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1998/12/11 第144回国会 参議院 参議院会議録情報 第144回国会 本会議 第5号
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1998/12/11 第144回国会 参議院

参議院会議録情報 第144回国会 本会議 第5号

#1
第144回国会 本会議 第5号
平成十年十二月十一日(金曜日)
   午後三時六分開議
    ━━━━━━━━━━━━━
#2
○議事日程 第五号
  平成十年十二月十一日
   午後三時開議
 第一 平成十年度一般会計補正予算(第3号)
 第二 平成十年度特別会計補正予算(特第2号
  )
 第三 平成十年度政府関係機関補正予算(機第
  2号)
 第四 市町村の合併の特例に関する法律の一部
  を改正する法律案(衆議院提出)
 第五 地方交付税法等の一部を改正する法律案
  (内閣提出、衆議院送付)
 第六 破綻金融機関等の融資先である中堅事業
  者に係る信用保険の特例に関する臨時措置法
  案(衆議院提出)
 第七 中小企業における労働力の確保のための
  雇用管理の改善の促進に関する法律の一部を
  改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
 第八 日本開発銀行法等の一部を改正する法律
  案(衆議院提出)
   ━━━━━━━━━━━━━
○本日の会議に付した案件
 一、国家公務員等の任命に関する件
 一、日程第一より第六まで
 一、新事業創出促進法案(内閣提出、衆議院送
  付)
 一、小規模企業共済法及び中小企業事業団法の
  一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送
  付)
 一、日程第七及び第八
 一、財政構造改革の推進に関する特別措置法の
  停止に関する法律案(内閣提出、衆議院送付
  )
     ─────・─────
#3
○議長(斎藤十朗君) これより会議を開きます。
 この際、国家公務員等の任命に関する件についてお諮りいたします。
 内閣から、
 公正取引委員会委員に本間忠良君を、
 金融再生委員会委員に磯部朝彦君、片田哲也君、清水湛君及び中地宏君を、
 また、株価算定委員会委員に石井清之君、大橋正春君、落合誠一君、筒井義郎君及び福間年勝君を
任命することについて、本院の同意を求めてまいりました。
 これより採決をいたします。
 まず、公正取引委員会委員の任命について採決をいたします。
 内閣申し出のとおり同意することの賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
#4
○議長(斎藤十朗君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
#5
○議長(斎藤十朗君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百三十七  
  賛成           二百三十七  
  反対               〇  
 よって、全会一致をもって同意することに決しました。
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
#6
○議長(斎藤十朗君) 次に、金融再生委員会委員の任命について採決をいたします。
 内閣申し出のとおり同意することの賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
#7
○議長(斎藤十朗君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
#8
○議長(斎藤十朗君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百三十七  
  賛成            二百十二  
  反対             二十五  
 よって、同意することに決しました。
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
#9
○議長(斎藤十朗君) 次に、株価算定委員会委員の任命について採決をいたします。
 内閣申し出のとおり同意することの賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
#10
○議長(斎藤十朗君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
#11
○議長(斎藤十朗君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百三十八  
  賛成            二百十三  
  反対             二十五  
 よって、同意することに決しました。
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
     ─────・─────
#12
○議長(斎藤十朗君) 日程第一 平成十年度一般会計補正予算(第3号)
 日程第二 平成十年度特別会計補正予算(特第2号)
 日程第三 平成十年度政府関係機関補正予算(機第2号)
 以上三案を一括して議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。予算委員長倉田寛之君。
    ─────────────
   〔審査報告書は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
   〔倉田寛之君登壇、拍手〕
#13
