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1947/04/01 第2回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第002回国会 議院運営委員会 第23号
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1947/04/01 第2回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第002回国会 議院運営委員会 第23号

#1
第002回国会 議院運営委員会 第23号
昭和二十三年四月一日(木曜日)
    午前十一時四十八分開議
 出席委員
   委員長 淺沼稻次郎君
   理事 坪川 信三君
      赤松  勇君    佐々木更三君
      笹口  晃君    森 三樹二君
      安平 鹿一君    工藤 鐵男君
      小島 徹三君    後藤 悦治君
     山口喜久一郎君    石田 一松君
      川野 芳滿君    田中 久雄君
      中野 四郎君    林  百郎君
 出席國務大臣
        國 務 大 臣 鈴木 義男君
        國 務 大 臣 船田 享二君
 出席政府委員
        法制局長官   佐藤 逹夫君
 委員外の出席者
        議     長 松岡 駒吉君
        副  議  長 田中 萬逸君
        議     員 榊原  亨君
        議     員 成重 光眞君
        事 務 総 長 大池  眞君
    ―――――――――――――
四月一日
 政務次官の臨時設置に関する法律案(内閣提
 出)(第二七号)
の審査を本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した事件
 國会法の改正に関する件、
 衆議院の予備金支出に関する件
 政務次官の臨時設置に関する法律案及び海上保
 安廳法案を付託すべき委員会に関する件
 政務次官の臨時設置に関する法律案(内閣提
 出)(第二七号)
    ―――――――――――――
#2
○淺沼委員長 これより会議を開きます。
 最初に國会法の改正に関する報告を事務総長からお願いいたします。
#3
○大池事務総長 昨日関係方面に衆参両院の運営委員長並びに事務総長が呼ばれました。國会法の改正について、かつて勧告案が参つておつたわけでありますが、その勧告案のその後の経過がどうなつておるかということで呼ばれたわけであります。そこで本院における第一次、第二次の経過を申し上げたわけであります。それで参議院の案と本院の運営委員会で御協議願つている案との大体の概要を御説明申し上げまして、さらにごく最近向うから第二次の勧告の案が参つておるわけでありますが、これと照らし合わせましたところ、大体においてほとんど一致しております関係で、一應関係方面でも了承されたわけでありますが、先日の第二次までの皆さんの御協議の案に基きまして、特に違つている点が二点あります。それは、ほかの方の点では大体意見の一致を見ているのでありますが、先日の常任委員会の問題は、現在新たなる常任委員会の再編成の最中であるから、今議会はそのままにしておいて、來議会の初めなり、あるいは今議会の終りにこれを再檢討した上で決定をしたい。一應四十二條の研究までは本院の側においてはこれを除外しておつたわけでありますが、その点はどうしても國会法の改正の際に原則的に問題を決定せよということであります。從つてその規定はできておつても、必ずしも今議会もしくは次の議会からすぐ適用する必要はないのであつて、再編成をするならば、その條文はこういうものになるといふことだけをはつきりきめておいて、その條文だけは場合によれば衆議院の総選挙後から適用するというような附則でもつて運用はあとからでもよいから、原則的にはいかなる常任委員会を設くべきものであるかということは、決定をしておいてもらいたいという、強い御希望があつたわけであります。それ以外の点では特にこれというむつかしいところはございません。
 それから各派交渉会に代ります議院運営委員会の心委員会と議長が協議する形がこちらの方で留保になつておりましたが、この点も一番主眼であつて必要な事項であるから、十分に研究をして、ぜひこの際これを設けることの強い主張があつたわけであります。それ以外の点では特別こちらの案と著しい違いはございません。それでこの前、議院における証人の宣誓及び証言に関する法律というものができたわけでありまして、そのときには國会法を改正してすぐそこに入れろというのを、独立法にいたしたわけでありますが、これはこの際國会法の中に組み入れておくようにという三点だけが本院において今まで論じられている以外に、向うから強く主張された点でありますので、その点を承つて、委員長も十分こちらの意見を申し上げ、向うの第二次の勧告をこちらの案に合わせて直していただいたわけでありまして、まだ明日十時に両院の同じく運営委員長並びに事務総長が來て、最後の大体こちらの方の勧告の意味を受取つていくようにということに相なつておるわけであります。以上御報告を申し上げます。
#4
○淺沼委員長 何か御質問はありませんか。
#5
○中野(四)委員 各派交渉会に代る運営委員会の小委員という問題は、具体化されておらないので、ただ議題に載つているだけであるが、それはどういふ観点に立つて小委員を選ばれるという具体的な意見があるのですか。
#6
○大池事務総長 最初の案によりますと、法文に具体的にそれをうたつてありまして、この前にも申し上げましたが、運営委員長が自分の認めた者を選任して、その人数は五人以下でやれ、こういうことであつたわけであります。しかしながらそれは実際の実情に副わなくて、しかも運営委員長が一應五人以下ということで制限されることは運用上困難と思いまして、本院の案といたしまして、字句の整理の方面から運営委員会が選挙した小委員というものをこしらえて、それと協議した方が、今の交渉会に代る形としては最も穏当であろう、こういう見透しからやつたわけであります。從いまして今の條項に從いますれば、運営委員会でみずからの議決によつて小委員を何名と御決定を願いまして、それを出すことができるわけです。そうしてその人数はそのときの情勢に應じ、何人でも適当と思うところに御決定を願つて、その人数を選任し、それと協議をすれば、それが交渉会に代るものになる、こういうように解釈をしでおるわけであります。
#7
○中野(四)委員 それで向うは了承したのですか。
#8
○大池事務総長 了承いたしました。
#9
○中野(四)委員 そこで委員長に伺いたい。各派交渉会というものは、國会の運営上、必然的に必要なものとして生れたものだと私は思う。おそらく御出席の各位もそう思つていらつしやると思うのでありますが、この小委員を議院運営委員会に設けるかどうかということは、第一國会の最初の議院運営委員会で問題になつた点ですが、少くとも各派交渉会に代るものとすれば、これは各党からかりに一名ずつなら一名ずつというふうにフリーの形に立つて選ばれることこそ、國会運営の上において各派交渉会を意義あらしむるものであると思うのでありますが、この考え方に対して委員長はどういう考えをもつておられるかという点が一つ。
 それから過去の交渉会は、各党の人数に割つで、いわゆる各派交渉会規程があつて、それに準じで二十五名以上の団体を交渉団体と認め、この中から一名を出すとか、その率で割つていくというようなことから、大会派においては五名、六名、小会派においては一名ということで九十議会から新しい第一國会、第二國会と開かれてきたのでありますが、これはこの機会に各派交渉会を意義あらしめ、國会運営のよりよき範例として、話をするにいたしましても、小委員というものは各党の代表がこの委員会を構成するという観点に立つことが私は正しいと思うのですが、過去のような数で割つていくということに委員長は考えておられるか、ないしは各党代表によつて交渉委員会、いわゆる國会運営の万全を期していかれようとするのか、この二点を伺いたい。
#10
○淺沼委員長 お答えいたします。私といたしましては、まだいかように取計らつていいかということは、当委員会の決定にまつてきめるべきことだろうと思つて、委員長といたしましてはこれという意見をもつておりません。ただ個人的な意見を申し上げてみますれば、これも委員長として申し上げることが、あるいは妥当ではなと思うのでありますが、御質問でありますから、私一個の考えを申し上げて見ますれば各党代表が集まつて、そうして多数決によらないでやつてきたのが交渉会の運営の原則であります。議院運営委員会はそうでなく、多数決の原則に從つて運営をされてまいるのでありまして、この運営委員会から小委員会を設けた際に、やはりその小委員会は運営の方法として多数決によらないで満場一致でやるという話合いあるいは規定が設けられるとしてありますが、そうでなく小委員会がやはり運営委員会と同じように多数決の原則に從つて運営されるということになりますと、構成の点についても考えさせられる余地があるのではなかろうかと思うのであります。ほかのところは全部多数決の原則に従うが、この小委員会に限つては交渉会の今までやつてきたことを加味してこうだということになれば、おのずから構成も変つてきていいのではないか私としては考えております。
