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1950/11/28 第9回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第009回国会 水産委員会 第3号
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1950/11/28 第9回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第009回国会 水産委員会 第3号

#1
第009回国会 水産委員会 第3号
昭和二十五年十一月二十八日(火曜日)
    午前十時四十四分開議
 出席委員
   委員長 冨永格五郎君
   理事 小高 熹郎君 理事 川端 佳夫君
   理事 田口長治郎君 理事 林  好次君
      石原 圓吉君    川村善八郎君
      久野 忠治君    鈴木 善幸君
      田渕 光一君    永田  節君
      松田 鐵藏君    佐竹 新市君
      井之口政雄君
 出席政府委員
        水産庁長官   家坂 孝平君
 委員外の出席者
        大蔵事務官
        (日本專売公社
        監理官)    久米 武文君
        農 林 技 官
        (水産庁生産部
        長)      十川 正夫君
        日本專売公社塩
        脳局長     村岡 信勝君
        專  門  員 杉浦 保吉君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した事件
 小委員及び小委員長選任に関する件
 水産資源に関する件
 水産資材に関する件
    ―――――――――――――
#2
○冨永委員長 これより水産委員会を開会いたします。
 この院御報告申し上げます。去る二十四日本委員会において提出いたしました国政調査承認要求書につきまして、二十五日議長の承認を得ました。
 なお、その調査事項中の漁業無線に関する目的についてでありますが、本委員会といたしましては水産庁の所管である漁業用無線の施設に関する技術指導を調査する意味でこの承認を求めたのでありますが、ただ単なる漁業無線のみでは電気通信省の所管である無線に関する事項と混同されるおそれがありますので、その所管の明確を期するため議長において字句的訂正をし漁業用無線の技術指導に関する事項といたしましたからさよう御諒承願います。
#3
○冨永委員長 次に小委員会設置の件についてお諮りいたします。先般議長の承認を得ました本委員会の国政調査事項の各項目につきまして、深く專門的に調査をするために、それぞれ分担の小委員会を設置いたしたいと思います。先般来理事とも協議いたしました結果、次の六つの小委員会を設けることにしたらどうかということになりましたので、この際あらためてここにお諮りいたす次第であります。
 まず小委員会に名称を申し上げますと、漁業制度に関する小委員会、水産金融に関する小委員会、水産行政の充実に関する小委員会、水産資源に関する小委員会、漁業用無線の技術指導に関する小委員会、漁業経営安定に関する小委員会、以上でありますが、この各小委員会を設置することに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○冨永委員長 御異議なしと認めます。
 次にただいま設置することに決しました各小委員会の小委員及び小委員長の選任につきましては、その手続を省略して、委員長において御指名いたしたいと思いますが、ご異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#5
○冨永委員長 御異議なしと認めます。
 それでは漁業制度に関する小委員会
  石原 圓吉君  小高 熹郎君
  川端 佳夫君  川村善八郎君
  鈴木 善幸君  田口長治郎君
  田渕 光一君  永田  節君
  松田 鐵藏君  岡田 勢一君
  小松 勇次君  水野彦治郎君
  佐竹 新市君
水産金融に関する小委員
  石原圓吉君  川端佳夫君
  川村善八郎君  久野 忠治君
  五島 秀次君  鈴木 善幸君
  田口長治郎君  平井 義一君
  福田 喜東君  岡田 勢一君
  小松 勇次君  林  好次君
  佐竹 新市君
水産行政の充実に関する小委員
  石原 同志君  川端 佳夫君
  川村善八郎君  久野 忠治君
  鈴木 善幸君  平井 義一君
  田口長治郎君  田渕 光一君
  永田  節君  松田 鐵藏君
  岡田 勢一君  林  好次君
  上林與市郎君  井之口政雄君
水産資源に関する小委員
  石原 圓吉君  川村善八郎君
  五島 秀次君  田口長治郎君
  田渕 光一君  原健 三郎君
  稲田 喜東君  松田 鐵藏君
  二階堂 進君 小松 勇次君
  林  好次君  佐竹 新市君
  井之口政雄君
 漁業用無線の技術指導に関する小委員
   小高 熹郎君  川端 佳夫君
   五島 秀次君  鈴木 善幸君
   田口長治郎君  田渕 光一君
   永田  節君  原 健三郎君
   福田 喜東君  岡田 勢一君
   水野彦治郎君  上林與市郎君
   井之口政雄君
 漁業経世安定に関する小委員
   石原 圓吉君  川端 佳夫君
   川村義八郎君  鈴木 善幸君
   永田  節君  原 健三郎君
   平井 義一君  松田 鐵藏君
   岡田 勢一君  小松 勇次君
   林  好次君  水野彦治郎君
   上林與市郎君
 以上の通り御指名いたします。
 次に各小委員会の小委員長には、
 漁業制度に関する小委員長川端佳夫君。
 水産金融に関する小委員長田口長治郎君。
 水産行政の充実に関する小委員長石原圓吉君。
 水産資源に関する小委員長川村善八郎君。
 漁業用無線の技術指導に関する小委員長鈴木善幸君。
 漁業経営安定に関する小委員長永田節君。
 以上の通り御指名いたします。
#6
○冨永委員長 次に水産資源に関する件を議題といたします。質疑を許します。発言を求められております。松田委員。
#7
○松田委員 昨年北海道と内地との入会の協定を結んで、その当時の水産庁の案といたしまして最も重要なる一つの事項があつたのであります。その水産庁の重要なる事項というのは、北海道の海区における資源がどれほどまでにあるかということを調査する、それが基本となつて将来の入会問題を解決しなければならないという水産庁長官の御意見であつたのであります、本年になりまして、最近この問題を水産庁はまじめに取上げられて、あらゆる角度から北海道地区に対してこの調査を依頼したということを聞いておるのでありますが、この調査の内容、どのような方法をもつて北海道に命ぜられておるか、長官から御説明を願いたいと思うのであります。
