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1998/12/03 第144回国会 参議院 参議院会議録情報 第144回国会 国土・環境委員会 第1号
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1998/12/03 第144回国会 参議院

参議院会議録情報 第144回国会 国土・環境委員会 第1号

#1
第144回国会 国土・環境委員会 第1号
平成十年十二月三日(木曜日)
   午後一時開会
    ―――――――――――――
   委員氏名
    委員長         陣内 孝雄君
    理 事         太田 豊秋君
    理 事         松谷蒼一郎君
    理 事         小川 勝也君
    理 事         福本 潤一君
    理 事         緒方 靖夫君
                市川 一朗君
                坂野 重信君
                田村 公平君
                長谷川道郎君
                山下 善彦君
                脇  雅史君
                岡崎トミ子君
                北澤 俊美君
                佐藤 雄平君
                弘友 和夫君
                岩佐 恵美君
                大渕 絹子君
                泉  信也君
                島袋 宗康君
                菅野 久光君
    ―――――――――――――
   委員の異動
 十一月二十七日
    辞任         補欠選任
     菅野 久光君     奥村 展三君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         陣内 孝雄君
    理 事
                太田 豊秋君
                松谷蒼一郎君
                小川 勝也君
                福本 潤一君
                緒方 靖夫君
    委 員
                市川 一朗君
                坂野 重信君
                田村 公平君
                山下 善彦君
                脇  雅史君
                岡崎トミ子君
                北澤 俊美君
                佐藤 雄平君
                弘友 和夫君
                岩佐 恵美君
                大渕 絹子君
                奥村 展三君
                島袋 宗康君
   国務大臣
       国 務 大 臣
       (環境庁長官)  真鍋 賢二君
       国 務 大 臣
       (国土庁長官)  井上 吉夫君
   政府委員
       環境庁長官官房
       長        太田 義武君
       環境庁企画調整
       局長       岡田 康彦君
       環境庁企画調整
       局地球環境部長  浜中 裕徳君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        八島 秀雄君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○国政調査に関する件
○国土整備及び環境保全等に関する調査
 (派遣委員の報告)
 (気候変動に関する国際連合枠組条約第四回締
 約国会議に関する件)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(陣内孝雄君) ただいまから国土・環境委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 去る十一月二十七日、菅野久光君が委員を辞任され、その補欠として奥村展三君が選任されました。
    ―――――――――――――
#3
○委員長(陣内孝雄君) 国政調査に関する件についてお諮りいたします。
 本委員会は、今期国会におきましても、国土整備及び環境保全等に関する調査を行いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(陣内孝雄君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ―――――――――――――
