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1950/12/07 第9回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第009回国会 農林委員会 第7号
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1950/12/07 第9回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第009回国会 農林委員会 第7号

#1
第009回国会 農林委員会 第7号
昭和二十五年十二月七日(木曜日)
    午後四時二十七分開議
 出席委員
   委員長 千賀 康治君
   理事 野原 正勝君 理事 松浦 東介君
   理事 小林 運美君 理事 井上 良二君
      宇野秀次郎君    遠藤 三郎君
     小笠原八十美君    河野 謙三君
      中垣 國男君    原田 雪松君
      平野 三郎君    八木 一郎君
      足鹿  覺君    深澤 義守君
 出席政府委員
        農林政務次官  島村 軍次君
 委員外の出席者
        專  門  員 難波 理平君
        專  門  員 岩隈  傳君
        專  門  員 藤井  信君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した事件
 肥料に関する件
 畜産に関する小委員長より中間報告聽取
 農業資金融通措置強化に関する件
  請願
 一 たい肥舎設備費国庫補助の請願(足立篤郎
   君紹介)(第三五号)
 二 競馬法の一部改正に関する請願(寺島隆太
   郎君紹介)(第三六号)
 三 砂留町地内国有林拂下げに関する請願(椎
   熊三郎君紹介)(第六二号)
 四 国有林野内牧野の全面開放に関する請願(
   山崎岩男君外一名紹介)(第六三号)
 五 昭和二十六年度農地関係予算復活の請願(
   山崎岩男君外一名紹介)(第六四号)
 六 早場米獎励金制度存続の請願(山崎岩男君
   外一名紹介)(第六五号)
 七 土地改良事業費国庫補助増額の請願(山崎
   岩男君外一名紹介)(第八二号)
 八 国有林地内砂防工事施行に関する請願(山
   崎岩男君外一名紹介)(第八四号)
 九 琵琶湖干拓工事促進に関する請願(河原伊
   三郎君紹介)(第一五六号)
一〇 單作地帶における農業災害補償制度改善に
   関する請願(松浦東介君外五名紹介)(第
   二二二号)
一一 未開発過熱地帶に林道開設の請願(松浦東
   介君紹介)(第二三二号)
一二 茂庭村地内開懇地並びに採草地拡張に関す
   る請願(松本善壽君紹介)(第二二四号)
一三 病虫害防除対策確立に関する請願(遠藤三
   郎君外六名紹介)(第二二五号)
一四 家畜伝染病予防法の一部改正に関する請願
   (塩田賀四郎君紹介)(第二二七号)
一五 輸入食糧仲継港として舞鶴港利用に関する
   請願(大石ヨシエ君紹介)(第二三三号)
一六 土地改良事業費全額国庫負担の請願(松浦
   東介君紹介)(第二七五号)
一七 豊沢川農業水利事業費国庫補助の請願(小
   澤佐重喜君外三名紹介)(第二八四号)
一八 農業共済組合連合会の事業不足金国庫補助
   等の請願(八木一郎君紹介)(第三一〇
   号)
一九 日ヶ奥川上流にかんがい用貯水池築設の請
   願(佐々木盛雄君紹介)(第三一七号)
二〇 荒川及び駒込川の毒水排除費国庫補助に関
   する請願(山崎岩男君紹介)(第三二〇
   号)
二一 湖山池干拓事業の請願(稻田直道君紹介)
   (第三二二号)
二二 土地改良事業に対する国庫補助並びに低利
   融資に関する請願(中村清君紹介)(第三
   四三号)
二三 土地改良事業費国庫補助増額等に関する請
   願(金光義邦君外六名紹介)(第三四四
   号)
二四 普通水利組合の排水改良事業国営に関する
   請願(山本猛夫君紹介)(第二八五号)
二五 農業者に対する特別金融機関設置等に関す
   る請願(圓谷光衞君紹介)(第三八六号)
二六 昭和二十六年度白河、矢吹国営開拓事業費
