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1999/12/14 第146回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第146回国会 法務委員会司法制度改革審議会に関する小委員会 第1号
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1999/12/14 第146回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第146回国会 法務委員会司法制度改革審議会に関する小委員会 第1号

#1
第146回国会 法務委員会司法制度改革審議会に関する小委員会 第1号
本小委員会は平成十一年十一月五日(金曜日)委員会において、設置することに決した。
十一月十二日
 本小委員会は、次のとおり選任された。
      太田 誠一君    笹川  堯君
      杉浦 正健君    高市 早苗君
      保岡 興治君    与謝野 馨君
      横内 正明君    北村 哲男君
      日野 市朗君    福岡 宗也君
      漆原 良夫君    安倍 基雄君
      木島日出夫君    保坂 展人君
十一月十二日
 太田誠一君が委員長の指名で、小委員長に選任された。
    ―――――――――――――
十一月十九日
 太田誠一君同日小委員長辞任につき、その補欠として笹川堯君が委員長の指名で小委員長に選任された。
    ―――――――――――――
平成十一年十二月十四日(火曜日)
    午後二時七分開議
 出席小委員
   小委員長 笹川  堯君
      杉浦 正健君    高市 早苗君
      保岡 興治君    与謝野 馨君
      横内 正明君    北村 哲男君
      日野 市朗君    福岡 宗也君
      上田  勇君    安倍 基雄君
      木島日出夫君    保坂 展人君
    …………………………………
   政府参考人
   (司法制度改革審議会事務
   局長)          樋渡 利秋君
   政府参考人
   (法務大臣官房司法法制調
   査部長)         房村 精一君
   政府参考人
   (法務省民事局長)    細川  清君
   政府参考人
   (法務省刑事局長)    松尾 邦弘君
   法務委員会専門員     井上 隆久君
    ―――――――――――――
十二月十四日
 小委員高市早苗君十一月二十四日委員辞任につき、その補欠として高市早苗君が委員長の指名で小委員に選任された。
同日
 小委員太田誠一君十一月二十六日委員辞任につき、その補欠として太田誠一君が委員長の指名で小委員に選任された。
同日
 小委員保岡興治君同月三日委員辞任につき、その補欠として保岡興治君が委員長の指名で小委員に選任された。
同日
 小委員漆原良夫君同月七日委員辞任につき、その補欠として上田勇君が委員長の指名で小委員に選任された。
同日
 小委員上田勇君今十四日小委員辞任につき、その補欠として漆原良夫君が委員長の指名で小委員に選任された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 司法制度改革審議会に関する件

    午後二時七分開議
     ――――◇―――――
#2
○笹川小委員長 これより司法制度改革審議会に関する小委員会を開会いたします。
 この際、一言ごあいさつを申し上げます。
 年末も間近に迫っておりますし、また国会の会期末を控えまして、委員各位並びに参考人の皆さんにとりましても大変御繁忙中のところ小委員会に御出席を賜りまして、まことにありがとうございます。短い時間でありますが、実りある討議ができるように心から期待して、開会させていただきます。
 司法制度改革審議会に関する件について調査を進めます。
 司法制度改革審議会の審議状況について、審議会から報告を聴取いたします。司法制度改革審議会事務局長樋渡利秋君。
#3
○樋渡政府参考人 司法制度改革審議会事務局長の樋渡利秋でございます。
 司法制度改革審議会は本年七月二十七日に発足し、その日に総理大臣官邸におきまして第一回会議が開催されました。当審議会は、司法制度改革審議会設置法によりまして、この日から二年間にわたって調査審議を行い、その結果に基づいて内閣に意見を述べることとされております。
 当審議会の委員は、当審議会の設置法案の国会審議におきます衆参両議院法務委員会の附帯決議に従い、広く国民各層の御意見が審議に十分反映されるように配慮の上、国会の同意を得て選任されました学識経験者等十三名の委員より構成されておりますが、その委員の名簿はお手元の資料の五ページにおつけしておりますので、御参照ください。
 当審議会は、これまでに十二月八日の会議に至るまで計八回の会議が開催されておりますが、以下、お手元にお配りしております「司法制度改革審議会のこれまでの議事の概要」に沿いまして、当審議会のこれまでの審議の状況について御報告申し上げます。
 第一回会議におきましては、冒頭、小渕総理大臣からあいさつを賜り、その後、各委員の自己紹介及び抱負の披瀝が行われました。続きまして、委員の間での意見交換により会長の互選と会長代理の指名が行われ、京都大学法学部教授の佐藤幸治委員が会長に選出され、駿河台大学長の竹下守夫委員が会長代理に指名されました。
 また、第一回会議では、議事の公開につきましても意見交換がなされ、会議終了後、会長等が記者会見を行い、議事内容を説明すること、会議終了後速やかに議事概要を作成し、公表すること、会議議事録(発言者氏名入り)につきましては、その作成後これを公表することなどが審議の上、決定されました。なお、現在、議事概要につきましては会議後二、三日で、議事録につきましては会議後約三週間で作成し、公表をしております。
 本年九月二日に開催されました第二回会議から十二月八日に開催されました第八回会議までは、月二回ずつのペースで審議が行われました。各委員には、御多忙の中最大限の御努力をいただいており、各回おおむね四時間程度、第五回以降は各回四時間半に及ぶ審議時間を確保し、有識者等からのヒアリングを行うとともに、二十一世紀の我が国社会において司法が果たすべき役割等についての意見交換、論点整理に向けての意見交換を行うなど、極めて活発に充実した審議を進めていただいております。
 政府側等からのヒアリングといたしましては、まず、陣内前法務大臣から、司法制度改革審議会設置法の国会における審議経過等につきまして御説明をいただきました。次に、太田前総務庁長官からは、今般の司法制度改革の議論の端緒の一つが一連の行政改革の流れにあることを踏まえまして、司法改革と行政改革との関連を中心に御説明をいただきました。また、房村法務大臣官房司法法制調査部長から、臨時司法制度調査会における議論とその後の司法制度に関する改革などについて説明がなされました。
 お手元の資料の4と5に掲げておりますのは、現在法務省において検討が進められております民事法律扶助制度の改革に関連いたしまして、法務省人権擁護局長及び財団法人法律扶助協会専務理事から、民事法律扶助制度の概要、運営の現状、改革の必要性などについて説明がなされたものでありまして、後に御説明いたしますが、これらの説明を受けて審議が行われ、各委員の間で得られた合意を踏まえ、民事法律扶助についての会長談話が公表されました。
