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1999/11/17 第146回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第146回国会 逓信委員会 第2号
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1999/11/17 第146回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第146回国会 逓信委員会 第2号

#1
第146回国会 逓信委員会 第2号
平成十一年十一月十七日(水曜日)
    午前九時一分開議
 出席委員
   委員長 前田 武志君
   理事 浅野 勝人君 理事 荒井 広幸君
   理事 遠藤 利明君 理事 佐藤 剛男君
   理事 伊藤 忠治君 理事 中沢 健次君
   理事 福留 泰蔵君 理事 西村 章三君
      石崎  岳君    今村 雅弘君
      江渡 聡徳君    大石 秀政君
      小坂 憲次君    佐藤  勉君
      坂井 隆憲君    園田 修光君
      虎島 和夫君    古屋 圭司君
      山口 俊一君   吉田六左エ門君
      岩田 順介君    小沢 鋭仁君
      遠藤 和良君    前田  正君
      西田  猛君    矢島 恒夫君
      横光 克彦君    中田  宏君
    …………………………………
   郵政大臣         八代 英太君
   郵政政務次官       小坂 憲次君
   郵政政務次官       前田  正君
   逓信委員会専門員     大久保 晄君
    ―――――――――――――
委員の異動
十一月十七日
 辞任         補欠選任
  中尾 栄一君     古屋 圭司君
同日
 辞任         補欠選任
  古屋 圭司君     中尾 栄一君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 逓信行政に関する件

    午前九時一分開議
     ――――◇―――――
#2
○前田委員長 これより会議を開きます。
 逓信行政に関する件について調査を進めます。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。佐藤剛男君。
#3
○佐藤(剛)委員 佐藤剛男でございます。
 まず、八代郵政大臣におかれましては、この重要なる郵政大臣の職務に御就任されまして本当におめでとうございます。また、私は、個人的にも八代大臣の御教導を賜りまして、本日ここに国会議員として働かせていただいているわけでございまして、政務次官で一緒にコンビネーションを組みたい最も私の尊敬する政治家でございましたが、私のパートナーは野田聖子大臣でございました。非常に有意義な十四カ月を過ごさせていただきました。
 それでは、私、三十分与えられております。そして、新しいシステムになったわけでございますので、私の質問の仕方を、小坂総括政務次官に質問をする場合には先に申し上げます。そして、私の前段を申し上げさせていただいて、前田政務次官に質問をいたすときにはあらかじめそう申し上げますので、私の問題意識についてはよく耳を傾けておいていただきたいと思います。
 それでは、郵政大臣にお伺いするわけでございますが、私は、今日、世界的に第三次産業革命が起きているんじゃないか、目に見えませんが、もう起きており、これは一つのデジタル革命と私は称したいと思っています。アメリカの政府あるいは著書によりますとデジタルエコノミーなどと言っておりますが、第一次農業革命があり、第二次の、エジソンが照明、電気を発明して、これが工場の動力源に使われる、それで大いなる発展をした。それで、今これから二十一世紀を眺めていきますと、私は、IT革命とかインフォメーションテクノロジーとかいろいろな言葉を言いますが、日本に必要なのは、そういう世界の中において国家戦略である、中長期の観点に立って進めていかなければならないと思うわけでございます。
 今、情報通信を取り巻く日本の状況を見ますと、インターネットは爆発的に伸びているわけですね。毎年通信白書を出しておりますけれども、ことしの通信白書におきましても、これは昨年の倍という数字になっている。また、現状は恐らくその倍にきていると思っておりますが、これは来年の白書で明快になるだろうと思います。驚くべきスピードでインターネット社会ができ上がっている。
 それから、エレクトロニックコマース、電子商取引の進展が行われておって、そしてアメリカと日本との格差が非常に大きく広がりつつあるということを私は心配しております。私も、さきの政務次官のころ、シリコンバレーのところで通信大臣会議がありまして出席させていただいたんですが、猛烈ですね。私は、やはり電子商取引の問題についての日本の中長期の観点を、ビジョン、そして政策を推進していかなきゃいかぬ。
 それから、今五省庁でやっておりますが、ITS、これについての驚くべき、最も期間が短くて、最も効率よく走っていく、道路の渋滞を防ぐ、こういうようなものがこれからますます重要になっておりますし、いわゆる電子政府と言われているものの進展、そういう面でいずれも、いよいよ二十一世紀を迎えようとして、二十世紀の卒業式であり、二十一世紀の入学式の私どもは今渡り廊下にいるんだろうと思うわけでございますが、そういう中で、このような新しいシステム開発導入、こういうものが急速に世界的に進められているわけであります。
 そこで、大臣にお伺いいたします。このような変化の激しい情報通信分野におきまして、日本においても、二十一世紀を見据えました中長期のビジョン策定が必要であります。それにつきまして、まず大臣の御所見をお聞かせいただきたい。
#4
○八代国務大臣 おはようございます。きょうは一日、各委員の先生方の御指導をいただきながら、前田委員長のもと、一生懸命御答弁申し上げていきたいと思っております。
 冒頭、佐藤委員から御質問をいただきましたが、郵政政務次官として大変御活躍をいただきまして、その後を受けまして、野田大臣のお考えもしっかり継承しながらこれから頑張っていきたいと思いますので、よろしくお願いを申し上げます。
 さて、我が国経済の構造改革あるいは少子・高齢化、二十一世紀のいろいろな課題に対しまして的確に対応していくということは、小渕内閣にとっても最重要課題になっておりまして、そういう中での経済活動の基盤といたしましては、まさに情報通信が目指すべき中長期的な政策の方向を明らかにすることが大変意義があること、このように私も思っております。今委員御指摘のとおり、アメリカとかあるいはまた欧州等各国におきましても情報通信部門を国の重要戦略分野と位置づけておりまして、中長期的ないろいろな国家戦略ビジョンというものが次々と発表されておりますので、日本も、かつての技術大国も若干、アメリカあるいは欧州等におくれをとっている兆しもないわけじゃございませんので、これからまさに二十一世紀の情報通信社会、インターネットビジネスの時代を考えたときには、我々の責任も大変大きいものがあろうか、このように思っております。
 こうした各国の動向も踏まえまして、我が国といたしましても、情報通信を基軸に据えた来世紀の、二十一世紀の発展のビジョンとその実現のための道筋、戦略というものを、国民的なコンセンサスをいただきながらしっかり形成を図って明確に打ち出していくことが大切だというふうに思っておりまして、そのために、電気通信審議会におきましても今御審議いただきながら、内外のいろいろな方々の御意見もいただいて、各層の有識者の方々からインタビューやインターネットを通じて、何とか二十一世紀のかけ橋となる情報通信ビジョンを年度内には作成したいもの、このように思っているところでございます。
 そういう意味では、佐藤委員の郵政政務次官としての経験を御提言としてしっかりまた我々に御提示くださいますようお願いを申し上げまして、冒頭の御答弁といたします。
#5
○佐藤(剛)委員 ありがとうございました。大臣におかれましては、ひとつ今の線でよろしくお願いしたいと思います。
 次に、小坂総括政務次官にお伺いいたします。
 こういうことをお聞きしたいんですが、実は、今世界的にいわゆるグローバリティーといいますか、規格一つとりましても、標準化の、デファクト、事実上の問題からこれが国際的な形になっていく、こういう標準、スタンダードになっている。そして、それをちょっと見澄ましていきますと、デファクトが事実上の、あるマフィア、情報通信関係をやっている人たちが使っているものが国際的な標準になっちゃう、僕は、我々が注意していかなければならないこういう一つの現象が起きているだろうと思っているわけであります。
 そして、そういう中でどうしても欠かせないのがITUとの関係なんですね。幸いにも、郵政省の優秀なる職員でありました内海さんがこのたびITUの事務総長になりました。これは各面の御協力があったわけでございますが、今ITUの事務総長のところには各国のトップが行っているんですね。これは、やはりそれだけの関心がある。ところが、そこら辺を見ると、私もジュネーブで長らく、三年ばかりいましたからわかるんですが、とかく日本の業界の方々を初め、余り足しげく通わないという感じを彼は持っているんじゃないかなと私は思っております。そういう意味におきまして、こういう人材がITUにおるということは日本の宝でございますから、どうかひとつ大きく活用を、活用といって不公平になるんじゃなくて、日本のスタンスを決めて、そして日本が国際的な大きな場で声を出していくということだろうと思います。
 そこで、このITUに関しまして、小坂総括政務次官、郵政省は今後いかなるスタンスで取り組んでいくのか、基本的な考え方をお示しいただきたいと思います。
#6
○小坂政務次官 御指名をいただきまして、ありがとうございます。
 佐藤委員は、郵政の政務次官といたしまして私の先輩でございますし、また、ただいま御指摘のありましたように、ITUの事務総局長になられました内海善雄さんの選挙におきましては、政務次官として大変御活躍をいただきまして、大変お力を賜ったわけでございまして、改めて御礼を申し上げておきたいと思うわけでございます。
 委員御指摘のように、ITUは、すなわちインターナショナル・テレコミュニケーション・ユニオン、国際電気通信連合というふうに私ども呼んでおりますが、唯一の国連の専門機関でございます。今後の世界経済の発展にかんがみますと、非常に大きな役割を果たしていく重要なポストであろうと思っておりますし、重要な機関である、こう認識をいたしております。
 御存じのように、これはもう政務次官経験者に今さら申し上げるまでもないかと思いますが、ITUの仕事としては、まず第一番目に、各国が混信なく電波が有効に利用できるように、その周波数の分配、登録、混信の除去というような役割を担っております。
 また、今グローバリティーの中での世界標準というお話がありましたけれども、例えば私どもが使っております携帯電話、これがどこへ持っていっても使えるようにするためには、そういった標準化の問題がございます。そういうような意味で、電気通信、電波について、標準化勧告の作成、規則の制定等を行っております。
 また、だれもが一定の、わかっている人間だけが使うというのじゃ困るわけでございまして、開発途上国における利用も促進できるように、そういった支援も踏まえて開発途上国に対する技術援助を行ったり、あるいは各国の電気通信機器の開発の状況を周知する目的として展示会を開催したりとかいろいろな役割を担って活躍をしていくわけでございます。
 そういった重要な機関でございますので、我が国また郵政省といたしましては、各国と連携をしつつITUの活動を積極的に支援してまいりたいと思いますし、今御指摘のように、内海事務総局長のところへは、ジュネーブの方に私ども行ったりして十分なコミュニケーションを図りながら支援をしてまいりたいと思うところでございます。
 情報通信分野におきましては、特に近年における急速な技術革新を背景といたしまして、次世代の移動通信、インターネットによる電子商取引等の新たなサービスが注目を集めておりますので、先進国と途上国間の情報通信格差、そういうようなものの是正というものを考えに入れながら、これからのサービスが世界的に円滑に導入され、発展していくよう環境づくりに取り組むとともに、ITUのこれらの課題に取り組んでまいりたいと思っております。
 このため、郵政省としては、電気通信事業者、通信メーカー等の構成員である民間セクターとの十分な連携をとりながら、こうした新たな諸課題を検討するためのプロジェクト活動にも積極的に参画をし、また貢献をしてまいりたいと存じます。今後とも委員の御指導を賜りますようによろしくお願いを申し上げます。
 ありがとうございました。
#7
○佐藤(剛)委員 政務次官、よろしくお願いします。政務次官は当委員会におきましても情報通信関係の大ベテランでございますので、期待するところでございます。
 ところで、今、中小企業国会とも別名、称されておるわけでありますが、その中で、一つのベンチャー企業育成関係の法律、それから補正の予算が今組まれようといたしているわけでございます。そして、法律自身はいろいろ手続が進んでおります。
 そこで、雇用吸収産業というのはどこが雇用を吸収するのかというと、見ていますとやはり情報通信ですね。情報通信分野においての雇用吸収をするベンチャー企業の育成というのは一番重要だと私は思っているわけでございます。そこで、大臣、こういう雇用を吸収する観点から、情報通信分野のベンチャー企業についてどのようなお取り組みをなされるか、御所見をお伺いいたしたいと思います。
#8
○八代国務大臣 今佐藤委員御指摘のとおり、我が国の経済の活性化と雇用の創出を図る上で、まさに新しい事業の創出を図るということは大変重要だと思いますし、不可欠な問題だろうと思います。とりわけ技術進歩が著しい情報通信分野におきまして新しいアイデアを持ちながら将来の成長が期待できるベンチャー企業が多数登場することは、大変将来性もありますし、その可能性もございますし、これらベンチャー企業が日本経済に新たな刺激を与える、こういう委員のお考え、私も全く同感でございます。
 アメリカの今日の経済の好調さというのは、まさに生産者と消費者を直結したインターネットビジネスというものがあって、あるいはまたベンチャー企業の創出ということも大きくアメリカの経済の好調さへインパクトを与えたということも、いろいろなところから情報をいただいているわけです。
 こういう考え方によりまして、郵政省といたしましても、情報通信分野のベンチャー企業育成のために資金、人材、技術の三つの側面から支援をしていく。一つとしては、テレコム・ベンチャー投資事業組合による資金的援助、さらに二つ目として、ストックオプション制度による人材面の支援、三つ目として、ベンチャー企業の行う先進的な情報通信技術の研究開発の支援、こういうぐあいになっておりまして、今後とも、ベンチャー企業に対する支援策のさらなる拡充そして強化に向けて積極的に取り組んでいきたいと思っております。若い人たちもそういう意味では情報通信分野に大変な情熱を持っておりますし、そこにしっかり道筋をつけ、風を送り、心からの支援をしていきたいもの、こんなふうに考えているところでございます。
#9
○佐藤(剛)委員 それでは、ちょっと時間の関係で、もう少しこの点について質問したいんですが、郵政事業について質問させていただきます。
 御承知のように、郵政事業、百三十年近い年月置かれまして、今二万四千七百の郵便局がある。これは私は国民共通の財産であり、福島県でよく言うのですが、会津磐梯山は宝の山と言うのですが、私は、この郵便局こそ、あらゆる過疎の地域にもありまして、先人がつくった宝のポストじゃないかと思っているわけでございます。この資産を活用いたしまして、今、郵便、貯金、保険、こういう国民生活に本当にベーシカルなサービスを提供しているわけでありますが、私は、ますますこういうハードウエア、ソフトウエアを活用していくということが重要であると思います。
 そこで、大臣、今後どのような形でこの宝の山、国民共有の財産を活用していくのか、お考えをお聞かせいただきたいと思います。
#10
○八代国務大臣 佐藤委員の福島県ですが、郵便局は五百六十五局ございます。大変な数でございます。
 まさにこれから二十一世紀は、そういう意味での国民的財産でございますその郵便局、二万四千七百ございますけれども、こうしたものを有効に利用しながら、そしてまた郵便、貯金、保険という国民生活に不可欠な基礎的なサービスを提供しているところでございますから、言ってみれば一番身近な、私たちのすべての暮らしの窓口が郵便局である。こういう思いに立ちますと、全国のそうした郵便局ネットワークを最大限活用することは、二十一世紀においても、情報、安心、交流の拠点という思いに立って、わからないことがあったら郵便局へ行けばわかる、このぐらい地域の、また行政のお手伝いをする役割としても郵便局というのは国民的な資産だ、このように思っておりますし、地域貢献のもろもろの施策に私も一生懸命取り組んでいきたいと思っております。
 例えば、これから住民票の写しとか登記簿謄抄本の交付請求の取り扱いなども、いろいろな形で各自治体も郵便局を使ってという方向に変わりつつありますので、そんなことも含めながら、関係する方々と連携をとりながらひまわりサービス、あるいはまた、日本は災害が多いものですから、新たに建設省と協力して、どこどこの橋は危ない、がけは危ないというような情報も、ひまわりでなく地回りと言った方がいいかもしれませんが、そんな形で情報を身近な行政機関に伝達する、そういう役割も、郵便局で働く皆さんのフットワークを期待しながら、地域に根差した、どんな山の中であれどんな離島であれ、そこには必ず郵便局があるという思いを私たちは広く国民の皆様に理解していただき、そのための奉仕者としての活動を展開していきたいもの、こんなふうに思っているところでございます。
#11
○佐藤(剛)委員 全く共感でございます。
 そこで、前田政務次官にお伺いいたしたいんですが、郵政省では、先ほども申し上げましたが、インターネットの非常に急速なる、通信白書で、世帯数でいくと一一%、企業で八〇%と言われていますが、そういうものを活用しましたハイブリッドめーるというのを来年から実施していく予定だと聞いておりますが、どんな内容なのか聞いておきたいと思います。
#12
○前田政務次官 今佐藤先生御指摘のございましたハイブリッドめーるサービスというものはインターネットを活用したものでございまして、利用者の方が簡単にパソコンで文章だとか写真だとかイラストなど、しかも、自宅とか会社におりながら二十四時間いつでも手軽に郵便として差し出せるサービスでございまして、もちろんカラーで送ることも可能でございます。
 この本サービスにつきましては、来年の二月一日から実施予定とさせていただいておりまして、料金は今詰めておるところでございますけれども、最初の一枚は、白黒で大体百円程度、カラーは二百円ぐらいかなというところで今検討をさせていただいております。実施の折には先生にはぜひひとつ御利用いただきたい、かように思っております。
#13
○佐藤(剛)委員 それでは次に、貯金事業について伺いたいと思います。
 この一月から、銀行のキャッシュカード、それから郵便局のATMから預金の引き出しが可能となる連携サービス網、あるいはデパート、スーパーのショッピングの代金を郵便局、銀行のキャッシュカードで活用するというデビットカードシステム、そういうものが開始されているわけでございます。
 そこで、こういういろいろな面で郵便貯金のネットワークというのは活用できるわけでございますが、前田政務次官、この郵便貯金のネットワークを活用しましてどのようなサービス展開を図っていかれるか、ひとつお伺いしたい。
#14
○前田政務次官 佐藤先生には、郵便のことはもう十二分に御理解をいただいておることだと思いますが、この郵便貯金は、全国津々浦々に配備された郵便局を通じて、国民に基本的な貯蓄サービスや送金決済サービスを提供しておるところでございまして、郵便貯金のネットワークの効率化を図るためにこの活用をさせていただき、国民の利益を増進させ、経済社会全体の効率性を高めるものだと考えております。
 このネットワークを活用し、本年の一月から、民間金融機関とのATM提携サービス及び多数の民間金融機関あるいは流通企業が参加したデビットカードサービスというものの取り扱いを開始したところでございます。
 これらサービスの提供機関は急速に増加しておりまして、ATM提携サービスにつきましては、本日現在で四百九十六社との提携により、郵便貯金のATMの約二万という機械と民間金融機関のATM約四万の機械とが相互的に利用できるように実はなっております。また、デビットカードにつきましては、郵貯を含む九金融機関のキャッシュカードで二十四の加盟店において今利用できるようになっておるところでございます。
 さらに、昨年二月に開始した郵便貯金ICカード実証実験、これは大宮市で行っております。来年三月から開始予定の郵貯インターネットホームサービスの実証実験においても、民間金融機関と連携をしながら、安全でしかも使いやすい決済サービスの確立に向けて今取り組んでおるところでございます。
 郵政省といたしましても、国民の共有財産である郵便貯金のネットワークがより有効に活用されることは金融システム全体の効率化を図ることにもなります。今後とも、国民利用者の利便の向上という共通の目的に向けて、民間金融機関との協力関係をさらに推進してまいりたいと思っております。
#15
○佐藤(剛)委員 推進方をよろしくお願いいたします。
 時間が来ましたので、最後に簡保事業についてでございますが、保険事業は、御承知のように、それをまた地方公共団体に自主運用をして、非常に役立っております。そういう面で、これから特に高齢社会がどんどん進んでいく場合に、やはり身近な郵便局を通ずる簡保、これのいろいろな商品拡大とか、そういうことの取り組み方というのは非常に重視してやっていただきたいと思うわけであります。
 前田次官、簡保としましてどのような商品・サービスを提供してきたか、また、今後どのように取り組むかというようなことについての御所見を賜りたい。
#16
○前田政務次官 先生御指摘のように、今、本格的な高齢社会の到来に伴って、国民の自助努力は従来にも増して非常に重要になってきておると思っております。
 簡易保険では、国民に基礎的な生活保障サービスを提供するという観点から、近年においては、平成七年四月に、要介護状況になった場合に年金を割り増しして支払う介護割増年金付終身年金保険、大変長たらしい名前でありますけれども、こういうものを新設させていただきました。さらに、平成九年一月には、老後に夫婦の片一方の方が亡くなった場合の生活の支援をするために、特別夫婦年金保険というものも新たに設置いたしました。そして、国民の自助努力手段の充実を今日まで図ってきたところでございます。
 また、佐藤先生が政務次官当時に御尽力をいただきましたさきの百四十五回の国会におきまして法律の改正が認められました、日常生活を支障なく送りながらも、健康上の理由で生命保険に加入ができない方々の自助努力を支援するための保険につきましては、平成十二年四月一日から、特定養老保険、愛称は一病壮健プラン、こういう名前でありますが、これを発売することといたしております。この保険は、慢性疾患にかかっている方々に簡単に簡易保険に加入の道を開く画期的なものだと考えておりまして、来年の四月から万全の体制でサービスを提供できるよう、現在審査体制の整備など諸準備を進めておるところでございます。
 今後とも、このような商品・サービスを通じて国民の自助努力を積極的に支援してまいりたいと考えておりますので、また先生の御指導もよろしくお願いいたします。
#17
