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1947/11/24 第1回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第001回国会 文教委員会 第19号
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1947/11/24 第1回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第001回国会 文教委員会 第19号

#1
第001回国会 文教委員会 第19号
昭和二十二年十一月二十四日(月曜日)
    午前十一時二分開議
 出席委員
   委員長代理 理事 高津 正道君
   理事 西山冨佐太君
      田淵 実夫君    松澤 兼人君
      松本 七郎君    伊藤 恭一君
      押川 定秋君    柏原 義則君
      坂田 道太君    圓谷 光衞君
      水谷  昇君    松原 一彦君
      織田 正信君
 出席國務大臣
        文 部 大 臣 森戸 辰男君
 委員外の出席者
        議     員 大島 多藏君
        議     員 笠原 貞造君
        文部事務官   劔木 亮弘君
        文部事務官   福田  繁君
    ―――――――――――――
十一月十四日
 聾、盲教育義務制の請願(松谷天光光君紹介)
 (第一一一六號)
 伊勢崎市の戰災小學校復舊費國庫補助の請願(
 鈴木強平君外三名紹介)(第一一三七號)
の審査を本委員會に付託された。
十一月十日
 定時制高等學校設置に關する陳情書外二十六件
 (長野縣上伊那郡青年學校生徒連盟北原金之助
 外四萬四千三百七十名)(第四八九號)
 新制中學校整備に關する陳情書(高知縣安藝郡
 馬路村立馬路小學校長平岡辰男)(第五一〇
 號)
 六・三・三制完全實施に關する陳情書(福島縣
 河沼郡河沼生徒連合自治會)(第五一一號)
 六・三制完全實施に關する陳情書外九件(山梨
 縣南都留郡勝山村小佐野ひろの外千二百十九
 名)(第五一五號)
 新生中學校費國庫助成に關する陳情書(廣島縣
 町村會長三浦正)(第五二八號)
 定時制高等學校設置に關する陳情書外三件(長
 野縣下伊那郡木澤村木澤青年學校父兄會熊谷久
 重外六百八十八名)(第五三一號)
 宗教に關する陳情書(千葉縣野田町高木虎尾)
 (第五四五號)
 子女教育徹底に關する陳情書(千葉縣野田町高
 木虎尾)(第五五二號)
 成績不良兒童善導に關する陳情書(千葉縣野田
 町高木虎尾)(第五五三號)
 公衆道徳思想普及徹底に關する陳情書(千葉郡
 野田町高木虎尾)(第五五六號)
 教科書地方分散に關する陳情書(東京書籍株式
 會社社長井上源之丞外六名)(第五八三號)
 新制中學校費國庫助成に關する陳情書(廣島縣
 安佐郡町村會會長可部町長石井桂一)(第五九
 〇號)
を本委員會に送付された。
    ―――――――――――――
本日の會議に付した事件
  請願
 一 靜岡第二師範學校戰災復興費國庫補助の請
   願(川合彰武君紹介)(第一〇一四號)
 二 小學校教員の恩給増額に關する請願外四十
   二件(小澤佐重喜君紹介)(第一〇三一
   號)
 三 小學校教員の恩給増額に關する請願(小澤
   佐重喜君紹介)(第一〇三八號)
 四 教職員の恩給増額に關する請願(久保猛夫
   君紹介)(第一〇五七號)
 五 新潟縣に綜合大學設立の請願(笠原貞造君
   外八名紹介)(第一〇六二號)
 六 千代田區内に新學制の標準校指定に關する
   請願(大島多藏君紹介)(第一〇六六號)
 七 廣島縣綜合大學の一環として福山市に農産
   學部設置の請願(大宮伍三郎君紹介)(第
   一〇七九號)
 八 聾、盲教育義務制の請願(松谷天光光君紹
   介)(第一一一六號)
 九 伊勢崎市の戰災小學校復舊費國庫補助の請
   願(鈴木強平君外三名紹介)(第一一三七
   號)
    ―――――――――――――
#2
○高津委員長代理 會議を開きます。
 本日は松本委員長が所用のため出席が遲れるとのことでありますから、私が代つて委員長の職務を行います。
 去る八日高津委員すなわち私から當局に質問しておつた曹洞宗宗務廳の栃木縣高林寺住職不當處分の件につきまして、當日答辯を得られませんので保留になつておりましたから、この際宗務課長の答辯を願うこととします。
#3
○福田説明員 十一月八日の當委員會におきまして、高津委員からの御質問のありました栃木縣阿蘇郡新合村所在の曹洞宗高林寺住職の分限停止の問題につきまして、取調べましたところを一應申し上げてみたいと思います。