 ほかに御意見はございませんか。
#11
○林(百)委員 小委員会の人数は向うでは五入以下ということになつておりますが、こちらの案ではどうですか。
#12
○大池事務総長 中野さんの御意見と一緒に併せて今までの交渉経過の点で申し上げますが、先ほど申し上げましたように、運営委員が五人というのを直していただきまして、運営委員会が選任する小委員ということになつております関係で、その小委員は、時の政情に待つて何人とおきめになるか、さらにそれをどういうぐあいに円満に運営できるようにするかは、運営委員会の決議で決定されるわけであります。どこまでもこの三項目を入れました目的は、現在の交渉会というものを念頭に入れて、現在の交渉会の運用のようになるべく円満にいかなければならないと考えました結果、ただいま中野さんからのお話もありました通り、これが小委員というものができて小委員会でやるということになりますと、その小委員会は、やはり会としての決議が必要となります関係上、小委員会といたしませんで、小委員と協議することができるという形に直してあります。そうしてこれに但書をつけまして、その小委員の選び方は運営委員会で御決定になりますが、選ばれた小委員と協議された結果につきましては、小委員の意見が一致した場合には、議長としてはこれに從うのが当然であろうという見解をもつておるわけであります。もし小委員が意見が違つておる場合、從來の交渉会では満場一致でない場合には、交渉会としては一應きまつたことになりませんでした関係上、一致しないときにはこれに拘束されないという、今までを同じ建前をとつておるわけであります。從つて現在の交渉会とほとんど運用上においては変りはない。その構成員が議院運営委員であるという点と、それから法規に根拠をもつてやるという点が違つたことであつて、実際上の運用においては現在とあまり変らないものであるということを仮想いたしております。
#13
○林(百)委員 そうすると小委員はこういう意味のものだと解釈していいでしようか。議院運営委員会から選任される議長の諮問の小委員というのは、あくまで打合せのための委員であつて、一つの議決の権能をもつておる委員会ではないのだ。もし議決の必要がある場合には、議院運営委員会にもつていつて議決すればいいので、小委員会の委員はあくまで打合せの程度であつて、議長並びに各党を拘束するものではない。そういうように解釈してよろしいのですか。
#14
○大池事務総長 そういうぐあいに解釈いたしております。
#15
○林(百)委員 もう一つ、中野委員の言われるように、小委員の中に各党の一代表者を出してもいいと思いますが、その点についての委員長の見解はまだきまつておりませんか。
#16
○淺沼委員長 きまつておりません。
#17
○中野(四)委員 小会派として特に重大視するゆえんはもう御承知の通りですが、國会で交渉会規程というものはなかなか難関で、ご提出にもならなかつたが、小委員会がここで相当論議され結果において設けられないと、これは交渉会規程に代る一つの形を生むものですから、特に御留意を願つて、小委員選任にあたつては各党の代表をこの小委員として選び、さらにそれによつて構成されたる小委員会でなくて小委員運営を行つていくというふうな考え方に、皆さん方の御賛成をお願いしたいと思います。
#18
○林(百)委員 われわれこの運営委員会に出ておる者は小委員の性格を大体了承しておりますが、小委員の性格は小会派にとつては非常に重要なものであると思いますので、そのことを別に條章に明記する必要があるかないかということです。ただいまの事務総長の説明では、一應議決機関ではないとの解釈であつた。しかしこれが將來問題になつた場合に、たとえば非常に重大な問題があつて各党の意見が尖鋭化した場合に、議決しようではないかという問題が起つた際、別に議決してはならないという規定はないのだから、やろうではないかという危險があると思うが、その点総長はどうお考えですか。
#19
○大池事務総長 協議をするということになつておりますから、どこまでも協議会であります。それから但書に、議長は小委員の意見が一致しないときにはこれに拘束されないということになつておりますから、その点別に書かなくてもいいと思います。但し小委員の選び方は明記しないが、明記しなくても、実際運営委員で一番適当と認めた小委員を選べばいいのではないかという点だけであります。
#20
○石田(一)委員 そうすると今までの各派交渉会を、特に國会法の中の議院要は一体どういうところにあるのですか。
#21
○大池事務総長 それは事実の問題として、こういう事項がなくても今までの各派交渉会のメンバーを運営委員会だけからとることにすれば、問題はないではないかという話は相当したのであります。ところが、交渉会は陰のものであつて、何にもないものであるから、むしろ國会法にその事柄を、今までの交渉会に代るものをはつきりした方がいいのではないかということから、勧告案となつて二度も三度も來でおるのであります。
#22
○石田(一)委員 そういう解釈になると思いますが、長い間やつてきた各派交渉会なるものが四角張つたものではなくして、むしろ各派の代表が寄つて話合つていくところに、私は各派交渉会の交渉会たる存在價値があるのだと思う。もしこれに法的な根拠をもたしめてやるならば、各派交渉会のよさというものが抹殺されるような感じがないでもない。そういう点はいかがでしよう。
#23
○大池事務総長 そこは実際のことをはつきりうたりておいたらいいじやないかと思います。
#24
○工藤委員 交渉会に代る小委員ができるとすれば、われわれ取扱う範囲をきめておかぬと、重大な問題が起ると、思うが、その筋なり当局者の方はいかに考えますか。
#25
○大池事務総長 その筋の方では、交渉会は議長の諮問機関にすぎないから、小委員と協議するという形で差支えないという見解をもつておるし、私の方も小委員と協議する。從來の交渉会と同じ運営をしたらいいだろうと思つおります。
#26
○工藤委員 もとは交渉会規程というものがあつて、交渉会にはいるには党の勢力までも加算してやつた。そうすると運営委員会から出る交渉委員も交渉委員だが、法的根拠が必要なりとすれば、規定を設けるというと衆議院規則かなんかに根拠をもつでしよう。それでやつてもいいかどうか。
#27
○大池事務総長 從來の交渉会規程は、交渉委員になりておられる方は、必ずしも運営委員でなくていい。それが今度は運営委員でないと小委員になれない。議院運営委員会の本質は、議院の運営に関する一切のことをやるという頭がありますから、それ以外のメンバーでやることはいかぬというのであります。
#28
○石田(一)委員 各派交渉委員が議院運営委員会の小委員ということになれば、今度は兼任する範囲の中の一つの委員になるわけであります。そして会期が変りますたびに、また同じ会期中でもあれを出し、これを出しする党派があるが、この場合には早速議院運営委員を辞任さして、交代させてからでないとこの小委員になれない。また小委員になるためには議院運営委員会で承認するというような手続を経なければ、今までのように簡單と言うと語弊がありますが、何がためにそのような煩雜な手続を履んでまでやらなければならないのか、私はむしろ今と同じやり方の方が、ゆとりがあつていいのではないかと思います。
#29
○工藤委員 五名に限るど、それぞれ円があつたりして小委員会が成立しない場合が多いと思います。もし五人とすれば予備として代つて出せるだけの余地をつくらなければ小委員会は成立しない。正式の委員が休んだとき、用があつたときに代つて出る者がなければ運用上困りはしないか。
#30
○石田(一)委員 予備員は議院運営委員でなければなれない。
#31
○淺沼委員長 委員外の発言は誰でもできるわけですが、決議のときは問題になる。たとえば議長から諮問があつた議案についでは交渉会で大体の決定をしてやるという形で今まではやつている。公式なもの、非公式なもので区別なく運営してきた。そこを法的根拠を與え忙やれば、公式な立場で全部運営できていいと思います。ただきめるときに多数決でやるという原則があれば円満にいくと私は思います。この問題はその筋にも参議院にも関係するから、大体の方向をここらにおいて、多数決でやらなければいかぬということになれば交渉会で考えなければならぬし、そうでなく今言つた趣旨でいけば、案外小委員の方が法的根拠ができて運営がよくなりはしないかとも考えられる。