   割当に関する請願(圓谷光衞君紹介)(第
   四二一号)
二七 函館競馬場の復活に関する請願(冨永格五
   郎君紹介)(第四五五号)
二八 酸性土壤改良に関する請願(庄司一郎君紹
   介)(第四五七号)
二九 農業協同組合連合会に国庫資金融資対策確
   立に関する請願(橋本龍伍君紹介)(第四
   五八号)
三〇 かんがい用水路改修工事費国庫補助の請願
   (小平忠君紹介)(第四五九号)
三一 みそ、しようゆ釀造用必需物資確保に関す
   る請願(坂田英一君外二名紹介)(第四七
   九号)
三二 蚕業技術員の身分安定に関する請願(山口
   武秀君紹介)(第四八八号)
三三 蚕業技術員の給與国庫補助に関する請願(
   山口武秀君紹介)(第五〇一号)
三四 土地改良事業及び耕作地災害復旧事業費増
   額等に関する請願(寺本齋君外八名紹介)
   (第五三九号)
三五 同(井上知治君外九名紹介)(第三四〇
   号)
三六 同(小山長規君外正名紹介)(第五四一
   号)
三七 同(中村又一君外五名紹介)(第五四三
   号)
三八 同(麻生太賀吉君外十四各紹介)(第五四
   三号)
三九 同(岡延右エ門君外七名紹介)(第五四四
   号)
  陳情書
 一 農林、漁業に低利資金融資の陳情書(広島
   市広島県知事楠瀬常猪)(第九号)
 二 農業協同組合の振興対策に関する陳情書(
   広島市広島県知事楠瀬常猪)(第一〇号)
 三 農業改良普及事業の理化に関する陳情書(
   岡山県上房南部地域農業改良委員長百野正
   雄外三十三名)(第三〇号)
 四 早場米獎励金制度存続等に関する陳情書(
   仙台市宮城県知事佐々木家壽治外一名)(
   第四三号)
 五 農業協同組合に対し長期融資の陳情書(山
   口市山口県議会議長清水為吉外五名)(第
   六〇号)
 六 農地の統制価格撤廃並びに小作料引上げ反
   対の陳情書(佐賀県赤松町佐賀県農業復興
   会議代表岩本徳治郎)(第六五号)
 七 民有林復興に関する陳情書(新潟県森林振
   興会長渡辺義太郎)(第六七号)
 八 群馬県下のひよう害に対する助成の陳情書
   (群馬県町村議会議長会長吉田駒十郎外十
   一名)(第六八号)
 九 農業災害補償制度強化及び農業共済組合事
   務費国庫負担増額の陳情書(鹿児島県出水
   郡東長島村長野祐祥)(第七一号)
一〇 麦類の五等級設定に関する陳情書(群馬県
   町村議会議長会長吉田駒十郎外十一名)(第
   七二号)
一一 富山県下岩峅寺部落用水計画変更の陳情書
   (富山県中新川郡十山村佐藤有孝外十三
   名)(第七一号)
一二 森林法の改正に関する陳情書(愛媛県西宇
   和郡愛媛県山林所有
   者代表大窪晴市外三千名)(第八一号)
一三 土地改良事業費に関する陳情書(東京都議
   会議長石原永明外九名)(第九〇号)
一四 病虫害防除費国庫助成の陳情書(新潟県議
   会議長兒玉龍太郎)(第一〇三号)
一五 農業災害補償制度の運営に関する陳情書(
   山口県議会議長清水為吉)(第一一〇号)
一六 家畜衞生試験場東海支場の設置に関する陳
   情書(名古屋市愛知県議会議長太田光二)
   (第一三二号)
一七 農林省管理部並びに県農地部予算人員削減
   反対の陳情書(新潟市学校町一番町農地委
   員会新潟県協議会会長田浦順次)(第一二
   四号)
一八 土地改良促進に関する陳情書外一件(山口
   市山口県議会議長清水為吉外一名)(第一
   三七号)
一九 早場米獎励金制度継続に関する陳情書外一
   件(富山市富山県議会議長高原耕造外一
   名)(第一三二号)
二〇 農協債権法案提出に関する陳情書(富山市
   富山県議会議長高原耕造外一名)(第一三
   三号)
二一 鳥取県下の主食供出及び増産に関する陳情
   書(鳥取県庁内農業調整委員会協議会長千
   代西尾泰章)(第二一九号)
二二 富城県下の災害林道復旧予算確保に関する
   陳情書(富城県庁内宮城県林道協会長粟野
   豊助)(第一四四号)
二三 国営開墾事業費増額の陳情書(鹿児島市鹿
   児島県議会議長増田静)(第一五一号)
二四 農業共済再保険特別会計規則の一部改正に
   関する陳情書(仙台市宮城県議会議長椛沢
   敬之助)(第一五五号)