 6から8に掲げておりますのは、現在審議が進められております論点整理に関連いたしまして、法曹三者から、司法制度をめぐる現状、課題などについてのヒアリングが行われたものでございます。その際の説明内容につきましては、お手元にお配りしております封筒の中の資料をごらんいただければと存じますが、そのあらましを申し上げますと、法務省の原田事務次官からは「司法制度の現状と改革の課題」との論題で、司法の現状と将来についての認識、司法の基盤整備の必要性、司法に携わる人材確保の基本的視座などについて、最高裁の泉総長からは「二十一世紀の司法制度を考える 司法制度改革に関する裁判所の基本的な考え方」との論題で、我が国の司法制度の特徴、我が国の司法の現状と問題点、改革の方向性などについて、日弁連の小堀会長からは「新しい世紀における司法のあり方と弁護士会の責務」との論題で、司法改革と弁護士の自己改革、これからの社会と司法制度のあり方、司法改革の方向性、司法改革の具体的提言などについて、それぞれ約四十分にわたり説明が行われました。
 学識経験者等からのヒアリングといたしましては、グレゴリー・クラーク多摩大学長から、近年の我が国における伝統的モラルの崩壊とこれにかわるモラルを打ち立てるための基盤としての法制度の整備の必要性などについて、島田晴雄慶応義塾大学経済学部教授から、明治以降の近代化や戦後の経済発展などに伴う我が国司法制度の整備拡充の歴史的経過などを踏まえた司法制度改革の必要性と法曹養成制度についての具体的な提案について、佐々木毅東京大学法学部長から、二十一世紀の我が国の統治システムとその中での司法の果たすべき役割などについて、佐伯啓思京都大学人間・環境学研究科教授から、現代日本社会と西欧社会における市民概念の相違とそのことに根差す公の意識の相違について、藤倉皓一郎帝塚山大学法政策学部教授から、アメリカなどを中心とした法文化の比較について、それぞれ説明がなされました。また、青山善充東京大学副学長からは、現在、東京大学において検討中のロースクール構想を中心とした法学教育に関する説明がなされました。
 これら学識経験者からのヒアリングのほか、司法のユーザーである市民団体にかかわる有識者である庫山恆輔氏や消費者関係団体にかかわる有識者である藤井教子氏、また、マスコミ関係の有識者である松尾龍彦氏や米澤進氏など幅広い分野の方々から、さまざまな御経験や知見の披瀝、御意見の開陳が行われるとともに、委員各位との間で活発な意見交換が行われました。
 お手元の資料の三ページに、別紙一といたしまして、「今後のおおよそのスケジュール」をおつけしております。これは、本年九月二日に開催されました第二回の会議におきまして審議の上決定されたものでございまして、そのあらましを申し上げますと、審議の主要な柱として制度的インフラと人的インフラの二つを据え、本年十二月中に論点を整理決定の上公表すること、平成十二年中は、整理された論点について一通りの審議を行った上で、しかるべき時期に中間報告を公表すること、その後、平成十三年四月ごろまでに、中間報告に対する国民の反応等を踏まえながら、さらなる調査審議を行うこと、同年七月に最終意見書を審議の上、内閣へ提出することなどでございます。
 ただいま説明いたしました今後の審議スケジュールのとおり、本年末には論点を整理決定の上公表することとされましたことから、第六回会議において行われました各委員からの論点整理に関するプレゼンテーション、これはお手元にお配りしております「各委員の論点整理に関する意見書」によるものでございますが、これを踏まえて会長及び会長代理が相談の上作成した「司法制度改革に向けて 論点整理」と題する会長試案に基づき、第七回会議及び第八回会議において審議が行われ、各回とも委員各位の間で活発な意見交換が行われました。
 お手元にこの論点整理に関する会長試案もお配りしておりますが、その概要は、まず、当審議会の設置と審議の経過が記述され、次に、明治維新後の我が国の近代法制史や、戦後から現在に至る日本社会の変容と我が国経済社会の国際化をも踏まえた今般の司法制度改革の史的背景と意義が記述され、さらに、今般の司法制度改革の要諦として、司法の現状と改革の方向、当審議会において取り上げ審議すべき具体的論点とその要点及び趣旨などが記述されているのでございます。今後、十二月二十一日に開催される予定の第九回会議におきまして、この会長試案に修正を加えた上、論点整理について最終的な審議を行い、論点を確定した上でこれを公表することとされております。
 先ほど申し上げましたが、第六回会議におきまして、現在政府において検討が進められております民事法律扶助の改革に関連いたしまして、法務省人権擁護局及び財団法人法律扶助協会からヒアリングをした上で審議が行われ、国民に身近で利用しやすい司法制度を実現するための諸方策の一つとして重要な意義を有することから、当審議会としましても何らかの見解を示すべきとの趣旨で合意がなされました。
 これを受けまして、十一月二十四日に開催された第七回会議におきまして、審議の上、文案を確定し、同会議終了後、お手元の資料の四ページに別紙二としておつけしておりますとおり、「民事に関する法律扶助について」と題する会長談話が公表されました。その要旨は、当審議会としては、国民が十分な資力を有しない場合においても裁判等において自己の正当な権利の実現、保護を図ることを可能とするための支援体制の整備について今後とも総合的、体系的に審議を深めていく予定であるが、政府において現在進められている民事法律扶助制度の改革については、このような支援体制整備に向けての第一歩として緊急性があることから、早急にその実現を図ることを政府に期待するというものでございました。
 議事の公開に関しましては、先ほど申し上げましたとおり、第一回の会議において、議事概要や議事録などにより議事の内容を公表することが決定され、既にインターネット等を通じてそのとおりの公開が実施されております。これに加えて、マスコミ等の傍聴をどうするかにつきましては、委員の間にさまざまな意見があることから、会議の開催状況を踏まえながら改めて検討することとされており、年内には最終的な結論を得ることとされております。
 司法書士、弁理士、税理士及び行政書士の隣接法律専門職種に関しましては、弁護士との関係につきまして、お手元の論点整理に関する会長試案の中でも論点項目の案として掲げられておりますように、今後の審議の対象となることが確実でございます。このため、これら隣接法律専門職種にかかわる専門的な調査を実施することを目的といたしまして、審議会の了承をいただきました上で、本年九月、それぞれの分野について専門的知識を有する者に対する調査嘱託を行ったところでございます。
 以上が、当審議会の第一回から第八回までの審議の概要でございます。
#4
○笹川小委員長 以上で報告は終了いたしました。
    ―――――――――――――
#5
○笹川小委員長 これより質疑に入ります。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。安倍基雄君。
#6
○安倍(基)小委員 二十一世紀に向けて、日本の司法制度を基本的に考え直すという審議会の役割というのは非常に大事でございます。また、その審議の過程で、やはり我々とよく意見交換をしながらやっていただきたい。でき上がったところで、これでいいのではないかというのではまずいので、そういう意味で、中間報告をこうやってしていただくというのは非常にいいことだと私は考えております。
