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1950/11/30 第9回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第009回国会 通商産業委員会 第4号
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1950/11/30 第9回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第009回国会 通商産業委員会 第4号

#1
第009回国会 通商産業委員会 第4号
昭和二十五年十一月三十日(木曜日)
    午後一時五十五分開議
 出席委員
   委員長 小金 義照君
   理事 阿左美廣治君 理事 多武良哲三君
   理事 中村 幸八君 理事 高橋清治郎君
   理事 今澄  勇君
      澁谷雄太郎君    高木吉之助君
      永井 要造君    中村 純一君
      福田  一君    南  好雄君
      河野 金昇君    佐伯 宗義君
      加藤 鐐造君    砂間 一良君
      田代 文久君    小平  忠君
 出席政府委員
        通商産業政務次
        官       首藤 新八君
 委員外の出席者
        通商産業事務官
        (資源庁電力局
        長)      武内 征平君
        專  門  員 谷崎  明君
        專  門  員 大石 主計君
    ―――――――――――――
十一月二十九日
 中古外国乗用車払下げ反対の陳情書(日本電気
 自動車振興会專務理事代理藤本喬)(第一号)
 錦川分水反対に関する陳情書(岩国市長津田彌
 吉外四十三名)(第二号)
 輸出信用保険法改正並びに陸上危険の国家補償
 に関する陳情書(神戸市生田区東町百二十六番
 地神戸貿易協会々長谷口三樹三郎)(第四号)
 中国地方の電源開発の促進に関する陳情書(広
 島県知事楠瀬常猪)(第一二号)
 紀南地方電源開発促進に関する陳情書(和歌山
 市和歌山県経営者協会会長渡邊珠男)(第一四
 号)
 炭鉱向資材の売掛金回収に関する陳情書(東京
 都丸の内東京商工会議所会頭高橋龍太郎)(第
 二八号)
 電力開発促進に関する陳情書(東京都丸の内東
 京商工会議所会頭高橋龍太郎)(第二九号)
 中小企業に対する金融対策確立の陳情書(福井
 県議会議長野村榮太郎)(第三九号)
 北海道の中小企業に対する金融対策確立の陳情
 書(札幌市南三条西二丁目北海道商工組合中央
 会富樫長吉外一名)(第四八号)
 電気事業再編成法案反対の陳情書(山口県熊毛
 郡阿月村村議会議長池田恒弌)(第六六号)
 電力料金改訂に関する陳情書(北海道議会議長
 坂東秀太郎)(第八六号)
 中小企業者に対する金融措置に関する陳情書(
 東京都議会議長石原永明外九谷)(第八九号)
 電力料金及び電力割当に関する陳情書(新潟県
 議会議長児玉龍太郎)(第一〇二号)
を本委員会に送付された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した事件
 電気事業再編成及び公益事業に関する件
    ―――――――――――――
#2
○小金委員長 これより通商産業委員会を開会いたします。
 本日は先ほど理事諸君とお諮りいたしました結果、電気事業再編成並びに公益事業に関する件について調査を進めることといたします。まず本件に関しまして先般横尾通商産業大臣から、ポツダム政令が出たいきさつについて一応の御説明を承りました。きようは本件について今度のポツダム政令の内容と、去る第七国会に提出された政府原案との相違その他の点について、一応政府当局から説明を求めます。首藤通産政務次官。
#3
○首藤政府委員 ポツダム政令の出まするまでの経過につきましては、先般大臣から一応御報告申し上げましたので、今日は第七国会に提案いたしましたいわゆる政府案と、今度の政令との間に多少相違している点がありますので、その点を申し上げたいと存じます。第七国会に提出した法案と電源帰属の問題は、まつたく同一でありまして、そこには何らの相違はありません。ただあの法案の中で公共団体の株式保有に対しまして三箇月という期限が付されておりましたが、今回はそれが全然撤廃されまして、無期限に手持ちができることになつたのであります。これは第七国会におきましても、当委員会におきましてそういう御意見があつたわけであります。また与党との委員会におきましてもさような意見がありまして、その後政府から司令部の方に折衝いたしました結果、これが認められたのであります。従つて株主権も当然行使できるのでありまして、さらにまた今日まで持つておりました株式を基礎とした新株の割当がありました場合にも、これまた全部保有ができるということになつたのでありまして、ただ新しく買い入れることだけは認められておりません。なお社債発行の場合の一般担保の設定でありますが、これも従来通りの方法で今後とも社債を発行してさしつかえないということが認められておるのであります。同時に社債の発行限度でありますが、これは三年間は資本金の二倍まで発行してもよいということに相なつたのであります。これらも今日までの委員会の御意見を尊重いたしまして政府から折衝いたしました結果、これらが認められることに相なつたのであります。なお公益事業委員会の委員は三箇年間は兼職が認められたのであります。前の法案ではそれがなかつたのでありますが、あらためて兼職を認める。さらにまた事業者の土地立入り、植物採取等の規定を新たに設けられまして、これも認められるということになつたのであります。さらに第七国会の法案では、この公益事業委員会の方でありますが、一応委員の任命は国会の承認を要するということになつておつたのでありますが、今回は第一回に限つて、国会の承認を経ずして任命ができるということになつておるのであります。なお地方に支局を置く場合には、これまた国会の承認を必要とするということになつておつたのでありますが、今回だけはこの承認を必要としないということになつておるのであります。
 大体以上が第七国会に提案いたしました法案と異なつた点であります。
#4
○小金委員長 これより質疑に入りたいと存じます。発言の通告がありますから、順次これを許します。福田一君。
#5
○福田(一)委員 本日は通産大臣が予算委員会の方へ出席されまして、この委員会にまだ出ておいでにならないようでありますから、大臣に対する質問はできないわけでありますが、先般私が委員会で申し上げましたように、このポ政令によつて電力の再編成を行い、さらにまた公益事業委員会を設置して電気行政をレギユレートして行くという問題は、非常に国民が関心を持つているところでありまして、これがいかに運営されて行くかということについては、八千万の国民はだれ一人関心を持たない者はないわけであります。従いまして、これは私数個の問題につきましては大臣の責任ある答弁を得たいという面がありますけれども、しかし御出席がないのに私がとやかく言つてもしかたがありませんから、これはまた近い機会に大臣の答弁を要求することにいたしまして、まずこの法案のその他の面について二、三質問をしてみたいと思います。
 まず第一点といたしましては、この公共事業令というものが出まして、公益事業委員会を設置するわけでありますが、これはたしか十二月十五日に施行せられるのでありますから、ただちに今公益事業委員会というものができるわけでありますが、政府は公益事業委員会の設置については、現在いかなる準備をしておられるかということについて一応御説明願いたいと思います。
#6
○首藤政府委員 公益事業委員会の委
員は、御承知の通り今回に限つて総理大臣が任命することに相なつているのであります。しかしながら、一応通産省の方におきまして人選をしてもいいということでありますので、現在適当な方を物色と言つては語弊があるかもしれませんが、関連の産業の代表者を対象といたしまして、識見、人物、その他この大事業を遂行する上において信頼できる方にお願い申し上げたいという考え方で折衝を進めているのでありまして、まだ最終的な決定には達していないのであります。なおあわせて事務局の構成もいたさなければ相なりませんが、それらにつきましても現在は一応下相談をしつつあるという程度でありまして、最終的な決定を見るまでには至つていないというのが現状であります。
#7
○福田(一)委員 ただいま政務次官から、公益事業委員の選任のことについて御説明があつたのでありますが、ここで電気事業再編成令というのが出ておりますが、公共事業令によれば、公益事業というものは電気とガスを含むということに相なつているのであります。私質問をいたします場合に、これは現在のところまだ通産省は電力行政に関しては何ら権限は公益事業委員会に委譲していないという見解のもとに、またそうであるべきだと思つておりますが、従つて電力行政をやつております上で、この政府の行政措置に関する動きというか、やり方について私は質問をしているということをまずよくおわかり願つた上で御説明願いたいのであります。ポ政令自体の出たこととか、ポ政令の内容自体についてこれを変更するとか、あるいは根本的な修正を加えるという意味で質問をしておらないということを、まず政府委員の方でもよくおわかりを願つて説明をしていただきたいのであります。そこで公共事業令の内容を見ますと、公益事業とは電気とガスということになつており、公益事業委員会の委員は五名となつておりますが、この委員は、電気やガスに関係のなかつた人でも公益事業委員に任命する意思があるかどうかということについて承りたいのであります。
#8
○首藤政府委員 先ほど申し上げましたごとく、総理大臣が任命いたすのでありますから、ここではつきり今の御質問に対してお答えするわけには参りませんが、われわれの考え方といたしましては電気、ガスの過去の経験者、いわゆる権威着並びに消費家の代表であるとか、あるいはまた学識経験者であるとか、あるいはまた金融関係等とかそういう方面からも適当な人をお願いすることが、今後の再編成を遂行する上においていいのじやないかという考えを持つておるのであります。
#9
○福田(一)委員 ただいまの御説明によりますと、学識経験者あるいはまた消費者、その他の人を入れる。こういうことに相なつておるようでありますが、公益事業というのは御承知のように電気、ガスということになつておりますが、何か新聞の論調などで見ますと、非常に公益事業の委員について競争がひどい。政府は大物主義でとるのだというような声も出ております。もちろん新聞記事によつて御質問するわけじやありませんが、法令の趣旨から見ますと、これはやはりどうしてもガスというものが――今までは電力再編成が非常に問題になつておつたので、だれでも公益事業といえば電力、こういうふうに考えておられるようでありますが、国会の現在の運営などでもわかりますように、ただいま私の質問について関連質問を許さないといかぬじやないかというようなことを言つて怒つておられるのは、そう言つては失礼でありますが、小会派の方々がそういうことに相なろうかと思います。こういう方々にも私は当然発言を許すべきものだと考えております。(笑声)この席上私は非常に御同情申し上げておる。こういう意味合から見ましてもおわかりでありましようが、これは電気の問題だけでなくて、ガスが入つておる。ガス事業というものは電気事業から見ると非常に規模は小さいということになつておつても、やはり私はあまり大物主義などをとつて、ガスの関係者は一人も委員の中に入れないというのはあまり公平の原則にそぐわない。やはりこういうものにはガス関係の人もお入りになつて発言権を持たれることの方が正しいやり方だと私は考えておるのでありますが、政府はこれに対してどういうお考えを持つておられますか
