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1950/12/04 第9回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第009回国会 人事委員会 第8号
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1950/12/04 第9回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第009回国会 人事委員会 第8号

#1
第009回国会 人事委員会 第8号
昭和二十五年十二月四日(月曜日)
    午前十一時三十六分開議
 出席委員
   委員長 田中伊三次君
   理事 藤枝 泉介君 理事 淵上房太郎君
   理事 平川 篤雄君
      小淵 光平君    加藤隆太郎君
      西村 久之君    藤井 平治君
      中曽根康弘君    成田 知巳君
      八百板 正君    加藤  充君
      岡田 春夫君
 出席政府委員
        内閣官房長官  岡崎 勝男君
        内閣官房副長官 菅野 義丸君
        総理府事務官
        (内閣総理大臣
        官房審議室長事
        務代理)    増子 正宏君
        人事院総裁   淺井  清君
        人事院事務官
        (事務総局給與
        局次長)    慶徳 庄意君
        大蔵政務次官  西川甚五郎君
        大蔵事務官
        (主計局給與課
        長)      磯田 好祐君
 委員外の出席者
        専  門  員 安倍 三郎君
    ―――――――――――――
十二月二日
 委員川西清君、塩田賀四郎君、高木吉之助君、
 坪川信三君、寺本齋君及び山崎岩男君辞任につ
 き、その補欠として田中豊君、小澤佐重喜君、
 大野伴睦君、西村久之君、今村長太郎君及び井
 上信貴男君が議長の指名で委員に選任された。
同月三日
 委員今村長太郎君、井上信貴男君及び大野伴睦
 君辞任につき、その補欠として松永佛骨君、益
 谷秀次君及び石田博英君が議長の指名で委員に
 選任された。
同月四日
 委員石田博英君、益谷秀次君、松永佛骨君及び
 松澤兼人君辞任につき、その補欠として大野伴
 睦君、井上信貴男君、今村長太郎君及び大矢省
 三君が議長の指名で委員に選任された。
    ―――――――――――――
十一月四日
 国家公務員に対する年末手当の支給に関する法
 律案(内閣提出第二八号)
 特別職の職員の給與に関する法律の一部を改正
 する法律案(内閣提出第二九号)
同月二日
 新見、上市両町の地域給指定に関する請願(近
 藤鶴代君紹介)(第二〇一号)
 十日市、三次両町の地域給存続の請願(船越弘
 君紹介)(第二〇二号)
 林野庁の常勤的労務職員に年末手当支給の請頭(藤枝泉介君外五者紹
 介)(第二二六号)
 江別町地域給引上げの請願(宇野秀次郎君紹
 介)(第二六〇号)
 琴似町の地域給指定に関する請願(宇野秀次郎
 君紹介)(第二六一号)
 国家公務員及び地方公務員に年末手当支給の請願(小川半次君紹介)
 (第二六二号)
 鹿児島県下の地域給指定に関する請願(岩川與
 助君外九名紹介)(第二九三号)
 新城町の地域給指定に関する請願(青木孝義君
 紹介)(第二九四号)
 帯広市の地域給指定に関する請願(岡田春夫君
 紹介)(第二九五号)
 室蘭市の地域給指定に関する請願(岡田春夫君
 紹介)(第二九六号)
 美唄市の地域給指定に関する請願(岡田春夫君
 紹介)(第二九七号)
 岩見沢市の地域給指定に関する請願(岡田春夫
 君紹介)(第二九八号)
 苫小牧市の地域給指定に関する請願(岡田春夫
 君紹介)(第二九九号)
 千歳町の地域給指定に関する請願(岡田春夫君
 紹介)(第三〇〇号)
同月三日
 公務員の勤務地手当制度を撤廃して本俸化する
 の請願(中村清君紹介)(第三二六号)
 稚内市の地域給指定に関する請願(松澤兼人君
 紹介)(第三二八号)
 大牟田市の地域給指定に関する請願(青野武一
 君外一名紹介)(第三二九号)
 松阪市の地域給指定に関する請願(中村清君紹
 介)(第三三〇号)
 海部郡下各町村の地域給指定に関する請願(江
 崎真澄君紹介)(第三五六号)
 南陽町の地域給引上げの請願(江崎真澄君紹
 介)(第三五七号)
 岡山村の地域給指定に関する請願(高橋權六君
 紹介)(第三五八号)
 公務員の給與改訂並びに年末手当支給の請願(
 岡田春夫君紹介)(第三五九号)
 蟹江町の地域給指定に関する請願(江崎真澄君
 紹介)(第三六〇号)
 網走市の地域給指定に関する請願(岡田春夫君
 紹介)(第三六一号)
 岩手県下の公務員に薪炭手当支給に関する請願
 (岡田春夫君紹介)(第三六二号)
 釧路市等の地域給指定に関する請願(岡田春夫
 君紹介)(第三六三号)
の審査を本委員会に付託された。
同月二日
 勤務地手番地域差存続の陳情書(山口市山口県
 議会議長清水為吉外五名)(第一九一号)
を本委員会に送付された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した事件
 国家公務員に対する年末手当の支給に関する法
 律案(内閣提出第二八号)
 特別職の職員の給與に関する法律の一部を改正
 する法律案(内閣提出第二九号)
    ―――――――――――――
#2
○田中委員長 これより人事委員会を開会いたします。
 この際御報告を申し上げます。国家公務員に対する年末手当の支給に関する法律案(内閣提出第二八号)の審査を本委員会にただいま付託せられましたので、御報告を申し上げます。
 ただいまより、国家公務員に対する年末手当の支給に関する法律案(内閣提出第二八号)を議題として審査に入ります。まず政府より提案理由の説明を聽取いたします。岡崎官房長官。
    ―――――――――――――
    ―――――――――――――
#3
○岡崎政府委員 ただいま議題となりました国家公務員に対する年末手当の支給に関する法律案の提案理由並びにその要旨を御説明申し上げます。
 わが国におきましては、従来の生活慣習からいたしまして、年末には何かと生活費がかさむというのが実情でありまして、国家公務員に対しましても、これに基いて、古くより年末には賞与を支給するのが例となつておりましたことは、御承知の通りであります。しかるに終戰後におきまして、諸般の事情から従来の賞与制度は廃止されたのでありますが、年末における生活事情の特殊性は解消したわけでなく、従つて現実には賞与にかわる特別手当その他の特別な方法によりまして、年末に何らかの給与の増額措置を行わざるを得なかつたのであります。しかしながら、これらの措置はいずれもその年度限りの臨時措置として行われたにすぎないため、毎年年末には、この種の手当の支給問題をめぐつてしばしば困難な紛議を招き、またこれがため公務員諸君も安心して年末に処することができないという事態を繰返して参つたのであります。そこで政府といたしましては、以上のような過去の実績にかんがみ、また人事院の勧告による年末給の趣旨に従いまして、本年度以降は、年末手当をあらかじめ予算に組んで公務員諸君の給与の改善、生活安定の一助とすることといたした次第であります。これが本法律案を提案した理由であります。
 次に、本法律案の内容を簡単に御説明申し上げますと、第一に、年末手当の支給範囲は、一般職及び特別職の国家公務員全部といたし、ただ一部の常時勤務を要しない職員は除外することといたしました。
 次に、年末手当の額は、給与月額の半月分を最高といたしまして、その年中における在職期間に応じて支給額に若干の差をつけることといたしました。またその支給日は、原則として、毎年十二月十五日ということにいたしました。
 以上が、本法律案提案の理由並びに要旨の大要であります。何とぞすみやかに御審議の上可決されんことを希望いたします。
#4
○田中委員長 これにて提案理由の説明を終了いたしました。
 午前中の会議はこの程度にとどめまして、午後は一時より再開をいたしまして、質疑に入りたいと存じます。
 これにて休憩いたします。
    午前十一時四十分休憩
     ――――◇―――――
    午後一時五十六分開議
#5
○藤枝委員長代理 休憩前に引続き会議を開きます。
 この際御報告いたしておきます。本日特別職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第二九号)の審査を当委員会に付託せられましたので、御報告いたしておきます。
 これより特別職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第二九号)を議題として、政府当局より提案理由の説明を聽取いたします。西川大蔵政務次官。
    ―――――――――――――

    ―――――――――――――
#6
○西川政府委員 特別職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由を御説明申し上げます。
 特別職の職員の給与につきましては、従来一般職の職員の給与との権衡においてその職務の内容に応じた給与が定められて参つたのでありますが、今般人事院の勧告に基き、一般職の職員の給与が改訂されることになりましたので、特別職におきましても一般職と同様、特別職の職員の給与に関する法律に所要の改正を加え、給与の改訂を行い、あわせて国会閉会中に新たに特別職の職員となりましたものを適用範囲に加えたいと存ずるのであります。
 次に改正の要点を簡単に御説明申し上げます。
 第一に国会閉会中に、新たに特別職の職員となり、政令で定められておりましたものを適用範囲に挿入いたしました。
 第二に内閣総理大臣等の給与につきましては、一般職の職員の給与改訂と権衡をはかり、かつその職務内容に応じ、俸給月額を現行のおおむね三割ないし五割増給することといたし、別表の通りに改めました。
 第三に首都建設委員会委員等の給与は、従来日額千円の範囲内で手当が支給されていたのでありまするが、これも一般職の非常勤職員である委員、顧問、参与等と同様、日額を千八百五十円に改めました。
 第四に食糧配給公団特別手当を、一般職の公団の職員と同様、従来の三割を一割に改めることといたしました。
 以上がこの法律案を提出いたしました理由でございます。何とぞ御審議の上、すみやかに御賛成あらんことを希望いたします。
#7
○藤枝委員長代理 これにて提案理由の説明は終了いたしました。
 引続き国家公務員に対する年末手当の支給に関する法律案(内閣提出第二八号)及び特別職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第二九号)の二法案を議題として質疑に入ります。質疑は通告の順序によりこれを許します。八百板正君。
#8
○八百板委員 国家公務員に対する年末手当の支給に関する法律案についてお尋ねいたしたいと思うのであります。この法律の内容でありまする年末手当の支給につきましては、当然に一般職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律の際に出されるべきものであつたと考えるのでありますがこれがすぐにも出されるような言明があつたにもかかわらず、今日まで延び延びになつて参りました事情は、どの点にあるかということをまずお尋ねいたしたいと思います。
#9
○菅野政府委員 この前も申し上げました通り、補正予算の案がきまりまして、一般職の職員の給与に関する法律の改正案と同時に準備をいたしたのでございますが、所要の手続が遅れまして今日に至りましたことは、まことに遺憾に存じておる次第であります。
 なお関係方面との折衝の経過につきましては、ちよつとここで申し上げかねる次第でございます。
#10
○藤枝委員長代理 ではちよつと速記をやめて下さい。
    〔速記中止〕
#11
○藤枝委員長代理 速記を始めてください。
#12