○倉田寛之君 ただいま議題となりました平成十年度補正予算三案につきまして、委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 一般会計補正予算は、去る十一月十六日に決定された緊急経済対策の実施等のために編成されたものであります。
 まず、歳出につきましては、緊急経済対策関連として、信用収縮対策等金融特別対策費、二十一世紀を展望した社会資本整備及び災害復旧等事業費、地域振興券、住宅金融対策費等について所要の措置を行うとともに、義務的経費の追加等、特に緊要となった事項等について措置を講ずるものであり、歳出の追加総額は八兆五千三百七十一億円となっております。
 また、一方では、既定経費の節減、予備費の減額等により、二兆八千六百二億円の修正減少を行うこととしております。その結果、平成十年度一般会計補正予算の歳出の純追加額は五兆六千七百六十九億円となり、補正後の歳出総額の合計は八十七兆九千九百十五億円となっております。
 歳入につきましては、最近までの税収実績等を勘案し、租税及び印紙収入の減少を見込む一方、その他収入の増加を計上するほか、公債金については、財政法第四条第一項ただし書きの規定に基づく建設国債四兆五千百五十億円のほか、平成十年度における財政運営のための公債の発行の特例等に関する法律に基づく特例国債七兆八千百億円の計十二兆三千二百五十億円の公債の増発を行うこととしております。
 その結果、平成十年度一般会計補正予算の歳入の純追加額は歳出と同額の五兆六千七百六十九億円となり、補正後歳入総額においても歳出総額と同額の八十七兆九千九百十五億円となっております。
 以上の一般会計予算の補正等に関連して、国立学校特別会計、道路整備特別会計など二十一の特別会計及び国民金融公庫など六つの政府関係機関について、それぞれ所要の補正を行うこととしております。
 財政投融資計画につきましては、緊急経済対策を実施するため日本開発銀行など十六機関に対し、総額二兆四千四百二十五億円を追加することとしております。
 補正予算三案は、去る十二月四日、国会に提出され、同日、宮澤大蔵大臣から趣旨説明を聴取した後、衆議院からの送付を待って、九日及び昨十日、小渕内閣総理大臣並びに関係各大臣に対し、質疑を行ってまいりました。
 質疑では、「政府の現在の景気認識はどうか。また、今年度の成長率は政府見通しどおりマイナス一・八%におさまるのか、今回の緊急経済対策二十三兆九千億円の経済効果はどの程度か」との質疑があり、これに対し、小渕内閣総理大臣並びに関係各大臣より、「景気は極めて厳しい状況が続いている。設備投資はまだ後退が続く可能性が高く、雇用情勢も失業率、有効求人倍率とも過去最悪となっている。生産、消費も下げどまりの傾向が出てきているものの、依然減少を続けている。こうした一方で、スーパーの売り上げや家電製品、軽自動車の販売等が増加してきているなど、一部に変化の兆しが見えるようになってきている。このように、さらに悪くなる動きと、幾分回復する動きが混在しており、厳しい中にも新しい胎動があるという感じを持っている」。今年度の成長率については、「見通し達成はやや厳しいが、再改定するほどのことはないと考えている」。また、経済対策の経済効果について、「一年間で名目二・五%、実質で二・三%程度の押し上げ効果があると見ている。そのうち社会資本整備の効果は、名目二・一%、実質一・九%、所得税減税の効果は〇・四%と試算しているが、今回の補正予算を含めたあらゆる経済政策を実施していくことにより、明年度ははっきりとしたプラス成長を実現したい」旨の答弁がありました。
 質疑はこのほか、金融機関の貸し渋りとつけかえの実態、二十一世紀型社会資本整備のあり方、減税の早期実施の必要性、中小企業の育成策、地域振興券の効果と実施上の課題、政府経済見通しのあり方、消費税の福祉目的税化と年金国庫負担問題、介護保険制度の問題点、地方分権推進への取り組み姿勢、情報公開法制定の政府決意、米関税化問題、防衛庁不祥事と信頼回復の必要性、予防接種の改善策、北方領土をめぐる対ロシア交渉姿勢、男女共同参画型社会実現への政府の取り組みなど多岐にわたりましたが、その詳細は会議録によって御承知願いたいと存じます。
 質疑を終局し、討論に入りましたところ、民主党・新緑風会を代表して郡司委員が反対、自由民主党を代表して金田委員が賛成、日本共産党を代表して須藤委員が反対、自由党を代表して入澤委員が賛成の旨、それぞれ意見を述べられました。
 討論を終局し、採決の結果、平成十年度補正予算三案は賛成多数をもっていずれも原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ─────────────
#14
○議長(斎藤十朗君) 三案に対し、討論の通告がございます。順次発言を許します。簗瀬進君。
   〔簗瀬進君登壇、拍手〕
#15
○簗瀬進君 私は、民主党・新緑風会を代表して、政府提出の平成十年度第三次補正予算案に対し、反対の討論を行うものであります。
 我が国は現在、未曾有の長期不況にあります。国民は未来への展望を描けず、希望を失おうとしています。破綻は金融システムだけではありません。日本経済全体が過去の成功の条件を失いました。高度成長時代に通用した官僚主導の経済システムや親方日の丸の護送船団方式、含み益を当て込んだ経済、情報を丸めた二重帳簿、これらがすべて通用しなくなっています。土地が上がり、経済のパイが拡大しているときは、問題の先送りで事が済みました。しかし、もはやかつての成功の環境は失われたのであります。
 私たちは、現在の経済危機の原因が単なる循環的なものではないこと、冷戦構造が終えんを迎え、デジタル革命のもとでグローバル経済が確実に進行していることなど、今や世界的な構造変革期を迎えていることをしっかりと認識すべきであります。そして、成熟した少子・高齢化社会に対応する新たな経済システムの構築に全力を注ぐべきであります。