○佐藤(剛)委員 今の、一病息災保険と我々は言っていたわけですが、それについて税制措置が必要ですからね。この問題は税制措置が一緒になって完成するわけでありますので、年末について、ぜひよろしくお願いしたいと思います。
 八代大臣、小坂総括政務次官、前田政務次官、ありがとうございました。もう少し時間がありましたらお聞きしたいのですが、時間が終わりましたので、これをもちまして終わらせていただきます。
 委員長、ありがとうございました。
#18
○前田委員長 次に、横光克彦君。
#19
○横光委員 社民党の横光克彦でございます。
 各党の御配慮で質問時間を繰り上げさせていただきました。お礼を申し上げます。
 まず、大臣、御就任まことにおめでとうございます。どうぞひとつ頑張っていただきたいと思っております。
 そして、ちょっと郵政省の方々にお願いなのですが、公聴会とかを含めまして、長い議論の末、郵政三事業のあり方というのが決まったわけで、今そういった方向に着実に進んでいるわけです。いわゆる国営、三事業一体という方向性が決まったわけですが、それの最大の原因は、国民の皆様方が、やはり郵便局は必要である、自分たちの生活に完全にもう根差した、生活の一環である、そういった思いで信頼された結果がそういった方向につながったと私は思っておるのです。
 そういった中で、最近ちょっとマスコミの中で郵政省の問題が取り上げられております。私も国会に参ってからずっと六年間逓信委員会に所属しておりましただけに、郵政省という文字が三面記事なんかのところに載ると、大変どきっとするのですね。
 防衛庁やあるいは神奈川県警とかそういった不祥事もはびこっている中で、郵政省もたまにそういった文字が出ると、やはり同列のような思いを国民は持つのではないか。まだこれからの新たな公社に向かっての道半ばの状況でございますので、今こそ国民の信頼を失ってはならない大事な時期でございますので、そういったことの事の是非は私はきょうは問いませんが、マスコミで会計検査院の指摘とかいうのが出てきますと、大変心配になってきますので、どうぞ襟を正していただきたい。まずこのことを冒頭よろしくお願い申し上げます。
 先ほど佐藤委員のお話にもございました、これから二〇〇一年の事業庁、二〇〇三年の新たな国営公社という形に行くのですが、これまで国営事業として、郵政事業は非常にいろいろな政策サービスをやってまいりました。とりわけ、高齢化あるいは少子化、過疎化、福祉、災害とかも含めまして、いわゆる公共の福祉に対応したさまざまな政策的サービスをこれまでやってまいりました。
 細かく言えば、点字郵便とかあるいは介護貯金や防災協定、そして先ほど大臣のお言葉にございましたように、ひまわりサービス、地回りサービスというお話もございましたが、まことに言い得て妙だと私は思います。私の地元でも、やはりカーブのミラーが割れていたりあるいは汚れていたり、そういうときには必ず行政にちゃんと連絡するように今自然とそうなっておるのですね。大変喜ばれている。
 こういった本当に福祉に対応された政策サービスが、これから新たな国営公社に向かうとしても、当然のごとく継続されていくものと私は信じておりますが、そのあたりのことを大臣にお聞かせいただきたいと思います。
#20
○八代国務大臣 大変、郵政事業に対します御理解とまた御激励もいただきまして、ありがとうございます。
 先生御指摘のとおり、郵便局では、国民共有の生活インフラといたしまして、独立採算制のもと、ひまわりサービスそれから介護貯金、防災協定の締結など、公共性の高い施策に積極的に取り組んでいるところでございます。
 先生の大分県にも四百を超える郵便局がございますので、市町村数いろいろ含めますと、まさに地域の中にいかに郵便局というものが根づいているか、それがまた地域の皆さんの御理解をいただいているかということも日ごろ御経験の中でのただいまの御発言だったと思いますが、今後、郵政事業が新たな公社となりましても、国営事業として郵便局の性格が変わるものではございませんので、現在と同様な、いやもっとという思いを持ちながら、その理念を掲げまして、国民利用者の意向に沿って一生懸命施策を継続すべく、私も最大限の努力をしていきたい、このように思っております。どうぞよろしくまた御指導のほどお願いを申し上げます。
#21
○横光委員 先ほど大臣のお言葉がございましたように、まさに二万四千七百の郵便局というのは国民的財産でございますので、これをフルに活用して、これまで以上にこういった問題に、とりわけ大臣はそういった意欲がこれまでの大臣以上に私は強いんじゃなかろうかと思いますので、努力していただきたいと思っております。
 次に、ちょっと地上波のデジタル化についてお尋ねをいたします。
 いわゆる周波数使用計画、チャンネルプランですね、これの策定が延期されたということですが、これによって、郵政省が当初から計画されておりました二〇〇六年、そしてまた二〇一〇年にはもうアナログを廃止するんだ、こういった壮大なスケジュールがあるのですが、この計画のスケジュールに今回のチャンネルプランの延期というのは大変な影響を及ぼすと思うのですが、このスケジュールにつきましてどのようにお考えなのか、お聞かせください。
#22
○八代国務大臣 地上デジタル放送につきましては、二〇〇三年が大体太平洋側、東阪名、それから二〇〇六年、それから二〇一〇年という仕上げを目指して一生懸命努力をしているところでございますが、地上デジタル放送懇談会報告書では、三大広域圏は先ほど申し上げましたように二〇〇三年、そのほかの地域は二〇〇六年、そして本放送をと、こういう思いを持っているわけでございます。
 でございますので、私どもも、郵政省、NHKあるいは民放連等々も議論を既に始めていただいておりまして、現在、来年四月ごろを目途に、全国の親局用のデジタル放送用周波数につきましても共通認識を得ることを目標として、関係者との検討作業に入ってきているところでございます。これに沿って進めていけば、目標のスケジュールというものは、二〇〇三年、二〇〇六年、二〇一〇年に完成を目指すと。
 しかし、家庭における受像機がそれに対応できるかどうかという、お互いに送る側、受ける側との協調また協力も必要になってまいりますので、そういう意味におきましても、地上波デジタル放送というのはやはり国民の大きな期待でもございますので、まさに二十一世紀はデジタル放送の時代、マルチメディアの時代、こういう視点に立ちながら、このスケジュールは私ども変えることなく、今後いろいろな関係方面と協議を、また検討を重ねていきたいもの、このように思っているところでございます。
#23
○横光委員 計画は変えずに進まれるというお話でございますが、こういったチャンネルプランの策定がおくれるということは、まず試験放送、これがかなり厳しい状況になるんじゃなかろうか。いわゆる二〇〇三年の本放送の前提は、試験放送なくして成り立たないと私は思っているのですよ。この試験放送に果たして十分間に合いますか。いま一度お聞きいたします。
#24
○小坂政務次官 委員は大変詳しいわけでございまして、事情を御賢察でありますが、今大臣から答弁させていただきましたように、基本的なスケジュールは維持するんだ、そういうことで今準備を進めております。
 特に問題となりますのは試験放送というお話もございましたが、試験放送に加えて、周波数を確保しなきゃいけないわけです。まず、デジタルで使う周波数を確保しようとしますと、そこにはもう既にアナログ放送時代に、現在でございますが、使っている周波数があるわけで、その移動をしなきゃいけないという問題があわせて出てまいります。
 また、試験放送の期間につきましては、試験放送の内容の中には、同一周波数で、今度はデジタルになりますと各局は地方へ送ってまいりますので、その際に、そういったシングル・フリークエンシー・ネットワークというような新しい形のものが十分機能するかとか、そういうものを試験期間に、放送期間にいろいろチェックしようと思っているわけですね。
 そういうものは今既にあわせて並行して進めておりますので、そういった意味で、この試験期間が不足して、そして当初計画が達成できない、こういうことのないように今最善の努力をしているところでございます。
#25
○横光委員 今お答えのように、最善の努力はもちろんしていただかなければなりませんが、やはり今までこの問題に対しては、どうしても官主導で、先走り過ぎていた感がなきにしもあらずと私は思うのですね。そういった中、今回、共同検討委員会というのも設置されて、官と民とともにやる体制ができ上がりつつある。やはりNHKを初め民間事業の協力なくしてはできないわけですので、このあたりの協力体制はこれまで以上に強くして、意見を聞きながら進めていっていただきたい。
 そこで、その民間事業者、放送事業者なんですが、このいわゆる国策とも言える地上波のデジタル化への転換、大変な経費、膨大な経費がかかるのですね。まず、アナ・アナ転換、それからデジタル化、大変な設備投資が必要となってまいります。NHKやキー局、民放キー局も膨大な経費が要るのですが、もっと大変なのはやはり財政基盤の弱い地方局なんですね。これはもう国の政策ですからやらざるを得ない。しかし、望んでやるという形にはまだ行っていないわけですね。そうしますと、何らかの形で国の財政的な支援というものはやはり必要ではなかろうか。
 いわゆるそうした人たちの大変な不満は、金融機関、これは例えて言えば金融機関。これは、金融システムの安定化とかあるいは預金者保護とか、そういった大義名分のもとに膨大な国の資金を投入いたしました。しかし、原因は全く一民間金融機関の、それぞれの金融機関の経営失敗なんですよ。それに国が支援をした。こういう状態を見ているだけに、地方の放送事業者は、国の施策でやれと言って、みずから失敗した人たちには手を差し伸べて、我々には手を差し伸べないじゃないかという強い不満があります。
 ですから、これは、民間企業に国が補助することは難しいというお考えとかいろいろな声もあるでしょう。あるでしょうけれども、このことについて、ちょっと大臣のお考えをお聞かせください。
#26
○八代国務大臣 先般、NHK、民放連、それから郵政省、初めての代表者による会議がありまして、私もそこで激励をさせていただき、そしてまた皆様方に推進方のお願いを申し上げた経緯があり、そしてまた二〇一〇年の完全デジタル化ということのスケジュールは私たちは変えない方向でという思いを持っているのですが、確かに今先生御指摘のように、親局の方は親局の方としての対応はかなりできてはいる、また心構えはできているように思うのですが、地方局、まさに日本四十七都道府県くまなく民放テレビ、ラジオがございますし、私もふるさとは山梨でございますから、山梨放送でも仕事をした経緯があって、一体地方局の皆さんはどういう考えを持っているのだ、こういうことのお話をふるさとへ帰った折に伺ってまいりました。
 確かに、今おっしゃるように、親局から系列下のそれぞれの地方局には、この二〇一〇年に向かっての作業の難しさと、それからそれに伴うコストの問題で悩んでおられることは事実でございます。
 そういうことも踏まえて、この三者間の検討をしっかりしながら、その方向で我々はどんな支援ができるのだろうか、あるいは融資制度も含めて、税制も含めて、どういう形でバックアップができるだろうか、しかし、これはまた視聴者の大きな夢であり、要求でもありますから、それはまたしっかりと一方で私たちもつくり上げていかなければならない、こんな思いでございますので、どうぞ、これからの検討作業の結果におきまして、いろいろ御指摘いただいたことも踏まえて我々も作業を進めていきたい、このように思っております。
#27
○横光委員 いろいろな問題点があるということは重々理解しておりますが、私は、こういった苦しいとき、苦悩しながらのときに何らかの知恵が出てくるのじゃないかという気がいたしております。ぜひ、いい知恵を出して、そしてこの大変大きな国の政策がスムーズにいくようにお願いしたい。
 そして、今大臣、地上波のデジタル化が国民にとって大変大きな夢であるとか要求であるとか、あるいは国民が大変期待しているとかいうお話がございました。本当にそうですか。
 地上波のデジタル化といったって、国民の皆さんはほとんど知らない。要するに、結局、これだけテレビが国民の生活の中で、先ほどの郵便局と全く同じように生活の一部というか、生活そのものになっているそのテレビが、地上波デジタルという大変な転換になるということをほとんど知らないのではなかろうか。そしてまた、地上波デジタルというのがどのようなメリットがあるのかということもほとんど知らないのではなかろうかと私は思いますよ。
 いわゆる高品質、高画質とかいいますけれども、今のテレビでも十分高品質、高画質なんです。これがデジタル化になったらもっとよくなるというお話ですが、どれほど違うのかわからない。ほとんど差がないのではないかというぐらい今はもうすばらしい画像になっている、あるいは双方向だとか。
 確かに、一部の人たち、大変興味を持っている方たちは期待していますよ。しかし、ほとんどの方たちは、このデジタル化の問題は周知徹底されていないのではないか、そういう気がしてならない。これから十年間のスパンでございますので、そういった問題はこれからだというお考えでしょうが、国民の理解なくしてはこの大政策は進まないわけですので、どうか国民の皆さん方に、このデジタル化のメリット、これはある意味ではアンテナやアダプター等の負担も強いるような状況になるかもしれないわけですので、そういったことで、より以上に説明の徹底をしていただかなければならない。
 郵政省、これはどういうお考えでこれまでやってきたのか、またこれからどういうふうに取り組もうとされているのか、お聞かせください。
#28
○小坂政務次官 委員御指摘のとおりでございまして、やはり新しい技術というのは、その利用者の理解なくしてこれは進まないものでございます。先般の国会におきまして、当委員会において御審議をいただきました際にも、放送法の一部改正案に対しましては附帯決議を付していただきまして、同様の御指摘をいただいているところでございます。
 地上放送のデジタル化の意義等につきましては、国民の皆さんあるいは視聴者の周知を図ることの重要性については、そういった意味で十分に認識をいたしておりますし、また取り組んでまいりたいと存じます。
 このために、放送デジタル化の動向を紹介するリーフレットやあるいはインターネットのホームページ、また普及啓発用のビデオ等を作成いたしまして、一体どのようなメリットが視聴者にあるのか、そしてなぜこれをやらなきゃいけないのか、手順はどういうふうに進んでいくか、そして利用者の方々にはどういう変更をしていただかなければいけないのか。
 しかし、それと同時に、今おっしゃったように、今でも高精細度のテレビがあるではないか、こういう御意見の方も多いわけでしょう。そういう方には、インターネット等いろいろな形のインターフェースが起こって、あるいはテレビの画面を活用していろいろなサービスが受けられる、高齢化対応の対策もできる、いろいろな意味でこれはメリットがある、こういうことを私ども確信いたしておりますので、その確信が十分利用者に伝わるように、なお一層の努力をしてやってまいりたいと存じます。委員の御協力も得ながら頑張りますので、よろしくお願い申し上げます。
#29
○横光委員 ぜひよろしくお願いいたします。
 最後にもう一つお聞きいたします。
 生命保険料とか個人年金保険料の所得控除限度額の引き上げの件なんですが、実は二十五年間この控除額の引き上げはないんですね。一世帯の年間払込保険料がこの二十五年間で六倍にもなっている。しかし、この控除限度額は五万円のまま二十五年間据え置かれているわけですね。納税者の八四%、約四千万人の方々が今この控除制度の適用を受けているわけです。これは、制度目的を達成したという意見もありますけれども、私は、国民生活の中にしっかり根づいてしまっている制度である、このように考えております。
 これだけ国民のニーズが高まっておりまして、制度適用者数も多いわけですので、税制上の措置がさらに向上していくべきだ、私はこのように考えておりますが、これからの税制改正に当たっての郵政省の控除限度額引き上げについて御意見をお聞かせください。
#30
○前田政務次官 この保険料控除の問題でございますが、御承知のとおり、高齢化が今進展する中、個人の自助努力を支援する生命保険料控除の果たす役割というのはますます今重要になってきておると認識いたしております。
 しかしながら、生命保険料の控除の限度額は、昭和四十九年、三万七千五百円から五万円に引き上げられて以来、議員御指摘のように実に二十五年間据え置かれてきております。この間、消費者物価指数というのは約二倍となっておる、あるいはまた、控除の実質的価値が大きく低下しております。また、世帯が払い込む年間保険料も、四十九年当時約十万九千円であったものが、近年では約六倍の六十七万六千円となっており、五万円の控除枠では国民の自助努力の支援としては不十分であると考えております。また、いろいろな各種のアンケート調査を見てみましても、国民の約九割以上の方々がこの制度の維持拡充を今求められておるところでございます。
 以上のことから考えまして、郵政省といたしましても、国民が望んでいる生命保険料控除あるいはまた個人年金保険料控除の限度額を現行の五万から十万円へ引き上げるよう要望しておるところでございまして、国民が安心して生活を送れるよう要望実現に向けて鋭意努力をしてまいりたいと思っております。
#31
○横光委員 終わります。ありがとうございました。
#32
○前田委員長 次に、小沢鋭仁君。
#33
○小沢(鋭)委員 民主党の小沢鋭仁でございます。
 まず初めに、八代大臣、それから小坂、前田両政務次官、御就任おめでとうございます。特に大臣におかれましては、先ほども御発言の中にありましたが、私と同じ山梨県の出身の大臣ということで、選挙区は今は山梨ではございませんけれども、私たち県民も大変喜び、また期待をしているところであります。どうぞ、御活躍を御期待申し上げる次第でございます。
 そういった郷里の御出身の先輩でありますから、このように論戦を行うという話はやや気が重いところもあるわけでありますけれども、しかし、政治を活性化して、そしてそれがひいては国民生活を向上させていく、こういう観点に立ちまして、堂々と私も質問をさせていただきたいと思います。どうぞよろしくお願いを申し上げたいと思います。
 そしてまた、今回は、国会活性化法ができて初めての国会、こういうことでございますので、予算委員会等もまだ開かれておりません、そういう意味で、党の方針もこれある中で、冒頭、大臣それから政務次官も含めて、政治信条とか政治スタンスについての御質問もさせていただきたい、こう思っておりますので、どうぞ御理解をいただき、御対応をお願いしたいと思います。礼節の範囲の中でやらせていただきたい、こう思っておりますから、どうぞよろしくお願い申し上げます。
 それと、もう一つお願いを申し上げておきます。できるだけ短く私も質問しますから、三十秒から一分くらいでお答えをいただけると大変ありがとうございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
 まず最初に、政治スタンスということでお聞かせをいただきたいと思うわけでありますが、私自身は、政治家としてみずからの発言に責任を持った政治活動をしてまいりたい、こう思っておるわけでありますが、大臣、いかがですか。
#34
○八代国務大臣 私も小沢委員と同じ考えを持っております。
#35
○小沢(鋭)委員 立場によって政治家が発言を変えるということは、恐らく国民の皆さんたちにとって政治の信頼を失うことにつながりかねないことだと思います。これは一般社会においても、例えば課長になったら今まで言ったことと違うよということであれば仲間の皆さんからの信頼を失うわけでありまして、それと同じことだと思いますが、これについてはいかがでございますか。
#36
○八代国務大臣 私たちの政治というものは、年々またその政治環境を取り巻くもろもろの情勢、時には与党の立場、時には野党の立場、あるいはまた政治家個人の立場、いろいろなところにおきましてそれぞれ述べ、また自分の考え方を述べ、それがまた議論の結果として決定されたことには、民主主義は結果尊重でありますから、そうしたものは尊重していく、こういう思いでいるところでございます。
#37
○小沢(鋭)委員 個人の見解はその場合はどうなりますか。党の決定と個人の見解というのは、個人の見解も変わりますか。
#38
○八代国務大臣 私は、民主主義におきましては最終的には多数決という形にならざるを得ないケースが間々ございます。しかし、そこの場面に至るまでは、まさに本音をぶつけ合いながら、そして自分の主張を徹底的に述べて、そして自分の主張が通らない場合には通らない部分が何であったのかとみずからまた学びながら、そしてまた決定されたことは尊重しながら、そしてまた新しい視点に立って自分の考えを形成していく、そしてまた述べていくということの繰り返しであるだろう、こんなふうに思っております。
#39
○小沢(鋭)委員 今おっしゃっていただいたように、ぜひ本音でお答えをいただき、またそのプロセスもたどってみたい、こういうふうに思うわけであります。
 大臣、平成六年の参議院の予算委員会、当時羽田内閣のときでありますが、平成六年の五月二十日でございます。私は公明党は政教分離していないんだと思う、こういう御発言をしております。今はどう思っていらっしゃいますか。
#40
○八代国務大臣 平成六年という、予算委員会のお話でございましたが、平成六年といいますと自由民主党は野党のときだったんでしょうか。羽田内閣ですから、野党のときでございました。野党の立場という思いで当時予算委員会、参議院でございましたが、今思い返しますといろいろ予算委員会で私も当時の羽田政権に対しまして述べたことは記憶をいたしております。
 そして、憲法二十条に、「信教の自由は、何人に対してもこれを保障する。いかなる宗教団体も、国から特権を受け、又は政治上の権力を行使してはならない。」ということから始まった二十条がありました。当時はそういう憲法の考え方、私なりの解釈をしながら、当時、羽田内閣にそんなことの質問をした記憶は今思い返しておるところでございます。
#41
○小沢(鋭)委員 今御質問申し上げたのは、憲法の解釈の問題ではなくて、事実というか認識の問題として、公明党は政教分離をしていないんじゃないか、こういうふうにおっしゃっているんです。ですから、今はどう思っていらっしゃいますか。
#42
○八代国務大臣 私は、小渕内閣の国務大臣である以上、国務大臣の立場において内閣の方針に従うのは当然でございます。内閣としては、宗教団体が支援している政党が政権に参加することに憲法上の問題はないと考えておりまして、私も国務大臣として同じ考えを今持っております。
#43
○小沢(鋭)委員 今はまた憲法上の解釈のお答えをしていただいたと思うのですが、事実の問題として、公明党は政教分離をしていないんだろう、こうおっしゃっているんです。今はどういうふうに御認識になっているかをお尋ねしているのです。
#44
○八代国務大臣 今小沢委員から、きっとその当時の議事録を引っ張り出されての御質問ですから、例えばきのうあたり、こういうことを聞くよ、平成六年にはこういう質問があったんだけれども、それについてお尋ねしたいと思うけれどもという御通告でもいただいておりますとしっかりやりとりの中でお答えできるところがございますけれども。
 私は、自来いろいろ勉強もさせていただきながら、今公明党の立場というものも、私たちの自自公の中におきまして友党として今一緒にもろもろの政策を遂行していく、そういう仲でありますし、私はそういう意味では、今政教分離というお言葉が出ましたが、当時の私の考えに間違いがあったのかなという思いは持っております。
#45
○小沢(鋭)委員 ありがとうございます。
 そうすると、今、間違いがあった、こういうふうにおっしゃっていただいたのですが、何を根拠にそういうふうに考え方が変わりましたか。