二五 農地関係予算確保に関する陳情書(新潟県
   古志郡宮内町農地委員会古志長岡協議会長
   吉沢仁太郎)(第一五七号)
二六 茨城県の農業改良事業に関する陳情書(茨
   城県久慈郡西小沢村岡田小祝正)(第一六
   〇号)
二七 土地改良事業予算等に関する陳情書(宮崎
   市宮崎県耕地協会会長野満次郎)(第一六
   六号)
二八 米価並びに超過供出報獎金に関する陳情書
   外十二件(岡山県小田郡北部町村議会議長
   会長佐伯吾一外十二名)(第一七七号)
二九 農地改革事業推進に関する陳情書)(新潟
   県中魚沼郡仙田村大字室島田村才一郎外四
   百三十二名)(第一八五号)
三〇 積雪地の造林費補助額引上げの陳情書(仙
   台市東北七県自治協議会長佐々木家壽治外
   十五名)(第二一〇号)
三一 馬の伝染性貧血症の撲滅対策の徹底に関す
   る陳情書(仙台市東北七県自治協議会長佐
   々木家壽治外十五名)(第二一一号)
三二 農林水産業施設災害復旧事業費補助に関す
   る陳情書(仙台市東北七県自治協議会長佐
   々木家壽治外十五名)(第二一三号)
三三 林業施策拡充強化に関する陳情書(金沢市
   木の新保五番地石川県造林振興協力会会長
   大森玉木)(第三一五号)
三四 栃木県下国有林を保安林に編入の陳情書(
   宇都宮市栃木県議会議長大川信助)(第二
   一八号)
三五 勝馬投票券売得金に対する控除率引下げに
   関する陳情書(東京都知事安井誠一郎)(
   第二一三号)
三六 災害林道復旧に対する国庫補助の陳情書(
   宮崎市宮崎県林業協会会長甲斐善平外十一
   名)(第二三五号)
三七 米麦一割増産に関する陳情書(岐阜県稻葉
   郡農業調整委員会会長橋本勝三郎)(第二
   四〇号)
三八 上野町に競馬場設置反対に関する陳情書(
   愛知県知多郡上野町中京国営競馬場設置反
   対期成同盟会会長花井金作)(第二四一
   号)
三九 農業振興対策に関する陳情書(東京都全国
   町村会長代理副会長齋藤仙太郎)(第二四
   六号)
四〇 解散開拓農業協同組合に対する補償の陳情
   書(長崎県東彼杵郡千綿村元大野原開拓農
   業協同組合吉村竹次外五名)(第二七二
   号)
四一 中京国営競馬場設置に関する陳情書(愛知
   県中京国営競馬開拓者誘致委員会長井村一
   夫外六名)(第二八〇号)
四二 農業委員会法案の修正に関する陳情書(佐
   賀市佐賀県農業復興会議長加茂関治)(第
   二八三号)
四三 農業委員会法の制定等に関する陳情書(島
   根県農調書記連盟委員長佐藤幹雄)(第二
   八六号)
四四 土地改良事業等に低利資金融資の陳情書(
   秋田県平鹿郡境町村農業協同組合長理事謙
   田時太郎)(第二九五号)
四五 水稻秋落防止対策に関する国庫助成の陳情
   書(高松市香川県知事金子正則)(第三一
   三号)
    ―――――――――――――
#2
○千賀委員長 これより農林委員会を開会いたします。
 肥料に関する件を議題といたします。先般本委員会におきまして、肥料対策に関する決議をいたしまして政府に送付いたしましたが、この際本決議に対して政府においてとられた措置について説明を求めます。島村政務次官。
#3
○島村政府委員 先般衆議院農林委員会の肥料対策に関する件の決議に関し、政府におきましては、関係各省協議の結果次に申し上げるような同等を本委員会に申し上げるということに決定をいたしましたので、私から御報告を申し上げたいと存じます。
 一、本肥料年度における化学肥料の岳産計画については、昨肥料年度に比し相当の増殖を見込んでおり、これが生産に必要な電力については優先的に確保することといたしており、さらに電力の全般的需給を考慮の上、電力使用の合理化並びに余剩電力の汎用等によりなお一層の増産をはかる所存である。肥料工業の設備資金についても、見返り貸金の運用等に特に考慮を拂い、企業の合理化を促進することといたしたい。なお今後の化学肥料の長期的増産計画については、目下自立経済審議会において検討中であるので、その成案を待つて肥料の増産並びに製造原価の逓減をはかりたいと考えている。
 二、肥料行政の一元化については、目下行政官理庁で行政機構全般の整備強化について検討中であるので、その機会に考究決定したい。