 したがって、私たちは今、長期不況の脱却と経済構造改革の二つを同時にやり遂げねばならないという大変困難な課題に直面をしているのです。これがまさに経済再生の真の意味であります。だからこそ、リーダーは勇気と決断力、そして洞察力を持ち、事においては逡巡せず、常に明確な指針を示しながら、断固として前進しなければなりません。小渕総理、鈍牛の歩みでは国民は不幸になるばかりではありませんか。
 さて、民主党は、さきの臨時国会にあっては、延長してでも補正予算を成立させ、恒久減税を含む抜本的な景気対策を早急に実施すべきであると主張しました。しかし、政府は早々とさきの国会を閉じてしまい、景気対策の実行を先送りしてしまったのであります。政府にあっては、景気対策よりもみずからの政治的思惑を優先させたのは明らかであります。そして今国会においても景気対策と補正予算の編成に手間取り、その開会をおくらせました。このように、政府・自民党は財政当局の事情を最優先しながら景気対策を常に先送りし、構造改革を後退させ、経済危機をいたずらに深刻化させてきたことは明らかであります。
 私たち民主党は、十一月十二日に、「減税 安心 未来への投資」、これをキーワードに、国費で総額二十兆円規模の構造改革につながる景気・雇用対策を発表いたしました。私たちの主張に少しでも耳を傾けていただければ、もう少しましな補正予算になったのではないでしょうか。
 日本経済を再生させるという看板とは全く裏腹の、数字だけを膨らませた、従来手法を一歩も出ないめり張りの欠けた補正予算、こんなこけおどしの予算で経済が再生するとしたら、全くお笑いぐさであります。危機感が欠如し、従来の利権構造を温存しながら、その上、国民の不安と痛みを一切共有しない補正予算には、断じて賛成するわけにはまいりません。
 以下、具体的に反対の理由を申し述べます。
 第一に、来年一月からの減税が何ら措置されていないことであります。
 現在の経済情勢を考え、国民の将来への不安な心理に思いをいたすならば、目先の需要喚起の補正予算だけではなく、減税についても速やかに前倒しをしてでも実行すべきであります。次期通常国会に先送りするなら、その成立は早くて来年の年度末ではありませんか。今回の補正予算は、景気回復への国民のみならず財界の期待すら見事に裏切ってくれました。民主党の提案する中堅層に手厚い所得税減税、経済への波及効果が大きい住宅減税、法人税の国際水準となる引き下げなどの約六兆円の減税を直ちに実行すべきであります。
 第二に、今回の経済対策も再び公共事業中心の従来型予算編成であることであります。
 本年四月の総合経済対策における事業消化すら円滑に行われていないではありませんか。にもかかわらず、さらに公共事業を追加する、この感覚は全く理解できません。四月の総合経済対策の都道府県分の契約率は十月末現在でもわずか二五・二%、たった四分の一ではありませんか。このような状況でさらに追加的な公共事業を行っても、即効的な景気刺激策など期待できるわけはありません。
 また、今回の経済対策の公共事業についても、国が事業の種類や箇所づけまで決めて行うものであって、地方の自主性は全く尊重されていないのであります。国民が本当に必要とする社会資本とほど遠い、単なる利権保持のための公共事業が延々と続けられているのであります。
 公共事業を柱とする社会資本整備は、あくまでも国民の豊かさを実現することを目的とすべきであります。環境、安全、福祉等に配慮しながら透明性、効率性を確保する、そして限られた資源をニーズが最も高い分野に最適配分していく、これらによって初めて景気刺激、雇用増の効果が生まれてくるのであります。
 そのためには、中央官庁による過度なコントロールを改め、地方自治体が主体的に事業を選択できるシステムの構築をすべきであります。このような構造改革をせずに従来型の公共事業を続けても、早期の景気回復が望めないことは明らかであります。
 第三に、今回の緊急経済対策では、地方に二兆八千億円もの支出を強制していますが、今や地方の財政は重い負担に息も絶え絶えになっているではありませんか。最近、東京、大阪、愛知、神奈川の四都府県が相次いで財政危機宣言を行いました。これらの四つだけでも実は我が国の行政投資の四分の一を占めております。このような状況のもとで、今回の経済対策の迅速な実施は全く不可能であると言わざるを得ないのです。
 また、今回の経済対策における一般公共事業の地方負担分はすべて地方債で負担することとされています。しかし、既に公債費負担比率が警戒ラインである一五%、これを超えている団体は全体の五六%、一千八百四十七団体にも及んでいる。地方財政は大変危機的な状況にあります。これ以上地方債の発行を強いるということは、政府が自治体を強制的に倒産させるようなものではないでしょうか。このような地方財政の実情を無視した政策を認めるわけにはまいりません。
 第四に、今回の予算はさらに弱者切り捨ての傾向を強めていることであります。
 平成十年度における社会保障関係費については、平成九年度からの自然増が八千億円であったにもかかわらず、財政構造改革法の上限規制によって、伸びは三千億円に圧縮されてしまいました。その結果、平成十年度当初予算においては、既に五千億円の福祉切り捨てがなされたのであります。今回の経済対策においても、そのうち三千八百億円程度が復活したにすぎません。結果として、残りの一千二百億円はいまだに圧縮されたままとなっております。
 景気回復の瀬戸際で、超緊縮予算をつくらせたこの財政構造改革法こそ、自民党の経済失政の象徴であります。そしてその失敗は、今回の補正予算でもいまだ修復されていないのであります。