#8
○家坂政府委員 ただいまの松田委員のお尋ねにお答えいたします。北海道の水産資源調査をやるごとにつきまして、北海道水産研究所もありますが、そこの所属船ではなかなか資源の調査も徹底いたしませんので、機船底びき網漁船を傭船いたしまして、それによつて資源の調査をやつて参りたい、かように考えまして、道庁にも十分連絡をとりまして、そしてその傭船をやりつつあるわけであります。この傭船は、私どもの方の調査費というものが非常に少いものでありますから十分なる船の数と、あるいは長い期間やる見通しも十分ではないのでありますが、大体今のところ十五隻を目標にいたしまして傭船することに取進め中なのであります。この傭船によりまして今後十分底びき資源を調査して参りたい、大体かようのプランで今進んでおります。
#9
○松田委員 私どもの調査によりますと、この十五そうの船に、水産庁は漁撈の許可を與えたのでなく、更に資源の調査をするための出漁を、役所の官僚の指導のもとに行うように、北海道庁またはその団体に申しつけたと聞いておるのでありますが、その調査をする船に、たまたま底びきの無許可船があつたりまたは違反船であつてかつて権利を取上げられた船がある。かような船を使用して、その業者がそれに従事するというように、はき違えた考え方をとつておるということで、あつたならば、水産庁はどのようにこれを考えられるか、この点が一つ。もう一つ、私どもとして実に心外にたえ得られない問題を耳にしておるのであります。これはこの調査の主体となつておる――ちよつと名前が間違つておるかも存じませんが、北海道入会調査会とか、協議会とかの会長である、渡辺照平の省によつて十五そうが借りられておる。ところがこの十五そうに対して、一そうに対して五十万円ずつ許可料というのか、または操業料というのか、どのような意味合いであるかは存じませんが、七百五十万円という金を醵出さしたということが現われて参つたのでありまして、過日北海道の機船底びき組合の大会においてこれが暴露された。さようなことであつたならば、せつかく水産庁が長官の責任において北海道の資源の調査を行わんとするこの企てが、一部のこうした惡徳なる考え方を持つておるボスどもに、底びきの許可を転売または貸し與えることはよつて、利益を與えることになる。しかも操業する漁船は調査どころか、五十万円という金を出しておるために、それを補填しなければならない。また補填どころか、利益を得る代償として出したものであると考えられるのであります。かような点からもしこれが事実としたならば、いかなる名目にせよ、資材を買うとかまたは救済の方法だとか、あらゆる美字麗句を用いることだろうと思つておりますが、かようなことがあつたならば、これは水産庁のせつかくの企てというものを、彼らは惡意に自己の利益のために利用するにすぎないのであつて、決して資源の調査などということは思いもよらないことだと、私には考えられるのであります。これに対して、この事実がはつきりと今日現れておる結果においてただちにこの調査の仕方を改める考えを持つておるか。この十五そうの船の船名は、水産庁にはつきろ届いております。私も見ております。こうした船とこうした行動が、水産庁の調査の陰に隠れて現われて来たことであつたならば、今日ただちにこれを取消す用意があるかどうか、この点をお伺いしたいと存ずるものであります。
#10
○家坂政府委員 水産庁としましては、傭船をしてこの資源調査をやるということは、今後底魚の資源というものが、北海道の漁業に対しまして非常に重要な問題でありまするので、非常に少い調査費をもつてとにかく効果を上げたい、かように考えて、傭船という制度でもつて始めることにしたのであります。しかしそれを惡く利用されまして、一部の人たちがこれを奇貨として私利を肥やすというようなことに使われるということは非常に残念だと思います。それでただいま松田委員からいろいろその内容につきまして御説明がありましたが、私としましてはまだ十分その内容を知悉しておりませんので、事実を糾明しまして、私は、私どもの資源調査のほんとうの姿に沿うまうにこれを持つて行くというように、適当な措置をしたいと考えます。
#11
○松田委員 とかく水産庁長官からは、いつでもそのように不得要領な御答弁が聞かれるのでありまして、私どもは、現在水産庁に来ておる書類の上において、はつきりとその船舶の名前が明示されておる。一事実これはあなたの手元にある書類においてはつきりしておるのでありまして、それを私が見せていただいたのであります。また昨日林委員からの報告も非公式にあり、私どもも電話をもつて昨夜北海道と連絡いたしましたところが、そのような事実だということを承つておるのであります。しからばここに証拠として現われておるものは、まず第一の、船舶の経営者が非常なる違反を起し、または無許可で今まで操業して来者がその山に人つておる。その事実がはつきり現われて来ておるのであります。私はただいま二つの問題を例をもつて申し上げておりますが、かように明日となつておるものであつたならば、一時操業を中止されてから、その内容を御調査願つて善処されることを望むものであります。
#12
○川村委員 ただいま松田委員から御指摘のありました問題に関連してお伺いいたします。十五そう傭船をして、北海道の底魚の資源調査をしておるということなんですが、まず傭船料をどのくらい政府で拂つておるか、それからもう一つは、資源の調査区域をどういうふうに明示しておるか、この二点をまずもつてお尋ねいたします。
#13
○家坂政府委員 傭船料の点につきましては、ただいま私は数学的にはつきり記憶しておりませんので、あとで調べてお知らせいたします。
 それから第二の問題でありますが、これは大体区域をきめまして十五そうの船に調査をやらせておると思いますが、ただいまどの区域にどの般を何そう配してやつておるかという具体的のことがわかりませんから、これも調べ、てお知らせいたします。
#14