○八百板委員 伺いました理由については、ただいま概略の点はわかつたのでありますが、そういたしまするならば、人事院の勧告にもありまするように、この際年末手当の支給の規定を、一般職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案の中に織り込み、十九条の改正の形において政府は提出すべきであつたと思うのでありまするが、その点この法律案を出しました理由をお聞かせ願いたい。
#13
○菅野政府委員 先般の人事院の勧告にも一箇月の年末手当を支給すべきであるという趣旨のことがございまして、本来ならば一般職の職員の給与に関する法律の中に掲ぐべきであるということは仰せの通りでございます。政府もこの点についていろいろ考究いたしたのでございますが、財政の都合等によりまして、一箇月ということがまだ実施困難でございますのと、もう一つは一般職の職員の給与に関する法律の中に入れましても、特別職にもやはり同様のことがされなければなりませんので、特別職の方にも入れなければなりませんし、特別職の給与は一つばかりでなく、裁判官、検察官、その他いろいろな法律にわかれおりますから、その法律に全部そういう趣旨のことを入れなければなりません。そういたしますると、年末手当の点につきまして、特別職、一般職の均衡を保つて行くということがやや困難になりますので、さしあたりはこの年末手当の分だけ一般職、特別職共通の法律案を出しまして、御審議願つた方がいいのではないかという結論に達しましたので、この際金額も半額でありますし、かつ一般職、特別職共通の問題といたしまして、ここに特別な単行法を立案したような次第でございます。
#14
○八百板委員 単に十九条の改正によつて事足りると考えられる問題を、ことさらに単独法をつくりまして、法律を煩瑣にするということは、われわれの好まないところでありまして、今からでもおそくはないのでありますから、これを十九条の改正という形に改めて出すべきものであると私は考えるのでありますが、これは意見にわたる問題でありますから、しばらく別といたしまして、まずお尋ねいたしたいのは、この年末手当をどういうお考えによつて出されるという運びになつたものであるか、この点についてまずお伺いをいたしたいのであります。盆暮れの祝儀、もち代というそういう軽い意味合いにおいて、こういうものを政府が出そうと考えられておるのであるか、しかしながらいずれにいたしましても、法律としてこれを出しますからには、この年末手当というものはどんなものであるかというその性格を、ある程度考究せられたものであろうと考えるのでありまして、そういう点につきまして、その年末手当の性格というべきものについて、政府の所見を承りたいと思うのであります。
#15
○菅野政府委員 先ほど官房長官から本法案の提案理由を御説明申し上げました中にもございますように、わが国の従来の生活慣習からいたしまして年末には何かと出費が多いのでございますが、従来はそれを賞與制度でもつてまかなつて来たにもかかわらず、終戦後は各種の事情によつて賞與制度が廃止になりましたので、ほかの給與の方でもつてこの出費を償うような方法をとりたいというので、例年年末の特別手当を若干出しておつたような次第でございます。従いましてこれは決して賞與というものではなく、年末の出費が多いという現実の事実に即応して、特別の手当を出すということでございまして、昨年も一昨年も出しました趣旨とまつたく同様でございます。
#16
○八百板委員 この年末の手当は賞與というようなものではなくして、現実の情勢にこたえるために出したものであるというお考えを述べられたのでありますが、給與は原則といたしまして私どもの考えるところによりますと、賃金と賞與と退職金というように一応わけて考えることができるのでありますが、やはり国がこういうものを制度として法律化いたします場合には、どちらともつかないようなものを出すというようなことではなくして、はつきりと給與の性格というものを一般に了解のできるよりに明確にすることが、必要ではなかろうかと思うのでありまして、そういう意味合いから申しまして、この年末の手当は、いわゆる低賃金による一般給與のそれでは乗り切れない、年末に対する賃金の補給という意味に解してよろしいのでありますか、その点も伺つておきたいと思うのであります。
#17
○菅野政府委員 政府の方ではそういうふうに考えておらないのでございます。生活補給金という意味ではなく、先ほど申し上げました通り、年末の出費が多いという現実の事実に対しまして、特別の手当を支給する、こういう意味に解釈しております。
#18
○八百板委員 そういたしますると、やはり賃金の一部を年末において特に支払うものである、こういうふうな考え方に通ずるようにも思われるのでありますが、人事院の勧告は、十三箇月という考え方で賃金の考え方をとつておられるように聞いておるのでありますが、そういう意見を尊重してとつたものといたしまするならば、やはり賃金の一部を、年末に現実の年越しの出費の多いときをねらつて出す、こういうように考えることができると思うのでありますが、そういうふうなものではないのですか。
#19
○菅野政府委員 この前この席でもつて、人事院総裁からお話がありましたのを、私そばで拝聴していたのでありますが、そのときも、形は十三箇月の賃金のような形になつておるのであるが、年末の出費の多いという事実に照して、年末に一箇月分の給料を支払うのだ、こういうふうに説明なさつたように記憶しておりますが、政府の方の案は、形も実も、名実ともに賃金の一部ではなく、手当として特別に支給する、こういう考え方であります。
#20
○八百板委員 そういたしますると、賃金ではなくして、現実において困るから出してやるのであるということになりますると、年越しに困るであろうから、恵み助けてやる、こういうふうな意味合いで半箇月分の給料を計上せられたように考えるのでありますが、そういう考えでお出しになるものであるかどうか。
#21
○菅野政府委員 先ほどから申し上げました通り、決して賞與とか、恩恵的なものではございませんで、一般的の慣習上、出費の多いという事実に照して、それを補うという意味でもつて出すのであります。
#22
○八百板委員 通常賃金というものが満足に支払われておりまするならば、それによつてあるいはお盆、年越しの費用も十分にまかなえるというのが、当然のことだろうと私は思うのでありますが、定められた賃金によつてまかなうことができないで、年越しのために特に困難が起つておるというのが現状である。こういう前提に立つて考えてみまするならば、この場合出されますところの手当というものは、やはり賃金の一部というふうに考えるべきではないかと思うのでありますが、この点重ねてもう少し明確な御見解を承りたいと思うのであります。
#23
○菅野政府委員 賃金の一部とは考えておりません。
#24
○八百板委員 賃金の一部でもなく、恩恵的な給与でもなく、手当であるということになりますると、手当というものは一体どういうものでありますか。手当の定義と申しますか、見解をひとつこの際はつきりお聞かせをいただきたいと思います。
#25
○菅野政府委員 手当につきましては、たとえば勤務地手当であるとか、特別務勤地手当、その他の諸手当等いろいろ種類がございますが、いずれも給与の一部であることは申し上げるまでもないのであります。そこで国家公務員法によりまして、給与は法律によらなければ与えてはならないことになつておりまするので、法律の規定によりまして、賃金のほかに与えるもの、こういうふうに解釈いたしております。
#26
○八百板委員 この手当の性質と申しまするか、性格というものは、どうも私にはよく了解できないのでありまするが、さてこの法律案を見ますると、第一に年末手当の支給の対象を述べられておるのでありますが、この際臨時職に対する手当については、どういうふうなお考えを持つておられますか。
#27
○菅野政府委員 臨時職と申しますと、常時勤務に服さない者という意味でございましようか。
#28
○八百板委員 常時勤務に服しておつて、臨時という形式になつておる者であります。
#29
○菅野政府委員 この法律の建前は、常時勤務に服さない者であつて政令できめる者は除く、こういうふうになつておりまして、石炭手当、寒冷地手当と同様に、常時勤務しておる者、こういうことを建前にしておるわけでございます。従いまして臨時雇用に基く職員にありましては、この法律の適用はない、こういうふうに――もちろんこれは政令でもつてその種類をきめるわけでありますが、そういう人たちに対しては、この法律の適用はないというふうに解釈しておる次第であります。しかしながらこれにもいろいろな種別がございますので、その勤務状況等によりまして実質的に常時勤務と同様の勤務をいたしておる人たちに対しましては、ほかの方法でもつて、これと実質的には同じような給与が出るようにいたしたい、かように考えておる次第であります。
#30
○八百板委員 そうしますると、名義的には臨時職という形になつておつても、実質的に継続して労務に従事しておるという場合には、この法律に定める規定と実質的に同様の取扱いをしたい、こういうふうなお考えでおられる、こういうふうに考えてよろしゆうございますか。
#31
○菅野政府委員 これは勤務種類あるいは賃金の支払方法等、いろいろございますので、一律に、抽象的に申し上げることは非常に困難でございますが、要するにこの法律の対象でありまするところの常時勤務者と同様の勤務をいたしておる者につきましては、その雇用の形態が臨時でありましても、実質的にこの法律が適用になつたと同様の措置を講じたい、こういう意味でございます。
#32
○八百板委員 年末手当の額は、第二条によつて大体において人事院勧告の二分の一に定められておるのでありまするが、これは提案理由に述べられましたところのものと、実際において違つて来るのではないかという感じがするのでありますが、提案理由の説明を伺いますと、公務員諸君の給与の改善、生活安定の一助とすることを目的として、この法律が出されたように述べられておるのでありますが、実際上人事院勧告の半額にも満たないような金額で年末手当の額が定められて、ここにくぎづけられるということは、国家公務員の給与の改善を目ざすものではなくして、その改善を阻止するような結果になるものではないかと私は考えるのでありますが、なぜ人事院の勧告を半分にせられたのであるか。この点について少し詳細なる理由をお聞きいたしたいと思うのであります。
 なお人事院の方が見えておられませんか。
#33
○藤枝委員長代理 今呼んでおります。
#34
○菅野政府委員 お話の通り人事院の勧告は、一箇月ということになつておるわけでありますが、今回の法案には、おおむね在職期間によつて違いますが、普通の人はその半分ということになつておるわけでございます。この理由はただ財政上の理由という以外にはほかにないのでございまして、一箇月がいいか、あるいは二月がいいか、半月がいいかということは、いろいろな見方もありましようが、人事院の勧告というものは、相当権威を持つてなされておるものでありますから、財政上の事由さえ許せば、一箇月ということが望ましいという点については、私どもも同感でございますけれども、現在の財政状況におきましては、この限度より負担する余裕がございませんので、半月ということにいたした次第でございます。
#35
○八百板委員 これについては、人事院の意見も伺いたいのでありますが、人事院の方がまだ見えておらぬそうですから、見えましてからお尋ねいたします。
 この法律によつて支給せられる予算の総額並びに人員は、さきに審議せられました一般職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案の場合と同様に考えてよろしゆうございますか。
#36
○菅野政府委員 一般職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案の場合に出しました定員は、常時勤務する者のみになつておるそうでございますから、その定員と同様であるというふうにおとりになつてけつこうであると思います。
#37
○八百板委員 そうしますと、この数字の総額は定員においてどのくらい、金額においてどのくらいというふうに予定せられておりますか。
#38