 今、今までの経過を大体話していただいたわけでございますけれども、基本的に、私はまず第一に考えるのは、日本のこれからの司法制度、アメリカ型と欧州型と二つあるのではないか。アメリカ型というのは、もうすべて訴訟に持っていって、そのために法曹人口もべらぼうに多い。ところが、欧州型は必ずしもそうではない。むしろ、行政における調整とかそういうものが大分入っておる。これから我々はどちらの方向を目指すのかなというのが大きな問題としてあると思うのです。
 よくグローバル化というので、いろいろな争いはみんな裁判でやる、行政の介入は少しずつ減らすというのが一般の議論ですけれども、アメリカのように、めちゃくちゃに弁護士が多くなって、何でも訴訟でやるという体制が果たしていいものかどうかという問題があるので、この点について、審議会においてどのような議論がされておるのか。また、方向性として大体皆さんの意見はどうであるのか。それをまずお聞きしたいと思います。
#7
○樋渡政府参考人 論点整理に関します会長試案におきまして、今後、諸外国の司法制度についても、その歴史的、文化的背景と現実の機能に留意しながら一定の検討を行い、我が国の司法制度が抱える問題点を多角的に分析した上、我が国にふさわしい二十一世紀のあるべき司法の全体像を描き、実効性のある改革案を示すという旨の記述がなされているところであります。したがいまして、お尋ねの米国型と欧州型のいずれの方向性をとるかという限定した議論ではなく、これらの制度を参考にしつつ、我が国にふさわしい司法制度は何かということについて、今後の審議の中で議論が深められていく問題であるというふうに考えておられるようでございます。
 なお、これまでの審議におきましても、学識経験者からのヒアリングの中で、米国におきます訴訟社会に関するヒアリングが行われておりまして、それを踏まえたヒアリング対象者と各委員との間の意見交換におきましても、米国社会の法化の過度の進行と、それに伴う社会的コストの増大に関する問題について議論が行われたところでございます。
 以上でございます。
#8
○安倍(基)小委員 我が国に適したというのは当然の話ですけれども、大体の方向性として、ある程度の、アメリカ型か欧州型かという判断が行われてきたのかこないのか。どっちが適しているのだろうかという問題があるわけで、それについての議論は少しはされてきたのですか。
#9
○樋渡政府参考人 現在、まだどのような論点について議論をするかという論点整理の段階でございまして、まだそこまで深まった議論はされておりません。今後この論点に関しましても、外国の司法制度を参考にしながら議論を深めていただけるだろうというふうに思っております。
#10
○安倍(基)小委員 論点項目として、「国民がより利用しやすい」とか「期待に応える」とか、いろいろ書いてございますけれども、私ども、一番問題になっていますのは、非常に裁判が遅いのですね。これがやはり一番大きな問題でして、これは法曹人口が少ないことなのか、あるいは別の理由があるのか、裁判のスピード化というものについて、何か議論がされていますか。
#11
○樋渡政府参考人 御指摘の裁判のスピードにかかわる事項につきましては、論点整理に関します会長試案の別紙論点項目案の中で、民事裁判及び刑事裁判のいずれにつきましても、その迅速化という項目が挙げられておりました。また、民事裁判については、「国民がより利用しやすい司法の実現」という項目に該当するものと承知しておりますので、今後深めた議論をされていくものというふうに承知しております。
#12
○安倍(基)小委員 いずれにせよ、本当に私は、この二十一世紀に、みんな裁判に行きたがらないのはスピードが遅いということなんですよ、実際。これは本当に、利用しやすいとか期待にこたえるとか、その一番の基本はその辺にあるという認識をひとつ持っていただきたいと思います。
 それから、司法書士とかあるいは保護司とか、今度また新しい法律でもって調停制度が拡大されて、調停委員。そういう外郭的な司法をめぐるもの、これはさっきちょっと触れられましたけれども、この辺についてどう考えていくのかという一つの方向性は出ておりますか。
#13
○樋渡政府参考人 お尋ねの趣旨に即して答えますと、まだ方向性を出せる段階ではないという状況だというふうに考えております。
 ただ、司法書士につきましては、先ほど示しました会長試案の中の論点項目におきましても、「弁護士と隣接法律専門職種等との関係」というものに該当するものと承知しておりますので、深められた議論がされるものと思っております。
 また、調停制度につきましても、「国民の司法参加」という項目の中で、現在の日本の制度というところもございますので、そこでまた深められた議論がされるものと思います。
 御指摘のもう一つの保護司にかかわる事項につきましては、現段階では、お手元にお配りしました論点整理に関する会長試案の別紙論点項目の中には明確な形では入っておりません。しかし、審議会において具体的に調査審議が行われるか否かは、現段階では事務局の立場で確定的なことは申し上げることはできませんが、保護司にかかわる事項につきましては、犯罪者等の更生に重要な役割を果たしているという意味で、同試案の別紙論点項目の中の「国民の期待に応える刑事司法の在り方」という項目や、「裁判所・検察庁の人的体制の充実」という項目などに関係するものと考えられます上、委員の中にも、この点を議論すべきであると明確に言及されている方もいらっしゃいますので、本日の御論議の内容につきましては、当審議会における論点項目に関する審議の参考とされるよう、会長を初め委員の各位に適切にお伝えしてまいりたいというふうに思っております。
#14
○安倍(基)小委員 私は、法務委員会でも保護司問題を取り上げたことがあるのですけれども、非常にボランティア的な要素に頼り過ぎている。本当に保護司なんというのは、ある意味では非常に身の危険もあるような職業であるし、しかも非常な労力を要している。こういったことをボランティアという話でやらせているということそのものが、ちょっと司法体系としてどうなのかなと。これが日本社会においてはどのくらい犯罪防止に役立っているかということは、もう紛れもない事実でありますので、保護司の問題もやはりその論点の中にはっきり取り上げていただきたいと私は考えますが、いかがですか。
#15
○樋渡政府参考人 現段階で、事務局として明確にお答えすることができないのは申しわけないのでありますが、先ほど申しましたとおり、委員の御指摘は適切に会長及び委員にお伝えしておきます。
#16
○安倍(基)小委員 それから、陪審制の問題をちょっと取り上げていますね。これについてはまだこれからの議論でしょうけれども、委員の方向としては、前向きですか、後ろ向きですか、その辺はまだ議論されていませんか。
#17
○樋渡政府参考人 御指摘のように、まだ議論はされておりません。
#18
○安倍(基)小委員 それから、今のスピード化と同時に、法曹人口、これはやはり非常に大事な話です。ただ、アメリカのように、またべらぼうに大きくなり過ぎるのも問題だ。つまり、彼らが食べていくために、逆に争いをあおり立てると言っては言い方が悪いですけれども、そういう点について、私は、さっき欧州型かアメリカ型かと言った中にこの辺が含まれているんですが、どういうスタンスを皆様お持ちでいらっしゃるかな。
