浦一水君 次に、縦割り行政の是正についてお尋ねをしたいと思います。
 縦割り行政の弊害につきましては、ここで私がいろいろと例示をする必要はないほどにさまざまなその弊害が議論をされてきているところでございます。人によっては、各省は独立国といったようなやゆをされている方もおります。国民としては当然だと考えております各省庁間における常日ごろからの情報の共有ということが非常に欠けているんではないかと私自身も認識をいたしておりますし、さらに各省庁におきます相互理解が十分ではありません。このことから、今回の中央省庁等改革におきまして各省庁を束ねていくべき内閣府が新しく新設をされると聞いております。その調整機能の強化とそして発揮というものが非常に大きな期待をされるところでございます。
 そこで、今後、省庁再編によって縦割り行政の弊害の是正ということが具体的に全体としてどのように行われていくのか、同じく長官にお尋ねしたいと思います。
#11
○国務大臣(続訓弘君) この省庁再編は、先ほど申し上げたように明治以来の大改革だ、それは、今まさに御指摘がございましたように、従来の行政が縦割りであった、そしてまたどちらかといえば総理の権限も明確な規定がない、そういう反省の上に立った行政改革である。したがって、まず総理のリーダーシップがとれるような改革を行うこと、それはもう既に法律の中にもございます。そしてまた、縦割り行政を排除するための政策、各省間の政策調整もちゃんと法律の中にございます。したがって、この法律をちゃんと生かし切ることによって今御指摘のような弊害が除けるものだと、そしてまた除くべきだ、こんなふうに思います。
#12
○三浦一水君 次に、独立行政法人制度についてお尋ねをしたいと思います。
 今回、独立行政法人通則法を受けまして五十九の独立行政法人の設置法案が出されております。独立行政法人は業務運営の自立性、自主性が認められるその一方で、事後チェックがきちんと行われることが義務づけられております。
 そのことは効率的で適正な運営を確保していく仕組みであると私も評価をするところでございますが、改めて今回独立行政法人制度を導入するその意義につきまして、長官にお尋ねをしておきたいと思います。
#13
○国務大臣(続訓弘君) 今、独立行政法人についてのお尋ねがございました。
 独立行政法人の導入によりまして、今御指摘がございましたように、今までの業務の機動的な運営だとかあるいは弾力的な対応が可能になるような、そしてまた国民のニーズにかなうようなそういう行政サービスを提供するということが独立行政法人をつくる目的でもございます。したがいまして、何回も申し上げますように、独立行政法人化することによってその業務が非常に円滑になる、同時にサービスも落とさない、まさに国民のニーズにおこたえするようなそういう制度が独立行政法人制度だと、そういうふうに思いますし、当然のことながらその期待にこたえるような運営をすべき、またしなければならない、こんなふうに思います。
#14
○三浦一水君 独立行政法人の業務運営の自立性、自主性を高めて効率的で効果的な運営を目指していくということは、この仕組みで相当な担保が得られるのであろうと私も思います。しかしながら、この独立行政法人が本当にうまく機能をしていく、そのこと自体が大事であると考えております。実際に業務に携わる職員が、その面におきましてみずからの創意と工夫をもって仮に業績が本当に上がってくるならば、その処遇に至りますまでの改善が見られていく等の仕組みがあって初めて私はその機能というものがきちっと発揮できるものであろうと考えております。
 そういう意味で、独立行政法人の職員が意欲を持って働けるように職員の意識改革を行っていくことが同時に重要であると思っておりますが、総務庁長官にこの点もお尋ねをしておきたいと思います。
#15
○国務大臣(続訓弘君) そのことに直接関係するようなお話を私の経験を通じてお答え申し上げます。
 たまたま都庁の鈴木知事の時代でございました。まさに国が独立法人化する、こういうテーマでございました。美濃部知事がつくられた四つの実は研究所がございました。それはそれぞれ世界に冠たる研究所でございました。たまたま私はその中の老人総合研究所の理事長を副知事時代に兼ねておりました。その中で鈴木知事が考えられたことは行政改革、先ほど委員も御指摘ございました、いかにして効率的に、そして同時に都民の皆様に喜ばれる研究の成果が発表できるだろうか、これを一生懸命我々は模索したわけであります。
 そうしたときに、行政の中でがんじがらめの組織あるいは予算、そういうものよりもむしろ弾力的な運営をした方がよろしいんじゃないかということになって財団法人化いたしました。その結果、今、老人研究所の問題にすれば、四つの世界的な研究所がございます。その中の一つでありまして、外部からの研究者がどんどん入ってくる、そして予算も東京都の統制でなくて自主的な運営になる、しかも今申し上げたように官民学一緒くたになって研究成果が世に問える、おかげさまで痴呆症老人の原因があと何年かしたときにはもう究明される、そういう状況になりました。
 事ほどさように、今、三浦委員がおっしゃいましたように、それは職員の意識改革でもありました。そういう国民のニーズにこたえ得るような制度にすべきだ、こんなふうに思います。したがって、私どもも、独立法人、この法律が通りました暁には、そういうことを公約させていただきたい、こんなふうに思います。
#16
○三浦一水君 十分に都政時代の御経験を発揮して取り組みをいただくことを期待申し上げたいと思います。
 次に、特殊法人について関連して質問をさせていただきたいと思います。
 独立行政法人と同じように国の組織の外にありまして、そのあり方についてもさまざまな議論が行われていますものに特殊法人がございます。今回の行政改革によりまして、従来国の行政組織で行ってまいりました業務の一部をこの独立行政法人が担ってまいるという大きな変化を見るわけでございます。当然に、これまで議論をされております特殊法人の改革についてもその方向が今後示されていくべきだろうと私も考えております。その点を最後に続長官にお尋ねをして、さらに我が党の畑委員によります関連の質問に譲りたいと思います。
#17
○国務大臣(続訓弘君) 特殊法人の問題は、これは大変国民的な議論がございます。非効率的だ、あるいは天下りの温床になる等々の批判がございます。その批判に私どもはこたえなければならない。
 したがって、今御指摘のように、どうするんだと。これは当然のことながら不断の見直しを行っていく、こんなふうに思います。また、その必要があると。そのためにはやはり先ほど来申し上げていますように、国権の最高機関であるこの国会と、そして国民の皆さんと、同時に政府とが一体となって国民の御期待にこたえるようなそういう特殊法人の見直しを断行すべきだ、こんなふうに思います。
#18
○畑恵君 自由民主党の畑恵でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
 既に東京都政で大変行政改革に関しまして手腕を発揮された大臣でございますので、楽しみにといいましょうか、大変大きな期待を持ってきょうの質問に臨ませていただきます。
 まず一点目、独立行政法人について、その理念と申しましょうか、大枠のところをもう一度確認させていただきたいと思うんですけれども、今回の日本の独立行政法人のいわばお手本になりましたのは英国のエージェンシー制と聞いております。英国におけるエージェンシー制の創設に当たっては、やはり大規模官僚組織の末端で硬直化していて非効率を余儀なくされてきた執行組織に一定の権限と独立性を与えることによって潜在的競争状態が生まれると。それで、先ほど大臣がおっしゃってくださいましたように、業務の質の向上が図られる、国民のニーズによりきめ細やかにこたえられるし、さらには効率化も図られるという、この点については日本の独立行政法人も目指しているところは確かに同じだと理解しております。
 ただ、英国におけるエージェンシー制が導入されたときの背景というのを調べてみますと、まずエージェンシー制を導入する以前に英国では既に民営化できるものは民営化しておりましたし、規制緩和できるというところはかなりドラスチックな規制緩和をもう実行した後で、そのネクストステップとして独立行政法人、エージェンシー制というものが導入されたと聞いております。
   〔委員長退席、理事大島慶久君着席〕
 やはり英国においてエージェンシー制が幾つか問題点はあるとしても機能している、成功している背景ということには、政策の策定機関と執行機関というのを完全に分離している、まず改革できるところは完全にしているという、そのことが前提にあったというふうに思えるんですけれども、日本の漸次移行していく過程としての独立行政法人というのは、両者引き比べまして、英国のような形で今後成功していくのかなという若干の危惧を持つんですけれども、大臣はどのような手法でこれを成功させようとお考えでございましょうか。
#19
○国務大臣(続訓弘君) 畑恵委員は長年の間マスコミ界に籍を置かれて、そして大所高所からいろんなことを見聞してこられたと存じます。今の英国のエージェンシーの問題についても、まさにしかりであります。
 ただ、日本と英国とは実は相当な行政上の違いがございます。したがいまして、英国流のエージェンシーは必ずしも私どもの日本にはなじまないんじゃないか。そういう中で、今回独立行政法人は、まさに特殊法人の弊害を除去して、そして行政と独立行政法人とが相携えて国民の期待にこたえるようなそういう制度が今回の独立行政法人だと思います。
 つきましては、今英国エージェンシーのお話がございましたけれども、私自身も勉強不足でございますので、いろいろ教えをいただければと、こんなふうに思います。
#20
○畑恵君 大変業績を上げられた大臣に、私の方は完全に机上の学問で本などを参考にしているだけでございますので、他国の制度をそのまま持ってくるのでは全く意味がないと、いかに日本なりの文化ですとか慣習の中で独立行政法人をつくり上げていくかという大変深い御示唆をいただきましてありがとうございます。恐らくもっと詳しく御答弁をいただけることはたくさんお持ちだったと思うんですけれども、ぜひ日本なりの独立行政法人という形で大きな一歩を踏み出されることを期待いたしております。
 大きなもう一つのテーマといたしまして、今回中央省庁再編、改革の中で私が一番期待いたしておりますのは、評価という制度ですとか考え方というのが導入されるという、これは本当に日本の行政に関してエポックメーキングなことだと理解しております。
 ただ、その中で、まず若干心配でありますのは、一般に各省庁に政策評価を担当する課をつくるということで承っておるんですけれども、確かに複数の省庁が担当するときには総務省に担当の局を配置してそこに担当させるけれども、基本的には自分の省庁のパフォーマンス、結果を自分の省庁の官僚の方々が査定する、評価すると。
 これはいろいろなところでマスコミを含めて言われることですけれども、言葉はちょっときついのかもしれませんが、お手盛りではないかと。そうではないのだと思いますので、どのような工夫が凝らされているのか。恐らく評価基準、客観的な基準というのが設置されていると思いますし、それが一つのマニュアルになっているのかもしれない。恐らくこれから詳しいところは詰めていくんだと思いますけれども、ぜひこの点について、なぜお手盛りにならないのかというそこの部分についてお答えいただけますでしょうか。
#21
○国務大臣(続訓弘君) まさに御指摘の政策評価というのは重要な課題であります。したがいまして、今民間有識者の知恵をかりて、御指摘のようなどういう評価基準があるのか、あるいは評価の公表の仕方があるのか等々について研究をさせていただいております。恐らく来年の七月にはそういう答申をいただけると。それを踏まえながら私どもは適切な対処をさせていただきますけれども、今御指摘のように、自分の政策を自分で評価する、お手盛りであっては困る、こういう御指摘がございました。まさに私はそうだと思います。
 そこで、実は議会の中でもいろんな御議論がございます。法律をつくってちゃんとした政策評価をやるべきだと。このことにつきましては、実は衆議院の特別委員会でやはりそういう御質問がございました。今まで考えていた考え方は、まず省庁で自分で政策評価をやる、そして総務省がそれをチェックする、そういう経過をたどってしかる後におもむろに法律と、こういうお話を申し上げましたけれども、そうではだめだ。今お話しのように、同時並行して法律をつくって、客観的な評価、そしてまたそれが国民の眼に、ちゃんと批判に耐えられるようなそういうことを前倒しでやりますと、こう私はお答えを申し上げました。準備を今進めているところであります。御理解を賜りたいと存じます。
#22
○畑恵君 行政評価法を前倒しで取り組まれるということで、大変心強い言葉を伺うことができました。
 私自身も、今回、前国会を通過するときに、衆参両院ともで行政評価法については速やかな検討着手をということで附帯決議がされましたけれども、もう既に大臣から強いお言葉をいただきました。
 言うまでもなく、一九九三年、ウィリアム・ロスが米国でGPRA法という法律をつくっている。これとまたそっくり同じにするというわけではもちろんないと思うんですけれども、やはりある程度御参考にきっとしていただくことになると思います。ガバメント・パフォーマンス・アンド・リザルツ・アクトということで、まさにパフォーマンスとリザルツをきちんと評価していくわけですけれども、かなり規定を見ると厳しいといいましょうか、細かいことまで決められている。
 実は行政評価ですとか行政マネジメントについて今非常に民間の方々で勉強が熱心でございまして、地方自治体の職員の方であるとか、こちらにも公述人でいらっしゃいましたマッキンゼー・アンド・カンパニーの上山さんという方が勉強会を主宰していただいていて、こういう顔を合わせての会議もしますけれども、毎日何百通というメールがサイバー上を飛び交っていまして、もしよろしかったら本当は大臣にも一度のぞいていただけるとありがたいんですけれども、大変な情報量と研究が今進んでおります。
 その勉強会の中でアメリカの国防省の高官のレイ・オマーンという方からお話を伺いますと、GPRA法ですとまず戦略計画というのを立てますと。戦略計画には、各省各部局がみずからの存在の目的ですとか個々の施策の目的が国民にとってどういう意味があるのか、これをまず示さなきゃいけない。どんな成果を達成しようとしているのか、これも書かなきゃいけない。非常に細かく、全部設定しなきゃいけない。その後にまた業績計画、業績報告と細かく設定されていて、ちょっとこれで日本ではどうなるのかなという思いで聞いていたんです。
 先ほどエージェンシーも日本と違うんだという話がございましたけれども、このGPRA法と、今これから行政評価法、日本でつくっていくものと比較しまして、どのような違いとどのような同様の傾向というのがおありなのでございましょうか。
#23
○政務次官(持永和見君) 御指摘のように、米国ではGPRA法ということで、戦略計画とか業績計画を立てて、民間企業の経営ノウハウを最大限に活用しながら実績評価というのを行っている、このことは御指摘のとおりであります。
 我が国の今回の政策評価でありますけれども、先ほども大臣から御説明ありましたけれども、今後、行政評価法というふうな法律でこの問題の全政府的な枠組みを設定していくことも大変大事だと思っておりますけれども、まずそのためには検討作業を十分していかなきゃならないと思います。
 それで、業績評価というのは、政策はそれぞれの各分野においての分野別の特徴なり政策手法がございますから、政策評価の類型というのもいろんな形があろうかと思います。これは実績と業績評価、アメリカのGPRAですか、これはこういう手法をとっておるようでありますけれども、そのほかにコストベネフィットというものを中心としたようなプロジェクト評価でありますとか、あるいは政策評価というプログラム評価でありますとか、いろんな類型があるかと思います。
 そういったものを私ども総務庁において研究会を設けさせていただいておりまして、来年の夏ぐらいを目途に鋭意作業を行っておるところでありまして、そういうようなことで今研究をいたしておりますが、先生御指摘のアメリカのGPRAも有力な一つの参考でありますし手がかりでありますから、それも勉強させていただきながら、鋭意作業をできるだけ早く進めていきたいというふうに思っております。
#24
○畑恵君 ありがとうございます。
 今、総務政務次官の方からさまざまな類型があるので細かく検討しているというお言葉をいただきましたのですけれども、これは非常に大切な部分だと思いまして、まさに一つだけマニュアルをつくって、とにかくこれに従って評価をしたよ、評価表に書き込んだ、はい、これでおしまいという、評価そのものが何か目的になってしまうということが一番怖い。あるところでは、既にもうお言葉がございましたけれども、戦略評価のようなものもある、一方ではコストパフォーマンスのような評価もある、あるものは国民のニーズにどれだけかなっていたかという顧客満足度調査的な評価もあるということで、そういう細やかな類型をつくっていただいて、適材適所で評価が行われるということが最も肝要だと思いますので、そこにもう既に取り組まれているということで大変安心いたしましたし、期待いたしております。
 そして、日本でも着々と進んでいる行政評価法でございますけれども、米国でGPRA法が機能しているという非常に大きな支えというのは、言うまでもなく通称GAOと言われます米国の会計検査院、これが存在しているということが大きい。やはりこの会計検査院が各行政庁の効率的な経営の推進状況をかなり厳しくチェックしている。
 先ほどのオマーン氏の講演で伺った話ですけれども、テーブル・オブ・レビューイングといった何項目もあるチェックリストを全部細かくつけて、さらには、チェックしただけではなくてこれを百点満点で得点づけをしてそれをまた公表するということで、厳格なチェック、そして公表という行為を行っている。やはりこういうチェック機能というのが何かございませんと、評価はしました、おしまいということになりかねないのではないかと思うんです。
 日本版GAOをつくろうという動きもありますけれども、その動きですとか、いや、そうではなくて日本としてはこういうものだということがもしございましたら、お考えをいただけますでしょうか。
#25
○国務大臣(続訓弘君) 今御指摘の件につきましては、アメリカは御案内のように大統領制なんですね、そういうもとでの会計検査院が十全の機能を果たすための私は制度だと存じます。
 たまたま日本では、確かに議会にそういう会計検査院的なものを置くべきだ、そして国民の眼で厳しくチェックすべきだという議論のあることもわかっておりますけれども、今回、私どもは、先ほど来お答え申し上げていますように、まず省庁で政策評価をちゃんとやり、あるいは業績評価をちゃんとやり、そして総務庁はそれを最終的にチェックする、こういう仕組みで対応させていただこう、しかしながら、確かに税金をいかに効率的に使うのかということはもう最大の課題だと存じますので、今御指摘のございましたようなことも参考にさせていただきながら対応させていただきたい、こんなふうに思います。
#26
○畑恵君 ありがとうございます。
 まさに大統領制のアメリカの制度というのは、英国以上にそのまま持ってくるというのは不可能でございまして、GAOの導入をと若手議員が活動を起こしたときにもやはりそのことというのが非常に大きな問題になりました。
 そうした中で、打開点といいましょうか答えというのは、実は国政レベルではなくて、アメリカでも地方自治体から行政改革の波というのが起きて、それがだんだん集約されていってGPRA法もできたという経緯がございます。地方行政といっても都政というのは国家レベルでございますけれども、自治体での行政改革を御経験なされました大臣にぜひ伺いたいんですけれども、やはり改革に入るときというのはどの国でも非常にドラスチックな何か改革制度をとる。
 例えば、イギリスのサッチャー首相がいわゆるサッチャリズムを始めたときに、首相就任直後だったと思いますけれども、強制競争入札制度という制度を導入して、これによって、自治体の仕事のうち民間企業でもできる業務についてはもう例外なく民間企業と自治体内部の組織の両方にオープンにしてしまって、かなりこれは日本では難しいともちろん思うんですけれども、また日本なりのこれまでとはやはり一味違った、何か地方からわき出てくるような改革の手法とか、あともしこの入札制度についてもコメントがございましたら、ぜひ大臣の、自治体のこれまでの業績を生かしての何か御示唆がありましたらお教えいただきたいんですけれども。
#27
○国務大臣(続訓弘君) 入札制度につきましてはもう長い間の議論がございます。今御指摘の英国の強制入札制度はサッチャー時代のお話だと存じます。確かに傾聴すべきテーマではございますけれども、それが先ほど来、アメリカの大統領制のもとの会計検査院だとかあるいは英国流のエージェンシーの問題だとか等々、私どもの行政と他の国との行政の違いがございます。したがって、直ちにアメリカであるいはイギリスで通用しているのが日本の民主制度になじむかといえば、必ずしもなじまないものもございます。
   〔理事大島慶久君退席、委員長着席〕
 しかしながら、この入札制度というのはもう何といいますか、西洋も我が国も全世界的な課題でありますね。透明性を高める、そしていかにして効率的な、そしてまた画一的な制度を模索すべきであるかということはもう永遠の行政のテーマであります。したがいまして、これまたいろいろ地方団体等においても研究はしてそれなりの成果はおさめてはいると思いますけれども、いずれにしても、この課題に対して、市民の皆様、国民の皆様の期待にこたえるようなそういう制度をやはり構築すべきだ、こんなふうに思いますし、その意味では参考にさせていただきたい、こんなふうに思います。
#28
○畑恵君 ありがとうございます。
 入札制度そのものにメスを入れるということになりますと、当然私ども政治家全般もかなり本当に心してかからなければいけないという問題もございます。
 きょうは始まりが遅くなりましたのであと一問ほどで終了させていただきたいと思うんですけれども、サッチャーに続くメージャー首相も、基本的な行政サービス業務について単に評価をするだけじゃなくてそれを公表して、いわゆる通信簿のような形で得点づけをしてこれを公開することによって、通常ですと競争という原理が働かない行政活動の中に疑似的な競争原理というのが働いたと。
 先ほどお言葉の中に出てきたと思うんですけれども、どのように公表していくのか、評価したものを。そこにはまた非常に工夫が要ると思うんですけれども、通信簿的に比べてしりをたたくようなことというのは余り日本の文化になじまないのかもしれないんですけれども、もし何かそこについてお考えがありましたら、一点伺えますでしょうか。
#29
○国務大臣(続訓弘君) この問題についても、実は今民間の有識者のお知恵をかりていろいろ議論をしております。いずれにいたしましても、今御指摘のような仮に通信簿的なことで国民の皆様の眼に触れて、そして批判を仰ぐようなそういう制度あるいは手法があればと思いますけれども、これはやらなければならないテーマだと存じます。
