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1950/12/08 第9回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第009回国会 地方行政委員会 第12号
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1950/12/08 第9回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第009回国会 地方行政委員会 第12号

#1
第009回国会 地方行政委員会 第12号
昭和二十五年十二月八日(金曜日)
    午後三時三十六分開議
 出席委員
   委員長 前尾繁三郎君
   理事 河原伊三郎君 理事 野村專太郎君
   理事 龍野喜一郎君 理事 藤田 義光君
   理事 門司  亮君
      飯塚 定輔君    生田 和平君
      大泉 寛三君    甲木  保君
      門脇勝太郎君    川本 末治君
      小玉 治行君    中島 守利君
     橋本登美三郎君    鈴木 幹雄君
      床次 徳二君    大矢 省三君
      立花 敏男君    大石ヨシエ君
 出席政府委員
        全国選挙管理委
        員会委員    長  世吉君
        総理府事務官
        (全国選挙管理
        委員会時務局長
        事務代理)   石渡猪太郎君
        総理府事務官
        (地方自治庁次
        長)      鈴木 俊一君
 委員外の出席者
        総理府事務官  皆川 迪夫君
        総理府事務官
        (地方自治庁行
        政課長)    長野 士郎君
        專  門  員 有松  昇君
十二月八日
 委員佐藤親弘君、清水逸平君、畠山鶴吉君、船
 越弘君、山口六郎次君、古田吉太郎君、及び亘
 四郎君辞任につき、その補欠として小玉治行君、
 田中啓一君、橋本登美三郎君、門脇勝太郎君、
 久野忠治君、飯塚定輔君、及び野村專太郎君が
 議長の指名で委員に選任された。
同日
 委員久野忠治君辞任につき、その補欠として甲
 木保君が議長の指名で委員に選任された。
同日
 野村專太郎君が理事に補欠当選した。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した事件
 理事の互選
 地方公共団体の議員及び長の選挙期日等の臨時
 特例に関する法律案(内閣提出第七号)
  請願
 一 トラツクに対する自動車税の軽減等に関す
   る請願(辻寛一君紹介)(第一一号)
 二 同(渡邊良夫君紹介)(第一二号)
 三 地方公務員の給與改訂等に伴う平衡交付金
   補正の請願(山崎岩男君外一名紹介)(第
   八五号)
 四 公共事業費の起債認可拡張の請願(河原伊
   三郎君紹介)(第一二一号)
 五 地方公務員の給與改訂に関する請願(河原
   伊三郎君紹介)(第一二二号)
 六 地方税法の一部改正に関する請願(畠山鶴
   吉君紹介)(第一二四号)
 七 地方公務員給與引上げ等の財源に関する請
   願(吉武惠市君紹介)(第二一五号)
 八 市町村民税の適正化に関する請願(川野芳
   滿君紹介)(第一二六号)
 九 物部小学校舎の災害復旧費に起債認可の請
   願(大石ヨシエ君紹介)(第一三八号)
一〇 国有林野所在町村に対する平衡交付金増額
   の請願(前田郁君紹介)(第一四三号)
一一 国費支弁職員の身分切替に関する請願(成
   田知巳君紹介)(第二〇三号)
一二 給與改訂及び地方公務員法制定等に関する
   請願(成田知巳君紹介)(第二〇四号)
一三 福知山市警察吏員の定員増加に関する請願
   (有田喜一君紹介)(第二〇六号)
一四 県立地方病院建設に関する請願(志田義信
   君紹介)(第二一九号)
一五 高岡市より床西地区の分離反対に関する請
   願(橘直治君紹介)(第二六三号)