#10
○首藤政府委員 ただいま申し上げましたように、ガスの方面からも適当な方を一人だけお願いしておく、こういう構想を持つておるのであります。
#11
○小金委員長 関連質問を許します。田代君。
#12
○田代委員 今の公益委員会の委員の問題なのですが、公共事業令の第八条によりますと、第三号でありますが、「公益事業者たる法人の役員(いかなる名称によるかを問わずこれと同等以上の職権又は支配力を有する者を含む。)若しくは」云々とこうあります。ところが現在巷間伝えられておるところによると、現在の日発の総裁とかあるいはそういつた経歴を持つておる人が非常にうわさに上つておるようでありますが、これはこの箇条に違反することになりはしないか。大体そういう見当から通産大臣あるいは政府当局としてはどういう人選を考えておられるのかという点を質問いたします。
#13
○首藤政府委員 新聞でどういうことを発表せられておるか存じませんが、ただいま福田委員に御回答申し上げました通りに、電力の方面の経験者並びにガスの方面の経験者と、さらに消費者の方の代表者、あるいは学識経験者、あるいは金融業方面の代表とか、そういう各方面の適当な方をお願いした方がいいのじやないかという考え方で今進めておるのでありまして、電気の再編成であるということで電気のみから全部をお願いするというような考え方はしていないのであります。同時にまた日発の総裁という御指摘でありまするが、現職でなければ、要するに過去に総裁の経験はあるけれども、おやめになつた方であるということでありまするならば、一向この趣旨に反しない、かように考えておるのであります。
#14
○河野(金)委員 関連して……。首藤さんに簡単にお答え願えばいいのですが、政務調査会の参与あるいは政党の参与というものは、これは政党の役員だと思いますが、そうお考えになりますか。そうだとかそうでないとかだけで、あまりりくつは言わぬでもよろしい。
#15
○首藤政府委員 これは党の役員ではないと思います。
#16
○河野(金)委員 自由党の参与制度というものが設けてありますが、その参与というのは役員でも何でもないのですか。
#17
○首藤政府委員 役員ではありません。
#18
○小金委員長 委員長から一言政府に伺つておきますが、今政務次官の御答弁によりますと、電気事業を代表する人とか、あるいはまた消費者を代表するというような言葉があつて、最後にはまた代表でない各界の適当な人というふうな言葉がありましたが、これはどちらですか。代表という意味を強く言われるのか、各界から適当な有能な人という意味ですが、その点を明らかにしてもらいたいと思います。
#19
○首藤政府委員 各界から有能な適当な人という点に重点を置いて選考いたすのでありますが、実際問題としてはやはり実際電気に大きな関係のある面を一応優先的こ考慮するということに考えております。
#20
○福田(一)委員 たがいまも同僚議員からの質問か出ましたのはやはりこの公益事業委員会の組織というものは非常に厳正公平なものでなければ、今後の電力行政を処理して行くことはできない。さらにまた今回の第一回り公益事業委員と、うものは数千億に上るところのこの自発配電会社の財産を配分するという非常に重要な任務がありますので、これにからんでいろいろ不正な事案が行われたりあるいは間違つた措置がとられるということになりますと、今後の日本の復興のために、さらにまた産業の開発のためにも、あらゆる面において非常な損失を招く、こういう点を非常に憂慮されておる点にあると思いますからして、私たちといたしましても、どうか政府はこの点については厳に公正な人物を選ばれまして、こういうような誤解が起きないように、また将来失敗が起きないように、ころばぬ先のつえという用心を十分果されるように、特にこれを御注意というか、希望を申し添えるものであります。
 そこで次の質問に移りたいと思うのでありますが、一体全体今度の事業会が施行せられますと、来年の十月には九つの電力会社ができるわけでありますが、その間における行政的な面で電力行政というものは公益事業委員会が全部担当するものになるのかどうか。あるいはまた資源庁にある電力局というものは、すなわち通産省はいかなる面において電気の行政に関与するのか、その間の区分を明瞭にしていただきたいと思います。
#21
○武内説明員 十二月十五日に公益事業委員会が発足いたしますが、公益事業委員会は電気に関する保安の方面は所管いたしません。従いまして現在の資源庁に、名前はまだ確定いたしておりませんけれども、電気の保安に関する一つの部が置かれるということになりまして、その所掌がわかれます。それから需給関係の仕事、すなわち電気の割当の仕事は、従来安本がその根本計画を立てておりましたが、主管は公益事業委員会にあります。しかしながら安定本部といたしましては、安定本部の見解によりまして公益事業委員会にリコメンデーシヨンをすることができる、こういうことになつております。それから電気料金の問題は、政府これを決定するというのが現在の電気事業法の規定でございます。従いまして現在は物価庁がこの決定をいたしておるわけであります。公益事業委員会の設立後は公益事業委員会と物価庁の対等の共管ということになるのでございます。それから水利権の許可の問題がございます。これは河川法によりまして現在府県知事が権限を持つておるのでありますが、それに府県知事が許可いたします際に、建設省と従来は通産省の電力局の方に委任をいたして来ておつたのでありますが、この関係は従来と同じでありましで、ただ公益事業委員会はこの水利権の許可に対しまし場て府県知事に勧告することができる、かようになつております。
#22
○福田(一)委員 ただいまの御説明で大体の話がわかつたのでありますけれども、われわれ国会におる者がしばしば国に帰つてよく言われますことは、どうも役所の仕事の内容がわからない、役所が一体どうしておるのかわからないということと、特に統制のあつた時代には新らしい統制令と前の古い統制令との関係がわからなくて、非常に不便を感じたというようなことがありますが、御存じのようにこの法案はこの前の国会においても、ほとんど一週間ほど審議が行われたけれども、法文の内容にまで立入つたような質疑応答はいたさなかつたのであります。従つて一般の人たちも一体こういうことがどういうふうになつておるかということがよくわかつておらないと思うのであります。そこでこれを明らかにして、たれにでもわかりやすくするということは、政府としての責任であると思うのであります。当委員会といたしましても、まだまだこういう面で質問すべきこともあります。しかし政府は今そういう面でせつかく調査になつておられるようでありますから、私はこういう行政の区分の面につきまして、なるべくすみやかに明瞭な資料をもつて一応説明をしていただきたい。ここでそういうことを一々やつておりましてはあまり時間がかかりますから、資料をもつて委員会において明瞭にしていただくと同時に、適当な方法をもちまして、電力行政あるいはガス行政、すなわち国民生活にこれほど密接な関係のある重要産業に関する行政は、今後はどういうふうに運営されるのであるかということを、よく一般の人に知らしめる措置をとつてもらいたいということを希望いたすものであります。これに対して一応御答弁を願います。
#23
○首藤政府委員 了承いたしました、ごく近いうちに資料をお手元に差上げることにいたしたいと思います。
#24
○福田(一)委員 政府次官から資料を出されるということでありましたが、私は資料も必要でありますが、一般に公知させるという面も非常に重大かと考えておりますので、重ねてこの点を明確にしていただきます。
#25
○首藤政府委員 これが決定いたしますれば従来同様新聞その他にも全部詳細に発表いたしますから、大体それで徹底するのじやないかと考えておるのでありますが、なお不徹底の点がありますれば適当な処置を講じたい、かように考えております。
#26
○南委員 今福田委員からいろいろ御質問になりましたが、そうすると通商産業大臣と公益事業委員会の関係はどうなるのでありますか、ちよつとつつ込んで御説明願えないでしようか。
#27
○首藤政府委員 新たにできる電力委員会は内閣の外局になるのでありまして、おそらく主管大臣ができると思いますが、その場合は通産大臣以外の主管大臣ができるのじやないか、かように考えております。
#28
○南委員 そういたしますと、ただいま武内電力局長の御答弁にありましたように、電気の保安の関係は通商産業大臣がこれをやり、それ以外のことをあるいはできるかもしれぬ主管大臣がやる。電力行政は二元的になるのでありますが、さらに水利権の許可その他で従来のように建設大臣がやるということになりますと、現在の電力行政よりももつと悪いことになつて来るのでありますが、この点通産大臣としてどういうふうにお考えになつていらつしやるか、はつきりとした御答弁を願いたいと思います。
#29
○首藤政府委員 お説のごとく、主管庁が多くなればなるほど事務の統制が困難に相なつて参るのであります。しかしながら委員会が内閣の外局であるということに一応決定しておりますので、現在それを変更するということは至難かと考えますので、先ほど申し上げたようなことに相なつた場合には、さらに緊密な連絡をとつて行く、そうして御迷惑のかからないような処置を講じたい、かように考えております。
#30
○田代委員 ただいま次官の説明では内閣の外局だとおつしやつておりますが、この法文にははつきり総理府の外局になつております。内閣の外局ということと総理府の外局ということとはまつたく同一でありますか。
#31
○首藤政府委員 総理府の外局がほんとうでありまして、私は内閣というのは総理府を概括して申し上げたのでありまして、総理府の外局であります。
#32
○福田(一)委員 その次にお伺いいたしておきたいことは、公共事業令によりますと、公益事業委員会が中央にできるわけでありますが、それに関連いたしまして、地方にも委員会の支局を置くことができる、かように規定されておると思うのでありますが、この支局は幾つ置かれるつもりであるかお答え願います。
#33
○武内説明員 御承知のように現在地方の通産局に電力部というものがあります。従いまして、現在通産局のあるところで、しかも電力部がはずれて支局になるというような関係で八つになりますが、ただ北陸だけが石川、富山に関連しての電力事務所がございます。しかも新しくできる会社は九つでございますので、ただいま事務当局といたしましては、九箇所に置きたいと考えております。これもいずれ公益事業委員会が設立されましてこの委員会で規則がきまるということになります。従いまして、この決定は十五日になると思います。われわれといたしましてはただいまさように考えておるわけであります。