 事件の起りは、昨年の八月二十三日からでございます。當時曹洞宗の高林寺の住職でありますところの金子文榮氏に對しまして、檀徒の大多數から排斥の陳情書が出ておりました。曹洞宗の宗務廳といたしましては、その陳情書の内容をよく檢討いたしますとともに、關係者を十數囘にわたつて招致し、兩方の事情をよく調査いたしたようであります。結局曹洞宗としましては、最初は、地方的な問題として、事を穩便に解決するというような趣旨から、金子住職に對しましても、いろいろ説得をいたしておつたような次第でございます。ところが、その後に金子住職、あるいはその同志から、排斥運動の陳情書を取下げれば、事件は圓滿に解決するであろうというような話合いもありましたので、宗務廳といたしましては事を穩便に解決する意味におきまして、その排斥陳情書を一應却下するというような措置までも講じているのであります。ところがその後に至りまして、その排斥陳情書も、よく事情を廳いてみますと、いろいろ金子住職あるいはその一派の策動するところによつて、本人の意圖しないような、あるいは見方によりましては、強要と思われるような手段によつて、陳情書を出した本人の印鑑を使用して、却下の陳情書を出したというような事件もありまして、事ごとに兩派の反目がはなはだしくなりまして、高林寺の檀徒の大多數――檀徒は大體百五、六十名程度でございますが、そのうち百三十名程度の大多數の者の排斥を受けておりましたので、結局宗務廳といたしましては、まる一箇年成行きを見ておりましたけれども、かくては結局今まで平和でありました村のためにも、また高林寺の檀中におきましても、この住職の措置は適當でないというような見解に基きまして、やむを得ず今手の八月になりまして、宗議に諮りまして、一箇年の分限停止の措置をしたのであります。この分限停止と申しますのは、これは曹洞宗の内部の規則でありますところの宗制第五百七十九條に、檀徒大多數から宗務廳に對し不信任の申告をなし、宗務廳においてその住職として適任でないと認めました場合には、そういう措置がとり得るような規則になつており、結局宗務廳としましては、そういう措置をとつたわけであります。
 これに對しまして、金子住職から、その措置を不滿といたしまして、宗門審査會に上告をいたしております。その上告は、實は今日と明日の二日にわたりまして、曹洞宗の宗務所で審査會が開かれることになつております。その結果は未定でありますけれども、結局この八月に曹洞宗の處置しましたことは、住職が農民組合に參加したからという理由で懲戒に付したのではございません、曹洞宗の住職の中でも農民組合に多數參加しておる者があるようであります。問題は、檀中大多数の者から排斥を受け、檀中二派にわかれて非常に對立抗爭している。また一方におきまして、その排斥派から住職として不敬不信の態度をもつて臨まれておりますので、身を教化に奉じます住職としては、適當でないのじやないか、かような理由をもつて分限停止處分にいたしたのであります。事柄は宗門内部の問題でございまして、われわれといたしましては、現在のところ、宗門の内部の問題として解決を願いたいと思つております。文部省といたしましては、現在の宗教法人令のもとにおきましては、こういう宗門の内部に對する監督權というものは及んでおりませんので、まつたく宗門の自治的な處置に任せたい、こう考えております。簡單でございますが、以上の通りでございますので、何とぞ御了承願いたいと思います。
#4
○高津委員長代理 重ねてお尋ねしますが、私は二年ばかり前に曹洞宗の宗教廳に行つて、當事者に會つて尋ねて見たのですが、先月の二十八日に問題の新合村に出張して、盡と夜二囘、信徒反對派と、それから現在の金子文榮住職を擁護する派と兩方を集めて和解をしようとして見た。しかし反對派の方が代表を二人出して、贊成派が盡には三十名、夜には六十名ほど集まつて、悪態のつき合いで、なかなか和解がむずかしかつた。しかしその六十名の中で、檀徒でない者が十名ぐらいと、檀徒の五十名くらいとまざつておつた。それでまあ和解できないで自分は歸京したのであるが、しかし昨年の八月の排斥派の數よりは現在はずつと減つて、往職派が殖えておるということを認めた。これが私の印象である。こういうことを宗務廳の當局者がはつきり私に明言したのですが、その分限停止という原案をやはりつつぱつて、それを押通す考えでおるのであろうか。條件が大分變つたのだから、これを取消すのが普通だろう。こう私は考えるのですが、文部省はこれに對してどのようなお考えでしようか。
#5
○福田説明員 お答えいたします。今高津委員からのお話では、昨年の八月と現在の事情は、檀徒の中でも住職派とそうでない者と違うのだというようなお話がございましたが、私の所で、ついせんだつて曹洞宗の庶務部長に來てもらいまして廳いたところでは百五、六十名のうち百三十名ぐらいは排斥派だ、こういうぐあいに伺つております。もし今のようなお話が事實とすれば、この宗制の五百七十九條にありますような、檀徒大多數より不信任の申告があつたということには、場合によつてはならないかと思うのであります。そういうぐあいに状態が變つてまいつておればまた話は別であります。しかしこれに對して文部省として、この宗制に基いた措置を變更しろというようなことは、目下のところ言えないと思います。