一六 地方公務員法制定反対に関する請願(小川
   半次君紹介)(第二六四号)
一七 地方公務員の給與改訂に関する請願(小川
   半次君紹介)(第二六五号)
一八 木材に対する引取税撤廃の請願(村上勇君
   紹介)(第二六九号)
一九 揚繰網漁網に対する課税適正化の請願(田
   口長治郎君紹介)(第三〇三号)
二〇 地方議会予算の独立執行化に関する請願(
   中村清君紹介)(第三二四号)
二一 地方公共団体の局部設置に関する請願(中
   村清君紹介)(第三二五号)
二二 地方議会事務局強化に関する請願(中村清
   君紹介)(第三二七号)
二三 單純労務者の地方公務員法適用除外に関す
   る請願(大矢省三君外一名紹介)(第三三
   一号)
二四 地方財政平衡交付金の増額等に関する請願
   (岡西明貞君紹介)(第三三二号)
二五 国庫補助職員の増員抑制に関する請願(中
   村清君紹介)(第三三三号)
二六 昭和二十五年度地方財政平衡交付金仮決定
   額算出規則の改正に関する請願(中村清君
   紹介)(第三三四号)
二七 地方議会議員の選挙公営に関する請願(中
   村清君紹介)(第三三五号)
二八 地方公務員給與引上げ等の財源に関する請
   願(中村清君紹介)(第三三六号)
二九 揚操網漁網に対する課税適正化の請願(岡
   西明貞君紹介)(第三三七号)
三〇 同(小松勇次君紹介)(第三七八号)
三一 危險物取締條例中映写技術者に関する條項
   改正の請願(並木芳雄君紹介)(第三六四
   号)
三二 地方財政平衡交付金に関する請願(松澤兼
   人君外一名紹介)(第三六五号)
三三 地方税法の一部改正に関する請願(野村專
   太郎君紹介)(第三六六号)
三四 地方税法の改正並びに地方財政確立等に関
   する請願(岡田春夫君紹介)(第三六七
   号)
三五 地方公務員法制定反対に関する請願(受田
   新吉君外一名紹介)(第三六八号)
三六 特殊喫茶店街設置に関する法的措置確立の
   請願(圖司安正君紹介)(第四三六号)
三七 地方公務員の給與改訂に伴う平衡交付金補
   正の請願(加藤充君紹介)(第四八七号)
三八 地方公務員の給與改訂並びに年末手当支給
   の請願(松本善壽君紹介)(第四八九号)
三九 地方公務員法制定反対に関する請願(松澤
   兼人君紹介)(第五一七号)
四〇 同(福田昌子君紹介)(第五一八号)
四一 同(松本七郎君外一名紹介)(第五二〇
   号)
四二 同外三件(堤ツルヨ君紹介)(第五二二
   号)
四三 平衡交付金の配分率是正に関する請願(平
   野三郎君紹介)(第五二五号)
  陳情書
 一 起債事業の早期承認に関する陳
   情書(広島市広島県知事楠瀬常猪)(第一
   九号)
 二 地方公務員の給與ベース改訂等に伴う財源
   措置に関する陳情書(広島市広島県知事楠
   瀬常猪)(第二二号)
 三 消防団員の待遇改善等に関する陳情書外一
   件(東京都千代田区霞ケ関一丁目二番地東
   京都消防団長会代田朝義外十二名)(第五
   〇号)
 四 行政事務再配分に関する陳情書(東京都千
   代田区平河町三丁目六番地全国市長会会長
   金刺不二太郎)(第七〇号)
 五 中央集権反対に関する陳情書(東京都議会
   議長石原永明外九名)(第九二号)
 六 都道府県議今事務局職員の身分確立に関す
   る陳情書(東京都議会議長石原永明外九
   名)(第九三号)
 七 議員選挙当選並びに失格の結果報告に関す
   る陳情書(東京都議会議長石原永明外九
   名)(第百九四号)
 八 国と地方公共団体との負担区分に関する陳
   情書(東京都議会議長石原永明外九名)(
   第九五号)
 九 地方議会議長の予算執行権に関する陳情書
   (東京都議会議長石原永明外九名)(第九
   七号)
一〇 地方財政確立に関する陳情書(新潟市新潟
   県議会議長兒玉龍太郎)(第一〇六号)
一一 地方債のわく拡大に関する陳情書(東京都
   千代田区平河町二丁目六番地全国市長会会
   長金刺不二太郎)(第一三一号)