 私たち民主党は、所得税減税と同時に、所得税の扶養控除の見直しと児童手当の抜本的拡充をセットにした子供手当を創設すること、さらに、基礎年金国庫負担率二分の一への引き上げによって、保険料を直ちに引き下げることを提案いたしました。また、先般の参議院選では、育児休業給付を現行の二五%から六〇%に引き上げる提案を行ってきました。小手先の景気対策よりも、しっかりとした社会的セーフティーネットを確立し、生活不安の解消を図ることこそ最も有効な景気対策であります。
 ところが政府は、金融システム安定と称して、十分な情報開示もないまま銀行に公的資金を湯水のごとく注入する一方で、弱者を切り捨て将来への不安を助長しました。これでは、安心して消費をふやそうなどといった気持ちが国民に起こってこないのは当然ではありませんか。
 第五に、財政赤字がさらに拡大していくことであります。
 平成十年度の国債発行額は三十四兆円、これによって公債依存度は三八・六%、戦後最悪の数字となりました。また、国債残高はさらに増加し約三百兆円となり、将来の負担がさらに増加をしていくことであります。土木工事主体の公共工事を中心に行ってきた景気対策、その大きなツケがこの巨大な国債残高です。
 私たちは、土木工事のすべてを悪と言っているのではありません。しかし、公共工事の景気刺激効果、すなわち乗数効果は激減している。また、未来社会に必要な社会資本の配分も大胆に変革をされていない。このような反省のないマンネリズムの公共事業を継続しても、それは単なる利権温存のえせ景気対策にすぎません。そして無意味な投資のツケを将来の世代に回すことを許すわけにはまいりません。
 以上の理由から、補正予算に対しては断固反対するものであります。
 そして、小渕総理、最後に申し上げたいことがございます。高村光太郎の「牛」という詩があります。私の大変好きな詩であります。「牛はのろのろと歩く」で始まるこの詩に書かれた牛をぜひ総理に見習ってほしいと思うのであります。必然の一歩を踏み出し、出したが最後、牛は後へはかえらない。最善最美を直覚する。未来を明らかに予感する。そして孤独に耐えながら、がちり、がちりと自然につっ込み食い込んで歩いていく。それが光太郎の「牛」であります。しかし、光太郎の描く牛と総理はやはり随分違うようであります。
#16
○議長(斎藤十朗君) 簗瀬君、時間が超過いたしております。簡単に願います。
#17
○簗瀬進君(続) 過去にとらわれて直覚力を失っている、理念なき権力を守るためには、かつて悪魔と唾棄した者でも平然とのみ込んでしまう。これでは光太郎の牛にはなれそうもありません。(発言する者多し)牛にもなれないとしたら、総理、歴史に名をとどめる最善の方法をお勧めします。それは、欧米の民主主義国が経済の閉塞状況を乗り越えるためにとる最後の手段、すなわち政権交代をなさることであります。
#18
○議長(斎藤十朗君) 簗瀬君、簡単に願います。
#19
○簗瀬進君(続) 小渕総理の退陣、そして政権交代こそが、最大の構造改革であり景気対策であると声を大にしてお訴えをいたしまして、私の討論を終わりにいたします。
 ありがとうございました。どうも失礼いたしました。(拍手)
#20
○議長(斎藤十朗君) 溝手顕正君。
   〔溝手顕正君登壇、拍手〕
#21
○溝手顕正君 私は、自由民主党及び自由党を代表して、平成十年度補正予算に対して、賛成の討論を行うものであります。
 本補正予算は、個人消費の低迷、雇用情勢の悪化、鉱工業生産の減少といった経済の後退や、金融機関の破綻に端を発する金融不安に適切に対処し、我が国経済を一両年のうちに回復軌道に乗せることを目標として編成された緊急経済対策を実施するためのものであります。短期的には十分な需要喚起が期待されるとともに、二十一世紀型社会の構築に向けて経済構造改革を進めることにより、景気回復の動きを中長期的な安定成長につなげていくという方向に合った予算となっており、大いに賛意を表するものであります。
 以下、平成十年度補正予算に賛成する主な理由を申し述べます。
 賛成理由の第一は、中小中堅企業に対する信用供与の円滑化を図るべく、融資及び信用補完を充実させるため、中小企業信用保険公庫に対する出資金等の信用収縮対策等の金融特別対策費を盛り込んでいる点であります。
 賛成理由の第二は、社会資本整備が、情報通信・科学技術等二十一世紀を見据えた予算内容となっており、景気回復への即効性、波及性にすぐれたものであり、また、地域の雇用の確保が期待されるものであります。
 賛成理由の第三は、個人消費の喚起と地域経済活性化のため、いわゆる地域振興券の支給や、経済波及効果の大きい住宅投資の促進を図るため、住宅金融公庫が行う貸付金利の引き下げや融資の拡充等に必要な経費を計上しております。かかる施策が相まって、消費回復に大いに資することは明らかであります。
 賛成理由の第四は、雇用の創出・安定をもたらす対策が盛り込まれている点であります。雇用不安は消費の低迷の一因ともなっております。本予算は、中小企業における雇用創出等から成る雇用活性化総合プラン等の実施を図るものであり、まことに時宜を得たものとなっております。
 以上、本補正予算への賛成の理由を申し述べました。
 内需拡大による日本経済の早期回復と活性化はもとより、国民は将来にわたり夢と希望が持てる施策の実施を最も期待しております。しかも、我が国の経済再生は、世界経済、中でも我が国と密接な相互依存関係にあるアジア経済の安定にとって極めて重要であります。
 かかる内外の要請を実現する本補正予算の成立こそが、我が国経済を立て直す最善の施策であることを申し上げるとともに、政府におかれましては、予算成立後の速やかなる執行に努められんことを求め、私の賛成討論といたします。(拍手)
#22
○議長(斎藤十朗君) これにて討論は終局いたしました。
    ─────────────
#23
○議長(斎藤十朗君) これより三案を一括して採決いたします。
 三案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
#24