 いずれにいたしましても、行政もそうですけれども、あるいは特殊法人もそうです、独立行政法人もそうだと。いずれにせよ、その行政の目的がちゃんと果たされているのか、効率的に国民の期待にこたえているのかどうなのかということの公表はもう当然のことだと存じます。したがって、一番いい方法でそれが評価できるようなシステムを今考えておりますので、請う御期待ということで御理解を賜りたいと存じます。
#30
○畑恵君 大臣、ありがとうございました。本当に大変期待いたしております。
 そして、先ほどちょっと話の中に出させていただいたんですけれども、行政経営フォーラムという本当にボランティアの、それぞれ自分が行政に携わっている者、シンクタンクにいる者、私のような政治家、全く一般の学生、いろんな方が入って、本当に日本をよくしようと、世界をよくしようと思っている会というのがございますので、ぜひ一度そういうところでもお話を賜れればと思っております。
 大変真摯なお答えに感銘を受けました。期待いたしておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 ありがとうございました。(拍手)
#31
○佐藤泰介君 民主党・新緑風会の佐藤泰介です。
 私は、地元に帰りましてこの行革税制特別委員会のことを説明しておりましたら、今国会でのこの特別委員会の焦点はと質問されてこの独立行政法人のことだと答えましたが、その内容を質問されてもなかなか説明がつかないほど私自身には理解しづらい内容であることを再認識しております。
 地元での質問は、この独立行政法人法ができることで私たちにはどんなメリットがあるのか、この法律ができることでだれが得をするのか、この法律で経費の節減になるのか、以前と比べてどうなるのか、何人ぐらいリストラになるのか、これまでとどう変わるのかというような質問が出されました。的確な政府答弁があるのか、私はこの間の衆議院における行革委員会での独立行政法人法に関する議事録を読ませていただきましたが、私の読解力が弱いのか、政府の答弁の意味するところ、特に何のためにこの法律が出されてきたのか、部分部分では理解できても、総体としてなかなか全体像が見えてこない。
 議事録の中でも、これまでにない政府答弁として、とりあえずとか、先ほどもありましたが、見直すことを前提にしてといったような答弁が数多く見られましたけれども、長官はこういった、とりあえず、見直すことを前提にということについてどのように思われておみえになるか、まず聞かせていただきたいと思います。
#32
○国務大臣(続訓弘君) 佐藤泰介議員は長年にわたって組合の委員長をしておられました。それだけに私はこの問題に対して大変関心が深いと思います。そしてまた、いろんな洞察力も鋭いと思います。それは、何がゆえに独立行政法人化するのかということについても、恐らく見識をちゃんとお持ちだと存じます。
 我々が与えられた要件の中で先ほど来申し上げておりますように国民の期待にこたえるような行政システムを確立する、そのためにどんな手法があるのか。それをいろいろ議論して、そして例えば今までややもすれば批判の的になった特殊法人、特殊法人の二の舞にしてはならない、その反省の上に、独立行政法人を法人化し、そして同時に国民の期待にこたえるようなそういう制度を構築する。それは先ほど来申し上げているように限られた予算、限られた税金、その税金の重みをしっかり受けとめながら、どう二十一世紀に向かって我々の日本のありようを考えるのか、その中の私は一つだと、こんなふうに思います。その点は御理解をいただいていると思いますけれども。
#33
○佐藤泰介君 今の御答弁はほぼ理解をさせていただきましたけれども、私がお聞きしたかったのは、とりあえずとか見直すという部分がございますので、この部分で今回独立法人になったものを見直していくわけですね。その場合に、もっと私は一つ一つ、廃止できるもの、あるいは先ほどありましたが民へ移行するもの等もできるんではないか、そういう検討をしていく、そのことが本当の行政改革につながっていくんではないかというようにも思うわけです。
 したがって、今後見直していく中で廃止なり民へ移行していくというような場合もあるのかどうか、それはどんな見直しでそういうことをしていくのかという点、ちょっとお伺いします。
#34
○国務大臣(続訓弘君) 独立行政法人の法律には、三年ないし五年間の中期目標を立てますよ、それは主務大臣が立てます、そしてその三年ないし五年の中でちゃんと評価をいたします、こういうことが言われております。その評価が、必ずしも今申し上げたように中期目標を達成しない、あるいはもう既に国民のニーズから離れているということであるとすれば、今申し上げたように、今御指摘のございますような形になると存じます。
 しかし、いずれにしても独立法人化するのは、省庁が政策の企画立案、直接政策にかかわるものについては省庁に残し、そうでない研究機関を、あるいはその他の事務事業を独立法人化するわけですけれども、その独立法人化した暁においても、今申し上げたようにちゃんとした業務が執行されているのかどうなのか、そして時の流れ、時代の変遷によってその業務が必要であるのかないのかということは当然私は峻別すべきだ、こんなふうに思います。
 したがって、今御指摘のように、見直しをした結果要らない場合は廃止をするということだって考えられるし、民に移行する、民間に行った方がよろしいということであれば民間に移行する。これは独立法人をつくった後の話、業績をちゃんと評価した後の話と私は思います。
#35
○佐藤泰介君 これは後の話だということ、ここまで来ていますのでそうだと思いますが、やはりこれはこういった法人をつくる前の段階で、私はそういうものも十分検討すればあるんではないか、そういうことをやらないとなかなか行政改革になっていかないだろうと。とりあえず移行させておいて後で検討をしていくということではなかなかその検討が、これまでに何度も行政改革が言われながら十分な成果が私は上がってきていない、その原因の一つにそういった部分があるんではないかということを私自身は感じているわけです。
 したがって、今質問させていただいたわけですけれども、今委員会に付託をされていますので申し上げませんけれども、そういった作業というものはやられたのかどうか、この点だけ。例えば、もうその作業の中で民とか廃止というものはほとんどないということでこういう形になったということだと思うんですけれども、具体的にその辺の検討はどのようにされたのかということだけちょっと伺っておきます。
#36
○国務大臣(続訓弘君) 私は十月五日にこの職を奉じました。そこで、今御指摘の点につきましても私は事務当局に照会をいたしました。確かにけんけんがくがくの議論をしてこういうことにまとめました、したがって廃止すべき、あるいは民間に移管すべきだということの整理も数は少のうございますけれどもいたしました、こんな答えでありました。
 同時に、今最初の、佐藤委員が政治家としての良識からお述べになりました。まさに私も同感であります。やはり言うべきことは言う、やるべきことはやる、これが私は政治家と存じますので、貴重な御意見、しかと受けとめさせていただきます。ありがとうございました。
#37
○佐藤泰介君 それでは、独立行政法人に関してちょっと具体的に聞かせていただきたいというふうに思います。
 八十七事業を独立法人化しようとされていましたが、時期がずれたものを除いたり、あるいは統合や整理をして現在の五十九事業になったと聞いております。その根拠は三十六条や四十三条項、そして四十三条の四項である、このように聞いております。
 そこでお伺いしたいんですが、現在提案されているこの独立法人が認められて発足した、そして今廃止するものもあると、見直しによっては、それ以降。その場合に、そういう何条かで決められてきてこうなって廃止するものが出たときに私は矛盾が生じてこないのかなというふうに思うんですけれども、この五十九本をばっと提案されましたけれども、それを今度は一つずつ、廃止する場合には法案として扱っていかなきゃいかぬですね。それから、さらに今後独立行政法人がふえていくのか、そのときに絶えずそういう作業をしながらしていくんでしょうか。
#38
○政務次官(持永和見君) 今回の五十九の独立法人の審議をお願いしている経過については、今、委員が御指摘のとおりでありますけれども、それぞれの通則法の関係でそれぞれの条文に照らしてこれを閣議決定させていただいた、こういうことであろうと思います。
 実は、先ほどもお話がありましたとおり、これは常に中期目標が、中期計画が終わった段階で独立行政法人自体を見直していく、こういうことになるわけであります。見直していく場合には、当然、見直した結果、民間に委託する事業として民間に委託した方がいいということであれば民間に委託する場合もありましょうし、また今現に国がやっております、行政がやっておりますものの中で企画と現業の、現業といいますか実施部門の分離という面から見て独立行政法人を新しく一つつくった方がより効率的に、効果的に事業が行えるのではないかというような分野があるとするならば、それを新たにつくるということも先の問題としてはあろうと思っております。
 これは、いずれにしても、そういった独立法人の設置の趣旨、そういったものに照らしてこの問題というのは常に見直していかなきゃならない。また、社会経済情勢、そういったものの変化に応じてこの問題については対処をしていくべきものだというふうに思っております。
#39
○佐藤泰介君 いや私は、今お尋ねしたのは、民間へ移行とか廃止とかとなった場合に、この五十九の法律、これはどういう扱いになっていくのかということをお尋ねしたかったわけです。
#40
○政務次官(持永和見君) 独立法人はそれぞれ個別法で今審議をお願いしているわけでありまして、その中身が変わるというようなことであるとするならば、これは当然独立法人の法律改正ということで、国会で御審議をいただいてその結論を出していただく、こういうことになろうと思っております。
#41
○佐藤泰介君 くどいようで済みません。
 見直しということを言われましたけれども、廃止する場合は、ではこの法案が廃止されていくということになるんですか。
#42
○政務次官(持永和見君) 独立法人それぞれ持っております業務の中に、場合によっては一部廃止もあるかと思います。あるいは全部廃止もあるかと思います。全部廃止ということになれば、当然個別法自体が要らなくなるわけでございますから、これは法律の廃止になろうかと思います。ただ、一部廃止ということもあり得るかと思いますので、そういう場合には法律の変更ということに、改正ということになろうかと思います。
#43
○佐藤泰介君 わかりました。ありがとうございました。
 では次に、そんなことが今後考えられると思いますし、私はこの独立行政法人の中に民営化あるいは廃止できるものがかなりあるのではないかという認識をしておりますので、したがって、本来ならば、先ほども申し上げましたけれども、これだけの法案ですので各委員会に付託をされて十分に検討の必要があったのではないかな、こんな点も思っておりますので、そのことを申し上げて次の質問に移ります。
 中央省庁等改革基本法の四十条によりますと、いわゆる公務員型の特定独立行政法人は主に業務の停滞が国民生活または社会経済の安定に直接かつ著しい影響を及ぼすと認められるものについて創設されることになっていますが、この内容は国の行政が担う、まさに担う業務と言えるのではないかと私は思います。
 したがって、独立法人にすることによってかえって行政責任が不明確になるのではとも思うわけですが、長官は独立行政法人と国の責任についてはどのように考えておみえになるのか、その点をちょっと伺わせてください。
#44
○国務大臣(続訓弘君) 独立行政法人の所管は主務大臣であります。それぞれの所管大臣が独立行政法人を所管をしております。その意味では私は一体だと存じます。
 ただ、今、委員が御指摘のように、政策にかかわるそういう試験研究機関等々はちゃんと省庁の所属にしてある。同時に、運用の面において、民間の知識、経験等々を採用してさらに活性化をしていただいた方がよろしいという事案については独立行政化するということでございますので、ただ、今申し上げたように、独立法人化された後も、その独立法人化を所管している主務大臣が例えば三年ないし五年間の中期目標等々を定めて、そしてその運営の面をちゃんと独立法人に課せる、課しているということでございますので、私はその意味では一体というふうに理解をしております。
#45
○佐藤泰介君 私は、ちょっと言い方が悪かったんだと思いますけれども、その独立行政法人が何かあった場合に国に責任があるのか独立行政法人に責任があるのかという部分をちょっとお聞きしたかったわけですが、十分に私の趣旨が伝わらなかったと思いますので、具体的に例を出して一遍聞かせていただきたいと思います。
 特定独立法人は国とは別の法人格を与えられていると思います。法人としての行為は、法的にはしたがって私は別なものになるんだろうというふうに思いますが、しかしその独立法人の役員や職員はすべて国家公務員である。そのような機関が行う行為が国の行為とは別になるのかと、独立法人ですから。しかし、そこの役員や職員は全部国家公務員ですよね。法的には別になっておきながら、役員、職員は国家公務員。そういう場合にどうやって区別するのかということですし、何かあった場合にどういう責任が果たせるのか、同じようになるのかどうかということをちょっとお尋ねしたかったわけです。
#46
○国務大臣(続訓弘君) 先ほどは大変失礼いたしました。
 今お尋ねの、確かに特定独立行政法人は、身分は国家公務員の身分であります。しかし、行政とは切り離された特定行政法人であります。その意味では非常に説明しづらい、そしてまた御理解しづらい点がございますけれども、独立行政法人はその法人の所管、理事長、要するに責任者というのは主務大臣が任命をして、理事長がその運営の衝に当たると。そして、その理事長が、例えば給料の問題も昇進の問題も、あるいは人員配置の問題もそこで決められる、理事長の責任において。しかしまた、今御質問のように、それでは最終的にだれが責任を負う、仮に事故等々があったときにだれが責任を負うのかということであれば、それは今申し上げたように、その独立行政法人を運営している長が責任を持つべきとは思いますけれども、最終的な責任は私は国の責任だ、こんなふうに思います。
#47
○佐藤泰介君 今の御説明だとすると、国家公務員が国家公務員法や公務員倫理法のもとで業務を行った行為の総体が国の行為だと私は理解するわけですが、とすると独立法人の公務員の行為も、今の答弁だと国の行為ではないような感じでございますが、そこのところをもう少し私にわかるように説明をしていただければというふうに思います。
#48
○国務大臣(続訓弘君) 大変今の問題については専門的なことになりますので、いわゆる中央省庁等改革事務局長から答弁をさせていただきます。(「だめだ、長官にしてくれ」と呼ぶ者あり)今、再三お答え申し上げていますように、行政とは切り離されているわけです。ただし、身分は国家公務員である、特定行政法人については国家公務員であると。それで、公務員倫理制度だとか等々については援用される、準用されるわけです。法律によって準用される、こういう仕組みになっております。そういう意味では、私は国家公務員、いわゆる行政庁の国家公務員と、それと独立行政法人の国家公務員とは違う、身分的には違う。
 したがって、法律の準用はあるけれども、私は、先ほど来申し上げているように、所管は一番の理事長がすべてを統御するわけですから、ただ、今申し上げた国家公務員の身分ではある、そのことはあくまでも、国家公務員あるいは国家公務員倫理法だとかという、準用されるだけであって、いわゆる国家公務員と、行政庁における国家公務員と独立行政法人の国家公務員は違いがある、こんなふうに思います。
#49
○佐藤泰介君 したがって、わからないんですね、これ。
 では、もう少し突っ込んで聞きますけれども、何か事故があったときには、最終的に国が責任を負う場合もあるというような答弁ございましたね。しかし、今は準用するんであって別のような、職員は国家公務員とは別のような感じの答弁もあったわけですが、ではその法人の違法行為によって損害を受けた場合、賠償請求訴訟は当然法人相手に行うことになると思いますが、この場合の国の責任はどうなるのでしょうか。
 国家賠償法の適用の問題もありますので、法人の行為が公権力の行使に当たる場合とそうでない場合、準用されていると言われましたので、そうでない場合に区別して国の責任がどうなるのか。法人に責任があるというような今答弁もありましたし、最終的には国に責任があるというような答弁もありましたので、その辺を区別して、国の責任はどうなるのか、責任追及についても異なるのか、そのあたりをちょっと説明していただけますでしょうか。
#50
○政務次官(持永和見君) 先ほど大臣も申し上げましたとおり、法人格としては、これは独立行政法人は別の法人であります。
 やや委員の御指摘、非常に具体的でございますので、行政不服審査法とか行政事件訴訟法、今御指摘にありました国家賠償法等、行政上の一般制度の適用につきましては、行政上の主体が一律に適用を受けるのでなくて、当該主体の行った行為について、これが公権力の行使であるか、そういったものを個別に判断した上で個々の法律の適用が決定される、こういうふうに解釈をされておるところでありまして、したがって独立行政法人の機関としてのやった行為が公権力の行使ということであるのならば、これは今申し上げましたような国家賠償法等も適用されるというふうに解釈をされるのではないかと思います。
#51
○佐藤泰介君 そうなりますと、今度は、独立行政法人そのものはほとんど国の機関と変わらないということになりませんか。私は今の答弁だとそんなふうに理解をさせていただきますけれども。
 公権力とそうでないものとの区別があるという答弁もありましたので、ではそれは、もう一つつけ加えてお聞きしますけれども、どういった判断、基準というものが、あるだろうと思いますし、だれがそれを決めるのかということもあろうというふうに思いますので、その辺もあわせてお尋ねをします。
#52
○政務次官(持永和見君) 独立行政法人は、先般来御説明を申し上げておりますとおり、行政の企画部門と実施部門を分離する、特に実施部門について、できるだけ独立行政法人化できるものは独立行政法人化していこうということで設けられている制度でありまして、一般的に、その中での公権力の行使というのがどういうことがあるのか、これは、ひとつせっかくの先生の御指摘でございますから、私どもの方で整理させていただいて、改めてそういった具体的な問題についてお答えをさせていただきたいと思います。整理をさせていただきたいと思います。
#53
○佐藤泰介君 では、またの機会に聞かせていただくなり資料をいただきたいというふうに思います。
 ちょっと、後半の質問もそうですか。それをどこでだれが判断していくのかということも含めてですか。
#54
○政務次官(持永和見君) これは、それぞれの法律の適用関係になるかと思いますが、それぞれの法律を所管しております責任者が判断をする、こういうことで、一般的にはそういうことではないかと思っております。
#55
○佐藤泰介君 そうすると、何かあった、賠償その他の問題が起きたときは、その独立法人の長が判断するということですか。
#56
○政務次官(持永和見君) 私が申し上げたのは、行政不服審査法、行政事件訴訟法、国家賠償法ということを申し上げました。これは、それぞれ恐らく、行政不服審査法であるとすれば、恐らくこれは法務省の所管じゃないかと。もし間違ったら後で訂正させていただきますが。
 そういったことで、法律を所管している一義的にはそれぞれの行政法人の長が判断をすると思いますが、しかし最終的な権限は、これはそれぞれの法律を所管する主務大臣が権限を有しているというふうに思っております。
#57
○佐藤泰介君 ちょっと整理をさせていただきます。
 そうすると、まず一義的には独立法人の長、その次が主管大臣、その次が法務大臣、こういうことですか。違うんですか、そこは。つながっていないですね。
#58
○政務次官(持永和見君) 一義的にといいますか、国家賠償法の対象になるかどうか。これは、実態の問題としては、それぞれの独立法人の長が自分でまず判断する、あるいはそれを判断しながらそれぞれの担当の省庁に合議をするといいますか協議をするといいますか、そういうことであろうと思いますけれども、最終的な判断は、それぞれの法律の問題でありますから、これは司法であります。司法が判断することになると思います、もし争いになれば。争いになればそういうことになると思いますが。
 そういう意味で、法務大臣は横並びの大臣でありますから、例えば行政不服審査法は私は法務省が持っているんじゃないかということで申し上げたので、これ、所管が間違っていれば訂正をさせていただきたいと思います。
#59
○佐藤泰介君 私もちょっとわからなくなってきましたので、一遍資料をいただいて精査をさせていただいて、もう一度お尋ねする機会があればお尋ねをしたいというふうに思いますが、結局、この独立行政法人そのものがなかなかわかりにくいということは御理解いただきたいというふうに思うんです。もっとすっきりした形を検討していくことが本当の行政改革につながっていくんではないかというふうに私は思うわけです。したがってこんな質問をさせていただいたわけでございます。
 それでは次に、中央省庁等改革基本法では、独立法人の運営費は国が負担することになっています。特定行政法人について、行政機関の職員の定員に関する法律その他の法令に基づく管理の対象としないことになっていると思います。このことは、定員管理の対象にならない公務員をふやす一方で、行政コストの削減には全然つながらないのではないか。五十九法人のうち、公務員型の特定独立法人はたしか五十五だったと思います。このことは、先ほど長官も行政改革に当たって強い決意を示されましたけれども、こういう形で本当に効率化ということで行政のコストの削減につながっていくんだろうかなと、こんな疑問を持ちますので、今申し上げたような点も含めてお答えをいただきたいというふうに思います。
#60
○国務大臣(続訓弘君) 先ほど来いろいろな御質問をいただきました。例の特別権力関係といいますか、独立行政法人は、できるだけそういう権力関係にないものを我々は整理したつもりであります。したがって、御心配のような事案は万々起きないとは思いますけれども、仮に起きた場合の整理は、先ほども申し上げたように、させていただきます。
 なお、今、独立法人化によっていかなる経費の削減が期待できるのか、こういう御質問でありました。これもまた、やり方次第によっては相当の効果が期待できるのではないのかと。というのは、予算面においても人員の配置の面におきましても、あるいは組織のあり方の問題につきましても、それぞれその行政法人になじむような、また行政法人が十分機能できるようなそういうシステムをみずから考えられる、そういう仕組みでございますので、仕組みはできた、その仕組みをその長が本当に生かし切る、同時に主務大臣もそれを生かし切れば、私は今、委員の御指摘のように、ある意味では期待できるような効果が生まれるのではないのかな、また、それを期待して私どもは独立行政法人化したわけですから、これからちゃんとした魂を入れるべきだ、こんなふうに思います。
#61
○佐藤泰介君 今、結果として行政コストの削減につながっていくことを期待しているという趣旨の御答弁だったと思います。