#19
○樋渡政府参考人 日本の法曹人口が諸外国に比べて少ないという認識は、いずれの委員の方もお持ちであるというふうにお見受けしております。しかしながら、どのようにふやしていくかというような点に関しましては、論点として、これから審議していただけるものだというふうに思っております。
#20
○安倍(基)小委員 私は、よくイギリスのバリスターとソリシターという話をするんですけれども、日本の場合には弁護士と似たぐらいの数の司法書士がいるんですが、その司法書士をソリシターの地位まで高めるかどうかという問題は、また資格制度とも絡みますけれども、その辺については何か御見解というか、議論はなされる方向であるのか、いやいや、ちょっと違うのか、その辺をお聞かせ願いたいと思います。
#21
○樋渡政府参考人 諸外国の法制度の中には、当然、イギリスの法制度も入っておりまして、それらにつきまして、既に諸外国の法制度の要点をまとめましたものも委員はお持ちでございますし、そういった観点から、それらも含めまして、来年以降の審議の中で検討されていくものというふうに承知しております。
#22
○安倍(基)小委員 私、実は四十分から大蔵委員会で質問しなきゃいかぬものですから、この辺でやめておきます。
#23
○笹川小委員長 それでは、安倍基雄君の質疑を終了しまして、福岡宗也君。
#24
○福岡小委員 民主党の福岡宗也でございます。
 私は、司法制度改革審議会の議事の公開について、まず御質問を申し上げたいと存じます。
 御承知のように、司法制度改革審議会は、その目的とするところは、第二条に規定をしておりますように、まず第一番目は、二十一世紀の我が国社会において司法が果たすべき役割を明らかにするということ、それから第二番目に、国民がより利用しやすい司法制度の実現、三番目に、国民の司法制度への参画、関与ということを具体的に指摘して、目的に掲げております。
 そしてさらに、その設置法の審議の段階におきまして、最終的な附帯決議としまして、衆議院におきましては、やはり法曹一元と国民の司法参加ということ、この二つを大きな柱として、十分に論議をして、その基本的な施策というものを講じろということになっているわけであります。
 いわば国民の人権のとりでとしての司法というものを、本当の意味の、国民の利用がしやすい、国民のための、しかも国民の手によるような司法というものを実現しようというのは、この二つではっきり目的としてうたわれているわけであります。
 そういうわけでありますので、この審議そのもの自体のあり方も、不断に、その審議の過程から、結論から通じて、国民に明らかにしていく。そして、国民の十分な理解を得ていただいた上で、その国民の意見をその都度反映して、さらに審議を尽くしていくという対応が、従来のいろいろな審議会、行政府における審議会と異なって強く求められているんだというふうに理解をしておるわけであります。そういう意味におきまして、情報公開の流れというのがありますけれども、特にこの司法制度についての改革が、本質的に、公開を他のものよりもより強く求めなきゃならぬものだと思うのであります。
 ということは、我々、委員会の審議をしておりますけれども、これはテレビも中継をされておりますし、いろいろなことで公開が徹底しております。すべて原則公開という形をとるということと、それから臨場感も含めた、今回、国会における証人の手続が変わりましたね。従来は静止画像だったのを、そうじゃなくして、本当の、真実が伝わりやすいような形にしていくということでしたけれども、そういう形のものを構築していく必要性があるというふうに思うのであります。
 この点につきましては、いち早く、第二回の審議会において、公開問題については議事録全面公開ですし、それから要旨は二、三日中にすぐに作成をするという形になっていますし、ホームページを開設することも認めて、新しい情報のシステムである電子メールによるところの国民の質問、意見等も掲示をできるようになったということは非常に喜ばしいことだというふうに思ってはいるわけであります。
 しかしながら、直接的な、いわゆる国民に傍聴させる、さらには報道機関等を通ずる、またはテレビも直接的に放映するということについては、論議は進められたようでありますけれども結論は出ずに、もうこれはたしか九回目になるわけですね、八回まで終了して。なっても、これはまだ結論が出ないということでは困ると思うのでありますけれども、まず、その辺の議論はどうなっているんだということを重ねてお伺いしたいというふうに思います。
#25
○樋渡政府参考人 本審議会の会議の傍聴につきましては、第一回会議以来議論がされておりまして、第一回会議におきまして、傍聴は原則として認めるべきだ、国民との双方向的な意見交換の場を設けることが必要だ、議事録の公開も会議の公開の一つのあり方であり、傍聴を認めるまでの必要はないといったような、委員の間にはさまざまな御意見がございますことから、会議の開催状況を踏まえながら改めて検討するということにされておりまして、年内、次の第九回、十二月二十一日の会議において、最終的に議論をして決着をつけるという段取りに来ているということでございます。
#26
○福岡小委員 そうすると、次の回には決着がつくということですね。私、申し上げましたような、司法制度改革審議会そのもの自体の性質から来る内在的な必要性というものから来ておるんだということで、ぜひとも、会長その他の委員の皆様方に、そういう前向きな対応でお願いをしたいというふうに思うのであります。
 特に、従来、こういう情報公開の過程の部分において、審議過程についてちゅうちょしておった一番大きな理由は何かというと、自由な発想で物が言えなくなるのだ、したがって執行自体がうまくいかなくなるおそれがあるのだということでここへ来たのですけれども、議事録を全面公開し、Eメールまでやっているとすれば、その必要はないわけですから、やはりそういう点を含めても、全面公開を次回には必ず決定してもらうように要望しておるということをお伝え願いたいというふうに思います。
 それから、Eメールのお話がありましたけれども、Eメールによって国民からの意見が寄せられるということですけれども、具体的に今まで、たしか九月に公開されてEメールの受け付けが始まっておると思いますけれども、もう大分たちますので、どういうような意見が、またどのような数がそれに寄せられているか、ちょっとお教えをいただきたいと思います。
#27
○樋渡政府参考人 本審議会のホームページの閲覧件数は、十一月末現在で延べ八万四千件、十一月だけで三万五千件のアクセスを記録しておりますが、この利用状況の中で、電子メールによります国民からの御意見は、本年九月以降、現在まで六十五件に上っておりまして、その内容としましては、抽象的ではございますが、司法制度一般に関するもの、審議会の公開に関するもの、審議会で取り上げるべき論点項目に関するもの等が見受けられます。送られましたメールにつきましては、すべて委員にお渡ししております。
#28
○福岡小委員 そういう御意見に対して委員会の方からのコメントをさらに発するというようなことは別に現在はしていないわけですね。
#29
○樋渡政府参考人 その点は、現在はまだ行っておりません。
#30
○福岡小委員 場合によってはそういうことも一遍御返答を、すべてという意味ではありませんけれどもした方がいいというような問題、それによってよりこういう制度が生きてくるのではないだろうかなというふうに思いますので、これも要望として申し上げておきたいと存じます。