○議長(斎藤十朗君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
#25
○議長(斎藤十朗君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百四十一
  賛成            百四十二
  反対             九十九
 よって、三案は可決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
     ─────・─────
#26
○議長(斎藤十朗君) 日程第四 市町村の合併の特例に関する法律の一部を改正する法律案(衆議院提出)
 日程第五 地方交付税法等の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
 以上両案を一括して議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。地方行政・警察委員長小山峰男君。
    ─────────────
   〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
   〔小山峰男君登壇、拍手〕
#27
○小山峰男君 ただいま議題となりました両法律案につきまして、地方行政・警察委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 まず、市町村の合併の特例に関する法律の一部を改正する法律案は、近年における広域的な行政需要の増大や地方分権の進展への対応等の観点から、市町村合併を推進するための方策の必要性にかんがみ、平成十七年三月三十一日までに市町村の合併が行われる場合に限り、市となるべき人口に関する要件を四万人以上に緩和するほか、所要の経過措置を講じようとするものであります。
 委員会におきましては、衆議院地方行政委員長代理平林鴻三君から趣旨説明を聴取した後、質疑を行いましたが、その詳細は会議録に譲ります。
 質疑を終局し、採決の結果、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 次に、地方交付税法等の一部を改正する法律案は、地方財政の状況等にかんがみ、地方交付税の総額を確保するため、平成十年度分の地方交付税の総額について加算措置を講ずるとともに、同年度における交付税特別会計の借入金を増額する等の措置を講じようとするものであります。
 委員会における質疑の詳細は会議録に譲ります。
 質疑を終局し、討論に入りましたところ、民主党・新緑風会を代表して藤井俊男委員より反対、自由民主党を代表して阿南一成委員より賛成、日本共産党を代表して富樫練三理事より反対の意見がそれぞれ述べられました。
 討論を終わり、採決の結果、本法律案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ─────────────
#28
○議長(斎藤十朗君) これより採決をいたします。
 まず、市町村の合併の特例に関する法律の一部を改正する法律案の採決をいたします。
 本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
#29
○議長(斎藤十朗君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
#30
○議長(斎藤十朗君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百四十七  
  賛成           二百四十七  
  反対               〇  
 よって、本案は全会一致をもって可決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
#31
○議長(斎藤十朗君) 次に、地方交付税法等の一部を改正する法律案の採決をいたします。
 本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
#32
○議長(斎藤十朗君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
#33
○議長(斎藤十朗君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百四十六  
  賛成            百五十二  
  反対             九十四  
 よって、本案は可決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
     ─────・─────
#34
○議長(斎藤十朗君) 日程第六 破綻金融機関等の融資先である中堅事業者に係る信用保険の特例に関する臨時措置法案(衆議院提出)
並びに本日委員長から報告書が提出されました
 新事業創出促進法案及び
 小規模企業共済法及び中小企業事業団法の一部を改正する法律案
  (いずれも内閣提出、衆議院送付)
を日程に追加し、三案を一括して議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#35
○議長(斎藤十朗君) 御異議ないと認めます。
 まず、委員長の報告を求めます。経済・産業委員長須藤良太郎君。
    ─────────────
   〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
   〔須藤良太郎君登壇、拍手〕
#36
○須藤良太郎君 ただいま議題となりました三法律案につきまして、経済・産業委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 まず、破綻金融機関等の融資先である中堅事業者に係る信用保険の特例に関する臨時措置法案は、衆議院商工委員長の提出によるものでありまして、中堅事業者への融資を円滑にするため、中小企業信用保険制度の特例を設けようとするものであります。