 そうしますと、予算面でそれを今判断するのは大変難しいということはわかりますけれども、どれぐらいの効果を期待されているのか。ただ、仕事が効率になってコスト削減につながっていくことを期待しているということでは、本当にそこにつながっていくのかなという疑問がまた生じてきますので、そのコスト削減、どの程度、今の段階で判断するのは難しいでしょうけれども、数量化するというのも難しいかもしれませんけれども、そういう見当があったはずだと思うんですけれども、そんな点について再度お聞かせをいただけますでしょうか。
#62
○国務大臣(続訓弘君) せっかくの御質問ではございますけれども、私どもがここに具体的な数字を持ち合わせているわけではありません。
 ただ、何回もお話し申し上げていますように、独立法人化することによって、国民の皆様が、ああ、今までの例えばある省の研究機関よりも独立行政法人になった研究機関、研究所が本当に成果を上げたなと。それには、やり方が今までと違ったやり方ができたがゆえに成果が上がったなという、そういう期待、それを私どもも期待しているわけです。
 同時に、これは国民に監視をしていただく。それには、先ほど来申し上げておりますように、業績評価制度がある。その業績評価制度はオープンにして国民の皆様の監視の中にちゃんと置くようにということでございますので、私は期待できるんじゃないか。
 同時に、先ほどいみじくもおっしゃいました、もしその期待が外れた場合には整理をするのかと。これまた、国民の皆様が整理すべし、こういうことであれば整理しなくちゃいけませんので、そういう意味では情報公開、成果を情報公開する、ガラス張りにするということによって、今御質問の趣旨には若干沿えないかもしれませんけれども、御理解を賜りたいと存じます。
#63
○佐藤泰介君 そうしますと、これは行政改革の一環だと思いますので、行政コストがどう削減されていくかということが非常に私は重要だと思っておるわけです。
 身分もほとんど変わっていない、それで独立法人にして仕事が効率になると言われますので、なって、どの部分で行政コストが削減されていくのかな、こんなことを思いましたので、お尋ねをさせていただいたわけです。
 さらにもう一点、この問題に関してお尋ねをさせていただきますけれども、本当に独立行政法人が行政コストの削減を目標なり目指していくとするならば、そういった行政コストの削減に向けた取り組みを各法人がするんだろうと思います。
 そういった場合に、中期目標を出すわけですね、その中期目標の中にそういった行政コストの削減目標みたいなものが私は入れられるべきではなかろうかなとも思うわけですけれども、そんなあたりを具体的にお尋ねをしたいというふうに思います。
#64
○国務大臣(続訓弘君) 例えば、従来の研究であればこういう分野に意を用いていた、しかし時代の要請に基づいてこういう別な分野に新しい研究開発を志向したい、ついてはその予算の面におきましても、従来はここにこれだけのむだがあった、そのむだをこちらの方に移して、これに重点を置いて研究をやりますよというのは、当然のことながら中期目標の中に入れられると。そういう意味では、要するにそれはすべてガラス張りですから、従来の予算がこうあった、次の新しい研究にこれだけという目標が示されるのじゃないか、それを私どもは期待をしている。
 同時に、当然のことながら、主務大臣がそういう中期目標に対してちゃんとした思想を持って、哲学を持って対処すべきだ、こんなふうに思います。
#65
○佐藤泰介君 ガラス張りでそれがわかるということですが、その目標自体の中に行政コストを削減していくという、項目的にはそういうものが入るのかどうか、ここのところをちょっと確認させてください。
#66
○政務次官(持永和見君) 基本的には、今、大臣がお答え申し上げたとおりでありますが、今回の独立行政法人通則法、この二十九条の中に、「中期目標においては、次に掲げる事項について定める」という規定がございまして、「業務運営の効率化に関する事項」というのがございます。
 また、三十条に「中期計画」が規定してございますが、この中期計画の三十条二項においても「業務運営の効率化に関する目標を達成するためとるべき措置」、恐らく「とるべき措置」というのは具体的な措置のことをこれは規定しているんだろうと思っておりますが、そういう意味でこれはガラス張りでございますから、こういったことできちんとそれぞれの独立行政法人が業務の効率化、経費の削減のために、具体的に何をとり何を目標とするか、そういうことはこの中ではっきりと法律で明示してあるところであります。
#67
○佐藤泰介君 そうすると、二十九条のところからすると、その中に恐らく行政コストそのものも、削減目標も加わってくるだろう。私も、先ほども申し上げたように、やっぱりこれは行政コストの削減につながっていくことが行政改革であり、納税者からもはっきりとわかるというふうに思います。
 したがって、仮にこの法案が通り、各独立行政法人が立ち上がったときに、その中期目標なりそういうものを見させていただいて、そうした行政コストの削減に向けた目標が組み込まれているのかどうかという点をこれから私は注視をしていきたい、このようなことを申し上げて、次の質問に移ります。
 特殊法人の関係でございますけれども、長官の御認識は特殊法人に多くの問題がある、透明性が足りない、あるいは非効率的であると。したがって、特殊法人のそうした部分を御認識されてみえるのかどうかという点と、そうした認識のもとに今回こういった独立法人をつくるということも先ほど述べられたと思うんですけれども、長官はそういう御認識かどうか、私が今申し上げたような認識かどうか、その点をお尋ねします。
#68
○国務大臣(続訓弘君) 佐藤委員の御指摘のとおりであります。
#69
○佐藤泰介君 ありがとうございました。
 では、平成十一年の累次閣議決定で同じようなことが私は出されていると思います。
 特殊法人を整理合理化し、あるいは効率化しようとした内容が累次閣議決定の中にもあると思うんですけれども、さらに積極的にそういった特殊法人について洗い直しをしていくことが大きな行政上の課題であると、そんな趣旨が述べられていると思いますけれども、先ほどの質疑の中にも出てまいりました。不断の見直しを進めていく、先ほど長官はそのようにお答えになられたと思いますけれども、これだけ閣議決定で明確にされたものだと思いますので、そういう抽象的な答弁ではなくて、どのように具体的なスケジュールでどの特殊法人を廃止や統合、あるいは思い切った見直しをされていくのか、抽象的な努力目標ではなくて、具体的にその辺のスケジュールなり、洗い直していく、廃止していく特殊法人、どんなものをやるのか、そんな点をお答え願いたいと思います。
#70
○国務大臣(続訓弘君) 御指摘の特殊法人は七十八ございます。
 限りなく官に近い特殊法人から、限りなく民に近い法人がございます。そして、ただいま御指摘がございましたように、行革会議でもそのことについて触れ、厳しく問い直すべきだという御指摘がございました。したがって、この問題についてはもう国会を初め国民の皆様からいろんな議論がございました。先ほど御質問の中にもございましたように、透明性が欠けている、非効率的だ、そしてまた同時に天下りの温床にもなっているという、そういう批判がございました。そういう批判を受けての行革会議の提言でありました。
 したがいまして、私どもは今御指摘のようにどういうスケジュールでどういう見直しをしているのかという具体的な御質問でございましたけれども、このスケジュールそのものはただいま持ち合わせておりません。しかしながら、先ほど来申し上げておりますように、見直しは不断にやらなければならない。
 それで、幾つかの統合も図りました。これは一次、二次、三次という見直しがございました。したがって、これからもその見直しを具体的に、じゃいつの時点にどういうスケジュールでどういう法人をというスケジュールは今のところございませんけれども、必ずやりますので、その辺のところを御理解賜りたいと存じます。
#71
○佐藤泰介君 中途半端な質問になりましたが、時間が来ましたので終了させていただきます。
 ありがとうございました。(拍手)
#72
○委員長(吉川芳男君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時まで休憩いたします。
   午後零時八分休憩
     ─────・─────
   午後一時一分開会
#73
○委員長(吉川芳男君) ただいまから行財政改革・税制等に関する特別委員会を再開いたします。
 まず、委員の異動について御報告いたします。
 本日、小川勝也君が委員を辞任され、その補欠として今泉昭君が選任されました。
    ─────────────
#74
○委員長(吉川芳男君) 休憩前に引き続き、中央省庁等改革関係法施行法案、国立公文書館法の一部を改正する法律案等独立行政法人個別法関係五十九法律案及び独立行政法人の業務実施の円滑化等のための関係法律の整備等に関する法律案の各案を一括して議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#75
○福山哲郎君 午前中の同僚の佐藤委員に引き続きまして、私、福山哲郎が質問をさせていただきます。
 まずは、続長官におかれましては連日お疲れさまでございます。また御就任おめでとうございます。東京都の副知事をされたということで、僕みたいな若輩者に比べるともう本当に行政経験の豊かな長官に対しまして、きょうは少し質問をさせていただきます。こんな機会をいただきましてありがとうございました。
 私は、今回の、中心的には独立行政法人の問題になっているんですが、よくよく議論の引き合いにイギリスのエージェンシーの話が出されます。逆に言うと、イギリスは我が国の特殊法人をしっかりと見学に来て、視察をした上で、特殊法人制度という日本には不思議な制度があって、イギリスにこの制度を導入すればひょっとするとイギリスの行革もうまくいくのではないかという流れの中でエージェンシー制度というのを導入したと。これを突き詰めて言うと、もう長官御案内のように、行政の実施部門の一部に対して現場の合意を得た上で権限行使にとにかく自由な裁量を与える、現場の実施部門に対し自由な裁量を与えて、その結果業務の効率性を図るものだということだというふうに思いますし、長官もそういった御答弁をいただいていると思います。
 しかし、私は、我が国の今回の独立行政法人については、いわゆる今申し上げた実施部門と企画部門の分離という根本的な独立行政法人の位置づけをするときに重要なこの分離というものに対して、非常にあいまいな状況になっているのではないか。逆に言うと、実施部門を外部化することでスリム化をするという話なんですけれども、こういった趣旨で今回やられたはずなんですが、どうも五十九独立行政法人を見ると、現実に実施部門と企画立案部門が分離できるのかどうか大変あいまいな気がしているんですが、長官としてはいかがお考えか、御答弁いただけますでしょうか。
#76
○国務大臣(続訓弘君) ただいま福山哲郎委員からエールを送られましてありがとうございました。
 私も、実は福山委員がかつて松下政経塾の門下生であるということで、昭和五十五年のお話をさせていただきます。
 たまたま鈴木知事のところに松下先生がお見えになりました。そのときにまさに今お話しのような独立行政法人あるいは特殊法人の話がありました。それはどういうことかといえば、たまたま知事が財政再建に対して大変大なたを振るっておられる、そういう状況の中で、自分の経験とそしてまた自分の所感を教えていただくためにおいでになりました。
 私は、無税国家論というのを初めて伺いました。まさに二十数年前のあの先見性。そしてまた、独立行政法人あるいは特殊法人の強い見直し論をおっしゃいました。今、二十一世紀に向かった日本の国のありようを考えたときに、このままではだめですよ、徹底的な行政のスリム化が必要です、大胆な省庁改革が必要ですよ、大胆な民間に対する規制撤廃が必要ですよ、そしてコスト意識に目覚めなさい、まさに行政はそうでなければだめですよ、こんなお話をされました。その意味では、福山委員はそういう哲学を持った人に育てられ、これからの日本を背負うお一人だと思います。
 そして、自分は今まで財界から大きな声で政府・自民党に対していろいろ申し上げてきたけれども、一つもそれが実行されなかった、ついては志を持つ若い人たちを育てたい、あわせて私財をなげうってPRの雑誌を創設して、大いにこれから日本の国づくりのために自分の余生をささげたい、こういうお話がありました。
 そういうことも踏まえながら、まさに今の独立行政法人は、従前の特殊法人のいろんな欠点を補うために、実は、そしてまたスリム化をするために、そして同時に国民の期待にこたえるために実行することでございますので、その辺のことは御理解を賜っていると思います。
#77
○福山哲郎君 大変お褒めのお言葉をいただきまして、もう照れくさい限りでございますが、松下幸之助塾主の思い出をお話しいただきましてありがとうございます。私どもも本当に幸之助塾主にお世話になり、御指導をいただき、政治をよくしなければ日本はよくならないんだというその思いを持って徒手空拳の中から選挙を戦ってまいりましたので、今、続長官に言われて、志を変えないで頑張っていこうと思いますが、審議としてはもう少し具体的に行きます。
 大学とか研究所とか博物館とか美術館などが今回独立行政法人になっていますが、先ほど冒頭申し上げましたように、企画立案部門と実施部門をどうやって美術館で分離をするのか。その主務官庁が企画立案をして、実施部門を効率化するといいますが、美術館や博物館や研究所でどういった形で分離をしていくのか、なぜこれが独立行政法人として今回挙がってきたのかということについて、お答えをいただけますでしょうか。
#78
○政務次官(河村建夫君) 美術館、博物館等を独立行政法人にするかどうかという問題について、いろいろ御議論をいただいてきたところでありますが、今回、美術館につきましては、御案内のように東京国立近代美術館、京都国立近代美術館、国立西洋美術館、国立国際美術館の四館を一つの法人、それから東京国立博物館、京都国立博物館、奈良国立博物館の三館が一つの法人という形になっておるわけでございます。
 国立博物館は、歴史的に価値の高い文化財を保存して、そして我が国の歴史、文化に対する正しい理解を促して次の世代に着実に継承させていくということを目的とする。国の重要な文化財保護行政の一端を担う。それから、国立美術館は、国内外の作品を問わず、すぐれた美術作品を収集して展示をして、そして国民の鑑賞機会の充実を図って芸術文化の振興に資していきたいということで、これも国の芸術文化振興の非常に重要な機関である。
 このような観点に立って、国の文化財保護行政あるいは芸術文化行政の一環を担う、国策として担うものであるという観点から、これを独立行政法人化していったわけでありまして、この評価につきましても、国立博物館は非常に歴史的な視点から成り立っておりますから、その観点に立ってこれを評価していかなきゃいかぬ。
 それから、美術館は美術価値的な視点という評価をしていかなきゃいかぬということでございまして、この評価のあり方については、今後さらに独立行政法人化の機関の中で、それぞれ独立しておりますが、博物館、美術館、それぞれ役割が違いますけれども、その中でさらに評価のあり方については今後詰めていく、こういうことになるというふうに思います。
#79
○福山哲郎君 ありがとうございます。
 お伺いをしたんですが、余り御明確なお答えをいただいていない。例えば、独立行政法人になろうがなるまいが、博物館が国の重要な文化財を保護することとか重要な歴史的なものを大切にするというのは、独立行政法人であろうがなかろうが多分その役割は変わらない。
 今回、なぜ独立行政法人にするかという合理的な理由としては、それはもともとあった理由でございまして、ここに実は例の行政改革会議事務局が出した最終報告書があるんですが、政策立案機能と実施機能の分離を図ること、思い切ったスリム化が不可欠、質、効率性、透明性の向上があわせて必要と。これらをあわせて実現するための手段が独立行政法人であると。例えばそういう状況の中で、今、政務次官がおっしゃられた、なぜ美術館、博物館が独立行政法人になったのか。これの実施部門と企画立案部門というのを分離するその根拠というのは一体どういうものか。これは実は本質的な話ではないんです。こんな瑣末な話をしたくないんですが、もう一度御答弁いただけますでしょうか。
#80
○政務次官(河村建夫君) 御指摘のとおりで、要するに、企画部門と実施部門を分離することによってメリットがどのように生まれるかということがやっぱり一つのポイントだというふうに思います。
 御指摘のように、中央省庁等改革基本法において、運営の効率化を図っていかなきゃいかぬということでありまして、これは独立行政法人化することによって、予算に関する単年度主義によらない弾力的で柔軟な会計制度の運用が可能になっていくであろうということが一点。
 それから、独立行政法人に対する主務大臣の監督、関与というものが法律によりかなり限定されて、その法人の自主性、自律性が増して対象機関の提供する行政サービスの質の向上を図ることが、裁量権が増しますから自由にやれるということが考えられるわけであります。文部省としては、行政事務の効率化の視点、これはもちろん大事でありますが、この機関というものの特性に配慮をして、文部省所管機関の機能をさらに充実するという形で一連の独立行政法人化の個別法の立法作業、これに今取り組んできてこのような形で法案を出しているようなわけでございます。
#81
○福山哲郎君 今のは独立行政法人化するに当たる一般論だというふうに承ります。別に美術館、博物館が独立行政法人化をするための合理的な理由だというふうには私はどうしても受け取れないんですが、これで行くと切りがありませんので、総務庁長官にお伺いをします。
 今度、この独立行政法人は二種類に分類をされました。いわゆる特定独立行政法人、これは国家公務員の身分を持つ特定独立行政法人と国家公務員の身分を付与しない独立行政法人が存在することになりました。特定独立行政法人と普通の独立行政法人の区分をされた基準は何か、お答えをいただけますでしょうか。
#82
○国務大臣(続訓弘君) 中央省庁等改革基本法の四十条及びこれを受けた独立行政法人通則法第二条の二項において、独立行政法人のうち、その業務の停滞が国民生活または社会経済の安定に直接かつ著しい支障を及ぼすと認められるもの、そのほか当該独立行政法人の目的、業務の性質などを総合的に勘案して必要と認められるものにつきましては、その役職員に国家公務員の身分を与える特定独立行政法人とする旨定められております。
 この規定に従いまして検討した結果、先ほど御指摘のありましたように、五十五の法人については特定独立行政法人とし、その他四つの法人につきましては国家公務員の身分を与えない法人とすると、こういうことにしたわけであります。
#83
○福山哲郎君 かつての行政改革会議の議論では、独立行政法人というのは原則非公務員身分の団体との整理が大部分だったんです。しかし、現実にふたをあけてみると、その大部分は全く逆で、公務員型の独立行政法人が今、長官が言われたように五十五、そして非公務員型が四つだったわけです。
 そして、今、長官がまさに言われましたように、その基準というのは、その業務の停滞が国民生活または社会経済の安定に直接かつ著しい支障を及ぼすと認められるものについては公務員型だというふうにおっしゃったわけですが、逆にそれだけで、その基準だけでこの五十五と四つにどうやって分けられたのか。五十五はいろんなものに支障を来すから公務員型だと、四つは支障を来さないから非公務員型だというふうに言われますが、そこは一体どういう基準だったんでしょうか。
 例えば、美術館、研究所、青年の家とか、そういったものが今ごちゃまぜになって五十五あるわけですね。この非公務員型と公務員型の区分の基準を、総務庁長官、もう少し詳しくお教えいただきたい。
#84
○国務大臣(続訓弘君) 先ほど申し上げましたように、中央省庁等改革基本法の四十条とそれを受けた通則法の二条二項、この絡みについて事務的にそれぞれ議論が深められ、そして省庁との議論の中で、今お話しのように、五十五、四というふうに結果として区分けされたと。
 したがって、それではどういう議論がなされたのかということにつきましては、私は、せっかくの御質問ではございますけれども、その衝にいなかったものですから詳しいこと、経過はわかりません。しかし、私の経験からすれば、相当の議論があって五十五と四に集約されたのは間違いないと。しかし、今申し上げたように、その経緯について福山委員にここでお示しすることができないことを大変恐縮に存じます。
#85
○福山哲郎君 もう本当に御誠実に答えていただいているのであれなんですが、定義を示していただかないと本当によくわからない。
 例えば、私の知人で筑波の研究所に勤務をしている者がおります。そういう者から言わせると、公務員型ではなくて非公務員型の方が、その長が海外からいろんな研究者を引っ張ってきて自分の任用でいろんなことができたりとか、そういう自由度が逆に言うと研究所とかにはあるのではないかとかいう話もありますし、例えば総務省関係で言うと、統計センターが別に非公務員型でも、先ほど言われたその業務の停滞が国民生活または社会経済の安定に直接かつ著しい支障を、統計センターが公務員型か非公務員型か、例えば非公務員型でも支障を来すようには、私の感覚でいうと思えないわけですね。
 そうすると、本当に何の、結構例えば恣意的なものなのか、各省庁のお互いの調整の結果出てきたものなのかということで、先ほど長官が言われたように定義がはっきりしないということは、逆に言うとこの五十五と四つの位置づけもはっきりしてこないというふうに感じるんですが、済みません、もう一度御答弁いただけますか。
#86
○国務大臣(続訓弘君) 例えば今、筑波の研究所のお話がございました。仮に独立行政法人化された研究所であったとしても、その任用の問題について、例えば民間から有能な研究者を採用するということは理事長の権限であります。したがって、採用された暁には公務員の身分が与えられるけれども、しかしそういう意味では私は自由な人事の交流が保障されていると。要するに、なるがゆえに独立行政法人化したわけですから、その辺のことは御理解をいただきたいと存じます。
 それともう一つは、今、私どもの統計センターの話がございました。統計センターの場合は、まさに公務員にすることによって、いわば守秘義務が課せられる。統計は、御案内のようにいろんな意味で重要な仕事でもございますので、そういう意味で公務員の身分を与えて、同時にそれに守秘義務を課せるということもこれまた重要でありますので、そういう意味で公務員の身分を与えている、こういうことに御理解をいただきたいと存じます。
#87
○福山哲郎君 では、文部省にもう一度お伺いをしたいんですが、先ほどはなぜ独立行政法人に美術館や博物館をしたかというふうにお伺いしました。今度は、今申し上げた研究施設や例えばオリンピックセンターがございますね。国立オリンピック記念青少年センターがなぜ公務員型の特定独立行政法人なのか、お答えいただけますか。
#88
○政務次官(河村建夫君) 国立オリンピック記念青少年総合センターが特定独立行政法人になっておるわけでございますが、この件につきましては、このセンターが青少年教育指導者等の研修の拠点になっておって、青少年教育団体等の連携の拠点としての役割を果たしているということで、まさにいわば我が国の青少年教育の唯一のナショナルセンターとしての高度の中立性、信頼性が求められている、こういう業務をやっている。そんなことを二条にありますように総合的に勘案したときに、このセンターについては役員、職員に国家公務員の身分を与えて特定の独立行政法人にすべきである、このような判断に立ったわけであります。
