1998/09/10 第143回国会 参議院
参議院会議録情報 第143回国会 法務委員会 第2号
#1
第143回国会 法務委員会 第2号平成十年九月十日(木曜日)
午前十時開会
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委員の異動
八月二十日
辞任 補欠選任
本岡 昭次君 千葉 景子君
八月二十二日
委員永田良雄君は逝去された。
八月二十四日
補欠選任 竹山 裕君
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出席者は左のとおり。
委員長 荒木 清寛君
理 事
石渡 清元君
大野つや子君
円 より子君
大森 礼子君
平野 貞夫君
委 員
阿部 正俊君
井上 裕君
岡野 裕君
吉川 芳男君
千葉 景子君
藁科 滿治君
橋本 敦君
福島 瑞穂君
中村 敦夫君
国務大臣
法 務 大 臣 中村正三郎君
政府委員
法務政務次官 北岡 秀二君
法務大臣官房長 但木 敬一君
事務局側
常任委員会専門
員 吉岡 恒男君
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本日の会議に付した案件
○法務及び司法行政等に関する調査
(法務行政の諸施策に関する件)
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#2
○委員長(荒木清寛君) ただいまから法務委員会を開会いたします。この際、一言御報告いたします。
皆様既に御承知のことと存じますが、本委員会の委員であられた永田良雄君は、去る八月二十二日、逝去されました。まことに哀悼痛惜にたえません。
ここに、皆様とともに謹んで黙祷をささげ、哀悼の意を表して御冥福をお祈り申し上げたいと存じます。
どうぞ御起立を願います。黙祷。
〔総員起立、黙祷〕
#3
○委員長(荒木清寛君) 黙祷を終わります。御着席願います。―――――――――――――
#4
○委員長(荒木清寛君) 委員の異動について御報告いたします。去る八月二十日、本岡昭次君が委員を辞任され、その補欠として千葉景子君が選任されました。
また、本委員会は一名の欠員となっておりましたが、去る八月二十四日、竹山裕君が委員に選任されました。
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#5
○委員長(荒木清寛君) この際、中村法務大臣及び北岡法務政務次官から発言を求められておりますので、順次これを許します。法務大臣中村正三郎君。#6
○国務大臣(中村正三郎君) このたび法務大臣に就任させていただきました中村正三郎でございます。大変歴史も伝統もあり常に重要な御論議をしていらっしゃる法務委員会に出席させていただくわけでございますが、何分にも素人がここで就任させていただいたものですから、皆様の御指導をいただけますようにまず冒頭に心からお願いを申し上げる次第でございます。
委員長初め委員の皆様方には、平素から法務行政の運営につきまして格別の御尽力を賜っていると伺っておりまして、この点につきましても厚く御礼を申し上げる次第でございます。また、特に内外に困難な問題が山積しておりますこの時期に法務行政を担当させていただくことになりまして、その責任の重大さを痛感している次第でございますが、委員長初め委員の皆様方の御指導をいただきながら微力を尽くさせていただきたいと存じておりますので、何とぞよろしくお願い申し上げます。(拍手)
#7
○委員長(荒木清寛君) 次に、法務政務次官北岡秀二君。#8
○政府委員(北岡秀二君) おはようございます。このたび新しく法務政務次官に就任をさせていただきました北岡秀二でございます。
大変重要な時局柄でございまして、大任でございますが、中村大臣を補佐いたしまして時代の要請にかないました法務行政の推進に全力を挙げて取り組まさせていただくつもりであります。
委員長初め各委員の皆様方におかれましては、よろしく御指導、御協力をお願い申し上げたいと思う次第でございます。
ごあいさつにかえさせていただきます。よろしくお願い申し上げます。(拍手)
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#9
○委員長(荒木清寛君) 法務及び司法行政等に関する調査を議題といたします。法務行政の諸施策について、中村法務大臣から説明を聴取いたします。法務大臣中村正三郎君。
#10
○国務大臣(中村正三郎君) それでは、現在、司法そして法務行政の直面しております諸課題につきまして、簡潔に考え方を述べさせていただきたいと存じます。法務行政に課せられた使命は、法秩序の維持と国民の権利の保全を通して国民生活の安定と向上を図ることにあることは言うまでもないことでございますが、現在喫緊の課題となっている経済対策の円滑な遂行においても、また今後の新たな社会基盤を築く上で重要と考えられる司法制度の機能強化という面でも、法務行政に課せられた使命にはまことに大きいものがあると存じます。私は、幅広い法務行政の各分野において、時代の要請にこたえるべく全力を注ぎ、国民の期待に十分こたえられる法務行政の実現に努めたいと考えております。
もちろん、これらのことは委員の皆様方の御協力、御指導なくしては実現することができませんことでございまして、十分な御指導、御支援をいただけますよう心からお願い申し上げる次第でございます。
そこで、この機会に、当面する法務行政の重要施策を申し上げたいと思いますが、委員長初め委員の皆様方の御指導をいただきたいと存じます。
まず、司法制度改革についてでございますが、今後規制緩和等の改革が着実に進められ、社会が事後監視・救済型へと転換していくのに伴い、国家の基礎を支える司法の役割はより一層重要なものになることを認識しております。国民のニーズにこたえる司法機能の充実強化を図っていくことが社会的に不可欠となってきていることと考えております。
そのためには、まず我が国の法曹人口の増加を図る必要がございます。さきの通常国会において裁判所法の一部を改正する法律等が成立したことにより、司法試験合格者の年間一千人程度への増加が実現することとなりましたが、この問題について今後とも国民的見地に立って適切に対処してまいりたいと考えております。
また、国民の司法に対するアクセスを容易にするという観点から、法律扶助制度の充実強化等にも努力し、総合的な司法手続の迅速化のため制度面、体制面の強化を進め、国民にとって身近で利用しやすい司法の実現に取り組んでまいりたいと存じております。
次に、少年法改正問題でございます。
近時少年審判の真相解明機能が問題とされる事件が相次いだことから、少年審判における事実認定手続の一層の適正化を図るための少年法の整備について本年七月に法制審議会に諮問を行ったところでありまして、本年十一月を目途に答申を得てできる限り早い時期に改正法案を提出することを目指しております。あわせて、いわゆる少年の年齢問題についても、年少少年による事件に対する社会的関心が高まっていることなどから、国会の御論議などもいただきながら早急に検討を進めてまいりたいと存じております。
法務行政の分野におきましては、各種犯罪事象に的確に対処して法秩序の維持に万全を期するために体制を維持するということは言うまでもございませんが、出入国管理行政を充実強化するほか、登記事務のコンピューター化の促進等により行政サービスの向上にも努め、国民生活の安定と向上のため十分な貢献をいたしたいと考えております。
以上、法務行政の当面の課題につきまして私の考えの一端を申し述べさせていただきましたが、委員長初め委員の皆様方の一層の御支援を得まして、これらの課題に全力で取り組み、法務大臣として微力を尽くしてまいりたいと考えておる次第でございます。どうかよろしく御指導をお願い申し上げます。
なお、今国会に継続審議となっております法律案につきましても、何とぞ十分な御審議をいただき、速やかな成立に至りますようお願いさせていただきたいと思います。
以上、私の所信を述べさせていただきました。どうかよろしくお願い申し上げます。
ありがとうございました。
#11
○委員長(荒木清寛君) 以上で法務行政の諸施策についての説明聴取は終了いたしました。本日はこれにて散会いたします。
午前十時九分散会
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