一二 公職選挙法の一部改正に関する陳情書(東
   京都千代田区丸の内三丁目一番地全国都道
   府県議会議長石原永明)(第一三五号)
一三 自治金融公庫創設に関する陳情書(愛知県
   新居郡垣生村長園部みちかず)(第一三六
   号)
一四 地方平衡交付金仮決定額に関する陳情書外
   十件(愛知県中島郡大里村長加藤鐘一外十
   名)(第一八六号)
一五 地方公務員の給與ベース改訂及び年末手当
   に関する陳情書外九件(岡山県久米郡倭文
   西村長杉山朋一外三十八名)(第一八九
   号)
一六 同(山口市山口県議会議長清水為吉外五
   名)(第一九五号)
一七 公共事業費に対する国庫補助率引上げ等に
   関する陳情書(山口市山口県議会議長清水
   為吉外五名)(第一九七号)
一八 固定資産税制度の改善に関する陳情書(東
   京都文京区議会議長染谷盛一)(第二〇二
   号)
一九 消防団員に対する災害補償制度確立に関す
   る陳情書(東京都港区芝西久保明舟町全国
   都道府県消防協会会長高橋龍太郎)(第二
   〇五号)
二〇 地方自治法中一部改正に関する陳情書(仙
   台市宮城県知事佐々木家壽治外十三名)(
   第二〇六号)
二一 公共事業費の起債全額承認に関する陳情書
   (仙台市宮城県知事佐々木家壽治外十三
   名)(第二〇七号)
二二 昭和二十五年度県財政收拾策樹立に関する
   陳情書(仙台市東北七県自治協議会長佐々
   木家壽治外十五名)(第二一二号)
二三 地方税法中道府県の普通税改正に関する陳
   情書(大阪市大阪府会議長高野保)(第二
   一七号)
二四 地方公務員の給與ベース改訂及び年末手当
   に関する陳情書外六件(津山市長和田義一
   外六名)(第二二一号)
二五 地方公務員の給與ベース改訂及び年末手当
   に関する陳情書外三件(岡山県真庭郡川東
   村長久保田定二外三名)(第二二四号)
二六 地方公務員法制定に関する陳情書(金沢市
   仙町石川県官石公職員労働組合協議会議長
   吉田喜三郎)(第二二九号)
二七 市民税の賦課に関する陳情書(岡山市岡山
   市議会議長三宅幸夫)(第二三一号)
二八 地方自治の改善強化に関する陳情書(東京
   都千代田区平河町二丁目六番地全国市長会
   会長金刺不二太郎外一名)(第二三三号)
二九 地方選挙の施行期日に関する陳情書(東京
   都千代田区平河町二丁目六番地全国市長会
   会長金刺不二太郎外一名)(第二二四号)
三〇 消防施設を公共事業として認定の陳情書(
   広島市全国都市消防長連絡協議会中国地方
   支部長木山正二)(第二三八号)
三一 平衡交付金増額に関する陳情書外四件(神
   奈川県足柄下郡吉浜町長小澤新太郎外四
   名)(第二四七号)
三二 横浜市の平衡交付金増額に関する陳情書(
   横浜市横浜市議会議長小澤三郎)(第二四
   八号)
三三 地方債のわく拡大に関する陳情書(横浜市
   横浜市議会議長小澤三郎)(第二四九号)
三四 木材引取税の廃止に関する陳情書外一件(
   福岡市長浜町九州木材組合連合会長高橋弥
   八郎)(第二五四号)
三五 宿泊料並びに大衆飲食店に対する遊興飲食
   税免除の陳情書(京都市京都議会議長岩本
   義徳)(第二五七号)
三六 消防団団員の公職選挙立候補についての陳
   情書(千葉市千葉県消防協会長福地新作外
   五千百五十六名)(第二五九号)
三七 平衡交付金の増額並びに地方債のわく拡大
   に関する陳情書外三件(千葉市千葉県議会
   議長林英一郎外三名)(第二六〇号)
三八 平衡交付金増額に関する陳情書外十五件(
   岡山市岡山市長田中弘道)(第二六一号)
三九 地方税中道府県の普通税改正に関する陳情
   書(神戸市兵庫県会議長細見達蔵)(第二
   六九号)
四〇 地方自治法第百條第十二項の完全実施の陳
   情書(東京都全国町村議会議長会長齋藤邦
   雄)(第二七三号)
四一 地方職員の給與ベース改訂に伴う財源措置
   に関する陳情書外一件(大津市大津市長佐
   治誠吉一名)(第二七四号)
四二 安城町の平衡交付金算定に関する陳情書(
