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1999/12/08 第146回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第146回国会 外務委員会 第4号
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1999/12/08 第146回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第146回国会 外務委員会 第4号

#1
第146回国会 外務委員会 第4号
平成十一年十二月八日(水曜日)
    午後零時二十二分開議
 出席委員
   委員長 井奥 貞雄君
   理事 伊藤 公介君 理事 河野 太郎君
   理事 鈴木 宗男君 理事 森山 眞弓君
   理事 玄葉光一郎君 理事 藤田 幸久君
   理事 赤松 正雄君 理事 西田  猛君
      飯島 忠義君    岩永 峯一君
      嘉数 知賢君    川崎 二郎君
      木村  勉君    阪上 善秀君
      櫻内 義雄君    園田 修光君
      戸井田 徹君    森  英介君
      山口 泰明君    伊藤 英成君
      上原 康助君    川内 博史君
      木村 太郎君    坂口  力君
      東  祥三君    江崎 鐵磨君
      古堅 実吉君    松本 善明君
      伊藤  茂君
    …………………………………
   外務大臣         河野 洋平君
   外務政務次官       東  祥三君
   外務委員会専門員     黒川 祐次君
    ―――――――――――――
委員の異動
十二月八日
 辞任         補欠選任
  小川  元君     岩永 峯一君
  古賀  誠君     森  英介君
  下地 幹郎君     園田 修光君
  山中あき子君     木村 太郎君
  井上 一成君     江崎 鐵磨君
同日
 辞任         補欠選任
  岩永 峯一君     小川  元君
  園田 修光君     下地 幹郎君
  森  英介君     古賀  誠君
  木村 太郎君     山中あき子君
  江崎 鐵磨君     井上 一成君
    ―――――――――――――
十二月三日
 核兵器完全禁止・核廃絶国際条約の締結に関する請願(辻元清美君紹介)(第四〇六号)
 同(保坂展人君紹介)(第四〇七号)
 同(横光克彦君紹介)(第四〇八号)
 同(知久馬二三子君紹介)(第四六五号)
 核兵器廃絶国際条約の締結促進に関する請願(土井たか子君紹介)(第五二八号)
同月七日
 核兵器完全禁止・核廃絶国際条約の締結に関する請願(濱田健一君紹介)(第六一一号)
 同(中川智子君紹介)(第七四八号)
 核兵器廃絶国際条約の締結促進に関する請願(中川智子君紹介)(第七四九号)
同月八日
 子どもの武力紛争への参加に関する子どもの権利条約選択議定書の早期採択等に関する請願(谷垣禎一君紹介)(第七六九号)
 同(橋本龍太郎君紹介)(第九八一号)
 核兵器完全禁止・核廃絶国際条約の締結に関する請願(中川智子君紹介)(第七七〇号)
 同(伊藤茂君紹介)(第八〇八号)
 同(中川智子君紹介)(第八〇九号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 千九百九十九年の食糧援助規約の締結について承認を求めるの件(条約第一号)(参議院送付)
 千九百九十九年七月二十一日に国際コーヒー理事会決議によって承認された千九百九十四年の国際コーヒー協定の有効期間の延長の受諾について承認を求めるの件(条約第二号)(参議院送付)
    午後零時二十二分開議
     ――――◇―――――
#2
○井奥委員長 これより会議を開きます。
 千九百九十九年の食糧援助規約の締結について承認を求めるの件及び千九百九十九年七月二十一日に国際コーヒー理事会決議によって承認された千九百九十四年の国際コーヒー協定の有効期間の延長の受諾について承認を求めるの件の両件を議題といたします。
 質疑の申し出がありますので、これを許します。伊藤茂君。
#3
○伊藤(茂)委員 コーヒーから質問させていただきます。東総括政務次官。
 今回の協定の有効期間の延長、延長期間のうちに協議を行い、二年後でしょうか、実りある結論を得るというふうな取り扱いになっているわけでございます。
 中身を見てみますと、最近の状況を見てみますと、アメリカが九四年以降非加盟という状態になっているのです。調べてみますと、すべて市場原理に任せるというのがいいのではないかというお考えのようでございます。また、生産国の方は生産同盟、ACPCなどつくっておりますが、余り実効は上がっていないということでございますけれども、我が国は、生産はゼロ、輸入は世界第三位ということになっているわけでございまして、いろいろな意味でこのICOの現実に対してどう対応していくのか。