○川村委員 すべての書類の決裁なり決定権というものは長官にあると思つております。この重大な問題、幾ら傭船料を拂つておるかわからないとは、まつたく私は合点が行きません。それから区域の問題も、おそらく傭船をして調査させるという以上は、これらは長官が決裁しなければできないものであります。従つて長官は、細部にわたつてわからぬにしても、この二つの問題ぐらいは頭に入れて決裁をして許すべきでなかろうかと私は考えます。まあその問題は、いずれあとで提出することでありますから、その程度にしておきますが、底魚といつても北海道の海域は非常に広うございます。許されたところの底びき区域におきましては、大体既存船が二百七十ほどありますから、今までの実績によつても大体おわかりになると思います。さらに今度底びき小手繰り転換によつて、底びきが二百近く許されると、うことになつて、大体今までのところは百五十近く許されております。それらを合せると優に四百を越えて、それぞれ操業に向うのでありますから、ほつておいも、その実績によつてどのくらいかは私は想像がつくと思います。今後調査をしなければならなぬという重点のところは、すなわち新魚田でなければなりません。既存の魚田は、漁業者みずからが自分の営業を通じて十分調査がしてあります。これらの資料を集めると、北海道は一隻当りどの程度とつておるか、魚族はどれどれをとつておるか、経営が成立つとか、成立たぬとか、さらにこの資源から見ると、内地から入会をしてもいいとか惡いとか、あるいは北海道地帶の機船底びきの漁区の拡張にしても、いいとか惡いとか、おのずから私は判断がつくと思います。しかしまだ残されておる新魚田があります。すなわち禁漁区域になつておりまするところの大島、小島、さらに奥尻を通じたところの日本海の漁田は禁漁区域になつております。内地では密漁しておるということを聞いておりますが、まだ完全なあそこの闘犬はできておりません。それから武蔵堆にしても大和堆にしても、あるいは襟裳をずつと越えて、これも内地から相当に入つておるということであるが、しかしまだ十分な調査はできておらないと思つております。また根釧地帯の底魚の問題、いわゆる今度占領されたところのソビエト領との中間のあたりも、調査があまりできておらない。新魚田の調査で十五隻を傭船したというのであればわれわれは承服できるのであるけれども、既存の漁業区域において、しかも調査船なりと称して、ずつと近くの魚田まで来て、沿岸漁業と摩擦を生じておるというこを私は常に聞いております。さらに先ほど松田委員が御指摘になりました、五十万円といつておるということも、私はずつと以前に聞いております。こうしたような醜聞があるにかかわらず、それをただ投げつばなしで傭船を十五隻して、北海道の某氏にまかせるとか、あるいは、団体にまかせるとかというようなことで完全な調査が一体できると思うかどうかという問題であります。私は調査をするならば、監督官を乗せて、その折押下において調査をきせるべきであつてただ放任して調査ができると思いません。いわんやこれまでの日本の漁民の姿から見ますると、指示はまつたくなつておらないというのが事実であります。また長官もわれわれも呼ばれましたが、へリングトンに日本の水産の調査は指示がなつておらぬから、今の農林省の統計局にまかせずして、水産庁独自の統計をつくらなければいかぬとまで指摘されておる。こうして司令部にも注意され、さらに今聞きますと、何ら干渉することなく、ただ十五隻を傭船して投げつばなしで調査をして、その資源がいずこにありやということを明示することなしということは、まことに私は調査でなくてこれはある者の介在による利益の提供だということも考えます。どうかすみやかにこれを調査いたしまして是正すべきものは是正し、あるいは停止すべきものは停止して、新たな観点に立つての監督の上に調査させるべきであると思いますので、その点について長官の所信を伺いたいのであります。
#15
○家坂政府委員 松田委員からのお尋ねにお答えしたいと思います。調査船に無許可船あるいは違反船、そうしたものを使うということにつきましては、これは私どもといたしましても正しい行き方であるとも考えられませんので、その事実を急速に確かめまして措置を講じたいと思つております。
 次に川村委員のお尋ねに対してお答えします。その方法につきましては、なお十分資源調査の意に沿うように、たとえば未開発の魚田の開発方面に十分に意を用いてこれを使用しまして、今までわからない費源の調査を十分になし途げたい、かように考えます。
#16
○松田委員 水産庁長官にお尋ねしますが、先ほどの私の考え方は、水産庁の御指示は、これに対してもつともだ、非常によい方法だ、こういうのでありまして、現在行つておる人々の考え方というものが誤りであるように私は思う。しかもその具体的事実が、水産庁にまで漁船の名前が載つた通達が来ておるのだがら、やり直しをする意味、合いにおいて、ただちにこれの停止を命じて、しかる後に、調査をしてまじめな方向に持つて行くようにお考えになりませんかということなのでありまして、そういう御意思があるかどうか、これをお伺いするのであります。
#17
○家坂政府委員 そういう考えを持ち合せております。
#18
○川村委員 長官の私の質問に対する答弁は、まことにどうもうやむやであつて、要領を得ないのでありますけれども、議論をしましてものれんに腕押しで一時間、二時間やつても盡きませんので、結論を出しておきます。きようの委員会の劈頭におきましていわゆる水産資源に対する小委員会が設置されて、その委員長に私が命ぜられました。私はよろしくこれを調査して、その結論を出したいと思つております。従つてもし、その調査を命じた船に誤りがあるとするならば、その資任をはつきり追究いたしまして、私が今旦質問をいたしました意義を徹底する考えでありますから、御了承願つておきます。
#19
○田口委員 日本の真珠養殖事業は、戦前輸出品としての花形であつたのでありますが、戦争中資材その他の関係及び販路の実情からいたしまして非常な打撃を受けました。ほとんど窒息状態に陥つておつたのでございますが、戦後漸次復活をいたしまして、現在におきましては、戦前の約五分の一程度の復活を見ておるのでありますが、これを金額にいたしますと、一年に大体十億円、しかもこの十億円を得ますところの資材その他につきましては、まつたく国内品でございまして、輸入による資材を使わないで十億円の外貨獲得をしておるというような状態であります。少くとも現在戦前の五、六倍程度までは早急に復活するものと思うのであります。しかるにこの事業に対しましては、いろいろな隘路が現在できております。金融問題にいたしましても、あるいは漁業権制度の問題にいたしましても、いろいろな隘路ができておるのでございますが、かくのごとく無手勝流で外貨を獲得する。しかもそれが容易であるというような事業に対しましては、行政方面ばかりでなしに、本委員会としても、重大なる関心を持つて研究しなければならないと考えるのであります。つきましては、この事業を助長する意味におきまして、本委員会といたしましては、これをすみやかに取上げて適当な方策を講ずるということが、ぜひ必要でないかと考えるのでありますが、それにつきましては、問題が各方面にわたつておりますから、水産行政充実に関する小谷員会にこの問題を取上げていただきまして、総合的に研究をして対策を講ずることがぜひ必要ではないかと考えるのであります。よつてこの問題を水産行政充実に関する小委員会にぜひ取上げていただきたい。こういうことを希望し、提案するものであります。
#20