○磯田政府委員 人員の点でございますが、本年度の年末手当の支給の対象となる人員は、一般職約九十二万人それに特別職の分等を含めまして、約九十三万人分に相当いたしますところの年末手当が、これに計上せられてあります。これに対応いたしますところの年末手当の所要額は、合計いたしまして一般会計、特別会計で約三十八億ということになつております。しかしながら既定経費で支弁できるものがありますので、これと本年度の補正予算に計上いたしました分を合せまして、一般会計、特別会計で約三十四億ということになつております。
#39
○岡田(春)委員 ちよつと関連して……。今の定員の問題ですが、予算定員があなたの方から出された資料と大分違うようですが、あなたの方で提出されたこの間の資料では、六月一日現在で八十八万になつておりますが……。
#40
○磯田政府委員 先般提出いたしました私どもの資料によりまして、六月一日現在におきます定員が、八十八万一千名ということになつておりますが、おそらくこの数字の食い違いは、第二・四半期あるいは第三・四半期におきまして、定員の増加になるものがあります。そういう関係のずれではないかと思います。その点は詳細に調べまして、後ほどまた御報告申し上げます。
#41
○八百板委員 その数字の点がはつきりしないと、非常にこれは重要な問題で困るのですが、大体においてこの手当を支給した場合に、一人当りどれくらいになるというような計算を、当然にしておられるだろうと思うのですが、この点はどんな数字になつておりますか。
#42
○菅野政府委員 この手当は、第二条の二項にございますように、俸給と扶養手当と勤務地手当の月額の合計額を、月の職員の給与月額というふうにとつて、その半分ということになるわけでありますが、十二月三十一日現在の平均給は、この前申し上げました通り、一般職におきましては、俸給が四千九百八十八円、扶養手当が八百六十四円、勤務地手当が八百三十六円、合計六千六百八十八円という数字になりますので、一般職につきましては、この半分が大体の平均額ということになるのであります。もつともこのほかに特別職が若干ございますので、全部の平均ということは申し上げられませんが、大部分の数を占めております一般職につきましては、この数字でもつて推定できるというように思う次第であります。
#43
○八百板委員 大蔵省の主計局から出されました、昭和二十五年度予算補正の説明書があるのでありますが、この二十五ページの七表に、昭和二十五年度給与改訂及び年末手当所要額調というものが出ておりますが、これを見ますと、ただいまお話の点とは数学的にいろいろな点において違つておるのでありますが、この点大蔵省関係の方からはつきり御説明願いたいと思うのであります。
#44
○磯田政府委員 先ほど私が御説明いたしました、一般会計及び特別会計におきますところの一般職の人数につきましては、この数字によつたのでございます。すなわちこの数字は年間の延人員で、昭和二十五年十二月末におきますところの人員を推定いたして書いてあるわけでありまして、先ほど申し上げましたように、先般提出いたしましたところの人数は、六月一日現在の実態調査によつて出しておりますので、その間の食い違いであると思います。なお先ほど全体の予算計上額を約三十四億と申し上げましたのは、この二十六ページにありますところの、年末手当分といたしましての一般会計の分の十六億三千九百万円、これと特別会計の分の十七億七千万円の合計額、すなわち約三十四億ということを申し上げたわけでございます。
#45
○藤枝委員長 成田知巳君。
#46
○成田委員 先ほど八百板委員の質問にもありましたのですが、なぜ国家公務員の一般給与に関する法律案と、本法案を同時に出されなかつたか。これは私はこの前にも長官に御質問申し上げましたが、そのときの御答弁では、単なる事務的な手続であるということを言つておる。私は国鉄裁定との関係じやないか、こう申し上げたのですが、そんなことは絶対にない、単なる事務的な手続であつた、こういう御答弁であつたのでありますが、どうやら国鉄裁定の問題と、それに予備隊に対する問題が、からまつて延びたというような印象を受けたわけですが、もし国鉄裁定との権衡を考えられてこの法案をあとに出されたとすれば、当然国鉄裁定で一箇月の年末手当が予想されている今日、一般公務員に対しても一箇月分を出すのが妥当じやないかという気がするのですが、その点について、どうお考えになりますか。
#47
○菅野政府委員 申すまでもなく国鉄裁定の方は、公共企業体労働関係法に定められました仲裁裁定に基く経理でありまして、一般国家公務員に対する年末手当とは直接関係はない、こういうふうに考えております。
#48
○成田委員 国鉄裁定は公労法に基く規定によつて支給せられるのだから、これとは関係ない、こういう御答弁ですか、私は逆に考えます。すでに人事院の勧告もあつて国鉄裁定におきましては、国鉄、専売公社の人は一応団体交渉権というものを与えられておる。罷業権がないために、仲裁制度というものをとつているのですが、一般公務員においては、団体交渉権も、罷業権も禁止されておる。そのかわりに国家公務員法に基きまして、人事院の勧告というものが出されているわけです。国鉄裁定を尊重する以上に、国家公務員に対しましては、人事院の勧告を尊重すべきだと思います。従つてむしろ国鉄裁定以上に人事院の勧告というものは厳格に解釈されて、その勧告の趣旨が生かされるのが当然だと考えますが、どういうお考えですか。
#49
○菅野政府委員 公労法におきましては、裁定が予算上、資金上不可能な場合には国会に付議して議決を求めることになつておりますが、その議決が衆議院におきましてはあのようにきまつたのでございます。一般の国家公務員に対しましては、人事院は国会と内閣に同時に勧告をすることになつておりますので、政府の方といたしましては、あの勧告を受けていろいろ審議した結果、ここに具体化したのがこの案でございますが、国会の方は、勧告とこの法律案と両方をよく御検討くださいまして御審議願うのが、これが法律の建前のように私は考えております。
#50
○成田委員 勧告の問題については、いろいろ議論もございますが、議論になりますからやめます。
 次に第一条の「常時勤務に服さない者であつて政令で定めるものを除く。」これに対する八百板委員の御質問に対しまして、業態が千差万別なものだから具体的に説明を避けられたようでありますが、この法律を見ますと、すでに十二月十五日に年末手当を支給するということになつておりますので当然政令で定めるものを予想しておられるだろうと思いますが、現在、常時勤務に服さない者で、政令で定めるものは、大体どういう業種を予定しておられるか、御説明願いたいと思います。
#51
○菅野政府委員 お答え申し上げます。ただ先ほどの点につきましては、この法律は毎年十二月十五日に支給することを原則といたしておるわけでございますが、本年は附則によりまして、「この法律施行の日から十日以内」ということになつておりますので、必ずしも十五日にはならないかもしれませんので、その辺あらかじめ御了承願つておきたいと思います。
 政令の定める範囲は、今私どもの方で考えておるところを申し上げますと、まず第一に末帰還職員が入ります。それから内地に帰還いたした後に、身分を保留しておる期間中の者、そういう関係にある者、それから第三には停職、休職期間中の者、第四には職員団体の専従職員、第五は非常勤職員、六番目は俸給の支給を受けていない職員がございますが、たとえば昔の執達吏のような者、こういう者は除くつもりであります。大体のところかように考えておる次第であります。
#52
○成田委員 今六つお示しになつたのですが、第一条を見ますと、「常時勤務に服さない者であつて政令で定めるもの」と書いてあるのですが、今お述べになりました五として、非常勤職員ということをあげられておる。これは何だか問いに対して問いで答えたような気がする。「常時勤務に服さない者であつて政令で定めるものを除く。」とありながら、さらに政令で非常勤職員というのはどういうことを意味しておられるのでしようか。
#53
○菅野政府委員 この五の非常勤職員と申しまするものは、現実に常時勤務に服さない者でありましても、いろいろただいま申し上げましたような種類がありますが、その中で人事院規則で非常勤職員という制度をつくりまして、その制度の中に入つておるものという意味でございます。
#54
○成田委員 それに関連しましてお答え願いたいのですが、これはこの前の委員会でも問題になつたと思いますが、林野庁の伐採に従事しておる労務者でございます。これは非常勤職員としてお取扱いになる趣旨なのか。この前の質疑応答では、大体林野庁長官なんかも、これは何とかこの形で常勤職員と同じような年末手当支給をはかりたい、こういう御答弁があつたと思うのですが、これはどういう取扱いにするのでしようか。
#55
○菅野政府委員 人事院の規則によりますると、人夫とか作業員というような単純労働に服しております者は、いわゆる非常勤職員でございますので、この法律の適用がないわけでございます。従つて年末手当は支給できないということになるわけでございます。しかしながら、問題になつておりますように、労務者の中にも常勤職員とほとんど同様の勤務時間によりまして、一年以上の長期勤務をしておるという者もあるのでございまして、これらの人たちに対しまして年末手当を支給しないというのは、振合い上非常におもしろくない結果になりますので、何とかこの年末手当の法律は適用しなくても、実質上これと同じ給與を受けるようにいたしたい、かように考えておるわけでございますが、その形式といたしましては、これらの者の給與は、人事院規則によりまして、従前の例によるというふうにされておりますので、賃金の支給の形式によりまして、年末手当も、やはり一種の賃金増給という形でもつて、実質上年末手当を受けるようにいたしたい、かように考えておる次第でございます。
#56
○成田委員 賃金増給と申しましても、たとえば林野庁の労務者で問題になつたのは、出来高払いなんでありますが、この出来高払いの際には、どういう形式をおとりになるつもりでいらつしやるでしようか。
#57
○磯田政府委員 ただいまお話のありました林野庁の出来高払いの労務者につきましては、現在の人事院規則によりまして、非常勤の職員ということになつておるのであつて、従いまして、いわゆる非常勤の労務者の中におきまして、常勤的非常勤労務者と、非常勤的非常勤の労務者というのがありまして、この出来高払いの賃金労務者というものは、非常勤的非常勤労務者ということになつております。
    〔発言する者あり〕
#58
○成田委員 やじが入つたりしたので、わからなくなつたのですが、「非」が落ちるか、落ちないかではたいへんな違いです。林野庁の労務者は常勤的非常勤労務者と考えてよろしいのですか。
#59
○磯田政府委員 そうではなしに、非常勤的非常勤労務者でございます。
#60
○成田委員 非常勤的非常勤労務者ということの御解釈は、先ほどの副長官の御答弁によりますと、非常勤の中でも一年以上の勤務をしておる者は、常勤とみなさなければいけないということになつておりますから、一年以上勤務して、しかも一箇月二十二日以上勤めておる、総理府令で規定しておる者ならば、たとい出来高払いであつても、常勤的非常勤と解釈するのが妥当ではないですか。
#61
○磯田政府委員 この問題につきましては、この前の委員会においてもたびたび論議されたのでございますが、この出来高払いの労務者につきましては事実上、継続して一年以上勤務いたしておりましても、その賃金の支給形態というものは、一般の日雇い労務者と全然違つておるわけであります。そういう関係から申しましても、かかる賃金の支給形態をとつておる者につきましては、これは常勤的な労務者としていわゆる日給の支給を受けておる者と同一に取扱うべきものでないということで、従来これに対しまして石炭手当、寒冷地手当を支給いたしていないのでございます。
#62
○成田委員 そういう解釈が私たちどうも納得行かないので、御質問申し上げておるのですが、賃金支払い形態が出来高払いであるからといつて、常勤、非常軸において非常勤と解釈されるのはむりじやないかと思います。出来高払いというのは、あくまでも賃金の支払い形態であつて、常勤であるか非常勤であるかということは、現実の勤務状況を見て判断されるのが普通ではないか。そこで官房副長官も一年以上勤務しておる者は常勤とみなすということで、非常勤中の常勤職員には支給したいというのですから、これは林野庁の労務者についても事実一年以上勤務し、一箇月二十二日以上働いておれば、賃金の支払い形態のいかんにとらわれず、現実の勤務状態において常勤的非常勤勤務者とみなすのがほんとうじやないか。