#6
○高津委員長代理 それでは、この問題については質疑を打切ります。
 本日は請願その他の議題かありますが、政府の方がまだ見えておりませんから、ちよつと休憩します。
    午前十一時十五分休憩
     ――――◇―――――
    午前十一時三十三分開議
#7
○高津委員長代理 休憩前に引續き會議を開きます。
 これより請願の審査に入ります。日程第六、千代田區内に新學制の標準校指定に關する請願、文書表一〇六六號、大島多藏君。
#8
○大島多藏君 私は千代田區内に教育體系の標準校を設置してもらいたいということに關しまして請願をだしておりまするので、その請願の提出の趣旨を御説明申し上げたいと思います。
 教育制度が盡期的革新を見ましたことは、民主新日本建設をいたすためにきわめて必要なことでもあり、慶賀すべきことと思うわけであります。ところが現在の状態を見てみますと、この六・三制の實施のために、全國的に非常な混亂を來しておる次第であります。この混亂は、一は、せつかくりつぱな制度はでき上つたけれども、その制度を實施するために必要な資材がないというような經濟的な理由に基くものと、もう一つは、その新制度の内容が畫期的な大變化であるために、教育的内容がこれに伴つていないという理由から來ておるような状態であります。文部省からも指示になつておることと思いますけれども、その實情に至りましては、統一もとれていないし、どういうことをやつていいだろうかということに、全國の新制中學校の教師、校長は、まさに迷つておる状態にあるわけであります。そこでこの際新制中學校は、まさにかくのごとくでなければならないという、手本になる一つの中學校――これは數が多ければ多いほどいいと私は思うわけでありますが、まずさしあたつて、日本の中心である東京、その東京の一番中心であるこの千代田區に標準校というものを設置していただきまして、そうして全國の新制中學校の先生方が東京へ見えられて、そのやり方なり、學校經營の方法、あるいは事業の内容などについて參觀をさせて、參考になさるということが、私はきわめて必要ではないかと思つて、この請願書を出すことになつたわけであります。
 この千代田區内におきましては、都立一中、すなわちこれはいずれ近き將來において新制高等學校に昇格をする、この都立一中というものが、おそらく全國の新制高等學校の一つのモデルになるだろうと思うわけでありますが、そういうものがある。それからすぐその近くに千代田小學校というものがありまして、これがやはり小學校の一つの軌範になるところの學校に私は行く行くなるだろうと思うわけであります。ところが、この新制中學校の標準校となるようなものが、この千代田區内にはないのでありまして、それでこの千代田區にぜひ新制中學校の標準となるような學校をつくつて、そしてまたこの千代田區というものは、この國會からきわめて近い市にありますから、この國會におきましても、教育を重んずるという立場から、ときどきこの標準校というものを視察をして、あるいはこの國會にはたくさんの教育の權威者もおられることであるし、ときどき視察をしていただきまして、指導なさつて、まさにわが國の新制中學校の手本としてはずかしくないようなものにしていただきたいと思うわけであります。そういう意味合いからこの請願書を出したわけであります。
 どうか政府當局におかれましても、それから委員各位におかれましても、その意のあるところを御賢察いただきまして、この請願の趣旨に副うてくださるように、お願い申し上げる次第であります。
#9
○高津委員長代理 政府の御意見を承ります。
#10
○劔木説明員 御請願の御趣旨のように、新しい教育制度實施にあたりまして、現在物的な設備も非常な困難に直面しておりますが、これをできるだけ整備するということと、それからそれに竝行いたしまして教育内容が新しい教育に完全に切りかえられていくということは、きわめて重要なことは申すまでもないことであります。そういう意味におきまして、新しい教育を實際どういうふうにやつていくかということは、今後に殘されておる非常に大きな問題であろうと思います。現在、今申しましたような標準校といつたような趣旨におきまして、新制中學校等におきまして、研究校というのをもつておるわけでございますが、これには現在教科書の編纂の對象といたしまして、實際教科書をどういうふうに編纂するかという研究をいたしますために、ごく少數でございますが、小學校、中學校を指定しておるのでございます。なお地方限りでこの研究校を設けまして研究の中心にしていこうということは、地方廳會議で現在やつておる次第でございます。