○冨永委員長 皆さんにお諮り申し上げます。ただいま出品委員から真珠に関する件につきまして、水産行政充実に関する小委員会に付託して、いろいろ御検討を願いたいと存じますが御異議ございませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#21
○冨永委員長 ではさよう決定いたします。
 次に漁業用塩について議題に供します。政府説明員として大蔵省大臣官房日本專売公社監理官久米武文君、同じく西村彦一君、大蔵省主計官谷川宏者、專売公社塩脳局長村岡信勝君がそれぞれ出席されております。質疑を許します。松出委員。
#22
○松田委員 お尋ねいたします。現在の日本の輸入塩というものは十一万二千トンでございますか。
#23
○久米説明員 ただいまの御質問は輸入の数量をお尋ねでございましようか、あるいは売渡しの予定数量をお尋ねでございましようか。
#24
○松田委員 数量であります。
#25
○村岡説明員 昭和二十五年度の計画と申しますか、今年の四月から来年の三月末までの輸入原塩の数量は八十五万トンと予定しております。
#26
○松田委員 それをどういう割合に配付されておられますか。
#27
○村岡説明員 総体の輸入数量のうち、配付の方の関係でありますが、昨年度に輸入された手持ちのものを含めまして、配付したのでありますが、ソーダ工業の原料に多く配付して、本年度は七十万トンないし七十五万トン、そのほかの食料用――食料用と申し出すと、みそ、漬物、しよう油その他でありますが、その方には、主として山地でできました自塩を充当しますほか、輸入されました原塩を粉砕いたしましたいわゆる粉砕塩、並びに輸入代れたままの原塩の姿で配付いたしますものと、三通りにわけられるわけでありますが、うち輸入原塩のままの姿下配付いたしますものは、大体の見通しでありますが、今年度全体として三十万トン程度であります。今申し上げましたように、今年の輸入としては八十五万トンでありますが、昨昭和二十四年度で輸入いたしましたもので、本年度に繰越しされる数量が相当ございますので、ソーダ用の原塩の七十万トンないし七十五万トンとその他三十万、ン、合せて百万トンないしこれ以上のものもまかない得るわけであります。
#28
○松田委員 ところで工業塩としての七十五万トンないし七十万トンは、どのような価格でやつておられるか、また食用に向けている、家庭でわずかずつ使う、または漬物用、水産用として使つておるもの、こうしたものの価格の御説明を願いたいのであります。
#29
○村岡説明員 現在の販売価格を申し上げます。輸入塩のソーダ工業向けに当てられます価格、これはトン当り三千円であります。それからこのほかの塩の値段でありますが、まず国内で生産される白塩の値段が、包装込めで一万七千九百五十円、輸入されました塩の粉砕されたものが一方五千三百円、それから輸入原塩のままで食料用に売ります場合の公社の売渡し価格が一万二千八百円、現行の販売価格としてはさようになつております。
#30
○松田委員 それから輸入の価格は。
#31
○村岡説明員 輸入塩の価格は、御承知の通りドル建て、ポンド建て――外貨建てで公社が買い受けるわけでありますが、昨年から今年にかけて大分価段が下りました。最近の輸入塩の価格はいろいろありますが、平均して十ドル前後と、きわめて概数で恐縮でありますがお考えを願います。これは公社が外国から塩を買い入れますときに、日本の港で外国船から引渡しを受けるときの値段であります。
#32
○松田委員 日本の国の原動力は、電力と塩であるということくらいはわれわれも知つている。ところで輸入価格が十ドル、三千六百円のものを、工業塩として拂下げするのに三千円である、しからばここに六百円ないし七百円というこれに対する援助を與えてやつている、こういうようにただいまの説明では考えられるのでありますが、食用塩として出されている価格は、白塩は別として一万五千三百円、百原塩であつて一万二千八百円、かような御説明がありましたが、工業塩として七十万トンから七十五万トン使用され、食用塩として三十五万トンないし三十万トン出される、かように見て行くときにおいて、一般国民の負担において、工業者に対する負担を補しているというふうに私は承るのでありますが、こはどういう政策からこうゆうことをなされておられますか、この点承つてみたいと思います。
#33
○村岡説明員 ただいま最後に御意見のありました点、私から正確な点を申し上げることは困難な立場もありますので、御了承願いたいと思います。その前提といたしまして、輸入塩の価格がたとえば十ドルであるから、これを換算すれば三千六百円、それから比較して現在の売価がどうかというお話のように承りますが、その点については若干補足して申し上げます。先ほどから申し上げておりますように、公社が販売いたしております塩には、輸入の原塩もあれば粉砕塩もある。また国内塩もありますが、それぞれの塩のコストは違うのであります。またその後販売に、至りますまでのいろいろな経費、あるいは本船から引取わまして公社の倉庫に入れますまでのいろいろなチャージ、その他の経費を入れまして原価を構成することはもとよりでありますが、そういう見地からそれぞれの塩の原価を計算して参りますと、たとえば内地の白塩にいたしましても、現在は御案内の通り、トン当り專売公社は九千七百四十五円で買い上げておりますが、これを販売いたしますまでのいろいろなチャージを加えますと、販売原価は相当な値段になりまして、白塩の総原価は一万三千三百円以上になります。また輸入の、原塩をそのまま売る場合といたしましても、今申し上げたような諸掛を加えますと、かりに輸入の原塩の価格が四千円――四千円と申しますのは、最近では先ほど申し上げたように十、ドルで入つておりますが、以前は相当高い値段で買つておりまして、それが現在手持ちのままであります。そういう値段を平均いたしますと大体四千円くらいになります。それが元の値段でありますが、そこでいろいろな諸掛を加えますと、どうしても五千円を越えるというのが販売の原価であります。それにいたしましても、お話のありましたように、現在の売値が白塩で一万七千九百円というようなことに比べると、依然として高過ぎるではないか。その値段は結局ソーダ用に三千円という安い値段で売つておるからそうなるのではないかという御指摘であろうと思いますが、その点現実の今の姿としては、御指摘の通り、專売の塩の特別会計の独立採算という強い要請を充当するために、一般用の塩の方にさや寄せいたしておるということが原因であるということは御指摘の通りであります。
#34