 次に、私が重要と考えますのは事務局の役割であるわけであります。
 前述したごとく、国民のための国民の手による司法という形で、国民の意見というものを広く反映させるという形がどうしても必要だというものでありますから、この審議会の委員の構成についても、政府の方で御説明がありましたように、従来のように専門家の人の法律的、技術的な面とか知識という面ではなくて、広く国民生活に直結するいろいろな、多岐にわたる分野の方々、有識者を選任して、十三名中七名がそういう人で構成をしておるという形をとられているわけでございます。
 そういう意味からすると、やはり従来の審議会は行政府の審議会でありますので、官側主導という形で、議題の設定、運営なんかもたたき台を出して、それに従って議論されるというような格好にともすればなったわけでございます。
 今回は、そういうことではなくて、司法制度を二十一世紀に向かってどう構築していくかということ、さらに、困難ないろいろな意見対立も出てくるようなこういった問題で、しかも人権に直結する問題、国民の意見を反映する問題ということからすると、そういう立場で選任された有識者の方々の意見をストレートにそのまま議論をして反映してもらうという姿勢が大事だろうというふうに思います。
 これは審議会の設置法の審議のときに十分議論もされまして、そういう意見が多々あったわけでございます。また、そういった方針に従ってやっていくという御答弁も承っておるというふうに聞いておりますけれども、この点について、議事の設定、運営、それからどうしていくか、そういったものについて事務局側としてはどの程度関与をしているのか、それは主として委員の方で主体的にどんどんやっているかどうか。もう大分経過いたしましたので、ちょっと具体的に御説明をいただきたいというふうに思います。
#31
○樋渡政府参考人 事務局といたしましては、委員御指摘のように、審議会の補佐的役割を十分に果たしたいというふうに考えておりまして、そのように努力をしているところでございます。
 委員御指摘の内容の中で、では、これまでどうしてきたのかということを具体的に申し上げますと、まず、御指摘のありました「今後のおおよそのスケジュール」についてでございますが、これは、第二回会議におきます委員相互の意見交換の中で口頭により合意された内容を事務局で起案いたしまして、会長及び会長代理にチェックしていただいた上で第三回の会議で配付し、各委員に内容を確認してもらってから公表したものでございます。
 また、今回、会長試案として出されております論点整理案につきましては、第六回会議におきまして、各委員が論点整理に関する意見書を提出し、意見交換が行われましたのを受けまして、事務局において各委員の意見ができるだけ過不足なく盛り込まれるようその要旨をまとめて作成して会長にお渡しし、会長が、今般の司法制度改革の史的背景と意義などを書き起こされながら、約半月かけて試案として起案されたものでございます。その後、会長と会長代理で相談の上、第八回会議に会長試案という形で提出され、審議に供されています。
 事務局といたしましては、この設置法案成立の審議の過程におきましても御指摘を受けておりますとおりに、審議会の補佐として、資料の作成、資料の準備などに努めてまいりたいというふうに思っております。
#32
○福岡小委員 今後も、より慎重に、議題の中身について影響を与えるという形のものは慎むような運営をぜひとも事務局の方では心がけていただきたいというふうに要望をしておきます。
 それから、各委員の方から論点の取りまとめという形に向かっての意見書が提出をされた、これは非常にいいことだというふうに思うのです。その提出された意見に基づいて、またさらに議論がされたと思うのでありますけれども、それぞれの委員の方から提出された意見、こういう点を改革すべきだという論点でありますけれども、その中で、すべての方、ほぼ全員に近い方が異口同音に言われたような事柄というのは何と何があったのか、ちょっと簡単に項目だけ挙げてください。
#33
○樋渡政府参考人 各委員の論点整理に関するプレゼンテーションと、その際に配付されました各委員の意見書によりますと、全員が挙げられていた項目は、弁護士へのアクセス改善、弁護士と隣接法律専門職種等との関係、民事裁判の迅速化、専門的知見を要する事件への対応、陪審制・参審制、法曹人口の適正な増加、法曹養成制度のあり方、法曹一元の各項目でありました。
 また、過半数の委員が挙げられていました項目は、法律扶助制度の拡充、裁判所へのアクセスの拡充、被疑者・被告人の公的弁護制度のあり方、刑事裁判の迅速化、法曹倫理、裁判所・検察庁の人的体制の充実、司法の国際化への対応という各項目でありました。
#34
○福岡小委員 どうもありがとうございました。
 もう時間が参りましたので、最後に簡単に質問したいと思います。
 論点整理の会長試案というのが提出をされたわけであります。これは、拝見いたしますと、司法の歴史から説き起こしまして、現状認識、それから改革の方向、あと具体的な民事、刑事の改革、さらに法曹人口、法曹一元という問題等を、ある程度基本的な考え方を記述した上で、それを実現するための具体的な検討項目というのを一覧表にして最後に添付されているという形であります。
 これは、それなりに、現在問題とされているものはほぼ網羅的に入ってはいると思うのですけれども、ただ、特に前半の部分は非常に冗長でわかりにくいという気もするわけであります。それからさらに、重要な割には非常にボリュームが少ないという問題があるわけであります。
 何よりも問題は、そういうふうに論点ごとに整理をして並べてありますけれども、その中で今度の、先ほども申し上げました二条の目的に照らして、どうしても実現をしなきゃならない、実現はしなくても少なくとも方向づけはきっちりとしなきゃならないというような基本的な問題点というものと、それに伴うところの各個別的な制度の問題、個々的な問題というものとのめり張りといいますか、強弱のつけ方といいますか、それがどうもはっきりしていないように思われるわけでありますので、この点についての議論があったかどうか。なければ、やはり次の意見書を出すときには、明確にそういったところをはっきりさせていただきたい。
 と申しますのは、一言で言いますと、私ども、憲法が制定された後、司法の民主化、改革が行われましたけれども、そこで積み残したのは何かといいますと、本当に国民が自分の手によって司法を、親しみやすさの問題と、市民と直接接する経験豊富な法曹の中から裁判官という判断機構を選ぶという制度を先送りしたことにやはり根本的原因があるのじゃないかなと思うのですね。
 したがって、現在のキャリアシステムというものから移行するのに、いろいろな手順はありましょうけれども、今回の場合には、基本的にある程度方向づけをしないことには本当の意味の司法改革にはならないのじゃないかという後世の批判を受けるのではないだろうか、かように思うわけでありますので、ぜひともその点の議論も、なければ進めてもらうような希望を私は申し上げたいと思うのであります。
 これにて終わります。
#35
○樋渡政府参考人 論点項目というものにつきましては、本審議会において今後取り上げて調査審議すべき項目を整理したものでありまして、それぞれの項目の強弱や軽重を明らかにしたものではないということは委員の御指摘のとおりでございます。