 さらに考えますと、第一次産品諸国は途上国が多いわけでございますけれども、価格安定が必要である。非常に難しい状態にある。我が国としてはそれらの国々の調和ある世界の発展を考えなくちゃならぬということだと思いますが、国際コーヒー協定に関連をいたしまして、どういう姿勢で臨むのか、政務次官に伺いたいと思います。
#4
○東政務次官 お答えさせていただきます。
 第一点目の御質問は、コーヒーの主要消費国たる米国が参加していない国際コーヒー機関における我が国の姿勢というのはどういうものなのか、それから二点目は、その一次産品に依存する途上国に我が国としてはどういうふうに対応しているのかという御質問だと理解いたします。
 第一点目に関しては、確かにコーヒーの最大消費国でありますアメリカが参加していない。それについては後ほどお答えさせていただきますが、基本的に我が国のスタンスといたしましては、御承知のとおり、世界第三位のコーヒーの消費国であります、そしてその一〇〇%を輸入に依存している、したがってコーヒーの価格が長期的な安定供給を可能とする水準に安定することが望ましいとまず考えているわけでございます。
 その上で、国際コーヒー協定は、コーヒーの需給関係全般そしてまたコーヒーの生産事情等についての的確な統計及び情報を得る上で有用だ、また、輸入国たる我が国の利益をコーヒー貿易に適切に反映させるためにも、コーヒー機関に参加することは有意義であると考えている次第でございます。
 こうした観点から、我が国は累次の国際コーヒー協定を締結してきている。
 そこで、ポイントになります、コーヒーの最大消費国たる米国が参加していないのであればこの協定にどれほどの意味があるのかという問題になるのだと思うのですが、おっしゃられるとおり、九四年協定には米国以外の主要輸入国がすべて参加しております。これらの国の輸入量は、コーヒー輸入国全体の輸入量の六割以上を占めている。これらの諸輸入国の参加は、この協定を維持する上で十分なものと考えているわけでございます。
また、米国の不参加によって、この協定の目的を達成するための統計の整備並びに研究及び調査活動等の機能に重大な支障は来していないと考えている次第でございます。
 第二番目の質問でございますが、国際商品協定の切り口、アプローチから考えた場合、国際商品協定には、市場情報の充実、そしてまた商品の消費振興、生産、加工の研究、品質の向上、また新たな用途の開発、環境問題への対応等多様な機能があります。国際商品協定は、こうした機能を通じて一次産品貿易の促進を図って一次産品市場の安定に寄与し、さらに開発途上国の経済を促進する上で有意義であると考えている次第でございます。
 したがって、こういった観点から、日本は、国会の御承認を得て、穀物、コーヒー、ココア、熱帯木材、ジュートに関する協定を締結しています。これらの協定のもとでの国際協力に参加することによりまして、我が国は、一次産品を主たる輸出品とする開発途上国の輸出所得安定等に寄与しているということでございます。
#5
○伊藤(茂)委員 非常に結構な答弁の内容でございます。ぜひ鮮明なポリシーを持った対応を具体的になされるようにお願いをしたいと思います。
 次に、食糧援助規約に関連いたしまして大臣にお伺いしたいと思います。
 先般のシアトルWTO、テレビで随分大きく報道されまして、また、ちょっと苦渋に満ちた大臣の表情も含めまして、一体これはどう考えたらいいのだろうか、あの町の騒ぎ、それから中身、あるいは時間切れという状況、どう考えたらいいのだろうかということをいろいろと考えさせられる。そしてまた、この局面を打開するために積極的な努力を我々はやらなければならないということも、後に残された宿題だというふうに思います。
 短い時間ですから一般的な考え方だけお伺いしたいのですが、シアトルであらわれました中での農業問題のように、多面的なさまざまな困難が今日地球上にございます。
 この間、アメリカのブルッキングスなど三大シンクタンクが五年間共同で勉強して、二十一世紀の世界はどうなるか、二〇五〇年に切り口を合わせて推定の勉強をした、五年間勉強をしたというのが竹中平蔵さんの監修で出されまして、読んでみました。これから増大する人口、地域別、さまざまございますが、それから、減少する農地、森林、一人当たり農地面積は人口八十億の時代になったら二十世紀初頭の六分の一になるのではないかというふうな推定もございました。やはり、地球人として幸せな未来を考えなくちゃならぬということだと思います。
 さまざまの難問がございますけれども、私は私なりに、大臣も苦労されたあのシアトルのWTOの経過を見ながらこんな思いがいたしました。これからやはり我が国が努力しなければならない三つの柱があるのではないだろうかと思うのですね。