○松田委員 とんでもない御意見を私に承るのであります。独立採算の建前から、一般の消費者に対する食塩の犠牲においてまかなつて行かなければならないなどという言葉は、これはどうか中国かソビエトに持つて行つていただきたいと思うのであります。そもそもこの三分の二に該当する、工業塩に対しては原価を切つて供給しておつて一般国民に対して、その三分の一の犠牲において、たとい公社が独立採算の建前からといつた、ところで、四倍、五倍の価格をもつてこれを国民に押しつけなければならないという議論は、国会では通らないことだと私は考える。その議論をどのような形において行われるか、この深い意味を私はお伺いしたいのであつて、民主国家を建設して行かなければならない今の日本の国において、工業塩の犠牲を一般国民が負わなければならないという理論は、およそ自由党内閣である以上、私は立つて行かない議論だと思う。この点に対する独立採算とはどういうことであるか、国民の犠牲において企業家に利益を與えようというのが独立採算の線であるか、この点どうか責任ある言葉でもつて御答弁願いたいと思います。
#35
○久米説明員 ソーダ工業塩の特別価格につきましては、御承知の通り塩專売法第二十九條の規定がございます。御承知の通りでありますが、念のため申し上げますれば、公社は、苛性ソーダ、ソーダ灰その他政令で指定する化学製品の製造の用に供する者に塩を売り渡す場合においては、一般の規定にかかわらず、大蔵大臣の認可を受けて低い特別価格で売り渡すことができるということになつております。これは御承知の通り、国際的なマーケットにおいて競争をしなければならないところのソーダ製品について国として一種の保護政策をとらなければなら、ないといへ、方針をとつているから、こういう塩專売法の特別な條文があるのだと考えております。こういうように、政府としては、ソーダ業に対しましては特殊なる配慮をいたしておるのでございます。なお先ほどの説明にもありました專売公社の塩事業の独立採算という意味は、予算の数字における収支のバランス及び掛益がないようにという意味のバランスも、両方考えておるのでございます。現在公社が持つております塩は、なるほど新しく輸入いたしますれば十ドルぐらいのものもございます。十一ドルのものもあります。四千円程度にそれはなりましよう。しかし昨年買いました塩には、相当高い、十六ドル以上の塩もございます。こういうものも合せまして損益計特上全体として赤字が出ないようにという意味において運用いたしております。なお塩の価格につきましては、政府としては、なるべく專売公社内における取扱いの経費は極力逓減いたしまして、一般に食料用として売りだす塩にいたしましても、あるいは水産加工用に売り渡す粉砕の塩にいたしましても、できるだけこれを逓減して行くしいう努力を重ねて参つておるのでございます。それで御承知の通り、来る一月からはこの食用塩の値下げ、その山には粉砕塩の値下げというようなものを含めて、先ほど申し上げました独立採算という大きなわくの中で、できるだけの値下げはして行こうということを考えております。この公社の諸掛、たとえば回送費でありますとか、保管費、その他取扱いの人件費もありますが、そういうような諸掛につきましては、できるだけこれを切り詰めて参るという努力をいたしておることにつきまして、念のため申し添えておきます。
#36
○松田委員 言葉は非常にていねいでさわやかでありまするが、今まで專売公社で粉砕されている粉砕料は、二千幾らというものになつているように、数字においてわれわれは承知しております。一トンの塩を粉砕するのに、われわれがやつたならば、三百円で十分でき得るのであります。何のために專売公社がやるとき]は二千何百円とい高価な経費をこれに要するか。今あなたの方ではこれに対する説明ができ得なかつたならば、あらためて書類においてこの計算を出していただきた
 それからただいまの御説明中に、前に買つた塩が十六ドルという高い輸入塩があつたということを申されておりますが、なおさらのことである。十六ドルという高いものであつたならば、三千円という工業塩に対するこの負担を国民がしておるのではないか。これはあなたの先ほど申されたお話の中に、独立採算制によつてこれを法律できめられている範囲内において、でき得るだけの善処をしようという方法によつてとられておつた行動ではあるが、一方においては、この工業塩は日本のあらゆる工業の基礎になるがゆえに、政府はこれに対する援助の方針を持つている。この問題はこれでよいとしても、あなたの方でやつている粉砕というものに対してならば、これは常識で考えてもなお余りある大きな負担をもつて、二千何百円という粉砕料をもつて独立採算に当てなければならないという理由がどこにあるかということである。一方において業者がやつた場合においては、三百円か四百円で粉砕できるものが、あなた方のお考えでは二千何百円かかるというし、独立採算制によつてその経費を国民に負担させるということになつたならば、国民はどのようなことになるか。重税だ重税だと言われている今日において、塩においてこれだけの独立採算制によつて、なおさら大きな負担を国民がしているということになるのではないか。これが輿の政治であるかどうかという問題に対してあなたでなく、別な方においてこれはもつと議論をしなければならない問題であるが、この点に対する二千何百円というものの資料が、もしあつたならば御説明願いたい。ただいまのあなたの説明では矛盾だらけである。輸入価格十ドルの塩であつてさえ国民に負担が多かつたのに、十六ドルであつたならばなおさら多かつたはずである。ところで新聞に現われているのは、今度は工業塩を四千円にするという御趣旨のようでありまするが、これではようやく原価でもつてやろうというように思われます。こうした方法になつて四千円は原価であるとしたならば、あとの国民の負担において改訂されても一万二千八百円にしようと、いう。粉砕塩は一万三千円、一万五千三百円のものを一万三千円にしようというのであるが、なおかつここにおいて三分の一を使用する国民が九千円以上の負担をしなければならないということになるではありませんか。それほどまでに独立採算をする場合において、專売局というものは経費がかかるものですか。專売局の内容を御説明願いたい。
#37
○久米説明員 お答えいたします。ただいまそこに新聞を御引用になつて値下げの問題、あるいは工業塩の値上げの問題にお触れになりましたので、一応の予定を申し上げます。まずソーダ工業の方をあとにいたしますが、内地塩の白塩、現行価格一万七千九百五十円は、これを三千九百五十円値下げいたしまして一万四千円といたす予定であります。これは御指摘になりました国民の一般が食べる、直接になめる塩でございますが、これが一万七千九百五十円から三千九百五十円値下げをいたしまして、一万四千円ちようど。それから粉砕塩でありまするが、現行一万五千三百円を、二千三百円値下げいたしまして、一万三千円ちようどといたす予定でございます。これは粉砕後包装したのでありますが、粉砕の散塩の方は一万四千五百円を千九百円下げまして一万二千六百円、それから原塩の方は、包装塩一万二千八百円を四百円下げまして一万二千四百円、原塩の散塩の方は現行の一万二千円にすえ置く。これが値下げの計画でありまして明年一月一日から実施したいと考えております。これにつきましては関係方面の了解も得ております。