#89
○福山哲郎君 それでは、国立青年の家は特定独立行政法人ではありませんね。国立青年の家や国立少年自然の家が特定独立行政法人ではない理由をお答えいただけますか。
#90
○政務次官(河村建夫君) 御指摘の国立青年の家、国立少年自然の家の問題でありますが、これを非公務員型にするについてもいろんな議論がありまして、もっと民営化したらどうかとかいう意見まで実はあったわけであります。
 本件については、御案内のように、両青年の家、自然の家とも、我が国の文教施策の最重要課題であります心の教育を中心に、これを推進する上で非常に重要な役割を果たしてきておりまして、それぞれの県、規模、質的な格差はございますが、地方自治体レベルでも同様の施設が既に県立等々でございまして、それとの関連等を考えたときに、これはそれぞれの地域の特性をやっぱり生かした創意工夫や弾力的な運営をしていただくことが望ましいであろうという結論に立ちまして、国立青年の家と国立少年自然の家については非公務員型でやっていこう、こういうことになったわけです。
#91
○福山哲郎君 先ほどおっしゃられました国立オリンピック記念青少年センターは、中立性、信頼性が非常に大切だ、ナショナルセンターとしての位置づけがあると。今、国立青年の家や自然の家は、地方の弾力性を大切にしたいとは言いながら、やはり心の教育のための中核の中心施設だと言われました。
 一体、ここで何で公務員型と非公務員型の違いが出てくるのかよくわからない。例えば、位置づけとしても、私も青少年センターも行ったこともありますし、青年の家は地元でよく使わせていただいているわけですが、お互いがそちらへ行って、例えば指導者が教育を受けるにしても指導を受けるにしても、青少年がそこに行くにしても、本質的には僕は余り変わらないという気もしないでもないんですが、そこの差異、区別の合理的な根拠というのはどういうものがあるんでしょうか。
#92
○政務次官(河村建夫君) 先ほどちょっと御答弁申し上げました。同じような施設が、ほとんど各県ももう県立の青年の家、自然の家的なものを持っておりまして、そういうものから考えると、やはりナショナルセンター的な意味をこの国立自然の家に独立行政法人としてそういう形で持たせていくべきであろうという観点で、これについては、先ほど申し上げましたように、それは全県がこれを引き取って移管できないかというような検討も検討の段階でいろいろあったわけであります。
 しかし、総合的に勘案して、これは独立行政法人として国の予算もどうしても必要であるという観点に立って、しかし、さはさりながら、いわゆる国の附属機関からもう一歩開いた形にしてもっと自由にやれるように、地方がもっと使い勝手のいいような形にするには独立行政法人がいい、それは非公務員型でいける、こういうことになったわけであります。
#93
○福山哲郎君 どうもくどいと思われるかもしれませんが、例えば青少年センターが社会経済の安定に著しい支障を及ぼす可能性がある、業務の停滞が国民生活に大変大きな影響があるというふうにみなされるから、じゃ公務員型にしたというわけではないわけですね。今の理由だとそうですよね。だって、青少年センターが公務員型、非公務員型で、それが先ほど長官の言われた国民生活、社会経済の安定に直接かつ著しい支障を及ぼすというふうには、今の御答弁では直結をしていないように思うわけです。
 私は、別にこれ細かく、もう何かくどいようで、嫌らしいようなんで嫌なんですが、例えば今回、通産省が非公務員型にしている日本貿易保険という独立行政法人ができています。貿易保険のホームページをとってきたんですけれども、これは日本の輸出入に対して、海上保険、貨物を輸送する際の沈没や火災やその他の損傷を受けた場合、そういったものに対する取引上の危険をカバーするための日本貿易保険がある。これ、今回独立行政法人になるわけです。これは非公務員型なんです。これはどういった場合かというと、民間の海上保険ではカバーし切れない非常に公益性の高いものの貿易取引、もちろんあると思うんですね、国益として。そういったものに対して貿易保険をつけるということでリスクヘッジのためにつくっている日本貿易保険、ここが実は非公務員型なんです。
 私は、先ほど長官の言われた「業務の停滞が国民生活又は社会経済の安定に直接かつ著しい支障を及ぼすと認められる」場合というのは、ひょっとすると、言葉は悪いかもしれませんけれども、国立の青少年センターよりも、この貿易保険が何か業務が停滞した場合にはよっぽど輸出入の問題で、日本にいろんなものが入ってくることに対して支障を来すわけですから、これはあくまでも私の私見だと言われればそのとおりなのかもしれませんが、こちらの方がよっぽど、逆に言うと長官の言われた定義でいうと、公務員型の方が当てはまるような気がするわけです。
 ところが、今おっしゃられた青少年センターと青年の家の差異は、正直申し上げまして本当にそれが公務員型か非公務員型かという大きい合理的な根拠になるとは思えなくて、特に逆にこういう日本貿易保険みたいなところが非公務員型になっているから、余計私はその基準みたいなものに対してよくわからぬなと思うんですが、いかがですか。
#94
○政務次官(河村建夫君) 今の御指摘のそういう貿易保険ですか、そういうものとの比較が、そういうものは直接国民生活という観点からくればまさに経済とも密接でございますから、そういう観点があろうと思います。ただ、この少年自然の家が国民生活に直接支障を及ぼすかどうかと言われると、これはその判断とはちょっと判断基準が違うと思うんですけれども、しかし心の教育を進める上で、これがあることによってどういうふうな使命を果たしてきたかという考え方に立てば、やはりこれもそういうふうな心の教育を進める上で支障を来してはならぬという考え方が成り立つと思うのであります。
 と同時に、もう一つの条件としては、やはりその独立行政法人の目的とか業務の性質等を総合的に勘案してとする必要、例えば独立行政法人を非公務員型にすることによって人材交流、地方との人材交流が自由にできる、国立のままで置いておきますと地方からの人材を移すとき国家公務員にまたするとかしないとかというような問題もありますから。教育に関するいろんな方々が自由にその中に入っていただくことも考えていかなきゃいかぬ。人材登用、そういうような観点からも、この国立少年自然の家は非公務員型でやる方がよりベターである、こういう観点に立ってやってきた、このように考えております。
#95
○福山哲郎君 済みません、私は余り頭がよくないので何回聞いてもよくわからないんですが。
 とにかくそういった面では、非常に今回の五十五と四つというものに対して私は大変あいまいだというふうに思っています。あいまいだということはそれだけ独立行政法人の位置づけもあいまいになってくる、当初の目的から徐々にあいまいになってくるというふうに思っていまして、少し観点を変えてお伺いします。
 特定独立行政法人、いわゆる今の五十五ですが、五十五の独立行政法人に移られる公務員数は一体何名になりますでしょうか。これは細かい数字ですので政府参考人でも結構でございます。
#96
○政府参考人(河野昭君) 特定独立行政法人、今五十五法人を予定しているのは御承知のとおりでございます。具体的にそれぞれに何人の職員が移行するかというのは、それは今後確定していく話でございますが、これら五十五法人に係る事務事業に現在従事している職員の数は約一万九千人でございます。
#97
○福山哲郎君 そしたら、非公務員型の四独立行政法人に移行されるという非公務員の数は何人になりますでしょうか。
#98
○政府参考人(河野昭君) ただいま申し上げたように確定数ではございませんが、約八百人でございます。
#99
○福山哲郎君 ということは、公務員型が一万九千人、非公務員型が八百人ということだというふうに思います。
 これはもう衆議院でもさんざん議論をされていますし、過去においても前国会でも議論された話なんですが、もう一度お伺いをします。この特定独立法人というのは、通則法の五十一条によると完全に公務員ということでよろしいんですね。
#100
○政務次官(持永和見君) 特定独立行政法人の職員については、国家公務員としての身分が法律上付与されております。
#101
○福山哲郎君 先ほど同僚の佐藤委員の話と大分重複をしてくるんですが、この公務員というのは国家総定員法の枠組み内ですか、外ですか。
#102
○政務次官(持永和見君) 定員管理の法律によって独立行政法人の職員がいわば定員の枠からは除外されております。
#103
○福山哲郎君 なぜ除外されているんでしょうか。だって、通則法の五十一条だと公務員なんですね。
 本年、政府が閣議決定をした中央省庁等改革の推進に関する方針、第四の一には、国家公務員は平成十二年度採用分から毎年新規採用を減らし、公務員数を十年間で二五%削減すると定められているわけです。政府が進めようとしている独立行政法人化による公務員定数の削減というのは、要はこの中に特定独立行政法人は入っているわけですね、二五%の中に特定独立行政法人の先ほど言われた一万九千人は入るわけですね。
#104
○政務次官(持永和見君) 定員削減の問題は、これはまた小渕総理が基本法や閣議決定のもとで公約されておりますが、その公約による二五%削減につきましては、できるだけ国家公務員のやっておる仕事について、機械化とか民間委託を進めるための合理化努力、民営化をする、さらには独立法人化をする、新規増員を抑制するというあらゆる手段を使ってこの二五%を目標とした定員削減をしていこうということでありまして、そういった二五%の削減対象の中には、いわば目標としての削減対象の中には独立法人の職員も含まれております。
#105
○福山哲郎君 ここが多分先ほどの佐藤委員とも同様の話なんですが、通則法によると国家公務員とする、しかしそれは国家総定員法の枠組みには入らない。これは法律同士なんですが、大変矛盾をしていると思うんです。
 例えば、先ほど申し上げた四つの独立行政法人、これの非公務員型が八百人なわけです。それは確かに八百人なら二五%の約束なんか守れるわけがないわけですから、この独立行政法人にした五十五の一万九千人をオンしなければいけないんだと思うんです。しかし、これが通則法上では公務員としているけれども、国家総定員法の枠組みには入らないということに対してしっかりと理由をお答えいただきたいんです。
#106
○政務次官(持永和見君) これは委員も御承知と思いますけれども、国家公務員というのは非常に幅が広い概念でありまして、それぞれの法律によってこの分を国家公務員にする、公務員にしないというのがあります。例えば、率直に申し上げて、国会議員あるいは国会職員も、これはいわば国家公務員法上に言う大きな幅の広い国家公務員であります。
 そういうことからいうと、それぞれの法律によって国家公務員のそれぞれの範囲が規定をされておるわけでありまして、いわば定員管理の上では独立行政法人の職員は国家公務員の定員の管理からは外れるよということで、国家公務員としないということじゃなくて、定員の対象、定員規制の対象にしない、こういうことであろうと思います。
 それぞれの法律がそれぞれの目的なりそれぞれの経緯によってつくられておるわけでありますから、独立行政法人法の今お願いしている個別法は、それぞれの個別の目的なり、あるいは業務の中身なり、あるいはその経緯によって今お願いをしているわけでありますし、定員管理の法律は定員管理のそれぞれの経緯によってつくられている、こういうふうに御理解をいただきたいと思います。
#107
○福山哲郎君 国家公務員にはいろいろなものがあって、あるときには定員規制の対象になる国家公務員と、あるときには定員規制の対象にならない国家公務員がいて、それぞれの法律によって適用が違うと今おっしゃったわけです。
 では、それの合理的な根拠は、どういう法律を根拠にそういう対象が違うということが認められるわけですか。
#108
○政府参考人(河野昭君) 国家公務員、いろんな定義があるということは今、政務次官から申し上げたとおりでございます。先ほどから申し上げている総定員法といいますのは、これはいわゆる国家公務員の総定員でございませんで、正式な名称は行政機関の定員の法律でございます。
 したがって、国家公務員という、一般職の国家公務員でもいわゆる我々から非常勤職員まで含むわけでございますが、そのうちの広い国家公務員の中の行政機関の職員を規制したのがいわゆる総定員法の対象と、そういう整理でございます。
#109
○福山哲郎君 ということは、独立行政法人は国家公務員だけれども行政機関ではない、だから定員の対象にならないと。そんな詭弁ないでしょう。それは通用しないですよ。国家公務員だと通則法上に書いてあって、でも独立行政法人だから、要は枠組みは行政機関ではない、働いている人間は国家公務員だと。だから、行政機関ではないから定員法の枠組みには入らない。長官、これ法律では矛盾していますね。これは説明しようがないですね。長官、いかがですか。
#110
○国務大臣(続訓弘君) 福山委員の御疑問、私も全く同じなんですよ。それは、私自身もいろいろ事務当局と議論をしました。
 今、国家公務員は八十五万おります。そのうちの三十万は郵政の関係であります。したがって、五十五万が総理が公約をいたしました二五%の削減の対象になります。したがって、五十五万掛ける二五%は約十四万人なんです。十四万人を削減するということは私は大変至難のわざだと、こんなふうに思います。
 そこで、それでは具体的に十四万人の削減方法はいかにと聞けば、今るる御質問ございましたように、独立法人も当然今五十五万の対象になるわけですから、したがって二五%削減の対象にはなるわけです。しかし、たまたま独立法人化することによって法律の外に出ると。そうなると、それもカウントされる。
 あわせて、私どもは国民に対する公約、十四万人の削減については純減を目指して一生懸命頑張るということで、私も幾らか理解を、事務当局の議論に若干かみ合わない点はありましたけれども、私自身はなるほどそういう理論があるのかなというふうに理解をした。
 そこで、今度は国民の皆様に、私どもは責任を持って二五%の削減、これは純減を目指して努力をいたします、これが小渕総理の国民に対する公約ですから、その公約は絶対に果たす、不退転の決意で果たすと。しかも、それは十年、平成十三年から平成二十二年にかけてのお約束であります。これは守らせていただきたいと思います。
#111
○福山哲郎君 もう長官が余りにも誠実にお答えいただいているので、どうしようかなと思うぐらいなんですが、長官が矛盾をしているというのをお認めになっている。確かに、そうすると、もう僕らどうしようというんだ、じゃこの二五%の約束自身も余り意味がないんじゃないかと。国民に二五%の公約をするぐらいだったらちゃんと真実のことを伝えるべきではないかというふうに私などは思うわけです。
 やっぱりこういう矛盾を長官自身がお認めになって、先ほど言われた、国家公務員、行政機関ではない、行政機関に対してだとかいう、そういう詭弁を政府が使われるというのは大変僕はよくないと思いますし、それがわかっているからには、お認めになったからには、せっかく委員会をしているわけですから、ぜひ修正その他、委員間で御議論をいただきたいというふうに思います。
 それから、もう一つすごく重要な問題があります。今回の中央省庁の施行法に伴う関連法案というのは、基本的には形式的な変更だということが多く言われました。審議会の合理化に伴って審議会の変更を行ったり、それから所要の改正という形でいろんな施行日を定めたり、新たな省庁再編によって大臣名や府省名を変えたりというような形式的な変更だと言われましたが、形式的な変更という位置づけで本当によろしいんでしょうか。いかがですか。
#112
○国務大臣(続訓弘君) その前に、矛盾の点について私は率直にお話を申し上げましたけれども、私自身がそういう矛盾を感じたと。しかしながら、総理がお約束をした二五%の定数削減の中には今申し上げた八十五万の公務員がおられて、そして三十万人の郵政職員を除いた五十五万が純減の対象になります、その中で十四万人が削減の対象になります、それを目指して一生懸命頑張りますと。その意味では、独立行政法人に移行するその移行した方も十四万人の中にカウントしますよと。
 しかし、同時に純減を目指すわけですから、なお独立行政法人に移行した後も、あるいは残っている五十五万マイナスの約二万、その中でさらに今の純減を目指すという努力をしなくちゃいかぬ。これはお約束しているわけですから、総理がお約束したことはこれは守らせていただきます。
 ただし、今定数に、国家公務員の定数がどうだこうだという、そういうには非常にあいまいな点があるということは、私もそういう疑問を持っている、こういうことですから、その辺のところを、私が矛盾云々と言ったわけじゃありませんので、私自身の理解の仕方とそれぞれ行政当局が言う理解の仕方が違っていたと。しかし、それは今や私も理解をした、こういうことですから。
#113
○福山哲郎君 私は余り理解していないですが、長官、次へお答えをいただきたいと思います。
#114
○政務次官(持永和見君) 今回の施行法案の内容は形式的なものだけかというような御質問でありますけれども、今回の施行法案は、さきに成立をさせていただきました中央省庁改革関係法で決められたその内容に従いまして、いわば事後処理的に、大臣の名前とか府省の名前とか審議会の名前とか、そういうものを変えることを中心とした改正でございます。
#115
○福山哲郎君 いや、ここが非常に重要な問題が隠されています。
 象徴的な話を一つ申し上げます。もう時間もございません。
 いわゆる大変長年各委員の皆さんの御努力、それから世論の後押しをいただいて成立をした情報公開法案、あれの附則に対する変更が今回の施行法にあります。行政機関の保有する情報の公開に関する法律の附則に今回変更点がございます。その附則の二項、もともとこれも国会で大変議論になりましたが、特殊法人の情報公開についてはこの法律の公布後二年を目途として法制上の措置を講ずると。これは長官も御存じのはずです。
 しかし今回、この独立行政法人が、どういうわけかわかりませんが、この附則の二項、特殊法人とともに、政府は、独立行政法人及び特殊法人の保有する情報の公開に関し「公布後二年を目途として」といって、どういうわけかわかりませんが、独立行政法人がこの二年後の法律上の見直しの中に含まれているわけですね。
 独立行政法人というのは、先ほどまさに長官が佐藤委員のときに言われたように、成果の情報を公開する、透明度を高めるというのが今回の大変大きな目的であったわけで、さらには、この情報公開法案という重要なものの附則の中に、この独立行政法人が二年後までは行政情報を出さないと。
 そしたら、多分向こうは行政機関ではないからだと言うんだろうと思うんですが、これは余りにも今回の施行法、一遍にいろんな法律が審議をされていますが、この中に隠れているんですけれども、非常に重要な論点だと思うんですが、長官、いかがですか。
#116
○政府参考人(河野昭君) ちょっと事務的な説明をさせていただきたいんですが。それで……
#117
○福山哲郎君 いや、長官に。
#118
○国務大臣(続訓弘君) 独立行政法人は、独立行政法人通則法にもございますように、国から独立した法人格を持つものでございますことから、国の行政機関を対象とした情報公開法の上では対象外ということになるわけです。
 しかしながら、独立行政法人の情報公開は今御指摘のように重要なものでございますので、政府は、本年七月、行政改革推進本部のもとに専門有識者から成る特殊法人情報公開検討委員会を設置し、特殊法人の情報公開法制の検討とあわせて独立行政法人の扱いも検討しております。
 現在、同委員会は、来年の七月ごろに報告を取りまとめるべく精力的に検討を進めており、報告がなされた後は特殊法人とともに情報公開の法制化について適切に対応してまいる、こんなふうに思っております。
#119
○福山哲郎君 もう終わりますが、先ほど長官が矛盾をしているというふうに認められました。また、この施行法の細かいところでは急に、今まで国の機関として情報公開が義務づけられていたものが外にアウトソーシングされた途端に附則の中に、二年後の見直しの中に含まれているというふうな状況で、大変私は問題があるというふうに思っていまして、そこを指摘して私の質問を終わらせていただきます。
 どうもありがとうございました。(拍手)
#120
○海野義孝君 公明党の海野でございます。
 続長官には連日大変御苦労さまでございます。私、長官等に質問するというようなことは初めてでございますのでやりにくい面があるんですが、まず今回のこの省庁改革といいますか省庁再編、前橋本内閣のときに六つの改革ということを御提唱になりましてようやく現内閣においてこの問題が今進んでいるわけでございます。長官は、この省庁の再編といいますか改革ということは、一番のゴールである行政改革ということの中ではどのようにこれをとらえていらっしゃるかということを含めて、今回何代目ですか、総務庁長官になられて行政改革を担当なさるというお立場になったわけでございますけれども、そうした中での今申し上げたことに対する御認識と、それから今後の取り組みについての所見をまずお伺いしたいと思います。
#121
○国務大臣(続訓弘君) 海野義孝議員は、実は議員になられる前までは特に経済の動きに敏感な証券会社の重役をしておられました。それだけに、私は日本のありようというかこれからの進むべき日本の進路に対していろんな思いを持っておられたと思います。そんな民間の眼から見て、行政改革の必要性というのはもう私が今さら申し上げるまでもない見識を持っておられます。
 そんな中に、先ほどたまたま松下幸之助さんのお話を申し上げました。その翌年に実は土光さんが知事のもとに来られました。土光さんは、臨調の委員長を大平総理からどうだろうといって声をかけられたけれども、今ここで自分がその任に当たるべきかどうか迷っている、ついては鈴木知事の御示唆をいただきたいと言ってこられました。
 そんな両財界人のお話を私はじかに伺いながら、財界の方々が日本の将来をこういうふうに思っておられるんだな、政治の衝に当たる者はこういう姿勢で臨むべきだなということを私は学ばせていただきました。
 そんないろんな経緯の中で、行政改革が重要であるということはもう今さら申し上げるまでもございません。少なくとも私は、就任のあいさつの中で申し上げました、民間は今塗炭の苦しみにあって、生き残りのために命をかけておられる。にもかかわらず行政はどうだ、五十年ぬるま湯につかりながら何の努力もしていない。この姿を、今回の行財政改革を断行する、今まさに指摘がございました橋本内閣、小渕総理のもとで、小渕総理は、泥もかぶり水もかぶる、行政改革断行すべしとの強い決意を示された。私は、担当大臣として不退転の決意でその衝に当たる、今るる申し上げましたけれども、そういうあなたの認識と全く同じ認識のもとに行政改革を断行したい、こんなふうに決意をしております。
#122
○海野義孝君 今の御答弁ですと、まだ私が先ほど申し上げた御質問に対して十分じゃない。