#5
○委員長(陣内孝雄君) 国土整備及び環境保全等に関する調査を議題といたします。
 まず、先般本委員会が行いました委員派遣につきまして、派遣委員から報告を聴取いたします。松谷蒼一郎君。
#6
○松谷蒼一郎君 自民党の松谷でございますが、委員長の御指名により、国土・環境委員会委員派遣報告について申し述べます。
 去る十月二十六日から二十八日までの三日間、陣内委員長、太田理事、小川理事、福本理事、緒方理事、弘友委員、泉委員、島袋委員、そして私、松谷の九名は、福岡県、佐賀県、長崎県における国土整備及び環境保全等についての実情を調査してまいりました。
 以下、調査の概略を御報告申し上げます。
 まず、福岡県における調査の概要であります。
 概況説明では、麻生知事を初め県及び政令指定都市であります北九州市、福岡市より、それぞれ産業、主要プロジェクト、渇水等の水資源問題など県政、市政の概要を聴取したほか、福岡県からは、東九州・西九州自動車道路の建設促進、一般国道三百二十二号におけるトンネル化など道路改修等の促進、水資源開発事業の促進、水資源を効率的に活用した節水型住宅の普及促進、廃棄物処理施設整備に係る補助制度の拡充等の要望が、また、北九州市からは、新北九州空港の早期開港、北九州都市高速道路、新若戸道路等の早期整備に関する要望が、福岡市からは、福岡都市高速道路等の基幹道路網、博多港、公共下水道などの整備促進等に関する要望がそれぞれありました。
 次に、下川端地区市街地再開発事業についてであります。
 「博多リバレイン」とも称されますこの事業は、商店街・ホテル・美術館などの入居を予定した「下川端地区第一種市街地再開発事業」と、オフィス、劇場の入居を予定した「下川端東地区第一種市街地再開発事業」の二つから成る事業であります。いずれの事業につきましても、組合による施行が行われ、管理運営は第三セクターが行うこととなっておりまして、平成十年度を完成目途として鋭意事業を推進しているとのことであります。
 次に、博多港についてであります。
 御案内のとおり、博多港は、平成二年に特定重要港湾に指定されるとともに、平成七年には中枢国際港湾として位置づけられております。取扱貨物量などの伸びが全国平均よりも高く、国際交流ネットワークと九州の物流の拠点として、目下コンテナ関連施設の整備等が進められているところであります。主な事業として、港湾機能の強化、自然と共生した快適な都市空間の形成、福岡市東部地域等の交通体系の整備などを目的とした「アイランドシティ整備事業」、船舶の大型化等輸送革新の進展に対応するためのコンテナターミナル整備、スポーツ・レクリエーション施設用地の整備等を目的とした「香椎パークポート整備事業」などが推進されているとのことであります。
 次に、福岡・北九州都市高速道路についてであります。
 福岡高速道路については、総延長五十六・八キロメートル中供用延長が二十・二キロメートル、北九州高速道路につきましては、総延長五十四・七キロメートル中供用延長が四十五・六キロメートルとのことであります。今後九州縦貫自動車道等との連結による広域基幹道路ネットワークの形成が期待されるところでありますが、昨今の景気、経済情勢の影響等から交通量が減少し、今後の課題であるとの説明がありました。
 続きまして、佐賀県における調査の概要を申し上げます。
 概況説明では、井本知事より、公共事業に対する依存度の高い状況の中、経済対策としての公共事業による景気浮揚が重要であるなどの発言があり、あわせて伊万里港、鳥栖北部丘陵新都市などの整備促進、水資源確保のための嘉瀬川ダム等の推進、低平地・地盤沈下対策の推進、過疎地域活性化のための立法措置等に関する要望が行われました。
 また、佐賀大学理工学部の上原教授より「海洋温度差発電の最近の状況」に関し御講義をいただきましたことも御報告いたします。
 次に、吉野ケ里歴史公園についてであります。
 吉野ケ里公園は我が国固有のすぐれた文化的資産である吉野ケ里遺跡の保存及び活用を図るため設置され、特別史跡指定地区を含む約五十四ヘクタールの国営公園と、それらを補完、保護し周辺の自然景観と一体となった整備を行う県営公園約六十四ヘクタールから構成されております。遺跡の保存において保存盛土の手法を用いることなどが特色とされておりまして、全体を四区域に分けた整備計画を立て、祭殿、環壕等の平成十二年度における完成を目指すなど、早期開園に向けた取り組みが進められているとのことであります。
 次に、佐賀導水事業についてであります。
 佐賀導水事業は、筑後川、城原川及び嘉瀬川を導水路で連絡する総延長約二十三キロメートルの流況調整河川事業でありまして、洪水調節、内水の排除、浄化用水の補給・河川水質の浄化等流水の正常な機能維持増進、水不足解消のための水道用水の補給を目的とした事業であります。佐賀都市部発展に伴う汚濁等の河川環境の改善、佐賀西部地域における深刻な水不足、地盤沈下の解消を目的とした新しい水開発などのため、現在、平成十三年度の暫定通水を目指して導水路工事等の事業を鋭意実施しているとのことであります。