#46
○八代国務大臣 ですから、先ほど来、憲法の条文を読ませていただいて、憲法二十条と政教分離とはどういうことなんだろうということで、いろいろ私も自来勉強をさせていただきました。
 二十条第一項の中に、宗教団体が特権を受け、または政治上の権力を行使することを禁止し、八十九条で、宗教団体への公金の支出は禁止している、こういうことになっています。「いかなる宗教団体も、国から特権を受け、又は政治上の権力を行使してはならない。」とうたっております。
 これは一般的には、国または地方公共団体に独占されている統治的権力をいうと考えられておりまして、私の当時の考え方、そして、ある宗教団体が国や地方公共団体から統治的権力の一部を授けられてこれを行使することを禁止している趣旨だということを、私もいろいろな人の意見の中で、なるほど、そうかな、こういう思いでありますから、若干私の当時の考え方と今の思いというのはそういうふうに、変わったというとあれなんですけれども、私は当時はかなり、野党という立場で述べたものにも今やはり訂正せざるを得ないという思いでいるところでございます。
#47
○小沢(鋭)委員 変わった、こうおっしゃっていただければ論理としては成り立つんだろうと思います。そして、それはそれで決してとがめられることではないと私は思いますし、事実認識で八代大臣が、公明党は政教分離していると今は認識している、こうおっしゃれば、それはそれで済むと思います。
 しかし、冒頭申し上げましたように、立場が変わって考え方が変わった、こういう話を国民の皆さんたちがどのように感じられるかということは残るわけでありまして、これは私ども、これからそれぞれ選挙で審判を仰いでいくということになろうと思います。この場面はCSを通じて今全国に流れておりますし、そしてこの議事録も字句として残っていくわけでありますから、そういった意味では私は、これ以上そこの部分は申し上げませんが、少なくても、お変わりになったという話をはっきりおっしゃっていただいた方が論理としては成り立つんだ、こう思いますが、それでよろしいですね。
#48
○八代国務大臣 私どもは、今、自自公連立政権をやっておるわけでありまして、やはりお互いに協力し合いながら、そして小渕内閣を支える一員として、今、御指摘も踏まえて、そのとおりで結構でございます。
#49
○小沢(鋭)委員 すっきりと言っていただければいいんだけれども、恐らく今のお答えだと公明党の人は納得しないんじゃないですか。まさに連立政権だからそういうふうに認識しているという前提がおつきになっているから、私は、違うんじゃないですか、立場によって考え方が変わるのはおかしい、こう申し上げているわけで、事実として公明党は政教分離をしているというふうに今思っているとすっきり言ったらいいんじゃないですか。
#50
○八代国務大臣 おっしゃるとおりだと思っております。
#51
○小沢(鋭)委員 それで結構かと思います。
 もう一点、今度は平成八年の大臣の選挙公報なんですけれども、ちょっと大変なことが書いてあるわけですね。いわゆる選挙公報で、「いまオウム真理教が裁かれていますが、政党を作った宗教団体は、オウムと創価学会です。」とまず対置を、対置というか一緒に書いてあるわけですね。「信教の自由は守らなければなりませんが、「王仏冥合」の立教精神のもと、宗教政党として、権力を握るための野望から、自由社会を守らなければなりません。」こう書いてあるんです。
 宗教政党として権力を握るための野望を持った政党というのは、この文脈では何を指しますか。
#52
○八代国務大臣 三年前の話になりますので、これも小沢委員、事前にしっかりと御通告をいただきますと、当時の私の選挙用の公報、製作過程、いろいろ議論をして臨むことも可能でございますけれども。
 まさに選挙というものはあらゆるものを駆使しながら、まことに厳しい戦いでございましたので、当時は、相手は新進党でございました。民主党もございました。共産党さんもございました。そういう中で、私も初めての小選挙区で戦いをさせていただきまして、あらゆる知恵を絞ってスタッフが政策を考えながら、この掲げることに対して選挙はどういうふうになっていくんだろうとか、あるいは党の考え方等々も御指示をいただきながらそういう政策の中身をつくり上げたという記憶はございます。
#53
○小沢(鋭)委員 これですね、大臣。これはコピーなんですが。今、どのような過程でつくられたか、こういうお話がありました。
 それから、先ほどから再三、事前通告をしていただければと、こういうお話がありますが、もちろん事前通告をして調べていただく話は、私も、それを知らなかったから云々ということで申し上げるつもりはありません。論戦のあり方としてそれはフェアではないと思っています。しかし、今お尋ねしている話は、まさにこの場でお聞きしてもお答えになれるものだと私は思っておりますからお尋ねをしているわけであります。
 もう一回改めてお尋ねしますが、宗教政党として権力を握るための野望を持つ政党というのは、この場合はどこですか。(発言する者あり)
#54
○八代国務大臣 何といいますか、選挙ですから、表現についてどうというんではなくて、私は当時はそういう思いでそういう公報を掲げて、演説もしたと思っておりますし、当時の選挙ということの一つの戦略の一端としてやらせていただいたということでございます。
#55
○小沢(鋭)委員 先ほどからいろいろ不規則発言がありますが、予算委員会が開かれておりませんので、冒頭申し上げましたように、それのかわりのいわゆる大臣所信についての一般質疑ということでお尋ねをしておりますから、委員長、どうかそこの仕切りはしっかりとお願いを申し上げたいと思います。(発言する者あり)ちょっと委員長、静粛にお願いします。
#56
○前田委員長 静粛に願います。
#57
○小沢(鋭)委員 もう一度お尋ね申し上げます。その対象はどちらでいらっしゃいますか。
#58
○八代国務大臣 もう一度質問して。
#59
○小沢(鋭)委員 宗教政党として権力を握るための野望を持った政党というのは、この場合はどこを指していらっしゃいますか。何を指していらっしゃいますか。
#60
○八代国務大臣 当時とすれば、オウム真理教の問題が大変大きくクローズアップされた時代であった、このように思っております。
#61
○小沢(鋭)委員 これは恐らく、私が先ほど読んだところ、それから、今のお答えというのは全く、少なくても文脈上はおかしいということは、これを聞いていただいている国民の皆さんもわかるし、そしてこの議事録を読んでいただければわかると思いますが、これは、お答えがそういうお答えでありますから、結構かと思います。
 余り大臣にだけ申し上げると失礼なので、後ほど申し上げます。それでは、少しお休みをいただいて、今度は政務次官の方からお聞かせいただきたいと思います。
 小坂政務次官とは、一緒に逓信委員会あるいはまた議運等をやってきた間柄でありまして、これも本当に気が重いところでありますが、一言お尋ねを申し上げます。
 小坂政務次官、藤波元官房長官の辞職勧告決議案、かつて賛成者に入っておりますね。今回はどのようなお考えをお持ちですか、お尋ねします。
#62
○小坂政務次官 今回の国会活性化法の導入によりまして、こういう形で、私どもお互いに意見を交換する機会を得たわけでございます。
 これから委員の御質問にお答えをしてまいりたいと思いますが、その委員の御質問の趣旨を私としてもしっかり把握したい、こう思っておりますので、委員に質問を返させていただきたいと思うわけでありますが、これはあくまでもお互いの円滑な委員会運営の中でお願いをしたいと思っておるわけであります。
 委員も、この国会改革を初めとして、委員会の活性化という問題については、私と今までも同じような考え方をお持ちだったと思っておるわけでございます。政治家それぞれの政治姿勢というものをただすことは、確かに必要だと思っております。
 しかし同時に、国民の皆さんが期待することは、それぞれの委員会においてそれぞれの委員会が担当する、国民に関連ある問題をわかりやすく、またその真の問題点というのは一体どこにあるのか、そういう点について、その時間内においてしっかりと明確にしてほしい、こういう期待も同時に持っていると思うわけでございます。
 委員も恐らくそういうお考えは共有をされていると思うわけでございますが、そういう点におきまして、委員の持ち時間を考えますと、こういうことだけで委員の時間をつぶしてしまうのも、なかなかいろいろなお考えがあるかと思うのでありまして、国会活性化法の趣旨にかんがみますと、委員もこういうような委員会運営をずっとやっていく方がいいのかどうか。この辺について委員御自身の考え方を私もお聞きしてから、お答えを申し上げたいと思います。
#63
○小沢(鋭)委員 全く同感だと思っています。
 ただ、小坂次官も今おっしゃったように、政治姿勢を問うのは当然のことだと思うが、できればその専門領域をと、こういうお話でありまして、全く同感でありますので、先ほどお願い申し上げましたように、短くお答えをいただければそれで結構でございます。後で十分政策論をさせていただきたい、私はこう思っております。
#64
○小坂政務次官 私は、三権分立という制度の中で司法の判断が下された場合には、それに基づいて有権者はしっかりとした判断をすべきだと思っております。そういった点で、この藤波元官房長官の件につきましては、私は、個人といたしまして、今回、野党が提出されている決議案の処理につきましては、議院運営委員会で政党間の話し合いがしっかりと行われて、そして処理されるべきものと思っております。
 また、辞職をすべきかどうかということについての判断という点で申し上げますならば、これは有権者が国会議員を選んでくるわけでございます。ましてや今回の場合には、一度辞職をされた後に再度また当選をされてきていらっしゃる、こういうことを考えますと、その有権者の意思というものを尊重すべきというふうに考えております。
#65
○小沢(鋭)委員 お答えは結構でございます。できればもう少し短くお答えをお願いしたいと思います。
 前田政務次官にも、あわせて御質問を申し上げたいと思います。
 前田政務次官はかつて、自由党が連立をした際に、それについての反対意見というか、それをおっしゃっているわけであります。平成十一年一月二十六日、ことしであります。「私は、この自自連立については大変信じがたい、異常としか思えない」、こういう発言をしております。
 今、どのようにお考えですか。短くお願いします。
    〔委員長退席、伊藤(忠)委員長代理着席〕
#66
○前田政務次官 たしか、ことしの予算委員会のときの質問の内容だというふうに思っております。私も、そのころは野党という立場でございました。そして、その問題についてお尋ねをしたことがございます。
 私は、今いろいろと経過を十二分に、そういうことになりますと、やはり国民は、今のこの景気の面からいうと、自由党との連立というものはやむを得なかったのかなというふうな、こういう認識をいたしております。
#67
○小沢(鋭)委員 考え方が変わったということでよろしゅうございますか。
#68
○前田政務次官 そのとおりでございます。
#69
○小沢(鋭)委員 考え方が変わったという話が先ほど来ずっと続いているわけでありまして、冒頭申し上げたように、私自身は、そういう政治というのは国民の信頼を失っていくのかな、こう感じているということを一言申し上げ、そしてそれはまた、先ほど来、不規則発言でありますように、国民の皆さんが最後は審判をしていくんだろう、こういうふうに思うわけであります。
 そして、大臣に改めてお尋ね申し上げますが、大臣は、今回の大臣就任の記者会見の中でも福祉に関連した発言を、そういう方針で頑張りたい、こういう話もなさいました。逓信行政と福祉をつなぐような、そういう話をなさいました。
 現在、その福祉の中で、ある意味では大変重要な介護保険の話が出ているわけでありますが、これは御専門でありますからぜひ御意見を伺いたいと思いますが、少なくても、その介護保険のいわゆる根幹ともいうべき財源問題で、自民党は保険方式をおっしゃっているわけですが、これはこれでよろしゅうございますか。大臣のお考えもそれでよろしゅうございますか。
#70
○八代国務大臣 少子・高齢化時代を迎えまして、介護の問題は大変重要な政策の一つだろう、このように思っております。ちょうどこの介護保険制度につきましても、私も参議院からすぐ、橋本総裁という中におきまして……(小沢(鋭)委員「短くお願いします」と呼ぶ)いやいや、短くとあなたはおっしゃるけれども、一応説明の中におきましては、それぞれ事前に介護保険についてのこういうことについてという細かいくだりがあれば、その質問の長さを感じて答えも短くはできるんですが、漠然と今初めてそのことを聞くわけですから。
 そういう意味では、介護保険は保険制度というものが決まってまいりましたので、それは四月一日から実施をしていただいて、そして、あまねく高齢者の皆さん方がいつでもどこでも介護サービスが受けられるという体制は、私たちの願いでございました。この保険制度というのは、介護保険サービスというものは大変重要な政策だ、このように私は思っております。それでよろしいでしょうか。
#71
○小沢(鋭)委員 自由党は今、税方式、こう言っているんですね。それから、公明党さんは、施設は税、在宅は保険というふうに報道がなされているように聞いています、すなわち半々と。根幹部分でこれだけ違うんですが、まさに福祉の専門家として、根幹部分がこれだけ違う話、これでもちますか。
#72
○八代国務大臣 私も実は、介護サービスというのは高齢者だけのサービスではなくて障害を持った人たちもサービスが受けられる、介護というものに年齢の差異があってはならない、こういう一つの持論もありました。
 それから党内の議論におきましても、今振り返ると私は若干自由党さんの意見に近いのかなと思うのは、むしろ社会保障費として、年齢に差異なくあまねくすべての人に対しての介護というものがやはりいいのではないか、こういう私なりの意見も述べてまいりましたが、先ほど来私が言っていますように、いろいろな意見があって、それが集約されて党の決定になって、そして介護保険サービスというものが出てきたわけでございます。
 そういう意味では、三党間でそれぞれ代表者がこの問題に対しましてもちょうちょうはっし議論をしていただいておりまして、そういう中ですべての人たちが一生懸命、高齢者のために介護保険サービスというものを成功しよう、それからやはり少子化にこたえるためにもという思いでやっていることでございます。
 いろいろな意見が目指すものは必ず富士山のてっぺんだと思いますので、静岡側がいいか山梨側がいいかという意見の違いはあるにいたしましても思いはみんな同じだろう、私はこのように思っておりますので、この推移を見守り、いい介護が来年四月から実施されて、そしてこんなにすばらしい介護ならおれたちも保険料を払おうよと六十五歳以上の皆さんがしっかり言っていただくというときのために、今の経過措置の中において、半年間はそういう意味での試行錯誤であるという考え方は、なるほどな、今そんなふうに思っておるところです。
#73
○小沢(鋭)委員 私は、今大臣がおっしゃった、目的は一緒だというのはそのとおりだと思います。しかし、その根幹の方式が税と保険というのは全然違う。これは政策を運営していく上で、いずれはどっちかに決定していかなければいけない話になると思います。
 そうした根本の考え方が違う政党が連立を組んでいく今回のこの連立は、まさに事前に政策協議をきちっと行って連立を組んだわけでないものだからこういう問題が起こっている、ここがこの連立の最大の問題なんだということを私は指摘をしておきたいというふうに思います。
 ということで、政治論として最後の問題だけさせていただきます。
 八日付の朝日新聞の朝刊で、大臣の記事が載っておりました。資金管理団体が神奈川県の宗教法人出雲大社相模分祠から献金を受けた、こういう話でありまして、大臣自身も反省している、こういう話があって、返却の方向でと書いてある。
 返却なさったのですか。いつどのようになさいましたか。
#74
○八代国務大臣 実は、私のいろいろな福祉活動に対しまして、昨年とことし、十万円、二回にわたって個人として協力するということでございましたので、これはいずれにしても、政治活動と福祉活動、なかなかその分岐点は難しいものですから、私の管理団体に納めさせていただき、それをまた出させていただいたことによって大変御迷惑をかけた、私自身もそう思っております。
 それと同時に、個人と思っておりましたが、記者の取材によって、若干その経緯の中に違いがあるものですから、それでは誤解を与えるということで、これは返却をすべきだということで今指示をしたところでございます。
#75
○小沢(鋭)委員 返却されていないのですか。
 それから、この程度のことは大したことではない、単なる軽率な間違いだ、こういう御判断でいらっしゃるということですね。
#76
○八代国務大臣 いろいろな人たちの個人的な応援は個人献金という立場で受けることがございますが、その意味におきまして、私は出雲様にいろいろな面で御指導もいただいておりまして、しかも私のそういう活動に意気を感じて分祠長さんが個人として、私への御支援だ、このように思っておりましたので、素直に私は受け取らせていただきました。
 しかし、それが若干、先ほども言ったように、取材の経緯をもちますと、そうではない、事業収益の中ではない部分でありましたので、それは誤解を招くことにもなりますし、大変申しわけない思いを持ちますので、御返却をするということを今指示したところでございます。
#77
○小沢(鋭)委員 一日も早く確認をとっていただきたいというふうに思います。もう新聞報道が出て大分たっておりますので、それをお願い申し上げておきたいと思います。
 政策論に入ります。
 情報通信分野は日本にとって極めて重要な分野だ、私はこう思っておりますが、大臣、同じお考えでよろしいですね。
#78
○八代国務大臣 民主党ネクストキャビネットの郵政大臣のお言葉、私も同じ考えでございます。
#79
○小沢(鋭)委員 予算が、平成十一年度はいわゆる一般会計の〇・二二%なんですね。他省庁の情報通信分野を入れても〇・七七、米国の一・六二の約二分の一なんですね。米国にネットワーク部門を含めておくれをとっている、こう言われているのです。私は低いと思っていますが、大臣、どう思いますか。
#80
○八代国務大臣 そういう意味におきましても、これから重要な情報通信産業でございますので、私たちも努力をし、また委員各位のお力添えもいただきながら、やはり二十一世紀のリーディング産業として情報通信分野というのは大変重要であります。アメリカに比べるまでもなく、日本が低いのは間違いありませんし、そういう意味でも、これからは技術力、競争力をしっかりつけていくために、私たち郵政行政、情報通信分野におきましても、いろいろ産学官を含めた英知を絞ってやっていくには、それなりの裏づけとなる予算が必要でございますので、今度の補正予算におきましても、あるいは来年に向かう平成十二年度の予算におきましても、私たちも精力的に予算獲得のために、それがまた二十一世紀へのかけ橋になる、こういう思いで頑張っていきたい、こんなふうに思っております。
    〔伊藤(忠)委員長代理退席、委員長着席〕
#81
○小沢(鋭)委員 今までも皆さんそうおっしゃってきたのですね。なぜふやせないのかというところを分析しないとだめなんだろうと思います。
 これは若干政治的な発言に聞こえるかもしれませんが、やはり今大臣が所属なさっている自民党という政党はいろいろなしがらみがある。いろいろな皆さんたちとの関係がある。そういういわば既得権のしがらみの中で、情報通信分野を思い切ってふやせないのではないですか。
#82
○八代国務大臣 既得権とふやせないというのはどういうことか、よくわかりませんけれども。
#83
○小沢(鋭)委員 もちろん予算をどんどん額を大きくしていけばそれはできると思いますが、今、財政が大変逼迫しております。ですから、財政が一定規模の中でふやしていくためにはほかのところを切らなければいけない、それが切れないのではないですか、こういうことを申し上げております。
#84
○八代国務大臣 財政が厳しいのはもうすべての人が承知していることでありますので、情報通信分野への投資というのは、新規産業、雇用の創出を通じて我が国経済の新生をリードするとともに、二十一世紀の発展基盤として大きな役割を果たすものであるということは当然認識として持っております。このため、平成十一年度予算においては総額千五百億円の情報通信・科学技術・環境等二十一世紀発展基盤整備特別枠が設けられたということでございます。
 このうち情報通信分野には約半分の七百十二億五千万円が配分されている。情報通信分野への予算の重点化が図られた。
 これが少ないか多いかという議論はいろいろな評価があろうかと思いますが、平成十二年度予算におきましても、情報通信分野は、情報化、高齢化、環境という総理の提唱したミレニアムプロジェクトの三大柱の一つにこの情報化というものが位置づけられておりますので、そういう意味におきましても、私たちはいろいろな意味で予算の獲得もしていくことに努力をしたいと思っておりますし、基幹ネットワーク、インフラ整備、情報化の飛躍的推進というようなことを考えますと、やはり今こそ大切なときだという思いに立って、今後とも、予算獲得につきましては、中身の濃いもの、またしっかりとした二十一世紀へのかけ橋としての政策づくり、これに励んでいきたい、このように思っております。
#85
○小沢(鋭)委員 今おっしゃったことは、先ほど私が総論の中で申し上げた、しかし、おっしゃっていただいたけれども、〇・二二%なんですよ、こういうことを申し上げたところの中身の説明をいただいただけなんですね。それが低いと思いますかと言ったときに、大臣は低いとおっしゃった。だから、なぜふやせないのかということをお聞きしている。少なくとも私どもの鳩山新代表は、みずから、自分が総理になったらこの情報関連予算を一兆円に拡大したい、現在約一千億だとしましょう、十倍に拡大したいという話を掲げてこの前の代表選を戦いました。私もそう思っています。それについて、だから、なぜふやせないのかということをお尋ねしているんです。
#86
○八代国務大臣 予算は、いろいろな形をつくりながら、それぞれの関連性もございますから、郵政省の予算が、それが情報通信のすべてではなく、それは通産省も、あるいは他の科学技術庁も含めた大きなパイの中で、その分野を受け持つ郵政省としての政策が、こういうものをやっていこう、それに対する予算はこうだ、こういうことでございます。
 鳩山代表が一兆円と言うのであれば、その一兆円がどういう中身であるかというのをもしお聞かせいただければ、それも参考にしていきたいと思うのですが、一兆円はどんなふうな中身でございましょうか。
#87
○小沢(鋭)委員 それは具体的に、学校インターネットのものとか、補正予算の話も既に提案しておりますから、それをまたお調べいただきたい、こういうふうに思います。
 しかし、申し上げたいと思いますのは、予算がふやせないということは、私がさっきから指摘しているのは、しがらみがあって切ることができない、そこのところが政治的に一番問題じゃないですか、こういうことを言っているのですね。
 それと、もう一つ考えられるのは、やはり情報通信の重要性に対する認識が低いのではないか。情報通信というのは、郵政だけの話じゃないですよ。農業の分野も運輸の分野も、あらゆる分野をカバーして、まさに時間と空間を超えていくんですよ。それがまさに新しい情報通信分野の壮大な世界の姿です。そういった点が今の自民党を中心とする政権はわかっていないのではないかという話を申し上げておきたいと思います。だからこんなに低いんだ。これが来年ふやせるかどうか、ちゃんと見ていますからね。期待をしていたいと思います。