#63
○磯田政府委員 その問題につきましては、この年末手当の支給に関する法律案の第一条をごらんいただきますとよくわかるように、「常時勤務に服さない者であつて政令で定めるものを除く。」とありますけれども、かりに継続勤務しておる者につきましても、これに全部支給するという意味ではないのでございます。その貸金の支給形態等によりまして、本来の日給なり月給なりもらつておる者であつて、年末手当なり石炭手当なりを、もらうような賃金の支給形態を受けておる者に対しましては、これを支給することにするのでありますが、ただいま問題になりましたかりに継続勤務いたしておりましても、その賃金支払い形態等から申しまして、かかる年末手当を支給する対象として、ふさわしくないような者に対しましては、支給することを考えていないのでございます。
#64
○岡田(春)委員 関連して……。くどいようですが、今の磯田さんのお話では、さつきの説明では、非常勤務者の説明をされたのであつて、非常勤労務者というのは出来高払いの給与形態の場合には、非常勤労務者の中の一つと見るということなのでしよう。副長官の話は、その非常勤労務者の中で一年以上という、いわゆる常勤的な者、そういう者は特別な扱いをしたい、こういつておるわけです。そこであなたが先ほど非常勤労務者の中で二つにわけて常勤的労務者と非常勤的労務者という、その何々的という、その上の的までのところは、管野副長官が言つたように、いわゆる期間的な意味を持つておるからこそ、常勤的あるいは非常勤的という期間的な意味をつけておるのだろうと思う。そこでさつきあなたが説明をされた、非常勤労務者は出来高払いの形態だ。形態だというのは、非常勤的非常勤労務者の、的の上の方ではなくして、下の方の非常勤の説明をされておるわけですね。ですからやはりあなたがそこで御説明になるときには、出来高払いだから払えないのだということになれば、非常勤労務者全体が払えないということを規定されたのであつて、そうすると副長官の御説明による期間によつては常勤的なものも払つて行きたいという、そういう副長官の説明もあなたは否定されたことになる。ですからここのところは非常勤的非常勤労務者といつておる場合の非常勤的というところは、期間という解釈で御解釈願うのでなければ、これは実は解釈にならないので、ここのところをやはりはつきりと区別を――林業労務者がどうだということも、もちろん具体的に重要なんですが、基本的な考え方をはつきりしていただきたいと思う。
#65
○磯田政府委員 私の説明が多少まずかつたかと思うのでございますが、先ほどの官房副長官からお話のありましたいわゆる非常勤労務者の中で、一年以上継続勤務いたしておる者につきましては、事実上一般公務員と同じように年末給与を支給するようにしたいというお話でございますが、先ほどの副長官のお話は、一般的な原則についてこれをお話になつたのだと思うのでございます。従いまして先ほど私が非常勤と申し上げたのは、あるいは間違いだつたと思うのでありますが、常勤的労務者の中におきましても、いわゆる出来高払いのものと日給制度のものとがあるわけでございまして、その出来高払いのものにつきましては、かりに継続して一年以上勤務いたしておりましても、その雇用形態が出来高払いということになつておりますし……(「そこがおかしい」と呼ぶ者あり)従いまして、その勤務状況等を見ますれば、かりに一日に伐採を何本する。全然出なくても――出なければその出来高払いとしての俸給はもらえないわけでございます。従いましてそういう意味におきまして、かりに継続して営林署の伐採業務に従事いたしておるといたしましても、これをもちまして継続勤務と認めることは困難だと、こういう意味でございます。
#66
○岡田(春)委員 これは依然として副長官の説明と違うわけなんです。給与形態の問題は、さつきも私くどく言つたように、非常勤労務者という点で、いわゆる給与形態が違うから、出来高払いであるから、あるいは日給払いであるからというので、非常勤労務者になつておるので、その非常勤労務者の中でどういうふうにわけるかというところで、副長官がこれをいわゆる常勤的労務者の性格の者は考慮したいと言つておられる。そこでこれは特に具体的に営林関係の労務者のことで重要になつて来るから、私具体的に申し上げたいのですが、あなたがそういうようなところで固執しておられるから、実はこれがきまらない。今もすでに答弁ではつきりしたように、副長官あたりは考慮してもいいと言つておるように、実際営林関係の職員がこれを何とかしてもらいたいといつて、林野庁関係の者と話をしておるときに、財源も十分あるわけなんです。財源もありながら、しかも大蔵省の給与局のあなたの課の方でこれを認めないから、実はできないのだと言つている。あなた御自身がそういうような考え方でおられる限りは、いつまでたつてもこれはできない。財源がありながらも実際に不公平な支給をせざるを得ないことになつておるわけです。ですからここではつきり菅野副長官の言つたような考え方に直していただいて、財源もあることであし、ここで実際の執務状態も一年以上を経過するというような場合もできておるのですからここのとこはもう一度十分御考慮を願いたいと思うのであります。
#67
○磯田政府委員 ただいまの点で財源があるというお話でございますが、私どもの知つておる限りにおきましては、支給するに十分な財源はないというふうに承知いたしておるのであります。それからまた繰返すようでございますが、この出来高払いのものにつきましては、ただ単純に常勤的非常勤労務者に対して全部支給するということでなしに、常勤的非常勤労務者でありましても、この賃金の支給形態、その勤務形態によりまして、これを区別して取扱いたい、かように考えておるわけであります。
#68
○加藤(充)委員 その点について関連してお尋ねしたいのですが、大体常勤的非常勤という概念、これは給与の支払い形態から来る概念ですが、その本質を承りたいと思います。副長官にまずその点を……。
#69
○菅野政府委員 私実際は実情をよく存じませんので、はつきり申し上げられませんが、概念的に申し上げますと、もちろん雇用形態と賃金の支払い形態と截然と区別すべきものというふうには考えます。しかしながら賃金の支払い形態というものは、やはりそれに応じた雇用形態があるのでございまして、そういう特別な賃金の支払い形態をとつておるという裏には、勤務状態等もそういう特別なものであるというふうに解釈いたしますので、大蔵省の方でもつて出来高払いをしておるものに対しましては、というふうに賃金支払い形態の方から区別するから、おかしいようでありますが、その裏にある事実をただ単に支払い形態の方の面から言い表わしている。こういうふうに私は解釈しております。
#70
○加藤(充)委員 言い表わしているから、おかしいのでありまして、そこがおかしいから、承服できないのであります。官房副長官も、大体われわれれと論理の構成なり、扱い方は同じだと思いますが、私どもは常勤、非常勤の区別の本質的な概念的なものは、やはり給與の形態ではなく、むしろ文字通り常勤であるか、非常勤であるかというような、そういう期間的なもの、継続関係があるかどうかというもの、こういうふうなものが、質的なものとして常勤、非常勤の概念が出て来るものであると思うのですが、この際もう一回給與課長に確かめたいと思うのです。
#71
○磯田政府委員 先ほど私が非常勤的非常勤労務者と申し上げましたのは、間違いでございます。常勤的非常勤労務者であることには間違いございません。日給制の者でありましても、出来高払いの者でありましても、継続して一年以上の雇用関係にある者は、常勤的非常勤労務者と解釈いたします。ただその場合におきまして、先ほども申し上げましたように、出来高払いの者につきましては、依然としてこれはその勤務の実態が違う。すなわち現実に給與形態によりまして、結局この出来高払いの番に対しましては、現在のところまだ支給することは考えておりません。
#72
○加藤(充)委員 どうも定給の者と出来高払いの者との区別を、非常に概念的に区別をされますが、こういうものこそが、現在の日本の給與形態なり、給與の性格として、区別ができないようなものになつて来ておる。その区別のできないということは、先ほど舌をかんだ、非常勤的非常勤というようなものと、非常勤的常勤という言葉との区別がつかないというよりは、もつと区別しにくい形態であると思うのであります。従つてどうもやはりあなたの方では、最初の非常勤的常勤という言葉と、それからそういう取扱いを肯定しながら、しまいにはそれを否定して来る。こういうことになつて来ると思うのであります。どうもあなたの方は、出したくないから出さない、あるいはさらに奥に進めば、ないから出さない、出さないための、こじつけのりくつである。こういうふうに理解されるのですが、私はこれからあとで、出せないというその理由が正当であるかどうかということについて、質問を重ねますから、関連質問としては、この程度で打切ります。
#73
○成田委員 淺井さんにひとつお伺いしたいと思うのです。今の大蔵省側の答弁としましては、非常勤職員は年末手当を支給しない。政令で定めた範囲内に入る、こういう御答弁がありましたが、非常勤職員のうちにも常勤的職員がおるということは認められたが、ただ出来高払いのものは常勤的非常勤と認めないという御説明なのです。人事院規則で非常勤職員というものを規定されておりますが、こういう出来高払いの非常勤職員はすべて非常勤で、常勤的非常勤ではないというお考えでありますか。
#74
○淺井政府委員 常勤、非常勤の区別というのは、勤務時間が常時勤務するか、正規に勤務するか、そうでないか、これからだけの区別でありまして、国家公務員としてはひとしくそうでございます。でありますからして、非常勤職員に何か手当――ただいま私途中で入つて来たのでございますけれども、何か手当を出せるとか、出せないとかいうことは、これは本質による問題でもなんでもないと私は思つております。ただ出すか出さぬかという問題であると思います。
#75
○成田委員 出すか出さないかが問題で、出す意図がないものですから、そういう変な論理をこねまわてしおられるのだと思います。そこではつきりさしていただきたいのは、人事院規則で非常勤職員というのは、具体的に申し上げれば、問題になつているのは、林野庁の労務者です。出来高払いの人がいるのです。しかしながら一年以上勤務し、しかも一箇月二十二日以上働いている人がたくさんあるのです。こういう人は、当然一箇月二十二日以上勤務し、一箇年以上勤務すれば常勤とみなす、そういう規定が出ているわけで、そういうものに該当すれば、たとい出来高払いであつても、勤務の性質からいつて、これは常勤と見なすべきであり、人事院規則の非常勤職員ではないと解釈すべきだと思いますが、具体的な例をあげて、ひとつ御答弁を願いたいと思います。
#76
○淺井政府委員 その点は私ちよつとここで答弁しかねる問題であります。後ほど給與局次長が参りましたら、御満足の行くように答弁できると思いますが、この点はすでに数日前にここで私の方で申し上げてあると記憶しております。それとちつとも異なるところはございません。
#77
○成田委員 次にお尋ねしたいのですが、これは当然年末手当をもらえると思いますが、進駐軍労務者、これは年末手当をもらえると解釈してよろしゆうございますか。
#78
○磯田政府委員 さようでございます。
#79
○成田委員 それから第二条に、六箇月とか三箇月未満とか区切つておるのでありますが、最近採用されまして、何か研修中というような形で、臨時職員みたいな形になるらしいのですが、この六箇月、三箇月というのは、採用されて研修期間が始まりまして、そのときから起算して三箇月、六箇月という御計算をなさるのでございますか。
#80
○菅野政府委員 これは昨年の年末手当の法律には在勤期間というふうに書いてございましたが、本年はいろいろ疑問がございましたので、特に在職期間というふうに直したのでございます。そういう意味から言いまして、ただいまのお尋ねのような場合には、もちろんその期間は入ると、こういうふうに解釈しております。