 つまり、今回の省庁改革、明後年の一月の大安吉日の六日からというようなことでございますけれども、この省庁の再編というか新しいスタートをするわけでございますけれども、これは行政改革といういわゆるゴールに向かって一体何合目というか、どういうようにとらえられているかということを、その御認識をまずお聞きしたかったわけなんですが、何か省庁改革イコール行政改革だというようにとりましたのですが、その辺もうちょっとお願いします。
#123
○国務大臣(続訓弘君) 先ほどもお話を申し上げましたけれども、行政改革はいわばこの国が二十一世紀に生き残れる手法を模索する一つの手段だと。したがって、二十一世紀の日本が自由で公正で活力のある社会を築くにはこれだけでは済まない、もっともっと大胆な改革が必要である、この認識は海野議員と全く変わらない。
 そういう中で、まず行政改革、スリム化するということが一つであって、そしてその手段として例えば規制緩和の問題があるだろうし、あるいは徹底的な地方分権の問題があるだろうし、あるいは情報公開の問題があるだろうし、あるいは政策評価の問題があるだろうし、そういうようなものをすべてセットして、この行政改革が国民の期待にこたえられるようなそういう手法をこれからやらなければならない。したがって、今の省庁再編はその入り口である、こんなふうに私は理解をしております。
#124
○海野義孝君 大変鮮明なお答えになった、このように思います。
 そういたしますと、本日これまで同僚の議員の方々からいろいろなお話がございましたけれども、そういった点と今の長官のお話とでは、やはり並行する部分がかなりあるんじゃないかというように私は感じます。
 先ほど長官がおっしゃっていましたけれども、いわゆる今回のこの行革の問題、これは中央の省庁再編の問題もありますけれども、もう一方ではやはり地方主権といいますか地方分権とまさに車の両輪ということでございまして、先ほどおっしゃったような中央から地方へという点、これは現在ともに進めているわけでございますが、一方で官から民という問題については、言うなれば規制の緩和ということでございましょうか、あるいは官庁のいわゆるこれまで持っている権限の囲い込みからこれをどれだけ大きく民間に開放するかということではないか、このように思うわけでございますけれども、そういった面で、先ほどの各同僚議員の方々のお話はどうも納得できないというようなことがあったように思います。
 これは、やはり官から民へという面がより具体的に、まだただいま現在で省庁改革、行政改革の中ではっきりしていないんじゃないかというふうに私は思うわけでございますけれども、その点についての長官のお考えはいかがでございますか。
#125
○国務大臣(続訓弘君) その点につきましても、宮内委員長と鈴木委員長代理の中で今議論をしていただいています。大胆な議論をしていただいています。恐らく近くおまとめいただけると思いますけれども、やはり規制改革というのは、今までは規制緩和だったんですが、規制改革という名のもとに実は今議論をしていただいているところであります。そういう意味では、大胆に官から民へ、そして民の活力を引き出す、これが私は一番重要なテーマだと思います。そういう意味では、近々そういう委員会の結論を踏まえて適切な対応をさせていただきたい、こんなふうに思います。
#126
○海野義孝君 ただいまは大変重要な御発言であったと、このように思うわけでございます。今おっしゃったような具体的なまさに規制の緩和ではなくして規制の改革といったことについて、これは私、いささかその問題については問題がないわけではございませんけれども、この際の問題として取り上げるにはどうかと思いますのであえて申し上げませんけれども、言うなればアメリカ型とヨーロッパ型で規制緩和という問題について、大変産業界に対する影響というか、またセーフティーネットの問題等を含めていささか問題ありと、このように私は考えます。この規制の改革という問題は規制緩和よりもさらに響きが強いという感じがいたしますので、その点はやはり行政改革、いわゆる行政の効率化、スリム化というような意味合いで民に大きくそういった分野が開放されるという意味合いに一応とどめておきたい、このように思う次第でございます。
 そこで、先ほどもお話がありましたけれども、いわゆる政策評価の問題につきましては、先般、衆議院でございましたか、かなり踏み込んだ前向きの御発言をされております。これは極めて重要な問題でございまして、やはり行政改革という場合に、要するに今いろいろな省庁の再編あるいはまた独立行政法人等々のそういった新しい試みといいますか、これを具体化していこうということでありますけれども、そういった場合に一番重要なことは、いわゆる政策コストの問題とベネフィットの問題というような意味合いからしましても、この政策評価という問題は少しでも早くその基準、そういったものについて、しかもこれが第三者における評価委員会等においてこれをまずまとめ上げられる。そして、国民の前にこれを大変オープンで透明でフェアで納得できるというようなものにしていただければ、今問題になっておるいわゆる独立行政法人あるいは特定独立行政法人云々等の定義の問題、あるいはここがおかしい、あそこがおかしいというような問題については、やはりそういった政策コストとベネフィットの面を明確にしていくという中で改革を進めていかれるという、そういう進路を明確にまずお出しになるということが私は大変重要だと思いますけれども、その点について改めてお伺いしたいと思います。
#127
○国務大臣(続訓弘君) 海野委員のお説に全く同感であります。我々は、参議院選挙を通じていろんな批判をしてまいりました。議会の中でもいろいろと御質問がございました。釣り堀と化した港湾あるいは漁港、飛行機が飛べない滑走路、たった何軒かしか使わない農免道路等々、大変むだがあるんじゃないかという指摘を私どもはあえていたしました。そういうことが国民の大きな関心を呼び、行政評価あるいは政策評価を早くやれ、こういう議論に結びついております。
 したがいまして、私は、先般の衆議院の議論の中でも、事務当局が考えていた手順よりももっと早く国民の皆様の御期待に沿うようなそういう評価法を制定して、そしてガラス張りで効率のいい行政をと、こう念じております、そのことを実行いたしますと、こうお約束申し上げました。そのとおり進めてまいりたいと存じます。
#128
○海野義孝君 先ほど同僚議員の御質問に対する御答弁で、長官は政策評価等についての具体的なことにつきましては、省庁の新しい一府十二省庁のスタートが明後年の一月六日でございますけれども、たしか来年の夏ごろ、七月ぐらいにというように私さっきお聞きしたように思います。
 再度確認の意味でお伺いしたいと思います。かなり早められるというように思いますけれども、これ具体的な手順というか、そういった点ではどういった構想をお持ちの上でスピードアップされるか、その点をお聞きしたいと思います。
#129
○国務大臣(続訓弘君) 今七人の委員のお知恵をかりて実は具体的な評価手法、公表の仕方、あるいはどういうものを基準にするのかという基準の問題等々について議論をしていただいております。その結論が大体来年の七月に出る予定であります。したがって、事務当局としては今の法制化についてそういう結論を得て、同時に我々も並行的に議論を重ねて、一日も早く法制化できるように実は準備作業に入ったところであります。
#130
○海野義孝君 先ほど同僚議員からもお話がありましたけれども、特に今回の独立行政法人につきまして、いわゆる五十九のそういった新しい法人格を持った機関ができるわけでございます。その中でいわゆる公務員あるいは非公務員というようなお話がございましたが、ちょっとこれ私は、五十四対五ですか、逆じゃないかというような感じがするわけです。行政改革というような勇ましいそういった取り組みからすると、公務員の方が五十四で、五つが非公務員型というようなことは逆じゃないかというような感じがします。
 私は、今、長官から、政策評価についてかなり積極果敢にこれからお取り組みになるということは大変結構なことだと思いますけれども、いわゆる戦後半世紀にしまして民間の企業もあるいは民間の企業に勤めている方々も大きくやはり変わってきているわけでございます。そうした中で、国家公務員あるいは地方公務員につきましても今回の行革ということの一つの骨格になる部分かと思いますけれども、やはりこの際そういった公務員制度についての改革ということが、私は、避けては通れないというよりも、これをやることが行政改革に向けて国民に対して大変民間とそして官との間の距離が縮まっていくということになろうかと思います。
   〔委員長退席、理事大島慶久君着席〕
 行政のサービス云々とかいろいろなことは言いますけれども、具体的には民間の人の仕事とかそういった苦しみというか、そういった労働については、やはり民間の人でないとわからないという部分がある。また、公務員についてはこれまでどちらかというとやや一般の民間の人、特に大衆から見ればなかなか自分たちの思いに入らない部分があるということがございました。そういう面からしましても、今回の行革、省庁再編、あるいはまた独立行政法人等の発足に向かってもうあと一年ぐらいしかなくなったわけでございますけれども、そうした中で公務員制度の改革という問題、これから平成十三年から十年間で二五%の公務員の削減、これは国家公務員ですけれども、あるいはまた三〇%のいわゆる行政コストのダウン、引き下げということ以上にやはり私は重要な問題ではないかと思うわけでございますけれども、その点について長官の御見解をお聞きしたいと思います。
#131
○国務大臣(続訓弘君) 公務員制度のありようについて今るる御意見がございました。
 私は、まさに国権の最高機関である国会と、そして国民の厳しい批判、それが常になければ公務員制度の改革はできないと思います。今回のいろんな不祥事があって、そして重い腰が上がりました。公務員倫理法の制定もまさに私はしかりだと存じます。本来ならば、みずからが姿勢を正して不断の努力を重ねる、それが当然でありますけれども、往々にしてそれができません。
 そういう意味では、今何回も申し上げていますように、国民の皆様、そして国権の最高機関である国会が常に我々の公務員制度の改革を促していただく。そして、公務員も真摯にそれを受けてとめて日本のありようをみずから考えていく。そういう三者が相協力し合いながら本当の公務員制度の改革を断行する以外にはないと思います。
 同時に、今五十五対四が逆転ではないか、国民はそれを期待しているぞというお話もございました。しかし、なかなか制度の発足に向かっては非常に難しい状況がございます。
 したがって、まず発足をさせていただく。そしてその中で、先ほど申し上げた評価制度もございます、国民の監視の目も光ってまいります。そういう業績評価を通じて制度のありようをさらに検討いただく、我々も検討する、こういうことで今回は御理解を賜りたいと存じます。
#132
○海野義孝君 審議会の問題についてちょっとお聞きしたいと思うんですが、これまで審議会のありようにつきましてはいろいろと議論がございました。この審議会を構成しているメンバーの方々を一部は公募制でやってはどうかなというようなことも私は思うんですけれども、一つお聞きしたいのは、現在の審議会、たしか法案の中では審議会等というようになっていたと思いますが、等とは何ぞやと。委員会であるとかあるいは協議会であるとか、そういうものかもわかりませんけれども、つまり審議会、これは現在一府二十一省庁の中でどのぐらいあるのかということと、新しく発足する明後年からはこれがどのぐらい集約されて再出発するのかということを知りたいわけです。
 というのは、実は今民間の企業におきましても社外重役というのを大変重用しておりまして、もう既に企業の中におけるいわゆる役員、執行部とそれから従業員との間においては、これは抜き差しならない関係がありまして、なかなか思い切ったことは勇気があっても言えないというのが状況でございます。そういった中で、やはり社外重役をどんどん取り込む、と同時に国内だけでなくて海外からも取り込む、あるいはまた大学の教授にも門戸を開放するというような動きが今民間にもあるわけでございます。
 そういった意味で、この審議会、一つはやはり私は大幅に集約をしていくということと、審議会のメンバーの持ち方、こういったことについて抜本的に改革すべきではないか、こう思うわけでございますけれども、これについての現在のお取り組み、現状、見通し、これについてお聞きしたいと思います。
#133
○政府参考人(河野昭君) 審議会等の等といいますのは、今、先生がおっしゃいましたとおり、協議会でありますとか委員会などの総称でございます。
 そこで、数でございますが、審議会の整理合理化を決定しました四月時点で二百十一あったものを、その時点で整理合理化して九十に集約することといたしております。ただ、念のために申し上げますと、その後の立法等で今後設置が予定されているものが若干ございますので、そこは念のために申し上げておきたいと思います。
 それから、既に四月の決定の中で、審議会の委員の運用につきましては、例えば委員の兼職の最高限を下げることによって少しでも多くの方が審議会の委員になる機会をふやすとか、あるいは官僚OBは審議会の委員等から排除していく、そのような決定をし、それに向かって各省庁努力しているところでございます。
#134
○海野義孝君 最後にもう一問お願いします。
 新しい独立行政法人、これは各省庁設置法の中にうたわれておりまして、理事長であるとか館長あるいは監事それから一般役員、こういったものが何名以内というようなことがそこには盛り込まれておりますけれども、現在のいわゆる審議官以上の各省庁にばらまかれている事業、事務等について、独立行政法人に移行する現在のそういった役員の方は、私は八十名か九十名ぐらいだというように理解しているんです、審議官以上で。
 それが、新しい独立行政法人になった場合に、そういった設置法等のあれからちょっとはじいてみますと、たしか二百八、九十人ぐらいになるというように思うんです。何かこれもまた要するに役員の方はふえるというような感じがするんですけれども、私が今申し上げたような見方は誤っているのか、あるいは事実になるとするならば、どうしてそれだけ役員が必要であるか、そういったことについて簡潔に御答弁いただければと思います。
#135
○国務大臣(続訓弘君) 確かに、数を計算すると今御指摘のように二百八十六という数字になります。しかし、まず理事長と監事二名は主務大臣が任命をする、そしてそのほかの理事等々につきましては理事長が指名をされる、こういう仕組みになっております。
 したがって、二百八十六というのは最大限、上限の数字であります。例えば理事長と理事一人、それに監事二人は必置であります。したがって、四人が最低になります。そういう団体が約六割を占めますので、御懸念のような二百八十六という最高の人員にはならないと思います。
 いずれにいたしましても、これは天下りとかあるいは役員をふやす、そういう国民の御批判がないような、ということは効率化とサービスをふやすというのが独立法人化の目的でございますので、その目的をしかと受けとめて主務大臣が適切な判断を下される、このように思います。
#136
○海野義孝君 わずかの時間でございましたけれども、大変重要な御発言等も多々ございまして、いわゆる省庁再編、さらにゴールである行政改革に向かってのかなり前向きのそういった姿勢でおありになるということは理解させていただきました。
 いずれにしましても、今我が国の景況は底を打ったといえどもまだ曙光がおぼろげであるというような中にありまして、国民のやはり行政に対する厳しいまなざしというものは一向に変わっておりません。そうした中で、これから続長官におかれましてはまさに歴史に残るような大変な仕事を命をかけてやったと言われるようなそういう働きを心からお願い申し上げまして、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。(拍手)
#137
○吉川春子君 日本共産党の吉川でございます。
 質問をいたします。
 まず、現在、政府は公務員の定数の第九次削減を行っておりまして、平成九年以降五年間、二〇〇一年まででマイナス四・一一%の削減となります。政府の発表によりますと、これまでも一九六八年から九八年の三十年間に公務員の定員を五万人減らしてまいりました。
 現在、日本は諸外国に比べて公務員の数は少なく、人口千人当たりの公務員数は三十九人、フランスが百三人で、五分の二、米国は八十人、ドイツは七十七人で、それぞれの半分程度です。したがって、日本のお医者さんも看護婦さんも、あるいは労働基準監督官も職安の職員も登記所の職員も慢性的に足りずに国民生活に大きなマイナスの影響を及ぼしております。
 続長官にお伺いいたしますけれども、こういう実態を見てもなお日本の公務員の数は多いと、こういうふうにお考えでしょうか。
#138
○国務大臣(続訓弘君) 吉川委員の御質問は、とにかく外国に比べて決して日本の公務員は少なくないぞと数字を挙げての御質問がございました。ただ、我々の行政と今お述べになりました行政とは仕組みが私は違うと思います。
 かつて私がコッチ・ニューヨーク市長さんにお目にかかったときに、ニューヨークが実は財政難で、中央政府からのお金も借りられない、同時に銀行からのお金も借りられない、まさにニューヨークは破産だという状況の中でありました。そこで、手法としてやられたのが公務員の削減でありました。大胆な削減でありました。私はそれを伺いました、なぜそのような削減ができるんですかと。我々日本ではそういうことはできませんと申し上げました。ところが、仕組みが違うんだというお答えでありました。
 事ほどさように、私は日本の公務員制度と外国の公務員制度は違うのかな、どの点が違うのかということを私は検証はしておりませんけれども、例えばごみの収集も消防も、あの一番大切な消防だって警察だって実は我々の制度と違う、こういうことを理解してまいりました。
 そういう意味では、せっかくの御質問でございますけれども、お答えになるかどうかわかりませんけれども、私どもは適正な人員だと。そしてまた、それが国民のまなざしからすれば多過ぎるという批判があるということも真摯に受けとめるべきだと、こんなふうに思います。
#139
○吉川春子君 今私の示した数字は政府の提出した資料によるものですが、端的に伺いますが、国際比較をしてみても日本の公務員の数は少ないとは言えない、こういう御認識と承ってよろしいですね。端的にお答えください。
#140
○国務大臣(続訓弘君) 吉川委員はもういろんなことをよく御存じの方であります。そういう意味で私も答えに窮するわけでありますけれども。
 今申し上げましたように、他との比較、要するに政府ベースの比較とはいえ行政の仕組みが違う。そういう意味で私は比較する数字を持っていないと。そしてまた、仮に強いて多過ぎるか少な過ぎるかということに対しては、適正な人間だと、こんなふうに思います。
#141
○吉川春子君 今の公務員の数は適正であると、こういう御答弁でございました。外国に比べて少ないとは言えないと。
 それで、これは事務当局で結構でございますが、政府は、行革最終答申を受けて、二〇〇一年に総定員法を改正して新たに十年間で一〇%削減するといたしまして行革基本法が成立いたしました。さらに小渕総理が、お話にも先ほど来出ておりますけれども、公務員の数を二〇%削減するという公約を掲げて総理になるや、所信表明演説で十年間で二〇%の削減を表明しました。そしてさらに、自自合意によって二五%削減を決めております。
   〔理事大島慶久君退席、委員長着席〕
 あるジャーナリストは、まるでバナナのたたき売りみたいだとやゆされている。その時々の選挙対策や政局的思惑が先行して、いずれも理論的にはじき出された数字とはとても思えない、このように指摘されているわけですが、現在の定数を基礎に算出しますと、二五%削減いたしますと公務員定数は何人になるんでしょう。数を明らかにしてください。
#142
○政府参考人(瀧上信光君) 公務員の二五%の数字でございますが、ただいま各省庁の国家公務員が八十四万五千人ほどございます。その中で郵政関係が三十万人おりますので、この三十万人を除きました五十四万人の二五%ということで、十三万七千人が二五%で計算をした数字として算出をされるわけでございます。
#143
○吉川春子君 ちょっと数がわかりやすいように表にしてまいりました。(図表掲示)
 今の答弁に基づきまして言いますと、一番は、今担われている公務をちょっと量で示しまして、これを担っている二番目の升が公務員なんですけれども、五十五万人で、郵政が三十万おります。そして、定員外、非常勤という形で今十三万人の公務員がいます。それからさらに、公務を委託されているという点で一番──逆ですね、こっちの、こういう形になるわけです。
 今の御答弁ですと、二五%削減いたしますと、一番下の段になるんですけれども、郵政公社が切り離されます。独立行政法人が切り離されて一〇%削減しますと定員は四十一万、こういう数になって、激減するということがおわかりいただけると思うんですけれども、私は、公務というものがこれだけ必要なんだという形であるのですから、やはり今公務を支えている非常勤、委託、こういうものをまさに公務員として担わせる方向こそ削減より先に行われるべきではないかと思いますが、この点について御見解を伺います。
#144
○国務大臣(続訓弘君) 今、吉川委員から表を示して御質問がございました。
 確かに今、公務員が五十五万人おられる。そして、その中の二五%削減は約十四万人だと。結果として四十一万になる。それで、公務に携わっている者はそのほかに非常勤やその他たくさんおられると。これが結果として四十一万に減るということは、それだけ国民に対するサービスが切り捨てられるんじゃないかという御懸念も含めての御質問だと存じます。
 何回も申し上げておりますように、我々は国民の皆様の税金で国家を運営しております。それで、その借金が何と地方、中央合わせて六百兆円を上回る勢いであります。
 それはだれが一体解消してくれるのかといえば、やはりここにおいでのお一人お一人が責任を持ってこの国のありようを考える必要がある。そういう中で、国民の声はまさにスリム化してほしい、行政を大改革してほしい、そして将来に備えてほしい。その将来はまさに自由で公平でかつ活力のある社会にしてほしい。その要請にこたえるには、私は、何回も申し上げておりますように、行政の大改革イコール公務員の削減、これは避けて通れない事案だと存じます。
 そういう意味で、ぜひ御理解を賜りたいと存じます。
#145
○吉川春子君 質問にお答えいただきたいんですが、定員外の職員を公務をきちっと担えるような身分にすべきなのではないかという質問をいたしました。
 それで、文部省、厚生省、建設省それぞれお呼びしていますので、事務当局で結構ですが、定員の外でそれぞれの省の公務を担っている数を報告していただきたいと思います。それは非常勤と委託と両方、それぞれお答えいただきたいと思います。
#146
○政府参考人(小野元之君) お答えを申し上げます。
 文部省におきましては、本省の庁舎管理等のいわゆる現業的なものについて民間委託を実施しております。それから、国立学校等を含みまして、例えば非常勤の学校の教員という者もいるわけでございますが、この本省の業務関係委託については何人分というのがなかなか直ちには出ないわけでございますが、本省におきます庁舎管理関係では一日当たりで金額を人数に直しますと約二十四名。それから、文部省全体で非常勤職員の人数でございますが、これにつきましては六万四千九百五十八人ございます。この中には附属病院の医員だとかあるいは研修医、それから先ほど申し上げました学校の非常勤教員、さらには事務系の補助職員、技術系の補助職員がいるわけでございます。