#34
○福田(一)委員 ただいま電力局長から、支局を大体九つ置くような方針でおるという御説明があつたのでありますが、実は北陸――これは少し問題が小さくなりますけれども、北陸あたりでは通産局がないというので非常に不便を感じているようなわけであります。特に主食と相匹敵するような電気ガスというような問題につきましては、早急に問題を解決してもらいたいという希望が多く行われるわけでありますから、私どもといたしましては、電気が九つにわかれるということであれば、これは一つくの地域に置いていただくのが理の当然かと考えておるのであります。そういう意味において、この点は強力に推進していただきたいと思います。
 それから、これは言葉じりをつかまえて言うわけではありませんが、石川、富山については今のところ電力関係の係りが置かれてあるということを言われましたが、福井は一体どうなつておるのですか。
#35
○武内説明員 福井にも大阪の通産局の出張所がございます。しかしながら石川、富山の支局と福井の支局とは多少権限が違います。御承知のように富山、石川は名古屋通産局の管下にありまして、しかも距離が遠いので、通産局長が当然やるべき権限を富山にございます電力事務所の所長に委任してございます。福井の電力事務所は他の京都であるとか滋賀であるとかいうような事務所長と同じ権限を持つております。富山の電力事務所長はさような意味におきまして多少権限が大きいのであります。さような意味で申し上げたわけであります。
#36
○福田(一)委員 九つつくるということであれば、これは福井も入るのでありましようが、先ほど申したように、通産局は八つでありましても、電気事業の方は今回は九つになるのでありますから、どうしても九つということで処置が願いたいと存ずるのであります。
 そこで次の質問に移りますが、今度の再編成令によつて新しい会社ができるわけでありますが、一体この会社というものをつくる場合においては、普通の場合においては創立委員をつくつて会社をつくるというふうにやつて行かれるのでありますが、今回は事情が違いますので、この場合においてはどういうようなやり方で九つの電力会社の中心になるべき人たちをきめて行かれるのでありますか、その方針を承りたいと思います。
#37
○武内説明員 再編成の実施にあたりましては、この電気事業再編成令の第二条にありますように、過度経済力集中排除法の施行に伴う再建整備法の特例に関する法律が全面的に引用されております。従いまして、この再編計画の認可によりまして、また認可の内容に従つて新しい会社がつくられる、かようなことになります。この企業再建整備法の第三十一条によりますと、商法の第百六十五条の規定の適用が排除されておりまして、大体発起設立というような手続になるのであります。その発起人はだれがなるかと申しますと、旧会社が発起人となるのであります。従いまして、配電会社、日発というものは発起人になるのであります。実際の問題で申し上げますと、日発、配電の取締役が創立委員となる、かような手続になります。
#38
○福田(一)委員 そうすると、発起人はわかりますが、しからばその後の新会社を設立してだれを社長にするとか重役にするというのは、一般の商法の規定によつて実施せれることになるのでありますか。
#39
○武内説明員 この発起人によりまして再編整備計画がつくられ、その計画に資産の関係、人事の関係も入つて来るのであります。従いまして、再編成計画の中にそれらが入つて来る。その認可を受けることによつてそれが効力を有するわけであります。従いまして、新会社の役員はこの両者の話合いできめるということに相なるわけであります。
#40
○福田(一)委員 ただいま申されたことによりますと、両者の関係できめるということになつておりますが、私はここでもう一ぺん根本論に立ち返つて考えてみなければならぬことがあると思うのであります。それはどういうことかと申しますと、今度の電気事業の再編成というのは、なるほどわれわれ議会でやつたのではありませんが、これは議会でやるべく準備されておつた、その準備したときの気持から言いますならば、今度のこの再編成令によつて、元の会社の資産の分割並びに人員の問題ということはかねがねからわれわれとしても非常な関心を持つておつたわけであります。特に従業員の処置の問題でありますが、私たちといたしましては今度の再編成では従業員に犠牲が出るというようなことがあつてはならない。かように私たちは深く考えており、またそのようなやり方で法律もつくられておるべきものであり、運用さるべきものであると考えておるのでありますが、これに対して政府はいかなる見解をとつているかお答え願います。
#41
○首藤政府委員 非常に重要な問題でありますが、少くともこの再編成を遂行するにあたつて、従業員を整理することは考えていないのであります。但し新しく会社ができることでありますから、その会社の事務の内容等もまた一つの対象として考えられるようにならぬとも限らんと思いますが、現在のところその問題は考えていないということを申し上げておきたいと思います。
#42
○福田(一)委員 ただいまの御答弁の通り十分にこの点は注意をしてやつていただくことをお願いしたいのであります。
 次に私が非常に心配いたしておりますことは、この法案は十五日に施行されまして、来年の十月一日からは九つの新しい電力会社ができることになつているのでありますが、その間わずかに九箇月と十五日ほどしか期間がないのであります。ところがこの法案の内容をしさいに検討いたして見ますと、いろいろの面において手続上非常に複雑なものが多々あるやに見られるのであります。こういうような複雑なものがあつてなかなかその分割の事務がはかどらない。言葉をかえて言いますならば、十月一日になつてもまだその事務がはかどらないという場合が起らないとも限らないと思います。そういう場合においては、政府はどういうふうなお考えを持つておられるか、御説明を願いたいと思います。
#43
○首藤政府委員 現在のところでは大体十月の期日までにはできるであろうという構想を持つているのでありまして、それ以上のことは考えていないのであります。但し十月になりまして、万やむを得ない、納得の行く事情がありまして、どうしても間に合わないということになりますれば、また別の考え方によらなければならぬかと思いますが、現在のところではさような事態にならずして終了するであろうと考えているのであります。
#44
○福田(一)委員 それでは次の問題に移ります。御承知の通り新しい会社ができることについて、まず財産権の処分、株式の処分の問題が非常に一般大衆にも重要な経済関係を持つている問題でありまして、非常に大事なことと考えているのでありますが、今度できます九つの指定会社はどのような比率で、日発と配電会社の株を取得するように持つて行かれるお考えであるか。株式の比率の決定、価格の整理という問題についてはどうお考えになつているか御説明願いたいと思います。
#45
○首藤政府委員 これらの事務はあげて委員会で決定することに相なつておりますので、今日かれこれわれわれが想定のもとに申し上げることはいかがかと存じます。従つてその点は控えたいと思います。従来かような過度経済力集中排除法によりまして分散した会社の例が幾つもありますから、大体それらを例として株式の処分が行われるのではないかと考えているのであります。
#46
○福田(一)委員 私はただいまの御答弁ではちよつと満足ができない面があるのであります。それはどういうことかといいますと、なるほどこれはポ政令で出ましたからして、われわれは今そんなことでは内容が不備ではないかと言いますと、われわれがポ政令を批判することになりますので、これをつついて行くわけに行かない。しかしながらこれが政府提出の法案であるとして、もしこの議会にかかつてわれわれが質問をいたした場合に、ここではお答えしなくても、そんなことは公益事業委員会できめればいいのじやないかという御答弁があつたといたしましたならば、おそらくこの法案は通過しないだろう、この点については一応政府案として出されたときに当然これらの問題についても十分なるお考えを持つておられたことと私は考えているのであります。もし万一そういう面に関する資料がない、あるいはよく相談した上、法文の解釈をどういうようにするかをきめたいというのであれば、後日御答弁があつてもいいけれども、これだけははつきりしておいていただきませんと、個人の権利、株主の権利は非常に侵害されるおそれがある。従つて一部外貨にも動揺を来すようなことがあつてはいけないのであります。こういうことは公正にちやんと大体の方針はきまつているべきはずである。そういうことはわれわれの知つたこそはない、すべて公益事業委員会だということになると、われわれは引下がらざるを得ないかしらないが、しかし前のような事情の法案が出ておつた場合、われわれが説明を求めたとしたらば、これでは政府の答弁にはならない。いかに与党といえどもわれわれはこれでは満足ができないだろうと思います。どうかこの点はもう少し政府として十分御研究を願いたいと思います。とにかくこの点は大体こういうような方針で処理して行くのであるということをこの委員会でぜひとも御説明あらんことをお願いいたします。
#47
○首藤政府委員 これは先ほど申し上げましたごとく、今日まで過度経済力集中排除法によりまして分割した例が幾多あるのであります。従つて日発並びに配電会社の分散も大体従来の方法によるであろうとわれわれは考えているのであります。しからばどういう分割方法をとるかということでありますが、大体日発と配電会社個々の株式の比率、これは配電会社が全部合算したところの財産になると思います。そして日発の現在の財産とにらみ合わしてどういう比率になるかがまず決定されると思うのであります。さらにそれらを対象として九つにわける、そしてどこの会社にどの財産が分配される、あるいはこの会社にはこの財産が分配されるということが決定すると思います。そうしました場合に、日発の現在の財産並びに配電会社の財産をプラスいたしまして、その会社にわけられる資産が幾らになるかということで、その会社の資産というものが決定する。そしてその資産が現在の日発並びに配電会社の株式と比例をとりまして、それぞれの新しい会社に株主が分配されて、たとえば千株持つている株主は、ここの会社に対しては幾つということに一応相なつて来るのではないかと考えているのであります。
#48