 一つは、適切な調和ある貿易ルールが必要だと思います。やはり、世界の食糧問題を関税政策だけで単純に取り仕切るというのも私はおかしいのだろうと思います。これは、FAOとかさまざまな提言があるわけでありまして、やはりさまざまな発想を持った貿易ルールというものが適正に設定されなければならない。
 二つ目には、さまざまな国の社会開発への支援。人口問題、教育とか人口抑制策とか、いろいろ含めますとさまざまな支援をしなければならぬ。例えば、最も困難なアフリカ大陸など、我が国は二回にわたる開発会議、ホスト国の役割をやっている。もっと実効が上がるようにどうしていくのかという役割を担っていると思います。
 もう一つは、やはり人道援助の問題。世界でたくさんの国が飢えている。「なぜ世界の半分が飢えるのか」という有名な本がございますけれども、読んでみましたが、やはりこういうことに対して人道援助。
 そういう三つの柱をもってどうするのか、どう対応していくのかということが大事ではないだろうかという思いがしたわけでございますけれども、WTOの経過なども含めまして、大臣、どうお考えでしょうか。
#6
○河野国務大臣 WTOに出席いたしましていろいろな感想がございますけれども、大事なことの一つは、市民社会がWTOに非常に関心を持って、積極的にこれに参加しようとされたということだと思うのです。これは突然のことではなくて、もう随分前から準備されて、したがって、シアトルには五万人以上のNGOが集まるだろうというようなことを予測されておりまして、現に恐らくそれに近い数の方々が集まられたと思います。
 残念だったことは、非常に整然とアピールをなさったNGOもおりますけれども、一部少し暴力に走って秩序をめちゃめちゃにしてしまったという状況があったために、せっかくの市民社会のアピールというものが、当初予測されていたほど効果がなくなってしまったのではないかということが非常に残念だったように思います。
 それはそれといたしまして、今伊藤先生お話しのように、二十一世紀に我々が直面をするであろういろいろな問題の中で、やはり一番深刻なものは、人類がいかに生きるかということだと思います。そして、WTOでもそうでございましたけれども、百三十五カ国の参加国のうちおよそ四分の三は途上国の人たちでございまして、この途上国の人たちの非常に切実な主張、意見と富める国の主張、意見との間に大変大きな乖離があって、この溝が十分埋め切れないうちに時間切れになってしまったということだろうと思います。
 これを自由貿易体制によって、いわゆる自由貿易でこの溝が埋め切れるかどうかということになりますと、これはまた、理想はそうでございますけれども、必ずしもすぐにそれが現実のものにはならないということであるとすれば、やはりそこに援助といいますか、とりわけ人道援助というものが必要になってくる。
 前回のこの外務委員会でも松本先生との議論をさせていただきましたけれども、人道援助の中には、ストレートで食糧をお送りするという援助もあれば、農業技術を支援するという援助のやり方もある、つまり農業というものの構造を変えていく技術援助ということもあるわけで、一体どの援助がどの地域には適切なのかというのは一概に言えない、ケース・バイ・ケースであろうかと思います。こうしたことを、やはり人道的な立場に立って、丁寧にケース・バイ・ケースを考えていくという姿勢がなければならないだろう、二十一世紀の少なくとも初頭にはそういう状況がしばらくの間続いていかざるを得ないだろうというふうに感じた次第でございます。
 そういう意味からも、こうした食糧援助のための国際的な機構というものはなお非常に重要性を持ち続けていくに違いない、そんなふうに思った次第でございます。
#7
○伊藤(茂)委員 人道援助に関連いたしまして、北朝鮮、朝鮮民主主義人民共和国への対応についてお伺いしたいと思います。
 先般、村山さん、野中さんなどを中心とする、すべての政党が参加をする代表団が行かれまして、合意書が発表をされました。非常に難しい問題ですが、政府間に交渉の窓があいて始まってくるということは、私はいいことだと思います。それから、この前申し上げましたが、やはり米日韓、それから中国ですね、極力歩調を合わせて対応するということも大事なことではないかというふうに思っております。
 そしてまた、報道を見ておりますと、お互いに二十世紀に起きたことは二十世紀に解決をしようという話があったようでございまして、少なくとも、次の世紀に向けてちゃんとドアは開いた。ぎゃあぎゃあ、対立して論争することもある、協調することもある、しかし窓、ドアは明るくあけて新しい世紀を迎えるということが必要ではないだろうか。そういう意味では、大臣もおっしゃって、いろいろな報道で伺っておりますが、今年じゅうに、北京でしょうか、あるいは局長クラスでしょうか、私はまだわかりませんが、予備交渉とかというようなことが順調に進むことが望ましいと考えております。