 それから次にソーダ工業塩についてでありますが、ソーダ工業塩は現行三千円でありますが、これは諸般の事情が許しますならば、明年一月一日から千円引上げて四千円にいたしたいと思います。
#38
○冨永委員長 ちよつと速記をやめてください。
    〔速記中止〕
#39
○冨永委員長 速記を始めてください。
#40
○川村委員 私は水産用燃油について水産庁当局にお尋ね申し上げたいと思います。御承知の通り、水産燃油はいつでも不足だという声は聞いて、余つたという声は一度も聞いたことはありません。これは日本全国の漁業者が言つておるので、これに対して、それぞれ水産庁当局は割当に対して苦慮しておるここともわれわれは承知しおるのであります。さらに本年の八月に前渡し制度を停止されましてから、各漁業者とも相当に困つておることは、私が申し上げるまでもなく、水産庁は御承知の通りであります。従つて今後の見通しを十分われわれは考えなければならぬので、一応まず今日輸入されておるところの油はどの程度の数量であるか。それから国内生産はどの程度の数量になつておるか。それから水産用として、特に漁業は指定いたしませんが、でき得れば大きな漁業種別ごとに、どの程度の数量の割当てをして、総計はどのくらいになつておるか、それから将来の数量の見通し、いわゆる輸入数量の見通し、それから割当の見通し、これは数字をあげてお願いいたしたい。
 次に第二の問題は価格であります。価格の値上げをするということが流布されて相当長い時間たつております。現在の漁業状態を見ますと、いずれの漁業も漁獲が減つておるので、燃油の値上げをされると全部の漁業がますます困る、一方魚価は安くなつておるというようなことから、魚価はもちろんのことでありますが、漁獲数量と油の値上げ等の問題は反比例しておるというようなことで、非常に漁民が困つておるという声をわれわれ聞かされておるのであります。従つてこの価格について、昭和二十四年度の平均価格が、漁業用燃油においてどのくらいになつておるか、現在はどのくらいの価格になつておるか、将来値上げをせんとした場合には、どの程度の値上りをするお見込みになつておるか。それはもちろん水産庁としては値上げをする意思はないでしようけれども、それぞれいわゆるメーカーにおいて上げなければならないという声が叫ばれておりますので、特にこのことは数字をあげて御説明願いたいと思います。
#41
○冨永委員長 水産庁当局の御説明の前に一言希望を申し上げておきます。燃油の価格の引上げは、昨日の次官合議で一応延期されまして、今日の閣議で強力に決定するということでした。まだ閣議の内容は承つておりませんけれども、水産委員会としては、非常に重要な問題でありますだけに、事情の許す限り詳細に御説明をいただきたいと思います。
#42
○十川説明員 今のお話の数字の点についてお答え申し上げます。第一の今体の供給量でありますが、昭和二十四年度におきましては、全体の供給量が百九十五万トンです。百九十五万トンのうち約一割が国内産の油というふうに御了承を願います。というのは、国内産のものとはつきり区分した資料を持ちませんですが、全体の供給量は百九十五万百一キロリツトルでありましてそのうちの約一割が国内産のものであります。このうち水産用でありますが、これはちよつと年度が食い違うのでありますが、アメリカの年度になりますから、昭和二十五年の七月一日から、昭和二十六年の六月三十日までの水産用に使われますもので、現在きまつておりますものは、基準と申しますか、これは後に御説明申し上げますけれども、これだけのものはきまつておりまして、その上に追加配給を受けるようになつておりますが、その基準になるものが四十八万八千キロリットルであります。これは今後追加配給がありまして、この四十八万八千キロリットルの上に乗せて適加配給があるわけであります。この四十八万八千キロリットルのうち、現在までにすでに配給をいたしておりますものが二十四万五千キロリットルであります。これは本年のの十二月三十一日までの分であります。日本の年度で申しますと第三・四半期になるわけであります。あとに残るものが二十四万三千キロリツトルになるわけであります。その上に先日その筋から将来の油の配給に対しまして、政策が発表されたわけでありますが、それは資源を損することなくして漁獲の量を増加する場合と、それから魚の繁殖保護につきまして、常に十分の措置が講ぜられているものについては増加配給をする、こう言つておりますので、さんま漁業に対しましてすでに七千五百キロリツトル受取つております。それからその上に、台風によつてこうむりました損害に対して増加してもらいましたものが八百四十キロリツトルございます。それからその上に第二次の南方まぐろ船団のために特別に配給されましたもの――これはこまかくなりますけれども、南方まぐろは第一次に天洋丸船団が出まして、それから宝幸船団が出たわけでありますが、前の天津丸船団の分は前年度の分に入りますからこれは入りませんで、宝幸船団の場合のみ入りまして、これが千八百キロリットルであります。この三つを合せますと、一万百四十キロリツトルが今申し上げました四十八万八千キロリツトルに加えられるわけであります。これを加えますと、四十九万八千百四十キロリツトルが水産用としてすでに決定しました数量であります。それから特来のことになりますと、現在申請してありますものが二万四千キロリツトルございます。これはかつお、まぐろでありますとか、いかでありますとか、突棒でありますとか、そういうようなものを加えまして、増加配給を受けるものが二方四千キロリツトルを申し入れておりますが、この分はまだ決定いたしておりません。もしこれが承認されることになりますと、総計は今までのところ五十二万二千百四十キロリツトルになるわけであります。しかしこのうち、先ほど申しました二万四千キロリツトルの分についてはまだ決定していないわけであります。
 それから今度は値段の問題でありますが、値段の問題につきましては、現在原油の値段は一キロリツトル当り六千二百円になつております。それが現地におきます原油の値上りと、それからタンカーの輸送賃の値上りと両方を加えまして、私どもで聞き得ましたところでは新価格は七千九百二円になりまして、二七四%の値上りになるわけであります。これが原油の値上りでございます。しかし一原油の値上りがただちに販売業者からわれわれ漁業者が買います値段にはその通り二七・四%上るわけではございませんで、この原油を買いましてから販売業者に行くまでの間に、精製費でありますとか、元売のマージンでありますとか、販売業者のマージンでありますとかいうようなものがありましてそれらのものは必ずしも値上げの必要がないわけでありますから、全体の販売業者のところへ行きます値上りは一五・六%の平均値上りになるわけでありまして、従来の販売業者の価格は一トン当り一万五千二百二十六円でありますものが、この値上りによりまして一万七千六百一円になりまして、一五・六%の値上りになるわけであります。それでこれをガソリンに幾ら値上げするか、あるいはA重油に幾ら値上げするか、B重油に幾ら値上げするかという点についてはまだきまつておりません。大体の方向は、今申し上げましたように平均価絡が一五・六%上るということが一応考えられているわけであります。