   愛知県碧海郡安城町長大兒為次)(第二七
   五号)
四三 地方職員の給與ベース改訂等に伴う財源措
   置に関する陳情書(布施市布施市長塩川正
   三)(第二七七号)
四四 自治警察費国庫助成に関する陳情書(岐阜
   市岐阜県自治警察連絡協議会長東前豊)(
   第二七八号)
四五 道府県起債のわく拡大等に関する陳情書(
   香川県香川県議会議長大久保雅彦)(第二
   八一号)
四六 地方公務員に対する労働基準法適用の陳情
   書(東京都中央労働基準審議会会長山中篤
   太郎外二十一名)(第二九一号)
四七 地方自治の改善強化に関する陳情書(神戸
   市兵庫県町村会長堺吉次郎)(第二九八
   号)
四八 市町村民税の引下げ等に関する陳情書(久
   留米市久留米市長岡幸三郎)(第三〇三
   号)
四九 狩猟税減免に関する陳情書(和歌山市和歌
   山県議会議長内田安吉)(第三一四号)
五〇 昭和二十五年度以降退職した自治体警察吏
   員の退職金に関する陳情書(東京都特別区
   公安委員長小畑惟清)(第三二〇号)
五一 地方公務員法制定反対に関する陳情書(山
   梨県職員労働組合中央執行委員長長瀬正左
   衛門)(第三二六号)
    ―――――――――――――
#2
○前尾委員長 これより会議を開きます。
 まず法案の審査に入る前に、理事の補欠選任を行いたいと思います。すなわち昨七日、理事野村專太郎君が委員を辞任された結果、理事が欠員となつておりましたので、その補欠選任を行いたいと思いますが、これは投票の手続を省略して、委員長より指名するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○前尾委員長 御異議なしと認め、野村專太郎君を理事に指名いたします。
 それではこれより昨日に引続き、地選方公共団体の議員及び長の選挙期日等の臨時特例に関する法律案、内閣提出第七号を議題といたします。質疑がありますればこれを許します――御質疑はないようでありますから、本案に対する質疑はこれをもつて終了いたします。
 これより討論、採決を行いたいと思いますが、これに先だちまして、ただいま門司亮君より日本社会党の修正案が委員長の手元に提出されておりますので、同君よりその趣旨弁明を聽取いたします。門司亮君。
#4
○門司委員 提案者といたしまして、地方公共団体の議員及び長の選挙期日等の臨時特例に関する法律案に対する修正案を朗読いたします。
   地方公共団体の議員及び長の選挙期日等の臨時特例に関する法律案に対する修正案
  地方公共団体の議員及び長の選挙期日等の臨時特例に関する法律案の一部を次のように修正する。
  第二條第一項中「昭和二十六年五月二十日」を「昭和二十六年四月十六日」に改める。
  第四條第一項中「第一條第一項の選挙における議員の候補者」を「第二條第一項の選挙における長の候補者」に、「第二條第一項の選挙における長の候補者」を「第一條第一項の選挙における議員の候補者」に改める。
 これが本文であります。
 理由といたしましては、御承知のように政府の提案によりますると、都道府県並びに市町村の議員の選挙を四月二十九日に行いまして、さらに都道府県知事並びに市町村長の選挙を五月の二十日にする、こういう原案であります。ところが現行法によりますると、当然任期の関係から、都道府県知事並びに市町村長の選挙が、四月の四日に行われるように相なつて参るのであります。そうしてこれらの議員の選挙は四月の二十九日に行われることに相なつて参るのであります。この実情に考えてみまするときに、都道府県知事並びに市町村長の選挙が四月の四日に行われますると、告示をどうしても三月の五日に行わなければならない。そういたしますると、地方自治法の規定によりまして、予算の編成が年度の末までに明年度のものをぜひ編成しなければならない。言いかえまするならば、三月中において翌年度の予算の編成をいたさなければならない。その場合に知事が欠員になるということは、予算の編成上いかがという議論が、実はあるのであります。従いましてこれが知事あるいは市町村長の選挙を、五月二十日に繰延べることにいたした最大の原因であると、私は考えておるのであります。