 来年以降、このように審議すべき項目として整理されました論点について本格的な審議が開始されることになりますが、これまでの審議会におきましても委員の中から核心的な論点に絞って集中的に議論を行うべきことを指摘する意見も出ているところでありまして、来年以降の具体的な調査審議に当たりましては、審議会委員におかれては、論点が多岐にわたっていることや二年間という審議期間を考慮されながら、めり張りのきいた御審議を進めていただけるものというふうに思っております。
#36
○福岡小委員 どうもありがとうございました。期待しております。
#37
○笹川小委員長 木島日出夫君。
#38
○木島小委員 日本共産党の木島日出夫です。
 私からも、最初に、審議会の審議状況の情報公開についてお尋ねしたいのです。
 半年たつのですが、現在まで、まず審議会の何がどのように公開されているのか、もっと詳しく知らせてください。
#39
○樋渡政府参考人 これまでは、第一回会議におきまして決定されましたとおりに、会議後、会長が記者会見を行います。二、三日後に議事概要を出します。現在では、三週間後に議事録、これは氏名入りで公表をしております。それをすべてホームページに入れまして公開しております。
 そして、電子メールによって出されました御意見あるいは文書で出されました御提言や要望というものはすべて委員の方に配付して、委員の間で読んでいただいている、検討もされているという状況でございます。
#40
○木島小委員 議事録公開に三週間かかっているのですが、議事録作成にどのくらい時間がかかっているのですか。
#41
○樋渡政府参考人 議事を速記にとらせまして、速記が上がってきますのが、土曜日曜を除きまして三日でございます。その三日後に上がってまいりました議事録の内容、誤字脱字がないかを大体一日程度で、事務局で検査といいますか、やります。今度はそれを各委員あるいはヒアリングをされた対象の方に送りまして、一週間以内に、てにをはの不十分なところがあればということでごらんになってもらっております。それが戻されてきましてから、今度は全体をまとめてそのすべてをパソコンに入れましてもう一度完全なものに仕上げるという作業を、返ってから二、三日をかけて事務局でやります。今度、これをホームページに載せて公表いたしますために、内閣の方に、事務局に送るわけでありますが、担当者が一人だということで、載せるまでに二日ないし三日はかかるということでございまして、それを合わせますと、土曜日曜を挟むものでありますから、大体三週間ぐらいになろうかというふうに思っております。
#42
○木島小委員 議事録公開が三週間もかかっているということになりますと、例えば、十二月八日に行われた第八回審議会というのは大変大事な審議会だった。これで論点が絞られるわけですが、最終決定は今月末ですね。そうすると、国民の前に第八回の議事録が出るのが十二月末か来月になってしまう。そうすると、そのときには論点がもう委員会で決定されてしまっている。次の審議会で論点を決めちゃうわけでしょう。そうすると、とても国民の声を反映できるなんという状況ではないと私は思うのですよ。
 やはり審議会そのものを公開する、少なくともマスコミとか関心の高い司法関係者とかそういう人たちに公開しなければ、本当に国民は知らないままどんどん審議だけが進んでいくということにならざるを得ない。
 議事録が、全部公開は大変すばらしいことだと思うけれども、三週間もかかっているということは遅過ぎると思うので、審議会そのものの公開が必要だということを私は強く強調しておきたいと思いますが、実際、どんな状況ですか。議事録を読んでみましたら、賛成する人もいれば大反対の人もいますね。どんな状況になりそうですか。
#43
○樋渡政府参考人 今度の十二月二十一日の第九回会議において最終的に議論をしていただいて決まることになろうかというふうに承知しておりますが、事務局といたしまして、今現在どういう状況かということは、なかなかお話をうまくまとめられない。委員の皆様はさまざまな御意見を内心でもお持ちでございますので、どういったような審議になるかは十二月二十一日を見ていただきたいというふうに思っております。
 ただ、十二月八日の会議もそうでございますが、すべての会議におきまして、二、三日後に議事概要を公表いたしますときには、十二月八日でいいますと、この論点整理に関する会長試案もその前の各委員の御意見書もすべて、議事概要とともにインターネットに載せて公表しておりますし、インターネットに載せるまでもなく記者にも配付しておりますので、どういった内容の試案ができているか、あるいは委員が書面でお出しになったかということは、会議終了後二日ないし三日で、あるいは会長の方の記者会見がございますので、記者には当日わかっていただけるというシステムをとってございます。
#44
○木島小委員 三日ぐらい後に公開される議事概要というのは、今我々に配付されているこれですか。(樋渡政府参考人「そうでございます」と呼ぶ)そうですね。これじゃよくわからないですよ、率直に言って。
 それと、公開されている対象についてお聞きしますが、委員にはたくさんの資料も配付されていると思うのですよ。そういうものは公開されているのですか。
#45
○樋渡政府参考人 それも公開されております。
#46
○木島小委員 全部公開されていますか。(樋渡政府参考人「はい」と呼ぶ)その資料というのはだれが作成するのですか。事務局ですか。
#47
○樋渡政府参考人 配付しております資料は、各界の提言あるいは要望書、報道関係の新聞記事、それからこのような国会での審議におきます司法制度改革に関する部分の議事録の抜粋等でございます。あとは、委員会の指示によりまして外国の司法制度を要約したものを事務局においてつくれと言われれば、そのつくったものをお出しするということでございます。
#48
○木島小委員 これまで量にしてどのぐらいの、例えば書類にしてどのぐらいの高さの資料を配付していますか、率直に言って。
#49
○樋渡政府参考人 私もすべてファイルしておりますが、ファイルの量で、これは速記にとれないのかもしれませんが、全体でこれぐらいにはなろうか、一メートル弱でございましょうか。私の整理も悪いものですから重複して入っているものがあるかもしれませんので、あるいはこれより少ないかもしれませんが、大体こういうものでございまして、第一回会議の終了後は、一つの小さな段ボール箱で委員の皆様にお送りしたこともございます。
#50
○木島小委員 それは全部公開しているのですか。さっき公開していると言いましたね。それだけの膨大な量を、どういう方法で公開しているのですか。
#51
○樋渡政府参考人 すべてファイルして備えつけておりまして、御希望の方はすべてごらんいただけるようにしてございます。
#52
○木島小委員 そういうことですか。見に来たければ見に来いという公開の仕方ということですか。
 それと、先ほど国民からの意見が六十五件あったということですが、それは公開していますか。
#53
○樋渡政府参考人 これはEメールで入ってくるものですから、恐らくホームページを開けばすべて出てくるのじゃないかというふうに思います。――どうも機械に疎いものでして、申しわけございません。勝手には開けないようになっているそうでございます。そのEメールにつきましては、委員の先生には配っておりますが、特に公開はしていないということでございます。失礼いたしました。訂正いたします。
#54