#32
○中野(四)委員 その場合、今の意見のように予備委員というようなものを考えておくことも現実の便法ではないか。これを考慮に入れていただきたい。
#33
○淺沼委員長 そうすると大体今事務総長から報告されましたことを一應御了承願います。
 それから訴追委員会に参議院より委員を加うべしという意見が出ており、さらにもう一つは開会式における議長の役割を交代してやらしてもらいたいというような意見も出ておりますが……。
#34
○中野(四)委員 訴追委員の問題は、私はここで議論することを控えますが、開会式の場合に、参議院の性格から言つても衆議院の性格から言つても、衆議院議長がその職に当ることが当然であつて、これは一番最初にやはり議論があつたことですから、今ことさら、参議院の議長と衆議院の議長と交代させるというようなことはやめた方がいいと思います。そういう向うの意見は断つた方がいいと思います。
#35
○淺沼委員長 もう一つは両院法規委員会の委員数の問題で十名、八名の問題が出ておつたようです。これらの衆議院のもつている既得権の問題については、そう讓ることはないという建前でいかがですか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#36
○淺沼委員長 では、かりにそういう申合せをしておきます。
    ―――――――――――――
#37
○淺沼委員長 次に衆議院の予備金支出に関する件を議題に供します。
#38
○大池事務総長 予備金支出の件について一應御了承願いたいと思いますのは、先日大石さんがお亡くなりになりましたために、六万六千円を支出いたさねばなりませんので、それを御了承願いますことと、次に國会図書館の顧問の経費十万一千円を國会予備金の方から出していただきたいと思います。
 それから議案類印刷費の不定を補うための経費、超過勤務手当の不足を補うための経費がここに出ておりますが、この議案類の二百何万円、超過勤務の百余万円というものは、本院の既定予算では賄いきれませんので、結局のところこれだけは追加予算に追加の要求をしなければならない建前になつているわけでありますが、追加予算を要求します場合に、本年度の予備金をそのまま残しておいてやることは困難でありますので、その予備金をそれに充当したい、こういう考えで予備金の支出の計画を立てて、これで関係方面並びに大藏省当局と打合せをしたい、こういうことで支出の御了承を得たいと思つております。
#39
○淺沼委員長 御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#40
○林(百)委員 これで二十二年度の國会の予算は全部なくなるわけですか。
#41
○大池事務総長 二十二年度の持金はこれで終るわけです。予備金は全部で四百五十万円あるが、すでに支出しておるものが四十一万七千円で、差引四百万円残つております。この四百万円を今申したものに充てて、足りないものは二次的の処置をとりたい。
#42
○淺沼委員長 承認することに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#43
○淺沼委員長 さよう決定いたします。
    ―――――――――――――
#44
○淺沼委員長 次に政務次官の臨時処置法案を付託すべき委員会のことについて議長から諮問がありますから、これを議題に供します。
#45
○石田(一)委員 これは付託すべき委員会がありませんから、当委員会に付託せられるのが至当だと思います。
#46
○大池事務総長 これは結局特別委員会を設けるか、ここでやるか、決算委員会でやるか。この三つ以外に考えられないのであります。
#47
○森(三)委員 私は議院運営委員会で審議するのがいいと思います。
#48
○淺沼委員長 今、森君と石田君から当委員会に付託するという御意見がありましたが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#49
○淺沼委員長 では当委員会に付託することに決定いたしました。さよう御承知を願います。
    ―――――――――――――
#50
○淺沼委員長 もう一つ、海上保安廳法案を付託すべき委員会のことについてお諮りいたします。
#51
○大池事務総長 先月、海上保安廳法案の委員会付託についでは、これは海上の方面のにとで運輸の方の関係があり、ほかの意味で治安の方とも関連があるので、両委員長において適当にお考えを願つて、協議がまとまればということでお願いして御協議申し上げたところ、両方ともおのおの主張がありまして、なかなか御決定に相なりかねておるのであります。しかしこれは相当急いでおる法案でもありますので運営委員会の方で決定してもらいたいということを、治安の方でも申しておられるので、こちらで御決定を願わなければならぬと思います。
#52
○中野(四)委員 海上という特殊な建前からいけば運輸という御意見も出ますけれども、その根本目的は治安という点にあるのですから、從つて治安委員会に付託するのが妥当であると考えます。
#53
○淺沼委員長 ほかに御意見はありませんか。
#54
○石田(一)委員 ありません。
#55
○淺沼委員長 今の中野君の提案の通りに、治安委員会にかけるとに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#56
○淺沼委員長 異議がなければさよう決定いたします。ちよつと速記を止めて……。
    〔速記中止〕
    ―――――――――――――
#57
○淺沼委員長 それでは政務次官の臨時設置に関する法律案を議題に供します。政府当局の提案理由の御説明を承ることにいたします。
#58
○鈴木國務大臣 政務次官の臨時設置に関する法律案について御説明申し上げます。
 從來政務次官及び参與官の両制度があり、参與官については諸般の事情により最近においては実際上その任命を見なかつたのでありますが、政務次官につきましては、この制度が今日まで、はくその機能を発揮してまいつたことは御承知の通りであります。本案は、この政務官の制度に適実なる改変を加えんとするものでありまして、以下その内容の要点を申し返べます。
 第一は、政務次官の数の増加であります。從來は政務次官は各省一人となつていたのでありますが、今回その総数を二十二人とすることにいたしたのであります。なお両院制度の趣旨にも鑑み、衆議院議員または参議院議員たる政務次官の数は、それぞれ十一人以内たるべき旨を定めまして、その選任が一院の議員のみに偏することのないようにいたしたのであります。なお右に関連しで、從來の参與官の制度は、これを廃止することといたしました。
 第二の点は、從來政務次官は、各省のみに置き得ることとなつていたのでありますが、今回これを拡めまして、各省のほか、法務廳その他法令上大臣がその長に当ることとなつている役所、たとえば、経済安定本部、建設院、地方財政委員会等にも必要に應じ、これを置き得ることといたしたことであります。これによつて各般の重要なる行政部門にわたつて政務遂行に万全を期し得るものと考えるのであります。
 次に政務官制度の問題に関連いたしまして、この際衆議院議員選挙法第十條の規定を削除することとし、本法案中にこれに代るべき一條文を設けまして、國会議員と兼ね得る官職としては、政務次官の外は、國務大臣と内閣官房長官だけを掲げることとした、のであります。從つて祕書官は、今後兼職の範囲から除かれることとなりますが、國会議員今日の地位から申しまして、この改正は何ら実際上支障ないのみならず、むしろ当然かくあつてしかるべきものとも考える次第であります。
 なお政務官制度の問題は、事きわめて重要であり、各般の見地より、なお愼重に考究すべき論点を含んでおりますので、本法案は、その有効期間を一應第二回國会終了までとし、とりあえずの臨時立法たる形式をとつたのであります。恒久的制度としての政務官に関する根本問題につきましては、政府といたしましても、國会その他各方面との十分なる連繋のもとに、速急にこれが研究を進めたい所存であります。
 以上本案について大略の説明を申し述べました。何とぞよろしくお願いいたします。
#59
○淺沼委員長 質問は各派でやりますか、それとも適宜にやりますか。
#60
○中野(四)委員 法務廳総裁に伺いたいのでありますが、第一に参與官の制度が惡いとおつしやつた。またこれは成果を相当あげたとおつしやるが、私は参與官の制度というものは、あまり成果をあげておらぬと思つている。むしろこれは廃止するがよろしいという意見に今日まで同調してきた。しかしながら今度の提案された法案を見ますと、政務次官を二十二人選定するという。この二十二人とした目標はどこにあるか、第一点に伺いたい。それから第一政務次官、第二政務次官というような形において設置されると申されますが、参與官というものをことさらにやめて、政務次官を二人置くというような形はどこにその観点があるかということが第二点。第三点は第一政務次官、第二政務次官はどういう職務分掌を行うものかという点、この三点について伺いたい。