#147
○政府参考人(宮島彰君) 厚生省関係でございますが、まず非常勤の職員ですが、審議会の委員あるいは顧問、参与、統計調査員、職員、こういったものを除きました非常勤の職員の数は、厚生本省それから地方支分部局及び施設等機関を含めまして、平成十一年七月一日現在で一万七千四十八名でございます。
 それから、委託の関係でございますけれども、公益法人などの民間に委託している業務にかかわる予算は平成十一年度で八百七十七億六千万円になっております。
#148
○政府参考人(小川忠男君) 平成十年度の実績でございますが、建設本省、それから八つの地方建設局で一年間委託をした職員数は年換算で九千二百四人という数字になっております。
#149
○吉川春子君 委託の金額をついでにおっしゃってください。
#150
○政府参考人(小川忠男君) 失礼いたしました。
 平成十年度の委託の経費は九百一億円でございます。
#151
○吉川春子君 今報告いただきましたけれども、文部省の定員外は定員の三二%に上っておりますし、厚生省は一九%という数字になっております。
 そこで、厚生、文部の両省に伺いますが、これで二五%の定数の削減が行われるわけですけれども、それはどういうふうな算定根拠で可能になるんでしょうか。お教えください。
#152
○政府参考人(小野元之君) 二五%の削減の問題でございますが、これにつきましては内閣全体の方針といたしまして閣議決定でこういう方向が示されておるところでございます。
 文部省といたしましては、この二五%が大変厳しいことは重々承知しておるわけでございますけれども、政府全体の中で事務事業のスリム化あるいはさまざまな分野におきます行政改革を進める中で今後十年間にわたってさまざまな努力をしていかなければいけないというふうに考えておるところでございます。
#153
○政府参考人(宮島彰君) 今御指摘の二五%削減の件は政府全体の方針として閣議決定されたものでございますが、今後、これに基づきまして次期の定員削減計画の策定等がこれから具体化されると思いますけれども、それを踏まえまして厚生省としても対応していくということになると思います。
#154
○吉川春子君 文部省、厚生省にもう一言ずつお伺いいたしますが、これは二五%の削減というのを具体的に算出しているわけですね。
#155
○政府参考人(小野元之君) 先ほど来申し上げておりますように、大変厳しい内容でございます。ただ、先ほどからの御答弁もございましたように、独立行政法人化、あるいはそういったことも踏まえまして全体の中で二五%を実現すべく努力をしていこうというふうに考えておるところでございます。
#156
○政府参考人(宮島彰君) 政府全体として二五%の削減ということは閣議決定されておりますが、それを具体的な形で各省がどう取り組むかというのは、今後、次期の定員削減計画が策定されると思いますので、それを踏まえて対応していくということになると思います。
#157
○吉川春子君 建設省に伺います。
 さっきの九千人以上の業務委託、そして予算額が九百億ということですと、一人年間一千万の給料といいますか報酬になりますが、どうしてこんな委託をするんですか。
#158
○政府参考人(小川忠男君) 基本的には、いろんな業務量の増大部分を行政責任あるいは行政判断を必ずしも伴わない単純な業務、あるいは補助的な業務というふうなものについて委託職員にお願いするというふうな考え方でおります。
#159
○吉川春子君 行政判断を伴わない業務を非常に高いコストで委託をしている、こういうことになるわけですね。
 官房長官においでいただきましたので質問をいたします。
 今お聞きになっておりますように、二五%の定員削減については各省で積み上げて計算をしてこれが可能だという数字ではないということがはっきりいたしております。私は、そういう数字の根拠もなしに二五%の削減を閣議決定するということは非常に無責任ではないかというふうに思うんです。公務に支障が生じないというふうに言えるんでしょうか。各省のヒアリングを十分行った上でこういう数字が出されてきているのか、その辺はいかがですか。
#160
○国務大臣(青木幹雄君) 吉川議員にお答えをいたします。
 公務員の二五%削減の根拠がないというお話でございますけれども、私どもは行政の減量、効率化、そういうことは中央省庁改革の柱の大きな一つであるというように認識をいたしておりまして、そのために定員については二五%の削減を閣議決定し、小渕内閣の公約としているところでございます。今後、全力を挙げて努力を続けていかなければならない問題だと考えております。
 具体的には、各省庁の定員を少なくとも十年一〇%の計画的削減を進める、また二つには独立行政法人化による一層の定員削減に努める、増員の徹底した抑制を図るというようなことによって二五%の達成を目標にして頑張っているところでございます。
 問題は、その削減によってサービスが低下しないかという非常に大きな危惧が感じられることは私も承知いたしております。しかし、それはいろんなスリム化をする、電算化をしていく、それからみんなが努力をしていく、また地方分権等によって地方にもそういう仕事を分け合っていく、そういうふうな中で私どもはこの目標を達成するために全力で頑張っていきたい、そういうふうに考えております。
#161
○吉川春子君 官房長官、仕事も減らすんですか、人員だけ減らすんですか。その点はいかがでしょうか。
#162
○国務大臣(青木幹雄君) 仕事も、恐らくこれからいろんな時代の流れの中でふえる仕事もあるでしょう、しかし減らしていかなきゃならない仕事もあるでしょう。そういうものも含めて、私どもは、定員削減の中で国民の皆さんに迷惑がかからないような、きっちりしたサービスができるような努力を今後続けていくことが一番必要じゃないか、そういうふうに考えております。
#163
○吉川春子君 非常に重要な問題なので、この点について今も断片的には言われたんですけれども、国民のサービスを切り捨てない、大きく言えば憲法二十五条の健康で文化的な最低限度の生活を保障する責任が国にはある、そういうこととの関係からいっても、公務員の削減が国民に対する行政サービスの低下につながらないように、そういう点の努力はする、こういうふうに受けとめてよろしいですか。
#164
○国務大臣(青木幹雄君) 定員削減を行っても国民に対するサービスが低下しないように心がけるのが私どもの務めだと、そういうふうに考えております。
#165
○吉川春子君 私たちは、今根拠を示しましたように、これは非常に無謀な定員削減であると思っておりますけれども、ぜひ国民の負担に直接つながらないように強く要求をしておきます。
 それで、もう一つ続けて具体的な問題でお伺いいたしますけれども、独立行政法人の問題です。
 この独立行政法人の対象となる公務を三つの要件を挙げて法律で決めておりますけれども、国がみずから主体となって直接実施しなければならない事務事業ではないことという要件がその中に一つあります。
 そこで、国立公文書館について伺います。ここは、公文書を各省庁から移管させて歴史的文書として保管するという重要な仕事をしておりますけれども、国立公文書館の仕事はまさに国がみずから主体となって直接に実施しなければならない事務事業に当たるのではないかと思います。これをなぜ行政から切り離して法人にゆだねるという、そういうことにしたのですか、お伺いします。
#166
○国務大臣(青木幹雄君) 独立行政法人制度というものは、政策の企画立案の機能と、いま一つは実施機能の分離という基本的な考え方に立って行っておりまして、実施部門の効率的な質の向上及び透明性の確保を図るものであることは御承知のとおりであります。
 国立公文書館は、歴史資料として重要な公文書等を保存し利用に供する等の業務を行っており、行革会議において報告されているとおり、強度の公権力の行使等に該当する事務事業には当たらないものであります。また、独立行政法人制度の活用によって効率的な運営が可能との判断から独立行政法人化したものでございます。
#167
○吉川春子君 強度の権力の行使に当たる事務事業といえば警察とかそういうものになるわけで、非常に独立行政法人にする範囲がもう無限大ぐらいに広がるわけです。それはもう一つの問題として後ほど伺いたいと思うのですが、官房長官、国立公文書館においでになったことがあるかどうかはちょっと私存じませんが、あそこには明治以来の閣議決定など永久保存の重要な資料があるわけなんです。そして、まだ一般の公開に付されていない、こういうマル秘の資料も保存されているわけなんです。この資料をなぜ国が責任を持って保存しないのですか。これを法人にどうしてゆだねるのですか。
#168
○国務大臣(青木幹雄君) 公文書の公開、非公開の問題が絡んでいると思いますけれども、私どもは内閣府に公文書館に関する制度に関する事務等政策の企画立案に係る事務を内閣に残すことにいたしておりまして、十分それでその用事は達せられるものと、そういうふうに考えております。
#169
○吉川春子君 そうしますと、この明治以来の閣議決定とかマル秘の文書とか、こういうものは法人の管理ではなくて直接国が責任を持って保管し、その後の公開にも付していく、こういう仕事は独立行政法人には移さない、このように受けとめてよろしいんですか。
#170
○国務大臣(青木幹雄君) 結構でございます。内閣において十分に管理をしていきたいと思っています。
#171
○吉川春子君 そうですか。意外なお答えだったので。
 そういたしますと、国が直接保管するというそういうものと国立公文書館に法人として管理させる文書と、二種類を分けるメルクマールはどこに求めたらよろしいのでしょうか。
#172
○国務大臣(青木幹雄君) 資料の維持管理等は公文書館において行いますけれども、それを公開するか公開しないかというようなものは国において考えていきたい、そういうふうな制度でございます。
#173
○吉川春子君 私が伺っておりますのは、例えば閣議決定とかマル秘の文書とか、重要な歴史的な資料が多数国立公文書館にはあるわけなんですが、それの管理をなぜ国自身がしないか。公開、非公開の判断ではなくて、その保存管理はまさに公権力を使ってきちんと国でやるべき仕事ではないのですかということを伺っているんですが、その部分についてどうされるんですか。
#174
○国務大臣(青木幹雄君) 今、中央省庁等の改革の一環として、歴史資料として重要な公文書等を保存し及び利用に供するという実施業務を独立法人化することによりましてより一層の効率化、利用者サービス等の質の向上及び透明性の確保が図られると私どもは考えて、公文書館を独立法人に移行するということでございます。
#175
○吉川春子君 ちょっと具体的な問題になりますので事務当局がおいでになっていたらそちらから答弁していただいても結構なんですが、今私が示しましたようなマル秘の外交文書とか明治以来の閣議決定とか、それに限りませんけれども、非常に重要な国家権力を行使したその何といいますか、痕跡といいますか、そういう公文書を国自身がこれは管理していく、こういうふうに理解してよろしいでしょうか。事務当局、いらしていますか。
#176
○政府参考人(佐藤正紀君) 総理府の審議官の佐藤と申します。
 ただいま御質問のありました公文書の管理ということでございますが、公文書館におきまして保存をし閲覧に供するという事務につきましては独立行政法人に行っていただく、それの保管の基準でございますとか各省からの移管の基準等を考えることにつきましては内閣府が直接行う、こういうふうに考えておるところでございます。
#177
○吉川春子君 そうしますと、もう一度審議官にお伺いしますが、今国立公文書館に保管をされているすべての公文書、これは全部独立行政法人が保管する、国が直接保管するものはないんだ、このように理解してよろしいですか。
#178
○政府参考人(佐藤正紀君) 保管、維持管理につきましては、独立行政法人にゆだねることになります。
#179
○吉川春子君 外交資料館というものがもう一つ国の機関としてあります。この外交資料館の資料は、今回独立行政法人にはなっておりませんで、国が保存することにしております。その重要度において私は違いはないと思うのですが、なぜ一方の外交資料館の資料は国が保管をし、そして国立公文書館にあるよりたくさんの資料は法人が管理、保存する、こういうふうに分けた対応をしたのでしょうか、その理由をお伺いします。
#180
○政府参考人(河野昭君) 外務省をお呼びになっていないもので、かわりにお答えさせていただきます。
 今回、何を独立行政法人とするかにつきましては、もうこれは御承知のことでございますが、基準としてはその基本法あるいは最終報告の基準に沿って振り分けをしたわけでございます。その基本法等の基準といいますのは、例えば、要するに作業施設についてはどういうふうに物を考える、あるいは試験研究機関についてはどういう基準で独法化するということでございます。
 お尋ねの外交史料館につきましては、公文書館と違いましてそういう施設等機関ではございませんで、いわゆる内部組織であるということで今回の検討の対象とはなっていない、そういう整理でございます。
#181
○吉川春子君 私は外交史料館を独立行政法人にせよと言っているんじゃないんです。逆なんですね。国立公文書館を独立行政法人にするのは全くおかしいと言っているんです。外交史料館の方を国が保管し管理するというのは当然のことなんですよ。それをなぜよりたくさんの重要書類を持っている国立公文書館の方は法人にしてしまうのか、その根拠を十分検討されて行ったことだと思いますので、その違いを、私は全く違いはわかりません、その違いを説明していただきたいと、このように申し上げております。
#182
○政府参考人(佐藤正紀君) 国立公文書館につきましては昭和四十六年の設置以来、歴史的資料を保存いたしておりますが、総理府といたしましては、歴史資料として重要な公文書等を保存し利用に供するという実施業務につきましては、独立行政法人化することによりましてより一層の効率化や利用者サービス等の質の向上が図られると考えたことから独立行政法人化することに踏み切ったものでございます。
#183
○委員長(吉川芳男君) 速記をとめてください。
   〔速記中止〕
#184
○委員長(吉川芳男君) 速記を起こしてください。
#185
○吉川春子君 ちょっとまだ私はその答弁に納得できないのです。
 それで、官房長官か続総務庁長官か、どちらでも結構でございますが、おかしいと思いませんか。同じ公文書で、同じ重要文書で、一方は国が直接管理します、一方は独立行政法人にします、これはおかしいと思われると思うんです。私は、これはやっぱり国立公文書館という、非常に高度の国家権力の行使をしたその記録を国自身が保管するということをしないということの矛盾のあらわれではないかと思うんですけれども、その点についてどうお考えなのか、官房長官か続長官か、お答えをいただきたいと思います。
#186
○国務大臣(青木幹雄君) 正直申し上げて詳しい事情はよくわかりませんが、いろいろな基準に合わせ、また現状を分析し、いろいろな立場から検討された結果出された結論であろうと、私はそういうふうに考えております。
#187
○吉川春子君 私は、国立公文書館の問題については詳しいレクをしておりまして、十分に検討されているんだったらばここで御回答がいただけると思いますが、その御回答がないということは非常に遺憾であると思います。
 私は、この問題について、委員長、ここで留保をいたしますので、きちっとこの回答を、外務省なりどこでも結構でございます、今回は政府委員を廃止したということでの初めての審議でございますのでいろんな問題もありましょうから、この問題についてきちっと後ほど回答をいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
#188
○委員長(吉川芳男君) 後刻理事会でお諮りして返事をしたいと思っています。
#189
○吉川春子君 それで、独立行政法人は三年から五年の実施を見て十分に成果が上がらない場合は民営化とか廃止とか、そういう方向も示されているのですが、国立公文書館が実績が上がらないときはそういうような可能性も否定できないんでしょうか。そんなことをやってもらったら大変なことになると思うので、その点についてはいかがですか。
#190
○国務大臣(続訓弘君) 今、国立公文書館につきましての廃止は当然考えられないテーマだと私は思います。
#191
○吉川春子君 国立公文書館の廃止を考えていると、このような御答弁ですか。
#192
○国務大臣(続訓弘君) 考えられない。
#193
○吉川春子君 考えられないと、当然でございますね。わかりました。
 それで、国立公文書館が何らかの収益が上がるという可能性もないわけです。そういうときに、国からの予算は、この国立公文書館の業務を十分できるような予算が確保できる、そういう仕組みになっているんでしょうか、それとも予算は減らされていくんでしょうか。
#194
○国務大臣(続訓弘君) 御案内のように、例えば忙しいとき忙しくないとき、いろんな人員配置上の問題があろうかと存じます。そういうときに適時適切に理事長が国民のサービス、利用者のサービスを図りながら対応できる、こういうシステムが今回の独立行政法人であります。
 そこで、予算の問題についてのお話でございましたけれども、三年ないし五年間の中期目標を掲げて、その中で予算の見積もりがございます。今までは単年度主義で大蔵省の厳しい査定がございました。例えば紙一枚、極端な場合は鉛筆一本の、そういう査定までございます。しかし、今回はそうではなくて、いわば三年ないし五年の枠の中で見積もりがされます。その見積もられた予算が主務大臣と財務大臣との間で協議をされて、はい三年間これで結構、あるいは五年間これで結構ですと、そういう中で枠が決められますから、その三年ないし五年の中の処理として実は予算の配分が定められる。そういう意味では、私は大変前進した手法だと思います。
 そしてまた、御指摘のように、忙しいとき忙しくないときのそういう対応も柔軟にできる、そしてサービスはちっとも落とさない、むしろサービスの向上につながる、そういう手法を理事長が図られる、こんな仕組みができ上がったわけですから、その仕組みを十分に生かしていただければと思います。
#195
○吉川春子君 もう一つ、独立行政法人の行政機関ではないという問題に関して質問をしたいと思います。
 それは、実は私は決算委員会で旧内務省の資料の提出を要求いたしましたところ、警察庁は内務省の資料は一切引き継いでいないという答弁でございまして、私が必要とする資料が出てまいりませんでした。その資料は実は警察庁の警察大学校から発見されまして、この二月に国立公文書館に移管されて八月に公開された、こういうものです。この公開された警察庁の公文書なんですけれども、目録だけで二冊になるものが警察大学校から発見をされました。
 第二次世界大戦が終了した直後、政府にとって都合の悪い文書が大量に処分されたということはもう公知の事実でございます。行方不明になっている文書もいまだに多いわけです。文明国の名誉にかけても再びこういうことを繰り返してはならないと思うんです。そういうことをしたら国の責務が果たせないと思うのですけれども、独立行政法人になって、そういう国の公文書がきちっと処理されずに、終戦直後のようなことは二度と再び起こってほしくないことですけれども、それに類するような扱いが絶対に起こらないという保証がこの機構の中で担保されるのでしょうか。
#196
○国務大臣(続訓弘君) これは当然のことだと存じます。要するに、文書は国の命である、そういう意味では、今御指摘のような事案は絶対に起こしてはならないし、起こらないと思います。
#197
○吉川春子君 そのシステムの中の担保はどういう形になっているでしょうか。長官の決意はわかりますが、長官がずっと永久にその地位にお着きになっているとは思われませんので、そのシステム上の担保がなければならないと思います。そのことを説明していただきたいと思います。
#198
○国務大臣(続訓弘君) 当然、公文書は公文書としての引き継ぎがございます。例えば、何年何月の閣議決定を公文書館の方に引き継ぎますというのは、内閣府から恐らくそういう一定の手続をされると思います。そういうのがちゃんとした引き継ぎ書の中に残り、そして文書は文書としてちゃんと保存され保管される、こんなふうに思います。具体的な、私自身がその衝に携わったものではございませんので確たることは言えませんけれども、我々の経験からすれば、当然のことながらそういう保存文書というのは厳しい引き継ぎを経て永久保存される、こういうシステムになると思います。
#199
○吉川春子君 システムになっていると思いますとか確信をしていますとかいう答弁は、善意は感じますけれども、それはだめなんです。法律の何条で、機構の何条でそうなっているかということをお示しいただきたい。事務当局でも結構でございます。
#200
○政府参考人(河野昭君) これは、これ自体法律事項ではございませんが、各省庁は当然その文書管理規程を持ちまして、例えば保存期限等々の規定があるわけでございます。したがいまして、独立行政法人に移行する場合は、ただいま大臣からも御説明いたしましたが、どういう資料、保存期間であるものは引き継いだ、そこを確認するということは当然に行われるということでございます。
#201
○吉川春子君 答弁が非常に不十分です。情報公開法の中でそういう仕組みができたんでしょう。そのことも触れてください。
#202
○政府参考人(瀧上信光君) ただいま御指摘のありましたように、情報公開法の中に行政文書の管理に関する定めの規定が設けられました。そして、この法律で行政文書の適正な管理についての基本的な事項を定めるとともに、情報公開法に基づく情報公開法施行令によりまして、行政文書の分類、それから作成、保存、廃棄に係る共通的な事項については政令でルール化をするというふうなことが法律で規定をされているところでございます。
#203
○吉川春子君 ちょっと不十分ですが、先へ進みます。
 実は、さっきのこの旧内務省の資料なんですけれども、私はこれがないはずはないということで、警察大学校にあるということをある書物で突きとめまして、警察庁を呼んで、そこにあるんだから探してほしいということを国会の質問で繰り返しやりました。警察庁の話によると、休日も返上して探して、そしてこれが見つかった。これには特高月報であるとかあるいは外事警察報であるとか、非常に貴重な資料があるわけです。しかし、それの行方がわからなかった、その場合に、警察庁は国の機関ですから、それは呼んで探せと、国会としてチェック機能を発揮してそういうことが要求できたわけなんです。
 今度、独立行政法人になってそういう問題が万一発生したときに、独立行政法人の担当者を委員会に呼んで探しなさい、おかしいじゃないか、こういうことを直接私が追及することはできますか。
 独立行政法人の仕組みについて、この件についてお伺いいたします。
#204
○国務大臣(続訓弘君) 独立行政法人には主務大臣がおられます。したがって、国会の、要するに国権の最高機関としての議員は当然のことながら委員会に参考人なりいろんな形で質問もできるし資料の照会もできると私は思います。
 それで、同時に、主務大臣を通さなくても直接場合によっては独立行政法人の担当を呼んで、調査権があるわけですから調査をして差し支えない、こんなふうに思います。