 それから、これの大もとになるビジョン、例えばアメリカはIT2、韓国はサイバーコリア21等々あります。我が国のこれに匹敵するものは何ですか。
#88
○小坂政務次官 委員にお答え申し上げます。
 私ども連立を組んでおります与党の政策といたしましても、これは、自民党、自民党と先ほどからおっしゃっていらっしゃいますが、連立を組んでおります三党でございまして、三党で構成しております内閣の方針として、情報通信は大変重要な分野であって、予算も重点的に配分をしたい、そういう意味で、小渕総理も、先ほど来大臣が申し上げましたように、ミレニアムプロジェクトの中の柱としてこれを位置づけているところでございます。
 ただいま御指摘のありましたようなそういうビジョンといいますか、コアビジョンですね、日本の場合にはどういうものになるのか、こういうことでございますけれども、私どもは、まず情報通信のインフラの整備については、民間と、そして……(小沢(鋭)委員「短くお願いします」と呼ぶ)短く申し上げたいんですが、御質問の内容が非常に……(小沢(鋭)委員「それに対応するビジョンは何ですか、こう聞いていますから、何々ですと答えていただければ結構なんです」と呼ぶ)
 このミレニアムプロジェクトを初めといたします情報化、高度情報通信社会推進本部を中心として、二十一世紀を開く発展基盤の整備、新規産業と雇用の創出、だれもが参加できる情報通信社会の構築、こういった三つの柱、これに構成されるビジョンでございます。
#89
○小沢(鋭)委員 恐らくそういうことになるのだろうと思います。
 そして、いわゆる各省を束ねる、こういうことで考えたときには、高度情報通信社会推進本部のおつくりになっている高度情報通信社会推進に向けた基本方針、これは平成七年の七月と、それから今回、平成十年十一月だったでしょうか、それをやっていると思いますが、それが恐らく各省庁またがった、対応するものになると思いますが、これで間違いないかと思いますが、いかがですか。
#90
○八代国務大臣 まさにおっしゃるとおり、各省またがりまして、いろいろな意味では、具体的には、まず電子商取引の本格的普及、それから公共分野の情報化……(小沢(鋭)委員「その事実認識だけで。それがそうですか」と呼ぶ)そうです。(小沢(鋭)委員「中身は後でお聞きします」と呼ぶ)ですから、通産省も、もちろん今おっしゃった農林水産省も文部省も建設省も、ありとあらゆるところに絡みながら、トータル的には情報通信といういろいろな政策は、これは郵政省も郵政省としてのイニシアチブをとっていくのは当然でありますけれども、そういう意味で、すべての省庁にまたがるものが情報通信分野における二十一世紀の一つの大きなかけ橋の、それがまたビジョンの根幹になるということを申し上げたいのでございます。
#91
○小沢(鋭)委員 ですから、大臣、今お答えいただいた話をちょっと私なりに整理させていただくと、まさに高度情報通信社会推進本部のつくっている基本方針が国としての各省庁を網羅した最大のものだということでよろしいですね。もう一回、よろしいですねと、それだけ聞きたいのです。
#92
○小坂政務次官 委員の御指摘のような各省庁またがるような全体的な、そういった意味でいえば、これはミレニアムプロジェクトという名前で総称をする部分になってくるわけですね。その中の情報通信分野に特化した部分で申し上げるならば、今おっしゃったような高度情報通信社会推進本部の決定をいたしております基本方針になってくるわけでございます。
#93
○小沢(鋭)委員 その基本方針は平成七年と平成十年、二回出ております。なかなか私は内容的には評価をしています。これは何が一番変わっているか御存じですか、大臣。基本ですからね。一番大きな特徴で結構です。
#94
○八代国務大臣 高度情報通信社会基本方針というものに対しましては、三つの原則、四つの目標ということを掲げておりまして、電子商取引の普及とかあるいは電子政府の実現、情報リテラシーの向上、情報通信インフラの整備、そういうもので、今までのものを踏襲したものもあれば、新たにそこに考え方を上乗せし、そしてまた二十一世紀を目指した政策というものも掲げている、こういうことでございます。
#95
○小沢(鋭)委員 これの一番大きな特徴は、いわゆる前回、平成七年のときはインターネットという話がほとんどなかった。そして、今回はまさにインターネットという話が中心になっている。まさにネットワークの社会、こういう話が物すごく大きなウエートを占めている、こういうふうに私は思っています。
 ですから、そこのところをこれからまさに各省庁統合してやっていかなければいけない。そして、私は、先ほど来、我が仲間の不規則発言もありましたが、それを連携していく、まさにそのシステムが弱いんじゃないですか、この推進本部だと。
 私は提案をしたいと思います。これも鳩山代表が提案をしている話でありますけれども、情報執行責任者、CIO、チーフ・インフォメーション・オフィサー、そういったものを各省庁にしっかりとつくって、そして副総理格のCIOの担当相を置いて、それが内閣全体をカバーしていくというくらいの構造をつくらなければ、これからまさに情報通信社会を推進していく上ではやっていけないんじゃないですか。今の推進本部では足りないんじゃないですか。
#96
○小坂政務次官 先ほど来の変更点についてでございますが、委員が御指摘のように、インターネットの急速な普及というのは、確かに大きな点でございます。また同時に、皆さん御存じのように、携帯電話も爆発的な普及をいたしました。また、電子商取引というものも一体どのくらい具体的になってくるかわかりませんでしたが、これも急速に進展をしてまいりました。
 こういった点を踏まえて十一年度の改定を行ったところでございますし、この一番大きな相違点というのは、アクションプランを制定したところでございます。このアクションプランの制定によりまして、具体的に年次を限ってどのように進めていくかということが明確になってまいりました。これによって、今御指摘のように、これから具体化するのにどういうふうになっていくのかよく見えないとか、そういったような懸念は払拭をされてくる。
 私どもは、着実にこのアクションプランを実施することによって、国民の皆さんの理解を得て、日本が世界に冠たる情報通信立国、こういうような形で二十一世紀に繁栄をできる基盤をつくっていきたい、このように確信をいたしております。
#97
○小沢(鋭)委員 もう一回、では小坂政務次官に聞きます。
 情報執行責任者といったようなものを各省庁に置いて、それを統合するような副総理格の担当相を置いて内閣を束ねて推進していく、こういう発想は、今回はとるおつもりはありませんね。
#98
○小坂政務次官 それは小渕総理がお考えをいただくところでございますが、民主党の党首を初めとした皆さんがそのようなお考えを持っているということはただいまお聞きいたしました。
 そういうことで、なるほどそういう考え方もあるのかなという気もいたしますが、今の体制で私ども、新たに私どもも総括政務次官並びに政務次官として、政務次官も増員をいたしまして強化をいたしましたし、政務次官相互の連絡も密にいたしております。こういうアクションプランを制定し、ミレニアムプロジェクトのような内閣主導の一つの枠組み、プロジェクトができますと、横の連携も密にしておりますので十分に対応できる、このように考えております。
#99
○小沢(鋭)委員 まさに小渕内閣、小渕総理がお決めになることだというのはそのとおりでありますが、時代は速いですから、小坂さんがまさにそういう立場に早くお立ちになった方がいいんじゃないですかね。そうすると国民は喜ぶかもしれません。
 それと、最後に大臣に専門的な分野でお尋ねします。情報通信分野は小坂さんが出てきてしまいますので、大臣に放送の分野でお尋ねします。
 青少年に対する有害放送、こういう話が出ておりますが、大臣、今のいろいろな放送、そして、郵政省も調査を、青少年と放送に関する専門家会合の取りまとめというのをことしの六月にやっておるのですが、放送の青少年に与える悪影響というのを感じますか。それとも、そんなのは一切ない、こういうふうにお考えになりますか。
#100
○八代国務大臣 私も、長い間放送関係に籍を置いておりましたので、当時の放送と今日の放送を見ておりますが、随分テンポも変わっておりますし、中身も変わっておりますし、それからまた、番組の制作意図も随分変化があることは事実でございます。
 しかし、表現の自由の問題あるいは公共の福祉の問題、それぞれのテレビ局がそれぞれの意図を持って、また、そういうものを含めた青少年へのもろもろの影響、また、番組の公共性、その波及効果、そういうものを考えていきますと、それぞれが律していただくことが重要だと思いますし、そういう意味でも、個人的には行き過ぎたところがないわけではないというところもないわけではございませんが、しかし、その辺は各社がそれぞれ放送倫理に基づいて、公共性というものをしっかり踏まえて番組制作に取り組んでいただきたいということを感じております。
#101
○小沢(鋭)委員 質問時間が終わりましたので、終わらせていただきます。
 まさに私自身のライフワークでもありまして、放送と青少年の問題、まさに大臣と今そこの部分では考え方は似ております。しかし、因果関係があった場合にどのような対応をしていくか、今の自主規制、それをどのような運用をしていくのか等々詰めるべき点は多々あると思います。
 精力的にお取り組みいただくことをお願いして、私の質問を終わらせていただきます。どうもありがとうございました。
#102
○前田委員長 次に、伊藤忠治君。
#103
○伊藤(忠)委員 民主党の伊藤忠治でございます。
 まず最初に、八代郵政大臣、初入閣おめでとうございます。そこでお聞きしますが、大臣、気分はどんなものでございましょう。
#104
○八代国務大臣 十月五日に、まさに図らずもという言葉を使わせていただくとしますと、図らずも郵政大臣という大役を拝命いたしまして、大変緊張をいたしておりますと同時に、その重責を日々感じながら、二十一世紀を展望しつつ、郵政行政、しかも奥が深いし、また未来、そしてまた身近な問題等々いろいろ山積している問題もございますので、日々ベスト、勉強勉強、こういう思いで一生懸命頑張らせていただいているところでございます。
 まだあれから四十日しか経過しておりませんので、十分御納得いただく御答弁ができないかもしれませんけれども、よろしく御指導のほどをお願い申し上げます。
#105
○伊藤(忠)委員 言うまでもありませんで、郵政大臣というのは郵政行政をつかさどる政府の最高責任者の立場におありだと思いますね。当然のことでございます。
 それで、一連の国会改革が今進みつつございますが、きょうの委員会は、政府委員制度が廃止になりましたので、大臣と両政務次官が政府を代表して終始答弁に立たれるというシステムに変わりました。
 これまでの委員会の答弁の場に限って申し上げますと、どうしても不案内な部分が出た場合には官僚の皆さんに答弁をいただくだとか、あるいは、古い制度が続きましたので、いや、もう任せておけばいいわということで、表に出る、そういう儀式の部分は大臣、政務次官がやられたと思いますが、あと行政の分野についてはもうお任せという実情が我が国には長く続いていたと思うんですね。これではいけないというので、政治家、大臣以下政務次官お二人を含めて先頭に立って、名実ともに郵政行政を仕切っていく、こういう制度に変わったと私は理解をいたしております。
 これは、与党さんも私ども民主党も、一連のそういう国会改革については積極的にやろうというので法改正にも取り組んでまいりまして、まだ部分的ではございますが今日に至っている。こういう認識について、郵政大臣、気持ちが合うのか、合意できるのか、お聞きをいたしたいと思います。イエスかノーかで結構です。
#106
○八代国務大臣 国会の活性化という形でこういうスタイルになりまして、それゆえに重責を日々感じておるところでございます。
 しかし、この逓信委員会におきましては、まさに政策論争をしていただきつつ、国民の皆さんがこの情報通信に寄せる期待、それも私たちは十分、与野党を問わず議論をしながら、そして政策を構築していくということが大切だ、このように思っております。
 そういう意味では、同じ政治家同士で、いろいろなやりとりも結構でございますけれども、いつ幾日の発言がどうだとかこうだとかというような形になってきますと、なかなかお互いの率直な政策論争ができない。それはまた別の機会でやれるのではないかという思いを持ちますと同時に、やはり今まで確かに官僚の答弁に依存をしてきたという一つの流れから、政治家同士がそれぞれの立場立場で、与野党が議論を活発化していくことは大変いいことでありますし、それがまた政治の基本でなければならないと思っております、試行錯誤の部分もないわけじゃないかもしれませんけれども。
 私は、そういう意味で、一つ一つの言葉というものには責任が伴ってまいりますし、また行動におきましてもそのとおりでありますし、また、郵政省がそれぞれ事務方と協議する中におきましても、我々は我々の意見をしっかり述べながら、それがまた国民の声であるという思いに立ってこれから政策立案に携わらなければならない、こういう思いでおります。
 そういう意味でも、御質問の細かい部分はなるべく事前に、お互いに協力し合いながら、そして、いい二十一世紀をつくろうという広いお気持ちを諸先生方に持っていただくことも一方で大変重要ではないかというふうに思っております。
#107
○伊藤(忠)委員 それでいいのです。お互いに議員同士が話し合うということを大いにやりたいと思っております。
 それから、質問の中身も、何でしたら大臣がお見えになりまして、伊藤さん、次の委員会ではどういう質問をするんだ、私は聞きたいということで質問をおとりにいらっしゃったらどうですか。結構あるでしょう、スタッフの皆さんは事前にいろいろな角度から迫っておみえになりますが、そういう皆さんが事前に聞かれて、こういう質問があるように思うということを大臣や政務次官にお話しになっても、直接自分は聞いていないですから、靴の裏から足をかいているみたいなもので、現場でやり合いをしたら、どうも違ったな、あんな質問が来るとは思わなかったということだってあるわけですから、どうぞそのあたりは遠慮なしに、次の委員会ではどういう質問をするんだ、おれはこう思うというようなことを、事前でもよろしいし、本番でもいいじゃないですか、その辺をフランクにやりたいと思いますね。
 それで、本論に入りますが、例のNTTの接続料問題をめぐります日米交渉、これだけではございませんが、随分とアメリカ政府が日本政府に対して規制緩和という名のいろいろな要求を、要望書というのですが、私は中身を読んでびっくりしました。要望ではなくて、このようにやりなさいという命令書みたいな中身になっていますね。こういう交渉のやり方、アメリカの態度というものを具体的に見聞きいたしますと、これは驚きでございます。
 一例ですが、これは郵政省からいただきました、十月六日に米国政府が日本政府に出しました要望書の中身でございます。
 一番初めに電気通信の項目がございます。これは重点課題なんでしょう。電気通信の項目が幾つあるかと拾ってみましたら、全部でたしか六十七項目ございますね。その中身が実は大変な問題を含んでいます。これはお聞きください。
 まず一点。「地域競争の進展を測り、具体的な目標を決めることができるようにするために、測定規準(例 競争事業者が支配する地域回線の数)の作成を開始し、一九九九年末までに公表する。」これが一つです。私は重点を抜き出したのです。
 それから、その次には、「二〇〇〇年度から、」これはNTTのことなんですが、「「指定電気通信事業者」としての相互接続条件を、移動体サービスとしてはNTTドコモに、長距離サービスとしてはNTTコミュニケーションズに適用する。」
 それから、今度はインフラのところへ来ていまして、「一九九九年中に、日本は、NTT、電力会社、鉄道会社が、所有または支配するすべての電柱、とう道、管路、および線路敷設権へのアクセスを、透明、非差別的、迅速、かつコストベースで提供することを義務づける規則を策定し、これを二〇〇〇年度に実施すべきである。この規則で以下のことを定めるべきである。」というので、ずっと細目が、やる中身がぶら下がっているわけですね。列記されています。
 最後になりますが、「都市部における(建設省の電線共同溝のような)公共のとう道および管路の建設を促進する。」と書いてある。
 私もニューヨークへも行って現地で聞いていますけれども、大体アメリカ自身が、ニューヨークの周辺まで大容量の、言うならば広帯域の専用線は敷いておりますけれども、中まではほとんど入っていないのですよ。入れようと思ったら、ビルが古いものですからインテリジェントビルができない。だから、中で商売をやろうと思って通信処理業者が店を開こうと思いましても、とてもじゃないけれどもお金がかかってできないのです。
 アメリカ自身がそういう大変な問題を抱えているのですが、後の方の項目にありますよ。これも私はびっくりしました。建設分野であるのですね。つまり、通信にかかわる分野で、日本はそういう通信インフラが敷きにくいような住宅事情になっているから問題である、これをきちっと直せ、一様なものに整理しなさい、それが前提条件である、現状のまま置いておくというのは障壁だというのですね。そこまで実はアメリカ政府は我が国に迫ってきているわけでございます。
 それで、私はこれを読んで思ったのですが、この中身はすごい、これはびっくりしたと同時に、ひどい、さらに、これは内政干渉ではないかと私は思ったぐらいでございます。そんな格好でいつもアメリカ政府にがんがんと押しまくられて、我が国政府は、電気通信分野でいいますと郵政省が担当されることになりますが、そういう厳しい状況の中で交渉をやられているのでしょうか、郵政大臣。
#108
○八代国務大臣 日米規制緩和対話というものは、平成九年六月のデンバー・サミットの際の日米首脳会談で……(伊藤(忠)委員「そんなもの関係ないのですよ。こういう状況で行われているかどうか」と呼ぶ)ですから、したがいまして、それは今委員がおっしゃるように、文書の脈絡、提案はそういう形になっております。
 しかし、私たちは、米国政府からの要望はありますが、電気通信分野における規制改革等については、競争の促進を通じて料金の低廉化とかいろいろなことに取り組んでおりますし、高度化、多様化を図るなど、利用者の利便増進や産業経済の発展に寄与するために、規制緩和をどう受け入れ、そしてまた規制緩和をアメリカ側にどう注文をつけということで、今事務方で一生懸命議論をいたしておるわけでございます。
 したがって、言われっ放しではなく、我々もアメリカのいろいろな幾つかの規制に対しては切り込んでいく、これが日米のあるべき姿だというふうに思っておりますので、これから日本側からも、対話の双方向性の原則にのっとって、米国政府に米国市場参入の際のあいまいな審査基準や、二重規制とか、インターネットサービスに係る国際回線費用負担のあり方等々、私どもが申し上げるべきこともたくさんあるわけでございます。
 我々は日本の国益を考えることが第一でございますので、決して言われっ放しではなくて、そしてまたそれを押しつけられることに我々がへいと服従するものでもない、こういう気持ちで日米交渉、情報通信分野には臨んでいきたい、こんなふうに私は思っております。
    〔委員長退席、中沢委員長代理着席〕
#109
○伊藤(忠)委員 どうも前置きが長過ぎます。私は意外と端的に言っているつもりですから、それについて焦点を絞って、そうなんだ、そうではない、こう思うということを大臣ぜひともお答えいただきたいと思います。
 ですから、大臣は一年でかわらずに三年やってもらっても結構なんですよ。そのようにやった方がいいのです、政府も。何か毎年夏が来るとローテーションで大臣がかわるというようなことはやめられた方がよろしい。そうでないと、政治家が責任を持って行政の名実ともに責任者としてこういう場合交渉に当たってもらわなければいけませんから。これは国民としても望んでいることじゃないでしょうか。
 では、そこまで言われるんだったら、私申し上げますよ。余りきれいごとを言わない方がいいと思うのですが、平成十年五月の日米共同現状報告、これはもう大臣もお読みだと思いますよ。郵政省が長期増分費用モデルを実施するに当たりまして、NTTの経営、利用者料金、ユニバーサルサービスへ大きな影響を与えないよう適切に配慮する、このように日本政府の対応を表明しているわけです。アメリカ政府は、日本政府の言った態度表明を認識として共有しているのかどうか、この点をお伺いします。
#110
○小坂政務次官 委員御指摘のように、昨年五月のときには注をつけておりますし、アメリカはそれを尊重して交渉に当たっていると認識をいたしております。
 また、ただいまお話のありました「日本における規制撤廃、競争政策、透明性及びその他の政府慣行に関する日本政府への米国政府要望書」、こういう文書でございますが、確かに細かい内容でございまして、私なんかは交渉当事者ではございませんけれども、見ておって、ここまで言われなきゃいかぬかなと思いますが、これは多分、民族、文化の違いなんじゃないでしょうかね。
 要するに、向こうがそういうふうに言ってくるということでありまして、それを私どもは聞く中で、今大臣がお話しになりましたように、黙って聞いているわけではございません。同じように要望を出しているところでございます。
#111
○伊藤(忠)委員 今の日本政府がそういう表明をしたことに対して、アメリカ政府はそういう日本政府の認識を共有しているんですかどうですかという質問をしているんです。お答えをどうぞ。
#112
○八代国務大臣 当然、このやりとり、お互いに言うべきものは言い合い、共有しなければ議論は成り立たない、こう私は思っております。
#113
○伊藤(忠)委員 ことし十一月の一日、二日の二日間にわたりまして日米交渉が行われました。これは名称としては、新聞報道でもございますとおり、日米規制緩和電気通信会合というのですか、この席でアメリカが現在接続料の六〇%引き下げを初めて要求した。郵政省研究会モデルが確定しましたのは九月十七日なんですね。それで十一月一日、二日にこの日米会合が行われたわけです。それを知っているものですから、アメリカ政府はそういう言い方をしてきたわけですね。
 九月十七日に郵政省研究会モデルが確定しているわけですが、これを現在の接続料に置きかえますと四〇%の値引き、コストダウンになるわけです。こういう我が国の動きを見きわめた上で、アメリカは六〇%引き下げるべきだという態度で迫ってきたわけです。これは両国間の正式交渉なんです。
 国内では全然この接続料問題、例えば長期増分費用方式でやるのか、どういう方法をとるのかということはまだ決まっていませんよね。それが最終的に郵政省内でオーソライズされますと、これは大臣が指令なさるのでしょうか、指示なさるのでしょうか、来年の通常国会に改正案ということで出るわけでしょう。今、その過程にあるじゃないですか。その過程にある大変重要な時期に両国間交渉が先行してやられまして、正式テーブルにそういう、六〇%でいくのか、研究会モデルは四〇%になるが郵政省はまだ決まっておりませんがというようなやりとりが実際に先行して交渉テーブルにのってしまうわけです、公に。
 こういうことは万々ないと思いますけれども、中をとったような格好で、郵政省が、これは日本を代表しているわけですから、このあたりでいこうかというような話になっていったとしたら、これは議会の議論というのは、実際に法案に出てくるときは結論ですからね。経過の一番大事なときに全然議会にも報告もなくて、我々全然物を言う機会もなくて、それが一方的に決まっていくということになったら、一体、これはどうとらえていいのか。これは大変重要な問題だと思いますね。