しかし選挙の建前から申し上げまするならば、市長会議において決議いたしておりまするように、もし議員の選挙を先に行いまして、その後に長の選挙を行うということは、従来ありました市会あるいは町村会において、町村長を選び、あるいは市長を選ぶというような形とほとんどかわらない、平たく申し上げまするならば、すでに政界の勢力分野が一応はつきりしておつて、その上で市長を選挙するという従来の間接選挙にほとんどもどるといつても、さしつかえないような形になつて参りますので、私どもはこういう形にもどすことを避けたいのであります。これは私どもだけでありませんで、全国市長会議の決議として、こういうことがなされておるのであります。従つてわれわれはこの間の事情を考慮いたしまして、これを十二日繰上げることによつて、三月十五、六日ごろまで知事が現職でいられるということにいたしまするならば、一応予算の編成は、これで十分目的を達せられると私は考えておるのであります。従つてそれから選挙をいたしまして、四月の四日でありましたものを四月の十六日に改めることによりまして、ほとんど知事の予算編成に対する技術面から申し上げましても、実際面から申し上げましても、大した支障はないということが言えると思うのであります。
 もう一つの理由といたしましては、先ほど申し上げましたように、まず市長の選挙をやつて、そうしておのおのの公共団体が持つておりまする性格と、その長の持つておりまする抱負経綸が一応出て参りまして、いわゆる明年度における市の性格というものが、一応現われて参りまして、その上で議員の選挙をすることが私どもは正しいと考えておりまするので、従つて四月二十九日の議員の選挙に先だつて、市長の選挙を行うということにいたしたいと考えておるのであります。
 これを実質的に申し上げてみますると、原案によつて選挙を行つて参りますると、議員の選挙を一箇月かかつて行い、さらに五月の二十日に市長の選挙を行うというふうに、ほとんど二月というものが、大体選挙に費されるということに相なつて参るのであります。従つて私どもの修正案から参りますると、これが大体一箇月半の選挙期間で、両方の選挙が終るということに相なつて参りまするのと、さらに市長の選挙に対しましては、当然決選投票が考えられるのであります。従つてこの決選投票の時期は、大体選挙が終りましてから十五日以内という規定がございまするので、四月の二十九日に議員の選挙を行いまするならば、ちようど同時選挙によつて、この問題が解決をするということに相なつて参るのでございます。従いまして原案によりますると、補欠選挙を行う場合には、三回も選挙を行わなければなりませんが、私どもの修正案で四月の二十九日に同時選挙を行うということになつて参りますと、選挙は決選投票を含んで二回で選挙の手数は省けるということに相なると考えておるのであります。従いまして選挙の手数が非常に省けますのと、従つて費用の節約と同時に、選挙に携わりまする者が、二箇月か一箇月半で選挙が大して支障なくできるということと、首長選挙を先にして、そうしてもう一度繰返して申しまするが、市なりあるいは県なりの、おのおのの方針というものがまず定まつて、その後にそれに即応する議員の選挙を行うということが、私どもは理論上も正しいと考えて参りまして、こういう修正案を提案した次第でございます。どうぞよろしく御審議のほどを願いたいと考えております。
#5
○前尾委員長 これより原案及び門司亮君提出の社会党修正案を一括して討論に付します。床次徳二君。
#6
○床次委員 ただいま上程せられましたところの原案に対しまして、国民民主党といたしましては反対の意見を持つております。また修正せられました社会党案に対しましても、反対の意見を持つております。国民民主党といたしまして、別に修正案を提案すべきでありますが、手続の煩を省きまして、ここに討論の際におきまして私どもの修正案の意向を申し上げ、あわせて反対の理由を申し上げたいと思います。
