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1950/12/02 第9回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第009回国会 水産委員会 第6号
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1950/12/02 第9回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第009回国会 水産委員会 第6号

#1
第009回国会 水産委員会 第6号
昭和二十五年十二月二日(土曜日)
    午前十一時二分開議
 出席委員
   委員長 冨永格五郎君
   理事 川端 佳夫君 理事 田口長治郎君
   理事 林  好次君
      石原 圓吉君    鈴木 善幸君
      田渕 光一君    永田  節君
      平井 義一君    福田 喜東君
      松田 鐵藏君    小松 勇次君
      水野彦治郎君
 委員外の出席者
        農林事務官
        (水産庁漁政部
        長)     松任谷健太郎君
        専  門  員 杉浦 保吉君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した事件
 漁業用海岸局を開設運用する漁業協同組合及び
 漁業協同組合連合会に対する水産業協同組合法
 の適用の特例に関する法律案起草の件
    ―――――――――――――
#2
○冨永委員長 これより水産委員会を開きます。
 漁業用海岸局を開設運用する漁業協同組合及び漁業協同組合連合会に対する水産業協同組合法の適用の特例に関する法律案起草の件を議題といたします。本案の起草に関しましては、一昨日の本委員会におきまして、鈴木小委員長より御発言がありました通り、わが国の漁業無線の適正なる利用を期するため、水産業協同組合法の適用の特例を設けようというのであります。総括的な説明を鈴木小委員長より願います。
#3
○鈴木(善)委員 この法律案を起草しようとする理由並びにその経過につきまして御説明申し上げまして、その後内容につきまして簡單に御説明を申し上げたいと存じます。
 電波法の制定に伴いまして、漁業用海岸局を開設運用いたします漁業協同組合及び漁業協同組合連合会につきましては、電波法に基くところの電波管理委員会の規則によりまして、現在の協同紬合法の適用のわく内におきましてはいろいろ支障を感じたのであります。すなわち現在の協同組合法の適用をそのままいたしますならば、大きな法人――漁業無線を多く利用いたしますところの、漁船を多数擁しております。大きな漁業会社等が協同組合には加入ができない。その結果、協同組合で海岸局を設置しておりますものを事用通信として認可しようといたしました場合に、員外の者がこれを利用するという形は適格性を持たない、こういう結果に相なるのであります。そこで先の第八国会におきまして、常時漁業に従事いたします。従業員が三百人以内、使用いたします漁船の総トン数が三百トン以内であります小さな法人は、任意組合として加入する道が開かれておるのでありますが、大会社は、今申し上げたように加入ができない。それを漁業無線を利用する限度におきまして、そのような制限を撤廃いたしまして、無差別に加入し得るという特例をこの法律によつて規定いたそう、そうしていやしくも漁業協同組合を開設運用いたします、陸上無電局を利用する漁業者は、全部協同組合のメンバーになりまして、それを専用通信として認可をしよう、これがこの法律案を起草する必要を認めました理由であります。
 次に、その内容を簡單に御説明申し上げますと、まず組合員資格に関する特例を設けたのであります。
 第二の点は、そのように大きな法人を加入させます関係から、巨大な資本を擁するこれらの法人が組合員になることによつて、零細な組合員を経済的に圧迫し、組合を支配するというような危険もそこになしといたしませんので、経理を明確に区分しようというのであります。すなわち漁業無線に関する限りは協同組合に特別会計を設けまして、経理を明確に区分いたしたい。
 次に、漁業用無線事業の経費の財源を明確にいたしまして、無線に関する負担金でありますとか、あるいは利用料でありますとか、あるいは寄付金でありますとか、あるいは国または地方公共団体からの補助金あるいは前年度からの繰越金、そういうような財源のみによつて漁業用無線の維持経営をやつて参るというぐあいに、経費の財源を明確に規定いたしたのであります。