 それで、我が国の言うならば狭い範囲でいっても、これは業者間の問題だというので、業者の間でもオーソライズをされていないじゃないですか。ましてや、一般の国民の皆さんにとってみれば、そのことが言うならばサービス料金などにどういう影響をもたらすかというのはまだまだこれから議論をしなければいけないときに、交渉だけが先行してしまう、事実上の結論が出てしまうということになったら、これは我が国の通信主権というのは一体どうなるのかという問題にまで広がっていくと私は思うんですよ。
 だから今、真剣勝負をやらなければいかぬですし、気を使わなきゃいかぬですし、一つ間違うと大変なことになる、そういう日米間交渉の過程にあるわけですから、日本を代表される大臣は、これはきちっとスタンスを固めていただいて、アメリカの不当な要求に対しては断固としてこれをはねのけてもらう、日本政府としては全然それには応じることはできません、国内の事情が、まだ全然オーソライズされておりませんということで、変なやりとりで結局ずるずると相手にはまり込んでいくようなことのないように、私はここで八代郵政大臣のはっきりした答弁をいただいておきたいと思うのです。どうですか。
#114
○小坂政務次官 委員の御質問の大臣の決意というところは後ほど大臣から答弁をさせていただきますが、その前に、十一月一日、二日に行われました専門家会合の席上において、私どもは、米国側から数字的な提示は行われていない、すなわち委員がおっしゃったような六割削減というような要望は、数字としては私どもは聞いておりません。
 また、国会に諮っていないではないかという御指摘でございますが、この長期増分費用等の方式の導入検討という問題につきましては、これはあくまでも日本政府として主体的に取り組んできたところでございますし、また本件と国会との関係におきましては、電気通信事業法の規定に基づきまして、接続料金のあり方や料金の額自体については郵政大臣が決定することができると認識しております。
 しかしながら、長期増分費用方式の導入という点については、現行の電気通信事業法では予定をいたしておりませんので、法改正を必要とするという意味で、改めて国会において御審議を願うことになると思っております。
 残余の点につきましては、大臣の方から答弁させていただきます。
#115
○八代国務大臣 今いろいろ御指摘をいただきましたが、先ほど来申し上げておりますように、この問題につきましては、アメリカはアメリカなりの言い分がある、こちらはこちら側としての言い分がある、お互いにそれを共有し合いながら、お互いに今議論を詰めている最中でもございます。
 そしてまた、巷間言われるように、マスコミ報道に私もびっくりしたのですが、そんなことが決まっているわけじゃありませんし、何よりも利用者への負担がこれ以上ということ、これも防がなければなりませんし、東西のNTTも、苦しい中におきまして今それぞれ体力の強化に努めているという状況を考えましても、あるいは今、日本列島をくまなく、ユニバーサルサービスというNTTの基本の一つとしての公共性を考えましても、まさに国の情報通信は私たちはNTTに非常にすがっているところが大きいと思いますし、さらに、そこは私たちは守るべきものは守っていかなければならないという思いでございますから、一月までには答申をいただかなければなりません、そして三月には両国でまとめ上げなければならないという作業は残っておりますけれども、しかし、今御懸念いただきますようなことにならない方向、私たちは、毅然とした日本の考え方をアメリカ側に伝えながらこの問題の解決の道を探っていきたい、このように思っているところです。
#116
○伊藤(忠)委員 私は、大臣のその態度表明をいただいても、なおかつ不安が残るんです。結局は、やられていくんじゃないかと思っているんです。いや、それは伊藤さん違うよ、あなた、そういう見方というのは失礼だ、日本の郵政省はそんないいかげんなものじゃないとたんかを切る人がいましたら、どうぞ私をしかってください。私はずるずるやられると思っているんです。その上で失礼なことを言いますが、お許しください、私はそう思っているんですから。
 実は、その上でお聞きするんですが、大臣、長期増分費用方式という、新たな接続料金を算定する方式ですよ。一つのモデルなんですよ。これはアメリカが先に持ち出したんですか、日本が先に持ち出したんですか、どちらですか。どうぞ、わかっている方で結構です。
#117
○小坂政務次官 本件につきましては、電気通信審議会の審議の過程で話がまず最初に出てまいりまして、その後に、長期増分費用モデル研究会というものを、電気通信局の方が事務局になりましてメンバーに集まっていただいたわけでございますが、そこでさらにこの検討を進めてきたところでございます。
 また、その際に、研究の過程として、外国における接続料金の設定ということで欧州並びに米国等の事例を研究している中で、こういう考え方がある、こういうモデルのつくり方があるということで勉強させていただいたところでございます。
#118
○伊藤(忠)委員 それは、日本が、言うならば火をつけたんであって、アメリカはむしろそれに乗ったんだという理解でいいですか。
#119
○小坂政務次官 これは、あくまでも我が国において主体的に、この研究会が研究をし、そして我が国の接続料金の設定においてどういう審議をしていったらいいのか、NTTの経営内容というのは私どもには十分に知り得ないわけでございますので、NTTの主張というものを、ある意味でカウンタープランというものをぶつけて、そしてその議論の過程で落としどころを探っていこう。こういう意味では、長期増分費用というある意味でバーチャルな構成でありますけれども、そういうものをつくって、そして議論に資するという意味でやってきたものでございまして、あくまでも我が国が主体的にこの問題に取り組んでやってきたわけでございます。
 その過程において、米国がこの長期増分費用に言及しておりますのは、あくまでも米国においてそういうものも研究してきたという点で、日本がそういう方向にあるんであればこういうことも検討してほしいという要望として言ってきているところであるというふうに理解をいたしております。
#120
○伊藤(忠)委員 さらにお伺いしますが、長期増分費用方式を実施している、言うならば先進国の実態を見ましたときには、それは日本よりも欧米の方が早い、こういう認識でいいでしょうか。
#121
○小坂政務次官 そのとおりでございます。
#122
○伊藤(忠)委員 大臣に伺いますが、もう大臣も研究されまして詳しいと思いますけれども、長期増分費用方式というのは、アメリカは一部しかやっていないんですよ。なかなかこれは全体に適用できないわけですよ。だから、市内電話は市内網しかやっていないんです。これはもう事実なんです。これはいろいろな団体が調べているんですから、私は一応それは事実だと思っていまして、それが実態なんですよ。
 それから、イギリスは、我が国のNTTが主張していますトップダウン方式と同様のモデルを、まあこれでいこうかというのが現状なんです。ドイツもフランスも、これは検討中なんです。それが先進国の、言ったら情報通信先進国の今日の状況なんですよ。
 にもかかわらず、得たり賢しとばかりに、アメリカは一連の、今やられております日米交渉の中にがんがんと実はアクションを起こしてきているわけでしょう。そのことは釈迦に説法だと思うんです。郵政省の皆さん、みんなわかっていると思うんですよ。にもかかわらず、結論はやられてしまうというようなことがあっては、いかんせんこれは国益に反すると思います。
 正直言って、これはNTTなんとかじゃないんですよ。このモデルが決まりますと、二十一世紀の情報社会というのは、いろいろな通信業者がこれから千変万化どんどんと発展しますね、やはり世の中に出てくるわけですよ。そういうものを全部規制していくことになるわけでございます。だから、言うならば特定の業者の問題だというふうに考えますと大変禍根を残すというのが私のスタンスでございますから声を大にして申し上げているわけでございまして、その点を、伊藤忠治の認識とぴたっと合うかどうかは別にして、まあまあその辺で合うなというふうにお考えなんでしょうか。
    〔中沢委員長代理退席、委員長着席〕
#123
○八代国務大臣 ハートはぴたっと合っております。ぴたっと合っておりまして、私たちもまさに、アメリカはアメリカ流の長期増分方式もあるし、あるいは英国は英国の考え方もあるし、私は、日本型のいわば情報通信というものも一方では考えていかなきゃいけませんし、その日本型の情報通信時代は何かといいますと、やはり、NTTの特殊会社としての責任、公共性、そして、まさに津々浦々に張りめぐらされるインフラ整備等の中心的な役割、こういうものを考えたときに、これはもうアメリカのそろばんで私たちの日本を合わすということは、寸法は無理だろう。英国流も参考にはなっても、それは日本とは違いが出てくるかもしれない。日本は日本の考え方に沿って、だからこそ今私たちは、言うべきことは言いながら、そして私たちの国益を守るという視点に立ちながらこの問題に取り組んでいかなきゃならない、こう思っております。
 定額方式というような形も一方ではございますし、さらに、インターネットというグローバル化された今の状況を考えますと、いろいろな意味で参考になる意見は多々あるし、それは謙虚に私たちは導入していくべきだろう。これがお互いの、大人の外交の一つのテクニックではないかなというふうに思っております。
 したがいまして、今後も一生懸命努力をしていきたい、心は通い合うもの、このように思っております。
#124
○伊藤(忠)委員 お役人さんが答弁を従来される、そういう場面での質問に何度か私は立たせていただいているわけですが、やはりそういう議論はできないですね。お役人さんの場合はやはり幅がございまして、これから絶対出ないというので、心はどう思っていても、言葉としては、公式の場では発言としてはなかなか出てこなかったですね。大臣、さすがやはり政治家でございますよ。そういう立場でぶつかっていただきたい、私はこう思っているわけです。
 それで、アメリカが殊のほかNTT問題を抜き出すというのは、これは特殊法人だからだと私は思っておるんです。これが民間の、言うならば純粋民間だったら、いかんせんアメリカも、あっち向け、こっち向けのところまでなかなか交渉テーマにはのせることできないように私は思うんですね。最近はわかりませんよ、怖いもの知らずですからね、何をやっているかわかりませんが。ちょっと言い過ぎましたけれども、そんな気がしますね。
 それで、実はNTTが特殊法人だと定義づけられているそのゆえん、何がその要素なのかということで考えてみますと、一つは、市内回線網の大宗を所有しているということですね。二つが、ユニバーサルサービスを義務づけられているということでしょうか。三つ目は、株式の過半数を大蔵省が握っているということですね、これはまたこれから大変問題になると思うんです。それから四つ目は、人事権を八代英太郵政大臣が認可制で握っている、こういうことなんです。御本人は恐らく承知の上だと思いますが、そうなんです。だから、偉い様の人事は、あなたがうんと言わぬかったら、株主総会で決まってもだめなんです。特殊法人なものですからそういうシステムになっているわけです。
 だから、我が国の情報産業を代表するフラッグキャリアとしてNHKと同様に位置づけているんじゃないですか。私は、特殊法人、フラッグキャリアと位置づけている理由をそのように認識しているのですが、これは大臣、認識は一致するでしょうか。
#125
○八代国務大臣 一致をいたします。
 そういう意味におきましても、NTTというものがいかに私たちの情報通信社会における、また二十一世紀を展望したときに大切な特殊法人としての、民営・分割という形はたどってはおりますが、しかし、そこにはしっかりと国民一人一人のインフラ整備を含めた、あるいはサービスを含めた大変な御努力もいただいておりますし、そういう意味でもこのNTTの御努力に、私たち郵政省としても過ちを犯してはならないという考え方でしっかりとNTTは支えていかなければならない、こういう思いは一方では抱いているところでもございます。
#126
○伊藤(忠)委員 ありがとうございます。そういう認識はお互いに共有できると思うんですね。ところが、そのフラッグキャリアのNTTが、だんだんフラッグキャリアとしての地位が危うくなってきている、私はそのように思っています。
 株は上がっていますね。株というのは余り実態とリンクしない場面がございまして、株屋さんに言わせれば、なぜあの株が上がったのかというのはまた株屋さんの理由がございますから、私は全然素人でございますからそこまで言及する知恵はございませんが、調子よく上がっておるんですが、実際の置かれておる立場というのはだんだんと危うくなってきておる、私はそう考えています。
 なぜ危うくなってきておるのか。その要因を申し上げます。五点ございます。簡潔に申し上げます。
 まず第一点は、長期増分方式が導入をされますと、もう収入はがんと落ちますね。これは郵政省も資料でお持ちでございます。研究会モデルによる接続料金の値下げだけで、東日本が三年間に一千二百億、西日本も三年間に一千億実は収入が減ります。そうでなくても西日本は今赤字です。こけるのじゃないでしょうかね。四年目に起きてくれればよろしいけれども、三年間どどっと減っていって、起きてこずにこけたままだったら、これは倒産です。そういう状況になる。
 一方、これからプライスキャップ制が導入されていくわけですが、これが東西それぞれで三百五十億ずつ収入減になりますね。収入が減っても、経常利益でプラスになっていて赤字でなければ、企業としてはどうにかすれすれのところでやっていけるということだって経営者が判断するかもわかりませんね。しかし、それでは体力が非常に、やはり強化という部分は、設備投資が当然落ちますから、どうしたってうまくいかないというのが一点目。
 二点目が、御承知のように、東西のNTTというのは固定電話をやっているわけですね。ところが、ドコモに代表されますように、携帯電話の数の方が固定電話を上回っておるわけですよ。これからだんだんそうなっていきます。もっと携帯電話はふえます。
 私、町を歩いていましても思いますよ。公衆電話の中にお嬢さんが入りまして、公衆電話の方へおしりを向けて携帯電話をやっていますものね。あれを見ると、今日の象徴だと思いますよ。だから、携帯電話全体がどんどんとこれからは進展するんじゃないでしょうか。このことによって、東西の収入はだんだん下降していきます。これははっきりしているんですね。
 三点目。ユニバーサルサービスの経費負担というのはそれなりにかぶりますね、法律で義務づけられておりますから。あまねく公平にサービスを提供しなければいけないという公的な義務を負っているわけで、このことの費用負担というのは、法律が変わらない限り永遠に続くわけでございます。
 四点目。民間の市内網の独占状態が崩れまして、だんだんとNTT両社の市場が縮小化していくということです。そういう言い方だったら語弊がないと思うので、私はその言葉を選んだのですが、縮小化していくと思います。相対的な問題なんです。つまり、電力系だとかいろいろなところがやはりどんどんと事業を起こされますから、言うならば、NCCの市場がだんだん通信網が広がるということになるわけです。これに加えて、爆発的にこれから進展するのがCATVじゃないでしょうか。
 我が三重県というのは、全国でもトップクラスにCATVが発達している県なんです。そこに加入しております加入数は、大体一〇%を超えます。もうそこまで来ています。第三セクターによって地域回線網というのがどんどんと張られていくわけです。インターネットが当然各家庭で使われますね。もちろん電話だって、やろうと思えば事業者ならばやっていけるわけですよ。便利なものです。それが各家庭に、くまなく地域回線網がこれから発展していくと思うんです。
 ということは、NTTにかわってもう一つの網ができるわけですから、それがどんどんと人気を集めて広がっていって稼働するということになれば、片方の収入が下がることはもう常識なんで、そういう時代を本格的に今迎えようとしておりますね。これはやはり、これから情報通信のあり方を郵政省も検討なさるわけですが、このことは絶対に重要なポイントになってくると私は思っています。そのことを抜きに、これからのネットワーク構想なり、あるいはインターネットどうのこうのと抽象的には言いますよ、言いますが、これが非常に大きなファクターになっていくと私は思っておりまして、そういう影響がこれからは大きくなっていくんじゃないでしょうか。
 五点目は、どんなに赤字で苦しくとも、株式の配当をやらなきゃならない義務があります。大蔵省に株式の配当をしなければいかぬわけですよ。赤字企業は株の配当を普通しなくていいんですよ。私、そう聞いています。自分は経営者になったことはないんですが、そうでしょう。
 ところが、赤字企業であろうと黒字企業であろうと、NTTの場合には法律で義務づけられていまして、最大の株主の大蔵省に配当しなきゃいかぬ。一〇%なのか八%なのかというのは、これはいろいろその時々で決めるんでしょうけれども。財源は大蔵に行くわけですよ。赤字企業から吸い取っていくわけです、株主が。
 そして、売却益の使途でもそうですが、御承知のように国債整理基金、赤字国債の穴埋めに使っておるわけでしょう、現在、特別会計で。もう一つは産業投資特別会計で、それを投資しておるわけですね。これは、公共事業のシーリングの別枠でやられていることはもう御承知でしょう。常識なんです。
 だから、私は、ここに資料を持っていますけれども、何とこれは皮肉なんですが、私も資料をめくってわかったんですが、預金保険機構、あそこに八千億、この売却益を投入しておるわけですよ。一体これはどういうことや、そう思いますよね。
 本来、親というのは、子供をいたわること、かわいがる立場じゃないですか。子供が瀕死の重症にこれからだんだんなっていくというのに、まだその上に親はあぐらをかいて、子供から吸い取るなんということは一体何を考えておるのか。リストラをやるといったって限界がありますよ。これは大いにやっていくんでしょうけれども、これはやはり限界があります。
 そういう厳しい状況にこれから本格的に、言うならば、NTTというのは、好むと好まざるとにかかわらず、客観的な条件として、事実としてそこに追い込まれていくんだということを、私は事実をもってお訴えしたいんです。フラッグキャリアどころか、大変な状況になっていく。特殊会社のままでいいのか、未来はあるのかということを私は訴えたいと思うんです。
 それで、電力は、地域独占が維持されながら通信事業に参入していますね。JRは清算事業団方式で赤字をそれなりに埋めてきましたね、公費援助で。民営化しまして、どうにかそれで走っています。そこがまた通信事業に参入しましたね。そういう例が公共事業であるじゃないですか。
 では、何でここだけは、言うならば自力でやっていけと。やっていけるうちはいいんですけれども、どうにもならないところへ迷い込んでいく、はまり込んでいく。ある意味ではアリ地獄、そういう状況下にあるわけで、しかもなお長期増分費用方式を導入してやったら、骨皮筋右衛門になってしまう。それでも郵政省はまだ、我が国のフラッグキャリアとして位置づけておやりになろうということなんでございましょうか。
 大臣、お答えをいただきます。
#127
○小坂政務次官 たくさん御質問をいただきましたので、順番にお答えしたいところでございますが、最後の方から逆にちょっとお答えをさせていただきます。
 一つは、委員は、赤字会社であっても、そこから配当を吸い上げて大蔵省はそれをよそへ回してしまうんだ、親が子を育てるのは云々とおっしゃったわけでございますが、現在NTT、特殊会社は黒字でございまして、国が持っております株のその割合に応じて配当を受けているわけでございます。また、一〇%という現在の状況は、委員も御指摘されましたように、そのときの状況で変わるわけでございます。ですから、これもお互いの合意の上ということでございます。
 そういった面から、私ども基本的な姿勢として、NTTが今日までに果たしてまいりました日本の情報通信を支えてきたその基盤の整備、また、全国あまねく通信施設を配備し、公衆性を持って営業してきたその努力を多としておりますし、これを守っていかなきゃならないという基本姿勢ではございますけれども、まずもって、国民生活に不可欠な電話サービスのあまねく日本全国における安定的な提供の確保や、電気通信技術の研究開発の推進、成果の普及という観点からこの特殊法人という位置づけをしているわけでございます。
 しかし、従来のナショナルフラッグキャリアという意味は、これは国際通信にもNTTが進出をしていただいておりますし、また、国際通信が国内通信の方にも入ってきております。こういった環境の変化の中で、従来の役割とは若干変質していることも事実でございます。
 また、長期増分費用の導入によって減収が起こる、それで会社はつぶれてしまうぞ、こういう御指摘でございますが、この長期増分費用の導入に当たりましても、郵政省といたしまして日米交渉においても常に主張しておりますことは、先ほどの御指摘のように、平成十年五月の日米共同現状報告の中にありますただし書きのように、我が国のユニバーサルサービスへ影響を与えない、また、東西NTTの利用者料金への影響というものを最小限にとどめなきゃいけない、また、東西NTTの経営への影響というものを考慮しなきゃいけない、こういった三つの点は十分にチェックポイントとして配慮をして、長期増分費用に基づく接続費用等の算定というものを審議会において御審議いただけるものと期待をしているところでございます。
 そういった意味で、プライスキャップの導入という点におきましても、これがすなわち利益を全部奪ってしまうものではなくて、プライスキャップというのは、やはり市場競争原理に基づいて導入していこうという考え方でございますので、民主党さんの基本的な考え方と同じ路線にあるというふうに認識をいたしておりますし、その意味で、このプライスキャップ導入によって直ちにNTTが赤字に転落をするということはないというふうに認識をいたしております。
 また同時に、固定電話であるNTTの東西会社、これに加えて、御指摘のようにドコモもこれはNTTのグループの中でございまして、NTTが持ち株を持っている会社でございます。そういった意味で、市場において利用者の、携帯と固定電話、その相互間で移動が起こってもそれなりにバランスをとる体制を会社独自の経営戦略の中でこれは考えていると思うわけでございまして、そういった点で、これらの導入によって直ちにNTTの負担が致命的なものになる、このようには考えていないところでございます。
 また、ユニバーサルサービスを維持するための費用負担、こういうことについてのお話もございました。そういった点で、このユニバーサルサービスを維持していただくために、私どもは、特殊会社という位置づけをして、国としても政策的にユニバーサルサービスの提供が不可能になるような事態には陥らせない、こういう方針で臨んでいるところでございますので、その辺、委員の御理解をいただき、委員の御指摘の趣旨は十分に体してこれからの指導に当たっていきたいと思いますし、また、通信行政の運営に当たってまいりたいと存じます。郵政大臣ともども全力を尽くしてまいりますので、どうぞよろしく御指導のほどお願いを申し上げます。
#128
○伊藤(忠)委員 反論したい部分もございますし、さらに議論を続けたい部分もあるのですが、時間が参りましたのでそうもいきません。したがいまして、最後になりますが、前田委員長に要請を申し上げたいことがございます。
 今後のマルチメディア社会にどう対応していくべきか、その政策の基本的な考え方は那辺にあればいいのかということなどについて議論をする場として、この逓信委員会の中に、仮称ではございますが、マルチメディア政策研究小委員会なるものを設置できればいいなと、このように思っているわけでございます。ぜひとも前田委員長に設置方について検討をいただきたい、心からお願いを申し上げまして、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。
#129