#61
○鈴木國務大臣 第一は参與官の制度をやめましたのは、別に深い意味はないのでありまして、いやしくも衆議院議員でも参議院議員でも、國会議員としては対等平等である。しかるに政務次官と参與官とでは、今まで参與官は二級官でありました。同じ資格のものがそういう官等の上下区別があるようなことはおもしろくない。そこでひとしく皆政務次官とする、こういう建前にするために参與官の制度をやめたのであります。それから二十二名にいたしましたのは、從來各省というものが十一ありましたために、二人ずつ政務次官を置きますならば、二十二になるという建前から立案をいたしたのでありますが、その後各省のほかにも置いたらよかろうということになりまして員数をそれ以上殖やすことはいかがかと考えられますので、員数は総計を二十二人として、その範囲内各省のほかに、國務大臣を長とする各廳に適当に按配する、こういうとにいたしたのであります。それから第一政務次官、第二政務次官としたのは、別に意味はないのでありまして、ひとしく政務次官であります。ただ原則は衆議院から一人参議院から一人、そうして御承知のように、政務次官は主として内閣と議会との連繋に当り、議会の方の交渉をいたします任務をもつておるのでありますから、衆議院に一人、参議院に一人あることが便宜である。多少の例外はあり得ましようが、原則としてそういう見地から二人置く、こういうことにいたしたのであります。
#62
○中野(四)委員 どうもこの政務官設置という問題は、かなり政略的、政治的な意味が含まれておると思う。また一般國民もそのような考え方をもつておると思う。少くとも、現在、政務官を特に二名置かなければならぬという理由は私にはわからない。ただあなたのおつしやるような参議院から一名、衆議院から一名とるということは、國会等の連絡をとる上に、きわめて必要だと言われるが私には納得がいかない。政治的な党内事情というような点があるなら、いつそ三人くらい置いてはどうか。
#63
○鈴木國務大臣 それは考え方の問題でありまして、大体参議院、衆議院に一人ずつあればよろしいという政府の考え方であります。非常に仕事の忙しい大きな省におきましては、三人でも四人でも、あればなおいいという問題であります。ともかくこの立案におきましては、原則として二名、そういう建前をとつたのでありまして他意ないのであります。さよう御承知を願います。
#64
○中野(四)委員 さらにもう一つ、第二國会の終りまで置くという含みが納得できない。吉田内閣のあとを継がれに片山内閣におきましても、しかりでありますが、政務官を廃止するという考え方が強かつたにもかかわらず、それに逆行して二名置くのは、政治的にかなり含みをもつたものだと考える。なお具体的に申し上げれば、今度の芦田内閣においては、自分たちの内閣自体の脆弱性に鑑みて、かなり空手形を発行しておる。そういうような政治的な含みをもつて、暫定的に政務官を二名置くことは、世間の疑惑を招くのみならず、立法府の威信にも関する問題、である。將來政務官はまつたく必要であるという理由をもう少し明確にあなたから伺いたい。
#65
○鈴木國務大臣 政務官の必要でないという議論ももちろんあります。そういう考え方もありますが、政務官の必要であるということについては、あまり説明を要しないことを考えるのであります。御承知のように、両院が同時に開かれておりまして、いろいろの議案を提案する場合、それを議場において説明するばかりでなく、いろいろ実際上の仕事もしなければならぬ。各國務大臣が一人で当ることは、実際上はとんと不可能に近いのであります。そのために率直に申し上げれば、大臣は疲弊困憊してしまう。せめて政務次官が一人ずつありまして、そうして両院を担当して、大臣が忙しいときには、その代りを勤めてもらうことができますならば、非常に議案の審理等も促進できると思うのでありまして、その一事だけからしても、十分に政務次官存在の理由はあると思います。そのほかにも政治的な重要な役割をしておることは申し上げるまでもないのであります。これは決して政略的に置くという意味でなくして、片山内閣のときにも二名ずつ置こうという意向でありましたが、事情がありまして、政務次官だけに止めたのであります。この内閣になりまして、芦田総理はぜひ二名置きたいという希望をもちまして、これを立案したのであります。その点は議会運営を円滑ならしめることのほかに他意はないのであります。
#66
○中野(四)委員 そこで伺つておきたいことが二点ある。たとえば衆議院にしても、独自の見解において決議をする機関である。なるほどあなたの御説明によれば、両院から政務次官を一名ずつとることは、國会運営を円滑ならしむる最大原因であるとおつしやるけれども、もし参議院を代表する政務次官と、衆議院を代表する政務次官の間に意見の相違を來して、將來二名置くことが相当議会運営の上に支障を來し、しかも非常に惡い結果をもたらすことは考えておらぬかどうか。
 それからもう一点は、あなたの御説によると、二名置くことが必要だと言えば、將來において三名置くか、四名置くかわからぬということになり、將來各政党がそれぞれ自分の都合や、あるいは組閣の都合によつて、このあり方を非常に惡い過程に追い込むおそれが多分にあると思う。こういうようなことを非常に心配するのですが、この二点についてお答えを願つておきたい。
#67
○鈴木國務大臣 両院の政務次官に意見の相違を來すようなことは、長官を補佐するのでありますから、連絡が緊密にとれておる限り、万ないことと信ずるのであります。そういうことが起りますならば、その長官の責任でありますから、まず万ないということを私は信ずるものであります。
 それから將來の制度として、これが一番いいものであるかということについては、むろん大いに議論の余地があると考えますから、中野議員のお考えなども取入れまして、恒久的な政務官の制度――これを國会議員からとるのがいいか、それ以外からとるがいいかというようなことも考えられるのではないか。また一人にするか、二人にするか、三人にするかは、すべて新しい委員会のようなものをつくつていただきまして、御審議を煩わしたいと存じている次第であります。
#68
○林(百)委員 総裁に三点についてお聽きしたい。この前の第一回國会のときに、政務官が國会法三十九條で問題になりまして、新憲法で國会が國権の最高機関になつている。それが行政部にはいつて、何か大臣の下働きをするようになることは、國会議員の権威を傷つけるものである。だから参與官、政務次官に國会議員がなる制度は、むしろ廃止すべきだという意見が関係筋にもあり、またわれわれもそう考えて、近い機会に政務官制度は廃止されるものと了解していた。ところが突然今議会に入つて、特に法制化までしてこの制度を存置させようという意図がどういうところにあるかということが第一点、それから法制化してこれを確立させようとする場合に、なぜ臨時という言葉を使つて、臨時にわずかこの國会の間だけやろうとするのかという点、それから、行政と立法との紛淆を來す、國会法の三十九條に、國会議員は委員にすらなつてはならないというような規定があるのに、あえてこれを顧みずして、政務次官制度を立法化するという意図がよくわからないのでありますが、先ほど中野委員からも話があつたように、もし党内事情だとかいうようなことのために、國会議員の権威を傷つけてまでも、政務次官のいすによつて党内の一應の満足を來して、党内の安定をはかろうということにあるとすれば、これは國会の権威のためにも、たやすく賛成するわけにいかぬと思いますから、その辺の事情を説明願いたいと思います。
#69
○鈴木國務大臣 林議員のお考えはごもつともでありまして、今日までの経過において、そういう意見があつたことは率直に認めるのであります。しかし政府といたしましては、たとえば片山内閣のときには、その理論的な見地に從つて、政務次官をできるだけ儉約したのでありますが、その後の経験に照らしますと、先ほど申し上げましたように、実際必要である、両院の運営を円滑にするたあには、一人でなく二人欲しいということに相なりまして、この法案を提出したわけでありますが、しかし根本的には考えてみなければならぬイギリスの制度では政務官がある、アメリカの制度ではない、また議会の権威というものを林議員のように考えるならば、政務官というようなものになることはあまり好ましくないことである、立法府の機能を弱めるものであるというような考え方もあり得るがゆえに、その点をひとつもつと掘り下げて研究することは望ましいことであるが、しかし政府としては、少くともこの第一國会、第二國会は非常に議案が多いので、大臣が疲弊困憊するというような実情にありますから、少くともこの國会の終るまでは二人の政務次官を必要とする。その先のことについては、さらにもつと根本的に研究しようじやないか、こういう含みをもちまして臨時という名前をつけた次第であります。