ところが、文部省といたしましては、やはり全國的に見まして、相當新しい教育を研究いたしますし、それのやり方がどうであるかということに、一應地方なり中央におきまして十分研究のできますように、標準校と申しますか、あるいは研究指定校と申しますか、そういつたものを今後つくつてまいりたいと存じまして、今そのやり方につきまして相當研究を進めておりますし、なおできるならば明年度の豫算にもそういうことをお願いしたいと、實は考えておつた次第でございます。そういう標準校を全國的につくります場合に、具體的にどこの學校を標準校とするかということは、その地方の實情なり、あるいは學校の位置、規模等につきまして、十分考えていかなければならないと思いますが、全國の中心でもございますし、國會に非常に近い千代田區等にそういうものが選ばれることは適當であろうと思うのであります。ただ具體的の問題につきましては、十分今後研究したいと考えますが、この標準校を選びます場合に、國會の方々が御視察なさるというようなことに對しましては、十分御便宜な地點を選ぶように考慮いたすべきだと考えております。
#11
○高津委員長代理 本案について御意見あるいは御質疑があれば、御發言を願います。
#12
○圓谷委員 大島議員の千代田區に標準校をつくるということについては、賛意を表しますが、ただいま政府委員からの説明によりますれば、單に東京の中央のみでなく、地方にもこの標準校をつくりたい意思をもつておるということでありますが、これは東京に一つつくつても、結局地方の教育者がなかなか標準校の視察その他には來られないと思うので、ぜひそこはひとつ地方にも各縣一つくらいの程度に、まずもつて標準校をつくるということを、御考慮願いたいと思います。その意見を添えて贊成いたします。
#13
○高津委員長代理 ほかに御意見はありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
    ―――――――――――――
#14
○高津委員長代理 それでは日程第五、新潟縣に綜合大學設立の請願、文書表第一〇六二號、紹介議員笠原貞造君。
#15
○笠原貞造君 私は、ただいま紹介いたされました笠原であります。新潟縣に綜合大學を設置していただきたいという請願を提出したのでございまして、この請願の要旨を簡單に御説明申し上げます。
 請願の要旨は、新學制制度の實施に伴いまして、從來の高等專門學校に改革を加えまして、これを整備して大學となし、大學の教育の普及竝びに質的向上をはかろうとしております。この際におきまして、現在新潟市にありますところの新潟醫科大學を根幹といたしまして、新潟縣に綜合大學を設置していただきたいというお願いなのであります。日本が平和國家、文化國家として再建していきます以上におきましては、文化を大都市のみに偏重してはならないのでありまして、これを地方に普及し、地方文化の發達を來さなければならないと思うのであります。これに關しまして、傳え聞くところによりますれば、大學設置基準委員會においても、文化施設の國内再配置を檢討いたしまして、大學を大都市に集中することを排除いたしまして、これを地方に排除いたしまして、これを地方に分散する方針を決定なさつたということを廳いておるのでございますが、まことに機宜に適した決定と思うのであります。新潟縣は御承知の通り日本海の沿岸の中心に位しておりまして、海陸交通の要衝であります。また地域の廣さ、あるいは人口の量等におきましても、優に北陸三縣に匹敵し、交通から申しましても、山形、秋田、福島、長野、富山、石川という所から非常に便利の地にあるわけであります。また新潟縣は、御承知の通り廣大な越後平野をもつておりまして、全國一の米産縣で、農産物も非常に豐富であります。また平野を圍んでおるところの山岳地帶にも無盡藏の林産資源をもつておりますほか、信濃川、阿賀川の豐富なる水力資源をもつておるのであります。また今囘の戰災においても長岡市が戰災をこうむつただけで、あとは無きずの状態であります。これらの資源の點から申しましても、大學の設備を施す上におきましても、また學生が勉學をする上におきましても、私はきわめて便利であると思つておるのであります。また現に新潟市には大學としてすでに定評のある新潟醫科大學があります。また醫科大學に隣接いたしまして、新潟高等學校、第一師範學校がありますし、長岡市には長岡高等工業學校があるし、また新潟市からほど遠からぬ中蒲原郡村松町には村松農林專門學校があるのであります。高田には新潟縣第二師範學校があるのでありますから、これらの既設の設備を利用いたしまして、これに改革を加え、そうしてこれらを利用して醫學部、法文學部學藝學、理工學、農學部というようなものを包含いたしますところの綜合大學をつくるにも、きわめて便宜な状態にあるわけであります。殊に新潟縣の希望としては、私はいま申しますように、最大の農業縣でございますから、ぜひとも新潟に完備したところの農學部を設置したいという希望をもつておるような次第であります。