 委員会におきましては、趣旨説明を聴取した後、採決の結果、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 次に、新事業創出促進法案は、新事業の創出及び中小企業の新技術の事業化に対する支援を行うとともに、地域の産業資源を活用した事業環境の整備等を図ろうとするものであります。
 また、小規模企業共済法及び中小企業事業団法の一部を改正する法律案は、共済金の分割支給制度を改善するとともに、加入者に対する貸付制度の充実等を図ろうとするものであります。
 委員会におきましては、両法律案を一括して議題とし、新事業創出に対する支援策のあり方、テクノポリス政策等の評価、共済金の給付水準の引き下げの影響等について質疑が行われましたが、その詳細は会議録によって御承知願います。
 質疑を終わり、討論に入りましたところ、日本共産党を代表して山下理事より両法律案に反対する旨の意見が述べられました。
 次いで、順次採決の結果、両法律案はいずれも多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、新事業創出促進法案に対して、五項目の附帯決議を行いました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ─────────────
#37
○議長(斎藤十朗君) これより採決をいたします。
 まず、破綻金融機関等の融資先である中堅事業者に係る信用保険の特例に関する臨時措置法案の採決をいたします。
 本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
#38
○議長(斎藤十朗君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
#39
○議長(斎藤十朗君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百四十七  
  賛成           二百四十七  
  反対               〇  
 よって、本案は全会一致をもって可決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
#40
○議長(斎藤十朗君) 次に、新事業創出促進法案及び小規模企業共済法及び中小企業事業団法の一部を改正する法律案を一括して採決いたします。
 両案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
#41
○議長(斎藤十朗君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
#42
○議長(斎藤十朗君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百四十七  
  賛成           二百二十三  
  反対             二十四  
 よって、両案は可決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
     ─────・─────
#43
○議長(斎藤十朗君) 日程第七 中小企業における労働力の確保のための雇用管理の改善の促進に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。労働・社会政策委員長吉岡吉典君。
    ─────────────
   〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
   〔吉岡吉典君登壇、拍手〕
#44
○吉岡吉典君 ただいま議題となりました法律案につきまして、労働・社会政策委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 本法律案は、最近の厳しい雇用失業情勢及び中小企業における雇用機会の重要性にかんがみ、中小企業者が行う雇用管理の改善に係る措置を一層促進するため、新たな事業分野への進出等に伴い良好な雇用機会の創出に資する雇用管理の改善計画を作成し、これを実施した中小企業者に対し、雇用保険法に基づく必要な助成及び援助等の措置を講じようとするものであります。
 委員会におきましては、緊急経済対策における百万人雇用創出の根拠、雇用保険に係る国庫負担のあり方、NPOの雇用創出効果、介護労働力不足への対応、分社化による助成金悪用の懸念、助成金制度の周知徹底への取り組み、改正案を新法として提出しなかった理由等について質疑が行われましたが、その詳細は会議録によって御承知願います。
 質疑を終了し、採決の結果、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、本法律案に対し、附帯決議を行いました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ─────────────
#45
○議長(斎藤十朗君) これより採決をいたします。
 本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
#46
○議長(斎藤十朗君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
#47
○議長(斎藤十朗君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百四十五  
  賛成           二百四十五  