#70
○林(百)委員 もう一点。今総裁の言われる大臣が疲弊困憊し奔命これ疲れるというのはよくわかるのでありますが、それを補うのならば事務次官をもつてしてもなお足りないかという点が一つ。もう一つは、政務次官を倍にするということによつて厖大な設備なり費用が要ると思いますが、こういう國家の経費を極度に切りつめ設備を節約すべき時期に、これは臆測かもしれませんが、党内事情か何かのために、國民に厖大な負担をかけて、しかも國会の権威まで失墜しなければならぬようなことをこの際しなければならない理由がどこにあるかという点ですが、この経費、設備の問題と、それから事務次官ではなお足りないかという点についてお答え願いたい。
#71
○鈴木國務大臣 事務次官で足りないという点は、議会に議席をもつておられますと、説明をまたずしておわかり願えるかと思うのでありまして、事務官が担当いたしまする方面は、主として技術的、事務的な方面でありますし、政務官が担当いたしますのは、國会議員として、國会の運営を円滑ならしめる意味を果すのでありますから、これは事務次官で代用はいたしかねると考えるのであります。経費がかかると仰せられますが、これはあまりかからないと信ずるのであります。現在は大臣も法律上二千五百円いただくことになつておりますが、國会議員としての歳費の方が上でありますから、二重取かを許さざる原則によつて、國会議員の歳費だけをいただいている。政務次官も同様でありまして、近く多少の改正はありましようが、結局國会議員としての歳費の方が多ければ、それで満足する。もし政務次官としての俸給が上になるということがあれば、その差額だけもらうということになるわけでありますから、二十二人できたといたしましても、そう厖大なという形容詞をつけるほど國費を増加させるものではないと考えます。また車とかそういう問題もありますけれども、これは各省にそのくらいの予備の車はあるのでありますから、特にそのために新しく買うというような考えはないのであります。その点は御杞憂ではないかと存ずるのであります。
#72
○森(三)委員 簡單にお尋ねしたいと思います。私は第一回國会からの國会の審議の模様を見まして、衆参両院が委員会をやつている場合に、大臣が一人では実際においてこれはやつていけない。どうしても政務次官を置いて補助的な役割をしなければならぬという意味においても、私は原則的に賛成したいと思うのです。しかし、政務次官の総数を二十二人にして、その振りわけを衆参両院を同数にしてある点につきましては、これはいろいろ御考慮があり、またいろいろな政治的意味があつてこういうふうにしたと思うのですが、從來貴族院というものは、眞の國民代表という意味でもなく、まあそうしたところから政務官というものがなかつた。ところが参議院になりまして、参議院はやはり國民の代表として選挙によつて出てきた議員の集りでありますから、参議院からも政務官をとるということは、これは理論的に成り立つと思うのです。しかし衆議院と参議院とはおのずから四百六十六と二百五十の差があり、向うはこちらと比べれば約二分の一くらいであります。そういう形からいつて、また憲法上におきましても、衆議院は参議院に対しては非常に優越的な地位にありまして、あらゆる條文において違つている。それから法規委員会とか、あるいは訴追委員会その他の委員会の構成を見ましても、また今度出るところの檢察廳の問題にいたしましても、やはり数というものは二対四とがあるいは三対一というような原則に立つて、数の上において相違しているように思うのであります。だからこの問題についても、法務廳総裁としても、また内閣にしましても、相当御考慮願わなければならぬと思うのでありまして、これはいろいろな政治的な意味もあると思うのですが、これについての総裁の御意見を承りたい。
#73
○鈴木國務大臣 森議員の仰せられたようなことは十分考慮いたしたのであります。しかし、他の場合ならば御指摘のような点を十分考慮に入れて考えなければならぬのでありますが、この政務次官を置く趣旨が、先ほど申し上げますように、主として議会運営に資するためである。しからば衆議院と参議院とにそれぞれ連絡をもつ人がいることが一番便宜である。その立場から、両院のもつている数というようなものに着眼すべきでなく、そういうことを離れて対等に処理すべきである。こういうふうに考えることが正しいという結論に到逹しまして、こういう提案をいたした次第であります。
#74
○森(三)委員 今の御説明で大体了承できるのですが、しかし総裁としても、その他の委員会等の割振りについてはこれは別な観点に立つているということを根本的にお考えになつておられるのでありますから、この点については一應今の御説明を納得することといたします。この條文の内容でありますが、第一條に「法務廳、各省その他法令上内閣総理大臣その他の」云々とありますが、主として御立案になつたのが法務廳がおやりになつたせいだとは私は申し上げませんが、この法務廳を一番先にお書きになつたのは、私の考えでは政治的な規定かと思いますが、法務廳を書けば建設院も書かなければならぬし、全部書かなければならぬと思います。私の考えでは、要するに國務大臣がその長にある所にはすべて政務次官をおくということにこの條文はできているように思いますが、その意味からいつて、第一條の一番の初めの法務廳という三字は書いてない方がよいような氣がいたします。ので、これについて御説明願いたい。
 その次に第二條に「政務次官は、夫々その廳の長を助け」とありますが、廳ばかりでなく院も省もありますから、これはむしろ政務次官はそれぞれ各國務大臣を助けてとされた方が法文の体裁からいつても、内容からいつても、妥当ではないかと思いますが、この点について伺いたいと思います。
#75
○鈴木國務大臣 お答えいたします。第一條の條文を書くについてはいくたびか考え直して苦心したのであります。各省だけならば簡單に規定ができるのでありますが、各省のほかにただいま申し上げます。ように法務廳、安本、建設院、地方財政委員会、賠償廳、行政調査部というものも國務大臣が長になつておるのでありまして、それをここに皆書き並べるのもどうかということで、実は法務廳は例示にすぎないのでありますけれども、法務廳だけ書くのは変ではありますが、法務廳は内閣直属の廳でありまして、例示するに一番よい役所であるという意味で書いたのであります。それはなくても筋の通ることはお説の通りであります。しかしこれはそういうところに皆政務次官を必要とすれば置けるという規定にするために、このような書き方をしたことを御了承願いたいと思います。
 それから第二條の「夫々その廳の長を助けて」というのは法令上の用例であつて、廳ということは役所という意味でありますから、ただいま申し上げますように各省いろいろな委員会、調査部というものを皆代名詞で呼ぶ場合の言葉でありますから、その点も國務大臣としてもよろしいわけでありますが、廳をもたないほんとの單独國務大臣というのがありますので、それには政務次官を置くという趣旨ではないのであります。それを示すためにこういう表現が適切ではないかと考えております。
#76
○森(三)委員 ただいまの御説明でよくわかりますが、法務廳を例示的にお書きになつたことは、法務廳が立案なさつた関係もあるので、法務廳という字はおとりになつた方がよいのではないかと思います。
#77
○中野(四)委員 これは國会の運営を円滑ならしめ、交渉事項を滯りなく掌るために二名ずつ置くというお話でありますが、今國務大臣は十五、六名ある。これを二十二名と限定したゆえんはどこにあるのですか、二名ずつならむしろ殖えるし、一名でよいという場合はあり得るはずがないが、これは何省には何名、どこには何名ということを明確にしていただきたい。
#78
○鈴木國務大臣 二十二人ということは各省が十一ありましたので、それを標準にして定めた数字であります。
#79
○中野(四)委員 そうすると場合によればある省においては一名、ある省においては二名という場合も起り得るのですか。
#80
○鈴木國務大臣 それは起り得ると考えます。
#81
○中野(四)委員 それでは総裁の言われた國会と各省との間を円滑ならしめるという根本方針、いわゆる参議院、衆議院から一名ずつとるという方針からは食い違いが生すると思うが、その場合一名でも、二名でもよいという場合はどういうところから起るのか、國会との交渉が特に浅くてよいという省があるのか、こういう薄弱な理由で二十二名を要求するというのはおかしいと思う。制約されるならば、二十二名を十一名にするのが賢明であり、向ろの趣旨にも副うものだと思いますが、今の説明の程度では納得いたしかねるので、その点詳細説明していただきたい。
#82