○前田委員長 ただいまの御提案については、理事会において検討、協議させていただきます。
 次に、福留泰蔵君。
#130
○福留委員 公明党・改革クラブの福留泰蔵でございます。
 八代大臣におかれましては、就任おめでとうございます。意欲を持ってこの郵政行政に全力で取り組んでいらっしゃることだろうと拝察をいたします。
 当委員会において大臣の所信的あいさつが行われまして、きょうはそれを受けての質問をさせていただくところでございます。郵政行政にかかわる問題については情報通信の分野と郵政三事業の分野が中心だろうと思いますが、私は、限られた時間でございますので、情報通信の分野に限って質問をさせていただきたいと思います。
 当然、大臣のあいさつの中にもこの情報通信の分野の重要性の認識はあるところでございますけれども、二十一世紀の国民生活は、IT、いわゆる情報通信技術の革命によって大きく変貌するということが期待されているわけでございまして、これはもう申し上げるまでもありません。
 実際の暮らしの上でどういうふうになっていくのかということを考えてみますと、いろいろなイメージがあるわけでありますけれども、例えば、大臣も特に関心が深いと聞いておりますけれども、福祉の分野においても、盲導犬や、カーナビといったこういった機能が腕時計の中に埋め込まれたりしてくるだろうとか、それから、のどのごく微細な動きで声の出る携帯スピーカーが開発されるんではないかとか、また、手話の動きがそのまま声となって相手に伝わっていくんではないかとか、これら、身障者の方たちにとっても健常者と同じように就業機会が確保できるための情報機器が活用できるんではないかというような期待もあるわけであります。
 また、健常者、一般の生活者にとっても、欲しいものがいつでも電子商取引によって注文ができて支払いができる、家庭でも外出先でも、こうしたいつでもどこでもだれもが易しく使えて情報入手やコミュニケーションができる、そんな暮らしが実現できる社会、これがまさしく私は高度情報通信社会だろうとイメージしているわけでございます。
 大臣あいさつの中で、
  近年急速に発展する情報通信は、産業競争力の強化、新規産業、雇用の創出の礎として日本経済新生に大きな役割を担う分野であるとともに、少子・高齢化、グローバル化等の我が国の諸課題に的確に対応し、豊かな国民生活を実現するなど、二十一世紀の未来を開く基盤を形成するものでございます。
とおっしゃっておられます。
 今私も申し上げましたけれども、大臣のイメージされる情報通信分野が国民生活の豊かさをどのように実現していくというふうにお考えなのか、この高度情報通信社会は国民生活のレベルから見てどんな社会なのかということをお答えいただければと思います。
#131
○八代国務大臣 御質問ありがとうございます。
 情報通信は、経済、生活等あらゆる分野の活動を支える基盤でございます。
 企業であれ、家庭であれ、行政であれ、各分野において情報通信の高度化を推進することは、社会経済活動の効率性を高めると同時に、民間あるいは行政双方におけるサービス向上をもたらすものでもございますし、個人の情報発信力を向上させます。
 さらに、社会参加の機会を拡大していきますし、豊かな国民生活の実現につながるという基本的な考えを述べさせていただきながら、幾つか具体例を申し上げますと、例えば、企業の販売活動に電子商取引を導入することにより、消費者は、より早く安く商品を購入することが可能となります。まさに、アメリカの今日の経済が非常に強い状況、好調というのはそこにあると言われておりますし、一日も早いインターネットビジネスのための電子商取引を導入すべきだ、このようにも思っております。
 また、デジタルテレビあるいは携帯電話、カーナビ等、身近な家電製品とインターネットを接続することによって、だれもが簡単にさまざまな情報を入手することが可能となります。
 今委員御指摘のように、例えば、視覚障害者にとって盲導犬にかわるような情報が、例えば、一メートル先には段差がありますよ、その角を右に曲がってくださいというぐあいな情報通信の世界によって、あるいは手話も画面の中でしっかりと文字に変わるようなことも、それぞれのいろいろなものをつけながら、そういうものが可能になるというような研究も、もう実用化の方向にも来ております。
 そういう意味でも、日本の家電会社というのは大変な力を持っております。先般も私、ソニーのメディアワールドあるいはナショナルの最新の技術研究所等を訪ねてみましたが、想像を絶するような、既に先取りの、私たちの暮らしへの大きな情報産業というものが、今研究が熱心に進められておりますので、これが実用化されるのはもう時間の問題だろうなという思いがいたします。
 またさらに、行政手続の電子化の推進によって、家庭にいながらインターネットを介して住民票の取得等の手続を行うことが可能になっていく、これも、まさに電子政府ということが今度のミレニアムプロジェクトの中でも一つの柱になってまいりますので、二〇〇三年ぐらいをめどとして、国の政治はもとより、三千二百の市区町村をネットでつなぎながら、紙にかわった、新しい身近な行政のお手伝いができるのではないかという思い。
 さらにまた、障害を持ちますとなかなか通勤も大変だ、しかしそこに、野田郵政大臣も大変力を入れておられたSOHO、スモールオフィス・ホームオフィスというような形で、障害者が一々雇用される事業者のところまで行かなくとも家の中で仕事ができる、そういう感覚。子育てをしながらあるいは介護をしながら一緒に雇用関係が結べるようなテレワークというようなもの、こういうはかり知れない形の中で情報通信の発展というものが、大きく、これからの高齢者の生活におきましてもあるいは障害者の自立への道におきましても、いろいろな意味で活用されていくのではないかというものを持っておりますので、まだまだほかにもたくさん、夢のような話は現実にもう商品化されようとしておりますだけに、大変私も期待をし、また一つ一つを見守っていきたい、こんなふうに思っているところでもございます。
#132
○福留委員 まさしく高度情報通信社会というのはこれからの時代の流れでありますけれども、時代の流れであるということを認識しながら、我が国としてもそれを先取りする形で、世界の情報通信の流れの中でおくれるということがあってはなりませんし、これは先進的に取り組んでいかなければならないと考えております。
 大臣、私もあいさつを伺っていて、これは大変期待を持って伺った部分があるんですけれども、「二十一世紀の諸課題に的確に対応していく上で情報通信が目指すべき政策の方向につきまして、二十一世紀のかけ橋となる情報通信の新基本政策という形で取りまとめ、内外に提起していきたい」というふうに大臣はお述べになりました。
 政府の中では、我が国の高度情報通信社会の構築に向けた施策を総合的に推進するとともに、情報通信の高度化に関する国際的な取り組みに積極的に協力することを目的としました高度情報通信社会推進本部が平成六年八月に設置されているわけでございまして、これは御案内のとおりでございます。
 ここで、平成七年には高度情報通信社会推進に向けた基本方針が策定されておりますし、平成十年にはこの見直しが行われて新方針が発表されております。この新方針においては、特に重要な点として四つの点が挙げられております。
 四つの目標として、先ほど他の委員の質疑の中で大臣もお答えになりましたけれども、電子商取引の普及、電子政府の実現、情報リテラシーの向上、情報通信インフラの整備、これを当面の目標として掲げているわけであります。
 ここで私が大臣にお尋ねしたいことは、今回大臣の提起されました二十一世紀のかけ橋となる情報通信の新基本政策というのは、今の推進本部の新方針との関係性をどう考えていけばいいのか、この点についてお答えいただければと思います。
#133
○八代国務大臣 まさに今委員御指摘のように、電子商取引の本格的普及、公共分野の情報化、それから人材育成と情報リテラシーの向上、高度な情報通信インフラの整備、この四つの柱が基本になりながら、今後、具体的かつ明確な目標をつくっていかなければならないというふうに思っております。
 これも郵政省がイニシアチブをとっていくのは当然でございますが、具体的な施策を関係省庁が一体となってやっていかなければなりませんので、総合的にこれからこの分野におけるビジョンというものをつくっていきたいと思っております。
 私は、二十一世紀へのかけ橋となる情報通信ビジョンというものを何とか年度内にまとめ上げたいと思っております。世界各国それぞれの情報通信における、アメリカはアメリカ流の、英国は英国流の一つの国家戦略というものがありますので、そういうものを私たちも掲げながら内外にアピールしたい、このように思っております。
 審議会のまとめ、議論もさることながら、やはりこういう問題は、広く国民の皆様、有識者の皆さん、いろいろな方々に呼びかけて、国民の総意という思いに立っていかなければいけませんし、いろいろな、障害者も含めた、そういう意味での情報弱者、一方では大きく情報通信が進展していく中で取り残されていく人たちも出てきては大変でございますので、いろいろな分野で補完する意味で、この四つの施策を下支えをするような形でビジョンはまとめ上げなければならない、こんなふうに思っているところでございます。
#134
○福留委員 今御答弁いただいて、まだ検討中ということでございますので、そのビジョンの中身はこれからということだろうと思いますが、お聞きしていて、まだビジョンがはっきり伝わってこない部分があるわけでございます。
 私の実感としては、高度情報通信社会推進本部の基本方針、また新方針にいたしましても、一つは、体系性、統一性に欠けるのではないかという感じがしてなりません。
 また二つ目には、現状の各省庁の抱えているこの問題に対する積み上げ方式で何らかの案が出てきているような感がしてなりませんので、国民生活の多様化、質的向上への具体的ビジョンというのが、そこに国民の立場からなかなか見えてこないという感じがしてならないわけであります。冒頭、最初に私が国民生活はどう変わっていくんですかということを質問したのは、実はそこにもありますけれども。
 それから、電子政府という概念はあるんですけれども、各省ばらばらだというふうな感じがしてなりません。特に電子政府の問題については、行革という観点が非常に乏しい感じがしてならないわけであります。
 そこで、大臣がビジョンをつくるとおっしゃいましたけれども、私は、もっと、来るべき高度情報通信社会における国民生活といった面から、それから政府、行政のあり方といった面から、そして民間経済といった観点から、こういった三者が一体となって国家としてのあるべき姿を示していくことが大事であって、そしてそのビジョンを達成するということを明確な目標として示していくことが大事であって、そして、その上で体系的、統一的な施策を実施していくということが重要だろうと思うのです。そういった意味で、私は、高度情報化社会推進中期計画、仮称ですけれども、こういったものを策定していくべきではないかと考えますけれども、大臣の所感を伺いたいと思います。
#135
○八代国務大臣 いろいろな御示唆、ありがとうございます。
 まさにおっしゃるように、高度情報通信社会推進本部におきましては、昨今のインターネットの普及等も踏まえて、情報通信の高度化に関する私たちの国の取り組み、政府全体としての強力な推進をしていくために、昨年十一月に基本方針が出ました。それに振り回されているわけじゃありませんけれども、さらにそれを補強する意味で、やはり今おっしゃるように、いついつまでにどういうことをやるのだというアクションプランというようなものも、当然この時期になれば必要だというふうに考えております。
 これも、言ってみれば次なるかけ橋への、私の考えとするビジョンの中に網羅したいとは思っているのですが、このアクションプランには、例えば平成十一年度中に電子認証業務に関する制度整備に着手するということがまず一つ。それから、平成十一年には個人情報保護のあり方を検討するための検討部会を推進本部のもとに設置するということが一つ。それから、平成十一年度から十三年度までには高度道路交通システム、通称ITSと言っていますが、これに関する研究開発を実施する。それから四つ目として、平成十三年度までにすべての小中高にインターネットを接続する。これは、やはり二十一世紀は子供や孫たちの世紀でもありますので、これが新しい教育の中における読み書きそろばんになってほしいという思いで、こんな形を中期として考え方を持っております。
 諸施策が、明確にこれは定められているものでございますので、したがいまして、私といたしましては、現在この基本方針に定めている当面の重要目標を実現するためのアクションプランに示された諸施策を、関係省庁と連携をしながら一体となって着実に推進していくことが大切だというふうに考えておりますので、それにふさわしい予算もこれは確保しなければなりませんし、どうぞお力添えのほどを心からお願い申し上げておきます。
#136
○福留委員 現状の新方針にのっとって、アクションプランに基づいてやっていかれるというお話でありますけれども、私が問題提起させていただいたのは、やはり最終的なゴールを、全体像のゴールですね、今個々のプランの目標達成の年月というものを示されましたけれども、全体の国民生活のイメージというものを国家像としてまとめて、そこに至る行動計画みたいなものをつくったらどうかという私の中期計画の提案でございますので、それはまたぜひ検討をしていただきたいと思います。
 続きまして、先ほども議論になっておりますけれども、電子政府についてお尋ねいたします。電子政府についてはもう大臣も認識していらっしゃると思いますが、電子政府の実現へ向けて今動き始めているわけでございますけれども、どちらかというと、この電子政府の中身も、統計や白書などの政府から国民への行政情報提供の面でインターネット等の電子媒体を活用していこうといった程度にしか感じられないわけですね。総じて見れば、依然またこれもアクションプランの段階にとどまっている感がしてなりません。
 一方また、電子政府の一番大事なことは、情報公開という観点であります。政府のあり方としてこれが最も私は大事だろうと思いますし、公開の媒体の問題も、インターネット、電子媒体の活用を中心とするというような明文の規定もないのではないかという感じが私はしております。さらに、標準化メソッドについてもステップ等の推進にとどまっておりまして、情報化プロジェクト推進メソッドを国家的事業として取り組む体制はまず皆無じゃないかという感がしてならないわけでございます。
 大臣のこの電子政府に対する認識と、それから電子政府を実現するための我が国の課題をどのように考えていらっしゃるのか、お聞かせ願いたいと思います。
#137
○八代国務大臣 電子政府も、これも早期の実現という思いで私たちも取り組んでいるところでございますが、情報通信の活用を促進することは、いろいろな意味で国民生活の利便性の向上や日本経済の発展にとって極めて重要でございますし、今、情報公開等々も含めて、それからまた三千二百の市区町村をネットで結びつつ、電子政府を実現するには、行政の効率化やサービスの向上のためにも大変重要だというふうに思っております。
 先般、電子政府の構築をミレニアムプロジェクトとして取り組むことを決定いたしましたので、このことも、これも郵政省がイニシアチブをとっていくのは当然でありますが、関係する省庁と相まってその取り組みが一層加速されるもの、このように思っております。
 今度、郵政省は二〇〇一年から総務省になっていくわけでありますが、その中におきますと、自治省がともどもこの総務省の中に入ってまいりますので、いわば電子政府という取り組みは一層加速されるというような思いがいたしますし、いろいろな申請手続、届け出手続、行政手続のオンライン化など、電子政府の実現に向けて必要な情報通信技術の開発にもこれから積極的に取り組んでいかなければならないというふうに思っております。
 外国などにおきましても、かなりこの部分はもう積極的に取り組みが始まっておりまして、私たちはミレニアムプロジェクトとして取り組み、平成十五年度までには、平成十五年、これが一つの目標のターゲットになりますが、電子政府の基盤を構築する。こんな思いでやりたいとは思っておりますが、その間におきましては、政府認証基盤の構築とかセキュリティー、影の部分もまた一方ございますから、セキュリティーの部分等々もやはり重要な課題として残っておりますので、もろもろの議論を通じながらその方向を目指していくことが大切だ、このように思っているところでございます。
#138
○福留委員 ミレニアムプロジェクトの中で電子政府をこれから推進していかれるということであります。
 それで、実は電子政府ということの我が国の課題について今お尋ねしたわけでございますけれども、私はさまざまな、例えば予算をつけて行政情報を電子サービスで行うようにしていく、そのハード、ソフトの整備をしていくということも重要だろうと思っておりますが、最後はやはり、電子政府というものは政府のあり方が変わっていくのだ。国民とのコミュニケーション手段が、紙とか直接会って行うものから、サービスのあり方が電子情報を通じてアクセスもでき、またサービスもできるといった形になると、政府のあり方が変わっていくのだろう。
 これは、当然行政が効率化されていきます。国民へのサービスは拡大しつつも、政府の効率化によって行政改革はどんどん進んでいくといったものになっていくのだろうと思いますし、そういった行政情報の開示の問題とかさまざまな手続を電子手続で行えるようにするためには、私は法的整備が必要だろうと思っておりますが、こういった法的整備という観点からの電子政府実現への課題についてお答えいただきたいと思います。
#139
○小坂政務次官 御指摘のとおりでございます。
 電子政府を実現するためには、民間から政府へ、政府から民間への行政手続を完全に電子化していくということでございます。それによりまして大変に行政改革が進むということもそのとおりでございますが、ただ、各省の手続の法制も違いますし、また、例えば認め印を必要とするというようなものを電子認証としてどのようにつくっていくのか、またそれを法の上でどのように規定していくのかとか、また各省のそれぞれの法制を横並びにしてみて整合性をとっていかなければいけない。また、それぞれの要求される技術基準もまた整合性をとっていかなければいけない。いろいろな意味で、法制化、立法化に行きますにはまだまだ踏まなければいけないステップがたくさんあると思っております。
 特に、行政手続のオンライン化の実現には、押印のかわりに、申請、届け出が本人からなされたかというような意味での申請者等の認証、それから、途中で改ざんがされていないということで、これは原本そのものだという原本性の確保、あるいは収入印紙を張っていただいておりますが、そのような手数料の納付の方式をどうするか、こういった法的な課題や技術的課題がまだまだあるということでございますが、そういうものを踏まえながら立法化の方向を探っていきたいと思っております。
#140
○福留委員 確かに今御答弁になったように、各省の法律さまざまあって、それぞれの法律を横並びでやっていくことの難しさというのはあろうと思います。
 私がこれを申し上げているのは、日本が情報通信立国として世界の最先端国家になっていくことを国家目標とすべきではないか、そしてこれからは、さまざまな社会システムが電子化されて高度情報通信社会になる中で、国家も電子国家となっていくわけであります、政府も電子政府となっていく。そういった中で、日本が世界に先んじて最高水準の電子政府をつくり上げるということが国家目標として大事ではないか。
 今御答弁の中で、現状の各法律ばらばらであるからとか、またセキュリティーの問題とかさまざまな課題があること、そのとおりでございます。私が申し上げたいのは、国家目標を先につくった上で、各省庁の法律、どこがどうばらばらなのか、どこをどう整備すればいいのか、そういった国家目標を立てた上で、それをいついつまでにきちっとやろうという、西暦二千何年までにはこういった電子政府をつくり上げるというその目標をはっきりつくっていくということが大事なんではないかと私は思っておりまして、私は、もし必要であればそのための議員立法も考えていかなければならないというふうに考えております。
 時間がありませんので、私の問題提起だけこの点はさせていただいて、最後に、こういった高度情報通信社会というものを実現していかなければなりませんけれども、その前提として、電子政府といった、政府が電子化するということを国民にしっかり宣言することによって高度情報通信社会というものもできていくんだろうと思いますし、さまざまな環境整備もやっていかなければなりません。そして、この高度情報通信社会というのは、国民のだれしもが簡便にたやすく利用できる情報通信のツールを提供していかなければならないわけです。
 そういった意味で、通信料金というものは、国民利用者の立場からすると、この普及に当たって大変大きな課題だろうと思っております。例えて言えば、インターネットの利用料金が非常に高いという指摘があるわけでありまして、例えば常時接続、二十四時間つなぎっ放しでインターネットを利用したときには、日米間では十倍ぐらいの格差があるのではないかとも言われております。
 本年十一月一日からはNTTの方で八千円つなぎっ放しでインターネット利用の利用料金が設定されておりまして、これでもまだ三倍ぐらい、ニューヨークの常時接続で四千八百八十一円に対して、十一月一日から始まったサービスを使っても一万三千三百三十円という状況のようです。また、NTTのこの定額制のものも、まだまだ全国的には利用者が数百人しかいらっしゃらないという状況のようでございます。インターネットの通話、インターネットの利用料金、また当然固定回線の一般利用料金、それから携帯電話、それから長距離電話、こういった通信料金を引き下げていくということは非常に大事なことだろうと思います。
 また、携帯電話の問題についてもう一言申し上げれば、携帯電話、大変普及してまいりました。もう若い方からお年寄りまでさまざまな方が本当に使っていらっしゃるわけであります。携帯電話の料金も近年ずっと実は下がってきておりますけれども、普及に伴って、家計に占める携帯電話の利用料金というのは家計の負担として大変大きくなってきております。平成八年と平成十年を比べてみましても、家計に占める携帯電話の通話料金というのは約倍ぐらいになっておりまして、それだけ便利になったから皆さんがお使いになっていらっしゃるということだろうと思いますけれども、当然携帯電話の料金なんかも今後引き下げていく努力が必要だろうと思っております。
 あわせて御質問いたしましたけれども、こういった通信料金の引き下げの必要性についてどのように認識されていらっしゃるか、それから今後、こういった通信料金の引き下げについてどのような努力をなされていかれるのか、この点について御答弁をいただければと思います。
#141
○八代国務大臣 我が国の通信料金というのは、インターネット向けの定額通信料金のようなケースを除きますと、競争の進展や規制緩和を受けまして、諸外国と比較しても非常に安くなってきていることは事実でございます。しかしながら、利用者の立場に立てば、なお一層の低廉化という期待があることはこれは自然の流れだ、このように思っております。
 通信料金の規制につきましても、既に原則届け出制に緩和されておりますので、行政としては、競争環境の一層の整備を通じて事業者の効率的な経営を促して、料金の一層の低廉化に向けて指導をしていかなければならない、促進をしなければならないというふうに思っております。
 固定電話も五千五百万台、今携帯電話が五千百万台、恐らくもう来年は固定電話を携帯電話が超えていくだろう、こういうふうな思いがいたします。こういうものも、実は社会的に弱い立場の人たちもいつでもどこでも電話がかけられる、やがてこれが携帯テレビ電話にもかわっていくというような、そういう展望も未来には開けておるわけであります。