#43
○川村委員 今十川部長から御説明がありましたので、大体趣旨はわかりましたが、日本の漁業の総計で四十九万七千四百九十キロリツトル、こうしたような数量ではつきり日本の漁業を確立するだけの油があるかどうか、不足であるならばどのくらい不足のお見込みであかますか。それから価格についてもう一つ申しますと、一体高能率漁業に対しては特配をするというような話も私は承つたのでありますが、結局さんまの類はその例にならつて特配をしたのであるか、またさんまばかりでなく、将来高能率の漁業がありますと、それについて特配をする御意思があるかどうか、この二点。さらに価格につきましては、原油が現在値上りをして七千九百二円、こうなつているものが、売値が一万七千六百一円、こういうふうな御説明のようでありますが、この価格の差も原油と売値とは相当に幅がある。相当の幅ではない、もう十五割くらいの高い値段になるのであります。こうしたようなことはどの点で高くなるかといつたようなことを、価格の上で御説明願います。率直に申しますと、七千九百二円のものが一万七千六百一円になるのは、どういう経費がかかつて今日こういう売値になるかということを、御説明願いたいと思います。
#44
○冨永委員長 皆さんにお諮り申し上げます。本日の委員会は、この部屋は十二時までということで、ほかに部屋がなかつたのでやむを得ず使つたのですが、今川村委員の質問に対する答弁をいただいて、それで本日は大体終りたいと思いますから、御了承願います。とにかく答弁を願います。
#45
○十川説明員 御質問の第一点につきまして、もし日本にあります漁船が全部少しも不自由を感ずることなしに油を使うといたしますと、これは非常な数字になります。しかし大体漁業を途行いたして行きますのに、まず大体において必要であり、そしてそれが資源にも著しい重圧を加えないといたしますと、私の方の計算では大体七十三万二千キロリツトルいるという計算に相なつているわけであります。それでこの点につきましては、一律に包括的に七十二万二千キロリツトルに増してくれれば一番いいわけでありますが、先ほども申しましたような一つの政策がございますために、四十八万八千キロリットルは、基準基礎配給と申しますか、これだけいただきまして、それからあとのものは先ほど申しました二原則に従いまして増してもらうということになつているわけであります。
 それから御質問の第二点でございますが、さんまの漁業は、これは高能率の漁業として特別、配給を受けたわけであります。また今後高能率と申しますか、資源に重圧を加えないで漁量を増して行くと申しますか、先ほど申しました二つの原則に合つたものといたしましては、特別配給を受けられるわけであります。今後そのような同種の漁業がありました場合に、水産庁がこのようなわけで資源に重圧を加えることなくして増産することができるのだということの説明がつきますならば、増してくれる約束をとりつけているわけでありますから、今後漁業の種類か何でありましようとも、その説明がつき、まずるならば増加することができるわけであります。
 それから第三点の、その間の差が非常に多いが、その間何に使われておるか、どういう理由で原油の値段から精製された値段に持つて行つてそのような開きがあるかということにつきましては、私どもで調べました材料では、これはやはり内地の精油と輸入原油では、内地の精油の値段が高いものでありますから、それをプールしました場合に一トン七千九百二円でありましたものが八千七百八十円になるわけであります。それからこれの精製費が二千六百五十七円かかります。それから元売りのマージンが四千百九十二円でありまして、その上に販売業者のマージンが千九百七十二円になりましてこれを全部合せましたものが一万七千六百一円になるわけであります。
#46
○川村委員 時間がありませんので簡単に申し上げておきます。まず絶対数量が足らぬということははつきりしておりますが、今後七十二万二千キロリツトルにでき得るだけ到達するように水産庁の御努力を願いたい。われわれも十分協力いたしたいと思いますら、どうか極力絶対量の増加に努められんことを希望いたします。それから価格の問題については、マージンがあまり多過ぎるという感じがするのであります。従つてこの値上げ問題については、極力正当な価格をもつて販売して漁業者の不利にならないように、水産庁で御努力願いたいと思います。
 それから前渡し制度がなくなりましてから非常に不自由している。しかし切符さえ持つて行けば油はないわけではないのであります。やみで買えばこれもあるということは事実でありますので、この問題を早急に実態調査をして、燃油の今後の政策を樹立せられんことを希望いたしまして、私の質問を終る次第であります。
#47
○久野委員 先ほどの塩の問題でちよつと話を聞いて、大蔵省の方にお尋ねをいたしたいのであります。
 苛性ソーダ、ソーダ灰等の工業塩に対しては、非常に低い価格でこれを売り渡しているが、水産関係の工案塩に対しては相当高い値段で売渡しているその理由、おそらくこれは終戦直後、ソーダ工業が化学工業のすべての基礎原料であるというような建前から、こういう保護的な政策が講ぜられておつた思うのであります。今日ソーダ工業などというものは相当程度般賑をきわめております。今日の新聞などを見ますと、ソーダ会社の株価は相当程度の上昇といつたような傾向である。こういうような立場にあるものを、何がゆえに今日まだ保護的な状態に置いておかなけれ、はならないか、その点が私は最も不可解である。どうかその点をひとつ御説明願いたい。
#48
○久米説明員 ソーダ工業に対します政府の特別な配慮というものは、そのときどきのソーダ工業界の事情によつて、ある程度の変化はあろうと思いますが、現在のところ、いまだ相当の保護を必要とするという見解でございます。しかしながら国際競争力、その他の点から考えまして若干の値上げには耐え得るという解釈のもとに、約千円の値上げを考えております、約千円の値上げということは、若干の負担力が生じて来たということを意味しておると思います。
#49