 三、先般明年五月末までの肥料輸出可能限度を窒素質肥料において十一万六千トンとしたが、この数量は国内の肥料消費に支障なきよう十分検討の上決定したものであり、日本政府としては右期間内にさらにそれ以上の輸出を行うことは考えていない。なお明年六月以降に輸出を行うかどうかということは、生産及び消費状況の推移、販売業者の手持ちの状況等を愼重検討の上、渇水期以後に決定いたしたいと考えているが、国内需要を優先確保することはもちろんである。
 四、肥料の生産と消費との季節的地域的不均衡に基き、その価格及び需給に混乱を来す場合も予想されるので、各関係方面の協力を得て肥料の増産、企業の合理化、販売機構の整備状況並びに肥料金融の実情等経済諸般の事情を根本的に検討し、需給の調整方策に関し可及的すみやかに結論を得たいと考えている。以上であります。
#4
○千賀委員長 この際政府の説明に対しまして御質疑があればお許しをいたします。
#5
○河野(謙)委員 ただいまの御回答につきましては、あらためて安本長官並びに他の関係大臣の御出席の上で御質疑を申し上げることにいたしまして、この機会に私は農林政務次官に一、二お尋ねいたしますが、放出の問題でもります。先般輸出の許可にあたりまして、條件として、政府は責任を持つて国内の肥料市価は上げないように努力する。その一つの方法として、公団手持ちのものを、年内に急ぎ放出するということを約束しておられるのでありますが、いまだに放出についての決定を見ていないように聞いております。これはいかなる理由によつてこの放出の手続が遅れておるか。また遅れましてもここ一両日中にこれを決定するというのか。これをまず第一に伺いたいと思います。と申しますのは、御承知のように政府は肥料の市価は抑圧すると言いながら、現実にもうすでに一箇月間に二十円、二十五円と上つておる事実は御承知のはずです。こういう事実を目の前に控えて、どうしてこの放出の問題に躊躇しておるかということを私は非常に疑うものであります。この点ひとつお伺いいたします。
 それから輸出の問題につきましては、ただいまもお話がありましたように、またかねて本委員会において、政府から来年の五月までは出さないという御答弁をいただいておるのでありますが、聞くところによりますと、燐酸肥料の輸出をやりたいというような声が政府の一部に起つておるということを聞いておりますが、これは事実であるかどうか。私はこういうようなことはあり得ないことだと思いますけれども、それかデマであればいいのでありますが、もし事実であれば、いかなる理由によつてそういう問題が起つておるか、それを伺いたい、かように考えます。
 それから第三には過燐酸の価格の問題であります。従来とかく肥料問題というと、窒素質肥料の問題ばかり取上げておりますが、燐酸質肥料につきましては、公団廃止にあたりまして、司令部からたしかメモが出まして、そのメモの内容に、燐酸質肥料につきましては、燐鉱石で補給金をつける。価格については十二月までとりあえず価格統制を撤廃する。それ以後については、すなわち来年の一月以降については、あらためて方針を決定する。その内容においては燐酸質肥料は年内に七割アツプ以上に上げないこと、もしそれ以上に上るような場合には、再び価格統制をやらなければならぬであろう。こういうような意味のメモが出ておるように私は承知しております。しかるに現在すでに北海道等におきましては、七割アツプを越えまして、八割アツプの取引が行われております。一方において補給金をつけておりながら、八割アツプ以上の価格が生まれておるということは、司令部のメモの趣旨によりますと、すでに価格統制をやらなければならぬという事態さえも起つておる。従いまして、この燐酸の価格について、一月以降政府はいかなる方針を持つておられるか。これをひとつこの機会に伺いたいと思います。
#6
○島村政府委員 第一の放出に関する問題でありますが、これは当委員会のかねての御要求もありますし、農林省といたしましては、さつそくこの放出に関して、それぞれの関係当局と打合せをいたしておりますが、現在安本においてまだ決定になつておりませんので、この点は至急にさらに申し上げまして、それぞれの手続を早急に運びたいと存じます。