○福田(一)委員 政務次官のお考えはわかりました。わかりましたが、しかしその場合において株主公平の原則というものがあるのでありまして、今までの一つの会社を法令によつて分割したという場合は非常に簡単なのであります。ところが御承知のように電気事業は今再評価もしてない。しかも日発というものがあり、九つの配電会社がありまして、これが今度は全部統合されてもう一ぺん九つの会社ができるということになりますと、配電会社の株を持つておられる人の計算の方はあるいは簡易かもしれませんが、日発の株を持つておられる人の株の配分というものは非常にめんどうなものになるのじやないかとも思います。簡単に考えてみまして、千株持つておる場合には九つにわかれるのだから、株主公平の原則から言えばみんな新しい会社の株を百株持つ、残りの百株を端株として処分すればよいじやないかというようなことはお考えに、なるかもしれません。ところが十株しか持つていない場合には一株はどうするのか、九つにわけて一枚ずつ持つということになると、その面の事務の煩瑣、あるいは処理の問題で非常にむずかしい問題が起る。これを公平にやつていただかないといろいろな不平不満、あるいは非常な欠陥が法令の施行によつて生ずるおそれがありますので、これはやはり現在通産省としてはこの法案が通るまでは、いやしくも電気に関する関係の事務は全部やつておられるのであるから、その期間においてこれに対するはつきりした見通しを一応お立てになる義務があるのではないか。もちろんその通り公益事業委員会がやらなければならないということを義務づけることはできないと思いますけれども、そうでなくては私はいわば曠職のそしりを免かれないと思いますので、これらの点についてもう少しはつきりした、しかも皆が納得するような案というものを一応われわれに御説明が願いたいと考えるわけでありますが、これに対して政府はどういうふうにお考えになりますか。
#49
○武内説明員 ただいま福田委員の御指摘になりましたことは非常に重要な問題でありまして、現在日発の株主は十六万七千六百四十八人でありまして、六千万株あるのであります。非常に端株を持つておる方が多いのでありまして、たとえて申しますれば、一株から九株までの株主が現在一万九千八百四十五名おります。従つてこれが九つにわかれますと、さらに多くなるということで、この端株処理の問題につきましては私どもといたしましても相当研究をいたしておるわけであります。ところでこの問題は、これをさらに小さく割るということにつきましては、御承知のように新商法の適用が来年の七月一日からになつております。これは株式の単位が百株単位ということになりますので、それとも見合せて――それは現在日発の関係は端株処理に対しましては相当株主の便宜をはからいまして処置しないと、先ほど福田委員の御指摘になりましたように、非常に動揺を来すということであります。またそのために特にこれは政令に出ておりますから、政令あるいは法律を出すということが必要であれば、その法的措置もしなければならぬと思つておりますが、大体今までの場合におきましてさような措置なくしておのおのの会社はやつておりますから、さような方法でひとつやつていただきたい、またそれで計画を立てて行けるのではないかというように考えております。以上端株整理の問題につきましては、具体的にどうやるかということにつきましては会社の問題になります。われわれとしましても前からこの問題を提供し、日発、配電おのおのその問題を研究し、研究が進んでおるようでございます。
#50
○南委員 関連質問を申し上げたいのでありますが、今福田委員が突かれた通り、整理は非常にむずかしいものである、さつき政務次官が言われたように、一つの会社を九つにすることは非常にむずかしい。配電会社の株も九つ全部株価が違うのであります。これを新しい九つの会社にその株をわけて行くということになりますと、今までの考え方では律することができないのじやないか。というのは、関東配電の株も関西配電の株も違いますし、北陸配電も東北配電も違つております。そういうものを単なる株主公平の原則でやるということになると、ほんとうに宝くじみたいなものになる。これはやはり政令なり、法律なりにして、なるべく株主公平の原則の精神を盛つた一つの株の処理方法がいるのじやないか。その点ひとつよくお考えおきになつてはつきりした返事をしていただかなければ、もやもやした返事ではおそらく新聞や雑誌で相当たたかれると思います。どうぞひとつよく考えていただいて、今御返事なさらなくてもけつこうでありますから、われわれをして不安なからしめるような結論を出していただきたいと思います。
#51
○首藤政府委員 了承いたしましたが、先ほども申しましたごとく、委員会の一番大きな問題は日発並びに配電会社の評価の問題であります。同時にまた日発にしても配電会社にしでも、これはまた一番大きな関心の対象となる問題であります。従つてその評価の問題は重大な問題でありますけれども、双方ともがこれは真剣に主張する問題でありますから、結局は適当な比率がきまるであろうというふうにわれわれは見ております。なおそれがきまらない場合におきましては、適当な方法を講じなければならぬと考えております。それから先ほど福田委員御指摘の端株の問題でありますが、局長から詳細な返答がありましたから、御了承願つたと思いますが、大体最近の事例を見ますと、百株未満の株主は会社に対してこれを売却するか、あるいは不足分を買いたいという申入れ希望を会社の方がとつて、その希望に応じて適当に処置するということを最近各会社で行つておりますから、大体今度できる会社におきましてもそういう方法がとられるのじやないかというふうに考えております。ただ局長から言われましたごとく、十株以下の株主が一万何千名もある、しかも今度九つの会社にわかれるということになつて来ると、一株の株主がたくさんできるということに相なつて参りまして、他の会社と株主の状態並びに持株の状態に相当大きな相違を来しますので、一応これを検討しなければならぬと思いますが、あまりにも大きな相違があるということになりますれば、株主の利益ということを対象として別個の考えをしなければならぬような事態になるかもしれないと考えております。
#52
○高橋(清)委員 ただいまの端数の株主の問題でありますが、これはすでに一昨年から問題になつております。大体日発の資本の六割以上は端数株主であります。その資本によつて、日発は今日でき上つたわけであるから、その端数の株主を無視するということは非常によくないと思います。この前の株主総会のとき、一昨年の暮でしたか、日発では株主総会の通知を出す郵便料にも困るから、これはみな適当な人に売つてもらいたいということで、非常に巧妙な美名のもとにやつたとき、私がこの問題に気がついて日発の会社の成立ということは端数株のお陰じやないか、資本金の六割以上もあるのだ、それを無視して今よくなつたからといつてやることはけしからぬと言つて、今申した百株以上に買つてもらいたい、ふやしてもらいたいということになつたのであります。今の端数の株主の問題については特に十分なる当局の御注意を願つて慎重にやつていただきたいと思います。
#53
○福田(一)委員 ただいま政務次官の御答弁の中に、端株は会社で買上げるというようなお言葉があつたのでありますが、買上げるとしたら、一体株価というものはどういうところで買上げられるのですか。
#54
○首藤政府委員 大体先ほど申し上げましたごとく、日発並びに配電会社の評価ができまして、その上に一つにまとめる場合、その資本金と会社の資産とをにらみ合して、大体いくらぐらいの価値があるという一つの株に対する評価というものができて来るのであります。むろんこれは会社自体が計算するのでありますが、第三者の証券業者が必ずこれにタツチして大体新会社の株式はどのくらいの価値があるという評価というものが一応できるのであります。従つてその場合に当然これは会社の方に申込みますが、実際は証券業者がその価格で買い、あるいは売るという措置が行われて、たとえば十株持つている人が百株ほしいというときには、九十株買いたいという希望を会社の方に出す。また三十株持つているがこれを売りたいという希望があれば、その売却の希望も会社の方でとる。そうしてそれぞれの希望に沿つてただいま申し上げた一定の評価のもとに計算してやるということが最近の事例であります。
#55
○福田(一)委員 そうすると、これはこの法案とは若干離れた問題だと思いますが、重大な問題だと思うので、一言はつきりお伺いいたしておきますが、そういう場合には株主というものは、自分が非常にこれは値打のある株だと思つておつても、証券業者が日発の株は三十五円しか値打はないのだと判定をすると、三十五円にしか売れない。これはたとえを言つたまででありますが、現在四十二、三円になつていれば四十二、三円しかない。こういう証券市場の価格によつて非常に株主の権利が侵害されることになり、あるいは二、三年もたてばこれが新しい会社の株をを持つていたら二百円になるというようなことが考えられる場合にも、端株だから、とにかく売るか買うかしなければならぬということになつて、非常に自分の思つたよりは安い値段で売らなければならない、あるいは自分の思つているよりは高い値で残りの端株を買わなければならぬという問題が出て来ると思うのであります。これは今までにそのような例がはたしてあるかどうか存じませんけれども、これは非常に大きな個人の権利の問題でありまして、株主の権利の問題ということに重大な影響があると思う。この点について私はあなたがおつしやつたように、それ相応の資産の価値というものが出て来るはずだ。その価値というものを対象にしてやるんだということになると、今まで私の聞いておるところでは、額面五十円くらいのものでも、あるいは六、七十円になつた場合もあるそうでございますし、そのときの状況で違うと思いますが、これらの処理というものは変な株屋などが利用したり、何かして妙なことが起きたりしては困る。ほんとうを言えばこういう質問をするのもいやなのでありますが、これはよほど慎重にやつていただきませんと、一面においては株主の権利を擁護するが、ごとくであつて、一面においては投機業者を利益さすことになつても困るし、この点の処理には十分に注意を払つていただかなければ、将来おもしろくない事実を生ずる。われわれはこの九分割とか、電力再編成に当りましては、何か疑獄でもあつたかのように言われて、非常にわれわれ同僚議員の中にはなはだ迷惑をいたした者がある。またこんな問題で迷惑をするということは、たいへんなことでありますから、そういう面もよく考慮されまして、しかも一般の権利を侵害しないように、適当な方法でこの問題は善処していただきたいという強い希望をまず述べる次第であります。
 次にお伺いいたしたいことは、電気事業再編成令の別表がついておりますが、この別表の第三というところを見ていただきたいのであります。別表第三の次にこういうことが書いてあります。「この表に掲げる新会社に出資され、又は譲渡されるべき電気工作物は、実際上の運営に関し、更に検討を加えるものとし、その区分は、新会社が公益事業委員会の認可を受けて協定し、又は当該新会社がその成立後四箇月以内にその協定をすることができなかつた場合において公益事業委員会が公共の利益を図るため命令したときは、変更されるものとする。委員会は、新会社の成立後八箇月以内に、且つ、聴聞を経た後でなければ、前項の命令をすることができない。」こういうふうに明記されておりますが、どういう意味か法文の書き方として不明瞭に見える面がありますから、この法文の内容をもつとわかりやすく御説明願いたいと思います。
#56
○武内説明員 別表の第三は御承知のように電源の所属を規定いたした次第でございます。これも実際上の運営に関し、この別表によつてわけられた日本発送電の施設が実際の運営にあたつて不便ではないか。たとえば一応想定して例をとつでみますと、猪苗代湖附近の秋元という発電所から仙牽に至る送電線が今竣工をみたのでありますが、これによつて新会社設立後東北方面への送電量が著しく増すということを仮定いたしますと、送電線の所属につきまして、従来はこれは監督官庁ということになつておりましても、今後の運営に対しまして、さような潮流の異変が起つて、潮流はその線を通じて仙牽の方面に最も多いというような場合においては、その所属をかえる必要が起るだろうというようなことを言つておいたのでありまして、この所属を全面的にかえるということではないのであります。