#81
○成田委員 それから閉鎖機関の職員についてお尋ねしたいと思います。一般公務員給与の改正法律におきましても、閉鎖機関の人々は一向に恩典に浴していない。またこの法律におきましても、昨年度の臨時手当を出しました法律では、附則に閉鎖機関の者も含めて最高五千円を支給したと記憶しておりますが、なぜ閉鎖機関について、今度附則にそういう規定をしなかつたか。さらに一般の給与においても、閉鎖機関について一般公務員に準じた給与の引上げをやらなかつたのですか、この点について御答弁をお願いいたします。
#82
○磯田政府委員 閉鎖機関その他の政府四機関の問題につきましては、いわゆる国家公務員の範疇の中に入りません。従いまして予算上は一般の国家公務員と同じような取扱いに基きまして、これを支給するということに措置してあるのでございますが、法律にはこれを規定しなかつたのでございます。予算上の措置としてこれを解決することにいたしております。
#83
○成田委員 それでは予算上余裕があれば、給与のベース・アツブについても、国家公務員のベースに準じ、さらにまた年末手当も支給する、こういう御方針だと解釈してよろしゆうございますか。
#84
○磯田政府委員 ただいま問題になりました年末手当の点につきましては、特に本年度の補正予算に、これを一般の公務員並に支給するということにいたしてあるのでございますが、一般の給与の問題につきましては、閉鎖機関その他の政府四機関につきましては、現在その給与の基準がおおむね民間の基準とひどく違わない。また般一公務員の給与に比べまして、昨日も御説明したかと思うのでございますが、二〇〇%ないし二二○――二三〇%にまで高い。そういう関係から、この際給与改訂は行わないということにいたしてあります。
#85
○成田委員 年末手当は予算で半箇月分が支給されるわけでございますね。
#86
○磯田政府委員 さようでございます。
#87
○成田委員 一般給与のべース・アツプにつきましては、民間企業に大体類似して、一般公務員よりも高いから、予算編成をされなかつたというようなお話であります。現実の給与の面から行きましたら、そうかもわかりませんが、御承知のように、閉鎖機関というのは、あと一年ないし二年すれば自然消滅する。しかも現在その職務に事実上拘束されて働いている人が、現実の給与が民間の給与と同じだからといつて、予算を組まなかつたということは、どうもあらゆる事情を総合したところの予算の編成方針じやないと思うのでありますが、これでもつて妥当だとお考えでしようか。
#88
○磯田政府委員 今回の給与改訂自体が、一般の公務員の給与が民間の給与に比して、著しく低い、これをできるだけ財源の許す範囲内においてさや寄せするというのが、今度の給与改訂の最も大きな目的の一つだと思うのであります。従いまして現在すでにおおむね民間給与程度に達し、または一般の公務員に比べて著しく高いという程度になつているところの政府四機関につきましては、この際これを改訂する必要なし、かように考えたのでございます。
#89
○八百板委員 この法律は提案理由の説明にもありますように、「人事院の勧告による年末給の趣旨に従い、ということが述べられておるのでございますが、実際現われたものを見ますと、人事院勧告の二分の一になつております。この点について人事院の勧告の趣旨というものは、場合によつては半分になつても、倍になつても、自分たちの勧告の趣旨が尊重せられたと解釈せられるような幅のあるものであつたかどうか。この点人事院総裁の御見解をこの際承りたいと思います。
#90
○淺井政府委員 反対でございます。
#91
○八百板委員 簡単に反対であるというだけでは、人事院の厳たる存在の理由が、はなはだ不明瞭になつて来るように考えられるのであります。従いまして反対でありますならば、人事院の趣旨を尊重せしめるような、さらに次の処置をとるというお考えがあつてしかるべきであろうと思うのでありますが、そういう点につきまして総裁はどのようにお考えになりますか。
#92
○淺井政府委員 反対であると簡単に申しましたが、もとより年末手当を支給することに反対ではないのでありまして、これは申すまでもないところであります。つまり人事院は一箇月分を支給してもらいたいということを申している。つまり十三箇月払いでございます。従いましてこれが半箇月払いになりますれば、これは人事院としては反対でございます。その点を申し上げたわけであります。
 次にこの法案の内容について、二点について反対でございます。第一点は、一般職に関するかような給与に関することは、人事院規則をもつて定むるのを、これを特別職とも合せまして、全部政令をもつてやつている点が反対でございます。第二点は、これが臨時立法ではございませんで、恒久立法の形をとつて、毎年となつている点に反対でございます。これは人事院が一箇月分の年末手当を主張しております関係上、当然のことのように思います。
#93
○八百板委員 人事院の勧告は、十三箇月という考え方に立つて勧告されたということが述べられておるのでありますが、そういたしますならば、当然に人事院の勧告は、この手当というものを賃金という考え方の上に立つてお考えになつておるのだろうと思いますが、そういうふうに考えてよろしゆうございますか。
#94
○淺井政府委員 十三箇月分のうちの一箇月というのは、民間の会社におきます、いわゆるボーナスと申しますか、こういう手当を考慮して、民間賃金との権衡をはかつた意味でございます。このことは、人事院が国家公務員の給与と民間給与とを比較いたします場合に、民間会社のボーナスというものを考慮いたしておりません。そこで民間の会社等におけるボーナスを勘案いたしまして、一箇月ということでございますから、そこで十三箇月払いという数字が出た。つまりこの一箇月というのは、年末手当として恩恵的に支給されるというものでも何でもないのでありまして一箇月分の十三回払いという給与体系の確立、こういうことでございます。
#95
○八百板委員 一年の給与の十三箇月払いという考え方になりますならば、当然に賃金の一部を年末において支払う、こういうふうに考えるべきであろうと思うのでありますが、この点につきましては、先ほど来官房副長官は、賃金ではない、賞与でもない、手当だということを申されておるのでありますが、人事院において述べられましたところの言葉の上に現われました手当という考え方は、一体どういうものとして考えてお出しになつておるのか、この点総裁の御意見を承りたいと思います。
#96
○淺井政府委員 手当と申す言葉は、別に重大な意味を持ちません。給与の一種でございまして、現に給与法におきましても、勤務地手当、扶養手当、俸給以外のものはこれを手当と称しております。手当と称しましても、これは決して給与でないとは言えないのでありまして、りつぱな給与でございます。その証拠にベースということを申します場合には、俸給、勤務地手当、扶養手当、特殊勤務手当と、手当がその中に入つております。
#97
○八百板委員 この国務公務員に対する年末手当の支給に対しては、もちろん民間の水準についても政府はお考えになつたことだろうと思いますが、そういう点について民間の年末手当をどんなような状態と理解してお取入れになつたのか、それをお伺いしたい。
#98
○菅野政府委員 民間の年末手当等につきましては、人事院のお調べを拝見したのでありますが、おおむね平均一箇月くらいになるという数字になつております。そのために人事院も一箇月分の年末手当を特別に支払いをすべきであるという勧告がなされたものと存ずるのであります。しかしながら先ほどお答え申し上げました通り、もつぱら財政上の意味におきまして、一箇月の支給ができないということを、非常に遺憾に存じておるのであります。
#99
○八百板委員 さきに一般職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案の場合においては、人事院の勧告の給与の幅と申しますか、カーブのとり方と、政府のとり方との違いがあるのであるが、政府の案の方においては何と、申しまするか、能率給的な考え方を取入れたものであるということを述べられておるのであります。その際に、そういう能率給的な給与の体系をとるということは、そういうことをとつてもいい状態になつたということを前提としておられたように聞くのであります。さらにまた先般の提案の御説明の中には、官房長官より、日本の経済の安定というふうなことを条件としてこのことが可能になつた、ということを述べられておるのでありますが、でありますならば、財政上もまた当然に、この支給を拘束するような事情が少くなつたと見てよろしいと思うのでありますが、その点をどういうふうにお考えになつておられますか、明らかにしていただきたいと思うのであります。
#100
○菅野政府委員 もとより年末手当を、一箇月出して、それでもつてただちにインフレのおそれがあるとかなんとかいうような意味合いではないのでございまして、もつぱら財政上の都合と申し上げましたのは、財源その他一般財政上の他の方面等を総合的に考えまして、この程度よりかできないという意味でございます。
#101
○八百板委員 ただ財政上の事情でこの程度よりできないというだけでは、われわれは了解することができないのであります。財政上どうしてもこれだけの金額しか捻出できないというような理由を、さらに突き進んで全体の国家財政の上から述べていただかなければ、われわれは十分に了解することができないのでありますが、この点につきましては別の機会に申し上げることといたしまして、この際年末手当の問題と関連いたしまして、政府が民間の水準よりも低いところの給与水準をきめ、さらにはまた年末手当の場合においても民間の水準よりも低いところをきめて、低賃金政策と申しますか、国家の使用人である官公吏に安い賃金を押しつけて、吉田内閣の一つの政策の遂行をやろうというような傾向をわれわれは見るのでありますが、こういうふうな点につきましては、公務員に対する給与を定める態度としては、当を得ないものではないかと私どもは考えるのであります。もし経済政策の上で、あるいは今日財政政策の上にとつておりますような資本の蓄積のために、あるいは消費の節約を必要とし、あるいは国民に対して耐乏と勤儉を要求するというような経済政策をとつて行くのであるならば、それは独立した経済政策の面から進めて行くべきであつて、それを、公務員の給与を低く押えることによつて購売力を奪いとり、これをたてにして低賃金政策をとつて行かれるということは、まことに残念であると私どもは考えるのであります。そういうような意味合いにおいて、この年末手当の支給に関する法律、こういうものを今後制度的にやらなくても、十分に年が越せるような給与体系に改められるということにして、この基本的な給与の面にこういうふうな手当を織り込んで行くような用意を近い将来においてやるべきであると思うのでありますが、そういう点についてはどういうお考えを持つておられますか、お尋ねいたしたいのであります。
#102
○菅野政府委員 政府といたしましては、一般経済界の状況、民間給与の振合い等を考えまして、財政の許す限りにおきましては、公務員の給与を改善することに対しまして、決してやぶさかでないという決意を持つております。
#103
○藤枝委員長代理 加藤充君。
#104
○加藤(充)委員 むし返しになるようになつて恐れ入りますが、なるべくそういうことを避けるつもりで質問を続けます。
 この提案理由の説明の中の「給与の改善、生活安定の一助とすることといたしたのであります。」ということになつて参りますと、「生活安定の一助」という言葉について、言葉だけでなしに、実質について根本的な御意見をお尋ねしたいと思うのです。「給与の改善」はいいとして、「生活安定の一助とする」ということが現われておりますが、それでは従来の、少くとも今度通りましたあの一般職に対する給与は不十分であるということを、この言葉自体が物語つておるような気がいたしますが、この点についていかがでございましようか。
#105