 そういう中で、前から食糧援助問題が懸案事項になっておりました。これも、報道を見ておりますと、向こう側の説明で、だんだんよくなってきた、しかし、これらのことをどう解決をするのかということを考えますと、三年、五年かかる話ですと。今できることを助けてほしい、病気が治って元気になってから薬をもらってもしようがないというふうな意味合いのことを報道でも伺っているわけであります。
 恐らく、二十世紀に起きたことはと申しましても、この朝鮮半島、日本、北東アジア、どういう新しい時代になるのかということは、やはり相当の努力と年月も要する大事業だろうというふうに私は思いますが、そういう道筋の中での懸案として残ってきた食糧問題あるいは人道的食糧援助についてどのようにお考えでしょうか。
#8
○河野国務大臣 訪朝団として訪朝をされました団長の村山先生あるいは野中代理の帰国後の御報告を私伺いました。紙に書いて出ているもの以外にも、現地では相当厳しいやりとりがあったというふうにも承ったわけでございますが、その中には、今伊藤先生おっしゃるように、食糧援助の要請があったというふうに私承ったわけでございます。それらを一つにまとめて人道的な問題は云々、こう書いてあるわけでございますが、当方にも当方で人道的な問題があるわけでございますから、それらをひっくるめて解決をしていかなければならないというふうに私は考えております。
 いずれにせよ、食糧の問題に限って申し上げれば、確かに食糧援助の要請があったというふうに訪朝団の皆さんがおっしゃっておられる。しかも、これはこういう言い方が正しいかどうかわかりませんが、我が国では飽食の時代だなどと言われる状況の中で、隣国には飢餓に悩む人たちがもし実際におられるということであれば、これはやはり人道的な問題ということを考えなければならないということも、この分に関する限りおっしゃるとおりだと思っております。
 ただ、いずれにしても、先ほど申し上げましたように、人道的な問題の中にはさまざまな人道的問題があるわけでございますから、これらはいずれもしっかりと議論をしなければならぬというふうにも思いますし、私どもとしてなお、この援助といいますか支援といいますか、そういう問題については政府部内でも慎重に議論をしていかなければならないというふうに、まだ今の時点では思っているわけでございます。
#9
○伊藤(茂)委員 時間ですから終わらせていただきますが、大臣の答弁を伺いましたが、いずれにしろ、大事なとき、決断すべきときだと思います。さまざまの人道的な援助、食糧問題の打開、同時にまた行方不明、調査になったようですが、きちんとこれも大いにやってもらう、あるいはその他のいろいろな問題につきましてもやはり窓口を大きくあけた議論を積極的にやるということが必要ではないだろうか。前向きの対応を要望いたしまして、質問を終わります。ありがとうございました。
#10
○井奥委員長 これにて両件に対する質疑は終局いたしました。
    ―――――――――――――
#11
○井奥委員長 これより両件に対する討論に入るのでありますが、その申し出がありませんので、直ちに採決いたします。
 まず、千九百九十九年の食糧援助規約の締結について承認を求めるの件について採決いたします。
 本件は承認すべきものと決するに賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
#12
○井奥委員長 起立総員。よって、本件は承認すべきものと決しました。
 次に、千九百九十九年七月二十一日に国際コーヒー理事会決議によって承認された千九百九十四年の国際コーヒー協定の有効期間の延長の受諾について承認を求めるの件について採決いたします。
 本件は承認すべきものと決するに賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
#13
○井奥委員長 起立総員。よって、本件は承認すべきものと決しました。
 お諮りいたします。
 ただいま議決いたしました両件に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#14
○井奥委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
    〔報告書は附録に掲載〕
    ―――――――――――――
#15
○井奥委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。
    午後零時四十二分散会

ソース: 国立国会図書館
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