    〔中村委員長代理退席、委員長着席〕
さような、主として技術的な面からいたしまして、実際のオペレーシヨン上非常にむりがある、技術上さようにすべきであるというような点が――実際やつてみましてこの所属にむりがあつたというようなことがある際におきましては、かような方法によつて所属をかえたいということでありまして、全面的にこの所属をかえるという趣旨ではないと考えております。
#57
○福田(一)委員 私が質問をしたのも、何も全面的にかえてもらえるだろうなどということを考えてやつたわけではないのでありまして、最も議論になりました所属の問題が、全面的に法律でかえるということが書いてあつたのでは、ポ政令が出ても意味をなさないことはよくわかります。
 そこで次に、電気工作物というのは、私は法文の解釈からみれば必ずしも送電線のみではないと思う。場合によつては当然発電所を含むものと解釈してよろしいという見解をとつておりますが、政府の方はどういう御意見を持つおりますか。
#58
○首藤政府委員 御指摘の通り発電所も含むものと御了解願つていいと思います。
#59
○福田(一)委員 この問題は今後の運営の面における問題として非常に重要な面ではないかと私は思うので、特にただしたのでありますが、政府は、電気工作物というのは発電所をもちろん含むものだ――もつともこれは含まないなどという御答弁になりますとえらい疑義が出て来るのでありますが、電気工作物とはつきり書いてあれば発電所が入つていることは明瞭なことであります。しかもなおかつ私はその点を再確認するために、ただいまそのようにお伺いしたわけであります。ところがこれは発電所ももちろん含むというお考えであるから、私はその点は了承いたしました。
 そこで次に「実際上の運営に関し、更に検討を加えるものとし」と、こういうような条項を置かれた趣旨は、法文を立案されたときの状態――この法律ならばこの法律ができたときの状態と、その後二月なり三月なりの期間がたちますと、ここにまた何らかの運営上の面で疑義を生じ、あるいはまたこういうふうに改めた方がいいということも生ずることを考えられて、そういう場合にはこれを変更することができるという点を明らかにされるために、この別表第三の但書は全文が掲げられておると私は解釈いたしておるのでありますが、そのように解釈してよろしいものでありましようか。
#60
○首藤政府委員 御指摘の通りであります。
#61
○福田(一)委員 この問題は非常に重要な点でありますが、ただいまの御説明で一応了解いたしました。具体的の問題をここでやることになりますと、これはいろいろの意味においてさしさわりもあるし、私は穏当でないと思いますから、こういう問題が起きた場合にあらためてまた政府あるいは公益事業委員会のお方たちと御相談ができるものではないかと考えますので、そのときに譲りまして、今はその問題についてこれ以上深く質問をすることはやめておきます。
 そこで次にお伺いいたすのでありますが、別表の第三に関連いたしまして、現在工事中の発電所もしくは、先ほど送電線のことを言われましたが、こういうものの帰属はこの別表には上つておらないのであります。上つておるものについてはただいまの御答弁で明瞭でありますが、上つておらないもの、来年の十月までにできるものあるいは来年の十月以降新しい会社が発足いたしました後にできるもの、または水利権というような問題は、いかような処置によつて九つの配電会社に所属せしめられる御方針であるか、これに対する政府の見解を述べていただきたいのであります。
#62
○首藤政府委員 御指摘の新しくできる発電所の帰属の問題でありますが、これは当然再編成の趣旨によつて決定すると思うのであります。従つてその内容は、消費地の関係あるいは河川の関係その他いろいろの条件があろと思いますが、大体今回の再編成で決定いたしました趣旨を原則として考慮されるというふうに考えておるのであります。
#63
○福田(一)委員 われわれとして法文に現われておる面では議論をする余地がないのでありますが、法文に出ていない問題につきましては、相当つつ込んで議論をしても決してさしつかえがないわけだと私は考えております。そういう意味から言いますと、ただいまの次官の御答弁は、この法律が出た以上は、この法律が持つておるところの大きな方針というものがあるのだから、その方針を生かすためにやつて行かなければならないというお考えでありますから、これにまつこうから、それはいけないじやないかと言うことは、一応言えないわけであります。しかしこの帰属の問題については、各地においていろいろの問題があつたことは、あなたもよく御承知のことである。また前委員会におきまして私が大臣に質問をいたしましたときに、帰属の問題並びに工事の施行の方法等については、十分皆様方の民意を尊重してやつて行くということを言明されておるのでありますが、この点と、今次官の言われた方針とでは、気持の上で若干相違する面があるやに私は聞けるのであります。次官はそのときは御出席がなかつたようでありますが、大臣がいかなる答弁をされておつたかということを御理解の上でただいまの御答弁をなさつたかどうか、その点をもう一点お伺いしたいと思います。
#64
○首藤政府委員 大臣の答弁は聞いておりませんが、決して相違はないと考えるのであります。その当時における御意見をできるだけ尊重するという建前は当然とるけれども、それは要するに限度のある問題でありまして、そのまま適用される問題でありますれば、むろんそのまま適用しますけれども、大局から見て、いわゆる公共の福祉増進という建前から考えて、御趣旨に沿いかねる範囲は、やはり原則に従つて行かなければならぬじやないか、かように考えております。
#65
○福田(一)委員 今の御答弁で大体気持がわかりましたから、この問題については、後日発言する機会もあると考えますので、きようは一応あなたの言われた気持を含んで、その質問はこれでやめておきます。
 そこで、先ほど政府は今公益委員会の委員の選任をされておると言われましたが、この委員会には当然事務局ができると思いますが、こういうものの定員とか予算とかいうようなものはいかように処置されておるか、御答弁を願いたいと思います。
#66
○武内政府委員 委員会の事務局の定員は、定員法によつてすでにきまつております。中央と地方と合計いたしまして八百八十五名でありまして、その内訳は中央が二百七十二名、地方が六百十三名というふうになつております。それから予算といたしましては、来年の四月からスタートすることと考えておりまして、二十六年度の予算には計上をいたしておりますが、それが二億三千万円であります。そのうちの一億は大電源開発の調査ということに使います。人件費その他の問題は、八百八十五名に対しまして一億三千万円、こういうことになつております。ただわれわれは、かように早く公益事業委員会をつくるということを予定しなかつたものでありますから、この十二月十五日から来年の三月までの予算をどうするかということで、ことに委員もただちに任命されて発足しなければならぬ、その俸給というような問題もあります。この点につきましては大蔵省と交渉中でありますが、何とか他の方から流用していただきまして、間に合わしていただけるというような見通しを持つております。
#67
○福田(一)委員 ただいまの御説明だと、私非常に不安に感ずるのであります。何か他の款項から流用して使うのがいいのではないかということですが、これは今補正予算が出ておるのでありますが、できればこの補正予算ででもはつきりした財源をとるように、通産省としてはぜひお骨折りに相なるのが当然ではないかと私は考える。また大蔵省といたしましても、財源の関係その他もありましようが、もし流用できるものであるといたしまするならば、これは何もわけなく、款項をかえればいいだけの話でありますから、これもさして難事ではないと思うので、今発足するのに金はないけれども、どこかから借りて来てやるのだというようなことでは、こういう大きな問題をやるのに、通産省の款項の中から金を借りて来てやるのだということで、公益事業委員が自分の仕事を行う上で、通産省の役人の不当な制肘を受けるというようなことであつては、これははなはだおもしろくない。これは今おつしやつたようなお気持ではなく――政務次官もここにおいででありますし、これは当然の要求なのだから、またすみやかにやつた方がいいと思うものでありますから、さつそく大蔵省ともよく交渉されまして、この予算は補正する方法をおとりになつてはどうかということを特に私から御注意申し上げたいと思います。というのは、間々こういうことでよくあることでありますが、通産省で今までお仕事をなさつていらつしやる方などでも、こういう予算の関係その他から言つて、流用ということになりますと、どうも何か不安心でありまして、それは流用するつもりで、お前の方にやるつもりであつたけれども、どうもこの金はやれないからというようなことになりますと、俸給も払えなかつた、あるいは自動車も使えない、私はいろいろな不便が生ずるおそれが多分にあると思う。しかも新しく、かような重大使命を持つて発足する公益事業委員会が、予算もなしに出るということは、これは私は、公益事業委員になられる人に対していかにもお気の毒だと思いますから、これはぜひとも適当な処置をとられんことを特に希望を申し上げます。
 そこでもう一つ、これは小さい面でありますが、一点お伺いいたしたいことは、公共事業令の第二十二条でありますか、委員会の事務所は国有のものであつて、委員会の機能の遂行に適当なものでなければならない、こういうふうに書いてありますが、こんな条文は、私今まであまり気がつかないのであります。法律ができました場合に、新しく公団ができるような場合でも、国有のものであつてしかも委員会の機能の遂行に適当なものでなければならないというような、事務所のことまで、まことに御丁寧にお書きになつている法文の例を見ないのでありますが、これはどういうわけでこういうような法文をお入れになつたのか、御説明が願いたい。
#68
○首藤政府委員 これは固有と書いてあるはずで、あなたのは国有となつておりますか。
#69
○福田(一)委員 固有でもよろしい。固有にしたところが、そんなことを書いておくのはあまり見ないのであります。
#70
○首藤政府委員 それではこのよつて来るところを局長から御説明申し上げます。
#71
○武内説明員 固有というのは、英語のプロパーという字を訳しまして……。これはうまく適当なというふうに訳せばよかつたのかもしれませんが、さようなわけであります。かような事務所の規定は、アメリカのパブリツク・サービス・コミツシヨンにかような規定がかならずあるのであります。この制度は大体アメリカの制度にならつたものでありますから、さようなところまで釈訳した、かようなわけであります。
#72
○福田(一)委員 ただいまの御説明によりましてゆえあるかなという感じを抱いたのでありまして、これ以上追究するのはやぼというものでありますから、この問題については、これ以上触れないことにいたします。