○菅野政府委員 人事院の勧告にもございますように、また総裁からしばしばお話のありましたように、人事院のいわゆる八千五十八円べースの改訂の勧告にあたりましては、民間給与との振合いを考えたのでございますが、その数字は年末賞与というような数字はとつておらないのでございます。従いましてそれを除いたものとの振合いを十分とつておるつもりで、先般の法律改正案を提出したわけでございますが、その中から漏れた年末の賞与というような性質のものをさらに出すことが、やはり生活の安定の一助になるという意味から、今回この法律案を提出したような次第でございます。
#106
○加藤(充)委員 そうするとこれは賞与ということでございましようか。
#107
○菅野政府委員 この点につきましては、先ほどから八百板委員のお尋ねに対しまして、しばしばお答え申し上げましたが、賞与というような意味では全然ございません。
#108
○加藤(充)委員 先ほどの御答弁の中に「賞与」という言葉、古く言えばありがたいお言葉が確かにあつたと思うのですが、あつたとすればそれは御訂正になりますか。
#109
○菅野政府委員 私の言葉が足りなかつたかもしれませんが、(「多過ぎたのだ」と呼ぶ者あり)民間では年末賞与のようなものを実情として出しておるのであります。それを除いて人事院の方では民間給与の平均額を計算しておるのでございます。それとの均衡は今般の俸給表の改正でもつて十分見たつもりでございますが、それから除かれた民間で出しております賞与に対応するような制度をここに一つつくりますことは、やはり公務員の生活安定の一助になる、こういうふうに申し上げた次第でございます。
#110
○加藤(充)委員 民間の給与体系もいろいろ複雑なものでございましようが、人事院の給与体系を貫く方針によりますれば、賞与あるいは複雑な手当というものは、基本給に切りかえまして廃止するという方向だと思うのですが、そういうふうな基本的な給与体系、人事院がお考えになつておる方針に反するような複雑なものを、民間が出しているからといつてお出しになるというようなことについて、根本的に反省される気持はありませんか。
#111
○菅野政府委員 年末に何がしかの特別な手当を出すということにつきましては、人事院の御方針に反しているとは私どもは思つておりません。
#112
○加藤(充)委員 私はボーナスをもらつたことがないのですが、友達などでもらつておつたのを見ますと、ボーナスというものは、もらつたときにはなくなつておると思うのです。実質上前借りして食い込んでおるのです。給与の一部なんです。それは各月の月給の中に生活給の一部として真剣な問題として取入れらるべきものが、食わず飲まずにさしておいて、賞与という形であと払いする、この払うべきものを出さないでおいて、しかもそれで拍車づける、元気づけてやるというような、催眠術的な仕組みであると思うのですが、そういう点から見ると、あなたの方では御経験があるでしようが、ボーナスというものをもらつたときに、それで役に立つというような人たちが一体どのくらいありますか。すでに前借りなどで食い込んでしまつておる人たちは、もらつても、それは過去の穴埋めになつておる。それは腹に入つて便つぼに捨てられてしまつたものとしての性格しか持たない。いわゆる実質的な給与の一部をあと払いされておるにすぎないのである。実体はこういうふうなものだと思いますが、いかがでしようか。
#113
○菅野政府委員 賞与の話が出ましたが、終戦前と終戦後は大分違いますが、終戦前には賞与を出しておりましたので、われわれももらつた経験がございますが、終戦後には賞与は一回も出しておりませんから、終戦後の状況に照し合せてどういうふうになつておるかということはお答えできません。
#114
○加藤(充)委員 それじや、終戦前と終戦後とでは――あなたは年限内に大分職階も進みましたけれども、一般公務員の生活は、給与面で前のときと格段の違いがあつて、きのうの夢だつた、今はいいんだというほど著しい変転がございますか、そうお考えになつておりますか。
#115
○菅野政府委員 終戦前の状態は、これは特に公務員ばかりでなく、一般的に確かに現在に比べて給与もよろしかつたように考えます。しかしこれを標準とすることは、ほかの画との関係も同じでございまして、まつたく意味のないことでありまして、要するに最近の実情、民間の実情と調和をとるよりほかにしかたがない、こういうふうに考えておる次第であります。
#116
○加藤(充)委員 よかつた時代にもずいぶん苦しかつたのだろうと思うのですが、それがあまりよくない今日においては、まさしくボーナスというようなものはボーナス以下のものになり終つてしまつておる、こういうことだと思うのでありまして、それは給與の改善だとか、生活安定の一助になると言つて、なまいきな、のしをつけて出せる筋合いのものではなくなつてしまつておると思うのですが、こういうことについてはどうお考えになつておりますか。
#117
○菅野政府委員 程度の問題の見解の違いはあると思いますが、何らかの給與の改善、何らかの生活安定の一助にはなつておるように考えます。
#118
○加藤(充)委員 それは、もらわないよりは、もらつた方がいいのですよ。切実な生活ですから……。もちのはかり買いまでしなければならない、あるいは今前だれなんというのはないですが、たもとの陰か、あるいは前だれの陰に隠して、はかり炭を買わなければならないような状態だと思う。子供があるものに至つては、お年玉をくれと言われたところで、出し切れないような状態だと思うのです。それで言うのですが、こんな、なまいきな、給与改善だとか、生活安定の一助になるというものでなしに、少くとも人事院の、生活給の根本から見て十三箇月分十三回払いというようなものを出してやるつもりはないのですか。またそういう考えに立つことができずに、あくまでも賞与である、給与の改善だ、生活安定の一助であるというようなことでお出しになるようなお気持をかえるわけには行きませんか。
#119
○菅野政府委員 一月がいいか、二月がいいかということは、いろいろ議論もあるでありましようけれども、少くとも人事院の勧告のあつた一月分までは出す方がいいことは、これは論ずるまでもないところでございますが、先ほどからたびたび申し上げました通り現在の状態におきましては、これ以上を出すことはできませんので、半月分でがまんしていただく、こういうことであります。
#120
○加藤(充)委員 公務員の一般の人たちは、二月分出してくれ、二月分だつたら手当として意味がある、こういうことを言つています。政府の方針なり、出し方によりますと、人事院の勧告の一月分すらも出しておらない。こういうことになりますと、真実はそれは手当とかいうものじやなくなつて来ておるのです。従つて政府の考え方によれば、子供に対するお歳暮、お年玉というようなものを、これは手当だなんと言うて開き直る性質のものではないと思いまするし、またお歳暮、お年玉という性格の問題、形式の問題ではなく、この程度の、極端な言葉でいえば、目くされ金、しかもそれは人事院の勧告に従つても、当然生活のためにもらわなければならない、またむしろ支払う義務が政府にあるものを、出すときには特に年末手当を出したいというようなしろものではないと思うのですか、その点くどいようですが、いかがですか。
#121
○菅野政府委員 私のお答え申し上げておりまするのは、もつぱら法律の形式的な種類の問題でございまして、本給ではなく、賞與でもなく、いわゆる手当である、こう申し上げておるのでございまして、実質的に何であるかという点についての見解は、おまかせいたしたいと思います。
#122
○加藤(充)委員 その問題はもうやめますが、わずかなものをさらに、ごまめを三切りにしたり、四切りにしたりするような形で、三階級にわかつて、百分の十五だ、百分の五十だ、百分の三十だとしていますが、それはあとに説明がありますように、本給、扶養手当、勤務地手当の月額の合計額に対してということになつておるのでありまして、家族の多いもの、あるいは基本給の多いものは、それぞれにもう多くのものをもらつておるのであります。従つてこんなごまめの頭みたいなものを、三つにも四つにもわけずに――雪の日やあれも人の子たる拾いという言葉がありますが、私は公務員の方々を、あれは雪の日にたる拾いをやつておるやつだというふうに高ぶつて申し上げる気持は毛頭ございませんが、その中に流れる、正月はみな人並にやるべきである、やらしたい、敗戦
後五年もたつて、たまにはいいじやないか、もうそろそろいいころだというような気持からすれば、こういうものを三つにもわける必要はないと思う。この点はいかがでしよう。
#123
○菅野政府委員 ごもつともな説だと思いますが、この三つにわけましたのは、もつぱら在職期間によつてきめたのでございますが、この区別は、昨年国会の御審議を得て可決されました臨時年末手当の支給に関する法律の区分をそのままとつたのでございまして、ただ勤務期間となつておりましたのを、在職期間といたしただけでございます。
#124
○加藤(充)委員 そうなりますと、ここでも給与の上に厚く――私は今途中で言いかけながらやめましたが、こんなわずかな問題で上に厚く下に薄いというようなことを、開き直つてお尋ねをしたり、意見を述べたりする気持も毛頭ございませんけれども、このわずかなものに、えこひいきじやないけれども、いろいろ区分の理由もございましよう。しかしその区分の理由をこのわずかな問題につけて行きますと、下のものは下のものなりにもうひどい生活になつているのですから、余裕もなし、あるいは腐敗の余りをもらうこともなくて――この国会に勤めている人たちに、私は職員食堂で飯を食つて、あなた方がここで三食食うことにしたら一日幾らかかる、そうして三十日働いて交通費を出す余地があるかどうか、いろいろなことを聞いてみたのですが、だれに聞いても、三回ここで飯を食つたら、節約してさんまの焼いたのを食つて、みそ汁を飲んでやつておつても、結局それだけのものはいつてしまうのである。こういうふうなときに、この三箇月未満のものという区別は、多少りくつがあるような、ないような気持がいたしますと、これを区別いたしますと、下のものはてんで問題にならないのですから、そうすると、極端なことを言うと二、三百で、映画に一ぺん行つて見ることもできないというような状態になつていると思う。そうしてこういうような分類のやり方をやられると、やはり年末手当の問題でも、依然として給与体系を貫く、上に厚く下に薄いということに、結果的になつて来ます。わずかばかりの問題ですが、こういう点はひとつお考え直しになつて、人の子たる拾いなんですから、やはりこんなものを区別しないでやつていただきたいと思うのですが、気持があつてもやれないのでしようか。
#125
○菅野政府委員 区別をするよしあしの問題は別でございますけれども、これは決して下に薄くとか、上に厚くというような意味ではございませんで、たとえば議員の方あたりでも、最近補欠でもつて就職せられました方につきましては、やはりこの規定が適用になつて減額されるわけでありまして、決して下の者を見込んでこうやつたという意味ではないのであります。
#126
○加藤(充)委員 それは一律にやつた方がいいことなんで、私は例を引いたように議員のそういうようなやり方がいいということではありませんので、御答弁は少し見当はずれかと思うのでありますが、ごまめの論議はこの程度でやめます。
#127
○藤枝委員長代理 岡田春夫君。
#128
○岡田(春)委員 これはまた同じ問題をむし返すのだけれども、さつき淺井総裁は、給与体系の一つだというお話であつたのですが、この提案理由の説明を見ますと、「人事院の勧告による年末手当の趣旨に従い」というお話なんですが、政府側としては、「趣旨に従い」といつて、一体どういうところを従つているのですか、尊重しているのですか。
#129
○菅野政府委員 実は昨年もこの臨時年末手当を出したのでございますが、これは勧告に基いたものではないのでございます。はからずも今年の夏に人事院から勧告をいただきましたが、そのときには、年末に一箇月の支払いをするようにという勧告でございました。そこで年末に若干の給与をするということは、人事院の御方針からいつても正しいという確信を得て、その趣旨を尊重してという意味であります。
#130
○岡田(春)委員 支払いの点は尊重したとおつしやるのですが、人事院の勧告では、先ほどからお話のように、給与体系の一つだ、こういうように御説明があつたわけですが、体系の一つとしては御解釈になつておらないのですか、どうですか。