  反対               〇  
 よって、本案は全会一致をもって可決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
     ─────・─────
#48
○議長(斎藤十朗君) 日程第八 日本開発銀行法等の一部を改正する法律案(衆議院提出)を議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。財政・金融委員長勝木健司君。
    ─────────────
   〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
   〔勝木健司君登壇、拍手〕
#49
○勝木健司君 ただいま議題となりました法律案につきまして、委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 本法律案は、日本開発銀行、北海道東北開発公庫及び沖縄振興開発金融公庫が、平成十三年三月三十一日までを限り、民間金融機関によるいわゆる貸し渋り等により、その実施に支障を生じている事業の円滑な遂行を図るために、事業の実施に伴い必要な長期運転資金及び社債の償還に必要な資金を貸し付けること等ができるようにするものであります。
 委員会におきましては、発議者を代表して衆議院議員大野功統君より趣旨説明を聴取した後、貸し渋りの実態、政府系金融機関の融資資金の償還の確実性及び融資審査のあり方等、各般にわたる質疑が行われましたが、その詳細は会議録に譲ります。
 質疑を終了し、討論に入りましたところ、日本共産党を代表して笠井亮委員より本法律案に反対する旨の意見が述べられました。
 討論を終了し、採決の結果、本法律案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、本法律案に対し、附帯決議が付されております。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ─────────────
#50
○議長(斎藤十朗君) これより採決をいたします。
 本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
#51
○議長(斎藤十朗君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
#52
○議長(斎藤十朗君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百四十六  
  賛成           二百二十三  
  反対             二十三  
 よって、本案は可決されました。
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
     ─────・─────
#53
○議長(斎藤十朗君) この際、日程に追加して、
 財政構造改革の推進に関する特別措置法の停止に関する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#54
○議長(斎藤十朗君) 御異議ないと認めます。
 まず、委員長の報告を求めます。行財政改革・税制等に関する特別委員長吉川芳男君。
    ─────────────
   〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
   〔吉川芳男君登壇、拍手〕
#55
○吉川芳男君 ただいま議題となりました法律案につきまして、委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
 本法律案は、我が国の厳しい経済情勢を踏まえ、財政構造改革を推進するという基本的考え方は守りつつ、我が国の経済の回復を図るため、財政構造改革の推進に関する特別措置法の施行を停止しようとするものであります。
 委員会におきましては、小渕内閣総理大臣並びに関係各大臣の出席を求め、財政構造改革法の制定、改正、凍結に至る経緯、バブル発生から崩壊に至る経済政策の反省、財政構造改革法凍結の意味と解除の条件等について質疑が行われましたが、その詳細は会議録によって御承知願います。
 質疑を終わりましたところ、日本共産党の吉川委員より、財政構造改革の推進に関する特別措置法の廃止を内容とする修正案が提出されました。
 次いで、討論に入りましたところ、日本共産党を代表して富樫理事より原案に反対、修正案に賛成の旨の意見が述べられました。
 次いで、採決の結果、修正案は否決され、本法律案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ─────────────
#56
○議長(斎藤十朗君) 本案に対し、討論の通告がございます。順次発言を許します。佐藤泰介君。
   〔佐藤泰介君登壇、拍手〕
#57
○佐藤泰介君 私は、民主党・新緑風会を代表し、ただいま議題となりました財政構造改革の推進に関する特別措置法の停止に関する法律案に反対する立場で討論を行います。
 国家財政は、国家存立の基礎と言えます。国家の基本方針とも言える財政方針をわずか一年の間に三回も大変更することが許されるでしょうか。厳しい経済状況の中で、必死に生き抜く努力をしている民間企業の経営者や働く国民は許すはずがありません。
 昨年十一月、急激な消費の冷え込みや株価の低迷、日を追うごとに我が国の経済の混迷が深まりつつある中で、北海道拓殖銀行や山一証券等の大型金融機関の倒産が連続し、大不況にまさに入らんとする厳しい経済状況を全く把握できないまま、橋本内閣は財政構造改革法を強行成立させました。