 次に、私この法文を見ますと、よく聴聞という文字を使つてあるのであります。いろいろな問題を処理する場合には聴聞するという、この聴聞という場合は、国会でもよく聴聞いたすのでありますが、ああいうような手続なり、ああいうような方法なりによつて聴聞をされるのであるかどうか。あるいはまた別個の方法があるのか、ただいまのお話ですと、何か英語をお訳しになつたようでありますから、この聴聞というのはどういうことになるか、向うの方の聴聞はどうなつているかということをひとつお伺いいたしたい。
#73
○武内説明員 この聴聞は、英語のヒアリングというのを訳してあるわけであります。たとえば委員会に対しましてある電気事業会社が料金の改訂を申請して来る、この条文におきまして公益事業委員会はこれを認可する、かような場合を想定いたします。そうしますと、ちようど向うのヒアリングというのは裁判所の法廷みたいな構造になつておりまして、そこに委員がひな壇にすわつております。そうして会社が申請して来るのでありますが、公益代表といたしまして大体市町村の代表、電気は全般に広いのでありますが、もしガスだといたしますと、ガスを東京都に供給するといつたような場合におきましては、東京都民を代表して東京都の関係の人が原告のような形になり、それから会社の方は被告のような形になりまして、これは上ぐべきであるというような原価計算の基礎その他で会社が説明すると、東京都の代表者は使用者の立場から上ぐべきでないというようなことを、お互いに委員長の許可を得まして発言をいたしまして、そうしてヒアリングをやつたあとで、それが終りましてから一定の期間に委員会がそれに対する決定を与える、こういつたような形になつております。ちようど裁判の原告、被告、それをさばく裁判官といつたように、部屋もそうでありますし、手続もさようになつておりまして、このヒアリングの手続というものは、委員会ができますれば委員会規則でこれを規定する、かようなことになつております。
#74
○福田(一)委員 次にこの公益事業の許可、認可の問題につきまして一言御質問いたしたいのでありますが、従来よく許可とか認可とかいうものを役所に申請いたしますと、机のひきだしに入つておつたとか、塵が積つておつて、どうもまるで手をつけていないとかいうようなことを聞くのであります。もちろん通産省においては、そのようなことはないだろうと私は考えておりますが、今度公益事業委員会というものができるのでありまして、これが従来われわれはよく一般から非難されますような措置によつて許可、認可などをされると、せつかく適切な事業でありましてもその許可が非常に遅れる。そのためにその仕事ができないというような不便を生ずるおそれがあると思うのでありますが、この二十六条以下公益事業と規定してあるもののうちには、許可、認可については何らこの期限を付していない。あるいはなるべくすみやかにというような文句でも付しておけばまだいいと思うのでありますか、そういうこともない。ただこういう方針で認可することができるということだけしか書いてないのでありますが、これはもちろんすみやかにするものであるということは常識として当然のことでありますが、この委員会でその点をひとつ明瞭にしておくということは、決して公益事業委員の仕事のじやまになることでもないし、またむしろこれをよく運営してもらう意味で必要なことだと思うので、こういう質問をしているのでありますが、この認可というものは他に理由がなければすぐ許すのだという方針を、政府の方で明確にされる御意思があるかどうか承りたいのであります。
#75
○首藤政府委員 日限を付するということは、この委員会の性格から見てどうか、むしろ困難な事情がたくさんありはしないかというふうに考えるのであります。すみやかにということは、おそらくこれを明文にうたわなくても、公益事業委員会はできる限りすみやかにこれらの許可、認可をするであろうという解釈のもとに、実はそういう表現を使わなかつたのでありますが、これはこの明文の上にうたわなくても、実際の運営上におきましてもしさような御批判を受けるようなことがありましたならば、別の面から配慮するような方法が当然とれるであろうというふうに考えておるのであります。
#76
○福田(一)委員 そこでこれもあるいははつきりしている点かもしれませんが、もう一点重要なことであるからお伺いしたいのでありますが、この公益事業委員会というのは総理府の外局というようなことになつておるようであります。そうすると、その公益事業委員会がうまく運営されない場合には、総理大臣はこれを罷免する条文が多々あるのでありますが、一体この公益事業委員会と国会との関係はどうなつているか、われわれは公益事業委員会がいかなることをしておつても、これに対しては何ら発言権がないのであります。この点をひとつ明確にしておきたいと思います。これに対する政府の御答弁を願います。
#77
○首藤政府委員 これは他にもそういう例がありますが、当然国会に対しましては年一回の報告の義務を持つておりまするし、また国会は当然この委員会に対しまして事務の監督あるいは指導という面の権限を持つておると解しているのであります。
#78
○福田(一)委員 ただいまの御説明で一応明瞭になりましたが、それではわれわれが必要と思う場合、たとえば料金の問題であるとか、あるいは電力需給の問題であるとか、そういう問題についていろいろ運営方針を聞きたいという場合には、当然この委員会に出席を求めてその内容を聴取し、これに対して注意を与えることができるものと私は解釈いたしますが、さように理解してよろしゆうございますか。
#79
○首藤政府委員 その通りでありまして、いつ、いかなる場合でもこの委員会に出頭を命ずることができるのであります。
#80
○福田(一)委員 次に一つお伺いいたしたいことは、この法律では公益事業というのはガス事業も含んでおります。そこでこの公益事業が副業をする場合には委員会の認可を経なければならないということが書いてあるのでありますが、電気の場合におきましては、この法文がそのまま受取られて割合にわかりやすいのでありますけれども、ガス事業におきましては、ガスをつくりましたあとのコークス、あるいはガスをとります間にできるいろいろの薬品類というようなものがかえつてガスよりは値段が高い。ガスを売つて得る利益よりは利益が多いというような場合が経済事情によつて間々生じているのであります。これは皆さんも政府委員もよく御承知のことと思います。そこでガス事業というものを実は公益事業として認めるべきかということに疑義が起きた場合もあるのでありますが、ガス事業の副業というものについてはどのようなことを大体お考えになつているか、もつとわかりやすく言いますならば、ガスというものはやはりわれわれの生活必需品であります。ところがこれは非常に値段が高くなつては困るのでありますが、コークスが非常に高く売れるというような場合になれば、ガス会社はもうかつてしようがないということになる。そういうときにはガスの値段というものは当然われわれ一般には下げてもらつてしかるべきだと思う、こういう問題が起きるのでありまして、ガス事業というものの特質から考えてみて、ガス事業の副業についても相当な監督をして行かないといけないのであります。もちろんその規定はありますが、その関連性の問題におきまして、ガス事業の監督ということについてはどのような方針を従来とつておられるか、また公益事業委員会はこの法文の規定によつてどういう方針をとるであろうということを想定されてこの法文ができているのかということを御説明願いたいのであります。
#81
○武内説明員 ガス事業に関しまして、御指摘のようにコークスという問題及びタール製品というような兼業の問題が起りますが、これはこの公共事業令にもありますように、委員会規則で定める場合においてはこの兼業ができることになりますので、おそらくガス事業につきましては委員会規則でさような意味の規定が設けられるのではないか、かように考えております。
#82
○福田(一)委員 それでは次にお伺いいたしますが、事業会の第三十二条には「公益事業の全部又は一部の譲渡及び譲受は、委員会の認可を受けなければその効力を生じない。」こういう規定があります。その他これに関連した規定もあるのでありますが、私がここで一つお伺いいたしたいことは、今まで電気でもガスでも公営というものがやられて来ておつて、前の電気事業法でもつてこういうものが全部日発なりあるいは配電会社に統合されてしまつたのでありますが、何もほかに第三者、いわゆる消費者に悪影響のないような場合には、適当な契約があつたならばこれにガス事業なり電気事業を許してもいいと私は考えているのでありますが、これに対してはどういうお考えを持つておられますか。これから新しくやるという場合には一体どういうふうにお考えになつておりますか。
#83
○武内説明員 三十二条は譲渡の規定でございますが、新たに事業を行いまする規定は二十六条であります。従いまして事業の譲渡の場合には、業者の話合いがつきました上で委員会に申請が出て来るということで、それがさしつかえなければこれを許可するということになります。新しい許可の場合におきましても、一定の供給区域を定めて新たに許可するという場合は、実は別表の第二で日本全国をカバーいたしまして、九つの会社の供給区域というものがありますので、実際問題といたしましてはやはり新しく申請をいたします際に、既存の電気事業者との話合いがついて、そうしてその供給区域の変更ということを前提としてでないと、新しい事業の許可が実際問題としてできないというようなことになるのであります。と申しますのは、この二十八条に書いてございますが、二十八条の第三項でございまして、「委員会は、一般の需用に応じ電気又はガスを供給する公益事業については、前項の規定にかかわらず、同一の地域を供給区域とする二以上の公益事業の許可をしてはならない。」こういうことでありますので、この規定によりまして、やはり既存の会社と話合いがついて、そうして既存の会社は一部区域についての事業の廃止、新しい事業者はその区域を供給区域とする申請、こういうふうなことになると考えております。
#84
○福田(一)委員 そこで私は、これも一つこの法案として非常に重要な問題でありますから、もう少しはつきりしておきたいと思うのでありますが、そもそもこの法案が政令として公布せらまれしたのは、過度経済力集中排除法による意味において、すみやかにやろうという意味でこの法案が出たのであります。過度経済力集中排除という面から見ますと、今までの配電会社と日発とが今度は九つにわかれるということになるのでありまして、原則としてはむしろ経済力集中になる面もあるやに見られるのであります。そもそも法案というものは、その法案を生かして使うということが大事なのでありまして、法文の精神というものは過度経済力の集中排除にある。なぜ過度経済力集中排除をしておくかといえば、独占の弊害が出るということもあり、またほかに目的があつてこれを許さないという場合もあります。電気の場合においては他の目的もあると考えられないわけではないのでありますけれども、しかし独占の弊害を除いて行くということは、これはまた非常に大事なことだと私は考えているのでありまして、政府は一体この独占の弊害があつたとしたならば、これを除去する意思があるかどうかということをひとつお伺いいたしたいのであります。
#85