○久野委員 そういう考え方から工業塩の問題が取上げられるということであれば、いわゆる国民の犠牲においてソーダ工業を温存するといいますか、保護するといいますが、そういう政策が今日はたして妥当であるかどうか、今日資本主義経済のもとにおいて、とうとうたる自由競争が行われておるとい時代に、政府は何がゆえにこういう保護的な対策を講じなければならぬかということ、これはむしろ工業塩そのものの取扱いにおいても、水産用をもこれに加えて、いわゆる消費物資を安価に提供するということ、こういう対策を講ずることこそ、最も緊要事であると私は考えるのでありますが、先ほど来の大蔵省の方のお話を開いておつても、その理由がどうしてもわかりません。輸出を盛んにするためにソーダ工業を保護しようというような御意見のようでありますが、一体その数字的な根拠がありますか。それがあつたらひとつお聞かせ願いたい。
#50
○久米説明員 ただいまいろいろごもつともな点を御指摘いたきまして、われわれとしても十分研究したいと考えます。すなわちソーダ工業塩に対する国家の保護助長の政策と同様な保護助長に値するものが御指摘の中にありますれば、そういうものに対していかなる配慮を加えて行くべきか、これは先ほど申しました專売事業の中の塩事業の採算の問題等ともにらみ合せました上、愼重に研究を進めるべき問題であろうと考えております。
#51
○井之口委員 きようはラジオの故障か何かわかりませんが、水産委員会の招集の呼出しがかかつておりません。こういうことが将来ないように、やはりあるものはちやんとラジオでまわるようによろしくお願いいたします。
 さて塩並びに油の点でございますが、先ほどからの話を、私ちよつと遅れて参りまして聞いておりませんけれども、私は大体根本的な点をお尋ねしてみたいと思つております。塩につきましては、従来の輸入価格は非常に高かつた。しかるに最近は中国辺から大分安い塩の引合があるそうでありまして、トン七ドルとかいうことも聞いております。そういうふなものがなぜ十分な取引にならないのか、もしこの取引が成立するものといたしましたならば、これに対する引合いとして、日本から汽車やらレールやら貨車やら、その他いろいろなものが輸出できます。そうすることによつて日本の貿易がどんどん発展し、両方が盛んになつて行くのであります。この水産業の業者の方々からも、塩の値段を引いてもらわぬと、どうも日本の塩干類の製造に支障を来すというような請願が出ておるようでありますが、もしこれを安く入れることになりましたならば、日本の水産業は非常に発達すると同時に、また工業方面も非常に発達する、一挙町得であります。それがどうしてやられないのか、この点をひとつお聞きしたいと思います。同時にこの石油の輸入にいたしましても、戦前はやはりソ同盟、樺太から大分人つておつたのでありますが、これも現在のように一方的にたよつておらずに、全面的にあちらからもこちらからも安いものを日本の外交によつて打開して行くということになりましたならば、日本の将来の水産業も非常に発達すると思います。そのためには、すでに委員の方々からも述べておられますが、どうしても全面的な講和をやらなければならぬと思います。今のアメリカからの対日援助賞金も、これは実は借金になるのですが、将来は打切られます。そうなつて来ると、外貨獲得という点においても、どうしても輸出を盛んにして、この引合いが円満に行くようにしないと、日本の水産業というものが破滅して行くことは明らかであります。この点についてひとつ根本的な方針が立てられないものだろうかということを、お聞きしておきます。
#52
○冨永委員長 井之口委員に申し上げますが、放送の点は一部故障のところがあつて、放送がよく開き取れなかつたそうで、あります。しかしながら委員会の申合せにおきまして、火曜日、木曜日、土曜日を大体定例の開催日にいたしておりますから、御了承願います。なお緊急の議題がございますれば、これ以外の日も聞くことにいたしておりまして、公報をもつてお知らせするようにいたしております。
#53
○村岡説明員 今お尋ねの塩の輸入の問題について簡單にお答え申し上げます。中共の分も別にほかの地域と区別して考えておるわけではないのでありますが、今までの実情から申しますと、先ほどお述べになりましたように、実は非常に安い引合いもあつたのでありますが、実際問題といたしましては実現いたしませんでした。最近はやはりほかの地区と同じように、先ほど申し上げましたように、十ドル前後の引合いが中共地区でも必要であります。
#54
○石原(圓)委員 議事進行について……。ただいま補正予算が予算委員会で審議中のようでありまするが、これが結了先立ちまして、われわれ水産関係の予算につきまして、委員諸止の意向をとりまとめて予算委員会に反映せしめる措置を、委員長において適当におとりはからいを希望するものであります。
 それから油の値上げの問題でありますが、ただいま閣議できめるとかきまらぬとかいうことを言うておるようでありますが、でき得るならば、これを阻止すべきがわれわれ委員において努力すべきことであると思うのであります。今油の関係で大勢の陳情の方々も見えておられるようであります。焦眉の急のような感がいたしますので、この際他の問題は打切つて、油値上げ阻止の問題についての御審議を、委員長においておとりはからい願いたいと思います。
#55
○冨永委員長 了承いたしました。
#56
○川村委員 先ほど井之口委員から、放送につきまして、わからない委員会だというようなことを言われておりしたが、それに対して委員長か答えておりまするから、私はこの問題には触れません。ただ委員諸君にお願いすることは、国会の開会中は定例日がきまつております。時間等もはつきり公報に出しております。しかし委員諸君の出席は、いつでも十時という時間に来る人は二、一三人であります。出席のぐあいも、きようあたりはこれでいい部類であります。私はまことにこれを遺憾とするのであります。さらに政府委員の出席等におきましても、時間がまつたくでたらめであります。われわれが来てから、いつでも三十分ぐらいは待たされる。ことに出席のぐあいの惡いときは、かろうじて委員会を進めなければならぬというようなことがあるのであります。委員諸君も自粛自戒をしなければなりませんとともに、政府委員におきましても、今後通知を受けましたならば、時間通り御出席を願いたいし、またその人も当然来ていたたかなければならぬ。委員長においては、この点を徹底的に普及するように御努力を願います。
#57
○冨永委員長 了承いたしました。先ほど川村委員から質疑になりました燃油の問題は、ただいま石原委員からも御意見がありましたが、閣議の内容を漏れ承りますと、一応延べられたように承る次第であります。これは非常に重要な問題でございますだけに、次の機会には燃油の問題、補正予算説明に関する問題、線糸編網割当に関する問題等を取上げて議題に供したいと思います。
 本日はこの程度で散会いたします。
    午後零時二十四分散会
ソース: 国立国会図書館
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