 本年五月には、特例公債発行枠の弾力化、財政健全化目標年度の延長を盛り込んだ内容の政府改正法案に対して、民主党を初めとする野党は、財革法を二年間停止し、その間に財政構造改革のあり方について見直すという趣旨で停止法案を提出しましたが、否決し、強引に政府改正法案を成立させました。結果として、恒久減税を望む国民の声を無視したものとなりました。
 財政構造改革法並びにその改正法の根底には、財政改革を急ぐ余り、官民の役割分担や公共事業、社会保障などの中期的な構造改革の視点を欠いており、一律的な歳出削減の手法のみで構造改革ができるといった誤った認識と、大蔵省、経済企画庁などの誤った経済状況判断は、二重の意味で国民にその負担を増大させました。
 橋本内閣のこれまでの景気対策が何一つ景気回復に結びついていないことに対する国民の批判は、本年七月の参議院選挙において自民党の敗北という形で民意をあらわしました。
 民意に対して小渕内閣は、財政構造改革法のもとで、日本経済にとっての貴重な時間と一律的な歳出削減による緊縮予算が経済状況を悪化させたことの政治的責任を何ら明らかにしないまま、そして金融不安やたび重なる景気対策により、本年末には二百九十八兆円にも上る公債費残高が見込まれる今、政府は、財政構造改革のための積極的手段を講ずるどころか、財革法の期限のない停止あるいは講ずるべき施策にも何も言及していない、いわば財政政策を放棄しているような政府凍結案を出しています。経済対策を最優先にと政府は言われますが、その考慮の断片すら見出せない内閣提出のこの法案は、財政再建の放棄に等しいと言うべき内容です。
 繰り返し言わせていただくならば、これまでの一年間の提案や議論に耳を傾けることなく、みずからの誤った認識で再々度経済の流れに逆行する法案を提出し、国民に被害を与え続けていくことはもう決して許されません。
 現在の不況は不安不況とも言えるものです。年金や雇用、老後など、国民の生活全般にわたります。私たち政治家は、国民の安心を回復していかなければなりません。景気対策と同時に、財政の立て直しの強い意思を国民に示し、積極的に財政再建を推し進めなければならないときが今であると考えます。
 以上述べましたような理由から、民主党・新緑風会としては、内閣提出の財政構造改革の推進に関する特別措置法の停止に関する法律案に強く反対し、私の討論を終わります。(拍手)
#58
○議長(斎藤十朗君) 大島慶久君。
   〔大島慶久君登壇、拍手〕
#59
○大島慶久君 私は、自由民主党及び自由党を代表いたしまして、ただいま議題となりました法律案に賛成の立場から討論を行うものであります。
 本法律案は、別に法律で定める日まで当分の間、財政構造改革推進特別措置法の施行を停止するととともに、この法律が施行された後の我が国の経済並びに国及び地方公共団体の財政状況等を踏まえて、再施行について必要な措置を講じることを内容とするものであります。
 現下の我が国の経済状況は極めて厳しい状況にあり、早期に回復軌道に乗せなければなりません。このため、平成十一年度の経済がはっきりプラス成長になるよう、金融システムの安定、信用収縮対策や需要の喚起、失業者を増加させないための雇用対策と起業の推進、さらに、国際協調の推進、とりわけ、対外摩擦の抑制等の施策等々の速やかな実施が求められています。
 このため、去る十一月十六日に、総事業費十七兆円と恒久的減税六兆円の総額二十兆円を超える緊急経済対策を政府において取りまとめられました。財政再建に優先して景気対策を取り組まなければならず、このための財源として公債の増発等を行うことはやむを得ない措置として理解できるものであります。
 一方、少子・高齢化の進展、冷戦構造の崩壊、キャッチアップ経済の終えん、大競争時代の到来、生産年齢人口の減少など、我が国を取り巻く環境が大きく変化している中で、二十一世紀に向け、効率的で信頼できる行財政の構造を速やかに確立することが急がれています。
 我が国が主要先進国中最悪の危機的財政状況にあり、国及び地方財政の健全化は絶対避けて通ることのできない重要な課題であります。財政構造改革推進特別措置法を景気回復に全力を挙げるため当面停止いたしますが、将来、子や孫の世代に過大な負担を残すことがあってはならず、財革法の精神を保持しつつ、効率的な予算の執行と制度の不断の見直しに努めていくことは当然のことと言わなければなりません。
 最後に、即効性、波及性、未来性の三原則に沿った景気対策が盛り込まれた第三次補正予算と、年末に編成される十一年度予算が実施され、一日も早く景気が回復し、安心で豊かな福祉社会及び健全で活力のある経済が実現されるよう、さらなる総理のリーダーシップを期待して、以上、簡単でございますが、本法律案に対する私の賛成討論といたします。(拍手)
#60
○議長(斎藤十朗君) これにて討論は終局いたしました。
    ─────────────
#61
○議長(斎藤十朗君) これより採決をいたします。
 本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。
   〔投票開始〕
#62
○議長(斎藤十朗君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。
   〔投票終了〕
#63
○議長(斎藤十朗君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百四十四  
  賛成            百五十七  
  反対             八十七  
 よって、本案は可決されました。(拍手)
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
#64
○議長(斎藤十朗君) 本日はこれにて散会いたします。
   午後四時九分散会
     ─────・─────
ソース: 国立国会図書館
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