○首藤政府委員 もし独占の弊が目にあまるようなものがありましたならば、当然それに対しましては是正するところの方途をとつて行きたい、かように考えております。
#86
○福田(一)委員 独占の弊害があれば、これは当然除去するお考えがあるということでありますから、この問題はあまりつつ込んで行くことは、今の事態において私は適当な機会であるとも考えないので、これ以上申しませんが、しかし今まで電力会社が並立いたしておりました場合には、ある面においては国の資源を、競争するがために非常にむだに使つて、浪費しておつたというような面もありましたけれども、また一面におきましては、競争によりまして消費者側が非常に利益を受けておつたような場合もあるのであります。独占というものは、ある意味では非常にいい面があると同時に、一面においてはまた非常な弊害を生ずるのでありまして、こういうようなことを勘案いたしますと、私は将来電気事業におきましては独占の弊害が出て来やしないかということを非常に恐れるものであります。もしそのような事態が想定されるといたしましたならば、これは新しい事業を許すということも私は当然あつてしかるべきものではないかと思うのであります。一時非常に問題になつておりました復元ということは、この法文によりますとできないことに相なつておりますけれども、しかし形をかえた意味で新しく事業をやるというようなことであるならば、条文の解釈の上でも私はできることになると思う。こういうような一つの地域のうちに独占を許さない、ある一定部分に限つては独占の弊害を除去するというような意味において、同じような目的を持つた事業を許して行くということも私は当然考えておいてしかるべきものだ、これは決してどこが運動したとか、どうしたとかいうことではなくて、事業の性質上、また消費者というものが非常に痛めつけられるというようなことがないようにする。もしこんなことを言いますと、公益委員というものがおつて、いつでも目を光らしているのだから、消費者がそんな不便を感ずるようなことはない、またその事業は決して独占の弊害は出さないというようなお答えがあるかもしれませんが、しかしこれは何といつても人がやつていることでありまして、どうも独占にすると、とかく独占の弊害というものが出て来るので、むしろこれを除去するために適当な措置をお考えになつておかれるということが私は非常に大事なことだと考えますので、これは将来の問題としてでありますが、この点は前に復元ということはおそらくはとんど大部分の人が反対しておらなかつたというような事情も考慮されまして、この問題についても適当な考慮を今後払われるということを特に希望いたしたいのでありますが、ただいま申しました独占の弊害を除くという意味において、そういう問題が生じた場合にはお考えになる御意思があるかどうかをもう一度伺わしていただきたいのであります。
#87
○首藤政府委員 現在の情勢下では困難であるかと思いますが、将来社会情勢がかわつて御指摘のような時代になりますれば、当然実際に即するような行政をやつて行かなければ相ならぬことになつて来ると考えているのであります。結局時の問題でありまして、かつまた社会事情の変化ということも一番大きなフアクターになつて来ると思つているのであります。
#88
○福田(一)委員 次にお伺いいたしたいのは、第三十九条と第四十条に委員会が料金算定の基準を定める、こう書いてありますが、この基準とはどういうものですか。これは料金の問題に関係して一般消費者にはたいへんな問題になるのでありますが、この基準とは何を指され、どういう内容を持つているかということを御説明願います。
#89
○武内説明員 料金算定の基準が電気料金の本質上、原価主義を基本といたしまして両者相互間に公正であり、安定性があり、かつ電気事業の合理的な今後の発展を促進するということを基本として考えているわけであります。大体原価主義をとつております際に一番問題になりましたのは、石炭の値段と人件費、それから修理費というような点が電気料金の大きなフアクターになつております。これらについての適正なものを一体どういうふうに見るかということがポイントになると思います。以上お答えいたします。
#90
○福田(一)委員 この法律によりますと、電気料金の地域差を調整するために水力から賦課金をとつて、火力に補給金を出すということが規定されております。そこで水力賦課金というもの、また火力補給金というものはどのくらいの額を出すのであるかということが不明瞭でありまして、これは今度できる新しい電気会社の法人の権利を拘束して行くものでありますから非常に重要なものである。従つて新しい電気会社がうまく発達して行くかどうかということにも非常な影響があると思うのでありますが、この水力賦課金制度、さらに火力補給金制度というものの内容を詳細に御説明願いたいのであります。
#91
○武内説明員 この再編成にあたりまして料金の率が現在以上に開かないということにつきましては、政府といたしましては非常に慎重に考慮いたしたのであります。その結果生れましたのは、この四十四条以下の地域差の調整に関する規定でございます。御承知のように現在全国平均を百といたしますと、一番高い中国、九州というところが百三十前後、北陸が七十七、八というようなところで、その程度の料金の地域差があるわけでございます。ところが再編成をいたしまして、裸原価にいたしますと、さらにこの地域差が開く。従いまして、さようなことのないようにこの制度ができているのでありまして、大体試算いたしてみますと、これは昭和二十五年度の需給計画を元にして算定したのでありますが、水力と申しましても、これは最近できました水力発電所には賦課しないというような考えでおりますが、水力の一キロワツトのキヤバステイーに対して年間平均いたしまして大体千五、六百円をとりますけれども、火力一キロワツト・アワーに対して一円五、六十銭程度の補給金が出される、そういたしますと、現在の地域差は保てる、こういうような考えでおります。
#92
○福田(一)委員 このポ政令が出されるにあたつて、法律案の内容は大体第七国会に提案されたものを中心としてやるのだということで政府から御説明があつたのでありますが、第七国会のときにおける石炭の単価と現在の石炭の単価とは非常に相違をいたしておるのであります。また今後もこれは経済界の変動によりまして相当の相違ができると思うのであります。たとえば現在の炭価から見ますと、若干今はまだ高騰気味でありますが、良質の石炭などにおきましては、一割ないし五割くらいの値開きがあるものもあると聞いておるのであります。ところがこの法案を立案いたしましたのは今年の三月ごろの状況を基調といたして計算いたしましたので、そこで水力の調整金は最高千五、六百円、火力の補給金は一キロ一円五、六十銭、こういう算定が出たのでありますけれども、現在の状況から見るならば、それほどよけいとるということは、これは火力地帯に非常に利益であつて、水力発電所しか持つていないところには非常に酷な取扱いをなすようね相なると思うのでありますが、この法文の適用にあたりましては、法文には金額が書いてないのでありますからして、そのときの石炭事情あるいは電力事情というものを勘案しながら適当な賦課金をとるように処理されるべきものではないか。もし目途が千五百円ということであれば、一応千五百円というものを置かれて、そしてそれ以上にはとらないというようなこと、これもまた非常に必要なことである。しかしそういうことは法文に書いてない以上は公益事業委員会で決定さるべきものであると思います。しかし定率による補給金を出すというような方法は私はおもしろくないと思うのであります。これはそのときの事情によつて動かし得るものとして、運営さるべきものだと考えますが、政府はこれに対してどういうお考えを持つておりますか、お伺いいたします。
#93
○武内説明員 大体ただいま御指摘になりましたように考えております。限度は特に規定してございませんけれども、第四十五条の三項の一番しまいの条文、「当該料金の算定の基礎となつた原価に算入された限度をこえることを定めてはならない。」ということで、とられる方につきましては、その調整金を料金算定の際に原価に入れて考えている。従つてそれが具体的に幾らということはきまつておりませんけれども、総体的にそれ以上とつてはならぬという法律的の制約はあるわけでございます。もちろん先ほど私の申しました概数はその後の変化によりまして違つている点もあろうかと思います。また今後実際これをきめる際に石炭その他の変動もあると思います。それを考えた上で、しかもこの限度以内できめる、かように御了解いただきたいと思います。
#94
○福田(一)委員 それで一応その点は了解いたしましたか、そこで次に問題になるのは一体この水力賦課金あるいは火力補給金、こういうような制度はこの法案を立案される場合に、地域差をあまりつけないということを考慮されまして、そのためにつくられた一つの制度でありまして、いまだかつてこのような制度が会社間において行われていることはないと思うのであります。そうすると一体この調整金の受渡しとか、あるいは補給金の受渡しというようなことは、どのような方法でおやりになりますか。実は先ほど同僚議員から大臣は予算委員会におきまして五年間はみなプールするのだという答弁をされたというようなことも聞いておるのでありますが、一体どういう方法でこれをやられるのか。この点は新しくできる会社同士がどういうふうにしてやるかということで、非常に疑義を持つと同時に、政府はこの地域差はこれ以上かえないのだということを言つておられましても、そのやり方が一般に納得が行く方法で、非常に明瞭でありませんと、そうは言つておつても、地域差ができるのではないかという不安を一般に起させる公算があると思いますので、この受渡しの方法はいかなる方法をもつてなされるかということを明確にしていただきたいと思うのであります。
#95
○武内説明員 この四十四条以下の数条文に現れておりますように、調整金のやり取りは契約に基くものであります。関係会社が契約をいたしまして、それに基いて、契約を公益事業委員会から認可を受けることになつております。もし契約をいたさないときは、公益事業委員会は契約をすべきことを命ずることができる。もし命令に従わないときは公益事業委員会は協定を作成することができる。その作成したものは会社相互間で自発的につくつた契約と同じ効果を持つ、こういうように規定してあります。従いましてもし会社相互間でなした契約に訂正すべき点があれば、公益事業委員会に提出さして認可をすることもできます。いずれにいたしましても会社間の契約の際の金のやり取りは、民法上の金のやり取り、債権債務ということになるのであります。もちろんそのために特に会社間が相談をいたしまして、契約に基く一つの機関をつくるかどうかということにつきましては、それが適当であれば公益事業委員会はさような方法を認めることになると思います。さような方法で民法上の契約に基くやりとり、かようなことになると思います。
#96