○鈴木國務大臣 先ほど申上げたのは原則であつて、多少の例外はやむを得ないと思います。どの省には二人、どの省には一人でよいかということは、この法律がさいわいに成立いたしましたならば、これに基いて政府においては閣議を開いてよく協議しまして、事務の繁閑、議会との関係等を考慮しまして、たとえば議会と非常な交渉をもたない省というものを一つの例示としてあげれば、外務省などのように必ず二名いなければならぬとも考えられない省もありますから、そういうものは少くて済ませるのではないかという議論も起るのでありまして、適切にその点は調節いたしたいと考えております。
#83
○林(百)委員 先ほどの私の質問で、総裁の答えてない点でありますが、これを法制化するという、なぜこれを法制化する必要があるか。國会法の三十九條の、議員が他の行政官吏を兼ねる場合は國会の承認を必要とするということがあると思うが、もしそれだつたら何も法制化する必要はない。一應國会の承認を得ればよいと思うのですが、今中野議員からも言われたように、なぜ第二回國会になつて、急に法制化する必要が出できたかという点を御説明願いたい。
#84
○鈴木國務大臣 法制化すると仰せられまするが、現在あるところの法令を改正するようなものでありまして、ただ参與官という制度をやめる。それから両院の人数をひとしくするというような点、並びに選挙法というようなものを改正しなければならぬ点でありまするが、一々單行法を改正いたしてまいりますことはあまりに煩雑でありまするから、そこで一つの法律にまとめまして、一挙にそれらたくさんの法令の改正を簡單にやつてしまおう、そういう趣旨からこういう法律を出したのです。そのほかには理由がないのであります。
#85
○林(百)委員 今の点ですが、それぞれの法律でなくて命令を改めることになつているのですから、今まで政務官の制度、あるいは参與官の制度の法制というものは別にないわけです。おそらく行政的な命令の範囲でできていたと思うのです。それを今度新しく法律にするわけなのですから、命令を改めてやつたらよいと思いますが……。
#86
○鈴木國務大臣 命令は憲法施行後一定のときまで法律としての効力をもち得るように規定されておりまするから、その意味において改正しない限りは命令でも結構であります。しかしこういうふうに制度として若干の修正を加えようというときには、そうしてその中に選挙法のような法律で改正しなければなちぬものを含んでおります以上は、当然法律案を提出するのが正当であると考える次第であります。
#87
○中野(四)委員 ちよつとここでお話が出たのですが、たとえば衆議院が十一名、参議院が十一名ですね。するとこれは衆議院だけが各省に一名ずついくというわけにはまいりません。場合によると参議院だけの政務次官を置くという場合もある。そうするとこれは衆議院との接触という点からも、先ほど森君も言われたが少しおかしいじやないが、参議院の政務次官があつて、衆議院の政務次官がない。各省に一名ずついけば、ダブらない程度にいつても結局十六名あるのだから、四人なり五人は参議院のものが政務次官になるというような形にもなるのですが、そういう場合に衆議院との接触は一体どうするというのですか。
#88
○鈴木國務大臣 そういうふうにあまり固苦しく考えますとむつかしくなりますが、ある省は衆議院の政務次官だけ、ある省は参議院の政務次官だけということがあり得ますけれども、ひとしく國会議員であり、適任者でありますならば少くとも大臣を補佐する役割を勤めるわけでありますから、理想的に言えば両方にいつも一人ずつあることが望ましいのでありますけれども、必ずしも両方にないからといつて議会との接触、運営についてすこぶる不自由であるとは申されまいと思います。大臣すらも大部分は衆議院から出ておりますが、参議院から出ることもある。参議院でそのために運営の上に支障を來すということは考えられないと同じことであります。
#89
○工藤委員 大体質問が字句の修正までいつたようですが私はもとに立ち返りまして、この常任委員制度を設けました趣旨は、御承知の通りでき得れば常任委員長なり、委員は少くともその國会の会期中はかえない。これによつて常任委員長を優遇して、自動車まで與え、常に政務上、少くとも事務上については連絡をとらせるために常任委員制度を置いた。そうして見ると、さきの三権分立論から考えることを別にしても、政府との連絡においては常任委員長がやる。從つてこの常任委員長は與党から出なけれぱならぬというので、それはもつともだとしてわれわれはこれに賛成し、今日までそのように行つてきておる。しかるに今政務官を置ということは、私はいかぬとは言いません、必ずしもこれを否定するつもりはないけれども、この時期とその制度を置くことの方法については、私は相当議論があるだろうと思う。第一には常任委員長としての職責は、ある意味から言うと國会との連絡において、また政府の政策を遂行する上において必要である。從つてかえてはいかぬ。與党から出すのが至当なりとしてわれわれは賛成してきた。今度政務官を置くのは、これは一つの制度であるから必ずしもわれわれは否定しませんけれども、もし政府が國会との連絡上なくてはならぬものであるということであつたならば、常任委員長を、つまり與党、政府は利用することもまず考えてみなければならぬ。今、鈴木君の言われたように、どうしでも必要であるということならば、なぜこれを恒久化した法律として出さないか。ただ臨時的にたつた五月までのこの國会だけというような臨時的なものを出して、われわれ國会はこれに対して眞劍に論じなければならぬ。こういう方法をとるならば、むしろ恒久的な方法をお考えになるのが当然ではないか、これが私の疑問に思つている点です。
 それからもう一つは議会における答弁、これは今小沢君も言われましたけれども、答弁というものは、実際われわれの從來の関係から言つても、政務次官に答弁を聽くようなことはよくよくの場合でなければ聽かない。これは惡いくせですけれども、事実において聽かぬ。というのは國務大臣は直接國政上重要な最後の責任者になるから、政務次官に聽くよりも國務大臣に聽いた方が力があり、また信頼するに足るというために聽いておる。もし答弁が必要であり、議会との連絡をとる上に必要であるならば、少くとも答弁を中心とするならば、これは政府がすべきものである。これは國会が惡いかもしれないが、政府自体も実際を言うと、政務次官などをあそこに立たせて私が責任を負いますという腹でやつておるのだらうが、あの政務官を置いた時代すら與党と政府との連絡が惡くてときどき問題は起きておる。だから実際的な問題で答弁その他連絡の上に必要なりとするならば、連絡は常任委員長がとるべきだ。そのために自動車まで與えておる。それから答弁上その他において必要ならば政府委員が責任をもつてやるべしというような点があるのだから、この観点からいくとこれはよほど疑問じやないかと思います。もう一つの問題は、一体法務廳その他の廳と称するところは、いわゆる事務官廳である。國会に対して最終の責任を負うものは政府であり、國務大臣である。そこに政務官を置くのは事務上の便利で置くとか、あるいは連絡をとるとかいうなら、これは政府委員でたくさんである。それをことさらに非難の多い政務官を置いて、やる必要がどこにあるか。それを何か廳というものは憲法上責任があるからというように言うが、これは事務的な責任はあるけれども、行政上からいえば実際は國務大臣が責任を負わなければならない。それを責任の負えない法務廳に次官を置いてやるというのは、この点からいえば何も私は必要はないと思う。だから常任委員長の関係並びに党という方の関係及び法務廳は、大体において行政事務を中心としておるから、これに政務官を当らせる必要はないと思う。
 もう一つは、事務の分折をしてみると、当然政務に属するものもあるが、行政権についてはすべて内閣が連帶責任をもつことになるから責任のない行政事務廳には、政府の役人以外に特に政務官を当らせるということは意味をなさないと思う。こういうような点について主務大臣の御答弁を願いたい。
#90
○鈴木國務大臣 常任委員を置く以上は、政務官は要らないであろうというお話でありますが、そういう御議論も一應ごもつともであります。政務官設置反対論の中には、有力にこれが主張せられておるのでありますが、政府の考えるところでは、やはり常任委員の制度と並行して政務官というもののあることが望ましい。これは理屈よりは経験に徴してそういうふうに考えるのでありまして、この点は御了解を得たいと思います。なお事務的な役所には要らないではないかというお説でありますが、これは省という名がついておるのは、事務をやらないで國務をするのであつて、廳の方は事務だけをやつておるというような区別は必ずしもないのでありまして、法務廳のごときは最も國務中の國務を扱つておる役所であります。ただ省よりも大きく、かつ各省にまたがる仕事だという意味で省という字を使わないことにいたしただけのことでありまして、たとえばこういう役所にやはり國務を担当する方面の責任の分担者として政務官を置くということは、十分存在理由があると考えるのであります。