 しかし、いずれにいたしましても、この分野は安いにこしたことはございませんし、最初は少々のリスクはあっても、長期的には必ず事業者はリターンへの道が開かれるものだ、こういう思いでありますから、なお一層の低廉化へ向けての努力というものは事業者にお願いをしていかなければならないというふうに思っているところでございます。
#142
○福留委員 大変ありがとうございました。
 通信の利用料金については、長距離、一般固定の市内電話、そしてインターネット料金、携帯電話、さまざまありますけれども、総合的にこれが引き下がっていくことが利用者の立場からも大事ですし、また、これからの情報通信立国を目指す上でも大変重要な課題だろうと思っておりますので、郵政省におかれましても、また大臣におかれましても、今後のこの引き下げについての努力をお願い申し上げまして、質問を終わらせていただきます。
 大変にありがとうございました。
#143
○前田委員長 次に、西村章三君。
#144
○西村(章)委員 自由党の西村章三でございます。
 まず、このたびの八代郵政大臣、小坂、前田両郵政政務次官の御就任をお祝い申し上げます。あわせて、郵政事業発展のために格別の御努力を賜りますようにお願いを申し上げます。
 具体的な質問に入る前に、一点ただしておきたいことがございます。
 けさほど来の同僚委員の質問にも若干ございましたが、御承知のとおり、さきの通常国会で、国会改革の一環として、明治以来続いてまいりましたいわゆる政府委員制度が廃止をされました。この政府委員制度の廃止は、国会、立法府において政治家同士の討論を中心にして立法あるいは法案の審議を行う、こういうことでございまして、国会を活性化させる、あるいは政治をより国民に近づける、こういう意味で画期的な制度改革でございます。今後も、当委員会の場でも議員同士の活発な議論が展開されることになると期待をいたしております。
 同時にそれは、自分の発言について責任を持つ、こういうことでもあるわけでございます。また、そのことは、大臣、政務次官の見識や能力もあわせて問われておるということでもありますし、従来のように、御説ごもっとも、よく検討させていただきます、こういう従来的な形ではなしに、おかしな質問があったり、あるいは間違った質問があれば、反論権もお持ちになるわけでございまするから、逆に堂々と質問をするということも大事なのではないか、こう思っております。
 この制度改革全般について、私は、今後さらにこれを定着させていかなきゃならない、こう思うのでありますが、大臣はいかに評価をされ、どのように認識をされておるのか、お伺いをしたいと思います。
#145
○八代国務大臣 御質問ありがとうございます。
 国会における審議を活性化するための国会審議活性化法が先国会成立をいたしまして、従来は政府委員に答弁を任せておりました事項に関しましても、我々や政務次官ともども、国民の代表である国会議員同士の責任を持った議論が行われるということで、これは私は大変評価いたしておるところでもございます。
 さはさりながら、大臣というのを拝命いたしますと、拝命してから四十日、きょうもいろいろな御質問をいただいたわけでございますが、この四十日はまさに勉強勉強また勉強の毎日でございましたし、それゆえに真剣に一つ一つをお答えしていかなければならない、政策を立案していかなければならないという責任が相伴ってまいりますし、国会に参りますと、すべからく私どもが答弁するのですから緊張感もございますので、そういう意味では、まだ出だしではございますが、制度定着に向けて一生懸命努力してまいりたいと考えております。
 どうぞまたよろしく御指導をいただきますようお願いいたします。
#146
○西村(章)委員 与野党ともの長い間の慣行がございまするから、一朝一夕に全面的に制度を変えるということは難しい面もあろうと思うのでありますが、制度の趣旨はあくまでも今申し上げたようなことでございます。したがって、けさから行われております政府に対する質疑というのもこれは一面でございまして、本来は与野党の議員がそれぞれの立場で討論をするということがこの制度の本旨だと思うわけでございます。
 したがって、そういう面からいいますと、自分だけ言いたいことは言うけれども、相手の発言は抑えるというようなことはもちろんよくないことでございますし、また、この委員会の場の持ち方も、現在衆参の議運委員を中心にして検討が行われておるようでありまするけれども、あくまでも与党と野党の議員同士が討論をするというのであれば、これは対面方式に一日も早く改めるべきではないか、こう思っておるわけでございます。
 制度のより効果的成熟化を目指して今後ともお互いに努力をしていかなければならないのではないかと思いますので、一言申し添えたいと思います。
 限られた時間でございますが、私は、郵政省の所管事業の当面する課題につきまして若干お伺いをいたします。まず、簡易保険関係についてお伺いをいたします。
 現在、我が国の経済は緩やかな改善が続いているとはいうものの、景気は相変わらず低迷をしておりまして、なお厳しい状況を脱し切れておりません。また、公定歩合が〇・五%という過去最低水準で推移するなど、超低金利時代が続いております。簡保資金の約四割を占める財投機関への貸付利率も二%前後で推移していると伺っております。
 一方、民間の生保業界も、平成九年に戦後初めて日産生命というものが破綻をしたことに引き続きまして、本年に入りまして東邦生命が破綻をいたしました。解約の増加も伴いまして保有契約件数が非常に減少しておる、こういう状況で生保離れが続いておるということでございます。
 このように生命保険事業を取り巻く厳しい環境の中で、国営事業であります簡易保険事業の経営は本当に大丈夫なのかどうか、まずこの点についてお伺いをいたします。
#147
○前田政務次官 まず冒頭に、西村議員から私どもを励ましていただきまして、心から御礼を申し上げます。また、それにこたえるべく一生懸命頑張ってまいりたいと思っております。
 今議員からの御指摘がございました簡易保険事業の経営は大丈夫なのか、こういうことでございます。
 御承知のとおり、長引く景気の低迷、低金利の長期化など、生命保険事業を取り巻く環境というものは大変厳しいものがございます。簡易保険事業につきましては、平成十年の決算におきましては、新規契約の確保あるいは失効解約の防止及び事業費の抑制に努めた結果、二千九十三億円の剰余金を確保させていただきました。平成十一年度につきましては、低金利のために剰余金を予算上千二百三十億円と予定をいたしておりますけれども、一層効率的な事業経営によりこれを超える剰余金の確保に努めてまいりたいと思っております。
 今後とも、厳しい事業環境ではございますけれども、一病壮健プランなどお客様のニーズに合った商品・サービスというものを提供し、新規契約の確保と保有契約の維持に努めてまいるところでございます。金融環境の変化に対応し、ポートフォリオ管理とかリスク管理を一層強化し、確実に、しかも有利な運用に努めることなどの経営努力をし、健全な事業経営を維持していく考えでございますので、よろしくお願いいたします。
#148
○西村(章)委員 最近は、運用残高の対前年度伸び率あるいは漸増額、また運用利回りや剰余金も年々低落する傾向にありますので、今後さらなる経営努力が一段と必要だと思います。
 次に、御承知のとおり、我が国は世界に例を見ない速さで高齢化が進展いたしております。本格的な高齢社会の到来を目前にいたしまして、国民が生涯にわたって健やかで充実した生活を営むことができる豊かな社会の構築は最重要な政策課題であります。
 しかしながら、必ずしも公的保障だけでゆとりのある暮らしを十分に支えるとは言いがたいものでありまして、国民の自助努力が今後より一層重要なものになってまいります。生命保険文化センターの調査によりますと、万一の場合の遺族の生活保障手段や老後の生活資金を賄うための経済的な準備手段として、七割以上の方が生命保険や個人年金に期待されております。
 このような中で、簡易保険が果たすべき役割は非常に重要になってきておると同僚委員からも質問がございましたが、今申し上げましたように、国民の自助努力が重要視される中で、国民が生涯にわたって健やかで充実した生活を営むことのできる、いわゆる安心できる豊かな社会の構築に向けて、簡易保険として今後どのような取り組みを行われるのか、どういう予定なのか、そのことについてお尋ねいたします。
#149
○前田政務次官 先生御指摘のように、高齢化が進展する中で個人の自助努力を支援する簡保事業が果たす役割というものは、大変重要だと認識いたしております。
 こうした観点から、最近では、平成七年四月に、要介護状況になった場合に年金を割り増しして支払う介護割増年金付終身年金保険を新たに設けました。平成九年一月には、老後に夫婦の一方の方が亡くなった場合の生活を支援するための特別夫婦年金保険というものも新たに設けているところでございます。さらに、御承知のとおり、さきの第百四十五回の国会におきまして、慢性疾患等にかかっており、その症状が一定の範囲内にある方々を対象とする保険の提供を実現するための法律改正をお認めいただいたことから、平成十二年、二〇〇〇年の四月一日から特定養老保険、愛称は一病壮健プラン、こういう名前でございますが、これを発売することになっております。
 今後とも、豊かな社会の構築に向けて、国民の基礎的な生活保障サービスを提供するという簡易保険の趣旨にのっとって積極的に対応してまいりたいと考えております。
#150
○西村(章)委員 国民のニーズに合った多様なサービスを展開していただくことによって期待にこたえていただきたいと思います。
 大臣に伺います。
 高齢化の急速な進展に伴いまして、寝たきりあるいは痴呆性及び虚弱といった要介護の高齢者がふえてきておりまして、平成三十七年には五百万人を超える、こう言われております。また、平成八年度の障害者の総数はおよそ五百七十六万人と推定されておりまして、人口の五%を占めている状況でございます。このような状況下で、高齢者、障害者が安心して暮らせる豊かな社会を実現するために、より社会全般のバリアフリー化を進めることは国の重要な施策であります。
 そこでお尋ねいたしますが、簡易保険の加入者が利用する福祉施設は、高齢者や障害者でも安心して利用できるように改善をされ、一層親しまれるように、利用されるようにすべきだと考えますが、これら施設のバリアフリー化の取り組みについて、現在どうなっているのか。
 また、これは単に簡保の施設だけではございません。全国の郵便局あるいは郵便貯金会館等、郵政省の所管事業の全般にわたることでもございまして、大臣は、みずからも障害者としての苦しみや悩みを御自身で体験しておられ、その体験を通じて、特に身障者対策に力を尽くしてこられたと思うのでありますが、今後、郵政省所管事業はもちろんのことでありますが、心身に障害を持つ人々の代表として、いまだ諸外国に比べて非常に立ちおくれておると言われる我が国全体のバリアフリー化のために各省庁にもぜひ働きかけてほしい、かように期待をいたしているのでありますが、御所見を伺いたい。
#151
○八代国務大臣 郵政大臣を拝命いたしまして、何よりも、郵便局が全国に二万四千七百ある。その中におきましても、一番身近に行政のお手伝いをするのが郵便局だという思いをいたしますと、まさにこれからバリアフリー化ということも含めまして、地域におられる高齢者やあるいは障害を持った皆さんが気楽に郵便局に入っていただくには、郵便局のバリアフリー化をしなければいけません。あるいは車いすでも、あるいは高齢者も手すりなどをつける、そういうことをやりながら今私たちも一生懸命努力をしているのですが、これは郵政省だけじゃありません。
 移動の問題は、運輸省にしっかりバリアフリー化に取り組んでいただかなければなりませんし、その辺は二階大臣にもお願いをしているところでございます。さらにまた、雇用ということになると労働省でもございますし、あるいはまた厚生省のやるべきこと、あるいは建物、町づくりは建設省ということで、多岐にわたっております。
 私は、郵政省という立場から申し上げさせていただきますと、例えば今、加入者福祉施設の利用実態を見ましても、簡保施設などは三百七十万人の年間利用がありますが、ほとんどが六十歳以上の方々、実は四割以上を占めておりますし、障害を持った人たちもこの簡保施設をもっとバリアフリー化してくれということで、これは野田前郵政大臣に大変お力添えをいただきまして、そして私自身もこの検討委員会に参加した経緯もあったりいたしまして、今後は、大臣の立場として、簡保施設は全国いろいろなところにありますけれども、こういうところを介護保険の実践の場にしていただく、高齢者の皆さん方また障害者もそういうところを積極的に利用していただく。まず、そのバリアフリー化は率先してやるべきだというふうに思っておりますので、引き続きこの辺は取り組んでいきたいと思っております。
 また、従来から郵便局舎のバリアフリー化にも取り組んできているところですが、平成十一年度中には、既設の国有郵便局舎については、高齢者、障害者等の建物の円滑な利用を目的としたいわゆるハートビル法の趣旨にのっとりまして、バリアフリー化を完了する予定でございます。
 これは、すべての省庁にわたって、私も、二十二年の国会の中で、初めて車いすを国会へという思いは、国会議事堂に車いすが入れなかったというのが一つのきっかけでございました。そういう思いを持ちますと、自来、政府も積極的に取り組んでいただいておりますし、これからもバリアフリー化は高齢化時代を迎えればこそ大切な政策だというふうに思っておりますので、旗振り役ができるかどうかわかりませんが、一生懸命頑張らせていただきたいと思っております。
#152
○西村(章)委員 せっかく八代先生が大臣になられたわけでございますから、その立場を大いに活用していただいて、その推進に努めていただきたいと思います。
 次に、郵便事業関係について若干お伺いをいたします。
 平成九年度の郵便業務収入は、単年度で戦後初めて前年割れとなりました。さらに、昨十年度におきましても、郵便の物数が前年度より若干増加しておりますけれども、郵便事業の損益は約六百二十五億円の赤字であります。極めて憂慮すべき状況であると考えます。平成十一年度も既に半分が経過をしたわけでございますが、このような赤字傾向はいまだ続いているのでありましょうか。この点に関しまして、最近の郵便業務収入状況につきましてお聞かせをいただきたいと思います。
#153
○前田政務次官 まさに今、先生がおっしゃったとおりでございます。平成十年度、一九九八年度の郵便業務収入は、景気の影響を受けて大変厳しい状況にありました。これはやはり、景気が低迷をするということで、特に企業さんが非常に郵便物が少なくなって、例えば今まで封筒で出しておられたものをはがきにかえられるとか、今まで宣伝、PR用にどんどんダイレクトメールで出しておられたものを全く取りやめになられた、いろいろこういう状況がございました。
 しかし、本年度上半期、四月から九月の収入状況は、国際郵便運送料という外国から不定期的に入ってくる収入を除いたもので比較いたしましたら、前年比一・六%、約百四十三億円の増と、プラスを維持しておる状況でございます。
#154
○西村(章)委員 ただいま、本年度の上半期は前年と比べて収入が若干増加しておる、こういう傾向にある、回復の兆しが見えるという御答弁でございまして、これは大変結構なことでございます。この調子でますますよい方向に向かうよう、経営努力に期待をいたしたい。
 そこで、事業財政の改善に向けて、これからさらにどのようなサービス改善を行っているのか、また、人件費を初めとする費用面の効率化施策としてどのような取り組みをなされておりますのか、お伺いをいたします。
#155
○前田政務次官 お客様に一層便利に郵便サービスを御利用いただくために、近年は、スピード、利便性などの面でいろいろなサービスの開発、改善を実施させていただいております。
 最近のサービスの開発、改善としての主なものを挙げさせていただきますと、冊子小包の創設、これは十年の九月からでございます。
 それから、ゆうパックについて、午前とか午後とか夜間とかいった各時間帯に配達を指定できる、要するに、送る相手さんが午前中ならおられるとか昼間だったらおられるとか夜だったら帰ってこられるとか、こういう状況がございますので、相手さんに合わせた配達時間帯指定サービスというものも十一年の三月から導入をさせていただいています。
 それから、翌朝十時郵便の取扱地域の全国拡大なども実施させていただいておりますと同時に、郵便物の送達日数について、より詳細な情報を提供できるように、新郵便日数表を全国の郵便局に置いたところでございます。これは平成十一年の六月からでございます。
 さらに、来年の二月一日には、お客様がパソコンで作成した文書あるいは図画をインターネットを通じて差し出すことができるハイブリッドめーるというサービスも実施する予定になっております。
 今後とも、お客様本位のサービスの開発、改善、そしてまた、郵便事業関係者のトータルパワーを結集した営業活動に積極的に取り組んでまいりたいと思っています。
 このような増収活動への取り組み強化に加えて、御承知の七けたの新郵便番号制の着実な推進等、経費の削減や効率的使用を推進しておるところでございます。特に、人件費の削減につきましては、新郵便番号制に基づく新処理システムによりまして、九年度、十年度合わせて既に四千人を超える定員削減を実施したところでございます。十年間でトータル約八千人の削減策を着実に推進していくこととしているほか、事業始まって以来の取り組みとして、地域区分局など大規模郵便局におきましては、非常勤職員の活用によりまして、本年度から三年間で三千二百四十人の正規職員を削減することといたしております。
#156
○西村(章)委員 サービス内容の改善でありますとか、あるいは効率化、経費削減等々取り組んでおられるようでございます。大変結構なことでございまして、さらに強力な取り組みをお願いしたいと思うのであります。
 ただ、ただいま御答弁をいただきました中で、非常勤職員に関して若干お尋ねをしたいわけでございます。
 去る十一月二日付の新聞の報道でございます。ここに私持ってきております。見出しは、「社会保険料五億未納 郵便局がバイト数百人分」ということの見出しでございまして、これは当然、中身としては早期解決をしなければならない問題であることは言をまちません。しかし、私が何より驚きましたのは、この正規職員以外のアルバイトの多さということでございます。この新聞によりましても、およそ全国で一日平均約八万人、こう報道されておるわけでございます。十年度の全国の郵便局で採用されております郵便関係アルバイト職員の数と賃金というものがおよそどの程度になっているのか、明らかにしていただきたいと思います。
#157
○前田政務次官 新聞で、大変先生方に御迷惑をおかけして申しわけなく思っております。何せ、アルバイト職員、すなわち非常勤職員ということでございまして、私どもも省を挙げてそういったものについては十二分に配慮をいたしておったところでございますが、我々もさらに、各郵便局に対しまして、徹底してそういうことのないように指導を今させていただいておるところでございます。
 今先生の御指摘の問題でございますが、平成十年度の全国の郵便局の郵便事業におけるアルバイト職員、つまり、私どもでは非常勤職員、こういう名前でございますが、この雇用状況は一日当たり約六万三千七百人の雇用でございまして、金額にいたしまして年に一千百五十億円ということで御報告をもらっております。
#158
○西村(章)委員 ただいま御答弁を承りました、延べで一千五百万人以上だ、こういうことでございます。
 郵政省の職員数は全員でおよそ三十万人、うち郵便関係の職員は十四万人と承っております。これだけの職員がおりながら、その上になぜこんなに多くの非常勤職員が必要なのか、こういうことであります。当局の皆さんは、当然のことながらその意味は御存じなのでございますが、一般国民はこの数字だけ見ると、なぜこんなに多くの非常勤職員が必要なのか、こういう印象を持つのだろうと思うのであります。最近に至りましては、郵便番号七けた化、あるいは自動読み取り機の大量導入等で合理化は進んでいるはずでありますのに、正規職員以外になぜこんなに必要なのか、こういう率直な疑問が起こるわけでございますが、大臣の方からできれば率直な御感想を承りたいと思うのです。
#159
○八代国務大臣 お答え申し上げます。
 もう郵便事業は独立採算制でございます。それでまた、労働集約性の高い事業でございまして、いかにオートメーション化をいたしましても、これはまさに、手と手が行動を、体と体がという思いで、従来からそうあっても効率化とか合理化を進めて、定員でいえば、平成六年度以降は連続して定員を削減してきているところでございます。これは行政改革の一つの目標に基づくものでもございます。
 しかしながら、郵便物の引き受けとか配達業務というのは、早朝や夜間、あるいはまた週末や月末、年末年始というぐあいに非常に業務が集中する波動的な特性がございまして、特に年賀郵便物などの、短期間に大量の郵便物を効率的に処理するためには、とても正規職員だけではできようものでもございません。したがって、来年度四十二億五千万枚の年賀はがきを今発売しているところでございますが、そういう意味におきましても、非常勤職員の活用がこれはもう不可欠でございます。
 また、先ほど政務次官から申し上げましたが、七けたの地域区分機の導入によって、かなり正規職員も削減して非常勤職員に代替させるという施策も一方では講じているわけでございますが、今後とも全国あまねく公平で良質なサービスを効率的に提供するために、その部分にすがるところが大変大きいということも御理解をいただきたいと思うと同時に、御指摘の非常勤職員の雇用につきましても、業務量に応じた適正な配置をしていかなければならない、そんな思いで一層努力をしていきたいと思っているところでございますので、どうぞよろしく御理解のほどをお願い申し上げます。
#160
○西村(章)委員 大量採用の背景には、もちろん、週休二日制の実施に伴う対応策、あるいは集中的に行われる年賀状の処理、さらには郵便物の一定時間帯の処理等もあることも承知をいたしております。しかし、片方で定員を削減し、経費の削減を大幅に図っているときに、年々ふえていくというこの傾向はどうしても容認のできないものでございます。正規職員以外にアルバイトでそれを代替するというこの措置も否定はできませんけれども、年々ふえていっておる、こういう傾向がございます。
 そこで、定員と非常勤職員の採用数の関係、同時にこの業務内容のあり方、これもやはり再検討すべき事柄ではないのか、こう思うのでありますけれども、御所見を伺いたいと思います。
#161
○前田政務次官 アルバイト職員、つまり非常勤職員の雇用の必要性については、今大臣からお話があったとおりでございます。今後とも私ども全国あまねく公平で良質なサービスを効率的に提供するためにも、正規職員の人件費の削減を図るとともに、御指摘のアルバイト職員、つまり非常勤職員の雇用につきましても、業務量に応じた適正な配置に努めることにより、トータルとして一層の効率化を大臣ともどもに御指示をいただきながらやってまいりたいと思っておりますので、また議員の御指導をよろしくお願いいたします。
#162
○西村(章)委員 終わります。
#163
○前田委員長 次に、矢島恒夫君。
#164
○矢島委員 先ほど来同僚委員からバリアフリーの問題等が出されておりました。大臣も先週の所信を含むあいさつの中でバリアフリーという言葉を使われておりました。
 私も、実は災害時における障害者、特に聴覚障害者に対する情報提供の問題で最初に質問したいと思います。
 九月三十日、東海村の核燃料施設におきまして臨界事故という大変な事故が起きました。私、その日のうちに現地へ飛びまして、実際に村上村長さん、対策本部長ですとか、あの東海事業所、ジェー・シー・オーの中に入りまして、そこの所長である越島さんにも事情を聴取しました。