 第二の輸出のうち燐酸肥料に関しましては、さような意向が事務的に通産省の方に多少あつたようでありますが、諸情勢を勘案してでなければ、もちろんこの問題は決定すべき性質のものでもありませんし、愼重に考慮いたしたいと思うのでありますが、農林省といたしましては、正式にこれらの問題についての相談は、現在では受けておりません。なお最後の過燐酸肥料の価格の点につきましては、さような情勢のあることは承つておるのでありまして、この点は至急に関係省と協議をいたしまして、結論を出した上で何らかの措置を講じたいと思います。
#7
○河野(謙)委員 私がお尋ねいたしましたことは、いずれもデマにあらずして、現実に安本なり通産省からさような動きがあるということがはつきりしたのであります。つきましては明日関係の安本なり通産の責任者からこの御答弁を求めたいと思います。国会の会期もないことでありますから、明日御回答をいただいて、さらに考慮するというようなことでは困りますから、本日のうちに農林省の方から安本の方に、いかなる理由で放出を躊躇しておるか、放出を躊躇しておる理由をここに説明をしてもらうように、質問の趣意をお伝えを願いたい、かように思います。同様に通産省に向つては、いかなる理由でこのやかましい肥料の輸出の問題を、特に燐酸肥料につきましては、まだ需給推算さえも政府ではつきりできていないというのに、軽々に燐酸肥料を輸出すべきであるというような声が通産省に出ておるか、この燐酸肥料の輸出の問題についていかなる根拠に基いてかようなことを言うのであるか、これも明日はつきりと通産省の責任者から御答弁をいただきたいということを、御連絡願いたい。いずれ明日答弁をいただくことにいたしまして、質問を保留して本日はこれで終ります。
    ―――――――――――――
#8
○千賀委員長 この際畜産に関する小委員長より発言の要求があります。これをお許しいたします。遠藤三郎君。
#9
○遠藤委員 この際畜産小委員会の報告を申し上げておきたいと存じます。畜産小委員会は去る四日、五日、六日の三日間にわたりまして、畜産のあらゆる問題について検討をして参つたのでありますが、なかんずく畜産資金の問題が焦眉の大問題になつておりまして、この問題について特に力を集中して検討して参つたのであります。御承知のように、二十六年度の予算はただいま編成中でありますが、この予算の編成に対しまして、当委員会としましては、先般の国会の際に畜産の飛躍的な増強をはかれという決議をしておるのでありまして、その決議の趣旨にのつとつて二十六年度の予算の編成をするように、強硬なる申入れをしてあつたのでありますが、その予算の編成がだんだん進んで参りましたが、畜産の方の予算に対しては、きわめて不満な状態で現在進行しつつあるのであります。そのおもなるものを申し上げますと、家畜の導入をする。今日食糧増産が日本の農業の上から見ましても、日本の国民生活全体の上からいつても、最も基本的な問題でありますが、その食糧増産を獲得するためには、畜産を強力に振興することが基本である。その建前から無畜農家に家畜を持たせる、これがあらゆる問題の基本的なものであるということを強調いたしまして、これに対して所要の予算の要求をしておつたのでありますが、その予算もなかなか財政の現状からいいまして思うように参りません。そこでこれらの問題は、あげて資金を融通することによつて各農家に家畜を持たせるという方向に進んで参つたのでありますが、さらに最近の情勢から判断いたしますと、畜産に対する資金の融通さえも非常に困難であるというような状況になつて来ておるようであります。最近農林、漁業に関する特別会計を設けて、その特別会計から低利、しかも長期の資金の融通をするという計画が進んでおりますが、その特別会計においてさえも、畜産の資金を捻出することができないというような空気になつておりますので、これは畜産業のために、さらに広くは日本の農業のために、はなはだ寒心にたえない。そこでこの際畜産小委員会としましては、この資金の獲得をあくまで強硬に主張しなければならぬということになつて参りまして、この資金問題を論議して参りましたところが、これは單に畜産の資金だけでなくして、農業全体の資金のわくを拡大しなければ、所期の目的を達成することができないという結論になつて参りましたので、畜産の問題から多少逸脱して参りますけれども、農業資金の融通措置の強化に関する問題として一応の結論に達して参りました。その結論をここで申し上げまして、願わくばこれを本委員会の決議にいたしまして、委員会全体の意見としてそれぞれの方面にこれを要求することを御賛同を願いたい。ここで私は決議案を朗読いたします。