○木島小委員 それはなぜ公開しないのでしょうか。
#55
○樋渡政府参考人 審議会に対する御意見でございまして、今のところ審議会の委員にお渡しすればいいのかなということを考えておりますことと、これは、中にはでございますけれども、個人の中傷的なものが入ってくる場合もございますので、それをどうしようかなというふうに考えているわけでございます。
#56
○木島小委員 これまで何人かの学識経験者から意見を開陳していただいて、審議委員は聞いておると思いますが、今審議会に対して自分の意見を言いたいという申し出というのはあるんでしょうか。
#57
○樋渡政府参考人 いろいろなところから要望書を御持参になられたり郵送されたり、あるいは先ほどのEメールで出されたりしております。
#58
○木島小委員 何人ぐらいありますか。審議会の皆さんに意見を直接述べたいという申し出というのは何人ぐらいあって、その中で、時間の関係で絞り込んでいると思うのですが、何人ぐらいに絞り込んでしまっているのか、そこを聞きたいのです。
#59
○樋渡政府参考人 ヒアリングの対象ということでございますね。これは審議会の時間の関係もありますことから、審議会の方で、第二回の会議であったと思いますが、会長の方から、どのような方からヒアリングするか、各委員の意見を求められまして、各委員から、こういう方のヒアリングが適当であるという意見を出されました。
 ただ、時間の関係といいますのは、今後とも、来年以降具体的な論議に入ります場合において、また改めてヒアリングもやるわけでございますけれども、十二月の論点整理までの関係で、皆さんの出された方すべてのヒアリングをするゆとりがないものでございますから、会長の御発言で、各委員一人でどうだろうかということで、何人かの意見を出された委員の中からも、現在の委員のお考えの代表ということで、各委員一人ずつのヒアリングはしたところでございます。
#60
○木島小委員 何人の国民から申し出があって何人からしか聞けていないという。なぜ私、そこを聞きたかったかというと、この法務委員会での論議の中でも、今、日本の司法制度のどこに問題があるか、大論議しました。国民にとって使い勝手が悪いんじゃないかというのが一つの大きな柱だった。もう一つの大きな柱が、日本の司法が持っている司法消極主義といいますか、違憲立法審査権に対する行使が非常に悪いということ、行政追随だということ、社会的弱者救済が不十分という、こういう分野で日本の司法は非常に弱いという点が指摘されていたはずなんですね。私も指摘いたしました。
 こういう認識がどの程度司法制度改革審議会によって論議されているのか。私、全部読んでみましたが、ほとんど論議されていないと感じるのです。同時に、それをもっと追求していきますと、なぜ日本の裁判がそういう行政に弱いのかという点では、裁判所のあり方そのものが問われているんじゃないか。官僚法曹ですね、この裁判所、裁判官のあり方そのものにメスを入れるという観点が必要だということを私は法務委員会でも主張したのですが、そういう論点がほとんど出てこない。この論点項目にも全然出てこないのですね。弁護士会のあり方は重要だというので、どなたの委員も言っているのですが、肝心かなめの裁判所のあり方がどうなんだという自己改革といいますか、これにメスを入れるという点が非常に不十分だと感じざるを得ないのですね。
 だから、国民の意見がどの程度反映されているのか、不思議でしようがないのですよ。一体、そういう論議がどの程度これまでの半年間の審議会の中で本格的になされているのか。あるいは、余りそういう問題は論点として委員の口から上がってこないのか。率直に、これまでの審議の状況を報告願いたいのです。
#61
○樋渡政府参考人 率直に申し上げまして、これまでの審議は、どのような項目を審議するかの論点整理に向けられておりました。それ以外は、多くの方のヒアリングをいたしまして、その方に対する質疑応答ということで審議が行われてきました。
 それで、委員御指摘の問題につきましては、例えば、この論点整理の項目の中では、法曹一元の論点の中に含まれるというふうに皆さんお考えになっているのではないかというふうに承知しておりまして、その論点につきましては、今後、来年以降の具体的な御論議の中で当然になされていくものだろうというふうに思います。
 先ほどの国民の各層からの御意見というものにつきましては、具体的な論点についての審議の中で何度かの公聴会を開くというふうにも決めております。現に今決まっておりますところは、まず皮切りに大阪でやることについてはほぼ委員の御意見が一致しているところでございまして、それ以降も、何度かに分けて公聴会を開きながら、国民の各層の御意見を拝聴していきたいというふうに考えておられるようでございます。
#62
○木島小委員 終わります。
#63
○笹川小委員長 保坂展人君。
#64
○保坂小委員 社民党の保坂展人です。
 この委員になられている方の中で、他の審議会の委員を兼任されている方がちょっと多過ぎやしないかという危惧を我々は抱いたのですが、現在八回開催されたそうですけれども、出席率あるいは欠席される方の数というのは、そんな細かくなくていいですから、大体どうですか。
#65
○樋渡政府参考人 これまでの出席状況を申し上げますと、第一回は、全員御出席でございます。第二回は、お二人の委員が御欠席になりました。第三回は、全員が御出席です。第四回は、お一人の委員が御欠席になりました。五、六、七と、お一人ずつ欠席されております。前回の第八回は、全員が出席されております。
#66
○保坂小委員 先ほどから、我々も、これはもう、議事録で公開をするというのはもちろんですけれども、マスコミにも、あるいは、今回の審議会には国会議員も入っていないわけですから、私ども国会議員も含めて、あらゆる方に傍聴を認めるべきだと強く主張をしてきたし、現在もそう考えていて、今度最終結論を出されるということなんですけれども、端的に言って、公開すべきという意見を持たれる方、そうではないという方がおられるわけですね。それぞれの代表的な意見を簡潔に御紹介願えますか。思いつく限りで結構です。どういう声が。
#67
○樋渡政府参考人 先ほども少し答えたかと思うのでありますが、例えば賛成をする方では、「全国民が参加する中において、この審議が行われるというのは当然のことだろうと思います。」「基本的に言えば、一般国民の傍聴を許すべきだ。しかし、」と続けておられますが、「確かに、余り無制限にみんなが来られたりしたらこれは困る。だから、どういう条件を付けるかということは一つの問題ですが、」という条件をつけながら言っておられる方。
 それから、「私は傍聴には基本的には反対です。それはどうしてかと申しますと、ここは私どもの職場です。職場を公開して、衆人環視の中で仕事をするものはございません。」というような意見の方もいらっしゃいました。
#68
○保坂小委員 衆人環視の中で衆議院法務委員会も開かれるわけで、ここは私どもの職場なんですけれども、これは、いわゆる公開をしないそのデメリットというのは、例えば会場が狭いということを挙げる方もいるというふうに聞いているのですが、広い部屋を事務局は探して、そういう物的な制約がないようにちょっと工夫をするということはされていますか。
#69
○樋渡政府参考人 物理的に部屋が狭いというのは確かにおっしゃるとおりでありまして、もう少し広い部屋があればいいなという考えがないわけではありませんが、これも、我々は今のところは与えられた中で仕事をせざるを得ないというふうに思っております。