 私どもは、選挙というものは、でき得る限り選挙民の便宜を尊重して行われるべきであると考えておるのであります。この点におきまして、二つの選挙はできるならば同時選挙が望ましいということを考えておりました。でき得る限りその理想に近づけるように努力すべきだと考えておつた次第であります。今回の選挙におきましても、この二つの選挙をでき得る限り一つに、あるいは同一日に行うことが困難でありますならば、その期間を近づけて行うことが、適当であると存ずるのであります。事務当局の意向等を参酌してみますと、原案よりも少くとも一週間、あるいはむりをいたしますれば二週間を短縮し得るということが明らかになつておりますので、私どもといたしましては、できるならばこれを短縮したいすなわち例を申しますと、五月二十日に行うべきものは五月十三日程度に、これを短縮し得ると考えております。あるいは当初行われます四月二十九日のものを五月十三日、第二回の選挙を五月二十日にするということが最もふさわしいと考えておるのであります。この意味におきまして、原案に対しましては、反対の意を表するものであります。
 なお社会党の案に対しましては、期間の短縮せられる点につきましては、私ども同感であります。しかしながら手続上より首長の選挙を先にし、議員の挙をあとにするということに対して、いろいろ理由をお述べになりましたが、その点に関しましては、私どもは必ずしも同様な意見を持つておらないのであります。時期がちようど年度の終りにかかります関係上、事務的の立場から考えてみましても、必ずしもこれを前に持つて参る方がよろしいという結論にはならないと存ずるのであります。この点におきまして社会党の案にも、反対する次第であります。
 以上をもつて私の討論の理由にかえる次第であります。
#7
○前尾委員長 龍野喜一郎君。
#8
○龍野委員 私は自由党を代表いたしまして、社会党提案の修正案に対して反対、原案賛成の意思を表明するものであります。
 地方の選挙が地方自治運営に重大なる支障なきがごとく行われるべきであることは、申し上げるまでもないところであります。しかるに、現行法によりますと、皆様が御承知の通りに、首長については四月五日あるいは十五日が、その任期満了、議員については四月二十九日が任期満了に相なつておるのでありますが、そうなりますと、現行規定によりますれば、その前一箇月の間に選挙をやらなければならぬということになりまして、選挙運動はさらにその前の一箇月にさかのぼりまして、二月もしくは三月中に選挙運動を始めなければならぬということに相なるのであります。そうして地方自治の最も大事な総決算期であり、かつまた翌年度の予算編成期であるところの二月三月が、選挙戰のまつ最中ということになりますれば、それはひいては地方自治運営上、重大なる支障を来すゆえんであろうということは、各位とくと御承知と思うのであります。従いましてここにかんがみまして、本法案が議員並びに長の選挙期日をそれぞれ延期し、その期日を確定いたすということは、われわれはまことに賛成いたす次第でございます。議員の選挙期日を四月二十九日に決定したことにつきましては、これは皆さん御承知の通り、議会は自治体の最高機関である。従つてその機関をして一日も空費あらしめることはできないわけでありますから、できるだけ早くこれをやるという意味におきまして、しかも先ほど申しました大事な年度末にさしかからないようにするためには、私は四月二十九日以外の日はない。またこれ以外にあとにも先にもないというふうに考え、原案に賛成するものでありまする。長の選挙期日につきましては、これを議員の選挙よりもあとにするか前にするかという問題につきましては、議論のあるところではあろうと思いますが、私の見解をもつてすれば、長の選挙は議員の選挙のあとにすべきであるというふうに信ずるのであります。何となればこの民主政治のあり方といたしまして、まず最高機関が定まり、次に自治機関が定まつて行くのが、ものの順序ではなかろうかと存ずるのであります。この点は国会においてもしかり、国の政治においてもしかり、地方の自治においてもしかりと思うのであります。ただ国の政治におきましては、選挙の方法が議会において定まるのでありますが、地方選挙においては直接投票によるという、その差はあるのでありますけれども、この精神は同様であろうと存ずるのであります。そうなりますれば、あとに持つて来るということになりますれば、いずれがいいかということがその次に来る問題でありまするが、あまりに議員の選挙に接近せしめるということになりますれば、選挙の混乱を来し、またあまり遅らせてはいわゆる農繁期にとりかかるということになりますから、原案で示されました五月二十日が最も妥当であると信じますので、われわれはこれに賛成する次第であります。