#131
○菅野政府委員 これは給与の一つであることは間違いないのでございますから、これと、一般職につきましては、一般職の職員の給与に関する法律と、特別職につきましては、それぞれの幾多の法律と合せまして、一つの給与体系であるということについては間違いないと思うのであります。
#132
○岡田(春)委員 体系であるという点は、それじやお認めになつたと私は今解釈しますが、そうすると、人事院の勧告はこの年末手当にも間接的に関係があるのですが、八千五十八円のベースのあの勧告のうちに、総合的に年末手当というものが十三箇月分として出て来ているわけです。給与体系の一つとして、そういう総合的なものとして考えられておるとするならば、この点については一箇月分の点を認めないで、半箇、月分しか出せないということになると、何か具体的な根拠に立つて半箇月分しか出せないという勧告に従い得ない理由があるのですか、どうですか。
#133
○菅野政府委員 人事院の勧告は、八千五十八円の勧告がまずなされまして、その後法律案の勧告がございました中に、十三箇月の給与をするというふうになつておつたのでありますが、もちろんこれは八千五十八円の勧告が実施されるということを予想された上のことだと私たちは考えておりますが、しからばどうして一箇月分を出さなかつたかという理由は、先ほどから申し上げておりますように、もつぱら財政上の都合でございます。
#134
○岡田(春)委員 そういたしますと、財政上の理由だということを非常にはつきり言われたのですが、あとの問題にも関連いたしますから、特にここで伺つておきたいのですが、政府が財政上の理由で出せなかつたというならば、出せなかつた理由をはつきり言つていただきたいのです。先ほどの非常勤職員の場合にしても、政府の財政的な理由をことさらにこじつけて、人事院の権限に属すべき解釈の問題、あるいは規定の問題、こういうことを適当に実は解釈をして、財政上の理由を隠蔽してしまうような事実が非常に私は多いと思うのです。ここで人事院の権威のためにも、私ははつきりしておいた方がいいと思うのですが、給与体系、年末手当の勧告の場合にしても、こういう勧告の精神、あるいは具体的な体系、あるいはまた非常勤職員の規定など、こういうような解釈の問題、規定の問題、これに要すべき財政上の面は政府がやるが、規定の問題は明らにか人事院の権限にあり、その権限に政府が従うのだということが明確に私は規定されなければならないと思う。そこの点、政府側としてはいかにお考えになりますか。
#135
○菅野政府委員 先ほどからの常勤、非常勤の問題、また非常勤の職員の中の区別の問題、もちろん非常勤職員につきましては、人事院規則でもつてきめてあるのでありますから、この解釈は人事院の見解に従うのが当然でございます。しかしながら問題はこの法律案におきましては、「常時勤務に服さない者であつて政令で定めるものを除く。」といたしまして常時勤務に服さない者であつて政令で定めるものの中に、非常勤職員は入るのでございまして、従つてこの法律の適用の問題ではなく、この法律の適用がないためにどういう措置をするかという問題になつて来るのであります。その点の問題だと思つております。
#136
○岡田(春)委員 だから、そういうような規定は、人事院で規定をすべきであつて、たとえば人事院の規定したものについて漏れているものについては、人事院が具体的な問題として、これを加えるというならば、その加えたものに政府が従うのが、いわゆる人事院の権限を認めることだ。しかも従いたいけれども財源がないというのは、これはまた別なのです。それは政府のいわゆる財政政策の問題である。そういうような解釈、政令の中にどれが入つているか、人事院の勧告の政令の解釈はどうすべきであるかということは、政府側が自由に御解釈になつて、人事院のいわゆる解釈と違うような、特に先ほど磯田課長の言つた非常勤的非常勤労務者というような、わけのわからない解釈をしなければならないような、こういうことは、まさに政府の越権であり、専断だと思う、こういうことをはつきりしておきたいと思います。
#137
○菅野政府委員 その点は私もはつきり申し上げたいのでありますが、人事院の規則できめてあります非常勤的職員という制度ははつきりしているのであります。それにつきましては、この法律は適用がないこともはつきりしております。従つてそれに財源上の問題とかなんとかいうことは、この法律に関する限りは起らない問題で、ただ漏れました人事院規則による非常勤職員のうちで、この法律に基く者はやらないけれども、それにかわる何らかの措置をしてやらなければおかしいじやないかという別の観点からいろいろ考えまして、やる場合におきましては、どういう解釈をするかということでありまして、この解釈はもちろん人事院の定めたところによれば、非常勤職員であることは両方とも実際でありまして、あとは賃金支払いの形態がどうなつておるかということは、これはそういう措置をするかしないかという判断の問題になつて来ると思います。解釈の問題ではないと思います。
#138
○岡田(春)委員 この点はもう少しあとでやりますが、慶徳次長が見えましたので……。これはこの前も大分委員会で問題になつたそうでありますが、非常勤職員の規定であります。特に林野庁関係の労務者で、常時ほとんど一年以上も働いている人たちがたくさんありますが、これが先ほど大蔵省の解釈等によれば、給与形態が違うからといつて、非常勤職員にしてある、こういう御説明があつたのです。この御説明については、私の今ので言い足りなければ、またあとで給与課長に質問しますから、そのとき明らかにしていただいてよろしいわけでありますが、まず第一にここで伺いたいのは、非常勤職員というものの規定、それからそれに関連して、具体的には国有林関係の労務者で、出来高払いで働いている者で、しかも一月あるいは一年永続的に雇用関係を結んで働いておる、こういう人が実は非常勤労務者の中に入つておるのですが、こういう点について、どういうようになつておるか、ひとつ人事院のお考えを伺いたいと思います。
#139
○慶徳政府委員 ただいまの御質問の問題につきましては、法律上の問題と、給與行政をどう持つて行くべきかという問題と、二つにわけてお答え申し上げた方が便利ではなからうかと存じます。
 法律的観点から申し上げまするならば、現在の法制としましては、常勤職員というものにつきましては、定員法によりまして明確に定められておりまするので、定員法に定められておらないものは、少くとも法律的には、非常勤職員であるというふうに言わなければならないであらうかと存じます。現在人事院規則におきまして任用関係に関する規則ができておるのでありますが、この観点に基いてでき上つております。
 もう一つの問題は、しからば給與政策の問題に関しまして、実質上の常勤をいかにすべきかという問題が出て来ると思うのでありますが、その実質上の問題につきましては、引続きまして長年勤続をいたしまして、その收入によりまして、ほとんど全家族が扶養され、生計を維持しておるというような実質を備えておりまするものは、たとい法律的には常勤でないといたしましても、実質上常勤と考えまして、給與面といたしましては、法律的常勤と同じような扱いをすることが望ましいのではないかというふうに考えます。
#140
○岡田(春)委員 今の第二の問題、実質的には給與政策の上で、そういうことが望ましいとお考えになつておるようでありますが、にもかかわらず今度の場合には、給與の面で同一の取扱いができないらしい模様なのであります。これは大蔵省の答弁です。そこで次に問題になつて参りますのは、常時続いて働いておる、しかもその働いていることが、家族全体の養いをやつている、こういう場合、法律上では定員法の中に入つておらない、これを非常勤と言つているそうですが、それでは定員法の場合に、今申し上げたような職員が入れられないということ、これはどういうわけで入れられないのですか、当然入れられるべきものでしよう。
#141
○慶徳政府委員 定員法になぜ入らないのかということは、私の方の所管外でございまするので、ちよつとお答え申し上げかねると存じます。
#142
○菅野政府委員 それではそのお尋ねにお答えいたします。常勤職員でなければ定員法に入れないという理由は、一定の仕事を常時やる者を常勤職員としておるのでございますが、お話の林野庁の臨時職員のような人たちは、その仕事によりまして、雇用が非常に大きくなることも小さくなることもあり得るのです。従いまして常時たくさん人を雇つておくということも非常に不経済なこともありますし、また季節的にいいましても、その人数は減つたり、ふえたりするわけでございます。従つてそういうような人たちを、同じ国家公務員とはいうものの、定員法に定めておきますということは、実際の仕事と相応するために、非常に不合理なことになりまするので、定員法におきましては、常時ずつと年間を通じて勤務する者をあげてある次第でございます。
#143
○岡田(春)委員 大体定員法の関係は一応それでわかりましたが、しかし実質的に常時働いている、雇用関係にある、こういう者については、一応定員法の定めの中に数字に入らないにしても、同等の扱いをして行くべきが給與政策として至当ではないかと思いますが、この点政府はいかにお考えになつておりますか。
#144
○菅野政府委員 先ほど私がお答えいたしましたのは、一般的にそういう意味のことをお答え申し上げたのでございます。ただこの法律では除外してございますが、常勤職員と実質的に少しもかわらないというような人で、長期間勤めておる場合におきましては、との法律の適用こそございませんが、それと同様なことを実質的に措置いたしたい、こういうふうにお答え申し上げた次第でございます。
#145
○岡田(春)委員 それで大分わかりました。そうしますと、先ほども大分論議になつて来たので、むし返すのもどうかと思いますが、重要な点ですから、はつきりしておきたいのですが、非常勤職員といつている場合には、主としてこれは先ほど淺井人事院総裁も答弁されましたように、勤務時間の問題が主になつておるようなお話のようです。そういう意味では定員法には入れられないけれども、まさに先ほどの答弁の前後をもつてすれば、具体的な例としては、林業労務者の場合、常勤的非常勤職員になるのではないかと思うのでありますが、この点については政府としてはどういうようにお考えになりますか。
#146
○菅野政府委員 原則的にはそういうものはあるべきではないのでございまして、そういうように常時雇つておかなければならないという仕事の量なり、あるいは事情なりあれば、これはりつぱに定員法に入れて、常勤職員とすべきものであるのでありますが、それが非常勤職員となつておりますのは、やはり根本的には業務量に応じた雇用関係を増減して行くべき性質のものであると思います。従いましてこういう人たちにつきましては、雇用の契約のごときも、一般公務員とは違いまして、たとえば二箇月ごとに更新するとかいうふうな方法をとつておるわけであります。但し今のお尋ねの件は、実際においてそういうような年間を通じて、ずつと勤めておる人が多少でもある限りにおいては、それを定員法の方にあくべきではないかという点であると思いますが、これは職務の性質等において、常勤職員とちつとも違わないものがあるならば、これはもちろん定員法にあぐべきものである、かように信ずるものであります。
#147
○岡田(春)委員 私は実は定員法の問題ばかりではなくて、実際の給與政策の問題として、先ほどあなたが答弁されたように、実際面において一般常勤職員に準じて行うという味でお話になつたと思うのですが、林業労務者の場合で、先ほどから私の質問しておるような趣旨のもとにおける、いわゆる事実上常勤的な執務状態にある者、こういうものは今度の支給の場合に、当然常勤的な扱いをして支給さるべきだ、私はかように具体的な林業労務者の場合として伺つて参りたいと思うのですが、先ほどの答弁のように、出来高払いであるから払えないとかなんとかいうことではなくして、そういう点から常勤的な人々には払つて行く。賃金形態の面からではなくて、勤務の時間的意味、人事院が先ほど指摘されたように、時間的意味において常勤的に勤めておれば、当然これは一般の年末手当に準じて支給すべきであると私は考えるのでありますが、この点は政府はどういうふうに考えておりますか。