 なお政務次官をあまり軽くお考えになることはよろしくないと考えます。これは次の大臣になる人であります。英國の政務次官はすべて次の大臣としてやつております。やはり大臣も突然になるより多少の練習期間を必要とするという意味で、英國の政務官制度は非常に重視せられておることは御承知の通りであります。從つてどうも政務次官の答弁では満足をしないことは非常に惡い習慣でありまして、ぜひ議会において改めていただきたい。
#91
○工藤委員 今鈴木君の話では、法務廳でもどこでも政務がある、政務をしていないことはないとのことであるが、しからば聽きたい。國政とあるいはその他政務と普通の事務との境界はどこにあるか。今お話の政務もあるというのは別に否定はしないが、國務大臣は政務が主なるものである。他の廳と称するものは事務が主なるものである。泥からその廳の長を助けて政務に参画する。政務といえば政務だが、政務は内閣でやるべきである。そういう意味から今の鈴木君の答弁には満足できない。それからいま一つ、実際経験があつて相当役に立つ人もあるが、ほとんど役に立たぬ人もある。情実でただそれを引立ててやらせるという意味から見れば人材ははいらない。この点から言えば、國会が反省するよりも、むしろ政府がその選択を誤らないようにするのが先決問題ではないかと思います。それを考えずして、國会が反省すべきだ云々と言うのは程度を越しておる。実際中には答弁もできないような人もある。その点はわれわれは大いに主張して、事務の範囲に属することは政府委員でもできる。そして政務に関するものは國務大臣が責任を負えばいい。その制度をこしらえるについての議論は第二として、要するに今言つた誤解について、相当政府が一人よがりの判断を下しておるような傾向がある。われわれはこの運用をうまくやつてもらうようにあえて質問するわけで、何がために必要か、何がためにかような臨時設置というようなものをつくるのか、恒久法案にするということならばわれわれも考える余地がある。それを臨時的にやらなければならぬというのはどうか。政府としてはいかにも窮策である。なぜ恒久的なものをこしらえないのか。またイギリスのことを言われたが、イギリスのことはぼくにもよくわかつておる。向うのは役所に行つてあらゆる材料、意見を聽いて、あらかじめ頭の中に入れて、國家全体についての仕事をする。日本の制度とはまるで違うのです。それをイギリスの半分と、アメリカの多少の意見を加えたこの制度というものは、私は根本的に考える必要があると思つているところへ、この問題が出てきた。しかも臨時的にこしらえるというこの窮策は、われわれはこのままに認めることはできない。立法の立て方についてぼくらは非常に不満があります。この恒久性の法律をつくり得ない事情はどういうところにあるか。イギリスにあるというようなことは浅薄な意見で、問題にならないと思う。
#92
○鈴木國務大臣 御意見はまことに有益に拜廳いたしました。そういう御意見もあることを私どもも認めるのでありますが、臨時に置くということは、第一國会と第二國会は特に新憲法施行に伴つて多忙を極めておる議会であり、年中開いておると申してよろしい。昨年の六月からずつと議会は少しも休まずに続いているわけである。そこで後のことについてはよくひとつ考えて恒久的に立案しよう、こういうのでありますから、どうか御了承願いたいと思います。
#93
○淺沼委員長 どうでしようか。質問としてはこのくらいにして、もし留保される方があればおのずから別でありますが、一應打切つてはいかがですか。留保される方がありますか。
#94
○成重光眞君 留保しておきます。
#95
○工藤委員 私も留保しておきます。
#96
○淺沼委員長 それでは成重君と工藤君の二人は留保されて、ほかの方は一應打切つてよろしゆうございますか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#97
○淺沼委員長 さよう決定いたします。それでは午後二時半に再開することにして、暫時休憩いたします。
    午後一時三十四分休憩
     ――――◇―――――
    午後三時三十三分開議
#98
○淺沼委員長 休憩前に引続き会議を開きます。
 鈴木法務廳総裁は支障がありまして船田國務大臣が代つてお見えになりましたから御了承願います。
#99
○山口(喜)委員 さつき法務総裁は祕書官の必要でない点を力説されたのでありますがわれわれの方としましては優秀な先輩大臣が優秀な自分らの後継者を教え導くためにも、祕書官制度というようなものは置く方がいいのではないかという政治的な考えも実はもつておるのです。しかしかりに法務総裁の主張されるように、祕書官不必要論が成り立つとしても、せめて総理大臣の秘書官ぐらいには代議士祕書官が許されてもいいという考えですが、政府の考えはどうですか。
#100
○船田國務大臣 私実は急用で外出しておりましたので、法務総裁がどういう答弁をなさいましたか、はつきりしたことを存じません。あるいは重複する点があるかもしれませんが、今回の改正で祕書官制度をなくする、兼職の範囲を除かれるということになつておりますが、これはやはり今の國会議員の全体の地位から申しまして、内閣総理大臣その他の國務大臣の祕書官の兼職は除かれる方が適当でないかと私としては考えております。
#101
○山口(喜)委員 それから先ほどわれわれの開き漏らした点は、現在のままとしても五月十日までは現行のまま政務次官が置かれることになつておりますから、そのまま踏襲してその間に恒久立法を出して差支えないものだろうとわれわれは考える。それを急いで臨時立法を提出されるというところに、先ほど來中野委員が申されたような政治的なおもしろからざる含みがあるように看取られるのであります。その点について政府当局はどういうふうにお考えになつておるか、承つておきたいと思います。
#102
○船田國務大臣 私行政調査部の総裁として、その方面から申し上げると、やはり第二國会において現在の議会では政務官の現在のままの数では足りないではないかということが考えられますし、できるだけ早く設けることが必要ではないかと考えます。
#103
○山口(喜)委員 かねがねわれわれが承つているところでは、政務官制度はもう置かない方がよいというようなお考えであつたように思う。この点については午前もちよつと触れられた点があります。しかるに臨時立法でこうして制度を設けて人を置かれましても、五月十日限りでやめなければならぬという短期間に限られた政務官であれば、それは官をもつて人を誘うのにはあまりにも軽き贈物であるというような意味から、何か政略の具に供されている。これは私の僻みかも知れませんが、どうもその間におもしろからざる氣分がわいてくる。率直に申せば、臨時立法などでこういう議会に官を設けることを諮かられることは、きわめて不まじめな態度ではなかろうか、こう思うのですが、その点に関してはいかようにお考えになつておりますか。
#104
○船田國務大臣 不まじめとか、政治的な含みというようなことについては、私不幸にして山口君とは考えを異にしておりますが、別にそういう含みがあるとは思つておりません。
#105
○山口(喜)委員 これは船田國務大臣の日ごろの風格なり人格からして、あなたに聽くのはどうも私としては心もとない次第ですが、あなたの知られざる上の方に低迷している空氣を私は何とかして察知しよう、こういうのであつて、これはあなたに対しては酷かもしれませんが、われわれはこの法文の表から見て、そういうふうに解釈せざるを得ない次第です。私らの幹部会におきましても、現行法で認められた範囲の政務官を任命したらいいではないか、そうしてその間にまだ余日もあるのでありますから、十分研究の上で恒久的な立法をされたらいいではないか。もし議会を通じて政務官設置が必要であるとするならば、わが党としてもこれに賛成するのに、決してやぶさかではない。この出し方がおもしろくない、こういうようにわれわれは考えておる次第であります。
#106
○船田國務大臣 まことに申訳ありませんが、私の言から上層部の空氣を御察知くださろうとする御意思かもしれませんが、どうも私といたしましては、そういうようなところまでは考えておりませんので……。
#107
○山口(喜)委員 きわめて簡單な問題でありまして、これ以上論議する必要はないと認めますが、特に船田さんと差向いでは物も言いにくくなりますから、私はこの程度で止めておきます。
#108
○工藤委員 これは制度の根本に関する問題であるから、調査という方から言えば相当重要なことであろうと思ふ。だからこれについては決定した御意見をもつておるものなりと私は推定しておる。それに対して、あなたは山口君の問いに対してお答えができないということは、私は想像できない。
#109