 新潟縣におきましてはこの綜合大學を設置したいというので、六月二十九日に官民一致のいわゆる北日本綜合大學期成同盟會というものを設置いたしまして、現在岡田知事が同盟會の會長となつて、大學の設計竝びに基金等の問題につきまして、目下考究中であります。新潟縣會におきましても、また新潟市會におきましても、ぜひともこの綜合大學の實現を期したいというので、全會一致の決議を行つて、これが實現に邁進しておるような状態であります。かような次第でございますから何とぞこの委員會におかれましても本請願を御採擇願いまして、政府を鞭撻して、目的の完遂できますように御配慮願いたいということをお願い申し上げまして説明に代えた次第であります。
#16
○高津委員長代理 政府の御意見を承ります。
#17
○劔木説明員 一般的に申しまして、國土計畫の見地から、學校が大都市に集中しないで、できるだけ地方分散を必要とするということは、もちろんであると思います。なお現在の經濟情勢から申しまして、遠く郷土を離れて勉學するということは、ますます困難となつてまいりまする今日、各地方において相當の教育施設をもつことの必要であることは、申し上げるまでもないと思います。なお具體的に申しまして、新たに新學制によりまして、今までの大學なり、高等專門學校を新制大學に切りかえます場合においては、各單獨で單科大學になつてまいりますことは、いろいろな面から非常に困難が伴いますので、できるだけその地方にあります學校が協力いたしまして、一つの總合大學と申しますか、協力した形による大學を建設していくということは、望ましいことだと考えまして、私ども、できるだけその方向に、地方的にも研究していただくように、今日まで申してまいつておるのであります。ただ具體的に現在あります大學が、どういつた種類の總合大學になり、またそれがただちにできるかということは、地方の實際の實情と、國家財政の關係から、十分考えていかなければならぬと考えられるのであります。それで新潟縣に總合大學を建てますことは、以上申しましたことから、一般論といたしましては、私ども望ましいことだと考えるのであります。具體的にどういう總合大學にしていくかということは十分研究していきたいと考えておるのでございます。
    ―――――――――――――
#18
○高津委員長代理 日程第七、廣島綜合大學の一環として福山市に農産學部設置の請願、文書表第一〇七九號、紹介議員大宮伍三郎君。――紹介議員に代わつて伊藤君にお願いいたします。
#19
○伊藤(恭)委員 紹介議員大宮伍三郎君がおられませんから、私が代つて簡單に申し上げます。
 廣島縣に綜合大學の設置が計畫せられて、これが決定せられ、なおその一環といたしまして福山市に農産學部が設置せられることになつておりますが、福山市は御承知のように交通の要路にあり、農業及び水産業上の地理的條件も非常に有利であります。この異色ある地方農業を科學的に開發し、なお合理的に工業化をはかり、そうして文化國家輸出品とするとともに地方産業の確立に獻身奉仕する職業的教員の養成をいたしたい、こういつた廣島綜合大學の一環といたしまして、福山市にぜひとも農山學部を設置せられるようにということを請願するわけでありますが、どうぞその趣旨によつて御採擇をお願い申し上げます。
#20
○高津委員長代理 政府の御意見を承ります。
#21
○劔木説明員 廣島に綜合大學が將來できるといたしまして、その一環として福山市に農産學部を設置されたいという御請願のようでありますが、これも實際新制大學に切りかえます場合には、廣島の綜合大學のあり方というのを、實地に十分研究いたしまして、財政の状態からこれが可能であるならば、私どもとして、できるだけ努力していきたいというように考えております。
#22
○高津委員長代理 本案について御意見あるいは御質疑がありますれば、御發言を願います。
    ―――――――――――――
#23
○高津委員長代理 次に日程第二、小學校教員の恩給増額に關する請願外四十二件、文書表第一〇三一號小澤佐重喜君紹介、日程第三、小學校教員の恩給増額に關する請願、文書表第一〇三八號、小澤佐重喜君紹介及び日程第四、教職員の恩給増額に關する請願、文書表第一〇五八號、久保猛夫君紹介。この三請願は、さきに同趣旨の請願についての説明を了しておりますから、これを省略いたしますが、御意見の發表がありますれば御發言願います。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#24
○高津委員長代理 それでは本日御審査を願いました諸件は、なお愼重に檢討を要すると思いますので、決定はしばらく保留いたしておきますから御了承願います。
 他の日程を延期しまして、本日はこれにて散會いたします。
 次會は公報をもつてお知らせいたします。
  午後零時一分散會
ソース: 国立国会図書館
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