#148
○菅野政府委員 先ほど申しました通り、常勤職員とまつたく同様の勤務時間によつて、相当の期間たとえば一年以上の長期勤務をしておるというような者に対しましては、この法律の適用こそございませんけれども、実質的に同じような処置を別の形式でもつて、たとえば賃金の増給というような形でもつて支給をしたい、かように考えておりますことはお尋ねの通りでございますが、ただこういう非常勤の職員の給与はどうなつておるかと申しますると、これは人事院規則によりまして、従前の例によるというふうになつておるのでございます。従いましてこれはもつばら予算の問題になつて来るわけでございます。予算がなければ、どういうふうにしたつて支給できないのは当然でございますし、またその地方の一般の賃金が上ればまた上げなければならぬとか、下れば下げなければならぬということになるわけでございまして、これはもつぱら予算の問題に相なりますので、大蔵省の方でいろいろな解釈をしておるように私は思うのであります。
#149
○岡田(春)委員 それではもつぱら予算の、というお話ですから、予算いわゆる財源があれば、こういう場合には当然支給されるものと解釈してよろしゆうございますか。
#150
○磯田政府委員 予算がありましても、現在の給与政策上、こういう出来高払いの者に対しては支給すべきものでないと考えております。
#151
○岡田(春)委員 それもまた副長官と意見が大分違つて来ておるのですが、あなたは先ほどから予算があつても、そういう者には払わないというふうに終始一貫しておられるのですが、副長官の場合には、事実上常勤的な性格を持つておる非常勤労務者の場合には、そういうような扱いをしたいということを先ほど言われたと思う。これに従つて財源があれば、これを払つて行きたいという考え方、これと今の大蔵省の意見とは根本的に実は違うわけですが、政府としてそういうふうに違つてよろしいのですか。
#152
○菅野政府委員 予算の問題であるというように申し上げましたのはあるいは言葉が足りなかつたかと思いますが、予算の範囲内でもつて処理すべき問題である、こういう意味でございます。そこで私が先ほど一般論といたしまして何らかの方法をもつてこれと実質的に同じような処置をいたしたい、こういうふうに申し上げておるのは、あくまでも一般論でございまして、先ほどから問題になつておりまする普通の日給でない出来高払いの労務者に対してどうするかというような問題は、もちろん現実の予算がどうというような問題でなく、予算をきめる場合に、こういうような人たちには、そういうような特別な措置をしないという方針でもつて予算をきめてあるのではないかと思います。従いまして支払いができないのであります。
#153
○淺井政府委員 ただいま大蔵省の方から、給与政策上払えないと仰せられましたけれども、一般職に関する給与政策は人事院のつかさどるところだと思いますから、どういう根拠によつてさようなことを言われるか、もう一度御質疑を願いたいと思います。
#154
○岡田(春)委員 そこの点は重大な問題だから私も伺いたいと思う。先ほどあなたはおられなかつたけれども、いわゆる人事院の権限を侵害するような御答弁を相当お話になつたようです。今浅井総裁の点に関連しても、私これはきわめて今後人事院の存在理由からいつても重大でありますから、どういう意味で、そういうお話になつたか、もう一度御答弁願いたい。
#155
○磯田政府委員 石炭手当の支給に関する法律におきましても、この法律案におきましても、この支給の細則は政令または総理府令によつて定めることになつております。その政令または総理府令をもつて定めまするゆえんは、これは国の財源と重大な関係がある、かような趣旨をもつて、そういうことに相なつておるのでございます。そういう観点から私どもは先ほどお答え申し上げたようにお答えしたわけでございます。
#156
○岡田(春)委員 それは財政的な意味では、政府自体が全体として責任を負つて財政的な操作をやつて行かなければならないが、財政的な理由があるからといつて、その解釈をかつてにかえられる――少くとも非常勤職員であるとかないとか、あるいは非常勤職員の解釈あるいは規定、こういうものは人事院の権限に属すべきものだと私は考える。この人事院の権限に属すべきものを、財政的な理由からそういうふうに歪曲された考え方で押しつけられるということは、われわれ実は納得できないわけです。そこで人事院としてこの点についてもう一度明確に御答弁願いたいと思うのですが、特に非常勤職員の場合には、先ほど給与形態によつて非常勤職員がきめられておる。給与形態も非常勤職員に対する一つの根拠になつている、こういうことまで大蔵省側では説明をされております。こういうような点等、もう少し詳細にお話し願いたい。
#157
○淺井政府委員 私は財政問題に関しては大蔵省に委任いたします。しかし給与政策は、一般職に関する限り、人事院のつかさどるところであり、かつ一般職に関する給与の実施というものも人事院の責任でございます。人事院の得たる情報によりますれば、この土曜日に、大蔵省におきましては、各省の給与主任官を集めて、まだ国会を通過しない給与法の法案に関して、その実施について相談をせられたというようなことは、まつたくあの法案それ自体に書いてあるところの人事院の権限を蹂躪せられるものだと、私は断言してはばかりません。この点につきまして大蔵省の弁明を求めていただきたいと思います。
#158
○岡田(春)委員 だから、そういう事実はありますか。
#159
○磯田政府委員 ただいま総裁のお話になつた点につきまして御答弁いたしますが、先週の土曜日各省の人事担当官を呼びまして、この法律の実施上の問題につきまして、問題になる点があるかどうかということにつきまして意見を聞きました。しかしながら、大蔵省におきまして実施をするという意思では毛頭ございません。
#160
○岡田(春)委員 しかし国会を法案がまだ通過しない以前に、そういうことを御相談になるということは、人事院の問題もさりながら、国会としても、国会を法案が通過する以前にやられたということになると、国会の権限を蹂躙されたことになると思うのであります。こういうことを事実上大蔵省がやれらるとするならば、私は単に人事院だけの問題ではなくして、これは今後国会の問題として重大に取上げて行かなければならぬと思います。それではどういうことを主任官会議で具体的に打合せをされたのか。これは権限上の問題からいつてきわめて重大でありますから、具体的にお話を願いたいと思います。
#161
○磯田政府委員 ただいまお話になりました点につきましては、私並びに私の課の課長補佐としての岸本君は、その会合に立会つておりません、国会の方に出ておりまして……。従つてどういう状況におきまして議事を進めたかよく存じません。
#162
○岡田(春)委員 それではだれがそのとき大蔵省側で出席されておつたか、御存じならばその点伺いたい。――答弁できませんか。
#163
○磯田政府委員 私の課の課長補佐としての小島君というのと、それから宮瀬君というのが出ました。
    〔淺井政府委員発言を求む〕
#164
○岡田(春)委員 この点については、淺井さんから御意見があるようでありますから、淺井さんから御意見を伺いたいと思います。
#165
○淺井政府委員 このような重大なる給与の実施問題を、そのような属僚が扱うということを、私は心外に存じますし、そのようなことを上司の許可なくしてやつたといたしますならば、それは明らかに私は給与法に違反しておると思います。これは失礼ながら、極言いたしますれば、大蔵官僚の越権だろうと私は思つております。
    〔磯田政府委員発言を求む〕
#166
○岡田(春)委員 淺井さんは、まつたく私の言いたいことを言われておるのですが、磯田さんは今発言を求められておるようでありますが、何か発言されるときに、磯田さんの承認を得てやつたのか、あるいはそのほかの人々はどういう形でやられたのか、そういう点もはつきり発言に関連してお話を願いたいと思います。
#167
○磯田政府委員 先ほど実施上の問題と申し上げたのでございますが、もちろん現在この法案はこの国会にかかつておるわけでございまして実施上という意味での答弁は間違いでございまして、この法案について、いわゆる関係各省として問題となるべき事項について、御意見があつたら話してくれということなのでございます。実施上の問題につきにましては、毛頭大蔵省に権限があるわけではございません。
#168
○岡田(春)委員 わからないのですが、実施上の問題というのは、明らかに人事院の責任問題です。問題になるべきことというのは、国会の質問に対する打合会か何かやつたのですか、どういうことなのですか、もう少し具体的にお話にならないと、よくわからないのですが、私はこれは重大な問題があると思う。――答弁できないのですか。
#169
○磯田政府委員 今まで当委員会におきまして、たびたび調整号俸その他の問題につきまして、いろいろな意見なり発言が出ております。そういう点につきまして、関係各省におきまして、どういうふうに考えるかというようなことでございます。私どもといたしましては、政府の一機関といたしまして、今回の給与法の制定に参画はいたしております。その際におきまして、私どもといたしまして、できるだけの知能を尽してやつたつもりでございますけれども、その点につきまして、国会におきましていろいろと問題になつておる点がございます。そういう点につきまして、関係各省におきまして、どういうふうに思うかというような意味のことを聞いてみたわけでございます。
#170
○岡田(春)委員 しかし今の点は、大蔵省の権限である財政的な面における給与の問題とは、非常にかけ離れた問題であります。支給すべきことに関連した問題であると思います。そうすると、これは当然人事院の所管すべき権限を侵害しつつあると思う。こういうことについて、私はこれは今後の問題といたしまして、また特に国会の実議中においてこういう問題が行われたということになりますと、きわめて今後重大な問題になつて来ると思います。私は政府側として、副長官からこの権限侵害の問題について、特に責任のある御答弁を願いたいと思います。
#171
○菅野政府委員 国会の開会中に、まだ法案の御審議中に、その法律についていろいろ打合せをしたということにつきまして、国会の委員の皆様並びに人事院に対して非常な御懸念をかけましたことにつきましては、申訳なく存じます。しかし実は私の察するところでは――これは実情を調査いたしまして、私の方でも善処いたしたいと思いますが、察するところでは、この当委員会のいろいろの御質疑等によりましても、例の調整号俸の問題は、非常に各省に大きな影響がある問題でございまして、その調査号俸の格差の切下げにつきましては、何らかの是正方法をとることは、私もお約束申し上げたような次第でありまして、昇給資金の配分等につきましては、大蔵省も特に考慮してもらうように、私どもからも強く要望しておるところでございます。従いまして、それらの点について各省の事情を聞くのが、おそらくおもな目的ではなかつたか、かように私は推測するのでございます。何にいたしましても、そういうような会合を、特に審議中の法律について持ちましたことについて、いろいろ御疑念を持たれましたことにつきましては、深くおわびする次第であります。また国会の御審議中の法案に対しまして、いろいろ打合せをするということは、本来ならば避くべきことであると思いますが、この法律の施行は、どうしても来年の一月からのベース改正でございまして、その前にいろいろな準備があるのでございます。従いまして、かりに通つたとしたならばという前提のもとに、各省それぞれ用意することがあるのでありまして、たまたま集まつて打合せをしたというようなことに、私は推察する次第であります。
#172
○岡田(春)委員 これはきわめて重大になるかという計算はここに出ておりません。
#173
○岡田(春)委員 あとはまたあしたやります。
#174
○藤枝委員長代理 本日の質問はこの程度にいたしまして、本日はこれにて散会いたします。明日は午前十時より開会いたします。
    午後四時十四分散会
ソース: 国立国会図書館
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