   農業資金融通措置強化に関する件(案)
  自己調達資金の極度に貧弱な我が国農業は国家資本の援助によつて辛うじて再生産を続けている。然るに近時国家資本の投下も累年低下し、また今般新たに設置を見んとする農林漁業資金融通特別会計においても、その融通決定額は極めて少額である。仍つて本委員会は資金融通強化のため、左記事項の即刻実現方を要望する。
 一、農林漁業資金融通特別会計の資令枠を十百三十億円(一般会計繰入二十億円、見返資金四十億円、預金部資金七十億円)に拡大すること。
 二、畜産関係資金、農業倉庫建設費金等をも、特に本特別会計の融資対象とすること。
 三、貸付利率を年六分以内とすること。
  右決議する。満場の御賛成を得ましてこれを本委員会の決議にしたいと思いますが、御賛成を希望する次第であります。
#10
○千賀委員長 お諮りをいたします。ただいま遠藤君の動議を農林委員会において採択することに御異議ございませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#11
○千賀委員長 御異議なしと認めます。採択に決しました。
 なお関係各省大臣に対してこの決議の通達をする手続に関しましては、委員長に御一任をいただきたいと思いますが、御異議ございませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#12
○千賀委員長 御異議なしと認めます。さように決します。
    ―――――――――――――
#13
○千賀委員長 これより請願の審査に入ります。本委員会に付託になりました請願は、本日の請願日程に掲げてあります通り、三十九件であります。まず請願の審査方針についてお諮りいたします。各請願の趣旨については文書表によつて十分御承知のことと思われますし、また先ほど理事会において詳細に検討いたしましたところでありますので、この際ただちに採否の決定をいたしたいと思いますが、御異議ございませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#14
○千賀委員長 異議なしと認めます。
 日程第二以外の各請願は、その趣旨とするところはいずれも妥当なるものと思いますので、採択の上内閣に送付することにいたしたいと思いますが、御異議ございませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#15
○千賀委員長 異議なしと認めます。
 なおただいま採択と決しました請願に関する報告書に関しましては、委員長に御一任願いたいと思いますが、御異議ございませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#16
○千賀委員長 異議なしと認めます、右のように決定をいたしました。
    ―――――――――――――
#17
○千賀委員長 次に陳情書の審査に入ります。本委員会に選付に相なりました陳情書は、本日の日程に掲げておきました通り四十五件であります。各陳情書の内容につきましては、文書表によつて御承知のことと存じますが、農林金融に関するもの、土地改良の促進、その他農業関係公共事業に関するもの、農業協同組合の振興に関するもの、家畜衞生に関するもの、競馬に関するもの等々、現下の農村の実情を如実に反映いたしております。われわれ農業の振興政策の樹立をいたす立場にあります本委員会といたしましては、これらの陳情書の趣旨を了承いたしまして、今後とも農村の振興に努力する、こういうような取扱いにいたしたいと思いますが、これに御異議ございませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#18
○千賀委員長 異議なしと認めます、さよう決定いたします。
 明日は午後四時から委員会を開会することといたしまして、今日はこれで散会をいたします。
    午後四時四十八分散会
ソース: 国立国会図書館
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