 そういう中で、今回のこの事故が起きた直後、一時半ごろだと聞いておりますけれども、聴覚障害者の団体、全日本聾唖連盟とか、あるいは全日本難聴者・中途失聴者団体連合会、こういうところから郵政省に、報道の内容が把握できないで困っている、大変不安な状態に置かれている、テレビに字幕及び手話通訳をつけてほしいという要請がその日のうちに来たわけなんです。現地の私の調査の中でも、難聴の方々が事故の起こったことを知らなかったという方にも出会いましたし、それから、避難所へ避難せよというのが一時出ました。それから、屋内退避を行え、そういう指示も出ました。しかし、実際にそれがわからずに買い物に出かけたというようなことも知ったわけであります。結局、電話やファクスが不通状態になるとか、新聞も配達されない、こういう状況の中で、テレビの持つ役割というのは非常に大きいと思うわけなんですね。
 そこで、大臣にお聞きしたいのは、あの阪神大震災のときもそうだったんですけれども、こういう災害時に、テレビは、聴覚障害者など情報弱者、こういう人たちに十分配慮した放送をすべきだ、基本的に私はそういうことを思うんですが、大臣のお考えを。
#165
○八代国務大臣 阪神・淡路大震災におきましても、こうした突発的な事故、また災害に対しましては、真っ先に犠牲になるのは高齢者であり、また障害者であり、これは世の習いだと思いますけれども、そういうためにも、一つ一つの経験を土台にいたしまして、やはりいち早く情報を提供するというのがまた郵政省の責任でもあろう、このように思っております。
 今委員御指摘のように、郵政省におきましても、今回の東海村臨界事故におきましても、全日本聾唖連盟からの依頼を受けて、直ちにNHK及び民放五社に聴覚障害者への配慮を要請いたしまして、各放送事業者においては、ニュース番組でも文字情報をできるだけ多くするとともに、きめ細かくテロップという、流れるような、あるいは固定的テロップもありますが、そういうものを入れて放送したほか、あるいは文字多重放送などによっても情報提供したという報告は、私、一応受けているところでございます。
 今後とも、事業者の取り組みの充実に対する要請等適切な方策、こういう事故や災害はないにこしたことはありませんが、いつやってくるかわかりませんので、万全の態勢でこうした情報弱者に対する情報というものは守っていきたい、このように思っておるところでございます。
#166
○矢島委員 当日のテレビのこの災害についての情報で、テロップによるニュース速報だとか、そのほか通常番組にテロップを入れるとか、そういうことがあったことは私も承知しております。
 しかし、実際にテロップそれ自身は、健聴者、耳の聞こえる方が聞き取りにくい部分というところだとか、それからインタビュー、そういうようなニュースのポイントをテロップしているだけで、いわゆる情報弱者を十分配慮して行われていない部分があるんです。健聴者が見れば、ああ、なるほど、テロップは流れている、画面と耳から入ってくる情報とテロップで十分理解できるんですが、難聴者の方々には、テロップを見ただけですっとわかるかというと、なかなかわからないようなテロップが流されていたということ。
 それからもう一つは、文字放送とか手話放送も確かにしたんです。したけれども、文字放送として独立して情報を流したのは、NHKが三十日の夜の十時前です。ですから、あの事故が発生して十一時間後にやっと文字放送の番組がNHKで流された。それから、あと一つはTBSだけなんです。これは真夜中です、翌日の午前二時。この二社だけが文字放送をやっただけだったということ。
 それから、手話放送については、これはNHKが教育テレビで「手話ニュース」というのを通常番組でやっていますが、結局そこで出てきたわけですから、手話が。ですから、これは通常番組ですから、当然、事故の模様なども手話で流された。
 こういうことであって、阪神大震災のときを思い出すんですけれども、NHKが総合放送で幾つも通常番組を放送されていた。そのときに、この教育テレビのいわゆる「手話ニュース」、これが四日間取りやめになっちゃったんですよ。なぜかというと、いろいろな情報を流すのに、いわゆる一般の情報になったわけです。今度の場合には「手話ニュース」に出てまいりましたが、それもそこだけだったんですけれども、阪神・淡路大震災のときには四日間「手話ニュース」がなくなっちゃったんです。そして、後でいろいろな抗議がありましたけれども、NHKが謝罪しているんですね、この問題では。
 ですから、今度の東海村の臨界事故についてもそのときと変わらないじゃないかというのが、この障害者の皆さん方の声なんですよ。あの教訓、どうしたんだ、こういう声がありますので、これらも今後取り組まなきゃならない重要な課題だと私は思うわけです。
 私思うに、当日、ニュース番組を見ていますと、当時の野中官房長官や茨城県知事などがいろいろと会見したりインタビューに応じたりしている、そういう部分がニュースのたびに画面に出てくるわけですよ。ニュースの内容も、それは少しずつ情報が入ってきますから進展しますけれども、大まかに言ってジェー・シー・オーにおいてこういう事故があったという中身で、当時は中の様子が全然わからなかったから、余計同じ番組がずっとニュースで流されるんです。それだったら、最初のぱっと出すニュースは無理でも、二度目三度目同じような内容だったら、そこに文字をつけることができる、字幕ニュースにすることができるんだと私は思うんです。
 そういう意味から、この障害者の皆さん方の切実な要求は、こういう緊急時においてはニュースに字幕を、それからニュースに手話通訳を、このことが非常に強い要望であるわけです。
 こういう意味からして、この問題は、そういう聴覚障害者の皆さん方の権利であると同時に、そういうことをやらなければならないのは放送事業者の義務でもあると思うんです。ぜひ、ニュースに字幕を、ニュースに手話をというこの願いにこたえてもらいたいんですが、大臣、いかがですか。
#167
○八代国務大臣 大変重要な御指摘もいただきました。
 郵政省では、字幕放送の普及を図っていこうということで、字幕放送等のための免許は不要である、字幕放送等の努力義務ということも国会でも御審議をいただきました。
 そこで、地上放送につきましては、何とか平成十九年度までには可能な番組すべてに字幕を付与するということを、言ってみれば、字幕放送の普及目標を掲げておりまして、そういう方向で字幕放送番組の制作費等には助成措置をとっているとか、いろいろな形でNHKを初め民放各社にもお願いをいたしておるところでございます。
 しかしながら、ニュース番組等の生番組に字幕をつけるというのも、一方では、事業者から聞きますと、アルファベットなら二十六文字で済みますけれども、これは、漢字、平仮名、片仮名とあるものですから、なかなかその辺が、日本語の特性とでも申しましょうか、その辺で、要約の必要性からまことに困難な部分というものも散見できるんですね。
 しかし、そこはまた、日本の技術力でありますから、そういうものも可能となるような研究開発も今進められておりまして、字幕の自動制作を実現するための研究開発というものも平成八年から実施しておりまして、昨年度末に試作品も完成しております。現在、システムの改良に努めながら、こういうものが即時に生番組、バラエティー番組まではいきませんけれども、そういう方向を目指すのは当然だ、このように思っております。
#168
○矢島委員 そこで、その研究を待たずに何かいい方法があるんじゃないか。既に私も、声を入れたら字幕が出たというのをNHKでやってきました。一〇〇%正確さというものを期待するのはまだ難しいんだというけれども、一〇〇%じゃなくたって、これは非常時なんです。その人の命にかかわるかどうかという問題のときには、少なくとも、一〇〇%まではだめだとは言っていられないんじゃないかということが一つ。
 それから、私は字幕放送、手話放送に限って今まで質問しましたけれども、緊急時にはこういう情報弱者の方々に緊急の情報を伝達する、これは、放送事業者任せではなくて、システム的にですよ。つまり、システムを整備する、そういうときにはこういう形でやるというシステム整備について郵政省が積極的な役割を果たすべきだと思うんですが、大臣の決意を最後に。
#169
○八代国務大臣 東海村の事故のときも、例えばその事故が起きた、一斉に各家庭のテレビが自動的につく仕組みになっていた、そこでブザーが鳴る仕組みが考えられる、そういう町ぐるみの防災も含めたそうした不測の事態に対する考え方も、これは情報通信時代の日本の技術力を追ってみればできないことはないという思いでございますので、積極的に研究に取り組んでいきたいと思っています。
#170
○矢島委員 郵政省がイニシアチブを発揮してそういうシステムを整備していくというところをぜひお願いしたいと思います。
 資料をお配りしていただけますか。
 実は、こういう災害時における郵便事業の持つ役割というのがまた非常に大きいと思うのです。あの阪神大震災のとき、あの翌日ですか、ですから平成七年の一月十八日だったと思いますけれども、翌日に宅配の最大手の企業が被災市向けの宅配便の受け付け中止ということを決めました。そうしたら、ほかの宅配業者も中止を決めたんですね。再開されたのは約一カ月後の二月十三日になっていた。こういう事態が起こったんですが、しかしその間も郵便はフル稼働した、そして建物が崩壊しそうな危険な状況にあるにもかかわらず、その中を配達の人たちが配達に努めたんですね。こういうところに国民生活の基本的ライフラインの一つとして国民の信頼を得ているわけだと私は思うのです。
 しかし、残念ながら今この信頼を失いかねない事態がだんだん進んでいるということを私は危惧するわけなんです。私は、実はことしの二月の逓信委員会で、現場の声を使いながら郵便番号七けた化あるいは合理化、こういうのが現場の実態に合わないで遅配や誤配が生まれている、このことが郵便サービスを後退させているという質問をいたしました。そのときに濱田局長は、そういう問題はない、おおむね順調に運行しているという報告を受けていると。だから、報告を受けるだけじゃなくて実際に現場の状況をきちんと把握し、調査し、対処せよということを言ってそのときの質問は終わっているわけです。
 その後私、この問題で引き続き調べておりました。そうしましたら、私の質問の一カ月後になりますが、三月になって、その前の年の十月の状況を三月になって初めて知ったんですが、昨年の十月に、名古屋の郵便局で中途採用試験の応募書類が企業に届かなかった。十八通あったんだけれども、それが企業に行きませんでしたから、そのうちの十三人が結局試験を受けられなかった、こういう郵便事業の信頼の基本にかかわるような事件が発覚いたしました。
 そこで、今お配りした資料、これについてちょっと説明をさせていただきます。
 二枚目ですね、表紙がありますから二枚目「お客様からの苦情内訳件数」、これは郵政省から資料としてもらったものであります。その中で、後で比較して見ていただくのは平成十年度「誤配」、これは一年間で、右側です。平成十年度「誤配」、ずっと縦に行きますと、北海道から沖縄まで六千百五十四件、そして東京だけで二百七件、こう出ているのを資料として私いただいたんです。
 どうもおかしいと思いまして、東京郵政局の出している資料、これが二枚目、三枚目になります。二枚目は、東京郵政局の資料を練馬郵便局の集配営業課がニュースとして出している「日々防犯」というニュースのナンバー八十六号であります。それから、その下、一番最後のは、これは東京郵政局の「りてら」という本なんですけれども、この「ゆうせいTOKYO りてら」の中の一部を、十ページ目を私が印刷したものです。まず、そこから説明いたしますと、「拝啓 郵便局様」とずっと書いてありますが、下から二行目、「次に紹介するグラフは、平成十一年度第一・四半期における、東京管内の普通郵便局に寄せられた「お客さまの声(苦情申告に限る。)」を分析したものです。」とあります。そのグラフが三つあります。
 その真ん中です。「郵便関係の申告ワースト五」、こう書いてあります。これはパーセントで出ているのです。ですから、例えば誤配に関するものというと三三・三%あったとか、そこで一つ前の資料を見ていただきたいのです。「日々防犯」というものです。ここに、今パーセントで出ていたものを数字に直したものがあるわけです。これは、東京郵政局が出したものを郵便局の方で集配係の皆さん方にこんな状況にあるよと配った、それを見ますと、こういうことがわかるのです。左側の表に「苦情申告」というのがあります。「郵便」というところを読みます。一万五千七百八十六件と出ております。そして右側へ行きます。「申告内容」「誤配に関するもの」五千二百五十七、これがちょうど三三・三%、先ほどのグラフとぴったり合うわけです。それから、「不着に関するもの」三千八百四十七、これが二四・四%ですと、これも一番最後に添付した資料の二四・四という真ん中のグラフの真ん中と一致いたします。ですから、この数値をグラフに直したのが一番下の「りてら」のグラフだと言えると思います。
 そこで、私、この内容を見て、部外には、郵政省外にはこの「りてら」というのはすぐ手に入りますから、これを見ればああなるほどなとわかるのです。ここには極めて抽象的なグラフしか書いてない。それから、私が資料要求して、そして郵政省が持ってきたのは、郵便サービス案内センターというものの数値をこう寄せ集めたもの。では、この郵便サービス案内センターというのは何かと思って調べてみました。そうしましたら、お客様の電話によるお問い合わせ等にお答えしますと。
 そこで私は郵政省に、こういう資料があるんじゃないか、つまり一番少ない数字を外に出しておいて、さらに大きな部分については部外に出さないというようなことではなくて、もっときちんとした資料を私のところへ持ってこいと。つまり、言うなればその二枚目にあるような資料があるわけだから、これを例えば全国のもの、あるいは全国がなければこういう統計をとっている郵政局管内のもの、そういうものを提出してもらいたい、このことを要求したのですよ。そうしたら、大臣、結局、持ってこないのですよ。
 つまり、郵政省の体質というのは、外にはなるべく中の恥部というか、まずい部分は知らせないで、そして、議員の要請なのに小さい数字を持ってきて、こういう本当の数字があるのに出さないというのじゃ、これは本当の審議ができないし、国民の信頼もかち取れないのですよ。今までもそうですが、どうもなるべく外には知らせたくない。
 情報開示の問題ですけれども、大臣、やはりこういう本当のことをきちんと、こういうことに限らないでいいんですよ、一般的に郵政省も情報をきちんと国民にわかるように提示すべきだ、まずその点について大臣のお考えをお聞きします。
#171
○八代国務大臣 いろいろと独自の御調査も含めて御報告をいただきました。いずれにいたしましても、今見ながら私もふと感じたのですが、私どももいろいろな資料を郵政省にそれぞれ申しまして、こういう御質問がありますと、その資料に基づいてということになるわけでございますが、今これをこう見てみますと練馬郵便局、こういうことになっておりますが、十件あった中で例えば三件そうした苦情があるとこれは三三%ということになってしまいますし、百件のうちの三件ならば三%、こういう数字になっていきます。
 いろいろな意味で、全国あまねく的なトータルと、あるいは部分部分によっての差異は当然あろうかと思いますが、いずれにしても誤配というようなことがあってはなりませんし、その辺は、日本の誤配率というのは諸外国に比べて最もない、自信を持っての皆様へのサービスをやっているなという、私自身はそんな自信を持ってもいるところでもございます。
#172
○矢島委員 確かに、日本の郵便の信頼というのはいろいろな場面で一生懸命築いてきたわけです。
 ただ、こういう結果になってきますと、大臣、私は今、数値がどうのこうのということは言いません。ただ、後で見ていただけばいいんですが、郵政省から出したものは非常に少ない数字になっていて、比較していただければわかるのに、これは東京郵政局管内ですから、練馬となっていますが練馬だけじゃないんです、東京郵政局管内の誤配あるいは不着のものを表にしたものですから、いかにこれがばかげた数字の違いがあるかというあたりをごらんいただければ、情報開示という問題で、もっともっと正確に、そしてきちんと知らせるのが必要だと私は思うんです。
 大臣、やはり情報はきちんと正確なものを郵政省も今後国民に開示していく、その御決意はありますか。
#173
○八代国務大臣 情報公開時代でございますから、当然、御要求の資料に対してはという思いでございます。
 また、先ほど九六%は日本では誤配していないと、確かに形で九六%という数字は私は申し受けました。しかし、九六%でも、四%で大変な信頼を損ねることがあってはならぬ、何とか一〇〇%にしろ、私どもはそういう思いでやっておりますので、ぜひその辺も御理解いただければと思います。
#174
○矢島委員 パーセントの問題をやれば、私の方も計算してあります。ただ、数字の問題になりますので、基本的な問題で大臣にお聞きしたいと思いますので先へ進みます。
 その前に、委員長、私は委員長にもお願いしておきたいのは、私が言いましたように、今、お客さんからの申告の資料、こういう形で資料が出ているんです、練馬のような形だとか。ですから、過去五年分あたりをひとつ、「日々防犯」と同じ形式で多分集計していると思いますので、資料提出をお願いしたいんですが。
#175
○前田委員長 理事会において協議をいたします。
#176
○矢島委員 随分新聞にも誤配の問題は載っているんですね。隣の家に配達された、転居届を出したのに旧住所に配達された、区役所からの封書が半年もかかって届いた、しかも一度開封されたようだ。これは全部新聞に載っている記事です。
 そこで私は、なぜこういうことが起こってきたのか、ずっと信頼を築いてきた郵便事業の中で、近年どうしてこんなにふえてきたのか、その点について私なりの考えを申し上げたいと思うんです。あと、それについての御意見はぜひいただきたいと思います。
 その一つ、それはやはり人員削減の問題なんです。先ほど大臣も、七けた化の区分機をやった、そして正規の人員を削減していったと、パートの問題でございましたけれども。ですから、そういうやり方というものに問題があるんじゃないかなというので、私はその辺から調べてみたわけです。
 そうしますと、郵便番号を七けた化することによって、最初の二年で、ですから九年度と十年度ということになりますね、四千人の削減を行ったんですよ。郵便局のネットワークというのは、九八年度の末で二万四千七百三十六局ある。郵便物の集配事務を取り扱う郵便局は、そのうちの四千九百十三局。その主力である普通郵便局になりますと、千二百五十七局。さらに、新しい形の区分機が三百八十八局に六百二十三台配置されているんです。そこで四千人の人員削減が行われたということになりますと、普通局一局当たり十人削減したわけなんですよ。
 機械の問題も時間があればまた後で言いますけれども、このことが非常に、新しい機械ですからなれる必要もありますし、せっかく区分したって、配達するときには、その中の、例えば同じ番号のところに何人も住んでいるというのがあるわけです。後で配達するときには一軒一軒配達するわけですから、それの順序をつけなきゃならない、組みかえなきゃならない。あるいは、区分機にかからなかったものはその間へ挿入しなきゃならないんですよ。結構これが手間がかかるんです。ですから、四千人削減するというときに、八千人のうちの四千人をここで削減したわけですけれども、区分機が入るから時間が短縮できる、その分配達に回る、こういうのがあったんですが、事実はそうなっていないんですよ。
 今言ったような手作業の部分が大変時間をとるので、当初は三十分短縮できるという郵政省のプランだったんです。ところが、三十分なんて到底できない。しかし、今度は配達区域は広がったんですよ、短縮できるわけだから、区域を広げて配達しろというので。そうしたら、これは急がなきゃならないんです。そこにゆとりがなくなってくる。ゆとりがなくなると、誤配や遅配だけじゃなくて事故だって、これは本当にふえているんですから、バイクの事故が。こういう点もやはり考えなきゃいけない。
 つまり、私が言いたいのは、机上のプランを、郵政省が、区分機、七けたを持ってくればこうなるとか、いろいろやったんだろうと思うんです。そして、人員削減をやった。だから、こういうものを現場の実情を無視して進めちゃ困るんだ、ここに問題があるんだと。現場の実情をよく考えてもらいたい。
 例えばこういう問題もあるんです。
 今、人事交流というのを盛んにやっているんです。この人事交流の状況を見ますと、九四年から人事交流という配置転換を行っているんですが、九八年度末までに六万二千七百三十人を異動しているんです。つまり、三十万人職員の、職場の二割の職員が新しいところへ行く。新しいところに行きますと、配達をする人は新人になるんですよ。
 大臣、ここに大臣がお書きになった「わが人生福祉論」というのがあります。この中に郵便局の問題で書いてあるんですね。郵便配達員は向こう三軒を知り尽くしている。どこのだれがひとり暮らしで、だれが病気か、何が心配か、定期的に郵便配達をしながら、暮らしの状況を把握している。まさに、ベテランの配達員の人たちは、だれがそこに住んでいて、いつ転居して、全部入っています。ただし、そうなるためには十年ぐらいかかるんだ、こういうわけなんですよ。
 そうすると、今の配転でばたばたかわるんです。かわったら、幾らベテランだって、その地域へ行けば今度は新人です。だから、そんなに地域の状況はわからないんです。そうなりますと、どうしても配達に時間がかかる。同時に早くしなきゃならない。それで誤配が起こる。今までは、なぜこのうちにいないのか、あるいは同じ名前でもこのうちは違ううちだぞと、ちゃんと入れてきたんです。今、それがわからなくなっちゃっているんです。
 こういうところにあるから、つまり、机上のプランをそのまま現場の実情を抜きにして進めるというのは重大な問題だ、だから少なくとも、この人員削減の問題あるいは配置転換の問題、人事交流という問題は考え直す必要がある。いかがでしょう。
#177
○八代国務大臣 七けたになりました区分機も、最初はふなれではございましたが、最近はだんだんなれてまいりました。その分だけ郵便事業の拡大の戦略も立てられるという思い、しかし、やはりまた人と人との交流も一方では育てなきゃなりませんし、人事交流がすべて悪いということは言えないだろうと思います。
 しかし、ベテランがベテランでその地域を担当していくということは大変重要でありますし、せっかく向こう三軒すべてがわかったのに翌年はまた違うところへと、本人が進んでなら話は別ですが。そういうことをいろいろ考えていきますと、まさに人と人との交流の大切さも一方では考えながら、そうしたものに対してますます郵便事業が信頼されるようにどうしたらいいかということも含めて頑張りたいと思います。
 先般、私も甲府中央郵便局へ行ってまいりました。区分機を見ましたら、あの能率化というのは大変なものですね。その分さらに地域へサービスをしていただくパワーがこれで生まれてくるね、新しい機械と一人一人のフットワークでいい郵便局をつくってくれ、こう激励をしたところでございますが、一生懸命我々も努力していきたいと思います。
#178
○矢島委員 時間が来ました。ぜひ人事交流の問題は、そういう面も含めてひとつ見直していただきたいということと、私、質問通告ではユニバーサルサービスの問題もと言いましたが、時間がなくなりましたので終わります。
#179
○前田委員長 次回は公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。
    午後一時十一分散会

ソース: 国立国会図書館
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