 続いて、長崎県における調査の概要でありますが、概況説明を挟んで県内の視察を行いましたので、順に御報告申し上げます。
 まず、西海国立公園についてであります。
 西海国立公園は、特別保護地区などを含め、総面積二万四千六百五十三ヘクタールの広大な地域であり、海中公園としても指定されております。本公園は、利用者主体の公園として特徴的でありまして、キャンプ場、海水浴場等さまざまな施設を拠点となる箇所に集中的に整備する「集団施設」の手法を用い、鹿子前地区などにおいて実施されているとのことであります。
 次に、ハウステンボスについてであります。
 ハウステンボスにおいては、最先端のテクノロジーを駆使したバックアップシステムにより、水環境の保全と水資源の有効活用を目指すとともに、先進の都市機能を備えたまちづくりを行うなどの取り組みがなされております。街並みの地下には「共同溝」を張りめぐらして電力・通信・給排水施設などを整備し、また、水利用のピーク時、水不足に備えて大村湾の海水を日量一千トンの浄水に変えることの可能な「海水淡水化プラント」を設置しているほか、「高度下水処理施設」を設置し、県制定の排水規制より厳しい独自の基準により高度処理を行い、冷暖房などに再利用しているとのことであります。
 次に、概況説明でありますが、県側より、県勢に関する現況の報告のほか、現下の主要課題として、九州新幹線長崎ルート、県内を二時間で移動できるネットワーク形成のための地域高規格道路、島原・天草・長島架橋構想、都市機能強化のための佐世保駅周辺再開発事業、循環型社会システムの構築を目指すためのリサイクル推進、ダイオキシン類対策等環境の保全、離島・半島・雲仙の振興、開かれた県政のための取り組み等の説明があり、あわせてこれらに関する要望がありました。
 次に、長崎港内地区再開発事業についてであります。
 この事業は、長崎の都市再生のかぎとなる「ナガサキ・アーバン・ルネッサンス」構想における先行プロジェクトとして位置づけられております。対象地区の「元船地区」は、旅客ターミナルビル、フェリー・バース等の整備により内港地区、離島との人的・物的交流拠点としての機能を持たせるとともに、複合的な商業施設を立地し、にぎわいの空間を創出することとしておりまして、既にバース等の整備は完了し、今後は商業施設等の整備が進められるとのことであります。また、「常磐・出島地区」においては、シーサイドパークなどを整備し、市民や観光客が憩える水辺空間をつくり出すとともに、国際観光船バースを整備することで、国際交流拠点としての機能を持たせることとしており、現在埋立工事等が進められているとのことであります。
 次に、十善寺地区斜面市街地再生事業についてであります。
 御案内のとおり長崎の街は「坂のまち」とも言われ、その市街地は港近くのわずかな平たん地とそれに連なる斜面上に形成されております。このような斜面市街地では、老朽住宅の密集等による火災等に対する防災性の低下、人口の減少、高齢化率の増加、救急医療体制の整備、空き家の増加など多くの問題を抱え、安心して暮らすことのできる魅力あるまちづくりが喫緊の課題となっております。十善寺地区におけるこの事業は、建設省所管の密集住宅市街地整備事業制度を活用し、受け皿となる賃貸コミュニティ住宅の建設、老朽住宅の建てかえ促進、狭隘な生活道路など公共施設の整備改善等を実施するとともに、あわせて都市計画道路の整備を行うことで居住環境の改善を図ろうとするもので、目下、平成十九年度を目標として、建てかえ等の事業に取り組んでいるとのことであります。
 次に、日見バイパスについてであります。
 日見バイパスは、一般国道三十四号の長崎市内の交通混雑を解消し、長崎市東西方向の交通軸を強化するため計画された延長七・一キロメートルのバイパスであります。昭和五十七年の長崎大水害における被災経験からも、災害に強い基幹交通網として、バイパスの早期完成が期待されております。また、既に供用が開始されております長崎市蛍茶屋―馬町間においては、路面電車との調整を図るなど都市景観などにも配慮した道路空間の整備がなされているとのことであります。
 次に、大村市清掃センターについてであります。
 本センターは、最新技術を導入して公害防止対策を図るとともに、高度な余熱利用設備を備え、場内外に供給するなどの取り組みを行うほか、ごみ処理施設と粗大ごみ処理施設の併設による合理的処理体系の構築がなされております。ごみ焼却処理施設は、一日百十一トンの処理能力を持ち、ごみの完全燃焼で臭気やダイオキシンを熱分解することでクリーンなガスが排出されるよう整備され、ダイオキシン類については、平成十四年から本格適用される濃度規制値の五ナノグラムを既にクリアしているとのことであります。また、粗大ごみ処理施設については、一日三十トンの処理能力を持ち、鉄、アルミ等の手選別・自動選別等のラインが整備されるなど、資源化に努めているとのことであります。