#205
○吉川春子君 まず、主務大臣というのは公益法人、財団法人、社団法人、全部主務大臣がいるわけで、それぞれの法人で不祥事が起こったからといって一々主務大臣の責任になんてなるわけないんです、なるものもありましょうけれども。問題なのは、こういう問題が起こったときに、法人の具体的な人を参考人という手続をとらずに直接、行政庁の各局長や何かのように呼んで国会で追及できるのですか、そういう行政機関と同じような関与を国会は独立行政法人に対してもできるのですかと、このことを伺っているのです。いかがでしょうか。
#206
○国務大臣(続訓弘君) 委員会の一定の手続があれば、私は当然できると思います。
#207
○吉川春子君 そのときに、例えば商工ローンの社長を呼ぶ、そういうような参考人手続で呼ぶということではだめなんですよ。これは、もう大変難しい手続がありますし、各党の合意もあります。しかし、国の行政機関と同じように各局長、例えば警察庁を呼ぶように国会へ随時呼んで、そしてその業務について追及したり監視、監督したり、そんなことができるんですか。仕組みどうですか、そうなっていますか。
#208
○国務大臣(続訓弘君) それは、私は当然できると思います。というのは、例えば吉川春子議員がちょっと部屋に来てくれ、こういう事案を自分は疑問に思っている、これをただしたいと。これはもう当然のことだ。呼ばれる職員なり、職員もそうでしょうけれども、上司なりなんなりどんどんお呼びいただいて結構です。
#209
○吉川春子君 そうですか。大臣がそういうふうに答弁されたということは記憶に強くとどめておきます。
 そういたしますと、先ほど来の答弁を聞いておりますと、まず独立行政法人になっても国民のサービスは低下しない、むしろよくなる。予算も出すし、予算の使い方ももっと柔軟になる。そして、国の公文書の保存、保管も今なかなかうまくいっていないんですよ、長官。でも、もっとよくなるという答弁でした。そういう仕組みもできるという答弁でした。そして、直接国会がそれぞれの独立行政法人の担当者を呼んで国会のチェック機能を発揮して、委員会でも追及できるんだと、こういうお話でした。
 そういたしますと、何のために独立行政法人にしたんですか。行政機関と同じじゃないですか。だったら、わざわざもうこの国会に何回もかけて大変な思いをしてこんなに積み上げて法案をつくって独立行政法人にするという意味がどこにあるんでしょうか。お答えください。
#210
○国務大臣(続訓弘君) 何回もお答え申し上げましたように、独立行政法人の妙を生かしてこの運営をされれば、国民の御期待にこたえられるようなそういう仕組みをつくったわけですから、でき上がるわけですから、それを大いに活用していただく。そして、国民監視の中で今申し上げたように十全の役割を果たしていただく。私どもはそのことを期待しているわけです。
 そういう意味で、何回も申し上げたように、運営はガラス張り、そして成果もガラス張り、そんな中で予算の効率的な効用、そして国民に対するサービス、それらも十分監視していただければと思います。
#211
○吉川春子君 終わりますが、ちょっと一言。
 もう時間がなくなりましたけれども、それだったら行政機関のまま残しておけばいいじゃないですか。大騒ぎをして独立行政法人をつくる意味がどこにあるのか、そのことを最後に指摘して、質問を終わります。(拍手)
#212
○委員長(吉川芳男君) 速記をとめて。
   〔速記中止〕
#213
○委員長(吉川芳男君) 速記をお願いします。
    ─────────────
#214
○委員長(吉川芳男君) この際、政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 中央省庁等改革関係法施行法案、国立公文書館法の一部を改正する法律案等独立行政法人個別法関係五十九法律案及び独立行政法人の業務実施の円滑化等のための関係法律の整備等に関する法律案の各案審査のため、本日の委員会に内閣総理大臣官房審議官佐藤正紀君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#215
○委員長(吉川芳男君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#216
○委員長(吉川芳男君) 委員の異動について御報告いたします。
 本日、阿南一成君が委員を辞任され、その補欠として山下善彦君が選任されました。
    ─────────────
#217
○谷本巍君 初めに、評価委員会がどんな形で運営されるかについて伺いたいと存じます。
 各省に評価委員会が置かれることになりました。これは、省庁にとってもそれぞれ違いがあると存じますが、例えば農林水産省で見てみますというと、農業の分野では、耕種部門では水田と畑作がある、そしてまた畜産や花木、果実等々がございます。それにまた、水産の分野があり、林野の分野がある。非常に多岐にわたっております。
 それだけに、こうした多岐にわたる専門分野の業績評価をどうやって行うのか。公正な評価と透明度の高い評価を確保する上でも多数の専門家と関係者の参加を必要とすると思います。そういう点では、部会とかあるいはまた分科会方式をとられるといったようなことも必要かと存じますが、その規模並びに委員選定基準と、どんな運営を想定しているかについて伺いたいと存じます。
#218
○政務次官(谷津義男君) 先生御指摘のとおり、農水省のこの評価委員については多岐にわたるということを十分に承知しております。
 独立行政法人の評価委員会は、独立行政法人の各事業年度及び中期目標期間における業務実績の評価を行いますとともに、独立行政法人に対しまして業務運営の改善その他勧告等を行うことができるというふうにされております。
 独立行政法人評価委員会の委員は、外部の有識者のうちから主務大臣が任命することになっておりますが、客観的で公正な評価が実施できるよう適材適所の委員を任命することが大事ではなかろうかというふうに考えておるわけであります。その際、業績評価を適正に行うためには、先生御指摘のとおり専門家を含めて適切に対応していくことにしていきたいと考えております。
#219
○谷本巍君 私、もう少し具体的な話を聞きたかったのでありますが、そうした具体的な委員の選考基準、これについては一応の話が今抽象的に出てきましたけれども、運営の仕方等々についてお決めになるのはいつごろお決めになりますか。
#220
○政務次官(谷津義男君) この点につきましては政令で決めますので、いま少しお待ちをいただきたいと思います。
#221
○谷本巍君 省庁再編成とエージェンシー化、これは初めてのことなんです。評価委員会を設けるというのは、これは非常に私は画期的だろうと思うんです。運営の仕方いかんによっては、いろいろ問題が出てくるはずなんです。それだけに、これは政令で決めますということだけじゃなしに、あらかじめ大体こういうふうな見当でやっていきたいぐらいのことはやっぱり国会の場の中で出していただきたいと思うのです。総務庁長官、いかがでしょうか。
#222
○国務大臣(続訓弘君) 谷本巍委員は、長年農政に携わってこられました。それだけに、今御質問の農政に関するいろんな思いがあると存じます。
 そこで、具体的な評価委員会の問題についてでございますけれども、やはり農政に明るいそういう人たちが評価の衝に当たられるということは、私は当然だと。そういう意味では、有識者の中に農政関係者は当然入ってくる、私はこんなふうに思います。
#223
○谷本巍君 それと、総務庁長官、この構成の問題についてでありますけれども、構成の中に関係者ということで例えば労働組合の代表ないしは労働者の代表といいましょうか、そういったようなものも私は入れるべきではないかと思うんです。といいますのは、この場合の評価というのと労働条件が強くかかわる場合が生じ得る可能性が極めて大きいということがあってのことであります。評価を上げるために過酷な労働条件を強いるというような場合なしとしませんね、今度の場合にはもう理事長が絶大な権力を持つということになってくるわけですから。
 そういう意味では、その構成の中には労働問題に詳しいといいましょうか、私は当該労働組合の代表が一番いいと思いますけれども、そういうものも入れるということ、これは想定すべきではないかと思うんだが、いかがでしょう。
#224
○国務大臣(続訓弘君) この問題につきましては衆議院の特別委員会でも議論がされました。そこで、私はそのときに、委員が今御指摘のございましたように、関係者の中にはやはりそういういわば職場の練達の方、そういう意見を伺うということも必要だ、こういうふうにお答えいたしました。当然であります。
#225
○谷本巍君 次に、谷津総括政務次官に伺いたいのでありますが、評価の際の期間のとり方の問題についてであります。
 評価は三ないし五年に行うということになっておりますが、この期間というのは一律に適用していかれるのでありましょうか。
 といいますのは、農林水産省の関係でいいますというと、例えば種苗あるいはまた花木の育種などについて言いますというと、これはもう五年から十五年、御存じのように時間がかかるんですね。最近は米の新しい品種の開発というのはスピードが上がるようになったとはいっても、石垣島あたりで一年三作がやれれば、それでもやっぱり五年から六年最低かかりますね。
 そういう状況からすると、どうも三―五年ということについては無理が生ずる場合があり得るんではないかというふうに思うのですが、その点どうお考えでしょう。
#226
○政務次官(谷津義男君) 先生のおっしゃるとおり、農林水産省関係の試験研究機関、品種の育成のように長期間を要することは御指摘のとおりです。それだけではなくしてリスクも高いというふうに私は思っております。これが特性だろうというふうに思っております。それですから、基礎的なあるいは長期的な取り組みが必要であるということは、おっしゃるとおりでございますのでよくわかっております。
 と同時に、その時々の情勢に応じた対応がまた求められるという面もあります。品種の育成のような長期的な取り組みが必要であるものにつきましては、段階的な達成目標を定めなきゃならぬ、その段階での評価を行うことによって適切な研究の推進ができるのではないかというふうに考えております。
 今後とも、農林水産関係の試験研究機関につきましては、独立行政法人制度の特徴を生かしまして基礎的、長期的な取り組みを含めた適切な試験研究の実施が図れるように、先生の意を十分にはかりまして対応していきたいというふうに考えております。
#227
○谷本巍君 そうしますと、この場合の三ないし五年というのは、あくまでも評価、それも中間的なという意味も含めた区切りとしてのものでしかないと。つまり、これによって業種ごとの特性評価というのが阻害されることはないというぐあいに理解しておいてよろしいですか。
#228
○政務次官(谷津義男君) おっしゃるとおりでございます。
#229
○谷本巍君 独立法人の活性化について総務庁長官に伺いたいと存じます。
 政府関係特殊法人、こう言っちゃなんでありますが、押しなべて元気がないと言われております。なぜ元気がないんでしょうか。これまでしばしば国会審議の中でも言われてまいりましたのは、幹部が天下りであってプロパーは役員になることができないと。事実上そういうふうな状況にあるというような点の指摘が多くありました。これは長いこと国会の中でも指摘はされてきたが、なかなか改まっておりません。
 そういう問題がありますが、今回の場合はそれに加えて役員の数を非常に少なくしました。任期も理事長と理事との間では大きな違いがあります、期限ですね。つまり、理事長に絶大なる権限が与えられるというような状況になってくるわけであります。
 そうしますと、元気が出るようにしていく方法というのは、一つには、これまでも言われてまいりましたように、天下りをやめる、ないしはもうこれは限定していく、これをきちっとやっぱり実行していく、これが一つでありましょう。それからもう一つは、理事長の権限が非常に絶大になってくるわけでありますから、それとのバランスをとるという意味も含めて運営協議会のようなものを設けるというふうにしたらうまくいく可能性が出てくるんではないかと思うのだが、この点、長官、どうお考えになりますか。
#230
○国務大臣(続訓弘君) 確かに理事長は大変な権能を持たれます。しかし同時に、結果責任、厳しく結果を問われます。三年ないし五年の中期目標を定められ、そしてそれが確実に実行されたかどうかという責任を問われます。そういう意味ではいわば地位も非常に不安定と。絶大であると同時に結果責任を問われるということでございますので、その辺のことは今申し上げましたとおりであります。
 しかし同時に、国民の期待にこたえてちゃんとした十全の機能が果たせるためには、今御指摘のように、働く人たちとの間の協調は、これは当然必要であります。そういう意味では、内部でいろんな議論をしていただく、そして経営の議論もしていただくということは私はあってしかるべきだ、また、むしろそれがあるべきだ、そして国民の期待にこたえられるようなそういう独立行政であってほしい、こんなふうに思います。
#231
○谷本巍君 そうしますと、長官、職員の皆さんと理事者の間で自由な話し合いができるようなそういう一つの制度的なものといいましょうか、それは考えることはできませんか。
#232
○国務大臣(続訓弘君) それは、理事長あるいは理事、監事等々、そのいわば経営の衝に当たられる方が谷本委員の今御指摘のような仕組みをお互いに考えられてしかるべきだと思います。
#233
○谷本巍君 先ほど来申し上げておりますように、理事長が絶大なる権限を持つ、その反面、理事長の責任もまた重くなる、これは長官の御指摘のとおりであります。
 そういうふうになっていきますと、これは運営協議会のようなものをつくらぬでもいいというような形でいきますというと、結局どういうことになるかというと、職員の間から元気が出てこない。となると、力による成績向上、つまり労働条件の一方的な切り下げということが起こってくる可能性というのは私は大きいと思うんです。
 そうしますと、結局、労働組合がそこでどうこれに対してきちっとした対策といいましょうか、協議というのがやっていけるかということになってくるんですが、そういう場合、それは理事長独裁の職場ということになってきますというと、将来的にいいますと、労働組合さえ結成できないということになる可能性だってあり得るんじゃないのか。でありますから、スタートのときからこの辺のことについては、例えば労働組合の結成なら結成というのをきちんとやっぱり保障していくといったようなこと等が伴っていかなければ運営は私はうまくいかないと思うんです。いかがでしょう。
#234
○国務大臣(続訓弘君) この独立行政法人にはいわば団体交渉権というのがあるわけです、国家公務員と違いまして。そういう意味では、今御懸念のような事態は私は、そういういわば協議が行われるような仕組みになっておりますから、それと同時に自分たちの命にもかかわるわけですね。例えば、業績が上がらない、そして国民はもはやその法人は必要でない、こういうことになれば自分たちが職をなくするわけですから、そういう意味では、経営者も働く人たちもお互いにいかにして効率的な運営をし、そして国民の期待にこたえられるような業績を上げるかということに専念をするわけですから、当然のことながらお互いに話し合いをするという場があるし、また当然だと私は思います。
#235
○谷本巍君 特定独立行政法人の新規採用のあり方について伺いたいと存じます。
 特定独立行政法人に移行しました後の新規採用というのは、採用される者は一般職国家公務員の身分ということになるわけですね。
 それに、もう一つ考えておかなきゃならぬのは、特定独立行政法人と国の機関との人事交流もこれはあり得るわけであります。ということを考えたとき、特定独立行政法人の採用は、理事長の独断でもって縁故採用をやるとか、あるいはまた恣意的採用をやるといったようなことは、これはもう絶対避けてもらわなきゃならぬということになるわけであります。
 そのためには、この場合の採用というのは、国家公務員試験合格者の中から採用するとか、あるいはまた採用の弾力化を図っていこうというのであるなら、その採用については特定の者に限定をしていくといいましょうか、そういったような方法というのが講じられなければならないと思うのですが、長官、いかがでしょうか。
#236
○国務大臣(続訓弘君) 新規採用に限っては、今御指摘のように、私は国家公務員の試験を受けて合格した中から、一定の名簿がありますので、その中からその事務事業に適した人を採用するというのが非常に公平だと存じます。
 ただ、中途採用の場合、やはりその事務事業に、例えば研究機関にどうしてもその研究者が必要であるといったときの対応は、やはりその専門性等々が生かされる人材であるべきであるし、またそういう人材であれば、理事長の選考といいますか、理事会の中のちゃんと選考基準を設けた公平な人事採用方式をとって採用した方がよろしいんじゃなかろうか、こんなふうに思います。
#237
○谷本巍君 そうしますと、ちょっと気になりますのは中途採用の場合ですね。これは理事長の判断でやっていくことになるわけでありますけれども、基準というお話が出てまいりましたけれども、これはきちっとした基準というのを設けるということでございますか。
#238
○国務大臣(続訓弘君) 人事はとにかく広く門戸を開いて公平でなければなりません。そんな意味から、今中途採用のお話がございましたけれども、例えば一定の研究者であって、その研究に対してはここが不足をしている、こういう人材が不足している、それを公に募って、そして選考基準を設けて選考して採用する、こういうシステムをその特定独立行政法人の中でつくるべきだ、こんなふうに私は思います。
#239
○谷本巍君 独立法人の中でその基準をつくるというお話でありますけれども、この場合の基準については、役所の側は何ら管理はしないんですか。
#240
○国務大臣(続訓弘君) それは関与をいたしません。
#241
○谷本巍君 長官、ちょっと私心配になってきたんですよ。それは、長官は長いこと都の副知事もされてきて公務員制度については非常にお詳しい、そのお詳しい方が基準については法人任せというのは、これはちょっと聞き捨てならぬなという気がしてならないんです。
 ここのところの採用のあり方が一歩ルーズな形になっていきますというと公務員制度は維持できません、もちませんよ。それだけの重要な意味を持っていますから私しつこく伺っておるんです。どうでしょうか。
#242
○国務大臣(続訓弘君) 今申し上げたように、人事は公平で透明で、かつ能力のある人でないと採用できないわけです。
 ただ、今、谷本委員のせっかくの御質問でございますけれども、中途採用の中である特定の研究者に対して私は私見を申し上げたんです。
 というのは、確かにある研究所でこういう研究をしておる、その研究者が足らないといったときに、大学からあるいは民間の研究者に門戸を開放するというルールをつくる。そのルールは、今申し上げたように独立行政法人の中でちゃんと今御指摘のような仕組みをつくって、公平に採用できるようなそういうシステムをつくるべきだ、こう申し上げているわけです。
 ただ、おっしゃるように、いろんな大量の中途採用があるとすれば、これはまた問題が、私が言っているのはある少数の研究者に限っての私見を申し上げたわけです。
#243
○谷本巍君 そうすると、その辺のところはかなり限定的に厳密に、そして基準も設けてやっていく、長官、こういうことでよろしいわけですね。
 では、先へ進ませていただきます。
 次に伺いたいのは、独立行政法人の運営費に関してであります。
 試験研究分野などの研究費の積算が非常に困難なものが多いですね。例えば、私どもが知っている例で申し上げますというと、大蔵省の査定でさえも、実験系は幾ら幾ら、非実験系は幾ら幾らと、少々荒っぽい言い方をするとつかみ的な査定の仕方になっております、定額で。
 そうしますと、これから先の問題ですが、どのような措置を講じてやっていかれるのか、その点どうかということと、また他の省庁や民間機関からの委託研究、その研究費はどうなるのでありましょうか。
#244
○政務次官(持永和見君) 御指摘の独立行政法人の予算措置につきましては、実は今の各行政機関の予算のやり方と違いまして、中期計画をもとにして、それによってあらかじめ中期目標期間中の中期計画の予算の大枠は決めるということにしております。
 この方式に二つありまして、全体としての事業を決める、あるいは各年度のルールを決めるという二通りのやり方があります。それは、独立法人あるいは各省大臣が大蔵省と折衝の上でどちらかを決めまして、その中で交付金が決まりましたら、それは渡しきりになります。渡しきりということでありますから、その渡しきりの交付金につきましては、今、先生が御指摘の研究費の中でも、あるいは不足したりあるいは余ったりというような彼我流用が、その間、多少柔軟な弾力的な使い方ができるということが一つありますので、従来のような、今までのような硬直的な予算ということとは違って、その辺は多少柔軟な使い方ができるんじゃないかということが一つあります。
 それから後段で御指摘の、ほかの省庁とか民間機関からの委託研究、これは独立行政法人の業務の範囲内であれば、業務が決まっておりますから、その範囲内であれば当然研究費を受け入れることも可能でございます。
#245
○谷本巍君 終わります。
 ありがとうございました。
#246
○菅川健二君 参議院の会の菅川健二です。
 まず、続長官には、私、新進党のとき以来いろいろ御指導いただいているわけでございますが、大変地方行政のベテランでありエキスパートでございまして、このたび行政改革の総元締めに御就任なされたということは、大変私、最適任者だと思っておるわけでございまして、その御活躍に期待いたしたいと思います。
 そこで、行政改革の今の現状でございますが、私は、まんじゅうの皮ができたばかりでございまして、あとどういうあんこを詰めるかというのはこれからの作業ではないかと思うわけでございます。テレビのドラマではございませんが、扇屋一心堂のおかめまんじゅうのようなおいしいまんじゅうになるのか、私は食ったことがないからわかりませんけれども、広島のもみじまんじゅうも大変おいしいわけでございますが、あるいは単なる駄菓子になるのか、そういった分かれ目のときだと思うわけでございまして、御手腕に大変期待いたしたいと思うわけでございます。
 そこで、私はさきの行財政特別委員会におきまして幾つか質問をした中で、独立行政法人の統合の問題について御質問を申し上げたわけでございます。それは、類似業務につきましては、その当時八十六、八十九とも言っておりましたけれども、そういった事業について、その事業の中身を見ますと、非常に中身が濃くてしかも人員も数千人おるようなものから、人員が数十名しかいないような非常に小ぶりなもの、しかも中身としては非常に単純なものと千差万別の中で、やはり独立行政法人として、独立体として維持存続あるいは発展させるためには一定のボリュームなり質を持つ必要があるんじゃないか。そういった面で、類似業務、類似事業については統合して一つの法人をつくっていくべきではないかということを御提言申し上げたわけでございます。