 次に、組合の一般事業の利用に関する制限を設けまして――これは先ほど申し上げましたように、漁業用無線に関する限り特例をもつて大きな法人を加入せしむるのでありますから、これらの法人が共同販売事業、共同購買事業その他の利用事業等に無制限に利用
 いたしますことは、その他の多数の零細の正組合員の利用を圧迫する結果になるおそれがございますので、そういう一般事業の利用につきましては一定の制限を設ける、こういうことに規定しております。
 次に、組合員の名簿記載の事項でございますが、これは今申し上げましたように、特別に無線事業に関してのみ加入せしむる組合員でございますから、一般組合員と違うということを名簿の上に明確に記載をいたさなければならない。
 次に、剰余金の繰越しの面につきまして、これも漁業用無線事業から生じた剰余金は、これを翌年度に繰越さなければならない、他に使つてはいけない、こういうことにいたしておるのであります。
 次に、連合会の会員になる資格の特例でございますが、これは単位組合に加入する資格と同様に、連合会に対しまして、法人の無差別加入の問題あるいは社団等の加入の道を開いたことを規定いたしたのであります。また連合会におきましても、それらの特例をもつて加入いたしました組合員が、一般事業の制限について、單位組合と同様に規制を受けることは当然と考えまして、これまたはつきりと法律の中に規定いたした次第であります。
 以上きわめて簡單でありますが、これが本草案の内容でございます。
 これにつけ加えまして、運用上の事柄につきまして、政府当局に対して要望を申し上げたいと思うのであります。御承知のように委員会規則によります附則には、本年十二月末日までに、所定の組織をつくつて認可を申請しなければ、現在の漁業団・体が持つております無電局は、認可を取消され操業をなすことができないことに相なつておりまして、きわめて時間的に制約を受けておるのであります。従いましてこの法律が国会の協賛を得て成立いたしましたならば、余すところわずか三週間あまりでございますが、この間に本法律制定の趣旨にかんがみまして、すみやかに関係者に対してこの内容を周知徹底せしめ、所要の期間内に完全にこの法律の意義が実現できますように、万遺憾なく処置されんことを特に希望いたす次第であります。このことに関しましては、本員より電波管理庁長官に対しまして、関係者に対し共同通牒をさつそく出してもらうようにお願いをしておいたのでありますが、これにつきまして、本日町長官名でそのような通牒を出していただくように相なつておるのであります。また衆議院の電通委員会の委員長、自由党の電通部会の部長、その他関係の議員諸君より、非常に深い御理解と御協力をいただきまして、この草案を作成する運びになりましたことを、この機会にあつく敬意と感謝を捧げる次第であります。以上御報告にかえる次第であります。
#4
○冨永委員長 草案はすでに各位のお手元に配布いたしてある通りであります。なお鈴木小委員長より御発言もありましたように、この草案は小委員会において調査立案をお願いいたす予定でありましたが、時間的余裕もありませんので、先般来本委員会で調査いたしたところを参考にして無線の小委員長並びに委員各位と協議いたしまして、この草案を作成した次第であります。
 これよりただちに本草案を議題として御審議をお願いいたします。内容について御質疑のある方はしていただきます。
#5
○松田委員 この草案の内容につきましては、委員長の趣旨及び鈴木委員の内容の説明によつて明瞭でありますから、この際質疑並びに討論を省略して、ただちに採決に入らんことを望みます。
#6
○冨永委員長 ただいまの松田委員の動議に御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#7
○冨永委員長 御異議なしと認めまして、本草案に対する質疑及び討論を省略してただちに採決いたします。
 本草案を当委員会の成案と決定することに賛成の諸君の御起立を願います。
    〔総員起立〕
#8
○冨永委員長 起立総員。よつて本案は委員会の成案とするに決定しました。
 次に、提出方法についてお諮りいたします。本案を委員会提出の法律案として議院に提出したいと思いますが、これについて御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#9
○冨永委員長 御異議なしと認めまして、本案はこれを委員会提出の法律案とするごとに決しました。
 次回は来る五日火曜日午前十時より理事会、十時二十分より委員会を開会いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午前十一時十六分散会
ソース: 国立国会図書館
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