 以上が調査の概略であります。長時間に及ぶ私どもの調査に御協力いただきました県知事を初めとする関係の方々に厚く御礼を申し上げ、報告を終わります。(拍手)
#7
○委員長(陣内孝雄君) 以上で派遣委員の報告は終わりました。
 次に、気候変動に関する国際連合枠組条約第四回締約国会議について、政府から報告を聴取いたします。真鍋環境庁長官。
#8
○国務大臣(真鍋賢二君) 私は、十一月二日から十四日までアルゼンチンのブエノスアイレスにおいて開かれた気候変動に関する国際連合枠組条約第四回締約国会議、いわゆるCOP4に日本政府首席代表として出席いたしましたので、その成果を報告いたします。
 同会議には、締約国百五十四カ国を含む百六十一カ国が参加し、本年九月に我が国において開催した非公式閣僚会議で確認された「京都会議で得られた取組の機運を維持する」との政治的意思を持って熱心な議論が行われました。
 私は、我が国が京都議定書の早期発効に向けた議論の進展に大きな責務を有するとの考えのもとに、先進国間、先進国と途上国間それぞれの橋渡しを図ることを最大の使命として、COP4前から非公式閣僚会議などの開催、中国訪問、米国要人との意見交換などを行いました。
 ブエノスアイレスへの到着後は、COP4議長国であるアルゼンチンを初め、中国、米国、英国等十一カ国の環境大臣との二国間の協議を行いました。この中で、先進国、途上国を問わず、各国の大臣などの環境に取り組む強い熱意を感じたとともに、私からはCOP4の成功のための協力を強く求めました。
 COP4での議論は極めて多岐にわたり、先進国間、また先進国と途上国の間の意見の対立が随所に見られましたが、閣僚レベルでの交渉を経て、今後の国際交渉の道筋を定めたブエノスアイレス行動計画が採択されました。
 行動計画については、お手元にお配りしておりますので細目には触れませんが、その中で、特に排出量取引などの京都メカニズムについて、その原則、手続、指針等につきCOP6における決定を行うことを目的とした作業計画を決定しました。
 また、途上国の自発的約束についても、議長国であるアルゼンチンの主催のもと、先進国、途上国別に関心のある国が集まり今後の協議の進め方について意見交換を行うなど、今後の途上国の参加問題について検討を進める可能性が開かれました。
 私としては、これにより、京都議定書の早期発効の条件整備に向けた道筋が明らかとなり、同会議は期待どおりの成果を上げたものと考えます。
 我が国としては、ブエノスアイレス行動計画が着実に実施されるよう今後とも国際的に貢献するとともに、国内対策を基本として実効ある施策を講じ、京都議定書上の義務を確実に果たしていけるよう万全を期してまいります。
 最後に、COP4に参加された議員の皆様を初め、COP4の成功という共通の目標に向かって御尽力いただいた国土・環境委員会の皆さんに心から感謝を申し上げます。
 以上でございます。ありがとうございました。
#9
○委員長(陣内孝雄君) 以上で報告の聴取は終わりました。
    ―――――――――――――
#10
○委員長(陣内孝雄君) この際、井上国土庁長官から発言を求められておりますので、これを許します。井上国土庁長官。
#11
○国務大臣(井上吉夫君) 国土庁長官の井上吉夫でございます。よろしくお願い申し上げます。
 さて、政府は、現下の我が国経済の極めて厳しい状況から脱却するため、去る十一月十六日に緊急経済対策を決定いたしました。国土庁といたしましても、この対策に精力的に取り組むとともに、豊かでゆとりがあり安心して暮らせる社会の実現に向けて、各般の施策に全力を挙げて取り組んでまいります。
 特に、生活空間倍増戦略プランの一環であります地域戦略プランにつきましては、国の総合的窓口として、関係省庁が一体となった推進体制のもと、各地域が自主的に策定するプランに対し最大限の支援を行ってまいりたいと考えております。
 また、この夏以来、各地で豪雨や台風による災害が発生いたしました。お亡くなりになられた方々とその御遺族に対し深く哀悼の意を表するとともに、被災者の方々に心からお見舞いを申し上げます。これらの災害への対策や阪神・淡路地域の復興を含め、災害対策の充実強化に一層努力をしてまいります。
 さらに、新しい全国総合開発計画の推進を初め、土地政策、地方振興、大都市圏整備、水資源対策等それぞれの分野での重要課題についても積極的に取り組んでいく考えであります。
 省庁再編については、今後設置される国土交通省において、国土行政が的確に進められるよう取り組んでまいります。
 陣内委員長を初め委員各位におかれましても、格別の御指導、御協力を賜りますようお願い申し上げまして、私のごあいさつとさせていただきます。よろしくお願いします。
#12
○委員長(陣内孝雄君) 本日はこれにて散会いたします。
   午後一時十九分散会
ソース: 国立国会図書館
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