○福田(一)委員 その法文には今御説明がありましたように、会社間で契約ができない場合には命令でやることができるとありますが、私が先ほどから心配しているのはそこなんであります。というのは会社間で契約をするというのは、石炭の値段が一定していると、その点は非常に不安がないのでありまして、一応そのほかのコストは出て来ます。今年は千五百円といつているけれども、水力の方からは千円出してもらえばいい、火力の方からは一円くらいもらえばいいのだ、というようなことになるかもしれません。ところが炭価というものは動いておりますから、その動いているものを基礎にしてお前たち同士の間で契約せよということになりますと、もらう方ではなるべくよけいもらいたいということを言うだろうが、出す方はなるべく出したくないということになりますので、公益委員会が施行令なり何なりつくられるときに、一つの確たる方針をつくつておきませんと、始終契約ができなくて命令ばかり出す、命令を出すといつてもそういう資料がなければできないのでありますから、何かこういう意味において明らかになるような方法をここで考えておかなければ、ただ単に補給金があるから、あるいはまた調整金があるから、この地域差が開かないのだということでは、一般の消費者は納得しない。また将来九つの会社の運営にあたつても、相当のうるさい問題が出て来ると思います。これについてはわれわれとしても案がないわけではありませんが、とにかくこの点は政府としてそういう面をはつきりさせるような案を一応お考えになつてはどうか。契約自由の原則によりましてやると、とる方はできるだけ多くとりたい、出す方は出したくないということになるから、そこに基準を設けておかないといけない。たとえば契約をしておいても、石炭の単価が、これからもしこの三月なら三月の炭価としてならばそういう補給金を出す、しかし年度がかわつて、年度中の炭価の計算をしてみて炭価が非常に下つたような場合には、今度はそれを払いもどすとか、あるいはとらないという方法も考えられるし、あるいは一応年度のうちはそれだけは積立てておいて、公益事業委員会でどれだけ払つたらいいじやないかというような一つのプール計算制のやり方も考えられるのであります。法文からいえば契約ということにはなつておりますけれども、実際運用の面でこれで支障がないようにするには、もう少しはつきりした一つの方針がつくられていなければならないのじやないか、かように私は考えますので、政府においてこの問題は特に研究されまして、適当な機会にわれわれに御説明願いませんと、地域差料金の変更ということは日本全国にまたがる大問題でありますから、この点は特に御研究が願いたいと思うのであります。
 もう大分時間も遅くなりますので、あと二、三点簡単に御説明を願います。第五十六条によりますと、必要に応じて委員会は電気の使用制限ができることになつているが、従来の電力の需給調整規則というようなものは一体どうなるのでありますか。この電気の使用制限の問題について委員会はどういうふうな運営をするかということを御説明願いたいのであります。
#97
○武内説明員 現在の建前におきましては、電気事業法に基きまして電気の需給調整規則ができているわけであります。しかしこの政令が実施になりますと、電気事業法は保安の規定を除きましては廃止になります。従いましてこの五十六条はそれにかわる使用制限の根拠になるもので、電気の需給状況が現在の状況のごとくであるとすれば、当分はどうしても需給調整をやらなければならぬ。従いまして先般改正いたしました需給調整規則は通産省令でございますので、委員会規則の方に切りかえまして需給調整をやる、かようなことになると考えます。
#98
○福田(一)委員 この電気の使用制限の問題に関しましては、現在行われております使用制限のやり方についてもわれわれは非常に疑義がある。また非常な不公平があるように見受けておるのでありますが、ここで一点明らかにしておきたいことは、たとえば北陸のような水力地帯でありますと、非常に電気が安いというように国民一般からは見られております。ところが電燈料金などは大体通わない。その他の料金におきまして超過料金というものがとても高いのであります。なぜ超過料金というものが高いかといいますと、電力量の割当が非常に少いものでありますから、そこで非常に高い。工場によりますと、超過料金が十倍ぐらいになりますので、一キロオーバーしても十倍になるというような状態があるのであります。地域差から考えてみますと、北陸の三倍以上になつておるところは私はおそらくどこにもないだろうと思うのでありますが、それが一ぺんに十倍になるような事情が生じて来るのは、電気の割当、使用制限の運営の仕方がまずいから、こういうことが出て来ると私は思うのでありまして、この点私としてはもつと別の機会に詳しく御説明を求めたいと思つております。しかし今度公益委員会では、今言つたようなことがないように、いわゆる政治力によつて電気の割当がきまつてしまつて、そうして需給調整が不均衡を来たすというようなことがないように、これはよほど公平に考慮してもらわなければならない。実を言えば、電気の問題でわれわれが一番心配をいたしておりますことは、この電気の使用制限の問題であります。なるほどよく会社では、今度はうちは発電所がふえたとか、関西が百二十五万キロになつてどうだとか、北陸は減つたからどうだとかいうことで、まるで財産を奪うような話がときどきあつたりしますけれども、一般国民大衆として一番関心を持つておるのは、電気料金がどうなるかということと、どれだけ電気が使えるかということである。ところがこの問題は、この需給調整令という一片の規則でもつて、しかもこれが陳情の強いところはうんともらえたり、陳情が少いともらえなかつたりして、そのために非常な料金差が生じておるような実情でありまして、私は電気の問題でこれが一番重大な問題だと考えております。今までの方法がいいとは私は必ずしも考えておらないのでありますが、今度公益事業委員会が新しく発足するのでありますからして、ここではそういうことのないように、公正なやり方をしてもらいたい、かように考えますので、特にこの点は私ども強調いたしたいのであります。どうかこういう意味合いにおいて、もう一度現在の電力需給調整のやり方について政府としては再検討を加えられ、資料を集められて、もう一ぺん検討をしてみていただく。またその資料がありますならば、われわれとしては別の機会に十分検討さしてもらいたい、かように考えておりますから、どうかそのつもりで御手配が願いたいのであります。
 その次に、第五十七条には委員会は発電水力の開発上必要な調査を行い、その結果及び開発に関する意見を、毎年一回総理大臣と国会に報告しろ。こういうようなことが書いてありますが、一体電気の問題でいろいろ研究してみますと、現在の日本の状況からいうと、電気といえば、開発が一番の大きな問題であります。いろいろのことが今度の電力再編成によつて云々されたのでありますが、その原因も、電気が少いから、発電所が少いから、そういう問題が起きた。そういうことであれば、発電所をよけいつくる、水力発電所をよけいつくるということはだれもが望んでおることなのであります。ところがこの法律によりますと、そういう問題を担当しておる公益事業委員会は、毎年一回総理大臣と国会にこういうことをしたらいいでしようという報告をするだけで、いわば法律による受身の仕事をするだけで、積極的に電源の開発をするというような条文は、この法文の中で求めることができないということになつておるのであります。私はこれでは非常に不満足と思いますが、政府は一体こういうような電源の開発という面についてはどういうお考えを持つておられるか、御説明が願いたいのであります。
#99
○首藤政府委員 御指摘の通り、先般来分割問題が非常に重要な対象となりましたのも、結局、電力の不是の結果であることはいうまでもないのであります。しかも国家産業の基幹であります関係上、電力の開発はどうしても最優先的に扱わなければならぬとまで政府としては重要視いたしておるのであります。従つてかりにこの政令に明記してなくても、電源の開発につきましては、今後積極的にあらゆる方法で急速に開発いたしたいという、実は強い念願を持つておるのであります。この政令の趣旨は、たとえば調査いたしました結果、あるいはその他開発上いろいろの問題を年一回国会に報告いたして、それで国会の認識と御了承を得ようということでありまして、積極的開発ということは別に考慮しなければいかぬ問題だと実は考えておるのであります。
#100
○福田(一)委員 それではそれに関連してお伺いしますが、今までストツプになつておりました見返り資金、これが現在やつております工事についてはその後穂司令部から何らかの申入れがあつたかどうか、またこちらから申し入れたことに対して何らかの御返事があつたかどうかということをお伺いいたします。
#101
○首藤政府委員 去る二十四日ポツ勅が出ましたので、二十五日に大臣が司令部を訪問いたしまして、見返り資金の急速な放出を折衝いたしたのであります。司令部の方におきましても、非常に好意ある御回答でありまして、至急に手続をするようにというお話がありましたので、それぞれの関係筋に手続を進めるようにしておるのであります。従つて近く所定の資金が放出されるであろうと確信いたしております。
#102
○福田(一)委員 まだいろいろありますが、大分時間もたちますので、もう一点だけお伺いいたします。これは小さな問題でありますが、ガス事業の中には天然ガスというものが含まれておるかどうかということをお伺いいたしたいと思います。
#103
○武内説明員 公共事業令の第二条の第二号にガス事業の定義がしてございます。「「ここにガス事業」とは、一般の需用に応じ導管によりガスを供給する事業又はこれにガスを供給することを主たる目的とする事業」ということでありまして、パイプによつて供給しておるものがガス事業でありまして、天然ガスでありましても、パイプによつて千葉から東京附近とかあるいは新潟から東京附近まで運びますと、この政令の適用を受けるのであります。従つて天然ガスもボンベで供給しておるような場合には本令の適用外でございます。
#104
○福田(一)委員 最後にお尋ね申し上げたいことは、今までいろいろと質問を申し上げましたことによつて明瞭になつた点もありますが、およそこの政令は非常に重要な産業のレギユレーシヨンに関係があることでありますから、どうか政府におかれましては、私がいろいろ質問したような点について特に注意をされまして、会社の財産の処分、人員の処分処置、あるいはまた将来の施設の帰属の問題、あるいはまた独占を除去するような意味における措置、その他調整金、賦課金をとつて各地における比率をあまりかえないようにするというような、いろいろな点において十分お考え願いたい。
 最後に需給調整の問題は、私はむしろこの政令以上に大きな問題だと思う。一般には需給調整の方がこの政令以上の問題だとも考えておるのでありますが、この点は特にお考えが願いたいという強い警告を申し上げたいのであります。まだまだ質問いたしたいこともありますし、また大臣に御質問をいたしたいこともありますので、その点は保留をいたしまして、大分時間も長くなりましたので、本日はこの程度で、私の質問を打切ります。
#105
○首藤政府委員 十二分に御趣旨を尊重いたしまして、万全の措置を講じたいと考えております。
#106
○小金委員長 それでは本日はこの程度にして散会いたします。明日は午後一時から引続き質疑を続行いたします。
    午後四時二十六分散会
ソース: 国立国会図書館
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