 次に社会党の修正案につきましてこれを見ますれば、私はその案の中に重大なる柔盾の点を、二つ含んでおるのじやないかと存ずるのであります。まず第一は、社会党の四月十六日案にいたしますれば、首長は選挙運動の前半は、大事な予算編成期の最中に、運動をやらなければならぬということになります。このことは地方自治の運営上、重大なる支障を来すものであるというふうに信ぜざるを得ない。また第二点は、御承知の通りに、いわゆる遠慮組と称するものがある。四年前に、四年間、一期だけは町村長その他に就職できないということがあることは、皆様御承知の通りのことと思うのでありますが、これらの者に対して運動の機会均等を與えることができないという結果になるのであります。すなわち遠慮組は四月四日に遠慮していただいているわけでありまするが、そうなりますれば、その翌日立候補いたしましても、あと運動期間は十日くらいしかないということになりまして、一箇月の運動期間が、その者に限つては半分以下になるということは、選挙運動の機会均等を與えるという大精神から申しましても、妥当ではないというふうに存ずるのであります。
 以上申し上げましたような点によりまして、社会党提出の修正案には反対の意を表する次第であります。以上をもつて、私の討論を終ります。
#9
○前尾委員長 立花敏男君。
#10
○立花委員 共産党は両方とも反対です。
 まず第一に反対の点は、過去四年間、地方の住民は地方の理事者、地方の議会から、非常にひどい処置を受けまして、恨み骨髄に徹しております。だから、こういう連中には一日も早くやめてもらいたいということが、住民の本音でございまして、むしろ繰上げていただきたいのが人民の一致した要望です。従つてこれを繰延ばすということには、絶対に反対です。
 それからもう一つは、自由党の方では機会均等とかいう意味で、公職に就職を禁止された者の機会を認めろと言われるのですが、そういうことは私は問題にならないと思う。さつき申しましたように、やはり住民がどういう議会の成立するのを望んでおり、どういう理事者に就職してもらうのを望んでいるかということが、重点でございまして、戰争中の市町村長、知事、そういう連中に再び機会を與えることは、あまり望んでいない。そういう点からの期日の繰延べには絶対反対です。
 それからもう一つは、この原案がさいぜん申しましたように、地方住民の要望にむしろ反対であるというのみならず、地方自治体の要望を完全に無視しておるということです。選挙のようなものはどういたしましても、地方自治体の要望に沿つて、私は行わなければいけないと思うのです。それは憲法に定めてありますところの、地方自治の基本的な点であると思うのですが、地方自治体の要望を無視し、具体的に私どもに提出されております全国市長会の決議とか、あるいは市町村会の要望とか、知事会議の要望とか、そういうものを完全に無視しておる。まつたく中央の官僚的な、一方的なきめ方である。こういう点から私どもはこの案には納得できません。これらを通じて見まして、この選挙法の改正の意図というものが、非常に反動的である。地方の選挙法の改正のおもなる理由が、地方財政の、地方予算の編成期にあるからというのでございますが、地方予算そのものが、従来のような組み方をされ、従来のようなあまり人民の役に立たないような組み方をされますことには、絶対反対でございまして、どうしてもこれからの予算は、住民のための予算が組まれなければいけないと思うのでございますが、そういうことが何ら保障されないのみならず、繰延ばされますことによつて、今までああいう反人民的な予算を組んで来たと同じ形の予算が組まれるおそれがありますので、これには絶対に賛成できません。中央、地方を問わず、選挙というような最も民主主義の進展に基礎的な要件であるものを、單に事務的な都合とか、單に独善的な判断でかえることには絶対に反対です。