 ただ、審議会に対しましては、そういう制約のことをお考えにならずに傍聴を許されるかどうかということをお決めいただければ、私どもとしては、いかようにでも対応をしなければならない問題だというふうには思っております。
#70
○保坂小委員 そうすると、部屋が今小さいからというのは余り本質的な理由ではないというふうに私も思いますので、ぜひそれはきちっとやっていただきたいと思います。
 事務局の構成についても委員会審議でも問題になったのですけれども、おおむねどういう方が事務局を構成して、そして、その事務局の役割をどのように限定されているのかということについて、大変大事な点だと思いますので。
#71
○樋渡政府参考人 事務局の構成につきましては、私が事務局長でございまして、法務省から出向しております。あと、上席参事官、参事官は三名おりますが、そのうちの上席が、大蔵から出向してきております。他の二名の参事官は、法務省と、もとは最高裁判所の方から出向してきております。あと、参事官補佐、係長という者、私を含めまして十四名でございますが、その中の出身母体を申し上げますと、主任専門調査員に日弁連から二名、その他は法務省が二名と裁判所二名、通産、文部、建設、国税庁から各一名という構成になっております。
#72
○保坂小委員 今、二つ目の質問に余りお答えになっていないのですけれども、事務局の役割について。
#73
○樋渡政府参考人 司法制度改革審議会設置法第七条の規定に基づき、審議会の事務を処理させるために、審議会のもとに事務局が設けられておりますが、具体的には、審議会の調査審議のために必要な資料等の収集、調査、整理及び分析、それから、審議会の調査審議のために必要な資料等の作成及び保管、その他審議会の運営に関し必要な庶務的な事務等の処理などを行っておりまして、公正にその補佐的な業務を行うことをその役割としております。
 各人の振り分けにつきましては、いかんせん私以下十四名という小ぢんまりとした事務局でございますので、一応、一係、二係というふうには置いてはございますけれども、全員この仕事を一緒にやってもらっているというのが実情でございます。
#74
○保坂小委員 房村さんが臨司の話をされているようですね、この記録によると。それで、その当時の、臨司時代の事務局の最後の働き方についてというか、つまり、具体的に言うと、議論が立ち往生してにっちもさっちもなかなか進まなかった。けれども、最後の段階で事務局があっという間に報告をまとめたというふうに物の本に記されておるのですが、そのあたりについての反省というか、いろいろ総花的な議論を委員会の委員の皆さんにお願いして、しかしなかなかまとまらないものですから、最後に事務局がばっとまとめちゃうというようなことはやはり避けてほしいと思うのですが、そういった議論はなされましたでしょうか。
#75
○樋渡政府参考人 特段そういったような議論はされておりませんが、事務局としましてはそういうつもりもございませんし、また、我々にそんな能力があるのかどうかも問題でございまして、必ずや審議会の方できちんと、この論点整理に関しましても会長が半月かけて試案をつくってくれましたし、そういうことでやっていただけるものというふうに確信しております。
#76
○保坂小委員 といいますと、特に、臨司の時代に事務局がどうあったのか、これでよかったのかという議論は房村さんからは出なかったのですか。
#77
○房村政府参考人 司法制度改革審議会についての私の報告は、臨時司法制度調査会で議論された内容及びその後の司法改革の動きということでございましたので、特段、臨時司法制度調査会の事務局がどのようなことをしたかということは報告内容には含まれておりません。
#78
○保坂小委員 含まれていないというのはわかったのですが、そこのところも十分事務局を担われる方はきちっと踏まえていただきたいということをお願いしておきます。
 さらに、法務省が、これは事前にあくまで想定した論点の中には、いわば死刑と無期懲役の間に落差があり過ぎる、それで終身刑そのものの導入を検討するような部分が存在をしたわけなんですが、今出されてきている整理を見ると、こうした点は話題になっていないんでしょうか。もちろん法務省が想定しただけなので、想定だけして委員各位からは出なかったということなんでしょうか。
#79
○樋渡政府参考人 これまでの議論の中では、明確な形でそのことが議論になったことはございませんでした。
 ただ、「国民の期待に応える刑事司法の在り方」ということが論点項目になってございますし、会長試案の中の「今後の審議に向けて」という中で、この整理した論点項目というのは「現段階での整理であり、審議の途中において新たな問題が浮上したときには、それを取り上げることを排除するものではない」というようなことも述べられておりますので、皆さんの審議の中でそういう御議論が出ればまた審議の対象になるかもしれませんが、現段階において事務局としては何とも述べることはできないと思います。
#80
○保坂小委員 中坊さんが提案の中で挙げられている中に、ぜひ議論をしていただきたいなと私からも思う点で、一つは、裁判官の市民的自由の問題がございます。これもこの法務委員会でかなり議論された問題ですので、この点。
 さらに、いわゆる検察の改革ですね。起訴独占や起訴便宜主義のあり方についても見直すというような部分も、この部分はたしか先ほど紹介した法務省の想定項目には入っていた部分でもあるわけですが、この二点は現在どんな扱いになっているのでしょうか。
#81
○樋渡政府参考人 まず、裁判官の市民的な自由というようなことは、審議の過程の中においてもそういう言葉を使われて意見を開陳される方もいらっしゃいましたことは事実でございまして、この論点の整理につきましては、その問題は、法曹一元というところ、あるいは、そういった裁判所の問題の中で議論をされていくべき問題だというふうな仕分け方をされておったというふうに承知しております。
 それから、検察官の起訴のあり方という問題につきまして、これも論点項目の中に具体的には載っておりませんが、「新たな時代に対応し得る捜査・公判手続」あるいは「刑事裁判の迅速化」での議論の中で考慮をされるべき問題と思われますので、論点整理の中には項目としては挙げていないというところだろうというふうに思います。
#82
○保坂小委員 では最後に、いわゆる判検交流についてなんですけれども、実際の問題として、訟務検事として裁判所からたくさんの方が法務省に出向されているということの中で、本当に、国の側が非常に強くなり、そういう行政訴訟などが公平に行われないんじゃないかという声があるんですが、この点はどなたか論点に挙げられていますか。
#83
○樋渡政府参考人 この論点項目の中でも明確には入っておりませんけれども、そういったような議論も当然、今後の審議の中であるいは出てくるかもしれないというふうに思われます。
#84
○保坂小委員 以上、ありがとうございました。
#85
○笹川小委員長 これにて質疑を終わりますが、本日の議事録を参考人の方にお渡ししますから、各議員の発言をよくまたお読みいただいて、審議会に反映していただきますように小委員長としてお願いして、本日は、これにて散会いたします。
    午後三時二十四分散会

ソース: 国立国会図書館
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