 その結果ということでもあるかと思うわけでございますが、八十六事務事業というのが五十九法人にまとめられたということはそれなりに私は評価いたしたいと思うわけでございます。その中でも二つ私は具体的に指摘いたしたわけでございますが、農林関係の試験研究機関については、いろいろ作物ごとに分かれた試験研究機関が一本化されておるということもございますし、それから文部省関係におきまして、美術館関係について一部やはり大ぐくりになっておるということもあるわけでございます。そういった面では私は評価いたしたいと思うわけでございますが、しかし、いろいろまたこれらの法人の中身を見まして、まだまだ統合しかつ効率化するような単位にするものがあるのではないかと思うわけでございます。
 とりあえず、まず統合について、どういった方針でどういった統合をされたかについて概要をひとつお聞きいたしたいと思います。
#247
○国務大臣(続訓弘君) 菅川委員は長年国におられました、同時に県の要職を務められました。その意味では、役人がどんな思いでこの問題に取り組み、そしてただいま御指摘がございましたように、八十九の中の八十六から五十九に絞り込んだかというその手法も恐らく御存じだと存じます。いろんな議論を踏まえての私は五十九法人への集約だったと思います。
 その意味では、確かに御指摘のようにもっともっと踏み込むべきこともあったかと存じますけれども、いずれにいたしましても、この独立行政法人を各省からスムーズに発足をさせる、これが私は第一義の課題だった、その課題をやっと果たして今回の法案提出までこぎつけた、こういうふうに思います。
 したがって、これはまだこれから、例えば先ほど来申し上げていますように、国民監視の中で業績がどう評価されるのか、同時に国会でどういう御議論がずっと引き続きあるのか、そういう中でぜひ御理解をし、また厳しく指摘をしていただきたい、こんなふうに思います。
#248
○菅川健二君 私は教育行政について経験がございますので、教育行政の面で、若干その面について具体にわたりまして文部次官に質問させていただきたいと思います。
 国立青年の家と少年自然の家がそれぞれ別々の独立法人になっておるわけでございます。これはもとより名前のとおり対象者は年齢的に違うということはあるわけでございますが、青少年の健全育成という面におきましては同じフィールドになるわけでございまして、こういったものについてもやはり統合することにより、より効率化していくということが適当ではないかと思っておるわけでございますが、その点についていかがお考えでしょうか。
#249
○政務次官(河村建夫君) お答え申し上げます。
 菅川委員は広島県の教育長でいらっしゃいましたし、あそこにはまた江田島の青年の家もあるわけでございまして、よく御存じのとおりであります。
 本件につきましては、どのような形で仕分けるか。もちろん、委員今御指摘のように一つにできないか、こういう議論もあったわけでございます。その中で、国立青年の家と国立少年自然の家を統合したらどうかという意見に対して、事務事業の性格、活動内容、大きくくくれば青少年の健全育成ということが言えるわけでございますが、しかし、国立青年の家を利用して、またこれを支援しているのは青年団等の地域の青年リーダー組織でございまして、社会教育指導者等の社会人が主にこれを利用し企画し、そしてまた自己研さんのための研修会等を持っておる。非常に社会教育面的な価値が高い、利用価値が高いということがあるわけです。一方、国立少年自然の家の方は対象者が小中学生でございまして、学校教育に主にこれを使っている、自然体験をさせる。
 この仕分けの仕方についても、いわゆる社会教育面からの国立青年の家と、それからいわゆる学校教育としての少年自然の家という、そういう形で業務の性格も異なっておりますものでありますから、今回の独立行政法人化に当たっては、国立青年の家について全国十三カ所、それから国立少年自然の家については全国十四施設を一つずつの法人にくくっていった、こういうことでございます。
#250
○菅川健二君 くくる場合に、大ぐくりにするのか、中ぐくりにするのか、小ぐくりにするのか、それはいろいろあろうかと思いますけれども、今回の法案提出はそれなりに認めるにいたしましても、ひとつ将来課題として検討していただきたいと思います。
 あわせて、これらの施設というのは地域の青少年の健全育成と密接にかかわっておるわけでございまして、検討の過程にはあったわけでございますけれども、市町村に対する事業委託とかあるいは施設を市町村に移管するとか、そういったこともより前進したものとして考えていただきたいと思うわけでございます。
 これら幾つかをそういった面で将来的に統合することによってより効率化を図っていくという法人も他の分野でも見られるわけでございますので、ひとつ総務庁長官、そういった面で絶えずこの法人のあり方について見直しをよろしくお願いいたしたいと思います。
#251
○国務大臣(続訓弘君) 菅川委員の御指摘はごもっともであります。その意味では、重ねて申し上げますけれども、やはり国会がちゃんとした見識を持って見守っていただきたい、そしてどんどん物もお教えいただきたい、こんなふうに思います。
#252
○菅川健二君 文部次官が来ておられますので、ひとつまた違った観点からの質問をさせていただきたいと思います。
 午前中以来、評価という問題が出ておるわけでございまして、独立行政法人というのは何といいましてもコストベネフィットといいますか、そういった面で効率的に運営していくというメリットがあるわけでございます。そういった面で、私自身も県立の美術館長を実は五年やっておりまして、五年やっておりましたけれども私は全然そのとき無給でございますので、そういった面では全く素人ではございますけれども、こういった美術館とか博物館とか文化施設につきまして、たしか英国におきますエージェンシーにおきましてもこういったものは除外されているやに聞いておるわけでございますが、評価というものが非常にコストベネフィットの論からしますと難しいわけでございますね。
 人の心にどの程度感銘を与えたかということについては計量的に測定できないわけでございまして、計量的に測定できない文化施設におきますいわゆる業務運営計画なり、あるいは三年なり五年たって実績を評価するわけでございますが、実績評価に当たりましては、他の独立行政法人とは違ったやはり観点が重要ではないかと思うわけでございますが、この点についていかがお考えでしょうか。
#253
○政務次官(河村建夫君) 菅川委員御指摘のとおり、美術館、博物館の評価というのはなかなか私も難しい問題だというふうに実感をしております。しかし、こういう形で独立行政法人化するわけでありますから、いわゆる業務の主務省に設置される独立行政法人評価委員会が業務の実態の全体について総合的な評価もいたすわけでございます。
 その中で文部省、次は文部科学省になるわけでありますが、その中における評価委員会がこれを評価しなきゃならぬ。これは国立美術館、博物館、芸術あるいはその他の文化の振興の国民的財産であります文化財、この保存、活用を図るという目的もございます。それから、いわゆる美術、芸術の振興という、それぞれその両方に特性がございます。その特性を踏まえて評価をしなきゃならぬわけでございます。
 そこで、現時点では、その具体的な評価方法がいかにあるべきかということは、国立博物館・美術館に関する懇談会というのを、まさに美術、博物館等に関する専門の方々に委員をお願いいたしまして、実はこの十月一日現在、そういう方々に懇談会に入っていただいて今議論を、検討を行っていただいております。
 そして、特に評価につきましては、その中でも国立博物館・美術館に関する懇談会の評価等に関するワーキンググループを設けまして、いわゆる国立博物館、美術館の評価に対する中期目標といいますか、そういうもののあり方についても検討を今いただいておるところでございまして、まさに非常に重要な問題でありますだけに慎重な検討の上に立って評価をやっていきたい、このように考えております。
#254
○菅川健二君 ぜひこの独立法人ができることによって文化の振興が阻害されるというような逆の結果にならぬように、評価基準の策定に当たっては十分な御配慮をお願いいたしたいと思います。
 それでは文部次官、お忙しいようでございますので、どうぞ。ありがとうございました。
 そこで次に、行政の効率化の観点から見ますと、やはりもう一つはスリム化ということがどうしても課題になろうかと思うわけでございます。
 この点についても先ほど来議論になっておるわけでございますが、私は公務員の二五%削減につきまして前の太田長官とも随分この席とか予算委員会でやりとりした経過があるわけでございますが、先ほど長官と福山委員とのそのやりとりにつきまして私大変関心を持って聞かせていただいておったわけでございます。
 若干確認させていただきたいのは、太田長官との間で私が意見の相違を持ちましたのは、二五%削減というのは五十五万人体制の中の二五%で、十四万人を減らしていくんだと。これが、十四万人減らす減らし方の中で、そのかなりの部分といいますか、少なくとも半数以上の部分については独立行政法人化することによって定数の枠外にすると。もう一〇%近くはそれによって減っていくんだと。自然に減っていくんだと。これにさらに国立大学でも入れちゃいますともうほとんど満度に近くなっちゃうわけでございまして、その他残されたものについては従来の一〇%削減という、もちろん枠というのは着実にやるけれども、事実上そういうことによって達成されるんだという話をお聞きいたしたわけでございますが、先ほどの長官の話によりますと、十四万人というのは実質的に純減をしたいということを申されたように思うわけでございますが、その純減というのは独立行政法人に移管したその人員を含めて純減というふうに確認させてもらってよろしゅうございましょうか。その辺、お答えをお願いしたいと思います。
#255
○国務大臣(続訓弘君) 小渕総理が国民の皆様に公約をしたのは公務員の二五%減です、純減を目指しますと、こういうお約束をされました。受け取る国民の側からすれば、公務員が完全に十四万人減る、削減される。削減というのは純減だ、こういう思いでおられると思います。
 しかし、先ほど私がお答え申し上げましたように、五十五万人の中の二五%、十四万人を減らすということは、もう本当に菅川委員御自身の御経験からしても至難のわざであると私は思います。にもかかわらず、これは公約であると。そういう意味では、独立行政法人化する五十五万人を含めて私は十四万人の純減目指して努力をしなければならない。課せられた課題は大変大きいし、それにはみんなが本当に総論賛成各論反対でなくて、一致協力をして目指す行政の効率化、仕事減らし、スリム化等々をやらないとこの目的は達成しない。
 答えになったようなならないような、私自身もじくじたるものがありますけれども、いずれにいたしましても、純減十四万人を目指して努力をするということは小渕総理の公約であります。その公約に向かって私は所管大臣として懸命の努力を重ねる、こういうことでございます。
#256
○菅川健二君 長官のお気持ちのうちというのはよくわかりますので、先ほども話がございましたように、私も長らく役人をやっておりましたので、二五%という数字がいかに重いかということは大変な気持ちで受けとめておるわけでございまして、そういった面ではスリム化の一つのスローガンとして、努力目標だというふうに受けとめさせてもらいたいと思うわけでございます。
 そこで、独立行政法人の役職員の定数管理の問題でございますけれども、役員の数を見ますと、五十九法人で役員が二百八十八人と大変な数に上るわけでございます。特殊法人に比べれば少ないじゃないかということでございますが、逆に現在の体制、現在のそれぞれの施設、機関で持っておる人員からしますと、管理職がふえるんではないかというおそれを私は抱くわけでございますが、こういった点、管理職員が従来よりふえるということはやはりどうしても避けなければならないと思うわけでございますが、この点についてのお考えはいかがでしょうか。
#257
○国務大臣(続訓弘君) 菅川委員まさに御指摘がございました。それは国民の生の声だと私は思います。
 特殊法人が天下りの温床になっている、非効率的である、そしてまた透明性に欠けている、そういう批判の中で独立行政法人化をされるわけですから、それが同じように天下りのいわば受け皿になるということは避けねばならない。その意味で、確かに二百八十八人ですか、今御指摘のように規定上は上限としてございます。しかし、できるだけ今御指摘のような過大な役員構成にならないように努めることは当たり前の話なんです。
 ただ、監事二人というのは、これは必置の機関なんです。そういう意味では、これが常勤であるか非常勤であるかは別として役員の中に入る。理事長はどうしても一人は要る。ただ、理事を常勤にするかしないかということはこれから理事長がお決めになることでございますけれども、やっぱり自分の体力の中でお決めになると思います。そういう意味で、今御指摘のような過大にならないような努力は主務大臣としても当然私はなすべきことだと存じます。
#258
○菅川健二君 今の体制におきましても、御案内のように、大体美術館なら美術館が、館長がおって次長がおりますと、館長を理事長にして次長を理事にすれば現体制になるわけです。ただ、御指摘のように、監事が二人いると、一人は外部の監査ですからこれは構わないとして、もう一人はどうしても置かなくてはならないという場合も、大変小ぶりの機関ですと専任で置くと暇でしようがないという感じがするわけでございまして、例えば持ち回りでいろいろな施設、法人を兼務させるとか、そういった工夫によってぜひ現在の人数が少なくともこれによってふえるということのないように御努力をお願いいたしたいと思います。
 それから最後に、独立行政法人と特殊法人の関係でございますが、これも午前中から話があったわけでございまして、独立行政法人がより進んだ形で幾つかの情報公開の問題とか、それから責任体制の問題とか、事業の効率的な財務運営とか、そういった面で進んだ手法を取り入れておるものがあるわけでございますので、ぜひ早い機会に従来の特殊法人も見直しを図っていただきたいと思うわけでございます。
 その中で、制度的に見直しを図るということももちろん重要でございますけれども、いわゆる目標管理といいますか、中期的な目標を立てて、それについて三年なり五年たって評価し、その後の事業のあり方を検証して考えていくというこの目標管理と評価の問題、これはぜひ事実上でも早く特殊法人にも導入していただきたいと思うわけでございますが、長官、いかがでしょうか。
#259
○国務大臣(続訓弘君) 御趣旨はもっともでございますので、そのような努力をさせていただきます。
#260
○菅川健二君 長官の御活躍を期待いたしまして、私の質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。(拍手)
#261
○石井一二君 二院クラブ・自由連合の石井一二でございます。
 長官初め皆様方お疲れと思いますが、ラストバッターでございますので、よろしくお願いをいたします。また、持ち時間が十分と短うございますので、答弁の方も簡潔に要を得てよろしくお願いいたしたいと思います。
 法案提案理由説明書によりますと、独立行政法人の当初の資本金として、国が所有している「土地建物等の価格に相当する額」と記されておりますが、トータルとしてどの程度の規模の土地が今回の一連の法改正で独立行政法人に移管すると思っておられるか、おおよその数字がわかればお教えいただきたいと思います。
#262
○政務次官(持永和見君) 今おっしゃったように、国が所有している土地建物等の価格を時価相当として独立法人の資本金として入れるということになっておりますけれども、独立法人個々の土地なり建物のどの部分を独立法人が持っていくのか今検討中でございまして、これは政令によって措置されることになっておりますので膨大な作業がかかります。五十九の法人それぞれについての作業をいたしておりますので、今のところ数字としてはっきり申し上げる段階にはまだ至っていないところでございます。
#263
○石井一二君 きのう趣旨説明をいただいて、夕べそれを勉強して、けさ一番に今の通告をしたわけでありますが、私はどうもこういった数字が出ないということは非常に誠意がない答弁ではないかと思うわけであります。
 なぜならば、裏返した表現で、現在省庁の所有となっているが政令で定める際にオミットされる土地があるとすればどのような土地かということを聞きますと、そういうのはない、こう言うんですよ。そうすれば、今まである程度の時間を費やしてこの五十九の法案をつくったんですから、当然その背景にある土地のトータル、各法人ごととは言いませんよ、出ているはずなんです。要は、けさから今の時間までに、係の実務担当者が邪魔くさいからやらない、私はそういうことだと思います。
 長官、どうか今晩晩飯でも食べながら一遍考えてみていただきたいと思う、どちらが正しいかということをね。今はその答えを求めなくても結構でございます。
 次に、なぜ時価なのかということを私は聞きたいんです。私はささやかな資料を配らせていただきましたが、地価が非常に大きく変動しておることは皆さん方御承知のとおりであります。また下がりつつございます。そういった中で、資本に注入するというものは簿価であるべきじゃないか。あるいは土地の価格といっても、いろいろ路線価もあれば公示価格もあれば固定資産税の評価額もある。なぜ時価か。そこのところをちょっと御回答いただければありがたいと思います。
#264
○政務次官(持永和見君) 御指摘のように時価ということになっております。
 これは、実は独立法人の資産を取得する場合に不動産の評価委員会を設けることになっておりまして、その中に不動産鑑定士なども入っていただきまして、それで評価をいたすことになっております。路線価あるいは固定資産税価格、そういったものもあるかと思いますが、そういったものを十分参照しながら、現実に不動産鑑定士などに入ってもらった評価委員会をつくってそこで鑑定をする、こういうことでの時価だというふうに御理解をいただきたいと思います。
#265
○石井一二君 あなたの答弁は、方法論はこうだということであって、なぜ時価かという理由を全然説明していないんですよ。
 ここで長官と言いたいところですが、長官もお困りかもわかりませんので、政務次官、もう一回。
#266
○政務次官(持永和見君) 土地の現物出資においてその土地自体を時価で評価して、その評価額が簿価となります。この簿価というのは企業会計原則に沿った処理でありますから、そういった企業会計原則に沿った適切な処理ということでこの時価という言葉が出たということであると思っております。
#267
○石井一二君 僕は、政務次官の答弁は支離滅裂だと思います。
 評価委員会で評価してそれが簿価になるというのであれば、我々簿価と言う場合は今属しておる国の組織の簿価の話をしているんですよ。そうでしょう。私は時価でない方がいいという考えを持っておりますので、一度そういうことも含めて御検討願いたいと思います。
 続いて、特許庁長官お越しになっているかと思いますが、この法案提案理由説明書によりますと、「関係法律の整備を行う」として「特許法」という具体的な法律の名前が挙げられておりますが、同法の改正内容としてどのような諸点を考えておられるのか、できれば端的に御説明を願いたいと思います。
#268
○政府参考人(近藤隆彦君) お答え申し上げます。
 御指摘の点は、特許料とか審査請求料という料金の点でございます。現在におきましても国が当事者の場合には特許料等の料金の免除措置を講じておりますけれども、国と同様に公共性の高い業務をそのまま引き継ぐこのような独立行政法人の場合には、国と同様に特許料等の免除措置を講じることが、例えば研究開発とかそういった業務の運営におきまして適切なものがあるというふうに思っておりまして、この点を国と同様の扱いをするという改正規定を今お願いしているという点が特許法の改正でございます。
#269
○石井一二君 特許法を見ておりますと、例えば二十九条の二というのがございまして、先願の後願排除力の拡大を意味するような規定であります。
 それで、世界の特許の流れを見ておりますと、アメリカを除いてすべての国が先願主義をとっておる。ところが、アメリカのみが先発明主義をとっておるために、いろいろと我が国の企業が迷惑をこうむっておることが多いわけであります。事実、ブッシュ前大統領はやや公約的な発言としてこの先願主義に移行するということを言った経緯があります。また、ことしの五月に来日されたディキンソン米特許商標庁長官代行もそういう考えに基づきたいと言っておるわけでありますが、クリントン大統領がまたそれをひっくり返して、やはり先発明主義だ、このように申しておられます。
 カナダが八九年十月一日より、フィリピンが九八年一月一日より先願主義に変わった。残るはアメリカだけなんです。世界のポリスマンを任じ、腕力も強いアメリカの主張のみを通すということは、他のすべての国が協力したらこういったことはひっくり返せると思うんですね。
 むしろ外務省に聞くことかもわかりませんが、この点に関して長官はどのようなビジョンを持ち、今後何らかの決意に似たような、こういうことをしようと思うというようなお考えがあればひとつ御披瀝を願いたいと思います。
#270
○政府参考人(近藤隆彦君) 御指摘のとおり、アメリカが唯一先発明主義を維持しておるわけでございます。
 また、御承知のとおり、九〇年の初めごろから日米におきましてもいろんな協議の場で、日米包括協議でありますとかあるいは構造協議とかという場で強く主張してまいりました。ほかにも、例えば早期公開制度がないとか、また当時は特許も有効期間の計算方法も違っておりました。相当いろいろな問題があったものでございますから強力に交渉してまいりまして、かなり改善をされたというふうに思っておりますけれども、例えば早期公開制度に関しましては、アメリカでもつい最近法律が通りまして、一部でありますけれども実現されております。
 おっしゃいますとおり、先発明主義に関しましては、政府部内でもいろいろな意見はございますけれども、議会が大変強くて現在のところは実現できないという状況でございます。今後とも多国間のいろいろな話し合いの場あるいは日米のバイの場でさらに強力に申し入れていこうと思っておりますけれども、アメリカの文化の考え方といった問題もあってなかなか簡単ではないと思いますけれども、あきらめないで粘り強く頑張っていこうというふうに思っております。
#271
○石井一二君 今あなたのおっしゃったことはおおむね正しいと思いますが、ただ一つ、アメリカの議会が強いからこれができないと言われた。それは正しくないと思いますよ。議会とおっしゃるのは、民主党ですか共和党ですか、あるいはどの議員のことをおっしゃっているんですか。
#272
○政府参考人(近藤隆彦君) 若干言葉が不正確でございましたけれども、政権によりまして違っております。特に、現在の民主党政権は大変厳しく先発明主義というのを維持しておりますけれども、議会の中にもいろいろな意見があると思いますけれども、今の一番の問題は政権でございます。
#273
○石井一二君 あと一分ありますが、やや予定時間をオーバーしておりますので、これで終わります。
 ありがとうございました。(拍手)
#274
○委員長(吉川芳男君) 本日の質疑はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。
   午後四時十四分散会
ソース: 国立国会図書館
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