最近の世界の情勢をながめましても、どうもこういう植民地的な空気が多くなつて参りますと、選挙というものを非常に延ばされたり、サボられたり、あるいは御用的な選挙が行われる傾向があります。これは朝鮮の李承晩が統一選挙をサボつたということを、われわれは明らかに知つております。日本におきましても、選挙というような民主的な、基本的な問題を、住民の意思、地方団体の意思に従つてやるように、ひとつやつていただきたいということを希望いたしまして、絶対反対の意思を表明しておきます。
#11
○前尾委員長 ほかに通告がございませんので、これにて討論は終局いたしました。
 これより採決いたします。まず門司亮君提出の修正案に賛成の諸君の御起立を願います。
    〔賛成者起立〕
#12
○前尾委員長 起立少数。よつて本修正案は否決されました。
 次に原案について採決いたします。原案に賛成の諸君の御起立を願います。
    〔賛成者起立〕
#13
○前尾委員長 起立多数。よつて本案は原案の通り可決されました。
 この際お諮りいたします。衆議院規則第八十六條よる報告書の作成につきましては、委員長御一任に御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#14
○前尾委員長 御異議なしと認め、さよう決します。
    ―――――――――――――
#15
○前尾委員長 これより請願の審査を行います。請願日程第一、トラツクに対する自動車税の軽減等に関する請願より日程第四三、平衡交付金の配分率是正に関する請願まで、一括して議題といたします。本委員会におきましては、これら各請願の審査のため、去る六日、小委員会を設置いたしましたので、この際小委員長より報告を聽取することにいたします。
#16
○河原委員 請願審査小委員会における審査の経過並びに結果について、簡單に御報告申し上げます。
 本小委員会は、昨七日開会し、四十三件の請願につきまして審査したのでありますが、そのうち地方税法関係を含めて、地方財政に関するもの十八件、地方公務員に関するもの十四件、地方自治に関するもの七件、警察に関するもの及び選挙に関するもの各一件、その他二件であります。小委員会におきましては、愼重に審査いたしました結果、本日の請願日程について申し上げますと、日程第一、第二、第四ないし第六、第八、第九、弟一一、第一三、第一四、第一八、第一九、第二一ないし第二三、第二五、第二六、第二九ないし第三三、第三六及び第四三の各請願はいずれも採択の上、内閣に送付すべきものと議決した次第であります。以上簡單に請願審査小委員会における審査の経過並びに結果の報告を終ります。
#17
○前尾委員長 ただいま請願審査小委員長より御報告を聽取いたしましたが、小委員長の報告の通り決するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#18
○前尾委員長 御異議なしと認め、さよう決定いたします。
    ―――――――――――――
#19
○前尾委員長 次に陳情書を審査いたします。本委員会に送付されました陳情書は、本日の陳情日程第一の起債事業の早期承認に関する陳情書から、日程第五一の地方公務員法制定反対に関する陳情書まで、総計五十一件であります。これら各陳情書を一括して議題といたします。これらの各陳情書は、請願と同趣旨のものが多いのでありまして、そのうち地方財政関係二十五件、地方公務員関係九件、地方自治関係八件、消防関係四件、選挙関係三件、警察関係二件であります。本委員会におきましては、これら陳情書を了承するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#20
○前尾委員長 異議なしと認め、さよう決定いたします。
 それでは暫時休憩いたします。
    午後四時一分休憩
     ――――◇―――――
    〔休憩後は開会に至らなかつた〕
ソース: 国立国会図書館
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