○船田國務大臣 私は山口君のおつしやるような政治的含みというようなことについて、私ども行政調査部を受持つておる者として、別に知りもせず、考えてもいないということを申し上げたのです。行政調査部といたしましては、五月の二日限りで行政官廳法の改正もしなければなりませんので、政務官の制度というものを、行政官廳法の中に入れるかどうかというようなことも、目下調査中でありまして、せいぜい早い機会に適当の結論を得たい、こう考えております。また一方行政機構改革審議会が、前の片山内閣のときの一月末の閣議で置かれることにきまつておりますが、あいにくこれが政変のためになかなか設けられませんで、ようやく先週の土曜日第一回の委員会を催しまして、引続いて開催をいたしておりますが、この委員会としてこの問題を特に取上げるというところまで、まだいつておりません。この方も近いうちにできるだけ早く結論を得るように審議を求めたいと考えております。
#110
○工藤委員 恒久案を出すか出さぬかということも未定ですか。
#111
○淺沼委員長 この間他の用事で関係筋に参りましたとき、この法案のことがちよつと議題に出まして、その際に、これは臨時的なものであるが、しかし恒久的なものについては、これは國会並びに政府に関連するものであるから、佐藤法制長官並びに衆参両院の事務総長等が加わつて考えてみたらどうか。從つて議院自体としても恒久的なものについて考えるべきものでないかという勧告がありました。
#112
○山口(喜)委員 それは否定する意味においてですか、肯定する意味においてですか。
#113
○淺沼委員長 肯定する意味においてです。
#114
○山口(喜)委員 それは、関係筋において政務官の設置については賛成だという話があつたということに、強く承つて差支えありませんか。
#115
○淺沼委員長 差支えありません。
#116
○工藤委員 そうすると政府の方では、現行法が効力を失うまでに、何らかの案をつくつて議会の協賛を求めるという方針ですか。
#117
○船田國務大臣 行政調査部の方で調宜を進めておりますが、これを議会の方でやつていただくかというようなことについても今研究中で、せいぜい連絡をとつていきたいと考えておりまして、必ずしも政府の方から提案したいというふうにはまだ決定しておりません。
#118
○工藤委員 それは五月までに、現行法が効力を失わない前にやるのですから、それまでは現行法でいけるという考えがわれわれの頭にこびりつい離れない。なぜこんな無理なことをするのか。今のままでやつて、その間に國家の機関で大規模な調査をしているわけだから、それによつてこさえたものを出した方が安定するのではないか。私らはそう考えておる。
#119
○淺沼委員長 なお先ほど私が申し上げたときに、関係筋の話では、第七條の規定によつて衆院議員選挙法の一部を次のように政正する、第十條を削除する、このことが必要なんだ。これは必ずしもこれだけに現れたものではなくして、國会法の第三十九條の規定を活用するために、今度の國会法の改正の最後にはこれを削除すべしという規定がついているわけです。選挙法のあれは臨時立法でやるか、あるいは國会法でやるかということで、自然これを扱う必要があるからといつて、ただ單に衆議院議員選挙法の一部が適用されている部分だけでは足らぬ点があるから、それを削除してしまうということであつて、臨時立法が必要であるということを言つている。
#120
○工藤委員 この選挙法を政正して、その一部を除くためには國会法の改正が必要だ。國会法の改正は休会にはいつてしまうと、今月末か來月になつてしまう。明日やるということになれば別だが、そうすればこれが間に合わない。
#121
○淺沼委員長 委員外の発言を許可するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#122
○淺沼委員長 成重光眞君。
#123
○成重光眞君 私は午前中の鈴木総裁の話からずつと今まで聽いておりましたが、この過程において淺沼委員長から大事なことを聽いたので特にその点を説明願いたい。淺沼委員長のお話によると、政務官の問題については大体肯定している。しかもそれに対しては恒久性のものを一つ考えたらどうかというような強い意見もあつたようでありますので、特に感じますことは、ただいま早急に、五月までは大体現行法でいけるものをかえなければならぬという理由が私どもには認められない。そういう点に対しても先ほどからいろいろ御質問になつておりますので、重復するようですけれども、午前中の法務総裁の御説明によつても、また今の政府の御説明によつても、われわれとしてはどうも二十二人も置かなければならぬという理由がもう少しはつきり御説明できればよいと思うのですけれども、殊に國会と政府との連絡なり、その運営を円滑にやるということがおもな目的になつているようですが、私どもはそういうことは複雑化してむしろ円滑にいかないようなことになるのじやないか。特に衆議院と参議院側の方から政務官が二人出た場合には円満にいけばいいが、かえつてそれが紛議を醸すようなことにもなりはしないか、そういう点から考えると、その目的と実際とが合わないような結果になることを私どもは想像するのですが、そういう点から考えてもどうしても二人置いて円滑にいくとか、事務的に考えて能率的にいくということも考えられない。ただ何か政治的、政略的な含みで現内閣がこうしなければならぬということに対しては、國民の多くはこれに対して非常に疑義をもつていると思う。それで現行法で五月までいつてどうして惡いか、どいう支障があるか、そういう点が私ども納得いかない。政府当局はどういうお考えによつてそう御理解になつておるかをお尋ねしたい。
#124
○石田(一)委員 議事進行に関して――要するに午前中の質疑と重複しておる。全然同じことを今繰返されておる。ただそれを弱く言つたか強く言、たかの形であるから、これは委員長において適宜に考ていただきたい。
#125
○成重光眞君 重ねてお伺いします。これは與党側の提案ですから、政務官の全部は與党側がら出るだろうと思うが、國会の円滑なる運営を期するという目的があるならば、先ほど鈴木法務廳総裁の話では、各省には自動車が一台二台余つているという、常任委員長の二十一名の方が皆國会議員として官のものを利用する。今度またこれを実施するとしても二十二人の與党側の政務官連中が自動車を使う。結局五人に一台の割で自動車を與党側が使うことになるが、與党側が國会の運営を円滑にする目的で使うということなら、そういう偏頗なことでなく、野党側にも何かの名目で自動車を貸してもらいたい。
#126
○船田國務大臣 先ほども申し上げましたように、現行法ではたつた九名しかなれないという結果にもなりますし政略的な見地からどうこうというお話もありましたが、先ほど山口さんにもお答え申し上げたような次第でございまして、別にそういふ含みがあるとか何とかいうことでないことを申し上げておきたいと思います。
#127
○淺沼委員長 それは大体質問をこれで打切ることに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#128
○中野(四)委員 この法案は重大であるがゆえに、特に立法府の権威に関する問題でもありますから、愼重に審議する必要があると考えまして、四月の休会明けに審議するということに御賛成願いたいと思います。
#129
○淺沼委員長 ただいま中野君から審議をさらに延期すべしという動議が出ましたが、反対の方は起立を願います。
    〔反対者起立〕
#130
○淺沼委員長 起立多数。よつて動議は否決されました。
 それではこれより討論に入ります。
    〔「横暴」「異議あり」「賛成」と呼ぶものあり〕
#131
○後藤委員 本案は從來も慣例的に行われて來たのでありまして、新たに明文化された法立案として提示されただけでありまして、いまさら討論の余地はないと思います。從つて私から討論省略の動議を提出いたします。
#132
○淺沼委員長 討論省略の動議が提出されました。賛成の方の起立を願います。
    〔賛成者起立〕
#133
○淺沼委員長 起立多数。原案の通り可決するに異議ありませんか。――原案に賛成の方の起立を願います。
    〔賛成者起立〕
#134
○淺沼委員長 起立多数。よつて原案の通り可決せられました。
 それでは本案に関する審議はこれで終了いたしました。
 あと休会に関する問題が残つておるのでありますが、予算委員会が終了したそうであります。從つて本会議が開かれなければならないわけであります。各派交渉会を開いて本会議の取扱い方をきめて引続き休会の問題について審議を願いたいと思います。
#135
○中野(四)委員 更正予算の問題を明日までにやらなければならぬのでないか。
#136
○淺沼委員長 それは休会問題を論議する際に政府の方から出ていただきまして議論することにいたします。それでは一應休憩して各派交渉会を願います。
    午後四時十分休憩
     ――――◇―――――
    〔休憩後開会に至らなかつた〕
ソース: 国立国会図書館
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